JP6450287B2 - 学習データ生成装置、学習装置、学習データ生成方法、学習方法及び画像処理プログラム - Google Patents

学習データ生成装置、学習装置、学習データ生成方法、学習方法及び画像処理プログラム Download PDF

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本発明は、学習データ生成装置、学習装置、学習データ生成方法、学習方法及び画像処理プログラムに関する。
写真などの静止画像や映像などの動画像を撮影する際に、撮影したい被写体に被さっている不要なものを撮影してしまうことがある。被写体に被さった不要なものを含んで撮影された静止画像や動画像は、視聴における体感品質を大きく損なってしまうおそれがあり、静止画像や動画像に含まれる不要なものを見た目に違和感なく除去する手法に対する需要は極めて高い。
また、自由視点映像合成と呼ばれる技術では、複数のカメラで撮影された映像群から任意の視点からの映像を合成する。このとき、オブジェクトによる遮蔽などが原因で、合成された任意の視点からの映像の一部が欠損してしまうことがある。このような欠損も映像の視聴の体感品質を大きく損なうおそれがあるため、欠損を見た目に違和感なく補完する手法に対する需要は高い。
以下、静止画像や動画像における、不要な物の映り込みを除去したい領域及び遮蔽などで観測されていない領域などの補完したい領域を欠損領域という。また、欠損領域がマスクで与えられた画像を入力して、入力した画像において欠損領域が、欠損領域以外の領域(以下、「欠損周辺領域」という。)との見た目に違和感なく補完された画像を取得する修復処理をコンプリーション(Completion)処理という。
欠損領域の位置や大きさを示すマスクは、静止画像や動画像に拘わらず手動又は公知の技術によって与えられるものとする。マスクを取得する公知の技術としては、例えば非特許文献1に記載の技術がある。なお、マスクとは、画像処理の対象となる画像において、当該画像処理を行う領域であるか否かを示す情報である。
図9は、欠損領域を表すマスクの例を示す図である。図9(A)は、マスクを二値の画像で与える一例である。図9(A)に示すマスク画像71は、画像処理を施す対象の原画像である画像70とは別に与えられる。このマスク画像71は、ドットパターンを付与した領域71aに示す領域に対して画像処理を行うことを示し、白抜きの領域71bに示す領域に対して画像処理を行わないことを示している。
図9(B)は、画像処理を施す対象の画像70にドットパターンで示すマスク72を重畳することで、マスク領域を特定する一例である。図9(B)に示すマスク72は、マスク72で示す領域に対して画像処理を行うことを示し、他の領域に対して画像処理を行わないことを示している。図9(B)のようにマスク72を画像70に重畳する場合には、マスク72は、他の領域との区別が容易な色やパターンなどで与えられる。他の領域との区別が容易な色とは、例えば画像70内で使用されていない色を用いる。
コンプリーション処理の手法の一つにパッチ単位で逐次修復を行う手法がある。パッチ単位で逐次修復を行うコンプリーション処理は以下の手順によって行われる。
(手順1)コンプリーション処理の対象となる画像内の領域から、欠損領域と欠損周辺領域とを共に含む小領域(以下、「コンプリーション対象パッチ」という。)を選択する。欠損領域の輪郭上に存在し、かつ、周辺のエッジの強いパッチを選定する(例えば、非特許文献2参照)。
(手順2)手順1で選択されたコンプリーション対象パッチの欠損周辺領域の画素を基に、類似パッチを探索する。探索範囲としては、同一画像又は動画像内やストレージ上に保存されている静止画像や動画像である。
(手順3)手順2で探索した類似パッチを、手順1で選択されたコンプリーション対象パッチにコピーする。
以上の手順1〜3に示した処理が、コンプリーション対象領域であるマスクで示される欠損領域が無くなるまで繰り返し行なわれる。
上述したコンプリーション処理は、選定する手法やパラメータによって結果として出力される画像が変化する。よって、コンプリーション処理において、予め最適な手法やパラメータを設定するためには、コンプリーション処理後の画像の画質を適切に評価して、画質の良い画像を特定する技術が必要である。画像データに対して、その見た目の自然さを評価する方法としてSSEQ(Spatial-Spectral Entropy-based Quality)が知られている(例えば、非特許文献3参照)。そして、コンプリーション処理を行った画像に対して、SSEQを用いて画質の評価を行う構成が考えられる。
しかしながら、非特許文献3に記載されたSSEQによる画像評価は、コンプリーション処理によって得られた画像の画質の違いを検出する精度が低いという問題がある。そのため、画質の良い画像を特定するには、人間が手動でコンプリーション処理後の画像を観測して選択する必要があり、このような作業には時間と労力を必要とする問題があった。
上記問題に対応する方法として、複数の様々な手法やパラメータでコンプリーション処理された複数枚の画像であって、予め各画像の画質を評価して順位付けした評価順位が付与された複数枚の画像に対して、ランキング学習を用いて処理する方法が考えられる。このランキング学習を用いた処理は、上記複数枚の画像より抽出した特徴量と、各画像の評価順位との対応を学習して、自動で評価順位の高い画像を得ることができるようにするものである。ここでランキング学習とは、機械学習の枠組みで、画像の特徴量と評価順位の対応関係をあらかじめ学習し、生成した学習モデルにより2枚以上の画像の評価順位を特定する手法である。このようなランキング学習には、SVM(Support Vector Machine)−Rankを用いたり、非特許文献4に記載のSVMを用いたりすることができる。
