JP6479597B2 - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ駆動装置、及びそれを備えるカメラモジュールに関し、特に手振れ補正装置を備える携帯電話等の電子機器に搭載されるカメラモジュールに関する。
近年の携帯電話では、携帯電話の筐体内部にカメラモジュールを組み込んだ機種が大半を占めるようになってきている。携帯電話等の電子機器に搭載されるカメラモジュールのほとんどは、最近ではオートフォーカス(AF:Auto Focus)機能を備える。加えて、カメラモジュールが手振れ補正機能を備えるものが増加している。
手振れ補正の機構には、大別して、光学的に補正する「光学式」とソフトウェアによる画像処理により補正する「ソフトウェア式(電子式)」とがある。「光学式」の一種である「レンズバレルシフト方式」においては、レンズを収容するレンズバレル全体を、レンズの光軸に垂直な方向に移動(シフト)させることにより手振れを補正する。
カメラモジュールは手振れ補正の機構として、「レンズバレルシフト方式」を採用したものが多い。また、レンズバレルシフト方式の手振れ補正の機構のほとんどは、高精度の手振れ補正のために、レンズバレルの移動又は位置を検出する変位検出部を備え、レンズバレルを移動させる駆動部を制御(フィードバック制御・サーボ制御)する。
例えば、特許文献1は、図12の(a)のような手振れ補正用のコイル122を分割しない構成を、従来の構成として挙げている。従来の構成は、手振れ補正用の駆動部として可動部側に永久磁石121と固定部側にコイル122とを備え、手振れ補正用の変位検出部としてホール素子130を備える。そして、巻軸の方向から見てコイル122の巻中心の付近に、ホール素子130を配置する。そして、ホール素子130が、永久磁石121の磁界の磁束密度を変位検出信号(a)として検出する。
しかしながら、手振れ補正用の駆動部を駆動するためにコイル122に電流を流すと、コイル122に流れる電流により磁界が発生する。この磁界中にホール素子130があると、この磁界の磁束密度が、ホール素子130に対するコイル磁界ノイズ(b)となる。そして、ホール素子130の出力は、変位検出信号とコイル磁界ノイズとの和(a+b)となる。
また、特許文献1は、図13の(a)のような永久磁石221の長手方向に手振れ補正用のコイル222を分割した構成を開示している。具体的には、レンズバレルを含むAFユニットが搖動可能に支持され、光軸に垂直な各方向への駆動用のコイル222の少なくとも一方が2分割され、2分割されたコイル222の中間位置にホール素子230が配置されている構成を開示している。特許文献1には、手振れ補正用のコイル222を分割する構成により、全ての周波数範囲(領域)において、コイル磁界ノイズの影響を避けて、位置を検出することができると記載されている。
特許文献1は、駆動部の一次共振のピークの周波数より低い周波数帯域を領域Iとし、駆動部の一次共振のピークの周波数より高く、かつ、変位検出信号の利得(ゲイン)(|a|)よりコイル磁界ノイズの利得(|b|)が小さい周波数帯域を領域IIとし、駆動部の一次共振のピークの周波数より高く、かつ、変位検出信号の利得(|a|)よりコイル磁界ノイズの利得(|b|)が大きい周波数帯域を領域IIIとしている。そして、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成が、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成に対して、全ての周波数範囲において、コイル磁界ノイズの影響を避けて、位置を検出することができる利点があると、以下のように記載されている。
従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成では、図12の(b)のように、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)とが、領域Iにおいて同位相になり、領域II及び領域IIIにおいて逆位相になる。さらに、領域IIと領域IIIとの境界において、永久磁石121に由来する変位検出信号とコイル122に由来するコイル磁界ノイズとが同じ利得になる。このため、AFユニットの位置が検出できなくなり、共振(反共振)が生じる。
対して、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成では、2分割されたコイルの中間位置に、ホール素子が配置されているため、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成に対して、コイル磁界ノイズ(a)の位相が反転する。すなわち図13の(b)のように、永久磁石221に由来する変位検出信号(a)とコイル221に由来するコイル磁界ノイズ(b)とが、領域Iにおいて逆位相になり、領域II及び領域IIIにおいて同位相になる。このため、変位検出信号とコイル磁界ノイズとの和(a+b)の利得が0になることがない。これにより、全ての周波数範囲において、AFユニットの位置を検出することができる。
特許文献1には、以上のように記載されている。
特開2013−24938号公報(2013年02月04日公開)
しかしながら、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成においては、遮断周波数より高い周波数帯域において、ホール素子の出力の利得余裕が少ないという課題がある。この課題は、コイル磁界ノイズの利得、ならびに、変位検出信号とコイル磁界ノイズとの位相の関係に起因している。また、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成においては、手振れ補正用のコイルによるノイズ(コイル磁界ノイズ)が大きいという課題がある。
以下、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成の課題について説明する。
特許文献1に開示の構成においては、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との反共振をなくすことにより、変位検出信号とコイル磁界ノイズとの和(a+b)であるホール素子の出力が素直な周波数特性を示すように、見える。しかしながら、カメラモジュールに特許文献1に開示の構成を用いる場合、ホール素子の出力は、必ずしも、素直な特性を示さない。これを、図14を参照しながら説明する。図14は、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割した構成における、分割されたコイルの中間位置に配置されたホール素子の出力の周波数特性を示す図である。なお、位相特性を省略して、利得特性(ゲインカーブ101)のみを示している。
図14において、ゲインカーブ101は、駆動部の一次共振のピーク102を示す。さらに、周波数帯域103に別の共振のピーク104も示す。また、ピーク102より低い直流領域において、ゲインカーブ101はおよそ平らである。また、ピーク102より高い交流領域において、ゲインカーブ101は、変位検出信号が支配的である低周波数側で変位検出信号の利得特性を示すゲインカーブ106のように−40dB/decadeの傾きを示す。また、ゲインカーブ101は、コイル磁界ノイズが支配的である高周波数側で、変位検出信号の利得から持ち上げられ、コイル磁界ノイズの影響により、ダラダラと変化する。
遮断周波数105は、100〜200Hzの間にあり、駆動部は、遮断周波数105より低い周波数帯域で制御されている。また、ゲインカーブ106は、ピーク102より高い交流領域において、−40dB/decadeの傾きを示す。
特許文献1においては、駆動部の1次共振以外の共振を無視しているため、特許文献1に開示の構成は、素直な利得特性を示しているように見える。しかしながら、レンズ駆動装置をカメラモジュールに用いる場合、駆動部の共振以外の別の共振が存在することがある。
例えば、周波数帯域103にあるピーク104を示す共振は、AFユニットを搖動可能に支持する支持部の共振である。そして、周波数帯域103は、AFユニットの質量と支持部のバネ定数等により決まる。そして、周波数帯域103において、コイル磁界ノイズとピーク104を示す共振とが変位検出信号(ゲインカーブ106)に重なり、ホール素子の出力(ゲインカーブ101)は変位検出信号(ゲインカーブ106)よりかなり高くなっている。
したがって、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成は、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成より、遮断周波数105より高い周波数帯域において、ホール素子の出力の利得余裕が少ない。このため、ピーク104を示す共振により、駆動部の制御系が不安定になり、発振することがありうる。なお、実際のカメラモジュールでは、さらに他の共振も存在することがある。
以下、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成の課題について説明する。
