JP6450515B2 - 回転分子モーターの制御装置及び制御方法 - Google Patents

回転分子モーターの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転分子モーターの制御装置及び制御方法に関する。
分子機械と呼ばれる、ヒトが作った機械のように働くタンパク質やリボ核酸(RNA)でできた分子及び分子複合体がある。例えば、生体内に存在するタンパク質、核酸又はこれらの複合体等で構成される分子機械として遺伝子の情報からタンパク質を合成するリボソーム、生体のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)を合成するATP合成酵素、筋肉の運動を生み出すミオシン、物質輸送に関わるキネシン及びダイニン等が挙げられる。
分子機械の中でも動くこと(例えば、1次元的な運動、回転運動)がその働きの本質であるものは分子モーターと呼ばれることがある。回転運動する分子モーターには、例えば、大腸菌の鞭毛モーター、ATP合成酵素、T4ファージのDNAパッキングモーター、リボ核酸(RNA)合成酵素等、デオキシリボ核酸(DNA)の二重らせん上を相対的に移動して遺伝情報を読み取る酵素群、DNAの構造的な修復に関わるトポイソメラーゼ等がある。
分子機械の働く仕組みは、ヒトが作った機械とは全く違っている。水の中の熱揺らぎに晒されて、熱揺らぎと同程度の大きさのATPの加水分解エネルギーを消費して働く。我々が、分子機械の働く仕組みに興味をもつのは、その効率の高さである。分子機械の効率は、入力であるATPの消費量に対する分子機械が行った仕事の実測により見積もることができる。回転運動する分子モーターの場合は、トルクの計測が必要となる。
回転運動する分子モーターのトルクを計測する方法として、これまでに大きく分けて3種の方法が知られている。すなわち、分子モーターの回転部位に付着したプローブを観察し、プローブの回転速度と粘性抵抗からトルクを見積もる回転アッセイ法、回転電場によって分子モーターに付着したプローブに外部トルクを付与し、分子モーターの回転運動と付与したトルクの差異からトルクを見積もる回転電場法、分子モーターに付着した磁性プローブの磁気トラップ、又は分子モーターに付着したプラスチックプローブを用いた光トラップにより静止トルクを見積もるトラップ法が知られている(例えば、非特許文献1〜5参照)。これらの方法は、精製した分子機械に用いる方法であり、大腸菌の鞭毛モーターの場合には、鞭毛をガラス基板に固定して菌体の回転運動を観察するテザードセル法が一般的であり、上記回転電場法、光トラップ法によるトルク計測の場合は、プローブを用いず、トラップの対象は菌体である。また、回転電場法、回転磁場法による精製した分子機械のトルク計測で、回転運動の観測ではなく回転子に付着させたプローブの揺らぎ計測からトルクを見積ろうとする試みもある。
Biochem. Biophys. Res. Comm.,2008年,366巻,pp.951〜957. Nature Physics,2010年,6巻,pp.988. Proc. Natl. Acad. Sci. USA,2011年,108巻,pp.17951. Nature,1990年,346巻,pp.677−680. Proc. Natl. Acad. Sci. USA,1997年,94巻,26号,pp.14433−14437. PRL,2010年,104巻、pp.218103(1−4).