Xue Bai, Jue Wang, David Simons and Guillermo Sapiro, "Video SnapCut: Robust Video Object Cutout Using Localized Classifiers", ACM Transactions on Graphics(TOG)- Proceedings of ACM SIGGRAPH 2009, Volume 28, Issue 3, August 2009, Article No.70 A. Criminisi, P. Perez, and K. Toyama, "Region Filling and Object Removal by Exemplar-Based Image Inpainting", IEEE TRANSACTIONS ON IMAGEPROCESSING, VOL. 13, NO. 9, pp. 1200-1212, Sept. 2004. Lixiong Liu, Bao Liu, Hua Huang, and Alan Conrad Bovik, "No reference image quality assessment based on spatial and spectral entropies", Sig. Proc.: Image Comm., Vol. 29, No. 8, pp. 856-863, 2014. T. Joachims, "Training Linear SVMs in Linear Time", Proceedings of the ACM Conference on Knowledge Discovery and Data Mining (KDD), 2006
しかし、上述したようにランキング学習を用いてコンプリーション処理等の修復処理を行った画像の評価順位を特定する手法では、予め修復処理後の各画像の画質を評価して順位付けした評価順位が付与された複数枚の画像を含む学習データを用意する必要がある。このような学習データを用意する作業は、非常に手間のかかる作業である。
上記事情に鑑み、本発明は、欠損領域に対して修復処理を行った画像に対応した学習データを自動で生成することができる学習データ生成装置、学習装置、学習データ生成方法、学習方法及び画像処理プログラムの提供を目的としている。
本発明の一態様は、第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力部と、前記入力部に入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成し、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成部と、を備える学習データ生成装置である。
本発明の一態様は、前記学習データ生成装置が生成した前記学習データに基づいて、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データから特徴量を抽出する第1の特徴量抽出部と、前記第1の特徴量抽出部が抽出した前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記特徴量と、前記学習データに含まれる前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記評価順位とに基づいて、前記特徴量と前記評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成する学習モデル生成部と、を備える学習装置である。
本発明の一態様は、欠損領域を含む第3の画像データを修復して得た第4の画像データに対して、前記欠損領域の輪郭に対応する画素から特徴量を抽出する第2の特徴量抽出部と、前記第2の特徴量抽出部が抽出した前記特徴量と、前記学習装置で生成した前記学習モデルとに基づいて、前記第4の画像データを評価する評価部と、を備える画像評価装置である。
本発明の一態様は、第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力ステップと、前記入力ステップにおいて入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成する生成ステップと、前記第1の画像データ及び前記生成ステップで生成された前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成ステップと、を有する学習データ生成方法である。
本発明の一態様は、前記学習データ生成方法において生成した前記学習データに基づいて、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データから特徴量を抽出する第1の特徴量抽出ステップと、前記第1の特徴量抽出ステップにおいて抽出した前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記特徴量と、前記学習データに含まれる前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記評価順位とに基づいて、前記特徴量と前記評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成する学習モデル生成ステップと、を有する学習方法である。
本発明の一態様は、欠損領域を含む第3の画像データを修復して得た第4の画像データに対して、前記欠損領域の輪郭に対応する画素から特徴量を抽出する第2の特徴量抽出ステップと、前記第2の特徴量抽出ステップにおいて抽出した前記特徴量と、請求項5に記載の前記学習方法において生成した前記学習モデルとに基づいて、前記第4の画像データを評価する評価ステップと、を有する画像評価方法である。
