JP6463667B2 - Cylinder block - Google Patents
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Description
本発明は、シリンダブロックに関する。 The present invention relates to a cylinder block .
一般に、車両用エンジンのシリンダブロックとしては、アルミニウムなどの金属製のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような車両用の構造部材は、省エネ、低燃費化を目的とする近年の車重軽減の要請から軽量化が望まれる。 Generally, as a cylinder block of a vehicle engine, a metal block such as aluminum is known (for example, see Patent Document 1). Such a structural member for a vehicle is desired to be reduced in light of recent demands for reducing the vehicle weight for the purpose of energy saving and fuel consumption reduction.
ところで、車両用の構造部材は、その軽量化を達成することのみならず、十分な信頼性を発揮し得る強度が必要となる。特に、前記のシリンダブロックや、駆動用モータのハウジング、トランスミッションケースなどの構造部材は、機械的強度及び熱的強度(耐熱性)に優れたものが望まれる。
しかしながら、このような車両用の構造部材において、所定の強度を有するとともに、金属よりも軽量の構造部材は未だ知られていない。
By the way, the structural member for the vehicle is required not only to achieve the weight reduction but also to have a strength capable of exhibiting sufficient reliability. In particular, structural members such as the cylinder block, the housing of the drive motor, and the transmission case are required to have excellent mechanical strength and thermal strength (heat resistance).
However, in such a structural member for a vehicle, a structural member that has a predetermined strength and is lighter than a metal has not been known yet.
そこで、本発明の課題は、所定の強度を有するとともに、金属よりも軽量となるシリンダブロックを提供することにある。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a cylinder block that has a predetermined strength and is lighter than metal.
前記課題を解決する本発明の移動体用構造部材は、金属の基材と、熱硬化性樹脂を含み前記基材上に形成される樹脂層と、を備え、前記樹脂層は、前記基材側から順番に第1樹脂層と、第2樹脂層と、を有し、少なくとも前記第2樹脂層は、炭素繊維を含んでいることを特徴とする。 The structural member for a moving body of the present invention that solves the above problems includes a metal base and a resin layer that includes a thermosetting resin and is formed on the base. The resin layer includes the base It has the 1st resin layer and the 2nd resin layer in order from the side, At least the said 2nd resin layer is characterized by including the carbon fiber.
本発明によれば、所定の強度を有するとともに、金属よりも軽量となるシリンダブロックを提供することができる。 According to the present invention, it is possible to provide a cylinder block that has a predetermined strength and is lighter than metal.
次に、本発明の実施形態に係るシリンダブロック(移動体用構造部材)について説明する。本発明での移動体とは、走行する車両、航行する船舶、航空機などの移動可能な構造体を意味するが、本実施形態での移動体用構造部材は、自動車用エンジンのシリンダブロックを例にとって説明する。 Next, the cylinder block ( moving body structural member ) according to the embodiment of the present invention will be described. The moving body in the present invention means a movable structure such as a traveling vehicle, a navigating ship, and an aircraft. The moving body structural member in the present embodiment is an example of a cylinder block of an automobile engine. I will explain to you.
図1は、本実施形態に係るシリンダブロック(移動体用構造部材)14を備えるエンジン12の斜視図である。なお、以下の説明における上下の方向は、図1に示すエンジン12が車両のエンジンルームに配置された際の、シリンダ軸線方向でクランクシャフト側を下方向とし、シリンダヘッド側を上方向とした図1に示す上下の矢印の方向を基準とする。
FIG. 1 is a perspective view of an
本実施形態に係るシリンダブロック(移動体用構造部材)14は、後に詳しく説明するように、金属・樹脂・炭素繊維複合構造体で構成されていることを主な特徴点とする。以下では、エンジン12の全体構成を説明した後に、シリンダブロック14についてさらに詳しく説明する。
The cylinder block (moving body structural member) 14 according to the present embodiment is mainly composed of a metal / resin / carbon fiber composite structure as will be described in detail later. Below, after explaining the whole structure of the
<エンジンの全体構成>
図1に示すように、本実施形態でのエンジン(内燃機関)12は、気筒列方向に沿って3つの気筒が並ぶように配置された直列3気筒エンジンである。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、直列4気筒エンジン、Vバンクに沿って複数の気筒が配置されたV型多気筒エンジンや水平対向エンジン等にも適用される。また、単気筒や複数気筒等の気筒数も問わない。
<Overall engine configuration>
As shown in FIG. 1, the engine (internal combustion engine) 12 in the present embodiment is an in-line three-cylinder engine arranged so that three cylinders are arranged in the cylinder row direction. However, the present invention is not limited to this, and can be applied to, for example, an in-line four-cylinder engine, a V-type multi-cylinder engine in which a plurality of cylinders are arranged along a V bank, a horizontally opposed engine, and the like. Further, the number of cylinders such as a single cylinder or a plurality of cylinders is not limited.
