JP6435146B2 - マスク処理剤 - Google Patents

マスク処理剤 Download PDF

Info

Publication number
JP6435146B2
JP6435146B2 JP2014192129A JP2014192129A JP6435146B2 JP 6435146 B2 JP6435146 B2 JP 6435146B2 JP 2014192129 A JP2014192129 A JP 2014192129A JP 2014192129 A JP2014192129 A JP 2014192129A JP 6435146 B2 JP6435146 B2 JP 6435146B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
weight
treatment agent
comparative example
fine particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014192129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016060999A (ja
Inventor
田中 智子
智子 田中
耕平 定森
耕平 定森
隆志 赤坂
隆志 赤坂
克実 白木
克実 白木
智基 佐々木
智基 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fumakilla Ltd
Original Assignee
Fumakilla Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fumakilla Ltd filed Critical Fumakilla Ltd
Priority to JP2014192129A priority Critical patent/JP6435146B2/ja
Publication of JP2016060999A publication Critical patent/JP2016060999A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6435146B2 publication Critical patent/JP6435146B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

本発明は、空気中に浮遊する粒子の透過を抑制する処理をマスクに行うためのマスク処理剤に関するものである。
一般に、例えば、花粉、ハウスダスト、各種粉塵、ウイルス等の空気中に浮遊する粒子が口や鼻に侵入するのを抑制するためにマスクを装着することがある。この種のマスクとしては、例えば不織布等で構成された布製マスクが一般に広く普及している。特に近年では、花粉症やアレルギー症状を抑制するためにマスクを装着する人が増えてきており、また、ウイルス飛沫やPM2.5のような極小粒子の吸入防止対策としてマスクを選択する人も増えている。したがって、極小粒子がマスクを透過するのを有効に抑制することが望まれている。このことに対して、非常に微細なろ過フィルターをマスクに設けることが考えられるが、このようにした場合、マスクのコストが高騰してしまうので、一般に普及させるのが難しい。
そこで、例えば、特許文献1、2に開示されているマスク処理剤をマスクに付着させることが提案されている。特許文献1のマスク処理剤は、ノニオン系界面活性剤、グリセリン等の多価アルコール、低級アルコール及び精製水を含有している。また、特許文献2のマスク処理剤は、水、アルコールの他、陽イオン性界面活性剤を含有している。
特許第5072198号公報 特許第5553563号公報
ところで、特許文献1では、ノニオン系界面活性剤が空気中に浮遊する粒子をトラップすることによって粒子の透過抑制効果が得られるとしている。また、特許文献2では、アルコールを60重量%以上の高い割合で含んでいることで、殺菌作用や抗菌作用を得ることが可能になるとしている。
しかし、上述したように例えば平均粒子径が10μm以下、特に3μm以下のような極小粒子を捕捉対象とする必要が生じてきているが、このような極小粒子の透過を抑制する効果については特許文献1、2のいずれにも触れられていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、界面活性剤を含有するマスク処理剤において、処理後における極小粒子の透過抑制効果を、未処理のマスクに比べて高めることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、極小粒子の透過抑制効果を発揮する特定の界面活性剤を所定量以上含有させるようにした。
第1の発明は、
布製のマスクに付着させる液状のマスク処理剤において
2重量%以上のモノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを重量比15:2に設定した混合物を含有することを特徴とする。
また、3μm以下の極小粒子の透過抑制性能を向上させることを特徴としている。
本発明に係るマスク処理剤によって処理したマスクを使用して極小粒子の透過実験を行うと、極小粒子の透過抑制効果が未処理のマスクに比べて高まる。
第1の発明によれば、極小粒子の透過抑制効果を発揮する特定の界面活性剤を所定量以上含有させたので、処理後における極小粒子の透過抑制効果を、未処理のマスクに比べて高めることができる。
測定装置の概略図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
実施形態に係るマスク処理剤は、布製のマスクに付着させて使用する液状のものであり、例えばスプレー容器に充填して使用することができる。スプレー容器は、従来から周知のスプレーノズルを有する噴霧器が取り付けられた容器の他、噴霧用のガスを充填したエアゾール容器であってもよい。例えばトリガー式スプレー容器、ポンプ式スプレー容器等を使用することもできる。また、マスク処理剤をマスクに噴霧する他、マスクに塗布したり、マスクをマスク処理剤に浸して処理することもできる。マスク処理剤を噴霧または塗布する側は、マスクの顔に付着する側であってもよいし、外気を吸入する側であってもよいし、両方であってもよい。
