JP6442517B2 - 遠心処理コーヒーマシン内においてカプセルからクレマを有するロングコーヒーを調製するための方法、カプセル、及びその液体コーヒー抽出物 - Google Patents

遠心処理コーヒーマシン内においてカプセルからクレマを有するロングコーヒーを調製するための方法、カプセル、及びその液体コーヒー抽出物 Download PDF

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Description

本発明は、カプセルを用いたコーヒーマシンによるコーヒー飲料の調製の技術分野に関する。本発明は、より詳細には、厚く、安定した、コーヒーの表面の泡(‘クレマ’)を有するロング液体コーヒー抽出物を生成するための方法及びカプセルに関する。本発明はまた、クレマを有する液体コーヒー抽出物に関する。
コーヒー粉末を含むカプセルを用いたコーヒーの調製は、コーヒー調製の簡便さ、清潔さ、及び得られるコーヒーの品質のゆえに、急速に拡大する商業的成功を収めている。特に、リストレット(25mL)、エスプレッソ(40mL)又はルンゴ(110mL)などのショート及びミディアムサイズのコーヒーの場合には、市販されている一部の既存のコーヒーシステムは、多様な香り及び味だけでなく、‘クレマ’と呼ばれる均質で滑らかな質感を持つ純粋なコーヒーの表面の泡をも有する高品質のコーヒーを吐出することを可能にしている。香り及び味の変化は一般的に、様々な原産地から得た焙煎粉末コーヒーの種々のブレンドの厳選によって得ることができる。一般的に、最良のショートコーヒーの抽出物は、比較的高い抽出圧力(10〜20bar)下において、比較的短時間(60秒未満)で得られる。
クレマの魅力的な質感は概して、つややかな視覚的外観、及び目に見える気泡が(あまりたくさん)ない均質で非常に滑らかな質感を呈する。また、質感は数十秒間持続しなければならない。気泡が速くつぶれすぎるか、又は寄り集まってもっと大きな気泡になると、コーヒークレマは厚さを失い、魅力的な口あたりを与える質感は乏しくなる。
よりロングサイズ(即ち、約230mL)のコーヒーは、過抽出、及び/又は望ましくない味の源泉に存在する可能性があるコーヒー化合物の抽出を回避するために、通常、高圧で抽出されない。
カプセルからロングコーヒーを作るための解決法は、高圧条件下で最終目標体積よりも小さいコーヒー体積を作り、コーヒー抽出の最中又はその後に液体コーヒー抽出物内に直接湯を追加することに依拠し得る。この方法は通常、「アメリカーノ」コーヒーと呼ばれるものを吐出する。1つの問題は、湯の追加によってクレマの体積が減少することである。一般的に、湯によって、気泡は瞬間的に、又は急速につぶれることになる。
米国特許第5325765号は、コーヒー浸出マシンなどの自動マシン用に適合された密閉フィルタカートリッジを記載している。コーヒーは通常、カートリッジを事前に穿孔し、湯を比較的低圧でカートリッジ内に注入することによって調製される。しかし、問題は、得られるコーヒーは一般的に「フィルタコーヒー」と見なされることである。それは比較的力強さの低いものになる。また、それはクレマを呈せず、せいぜい、急速につぶれる大きな気泡で形成された不連続な薄い石けんのような層を形成する程度である。したがって、この方法では、ロングカップのコーヒーの上に魅力的なクレマを形成することができないことが証明されている。
したがって、現在に至るまで、コーヒーマシン内におけるカプセルからの焙煎粉末コーヒーの抽出によって得られるロングコーヒー液抽出物で、コーヒー通たちにとって非常に魅力的であろう、厚く、安定した表面の泡(以下、‘クレマ’)を呈するものは存在しない。また、カプセルコーヒーシステム内における湯を用いた焙煎粉末コーヒーの抽出によってこのようなロングコーヒー抽出物を調製するための方法も同様に存在しない。また、このようなロング液体コーヒー抽出物を吐出する能力を有するコーヒーマシン用のカプセルも存在しない。
本発明は、コーヒーマシン内で処理される、使い切りカプセルから、つややかな視覚的外観、並びに厚い、均質で均一な(すべすべした)質感をもたらす‘クレマ’を有するロングコーヒー抽出物を提供するための方法を提案することを目的とする。
本発明は、ここで参照により挿入される添付の請求項に包含される。
本発明は、コーヒーマシン内においてカプセルからロングコーヒー抽出物を生成するための方法であって、
所定の分量の焙煎粉末コーヒーを含むカプセルを準備することであって、マシンがカプセル内に湯を供給する、カプセルを準備することと、
マシンが湯を供給し続けている間に、液体コーヒー抽出物をカプセルの周辺へ向けて遠心処理して抽出するためにマシン内でカプセルをカプセルの中心軸線を中心に回転させることによって、カプセルから液体コーヒー抽出物を抽出することと、
マシンがカプセルからの液体コーヒー抽出物を収集し、コーヒー抽出物を容器内に注出することと、を含み、
液体コーヒー抽出物は、基準容器内において、この容器内で15mmよりも高い初期高さを呈するコーヒーの泡(即ち、‘クレマ’)を有するように形成され、このようなコーヒーの泡は、抽出後180秒においてその初期高さの50%超を保持することによって安定しており、
焙煎粉末コーヒーは、11〜14グラムの重量、200〜500マイクロメートルの平均粒子サイズD4,3、及び50〜80CTNの焙煎度を有する、方法に関する。
驚くべきことに、特定のコーヒーパラメータ、特に、重量、コーヒー粒度分布及びコーヒー焙煎値を選択することによって、遠心処理抽出プロセスにおいて、持続的なコーヒー‘クレマ’を得ることができることが見いだされた。
