以下、本発明によるナビゲーション装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、移動中に、現在位置に対応する災害に関する情報を出力するナビゲーション装置1について説明する。
なお、本実施の形態におけるナビゲーション装置1は、例えば、ナビゲーション機能を有する携帯端末であってもよい。当該携帯端末は、例えば、携帯電話や、スマートフォン、PDAなどである。また、ナビゲーション装置1は、通常、移動体に設置される。移動体は、例えば、自動車や、自動二輪車、自転車、人などである。
図1は、本実施の形態におけるナビゲーション装置1のブロック図である。ナビゲーション装置1は、地図情報格納部101、災害関連情報格納部102、報知情報格納部103、現在位置情報取得部104、受付部105、災害関連情報取得部106、報知判断部107、経路探索部108、受信部109、出力判断部110、出力部111を備える。
地図情報格納部101には、地図情報が格納される。地図情報とは、地図に関する情報である。また、地図情報により示される地図の種類や、地図情報のデータ形式などは、問わない。当該地図の種類は、例えば、地形図や、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ、航空写真、衛星写真などである。また、当該データ形式は、例えば、ラスタデータや、ベクタデータ、KIWIフォーマットなどである。
また、地図情報は、通常、1以上の道路情報を有する。道路情報とは、地図上の道路に関する情報である。当該地図上の道路は、通常、地図上の道路を構成する区間(以下、適宜、道路の区間とする)である。また、道路情報は、例えば、道路を識別する情報や、道路の種類を示す情報、道路の両端の位置を示す情報などを有する。道路を識別する情報は、通常、道路の名称を示す情報である。また、道路を識別する情報は、例えば、道路のIDであってもよい。また、道路情報は、例えば、道路のスコアや、道路の車線数、道路の進行方向などを示す情報などを有する。当該スコアは、通常、経路探索時に用いるコストである。
また、地図情報は、例えば、1以上の地点情報を有していてもよい。地点情報とは、地図上の地点に関する情報である。地点情報は、例えば、地点の位置を示す情報を有する。また、地点情報は、例えば、地点を識別する情報や、地点の種類を示す情報などを有していてもよい。地点を識別する情報は、通常、地点の名称を示す情報である。また、地点の種類は、問わない。地点の種類は、例えば、交差点や、休憩地点、観光名所、駅、飲食店、各種販売店などである。休憩地点は、例えば、ガソリンスタンドや、いわゆるコンビニなどである。また、地点は、例えば、道路の端点であってもよい。
また、上記の位置を示す情報を、以下、適宜、位置情報とする。位置情報が示す位置は、通常、経緯度である。また、当該位置は、例えば、地図上の座標であってもよい。また、当該位置は、例えば、高さ(高度)を含んでもよい。
災害関連情報格納部102には、1以上の災害関連情報が格納される。災害関連情報とは、災害に関する情報である。当該災害は、自然災害である。また、「災害に関する」とは、例えば、災害そのものや、災害救助、災害支援、防災、防災支援、防災援助などを含み広く解する。また、災害関連情報は、例えば、1以上の位置情報を有する。当該位置情報は、災害に関する位置や、災害に関する範囲などを示す。例えば、災害関連情報が1つの位置情報を有する場合、当該位置情報は、災害に関する位置を示す。また、例えば、災害関連情報が2以上の位置情報を有する場合、当該2以上の位置情報は、災害に関する範囲を示す。当該範囲は、例えば、領域や、地域、区域、地区、エリアなどであってもよい。
また、災害関連情報は、例えば、第一種類情報を有する。第一種類情報とは、災害に関する事象の種類を示す情報である。また、災害に関する事象とは、例えば、災害の発生地域(以下、適宜、災害発生地域とする)や、災害に関する地点(以下、適宜、災害関連地点とする)などである。当該地点は、例えば、位置や場所などであってもよい。つまり、第一種類情報は、災害に関する事象の種類が、例えば、災害発生地域であることや、災害関連地点であることなどを示す情報である。
また、「災害の発生」には、例えば、災害が発生していることや、災害が発生していたこと、災害が発生する可能性があることなどを含み、広く解する。つまり、「災害の発生」には、現在、過去、未来の概念が含まれるものとする。
また、災害関連情報は、例えば、第二種類情報を有する。第二種類情報とは、災害に関する事象の具体的な種類を示す情報である。言い換えると、第二種類情報とは、第一種類情報により示される種類の災害に関する事象の種類を示す情報である。例えば、第一種類情報が、災害に関する事象の種類が災害発生地域であることを示す場合、第二種類情報は、例えば、災害の種類を示す。また、第一種類情報が、災害に関する事象の種類が災害関連地点であることを示す場合、第二種類情報は、例えば、災害関連地点の種類を示す。災害関連地点の種類は、例えば、避難場所や、給水拠点、災害対策本部の拠点などである。
また、災害発生地域であることを示す第一種類情報を有する災害関連情報を、以下、適宜、災害発生地域情報とする。災害発生地域情報は、例えば、災害発生地域に関する情報であると言える。また、災害関連地点であることを示す第一種類情報を有する災害関連情報を、以下、適宜、災害関連地点情報とする。災害関連地点情報は、例えば、災害関連地点に関する情報であると言える。
また、災害は、通常、ある程度の広さを持つ範囲において発生する。従って、災害発生地域情報は、例えば、2以上の位置情報を有することが好適である。すなわち、一の災害発生地域情報において、当該災害発生地域情報が有する2以上の位置情報により、災害の発生地域の範囲が示され、当該災害発生地域情報が有する第二種類情報により、災害の種類が示される。
また、災害関連地点は、通常、1つの位置により特定される。従って、災害関連地点情報は、例えば、1つの位置情報を有することが好適である。すなわち、一の災害関連地点情報において、当該災害関連地点情報が有する1つの位置情報により、災害関連地点の位置が示され、当該災害関連地点情報が有する第二種類情報により、災害関連地点の種類が示される。
