JP6471137B2 - 燃焼灰特性測定用プローブ、燃焼灰特性測定方法、燃焼灰特性評価方法及び燃焼ガス濃度測定方法 - Google Patents

燃焼灰特性測定用プローブ、燃焼灰特性測定方法、燃焼灰特性評価方法及び燃焼ガス濃度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、ボイラを含む燃焼炉の燃焼を止めることなく、燃焼炉内に付着する燃焼灰の付着性と腐食性を測定するのに好適な燃焼灰特性測定用プローブ、燃焼灰特性測定方法、燃焼灰特性評価方法及び燃焼ガス濃度測定方法に関するものである。
石炭火力発電所では、石炭等の固体燃料をボイラで燃焼し、ボイラ内部に敷設された伝熱管内部に水または蒸気を通して熱交換を行い、発生した過熱蒸気で動力エネルギーを得て発電している。ここで燃焼する固体燃料は基本的に一定量の灰分を含んでおり、それらはボイラ内部で燃焼中に溶融し、伝熱管の表面に付着する。これらの付着灰は、断熱性が高いために上記の熱交換を阻害し、ボイラの伝熱効率を低下させる要因となる。さらに、これらの付着灰は、燃焼ガス成分との相乗効果で伝熱管の高温腐食を引き起こす可能性がある。
また、昨今の逼迫した電力需給状況において、電気事業用火力発電所の安定運転、稼働率向上は、近年、一層重要視されている。その一端を担う石炭燃焼ボイラでは、燃料の多様化、CO2の排出等による環境負荷の低減、及び燃料コストの低減の観点から、従来使用してきた高品位炭(瀝青炭)に加え、木質バイオマスや低品位石炭を混合して燃焼させる運用条件も進められている。一般的に、灰の溶融温度が低い場合に腐食性及び灰付着性が大きくなる傾向にあるが、木質バイオマスや低品位石炭は灰の溶融温度が低い特徴がある。
特開2011−080727号公報 特開2012−013252号公報(特許第5605019号公報) 特開2002−061837号公報 特開2014−145568号公報 特開2003−014556号公報(特許第3432808号公報) 特開2010−060518号公報(特許第5087503号公報)
しかし、灰の溶融温度が低いこれらの燃料は、ボイラ伝熱管に対する灰付着と腐食を加速させ、伝熱阻害によるボイラ効率の低下や腐食損傷による運転障害・稼働率低下を引き起こす可能性がある。そのため、これらの燃料を導入する際は信頼性の高い評価手法が必要となるが、現状は数年に一回程度の定期点検で実施されている外観検査や伝熱管肉厚測定に委ねられている。
このような状況の下、使用している石炭燃料の灰付着性を事前に予測し、灰付着性を抑制する方法(例えば特許文献1)や使用する石炭を別途灰化処理し、その灰分を事前に測定して灰付着性を予測する方法(例えば特許文献2)が開発されている。
しかし、これらの特許文献に開示された技術では、事前の予測に留まり、実際の灰付着状況をそのボイラでそのときに、リアルタイムに評価することはできない。
また、上記の問題を解決するために、ボイラの伝熱管の間に設置されている観察用の小窓(覗き窓)から測定用のプローブを挿入して、灰付着量を測定する装置や方法(例えば特許文献3及び4)が開発されている。
しかし、これらの特許文献に開示された技術では、熱電対による温度測定によって熱負荷を計算し、伝熱阻害の程度を評価していることから、そのときに燃焼している石炭から発生した付着灰粒子そのものの付着性を評価することは困難で、測定時間も長くなる。
また、上記の特許文献に開示された技術と同様に、ボイラ内にプローブを差し込んで、付着灰の溶融温度を測定する装置と測定方法が開発されている(例えば特許文献5)。
しかし、この特許文献に開示された技術では、プローブ温度を低温から高温に変化させて、そのときの溶融温度を計測するものの、評価時間を要するとともに、熱負荷が変動するボイラ内で灰の溶融による吸熱を温度で測定することは容易ではない。
一方、腐食性評価については、廃棄物燃焼装置で多くの測定プローブが開発されている(例えば特許文献6)。
しかし、この特許文献に開示された技術は、円筒状に単純に配列された電極で測定される抵抗から腐食性を測定するもので、灰の付着量が多い廃棄物燃焼装置では一定の適用性を有するものの、廃棄物燃焼装置に対し比較的灰付着量が少ない石炭燃焼ボイラでは精度良く測定することが難しい。
本発明の目的は、燃焼炉の運転中に、そのときの燃料と燃焼条件の伝熱管に対する腐食性及び/または灰付着性を測定することができる燃焼灰特性測定用プローブと該燃焼灰特性測定用プローブを用いた燃焼灰特性測定方法及び燃焼灰特性評価方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、燃焼炉の運転中に、燃焼炉内の燃焼ガスの濃度を測定することができる燃焼灰特性測定用プローブと燃焼ガス濃度測定方法を提供することにある。