液体コーヒー抽出物は、基準容器内において、20mmよりも更に高い初期高さ、好ましくは、20〜35mm、最も好ましくは、25〜30mmを含む初期高さを呈するコーヒーの泡を有するように形成される。
液体コーヒー抽出物は、抽出後180秒においてその初期高さの60%超までも、最も好ましくは64%超を保持することによって抽出後に安定している。
特に、驚くべきことに、コーヒー焙煎度がコーヒークレマの品質に影響を与えることが見いだされ、とりわけ、より深い焙煎が好ましかった。焙煎とは、概して、物理化学的な豆の特性(密度、微細構造、油の移動など)を変更し、それにより、豆の香り、風味及び色の改良をもたらす、生コーヒー豆に対する熱処理である。
好ましくは、焙煎粉末コーヒーが、55〜70CTN、より好ましくは58〜65CTNの焙煎度を有する時に、最適な結果が得られた。このような焙煎度は深煎りコーヒー粉末に本質的に対応する。
好ましくは、焙煎粉末コーヒーは200〜350マイクロメートルの平均粒子サイズD4,3を有する。好ましくは、焙煎粉末コーヒーは10〜30体積%の微粉含有率を有する。好ましくは、微粉含有率は好ましくは15〜30体積%である。
好ましくは、焙煎粉末コーヒーは12〜13.5グラムの重量を有する。このようなコーヒー重量を有する場合には、優れたクレマ、高い力強さを有するが、過抽出を生じないコーヒー抽出物を生成することが可能である。
驚くべきことに、これらの選択された製品及び抽出プロセス条件下においては、ロングコーヒー抽出物のために持続的なコーヒークレマを得ることができ、その一方で、望ましくない、苦い、又は不快な風味及び/又は味の特徴を発生するコーヒーの過抽出をも大幅に回避することが見いだされた。
本発明の方法によって得られる液体コーヒー抽出物は、良好な力強さ及び本体を有するロングコーヒー液抽出物を提供する。概して、力強さは、ロングフィルタコーヒーの場合よりも高く設定することができる。具体的には、液体抽出物は、好ましくは、20〜30重量%のコーヒー収率を有する。好ましくは、液体抽出物は、1.0〜1.55重量%、より好ましくは1.25〜1.55重量%の全固形分を有する。コーヒーは過抽出されないため、コーヒーは苦くならず、自然なコーヒーの香りの特徴(穀物的特徴、果実的特徴、又は多汁的特徴など)が増進される。
コーヒークレマの品質は水及び/又はコーヒーの温度によって影響を受け得る。温度の制御には、好ましくは、カプセルに供給される前の水の温度(即ち、「湯温」)、及びコーヒー容器内に注出される際のコーヒーの温度(即ち、「カップ内温度」)が関与する。
好ましくは、湯は、カプセル内に供給される前に、70〜95℃、より好ましくは、75〜90℃の温度に加熱される。加えて、コーヒー抽出物は、収集されて注出される際に、60℃超、好ましくは65℃超、最も好ましくは70℃〜80℃の、コーヒー抽出物のカップ内温度に保温される。カップ内温度は、高すぎる温度によりクレマの安定度を低下させないようにする必要と、消費者にとって十分に熱いコーヒーを供する必要との間の妥協点である。
カップ内温度は好ましくは、液体抽出物を収集する収集手段及び/又はマシンのコーヒー出口などの注出手段の温度を制御することによって制御される。例えば、収集手段は、同時係属中の国際公開第2010/089329号に記載されているものなどの加熱手段に関連付けられる環状U字形収集器を含むことができる。
コーヒーの抽出は概して、コーヒーマシン内でカプセルをその中心軸線を中心に回転させ、焙煎粉末コーヒー内に、カプセルの中心から周辺へ向かう方向に湯を通過させることによって得られる。換言すれば、抽出は、カプセル内のコーヒー床内を循環する液体に対する遠心処理力を作り出すことによって得られる。このような力は、コーヒー粒子からコーヒー固形物及び揮発性化合物を抽出しやすい液圧勾配を発生させる。形成されたコーヒー抽出物はカプセルの周辺に移動させられ、そこで、それは複数の周辺出口を通ってカプセルを出ていく。このような周辺出口は、例えば、マシンの穿孔手段によって穿孔されてもよく、及び/又はマシン内へのカプセルの挿入の前にあらかじめ作られてもよい。
好ましい方法では、湯は、カプセルが圧力下で湯を充填されるまで、カプセル内に供給される。
水充填ステップでは、カプセル内に供給される水の体積は様々であり得るが、概して、コーヒー粉末を完全に湿らすために十分である。充填ステップにおける水の流量は、カプセル内において特定の圧力を超えないよう、かつコーヒーの流れの遮断を阻止するように制御される。概して、流量は後続のコーヒー抽出ステップの最中の流量よりも低い。好ましくは、水は約80〜150mL/minの流量でカプセル内に充填される。このように制御された湯の充填は、抽出の間におけるコーヒー揮発性化合物の放出の改善を可能にする。水の好適な事前充填体積は様々であってもよいが、好ましくは、カプセル内の焙煎粉末コーヒーの正味体積の約0.5〜3倍である。
有利に、カプセルからのコーヒー抽出物の抽出の最中に、コーヒー抽出物の流れは流量制限手段を通過する。流量制限手段は、好ましくは、カプセルの環状周辺部又はその直近に設けられる。流量制限手段は、カプセル内における液体の十分な滞留時間、及びコーヒー化合物の改善された抽出を確実にする。制限手段はばね付勢式圧力リングによって形成することができる。リングはカプセル上に係合してコーヒー抽出物の流れを妨げ、リングに作用するコーヒー抽出物の圧力の影響を受けて持ち上げられ、流路を開く。
