JP6471942B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 - Google Patents
画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6471942B2 JP6471942B2 JP2015551030A JP2015551030A JP6471942B2 JP 6471942 B2 JP6471942 B2 JP 6471942B2 JP 2015551030 A JP2015551030 A JP 2015551030A JP 2015551030 A JP2015551030 A JP 2015551030A JP 6471942 B2 JP6471942 B2 JP 6471942B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- light
- illumination light
- component
- wavelength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000012545 processing Methods 0.000 title claims description 65
- 238000003672 processing method Methods 0.000 title description 6
- 238000005286 illumination Methods 0.000 claims description 192
- 238000009826 distribution Methods 0.000 claims description 102
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 26
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 24
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 claims description 14
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims description 8
- 238000002835 absorbance Methods 0.000 claims description 5
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims description 5
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 claims description 4
- 235000019557 luminance Nutrition 0.000 claims 4
- 230000031700 light absorption Effects 0.000 description 38
- 238000002073 fluorescence micrograph Methods 0.000 description 24
- 230000015654 memory Effects 0.000 description 19
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 14
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 9
- 239000000463 material Substances 0.000 description 8
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- 235000004936 Bromus mango Nutrition 0.000 description 5
- 235000014826 Mangifera indica Nutrition 0.000 description 5
- 235000009184 Spondias indica Nutrition 0.000 description 5
- 241000219051 Fagopyrum Species 0.000 description 4
- 235000009419 Fagopyrum esculentum Nutrition 0.000 description 4
- 241000208822 Lactuca Species 0.000 description 4
- 235000003228 Lactuca sativa Nutrition 0.000 description 4
- 241000227653 Lycopersicon Species 0.000 description 4
- 235000007688 Lycopersicon esculentum Nutrition 0.000 description 4