本発明の燃焼灰特性測定用プローブは、内部に冷媒流路を備えた測定ヘッドと、先端部に前記測定ヘッドが取り付けられ、燃焼炉の取付孔に一部が挿入された状態で燃焼炉に対して固定状態に配置されるプローブ本体と、測定ヘッドの外周面に露出した状態で配置される測定用電極とを備えて測定ヘッドに付着した燃焼灰の付着性を測定する。特に、本発明では、測定用電極として付着性を測定するための一対の付着性測定電極を備えている。そして燃焼灰が付着する測定ヘッドの燃焼灰付着予想領域内の周縁領域に一対の付着性測定電極が固定されている。
腐食性を測定するため、測定用電極として腐食性を測定するための一対の腐食性測定電極をさらに備えていてもよい。この場合は、一対の腐食性測定用電極も、燃焼灰付着予想領域内の周縁領域に固定されている。
測定ヘッドには、ボイラを含む燃焼炉下部のバーナーから流れる燃焼ガスが初めに衝突する前方部分を中心に灰付着層が成長する。このとき、前方部分の中心領域の付着層の厚みが最も厚くなり、測定に対して十分な灰が確保される。しかし発明者の研究によると、この位置に測定用電極を測定するよりも、前方部分から外側に離れた位置(燃焼灰付着予想領域内の周縁領域)に測定用電極を配置して測定するほうが、より精度良く燃焼している燃料(石炭を含む)および燃焼条件の腐食性と灰付着性を測定できることが判った。そのため、本発明の燃焼灰特性測定用プローブによれば、燃料(石炭を含む)および燃焼条件の腐食性と灰付着性を高い精度で測定することができる。なお燃焼灰付着予想領域の周縁領域については、事前の燃焼実験により定めることが可能である。実験によると、前方部分から周方向に45°の位置を中心にした領域を、燃焼灰付着予想領域の周縁領域とするのが好ましいことが判っている。また、本発明によれば、一度の作業で腐食性と灰付着性を測定することができるので、測定作業の迅速化を図ることができる。
測定ヘッドの外径寸法を、燃焼炉の内部に配置される伝熱管の外径寸法と同等にすると、伝熱管に付着する燃焼灰の特性をより高い精度で検出することができる。
また冷媒流路を流れる冷媒の量及び圧力が調整可能に構成されているのが好ましい。このようにすると燃焼灰が付着する部分の温度と測定ヘッドの温度を近付けることができるので、測定精度をさらに高めることができる。
温度調整が可能な測定ヘッドの構造は任意であるが、例えば、中空空間と、中空空間の内部を延びる冷媒供給管の先端部から冷媒液を噴射する冷媒液噴射構造と、中空空間内で冷媒液が加熱されて発生した蒸気を中空空間から排出する蒸気排出口とを備えた構造を採用することができる。このような構造を採用すると、冷媒液だけを供給することにより、高い冷却効率で測定ヘッドの温度調節ができる。したがって燃焼灰特性測定用プローブの構造が簡単になって、しかも燃焼灰特性測定用プローブを燃焼炉に装着する際の作業性が従来よりもよくなる。
具体的には、冷媒供給管の先端部に管側雄ねじ部または管側雌ねじ部が設けられており、測定ヘッドの内壁に、冷媒供給管に設けられた管側雄ねじ部または管側雌ねじ部と螺合するヘッド側雌ねじ部またはヘッド側雄ねじ部が設けられており、管側雄ねじ部または管側雌ねじ部と前記ヘッド側雌ねじ部またはヘッド側雄ねじ部とが螺合されて冷媒液噴射構造が構成されているのが好ましい。このような構造を採用すると、螺合量を変えることにより冷媒流路を流れる冷媒の量及び圧力を調整して、測定ヘッドの温度を簡単に調整できる。
測定ヘッドは、燃焼灰付着予想領域内の周縁領域の温度を測定する温度センサを内蔵しているのが好ましい。この位置に温度センサを配置して、温度調整を行えば、温度調整精度をより高いものとすることができる。
また一対の付着性測定電極は白金または白金を含む合金により形成されており、一対の腐食性測定電極は炭素鋼、合金鋼、または、ステンレス鋼により形成されているのが好ましい。これらの材料は、入手が容易であり、しかもインピーダンスの測定に適している。
本発明の燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼灰の付着性と腐食性を測定する燃焼灰特性測定方法では、測定ヘッドの温度が、伝熱管の温度と同じかまたは伝熱管の温度に近い温度なるように、冷媒の量及び圧力を調節する。伝熱管の温度は、事前の実験または燃焼炉の運転条件から事前に知ることができる。
本発明の燃焼灰特性測定用プローブを用いて付着性を評価する燃焼灰特性評価方法では、一対の付着性測定電極に所定の周波数の交流電流を流したときのインピーダンス及び/または該インピーダンスの標準偏差に基づいて付着性を評価する。発明者の研究によると、標準偏差を用いた評価指標は、実験室ベースで詳細に分析した灰付着性と良い相関関係があることが判った。そして本評価方法を用いれば、リアルタイムに現地で灰付着性を評価できる。また、本発明の燃焼灰特性測定用プローブを用いて腐食性を評価する燃焼灰特性評価方法では、一対の腐食性測定電極に所定の周波数の交流電流を流したときのインピーダンスに基づいて腐食性を評価する。