本発明の一態様は、前記学習データ生成装置、前記学習装置及び前記画像評価装置のいずれか一つにおける各機能部を、コンピュータにより実現させるための画像処理プログラムである。
本発明により、欠損領域に対して修復処理を行った画像に対応した学習データを自動で生成することができる。
本実施形態における画像処理システムの構成例を示す図である。 本実施形態における画像入力部200に入力される原画像およびマスクデータと、生成される学習データの関係を示す図である。 学習データ24の具体例を示す図である。 本実施形態における学習モデル取得装置20の動作を示すフロー図である。 本実施形態における修復情報格納部102に格納されるパラメータリストの具体例を示す図である。 欠損領域Dの輪郭に着目して特徴量を算出する具体例を示す図である。 画素pを中心とするエッジ方向を特定する情報の具体例を示す図である。 本実施形態における画像評価装置10の動作を示すフロー図である。 欠損領域を表すマスクの例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における画像処理システムの構成例を示す図である。図1に示すように、画像処理システム1は、入力された画像に対して複数種類の修復処理を行い複数の修復後画像を生成し、複数の修復後画像の画質を評価し、画質の評価の高い修復後画像を選択する画像評価装置10と、入力された学習データである画像から少なくとも一つの特徴量を抽出し、抽出した特徴量と画像の画質の評価との関係を示す学習モデルを取得する学習モデル取得装置20とを備える。
<学習モデル取得装置20の構成について>
学習モデル取得装置20の構成について説明する。
学習モデル取得装置20は、画像入力部200と、画像入力部200に入力された画像データに基づいて学習データを生成する学習データ生成部201と、特徴量抽出部202と、学習リストDB(データベース)203と、評価順位学習部204とを備える。
画像入力部200には、原画像(第1の画像データ)および原画像に対してノイズを付加して模擬的にコンプリーション処理により修復した欠損領域とする領域を示すマスクデータが入力される。図2は、本実施形態における画像入力部200に入力される原画像およびマスクデータと、生成される学習データとの関係を示す図である。図2に示すように、画像入力部200には、原画像220と、原画像220に対してノイズを付加して模擬的に修復した欠損領域Dとする領域を示すマスクデータ221とが入力される。マスクデータ221は、ノイズを付加して模擬的にコンプリーション処理にて修復した欠損領域Dに対応する画素の集合{(dx1,dy1),…,(dxn,dyn)}で表しても良い。また、マスクデータ221は、原画像220と同じ大きさの画像であって、欠損領域Dを1、そうでない領域を0とした2値画像としてもよい。
学習データ生成部201は、原画像220に基づいて、コンプリーション処理(修復処理)の影響による画質の劣化を模擬的に実現するためのノイズを加えた画像であるノイズ付加画像222〜225を生成する。学習データ生成部201は、原画像220にボケ(ブラー)を加えたノイズ付加画像222と、原画像220を垂直方向に移動させて垂直ずれを加えたノイズ付加画像223と、原画像220を水平方向に移動させて水平ずれを加えたノイズ付加画像224と、原画像220を回転方向に回転させて回転ずれを加えたノイズ付加画像225とを生成する。
学習データ生成部201は、ノイズ付加画像222〜225に対して、マスクデータ221に基づいたマスク処理を行い、原画像220に対して欠損領域Dに該当する領域のみをノイズ付加画像222〜225で置き換えたダミー画像(第2の画像データ)226〜229を生成する。これにより、ダミー画像226〜229は、欠損領域Dに対してコンプリーション処理を行うことで画質の劣化が生じた状態を模擬的に実現した画像となる。このダミー画像226〜229は、学習データに含まれる画像データである。
学習データ生成部201は、ノイズを含まない原画像220に対して画質を評価して順位付けした評価順位=1位を付与して、ノイズを含むダミー画像226〜229に対しては評価順位=2位を付与して、評価順位を関連付けた原画像220及びダミー画像226〜229を含む学習データを生成する。
ここで、ノイズ付加画像222〜225を生成する方法の具体例について説明する。
学習データ生成部201は、原画像220にブラーを付加してノイズ付加画像222を生成する方法として、原画像220にローパスフィルタをかける処理によって生成する方法を用いる。学習データ生成部201は、垂直ずれを付加してノイズ付加画像223を生成する方法として、原画像220をx%拡大し、垂直方向にα1画素分ずらす処理によって生成する方法を用いる。
学習データ生成部201は、水平ずれを付加してノイズ付加画像224を生成する方法として、原画像220をx%拡大し、水平方向にα2画素分ずらす処理によって生成する方法を用いる。学習データ生成部201は、回転ずれを付加してノイズ付加画像225を生成する方法として、原画像220の中心を回転中心としてα度回転させる処理によって生成する方法を用いる。
ここで、α1、α2は、1以上の整数値であり、原画像220の欠損領域D内にオブジェクトが存在する場合は、ノイズ付加画像223、224において、そのオブジェクトが欠損領域Dの外に出るまでずれないような値とする。α度は、1以上で360の倍数を除く整数であり、かつ、回転によって変化するピクセル値が存在する値である。回転によって変化するピクセル値が存在する値とは、例えば回転対象のオブジェクトがあり、その回転対象のオブジェクトの中心を、回転ずれの回転の中心とした場合に、回転対象のオブジェクトが重なる(回転前と回転後とで同じ図形となる)角度を除く値である。