上述した3種の方法にはそれぞれ以下のような利点及び欠点がある。
回転アッセイ法は、分子モーターをガラス等の担体に固定し、分子モーターの回転部位にプローブ(例えば、ポリエチレンビーズ、ガラスビーズ、ロッド)を取り付け、分子モーターの回転に伴うプローブの回転運動を観測するものである。プローブの回転速度と粘性抵抗からトルクを見積もることができる。しかしながら、プローブが担体に接触すること、担体の表面近傍では粘性抵抗が変化すること等により、測定精度が充分とはいえない。テザードセル法は、プローブを菌体とした回転アッセイ法の変法とみることができるため、同様の欠点がある。
回転電場法は、回転電場中で試料を分極させ、分極による電気的極性と回転電場との相互作用により試料に外部トルクを負荷した状態で試料の回転運動を観察するものである。負荷した外部トルクと観察された試料の回転運動との差異から試料のトルクを見積もることができる。回転電場法は回転アッセイ法よりも測定精度が向上する。しかしながら、回転電場法は、生理塩濃度下での測定が困難である。例えば、生体内は通常塩を含む溶液となっており、生体内で働く分子モーターの場合、回転電場法では分子モーターが働く本来の環境下での測定ができないという問題がある。また、回転電場法を適用した事例としては、これまでに大腸菌の鞭毛モーターを測定した事例の報告があるが、溶液条件に関しては、溶液の塩濃度条件が制限されるという問題があった。
トラップ法は、レーザートラップ等により分子モーターの回転運動を停止させ、静止トルクを測定するものである。トラップ法では、静止条件であるために回転運動のトルクは測定できない。また、分子モーターの回転を物理的に固定した状態での測定であるため、固定による分子モーターの運動の阻害が生じるおそれもある。
回転アッセイ法及びトラップ法では、分子モーターの回転運動をきめ細かく制御することができず、制御性に問題がある。また、外部トルクを負荷する回転電場法では、電極の配置が必須であり、また塩を含む溶液中では測定が困難である等、対象となる試料が限られてしまう。
そこで、本発明は、制御性が良く、かつ広範な試料を対象とすることができる、分子モーターの制御装置及び制御方法の提供を目的とする。本発明はまた、測定精度が良く、かつ広範な試料を測定対象とすることができる、分子モーターのトルク計測装置及びトルク計測方法の提供も目的とする。
本発明は、回転分子モーターの回転運動を制御する装置であって、光を出力する光源と、上記光源から出力された光を入力して光渦を生成し出力する光渦生成部と、上記光渦生成部から出力された光渦を回転分子モーターに集光照射して上記回転分子モーターの回転軸に上記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与える対物レンズと、を備える、回転分子モーターの制御装置を提供する。
光渦は、伝搬軸上に位相特異点を有し、伝搬軸上では光強度が0であり、伝搬軸からある距離のところで光強度が最大となるドーナツ型の光強度分布を有する(図3参照)。光渦はまた、軌道角運動量を有する。軌道角運動量を有する光渦が微小体に照射されると、その微小体は、光渦から角運動量を受け取り、伝搬軸の周りの光強度が大きい軌道に沿って回転する。
したがって、上記制御装置によれば、回転分子モーターの回転軸まわりに外部トルク(回転トルク)を与えることができる。これにより、回転分子モーターの回転運動を制御することが可能となる。また、光渦の軌道角運動量は光源から出力される光の強度に依存するので、光の強度を調節することにより回転分子モーターに与える回転トルクの強弱を調節することもできる。さらに、光渦生成部で光渦のねじれの向きを変えることにより、回転トルクの向きを反転させることもできる。すなわち、上記制御装置によれば、制御性良く回転分子モーターを制御することができる。また、生理条件下での塩を含む溶液中での制御も可能であり、広範な試料を対象とすることができる。
上記制御装置によれば、回転分子モーターの回転運動を制御することで、回転運動に共役する回転分子モーターの酵素としての機能、即ち、化学反応を制御することもできる。例えば、膜(脂質二重膜、脂質膜等)を介したプロトン輸送と回転運動が共役する回転分子モーターでは、回転分子モーターの回転運動を制御することにより、膜内外の電気化学ポテンシャルを制御することができる。また、例えば、ATPの合成及び分解と回転運動が共役する回転分子モーター(例えばATP合成酵素)では、回転分子モーターの回転運動を制御することにより、ATPの合成及び加水分解を制御することができる。
上記制御装置は、上記対物レンズを介して上記回転分子モーターを撮像して画像データを出力する撮像部と、上記撮像部から出力された画像データに基づいて上記回転分子モーターの回転運動情報を出力する解析部と、上記解析部から出力された回転運動情報に基づき上記光源から出力する光の強度を制御する制御部と、を更に備えていてもよい。
