JP6484035B2 - 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法 - Google Patents

薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6484035B2
JP6484035B2 JP2015001143A JP2015001143A JP6484035B2 JP 6484035 B2 JP6484035 B2 JP 6484035B2 JP 2015001143 A JP2015001143 A JP 2015001143A JP 2015001143 A JP2015001143 A JP 2015001143A JP 6484035 B2 JP6484035 B2 JP 6484035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film forming
base material
holding member
peripheral portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015001143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016125107A (ja
Inventor
快 日月
快 日月
木村 俊彦
俊彦 木村
祐介 川村
祐介 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2015001143A priority Critical patent/JP6484035B2/ja
Publication of JP2016125107A publication Critical patent/JP2016125107A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6484035B2 publication Critical patent/JP6484035B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、薄膜形成装置に関するものである。本発明は、特に真空蒸着法を利用した薄膜形成装置として好適である。
また、本発明は、薄膜の製造方法に関し、特に、有機EL装置の製造に好適な製造方法に関するものである。
有機EL装置、太陽電池、液晶デバイス、半導体集積回路などを製造する製造工程で、所定の薄膜を形成するための製造方法として真空蒸着法がある。
真空蒸着法には、物理的気相成長法(PVD法)や化学的気相成長法(CVD法)が用いられる。このような気相成長法は、真空装置内で、加熱等により気化した薄膜形成用材料ガスを基材に付着させることで、薄膜を形成する方法である。一般に、PVD法では、気化した薄膜形成用材料ガスが、基材表面で冷却され固化することで、基材上に薄膜が形成される。また、CVD法では、気化した薄膜形成用材料ガスを、熱エネルギー、電気エネルギー、光エネルギー等を用いて化学反応させ、基材上に所望の薄膜を形成する方法である。
例えば、図5に示す有機EL装置30は、ボトムエミッション型と称される構成であり、ガラス基材301に、透明電極層302と、機能層310と、裏面電極層320とが積層され、これらが封止部330によって封止されたものである。
また、機能層310は、有機化合物を含む複数の薄膜が積層されたものである。代表的な機能層310は、正孔注入層311、正孔輸送層312、発光層313、及び電子輸送層314を有している。
ここで上記した各層の内、透明電極層302は、酸化インジウム錫(ITO)等の透明導電膜であり、主にCVD法あるいはスパッタ法によって成膜される。
機能層310は、前記した様に有機化合物を含む複数の薄膜が積層されたものであり、各薄膜を真空蒸着法によって成膜することができる。
裏面電極層320は、一般に、アルミニウム、銀等の金属薄膜であり、真空蒸着法によって成膜することができる。
また、封止部330は、例えば窒化シリコン膜であり、主にCVD法によって成膜される。
このように、特に、有機EL装置を製造する際には、真空蒸着法が多用される。
このような、真空蒸着法を用いて薄膜を形成する薄膜形成装置においては、薄膜の成膜速度制御や品質向上のため、基材を所望の温度に調整する機構を付帯することが一般的である。
一般的な薄膜形成装置の構成例を図6に示す。薄膜形成装置2は薄膜形成室20と真空排気手段21より構成される。また、薄膜形成室20内には基材3を保持する基材保持部22、基材3を搬入出するゲートバルブ26、薄膜形成用材料ガス吐出部25で構成される。さらに、基材保持部22は、例えば、内部に温媒を流通させることで、基材3の温度を調整することができる。
