JP6458201B2 - 資産貸借サービスシステム - Google Patents

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Description

本発明は、資産貸借サービスシステムに関するものである。
採掘が容易な大型のリザーバ(石油貯留層)は既に発見・開発されており、今後はより深度が深く、複雑な地層での探査が必要とされている。一方、それら領域の探査には、センサの高感度化や深度に応じた地表での大規模探査が不可欠である。市場からは、それらを実現するシステムと低コストオペレーションの両方が要求されている。
資源探査で広く用いられている手法の1つに、物理探査あるいは反射法地震探査と呼ばれる方法がある。原理的には人工震源(ダイナマイトや地面を震動させる起震車など)で生成した弾性波が、地層の界面、例えば、石油層、ガス層、水、岩石層などの界面で反射し、地表にもどってくる反射波を、地表ないし坑井に設置した多数のセンサで受信し、それらの反射波データから貯留層イメージを構成するものである。
地下構造や貯留層に蓄えられた石油、ガスを正確に把握するには、センサ配置間隔を狭めた稠密計測が好ましいが、その分、設置されるセンサの個数が増える。例えば、現在の大規模探査が数万チャネル規模であったものが、将来、数十万チャネル規模と、大幅に増加することが予想されている。この探査オペレーション実現に向けて、探査サービス会社は、多数の探査用設備資材(資産)とその多数の資産を用いたオペレーションが必要とされ、CAPEX(設備の価値を、維持または向上させるための設備投資に関する資本的支出)と、OPEX(事業などを運営していくために継続して必要となる費用)の削減が大きな課題となる。
このような大規模資源探査サービスを実現する技術として、特許文献1がある。
特開平4−188091号公報 特開2006−155008号公報
現在行われているビジネスでは、例えば資源国から公開鉱区入札が行われ、これに対し石油会社が探査、開発、生産までを請け負うべく応札する。契約が取れた石油会社は、それぞれ専門化されたサブコントラクターと契約し、物理探査、掘削作業などを進める。
例えば、物理探査サービスを提供する企業は、石油会社などから公開される資源探査仕様(Scope of Work(SoW))に基づいて応札するが、年単位で行われる大規模探査の場合には、数万から数十万チャネルのセンサが必要とされる。
同様に、ドリリング(掘削)を行う企業は試掘井や生産井を掘るためのドリリング用機材を準備する必要がある。また、石油やガスなどの生産を請け負う企業は、生産用設備や洋上プラットフォーム関連設備あるいは輸送用の輸送船、トラック、ヘリコプターなどを準備する必要がある。
このように、ビジネスに参画しようとする主体である各企業は、様々な設備、システム、装置、部品(以下総称して「設備」という)を調達し、資産として保有する必要がある。あるいはこれらを保有して貸し出す企業がある場合には、レンタルする必要がある。
これらの設備は、経済的必要性から、保証される寿命限界まで使用し、所定の性能を満たさなくなる、あるいは、満たさなくなる可能性が高くなるまで利用するケースが多い。従って、資産として長期にわたって適切に品質を管理することが重要である。一方、資源国の戦略、世界経済の変動、新しいエネルギー源の創出などにより、資源価格の変動は大きくなっており、資源ビジネスの状況を長期的に予測することは困難になっている。
このように、企業にとっては多数の設備を抱えることは定常的なコストとなるため、設備の適正化や保有設備を最大限に活用することが経営課題となっている。設備を保有するのではなく、レンタルすることで効率的な運用を図る貸借システムについては、特許文献2に開示がある。
特許文献2では、土木建築業者等が保有する土木建築機械の稼働率を良くし、レンタルコストを低減する貸借システムについて提案している。しかし、特許文献2で開示されるような土木機械等のレンタルとは異なり、資源探査では数万〜数十万の多数の設備を扱うと共に使用環境(砂漠、ツンドラ地帯、ジャングルなど)が過酷かつ大きく異なる。また大陸間の移動のように、設備を全く条件の異なるエリアを長距離で運搬する必要があり、単なる稼働量だけではその品質を保証することが難しい。
すなわち、例えば石油であれば、ツンドラ地帯、海底、砂漠、森林地帯など、地球上のさまざまな環境下で使用することが考えられる。また、これらの使用場所の間で長距離を搬送する必要がある。
そこで、本発明の目的は、資源探査ビジネスにおいて、保有資産を有効に活用するためのシステムを提供することにある。
上記課題を解決するための本願発明の一側面は、資源探査用の設備の貸借を可能とする資産貸借サービスシステムであって、オーナーが貸し出しを希望する設備の型式、貸し出し期間、使用履歴、運搬履歴情報をオーナーと対応付けて記憶する資産データベースと、使用履歴、運搬履歴情報に基づく、設備の信頼性にかかわる信頼性ファクターを算出する信頼性評価サーバと、設備の借り入れを希望するユーザのリクエストを受け付ける資産流通サーバを備えることを特徴とする、資産貸借サービスシステムである。
本発明の他の一側面は、オーナーが貸し出しを希望する設備の識別子、型式、貸し出し期間、設備の利用時の履歴情報、設備の利用時以外の履歴情報を記憶するセキュアな資産データベースと、設備の利用時の履歴情報および設備の利用時以外の履歴情報に基づいて、設備の信頼性ファクターを算出する信頼性評価サーバと、設備の借り入れを希望するユーザのリクエストを受け付ける、資産流通サーバを備える、資産貸借サービスシステムである。
