以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1における通信システムの構成例を示す模式図である。実施形態1における通信システムは、データ送信装置1及び表示装置2を有する表示システムと、複数の外部装置3とを備える。表示システムは例えば、電子黒板装置、パーソナルコンピュータ等であり、データ送信装置1及び表示装置2が互いに通信線等で接続されている。データ送信装置1は、各種の情報処理を行い、表示装置2に画像データを出力する。表示装置2はデータ送信装置1から出力された画像データが表す画像を、後述の表示部22の表示画面に表示する。
また、データ送信装置1は、外部装置3との間で無線により通信接続を確立し、通信接続を確立した外部装置3へ画像データを無線により送信する。外部装置3は、例えばパーソナルコンピュータ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末等である。データ送信装置1から無線により送信された画像データを受信し、受信した画像データが表す画像を表示画面に表示する。
実施形態1の通信システムにおいて、データ送信装置1は、表示装置2に画像を表示させると共に、当該画像を表す画像データを通信接続が確立された外部装置3に無線にて送信することで、通信システムを構成する各装置に同一の画像を表示させることができる。即ち、データ送信装置1の使用者は、プレゼンテーション、スプレッドシート等を表示する各種のアプリケーションプログラムを実行したときの表示画面を外部装置3の使用者との間で共有することができる。また、データ送信装置1は、例えば2〜3Mbpsの範囲内にある所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分を表す情報を報知すべく画像データに含める。なお、以下では特に断りがない限り、画像データはデータ送信装置1の表示部22の表示画面に表示される画像を表すデータを示すこととする。また、実施形態1における表示システムは、データ送信装置1及び表示装置2が別体で構成されていることを説明したが、一体で構成されていてもよい。
図2は、データ送信装置1及び表示装置2の構成を示すブロック図である。データ送信装置1は、制御部11、記憶部12、計時部13、入出力IF14、通信IF15、及び読取部16を備えており、各部はバスを介して接続されている。制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU等を有する。制御部11は、記憶部12に記憶されている後述の制御プログラムを読み出し、各部を制御する。
記憶部12は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリと、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)等の揮発性メモリとを備える。また、記憶部12には制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、制御部11が表示装置2及び外部装置3との間で情報の授受を行うときの処理内容と、各部を制御するときの処理内容とが記述された制御プログラムである。
また、記憶部12には、対応テーブル12aが記憶されている。対応テーブル12aには、部品及びソフトウェアに係る情報と、通信環境に係る情報と、上述の所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数とが夫々対応付けて記憶されており、詳細は後述する。なお、記憶部12は、構成記憶部及び通信環境記憶部に相当する。
計時部13は、例えばタイマ、リアルタイムクロック等を有し、制御部11の制御に従って計時を開始し、計時結果を制御部11に与える。
入出力IF14には、表示装置2が接続されている。制御部11は、入出力IF14を介して表示装置2と情報の入出力を行う。制御部11は例えば、記憶部12に記憶された各種のプログラムを実行することにより、表示部22に表示させるべき画像を生成し、生成した画像を表す情報を表示装置2に出力する。
通信IF15には、無線通信装置4が接続されている。無線通信装置4は例えば、IEEE802.11の規格に準拠した無線通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Z−wave(登録商標)、赤外線通信等により通信を行う通信装置である。無線通信装置4は、制御部11から通信IF15を介して出力された指示に従って、外部装置3との間で通信を行い、受信した情報を制御部11に出力する。
読取部16は、CD−ROM、DVD、ブルーレイディスク、又はフレキシブルディスク等である記録媒体5から情報を読み取ることが可能に構成されている。制御部11は、読取部16により読み出された記録媒体5に記録されているデータを、記憶部12に記憶する。記録媒体5には、制御部11が実行することによりデータ送信装置1として動作するための制御プログラム5aが記録されている。記憶部12に記憶されている制御プログラムは、記録媒体5から読取部16が読み取った制御プログラム5aの複製であってもよい。なお、対応テーブル12a等の記憶部12に記憶されるべき他の情報を記録媒体5に記憶しておき、制御部11が記憶部12に記憶することに用いてもよい。
表示装置2は、制御部21、表示部22、バックライト23、及び入出力IF24を備え、各部がバスを介して接続されている。制御部21は、マイクロプロセッサ、プログラミングすることができるFPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいは特定の用途のために設計・製造されるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他の演算機能を有する回路などの何れでもよい。制御部21は、データ送信装置1から画像を表す情報が入力され、入力された情報に基づいて、表示部22に表示させるための表示データを生成し、表示部22に出力する。