例えば、第一種類情報が「災害発生地域」であるとする。当該第一種類情報は、災害に関する事象の種類が災害発生地域であることを示す。この様な場合、災害関連情報は、災害発生地域情報である。また、当該第一種類情報は、例えば、「災害発生領域」や、「災害地域」、「災害領域」などであってもよい。
また、例えば、災害発生地域情報が有する第二種類情報が「水没」であるとする。当該第二種類情報は、災害の種類が水没であることを示す。この様な場合、災害発生地域情報は、水没する地域(以下、適宜、水没地域とする)に関する情報であると言える。当該災害関連情報を、以下、適宜、水没地域情報とする。
また、例えば、災害発生地域情報が有する第二種類情報が「土砂崩れ」であるとする。当該種類情報は、災害の種類が土砂崩れであることを示す。この様な場合、災害発生地域情報は、土砂崩れが発生する地域(以下、適宜、土砂崩れ地域とする)に関する情報であると言える。当該災害関連情報を、以下、適宜、土砂崩れ地域情報とする。
また、例えば、第一種類情報が「災害関連地点」であるとする。当該第一種類情報は、災害に関する事象の種類が災害関連地点であることを示す。この様な場合、災害関連情報は、災害関連地点情報である。また、当該第一種類情報は、例えば、「防災関連地点」や、「救助地点」、「防災地点」などであってもよい。
また、例えば、第二種類情報が「避難場所」であるとする。当該種類情報は、災害に関連する地点の種類が避難場所であることを示す。この様な場合、災害関連情報は、災害関連地点情報であり、避難場所に関する情報であると言える。当該災害関連情報を、以下、適宜、避難場所情報とする。
また、例えば、第二種類情報が「給水拠点」であるとする。当該種類情報は、災害に関連する地点の種類が給水拠点であることを示す。この様な場合、災害関連情報は、災害関連地点情報であり、給水拠点に関する情報であると言える。当該災害関連情報を、以下、適宜、給水拠点情報とする。
報知情報格納部103には、報知情報が格納される。報知情報とは、災害発生地域や災害関連地点などの存在をユーザに報知するための情報である。また、報知情報は、例えば、災害に対する注意を促すための情報や、防災に対する関心を促すための情報であるとも言える。また、報知情報は、後述の出力部111により出力される。つまり、報知情報が後述の出力部111により出力されることにより、災害発生地域や災害関連地点などの存在がユーザに報知される。
報知情報は、例えば、音声や、画像、文字などである。画像は、静止画および動画を含む。また、報知情報は、例えば、いわゆる通知ランプを点灯させるための情報(信号)であってもよい。つまり、報知とは、例えば、音の出力や、画像の出力、通知ランプの点灯などである。
現在位置情報取得部104は、現在位置情報を取得する。現在位置情報とは、現在位置を示す位置情報である。また、現在位置情報取得部104は、通常、定期的に、現在位置情報を取得する。また、現在位置情報取得部104は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置などから、現在位置情報を取得する。この場合、現在位置情報取得部104は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。また、現在位置情報取得部104の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
受付部105は、情報や指示などを受け付ける。受付部105が受け付ける情報は、例えば、目的地情報である。目的地情報とは、目的地を示す情報である。また、目的地情報は、例えば、目的地の位置を示す位置情報である。また、目的地情報は、例えば、目的地を示す地点情報であってもよい。
また、受付部105が受け付ける指示は、例えば、災害関連情報出力指示や、電源ONの指示、電源OFFの指示などである。災害関連情報出力指示とは、災害関連情報を出力する指示である。また、受付部105がこれらの指示を受け付けた場合、ナビゲーション装置1は、これらの指示に応じた処理を行う。
また、受け付けとは、タッチパネルや、キーボードなどの入力デバイスから入力された情報の取得、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体に格納されている情報の取得、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信などを含む概念である。
受付部105における情報や指示などの入力手段は、メニュー画面によるものや、キーボードなど、何でもよい。受付部105は、メニュー画面の制御ソフトウェアや、キーボード等の入力手段のデバイスドライバなどで実現され得る。
災害関連情報取得部106は、移動中に1以上の災害関連情報を取得する。当該災害関連情報は、災害関連情報格納部102に格納されている災害関連情報である。また、当該災害関連情報は、現在位置情報に対応する災害関連情報である。また、当該現在位置情報は、現在位置情報取得部104が取得した現在位置情報である。
また、「現在位置情報に対応する」とは、例えば、災害関連情報が有する1以上の位置情報と現在位置情報とが、予め決められた条件(以下、適宜、取得条件とする)を満たすことである。より具体的に、「現在位置情報に対応する」とは、例えば、災害関連情報が有する1以上の位置情報が示す位置または範囲と、現在位置情報が示す現在位置との関係が、取得条件を満たすことである。当該関係とは、例えば、距離や、位置関係などである。つまり、取得条件は、例えば、距離や、位置関係などに関する条件である。
例えば、災害関連情報が有する位置情報が1以上である場合、災害関連情報取得部106は、例えば、当該位置情報が示す位置と、現在位置情報が示す現在位置との距離が、取得条件を満たすほど近い位置を示す位置情報を有する災害関連情報を取得する。
この場合、災害関連情報取得部106は、例えば、1以上の各災害関連情報が有する1以上の位置情報と、現在位置情報とを用いて、当該1以上の位置情報が示す位置と、当該現在位置情報が示す現在位置との距離を算出する。そして、災害関連情報取得部106は、当該算出した距離が取得条件を満たすほど近いか否かを判断する。当該取得条件は、距離に関する条件である。また、当該取得条件は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されていてもよいし、災害関連情報取得部106が保持していてもよい。そして、災害関連情報取得部106は、取得条件を満たすと判断した距離に対応する位置情報を有する災害関連情報を取得する。