しかしながら、このような装置を用いて基材を加熱または冷却する場合には、例えば基材3が熱膨張することで反りが生じ、基材3の周囲が基材保持部22と離れ、基材面内の温度を均一に制御できない場合があった。
そこで、特許文献1に記載されるような薄膜形成装置が開示されている。即ち、薄膜形成室内に、加熱機能を備える基材保持部であって、かつ、バネにより昇降可能な基材保持部上に基材が載置され、その周囲に配置された昇降可能な基材固定治具が下降することで、当該基材固定治具と前記基材保持部との間に基材の周囲が挟みこまれることにより、加熱された基材保持部と基材を密着させることで、基材の温度を調整することができる。
たしかに、このような薄膜形成装置では、基材面内の温度を均一に、精度よく制御することが可能である。
また、特許文献2に記載される薄膜形成装置では、薄膜形成室内で、基材が熱源により間接的に温度調整され、かつ、基材面内が均一に温度調整できる方法が開示されている。
特開平04−191375号公報 特開2006−111913号公報
薄膜形成装置を用いて、真空蒸着法により薄膜を基材上に形成する場合に、所望の成膜速度や薄膜の品質を得るためには、基材温度を面内均一に精度よく制御する必要がある。
上記特許文献1の薄膜形成装置によれば、たしかに、基材面内の温度を均一に、精度よく制御することが可能である。
しかしながら、生産用途として用いる場合には、連続的に多数の基材に成膜している間に、個々のバネの弾性力が変化し、例えば、基材と基材保持部の密着性が低下することで、基材の温度を面内均一に制御することが困難となる場合があった。また、バネが薄膜形成室内に設置されているため、生産中に取り替えることが困難であった。
また、特許文献2の薄膜形成装置によれば、基材と熱源が非接触であり、連続的に多数の基材に成膜する場合においても、基材温度を安定的に制御することが可能である。しかしながら、伝熱効果の殆どが輻射に偏るため、大きな加熱量または除熱量が必要なプロセスに用いることは困難であった。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、薄膜形成装置で真空蒸着法により薄膜を形成する場合に、基材の温度調整に大きな加熱量または除熱量を要する場合であっても、容易に温度調整が可能であり、かつ、連続的に多数の基材を成膜する場合であっても、基材面内の温度を均一に、精度よく、安定して制御可能な薄膜形成装置を提供することを課題とする。
上記した課題を解決するため鋭意研究し、本発明を完成した。
以下の記載において、説明のために、本発明に関する、図1、図2、図3、及び図4における符号を付して記載するが、この符号の記載により、本発明が何らの制限を受けるものではない。
即ち、本発明は、基材3の薄膜形成面に、真空下で、材料ガス4を原料とする薄膜を形成する、薄膜形成室10を備える薄膜形成装置1であって、さらに、板状の基材保持部材12、真空排気される該薄膜形成室の外部、又は、真空排気される、該薄膜形成室及びこれに隣接する真空室の外部に存在する基材脱着部、及び保持部材搬送装置を備え、該基材保持部材12は、該基材3を固定して保持する内周部121、及び該内周部121をその外周において保持する外周部122であって、該保持部材搬送装置の搬送機構であるギア駆動の動力が伝達される機構を有する外周部122を含み、該基材3、又は、該基材3及び基材3の非薄膜形成面に密着するように配置した状態の背板13が、該基材脱着部において、該基材保持部材12の該内周部121に装着され、該保持部材搬送装置は、その該ギア駆動17により該外周部122の該伝達される機構に動力を伝達することで、該基材保持部材12を該薄膜形成装置内の所定位置に搬送し、該薄膜形成室10は、真空排気手段11、ガス供給体15、及び温調プレート14を備え、該ガス供給体15は、該薄膜形成室内10において、該薄膜形成面に、該材料ガス4を供給し、該温調プレート14は、該基材3の非薄膜形成面、又は、該基材3の該非薄膜形成面側に配置された背板13、に接触することで該基材3の温度を制御可能であり、かつ、該基材保持部材12は、該外周部122に対し、該内周部121が、独立して可動することで、該接触により、該温調プレート14の面の角度に整合するよう該基材3又は該背板13の面の角度が定まることを特徴とする薄膜形成装置1に関する。
