JP6436489B2 - 各種プラント用のクラウド通信システム、オールインワン配電盤、及び、通信機器 - Google Patents
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Description
この発電システムは、ネットワークと通信する通信部と、前記ネットワーク経由で発行された指示にしたがって前記発電プラントの発電能力を制御する制御部と、を設けている。
つまり、使用者は、インターネット接続の分だけ、発電システムの設置をするための人員や時間、コストなどの設置負担が増す。
又、使用者自らがインターネット接続を試みる場合もあるが、この際には、却って操作ミスの可能性がある。
詳解すれば、例えば、電話機端末P’のうち、電話番号Nを持つ携帯電話(携帯電話機端末)P’としてプラントPを特定すれば、使用圏内の場所にプラントPを運搬し設置するだけの負担に過ぎない。
この他、プラントPを、電話番号Nを持つ固定電話(固定電話機端末)P’として特定すれば、その設置負担は、モジュラージャックに差し込むだけの設置負担となる。
従って、使用者Uにネットワーク接続に関する特別な知識がなくとも、容易に、プラントPとその外部との通信を実現でき、更に、プラントPの設置をするための人員や時間、コストを低減できる。
尚、本発明における「プラットフォーム」とは、JIS−X−7301:2010にて規定される「グリッドシステム」における第3層であり、データベース及びグリッドシステム用ミドルウェアからなり、複数の資源における動作を実現するためのソフトウェアのことを言う。
これと共に、プラントPの通信内容(監視内容や制御内容など)を、中央処理部5で一括管理でき、異なるプラントPの通信内容(例えば、同地域にあるプラントP同士の通信内容)比較することで、各プラントPからの通信内容の正確性がわかるなど、複数のプラントPの比較評価を実現する。
更には、1つのプラントPが複数の配電盤10(パワコン12)や、接続箱Z、各種設備等を有している場合であっても、個々の配電盤10や、接続箱Z、設備等の内部に番号通信部2を設けるだけで(図1、5、9〜11参照)、配電盤10等同士をプラントLAN28等で接続しなくとも、中央処理部5で纏めることで、1つのプラントPとして処理することが可能となる。
尚、番号通信部2は、配電盤10における変換部12を盤筐体11外部と通信させる通信部2’であっても良く、この場合にも、通信部2’の設定変更を防止可能な設定ロック部6’と、この設定ロック部6’における設定変更を防止する場合と設定変更を防止しない場合の何れかに選択可能なロック選択部15’が設けられていても良い。
本発明に係る通信機器101の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、前記プラントPは発電プラントHであって、前記機器筐体101には、当該通信機器の設定を行うコンピュータとLANケーブル26を介して接続可能なコネクタが設けられ、前記機器筐体101の内部には、前記発電プラントHから配電網Gへ送電される電力量を、監視、制御及び抑制のうち少なくとも1つを行うスケジューラ18を有している点にある。
<プラントPの一種である発電プラントHの全体構成>
図1〜17には、本発明に係る通信システム1や、配電盤10、通信機器100、そして、これらの通信システム1等を設けた発電プラントHや、プラント設備B等の各種プラントPが示されている。
又、本発明における「プラント設備B」とは、発電をせずに、電力、ガス、水道、警備等の使用管理をするプラント機器であれば、何れの構成でも構わないが、例えば、一般住宅、ビル、マンション、倉庫、店舗、工場などの建築物91の内部におけるエアコン81、テレビ(TV)82、電灯83等や、エアコン81等以外にも、ドア・窓の施錠センサ(施錠装置を兼用するものも含む)84、赤外線等の人感センサ85、警備カメラ(Webカメラ)86、ガスコンロ87、風呂88等である。これらのプラント設備Bを備えた一般住宅等の建築物91が、太陽電池にて発電をする太陽光発電プラントを備えていても良い。
又、本発明における「プラントP」とは、上述した発電プラントH、プラント設備Bの何れをも含む全てのプラント機器を含む。
そこで、まず、本発明の通信システム1等が設けられたプラントPの例として、発電プラントHのうち、特に太陽光発電プラントHについて、詳解する。
太陽光発電プラントH(発電所)は、複数個の太陽電池T(発電部T)が直列に接続された複数の太陽電池ストリングS(ストリングS)と、複数本のストリングSと導通する複数の接続箱Zと、これら複数の接続箱Z全てと導通する配電盤10と、この配電盤10と電柱等を末端とする配電網Gを導通する配電ケーブルKを有している(図3(a)参照)。
図3に示されたように、太陽光発電プラントHにおける配電盤10は、太陽電池T(発電部T)からの直流電流を交流電流に変換できるのであれば、何れの構成でも良いとも言えるが、例えば、盤筐体11と、この盤筐体11外にある太陽電池Tからの直流電流を低交流電流に変える変換部(パワーコンディショナ(パワコン、PCS))12と、このパワコン12からの低交流電流をより高圧な高交流電流に変える変圧器(トランス)13と、この変圧器13からの高交流電流を盤筐体11外にある配電網G等へ送電する送電部(送電盤)14などを有している。
配電盤10は、太陽電池Tからの直流電流を集める集電部21を有していても良い。
又、配電盤10は、パワコン12が変換する電力量(発電量)などを測定する計器22や、日射強度を測定する日射計23、気温を測定する温度センサ24、そして、上述したパワコン12や、計器22、日射計23、温度センサ24等に電流を供給する補機25を有していても良い。
尚、番号通信部2は、発電プラントHを特定したり、その監視内容を読み取れるのであれば、発電プラントHが太陽光発電プラント以外であって、発電プラントHにおける発電機が交流モータである場合など、必ずしもパワコン(変換部)12に接続されていなくとも良い。
パワコン12を複数台設けたとしても、各パワコン12を纏めて、1つの番号通信部2を有することとしても良い。
図3に示された如く、太陽電池ストリングSは、複数個の太陽電池Tを備えている。
太陽電池Tは、設置する土地の広さ・形状に応じて配列すれば良いが、例えば、6段×14列の合計84個の太陽電池Tを1つの接続箱Zに導通し、これを30セット設置すれば、2520枚を、例えば、南北約85m×東西約70mで設置しても良い(図3(b)参照)。
尚、太陽電池Tは、南へ行くほど低くなるように傾け、その角度は、十分な発電量を得られるのであれば、何度でも良いが、例えば、5度等である。
太陽電池Tの形状は、特に限定はないが、例えば、パネル状であっても良い。
これらのうち、ある太陽電池Tの+極に別の太陽電池T’の−極を接続し、別の太陽電池T’の+極にまた別の太陽電池T”の−極を接続し、以下、これを繰り返して、複数個(例えば、5〜20枚)の太陽電池Tを直列に接続して、1本の太陽電池ストリングSとなる。
又、太陽電池ストリングSの電力出力端から出力される電力は、各太陽電池Tの電力の和であって、約500〜6000W(例えば、出力電力が250Wの太陽電池Tを14枚接続した場合、3500W=3.5kW)となる。
そのため、直列に接続された太陽電池Tごとに、バイパスダイオード(図示省略)を設けることで、不具合の発生した太陽電池Tを、電流が、バイパス(迂回)するように構成される。
尚、このバイパスダイオードは、太陽電池Tに対して、その−極から+極へ電流が流れる向きに並列に接続され、詳しくは、バイパスダイオードのカソード(陰極)が、太陽電池Tの+極に接続され、バイパスダイオードのアノード(陽極)が、太陽電池Tの−極に接続される。
図3や図6、7に示したように、上述した複数本(例えば、5〜15本)の太陽電池ストリングSが、1個の接続箱Zへ並列に接続されている。
従って、それぞれの太陽電池ストリングSの電力出力端(+極)とグランド端(−極)の間の電圧は、同一となり、上述したように、約0.5〜6kWである。
尚、太陽光発電プラントHの総電力(総発電量)が、それほど大きくなければ(例えば、50kW以下などであれば)、接続箱Zを介さず、各太陽電池ストリングSを、直接接続させていても良く、又、太陽電池ストリングSの本数も、何れの値であっても良いが、例えば、15〜18本や20本であっても構わない。
従って、電圧を測定したのでは、太陽電池ストリングSごとの異常は判断し難い。
尚、電圧を測定する場合でも、太陽電池ストリングS内の各太陽電池Tごとに電圧を測定するのであれば、それらを合計した各太陽電池ストリングSごとの電圧で、異常検知は可能となる。
これは、接続箱Zに接続された太陽電池ストリングS間で、電位差が生じた場合、他よりも電位が低い太陽電池ストリングSに、電流が逆流するのを防止するためである。
尚、逆流防止用ダイオードは、アノード(陽極)が、太陽電池ストリングSの+極に接続され、カソード(陰極)が、接続箱Z側に接続されている。
更に、太陽電池ストリングSの+極は、図示しない可変抵抗(バリスタ)を介して太陽電池ストリングSの−極へ接続されたり、バリスタを介して地面に接地されていても良い。
一方、それぞれの太陽電池ストリングSの−極が、バリスタを介して接地されていても良い。
これらのバリスタや接地が、接続箱Zや配電盤10に接続される手前で設けられていた場合には、落雷によるサージ電圧が、以下に述べる通信システム1や通信機器100、後述する検知機50等に与える影響を低減させることが出来る。
図1〜4は、本発明の第1実施形態に係る通信システム1を示している。
この通信システム1は、太陽光発電プラントHとその外部とを通信させるシステムであって、太陽光発電プラントHを外部と電話網Dを介して通信させる上述の番号通信部2を有している。
又、通信システム1は、1つのこのシステムで、複数の番号通信部2(つまり、複数の太陽光発電プラントH)を取り纏めても良い。