また、例えば、災害関連情報が有する位置情報が2以上である場合、災害関連情報取得部106は、例えば、現在位置情報が示す現在位置を含む範囲を示す位置情報を有する災害関連情報を取得する。
この場合、災害関連情報取得部106は、例えば、1以上の各災害関連情報が有する2以上の位置情報と、現在位置情報とを用いて、当該2以上の位置情報により示される範囲に、当該現在位置情報が示す現在位置が含まれるか否かを判断する。そして、災害関連情報取得部106は、含むと判断した2以上の位置情報を有する災害関連情報を取得する。
また、災害関連情報取得部106は、例えば、後述の出力判断部110による出力判断の結果に応じて、災害関連情報を取得してもよい。つまり、例えば、出力判断部110が災害関連情報を出力すると判断した場合、災害関連情報取得部106は、災害関連情報を取得する。また、出力判断部110が災害関連情報を出力しないと判断した場合、災害関連情報取得部106は、災害関連情報を取得しない。なお、出力判断部110が行う処理や動作などの詳細については、後述する。
報知判断部107は、移動中に報知判断を行う。報知判断とは、報知するか否かの判断である。言い換えると、報知判断とは、報知情報を出力するか否かの判断である。また、報知判断は、例えば、現在位置情報と、1以上の災害関連情報のいずれかが有する1以上の位置情報とが、予め決められた条件(以下、適宜、報知条件とする)を満たすか否かの判断でもある。当該現在位置情報は、現在位置情報取得部104が取得した現在位置情報である。また、当該災害関連情報は、災害関連情報格納部102に格納されている災害関連情報である。
また、報知判断において、報知条件を満たすとは、例えば、災害関連情報が有する1以上の位置情報が示す位置または範囲と、現在位置情報が示す現在位置との関係が、報知条件を満たすことである。言い換えると、報知判断において、報知条件を満たすとは、例えば、現在位置情報が示す現在位置との関係が報知条件を満たす位置を示す位置情報を有する災害関連情報が、災害関連情報格納部102に格納されていることである。つまり、報知判断部107が行う報知判断と、災害関連情報取得部106が災害関連情報の取得の際に行う判断とは、同様であるので、説明を省略する。
また、報知判断部107は、例えば、現在位置情報と、1以上の災害関連情報のいずれかが有する1以上の位置情報とが、報知条件を満たす場合に、報知すると判断する。また、報知判断部107は、例えば、現在位置情報と、1以上の災害関連情報のいずれかが有する1以上の位置情報とが、報知条件を満たさない場合に、報知しないと判断する。
経路探索部108は、経路を探索し、当該経路を示す情報である経路情報を取得する。当該経路は、例えば、目的地経路や、回避経路、脱出経路などである。目的地経路とは、出発地から目的地までの経路である。また、回避経路とは、災害発生地域を回避する経路である。また、回避経路は、例えば、災害発生地域を通過しない経路や、災害発生地域を迂回する経路であるとも言える。また、回避経路は、例えば、災害発生地域の回避によるロスが最小となる経路であることが好適である。また、回避経路は、通常、出発地から目的地までの経路でもある。また、脱出経路とは、災害発生地域から脱出する経路である。また、脱出経路は、例えば、災害発生地域から最短距離で脱出できる経路であることが好適である。また、当該距離は、例えば、時間であってもよい。また、脱出経路は、例えば、現在位置から目的地までの経路でもある。
また、経路情報は、例えば、出発地の位置と、目的地の位置と、1以上の経由地の位置とのそれぞれを示す3以上の位置情報を有する。出発地の位置は、通常、現在位置である。また、当該現在位置は、現在位置情報取得部104が取得した現在位置情報により示される。また、目的地の位置は、受付部105が受け付けた目的地情報により示される。また、経路情報は、例えば、2つの位置間を結ぶ道路を示す1または2以上の道路情報を有していてもよい。なお、目的地経路を示す経路情報を、以下、適宜、目的地経路情報とする。また、回避経路を示す経路情報を、以下、適宜、回避経路情報とする。また、脱出経路を示す経路情報を、以下、適宜、脱出経路情報とする。
経路探索部108は、例えば、受付部105が目的地情報を受け付けた場合に、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。また、経路探索部108は、例えば、目的地経路上に災害発生地域が存在する場合(目的地経路が災害発生地域を通過する場合)に、回避経路を探索し、回避経路情報を取得する。また、経路探索部108は、例えば、現在位置が災害発生地域内である場合に、脱出経路を探索し、脱出経路情報を取得する。また、回避経路または脱出経路を探索する場合、経路探索部108は、通常、移動中に、回避経路または脱出経路を探索する。
目的地経路を探索する場合、経路探索部108は、まず、受付部105が目的地情報を受け付けたか否かを判断する。そして、受付部105が目的地情報を受け付けた場合、経路探索部108は、例えば、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報とを用いて、目的地経路を探索する。当該地図情報は、地図情報格納部101に格納されている地図情報である。また、当該現在位置情報は、現在位置情報取得部104が取得した現在位置情報である。また、当該目的地情報は、受付部105が受け付けた目的地情報である。
具体的に、経路探索部108は、現在位置情報と目的地情報とを、地図情報に適用する。現在位置情報を地図情報に適用するとは、現在位置情報が示す地図上の位置を出発地とすることである。また、目的地情報を地図情報に適用するとは、目的地情報が示す地図上の位置を目的地とすることである。そして、経路探索部108は、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。