実験によると、一対の付着性測定電極に流す交流電流の周波数が1Hz〜10kHzであり、一対の腐食性測定電極に流す交流電流の周波数が10mHz〜10kHzであると、インピーダンスの値が大きくなり、付着性及び腐食性の評価の測定データとして好ましいデータを得ることができる。
本発明の燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼路内の燃焼ガスの濃度を測定できるようにしてもよい。この場合、測定ヘッドには、プローブ本体内を通るガス流路と連通した、燃焼炉内の燃焼ガスを採取するためのガス採取口を設ければよい。ガス採取口は、測定ヘッドの燃焼灰付着予想領域内に設ければ、燃焼炉の運転中に、そのときの燃料と燃焼条件の燃焼ガスを採取可能になる。
燃焼ガスの濃度を測定する際は、ガス流路のガス採取口と連通していない側に、真空ポンプを備えたガス濃度測定部を接続し、真空ポンプで燃焼ガスを吸引し、ガス濃度測定部に燃焼ガスを送るようにすればよい。
(A)乃至(C)は、腐食及び灰付着測定プローブの構成を説明する図である。 腐食及び灰付着測定プローブへ付着する灰層の特徴と電極配置を説明する図である。 本実施の形態の燃焼灰特性測定用プローブを用いて測定ヘッドを冷却したときの電極温度と時間の関係を示す図である。 SDの実測値と計算値を示す図であり、測定した灰付着性指標が実際に付着した灰の付着性と相関することについての説明図である。 (A)乃至(C)は、燃焼路内の燃焼ガスを採取可能な燃焼灰特性測定用プローブの構成を説明する図である。 灰サンプル中の硫酸化合物含有率と分極抵抗の逆数の関係を示す図である。
以下図面を参照して、本発明の燃焼灰特性測定用プローブの実施の形態について詳細に説明する。図1(A)は石炭燃焼ボイラにおいて燃焼灰特性測定用プローブ1を使用する場合の構成を説明するための図であり、図1(B)は燃焼灰特性測定用プローブ1の要部の断面図であり、図1(C)は燃焼灰特性測定用プローブ1の電極配置を説明するための内部構造を省略したC−C線概略端面図である。図2は、燃焼灰の付着状態を説明するために用いる図である。
本実施の形態の燃焼灰特性測定用プローブ1は、内部に冷媒流路3を備えた温度調整が可能な測定ヘッド5と、先端部7Aに測定ヘッド5が取り付けられ、燃焼炉9の外壁10A及び断熱材10Bに設けられた取付孔11と覗き窓12に一部が挿入された状態で燃焼炉9に対して固定状態に配置されるプローブ本体7と、測定ヘッド5の外周面に露出した状態で配置される測定用電極(13,14)とを備えている。具体的には、ボイラの外壁10Aと断熱材10Bを貫通してボイラに設置されている内部観察用の覗き窓12から挿入して使用する。燃焼灰特性測定用プローブ1には、石炭の燃焼による高温条件(燃焼ガス温度は例えば1200℃〜1400℃)の中で、強度を確保するために、プローブ本体7の内部に、冷却水(冷媒液)を通水している。冷却水は、冷却水製造・流量調節器31から後述する冷媒供給管21を通してプローブ本体7の内部に供給され、プローブ本体7の外表面温度はおよそ190℃以下に保持される。また、伝熱管8の腐食や灰付着のメカニズムにおいて、伝熱管8の表面温度は重要な因子となる。そこで、本実施の形態では、冷却水の一部を冷媒液として測定ヘッド5の内部に供給し、蒸発潜熱を利用して冷却することで、プローブ測定位置の周囲の伝熱管8の表面温度と同等になるように制御できる。
測定ヘッド5は、伝熱管8と同様の金属材料で形成された有底筒状のヘッド本体51と、ヘッド本体51の開口部を塞ぐ閉塞体52を備えている。測定ヘッド5は、ヘッド本体51と閉塞体52とによって囲まれた中空空間53を備えている。そして測定ヘッド5は、中空空間53の内部をヘッド本体51の長手方向に延びるように閉塞体52を液密に且つ回動可能に貫通する冷媒供給管15を構成部品の一部として備えている。また冷媒供給管15の先端部15Aから冷媒液を噴射する冷媒液噴射構造17を、冷媒供給管15の先端部15Aとヘッド本体51の底壁部54との間に備えている。そして測定ヘッド5は、中空空間53内で冷媒液が加熱されて発生した蒸気を中空空間53から排出する蒸気排出口55を閉塞体52に備えている。
