JP6480263B2 - ソフトウェア配信管理システム、ソフトウェア配信管理方法 - Google Patents

ソフトウェア配信管理システム、ソフトウェア配信管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、ソフトウェア配信管理システムおよびソフトウェア配信管理方法に関する。
従来、サーバから車両に更新用のソフトウェアを配信し、そのソフトウェアを用いて、車両に搭載されている電子機器のソフトウェアを更新することが行われている。特許文献1には、ある車両に対して配信対象であるソフトウェアが複数ある場合に、更新するソフトが車両走行に与える影響の度合いで重要度を判定し、その重要度の高い順に優先して、ソフトウェアの更新に関する通知やソフトウェアの配信を行うことが記載されている。
特許第4234062号
しかし、特許文献1に記載の技術は、1台の車両に対して配信される複数のソフトウェア間で優先度を判定するものであるため、多数の車両に対して配信されるソフトウェアについて、車両間で配信の優先度を判定することはできない。そのため、多数の車両に対してソフトウェアの配信を行う場合には、配信サーバの負荷が一時的に過大となり、各車両に適切なタイミングでソフトウェアを配信できない恐れがある。
本発明の第1の態様によるソフトウェア配信管理システムは、複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え前記車両管理情報は、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含む。
本発明の第2の態様によるソフトウェア配信管理システムは、複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え、前記配信条件情報は、前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含む。
本発明の第3の態様によるソフトウェア配信管理システムは、複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え、前記車両管理情報は、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含み、前記配信条件情報は、前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含み、前記車両優先度決定部は、前記車両特性情報と前記不具合発生条件情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記配信優先度を決定する。
本発明によるソフトウェア配信管理方法は、複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行う方法であって、前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含む配信条件情報と、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含む車両管理情報とを、データベースに記憶し、前記車両特性情報と前記不具合発生条件情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記車両の各々に対する配信優先度をコンピュータにより決定し、前記決定された配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する。
本発明によれば、多数の車両に対してソフトウェアの配信を行う場合でも、各車両に適切なタイミングでソフトウェアを配信することができる。
本発明の一実施形態に係るソフトウェア配信管理システムの構成例を示す図である。 配信条件管理テーブルの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るソフトウェア配信管理システムの処理フローを示す図である。 配信条件テーブルの例を示す図である。 配信対象車両管理テーブルの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る優先度決定処理の処理フローを示す図である。 地域別環境データ管理テーブルの例を示す図である。 車両管理テーブルの例を示す図である。 プローブDBに蓄積されるプローブデータの例を示す図である。 優先度判断条件テーブルの例を示す図である。 車両優先度テーブルの例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るソフトウェア配信管理システムの構成例を示す図である。図1に示すソフトウェア配信管理システムは、車両23に搭載されている様々な電子機器に対する更新用ソフトウェアの配信を管理するためのシステムであり、ソフトウェア配信サーバ20、ソフトウェア登録装置21および配信条件管理装置22により構成されている。
ソフトウェア登録装置21は、ネットワーク26を介してソフトウェア配信サーバ20と接続されている。ソフトウェア登録装置21は、たとえば更新用ソフトウェアの開発者によって運営管理されるコンピュータであり、車両23に対して配信すべき更新用ソフトウェアを、ネットワーク26を介してソフトウェア配信サーバ20にアップロードする。
配信条件管理装置22は、車両23に対する更新用ソフトウェアの配信条件を管理するための配信条件管理テーブルを記憶している。ソフトウェア登録装置21は、更新用ソフトウェアをソフトウェア配信サーバ20にアップロードする際に、配信条件管理装置22に記憶されている配信条件管理テーブルに基づいて、その更新用ソフトウェアに対する配信条件の設定を行うためのプロファイル情報を生成する。そして、生成したプロファイル情報を、更新用ソフトウェアと共に送信する。たとえば、不具合対策を目的とした更新用ソフトウェアであれば、その更新用ソフトウェアを適用せずにいた場合の不具合発生条件、すなわち、車両23においてどのような使用条件下で不具合が発生する可能性があるかを示すプロファイル情報が生成される。一方、機能追加や性能向上などを目的とした更新用ソフトウェアであれば、その更新用ソフトウェアを適用した場合の効果が発揮されやすい条件を示すプロファイル情報が生成される。なお、配信条件管理装置22に記憶されている配信条件管理テーブルの具体例については、後で図2を参照して説明する。