また、回避経路を探索する場合、経路探索部108は、まず、目的地経路情報と災害発生地域情報とを用いて、当該目的地経路情報が示す目的地経路上に当該災害発生地域情報により示される災害発生地域が存在するか否かを判断する。そして、目的地経路上に災害発生地域が存在する場合、経路探索部108は、例えば、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、災害発生地域情報とを用いて、回避経路を探索する。当該災害発生地域情報は、例えば、災害関連情報格納部102に格納されている災害発生地域情報である。また、当該災害発生地域情報は、例えば、災害関連情報取得部106が取得した災害発生地域情報であってもよい。
具体的に、経路探索部108は、例えば、現在位置情報と目的地情報とを、地図情報に適用する。そして、経路探索部108は、災害発生地域外の1以上の位置を選択し、経由地とする。当該災害発生地域外の位置は、例えば、災害発生地域の輪郭線からの距離が予め決められた条件を満たすほど遠い位置であることが好適である。そして、経路探索部108は、回避経路を探索し、回避経路情報を取得する。また、回避経路の探索は、例えば、渋滞箇所を避けての経路の探索と同様の探索であると考えてもよい。
また、脱出経路を探索する場合、経路探索部108は、まず、現在位置情報と災害発生地域情報とを用いて、当該現在位置情報が示す現在位置が、当該災害発生地域情報により示される災害発生地域内であるか否かを判断する。そして、現在位置が災害発生地域内である場合、経路探索部108は、例えば、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、災害発生地域情報とを用いて、脱出経路を探索する。当該災害発生地域情報は、例えば、災害関連情報格納部102に格納されている災害発生地域情報である。また、当該災害発生地域情報は、例えば、災害関連情報取得部106が取得した災害発生地域情報であってもよい。
具体的に、経路探索部108は、例えば、現在位置情報と目的地情報とを、地図情報に適用する。そして、経路探索部108は、災害発生地域外の位置であり、現在位置からの距離が最短である位置を選択し、経由地とする。当該距離は、時間であってもよい。また、当該災害発生地域外の位置は、例えば、災害発生地域の輪郭線上の位置であってもよい。また、当該災害発生地域外の位置は、例えば、災害発生地域の輪郭線と道路との交点の位置であってもよい。また、当該災害発生地域外の位置を示す位置情報は、例えば、災害発生地域情報に対応付いていてもよい。そして、経路探索部108は、脱出経路を探索し、脱出経路情報を取得する。また、脱出経路の探索は、例えば、渋滞から抜け出す経路の探索と同様の探索であると考えてもよい。
また、回避経路および脱出経路を探索する場合、経路探索部108は、例えば、目的地を、災害関連地点情報が示す地点に変更してもよい。また、経路探索部108は、例えば、目的地を、災害関連地点情報が示す地点であり、高度が予め決められた条件を満たすほど高い地点に変更してもよい。
具体的に、経路探索部108は、例えば、災害発生地域外の災害関連地点であり、現在位置からの距離が最短である災害関連地点に関する災害関連地点情報を、災害関連情報格納部102から取得する。そして、経路探索部108は、現在位置情報と災害関連地点情報とを、地図情報に適用する。災害関連地点情報を地図情報に適用するとは、災害関連地点情報により示される災害関連地点を目的地とすることである。そして、経路探索部108は、現在位置から災害関連地点情報により示される災害関連地点までの回避経路または脱出経路を探索し、当該経路を示す経路情報を取得する。
なお、経路の探索には、通常、最短経路問題の解法(アルゴリズム)を用いる。「最短経路問題の解法」は、例えば、ダイクストラ法や、A*アルゴリズムなどである。また、これらの解法およびこれらの解法を用いて経路を示す情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
また、経路探索部108は、例えば、後述の出力判断部110による出力判断の結果に応じて、回避経路または脱出経路を探索してもよい。つまり、経路探索部108は、例えば、出力判断部110が災害関連情報を出力すると判断した場合に、回避経路または脱出経路を探索してもよい。
例えば、出力判断部110が、現在位置と災害発生地域との距離が予め決められた条件を満たすほど近いとの判断の結果、災害関連情報を出力すると判断した場合、経路探索部108は、当該災害発生地域を回避する回避経路を探索する。また、例えば、出力判断部110が、現在位置が災害発生地域内であるとの判断の結果、災害関連情報を出力すると判断した場合、経路探索部108は、当該災害発生地域から脱出する脱出経路を探索する。
また、例えば、出力判断部110が、受信部109がトリガー情報を受信したとの判断の結果、災害関連情報を出力すると判断した場合、経路探索部108は、例えば、トリガー情報が有する情報により示される高度よりも高い位置を経由する経路を探索してもよい。また、この場合、経路探索部108は、例えば、トリガー情報が有する情報により示される高度よりも高い高度の災害関連地点を目的地とする経路を探索してもよい。
受信部109は、トリガー情報を外部の装置から受信する。トリガー情報とは、移動中に災害関連情報を出力するための情報である。また、トリガー情報は、例えば、移動中に災害関連情報を出力する指示であるとも言える。また、トリガー情報は、例えば、災害の発生に関する情報である。つまり、トリガー情報は、例えば、地震や、津波、大雨、洪水、土砂崩れなどの災害の発生に関する情報である。また、トリガー情報は、例えば、災害の種類を示す情報を有していてもよい。当該情報は、第二種類情報と同様の情報である。また、トリガー情報は、例えば、災害の規模を示す情報を有していてもよい。災害の規模は、例えば、災害が地震であれば、マグニチュードなどである。また、災害の規模は、例えば、災害が津波であれば、津波の高さなどである。また、災害の規模は、例えば、災害が大雨であれば、1時間あたりの降水量などである。また、受信部109は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
出力判断部110は、出力判断を行う。出力判断とは、災害関連情報を出力するか否かの判断である。また、出力判断は、例えば、ナビゲーション装置1の状態が予め決められた条件(以下、適宜、出力条件とする)を満たすか否かの判断でもある。ナビゲーション装置1の状態とは、例えば、ナビゲーション装置1が備える各部の状態である。また、ナビゲーション装置1の状態は、例えば、ナビゲーション装置1の現在位置の状態や、ナビゲーション装置1の移動の状態などであってもよい。
