JP6485336B2 - electric circuit - Google Patents
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Description
本発明は、複数のコイルを備えたコイル装置に係るものであり、特にコイルに接続された導線の配線構造に関するものである。また本発明は、このコイル装置を含む電気回路にも関するものである。 The present invention relates to a coil device including a plurality of coils, and more particularly to a wiring structure of conductive wires connected to the coils. The present invention also relates to an electric circuit including the coil device.
軸周りに回転可能な回転体を含むシステムにおいて、その回転体に対して電力供給を行う経路が伝導体から成るケーブルで構成されていると、そのケーブルには回転体の回転に追随して捻りが生じるため、それによる変形に耐えうる可撓性が要求される。そのため高価な導線が必要となってシステムの構築コストが高くついてしまう。また回転体の回転角度が大きかったり、システムの運用環境が高温高圧であったりすると高可撓性のケーブルであっても耐え切れず破損してしまうおそれがある。 In a system including a rotating body that can rotate around an axis, if the path for supplying power to the rotating body is configured by a cable made of a conductor, the cable is twisted following the rotation of the rotating body. Therefore, flexibility that can withstand deformation due to this is required. Therefore, an expensive conducting wire is required, and the system construction cost is high. Further, if the rotation angle of the rotating body is large or the operating environment of the system is high temperature and high pressure, even a highly flexible cable may not be able to endure and may be damaged.
ケーブルに捻りが生じることを避けるために、電力供給経路にスリップリングとブラシから成る接点を設けておくという手法が採られることもある。しかし、この手法ではスリップリングとブラシとの間での機械的摩擦が原因となって各種部品に損耗が生じるため、定期的に損耗の具合を点検して必要に応じ部品の交換を行うといった保守作業を行わねばならず、保守点検のコストが高くついてしまう。 In order to avoid twisting of the cable, a method of providing a contact made of a slip ring and a brush in the power supply path may be employed. However, this method causes wear on various parts due to mechanical friction between the slip ring and the brush, so maintenance that involves periodically checking the condition of wear and replacing parts as necessary. Work has to be done, and the cost of maintenance and inspection is high.
そこで、特許文献1に記載されているように、電磁誘導作用を利用した非接触給電装置を用いるという方法が採られることがある。この方法であれば、送受電用の導体に捻りが生じることはなく、また各種部品の損耗が比較的小さく済むので、システムの構築コスト、保守点検のコストを低く抑えることができる。 Therefore, as described in Patent Document 1, a method of using a non-contact power feeding device using an electromagnetic induction action may be employed. With this method, the power transmission / reception conductor is not twisted, and the wear of various parts can be relatively small, so that the system construction cost and the maintenance inspection cost can be kept low.
特許文献1に記載されている非接触給電装置は、コアに巻回された電磁コイルを用いており、その電磁コイルを巻回す対象となる1次側のコアおよび2次側のコアとして、どちらも円筒状の周壁および軸心部から突出した突出部を有する底付円筒状、いわゆるポット型のコアを用いている。このポット型のコアの突出部および周壁の寸法は、電磁コイルの巻数分の導線を巻回すのに必要となる寸法よりも大きくすることが求められる。そのため、大きな電力を給電するために大きな巻数の電磁コイルを使用しようとすれば、コアの寸法も大きくなって、非接触給電装置が大きなスペースを占有してしまう。 The non-contact power feeding device described in Patent Document 1 uses an electromagnetic coil wound around a core, and as a primary side core and a secondary side core to be wound around the electromagnetic coil, Also, a so-called pot-shaped core with a bottom having a cylindrical peripheral wall and a protruding portion protruding from the axial center portion is used. The dimensions of the projecting portion and the peripheral wall of the pot-shaped core are required to be larger than the dimensions required to wind the conductors corresponding to the number of turns of the electromagnetic coil. For this reason, if an electromagnetic coil having a large number of turns is used to supply a large amount of power, the dimensions of the core also increase, and the non-contact power supply apparatus occupies a large space.
そこで、省スペース化のために、平板状の基板表面上に導体を実装したコイル基板、いわゆる平面コイルが用いられることがある。例えば図6に示すような円板状のコイル基板92を用いる場合、コイル基板92の外径と同じ径の円柱状に形成したフェライトなどの磁性材料製のコア94を用意し、コイル基板92の図中下面(裏側)にコア94上面を取り付けて使用する。このようにすれば、コイル基板92の図中上面(表側)に実装された表側コイル92aに電流が流れようとするときに発生する磁束はコア94を通ることになり、従来の電磁コイルのような、コアに導線を巻回した構造のコイルと同等の電磁的性能を持つコイルとして使用することができる。
Therefore, in order to save space, a coil substrate having a conductor mounted on a flat substrate surface, a so-called planar coil may be used. For example, when a disk-
このような表面実装式のコイル基板92およびそのコア94は、ポット型のコアに導線を巻回した構造のコイルに比べて小さな寸法とすることができるため、これらを用いれば非接触給電装置の占有するスペースを小さくすることができる。またコアに導線を巻回す場合には複数のコイルを安定して同一の品質で製造することが難しいが、表面実装式のコイル基板92であれば、プリント回路基板製作技術などを応用することにより、安定した品質で低コストに製造することが容易である。
Such a surface mount
また、コイル基板92上面だけでなく、図6に破線で示すように、コイル基板92下面(裏側)にも裏側コイル92bを実装しておくと、1つのコイル基板92に2つのコイルが含まれることになるため、この2つのコイルを直列に接続して、コイル基板92全体を1つの大きなインダクタンス値のコイルとして使用したり、並列に接続してコイル基板92全体を1つの小さなインダクタンス値のコイルとして使用したりすることができる。また、並列に接続した場合にはコイル基板92全体としての直流抵抗が小さくなる。そのため、非接触給電装置において1次側では直列に接続したコイル基板92を使用し、2次側では並列に接続したコイル基板92を使用することにより、2次側での電流を大きくすることができる。このように、同じコイル基板92を用いても配線の仕方を変えるだけでコイル基板全体としての電磁的性質を変えることができるため、1次側と2次側とで電磁的性質が異なるコイルを使用したい場合でも、1次側と2次側とで同じ種類のコイル基板92を使うことができて、非接触給電装置製作のための資材調達コストを低く抑えることができる。