ソフトウェア配信サーバ20は、無線通信を用いたネットワーク27を介して車両23および通知用端末24と接続されている。なお、ソフトウェア配信サーバ20と車両23および通知用端末24とを接続できれば、ネットワーク27は無線通信を用いたものに限らない。また、ネットワーク27を介さずに、USBメモリやメモリカード等の記憶媒体などを介して、ソフトウェア配信サーバ20と車両23および通知用端末24とを接続してもよい。ソフトウェア配信サーバ20は、ソフトウェア管理部201、車両優先度決定部202、プローブデータ収集・分析部203、配信部204、環境データ管理部205およびユーザスケジュール収集部206を備える。
ソフトウェア管理部201は、ネットワーク26を介してソフトウェア登録装置21と接続されており、ソフトウェア登録装置21からアップロードされた更新用ソフトウェアを受信して、その更新用ソフトウェアに対して設定された配信条件と関連付けて記憶する。ソフトウェア管理部201は、ソフトウェアデータベース(DB)2010、配信条件情報記憶部2011および配信対象車両管理部2012を備える。ソフトウェアDB2010は、アップロードされた更新用ソフトウェアを蓄積する。配信条件情報記憶部2011は、更新用ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する。配信対象車両管理部2012は、更新用ソフトウェアの配信対象車両に関する配信対象車両管理情報を記憶しており、この配信対象車両管理情報を用いて、更新用ソフトウェアの配信先である車両23の管理を行う。なお、配信条件情報記憶部2011に記憶される配信条件情報と、配信対象車両管理部2012に記憶される配信対象車両管理情報との具体例については、後で図4、5を参照して説明する。
車両優先度決定部202は、更新用ソフトウェアを配信する際の車両ごとの優先度を決定する。なお、図1では、ソフトウェア配信サーバ20と接続される車両23を一つだけ示しているが、実際には、多数の車両がソフトウェア配信サーバ20と接続されている。そのため、更新用ソフトウェアの配信時には、車両優先度決定部202により、配信対象とする車両ごとに配信の優先度が決定され、その優先度に応じた順序で各車両への配信が行われる。以下では、ソフトウェア配信サーバ20と接続される全ての車両を、単に「車両」として説明する。なお、車両優先度決定部202による優先度の決定方法については、後で図6のフローチャートを参照して説明する。
プローブデータ収集・分析部203は、ネットワーク27を介して各車両と接続されており、各車両から送信されるプローブデータの収集および分析を行う。プローブデータ収集・分析部203は、車両情報収集部2030、プローブデータベース(DB)2031、運転特性・使用パターン分析部2032および車両管理情報記憶部2033を備える。車両情報収集部2030は、各車両から送信されるプローブデータを収集する。プローブDB2031は、車両情報収集部2030により収集されたプローブデータを蓄積する。運転特性・使用パターン分析部2032は、プローブDB2031に蓄積されたプローブデータに基づいて、各車両の運転特性や使用パターンを分析する。車両管理情報記憶部2033は、運転特性・使用パターン分析部2032での分析結果に基づいて、各車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する。なお、車両管理情報記憶部2033に記憶される車両管理情報と、プローブDB2031に蓄積されるプローブデータとの具体例については、後で図8、9を参照して説明する。
配信部204は、ソフトウェアDB2010に蓄積された更新用ソフトウェアを、ネットワーク27を介して各車両に配信する。このとき、配信部204は、車両優先度決定部202により決定された優先度に基づいて、各車両に対して更新用ソフトウェアを配信する順序を決定する。なお、配信部204は、更新用ソフトウェアを配信するのに先立って、各車両のユーザが所有する通知用端末24に対して、ネットワーク27を介して配信通知を行ってもよい。通知用端末24には、たとえば携帯電話やパーソナルコンピュータなどを利用することができる。
環境データ管理部205は、ネットワーク26を介して接続された不図示の外部サイトから、様々な地域の気象状況や周囲環境に関する環境データを取得し、各地域の環境データを管理するための地域別環境データ管理情報を作成して記憶する。なお、環境データ管理部205に記憶される地域別環境データ管理情報の具体例については、後で図7を参照して説明する。
ユーザスケジュール収集部206は、ネットワーク27を介して接続された不図示の外部サイトから、予め登録された各車両の使用スケジュールに関する情報を取得する。ユーザスケジュール収集部206により取得された情報は、プローブデータ収集・分析部203に出力され、運転特性・使用パターン分析部2032において各車両の使用パターンを分析するのに用いられる。
ソフトウェア配信サーバ20は、以上説明したソフトウェア管理部201、車両優先度決定部202、プローブデータ収集・分析部203、配信部204、環境データ管理部205およびユーザスケジュール収集部206の各構成を、CPU、メモリ、記憶装置、入出力装置等を有するコンピュータにより実現することができる。すなわち、図1に示したソフトウェア配信サーバ20の各構成は、コンピュータが所定のプログラムを実行することで実現される機能として実装することができる。
次に、配信条件管理装置22に記憶されている配信条件管理テーブルの具体例について説明する。図2は、不具合対策を目的とした更新用ソフトウェアについての配信条件管理テーブルの例を示す図である。図2に示す配信条件管理テーブル30は、分類欄300、部品欄301および不具合発生条件欄302によって構成されている。
分類欄300と部品欄301には、各車両に搭載されている様々な電子機器のソフトウェア(以下、搭載ソフトウェアと称する)について、制御対象とする部品の分類名と、その部品の名称とを示す情報がそれぞれ格納される。不具合発生条件欄302には、各搭載ソフトウェアによって制御に不具合が発生する可能性がある条件を示す情報が格納されており、これには、道路気象および気温の各環境条件の情報と、運転特性条件の情報とが含まれる。なお、これらの情報が全て不具合発生条件欄302に格納されているとは限らず、不要な情報については格納されなくてもよい。
