JP6438703B2 - 異物検査装置、異物検査システム及び異物検査方法 - Google Patents

異物検査装置、異物検査システム及び異物検査方法 Download PDF

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本発明は異物検査装置、異物検査システム及び異物検査方法に関し、より詳細にはフィルム、シート又はパネル等の平坦な薄物の表面に付着している異物を検出して評価するための異物検査装置、異物検査システム及び異物検査方法に関する。
従来から、平坦な被検査物の表面に向けて光を照射しながら、前記被検査物の表面を撮像することによって前記被検査物の表面に付着している塵埃などの異物を検査する異物検査装置が知られている(例えば、下記の特許文献1〜3を参照)。
しかしながら、従来の異物検査装置は、据え置き型の装置であり、装置内部に被検査物を載置するための検査ステージを備え、該検査ステージの上に被検査物をセットして検査を行うように構成されている。
したがって、従来の異物検査装置は、比較的大型で高価なものになりやすいという課題があった。また、フィルムやシート等の製造工程中において、フィルムやシート等の被検査物表面への異物の付着状態を簡易迅速に検査したいという要望があるが、従来の異物検査装置では、被検査物を検査ステージの上に載置できるサイズに加工するなどの前処理が必要になる場合が多く、また、異物検査装置が設置されている場所に被検査物を運んで、検査ステージの上にセットする必要があった。そのため、検査に手間を要し、被検査物の前記前処理や運搬の途中に被検査物に異物が付着する場合もあり、被検査物表面の異物の付着状態を製造現場等において簡易迅速にしかも精度良く検査することが難しいという課題があった。
また、顕微鏡などの小型の装置で被検査物表面の異物の付着状態を観察する方法もあるが、顕微鏡を使用する場合、検査ステージの上に被検査物をセットしなければならず、上記と同様に被検査物の前処理が必要な場合が多く、また、一度に観察できる範囲が狭いため、広範囲の検査には適していないという課題があった。
特開2000−180371号公報 特開2000−171401号公報 特開2014−21120号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、被検査物の大きさ及び場所を選ばない異物検査が可能であり、しかも簡易な操作で微小な異物を精度良く検出することができる異物検査装置、該異物検査装置を用いた異物検査システム及び異物検査方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る異物検査装置(1)は、被検査物に付着している異物を検査するための異物検査装置であって、底面に開口部を有する手で持ち運び可能な筐体と、該筐体の内側上部に配設された撮像部と、前記被検査物の表面に光を照射するために前記筐体の内側下部に配設された光源部と、該光源部からの直接光が前記撮像部で受光されないように前記直接光の照射方向を規制する照射方向規制部材とを備えていることを特徴としている。
上記異物検査装置(1)によれば、前記筐体が手で持ち運ぶことが可能に構成されているため、前記被検査物がある場所に持ち運んで、その場で異物検査を行うことができ、場所を選ばない迅速な検査を行うことができる。また、前記筐体を前記被検査物の上に被せて異物検査を行うことができるので、前記被検査物が、前記筐体の底面開口部の面積よりも大きい場合であっても小さい場合であっても、そのまま検査を行うことができ、前記被検査物の大きさを選ばない検査を行うことができる。さらに、前記照射方向規制部材を備えているので、前記筐体を前記被検査物の上に被せた状態で、前記光源部から光を照射して、前記撮像部で前記被検査物の表面を撮像した場合に、前記光源部からの直接光が前記撮像部で受光されないので、前記光源部から照射された光が前記被検査物の表面に付着している異物に当って反射した乱反射光による像を精度良く検出することができ、微小な異物であっても精度良く検出することができる。
また本発明に係る異物検査装置(2)は、上記異物検査装置(1)において、前記光源部が、前記筐体の底面開口部に配設され、水平面上に対向して配列された複数の発光素子、又は環状の周上に均等配列された複数の発光素子を含んで構成されていることを特徴としている。
上記異物検査装置(2)によれば、前記被検査物の表面に対して略水平の2方向以上から均等に光を照射することができるので、前記被検査物の表面に付着している異物に対してもその周囲から均等に光を照射することができ、前記異物に当って反射した乱反射光を受光することによって前記異物の大きさや形状を明瞭に検出することができる。
また本発明に係る異物検査装置(3)は、上記異物検査装置(1)又は(2)において、前記照射方向規制部材が、前記光源部の上下面を挟む形態で水平方向に延設された暗色板で構成されていることを特徴としている。