Further, as shown by a broken line in FIG. 6 as well as the upper surface of the
ところが、図6に示すコイル基板92とコア94との組み合わせでは、表側コイル92aと裏側コイル92bとで、コア94に対する距離が異なってしまう。すなわち、表側コイル92aは裏側コイル92bと比べて、コア94との距離がコイル基板92の厚み分だけ大きくなってしまう。そのため、表側コイル92aと裏側コイル92bとが同じ形状であっても、インダクタ素子としてのインダクタンス値が互いに異なってしまう。よってこれら表側コイル92aと裏側コイル92bとを共通の電源に接続したとしても、表側コイル92aと裏側コイル92bとでは交流性能が異なってしまう。
However, in the combination of the
特に、表側コイル92aと裏側コイル92bとを並列接続した場合にこの問題は顕著である。表側コイル92aと裏側コイル92bとが同じ形状(図6では同じ形状で向きが逆)となっているコイル基板92において、表側コイル92aと裏側コイル92bとでコア94との距離が同じであれば、共通の交流電源を表側コイル92aと裏側コイル92bとに並列的に接続した場合、表側コイル92aと裏側コイル92bとで流れる電流は等しくなるはずである。ところが実際には、コア94との距離が異なることに起因するインダクタンス値の差異により、表側コイル92aと裏側コイル92bとで異なる強さの電流が流れてしまう。例えば回路全体として1Aの電流を流して、両コイルにはそれぞれ0.5Aずつの電流を流すつもりであっても、一方には0.7Aの電流が流れてしまい、他方には0.3Aの電流が流れてしまうといった事態が発生する。
This problem is particularly noticeable when the
このような、並列接続された両コイル間で電流の強さが不均等になってしまうという問題に対する対処法の1つとしては、電流を均等化させるための磁性体コアを使用するという方法が挙げられる。例えば図7の回路模式図に示すように、表側コイル92aの端部に接続された導線と裏側コイル92bの端部に接続された導線とをそれぞれ1本ずつ、筒状の均等化コア96内に通し、均等化コア96の筒内で表側コイル92aに流れる電流Iaと裏側コイル92aに流れる電流Ibとが互いに向かい合うようにこれら2本の導線を配置する。このようにすると、両コイルに流れる電流の強さが不均等であっても、均等化コア96の筒内で互いに向かい合う電流Ia,Ibは、お互いの発する磁束が均衡状態になるように作用する。つまり2本の導線に流れる電流Ia,Ibは、お互いが均等化コア96内に発生させる磁束が同じ強さで逆向きとなるように作用し合い、強い方の電流は弱められ、弱い方の電流は強められることとなって、結果的に両方の電流Ia,Ibが同じ強さとなる。これにより、両コイルに流れる電流の強さが均等化される。
One of the countermeasures against the problem that the current intensity becomes uneven between the two coils connected in parallel is to use a magnetic core for equalizing the current. Can be mentioned. For example, as shown in the schematic circuit diagram of FIG. 7, one lead wire connected to the end portion of the
しかしながら、このような均等化コア96をコイル基板92およびコア94と別体として用意すると、省スペース化のためにコイル基板92すなわち平面コイルを用いているにも関わらず、均等化コア96を配置するためにスペースを余分に確保しなければならないこととなる。
However, when such an equalizing
そこで、本発明は、コイル装置と別体として用意された均等化コアを必要とせず、省スペース化を図ることが可能なコイル装置を提供することを目的とする。
また本発明は、コイル装置を含む電気回路において、コイル装置と別体として用意された均等化コアがなくとも、コイル装置に含まれる複数のコイルに流れる電流を均等化させることが可能な電気回路を提供することを課題とする。
Therefore, an object of the present invention is to provide a coil device that does not require an equalization core prepared separately from the coil device and can save space.
Further, the present invention provides an electric circuit including a coil device that can equalize currents flowing in a plurality of coils included in the coil device without an equalization core prepared separately from the coil device. It is an issue to provide.
この課題を解決するため、本発明に係る電気回路は、コイル装置を含む電気回路であって、前記コイル装置は、少なくとも2つのコイルを含むコイル基板と、前記コイル基板に取り付けられて前記コイルの共通の磁心となるコアと、前記コイルの各端部に接続された端子導線とを有し、前記コアには、そのコア自身を貫通するコア貫通孔が設けられており、前記端子導線のうち、それぞれ別々のコイルに接続された少なくとも2本の端子導線が前記コア貫通孔に通されており、少なくとも一対の、2つのコイルから成るコイル対が、並列に接続されて並列コイル回路を形成する並列コイル対となっており、前記コア貫通孔に通されている複数の端子導線は、前記並列コイル対を成すコイルのそれぞれに接続されている2本の端子導線が一組となった貫通並列線を少なくとも一組含んでおり、前記貫通並列線の端子導線のそれぞれは、自身が接続されている並列コイル対が形成する並列コイル回路内に交流電流が流れる場合に、前記コア貫通孔内において互いに逆向きの電流が流れるように配線されていることを特徴とする。
この構成によれば、コイル装置と別体の均等化コアを用意しなくとも、それぞれ別々のコイルに接続された少なくとも2本の端子導線に対して、その周囲をコアが取り巻く形で配線が行われることになる。
また、この構成によれば、互いに逆向きの電流が流れる電流が流れる2本の端子導線がコアに取り囲まれた状態となるため、2本一組の端子導線(貫通並列線)を流れる電流がそれぞれ生じる磁束が互いに逆向きとなり、均等化コアの筒内における電流の均等化と同様の現象により、この2本の端子導線つまり貫通並列線のそれぞれに流れる電流は同じ強さに均等化される。
In order to solve this problem, an electric circuit according to the present invention is an electric circuit including a coil device , and the coil device includes a coil substrate including at least two coils, and a coil substrate attached to the coil substrate. a core made of a common core, possess a terminal lead connected to each end of the coil, the core is the core through holes provided to penetrate the core itself, of the terminal conductor , At least two terminal conductors respectively connected to separate coils are passed through the core through hole, and at least a pair of two coil pairs are connected in parallel to form a parallel coil circuit. The plurality of terminal conductors which are parallel coil pairs and are passed through the core through-holes are a set of two terminal conductors connected to each of the coils constituting the parallel coil pair. At least one set of through parallel lines, and each of the terminal conductors of the through parallel lines has the core when an alternating current flows in a parallel coil circuit formed by a parallel coil pair to which the pair of through parallel lines is connected. In the through hole, wiring is performed such that currents in opposite directions flow .