本発明のさらに具体的な一例では、リクエストは、ユーザが借り入れを希望する設備の型式、貸し出し期間、個数、使用予定エリアを含み、資産流通サーバは、使用予定エリアに基づいて、前記信頼性ファクターを補正する。
本発明のさらに具体的な他の一例では、リクエストは、ユーザが借り入れを希望する設備の型式、貸し出し期間、個数、使用予定エリアを含み、資産流通サーバは、使用予定エリアに基づいて、個数を補正する。
本発明のさらに具体的な例では、設備として加速度センサ等精密機器を想定している。
本発明によれば、資源探査ビジネスにおいて、保有資産を有効に活用するためのシステムを提供することができる。また、資源探査サービスを行う企業においても、信頼性の高い設備を利用することができるため、探査オペレーションを効率化することができる。
資源探査装置における資産流通システム全体の例を示すブロック図 借入掲示板の情報の一例の表図 貸出板の内容の一例の表図 貸借掲示板の例を示す表図 需給予測を実現するための概念図 資産データベースの内容の一例を示す表図 センサ固有番号電池固有番号の具体的な例を示す表図 ある固有の設備IDを有する設備について、利用履歴情報をモニタ上に表示した様子を示す平面図 「探査」の内容を詳細に表示する画面の例を示す平面図 実施例の資産流通システムの処理の流れの一例を示す流れ図 実施例の資産流通システムの処理の流れの他の一例を示す流れ図 資産流通サーバによる貸し出し設備アレンジの処理詳細の流れ図
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
実施例中、等価とみなせる構成要素が複数個存在する場合には、番号の後ろに添え字を付けて区別することがある。ただし、特に区別する必要がない場合は、添え字を省略して記載することがある。
<1.全体システム>
図1は、資源探査装置における資産流通システム全体の例を示す図である。資源探査装置企業111a,111bは、センサなどの設備を製造、販売する企業である。資源探査サービス企業101a,101b,101cは、設備を用いて資源探査を行う企業である。資源探査レンタル企業121は、設備を調達し、資源探査サービス企業101にレンタルする企業である。
例えば、資源探査レンタル企業121は、レンタルの貸借形態をとる場合、資源探査装置企業111から購入した設備を、需要家である資源探査サービス企業101に貸し出す。あるいはリースの形態をとる場合には、資源探査サービス企業101からの依頼に応じて、資源探査装置企業111から機器を購入し、貸借を行う。
従って、需要家である資源探査サービス企業101は、探査に必要な設備を、資源探査装置企業111から購入し自社の資産として保有、活用するか、時限的に資源探査レンタル企業121からレンタルやリース形態で借入を行う。この場合、資源探査サービス企業101、資源探査装置企業111、資源探査レンタル企業121では、利用されずに倉庫などに残っている余剰設備が、時期によって変動し、有効活用されないといった問題がある。
本実施例では、資源探査サービス企業101は、資源探査サービスに使用する自社の使用設備データ102を保有する。また、資源探査装置を製造販売あるいは貸し出す資源探査装置企業111は、資源探査装置の供給設備データ112を保有する。また、資源探査に必要な装置を資源探査サービス企業101に貸し出す資源探査レンタル企業121は、設備を資源探査装置企業111から購入、保有し、資源探査サービス企業101からのリクエストに応じて貸し出すためのレンタル設備データ122を保有する。
本実施例のシステムでは、余剰設備の有効活用のために、資産流通企業130が介在する。資産流通企業130では、各企業が保有する設備データ102、112、122の情報をネットワーク140経由で、資産流通サーバ131を介して、資産データベース132に収集、保有する。
あるいは、資産データベース132は、各設備データ102、112、122にアクセスし、データを把握することで、設備を保有することと同等の機能を実現することでもよい。資産データベース132は、ネットワーク141を介して、資産流通サーバ131、需給調整サーバ134、信頼性評価サーバ133と接続されている。
ここで、資産データベース132はストレージを備えるいわゆるデータサーバとして構成することができる。また、資産流通サーバ131、需給調整サーバ134、信頼性評価サーバ133は、通常のサーバとして構成することができる。データサーバやサーバは、周知のように、入力装置、出力装置、処理装置、記憶装置を備える情報処理装置である。
本実施例では計算、制御、処理等の機能は、記憶装置に格納されたプログラムが処理装置(プロセッサ)によって実行されることで、定められた処理を他のハードウェアと協働して実現する。処理装置などが実行するプログラム、その機能、あるいはその機能を実現する手段を、「機能」、「手段」、「部」、「ユニット」、「モジュール」等と呼ぶ場合がある。
<2.借入掲示板>
資源探査サービス企業101は、ある時点で、石油会社などから資源探査の依頼(SoW)が開示されると、そのSoW記載の探査を実現するにあたって必要となる設備、技術的実現性、さらに収益性などを各社で見積もり、応札するかの判断を行う。この時、自社保有の設備でサービス実施が困難と判断された場合には、資産流通企業130の資産流通サーバ131にアクセスし、当該時期に必要な設備を獲得しようとする、あるいは、所望の費用で調達できるかどうかの問い合わせを行う。
図2は問い合わせで公開される借入掲示板201の情報の一例である。例えば、図2に示すように、問い合わせには次の情報が含まれる。例えば、借り入れを希望する期間が含まれる。また、借り入れを希望する設備の情報が含まれる。設備の情報としては、例えば、陸上用センサなのか起震車なのか、陸上用センサの中でも、ジオフォンと呼ばれる速度計なのか、MEMS技術を利用した半導体型加速度センサなのか、のように製品の種類や用途を指定することができる。また、製品の型式が明らかな場合は、型式を明示してもよい。