- 241001093152 Mangifera Species 0.000 description 4
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 4
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 241000196324 Embryophyta Species 0.000 description 3
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 3
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 3
- 238000010191 image analysis Methods 0.000 description 2
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 2
- 240000007228 Mangifera indica Species 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 235000014121 butter Nutrition 0.000 description 1
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 235000012055 fruits and vegetables Nutrition 0.000 description 1
- 230000006870 function Effects 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 239000004615 ingredient Substances 0.000 description 1
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
- G01N21/63—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
- G01N21/64—Fluorescence; Phosphorescence
- G01N21/6486—Measuring fluorescence of biological material, e.g. DNA, RNA, cells
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/17—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
- G01N21/25—Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
- G01N21/256—Arrangements using two alternating lights and one detector
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Pathology (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
例えば、レタスaは、緑色の領域で反射率が上昇する。したがって、観察者にはレタスが緑色に見える。また、トマトbは、赤色の領域で反射率が上昇する。したがって、観察者にはトマトが赤色に見える。
それぞれの色(波長)の反射光は、それぞれの物体に照射される光をそのまま反射する。つまり、緑色の波長帯の光をレタスに照射することでレタスが緑色に見え、赤色の波長帯の光をトマトに照射することでトマトが赤色に見える。
一方、上述した蛍光の場合には、それぞれの物体に入射する光とは異なった波長の光である長波長側の光を出射する。蛍光成分は、様々な物体から発することが知られているが、物体によって波長や分布特性は変化する。
このように、狭い帯域に分割された可視光による光の発光と測定を、可視光の全ての波長範囲で行うことで、被測定対象物の反射光と蛍光とを分離して検出することができる。
被測定対象物の反射光と蛍光を正確に検出できることで、例えば農作物などの植物の産地や種類などが判ることが知られている。例えばマンゴの蛍光成分の波長分布は、産地によって異なることが知られている。具体的には、日本の沖縄産のマンゴと、日本の宮崎産のマンゴと、台湾産のマンゴが、蛍光成分の波長分布から正確に判別できることが知られている。また、そばに含まれるそば粉の量が、蛍光成分の波長分布から判ることが知られている。
上述したように反射光成分や蛍光成分が正確に測定できることは、作物の選別や生物の状態の測定などで様々なメリットがあることが従来から知られているが、反射光成分や蛍光成分を簡単に測定することが困難であったため、反射光成分や蛍光成分の利用が進んでいないという問題があった。