図12の(a)に示すような、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成においては、手振れ補正用のコイルの巻き中心付近にホール素子を配置している。コイルの巻中心は、コイルに流れる電流により発生する磁界の磁束が最も集中する位置である。このため、手振れ補正用のコイルを流れる電流により発生する磁界によるノイズ(すなわち、コイル磁界ノイズの利得(|b|))が大きくなる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るレンズ駆動装置は、レンズと、前記レンズを前記レンズの光軸方向に垂直な第1方向に移動させるための、第1永久磁石および前記第1永久磁石の両磁極を含む面に対向する第1コイル部と、前記レンズの前記第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部と、を含むレンズ駆動装置であって、前記第1コイル部は、前記第1永久磁石の両磁極を含む前記面における分極線の方向に少なくとも2分割され、前記第1磁気的変位検出部は、前記第1コイル部の巻軸方向から見て、前記第1コイル部の分割された互いに隣接するコイル部分の間に配置され、前記コイル部分の巻中心において、前記第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界の向きが、前記巻軸方向の一方を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の他方を向かないことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、レンズを第1方向の一方に移動させるために、第1コイル部に電流を流すとき、第1永久磁石が生成する磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分と、第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分とが、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより低い直流領域において同位相になり、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより高い交流領域において逆位相になる。このため、交流領域において、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部が検出する磁束密度の成分と第1磁界の磁束密度の成分との和の利得が、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部が検出する磁束密度の成分のみの利得より小さい。したがって、交流領域において、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成と比べて、本態様は、第1磁気的変位検出部の出力の利得余裕が多い。
また、一般的に、手振れ補正用の駆動部を制御する制御部の遮断周波数は、数百Hzであり、交流領域にある。遮断周波数より高い周波数帯域に、第1磁気的変位検出部の出力の利得を大きくするような、第1コイル部と第1永久磁石との1次共振以外の共振のピークが存在する場合であっても、本態様によれば利得余裕が多いため、第1コイル部に流す電流の制御が発振しにくい。したがって、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成に比べて、本態様は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
また、本態様によれば、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と同様に、特定の周波数において、第1次磁気的変位検出部からの出力がなくなり、共振(反共振)が生じる。しかしながら、その特定の周波数は、通常の遮断周波数より十分に高い。このため、反共振は、手振れ補正用の駆動部の制御を妨げない。
さらに、本態様によれば、第1磁気的変位検出部は、第1コイル部の略分割線上に配置される。略分割線上は、第1コイル部の巻中心から離れている。このため、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と比べて、本態様は、第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分が小さい。
第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分は、第1磁気的変位検出部による変位の検出におけるノイズ(コイル磁界ノイズ)である。したがって、本態様は、第1磁気的変位検出部のノイズを小さくすることができる。
本態様によれば、第1磁気的変位検出部の利得余裕を多くすることができ、ノイズを小さくすることができる。したがって、第1コイル部に流す電流の制御をより安定させ、より精密にすることができる。したがって、本態様は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
本態様によれば、前記第1コイル部は、前記第1永久磁石の両磁極に対向する。このため、第1コイル部の第1方向に直交する方向に伸びる部分が、第1永久磁石の磁界の磁束と略垂直である。また、第1磁気的変位検出部が配置された位置において、第1永久磁石の磁界の磁束が、第1方向に略平行である。したがって、レンズを第1方向に移動させるための第1コイル部および第1永久磁石と、レンズの第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部と、に本態様は好ましい配置である。
本発明の実施形態1に係るカメラモジュールの概略構成を示す斜視図である。 図1に示したカメラモジュールの概略構成を示す、A−A矢視断面図である。 図1に示したカメラモジュールの概略構成を示す、B−B矢視断面図である。 図1に示したカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子の概略配置を示す断面図であり、図3のC−C矢視概略断面図に相当する。 図1に示したカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子が配置された位置における、永久磁石の磁界を説明するための図であり、図3のD−D矢視概略断面図である。 図1に示したカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子が配置された位置における、前側コイル部の磁界を説明するための図であり、図3のC−C矢視概略断面図である。 図1に示したカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子の利得特性を示す図であり、OIS用駆動部の一次共振以外に、目立つ共振が存在しない場合の図である。 図1に示したカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子30の利得特性を示す図であり、OIS用駆動部20の一次共振以外に、目立つ共振が存在する場合の図である。 本発明の実施形態2に係るカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子が配置された位置における、永久磁石の磁界を説明するための図であり、図3のD−D矢視概略断面図に相当する。 本発明の実施形態2に係るカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子が配置された位置における、前側コイル部の磁界を説明するための図であり、図3のC−C矢視概略断面図に相当する。 本発明の実施形態3に係るカメラモジュールにおける、AF用ホール素子が配置された位置における、AF用コイルの磁界とAF用補助磁石の磁界とを説明するための図であり、図3のE−E矢視概略断面図に相当する。また、図11の(a)は、AF用コイルに電流を流していないときの図であり、図11の(b)はAF用コイルに電流を流しているときの図である。 従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成を説明するための図である。 特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成を説明するための図である。 特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成における、分割されたコイルの中間位置に配置されたホール素子の出力の周波数特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図1は、本実施形態に係るカメラモジュール100の概略構成を示す斜視図である。
図2は、図1に示したカメラモジュール100の概略構成を示す、A−A矢視断面図である。
図3は、図1に示したカメラモジュール100の概略構成を示す、B−B矢視断面図である。
カメラモジュール100は、光学式手振れ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)機能を備え、オートフォーカス(AF:Auto Focus)機能も備える。カメラモジュール100は、レンズ駆動装置1、撮像部2、レンズ駆動装置1を覆うカバー3、及び配線基板(図示せず)を含む。なお、配線基板(図示せず)は、レンズ駆動装置1及び撮像部2を外部に電気的に接続するための配線基板であり、フレキシブル基板であってもよく、特に限定しないため、説明及び図示を省略する。
以下、カメラモジュール100のレンズ駆動装置1側の向きを上方(+z)とし、撮像部2側の向きを下方(−z)とする。同様に、図3においてカメラモジュール100の図面下側、上側、左側、及び右側の向きを、前方(+x)、後方(−x)、左方(+y)、及び右方(−y)とそれぞれする。また、上方と下方とを結ぶ方向を上下方向(z軸方向)、左方と右方とを結ぶ方向を左右方向(y軸方向)、前方と後方とを結ぶ方向を前後方向(x軸方向)とする。また、理解を容易にするために、図中にxyz直交座標系を付記する。
これは、説明の便宜のためであり、カメラモジュール100の製造時および使用時等の上下前後左右の向きを規定するものではない。例えば、上下逆および前後逆に、レンズ駆動装置1が下側にあり、撮像部2が上側にあるように使用してもよい。また、例えば、直交座標系でない座標系を用いて、レンズ駆動装置1を制御してもよい。
レンズ駆動装置1は、図2に示すように、AFユニット10、OIS用駆動部20、OIS用ホール素子30(第1磁気的変位検出部)、ベース40、及び支持部50を含む。
撮像部2は、図2に示すように、基板61、基板61に実装された撮像素子62、開口部63aと凸部63bとを有するセンサカバー63、開口部63aを塞ぐガラス64、及び基板にセンサカバーを接着する接着剤65を含む。
カバー3は、図1および図2に示すように、レンズ駆動装置1を覆う外装であり、撮像レンズ11を通って撮像素子62に、光が入射するための開口3aが形成されている。
AFユニット10は、撮像レンズ11、撮像レンズ11(レンズ)を収納するレンズバレル12、レンズバレル12を保持するレンズホルダ13、レンズホルダ13の外側に巻き回されたAF用コイル14(第2コイル部)、AF用ホール素子81(第2磁気的変位検出部)、及びAF用補助磁石82(第3永久磁石)を含む。撮像レンズ11とレンズバレル12との固定、及びレンズバレル12とレンズホルダ13との固定は、接着剤による固定でも、ネジによる固定でも、その他の方法による固定でも、複数の方法を組み合わせた固定でもよい。