また、期間中の費用(希望価格)を含めることができる。また、信頼性を規定する信頼性ファクター(パラメータ)を含めることができる。信頼性ファクターは、例えば製造年日からの経過年数に基づいて定めることができる。信頼性ファクターは、例えば故障率と相関する値でもよいし、逆に、稼働率と相関する値でもよい。また、利用環境や非利用時の環境情報を基にする値でもよいし、さらにそれぞれで受けた負荷(衝撃や温度変化等)を基にする値でもよい。
さらに、必要個数、仕様、応札締め切り日などの他の条件を情報に含めることができる。また、必要な信頼性を評価するためのデータとして、設備の使用が予定される環境を示す、「使用予定エリア」を含めることもできる。このような情報を資産流通企業130の資産流通サーバ131に対して提示すると、資産流通サーバ131は、当該情報を所定範囲のユーザに公開する。ユーザとは、設備の借り入れを希望する可能性がある主体である。ここで、資源探査装置企業111、資源探査サービス企業、資源探査レンタル企業121のいずれもがユーザになることができる。一方、貸し出しを希望する可能性がある主体については、以後オーナーと呼ぶことにする。資源探査装置企業111、資源探査サービス企業、資源探査レンタル企業121のいずれもがオーナーになることができる。
借入掲示板201の公開の結果、その情報にアクセス可能な、例えば、資源探査サービス企業101、資源探査レンタル企業121等が、資産流通サーバ131から掲示された問い合わせ情報をもとに、その条件で貸し出すかどうか応札の判断を、資産流通サーバ131に示す。このフローにおいて、資産流通企業130のシステムは、必要に応じてユーザ、オーナーの企業情報を秘匿すると共に、オーナーの設備情報の信頼性を、資産データベース132や信頼性評価サーバ133を用いて評価し、その情報も加えてユーザに回答する。
信頼性は、例えば、端末の製造年月日をもとにした単純な信頼性保証から、各端末の過去の利用履歴を加味した上での信頼性保証まで様々なレベルの信頼性情報を付加することが可能となる。信頼性情報を基準にユーザは借り受ける設備を選択することができる。また、信頼性情報を基準に資産流通企業130は貸出値段の設定を行うことができる。また、故障率を加味した予備の個数を含めた実際の貸出個数を、ユーザやオーナーに提示することも可能である。
また、オーナーが競合した場合には、信頼性と価格を提示し、ユーザに判断を委ねることもできる。また、上記のようにユーザは予めその値段を提示し、オーナーが応札する形態をとってもよいし、値段を提示せずにオークション形式で、オーナーに応札値段を競わせることでもよい。あるいは、資産流通企業130は、各社の持つ設備データにアクセス可能な場合、設備を貸し出し可能な企業に対して、積極的にオーナーとなる依頼を出すこともできる。
資源探査レンタル企業121は、貸出期間を最大化したり、貸出価格を最大化したりしたいという動機がある。資源探査サービス企業101は、予定していた大規模探査の失注や、探査案件が無く、保有資産の中に遊休資産を抱えていると、貸し出してマネタイズしたいという欲求が生じる。ただし、オーナーとなる際には、自社の状況を開示したくないため、秘匿して貸し出されることを希望する。貸し出される設備は、貸出期間中の信頼性を担保されることが好ましく、あるいは、貸出期間中の劣化度を把握しておきたい。これら秘匿性の担保や、信頼性の担保を、資産流通企業130の信頼性評価サーバ133などによって実現される。
<3.価格設定>
<3-1.信頼性を基にした価格設定>
資産流通企業130の信頼性評価サーバ133では、資産のライフタイムログ、製造年月日、利用履歴などと、劣化モデルをもとに、故障予兆診断や信頼性評価を行い、信頼性を数値化する。例えば、製造日が古い資産、実際の利用期間が長い資産、利用頻度が高い資産、過酷環境で利用された資産などは、電池、センサ、筐体等が劣化している可能性が高く、新品の資産と比べて信頼性が低くなることが想定される。この場合、貸し出す価格を低く抑えることも可能となる。あるいは、信頼性評価サーバ133により、貸出期間中の信頼性を担保することで、貸し出す価格を高くすることも可能である。
<3-2.需給バランスを基にした価格設定/オークション方式>
オーナーから積極的に、予め貸し出し可能な資産情報、例えば、型番、個数、時期、貸出金額などを、貸出板として開示しておくことで、ユーザにその中での判断を促すことも可能である。
図3は、オーナーから提供される貸出板300の内容の一例である。貸出板300には、例えば、貸出価格301、個数302、貸し出し希望あるいは可能期間304、製品の型番305などが含まれる。設備に関するその他の情報を含めてもよい。なお、信頼性に関する情報303は、資産流通企業130によって付加されてもよい。
貸出板300とともに、ユーザが必要とする設備の情報を借入板として開示しておくことで、オーナーからの供給を喚起することも可能となる。
図4は、オーナーからの情報に加え、ユーザの情報を表示した貸借掲示板400の例である。貸借掲示板400には、オーナーからの情報として、貸出価格401、貸出個数402、信頼性ファクター403などが公開される。また、ユーザからの情報として、貸入価格404、貸入個数405、信頼性ファクター406などが公開される。また、オーナーの情報をクリックすることにより、さらに詳細な情報407を表示するように構成してもよい。