冷媒液噴射構造17は、具体的には、冷媒供給管15の先端部15Aに設けられた図示しない管側雄ねじ部と、ヘッド本体51の底壁部54(内壁)に形成した凹部56内に形成されて冷媒供給管15の先端部15Aに設けられた管側雄ねじ部(図示せず)と螺合するヘッド側雌ねじ部(図示せず)とにより構成されている。なお冷媒供給管15の先端部15Aに管側雌ねじ部を設け、ヘッド本体51の底壁部54側にヘッド側雄ねじ部を設けるようにして、冷媒液噴射構造17を形成してもよいのは勿論である。冷媒液噴射構造17として、このような構造を採用すると、螺合量を変えることにより冷媒流路3を流れる冷媒の量及び圧力を調整して、測定ヘッド5の温度を簡単に調整できる。なお測定ヘッド5のヘッド本体51の外径寸法は、燃焼炉9の内部に配置される伝熱管8の外径寸法と同等にするのが好ましい。測定ヘッド5に、このような構造を採用すると、冷媒供給管15から冷媒液だけを供給することにより、高い冷却効率で測定ヘッド5の温度調節ができる。したがって燃焼灰特性測定用プローブ1の構造が簡単になって、しかも燃焼灰特性測定用プローブ1を燃焼炉9に装着する際の作業性が従来よりもよくなる。冷媒供給管15の先端から測定ヘッド5の内部に冷却水を供給することで冷却水を蒸発させ、蒸発潜熱によって測定ヘッド5の温度が制御される。これにより、測定用電極13,14は、例えば300℃〜700℃の温度に制御される。冷媒供給管15は前後移動量を微調整できるので、蒸発散水量を制御できる。測定ヘッド5はボイラ内部で燃焼ガスとの熱交換により加熱されているので、測定ヘッド5内部に供給された水は蒸発し、蒸気排気管19によってボイラ外部でプローブ外に排出される。
筒状のプローブ本体7の先端部には、閉塞体52が固定される蓋部71が固定されており、冷媒供給管15は、この蓋部71を液密に且つ回転可能に貫通している。また蓋部71には、閉塞体52に形成された蒸気排出口55と連通する貫通孔72を備えている。本実施の形態では、蒸気排出口55と貫通孔72を貫通するように蒸気排気管19が設けられている。またプローブ本体7の内部には、プローブ本体7を冷却するための冷媒をプローブ本体7内の内部空間73に供給する別の冷媒供給管21が挿入されている。
図1(C)に示すように、測定用電極は、付着性を測定するための一対の付着性測定電極13と腐食性を測定するための一対の腐食性測定電極14とを備えている。一対の付着性測定電極13と一対の腐食性測定電極14は、図2に示す仮想線L−Lを含む仮想面よりも下の領域すなわち燃焼灰が付着する測定ヘッド5の燃焼灰付着予想領域R内の周縁領域R1に一対の付着性測定電極13と一対の腐食性測定電極14がそれぞれヘッド本体51の周方向に間隔を開けて固定されている。具体的には、ヘッド本体51の外周部に径方向外側に開口してヘッド本体51の長手方向に延びる溝部57が形成され、この溝部57にセラミック等の耐熱性絶縁物23が嵌められている。そして耐熱性絶縁物23には、一対の付着性測定電極13と一対の腐食性測定電極14とが電極面を露出した状態で埋設されている。このようにして電極13,14がヘッド本体51の外周部に固定されている。
本実施の形態では、一対の付着性測定電極13は白金または白金を含む合金により形成されており、一対の腐食性測定電極14は炭素鋼、合金鋼、または、ステンレス鋼により形成されているのが好ましい。これらの材料は、入手が容易であり、しかもインピーダンスの測定に適している。また耐熱性絶縁物23には、熱電対からなる温度センサ25が埋設されている。温度センサ25は、燃焼灰付着予想領域Rの周縁領域R1の温度を測定している。この位置に温度センサを配置して、温度調整を行えば、温度調整精度をより高いものとすることができる。付着性測定電極13,腐食性測定電極14の4本の絶縁被覆リード線L1及び温度センサ25の2本の絶縁被覆リード線L2は、閉塞体52及び蓋部71を貫通してプローブ本体7を経由してプローブ本体7の外部に引き出されている。4本の絶縁被覆リード線L1は、電気化学測定部33の入力部に接続されており、2本の絶縁被覆リード線L2は温度計測部32の入力部に接続されている。
図2に示すように、測定ヘッド5のヘッド本体51には、ボイラ(燃焼炉9)下部のバーナーから流れる燃焼ガスが初めに衝突する前方部分(前方よどみ点)Fを中心に灰付着層ALが成長する。このとき、前方部分Fの中心領域の付着層の厚みが最も厚くなり、測定に対して十分な灰が確保される。しかし発明者の研究によると、この位置に測定用電極13,14を配置して測定するよりも、前方部分Fから外側に離れた位置(燃焼灰付着予想領域R内の周縁領域R1に)測定用電極13,14を配置して測定するほうが、より精度良く燃焼している燃料(石炭を含む)および燃焼条件の腐食性と灰付着性を測定できることが判った。燃焼灰付着予想領域Rの周縁領域R1については、事前の燃焼実験により定めることが可能である。実験によると、前方部分Fから周方向に45°の位置を中心にした領域を、燃焼灰付着予想領域Rの周縁領域R1とするのが好ましいことが判った。