撮像レンズ11は、撮像レンズ11の光軸の方向が上下方向に略一致するように固定されている。また、撮像レンズ11、レンズバレル12、及びレンズホルダ13は、従来のレンズ、レンズバレル、及びレンズホルダを用いることができるため、その詳細な説明および図示を省略する。
OIS用駆動部20は、レンズホルダ13の周囲に配置された永久磁石21(第1永久磁石、第2永久磁石)、及び永久磁石21に対向するように配置されたOIS用コイル22を含む。
OIS用ホール素子30は、AFユニット10の光軸に垂直な方向(第1方向)の移動(変位)を検出するための磁気的変位検出部であり、ベース40に固定されている。また、OIS用ホール素子30は、ホール効果に基づき、磁束密度の所定方向の成分を測定する素子である。本実施形態においては、上下方向の成分を測定するように、OIS用ホール素子30を配置した。また、OIS用ホール素子30は、配線基板(図示せず)を介して、外部に電気的に接続している。
支持部50は、ベース40に搖動可能に直立するサスペンションワイヤ51、搖動可能にレンズホルダ13を支持する上側板バネ53、搖動可能にレンズホルダ13を支持する下側板バネ54、及び永久磁石21を保持する磁石ホルダ55を含む。
上側板バネ53は、サスペンションワイヤ51に係合する延出部53a、磁石ホルダ55に係合する外周部53b、搖動するためのバネ部53c、及びレンズホルダ13に係合する内周部53dを含む。また、下側板バネ54は、延出部を含まないが、外周部、バネ部、及び内周部は同様に含む。
(撮像部の構成)
以下に撮像部2の構成を、図2を参照しながら、説明する。
基板61は、撮像素子62及び周辺素子等の配線を有する基板であり、光軸に垂直である。基板61は、通常のプリント基板であり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
撮像素子62は、開口3aと撮像レンズ11とガラス64とを通った光を受光し、光電変換する。これにより、撮像素子62は、撮像素子62の受光面に結像された被写体の像を電気信号として出力する。撮像素子62は、通常の撮像素子であり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
センサカバー63は、ガラス64と併せて、撮像素子62及び周辺素子等を保護するための封止部材である。また、レンズ駆動装置1を載置する支持部材でもある。開口部63aが撮像素子62の受光面の上方に位置するように、凸部63bが撮像素子62の縁部に位置するように、センサカバー63は基板61に接着される。センサカバー63は、通常のセンサカバーであり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
ガラス64は、赤外線カット(遮断)機能を備えることが好ましい。また、透光性のプラスチック等でもよい。ガラス64は、通常のガラスであり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
接着剤65は、通常の接着剤であり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
上述のように、撮像部2は、撮像機能を有する通常の固体撮像装置であり、特に限定しないので、詳細な説明及び図示を省略する。
(支持部の構成)
以下に支持部50の構成を、図2と図3とを参照しながら、説明する。
サスペンションワイヤ51は、AFユニット10及び永久磁石21を光軸に垂直な方向に搖動可能に支持する支持部材であり、AF用コイル14又はAF用ホール素子81に通電するための配線部材でもある。サスペンションワイヤ51は、光軸の方向に延びるように、配置されている。
サスペンションワイヤ51の下端は、ベース40の外周部に垂直に固定され、ベース40を介して配線基板に電気的に接続している。あるいは、サスペンションワイヤ51の下端は、ベース40に固定された配線基板に、直接的に固定され、電気的に接続してもよい。
サスペンションワイヤ51の上端は、上側板バネ53の延出部53aに固定され、上側板バネ53自体を電導体として、AF用コイル14又はAF用ホール素子81に電気的に接続している。
上側板バネ53は、AFユニット10を光軸の方向に搖動可能に支持する支持部材であり、サスペンションワイヤ51の座屈を防止する緩衝部材であり、AF用コイル14又はAF用ホール素子81に電気的に接続するための配線部材でもある。
延出部53aは、外周部53bから外側に突出し、外周部53bから少し離れた位置でサスペンションワイヤ51の上端に係合する。落下などにより、カメラモジュール100に衝撃が加わった場合、ショックアブソーバのように、延出部53aが撓み、サスペンションワイヤ51の変形を抑制する。変形の抑制により、サスペンションワイヤ51の破断及び座屈が防止されている。
外周部53bは、磁石ホルダ55の上部と係合する。また、内周部53dは、レンズホルダ13の上部と係合する。また、バネ部53cは、外周部53bと内周部53dとを弾性的に接続し、光軸の方向に搖動可能である。
下側板バネ54の外周部は磁石ホルダ55の下部と係合する。また、下側板バネ54の内周部はレンズホルダ13の下部と係合する。また、下側板バネ54のバネ部は外周部53bと内周部53dとを弾性的に接続し、光軸の方向に搖動可能である。
上述のような構成により、AFユニット10は、撮像部2から浮き上がっており、光軸の方向及び光軸に垂直な方向に搖動可能である。また、永久磁石21は、ベース40から浮き上がっており、光軸に垂直な方向に搖動可能である。
(OIS用駆動部の構成)
以下にOIS用駆動部20の構成を図2と図3とを参照しながら、説明する。
永久磁石21は、4つの永久磁石であり、AFユニット10の前側と後側と左側と右側とに、配置されている。また、永久磁石21は、AFユニット10にS極を向けるように配置されている。なお、図2においては、破線により、永久磁石21の分極線21aを示している。なお、永久磁石21は、AFユニット10にN極を向けるように配置されてもよいが、以下、AFユニット10にS極を向けるように配置されているものとして説明する。
永久磁石21は、OIS用駆動部20とAF用駆動部(永久磁石21とAF用コイル14)とで共通化された兼用永久磁石である。このため、永久磁石21は、OIS用駆動部20においては可動部側となり、AF用駆動部においては固定部側となるように、配置されている。なお、永久磁石21はこれに限定されず、OIS用駆動部20専用の専用永久磁石とAF用駆動部専用の専用永久磁石とであってもよい。また永久磁石21は、OIS用駆動部20とAF用駆動部とに専用永久磁石を設ける場合、OIS用駆動部20において固定部となるように、配置されてもよい。
OIS用コイル22は、前側コイル部22f(第1コイル部)、後側コイル部22b、左側コイル部22l(第1コイル部)、及び右側コイル部22rを含み、OIS用駆動部20において固定部側になるように、ベース40に固定されている。また、OIS用コイル22は、巻軸方向が上下方向(図2の図面縦方向、図3の図面奥行方向)に略一致するように、配置されている。本実施の形態においては、OIS用コイル22はコイル基板(図示せず)に形成されたコイルパターンであり、配線基板を介して、外部に電気的に接続されている。なお、OIS用コイル22はこれに限定されず、永久磁石21がOIS用駆動部20において固定部側である場合、OIS用駆動部20において可動部側になるように配置されてもよい。また、OIS用コイル22は伝導線を巻いたコイル等であってもよい。
前側コイル部22fは、AFユニット10の前方に配置された永久磁石21の両磁極を含む下面に対向するように配置されている。このため、理想的には、前側コイル部22fの左右方向(図2の図面横方向、図3の図面横方向)に伸びている部分において、永久磁石21の磁界の向きが上下方向を向く。また、前側コイル部22fは、対向する永久磁石21の分極線21aの方向(左右方向)に2等分割されている。このため、前側コイル部22fは、左右方向に隣接する前側左コイル部分22flと前側右コイル部分22frと(互いに隣接するコイル部分)を含む。言い換えると、前側コイル部22fは、光軸を通り前後方向に伸びる分割線23fbにより、前側左コイル部分22flと前側右コイル部分22frとに分割されている。
同様に、左側コイル部22l(第1コイル部)も、AFユニット10の左方に配置された永久磁石21の両磁極を含む下面に対向するように配置されている。このため、理想的には、左側コイル部22lの前後方向(図2の図面奥行方向、図3の図面縦方向)に伸びている部分において、永久磁石21の磁界の向きが上下方向を向く。また、左側コイル部22lは、対向する永久磁石21の分極線21aの方向(前後方向)に2等分割されている。このため、左側コイル部22lは、前後方向に隣接する左側前コイル部分22lfと左側後コイル部分22lbと(互いに隣接するコイル部分)を含む。言い換えると、前側コイル部22fは、光軸を通り左右方向に伸びる分割線23lrにより、左側前コイル部分22lfと左側後コイル部分22lbとに分割されている。
また、後側コイル部22bと右側コイル部22rは分割されておらず、それぞれがAFユニット10の後方と右方とに配置された永久磁石21の両磁極を含む下面に対向するように配置されている。
なお、前後方向にAFユニットを移動させるためのOIS用コイル22の両方(前側コイル部22fと後側コイル部22b)が分割されてもよく、左右方向にAFユニットを移動させるためのOIS用コイル22の両方(左側コイル部22lと右側コイル部22r)が分割されてもよい。また、OIS用コイル22を分割する数は、2より大きくてもよい。例えば、OIS用コイル22を3分割し、各分割位置にOIS用ホール素子30を配置することにより、AFユニットの移動の捩じれを検出してもよい。また、OIS用コイル22は偏って分割されてもよい。例えば、前側左コイル部分22flが前側右コイル部分22frより大きいように、前側コイル部22fが分割されてもよい。
上述のような構成により、前側コイル部22fと後側コイル部22bとに電流を流すことにより、永久磁石21との電磁的な相互作用により、AFユニット10を前後方向に移動させることができる。同様に、左側コイル部22lと右側コイル部22rとに電流を流すことにより、AFユニット10を左右方向に移動させることができる。
(OIS用ホール素子の配置)
以下に、OIS用ホール素子30の配置を説明する。