According to this configuration, even if an equalizing core is not provided separately from the coil device, wiring is performed so that the core surrounds at least two terminal conductors connected to separate coils. It will be.
In addition, according to this configuration, since the two terminal conductors through which currents flowing in opposite directions flow are surrounded by the core, the current flowing through the set of two terminal conductors (through parallel lines) The generated magnetic fluxes are opposite to each other, and the current flowing in each of the two terminal conductors, that is, the through parallel lines, is equalized to the same strength by the same phenomenon as the current equalization in the cylinder of the equalization core. .
また、本発明に係る電気回路のコイル装置は、上記構成に加えて、コイル基板に、その板厚み方向を貫通するコイル基板貫通孔が設けられており、コア貫通孔に通された端子導線は前記コイル基板貫通孔にも通されているようにしてもよい。
この構成によれば、コイル基板の一面側(裏側)にコアを取り付け、他面側(表側)に端子導線を接続した場合でも、端子導線をコイル基板貫通孔に通すことにより、端子導線を表側から裏側へと導くことができるため、裏側に存在するコア貫通孔へと端子導線を通すことができる。
In addition to the above configuration, the coil device for an electric circuit according to the present invention is provided with a coil substrate through-hole penetrating in the plate thickness direction in the coil substrate, and the terminal conductor passed through the core through-hole is It may be passed through the coil substrate through-hole.
According to this configuration, even when the core is attached to one side (back side) of the coil substrate and the terminal lead is connected to the other side (front side), the terminal lead is placed on the front side by passing the terminal lead through the coil substrate through hole. Therefore, the terminal conductor can be passed through the core through hole existing on the back side.
また、本発明に係る電気回路のコイル装置は、上記構成に加えて、コイル基板に含まれる各コイルが、コイル基板貫通孔を取り巻く渦巻き形状になっており、前記コイル基板貫通孔およびコア貫通孔に通された端子導線が接続されているコイルの端部は、前記コイル基板貫通孔の周縁部に位置しているようにしてもよい。
この構成によれば、コイル基板貫通孔およびコア貫通孔に通された端子導線は、コイル基板貫通孔の周縁部に位置しているコイルの端部、すなわちコイル基板貫通孔に近い位置からコイル基板貫通孔へと通されることになるため、コイル端部からコイル基板貫通孔に至るまでに端子導線が通過する経路を短くすることができる。そのため、端子導線を引き回すために必要な配線スペースが小さく済み、より省スペース化が図れる。また、端子導線を短くできてコイル装置の資材コストを抑えることができる。
さらに、コイル基板に含まれるコイルがコイル基板貫通孔を取り巻く渦巻き形状であることにより、これらのコイルに通電した際に発生する磁束の向きは、コイル基板貫通孔の貫通方向と平行になる。一方、コイル基板貫通孔内に通されている端子導線に通電した際に発生する磁束の向きは、コイル基板貫通孔の貫通方向と垂直である。したがって、この構成によるコイル装置に通電した際にコイル基板貫通孔内に通されている端子導線から発生する磁束の向きは、コイルから発生する磁束に対して垂直の向きとなる。すると、コイル基板貫通孔内に通されている端子導線から発生する磁束は、コイルから発生する磁束に直接的には影響を与えないことになるので、コイルから発生する磁束が乱されることを防ぐことができる。
In addition to the above configuration, the coil device of the electric circuit according to the present invention has a spiral shape in which each coil included in the coil substrate surrounds the coil substrate through hole. The coil substrate through hole and the core through hole The end portion of the coil to which the terminal conducting wire passed through is connected may be located at the peripheral edge of the coil substrate through hole.
According to this configuration, the terminal conductors passed through the coil substrate through hole and the core through hole are arranged on the coil substrate from the end of the coil located at the peripheral edge of the coil substrate through hole, that is, from the position close to the coil substrate through hole. Since it is passed through the through hole, the path through which the terminal conducting wire passes from the coil end to the coil substrate through hole can be shortened. Therefore, the wiring space necessary for routing the terminal conductors can be reduced, and space saving can be achieved. Moreover, the terminal conductor can be shortened and the material cost of the coil device can be suppressed.
Furthermore, since the coil included in the coil substrate has a spiral shape surrounding the coil substrate through hole, the direction of the magnetic flux generated when the coil is energized is parallel to the through direction of the coil substrate through hole. On the other hand, the direction of the magnetic flux generated when the terminal conducting wire passed through the coil substrate through hole is energized is perpendicular to the direction of penetration of the coil substrate through hole. Therefore, the direction of the magnetic flux generated from the terminal conducting wire passed through the coil substrate through-hole when the coil device having this structure is energized is perpendicular to the magnetic flux generated from the coil. Then, since the magnetic flux generated from the terminal lead wire passed through the coil substrate through hole does not directly affect the magnetic flux generated from the coil, the magnetic flux generated from the coil is disturbed. Can be prevented.
また、本発明に係る電気回路のコイル装置は、上記構成に加えて、前記コイル基板が、巻き方向が互いに逆向きになっている2つの平面コイルから成るコイル対を少なくとも一対含んでおり、前記コイル対を成す2つの平面コイルはコイル基板の板厚み方向に重なっていて、互いに絶縁層で隔てられているようにしてもよい。
この構成によれば、コイル対を成す2つの平面コイルのそれぞれに接続された端子導線を1本ずつコア貫通孔に通すことにより、巻き方向が互いに逆向き、すなわち電磁的極性が互いに反対となっている2つの平面コイルのそれぞれに接続された端子導線が1本ずつコア貫通孔に通されることとなるので、コア貫通孔に通されている端子導線同士で逆向きの電流が流れるように配線することが容易となる。
In addition to the above configuration, the coil device for an electric circuit according to the present invention includes at least a pair of coil pairs each including two planar coils whose winding directions are opposite to each other. The two planar coils forming the coil pair may overlap with each other in the plate thickness direction of the coil substrate, and may be separated from each other by an insulating layer.
According to this configuration, by passing the terminal conductors connected to each of the two planar coils constituting the coil pair one by one through the core through hole, the winding directions are opposite to each other, that is, the electromagnetic polarities are opposite to each other. Terminal conductors connected to each of the two planar coils are passed through the core through-holes one by one, so that reverse current flows between the terminal conductors passed through the core through-holes. Wiring is easy.