エンジン12は、後に詳しく説明するシリンダブロック14と、このシリンダブロック14の上側に組み付けられる図示しないシリンダヘッドと、このシリンダヘッドの上側に装着される図示しないヘッドカバーとを備えている。なお、シリンダヘッドには、燃焼室、吸気ポート、排気ポートが設けられており、吸気ポート及び排気ポートに設けられる弁体は、カムシャフト及びロッカーアームを有する動弁機構により駆動される。ちなみに、シリンダブロック14と図示しないシリンダヘッドとの間は、図示しないガスケットによってシールされている。
The
エンジン12は、シリンダブロック14の下面に結合されるクランクケース11を備えている。
クランクケース11には、クランクシャフト13が回転自在に支持されている。クランクシャフト13は、クランクケース11内を気筒列方向に沿って延びている。このクランクシャフト13の各シリンダボア14aに対応する位置には、各シリンダボア14a内で摺動可能に配置される図示しないピストンをクランクシャフト13に連設する図示しないコネクティングロッド(コンロッド)が配置されている。
図1中、符号15は、前記の図示しないシリンダヘッドをシリンダブロック14に取り付けるボルトである。
The
A
In FIG. 1,
<シリンダブロック>
次に、移動体用構造部材としてのシリンダブロック14について説明する。
図1に示すように、シリンダブロック14は、気筒列方向に長い略直方体を呈している。シリンダブロック14には、前記のピストン(図示省略)が配置されるシリンダボア14aが形成されている。
<Cylinder block>
Next, the
As shown in FIG. 1, the
シリンダブロック14には、冷却水が流通するウォータジャケット18が設けられている。
ウォータジャケット18は、図1に示すように、上面視で気筒列方向に沿った3つのシリンダボア14aの略外周を囲繞するように連続し、かつ周回するように形成されている。
The
As shown in FIG. 1, the
図2は、図1のII−II縦断面を部分的に拡大して示す部分拡大縦断面図である。
図2に示すように、ウォータジャケット18の上端部は、開口して形成されるとともに、ウォータジャケット18の下端部は、シリンダブロック14の内部で閉塞するように形成されている。このようなウォータジャケット18は、開口側の上端部から閉塞側の下端部に掛けて徐々に幅が狭まるようにテーパが設けられている。
FIG. 2 is a partially enlarged longitudinal sectional view showing a partially enlarged II-II longitudinal section of FIG.
