JP6476789B2 - センサ及び計測システム - Google Patents

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Description

本発明は、センサ及び計測システムに関する。
従来、下水道を流れる流量を計測することが行われている。
わが国においては国土交通省及び全国の自治体が下水道システムを設置・整備しており、平成24年度時点における下水道管路の総延長は約45万kmにのぼり、普及率は人口100万人以上の密集地では98.7%、全国平均では73.7%となっている。下水道管は地下に埋設されているが、管路の保守・点検・管理のためにマンホールと呼ばれる人が入れる縦穴が一定区間(およそ数十メートル)おきに設けられている。
下水道へ流入した雨水は、下水道管が雨水管の場合には、そのまま河川又は海へ排出され、下水道管が雨水及び汚染水が合流する合流管の場合には、処理された後の下水が河川又は海へ排出される。
生活排水又は雨水等が下水道を流れているが、その流量は一定ではなく、時間や日によって異なる。また、降雨時には設定した流量を超えることが無いよう、状況に応じて下水道から貯水池への注水又はポンプによる汲み上げを行って、マンホールからの下水の内水氾濫を防いでいる。このような下水道の排水管理のために、管路の合流地点での水位又は流速などの流量を計測して監視しているものの、集中豪雨やゲリラ豪雨には十分な対応ができず、内水氾濫が発生する場合がある。
近年、地球温暖化又は大陸間気流の変化等の要因により世界各地で集中豪雨やゲリラ豪雨が多発している。下水道が配置されている地域では、雨水は、下水道へ流入するようになされており、住宅等が雨水により浸水することが防止するようになされている。
気象庁の集計によると、1時間当たりの降水量が50mm以上を記録する回数は、昭和51年から平成元年の間では年170回/1000地点であったのが、平成12年から平成21年の間では年220回/1000地点と増加している。特に都市部においては、舗装道路の増加等により雨水の大地への浸透量が減少しているので、雨水の下水道への流入量が増加している。
このため、下水道を流れる下水の流量を把握するために、より広域において、特に河川の上流側における多地点での流量の計測が求められている。しかし、多数の計測地点を設けることは、センサ等の設備の設置及び設備の運用に多大な費用負担が発生するので、設置の費用が低く、且つ保守が容易な設備が望まれている。
例えば、下水道管路を流れる下水の水位を非接触式に計測する水位センサを、マンホールの蓋に設置して、下水の水位を計測することが提案されている。
特開2007−17320号公報 特開昭62−226021号公報 特開2003−346270号公報 特開2011−42943号公報
一方、下水道管路を流れる下水の流速を計測する流速センサとしては、例えば、圧力式の流速センサ又は超音波式の流速センサを用いることが提案されている。
圧力式の流速センサは、管径が細く絞られた絞り部を有する管を下水の流れの中に配置し、絞り部の上流側と下流側との間の圧力差を計測して、ベルヌーイの定理に基づいて下水の流速を求める。
しかし、下水には、砂又は枯れ葉等の固体物が含まれるので、絞り部に固体物が付着して、正確な流速の計測が困難になる場合がある。
超音波式の流速センサは、超音波の送信部及び受信部を、下水の流れの中に配置し、超音波を下水の流れの方向に伝播させ、周波数の変化を計測してドップラーシフトを求め、ドップラーシフトに基づいて下水の流速を決定する。
このように、流速センサを、下水中に設置して使用するには、汚れた環境に耐えられる耐久性が求められる。また、流速センサを、下水道管の底の方に設置するので、電力線又は信号線を配置する作業に手間がかかる、また、汚れた流速センサを清掃するので、センサの保守が容易ではないという問題がある。
また、超音波式の流速センサでは、超音波を下水中に伝播させるための加振エネルギーとして、大きな電力が求められるという問題もある。バッテリを電力源として用いる場合、消費電力が大きいことは、バッテリの交換頻度の増加を招く。
本明細書では、耐久性が高く且つ保守が容易な流速を計測するセンサを提供することを課題とする。
また、本明細書では、耐久性が高く且つ保守が容易なセンサを用いて、流体の流速を計測できる計測システムを提供することを課題とする。
本明細書に開示するセンサの一形態によれば、流体が流れる流路と接続する空間に配置されるセンサであって、導波管と、上記導波管内の音を入力する音入力部と、上記音入力部が入力した音の周波数スペクトルに基づいて、上記空間の容積と、上記導波管の形状及び寸法とに基づいて決定されるヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を求める周波数解析部と、上記周波数解析部が求めたスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の流速を求める演算部と、を備える。