以上は貸出板や借入板が開示可能な場合に有効な施策であるが、開示したくない場合には、流通市場を運営する資産流通企業130が、ユーザからのリクエストを受けて、資源探査装置企業111や資源探査レンタル企業121に借入を打診するようにしてもよい。
オーナーは、時間的に先の年月を対象に貸し出す時期を宣言することで、高く貸し出す機会を得ることができる。また、SoWが発行されている前に、貸出を宣言しておくことで、貸出価格を高めに設定することができる。
<3-3.需給バランスを基にした価格設定/需給予測>
将来の探査情報や市場に流通している資産量、あるいは資源探査装置企業111から販売される新製品の計画などをもとに、需給バランスを把握し、値付けをすることも可能である。またこの需給情報および需給予測のアルゴリズムを自社で保有することで、流通量に沿った値付けが可能となる。また、これらの機能をサービスとして提供することも可能である。
ユーザ、オーナーにとっては、資産情報を資産流通企業130にのみ開示するため、ライバル企業などに自社の資産状況を開示されることなく、貸借が可能となる。さらに、資産流通企業130に自社の資産データを提供することで、故障予兆診断を受けられることから、自社の資産の故障時期が確率的に判断でき、これまでのように製造時期をもとに廃棄したり、メンテナンスする必要が無く、資産を有効活用できたり、メンテナンスの費用対効果があがる。ユーザにおいても信頼性が担保された状態で貸し出されるため探査フィールドにおける故障リスクが低減ないし把握可能となる。一方、オーナーにおいても、資産情報を提供し、資産流通企業130によって、貸し出す機会が増えるメリットがある。また、故障率が付与されると貸し出す際の付加価値となるため、情報提供を許容する可能性があがる。
図5は、需給予測を実現するための概念図を示す。各国の探査計画は公開情報であるため、世界でどのぐらいのセンサ端末が利用されるかを推定することが可能となる。例えば、中東の資源国では、数十万チャンネル規模の大規模探査が3年間にわたって実施されたり、北米で数万チャネルの探査が数カ月起こったりなど、事前情報を基に判断できる。もちろん、油価の上下、政策の変更など様々な要因によりその計画が前後することもありうるため、先の未来ほど不確定性はあがる。その探査計画および各社の資産の総数などに応じて貸借される際の金額が変動する。その金額予測値を提示することで、探査サービスを行う企業は、入札すべき案件かあるいは入札して応札できなかった場合の対応、あるいは、応札せずに事前契約を結ぶことで、高値で貸し出すなどの選択肢を得ることができる。この時、需要側だけでなく、供給側である資源探査装置企業111の製造計画や新製品の導入時期などを入手しておくことで、各装置の市場価値を精度良く設定することができる。
このような需給予測のためのデータやプログラムは、需給調整サーバ134に格納され、需給予測を行うこととする。
<4.信頼性評価の適用>
信頼性を評価するにあたってインプットとなるデータには、製造情報、利用履歴、保管情報などがある。これらのデータは、資産データベース132に格納するものとする。資産データベース132には、資産探査サービス企業101、資源探査装置企業111、資源探査レンタル企業121等で提供可能な設備すべてをデータ化して保持するものであり、資産流通企業130内において、アクセス制限下にあるセキュアなサーバで構成されるものとする。
図6は資産データベース132の内容の一例である。この例では、1つのテーブルであらわしているが、データの対応が保たれている限り、複数のテーブルに分かれてもよいのは当然である。
資産データベース132には、設備のID601に対応してその所有者のID602の他、借入掲示板201、貸出板300、貸借掲示板400のデータへのリンク(データ格納場所を示す情報)603〜605を含む。
製造情報データ606は、例えば、設備の製造日や製造時点での性能である。これは普遍的であるので、設備のID登録時に同時に格納すればよい。
利用履歴情報610には、設備の利用環境のデータ607、設備の利用状況のデータ608、設備の搬送状況のデータ609等が含まれる。
設備の利用環境のデータ607とは、設備を利用する環境に関するデータである。例えば、使用したエリア(たとえば、砂漠、ツンドラ地帯など)の種類や国名、利用時における温度湿度などの絶対値、変化度合い、ほこりなど、信頼性に影響をあたえうる環境のデータが含まれる。例えば、砂漠では一日の中で気温変化が大きく、砂などの入り込むリスクが高い。ツンドラでは定常的に0度を下回ることが多く、ジャングルでは高温多湿の環境が想定される。これらの環境下では、電池寿命やセンサ端末の故障率や疲労度が増加することが想定され、それぞれ故障率や疲労度への影響の仕方も変わってくる。また、上記のような種類では無く国名や緯度経度で指定することも可能である。あるいは、ケッペンの気候区分など気候区分で定義することもできる。利用地域が把握できれば、広く知られている気候区分などをもとに環境モデルが構築しやすい。
設備の利用状況のデータ608とは、設備そのものの利用状況を表すデータである。すなわち、設備をその主目的で利用している状態のデータである。例えば、MEMSセンサの場合は受信回数やその強度など、あるいは、使用時間、電池の場合は充放電速度、コネクタなど接合部の場合は脱着回数など、がある。設備の利用状況のデータを、「設備の利用時の履歴情報」ということにする。
設備の搬送状況のデータ609とは、利用地点や保管地点の間の搬送の手段や、距離、時間、搬送の環境などのデータである。また、ここに設備の保管状況のデータや設置状況のデータを含めてもよい。