表示部22は、表示パネル22a及びタッチパネル22bを備える。表示パネル22aは、例えばカラー液晶パネルであり、制御部21が出力した表示データが表す画像、文字等の各種情報を表示画面内に表示する。
タッチパネル22bは、表示パネル22aの前面側(表示画面側)に配置されており、表示パネル22a上に表示された画像に対する使用者の指又はスタイラスペン等の特定の器具の接触箇所を検出するためのタッチセンサ(不図示)を備える。このようなタッチセンサには、静電容量方式、抵抗膜方式、電磁誘導方式、赤外線方式等のセンサを用いることができる。タッチパネル22bは例えば、使用者が指等の接触を検出している間に亘り、表示パネル22a上の当該指等の位置を示す位置情報を、数ミリ秒等の所定周期で取得し、制御部21に出力する。なお、タッチセンサは、指又は特定の器具等とタッチパネル22bとの接触状態を検出する構成であってもよく、当該接触状態だけでなく、近接状態を検出する構成であってもよい。即ち、接触箇所は、使用者が表示パネル22a上の画像に対するタッチパネル22bに指又は特定の器具等を直接接触させた箇所だけでなく、近接させた箇所も含む。
バックライト23は、白色LED(Light Emitting Diode)又は冷陰極蛍光管等の光源を有し、表示パネル22aを背面側から照明する。制御部21は、バックライト23の点灯及び消灯を制御する
入出力IF24には、データ送信装置1が接続されている。制御部21は、入出力IF24を介してデータ送信装置1と情報の入出力を行う。具体的には、制御部21は、表示部22が接触されたときの位置情報を出力する。また、制御部21は、表示部22に表示させるべき画像を表す情報がデータ送信装置1から入力される。
図3は、対応テーブル12aの一例を示す概念図である。対応テーブル12aは、構成情報、通信環境情報、及び最大接続数夫々が対応付けて記憶されたテーブルである。構成情報は、データ送信装置1を構成するときに用いることができる部品及びソフトウェアに係る情報である。部品に係る情報は例えば、CPU、メモリ、グラフィックボード等の部品における商品名、型番、性能等の情報である。ソフトウェアに係る情報は例えば、OS(Operating System)、ファームウェア等のソフトウェアにおける種類、バーション等の情報である。図3中に例示した「タイプA」、「タイプB」は夫々、部品及びソフトウェアに係る情報の組み合わせを識別する識別子である。
通信環境情報は例えば、通信態様、干渉の程度、データ送信装置1の設置場所等に係る情報である。通信態様に係る情報は例えば、無線通信の規格、無線通信に用いるチャネルの番号、通信速度の理論値等の情報である。干渉の程度に係る情報は例えば、「良」、「不良」等の定性的な複数の情報である。データ送信装置1の設置場所に係る情報は例えば、「木造」、「鉄骨造」等の当該設置場所の特徴を表す定性的な複数の情報である。図3中に示した「タイプ1」、「タイプ2」は夫々、通信態様、干渉の程度、データ送信装置1の設置場所に係る情報の組み合わせを識別する識別子である。
最大接続数は、所定の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数の値である。所定の送信速度は、例えば2〜3Mbpsの範囲内の値である。
以上のように構成された表示システムにおいて、データ送信装置1は、上述のように表示装置2に画像を表示させると共に、当該画像を表す画像データを通信接続が確立された外部装置3に無線にて送信する。また、データ送信装置1は、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分を表す情報を使用者に報知すべく画像データに含める。以下に、データ送信装置1が表示パネル22aの表示画面及び外部装置3の表示画面に表示される画面例について説明する。
図4は、通信システムの各装置に表示される画面例を示す模式図である。図4には、表示装置2の表示パネル22aの表示画面及び外部装置3の表示画面に表示される画面例が示されている。当該画面例には、注釈画像Aが含まれる。注釈画像Aは、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分を表す情報が含まれた画像である。図4中の注釈画像Aには、「あと、5台接続可能です。」というメッセージが含まれており、当該最大数の方が、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数よりも5の値だけ多いことが示されている。実施形態1におけるデータ送信装置1は、注釈画像Aのメッセージに当該差分の数を含めることで、所定値以上の送信速度でデータを送信することができる状態を維持しつつ、新たに通信接続を確立することができる外部装置3の数を使用者に報知することができる。また、データ送信装置1は、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数の方が当該最大数よりも多い場合、例えば5の値だけ多い場合には、「あと、−5台接続可能です。」等のメッセージを表示する。このような注釈画像Aを表示装置2又は外部装置3の表示画面に表示することによって、データ送信装置1は、所定値以上の送信速度にてデータを送信するために通信接続を切断すべき外部装置3の数を、使用者に報知することができる。
