JP6478650B2 - 識別装置及びデータ関係生成装置 - Google Patents
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Description
一方、非特許文献2に記載の異常検知方法では、予め用意されたクラスタの組み合わせによる近似誤差を算出するだけなので、高速に処理ができる利点がある。
また、両非特許文献に記載の異常検知方法では、クラスタの組み合わせを近似誤差の観点から最適化しているため、選択された各々のクラスタは判定対象のデータと直接関係はない。そのため、各々のクラスタに属している正常データを可視化しても、判定結果の根拠を示すことができないという問題点があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、省メモリで特定クラスの特徴空間上の構造を表現でき、高速かつ精度よく異常判定を行うことができるようにすることを目的とする。
本発明を実施するための第1の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態における異常検知システム1は、監視対象の正常状態をカメラなどのセンサで観測したデータを、学習用の正常データとし、該データをデータ集合に分割する。監視対象の新たな状態を撮影した映像などのデータを、判定対象データとし、データ集合群との距離に基づいて該データを正常クラス又は異常クラスに識別する。
異常検知システム1は、データ関係生成装置10と、識別装置20と、データ取得装置100と、端末装置200とを備えている。なお、これらの装置間は、ネットワークを介して接続されていてもよい。このネットワークには、例えば、携帯電話回線網やインターネットが適用できる。
データ関係生成装置10は、データ取得装置100で撮影された学習用の正常データを分割したデータ集合間の関係を学習する装置である。
データ関係生成装置10は、正常特徴量記憶部M1と、データ集合特性情報記憶部M2と、データ関係情報記憶部M3と、部分データ選択部11と、データ関係生成部12とを備えている。
図2に示すように、正常データIDは、例えば、アルファベット及び数字とから成る文字列である。例えば、2つのデータは、正常データID「D0001」と正常データID「D0002」とにより識別される。そして、図2では、例えば、正常データID「D0001」に関連付けられて正常特徴量と、該データが属するデータ集合を識別するデータ集合ID「C01」と、該データが取得された状況を示すシーン情報「朝」が格納されていることが示されている。なお、一つのデータ集合には、一つ以上の正常データが含まれる。
図3が示すように、データ集合IDは、例えば、アルファベット及び数字を含む文字列である。例えば、2つのデータ集合は、「C01」と「C02」とにより識別される。そして、図3では、例えば、データ集合ID「C01」に関連付けられて、該データ集合の中心座標(データ集合特性情報)「(10,5)」と、該データ集合のシーン情報(データ集合特性情報)「朝」が格納されていることが示されている。
部分データ選択部11は、特定のクラスに属する正常データから複数の部分データを選択する。例えば、部分データ選択部11は、任意の分布に従って正常データから複数の部分データを選択する。なお、特定のクラスデータを複数のデータ集合に分割し、該データ集合を識別する情報を部分データとして選択してもよい。具体的には、部分データ選択部11は、正常特徴量記憶部M1が記憶する正常特徴量を分割数Cのデータ集合に分割し、各データ集合の特性を示すデータ集合特性情報を、データ集合を識別するデータ集合IDと関連付けてデータ集合特性情報記憶部M2に記憶させる。それとともに、正常データIDと関連付けて、該正常データが属するデータ集合を識別するデータ集合IDを正常特徴量記憶部M1に記憶させる。
次に、データ関係生成部12は、読み込んだデータ集合特性情報に基づき、2つのデータ集合の関係を示す、データ関係情報を生成する。そして、データ関係生成部12は、生成したデータ関係情報を、シーン情報及び2つのデータ集合IDに関連づけてデータ関係情報記憶部M3に記憶させる。ここで、データ関係情報の生成方法としては、例えば、次の2つの方法がある。
識別装置20は、データ取得装置100で撮影された判定対象データを正常クラス又は異常クラスに識別する装置である。識別装置20は、特徴量抽出部21と、データ選択部22と、局所幾何構造識別部23と、出力部24とを備えている。
データ取得装置100は、取得したデータである判定対象データを、識別装置20に送信する。なお、データ取得装置100は、内部に判定対象データが取得された環境のメタ情報を測定するセンサを搭載し、測定したメタ情報を判定対象データに含めてもよい。例えば、内部に時計を有しており、データ取得時の時刻を判定対象データに含める。
図5が示すように、データ選択部22は、判定対象特徴量51の特徴空間上で近傍にあるM=3個のデータ集合52を選択する。そして、局所幾何構造識別部23は、選択されたデータ集合の中心座標が張る3次元上の局所的な幾何構造体53に判定対象特徴量を射影し、射影元の判定対象特徴量と、射影先54との距離55を異常スコアとして測っている。
図6は、本実施形態における異常検知システム1のデータ関係生成装置10のデータ関係情報の生成動作の一例を示すフローチャートである。
まず、S601において、部分データ選択部11は、正常特徴量記憶部M1から、正常特徴量を読み込む。
一方、閾値以上の場合、判定対象のデータが異常であると判定する。そして、局所幾何構造識別部23は、判定結果を出力部24に出力する。
また、本実施形態のデータ関係生成装置10は、正常データが取得された状況ごとに分けて、特定クラスの特徴空間上の構造を表現することができる。