前側コイル部22fに対して配置されたOIS用ホール素子30は、上方からみて、前側左コイル部分22flと前側右コイル部分22frとの間(以下、前側コイル部22fの中間位置と称する)に配置されている。また、左側コイル部22lに対して配置されたOIS用ホール素子は、上方から見て、左側前コイル部分22lfと左側後コイル部分22lbとの間(以下、左側コイル部22lの中間位置と称する)に配置されている。前側コイル部22fに対するOIS用ホール素子30の配置と、左側コイル部22lに対するOIS用ホール素子30の配置とは同等であるので、以後、前側コイル部22fに対して配置されたOIS用ホール素子30について説明する。
図4は、図1に示したカメラモジュール100における、OIS用ホール素子30の概略配置を示す断面図であり、図3のC−C矢視概略断面図に相当する。図4においては、前側コイル部22fに流れる電流の向き(上方からみて左回り)を符号(丸の中にバツ、丸の中に黒点)で示し、前側コイル部22fに流れる電流により発生する磁界(第1磁界)(以下、前側コイル部22fの磁界と称する。)の向きをコイルの磁力線71(実線矢印)で示している。そして、前側コイル部22fの中間位置に、上下方向(巻軸方向)にずれて、位置A〜Eが示されている。
図3に示したように、前側コイル部22fの中間位置は、前側コイル部22fを分割した分割線23fb上に位置する。このため、前側コイル部22fの中間位置は、前側左コイル部分22flのループの外側であり、前側右コイル部分22frのループの外側である。なお、前側コイル部22fを分割する数が2より大きい場合、前側コイル部22fの隣接する2つの分割された部分の間に、OIS用ホール素子30を配置すればよい。
図4に示すように、前側コイル部22fに電流を流すと、分割された前側コイル部22fのそれぞれの中心から放射状にコイルの磁力線71が分布するような、前側コイル部22fの磁界が発生する。2分割された前側コイル部22fに電流を同じ左回りに流しているので、前側コイル部22fの中間位置においては、巻軸方向の位置により、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが異なる。
例えば、前側コイル部22fの真横付近においては、コイルの磁力線71が巻き込まれている。このため、前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、前側コイル部22fの真横付近におけるコイルの磁力線71の向きとはおおよそ逆である。また、例えば、前側コイル部22fから上方又は下方に離れた位置におけるコイルの磁力線71の向きと、前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、はおおよそ同じである。
位置Aは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが、前側コイル部22fの巻中心(前側左コイル部分22flの巻中心と前側右コイル部分22frの巻中心)におけるコイルの磁力線71の向きと、同じになる位置であり、前側コイル部22fの中間位置の上方である位置である。
位置Bは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが、前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、同じになる位置であり、前側コイル部22fの中間位置の下方である位置である。
位置Cは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、逆になるような位置である。なお、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成においては、領域Iである周波数において、変位検出信号(OIS用ホール素子30の配置された位置における、永久磁石21の磁界の磁束密度に相当)とコイル磁界ノイズ(OIS用ホール素子30の配置された位置における、OIS用コイル22の磁界の磁束密度に相当)とが逆位相になるようにホール素子を配置する。このため、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成においては、ホール素子は位置Cのような位置に配置される必要があると推定される。
位置Dは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分が0になる位置であり、前側コイル部22fの中間位置の上方である位置である。厳密にいうと、磁界は空間的に連続なので、位置Dは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分が極めて小さく、かつ、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが、前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、逆にはならない位置である。
位置Eは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分が0になる位置であり、前側コイル部22fの中間位置の下方である位置である。厳密にいうと、磁界は空間的に連続なので、位置Eは、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分が極めて小さく、かつ、コイルの磁力線71の巻軸方向の成分の向きが、前側コイル部22fの巻中心におけるコイルの磁力線71の向きと、逆にはならない位置である。
纏めると、前側コイル部22fの巻中心において、前側コイル部22fの磁界の向きが、一方(上方)を向くとき、位置A、B、DおよびEにおいては、前側コイル部22fの磁界の巻軸方向の成分の向きが、他方(下方)を向かない。また、前側コイル部22fの巻中心において、前側コイル部22fの磁界の向きが、一方(上方)を向くとき、位置A、およびBにおいては、前側コイル部22fの磁界の巻軸方向の成分の向きが、一方(上方)を向く。
本実施の形態においては、OIS用ホール素子30は位置Bに配置されている。なお、コイル磁界ノイズを小さくするのみのためには、OIS用ホール素子30は位置Eに配置されることが好ましい。一方、位置Eが存在する範囲は、位置Bと位置Cとの間の極めて狭い範囲である。このため、組立ばらつき及び部品公差等を考慮すると、OIS用ホール素子30の位置がずれる場合に備えて、OIS用ホール素子30は位置Bに配置されることが好ましい。位置Bが存在する範囲は、位置Eより下方の広い範囲である。
従来の補正用のコイルを分割しない構成と本実施形態とを、従来の分割されていない手振れ補正用コイルに流れる電流により発生する磁界と前側コイル部22fの磁界とが、実質的に同等である場合について比較する。この場合、従来の構成においては、手振れ補正用のコイルの巻中心の付近にホール素子が配置される。これに対し、本実施形態においては、位置Bのように、分割された前側コイル部22fの中間位置にOIS用ホール素子30が配置される。前側コイル部22fの中間位置は、前側左コイル部分22flの巻中心と前側右コイル部分22frの巻中心とから離れている。このため、本実施形態におけるOIS用ホール素子の配置された位置における前側コイル部22fの磁束密度は、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成におけるホール素子の配置された位置における手振れ補正用のコイルの磁束密度より、小さい。
(変位検出信号とコイル磁界ノイズ)
特許文献1のように、OIS用ホール素子30の配置された位置における、永久磁石21の磁界の磁束密度を変位検出信号(a)とし、OIS用コイル22の磁界の磁束密度をコイル磁界ノイズ(b)とする。OIS用ホール素子は、OIS用ホール素子に対して垂直に入射する(上下方向の)磁束密度の成分の大きさを検出する。永久磁石21が移動すると、変位検出信号の上下方向の磁束密度の成分の大きさが変化する。このため、OIS用ホール素子を用いて、永久磁石21の変位が検出される。
以下に、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係について説明する。なお、OIS用駆動部20の駆動、並びに、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係は、前後左右に同等である。したがって、AFユニット10が後方から前方へ移動するときの前側コイル部22fと、前側コイル部22fの中間位置に配置されたOIS用ホール素子30と、前側コイル部22fに対向する永久磁石21とについて説明する。
図5は、図1に示したカメラモジュール100における、OIS用ホール素子30が配置された位置における、永久磁石21の磁界を説明するための図であり、図3のD−D矢視概略断面図である。図6においては、前側コイル部22fに流れる電流の向き(上方からみて左回り)を符号(丸の中にバツ、丸の中に黒点)で示し、移動前の永久磁石21の磁界の向きを磁石の磁力線73(実線矢印)で示し、移動後の永久磁石21の磁界の向きを磁石の磁力線74(破線矢印)で示している。
図6は、図1に示したカメラモジュール100における、OIS用ホール素子30が配置された位置における、前側コイル部22fの磁界を説明するための図であり、図3のC−C矢視概略断面図である。図5においては、前側コイル部22fに流れる電流の向き(上方からみて左回り)を符号(丸の中にバツ、丸の中に黒点)で示し、前側コイル部22fの磁界の向きをコイルの磁力線71(実線矢印)で示している。
図5に示すように、前側コイル部22fに流れる電流の向きが、上方から見て左回りなので、フレミングの左手の法則により、前側コイル部22fに前方から後方へのローレンツ力が発生する。前側コイル部22fは、ベース40に固定されている。このため、反動により、永久磁石21に、後方から前方へ向く反動力が発生する。永久磁石21は、上側板バネ53と磁石ホルダ55とを介して、サスペンションワイヤ51により、ベース40に対して、光軸に垂直な方向に搖動可能に支持されている。したがって、反動力により、前側コイル部22fに対向する永久磁石21は、後方から前方へ移動する。これにより、AFユニット10全体が、後方から前方へ移動する。
なお、OIS用ホール素子30が配置された位置において、永久磁石21の磁界の向きが前後方向(図5の図面横方向)を向くように、OIS用ホール素子30は配置されている。また、前側コイル部22fと前側コイル部22fに対向する永久磁石21とは、前後方向のローレンツ力を発生させればよい。