本方法は、驚くべきことに、コーヒー抽出物の特性(収率、全固形分)を好ましい範囲内に依然として維持しつつ、高体積のすべすべした‘クレマ’を生成するための優れた能力を示す。
抽出の最中における湯の平均流量は、より好ましくは80〜250mL/min、更により好ましくは120〜200mL/minである。流量は、コーヒーの力強さを制御し、コーヒーの過抽出を回避するように制御することができる。湯の流量は、選択されたコーヒーのブレンドに依存することができる。可能なモードでは、湯の流量は、抽出の最中に、連続的又は段階的に増加又は減少させられるなどして、変化させられる。更に、湯の流量は、異なる流量閾値を有する少なくとも2つの別個の段階、更により好ましくは、流量の2つ又は3つの異なる閾値を有する3つの別個の段階の最中に制御することができる。
好ましい方法では、加熱された水をコーヒーに強制的に通し、比較的低圧でコーヒーが抽出されることを可能にする遠心処理力をカプセル内に与えるように、カプセルを回転させる。好ましくは、液体コーヒー抽出物の抽出の最中に、カプセル内に供給される水圧の平均値(「平均圧力」)は700mbar〜1barである。
流量は、システム内の圧力、及び回転スピードによって影響を受ける。このために、回転スピードは、水流量の目標(単数又は複数)に一致するように制御される。カプセルは、抽出の最中に3000〜6000rpmの回転スピードで回転させることができる。回転スピードは、抽出の最中に、固定した流量値、又は増加若しくは減少する流量分布に一致するように増加又は減少させることができる。可能なモードでは、流量は、抽出の最中に、固定した流量値、又は増加若しくは減少する流量分布を各々有する2つ又は3つの順次的段階を適用することによって、変化させられる。
本発明は、コーヒーマシン内において、厚く、安定したコーヒーの泡を有するロングコーヒー抽出物を生成するための使い切りカプセルであって、11〜14グラムの重量、200〜500マイクロメートルの平均粒子サイズD4,3、及び50〜80CTNの焙煎度、並びに好ましくは10〜30体積%の微粉含有率を有する、所定の分量の焙煎粉末コーヒーを含む、カプセルに更に関する。
好ましくは、焙煎粉末コーヒーは200〜350マイクロメートルの平均粒子サイズD4,3を有する。
好ましくは、焙煎粉末コーヒーは15〜30体積%の微粉含有率を有する。
本発明のカプセルは、遠心処理コーヒーマシン内において、基準容器内において15mmよりも大きい初期高さを呈するコーヒーの泡(‘クレマ’)を有するように形成されるロングコーヒー抽出物を吐出するように抽出可能であり、このようなコーヒーの泡は、抽出後180秒においてその初期高さの50%超を保持することによって安定している。
好ましくは、カプセルは、基準容器内において、20mmよりも更に高い初期高さ、好ましくは、20〜35mm、最も好ましくは、25〜30mmの初期高さを呈するコーヒーの泡を有する液体コーヒー抽出物を形成するように抽出可能である。
カプセルはまた、抽出後180秒においてその初期高さの60%超までも保持することによって抽出後に安定した液体コーヒー抽出物を形成するように抽出可能である。安定度は好ましくは60〜80%である。
カプセルは好ましくは、焙煎粉末コーヒーを含む空洞を形成するカップ形本体、円形環状フランジ様周縁、及び周縁上に密閉される上壁部材を含んでもよい。上壁部材は、アルミニウム及び/又はポリマーで作られた密閉膜であることができる。上壁部材はまた、あらかじめ作られた入口及び/又は周辺出口を有する蓋又は膜であってもよい。
コーヒー粉末の酸化を低減するために、本発明のカプセルは好ましくは、それ自体で、酸素を通さない包装を形成するか、又はEVOH及び同様のものなどのバリア包装材料を用いるなどして非常に低い酸素透過度を有する包装を形成する。それは、好ましくは、自由体積をN及び/又はCOなどの保護ガスで飽和させ、焙煎粉末コーヒーを含む。カプセルはまた、酸素に対して透過性であるが、酸素を通さないか、又はEVOH及び同様のものなどのバリア包装材料を用いて非常に低い酸素透過度を呈するように二次(外部)包装によって密閉される包装を形成してもよい。
カプセルの内部体積は、カプセル内に包含される焙煎粉末コーヒーの量の関数として、及び抽出前にコーヒーを予湿するためにカプセルを充填するために入れるべき水の体積に応じてサイズを決められる。水の好適な事前充填体積は様々であってもよいが、好ましくは、コーヒーの正味体積の約0.5〜3倍である。
本発明はまた、液体コーヒー抽出物の生成のための上述されたとおりのカプセルの使用に関する。
具体的には、本発明は、遠心処理コーヒーマシン内におけるロングコーヒー抽出物の生成のためのカプセルの使用であって、遠心処理コーヒーマシン内において、カプセルは、液体コーヒー抽出物を生成するために液体コーヒー抽出物を遠心処理して抽出するために、カプセルの中心軸線を中心に回転され、液体コーヒー抽出物は、基準容器内において15mmよりも大きい、好ましくは20mm超の初期高さを呈するコーヒーの泡(即ち、‘クレマ’)を有するように形成され、このようなコーヒーの泡は、180秒においてその初期高さの50%超、好ましくは60%超を保持することによって抽出後に安定している、カプセルの使用に関する。
本発明は、コーヒーマシン内におけるカプセルからの焙煎粉末コーヒーの抽出によって得られる230(+/−5)mLの体積を有する液体コーヒー抽出物であって、この液体コーヒー抽出物は、基準容器内において、15mmよりも高い、好ましくは基準容器内において20mm超の初期高さを呈する泡(即ち、クレマ)の頭部を有しており、このようなコーヒーの泡は、抽出後180秒においてその初期高さの50%超、好ましくは60%超を保持することによって安定している、液体コーヒー抽出物に更に関する。