このような薄膜形成装置1によれば、温調プレート14からの、主に伝導伝熱による、伝熱により、基材3の温度調整が可能であり、大きい加熱量または除熱量を要する場合でも、容易に基材3の温度制御ができる。このような伝熱はまた、基材3、又はその背板13の表面と、温調プレート14の表面との接触により招来され、このような本発明に係る接触は、本発明に係る前記可動とされた基材保持部材12の内周部121に、基材3が保持されることに起因する。また、本発明により容易に高めることが可能な前記本発明に係る接触により、即ち、温調プレート14の面の角度に整合するよう基材3又は背板13の面の角度が定まることで、これらの間の密着性が確保されるので、基材3面内の温度の均一性を容易に高めることでできる。さらに、基材保持部材12の外周部122と内周部121とを独立して可動する、本発明に係る独立可動機構は、搬送して薄膜形成室10外部に取り出すことができるので、メンテナンスが容易である。
一般に、基材に薄膜を形成する場合に、基材の薄膜形成面が、水平面に対して上向きのフェイスアップ型、同じく水平面に対して下向きのフェイスダウン型、水平面に対して垂直となる縦型の薄膜形成装置がある。本発明はこれらの全てに適用することが可能であるが、好ましくは、縦型である。縦型の薄膜形成装置は、前記ガス供給体を挟み両側に薄膜形成面を対向させて基材を設置することが可能であり生産性が高い、かつ、基材保持部材の上下に搬送機構を備えることが容易であり、例えば、高価なロボットハンドを用いずとも、安価なギア駆動による搬送機構とすることが容易である反面、基材と温調プレートを均一に接触させて基材面内を均一に温度制御することが困難であったが、本発明を用いれば、前記課題を容易に解決することができる。
即ち、前記基材保持部材は立設していることが好ましく、前記保持された前記基材は、前記薄膜形成面が鉛直方向に平行な状態に維持されることが好ましい。言い換えれば、縦型の装置とすることが好ましく、装置の設置面積を小さくできるだけでなく、薄膜形成面の、脱落した薄膜の塵等による、汚染を防止できる。
また、前記ガス供給体15を挟み、その両側に、前記薄膜形成面を対向させて前記基材3を設置することが可能な薄膜形成装置とすることが好ましい。
また、前記ガス供給体は、その内部に液化又は固化した前記材料ガスの成分が付着しないよう、加熱可能であることが好ましく、コンダクタンスの変化による製膜制御性の低下を防止できると共に、装置メンテナンス負荷を低減できる。
前記温調プレート14は、可動式とすることも、固定式とすることもできる。
前記温調プレート14を可動式とした場合に、温調プレート14を基材3と接触させることは、温調プレート14の該可動とされた移動に伴い、温調プレート14が、これに接触した基材3を含む前記内周部121を、前記搬送時の位置より既定の量だけ、前記ガス供給体15側に押し込むように構成することで実現できる。即ち、前記温調プレート14が、可動式であり、かつ、前記接触の際に、該可動とされた移動に伴い、前記内周部121を、前記搬送時の位置より既定量、前記ガス供給体15側に押し込むことが可能であることが好ましい。
この場合、温調プレート面と基材面を均一に接触させるため、一定以上押し込むことが好ましく、前記押し込む量が、基材の最大長さに対して、1/1000以上であることが望ましい。
また、温調プレート14を固定式とした場合に、本発明に係る接触は、別途薄膜形成室10内に設置した引き込み機構19により、前記内周部121を、前記搬送時の位置より、温調プレート側に引き込むように構成することで実現できる。即ち、前記温調プレート14が、固定式であり、かつ、前記薄膜形成室10が、さらに、その室内に、引き込み機構19を備え、該引き込み機構19が、前記接触の際に、前記内周部121を、前記搬送時の位置より前記温調プレート14側に移動するように、引き込み可能であることが好ましく、このようにすることで、基材3と温調プレート14を接触させることができる。
さらに、本発明は、薄膜の製造方法であって、該薄膜が、有機化合物を含む薄膜であり、かつ、該薄膜を、本発明の薄膜形成装置により形成する、薄膜の製造方法に関し、本発明に係る材料ガスが、気体状態維持のため比較的高温を維持する必要がある、有機化合物の蒸気を含んでいても、基材3を、薄膜形成に適した前記高温より低い温度に維持可能であり、その温度について薄膜形成面での高均一性を確保可能なので、高品質の有機化合物を含む薄膜を制御性良く製造することができる。
また、前記基材上に、少なくとも、第1電極層と、有機化合物を含む薄膜を含む機能層であって、発光層を含む機能層と、第2電極層とが順次積層されてなる有機EL装置の製造方法において、本発明の薄膜の製造方法により、該有機化合物を含む薄膜を形成することとすれば、高品質の有機EL装置が製造できるので好ましい。即ち、所望の基材温度で成膜することが可能となるので、優れた特性の有機EL装置を製造することができる。
本発明の薄膜形成装置を用いることで、基材の面内温度を均一に、かつ容易に温度制御できるので、所望の成膜速度で優れた特性の薄膜を効率よく製造することができる。
