JP6468275B2 - 成型コークスの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、成型コークス(例えば、フェロコークス)の製造方法および製造装置に関する。
高炉操業においては、石炭をコークス炉で乾留して製造したコークスが一般的に用いられている。
近年、コークスの反応性を向上させるため、炭素含有物質(石炭等)を結合剤(バインダー)と混合して塊状に成型した後、その塊状に成型した成型物を乾留処理して製造した成型コークスを高炉用原料として用いる技術が開発されている。成型コークスのうち、炭素含有物質(石炭等)に鉄含有物質(鉄鉱石等)を一定量混合して塊状に成型したものは、フェロコークスと呼ばれている。成型コークスの製造方法としては、一般的に竪型の乾留炉を用いて成型物を乾留処理する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、上部に乾留ゾーン、下部に冷却ゾーンを有する竪型乾留炉を用いたフェロコークスの製造方法が開示されている。このフェロコークスの製造方法は、炭素含有物質と鉄含有物質からなる成型物を竪型乾留炉に装入する装入工程と、乾留ゾーンにおいて加熱ガスを吹き込み、成型物を乾留し、フェロコークスを製造する乾留工程と、冷却ゾーンに冷却ガスを吹き込み、フェロコークスを冷却する冷却工程と、竪型乾留炉の炉頂部の排出口から炉内ガスを排出する炉内ガス排出工程と、冷却ゾーン下部からフェロコークスを排出するフェロコークス排出工程を有している。その際、乾留工程では、竪型乾留炉の中間部分に設けた低温ガス吹き込み羽口から低温ガスを吹き込み、下部に設けた高温ガス吹き込み羽口から高温ガスを吹き込む。
このようにして、竪型乾留炉を用いてフェロコークスを製造する場合、フェロコークスの生産量を増加させるためには、竪型乾留炉の容積を大きくして、1パッチ当たりの生産量を多くする必要があるが、冷却ガスや高温ガスは竪型乾留炉の奥行き方向に噴射されるため、炉内の中央部までガスを浸透させるには、炉体の奥行き方向は一定以上大きくすることができない。したがって、竪型乾留炉の形状(水平断面形状)としては、奥行き方向に比べて炉幅方向に長い構造とすることになる。
しかし、上記のように、奥行き方向に比べて炉幅方向に長い構造を有する竪型乾留炉では、炉幅方向に成型物装入口(装入シュート出口)を複数個配置しても、炉幅長さに対して充分な数の成型物装入口を設置することは困難であり、限られた成型物装入口を設置した場合、装入した成型物の炉幅方向分布は、成型物の安息角に応じた山部が生じた装入分布となり、均一な装入分布が得られない。炉幅方向に均一に成型物を装入できない場合、局所的に炉内の成型物押圧が高い個所が生じ、その成型物押圧によって成型物に割れが生じる可能性がある。また、成型物を炉内に装入した際に、炉幅方向に成型物の多い箇所と少ない箇所が発生した場合、炉内のガス流れが不均一となり、成型物の乾留に悪影響を与える。
これに対して、鉱物等のバラ物を均一に分散させる技術として、特許文献2には、バラ物搬送方向中央部から出口側へ向かって放射状に下る傾斜面を有するバラ物分散誘導部を備えたバラ物搬送装置が開示されている。
そこで、上記のような竪型乾留炉において、成型物を炉幅方向に均一に装入するために、成型物装入口に、成型物を炉幅方向に分散させる分散部材を設置することが考えられる。
特開2011−57970号公報 特開2011−162271号公報
しかしながら、本発明者らが調査・検討したところ、上記のように、竪型乾留炉において、成型物装入口に、成型物を炉幅方向に分散させる分散部材を設置したとしても、必ずしも成型物を炉幅方向に均一に装入できるとは限らないことが分かった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、竪型乾留炉を用いて成型コークス(例えば、フェロコークス)を製造するに際して、竪型乾留炉に成型物を炉幅方向に均一に装入することができる成型コークスの製造方法および製造装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有している。