なお、画像にコンプリーション処理の影響による画質の劣化を模倣したノイズを加えた画像は、上述したノイズ付加画像222〜225に限定されるものではない。例えば、斜め方向のズレを加えた画像や、ブラーと所定方向のズレとを組み合わせたノイズを加えた画像等を用いてもよい。
また、ノイズを加える処理により、原画像220から値の変化した画素があるか、原画像220とノイズ付加後のノイズ付加画像との差分を検出する検出部を備える構成としてもよい。この検出部を備えることで、差分がほとんどない場合は、十分なノイズをできなかったとして、原画像220に対して異なる値のパラメータ(α1、α2、α)を用いてノイズを付加するようにすることができる。
学習データ生成部201は、具体的には以下の手順でダミー画像226〜229の生成を行う。画像入力部200には、原画像220とマスクデータ221とが入力される。ここではマスクデータ221に基づいたコンプリーション処理を行うわけではなく、マスクデータ221は、コンプリーション処理された欠損領域Dを示すために用意したものである。
学習データ生成部201は、原画像220に対して上述した種々のノイズを付加することでノイズ付加画像222〜225を生成する。学習データ生成部201は、このノイズを付加する処理を原画像220の全体に対して行う。例えばブラーを付加する処理であれば学習データ生成部201は、原画像220の全体に対してローパスフィルタを掛けた画像をノイズ付加画像222として生成する。
学習データ生成部201は、原画像220に対してマスクデータ221で示した領域Dのみノイズ付加画像222〜225のデータに置き換えてダミー画像226〜229を生成する。例えば、ダミー画像226においては、領域Dに対応する矩形領域の内部のみがノイズ付加画像222のデータであり、その他の領域は原画像220のデータで構成されている。ダミー画像226は、欠損領域Dに対してコンプリーション処理を行うことで画質の劣化が生じた状態を模擬的に実現した画像となる。これに対して、原画像220は、欠損領域Dに対してコンプリーション処理を行うことで画質の劣化を全く生じていない状態を模擬的に実現した画像となる。
学習データ生成部201が生成する学習データの構成例について説明する。図3は、学習データ24の具体例を示す図である。図3に示すように、学習データ24は、一連の評価順位を付与した画像のグループを示すグループID241と、修復後の画像データに対する評価順位242と、修復後の画像データ244を得る際に用いたマスク情報243と、修復後の画像データ244とを含むリスト形式のデータである。学習データ24は、いくつの修復後の画像データ244を比較するかによってリストの長さが変化する可変長テーブルである。
図3に示すように、学習データ24は、グループIDに関連付けてマスク情報243と、修復後の画像データ244と、同一グループの修復後の画像データ244中における評価順位242とを対応付けるものである。したがって、同一グループ内の修復後の画像データ244の個数は、2以上である必要がある。また、同一のグループIDの修復後の画像データ244の個数がK個である場合、そのなかで同順位のものの個数は、少なくとも一つ異なる評価順位を付与可能とするためにK−1個以下でなければならない。
図2に示す原画像220及びダミー画像226〜229と図3に示すデータとの対応の一例を説明する。図3に示す修復後の画像データ244の「output1.bmp」は、例えば図2に示す原画像220であり、画質の劣化がないので評価順位は1位を示す「1」となる。修復後の画像データ244の「output2.bmp」は、例えばダミー画像226であり、ノイズの付加により画質が劣化しているので評価順位は2位を示す「2」となる。修復後の画像データ244の「output3.bmp」は、例えばダミー画像227であり、ノイズの付加により画質が劣化しているので評価順位は2位を示す「2」となる。図2のマスクデータ221は、例えば、図3の「mask1.bmp」である。図3に示すように学習データ24は、ID別に異なる原画像、マスクデータ及びそれらの原画像及びマスクデータに基づいて作成したダミー画像を関連付けて、かつ、原画像には評価順位=1位を、ダミー画像には評価順位=2位を関連付けている。
特徴量抽出部202は、欠損領域Dの輪郭に着目して、色一貫性特徴量F、エッジ一貫性特徴量F及びエッジ連続性特徴量Fの3つの特徴量を抽出する。特徴量抽出部202は、原画像220と、ダミー画像226〜229と、マスクデータ221とに基づいて、原画像220及びダミー画像226〜229から特徴量を抽出する。なお、色一貫性特徴量F、エッジ一貫性特徴量F及びエッジ連続性特徴量Fの3つの特徴量を抽出する詳細な方法については、後述する。
学習リストDB203は、グループIDに関連づけて、評価順位242と、3つの特徴量とを格納するデータベースである。
評価順位学習部204は、学習リストDB203から学習リストを参照して、画像の特徴量と評価順位との対応関係についてランキング学習を行うことで学習モデルを生成する。ランキング学習とは、機械学習の枠組みで、画像の特徴量と評価順位との対応関係をあらかじめ学習して学習モデルを生成する処理である。この学習モデルを用いると、2枚以上の画像の特徴量に基づいて、それらの画像に対する評価順位を算出することができる。このようなランキング学習は、公知の技術であり、例えば、SVM(Support Vector Machine)−Rankなどの方法が利用可能である。
評価順位学習部204は、画像の特徴量と、画像の評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成して、画像評価装置10へ出力する。評価順位学習部204は、画像から抽出された色一貫性特徴量F、エッジ一貫性特徴量F及びエッジ連続性特徴量Fの3つの特徴量と、その画像の評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成する。
