<遊技機の構成>
図1−1、1−2を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1−1は、本実施形態の遊技機100の正面図であり、図1−2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのガラス枠開放スイッチ483aが、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための内枠開放スイッチ483bがそれぞれ設けられている(図4−1参照)。
図1−2に示すように、内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や部品及び後述する様々な基板等が設けられると共に、遊技球が流下する遊技領域114が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。遊技盤102には、下方(発射装置434、図4−1参照)から発射された遊技球が遊技盤102の面に沿って上昇して遊技領域114の上部位置へ向かう通路を形成する図示しないレール部材と、上昇した遊技球を遊技領域114の右側に案内する図示しない案内部材とが備えられている。
また、遊技盤102の上部には、遊技の進行状況に応じて発光することによって演出を行うための盤ランプ110が設けられている。更に、遊技盤102の略中央の遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示するメイン表示装置108が配設されている。メイン表示装置108は、遊技者による遊技の進行に応じて、種々の画像表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置を用いている。メイン表示装置108において表示される内容としては、例えば、以下の(ア)〜(エ)などである。
(ア)特別図柄抽選(大当り抽選)の演出画像及びその過程、結果を遊技者に報知するための演出図柄(特別図柄)の変動表示。
(イ)予告演出等を表示するために登場するキャラクタやアイテム。
(ウ)特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像。
(エ)遊技の内容に関する説明や演出図柄中に現れる様々な画像やキャラクタに関連する説明。
(オ)普通図柄抽選(当り抽選)の演出画像及びその過程、結果を遊技者に報知するための演出図柄(普通図柄)の変動表示。
ここで、上記(エ)に示す「遊技の内容に関する説明や演出図柄中に現れる様々な画像やキャラクタに関連する説明」とは、例えば、大当り結果が報知される場合には、「大当り」、「時短」などの遊技に関する用語の意味の説明であったり、演出図柄に登場するキャラクタのプロフィールやそのキャラクタを特徴付ける特殊な用語(例えば、歌手グループのメンバーのうち遊技者が好むメンバーを意味する「押しメン」という用語)の説明などであったりし、これらを表示することにより、遊技者の趣向性を満足させるようになっている。
また、メイン表示装置108の略中央上部には、図1に示すように、サブ表示装置107が設けられており、このサブ表示装置107は、メイン表示装置108にて表示される画像に関連して、該メイン表示装置108の表示画像の補助的な画像を演出表示したりする。なお、サブ表示装置107は、図示した位置に限らず、メイン表示装置108の近傍であれば、どこに配置してもよいし、例えばメイン表示装置108の画面の前面に移動可能に構成してもよい。また、本実施形態においては、メイン表示装置108及びサブ表示装置107を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクターや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、メイン表示装置108の左下方には、第1識別表示器106a及び第2識別表示器106bからなる識別表示器106が設けられている。識別表示器106は、LEDで構成され、図1−1に示すように、上下に並列して星形に設けられ、識別図柄を表示するようになっている。上方の第1識別表示器106aは、後述の第1、第2特別図柄表示器104a、104bにおける特別図柄の変動表示に同期して、下方の第2識別表示器106bは、後述の普通図柄表示器104eにおける普通図柄の変動表示に同期して、それぞれ識別図柄を所定色で変動表示(点滅)するようになっている。
すなわち、第1識別表示器106aが表示する識別図柄は、第四図柄とも称され、メイン表示装置108にて表示される演出図柄(例えば、3つの第一図柄、第二図柄、第三図柄)が、第1、第2特別図柄表示器104a、104bにおける特別図柄の変動表示に同期して変動表示できない場合(例えばリーチ演出等)においても、遊技者に対して特別図柄(演出図柄)が変動中や停止中であることを報知できるようになっている。
また、第2識別表示器106bが表示する識別図柄も、同様に第四図柄とも称され、メイン表示装置108にて表示される演出図柄が、普通図柄表示器104eにおける普通図柄の変動表示に同期して変動表示できない場合(例えばリーチ演出等)においても、遊技者に対して普通図柄(演出図柄)が変動中や停止中であることを報知できるようになっている。
従って、遊技者は、第1識別表示器106aの識別図柄を確認することにより特別図柄が変動中や停止中であることを常に認識することができ、第2識別表示器106bの識別図柄を確認することにより普通図柄が変動中や停止中であることを常に認識することができる。また、識別表示器106の近傍には、特別図柄抽選及び普通図柄抽選の保留回数を表示するためのLEDで構成される保留表示器を更に設けるようにしてもよい。
なお、後述するが、第1、第2特別図柄表示器104a、104b及び普通図柄表示器104eは、遊技領域114外に設けられ、主制御手段としてのメイン基板側で制御される表示器であり、一方、第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは、遊技領域114内に設けられ、副制御手段としてのサブ基板側で制御される表示器である(図4−1参照)。
また、遊技盤102の背面には、各種の演出に用いられる可動役物としての上ギミック109a、下ギミック109b、左ギミック109c、右ギミック109dからなる盤面ギミック109が設けられている。盤面ギミック109は、盤面ギミック駆動部491(図4−1参照)により、遊技盤102に対して可動可能に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じ所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。盤面ギミック109は、初期的には遊技盤102の背面に配置され、メイン表示装置108の画面の前面に所定の動作(ギミック同士の合体等)で移動可能に構成されている。
更に、遊技盤102の背面には、磁石を用いて狙った入賞装置に遊技球を入賞させるような磁石による不正を検知するための磁気センサ426(図4−1参照)と、電波を発生させて狙った入賞装置の入賞球を検出する検出スイッチを誤作動させるような電波による不正を検知するための電波センサ427(図4−1参照)と、後述の第2大入賞装置146の確変確定領域204へ遊技球を入賞させるために遊技機100を揺すって衝撃を与えるような衝撃による不正を検知するための衝撃センサ428とが、所定数設けられている。なお、磁気センサ426は、遊技機100に設けられる電動ソレノイドやモータ等、磁気を発生する装置が駆動しても誤作動しない位置に取り付けられるようになっている。
遊技盤102における遊技領域114には、遊技球の落下方向を変化させる、図示しない遊技くぎや風車等が配設されていると共に、第1始動装置116、第2始動装置118、普通図柄作動ゲート112、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び普通入賞装置122が配置されている。さらに、遊技領域114には、遊技領域114に打ち出された遊技球のうち何れの入賞装置にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域114の外に排出する排出口124が設けられている。
第1始動装置116及び第2始動装置118は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。ここで、「特別図柄抽選」とは、第1、第2始動装置116、118に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当り」に対応する値と比較することにより、大当りか否かを判定する処理をいう。この大当りの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、後述の第1、第2特別図柄表示器104a、104bにおいて特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。また、メイン表示装置108では、第1、第2特別図柄表示器104a、104bの特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームにより、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
つまり、第1始動装置116は、予め定められた特別電動役物(第1大入賞装置120、第2大入賞装置146)あるいは予め定められた特別図柄表示器(第1特別図柄表示器104a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞装置であり、また、第2始動装置118は、上記特別電動役物あるいは予め定められた特別図柄表示器(第2特別図柄表示器104b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞装置である。
普通図柄作動ゲート112は、遊技球が通過すると普通図柄抽選(当り抽選)が始動する。ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄作動ゲート112に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄作動ゲート112を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄表示器104eにおいて普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯又は消灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
また、メイン表示装置108では、普通図柄作動ゲート112の普通図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームにより、より効果的に当りの抽選結果が遊技者に報知される。なお、この普通図柄に係る図柄合わせゲームは、簡易的な演出図柄(例えば、当りを示す「○」、はずれを示す「×」)で表示され、特別図柄に係る図柄合わせゲームに比して、メイン表示装置108の画面の隅等に小さく表示されるようになっている。
つまり、普通図柄作動ゲート112は、予め定められた普通電動役物(後述する電動チューリップ126)あるいは予め定められた後述する普通図柄表示器104eを作動させることとなる、遊技球の通過に係る通過装置である。
第2始動装置118は、第1始動装置116の右側に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ126を備えている。電動チューリップ126は、例えばチューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部412(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。
電動チューリップ126は、一対の羽根部が閉じていると(図1−1参照)、第2始動装置118の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動装置118へ入らない閉状態となる。一方、一対の羽根部が左右に開くと(図示せず)、第2始動装置118の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動装置118へ入り易い開状態となる。
さらに、電動チューリップ126は、普通図柄作動ゲート112を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.15秒間又は1.80秒間)開き、規定回数(例えば、1回又は3回)だけ開閉する(ただし、規定入賞数(例えばmax6個)になった場合に駆動停止)。
なお、第2始動装置118は、電動チューリップ126が開状態であっても、遊技者がいわゆる左打ちをしているときには、遊技球が入り難くなっているが、右打ちをしているときには、入り易くなっている。逆に、第1始動装置116は、遊技者が左打ちをしているときには、遊技球が入りやすく、右打ちをしているときには、入り難くなっている。
普通入賞装置122は、第1始動装置116の左側に設けられ、遊技球が入賞しても抽選が始動されない、遊技球の入賞に係る入賞装置である。なお、普通入賞装置122には、入賞した遊技球を検出するための普通入賞装置スイッチ422が設けられている(図4−1参照)。
第1大入賞装置120は、第2始動装置118の下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第1大入賞装置120は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態(図1−1参照)となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤102面から開閉扉が突出傾斜して開状態(図示せず)となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大当り遊技において、所定条件(例えば、29.5秒経過又はmax9個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、7回)だけ繰り返す。
第2大入賞装置146は、遊技領域114の右側領域の第2始動装置118の上方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第2大入賞装置146は、通常はハネ形状の開閉部材(以下、右ハネともいう、図2参照)200が実線で示すように閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて右ハネ200が点線で示すように開放して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。
例えば、第2大入賞装置146は、大当り遊技において、所定条件(例えば、29.5秒経過若しくは0.1秒経過の条件又はmax9個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば、1回)行う。
図2は、第2大入賞装置146の拡大図である。図2に示すように、第2大入賞装置146の内部には、第2大入賞装置146に入った遊技球が流下する空間があり、この空間には左側の流下経路と右側の流下経路とが設けられる。この右側の流下経路には、確変確定領域(図2の「V」を記載した領域、以下、V領域ともいう)204が設けられ、左側の流下経路と右側の流下経路との分岐部分には確変確定領域開閉部材(以下、Vハネともいう)202が設けられる。
Vハネ202は、通常は実線で示すように右側の流下経路(V領域204)を閉塞する閉状態であり遊技球が左側の流下経路のみを流下する状態となっている。そして、第2大入賞装置146が開放してから所定時間経過後(例えば3秒後)に点線で示すように右側の流下経路を開放して左側の流下経路を閉塞し、V領域204を開とする状態となり、その後所定時間経過後(例えば6秒後)に前述した閉状態に戻る。
つまり、Vハネ202が閉状態のときには、第2大入賞装置146に入った遊技球は左側の流下経路を流下してV領域204を通過せず、Vハネ202が開状態のときには、第2大入賞装置146に入った遊技球は右側の流下経路を流下してV領域204を通過することとなる。そして、第2大入賞装置146に入った遊技球は、左側の流下経路又は右側の流下経路を流下した後に、第2領域206に入ることによって検出され、その後第2大入賞装置146から排出される。
なお、後述するが、第2大入賞装置146には、右ハネ200の近傍に設けられ、第2大入賞装置146に入球した遊技球を検出するための第2大入賞装置スイッチ416、排出領域206に設けられ、第2大入賞装置146から排出された(第2大入賞装置146に入賞した)遊技球を検出するための第2大入賞装置排出スイッチ418、V領域204に設けられ、V領域204を通過した遊技球を検出するための確変確定領域(V領域)スイッチ419、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態(Vハネ202の開状態)を検出するための確変確定領域(V領域)フォトセンサ420が設けられている(図4−1参照)。
次に、賞球の払い出しについて説明する。第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び普通入賞装置122に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当り規定個数の賞球が払い出される。
例えば、第1始動装置116及び第2始動装置118に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、第1大入賞装置120又は第2大入賞装置146に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞装置122に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、普通図柄作動ゲート112を遊技球が通過したことを検出しても、賞球の払い出しはない。
図3に基づき、次に、遊技機100に設けられる表示器104について説明する。図3は、表示器104の拡大図である。遊技盤102の右下には、前述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数等に関する表示を行う表示器104が配設されている。図3に示すように、表示器104は、第1特別図柄表示器104a、第2特別図柄表示器104b、第1特別図柄保留表示器104c、第2特別図柄保留表示器104d、普通図柄表示器104e及び普通図柄保留表示器104fを備え、遊技領域114の外側に配置されている。
第1特別図柄表示器104aは、第1始動装置116に遊技球が入賞することに対応して表示図柄を表示するものであり、7セグ表示装置で構成され、第1始動装置116に遊技球が入賞した場合、特別図柄(第1特別図柄)を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を確定表示する。
第2特別図柄表示器104bは、第2始動装置118に遊技球が入賞することに対応して表示図柄を表示するものであり、第1特別図柄表示器104aと同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動装置118に遊技球が入賞した場合、特別図柄(第2特別図柄)を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を確定表示する。
普通図柄表示器104eは、普通図柄作動ゲート112を遊技球が通過することに応じて表示図柄を表示するものであり、2個のLEDランプで構成され、遊技球が普通図柄作動ゲート112を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を確定表示する。
第1特別図柄保留表示器104cは、第1始動装置116に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数(第1特別図柄表示器104aによる第1特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を表示する。
第2特別図柄保留表示器104dは、第2始動装置118に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数(第2特別図柄表示器104bによる第2特別図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を表示する。
普通図柄保留表示器104fは、普通図柄抽選を保留している回数(普通図柄表示器104eによる普通図柄を変動表示した後に停止表示する処理を保留している回数といってもよい)を表示する。
第1特別図柄保留表示器104c、第2特別図柄保留表示器104d及び普通図柄保留表示器104fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
次に、ガラス枠150に設けられている装置について説明する。遊技機100の前面となるガラス枠150には、上皿128、下皿129、ハンドル130、スピーカ138、枠上ランプ140、枠装飾ランプ141、演出ボタン142及び演出キー144(以下、演出ボタン142及び演出キー144を入力装置145ともいう)等が設けられている(図1参照)。
遊技者がハンドル130のダイアル132を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、後述の発射装置434(図4−1参照)が駆動して遊技球を発射する。図中、134は停止ボタンであり、遊技者が停止ボタン134を押圧操作すると、ダイアル132の回転操作中であっても発射装置434の駆動を停止させて、遊技球の発射を停止することができる。なお、ハンドル130には、大当り確定予告演出等を実行するための演出用ハンドル装置492(枠ギミックとしてエアバイブを実行するためのバイブレーターモータ493及びエアー送出ファン494、P−FLASHを実行するためのフラッシュLED495)が設けられている(図4−1参照)。
スピーカ138、枠上ランプ140及び枠装飾ランプ141は、それぞれ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出等を行ったりする。スピーカ138は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠上ランプ140及び枠装飾ランプ141は、LEDで構成され、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出等を行う。
ここで、枠装飾ランプ141は、遊技領域114を取り囲むようにガラス枠150に設けられており、その上部両側には一対のリトラクタブル137が設けられている。このリトラクタブル137は、所定の遊技状態になったときに、図1、1−2の矢印A、Bに示すように、枠ギミックとして、後述するリトラクタブルモータ481により前方側に突出するように所定角度回転して開閉するようになっている。更に、リトラクタブル137の内部にはLEDで構成されるパトランプ139が内蔵されており、このパトランプ139は、リトラクタブル137が開いたときに、枠ギミックとして、後述するパトランプモータ482により所定時間点灯しながら回転するようになっている。
上皿128は、遊技球を遊技領域114に発射させるために、発射装置434に送る遊技球を貯留する球貯留皿であって、この上皿128には、押圧操作により演出態様を変更させるための入力装置145としての演出ボタン142及び演出キー144と、押圧操作により上皿128に貯留する遊技球を下皿129に流下させる玉抜ボタン135が設けられている。
演出ボタン142及び演出キー144は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン142は、遊技機100の前方に突出した上皿128の上面前部に設けられる。演出キー144は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン142に隣接して皿128の上面前部に設けられる。
演出ボタン142及び演出キー144は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン142を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、4つの方向キーを操作することにより、メイン表示装置108に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
ここで、演出ボタン142は、「チャンスボタン」とも称し、所定の遊技状態になったときに、図1の矢印Cに示すように、枠ギミックとして、チャンスボタンモータ474により上方に突出するように上昇したり、内蔵する4つのLEDで構成されるチャンスボタンランプ475により所定の色で点灯するようになっている。更に、チャンスボタン142には、その周囲を囲むようにフルカラーLEDで枠装飾ランプ141の一部を構成する周囲ランプ143が設けられており、この周囲ランプ143も、所定の遊技状態になったときに、チャンスボタンランプ475と同様に所定の色で点灯するようになっている(図4−1参照)。
下皿129は、上皿128の下方に配置され、上皿128に貯留しきれない遊技球を貯留するための球貯留皿であって、押圧操作により下皿129に貯留する遊技球を機外に排出する玉抜ボタン136が設けられている。この玉抜ボタン136を操作することにより、遊技者は、大当りなどで下皿129が満タンになって貯留しきれなくなった遊技球を、下皿129から落下させて図示しない玉箱等に排出することが可能となる。なお、玉抜ボタン136は、スライド式のレバー等であってもよい。また、後述するが、下皿129の所定箇所(上皿128と下皿129を連通する玉通路等)には、下皿129が遊技球で満タンになったことを検出するための後述する皿満タンスイッチ423が設けられている(図4−1参照)。
また、ガラス枠150の背面側には、入賞に対して所定数の遊技球を払い出す払出装置(図示省略)が設けられている。この払出装置には、遊技球を払い出すための払出駆動部(払出モータ)444や、払い出す遊技球が無くなった(不足している)ことを検出する球無スイッチ445及び払出装置から払い出された遊技球を計数する払出球計数スイッチ446がカウンターケース内に一体的に設けられている(図4−1参照)。
更に、ガラス枠150の背面側の下部には、各入賞装置、つまり第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び普通入賞装置122に入賞した遊技球(セーフ球)を計数するための枠カウントスイッチ429が設けられている(図4−1参照)。すなわち、各入賞装置に入賞した遊技球は、全て枠カウントスイッチ429を通過するようになっており、この枠カウントスイッチ429は、例えば電波による不正等で入賞装置の入賞を検出する入賞スイッチが誤作動したような場合、入賞スイッチが検出した遊技球の通過数と枠カウントスイッチ429が検出した遊技球の通過数とを比較することにより、当該異常を検出するためのものである。
また更に、ガラス枠150の背面側には、払出装置の他、各種の装置や基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤102の後面には、いずれも図示しないメイン基板及びサブ基板等が配設されている。具体的には、後述する図4−1に示すように、メイン基板には、内部抽選及び当選の判定等、主に遊技の基本動作を制御する主制御手段としてのメイン制御部400が構成されたメイン基板が配設されている。
サブ基板には、遊技球を遊技領域114の上部へ発射する発射装置434を制御する発射制御部430が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部440が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部450が構成された演出制御基板、画像及び音による演出を制御する画像音響制御部460が構成された画像制御基板及び各種のランプ(枠上ランプ140、枠装飾ランプ141、盤ランプ110)や、枠ギミック(演出用ハンドル装置492、リトラクタブル137、パトランプ139、チャンスボタン142)及び盤面ギミック109による演出などを制御するランプ制御部470が構成されたランプ制御基板等が配設されている。つまり、これらのサブ基板は、主に主制御手段(メイン制御部400)から指令(コマンド)を受けて動作(遊技制御)する副制御手段として機能する。
また、遊技盤102の後面には、遊技機100の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機100に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を前述した各種の基板等に出力する図示しないスイッチング電源が配設されている。
<遊技機100の制御装置の構成>
図4−1に基づき、遊技機100における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4−1は、遊技機100に設けられた制御装置の構成を示すブロック図である。図4−1に示すように、遊技機100の制御装置は、メイン制御部400、発射制御部430、払出制御部440、演出制御部450、画像音響制御部460及びランプ制御部470等を備えている。
メイン制御部400は、遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、メインCPU401、メインROM402及びメインRAM403から構成されるワンチップマイコン404と、RAM(RWM)クリアスイッチ405と、メイン基板用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備え、払出制御部440、演出制御部450及び図示しないスイッチング電源からなる電源部と接続されている。なお、このメイン制御部400は、払出制御部440とは双方向通信で、演出制御部450とは、メイン制御部400から演出制御部450への一方向通信で接続されている。
メイン制御部400の入力側には、第1始動装置116に遊技球が入球したことを検出する第1始動装置スイッチ410、第2始動装置118に遊技球が入球したことを検出する第2始動装置スイッチ411、普通図柄作動ゲート113に遊技球が入球したことを検出する普通図柄作動ゲートスイッチ413、第1大入賞装置120に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置146に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞装置スイッチ416、第2大入賞装置146から排出される(第2大入賞装置146に入賞した)遊技球を検出する第2大入賞装置排出スイッチ418、第2大入賞装置146内の確変確定領域(V領域)204を遊技球が通過したことを検出する確変確定領域(V領域)スイッチ419、第2大入賞装置146内の確変確定領域(V領域)204を遊技球が通過可能になっている状態(確変確定領域開閉部材(Vハネ)202の開状態)を検出する確変確定領域(V領域)フォトセンサ420、普通入賞装置122に遊技球が入球したことを検出する普通入賞装置スイッチ422、下皿129が遊技球で満タンになったことを検出する皿満タンスイッチ423、磁石による不正を検出する磁気センサ426、電波による不正を検出する電波センサ427、衝撃による不正を検出する衝撃センサ428、第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び普通入賞装置122に入賞した遊技球(セーフ球)を計数する枠カウントスイッチ429が接続され、入賞信号や検知信号等の各種信号がメイン制御部400に入力される。
なお、上記した各種の入力スイッチは、図示しない入力インターフェースICを介してメイン制御部400の入力側に接続されている。このインターフェースICには、入力スイッチの断線(未接続)や短絡等の異常を検出する異常検知処理回路が設けられており、入力スイッチにこのような異常が発生した場合には、スイッチ異常検知信号をメイン制御部400に出力するようになっている。
メイン制御部400の出力側には、第2始動装置118の電動チューリップ126の一対の羽根部を開閉動作させる電動チューリップ開閉部(電動ソレノイド)412、第1大入賞装置120の開閉扉を開閉動作させる第1大入賞装置開閉部(電動ソレノイド)415、第2大入賞装置146の開閉部材(右ハネ)200を開閉動作させる第2大入賞装置開閉部(電動ソレノイド)417、第2大入賞装置146内の確変確定領域開閉部材(Vハネ)202を開閉動作させる確変確定領域開閉部(電動ソレノイド)421、所定の遊技情報(例えば異常情報)を外部のホールコンピュータ等の外部装置に出力する外部出力手段(報知手段)としての遊技情報出力端子板(外部情報端子)424、第1始動装置116に遊技球が入球したことに基づいて第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示器104a、第2始動装置118に遊技球が入球したことに基づいて第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示器104b、第1特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器104c、第2特別図柄の保留球数を表示する第2特別図柄保留表示器104d、普通図柄作動ゲート112を遊技球が通過したことに基づいて普通図柄を表示する普通図柄表示器104e、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器104fが接続され、各種信号が出力される。
メイン制御部400のメインCPU401は、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM402に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の制御部にデータやコマンドを送信したりする。
メイン制御部400のメインROM402には、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当り抽選に参照される大当り判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM402に記憶されている。
メイン制御部400のメインRAM403は、メインCPU401の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM403には、普通・特別図柄保留記憶領域、普通・特別図柄データ記憶領域、普通・特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド回数記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、遊技状態記憶領域、検出スイッチ状態記憶領域、異常関連情報記憶領域、遊技状態バッファ、普通・特別停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、管理装置用伝送データ格納領域、ホール設備用伝送データ格納領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
また、メインRAM403は、その全部または一部が後述のバックアップ電源によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMを構成している。すなわち、遊技機100に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、メインRAM403が記憶する全部または一部のデータの内容は保持される。
更に、メイン制御部400には、メインRAM403の記憶するデータの内容を消去することを指示するためのRAMクリアスイッチ405が、メイン制御部400が構成されたメイン基板上に直接搭載されている。このRAMクリアスイッチ405は、遊技機100の電源投入時に所定の態様でオン操作(例えば、遊技機100の電源投入と同時にオン操作した後、再度オン操作)すると、RAMクリア信号をメイン制御部400に出力することにより、メインRAM403の記憶が消去されるようになっている。なお、メイン制御部400には、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのRAMクリア規制ボタンを関係者のみが操作可能な態様で設けるようにしてもよい。
電源部は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給すると共に、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号をメイン制御部400に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルからローレベルになるとメイン制御部400は電断状態の発生を検知し、これによりメインCPU401は電力供給停止時の処理を実行する。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。また、電源部は、メイン制御部400の他、発射制御部430、払出制御部440及び演出制御部450と接続されている。
副制御手段としての演出制御部450は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御部450は、サブCPU451、サブROM452、サブRAM453を備えており、図4−1に示すように、メイン制御部400に対して、当該メイン制御部400から演出制御部450への一方向に通信可能に接続されている。
演出制御部450には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)454が搭載されている。サブCPU451は、RTC454から現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC454は、通常、遊技機100に電源が供給されているときには遊技機100からの電源によって動作し、遊技機100の電源が切られているときには、電源部に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。よって、RTC454は、遊技機100の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC454は、演出制御基板上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
また、演出制御部450には、スピーカ138から出力される音量を調整する音量切替スイッチ465が搭載されている。すなわち、音量切替スイッチ465は、図4−2に示すように、演出制御部450が構成されたサブ基板上に直接搭載されるハードウェアボリュームのスイッチとして機能する。音量切替スイッチ465は、摘み466を有し、この摘み466を左右に段階的にスライドさせることで音量を調整するようになっている。
図4−2に示すように、音量は、左から「1」「2」「3」の3段階が可変可能に設定できるように構成されており、「1」は小、「2」は中、「3」は大のボリューム値が設定されるようになっている。なお、図4−2は、音量切替スイッチ465の拡大図である。
更に、音量切替スイッチ465は、摘み466を左端の「エ」に設定することにより、遊技機100をエコモードに設定するエコモードスイッチとして機能する。遊技機100がエコモードに設定されると、盤面や枠のLED等のランプ表示器、つまり、後述のサブ側の演出制御部450(ランプ制御部470)が制御する(図4−1参照)、盤ランプ110、枠上ランプ140、枠装飾ランプ141、周囲ランプ143、チャンスボタンランプ475、パトランプ139、フラッシュLED495の照度が85%に、画像音響制御部460が制御する液晶表示装置、つまり、サブ表示装置107、メイン表示装置108の後述の客待ち中(ぱちログ画面中は除く)のバックライトの輝度が50%にそれぞれ変更されるようになっている。
ただし、遊技機100がエコモードに設定された場合であっても、第1特別図柄表示器104a、第2特別図柄表示器104b、第1特別図柄保留表示器104c、第2特別図柄保留表示器104d、普通図柄表示器104e及び普通図柄保留表示器104f、つまり、後述のメイン制御部400が制御する(図4−1参照)特別図柄に係るランプ表示器及び普通図柄に係るランプ表示器(メイン側が制御する全てのランプ表示器)の照度は、85%に低下することはなく、そのまま100%を維持するようになっている。
すなわち、輝度/照度設定手段としての音量切替スイッチ465により、遊技機100がエコモードに設定された場合(高輝度/照度から低輝度/照度に設定された場合)、メイン側が制御するランプ表示器はそのまま高照度を維持し、サブ側が制御する液晶表示装置/ランプ表示器は低輝度/照度に変更される。つまり、メイン側が制御する表示関連機器は、サブ側が制御する表示関連機器よりも高輝度/照度になる(サブ側が制御する表示関連機器は、メイン側が制御する表示関連機器よりも低輝度/照度になる)。
ここで、遊技機100がエコモードに設定された場合、サブ側が制御するランプ表示器であっても、第1識別表示器106a及び第2識別表示器106b、つまり第四図柄に係るランプ表示器の照度は、85%に低下することはなく、そのまま100%を維持するようになっており、また、客待ち中以外のサブ表示装置107及びメイン表示装置108の液晶表示装置のバックライトの輝度も、50%に低下することはなく、そのまま100%を維持するようになっている。
この理由は、特別図柄、普通図柄及び第四図柄に係るランプ表示器は、特別図柄抽選(大当り抽選)や普通図柄抽選(当り抽選)の過程、結果(図柄の変動中、停止中を含む)を遊技者に報知する、遊技者にとって極めて重要なランプ表示器であり、これらのランプ表示器が、照度が低下することにより見難くなると大当りや当りの判別が困難になり、遊技者にとって不利益になる恐れがあるからである。
同様に、サブ表示装置107及びメイン表示装置108における特別図柄抽選(大当り抽選)や普通図柄抽選(当り抽選)に係る客待ち中以外で実行される演出図柄の変動表示等に代表される演出画像も、特別図柄抽選(大当り抽選)や普通図柄抽選(当り抽選)の過程、結果を趣向を凝らして遊技者に報知する、遊技者にとって極めて重要な表示装置であり、これらの表示装置が、バックライトの輝度が低下することにより見難くなると大当りや当りの判別が困難になり、遊技者にとって不利益になる恐れがあるからである。なお、客待ち中における後述するぱちログ画面は、遊技者が自身の遊技履歴(例えば達成したミッション)等、当該遊技機100に係る個人データを閲覧する画面であるので、このような遊技者個人に係るデータを表示する画面は、遊技者の関心度が高いので、従って客待ち中であっても輝度の低下を行わないのである。
また、音量切替スイッチ465において、摘み466がエコモードに設定された場合には、音量は、「3」の場合と同様に大のボリューム値が設定されるようになっている。なお、図4−2においては、摘み466はエコモードに設定された場合を示している。また、音量は、ソフトウェアによっても調整可能(ソフトウェアボリューム)となっており、このソフトウェアボリュームと上記ハードウェアボリュームとの関係については、後述する。
なお、音量切替スイッチ465は、後述の画像音響制御部460に搭載するようにしてもよい。また、音量切替スイッチ465の音量の段階は、上記の例では3段階を示したが、これは、何段階であってもよい。また、エコモードに設定された場合、音量は大のボリューム値に限らず、小又は中のボリューム値が設定されるようにしてもよい。また、音量の設定は、摘み466を用いた摘み式としたが、これはダイヤル式であってもよい。また、エコモードに設定された場合、ランプ表示器の照度低下は85%に限定されず、液晶表示装置のバックライトの輝度低下も50%に限定されることはない。また、エコモードに設定された場合には、液晶表示装置よりもランプ表示器の方が明るくなるように、輝度/照度を変更するようにしてもよい。更に、遊技機100が客待ち状態に移行してからその状態(客待ち状態)で所定時間が経過したときには、音量切替スイッチ465がエコモードに設定されていなくても、自動的にエコモードに設定されるようにしてもよい。
また、音量切替スイッチ465とは別体の、単独のエコモードスイッチ(輝度/照度変更手段)を設けるようにしてもよい。更に、このように単独のエコモードスイッチを設けた場合、当該エコモードスイッチをメイン制御部400に搭載するようにしてもよい。そして、この場合には、メイン側が制御するランプ表示器のうち、特定のランプ表示器(例えば第1特別図柄保留表示器104c、第2特別図柄保留表示器104d及び普通図柄保留表示器104f)は照度を低下するように変更してもよい。もちろん、音量切替スイッチ465をメイン制御部400に搭載するようにしてもよい。
図4−1に戻って、また、演出制御部450の入力側には、メイン制御部400の他、演出ボタン(チャンスボタン)142、演出キー144が接続され、遊技者が押下する操作に応じて演出ボタン142及び演出キー144からそれぞれ出力される操作データを取得する。
演出制御部450の出力側には、画像音響制御部460及びランプ制御部470が接続され、演出制御部450のサブCPU451は、メイン制御部400から送信されたデータやコマンド、演出ボタン142又は演出キー144、タイマからの入力信号、音量切替スイッチ465の設定等に基づいて、サブROM452に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータを画像音響制御部460又はランプ制御部470に送信する。
サブCPU451は、メイン制御部400のメインCPU401から一方向のストローブ信号や画像制御用コマンド信号、ランプ制御用コマンド信号等の制御信号を入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、サブCPU451はこの制御用コマンドを認識するように構成されている。例えば、特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、メイン表示装置108、スピーカ138、枠ギミック(演出用ハンドル装置492、リトラクタブル137、パトランプ139、チャンスボタン142)、盤面ギミック109、枠装飾ランプ141等に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像音響制御部460やランプ制御部470へ送信する。
演出制御部450のサブROM452には、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、メイン制御部400から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM452に記憶されている。
演出制御部450のサブRAM453は、サブCPU451の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM451には、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、演出用乱数値記憶領域、異常関連情報記憶領域、日時情報記憶領域、ログイン状態記憶領域、演算データ記憶領域、各種フラグ記憶領域、発射操作情報記憶領域、遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
また、サブRAM453は、その全部または一部(例えば、異常関連情報記憶領域)がバックアップ電源によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMを構成している。すなわち、遊技機100に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、サブRAM453が記憶する全部または一部のデータの内容は保持される。これにより、電力供給が停止した場合であってもサブRAM453が記憶している異常関連情報等の所定の記憶が保持される。なお、不揮発性記憶手段として、サブRAM453の全部または一部を、不揮発性メモリとしてのFeRAM(Ferroelectric RAM)で構成するようにしてもよい。また、メインRAM403と同様に、サブRAM453記憶するデータの内容を消去することを指示するためのRAMクリアスイッチを設けるようにしてもよい。そして、このようにRAMクリアスイッチを設けた場合には、演出制御部450には、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのRAMクリア規制ボタンを関係者のみが操作可能な態様で設けるようにしてもよい。
副制御手段としての払出制御部440(払出モータ)は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御部440は、払出CPU441、払出ROM442、払出RAM443から構成されるワンチップマイコンを備え、メイン制御部400に接続されると共に、玉貸接続基板等を介して図示しないカードユニットとも接続されている。また、払出制御部440は、メイン制御部400とカードユニット(玉貸接続基板)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御部440の入力側には、図示しない払出制御部440を内蔵するカウンターケースから払い出す遊技球が無くなった(不足している)ことを検出する球無スイッチ445、カウンターケースから払い出された遊技球を計数する払出球計数スイッチ446、払出モータ440のローターの回転を検出するローター回転スイッチ447、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのガラス枠開放スイッチ483a、内枠170が開放されたことを検出するための内枠開放スイッチ483bが接続されている。
なお、上記した各種の入力スイッチは、メイン制御部400と同様に、図示しない入力インターフェースICを介して払出制御部440の入力側に接続されている。このインターフェースICには、入力スイッチの断線(未接続)や短絡等の異常を検出する異常検知処理回路が設けられており、入力スイッチにこのような異常が発生した場合には、スイッチ異常検知信号を払出制御部440を介してメイン制御部400に出力するようになっている。
また、払出制御部440の出力側には、発射制御部430と、入賞信号や球貸信号に基づいて所定数の遊技球を払い出すための払出駆動部444が接続されている。
しかして、これら球無スイッチ445、払出球計数スイッチ446、ガラス枠開放スイッチ483a、内枠開放スイッチ483bから出力される検出信号は、払出制御部440に入力された後、払出制御部440からメイン制御部400に入力される。ここで、ガラス枠開放スイッチ483a及び内枠開放スイッチ483bから払出制御部440に入力された検出信号は、両者のうちの何れであっても払出制御部440から扉開放の旨を示す単一の検出信号として出力されてメイン制御部400に入力されるようになっている。この構成により、後述する異常処理のシステム構成や配線の簡素化を図ることができ、コストダウンになる。
なお、本実施形態では、メイン制御部400と払出制御部440の配置関係から配線の引き回し等を考慮してガラス枠開放スイッチ483a及び内枠開放スイッチ483bを払出制御部440に接続した例を示したが、ガラス枠開放スイッチ483a及び内枠開放スイッチ483bは、直接メイン制御部400と接続するようにしてもよい。また、ガラス枠開放スイッチ483a及び内枠開放スイッチ483bは、以後、図4に示すように、総称して「扉開放スイッチ483」ともいう。
払出CPU441は、払出球計数スイッチ446、図示しない玉貸スイッチ等の入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。具体的には、払出CPU441は、メイン制御部400から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出駆動部444を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出CPU441は、図示しないカードユニットと接続確認を行った後、玉貸スイッチから玉貸信号を入力すると、カードユニットとの情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出駆動部444を駆動させて所定の遊技球を払い出す。払出ROM442は、払出CPU441にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。払出RAM443は、払出CPU441の作業用メモリ等として用いられる。
副制御手段としてのランプ制御部470は、ランプCPU471、ランプROM472、ランプRAM473を備え、入力側には演出制御部450が接続され、出力側には、第1識別表示器(第四図柄表示器)106a、第2識別表示器(第四図柄表示器)106b、盤ランプ110、枠上ランプ140、枠装飾ランプ141、周囲ランプ143、チャンスボタンランプ475、パトランプ139等の照明機器と、盤面ギミック駆動部491、演出用ハンドル装置492、リトラクタブルモータ481、パトランプモータ482等の駆動装置が接続され、演出制御部450から送られたコマンドに基づき、演出制御部450にて設定される演出内容に応じて出力側に接続された各種機器・装置を制御する。
すなわち、ランプ制御部470は、報知手段としての、遊技盤102に設けられた識別表示器(第四図柄表示器)106及び盤ランプ110、ガラス枠150に設けられた枠上ランプ140、枠装飾ランプ141(周囲ランプ143を含む)、チャンスボタンランプ475、パトランプ139等のLEDを点灯制御して、照明による演出を行う。また、ランプ制御部470は、盤面ギミック109を所定の態様に動作させる電動ソレノイドやモータ等で構成される盤面ギミック駆動部491を通電制御して、上ギミック109a、下ギミック109b、左ギミック109c、右ギミック109dによる演出や、演出用ハンドル装置492(バイブレーターモータ493、エアー送出ファン494、フラッシュLED495)を通電制御して、エアバイブやP−FLASH等の大当り確定予告演出を実行する。
更に、ランプ制御部470は、リトラクタブルモータ481やパトランプモータ482を通電制御して、リトラクタブル137を開閉制御したり、リトラクタブル137が開いたときにパトランプ139を回転駆動させ、また更に、チャンスボタンモータ474を通電制御して、チャンスボタン142を上下に移動する。
ランプCPU471は、照明機器や駆動装置等を制御する際の演算処理を行う。ランプROM472は、ランプCPU471にて実行されるプログラムや各種データ(演出制御部450にて設定される演出内容に応じた照明機器の点灯/点滅パターンデータ及び発光色パターンデータ(発光パターンデータ))や、駆動装置の動作パターンデータ)等を記憶している。ランプRAM473は、ランプCPU471の作業用メモリ等として用いられる。ランプCPU471は、ランプROM472に記憶されたパターンデータの中から、演出制御部450から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出し、この読み出したパターンデータに基づいて、照明機器及び駆動装置を所定の照度及び動作で制御する。
副制御手段としての画像音響制御部460は、入力側には演出制御部450が接続され、出力側には、サブ表示装置107、メイン表示装置108及びスピーカ138が接続され、演出制御部450から送られたコマンドに基づき、演出制御部450にて設定される演出内容に応じて出力側に接続された報知手段としてのサブ表示装置107、メイン表示装置108及びスピーカ138を制御する。
画像音響制御部460は、サブ表示装置107及びメイン表示装置108の画像表示制御を行うためホストCPU461、ホストCPU461のワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM463、ホストCPU461の制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM462、画像データが記憶された図示しないCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有する図示しないVRAM、画像プロセッサとなる図示しないVDP及び図示しない音制御回路とを備えている。