また、本発明に係る電気回路は、上記構成に加えて、第1のコイルと第2のコイルとが並列コイル対となっており、前記第1のコイルの巻き始め端部と前記第2のコイルの巻き始め端部とが電気的に接続され、かつ、前記第1のコイルの巻き終わり端部と前記第2のコイルの巻き終わり端部とが電気的に接続されることにより並列コイル回路が形成されており、前記第1のコイルの巻き終わり端部に接続された端子導線と前記第2のコイルの巻き始め端部に接続された端子導線との組が貫通並列線となっているようにしてもよい。
この構成によれば、2本の貫通並列線に流れる電流がコア貫通孔内において互いに逆向きとなるように配線することができる。
In the electric circuit according to the present invention, in addition to the above configuration, the first coil and the second coil form a parallel coil pair, and the winding start end of the first coil and the second coil The coil winding start end is electrically connected, and the winding end end of the first coil and the winding end end of the second coil are electrically connected to form a parallel coil circuit. And a set of terminal conductors connected to the winding end of the first coil and terminal conductors connected to the winding start of the second coil is a through parallel line. You may do it.
According to this structure, it can wire so that the electric current which flows into two penetration parallel lines may become a mutually reverse direction in a core through-hole.
また、本発明に係る電気回路は、上記構成に加えて、コイル装置が回転体を含む機械装置の無接触給電に用いられる給電側または受電側のコイル装置として用いられており、前記コイル装置のコアには前記回転体の回転軸を通すための回転軸穴が設けられており、この回転軸穴を貫通並列線を通すための貫通孔として用いるようにしてもよい。
この構成によれば、既存の無接触給電システムにおいてコアに回転軸穴が予め設けられている場合には、本発明に係る電気回路を形成するにあたって貫通並列線を通すための貫通孔を改めて開ける必要がなく、既存のシステム内で容易に本発明に係る電気回路を形成することができる。
Moreover, in addition to the above configuration, the electric circuit according to the present invention is used as a coil device on a power feeding side or a power receiving side used for contactless power feeding of a mechanical device including a rotating body. The core is provided with a rotating shaft hole for passing the rotating shaft of the rotating body, and the rotating shaft hole may be used as a through hole for passing a through parallel line.
According to this configuration, when the rotary shaft hole is previously provided in the core in the existing contactless power supply system, the through hole for passing the through parallel line is opened again when forming the electric circuit according to the present invention. There is no need, and the electric circuit according to the present invention can be easily formed in an existing system.
本発明に係るコイル装置によれば、それぞれ別々のコイルに接続された少なくとも2本の端子導線を、コアが取り巻く形で配線が行われるため、コイル装置と別体の均等化コアを用意しなくとも、端子導線を取り巻くコアが配置されていることとなるので、このコイル装置を電気回路に組み込むにあたって追加の均等化コアを設ける必要がなくなり、省スペース化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る電気回路によれば、コア貫通孔内を通っている2本一組の貫通並列線のそれぞれに流れる電流は同じ強さに均等化されるので、貫通並列線のそれぞれが接続されている並列コイル対の各コイルに流れる電流も同じ強さに均等化される。例えばコイル基板に含まれる2つのコイルが並列コイル対を成している場合に、これらのコイルがそれぞれコアとの距離の違いによりインダクタンス値が異なっており、一方のコイルに流れる電流が他方のコイルよりも大きくなってしまったとする。このとき、一方のコイルに接続されている端子導線から発せられる磁束も増大するので、他方のコイルに接続する端子導線にはこの磁束の増大を抑えようとする方向の起電力が生じる。すると、他方のコイルに流れる電流は増大し、一方のコイルに流れる電流は減少する。この結果、並列コイル対の各コイルに流れる電流が均等化されることになる。したがって、電流均等化のためのコアをコイル装置と別体として用意しなくとも、並列コイル対の各コイルに均等な電流が流れる並列コイル回路を形成することが可能となる。
According to the coil device according to the present invention, wiring is performed in such a manner that the core surrounds at least two terminal conductors respectively connected to separate coils, so that an equalized core separate from the coil device is not prepared. In both cases, since the core surrounding the terminal conducting wire is disposed, it is not necessary to provide an additional equalizing core when the coil device is incorporated in an electric circuit, and space can be saved.
In addition, according to the electric circuit of the present invention, the currents flowing through each pair of through parallel lines passing through the core through hole are equalized to the same strength. The current flowing through each coil of the connected parallel coil pair is also equalized to the same strength. For example, when two coils included in a coil substrate form a parallel coil pair, these coils have different inductance values due to the difference in distance from the core, and the current flowing through one coil is the other coil. Suppose it has become larger. At this time, since the magnetic flux generated from the terminal conductor connected to one coil also increases, an electromotive force is generated in the terminal conductor connected to the other coil in a direction to suppress the increase of the magnetic flux. Then, the current flowing through the other coil increases and the current flowing through the one coil decreases. As a result, the current flowing through each coil of the parallel coil pair is equalized. Therefore, it is possible to form a parallel coil circuit in which an equal current flows in each coil of the parallel coil pair without preparing a core for current equalization separately from the coil device.