燃焼灰特性測定用プローブ1を用いて燃焼灰の付着性と腐食性を測定する本発明の燃焼灰特性測定方法では、測定ヘッド5の温度が、伝熱管8の温度と同じかまたは伝熱管8の温度に近い温度になるように、冷媒の量及び圧力を調節する。なお伝熱管8の温度は、事前の実験または燃焼炉の運転条件から事前に知ることができる。図3には、本実施の形態の燃焼灰特性測定用プローブ1を用いて測定ヘッド5を冷却したときの電極温度(温度センサ25の出力)と時間の関係を示している。図3からは、冷却水の量を増加すると電極温度が下がり、また冷却水の量を固定すると、電極の温度がほぼ一定になることが判る。このことから本実施の形態の燃焼灰特性測定用プローブ1では、温度制御ができることが判る。
燃焼灰特性測定用プローブ1を用いて付着性及び腐食性を評価する本発明の燃焼灰特性評価方法では、一対の付着性測定電極13及び一対の腐食性測定電極14に所定の周波数の交流電流を流したときに、電気化学測定手法のひとつである交流インピーダンス法を用いてインピーダンスを測定し、高周波数帯のインピーダンスの標準偏差に基づいて付着性及び腐食性を評価する。標準偏差を用いた評価指標が、図4のとおり実験室ベースで詳細に分析した灰付着性と良い相関関係があることから、本測定方法を用いれば、リアルタイムに現地で灰付着性を評価できることを示している。図4において、横軸が本発明の評価方法から求められる付着性指標で、縦軸が付着した灰をサンプリングし、実際に分析した灰の成分と合わせて現地で測定した燃焼ガス成分・温度から求めた灰付着性を示す値である。
実験によると、一対の付着性測定電極13に流す交流電流の周波数が1Hz〜10kHzであり、一対の腐食性測定電極14に流す交流電流の周波数が10mHz〜10kHzであると、インピーダンス出力値の精度が高くなり、付着性及び腐食性の評価の測定データとして好ましいデータを得ることができる。
上記実施の形態では、燃焼灰特性測定用プローブ1は、一対の付着性測定電極13と一対の腐食性測定電極14の双方を備える構成としたが、測定の目的に応じて、どちらか一方のみを備えていてもよいのはもちろんである。
図5(A)乃至(C)は、燃焼路内の燃焼ガスを採取可能な燃焼灰特性測定用プローブ1の一例である。図5(A)は燃焼灰特性測定用プローブの構成を説明するための図であり、図5(B)は、燃焼灰特性測定用プローブの測定ヘッド5部分の底面図であり、図5(C)は、燃焼灰特性測定用プローブ1の要部の断面図である。図1(A)乃至(C)に示した燃焼灰特性測定用プローブ1との相違は、主に、測定ヘッド5に設けたガス採取口61と、プローブ本体内を通るガス流路63と、真空ポンプを備えたガス測定器65である。
ガス採取口61は、ヘッド本体51の外周部に径方向外側に開口してヘッド本体51の長手方向に延びる溝状の開口部であり、燃焼灰付着予想領域内に設けられている。ガス採取口61は、ガス管によって構成されたガス流路63と連通している。燃焼ガスの濃度を測定する際には、真空ポンプで燃焼ガスを吸引し、ガス濃度測定部65に燃焼ガスを送るようにする。
本発明の燃焼灰特性評価方法は、次の通り行う。
(1)測定・評価前準備
測定対象のボイラの燃焼および燃料投入の条件が安定した後、冷却水の循環、測定ヘッド内における水の噴射および電極等温度の測定を開始し、燃焼灰特性測定用プローブ1をボイラの覗き窓12から挿入する。所定の位置まで燃焼灰特性測定用プローブ1を挿入した後、電極温度が測定位置付近のボイラ内部周囲伝熱管の表面温度と同等になるように、冷却水や噴霧水量・圧力を調整する。それら温度条件が定常に落ち着いた後、一定時間保持して、測定ヘッド5に燃焼灰を付着させる。その後、以下のとおりインピーダンス試験を開始する。
(2−1) 灰付着性評価
測定ヘッド5に取り付けた白金または白金合金電極対(一対の付着性測定電極13)に、Ni線を介して外部より交流電流を流す。その時の周波数は1.0Hz〜10kHzに変化させて、その間のインピーダンス(虚数および実数)を測定する。その周波数帯におけるインピーダンス実数値の標準偏差を下式から求める。
ここで、ZSDはインピーダンス実数値の標準偏差であり、Zμはインピーダンス実数値の平均値、ZReはインピーダンス実数値を表している。ここで使用するインピーダンスは実数であるが、実数と虚数から求められる絶対値でも代替できる。インピーダンス実数値の平均値は、周波数1Hzから10kHzまで周波数を変えて交流電流を流したときに、各桁で数点ずつ(例えば、5点)測定して得られたインピーダンス実数値の単純平均である。ここで求められたZSDは、測定ヘッド5に付着した灰の付着性と負の相関関係を有する。しかし、付着性は測定ヘッドと付着灰の界面温度、ならびに周囲の腐食性ガスの影響を受けることから、それらの影響を勘案してZSDを真の付着性指標、例えば石炭の場合はB/A比に換算する必要がある。B/A比は本来、灰の成分含有率から下式で表され、石炭の場合は一般的な灰付着性指標として知られている。