更に、通信システム1は、太陽光発電プラントHの配電盤10や接続箱Z等の内部に設けられ且つ電話網Dに接続可能な情報収集サーバ(プラントサーバ)7や、太陽光発電プラントHのデータを置くためのアプリケーションサーバ(クラウドサーバ)8、電話網Dに接続可能なユーザ端末(図1、2、4参照)9の他、配電盤10等内のパワコン12と接続するためのLAN(Ethernet(登録商標))ケーブル(同軸ケーブルや、光ファイバー、ツイステッド・ペア・ケーブル等)26、ハブ(HUB)27を介して接続してローカルエリアネットワーク(プラントLAN)28を有していても良い。
尚、図1で示したように、第1実施形態はハブ27を有していないが、図2で示される第1実施形態の変形例では、ハブ27を有している。
図1〜3に示されたように、番号通信部2は、太陽光発電プラントHを電話網Dにおける電話番号Nで電話機端末H’として特定し且つこの特定された電話機端末H’でもある太陽光発電プラントHをその外部と電話網Dを介して通信させるものである。
番号通信部2は、太陽光発電プラントHを特定する際の電話機端末H’としては、電話番号で特定できるのであれば、何れの構成を持つ電話機端末H’でも良いが、この第1実施形態においては、電話機端末H’を携帯電話(携帯電話機端末)H’として、太陽光発電プラントHを特定するものとして、以下に述べる。
尚、太陽光発電プラントHを携帯電話H’として特定する場合、この携帯電話H’(太陽光発電プラントH)は、電話網Dと無線で接続される。
又、番号通信部2は、配電盤10(盤筐体11)の内部に設けられる他、接続箱Z(箱筐体Z1)の内部、太陽電池Tを配置した敷地内(図3(b)参照)など、発電プラントHの範囲内であれば、何れの箇所に設けられていても良い。
ここで、本発明における「SIMカード2b」とは、JIS−X−6901:2003にて規定された「携帯電話(移動通信端末)の加入者番号などを登録するICモジュール」を言う。
つまり、太陽光発電プラントHは、SIMカード2bで特定される携帯電話番号Nを持つ携帯電話H’として、最寄りの基地局D’から電話網Dを介して、太陽光発電プラントH外部と通信する。
このようなSIMカード2bが内蔵された番号通信部2は、特定の通信事業者(キャリア)のSIMカードしか使えないように制限されたSIMロックであっても、このSIMロックのないSIMフリー(SIMロックフリー)であっても、何れでも良い。
又、携帯電話H’として特定される太陽光発電プラントHとその外部との通信方式は、何れのものでも構わないが、第1世代(1G、FDMA)、第2世代(2G、TDMA(GSM(登録商標)、CDMAone、PDC等))、第3世代(3G、CDMA(W−cdma、CDMA2000等))、LTE(3.5G、3.9G)、WiMAX、第4世代(4G、LTE−Advanced、WiMAX2)などであっても構わない。
このSIMカード2bが内蔵される場所は、上述したように、配電盤10の内部や、接続箱Zの内部など、発電プラントHの敷地内であれば、何れの箇所であっても良い。
従って、SIMカード2bは、機器筐体101で覆われており、SIMカード2bの抜き差しなどは、機器筐体101全体を外す、機器筐体101を固定しているビスを外す等をしなければ、行うことが出来ない構成にしても良い。
又、機器筐体101は、SIMカード2bを抜差し可能な構成とするSIM抜差部16を有していても良く、このSIM抜差部16は、SIMカード2bが抜差し出来るのであれば、構成は問わないが、例えば、機器筐体101の少なくとも一部が着脱自在となる蓋や、機器筐体101の少なくとも一部を開閉可能な扉、機器筐体101の少なくとも一部を切り欠いた開口等であっても良い。
更には、通信機器100や配電盤10、接続箱Z、通信システム1全体を製造した後に、上述した蓋、扉、開口等のSIM抜差部16を封印(密封)しても良い。
尚、機器筐体101とは、SIMカード2bを覆うのであれば、何れの構成であっても良く、例えば、SIMカード2bの内蔵場所が配電盤10の内部であれば、盤筐体11とは別に機器筐体101を有しているか、又は、盤筐体11が機器筐体101を兼用していても良い。同様に、SIMカード2bの内蔵場所が接続箱Zの内部であれば、箱筐体Z1とは別に機器筐体101を有しているか、又は、箱筐体Z1が機器筐体101を兼用していても良い。
又、番号通信部2が配電盤10内部や接続箱Z内部等に設けられていれば、その配電盤10等を携帯電話P’としての使用圏内に設置するだけで、設置負担の低減を図りつつ、配電盤10の盤筐体11外部や接続箱Zの箱筐体Z1外部と通信できることから、この配電盤10や接続箱Z等は、1台で通信に必要なオールインワン配電盤やオールインワン配電盤等(又は、太陽光発電プラントHを見る器械であるSOLAR SCOPE)とも言える。
尚、番号通信部2のアンテナ(ANT)2aは、電話網Dの基地局D’まで電波が届くのであれば、太陽光発電システムHの何れに設けていても構わないが、例えば、配電盤10の盤筐体11外部に取り付けていても良い。
番号通信部2は、パワコン12との通信機能や、ユーザ端末9との通信機能、クラウドサーバ8との通信機能、計器22との通信機能を有していても良く、又、LANケーブル26と接続するためのコネクタ(例えば、RJ-45 など)、ノートPC等のコンピュータやタブレット型端末等のPDA(携帯情報端末)などと接続するためのコネクタ(例えば、USB など)や、計器ケーブル29等と接続するための端子台が1つ又は複数設けられていても良い(これらを接続部17とする)。
又、番号通信部2は、計器22との通信には通信プロトコルとしてmodbusを使ったり、所定通信方法(例えば、Wi−Fi(登録商標の少なくとも一部)通信など)による外部機器からの設定する機能(Web機能)を有していても構わない。更には、温度センサ24と接続するためのI/F(インターフェース)を設けていても良く、その際、温度センサ24と番号通信部2とは、特定小電力無線(例えば、920MHzなど)にて接続(通信)させても良い。
図1〜3に示された如く、プラントサーバ7は、太陽光発電プラントHを監視・制御する情報収集サーバであって、詳しくは、電話網Dを介して太陽光発電プラントHの監視内容をユーザ端末9へ報告する監視を行う機能(サービス)を提供するコンピュータ(又は、ソフトウェア)、及び/又は、電話網Dを介してユーザ端末9からの制御内容に基づく太陽光発電プラントHの制御を行う機能(サービス)を有している。
尚、本発明における「サーバ」とは、JIS−X−0009:1997で規定された「データ網を介して、ワークステーション、その他の機能装置に共有サービスを提供する機能装置」を言う。
又、上述したFTPクライアントをはじめとする本発明における「クライアント」とは、JIS−X−0009:1997で規定された「サーバから共有サービスを受けることのできる機能装置」を言い、「FTPクライアント」とは、FTP(File Transfer Protocol)を使用してファイルの送受信を行うクライアントを言う。
このとき、コンピュータの電源は、配電盤10中の補機25から、電源タップ等を介して引いても良い。
但し、直接接続したコンピュータ、又は、ハブ27を介して接続したコンピュータ等によっても、太陽光発電プラントHを携帯電話番号Nで特定する番号通信部2(SIMカード2b)における設定を変更することは出来なくする(設定変更をロックする)こととしても良い。
図1、2に示されたように、クラウドサーバ8は、電話網Dを介して直接プラントサーバ7やユーザ端末9と接続可能な、又は、電話網Dからインターネット、LAN、MAN、WANなどのネットワークWを経由してプラントサーバ7やユーザ端末9と接続可能なサーバである。
クラウドサーバ8は、太陽光発電プラントHの監視内容(発電監視データ、発電監視ファイル)や、制御内容(発電制御データ、発電制御ファイル)を置くことが出来るサーバであって、プラントサーバ7、ユーザ端末9の両方から接続可能とすることも出来る。
クラウドサーバ8は、1台のコンピュータから構成される場合だけでなく、上述のプラントLAN28のように、複数のコンピュータから成るLAN(クラウドLAN)を構成しても良い。
従って、発電監視データや発電制御データは、クラウドサーバ8上に置かれていると同時に、ネットワークW(電話網D)上に置かれているとも言える。
尚、本発明における「グリッドシステム」とは、JIS−X−7301:2010で規定された「コンピュータ、ストレージ及びネットワークといった資源の物理的位置やハードウェアを意識することなく、必要な資源を必要な時に必要なだけ利用可能なシステムであり、異機種及び/又は地理的に分散した、複数のコンピュータ資源を仮想化技術を用いて統合したシステム」システムを言う。
これらの機能を実現するのであれば、クラウドサーバ8は、いずれの構成でも良い。
尚、上述のファイアウォールと共に、クラウドサーバ8には、ウイルス対策ソフト(コンピュータウイルスを検出・除去・無力化するアプリケーションソフト)を有していても良く、又、ファイアウォールかウイルス対策ソフトの何れかを有していることとしても良い。
図1、2、4に示すように、ユーザ端末9は、太陽光発電プラントHの監視内容を表示すると共に、使用者U(管理者)が入力した太陽光発電プラントHへの制御内容を伝達する端末機である。
ユーザ端末9は、電話網Dを介して直接クラウドサーバ8と接続可能な、又は、電話網Dからインターネット、LAN、MAN、WANなどのネットワークWを経由してクラウドサーバ8と接続可能な端末機である。
又、ユーザ端末9は、電話網Dを介して直接、又は、電話網Dを含むネットワークWを介して直接、番号通信部2(携帯電話H’である太陽光発電プラントH)やプラントサーバ7に接続可能な構成であっても構わない。
ユーザ端末9は、上述のように、1台のデスクトップ型PCから構成される場合だけでなく、上述のプラントLAN28やクラウドLANのように、複数のデスクトップ型PCや、ノートPCや、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、PDA等から成るLAN(ユーザLAN)を構成しても良い。