[1]竪型乾留炉に成型物を装入して成型コークスを製造するに際して、成型物を炉幅方向に分散させて竪型乾留炉に装入するための分散部材を設置するとともに、竪型乾留炉に1バッチ当たり装入する成型物の総表面積Aを、分散部材の表面積Qに対して、16×Q≦A<50×Qとなるようにすることを特徴とする成型コークスの製造方法。
[2]前記[1]に記載の成型コークスの製造方法に用いる成型コークスの製造装置であって、竪型乾留炉と、成型物を炉幅方向に分散させて竪型乾留炉に装入するための分散部材を複数備えていて、竪型乾留炉の炉幅方向端部に隣接して設置されている分散部材は、炉幅方向に関して左右非対称になっていることを特徴とする成型コークスの製造装置。
本発明においては、竪型乾留炉を用いて成型コークス(例えば、フェロコークス)を製造するに際して、竪型乾留炉に成型物を炉幅方向に均一に装入することができる。その結果、成型コークスを高品質かつ高生産性で製造することが可能となる。
本発明の実施形態1における成型コークス(フェロコークス)の製造装置を示す斜視図である。 図1に示す成型コークス(フェロコークス)の製造装置の側面図である。 図1に示す成型コークス(フェロコークス)の製造装置の上面図である。 本発明の実施形態1における成型物の装入質量に対する質量比率の炉幅方向変化を示す図である。 本発明の実施形態1における面積比率A/Qと質量比率バラツキとの関係を示す図である。 本発明の実施形態1における面積比率A/Qとフェロコークス強度との関係を示す図である。 本発明の実施形態2における成型コークス(フェロコークス)の製造装置を示す上面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、成型コークスとしてフェロコークスを例にして述べる。
[実施形態1]
図1〜図3に、本発明の実施形態1におけるフェロコークスの製造装置を示す。図1は斜視図、図2は側面図、図3は上面図である。
図1〜図3に示すように、本発明の実施形態1におけるフェロコークスの製造装置10は、縦型乾留炉11と、その縦型乾留炉11の炉頂から成型物を装入するための成型物装入装置12を備えている。ここで、上記の成型物は、フェロコークスの原料となる炭素含有物質(石炭等)と鉄含有物質(鉄鉱石等)とを所定の割合で混合して塊状に成型したものである。
なお、成型コークスの結合剤(バインダー)は、SOP(軟ピッチ)、ASP(アスファルトピッチ)、澱粉、石炭直接液化残渣等が例示できる。混合割合は、重量比率で炭素含有物質(石炭等)に対し1〜15%(すなわち、重量比100:1〜100:15)が好ましい。結合剤(バインダー)の割合が1%より少ないと石炭表面へのバインダーの浸透が不十分となるため十分な強度が得られにくくなり、15%より多いと製造コストアップが顕著となり好ましくない。より好ましくは、3〜10%である。
縦型乾留炉11は、奥行き方向(図1中のYで示す方向)に比べて炉幅方向(図1中のXで示す方向)に長い構造を有している。
また、成型物装入装置12は、縦型乾留炉11の炉頂の上方に設置されていて、炉幅方向に複数個(ここでは、5個)設置された装入ユニット13と、装入ユニット13と炉頂の間に設置された装入用傾斜板17とを備えている。それぞれの装入ユニット13は、装入シュート14と、装入シュート14の出側に設けられたゲート15と、ゲート15の下方に位置し装入用傾斜板17上に設置された拡散部材16とを有している。ちなみに、各装入ユニット13は、基本的には同じ形状・寸法になっている。
なお、装入用傾斜板17の周縁には、成型物が縦型乾留炉11に装入されずに装入用傾斜板17からこぼれ落ちるのを防止するための落下防止板18が設置されている。