しかし、このB/A比を求めるためには、付着灰をサンプリングして分析室に持ち帰り、分析試料を作製して蛍光X線分析装置等を使用して分析・測定しなければならない。そのため、その測定をしている場所で、その時にB/A比を求めることは不可能となっている。
そこで、石炭や木質バイオマスを対象として、実験室で各種灰のサンプルを準備し、それら灰成分値、電極温度および硫黄系ガス濃度を変化させて、ZSDを測定する実験を行い、ZSDが以下の式から求められることを見出した。ZSD実測値と、下式から求めたZSD計算値の例は、図4に示した通りである。
ここで、aおよびbはB/A比および硫黄系ガス濃度から求められる値で、tは電極温度を示している。実際の現地での測定では前述のとおりZSDが得られるので、併せて電極の温度と周囲の硫黄系ガス濃度を測定すれば、この式を用いて付着している灰のB/A比を逆算することができる。
なお、通常は、上記の通り、インピーダンスの標準偏差を用いて評価すればよいが、測定ヘッド(電極)の温度に比べて低い融点の化合物を多く含有する灰層が付着する条件では、インピーダンスのみ、または、インピーダンス及びインピーダンスの標準偏差を指標として、付着性を評価することも可能である。
(2−2) 腐食性評価
測定ヘッド5に取り付けた炭素鋼、合金鋼またはステンレス鋼電極対(一対の腐食性測定電極14)に、Ni線を介して外部より交流電流を流す。その時の周波数は例えば10mHz〜10kHzに変化させて、その間のインピーダンス(絶対値)を測定する。その低周波数(例えば10mHz)および高周波数(例えば10kHz)域におけるインピーダンス絶対値から下式によって分極抵抗(Rp)の逆数を求める。
ここで、Z10mHzは10mHzのときの、Z10kHzは10kHzのときのインピーダンス絶対値を示す。ここで求められたRp -1は、測定ヘッド5に付着した灰の腐食性と相関関係を有する。例えばこの関係については、石炭や木質バイオマスを対象とした場合、硫酸化合物の含有率によって灰サンプルの腐食性を変化させたときのRp -1を実験室で測定したところ、図6のとおり確認することができた。
しかし、腐食性は測定ヘッドと付着灰の界面温度の影響を受けることから、実際の現地での測定においては、測定ヘッド冷却機構を用いて一定の温度条件に調整して、インピーダンス絶対値を測定する。それにより、Rp -1を測定することで、その時に燃焼している燃料の腐食性を評価することができる。
(3)燃焼ガスの濃度測定
上記のインピーダンス測定後、測定ヘッド5に設けられたガス採取口61を使用して、内部ガスを吸引し、ガス濃度を測定する。この測定ガスは付着対象近傍のガスであり、測定ヘッド温度が周囲の伝熱管表面温度と同等に調整されていることから、評価すべき燃焼ガスを採取し、評価すべきガス成分の濃度を正確に測定することができる。
(4)付着灰の採取
上記測定が全て終了した後、測定プローブを全てボイラ覗き窓12から取り外し、測定ヘッド5に付着した灰を採取する。この灰サンプルは周囲の伝熱管表面温度と同等に調整した測定ヘッド5に付着したもので、さらに測定ヘッド5は周囲伝熱管と同等の形状であるため、伝熱管に付着する灰と同じ物理・化学的条件で付着した灰サンプルと見なすことができる。この灰サンプルは実験室に持ち帰り、蛍光X線等で分析・観察して、灰付着性および腐食性の評価に反映させる。
本実施の形態の発明の燃焼灰特性測定用プローブ1は、石炭燃焼ボイラ覗き窓から挿入できる形状で、燃焼ガスに対してボイラ伝熱管と同じ流体条件と灰付着条件にするために、円筒形状でさらに測定ヘッド5の温度を周囲の伝熱管8表面と同等に冷却水単独で制御することが可能であるとともに、測定ヘッド5には電気化学測定用の電極13,14が効率よく配置されていることを特徴とする。
また燃焼灰特性測定用プローブ1は、高温強度を確保するためにプローブ本体7内部に冷却水を通水しており、かつその冷却水の一部を測定ヘッド5の内部に供給し、蒸発潜熱を利用して冷却する機構を有している。
また、電極13,14では、交流インピーダンス法を用いて電極間のインピーダンスを測定し、高周波数帯のインピーダンスの標準偏差を解析して、前記測定ヘッドに付着している灰付着性を直接評価できる。
本発明によれば、燃焼炉の運転中に、そのときの燃料と燃焼条件の伝熱管に対する腐食性と灰付着性を測定することができる燃焼灰特性測定用プローブと該燃焼灰特性測定用プローブを用いた燃焼灰特性測定方法及び燃焼灰特性評価方法を提供することができる。また本発明によれば、使用している燃料の燃焼炉へ与える影響を定量的に評価できるので、各プラントに合った適正な燃料選定や混合燃焼比率の調整が可能となる。