たとえば、更新用ソフトウェアが車両のブレーキ制御を行うソフトウェアを更新するためのものである場合、更新用ソフトウェアの開発者は、配信条件管理テーブル30において、分類欄300が「パワートレイン」、部品欄301が「ブレーキ」である行を選択する。そして、選択した行の不具合発生条件欄302を参照することで、その更新用ソフトウェアの配信条件の設定に用いられる不具合発生条件の各項目を取得する。具体的には、「晴れ」、「降雨」、「霧」、「降雪」、「凍結」、「関係性無し」の各道路気象と、「急ブレーキ」、「ブレーキペダル踏込み量」、「関係性無し」の各運転特性条件とを取得する。更新用ソフトウェアの開発者は、これらの中で1つまたは複数の項目を選択することにより、更新用ソフトウェアの配信条件を設定することができる。
なお、選択した不具合発生条件の項目によっては、より詳細な設定が必要な場合もある。たとえば、運転特性条件のうち「ブレーキペダル踏込み量」を選択した場合には、ブレーキペダルの踏込み量がどの程度である場合に不具合発生の可能性があるかを設定する必要がある。また、運転特性条件のうち「特定回転数」を選択した場合も同様に、エンジン回転数の値がどの程度である場合に不具合発生の可能性があるかを設定する必要がある。それ以外にも、選択した項目に応じた適切な追加設定が更新用ソフトウェアの開発者によって行われる。
ソフトウェア登録装置21は、以上説明したようにして更新用ソフトウェアの開発者が設定した配信条件に基づいて、更新用ソフトウェアに関するプロファイル情報を生成することができる。なお、上記の説明では、不具合対策を目的とした更新用ソフトウェアの場合を例に説明したが、機能追加や性能向上などを目的とした更新用ソフトウェアについても、これに対応する配信条件管理テーブルを配信条件管理装置22に記憶させておけば、同様の方法で配信条件を設定し、プロファイル情報の生成を行うことができる。
また、図2では、不具合発生条件欄302に格納される環境条件の例として、道路気象および気温を挙げているが、他の環境条件を含めてもよい。たとえば、道路の構造的特性を示す環境条件として、カーブの多寡、勾配変化の多寡、トンネルの有無、道路種別などの環境条件が考えられる。
次に、ソフトウェア配信管理システムにおいて実行される処理について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るソフトウェア配信管理システムの処理フローを示す図である。図1のソフトウェア配信管理システムは、ソフトウェア登録装置21から更新用ソフトウェアがアップロードされると、図3に示した処理フローに従って処理を実行する。
ステップ400において、ソフトウェア管理部201は、ソフトウェア登録装置21からネットワーク26を介してアップロードされた更新用ソフトウェアと、その更新用ソフトウェアに関するプロファイル情報とを取得する。なお、更新用ソフトウェアおよびプロファイル情報は、ネットワーク26を経由せずに記憶装置などを用いて、ソフトウェア登録装置21からソフトウェア管理部201に受け渡してもよい。
ステップ401において、ソフトウェア管理部201は、ステップ400で取得した更新用ソフトウェアをソフトウェアDB2010に格納する。さらに、ステップ400で取得したプロファイル情報に基づいて、この更新用ソフトウェアの配信条件を示す配信条件情報と、この更新用ソフトウェアの配信対象車両を管理するための配信対象車両管理情報とを生成し、配信条件情報記憶部2011、配信対象車両管理部2012にそれぞれ記憶させて登録する。
ステップ402において、車両優先度決定部202は、ソフトウェアDB2010に格納されている更新用ソフトウェアの中から、配信ソフトウェアを選択する。ここでは、たとえば設定された配信開始可能日を経過した更新用ソフトウェアを順次配信ソフトウェアとして選択する。
ステップ403において、車両優先度決定部202は、ステップ402で選択した配信ソフトウェアについて、車両ごとの配信の優先度を決定するための優先度決定処理を実行する。ここでは、後述の図6に示す処理フローに従って優先度決定処理を行うことにより、車両ごとに配信の優先度を決定する。
ステップ404において、配信部204は、ステップ403で決定した優先度に基づいて配信スケジュールを設定し、ステップ402で選択した配信ソフトウェアを各車両に配信する。このとき前述のように、各車両のユーザが所有する通知用端末24に対して、事前に配信通知を行ってもよい。たとえば、ユーザの利便性を考慮して、車両が利用される前に配信通知を行う。この場合、車両が利用される前であれば、たとえば数時間前や数日前など、任意のタイミングで配信通知を行うことができる。このタイミングは、ソフトウェア配信サーバ20の管理者が設定してもよい。なお、車両が利用されるタイミングは、たとえば、車両管理情報記憶部2033に記憶されている車両管理情報に基づいて判断することができる。または、ある車両に対する配信の優先度が高く、かつ当該車両が走行状態であるような場合には、事前の配信通知を行わずに、当該車両に対して配信ソフトウェアを配信してもよい。この場合、配信中または配信直後に、通知用端末24に対して通知を行うことが好ましい。
ステップ404で配信ソフトウェアを各車両に配信したら、ソフトウェア配信管理システムは、図3の処理フローを終了する。これにより、更新用ソフトウェアの配信が完了する。
次に、配信条件情報記憶部2011に記憶される配信条件情報の具体例について説明する。図4は、配信条件情報をテーブル化した配信条件テーブルの例を示す図である。図4に示す配信条件テーブル50は、配信内容判別ID欄500、ソフトウェア種別欄501、配信開始予定日欄502および不具合発生条件欄503によって構成されている。
配信内容判別ID欄500には、各更新用ソフトウェアを判別するためのID情報が格納される。ソフトウェア種別欄501には、各更新用ソフトウェアの種類を示す情報が格納される。図4の例では、不具合対策を目的とした更新用ソフトウェアの場合は識別子「R」、機能追加や性能向上などを目的とした更新用ソフトウェアの場合は識別子「S」が、ソフトウェア種別欄501に格納されている。なお、これ以外の識別子を用いてもよい。配信開始予定日欄502には、各更新用ソフトウェアの配信開始可能日を示す情報が格納される。不具合発生条件欄503には、不具合対策を目的とした各更新用ソフトウェアについて、そのソフトウェアを適用しない場合に搭載ソフトウェアによって制御に不具合が発生する可能性がある条件を示す情報が格納されている。不具合発生条件欄503には、図2の配信条件管理テーブル30における不具合発生条件欄302と同様に、道路気象および気温の各環境条件の情報と、運転特性条件の情報とが含まれる。