光源は、所定の波長間隔で発光状態と非発光状態とを繰り返す波長特性を持つ第1の照明光と、その第1の照明光と発光状態と非発光状態の波長位置が逆転した波長特性を持つ第2の照明光とを選択的に発生させる。
カメラは、光源からの照明光が照射された被測定対象物を撮影する。
画像処理部は、第1の照明光が照射された被測定対象物をカメラにより撮影した第1の画像と、第2の照明光が照射された被測定対象物をカメラにより撮影した第2の画像とを取込み、第1の画像の画素と第2の画像の画素との差分を、第1の照明光と第2の照明光の輝度差で割る処理を行うことで、被測定対象物の反射成分の画像を得る。さらに、第1の画像の画素と反射成分の画像の画素との差分から、被測定対象物の蛍光成分の画像を得る。
特性解析部は、画像処理部で得た蛍光成分の画像の分布特性を解析する。
そして、撮影工程として、照明光生成工程で得られた照明光が照射された被測定対象物を撮影する。
さらに、画像処理工程として、撮影工程で第1の照明光が照射された被測定対象物を撮影工程で撮影した第1の画像と、第2の照明光が照射された被測定対象物を撮影工程で撮影した第2の画像とを取込み、第1の画像の画素と第2の画像の画素との差分を、第1の照明光と第2の照明光の輝度差で割る処理を行うことで、被測定対象物の反射成分の画像を得る。さらにまた、第1の画像の画素と反射成分の画像の画素との差分から、被測定対象物の蛍光成分の画像を得る。
さらに、特性解析工程として、画像処理工程で得た蛍光成分の画像の分布特性を解析する。
図1は、本例の画像処理装置のシステム全体を示す図である。このシステムは、被測定対象物である被写体90からの反射光と、被写体90が発する蛍光を測定するものである。また、このシステムは、蛍光から吸光率(入射した光が反射しないで吸収される割合)についても測定する。
被写体90は、プログラマブル光源30から照明光が照射された状態で、カメラ40が撮影を行う。プログラマブル光源30は、光源設定部20からの指示に基づいて、出力する光の波長や分光分布を自由にデザインできる光源である。光源設定部20での光源設定とカメラ40での撮影は、制御部10の制御下で行われる。
図2A及び図2Bは、第1の照明光L1と第2の照明光L2の特性例を示す図である。図2A及び図2Bにおいて、縦軸は光の強度であり、横軸は波長である。第1の照明光L1と第2の照明光L2は、ほぼ可視光の帯域に相当する420nmから780nmまでの帯域の光である。第1の照明光L1と第2の照明光L2は、図2Aの例と、図2Bの例のいずれを適用してもよい。なお、光源の帯域を420nmから780nmとするのは一例であり、各照明光L1,L2を発する光源の帯域は広いものが望ましく、光源の帯域が広い程、扱うことができる反射と蛍光の帯域も広くなる。
図2Bの例の場合にも、2つの照明光L1,L2を加算することで、可視光の全帯域内でほぼフラットな強度の光が得られる。
なお、図2A及び図2Bの例では、420nmから780nmまでの範囲を23の帯域に分割して、発光と非発光を繰り返す特性を図示したが、この帯域の分割数は一例であり、これよりも少ない分割数やより多い分割数でもよい。本例の場合、例えば1つの発光帯域の幅が40nm程度以下のとき、後述する各光成分の画像を得るための十分な精度が確保される。つまり、2つの照明光L1,L2に対して、被測定対象物でほぼ同量の光が吸収されることを保証するような高い周波数特性を設定することが、誤差の少ない精度の良い分布特性を得る上で重要である。この発光と非発光を繰り返す高い周波数特性は、標本化定理により決まる。
例えば、図2Cに示す矩形波の第1の照明光と、図2Dに示す矩形波の第2の照明光を使用してもよい。すなわち、図2Cに示す第1の照明光は、一定の波長間隔で矩形波状の急峻な特性で、発光と非発光とが連続する特性とする。そして、図2Dに示す第2の照明光は、第1の照明光と発光区間と非発光区間との波長位置が入れ替えた上で、一定の波長間隔で矩形波状の急峻な特性で発光と非発光とが連続する特性とする。この図2C,図2Dの矩形波状の急峻な特性とする場合にも、発光と非発光とが連続するのではなく、図2Bの場合と同様に、第1の強度での発光と第2の強度での発光が連続する特性としてもよい。
カメラ40としては、可視光の範囲内を所定数の帯域(例えば30帯域)に分割して、その分割した帯域ごとに各画素のデータを得る分光カメラが使用される。
カメラ40が撮影して得た画像データは、画像処理部50に送られ、画像処理部50によって反射光成分と蛍光成分を分離する処理が行われる。
画像処理部50が蛍光の画像データを得る際には、光源設定部20から、第1の照明光L1の設定状態に関するデータを取得する。反射光の画像データと蛍光の画像データと吸光成分の波長分布とを得るための具体的な処理については後述する。
また、画像処理部50で得られた蛍光の画像データは、特性解析部70に供給される。特性解析部70は、蛍光の画像データから、被写体90の蛍光特性の分布状態を解析する。また、特性解析部70は、反射光成分の分布状態や、吸光成分の分布状態を解析してもよい。
画像処理部50における反射光の画像データと蛍光の画像データとを得る処理と、吸光成分の波長分布を判断する処理は、制御部10の制御下で実行される。