ホストCPU461は、演出制御部450から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データをサブ表示装置107及びメイン表示装置108に所定の輝度で表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPU461からの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置(サブ表示装置107及びメイン表示装置108)に出力する。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御部450から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音量切替スイッチ(ハードウェアボリューム)465及びソフトウェアボリュームの設定やエラーの発生中か否か等に基づいて、スピーカ(音声出力装置)138における音声出力制御をする。例えば、スピーカ(音声出力装置)138は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行うようにしている。また、スピーカ(音声出力装置)138は、上記したバイブレーターモータ493、エアー送出ファン494又はフラッシュLED495が駆動制御されるときに合わせて、すなわち大当り確定予告演出において所定の効果音(例えば、「キュイーン、キュイーン」というような大当りの確定を示す告知音)を発生させる演出も行う。
副制御手段としての発射制御部430は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御部430は、発射CPU431、発射ROM432、発射RAM433を備え、入力側には払出制御部440の他、ダイアル132及び停止ボタン134が接続され、出力側には、発射装置434が接続されている。発射CPU431は、発射装置434に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。発射ROM432は、発射CPU431にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。発射RAM433は、発射CPU431の作業用メモリ等として用いられる。
発射制御部430は、ダイアル132の図示しないタッチセンサからのタッチ信号を入力すると共に、ダイアル132の図示しない発射ボリュームから供給された電圧に基づいて、発射装置434を構成する図示しない発射用ソレノイドや玉送りソレノイドを通電させる制御を行う。
タッチセンサは、ハンドル130の内部に設けられ、遊技者がダイアル132に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。タッチセンサは、遊技者がダイアル132に触れたことを検知すると、発射制御部430に発射用ソレノイドの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部430は、大前提としてタッチセンサからタッチ信号の入力がなければ、遊技球を遊技領域114に発射させないように構成されている。
発射ボリュームは、ダイアル132が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリュームは、その発射ボリュームに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部430に供給する(発射制御部430に供給する電圧を可変させる)。発射制御部430は、発射ボリュームにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイドを通電して、発射用ソレノイドの打出部材を回転させることで、遊技球を遊技領域114に発射させる。
発射用ソレノイドは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイドには打出部材が直結されており、発射用ソレノイドが回転することで、打出部材を回転させる。ここで、発射用ソレノイドの回転速度は、発射制御部430に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約100(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約100(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。また、玉送りソレノイドは、直進ソレノイドから構成され、上皿128にある遊技球を、発射用ソレノイドの打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
停止ボタン134は、ダイアル132の回転操作中であっても遊技球の発射を停止できるボタンであって、発射制御部430は、停止ボタン134が押下された信号が出力された場合、発射装置434の発射用ソレノイド及び玉送りソレノイドの動作を停止して遊技球の発射を停止させる。
<遊技内容の説明>
図5−1、5−2を参照して、次に、上記したように構成される本実施形態の遊技機100における遊技内容について説明する。第1始動装置116への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、通常大当りの当選確率が50%となっており、確変大当りの当選確率が50%となっている。また、第2始動装置118への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、確変大当りの当選確率が100%となっている。
図5−1は、本実施形態に係る確変大当り及び通常大当りの場合における第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び確変確定領域(V領域)204の開閉のタイミングを説明するための説明図である。
図5−1(a)には、確変大当りした場合に実行される大当り遊技(以下、確変大当り遊技ともいう)中の第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及びV領域204の開放タイミング及び閉鎖タイミングを示している。また、図5−1(b)には、通常大当りした場合に実行される大当り遊技(以下、通常大当り遊技ともいう)中の第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及びV領域204の開放タイミング及び閉鎖タイミングを示している。
図5−1(a)を用いて、まず、確変大当り遊技について説明する。確変大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、第1大入賞装置120が閉状態から開状態にされて1ラウンド(ラウンド遊技ともいう:以下、単に「R」と記載する場合がある)が開始される。
1Rにおいて、第1大入賞装置120に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第1大入賞装置120が開状態から閉状態にされて1Rが終了となる。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間として2秒経過した後に、1Rと同様に第1大入賞装置120が開放されてから閉鎖されて2Rが終了となる。以後同様に、2秒のインターバル期間を挟んで第1大入賞装置120の開閉によって3Rまでが実行される。
3Rの終了後、インターバル期間として2秒経過した後に4Rが開始されるが、この4Rでは、第1大入賞装置120が開状態にされてから0.1秒後に閉状態となり、その後0.9秒経過すると再び0.1秒間開状態となる。つまり、この4Rは、遊技球が9個入賞するか、0.1秒の開状態30回と0.9秒の閉状態を29回繰り返して29.1秒経過すると、終了するようになっている。これは、いわゆる大入賞装置の「パカパカ状態」と呼ばれるもので、この「パカパカ状態」になると第1大入賞装置120への遊技球の入賞は困難になる。
4Rの終了後、5R〜7Rまでは、上述した1R〜3Rまでと同様なラウンド遊技が行われ、7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒よりも長い5秒のインターバル期間が経過した後に、第2大入賞装置146が閉状態から開状態となり、最終Rである8Rが開始となる。
8Rにおいて、第2大入賞装置146に遊技球が9個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第2大入賞装置146が開状態から閉状態となり、8Rが終了となる。その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、確変大当り遊技が終了となる。ここで、V領域204は、第2大入賞装置146が開状態にされてから3秒後に確変確定領域開閉部材(Vハネ)202が作動して閉状態から開状態となり、開状態となってから6秒後に再びVハネ202が作動して閉状態となる。このように、第2大入賞装置146の開状態中に、Vハネ202を作動させてV領域204を6秒間の開状態とすることにより、確変大当り遊技の8Rにおいて、第2大入賞装置146に入った遊技球が1つ以上V領域204を通過することとなる。
図5−2を用いて後述するが、V領域204を遊技球が通過すると、確変大当り遊技の終了後、特別図柄抽選の当選確率が高確率(例えば1/46、なお、低確率は1/265)に設定され、かつ、電動チューリップ126が頻繁に長時間開放されると共に特別図柄抽選の実行間隔が短縮される遊技者にとって極めて有利な確変遊技状態に制御されることとなる。
図5−1(b)を用いて、次に、通常大当り遊技について説明する。通常大当り遊技において、1R〜7Rまでの第1大入賞装置120の開閉タイミングについては、前述した確変大当り遊技と同様であるので、ここでの説明を省略する。7Rの終了後、インターバル期間としてそれまでの2秒間と同じ2秒間のインターバル期間が経過した後に、第2大入賞装置146が閉状態から開状態となり、最終Rである8Rが開始される。
8Rにおいて、第2大入賞装置146の開放時間が0.1秒経過すると、第2大入賞装置146が開状態から閉状態となり、8Rが終了となる。つまり、通常大当り遊技の8Rにおいて、第2大入賞装置146は瞬間的に開放され、このことから遊技球が第2大入賞装置146に入ることはほとんどない。
その後、所定のエンディング時間(10秒間)が経過すると、通常大当り遊技が終了となる。ここで、V領域204は、確変大当り遊技と同様に、第2大入賞装置146が開状態となってから3秒後に閉状態から開状態となり、開状態となってから6秒後に開状態から閉状態となる。つまり、通常大当り遊技において、V領域204は、第2大入賞装置146が閉状態になってから2.9秒後に開状態となる。また、図2に示す第2大入賞装置146の構造から、第2大入賞装置146の内部で遊技球が2.9秒も滞留することは通常あり得ない。このことから、通常大当り遊技において、V領域204を遊技球が通過することは通常あり得ない仕組みとなっている。
ここで、本実施形態における遊技機100の遊技状態について説明する。遊技機100の遊技状態として、少なくとも、高確(確変)状態と、時短状態と、大当り遊技状態と、通常状態とが存在する。高確状態とは、特別図柄抽選の当選確率が高確率(例えば、1/46、なお、低確率は1/265)に設定されている遊技状態である。
時短状態とは、例えば普通図柄抽選の実行間隔が短くなるとともに、当選確率が上がり、かつ、普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ126が長時間開放されるように制御されることによって電動チューリップ126が頻繁に長時間開放されて第2始動装置118に遊技球が頻繁に入賞する遊技状態であり、かつ、特別図柄抽選の実行間隔が短縮される遊技状態である。
大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)第1大入賞装置120及び第2大入賞装置146が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。通常状態とは、以上の遊技状態のいずれでもない通常の遊技状態である。通常状態及び大当り遊技状態は、それぞれ、他の遊技状態と併存することはないが、高確状態と時短状態とは、互いに併存する場合がある。
時短状態において、遊技者は、遊技球がほとんど減ることなく短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、高確状態かつ時短状態のことを高確/時短状態といい、高確状態ではなく時短状態であることを低確/時短状態という。なお、本実施形態では、高確状態であり時短状態ではない遊技状態(いわゆる潜伏確変)は設けていない。
図5−2を参照しながら、次に、本実施形態のゲーム進行について説明する。図5−2は、本実施形態に係る大当り5回のセットについて説明するための説明図である。まず、通常状態で遊技している場合、第2始動装置118が配置されている右側領域を遊技球が流下するように遊技球を打ち出しても(つまり、右打ちしても)、電動チューリップ126がほとんど開放しないために遊技領域114の右下に配置されている第2始動装置118にはほとんど遊技球が入賞せず、また、遊技領域114の中央下部に配置されている第1始動装置116にも遊技球が入賞し難い(図1参照)。
よって、通常状態では、遊技者は、遊技領域114の左側(つまり、普通入賞装置122側)を遊技球が流下するように遊技球を打ち出して(つまり、左打ちして)第1始動装置116に入賞させる。そして、通常状態で第1始動装置116に入賞して1回目の確変大当りした場合、大当り5回のセットの権利が得られる(図5−2参照)。
以下、詳細に説明すると、上記の1回目の確変大当り遊技では、図5−1(a)を用いて説明したように、8Rにおいて第2大入賞装置146がV領域204を遊技球が通過可能に開放されるので、遊技者が第1大入賞装置120及び第2大入賞装置146を狙って右打ちをしてさえいればほぼV領域204を遊技球が通過する。このようにV領域204を遊技球が通過することが2回目の確変大当りに当選するための条件となる。
V領域204を遊技球が通過すると、1回目の確変大当り遊技の後に高確/時短遊技状態に設定されて、電動チューリップ126が頻繁に長時間開放されて第2始動装置118は大幅に入賞し易くなる。また、第2始動装置118による大当りは、第1始動装置116による大当りとは異なり、V領域204を遊技球が通過できる確変大当りのみである。以上により、遊技者は、2回目の大当りになるまで第2始動装置118に向けて右打ちすることとなる。
右打ちして第2始動装置118への入賞によって2回目の確変大当りになった場合、1回目の確変大当り遊技と同様に、右打ちによって8RでV領域204を遊技球が通過して2回目の確変大当り遊技の後も高確/時短遊技状態に設定され、1回目の確変大当り遊技の後と同様の状態となる。
その後、同様に3回目〜5回目の確変大当りして、5回目の確変大当り遊技の8RでV領域204を遊技球が通過した場合、5回目の確変大当り遊技の後には、大当り抽選の当選確率は低確率(1/265)に設定され、100回転(大当り抽選100回まで)限定の時短状態に設定される。つまり、時短状態に関して100回転限定の低確/時短状態に設定される。その後、通常状態に設定される。
以上のように、通常状態で確変大当りすると(いわゆる初当りで確変大当りすると)、高い確率で大当り5回のセットの権利が得られることとなる。ここで、前述した大当り5回のセット終了後の、大当り抽選(当選確率1/265)に当選して確変大当りした場合(いわゆる連チャン)、又は時短状態に関して100回転限定の低確/時短状態において確変大当りした場合、再度大当り5回のセットが開始することとなる。このように、大当りの当選確率が低確率のときに確変大当りすると、大当り5回のセットが開始することとなる。
次に、大当りの当選確率が低確率のときに(つまり、通常状態、又は低確/時短状態のときに)第1始動装置116に入賞して通常大当りした場合について説明する。この場合、図5−1(b)を用いて説明したように、通常大当り遊技の8Rにおいて、第2大入賞装置146は瞬間開放され、かつV領域204は第2大入賞装置146に入った遊技球が通過不能なタイミングで開放される。よって、通常大当りした場合にはV領域204を遊技球が通過しないので、高確/時短遊技状態には制御されず、通常状態に制御される。この結果として、通常大当りした場合には大当り5回のセットは発生しない。
次に、前述した大当り5回のセットの2回目〜5回目の大当りのいずれかにおいて、第1始動装置116に入賞したことにより通常大当りした場合について説明する。この場合、この通常大当りの通常大当り遊技の後には大当り抽選の当選確率は低確率に設定されて、大当り5回のセットは終了することとなる(つまり、低確率に転落する)。しかしながら、本実施形態では、このような場合には、救済措置として、その通常大当り遊技の後に100回転限定の時短状態が付与される。なお、確変大当りしたにも拘わらず、確変大当り遊技の8Rにおいて、第2大入賞装置146のV領域204を遊技球が通過しなかった場合にも、救済措置として、その確変大当り遊技の後に100回転限定の時短状態が付与される。
<メイン制御部400のメイン処理>
次に、メイン制御部400におけるメインCPU401により実行されるメイン処理について説明する。図6は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われるメイン処理の内容を示すフローチャートである。
図6を参照して、遊技機100への電源供給が開始されると、メインCPU401にシステムリセットが発生し、メインCPU401は、リセット信号の入力に伴って以下のメイン処理を行う。まず、ステップS600(以下、ステップSは、単に「S」ともいう)において、メインCPU401は、今回の遊技機100への電源供給が、通常のRAMクリアスイッチ405のオン操作(RAMクリア信号の入力)を伴う電源投入(遊技店における営業開始時の電源投入等)か、不測の電源断後に電源供給が開始されるRAMクリアスイッチ405のオン操作(RAMクリア信号の入力)を伴わない電源復旧かを判定する。
S600において、RAMクリアスイッチ405のオン操作を伴う電源投入と判定された場合(S600:Yes)、メインCPU401は、処理をS602に移し、RAMクリア準備コマンドをサブ側の副制御手段としての演出制御部450に送信する。なお、後述するが、演出制御部450がRAMクリア準備コマンドを受信すると、再度RAMクリアスイッチ405をオン操作させる旨の表示や音声出力が行われ、再度のRAMクリアスイッチ405のオン操作を促すようになっている。そして、処理をS604に移し、メインCPU401は、RAMクリアスイッチ405が再びオン操作されたか否かを判定する。
S604において、RAMクリアスイッチ405が再度オン操作されたと判定された場合(S604:Yes)、メインCPU401は、処理をS608に移す。一方、S604において、RAMクリアスイッチ405が再度オン操作されていないと判定された場合(S604:No)、メインCPU401は、RAMクリアスイッチ405が再度オン操作されるまで、このS604の処理を繰り返し実行する。
S608において、メインCPU401は、電源投入時コマンドを演出制御部450に送信し、処理をS610に移し、電源投入に応じて、メインROM402から起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM403をアクセス許可状態とし、レジスタ及びメインRAM403の記憶領域をクリアして、必要な設定を行う初期化処理を実行する。
一方、S600において、RAMクリアスイッチ405のオン操作を伴わない電源復旧と判定された場合(S600:No)、メインCPU401は、処理をS620に移して、電源復旧時コマンドを演出制御部450に送信する。そして、処理をS622に移して、メインCPU401は、所定の電源復旧処理を行う。この電源復旧処理では、例えば、上記電源投入時と同様にメインRAM403をアクセス許可状態とし、メインRAM403のバックアップRAM領域のデータチェック(例えば、電源断時にバックアップしたチェック用データを用いたパリティチェック)等を行う。S622の処理が終了すると、レジスタ及びメインRAM403の記憶領域は不測の電源断時の状態に戻され、遊技状態は復旧する。
S610又はS622の処理を終えると、処理をS630に移して、メインCPU401は、特定の乱数、例えば、後述の大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数の初期乱数値の更新を行い、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、S630の処理を繰り返し行う。ここで、初期乱数値とは、後述のタイマ割込み処理におけるS700で更新される各乱数の初期値である。なお、S630の処理を行うことなく、次の割込み処理が行われるまで、処理を停止するようにしてもよい(HALT命令)。
<メイン制御部400のタイマ割込み処理>
次に、遊技機100における遊技の進行に係り、本発明の特徴的な処理についてフローチャートを用いて説明する。図7は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われるタイマ割込み処理の内容を示すフローチャートである。なお、本処理は、メイン制御部400に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、遊技機100の電源投入(電源復旧)時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図7以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部400で行われる処理は、メインROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行されるが、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
図7を参照して、まず、S700において、メイン制御部400のメインCPU401は、乱数更新処理を実行する。つまり、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を決定するための乱数である。
図柄乱数は、特別図柄抽選で当選した場合に大当りの種類(通常大当り又は確変大当り)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄変動時間(つまり、演出図柄変動演出の実行時間)を決定するための乱数である。
S700の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、S702の始動装置スイッチ(SW)処理やS704の普通図柄作動ゲートスイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得されて、後述するS706の特別図柄処理やS708の普通図柄処理で使用される。なお、S700の処理を行う乱数カウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では264)に達した場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを再び最小値0に戻し、その時の上記初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
S702において、メインCPU401は、始動装置スイッチ処理を実行する。始動装置スイッチ処理については、図8を用いて後に詳述する。
S704において、メインCPU401は、ゲートスイッチ処理を実行する。つまり、普通図柄作動ゲートスイッチ413の状態を監視し、普通図柄作動ゲートスイッチ413がONとなった時点(普通図柄作動ゲートスイッチ413から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するS708の普通図柄処理に使用される乱数を取得する普通図柄作動ゲートスイッチ処理を実行する。
S706において、メインCPU401は、特別図柄処理を実行する。特別図柄処理については、図9〜図13を用いて後に詳述する。
S708において、メインCPU401は、普通図柄処理を実行する。つまり、S704の普通図柄作動ゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当り乱数と一致して普通図柄抽選に当選するか否かを判定する。そして、表示器104の普通図柄表示器104eに普通図柄を変動表示させた後に普通図柄抽選の結果を示す普通図柄を停止表示させる。
S710において、メインCPU401は、大入賞装置処理を実行する。大入賞装置処理については、図14〜図16を用いて後に詳述する。
S712において、メインCPU401は、電動チューリップ処理を実行する。つまり、S708の普通図柄処理によって普通図柄表示器104eに表示された普通図柄が所定の当り図柄である場合に(つまり、普通図柄抽選に当選した場合に)、電動チューリップ126を作動させる。
電動チューリップ処理において、メインCPU401は、通常状態では上記S708の普通図柄処理において普通図柄抽選で当選する確率を1/10に設定し、低確/時短状態及び高確/時短状態では上記S708の普通図柄処理において普通図柄抽選で当選する確率を9/10に上昇させる。
そして、普通図柄抽選に当選した場合、通常状態ではS710において電動チューリップ126を0.15秒開状態(遊技球が第2始動装置118に入賞可能な状態)にする動作を1回実行する制御を行う。また、メインCPU401は、普通図柄抽選に当選した場合、低確/時短状態及び高確/時短状態では、S710において電動チューリップ126を1.80秒開状態にする動作を3回実行する制御を行う。
以上の処理によって、電動チューリップ126は、通常状態では開状態に作動し難い状態となり、一方、低確/時短状態及び高確/時短状態では開状態に作動し易い状態(いわゆる電チューサポート)となる。なお、電動チューリップ126が作動することによって第2始動装置118に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動装置118に遊技球が頻繁に入賞することで、第2特別図柄抽選が頻繁に行われることとなる。
S713において、メインCPU401は、普通入賞装置処理を実行する。つまり、メインCPU401は、普通入賞装置122に遊技球が入賞したことに基づく普通入賞装置スイッチ422からの入賞信号に基づいて、後述のサブ基板(副制御手段)側で実行される入賞頻度異常エラー処理を実行するための普通入賞装置入賞コマンドをメインRAM403にセットする。なお、このセットされた普通入賞装置入賞コマンドは、次のS716の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S714において、メインCPU401は、賞球処理を実行する。つまり、メインCPU401は、各入賞装置(第1始動装置スイッチ410、第2始動装置スイッチ411、第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置排出スイッチ418、普通入賞装置スイッチ422)からの入賞信号に基づいて払出制御部440に所定の賞球の払出しを指示するための払出コマンドをメインRAM403にセットし、遊技球の入賞個数の管理及び入賞個数に応じた賞球の払出しを制御する。なお、このセットされた払出コマンドは、次のS716の出力処理によって、払出制御部440に送信される。
S715において、メインCPU401は、異常処理を実行する。異常処理については、図17〜図32を用いて後に詳述する。
S716において、メインCPU401は、出力処理を実行する。つまり、S706の特別図柄処理、S710の大入賞装置処理、S713の普通入賞装置処理、S714の賞球処理、S715の異常処理等でメインRAM403にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部450又は払出制御部440へ出力する。
<始動装置スイッチ処理>
図8に基づき、ここで、図7のS702における始動装置スイッチ処理について説明する。図8は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる始動装置スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。まず、S800において、メインCPU401は、第1始動装置スイッチ410からの検出信号の有無に基づいて、第1始動装置116に遊技球が入賞して第1始動装置スイッチ410がONになったか否かを判定する。そして、メインCPU401は、第1始動装置スイッチ410がONであると判定した場合(S800:Yes)、処理をS802に移し、OFFであると判定した場合(S800:No)、処理をS812に移す。
S802において、メインCPU401は、メインROM402から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「5」)を読み出し、メインRAM403に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、U1がUmax1未満であると判定した場合(S802:Yes)、処理をS804に移し、U1がUmax1以上であると判定した場合(S800:No)、処理をS812に移す。
S804において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に書き換える。S806において、メインCPU401は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でメインRAM403に格納する。なお、後に説明する図9のS910の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、メインRAM403に格納された上記乱数のセットは、格納時期が古いものから順に1セットずつ削除される。これにより、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、S806の処理によって取得された直近3回の上記乱数のセットが、時系列順でメインRAM403に格納されていることとなる。
S808において、メインCPU401は、事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU401は、直近のS806の処理で取得されてメインRAM403に格納された大当り乱数(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選による大当り乱数)を読み出し、この大当り乱数がメインROM402に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを事前判定(いわゆる先読み)する。
S810において、CPU401は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをメインRAM403にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S808の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。
S812において、メインCPU401は、第2始動装置スイッチ411からの検出信号の有無に基づいて、第2始動装置118に遊技球が入賞して第2始動装置スイッチ411がONになったか否かを判定する。そして、第2始動装置スイッチ411がONになったと判定した場合(S812:Yes)、メインCPU401は、処理をS814に移し、OFFであると判定した場合(S812:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S704:ゲートスイッチ処理)に戻す。
S814において、メインCPU401は、メインROM402から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「5」)を読み出し、メインRAM403に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。そして、U2がUmax2未満であると判定した場合(S814:Yes)、メインCPU401は、処理をS816に移し、U2がUmax2以上であると判定した場合(S816:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S704:ゲートスイッチ処理)に戻す。
S816において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に書き換える。S818において、メインCPU401は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でメインRAM403に格納する。なお、後に説明する図9のS906の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、メインRAM403に格納された上記乱数のセットは、格納時期が古いものから順に1セットずつ削除される。これにより、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、S818の処理によって取得された直近3回の上記乱数のセットが、時系列順でメインRAM403に格納されていることとなる。
S820において、メインCPU401は、事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU401は、直近のS818の処理で取得されてメインRAM403に格納された大当り乱数(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選による大当り乱数)を読み出し、この大当り乱数がメインROM402に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを事前判定する。
S822において、メインCPU401は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをメインRAM403にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S820の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。その後、メインCPU401は、処理を図7タイマ割り込み処理(S704:ゲートスイッチ処理)に戻す。なお、S810でセットされた第1保留数増加コマンド及びS822でセットされた第2保留数増加コマンドは、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
<特別図柄処理>
図9に基づき、図7のS706における特別図柄処理について説明する。図9は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。特別図柄処理では、まず、S900において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機100が大当り遊技中であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、大当り遊技中であると判定した場合(S900:Yes)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻し、大当り遊技中でないと判定した場合(S900:No)、処理をS902に移す。
S902において、メインCPU401は、第1特別図柄表示器104a又は第2特別図柄表示器104bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(S902:Yes)、処理をS920に移し、特別図柄の変動中でないと判定した場合(S902:No)、処理をS904に移す。
S904において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。そして、メインCPU401は、U2が1以上であると判定した場合(S904:Yes)、処理をS906に移し、U2が0であると判定した場合(S904:No)、処理をS908に移す。
S906において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている保留数U2を、1減算した値に書き換える。その際、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている図8のS818によって取得された乱数のセットのうち格納時期が最も早いものを読み出してメインRAM403から削除した後、処理をS912に移す。
S908において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。そして、U1が1以上であると判定した場合(S908:Yes)、メインCPU401は、処理をS910に移し、U1が0であると判定した場合(S908:No)、処理をS911に移す。
S910において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されている保留数U1を、1減算した値に書き換える。その際、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている図8のS806によって取得された乱数のセットのうち格納時期が最も早いものを読み出してメインRAM403から削除した後、処理をS912に移す。
S911において、メインCPU401は、デモ指定コマンドをメインRAM403にセットする。ここで、デモ指定コマンドは、第1及び第2特別図柄抽選における保留回数U1及びU2が「0」になったことに基づいて、演出制御部450に対してサブ表示装置107及びメイン表示装置108に客待ち用のデモ画面の表示を指示するコマンドである。なお、デモ指定コマンドは、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。S911の処理を終えると、メインCPU401は、実行されるべき特別図柄抽選の判定はないこととなるので、処理を図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻す。
以上のように、本実施形態における特別図柄処理では、第2特別図柄抽選の保留が優先して消化されるようになっている。
S912において、メインCPU401は、特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定等する大当り判定処理を実行する。
<大当り判定処理>
図10に基づき、図9のS912における大当り判定処理について説明する。図10は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる大当り判定処理の内容を示すフローチャートである。まず、S1000において、メインCPU401は、特別図柄抽選で大当りしたか否かを判定する。具体的には、メインCPU401は、図9のS906の処理に続いてS1000の処理を行う場合、このS1000の処理でメインRAM403から読み出した大当り乱数が、メインROM402に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選で大当りしたか否かを判定する。
一方、図9のS910の処理に続いてS1000の処理を行う場合、メインCPU401は、このS1000の処理でメインRAM403から読み出した大当り乱数が、メインROM402に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選で大当りしたか否かを判定する。
そして、メインCPU401は、大当りしていると判定した場合(S1000:Yes)、処理をS1002に移し、大当りしていないと判定した場合(S1000:No)、処理をS1008に移す。S1002において、メインCPU401は、確変大当りか否かを判定する。具体的には、メインCPU401は、図9のS906の処理に続いてS1002の処理を実行する場合、このS1002の処理でメインRAM403から読み出した図柄乱数が、メインROM402に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選で確変大当りしたか否かを判定する。
一方、図9のS910の処理に続いてS1002の処理を実行する場合、メインCPU401は、このS1002の処理でメインRAM403から読み出した図柄乱数が、メインROM402に記憶されている所定値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選で確変大当りしたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、確変大当りしていると判定した場合(S1002:Yes)、処理をS1004に移し、確変大当りしていない(つまり、通常大当り)と判定した場合(S1002:No)、処理をS1006に移す。
S1004において、メインCPU401は、特別図柄抽選で確変大当りしたことを示す確変大当り図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図9の特別図柄処理(S914:変動パターン選択処理)に戻す。
S1006において、メインCPU401は、特別図柄抽選で通常大当りしたことを示す通常大当り図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図9の特別図柄処理(S914:変動パターン選択処理)に戻す。
S1008において、メインCPU401は、特別図柄抽選ではずれたことを示すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図9の特別図柄処理(S914:変動パターン選択処理)に戻す。
ここで、説明を図9の特別図柄処理に戻す。図9のS914において、メインCPU401は、特別図柄変動時間(演出図柄変動演出の実行時間)を選択する変動パターン選択処理を実行する。
<変動パターン選択処理>
図11及び図12に基づき、図9のS914における変動パターン選択処理について説明する。図11は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートであり、図12は、図11の変動パターン選択処理で選択される特別図柄変動時間を説明するための説明図である。以下では、図12を用いて特別図柄変動時間について説明した後に、図11を用いて、変動パターン選択処理について説明する。
図12に示すように、特別図柄変動時間は、変動時間テーブルを用いて選択される。また、遊技状態、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選のいずれに係るものか、大当りしたか否か及びリーチ演出を行うか否かによって、変動時間テーブルを切替えて使用する。まず、高確/時短状態において使用される高確/時短状態用変動時間テーブルセットについて説明する。
高確/時短状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当りの場合に使用される第1リーチなし大当り用変動時間テーブル(3秒)、リーチ演出ありの大当りの場合に使用される第1リーチあり大当り用変動時間テーブル(12秒)、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒)及びリーチ演出ありのハズレの場合に使用される第1リーチありハズレ用変動時間テーブル(12秒)から成る。
第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当りの場合に使用される第2リーチなし大当り用変動時間テーブル(3秒)、リーチ演出ありの大当り場合に使用される第2リーチあり大当り用変動時間テーブル(12秒)、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)及びリーチ演出ありのハズレの場合に使用される第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(12秒)から成る。
第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として7秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が2のときには特別図柄変動時間として3秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が3のときには特別図柄変動時間として1.5秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が4のときには特別図柄変動時間として0.5秒が選択されることとなる。
次に、低確/時短状態において使用される低確/時短状態用変動時間テーブルセットについて説明する。低確/時短状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。
第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当りの場合に使用される第1リーチなし大当り用変動時間テーブル(3秒)、リーチ演出なしの大当りの場合に使用される第1リーチあり大当り用変動時間テーブル(12秒)、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒)及びリーチありのハズレの場合に使用される第1リーチありハズレ用変動時間テーブル(12秒)から成る。
第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出なしの大当りの場合に使用される第2リーチなし大当り用変動時間テーブル(3秒)、リーチ演出ありの大当りの場合に使用される第2リーチあり大当り用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、2.5秒)及びリーチ演出ありのハズレの場合に使用される第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。
第2リーチあり大当り用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、所定の抽選によって、特別図柄変動時間として30秒、50秒、60秒のうちのいずれかが選択されることとなる。
第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、2.5秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として12秒が選択され、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4のときには特別図柄変動時間として2.5秒が選択されることとなる。
次に、通常状態において使用される通常状態用変動時間テーブルセットについて説明する。通常状態用変動時間テーブルセットは、第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルと、第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルとから成る。
第1特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出ありの大当りの場合に使用される第1リーチあり大当り用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)と、リーチ演出ありのハズレの場合に使用される第1リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。
第2特別図柄抽選の場合の変動時間テーブルは、リーチ演出ありの大当りの場合に使用される第2リーチあり大当り用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)と、リーチ演出なしのハズレの場合に使用される第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)と、リーチ演出ありのハズレの場合に使用される第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)とから成る。
第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の合計保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として12秒が選択され、この合計保留数が2のときには特別図柄変動時間として8秒が選択され、この合計保留数が3のときには特別図柄変動時間として4秒が選択され、この合計保留数が4以上のときには特別図柄変動時間として2秒が選択されることとなる。
同様に、第2リーチなしハズレ用変動時間テーブル(12秒、8秒、4秒、2秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の合計保留数が0又は1のときには特別図柄変動時間として12秒が選択され、この合計保留数が2のときには特別図柄変動時間として8秒が選択され、この合計保留数が3のときには特別図柄変動時間として4秒が選択され、この合計保留数が4以上のときには特別図柄変動時間として2秒が選択されることとなる。
第1リーチあり大当り用変動時間テーブル、第1リーチありハズレ用変動時間テーブル、第2リーチあり大当り用変動時間テーブル、又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブル(30秒、50秒、60秒)が特別図柄変動時間の選択に使用される場合、所定の抽選によって、特別図柄変動時間として30秒、50秒、60秒のうちのいずれかが選択されることとなる。
次に、変動パターン選択処理について説明する(図11参照)。変動パターン選択処理では、まず、S1100において、メインCPU401は、今回の特別図柄の変動が、第1始動装置116への入賞による変動であるか否かを判定する。つまり、図9のS912の大当り判定処理に係る大当り抽選が第1特別図柄抽選であるか第2特別図柄抽選であるかを判定する。そして、メインCPU401は、第1始動装置116による変動であると判定した場合(S1100:Yes)、処理をS1102に移し、第1始動装置116による変動でない(つまり、第2始動装置118による変動である)と判定した場合(S1102:No)、処理をS1116に移す。
S1102において、メインCPU401は、図9のS912の大当り判定処理で、大当りしたか(つまり、確変大当り又は通常大当りしたか)否かを判定する。そして、大当りしたと判定した場合(S1102:Yes)、メインCPU401は、処理をS1104に移し、大当りしていないと判定した場合(S1102:No)、処理をS1106に移す。
S1104において、メインCPU401は、リーチ演出を行うか否かを判定する。具体的には、メインCPU401は、図8のS806で取得した大当り乱数等と共に取得されたリーチ乱数をメインRAM403から読み出し、読み出したリーチ乱数がメインROM402に格納されている所定値と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを決定する。そして、メインCPU401は、リーチ演出を行うと判定した場合(S1104:Yes)、処理をS1108に移し、リーチ演出を行わないと判定した場合(S1104:No)、処理をS1110に移す。
S1108において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、後述する図13及び図16に示す変動時間テーブルセットを設定する処理によって使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチあり大当り用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1110において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチなし大当り用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1106において、メインCPU401は、S1104と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。そして、メインCPU401は、リーチ演出を行うと判定した場合(S1106:Yes)、処理をS1112に移し、リーチ演出を行わないと判定した場合(S1106:No)、処理をS1114に移す。
S1112において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチありハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1114において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第1リーチなしハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
一方、S1116において、メインCPU401は、S1102と同様に、図9のS912の大当り判定処理で、大当りしたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、大当りしたと判定した場合(S1116:Yes)、処理をS1118に移し、大当りしなかったと判定した場合(S1116:No)、処理をS1120に移す。
S1118において、メインCPU401はS1104と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。そして、メインCPU401は、リーチ演出を行うと判定した場合(S1118:Yes)、処理をS1122に移し、リーチ演出を行わないと判定した場合(S1118:No)、処理をS1124に移す。
S1122において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチあり大当り用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1124において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチなし大当り用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1120において、メインCPU401は、S1118と同様に、リーチ演出を行うか否かを判定する。そして、メインCPU401は、リーチ演出を行うと判定した場合(S1120:Yes)、処理をS1126に移し、リーチ演出を行わないと判定した場合(S1120:No)、処理をS1128に移す。
S1126において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチありハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1128において、メインCPU401は、図12を用いて説明した変動時間テーブルセットのうち、使用対象としてメインRAM403に設定されている変動時間テーブルセットに含まれる第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルを、使用する変動時間テーブルとして設定する。その後、メインCPU401は、処理をS1130に移す。
S1130において、メインCPU401は、S1108〜S1114、S1122〜S1128のいずれかで設定した変動時間テーブルを参照して、特別図柄変動時間(変動パターン)を選択する。具体的には、S1108〜S1114、S1122〜S1128のいずれかで設定した変動時間テーブルが1つの変動時間のみから成る場合(図12参照)、その変動時間を特別図柄変動時間(変動パターン)として選択する。
また、設定した変動時間テーブルが、変動時間が(30秒、50秒、60秒)である第1リーチあり大当り用変動時間テーブル、第1リーチありハズレ用変動時間テーブル、第2リーチあり大当り用変動時間テーブル、又は第2リーチありハズレ用変動時間テーブルの場合、図8のS806で取得した大当り乱数等と共に取得された変動パターン乱数に対応する特別図柄変動時間(変動パターン)を選択する(つまり、抽選によって選択する)。
また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(12秒、8秒、4秒、2秒)である第1リーチなしハズレ用変動時間テーブル又は第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第1特別図柄抽選の保留数と第2特別図柄抽選の保留数との合計保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として12秒を選択し、この合計保留数が2のときは特別図柄変動時間として8秒を選択し、この合計保留数が3のときは特別図柄変動時間として4秒を選択し、この合計保留数が4以上のときは特別図柄変動時間として2秒を選択する。
さらに、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(7秒、3秒、1.5秒、0.5秒)である第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として7秒を選択し、この保留数が2のときは特別図柄変動時間として3秒を選択し、この保留数が3のときは特別図柄変動時間として1.5秒を選択し、この保留数が4のときは特別図柄変動時間として0.5秒を選択する。