マスク処理剤によって処理を行うマスクの種類は特に限定されないが、例えば、不織布を単層にした単層構造、または複数重ねた多層構造のマスクに処理することができる。マスク処理剤によって処理を行うマスクとしては、市販の使い捨てマスク等のように容易に入手できる安価なマスクを対象とすることができる。不織布を構成する繊維としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリウレタン、綿、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオレフィン、アセテート、キュプラ、レーヨン等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。また、不織布の製造方法としては、例えば、スパンボンド法、ニードルパンチ法等を挙げることができる。
マスク処理剤は、極小粒子の透過抑制効果を発揮する特定の界面活性剤と、水とを含有しており、アルコールは含有していない。界面活性剤は、5重量%以上のグリセリン脂肪酸エステル、2重量%以上のモノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを重量比15:2に設定した混合物、10重量%以上の塩化ビスヒドロキシエチルオレイルメチルアンモニウム、5重量%以上の塩化セチルトリメチルアンモニウム、1.5重量%以上のベタイン型両イオン界面活性剤のうち、少なくとも1つであり、これらの中から任意に選択した複数の界面活性剤を混合してもよい。
また、上記界面活性剤のうち、グリセリン脂肪酸エステルは、ニオイが殆ど感じ取れないので、マスク処理剤として好適である。また、塩化セチルトリメチルアンモニウムは、10重量%以下の含有量であれば、ニオイが殆ど感じ取れないので、マスク処理剤として好適である。界面活性剤を除いた残部を全て水とすることができる。
この実施形態に係るマスク処理剤によれば、極小粒子の透過抑制効果を発揮する特定の界面活性剤を所定量以上含有させたので、処理後における極小粒子の透過抑制効果を、未処理のマスクに比べて高めることができる。
また、界面活性剤のうちグリセリン脂肪酸エステルなどは、食品に添加することが認められている群に属するものなので、安全性が高い。
尚、マスク処理剤には、例えば、殺菌剤、抗菌剤、保湿剤、アレルゲン失活剤、帯電防止剤、植物精油等を含有させることもできる。
また、各界面活性剤の含有量の上限は、30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
Figure 0006435146
(実施例1)
実施例1のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノラウリン酸デカグリセリルをそれぞれ、5重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。
マスク処理材による効果の測定方法は次の通りである。
測定に使用したマスクは、不織布製の市販の使い捨てマスクであり、大きさは15cm×15cmである。
図1に示すような測定装置1を使用する。すなわち、測定装置1は、筒状のホルダー2と管状の吸引器3との間に、これらの流路を横切るようにマスクMを配置し、ホルダー2及び吸引器3でマスクMを挟んで保持する。ホルダー2から空気が吸引されるようになっており、吸引された空気の全量がマスクMを通過する。
吸引器3には、粒子数測定器4がホース5を介して接続されている。粒子数測定器4は、例えばTSI社製のAeroTrak 9306を使用することができる。この粒子数測定器4では、マスクMを透過した粒子を測定することができ、測定する粒子の最大径は3μm以下の微小粒子とした。比較対象とするため、マスクMを外した状態で大気の微小粒子数も測定した。吸引する空気量は3リットルとした。
微小粒子の測定範囲は、0.3μm以上0.5μm未満、0.5μm以上1.0μm未満、1.0μm以上3.0μm以下の3つの範囲である。0.3μm以上0.5μm未満の範囲で測定した微小粒子の径は0.4μmの真球と仮定し、また、0.5μm以上1.0μm未満の範囲で測定した微小粒子の径は0.75μmの真球と仮定し、また、1.0μm以上3.0μm以下の範囲で測定した微小粒子の径は2.0μmの真球と仮定した。そして、0.3μm以上0.5μm未満の範囲で測定された微小粒子の数と、0.4μmの真球の体積との積を求めて、当該範囲に存在する微小粒子の体積を得る。同様に、0.5μm以上1.0μm未満の範囲で測定された微小粒子の数と、0.75μmの真球の体積との積を求めて、当該範囲に存在する微小粒子の体積を得る。また、1.0μm以上3.0μm以下の範囲で測定された微小粒子の数と、2.0μmの真球の体積との積を求めて、当該範囲に存在する微小粒子の体積を得る。
まず、微小粒子透過率を次の式に基づいて算出する。
微小粒子透過率(%)=マスク透過微小粒子体積/大気中の微小粒子体積
マスク透過微小粒子体積は、未処理のマスクMを測定装置1に装着して上記3つの範囲の微小粒子の体積を加算したものである。大気中の微小粒子体積は、マスクMを外した状態で大気の微小粒子数を測定して得られた結果による微小粒子の体積を加算したものである。
次に、同一のマスクMに上記組成のマスク処理剤400μlを均一に塗布し、乾燥させたものを測定装置1に装着し、同様に微小粒子の測定を行う。マスク処理剤による処理前後の微小粒子透過率の変化から、微小粒子透過抑制率を算出する。
微小粒子透過抑制率(%)=1−処理後微小粒子透過率/処理前微小粒子透過率
実施例1では、モノラウリン酸デカグリセリルを5重量%含有していれば、十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例2)