ソフトウェア管理部201は、図3のステップ400で更新用ソフトウェアおよびプロファイル情報を取得したら、次のステップ401において、そのプロファイル情報から更新用ソフトウェアに対する配信条件情報を生成する。そして、生成した配信条件情報を、図4の配信条件テーブル50の各欄に格納する。このとき、道路気象や気温で示される環境条件や、運転特性条件がプロファイル情報に含まれていれば、これらの内容を不具合発生条件欄503の対応する各欄にそれぞれ格納する。
以上説明したように、配信条件情報記憶部2011に記憶される配信条件情報は、更新用ソフトウェアに対応する搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報として、図4の不具合発生条件欄503に示すような情報を含む。この不具合発生条件情報は、環境条件および運転特性条件の少なくとも一方に関する情報を含む。こうした配信条件情報を用いて、車両優先度決定部202は、車両ごとに配信の優先度を決定することができる。
次に、配信対象車両管理部2012に記憶される配信対象車両管理情報の具体例について説明する。図5は、配信対象車両管理情報をテーブル化した配信対象車両管理テーブルの例を示す図である。図5に示す配信対象車両管理テーブル70は、配信内容判別ID欄700、配信対象車両ID欄701、更新済みフラグ欄702および配信スケジュール設定済みフラグ欄703によって構成されている。
配信内容判別ID欄700には、図4の配信内容判別ID欄500と同様に、各更新用ソフトウェアを判別するためのID情報が格納される。配信対象車両ID欄701には、各更新用ソフトウェアが配信対象とする車両を判別するためのID情報が格納される。更新済みフラグ欄702には、各更新用ソフトウェアを用いて搭載ソフトウェアが更新済みであるか否かを示すフラグ情報が、車両ごとに格納される。なお、更新済みフラグ欄702は、初期状態では空欄となっている。更新用ソフトウェアの配信後に車両から送信される更新完了の通知を受信すると、ソフトウェア管理部201は、配信対象車両テーブル70における当該車両に対応する更新済みフラグ欄702に、更新済みであることを示す識別子「1」を格納する。配信スケジュール設定済みフラグ欄703には、各更新用ソフトウェアの配信スケジュールが設定済みであるか否かを示すフラグ情報が、車両ごとに格納される。なお、配信スケジュール設定済みフラグ欄703は、初期状態では空欄となっている。車両に対して更新用ソフトウェアの配信スケジュールが設定されると、ソフトウェア管理部201は、配信対象車両テーブル70において当該車両に対応する配信スケジュール設定済みフラグ欄703に、設定済みであることを示す識別子「1」を格納する。
ソフトウェア管理部201は、図3のステップ400で更新用ソフトウェアおよびプロファイル情報を取得したら、次のステップ401において、プロファイル情報から更新用ソフトウェアの配信対象車両を判別する。そして、図5の配信対象車両管理テーブル70を生成する。このとき、更新済みフラグ欄702および配信スケジュール設定済みフラグ欄703は、それぞれ空欄として生成される。これらの欄には、上記のような条件が満たされたときに、更新済みまたは設定済みであることを示す識別子「1」がそれぞれ格納される。
次に、図3の処理フローのステップ403において実行される優先度決定処理の詳細について説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る優先度決定処理の処理フローを示す図である。車両優先度決定部202は、ステップ403において、図6に示した処理フローに従って優先度決定処理を実行する。
ステップ800において、車両優先度決定部202は、図3のステップ402で選択した配信ソフトウェアについて、図5に示した配信対象車両管理テーブル70から配信対象車両を抽出する。ここでは、配信ソフトウェアのIDが配信内容判別ID欄700に格納されており、かつ更新済みを示す識別子「1」が更新済みフラグ欄702に、配信スケジュール設定済を示す識別子「1」が配信スケジュール設定済フラグ欄703に格納されていない車両を配信対象車両管理テーブル70において特定し、その車両のIDを配信対象車両ID欄701から抽出する。これにより、配信ソフトウェアを用いた搭載ソフトウェアの配信スケジュール設定および更新を未実施の車両のIDを、配信対象車両のIDとして抽出する。
ステップ801において、車両優先度決定部202は、図3のステップ402で選択した配信ソフトウェアについて、図4に示した配信条件テーブル50における不具合発生条件を参照する。ここでは、配信ソフトウェアのIDをキーとして配信条件テーブル50の配信内容判別ID欄500を検索することで、配信ソフトウェアの配信条件に関する部分を配信条件テーブル50において特定し、その部分の不具合発生条件欄503に格納されている情報を参照する。これにより、配信ソフトウェアに対応する不具合発生条件を参照する。
ステップ802において、車両優先度決定部202は、ステップ801で参照した不具合発生条件に環境条件が含まれているか否かを判定する。ここでは、参照した不具合発生条件において、図4の不具合発生条件欄503に道路気象または気温の少なくとも一つの環境条件が設定されていれば、その環境条件を不具合発生の可能性がある環境条件と判断して、ステップ803に進む。一方、不具合発生条件欄503の環境条件を示す部分が空欄であり、何も設定されていなければ、不具合発生条件には環境条件が含まれていないと判断してステップ805に進む。
ステップ803において、車両優先度決定部202は、環境データ管理部205に記憶されている地域別環境データ管理情報から、不具合発生の可能性がある環境条件に一致する環境の地域を、配信ソフトウェアの配信対象地域として抽出する。ここでは、以下で説明する図7に示すような地域別環境データ管理情報を参照することで、どの地域の環境が不具合発生の可能性がある環境条件に一致するかを特定する。
図7は、地域別環境データ管理情報をテーブル化した地域別環境データ管理テーブルの例を示す図である。図7に示す地域別環境データ管理テーブル90は、期間欄900、都道府県欄901、市町村欄902、道路気象欄903および気温欄904によって構成されている。