また、この設定した変動時間テーブルが、変動時間が(12秒、2.5秒)である第2リーチなしハズレ用変動時間テーブルの場合、第2特別図柄抽選の保留数が0又は1のときは特別図柄変動時間(変動パターン)として12秒を選択し、この保留数が2〜4のときは特別図柄変動時間として2.5秒を選択する。
このようにして選択された変動パターン(特別図柄変動時間)は、設定情報としてメインRAM403にセットされる。また、S1130において、メインCPU401は、リーチありの変動時間テーブルが設定された場合には、演出図柄変動演出においてリーチ演出を実行することを決定し、その旨を設定情報としてメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図9の特別図柄処理(S916:変動演出開始コマンドセット)に戻す。
ここで、説明を図9の特別図柄処理に戻す。図9のS916において、メインCPU401は、S912の大当り判定処理及びS914の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、メインRAM403にセットする。変動演出開始コマンドは、演出制御部450に対して演出図柄変動演出の開始を指示するコマンドである。なお、S916でセットされた変動演出開始コマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S918において、メインCPU401は、S916の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器104a又は第2特別図柄表示器104bによる特別図柄の変動表示を開始する。S920において、メインCPU401は、S918における特別図柄の変動表示の開始時点から、S914の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。
そして、特別図柄変動時間が経過したと判定した場合(S920:Yes)、メインCPU401は、処理をS922に移し、特別図柄変動時間が経過していないと判定した場合(S920:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻す。
S922において、メインCPU401は、画像表示部108等による演出図柄変動演出の終了を指示する変動演出停止コマンドをメインRAM403にセットする。なお、S922でセットされた変動演出停止コマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S924において、メインCPU401は、S918の処理で開始した第1特別図柄表示器104a又は第2特別図柄表示器104bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。図10の大当り判定処理のS1004で確変大当り図柄がセットされた場合、S924において、メインCPU401は、確変大当り図柄のうち当該セットされた図柄に対応する確変大当り図柄を、第1特別図柄表示器104a又は第2特別図柄表示器104b(図3参照)に停止表示させる。
同様に、図10の大当り判定処理のS1006で通常大当り図柄がセットされた場合、S924において、メインCPU401は、通常大当り図柄のうち当該セットされた図柄に対応する通常大当り図柄を、第1特別図柄表示器104a(図3参照)に停止表示させる。また、図10の大当り判定処理のS1008でハズレ図柄がセットされた場合、S924において、メインCPU401は、ハズレ図柄を、第1特別図柄表示器104a又は第2特別図柄表示器104b(図3参照)に停止表示させる。その後、メインCPU401は、処理をS926に移す。S926において、メインCPU401は、停止中処理を実行する。
<停止中処理>
図13に基づき、図9のS926における停止中処理について説明する。図13は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる停止中処理の内容を示すフローチャートである。停止中処置では、まず、S1300において、メインCPU401は、図9のS912の大当り判定処理で大当りしたか(つまり、確変大当り又は通常大当りしたか)否かを判定する。そして、メインCPU401は、大当りしたと判定した場合(S1300:Yes)、処理をS1302に移し、大当りしなかったと判定した場合(S1300:No)、処理をS1310に移す。
S1302において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶された確変フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。ここで、確変フラグは、「OFF」に設定されているときには特別図柄抽選の当選確率が低確率(1/265)の通常の確率で制御され、「ON」に設定されているときには特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/46)に制御されるフラグである。そして、メインCPU401は、確変フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S1302:Yes)、処理をS1304に移し、確変フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S1302:No)、処理をS1306に移す。
S1304において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されているNの値を、1加算して更新した後、処理をS1306に移す。S1306において、メインCPU401は、演出制御部450に対して大当り遊技演出の開始を指示する情報及び開始する大当り遊技演出の種類(確変大当り遊技演出又は通常大当り遊技演出)を示す情報を含むオープニングコマンドをメインRAM403にセットする。なお、S1306でセットされたオープニングコマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S1308において、メインCPU401は、メインRAM403に格納された確変フラグ及び時短フラグをOFFに設定し、大当り遊技フラグをONに設定することによって、大当り遊技を開始する。これによって、図14等を用いて後述する大入賞装置処理で第1大入賞装置120等が開放制御されて遊技者は多量の賞球を獲得できることとなる。
ここで、時短フラグが「OFF」に設定されているときには、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率に制御され、普通図柄抽選に当選した場合の電動チューリップ126の開放時間が通常の瞬間開放に制御され、特別図柄抽選の実行間隔を短縮しない制御が行われる。一方、「ON」に設定されているときには、普通図柄抽選の当選確率が高確率に制御され、普通図柄抽選に当選した場合の電動チューリップ126の開放時間が長時間に制御され、特別図柄抽選の実行間隔を短縮する制御が行われる。つまり、時短フラグは、「ON」に設定されているときは、時短状態に制御されるフラグである。
S1310において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているJの値が「0」であるか否かを判定する。ここで、Jは、高確/時短状態又は低確/時短状態(つまり時短状態)になってから実行された特別図柄抽選の回数を「100」から減算した値である。そして、メインCPU401は、Jの値が「0」であると判定した場合(S1310:Yes)、メインCPU401は、特別図柄処理を終了し、処理を図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻し、Jの値が「0」でないと判定した場合(S1310:No)、処理をS1312に移す。
S1312において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているJの値を、1減算した値に書き換える。S1314において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているJの値が「0」であるか否かを判定する。そして、Jの値が「0」であると判定した場合(S1314:Yes)、メインCPU401は、処理をS1316に移し、Jの値が「0」でないと判定した場合(S1314:No)、特別図柄処理を終了して、処理を図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻す。
S1316において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている時短フラグをONからOFFに切替えた後、処理をS1318に移す。前述したS1310〜S1316の処理によって、図5−2を用いて説明した大当り5回のセットの終了から開始された100回転限定の低確/時短状態から通常状態に遊技状態が切替えられることとなる。
S1318において、メインCPU401は、図12を用いて説明した通常状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間時間テーブルセットとしてメインRAM403に設定する。以上で、図9のS926の停止中処理は終了し、特別図柄処理も終了して、処理は、図7のタイマ割り込み処理(S708:普通図柄処理)に戻る。
<大入賞装置処理>
図14及び図15に基づき、図7のS710における大入賞装置処理について説明する。図14及び図15は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる大入賞装置処理の内容を示すフローチャートである。大入賞装置処理では、まず、S1400において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているフラグ情報に基づいて、遊技機100が大当り遊技中であるか否かを判定する。そして、大当り遊技中であると判定した場合(S1400:Yes)、メインCPU401は、処理をS1402に移し、大当り遊技中でないと判定した場合(S1400:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
S1402において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている情報に基づいて、遊技機100が大当り遊技のオープニング中であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、オープニング中であると判定した場合(S1402:Yes)、処理をS1404に移し、オープニング中ではないと判定した場合(S1402:No)、処理をS1420に移す。
S1404において、メインCPU401は、図13のS1306の処理でセットされたオープニングコマンドが送信された時点から所定の設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、設定オープニング時間が経過したと判定した場合(S1404:Yes)、処理をS1406に移し、設定オープニング時間が経過していないと判定した場合(S1404:No)、大当り遊技演出のオープニングは終了していないので、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
S1406において、メインCPU401は、大当り遊技における全ラウンド数Rmaxと第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及び確変確定用ハネ(Vハネ)202の動作パターン等を設定し、その設定情報をメインRAM403にセットする。具体的には、メインCPU401は、確変大当り遊技又は通常大当り遊技のうち今回実行する大当り遊技における、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146及びVハネ202の動作パターン等を設定し、その設定情報をメインRAM403にセットした後、処理をS1408に移す。
S1408において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている第1大入賞装置120(又は第2大入賞装置146)への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットした後、処理をS1410に移す。S1410において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に書き換える。
S1412において、メインCPU401は、第1大入賞装置120又は第2大入賞装置146の開放制御を開始する。具体的には、メインRAM403に格納されているRの値が1〜7の場合、第1大入賞装置開閉部415を制御して第1大入賞装置120の開放制御を開始し、Rの値が8の場合、第2大入賞装置開閉部417を制御して第2大入賞装置146の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技において、ラウンドが開始されて第1大入賞装置120(又は第2大入賞装置146)の開放動作が開始される。
S1414において、メインCPU401は、S1412で第1大入賞装置120が開放された場合には、第1大入賞装置120の開放スタートを演出制御部450に通知する第1大入賞装置開放通知コマンドをメインRAM403にセットする。
また、S1412で第2大入賞装置146が開放された場合には、メインCPU401は、第2大入賞装置146の開放スタートを演出制御部450に通知する第2大入賞装置開放通知コマンドをメインRAM403にセットした後、処理をS1442に移す。なお、S1414でセットされた第1大入賞装置開放通知コマンド又は第2大入賞装置開放通知コマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S1420において、メインCPU401は、メインRAM403に格納された情報に基づいて、遊技機100が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、インターバル中であると判定した場合(S1420:Yes)、処理をS1422に移し、インターバル中でないと判定した場合(S1420:No)、処理をS1424に移す。
S1422において、メインCPU401は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に第1大入賞装置120が閉塞された時点から、S1406の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、設定インターバル時間が経過したと判定した場合(S1422:Yes)、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので、処理をS1408に移し、設定インターバル時間が経過していないと判定した場合(S1420:No)、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
S1424において、メインCPU401は、メインRAM403に格納された情報に基づいて、遊技機100が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、エンディング演出の実行中であると判定した場合(S1424:Yes)、処理を図15のS1504に移し、エンディング演出の実行中でないと判定した場合(S1442:No)、処理をS1426に移す。
S1426において、メインCPU401は、遊技機100が大当り遊技のラウンド中であると判断して、S1412で第2大入賞装置146が開放された時点から、S1406の処理で設定された確変確定領域(V領域)204を開放させるまでの規定時間(図5−1の3秒)が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、規定時間が経過したと判定した場合(S1426:Yes)、処理をS1428に移し、規定時間が経過していないと判定した場合(S1426:No)、処理をS1434に移す。
S1428において、メインCPU401は、確変確定領域開閉部(電動ソレノイド)421を制御してV領域204の開放制御を開始する。この処理によって、(確変大当り遊技の場合)第2大入賞装置146に入った遊技球がV領域204を通過することとなる。S1430において、メインCPU401は、S1412でV領域204の開放制御を開始した時点から、S1406の処理で設定されたV領域204を閉鎖させるまでの規定時間(図5−1の6秒)が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、規定時間が経過したと判定した場合(S1430:Yes)、処理をS1432に移し、規定時間が経過していないと判定した場合(S1430:No)、処理をS1434に移す。
S1432において、メインCPU401は、確変確定領域開閉部421を制御してV領域204を閉鎖した後、処理をS1434に移す。S1434において、メインCPU401は、V領域スイッチ419からの検出信号の有無に基づいて、V領域スイッチ419がONになったか否かを判定する。つまり、V領域204を遊技球が通過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、V領域204を遊技球が通過したと判定した場合(S1434:Yes)、処理をS1436に移し、通過していないと判定した場合(S1434:No)、処理をS1438に移す。
S1436において、メインCPU401は、V領域204を遊技球が通過したと判断して、V領域204を遊技球が通過したことを演出制御部450に通知するための確変確定領域(V領域)通過コマンドをRAM403にセットした後、処理をS1438に移す。なお、S1436でセットされたV領域通過コマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S1438において、メインCPU401は、第1大入賞装置スイッチ414(又は第2大入賞装置スイッチ416)からの検出信号の有無に基づいて、第1大入賞装置スイッチ414(又は第2大入賞装置スイッチ416)がONになったか否かを判定する。そして、メインCPU401は、第1大入賞装置スイッチ414(又は第2大入賞装置スイッチ416)がONになったと判定した場合(S1438:Yes)、処理をS1440に移し、OFFであると判定した場合(S1438:No)、処理をS1442に移す。
S1440において、メインCPU401は、第1大入賞装置スイッチ414(又は第2大入賞装置スイッチ416)への遊技球の入賞を検出したと判断して、メインRAM403に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に書き換える。S1440の処理が、第1大入賞装置スイッチ414(又は第2大入賞装置スイッチ416)がONになる毎に実行されることで、1つのラウンド中に第1大入賞装置120(又は第2大入賞装置146)に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がメインRAM403に累積記憶されていく。その後、メインCPU401は、処理をS1442に移す。
S1442において、メインCPU401は、S1412の処理で第1大入賞装置120(又は第2大入賞装置146)の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU401は、確変大当り遊技の場合、第1大入賞装置120(及び第2大入賞装置146)に対して29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。
一方、通常大当り遊技の場合、メインCPU401は、第1大入賞装置120に対しては29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定し、第2大入賞装置146に対しては0.1秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、規定の開放制御時間が経過したと判定した場合(S1442:Yes)、処理をS1446に移し、規定の開放制御時間が経過していないと判定した場合(S1442:No)、処理をS1444に移す。
S1444において、メインCPU401は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、第1大入賞装置120(及び第2大入賞装置146)が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「9」)となったか否かを判定する。そして、メインCPU401は、CがCmaxとなったと判定した場合(S1444:Yes)、処理をS1446に移し、CがCmaxとなっていないと判定した場合(S1444:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
S1446において、メインCPU401は、第1大入賞装置120が開放されている場合には、第1大入賞装置開閉部415を制御して、S1412で開始した第1大入賞装置120の開放制御を終了し、一方、第2大入賞装置146が開放されている場合には、第2大入賞装置開閉部417を制御して、S1412で開始した第2大入賞装置146の開放制御を終了する。つまり、S1412で開放した大入賞装置を閉鎖して今回のラウンドを終了する。
S1448において、メインCPU401は、S1446で第1大入賞装置120を開放した場合には、第1大入賞装置120の閉鎖を演出制御部450に通知する第1大入賞装置閉鎖通知コマンドをメインRAM403にセットし、S1412で第2大入賞装置146を開放した場合には、第2大入賞装置146の閉鎖を演出制御部450に通知する第2大入賞装置閉鎖通知コマンドをメインRAM403にセットする。なお、S1448でセットされたコマンドは、図7のS716の出力処理によって演出制御部450へ送信される。
S1450において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている現在のラウンド数Rが、S1406の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、RがRmaxに達していると判定した場合(S1450:Yes)、処理を図15のS1500に移し、RがRmaxに達していないと判定した場合(S1450:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
図15のS1500において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。S1502において、メインCPU401は、演出制御部450に対してエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドをメインRAM403にセットする。このコマンドは、図7のS716(出力処理)によって演出制御部450へ送信される。その後、メインCPU401は、処理をS1504に移す。
S1504において、メインCPU401は、S1502でエンディングコマンドをRAM403にセットした時点から図14のS1406の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S1504:Yes)、処理をS1506に移し、設定エンディング時間が経過していないと判定した場合(S1504:No)、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
S1506において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている大当り遊技フラグをOFFに設定して、大当り遊技を終了した後、処理をS1508に移す。S1508において、メインCPU401は、遊技状態設定判定処理を実行する。
<遊技状態設定処理>
図16に基づき、図15のS1508における遊技状態設定処理について説明する。図16は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。遊技状態設定処理では、まず、S1600において、メインCPU401は、今回の大当り遊技において図14のS1434で1回以上の遊技球のV領域204通過が検出されたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、遊技球のV領域204の通過が検出されたと判定した場合(S1600:Yes)、処理をS1602に移し、通過が検出されない場合(S1600:No)、処理をS1610に移す。
S1602において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているNの値が上限数Nmax(つまり「5」)であるか否かを判定する。つまり、今回の大当り遊技が、図5−2を用いて説明した大当り5回のセットの5回目の大当りであるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、5回目の大当りであると判定した場合(S1602:Yes)、処理をS1612に移し、5回目の大当りではないと判定した場合(S1602:No)、処理をS1604に移す。
S1604において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている確変フラグを「ON」に設定する。S1606において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。S1604及びS1606の処理によって、遊技機100の遊技状態は、図5−2を用いて説明した確変/時短状態(つまり、大当り5回のセット中の遊技状態)に制御される。
S1608において、メインCPU401は、図12を用いて説明した高確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、メインRAM403に設定した後、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
一方、S1610において、メインCPU401は、図15のS1506で終了した遊技が、確変大当り遊技であったか否かを判定する。つまり、確変大当り遊技であったにも拘わらずV領域204を遊技球が通過しなかったのか(いわゆるパンク)、又は、通常大当り遊技のためV領域204を遊技球が通過しなかったかのいずれであるかを判定する。そして、メインCPU401は、確変大当り遊技であったと判定した場合(S1610:Yes)、処理をS1612に移し、確変大当り遊技でなかったと判定した場合(S1610:No)、処理をS1622に移す。
S1612において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されたNの値を「0」にリセットする。S1614において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている確変フラグを「OFF」に設定する。S1616において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されている時短フラグを「ON」に設定する。
S1618において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されたJの値を「100」に設定する。S1620において、メインCPU401は、図12を用いて説明した低確/時短状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、メインRAM403に設定した後、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
一方、S1622において、メインCPU401は、メインRAM403に格納されているNの値が「1」以上であるか否かを判定する。つまり、今回の通常大当り遊技が、単に通常状態で通常大当りしたものなのか、図5−2を用いて説明した大当り5回のセット中に第1始動装置116への入賞により通常大当りしてしまったものなのかを判定する。そして、メインCPU401は、Nが「1」以上であると判定した場合(S1622:Yes)、処理をS1612に移し、Nが「1」以上でないと判定した場合(S1622:No)、処理をS1624に移す。
このように、大当り5回のセット中に第1始動装置116への入賞により通常大当りしてしまった場合、処理がS1622からS1612に移ることによって、図5−2を用いて説明したように、大当り5回のセットが終了して、100回転限定の低確/時短状態となる。これにより、遊技者は或る程度救済されることとなる。また、確変大当り遊技にも拘わらず遊技球がV領域204を通過できなかった場合、処理がS1610からS1612に移ることによって、図5−2を用いて説明したように、大当り5回のセットが終了して、100回転限定の低確/時短状態となり、遊技者は或る程度救済されることとなる。
S1624において、メインCPU401は、図12を用いて説明した通常状態用変動時間テーブルセットを、使用対象の変動時間テーブルセットとして、メインRAM403に設定した後、処理を図7のタイマ割り込み処理(S712:電動チューリップ処理)に戻す。
<メイン側の異常処理>
図17〜図32に基づき、図7のS715における異常処理について説明する。まず、図17を用いて、異常処理で行われる処理について説明する。図17は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる異常処理の内容を示すフローチャートである。
メインCPU401は、S1700において、後述の図18及び図19に示す異常入賞エラー処理を実行し、S1702において、後述の図20に示す皿満タンエラー処理を実行し、S1704において、後述の図21に示す扉開放エラー処理を実行し、S1706において、後述の図22及び図23に示す払出状態エラー処理を実行し、S1708において、後述の図24及び図25に示すスイッチ異常エラー処理を実行し、S1710において、後述の図26に示す磁石検知エラー処理を実行し、S1712において、後述の図27に示す排出エラー処理を実行し、S1714において、後述の図28に示す電波検知エラー処理を実行し、S1716において、後述の図29に示す排出球確認エラー処理を実行し、S1718において、後述の図30に示すソレノイドフォトセンサ異常エラー処理を実行し、S1720において、後述の図31に示す衝撃検知エラー処理を実行し、S1722において、後述の図32に示す異常V入賞エラー処理を実行する。
<メイン側の異常入賞エラー処理>
図18及び図19を用いて、異常入賞エラー処理について説明する。図18は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる異常入賞エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図19は、異常入賞エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図18を参照して、S1800において、メインCPU401は、異常入賞エラーが発生したか否かを判定する。
図19を参照して、ここで、異常入賞エラーの発生条件について説明する。異常入賞エラーの発生条件は、図19に示すように、大別すると、以下のA〜Dの4種類がある。
A.大入賞装置閉鎖時(大当り中のラウンド間のインターバルは除く)に大入賞装置への入賞を検知したため
B.大入賞装置が2個ある場合、大当り中に開放するはずのない方の大入賞装置への入賞を検知したため
C.普通電動役物未作動時に普通電動役物に係る入賞装置への入賞を検知したため
D.各種スイッチに対する不正入賞を検知したため
以下、A〜Dの各項目について本実施形態の遊技機100に照らし合わせて具体的に説明する。
まず、Aについて説明する。Aに係る具体的な異常入賞エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(A−1)特別電動役物としての第1大入賞装置120の閉鎖時に、第1大入賞装置スイッチ414がオンになった場合。
(A−2)特別電動役物としての第2大入賞装置146の閉鎖時に、第2大入賞装置スイッチ416、第2大入賞装置排出スイッチ418及びV領域(条件装置作動領域)スイッチ419の何れかがオンになった場合。
次に、Bについて説明する。Bに係る具体的な異常入賞エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(B−1)確変大当り又は通常大当りの8ラウンド中以外に、第2大入賞装置スイッチ416、第2大入賞装置排出スイッチ418及びV領域(条件装置作動領域)スイッチ419の何れかがオンになった場合。
(B−2)確変大当り又は通常大当りの8ラウンド中に、第1大入賞装置スイッチ414がオンになった場合。
次に、Cについて説明する。Cに係る具体的な異常入賞エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(C−1)普通電動役物としての電動チューリップ126(電動ソレノイド412)未作動(閉状態)時に、第2始動装置スイッチ411がオンになった場合。
次に、Dについて説明する。Dに係る具体的な異常入賞エラーの発生条件は、以下の7通りである。
(D−1)第1始動装置スイッチ410が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−2)第2始動装置スイッチ411が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−3)普通入賞装置スイッチ422が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−4)第1大入賞装置スイッチ414が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−5)第2大入賞装置スイッチ416が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−6)第2大入賞装置排出スイッチ418が1s以上のレベルオンになった場合。
(D−7)V領域(条件装置作動領域)スイッチ419が1s以上のレベルオンになった場合。
図18に戻って、メインCPU401は、異常入賞エラーが発生したと判定した場合(S1800:Yes)、処理をS1802に移し、異常入賞エラーが発生していないと判定した場合(S1800:No)、処理を図17の異常処理(S1702:皿満タンエラー処理)に戻す。なお、S1800の判定処理(図19におけるA、B、Cの判定処理)においては、大入賞装置や普通電動役物が閉じた時点から各種のスイッチに遊技球が到達するまでの時間(タイムラグ)を考慮して判定される。
S1802において、メインCPU401は、異常入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常入賞エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS1804に移す。なお、S1802でセットされた異常入賞エラー開始指定コマンドは、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。また、後述するが、演出制御部450は、この送信された異常入賞エラー開始指定コマンドの回数をカウントし、該カウントした異常入賞エラー開始指定コマンドの回数に基づいて異常入賞エラーの報知態様を決定するようになっている。
S1804において、メインCPU401は、外部情報出力用のタイマ(0.4秒)をスタートさせ、処理をS1806に移し、S1806において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から異常入賞エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、メインCPU401は、処理をS1808に移す。
S1808において、メインCPU401は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから0.4秒経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したと判定した場合(S1808:Yes)、処理をS1810に移し、外部情報出力用タイマが0.4秒経過していないと判定した場合(S1808:No)、処理を図17の異常処理(S1702:皿満タンエラー処理)に戻す。
S1810において、メインCPU401は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板424からの信号出力を停止する。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1702:皿満タンエラー処理)に戻す。
つまり、図18に示す異常入賞エラー処理においては、異常入賞エラーが発生した場合に、その旨を、異常入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板424を介して所定期間(0.4秒)外部に報知(出力)するようになっている。
なお、遊技情報出力端子板424から0.4秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(0.4秒以内に新たに異常入賞エラーが発生した場合は、その時点から更に0.4秒出力)。
また、異常入賞エラー開始指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのCODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成された「FE70H」が設定されている。CODEデータが「FEH」のときはエラー開始指定コマンドを示しており、DATAデータはエラーの種別によって設定されている。以後に説明するエラー開始指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
<メイン側の皿満タンエラー処理>
図20に基づき、図17のS1702における皿満タンエラー処理について説明する。図20は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる皿満タンエラー処理の内容を示すフローチャートである。皿満タンエラー処理では、まず、S2000において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されているフラグ情報に基づいて、満タンフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、満タンフラグは、下皿129が遊技球で満タンになって皿満タンスイッチ423がオンになっている時に「ON」に設定され、下皿129が遊技球で満タンになっておらず皿満タンスイッチ423がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、メインCPU401は、満タンフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2000:Yes)、処理をS2008に移し、満タンフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S2000:No)、処理をS2002に移す。
S2002において、メインCPU401は、皿満タンスイッチ423がオンになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ423がオンになったと判定した場合(S2002:Yes)、皿満タンエラーが発生したとして処理をS2004に移し、皿満タンスイッチ423がオンになっていないと判定した場合(S2002:No)、処理を図17の異常処理(S1704:扉開放エラー処理)に戻す。
S2004において、メインCPU401は、満タンフラグを「ON」に設定し、処理をS2006に移し、S2006において、皿満タンエラーが発生した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2008に移す。なお、S2006でセットされた皿満タンエラー開始指定コマンドは、「FE00H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2008において、メインCPU401は、皿満タンスイッチ423がオフになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ423がオフになったと判定した場合(S2008:Yes)、皿満タンエラーが終了したとして処理をS2010に移し、皿満タンスイッチ423がオフになっていないと判定した場合(S2008:No)、処理を図17の異常処理(S1704:扉開放エラー処理)に戻す。
S2010において、メインCPU401は、満タンフラグを「OFF」に設定し、処理をS2012に移し、S2012において、皿満タンエラーが終了した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー終了指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1704:扉開放エラー処理)に戻す。なお、S2012でセットされた皿満タンエラー終了指定コマンドは、「FF00H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。CODEデータが「FFH」のときはエラー終了指定コマンドを示しており、以後に説明するエラー終了指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
つまり、図20に示す皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、皿満タンエラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、皿満タンエラーが終了した場合に、その旨を、皿満タンエラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の扉開放エラー処理>
図21に基づき、図17のS1704における扉開放エラー処理について説明する。図21は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる扉開放エラー処理の内容を示すフローチャートである。扉開放エラー処理では、まず、S2100において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されているフラグ情報に基づいて、扉開放フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、扉開放フラグは、扉が開放され扉開放スイッチ483がオンになっている時(ガラス枠150が開放されガラス枠開放スイッチ483aがオンになっている時、又は内枠170が開放され内枠開放スイッチ483bがオンになっている時)に「ON」に設定され、扉が開放されておらず扉開放スイッチ483がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、メインCPU401は、扉開放フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2100:Yes)、処理をS2108に移し、扉開放フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S2100:No)、処理をS2102に移す。
S2102において、メインCPU401は、扉開放スイッチ483がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ483がオンになったと判定した場合(S2102:Yes)、扉開放エラーが発生したとして処理をS2104に移し、扉開放スイッチ483がオンになっていないと判定した場合(S2102:No)、処理を図17の異常処理(S1706:払出状態エラー処理)に戻す。
S2104において、メインCPU401は、扉開放フラグを「ON」に設定し、処理をS2106に移し、S2106において、扉開放エラーが発生した旨をサブ側に通知する扉開放エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2108に移す。なお、S2106でセットされた扉開放エラー開始指定コマンドは、「FE01H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2108において、メインCPU401は、扉開放スイッチ483がオフになったか否かを判定し、扉開放スイッチ483がオフになったと判定した場合(S2108:Yes)、扉開放エラーが終了したとして処理をS2110に移し、扉開放スイッチ483がオフになっていないと判定した場合(S2108:No)、処理を図17の異常処理(S1706:払出状態エラー処理)に戻す。
S2110において、メインCPU401は、扉開放フラグを「OFF」に設定し、処理をS2112に移し、S2112において、扉開放エラーが終了した旨をサブ側に通知する扉開放エラー終了指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1706:払出状態エラー処理)に戻す。なお、S2112でセットされた扉開放エラー終了指定コマンドは、「FF01H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図21に示す扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、扉開放エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、扉開放エラーが終了した場合に、その旨を、扉開放エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の払出状態エラー処理>
図22及び図23に基づき、図17のS1706における払出状態エラー処理について説明する。図22は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる払出状態エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図23は、払出状態エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図22を参照して、S2200において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されているフラグ情報に基づいて、払出エラーフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、払出エラーフラグは、払出状態エラーが発生している時に「ON」に設定され、払出状態エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、メインCPU401は、払出エラーフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2200:Yes)、処理をS2208に移し、払出エラーフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S2200:No)、処理をS2202に移す。S2202において、メインCPU401は、払出状態エラーが発生したか否かを判定する。
図23を参照して、ここで、払出状態エラーの発生条件について説明する。払出状態エラーの発生条件は、図23に示すように、大別すると、以下のA〜Eの5種類がある。
A.払出駆動部(払出モータ)の玉噛み・玉詰まりによるカウンターケースエラー
B.払出球計数スイッチ異常エラー
C.球無しエラー
D.払出超過エラー
E.払出コマンドエラー
以下、A〜Eの各項目について本実施形態の遊技機100に照らし合わせて具体的に説明する。
まず、Aについて説明する。Aに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(A−1)払出モータ444を駆動時に、ローター回転スイッチ447がオフになった場合(カウンターケース内での玉噛みによりローターが回転できない玉噛みエラー)。
(A−2)ローター回転スイッチ447オン時に払出球計数スイッチ446がオフになった場合(カウンターケース内のローターが正常回転したにも拘わらず、払出球検出ができない玉詰まりエラー)。
次に、Bについて説明する。Bに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(B−1)払出球計数スイッチ446に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部400に入力された場合。
次に、Cについて説明する。Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(C−1)払い出す遊技球が無くなって(不足して)、球無スイッチ445がオンになった場合。
次に、Dについて説明する。Dに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(D−1)払出球計数スイッチ446で予定の払出球数より多くの払出球を計数した場合。
(D−2)払出球計数スイッチ446のチャタリング(例えば10回以上)
次に、Eについて説明する。Eに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(E−1)払出制御部440とメイン制御部400との間で通信エラー(払出制御部440における払出コマンドの取りこぼし、異常データの受信等)が発生した場合。
図22に戻って、メインCPU401は、払出状態エラーが発生したと判定した場合(S2202:Yes)、処理をS2204に移し、払出状態エラーが発生していないと判定した場合(S2202:No)、処理を図17の異常処理(S1708:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S2204において、メインCPU401は、払出エラーフラグを「ON」に設定し、処理をS2206に移し、S2206において、払出状態エラーが発生した旨をサブ側に通知する払出状態エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2208に移す。なお、S2206でセットされた払出状態エラー開始指定コマンドは、「FE02H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2208において、メインCPU401は、払出状態エラーが解消されて終了したか否かを判定し、払出状態エラーが終了したと判定した場合(S2208:Yes)、処理をS2210に移し、払出状態エラーが終了していないと判定した場合(S2208:No)、処理を図17の異常処理(S1708:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S2210において、メインCPU401は、払出エラーフラグを「OFF」に設定し、処理をS2212に移し、S2212において、払出状態エラーが終了した旨をサブ側に通知する払出状態エラー終了指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1708:スイッチ異常エラー処理)に戻す。なお、S2212でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF02H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図22に示す払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、払出状態エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、払出状態エラーが終了した場合に、その旨を、払出状態エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側のスイッチ異常エラー処理>
図24及び図25に基づき、図17のS1708におけるスイッチ異常エラー処理について説明する。図24は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われるスイッチ異常エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図25は、スイッチ異常エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図24を参照して、S2400において、メインCPU401は、メインRAM403に記憶されているフラグ情報に基づいて、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、スイッチ異常フラグは、スイッチ異常エラーが発生している時に「ON」に設定され、スイッチ異常エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、メインCPU401は、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2400:Yes)、処理をS2408に移し、スイッチ異常フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S2400:No)、処理をS2402に移す。S2402において、メインCPU401は、スイッチ異常エラーが発生したか否かを判定する。
図25を参照して、ここで、スイッチ異常エラーの発生条件について説明する。スイッチ異常エラーの発生条件は、図25に示すように、大別すると、以下のA〜Dの4種類がある。
A.入力スイッチ異常エラー
B.磁気センサのみなし異常エラー
C.V領域フォトセンサのみなし異常エラー
D.衝撃センサのみなしエラー
以下、A〜Dの各項目について本実施形態の遊技機100に照らし合わせて具体的に説明する。
まず、Aについて説明する。Aに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(A−1)第1始動装置スイッチ410、第2始動装置スイッチ411、普通図柄作動ゲートスイッチ413、第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置スイッチ416、第2大入賞装置排出スイッチ418、V領域スイッチ419、普通入賞装置スイッチ422、皿満タンスイッチ423、枠カウントスイッチ429、球無スイッチ445、払出球計数スイッチ446、ローター回転スイッチ447、扉開放スイッチ483(ガラス枠開放スイッチ483a、内枠開放スイッチ483b)に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部400に入力された場合。なお、球無スイッチ445、払出球計数スイッチ446、ローター回転スイッチ447、扉開放スイッチ483のスイッチ異常検知信号は、払出制御部440を介してメイン制御部400に入力される(図4−1参照)。
次に、Bについて説明する。Bに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(B−1)磁気センサ426が1秒間オンになった場合。
次に、Cについて説明する。Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(C−1)V領域開閉部(電動ソレノイド)421のオフ時(V領域204の閉鎖時)に、V領域フォトセンサ420が10秒間オンになった場合。
次に、Dについて説明する。Dに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(D−1)扉開放スイッチ483のオフ時(ガラス枠150及び内枠170閉鎖時)に、衝撃センサ428が20秒間オンになった場合。
図24に戻って、メインCPU401は、スイッチ異常エラーが発生したと判定した場合(S2402:Yes)、処理をS2404に移し、スイッチ異常エラーが発生していないと判定した場合(S2402:No)、処理を図17の異常処理(S1710:磁石検知エラー処理)に戻す。
S2404において、メインCPU401は、スイッチ異常フラグを「ON」に設定し、処理をS2406に移し、S2406において、スイッチ異常エラーが発生した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2408に移す。なお、S2406でセットされたスイッチ異常エラー開始指定コマンドは、「FE03H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2408において、メインCPU401は、スイッチ異常エラーが解消されて終了したか否かを判定し、スイッチ異常エラーが終了したと判定した場合(S2408:Yes)、処理をS2410に移し、スイッチ異常エラーが終了していないと判定した場合(S2408:No)、処理を図17の異常処理(S1710:磁石検知エラー処理)に戻す。