永久磁石21の移動により、移動前の磁石の磁力線73から移動後の磁石の磁力線74へのように、永久磁石21の磁界も移動する。このため、変位検出信号(a)が上方を向く成分が増えるように変化する。
図6に示すように、AFユニット10が後方から前方へ移動するとき、前側コイル部22fの磁界が、OIS用ホール素子30に影響する。このため、コイル磁界ノイズ(b)の光軸方向の成分は上方を向いている。したがって、本実施形態において、光軸の方向について、変位検出信号(a)の変化する向きと、コイル磁界ノイズ(b)の向きとは同じである。すなわち、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とは、直流領域において同位相であり、交流領域において逆位相である。
なお、AFユニット10が前方から後方へ移動するときは、前側コイル部22fに流れる電流の向きを、AFユニット10が後方から前方へ移動するときと逆にすればよい。また、後側コイル部22bに流れる電流の向きは、前側コイル部22fに流れる電流の向きの逆にすればよい。
(ホール素子の出力)
図7は、図1に示したカメラモジュール100における、OIS用ホール素子30の出力の利得特性を示す図であり、OIS用駆動部20の一次共振以外に、目立つ共振が存在しない場合の図である。
図7において、OIS用駆動部20の一次共振のピークの周波数より低い周波数帯域を直流領域とする。また、OIS用駆動部20の一次共振のピークの周波数より高い周波数帯域を交流領域とする。なお、直流領域は、特許文献1の領域Iに相当し、交流領域は、特許文献1の領域IIおよび領域IIIに相当する。
図7において、図2に示したOIS用ホール素子30の出力の利得特性を、破線を用いて、ゲインカーブ76で示す。また、図2に示した永久磁石21に由来する変位検出信号(a)の利得特性を、実線を用いて、ゲインカーブ75で示す。
また、比較のために、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成のように、永久磁石21に由来する変位検出信号(a)とOIS用コイル22に由来するコイル磁界ノイズ(b)との位相が直流領域において逆位相であり、交流領域において同位相である場合のホール素子の出力の利得特性を、一点鎖線を用いて、ゲインカーブ77で示す。なお、比較のために、ゲインカーブ77における変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との利得は、それぞれゲインカーブ76における変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との利得と同一であるとして図示している。
図7に示すように、交流領域において、ゲインカーブ75は直線的な傾き−40dB/decadeを示す。ゲインカーブ76は、直流領域においてはゲインカーブ75と略一致であるが、交流領域においては徐々に離れ、交流領域である800Hz付近に反共振のピーク(下向きのピーク)を示している。この反共振のピークは、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とが交流領域において、逆位相であるため、互いに打ち消しあうことにより生じる。なお、上記反共振の周波数はコイル磁界ノイズ(b)の利得(ノイズレベル)に左右される。したがって、OIS用コイル22に対するOIS用ホール素子30の位置によっては、反共振の周波数を1kHzより高くすることも可能である。
特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成においては、ゲインカーブ76の示すような反共振をなくすために、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とが、直流領域において逆位相になり、交流領域において同位相になる。このため、ゲインカーブ77は、交流領域においてダラダラと変化する。
ゲインカーブ76とゲインカーブ77とを比較すると、ゲインカーブ75より、ゲインカーブ76が全体的に下がっているのに対し、ゲインカーブ77は全体的に上がっている。また、反共振のピークよりもさらに高い周波数帯域においては、変位検出信号(a)の変化が小さいため、コイル磁界ノイズ(b)が支配的になる。さらに、ゲインカーブ76とゲインカーブ77との両方におけるコイル磁界ノイズ(b)の利得が、同一であるならば、ゲインカーブ76とゲインカーブ77とが同じ利得に収束する。
したがって、本実施形態においても、特許文献1に開示の構成においても、コイル磁界ノイズ(b)が支配的である高周波帯域における駆動部(20)の制御は困難である。しかしながら、このような高周波帯域は、通常のカメラモジュールの制御に用いられない。
図8は、図1に示したカメラモジュール100における、OIS用ホール素子30の利得特性を示す図であり、OIS用駆動部20の一次共振以外に、目立つ共振が存在する場合の図である。
図8において、図7と同様に、ゲインカーブ75を実線で示し、ゲインカーブ76を破線で示し、ゲインカーブ77を一点鎖線で示す。
図8においては、図2に示すOIS用駆動部20の共振に加えて、支持部50の共振が、目立つ共振として共振周波数帯域79に存在している。そのため、共振周波数帯域79において、ゲインカーブ76は支持部の共振ピーク76aを示し、ゲインカーブ77は支持部の共振ピーク77aを示す。
また、遮断周波数78は、カメラモジュール100のOIS用駆動部20の制御において遮断される周波数である。したがって、OIS用コイル22に流す電流の制御は、遮断周波数78よりも低い周波数帯域で行われる。
ゲインカーブ77は、支持部の共振ピークの利得特性77aにより、共振周波数帯域79において、ゲインカーブ75より、かなり上がっている。このため、ゲインカーブ77は、利得余裕が少なく、駆動部の制御が不安定になり、発振しやすくなる。
これに対し、ゲインカーブ76は、ゲインカーブ75より下がっているため、共振周波数帯域79においてもゲインカーブ75より利得が下がっている。このため、支持部50の共振が存在しても、OIS用駆動部20の制御が安定を維持しやすい。したがって、支持部50の共振のような、駆動部の共振以外の共振の存在を考慮して、ゲインカーブ76はゲインカーブ75より上がらないため、好ましい。
(効果)
カメラモジュール100においては、前側コイル部22fが分割され、分割された前側コイル部22fの中間位置に、OIS用ホール素子30が配置される。これにより、従来の補正用のコイルを分割しない構成と比較して、コイル磁界ノイズ(b)を小さくすることができる。このため、OIS用駆動部20の制御の誤差等を小さくすることができる。
ローレンツ力の反動力により、永久磁石21はOIS用ホール素子30に対して移動する。このため、OIS用ホール素子30が配置される位置における永久磁石の磁界の変化する向きは、前側コイル部22fの巻中心における前側コイル部22fの磁界の向きと同じである。また、OIS用ホール素子30が配置される位置における前側コイル部22fの磁界の光軸の方向の成分の向きは、前側コイル部22fの巻中心における前側コイル部22fの磁界の向きと、同じである。これにより、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とは、直流領域において同位相であり、交流領域において逆位相である。このため、OIS用ホール素子30の出力が、変位検出信号(a)より全体的に下がるので、OIS用駆動部20の共振以外の共振が存在する場合であっても、OIS用駆動部20の制御が発振しにくい。
なお、前側コイル部22fの中間位置であり、前側コイル部22fの磁界が0である、あるいは極めて小さい位置にOIS用ホール素子30を配置してもよいが、組立ばらつき及び部品公差を考慮すると、そのような配置は極めて困難である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図9〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係るカメラモジュールは、図1〜図3に示したカメラモジュール100において、図4に示した位置AにOIS用ホール素子30が配置されたカメラモジュールである。
(変位検出信号とコイル磁界ノイズ)
特許文献1のように、OIS用ホール素子30の配置された位置における、永久磁石21の磁界の磁束密度を変位検出信号(a)とし、OIS用コイル22の磁界の磁束密度をコイル磁界ノイズ(b)とする。
以下に、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係について説明する。
図9は、本実施形態に係るカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子30が配置された位置における、永久磁石21の磁界を説明するための図であり、図3のD−D矢視概略断面図に相当する。
図10は、本実施形態に係るカメラモジュールにおける、OIS用ホール素子30が配置された位置における、前側コイル部22fの磁界を説明するための図であり、図3のC−C矢視概略断面図に相当する。
図9に示すように、AFユニット10全体が後方から前方へ移動するとき、移動前の磁石の磁力線73から移動後の磁石の磁力線74へのように、永久磁石21の磁界も移動する。このため、変位検出信号(a)が上方を向くように変化する。図10に示すように、AFユニット10全体が前方から後方へ移動するとき、コイル磁界ノイズ(b)の光軸方向の成分は上方を向いている。
したがって、本実施形態においても、光軸の方向について、変位検出信号(a)の変化する向きと、コイル磁界ノイズ(b)の向きとは同じである。すなわち、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とは、直流領域において同位相であり、交流領域において逆位相である。
(実施形態1からの相違)
以下に、本実施形態の実施形態1からの相違について説明する。
上述のように、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係は、本実施形態においても、実施形態1においても、同様である。しかしながら、実施形態1においては、永久磁石21とOIS用ホール素子30との間にOIS用コイル22が配置されていたのに対し、本実施形態においては、永久磁石21とOIS用コイル22との間にOIS用ホール素子30が配置されている。このため、永久磁石21とOIS用コイル22との間の距離が、本実施形態においては、実施形態1においてより、離れている。対して、永久磁石21とOIS用ホール素子30との間の距離は、近づいている。