以下、本発明に係るコイル装置を含む電気回路の実施形態の一例について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に、本実施形態において使用するコイル基板20を示す。図1(a)はコイル基板20の一方の面を示しており、以後この面を表側と呼ぶことがある。また図1(b)はコイル基板20の他方の面を示しており、以後この面を裏側と呼ぶことがある。このコイル基板20は、ガラスエポキシ基板などの絶縁層となる物質で構成された円板状であり、両方の表面にそれぞれ銅などの導電性物質によるプリント配線で形成された平面コイルが実装されている。すなわち図1(a)に示す表側には第1のコイル30が、図1(b)に示す裏側には第2のコイル40が表面実装されている。
Hereinafter, an example of an embodiment of an electric circuit including a coil device according to the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 1 shows a
またコイル基板20の円形中心部にはその基板厚み方向を貫通するコイル基板貫通孔25が設けられている。そして第1のコイル30と第2のコイル40とはそれぞれこのコイル基板貫通孔25を取り巻く渦巻き形状を成すように形成されており、どちらも同じ形状であるが、巻き方向については互いに逆向きになっている。図1(a)に示す第1のコイル30が右巻きであるのに対して、第2のコイル40も図1(b)においては右巻きに見えているが、これは図1(b)がコイル基板20を裏側から見ているためであり、表側の面に対しては第2のコイル40は左巻きに渦を巻いている。
Further, a coil substrate through
第1のコイル30と第2のコイル40をコイル基板20外部の回路と接続する際に表側と裏側のどちらの面からでも両方のコイルに配線ができるようにするため、第1のコイル30と第2のコイル40は外周側の端部と内周側の端部において表側と裏側との間での導通がとられている。例えば第1のコイル30の外周側端部34については、図1(a)に示す表側の外周側端部34のランドと、図1(b)に示す裏側の外周側端部34のランドは、メッキスルーホール法などにより形成されたビア24によって電気的に接続されており、裏側の面からでも表側の第1のコイル30の外周側端部34に対して配線が行えるようになっている。また、第2のコイル40の外周側端部44も、表側のランドと裏側のランドとがビア24により電気的に接続されていて、表側から第2のコイル40に対して配線が行えるようになっている。同様に、各コイルの内周側端部についても、表裏両面のランドが電気的に接続されている。
When connecting the
本実施形態においては、コイル基板20に、図2に示す磁性材料製(フェライトなど)のコア50を取り付けて使用する。図2(a)に、コア50がコイル基板20に取り付けられる前の状態を示す。このコア50は全体としてコイル基板20の外径と同径の円柱状の形状をしており、その中心にはコア50の円柱高さ方向を貫くコア貫通孔55が形成されている。このコア貫通孔55はコイル基板20のコイル基板貫通孔25と同径円状になっており、図2(b)に示すように、コア50上にコイル基板20を載せたときにコア貫通孔55とコイル基板貫通孔25とを連通させることができる。本実施形態においてはコア貫通孔55とコイル基板貫通孔25とが連通した状態でコイル基板20の裏側に対してコア50が接着されたものを使用する。コア50がコイル基板20に取り付けられた状態においては、コア50は第1のコイル30と第2のコイル40の共通の磁心として働く。
In the present embodiment, the
コイル基板20の表側に実装されている第1のコイル30を実線で渦巻き形状として図示するとともに、裏側に実装されている第2のコイル40を破線で図示すると、図2(b)に示すように見難くなるので、ここでは、図2(c)に示すように、第1のコイル30および第2のコイル40を簡略化して表す。すなわち、第1のコイル30はその内周側端部32と外周側端部34との間に接続されたコイル素子であり、第2のコイル40はその内周側端部42と外周側端部44との間に接続されたコイル素子であるものとみなして図示する。第1のコイル30と第2のコイル40との巻き方向が互いに逆向きとなっていることについては、各コイルの脇に黒い点として示されている巻き始めマークSを用いて表す。第1のコイル30と第2のコイル40とでこの巻き始めマークSに対して同じ方向に電流が流れるとき、第1のコイル30が発生させる磁束と第2のコイル40が発生させる磁束とが同じ方向になる。
When the
例えば、図2(c)において第1のコイル30に外周側端部34から内周側端部32へ向けて電流が流れると、図2(b)でいうと右巻き方向に電流が流れることとなり、表側から裏側へ向く方向、つまり図中では下向きの磁束が発生する。これに対して左巻きに渦を巻いている第2のコイル40から下向きの磁束を発生させるためには、その内周側端部42から外周側端部44へ向けて電流を流せばよい。このように、図2(c)においては、巻き始めマークSが付されている端部(以後、巻き始め端部と呼ぶ)から巻き始めマークSが付されていない端部(以後、巻き終わり端部と呼ぶ)に向けて電流が流れるときに図中で下向きの磁束が発生するものと取り決める。なお、巻き終わり端部から巻き始め端部に向けて電流を流した場合には、図中で上向きの磁束が発生する。
For example, in FIG. 2C, when a current flows through the
図3に、本発明に係るコイル装置を電気回路内に組み込んだ状態を模式的に表す。本発明にかかるコイル装置は、図2に示すようなコイル基板20とコア50を組み合わせたものに、さらに被覆銅線などの端子導線70を接続したものである。端子導線70は、各コイルの各端部にそれぞれ接続されている。図3では、第1のコイル30の内周側端部32と外周側端部34、そして第2のコイル40の内周側端部42と外周側端部44に、それぞれ端子導線70が接続されている。
FIG. 3 schematically shows a state where the coil device according to the present invention is incorporated in an electric circuit. The coil device according to the present invention is such that a
そして、これらの端子導線70を介して、第1のコイル30と第2のコイル40が交流電源62に対して接続されている。ここで、本実施形態においては第1のコイル30と第2のコイル40とで並列コイル回路が形成されている。すなわち、第1のコイル30の巻き始め端部となる外周側端部34と第2のコイル40の巻き始め端部となる内周側端部42とを電気的に接続するとともに、第1のコイル30の巻き終わり端部となる内周側端部32と第2のコイル40の巻き終わり端部となる外周側端部44とを電気的に接続し、両コイルの巻き始め端部と巻き終わり端部との間に交流電源62が交流電圧を印加するように配線を行っている。このように配線を行うことにより、第1のコイル30と第2のコイル40は並列に接続されたコイルつまり並列コイル対として動作する。
The
このようにして並列コイル回路を形成する端子導線70のうち、それぞれ別々のコイルに接続されている2本の端子導線70、つまり第1のコイル30に接続されているものと第2のコイル40に接続されているものを1本ずつコイル基板貫通孔25とコア貫通孔55に通しておく。以下においては、コア貫通孔55に通されている2本一組の端子導線70をそれぞれ貫通並列線と呼ぶ。図3では、第1のコイル30の巻き終わり端部(内周側端部32)に接続された端子導線70と、第2のコイル40の巻き始め端部(内周側端部42)に接続された端子導線70とが、コイル基板貫通孔25とコア貫通孔55に通されて、それぞれ貫通並列線35および貫通並列線45となっている。