次に、本発明を実施するための第2の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態における各構成と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態における異常検知システム1aについて、識別装置の判定結果の根拠を示す可視化情報を生成する場合を例に説明する。ここでは、第1の実施形態と同様に、特定のクラスを正常クラス、特定外のクラスを異常クラス、特定クラスデータを正常データ、特定クラス特徴量を正常特徴量、部分データをデータ集合の特性を示すデータ集合特性情報、として説明する。
図8に示すように、本実施形態の異常検知システム1aは、データ関係生成装置10と、識別装置20aと、可視化情報生成装置30と、データ取得装置100と、端末装置200とを備えている。
可視化情報生成装置30は、代表データ選択部31と寄与特徴選択部32と可視化情報生成部33とを備えている。
次に、代表データ選択部31は、選択した正常データと入力されたデータ集合IDとを可視化情報生成部33に出力する。
また、可視化情報生成部33は、寄与特徴選択部32が選択した寄与特徴量情報を可視化情報として生成する。具体的には、代表データ選択部31から正常データとデータ集合IDとが、寄与特徴選択部32から寄与特徴量情報と射影情報と判定対象データと判定対象特徴量とが入力される。
次に、可視化情報生成部33は、寄与特徴選択部32から入力された判定対象データと、判定対象特徴量と、射影情報及び寄与特徴量情報を、生成したグラフ構造表示情報に重畳する。
図9に示すように、グラフ構造は、複数のデータ集合91を、隣接関係に基づき線で繋ぐことにより表現される。また、図9では、局所幾何構造識別部23aからデータ集合IDとして、「C01」、「C03」及び「C05」が入力され、代表データ選択部31が選択した正常データ及び正常特徴量が、データ集合IDと関連付けて枠93、94及び95に重畳されている。
図10は、本実施形態の異常検知システム1aの可視化の動作の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための第3の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態における各構成と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態における異常検知システム1bについて、正常データが逐次追加される場合を例に説明する。つまり、本実施形態の識別装置20aは、監視者ユーザにより追加された正常データに基づいて、データ集合特性情報及びデータ関係情報を更新できる点において、第2の実施形態と異なる。ここでは、第1の実施形態と同様に、特定のクラスを正常クラス、特定外のクラスを異常クラス、特定クラスデータを正常データ、特定クラス特徴量を正常特徴量、部分データをデータ集合の特性を示すデータ集合特性情報、として説明する。
データ関係生成装置10bは、データ取得装置100で取得された学習用の正常データを分割したデータ集合間の関係を学習する装置である。データ関係生成装置10bは、正常特徴量記憶部M1と、データ集合特性情報記憶部M2と、データ関係情報記憶部M3と、部分データ選択部11と、データ関係生成部12と、部分データ更新部13とを備えている。
図12は、本実施形態の異常検知システム1bのデータ関係情報の生成及び更新処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態と同一の動作については同一の符号を付して、その説明を省略する。
一方、検知しない(つまり、NO)場合、端末装置200bは、処理をS1201に戻す。
11 部分データ選択部
12 データ関係生成部
20 識別装置
21 特徴量抽出部
22 データ選択部
23 局所幾何構造識別部
24 出力部
100 データ取得装置
200 端末装置
201 表示部
M1 正常特徴量記憶部
M2 データ集合特性記憶部
M3 データ関係情報記憶部
Claims (16)
- 判定対象のデータを特定のクラスと特定外のクラスに識別する装置であって、
特定クラスに属する特定クラスデータに含まれる複数の部分データ間の関係を示すデータ関係情報を取得する手段と、
判定対象のデータから判定対象特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
前記特徴量抽出手段が抽出した前記判定対象特徴量と、前記データ関係情報とに基づき、前記複数の部分データのうちから、一部の部分データを選択するデータ選択手段と、
前記データ選択手段が選択した前記部分データに基づいて決定される前記特定のクラスの特徴空間上の局所的な幾何構造体と前記判定対象特徴量との関係に基づき、前記判定対象のデータが前記特定のクラスに属するか否かを判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする識別装置。 - 前記データ選択手段は、前記判定対象特徴量の近傍に存在する前記データ関係情報に基づいて前記複数の部分データのうちから、一部の部分データを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の識別装置。 - 前記判定手段は、前記判定対象特徴量と前記局所的な幾何構造体との距離、または前記判定対象特徴量と前記データ選択手段により選択された前記部分データとの距離の少なくとも一方に基づき、前記判定対象のデータが前記特定のクラスに属するか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の識別装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の識別装置で用いられるデータ関係情報を生成する装置であって、
前記特定のクラスに属する特定クラスデータから複数の部分データを選択する部分データ選択手段と、
前記部分データ選択手段が選択した前記部分データ間の関係性を示すデータ関係情報を生成するデータ関係生成手段と、
を備えることを特徴とするデータ関係生成装置。 - 前記部分データ選択手段は、前記特定のクラスデータを複数のデータ集合に分割し、該データ集合を識別する情報を前記部分データとして選択する