図3は、本例の画像処理部50の構成例を示す。
画像処理部50は、カメラ40から供給された画像データを記憶する第1画像メモリ51及び第2画像メモリ52を備える。第1画像メモリ51は、第1の照明光L1で照明された被写体90を撮影して得た1フレームの画像データを記憶する。第2画像メモリ52は、第2の照明光L2で照明された被写体90を撮影して得た1フレームの画像データを記憶する。第1,第2画像メモリ51,52が画像データを取り込むタイミングは、制御部10(図1)の制御により、プログラマブル光源30で第1,第2の照明光L1,L2を照射するタイミングに同期して設定される。
以下の説明では、第1画像メモリ51が記憶した第1の照明光L1で照明された画像データを第1の画像データと称し、第2画像メモリ52が記憶した第2の照明光L2で照明された画像データを第2の画像データと称する。
反射光画像生成部53には、第1画像メモリ51が記憶した第1の画像データと、第2画像メモリ52が記憶した第2の画像データとが供給される。反射光画像生成部53では、第1の画像データの画素と第2の画像データの画素との、同じ画素位置での差分が算出される。この例では、画像データが、分光カメラを使用して撮影した波長帯域(例えば30帯域)ごとの画素データであり、第1の画像データと第2の画像データとの差分を算出する際には、それぞれの波長帯域ごとに、同じ画素位置の画素データどうしで差分の算出を行う。
さらに、第1の画像データと第2の画像データとの差分を、照明光L1と照明光L2の輝度差で割る処理を行うことで、反射光成分の画像(反射光画像データ)が得られる。
このように2つの画像データの差分に基づいて反射光画像データが得られる原理については後述するが、誤差の少ない反射光画像データを得るためには、図2に示したように第1の照明光L1と第2の照明光L2の分光分布の周波数が所定以上に高いことが重要である。
具体的には、例えば、第1の照明光L1のもとで撮影して得た画像の画素値がP1、第2の照明光L2のもとで撮影して得た画像の画素値がP2であるとすると、反射光R(λ)は、以下の式で得る。
R(λ)=(P1(λ)−P2(λ))/(L1(λ)−L2(λ))
ここで、λは各波長を表す。L1(λ)は、波長λでの第1の照明光L1の輝度であり、L2(λ)は、波長λでの第2の照明光L2の輝度である。
R(λ1)=P1(λ1)−P2(λ1)
そして、ここで、図2A,図2Bの例と同様に、このR(λ1)の条件は、波長λ1のときに、照明光L1の方が照明光L2よりも強度が強い場合である。照明光L2の方が照明光L1よりも強度が強い波長位置では、式のP1とP2が逆になる。
第1の照明光L1と第2の照明光L2の下で観察される蛍光の分光分布は、以下の式で示される。下記の式において、e(λ)は、蛍光発光の分光分布(波長λの光をどれだけ返すかを示す、すなわち蛍光発光の色を決定する発光分布)、Kは、蛍光物質が、第1の照明光L1または第2の照明光L2の光をどれだけ吸収するか表す係数であり、蛍光物質の吸光成分と光源の分光分布により求まる。この係数Kにより蛍光発光e(λ)の強度が決定される。
ここで、物質の吸光成分の分光分布がある程度の周波数帯域に制限される低周波な分布、すなわち分光領域で滑らかに変化するような分布を持つ場合、第1の照明光L1と第2の照明光L2の分光分布を吸光成分の分布より高周波に設定することにより、第1の照明光L1の光源下での光の吸収量Kは同じとなり、第1の照明光L1下で観察される蛍光成分と第2の照明光L2下で観察される蛍光成分は、ほぼ同一の分光分布となる。なお、この点は図5で後述する。
Ke(λ)=(P1(λ))−[(P1(λ)−P2(λ))/(L1(λ)−L2(λ))]・L1(λ)
なお、各画素でKe(λ)の値を正規化することで、蛍光発光の分光分布を表す関数e(λ)を得ることができる。
照明光が図2C,図2Dに示す矩形波の特性である場合、第1の照明光L1と第2の照明光L2の下で観察される蛍光の分光分布の式は、次のように示すことができる。
Ke(λ1)=2・P2(λ1)
なお、それぞれの差分画像から反射光画像データと蛍光画像データと吸光成分の画像データとが得られる原理については後述する。
画像形成部56は、そのときの出力モードに応じて、反射光画像データと蛍光画像データと第1,第2の画像データのいずれかを出力する。画像形成部56が出力する画像データは、画像表示部60に供給され、画像形成部56で選択された画像が表示される。
さらに、画像形成部56で得られた反射光画像データと蛍光画像データと吸光成分の画像データとは、特性解析部70に供給され、分布特性の解析処理が行われる。