次に、データ送信装置1が行う処理手順について説明する。図5は、データ送信装置1が外部装置3と通信を行うときにおける処理手順を示すフローチャートである。データ送信装置1の制御部11は、外部装置3から通信接続の確立要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS11)。制御部11は例えば、無線通信装置4から確立要求を表す情報が入力されたか否かにより判定を行う。制御部11はステップS11において制御プログラムを実行することにより受付部として機能する。確立要求を受け付けていないと判定した場合(S11:NO)、制御部11はステップS13に処理を進める。確立要求を受け付けたと判定した場合(S11:YES)、制御部11は接続処理を行う(ステップS12)。接続処理は、受け付けた確立要求の要求元の外部装置3との間で通信接続を確立する処理であり、制御部11は例えばコネクション型通信を行う各種のプロトコルにて行われる処理と同様の処理を実行する。
次いで、制御部11は、通信接続が確立されている外部装置3から通信接続の切断要求を受け付けたか否かにより判定を行う(ステップS13)。制御部11は例えば、無線通信装置4から切断要求を表す情報が入力されたか否かにより判定を行う。切断要求を受け付けていないと判定した場合(S13:NO)、制御部11はステップS15に処理を進める。切断要求を受け付けたと判定した場合(S13:YES)、制御部11は切断処理を行う(ステップS14)。切断処理は、受け付けた切断要求の要求元の外部装置3との間に確立されている通信接続を切断する処理であり、制御部11は例えばコネクション型通信を行う各種のプロトコルにて行われる処理と同様の処理を実行する。
次いで、制御部11は算出タイミングであるか否かを判定する(ステップS15)。算出タイミングは、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分を算出するタイミングを表している。制御部11は例えばステップS12の接続処理及びステップS14の切断処理の何れかを行ったか否かにより、算出タイミングであるか否かの判定を行う。また、制御部11は例えば、自身が動作を開始した時点等の所定の時点から計時部13に計時をさせ、所定時間が経過する都度、算出タイミングにあると判定する。算出タイミングでないと判定した場合(S15:NO)、制御部11は処理を終える。
算出タイミングであると判定した場合(S15:YES)、制御部11は算出処理を行う(ステップS16)。算出処理は、上述の差分を算出し、算出結果を報知する処理であり、処理手順については後述する。制御部11は、算出処理を行った後、処理を終える。
制御部11は、以上のステップS11〜ステップS16の処理を再帰的に実行する。
図6は算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。データ送信装置1の制御部11は自装置の構成を特定する(ステップS21)。制御部11は、例えば自装置の構成の入力画面を表示パネル22aの表示画面に表示させ、使用者からタッチパネル22bを介して入力された構成に係る情報を表示装置2から取得することにより、自装置の構成を特定する。また、制御部11は例えば、自装置のBIOS(Basic Input/Output System)等のソフトウェアが認識した構成に係る情報を取得することにより、自装置の構成を特定してもよい。制御部11はステップS21において制御プログラムを実行することにより、構成特定部として機能する。
次いで、制御部11は、自装置の通信環境を特定する(ステップS22)。制御部11は例えば、自装置の通信環境の入力画面を表示パネル22aの表示画面に表示させ、使用者からタッチパネル22bを介して入力された通信環境に係る情報を表示装置2から取得することにより、自装置の通信環境を特定する。また、制御部11は例えば、無線通信装置4から無線通信の規格、干渉の程度を取得することにより、自装置の通信環境を特定してもよい。制御部11はステップS22において制御プログラムを実行することにより、通信環境特定部として機能する。
その後、制御部11は、特定した自装置の構成及び通信環境に基づいて、対応テーブル12aから最大接続数を読み出す(ステップS23)。制御部11は、特定した自装置の構成及び通信環境夫々に合致する構成情報及び通信環境情報のタイプに対応付けて記憶されている最大接続数を対応テーブル12aから読み出す。なお、特定した自装置の構成及び通信環境に合致する構成情報及び通信環境情報のタイプが記憶されていなかった場合、制御部11は例えば、最も類似する構成情報のタイプ及び通信環境情報のタイプに対応付けて記憶された最大接続数を読み出してもよい。
次いで、制御部11は、自装置との間で通信接続が確立されている外部装置3の数を特定する(ステップS24)。制御部11はステップS24において、自装置に接続された装置数を特定する公知の種々の方法を用いることができる。制御部11はステップS24において制御プログラムを実行することにより、接続数特定部として機能する。その後、制御部11は、読み出した最大接続数から特定した接続数を減算する(ステップS25)。制御部11はステップS25の処理を行うことによって、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分を算出している。制御部11はステップS25において制御プログラムを実行することにより差分算出部として機能する。その後、制御部11は、ステップS25にて減算した算出結果を報知する(ステップS26)。制御部11は、算出結果を含む注釈画像Aの情報を画像データに含め、当該画像データを表示装置2に出力する処理と、通信接続が確立されている各外部装置3に送信する処理とを行うことにより、当該算出結果を報知する。制御部11はステップS26において制御プログラムを実行することにより、出力部として機能する。その後、制御部11は算出処理を終える。