設備の利用履歴情報610は、利用のたびに所定の統一されたテンプレートに従って履歴を記録するものとする。記録は手作業でもよいが、設備に電子的なセンサやタグを付加しておき、自動的に記録するものとしてもよい。電子的なセンサやタグには、加速度センサ、温度センサ、湿度センサ、GPS等による位置センサ、各種の電子タグ等公知のものを利用することができる。
ここで、設備の搬送状況のデータや保管状況のデータを「設備の利用時以外の履歴情報」ということにする。すなわち、これらは設備をその主目的で利用してない状態の履歴データである。
資産流通企業130の信頼性評価サーバ133は、資産データベース132のデータを用いて、設備の信頼性を評価する信頼性ファクターを計算する。計算のベースとなるデータは、特に利用履歴情報610が重要である。設備の利用状況を示す利用状況データ608は考慮されるべきである。また、設備の利用環境のデータ607、例えば使用したエリアの情報は、設備に加わるダメージを評価するために用いられる。例えば、温度差の激しい砂漠での使用は、温帯地域における使用よりダメージが蓄積されると考えられる。
また、資源探査設備の特性上、設備は長距離を搬送されることが多いので、設備の搬送状況のデータ609も設備に加わるダメージを評価するために用いられる。例えば、トラックによる陸路搬送は設備に加わる衝撃が大きく、船や飛行機による搬送よりダメージが蓄積されると考えられる。
利用履歴の信頼性評価への反映プロセスには、一般的な劣化評価手法、例えば、実製品を使った性能劣化データや、実験室での加速度試験、シミュレーションでの評価結果、テスト時のデータの経時変化などをもとにするものがある。また、公知の劣化モデルを用いてもよい。アウトプットとなる信頼性ファクターとしては、信頼性と関連がある種々の値を用いることができる。例えば、個別に保証期間を適宜設定したり、確率を用いて劣化度を表現したり、確率分布などをもとに提示したり、新たに設定した劣化指標をもとに設定することも可能である。
図7は、設備としてセンサと電池を例に、センサの設備IDであるセンサ固有番号601aと、電池の設備IDである電池固有番号601bの具体的な例を示す図である。設備ID601は、企業コード701、製品型式702、製造日703、製造メーカから提供される製造番号704、識別子705等を含んでいる。ここで、信頼性評価サーバ133で計算された信頼度情報を、識別子705に付与することで、信頼性を番号から判断可能として、現場オペレーションを容易にすることもできる。図7の例では、設備ID601に多くの情報を含め、個々の設備を独立して管理しているが、例えば製造日を固有番号に入れておき、システム側で所定製造日、あるいは所定製造期間内の特定種類の製品をグループとして纏め、群管理してもよい。
図8は、ある固有の設備ID(センサ固有番号)601を有する設備(センサ)について、利用履歴情報610をモニタ上に表示した様子を示す図である。この例では、センサに対応付けて、電池の情報を同時に表示している。センサには電池が内蔵され、一体として管理運用されることが多いため、設備の品質管理という目的上、図8の例のようにセンサと電池の設備ID601を紐付けして管理することが便利である。テーブルは、センサと電池で別にして、紐づけることで管理してもよい。
センサに対しては、電池は取り換える際には、再度紐づけを行う。センサ固有番号601aと電池固有番号601bは、識別子705の中の同じ番号で紐づけられて管理することができる。また、あるいはシステム側で固有番号同士の対応管理を行ってもよい。
図8の表示例では、左上に装置名や製造日などの製造情報データ606が表示される。装置外観写真801を表示してもよい。
主画面には、左にセンサについての情報802が、右側にセンサに付随する電池の情報803が表示される。センサについての情報802では、利用履歴情報610の概要として、「購入」「保管」「探査」などの状況、それらの日時、信頼性評価サーバ133で計算された信頼性ファクターの例である劣化度が表示される。一例として、「探査」をクリックすると、内容の詳細が別画面で参照できるように構成してもよい。これについては、図9で後述する。
電池についての情報803では、利用履歴情報610の概要として、「購入」「保管」「探査」などの状況、それらの日時、信頼性評価サーバ133で計算された信頼性ファクターである劣化度が表示される。電池については、状況の一種として、「交換」の情報も付加されている。また「充電量」の情報も表示されている。
電池の信頼性ファクターである劣化度については、例えば、実験的に求められた電池の余命と充電後の最大電圧のデータを劣化モデルとして、充電後の最大電圧のデータと比較することにより、算出することができる。また、最大電圧のデータに代えて、充電回数のデータを用いることもできる。あるいは、充電状態SoC(State of Charge)や劣化状態SoH(Stae of Health)を、充電時などに適宜計測することで設定することもできる。
図8の例では、劣化度が閾値を超えると交換することにしている。この例の場合閾値は0.6であり、これを上回ると交換する。あるいは次回の探査で閾値を超えると判断された場合に交換することにしてもよい。
図9は、図8の「探査」の内容を詳細に表示する画面の例である。図9のデータも、利用履歴情報610の一部である。メイン画面901には、探査内容の詳細が「状況(1)」「状況(2)」「状況(3)」「日時」「劣化度(累積値)」のように表示されている。
「状況(1)」は、図8の「状況」に対応する情報であり、この例では「探査」である。「状況(2)」は、「探査」の内容の詳細であり、「輸送」「保管」「設置」「計測」などの処理が定義される。「状況(3)」は「状況(2)」の更なる説明であり、例えば「輸送」については、「船」「トラック」「小型トラック」「人力」など搬送手段の種別が定義される。「日時」は「状況(2)」の処理に対応する時間である。