また、本明細書に開示する計測システムの一形態によれば、流体が流れる流路と接続する空間に配置される複数のセンサであって、各センサは、導波管と、上記導波管内の音を入力する音入力部と、上記音入力部が入力した音の周波数スペクトルに基づいて、上記空間の容積と、上記導波管の形状及び寸法とに基づいて決定されるヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を求める周波数解析部と、上記周波数解析部が求めたスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の流速を求める演算部と、を有する複数のセンサと、各センサと通信可能に接続されたサーバと、を備える。
上述した本明細書に開示するセンサの一形態によれば、耐久性が高く且つ保守が容易である。
また、上述した本明細書に開示する計測システムの一形態によれば、耐久性が高く且つ保守が容易なセンサを用いて、流体の流速を計測できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
(A)は、本明細書に開示するセンサの第1実施形態を示す平面図であり、(B)は、(A)のX−X線端面図である。 センサがマンホールの蓋に設置された状態を示す図である。 第1実施形態のセンサのブロック図である。 周波数スペクトルを示す図である。 本明細書に開示するセンサの第2実施形態を示す端面図である。 第1実施形態のセンサのブロック図である。 本明細書に開示する計測システムの一実施形態を図である。
以下、本明細書で開示するセンサの好ましい実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1(A)は、本明細書に開示するセンサの第1実施形態を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)のX−X線端面図である。図2は、センサがマンホールの蓋に設置された状態を示す図である。図3は、第1実施形態のセンサのブロック図である。
本実施形態のセンサ10は、下水が流れる下水道管路と接続するマンホールに配置されて、下水の流速及び水位を計測する。
図1に示すように、センサ10は、筐体11と、導波管12と、音入力部13と、センサ本体14と、音生成部15を備える。
導波管12は、円筒形状を有し、長手方向の両端部に開口部12a、12bを有する。導波管12は、一方の開口部12aを外方に向けた状態で、筐体11から外方に向かって延びるように、他方の開口部12b側が筐体11に固定される。
筐体11は、2つの底面11f、11gを有する円柱形状を有し、一方の底面11fの中央に開口部11aを有する。開口部11aは、導波管12の他方の開口部12bから導波管12内に露出している。導波管12の一方の開口部12aから導波管12内部へ伝わった音は、他方の開口部12bから筐体11の開口部11aに伝わる。
音入力部13及びセンサ本体14は、筐体11の内部に配置される。音入力部13は、開口部11aから、導波管12内に臨むように、筐体11の内部に配置される。音入力部13は、開口部11aを介して、導波管12内を伝わる音を入力し、入力した音を音電気信号に変換して出力する。センサ本体14は、音入力部13が出力した音電気信号を入力して、下水の流速及び水位を求める。センサ本体14については、後で詳述する。
音入力部13は、開口部11aから導波管12内に露出しているので、防水性を有し、マンホール等の環境に対する耐久性を有することが好ましい。例えば、音入力部13は、開口部11aに面している部分を有機膜を用いて被覆するか、又は、開口部11aに有機膜ダイアフラムを配置して、音の伝達を許容すると共に、音入力部13と導波管12とを分離してもよい。下水が、下水道管路を流れる時に発生する音が含む周波数は比較的低いので、音入力部13は、低周波特性を有するものを用いることが好ましい。例えば、音入力部13として、気圧センサを用いることができる。
図2に示すように、センサ10は、導波管12の一方の開口部12aを下水道管路32側に向けて、蓋31のマンホール側の面に設置され得る。
マンホール30は、下水道管路32に設けられている円柱形状の縦穴の空間である。マンホール30の上部は、蓋31により閉じられている。マンホール30の下部は、下水道管路32と接続しており、下水道管路32の一部を形成している。下水道管路32は傾斜を有しており、下水は、マンホール30の下部を通って、上流側から下流側に向かって流れる。マンホール30の気体の部分の容積は、下水の水位によって変化する。
下水道管路32を流れる下水の水位又は流速は、生活排水又は雨水等の流入量によって変化し得る。下水道管路の内径は、最大流量に応じて設定されており、下水道管路の上流側よりも下流側の方が大きくなる。上流側の下水道管路の内径は、例えば20cm〜60cm程度である。
図2(B)では、マンホール30の輪郭及び下水道管路32の輪郭を実線で示しており、マンホール30の空間を鎖線で示しており、下水道管路32の空間を一点鎖線で示している。マンホール30の輪郭とマンホール30の空間とは重なっているが、分かり易くするために、鎖線を実線とは重ならないように示している。また、下水道管路32の輪郭と下水道管路32の空間とは重なっているが、分かり易くするために、一点鎖線を実線とは重ならないように示している。