本発明はまた、担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、上記回転分子モーターに上記光渦を照射して上記回転分子モーターの回転軸に上記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、を含む、分子モーターの回転運動を制御する方法を提供する。上記回転分子モーターは、上記回転トルクを受けるプローブが結合されたものであってもよい。
本発明は更に、回転分子モーターのトルクを計測する装置であって、光を出力する光源と、上記光源から出力された光を入力して光渦を生成し出力する光渦生成部と、上記光渦生成部から出力された光渦を媒質中の回転分子モーターに集光照射して上記回転分子モーターの回転軸に上記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与える対物レンズと、上記対物レンズを介して上記回転分子モーターを撮像して画像データを出力する撮像部と、を備える、回転分子モーターのトルク計測装置を提供する。
上記計測装置は、このような構成を備えていることから、測定精度が良く、かつ広範な試料を測定対象とすることができる。
上記計測装置は、上記撮像部から出力された画像データに基づいて上記回転分子モーターのトルクを解析する解析部を更に備え、上記解析部が、上記画像データから上記回転分子モーターの回転速度を算出し、上記回転速度と媒質の粘性抵抗力から上記回転分子モーターが媒質から受けた力を算出し、当該データと上記回転トルクが上記回転分子モーターに与えた力のデータから上記分子モーターのトルクを算出するものであってもよい。
本発明はさらにまた、回転分子モーターのトルクを計測する方法であって、担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、媒質中の上記回転分子モーターに光渦を照射して上記回転分子モーターの回転軸に上記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、上記回転分子モーターの回転運動を観測し、上記回転分子モーターの回転速度を導出するステップと、上記回転速度から上記回転分子モーターが媒質から受けた力を導出するステップと、上記回転分子モーターが媒質から受けた力と、上記回転トルクが上記回転分子モーターに与えた力から上記回転分子モーターのトルクを導出するステップと、を含む、回転分子モーターのトルク計測方法を提供する。上記回転分子モーターは、上記回転トルクを受けるプローブが結合されたものであってもよい。
本発明によれば、制御性が良く、かつ広範な試料を対象とすることができる、分子モーターの制御装置及び制御方法を提供することができる。また、本発明によれば、測定精度が良く、かつ測定試料の制限が少ない、分子モーターのトルク計測装置及びトルク計測方法を提供することができる。
一実施形態に係る回転分子モーターの制御装置の構成を示す図である。 一実施形態に係る回転分子モーターのトルク計測装置の構成を示す図である。 伝搬軸に垂直な面での光渦の強度分布の一例を示す図である。 回転分子モーターの制御を説明するための模式図である。 プローブの形状の例を示す模式図である。 回転分子モーターの制御の応用例を示す模式図である。 (A)ATP合成酵素の構成を模式的に示す図である。(B)F−ATPaseの回転運動を制御する例を示す模式図である。
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本明細書において、「分子機械」との用語は、機械的な働きをする分子及び分子複合体を意味する。ここでいう分子及び分子複合体は、天然に存在する分子及び分子複合体、並びに人工的に合成された分子及び分子複合体を含む。分子複合体は、天然に存在する分子と人工的に合成された分子を含むものであってもよい。
分子機械の例として、タンパク質複合体が回転しながらATPを合成するATP合成酵素、アクチンフィラメント上を運動して筋肉の収縮運動を行うミオシン、微小管上を運動して細胞内の物質輸送を行うキネシン及びダイニン、環状分子を棒状分子が貫通した構造を有するロタキサン、複数の環状分子が知恵の輪の様に繋がった構造を有するカテナン等が挙げられる。
本明細書において、「分子モーター」との用語は、分子機械のうち、動くこと(例えば、1次元的な運動、回転運動)がその働きの本質であるものを意味する。本明細書において、回転運動する分子モーターを「回転分子モーター」という。なお、「回転分子モーター」には、回転運動する分子又は分子複合体のみから構成されるものだけでなく、回転運動する分子又は分子複合体と、回転運動しない分子又は分子複合体とを含んで構成されるものも包含される。
図3は、伝搬軸に垂直な面での光渦の強度分布の一例を示す図である。図3は、光強度を濃淡で示しており、白色に近いほど光強度が大きいことを示している。図3に示されるように、光渦は、伝搬軸からある距離のところで光強度が最大となるドーナツ型の光強度分布を有する。