なお、評価順位学習部204において生成された学習モデルは、データを多段階に分類する用途であれば評価順位を推定する構成に限定されるものではない。例えば、SVMを用いて学習リストを処理することで、画像の特徴量に基づいて例えば画質評価OKと画質評価NGとを示す二値分類を行う学習モデルを生成してもよい。学習モデルが出力する値は、二値に限定されるものではなく、例えば5段階の多値分類を出力してもよい。
<学習モデル取得装置20の動作について>
次に、本実施形態における学習モデル取得装置20の動作について説明する。図4は、本実施形態における学習モデル取得装置20の動作を示すフロー図である。画像入力部200において、原画像220及びマスクデータ221が入力される(ステップS200)。学習データ生成部201は、原画像220及びマスクデータ221に基づいて、図2、図3に示すような原画像220、ダミー画像226〜229、原画像220の評価順位及びダミー画像226〜229の評価順位を含む学習データ24を生成する(ステップS201)。
特徴量抽出部202は、学習データ生成部201が生成した学習データ24の全てに対して特徴量を抽出するループ処理を開始する(ステップS202)。特徴量抽出部202は、処理対象の学習データ24から修復後の画像データ244を取得する(ステップS203)。特徴量抽出部202は、取得した修復後の画像データ244に対して、欠損領域Dの輪郭に着目して、色一貫性特徴量F、エッジ一貫性特徴量F及びエッジ連続性特徴量Fの3つの特徴量を抽出する。特徴量抽出部202は、グループIDに関連付けて、抽出した特徴量と、画像データ244の評価順位242とを学習リストDB203に格納する(ステップS204)。
特徴量抽出部202は、処理対象の学習データ24が最後のデータでなければステップS202に戻り、処理対象の学習データ24が最後のデータであればループ処理を終了して、ステップS206に進む(ステップS205)。以上のループ処理によって、学習リストDB203には、グループIDに関連づけて、評価順位242と、3つの特徴量とを格納するデータベースが構築される。
評価順位学習部204は、学習リストDB203から学習リストを参照して、画像の特徴量と評価順位との対応関係について学習処理を行うことで学習モデルを生成する(ステップS206)。評価順位学習部204が生成した学習モデルは、画像評価装置10へ出力され、学習モデルDB105に格納される。
<画像評価装置10の構成について>
画像評価装置10の構成について説明する。
画像評価装置10は、入力部101と、修復情報格納部102と、修復処理部103、特徴量抽出部104と、学習モデルDB(データベース)105と、画像選択部106とを備える。入力部101は、コンプリーション処理(修復処理)を施す対象の画像(第3の画像データ)Iinと、欠損領域を指定するマスク画像Imask又はマスク領域を表す色情報Cとが入力される。画像Iinとして入力される画像は、静止画像や動画像(映像)である。入力部101は、マスク画像Imask又は色情報Cに基づいて画像Iinにおける欠損領域Dを求める。ここで、色情報CはRGB値(R=赤、G=緑、B=青)をもつ三次元ベクトルC(R、G、B)で表すことができ、例えばマゼンダの色を有する。色情報Cは、マスク領域として指定されている場合はC(R、G、B)=(255,0,255)のように表すことができる。
入力部101における具体的な処理について、図9を用いて説明する。入力部101は、図9(A)に示した原画像である画像70が画像Iinとして入力され、かつ、欠損領域を示すマスク画像71が入力された場合は、領域71bで示された領域を欠損領域Dとして特定する。また、入力部101は、図9(B)に示した原画像である画像Iinとして画像70と、その画像70に重畳された色情報Cであるマスク72とが入力された場合は、マスク72で示された領域とそうでない領域を二値で表したマスク画像を生成し、これを欠損領域Dとして用いる。欠損領域Dは,欠損として指定されたピクセルの位置の集合{(dx1,dy1),…,(dxn,dyn)}で表しても良い。また、欠損領域Dは、画像Iinと同じ大きさの画像であって、欠損領域を1、そうでない領域を0とした2値画像としてもよい。
修復情報格納部102は、修復手法、パッチサイズ、ピラミッド階層数などの修復パラメータがM個、リスト形式で登録される。図5は、本実施形態における修復情報格納部102に格納されるパラメータリストの具体例を示す図である。図5に示すように、各パラメータリストを識別するIDに関連付けて、コンプリーション処理の方法を示す修復方法と、その修復方法に用いるパラメータ1、2、…、Nとが格納されている。ここで、例えばパラメータ1は、コンプリーション対象パッチの大きさを示すパッチサイズ、パラメータ2は、類似パッチを探索する画像の解像度を段階的に変更する場合のピラミッド階層数である。
図5の具体例では、ID=1、2、…、Mが設定されている。すなわち、修復情報格納部102は、M種類(Mは2以上の整数)の修復情報であるパラメータリストを有している。修復情報として、ID=1に関連付けて、修復手法=A、パラメータ1=3、パラメータ2=3、…、パラメータN=Iが格納されており、ID=Mに関連付けて、修復方法=X、パラメータ1=5、パラメータ2=2、…、パラメータN=Jが格納されている。
修復処理部103は、入力部101からコンプリーション対象の画像Iin及び欠損領域Dが入力され、修復情報格納部102からパラメータリストを取得する。修復処理部103は、M種類のパラメータリスト全てに対応した修復処理を行い、M枚の修復後の画像(第4の画像データ)Iout_1〜Iout_Mを出力する。