次に、センサ10が下水の流速を計測する動作を、図3及び図4を参照しながら、以下に説明する。
まず、導波管12内の音を入力した音入力部13は、入力した音を、音電気信号に変換して、音電気信号を波形整形部21に出力する。音電気信号は、音入力部13が入力した音信号が含む音強度と時間との関係を有する。
波形整形部21は、ヘルムホルツ共振周波数を含む所定の周波数の帯域を通過させるフィルタである。波形整形部21は、フィルタリングした音電気信号を周波数解析部22へ出力する。ヘルムホルツ共振周波数については、後述する。
周波数解析部22は、音電気信号から周波数スペクトルを求める。音電気信号から周波数スペクトルを求める方法としては、例えば、高速フーリエ変換法又はウェブレット法を用いることができる。
図4は、周波数スペクトルを示す図である。
スペクトル分布F1は、第1の水位及び第1の流速の時に、音入力部13が入力した音の周波数スペクトルを示す。スペクトル分布F2は、第1の水位よりも高い第2の水位及び第1の流速よりも速い第2の流速の時に、音入力部13が入力した音の周波数スペクトルを示す。
導波管12内の空間と、マンホール30の空間とはつながっており、導波管12とマンホール30は、ヘルムホルツ共振器を形成する。下水が、下水道管路32を流れる時に発生する音が、マンホール30内に伝わり、導波管12及びマンホール30により形成されるヘルムホルツ共振器を励振する。流れる下水が発生する音が含む周波数のうち、ヘルムホルツ共振周波数と一致する周波数成分が、ヘルムホルツ共振器の共振により強められて増幅される。ヘルムホルツ共振周波数は、マンホール30の容積と、導波管12の形状及び寸法とに基づいて決定される。この時の、ヘルムホルツ共振周波数fは、下記の式(1)で表される。
f=c/(2π)√{S2/[(H1−H2)S1・L]} (1)
ここで、cは音速であり、H1はマンホールの高さ、H2は下水の水位、S1はマンホールの断面積、S2は導波管の断面積、Lは導波管の長さである(図1及び図2を参照)。音速cは、伝搬する空気の温度により変化するが、計算には、マンホール内の平均気温に基づいた音速を用いてもよい。また、音速cは、計算には、センサがマンホール内の温度に基づいて、温度により補正された音速を計算するようにしてもよい。
式(1)において、下水の水位H2をゼロとした時のヘルムホルツ共振周波数を基準周波数とする。周波数解析部22は、基準周波数から所定の範囲の周波数のスペクトル強度を追跡し、最大のスペクトル強度を示す周波数を、ヘルムホルツ共振周波数として求める。周波数解析部22は、求めたヘルムホルツ共振周波数及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を演算部23へ出力する。
図4において、ピークP1は、スペクトル分布F1を測定した時のヘルムホルツ共振周波数である。ピークP2は、スペクトル分布F2を測定した時のヘルムホルツ共振周波数である。下水の水位H2が増加してマンホール30の気体の部分の容積が減少すると、式(2)のルート内の分母が減少するので、ヘルムホルツ共振周波数fは増加する。
また、実際のマンホールには、梯子又は底部構造物等が配置されている。このような構造物に起因して、スペクトル分布には、ヘルムホルツ共振周波数以外の複数のサブピークが存在する場合もあるが、これらサブピークのスペクトル強度は、通常、ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度Aよりも低い。
演算部23は、下記の式(2)を用いて、下水の流速vを求める。
v=√(A/α) (2)
ここで、Aはヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度であり、αは係数である。
式(2)について、以下に説明する。
下水が流れる時には、例えば、下水道管路と下水の摩擦、下水が生じる渦又は波のぶつかりにより音が発生する。音の強度Bは、水の運動エネルギーに強く相関するので、音の強度Bと流速vとの関係は、以下の式(3)のように表される。
B=α・v (3)
式(3)において、音の強度Bをスペクトル強度Aとして、流速vについて解くと、式(2)が得られる。
係数αは、センサが設置されるマンホールの下部に接続する下水道管路を用いて、流速とスペクトル強度との関係を事前に調べることにより得られる。係数αは、センサ毎によって異なる値を有し得るので、記憶部24に記憶されており、演算部23は、流速vを求める時には、係数αの値を記憶部24から読み出す。
ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度は、通常、スペクトル分布に現れるピークの中でも最大の値を有するので、サブピークの影響又は雑音等の影響を受けにくい。そのため、ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて、流速を求めることにより、計測の精度を高めることができる。