S2410において、メインCPU401は、スイッチ異常フラグを「OFF」に設定し、処理をS2412に移し、S2412において、スイッチ異常エラーが終了した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー終了指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1710:磁石検知エラー処理)に戻す。なお、S2412でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF03H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図24に示すスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、スイッチ異常エラーが終了した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、このスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の磁石検知エラー処理>
図26に基づき、図17のS1710における磁石検知エラー処理について説明する。図26は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる磁石検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。磁石検知エラー処理では、まず、S2600において、メインCPU401は、磁気センサ426がONとなって、磁気検知信号が500ms入力されたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、磁気検知信号が500ms入力されたと判定した場合(S2600:Yes)、磁石検知エラーが発生したとして処理をS2602に移し、磁気検知信号が500ms入力されていないと判定した場合(S2600:No)、処理を図17の異常処理(S1712:排出エラー処理)に戻す。
S2602において、メインCPU401は、磁石検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する磁石検知エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2604に移す。なお、S2602でセットされた磁石検知エラー開始指定コマンドは、「FE04H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2604において、メインCPU401は、外部情報出力用のタイマ(300秒)をスタートさせ、処理をS2606移し、S2606において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から磁石検知エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、メインCPU401は、処理をS2608に移す。
S2608において、メインCPU401は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから300秒経過したか否かを判定する。そして、メインCPU401は、外部情報出力用タイマが300秒経過したと判定した場合(S2608:Yes)、処理をS2610に移し、外部情報出力用タイマが300秒経過していないと判定した場合(S2608:No)、処理を図17の異常処理(S1712:排出エラー処理)に戻す。
S2610において、メインCPU401は、外部情報出力用タイマが300秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板424からの信号出力を停止する。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1712:排出エラー処理)に戻す。
つまり、図26に示す磁石検知エラー処理においては、磁石検知エラーが発生した場合に、その旨を、磁石検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板424を介して所定期間(300秒)外部に報知(出力)するようになっている。
なお、遊技情報出力端子板424から300秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(300秒以内に新たに磁石検知エラーが発生した場合は、その時点から更に300秒出力)。
<メイン側の排出エラー処理>
図27に基づき、図17のS1712における排出エラー処理について説明する。図27は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる排出エラー処理の内容を示すフローチャートである。排出エラー処理では、まず、S2700において、メインCPU401は、各入賞装置に入賞した遊技球を検出する入賞スイッチ、すなわち遊技球の検出により賞球が払い出される第1始動装置スイッチ410、第2始動装置スイッチ411、第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置排出スイッチ418、普通入賞装置スイッチ422がオンになったか否かを判定する。そして、メインCPU401は、各入賞スイッチの何れかがオンになったと判定した場合(S2700:Yes)、処理をS2702に移し、各入賞スイッチの何れもオンになっていないと判定した場合(S2700:No)、処理をS2704に移す。
S2702において、メインCPU401は、各入賞スイッチのオンに応じてメインRAM403に設けられた入賞カウンタNCを1加算(インクリメント)する。つまり、入賞カウンタNCは、各入賞スイッチの何れかがオンする毎に+1づつカウントアップされる、各入賞装置に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S2704において、メインCPU401は、各入賞装置に入賞した遊技球を纏めて計数する枠カウントスイッチ429がオンになったか否かを判定する。そして、メインCPU401は、枠カウントスイッチ429がオンになったと判定した場合(S2704:Yes)、処理をS2706に移し、枠カウントスイッチ429がオンになっていないと判定した場合(S2704:No)、処理をS2708に移す。
S2706おいて、メインCPU401は、枠カウントスイッチ429のオンに応じてメインRAM403に設けられた枠カウンタWCを1加算(インクリメント)する。つまり、枠カウンタWCは、枠カウントスイッチ429がオンする毎に+1づつカウントアップされる、各入賞装置に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S2708おいて、メインCPU401は、入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値の差の絶対値が50以上であるか否かを判定する。そして、メインCPU401は、差の絶対値が50以上であると判定した場合(S2708:Yes)、排出エラーが発生したとして処理をS2710に移し、差の絶対値が50未満であると判定した場合(S2708:No)、処理を図17の異常処理(S1714:電波検知エラー処理)に戻す。
S2710おいて、メインCPU401は、排出エラーが発生した旨をサブ側に通知する排出エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理をS2712に移す。なお、S2710でセットされた排出エラー開始指定コマンドは、「FE05H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
S2712おいて、メインCPU401は、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から排出エラーが発生した旨を示す信号を出力する。ここで、この排出エラーが発生した旨を示す遊技情報出力端子板424から出力される信号は、遊技機100の電源投入の際にRAMクリアスイッチ405がオン操作されてメインRAM403の記憶がクリアされるまで継続してオン出力される。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1714:電波検知エラー処理)に戻す。
つまり、図27に示す排出エラー処理においては、本来であれば、同じ値になるはずの入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値との差(絶対値)が50以上になった場合には、排出エラーが発生したとして、その旨を、排出エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板424を介して次回のメインRAM403の記憶がクリアされるまで、外部に報知(出力)するようになっている。
<メイン側の電波検知エラー処理>
図28に基づき、図17のS1714における電波検知エラー処理について説明する。図28は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる電波検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。電波検知エラー処理では、まず、S2800において、メインCPU401は、電波センサ427がONとなって、電波検知信号が入力されたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、電波検知信号が入力されたと判定した場合(S2800:Yes)、電波検知エラーが発生したとして処理をS2802に移し、電波検知信号が入力されていないと判定した場合(S2800:No)、処理を図17の異常処理(S1716:排出球確認エラー処理)に戻す。
S2802において、メインCPU401は、電波検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する電波検知エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1716:排出球確認エラー処理)に戻す。なお、S2802でセットされた電波検知エラー開始指定コマンドは、「FE06H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図28に示す電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、電波検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の排出球確認エラー処理>
図29に基づき、図17のS1716における排出球確認エラー処理について説明する。図29は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる排出球確認エラー処理の内容を示すフローチャートである。排出球確認エラー処理では、まず、S2900において、メインCPU401は、第2大入賞装置146から排出された遊技球が排出過多又は排出不足であるか否かを判定する。
ここで、第2大入賞装置146における遊技球の排出過多又は排出不足について説明する。図2に示したように、第2大入賞装置146においては、遊技球が入球してから排出されるまでの経路が長く、その間にVハネ202等の装置もあって、他の入賞装置に比して玉詰まり等の異常が起こり易くなっている。
従って、第2大入賞装置146の開放時に、入球した遊技球が第2大入賞装置146内で玉詰まりを起こしたときは、第2大入賞装置スイッチ416により検出した第2大入賞装置146への入球数よりも、第2大入賞装置排出スイッチ418により検出した第2大入賞装置146からの排出球数の方が少なくなる排出不足エラーが生じ、一方、第2大入賞装置146内の玉詰まりが解消したときは、第2大入賞装置スイッチ416により検出した第2大入賞装置146への入球数よりも、第2大入賞装置排出スイッチ418により検出した第2大入賞装置146からの排出球数の方が多くなる排出過多エラーが生じる。
メインCPU401は、第2大入賞装置146から排出された遊技球が、排出過多又は排出不足であると判定した場合(S2900:Yes)、排出球確認エラーが発生したとして処理をS2906に移し、排出過多及び排出不足でないと判定した場合(S2900:No)、処理をS2902に移す。
S2902において、メインCPU401は、第2大入賞装置146(電動ソレノイド417)の非作動時に排出球が有ったか否か、つまり、右ハネ200が開放されていない状態で第2大入賞装置排出スイッチ418が排出球を検出したか否かを判定する。なお、S2902の判定処理においては、右ハネ200が閉じた時点から第2大入賞装置排出スイッチ418に遊技球が到達するまでの時間(タイムラグ)を考慮して判定される。
メインCPU401は、第2大入賞装置146の非作動時に、排出球が有ったと判定した場合(S2902:Yes)、排出球確認エラーが発生したとして処理をS2906に移し、排出球が無かったと判定した場合(S2902:No)、処理をS2904に移す。
S2904において、メインCPU401は、第2大入賞装置146の非作動時に遊技球がV領域(条件装置作動領域)204を通過したか否か、つまり、右ハネ200が開放されていない状態でV領域スイッチ419がオンしたか否かを判定する。なお、S2904の判定処理においては、右ハネ200が閉じた時点からV領域スイッチ419に遊技球が到達するまでの時間(タイムラグ)を考慮して判定される。
メインCPU401は、第2大入賞装置146の非作動時に、V領域204を通過したと判定した場合(S2904:Yes)、排出球確認エラーが発生したとして処理をS2906に移し、V領域204を通過しなかったと判定した場合(S2904:No)、処理を図17の異常処理(S1718:ソレノイドフォトセンサ異常エラー処理)に戻す。
S2906において、メインCPU401は、排出球確認エラーが発生した旨をサブ側に通知する排出球確認エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1718:ソレノイドフォトセンサ異常エラー処理)に戻す。なお、S2906でセットされた排出球確認エラー開始指定コマンドは、「FE07H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図29に示す排出球確認エラー処理においては、排出球確認エラーが発生した場合に、その旨を、排出球確認エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この排出球確認エラー処理においては、排出球確認エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側のソレノイドフォトセンサ異常エラー処理>
図30に基づき、図17のS1718におけるソレノイドフォトセンサ異常エラー処理について説明する。図30は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われるソレノイドフォトセンサ異常エラー処理の内容を示すフローチャートである。ソレノイドフォトセンサ異常エラー処理では、まず、S3000において、メインCPU401は、Vハネ202(電動ソレノイド421)非作動時に、V領域フォトセンサ420が1200msONとなったか否か、つまり、Vハネ202が非作動で、V領域204をVハネ202が閉塞している場合に、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が1200ms検出したか否かを判定する。
メインCPU401は、V領域フォトセンサ420が1200msONになったと判定した場合(S3000:Yes)、つまり、V領域204がVハネ202で閉塞されているにも拘わらず、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が1200ms検出した場合には、ソレノイドフォトセンサ異常エラーが発生したとして処理をS3004に移す。
一方、メインCPU401は、V領域フォトセンサ420が1200msONになっていないと判定した場合(S3000:No)、つまり、V領域204がVハネ202で閉塞されているので、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が1200ms検出できなかった場合には、処理をS3002に移す。
S3002において、メインCPU401は、Vハネ202(電動ソレノイド421)作動時に、V領域フォトセンサ420が20ms以上ONとなったか否か、つまり、Vハネ202が作動して、V領域204をVハネ202が開放している場合に、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が20ms以上検出したか否かを判定する。
メインCPU401は、V領域フォトセンサ420が20ms以上ONになったと判定した場合(S3002:Yes)、つまり、V領域204をVハネ202が開放しているので、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が20ms以上検出した場合には、図17の異常処理(S1720:衝撃検知エラー処理)に戻す。
一方、メインCPU401は、V領域フォトセンサ420が20ms以上ONになっていないと判定した場合(S3002:No)、つまり、V領域204をVハネ202が開放しているにも拘わらず、V領域204を遊技球が通過可能になっている状態をV領域フォトセンサ420が20ms以上検出できなかった場合には、ソレノイドフォトセンサ異常エラーが発生したとして処理をS3004に移す。
S3004において、メインCPU401は、ソレノイドフォトセンサ異常エラーが発生した旨をサブ側に通知するソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1720:衝撃検知エラー処理)に戻す。なお、S3004でセットされた排出球確認エラー開始指定コマンドは、「FE08H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図30に示すソレノイドフォトセンサ異常エラー処理においては、ソレノイドフォトセンサ異常エラーが発生した場合に、その旨を、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、このソレノイドフォトセンサ異常エラー処理においては、ソレノイドフォトセンサ異常エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の衝撃検知エラー処理>
図31に基づき、図17のS1720における衝撃検知エラー処理について説明する。図31は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる衝撃検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。衝撃検知エラー処理では、まず、S3100において、扉開放スイッチ483(ガラス枠開放スイッチ483a又は内枠開放スイッチ483b)がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ483がオンになったと判定した場合(S3100:Yes)、処理を図17の異常処理(S1722:異常V入賞エラー処理)に戻し、扉開放スイッチ483がオンになっていないと判定した場合(S3100:No)、処理をS3102に移す。
S3102において、メインCPU401は、第2大入賞装置146(電動ソレノイド417)が作動中か否か、つまり、右ハネ200が開放動作中か否かを判定し、第2大入賞装置146が作動中であると判定した場合(S3102:Yes)、処理をS3104に移し、第2大入賞装置146が作動中でないと判定した場合(S3102:No)、処理を図17の異常処理(S1722:異常V入賞エラー処理)に戻す。
S3104において、メインCPU401は、衝撃センサ428がONとなって、衝撃検知信号が32ms入力されたか否かを判定する。そして、メインCPU401は、衝撃検知信号が32ms入力されたと判定した場合(S3104:Yes)、衝撃検知エラーが発生したとして処理をS3106に移す。すなわち、遊技機100の扉(ガラス枠150又は内枠170)の閉鎖時の第2大入賞装置146の作動中に衝撃センサ428が32msONした場合に、衝撃検知エラーが発生したと判定される。
一方、S3104において、メインCPU401は、衝撃検知信号が32ms入力されていないと判定した場合(S3104:No)、処理を図17の異常処理(S1716:S1722:異常V入賞エラー処理)に戻す。
S3106において、メインCPU401は、衝撃検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する衝撃検知エラー開始指定コマンドをメインRAM403にセットする。その後、メインCPU401は、処理を図17の異常処理(S1716:S1722:異常V入賞エラー処理)に戻す。なお、S3106でセットされた衝撃検知エラー開始指定コマンドは、「FE09H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図31に示す衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、衝撃検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の異常V入賞エラー処理>
図32に基づき、図17のS1722における異常V入賞エラー処理について説明する。図32は、メイン制御部400のメインCPU401によって行われる異常V入賞エラー処理の内容を示すフローチャートである。異常V入賞エラー処理では、まず、S3200において、遊技状態が大当り遊技状態になっているか否かを判定し、大当り遊技状態になっていると判定した場合(S3200:Yes)、図17の異常処理を終了し、処理を図7のタイマ割り込み処理(S716:出力処理)に戻し、大当り遊技状態になっていないと判定した場合(S3200:No)、処理をS3202に移す。
S3202において、メインCPU401は、遊技球がV領域(条件装置作動領域)204を通過したか否か、つまり、V領域スイッチ419がオンしたか否かを判定し、V領域スイッチ419がオンしたと判定した場合(S3202:Yes)、異常V入賞エラーが発生したとして処理をS3204に移し、V領域スイッチ419がオンしなかったと判定した場合(S3202:No)、図17の異常処理を終了し、処理を図7のタイマ割り込み処理(S716:出力処理)に戻す。
S3204において、メインCPU401は、異常V入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常V入賞エラー開始指定コマンド(ランプ全消灯(第四図柄を除く)開始指定コマンド)をメインRAM403にセットする。以上で、図17のS1722の異常V入賞エラー処理は終了し、異常処理も終了して、処理は、図7のタイマ割り込み処理(S716:出力処理)に戻る。なお、S3204でセットされた異常V入賞エラー開始指定コマンドは、「FE72H」が設定され、S716(図7参照)の出力処理によって、演出制御部450に送信される。
つまり、図32に示す異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、異常V入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板424を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
以上で、メイン制御部400のメインCPU401によって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
<演出制御部450のメイン処理>
次に、演出制御部450におけるサブCPU451により実行されるメイン処理について説明する。図33は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるメイン処理の内容を示すを示すフローチャートである。
図33を参照して、遊技機100への電源供給が開始(RAMクリアスイッチ405のオン操作を伴う電源投入、又はRAMクリアスイッチ405のオン操作を伴わない電源復旧)されると、サブCPU451は、S3300において、サブROM452からメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM453に記憶されるフラグなどを初期化、設定する処理を行う。更に、S3300では、サブCPU451は、報知装置(液晶表示装置やランプ、LED、音声に係る機器)や入力ホダン、ギミック等の各ユニットを初期化し、処理をS3302に移す。なお、各ユニットを初期化する処理については、図34〜図39を用いて後に詳述する。
S3302において、サブCPU451は、メイン制御部400からRAMクリア準備コマンドを受信したか否かを判定する(図6のS602参照)。RAMクリア準備コマンドを受信していると判定された場合(S3302:Yes)、サブCPU451は、処理をS3304に移し、各ユニットに対してRAMクリア準備コマンド受信時の処理を実行する。なお、各ユニットに対するRAMクリア準備コマンド受信時の処理については、図34〜図39を用いて後に詳述する。
S3304の処理を終えると、処理をS3306に移して、サブCPU451は、メイン制御部400から電源投入時コマンドを受信したか否かを判定する(図6のS608参照)。電源投入時コマンドを受信していないと判定された場合(S3306:No)、サブCPU451は、電源投入時コマンドを受信するまで、つまり、上記のRAMクリアスイッチ405がオン操作されるまで、このS3306の処理を繰り返し実行する。
一方、S3306において、電源投入時コマンドを受信していると判定された場合(S3306:Yes)、サブCPU451は、処理をS3308に移し、各ユニットに対して電源投入時コマンド受信時の処理を実行する。なお、各ユニットに対する電源投入時コマンド受信時の処理については、図34〜図39を用いて後に詳述する。そして、S3308の処理を終えると、サブCPU451は、処理をS3314に移す。
一方、S3302において、RAMクリア準備コマンドを受信していないと判定された場合(S3302:No)、サブCPU451は、処理をS3310に移し、電源復旧時コマンドを受信したか否かを判定する(図6のS620参照)。電源復旧時コマンドを受信していないと判定された場合(S3310:No)、サブCPU451は、処理をS3302に戻す。つまり、このメイン処理では、サブCPU451は、RAMクリア準備コマンド又は電源復旧時コマンドのどちらかを受信するまでS3302及びS3310の処理を繰り返し実行する。
一方、S3310において、電源復旧時コマンドを受信していると判定された場合(S3310:Yes)、サブCPU451は、処理をS3312に移し、各ユニットに対して電源復旧時コマンド受信時の処理を実行する。なお、各ユニットに対する電源復旧時コマンド受信時の処理については、図34〜図39を用いて後に詳述する。そして、S3312の処理を終えると、サブCPU451は、処理をS3314に移す。
S3314において、サブCPU451は、演出用乱数更新処理を行う。つまり、サブCPU451は、サブRAM453に記憶される演出に係る乱数を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS3314の処理を繰り返し実行する。なお、S3314の処理を行うことなく、次の割込み処理が行われるまで、処理を停止するようにしてもよい(HALT命令)。
図34〜図39を用いて、次に、電源投入時及び電源復旧時において各ユニットで行われる具体的な処理の内容について説明する。図34は、電源投入時及び電源復旧時の報知装置等に係る処理の内容を説明するための説明図であり、図35は、演出制御部450がRAMクリア準備コマンド受信した時にメイン表示装置108に表示されるRAMクリア準備画面を説明するための説明図であり、図36は、電源投入時及び電源復旧時の入力ボタン等に係る処理の内容を説明するための説明図であり、図37は、電源投入時及び電源復旧時のギミック等に係る処理の内容を説明するための説明図であり、図38は、電源投入時及び電源復旧時のギミックの動作の一例を示すタイムチャートであり、図39は、電源投入時及び電源復旧時におけるギミックの1セットの動作シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
図34を参照して、まず、電源投入時及び電源復旧時の報知装置等に係る処理の内容について説明する。遊技機100への電源供給が開始されてから、演出制御部450がRAMクリア準備コマンド又は電源復旧時コマンドのどちらかを受信するまでの期間、以下に示す報知装置等(メイン液晶、サブ液晶、ランプ、音声、外部情報端子)では、次のような電源投入時の処理(コマンド待ち)が行われる。
・メイン液晶(メイン表示装置108、以下同様):カラーバー表示(バージョン表示等)
・サブ液晶(サブ表示装置107、以下同様):カラーバー表示
・ランプ:盤面ランプ(盤ランプ110、以下同様)白点滅(250ms切替繰り返し)、特別図柄及び普通図柄関連LED(第1、第2特別図柄表示器104a、104b、普通図柄表示器104e、第1、第2特別図柄保留表示器104c、104d、普通図柄保留表示器104f、以下同様)消灯、第四図柄表示器(第1、第2識別表示器106a、第2識別表示器106b、以下同様)消灯、電源投入時コマンド又は電源復旧時コマンド受信までに、ギミック(リトラクタブル137、エアバイブ(バイブレーターモータ493及びエアー送出ファン494)、パトランプモータ482、チャンスボタンモータ474、盤面ギミック109、以下同様)の原点復帰動作が完了した場合、枠ランプ(枠上ランプ140、枠装飾ランプ141、以下同様)、盤面ランプを全点灯(輝度、照度等を30%程度)
・音声:起動音を鳴らす
・外部情報端子(遊技情報出力端子板424、以下同様):処理なし
また、上記報知装置等では、演出制御部450がRAMクリア準備コマンドを受信してから電源投入時コマンドを受信するまでの期間、次のようなRAMクリア準備コマンド受信時の処理が行われる。
・メイン液晶:RAMクリア準備メッセージを表示
・サブ液晶:赤表示
・ランプ:上記を継続、ただし、対応するメイン制御部400からのコマンドが無く、未使用の状態表示LEDがある場合は、該当のLEDを電源投入時コマンド受信まで点灯させる
・音声:電源投入時コマンドを受信するまで、RAMクリア準備音を鳴らす(「RAMクリア準備中です」+サイレン10秒+「もう一度リードライトメモリー消去スイッチを押して下さい」+サイレン10秒(繰り返し)、RAMクリア準備音以外は鳴らさない、ボリュームはMAXで鳴らす(音量切替スイッチ465及びソフトウェアボリュームの設定値不問))
・外部情報端子:処理なし
<異常関連情報(基準時間)について>
図35を用いて、ここで、メイン液晶で行われるRAMクリア準備メッセージの表示内容について説明する。演出制御部450がメイン制御部400からRAMクリア準備コマンドを受信すると、図35(A)(B)に示すように、メイン液晶(メイン表示装置108)の画面には、「RAMクリア準備中」の文字が大きく表示され、その下に、「もう一度RWM消去スイッチを押してください」という文字が表示される。なお、上記した音声処理は、この表示に合わせて、つまり、電源投入後、RAMクリアスイッチ405が再度オン操作されて電源投入時コマンドを受信するまで繰り返し行われる。
更に、「もう一度RWM消去スイッチを押してください」の表示の下には、「カーソルボタン」(演出キー144)のマークと、「入賞頻度異常エラー」「設定1 設定2」の文字が小さく表示されている。「入賞頻度異常エラー」の処理内容については、後に詳述するが、端的に言えば、所定の入賞装置への遊技球の入賞頻度が異常となっているか否かを判定する処理であって、「設定1 設定2」は、この入賞頻度の異常判定を行うための判定基準(ここでは基準時間)を設定するためのものである。
ここで、設定1には、基準時間として例えば20秒が、設定2には、基準時間として例えば80秒が対応付けられてセットされており、ホールが所望する方を選択することにより、入賞頻度の異常判定における判定基準としての基準時間が設定されるようになっている。なお、この判定基準の選択は、演出キー144の左右のカーソルボタンを操作することにより行う。
また更に、この選択されて設定された基準時間は、異常関連情報としてサブRAM453の異常関連情報記憶領域に記憶され、バックアップ手段によってバックアップされるようになっている。そして、この電源投入時のRAMクリア準備コマンド受信時のメイン液晶の画面では、前回設定された基準時間に対応する選択項目が初期選択されるようになっている(図35(A)では「設定2」、(B)では「設定1」が初期選択されている様子を示している)。
また、図35(A)は、バックアップ手段として不揮発性メモリのFeRAMを用いていない(バックアップ電源によるバックアップする)場合のRAMクリア準備画面を示しており、図35(B)は、バックアップ手段として不揮発性メモリのFeRAMを用いた場合のRAMクリア準備画面を示している。図に示すように、FeRAMを用いた図35(B)に示すRAMクリア準備画面では、更に「カーソルボタン」「入賞頻度異常エラー」「設定1 設定2」の下に、「チャンスボタン」(演出ボタン142)のマークと、「遊技機の初期設定メニューへ」という文字が、直上の表示と同様に小さく表示されている。
そして、この図35(B)に示す画面でチャンスボタンを操作すると、図示していない遊技機の初期設定メニュー画面に切り替わり、この初期設定メニュー画面で、演出キー144の左右のカーソルボタンやチャンスボタンを操作することにより、当該遊技機100に関連する所定項目を設定することが可能となっている。なお、設定する所定項目としては、例えば、RTC(リアルタイムクロック)454の時間設定や、上述した音量切替スイッチ465と同様なエコモードの設定などが一例として挙げられる。
なお、上記の説明では、入賞頻度の異常判定を行うための判定基準(基準時間)の設定は、2種類(設定1、設定2)の中から選択するようにしたが、これは何種類あってもよい。また、設定した判定基準は、遊技状態に応じて(例えば遊技状態が時短や大当りになった場合に応じて)自動的に最適な判定基準を選択して設定されるように構成してもよい。また、基準時間は、一例として、設定1は20秒、設定2は80秒としたが、これは、設定1は15〜20秒、設定2は40〜80秒等、実射試験等に基づき所定の範囲内で自由に設定可能とされる。
また、この判定基準(当該遊技機100に関連する所定項目)の設定時期は、上記したように電源投入時に実行可能としたが、これは、後述する電源復旧時(電源復旧コマンド受信時)の「電源復旧中」画面においても実行可能とするようにしてもよい。なお、電源が遮断される際にバックアップ手段によってサブ側の演出制御部450の記憶手段に記憶保持(バックアップ)される異常関連情報は、上記の基準時間に限定されるものではない。
上記の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機100においては、異常判定を行うための判定基準の設定時期が電源投入時又は電源復旧時に規制されている。従って、このような構成によれば、ホール関係者以外の第三者が当該判定基準の設定を行うことが極めて困難となり、その結果、遊技機100のセキュリティ向上に資することができる。また、この判定基準以外の当該遊技機100に関連する所定項目を設定可能とした場合においても、第三者が関与することが極めて困難となり、その結果、遊技機100の保守や安全性を高めて不正に強い遊技機100を提供することができる。
しかも、電源投入時においては、RAMクリアスイッチ405をオン操作するため、各遊技機100毎にホール関係者が立ち合わなければならず、その結果、上記判定基準や所定項目の設定確認及び設定変更を失念することがなく、更に、自身でRAMクリアスイッチ405を再びオン操作するまでの期間、余裕を持って当該設定確認や設定変更を行うことが可能となり、その結果、誤った設定確認や設定変更の蓋然性が著しく低下する。
加えて、上記判定基準や所定項目の設定は、遊技機100が予め備える遊技状態に応じて遊技者が操作可能な所定の操作手段(演出キー144、演出ボタン142)を操作することにより行うように構成されているので、つまり遊技機100の既存の装置を利用して行うように構成されているので、その結果、遊技機100の構成を簡素化できると共に、コストダウンとなる。
また、異常判定を行うための判定基準の設定は、複数種類の中から選択して設定するように構成したので、ホールが所望する判定基準に柔軟に対応でき、その結果、使い勝手が一段と向上すると共に、適正な異常判定処理を実行してエラー報知等の対処を適正に実行することが可能になる。
また、設定された判定基準は、異常関連情報として電源が遮断される際にバックアップ手段によってサブ側の記憶手段に記憶保持(バックアップ)されるように構成されている。一般的に、エラーを早期に発見するため、遊技機には様々なセキュリティ対策が行われており、このようなセキュリティ対策は、エラーの検出に関連したセキュリティ情報(異常関連情報)の記憶をメイン側の記憶手段で記憶するように構成されている。しかしながら、メイン側の記憶手段は容量に制約があり、その大半が遊技の主制御に使用されるので、その結果、メイン側でセキュリティ情報の記憶を行うセキュリティ対策には自ずと限界があった。その点、本実施形態の遊技機100においては、セキュリティ情報をサブ側の記憶手段で記憶するようにしたので、その結果、メイン側の記憶手段の使用の自由度が増すと共に、容量に制約のないサブ側の記憶手段を有効活用して、セキュリティ対策を高めることが可能となる。しかも、サブ側の記憶手段に記憶したセキュリティ情報はバックアップされるように構成したので、尚更セキュリティ対策を高めることが可能となる。特に、遊技機100は、サブ側の演出制御部450に設けられたRTC454をバックアップするめたのバックアップ電源を予め備えているので、このバックアップ電源を利用してサブ側の記憶手段に記憶したセキュリティ情報をバックアップすれば、遊技機100の構成を簡素化できると共に、コストダウンとなる。
図34に戻って、また、上記報知装置等では、演出制御部450が電源投入時コマンドを受信すると、次のような電源投入時コマンド受信時の処理が行われる。
・メイン液晶:初期出目(演出図柄)を表示(「123」など)、通常動作モードにする(他のモードとして、出荷検査モードがある)、新たなコマンドを受信した場合は反映させる
・サブ液晶: 初期画面表示、新たなコマンドを受信した場合は反映させる、画面移行はメイン液晶と同期させる
・ランプ:枠ランプ、盤面ランプを60秒間全点灯(輝度、照度等を70%程度)、特別図柄及び普通図柄関連LED、第四図柄表示器はコマンドを反映させる
・音声:30秒間、電源投入音を鳴らす(「RAMがクリアされました」+サイレン、電源投入音以外は鳴らさない、30秒経過後は消音、30秒間はボリュームはMAXで鳴らす(音量切替スイッチ465及びソフトウェアボリュームの設定値不問))
・外部情報端子:外部情報(セキュリティ)として200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力
また、上記報知装置等では、演出制御部450が電源復旧時コマンドを受信すると、次のような電源復旧時コマンド受信時の処理が行われる。
・メイン液晶:30秒間「電源復旧中」を表示、通常動作モードにする、新たなコマンドを受信した場合は反映させる(ただし、遊技状態・図柄指定・確定に係るコマンド等、画像変化の無いコマンドは無視する)、30秒間新たなコマンドを受信しなかった場合は自動的に客待ち状態へ移行させる(客待ち状態から通常の背景表示へ移行する際には、初期出目(演出図柄)を表示(「123」など)
・サブ液晶:30秒間黒表示、新たなコマンドを受信した場合は反映させる、画面移行はメイン液晶と同期させる
・ランプ:枠ランプ、盤面ランプを60秒間全点灯(輝度、照度等を70%程度)、特別図柄及び普通図柄関連LED、第四図柄表示器はコマンドを反映させる
・音声:30秒間、電源投入音を鳴らす(サイレン、電源投入音以外は鳴らさない、30秒経過後は消音、30秒間はボリュームはMAXで鳴らす(音量切替スイッチ465及びソフトウェアボリュームの設定値不問))
・外部情報端子:処理なし
モードは、上記したように、通常動作モードと出荷検査モードの2種類が用意されており(ただし、電源投入直後(コマンド待ち)はモード未確定)、電源投入後、最初に受信したコマンドが検査コマンド(1バイトのCODEデータが「E9H」系のコマンド)以外の場合は、通常動作モードへ移行する。この通常動作モード中では、検査コマンドを受信した場合であっても、それを無視する。
一方、電源投入後、最初に受信したコマンドが検査コマンドの場合は、出荷検査モードへ移行する。この出荷検査モード中では、検査コマンド以外のコマンドを受信した場合であっても、それを無視する。なお、出荷検査モードからの脱出用として、検査初期化(システムリセット)コマンドを用意する(手法としては、ウォッチドッグタイマを利用してシステムリセットをかける等)。
また、電源投入時指定(音無し)コマンドは、例外のコマンドとして扱い、電源投入後、最初に受信してもモード移行させず、どちらのモードからでも動作するようにする。更に、液晶の輝度については、電源投入時、図示していない輝度ボリュームの設定値を16回取得して、その平均値(小数点以下切り捨て)を反映し、以後、輝度ボリュームが変化しても反映しないようにする(ただし、出荷検査モード時はリアルタイムに反映する)。
図36を参照して、次に、電源投入時及び電源復旧時の入力ボタン等に係る処理の内容を説明する。遊技機100への電源供給が開始されてから、演出制御部450がRAMクリア準備コマンド又は電源復旧時コマンドのどちらかを受信するまでの期間、以下に示す入力ボタン等(チャンスボタン、カーソルボタン(↑→↓←)、チャンスボタン周囲ランプ、P−FLASHランプ)では、次のような電源投入時の処理(コマンド待ち)が行われる。
・チャンスボタン(演出ボタン142、以下同様): ランプ(チャンスボタンランプ475、以下同様)を点灯(輝度、照度等を30%程度)、ボタン操作を無効
・カーソルボタン(演出キー144、以下同様):ボタン操作を無効
・チャンスボタン周囲ランプ(周囲ランプ143、以下同様):ランプ(周囲ランプ143)を点灯(輝度、照度等を30%程度)
・P−FLASHランプ(フラッシュLED495、以下同様):ランプ(フラッシュLED495)を点灯(輝度、照度等を30%程度)
また、上記入力ボタン等では、演出制御部450がRAMクリア準備コマンドを受信してから電源投入時コマンドを受信するまでの期間、RAMクリア準備コマンド受信時の処理が行われる。なお、このRAMクリア準備コマンド受信時の処理は、上記した電源投入時の処理(コマンド待ち)と同様な処理となるので、ここでの説明は省略する。
また、上記入力ボタン等では、演出制御部450が電源投入時コマンドを受信すると、次のような電源投入時コマンド受信時の処理が行われる。
・チャンスボタン:ランプを下位置(原点位置)で60秒間赤点灯(4つのLED赤1、赤2、赤3、赤4全点灯)、30秒以内に以下のa〜dの操作を行った場合、又は30秒経過時に枠ギミックの動作を開始する
a.チャンスボタンを押下した際、チャンスボタンを上位置にする。赤1点灯→赤1,2点灯→赤1,2,3点灯→赤1,2,3,4点灯→消灯…500ms間隔で繰り返す
b.チャンスボタンが上位置の時にチャンスボタンを押下すると、チャンスボタンを下位置にする。赤1点灯→赤1,2点灯→赤1,2,3点灯→赤1,2,3,4点灯→消灯…250ms間隔で繰り返す
c.チャンスボタンを1度でも押下した後、各カーソルボタンを一つずつ押下すると、チャンスボタン周囲ランプを赤点灯→緑点灯→青点灯→白点灯と切り替え、全部押下でチャンスボタン周囲ランプを白点灯したままの状態とする(押下するカーソルボタンの順番は順不同とする)
d.チャンスボタン周囲ランプが白点灯の時に、チャンスボタンを押下した場合、枠ギミックの動作を開始する
a〜dにおいて、有効時間内に上記操作を行った場合は何度でも動作を行う。また、枠ギミックが原点復帰動作中に上記操作を行った場合、枠ギミックは、原点復帰動作終了後に動作を開始する
60秒間は、演出による点滅パターンは無効、60秒の間にチャンスボタンを押下した場合でも、演出に反映させることは問題ない(ボタン操作を有効)
・カーソルボタン: 60秒の間にカーソルボタンを押した場合でも、演出に反映させることは問題ない(ボタン操作を有効)
・チャンスボタン周囲ランプ:ランプを60秒間全点灯(60秒間は演出による点滅パターンは無効、各カーソルボタンを一つずつ押下すると、チャンスボタン周囲ランプを赤点灯→緑点灯→青点灯→白点灯と切り替え、全部押下でチャンスボタン周囲ランプを白点灯したままの状態とする(押下するカーソルボタンの順番は順不同とする))
・P−FLASHランプ:ランプを60秒間全点灯(60秒間は演出による点滅パターンは無効)
また、上記入力ボタン等では、演出制御部450が電源復旧時コマンドを受信すると、電源復旧時コマンド受信時の処理が行われる。なお、この電源復旧時コマンド受信時の処理は、上記した電源投入時コマンド受信時の処理と同様な処理となるので、ここでの説明は省略する。
図37を参照して、次に、電源投入時及び電源復旧時のギミック等に係る処理の内容を説明する。遊技機100への電源供給が開始されてから、演出制御部450がRAMクリア準備コマンド又は電源復旧時コマンドのどちらかを受信するまでの期間、以下に示すギミック等(リトラクタブル、エアバイブ、チャンスボタンモータ、パトランプモータ、パトランプ、盤面ギミック)では、次のような電源投入時の処理(コマンド待ち)が行われる。
・リトラクタブル(リトラクタブルモータ481、以下同様):原点復帰
・エアバイブ(バイブレーターモータ493、エアー送出ファン494、以下同様):停止
・チャンスボタンモータ(チャンスボタンモータ474、以下同様):原点復帰
・パトランプモータ(パトランプモータ482、以下同様):原点復帰
・パトランプ(パトランプ139、以下同様):ランプ(パトランプ139)を点灯(輝度、照度等を30%程度)
・盤面ギミック(盤面ギミック109、以下同様):原点復帰
また、上記ギミック等では、演出制御部450がRAMクリア準備コマンドを受信してから電源投入時コマンドを受信するまでの期間、RAMクリア準備コマンド受信時の処理が行われる。なお、このRAMクリア準備コマンド受信時の処理は、上記した電源投入時の処理(コマンド待ち)と同様な処理(エアバイブ、パトランプ)又は電源投入時の処理(コマンド待ち)を継続する処理(リトラクタブル、チャンスボタンモータ、パトランプモータ、盤面ギミック)となるので、ここでの説明は省略する。
また、上記ギミック等では、演出制御部450が電源投入時コマンドを受信すると、次のような電源投入時コマンド受信時の処理が行われる。
・リトラクタブル:原点停止→枠ギミック動作開始((開く→停止→閉じる→原点停止等)×1セット、60秒間は演出による動作は無効)
・エアバイブ:コマンド受信で動作開始→30秒経過で停止(必ず30秒間動作すること、(オン→停止)×1セット、60秒間は演出による動作は無効)
・チャンスボタンモータ:原点停止→枠ギミック動作開始((上→下→原点停止等)×1セット)
・パトランプモータ:原点停止→リトラクタブル137が開いた後、2秒間動作(60秒間は演出による動作は無効)
・パトランプ:パトランプ60秒間全点灯(60秒間は演出による点滅パターンは無効)
・盤面ギミック:原点停止(60秒間は演出による動作は無効)
また、上記ギミック等では、演出制御部450が電源復旧時コマンドを受信すると、電源復旧時コマンド受信時の処理が行われる。なお、この電源復旧時コマンド受信時の処理は、上記した電源投入時コマンド受信時の処理と同様な処理となるので、ここでの説明は省略する。
<電源投入(復旧)時のギミックの駆動タイミング>
図38及び図39を参照しながら、ここで、電源投入時及び電源復旧時における枠ギミック(リトラクタブル、エアバイブ、パトランプモータ、チャンスボタンモータ)と盤面ギミックとの駆動タイミングについて説明する。盤面ギミック及び枠ギミックは、遊技機100の電源投入時(電源投入時コマンド受信時)又は電源復旧時(電源復旧時コマンド受信時)には、上記したように、それぞれ所定の初期動作(予め定められた1セットの駆動)を行うようになっているが、全てのギミックが同時に駆動すると大きな消費電力を伴うと共に動作確認が難しくなり、好ましくない。
そこで、本実施形態においては、電源投入時及び電源復旧時における盤面ギミックと枠ギミックの初期動作を互いに相違するタイミングで駆動させるようにしている。まず、図38を参照して、電源投入(コマンド待ち)が行われると、盤面ギミック及び枠ギミックは原点復帰を開始する。その後、電源投入時コマンド又は電源復旧時コマンドを受信すると、枠ギミックのエアバイブが1セット駆動する。
このエアバイブの1セット駆動は、バイブレーターモータ493及びエアー送出ファン494を30秒間オンさせる。この間に、他の枠ギミック(リトラクタブル、パトランプモータ、チャンスボタンモータ)と盤面ギミックは原点に停止する。エアバイブの1セット駆動が停止すると、次に、枠ギミックの駆動が開始され、リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータが枠ギミック駆動期間WGTの間に1セット駆動する。
図39を参照して、ここで、枠ギミックにおける1セットの動作シーケンスについて説明する。エアバイブの1セット駆動は、上記したように、バイブレーターモータ493及びエアー送出ファン494を30秒間オンさせる。その後、0.5秒経過すると、リトラクタブルが1セット駆動する。このリトラクタブルの1セット駆動は、リトラクタブルモータ481を駆動して、リトラクタブル137本体を原点停止位置から開放し、この開放した状態を維持した後に閉じて再び原点位置に停止させる動作を3秒間で行う。
パトランプモータは、リトラクタブルが1セット駆動を開始してから0.5秒経過すると、1セット駆動する。つまり、パトランプモータは、リトラクタブルの開放状態中に1セット駆動する。このパトランプモータの1セット駆動は、パトランプモータ482を駆動して、パトランプ139本体を原点停止位置から所定方向に回転させる動作を2秒間で行う。すなわち、パトランプモータは、リトラクタブルが駆動を開始してから0.5秒後にパトランプ139本体を原点停止位置から回転させ、その回転を2秒間維持した後に再び原点位置に停止する。これにより、パトランプ139は、リトラクタブルが開放移動すると、その開放移動に伴って視認不能な待機位置(リトラクタブル137が開放移動前の位置)から視認可能な所定位置(リトラクタブル137が開放移動後の位置)まで移動した後、パトランプモータにより初期動作としての駆動が行われることになる。そして、リトラクタブルは、パトランプモータが駆動を停止してから0.5秒後に駆動を停止する。
チャンスボタンモータは、リトラクタブルが1セット駆動を停止してから0.5秒経過すると、1セット駆動する。このチャンスボタンモータの1セット駆動は、チャンスボタンモータ474を駆動して、チャンスボタン142本体を原点停止位置から上昇させて上位置に停止させ、その後、下位置まで下降させて原点位置に停止させる動作を1.5秒間で行う。そして、チャンスボタンモータの1セット駆動が終了して0.5秒経過すると、枠ギミック駆動期間WGTは終了し、盤面ギミックの駆動が開始される。従って、枠ギミック駆動期間WGTは、6秒間となる。なお、この枠ギミック駆動期間WGTの期間は、6秒に限定されることなく、これは、それぞれの枠ギミックの1セット駆動の期間に基づいて決定されることになる。
図38に戻って、枠ギミックとしてのリトラクタブル、パトランプモータ、チャンスボタンモータが上記したような1セットの動作シーケンスに基づいて駆動され、枠ギミック駆動期間WGTが終了すると、次に、盤面ギミックの駆動が開始され、盤面ギミック109、すなわち上ギミック109a、下ギミック109b、左ギミック109c、右ギミック109d(図1−1参照)が盤面ギミック駆動期間BGTの間に1回程度駆動する。なお、これら盤面ギミックとしての上ギミック109a、下ギミック109b、左ギミック109c、右ギミック109dの駆動は、図示していないが、上記した枠ギミックの駆動に準じて、それぞれ個別に動作させてもよいし、所定個数の盤面ギミックを同時又一部が重なるように時間差をおいて動作させるようにしてもよい。
そして、電源投入時コマンド又は電源復旧時コマンドを受信してから、つまりエアバイブの駆動が開始されてから、60秒経過すると、換言すれば、枠ギミック駆動期間WGTが終了してから24秒経過すると、盤面ギミック駆動期間BGTは終了し、この盤面ギミック駆動期間BGTが終了した時点では、全てのギミック(盤面ギミック及び枠ギミック)は原点位置に停止された状態になる。従って、盤面ギミック駆動期間BGTは、24秒間となる。なお、この盤面ギミック駆動期間BGTの期間は、24秒に限定されることなく、これは、それぞれの盤面ギミックの1回程度の駆動期間に基づいて決定されることになる。
上記の説明から明らかなように、電源投入時及び電源復旧時における盤面ギミック及び枠ギミックの駆動タイミングは、エアバイブ→リトラクタブル→パトランプモータ→チャンスボタンモータ→盤面ギミックの順に、互いに相違するタイミングで駆動するように構成されている。その結果、電源投入時及び電源復旧時におけるギミック駆動により、大きな消費電力を使用することなく、且つそれぞれのギミックの動作確認も容易に行うことが可能となる。また、パトランプ139のように待機位置が視認不能なギミックについては、視認可能な所定位置まで移動した後に初期動作としての駆動を行うようにしたので、このようなギミックに対しても、その動作確認を容易に行うことが可能となる。
なお、上記した盤面ギミック及び枠ギミックの電源投入時及び電源復旧時における動作は、電源投入時コマンド又は電源復旧時コマンドを受信してから30秒以内に、チャンスボタンに対して上記a〜dの操作をしなかった場合を例にして説明したが、30秒以内に上記a〜dの操作をした場合には、エアバイブの駆動とリトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータの駆動の一部又は全部が重なる(エアバイブの駆動期間と枠ギミック駆動期間WGTとの一部又は全部が重なる)こととなる。また、チャンスボタンモータの駆動とリトラクタブル及びパトランプモータの駆動についても、図39に示したように、互いに相違するタイミングで駆動するように構成したが、この駆動についても、一部又は全部が重なるように構成してもよい。
すなわち、電源投入時及び電源復旧時における盤面ギミック及び枠ギミックの駆動タイミングは、少なくとも盤面ギミックと枠ギミックとの駆動タイミングを相違するようにすればよい。そして、この場合、盤面ギミックは、所定の第1期間(例えば盤面ギミック駆動期間BGT)の間に駆動され、枠ギミックは、第1期間とは少なくとも一部の期間が異なる所定の第2期間(例えば枠ギミック駆動期間WGT)の間に駆動されるようにすればよい。
また、電源投入時及び電源復旧時(電源投入時コマンド及び電源復旧時コマンド受信時)において、枠ギミックとしてのリトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータについては、それぞれ駆動時の動作確認として以下のような処理が行われる。
・リトラクタブルについては、リトラクタブル137の開閉の動作を確認する(正転反転)
・パトランプモータについては、パトランプ139の回転の動作を確認する(正転反転)
・チャンスボタンモータについては、チャンスボタン142の上下移動の動作を確認する(正転反転)
また、リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータの共通の駆動時の動作確認として以下のような処理が行われる。
・原点検出を確認する
・どの位置から動作しても必ず初期位置で停止するか確認する
・動作チェック中に動作コマンドを受信した場合、動作コマンドを無視するか確認する
そして、上記した動作確認におけるエラーの検出方法として、リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータは、例えば、一定時間駆動させて原点を検出できるか否かを確認し、一定時間駆動させても原点を検出できなかった場合、エラー時の処理として、一定時間経過後停止させる。
<演出制御部450のタイマ割込み処理>
図40に基づき、演出制御部450において行われるタイマ割込み処理について説明する。図40は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるタイマ割込み処理の内容を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御部450に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、遊技機100の電源投入(電源復旧)時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図40以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部450で行われる処理は、サブROM452に記憶されているプログラムに基づいて実行されるが、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