上記異物検査装置(3)によれば、前記暗色板によって、前記直接光が前記撮像部で受光されないように前記直接光の上方向への照射を確実に規制することができ、また、前記光源部から照射された光のうち、前記暗色板に当って反射する光を減衰させることができるので、前記撮像部で撮像される画像の周囲が白くぼやけて写るような現象を効果的に防止することができ、前記撮像部の撮像範囲全体で前記異物を明瞭に検出することができる。
また本発明に係る異物検査装置(4)は、上記異物検査装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記筐体が、光の反射を抑える暗色板で構成されていることを特徴としている。
上記異物検査装置(4)によれば、前記筐体が前記暗色板で構成されているので、装置外部からの光を遮断することができ、また、装置内での光の反射も抑制されるので、前記撮像部によって撮像された画像に、装置内部の構造物が写り込みにくく、前記異物のみを明瞭に検出することができる。また、装置の軽量化を図ることができる。
また本発明に係る異物検査装置(5)は、上記異物検査装置(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記撮像部を水平方向及び/又は垂直方向に移動させるための移動用部材を備え、前記撮像部及び前記移動用部材の色が、光の反射を抑える暗色であることを特徴とするとしている。
上記異物検査装置(5)によれば、前記撮像部及び前記移動用部材の色が、光の反射を抑える暗色であるので、前記撮像部や前記移動用部材が、前記撮像部によって撮像された画像に写り込みにくく、前記異物のみを明瞭に検出することが可能となり、前記異物の検出精度を高めることができる。
また本発明に係る異物検査装置(6)は、上記異物検査装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記筐体に把持部が装備されていることを特徴としている。
上記異物検査装置(6)によれば、前記筐体に前記把持部が装備されているので、人の手による持ち運びが容易となり、また、前記被検査物の上に位置精度良く載せることができる。
また本発明に係る異物検査装置(7)は、上記異物検査装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記被検査物の下に敷く暗色敷板をさらに備え、該暗色敷板の上に前記筐体が載置可能に構成されていることを特徴としている。
上記異物検査装置(7)によれば、前記被検査物の下に前記暗色敷板を敷き、該暗色敷板の上に前記筐体を載置することにより、前記被検査物の下からの反射や写り込みが少ない状態で、前記被検査物の表面の状態を撮像することができ、検査の精度を高めることができる。
また本発明に係る異物検査システムは、上記異物検査装置(1)〜(7)のいずれかと、該異物検査装置から取り込んだ撮像データに基づいて前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価する異物評価手段とを備えていることを特徴としている。
上記異物検査システムによれば、前記異物検査装置が手で持ち運ぶことができるサイズに小型化されているので、前記被検査物がある場所に前記異物検査装置を持ち運んで、その場で前記被検査物の表面状態を撮像することができる。また、前記異物評価手段によって、その場で前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価することができ、簡易かつ迅速に微小な異物を精度良く検出することができ、利便性の高い異物検査システムを低コストで実現することができる。
また本発明に係る異物検査方法は、上記異物検査装置(1)〜(7)のいずれかを前記被検査物の上に被せる工程と、前記異物検査装置の前記光源部を発光させて、前記撮像部で前記被検査物の表面を撮像する工程と、前記撮像部で撮像されたデータに基づいて前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価する工程とを含んでいることを特徴としている。
上記異物検査方法によれば、前記被検査物がある場所に前記異物検査装置を持ち運んで、その場で前記被検査物の表面状態を撮像することができ、前記被検査物の大きさ及び場所を選ばない異物検査を行うことができる。また、その場で前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価することができ、簡易かつ迅速に微小な異物を精度良く検出することができる。