演算部23は、求めた流速vを通信部25へ出力する。
通信部25は、入力した流速vを、有線又は無線の通信手段を用いて、外部へ送信する。
次に、センサ10が下水の水位を計測する動作を、図3及び図4を参照しながら、以下に説明する。
式(1)を水位H2について解くと、下記の式(4)が得られる。
H2=H1−S2/(S1・L)・[c/(2πf)] (4)
マンホールの気体の部分の容積(H1−H2)S1は、下水道管路を流れる下水の水位H2によって変化する。水位H2が変化すると、ヘルムホルツ共振周波数fも変化する。水位H2は、下水道管路を下水が流れていない時はゼロとなるが、下水が流れていない時には、音が発生しないので、計測原理上、センサは水位を計測することができない。そこで、水位の計測下限は、センサが入力可能な音を発生する下水の流れを生じる水位となる。水位の計測上限は、下水道管路の水位としては下水道管の内径までとなるが、マンホール内の下水が導波管の開口部に接触する時の水位まで計測可能である。流速の計測範囲についても同様である。
ヘルムホルツ共振周波数fは、センサの計測下限から計測上限の範囲で、水位H2の変化と共に変化する。
センサが設置されるマンホール内において、計測下限から計測上限の範囲において、下水が下水道管路を流れる時に発生する音が有する周波数の範囲を、あらかじめ調べておく。導波管12の形状及び寸法は、導波管12及びマンホール30により形成される空間のヘルムホルツ共振周波数が、下水が下水道管路を流れる時に発生する音に含まれるように決定される。
演算部23は、上記の式(4)を用いて、下水の水位H2を求める。
演算部23は、求めた水位H2を通信部25へ出力する。
通信部25は、入力した水位H2を、有線又は無線の通信手段を用いて、外部へ送信する。
ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度は、通常、スペクトル分布に現れるピークの中でも最大の値を有するので、ヘルムホルツ共振周波数の位置を決定することは、サブピークの影響又は雑音等の影響を受けにくい。そのため、ヘルムホルツ共振周波数に基づいて、水位を求めることにより、計測の精度を高めることができる。
上述した波形整形部21と、周波数解析部22と、演算部23と、記憶部24と、通信部25は、センサ本体14に配置される。波形整形部21と、周波数解析部22と、演算部23は、回路等のハードウェアを用いて形成してもよい。また、波形整形部21と、周波数解析部22と、演算部23は、所定のプログラムを実行するコンピュータを用いて形成してもよい。
上述したように、下水の流速及び水位の計測では、下水が下水道管路を流れる時に発生する音に基づいている。従って、下水の流れがない場合には、音が発生しないので、センサ10の計測原理上、流速及び水位の計測を行えないことになる。
下水の流れがない場合としては、以下の2つの場合が考えられる。1つ目の場合は、下水が下水道管路にない場合であり、流速及び水位が共にゼロである。2つ目の場合は、下水道管路がゴミ等によりせき止められており、流速はゼロであるが、所定の水位を有する場合である。
どちらの場合も、音が発生しない場合には、流速はゼロであるが、2つ目の場合には、水位はゼロではない。
そこで、センサ10は、音入力13が入力する音の強度が所定の値以下の場合には、音生成部15を用いて、水位の計測を行う。音入力13が入力する音の強度が所定の値以下であるか否かの判断は、演算部23が行う。
音生成部15は、導波管12が配置されるのと同じ筐体11の底面11f上に配置される。音生成部15は、マンホール30の容積と、導波管12の形状及び寸法とに基づいて決定されるヘルムホルツ共振周波数を含む音信号を生成して、下水道管路32に向かって出力する。音生成部15の動作は、演算部23によって制御される。
音生成部15が出力したヘルムホルツ共振周波数を含む音信号は、導波管12及びマンホール30により形成されるヘルムホルツ共振器を励振させるので、周波数解析部22により求められる周波数スペクトルには、ヘルムホルツ共振周波数の位置にピークが現れる。
センサ10は、上述したように、音入力部13から導波管12内の音を入力して、下水道管路32の水位H2を計測する。計測結果として、下水が下水道管路にない場合には、水位はゼロとなり、下水がある場合には、その水位が得られる。
下水の流速及び水位の計測の精度は、求められたヘルムホルツ共振周波数の位置及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度の値により影響を受ける。図4に示すように、スペクトル分布には、ヘルムホルツ共振周波数以外の複数のサブピークが存在する場合があり、これらサブピークの影響により、ヘルムホルツ共振周波数の位置及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度の値が正しく求められない場合がある。