永久磁石21とOIS用ホール素子とが近いため、OIS用ホール素子30による永久磁石21(AFユニット10)の変位を検出する感度を高めることができる。一方、永久磁石21とOIS用コイル22とが離れていると、OIS用コイル22の位置における永久磁石21の磁界の磁束密度が小さくなるため、OIS用コイル22に流れる電流を大きくする必要があることがある。また、OIS用コイル22の位置における永久磁石21の磁界の向きが、巻軸の方向から傾くこともある。永久磁石21の磁界の向きが傾くと、OIS用コイル22に発生するローレンツ力の向きも傾き、所定外の向きにローレンツ力又は反動力が働くことがある。
OIS用コイル22に流れる電流を大きくすることは、コイル磁界ノイズ(b)を大きくするため、好ましくない。また、所定外の向きにローレンツ力又は反動力が働くことは、OIS用駆動部20等の故障を誘発するため好ましくない。AFユニット10を移動させる推進力(ローレンツ力)がOIS用駆動部20の性能の根幹であることを考慮して、本実施形態にも、実施形態1にも、一長一短があり、要求される性能に応じて、適宜選択されればよい。なお、OIS用コイル22に流れる電流を大きくするころによる短所を考慮して、本実施形態に係る構成より実施形態1に係る構成の方がより好ましい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係るカメラモジュールは、図1〜図3に示したカメラモジュール100において、AF用補助磁石82の配置が最適化されたカメラモジュールである。
(AF用ホール素子とAF用補助磁石82との配置)
AF用ホール素子81は、磁石ホルダ55の左後方の角部に固定されている。また、AF用補助磁石82は、永久磁石であり、AF用ホール素子81と対向するように、レンズホルダ13の左後方の角部に固定されている。また、AF用補助磁石82は、N極を上方に、S極を下方に向けるように配置されている。このため、AFユニット10全体が光軸の方向に移動するとAF用補助磁石82が移動するのに対し、AF用ホール素子81が移動しない。AF用ホール素子81が、AF用補助磁石82の相対的な移動を検出することにより、AFユニット10の光軸方向への移動が検出される。なお、AF用ホール素子81がレンズホルダ13に固定され、AF用補助磁石82が磁石ホルダ55に固定されてもよい。
また、本実施形態に係るカメラモジュールにおいては、AF用コイル14への電気的な接続のために必要な2本のサスペンションワイヤ51に加えて、AF用ホール素子81への電気的な接続のために4本のサスペンションワイヤ51が必要である。このため、カメラモジュールは、サスペンションワイヤ51を6本以上含む。
なお、AFユニット10及び永久磁石21を支持するためには、サスペンションワイヤ51が4本あればよい。このため、電気的な接続のための別の方法および配線部材等を用いることにより、電気的な接続のために2本のサスペンションワイヤ51を追加せずに、サスペンションワイヤ51の本数を4本としてもよい。あるいは、AF用の制御ドライバ(図示せず)をAF用ホール素子81と一体化し、レンズ駆動装置1に内蔵することにより、必要な電気的な接続のラインの本数を削減してもよい。電気的な接続のラインの本数を削減することにより、サスペンションワイヤ51を4本のまま、増やさないことができる。
(変位検出信号とコイル磁界ノイズ)
以下、AF用ホール素子81の配置された位置における、AF用補助磁石82の磁界の磁束密度を変位検出信号(a)とし、AF用コイル14に流れる電流により発生する磁界の磁束密度をコイル磁界ノイズ(b)とする。
以下に、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係について説明する。なお、AFユニット10の駆動、並びに、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との関係は、上下の変位に対して同様である。したがって、レンズホルダ13が下方から上方へ移動するときのレンズホルダ13とAF用補助磁石82と、及び永久磁石21とAF用ホール素子81と、について説明する。なお、E−E矢視断面の位置には、永久磁石21は存在しないが、永久磁石21の磁界の向きを示し、理解を容易にするために、AF用コイル14に対向する位置に破線で示した。
図11は、本実施形態に係るカメラモジュールにおける、AF用ホール素子81が配置された位置における、AF用コイル14に流れる電流により発生する磁界(第2磁界)(以下、AF用コイル14の磁界と称する。)とAF用補助磁石82の磁界(第3磁界)とを説明するための図であり、図3のE−E矢視概略断面図に相当する。また、図11の(a)は、AF用コイル14に電流を流していないときの図であり、図11の(b)はAF用コイルに電流を流しているときの図である。図11においては、AF用コイル14に流れる電流の向き(上方からみて右回り)を符号(丸の中にバツ)で示し、AF用コイル14の磁界の向きを細線矢印で示し、AF用補助磁石82の磁界の向きを太線矢印で示す。
図11に示すように、AF用コイル14に流れる電流が、上方から見て右回りなので、フレミングの左手の法則により、AF用コイル14に下方から上方へのローレンツ力が発生する。AF用コイル14は、光軸の方向に搖動可能に支持されている。したがって、ローレンツ力により、AF用コイル14は、下方から上方へ移動する。これにより、AF用補助磁石82の固定されているレンズホルダ13が、下方から上方へ移動する。
AF用補助磁石82の移動により、図11の(a)から(b)へのように、AF用補助磁石82の磁界も移動する。このため、変位検出信号(a)が右前方(AF用コイル14の巻中心、図11の図面右側)を向くように変化する。
また、レンズホルダ13が、下方から上方へ移動するとき、AF用コイル14の磁界が、AF用ホール素子81に影響する。このため、コイル磁界ノイズ(b)のAF用コイル14の半径方向の成分は、右前方を向いている。したがって、本実施形態において、光軸に垂直なAF用コイル14の半径方向(第2方向)について、変位検出信号(a)の変化する向きと、コイル磁界ノイズ(b)の向きとは同じである。すなわち、変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とは、直流領域において同位相であり、交流領域において逆位相である。
なお、レンズホルダ13が上方から下方へ移動するときは、AF用コイル14に流れる電流の向きを、レンズホルダ13が下方から上方へ移動するとき逆にすればよい。
また、図3と図11とに示すAF用補助磁石82の配置は一例であって、AF用ホール素子81及びAF用補助磁石82等の配置によっては、逆になることもある。変位検出信号(a)の変化とコイル磁界ノイズ(b)とが、直流領域において同位相になるように、AF用補助磁石82は配置されればよい。また、永久磁石21の磁界の影響を少なくするために、永久磁石21から離れた位置にAF用ホール素子81及びAF用補助磁石82を配置することが好ましい。
(効果)
本実施形態に係るカメラモジュールにおいては、AF用変位検出部に、AF用補助磁石82を用いる。このため、AF用補助磁石82の配置により、AF用ホール素子81が検出する変位検出信号(a)の位相を変更することができる。また容易に、変位検出信号(a)とコイル磁界ノイズ(b)との位相を、直流領域において同位相にすることができる。
このため、AF用ホール素子81の出力が、変位検出信号(a)より全体的に下がるので、AF用駆動部(永久磁石21とAF用コイル14)の共振以外の共振が存在する場合であっても、AF用コイル14の制御が発振しにくい。
(特許文献1について)
なお、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成(図13参照)においては、ホール素子の配置について、コイル磁界ノイズ(b)の位相のみを考慮し、コイル磁界ノイズ(b)の利得の大きさを考慮してない。また、領域IIIにおいてコイル磁界ノイズ(b)が変位検出信号(a)よりも大きい。また、特許文献1に開示の構成は、全ての周波数範囲において、AFユニットの位置を検出することができる、と特許文献1に記載されているが、従来の構成と同様、特許文献1に開示の構成も、AFユニットの位置を検出するための変位検出信号(a)にコイル磁界ノイズ(b)が重なる。このため、ホール素子230の出力が、コイル磁界ノイズ等のノイズを含む。
上述の本発明の実施形態1〜3のOIS用ホール素子30の出力も、同様にコイル磁界ノイズ等のノイズを含む。しかしながら、高周波帯域の利得が小さく、高周波帯域における利得余裕が多いため、本発明の実施形態1〜3はより好ましい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るレンズ駆動装置は、レンズ(撮像レンズ11)と、前記レンズを前記レンズの光軸方向(上下方向)に垂直な第1方向(前後方向または左右方向)に移動させるための、第1永久磁石(永久磁石21)および前記第1永久磁石の両磁極を含む面(下面)に対向する第1コイル部(OIS用コイル22である前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)と、前記レンズの前記第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)と、を含むレンズ駆動装置(1)であって、前記第1コイル部は、前記第1永久磁石の両磁極を含む前記面における分極線(21a)の方向(左右方向または前後方向)に少なくとも2分割され、前記第1磁気的変位検出部は、前記第1コイル部の巻軸方向(上下方向)から見て、前記第1コイル部の分割された互いに隣接するコイル部分(前側左コイル部分22flと前側右コイル部分22fr、または左側前コイル部分22lfと左側後コイル部分22lb)の間に配置され、前記コイル部分の巻中心において、前記第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界の向きが、前記巻軸方向の一方(上方)を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置(図4の位置A、B、DまたはE)において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の他方(下方)を向かないことを特徴とする。