本発明の実施の形態に係る異物検査装置の外観斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 実施の形態に係る異物検査システムを概略的に示す構成図である。 実施の形態に係る異物検査装置による異物の検出原理を説明するための図であり、(a)は被検査物の表面に異物が存在していない場合、(b)は被検査物の表面に異物が存在している場合の照射光の反射状態を示している。 (a)、(b)、(c)は実施の形態に係る異物検査装置の使用状態を説明するための側面図である。
以下、本発明に係る異物検査装置、異物検査システム及び異物検査方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態に係る異物検査装置の外観斜視図である。図2は、図1におけるII−II線断面図、図3は、図1におけるIII−III線断面図である。図4は、実施の形態に係る異物検査システムを概略的に示した構成図である。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
異物検査装置1は、被検査物Sに付着している塵埃等の異物を検査するための装置である。被検査物Sは、透明、半透明又は有色のフィルム材、シート材、パネル材、各種基板等の平坦な薄物(例えば、数μm〜数mm厚の薄物)である。
異物検査装置1は、底面が開口された手で持ち運び可能な筐体10と、筐体10の内側上部に配設された撮像部20と、被検査物Sの表面に光を照射するために筐体10の底面開口部10aに対向して配設された一対の光源部30と、各光源部30からの直接光が撮像部20で受光されないように直接光の照射方向を規制する一対の照射方向規制部材40とを含んで構成されている。
筐体10は、底面が開口された略直方体(箱型)形状をしており、筐体10の上面及び側面は、ツヤのある樹脂製の暗色パネル(薄板)11で構成されている。暗色パネル11の色は、暗色であれば特に限定されないが、光の反射を抑制する観点から、特に黒色が好ましい。筐体10の大きさは、例えば、横幅340mm、縦幅160mm、高さ160mm程度に設定することができるが、この大きさに限定されるものではなく、人が手で持ち運ぶことができる大きさであればよい。また、筐体10の形状は、略直方体形状に限定されるものではなく、底面が開口された略立方体形状、底面が開口された円柱(又は円盤)形状などの形状が採用され得る。また、異物検査装置1の重量は、人が片手で持ち上げて運ぶことができる重さに設計され、持ち運びを容易にするという観点から、2kg以下に設計することが好ましい。
筐体10の内側四隅には、縦枠部材12が配設され、上面の内側四辺には、横枠部材13Aが配設され、底面の内側短辺には、横枠部材13Bが配設されている。これら縦枠部材12と横枠部材13A、13Bとが連結具14で連結され、暗色パネル11が縦枠部材12、横枠部材13A、13Bに留め具(ビス)15で固着されている。縦枠部材12及び横枠部材13A、13Bの材質は特に限定されるものではなく、暗色パネル11が取付け可能で、構造的な強度が確保できれば良く、軽量化の観点からアルミフレーム材を用いることが好ましい。
上面の暗色パネル11の内側長手方向中央部分には、撮像部20を水平方向(長手方向)にスライド移動させるためのスライドレール部材(移動用部材)16が配設されている。スライドレール部材16には、電動式の直動部材(電動スライダ)や手動式の直動部材などが採用され得る。スライドレール部材16の色は、撮像部20で撮像された画像への写り込みを防止するために暗色になっており、暗色パネル11と同じ色、特に黒色にすることが好ましい。
また、筐体10の上面暗色パネル11の外側略中央部には略逆U字形状をした持ち手17が取り付けられている。筐体10の一側面には、光源部30による光の照射をON、OFFするための光源用スイッチ18と、光源部30へ電源を供給する電源アダプター(図示せず)を接続するための電源コネクター19とが配設され、また、撮像部20のUSBケーブル23が筐体外部に導出されている。
撮像部20は、CCDイメージセンサなどの撮像素子(図示しない)を含んで構成された撮像レンズ部21、カメラボディ部22及びケーブル23を備えた小型のカメラで構成されており、スライドレール部材16に係合させる係合部材24を介してスライドレール部材16に摺動可能に取り付けられている。撮像部20による撮像面積は、撮像部20の取付け位置、使用する撮像素子の性能等によって調整することが可能であり、広範囲の撮像が可能となるように構成されている。例えば、200万画素のCCDイメージセンサを用いた場合、84mm×60mm程度の広い面積を撮像することが可能となっている。
光源部30は、筐体10の底面開口部10aの短辺に対向する形態で配設されており、横長棒状の取付枠31と、取付枠31に所定間隔をあけて配設された複数の発光素子32とを含んで構成されている。発光素子32の個数は特に限定されないが、対向して照射される光の強度が同じとなるように、各取付枠31に同数の発光素子32が横1列に配設されることが好ましい。発光素子32の光軸は、被検査物Sの表面への光の入射角θi(図5参照)が90度に近付くように、筐体10の底面開口部10aの端面から数mm未満、好ましくは3mm未満の高さに位置するように発光素子32を配置することが好ましい。このような発光素子32の配置により、被検査物Sの表面からの反射光が撮像部20で受光されないようにすることが可能となっている。