又、ユーザ端末9は、電話網Dや電話網Dを含むネットワークW(クラウドサーバ8)上の所定のURL(Webページ)を参照(閲覧)するブラウザを有していたり、FTPクライアントを有していても良い。
更に、監視画面には、管理者Uがパスワード(PW)を入力するためのパスワード欄31や、遠隔地から太陽光発電プラントHの運転を開始したり、太陽光発電プラントHを停止させたりする遠隔制御をするためのボタン(「運転ボタン32」、「停止ボタン33」)も設けられている。
又、太陽光発電プラントHの監視内容は、監視画面をブラウザによって閲覧する以外に、メール等によって、ユーザ端末9に送信されても構わない。
図1〜4に示した如く、遠隔監視部3は、太陽光発電プラントHをその外部から電話網Dを介して監視するものである。
遠隔監視部3は、太陽光発電プラントH外部から電話網Dを介して太陽光発電プラントHを監視できるのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、上述したプラントサーバ7、クラウドサーバ8、ユーザ端末9や、計器22で構成されていても良い。この他、遠隔監視部3は、ユーザ端末9から電話網Dを介して直接、番号通信部2(携帯電話H’である太陽光発電プラントH)と通信をしたり、ユーザ端末9から電話網Dを介してプラントサーバ7と通信をすることで電話網Dを介した太陽光発電プラントHの監視をしても構わない。
つまり、遠隔監視部3は、配電盤10や接続箱Z等の内部だけに設けられていたり、配電盤10等の外部だけに設けられたり、配電盤10等の内部から外部に亘って設けられるなど何れでも構わない。
この計器22が測定する物理量としては、上述したパワコン12が変換する電力量や、送電部14によって送電される電力量のほか、パワコン12や送電部14などの電流(交流電流)、電圧(交流電圧)、電力、無効電力、力率、周波数、無効電力量等が含まれていても良い。
計器22は、測定した電力量等を、番号通信部2へ通信(伝送)することが可能であり、その伝送は、計器ケーブル29を介して、電力量のパルス出力のほか、電流、電圧、電力、無効電力、力率、周波数のアナログ出力によって行われても良く、その他の伝送方式(B/NET など)であっても構わない。
図1〜4に示したように、遠隔制御部4は、太陽光発電プラントHをその外部から電話網Dを介して制御するものである。
遠隔制御部4は、太陽光発電プラントH外部から電話網Dを介して太陽光発電プラントHを制御できるのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、遠隔監視部3のように、上述したプラントサーバ7、クラウドサーバ8、ユーザ端末9で構成されていても良い。この他、遠隔制御部4も、遠隔監視部3と同様に、ユーザ端末9から電話網Dを介した直接の番号通信部2(携帯電話H’である太陽光発電プラントH)との通信や、ユーザ端末9から電話網Dを介したプラントサーバ7との通信によって、外部からの電話網Dを介した太陽光発電プラントHの制御をしても構わない。
つまり、遠隔監制御部4は、遠隔監視部3と同様に、配電盤10や接続箱Z等の内部だけに設けられていたり、配電盤10等の外部だけに設けられたり、配電盤10等の内部から外部に亘って設けられるなど何れでも構わない。
この場合、番号通信部2、遠隔監視部3、遠隔制御部4などの異なる機器(ハードウェア)を跨いで、発電プラントHの監視や制御のデータをやり取りする際にも、使用者Uは、ハードウェアの違いを意識せずに、発電プラントHとその外部との通信が可能となる。
詳しく述べれば、まず、JIS−X−7301:2010にて規定される「グリッドシステム」とは、「コンピュータ、ストレージ及びネットワークといった資源の物理的位置やハードウェアを意識することなく、必要な資源を必要な時に必要なだけ利用可能なシステムであり、異機種及び/又は地理的に分散した、複数のコンピュータ資源を仮想化技術を用いて統合したシステム」を言う。
これをふまえ、本発明における「プラットフォーム」は、上述した「グリッドシステム」における第3層であり、データベース及びグリッドシステム用ミドルウェアからなり、複数の資源における動作を実現するためのソフトウェアからなる。
又、「グリッドシステム」における第3層を、プラットフォーム層とも言う。
図1、2に示すように、中央処理部5は、複数ある太陽光発電プラントHそれぞれを携帯電話機端末H’として特定する各番号通信部2からの通信内容を、電話網D(電話網Dを含むネットワークW)を介して一括して取り纏めるものである。
中央処理部5は、複数の番号通信部2からの通信内容を電話網D等を介して一括して取り纏めることができるのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、上述したクラウドサーバ8で構成されていても良い。その他、中央処理部5は、複数の番号通信部2のうちの1つが、他の番号通信部2からの通信内容を、電話網D(電話網Dを含むネットワークW)を介して一括して取り纏める構成としても良い。
尚、番号通信部2からの通信内容とは、太陽光発電プラントHの監視内容(発電監視データ、発電監視ファイル)や、制御内容(発電制御データ、発電制御ファイル)を言う。
又、ここまで述べた番号通知部2、遠隔監視部3、遠隔制御部4、中央処理部5、プラントサーバ7、アプリケーションサーバ(クラウドサーバ)8、ユーザ端末9の何れかに、所定時間(1日における何時から何時まで等)において、配電盤10(送電部14)から盤筐体11外にある配電網G等へ、送電される電力量を監視・制御(又は、抑制)するスケジューラ18を設けていても良い。
図1、2に示されたように、設定ロック部6は、番号通信部2の設定変更を防止可能なものである。
設定ロック部6は、番号通信部2の設定変更を防止可能とするのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、番号通信部2(つまり、通信機器100)における上述した機器筐体101に入出力装置が設けられておらず、番号通信部2の設定変更や操作を行えない場合には、ケーシングである機器筐体101自体が、番号通信部2の設定変更を防止可能な設定ロック部6を構成すると言える。
又、通信機器100の機器筐体101がSIM抜差部16(蓋、扉、開口等)を有している場合には、蓋、扉、開口等を封印(つまり、番号通信部2の設定変更を防止)することも可能であることから、これら蓋、扉、開口等のSIM抜差部16も、設定ロック部6であると言える。
更に、上述したように、機器筐体101とは、SIMカード2bを覆うのであれば、何れの構成であっても良いことから、例えば、SIMカード2bの内蔵場所が配電盤10の内部であれば、盤筐体11が機器筐体101を兼用(構成)しているとも言え、盤筐体11を開かないことには、番号通信部(通信機器100)の設定変更も出来ないことから、盤筐体11自体も設定ロック部6であるとも言える。同様に、SIMカード2bの内蔵場所が接続箱Zの内部である場合には、箱筐体Z1自体も設定ロック部6であるとも言える。
又、通信機器100に直接コンピュータ等を接続できる場合や、配電盤10や接続箱Z等の内部のハブ27に別のLANケーブル26を介してコンピュータ等を接続できる場合、上述のWeb機能を有している場合であっても、設定ロック用ソフトウェア(使用者(管理者)Uとは異なる設置者(設置業者)用のPW入力ソフトウェア等)により、番号通信部2の設定変更が出来ないようにしても良く、この場合には、この設定ロック用ソフトウェアが設定ロック部6となる。
このような設定ロック部6を有することで、番号通信部2の操作ミスの虞や、操作負担を使用者Uにかけなくすることも可能となり、発電プラントHを携帯電話H’として特定して、配電盤10や接続箱Z等を携帯電話H’としての使用圏内やモジュラージャック近辺に運搬し設置するだけで、使用者Uには、配電盤10等の設置負担や番号通信部2の操作負担、及び、配電盤10設置の人員・時間・コストをかけなくすることも出来、配電盤10の通信内容を盤筐体11外部へ通信できる。
図1、2に示されたように、ロック選択部15は、設定ロック部6における設定変更を防止する場合と設定変更を防止しない場合の何れかに選択可能なものである。
ロック選択部15は、設定ロック部6の設定変更を防止する場合と防止しない場合の何れかに選択可能とするのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、番号通信部2(つまり、通信機器100)における機器筐体101にSIM抜差部16や上述した入出力装置が設けられておらず、番号通信部2の設定変更や操作を行えない場合には、ケーシングである機器筐体101そのものや、機器筐体101を固定しているビス等が、番号通信部2の設定変更を防止する場合又は防止しない場合に選択可能なロック選択部15を構成すると言える。
又、機器筐体101にSIM抜差部16が設けられている場合には、SIM抜差部16である上述した蓋、扉、開口等を封印したケースでは、SIM抜差部16及び封印そのものが、設定ロック部6における設定変更を防止した場合を選択したロック選択部15とも言える。
その他、機器筐体101に上述した入出力装置が設けられている場合にも、この入出力装置のカバー体がロック選択部15であるとも言え、通信機器100に直接又はハブ27を介してコンピュータ等を接続できる場合でも、上述した設定ロック用ソフトウェアがロック選択部15とも言える。
更に、上述した盤筐体11や箱筐体Z1等が機器筐体101として兼用される場合には、盤筐体11や箱筐体Z1における扉を施錠・開錠する鍵(施錠・開錠装置)が、ロック選択部15であると言える。
図2には、第1実施形態の変形例が示されている。
この第1実施形態の変形例は、それぞれが、番号通信部2の設定変更を行うためのコンピュータ等を接続可能なハブ27を有すると共に、接続部17を有していない。