図1は、一実施形態に係る回転分子モーターの制御装置の構成を示す図である。回転分子モーターの制御装置100は、サンプル90における回転分子モーターの回転運動を制御する装置であって、光源10、光渦生成部20、対物レンズ30、レンズ31、レンズ32、アパーチャー80及びダイクロイックミラー40を備える。
光源10は光を出力する。光源10はレーザー光源であってもよい。光源10から出力される光は、サンプル90における回転分子モーターのダメージを軽減するため、エネルギーの低い波長であってもよい。光源10としてレーザー光源を用いる場合は、赤外レーザーであってもよい。赤外レーザーの波長としては、例えば、900〜1200nm程度とすることができる。
光渦生成部20は、光源10から出力された光を入力して光渦を生成し出力する。光渦生成部20が生成する光渦は、螺旋波面を持つ光ビームであり、例えば、ラゲールガウスビーム又はベッセルビームである。光渦生成部20として回折光学素子及び空間光変調器等を用いることができる。空間光変調器は、2次元配列された複数の画素を有し、各画素において光の振幅及び位相を変調して出力することができる。このような空間光変調器を光渦生成部20として用いれば、光学系を変更することなく、様々な形態の光渦を容易に生成することができる。光渦生成部20として用いられる空間光変調器は、透過型のものであってもよいし、反射型のものであってもよい。反射型の空間光変調器として、例えば、LCOS−SLM(Liquid Crystal on Silicon−Spatial Light Modulator)を用いてもよい。図1では、光渦生成部20として反射型の空間光変調器が示されている。図1では、光渦生成部20へ光が斜め入射しているが、より垂直に近い角度で光が光渦生成部20へ入射してもよい。また、空間光変調器に表示する位相パターンを変更すれば、光渦の回転半径、回転速度、回転の向き、及び光トラップ力等、回転分子モーターに与える回転トルクを簡単に制御することができる。また、位相変調装置で生成される光渦の回転トルクをあらかじめ計測しておけば、トルク計測に使用することもできる。
レンズ31、アパーチャー80、レンズ32、ダイクロイックミラー40及び対物レンズ30は、光渦生成部20から出力された光渦をサンプル90における回転分子モーターに導く。レンズ31及びレンズ32は、光渦生成部20の変調面と対物レンズ30の瞳面とが互いに共役な位置関係になるようにし、光渦生成部20から出力された光渦の振幅分布及び位相分布を対物レンズ30の瞳面付近に結像させる。ダイクロイックミラー40は、光渦生成部20から出力される光渦を反射させる。対物レンズ30は、光渦生成部20から出力された光渦をサンプル90における回転分子モーターに集光照射して、回転分子モーターの回転軸に回転トルクを与える。なお、対物レンズ30に入射する前の光渦の光路上にλ/4板又はλ/2板を配置して、光渦の回転形状(円、楕円形)を制御することもできる。
回転分子モーターの制御装置100は、対物レンズ30を介して回転分子モーターを撮像して画像データを出力する撮像部と、撮像部から出力された画像データに基づいて回転分子モーターの回転運動情報を出力する解析部と、解析部から出力された回転運動情報に基づき光源から出力する光の強度を制御する制御部と、を更に備えていてもよい(図示せず)。
撮像部は、後述の計測装置110における撮像部60と同様の構成を備えていてよい。解析部は、撮像部から出力された画像データに基づいて回転分子モーターの回転運動情報を出力する。回転運動情報は、例えば、回転速度、回転加速度、軌道角運動量である。制御部は、解析部から出力された回転運動情報に基づき光源から出力する光の強度を制御する。光渦による外部トルクの強弱は、光源からの光の強度で制御することができるため、回転分子モーターの回転運動情報に基づいて、リアルタイムで回転運動を制御することが可能になる。解析部、制御部としてパーソナルコンピューター等が用いられる。
図4は、回転分子モーターの制御を説明するための模式図である。回転分子モーター230の駆動部には、プローブ210が結合されている。回転分子モーター230は、その回転軸が光渦200の伝搬軸と略平行になるよう担体220に固定されている。これに光渦200が集光照射されると、プローブ210が光渦200から軌道角運動量を受け取り、光渦200の伝搬軸に略垂直な面でEで示した軌道に沿って回転運動する。この回転運動により、回転分子モーター230の回転軸まわりに外部トルクが与えられる。回転分子モーター230自身の回転運動(Aで示した軌道)によるトルクと外部トルクが合算され、プローブ210の回転速度に反映される。図4では、回転分子モーター230自身によるトルクと外部トルクが逆方向となっているため、回転速度が減少することになる。回転分子モーター230自身によるトルクと外部トルクが同方向となっていれば、回転速度が増加する。したがって、光渦200の軌道角運動量の強弱及び向きを調節することにより、回転分子モーター230の回転運動を制御することができる。