図4は、本例の画像処理装置で行われる反射光成分と蛍光成分を検出する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部10からの指示に基づいて光源設定部20が、プログラマブル光源30を第1の照明光L1で発光させる(ステップS11)。この第1の照明光L1により被写体90が照明された状態で、カメラ40が撮影した画像データが、画像処理部50内の第1画像メモリ51に記憶される(ステップS12)。次に、制御部10からの指示に基づいて光源設定部20が、プログラマブル光源30を第2の照明光L2で発光させる(ステップS13)。この第2の照明光L2により被写体90が照明された状態で、カメラ40が撮影した画像データが、画像処理部50内の第2画像メモリ52に記憶される(ステップS14)。
さらに、画像処理部50内の蛍光画像生成部54が、光源分布乗算部55で得られた第1の照明光L1による反射光画像データの各波長帯域の画素と、第1画像メモリ51に記憶された第1画像データの各波長帯域の画素との差分画像データを取得する(ステップS16)。この差分画像データが、蛍光画像データになる。
次に、本例の画像処理装置で反射光画像と蛍光画像が得られる原理について、図5を参照して説明する。図5A〜図5Fの各図において、横軸は波長であり、可視光の範囲を示す。また、縦軸は光の強度を示す。
図5Aは、第1の照明光L1で照明された被写体90を撮影した第1の画像データに含まれる反射光成分R1と蛍光成分F1の一例である。また、図5Bは、第2の照明光L2で照明された被写体90を撮影した第2の画像データに含まれる反射光成分R2と蛍光成分F2の一例である。
図5Aと図5Bを比較すると判るように、第1の画像データに含まれる反射光成分R1と、第2の画像データに含まれる反射光成分R2は、同一の被写体90を撮影した画像データであるため、可視光領域全体で見たとき、ほぼ同様の分布特性である。しかしながら、第1の照明光L1と第2の照明光L2は、図2に示したように、一定の波長間隔ごと発光と非発光を繰り返す高周波特性であり、その発光と非発光の波長位置が相互に逆である。このため、照明光L1を反射することで生成される反射光成分R1と、照明光L2を反射することで生成される反射光成分R2とでは、山と谷の位置が逆になる高周波特性を有する。
したがって、反射光画像生成部53で第1の画像データと第2の画像データとの差分画像データを求めて、第1の照明光L1と第2の照明光L2の光源輝度で割ることにより、被写体90の反射光成分(図5Cの反射光成分R0)が抽出された反射光画像データが得られる。なお、第1の画像データと第2の画像データとの差分画像データを得る際には、既に説明したように、照明光L1と照明光L2の輝度差で反射成分の画像を割る処理を行うことが好ましい。
図6及び図7は、本例の画像処理装置で第1の画像P1と第2の画像P2から反射光画像P3と蛍光画像P4を取得した一例を示す。
ここで用意した被写体は、図7に示すように、文字「ICCV」とその周囲の模様を配置したものである。この例では、文字「ICCV」と、その文字の周囲の一部の模様(蝶の形状した模様)については、蛍光物質を塗布して蛍光特性を持たせてある。その他の模様については蛍光特性を持たない素材(物質)よりなる。なお、図6及び図7に示す各画像は、カラー画像を白黒で示したものである。
ここで、第1の画像P1と第2の画像P2との差分を取ることで、図5A〜図5Cに示した原理により、蛍光成分が除去された反射光成分R0(成分R1+R2)の画像P3が得られる。画像P3は、蛍光成分が除去されているため、第1の画像P1や第2の画像P2と比べて、文字「ICCV」などの蛍光特性を有する箇所で、若干色調が変化している。
これらの画像や分布特性を得る処理は、プログラマブル光源30の発光状態を変えて、カメラ40で2回撮影した画像を演算処理するだけでよく、非常に簡単に反射光成分や蛍光成分が測定できるようになる。すなわち、従来は、被測定対象物に照射する光の波長範囲を狭くした上で、被測定対象物が発する光の波長を光スペクトルアナライザなどの精密な測定器で何回も測定する必要があったのに対して、本例の画像処理装置では非常に簡単に測定ができる。
次に、図8及び図9を参照して、本例の画像処理装置で反射光成分と蛍光成分を測定した例を説明する。
図8は、2つの照明光の発光帯域と非発光帯域とが比較的短い波長間隔で入れ替わる高周波特性を持った場合の例であり、図9は、2つの照明光の発光帯域と非発光帯域とが比較的広い波長間隔で入れ替わる特性を持った場合の例である。これら図8及び図9において、各図のAは、2つの照明光L1,L2又はL1′,L2′の波長位置ごとの強度を示し、各図のB及びCは、それぞれの照明光を使用して得られる反射光成分R0又はR0′と蛍光成分F1又はF1′を示す。また、図8B及び図9Bに示す反射光成分Rxと、図8C及び図9Cに破線で示す蛍光成分Fxは、本例の画像処理装置とは別の高精度な測定装置を使用して各成分を測定した特性である。
この図8Aに示す高周波特性を持つ照明光L1,L2を被写体に照射して、2つの画像の差分から得た反射光成分R0が、図8Bに示すようになる。この図8Bに示す反射光成分R0と、破線で示した高精度な測定装置で得た反射光成分Rxとは、ほぼ一致する。
また、図8Cに示すように、照明光L1を照射して得た画像と、反射光成分R0の画像との差分に基づいて得た蛍光成分F1についても、破線で示した高精度な測定装置で得た蛍光成分Fxとほぼ一致するようになる。