図8、図9において、「計測」は設備の利用時の履歴情報である。また、「輸送」「保管」「設置」等は設備の利用時以外の履歴情報である。このように、本実施例では、設備が設備として利用されていない状況のデータも保持し利用している。
「劣化度(累積値)」は、「状況(2)」「状況(3)」「日時」のデータに基づいて、各処理による設備の劣化度を算出し、累積値としたものである。劣化度の算出には、各種の劣化モデルを用いることができる。単純な例を挙げると、「輸送」の劣化度については、「船」「トラック」「小型トラック」「人力」のそれぞれに、劣化パラメータAを定めておき、これに日時から算出した搬送時間B(hour)を積算して求めることができる。例えば、船でB(hour)輸送した場合には、あらかじめ把握、設定した、船の劣化パラメータAshipを使って、Aship×Bで単純に算出してもよい。劣化パラメータは、搬送手段に応じて定め、例えばトラック輸送は揺れて衝撃を与えるので、人力や船よりも劣化パラメータAtruckを大きく定め、短期間の輸送でも劣化度が大きくなるようにする。
劣化度の算出については、上記の例に限らず、公知の種々の劣化モデルを利用して計算を行うことができる。あるいは、過去のデータや実験、シミュレーションなどを通じて、各装置に与える劣化度を予めモデル化し、輸送条件(手段、時間、振動、温度湿度など劣化に寄与するパラメータ)を入力として与えることで、劣化度を取得する形態をとることでもよい。ここで劣化に寄与するパラメータは、事前に把握し、主要な劣化因子をセンサから収集する構成が好ましい。
メイン画面901のデータは、図9の例に加え、輸送時の温度、湿度、距離、衝撃(加速度)、気圧などさらに詳細なデータを含めて記録してもよい。一方、過去の詳細なデータに基づいて、単純なモデルで算出しておくことでデータ量を削減したり、収集の手間を省いたりすることができる。また、一般的な値を設定、入力しておくことで、重要ではない部分は、単純に見積もることもできる。
また、メイン画面の右側には、センサに搭載されている電池の情報が示されている。図9の例では、設置前に充電したことが示されるが、電池の劣化により充電量は1になっていない。例えば、これまでの利用によって充電量が初期値1を下回る可能性もあるし、単に購入後、利用せず放置するだけでも最大充電量が劣化することも知られている。
信頼性評価サーバ133により、以上のように算出された劣化度に基づいて、設備の信頼性ファクターが算出される。信頼性ファクターは、図2〜図4に示される信頼性ファクター303,403,406として使用することができる。
<5.資産流通処理>
図10は、実施例の資産流通システムの処理の流れの一例を示す図である。オーナー1000とユーザ1100は、上述のとおり、資源探査装置企業111、資源探査サービス企業、資源探査レンタル企業121のいずれもがなることができる。
保有設備を貸し出したいと考えるオーナー1000は、保有設備を資産データベース132に登録する(S1001)。登録の最初の段階では、図6に示される設備ID601、所有者ID602、製造情報データ606等が登録される。また、登録時には登録時以前の利用履歴情報610があれば、それを格納する。また、登録後は登録時以降の利用履歴情報610がリアルタイムあるいはバッチ処理により格納される。
資産データベース132への登録の時点では、現実に設備が貸し出し可能である必要はない。登録後に貸し出しを行おうとする時点で、オーナー1000は貸し出しオファを資産データベース132に登録する(S1002)。貸し出しオファは、少なくともオーナーに関する情報(例えば所有者ID602)と、設備に関する情報(例えば設備ID601、設備の型式、個数)と、貸し出し可能期間の情報を含むが、他の情報を含んでもよい。貸し出しオファのデータは、資産データベース132の貸出板リンク604により、設備ID601と対応付けられる。なお、現在使用中などで、貸し出しできない設備については、貸出板リンク604は「n/a」を表示する。
オーナー1000からの貸し出しオファを受け付けると、信頼性評価サーバ133は、貸し出し対象となる設備の、製造情報データ606、利用履歴情報610に基づいて、信頼性評価を行い、信頼性ファクターを計算する(S1003)。信頼性ファクターの計算においては、少なくとも図6に示される利用履歴情報610の中から、設備の劣化に大きく寄与するものを考慮するものとする。例えば、半導体型加速度センサの場合には、少なくとも運搬時や設置、回収時の衝撃、あるいは利用時間、特に、過酷環境での利用時間が劣化に大きく寄与すると考えられるため、それらのデータ、図6における利用環境データ607、利用状況データ608、運搬状況データ609を考慮するものとする。特に半導体型加速度センサは、微小な弾性波を捕らえる構成となっているが、運搬時や地表に設置する際には、その受信レベルと比べて大きな衝撃が想定されるため、信頼性ファクターを計算するにあたって考慮することが好ましい。あるいは、それらの衝撃が加わらないようにセンサの内部や外部で工夫しておくことで、それらの情報を信頼性ファクターの計算に利用する必要が無かったり、あるいはそれらの情報自身を取得する必要が無くなるケースも想定される。電池の場合には、充放電スピードとその時の電池温度が特に重要となるためそれらに関連するデータを考慮したり、充放電していない保存状況(温度、湿度など)も影響するので必要に応じてそれらも考慮するものとする。