Of the
貫通並列線35および貫通並列線45をこのように配線しておくと、交流電源62から第1のコイル30および第2のコイル40に対して交流電圧が印加されて第1のコイル30および第2のコイル40が形成する並列コイル回路内に交流電流が流れるとき、コア貫通孔55内においては貫通並列線35と貫通並列線45とで互いに逆向きの電流が流れる。例えば図3において交流電源62の上側に示す上向き矢印の方向に電流Inが流れる瞬間においては、第1のコイル30に接続されている貫通並列線35には図中の下向き方向へ電流が流れ、第2のコイル40に接続されている貫通並列線45には図中の上向き方向へ電流が流れる。交流電流であるから、電流Inの向きは周期的に反転するが、その反転に合わせて貫通並列線35および貫通並列線45に流れる電流の向きもそれぞれ反転する。よって、電流Inの向きが図中の上向き矢印の方向から反転した際には、貫通並列線35には上向きの、貫通並列線45には下向きの電流が流れる。
If the through
貫通並列線35および貫通並列線45において互いに逆向きの電流が流れることについてより詳しく説明するため、図3に示す回路をさらに簡略化して図4に示す。ここでは図4中に示す電流Inの矢印方向に電流が流れる瞬間について考えるものとし、矢印の尾側を回路の上流側、矢印の先端側を回路の下流側として説明する。
3 is further simplified and shown in FIG. 4 in order to explain in more detail the flow of currents in opposite directions in the through
交流電源62と並列コイル対(第1のコイル30および第2のコイル40)との間の配線のうち、上流側について見ると、第1のコイル30の巻き始め端部(図3の外周側端部34)へ向かう配線はコア50の上側(表側)から導かれているのに対して、第2のコイル40の巻き始め端部(図3の内周側端部42)へ向かう配線はコア50の下側(裏側)から導かれており、コア貫通孔55を裏側から表側へ抜ける貫通並列線45を経由して交流電源62と第2のコイル40とが接続されている。そして下流側について見ると、第1のコイル30の巻き終わり端部(図3の内周側端部32)から導かれる配線は、コア貫通孔55を表側から裏側へ抜ける貫通並列線35を経由して交流電源62へと接続されているのに対して、第2のコイル40の巻き終わり端部(図3の外周側端部44)から導かれる配線は、コア貫通孔55を通ることなく第1のコイル30側の配線と合流してから交流電源62へと接続されている。
Of the wiring between the
以上のように配線が行われているため、交流電源62からの電流Inが図中矢印方向に流れる瞬間においては、第1のコイル30の貫通並列線35には、第1のコイル30の巻き終わり端部から流れ出す電流が表側から裏側へ向けて図中の下方向へと流れる。一方、第2のコイル40の貫通並列線45には、第2のコイル40の巻き始め端部へと流れ込む電流が裏側から表側へ向けて図中の上方向へと流れる。また、電流Inの方向が図中矢印方向と反対向きになった場合には、第1のコイル30の貫通並列線35には図中で上向きの電流が流れ、第2のコイル40の貫通並列線45には図中で下向きの電流が流れる。
Since wiring is performed as described above, at the moment when the current In from the
このように、貫通並列線35と貫通並列線45には互いに逆向きの電流が流れるので、貫通並列線35と貫通並列線45は、コア貫通孔55内において互いに逆向きの磁束を発生させる。すると貫通並列線35と貫通並列線45のそれぞれに流れる電流は、互いに強さを均等化するように作用し合う。そのため、第1のコイル30と第2のコイル40とで異なる強さの電流が流れそうになっても、この貫通並列線35と貫通並列線45との間での均等化作用により、結果的に第1のコイル30と第2のコイル40とで同じ強さの電流が流れることになる。
In this way, currents in opposite directions flow through the through
第1のコイル30と第2のコイル40ではコア50との距離がコイル基板20の厚み分だけ異なっているので、インダクタンス値も両者で異なる。そのため同形状の両コイルが並列に接続されていても電流は均等に流れようとはせず、どちらかに偏りを持って流れようとする。しかしこの偏りは、貫通並列線35と貫通並列線45との間での均等化作用により解消される。例えば仮に第1のコイル30の方に電流が偏って流れた場合、第1のコイル30の貫通並列線35に流れる電流が第2のコイル40の貫通並列線45よりも強くなる。すると貫通並列線35がコア50内に発生させる磁束(表側から見ると右巻きの方向)が増加する。貫通並列線35が発生させる磁束が増加すると、貫通並列線45にはその増加を阻もうとする向きに起電力が生じる。この起電力の向きは貫通並列線35の電流と逆向き、つまり貫通並列線45の電流と同じ向きとなるので、貫通並列線45の電流が強められる。貫通並列線45の電流が増加すると第2のコイル40に流れる電流も増加するが、第1のコイル30に流れる電流と第2のコイル40に流れる電流は共通の電流Inから枝分かれした流れであるため、第2のコイル40に流れる電流が増加した分、第1のコイルに流れる電流は減少する。この結果、仮に第2のコイル40に流れる電流の方が強くなったとしても、今度は第1のコイル30の貫通並列線35で同様の作用が生じて第2のコイル40に流れる電流が弱められる。こうした作用が繰り返されることにより、最終的に第1のコイル30に流れる電流と第2のコイル40に流れる電流とは同じ強さに均等化される。
Since the distance between the
以上のように、図1〜図4に示す本実施形態においては、コイル基板20、コア50、端子導線70からなるコイル装置とは別体として図7に示すような均等化コア96を用意せずとも、第1のコイル30と第2のコイル40とに流れる電流を均等化することができる。したがって、このコイル装置を用いれば、例えば無接触給電装置においてコイル装置が占有するスペースを小さくすることができる。
As described above, in the present embodiment shown in FIGS. 1 to 4, an equalizing
また本実施形態においてはコア貫通孔55に通す貫通並列線35および貫通並列線45を、コイル基板貫通孔25にも通していることにより、配線を行い易い表側の各コイル端部に端子導線70を接続しつつも、貫通並列線35および貫通並列線45を表側から裏側へと導くことができる。また、貫通並列線35と貫通並列線45はそれぞれコイル基板貫通孔25に近い位置の、第1のコイル30の内周側端部32と第2のコイル40の内周側端部42に接続されている。つまりコイル基板貫通孔25の周縁部に位置する端部に接続されているため、貫通並列線35と貫通並列線45は、各コイル端部に接続された位置からコイル基板25およびコア貫通孔55へ至る経路が短くなっており、貫通並列線35と貫通並列線45を長い経路にわたって引き回す必要がなく、配線作業が行い易くなるとともに、配線スペースおよび資材コストが低減される。
In the present embodiment, the through