また、図2に示すように、センサ10がマンホール30の蓋31に設置される場合、地上の音等の外来音が、マンホール30内に伝わって音入力部13から入力されると、下水の流速及び水位の計測の精度に影響を与えるおそれもある。
そこで、センサ10は、ヘルムホルツ共振周波数以外の周波数に基づいて、下水の第2の流速を求め、求めた第2の流速を通信部25から出力する。以下、第2の流速と区別するために、ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて求められた流速を、第1の流速ともいう。
まず、事前に、センサ10が設置されるマンホールにおけるスペクトル分布を調べて、マンホール30の容積と、導波管12の形状及び寸法とに基づいて決定されるヘルムホルツ共振周波数以外の周波数に位置するピークを選択する。具体的には、マンホール又は下水道管路内の構造物に起因するヘルムホルツ共振周波数以外の周波数を選択することが好ましい。ヘルムホルツ共振周波数以外の周波数のピークの位置は、下水の流速又は水位が変化しても変動しない。
図4に示す例では、ピークQ1及びピークQ2の周波数fsが選択される。下水の流速又は水位が変化すると、ピークQ1及びピークQ2のスペクトル強度は変動するが、ピークQ1及びピークQ2の周波数fsは変動しない。周波数fsは、周波数解析部22に記憶される。
センサ10は、下水の流速を計測する時には、まず、周波数解析部22が、周波数fsに位置するピークのスペクトル強度を求める。次に、演算部23は、周波数解析部22が求めたスペクトル強度に基づいて、下水道管路32を流れる下水の第2の流速を求める。具体的には、演算部23は、式(2)を用いて、第2の流速を求める。ここで、係数αの値は、第1の流速の計算に用いる係数と同様の方法で、別に求められた値を用いる。第2の流速は、第1の流速と共に、通信部25から出力される。センサ10が出力する2つの第1の流速及び第2の流速に基づいて、下水の精確な流速を決定することができる。以上が、下水の流速の計測精度を向上することの説明である。
上述した下水の第1の流速及び水位(以下、第1の水位ともいう)を求めるのに用いたヘルムホルツ共振周波数以外の第2のヘルムホルツ共振周波数が存在する場合には、第2のヘルムホルツ共振周波数に基づいて第2の水位を求めることができる。第1の水位と共に、第2の水位を用いることにより、下水の水位の計測精度を向上することができる。
マンホール内の形状又は構造物に起因して、マンホールの容積と、導波管の形状及び寸法とに基づいて決定される第2のヘルムホルツ共振周波数が存在する場合がある。
センサが設置されるマンホールにおいて、第2のヘルムホルツ共振周波数が存在する場合には、まず、センサ10は、スペクトル分布から、第2のヘルムホルツ共振周波数を求める。次に、センサ10は、求めた第2のヘルムホルツ共振周波数に基づいて、下水の第2の水位を求める。求められた第2の水位は、第1の水位と共に通信部25から出力される。
上述した本実施形態のセンサ10によれば、下水の流速及び水位を非接触式に計測できるので、耐久性が高い。また、センサ10を、下水道管路32から離れた蓋31に設置できるので、下水の流れによりセンサ10が汚れることが低減される。
更に、蓋31に設置されたセンサ10は、蓋31を開けることにより容易にアクセスできるので、保守が容易である。
更にまた、センサ10では、音を入力し、入力した音の周波数解析を行う処理には、大きな電力を用いないので、電源となるバッテリの交換頻度を低減できる。音生成部15を用いて音信号を生成する場合でも、導波管12及びマンホール30により形成されるヘルムホルツ共振器により増幅された音を、音入力部13が入力するので、音生成部15が大きな音を生成しなくてもよい。従って、音生成部15を用いる場合でも、センサ10の消費電力が大きく増加することはない。
本実施形態のセンサ10は、下水の流速及び水位が同時に計測される。従って、下水の水位に基づいて求められた下水道管路における下水の通過断面積と、流速との積により、下水道管路32の流量を求めることが可能となる。
一方、従来のセンサは、例えば、以下に説明するような問題点を有していた。
まず、従来の下水道管路内の下水を計測できるセンサには、下水の流速及び水位を同時に計測できるもので、耐久性を有し且つ保守が容易なものはなかった。
下水道管路の水位を計測するセンサとして、圧力式の水位センサ又は超音波式の水位センサがあり、これらのセンサを用いて、下水道管路の水位を計測することができた。下水の水位に基づいて求められた下水道管路における下水の通過断面積と、下水道管路の勾配に基づいて推定される流速との積により、下水道管路の流量を求めていた。しかし、推定値である流速を用いているので、求められた流量の精度は高くない場合があった。
圧力式の水位センサは、センサを、水中に設置して大気圧との圧力差から水深を求める方式である。この方式は、大気圧の変動の影響を受けること、また、流れている下水中に設置されたセンサでは、ベルヌーイの定理に従って、速度水頭により圧力が増加するので、水位が高くなる方向に誤差が発生するという問題点を有する。