As shown in FIG. 2, the upper end portion of the
なお、図示しないが、シリンダブロック14には、冷却水をウォータジャケット18内へ供給する冷却水入口と、エンジン12を冷却した後の冷却水をウォータジャケット18外に排出する冷却水出口とが設けられている。
図2中、符号19は、シリンダボア14a内でピストン16との摺動面を形成する、薄肉の円筒体からなるシリンダライナである。本実施形態でのシリンダライナ19の材料としては、例えばアルミ合金、鋼材、セラミックなどを想定しているが、これらに限定されるものではない。また、符号17は、コネクティングロッドである。
Although not shown, the
In FIG. 2,
本実施形態における移動体用構造部材としてのシリンダブロック14は、前記したように金属・樹脂・炭素繊維複合構造体で構成されている。
具体的には、シリンダブロック14は、図2に示すように、金属の基材20と、この基材20上に配置される樹脂部材21とを有している。樹脂部材21は、後に詳しく説明するように第1樹脂部材22と、炭素繊維を含む第2樹脂部材23とを有している。
As described above, the
Specifically, as shown in FIG. 2, the
本実施形態での基材20は、図2に示すように、基材本体部20aと、フランジ部20bとを有している。
基材本体部20aは、シリンダライナ19が内接する円柱状空間を内側に有する略円筒部材24(図1参照)が気筒列方向に連結されて一体となって形成されている。また、図示しないがフランジ部20b(図2参照)は、前記の各略円筒部材24(図1参照)の下端部を互いに連結している。ちなみに、本実施形態でのフランジ部20bは、それぞれの略円筒部材24から延出するフランジ部20bが一体となって矩形の板体を形成している。そして、図2に示すように、フランジ部20bの外側端面と、後記する第1樹脂部材22の外壁面とは、シリンダブロック14の上下方向に面一となるように形成されている。
The
The
本実施形態での基材20を形成する金属としては、アルミニウム合金を想定しているが、これに限定されるものではなく、従来のシリンダブロックに使用されるアルミニウム合金以外の金属を使用することもできる。
なお、本実施形態での基材20には、後記の第1樹脂部材22が接合する部分に表面粗化処理が施されている。この表面粗化処理については、後に詳しく説明する。
Although the aluminum alloy is assumed as the metal forming the
In addition, the
樹脂部材21は、図1に示すように、基材20の外側に配置されてシリンダブロック14の外形である略直方体を呈している。
樹脂部材21は、前記のように第1樹脂部材22と、第2樹脂部材23とを有している。これらの第1樹脂部材22と第2樹脂部材23とは互いに接合されて一体となっている。
樹脂部材21は、特許請求の範囲にいう「樹脂層」を構成し、第1樹脂部材22は、特許請求の範囲にいう「第1樹脂層」を構成し、第2樹脂部材23は、特許請求の範囲にいう「第2樹脂層」を構成している。
As shown in FIG. 1, the
The
The
第1樹脂部材22の外形は、図示しないが、図1に示す第2樹脂部材23の内側で略直方体を呈している。
また、第1樹脂部材22は、図2に示すように、ウォータジャケット18を形成するように基材本体部20aと離間する離間部22aと、この離間部22aの下方で基材本体部20aと接合される接合部22bとを有している。
また、第1樹脂部材22は、基材20のフランジ部20bの上面とも接合されている。
Although the external shape of the
Further, as shown in FIG. 2, the
The
このような第1樹脂部材22は、熱硬化性樹脂で形成されている。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、機械的強度、耐熱性、取扱容易性、製造コストなどを考慮すると、中でもフェノール樹脂が望ましい。
本実施形態での第1樹脂部材22は、熱硬化性樹脂のみで形成されるものを想定しているが、第1樹脂部材22には、後記する充填剤を含めることもできる。
Such
Examples of the thermosetting resin include, but are not limited to, phenol resin, epoxy resin, polyimide resin, melamine resin, unsaturated polyester resin, allyl resin, furan resin and the like. In view of mechanical strength, heat resistance, ease of handling, manufacturing cost, etc., phenol resin is particularly desirable.
Although the
第2樹脂部材23は、図1に示すように、シリンダブロック14の四方の側面部を形成している。具体的には、第2樹脂部材23は、図2に示すように、基材本体部20aを取り巻くように配置される第1樹脂部材22の外壁面と、この外壁面と面一となるように形成されるフランジ部20bの外側端面とを覆うように配置されている。 つまり、本実施形態に係るシリンダブロック14は、基材20を構成する基材本体部20a上に、第1樹脂部材22(第1樹脂層)と、第2樹脂部材23(第2樹脂層)とがこの順番で配置されている。
As shown in FIG. 1, the
第2樹脂部材23は、熱硬化性樹脂と炭素繊維とを含んで構成されている。
熱硬化性樹脂としては、前記の第1樹脂部材22を構成する熱硬化性樹脂と同様のものが挙げられる。
炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系、レーヨン系、ピッチ系の炭素繊維が挙げられる。中でも、強度と弾性率のバランスに優れたPAN系炭素繊維が望ましい。
The
As a thermosetting resin, the same thing as the thermosetting resin which comprises the said
Examples of the carbon fiber include polyacrylonitrile (PAN) -based, rayon-based, and pitch-based carbon fibers. Among these, PAN-based carbon fibers having an excellent balance between strength and elastic modulus are desirable.