さらに、第1のコイル30および第2のコイル40がコイル基板20上で渦を巻く平面コイルとなっているのに対して、貫通並列線35および貫通並列線45はコイル基板20およびコア50を厚み方向に貫くコイル基板貫通孔25およびコア貫通孔55に通されているため、第1のコイル30および第2のコイル40が発生させる磁束と、貫通並列線35および貫通並列線45が発生させる磁束とは、互いに直交することとなり、直接的には影響を及ぼし合わない。よって電流均等化のために第1のコイル30および第2のコイル40の磁心となるコア50を利用していても、第1のコイル30および第2のコイル40が発生させる磁束が乱されることはない。
Furthermore, while the
また、軸周りに回転可能な回転体を含むシステム(機械装置)において、その回転体への給電が無接触給電により行われている場合、その給電側または受電側のコイル装置に含まれるコアには、回転体の回転軸を通すための回転軸穴が設けられていることがあるが、そのようなコイル装置に対して本実施形態のような電気回路を形成する場合には、貫通並列線を通すためのコア貫通孔55として回転軸穴を利用することができるので、コア貫通孔を改めて開ける必要がなく、既存のシステム内で容易に本実施形態の電気回路を形成することができる。
Further, in a system (mechanical device) including a rotating body that can rotate around an axis, when power is supplied to the rotating body by contactless power feeding, the core included in the coil device on the power supply side or the power receiving side May be provided with a rotating shaft hole for passing the rotating shaft of the rotating body, but when forming an electric circuit like this embodiment for such a coil device, a through parallel line Since the rotation shaft hole can be used as the core through
なお、上述の実施形態においては、巻き方向が逆向きになっている第1のコイル30および第2のコイル40を含むコイル基板20を用いたが、本発明に係る電気回路はコア貫通孔55内に通された2本一組の導線がそれぞれ別々のコイルに接続されていて、コア貫通孔55内において互いに向かい合う電流が流れるように配線されていればよく、例えば巻き方向が同じ向きになっている2つのコイルを含むコイル基板を用いてもよい。
In the above-described embodiment, the
図5(a)に、第1のコイル30と第2のコイル40とが同じ向きになっているコイル基板20を用いた場合の回路模式図を示す。この場合、第1のコイル30については図3の場合と同じく外周側端部34が巻き始め端部となっているのに対し、第2のコイル40については内周側端部42ではなく外周側端部44が巻き始め端部となっている。この場合、第1のコイル30に対しては図3と同様に配線を行えばよい。一方、第2のコイル40については、巻き始め端部となる外周側端部44に接続する端子導線70を貫通並列線45として、裏側から表側へ向けてコア貫通孔55およびコイル基板貫通孔25に通してから外周側端部44に接続し、巻き終わり端部となる内周側端部に接続する端子導線70はコア貫通孔55に通すことなく(第1のコイル30側の配線と合流してから)交流電源62へ接続すればよい。このように配線すると、第1のコイル30と第2のコイル40の、回路上でのコイル素子としての並びは、図4に示す状態と等価となり、上述の実施形態と同じく貫通並列線35および貫通並列線45による電流均等化の作用が得られる。
FIG. 5A shows a schematic circuit diagram when the
また、図3の実施形態においては互いに巻き方向が逆向きの第1のコイル30と第2のコイル40に対して、第1のコイル30の巻き終わり端部に接続された端子導線70と、第2のコイル40の巻き始め端部に接続された端子導線70をそれぞれ貫通並列線35および貫通並列線45としているが、貫通並列線とする端子導線の組み合わせはこれに限るものではない。図3のように配線すれば、コイル基板貫通孔25に近い内周側端部35および内周側端部45に接続された端子導線70がコイル基板貫通孔25へと通されることになって、配線を大きく引き回さずに済むが、コイル装置以外の機器との接続の都合などによりこのような配線が行えない事情があるならば、配線の仕方を変えてもよい。例えば、2本一組の貫通並列線をどちらも両コイルの巻き終わりに接続している端子導線70としてもよい。
Further, in the embodiment of FIG. 3, with respect to the
図5(b)に、巻き方向が逆向きの第1のコイル30と第2のコイル40を含むコイル基板20を用いて、第1のコイル30の巻き終わり端部(内周側端部32)と第2のコイル40の巻き終わり端部(外周側端部44)にそれぞれ接続された端子導線70を貫通並列線35および貫通並列線45とした場合の回路模式図を示す。この場合、両コイルの巻き始め端部(外周側端部34および内周側端部42)に接続している端子導線70はコイル基板貫通孔25およびコア貫通孔55に通されることなく互いに合流して交流電源62へと接続している。そして第1のコイル30の巻き終わり端部である内周側端部32に接続されている端子導線70は、表側から裏側へ向けてコイル基板貫通孔25およびコア貫通孔55に通されて貫通並列線35となっている。一方、第2のコイル40の巻き終わり端部である外周側端部44に接続されている端子導線70は、表側から裏側へ向けてコイル基板貫通孔25およびコア貫通孔55に通してしまうとコア貫通孔55内において貫通並列線35と同じ方向に電流が流れてしまう。そこで、コア50を迂回して裏側から表側へ向けてコア貫通孔55およびコイル基板貫通孔25に通すことにより、貫通並列線35と逆向きの電流が流れる貫通並列線45とすることができる。
In FIG. 5B, the winding end end portion (inner peripheral side end portion 32) of the
このように、本発明に係る電気回路は、図3と同じ配線でなくとも、並列コイル回路内に交流電流が流れる場合に、コア貫通孔内に通されている2本一組の貫通並列線のそれぞれに、互いに逆向きの電流が流れるようになっていればよいので、実際の使用状況に応じて様々に配線の仕方を変更できる。 Thus, the electric circuit according to the present invention is not the same wiring as that of FIG. 3, but a pair of through parallel wires that are passed through the core through hole when an alternating current flows in the parallel coil circuit. Since it is only necessary for currents in opposite directions to flow in each of these, the way of wiring can be variously changed according to the actual use situation.