以上の構成及び処理によって、データ送信装置1は、所定値以上の送信速度で画像データを送信することができる状態を維持しつつ、新たに通信接続を確立することができる外部装置3の数を使用者に報知することができる。また、データ送信装置1は、所定値以上の送信速度にて画像データを送信するために通信接続を切断すべき外部装置3の数を、使用者に報知することができる。使用者は、通信接続を確立する外部装置3の数に上限が設けられていない場合であっても、データ送信装置1から報知された情報に基づいて、所定値以上の送信速度にてデータ送信装置1から外部装置3に画像データを送信させることができる。そのため、通信接続が確立されている外部装置3に画像データを送信するに際して使用者の利便性を向上することができる。
また、データ送信装置1は例えば、構成部品が交換された場合、インストールされているソフトウェアが更新された場合等に、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数を、対応テーブル12aに基づいて変えることができる。そのため、データ送信装置1は、使用者の利便性をより向上することができる。
また、データ送信装置1は例えば、所定値以上の送信速度にて画像データを送信することができる外部装置3の最大数を、自装置の通信環境の変化した場合であっても、対応テーブル12aに基づいて変えることができる。そのため、データ送信装置1は、使用者の利便性をより向上することができる。
(実施形態2)
実施形態2においては、データ送信装置1が、現時点で通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間を算出し、算出結果を更に報知する例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
図7は、実施形態2における通信システムの各装置に表示される画面例を示す模式図である。図7の画面例に含まれる注釈画像Aには、実施形態1における図4中に示したメッセージに加え、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数と、通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間の表示が含まれている。図7中の例においては、「現在の接続台数:10台」の表示にて、通信接続が確立されている外部装置3の数が10台であることが示されている。また、「1画面の送信時間:2秒」の表示にて、通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間が2秒であることが示されている。より具体的には、「現在の接続台数:10台」及び「1画面の送信時間:2秒」の表示にて、10台の外部装置3全てに図7の画面例を表す画像データを送信する際に要する時間が2秒であることが示されている。
以上のような画面例を通信システムの各装置に表示させるデータ送信装置1は、算出処理の処理手順が実施形態1で説明した処理手順とは異なるため、以下にその処理手順について説明する。
図8は、算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、図8中のステップS31〜ステップS35の処理は、実施形態1における図6中のステップS21〜ステップS25の処理と同様であるため、説明を省略する。
データ送信装置1の制御部11は、ステップS35の処理の後、所定の時間測定用信号を外部装置3に対して送信する(ステップS36)。制御部11は例えば、無線通信装置4に指示を出し、通信接続が確立されている外部装置3の内、特定の外部装置3に対して信号の送受信に要する時間を測定するための時間測定用信号を送信する。特定の外部装置3は例えば、通信接続が確立されている外部装置3の中からランダムに選択された2台又は3台の外部装置3である。
時間測定用信号を受信した特定の外部装置3は夫々、時間測定用信号に応じた応答信号をデータ送信装置1に対して送信する。
その後、制御部11は時間測定用信号を送信した特定の外部装置3全てから応答信号の受信を完了したか否かを判定する(ステップS37)。受信を完了していないと判定した場合(S37:NO)、制御部11は受信を完了するまで処理を待つ。
応答信号の受信を完了したと判定した場合(S37:YES)、制御部11は、時間測定用信号の送信から応答信号の受信までの平均時間を算出する(ステップS38)。具体的には、制御部11は、特定の外部装置3夫々について、時間測定用信号の送信から応答信号の受信までに要した時間を計時部13に計時させ、当該特定の外部装置3の数で計時結果の総和を除算する。
次いで、制御部11は、算出した平均時間をステップS34で特定した接続数の数で乗算する(ステップS39)。制御部11は、ステップS39の処理によって、上述の通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間を算出する。制御部11はステップS39において制御プログラムを実行することにより、時間算出部として機能する。その後、制御部11は、ステップS35の算出結果、ステップS34の特定結果、及びステップS39の算出結果を報知する(ステップS40)。制御部11は各結果を含む注釈画像Aの情報を画像データに含め、当該画像データを表示装置2に出力する処理と、通信接続が確立されている各外部装置3に送信する処理とを行うことにより、各結果を報知する。制御部11はステップS40において制御プログラムを実行することにより、報知部として機能する。その後、制御部11は算出処理を終える。
データ送信装置1が以上の処理を行うことによって、使用者は、データ送信装置1によって報知された時間を、外部装置3との通信接続を新たに確立又は切断する基準として用いることができる。そのため、データ送信装置1は使用者の利便性をより向上することができる。
(実施形態3)