クレマの安定度は好ましくは60〜80%である。
好ましくは、本発明の液体コーヒー抽出物は20〜30重量%のコーヒー収率を有する。
好ましくは、本発明の液体コーヒー抽出物は、1.0〜1.55重量%、好ましくは1.25〜1.55の全固形分。
定義:
本説明では、以下に定義を与える用語を使用する。
本発明の文脈では、用語「ロングコーヒー抽出物」は、230(+/−5)mLの液体コーヒー抽出物を表す。
「抽出」は、液体コーヒー抽出物がカプセルから注出され、容器内に収集される期間として定義する。
「コーヒー重量」は、カプセルの密閉又は貯蔵包装条件においてカプセル内に包含される焙煎粉末コーヒーの所定の分量の重量を表す。
「焙煎度」は、コーヒー焙煎分析器Agtron E20 CP−IIによって室温で測定された点数から換算されたCTN値を指す。Agtron分析器は、サンプルの表面から反射された特定の波長における近赤外線エネルギーの量を測定する。Agtron分析器によって与えられた点数は、Modern Process Equipment Chicago,Illinoisによって与えられている換算表「Neuhaus Neotec Colortest vs.Agtron Conversion Chartによって換算する。
「クレマ」は、著しく小さい気泡で形成される、クリーミーな質感を有する、コーヒー抽出物上に作り出される表面の泡として定義する。
コーヒークレマの「初期高さ」は、図5に示す規定の容量及び寸法を有する「基準容器」(本出願における呼称)内で測定する。
コーヒークレマの「安定度」は、マシンのコーヒー出口による基準容器内へのコーヒー抽出物の注出(又は抽出)の直後から180秒におけるクレマの初期高さの残りの割合によって判定する。
「平均流量」は、水加熱器の後、並びにカプセル内の水注入針若しくは注入点の前に位置付けられる流量計によって判定する。
「平均水圧」は、水加熱器の後、並びにカプセル内の注入針若しくは注入点の前のコーヒーマシンの水注出管路内における大気圧を上回る平均水圧を表す。水圧は通例、圧力センサによって測定する。
平均直径D4,3はコーヒー粒子の体積平均直径を表す。この値は、Retsch companyによって市販されているレーザ回折法Camsizer XT計器によって判定する。本方法は動的画像解析(ISO13322−2)及び空気圧分散を用いる。本測定方法は一般的に、1秒ごとに、各々1.3MPixelを有する250枚を超える画像を撮影している。分解能は約1ミクロンである。解析区域の幅は25mm(FoV)である。この機器はデジタル画像処理の原理を用いる。
「微粉(fine)」は、Camsizer XT機器によって測定された時に100ミクロン以下の直径を有する全ての小さなコーヒー粒子である。コーヒー粉末内の微粉の百分率は体積で表す。
「抽出収率」は、コーヒー抽出物内の全固形分の総重量を、カプセル内に包含される焙煎粉末コーヒーの総重量で除したものとして定義する。この値は重量百分率で表す。
収率(%)=(Tc(%)*抽出物重量)/(コーヒー重量)
「全固形分」は、液体コーヒー抽出物内に包含される抽出固形分の重量を、液体コーヒー抽出物の総重量で除したものとして定義する。この値は重量百分率で表す。
「湯温」は、温度センサによって判定した時の、加熱器の内部の水、又は水と接触する加熱器の加熱ブロックの温度によって判定する。
「カップ内温度(in-cup temperature)」は、コーヒーマシンから容器内に注出された直後における液体コーヒー抽出物の、その中心における温度によって判定する。温度は室温(23+/−3℃)で測定する。温度は、基準容器内において、校正した温度センサ(Thermocontrolによって供給されている熱電対K型)を用いて測定する。
ロングコーヒー抽出物を生成するための本発明に係る飲料カプセルの側面図を示す。 図1のカプセルを含むコーヒーマシンを断面で示す。 図1のカプセルを含むコーヒーマシンの拡大断面図である。 コーヒーマシン内におけるカプセルからの液体の遠心処理の最中における図3の拡大断面図である。 液体コーヒー抽出物のコーヒークレマの特性の判定用の基準容器を示す。 クレマを有するロングコーヒー液抽出物についての、初期高さの判定のための注出直後における写真(左)、及びクレマの安定度の判定のための所定の休止時間(例えば、t=180秒)後における写真(右)を示す。 遠心処理コーヒーシステムについての、焙煎度の関数としてのクレマの高さの影響を示すグラフである。 異なる深煎りコーヒーカプセルについてのクレマの安定度を示すグラフである。 異なる深煎りコーヒーカプセルについてのクレマの高さを示すグラフである。 異なる深煎りコーヒーカプセルについてのクレマの安定度を示すグラフである。 異なる中煎りコーヒーカプセルについてのクレマの高さを示すグラフである。 異なる中煎りコーヒーカプセルについてのクレマの安定度を示すグラフである。 異なる浅煎りコーヒーカプセルについてのクレマの高さを示すグラフである。 異なる浅煎りコーヒーカプセルについてのクレマの安定度を示すグラフである。
本発明のコーヒーカプセルシステムの好ましいモードの詳細な説明:
図1は、本発明に係るカプセル1の好ましい非限定的な実施形態に関する。カプセルは使い切り用であり、飲料生成デバイス又はコーヒーマシンから飲料を吐出するように設計される。カプセルは好ましくは、カップ形本体2、円形環状フランジ様周縁3、及び円板形の上壁部材、好ましくは、穿孔可能膜4を含む。カップ形本体2は、図示されているとおりの椀、又は他の形の形状に作られてもよい。これによって、膜4及び本体2は、エンクロージャ、別に、原材料隔室6を包囲する。図に示されるように、膜4は好ましくは、例えば、1〜5mmである周縁3の内側環状フランジ部分上に接続される。膜4は、熱又は超音波溶接線などのシールによって本体の周縁3に接続される。
周縁3は必ずしも図示のように水平である必要はない。それは、カプセル材料又は原材料の経時的な脱ガスによる、膜を押す圧力の経時的な増大に対するシールの抵抗を高めるために、上方又は下方に若干湾曲していることができる。
カプセルの周縁3は好ましくは、飲料生成デバイス内におけるカプセル1の回転軸線Z(図2参照)に対応する本体の対称中心軸線Iに対して本質的に垂直な方向(図示のとおり)、又は若干傾斜した方向(上述のように湾曲している場合)に外方へ延在する。これによって、対称軸線Iは、浸出デバイス内におけるカプセルの遠心処理の最中に回転軸線Zとそろえられる。
カプセルの図示の椀形の実施形態は単なる例示的な実施形態にすぎず、本発明に係るカプセル、特に、カプセル本体2は様々な異なる形状を取ることができることを理解されたい。本体2は深さdの凸面形部分5を有する。しかし、部分5はまた、切頭形部分若しくは円筒形部分、又は切頭形、円筒形、球形等などの異なる形状の部分の組み合わせであってもよい。
カプセルの本体2は好ましくは剛体又は半剛体である。それは、EVOH及び同様のものなどのガスバリア層を有する食品用プラスチック、例えば、ポリプロピレン、又はアルミニウム、あるいは、好ましくはPPが積層物の内側層を形成し、アルミニウムが積層物の外層を形成する、アルミニウム−PP(ポリプロピレン)積層物などの、プラスチック及びアルミニウムの積層物で形成することができる。追加のラッカー又は着色層を設けることができる。膜はまた、紙及びプラスチック、紙及びアルミニウム、又は紙、アルミニウム及びプラスチックの組み合わせで形成されてもよい。プラスチックはまた、結晶化PLA又は同等物などの生分解性プラスチックも含む。膜4は、バリア層を同様に含むプラスチックフィルム、又はアルミニウム、あるいはプラスチック及びアルミニウムの組み合わせなどの、より薄い材料で作ることができる。膜4は通常、例えば、10〜250ミクロンの厚さである。膜は、本説明において後述されるとおりの吸水口を作り出すために、穿孔される。膜はまた、穿孔可能な周辺区域を更に含む。
膜4の代わりに、カプセル1はまた、好ましくは、水注入部材の導入を可能にするための入口ポートを有する中心部分、及び円周方向に配列された出口開口部を有する周辺部分を含む円板の形を有する、剛体、半剛体又は可撓性係合蓋部材を含んでもよい。
例えば、出口開口部は濾紙及び/又はプラスチック生地の環状層によって形成することができる。これにより、入口ポート及び出口開口部はデバイス内へのカプセルの挿入前にあらかじめ作られる。それらは、挿入前には、オーバーラップ包装又は剥離可能膜などの、取り外し可能なガス密層によって覆われていることができる。
カプセル1は、ロングサイズのコーヒー、より具体的には、230mLの液体コーヒー抽出物の吐出を目的としたものである。ロングサイズのコーヒーカプセル1は好ましくは、11〜14グラムの粉末コーヒー量を含む。カプセル内の材料の充填レベル及び/又はカプセルの体積はまた、予湿ステップの最中における湯の充填を確実にするように設定される。
好ましくは、本発明に係るセット内のカプセルは、異なる原産地からの、並びに/又は異なる焙煎特性及び/若しくは粉末特性を有する、焙煎粉末コーヒー若しくはコーヒー群の異なるブレンドを含みてもよい。
本発明のカプセルは、図1〜図4に示されるように、より具体的には、そのフランジ様周縁3において、内方フランジ部分7から上方及び下方の両方へ突出する環状圧力設定リング8を含む。具体的には、圧力設定リングは、その機能は後で説明するが、カプセルの軸線方向において、フランジ部分7を通る平面の上方に延在する上部部分、及び好ましくは、なおもカプセルの軸線方向において、平面の下方に延在する下部部分10を含む。慣例により、平面への参照はここではフランジ部分7の下面に沿って取られている。本発明の文脈では、用語「軸線方向」は、カプセルの中心軸線Iと一直線になった、又はそれと平行な任意の方向を指す。用語「横断方向」は、中心軸線Iと垂直であるか、又は45度よりも大きな角度で傾斜した任意の方向を指す。用語「下部(lower)」及び「上部(upper)」は、ここでは、図示のように、カプセルの上壁4が上方に向き、本体2の底部が下方に向いている時の手段の相対位置を指す。
図2は、本発明の一例に係るコーヒーマシンの、その閉鎖状態における図を示す。これに関して、デバイスは、回転カプセルホルダ20、回転駆動手段21(例えば、回転モータ)、及び収集器22を含む。遠心処理された液体は収集器22に衝突しており、飲料出口23を通って流れ出る。駆動手段21は、底部側(図示のとおり)又は上部側(図示されていない)において、カプセルホルダに軸線方向に接続された心棒24を通じてカプセルホルダ20に連結される回転モータを含む。カプセルホルダ20は、半径方向の遊びが生じるおそれのない、カプセルホルダ20内へのカプセルの締まりばめを確実にするために、カプセル1の本体の挿入直径に実質的に等しい基準直径を形成する周面を有する。カプセルホルダは様々な形状を取ることができ、また、単純な環状中空リングで形成されてもよいことに留意されたい。