本発明の薄膜形成装置1の構成図の一例である。 図1の搬送機構の構成図の一例である。 可動式の温調プレート14を用いる場合の装置使用例である。 固定式の温調プレート14を用いる場合の装置使用用例である。 有機EL装置の一般的なデバイス構成を示す断面図である。 一般的な薄膜形成装置(真空蒸着装置)2の構成図である。
以下さらに本発明の実施形態の例について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、当業者の技術常識内で種々変更が可能である。
(薄膜形成装置1)
本発明の薄膜形成装置1は、基材脱着部、基材保持部材12、保持部材搬送装置、及び薄膜形成室10を含み、基材3の薄膜形成面に、材料ガス4を原料とする薄膜を形成するための装置である。
本発明の薄膜形成装置1の使用においては、薄膜形成室10の外部に存在する基材脱着部において、基材3が、前記基材保持部材12の内周部121に脱着される。この際、基材3の非薄膜形成面に密着するように背板13を配置した状態で、これら基材3、及び背板13が前記内周部121に装着可能であることが基材保持確実性向上、及び伝熱性向上の観点から好ましい。
前記脱着間において、基材3は、基材保持部材12と共に、前記保持部材搬送装置に含まれる搬送機構17が駆動することで、好ましくは後述するゲートバルブ16を通じて、薄膜形成室10内の所定位置に搬送され、前記薄膜の形成に供されることとなる。この脱着間において、基材保持部材12に保持された基材3は、その薄膜形成面が鉛直方向に平行な状態に維持されることが好ましい。
保持部材搬送装置は、本発明に係る基材保持部材12を本発明の薄膜形成装置1内の所定位置に搬送する機能を有し、搬送機構17を含む。この本発明に係る搬送機構17は、基材保持部材12の外周部122に動力を伝達する機構であり、本発明の好ましい実施形態である縦型の薄膜形成装置での場合にには、安価なギア駆動装置とすることが容易である。
(基材保持部材12)
基材保持部材12は、全体として板状の形状を有する部材であり、少なくとも内周部121と外周部122により構成され、好ましくは後述する背板13を含み、内周部121と外周部122が、例えばバネで接続されることで相互に独立して可動であることが本発明の特徴の一つである。このような本発明に係る基材保持部材12は、本発明の装置を縦型装置とする観点から立設した状態で使用に供されることが好ましい。
内周部121は、その内周に基材3が装着されることで、基材3を固定して保持する機能を有し、該基材3の非薄膜形成面に密着するように配置される背板13が装着可能とされていることが好ましい。
外周部122は、内周部121をその外周において保持する機能を有すると共に、例えば薄膜形成室10の下部に配置された、搬送機構17より動力を伝達される機構を有することで、薄膜形成室10の内外を含め、本発明の薄膜形成装置内の所定位置に基材3を搬送せしめる機能を有する。
背板13は、基材3の非薄膜形成面側に配置され、基材3と共に内周部121に装着可能とされている部材であり、基材3を本発明に係る基材保持部材12に安定的に固定せしめる機能、及び基材3への伝熱やその面内での温度の均一性を向上せしめる機能を有す。背板13を構成する材料としては、温調プレート14より基材3に効率よく熱伝導を行う観点から、熱伝導率が高い材料方が好ましく、そのような材料としては、金属やカーボン材を用いることが好ましい。また、装置機構上必要なければ、背板13は使用しなくともよい。
(薄膜形成室10)
本発明に係る薄膜形成室10は、前記薄膜形成面に、真空下、前記材料ガス4を原料とする薄膜を形成するための場所を提供し、気密性を有し、真空排気手段11、温調プレート14、及びガス供給体15を含み、好ましくは、ゲートバルブ16を有し、より好ましくは、後述する引き込み機構19を含む。
真空排気手段11は、ドライポンプ等の真空排気ポンプを含む。さらに、TMP(ターボ分子ポンプ)やCP(クライオポンプ)を用いて、薄膜形成室10内を高真空排気できる構造であれば、薄膜形成室10内部の残留水分を除去可能となり、薄膜の品質向上の観点から好ましく、特に、有機EL装置に含まれる薄膜の製造には、特性低下に繋がる残留水分等を極力除去することが好ましい。
ガス供給体15は、本発明に係る材料ガス4であって、薄膜形成室10の外部にて、当該ガス供給体15の内部に連通するパイプ等に導入された材料ガス4を、薄膜形成室10の内部において、基材3に向かって吐出する機能を有する。即ち、本発明に係るガス供給体15は、薄膜形成室10内において、本発明に係る薄膜形成面に材料ガス4を供給する。
ガス供給体15は、その内部で前記材料ガス4が固着することを防止するため、即ち、当該ガス供給体15の内部に液化又は固化した材料ガスの成分が付着しないよう、温度調整できる機構を付帯している方が好ましく、例えば電熱ヒーターによる加熱機構を付帯することができる。