なお、オーナー1000からの貸し出しオファの時点で、設備が「保管」状況であれば、信頼性評価サーバ133は直ちに信頼性評価が可能である。一方、設備が使用中だが、オーナーが将来の遊休を予想して貸し出しオファを行う場合もある。その場合は設備が「保管」状態になるまで信頼性評価を保留とする。
信頼性ファクター計算後、資産流通サーバ131は、算出された信頼性ファクター、オーナー1000からの貸し出しオファのデータおよび、資産データベース132のデータから、ユーザ1100に対して公開可能な公開データを作成する(S1004)。公開データの形式は、例えば貸出板300(図3)に示されるように、オーナー1000からの貸し出しオファの情報に加え、算出された信頼性ファクター303が付加されている。信頼性ファクター303により、ユーザ1100は設備の品質や信頼性を統一された基準で判断することができる。
また、資産データベース132のデータとは別個に作成された公開データからは、オーナー1000に関する情報は除外されているため、設備所有者の匿名性が担保される。
作成された公開データは、ネットワーク140を経由して、各ユーザに公開され閲覧を可能とする(S1005)。使用を希望するユーザ1100は、これに対して入札することができる(S1006)。入札結果は資産流通サーバ131を経由して、オーナー1000に伝えられ、条件がマッチした場合には、設備の貸し出しが行われる。
なお、以上の例では、資産データベース132、信頼性評価サーバ133、資産流通サーバ131全体の制御については、本実施例では資産流通サーバ131が全体を制御するものとしている。
図11は、実施例の資産流通システムの処理の流れの他の例を示す図である。図10の例と同じ構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11の例では、信頼性ファクターを計算(S1003)した後、信頼性ファクターを一度資産データベース132の一項目として記憶する。
その後、資産流通サーバ131は、ユーザ1100の側から、希望する借り入れオファを受け付ける(S1101)。借り入れオファの内容は、例えば図2の借入掲示板201に示すような情報であり、借入期間、装置型式、希望価格、信頼性ファクター、使用予定エリアなどである。なお、装置型式については、図2では同時使用可能な互換性を有する型式について、ユーザが複数チェックを入れることができるものとしている。あるいは、ユーザの単一の型式の指定に基づいて、資産流通サーバ131側で自動的に互換性のある型式を抽出してもよい。
借り入れオファを受け付けた資産流通サーバ131では、資産データベース132の内容に基づいて、ユーザの希望に合致した貸し出し設備をアレンジする(S1102)。
アレンジした内容は、ユーザ1100に対して提案される(S1103)。提案に対してユーザは、見送りまたは受け入れの回答を行う(S1104)。
図12は、資産流通サーバ131による貸し出し設備アレンジ(S1102)の処理詳細である。ここでは、ユーザ1100からの借り入れオファには、借入期間、装置型式、借入個数、信頼性ファクター、使用予定エリアの情報を含むとする。
資産流通サーバ131は、まず資産データベース132を検索し、オーナー1000から貸し出しオファがある設備のうち、借り入れオファの借入期間、装置型式を満たす設備を抽出する。装置型式については、互換性を満たす装置も同時に抽出するものとする(S1201)。抽出に当たっては、オーナー1000が異なるものを混合して抽出してもよい。複数オーナーの所有する設備を混合してアレンジする場合は、所有する設備の比に応じて、賃貸料を按分すればよい。
次に、資産流通サーバ131は、借り入れオファの信頼性ファクターを基準として、処理S1201で抽出された設備のうち、信頼性ファクターを満たす設備を抽出する(S1202)。設備の信頼性ファクターについては、処理S1003の後に資産データベース132に格納しているため、これと借り入れオファのデータを比較すればよい。
次に、資産流通サーバ131は、借り入れオファの使用予定エリアにより、設備の信頼性ファクターを補正する(S1203)。すなわち、資産流通サーバ131の信頼性ファクターは、過去履歴に基づく信頼性を評価する指標であり、例えば、一定の環境下(例えば、室温、静止環境)での稼働率(または故障率)を示している。しかし、本実施例の対象とする資源探査設備では、砂漠、ツンドラ地帯のように過酷な環境化での使用がありえるため、過去データに基づく信頼性評価のみでは使用時の条件下での信頼性を保障することが難しい。特に、MEMSセンサ、電池を過酷環境で使う場合、過去に受けた負荷により一斉に使えなくなる恐れがある。
たとえば、使用予定エリアが、砂漠、ツンドラ地帯のような苛酷環境の場合には、信頼性ファクターを、想定利用環境と想定利用条件をもとに、予め設定したモデルに入力することで補正を行う。例えば、このケースのみ資産データベース132に格納された値の例えば98%に下げるなどの補正を行う。この補正の結果、借り入れオファの信頼性ファクターを満たさない設備が出てきた場合には、その設備を貸し出し対象から除外するとともに、その割合だけ単価を上げるなどの処理を行う。そして、補正された信頼性ファクターを満たす設備を、借り入れオファにある借入個数分確保する。
あるいは、使用個数が100万個オーダーなので、その品質保証は確率論となるため、使用期間中の故障を前提として、個数を割り増しして貸し出す。この場合は、信頼性ファクターは変更しなくてよいが、貸し出し個数が増えるために、貸し出し額の合計は増加する。ユーザはあらかじめ故障を想定した密度でセンサを配置することにより、所望の精度での資源探査が可能となる。