また、第2樹脂部材23は、熱硬化性樹脂中で炭素繊維が所定方向に配向したものが望ましい。このような第2樹脂部材23としては、例えば、0°、45°、90°、135°といった所定方向に配向した炭素繊維を積層したプリプレグを使用して構成することもできるし、炭素繊維クロス(織布)を含むプリプレグを使用して構成することもできる。また、第2樹脂部材23は、UD材を積層して構成することもできる。
In addition, the
炭素繊維の含有率は、第1樹脂部材22に含まれる熱硬化性樹脂の体積V1、及び第2樹脂部材23とに含まれる熱硬化性樹脂の体積V2の合計量(V1+V2)に対して、第2樹脂部材23に含まれる炭素繊維の体積V3の体積比[100V3/(V1+V2)]で25%以上が望ましい。
The carbon fiber content is based on the total amount (V1 + V2) of the volume V2 of the thermosetting resin contained in the
次に、本実施形態に係るシリンダブロック14(移動体用構造部材)の製造方法について説明する。
本実施形態に係るシリンダブロック14の製造方法は、予め熱硬化性樹脂を含浸させた炭素繊維を加熱して半硬化させて第2樹脂部材23の形状を有するプリフォームを形成する第1工程と、シリンダブロック14の外形を模ったキャビティを有する金型内の所定の位置に、前記のプリフォームと、基材20(図2参照)と、ボルト15(図1参照)と、ウォータジャケット18(図2参照)の形状を模った中子と、を配置する第2工程と、金型内に熱硬化性樹脂を注型して型締めし、半硬化のプリフォームと注型した熱硬化性樹脂とを完全硬化させる第3工程と、を有して構成することができる。そして、型開きを行った後に、中子を取り出してシリンダブロック14が得られる。
Next, a manufacturing method of the cylinder block 14 (moving body structural member) according to the present embodiment will be described.
The manufacturing method of the
この製造方法では、注型した熱硬化性樹脂が硬化することによって第1樹脂部材22が形成され、硬化したプリフォームによって第2樹脂部材23が形成される。また、型開きを行って中子が取り出された跡に、ウォータジャケット18が形成される。
In this manufacturing method, the
第1工程で使用するプリフォームは、熱硬化性樹脂が炭素繊維に含浸している市販のプリプレグを半硬化させて形成することもできる。このような半硬化のプリフォームは、形状保持性が良好となる利点がある。また、第3工程で、半硬化のプリフォームと注型した熱硬化性樹脂とを金型内で完全硬化させることによって、第1樹脂部材22と、第2樹脂部材23との接合性が良好となる。
The preform used in the first step can also be formed by semi-curing a commercially available prepreg in which a carbon fiber is impregnated with a thermosetting resin. Such a semi-cured preform has the advantage of good shape retention. Further, in the third step, the semi-cured preform and the cast thermosetting resin are completely cured in the mold, so that the
また、第2工程では、完全硬化したプリフォームを金型内に配置することもできる。この場合、第3工程で型内に注型された熱硬化性樹脂は、完全硬化したプリフォームの表面に形成される微細な隙間に入り込んで硬化することになる。これにより隙間に入り込んで硬化した熱硬化性樹脂は、第1樹脂部材22と第2樹脂部材23との間でアンカー効果を発揮して第1樹脂部材22と第2樹脂部材23との接合強度を向上させる。
In the second step, a completely cured preform can be placed in the mold. In this case, the thermosetting resin cast in the mold in the third step enters a fine gap formed on the surface of the completely cured preform and is cured. Thus, the thermosetting resin that has entered the gap and hardened exhibits an anchor effect between the