このタイマ割込み処理が実行されると、S4000において、サブCPU451は、音量(エコモード)切替監視処理を実行する。音量切替監視処理については、図41、図42を用いて後に詳述する。
S4002において、サブCPU451は、ギミック監視処理を実行する。ギミック監視処理については、図43を用いて後に詳述する。
S4004において、サブCPU451は、遊技関連コマンド受信処理を実行する。遊技関連コマンド受信処理については、図44〜図49を用いて後に詳述する。
S4006において、サブCPU451は、異常関連コマンド受信処理を実行する。異常関連コマンド受信処理については、図50〜図75を用いて後に詳述する。
S4007において、サブCPU451は、入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理を実行する。入賞情報RAMは、サブRAM453の異常関連情報記憶領域に設けられ、後述の入賞頻度異常エラー処理を実行するために用いられるRAMであって、詳しくは図68を用いて後述するが、端的に言えば、普通入賞装置122に遊技球が入賞してからの経過時間を最大で設定されている基準時間(図35のRAMクリア準備画面の設定1又は設定2により設定される例えば20秒又は80秒)まで計時(カウントダウン)するためのものである。なお、演出制御部450のタイマ割込み処理は例えば4ms毎に繰り返し実行されるので、このS4007の処理が行われる度に4msづつ入賞情報RAMの残り時間がカウントダウンされていく。
S4008において、サブCPU451は、入力装置処理を実行する。入力装置処理については、図76〜図82を用いて後に詳述する。
S4010において、サブCPU451は、サブRAM453にセットされたコマンドを、画像音響制御部460又はランプ制御部470へ送信するコマンド送信処理を行う。このコマンド送信処理が行われることによって、サブ表示装置107及びメイン表示装置108における画像表示やスピーカ138からの音声出力等による演出の実行が画像音響制御部460に指示され、また、各種ランプや表示器、ギミック等による演出の実行がランプ制御部470に指示される。
<音量切替監視処理>
図41に基づき、ここで、図40のS4000における音量切替監視処理について説明する。図41は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる音量切替監視処理の内容を示すフローチャートである。まず、S4100において、サブCPU451は、ハードウェアボリュームスイッチ(図示ではH/Wスイッチ)としての音量切替スイッチ465(図4−2参照)の設定が変更されたか否かを判定する。そして、サブCPU451は、音量切替スイッチ465の設定が変更されたと判定した場合(S4100:Yes)、処理をS4102に移し、変更されなかったと判定した場合(S4100:No)、処理をS4104に移す。
S4102において、サブCPU451は、ソフトウェアによって音量を調整するソフトウェアボリューム(図示ではS/Wボリューム)の値を、設定変更された音量切替スイッチ465に応じた値、すなわち設定変更されたハードウェアボリューム(図示ではH/Wボリューム)に応じた値へと設定(リセット)する。その後、サブCPU451は、処理をS4104に移す。
S4104において、サブCPU451は、遊技状態が客待ち中(デモ指定コマンド受信後〜変動演出開始コマンド受信前(ソフトウェアボリューム調整可能期間)、図9参照)になっているか否かを判定し、客待ち中になっていると判定した場合(S4104:Yes)、処理をS4106に移し、客待ち中になっていないと判定した場合(S4104:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4002:ギミック監視処理)に戻す。
S4106において、サブCPU451は、設定されているソフトウェアボリューム値をリセットするためのリセット用タイマ(120秒)をスタートさせ、処理をS4108移し、S4108において、メイン表示装置108に客待ち中の表示画面において所定の画面が表示中か否かを判定する。なお、このS4108の所定画面としては、例えば、後述のぱちログに関連する画面(遊技履歴表示画面やパスワード入力画面)等、演出キー144の左右ボタンを使用可能な画面(基本的に客待ち中の後述するトップメニュー画面で選択された画面)である。そして、サブCPU451は、所定画面を表示中であると判定した場合(S4108:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4002:ギミック監視処理)に戻し、所定画面を表示中でないと判定した場合(S4108:No)、処理をS4110に移す。
S4110において、サブCPU451は、上述した異常処理(図17参照)において異常が発生した旨をサブ側に通知するコマンドに基づいて、音声出力装置(スピーカ)138による音声報知としてのエラー音が鳴動中か否かを判定する。そして、サブCPU451は、エラー音が鳴動中であると判定した場合(S4110:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4002:ギミック監視処理)に戻し、エラー音が鳴動中でないと判定した場合(S4110:No)、処理をS4112に移す。
S4112において、サブCPU451は、ソフトウェアボリュームの音量を調整するために演出キー144の左右ボタンが操作されたか否かを判定し、操作されたと判定した場合(S4112:Yes)、処理をS4114に移し、操作されなかったと判定した場合(S4112:No)、処理をS4116に移す。
S4114において、サブCPU451は、演出キー144の左右ボタン(以下、単に左右ボタンともいう)の操作に基づいてソフトウェアボリュームの音量を切り替える音量切替処理を実行する。ここで、ソフトウェアボリュームの調整方法について説明する。ソフトウェアボリュームの調整方法は、以下のようにして行われる。
・客待ち中の画面上にボリューム調整が可能なことを示唆する表示を行う(客待ち中のトップメニュー表示示唆(演出ボタン142操作示唆)と同期して表示し、トップメニュー中も表示する)
・上述したように、ソフトウェアボリューム調整可能期間中に左右ボタンの操作でボリュームを調整し、調整可能幅は0〜100段階とし、下記の上限〜下限のボリューム値へ変換する
上限:ハードウェアボリュームスイッチの「大」(音量切替スイッチ465の「3」「エ」、図4−2参照)のボリューム値(例えば「100」)
下限:ハードウェアボリュームスイッチの「小」(音量切替スイッチ465の「1」、図4−2参照)のボリューム値(例えば「0」)
・左右ボタンでボリューム値を変更したとき、目安としての音を鳴動させる
・ボリューム値の画面表示(メイン表示装置108)については、下記のように行う
ア.ボリューム値を数値(0〜100)表示及び目盛り表示(0〜20目盛り)
イ.右ボタンの1回操作毎にボリューム値を1段階加算、左ボタンの1回操作毎にボリューム値を1段階減算
ウ.ボリューム値の1段階の加算減算に同期して数値表示(0〜100)を1加算減算、ボリューム値の5段階の加算減算に同期して目盛り表示(0〜20目盛り)を1加算減算(左右ボタンを所定時間(15段階以上の時間)操作し続けた場合、数値表示及び目盛り表示は連続表示)
エ.左右ボタンを操作したときからボリューム値を画面表示し、その際、演出図柄等に重ならない位置、大きさとし、また、左右ボタン操作から3秒経過で画面表示を消す
なお、上記の説明では、調整可能幅は0〜100段階としたが、これは、限定することなく、例えば1〜10段階としてもよい。また、ボリューム値の数表示及び目盛り表示も上記に限定されることはなく、適宜設定することができる。
図42は、遊技状態毎のソフトウェアボリューム調整可能期間と、ボリューム値の画面表示の一例を示す説明図である。図に示すように、ソフトウェアボリュームにおいて、ボリューム調整可能なタイミングは、客待ち開始から演出キー144の左右ボタンを使用可能な画面(ここでは、一例として、ぱちログに関連する遊技の履歴画面)が表示されるまでの期間、及び、この履歴画面が終了してから演出図柄の変動が開始されるまでの期間であり、演出図柄の変動中や客待ちが開始されるまでの期間、及び、客待ち中であっても履歴画面の表示している期間は、ボリューム調整は不可能なタイミングとなっている。また、メイン表示装置108におけるボリューム値の画面表示は、ボリューム調整可能期間において左右ボタンを押下した時点で画面表示され、これは、左右ボタン押下から3秒経過又はボリューム調整可能期間が終了した時点で消去されるようになっている。
図41に戻って、S4116において、サブCPU451は、リセット用タイマがタイムアップしたか否か、すなわちリセット用タイマがスタートしてから120秒経過したか否かを判定する。そして、サブCPU451は、120秒経過したと判定した場合(S4116:Yes)、処理をS4118に移し、120秒経過していないと判定した場合(S4116:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4002:ギミック監視処理)に戻す。
S4118において、サブCPU451は、ソフトウェアボリュームの値がハードウェアボリュームの値(音量切替スイッチ465の設定値)よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合(S4118:Yes)、処理をS4120に移し、小さくないと判定した場合(S4118:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4002:ギミック監視処理)に戻す。ここで、ハードウェアボリュームの値は、例えば、「大」(音量切替スイッチ465の設定が「3」「エ」)のとき「100」、「中」(音量切替スイッチ465の設定が「2」)のとき「70」、「小」(音量切替スイッチ465の設定が「1」)のとき「0」が設定される。従って、この場合、ハードウェアボリューム設定が「大」でソフトウェアボリュームの値が「100」未満、及び、ハードウェアボリューム設定が「中」でソフトウェアボリュームの値が「70」未満の場合、S4118でYesとなる。
S4120において、サブCPU451は、ソフトウェアボリュームの値をハードウェアボリュームで設定されているボリューム値にリセットする。つまり、S4112〜S4120の処理においては、ハードウェアボリュームスイッチで設定されたボリューム値よりソフトウェアボリューム値が小さい場合、客待ち中に演出キー144の左右ボタン未操作120秒経過で、ソフトウェアボリュームをハードウェアボリュームスイッチに応じた値にリセットする(ハードウェアボリュームスイッチで設定されたボリューム値よりソフトウェアボリューム値が小さくない場合、ソフトウェアボリューム値はリセットしない)。
また、上記した音量切替監視処理において、ソフトウェアボリューム値の画面表示中にエラー音の鳴動が開始された場合には、サブCPU451は、当該ボリューム値の画面表示を消去する。この際、ソフトウェアボリューム値は、サブRAM453に記憶保持される。なお、ソフトウェアボリュームとハードウェアボリュームとの優先関係については、上記に限定されることなく、例えば、ハードウェアボリューム値を無条件でソフトウェアボリューム値より優先させてもよいし、逆に、ソフトウェアボリューム値を無条件でハードウェアボリューム値より優先させてもよい。
<ギミック監視処理>
図43に基づき、図40のS4002におけるギミック監視処理について説明する。図43は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるギミック監視処理の内容を示すフローチャートである。まず、S4300において、サブCPU451は、枠ギミックとしてのリトラクタブル、パトランプモータ、チャンスボタンモータが、電源投入時及び電源復旧時等の特殊な場合を除く通常時において動作中か否かを判定する。そして、サブCPU451は、通常動作中であると判定した場合(S4300:Yes)、処理をS4302に移し、通常動作中でないと判定した場合(S4300:No)、処理をS4312に移す。
S4302において、サブCPU451は、リトラクタブル、パトランプモータ、チャンスボタンモータの通常動作時の動作確認として以下のような通常動作確認処理が行われる。
・停止させた時の励磁パターンで次の駆動に入っているか確認する
・動作中にイレギュラーで動作コマンドを受信した場合、動作コマンドを無視するか確認する
・一定時間駆動させても原点を検出できない場合、一定時間休止するかを確認する(原点監視処理が入っているかを確認する)
・変動開始時に位置を監視し、異常だった場合は、正常な位置まで動作するかを確認する
サブCPU451は、S4302の通常動作確認処理を終えると、処理をS4304に移し、ここで上記した通常動作確認処理で異常があったか否かを判定し、異常があったと判定した場合(S4304:Yes)、処理をS4306に移し、異常がなかったと判定した場合(S4304:No)、処理をS4308に移す。
S4306において、サブCPU451は、エラー時の処理として、一定時間経過後、枠ギミックを停止させる。つまり、S4304及びS4306の処理では、上記した通常動作確認におけるエラーの検出方法として、リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータは、例えば、一定時間駆動させて原点を検出できるか否かを確認し、一定時間駆動させても原点を検出できなかった場合、エラー時の処理として、一定時間経過後停止させる。その後、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
S4308において、サブCPU451は、扉開放エラーが発生した旨を通知する扉開放エラー開始指定コマンド(図21、S2106)を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(S4308:Yes)、処理をS4310に移し、受信しなかったと判定した場合(S4308:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
S4310において、サブCPU451は、扉開放エラー開始指定コマンドを受信したことに基づいて、枠ギミックを動作前の原点位置に戻して動作を停止させる。つまり、リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータは、通常動作中にガラス枠150又は内枠170が開放されたときは、原点位置まで戻してその動作を停止する。これにより、枠ギミックが、リトラクタブルの場合には、リトラクタブルが閉じ、パトランプモータの場合には、パトランプの回転が停止し、チャンスボタンモータの場合には、チャンスボタンが突出していない位置に停止することになる。その後、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
S4312において、サブCPU451は、扉開放エラーが終了した旨を通知する扉開放エラー終了指定コマンド(図21、S2112)を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(S4312:Yes)、処理をS4314に移し、受信しなかったと判定した場合(S4312:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
S4314において、サブCPU451は、枠ギミックが未だ動作期間中であるか否かを判定する。すなわち、このS4314の処理では、扉開放エラー発生時点で動作前の状態(原点)に戻して動作を停止させた枠ギミックは、扉開放エラーが終了した時点で、本来であれば未だ動作中であったか(例えば未だ動作させる信号を受信しているか)否かを判定する。そして、サブCPU451は、未だ動作期間中であると判定した場合(S4314:Yes)、処理をS4316に移し、既に動作期間が経過していると判定した場合(S4314:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
S4316において、サブCPU451は、枠ギミックの動作を復旧する。すなわち、このS4316の処理では、扉開放エラー発生時点で動作前の状態(原点)に戻して動作を一旦停止させた枠ギミックは、扉開放エラーが終了した時点で復旧して、停止前の動作を引き続き開始する。その後、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4004:遊技関連コマンド受信処理)に戻す。
上記の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機100においては、このギミック監視処理では、枠ギミックの動作中に扉開放エラーが発生した場合、枠ギミックを動作前の状態(原点)に戻して動作を停止するように構成されている。従って、このような構成によれば、遊技機100の外側で可動する枠ギミックが、予期せぬ装置や機器(例えば隣接する遊技機や玉貸機、カードユニット、表示器)等に衝突して毀損してしまうような不都合を回避することが可能(衝突する装置や機器の毀損等も回避可能)となり、その結果、遊技機100及びその周辺装置・機器の保守・安全性を高めることができる。
更に、扉開放エラーが終了した時点で、枠ギミックが本来であれば未だ動作期間中である場合には、停止していた枠ギミックの動作を復旧するように構成されている。従って、このような構成によれば、扉開放エラーにより動作前の状態に戻された枠ギミックが、扉が閉じられてエラーが終了しても、そのままの状態で再度動作することがない遊技機に比して、遊技性が低下することがなく、その結果、遊技の趣向性が向上する。
なお、上記したギミック監視処理においては、枠ギミックの動作中に扉開放エラーが発生した場合について説明したが、扉開放エラーの発生中に枠ギミックの動作を開始する場合においても、上記に準ずる。また、盤面ギミック109においても、上記したギミック監視処理における枠ギミックに対する処理に準じた処理を行うようにしてもよい。また、枠ギミックは、上記したリトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータに限定されるものではなく、遊技機100の外側で動作するものであれば含まれる。
<遊技関連コマンド受信処理>
図44及び図45に基づき、S4004で行われる遊技関連コマンド受信処理について説明する。図44及び図45は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる遊技関連コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。まず、S4400において、サブCPU451は、メイン制御部400からデモ指定コマンドを受信したか否かを判定する(図9のS911参照)。
デモ指定コマンドを受信していると判定された場合(S4400:Yes)、サブCPU451は、処理をS4402に移し、デモ指定コマンドを受信していないと判定された場合(S4400:No)、処理をS4404に移す。S4402において、サブCPU451は、デモ指定コマンド受信処理を実行する。
<デモ指定コマンド受信処理>
図46を用いて、S4402で行われるデモ指定コマンド受信処理の内容について説明する。図46は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるデモ指定コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。サブCPU451は、まずS4600において、デモ待機時間Tdに所定の時間(例えば30〜90秒)を設定し、次に、処理をS4602に移し、この設定したデモ待機時間Tdの計測を開始する。
デモ指定コマンドは、上記したように第1始動装置116及び第2始動装置118の始動記憶が無くなってメイン表示装置108に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が実行されなくなったときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdの計測時間は、メイン表示装置108に演出図柄の変動表示が実行されなくなってからの経過時間を表している。
次に、サブCPU451は、処理をS4604に移し、ここで設定したデモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(図9のS916参照)。変動演出開始コマンドは、上記したように第1始動装置116及び第2始動装置118への遊技球の入賞に基づいてメイン表示装置108に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示を開始するときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S4604:YES)、サブCPU451は、遊技機100は客待ち状態でないと判断してこのデモ指定コマンド受信処理を終了し、図44に示す遊技関連コマンド受信処理(S4404)へ処理を戻す。これにより、メイン表示装置108では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が再開される。
一方、S4604において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S4604:NO)、サブCPU451は、遊技機100は客待ち状態であると判断し、処理をS4606に移し、客待ち用のデモ演出(デモムービー)を実行するため、デモフラグをオンに設定する。そして、サブCPU451は、処理をS4608に移し、画像音響制御部460やランプ制御部470に指示するためのデモ演出開始コマンドをサブRAM453にセットして、メイン表示装置108や音声出力装置138等にデモ演出(デモムービー)の実行を開始させる。これにより、メイン表示装置108では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の画面が客待ち用のデモ演出画面に切り替わる。
ここで、上述した図4−2に示したように、音量切替スイッチ465により遊技機100がエコモードに設定されている場合には、サブ表示装置107及びメイン表示装置108におけるデモ演出画面は、デモ演出(デモムービー)開始から、つまり、デモ指定コマンドを受信してからデモ待機時間Td経過後に、バックライトの輝度が50%に変更される。そして、遊技者の操作により後述のぱちログ画面が表示された場合には、ぱちログ画面が終了するまで、バックライトの輝度を元の値に戻す。すなわち、サブ表示装置107及びメイン表示装置108における液晶バックライトの輝度制御は、遊技機100がエコモードに設定されている場合、客待ち用のデモ演出(デモムービー)開始から輝度が50%に変更され、この50%に変更された輝度は、演出図柄の変動表示が開始されると又はぱちログ画面が表示されると、次のデモ演出(デモムービー)が開始されるまで元の値に戻す制御となる。
また、音量切替スイッチ465がエコモードに設定されていない場合であっても、例えばデモムービーが終了して所定時間が経過する(客待ち状態で所定時間が経過する)など、所定条件が成立した場合には、遊技機100は自動的にエコモードに設定されるようにしてもよい。
なお、デモ演出開始コマンドは、図40のS4010におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御部460及びランプ制御部470へ送信される。そして、S4608の処理を終えると、サブCPU451は、このデモ指定コマンド受信処理を終了し、図44に示す遊技関連コマンド受信処理(S4404)へ処理を戻す。
図44に戻って、S4404において、サブCPU451は、メイン制御部400から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図8のS810及びS822参照)。そして、保留数増加コマンドを受信したと判定した場合(S4404:Yes)、処理をS4406に移し、保留数増加コマンドを受信していないと判定した場合(S4404:No)、処理をS4414に移す。
S4406において、サブCPU451は、保留数加算処理を実行する。具体的には、サブCPU451は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、サブRAM453に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算し、画像音響制御部460に指示してメイン表示装置108に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ追加させる(実際には、初回は除く又は当該保留画像として表示)。
同様に、サブCPU451は、第2保留数増加コマンドを受信した場合、サブRAM453に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算し、画像音響制御部460に指示してメイン表示装置108に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ追加させる(実際には、初回は除く又は当該保留画像として表示)。
S4408において、サブCPU451は、S4406で追加表示させた保留画像を先読予告態様の表示に変更するか否かを決定する先読み保留表示抽選処理を行う。具体的には、サブCPU451は、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報が大当りを示している場合、S4406で追加表示させた保留画像を先読予告態様に変更すると決定する。
一方、サブCPU451は、受信した保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報がハズレを示している場合、S4406で追加表示させた保留画像を先読予告態様に変更するか否かを決定する抽選を行う。
S4410において、サブCPU451は、S4408において先読み保留表示の実行が決定されたか否かを判定する。そして、先読み保留表示の実行が決定されたと判定した場合(S4410:Yes)、処理をS4412に移し、実行が決定されていないと判定された場合(S4410:No)、処理をS4414に移す。
S4412において、サブCPU451は、先読み保留表示を実行する。具体的には、画像音響制御部460に指示してメイン表示装置108に先読み保留表示をさせた後、処理をS4414に移す。
S4414において、サブCPU451は、図9のS916でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(S4414:Yes)、処理をS4416に移し、受信していないと判定した場合(S4414:No)、処理をS4426に移す。
S4416において、サブCPU451は、S4414で受信した変動演出開始コマンドを解析する。この際、サブCPU451は、上記した図46のS4606でデモフラグがオンに設定されている場合、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合には、デモフラグをオフに設定し、処理をS4418に移す。
S4418において、サブCPU451は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、演出図柄変動演出のパターンを決定し、処理をS4420に移す。変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、図9のS912の大当り判定処理(図10参照)によってセットされた特別図柄の停止図柄を示す情報(つまり、大当りしたかハズレたか、大当りした場合には、いずれの大当りとなったかを示す情報)、図9のS914の変動パターン選択処理(図11参照)でセットされた特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報、リーチ演出を実行するか否かを示す情報を含む。また、サブCPU451は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報が示す条件を満たす複数の演出パターンから、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
S4420において、サブCPU451は、保留数減算処理を実行し、処理をS4422に移す。具体的には、サブCPU451は、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選結果の判定及び第2特別図柄抽選結果の判定の何れが実行されたかを示す情報が、第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、サブRAM453に格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算し、画像音響制御部460に指示してメイン表示装置108に最も早く表示されている第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ消化(削除)する(実際には、初回は除く又は当該保留画像を消去)。
同様に、サブCPU451は、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている第1特別図柄抽選結果の判定及び第2特別図柄抽選結果の判定の何れが実行されたかを示す情報が、第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、サブRAM453に格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算し、画像音響制御部460に指示してメイン表示装置108に最も早く表示されている第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像を1つ消化(削除)する(実際には、初回は除く又は当該保留画像を消去)。
S4422において、サブCPU451は、S4418で決定した演出パターンの演出図柄変動演出を開始する。具体的には、サブCPU451は、前述した演出パターンの演出の実行を指示するコマンドをサブRAM453にセットする。このコマンドは、図40のS4010におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御部460及びランプ制御部470へ送信される。これによって、表示器104による特別図柄表示と同期させて、メイン表示装置108による演出図柄変動演出の表示が開始され、スピーカ138や盤ランプ110等による演出図柄変動演出の音響出力や発光が開始される。S4422の処理を終えると、処理をS4424に移し、サブCPU451は、演出履歴記憶処理を実行する。
<演出履歴記憶処理>
図47を用いて、S4424で行われる演出履歴記憶処理の内容について説明する。図47は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる演出履歴記憶処理の内容を示すフローチャートである。サブCPU451は、まずS4700において、サブRAM453に記憶されたログイン中フラグがONであるか否かを判定する。
ログイン中フラグがONである判定した場合(S4700:Yes)、つまり、遊技者が入力装置145を用いて遊技機100へログインし、サブRAM453に遊技履歴情報が記憶可能な状態である場合、処理をS4702に移し、ログイン中フラグがOFFであると判定した場合(S4700:No)、処理をS4704に移す。なお、ログイン処理の詳細については、後述する。
S4702では、図44に示すコ遊技関連マンド受信処理のS4418にて決定した変動演出パターンに対応する演出情報をサブRAM453に記憶する。これにより、遊技機100は、ログイン要求を伴う遊技が行われているときに、変動演出パターンの履歴情報(演出情報)を蓄積していくことができる。なお、サブCPU451は、決定した変動演出パターンが複数回の変動表示に亘って関連性を有する場合には、演出情報と共に、その演出情報の補助演出情報として当該複数回の回数情報をもサブRAM453に記憶する。
S4704において、サブCPU451は、サブRAM453のミッション実行中フラグがONであるか否かを判定する。ここで「ミッション」とは、所定の遊技内容を実行することを達成条件とする演出の一つである。ミッションの内容としては、大当りが連続した回数、大当りとなった場合の大当り抽選回数の大小、特定の演出中に大当りとなった場合、特定の演出が実行された場合などである。
ミッション実行中フラグがONであると判定した場合(S4704:Yes)、つまり、遊技者がミッションを実行中であり、実行中のミッションの達成状況をサブRAM453に記憶可能な状態であると判定した場合、処理をS4706に移し、ミッション実行中フラグがOFFであると判定した場合(S4704:No)、処理を終了し、図45に示す遊技関連コマンド受信処理(S4500)へ処理を戻す。
S4706において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されたミッション情報を読み出し、処理をS4708に移す。これにより、サブCPU451は、どのミッションが現在設定され実行中であるのかを把握することができる。なお、本実施形態のミッションは、特定の条件下で発生して遊技者がチャレンジすると決定した場合に設定される。ミッションを設定するとは、具体的には、サブCPU451が、当該ミッションの内容に係る情報を示す「ミッション情報」を、サブRAM453に記憶することである。
S4708において、サブCPU451は、変動演出パターンに対応する演出情報についてのミッション達成状況を解析し、サブRAM453に記憶する。サブCPU451は、S4702において記憶した演出情報と、S4706で読み出したミッション情報とを比較し、その比較結果から達成率を算出し、ミッション達成状況として、サブRAM453に記憶する。以上で、演出履歴記憶処理の説明を終了し、説明を図44の遊技関連コマンド受信処理に戻す。
図44に戻って、S4426において、サブCPU451は、図9のS922の処理でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出停止コマンドを受信したと判定した場合(S4426:Yes)、処理をS4428に移し、受信していないと判定した場合(S4426:No)、処理をS4500(図45参照)に移す。S4428において、サブCPU451は、S4422の処理で開始した演出図柄変動演出を終了した後、処理をS4430に移し、演出履歴記憶処理を実行する。
<変動履歴記憶処理>
図48を用いて、S4430で行われる変動履歴記憶処理の内容について説明する。図48は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる変動履歴記憶処理の内容を示すフローチャートである。サブCPU451は、まずS4800において、サブRAM453に記憶されたログイン中フラグがONであるか否かを判定する。この処理は、前述した図47のS4700と同様の処理である。
サブCPU451は、ログイン中フラグがONであると判定した場合(S4800:Yes)、処理をS4802に移し、ログイン中フラグがOFFであると判定した場合(S4800:No)、処理をS4806に移す。
S4802において、サブCPU451は、前述した図44に示す遊技関連コマンド受信処理のS4418においてセットした演出図柄データに対応する図柄情報を、サブRAM453に記憶する。この演出図柄データは、前述の図10の大当たり判定処理における判定結果に応じた演出図柄データである。これにより、遊技機100は、ログイン要求を伴う遊技が行われているときに、大当たりの判定結果に対応する演出図柄データ(図柄情報)の履歴情報を蓄積していくことができる。その後、サブCPU451は、処理をS4804に移す。
S4804において、サブCPU451は、前述の図44の遊技関連コマンド受信処理のS4426において確認した変動演出停止コマンドの数を特別図柄の変動回数として、特別図柄変動回数用の計数カウンタに1を加算して更新する。そして、更新した当該計数カウンタの値をサブRAM453に記憶する。これにより、遊技機100は、ログイン要求を伴う遊技が行われているときに、特別図柄の変動回数の履歴情報を蓄積していくことができる。その後、サブCPU451は、処理をS4806に移す。
S4806において、サブCPU451は、サブRAM453のミッション実行中フラグがONであるか否かを判定する。この処理は、前述の図47に示すS4704と同様の処理である。そして、サブCPU451は、ミッション実行中フラグがONであると判定した場合(S4806:Yes)、処理をS4808に移し、ミッション実行フラグがOFFであると判定した場合(S4806:No)、処理を終了し、図45に示す遊技関連コマンド受信処理(S4500)へ処理を戻す。
S4808において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されたミッション情報を読み出し、処理をS4810に移して、ここで、ミッション達成状況を解析して記憶する。この処理は、前述の図47のS4708と同様の処理である。これにより、遊技機100は、現在設定されているミッションが大当たりの判定結果に対応する演出図柄データ及び特別図柄の変動回数に関係するとき、蓄積された演出図柄データの履歴情報(図柄情報)及び特別図柄の変動回数が、当該ミッションをどの程度達成しているのかを解析することができる。以上で、変動履歴記憶処理の説明を終了し、説明を図44及び図45の遊技関連コマンド受信処理に戻す。
図45のS4500において、サブCPU451は、図13のS1306の処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S4500:Yes)、処理をS4502に移し、受信していないと判定した場合(S4500:No)、処理をS4504に移す。
S4502において、サブCPU451は、オープニングコマンドに含まれている情報(又はS4418で使用した設定情報)に基づいて、大当り遊技演出の種類(確変大当り遊技演出又は通常大当り遊技演出)を判別し、判別した大当り遊技演出の開始を指示するコマンドをサブRAM453にセットする。サブRAM453にセットされたこのコマンドは、図40のS4010のコマンド送信処理によって、画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。これによって、確変大当り遊技又は通常大当り遊技の開始を示すオープニング演出(つまり、大当り遊技演出)が、メイン表示装置108、スピーカ138、盤ランプ110等によって開始される。その後、S4504において、サブCPU451は、確変確定領域通過演出処理を実行する。
<確変確定領域通過演出処理>
図49を用いて、S4504で行われる確変確定領域通過演出処理の内容について説明する。図49は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる確変確定領域通過演出処理の内容を示すフローチャートである。サブCPU451は、まずS4900において、図5−1及び図5−2を用いて説明した大当り5回のセットの1〜4回目のいずれかの確変大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。
具体的には、サブCPU451は、図45のS4502で確変大当り(大当り5回のセットの1〜4回目のいずれかの確変大当り)のオープニングが開始されてから、後述する図45のS4508で実行される前述の確変大当りのエンディングが終了するまでの期間中であると判定した場合(S4900:Yes)、処理をS4902に移し、この期間中ではないと判定した場合(S4900:No)、処理を図45の遊技関連コマンド受信処理(S4506)に戻す。
S4902において、サブCPU451は、確変確定領域(V領域)通過検出有効期間中であるか否かを判定する。ここで、V領域検出有効期間について説明する。図14の大入賞装置処理では説明を省略しているが、メイン制御部400のメインCPU401は、遊技球がV領域204を通過したことを検出する有効期間(V領域通過検出有効期間)を設けている。
具体的には、メインCPU401は、図5−1(a)に示す確変大当り遊技の8Rで第2大入賞装置146が開放された時点から確変大当り遊技のエンディング演出が終了する時点までの期間及び図5−1(b)に示す通常大当り遊技の8Rで第2大入賞装置146が開放された時点から通常大当り遊技のエンディング演出が終了する時点までの期間をV領域通過検出有効期間として設定し、図14の大入賞装置処理のS1434において、V領域通過検出有効期間中にのみV領域204への遊技球の通過を検出している。
したがって、S4902において、演出制御部450のサブCPU451は、図14のS1414でセットされた第2大入賞装置開放通知コマンドが受信されてから(すなわち、第2大入賞装置146が開放されてから)、図15のS1502でセットされたエンディングコマンドの受信後10秒経過するまで(すなわち、エンディング演出が終了するまで)の期間中である場合には、V領域通過検出有効期間中であると判定し、この期間中ではない場合には、V領域通過検出有効期間中ではないと判定する。そして、V領域通過検出有効期間中であると判定した場合(S4902:Yes)、処理をS4904に移し、有効期間中ではないと判定した場合(S4902:No)、処理をS2912に移す。
S4904において、サブCPU451は、図14のS1436でセットされた確変確定領域通過コマンドを受信したか否かを判定する。なお、図14のS1436において、メインCPU401は、遊技球がV領域204を通過する毎にV領域通過コマンドをメインRAM403にセットする。したがって、サブCPU451は、遊技球がV領域204を通過する毎にV領域通過コマンドを受信する。そして、サブCPU451は、V領域通過コマンドを受信したと判定した場合(S4904:Yes)、処理をS4906に移し、受信していないと判定した場合(S4904:No)、処理をS4914に移す。
S4906において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されているVの値を1加算して(カウントアップして)更新する。ここで、Vは、今回の確変大当り遊技においてV領域204を遊技球が通過した回数を示す値である。続くS4908において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されているVの値が、予め定められた所定数V0(例えば3)に一致するか否かを判定する。そして、VがV0に一致する場合(S4908:Yes)、処理をS4910に移し、VがV0に一致しない場合(S4908:No)、処理をS4914に移す。
S4910において、サブCPU451は、図5−2を用いて説明した高確示唆演出の実行を指示するコマンドをサブRAM453にセットする。サブRAM453にセットされたこのコマンドは、図40のS4010のコマンド送信処理によって、画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。これによって、図5−2を用いて説明した高確示唆演出が実行されることとなる。その後、処理を図45の遊技関連コマンド受信処理(S4506)に戻す。
S4912において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されているVの値を「0」に設定する。具体的には、サブRAM453に記憶されているVの値がS4906の処理により更新されている場合には、Vの値を初期値「0」にリセットする。その後、処理を図45の遊技関連コマンド受信処理(S4506)に戻す。
S4914において、サブCPU451は、予め設定された所定時間(例えば10秒)が経過したか否かを判定する。具体的には、サブCPU451は、CPU451は、V領域通過検出有効期間内において、当該V領域通過検出有効期間が開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。そして、所定時間が経過したと判定した場合(S4914:Yes)、処理をS4916に移し、所定時間が経過していないと判定した場合(S4914:No)、処理を図45の遊技関連コマンド受信処理(S4506)へ戻す。
S4916において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されているVの値が、0より大きく所定数V0より小さいか否かを判定する。そして、0<V<V0の場合(S4916:Yes)、処理をS4918に移し、V≦0又はV0≦Vの場合(S4916:No)、処理を図45の遊技関連コマンド受信処理(S4506)に戻す。
S4918において、サブCPU451は、サブRAM453に記憶されているVの値を「V0」に設定する。具体的には、サブRAM453に記憶されているV0よりも小さいVの値をV0に更新した後、処理をS4910に移す。
ここで、前述したV領域通過演出処理について、所定数V0として「3」が設定されている場合を例に具体的に説明する。まず、確変大当り遊技が実行されている場合(S4900:Yes)には、所定ラウンド(第8ラウンド)において第2大入賞装置146が開放されることにより、遊技球がV領域204を通過可能となり、当該遊技球の通過が検出可能なV領域通過検出有効期間中となる(S4902:Yes)。
そして、V領域通過検出有効期間中に遊技球がV領域204を通過すると、通過する毎にV領域通過コマンドが受信され(S4904:Yes)、Vの値がカウントアップして更新される(S4906)。したがって、1個目及び2個目の遊技球がV領域204を通過したときには、Vの値はそれぞれ「1」、「2」となり、所定時間が経過していなければ(S4914:No)、高確示唆演出が実行されることがない。その後、遊技球がV領域204を通過するとVの値は「3」に更新されて、所定数V0と一致する(S4908:Yes)ので、高確示唆演出が実行される(S4910)。
さらに、V領域通過検出有効期間中(S4902:Yes)に4個目以降の遊技球がV領域204を通過しても、Vの値はカウントアップされることにより4以上の値となるので、当該V領域通過検出有効期間中において再び「3」に一致することはない(S4908:No)。また、所定時間が経過しても(S4914:Yes)、Vの値は4以上であるため(S2216:No)、再び高確示唆演出が実行されることはない。
以上により、サブCPU451は、メイン制御部400から、遊技球がV領域204を通過する毎に通過したことを示す検知情報(V領域通過コマンド)を受信するが、そのうち所定個数目(3個目)の遊技球がV領域204を通過したときにのみ高確示唆演出を実行し、所定個数目(3個目)以外の遊技球がV領域204を通過しても高確示唆演出を実行しない。
これにより、複数の遊技球がV領域204を通過しても高確示唆演出を不必要に実行されることがなく、遊技者は、遊技状態が有利な遊技状態に移行することを適切に認知することができる。一方、遊技者が遊技球の打ち出しを途中でやめてしまったなどの理由により遊技球が1個又は2個しかV領域204を通過しない場合がある。このような場合には、V領域通過検出期間内(S4902:Yes)において、所定時間が経過した時点(S4914:Yes)で、3個目の遊技球がV領域204を通過したものとみなされ(S4916:Yes、S4918)、高確示唆演出が実行される(S4910)。
また、このとき3個目の遊技球がV領域204を通過したものとみなされている(Vの値は3に更新されている)ので、その後のV領域通過検出有効期間において、遊技球がV領域204を通過してもVの値がカウントアップされることにより、Vの値が3に一致することはない(S4908:No)。
また、所定時間が経過しても(S4914:Yes)、Vの値は3以上であるので(S4916:No)、再度高確示唆演出が実行されることはない。以上により、予め定められた所定個数(3個)の遊技球がV領域204を通過しなくても、少なくとも1つの遊技球がV領域204を通過している場合には、所定時間経過後に1度だけ高確示唆演出が実行される。
なお、1つも遊技球がV領域204を通過しない場合には、遊技状態が高確時短状態に移行しないので高確示唆演出は実行されない。また、V領域検出有効期間が終了すると(S4902でNo)、Vの値は「0」にリセットされる(S4912)。これにより、次の確変大当り遊技が実行される場合においても、当該確変大当り遊技において3個目の遊技球のV領域204の通過に基づいて高確示唆演出が適切に実行される。また、前述した所定時間はどのように設定してもよいが、所定数V0との関係に基づいて設定するのが好ましい。例えば、V0の値を大きく設定するほど所定時間を長く設定するものとすればよい。以上で、V領域通過演出処理の説明を終了し、説明を図44及び図45の45の遊技関連コマンド受信処理に戻す。
図45に戻って、S4506において、サブCPU451は、図15のS1502の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、エンディングコマンドを受信していると判定した場合(S4506:Yes)、処理をS4508に移し、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S4506:No)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4006:異常関連コマンド受信処理)に戻す。
S4508において、サブCPU451は、大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するコマンドをサブRAM453にセットする。サブRAM453にセットされたこのコマンドは、図40のS4010のコマンド送信処理によって、画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。これによって、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が実行される。その後、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4006:異常関連コマンド受信処理)に戻す。
<異常関連コマンド受信処理>
図50及び図51に基づき、S4006で行われる異常関連コマンド受信処理について説明する。図50及び図51は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる異常関連コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。まず、S5000において、サブCPU451は、メイン制御部400から異常入賞エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図18のS1802参照)。
異常入賞エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5000:Yes)、サブCPU451は、処理をS5002に移して異常入賞エラー処理を実行し、処理をS5004に移す。一方、異常入賞エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5000:No)、サブCPU451は、処理をS5004に移す。
<サブ側の異常入賞エラー処理>
図52〜図54を用いて、S5002で行われる異常入賞エラー処理の内容について説明する。図52〜図54は、演出制御部450がメイン制御部400から異常入賞エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される異常入賞エラー処理の内容を示すタイムチャートであって、図52は、異常入賞エラーの発生回数(異常入賞エラー開始指定コマンドの受信回数)が1回以上10回未満の場合を示し、図53は、異常入賞エラーの発生回数(異常入賞エラー開始指定コマンドの受信回数)が10回以上30回未満の場合を示し、図54は、異常入賞エラーの発生回数(異常入賞エラー開始指定コマンドの受信回数)が30回以上の場合を示している。なお、演出制御部450は、電源投入(復旧)時よりメイン制御部400から受信した異常入賞エラー開始指定コマンドの回数、すなわち異常入賞エラーの発生回数を累積的にカウントして、その累積的にカウントした値をサブRAM453の異常関連情報記憶領域に記憶するようになっている。
図52を参照して、まず、異常入賞エラーの発生回数が1回以上10回未満の場合における異常入賞エラー処理について説明する。上述したように、異常入賞エラーが発生すると、メイン制御部400のメインCPU401は、遊技情報出力端子板424を介して外部情報端子出力(セキュリティ)を0.4秒間(200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力、複数回の出力契機がある場合は繰り返し)行う。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置に異常入賞エラーが発生した旨を報知(出力)する。
ここで、異常入賞エラーの発生回数(例えば、遊技機100の電源投入時からの演出制御部450でカウントされた異常入賞エラーの発生回数、以下同様)が1回以上10回未満の場合には、サブCPU451は、メイン表示装置108を介して異常を報知する液晶報知(以下、単に液晶報知ともいう)、スピーカ(音声出力装置)138を介して異常を報知する音声報知(以下、単に音声報知ともいう)、枠装飾ランプ141を介して異常を報知するランプ報知(以下、単にランプ報知ともいう)は、図52に示すように無制御(現状維持)のままであり、従って、外部情報端子出力(セキュリティ)の0.4秒が経過した時点で異常入賞エラーの報知(メイン側の報知)が終了する。
図53を参照して、次に、異常入賞エラーの発生回数が10回以上30回未満の場合における異常入賞エラー処理について説明する。上記と同様に、異常入賞エラーが発生すると、メイン側の報知として外部情報端子出力(セキュリティ)が0.4秒間行われる。ここで、異常入賞エラーの発生回数が10回以上30回未満の場合には、サブCPU451は、ランプ制御部470に対して異常入賞エラー開始指定コマンド1を送信することで、ランプ報知を、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより1秒間行う(1秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに1秒間行う)。
また、液晶報知及び音声報知は、ランプ報知が異常入賞エラー報知を行っている間、図53に示すように無制御(現状維持)のままであり、従って、この場合には、演出制御部450が異常入賞エラー開始指定コマンドを受信(異常入賞エラー開始指定コマンド1を送信)してから1秒が経過した時点で、サブCPU451は、ランプ制御部470に対して異常入賞エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による異常入賞エラーの報知(ランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451がランプ制御部470に対して送信する異常入賞エラー開始指定コマンド1は、上述したメインCPU401が演出制御部450に対して送信する異常入賞エラー開始指定コマンドと同様、「FE70H」が設定され、また、異常入賞エラー終了指定コマンドは、「FF70H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれランプ制御部470に送信される。
図54を参照して、次に、異常入賞エラーの発生回数が30回以上の場合における異常入賞エラー処理について説明する。上記と同様に、異常入賞エラーが発生すると、メイン側の報知として外部情報端子出力(セキュリティ)が0.4秒間行われる。ここで、異常入賞エラーの発生回数が30回以上の場合には、サブCPU451は、ランプ制御部470に対して異常入賞エラー開始指定コマンド2を送信することで、ランプ報知を、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。
更に、サブCPU451は、画像音響制御部460に対して異常入賞エラー開始指定コマンド2を送信することで、異常入賞エラーに係る音声報知を行う。この場合の音声報知は、「異常入賞エラーです」+サイレン5秒を、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間繰り返し行う(1セットに満たない場合、1セット鳴らす。30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。
また、液晶報知は、音声報知及びランプ報知が異常入賞エラー報知を行っている間、図54に示すように無制御(現状維持)のままであり、従って、この場合には、演出制御部450が異常入賞エラー開始指定コマンドを受信(異常入賞エラー開始指定コマンド2を送信)してから30秒が経過した時点で、サブCPU451は、ランプ制御部470に対して異常入賞エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による異常入賞エラーの報知(音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451がランプ制御部470に対して送信する異常入賞エラー開始指定コマンド2は、「FE71H」が設定され、また、異常入賞エラー終了指定コマンドは、「FF70H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれランプ制御部470に送信される。