その他の通信システム1の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
図5〜8は、本発明の第2実施形態に係る通信システム1を示している。
この第2実施形態において第1実施形態と最も異なるのは、検知機50を有している点である。
尚、図5では、遠隔監視部3(別の番号通知部2や、検知機50)を接続する際、ハブ27を介しているため、番号通知部2における接続部17を有さないものを図示している(当然、ハブ27と同時に、接続部17を有していても良い)。
又、図6では、配電盤10の内部における検知機50(親機61)と番号通信部2、パワコン12を示しており、それ以外は図示省略している。
更に、図7では、配電盤10の内部における番号通信部2とパワコン12、変圧器13、送電部14、集電部21を示しており、それ以外は図示省略している。
図5に示されたように、検知機50は、番号通信部2を介して、ハブ27に接続されている(この番号通信部2とハブ27の間はLANケーブル26で接続され、当該番号通信部2と検知機50との間は、他のケーブル(RS−485等)で接続されていても良い)。
つまり、第2実施形態は、番号通信部2を、各太陽光発電プラントHに2つずつ備えている点も、第1実施形態と異なっており、これら2つの番号通信部2が、それぞれ何れの機能を果たしても良いが、例えば、検知機50とハブ27の間の番号通信部2は、FTPクライアントの機能を果たし、アンテナ2aに近い番号通信部2は、ルータ機能を果たすものとしても構わない。
尚、検知機50とハブ27の間の番号通信部2は、遠隔監視部3であるとも言える。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1実施形態と同様である。
図5、6に示すように、検知機50は、子機(分散判断手段)51と親機(中央判断手段)61を有しており、まずは、子機51は、それぞれの接続箱Z内に設けられて、その接続箱Zに接続された複数本の太陽電池ストリングSに流れる電流値から接続箱Zごとで、太陽電池ストリングSの異常を判断するものである。
子機51は、複数本の太陽電池ストリングSの電流値を測定してデータ信号を出力する測定処理部(ホール素子型変流器53)と、太陽電池ストリングSの異常の有無を検知してエラー信号を出力する信号処理部(中央処理装置、つまり、CPU)と、この信号処理部をはじめ、測定処理部、無線部(分散無線部)52、この分散無線部52等を駆動させる電力を供給する電源供給部、データ収集装置等を備えていても良い。
この筐体は、略直方体状の箱体であって、内部に制御基板等の機器や、表側にインターフェース面を形成できるのであれば何れの構成であっても構わないが、例えば、アルミなど金属製の薄板材を折り曲げて形成したり、一般にハウジング等に用いられるポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂等の合成樹脂で成形したものであっても良い。
制御基板は、中央処理装置や、後述する不揮発性メモリその他の機器を取り付け(実装)出来るのであれば、何れの素材でも良く、例えば、ガラスエポキシ基板や、ベークライト基板、ガラスコンポジット基板等によって構成されていても良い。
中央処理装置は、測定処理部から入力されるデータ信号に基づいて、監視を担当する複数本の太陽電池ストリングSの中に異常が有るか否かを判断し(異常の検知)、異常が検知された場合には、エラー信号を出力する処理を行うものであっても良い。
尚、例えば、これら中央処理装置、制御基板及び筐体以外に、以下のものを備えたり、共用化していても良い。
例示すれば、制御基板に実装された不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(登録商標))、通信ケーブル(例えば、RS485ケーブル)のドライバ、通信ケーブルのポート(例えば、RS485のシリアルポート)、リアルタイムクロック(RTC)、複数のロータリーDipスイッチ(例えば、グルーピング用、感度調整用、モード選択用)、温度センサ、複数のLED(例えば、動作確認用)、スイッチ(例えば、タクタイルスイッチ(タクトスイッチ(登録商標))等の機器を、子機51は有していても良く、これらの機器が、親機61と、同じ型のものを共用していても構わない。
更には、接続箱Z及び配電盤10の双方における無線部(分散無線部52、中央無線部62)や、ロータリーDipスイッチやLEDが取り付けられている(実装される)インターフェース基板も、子機51と親機61との間で、共用されていても構わない。
又、子機のオプションとして、子機51に、記憶媒体(例えば、microSD(このロゴは登録商標)カード)モジュールが設けられていても良い。
この場合には、測定処理部が測定した実際の生データ(データ信号)を、時刻情報や温度情報と共に、記憶媒体に記録でき、のちの評価の材料となる。
尚、リアルタイムクロックには、以下に述べる測定処理部とは直接つながっていない別系統の電源(ボタン型電池等)から供給されており、リアルタイムクロックの電源側は、電解コンデンサを介して地面に接地されていても良い。
図6に示されたように、測定処理部は、複数本(5〜20本、例えば、12本)の太陽電池ストリングSの電流値を測定し、それぞれの電流値に相当するデータ信号(監視内容)を出力するものである。
測定処理部は、それぞれの太陽電池ストリングSに取り付けられたホール素子型変流器53を備えている。又、測定処理部は、各ホール素子型変流器53に、安定した電源を所定の電圧で供給するレギュレータ(例えば、低損失三端子レギュレータ(LDO))や、このレギュレータに電力を供給する駆動電源を備えていても良い。
この変流器53は、全体として環形状に形成されており、詳しくは、環(リング)状に成形したコア(鉄心)と、この鉄心に設けられた隙間(ギャップ)に挿入されたホール素子を有している。
変流器53は、リング状鉄心の孔中央に、太陽電池ストリングSのケーブルを貫通させて、太陽電池ストリングSに電流が流れてケーブル周りに発生する磁束に対応した電圧を、ホール素子から出力することにより、太陽電池ストリングSに流れる電流を検出することが出来る。
尚、変流器53は、開閉自在な環形状に形成され、且つ、太陽電池ストリングSの電流を検出できるのであれば、太陽電池ストリングSに流れる電流によって発生した磁束をホール素子で直接検出するオープンループタイプや、太陽電池ストリングSの電流によって発生した磁束が常にゼロ(0)となるように二次巻線に流れる帰還電流を負荷抵抗で電圧に変換したクローズドループタイプ、各タイプの出力電圧を増幅器で増幅したものなど何れであっても構わない。
従って、この場合には、1個1個の変流器53に、A/D変換機や補正処理をする素子等をつける必要がなくなり、各変流器53のコストを削減できると同時に、変流器53の数(測定できる太陽電池ストリングSの数)を容易に増やすことが可能となる。
この駆動電源の出力は、レギュレータ(安定化電源)の入力端子(IN)に入力されて安定化及び降圧(例えば、3.3V)された後、この安定化等された電圧が出力端子(OUT)から、変流器の入力端子(Vin)へ入力されても良い。
このレギュレータは、信号処理部からの操作信号を操作端子(EN)に受けて、測定の必要に応じて、変流器53をON/OFFさせる。
尚、ホール素子型変流器53においても、その入力端子(Vin)、グランド端子(GND)、出力端子(Vout )は、可変抵抗(バリスタ)を介して、子機51の筐体に接地されていても良い。
更に、変流器53の入力端子とグランド端子の間も、バリスタを介して接続されていたり、変流器53のグラント端子が地面に接地されていても良い。
これらのバリスタや接地により、落雷の影響を抑えることが出来る。
尚、測定処理部は、ホール素子型変流器53でなくとも、逆流防止用ダイオードの両端の電圧を(温度特性も考慮しながら)測定して、その電位差から太陽電池ストリングSに流れる電流値を計算する構成としても良い。
信号処理部は、中央処理装置によって、測定処理部からのデータ信号に基づき異常の有無を検知し且つ異常検知時にエラー信号(監視内容)を出力するものである。
又、子機51の信号処理部は、親機61に対して、子機51が正常に動作していることを知らせるため、定期的に(例えば、1日1回)、親機61へ、(分散無線部52・中央無線部62を介して)正常に動作している旨の正常信号も送信している。
この信号処理部は、データ信号から変流器53の各特性に基づいて、それぞれの太陽電池ストリングSに流れる電流値(絶対値)を算出するなど、データ信号に基づき異常の有無を検知できるのであれば、何れのアルゴリズムでも構わないが、例えば、以下に示す異常検知アルゴリズム(プログラム)を中央処理装置(CPU)で実行しても良い。
異常検知アルゴリズムとしては、各太陽電池ストリングSの具体的な電流値までも求めなくとも(絶対値を算出する処理の負荷・時間をかけなくとも)、変流器53からの出力電圧(データ信号)だけで、当該接続箱Zに接続された複数本の太陽電池ストリングSにおける異常の有無を検知できるのであれば、何れのアルゴリズムでも良いが、以下に例を示す。
尚、3本の太陽電池ストリング(ストリング1〜3)に取り付けたホール素子型変流器53からの出力電圧(E1〜E3)は、それぞれの変流器53が、太陽電池ストリングSに電流が流れていない時に出力される0点電圧が異なるため、各出力電圧が縦軸方向にズレることとなる。
まず、太陽電池ストリングが3本の場合を例に、以下の第1、第2ステップを説明する。
3本の太陽電池ストリングS(ストリング1〜3)に取り付けられた変流器53の出力電圧の電圧値E1、E2、E3を測定する。尚、この測定では、各出力電圧の安定度や平均化を加味する。
これらストリング1〜3の出力電圧値E1〜E3を一定期間算出して、E1〜E3の差分の平均値や、それぞれの最小値、最大値などを求める。
それぞれの差分の平均値や、最小値、最大値などを得た後、実際に異常検知を行う。