1 燃焼灰特性測定用プローブ
3 冷媒流路
5 測定ヘッド
7A 先端部
7 プローブ本体
8 伝熱管
9 燃焼炉
10A 外壁
10B 断熱材
11 取付孔
12 覗き窓
13 付着性測定電極
14 腐食性測定電極
15 冷媒供給管
15A 先端部
17 冷媒液噴射構造
19 蒸気排気管
21 冷媒供給管
23 耐熱性絶縁物
25 温度センサ
31 冷却水製造・流量調節器
32 温度計測部
33 電気化学測定部
51 ヘッド本体
52 閉塞体
53 中空空間
54 底壁部
55 蒸気排出口
57 溝部
71 蓋部
72 貫通孔
73 内部空間
R1 周縁領域
R 燃焼灰付着予想領域
L1 絶縁被覆リード線
L2 絶縁被覆リード線
AL 灰付着層
F 前方部分

Claims (20)

  1. 内部に冷媒流路を備えた測定ヘッドと、
    先端部に前記測定ヘッドが取り付けられ、燃焼炉の取付孔に一部が挿入された状態で前記燃焼炉に対して固定状態に配置されるプローブ本体と、
    前記測定ヘッドの外周面に露出した状態で配置される測定用電極とを備えて前記測定ヘッドに付着した燃焼灰の付着性と腐食性を測定する燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼灰の付着性及び腐食性を測定する燃焼灰特性評価方法であって、
    前記燃焼灰特性測定用プローブは、前記測定用電極として前記付着性を測定するための一対の付着性測定電極と前記腐食性を測定するための一対の腐食性測定電極とを備え、前記燃焼灰が付着する前記測定ヘッドの燃焼灰付着予想領域内の周縁領域に前記一対の付着性測定電極と前記一対の腐食性測定電極が固定されており、
    前記一対の腐食性測定電極に所定の周波数の交流電流を流したときのインピーダンスに基づいて腐食性を評価し、
    前記一対の付着性測定電極に所定の周波数帯で周波数を変化させた交流電流を流したときの、前記周波数帯におけるインピーダンスの標準偏差に基づいて付着性を評価することを特徴とする燃焼灰特性評価方法。
  2. 内部に冷媒流路を備えた測定ヘッドと、
    先端部に前記測定ヘッドが取り付けられ、燃焼炉の取付孔に一部が挿入された状態で前記燃焼炉に対して固定状態に配置されるプローブ本体と、
    前記測定ヘッドの外周面に露出した状態で配置される測定用電極とを備えて前記測定ヘッドに付着した燃焼灰の付着性を測定する燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼灰の付着性を測定する燃焼灰特性評価方法であって、
    前記測定用電極に所定の周波数帯で周波数を変化させた交流電流を流したときの、前記周波数帯におけるインピーダンスの標準偏差に基づいて付着性を評価することを特徴とする燃焼灰特性評価方法。
  3. 内部に冷媒流路を備えた測定ヘッドと、
    先端部に前記測定ヘッドが取り付けられ、燃焼炉の取付孔に一部が挿入された状態で前記燃焼炉に対して固定状態に配置されるプローブ本体と、
    前記測定ヘッドの外周面に露出した状態で配置される測定用電極とを備えて前記測定ヘッドに付着した燃焼灰の付着性を測定する燃焼灰特性測定用プローブであって、
    前記測定用電極として前記付着性を測定するための一対の付着性測定電極を備え、前記燃焼灰が付着する前記測定ヘッドの燃焼灰付着予想領域内の周縁領域に前記一対の付着性測定電極が固定されており、
    前記冷媒流路を流れる冷媒の量及び圧力が調整可能に構成されており、
    前記測定ヘッドは、中空空間と、前記中空空間の内部を延びる冷媒供給管の先端部から冷媒液を噴射する冷媒液噴射構造と、前記中空空間内で前記冷媒液が加熱されて発生した蒸気を前記中空空間から排出する蒸気排出口とを備えていることを特徴とする燃焼灰特性測定用プローブ。
  4. 前記測定ヘッドの外周部には、径方向外側に開口して、前記測定ヘッドの長手方向に延びる溝部が形成されており、
    前記溝部には、耐熱性絶縁物が嵌められており、
    前記一対の付着性測定電極は、前記耐熱性絶縁物に電極面を露出した状態で埋設されている請求項3に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  5. 前記測定用電極として腐食性を測定するための一対の腐食性測定電極をさらに備え、