また、金型内に配置される基材20は、注型された熱硬化性樹脂と接触する表面に、言い換えれば、図2に示す第1樹脂部材22の接合部22b(図2参照)と接触する表面に、表面粗化処理が施されている。
この表面粗化処理方法としては、公知の物理的又は化学的に基材20の表面をエッチングする方法が挙げられる。物理的エッチング方法としては、レーザ処理、ブラスト処理、工具等による切削処理などが挙げられる。また、化学的エッチング方法を使用するものとしては、例えばアマルファ(メック株式会社登録商標)処理が挙げられる。
このような基材20の表面粗化処理によって、第1樹脂部材22と基材20との接合強度が向上する。
Moreover, the
Examples of the surface roughening treatment method include a known physical or chemical method for etching the surface of the
By such surface roughening treatment of the
また、本実施形態での製造方法は、トランスファー成形法を使用するものを想定しているが、インジェクション成形を使用するものであってもよい。
また、金型内に注型する熱硬化性樹脂は、プリフォームに使用される熱硬化性樹脂と同系統の熱硬化性樹脂が望ましい。つまり、プリフォームの熱可塑性樹脂がフェノール樹脂であれば、金型内に注型する熱硬化性樹脂についてもフェノール樹脂であることが望ましい。この場合、プリフォームを形成するプリプレグには、流動性又は半流動性の熱硬化性樹脂が使用され、金型内に注型する熱硬化性樹脂としては、常温で固形であり、所定の温度に加熱した際に流動化し、さらに加熱することによって硬化するものが望ましい。
Moreover, although the manufacturing method in this embodiment assumes that the transfer molding method is used, injection molding may be used.
Further, the thermosetting resin to be cast in the mold is preferably a thermosetting resin of the same system as the thermosetting resin used for the preform. That is, if the thermoplastic resin of the preform is a phenol resin, it is desirable that the thermosetting resin cast into the mold is also a phenol resin. In this case, a fluid or semi-fluid thermosetting resin is used for the prepreg forming the preform, and the thermosetting resin to be cast in the mold is solid at room temperature and has a predetermined temperature. It is desirable that the material be fluidized when heated to be cured and further cured by heating.
また、この製造方法では、第2工程で中子を使用してウォータジャケット18を形成しているが、中子を用いずに、予めウォータジャケット18の形状を模った雄型をキャビティ内に有する金型を使用することもできる。
Further, in this manufacturing method, the
次に、本実施形態に係るシリンダブロック14(移動体用構造部材)の奏する作用効果について説明する。
このシリンダブロック14によれば、従来のシリンダブロック(例えば、特許文献1参照)の一部を樹脂に代えて構成することができるので、シリンダブロック14の軽量化を図ることができる。
Next, the effect which the cylinder block 14 (structural member for moving bodies) which concerns on this embodiment show | plays is demonstrated.