上記の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機100においては、異常入賞エラー報知を行う場合、異常入賞エラーの発生回数に応じて異常入賞エラーの報知態様を変更するように構成されている。すなわち、異常入賞エラーの発生回数が、1回以上10回未満の場合には、異常入賞エラーの報知として、メイン側の外部情報端子による外部出力のみを0.4秒間実行し、10回以上30回未満の場合には、異常入賞エラーの報知として、メイン側の外部情報端子による外部出力を0.4秒間実行すると共に、サブ側のランプ報知によるエラー報知を1秒間実行し、発生回数が30回以上の場合には、異常入賞エラーの報知として、メイン側の外部情報端子による外部出力を0.4秒間実行すると共に、サブ側の音声報知及びランプ報知によるエラー報知を30秒間実行するように構成されている。
一般的に、異常入賞エラーの報知態様は、異常入賞エラーの状況に拘わらず画一的であり、適正に対処し辛いものとなっていた。その点、本実施形態の遊技機100の構成によれば、異常入賞エラーが発生した際、異常入賞エラーの報知態様を確認すれば、異常入賞エラーの発生回数を把握することが可能となり、その結果、異常入賞エラーの発生状況に応じて適正に対処することが可能となる。例えば、異常入賞エラーの発生回数が、所定範囲内であれば様子を見て無駄な対処を低減したり、所定範囲外であれば迅速に対応する等の措置を行うことができる。これにより、遊技機100の保守を適正に行うことができると共に、遊技機100に対する不正の抑止や早期発見に資することができる。
なお、上記したように、演出制御部450は、電源投入(復旧)時よりメイン制御部400から受信した異常入賞エラー開始指定コマンドの回数、すなわち異常入賞エラーの発生回数を累積的にサブRAM453の異常関連情報記憶領域に記憶するようになっているが、この記憶した異常入賞エラーの発生回数は、遊技機100への電力供給が停止して電源が遮断された場合、所定のバックアップ電源によってバックアップされ、当該異常入賞エラーの発生回数のデータが記憶保持されるようにしてもよい(上述した図4−1のサブRAM453についての説明参照)。このように構成すれば、電源が遮断された場合であっても、異常入賞エラーの発生回数は、電源が遮断される前までにカウントされた回数から引き続いてカウントを開始することが可能となり、更に異常入賞エラーに係るエラー報知の精度が向上する。もちろん、費用対効果等を考慮して異常入賞エラーの発生回数をバックアップしないように構成してもよく、この場合には、電源が遮断された場合には、電源復旧後、新たに0から異常入賞エラーの発生回数がカウントされることになる(異常入賞エラー発生回数がリセットされる)。
図50に戻って、S5004において、メイン制御部400から皿満タンエラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図20のS2006参照)。皿満タンエラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5004:Yes)、サブCPU451は、処理をS5006に移して皿満タンエラー開始処理を実行し、処理をS5008に移す。一方、皿満タンエラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5004:No)、サブCPU451は、処理をS5008に移す。
S5008において、サブCPU451は、皿満タンエラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(図20のS2012参照)。皿満タンエラー終了指定コマンドを受信していると判定された場合(S5008:Yes)、サブCPU451は、処理をS5010に移して皿満タンエラー終了処理を実行し、処理をS5012に移す。一方、皿満タンエラー終了指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5008:No)、サブCPU451は、処理をS5012に移す。
<サブ側の皿満タンエラー処理>
図55を用いて、S5006及びS5010で行われる皿満タンエラー処理の内容について説明する。図55は、演出制御部450がメイン制御部400から皿満タンエラー開始指定コマンド及び皿満タンエラー終了指定コマンドを受信した場合に実行される皿満タンエラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図55に示すように、演出制御部450が皿満タンエラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460に対して皿満タンエラー開始指定コマンドを送信することで、皿満タンエラーに係る液晶報知及び音声報知を行う。この場合の液晶報知は、「皿満タンエラー 玉を抜いてください」という文字を画面に表示する。なお、この文字表示は、遊技者が視覚的に見やすい位置(例えば、大当り中であれば、ラウンド表示の近辺等)に表示する。また、音声報知は、「玉を抜いてください」という音声を繰り返す(最低でも1セット鳴らす)。この際、ボリュームは、有効なボリューム設定値(ハードウェアボリューム又はソフトウェアボリューム)の80%ととし、音声と音声の間に5秒間の無音を設ける。また、通常音は無制御とする。
更に、音声報知は、大当り中に皿満タンエラーが発生した場合には、大当りラウンド中のみ行う(例えば、大当りラウンド開始1秒後から行う)ようになっており、従って、大当り中におけるオープニングやエンディングでは実行されないようになっている。ここで、音声報知は、大当りラウンド中であっても、大入賞装置の状態が遊技球の入賞し難い状態(例えば、上述の図5−1の説明で記載したように、第1大入賞装置120が4Rで行う短時間の開放を所定回数繰り返すいわゆる「パカパカ状態」)になったときは、当該期間(大入賞装置の遊技球が入賞し難い動作期間)中は実行されないように構成されている。この理由は、以下の通りである。
すなわち、皿満タンエラーは、大量の賞球が払い出される大当り状態になったときに最も発生し易くなっており、従って、従来の遊技機では、大当り中に皿満タンエラーが発生した場合には、遊技者に速やかに下皿129から球を抜いてもらうよう、大入賞装置の開放態様(変換態様)に拘わらず、音声報知が行われるようになっている。しかしながら、遊技者は、例え大当り中であっても、オープニングやエンディングの大入賞装置閉鎖中、あるいは、ラウンド中の大入賞装置の遊技球が入賞し難い動作期間中(「パカパカ状態」)、つまり大当り中における賞球が払い出されない出球無しの期間中に当該音声報知が行われると、出球が無いにも拘わらず実行されるこの皿満タンエラーに係る音声報知が耳障りとなり、その結果、不快な思いになる。
その点、本実施形態の遊技機100においては、このような大当り中における賞球が払い出されない出球無し期間中には、皿満タンエラーに係る音声報知は行われない構成となっており、その結果、遊技者に不快な思いをさせることがない。すなわち、本実施形態の遊技機100は、皿満タンエラーに係る音声報知を大入賞装置(可変入賞装置)の開放態様に応じて行うことができ、その結果、遊技性が向上する。加えて、当該音声報知が行われないことで、遊技球が入賞し難い大入賞装置の当該動作を際立たせる(遊技者が当該動作に集中する)演出効果もあり、更に、遊技性が向上する。
なお、このラウンド中の大入賞装置の遊技球が入賞し難い動作態様は、上記の「パカパカ状態」に限定されるものではなく、通常の大入賞装置の開放態様に比して入賞し難くなっている態様であれば、どのような態様であってもよい。
しかして、このような、大入賞装置がラウンド中に入賞し難い動作を行う大当りとしては、いわゆるランクアップボーナス(所定のラウンドに入賞し難い動作をさせて、ラウンドが当該動作で終了するか、当該動作後も続くか(ランクアップするか)を煽る大当り)やジャンプアップボーナス(所定のラウンドに入賞し難い動作をさせて、ラウンドが当該動作で終了するか、当該動作後も続いて別のボーナスにジャンプアップするかを煽る大当り)と呼ばれる大当りが一例として挙げられる。そして、このような大当りにおいては、ランクアップするときやジャンプアップするときの大入賞装置の入賞し難い動作期間中は、逆に、皿満タンエラーに係る音声報知を実行可能にするようにしてもよい。このように構成すると、通常と違って音声報知が行われなかったことにより、次の入賞し易い大入賞装置の開放(ロング開放)が確定する、つまりランクアップやジャンプアップの確定予告にもなり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
また、ランプ報知は、音声報知及び液晶報知が皿満タンエラー報知を行っている間、図55に示すように無制御(現状維持)のままである。従って、皿満タンエラー報知は、演出制御部450が皿満タンエラー終了指定コマンドを受信した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460に対して皿満タンエラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による皿満タンエラーの報知(音声報知及び液晶報知)が終了する。なお、図55では、演出制御部450が皿満タンエラー終了指定コマンドを受信する時点は、一例として、皿満タンエラー開始指定コマンドを受信してから30秒以上経過している場合を示している。また、この皿満タンエラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460に対して送信する皿満タンエラー開始指定コマンドは、「FE00H」が設定され、また、皿満タンエラー終了指定コマンドは、「FF00H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460に送信される。
図50に戻って、S5012において、メイン制御部400から扉開放エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図21のS2106参照)。扉開放エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5012:Yes)、サブCPU451は、処理をS5014に移して扉開放エラー開始処理を実行し、処理をS5016に移す。一方、扉開放エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5012:No)、サブCPU451は、処理をS5016に移す。
S5016において、サブCPU451は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(図21のS2112参照)。扉開放エラー終了指定コマンドを受信していると判定された場合(S5016:Yes)、サブCPU451は、処理をS5018に移して扉開放エラー終了処理を実行し、処理をS5020に移す。一方、扉開放エラー終了指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5016:No)、サブCPU451は、処理をS5020に移す。
<サブ側の扉開放エラー処理>
図56及び図57を用いて、S5014及びS5018で行われる扉開放エラー処理の内容について説明する。図56及び図57は、演出制御部450がメイン制御部400から扉開放エラー開始指定コマンド及び扉開放エラー終了指定コマンドを受信した場合に実行される扉開放エラー処理の内容を示すタイムチャートであって、図56は、扉開放エラーの発生(扉開放エラー開始指定コマンドの受信時)から5分未満に当該扉開放エラーが終了した(扉開放エラー終了指定コマンドの受信時)場合を示し、図57は、扉開放エラーの発生(扉開放エラー開始指定コマンドの受信時)から5分以上経過して当該扉開放エラーが終了した(扉開放エラー終了指定コマンドの受信時)場合を示している。
図56を参照して、まず、扉開放エラーの発生から5分未満に当該扉開放エラーが終了した場合における扉開放エラー処理について説明する。演出制御部450が扉開放エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して扉開放エラー開始指定コマンドを送信することで、扉開放エラーに係るサブ側の液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「扉開放エラー」という文字を画面に表示する。また、音声報知は、「扉が開いています」という音声を繰り返す。この際、ボリュームは、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで行い、音声と音声の間に5秒間の無音を設ける。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅する。この際、上述したギミック監視処理により、枠ギミック(リトラクタブル、パトランプモータ及びチャンスボタンモータ)が動作中の場合には、当該枠ギミックを原点位置まで戻してその動作を停止させる(図43のS4310参照)。
そして、扉開放エラーの発生から5分未満に、すなわち、演出制御部450が扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから5分経過する前に扉開放エラー終了指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して扉開放エラー終了指定コマンドを送信する。すると、液晶報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点で、即座に扉開放エラーの報知を終了する。また、音声報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから5秒経過した時点で、扉開放エラーの報知を終了する。また、ランプ報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから30秒経過した時点で、扉開放エラーの報知を終了する。
図57を参照して、次に、扉開放エラーの発生から5分以上経過して当該扉開放エラーが終了した場合における扉開放エラー処理について説明する。演出制御部450が扉開放エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、上記(扉開放エラーが5分未満に終了の場合)と同様に、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して扉開放エラー開始指定コマンドを送信することで、扉開放エラーに係るサブ側の液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知、音声報知及びランプ報知の報知内容は、上記(扉開放エラーが5分未満に終了の場合)と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ここで、液晶報知及びランプ報知は、上記(扉開放エラーが5分未満に終了の場合)と同様に、演出制御部450が扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点及び扉開放エラー終了指定コマンドを受信してから30秒経過した時点で、扉開放エラーの報知を終了する。しかしながら、音声報知は、扉開放エラー終了指定コマンドを受信する前の、扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから5分が経過した時点で、扉開放エラーの報知を終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する扉開放エラー開始指定コマンドは、「FE01H」が設定され、また、扉開放エラー終了指定コマンドは、「FF01H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この扉開放エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
上記の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機100においては、扉開放エラー報知を行う場合、液晶報知は、演出制御部450が、扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから扉開放エラー終了指定コマンドを受信するまでの期間、つまり扉(ガラス枠150又は内枠170)の開放を扉開放検出手段(ガラス枠開放スイッチ483a又は内枠開放スイッチ483b)が検出している期間は継続して扉が開放されている旨を報知する。ところが、ランプ報知及び音声報知(扉開放エラーが5分未満に終了の場合)は、演出制御部450が、扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから扉開放エラー終了指定コマンドを受信するまでの期間に、所定時間を加えた期間、つまり扉の開放を扉開放検出手段が検出している期間に加え、扉開放検出手段が扉の開放を検出しなくなった後であっても、所定期間は引き続き扉が開放されている旨を報知するように構成されている。すなわち、扉開放エラー報知は、演出制御部450が扉開放エラー終了指定コマンドを受信した時点から所定時間が経過するまで、完全に終了しない構成となっている。この理由は、以下の通りである。
すなわち、扉開放エラー報知の重要な目的の1つは、扉(ガラス枠150又は内枠170)が開放されて遊技機100内の遊技盤102やメイン制御部400等の装置に対して不正を行おうとしたことをホールが早期に発見することにある。従って、このような不正が行われた場合、扉が閉じられてエラーの要因が無くなる(扉開放エラー終了指定コマンドを受信する)と同時に、換言すれば、不正が終了すると同時に扉開放エラー報知が終了してしまうと、店員が駆けつけたときには扉開放エラー報知は終了しており、その結果、当該不正の発見が遅れて不正者を取り逃がしたりする不都合が生じ、ホールは甚大な不利益を被ることになる。すなわち、扉開放検出手段が扉の開放を検出しなくなったら即座に扉開放エラー報知を終了すると、扉を開放して行う不正を適正に発見することが困難になってしまう。
その点、本実施形態の遊技機100においては、このような扉を開放する不正が行われた場合、扉開放エラー報知は、ランプ報知及び音声報知により、扉開放検出手段が扉の開放を検出しなくなった後であっても、不正の証拠として所定期間は引き続き扉が開放されている旨を報知するように構成されているので、その結果、扉を開放して行う不正を適正に発見することが可能となり、遊技機100のセキュリティ向上に資することができる。特に、ランプ報知は、音声報知よりも相対的に長く報知されるようになっており、このようなランプ報知の発光による扉開放エラー報知は、不正者が扉開放エラー報知に気づきにくいという利点があり、これにより、更に技機100のセキュリティが向上する。
更に、本実施形態の遊技機100においては、扉開放エラー報知を行う場合、上記したように、液晶報知及びランプ報知は、少なくとも、演出制御部450が、扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから扉開放エラー終了指定コマンドを受信するまでの期間、つまり扉(ガラス枠150又は内枠170)の開放を扉開放検出手段(ガラス枠開放スイッチ483a又は内枠開放スイッチ483b)が検出している期間は継続して扉が開放されている旨を報知する。ところが、音声報知(扉開放エラーが5分以上経過してから終了の場合)は、演出制御部450が、扉開放エラー終了指定コマンドを受信する前の、扉開放エラー開始指定コマンドを受信してから5分が経過した時点で、扉開放エラーの報知を終了する。すなわち、音声報知は、扉開放検出手段が扉の開放の検出を開始してから所定期間が経過したときは、扉開放検出手段による扉の開放の検出結果に拘わらず扉が開放されている旨の報知を停止するように構成されている。この理由は、以下の通りである。
すなわち、遊技機100における扉(ガラス枠150又は内枠170)の開放は、不正以外に、ホールが営業時間外に遊技機100に設けられる種々の装置の保守・点検や遊技盤102の清掃等を行うために、また、営業時間を問わず店員が玉詰まり等のトラブルを解消するために行われるのが一般的である。ところが、このような不正以外の遊技機100の保守・点検や清掃等行うために扉を開放した場合に、扉開放エラー報知が実行されると、扉開放エラー報知が煩わしく感じられ、特にボリュームMAXの大音量で鳴動する音声報知はうるさく極めて煩わしいものとなって、作業性が低下するという問題点がある。
その点、本実施形態の遊技機100においては、このような不正以外のホール側が行う上記の扉の開放が行われた場合であっても、扉開放エラー報知における音声報知は、扉開放検出手段が扉の開放の検出を開始してから所定期間が経過したときは、演出制御部450が扉開放エラー終了指定コマンドを受信する前であっても、つまり、扉開放検出手段による扉の開放の検出結果に拘わらず、無条件で強制的に扉が開放されている旨の報知を停止するように構成されている。その結果、ホールが扉を開放して行う遊技機100の保守・点検や清掃等の作業において、扉開放エラー報知の音声報知が煩わしく感じられることが低減され、それに付随する作業性の低下も抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、扉開放エラーの報知を好適に行うことが可能となる。
図50に戻って、S5020において、メイン制御部400から払出状態エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図22のS2206参照)。払出状態エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5020:Yes)、サブCPU451は、処理をS5022に移して払出状態エラー開始処理を実行し、処理をS5024に移す。一方、払出状態エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5020:No)、サブCPU451は、処理をS5024に移す。
S5024において、サブCPU451は、払出状態エラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(図22のS2212参照)。払出状態エラー終了指定コマンドを受信していると判定された場合(S5024:Yes)、サブCPU451は、処理をS5026に移して払出状態エラー終了処理を実行し、処理をS5028に移す。一方、払出状態エラー終了指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5024:No)、サブCPU451は、処理をS5028に移す。
<サブ側の払出状態エラー処理>
図58を用いて、S5022及びS5026で行われる払出状態エラー処理の内容について説明する。図58は、演出制御部450がメイン制御部400から払出状態エラー開始指定コマンド及び払出状態エラー終了指定コマンドを受信した場合に実行される払出状態エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図58に示すように、演出制御部450が払出状態エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して払出状態エラー開始指定コマンを送信することで、払出状態エラーに係る液晶報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「係員をお呼びください」という文字を画面に表示する。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅する。
また、音声報知は、液晶報知及びランプ報知が払出状態エラー報知を行っている間、図58に示すように無制御(現状維持)のままである。従って、払出状態エラー報知は、演出制御部450が払出状態エラー終了指定コマンドを受信した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して払出状態エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による払出状態エラーの報知(液晶報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する払出状態エラー開始指定コマンドは、「FE02H」が設定され、また、払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF02H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この払出状態エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図50に戻って、S5028において、メイン制御部400からスイッチ異常エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図24のS2406参照)。スイッチ異常エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5028:Yes)、サブCPU451は、処理をS5030に移してスイッチ異常エラー開始処理を実行し、処理をS5032に移す。一方、スイッチ異常エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5028:No)、サブCPU451は、処理をS5032に移す。
S5032において、サブCPU451は、スイッチ異常エラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(図24のS2412参照)。スイッチ異常エラー終了指定コマンドを受信していると判定された場合(S5032:Yes)、サブCPU451は、処理をS5034に移してスイッチ異常エラー終了処理を実行し、処理をS5036に移す。一方、スイッチ異常エラー終了指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5032:No)、サブCPU451は、処理をS5036に移す。
<サブ側のスイッチ異常エラー処理>
図59を用いて、S5030及びS5034で行われるスイッチ異常エラー処理の内容について説明する。図59は、演出制御部450がメイン制御部400からスイッチ異常エラー開始指定コマンド及びスイッチ異常エラー終了指定コマンドを受信した場合に実行されるスイッチ異常エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図59に示すように、演出制御部450がスイッチ異常エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対してスイッチ異常エラー開始指定コマンを送信することで、スイッチ異常エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「スイッチ異常エラー」という文字を画面に表示する。また、音声報知は、「スイッチ異常エラーです」+サイレン5秒を、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで繰り返し行う(1セットに満たない場合、1セット鳴らす)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅する。
そして、スイッチ異常エラー報知は、演出制御部450がスイッチ異常エラー終了指定コマンドを受信した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対してスイッチ異常エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側によるスイッチ異常エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信するスイッチ異常エラー開始指定コマンドは、「FE03H」が設定され、また、スイッチ異常エラー終了指定コマンドは、「FF03H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、このスイッチ異常エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図50に戻って、S5036において、メイン制御部400から磁石検知エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図26のS2602参照)。磁石検知エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5036:Yes)、サブCPU451は、処理をS5038に移して磁石検知エラー処理を実行し、処理をS5040に移す。一方、磁石検知エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5036:No)、サブCPU451は、処理をS5040に移す。
<サブ側の磁石検知エラー処理>
図60を用いて、S5038で行われる磁石検知エラー処理の内容について説明する。図60は、演出制御部450がメイン制御部400から磁石検知エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される磁石検知エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図60を参照して、上述したように、磁石検知エラーが発生すると、メイン制御部400のメインCPU401は、遊技情報出力端子板424を介して外部情報端子出力(セキュリティ)を300秒間(200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力、複数回の出力契機がある場合は繰り返し)行う。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置に磁石検知エラーが発生した旨を報知(出力)する。
演出制御部450が磁石検知エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して磁石検知エラー開始指定コマンを送信することで、磁石検知エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「磁石検知」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、音声報知は、「磁石を検知しました」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
そして、演出制御部450が、磁石検知エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して磁石検知エラー開始指定コマンを送信)してから30秒及び300秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して磁石検知エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による磁石検知エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する磁石検知エラー開始指定コマンドは、「FE04H」が設定され、また、磁石検知エラー終了指定コマンドは、「FF04H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。
図50に戻って、S5040において、メイン制御部400から排出エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図27のS2710参照)。排出エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5040:Yes)、サブCPU451は、処理をS5042に移して排出エラー処理を実行し、処理をS5100(図51参照)に移す。一方、排出エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5040:No)、サブCPU451は、処理をS5100に移す。
<サブ側の排出エラー処理>
図61を用いて、S5042で行われる排出エラー処理の内容について説明する。図61は、演出制御部450がメイン制御部400から排出エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される排出エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図61を参照して、上述したように、排出エラーが発生すると、メイン制御部400のメインCPU401は、遊技情報出力端子板424を介して外部情報端子出力(セキュリティ)を、遊技機100の電源投入の際にRAMクリアスイッチ405がオン操作されてメインRAM403の記憶がクリアされるまで継続してオン出力する。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置に排出エラーが発生した旨を報知(出力)する。
演出制御部450が排出エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出エラー開始指定コマンを送信することで、排出エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「排出エラー」という文字を画面に30秒間表示する(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、音声報知は、「排出エラーです」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。
そして、演出制御部450が、排出エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出エラー開始指定コマンを送信)してから30秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による排出エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する排出エラー開始指定コマンドは、「FE05H」が設定され、また、排出エラー終了指定コマンドは、「FF05H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。
図51に戻って、S5100において、メイン制御部400から電波検知エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図28のS2802参照)。電波検知エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5100:Yes)、サブCPU451は、処理をS5102に移して電波検知エラー処理を実行し、処理をS5104に移す。一方、電波検知エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5100:No)、サブCPU451は、処理をS5104に移す。
<サブ側の電波検知エラー処理>
図62を用いて、S5102で行われる電波検知エラー処理の内容について説明する。図62は、演出制御部450がメイン制御部400から電波検知エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される電波検知エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図62に示すように、演出制御部450が電波検知エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して電波検知エラー開始指定コマンを送信することで、サブ側による電波検知エラーの報知、すなわち電波検知エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。
ここで、サブ側による電波検知エラー報知は、電波検知エラーの発生回数(電波検知エラー開始指定コマンドの受信回数)が5回以上の場合に実行される(5回未満の場合は実行されない)ようになっている。これは、電波センサ427のノイズ等による誤作動を考慮したものである。
電波検知エラーに係る液晶報知は、「電波検知」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、音声報知は、「電波を検知しました」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
そして、演出制御部450が、電波検知エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して電波検知エラー開始指定コマンを送信)してから30秒及び300秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して電波検知エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による電波検知エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する電波検知エラー開始指定コマンドは、「FE06H」が設定され、また、電波検知エラー終了指定コマンドは、「FF06H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この電波検知エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図51に戻って、S5104において、メイン制御部400から排出球確認エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図29のS2906参照)。排出球確認エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5104:Yes)、サブCPU451は、処理をS5106に移して排出球確認エラー処理を実行し、処理をS5108に移す。一方、排出球確認エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5104:No)、サブCPU451は、処理をS5108に移す。
<サブ側の排出球確認エラー処理>
図63を用いて、S5106で行われる排出球確認エラー処理の内容について説明する。図63は、演出制御部450がメイン制御部400から排出球確認エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される排出球確認エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図63に示すように、演出制御部450が排出球確認エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出球確認エラー開始指定コマンを送信することで、排出球確認エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「大入賞装置排出エラー」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、音声報知は、「排出エラーです」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
そして、演出制御部450が、排出球確認エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出球確認エラー開始指定コマンを送信)してから30秒及び300秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して排出球確認エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による排出球確認エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する排出球確認エラー開始指定コマンドは、「FE07H」が設定され、また、排出球確認エラー終了指定コマンドは、「FF07H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この排出球確認エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図51に戻って、S5108において、メイン制御部400からソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図30のS3004参照)。ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5108:Yes)、サブCPU451は、処理をS5110に移してソレノイドフォトセンサ異常エラー処理を実行し、処理をS5112に移す。一方、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5108:No)、サブCPU451は、処理をS5112に移す。
<サブ側のソレノイドフォトセンサ異常エラー処理>
図64を用いて、S5110で行われるソレノイドフォトセンサ異常エラー処理の内容について説明する。図64は、演出制御部450がメイン制御部400からソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行されるソレノイドフォトセンサ異常エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図64に示すように、演出制御部450がソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対してソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンを送信することで、サブ側によるソレノイドフォトセンサ異常エラーの報知、すなわちソレノイドフォトセンサ異常エラーに係る液晶報知及びランプ報知を行う。
ここで、サブ側によるソレノイドフォトセンサ異常エラー報知は、ソレノイドフォトセンサ異常エラーの発生回数(ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドの受信回数)が8回以上の場合に実行される(8回未満の場合は実行されない)ようになっている。これは、V領域フォトセンサ420のノイズ等による誤作動を考慮したものである。
ソレノイドフォトセンサ異常エラーに係る液晶報知は、「大入賞装置異常」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
また、音声報知は、液晶報知及びランプ報知がソレノイドフォトセンサ異常エラー報知を行っている間、図64に示すように無制御(現状維持)のままである。従って、ソレノイドフォトセンサ異常エラー報知は、演出制御部450が、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対してソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンを送信)してから300秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対してソレノイドフォトセンサ異常エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側によるソレノイドフォトセンサ異常エラーの報知(液晶報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信するソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンドは、「FE08H」が設定され、また、排出球確認エラー終了指定コマンドは、「FF08H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、このソレノイドフォトセンサ異常エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図51に戻って、S5112において、メイン制御部400から衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図31のS3106参照)。衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5112:Yes)、サブCPU451は、処理をS5114に移して衝撃検知エラー処理を実行し、処理をS5116に移す。一方、衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5112:No)、サブCPU451は、処理をS5116に移す。
<サブ側の衝撃検知エラー処理>
図65を用いて、S5114で行われる衝撃検知エラー処理の内容について説明する。図65は、演出制御部450がメイン制御部400から衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される衝撃検知エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図65に示すように、演出制御部450が衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して衝撃検知エラー開始指定コマンを送信することで、衝撃検知エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。この場合の液晶報知は、「衝撃検知」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、音声報知は、「衝撃を検知しました」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
そして、演出制御部450が、衝撃検知エラー開始指定コマンドを受信(画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して衝撃検知エラー開始指定コマンを送信)してから30秒及び300秒が経過した時点で、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して衝撃検知エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による衝撃検知エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する衝撃検知エラー開始指定コマンドは、「FE09H」が設定され、また、排出球確認エラー終了指定コマンドは、「FF09H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この排出球確認エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図51に戻って、S5116において、メイン制御部400から異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図32のS3204参照)。異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信していると判定された場合(S5116:Yes)、サブCPU451は、処理をS5118に移して異常V入賞エラー処理を実行し、処理をS5120に移す。一方、異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信していないと判定された場合(S5116:No)、サブCPU451は、処理をS5120に移す。
<サブ側の異常V入賞エラー処理>
図66を用いて、S5118で行われる異常V入賞エラー処理の内容について説明する。図66は、演出制御部450がメイン制御部400から異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信した場合に実行される異常V入賞エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
図66に示すように、演出制御部450が異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信すると、サブCPU451は、ランプ制御部470に対して異常V入賞エラー開始指定コマンを送信することで、異常V入賞エラーに係るランプ報知を行う。この場合のランプ報知は、全消灯を行う(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)。そして、この異常V入賞エラーに係るランプ報知は、他のエラーに係るランプ報知より優先して実行される(電源投入/復旧時よりは非優先)。
すなわち、上述したエラーに係るランプ報知のうち、異常入賞エラー(発生回数が1回以上10回未満の場合を除く)、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー及び後述の入賞頻度異常エラーに係るランプ報知は、枠装飾ランプ141を250msオンオフで所定時間赤点滅することにより全て同一態様で行うようになっているが、異常V入賞エラーに係るランプ報知は、これらのエラーに係るランプ報知が実行されている場合であっても、ランプ制御部470が異常V入賞エラー開始指定コマンドを受信した時点で、即座にこれらのエラーに係るランプ報知の実行を停止させて全消灯(第四図柄を除く)する構成となっている。
また、液晶報知及び音声報知は、ランプ報知が異常V入賞エラー報知を行っている間、図66に示すように無制御(現状維持)のままである。そして、この異常V入賞エラーに係るランプ報知は、上述したエラーのように、演出制御部450が画像音響制御部460やランプ制御部470に対してエラー終了指定コマンドを送信することにより終了するのではなく、ホールが遊技機100の電源を遮断し、その後電源が投入されたとき(電源投入の際にRAMクリアスイッチ405がオン操作されてメインRAM403の記憶がクリアされたとき)に終了する構成となっている。なお、この異常V入賞エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
上記の説明から明らかなように、異常V入賞エラー報知は、遊技状態が大当り遊技状態になっていないにも拘わらず、すなわち第2大入賞装置に入賞不可能な状態になっているにも拘わらず、遊技球がV領域204を通過した場合に実行されるエラー報知であり、このような事態はホールにとって極めて重大な不利益事項となるので、従って、異常V入賞エラー報知は、他のエラー報知とは異なる態様(全消灯という目立つ態様)で、且つ他のエラー報知に優先して報知され、しかも次回メインRAM403の記憶がクリアされるまで継続報知する構成となっている。その結果、異常V入賞エラーに係る不正の抑止や早期発見に資することができる。
図51に戻って、S5120において、サブCPU451は、メイン制御部400から普通入賞装置入賞コマンドを受信したか否かを判定する(図7のS713参照)。普通入賞装置入賞コマンドを受信していると判定された場合(S5120:Yes)、サブCPU451は、処理をS5122に移して入賞頻度異常エラー処理を実行し、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4008:入力装置処理)に戻す。一方、普通入賞装置入賞コマンドを受信していないと判定された場合(S5120:No)、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
<入賞頻度異常エラー処理>
図67〜図69を用いて、S5122で行われる入賞頻度異常エラー処理の内容について説明する。図67は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる入賞頻度異常エラー処理を示すフローチャートであり、図68は、入賞頻度異常エラーのエラー判定処理を説明するための説明図であり、図69は、演出制御部450が入賞頻度異常エラーと判定した場合に実行される入賞頻度異常エラー処理の内容を示すタイムチャートである。
入賞頻度異常エラーは、上述した他のエラー、つまり、異常入賞エラー、皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー及び異常V入賞エラーとは異なり、メイン制御部400からのエラーの発生に係るエラー開始コマンドは演出制御部450に送信されないエラーとなっている。すなわち、入賞頻度異常エラーに係る処理は、メイン側では何も実行されず、サブ側のみで入賞頻度が異常であるか否かのエラー判定を行う処理となっている。
図67を参照して、普通入賞装置入賞コマンドを受信したことに基づいて、サブCPU451は、S6700において、サブRAM453の異常関連情報記憶領域に設けられた入賞情報RAMの全ての記憶領域(9個)に、残り時間の情報があるか否かを判定する。残り時間の情報があると判定された場合(S6700:Yes)、サブCPU451は、処理をS6704に移し、残り時間の情報がないと判定された場合(S6700:No)、処理をS6702に移す。
S6702において、サブCPU451は、設定先の入賞情報RAMの記憶領域に残り時間カウンタ(80秒)を設定する。なお、この設定された残り時間カウンタは、上述したように、RAMクリア準備画面(図35)で設定される基準時間(例えば20秒又は80秒、なお、図68においては、基準時間は80秒が設定される例を示している)であり、演出制御部450のタイマ割込み処理(図40)のS4007により、この設定された基準時間はカウントダウンされるようになっている。つまり、入賞情報RAMに設定された残り時間カウンタは、普通入賞装置122に遊技球が入賞してからの経過時間を最大で設定されている基準時間まで計時するためのカウンタとなっている。そして、S6702の処理を終えると、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
ここで、入賞情報RAMは、図68に示すように、記憶領域として9個のバッファ領域(バッファ領域(1)〜(9))を有し、バッファ領域の先頭(バッファ領域(1))と末尾(バッファ領域(9))が連結され、最も古い内容を最新の内容で上書きして一定期間の複数の過去データを蓄積可能なリングバッファとして構成されている。従って、リングバッファには、過去9個分の普通入賞装置122に入賞してからの経過時間が記憶されることになる。すなわち、入賞情報RAMは、普通入賞装置122への所定個数の遊技球の入賞に対して、その入賞毎に普通入賞装置122入賞からの経過時間をそれぞれ記憶するように構成されている。従って、S6700の判定では、9個のバッファ領域に残り時間カウンタが設定されていればYesとなり、バッファ領域の内1個でも残り時間カウンタが設定されていなければNoとなる。
S6704において、サブCPU451は、普通入賞装置入賞コマンドを受信した時点で、入賞情報RAMの設定先のバッファ領域に記憶されている残り時間(最も古く記憶された残り時間、図68ではバッファ領域(5))が0以外か否か、すなわち普通入賞装置122に入賞してからの経過時間が基準時間に到達したか否かを判定する。残り時間が0以外と判定された場合(S6704:Yes)、サブCPU451は、処理をS6706に移し、残り時間が0と判定された場合(S6704:No)、処理をS6718に移す。
S6706において、サブCPU451は、入賞情報RAMのバッファ領域を全てクリアし、処理をS6708に移し、正常入賞カウンタの値をクリアする。そして、処理をS6710に移し、サブCPU451は、異常入賞カウンタの値を更新(+1)し、処理をS6712に移す。
ここで、演出制御部450が入賞頻度異常エラー処理を行うにあたって、サブRAM453の異常関連情報記憶領域には、入賞情報RAMに加えて、正常入賞カウンタ及び異常入賞カウンタが設けられるようになっている。なお、この正常入賞カウンタ及び異常入賞カウンタは、0からスタートし、負の値をとらない(負の値になる場合、0となる)整数となる(0及び正の整数となる)カウンタである。
しかして、上記したS6704でYesと判定される場合は、全てのバッファ領域において、残り時間が0以外、すなわち普通入賞装置122に入賞してからの経過時間が基準時間に到達していない場合であるので、この場合には、普通入賞装置122への遊技球の入賞頻度が異常であると判定されることとなる。つまり、これは、基準時間内に普通入賞装置122への遊技球の入賞回数が少なくとも9回発生したことを意味している。そして、この入賞頻度の異常判定がなされる度に、正常入賞カウンタの値がクリアされると共に、異常入賞カウンタの値がインクリメント(+1)される。