    前記周縁領域に前記一対の腐食性測定電極が固定されている請求項3に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  6. 前記測定ヘッドの外周部には、径方向外側に開口して、前記測定ヘッドの長手方向に延びる溝部が形成されており、
    前記溝部には、耐熱性絶縁物が嵌められており、
    前記一対の付着性測定電極及び前記一対の腐食性測定電極は、前記耐熱性絶縁物に電極面を露出した状態で埋設されている請求項5に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  7. 前記測定ヘッドの外径寸法が、前記燃焼炉の内部に配置される伝熱管の外径寸法と同等である請求項3乃至6のいずれか1項に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  8. 前記冷媒供給管の前記先端部には管側雄ねじ部または管側雌ねじ部が設けられており、
    前記測定ヘッドの内壁には、前記冷媒供給管に設けられた前記管側雄ねじ部または管側雌ねじ部と螺合するヘッド側雌ねじ部またはヘッド側雄ねじ部が設けられており、
    前記管側雄ねじ部または管側雌ねじ部と前記ヘッド側雌ねじ部またはヘッド側雄ねじ部とが螺合されて冷媒液噴射構造が構成されていることを特徴とする請求項に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  9. 前記測定ヘッドは、前記燃焼灰付着予想領域内の前記周縁領域の温度を測定する温度センサを内蔵している請求項3またはに記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  10. 前記一対の付着性測定電極は白金または白金を含む合金により形成されている請求項3に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  11. 前記一対の腐食性測定電極は、炭素鋼、合金鋼、または、ステンレス鋼により形成されている請求項に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  12. 請求項3に記載の燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼灰の付着性を測定する燃焼灰特性測定方法であって、
    前記測定ヘッドの温度が、前記伝熱管の温度と同じかまたは前記伝熱管の温度に近い温度なるように、前記冷媒の量及び圧力を調節することを特徴とする燃焼灰特性測定方法。
  13. 請求項に記載の燃焼灰特性測定用プローブを用いて燃焼灰の腐食性を測定する燃焼灰特性測定方法であって、
    前記測定ヘッドの温度が、前記伝熱管の温度と同じかまたは前記伝熱管の温度に近い温度なるように、前記冷媒の量及び圧力を調節することを特徴とする燃焼灰特性測定方法。
  14. 請求項3に記載の燃焼灰特性測定用プローブを用いて前記付着性を評価する燃焼灰特性評価方法であって、
    前記一対の付着性測定電極に所定の周波数帯で周波数を変化させた交流電流を流したときの、前記周波数帯におけるインピーダンスの標準偏差に基づいて前記付着性を評価することを特徴とする燃焼灰特性評価方法。
  15. 前記一対の付着性測定電極に流す交流電流の周波数が、1Hz〜10kHzの範囲である請求項14に記載の燃焼灰特性評価方法。
  16. 請求項に記載の燃焼灰特性測定用プローブを用いて前記腐食性を評価する燃焼灰特性評価方法であって、
    前記一対の腐食性測定電極に所定の周波数の交流電流を流したときのインピーダンスに基づいて前記腐食性を評価することを特徴とする燃焼灰特性評価方法。
  17. 前記一対の腐食性測定電極に流す交流電流の周波数が10mHz〜10kHzである請求項16に記載の燃焼灰特性評価方法。
  18. 前記測定ヘッドには、前記プローブ本体内を通るガス流路と連通した、前記燃焼炉内の燃焼ガスを採取するためのガス採取口が設けられている請求項3またはに記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  19. 前記ガス採取口は、前記測定ヘッドの前記燃焼灰付着予想領域内に設けられている請求項18に記載の燃焼灰特性測定用プローブ。
  20. 請求項18に記載の燃焼灰特性測定用プローブを用いて前記燃焼炉内の前記燃焼ガスを測定する燃焼ガス濃度測定方法であって、
    前記ガス流路の前記ガス採取口と連通していない側に、真空ポンプを備えたガス濃度測定部を接続し、
    前記真空ポンプで前記燃焼ガスを吸引し、前記ガス濃度測定部に前記燃焼ガスを送る燃焼ガス濃度測定方法。
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