実施例2のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノオレイン酸デカグリセリルをそれぞれ5重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例2においても5重量%含有していれば、十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例3)
実施例3のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノミリスチン酸デカグリセリルを20重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例3おいても十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例4)
実施例4のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノラウリン酸ヘキサグリセリルを10重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例4おいても十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例5)
実施例5のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノミリスチン酸ヘキサグリセリルをそれぞれ3重量%、10重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例5おいても十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例6)
実施例6のマスク処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルに分類される界面活性剤として、モノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを混合させ、その混合物をそれぞれ、2重量%、3重量%、5重量%、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。混合比は、モノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルの重量比が15:2となるように設定している。上記混合物を2重量%含有していれば、十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
この実施例6のマスク処理剤は、実施例1と実施例2の界面活性剤を混合している。実施例1、2の「5重量%」の結果より、実施例2(モノオレイン酸デカグリセリル)の微小粒子透過抑制率が、実施例1(モノラウリン酸デカグリセリル)の微小粒子透過抑制率よりも低いことが分かるが、これら界面活性剤を混合することで、モノラウリン酸デカグリセリルのマスク上での広がり易さによって、モノオレイン酸デカグリセリルもマスク上で広がり易くなり、よって、実施例6では2重量%という低い濃度でも十分に高い微小粒子透過抑制率が得られている。つまり、モノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを単体で使用するよりも、2つを混合して使用する方が、低濃度でも効果を得ることができる点で好ましい。従って、モノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを混合した場合には、その混合物を2重量%以上含有しているのが好ましい。これは混合させることによって個々の物質が持つ微小粒子透過抑制率が単なる積算的な向上に留まらず、いわば相乗的作用が発生して予想以上の増強効果が奏されているといえる。このことは、物質単独の半分以下という低濃度で微小粒子透過抑制効果を向上させた、画期的な配合であるといえる。
(実施例7)
実施例7のマスク処理剤は、4級アンモニウム塩型に分類される界面活性剤として、塩化ビスヒドロキシエチルオレイルメチルアンモニウムを10重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例7おいても十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例8)
実施例8のマスク処理剤は、4級アンモニウム塩型に分類される界面活性剤として、塩化セチルトリメチルアンモニウムをそれぞれ、5重量%、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例8おいても塩化セチルトリメチルアンモニウムを5重量%以上含有していれば、十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例9)
実施例9のマスク処理剤は、ベタイン型に分類される界面活性剤として、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを10重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例9おいても十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
(実施例10)
実施例10のマスク処理剤は、ベタイン型に分類される界面活性剤として、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインをそれぞれ、0.3重量%、0.5重量%、1.5重量%、3重量%、5重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。測定方法は実施例1と同じである。この実施例10おいても2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインを0.3重量%以上含有していれば、十分に高い微小粒子透過抑制率が得られる。
一方、比較例について表2に基づいて説明する。