(温調プレート14)
温調プレート14は、例えば内部に温媒や冷媒を流通させ、所望の温度に制御することができる。また、温調プレート14は、図3に示すように、ガス供給体15に向かって可逆的に移動することができるようにされていることが好ましく、その場合には、ガス供給体15と温調プレート14の間に、基材保持部材12を搬送し、温調プレート14をガス供給体15側に押し込むことで、温調プレート14が基材3の非薄膜形成面又は背板13と接触しつつ移動することで、外周部122と独立して、基材3、内周部121と共にガス供給体側に押し込まれる。即ち、本発明に係る温調プレート14は、これが可動式の場合には、本発明に係る接触の際に、前記可動とされた移動に伴い、内周部121をガス供給体15側に押し込むことが可能である。その移動量は、搬送時の位置より予め定められた既定量とすることができるが、少なくとも、本発明に係る接触が起こる移動量以上の移動量とすることが好ましく、後述する本発明に係る角度整合が起こる移動量以上の移動量とすることがより好ましく、その値、即ち、前記押し込む量は、基材3の最大長さに対して概ね1/1000以上の値の規定量とされる。
このようにして、温調プレート14が基材3の非薄膜形成面又は背板13と接触することで、温調プレート14より基材3に熱伝導され、温調プレート14の温度を制御することで、基材3の温度を制御・調整することができる。
また、内周部121は外周部122と独立して可動するため、温調プレート14の面の角度に整合するよう基材3又は背板13の面の角度が定まること、即ち、本発明に係る角度整合が起こることで、これらの間の密着性が確保されるので、基材3面内に均一に温調プレート14の熱が伝わり易く、基材3面内の温度分布が安定する。
なお、温調プレート14が可動しなくとも、図4に示すように、例えば、基材保持部材引き込み機構19を用いて、基材保持部材12の外周部122を保持し、温調プレート側に引き込むことで、前記温調プレート14が可動する場合と同じく、背板13と温調プレート14を接触させることができる。即ち、本発明に係る温調プレート14は、これが固定式の場合には、本発明に係る接触を生じせしめる為に、これを含む薄膜形成室10が、さらに、その室内に、本発明に係る引き込み機構19を含むように構成され、このように、本発明に係る薄膜形成室10に好ましくは含まれる当該引き込み機構19は、本発明に係る接触の際に、少なくとも内周部121を、搬送時の位置より温調プレート14側に移動せしめる引き込み機能を有する。
(薄膜の製造方法)
以下、本発明の薄膜形成装置1を用いた薄膜の製造方法について、より具体的に説明する。
まず、基材脱着部で、基材保持部材12の内周部121に基材3、好ましくはおよび背板13、を装着する。次に、保持部材搬送装置を用いて、薄膜形成室10内に基材保持部材12を搬送する。基材保持部材12が薄膜形成室10内の所定位置に搬送された後、ゲートバルブ16を閉じて、真空排気手段11を用いて、薄膜形成室10内を排気する。
薄膜形成室10は予め真空排気されていてもよく、その場合には、基材3を装着した基材保持部材12を、好ましくは、薄膜形成室10に隣接する真空排気された真空室に一旦待機せしめ、薄膜形成室10と該隣接する真空室とが共に真空排気された状態となった後に、ゲートバルブ16を開けて搬送することができる。
次に、温調プレート14、ガス供給体15、等の各部を所定の温度に調整する。
次に、温調プレート14をガス供給体15に向かって押し込むことで、基材3又は背板13に押し当て、基材3、内周部121と共に、所定量を、ガス供給体15側に押し込む。
次に、ガス供給体15を通じ、薄膜形成用の材料ガス4を、基材3に向かって吐出することで、基材3の薄膜形成面上に薄膜を形成する。
複数の薄膜を積層する場合には、薄膜形成用の材料ガス4を順次、取り替えるとよい。
また、例えば、基材3および基材保持部材12がガス供給体15の輻射熱の影響により、所望の温度調整が困難となる場合は、予め各部を所定の温度に調整した後、前記真空排気を実施してから、該基材3および基材保持部材12を薄膜形成室10内に搬送し、すぐに温調プレート14を押し付けることで、温調プレート14からの熱伝導の効果により、該輻射の影響を抑えることができる。
また、薄膜形成室10内を、不活性ガスを用いて、一定の圧力とすることで、対流の効果が加わり、該輻射の影響を抑えることができるので好ましく、即ち、本発明に係る薄膜形成室10は、不活性ガスが導入可能であることが好ましく、より好ましくは、その不活性ガスの圧力を一定に維持可能な圧力制御機構を含むことである。