期間欄900には、環境データ管理部205が取得した環境データの有効期間を示す情報が格納される。なお、この有効期間には、図4の配信条件テーブル50の配信開始予定日欄502に示される更新用ソフトウェアの配信開始可能日以降の期間を設定することが好ましい。都道府県欄901および市町村欄902には、各地域を特定する都道府県と市町村を示す情報がそれぞれ格納される。道路気象欄903および気温欄904には、期間欄900に示す期間内で予想される各地域での道路気象と気温を示す情報がそれぞれ格納される。これらの情報は、図2の配信条件管理テーブル30において不具合発生条件欄302に設定されている道路気象と気温の条件に合わせてそれぞれ登録される。
図6のステップ803では、車両優先度決定部202は、図7の地域別環境データ管理テーブル90において、ステップ802で判断した不具合発生の可能性がある環境条件と一致する道路気象または気温が道路気象欄903または気温欄904に設定されている地域を全て抽出する。そして、抽出した各地域の都道府県欄901および市町村欄902にそれぞれ格納されている情報から、各地域がどの都道府県および市町村に属するかを特定する。
図6の説明に戻ると、ステップ804において、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のうち、ステップ803で抽出した配信対象地域に存在する車両を抽出する。ここでは、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDをキーとして、車両管理情報記憶部2033に記憶されている車両管理情報を検索する。そして、検索した車両管理情報に含まれる各配信対象車両の位置情報に基づいて、ステップ803で抽出した配信対象地域に存在する車両を抽出する。
図8は、車両管理情報をテーブル化した車両管理テーブルの例を示す図である。図8に示す車両管理テーブル100は、車両ID欄1001、所有者情報欄1002、搭載ソフトウェア欄1003、使用パターン欄1004、使用スケジュール登録情報欄1005および車両特性情報欄1006によって構成されている。車両管理情報記憶部2033は、図8に示すような車両管理テーブル100を車両ごとに記憶している。
車両ID欄1001には、当該車両管理テーブル100に対応する車両のIDを示す情報が格納される。所有者情報欄1002には、予め登録された車両の所有者に関する情報、たとえば氏名、住所、連絡先などの情報が格納される。搭載ソフトウェア欄1003には、車両の搭載ソフトウェアに関する情報、たとえば搭載ソフトウェアのバージョンや不具合発生状況などを示す情報が格納される。使用パターン欄1004には、ユーザによる車両の使用履歴に関する使用パターンの情報、たとえば車両が使用される頻度の高い曜日や時間帯などが格納される。使用スケジュール登録情報欄1005には、車両の使用スケジュールに関する情報、たとえば次回や次々回の起動予定日時などが格納される。この使用スケジュール登録情報欄1005の情報は、ユーザスケジュール収集部206により収集された情報などに基づいて生成される。車両特性情報欄1006には、車両の特性に関する車両特性情報、たとえば車両の走行状態、位置、運転特性などの情報などが格納される。なお、搭載ソフトウェア欄1003、使用パターン欄1004および車両特性情報欄1006の各情報は、車両から収集されたプローブデータを運転特性・使用パターン分析部2032において分析することにより生成される。
図6のステップ804では、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDが車両ID欄1001において設定されている車両管理テーブル100を抽出する。そして、抽出した車両管理テーブル100の車両特性情報欄1006に格納されている車両特性情報において位置情報が示す地域と、ステップ803で抽出した配信対象地域とを比較する。その結果、これらが一致していれば、当該車両を配信対象地域に存在する車両として抽出し、その車両のIDを特定する。
以上説明したように、車両管理情報記憶部2033に記憶される車両管理情報は、各車両から送信されるプローブデータに基づいて決定される車両特性情報として、図8の車両特性情報欄1006に示すような情報を含む。この車両特性情報は、車両の位置に関する位置情報と、車両の運転特性に関する運転特性情報とを含む。さらに、車両管理情報記憶部2033に記憶される車両管理情報は、車両の搭載ソフトウェアおよび当該搭載ソフトウェアによる不具合の発生状況に関する搭載ソフトウェア情報として、図8の搭載ソフトウェア欄1003に示すような情報を含む。こうした車両管理情報を用いて、車両優先度決定部202は、車両ごとに配信の優先度を決定することができる。
ここで、各車両から送信されてプローブDB2031に蓄積されるプローブデータの具体例について説明する。図9は、プローブDB2031に蓄積されるプローブデータの例を示す図である。図9に示すように、プローブDB2031には、車両を特定するための情報である車両ID110と、車両の走行状態に関する様々な情報、たとえば位置111、車速112、加速度113、エンジン回転数114、アクセル踏込み量115、ブレーキ踏込み量116およびエラーコード117の各情報とを含むプローブデータが、車両ごとに蓄積されている。なお、エラーコード117は、当該車両の搭載ソフトウェアが不具合を起こした場合に、その不具合内容を特定するための情報である。
各車両は、所定のタイミングごとに、当該車両のプローブデータを取得し、ネットワーク27を介してソフトウェア配信サーバ20に送信する。ソフトウェア配信サーバ20は、各車両から送信されたプローブデータを受信すると、プローブデータ収集・分析部203の車両情報収集部2030によりプローブデータを収集し、図9に示すようにプローブDB2031に蓄積する。運転特性・使用パターン分析部2032は、こうして各車両で取得されてプローブDB2031に蓄積された各車両の走行状態に関するプローブデータに基づいて、各車両の運転特性や使用パターンを分析し、図8に示したような車両管理テーブル100の各情報を生成することができる。
なお、プローブDB2031に蓄積されるプローブデータは、図9に例示したものに限定されない。図8に示したような車両管理テーブル100の情報を生成することができる限り、どのような情報を各車両からプローブデータとして収集して蓄積してもよい。