この異常検知中(運用期間中)におけるストリング1〜3に取り付けられた変流器53の出力電圧を実際に測った実測値e1、e2、e3を測定する。尚、この測定でも、各出力電圧の安定度や平均化を加味する。
これら運用期間中の実測値e1〜e3における各差分の平均値や、若しくは、実測値e1〜e3から求めたそれぞれの期待値等を算出する。
学習ステップで得た各差分の平均値や学習ステップで得た値に基づく期待値と、運用期間の実測値e1〜e3の各差分や、実測値e1〜e3そのものを比較し、ある判定値以上に開きがあった場合には、そのストリング(太陽電池ストリングS)の解析データや日時を、上述した不揮発性メモリ等に記録する。
判定値以上の開きが、所定の時間(天候が変化し得る時間、例えば、1〜2時間)連続して複数回発生した場合等には、何れかの太陽電池ストリングSに異常があると判断する。
一方、いずれの実測値e1〜e3等も、判定値を越えることがなく、異常がない場合には、検知ステップを繰り返す。
ちなみに、この例では、3本の太陽電池ストリングSから、2本ずつ選んで、それらの差分をとったため、 3C2 =3で、判定する式は3本となったが、これが、例えば、12本の太陽電池ストリングSから、2本ずつ選んで差分をとる(相関関係を調べる)ならば、12C2 =66で、判定の式は66本となる。
よって、接続箱Zごとに、異常の有無を判断するのであれば、式の本数も、十分処理できる範囲である(例えば、1個の接続箱に20本の太陽電池ストリングSが接続されていた場合でも、20C2 =190本)。
内、通信システム1が大規模化し、太陽電池ストリングSの本数が莫大な数になった(例えば、システム1全体の発電量が80000kWの場合、ストリング1本当たりの発電量を3.5kWとすれば、30720本のストリングが必要となる)場合には、この実施例1のアルゴリズムはもちろん、以下に述べる期待値を算出するアルゴリズム等では、処理できない。
つまり、接続箱Zごとに判断することで、通信システム1が大規模になっても、同じアルゴリズムに、幾らでも、ストリングの数を増やすことが可能となる。
上記第2ステップで、異常があると判断(異常を検知)した場合には、信号処理部(中央処理装置)は、分散無線部52に、エラー信号を出力する。
これと同時に、子機51の筐体表側(前面)に設けられたLEDを点灯させる等をして、異常があったことを示しても良い。
このように、接続箱Zごとに、当該接続箱Zに接続された太陽電池ストリングSにおける異常の有無を判断することで、生データ(データ信号)が一極集中することはなく、処理時間の遅延や処理能力のオーバーフローもないため、情報処理スピードの向上や、情報の選別などが分散して行える。
従って、通信システム1として、監視可能な太陽電池ストリングSの数が大幅に増える。
更に、出力する情報が、異常の有無を伝える非常に簡潔なエラー信号であることから、複雑なデータをやり取りするよりも、通信方式を問わず、情報伝達の安定性が向上する。
上述したような異常検知アルゴリズムを実行する信号処理部には、電源供給部によって、駆動する電力が供給されている。
この電源供給部は、変流器53の駆動電源と同様に、直流電圧(例えば、5V)であって、一般の商用電源を別途降圧したもの、接続箱Zの太陽電池ストリングSの出力電力端から降圧したもの、乾電池・ボタン電池・蓄電池等や、太陽電池ストリングSの電力出力端側の逆流防止用ダイオード両端より取り出された電圧をDC/DCコンバータ等で昇圧したものなどでも良い。
この電源供給部から、信号処理手段(中央処理装置(CPU))を駆動させるのに必要な電圧を、中央処理装置へ供給できる。
上述した信号処理部が、太陽電池ストリングSの異常検知時に出力されたエラー信号を通信するものとしては、一般的には、無線機や、通信ケーブル等の通信手段がある。
子機51と親機61との間の配線が不要となり、設置負担が軽減すると共に、既存の太陽光発電システムにも、太陽電池ストリングSの監視システムが後付けし易くなる点から、分散無線部52によりエラー信号を送信することが好ましい。
よって、分散無線部52について、以下に述べる。
無線機本体は、配電盤10内の親機61側の中央無線部62(親機)までエラー信号が届き、通信可能であれば、何れの仕様でも構わない。
又、子機51の無線機本体は、少なくとも、エラー信号を無線で送信する送信機能を有していれば良いが、デバック等のために、中央無線部62(親機)から分散無線部(子機)52への信号を受信する受信機能を有していても良い。
尚、この駆動電源は、ホール素子型変流器53の駆動電源や、中央処理装置の電源供給部と共用化されていても(同じものが使われていても)構わない。
駆動電源の出力は、レギュレータの入力端子(IN)に入力されて安定化及び降圧(例えば、3.3V)された後、この安定化等された電圧が出力端子(OUT)から、無線機本体へ入力される。
又、分散無線部52におけるレギュレータも、信号処理部(中央処理装置)からの操作信号を操作端子(EN)に受けて、エラー信号の送信の必要に応じて、無線機本体をON/OFFさせる。
図6に示された中央無線部62は、複数個存在する接続箱Zそれぞれの分散無線部52から無線で送信された複数のエラー信号を受信し、受信した複数のエラー信号を親機61へ出力する。
又、中央無線部62(親機側)は、少なくとも、複数のエラー信号を無線で受信する受信機能を有していれば良いが、デバック等の際に、中央無線部62(親機側)から分散無線部52(子機側)へ信号を送信する送信機能を有していても良い。
その他の中央無線部62の無線機本体やアンテナ63などの構成、作用効果、使用する周波数等の使用態様は、分散無線部52と同様である。
図5、6に示したように、親機61は、配電盤10内に設けられていて、中央無線部62が受信した複数のエラー信号に基づき太陽電池ストリングSの異常を一括して判断するものである。
又、親機61は、当該配電盤10に接続された全ての接続箱Z内の子機51、又は、その全ての接続箱Zのうちで設定したグループの子機51から、定期的に(例えば、1日1回)送信が有るか、送信される信号は正常信号か等を判断し、当該配電盤10に接続された接続箱Z内の子機51が、正常に動作しているかを監視する。
何れかの子機51からエラー信号を受けた場合には、通信ケーブル(例えば、RS485ケーブル)及び接点入出力のインターフェース等を介して、データ収集装置や、使用者U等へ状態を知らせる。
尚、デバック機能や、異常検知時のLED点灯等は、子機51と同様である。
子機51においても言及したように、親機61における中央処理装置、制御基板及び筐体は、逆に、子機51でも使用可能であって、中央処理装置、基板及び筐体でプラットフォームの共通化が図られていても構わない。
例示すれば、制御基板に実装された不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(登録商標))、通信ケーブル(例えば、RS485ケーブル)のドライバ、通信ケーブルのポート(例えば、RS485のシリアルポート)、リアルタイムクロック(RTC)、複数のロータリーDipスイッチ、温度センサ、複数のLED(動作確認用)、スイッチ(例えば、タクタイルスイッチ(タクトスイッチ(登録商標))、無線機(分散無線部52、中央無線部62)、ロータリーDipスイッチやLEDが取り付けられている(実装される)インターフェース基板も、親機61は有していても良いが、これらの機器が、子機51と、同じ型のものを共用していても構わない。
このように、親機・子機間で、共通のプラットフォームを持つことで、通信システム1の生産効率の向上、製造コスト削減が図れると同時に、無線通信の親機61と子機51で共通プラットフォームを用いているため、親機も複数台に増やすことが容易であり、通信システム1全体として、監視できる太陽電池ストリングSの数が飛躍的に増大する。
親機61における中央処理装置の電源は、上述した中央無線部62の駆動電源と同様、一般の商用電源や配電盤10中のパワコン12における出力電圧などを別途降圧した出力を、レギュレータを介して、安定化等したものから得ている。
又、親機61は、一般の商用電源などを別途降圧した出力と、子機51における電源供給部を結ぶケーブルを有していても良く、このケーブルにより、親機の商用電源などを別途降圧した出力を、子機に用いても良い。
GPSモジュールは、GPS衛星からの信号で、地球上の現在位置の情報以外に、衛星に搭載された原子時計からの時刻のデータを読み取り、親機61の時刻補正を行うものである。
尚、時刻補正が必要な時のみ、中央処理装置からの操作信号で、GPSモジュールを起動されることで、低消費電力化を図っても良い。
その他の判断手段の構成や、リアルタイムクロックの別系統の電源など、作用効果及び使用態様は、子機51と同様である。
更に、監視画面には、管理者Uがデータを表示したり、データをCSV形式でダウンロードするためのボタンや、ログアウトするためのボタンも設けられている。
又、太陽光発電プラントHの各ストリングS単位の監視内容は、監視画面をブラウザによって閲覧する以外に、メール等によって、ユーザ端末9に送信されても構わない。
図7には、検知機50の変形例(変形例1)が示されている。
この検知機50の変形例1は、それぞれが、所定の通信範囲を有し且つ互いに無線通信可能な通信部と、全ての検知機50を互いに無線通信可能に結んだネットワークを備えている。
又、検知機50それぞれは、互いに同期をとる同期部や、筐体50’内の温度を測定する温度センサを備えていても良い。
検知機50それぞれは、各太陽電池ストリングSに設置されて、当該ストリングSに流れる電流値等を測定できるのであれば、何れに設置されていても良いが、例えば、当該ストリングSにおける何れかの太陽電池Tに設置される。
更に、検知機50(複数個の検知機50)は、ある1つの検知機50の通信範囲内に他の検知機50が少なくとも1つ存在するように配置されている。