実施形態3においては、データ送信装置1が、仮に所定数の外部装置3との通信接続が新たに確立又は切断された上で通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する推定時間を算出し、算出結果を更に報知する例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態2と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
図9は実施形態3における通信システムの各装置に表示される画面例を示す模式図である。図9の画面例に含まれる注釈画像Aには、実施形態2における図7中に示した各表示に加え、仮に所定数の外部装置3との通信接続が新たに確立された上で通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する推定時間の表示が含まれている。図9中の例においては、「推定送信時間(+5台):3秒」の表示にて、仮に5台の外部装置3との通信接続が新たに確立された場合に、通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間が3秒であることが示されている。また、注釈画像Aには、仮に所定数の外部装置3との通信接続が新たに切断された上で通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する推定時間の表示が含まれている。図9中の例においては、「推定送信時間(−5台):1秒」の表示にて、仮に5台の外部装置3との通信接続が新たに切断された場合に、通信接続が確立されている外部装置3全てに画像データを送信する際に要する時間が1秒であることが示されている。
以上のような画面例を通信システムの各装置に表示させるデータ送信装置1は、算出処理の処理手順が実施形態2で説明した処理手順とは異なるため、以下にその処理手順について説明する。
図10は算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、図10中のステップS41〜ステップS49の処理は、実施形態2における図8中のステップS31〜ステップS39の処理と同様であるため、説明を省略する。
データ送信装置1の制御部11は、ステップS49の処理の後、ステップS48で算出した平均時間に、ステップS44で特定した接続数に所定数を加算した値を乗算する(ステップS50)。次いで、制御部11は、ステップS50と同様、平均時間に、接続数に所定数を減算した値を乗算する(ステップS51)。所定数は、仮に通信接続が新たに確立又は切断されるときの外部装置3の数である。制御部11は、ステップS50及びステップS51の処理において制御プログラムを実行することにより、推定時間算出部として機能する。その後、制御部11は、ステップS45の算出結果、ステップS44の特定結果、及びステップS49〜ステップS51夫々の算出結果を報知する(ステップS52)。制御部11は各結果を含む注釈画像Aの情報を画像データに含め、当該画像データを表示装置2に出力する処理と、通信接続が確立されている各外部装置3に送信する処理とを行うことにより、各結果を報知する。制御部11はステップS52において制御プログラムを実行することにより、出力部として機能する。その後、制御部11は算出処理を終える。
データ送信装置1が以上の処理を行うことによって、使用者は、仮に所定数の外部装置3との通信接続が新たに確立又は切断された場合におけるデータの送信に要する推定時間を、外部装置3との通信接続を新たに確立又は切断する基準として用いることができる。そのため、データ送信装置1は使用者の利便性をより向上することができる。
(実施形態4)
実施形態4においては、データ送信装置1が、所定値以上の送信速度で画像データを送信することができる外部装置3の最大数と同じ数だけ通信接続が既に確立されていた場合に、通信接続の確立及び切断の制御を行う例について説明する。具体的には、データ送信装置1は、通信接続の確立要求を新たに受け付けた場合に、当該最大数だけ外部装置3との通信接続が確立されているとき、特定の外部装置3の通信接続を切断して、確立要求の要求元との通信接続を確立する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1〜3と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
図11は、実施形態4のデータ送信装置1が外部装置3との間で通信を行うときにおける処理手順を示すフローチャートである。なお、図11中のステップS61、及びステップS67〜ステップS70の処理は、実施形態1における図5中のステップS11、及びステップS13〜ステップS16の処理と同様であるため説明を省略する。
データ送信装置1の制御部11はステップS61で確立要求を受け付けたと判定した場合(S61:YES)、制御部11は、差分が0であるか否かを判定する(ステップS62)。当該差分は、所定値以上の送信速度で画像データを送信することができる外部装置3の最大数と、現時点で通信接続が確立されている外部装置3の数との差分である。実施形態1と同様に、制御部11はステップS61〜ステップS70までの処理を再帰的に行う。そのため、制御部11は、ステップS62の処理において、先のステップS70の算出処理にて算出された差分の値が0であるか否かを判定する。制御部11は、ステップS62において制御プログラムを実行することにより判定部として機能する。
差分が0でないと判定した場合(S62:NO)、制御部11は、ステップS66に処理を進める。差分が0であると判定した場合(S62:YES)、制御部11は、情報取得処理を行う(ステップS63)。情報取得処理は、通信接続が確立されている外部装置3、当該外部装置3を構成する部品、又は当該外部装置3にインストールされたソフトウェアに係る情報を、当該外部装置3から取得する処理である。制御部11は例えば、無線通信装置4に指示を出し、当該情報を要求する要求信号を通信接続が確立している外部装置3に対して送信させ、要求信号を受信した外部装置3から送信された当該情報を受信することにより、所望の情報を取得する。制御部11はステップS63において制御プログラムを実行することにより、情報取得部として機能する。なお、情報取得処理は必ずしもステップS62の後に行われる必要はなく、別ルーチンにて行われていてもよい。