S6712において、サブCPU451は、異常入賞カウンタの値が5未満か否かを判定し、5未満でない場合(S6712:No)、つまり異常入賞カウンタの値が5になった場合には、処理をS6714に移し、5未満である場合(S6712:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。そして、サブCPU451は、S6714において異常入賞カウンタの値をクリアし、処理をS6716に移して入賞頻度異常エラーが発生した旨を報知するための入賞頻度異常エラー開始指定コマンドをセットする。なお、図68(A)は、上記S6704でYesと判定された場合のS6706からS6716までの処理の流れ、つまり入賞頻度異常エラー処理においてエラーとなる場合の処理の流れを模式的に表している。そして、S6716の処理を終えると、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
図69を用いて、ここで入賞頻度異常エラーの具体的な報知内容について説明する。図69に示すように、上記の入賞頻度異常エラー処理においてS6716で入賞頻度異常エラー開始指定コマンドがセットされると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して入賞頻度異常エラー開始指定コマンドを送信することで、サブ側による入賞頻度異常エラーの報知、すなわち入賞頻度異常エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。
入賞頻度異常エラーに係る液晶報知は、「入賞頻度異常エラー」という文字を画面に300秒間表示する(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。また、音声報知は、「係員をお呼びください」+サイレンを、ハードウェアボリュームやソフトウェアボリュームの設定値に拘わらずボリュームMAXで30秒間行う(30秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに30秒間行う)。また、ランプ報知は、全消灯ベース(第1、第2識別表示器(第四図柄表示器)106a、106bは除く)に枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより300秒間行う(300秒以内に新たにエラー報知条件が成立した場合には、その時点からさらに300秒間行う)。
そして、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して入賞頻度異常エラー開始指定コマンを送信してから30秒及び300秒が経過した時点で、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して入賞頻度異常エラー終了指定コマンドを送信することにより、サブ側による入賞頻度異常エラーの報知(液晶報知、音声報知及びランプ報知)が終了する。
なお、サブCPU451が画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して送信する入賞頻度異常エラー開始指定コマンドは、「FE21H」が設定され、また、入賞頻度異常エラー終了指定コマンドは、「FF21H」が設定され、S4010(図40参照)のコマンド送信処理によって、それぞれ画像音響制御部460及びランプ制御部470に送信される。また、この入賞頻度異常エラー報知においては、メイン側の報知としての外部情報端子出力は実行されない。
図67に戻って、一方、S6704においてNoの場合、サブCPU451は、処理をS6718に移し、上記したS6702と同様に、設定先の入賞情報RAMの記憶領域に残り時間カウンタ(80秒)を設定する。なお、この場合には、入賞情報RAMの設定先のバッファ領域に記憶されている残り時間は0となっている(図68(B)のバッファ領域(5))。そして、処理をS6720に移し、サブCPU451は、正常入賞カウンタの値を更新(+1)し、処理をS6722に移す。
しかして、上記したS6704でNoと判定される場合は、バッファ領域の内1個でも残り時間が0の場合、すなわち過去9個分の普通入賞装置122に入賞してからの経過時間の内、少なくとも1個は基準時間に到達している場合であるので、この場合には、普通入賞装置122への遊技球の入賞頻度が正常であると判定されることとなる。つまり、これは、基準時間内に普通入賞装置122への遊技球の入賞回数の発生が9回未満(多くて8回、図68(B)参照)であることを意味している。そして、この入賞頻度の正常判定がなされる度に、正常入賞カウンタの値がインクリメント(+1)される。
S6722において、サブCPU451は、正常入賞カウンタの値が10未満か否かを判定し、10未満でない場合(S6722:No)、つまり正常入賞カウンタの値が10になった場合には、処理をS6724に移し、10未満である場合(S6722:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。そして、サブCPU451は、S6724において正常入賞カウンタの値をクリアし、処理をS6726に移して異常入賞カウンタの値を更新(−1)する。すなわち、正常入賞カウンタの値が10に達する度に、異常入賞カウンタの値がディクリメント(−1)される。なお、図68(B)は、上記S6704でNoと判定された場合のS6718からS6726までの処理の流れ、つまり入賞頻度異常エラー処理においてエラーとならない場合の処理の流れを模式的に表している。
すなわち、入賞頻度異常エラー処理においては、S6704の処理で異常と判定(S6704:Yes)されたときにインクリメント(+1)される異常入賞カウンタと、S6704の処理で正常と判定(S6704:No)されたときにインクリメント(+1)される正常入賞カウンタを有し、正常入賞カウンタが10になる毎に異常入賞カウンタをディクリメント(−1)する。そして、異常入賞カウンタが5に達したら入賞頻度異常のエラー報知を実行するようになっている。そして、S6726の処理を終えると、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
なお、上記の説明において、入賞頻度異常エラー処理に用いられる入賞情報RAMは、バッファ領域が9個のものを用いたが、これは、限定されるものではない。また、上記したS6710、S6720及びS6726の処理では、異常入賞カウンタ又は正常入賞カウンタを所定値だけ加算(+1)又は減算(−1)して更新するようにしたが、この加算又は減算する所定値は、限定されるものではない。また、S6726の処理は、異常入賞カウンタの値が0の場合には、当該処理をスキップ(省略)するようにしてもよい。また、正常入賞カウンタが10になる毎に異常入賞カウンタをディクリメント(−1)するようにしたが、これは、限定されるものではなく、更に、異常入賞カウンタが5に達したら入賞頻度異常のエラー報知を実行するようにしたが、これも、限定されるものではない。
また、入賞頻度異常エラー処理は、普通入賞装置122への入賞について行うようにしたが、これに限らず、他の第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146への入賞や、普通図柄作動ゲート112への入球等、入球すると遊技者にとって有利となる他の装置(入球手段)への入球について行うようにすればよい。この場合、入賞頻度異常エラー処理は、1つの入賞装置それぞれに対して個別にエラー判定を行うようにしてもよいし、複数の入賞装置(例えば普通入賞装置122と第1始動装置116)を纏め、この纏めた入賞装置に対してのエラー判定(複数の入賞装置に対して1のエラー判定)を行うようにしてもよい。
また、上述した図35で説明したように、サブRAM453の異常関連情報記憶領域に記憶されたホールが設定する判定基準としての基準時間は、異常関連情報として電源が遮断される際に所定のバックアップ手段によってサブ側の記憶手段に記憶保持(バックアップ)されるようになっているが、これは、基準時間に限らず、例えば、上記した入賞頻度異常エラー処理に用いられる入賞情報RAMが記憶する経過時間データや、異常入賞カウンタ及び正常入賞カウンタによりカウントされる異常判定回数及び正常判定回数を記憶保持するように構成してもよい。このように構成すれば、更にセキュリティ機能が高まる。
上記の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機100は、所定の入賞装置(本実施形態では普通入賞装置122)に対する入賞頻度の異常を判定し、その判定結果に基づいて入賞頻度異常エラーを報知する入賞頻度異常エラー処理が実行可能となっている。一般的に、このような入賞頻度の異常は、磁石を用いて遊技球を誘導し、所望の入賞装置に、短時間に多くの遊技球を入賞させて賞球を詐取する不正により発生することが想定され、従って、従来では、遊技盤面等の所定位置に磁石が使用されたことを検出する磁気センサ等を取り付け、このような不正行為が行われたこと、つまり異常な入賞頻度が発生したことを検出するようにしていた。
しかしながら、このような技術では、磁気センサが数多く必要となり、且つ、それらの磁気センサの配線の引き回し等で、コスト負担が増大すると共に、遊技盤面に設けられる役物(ソレノイドやモータ等)の作動により磁気センサが誤作動する恐れがあり、更に、遊技盤面に遊技球が詰まること(いわゆる「ブドウ」)により発生する異常入賞頻度の発生については、検出不能という問題点があった。その点、本実施形態の遊技機100においては、磁気センサに頼ることなく、上記した入賞頻度異常エラー処理を行うことにより、磁石による不正やブドウにより発生する所定の入賞装置に対する入賞頻度の異常を精度よく検出することが可能となり、その結果、コストダウンになると共に、遊技機100のセキュリティをより高めることが可能となる。
また、この入賞頻度異常エラー処理においては、上記したように、入賞装置に入賞してからの経過時間を、最大で予めホールが所定の時間に設定可能な判定基準としての基準時間まで計時し、その経過時間が基準時間に到達しているか否かに基づいて異常判定を行うようにしたので、その結果、適正な異常判定処理を実行してエラー報知等の対処を適正に実行することが可能になる。しかも、入賞装置への所定個数の入賞に対して、その入賞毎に経過時間をそれぞれ記憶し、遊技球が所定個数入賞(本実施形態では10個目が入賞)したときに、記憶している経過時間それぞれについて基準時間に到達しているか否かを判定するようにしたので、その結果、入賞頻度異常エラー処理における異常判定の精度が向上する。加えて、異常と判定したとき、即座に入賞頻度異常エラーが発生した旨を報知するのではなく、正常と判定した回数を考慮し、当該異常判定回数と正常判定回数(異常入賞カウンタ又と正常入賞カウンタ)とに基づいて、すなわち、異常と判定した回数に基づく異常回数データから正常と判定した回数に基づく正常回数データを減算した値が所定値になった場合に報知するようにしたので、その結果、更に入賞頻度異常エラー処理における異常判定の精度が向上し、誤った入賞頻度異常のエラー報知を極力少なくすることが可能となる。
また、上記したように、入賞頻度異常エラーの判定及び報知は、サブ側のみで、つまり演出制御部450のサブCPU451によって行われる入賞頻度異常エラー処理により実行されるようになっている。すなわち、入賞頻度異常エラー処理以外の上述した他のエラー処理は、メイン側(メイン制御部400のメインCPU401)が図17に示す所定の異常処理(エラーの判定)を実行し、この異常処理においてエラーと判定した場合に、サブ側にエラー開始指定コマンド(異常入賞エラー開始指定コマンド、皿満タンエラー開始指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、払出状態エラー開始指定コマンド、スイッチ異常エラー開始指定コマンド、磁石検知エラー開始指定コマンド、排出エラー開始指定コマンド、電波検知エラー開始指定コマンド、排出球確認エラー開始指定コマンド、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンド、衝撃検知エラー開始指定コマンド及び異常V入賞エラー開始指定コマンド)を送信することにより、サブ側によるエラーの報知がなされるように構成されている(図18〜図32参照)。
その点、入賞頻度異常エラーは、サブ側(演出制御部450)が、普通入賞装置122に遊技球が入賞したことを検出する検出手段としての普通入賞装置スイッチ422からの検出信号をメイン制御部400介して入力(普通入賞装置入賞コマンドを受信、図51のS5120)することにより、入賞頻度異常エラー処理によるエラーの判定を実行し、この入賞頻度異常エラー処理においてエラーと判定した場合に、サブCPU451から画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して入賞頻度異常エラー開始指定コマンドを送信することで、つまりサブ側内の装置に対して入賞頻度異常エラー開始指定コマンドを送信することで、メイン側の報知としての外部情報端子出力を不能にすると共に、サブ側による入賞頻度異常エラーの報知、すなわちサブ側が制御する所定の装置(メイン表示装置108、音声出力装置138、枠装飾ランプ141)を介して、入賞頻度異常エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う構成となっている(図67〜図69参照)。
一般的に、所定のエラーを早期に発見するため、遊技機には様々なセキュリティ対策としての異常処理が行われており、このような異常処理は、メイン側で実行されるようになっている。しかしながら、メイン側の記憶手段は容量に制約があり、その大半が遊技の主制御に使用されるので、その結果、メイン側でこのような異常処理を行うには自ずと限界があった。その点、本実施形態の遊技機100においては、異常処理としての入賞頻度異常エラー処理をサブ側で実行するようにし、しかもメイン側の報知としての外部情報端子出力を不能にしてサブ側が制御する所定の装置のみで当該異常を報知するようにしたので、その結果、メイン側の記憶手段の使用の自由度が増すと共に、容量に制約のないサブ側の記憶手段を有効活用して、セキュリティ対策を高めることが可能となる。更に、入賞頻度異常エラー処理では、リングバッファが普通入賞装置122に入賞してからの経過時間を最大で基準時間までしか計時しないので、サブ側の記憶手段としての入賞情報RAMの記憶領域の容量も極力少なくすることができる。
なお、入賞頻度異常エラー処理以外の上述した他のエラー処理においては、エラーの判定は、上述したようにメイン側(メイン制御部400のメインCPU401)が図17に示す所定の異常処理(エラーの判定)を実行することにより判定するようにしたが、このようなエラーの判定は、入賞頻度異常エラー処理に準じて、サブ側(演出制御部450のサブCPU451)で実行するようにしてもよい。すなわち、サブ側(演出制御部450のサブCPU451)が図17に示す所定の異常処理(エラーの判定)を実行し、この異常処理においてエラーと判定した場合に、サブCPU451から画像音響制御部460及びランプ制御部470等のサブ側の装置に対してエラー開始指定コマンド(異常入賞エラー開始指定コマンド、皿満タンエラー開始指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、払出状態エラー開始指定コマンド、スイッチ異常エラー開始指定コマンド、磁石検知エラー開始指定コマンド、排出エラー開始指定コマンド、電波検知エラー開始指定コマンド、排出球確認エラー開始指定コマンド、ソレノイドフォトセンサ異常エラー開始指定コマンド、衝撃検知エラー開始指定コマンド及び異常V入賞エラー開始指定コマンド)を送信して、当該エラー判定に係るエラー報知を行うようにすればよい。そして、このようなサブ側のエラー判定を実現する一手段として、上記図4−1に示したメイン制御部400の入力側に接続されるセンサ・スイッチの機器類(第1始動装置スイッチ410、第2始動装置スイッチ411、普通図柄作動ゲートスイッチ413、第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置スイッチ416、第2大入賞装置排出スイッチ418、確変確定領域(V領域)スイッチ419、確変確定領域(V領域)フォトセンサ420、普通入賞装置スイッチ422、皿満タンスイッチ423、磁気センサ426、電波センサ427、衝撃センサ428、枠カウントスイッチ429)は、演出制御部450の入力側に接続するようにしてもよい。
<入賞頻度異常エラー処理の変形例>
図70及び図71を用いて、次に、S5122で行われる入賞頻度異常エラー処理の変形例について説明する。図70は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる入賞頻度異常エラー処理の変形例に係る異常関連コマンド受信処理の内容を示すフローチャートであり、図71は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる入賞頻度異常エラー処理の変形例の内容を示すフローチャートである。なお、図70においては、上記した図51のS5120及びS5122に替わる処理(S7000〜S7006)のみを示しており、その他の処理(S5000〜S5118)は、図50及び図51に示した異常関連コマンド受信処理と同一であるので、その記載を省略している。
図70を参照して、S7000において、サブCPU451は、メイン制御部400から普通入賞装置入賞コマンドを受信したか否かを判定する(図7のS713参照)。サブCPU451は、普通入賞装置入賞コマンドを受信していると判定された場合(S7000:Yes)、処理をS7002に移し、普通入賞装置入賞コマンドを受信していないと判定された場合(S7002:No)、処理をS7004に移す。なお、図70のS7000は、図51のS5120と同一の処理である。
S7002において、サブCPU451は、普通入賞装置入賞カウンタの値を更新(+1)し、処理をS7004に移す。なお、普通入賞装置入賞カウンタは、サブ側がメイン側から普通入賞装置入賞コマンドを受信する度にインクリメント(+1)される、普通入賞装置122への遊技球の入賞回数を示すサブRAM453に設けられるカウンタである。
S7004において、サブCPU451は、メイン制御部400から変動演出開始コマンド(図9のS918参照)を受信したか否かを判定する。上述したように、変動演出開始コマンドは、第1始動装置116又は第2始動装置118に遊技球が入賞して該入賞に対する特別図柄の変動表示(大当り抽選としての図柄合わせゲーム)が行われる場合に、サブ側がメイン側から受信するコマンドである。つまり、変動演出開始コマンドを受信した回数だけ、サブ側では、メイン表示装置108にて演出図柄を変動表示する図柄合わせゲーム(大当り抽選)が行われるようになっている。
S7004において、変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S7004:Yes)、サブCPU451は、処理をS7006に移して入賞頻度異常エラー処理(変形例)を実行し、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4008:入力装置処理)に戻す。一方、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S7004:No)、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
図71を参照して、変動演出開始コマンドを受信したことに基づいて入賞頻度異常エラー処理(変形例)を開始すると、サブCPU451は、まずS7100において、スタート回数カウンタの値を更新(+1)し、処理をS7102に移す。なお、スタート回数カウンタは、サブ側がメイン側から変動演出開始コマンドを受信する度にインクリメント(+1)される、図柄合わせゲーム(大当り抽選)のスタート回数(実行回数)を示すサブRAM453に設けられるカウンタである。
S7102において、サブCPU451は、スタート回数カウンタの値が10未満か否かを判定し、10未満でない場合(S7104:No)、つまりスタート回数カウンタの値が10になった場合には、処理をS7104に移し、10未満である場合(S7102:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。そして、サブCPU451は、S7104においてスタート回数カウンタの値をクリアし、処理をS7106に移す。
S7106において、サブCPU451は、普通入賞装置入賞カウンタ(図70のS7002参照)の値が2未満か否かを判定し、2未満でない場合(S7106:No)、つまり普通入賞装置入賞カウンタの値が2になった場合には、処理をS7108に移し、2未満である場合(S7106:Yes)、処理をS7118に移す。すなわち、このS7106の処理は、普通入賞装置入賞カウンタの値が設定されている基準回数に到達しているか否かを判定する処理である。
S7108において、サブCPU451は、普通入賞装置入賞カウンタの値をクリアし、処理をS7109に移し、正常入賞カウンタの値をクリアする。そして、処理をS7110に移し、サブCPU451は、異常入賞カウンタの値を更新(+1)し、処理をS7112に移す。なお、正常入賞カウンタ及び異常入賞カウンタは、上記と同様であるので、ここでの説明は省略する(図67参照)。
S7112において、サブCPU451は、異常入賞カウンタの値が5未満か否かを判定し、5未満でない場合(S7112:No)、つまり異常入賞カウンタの値が5になった場合には、処理をS7114に移し、5未満である場合(7112:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。そして、サブCPU451は、S7114において異常入賞カウンタの値をクリアし、処理をS7116に移して入賞頻度異常エラーが発生した旨を報知するための入賞頻度異常エラー開始指定コマンドをセットする。
入賞頻度異常エラー開始指定コマンドがセットされると、サブCPU451は、画像音響制御部460及びランプ制御部470に対して入賞頻度異常エラー開始指定コマンドを送信することで、サブ側による上記図69に示した入賞頻度異常エラーの報知、すなわち入賞頻度異常エラーに係る液晶報知、音声報知及びランプ報知を行う。そして、S7116の処理を終えると、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
一方、S7106においてNoの場合、サブCPU451は、処理をS7118に移し、普通入賞装置入賞カウンタの値をクリアし、処理をS7120に移し、正常入賞カウンタの値を更新(+1)する。そして、処理をS7122に移し、サブCPU451は、正常入賞カウンタの値が10未満か否かを判定し、10未満でない場合(S7122:No)、つまり正常入賞カウンタの値が10になった場合には、処理をS7124に移し、10未満である場合(S7122:Yes)、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
S7124において、サブCPU451は、正常入賞カウンタの値をクリアし、処理をS7126に移して異常入賞カウンタの値を更新(−1)する。すなわち、正常入賞カウンタの値が10に達する度に、異常入賞カウンタの値がディクリメント(−1)される。そして、S7126の処理を終えると、サブCPU451は、処理を図40のタイマ割り込み処理(S4007:入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)に戻す。
上記の説明から明らかなように、この入賞頻度異常エラー処理の変形例においては、図柄合わせゲーム(大当り抽選)のスタート回数が10回になる度に普通入賞装置122への遊技球の入賞が2回以上あったか否かを判定し、2回以上あった場合には(S7106:No)、普通入賞装置122への遊技球の入賞頻度が異常であると判定され、2回未満であった場合には(S7106:Yes)、普通入賞装置122への遊技球の入賞頻度が正常であると判定されることとなる。そして、異常入賞カウンタは、異常と判定される度にインクリメント(+1)され(S7110)、正常入賞カウンタは、正常と判定される度にインクリメント(+1)され(S7120)、正常入賞カウンタが10になる毎に異常入賞カウンタをディクリメント(−1)する(S7126)。そして、異常入賞カウンタが5に達したら入賞頻度異常のエラー報知を実行する(S7116)。
すなわち、この入賞頻度異常エラー処理の変形例において、遊技機100は、図柄合わせゲーム(大当り抽選)が所定回数(本実施形態では10回)実行される期間内に、所定の入賞装置(本実施形態では普通入賞装置122)への入賞回数が所定の基準回数(本実施形態では2回)になったかに基づいて入賞頻度の異常を判定するようにしている。これは、一般的に、遊技機は、図柄合わせゲームのスタート回数に比して、普通入賞装置122への入賞回数が相対的に低くなるように構成されるからであり、従って、上記の10回の図柄合わせゲーム回数及び2回の基準回数は、これに限定されることはなく、両者の比率関係が一定の範囲を満たすものであればよい(例えば、図柄合わせゲームの回数(期間に係る回数)をZC、基準回数をKCとすると、0.1≦KC/ZC≦0.5、実射試験等により規定)。そして、このように入賞頻度異常エラー処理の変形例を構成しても、上述した入賞頻度異常エラー処理の効果と略同様な効果を奏することが可能である。
なお、入賞頻度異常エラー処理の変形例においては、普通入賞装置122への遊技球の入賞回数が、特別図柄に係る図柄合わせゲーム(大当り抽選)が所定回数実行される期間内に何回あるかによって入賞頻度の異常を判定するようにしたが、この期間は、図柄作動ゲート112への遊技球の通過に基づく図柄合わせゲーム(当り抽選)が所定回数実行される期間としもよい。あるいは、第1始動装置116又は/及び第2始動装置118への遊技球の入賞(第1始動装置スイッチ410又は/及び第2始動装置スイッチ411の遊技球の検出)が所定回数検出される期間としてもよく、更には、普通図柄作動ゲート112への遊技球の通過(普通図柄作動ゲートスイッチ413の遊技球の検出)が所定回数検出される期間としてもよい。そして、このような期間とした場合、上記した比率関係(0.1≦KC/ZC≦0.5)を満たすように、期間に係る回数(ZC)と基準回数(KC)を適宜設定すればよい。
しかして、このように入賞頻度異常エラー処理の変形例において設定する上記の基準回数は、上述したRAMクリア準備画面(図35)で設定される基準時間と同様に、ホールが所望の基準回数を設定できるように構成すればよい。なお、その他の構成についても、上記した入賞頻度異常エラー処理に準じて適宜変更可能である。
以上、異常入賞エラー、皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、異常V入賞エラー、入賞頻度異常エラーについて説明してきたが、これらのエラーが発生したとき、あるいはこれらのエラーの内の特定のエラーがが発生したときは、遊技機100の遊技を停止するようにしてもよい。なお、具体的な遊技の停止としては、発射制御部430により発射装置434を制御して遊技球の発射を不能にすることが一例として挙げられる。
<エラー報知について>
(ア)エラー報知時の液晶報知について
上述した各種のエラーにおいて、メイン表示装置108の画面を介して異常を報知する液晶報知は、上記したように皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、入賞頻度異常エラーである。つまり、これらの液晶報知は、上記したようにメイン表示装置108の画面に次のような表示を行う。
・皿満タンエラー…「皿満タンエラー 玉を抜いてください」(図55参照)
・扉開放エラー…「扉開放エラー」(図56、図57参照)
・払出状態エラー…「係員をお呼びください」(図58参照)
・スイッチ異常エラー…「スイッチ異常エラー」(図59参照)
・磁石検知エラー…「磁石検知」(図60参照)
・排出エラー…「排出エラー」(図61参照)
・電波検知エラー…「電波検知」(図62参照)
・排出球確認エラー…「大入賞装置排出エラー」(図63参照)
・ソレノイドフォトセンサ異常エラー…「大入賞装置異常」(図64参照)
・衝撃検知エラー…「衝撃検知」(図65参照)
・入賞頻度異常エラー…「入賞頻度異常エラー」(図69参照)
図72を用いて、上記した液晶報知のメイン表示装置108の画面に表示される具体的な態様について説明する。図72は、エラー報知時の液晶報知の一例を示す説明図である。
図72に示すように、エラー報知時の液晶報知は、メイン表示装置108の画面において、左側又右側の下部側に表示され、その他の表示には影響を及ぼさないように表示される。図中、7200は特別図柄と同期して変動表示される演出図柄、7201は演出図柄の保留表示(特別図柄抽選が保留されている回数を示す)、7202は普通図柄と同期して変動表示される演出図柄を示している。つまり液晶報知は、これらの図柄や保留に係る表示を隠さないように表示される(一部重なっても、視認可能であればよい)。なお、その他の表示としては、例えば大当り遊技に係るラウンド表示や、右打ち、左打ちを指示する表示、演出ボタン(チャンスボタン)142や演出キー144を操作させる表示等が挙げられる。
また、エラー報知時の液晶報知は、図72に示すように、エラーが重複した場合には表示位置の高さ等を調整し、互いに重ならないように表示する。なお、図72には、メイン表示装置108の画面における各エラー報知の表示位置が一例として示されている。このようにすれば、液晶報知は、エラーが重複した場合でも、同時に当該エラー表示を行うことができる。更に、エラー表示は、重なった箇所の画面表示が透けて見えるよう、基データを所定の透過度(例えば50%)で表示するようにするとよい。
ここで、この各エラー報知の表示位置は、上記したようにメイン表示装置108の画面下部に表示するのが望ましい。この理由は、店員や工場の検査員等、立ってメイン表示装置108の画面を見る人にとってはメイン表示装置108の画面を見下ろす形となり、従って表示位置が画面上部にあるとエラー表示が視認し難くなるからである。
(イ)エラー報知時のランプ報知について
上述した各種のエラーにおいて、枠装飾ランプ141を介して異常を報知するランプ報知は、上記したように異常入賞エラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、異常V入賞エラー、入賞頻度異常エラーである。ここで、これらのランプ報知は、上記したように、異常V入賞エラーを除くエラーについては、全て、全消灯ベースに枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅することにより実行し(図53、図54、図56〜65、図69参照)、異常V入賞エラーについては、他のエラーに係るランプ報知に優先して、枠装飾ランプ141を全消灯する(図66参照)。
つまり、上記の異常V入賞エラーを除くエラーについては、全て、全消灯ベースに枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅してランプ報知を行うので、すなわち全て同じ態様で報知するので、何れかのエラーのランプ報知を行っているときに、新たにこれらのエラーの報知条件が成立した場合には、その時点から更に引き続いて、全消灯ベースに枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅して、新たに発生したエラーに基づくランプ報知を決められている期間行えばよい。従って、この場合、これらのエラーのランプ報知については、特に優先順位をつける必要はない(優先順位をつけても、同じ報知態様となる)。
一方、異常V入賞エラーについては、枠装飾ランプ141を全消灯する報知態様なので、すなわち他のエラーに係るランプ報知とは唯一異なる報知態様なので、他のエラーに係るランプ報知を行っているときに、新たに異常V入賞エラーの報知条件が成立した場合には、その時点から即座に他のエラーに係るランプ報知の実行を停止させて、枠装飾ランプ141を全消灯する。つまり、異常V入賞エラーのランプ報知は、他のエラーに係るランプ報知よりも優先順位の高いランプ報知となる。
図73に、全消灯ベースに枠装飾ランプ141が点灯している様子を示す。図73は、エラーのランプ報知時に枠装飾ランプ141が点灯している様子を示す遊技機100の正面図である。図73に示すように、全消灯ベースに枠装飾ランプ141を点滅させるので、店員によく目立ち、遊技機100の異常を早期に発見することが可能となる。また、枠装飾ランプ141が全消灯すると、更によく目立つので、異常V入賞エラーを更に早期に発見することが可能になると共に、不正をする者への抑止力にもなる。
ここで、ランプ報知における第1、第2識別表示器106a、106b(第四図柄表示器106)について説明する。第四図柄表示器106は、上述したように、所定の図柄(特別図柄、普通図柄、演出図柄)が変動中や停止中であることを報知するための遊技盤102に設けられた表示器であって、サブ側(ランプ制御部470)で所定の態様で点灯制御される表示器である。ランプ制御部470は、図4−1で示したように、第四図柄表示器106以外にも、照明による所定の演出を行う報知手段としての、遊技盤102に設けられた盤ランプ110、ガラス枠150に設けられた枠上ランプ140、枠装飾ランプ141(周囲ランプ143を含む)、チャンスボタンランプ475、パトランプ139等のLEDを点灯制御するようになっている。
しかして、エラーに係る各ランプ報知においては、異常V入賞エラーを除くエラーについては、全て、全消灯ベースに枠装飾ランプ141を250msオンオフで赤点滅してランプ報知を行い、また、異常V入賞エラーについては、全消灯によるランプ報知を行うようになっているが、上述したように、第四図柄表示器106については、このランプ報知の制御から除外されるようになっている。つまり、エラーに係るランプ報知(異常V入賞エラーのランプ報知を含む)においては、ランプ制御部470が制御する報知手段のうち、盤ランプ110、枠上ランプ140、枠装飾ランプ141(周囲ランプ143)、チャンスボタンランプ475、パトランプ139は、予め定められたエラーに係るランプ報知の制御に従って作動するものの、第四図柄表示器106だけは、当該エラーに係るランプ報知の制御に従って作動することはなく、従前通り、所定の図柄(特別図柄、普通図柄、演出図柄)の変動表示に応じて、該図柄が変動中や停止中であることを示す所定の態様で遊技者に対して報知する作動を実行するようになっている。この理由は、次のとおりである。
すなわち、第四図柄表示器106は、特別図柄抽選(大当り抽選)や普通図柄抽選(当り抽選)の過程、結果(図柄の変動中、停止中を含む)を遊技者に報知する、遊技者にとって極めて重要な報知手段であり、これらの報知手段が、エラーの発生に基づくエラー報知により本来とは異なる目的で且つ異なる態様で制御されると、遊技者は大当りや当りの判別が困難になり、遊技者に不利益を与えてしまう恐れがあるからである。
なお、このようにサブ側が行うエラーに係るランプ報知においては、第四図柄表示器106以外の報知手段であっても、サブ側が制御する報知手段のうち、特に定められた報知を行う報知手段については、当該エラーに係るランプ報知の制御から除外、つまり当該エラーに係るランプ報知の制御に従わないように構成してもよい。
(ウ)エラー報知時の音声報知について
上述した各種のエラーにおいて、スピーカ(音声出力装置)138を介して異常を報知する音声報知は、上記したように異常入賞エラー、皿満タンエラー、扉開放エラー、スイッチ異常エラー、磁石検知エラー、排出エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、衝撃検知エラー、入賞頻度異常エラーである。つまり、これらの音声報知は、上記したように所定の指定コマンドに基づいて、所定期間、所定の動作(音声報知)を行うが、何れかのエラーの音声報知を行っているときに、新たに別のエラーの報知条件が成立した場合には、図74に示す優先順位に従って音声報知が行われる。図74は、エラー報知時の音声報知の優先順位を説明するための説明図である。なお、この音声報知の優先順位は、電源投入時及び電源復旧時の音声報知(図34参照)も含めて説明する。
図74を参照して、エラー報知時の音声報知の優先順位は次のとおりである。
・優先順位1…電源投入時(電源投入時コマンドにより開始、直ちに切り替え、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図34参照)
・優先順位2…電源復旧時(電源復旧時コマンドにより開始、直ちに切り替え、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図34参照)
・優先順位3…異常入賞エラー(異常入賞エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図54参照)
・優先順位4…磁石検知エラー(磁石検知エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図60参照)
・優先順位5…衝撃検知エラー(衝撃検知エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図65参照)
・優先順位6…電波検知エラー(電波検知エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図62参照)
・優先順位7…排出球確認エラー(排出球確認エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図63参照)
・優先順位8…排出エラー(排出エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図61参照)
・優先順位9…入賞頻度異常エラー(入賞頻度異常エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、30秒間継続、再受信した場合は再開始する、図69参照)
・優先順位10…扉開放エラー(扉開放エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、扉開放エラー開始指定コマンド受信から5分又は扉開放エラー終了指定コマンド受信から5秒後まで継続、図56,図57参照)
・優先順位11…スイッチ異常エラー(スイッチ異常エラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、スイッチ異常エラー終了指定コマンド受信まで継続,図59参照)
・優先順位12…皿満タンエラー(皿満タンエラー開始指定コマンドにより開始、優先順位の高いエラー報知中以外のとき発動、皿満タンエラー終了指定コマンド受信まで継続,図59参照)
ここで、これらのエラー報知時の音声報知は、上記の優先順位に従ってエラー報知を実行することとなるが、優先順位の高いエラー報知が終了した時点で、優先順位の低いエラー報知の実行時間が未だ経過していなければ、この優先順位の低いエラー報知を開始するようになっている。例えば、優先順位12の皿満タンエラーの報知が開始された後に、優先順位4の磁石検知エラーが発生した場合、音声報知は即座に磁石検知エラーの報知に切り替えられる。そして、磁石検知エラーの音声報知30秒が経過した時点で、未だ皿満タンエラーが解消していない場合には、つまり皿満タンスイッチ423がオンになっている場合には、即座に皿満タンエラーの報知を開始する。あるいは、優先順位4の磁石検知エラーの報知が開始された後に、優先順位12の皿満タンエラーが発生した場合、磁石検知エラーの音声報知30秒が経過した時点で、未だ皿満タンエラーが解消していない場合にのみ、皿満タンエラーの報知を開始する。このような構成によれば、優先順位に従って適正に所定のエラーの音声報知を行うことができ、その結果、遊技機100のセキュリティ向上に資することができる。
(エ)外部情報端子出力が行われないエラー報知について
ところで、上記した各種のエラーにおいては、サブ側が制御する装置、つまりメイン表示装置108、スピーカ(音声出力装置)138、枠装飾ランプ141を介して、液晶報知、音声報知、ランプ報知の何れか又は全てを実行して遊技機100自体によりエラーを報知しているが、これら各種エラーには、上述したように、メイン側のエラー報知としての外部情報端子出力が併せて実行されるものと、実行されないものとがある。以下、この点について、図75を用いて説明する。図75は、エラー種別毎のエラー報知時間及び外部情報端子出力の有無を説明するための説明図である。
図75を参照して、上述した各種のエラーにおいて、外部情報端子出力を介して外部に出力可能なエラーは、異常入賞エラー、磁石検知エラー、排出エラーであり、外部情報端子出力を介して外部に出力不可能なエラーは、皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、異常V入賞エラー、入賞頻度異常エラーである。
ここで、外部情報端子出力可能なエラーの報知時間と外部情報端子出力不可能なエラーの報知時間とを比較する。ただし、皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー(全て外部情報端子出力不可能なエラー)は、報知時間の終了が当該エラーが解消されるまでを基本としているので、ここでは、これらのエラーについては除外する。つまり、ここでは、エラー報知を開始してから当該エラーの解消如何を問わず所定時間エラー報知を実行するエラー(実際のエラー終了に基づく(メイン側からのエラー終了指定コマンドに基づく)報知終了をしないエラー)について、エラー報知時間を比較する。
まず、液晶報知の報知時間を比較すると、外部情報端子出力可能なエラーとしての異常入賞エラーは「−」(無制御、以下同様)、磁石検知エラーは300秒、排出エラーは30秒となっており、外部情報端子出力不可能なエラーとしての電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、入賞頻度異常エラーは300秒、異常V入賞エラーは「−」となっている。
次に、音声報知の報知時間を比較すると、外部情報端子出力可能なエラーとしての異常入賞エラー、磁石検知エラー、排出エラーは30秒となっており、外部情報端子出力不可能なエラーとしての電波検知エラー、排出球確認エラー、衝撃検知エラー、入賞頻度異常エラーは30秒、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、異常V入賞エラーは「−」となっている。
次に、ランプ報知の報知時間を比較すると、外部情報端子出力可能なエラーとしての異常入賞エラーは1秒又は30秒、磁石検知エラーは300秒、排出エラーは30秒となっており、外部情報端子出力不可能なエラーとしての電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、入賞頻度異常エラーは300秒、異常V入賞エラーは無制限となっている。
上記の説明から明らかなように、液晶報知においての報知時間は、無制御を除き、外部情報端子出力可能なエラーは30秒又は300秒、外部情報端子出力不可能なエラーは全て300秒となっている。音声報知においての報知時間は、無制御を除き、外部情報端子出力可能なエラー及び外部情報端子出力不可能なエラーは全て30秒となっている。ランプ報知においての報知時間は、外部情報端子出力可能なエラーは1秒、30秒又は300秒、外部情報端子出力不可能なエラーは300秒又は無制限となっている。
すなわち、本実施形態の遊技機100においては、外部情報端子出力不可能なエラー(外部情報端子を介して外部に出力しないエラー)のエラー報知時間は、外部情報端子出力可能なエラー(外部情報端子を介して外部に出力するエラー)のエラー報知時間に比して、少なくとも同じ時間か、それより長い時間となっている。更に詳しくは、外部情報端子出力不可能なエラーの液晶報知及びランプ報知の報知時間は、外部情報端子出力可能なエラーの液晶報知及びランプ報知の報知時間に比して、少なくとも同じ時間か、それより長い時間となっており、外部情報端子出力不可能なエラーの音声報知の報知時間は、外部情報端子出力可能なエラーの報知時間と全て同じ時間となっている。つまり、外部情報端子出力不可能なエラーのエラー報知時間は、外部情報端子出力可能なエラーのエラー報知時間に比して、全体的に、長い時間実行されるようになっている。
一般的に、メイン側の記憶手段は容量に制約があり、その大半が遊技の主制御に使用されるので、その結果、全てのエラーに関連してメイン基板側からの外部情報端子出力を行うことは困難である。その点、本実施形態の遊技機100においては、外部情報端子出力不可能なエラーであっても、そのエラー報知時間を、外部情報端子出力可能なエラーのエラー報知時間よりも長く実行されるので、その結果、外部情報端子出力可能なエラーのエラー報知に比して外部情報端子出力不可能なエラー報知の報知機能が低下することが抑止される。また、この構成により、所定のエラーを、メイン側の報知としての外部情報端子出力を不能にしてサブ側が制御する所定の装置のみで当該異常を報知するようにしたので、その結果、メイン側の記憶手段の使用の自由度を増すことができる。もちろん、上記図4−1に示したメイン制御部400の出力側に接続される遊技情報出力端子板(外部情報端子)424を、演出制御部450の出力側に接続して、上述した全てのエラー又は特定のエラーに係る外部情報端子出力をサブ側から行うようにしてもよい。このように構成しても、ほぼ同様な効果を奏することができる。
なお、音声報知の報知時間が、外部情報端子出力可能なエラーと外部情報端子出力不可能なエラーとで同じなのは、音声報知については、報知時間を長くすると、耳障りとなり、不必要に遊技者に不快感を与える恐れがあるからである。特に、音量MAXで報知される場合には尚更である。なお、外部情報端子出力不可能なエラーの音声報知を、外部情報端子出力可能なエラーよりも長くしたい場合には、一例として、音声報知を開始してから所定時間経過後に、音量を小さくすることなどが挙げられる。
<入力装置処理>
図76〜図82に基づき、S4008(図40)で行われる入力装置処理について説明する。図76は、演出制御部450のサブCPU451によって行われる入力装置処理の内容を示すフローチャートである。まず、S7600において、サブCPU451は、入力装置145にて検知された信号を入力したか否かの判断を行う。そして、サブCPU451は、信号が入力されている場合(S7600:Yes)、処理をS7602に移し、信号が入力されていない場合(S7600:No)、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。
S7602において、サブCPU451は、客待ち中のトップメニュー画面やぱちログ画面等を含むデモ演出(デモムービー)が行われているか否かを判定する。ここで、トップメニュー画面は、図77に示すように、遊技者が選択可能な所定の選択項目が一覧表示されたメイン表示装置108上に表示される画面である。なお、図77は、トップメニュー画面の一例を示す説明図である。
図77を参照して、トップメニュー画面には、上から順に「ぱちログ」「実機カスタマイズ」「推しメン選択」「90秒でわかるぱちんこ講座」「戻る」の選択項目が表示され、遊技者は、演出キー144の上下ボタンによりカーソルを所望の選択項目まで移動させ、演出ボタン142を押下することにより、選択項目を適宜選択、決定する。
そして、「ぱちログ」が選択されると、後述のログインメニュー画面(パスワード入力画面)やゲームメニュー画面(遊技者個人の遊技履歴などを表示させる画面)等、ぱちログに関連した画面が表示される。「実機カスタマイズ」が選択されると、メイン表示装置108の画面(色、字体、背景、音楽等)をカスタマイズする画面が表示される。「推しメン選択」が選択されると、推しメン(推薦、応援したい人物、演出で表示される)を選択する画面が表示される。「90秒でわかるぱちんこ講座」が選択されると、ぱちんこ遊技を説明する画面が表示される。「戻る」が選択されると、トップメニュー画面が表示される前の図柄停止画面に戻る。
図76に戻って、S7602において、サブCPU451は、デモ演出が行われている場合(S7602:Yes)、処理をS7610に移し、デモ演出が行われていない場合(S7602:No)、処理をS7604に移す。
S7604において、サブCPU451は、各種演出パターン応じた表示指示コマンドをセットして、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。すなわち、遊技機100では、遊技中に演出ボタン142又は演出キー144のいずれかを操作すると、各種演出パターン応じてメイン表示装置108に表示する演出を発生・変化させることができる。これにより、遊技機100では、現在の抽選によって大当たりに当選する可能性(信頼度)を示唆したり、遊技者のアクションによって演出が変化することを体感させたりすることができ、遊技性及び演出効果を高めることができる。なお、演出効果とは、遊技者にとって有利な遊技結果(例えば当りや大当り)となる確率を示唆する演出の有効性の程度であり、また、信頼度とは、遊技者にとって有利な遊技結果となる確率のバロメータである。
S7610において、サブCPU451は、ログイン中フラグがONであるか否かを判定する。なお、ログイン中フラグがONであれば、サブRAM453の遊技履歴情報記憶領域に遊技履歴情報が記憶可能な状態であることを示す。そして、サブCPU451は、ログイン中フラグがオンである場合(S7610:Yes)、処理をS7630に移し、ログイン中フラグがONでない場合(S7610:No)、処理をS7612に移す。
S7612において、サブCPU451は、遊技者がぱちログ画面を選択したことに基づいて、ログインメニュー表示指示コマンドをセットする。このログインメニュー表示指示コマンドは、遊技機100へのログインを遊技者に促すログインメニュー画面(パスワード入力画面)を、メイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。その後、サブCPU451は、処理をS7614に移す。
S7614において、サブCPU451は、遊技者からログイン要求が行われたか否かを判定する。遊技者は、上記S7612に基づいてメイン表示装置108に表示されたログインメニュー画面に対し、入力装置145を用いてパスワードの入力操作を行うことによって、遊技機100へのログイン要求を行うことができる。
<遊技システムの構成>
ここで、図78〜図80を用いて、遊技機100を含む遊技システムの構成について説明する。図78は、インターネット7810を介した遊技機100と情報管理装置7850のシステム構成図である。遊技機100は、公衆回線の一種であるインターネット7810を介して、遊技機100で行われた遊技の遊技履歴を管理する情報管理装置7850にアクセス可能になっている。なお、ここでいう「遊技履歴」とは、大当り回数、確変回数、時短回数、第1始動装置116及び第2始動装置118の入賞回数、特別図柄の変動回数、普通図柄作動ゲート112の通過回数、普通図柄の変動回数、その他、メイン表示装置108に表示された演出画像等、様々な遊技に関する履歴を示すものであるが、必ずしも全ての履歴である必要はなく、遊技における特定された一部の履歴であってもよい。
遊技機100では、遊技者によって開始操作(遊技機100へのログイン要求に係るパスワード等の入力操作)が行われ遊技が開始されると、遊技者が行った遊技内容の履歴を示す遊技履歴情報を記憶していく。そして、遊技機100において、遊技者によって終了操作(遊技機100からのログアウト要求に係る入力操作)が行われると、遊技者情報、記憶されている遊技履歴情報、情報管理装置7850にアクセスするためのアドレス(いわゆるホームページのアドレス)等に基づいてコード情報が生成され、生成されたコード情報がメイン表示装置108に表示される。従って、上述したサブROM452には、情報管理装置7850にアクセスするためのアドレス等も記憶されている。
ここで、「遊技者情報」とは、遊技者個人を識別する識別情報であり、遊技者が所有する情報端末7800に内蔵された端末IDや電話番号等を基に作成した情報である。なお、情報端末7800は、携帯電話やスマートフォンに限定されず、パソコン等の固定端末機であってもよく、この場合の「遊技者情報」はMACアドレスやIPアドレスであってもよい。また、「コード情報」の構成は、QRコード(登録商標)を初めとするマトリックス型2次元コード720の他、バーコードや英数字等の文字列であってもよい。遊技機100は、上記開始操作又は上記終了操作を行わずとも、遊技が行えるものであるが、少なくとも上記開始操作を行っている遊技のことを、適宜「ログイン要求を伴う遊技」ということにする。
遊技者は、例えば、インターネット7810にアクセス可能なカメラ付き携帯電話等の情報端末7800で、遊技機100に表示されたコード情報をカメラで撮像して読み取り、情報管理装置7850にアクセスする。なお、コード情報が文字列の場合には、情報端末7800のカメラによる撮像によって情報端末7800にコード情報を入力するのではなく、遊技者が直接、情報端末7800を操作して文字列を入力し、情報管理装置7850にアクセスしてもよい。情報端末7800は、情報管理装置7850が有する遊技者情報の管理機能の利用画面を表示し、遊技者の操作を受け付けて、情報管理装置7850に遊技履歴情報の登録要求等を行う。
情報管理装置7850は、情報端末7800からアクセスがあると、コード情報に含まれた遊技履歴情報を遊技者情報に対応付けて登録することになる。情報管理装置7850は、遊技者情報や遊技履歴情報を表示させるためのWebサーバ7851と、遊技者の登録処理及び認証処理を行うアプリケーションサーバ7852と、遊技者の遊技履歴情報を登録するデータベースサーバ7853とから構成されている。
なお、本実施形態では、このように情報管理装置7850を、Webサーバ7851、アプリケーションサーバ7852及びデータベースサーバ7853から構成したが、1つのサーバであってもよいし、他の機能を有するサーバを含んでいてもよい。
図78に示すように、遊技機100は、上記した所定の遊技情報を示す各種信号を外部に出力する遊技情報出力端子板(外部情報端子)424が、遊技場内に設置される遊技場管理コンピュータ7870と接続されている。この遊技情報出力端子板424が出力する各種信号としては、例えば、当り、大当り、リーチ、スタート(特別図柄、普通図柄の変動)、入賞(ゲート通過も含む)、確率変動、時短、発射球(アウト玉)、賞球(セーフ玉)、各種エラー(異常入賞エラー、磁石検知エラー、排出エラー)等に係る信号が挙げられ、つまり、遊技場管理コンピュータ7870には、各遊技機100の遊技情報出力端子板424から、このような遊技機100の稼働データを表す様々な信号が入力されている。そして遊技場管理コンピュータ7870は、これらの各遊技機100から入力した遊技情報を収集・演算・分析等をすることにより、遊技場の経営に役立つ有益な情報を生成するようになっている。
図78では、各遊技機100(遊技情報出力端子板424)と遊技場管理コンピュータ7870とは直接接続するようにしているが、これは、各遊技機100(遊技情報出力端子板424)と遊技場管理コンピュータ7870との間に中継装置(例えば、遊技機100を設置する図示しない島台の上部に、遊技機100と1対1で対応して設けられる呼出表示装置)を設け、遊技情報出力端子板424が出力する遊技情報を、この中継装置を介して遊技場管理コンピュータ7870に出力するようにしてもよい。このようにすれば、中継装置に、遊技者にとって有益な情報を表示させることができ、遊技場のサービス向上につながる。
図79を用いて、次に、情報管理装置7850の機能的構成について説明する。図79は、情報管理装置7850のブロック図である。情報管理装置7850は、情報送受信制御部7910と、情報管理制御部7920と、情報記憶部7930と、パスワード生成部7940と、遊技履歴管理部7950と、利用履歴管理部7960と、を少なくとも備えている。これら情報管理装置7850の各構成部は、図78に示したWebサーバ7851、アプリケーションサーバ7852及びデータベースサーバ7853が有する機能を適宜用いて構成されている。
情報送受信制御部7910は、通信インターフェースである。特に、情報端末7800からのアクセス要求を受け付けて、当該アクセス要求に関する情報を情報管理制御部7920へ出力する。情報送受信制御部7910は、情報端末7800からのアクセス要求に対する応答として情報管理装置7850の各構成部から出力された情報を入力し、情報端末7800へ転送する。
情報管理制御部7920は、情報管理装置7850の基本動作を制御する演算処理装置である。情報管理制御部7920は、情報送受信制御部7910から出力された上記アクセス要求に関する情報の要求内容を判断して、情報端末7800の要求内容に応じた応答の処理制御を行う。
情報記憶部7930は、情報管理装置7850が管理する各種情報の記憶装置である。各種情報としては、遊技者情報、遊技履歴情報、利用履歴情報、その他の関連情報等を記憶している。そして、情報記憶部7930は、各種情報を遊技者個人単位でデータベース化して記憶している。
パスワード生成部7940は、遊技者がログイン要求を伴う遊技を開始するべく情報端末7800からパスワードの発行を要求すると、当該要求に応答して、情報管理制御部7920から出力された情報に基づき、パスワードを生成する処理を行う。パスワード生成部7940は、生成したパスワードを情報送受信制御部7910へ出力して、情報端末7800に転送させる。
遊技履歴管理部7950は、遊技履歴に係る情報の管理や処理の制御を行う。遊技履歴管理部7950は、遊技者がログイン要求を伴う遊技を終了して遊技履歴情報を登録すべく情報端末7800から遊技履歴情報の登録を要求すると、当該要求に応答して、情報管理制御部7920から出力された情報に基づき、遊技履歴情報を登録する処理を行う。