図6の説明に戻ると、ステップ805において、車両優先度決定部202は、ステップ801で参照した不具合発生条件に運転特性条件が含まれているか否かを判定する。ここでは、参照した不具合発生条件において、図4の不具合発生条件欄503に何らかの運転特性条件が設定されていれば、その運転特性条件を不具合発生の可能性がある運転特性条件と判断して、ステップ806に進む。一方、不具合発生条件欄503の運転特性条件を示す部分が空欄であり、何も設定されていなければ、不具合発生条件には運転特性条件が含まれていないと判断してステップ807に進む。
ステップ806において、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のうち、ステップ805で不具合発生の可能性があると判断した運転特性条件に一致する運転特性の車両を抽出する。ここでは、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDをキーとして、車両管理情報記憶部2033に記憶されている車両管理情報を検索する。そして、検索した車両管理情報に含まれる運転特性情報と、不具合発生の可能性がある運転特性条件とが合致するか否かを、各配信対象車両について判断し、これらが合致するものを抽出する。すなわち、ステップ806では、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDが車両ID欄1001において設定されている車両管理テーブル100を抽出する。そして、抽出した車両管理テーブル100の車両特性情報欄1006に格納されている車両特性情報における運転特性と、ステップ805で不具合発生の可能性があると判断した運転特性条件とを比較する。その結果、これらが一致していれば、当該車両を不具合発生の可能性がある運転特性条件に合致する車両として抽出し、その車両のIDを特定する。
ステップ807において、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のうち、搭載ソフトウェアに不具合が発生している車両を抽出する。ここでは、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDをキーとして、車両管理情報記憶部2033に記憶されている車両管理情報を検索する。そして、検索した車両管理情報に含まれる各配信対象車両の搭載ソフトウェア情報に基づいて、搭載ソフトウェアに不具合が発生している車両を抽出する。すなわち、ステップ807では、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両のIDが車両ID欄1001において設定されている車両管理テーブル100を抽出する。そして、抽出した車両管理テーブル100の搭載ソフトウェア欄1003を参照し、不具合発生状況が不具合発生を示す「1」である車両を検索する。こうして検索された車両を搭載ソフトウェアに不具合が発生している車両として抽出し、その車両のIDを特定する。
ステップ808において、車両優先度決定部202は、ステップ800で抽出した配信対象車両の優先度を決定する。ここでは、ステップ804、806、807でそれぞれ抽出された車両の優先度が高くなるように、各配信対象車両の優先度を決定する。配信対象車両の優先度を決定したら、車両優先度決定部202は、図6の処理フローによる優先度決定処理を終了し、図3のステップ403から404に進む。
次に、図6のステップ808において配信対象車両の優先度を決定する具体的な方法について、図10および図11を参照して以下に説明する。
図10は、配信対象車両の優先度を決定する際に用いられる判断条件を表す優先度判断条件テーブルの例を示す図である。図10に示す優先度判断条件テーブル130は、優先度欄1300と、判断条件欄1301によって構成されている。
優先度欄1300には、優先度の値がそれぞれ格納されている。判断条件欄1301には、この優先度欄1300に設定された各優先度に対する判断条件が格納される。たとえば、優先度「1」に対する判断条件として、不具合発生、運転特性の合致および環境特性の合致が設定されている。これにより、ステップ807では搭載ソフトウェアに不具合が発生しているとして抽出され、かつステップ806では不具合発生の可能性がある運転特性条件に合致するとして抽出され、かつステップ804では不具合発生の可能性がある環境条件に合致する配信対象地域に存在するとして抽出された車両に対しては、優先度「1」を設定すべきことが分かる。他の優先度についても同様に、不具合発生の有無と、運転特性および環境特性の合致度合いとに基づいて、判断条件が設定されている。なお、優先度の判断条件はこれに限らず、任意の条件を設定することができる。また、ソフトウェア配信サーバ20の管理者が優先度の判断条件を任意にカスタマイズできるようにしてもよい。
図11は、配信対象車両に対する優先度の決定結果を表す車両優先度テーブルの例を示す図である。図11に示す車両優先度テーブル140は、優先度欄1400、車両ID欄1401、不具合発生状況欄1402、運転特性の合致状況欄1403および環境特性の合致状況欄1404によって構成されている。
優先度欄1400には、図10の優先度判断条件テーブル130に基づいて決定された各配信対象車両の優先度が格納される。車両ID欄1401には、各配信対象車両を一意に特定するためのIDが格納される。不具合発生状況欄1402には、各配信対象車両の搭載ソフトウェアによる不具合発生の有無を示す情報として、不具合発生がある場合は「1」、ない場合は「0」がそれぞれ格納される。運転特性の合致状況欄1403には、各配信対象車両の運転特性が不具合発生の可能性がある運転特性条件に合致するか否かを示す情報として、合致する場合は「1」、合致しない場合は「0」がそれぞれ格納される。環境特性の合致状況欄1404には、各配信対象車両が位置する地域の環境特性が不具合発生の可能性がある環境条件に合致するか否かを示す情報として、合致する場合は「1」、合致しない場合は「0」がそれぞれ格納される。