また、発光素子32には、白色LED(発光ダイオード)が好適に採用され得るが、これに限定されるものではなく、白色以外のLEDや赤外線LED等も採用することができる。なお、発光素子32には、照射角度が狭いものを採用することがより好ましい。
光源部30には、電源コネクター19に接続された図示しない電源アダプターからAC電源が供給されるように構成されているが、別の実施の形態では、電源コードのない構成、例えば、電池(バッテリー)及び電圧安定化回路を含む電源部(図示せず)を筐体10に装備した構成にすることもできる。なお、前記電圧安定化回路は、発光素子32に供給される電圧の変動を抑えて、明るさを安定化させるための回路である。
照射方向規制部材40は、光源部30の上下面を挟む形態で水平方向に延設された一対の暗色薄板41、42で構成されている。暗色薄板41、42はツヤのある樹脂製パネルで構成され、その色は、暗色であれば特に限定されないが、発光素子32からの光の反射を抑制する観点から黒色が好ましい。暗色薄板41、42の横幅(筐体10の底面開口部10aの短辺方向の幅)は、縦枠部材12の間に収まる幅に設定され、縦幅(筐体10の底面開口部10aの長辺方向の幅)は、光源部30からの直接光が撮像部20で受光されないように調整された幅(突き出し長さ)に設定されている。なお、光源部30からの直接光が撮像部20で受光されていない状態とは、撮像部20で撮像された画像の周囲が白くぼやけて写る等の現象が生じていない状態であって、異物が付着していない被検査物Sを撮像した場合に、撮像範囲全体が略均一な暗色画像となる状態(暗視野の状態)をいう。
異物検査システム60は、図4に示したように、異物検査装置1と、異物検査装置1から取り込んだ撮像データに基づいて被検査物Sの表面に付着している異物を検出して評価する異物評価装置70とを含んで構成されている。
異物検査装置1と異物評価装置70とは、USBケーブル23で接続され、異物検出装置1で撮像された撮像データが異物評価装置70に送出されるように構成されている。なお、本実施の形態では、異物検査装置1と異物評価装置70とがUSBケーブル23で接続されているが、別の実施の形態では、異物検査装置1と異物評価装置70とに、Bluetooth(登録商標)などの無線通信部(図示せず)を設けて撮像データ等を無線でやり取り可能な構成とすることもできる。
異物評価装置70は、表示部71と画像解析処理部72とを含んで構成され、より具体的には、異物評価手段として機能する画像解析処理ソフトが導入されたパーソナルコンピュータ等で構成されている。画像解析処理部72では、異物検査装置1から取り込んだ撮像データに所定の閾値を設けて2値化処理等を行い、異物の可視化が可能なように画像解析処理を行い、解析された画像、解析された異物のサイズや位置、異物の付着個数などの数値化された解析結果を表示部71に出力するように構成されている。
次に実施の形態に係る異物検査装置1による異物検出の原理について、図5に基づいて説明する。被検査物Sの表面に異物が存在していない場合、図5(a)に示したように、左右の光源部30から被検査物Sの表面に対して大きな入射角θiで照射された光は、被検査物Sの表面で正反射される。被検査物Sの表面からの正反射光は反射角θrが大きいので、撮像部20で受光されることはない。したがって、撮像部20で撮像された画像は、全体が略均一に暗い暗色画像(暗視野画像)となり、異物が存在しない画像が得られる。
一方、被検査物Sの表面に異物D(10μm程度以上のレベルの塵埃等)が存在している場合、図5(b)に示したように、左右の光源部30から被検査物Sの表面に対して大きい入射角θiで照射された光は、被検査物Sの表面に存在する異物Dに当って乱反射(拡散反射)する。この異物Dからの乱反射光は反射角θrが小さいため、撮像部20で受光されることとなる。したがって、撮像部20で撮像された画像は、暗色画像の中に異物Dの存在部分のみが白く写された画像となり、異物が存在していることが肉眼で確認できる画像が得られる。また、対向する2方向から光が照射されるので、異物の形状や大きさが分かる明瞭な画像を撮像することが可能となっている。
次に、実施の形態に係る異物検査装置1を用いた異物検査方法について説明する。
まず、異物検査装置1の持ち手17を握って持ち上げた筐体10を被検査物Sの上まで運び、被検査物Sの上から筐体10を覆い被せるように載置する。なお、被検査物Sの面積が筐体10の底面開口部10aよりも小さい場合は、図5(a)に示したように、被検査物Sが底面開口部10a内に収まるように筐体10を被検査物Sの上に被せる。