According to this
また、このシリンダブロック14によれば、前記の金属・樹脂・炭素繊維複合構造体で構成されているので、車両などの移動体に要求される十分な強度を発揮することができる。特に、樹脂部材21(図2参照)に25%以上の炭素繊維を含むものは、金属(アルミニウム)と略同等以上の強度を発揮することができる。
Moreover, according to this
また、このシリンダブロック14は、シリンダボア14aを有する基材20を囲むように断熱性に富む樹脂部材21が配置されているので、エンジン12の熱効率が向上する。
Further, in the
また、このようなシリンダブロック14は、シリンダライナ19及びその周辺部材を除いて、樹脂成型品で構成することができるので、シリンダライナ19及びその周辺部材をインサートした従来の簡単な樹脂成形法で形成することができる。そのため製造コストを著しく低減することができる。
特に、基材20と第1樹脂部材22との間にウォータジャケット18を形成することができるので、ウォータジャケット18の設計自由度が一段と高まる。
Further, since such a
In particular, since the
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。なお、以下の他の実施形態において、前記実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。 As mentioned above, although embodiment of this invention was described, this invention is not limited to the said embodiment, It can implement with a various form. In the following other embodiments, the same components as those in the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
前記実施形態では、基材20と第1樹脂部材22との間にウォータジャケット18を形成したが、基材20内にウォータジャケット18を形成することもできる。
この場合、図示しないが、基材本体部20aの外側表面と、第1樹脂部材22とは、上下方向の全体に亘って接合されることとなる。したがって、基材本体部20aの外側表面には、全体的に表面粗化処理が施されることとなる。
In the embodiment, the
In this case, although not shown, the outer surface of the
また、前記実施形態では、第1樹脂部材22は熱硬化性樹脂のみで形成されているが、本発明では、第1樹脂部材22に充填剤を含めることができる。この充填剤としては、例えば、短炭素繊維、その他無機充填剤が挙げられる。充填剤は、第1樹脂部材22の耐熱性を向上させることができる。
Moreover, in the said embodiment, although the
また、前記実施形態では、シリンダブロック14を例にとって移動体用構造部材について説明したが、本発明は他の車両用構造部材についても適用することができる。
図3は、参考例としての移動体用構造部材を備えるモータユニット30を示す斜視図である。
In the above embodiments, taking the
FIG. 3 is a perspective view showing a
図3に示すように、モータユニット30は、電気自動車(EV)用のものであり、同軸型の駆動モータ31と、ギアボックス32とを備えている。図3中、符号33は、モータユニット30を車体側に取り付けるフレームである。
駆動モータ31は、モータハウジング34内に、図示しないステータと、ロータと、ドライブシャフトを内装するロータシャフトとを備えている。
ギアボックス32内には、図示しないディファレンシャルギヤと、ファイナルギアと、カウンターギアとを備えている。
As shown in FIG. 3, the
The
The
図4は、図3のモータユニット30を構成するモータハウジング34の断面図である。
図4に示すように、移動体用構造部材としてのモータハウジング34は、アルミニウム合金からなる基材20と、この基材20の表面に第1樹脂部材22が積層され、この第1樹脂部材22の表面に第2樹脂部材23が積層されている。
これら基材20、第1樹脂部材22、及び第2樹脂部材23は、前記実施形態のシリンダブロック14(図2参照)における基材20(図2参照)、第1樹脂部材22(図2参照)、及び第2樹脂部材23(図2参照)と同様のものを使用することができる。
このようなモータハウジング34によれば、十分な強度を発揮することができるとともに、モータハウジング34の軽量化を図ることができる。
4 is a cross-sectional view of the
As shown in FIG. 4, the
The
According to such a
また、移動体用構造部材は、前記のシリンダブロック14やモータハウジング34に限定されずに、車両のサスペンションなどの足回りの部材、車体フレームなどにも使用することもできる。
また、前記実施形態では、第2樹脂部材23が最外層を構成するもの(移動体用構造部材)を想定しているが、本発明は第2樹脂部材23上にさらに他の層を形成する第3部材を有する構成とすることもできる。この第3部材としては、例えば金属部材、前記樹脂部材21とは異なる他の材料からなる樹脂部材(例えば、熱可塑性樹脂からなる樹脂部材)などが挙げられる。
また、移動体用構造部材は、前記の車両用のものに限定されずに、船舶や航空機などに使用される構造部材にも適用することができる。
Also, moving body structural member is not limited to the
Further, in the exemplary form state, the
Also, moving body structural member is not limited to the one for the vehicle, it can be applied to structural members such as those used in vessels and aircraft.