図6のステップ808において、車両優先度決定部202は、図10の優先度判断条件テーブル130に基づいて、図11の車両優先度テーブル140に示すような優先度を各配信対象車両に対して決定することができる。すなわち、図8に例示した車両管理テーブル100における各配信対象車両の位置情報に対応する環境と、図4に例示した配信条件テーブル50における不具合発生条件情報が示す環境条件との合致度合いに基づいて、各配信対象車両の優先度を決定することができる。また、図8に例示した車両管理テーブル100における各配信対象車両の運転特性情報が示す運転特性と、図4に例示した配信条件テーブル50における不具合発生条件情報が示す運転特性条件との合致度合いに基づいて、各配信対象車両の優先度を決定することができる。さらに、図8に例示した車両管理テーブル100における各配信対象車両の搭載ソフトウェア情報に基づいて、各配信対象車両の優先度を決定することができる。なお、以上説明したような優先度の決定基準は、必ずしもその全てが必要とは限らず、任意のものを適宜選択して用いてもよい。
さらに、図6のステップ808において、車両優先度決定部202は、図8の車両管理テーブル100において使用パターン欄1004に格納されている車両の使用履歴に関する使用パターン情報や、使用スケジュール登録情報欄1005に格納されている車両の使用スケジュールに関するスケジュール情報に基づいて、各配信対象車両の優先度を決定してもよい。たとえば、使用頻度が高い配信対象車両や、次回の起動予定日時が所定時間以内である配信対象車両については、他の配信対象車両よりも相対的に高い優先度を設定することができる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)ソフトウェア配信管理システムは、複数の車両23に配信されるソフトウェアの配信管理を行う。このシステムを構成するソフトウェア配信サーバ20は、ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部2011と、車両23の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部2033と、配信条件情報および車両管理情報に基づいて、車両23の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部202と、車両優先度決定部202により決定された配信優先度に基づいて、車両23にソフトウェアを配信する配信部204とを備える。このようにしたので、多数の車両に対してソフトウェアの配信を行う場合でも、各車両に適切なタイミングでソフトウェアを配信することができる。
(2)車両管理情報記憶部2033に記憶された車両管理情報は、図8の車両管理テーブル100において車両特性情報欄1006に示すように、車両23で取得された車両23の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含む。この車両特性情報は、車両23の位置に関する位置情報と、車両23の運転特性に関する運転特性情報とを含む。このようにしたので、車両23の運用状況を適切に表す車両管理情報を車両管理情報記憶部2033において記憶することができる。
(3)また、車両管理情報記憶部2033に記憶された車両管理情報は、図8の車両管理テーブル100において搭載ソフトウェア欄1003に示すように、車両23の搭載ソフトウェアおよび当該搭載ソフトウェアによる不具合の発生状況に関する搭載ソフトウェア情報をさらに含む。このようにしたので、上記と同様に、車両23の運用状況を適切に表す車両管理情報を車両管理情報記憶部2033において記憶することができる。
(4)配信条件情報記憶部2011に記憶された配信条件情報は、図4の配信条件テーブル50において不具合発生条件欄503に示すように、配信されるソフトウェアに対応する車両23の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含む。この不具合発生条件情報は、環境条件および運転特性条件の少なくとも一方に関する情報を含む。このようにしたので、ソフトウェアの配信条件を適切に表す配信条件情報を配信条件情報記憶部2011において記憶することができる。
(5)車両優先度決定部202は、図6のステップ803、804および806において、上記の車両特性情報と不具合発生条件情報とを比較し、その比較結果に基づいて、ステップ808において配信優先度を決定する。具体的には、ステップ803、804では、車両特性情報での位置情報に対応する環境と不具合発生条件情報が示す環境条件とを比較し、ステップ806では、車両特性情報での運転特性情報が示す運転特性と不具合発生条件情報が示す運転特性条件とを比較する。ステップ806では、これらの合致度合いの少なくとも一方に基づいて、車両23の各々に対する配信優先度を決定する。このようにしたので、各車両の状況に応じた適切な配信優先度を決定することができる。
(6)車両優先度決定部202は、さらに図6のステップ807および808において、上記の搭載ソフトウェア情報に基づいて配信優先度を決定する。このようにしたので、各車両での搭載ソフトウェアによる不具合発生状況に応じて、さらに適切な配信優先度を決定することができる。
(7)なお、車両管理情報記憶部2033に記憶された車両管理情報は、図8の車両管理テーブル100において使用パターン欄1004や使用スケジュール登録情報欄1005に示すように、車両23の使用履歴に関する情報や、予め登録された車両23の使用スケジュールに関する情報に基づいて決定されるスケジュール情報をさらに含む。車両優先度決定部202は、図6のステップ808において、これらの情報に基づいて各配信対象車両の優先度を決定してもよい。このようにすれば、各車両の状況に応じて、より一層適切な配信優先度を決定することができる。
なお、以上説明した実施形態や各種の変化例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
20:ソフトウェア配信サーバ
21:ソフトウェア登録装置
22:配信条件管理装置
23:車両
24:通知用端末
201:ソフトウェア管理部
202:車両優先度決定部
203:プローブデータ収集・分析部
204:配信部
205:環境データ管理部
206:ユーザスケジュール収集部
2010:ソフトウェアDB
2011:配信条件情報記憶部
2012:配信対象車両管理部
2030:車両情報収集部
2031:プローブDB
2032:運転特性・使用パターン分析部
2033:車両管理情報記憶部

Claims (11)

  1. 複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、
    前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、