特徴量抽出部104は、修復処理部103から入力される修復後の画像Iout_1〜Iout_Mを入力とし、各画像Iout_1〜Iout_Mの特徴量を抽出して出力する。具体的には、特徴量抽出部104は、欠損領域Dの輪郭に対応する画素の値に基づいて、色一貫性特徴量(第1の特徴量)F、エッジ一貫性特徴量(第2の特徴量)F及びエッジ連続性特徴量(第3の特徴量)Fの3つの特徴量を抽出する。ここで、欠損領域Dの輪郭に対応する画素は、欠損領域Dの輪郭上に位置する画素の他に、欠損領域Dの輪郭上に位置する画素の周辺に位置する画素も含むものとする。
図6は、欠損領域Dの輪郭に着目して特徴量を算出する具体例を示す図である。図6において、斜線部分で示す領域Ωは、欠損領域Dを示し、その欠損領域Dの輪郭をδΩで表す。輪郭δΩ上にある画素pを中心とした3×3のサイズのパッチをP(p)で表す。
<<色一貫性特徴量Fの算出方法>>
特徴量抽出部104は、輪郭δΩ上にある画素pを中心とした小領域のパッチP(p)毎に欠損領域Dに含まれ画素の色と、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素の色とに変化があるか否かを示す特徴量である色一貫性特徴量Fを以下に説明する(式1)〜(式3)に基づいて算出する。まず、特徴量抽出部104は、以下の(式1)に基づいて第1色特徴量Uを算出する。
Figure 0006450287
ここで、u(q)はパッチP(p)に含まれる画素qのRGB値である。
上記(式1)に示すように、特徴量抽出部104は、パッチP(p)に含まれる3×3の画素の内、輪郭δΩ上及び輪郭δΩ内に位置する画素(以下、欠損領域画素という)のRGB値のそれぞれを加算した値を第1色特徴量Uとして算出する。
次に、特徴量抽出部104は、以下の(式2)に基づいて第2色特徴量Uを算出する。
Figure 0006450287
上記(式2)に示すように、特徴量抽出部104は、パッチP(p)に含まれる3×3の画素の内、欠損領域画素を除いた画素のRGB値のそれぞれを加算した値を第2色特徴量Uとして算出する。
特徴量抽出部104は、第1色特徴量Uを欠損領域画素の画素数aで割った画素平均値と、第2色特徴量UとをパッチP(p)の総画素数(図6では3×3=9画素)から画素数aを差し引いた画素数b(図6ではb=9−a)で割った平均値との比を計算する以下の(式3)に基づいて、色一貫性特徴量Fを算出する。
Figure 0006450287
色一貫性特徴量Fは(式1)〜(式3)から明らかなように、パッチP(p)の領域において、欠損領域画素の色と、欠損領域画素でない欠損領域Dの周辺の画素の色とが一貫しているほど(同じ色であるほど)1に近づく値である。色一貫性特徴量Fは、パッチP(p)の領域において、欠損領域画素の色と、欠損領域画素でない欠損領域Dの周辺の画素の色とが異なるほど(違う色であるほど)第1色特徴量U>第2色特徴量Uであれば大きな値に、第1色特徴量U<第2色特徴量Uであれば0に近づく値である。
上述した(式1)〜(式3)を用いて求めた色一貫性特徴量Fは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、(式3)に示した色一貫性特徴量Fに対して、定数を乗除算した値や、定数を加減算した値を、色一貫性特徴量Fとしてもよい。特徴量抽出部104は、欠損領域Dに含まれる画素の色と、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素の色とに変化があるか否かを示す特徴量を計算する種々の計算式を用いて色一貫性特徴量Fを算出してもよい。特徴量抽出部104は、例えば、欠損領域Dに含まれ画素の色と、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素の色との色差を色一貫性特徴量Fとして算出してもよい。
<<エッジ一貫性特徴量Fの算出方法>>
特徴量抽出部104は、小領域のパッチP(p)毎に欠損領域Dに含まれ画素のエッジ強度と、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素のエッジ強度とに変化があるか否かを示す特徴量であるエッジ一貫性特徴量Fを以下に説明する(式4)〜(式5)に基づいて算出する。まず、特徴量抽出部104は、以下の(式4)に基づいて第1エッジ特徴量Vを算出する。
Figure 0006450287
ここで、v(q)はパッチP(p)に含まれる画素qのエッジ強度を表す。
上記(式4)に示すように、特徴量抽出部104は、パッチP(p)に含まれる3×3の画素の内、欠損領域画素のエッジ強度を加算した値を第1エッジ特徴量Vとして算出する。画素のエッジ強度とは、例えば、画素qと周辺の画素との輝度値の差の絶対値を加算して求める。画素の輝度値は、例えば画素のRGB値を用いてR+G+Bで求まる値である。
次に、特徴量抽出部104は、以下の(式5)に基づいて第2エッジ特徴量Vを算出する。
Figure 0006450287
上記(式5)に示すように、特徴量抽出部104は、パッチP(p)に含まれる3×3の画素の内、欠損領域画素を除いた画素のエッジ強度を加算した値を第2エッジ特徴量Vとして算出する。
特徴量抽出部104は、第1エッジ特徴量Vを欠損領域画素の画素数aで割った画素の平均値と、第2エッジ特徴量VとをパッチP(p)の総画素数から画素数aを差し引いた画素数bで割った画素の平均値との比を計算する以下の(式6)に基づいて、エッジ一貫性特徴量Fを算出する。
Figure 0006450287
エッジ一貫性特徴量Fは(式4)〜(式6)から明らかなように、パッチP(p)の領域において、欠損領域画素のエッジ強度と、欠損領域画素でない欠損領域Dの周辺の画素のエッジ強度とが一貫しているほど(同程度のエッジ強度であるほど)1に近づく値である。エッジ一貫性特徴量Fは、パッチP(p)の領域において、欠損領域画素のエッジ強度と、欠損領域画素でない欠損領域Dの周辺の画素のエッジ強度とが異なるほど第1エッジ特徴量V>第2エッジ特徴量Vであれば大きな値に、第1エッジ特徴量V<第2エッジ特徴量Vであれば0に近づく値である。