上記の構成によれば、レンズを第1方向の一方に(後方から前方へ)移動させるために、第1コイル部(前側コイル部22f)に電流を流すとき、第1永久磁石が生成する磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分と、第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分とが、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより低い直流領域において同位相になり、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより高い交流領域において逆位相になる。このため、交流領域において、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部が検出する磁束密度の成分と第1磁界の磁束密度の成分との和の利得が、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部が検出する磁束密度の成分のみの利得より小さい。したがって、交流領域において、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成と比べて、上記構成は、第1磁気的変位検出部の出力の利得余裕が多い。
また、一般的に、手振れ補正用の駆動部(第1コイル部と第1永久磁石)を制御する制御部の遮断周波数は、数百Hzであり、交流領域にある。遮断周波数より高い周波数帯域に、第1磁気的変位検出部の出力の利得を大きくするような、第1コイル部と第1永久磁石との1次共振以外の共振のピークが存在する場合であっても、上記構成によれば利得余裕が多いため、第1コイル部に流す電流の制御が発振しにくい。したがって、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成に比べて、上記構成は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
また、上記構成によれば、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と同様に、特定の周波数において、第1磁気的変位検出部からの出力がなくなり、共振(反共振)が生じる。しかしながら、その特定の周波数は、通常の遮断周波数より十分に高い。このため、反共振は、手振れ補正用の駆動部の制御を妨げない。
さらに、上記構成によれば、第1磁気的変位検出部は、第1コイル部の略分割線上に配置される。略分割線上は、第1コイル部の巻中心から離れている。このため、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と比べて、上記構成は、第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分が小さい。
第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分は、第1磁気的変位検出部による変位の検出におけるノイズ(コイル磁界ノイズ)である。したがって、上記構成は、第1磁気的変位検出部のノイズを小さくすることができる。
上記構成によれば、第1磁気的変位検出部の利得余裕を多くすることができ、ノイズを小さくすることができる。したがって、第1コイル部に流す電流の制御をより安定させ、より精密にすることができる。したがって、上記構成は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
上記構成によれば、前記第1コイル部は、前記第1永久磁石の両磁極に対向する。このため、第1コイル部の第1方向に直交する方向に伸びる部分が、第1永久磁石の磁界の磁束と略垂直である。また、第1磁気的変位検出部が配置された位置において、第1永久磁石の磁界の磁束が、第1方向に略平行である。したがって、レンズを第1方向に移動させるための第1コイル部および第1永久磁石と、レンズの第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部と、に上記構成は好ましい配置である。
本発明の態様2に係るレンズ駆動装置は、レンズ(撮像レンズ11)と、前記レンズを前記レンズの光軸方向(上下方向)に垂直な第1方向(前後方向または左右方向)に移動させるための、第1永久磁石(永久磁石21)および前記第1永久磁石に対向する第1コイル部(OIS用コイル22である前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)と、前記レンズの前記第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)と、を含むレンズ駆動装置(1)であって、前記第1コイル部は、前記第1方向に伸びる分割線(23fbまたは23lr)によりに少なくとも2分割され、前記第1磁気的変位検出部は、前記第1コイル部の巻軸方向(上下方向)から見て、略前記分割線上に配置され、前記第1コイル部の分割された互いに隣接するコイル部分(前側左コイル部分22flと前側右コイル部分22fr、または左側前コイル部分22lfと左側後コイル部分22lb)の巻中心において、前記第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界の向きが、前記巻軸方向の一方(上方)を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置(図4の位置A、B、DまたはE)において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の他方(下方)を向かないことを特徴とする。
上記の構成によれば、レンズを第1方向の一方に(後方から前方へ)移動させるために、第1コイル部(前側コイル部22f)に電流を流すとき、第1永久磁石が生成する磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分と、第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界において、第1磁気的変位検出部が配置された位置における第1コイル部の巻軸方向の磁束密度の成分とが、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより低い直流領域において同位相になり、第1永久磁石と第1コイル部との1次共振のピークより高い交流領域において逆位相になる。このため、交流領域において、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部で検出される磁束密度の成分と第1磁界の磁束密度の成分との和の利得が、第1永久磁石の変位により第1磁気的変位検出部で検出される磁束密度の成分の利得のみより小さい。したがって、交流領域において、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成と比べて、上記構成は、第1磁気的変位検出部の出力の利得余裕が多い。
また、一般的に、手振れ補正用の駆動部(第1コイル部と第1永久磁石)を制御する制御部の遮断周波数は、数百Hzであり、交流領域にある。遮断周波数より高い周波数帯域に、第1磁気的変位検出部の出力の利得を大きくするような、第1コイル部と第1永久磁石との1次共振以外の共振のピークが存在する場合であっても、上記構成によれば利得余裕が多いため、第1コイル部に流す電流の制御が発振しにくい。したがって、特許文献1に開示の手振れ補正用のコイルを分割する構成に比べて、上記構成は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
また、上記構成によれば、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と同様に、特定の周波数において、第1磁気的変位検出部からの出力がなくなり、共振(反共振)が生じる。しかしながら、その特定の周波数は、通常の遮断周波数より十分に高い。このため、反共振は、手振れ補正用の駆動部の制御を妨げない。
さらに、上記構成によれば、第1磁気的変位検出部は、第1コイル部の略分割線上に配置される。略分割線上は、第1コイル部の巻中心から離れている。このため、従来の手振れ補正用のコイルを分割しない構成と比べて、上記構成は、第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分が小さい。
第1磁気的変位検出部が配置された位置における、第1磁界の磁束密度の巻軸方向の成分は、第1磁気的変位検出部による変位の検出におけるノイズ(コイル磁界ノイズ)である。したがって、上記構成は、第1磁気的変位検出部のノイズを小さくすることができる。
上記構成によれば、第1磁気的変位検出部の利得余裕を多くすることができ、ノイズを小さくすることができる。したがって、第1コイル部に流す電流の制御をより安定させ、より精密にすることができる。したがって、上記構成は、手振れ補正の制御を安定させることができる。
本発明の態様3に係るレンズ駆動装置は、上記態様1または2において、前記コイル部分(前側右コイル部分22frおよび前側左コイル部分22fl、または左側前コイル部分22lfおよび左側後コイル部分22lb)の巻中心において、前記第1磁界の向きが、前記巻軸方向の一方(上方)を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置(図4の位置AまたはB)において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の一方(上方)を向くことを特徴としてもよい。
上記構成によれば、第1磁気的変位検出部が配置された位置は、第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界の巻軸方向の成分の向きが、第1コイル部の巻中心における、第1磁界の向きと同じにある位置である。このような位置の存在する範囲は、広いため、組立ばらつき及び部品公差等による、第1磁気的変位検出部が配置される位置のずれを、上記構成は許容することができる。
したがって、上記構成は、第1磁気的変位検出部が配置される位置がずれた場合であっても、態様1の効果を有することができる。