利用履歴管理部7960は、利用履歴に係る情報の管理や処理の制御を行う。利用履歴管理部7960は、情報端末7800からのアクセス要求に応答して、情報管理制御部7920から出力された情報に基づき、遊技者の利用履歴情報を記録する処理を行う。
図80を用いて、次に、本遊技システムの主な処理の流れについて説明する。図80は、本遊技システムの主な処理の流れを示すフローチャートである。遊技者が情報端末7800を操作することによって、情報管理装置7850の専用サイトへアクセスすると、情報管理装置7850は、遊技者情報の認証開始時に情報端末7800で表示される利用画面情報を情報端末7800へ転送する。この利用画面は、遊技者情報の認証開始時に表示される画面をはじめ、情報管理装置7850が有する遊技者情報、遊技履歴情報及び利用履歴情報の管理機能を遊技者が利用するための画面のことである。当該利用画面は、必要に応じて遊技者の操作により情報の入力が可能となっている。
S8010において、ログイン要求を伴う遊技を行う遊技者は、情報端末7800に転送された利用画面を用いて予め登録しておいた遊技者情報を入力する。情報端末7800は、情報管理装置7850の遊技者情報管理機能へのアクセス要求を情報管理装置7850に行う。
情報端末7800の情報管理装置7850へのアクセス要求は、遊技者の操作で入力された遊技者情報を転送することによって行うだけではなく、情報端末7800に内蔵された端末ID等を転送することによって行ってもよい。また、情報管理装置7850は、アクセス要求をした情報端末7800に関する遊技者情報が予め登録されていなければ、遊技者情報の登録を促す画像情報を情報端末7800に送信する等の応答を行う。
S8012において、情報管理装置7850は、情報端末7800からのアクセス要求に含まれる遊技者情報を用いて認証処理を行う。そしてS8014に移行して、情報管理装置7850は、パスワード発行処理を行う。このパスワード発行処理は、遊技者が遊技機100へログインするために必要なパスワードを情報管理装置7850が発行して情報端末7800に転送する処理である。
S8020において、遊技者は、情報端末7800に転送された選択画面においてパスワード発行処理を選択して入力する。情報端末7800は、パスワード発行処理の実行要求を情報管理装置7850に行う。そしてS8024に移行して、情報管理装置7850は、作成した遊技者情報を用いてパスワードを作成し、情報端末7800へ転送する。
S8030において、遊技者は、情報端末7800に転送されたパスワードを、入力装置145を操作して遊技機100に入力し、遊技機100へのログイン要求を行う。なお、パスワードがバーコードやマトリックス型2次元コード7820の場合には、遊技者が入力装置145を操作してパスワードを入力するのではなく、遊技機100に撮像装置を設けて当該撮像装置による撮像によってパスワードを入力してもよい。
S8032において、遊技機100は、ログイン要求を受け付け、パスワードに含まれる遊技者情報を用いてログイン処理を行う。そしてS8036に移行して、遊技機100は、ログインしてから行われた遊技の遊技履歴を記憶し、次にS8038に移行して、遊技終了時に入力装置145を操作して遊技機100にログアウトする旨を入力し、遊技機100へのログアウト要求を行う。遊技機100は、遊技者情報及び遊技履歴情報を少なくとも含むコード情報(マトリックス型2次元コード7820)を作成し、メイン表示装置108に表示する。この表示されたコード情報により、遊技機100における遊技者個人の遊技履歴に係る情報を、外部に出力することが可能になる。
S8050において、遊技者は、メイン表示装置108に表示されたコード情報を情報端末7800のカメラで撮像して読み取り、読み取ったコード情報を転送する旨を情報端末7800に入力する。情報端末7800は、コード情報を情報管理装置7850へ転送して情報管理装置7850にアクセス要求を行う。
S8052において、情報管理装置7850は、コード情報に含まれる遊技者情報を用いて認証処理を行う。そしてS8054に移行して、情報管理装置7850は、コード情報に含まれる遊技履歴情報、及び今回遊技を行ったことの利用履歴情報を登録する履歴登録処理を行う。そしてS8056に移行して、情報管理装置7850は、登録した遊技履歴情報及び利用履歴情報を情報端末7800へ転送する。
S8070において、情報端末7800は、転送された遊技履歴情報を表示する。遊技者は、情報端末7800に表示された遊技履歴情報を閲覧し、今回のログイン要求を伴う遊技が遊技履歴情報にどう反映されたかを確認することができる。以上が、本遊技システムの主な処理の流れとなる。
なお、本実施形態の遊技システムにおいては、遊技機100をパチンコ遊技機に限定されることなく、遊技機100を回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)、雀球遊技機、アレンジボール遊技機等に用いることもできる。
特に、パチンコ遊技機と回胴式遊技機等の異なる種別の遊技機において、本実施形態の遊技システムを共有して採用することにより、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
図76に戻って、ログインメニュー画面に対し、入力装置145により入力されるパスワードは、文字や記号等の文字列から構成される情報であり、上述したように、遊技者の情報端末7800から情報管理装置7850にアクセスしてパスワード発行要求を行うと、情報管理装置7850にて発行され、遊技者の情報端末7800に転送、表示されるようになっている(図80参照)。つまり、パスワードは、遊技機100へログインするために用いられると共に、ログインした遊技者を遊技機100が特定するために用いられる情報(ログイン要求情報)である。よって、パスワードには、遊技機100へログインする遊技者の遊技者情報が含まれている。
また、ログインメニュー画面は、パスワードの構成に対応した文字列がメイン表示装置131上に一覧表示されていると共に、一覧表示された文字列を選択するカーソルがメイン表示装置108上に表示された画面である。遊技者は、入力装置145を用いて、カーソルを適宜移動させて情報端末7800に表示されたパスワードに対応する文字や記号等を適宜選択、決定する。このようにして、遊技者は、パスワードの入力操作を行って遊技機100へのログイン要求を行うことができる。
S7614において、入力装置145にて検出された信号がパスワードに対応していれば、サブCPU451は、遊技者からログイン要求が行われたと判定し(S7614:Yes)、処理をS7620に移す。一方、入力装置145にて検出された信号がパスワードに対応していなければ(S7614:No)、サブCPU451は、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。S7620において、サブCPU451は、入力されたパスワードに基づいてログイン処理を行い、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。
<ログイン処理>
図81を用いて、ここで、ログイン処理の内容について説明する。図81は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるログイン処理の内容を示すフローチャートである。ログイン処理では、まず、S8100において、サブCPU451は、入力装置145にて検出されたパスワードを解析し、続くS8102において、解析したパスワードから所定の認証方式にて認証処理を行う。そして、サブCPU451は、認証に成功した場合(S8102:Yes)、処理をS8110に移し、認証に成功しない場合(S8102:No)、処理をS8130に移す。
S8110において、サブCPU451は、サブRAM451に設けられた各種の記憶領域(遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域等)に記憶されたデータをクリアし、S8112に移行して、パスワードに含まれる遊技者情報をサブRAM451に設けられた遊技者情報記憶領域に記憶する。これにより、遊技機100では、パスワードに含まれる遊技者情報が指定された状態となり、遊技者情報記憶領域に記憶された遊技者情報を参照することで当該遊技者情報の遊技者がログインしている旨を認識することができる。
続くS8114において、サブCPU451は、ログイン開始フラグをONにし、処理をS8116に移す。ログイン開始フラグをONにすることで、遊技者が入力装置145を用いて遊技機100へログインし遊技を行う前の状態であることを示すことができる。
S8116において、サブCPU451は、遊技履歴情報記憶開始表示指示コマンドをセットし、処理をS8118に移す。この遊技履歴情報記憶開始表示指示コマンドは、これから遊技機100において遊技者が行った遊技を遊技履歴情報として記憶していく旨をメイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。
続くS8118において、サブCPU451は、ログイン中フラグをONにし、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。ログイン中フラグをONにすることで、遊技者が入力装置145を用いて遊技機100へログインして、サブRAM453の遊技履歴情報記憶領域に遊技履歴情報が記憶可能な状態であることを示すことができる。
一方、S8102でNoの場合、S8130において、サブCPU451は、エラー表示指示コマンドをセットし、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。このエラー表示指示コマンドは、パスワードの認証エラーをメイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。
図76に戻って、S7610でYesの場合、S7630において、サブCPU451は、ゲームメニュー表示指示コマンドをセットする。このゲームメニュー表示指示コマンドは、ぱちログ画面としてのゲームメニュー画面をメイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。
ゲームメニュー画面は、ログインして初めて実行可能な複数の処理(蓄積した遊技履歴情報の表示処理やログアウト処理等)のいずれかを遊技者に選択させ、その実行を促すための画面である。そして、遊技者は、表示されたゲームメニュー画面に対して、入力装置145を用いて各メニューのいずれかを選択・決定し、決定したメニューについての実行要求を行うことができる。そして、サブCPU451は、処理をS7640に移す。
S7640において、サブCPU451は、ゲームメニュー画面から遊技者が蓄積した遊技履歴情報の表示メニューを選択・決定し、遊技履歴の表示要求を行ったか否かを判定する。そして、S7640において、遊技履歴の表示要求があった場合(S7640:Yes)、サブCPU451は、処理をS7642に移し、サブRAM453に設けられた遊技履歴情報記憶領域に記憶された当り、大当り、リーチ、出玉、始動入賞、演出等に関連する情報、すなわち個人の遊技履歴情報を読み出す。
続くS7644において、サブCPU451は、遊技履歴情報表示指示コマンドをセットし、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。この遊技履歴情報表示指示コマンドは、遊技履歴情報記憶領域に記憶された上記の個人の遊技履歴情報の内容をメイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。
一方、S7640において、遊技履歴の表示要求がなかった場合(S7640:No)、サブCPU451は、処理をS7650に移し、ゲームメニュー画面から遊技者がログアウトメニューを選択・決定し、ログアウト要求を行ったか否かを判定する。そして、S7650において、ログアウト要求があった場合(S7650:Yes)、サブCPU451は、処理をS7660に移してログアウト処理を行い、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。一方、S7650において、ログアウト要求がなかった場合(S7650:No)、サブCPU451は、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。
図82を用いて、ここで、ログアウト処理の内容について説明する。図82は、演出制御部450のサブCPU451によって行われるログアウト処理の内容を示すフローチャートである。まず、S8200において、サブCPU451は、サブRAM453に設けられた遊技者情報記憶領域に記憶された遊技者情報を読み出し、処理をS8202に移す。
S8202において、サブCPU451は、上記したS7642と同様に、サブRAM453に設けられた遊技履歴情報記憶領域に記憶された個人の遊技履歴情報を読み出し、処理をS8210に移して、このS8202で読み出した遊技履歴情報を作成する。
続くS8230において、サブCPU451は、上述したコード情報(図78、図80参照)を作成する。つまり、このコード情報は、上記S8200で読み出した遊技者情報、上記S8210で作成した遊技履歴情報、及び情報管理装置7850にアクセスするためのアドレスを少なくとも用いて作成される。
続くS8240において、サブCPU451は、コード情報表示指示コマンドをセットし、処理をS8250に移してログイン中フラグをOFFにし、処理をタイマ割り込み処理(S4010:コマンド送信処理)に戻す。このコード情報表示指示コマンドは、上記S8230で作成したコード情報をメイン表示装置108に表示させるための表示指示コマンドである。
これにより、遊技者は、上述したように、メイン表示装置108に表示されたコード情報(例えばマトリックス型2次元コード7820、図78参照)を情報端末7800のカメラで撮像して読み取る等して、このコード情報を情報管理装置7850に転送することで、情報管理装置7850にアクセスすることができる。すなわち、この表示されたコード情報により、当り、大当り、リーチ、出玉、始動入賞、演出に関連する情報等の個人の遊技履歴情報を、外部に出力することが可能になる。
以上で、演出制御部450のサブCPU451によって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
以上、本発明の実施形態に係る遊技機100を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施形態においては、遊技機100は、いわゆる1種タイプの確変を確定するための確変確定領域(V領域)を備えた遊技機で説明したが、これは、例えば、いわゆる1種2種混合タイプの遊技機であってもよい。1種2種混合タイプの遊技機は、遊技機100と同様に、2種大当りを確定するための確変確定領域(V領域)を備えており、遊技機100の構成とほぼ同様な構成となる遊技機である。もちろん、その他のタイプの遊技機であっても、本発明を適宜適用可能なことは言うまでもない。
また、上述した実施形態においては、メイン表示装置108におけるデモ画面の表示は、図9(S911)、図46(S4604)で示したように、第1始動装置116及び第2始動装置118の始動記憶が無くなって、メイン表示装置108に大当り抽選に係る演出図柄(第1、第2特別図柄表示器104a、14bに大当り抽選に係る特別図柄)の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしたが、更に、これに加えて、普通図柄作動ゲート112の始動記憶が無くなって、普通図柄表示器104eに当り抽選に係る普通図柄の変動表示が実行されなくなってから所定時間経過したときに表示されるようにしてもよい。つまり、デモ画面の表示は、演出図柄(特別図柄)及び普通図柄の両者の変動停止を条件とするようにしてもよい。
なお、本発明においては、遊技機をパチンコ遊技機に限定されることなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)、雀球遊技機、アレンジボール遊技機等、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその他の遊技機に適用することもできる。
<効果>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機100は、異常入賞エラー報知を行う場合、異常入賞エラーの発生回数に応じて異常入賞エラーの報知態様を変更するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Aとして、次のような構成を有している。
◆発明A
(1)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、所定の遊技条件が成立すると遊技球が入賞不能な閉状態から入賞可能な開状態に変換可能な可変入賞装置(第2始動装置118、第1大入賞装置120、第2大入賞装置146)と、前記可変入賞装置に遊技球が入賞したことを検出する入賞球検出手段(第2始動装置スイッチ411、第1大入賞装置スイッチ414、第2大入賞装置スイッチ416)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記遊技条件が不成立時の前記可変入賞装置が閉状態であるときに遊技球が入賞する閉状態入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段(ステップS1700の異常入賞エラー処理)と、所定期間内に前記入賞判定手段が前記閉状態入賞が発生したと判定した回数を記憶する回数記憶手段(サブRAM453)と、前記回数記憶手段が記憶した前記閉状態入賞の発生回数に基づいて前記可変入賞装置が閉状態であるときに遊技球が入賞した旨を報知する報知手段(メイン表示装置108、音声出力装置138、枠装飾ランプ141、遊技情報出力端子板424)とを備え、前記報知手段の報知は、前記回数記憶手段が記憶した前記閉状態入賞の発生回数に応じてそれぞれ異なる報知態様で実行されることを特徴とする遊技機。
(2)前記報知手段は、外部に出力する外部出力手段(遊技情報出力端子板424)を含んで複数種類設けられ、前記回数記憶手段が記憶した前記閉状態入賞の発生回数が所定範囲内にある場合には、前記報知手段の報知として前記外部出力手段による外部出力のみを実行することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
従って、このような発明A記載の遊技機によれば、可変入賞装置の異常入賞に対して適正に対処し易くなる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、大当り中における賞球が払い出されない出球無し期間中には、皿満タンエラーに係る音声報知は行われない構成となっている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Bとして、次のような構成を有している。
◆発明B
(3)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入賞可能な入賞装置(第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、普通入賞装置122、第2大入賞装置146)と、前記入賞装置に遊技球が入賞すると所定数の賞球を払い出す賞球払出手段(払出制御部440)と、前記賞球払出手段から払い出された賞球を遊技球として貯留する貯留皿(下皿129)と、前記貯留皿に貯留した遊技球が所定量に達したことを検出する満タン検出手段(皿満タンスイッチ423)と、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達したことを検出すると、前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知する満タン報知手段(音声出力装置138)とを備えた遊技機(遊技機100)において、前記入賞装置であって、遊技球が入賞不能な閉状態から入賞可能な開状態に変換可能な可変入賞装置(第1大入賞装置120、第2大入賞装置146)と、所定の遊技条件が成立すると、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(S710の大入賞装置処理)と、前記特別遊技が発生した場合に、前記可変入賞装置を前記閉状態から前記開状態に所定の態様で変換制御する変換制御手段(第1大入賞装置開閉部415、第2大入賞装置開閉部417)とを備え、前記変換制御手段による前記可変入賞装置の変換態様は、遊技球が入賞し難い第1状態と入賞し易い第2状態とを含み、前記満タン報知手段は、前記可変入賞装置の変換態様が前記第1状態になっている場合は、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達していると検出されている場合であっても、前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知しないことを特徴とする遊技機。
(4)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入賞可能な入賞装置(第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、普通入賞装置122、第2大入賞装置146)と、前記入賞装置に遊技球が入賞すると所定数の賞球を払い出す賞球払出手段(払出制御部440)と、前記賞球払出手段から払い出された賞球を遊技球として貯留する貯留皿(下皿129)と、前記貯留皿に貯留した遊技球が所定量に達したことを検出する満タン検出手段(皿満タンスイッチ423)と、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達したことを検出すると、前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知する満タン報知手段(音声出力装置138)とを備えた遊技機(遊技機100)において、前記入賞装置であって、遊技球が入賞不能な閉状態から入賞可能な開状態に変換可能な可変入賞装置(第1大入賞装置120、第2大入賞装置146)と、所定の遊技条件が成立すると、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(S710の大入賞装置処理)と、前記特別遊技が発生した場合に、前記可変入賞装置を前記閉状態から前記開状態に所定の態様で変換制御する変換制御手段(第1大入賞装置開閉部415、第2大入賞装置開閉部417)とを備え、前記特別遊技は、前記変換制御手段により前記可変入賞装置が前記閉状態に維持される開始時のオープニング状態及び終了時のエンディング状態を含み、前記満タン報知手段は、前記特別遊技が前記オープニング状態及び前記エンディング状態になっている場合は、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達していると検出されている場合であっても、前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知しないことを特徴とする遊技機。
(5)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入賞可能な入賞装置(第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、普通入賞装置122、第2大入賞装置146)と、前記入賞装置に遊技球が入賞すると所定数の賞球を払い出す賞球払出手段(払出制御部440)と、前記賞球払出手段から払い出された賞球を遊技球として貯留する貯留皿(下皿129)と、前記貯留皿に貯留した遊技球が所定量に達したことを検出する満タン検出手段(皿満タンスイッチ423)と、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達したことを検出すると、前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知する満タン報知手段(音声出力装置138)とを備えた遊技機(遊技機100)において、前記入賞装置であって、遊技球が入賞不能な閉状態から入賞可能な開状態に変換可能な可変入賞装置(第1大入賞装置120、第2大入賞装置146)と、所定の遊技条件が成立すると、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段(S710の大入賞装置処理)と、前記特別遊技が発生した場合に、前記可変入賞装置を前記閉状態から前記開状態に所定の態様で変換制御する変換制御手段(第1大入賞装置開閉部415、第2大入賞装置開閉部417)とを備え、前記特別遊技は、前記変換制御手段により、前記可変入賞装置が入賞容易な動作をするラウンドと、前記可変入賞装置が入賞困難な動作をするラウンドとの複数のラウンドからなるラウンド遊技を含み、前記満タン報知手段は、前記ラウンド遊技中であっても前記可変入賞装置が入賞困難な動作をするラウンドを行っている期間は、前記満タン検出手段により前記貯留皿に貯留された遊技球が所定量に達していると検出されている場合であっても、当該期間は前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨を報知しないことを特徴とする遊技機。
(6)前記満タン報知手段は、音声出力装置(音声出力装置138)であり、前記満タン報知手段による前記貯留皿が遊技球で満タンになった旨の報知は、前記音声出力装置による音声報知としたことを特徴とする(3)乃至(5)の何れかに記載の遊技機。
従って、このような発明B記載の遊技機によれば、貯留皿が遊技球で満タンになった旨の報知を可変入賞装置の開放態様に応じて行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、扉開放エラー報知は、少なくともランプ報知により、扉開放検出手段が扉の開放を検出しなくなった後であっても、所定期間は引き続き扉が開放されている旨を報知するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Cとして、次のような構成を有している。
◆発明C
(7)遊技機(遊技機100)の前面側に開閉可能に設けられる扉体(ガラス枠150、内枠170)と、前記扉体が開放されているか否かを検出する扉開放検出手段(ガラス枠開放スイッチ483a、内枠開放スイッチ483b)と、前記扉開放検出手段により前記扉体が開放されていることを検出すると、前記扉体が開放されている旨を報知する扉開放報知手段(音声出力装置138、枠装飾ランプ141)とを備えた遊技機において、前記扉開放報知手段は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を検出している期間は継続して前記扉体が開放されている旨を報知すると共に、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を検出しなくなった後であっても、所定期間は引き続き前記扉体が開放されている旨を報知することを特徴とする遊技機。
(8)前記扉開放検出手段により前記扉体が開放されていることを検出すると、前記扉体が開放されている旨を報知する第2扉開放報知手段(音声出力装置138)を更に備え、前記第2扉開放報知手段は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している期間が所定の基準期間に達しなかった場合は、少なくとも前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している当該期間中、前記扉体が開放されている旨を報知し、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している期間が所定の基準期間に到達した場合は、該基準期間以降の前記扉開放検出手段による前記扉体の開放の検出結果に拘わらず前記扉体が開放されている旨の報知を停止することを特徴とする(7)に記載の遊技機。
(9)前記扉開放報知手段は、発光装置(枠装飾ランプ141)であり、前記扉開放報知手段による前記扉体が開放されている旨の報知は、前記発光装置による発光報知とし、前記第2扉開放報知手段は、音声出力装置(音声出力装置138)であり、前記第2扉開放報知手段による前記扉体が開放されている旨の報知は、前記音声出力装置による音声報知としたことを特徴とする(8)に記載の遊技機。
従って、このような発明C記載の遊技機によれば、扉体を開放して行う不正を適正に発見することが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、扉開放エラー報知における音声報知は、扉開放検出手段が扉の開放の検出を開始してから所定期間が経過したときは、扉開放検出手段による扉の開放の検出如何に拘わらず、扉が開放されている旨の報知を停止するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Dとして、次のような構成を有している。
◆発明D
(10)遊技機(遊技機100)の前面側に開閉可能に設けられる扉体(ガラス枠150、内枠170)と、前記扉体が開放されているか否かを検出する扉開放検出手段(ガラス枠開放スイッチ483a、内枠開放スイッチ483b)と、前記扉開放検出手段により前記扉体が開放されていることを検出すると、前記扉体が開放されている旨を報知する扉開放報知手段(音声出力装置138)とを備えた遊技機において、前記扉開放報知手段は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を検出している期間は継続して前記扉体が開放されている旨を報知すると共に、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放の検出を開始してから所定期間が経過した場合は、該扉開放検出手段による前記扉体の開放の検出結果に拘わらず前記扉体が開放されている旨の報知を停止することを特徴とする遊技機。
(11)遊技機(遊技機100)の前面側に開閉可能に設けられる扉体(ガラス枠150、内枠170)と、前記扉体が開放されているか否かを検出する扉開放検出手段(ガラス枠開放スイッチ483a、内枠開放スイッチ483b)と、前記扉開放検出手段により前記扉体が開放されていることを検出すると、前記扉体が開放されている旨を報知する扉開放報知手段(音声出力装置138)とを備えた遊技機において、前記扉開放報知手段は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している期間が所定の基準期間に達しなかった場合は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している当該期間中、及び前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を検出しなくなった後の所定期間は前記扉体が開放されている旨を報知し、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している期間が所定の基準期間に到達した場合は、前記扉開放検出手段が前記扉体の開放を継続して検出している当該基準期間中、前記扉体が開放されている旨を報知すると共に、当該基準期間に到達した後、直ちに前記扉体が開放されている旨の報知を停止することを特徴とする遊技機。
(12)前記扉開放報知手段は、音声出力装置(音声出力装置138)であり、前記扉開放報知手段による前記扉体が開放されている旨の報知は、前記音声出力装置による音声報知としたことを特徴とする(10)又は(11)に記載の遊技機。
従って、このような発明D記載の遊技機によれば、扉体開放の報知を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、電源投入時及び電源復旧時における盤面ギミック及び枠ギミックの駆動タイミングは、少なくとも盤面ギミックと枠ギミックとの駆動タイミングを相違するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Eとして、次のような構成を有している。
◆発明E
(13)少なくとも、遊技盤(遊技盤102)と、該遊技盤が着脱可能に設けられる枠部材(内枠170)とから成り、遊技者が視認可能な位置に配置され、所定条件が成立すると電気的駆動手段(チャンスボタンモータ474、リトラクタブルモータ481、パトランプモータ482、盤面ギミック駆動部491、バイブレーターモータ493、エアー送出ファン494)により動作する演出用駆動部材(盤面ギミック109、ハンドル130、リトラクタブル137、パトランプ139、チャンスボタン142)を備えた遊技機(遊技機100)において、前記演出用駆動部材は、前記遊技盤の前面側で所定の演出動作を行う盤面駆動部材(上ギミック109a、下ギミック109b、左ギミック109c、右ギミック109d)と、前記枠部材の外面側で所定の演出動作を行う枠駆動部材(ハンドル130、リトラクタブル137、パトランプ139、チャンスボタン142)とを備え、前記電気的駆動手段は、遊技機の電源投入後又は電源復旧後、前記盤面駆動部材及び前記枠駆動部材を初期動作させると共に、該初期動作を、前記盤面駆動部材と前記枠駆動部材とで互いに相違するタイミングで駆動させることを特徴とする遊技機。
(14)前記盤面駆動部材は、複数を設けられてそれぞれ異なる位置に配置され、該複数の盤面駆動部材のそれぞれは、その初期動作が所定の第1期間の間に駆動され、前記枠駆動部材は、複数を設けられてそれぞれ異なる位置に配置され、該複数の枠駆動部材のそれぞれは、その初期動作が前記第1期間とは少なくとも一部の期間が異なる所定の第2期間の間に駆動されることを特徴とする(13)に記載の遊技機。
(15)前記盤面駆動部材又は前記枠駆動部材(パトランプ139)における初期動作は、視認不能な待機位置から視認可能な所定位置まで移動した後に駆動させることを特徴とする(13)又は(14)に記載の遊技機。
従って、このような発明E記載の遊技機によれば、電気的駆動手段により動作する演出用駆動部材の電源投入時又は電源復旧時における初期動作を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、所定の入賞装置に入賞してからの経過時間を、最大で予めホールが所定の時間に設定可能な判定基準としての基準時間まで計時し、その経過時間が基準時間に到達しているか否かに基づいて入賞頻度異常エラーを判定するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Fとして、次のような構成を有している。
◆発明F
(16)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域を有し、該入球領域に遊技球が入球すると遊技者にとって有利となる入球手段(普通入賞装置122)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、予め所定の時間に設定される基準時間と、前記入球手段に遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記入球検出手段により前記入球手段に遊技球が入球してからの経過時間を最大で前記基準時間まで計時する時間計時手段(S4007の入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)と、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記時間計時手段により計時した前記経過時間が前記基準時間に到達しているか否かを判定する判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記入球手段への入球頻度が異常であるか否かを判定する入球頻度異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6712)とを備えたことを特徴とする遊技機。
(17)前記時間計時手段は、前記入球検出手段により検出した遊技球の前記入球手段へ入球してからの前記経過時間に係る経過時間データを記憶する手段であって、前記入球手段への前記所定個数の入球に対して該入球毎に前記経過時間データをそれぞれ記憶する経過時間記憶手段(リングバッファとしての入賞情報RAM)を備え、前記判定手段は、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記経過時間記憶手段が記憶している前記経過時間データに基づき、前記経過時間それぞれについて前記基準時間に到達したか否かを判定する異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)を備え、前記入球頻度異常判定手段は、前記異常判定手段の判定結果に基づいて、入球頻度が異常であるか否かを判定することを特徴とする(16)に記載の遊技機。
従って、このような発明F記載の遊技機によれば、入球手段に対する異常な入球頻度の検出を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、異常判定を行うための判定基準(入賞頻度異常エラーを判定するための基準時間)の設定が、複数種類の中から選択して設定されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Gとして、次のような構成を有している。
◇発明G
(18)遊技機(遊技機100)が所定の状態になったことを検出する検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記検出手段の検出結果に基づいて所定の異常を判定する異常判定処理を実行する異常判定手段(S5122の入賞頻度異常エラー処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記異常判定処理の判定基準(基準時間)に係る設定を行う異常判定基準設定手段(メイン表示装置108、演出キー144)を備え、前記異常判定基準設定手段による前記判定基準の設定は、予め定められた複数の前記判定基準の中から何れか1つが選択されて設定可能とされ、前記異常判定手段は、前記異常判定基準設定手段により選択されて設定された前記判定基準に基づいて前記異常判定処理を実行することを特徴とする遊技機。
(19)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域を有し、該入球領域に遊技球が入球すると遊技者にとって有利となる入球手段(普通図柄作動ゲート112、第1始動装置116、第2始動装置118、第1大入賞装置120、普通入賞装置122、第2大入賞装置146、確変確定領域204)と、前記検出手段は、前記入球手段に遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記異常判定基準設定手段は、前記異常判定処理の前記判定基準として、予め所定の時間に定められる基準時間を設定する基準時間設定手段(メイン表示装置108、演出キー144)とを備え、前記異常判定手段は、前記入球検出手段が前記入球手段に遊技球が入賞したことを検出した場合に、前記異常判定処理として前記入球手段への遊技球の入球頻度に係る入球頻度異常判定処理(S5122の入賞頻度異常エラー処理)を実行すると共に、前記入球頻度異常判定処理を実行するための、前記入球検出手段による前記入球手段への遊技球の入球の検出に基づいて、前記入球手段に遊技球が入球してからの経過時間を最大で前記基準時間まで計時する時間計時手段(S4007の入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)と、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記時間計時手段により計時した前記経過時間が前記基準時間に到達しているか否かを判定する判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、入球頻度が異常であるか否かを判定する入球頻度異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6712)とを備えていることを特徴とする(18)に記載の遊技機。
従って、このような発明G記載の遊技機によれば、入球手段に対する入球頻度の異常など、遊技機に関連する異常の判定を適正に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、異常判定を行うための判定基準(基準時間)やRTCの時間設定、エコモードの設定など、遊技機に関連する所定項目の設定は、電源投入時又は電源復旧時にカーソルボタンやチャンスボタンを操作することで行うように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Hとして、次のような構成を有している。
◆発明H
(20)遊技機(遊技機100)に対して当該遊技機に関連する所定項目(判定基準、時間設定、エコモード設定)の設定を行う設定手段(メイン表示装置108、演出キー144、演出ボタン142)を備えた遊技機であって、前記設定手段による前記遊技機に関連する前記所定項目の設定は、当該遊技機に設けられた遊技状態に応じて遊技者が操作可能な所定の操作手段(演出キー144、演出ボタン142)を操作することにより行うと共に、当該遊技機の電源投入時及び/又は電源復旧時に実行可能とされていることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明H記載の遊技機によれば、遊技機に関連する所定項目の設定を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、異常関連情報が、電源が遮断される際にバックアップ手段によってサブ側の演出制御部450の記憶手段に記憶保持(バックアップ)されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Iとして、次のような構成を有している。
◆発明I
(21)遊技を制御する主制御手段(メイン制御部400)及び副制御手段(演出制御部450)と、遊技機(遊技機100)が所定の状態になったことを検出する検出手段(普通入賞装置スイッチ422)とを備えた遊技機において、前記副制御手段は、前記検出手段の検出に基づいて、所定の異常処理を行う異常処理手段(S5122の入賞頻度異常エラー処理)と、前記異常処理に関連する異常関連情報を記憶する記憶手段(サブRAM453、入賞情報RAM)とを備え、前記記憶手段により記憶した前記異常関連情報は、電源が遮断される際に前記記憶手段にその記憶が保持される(バックアップRAM、FeRAM)ことを特徴とする遊技機。
(22)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域を有し、該入球領域に遊技球が入球すると遊技者にとって有利となる入球手段(普通入賞装置122)と、前記検出手段は、前記入球手段に遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記主制御手段は、前記入球検出手段からの入球検出信号を入力する入力手段(メイン制御部400の入力ポート)と、前記入力手段により前記入球検出信号を入力した場合に前記副制御手段にその旨を通知するための入球検出コマンド(普通入賞装置入賞コマンド)を送信する送信手段(メイン制御部400の出力ポート)とを備え、前記副制御手段は、前記送信手段から前記入球検出コマンドを入力した場合に、前記異常処理として前記入球手段への遊技球の入球頻度に係る入球頻度異常処理(S5122の入賞頻度異常エラー処理)を実行すると共に、基準時間を予め所定の時間に設定する基準時間設定手段(メイン表示装置108、演出キー144)と、前記入球頻度異常処理を実行するための、前記入球検出手段による前記入球手段への遊技球の入球の検出に基づいて、前記入球手段に遊技球が入球してからの経過時間を最大で前記基準時間まで計時する時間計時手段(S4007の入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)と、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記時間計時手段により計時した前記経過時間が前記基準時間に到達しているか否かを判定する判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、入球頻度が異常であるか否かを判定する入球頻度異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6712)とを備え、前記記憶手段が記憶する前記異常関連情報は、前記基準時間設定手段により設定された前記基準時間としたことを特徴とする(21)に記載の遊技機。
(23)前記時間計時手段は、前記入球検出コマンドの入力に基づいて遊技球が前記入球手段へ入球してからの経過時間に係る経過時間データを記憶する手段であって、前記入球手段への前記所定個数の入球に対して該入球毎に前記経過時間データをそれぞれ記憶する経過時間記憶手段(リングバッファとしての入賞情報RAM)を備え、前記判定手段は、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記経過時間記憶手段が記憶している前記経過時間データに基づき、前記経過時間それぞれについて前記基準時間に到達したか否かを判定する異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)を備え、前記入球頻度異常判定手段は、前記異常判定手段の判定結果に基づいて、入球頻度が異常であるか否かを判定し、前記記憶手段が記憶する前記異常関連情報は、前記経過時間記憶手段が記憶する前記経過時間データとしたことを特徴とする(22)に記載の遊技機。
(24)前記異常判定手段は、前記入球毎に記憶した前記経過時間データのうち、全てが前記基準時間に到達していないと判定された場合には異常と判定し(S6704:Yes)、何れか1つでも前記基準時間に到達していると判定された場合には正常と判定し(S6704:No)、前記異常判定手段が異常と判定した異常判定回数を計数して記憶する異常入球カウンタ(異常入賞カウンタ)と、前記異常判定手段が正常と判定した場合において、前記入球毎に記憶した前記経過時間データが前記基準時間に到達している正常判定回数を計数して記憶する正常入球カウンタ(正常入賞カウンタ)とを備え、前記入球頻度異常判定手段は、前記異常入球カウンタ及び前記正常入球カウンタに基づいて、入球頻度が異常であるか否かを判定し、前記記憶手段が記憶する前記異常関連情報は、前記異常入球カウンタ及び/又は前記正常入球カウンタが記憶する前記異常判定回数及び/又は前記正常判定回数としたことを特徴とする(23)に記載の遊技機。
従って、このような発明I記載の遊技機によれば、異常の検出に関連した異常関連情報の記憶を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、入賞検出スイッチからの検出信号に基づいて異常処理としての入賞頻度異常エラー処理をサブ側で実行するようにし、メイン側の報知としての外部情報端子出力を不能にしてサブ側が制御する所定の装置のみで当該異常を報知するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Jとして、次のような構成を有している。
◆発明J
(25)遊技を制御する主制御手段(メイン制御部400)及び副制御手段(演出制御部450)と、遊技機(遊技機100)が所定の状態になったことを検出する検出手段(図4−1に示す各種のスイッチ及びセンサ)と、前記検出手段の検出結果に基づいて所定の異常判定を行う異常判定手段(S715の異常処理、S5122及びS7006の入賞頻度異常エラー処理)とを備えた遊技機(遊技機100)において、前記異常判定手段は、前記主制御手段が実行する第1異常判定手段(S715の異常処理)と、前記副制御手段が実行する第2異常判定手段(S5122及びS7006の入賞頻度異常エラー処理)とがあり、前記第2異常判定手段は、前記副制御手段が、前記検出手段(普通入賞装置スイッチ422)から出力される所定の検出信号に基づいて実行され得ることを特徴とする遊技機。
(26)前記所定の異常を報知する手段として、所定の外部情報端子を介して当該異常を遊技機外部に信号出力する出力手段(遊技情報出力端子板424)を備え、前記第1異常判定手段により異常と判定された場合には、前記出力手段による当該異常の報知を可能とし、前記第2異常判定手段により異常と判定された場合には、前記出力手段による当該異常の報知を不能とすると共に、前記副制御手段が制御する所定の装置(メイン表示装置108、音声出力装置138、枠装飾ランプ141)を介して当該異常を報知可能としたことを特徴とする(25)に記載の遊技機。
従って、このような発明J記載の遊技機によれば、異常の判定を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、異常入賞カウンタ又と正常入賞カウンタとにより、異常と判定した回数に基づく異常回数データから正常と判定した回数に基づく正常回数データを減算した値に基づいて入賞頻度の異常を判定するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Kとして、次のような構成を有している。
◆発明K
(27)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域を有し、該入球領域に遊技球が入球すると遊技者にとって有利となる入球手段(普通入賞装置122)とを備えた遊技機であって、予め所定の時間に設定される基準時間と、前記入球手段に遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記入球検出手段により前記入球手段に遊技球が入球してからの経過時間を最大で前記基準時間まで計時する時間計時手段(S4007の入賞情報RAM残り時間カウントダウン処理)と、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記時間計時手段により計時した前記経過時間が前記基準時間に到達しているか否かを判定する判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6704)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記入球手段への入球頻度が異常であるか否かを判定する入球頻度異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6712)とを備え、前記判定手段は、前記経過時間が前記基準時間に到達していない場合には異常と判定し、前記経過時間が前記基準時間に到達している場合には正常と判定する異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理におけるS6710、S6720)を更に備え、前記入球頻度異常判定手段は、前記異常判定手段が、異常と判定した回数に基づく所定の異常回数データ(異常入賞カウンタ)と、正常と判定した回数に基づく所定の正常回数データ(正常入賞カウンタ)とに基づいて入球頻度が異常であるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
(28)前記時間計時手段は、前記入球検出手段により検出した遊技球の前記入球手段へ入球してからの前記経過時間に係る経過時間データを記憶する手段であって、前記入球手段への前記所定個数の入球に対して該入球毎に前記経過時間データをそれぞれ記憶する経過時間記憶手段(リングバッファとしての入賞情報RAM)を備え、前記異常判定手段は、前記入球手段に遊技球が所定個数入球した際に、前記経過時間記憶手段が記憶している前記経過時間データに基づき、前記経過時間それぞれについて前記基準時間に到達したか否かを判定することを特徴とする(27)に記載の遊技機。
従って、このような発明K記載の遊技機によれば、入球手段に対する異常な入球頻度の検出を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、サブ側が実行する外部情報端子出力不可能なエラーの報知時間は、外部情報端子出力可能なエラーの報知時間に比して、長い時間実行され、優先順位の高いエラー報知が終了した時点で、優先順位の低いエラー報知の実行時間が未だ経過していなければ、優先順位の低いエラー報知を開始するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Lとして、次のような構成を有している。
◆発明L
(29)遊技機(遊技機100)が所定の状態になったことを検出する検出手段(図4−1に示す各種のスイッチ及びセンサ)と、前記検出手段の検出結果に基づき所定の異常判定処理を行う異常判定手段(S715の異常処理、S5122及びS7006の入賞頻度異常エラー処理)と、前記異常判定手段により所定の異常と判定された場合にはその旨を報知する報知手段(メイン表示装置108、音声出力装置138、枠装飾ランプ141)とを備えた遊技機において、前記所定の異常には、所定の外部情報端子(遊技情報出力端子板424)を介して外部に出力する第1異常(異常入賞エラー、磁石検知エラー、排出エラー)と、該外部情報端子を介して外部に出力しない第2異常(皿満タンエラー、扉開放エラー、払出状態エラー、スイッチ異常エラー、電波検知エラー、排出球確認エラー、ソレノイドフォトセンサ異常エラー、衝撃検知エラー、異常V入賞エラー、入賞頻度異常エラー)とがあり、前記報知手段は、前記第2異常を報知する場合の第2異常報知実行時間は、前記第1異常を報知する場合の第1異常報知実行時間よりも長い時間実行することを特徴とする遊技機。
(30)前記第1異常又は前記第2異常を報知する前記報知手段は、画像を表示する画像表示装置(メイン表示装置108)、音声を出力する音声出力装置(音声出力装置138)又は光を発光する発光装置(枠装飾ランプ141)の何れかであり、少なくとも、前記画像表示装置又は発光装置による前記第2異常報知実行時間は、前記第1異常報知実行時間よりも長い時間実行することを特徴とする(29)に記載の遊技機。
(31)前記所定の異常が重複して発生した場合に、前記報知手段による異常報知を所定の優先順位に従って実行させる優先順位報知手段(図74)を備え、少なくとも、前記音声出力装置による異常報知は、前記優先順位報知手段の優先順位に従って報知されると共に、優先順位の高い異常報知が終了した時点で、優先順位の低い異常報知の実行時間が未だ経過していなければ、当該優先順位の低い異常報知を開始することを特徴とする(30)に記載の遊技機。
従って、このような発明L記載の遊技機によれば、異常が発生した旨を報知する異常報知を好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、所定の入賞装置への遊技球の入賞回数が、特別図柄又は普通図柄のスタート回数が所定回数実行される期間内、又は、その他の入球手段へ所定数の遊技球が入球する期間内に何回発生したかによって入賞頻度の異常を判定するように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Mとして、次のような構成を有している。
◆発明M
(32)遊技球が流下する遊技領域(遊技領域114)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球領域を有し、該入球領域に遊技球が入球すると遊技者にとって有利となる入球手段(普通入賞装置122)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球すると遊技状態を遊技者にとって利益となる特別遊技に移行するか否かの抽選ゲームを実行させる始動手段(第1始動装置116、第2始動装置118)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記入球手段に遊技球が入球したことを検出する入球検出手段(普通入賞装置スイッチ422)と、前記始動手段に遊技球が入球したことを検出する始動入球検出手段(第1始動装置スイッチ410、第2始動装置スイッチ411)と、前記入球検出手段により検出した前記入球手段への遊技球の入球回数を計数する入球回数計数手段(異常関連コマンド受信処理におけるS7002)と、前記始動入球検出手段が所定数の遊技球を検出した期間内、又は、前記抽選ゲームが所定回数実行された期間内に、前記入球回数計数手段により計数した前記入球回数が所定の基準回数になったか否かの入球頻度を判定する入球頻度判定手段(入賞頻度異常エラー処理(変形例)におけるS7106)と、前記入球頻度判定手段の判定結果に基づいて、前記入球頻度が異常であるか否かを判定する入球頻度異常判定手段(入賞頻度異常エラー処理(変形例)におけるS7112)とを備えたことを特徴とする遊技機。
(33)前記基準回数を予め所定の回数に設定する基準回数設定手段(メイン表示装置108、演出キー144)を備え、前記基準回数設定手段による前記基準回数の設定は、予め設けられた複数の相違する回数の中から何れか1つが選択されて設定されることを特徴とする(32)に記載の遊技機。
(34)前記基準回数設定手段による前記基準回数の設定は、当該遊技機の電源投入時及び/又は電源復旧時に実行可能とされていることを特徴とする(33)に記載の遊技機。
従って、このような発明M記載の遊技機によれば、入球手段に対する異常な入球頻度の検出を好適に行うことが可能となる。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。