また配線の仕方を様々に変更できるので、本発明に係るコイル装置は、複数のコイルを含むコイル基板20と、コア貫通孔55を有するコア50と、別々のコイルに接続されコア貫通孔55に通されている2本一組の端子導線70(貫通並列線)を有するものであればよい。例えばコイル基板20に含まれる複数のコイルがまだ並列接続されていない状態のコイル装置を用意しておけば、このコイル装置を実際に電気回路へと組み込むにあたって、並列コイル回路としてだけではなく、複数のコイルを直列に繋いでなる直列コイル回路として用いることもできる。そして並列コイル回路として用いる場合には貫通並列線のそれぞれに互いに逆向きの電流が流れるように、実際の使用状況に応じて配線を行えばよい。
In addition, since the wiring method can be changed in various ways, the coil device according to the present invention is connected to the
また上述の実施形態においてはコイル基板貫通孔25がコア貫通孔55と連通するようにして、貫通並列線35および貫通並列線45がこれらに通されるようにしているが、コイル基板20は貫通孔のない平板状のものでもよい。その場合、コイル基板20の裏側とコア55上面との間で引き回せるような薄膜状の配線を用いて、ビア24により表側のコイル端部と接続されている裏側のコイル端部からコア貫通孔55へと導線を導けばよい。
In the above-described embodiment, the coil substrate through
また上述の実施形態においてはコイル基板20として表側と裏側の2層からなる平面コイル基板を用いているが、他の種類のコイル基板を用いてもよく、例えば基板内でコイルパターン層が多層積み上がって形成されている積層コイル基板を用いてもよい。そしてコイル基板に含まれるコイルは2つに限るものではなく、2つで一対となるコイル対が複数対存在してもよい。例えばコイル対が2つ、つまり4つのコイルを有するコイル基板を用いてもよく、それぞれのコイル対についてコア貫通孔に通された2本一組の貫通並列線を複数組(この場合は二組で計4本)設けておけば、2つのコイル対をそれぞれ別々の並列コイル回路として用いたとしても、どちらの並列コイル回路においても電流を均等化することができる。なお、2つ以上のコイル対が存在する場合、それぞれのコイル対に対応する貫通並列線の各組のために別々のコア貫通孔を設けてもよいが、同じ組に属する2本の貫通並列線は同じコア貫通孔に通されるのが望ましい。
In the above-described embodiment, a planar coil substrate composed of two layers, the front side and the back side, is used as the
また上述の実施形態においては円筒状のコア50を用いているが、コアの形状はこれに限るものではなく、貫通並列線が通ることの可能なコア貫通孔が形成されたものであればよい。例えば冒頭に述べたようなポット型のコアにコア貫通孔を形成したものを用いてもよく、この場合には軸心部にコア貫通孔を設けておけば、コア貫通孔を回転体の回転軸が通る回転軸穴としても利用することができる。なお、電流の均等化を確実に行うためには、コア貫通孔をできるだけ小さくして貫通並列線同士が確実に相互作用できるようにするのが望ましいので、回転軸穴が大きくなる場合には、回転軸穴とコア貫通孔を別々の穴としてもよい。
In the above-described embodiment, the
20 コイル基板
25 コイル基板貫通孔
30 第1のコイル
35 貫通並列線
40 第2のコイル
45 貫通並列線
50 コア
55 コア貫通孔
62 交流電源
70 端子導線
20
Claims (6)
前記コイル装置は、少なくとも2つのコイルを含むコイル基板と、前記コイル基板に取り付けられて前記コイルの共通の磁心となるコアと、前記コイルの各端部に接続された端子導線とを有し、
前記コアには、そのコア自身を貫通するコア貫通孔が設けられており、
前記端子導線のうち、それぞれ別々のコイルに接続された少なくとも2本の端子導線が前記コア貫通孔に通されており、
少なくとも一対の、2つのコイルから成るコイル対が、並列に接続されて並列コイル回路を形成する並列コイル対となっており、
前記コア貫通孔に通されている複数の端子導線は、前記並列コイル対を成すコイルのそれぞれに接続されている2本の端子導線が一組となった貫通並列線を少なくとも一組含んでおり、
前記貫通並列線の端子導線のそれぞれは、自身が接続されている並列コイル対が形成する並列コイル回路内に交流電流が流れる場合に、前記コア貫通孔内において互いに逆向きの電流が流れるように配線されていること
を特徴とする電気回路。 An electrical circuit including a coil device,
The coil system, possess the coil substrate including at least two coils, a core serving as a common magnetic core of the coil is attached to the coil board, and a terminal lead connected to each end of the coil,
The core is provided with a core through-hole penetrating the core itself,
Among the terminal conductors, at least two terminal conductors respectively connected to separate coils are passed through the core through hole ,
A coil pair consisting of at least a pair of two coils is a parallel coil pair that is connected in parallel to form a parallel coil circuit,
The plurality of terminal conducting wires passed through the core through hole includes at least one set of penetrating parallel wires in which two terminal conducting wires connected to each of the coils forming the parallel coil pair are combined. ,
Each of the terminal conductors of the through parallel line is configured such that, when an alternating current flows in a parallel coil circuit formed by a parallel coil pair to which the terminal parallel wires are connected, currents in opposite directions flow in the core through hole. An electric circuit characterized by being wired .
コア貫通孔に通された端子導線は前記コイル基板貫通孔にも通されていること
を特徴とする請求項1に記載の電気回路。 The coil substrate is provided with a coil substrate through hole penetrating the substrate thickness direction,
The electric circuit according to claim 1, wherein the terminal conducting wire passed through the core through hole is also passed through the coil substrate through hole.
前記コイル基板貫通孔およびコア貫通孔に通された端子導線が接続されているコイルの端部は、前記コイル基板貫通孔の周縁部に位置していること
を特徴とする請求項2に記載の電気回路。 Each coil included in the coil substrate has a spiral shape surrounding the coil substrate through hole,
The end of the coil to which the terminal conducting wire passed through the coil substrate through-hole and the core through-hole is connected is located at the peripheral edge of the coil substrate through-hole. Electrical circuit .
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電気回路。 The coil substrate includes at least a pair of coil pairs formed of two planar coils whose winding directions are opposite to each other, and the two planar coils constituting the coil pair overlap each other in the substrate thickness direction of the coil substrate. The electrical circuit according to claim 1, wherein the electrical circuits are separated from each other by an insulating layer.
前記第1のコイルの巻き終わり端部に接続された端子導線と前記第2のコイルの巻き始め端部に接続された端子導線との組が貫通並列線となっていること
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電気回路。 The first coil and the second coil form a parallel coil pair, and the winding start end of the first coil and the winding start end of the second coil are electrically connected; and A parallel coil circuit is formed by electrically connecting the winding end end of the first coil and the winding end end of the second coil,
The set of the terminal conducting wire connected to the winding end end of the first coil and the terminal conducting wire connected to the winding start end of the second coil is a through parallel line. The electric circuit according to any one of claims 1 to 4 .
を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電気回路。 The coil device is used as a coil device on the power feeding side or the power receiving side used for non-contact power feeding of a mechanical device including a rotating body, and a rotating shaft hole for passing the rotating shaft of the rotating body through the core of the coil device The electric circuit according to any one of claims 1 to 5 , wherein the rotation shaft hole is used as a through hole for passing a through parallel line.
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