更に、デバイスは、カプセル1の膜4をその中心部分において穿孔するように配置された注入部材26を有する水注入手段25を含む。ここで参照文献として引用される国際公開第2008/148604号に記載されているように、注入手段26は、飲料抽出プロセスの最中に規定の体積の加熱加圧水をカプセル1に提供するための、水タンクなどの水供給部29、ポンプ30及び水加熱装置31を含む液体回路28に接続される。水は、中空針又は管の形を有する注入部材26を通した注入によってカプセル内に送り込まれる。収集器22内に注出された時にコーヒー抽出物を温かく維持するために、追加の加熱手段(図示されていない)が設けられる。注入部材は、必要に応じて、上壁の穿孔を確実にするために尖った自由端部で形成することができる。デバイスはまた、国際公開第2008/0148604号に記載されているとおりの一連の出口穿孔器27を含む。出口穿孔器は、デバイスの閉鎖の最中にカプセルの上壁に対して係合する抽出接触部33の周辺に設けられる。その結果、膜4の環状部分内に出口が作り出され、これにより、カプセル1の回転運動の最中に、抽出された(遠心処理された)飲料がカプセル1を出ていくことが可能になる。
デバイスは、デバイスの異なる要素、特に、ポンプ30、加熱器31、及び駆動手段21の回転スピードを制御する制御ユニット40を更に含む。特に、制御ユニットは、(限定するものではないが)送水ポンプ流量、水温、回転スピード、及び異なるコーヒー調製段階サイクル、即ち、予湿、抽出、乾燥、を含む、抽出の最中の動作パラメータを調整するようにプログラムされる。例えば、特定の力強さ及び‘クレマ’特性を有する液体コーヒー抽出物を吐出する、異なるカプセルのために、いくつかのプログラムを特別に設計することができる。カプセルは、デバイス内における識別、及び動作パラメータの自動設定を可能にするための、バーコード、無線タグ等などの、識別コード含むことができる。この場合には、デバイスは、制御ユニットに関連付けられる好適なコード読み取り手段を含む。
本発明のシステムは、(穿孔されるか、又はあらかじめ作られた)カプセルの出口を通ってカプセルを出ていく、遠心処理された液体に対する背圧を提供する能力を有する流量制限手段18を含む。弁手段18は、カプセル上へのデバイスの相補的係合によって形成される。より具体的には(図4)、デバイスは、抽出接触部33に対して円周方向に配置され、下部環状押圧面35を有する弁部材34を含む。
カプセルの側では、流量制限手段は、デバイスの弁部材34の環状押圧面35によって係合される圧力設定リング8を含む。押圧面35は、所定の背圧下において圧力設定リングの上部部分上に係合する。流量制限手段の2つの相補部分34、8の圧力係合は、弁部材34と、抽出接触部33又はその一部分に直接又は間接的に接続される、環状反力要素37との最中に配置されるばね36などのばね付勢手段によって、弾性を与えられる。予荷重をカプセルの周縁上に均等に分布させ、釣り合わせるために、部分34と要素37との間において、つる巻きばね又は板ばねなどのばね手段36(例えば、6〜10個のばね)を周辺に均等に並列配置することができる。
飲料抽出プロセスの前、それぞれ、後における、カプセルホルダ20へのカプセル1の挿入、及びそこからの取り出しを可能にするために、弁部材34及び注入ユニット25は通例、閉鎖システム(図示されていない)を介してカプセルホルダ20に対して可動である(又はその逆である)。閉鎖システムは機械式及び/又は油圧式閉鎖機構であることができる。更に、抽出接触部33、弁部材34、カプセル1及びカプセルホルダ20は全て、遠心処理プロセスの最中に軸線Zを中心に回転可能である。弁部材34はまた、カプセルに対して係合された時の注入部分の相対位置に影響を与えぬよう、カプセルのあり得る厚さの相違を考慮するために、抽出接触部33から独立して可動とされる。このために、部分34は、抽出接触部33を中心に摺動自在に装着されることができる。流量制限手段の液密性を確実にするために、2つの部品33、34の間にOリングなどの接合材44を設けることができる。
カプセルのホルダ側では、圧力設定リング8は、カプセルホルダ20の支持縁部の低床部分又はくぼみ38によってしっかりと支持されることができる。低床部分又はくぼみ38は、周縁のフランジ部分7を保持するカプセルホルダの縁部のフランジ支持部分39に対して低くされている。
カプセル1の外への飲料の抽出は、注入ユニット25の抽出接触部33、流量制限手段18、カプセルホルダ20及びカプセルを軸線Zを中心に、一定又は可変であり得る、例えば、3500〜5000rpmの高回転スピードで、一緒に回転駆動することによって得られる。回転スピードは、抽出の最中において、上述されたとおりの流量制限手段の開放を可能にする遠心処理液圧をカプセル内に生み出すのに十分でなければならない。
カプセル1内に中心で注入された湯は、本体2の側壁の内面に沿って膜4の内側まで案内され、その後、穿孔部材24によって膜4内に作り出された穿孔出口開口部を通過し、その後、表面35とリング8の上部との間の弁手段18を通過するように案内される。液体は、穿孔器27と膜4との間に作り出される細隙によって濾過されることができ、ほとんどのコーヒー粒子がカプセル内に保持されることが確実にされる。カプセル1内における液体の遠心処理のゆえに、液体、及びカプセル内に提供された焙煎粉末コーヒー粉末は、コーヒー液抽出物を形成するために相互作用させられる。図4は、飲料がカプセルの外へ遠心処理され、流量制限手段が十分に開放され、それにより、液体が圧力設定リング8と流量制限部材34との間を通過する際のシステムを示す。