そして、それぞれの装入ユニット13は、ゲート15を閉鎖することで、ゲート15の上流側(装入シュート14等)に成型物を1バッチに必要な量だけ貯留することができ、ゲート15を開放することで、1バッチに必要な量だけ貯留した成型物を、拡散部材16で炉幅方向に拡散させながら装入用傾斜板17を経由して、一度に縦型乾留炉11内に装入することができる。
ここで、拡散部材16は、4角錐形状をしており、三角形の前方傾斜面16aと、三角形の側方傾斜面16b、16cを備えている。これらの前方傾斜面16aと側方傾斜面16b、16cが成型物の通過面ということになる。
前方傾斜面16aの底辺の炉幅方向長さは、装入シュート14の炉幅方向長さに比べて長くなるようにしている。例えば、前方傾斜面16aの底辺の炉幅方向長さと装入シュート14の炉幅方向長さの比を1.5:1としている。
そして、図3の上面図(水平面に投影した図)に示すように、各装入ユニット13の拡散部材16に関して、前方傾斜面16aと側方傾斜面16bとの間の稜線の延長線が縦型乾留炉11の縁と交わる位置と、前方傾斜面16aと側方傾斜面16cとの間の稜線の延長線が縦型乾留炉11の縁と交わる位置との間を拡散範囲と呼ぶこととし、その拡散範囲の長さをLbとすると、その際に、縦型乾留炉11の炉幅全体を各装入ユニット13の拡散範囲(長さLb)で順次カバーできるようにすればよいわけであるが、ここでは、さらに、炉幅方向に隣接する装入ユニット13同士の拡散範囲(長さLb)が部分的に重なるようにしている。すなわち、隣接する装入ユニット13同士の装入方向中心軸13a(装入シュート14の装入方向中心軸)の炉幅方向間隔をLpとしたときに、Lb=Lpとすればよいわけであるが、ここでは、Lb>Lpとなるようにしており、例えば、Lb/Lp=1.05〜1.15となるようにしている。これによって、拡散範囲のなかで、装入量が少なくなりやすい拡散範囲端部の装入量を補充することができる。
なお、装入ユニット13は、基本的には、装入方向中心軸13aに対して左右対称な形状になっているが、竪型乾留炉11の炉幅方向端部に隣接して設置されている装入ユニット13(炉幅方向端部隣接装入ユニット)については、場合によっては、拡散部材16を装入方向中心軸13aに対して左右非対称な形状にするのが好ましい。
すなわち、図3において、炉幅方向端部隣接装入ユニットの装入方向中心軸13aと竪型乾留炉11の炉幅方向端部との炉幅方向間隔Lqが炉幅方向中央部に位置する装入ユニット13の間隔Lpの1/2より広い場合は、拡散部材16の形状が左右対称形状のままであると、炉幅方向端部側への成型物の装入量が不充分になる可能性がある。その場合には、炉幅方向端部側への成型物の装入が多くなるような左右非対称形状にすればよい。例えば、四角錐形状の底面はそのままにして、四角錐形状の頂点を装入方向中心軸13aに対して炉幅方向中央部側に位置するようにする。
逆に、図3において、炉幅方向端部隣接装入ユニットの装入方向中心軸13aと竪型乾留炉11の炉幅方向端部との炉幅方向間隔Lqが炉幅方向中央部に位置する装入ユニット13の間隔Lpの1/2より狭い場合は、拡散部材16の形状が左右対称形状のままであると、炉幅方向端部側への成型物の装入量が過剰になる可能性がある。その場合には、炉幅方向端部側への成型物の装入が少なくなるような左右非対称形状にすればよい。例えば、四角錐形状の底面はそのままにして、四角錐形状の頂点を装入方向中心軸13aに対して炉幅方向端部側に位置するようにする。
続いて、上記のようなフェロコークスの製造装置10を用いて、フェロコークスを製造した結果について述べる。
ここでは、拡散部材16の前方傾斜面16aの底辺の炉幅方向長さと装入シュート14の炉幅方向長さの比は、1.5:1とした。また、図2に示すように、装入シュート14の水平面からの角度をθ1、前方傾斜面16aの水平面からの角度をθ2、装入用傾斜板17の水平面からの角度をθ3とすると、θ1=30度、θ2=45度、θ3=30度となるようにした。また、装入ユニット13の炉幅方向のピッチLpは、装入シュート14の炉幅方向長さの2.8倍の長さとした。