次いで、制御部11は、情報取得処理にて取得した情報に基づいて、通信接続が確立されている外部装置3の内、通信接続の切断対象の外部装置3を選択する(ステップS64)。制御部11は例えば、取得した情報から最も低い性能を有する外部装置3を選択する。制御部11はステップS64において制御プログラムを実行することにより、選択部として機能する。その後、制御部11は、選択した切断対象の外部装置3との通信接続を切断し(ステップS65)、ステップS61で受け付けたと判定した確立要求の要求元の外部装置3との通信接続を確立する(ステップS66)。制御部11はステップS65及びステップS66において制御プログラムを実行することにより、接続処理部として機能する。その後、制御部11は、ステップS67以降に処理を進める。なお、ステップS70の算出処理においては、実施形態1〜3で説明したサブルーチンの処理手順の内、何れかの処理手順が実行されればよい。
以上の処理を行うことによって、データ送信装置1は、新たに確立要求を受け付けた場合に、当該最大数だけ外部装置3との通信接続が確立されているとき、特定の外部装置3の通信接続を切断して、確立要求の要求元との通信接続を確立することができる。そのため、データ送信装置1は、通信接続が確立された外部装置3に所定値以上の送信速度にてデータを送信することができるように、通信接続の制御を行うことができるため、使用者の利便性をより向上することができる。
(実施形態5)
実施形態1〜4においては、対応テーブル12aには構成情報及び通信環境情報に対応付けて最大接続数が記憶されていることを説明した。実施形態5においては、データ送信装置1は、記憶部12に予め最大接続数を記憶しておき、当該最大接続数に加算又は減算するための増減値を対応テーブル12aに記憶する。また、データ送信装置1は、図6中のステップS23、図8中のステップS33、又は図10中のステップS43の処理では、記憶部12に記憶された最大接続数と、特定した構成及び通信環境に対応して対応テーブル12aに記憶された増減値とを読み出す。その後、データ送信装置1は、図6中のステップS25、図8中のステップS35、又は図10中のステップS45の処理では、最大接続数から特定した接続数を減算し、更に読み出した増減値を加算又は減算する。
以上の構成及び処理を行うことによって、データ送信装置1は、実施形態1〜4と同様の効果を得ることができる。なお、以上の構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1〜4と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
なお、実施形態1〜5においては、データ送信装置1は、上述の各種の情報を注釈画像Aにて報知することを説明したが、音声等のその他の報知態様にて報知するようにしてもよい。また、注釈画像Aの表示態様は一例であり、アイコンを用いた表示態様等のその他の表示態様にて当該各種の情報を報知するようにしてもよい。更に、注釈画像A内に上述した情報以外の情報を表示させるようにしてもよい。
また、実施形態1〜5においては、データ送信装置1は、画像データを通信接続が確立している外部装置3に送信することを説明したが、その他の各種データを送信するようにしてもよい。また、データ送信装置1は、通信接続が確立している外部装置3から送信された各種データを受信するようにしてもよい。
また、実施形態1〜5においては、データ送信装置1の記憶部12に対応テーブル12aが記憶されていることを説明したが、他の装置に記憶されていてもよい。即ち、データ送信装置1の制御部11が対応テーブル12aを参照することができれば、対応テーブル12aの記憶場所は問わない。
また、実施形態1〜5においては、対応テーブル12aには所定値以上の送信速度で画像データを送信可能な外部装置3の最大数が記憶されていることを説明したが、それ以外の数値であってもよい。即ち、所定値以上の送信速度で画像データを送信可能な外部装置3の送信可能数であれば必ずしも最大数でなくともよい。
更に、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、本発明の上述の各実施の形態で記載されている技術特徴は、お互いに組み合わせて新しい技術方案を形成することができる。
本発明の実施態様1においては、外部装置(3)との間で通信接続を確立し、通信接続を確立した外部装置(3)へデータを送信するデータ送信装置(1)において、通信接続が確立されている外部装置(3)の数を特定する接続数特定部(11)と、所定値以上の送信速度にてデータを送信することが可能な外部装置(3)の送信可能数及び前記接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数の差分を算出する差分算出部(11)と、該差分算出部(11)の算出結果を出力する出力部(11)とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、接続数特定部(11)は、通信接続が確立されている外部装置(3)の数を特定する。差分算出部(11)は、所定値以上の送信速度にてデータを送信することが可能な外部装置(3)の送信可能数と接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数との差分を算出する。出力部(11)は、差分算出部(11)の算出結果を出力する。