又、この配置関係であるからこそ、各検知機50の通信範囲よりも広い範囲に太陽電池ストリングSが設けられていても、検知機50の変形例1は、全ての検知機50が洩れなく互いに無線通信可能なネットワークを自己編成できる。
そして、ネットワークを自己編成させることにより、検知機50を、既設の太陽光発電プラントHに後付けで設置した場合であっても、設置現場にて、各検知機50間で無線通信可能に設定する必要がなく、設置負担が軽減される。
そこで、1個の親機61と、2個以上の子機51を含むとして、て、以下を述べる。
図7に示した如く、検知機50の通信部は、親機61、子機51を含めた他の検知機50の通信部と、所定の距離間で無線通信を行うもの(通信モジュール)であり、この機能・構成は、上述した親機61、子機51に共通する。
又、通信部は、後述する電波強度を測る機能・構成(図示省略)も有しており、このような基本となる機能・構成(設計・構造)は、親機61、子機51で共通している。
換言すれば、通信部の通信範囲は、半径が通信距離の円(球)となる。
この下位アンテナは、相互に無線通信可能であれば、何れに設けられていても良いが、例えば、筐体50’に内蔵されていても良い。
通信部は、検知機50間でデータの送受信が出来、無線通信可能であれば、何れの仕様でも構わない。
尚、親機61の通信部だけは、配電盤10内にある番号通信部2と通信する機能・構成も備えている。
親機61は、それぞれの子機51からの各太陽電池ストリングSの電流値等に基づいて、何れかの太陽電池ストリングSに異常が有れば、異常が有る旨(アラーム)を、番号通信部2に知らせる。
この上位アンテナ64も、外部へ相互に無線通信可能であれば、何れに設けられていても良いが、例えば、筐体50’に内蔵されていても良い。
これらを用いて、番号通信部2へ、太陽電池ストリングSの異常等を、メールなどで知らせても良い。
図7に示すように、複数個の検知機50は、親機61、子機51の区別なく、全ての検知機50が互いに無線通信可能で自己編成されたネットワークを備えている。
このネットワークは、互いに無線通信可能であれば、何れの構成であっても良いが、例えば、全ての検知機50が順に無線通信可能に一繋がりとなったネットワークであっても構わない。
そこで、以下は、この一繋がりのネットワークについて、詳解する。
つまり、親機61に直接通信する子機51は、1つだけとなり、その直接通信する子機51以外の子機51は、他の子機51を介して、親機61と通信することとなる。
従って、一繋がりのネットワークは、各子機51における太陽電池ストリングSの電流値等のデータを、他の子機51が、バケツリレー方式で親機61まで中継する。
尚、この「マルチホップ通信」とは、「無線機間の一対一の直接通信に対して、第三の無線機によって通信が1回以上中継される通信形態を指す。通信の伝達距離は、中継数に比例して増大する。逆に、直接通信の場合と同等の通信距離を、より低い送信電力で実現することも可能である。また、無線電波に対する障害物を回り込むような中継経路の設定によって、電波の不感地帯を解消することもできる(独立行政法人情報通信研究機構(NICT))」とも規定されている。
上述した一繋がりのネットワークを、自己編成するアルゴリズムについて、まずは概要を述べる。尚、この自己編成アルゴリズムの処理(実行処理)は、親機61や各子機51における自らの制御部等にて行われる。
自己編成アルゴリズムを実行するには、最初に、親機61やそれぞれの子機51が、自らが接続できる(つまり、自らの通信範囲内に存在して無線通信できる)他の検知機50(子機51)を把握しておく。
尚、前提として、親機61、各子機51には、重複しない固有の番号(製造番号などの特定できる番号)が設定されている。
次に、接続できる子機51の情報等を総合的に判断して、親機61から各子機51を一筆書きのように洩れなく接続する(結ぶ)経路を見つけ出す。
この信頼性が最も高い経路を選択するには、親機61、各子機51間で無線通信をするのに必要な電波の強さ(電界強度)を、コスト付けとして用いる。
コストが小さいとは、伝播損失が小さいとも言える。従って、この伝播損失は、通信距離の二乗に比例して小さくなるため、ある検知機50の通信範囲内に複数の他の検知機50が存在している場合であれば、通常であれば、通信距離が小さいほど、伝播損失(つまりは、コスト)が小さくなり、検知機50の配置の際に、1つの目安となる。
但し、障害物などの通信距離以外の要因もあることから、実際に電波強度を測ってみなくては、コストは決まらない。
又、トータルコストが最も小さい経路であっても、その経路の途中のある検知機50間におけるコストが、所定の数値以上である場合には、通信品質が安定しない可能性もあるため、そのような経路は採用しないなどの対応が必要となる。
尚、このネットワークの自己編成アルゴリズムでは、ダイクストラ法や、ワーシャル−フロイド法などを利用しても良い。
検知機50の同期部は、親機61、子機51を含めた他の検知機50間で、互いに同期をとるもの(同期モジュール)であり、その具体的な構成は、特に限定されないが、GPS衛星からの電波を受信して検知機50の時刻を校正するもの(GPSモジュール)としても良い。
同期部がGPSモジュールである場合、この同期部(GPSモジュール)を、親機61だけが備えていても良い。
尚、一繋がりのネットワークにて時刻情報を順に送信していく(バケツリレー方式の)場合には、親機61に近い子機51と、親機61から遠い子機51とでは、時間的なズレが生じる可能性もあるが、後述する測定部が測定する所定時間の電流値を積算した際には、多少の時間のズレは無視できる。又、同期部を親機61だけが備えることで、子機51における構造の簡素化や、コストの低減が図れる。
この同期アンテナも、GPS衛星からの電波を受信可能であれば、何れに設けられていても良いが、例えば、筐体50’に内蔵されていても良い。
又、同期部としては、GPSモジュール以外にも、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の長波局から送信される標準電波(電波時計)や、NICTが提供するNTPサーバなどであっても良い。
検知機50の測定部は、当該検知機50が設置された太陽電池ストリングSに流れる電流値等を測定するもの(測定モジュール)であり、この機能・構成も、上述した親機61、子機51に共通する。
測定部は、太陽電池ストリングSの電流値等が測定できるのであれば何れの構成でも構わないが、例えば、シャント抵抗を用いたものであっても良い。
尚、シャント抵抗の抵抗値は、十分に小さく(例えば、数Ω以下)、シャント抵抗を太陽電池ストリングSに直列に接続しているものの、太陽光発電プラントHとしての動作に影響は、ほぼない。
更に、測定部は、この電圧測定器からの出力を、A/D変換するA/D変換器(図示省略)を有していても良い。
このA/D変換器で変換したシャント抵抗の両端電圧の値(デジタル値)を、後述する制御部にて、当該シャント抵抗の抵抗値で割ることで、太陽電池ストリングSに流れる電流値が求めることが出来る。
尚、検知機50が温度センサを備えている場合は、シャント抵抗の抵抗値を、温度係数を掛けるなど、筐体50’内の温度によって変化させても良い。
検知機50の制御部は、上述した測定部や通信部を制御して異常ストリングの検知(特定)やネットワークの自己編成、同期部から得た情報で時刻の校正などをするもの(制御モジュール)である。
制御部において、通信部を制御してネットワークを自己編成したり、測定部を制御して各太陽電池ストリングSの電流値等を測定する機能・構成は、親機61、子機51に共通する。
親機61と各子機51の制御部は、予め決められた開始時刻(例えば、午前9時)、計測間隔(例えば、1時間ごと)、計測回数(例えば、9回)、計測時間(例えば、10秒)に従い、測定部からの出力値に基づいて、各太陽電池ストリングSに流れる電流値を求める。
上述したように、測定部としてシャント抵抗を用いる場合なら、このシャント抵抗の両端電圧をA/D変換した電圧値が制御部に入力され、この測定部からの電圧値に、当該シャント抵抗の抵抗値で割ることで、太陽電池ストリングSに流れる電流値を求めることが出来る。
次は、制御部は、測定部に、午前10時の正時に同じく10秒間の測定をさせ、この測定を指定回数の9回繰り返すと、午後5時(17時)の正時の10秒間の測定で完了する。
これら測定された値(電流値、電流値に基づく平均値、積算値、積算電力量等)は、各子機51から、ネットワークを介して、親機61へ送信される。
又、上述した日の出から日の入までの積算電力量は、売電時の電力量とは異なる場合もあるが、所定の精度で求められるため、1つの目安となる。
以下に、この異常を検知するアルゴリズム(異常検知アルゴリズム)は、異常ストリングや異常の有無が検知できるのであれば良く、例えば、上述した異常検知アルゴリズムを用いていても構わない。
又、異常検知アルゴリズムの実行以外で、親機61の制御部だけの機能・構成としては、通信部を制御して番号通信部2への通信もある。
検知機50の電源部は、上述してきた通信部や同期部、測定部、制御部のそれぞれに電力を供給するもの(電源モジュール)であり、当該検知機50が設置された太陽電池ストリングSの複数個の太陽電池Tのうち、少なくとも1つ(図7では、1つ)の太陽電池Tから電力を得ている機能・構成は、親機61、子機51に共通する。
電力を得る太陽電池Tが1つの場合を例にすれば、電源部は、太陽電池ストリングS中の1つの太陽電池Tにおける正極(+極)を、電力を供給する電源部の正極(+極)とし、当該太陽電池Tにおける負極(−極)を、電力を供給する電源部の負極(−極)としている。
この電源部としての太陽電池Tは、発電電圧を測定することが可能となり、本来の性能や、設置当初(新品)の発電電圧と比較することで、当該太陽電池Tが異常か否かを検知できる。
この予備電源は、例えば、一般の商用電源を別途降圧したものや、乾電池・ボタン電池・蓄電池等である。
この未発電時の外部との通信は、例えば、ユーザ端末9で、親機61が、その時点での積算電力量や、今の状態(異常の有無)等を、使用者Uなどへ知らせるよう要求を出したり、親機61の設定を変更する等が可能となる。