まず、成型物装入装置12を用いて成型物を竪型乾留炉11に装入した際の装入成型物の炉幅方向分布を測定した。成型物は、平均粒径25mm、密度1500kg/mのものを用いた。なお、平均粒径については、篩を用いて成型物の粒度分布を求めて、その粒度分布から平均粒径を算出した。
図4に、各装入ユニット13の1バッチ当たりの成型物の装入質量を50kg、250kg、500kgと変化させて装入した場合の装入された成型物の炉幅方向分布(質量比率分布)を示す。具体的には、中央部の任意の装入ユニット13について、装入方向中心軸13aを中心にして炉幅方向にLpの長さの範囲を10区間に等分し、各区間における装入成型物の高さから各区間における装入成型物の質量を算出した。そして、各区間における装入成型物の質量を装入質量(50kg、250kg、500kg)で割った値を各区間の質量比率(%)とした。
図4に示すように、同じ成型物装入装置12を用いた場合でも、装入成型物の炉幅方向分布が均一になる場合と、装入成型物の炉幅方向分布が不均一になる場合があることが分かる。
そこで、本発明者らは、さらに試験・検討を積み重ねた結果、各装入ユニット13において、1バッチ当たりに装入する成型物の総表面積Aと拡散部材16の通過面(前方傾斜面16a、側方傾斜面16b、16c)の表面積Qとの面積比A/Qが装入成型物の炉幅方向分布(炉幅方向の装入質量比率のバラツキ)に大きく影響することを見出した。
図5に、上記の面積比A/Qと装入成型物の炉幅方向の装入質量比率のバラツキとの関係を示す。なお、成型物の総表面積Aは、成型物を球とみなし、平均粒径から1個あたりの表面積を算出し、装入質量と密度から成型物の個数を求め、1個あたりの表面積と成型物の個数の積により算出した。また、装入質量比率のバラツキは最大値と最小値との差とした。
図5に示すように、面積比A/Qが16未満の場合は、拡幅部材16に十分な成型物が装入されないため、装入質量比率のバラツキが大きくなって10%を超えることが分かった。一方、面積比A/Qが50超えの場合は、成型物が層状になって拡幅部材16を通過してしまうため、装入質量比率のバラツキが大きくなって10%を超えることが分かった。
そして、竪型乾留炉11によって乾留された成型物(フェロコークス)の強度を測定した。なお、フェロコークスの強度の測定は、JIS K2151に記載の回転強度試験法を用いて、DI150 15を測定した。ちなみに、必要なフェロコークス強度は、DI150 15が76超えとした。フェロコークス強度DI150 15が76未満になった場合は、乾留中に上層の成型物からの押圧力に耐えられず、竪型乾留炉11の出側でフェロコークスの粉化が顕著になるからである。
図6に、面積比A/Qに対するフェロコークス強度DI150 15の関係を示す。面積比A/Qが16未満の場合、フェロコークス強度DI150 15の最小値が76未満となり、十分な強度が得られなかった。また、面積比A/Qが50超えの場合、フェロコークス強度DI150 15の最小値が75未満となり、十分な強度が得られなかった。
以上の結果から、炉内成型物の均一な炉幅方向分布(装入質量比率のバラツキが10%以下)と、乾留後のフェロコークス強度の確保(DI150 15が76超え)を得るためには、各装入ユニット13において、1バッチ当たりに装入する成型物の総表面積Aと拡散部材16の通過面(前方傾斜面16a、側方傾斜面16b、16c)の表面積Qとの面積比A/Qを16以上50未満とする(すなわち、16×Q≦A<50×Qとする)必要があることが分かった。
なお、ここでは、装入シュート14の角度θ1を30度、前方傾斜面16aの角度θ2を45度、装入用傾斜板17の角度θ3を30度としたが、角度θ1、θ2、θ3については、装入する成型物が装入シュート14内や拡散部材16で閉塞しない角度であればよい。角度θ1、θ2、θ3が30度未満の場合は、成型物の安息角に近くなるため、装入シュート14内で閉塞する可能性が高くなるので、30度以上とするのが望ましい。角度θ1、θ2、θ3が50度以上の場合は、装入時の成型物の速度が速くなりすぎるため、乾留炉11の奥行き方向で均一な分散が得られない可能性が高くなるので、50度未満とするのが望ましい。