本発明の態様4に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から3の何れか1態様において、前記第1コイル部(前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)が、2等分割されていることを特徴としてもよい。
上記構成によれば、一般的にレンズホルダおよびAF用ユニットの重心は、レンズ駆動装置の中心にあるように設計されるため、重心に対して均等にローレンツ力が、分割された第1コイル部に発生する。これにより、レンズの移動が捩じれにくくなり、レンズ駆動装置の故障を抑制することができる。
本発明の態様5に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から4の何れか1態様において、前記第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)と前記第1永久磁石(永久磁石21)との距離が、前記第1コイル部(前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)と前記第1永久磁石との距離より、大きいことを特徴としてもよい。
上記構成によれば、第1コイル部と第1永久磁石との間の距離が近い。このため、第1コイル部が配置されている位置における第1永久磁石の磁界の磁束密度が大きくなり、レンズバレルを第1方向に移動させるために第1コイル部に流す電流が小さくてもよい。したがって、第1磁気的変位検出部が配置される位置における、第1コイル部の巻軸方向の、第1コイル部に流れる電流により発生する磁界の磁束密度の成分の利得を小さくすることができる。
また、第1コイル部と第1永久磁石との間の距離が近いため、第1コイル部が配置されている位置における第1永久磁石の磁界の磁束が、第1コイル部の巻軸の方向から傾きにくい。このため、第1コイル部に発生するローレンツ力の向きも第1の方向から傾きにくく、第1の方向以外の向きにローレンツ力が働きにくい。したがって、レンズ駆動装置の故障が発生しにくい。
本発明の態様6に係るレンズ駆動装置は、上記態様5において、前記第1方向(前後方向または左右方向)から見て、前記第1コイル部(前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)が、前記第1永久磁石(永久磁石21)と前記第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)との間に配置されている、ことを特徴としてもよい。
上記構成によれば、第1コイル部の近くに第1磁気的変位検出部を配置できる。このため、第1磁気的変位検出部への配線が容易である。
本発明の態様7に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から4の何れか1態様において、前記第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)と前記第1永久磁石(永久磁石21)との距離が、前記第1コイル部(前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)と前記第1永久磁石との距離より、小さいことを特徴としてもよい。
本発明の態様8に係るレンズ駆動装置は、上記態様7において、前記第1方向(前後方向または左右方向)から見て、前記第1磁気的変位検出部(OIS用ホール素子30)が、前記第1永久磁石(永久磁石21)と前記第1コイル部(前側コイル部22fまたは左側コイル部22l)との間に配置されている、ことを特徴としてもよい。
本発明の態様9に係るレンズ駆動装置は、上記態様1から8の何れか1態様において、前記レンズ(撮像レンズ11)を前記光軸方向(上下方向)に移動させるための、互いに対向する第2コイル部(AF用コイル14)および第2永久磁石(永久磁石21)と、前記レンズの前記光軸方向の変位を検出するための第2磁気的変位検出部(AF用ホール素子81)と、前記レンズの前記光軸方向の移動に従って、前記第2磁気的変位検出部に対して相対的に移動する第3永久磁石(AF用補助磁石82)と、を含み、
前記レンズが前記光軸方向に移動したとき、前記第2磁気的変位検出部が配置された位置において、前記第2コイル部に流れる電流により発生する第2磁界の前記光軸に垂直な第2方向(左後方と右前方を結ぶ方向)の成分の向きが、前記第3永久磁石の第3磁界の前記第2方向の成分の向きと同じであることを特徴としてもよい。
上記構成によれば、第3永久磁石は、第2磁気的変位検出部による変位の検出を補助する。このため、補助永久磁石の配置により、第2磁気的変位検出部が配置される位置における、第2方向の、補助永久磁石の磁界の磁束密度の成分の位相を変更することができる。
また、第2磁気的変位検出部が配置される位置において、第2方向の成分について、補助永久磁石の磁界の磁束密度の成分と第2コイル部に流れる電流により発生する磁界の磁束密度の成分とが、第2永久磁石と第2コイル部との1次共振のピークより低い直流領域において同位相であり、第2永久磁石と第2コイル部との1次共振のピークより高い交流領域において逆位相である。このため、交流領域において、第2永久磁石の磁界の磁束密度の成分と第2コイル部に流れる電流により発生する磁界の磁束密度の成分との和の利得が、第2永久磁石の磁界の磁束密度の成分の利得より小さい。したがって、交流領域において、上記構成は、第2磁気的変位検出部の出力の利得余裕が多く、第2コイル部に流す電流の制御が発振しにくい。
本発明の態様10に係るレンズ駆動装置は、上記態様9において、前記第1永久磁石(永久磁石21)が前記第2永久磁石(永久磁石21)を兼ねることを特徴としてもよい。
上記構成によれば、第1永久磁石と第2永久磁石とを、兼用永久磁石が兼ねているため、レンズ駆動装置を小型化および軽量化することができる。また、レンズ駆動装置の部品の数を減らすことができるため、レンズ駆動装置の製造費用の低減を図ることができる。
本発明の態様11に係るカメラモジュール(100)は、上記態様1から10の何れか1態様に記載のレンズ駆動装置(1)を含むことを特徴とする。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、携帯電話等の電子機器に用いられるカメラモジュールに利用することができる。特に、手振れ補正およびオートフォーカス等の機能において、帰還制御を行う分野において好適に利用することができる。
1 レンズ駆動装置
2 撮像部
3 カバー
3a 開口
9 中間保持部材
10 AFユニット
11 撮像レンズ
12 レンズバレル
13 レンズホルダ
14 AF用コイル
20 OIS用駆動部
21 永久磁石
21a 分極線
22 OIS用コイル
22b 後側コイル部
22f 前側コイル部
22fl 前側左コイル部分
22fr 前側右コイル部分
22l 左側コイル部
22lb 左側後コイル部分
22lf 左側前コイル部分
22r 右側コイル部
23fb、23lr 分割線
30 OIS用ホール素子
40 ベース
50 支持部
51 サスペンションワイヤ
53 上側板バネ
53a 延出部
53b 外周部
53c バネ部
53d 内周部
54 下側板バネ
55 磁石ホルダ
61 基板
62 撮像素子
63 センサカバー
63a 開口部
63b 凸部
64 ガラス
65 接着剤
71 コイルの磁力線
73、74 磁石の磁力線
75〜77、101、106 ゲインカーブ
76a、77a 支持部の共振ピーク
78、105 遮断周波数
79 共振周波数帯域
81 AF用ホール素子
82 AF用補助磁石
100 カメラモジュール
102 駆動部の1次共振のピーク
103 周波数帯域
104 ピーク
106 変位検出信号のピーク
121、221 永久磁石
122、222 コイル
130、230 ホール素子

Claims (5)

  1. レンズと、
    前記レンズを前記レンズの光軸方向に垂直な第1方向に移動させるための、第1永久磁石および前記第1永久磁石の両磁極を含む面に対向する第1コイル部と、
    前記レンズの前記第1方向の変位を検出するための第1磁気的変位検出部と、を含むレンズ駆動装置であって、
    前記第1コイル部は、前記第1永久磁石の両磁極を含む前記面における分極線の方向に少なくとも2分割され、
    前記第1磁気的変位検出部は、前記第1コイル部の巻軸方向から見て、前記第1コイル部の分割された互いに隣接するコイル部分の間に配置され、
    前記コイル部分の巻中心において、前記第1コイル部に流れる電流により発生する第1磁界の向きが、前記巻軸方向の一方を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の他方を向かないことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記コイル部分の巻中心において、前記第1磁界の向きが、前記巻軸方向の前記一方を向くとき、前記第1磁気的変位検出部が配置された位置において、前記第1磁界の前記巻軸方向の成分の向きが、前記巻軸方向の前記一方を向くことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記第1磁気的変位検出部と前記第1永久磁石との距離が、前記第1コイル部と前記第1永久磁石との距離より、大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記レンズを前記光軸方向に移動させるための、互いに対向する第2コイル部および第2永久磁石と、
    前記レンズの前記光軸方向の変位を検出するための第2磁気的変位検出部と、
    前記レンズの前記光軸方向の移動に従って、前記第2磁気的変位検出部に対して相対的に移動する第3永久磁石と、を含み、
    前記レンズが前記光軸方向に移動したとき、前記第2磁気的変位検出部が配置された位置において、前記第2コイル部に流れる電流により発生する第2磁界の前記光軸に垂直な第2方向の成分の向きが、前記第3永久磁石の第3磁界の前記第2方向の成分の変化の向きと同じであることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記第1永久磁石が前記第2永久磁石を兼ねることを特徴とする請求項4に記載のレンズ駆動装置。
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