担体220としては、光渦を透過させることができるものであればよい。例えば、透明なプラスチック、ガラス等を用いることができる。また、図6及び図7に示すように、回転分子モーターが脂質二重膜及び脂質膜等の膜に埋め込まれていてもよい。この場合、二重膜及び脂質膜等の膜は、担体220とみなすことができる。
プローブは、種々の形状及び材質を有していてもよい。図5は、プローブの形状の例を示す模式図である。プローブの形状は、図4に示したような球形状であってもよいし、球体が2つ又は3つ融合した形状(図5(a)、(b))、楕円形状(図5(c))であってもよい。また、粘性抵抗を減少させるため、ロッドであってもよいし、ロッドの先に球(又は楕円)が付加した形状(図5(d))であってもよい。また、円板形状(図5(e))、ドーナッツ形状(図5(f))であってもよい。プローブの形状は、対称形状であってもよく、非対称形状であってもよい。
プローブの材質に特に制限はないが、光渦の軌道角運動量を効率よく受け取るため、弾性の低いものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリスチレン等のプラスチック、ガラスであってよい。
プローブの例として、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、ガラスビーズ等が挙げられる。プローブは、回転分子モーターに直接結合していてもよいし、図5(d)のように、アクチン、微小管及びDNA等の高分子繊維(ロッド)を介してプローブが結合していてもよい。
なお、図4には、回転分子モーター230にプローブ210が結合されている場合の例を示したが、回転分子モーター230そのものが光渦200の軌道運動量を受け取ることができる程度の大きさ及び重さを有する場合は、プローブ210は使用しなくてもよい。
本実施形態に係る回転分子モーターの回転運動を制御する方法は、担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、回転分子モーターに光渦を照射して回転分子モーターの回転軸に光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、を含む。
回転分子モーターの制御装置100を用いて、回転分子モーターの回転運動を制御する方法について説明する。当該方法では、担体に固定された回転分子モーター(サンプル90)を用意するステップと、光源10から所定の強度の光を出力し、当該光を光渦生成部20に入力して光渦を生成するステップと、光渦生成部20で生成した光渦を出力し、対物レンズ30により回転分子モーターに光渦を集光照射して回転分子モーターの回転軸に光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、を含む。
回転分子モーターの回転運動を制御することで、回転運動に共役する回転分子モーターの酵素としての機能、即ち、化学反応を制御することもできる。図6は、回転分子モーターの制御の応用例を示す模式図である。図6に示す脂質膜デバイス300は、脂質膜330で区切られた微小流路310及び320、及び生体由来のリポソームから形成された脂質二重膜240を有する。脂質二重膜240には、プローブ210が結合したATP合成酵素400が貫通するように埋め込まれている。ATP合成酵素400に結合したプローブ210に光渦を照射すると、プローブ210を介してATP合成酵素400に回転トルクが与えられ、ATP合成酵素400の回転運動を制御することができる。ATP合成酵素400は、ATP合成の際に微小流路310から微小流路320の方向にプロトン(H)を輸送するため、ATP合成酵素400の回転運動を制御することで、微小流路310及び320の電気化学ポテンシャルを制御することができる。
図7(A)は、ATP合成酵素の構成を模式的に示す図である。図7(B)は、F−ATPaseの回転運動を制御する例を示す模式図である。ATP合成酵素400は、脂質二重膜240を貫通するF部位とATPの合成又は分解を触媒するF部位(F−ATPase)を有する。図7(B)に示すように、プローブ210が結合したF−ATPase410を担体220に固定し、光渦を照射することで、プローブ210を介してF−ATPase410に回転トルクを与えることができる。F−ATPase410は回転する方向によってATP合成とATP加水分解を触媒するため、F−ATPase410の回転運動を制御することで、ATP合成(又は分解)を制御することができる。
図2は、一実施形態に係る回転分子モーターのトルク計測装置の構成を示す図である。回転分子モーターのトルク計測装置110は、サンプル90における回転分子モーターのトルクを計測する装置であって、光源10、光渦生成部20、対物レンズ30、レンズ31、レンズ32、レンズ33、アパーチャー80、ダイクロイックミラー40、照明部50及び撮像部60を備える。計測装置110は、解析部70を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