上述した(式4)〜(式6)を用いて求めたエッジ一貫性特徴量Fは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、(式6)に示したエッジ一貫性特徴量Fに対して、定数を乗除算した値や、定数を加減算した値を、エッジ一貫性特徴量Fとしてもよい。特徴量抽出部104は、欠損領域Dに含まれ画素のエッジ強度と、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素のエッジ強度とに変化(レベル差)があるか否かを示す特徴量を計算する種々の計算式を用いてエッジ一貫性特徴量Fを算出してもよい。
特徴量抽出部104は、例えば、欠損領域Dに含まれる画素のエッジ強度をエッジ方向情報も合わせて取得し、欠損領域Dに含まれない欠損領域D周辺の画素のエッジ強度をエッジの方向情報も合わせて取得し、エッジの方向の一致度に応じた重み係数を乗算して、加算する処理によりエッジ一貫性特徴量Fを算出してもよい。なお、エッジの方向の一致度に応じた重み係数とは、例えば、同じ方向であれば1、反対方向であれば−1となる一致度に応じて−1〜1まで変化する係数である。また、特徴量抽出部104は、画素の輝度値に基づいてエッジ強度を求める構成であったが、これに限定されるものではない。特徴量抽出部104は、例えば、画素のRGB値に基づいてエッジ強度を求めてもよい。この場合、R、G、Bの各色別にエッジ強度が求まる。
<<エッジ連続性特徴量Fの算出方法>>
特徴量抽出部104は、輪郭δΩ上にある各画素pにおけるエッジ方向と、画素pに隣接する画素のエッジ方向とに変化があるか否かを示す特徴量であるエッジ連続性特徴量Fを以下に示す方法で算出する。
特徴量抽出部104は、輪郭δΩ上に位置する各画素pについて、エッジ方向を求める。このエッジ方向は、画素pを中心とするエッジ方向にある近傍の2画素を特定する情報であればよい。図7は、画素pを中心とするエッジ方向を特定する情報の具体例を示す図である。図7に示す通り画素pを中心として左下画素と右上画素とを通る斜め方向(1)と、左画素と右画素とを通る横方向(2)と、上画素と下画素とを通る縦方向(3)と、右下画素と左上画素とを通る斜め方向(4)とがある。特徴量抽出部104は、図7に示す4方向のうち、尤もらしい方向を特定すれば良い。特徴量抽出部104は、例えば、画素pの輝度値におけるx、y方向のエッジ強度(dx,dy)に基づいて、c(p)=dy/dxを求め(tangentを求めることに相当)その傾きから4つの方向のうちどこに該当するかを求める方法が挙げられる。
次に、特徴量抽出部104は、画素pに隣接する画素ppと画素pnについても同様にc(pp)、c(pn)を求めて、これらの平均値c(p’)=[c(pp)+c(pn)]/2を求める。特徴量抽出部104は、c(p)、c(p’)を輪郭δΩ上にある全ての画素について求めて、c(p)で特定される第1のエッジ方向と、c(p’)で特定される第2のエッジ方向を取得する。特徴量抽出部104は、第1のエッジ方向と第2のエッジ方向とにおける方向の一致度を示す相関値を求めて、この相関値をエッジ連続性特徴量Fとする。なお、画素pに隣接する画素ppと画素pnの位置は、例えば、画素pの下方向に隣接する画素を画素ppとし、画素pの右方向に隣接する画素を画素pnの位置とするが、これに限定されるものではない。
学習モデルDB105は、学習モデル取得装置20が取得した、画像の特徴量と、画像の画質の評価との関係を示す学習モデルを格納している。学習モデルは、具体的には、少なくとも2つ以上の特徴量を入力すると、各特徴量を有する画像の画質が優れているかを示す順位を推定して出力するための、特徴量と順位の対応関係を示す情報である。
画像選択部106は、特徴量抽出部104が抽出した各画像Iout_1〜Iout_Mの特徴量と学習モデルDB105に格納される学習モデルとに基づいて、修復処理部103が出力したM枚の修復後の各画像Iout_1〜Iout_Mに対して評価順位を付与し、最も画質が良いと推定される評価順位=1位の画像Ibestを出力する。
<画像評価装置10の動作について>
次に、本実施形態における画像評価装置10の動作について説明する。図8は、本実施形態における画像評価装置10の動作を示すフロー図である。入力部101において、コンプリーション処理を施す対象の画像Iinと、欠損領域を指定するマスク画像Imaskとが入力される(ステップS101)。入力部101は、マスク画像Imaskに基づいて画像Iinにおける欠損領域Dを特定する(ステップS102)。
修復処理部103は、入力部101から入力される画像Iinと欠損領域Dに基づいて、修復情報格納部102から取得したM種類の修復情報(パラメータリスト)全てに対応した修復処理を画像Iinに対して行い、M枚の修復後の画像Iout_1〜Iout_Mを出力する(ステップS103)。特徴量抽出部104は、修復処理部103から入力される修復後の画像Iout_1〜Iout_Mを入力とし、各画像Iout_1〜Iout_Mの特徴量を抽出して出力する(ステップS104)。具体的には、特徴量抽出部104は、欠損領域Dの輪郭に対応する画素の値に基づいて、各画像Iout_1〜Iout_Mから色一貫性特徴量F、エッジ一貫性特徴量F及びエッジ連続性特徴量Fの3つの特徴量を抽出する。
画像選択部106は、特徴量抽出部104が抽出した各画像Iout_1〜Iout_Mの特徴量と学習モデルDB105に格納される学習モデルとに基づいて、修復処理部103が出力したM枚の修復後の各画像Iout_1〜Iout_Mに対して評価順位を付与する(ステップS105)。画像選択部106は、画像Iout_1〜Iout_Mの中から最も画質が良いと推定される評価順位=1位を付与した画像を選択して画像Ibestとして出力する(ステップS106)。
