JP6472967B2 - 融雪装置および融雪システム - Google Patents
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Description
とすると、例えば電熱線の設置密度を高める必要がある。しかし、融雪装置の製造コストが増大するため、あまり現実的でない。
本実施形態に係る融雪装置は、融雪面となる表面を持った熱伝導層と、熱伝導層の背面(融雪面とは反対側の面)に形成された磁性体層とを有する融雪プレートと、磁性体層に誘導電流を発生させる誘導電流発生部とを備える。すなわち、本実施形態に係る融雪装置は、誘導加熱(IH)技術を利用して雪を融かす装置である。
構成されていることが好ましく、鉄(Fe)とニッケル(Ni)とを主成分として含む合金(FeとNiとを合計で80質量%以上含む合金)、または有磁性のステンレス鋼(例:SUS430)を含むことが好ましい。尚、磁性体層には、FeとNi以外の成分や、ステンレス鋼以外の成分が含まれていてもよい。但し、磁性体層には、FeとNi、またはFeとCrが、合計で80質量%以上含まれていることが好ましい。磁性体層が、FeとNiとの合金、もしくはFeとNiとを合計で80質量%以上含む合金を含む場合、その合金において、Niに対するFeの含有率が4質量%以上且つ50質量%以下であることが好ましく、より高い比透磁率が実現されるという点で、Niに対するFeの含有率は25質量%以上且つ30質量%以下であることが特に好ましい。又、磁性体層がステンレス鋼を含む場合、そのステンレス鋼において、Feに対するクロム(Cr)の含有率が10質量%以上且つ30質量%以下であることが好ましく、より高いキュリー点が実現されるという点で、Feに対するCrの含有率は15質量%以上且つ25質量%以下であることが特に好ましい。
[1]融雪システム
図1は、本発明の一実施形態に係る融雪システムの概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、融雪システム10は、融雪装置1と、電流供給部2と、制御部3と、降雪を検知する降雪センサ4とを備えている。
図2は、融雪装置1の概略断面図である。図2に示すように、融雪装置1は、融雪プレート11と、誘導電流発生部12と、断熱材13と、これらを支持する有底ケース14とを備えている。融雪プレート11は、熱伝導層15と磁性体層16とを有している。ここで、熱伝導層15は、融雪面11aとなる表面15aを持ち、磁性体層16は、熱伝導層15の背面(融雪面11aとは反対側の面)に形成されている。本実施形態において、熱伝導層15は、Alを主成分として含むAl板であり、磁性体層16は、FeとNiとの合金であるパーマロイ(例えば、Niの含有率が78質量%である78パーマロイなど)から形成されたメッキ層である。尚、熱伝導層15には、Al以外の成分が含まれていてもよい。但し、熱伝導層15には、Alが、主成分として80質量%以上含まれていることが好ましい。又、磁性体層16には、パーマロイ以外の成分が含まれていてもよい。但し、磁性体層16には、パーマロイが、主成分として80質量%以上含まれていることが好ましい。融雪面11aには、撥水加工が施されていてもよい。これにより、融雪面11aにて雪が融けることで生じた水がはじかれ、その結果、融雪面11a上に水が溜まり難くなる。
Δ=5.03×{ρ/(μ・f)}1/2 ・・・(1)
ρ:磁性体層16を構成する材料の固有抵抗(Ω・m)
μ:磁性体層16を構成する材料の比透磁率(その材料の透磁率の、真空の透磁率に対する比)
f:磁性体層16に印加される磁界の周波数(Hz)(すなわち、後述する誘導電流発生部12に供給される高周波電流の周波数(Hz))
している。尚、比較対象として、融雪プレート11に鋼板(SS400)が採用されたときの、融雪プレート11の昇温特性が、グラフB4に示されている。グラフB1〜B3をグラフB4と比較すると、次のことがわかる。すわなち、磁性体層16がパーマロイから構成された融雪プレート11に限らず、ホットプレス材および圧延クラッド材のいずれにおいても、鋼板よりも短時間で且つ高い温度まで、融雪面11aの温度THを上昇させることができる。
図1に示すように、電流供給部2は、インバータ21を含んでいる。インバータ21は、インバータ21に入力される交流を、所定の周波数を持った高周波電流に変換して出力する。一例として、インバータ21は、20k〜30kHzの高周波電流を出力する。そして、インバータ21から出力された高周波電流は、融雪装置1が備える誘導電流発生部12(コイル17)に供給される。尚、本実施形態では、商用電源からの交流(商用交流)がインバータ21に入力される。
降雪センサ4は、適宜、必要な場所に設置される。例えば、降雪センサ4は、制御部3の近傍や、融雪装置1が設置される場所またはその近傍に設置される。
制御部3は、降雪センサ4の検知結果に基づいて、電流供給部2を制御する。具体的には、降雪センサ4により降雪が検知されたとき、制御部3は、電流供給部2に、誘導電流発生部12への高周波電流の供給を実行させる。尚、融雪システム10は、融雪面11aの温度THを検出する温度センサ(例えば、図5参照)や、外気温を検出する温度センサを更に備えていてもよい。そして、制御部3は、降雪センサ4の検知結果に加えて、これらの温度センサの検出結果を考慮して(例えば監視して)、電流供給部2を制御してもよい。