また、超音波式の流速センサは、超音波を送信する送信部から送信した超音波が水面で反射して受信部に戻るまでの時間を計測することにより、非接触式に水面までの距離を測り、水面までの距離に基づいて、水深を求める方式である。しかし、直径が1m前後で深さが10m前後のマンホール内では、送信した超音波がマンホールの側壁で乱反射するので、水面までの距離を精確に測定できない。また、深さが10m前後のマンホールの底に届くように超音波を送信するには、大きな電力が求められるという問題点があった。
本実施形態のセンサ10は、流速及び水位を同時に計測できる。また、ヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度及びヘルムホルツ共振周波数を用いて計測することにより、流速及び水位の計測精度が高い。また、音を入力し、入力した音の周波数解析を行う処理には、大きな電力は求められないという利点を有する。
次に、上述したセンサの第2実施形態を、図5及び図6を参照しながら以下に説明する。第2実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図5は、本明細書に開示するセンサの第2実施形態を示す端面図である。図6は、第1実施形態のセンサのブロック図である。
本実施形態のセンサ10は、導波管12内の音を入力する音入力部13(以下、第1音入力部13ともいう)と共に、マンホール30の空間に臨むように配置される第2音入力部16を備える。
筐体11は、他方の底面に開口部11bを有する。第2音入力部16は、開口部11bから、マンホール30の空間に臨むように、筐体11の内部に配置される。図2に示すように、センサ10が蓋31に設置される場合には、第2音入力部16は、蓋31とセンサ10との間の空間(マンホール30の空間の一部)に臨むことになる。第2音入力部16は、開口部11bを介して、マンホール30内を伝わる音を入力し、入力した音を音電気信号に変換して、センサ本体14へ出力する。
第2音入力部16が配置される開口部11bには、導波管は配置されないので、第2音入力部16に対しては、ヘルムホルツ共振器は形成されない。
第1音入力部13が、下水道管路32側を向いて配置されるのに対して、第2音入力部16は、下水道管路32とは反対側を向くように配置される。具体的には、第2音入力部16は、マンホール30の蓋31側の音を入力するように配置されており、特に、マンホール30の外の地上の音を入力し易くなされている。
マンホール30内には、地上の音も伝わるので、第1音入力部13には、導波管12を通して、地上の音も入力される。例えば、マンホール30が車道の近傍に位置する場合には、自動車等の走行音がマンホール30内にも伝わって、第1音入力部13に入力される。このような外来音が、波形整形部21が通過させる帯域の周波数成分を含んでいると、波形整形部21によって除去できないことになる。
このような外来音が第1音入力部13に入力されると、ヘルムホルツ共振周波数又はヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度の値に誤差が生じる要因となり得る。
そこで、本実施形態のセンサ10では、第2音入力部16を用いて、外来音を含むマンホール30内の音を入力し、第1音入力部13から入力した音と、第2音入力部16から入力した音との差である差分音を求める。そして、差分音の周波数スペクトルから、マンホール30の容積と、導波管12の形状及び寸法とに基づいて決定されるヘルムホルツ共振周波数及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を求めることとした。
筐体11の内部は、防音壁11cによって、第1空間11dと第2空間11eとに分離されている。第1音入力部13は、第1空間11dに配置され、第2音入力部16は、第2空間11eに配置される。第1空間11d内の音は、防音壁11c及び筐体11の壁によって遮られるので、第2空間11eには十分に減衰して伝わるようになされている。第1空間11dから第2空間11eまで延在するセンサ本体14は、吸音性の高い材料を用いて形成することが、同様の観点から好ましい。
導波管12から第1音入力部13に入力される音は、増幅されたヘルムホルツ共振周波数のスペクトル成分を有する。しかし、第1空間11dから第2空間11eに伝わって、第2音入力部16に入力されるヘルムホルツ共振周波数のスペクトル成分は、バックグランド程度の大きさまで低減される。
従って、第2音入力部16が入力する音の周波数スペクトルには、外来音を含むマンホール30内の音の周波数成分が含まれているが、ヘルムホルツ共振周波数の成分が実質的に含まれていない。
次に、センサ10が下水の流速及び水位を計測する動作を、図6を参照しながら、以下に説明する。
まず、導波管12内の音を入力した第1音入力部13は、入力した音を、第1音電気信号に変換して、第1音電気信号を第1波形整形部21に出力する。第1音電気信号は、第1音入力部13が入力した音信号が含む音強度と時間との関係を有する。