上記実施例1〜10の界面活性剤は一例を示しているだけであり、これらに限られるものではない。
Figure 0006435146
(比較例1)
比較例1では、モノラウリン酸デカグリセリルを3重量%含有している場合の測定結果を示している。この比較例1では、微小粒子透過抑制率が−83%となっている。この「−」とは、未処理のマスクにおける微小粒子透過抑制率よりも低くなったことを示している。すなわち、モノラウリン酸デカグリセリルを3重量%含有したものでは、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなることが分かるので、マスク処理剤として不適である。
(比較例2)
比較例2では、モモノオレイン酸デカグリセリルを3重量%含有している場合の測定結果を示している。この比較例2では、微小粒子透過抑制率がマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例3)
比較例3では、モノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルの混合物を1.5重量%含有している場合の測定結果を示している。この比較例3では、微小粒子透過抑制率がマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例4)
比較例4では、ソルビタン脂肪酸エステルに分類されるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートをそれぞれ、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例4では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例5)
比較例5では、ショ糖酸エステルをそれぞれ、0.5重量%、2重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例5では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例6)
比較例6では、POEアルキルエーテルに分類されるポリオキシエチレンアルキル(C12−14)エーテルをそれぞれ、5重量%、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例6では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例7)
比較例7では、硫酸エステル型に分類されるラウリル硫酸ナトリウムをそれぞれ、5重量%、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例7では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例8)
比較例8では、スルホン酸型に分類されるαオレフィンスルホン酸ナトリウムをそれぞれ、5重量%、10重量%、20重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例8では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例9)
比較例9では、4級アンモニウム塩型に分類される塩化ベンザルコニウムをそれぞれ、5重量%、10重量%、20重量%、50重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例9では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例10)
比較例10では、4級アンモニウム塩型に分類される塩化ビスヒドロキシエチルオレイルメチルアンモニウムをそれぞれ、3重量%、5重量%含有したものを調製し、各マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例10では、微小粒子透過抑制率がいずれもマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例11)
比較例11では、4級アンモニウム塩型に分類される塩化セチルトリメチルアンモニウムを3重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例11では、微小粒子透過抑制率がマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
(比較例12)
比較例12では、ベタイン型に分類される2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインを0.1重量%含有したものを調製し、マスク処理剤の残部は精製水とした。この比較例12では、微小粒子透過抑制率がマイナスであり、未処理のマスクよりも微小粒子を通し易くなっている。
以上説明したように、5重量%以上のグリセリン脂肪酸エステル、2重量%以上のモノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを重量比15:2に設定した混合物、10重量%以上の塩化ビスヒドロキシエチルオレイルメチルアンモニウム、5重量%以上の塩化セチルトリメチルアンモニウム、0.3重量%以上のベタイン型両イオン界面活性剤のうち、少なくとも1つの界面活性剤を含有することで、処理後における極小粒子の透過抑制効果を、未処理のマスクに比べて高めることができる。特に3μm以下の極小粒子の透過抑制効果を顕著に得ることができる。
界面活性剤の種類は上記例示したものに限られず、処理後に、極小粒子の透過抑制効果を発揮する界面活性剤であれば使用することができる。また、マスク処理剤に他の成分を添加することもでき、例えば、抗菌剤や香料、消臭剤などの機能性原料と共存させ、さらに心地よい使用感を持つ効果的なマスク処理剤を構成することが可能である。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るマスク処理剤は、例えば布製のマスクに使用することができる。