ナビゲーション装置1が備える各部の状態とは、例えば、受付部105が予め決められた情報や指示などを受け付けたか否かや、経路探索部108が取得した経路情報の種類、受信部109が予め決められた情報を受信したか否かなどである。受付部105が受け付ける予め決められた情報や指示などは、例えば、災害関連情報出力指示などである。また、経路探索部108が取得する経路情報の種類は、例えば、脱出経路情報などである。また、受信部109が受信する予め決められた情報は、例えば、トリガー情報などである。
また、ナビゲーション装置1の現在位置の状態とは、例えば、当該現在位置が災害発生地域内であるか否かや、現在位置が災害関連地点から予め決められた条件を満たすほど近いか否かなどである。また、ナビゲーション装置1の移動の状態とは、例えば、ナビゲーション装置1が移動しているか否かや、ナビゲーション装置1の移動の速度が予め決められた条件を満たすほど速いことなどである。
また、出力判断部110は、例えば、移動中に、出力判断を行う。つまり、出力条件には、例えば、常に、ナビゲーション装置1が移動していることの条件が含まれてもよい。
出力判断部110は、例えば、移動中に、ナビゲーション装置1の状態を示す情報(以下、適宜、状態情報とする)を取得する。そして、出力判断部110は、取得した状態情報が出力条件を満たすか否かを判断する。当該出力条件は、例えば、予め決められた記憶領域に格納されている。また、当該出力条件は、例えば、出力判断部110が保持していてもよい。そして、状態情報が出力条件を満たす場合、出力判断部110は、災害関連情報を出力すると判断する。また、状態情報が出力条件を満たさない場合、出力判断部110は、災害関連情報を出力しないと判断する。
また、出力判断部110は、例えば、受信部109がトリガー情報を受信した場合に、災害関連情報を出力すると判断することが好適である。つまり、出力判断部110が用いる出力条件は、例えば、受信部109がトリガー情報を受信したことであることが好適である。また、出力判断部110は、例えば、常に、災害関連情報を出力すると判断してもよい。この場合、後述の出力部111は、例えば、現在位置に応じた災害関連情報を出力する。また、これにより、ナビゲーション装置1は、例えば、ユーザに対する防災意識を高めることができる。
また、出力判断部110が、受信部109がトリガー情報を受信した場合に、災害関連情報を出力すると判断する場合、災害関連情報取得部106は、例えば、当該トリガー情報が有する第二種類情報を有する災害関連情報を、災害関連情報格納部102から取得してもよい。この場合、ナビゲーション装置1は、例えば、トリガー情報の受信に応じて、当該トリガー情報が有する第二種類情報が示す種類の災害の発生地域を、地図上に出力することができる。
出力部111は、地図情報の上に1以上の災害関連情報を出力する。当該災害関連情報は、災害関連情報取得部106が取得した災害関連情報である。また、当該災害関連情報は、例えば、災害関連情報格納部102に格納されているすべての災害関連情報または一部の災害関連情報であってもよい。
具体的に、出力部111は、地図情報により示される地図上に、災害関連情報により示される災害発生地域などが記されるように、地図情報と災害関連情報とを取得する。また、出力部111は、例えば、出力判断部110が災害関連情報を出力すると判断した場合に、災害関連情報を出力する。なお、災害関連情報の出力には、災害関連情報に含まれる災害発生地域情報や、災害関連地点情報などの出力が含まれることは、言うまでもない。
また、例えば、災害関連情報取得部106が出力判断部110による出力判断の結果に応じて災害関連情報を取得する場合、出力部111は、通常、災害関連情報取得部106が災害関連情報を取得した場合に、当該災害関連情報を出力する。つまり、この場合、出力部111は、出力判断部110による出力判断の結果に関係なく、災害関連情報取得部106が取得した災害関連情報を出力する。
また、出力部111は、地図情報の上に経路情報を出力する。当該経路情報は、経路探索部108が取得した経路情報である。具体的に、出力部111は、地図情報により示される地図上に、経路情報により示される経路が記されるように、地図情報と経路情報とを取得する。
また、出力部111は、報知情報を出力する。当該報知情報の出力には、いわゆる通知ランプの点灯も含まれる。また、出力部111は、例えば、報知判断部107が報知情報を出力すると判断した場合に、報知情報を出力する。
また、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。なお、送信や蓄積、処理結果の引渡しについては、出力対象が最終的にユーザに提示されるものとする。
また、出力部111は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部111は、出力デバイスのドライバソフトまたは、出力デバイスのドライバソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
なお、地図情報格納部101、災害関連情報格納部102、報知情報格納部103は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、地図情報格納部101などに所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して地図情報格納部101などに記憶されてもよい。
また、災害関連情報取得部106、報知判断部107、経路探索部108、出力判断部110は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。また、災害関連情報取得部106などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。なお、災害関連情報取得部106などは、ハードウェア(専用回路)で実現されてもよい。
次に、ナビゲーション装置1の全体動作について、フローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。図2は、ナビゲーション装置1の全体動作を示すフローチャートである。