従って、データ送信装置(1)は、所定値以上の送信速度でデータを送信することができる状態を維持しつつ、新たに通信接続を確立することができる外部装置(3)の数を出力することで、当該数を使用者に報知することができる。また、データ送信装置(1)は、所定値以上の送信速度にてデータを送信するために通信接続を切断すべき外部装置(3)の数を出力することで、当該数を使用者に報知することができる。使用者は、通信接続を確立する外部装置(3)の数に上限が設けられていない場合であっても、データ送信装置(1)から報知された情報に基づいて、所定値以上の送信速度にてデータ送信装置(1)から外部装置(3)にデータを送信させることができる。そのため、データ送信装置(1)は使用者の利便性を向上することができる。なお、送信可能数は、所定値以上の送信速度でデータを送信することが可能な外部装置(3)に係る数であり、例えば最大数である。
本発明の実施態様2においては、自装置を構成する部品又は自装置にインストールされたソフトウェアに係る情報を特定する構成特定部(11)を更に備え、前記差分算出部(11)は、部品又はソフトウェアに係る情報及び所定の数値を対応付けて記憶してある構成記憶部(12)を参照し、前記構成特定部(11)が特定した部品又はソフトウェアに係る情報に対応付けて前記構成記憶部(12)に記憶された数値に基づいて、前記差分を算出するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、構成特定部(11)は、自装置を構成する部品又は自装置にインストールされたソフトウェアに係る情報を特定する。差分算出部(11)は、部品又はソフトウェアに係る情報と所定の数値とを対応付けて複数記憶してある構成記憶部(12)を参照する。差分算出部(11)は、構成特定部(11)が特定した部品又はソフトウェアに係る情報に対応付けて構成記憶部(12)に記憶された数値に基づいて、算出すべき差分を算出する。例えば、構成記憶部(12)に記憶されている所定の数値が所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数であった場合、差分算出部(11)は、構成特定部(11)が特定した情報に対応する数値と接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数との差分を算出する。また例えば、当該送信可能数が予め設定されている場合、差分算出部(11)は、設定されている送信可能数と接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数の差分に、構成記憶部(12)に記憶されている数値を加算又は減算する。従って、データ送信装置(1)は例えば、構成部品が交換された場合、インストールされているソフトウェアが更新された場合等に、所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数を変えることができる。そのため、データ送信装置(1)は、使用者の利便性をより向上することができる。
本発明の実施態様3においては、自装置の通信環境に係る情報を特定する通信環境特定部(11)を更に備え、前記差分算出部(11)は、通信環境に係る情報及び所定の数値を対応付けて複数記憶してある通信環境記憶部(12)を参照し、前記通信環境特定部(11)が特定した通信環境に係る情報に対応付けて前記通信環境記憶部(12)に記憶された数値に基づいて、前記差分を算出するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、通信環境特定部(11)は、自身の通信環境に係る情報を特定する。差分算出部(11)は、通信環境に係る情報と所定の数値とを対応付けて複数記憶してある通信環境記憶部(12)を参照する。差分算出部(11)は、通信環境特定部(11)が特定した通信環境に係る情報に対応付けて通信環境記憶部(12)に記憶された数値に基づいて、算出すべき差分を算出する。例えば、通信環境記憶部(12)に記憶されている所定の数値が所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数であった場合、差分算出部(11)は、構成特定部(11)が特定した情報に対応する数値と接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数の差分を算出する。また例えば、当該送信可能数が予め設定されている場合、差分算出部(11)は、設定されている送信可能数と接続数特定部(11)が特定した外部装置(3)の数の差分に、通信環境記憶部(12)に記憶されている数値を加算又は減算する。従って、データ送信装置(1)は例えば、所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数を、自装置の通信環境の変化に応じて変えることができる。そのため、データ送信装置(1)は、使用者の利便性をより向上することができる。
本発明の実施態様4においては、通信接続が確立されている外部装置(3)全てにデータを送信する際に要する時間を算出する時間算出部(11)を更に備え、前記出力部(11)は、前記時間算出部(11)の算出結果を出力するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、時間算出部(11)は、通信接続が確立されている外部装置(3)全てにデータを送信する際に要する時間を算出する。出力部(11)は、時間算出部(11)の算出結果を出力する。従って、データ送信装置(1)は、算出結果である時間を出力することで、当該時間を使用者に報知することができる。使用者は、データ送信装置(1)によって報知された時間を、外部装置(3)との通信接続を新たに確立又は切断する基準として用いることができる。そのため、データ送信装置(1)は使用者の利便性をより向上することができる。