薄膜形成終了後は、薄膜形成室10より搬送機構17を含む保持部材搬送装置を用いて基材3および基材保持部材12を基材脱着部まで搬送せしめ、そこで基材3を取り出すことで、基材3上に所望の薄膜が形成され製造されたワークを得ることができる。
1、2 薄膜形成装置
3 基材
4 材料ガス
10、20 薄膜形成室
11、21 真空排気手段
12、22 基板保持部材
121 内周部
122 外周部
13 背板
14 温調(冷却)プレート
15、25 ガス供給体
16、26 ゲートバルブ
17 搬送機構
18 バネ
19 基材保持部材引き込み機構
30 有機EL装置
301 ガラス基板
302 第1(透明)電極層
310 機能層
320 第2(裏面)電極層
330 封止部

Claims (8)

  1. 基材の薄膜形成面に、真空下で、材料ガスを原料とする薄膜を形成する、薄膜形成室を備える薄膜形成装置であって、
    さらに、板状の基材保持部材、真空排気される該薄膜形成室の外部、又は、真空排気される、該薄膜形成室及びこれに隣接する真空室の外部に存在する基材脱着部、及び保持部材搬送装置を備え、
    該基材保持部材は、該基材を固定して保持する内周部、及び該内周部をその外周において保持する外周部であって、該保持部材搬送装置の搬送機構であるギア駆動の動力が伝達される機構を有する外周部を含み、
    該基材、又は、該基材及び基材の非薄膜形成面に密着するように配置した状態の背板が、該基材脱着部において、該基材保持部材の該内周部に装着され、
    該保持部材搬送装置は、その該ギア駆動により該外周部の該伝達される機構に動力を伝達することで、該基材保持部材を該薄膜形成室装置内の所定位置に搬送し、
    該薄膜形成室は、真空排気手段、ガス供給体、及び温調プレートを備え、
    該ガス供給体は、該薄膜形成室内において、該薄膜形成面に、該材料ガスを供給し、
    該温調プレートは、該非薄膜形成面、又は、該背板、に接触することで該基材の温度を制御可能であり、かつ、
    該基材保持部材は、該外周部に対し、該内周部が、独立して可動することで、該接触により、該温調プレートの面の角度に整合するよう該基材又は該背板の面の角度が定まることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 前記基材保持部材が立設しており、かつ、前記保持された前記基材が、前記薄膜形成面が鉛直方向に平行な状態に維持されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 請求項1に記載の薄膜形成装置であって、
    前記ガス供給体を挟み、その両側に、前記薄膜形成面を対向させて前記基材を設置することが可能な薄膜形成装置。
  4. 前記ガス供給体が、その内部に液化又は固化した前記材料ガスの成分が付着しないよう、加熱可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  5. 前記温調プレートが、可動式であり、かつ、前記接触の際に、該可動とされた移動に伴い、前記内周部を、前記搬送時の位置より既定量、前記ガス供給体側に押し込むことが可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  6. 前記押し込む量が、前記基材の最大長さに対して、1/1000以上であることを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。
  7. 前記温調プレートが固定式であり、かつ、前記薄膜形成室が、さらに、その室内に、引き込み機構を備え、
    該引き込み機構が、前記接触の際に、前記内周部を、前記搬送時の位置より前記温調プレート側に移動するように、引き込み可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  8. 薄膜の製造方法であって、該薄膜が、有機化合物を含む薄膜であり、かつ、該薄膜を、請求項1〜のいずれかに記載の薄膜形成装置により形成する、薄膜の製造方法。
JP2015001143A 2015-01-06 2015-01-06 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法 Active JP6484035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015001143A JP6484035B2 (ja) 2015-01-06 2015-01-06 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015001143A JP6484035B2 (ja) 2015-01-06 2015-01-06 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016125107A JP2016125107A (ja) 2016-07-11