    前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、
    前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、
    前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え、
    前記車両管理情報は、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含むソフトウェア配信管理システム。
  2. 請求項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両特性情報は、前記車両の位置に関する位置情報と、前記車両の運転特性に関する運転特性情報とを含むソフトウェア配信管理システム。
  3. 請求項またはに記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両管理情報は、前記車両の搭載ソフトウェアおよび当該搭載ソフトウェアによる不具合の発生状況に関する搭載ソフトウェア情報をさらに含むソフトウェア配信管理システム。
  4. 複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、
    前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、
    前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、
    前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、
    前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え、
    前記配信条件情報は、前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含むソフトウェア配信管理システム。
  5. 請求項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記不具合発生条件情報は、環境条件および運転特性条件の少なくとも一方に関する情報を含むソフトウェア配信管理システム。
  6. 複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行うシステムであって、
    前記ソフトウェアの配信条件に関する配信条件情報を記憶する配信条件情報記憶部と、
    前記車両の運用状況に関する車両管理情報を記憶する車両管理情報記憶部と、
    前記配信条件情報および前記車両管理情報に基づいて、前記車両の各々に対する配信優先度を決定する車両優先度決定部と、
    前記車両優先度決定部により決定された前記配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する配信部と、を備え、
    前記車両管理情報は、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含み、
    前記配信条件情報は、前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含み、
    前記車両優先度決定部は、前記車両特性情報と前記不具合発生条件情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記配信優先度を決定するソフトウェア配信管理システム。
  7. 請求項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両特性情報は、前記車両の位置に関する位置情報と、前記車両の運転特性に関する運転特性情報とを含み、
    前記不具合発生条件情報は、環境条件および運転特性条件の少なくとも一方に関する情報を含み、
    前記車両優先度決定部は、前記位置情報に対応する環境と前記不具合発生条件情報が示す環境条件との合致度合いと、前記運転特性情報が示す運転特性と前記不具合発生条件情報が示す運転特性条件との合致度合いとの少なくとも一方に基づいて、前記配信優先度を決定するソフトウェア配信管理システム。
  8. 請求項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両管理情報は、前記車両の搭載ソフトウェアおよび当該搭載ソフトウェアによる不具合の発生状況に関する搭載ソフトウェア情報をさらに含み、
    前記車両優先度決定部は、さらに前記搭載ソフトウェア情報に基づいて、前記配信優先度を決定するソフトウェア配信管理システム。
  9. 請求項乃至のいずれか一項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両管理情報は、前記車両の使用履歴に関する情報をさらに含み、
    前記車両優先度決定部は、さらに前記使用履歴に関する情報に基づいて、前記配信優先度を決定するソフトウェア配信管理システム。
  10. 請求項乃至9のいずれか一項に記載のソフトウェア配信管理システムにおいて、
    前記車両管理情報は、予め登録された前記車両の使用スケジュールに関する情報に基づいて決定されるスケジュール情報をさらに含み、
    前記車両優先度決定部は、さらに前記スケジュール情報に基づいて、前記配信優先度を決定するソフトウェア配信管理システム。
  11. 複数の車両に配信されるソフトウェアの配信管理を行う方法であって、
    前記ソフトウェアに対応する前記車両の搭載ソフトウェアによる不具合の発生条件に関する不具合発生条件情報を含む配信条件情報と、前記車両で取得された前記車両の走行状態に関する情報に基づいて決定される車両特性情報を含む車両管理情報とを、データベースに記憶し、
    前記車両特性情報と前記不具合発生条件情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記車両の各々に対する配信優先度をコンピュータにより決定し、
    前記決定された配信優先度に基づいて、前記車両に前記ソフトウェアを配信する、ソフトウェア配信管理方法。
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