遠心処理された飲料は弁手段の上流で十分な圧力を与えられ、それを開放し、液体の流れが収集器の衝突壁46に向かって高速で発射されるための環状制限開口部42を作り出す。弁手段の開放は、先と同様に、液体が弁部材34に、ばね36に対して更に作用するよう強制することによって得られる。飲料調製プロセスの始め(予湿又は充填ステップ)においてカプセルに水を充填する間に、カプセル内に包含されたガス又は空気を抜くのを助けるために、流量制限手段18とリング8との間で少量の漏液が必要となり得ることに留意されたい。
カプセルに湯を充填した後、抽出段階の最中に、水は、送水ポンプによって、制御された水流量又は流量群でカプセル内に送り込まれ続ける。好ましくは、回転スピードは、好ましい基準水流量に一致するように制御される。水流量は、流体回路内において送水ポンプの下流に配置された流量計によって測定し、制御ユニット40によって制御することができる。回転スピードは、抽出段階の最中に、制御ユニット内にプリセットされたとおりの基準流量に一致するように変動する。抽出ステップは、異なる流量目標又は(増加若しくは減少する)流量分布を有する異なる一連の段階に分けることができる。
抽出段階の最後に、送水ポンプは停止されてもよく、その一方で、遠心処理は維持され、残液を出してカプセルを空にする(「乾燥」)。
マシン内におけるコーヒー生成の制御に関する更なる情報が、同時係属中の国際出願PCT/EP13/076448号に記載されている。
(実施例1)
以下の分析は、異なる焙煎度及び粒子サイズを用い、遠心処理抽出を使用して液体コーヒー抽出物を抽出することによって得られたクレマの量及び安定度を比較することを目的とした。
製品:
コロンビア産(100%純粋アラビカ)コーヒーをNeuhaus Neotec焙煎機RFB−S内において400gのバッチずつ異なる焙煎度で焙煎した。
焙煎度は以下のとおりであった:
「浅煎り」については100CTN(110〜91の焙煎度範囲を代表する)、
「中煎り」については80CTN(90〜71の焙煎度範囲を代表する)、
「深煎り」については60CTN(70〜50の焙煎度範囲を代表する)。
カプセル内の焙煎粉末コーヒーの重量は13gであった。
含有率が2体積%未満の状態での脱ガス時間は10分であった。
Camsizer XT上で測定された粒子サイズの特性は以下のとおりであった:
Figure 0006442517
サンプルの符号化を促進するために、以下の符号表を用いた:
Figure 0006442517
平均値に目を向けて要約すると、焙煎度ごとの粒度分布値は以下のとおりであった:
Figure 0006442517
深煎りコーヒー焙煎カプセルから得られたコーヒー抽出物のコーヒー収率及び全固形分は以下のように判定された:
Figure 0006442517
コーヒー収率は比較的広い範囲内で変化し得る。収率はまた、ブレンド内にいくらかのロブスタコーヒーを用いると、増加させることができる。
容器、及びコーヒークレマの特性:
図5に示すように、本発明における液体コーヒー抽出物のクレマを特徴付けることを目的とした「基準容器」は、370mLの容量を有する透明な石英型ガラスであった。ガラスは、51.7mmに等しい直径D1の円形の内底平坦表面、83.7mmに等しい直径D2の上部の円形のより大きな開口部、124mmの内部軸線方向高さH、及び2.3mmの壁厚Tを有した。側壁は回転対称性を有しており、底部から上部開口部に向かって連続的に、本質的に直線的に広がることによって、傾斜を有した。
クレマの高さは、定規を用いてガラス壁上で直接測定した。結果において、値はセンチメートル単位で表している。
安定度は、基準容器内へのコーヒー抽出物の注出直後から180秒において算出した。
カプセル、マシン及び方法:
カプセルは、図1に関して説明したとおりのカプセルであった。
マシンは遠心処理コーヒーマシンNespresso Vertuo(商標)であった。その遠心処理抽出原理は図2〜図4に関して説明されている。
230mLの液体コーヒー抽出物を生成した。抽出はサンプルごとに5回繰り返した。
クレマの結果:
−クレマの体積に対する焙煎度の影響:
図7に結果を示す。X軸線は3つの値:60、80及び100のためのCTN焙煎度を表す。Y軸線はクレマの初期高さを表す。クレマ量に対する焙煎度の影響は大きい。コーヒーがたくさん焙煎されるほど、クレマの体積(高さ)は大きくなる。
−クレマの安定度に対する焙煎度の影響:
図8に結果を示す。X軸線はCTN焙煎度を表す。Y軸線は安定度を割合で表す。クレマの安定度に対する焙煎度の影響は大きい。コーヒーがたくさん焙煎されるほど、抽出後のクレマは安定する。
−深煎りコーヒーカプセルについてのクレマに対する粒子サイズ及び微粉含有率の影響:
図9に、深煎りコーヒーカプセルについてのクレマの高さに関する結果を示す。X軸線は深煎りサンプルD1〜D9を表す。Y軸線はクレマの初期高さを表す。
図10に、クレマの安定度に関する結果を示す。X軸線は深煎りサンプルD1〜D9を表す。Y軸線はクレマの安定度を表す。
D7、D8及びD9サンプルは、30mm超を有するコーヒークレマのより大きな初期高さをもたらした。サンプルD2〜D9の安定度は大幅に異ならなかった。サンプルD1はより低い安定度を有した。
−中煎りコーヒーカプセルについてのクレマに対する粒子サイズ及び微粉含有率の影響:
図11に、中煎りコーヒーカプセルについてのクレマの高さに関する結果を示す。
図12に、クレマの安定度に関する結果を示す。
サンプルM2〜M9については、クレマの安定度は大幅に異ならない。クレマの高さは全体的に深煎りカプセルの場合よりも低いが、許容可能である。安定度は若干、より低い。
−浅煎りコーヒーカプセルについてのクレマに対する粒子サイズ及び微粉含有率の影響:
図13に、浅煎りコーヒーカプセルについてのクレマの体積に関する結果を示す。図14に、浅煎りについてのクレマの安定度に関する結果を示す。
クレマの高さは深煎りコーヒーカプセルの場合よりも大幅に低い。
クレマの安定度は、L7、L8及びL9を除いては、大幅により低い。
全体的に、結果は、深煎りコーヒーカプセルは、広範囲の粒子サイズ及び微粉含有率においてクレマ体積をもたらすことを示す。
(実施例2)
−クレマの品質に対するコーヒー重量の影響:
カプセル及びマシンの種類は実施例1の場合と同じであった。
本実施例のためには、カフェインを半分抜いたコーヒーを用いた。
コーヒー抽出の最中の水温は83℃に設定した。カップ内コーヒー温度は75℃であった。カプセルYのための流量は168mL/minであり、抽出圧力は910mbarであった。
Figure 0006442517
以下の表に、3つのサンプルについてのクレマの結果を報告する。
Figure 0006442517
これらの結果は、クレマの品質はカプセル内のコーヒー重量に依存することを示す。10グラムの焙煎粉末コーヒー粉末を有するカプセルが生成するコーヒー抽出物は、概ね、より小さいクレマを呈するだけでなく、重要なことに、安定度の乏しさも呈する。

Claims (11)

  1. コーヒーマシン内においてカプセルからロングコーヒー抽出物を生成するための方法であって、
    所定の分量の焙煎粉末コーヒーを含むカプセルを準備することであって、前記カプセルに含まれる前記焙煎粉末コーヒーの正味体積の0.5〜3倍の事前充填体積の湯が前記カプセルに圧力下で充填されるまで、前記マシンが前記カプセル内に湯を供給する、カプセルを準備することと、
    前記マシンが湯を供給し続けている間に、液体コーヒー抽出物を前記カプセルの周辺へ向けて遠心処理して抽出するために前記マシン内で前記カプセルを前記カプセルの中心軸線を中心に回転させることによって、前記カプセルから前記液体コーヒー抽出物を抽出することと、
    前記マシンが前記カプセルからの前記液体コーヒー抽出物を収集し、前記コーヒー抽出物を容器内に注出することと、を含み、
    前記液体コーヒー抽出物は、基準容器内において、前記容器内で15mmよりも高い初期高さを呈するコーヒーの泡(即ち、‘クレマ’)を有するように形成され、前記コーヒーの泡は、抽出後180秒において前記初期高さの50%超を保持することによって安定しており、
    前記焙煎粉末コーヒーは、11〜14グラムの重量、200〜350マイクロメートルの平均粒子サイズD4,315〜30体積%の微粉含有率、及び5570CTNの焙煎度を有する、方法。
  2. 前記焙煎粉末コーヒーは、60CTNの焙煎度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記焙煎粉末コーヒーは、12〜13.5グラムの重量を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記液体抽出物は、20〜30重量%のコーヒー収率を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 及び1.0〜1.55重量%、好ましくは1.25〜1.55重量%の全固形分、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 湯が、前記カプセル内に供給される前に、70〜95℃の温度に加熱される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記コーヒー抽出物が、収集されて注出される際に、60℃超、好ましくは65℃超、最も好ましくは70℃〜80℃の、前記コーヒー抽出物のカップ内温度に保温される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記カプセルが前記液体コーヒー抽出物の抽出のための抽出回転速度で回転される前に、前記湯が、前記カプセルが圧力下で湯を充填されるまで、前記カプセル内に供給される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記カプセルからの前記コーヒー抽出物の抽出の最中に、前記コーヒー抽出物の流れが、好ましくは前記カプセルの前記環状周辺部に設けられる、流量制限手段を通過する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記湯の平均流量が、80〜250mL/min、より好ましくは120〜200mL/minである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記液体コーヒー抽出物の抽出の最中に、前記カプセル内に供給される水圧の平均値(「平均圧力」)が、800mbar〜1barである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
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