(ステップS201)ナビゲーション装置1は、受付部105が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS202に進み、そうでない場合は、ステップS201に戻る。
(ステップS202)ナビゲーション装置1は、電源ONの処理を行う。
(ステップS203)現在位置情報取得部104は、現在位置情報の取得を開始する。以降、現在位置情報取得部104は、ナビゲーション装置1の電源がOFFになるまで、定期的に現在位置情報を取得し続ける。
(ステップS204)経路探索部107は、受付部105が目的地情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS205に進み、そうでない場合は、ステップS220に進む。
(ステップS205)経路探索部107は、地図情報と、現在位置情報と、ステップS204で受け付けた目的地情報とを用いて、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。
(ステップS206)出力部111は、ステップS205で取得した目的地経路情報を出力する。このとき、出力部111は、通常、地図情報と共に目的地経路情報を出力する。
(ステップS207)ナビゲーション装置1は、移動中であるか否かを判断する。当該判断は、例えば、ナビゲーション装置1が設置されている移動体が移動しているか否かの判断であってもよい。また、ナビゲーション装置1は、通常、2以上の現在位置情報を用いて移動中であるか否かを判断する。当該2以上の現在位置情報は、例えば、移動の履歴を示す情報であるとも言える。そして、移動中である場合は、ステップS208に進み、そうでない場合は、ステップS220に進む。
(ステップS208)出力判断部107は、状態情報を取得する。
(ステップS209)出力判断部107は、ステップS208で取得した状態情報が出力条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS210に進み、そうでない場合は、ステップS212に進む。
(ステップS210)災害関連情報取得部106は、災害関連情報を取得する。この処理の詳細は、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS211)出力部111は、ステップS210で取得した災害関連情報を出力する。
(ステップS212)報知判断部107は、現在位置情報と、1以上の災害関連情報のいずれかが有する1以上の位置情報とが、報知条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS213に進み、そうでない場合は、ステップS214に進む。
(ステップS213)出力部111は、報知情報格納部103に格納されている報知情報を出力する。
(ステップS214)経路探索部108は、目的地経路上に災害発生地域が存在するか否かを判断する。存在する場合は、ステップS215に進み、そうでない場合は、ステップS217に進む。
(ステップS215)経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、災害発生地域情報とを用いて、回避経路を探索し、回避経路情報を取得する。
(ステップS216)出力部111は、ステップS215で取得した回避経路情報を出力する。このとき、出力部111は、通常、地図情報と共に回避経路情報を出力する。
(ステップS217)経路探索部108は、現在位置が災害発生地域内であるか否かを判断する。災害発生地域内である場合は、ステップS218に進み、そうでない場合は、ステップS220に進む。
(ステップS218)経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、災害発生地域情報とを用いて、脱出経路を探索し、脱出経路情報を取得する。
(ステップS219)出力部111は、ステップS218で取得した脱出経路情報を出力する。このとき、出力部111は、通常、地図情報と共に脱出経路情報を出力する。
(ステップS220)ナビゲーション装置1は、受付部105が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS221に進み、そうでない場合は、ステップS204に戻る。
(ステップS221)ナビゲーション装置1は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS201に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
図3は、図2のフローチャートのステップS210の災害関連情報の取得処理を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートにおいて、災害関連情報格納部102には、m個の災害関連情報が格納されているものとする。
(ステップS301)災害関連情報取得部106は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS302)災害関連情報取得部106は、現在位置情報と災害関連情報[i]が有する位置情報とを用いて、現在位置から当該位置情報が示す位置までの距離を算出する。
(ステップS303)災害関連情報取得部106は、ステップS302で算出した距離が取得条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS304に進み、そうでない場合は、ステップS305に進む。
(ステップS304)災害関連情報取得部106は、災害関連情報[i]を取得する。
(ステップS305)災害関連情報取得部106は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS306に進む。
(ステップS306)災害関連情報取得部106は、iを1インクリメントする。そして、ステップS302に戻る。
なお、上記で説明したナビゲーション装置1の全体動作は、あくまで一例である。つまり、ナビゲーション装置1の全体動作は、上記の説明に限定されるものではない。
(具体例)