以下では、本発明の移動体用構造部材における樹脂部材21(図2参照)について行った強度試験について説明する。ここでの樹脂部材21は、フェノール樹脂をマトリックスとし、一方向に配向する炭素繊維を含む、一層からなるものを想定している。そして、フェノール樹脂に対する炭素繊維の体積含有率が0〜100%のものについてシミュレーション試験を行って、それらの弾性率[GPa]及び引張強度[MPa]を求めた。
Below, the strength test done about the resin member 21 (refer FIG. 2) in the structural member for moving bodies of this invention is demonstrated. Here, the
図5は、シリンダブロック14に使用される樹脂部材21における炭素繊維の体積含有率[%]と、弾性率[GPa]との関係を表すグラフである。
図6は、シリンダブロック14に使用される樹脂部材21における炭素繊維の体積含有率[%]と、引張強度[MPa]との関係を表すグラフである。
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the volume content [%] of carbon fiber in the
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the volume content [%] of carbon fiber in the
なお、図5及び図6には、炭素繊維をガラス繊維に置き換えたものを参考例とし、この参考例における炭素繊維の体積含有率[%]に対する弾性率[GPa]及び引張強度[MPa]の変化を一点鎖線にて併記している。
図5中、「AL 70GPa」で示す破線は、アルミニウム合金(ADC12)の弾性率である70GPaを示す基準線である。また、図6中、「AL 245MPa」で示す破線は、アルミニウム合金(ADC12)の引張強度である245MPaを示す基準線である。
In FIGS. 5 and 6, carbon fiber is replaced with glass fiber as a reference example, and the elastic modulus [GPa] and tensile strength [MPa] with respect to the volume content [%] of the carbon fiber in this reference example. Changes are also shown with a one-dot chain line.
In FIG. 5, a broken line indicated by “
図5に示すように、炭素繊維の体積含有率が25%以上の樹脂部材21における弾性率は、アルミニウム合金(ADC12)の弾性率以上となっている。
また、図6に示すように、炭素繊維の体積含有率が25%以上の樹脂部材21における引張強度は、アルミニウム合金(ADC12)の引張強度を超えている。
ちなみに、ガラス繊維を含む参考例では、弾性率と引張強度との両方で炭素繊維を含む実施例のものを下回っている。
As shown in FIG. 5, the elastic modulus in the
Moreover, as shown in FIG. 6, the tensile strength in the
Incidentally, in the reference example including glass fiber, both the elastic modulus and the tensile strength are lower than those of the example including carbon fiber.
以上のことから、炭素繊維の体積含有率が25%以上の樹脂部材21を有する移動体用構造部材は、アルミニウム合金(ADC12)の弾性率以上の弾性率を示し、アルミニウム合金(ADC12)の引張強度を超える引張強度を示すことが検証された。
また、前記のように、シリンダブロック14及びモータハウジング34は、一方向に配向する炭素繊維を有するプリプレグを複数層有するものや、炭素繊維クロス(織布)を含むプリプレグを使用した樹脂部材21を想定している。したがって、これらはより確実にアルミニウム合金(ADC12)よりも高い強度を示すこととなる。
From the above, the structural member for a moving body having the
In addition, as described above, the
11 クランクケース
12 エンジン
13 クランクシャフト
14 シリンダブロック
14a シリンダボア
15 ボルト
16 ピストン
18 ウォータジャケット
19 シリンダライナ
20 基材
20a 基材本体部
20b フランジ部
21 樹脂部材
22 第1樹脂部材
22a 離間部
22b 接合部
23 第2樹脂部材
24 略円筒部材
30 モータユニット
31 駆動モータ
32 ギアボックス
34 モータハウジング
DESCRIPTION OF
Claims (2)
熱硬化性樹脂を含み前記基材上に形成される樹脂層と、を備え、
前記樹脂層は、前記基材側から順番に第1樹脂層と、第2樹脂層と、を有し、
前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層のうち、前記第2樹脂層のみに炭素繊維が含まれており、
ウォータージャケットが前記基材と前記第1樹脂層との間に介在していることを特徴とするシリンダブロック。 A metal substrate;
A resin layer containing a thermosetting resin and formed on the substrate,
The resin layer has a first resin layer and a second resin layer in order from the base material side,
Of the first resin layer and the second resin layer, only the second resin layer contains carbon fiber,
A cylinder block, wherein a water jacket is interposed between the base material and the first resin layer .
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