光源10、光渦生成部20、対物レンズ30、レンズ31、レンズ32、アパーチャー80及びダイクロイックミラー40は、既に説明したとおりである。
照明部50は、サンプル90を挟んで対物レンズ30と反対の側に設けられ、サンプル90へ照明光を出力する。照明部50は、光源10から出力される光の波長と異なる波長の光を出力することが好ましい。照明部50として、白色光源、水銀ランプ、レーザ光源等が用いられる。
撮像部60は、照明部50により照明されたサンプル90における回転分子モーターを、対物レンズ30,ダイクロイックミラー40及びレンズ33を介して撮像して、画像データを出力する。撮像部60として、CCDカメラ、CMOSカメラ等が用いられる。ダイクロイックミラー40は、照明部50により照明されたサンプル90からの光を透過させる。
解析部70は、撮像部60から出力された画像データに基づいて、サンプル90における回転分子モーターのトルクを解析する。解析部70としてパーソナルコンピュータ等が用いられる。解析部70は、計測装置110とは別の構成であってもよい。
解析部70は、上記画像データから回転分子モーターの回転速度を算出し、回転速度と媒質の粘性抵抗力から回転分子モーターが媒質から受けた力を算出し、当該データと回転トルクが回転分子モーターに与えた力のデータから回転分子モーターのトルクを算出する。
本実施形態に係る回転分子モーターのトルク計測方法は、担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、媒質中の回転分子モーターに光渦を照射して回転分子モーターの回転軸に光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、回転分子モーターの回転運動を観測し、回転分子モーターの回転速度を導出するステップと、回転速度から回転分子モーターが媒質から受けた力を導出するステップと、回転分子モーターが媒質から受けた力と、回転トルクが回転分子モーターに与えた力から回転分子モーターのトルクを導出するステップと、を含む。
回転分子モーターのトルク計測装置110を用いて、回転分子モーターのトルクを計測する方法について説明する。当該方法では、担体に固定された回転分子モーター(サンプル90)を用意するステップと、光源10から所定の強度の光を出力し、当該光を光渦生成部20に入力して光渦を生成するステップと、光渦生成部20で生成した光渦を出力し、対物レンズ30により媒質中の回転分子モーターに光渦を集光照射して回転分子モーターの回転軸に光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、照明部50からサンプル90へ照明光を出力し、対物レンズ30を介して撮像部60で回転分子モーターを撮像して画像データを出力するステップと、撮像部60から出力された画像データから、回転分子モーターの回転速度を導出するステップと、回転速度から回転分子モーターが媒質から受けた力を導出するステップと、回転分子モーターが媒質から受けた力と、回転トルクが回転分子モーターに与えた力から回転分子モーターのトルクを導出するステップと、を含む。
本実施形態に係る回転分子モーターのトルク計測方法によれば、回転分子モーターのトルクを精度良く算出することができる。したがって、回転分子モーターのトルクに基づいて回転分子モーターの出力を導出することができ、回転分子モーターが消費したエネルギー等から回転分子モーターへの入力を導出し、これら出力及び入力から、回転分子モーターの効率を導出することができる。よって、回転分子モーターの機能の判定方法とすることができる。
10…光源、20…光渦生成部、30…対物レンズ、31〜33…レンズ、40…ダイクロイックミラー、50…照明部、60…撮像部、70…解析部、80…アパーチャー、90…サンプル、100…回転分子モーターの制御装置、110…回転分子モーターのトルク計測装置、200…光渦、210…プローブ、220…担体、230…回転分子モーター、240…脂質二重膜、300…脂質膜デバイス、310,320…微小流路、330…脂質膜、400…ATP合成酵素、410…F−ATPase。

Claims (11)

  1. 回転分子モーターの回転運動を制御する装置であって、
    光を出力する光源と、
    前記光源から出力された光を入力して光渦を生成し出力する光渦生成部と、
    前記光渦生成部から出力された光渦を回転分子モーターに集光照射して前記回転分子モーターの回転軸に前記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与える対物レンズと、
    前記対物レンズに入射する前の光渦の光路上に配置されたλ/4板又はλ/2板と、を備える、回転分子モーターの制御装置。