本発明の実施態様5においては、所定数の外部装置(3)との通信接続が新たに確立又は切断された上で通信接続が確立されている外部装置(3)全てにデータを送信する際に要する推定時間を算出する推定時間算出部(11)を更に備え、前記出力部(11)は、前記推定時間算出部(11)の算出結果を出力するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、推定時間算出部(11)は、所定数の外部装置(3)との通信接続が新たに確立又は切断された上で通信接続が確立されている外部装置(3)全てにデータを送信する際に要する推定時間を算出する。出力部(11)は、推定時間算出部(11)の算出結果を出力する。従って、使用者は、仮に所定数の外部装置(3)との通信接続が新たに確立又は切断された場合におけるデータの送信に要する推定時間を、外部装置(3)との通信接続を新たに確立又は切断する基準として用いることができる。そのため、データ送信装置(1)は使用者の利便性をより向上することができる。
本発明の実施態様6においては、通信接続が確立されている外部装置(3)、該外部装置(3)を構成する部品、又は該外部装置(3)にインストールされたソフトウェアに係る情報を、前記外部装置(3)から取得する情報取得部(11)と、該情報取得部(11)が取得した情報に基づいて、通信接続が確立されている外部装置(3)から特定の外部装置(3)を選択する選択部(11)と、外部装置から通信接続の確立要求を受け付ける受付部(11)と、該受付部(11)が確立要求を受け付けた場合、前記差分算出部(11)の算出結果がゼロであるか否かを判定する判定部(11)と、該判定部(11)がゼロであると判定した場合、前記選択部(11)に選択された特定の外部装置(3)の通信接続を切断し、前記受付部(11)が受け付けた確立要求の要求元の外部装置(3)との間で通信接続を確立する接続処理部(11)とを更に備えることを特徴とする。
本発明にあっては、情報取得部(11)は、通信接続が確立されている外部装置(3)、当該外部装置(3)を構成する部品、又は当該外部装置(3)にインストールされたソフトウェアに係る情報を、当該外部装置(3)から取得する。選択部(11)は、情報取得部(11)が取得した情報に基づいて、通信接続が確立されている外部装置(3)から特定の外部装置(3)を選択する。受付部(11)は、外部装置(3)から通信接続の確立要求を受け付ける。判定部(11)は、受付部(11)が確立要求を受け付けた場合、差分算出部(11)の算出結果がゼロであるか否かを判定する。即ち判定部(11)は、所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数と同じ数だけ、通信接続が確立されているか否かを判定する。接続処理部(11)は、判定部(11)がゼロであると判定した場合、選択部(11)に選択された特定の外部装置(3)の通信接続を切断し、受付部(11)が受け付けた確立要求の要求元の外部装置(3)との間で通信接続を確立する。従って、データ送信装置(1)は、新たに確立要求を受け付けた場合に、当該送信可能数だけ外部装置(3)との通信接続が確立されているとき、選択部(11)が選択した特定の外部装置(3)を切断して、当該確立要求の要求元との通信接続を確立することができる。そのため、データ送信装置(1)は、通信接続が確立された外部装置(3)に所定値以上の送信速度にてデータを送信することができるように、通信接続の制御を行うことができるため、使用者の利便性をより向上することができる。なお、特定の外部装置(3)は例えば、通信接続が確立されている外部装置(3)の中で最低の性能を有する外部装置(3)等である。
本発明の実施態様7においては、実施態様1から6までの何れか一つに記載のデータ送信装置(1)と、画像を表示する表示装置(2)とを備え、前記データ送信装置(1)は、前記表示装置(2)に表示する画像を表す画像データを、通信接続が確立されている外部装置(3)へ送信するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、実施態様1から6までの何れか一つに記載のデータ送信装置(1)と、画像を表示する表示装置(2)とを備える。データ送信装置(1)は、表示装置(2)に表示する画像を表す画像データを、通信接続が確立されている外部装置(3)へ送信する。従って、データ送信装置(1)は、通信接続を確立する外部装置(3)の数に上限が設けられていない場合であっても、通信接続が確立されている外部装置(3)に、表示装置(2)に表示する画像データを送信するに際して使用者の利便性を向上することができる。
本発明の実施態様8においては、外部装置(3)との間で通信接続を確立し、通信接続を確立した外部装置(3)へデータを送信する処理を、コンピュータに行わせるコンピュータプログラム(5a)において、前記コンピュータに、通信接続が確立されている外部装置(3)の数を取得するステップと、所定値以上の送信速度にてデータを送信することが可能な外部装置(3)の送信可能数及び取得された外部装置(3)の数の差分を算出するステップと、算出された結果を出力するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、コンピュータは、通信接続が確立されている外部装置(3)の数を取得する。コンピュータは、所定値以上の送信速度にてデータを送信することができる外部装置(3)の送信可能数と、取得された外部装置(3)、即ち通信接続が確立されている外部装置(3)の数との差分を算出する。コンピュータは、算出された結果を出力する。従って、通信接続を確立する外部装置(3)の数に上限が設けられていない場合であっても、通信接続が確立されている外部装置(3)にデータを送信するに際して使用者の利便性を、実施態様1と同様に向上することができる。