検知機50の筐体50’は、上述した通信部、測定部、制御部、電源部を内蔵できるのであれば、何れの構成であっても良いが、例えば、略直方体状であっても構わない。従って、検知機50の固定では、略直方体状等の筐体50’を取り付けるだけで済む。
又、検知機50が屋外などでも使用できるように、筐体50’が防水性を備えていても良い。
このように、内蔵式のアンテナにすることで、外部にアンテナを設置した場合よりも、外部アンテナを別途設置しなくて済む分だけ、検知機50の設置(後付け)負担が軽減されると共に、コスト削減も図れる。
検知機50の接続部50”は、太陽電池ストリングSの途中で、太陽電池Tの正極(+極)及び負極(−極)に接続できるのであれば、何れの構成であっても良いが、例示すれば、筐体50’から延びるコネクタ付きコードなどである。
このコード先端のコネクタは、太陽電池Tの各極と接続できる仕様・規格となっているが、例えば、MC4(登録商標の一部)コネクタであっても構わない。
尚、接続部50”が、コネクタを有する場合には、MC4(登録商標の一部)コネクタ以外に、MC3コネクタや、SOLARLOOK(登録商標)であっても良い。
又、ここまで述べてきた検知機50や、この検知機50を設けた太陽光発電プラントHの何れもを含めて、これらは、ストリング監視システムと言える。
上述した変形例1以外の検知機50の例(検知機50の変形例2)を以下に述べる。
検知機50の変形例2は、異常検知アルゴリズムにおいて、全ての太陽電池ストリングSに流れる電流値等を比較するのではなく、(全てのストリングSの本数より少ないか、全ての本数以下である)親機61及び各子機51それぞれの通信範囲に存在する太陽電池ストリングSのみに流れる電流値等を比較する。
つまり、処理の負荷が分散することから、この変形例2の異常検知アルゴリズムは、「分散アルゴリズム」とも言える。
以下、変形例2の分散アルゴリズムの詳細を述べる。
しかし、分散アルゴリズムでは、変形例1の異常検知アルゴリズムと異なり、学習ステップは、「一繋がりのネットワークは介さずに」且つ「親機61及び各子機51自らの通信範囲内の太陽電池ストリングSだけ」に流れる電流値等を測定するステップである。
尚、出力ステップは、親機61を除く全ての子機51が、異常ストリングではなく「異常候補ストリング」を、親機61へ出力するステップである。
そのステップは、一定時間ごとに、各子機51からの異常候補ストリングから本当の異常ストリングを特定するステップ(特定ステップ(第4ステップ))である。
この特定ステップについて、以下、詳解する。
上述の出力ステップで、一定時間(例えば、1日1回や、午前9時から午後5時までの各正時など)ごとに、全ての子機51から親機61へ、各子機51が検知した異常候補ストリング(子機番号)を、一繋がりのネットワークを介して送信する。
ここで、親機61に取り纏められたそれぞれの異常候補ストリングの子機番号のうち、食い違うものがなければ、全ての異常候補ストリングを、本当の異常ストリングと特定できる。
更に、全ての異常候補ストリングの子機番号で、食い違うものが多ければ、所定数以上(例えば、2以上)の子機51が共通して異常候補ストリングと検知したもののみを、本当の異常ストリングと特定しても構わない。
又、一定時間ごとに、全ての子機51から親機61へ送信されるタイミングは訪れるが、もし異常候補ストリングが1つもない場合でも、処理は、検知ステップに戻る。
すなわち、取り纏める親機61が、余計に行うことは、具体的な電流値等の値の処理ではなく、異常候補ストリングの特定(選定)だけであるため、特に処理負担の増加とはならず、各検知機50に過度な機能を付加する必要はなく、構造の簡素化が図れる。
その他の検知機50の構成、作用効果及び使用態様は、変形例1と同様である。
図9は、本発明の第3実施形態に係る通信システム1を示している。
この第3実施形態において第1、2実施形態と最も異なるのは、LANケーブル26やハブ27を介して、受発電収集サーバ71が、プラントLAN28に接続されている点である。
受発電収集サーバ71は、日射強度を測定する機能や、パワコン12が変換する電力量や、変圧器13によって昇圧されて送電部14によって送電される電力量等を測定する機能(例えば、MEメータの機能)、接点(A接点リレー(RELAY)等))が設けられていても良い。
尚、第3実施形態において、番号通信部2は、ルータ機能を果たしても良く、又、別途、計器22を有していなくとも構わない。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1、2実施形態と同様である。
図10は、本発明の第4実施形態に係る通信システム1を示している。
この第4実施形態は、第2実施形態で述べた検知機50と、第3実施形態で述べた受発電収集サーバ71の両方を有している。
詳解すれば、第3実施形態における番号通信部2と受発電収集サーバ71との間に、別のハブ27を設け、このハブ27に、第2実施形態のように、別の番号通信部2を介して検知機50を接続している。
尚、図10でも、遠隔監視部3(別の番号通知部2や、検知機50)を接続する際、ハブ27を介しているため、番号通知部2における接続部17を有さないものを図示している(当然、ハブ27と同時に、接続部17を有していても良い)。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1〜3実施形態と同様である。
図11は、本発明の第5実施形態に係る通信システム1を示している。
この第5実施形態は、第2実施形態において、番号通信部2を1台のみとし、計器22やハブ27、受発電収集サーバ71等を有していない。
尚、図11では、配電盤10の内部のパワコン12は図示省略をしている。
又、第5実施形態における番号通信部2は、必ずしもパワコン12に接続する(プラントLAN28を形成する)必要はなく、この場合は、番号通信部2は、遠隔制御部4の役割は果たさないと言える。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1〜4実施形態と同様である。
図12は、本発明の第6実施形態に係る通信システム1を示している。
この第6実施形態において第1実施形態と最も異なるのは、太陽光発電プラントHを特定する際の電話機端末H’が、電話網Dと有線Mで接続される点である。
以下は、太陽光発電プラントHを固定電話H’として特定する場合について述べる。
図12に示されたように、番号通信部2は、太陽光発電プラントHを電話網Dにおける電話番号Nで固定電話(固定電話機端末)H’として特定し且つこの特定された固定電話H’でもある太陽光発電プラントHをその外部と電話網Dを介して通信させるものである。
ここで、番号通信部2と電話網Dを接続する有線Mについて詳解する。
有線(加入者線)Mは、使用者U(使用者Uの敷地にある責任分界点)から電気通信事業者の電話網D(電話網Dの設備(電話交換機))までを繋ぐ回線(両端にモジュラージャックを備え、電話機から保安器までモジュラーケーブルや、保安器から端子函までの引き落としケーブル、端子函を経て電柱に架設されている架空ケーブル、架空ケーブルを地中に集めて電話交換機までを繋ぐ饋線(き線)など)を言う。
加入者線Mは、使用者Uから電気通信事業者の設備までを繋ぐのであれば、何れの構成であっても良いが、例えば、メタル回線(メタルケーブル、メタリックケーブル)であっても良く、そのメタル回線は、0.35mm〜0.90mm(0.35mm以上0.90mm以下)程度の銅線を使った通信ケーブルであっても構わない。
又、加入者線(有線)Mは、光ファイバー回線(FTTH(Fiber To The Home )、FTTB(Fiber To The Building )など)であっても良く、この光ファイバー回線を加入者線Mとして敷設することで、加入者(使用者U)と一対一に対応する固定電話番号Nを取得するようにしていても構わない。
この他、加入者線(有線)Mは、CATVケーブル(CATV回線)や、電力線などであっても良い。
図12に示されたように、第6実施形態は、設定ロック部6を有していても良く、この実施形態においても、設定ロック部6とは、番号通信部2の設定変更を防止可能とするものである。
設定ロック部6は、番号通信部2の設定変更を防止可能と出来るのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、番号通信部2(つまり、通信機器100)におけるケーシングである機器筐体101自体や、機器筐体101として兼用される盤筐体11や箱筐体Z1、番号通信部2の機器筐体101に入出力装置が設けられている場合において番号通信部2の設定変更を防止するカバー体、配電盤10等内のハブ27にコンピュータ等を接続できる場合やWeb機能を有している場合において番号通信部2の設定ロック用ソフトウェア等で、設定ロック部6を構成していても良い。
図12に示されたように、第6実施形態は、ロック選択部15も有していても良く、この実施形態においても、ロック選択部15とは、設定ロック部6の設定変更を防止する場合と防止しない場合の何れかに選択可能なものである。
ロック選択部15は、設定ロック部6の設定変更を防止する場合と防止しない場合に選択可能と出来るのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、機器筐体101そのものや、機器筐体101を固定しているビス等や、機器筐体101に設けられた入出力装置のカバー体、設定ロック用ソフトウェア、機器筐体101として兼用される盤筐体11や箱筐体Z1における扉を施錠・開錠する鍵(施錠・開錠装置)等で、ロック選択部15を構成しても良い。
従って、第6実施形態におけるプラントLAN28は、2つのパワコン12を有しており、3つ以上のパワコン12が、1つのプラントLAN28内に設けられていても良い。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1実施形態と同様である。