  2. 前記対物レンズを介して前記回転分子モーターを撮像して画像データを出力する撮像部と、
    前記撮像部から出力された画像データに基づいて前記回転分子モーターの回転運動情報を出力する解析部と、
    前記解析部から出力された回転運動情報に基づき前記光源から出力する光の強度を制御する制御部と、を更に備える、請求項1に記載の回転分子モーターの制御装置。
  3. 担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、
    光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、
    前記光渦をλ/4板又はλ/2板を通過させて光渦の回転形状を制御するステップと、
    前記回転分子モーターに前記回転形状を制御した光渦を照射して前記回転分子モーターの回転軸に前記回転形状を制御した光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、を含む、回転分子モーターの回転運動を制御する方法。
  4. 前記回転分子モーターが、プロトンの輸送と共役して回転運動するものであり、
    前記担体が膜であり、前記回転分子モーターが膜を貫通するように固定されており、
    前記回転分子モーターの回転運動を制御することにより、プロトンの膜移動を制御するものである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記回転分子モーターが、F−ATPaseを含むものであり、
    前記回転分子モーターの回転運動を制御することにより、アデノシン三リン酸(ATP)の合成及び分解を制御するものである、請求項3に記載の方法。
  6. 前記回転分子モーターが、前記回転トルクを受けるプローブが結合されたものである、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 回転分子モーターのトルクを計測する装置であって、
    光を出力する光源と、
    前記光源から出力された光を入力して光渦を生成し出力する光渦生成部と、
    前記光渦生成部から出力された光渦を媒質中の回転分子モーターに集光照射して前記回転分子モーターの回転軸に前記光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与える対物レンズと、
    前記対物レンズに入射する前の光渦の光路上に配置されたλ/4板又はλ/2板と、
    前記対物レンズを介して前記回転分子モーターを撮像して画像データを出力する撮像部と、を備える、回転分子モーターのトルク計測装置。
  8. 前記撮像部から出力された画像データに基づいて前記回転分子モーターのトルクを解析する解析部を更に備え、
    前記解析部は、前記画像データから前記回転分子モーターの回転速度を算出し、前記回転速度と媒質の粘性抵抗力から前記回転分子モーターが媒質から受けた力を算出し、当該データと前記回転トルクが前記回転分子モーターに与えた力のデータから前記回転分子モーターのトルクを算出する、請求項7に記載の回転分子モーターのトルク計測装置。
  9. 回転分子モーターのトルクを計測する方法であって、
    担体に固定された回転分子モーターを用意するステップと、
    光源から所定の強度の光を出力して光渦を生成するステップと、
    前記光渦をλ/4板又はλ/2板を通過させて光渦の回転形状を制御するステップと、
    媒質中の前記回転分子モーターに前記回転形状を制御した光渦を照射して前記回転分子モーターの回転軸に前記回転形状を制御した光渦の軌道角運動量に基づく回転トルクを与えるステップと、
    前記回転分子モーターの回転運動を観測し、前記回転分子モーターの回転速度を導出するステップと、
    前記回転速度から前記回転分子モーターが媒質から受けた力を導出するステップと、
    前記回転分子モーターが媒質から受けた力と、前記回転トルクが前記回転分子モーターに与えた力から前記回転分子モーターのトルクを導出するステップと、を含む、回転分子モーターのトルク計測方法。
  10. 前記回転分子モーターが、前記回転トルクを受けるプローブが結合されたものである、請求項9に記載のトルク計測方法。
  11. 回転分子モーターの機能の判定方法であって、
    請求項9又は10に記載の方法により導出された前記回転分子モーターのトルクに基づいて前記回転分子モーターの出力を導出するステップと、
    前記回転分子モーターが消費したエネルギーから前記回転分子モーターへの入力を導出するステップと、
    前記出力及び前記入力から、前記回転分子モーターの効率を導出するステップと、を含む、回転分子モーターの機能の判定方法。
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