ことを特徴とする請求項4に記載のデータ関係生成装置。 - 前記データ関係生成手段は、前記特定のクラスデータが取得された状況を示す情報に基づき前記データ関係情報を生成する
ことを特徴とする請求項4または5に記載のデータ関係生成装置。 - 前記判定対象のデータと、前記部分データ選択手段が選択した前記部分データとの関係に基づき前記データ関係生成手段が生成したデータ関係情報を更新する部分データ更新手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載のデータ関係生成装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の識別装置における判定結果の根拠を示す情報を生成する装置であって、
識別装置の判定に用いられた部分データを取得する取得手段と、
前記部分データに基づき、特定のクラスに属する特定クラスデータの代表的な特定クラスデータを選択する代表データ選択手段と、
前記代表データ選択手段が選択した前記代表的な特定クラスデータと、前記判定対象のデータとを比較する可視化情報を生成する可視化情報生成手段と、
を備えることを特徴とする可視化情報生成装置。 - 前記取得手段は、前記部分データ間の関係を示すデータ関係情報を取得し、
前記可視化情報生成手段は、前記データ関係情報と、前記代表データ選択手段が選択した前記代表的な特定クラスデータとに基づき、前記代表的な特定クラスデータの特徴空間上での隣接関係を示す情報を前記可視化情報として生成する
ことを特徴とする請求項8に記載の可視化情報生成装置。 - 前記部分データにより近似される、前記特定のクラスの特徴空間上の局所的な幾何構造体と前記判定対象特徴量との関係に寄与する特徴量の種類を示す寄与特徴量情報を選択する寄与特徴選択手段をさらに備え、
前記可視化情報生成手段は、前記寄与特徴選択手段が選択した前記寄与特徴量情報を前記可視化情報として生成する
ことを特徴とする請求項8または9に記載の可視化情報生成装置。 - 判定対象のデータを特定のクラスと特定外のクラスに識別する識別であって、
特定クラスに属する特定クラスデータに含まれる複数の部分データ間の関係を示すデータ関係情報を取得するステップと、
判定対象のデータから判定対象特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
前記特徴量抽出ステップにおいて抽出した前記判定対象特徴量と、前記データ関係情報とに基づき、前記複数の部分データのうちから、一部の部分データを選択するデータ選択ステップと、
前記データ選択ステップにおいて選択した前記部分データに基づいて決定される前記特定のクラスの特徴空間上の局所的な幾何構造体と前記判定対象特徴量との関係に基づき、前記判定対象のデータが前記特定のクラスに属するか否かを判定する判定ステップと、
を備えることを特徴とする識別方法。 - 請求項11に記載の識別方法で用いられるデータ関係情報を生成する方法であって、
前記特定のクラスに属する特定クラスデータから複数の部分データを選択する部分データ選択ステップと、
前記部分データ選択ステップにおいて選択した前記部分データ間の関係性を示すデータ関係情報を生成するデータ関係生成ステップと、
を行うことを特徴とするデータ関係生成方法。 - 請求項11に記載の識別方法における判定結果の根拠を示す情報を生成する方法であって、
識別装置の判定に用いられた部分データを取得する取得ステップと、
前記部分データに基づき、特定のクラスに属する特定クラスデータの代表的な特定クラスデータを選択する代表データ選択ステップと、
前記代表データ選択ステップにおいて選択した前記代表的な特定クラスデータと、前記判定対象のデータとを比較する可視化情報を生成する可視化情報生成ステップと、
を行うことを特徴とする可視化情報生成方法。 - 判定対象のデータを特定のクラスと特定外のクラスに識別する識別方法ををコンピュータに実行させるプログラムであって、
特定クラスに属する特定クラスデータに含まれる複数の部分データ間の関係を示すデータ関係情報を取得するステップと、
判定対象のデータから判定対象特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
前記特徴量抽出ステップにおいて抽出した前記判定対象特徴量と、前記データ関係情報とに基づき、前記複数の部分データのうちから、一部の部分データを選択するデータ選択ステップと、
前記データ選択ステップにおいて選択した前記部分データに基づいて決定される前記特定のクラスの特徴空間上の局所的な幾何構造体と前記判定対象特徴量との関係に基づき、前記判定対象のデータが前記特定のクラスに属するか否かを判定する判定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 請求項11に記載の識別方法で用いられるデータ関係情報を生成する方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記特定のクラスに属する特定クラスデータから複数の部分データを選択する部分データ選択ステップと、
前記部分データ選択ステップにおいて選択した前記部分データ間の関係性を示すデータ関係情報を生成するデータ関係生成ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 請求項11に記載の識別方法における判定結果の根拠を示す情報を生成する方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
識別装置の判定に用いられた部分データを取得する取得ステップと、
前記部分データに基づき、特定のクラスに属する特定クラスデータの代表的な特定クラスデータを選択する代表データ選択ステップと、
前記代表データ選択ステップにおいて選択した前記代表的な特定クラスデータと、前記判定対象のデータとを比較する可視化情報を生成する可視化情報生成ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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