同様に、マンホール30内の音を入力した第2音入力部16は、入力した音を、第2音電気信号に変換して、第2音電気信号を第2波形整形部26に出力する。第2音電気信号は、第2音入力部16が入力した音信号が含む音強度と時間との関係を有する。第2波形整形部26は、センサ本体14に配置される。
第1波形整形部21は、ヘルムホルツ共振周波数を含む所定の周波数の帯域を通過させるフィルタである。第2波形整形部26も、第1波形整形部21と同様の特性を有するフィルタである。また、第1波形整形部21及び第2波形整形部26は、第1音電気信号の位相と、第2音電気信号の位相とを同期させて、それぞれの信号を減算部27へ出力する。第1音電気信号の位相と、第2音電気信号の位相を同期させる方法としては、公知の手法を用いることができる。
減算部27は、第1音電気信号と、第2音電気信号との差である差分音電気信号を生成し、生成した差分音電気信号を周波数解析部22へ出力する。差分音電気信号では、ヘルムホルツ共振周波数以外の周波数成分が、第1音電気信号よりも低減している。
周波数解析部22は、入力した差分音電気信号に基づいて、ヘルムホルツ共振周波数及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を求めて、演算部23へ出力する。
演算部23は、入力したヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて、式(2)を用いて、下水の流速を求める。また、演算部23は、入力したヘルムホルツ共振周波数に基づいて、式(4)を用いて、下水の水位を求める。演算部23は、求めた流速及び水位を、通信部25へ出力する。
上述した本実施形態のセンサ10によれば、外来音等のヘルムホルツ共振周波数以外の周波数の影響を除去して、ヘルムホルツ共振周波数及びヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度を求めるので、下水の流速及び水位をより精度よく計測することができる。また、上述した第1実施形態と同様の効果を奏する。
次に、上述したセンサを備えた計測システムの一実施形態を、図7を参照しながら以下に説明する。
本実施形態の計測システム40は、複数のセンサ10と、複数のセンサ10とネットワークを介して通信可能の接続されたサーバ41を備える。計測システム40は、多地点の下水道管路の流速及び水位を計測するシステムである。
センサ10の通信部25は、演算部23に制御されて、有線又は無線通信を用いて、ネットワークを介してサーバ41と通信する。
各センサ10は、異なるマンホール内に設置されており、マンホールと接続する下水道管路を流れる下水の流速及び水位を計測し、計測した流速及び水位を、ネットワークを介してサーバ41へ送信する。
一部のセンサ10を、所定の下水道管路網の上流のマンホールに設置し、一部のセンサ10を、上記下水道管路網の中流のマンホールに設置し、他のセンサ10を、上記下水道管路網の下流のマンホールに設置してもよい。
また、一部のセンサ10を、下水が排出される河川の上流の下水道管路網のマンホールに設置し、一部のセンサ10を、上記河川の中流の下水道管路網のマンホールに設置し、他のセンサ10を、上記河川の下流の下水道管路網のマンホールに設置してもよい。
サーバ41は、各センサ10の計測結果を入力して記憶すると共に、計測値を処理して、下水道管路網を流れる下水の流量の状態として出力する。また、サーバ41は、下水道管路網を流れる下水の流量の状態に基づいて、警報を生成してもよい。また、サーバ41は、上流のホストサーバ(図示せず)又はデータセンタ(図示せず)に対して、下水道管路網を流れる下水の流量の状態を送信してもよい。
下水の流速又は水位の計測精度を高める観点から、センサ10よりも計測精度の高い流速センサ又は水位センサを、下水道管路網に配置してもよい。これらの計測精度の高い流速センサ又は水位センサの計測結果を、ネットワークを介してサーバ41に入力して、各センサ10の計測結果を補正するために使用できる。
上述した本実施形態の測定システム50によれば、耐久性が高く且つ保守が容易なセンサを用いて、流体の流速を計測できる。
本発明では、上述した実施形態のセンサ及び計測システムは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した各実施形態のセンサでは、導波管は、円筒形状を有していたが、導波管は、マンホール内の音を、音入力部へ伝搬する形状を有していれば、円柱形状に限定されるものではない。
また、上述した各実施形態のセンサでは、導波管の他方の開口部は、筐体の底面に接続されて閉じられていたが、導波管の他方の開口部を閉じられないようにしてもよい。この場合、音入力部(第1音入力部)は、導波管の側面の開口部から導波管内に臨むように配置することが好ましい。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
10 センサ
11 筐体
11a 開口部
11b 開口部
11c 防音壁
11d 第1空間
11e 第2空間
12 導波管
13 音入力部(第1音入力部)