例えば、いま借り入れオファの信頼性ファクターが90で、借入個数が100個とする。使用予定エリアが苛酷環境でない通常のエリアの場合、信頼性ファクターは補正されないので、信頼性ファクターが90の製品が抽出される。この個数が1000個だとすると、その中から100個を選んで貸し出すことになる。
一方、使用予定エリアが苛酷環境である場合には、例えば、信頼性ファクターは95に補正される。よって、信頼性ファクターが95の製品が抽出される。この個数が500個だとすると、その中から100個を選んで貸し出すことになる。この場合、貸し出せる製品の母数が減少するので、単価を上げることが望ましい。価格設定の方式としては、信頼性ファクターに対応させて単価を決めることが考えられる。あるいは、貸し出せる製品の母数に対応させて単価を決めることが考えられる。例えば、貸し出せる製品の母数が半分になった場合には、単価を倍にする。以上の方法でアレンジを行い、ユーザに提示する。
また、使用予定エリアが苛酷環境である場合には、例えば、信頼性ファクターは変更せず、信頼性ファクターが90ままとし、1000個の製品を抽出する。ユーザの希望借入個数は100個だが、苛酷環境での故障率上昇を想定し、予備の個数を加えてアレンジする。例えば、20個加算して120個のセットとしてユーザに提示する。
以上のように、実施例2ではユーザからの希望条件に対して、使用予定エリアを考慮した貸し出し設備のアレンジを行うことが可能となり、ユーザは当該提案を受けて検討することができる。
以上の各サーバの構成は、単体のコンピュータで構成してもよいし、あるいは、入力装置、出力装置、処理装置、記憶装置の任意の部分が、ネットワークで接続された他のコンピュータで構成されてもよい。
本実施例中、ソフトウエアで構成した機能と同等の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアでも実現できる。そのような態様も本願発明の範囲に含まれる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
資産貸借サービスシステムに利用することができる。
101 資源探査サービス企業
102 使用設備データ
111 資源探査装置企業
112 供給設備データ
121 資源探査レンタル企業
122 設備データ

Claims (11)

  1. 資源探査用の設備の貸借を可能とする資産貸借サービスシステムであって、
    オーナーが貸し出しを希望する前記設備の型式、貸し出し期間、設備の利用時の複数の使用履歴情報、複数の運搬履歴情報を前記オーナーと対応付けて記憶する資産データベースと、
    前記設備の利用時の複数の使用履歴情報と前記複数の運搬履歴情報とに基づく、前記設備の信頼性にかかわる信頼性ファクターを算出する信頼性評価サーバと、
    前記信頼性ファクターに基づいた情報を出力し、前記設備の借り入れを希望するユーザのリクエストを受け付ける資産流通サーバを備えることを特徴とする、資産貸借サービスシステム。
  2. 前記資産データベースは、さらに保存履歴情報を前記オーナーと対応付けて記憶する、請求項1記載の資産貸借サービスシステム。
  3. 前記運搬履歴情報には船、車両、および人力による運搬の少なくともひとつの種別が含まれる、
    請求項記載の資産貸借サービスシステム。
  4. 前記設備の利用時の履歴情報、および、前記運搬履歴情報では、前記設備の識別子、および、前記設備に対応するセンサ素子ないし電池の識別子に基づいて管理を行う、
    請求項1記載の資産貸借サービスシステム。
  5. 前記設備の過去の使用エリア情報を収集し、前記過去の使用エリア情報に基づいて前記信頼性ファクターを設定する、
    請求項1記載の資産貸借サービスシステム。
  6. 前記使用エリア情報には、砂漠、ツンドラ地帯、ジャングル(高温多湿地域)、市街地の少なくともひとつの種別ないし気候区分ないし国名ないし緯度経度、あるいはそれらを組み合わせたものが含まれる、
    請求項5記載の資産貸借サービスシステム。
  7. 前記ユーザのリクエストに含まれる設備の使用予定エリア情報を使用して、使用する設備を決定する、
    請求項5記載の資産貸借サービスシステム。
  8. 前記ユーザの入札結果に含まれる設備の使用予定エリア情報を使用して、予備の設備の個数を決定する、
    請求項5記載の資産貸借サービスシステム。
  9. オーナーが貸し出しを希望する設備の識別子、型式、貸し出し期間、複数の利用環境データ、複数の利用状況データ、および複数の運搬状況データを記憶するセキュアな資産データベースと、
    前記複数の利用環境データ、複数の利用状況データ、および複数の運搬状況データに基づいて、前記設備の信頼性ファクターを算出する信頼性評価サーバと、
    前記信頼性ファクターに基づいた情報を出力し、前記設備の借り入れを希望するユーザのリクエストを受け付ける、資産流通サーバを備える、
    資産貸借サービスシステム。
  10. 前記リクエストは、
    ユーザが借り入れを希望する設備の型式、貸し出し期間、個数、利用環境データを含み、
    前記資産流通サーバは、
    前記利用環境データに基づいて、前記信頼性ファクターを補正する、
    請求項9記載の資産貸借サービスシステム。
  11. 前記リクエストは、
    ユーザが借り入れを希望する設備の型式、貸し出し期間、個数、利用環境データを含み、
    前記資産流通サーバは、
    前記利用環境データに基づいて、前記個数を補正する、
    請求項9記載の資産貸借サービスシステム。
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