次に、ナビゲーション装置1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、ナビゲーション装置1は、自動車に設置されているカーナビゲーションシステム(以下、適宜、カーナビとする)であるものとする。なお、本具体例において、災害関連情報格納部102には、図4に示す災害関連情報が格納されているものとする。当該災害関連情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、1または2以上の位置情報(項目名:位置・範囲)と、第一種類情報(項目名:種類1)と、第二種類情報(項目名:種類2)とを有する。また、以下の各例において、先の例において説明した処理や動作などの具体例については、後の例において、適宜、省略するものとする。
(例1)
本例において、現在位置に対応する災害関連情報を出力する例について説明する。
まず、ユーザが、自動車に乗り込み、エンジンをONにしたとする。すると、カーナビの受付部105は、電源ONの指示を受け付け、カーナビの電源がONになる。そして、現在位置情報取得部104は、現在位置情報の取得を開始する。
次に、ユーザが、自動車の運転を開始したとする。すると、災害関連情報取得部106は、現在位置情報と、図4の各災害関連情報が有する位置情報とを用いて、現在位置情報が示す現在位置と、当該位置情報が示す位置との距離を算出する。このとき、例えば、災害関連情報が2以上の位置情報を有する場合、災害関連情報取得部106は、当該2以上の各位置情報と現在位置情報とを用いて、距離を算出する。つまり、このとき、災害関連情報取得部106は、災害関連情報が有する位置情報の数と同数の距離を、当該災害関連情報に対して算出する。
次に、災害関連情報取得部106は、算出した距離が取得条件を満たすか否かを判断する。このとき、例えば、災害関連情報に対して2以上の距離を算出した場合、災害関連情報取得部106は、当該2以上の距離のいずれかが取得条件を満たすか否かを判断する。そして、災害関連情報取得部106は、図4の各災害関連情報に対して、算出した距離のいずれかが取得条件を満たすと判断したとする。すると、災害関連情報取得部106は、図4の「ID=011」、「ID=012」、「ID=013」、「ID=014」、「ID=015」の災害関連情報を取得する。
次に、出力部111は、図4の「ID=011」、「ID=012」、「ID=013」、「ID=014」、「ID=015」の災害関連情報を出力する。このとき、出力部111は、地図情報により示される地図上に、当該災害関連情報により示される災害発生地域および災害関連地点が記されるように、地図情報と共に災害関連情報を出力する。当該出力の例は、例えば、図5である。なお、図5において、「A」のアイコンは、現在位置を示すアイコンである。
なお、本例において、災害関連情報取得部106は、例えば、出力判断部110による出力判断の結果(災害関連情報を出力するとの判断)に応じて、災害関連情報を取得してもよい。この場合、出力部111は、災害関連情報取得部106が災害関連情報を取得した場合に、当該災害関連情報を取得する。
また、本例において、出力部111は、出力判断部110による出力判断の結果(災害関連情報を出力するとの判断)に応じて、災害関連情報を出力してもよい。この場合、災害関連情報取得部106は、例えば、現在位置情報取得部104が現在位置情報を取得するたびに、当該現在位置情報に対応する災害関連情報を取得する。また、出力部111は、例えば、出力判断部110が災害関連情報を出力すると判断した場合に、当該判断の直前に災害関連情報取得部106が取得した災害関連情報を出力する。
また、出力判断部110は、例えば、定期的に状態情報を取得する。そして、出力判断部110は、状態情報を取得するたびに、当該状態情報が出力条件を満たすか否かを判断する。そして、出力判断部110は、状態情報が出力条件を満たす場合に、災害関連情報を出力すると判断する。また、出力判断部110は、状態情報が出力条件を満たさない場合に、災害関連情報を出力しないと判断する。
(例2)
本例において、回避経路情報を出力する例について説明する。
まず、例1と同様に、ユーザが、自動車に乗り込み、エンジンをONにし、カーナビに対し、目的地を設定するための操作を行ったとする。すると、受付部105は、目的地情報を受け付ける。
次に、経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報とを用いて、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。そして、出力部111は、当該目的地経路情報を地図情報と共に出力する。当該出力の例は、例えば、図6である。図6において、「A」のアイコンは、現在位置(出発地)を示すアイコンであり、「B」のアイコンは、目的地を示すアイコンである。
次に、ユーザが、自動車の運転を開始したとする。すると、経路探索部108は、図4の災害関連情報と、取得した目的地経路情報とを用いて、目的地経路上に災害発生地域が存在するか否かを判断する。ここで、経路探索部108は、目的地経路上に災害発生地域が存在すると判断したとする。すると、経路探索部108は、当該災害発生地域を示す災害発生地域情報を、図4の災害関連情報から取得する。当該災害発生地域情報は、例えば、図4の「ID=011」であるものとする。また、当該災害発生地域情報により示される災害発生地域は、水没地域であり、当該水没地域の範囲は、例えば、図7において示される範囲であるものとする。
次に、経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、取得した災害発生地域情報とを用いて、当該災害発生地域情報により示される水没地域を回避する回避経路を探索し、回避経路情報を取得する。そして、出力部111は、当該回避経路情報を地図情報と共に出力する。当該出力の例は、例えば、図8である。
(例3)
本例において、脱出経路情報を出力する例について説明する。
まず、例1と同様に、ユーザが、自動車に乗り込み、エンジンをONにし、カーナビに対し、目的地を設定するための操作を行ったとする。すると、受付部105は、目的地情報を受け付ける。