また、被検査物Sの面積が筐体10の底面開口部10aよりも大きい場合は、図5(b)に示したように、被検査物Sの検査対象箇所に筐体10を被せる。また、撮影された画像に被検査物Sの下方の写り込みが生じやすい場合には、図5(c)に示したように、被検査物Sの下に、表面が清浄な暗色敷板50を敷き、暗色敷板50の上に筐体10を載置する。暗色敷板50は、黒色等の暗色をしたツヤのある樹脂製パネルで構成することができる。
次に、異物検査装置1の光源用スイッチ18をONにして光源部30を発光させて、被検査物Sの表面に向けて発光素子32からの光を照射し、撮像部20で被検査物Sの表面を撮像し、撮像されたデータを異物評価装置70に送信する。
なお、被検査物Sの表面に異物が存在しない場合、図5(a)に示したように、光源部30から照射された光は、被検査物Sの表面上で乱反射しないため、撮像部20で撮像される画像は全体が略均一な暗い画像となる。一方、被検査物Sの表面に異物Dが存在している場合、図5(b)に示したように、光源部30から照射された光は、異物Dに当って乱反射し、この乱反射光が撮像部20に取り込まれ、異物Dが存在する箇所のみが白く浮き上がった画像を取得することが可能となっている。
次に、異物評価装置70では、画像解析処理部72において、異物検査装置1から送信されてきた撮像データを画像解析処理ソフトで設定された条件に基づいて解析し、被検査物Sの表面に付着している異物を検出して評価する処理を行う。その後、異物を表した解析画像と、検出された異物のサイズや位置、異物の付着個数などの数値化された解析結果を表示部71に表示するようになっている。
上記実施の形態に係る異物検査装置1によれば、筐体10が手で持ち運び可能なようにコンパクトかつ軽量な構成となっているので、例えば製造現場等に持ち運んで、その場で、製造品(被検査物S)の異物検査を行うことができ、場所を選ばない迅速な検査を行うことができる。また、筐体10を被検査物Sの上に被せて異物検査を行うことができるので、被検査物Sが、筐体10の底面開口部の面積よりも大きい場合であっても小さい場合であっても、そのまま検査を行うことができ、被検査物Sの大きさを選ばない検査を行うことができる。
また、暗色板41、42からなる照射方向規制部材40を備えているので、筐体10を被検査物Sの上に被せた状態で、光源部30から光を照射して、撮像部20で被検査物Sの表面を撮像した場合に、光源部30からの直接光が撮像部20では受光されないように直接光の上方向への照射を確実に規制することができる。また、光源部30から照射された光のうち、暗色板41、42に当って反射する光を減衰させることができる。したがって、撮像部20で撮像される画像の周囲が白くぼやけて写るような現象(ハレーションとも言う)を効果的に防止することができ、撮像部20の撮像範囲全体で異物を明瞭に検出することができる。また、光源部30から照射された光が被検査物Sの表面に付着している異物に当って反射した乱反射光よる像を精度良く検出することができ、拡大鏡でも発見が困難な50μm程度以下の微小な異物であっても精度良く検出することができる。
また、対向して配置された光源部30によって被検査物Sの表面に対して対向する2方向から均等に光を照射することができるので、被検査物Sの表面に付着している異物に対しても対向する2方向から均等に光を照射することができ、異物に当って生じる乱反射光を受光することによって、異物の大きさや形状を明瞭に検出することができる。
また、筐体10が、光の反射を抑える暗色パネル11で構成されているので、装置外部からの光を遮断することができ、また、装置内での光の反射も抑制されるので、撮像部20で撮像された画像に、装置内部の構造物が写り込みにくくなり、異物を明瞭に検出することができる。また、撮像部20及びスライドレール部材16の色が、光の反射を抑える黒色であるので、撮像部20やスライドレール部材16が、撮像部20で撮像された画像に写り込みにくくなり、異物の検出精度を高めることができる。
また、被検査物Sの下に敷く暗色敷板50を備えているので、被検査物Sの下からの反射や写り込みが多くなる場合には、被検査物Sの下に表面を清浄にした暗色敷板50を敷き、暗色敷板50の上に筐体10を載置することにより、被検査物Sの下からの反射や写り込みが少ない状態で、被検査物Sの表面を撮像することができ、検査の精度を高めることができる。
また、実施の形態に係る異物検査システム60によれば、異物検査装置1が手で持ち運ぶことができるサイズに小型化されているので、被検査物Sがある場所に異物検査装置1を持ち運んで、その場で被検査物Sの表面状態を撮像することができる。また、異物評価装置60によって、その場で被検査物Sの表面に付着している異物を可視化可能に検出し、数値化して評価することができ、簡易かつ迅速に微小な異物を精度良く検出することができ、利便性の高い異物検査システムを低コストで実現することができる。