14 センサ本体
15 音生成部
16 第2音入力部
21 波形整形部(第1波形整形部)
22 周波数解析部
23 演算部
24 記憶部
25 通信部
26 第2波形整形部
27 減算部
30 マンホール
31 蓋
32 下水道管路
33 下水
H1 マンホールの高さ
V マンホールの容積
L 導波管の長さ
S 導波管の断面積
H2 下水の水位
40 システム
41 サーバ

Claims (7)

  1. 流体が流れる流路と接続する空間に配置されるセンサであって、
    導波管と、
    前記導波管内の音を入力して音電気信号を出力する音入力部と、
    前記音入力部が出力する音電気信号から音の周波数スペクトルを求め、流体が流れていない時の前記空間の容積と、前記導波管の形状及び寸法と、音速とに基づいて基準ヘルムホルツ共振周波数を求め、前記音の周波数スペクトルを追跡して、前記基準ヘルムホルツ共振周波数から所定の範囲内において最大値を示す周波数スペクトルを、前記空間のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度として求める周波数解析部と、
    前記周波数解析部が求めた前記空間のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の流速を求める演算部と、
    を備えるセンサ。
  2. 前記周波数解析部は、前記音の周波数スペクトルを追跡して、前記基準ヘルムホルツ共振周波数から所定の範囲内において周波数スペクトルの最大値を示す周波数を前記空間のヘルムホルツ共振周波数として求め、
    前記演算部は、前記周波数解析部が求めた前記空間のヘルムホルツ共振周波数に基づいて、流路を流れる流体の水位を求める請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記空間に臨むように配置され、音を入力して音電気信号を出力する第2音入力部を備え、
    前記周波数解析部は、前記音入力部が出力する音電気信号と、前記第2音入力部が出力する音電気信号との差である差分音電気信号の周波数スペクトルを求め、当該差分音電気信号の周波数スペクトルを追跡して、前記基準ヘルムホルツ共振周波数から所定の範囲内において最大値を示す周波数スペクトルを、前記空間の第2のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度として求め
    前記演算部は、前記周波数解析部が求めた前記空間の第2のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の前記流速を求める請求項1又は2に記載のセンサ。
  4. 前記空間に露出するように配置され、音を入力して音電気信号を出力する第2音入力部を備え、
    前記周波数解析部は、前記音入力部が出力する音電気信号と、前記第2音入力部が出力する音電気信号との差である差分音電気信号の周波数スペクトルを求め、当該差分音電気信号の周波数スペクトルを追跡して、前記基準ヘルムホルツ共振周波数から所定の範囲内において周波数スペクトルの最大値を示す周波数を前記空間の第2のヘルムホルツ共振周波数として求め
    前記演算部は、前記周波数解析部が求めた前記空間の第2のヘルムホルツ共振周波数に基づいて、流路を流れる流体の前記水位を求める請求項2に記載のセンサ。
  5. 前記第2音入力部は、流路とは反対側を向くように配置される請求項3又は4に記載のセンサ。
  6. 前記周波数解析部は、前記音の周波数スペクトルから、前記空間のヘルムホルツ共振周波数以外の周波数のスペクトル強度を求め、
    前記演算部は、前記周波数解析部が求めた前記空間のヘルムホルツ共振周波数以外の周波数のスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の第2の流速を求める請求項1〜の何れか一項に記載のセンサ。
  7. 流体が流れる流路と接続する空間に配置される複数のセンサであって、各センサは、
    導波管と、
    前記導波管内の音を入力して音電気信号を出力する音入力部と、
    前記音入力部が出力する音電気信号から音の周波数スペクトルを求め、流体が流れていない時の前記空間の容積と、前記導波管の形状及び寸法と、音速とに基づいて基準ヘルムホルツ共振周波数を求め、前記音の周波数スペクトルを追跡して、前記基準ヘルムホルツ共振周波数から所定の範囲内において最大値を示す周波数スペクトルを、前記空間のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度として求める周波数解析部と、
    前記周波数解析部が求めた前記空間のヘルムホルツ共振周波数のスペクトル強度に基づいて、流路を流れる流体の流速を求める演算部と、
    を有する複数のセンサと、
    各センサと通信可能に接続されたサーバと、
    を備える計測システム。
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