次に、経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報とを用いて、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。そして、出力部111は、当該目的地経路情報を地図情報と共に出力する。当該出力の例は、例えば、図6である。
次に、ユーザが、自動車の運転を開始したとする。すると、経路探索部108は、図4の災害関連情報と、取得した目的地経路情報とを用いて、現在位置が災害発生地域内であるか否かを判断する。ここで、経路探索部108は、現在位置が災害発生地域内であると判断したとする。すると、経路探索部108は、当該災害発生地域を示す災害発生地域情報を、図4の災害関連情報から取得する。当該災害発生地域情報は、例えば、図4の「ID=011」であるものとする。また、当該災害発生地域情報により示される災害発生地域は、水没地域であり、当該水没地域の範囲は、例えば、図9において示される範囲であるものとする。
次に、経路探索部108は、地図情報と、現在位置情報と、目的地情報と、取得した災害発生地域情報とを用いて、当該災害発生地域情報により示される水没地域から脱出する脱出経路を探索し、脱出経路情報を取得する。そして、出力部111は、当該脱出経路情報を地図情報と共に出力する。当該出力の例は、例えば、図10である。
(例4)
本例において、報知情報を出力する例について説明する。なお、本例において、報知情報格納部103には、報知情報である音声が格納されているものとする。
まず、例2、例3と同様に、ユーザが、自動車に乗り込み、目的地を設定し、自動車の運転を開始したとする。すると、報知判断部107は、例えば、現在位置情報取得部104が現在位置情報を取得するたびに、報知判断を行う。
次に、報知判断部107は、現在位置情報と、図4の「ID=012」の災害関連情報とが、報知条件を満たすと判断したとする。すると、出力部111は、報知情報格納部103に格納されている音声を出力する。
以上、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、例えば、移動中に、現在位置に対応する災害発生地域や災害関連地点などを地図上に出力することができる。また、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、例えば、走行予定の目的地までの経路上に災害発生地域が存在する場合に、当該災害発生地域を回避する経路を探索することができる。また、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、例えば、現在位置が災害発生地域内である場合に、当該災害発生地域から脱出する経路を探索することができる。また、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、例えば、現在位置に対応する災害発生地域や災害関連地点などが存在する場合に、その旨をユーザに報知することができる。
なお、本実施の形態において、災害関連情報には、報知情報が対応付いていてもよい。この場合、ナビゲーション装置1は、例えば、報知情報格納部103、報知判断部107を備えない。また、この場合、災害関連情報取得部106は、例えば、現在位置に対応する災害関連情報を、対応付いている報知情報と共に、災害関連情報格納部102から取得する。また、出力部111は、災害関連情報取得部106が取得した災害関連情報に対応付いている報知情報を出力する。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置は、例えば、スタンドアロンの装置であってもよいし、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、地図に関する情報である地図情報が格納される地図情報格納部と、位置を示す情報である1以上の位置情報を有する情報であり、災害に関する情報である1以上の災害関連情報が格納される災害関連情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、現在位置を示す情報である現在位置情報を取得する現在位置情報取得部、移動中に、前記現在位置情報に対応する1以上の災害関連情報を、前記災害関連情報格納部から取得する災害関連情報取得部、前記地図情報の上に、前記災害関連情報取得部が取得した1以上の災害関連情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、図11は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態のナビゲーション装置等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア、およびその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図11において、コンピュータシステム9は、CD−ROMドライブ9011を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図12は、コンピュータシステム9のブロック図である。図12において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011に加えて、MPU9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM9014と、MPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するためのハードディスク9015と、CD−ROMドライブ9011、MPU9012等を相互に接続するバス9016とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101に記憶されて、CD−ROMドライブ9011に挿入され、さらにハードディスク9015に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9015に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9014にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。