JP6484035B2 true JP6484035B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=56357596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015001143A Active JP6484035B2 (ja) 2015-01-06 2015-01-06 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6484035B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5878417A (ja) * 1981-11-05 1983-05-12 Anelva Corp 薄膜形成真空装置
JP2014095131A (ja) * 2012-11-09 2014-05-22 Tokyo Electron Ltd 成膜装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016125107A (ja) 2016-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI645495B (zh) 基板載體及應用其之處理系統與傳輸基板之方法
US6765178B2 (en) Chamber for uniform substrate heating
KR101254335B1 (ko) 금속판 벨트 증발원을 이용한 선형 유기소자 양산장비
US7624772B2 (en) Load lock apparatus, processing system and substrate processing method
US20080223825A1 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method and storage medium
KR102245762B1 (ko) 홀더, 홀더를 갖는 캐리어, 및 기판을 고정시키기 위한 방법
US20100151680A1 (en) Substrate carrier with enhanced temperature uniformity
JP2001187332A (ja) 薄膜作成装置
US20080223400A1 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method and storage medium
KR101719909B1 (ko) 성막 장치, 서셉터, 및 성막 방법
US6998579B2 (en) Chamber for uniform substrate heating
TW201607370A (zh) 基板邊緣遮罩系統、具有其之裝置與用以遮罩基板之邊緣的方法
KR101799968B1 (ko) 서셉터 처리 방법 및 서셉터 처리용 플레이트
US8691706B2 (en) Reducing substrate warpage in semiconductor processing
JP2011184751A (ja) 冷却機構
JP6484035B2 (ja) 薄膜形成装置及びそれを用いた薄膜の製造方法、並びに有機el装置の製造方法
US20170191155A1 (en) Vapor disposition system
KR101066979B1 (ko) 스퍼터 장치
KR20140003856U (ko) 웨이퍼에 균일한 열전도가 가능한 서셉터를 구비하는 증착 장치
US20100000469A1 (en) Deposition apparatus for organic el and evaporating apparatus
KR101167989B1 (ko) 기판 처리 장치
KR101023815B1 (ko) 대량생산 시스템의 줄 가열을 이용한 증착 장치 및 방법
JP5411243B2 (ja) 蒸着装置
JP2014056944A (ja) 真空処理装置
US20170047867A1 (en) Electrostatic chuck with electrostatic fluid seal for containing backside gas

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6484035

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250