このようにして、この実施形態1においては、竪型乾留炉11を用いてフェロコークスを製造するに際して、竪型乾留炉11に成型物を炉幅方向に均一に装入することができる。その結果、フェロコークスを高品質かつ高生産性で製造することが可能となる。
[実施形態2]
図7に、本発明の実施形態2におけるフェロコークスの製造装置の上面図を示す。上記の本発明の実施形態1における図3に対応している。
この実施形態2におけるフェロコークスの製造装置は、実施形態1におけるフェロコークスの製造装置と基本的な構成は同じであるが、実施形態1では、複数の装入ユニット13(装入シュート14、ゲート15、拡散部材16)が炉頂の奥行き方向の片側にのみ設置されているのに対して、この実施形態2では、複数の装入ユニット13(装入シュート14、ゲート15、拡散部材16)が炉頂の奥行き方向の両側に設置されている。
これによって、この実施形態2では、上記の実施形態1で得られる効果に加えて、成型物の装入量を大きくしたい場合等に対応するために、設置する装入ユニット13の数を多くすることが可能になる。
なお、上記の実施形態1、2においては、分散部材16として、三角形の前方傾斜面16aと三角形の側方傾斜面16b、16cからなる四角錐形状を用いているが、台形の前方傾斜面16aと三角形の側方傾斜面16b、16cからなる四角錐形状を用いてもよい。
そして、上記の実施形態1、2では、フェロコークスを例にして述べたが、本発明は、他の成型コークスについても同様に適用することができる。
本発明の実施例1として、竪型乾留炉を用いてフェロコークスを製造した。
その際、本発明例として、上記の実施形態1に基づいてフェロコークスを製造した。すなわち、図1〜図3に示したフェロコークスの製造装置を用いるとともに、1バッチ当たりに装入する成型物の総表面積Aと拡幅部材の表面積Qとの面積比A/Qを、16≦A/Q<50の範囲とした。
これに対して、比較例として、図1〜図3に示したフェロコークスの製造装置を用いたが、上記の面積比A/Qを、A/Q<16、または、A/Q≧50の範囲とした。
また、従来例として、成型物装入装置12に替えて、装入シュート14とゲート15は設置されているものの分散部材16は設置されていない成型物装入装置を用いて、フェロコークスを製造した。
そして、それぞれの製造条件について、乾留後の成型物(フェロコークス)を炉幅方向10個所からサンプルリングし、フェロコークスの強度の最大値と最小値を調査した。乾留後の成型物の強度は、JIS K2151に記載の回転強度試験法を用い、DI150 15を測定した。
表1に、製造条件とフェロコークス強度を示す。
Figure 0006468275
表1に示すように、本発明例では、すべての条件でフェロコークス強度の最小値が76超えで、かつ強度のバラツキ(最大値と最小値の差)も少なく、高品質なフェロコークスを製造することができた。
一方、比較例や従来例では、フェロコークス強度の最小値が76以下のとなり、十分な強度が得られないフェロコークスが発生した。
これによって、本発明の有効性が確認された。
本発明の実施例2として、フェロコークスではない成型コークスを竪型乾留炉を用いて製造した。具体的には、炭素含有物質(石炭等)を結合剤(バインダー)であるSOP(軟ピッチ)と混合して塊状に成型したのち、竪型乾留炉を用いて成型コークスを製造した。炭素含有物質と結合剤の混合比は重量比で100:5とした。
その際、本発明例として、上記の実施形態1に基づいて成型コークスを製造した。すなわち、図1〜図3に示した製造装置を用いるとともに、1バッチ当たりに装入する成型物の総表面積Aと拡幅部材の表面積Qとの面積比A/Qを、16≦A/Q<50の範囲とした。