尚、第6実施形態の通信システム1は、番号通信部2の代わりに、光ファイバー回線を加入者線Mとして用いた場合で且つ固定電話番号Nを持たずに外部と通信する通信部2’であっても良い。
この変形例における通信部2’は、ルータ34と光回線終端装置(プラントONU)35(又は、プラントモデム35’)を介して、電話網D、又は、電話網Dを含むネットワークWと接続していても良い。
尚、通信部2’は、光ファイバー回線ではなく、アナログ回線(メタル回線)のADSLで通信する場合で且つ固定電話番号Nを持たずに外部と通信する構成であっても良い。
この変形例におけるその他の構成、作用効果や使用態様は、上述した第6実施形態と同様である。
図13〜16は、本発明の第7〜10実施形態に係る通信システム1を示している。
第7実施形態が第2実施形態と異なるのは、太陽光発電プラントHが、有線Mにて電話網Dと有線Mで接続される点である。
第7実施形態は、1つのプラントLAN28内に複数のパワコン12を有していても良い。
尚、図13、15、16でも、遠隔監視部3(別の番号通知部2や、検知機50)を接続する際、ハブ27を介しているため、番号通知部2における接続部17を有さないものを図示している(当然、ハブ27と同時に、接続部17を有していても良い)。
又、図14では、受発電収集サーバ71にスケジューラ18が設けられているものを図示している。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第2、6実施形態と同様である。
又、第8〜10実施形態も、1つのプラントLAN28内に複数のパワコン12を有していても良い。
その他の通信システム1の構成、作用効果や使用態様は、第1〜6実施形態と同様である。
図17は、本発明の第11実施形態に係る通信システム1を示している。
第11実施形態が第1〜10実施形態と異なるのは、通信システム1が設けられたプラントPが発電プラントHではなく、一般住宅等の建築物91内部で電力等の使用管理をするプラント機器(プラント設備B)である点である。
よって、第11実施形態における番号通知部2は、これらのプラント設備B(プラントP)を電話網Dにおける電話番号Nで電話機端末B’(P’)として特定し且つこの特定された電話機端末B’でもあるプラント設備Bをその外部と電話網Dを介して通信させるものである。
この番号通信部2は、それぞれのプラント設備Bの内部に設けられる他、建築物91の内部など、個々のプラント設備B又は建築物91の範囲内(敷地内)であれば、何れの箇所に設けられていても良い。
第11実施形態における監視内容(使用監視データ、使用監視ファイル)とは、例えば、各プラント設備B(エアコン81、テレビ82、電灯83、)における現在の使用電力、所定の日の使用電力量、所定の月の使用電力量の他、室内温度や、テレビの現在の状態(録画中か等)、電灯の状態(消灯しているか、点灯(つまり、消し忘れ)の他、現在のガス・水道水の使用量、所定の日のガス・水道水の使用量、所定の月のガス・水道水の使用量の他、窓・ドアの開閉と施錠(2F(2階)の窓が開いている等)、Webカメラによる画像へのリンク、ガスコンロの状態(元栓の開閉)、風呂の現在の湯量・湯温も含まれる。
このように、本発明に係る管理システム1は、発電プラントPだけでなく、電力等を使用管理するプラント設備Bの制御・監視が可能である。
第11実施形態における別の変形例としては、プラント設備Bや発電プラントHを特定する際の電話機端末B’、H’が、電話網Dと有線Mで接続されるものがある。
その他の管理システム1の構成、作用効果及び使用態様は、第1〜10実施形態と同様である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。通信システム1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
通信システム1は、太陽光発電プラントHの制御及び監視を行っていたが、制御と監視の何れか一方だけを行うこととしても良く、又、ネットワークW(電話網D)上の発電制御データを、確認した後に削除しない場合や、発電制御データの確認、及び/又は、発電監視データをネットワークW上に置くことを、所定時間ごとに行わない場合があっても構わない。
検知機50の変形例1、2におけるネットワークは、一繋がりであったが、全ての検知機50が互いに無線通信可能となるのであれば、何れの型であっても良く、例えば、ツリー型や、メッシュ型、スター型、リング型であっても構わない。
尚、ツリー型のネットワークを自己編成する場合、検知機50は、親機61、子機51の他に、所定数の子機51を取り纏める中継検知機(中継機)を含んでいても良い。
ネットワークは、一繋がりの一端や途中にある検知機50からツリー型のように分岐していたり、これと同様に、メッシュ型、スター型、リング型の何れかの検知機50から分岐していても良く、一繋がりのものや、ツリー型や、メッシュ型、スター型、リング型の少なくとも2つが組み合わさっていても良い。
又、本発明に係る通信システムは、一般住宅等の建築物内部におけるエアコン、テレビ、電灯、施錠センサ、人感センサ、警備カメラ、ガスコンロ、風呂などの電力、ガス等を使用するプラント機器(プラント設備)においても使用でき、更には、電力等を使用するプラント設備と、発電を行う発電プラントを同時に有する施設に対しても利用可能である。
2 番号通信部
3 遠隔監視部
4 遠隔制御部
5 中央処理部
6、6’ 設定ロック部
15、15’ ロック選択部
10 配電盤
11 盤筐体
12 変換部
13 変圧器
14 送電部
100 通信機器
101 機器筐体
P プラント
P’ プラントの電話機端末
D 電話網
N 電話番号
H 発電プラント
H’ 発電プラントの電話機端末
T 発電部
Claims (6)
- プラント(P)とその外部とを通信させる通信システムであって、
前記プラント(P)を電話網(D)における携帯電話番号(N)で電話機端末(P’)として特定し且つこの特定された電話機端末(P’)でもあるプラント(P)をその外部と前記電話網(D)を介して通信させる番号通信部(2)を複数有し、
これらの番号通信部(2)による各プラント(P)からの通信内容を、前記電話網(D)を介して一括して取り纏める中央処理部(5)を有し、
この中央処理部(5)へ各プラント(P)からの通信内容を送信するように前記複数の番号通信部(2)が設定され、
これらの複数の番号通信部(2)それぞれは、前記各プラント(P)を電話網(D)における携帯電話番号(N)で携帯電話機端末(P’)として特定するために内蔵するSIMカード(2b)を抜差し可能な構成とするSIM抜差部(16)を有し、
このSIM抜差部(16)は、前記SIMカード(2b)を差した状態で封印されていることを特徴とする通信システム。 - 前記プラント(P)は発電プラント(H)であって、
この発電プラント(H)の内部には、前記番号通信部(2)の設定を行うコンピュータが接続可能なハブ(27)を有しておらず、
前記発電プラント(H)の内部には、当該発電プラント(H)から配電網(G)へ送電される電力量を、監視、制御及び抑制のうち少なくとも1つを行うスケジューラ(18)を有していることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 発電プラント(H)における配電盤であって、
この配電盤の盤筐体(11)の外部にある発電部(T)からの電流を直流から交流に及び/又は交流から直流に変換する変換部(12)と、この変換部(12)からの電流を昇圧する変圧器(13)と、この変圧器(13)からの電流を送電可能な送電部(14)を有し、
前記盤筐体(11)の内部には、前記変換部(12)を電話網(D)における携帯電話番号(N)で電話機端末(H’)として特定し且つこの特定された電話機端末(H’)でもある前記変換部(12)を盤筐体(11)の外部と前記電話網(D)を介して通信させる番号通信部(2)が設けられ、
前記番号通信部(2)は、前記発電プラント(H)を電話網(D)における携帯電話番号(N)で携帯電話機端末(H’)として特定するために内蔵するSIMカード(2b)を抜差し可能な構成とするSIM抜差部(16)を有し、
このSIM抜差部(16)は、前記SIMカード(2b)を差した状態で封印されていることを特徴とする配電盤。 - 前記盤筐体(11)の内部には、前記番号通信部(2)の設定を行うコンピュータが接続可能なハブ(27)を有しておらず、
前記盤筐体(11)の内部には、当該配電盤から配電網(G)へ送電される電力量を、監視、制御及び抑制のうち少なくとも1つを行うスケジューラ(18)を有していることを特徴とする請求項3に記載の配電盤。 - プラント(P)とその外部とを通信させる通信機器であって、
この通信機器の機器筐体(101)の内部には、前記プラント(P)を電話網(D)における携帯電話番号(N)で携帯電話機端末(P’)として特定し且つこの特定された携帯電話機端末(P’)でもある前記プラント(P)を機器筐体(101)の外部と前記電話網(D)を介して通信させるために内蔵されたSIMカード(2b)を抜差し可能な構成とするSIM抜差部(16)が設けられ、
このSIM抜差部(16)は、前記SIMカード(2b)を差した状態で封印されていることを特徴とする通信機器。 - 前記プラント(P)は発電プラント(H)であって、
前記機器筐体(101)には、当該通信機器の設定を行うコンピュータとLANケーブル(26)を介して接続可能なコネクタが設けられ、
前記機器筐体(101)の内部には、前記発電プラント(H)から配電網(G)へ送電される電力量を、監視、制御及び抑制のうち少なくとも1つを行うスケジューラ(18)を有していることを特徴とする請求項5に記載の通信機器。
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