Claims (2)

  1. 布製のマスクに付着させる液状のマスク処理剤において
    2重量%以上のモノラウリン酸デカグリセリルとモノオレイン酸デカグリセリルを重量比15:2に設定した混合物を含有することを特徴とするマスク処理剤。
  2. 請求項1に記載のマスク処理剤において、
    3μm以下の極小粒子の透過抑制性能を向上させることを特徴とするマスク処理剤。
JP2014192129A 2014-09-22 2014-09-22 マスク処理剤 Active JP6435146B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192129A JP6435146B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 マスク処理剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192129A JP6435146B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 マスク処理剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016060999A JP2016060999A (ja) 2016-04-25
JP6435146B2 true JP6435146B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=55797300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014192129A Active JP6435146B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 マスク処理剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6435146B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210316171A1 (en) * 2020-04-09 2021-10-14 Nanotek Instruments Group, Llc Graphitic antiviral filtration element and filtration devices containing same

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265754A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Shinto Fine Co Ltd 抗アレルゲン組成物
JP2006328108A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Shinto Fine Co Ltd 抗アレルゲン組成物
JP5506023B2 (ja) * 2009-05-07 2014-05-28 理研ビタミン株式会社 インフルエンザウイルス感染防止剤
JP2011207790A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Riken Vitamin Co Ltd インフルエンザウイルス感染防止可溶化液

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016060999A (ja) 2016-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015104894A1 (ja) 精油添着多孔質材料及びそれを用いた、抗ウイルス剤及び抗菌剤並びに抗ウイルスフィルター及び抗菌フィルター
CA2935139A1 (en) Apparatus for disinfecting an enclosed space
WO2006103960A1 (ja) アレルゲン失活剤
JP6435146B2 (ja) マスク処理剤
CN102089039B (zh) 带静电荷口罩过滤产品和用于增加过滤效率的方法
JP6899418B2 (ja) 空気清浄機
JP5072198B2 (ja) マスクの処理方法
CN108277647A (zh) 颗粒物阻隔材料及其在防雾霾中的应用
WO2012123446A1 (en) Filter material and face mask against pathogens
JP5383577B2 (ja) イチョウ抽出物を含む新型インフルエンザa(h1n1)ウイルス感染の予防用組成物、該組成物を含むエアフィルター、及び該フィルターを含む空気清浄器
CN104799450B (zh) 一种防霾口罩及其制作方法
CN103911907A (zh) 一种多元合金纳米氧化物杀菌空气过滤纸及其制作方法
CN106192429B (zh) 含竹叶黄酮的口罩材料及其制备方法与应用
JP6604819B2 (ja) 白金ナノ粒子担持エレクトレットフィルターの製造方法
JP2018171457A (ja) 空気から不必要な物質を除去するための方法と装置
JP6297358B2 (ja) 白金ナノ粒子分散液、白金ナノ粒子担持フィルタ、白金ナノ粒子担持フィルタの製造方法、および空気清浄機
CN107603755B (zh) 一种清洁气雾剂组合物及气雾剂的制备方法
FI129695B (en) ACTIVE FILTER LAYERS, FILTER STRUCTURES AND METHODS FOR IMPROVING THE CAPACITY OF THE FILTER IN CAPTURE OF PARTICLES AND NEUTRALIZATION OF PATHOGENIC PARTICLES
FR3020246A1 (fr) Masque a face exterieure en polypropylene non tisse comprenant du bronopol
DE102006011532A1 (de) Staubabscheidende Filterelemente
KR102640752B1 (ko) 섬유상 담체를 포함하는 미세먼지 제거용 유동형 필터 및 그의 제조방법
TWM574500U (zh) 複合機能性口罩
JP2020045582A (ja) マスク処理剤及び有害物質の吸入抑制方法
JP3539461B2 (ja) フィルタおよび空気フィルタ
TWI745925B (zh) 高吸附性能奈米纖維空氣過濾材及其製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180424

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6435146

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250