以上に説明したように、本実施形態における学習モデル取得装置20は、欠損領域に対して修復処理を行った画像に対応した学習データを自動で生成することができる。本実施形態における画像処理装置30は、様々な手法やパラメータでコンプリーション処理された複数枚の修復後の画像データに対して、特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて修復後の画像データに評価順位を付与することができる。これにより、評価順位の最も良い修復後の画像データを選択することで、自動で最適なコンプリーション処理を施した画像データを得ることができる。また、既存の画像の評価手法とは異なり、欠損領域Dの境界に着目した特徴量を抽出して、学習モデルを参照してその特徴量に基づいた評価順位を得ることで、より高精度な画質の評価を実現している。また、学習モデル取得装置20は、学習データから抽出した特徴量と評価順位とを対応させた学習リストに基づいて学習モデルを生成することで、学習モデルの精度を向上させることができる。
上述した本実施形態における画像評価装置10及び学習モデル取得装置20の備える各機能部は、例えば、コンピュータで実現することができる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明の学習データ生成装置、学習装置、学習データ生成方法、学習方法及び画像処理プログラムは、コンプリーション処理を行う画像処理装置において利用することができる。
1…画像処理システム, 10…画像評価装置, 20…学習モデル取得装置,102…修復情報格納部,103…修復処理部,104、202…特徴量抽出部,105…学習モデルDB,106…画像選択部,200…画像入力部,201…学習データ生成部,203…学習リストDB,204…評価順位学習部

Claims (5)

  1. 第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力部と、
    前記入力部に入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成し、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成部と、
    を備える学習データ生成装置。
  2. 第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力部と、
    前記入力部に入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成し、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成部と、
    前記学習データ生成部が生成した前記学習データに基づいて、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データから特徴量を抽出する第1の特徴量抽出部と、
    前記第1の特徴量抽出部が抽出した前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記特徴量と、前記学習データに含まれる前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記評価順位とに基づいて、前記特徴量と前記評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成する学習モデル生成部と、
    を備える学習装置。
  3. 第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力ステップと、
    前記入力ステップにおいて入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成する生成ステップと、
    前記第1の画像データ及び前記生成ステップで生成された前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成ステップと、
    を有する学習データ生成方法。
  4. 第1の画像データと、前記第1の画像データにおいて欠損領域とする領域を特定するマスクデータとが入力される入力ステップと、
    前記入力ステップにおいて入力された前記第1の画像データ及び前記マスクデータに基づいて、前記欠損領域に対応する領域にノイズを付加して、模擬的に修復した欠損領域を有する第2の画像データを生成する生成ステップと、
    前記第1の画像データ及び前記生成ステップで生成された前記第2の画像データと、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの評価順位とを含む学習データを生成する学習データ生成ステップと、
    前記学習データ生成ステップにおいて生成した前記学習データに基づいて、前記第1の画像データ及び前記第2の画像データから特徴量を抽出する第1の特徴量抽出ステップと、
    前記第1の特徴量抽出ステップにおいて抽出した前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記特徴量と、前記学習データに含まれる前記第1の画像データ及び前記第2の画像データの前記評価順位とに基づいて、前記特徴量と前記評価順位との対応関係を示す学習モデルを生成する学習モデル生成ステップと、
    を有する学習方法。
  5. 請求項1に記載の前記学習データ生成装置又は請求項2に記載の前記学習装置のいずれか一つにおける各機能部を、コンピュータにより実現させるための画像処理プログラム。
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