これに対し、比較例として、図1〜図3に示した製造装置を用いたが、上記の面積比A/Qを、A/Q<16、または、A/Q≧50の範囲とした。
また、従来例として、成型物装入装置12に替えて、装入シュート14とゲート15は設置されているものの分散部材16は設置されていない成型物装入装置を用いて、成型コークスを製造した。
そして、それぞれの製造条件について、乾留後の成型物(成型コークス)を炉幅方向10個所からサンプルリングし、強度の最大値と最小値を調査した。乾留後の成型物の強度は、JIS K2151に記載の回転強度試験法を用い、DI150 15を測定した。
表2に、製造条件と成型コークスの強度を示す。
Figure 0006468275
表2に示すように、本発明例では、すべての条件で成型コークス強度の最小値が76超えで、かつ強度のバラツキ(最大値と最小値の差)も少なく、高品質な成型コークスを製造することができた。
一方、比較例や従来例では、成型コークス強度の最小値が76以下のとなり、十分な強度が得られないコークスが発生した。
これによって、本発明の有効性が確認された。
10 フェロコークスの製造装置
11 竪型乾留炉
12 成型物装入装置
13 装入ユニット
13a 装入ユニットの装入方向中心軸
14 装入シュート
15 ゲート
16 分散部材
16a 前方傾斜面
16b 側方傾斜面
16c 側方傾斜面
17 装入用傾斜板
18 落下防止板

Claims (2)

  1. 竪型乾留炉に塊状の成型物を装入して成型コークスを製造するに際して、竪型乾留炉は、奥行き方向に比べて炉幅方向に長い構造にし、竪型乾留炉の炉頂から成型物を装入するための成型物装入装置を竪型乾留炉の炉頂の上方に設置し、成型物装入装置は、炉幅方向に複数個設置された装入ユニットと、装入ユニットと炉頂の間に設置された装入用傾斜板とを備えていて、それぞれの装入ユニットには、装入シュートと、装入シュートの出側に設けられたゲートと、ゲートの下方に位置し装入用傾斜板上に設けられて成型物を炉幅方向に分散させて竪型乾留炉に装入するための分散部材とを設置し、分散部材は、四角錐形状をしており、三角形または台形の前方傾斜面と、前方傾斜面の両側にそれぞれ位置する三角形の側方傾斜面とを備えていて、各装入ユニットの分散部材に関して、前方傾斜面と一方の側方傾斜面との間の稜線の延長線が竪型乾留炉の縁と交わる位置と、前方傾斜面と他方の側方傾斜面との間の稜線の延長線が竪型乾留炉の縁と交わる位置との間を拡散範囲と呼ぶこととして、その拡散範囲の長さをLbとし、隣接する装入ユニット同士の装入方向中心軸の炉幅方向間隔をLpとしたときに、Lb>Lpとなるようにするとともに、竪型乾留炉に1バッチ当たり装入する成型物の総表面積Aを、分散部材の表面積Qに対して、16×Q≦A<50×Qとなるようにすることを特徴とする成型コークスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の成型コークスの製造方法に用いる成型コークスの製造装置であって、竪型乾留炉と、成型物を炉幅方向に分散させて竪型乾留炉に装入するための分散部材を複数備えていて、竪型乾留炉の炉幅方向端部に隣接して設置されている分散部材は、炉幅方向に関して左右非対称になっていて、炉幅方向端部に隣接する装入ユニットの装入方向中心軸と竪型乾留炉の炉幅方向端部との炉幅方向間隔Lqが炉幅方向中央部に位置する装入ユニットの間隔Lpの1/2より広い場合は、分散部材の四角錐形状の頂点が装入方向中心軸に対して炉幅方向中央部側に位置しており、炉幅方向端部に隣接する装入ユニットの装入方向中心軸と竪型乾留炉の炉幅方向端部との炉幅方向間隔Lqが炉幅方向中央部に位置する装入ユニットの間隔Lpの1/2より狭い場合は、分散部材の四角錐形状の頂点が装入方向中心軸に対して炉幅方向端部側に位置していることを特徴とする成型コークスの製造装置。
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