したがって、本例の画像処理装置を使用することで、精度の高い反射光成分と蛍光成分の測定ができる効果を有する。
図9の例では、図9Aに示すように、照明光L1′,L2′の1周期を約160nmに設定したものである。
この図9Aに示す照明光L1′,L2′を被写体に照射して、2つの画像の差分から得た反射光成分R0′が、図9Bに示すようになる。この図9Bに示す反射光成分R0′と、破線で示した高精度な測定装置で得た反射光成分Rxとを比較すると判るように、ある程度の誤差がある。
また、図9Cに示すように、照明光L1′を照射して得た画像と、反射光成分R0′の画像との差分に基づいて得た蛍光成分F1′についても、破線で示した高精度な測定装置で得た蛍光成分Fxと比較して、それなりの誤差があることが判る。
図10は、本発明の他の実施の形態の例のシステム構成である。この図10において、上述した図1に対応する部分には、図1と同一の符号を付す。
図10の例では、光源81として、可視光の波長帯域内である程度フラットな強度特性を有する白色の照明光を照射するものとする。そして、その光源81の照明光出力部81aに、第1フィルタ83と第2フィルタ84とを選択的に配置する。第1フィルタ83又は第2フィルタ84の配置状態は、制御部10の制御に基づいたフィルタ設定部82からの指令で決まる。すなわち、フィルタ設定部82からの指令により、光源81の照明光出力部81aに、第1フィルタ83が配置された状態と、第2フィルタ84が配置された状態のいずれかに設定される。
その他の構成については、図1に示した画像処理装置と同様に構成する。
この図10の構成の場合にも、図5で説明した原理で画像処理が行われ、反射光成分の画像と蛍光成分の画像を得ることができる。なお、図10の例の場合には、発光体からの光を光源81として使用する代わりに、太陽光を光源81として使用してもよい。
なお、図2に示した2つの照明光L1,L2の特性は一例を示したものであり、この図2に示した特性に限定されない。例えば図2A,図2Bの例では、発光波長帯域と非発光波長帯域とが正弦波状に交差する特性とし、図2C,図2Dの例では、急峻な特性で発光波長帯域と非発光波長帯域とが交差する照明光としたが、これらの例とは異なる特性としてもよい。また、発光波長帯域と非発光波長帯域を分割する数についても、図2の例は一例であり、図2の例とは異なる分割数としてもよい。発光波長帯域と非発光波長帯域の分割数が多い方が、反射光画像や蛍光画像を得る上で好ましいが、少ない分割数の場合でも、それなりの精度で反射光画像や蛍光画像を得ることができる。
Claims (8)
- 第1の発光強度と、第1の発光強度より弱い第2の発光強度とを、所定の波長間隔で繰り返す波長特性を持つ第1の照明光と、前記第1の照明光と第1の発光強度と第2の発光強度の波長位置が逆転した波長特性を持つ第2の照明光とを選択的に発生させる光源と、
前記光源からの照明光が照射された被測定対象物を撮影するカメラと、
前記第1の照明光が照射された被測定対象物を前記カメラにより撮影した第1の画像と、前記第2の照明光が照射された被測定対象物を前記カメラにより撮影した第2の画像とを取込み、前記第1の画像の画素と前記第2の画像の画素との差分を、前記第1の照明光と前記第2の照明光の輝度差で割る処理を行うことで被測定対象物の反射成分の画像を得、前記第1の画像の画素と前記反射成分の画像の画素との差分から、被測定対象物の蛍光成分の画像を得る画像処理部と、
前記画像処理部で得た蛍光成分の画像の分布特性を解析する特性解析部とを備えた
画像処理装置。 - 前記第1の照明光と前記第2の照明光は、被測定対象物でほぼ同量の光が吸収される特性が確保されるような吸光度の周波数帯域に基づいた波長間隔で第1の発光強度と第2の発光強度とが連続する周波数特性を持つようにした
請求項1記載の画像処理装置。 - さらに、蛍光成分の波長の分布特性と吸光度の波長の分布特性との対応を記憶するデータベースを備え、
前記画像処理部は、被測定対象物の蛍光成分の分布特性と類似した吸光度を前記データベースから検索して、前記蛍光成分の吸光度を得る
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記光源は、光のスペクトルを任意にコントロールできるプログラマブル光源であり、プログラマブル光源の発光特性を、前記第1の照明光と前記第2の照明光の特性とする
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記光源は、発光体からの光又は太陽光を前記第1の照明光とする第1の光フィルタと、発光体からの光又は太陽光を前記第2の照明光とする第2の光フィルタとを有し、
前記第1の光フィルタと前記第2の光フィルタとを選択的に使用して、前記第1の照明光と前記第2の照明光を得る
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記第1の画像及び第2の画像は、複数の波長帯域ごとに各画素の輝度値のデータを得る画像であり、