また、実施の形態に係る異物検査方法によれば、被検査物Sがある場所に異物検査装置1を持ち運んで、その場で被検査物Sの表面状態を撮像することができ、場所を選ばないで異物検査を行うことができる。また、その場で被検査物Sの表面に付着している異物を可視化可能に検出し、数値化して評価することができ、簡易かつ迅速に微小な異物を精度良く検出することができ、異物の付着状況の比較などを容易に行うことができる。
なお、上記実施の形態に係る異物検査装置1では、一対の光源部30が、筐体10の底面開口部10aに対向して配置されているが、光源部30の配置形態はこれに限定されるものではない。別の実施の形態として、例えば、底面開口部が正方形をした筐体を採用した場合、底面開口部の正方形の4辺に、同一構成の光源部30及び照射方向規制部材40(暗色板41、42)を設けた構成にすることができる。または、筐体の底面開口部にリング状光源(環状の周上に複数の発光素子が均等配列された光源)を配設し、該リング状光源の上下面を挟む形態で水平方向(リングの中心方向)に延設された環状の暗色板(照射方向規制部材)を設ける構成とすることもできる。これら別の実施の形態においても、上記した実施の形態に係る異物検査装置1と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態に係る異物検査装置1では、撮像部20は、スライドレール部材16に沿って水平方向に移動可能に設置されているが、別の実施の形態では、撮像部20を水平方向だけでなく、垂直方向に移動可能な構成としてもよい。例えば、水平方向と垂直方向の2軸方向に駆動させることが可能な小型の直交ロボット(電動アクチュエータ)を筐体の内側上部に設け、該直交ロボットのアーム先端部に撮像部20を取り付けた構造などが採用され得る。この場合、撮像された画像への写り込みを防止するために、前記直交ロボットの色は黒色等の暗色にすることが好ましい。
1 異物検査装置
10 筐体
20 撮像部
30 光源部
40 照射方向規制部材
50 暗色敷板
60 異物検査システム
70 異物評価装置

Claims (7)

  1. 被検査物に付着している異物を検査するための異物検査装置であって、
    底面に開口部を有する手で持ち運び可能な筐体と、
    該筐体の内側上部に配設された撮像部と、
    前記被検査物の表面に光を照射するために前記筐体の側面の内側下部に配設された光源部と、
    該光源部からの直接光が前記撮像部で受光されないように前記直接光の照射方向を規制する照射方向規制部材とを備え
    前記光源部が、水平面上に対向して配列された複数の発光素子、又は環状の周上に均等配列された複数の発光素子を含んで構成され、
    前記複数の発光素子が、前記筐体の側面最下部の位置近傍に配設され、
    前記照射方向規制部材が、前記光源部の上下面を挟む形態で水平方向に延設された一対の暗色板で構成され、
    前記一対の暗色板のうち、前記光源部の下面側に配設された暗色板が、前記筐体の側面下端部に取り付けられていることを特徴とする異物検査装置。
  2. 前記筐体が、光の反射を抑える暗色板で構成されていることを特徴とする請求項記載の異物検査装置。
  3. 前記撮像部を水平方向及び/又は垂直方向に移動させるための移動用部材を備え、
    前記撮像部及び前記移動用部材の色が、光の反射を抑える暗色であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の異物検査装置。
  4. 前記筐体に把持部が装備され
    該把持部が、前記筐体の上面外側に取り付けられた持ち手であることを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の異物検査装置。
  5. 前記被検査物の下に敷く暗色敷板をさらに備え、
    該暗色敷板の上に前記筐体が載置可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の異物検査装置。
  6. 請求項1〜のいずれかの項に記載の異物検査装置と、
    該異物検査装置から取り込んだ撮像データに基づいて前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価する異物評価手段とを備えていることを特徴とする異物検査システム。
  7. 請求項1〜のいずれかの項に記載の異物検査装置を構成する前記筐体を前記被検査物の上に載せる工程と、
    前記異物検査装置の前記光源部を発光させて、前記撮像部で前記被検査物の表面を撮像する工程と、
    前記撮像部で撮像されたデータに基づいて前記被検査物の表面に付着している異物を検出して評価する工程とを含んでいることを特徴とする異物検査方法。
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