次に、融雪システム10において制御部3が行う具体的な制御について説明する。
制御部3は、融雪面11aの温度THが目標温度TH1または目標範囲W1(図4(b)参照)内に維持されるように、電流供給部2に、高周波電流を誘導電流発生部12へ間歇的に供給させる。一例として、制御部3は、CPU(Central Processing Unit)な
どの演算装置と、記憶装置とから構成される。記憶装置には、各種データ(目標温度TH1や目標範囲W1など)が格納される。CPUは、電流供給部2を制御するための制御プログラムや各種データを必要に応じて読み出すことにより、電流供給部2を制御する。
Hを所望の温度(目標温度TH1)または温度範囲(目標範囲W1)に維持することが容易となる。また、電流供給部2が誘導電流発生部12に供給する高周波電流の周波数fと出力(ワット数)とが一定の場合であっても、周期CYを調節することにより、融雪面11aの温度THを容易に調節することができる。
り替えが断続的に行われてもよい。この断続的な制御について、以下、具体的に説明する。
上述した融雪システム10は、様々な用途に適用することができる。以下、融雪システム10の具体的な設置例について説明する。
図7は、融雪システム10の設置例として、送電用の鉄塔に融雪システム10を設置した一態様を示した概念図である。図7に示すように、鉄塔30は、通常、電線を支持するための水平部材31A〜31Cを有する。そして、水平部材31A〜31Cには、雪が積もりやすい。そこで、水平部材31A〜31Cの各々に、融雪装置1を、融雪面11aを上方へ向けた状態で配置する。このとき、図7に示された設置例では、電流供給部2(インバータ21)を、各融雪装置1の近傍に1つずつ配設する。そして、制御部3が含まれた配電装置32を、地上に配置する。また、降雪センサ4を、配電装置32の近傍に設置する。
融雪システム10は、送電用の鉄塔や通信基地局の他に、道路情報表示器や道路標識、さらにはこれらを支える柱などに設けられてもよい。道路情報表示器に融雪装置1を設置する場合、道路情報表示器の天板が、融雪プレート11によって構成されてもよい。これにより、道路情報表示器に融雪装置1を設置するに際し、部品点数を削減することができる。
図9に示すように、融雪装置1は、融雪面11aが水平面Shに対して傾くように設置されることが好ましい。融雪面11aが水平面Shに対して傾けられることにより、雪が融けることで生じた水が融雪面11a上に溜まることを防止することができる。好ましくは、融雪面11aと水平面Shとが成す角度θ1は5度以上80度以下である。角度θ1が5度以上である場合、融雪面11a上の水が効果的に排除される。また、角度θ1が80度以下である場合、鉛直上方から見たときの融雪面11aの面積が大きくなり、従って融雪面11a上の雪を効率良く融かすことができる。
2…電流供給部
3…制御部
4…降雪センサ
5…温度センサ
10…融雪システム
11…融雪プレート
11a…融雪面
12…誘導電流発生部
13 断熱材
14 有底ケース
15…熱伝導層
15a…表面
16…磁性体層
17…コイル
21…インバータ
30…鉄塔
31A…水平部材
32…配電装置
33…配線
f…周波数
t…時間
TH…温度
CY…周期
T1…供給期間
T2…非供給期間
W1…目標範囲
W2…範囲
TH1…目標温度
TH2…上限値
TH3…下限値
Sh…水平面
B1、B2、B3、B4…グラフ
Claims (6)
- 融雪面となる表面を持った熱伝導層と、前記熱伝導層の背面に形成された磁性体層とを有する融雪プレートと、
前記磁性体層に誘導電流を発生させる誘導電流発生部と
を備え、
前記磁性体層は、ニッケルに対する鉄の含有率が4質量%以上且つ50質量%以下である鉄とニッケルとの合金を含み、
前記合金の比透磁率が10000〜200000であり、
前記熱伝導層は、アルミニウムおよびアルミニウム合金の少なくとも何れか一方を含み、
前記磁性体層の厚みが100μm以上であり、
前記熱伝導層の厚みが0.1mm以上且つ5mm以下である、融雪装置。 - 前記熱伝導層は、前記磁性体層の厚みより大きい厚みを持つ、請求項1に記載の融雪装置。
- 前記磁性体層と前記誘導電流発生部との間に、前記磁性体層に接触または近接させて断熱材が配置されている、請求項1または請求項2に記載の融雪装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の融雪装置と、
前記融雪装置が備える前記誘導電流発生部に高周波電流を供給する電流供給部と、
降雪を検知する降雪センサと、
前記降雪センサの検知結果に基づいて前記電流供給部を制御する制御部と
を備える、融雪システム。 - 前記制御部は、前記融雪プレートの前記融雪面の温度が0℃以上且つ100℃以下となるように、前記電流供給部に、前記誘導電流発生部への前記高周波電流の供給を断続的に実行させる、請求項4に記載の融雪システム。
- 前記誘導電流発生部へ前記高周波電流を供給するオン状態と、前記誘導電流発生部への高周波電流の供給を停止させるオフ状態とが、一定の周期で交互に繰り返される、請求項5に記載の融雪システム。
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