前記第1の画像の画素と前記第2の画像の画素との差分と、前記第1の画像の画素と前記反射成分の画像の画素との差分を得る際には、それぞれの波長帯域の画素ごとに差分を得る
請求項1記載の画像処理装置。 - 第1の発光強度と、第1の発光強度より弱い第2の発光強度とを、所定の波長間隔で繰り返す波長特性を持つ第1の照明光と、前記第1の照明光と第1の発光強度と第2の発光強度の波長位置が逆転した波長特性を持つ第2の照明光とを選択的に発生させる照明光生成工程と、
前記照明光生成工程で得られた照明光が照射された被測定対象物を撮影する撮影工程と、
前記第1の照明光が照射された被測定対象物を前記撮影工程で撮影した第1の画像と、前記第2の照明光が照射された被測定対象物を前記撮影工程で撮影した第2の画像とを取込み、前記第1の画像の画素と前記第2の画像の画素との差分を、前記第1の照明光と前記第2の照明光の輝度差で割る処理を行うことで、被測定対象物の反射成分の画像を得、前記第1の画像の画素と前記反射成分の画像の画素との差分から、被測定対象物の蛍光成分の画像を得る画像処理工程と、
前記画像処理工程で得た蛍光成分の画像の分布特性を解析する特性解析工程とを含む
画像処理方法。 - 第1の発光強度と、第1の発光強度より弱い第2の発光強度とを、所定の波長間隔で繰り返す波長特性を持つ第1の照明光と、前記第1の照明光と第1の発光強度と第2の発光強度の波長位置が逆転した波長特性を持つ第2の照明光とを選択的に発生させる照明光生成手順と、
前記照明光生成手順で得られた照明光が照射された被測定対象物を撮影する撮影手順と、
前記第1の照明光が照射された被測定対象物を前記撮影手順で撮影した第1の画像と、前記第2の照明光が照射された被測定対象物を前記撮影手順で撮影した第2の画像とを取込み、前記第1の画像の画素と前記第2の画像の画素との差分を、前記第1の照明光と前記第2の照明光の輝度差で割る処理を行うことで、被測定対象物の反射成分の画像を得、前記第1の画像の画素と前記反射成分の画像の画素との差分から、被測定対象物の蛍光成分の画像を得る画像処理手順と、
前記画像処理手順で得た蛍光成分の画像の分布特性を解析する特性解析工手順とを、
コンピュータに実装させて実行するプログラムを記録した
記録媒体。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013248300 | 2013-11-29 | ||
JP2013248300 | 2013-11-29 | ||
PCT/JP2014/081649 WO2015080275A1 (ja) | 2013-11-29 | 2014-11-28 | 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2015080275A1 JPWO2015080275A1 (ja) | 2017-03-16 |
JP6471942B2 true JP6471942B2 (ja) | 2019-02-20 |
Family
ID=53199210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015551030A Active JP6471942B2 (ja) | 2013-11-29 | 2014-11-28 | 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6471942B2 (ja) |
WO (1) | WO2015080275A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017061432A1 (ja) | 2015-10-05 | 2017-04-13 | 株式会社ニコン | 撮像装置および撮像プログラム |
JP6671653B2 (ja) * | 2015-12-11 | 2020-03-25 | 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 | 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5986271A (en) * | 1997-07-03 | 1999-11-16 | Lazarev; Victor | Fluorescence imaging system |
EP1952106B1 (en) * | 2005-11-04 | 2014-08-27 | George Themelis | System for multispectral imaging |
EP2547992A4 (en) * | 2010-03-17 | 2014-06-18 | Haishan Zeng | METHODS AND APPARATUS FOR QUICK MULTISPECTRAL IMAGING AND CANCER DETECTION AND LOCATION APPLICATIONS |
JP5940288B2 (ja) * | 2011-11-30 | 2016-06-29 | オリンパス株式会社 | 画像処理装置、顕微鏡システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム |
-
2014
- 2014-11-28 WO PCT/JP2014/081649 patent/WO2015080275A1/ja active Application Filing
- 2014-11-28 JP JP2015551030A patent/JP6471942B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015080275A1 (ja) | 2015-06-04 |
JPWO2015080275A1 (ja) | 2017-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10161796B1 (en) | LED lighting based multispectral imaging system for color measurement | |
KR101955334B1 (ko) | 3차원 영상 획득 장치 및 상기 3차원 영상 획득 장치에서 깊이 정보를 추출하는 방법 | |
JP6364777B2 (ja) | 画像データ取得システム及び画像データ取得方法 | |
JP5796348B2 (ja) | 特徴量推定装置および特徴量推定方法、並びにコンピュータープログラム | |
US10178381B2 (en) | Depth-spatial frequency-response assessment | |
JP2014513805A (ja) | 試料に存在する成分を決定するための分光装置と分光法 | |
JP7190561B2 (ja) | ラマン分光計 | |
CN108449962A (zh) | 用于确定物体的反射率的方法和相关设备 | |
JP7001295B2 (ja) | 光ファイバー束画像処理方法及び装置 | |
CN105928895A (zh) | 用于使用浸胶带探测各种气体的波长谱分析的系统和方法 | |
JP6471942B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体 | |
JP2019032298A (ja) | 迅速な複合材製造の高速度低ノイズインプロセスハイパースペクトル非破壊評価のためのシステム及び方法 | |
CN107037005A (zh) | 用于使用离轴检测器测量薄片材料或其他材料的混浊度的设备和方法 | |
TW201923315A (zh) | 頻譜分析裝置及頻譜分析方法 | |
JP2006300632A (ja) | 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法 | |
Křížová et al. | Using a single-board computer as a low-cost instrument for SPAD value estimation through colour images and chlorophyll-related spectral indices | |
CN106796727A (zh) | 使用光学多线法的3d口腔内测量 | |
US10107745B2 (en) | Method and device for estimating optical properties of a sample | |
JP2015230264A (ja) | 膜厚測定方法および膜厚測定装置 | |
JP6671653B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム | |
JP2016014563A (ja) | 植物体の検査装置及び検査方法 | |
JP7284457B2 (ja) | 量子効率分布の取得方法、量子効率分布の表示方法、量子効率分布の取得プログラム、量子効率分布の表示プログラム、分光蛍光光度計及び表示装置 | |
JP2021001777A (ja) | 植物の生育状態評価方法および評価装置 | |
WO2020003673A1 (ja) | イメージセンサの分光感度測定方法、分光感度測定装置の検査方法及び分光感度測定装置 | |
JP7429931B2 (ja) | イメージセンサのスペクトルデータを処理する装置及びその方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171121 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181009 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181207 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6471942 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |