JP6434695B2 - 第二の皮脂的ファンデーションガーメント - Google Patents

第二の皮脂的ファンデーションガーメント Download PDF

Info

Publication number
JP6434695B2
JP6434695B2 JP2013265272A JP2013265272A JP6434695B2 JP 6434695 B2 JP6434695 B2 JP 6434695B2 JP 2013265272 A JP2013265272 A JP 2013265272A JP 2013265272 A JP2013265272 A JP 2013265272A JP 6434695 B2 JP6434695 B2 JP 6434695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
basic structure
foundation garment
human body
sebaceous
sebum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013265272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015120991A (ja
Inventor
神崎 磋利
磋利 神崎
Original Assignee
株式会社Mic
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社Mic filed Critical 株式会社Mic
Priority to JP2013265272A priority Critical patent/JP6434695B2/ja
Publication of JP2015120991A publication Critical patent/JP2015120991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6434695B2 publication Critical patent/JP6434695B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Corsets Or Brassieres (AREA)

Description

この発明は、体形を整える機能を備えた第二の皮脂的ファンデーションガーメント(補整機能を有する女性用衣料)に関するものである。
従来、ブラジャー、ガードル、ボディスーツ等のファンデーションガーメントは、身頃部を基本構造体とし、当該各部分を構成する基布は、人体皮膚運動に沿った伸び率(伸びやすさ)を設計・具備させ、体形を整える役割に供されている。また、これらのファンデーションガーメントは、表地や裏地等を構成する生地を所定の形状及びサイズに裁断してこれらの表地や裏地等を縫製することにより製造される。
過去には天然ゴムで作成されたコルセットが市販されている。
現在のポリウレタン繊維が発明される以前に於いて、こうしたファンデーションの伸張部分は、天然ゴム又は合成ラバーの線状体を編込む又は折り込んだ基布を以って構成をしていた。
これに対し近年癌等によって失った乳房の擬似成形体製作技術と合成ラバーによる製品化技術を並行させた擬似乳房体(例えば、ヌーブラの商標で販売されている)が市販されている。
しかしながら、これらの製品には通気性がなく、吸湿性に欠け、使用様態によっては着用者にとって非衛生的となるおそれがあるという問題点を有している。
特開平09−327963号公報 特開2000−222867号公報 特開2003−188416号公報 特開2002−220235号公報
この発明が解決しようとする課題は、人体に一体化できる皮脂的要素を備えた人体皮脂的布地体に、更にファンデーションガーメントとしての機能をデザインさせ、これを身頃構成(基本構造体)とした上に、着用した際の蒸れの不快感がなく、体形を整えることのできる第二の皮脂的ファンデーションガーメントを提供することにある。
この発明は、上記課題を解決するため、次のような技術的手段を採用している。すなわち、請求項1に記載された発明は、人体の所望部位に人体皮脂に一体化した状態で着用され、人体の皮脂機能を補うとともに前記人体の膨出部を補正する基本構造体を備えた第二の皮脂的ファンデーションガーメントにおいて、
伸縮性を有する素材からなり、かつ通気性を有し、前記人体表面の所望部位に密着した状態で装着されて人体と一体を成し、人体の膨出部と異なる真皮の機能を補助的に果たす基本構造体と、
前記基本構造体に一体的に設けられ、かつ通気性を有し、人体の膨出部を構成する疑似乳房体及び/又は疑似臀部体と、
を備え
前記基本構造体は、フィルム体、シート状体、編み組織体又はこれらの複合体のいずれかに樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより構成されていることを特徴とする第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
また、請求項2に記載された発明は、前記基本構造体は、ピンホール加工又は発泡処理が施された伸縮性のフィルム状体及びシート状体、編み組織体、並びにこれらの複合体のいずれか1つからなることを特徴とする請求項1に記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
更に、請求項3に記載された発明は、前記基本構造体は、当該基本構造体の伸張率又は補正力を部分的に異ならせる裏当部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
また、請求項4に記載された発明は、前記基本構造体は、仕上部への処理として伸縮性を有するフィルム又はシリコン樹脂を被覆したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
さらに、請求項5に記載された発明は、前記擬似乳房体及び擬似臀部体又は基本構造体の少なくとも一方は、芯体を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
又、請求項6に記載された発明は、前記基本構造体は、透明性の高い網状体からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
更に、請求項7に記載された発明は、前記基本構造体は、編み組織に合成樹脂を付着させ多数の孔を有する網状体からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
また、請求項8に記載された発明は、前記基本構造体は、孔の分布を設定することにより部分的に伸張率を異ならせたことを特徴とする請求項7記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。
さらに、請求項9に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似乳房体を有することを特徴とするトップである。
又、請求項10に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似臀部体を有することを特徴とするボトムである。
更に、請求項11に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似乳房体及び前記擬似臀部体の双方を備えていることを特徴とする第二の皮脂的ファンデーションガーメントである。なお、このファンデーションガーメントには、オールインワンやボディストッキング等を含むものである。
基本構造体は、人体の第二の皮脂的役割を果たすものであり、第二の皮脂としては、人体の表皮及びその下方に位置する真皮の双方を少なくとも含むものである。また、第二の皮脂としての基本構造体は、真皮の下に位置する皮下脂肪を含むものであっても良い。さらに、本発明において、人体の皮下脂肪とその下方に位置する乳房体(乳管洞、乳腺葉を含む)や胸筋膜、大胸筋等の役割を果たすものをセカンドブレストと称する。
次に、パッド体が人体脂質的役割を有するには、「保持部付擬似乳房体」に於ける「擬似乳房体(バストパッド)」又は「保持部付擬似臀部体」に於ける「擬似臀部体(ヒップパッド)」を、皮脂的身頃体に一体化された脂質層とする。ここで、脂質層は、第1に、人体脂質としての厚み(容積)と形態(形状)並びに生理的特性(発汗性、柔軟性、異物感がない)を持ち、第2に、人体皮脂に一体化、内蔵化し且つファンデーションガーメントとしての理想的シルエットを維持する能力を持つものであり、その結果、必要とする弾性と、当該人体皮脂の移動に一体化する移動性及び伸縮性とを維持するものである。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、基本構造体は、通気性を有し、人体皮脂の総体的な下垂化を防止し、かつバスト(バストポイントを通る胸部の水平周囲長、若しくは、下垂している乳房の場合は、ブラジャーを付けたような状態での最大水平周囲長)、ウエスト(肋骨の最下端と腰骨の中間の周囲長)、ヒップ(腰部における最大水平周囲長)、アンダーバスト(乳房直下における胸部の水平周囲長)等の人体の胴周囲長の一部に対応して伸縮する伸張性を有する素材からなり、体形を整える機能を有する。また、本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体は、透明性の高い網状体からなることが好ましい。透明性の高い網状体とは、編状体を構成する糸(ヤーン)自体が透明であり当該編状体を視覚的に認知できない状態の編状体、又は、染料等により着色し人体皮脂と同調化させることにより非認知化された編状体を指し、当該編状体は空隙部の大きさを大きく目粗な状態にする、若しくは繊細なヤーンを使用し凹凸性を無くす等によって得られる視覚的擬似透明体であってもよい。本発明のファンデーションガーメントは、基本構造体のみからなるものを最少構成単位としている。このファンデーションガーメントは、例えば、人体に張りを持たせる役割を果たす。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、パッド体は多孔質性弾性体からなることが好ましい。パッド体を多孔質性弾性体とすることにより適度な弾力性と通気性を持たせることができる。また、このパッド体は、多孔質性弾性体からなると同時に、当該多孔質性弾性体が複数の構成部分からなる複合体であって、各構成部分がそれぞれ異なる独立した特性をもつ弾性体としてもよい。また、パッド体及び/又は基本構造体をシリコン樹脂等によって覆うこともでき、このとき、パッド体を擬似乳房体と同じまたは同程度に軽く、かつ通気性を持ったものとすることができる。また、塗布する樹脂を視覚的人体との一体化を図る肌色のものを用いることが好ましい。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、弾性パッドは、基本構造体を構成する網状体の内面側に配置することが望ましいが、前記基本構造体を構成する網状体の外面側に配置することもできる。
本発明のファンデーションガーメントは、概ね表着又は中間着等を重ね着することから、表着の動きを損ねないよう、すべりのよい表面を形成することが好ましく、この意味から基本構造体は、表地及び裏地からなる二重構成であることが好ましい。このとき、パッド体はこれらの中間部に配置することが好ましい。さらに、基本構造体を三重構成とし、それぞれに補完的役割を持たせても良い。
本発明のファンデーションガーメントは、網状体及び/又は弾性パッドに樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより、基本構造体及び/又は弾性パッドをスキンライク化することが好ましく、これによりデザインの多様性をもたせることもできる。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、網状体を介してパッド体に樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより、前記基本構造体と前記パッド体とを一体化することができ、基本構造体と同様、パッド体もまたスキンライクな構成とすることができ、当該ファンデーションの商品価値を高める上でも好ましい。
本発明のファンデーションガーメントにおいては、人体に直接装着することから人体に悪影響を与える有害物質の混入は避けなくてはならない。そこで、特に弾性パッドはシリコン樹脂等の衛生的に実績のある素材からなることが好ましい。また、基本構造体を構成する網状体をシリコン樹脂からなるメッシュ体で構成することもでき、シリコン樹脂等の衛生的に実績のある樹脂によって覆うこともできる。脂質化又は皮脂化を高めるために、基本構造体及び/又はパッド体を透明性及び柔軟性を持った樹脂で構成することは好ましく、更に、基本構造体及び/又はパッド体を医療面から安全性を検証されたシリコン樹脂を選択することは理想的である。実際には、シリコン樹脂は高価な樹脂であることから、皮脂的部分である基本構造体や弾性パッドの皮膚に接する内面層や外面表層部を必要な厚みで覆うことであってもよい。
本発明のファンデーションガーメントは、人体皮脂の動き(伸張)に調和する伸縮性を有することが好ましい。ファンデーションガーメントが人体の動きに伴わない場合は、人体皮脂との間に摩擦を生み、接触皮膚障害性等の物理的不都合を誘発させることとなるからである。
また、基本構造体を構成する素材としては、ダブルラッセル編み組織を用いることができる。ダブルラッセル編み組織は、外面層及び内面層との間に位置する中空層に、外面層と内面層とを連繋する連繋糸を配置した三層構造からなるものである。このダブルラッセル編み組織は、内面層はファンデーション機能を有し、外面層は第二の皮脂としてのルックス、皮脂を形成する機能を有するものである。その際、中空層の厚みや内面層の組織を適宜設定することで、人体の皮脂や体型を補完する役割を果たすことが可能となる。
また、本発明のパッド体は、バストやヒップ全面を覆うものに限定されるものではなく、人体の美的シルエットを形成することを必要とする部位であれば、個人的にボリューム等が欠ける部分のみカバーする部分的なパッド体であっても勿論良い。さらに、パッド体の形成方式は、任意であり、発泡方式に鋳型鋳造方式をプラスしたもの、射出成型方式、スライス方向又はプレス成形方式、バキューム成形方式などによって形成することが可能である。
本発明のファンデーションガーメントの製品形状は、人体の湾曲形状に適合した三次元形成とし、原則として人体各部に均質な圧力をもって着用されることを前提とする。但し、ファンデーション機能である平面的な体型においては、体側部の圧力を高め人体の立体性を高め、又はアップリフト力を望む場合は、アンダーバストラインを強くし、リフト力を高め、且つ腹部等の膨出を押さえるためには、腹部を押さえる圧力を付与する等、目的によって人体に対する圧力を適宜デザインすることが望ましい。
更に、本発明のファンデーションガーメントのパターンは、原則として第2の皮脂的役割を前提とすることから、本来製品の必要部位をカバーする胴囲を覆うものとして構成されるが、これをファッションと同化させ(カラー等)る場合は、通常のファンデーションと同様のパターン化テクニックを適用することができる。
この発明によれば、人体に一体化できる皮脂的要素を備えた人体皮脂的布地体に、更にファンデーションガーメントとしての機能をデザインさせ、これを身頃構成(基本構造体)とした上に、着用した際の蒸れの不快感がなく、体形を整えることのできるファンデーションガーメントを提供することができる。
また、この発明によれば、人体皮脂のたるみをサポートしたり保全する能力を付与して人体に張りを持たせることが可能となる。
さらに、この発明によれば、皮脂としての役割に加え、ヒップやバストの膨出部形成に必要な脂質の不足を人体と一体化することで形成、維持する役割を達成することができる。
図1は、この発明の実施の形態1に係るウエストニッパー(トップ)を示す構成図である。 図2は、この発明の実施の形態1に係るブラジャー(トップ)を示す構成図である。 図3(A)はこの発明の実施の形態1に係るバストカップ部を有する女性用衣料としてのブラジャーを示す展開図、同図(B)は弾性パッドに対する樹脂の噴霧状態を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るバストカップ部を有する女性用衣料としてのブラジャーを構成するパネルを示す展開図である。 図5(A)はこの発明の実施の形態1に係るバストカップ部を有する女性用衣料としてのブラジャーを構成するパネルを示す展開図、同図(B)は前面側のバストカップパネルを示す構成図である。 図6(A)は、実施例1又は応用例1のブラジャー(トップ)を示す構成図、同(B)は、応用例2のガードル(ボトム)を示す構成図である。 図7は応用例3のボディスーツ(オールインワン)を示す構成図である。 図8(1)〜(6)は、本発明の実施例におけるファンデーションガーメントにおける弾性パッドをそれぞれ示す構成例である。 図9(1)〜(4)は、本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)の構成例をそれぞれ示す構成図である。 図10(1)〜(4)は、本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)を形成するための樹脂の加工方式をそれぞれ示す構成図である。 図11は、本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)の他の実施形態を示したものである。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
本発明の第二の皮脂的ファンデーションガーメントは、人体の所望部位に着用され、人体の体型を整える機能を有する面状の基本構造体を備え、この基本構造体は、伸縮性を有する素材からなり、かつ通気性を有し、人体の所望部位に着用されることで人体の少なくとも皮脂的役割を果たすものである。
本発明の第二の皮脂的ファデーションガーメントにおいて、基本構造体は、人体の皮脂の機能を補い、必要に応じて更に向上させる第二の皮脂的役割を担うものであり、基本的に人体の真皮の機能を補助する伸縮性かつ通気性を備えた一枚構成(一層構造)を有している。この基本構造体としては、例えば、射出成型方式や鋳造成型方式、あるいは発泡方式によって形成されたフィルム体又はシート体からなるものが用いられる。このフィルム体等からなる基本構造体は、成形後にピンホールを形成することにより通気性を付加する後処理工程が施される。また、発泡方式によって形成されたフィルム体からなる基本構造体は、連続気泡化することにより通気性を有する多孔質性弾性体からなることが好ましく、ポリウレタン発泡体、ポリエステル発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリビニルアルコール製スポンジ体等の合成樹脂発泡体で構成することができる。また、基本構造体は、伸縮性を有する糸を用い、フルファッション編みやタテ編み、あるいはヨコ編み等の編み組織体(編み地)により構成される。さらに、基本構造体は、フィルム体又は編み組織体に樹脂をメッシュ状に接着又は溶着、ラミネート或いは圧着させた複合体として形成しても良い。また、基本構造体は、フルファッション三層編みやダブルラッセル編み等の三層編み体からなるものであっても良い。この場合には基本構造体の通気性を高めることができ望ましい。
さらに、基本構造体としては、例えば、フルファッション編機による天竺編等の丸編を含むフラット編や筒編(成形編)、ラッシェル編機による無地又は成形編、ジャガード編機によるヨコ編み又は丸編、丸編機によるヨコ編又は成形編などからなる編地素材が用いられる。また、基本構造体は、フルファッション編みやタテ編み、あるいはヨコ編み等の通気性を有する編み組織体(編み地)の表面又は裏面、あるいは表裏両面に樹脂をメッシュ状に接着又は溶着、ラミネート或いは圧着させた二層又は三層構造からなるものとすることができる。この基本構造体は、樹脂層を備えることにより人体の真皮としての機能に皮下脂肪的な機能を付加することができ、ファンデーションとしての機能を高めることができる。また、基本構造体は、密度を部分的に異ならせて伸びる部分、伸び易い部分、伸び難い部分などを適宜設定した成形編み体から構成することにより、人体皮脂の伸張特性にファンデーション機能を付与することが可能となる。
基本構造体は、女性の体の胸部や臀部、あるいは腹部や脚部など人体の所望部位に着用される。この基本構造体は、原則として、製品着脱等の開放部を持たないことが前提であり、その基本形状は、女性の体の胴周囲長よりも短い周囲長を有するよう設定された筒状体に形成される。但し、基本構造体は、周方向に沿って開放部を設け、当該開放部に着脱装置を装着するように構成してもよい。
このように構成される本発明のファンデーションガーメントにおいて、基本構造体は、ファンデーションガーメントとしての使命を持たせることから、加齢による人体皮脂のたるみをサポートする又は積極的に保全する能力を付与して人体に張りを持たせるものであり、十分に伸びる部分、より伸びる部分、あまり伸びない部分、まったく伸びてはいけない部分等と、適当な部分に分けてそれぞれの伸び率(伸びやすさ)を多段階に設けることができる。また、基本構造体は、体形を整えるための機能を付与するため、これらの各部分を一体的に編み込んだもの、又は織り込んだものであることが好ましい。また、当該編地の編組織によって拡張しやすい部分、拡張し難い部分、まったく拡張しない部分等を編み分ける。更には成形編により人体形状に合わせた凹凸をデザインすることも好ましい。それぞれの伸び率(伸びやすさ)を多段階に設けるには、編地又は織地をシリコン樹脂等によって覆う際に樹脂の塗布量を調節したり、立体成形の際の熱プレス条件を調節したりすることにより、設定することができ、さらには、製品総体の仕上げを一体的にデザインしこれらを不要とすることができ、樹脂を塗布することにより、付加価値を高めることもできる。
本発明のファンデーションガーメントにおいては、人体美学を前提とするプロポーション形成を前提に、ウエスト部や腹部等の不要な膨出を無理なく制御する機能に加え、運動機能を助ける機能を、皮脂的構成のファンデーションガーメントに内在させる。さらに、人体美学を前提とする女性美形成維持への、成熟期以後における人体皮脂の保護と老化に伴う皮脂の弛緩を制御し、且つ運動機能向上及びファンデーションガーメントとしての役割を付加するものである。
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る第二の皮脂的ファンデーションガーメントは、基本構造体に加え、基本構造体に一体的に設けられるか又は着脱自在に装着されるパッド体を備え、パッド体は、通気性を有するように構成されている。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、基本構造体は、前記実施の形態1と同様のものが用いられる。一方、パッド体は、通気性を有する多孔質性弾性体からなることが好ましく、ポリウレタン発泡体、ポリエステル発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリビニルアルコール製スポンジ体等の合成樹脂発泡体で構成することができる。これらの中でも、ポリウレタン系発泡体が主に使用されるが、黄変性が高い欠点を有しているため、耐光性に優れている点でエステル系発泡体が好ましい。水着等のパッドには「独立気泡」が求められるのに対して、本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、パッド体は、ポリエステル系樹脂による「連続気泡」の発泡体からなることが好ましく、当該発泡体の気泡が連続的に繋がっていることによって内気が外方に通ずることができ通気性を持つ。パッド体の形状としては、バストトップ部近傍が膨出部となって厚く、周辺部が薄い、略円盤状乃至略カップ状とすることが好ましい。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、パッド体は、乳房を理想形状に形成する機能を内在化させるものであり、パッド体の立体形状は、より機能性とフィット性を高めるために三次元モールド金型(鋳造成形方式)によって形成することができ、射出成形方式によって形成しても良い。モールド金型等による成形プレス方式では、織り組織や編み組織などを用いる場合、セット性を考慮した三層構造等の織り組織や編み組織を用いるのが望ましい。また、パッド体は、表裏を区分する表と裏の組織又は糸の混合比率や糸質を変えることにより、表構成が必要とするデザイン又は組織、裏構成が必要とする肌当たり・吸湿性等をデザインすることにより、付加価値を高めることができる。また、パッド体のエッジ部を薄く形成することによりパッドとしてのソフト性を高め精度のアップを図り、作業の正確性並びに向上が可能であり、しかも、当該エッジ部の厚さが表着等に響くことがなく、外観を向上することができる。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、パッド体について、さらにスキン化(皮脂的役割)を図るため、スキン的基本構造体(身生地)によって覆う、又はシリコン等の樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することができる。また、パッド体をフィルム状の膜で覆う場合には、通気性を有するフィルム状膜が用いられる。このパッド体により無機質性(透明である、又は人体に同化するカラー)をもたせる為に、このパッド体をシリコン樹脂等により完全に覆うことがある。当該シリコン樹脂等をフィルム体によって構成する場合には、通気性を付与するために、例えば、当該フィルム体には表裏を貫通するピンホールやドット状孔をデザインしておく。パッド体単体を皮膜用樹脂溶液に浸漬する等により構成した場合も、二次工程(孔開けプレス等)によりピンホールを構成することによって通気性を得ることができる。また、パッド体は、例えば、人体完成時(成人)の弾性を有するように設定される。さらに、パッド体は、軽量であることが望ましい(医療的な目的、乳がん手術後用は、人体の同じバランスを持つ重さが求められる場合もある)。また、人体の皮膚に近似した粘性を有することが望ましい。
本実施の形態の第二の皮脂的ファデーションガーメントにおいて、基本構造体は、人体の皮脂の機能を補い、必要に応じて更に向上させる第二の皮脂的役割を担うものであり、基本的に一枚構成(一層構造)を有している。この基本構造体は、フルファッション編みやタテ編み、あるいはヨコ編み等の編み組織体(編み地)又はフィルム体、発泡方式等によるシート体でも良く、透明性の高い又は着色されたポリウレタン、ポリエステル等の弾性糸単独又は透明性の合成繊維との複合によって編まれたストレッチ性の高いことが好ましく、更に当該エラスチック糸にカバーリング等によって、非成型性の綿等の天然繊維の複合編みでもよい。但し、織り組織、又は不織布体でも当該基本構造体に準ずる皮脂構成の可能な伸縮性としなやかさが形成可能であればこれを否定するものではない。また、透明性の材質や、スキンカラー材質等、異質性をもたせない材質を組み合わせることにより、装飾性を高めたものとすることもできる。さらに、基本構造体は、フルファッション三層編みやダブルラッセル編み等の三層編み体からなるものであっても良い。この場合には基本構造体の通気性を高めることができ望ましい。また、基本構造体としては、生地などの編組織に、シリコン樹脂等からなる樹脂をメッシュ状に接着又は溶着、ラミネート或いは圧着させた生地と樹脂からなる二層構造又は三層構造のものを用いても良い。この場合、生地は、透明性の高い繊維からなるもの、あるいは所望の色に着色されたもののいずれであっても良い。この基本構造体は、メッシュ状に形成される以外に、ピンホールやドット状の貫通孔を当該孔の大きさや位置、密度を部分的に異ならせることにより、伸びる部分、伸び易い部分、伸び難い部分などを適宜設定しても良い。また、基本構造体は、フィルム体又は編み組織体に樹脂をコーティングした複合体からなるものを用いて構成しても良い。なお、フィルム体としては、例えば、シリコン樹脂製のフィルムを用いることができる。
本実施の形態のファンデーションガーメトにおいて、パッド体は基本構造体に接着又は一体成型により一体化されることが好ましい。
一体成型による一体化としては、以下の(1)〜(4)のような態様を挙げることができる。
(1)身頃を構成する基本構造体に弾性パッド表面皮脂層を兼ねさせる場合
第一工程では、目標とするパッド体表面形状(製品表面形状)を有する凹凸状2面のモールド型による熱成形により、当該表面皮脂層を兼ねる基本構造体をパッド体表面形状に成形し、第二工程では、当該表面形状を持った凹状型に第一工程にて形成された基本構造体を設置の上、その上にパッド体そのものを重ね且つパッド体内面形状を持った凸状モールド型によって熱圧接又は樹脂接着をする。なお、モールド型によるプレス成型機としては、人体の湾曲形状に対応した三次元形状に形成されたモールド型及びその時代の理想形状を意図とするモールド型を用いるのが望ましい。
(2)身頃を構成する基本構造体に弾性パッド裏面皮脂層を兼ねさせる場合
第一工程では、製品表面形状すなわち目標とするパッド体表面形状を持った凹状モールド型にパッド体その物をセットし、その上に基本構造体(弾性パッド裏面皮脂層を兼ねる)を重ね、当該パッド体内面形状を持ったモールド型によって熱圧接又は樹脂接着をする。
(3)上記(1)と(2)とを組み合わせた、基本構造体を弾性パッド表面皮脂層と内面脂肪層の二重構成とするサンドウィッチ方式による熱成形を兼ねた圧着方式による一体構成。
(4)基本構造体を表裏二重構成とし且つ成形前のスライス工程によって成形後の厚みを事前にデザインしたパッド芯体をサンドの上、仮接着止めをしたバスト構成部またはヒップ構成部(三重部)を起点に表裏を一体成型する。これは、少なくとも製品の形状を熱成型する工程を省略する目的と、パッド体と基本構造体との形状を整える目的と、更にはパッド体との接着性を高める目的とを兼ねる。更には、パッド体そのものを二重または三重構成にする工程を同時化する目的ともなる。
本発明のファンデーションガーメントにおいて、弾性パッドは基本構造体を構成する網状体の外面側に配置することができ、このとき、基本構造体を構成する網状体の外面側から網状体を介して弾性パッドに樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより、基本構造体とパッド体とを一体化させることが好ましい。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、パッド体は基本構造体を構成する網状体の内面側に配置することができ、このとき、基本構造体を構成する網状体の外面側から網状体を介してパッド体に樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより、基本構造体とパッド体とを一体化させることが好ましい。
なお、基本構造体とパッド体とを一体化させない場合は、パッド体を、粘着力又は基本構造体に設けられた収容部に収容することにより当該基本構造体に着脱自在に装着する。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、基本構造体を表地及び裏地からなる二重構造とし、パッド体はこれらの中間部に配置することができ、このとき、基本構造体を構成する網状体の外面側及び/又は内面側から網状体を介してパッド体に樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状に塗布することにより、基本構造体とパッド体とを一体化させることが好ましい。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいては、基本構造体は通気性を有している。ファンデーションガーメントにおける基本構造体に通気性をもたせるためには、第1に、編地そのもので皮脂化する(ファンデーションガーメントを構成する)。第2に、当該編地をより無機質化(皮脂化)させるために樹脂を塗布し表面層を構成させる。これは完全にモノライク(フィルム状)にするのでなくノズルをもって噴き付け接着又は噴霧する方式で編地の編目を塞がない方式で塗布する。第3に、モノフィルムを使用する。但し二次工程でピンホール化しておく。第4に、鋳造方式の場合は、編目状態又はピンホール状態に貫通部分をデザインする成形型を以って作成する。さらに、基本構造体は、連続気泡を有する発泡体の成型等により作成することにより通気性を付与することも可能である。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、身頃部の基本構造体の全体の表面を、例えばスキンライクな樹脂の塗布によって、よりスキンライク化することが好ましい。また、身頃部の基本構造体は人体皮脂に一体化する材質または無機質性(透明である、又は人体に同化するカラー)であることが好ましい。例えば、第1に、フルファッションストッキングのように細デニールの糸を使い、皮膚感覚のきめの細かい編地にて更に皮膚に近いカラー仕上げとすることができる。当該フルファッションストッキングの編機を使いブラジャーの原型に成形編した上で当該筒状体にパッド体をセットの上、最終的形状にセットすることもできる。第2に、当該基布に樹脂を塗布することにより更に無機質(モノ)化を図る場合は通気性の問題が発生するため、当該フルファッションによりゲージの粗いラッシェル編機で編むこともできる。この場合は糸のデニールが太くなることから極力透明性の高いものが好ましい。第3に、当該基布そのものに吸汗性をもたせる場合等は概ね透明性に欠けることから、人体に同化するカラー(肌色)とする又は表面に人体に同化する樹脂を塗布する。第4に、二重構成にして表裏の機能特性を区分すること等により、身頃部の基本構造体を人体皮脂に一体化することができる。
本実施の形態のファンデーションガーメントにおいて、身頃部の基本構造体は、ファンデーションガーメントとしての使命を持たせることから、加齢による人体皮脂のたるみをサポートする又は積極的に保全する能力を付与して人体に張りを持たせるものであり、十分に伸びる部分、より伸びる部分、あまり伸びない部分、まったく伸びてはいけない部分等と、適当な部分に分けてそれぞれの伸び率(伸びやすさ)を多段階に設けることができる。また、身頃部の基本構造体は、体形を整えるための機能を付与するため、これらの各部分を一体的に編み込んだもの、又は織り込んだものであることが好ましい。また、当該編地の編組織によって拡張しやすい部分、拡張し難い部分、まったく拡張しない部分等を編み分ける。更には成形編により人体形状に合わせた凹凸をデザインすることも好ましい。それぞれの伸び率(伸びやすさ)を多段階に設けるには、編地又は織地をシリコン樹脂等によって覆う際に樹脂の塗布量を調節したり、立体成形の際の熱プレス条件を調節したりすることにより、設定することができ、さらには、製品総体の仕上げを一体的にデザインしこれらを不要とすることができ、樹脂を塗布することにより、付加価値を高めることもできる。
更に説明すると、本実施の形態のファンデーションガーメントにおいては、人体美学を前提とするプロポーション形成を前提に、発育期におけるそのポイントであるバスト部並びにヒップ膨出部の美的形成を助け、反面ウエスト部や腹部等の不要な膨出を無理なく制御する機能に加え、運動機能を助ける機能を、皮脂的構成のファンデーションガーメントに内在させる。また、ファンデーションガーメントは、完成期におけるそのポイントであるバスト部並びにヒップ膨出部の美的形成を補正又は保全し、反面ウエスト部や腹部等の不要な膨出を程良く制御する機能に加え、皮脂的な構成のファンデーションガーメントに内在させる。さらに、人体美学を前提とする女性美形成維持への、成熟期以後における人体皮脂の保護と老化に伴う皮脂の弛緩を制御し、且つ運動機能向上及びファンデーションガーメントとしての役割を付加するものである。
また、上記皮脂としての役割に加え、当該膨出部形成に必要な脂質の不足を、個人レベルを前提に且つ限りなく人体と一体化するパッド体(乳房体又は臀部体)を以て形成、維持する役割を負う。
以下に、本発明のファンデーションガーメントの実施例について具体的に説明するが、本発明のファンデーションガーメントの構成は、人体の補正と人体の動きを考慮したファンデーションガーメント本来の機能を有し、本発明の構成を有するものであれば、以下に示した例に限られないことはいうまでもない。
実施例1
図1は、本発明に係る実施例1の第二の皮脂的ファンデーションガーメントとして、ウエストニッパー1の一例を示したものである。このウエストニッパー1は、人体の少なくとも胴周囲長の一部に対応して伸縮し体形を整える機能を有する面状の基本構造体3を備えている。基本構造体3は透明性の高い網状体からなり人体の皮脂的役割を果たすものであり、通気性を有している。これにより、ウエストニッパー1は、引き締められたウエストを演出して体型を整える機能を有するとともに、スキンライクな機能が付与され、着用した際の蒸れの不快感はない。基本構造体3はスキンカラーに着色された網状体からなるものであっても良い。
また、基本構造体3は、人体の皮脂的役割を果たして人体皮脂の血行を促す圧力をもってフィットするよう構成されている。ウエストニッパー1は、例えば、基本構造体3が人体の背面側をも覆う略円筒形状に形成されており、伸張性を有する基本構造体3によって着脱するものであるが、基本構造体3の背面側又は前面側に設けられた着脱具を介して着脱されるものであっても勿論良い。
人体の皮脂的役割を果たす基本構造体3は、老化した人体(老化した皮脂)のウエストを引き締めてシルエットを美しく見せたりする等のファンデーションガーメント本来の機能を、より皮脂的条件をもって対応できる人造の皮脂体であり、透明性の材質や、スキンカラーの材質等、異質性をもたせない材質を用いることにより繊細性等の条件を備え、異質性をもたせない構成とすることにより人体皮脂の呼吸を妨げない、抵抗を感じない等の条件を備え、かつ、ウエストニッパーとして適度な弾力性及び伸縮性を有し、吸汗発散性等の人体皮脂の持つ役割の条件を備える。すなわち、基本構造体3は身頃体を構成しその内面側が人体形状に即応して本実施例のウエストニッパー1における人体皮脂的役割を担う。
実施例2
図2に、本発明の実施例2に係るファンデーションガーメントとして、ブラジャー(トップ)1の一例を示したものである。このブラジャー(トップ)1は、人体の少なくとも胴周囲長の一部に対応して伸縮し体形を整える機能を有する面状の基本構造体3と、女性のバストを覆うパッド体としての左右の弾性パッド2とを備えており、その弾性パッド2が基本構造体3を構成する網状体の外面側に一体化され擬似乳房体を構成している。左右一対の弾性パッド2は、バストアップやバストの形状を美しく見せる補正機能を発揮するようになっている。基本構造体3は透明性の高い又はスキンカラーの網状体からなり人体の皮脂的役割を果たすものである。弾性パッド2は、ポリエステル系樹脂からなる連続気泡の発泡体(多孔質体)からなり、通気性を有している。ただし、弾性パッド2の素材としてはこれに限定されることなく、他の素材を用いても良いことは勿論である。また、基本構造体3も通気性を有している。これらにより、ブラジャー(トップ)1は、乳房部の人体脂質的膨出を演出して体形を整える機能を有するとともに、スキンライクな機能が付与され、着用した際の蒸れの不快感はない。また、基本構造体3は、人体の皮脂的役割を果たして人体皮脂の血行を促す圧力をもってフィットすることが望ましい。基本構造体3は、その皮脂面の触覚は可能な限り滑らかであることが望ましい、また、臭覚的には、無臭であるか又は人体に影響のない程度の匂いを有するものとすることが好ましい。なお、ブラジャー(トップ)1は、例えば、基本構造体3が人体の背面側をも覆う略円筒形状に形成されており、伸張性を有する基本構造体3によって着脱するものであるが、基本構造体3の背面側又は前面側に設けられた着脱装置を介して着脱されるものであっても勿論良い。
人体の皮脂的役割を果たす基本構造体3は、老化した人体(老化した皮脂)の下垂した乳房を引き上げたり、又は、女性の乳房部を引き寄せ、若しくは引き締めてシルエットを美しく見せたり等のファンデーションガーメント本来の機能を、より皮脂的条件をもって対応できる人造の皮脂体であり、透明性の材質や、スキンカラーの材質等、異質性をもたせない材質を用いることにより繊細性等の条件を備え、異質性をもたせない構成とすることにより人体皮脂の呼吸を妨げない、抵抗を感じない等の条件を備え、かつ、ブラジャー(トップ)として適度な弾力性及び伸縮性を有し、吸汗発散性等の人体皮脂の持つ役割の条件を備える。すなわち、基本構造体3は身頃体を構成しその内面側が人体形状に即応して本実施例のブラジャー1における人体皮脂的役割を担う。また、擬似乳房体を構成する弾性パッド2は女性の乳房部の理想の形状を構成してブラジャーにおける造形性を担う人体皮脂的役割を担う。本実施例のブラジャー1では、弾性パッド(擬似乳房体)2はシリコン樹脂等により別工程で作成され、その裏面側と基布となる基本構造体3の表面側とが接着されている。
(応用例1)
図3(A)に、本発明に係る応用例1のブラジャー(トップ)1を示す。応用例1のブラジャー1は、基本構造体3である網状体は透明性が高く伸縮性のある糸(ヤーン)で成形編みされ、弾性パッド(擬似乳房体)2は、多孔性の発泡体であって、弾性パッド2は基本構造体3を構成する網状体の外面側に接着・配置されて一体化されている。なお、弾性パッド2は、弾性パッド2の成形時、通気孔を付与することができれば、ゲル状若しくは弾性のあるゴム状の弾性パッドであっても良く、弾性パッド2と網状体からなる基本構造体3との一体化を金型成形方式で行っても良い。図5(B)に示すように、成形編みによって、製品のエッジの仕上部を一体的に編み込むこともできる。また、基本構造体3の上端縁や下端縁等の仕上部は、スパンデックス(ポリウレタン系弾性体)や被覆された天然ゴム等のエラスティック体からなるフィルムの接着、あるいはシリコン樹脂のコーティング等の処理を施すことにより形成しても良い。
更に、応用例1のブラジャー(トップ)1では、図3(B)に示したように、基本構造体3と一体化された弾性パッド2に通気孔を塞ぐことのないようにシリコン樹脂等をノズルNをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布し、スキン化を促進させている。応用例1のその他の構成及び作用は、実施例1のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
応用例2、3
本発明のファンデーションガーメントは、図6(A)に示され、実施例2、応用例1で説明したように、ブラジャー(トップ)1として実現することができる。ここで、弾性パッド2は、擬似乳房体(バストパッド)として構成され、その擬似乳房体として適切な形状と伸び率(伸びやすさ)が選択される。更に、図10(2)や図10(4)に示すように、部位毎に異なる伸び率(伸びやすさ)の少なくとも三以上の複数の部位を有する構成とすることによって、フィット感をもちながら、体を屈伸したときに窮屈な感じを与えることがないブラジャー(トップ)1を得ることができる。この場合、バストカップ部C及び背面部Cを最も伸び易い部位とするとともに、バストカップ部の体側部側B及び背面部の両側Bを次に伸び易い部位とし、体側部Aを最も伸び難い部位に設定する。
また、本発明のファンデーションガーメントは、図6(B)に示されたように、ガードル(ボトム)4として実現することができる(応用例2)。ここで、人体の臀部をそれぞれ覆う左右一対の弾性パッド5は、擬似臀部体(ヒップパッド)として構成され、その擬似臀部体として適切な形状と伸び率(伸びやすさ)が選択される。そして、左右一対の弾性パッド5はヒップアップやヒップの形状を美しく見せる補正機能を発揮するようになっている。基本構造体6は透明性の高い網状体からなり、弾性パッド5は、ポリエステル系樹脂からなる連続気泡の発泡体からなり、通気性を有している。ただし、弾性パッド5の素材としてはこれに限定されることはなく、他の素材を用いても良いことは勿論である。また、基本構造体6も通気性を有している。これらにより、ガードル(ボトム)4は、臀部の人体脂質的膨出を演出して体形を整える機能を有するとともに、スキンライクな機能が付与され、着用した際の蒸れの不快感はない。更に、部位毎に異なる伸び率(伸びやすさ)の少なくとも三以上の複数の部位を有する構成とすることによって、フィット感をもちながら、体を屈伸したときに窮屈な感じを与えることがないガードル(ボトム)4を得ることができる。応用例2のその他の構成及び作用は、実施例1のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
また、本発明のファンデーションガーメントは、図7に示されたように、トップとボトムが一体化されたボディスーツ(オールインワン)7として実現することもできる(応用例3)。このボディスーツ7は、擬似乳房体(バストパッド)として構成される左右一対の弾性パッド2と、擬似臀部体(ヒップパッド)として構成される左右一対の弾性パッド5とを備え、その擬似乳房体として適切な形状及び伸び率(伸びやすさ)、その擬似臀部体として適切な形状及び伸び率(伸びやすさ)が、それぞれ選択される。また、基本構造体8も通気性を有している。これらにより、ホディスーツ(オールインワン)7は、乳房部及び臀部の人体脂質的膨出を演出して体形を整える機能を有するとともに、スキンライクな機能が付与され、着用した際の蒸れの不快感はない。更に、部位毎に異なる伸び率(伸びやすさ)の少なくとも三以上の複数の部位を有する構成とすることによって、フィット感をもちながら、体を屈伸したときに窮屈な感じを与えることがないボディスーツ(オールインワン)7を得ることができる。応用例3のその他の構成及び作用は、実施例1のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
実施例3
図4は、本発明に係る実施例3のファンデーションガーメントとして、通気性のある弾性パッド2が基本構造体3を構成する網状体の内面側に配置されたブラジャー(トップ)1の一例を示したものである。弾性パッド2と基本構造体(身頃)3を同時成形とし、両者を一体化させてデザインすることに適している。実施例3のその他の構成及び作用は、実施例2のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
実施例4
図5(A)は、本発明に係る実施例4のファンデーションガーメントとして、基本構造体3が表地3a及び裏地3bからなる二重構造であって、通気性のある弾性パッド2が表地3aと裏地3bとの中間部に配置されたブラジャー(トップ)1の一例を示したものである。また、実施例4のブラジャー1は、図5(B)に示すように、成形編によって、製品の仕上げとして一体的に編み込まれている。基本構造体(身頃)3の内側皮脂の役割を持つ身頃体と外側の皮脂の役割を持つ身頃体をデザインすることに適する。
ただし、この基本配置の上に、弾性パッド2の表裏のいずれか一方又は双方に別途皮脂の役割を持つ皮膜であって、人体への接触性、衛生性を意図する布地やフィルムの皮脂を構成しても良い。また、スキンライクなファンデーションガーメントのファッション性を高めるため、刺青デザイン等の装飾又は表着とのスベリをデザインしても良い。
製品デザイン並びにモールドデザインは、内径となる裏面と、外径となる表面とでは微妙に大きさを変え、さらに弾性パッド2の肉厚を考慮した内径をデザインするのが望ましい。さらに、表地3aを構成する素材、裏地3bを構成する素材は、一つの基布、同一組成、同一組織がベースとなるが、編み組織又は組成を複合化しても良いし、表地3aを構成する素材と、裏地3bを構成する素材とを異ならせることにより、着用感や装飾性を高めるように構成しても良い。また、別素材を一部又は全体にコーティングしてもよい。裏面を構成する側の編み組織をパイル調にしてもよく、リバーシブルに構成しても良い。
更には、当該弾性パッド2を基本構造体3に配置後、より一体的スキン化を高めるためにシリコン樹脂等を塗布しても良い。塗布方法は限定しない。ただし基本構造体3を構成するネット状基布の通気性を損なわないことが必要である。実施例4の他の構成及び作用は、実施例2のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
応用例4〜9
本発明のファンデーションガーメントにおける弾性パッド2や弾性パッド5の構成の例を挙げると、図8(1)〜図8(6)のようになる。
すなわち、図8(1)の弾性パッド2は金型成形体からなり、成形時にピンホール状の貫通孔11を設けたものである。この弾性パッド2は基本構造体(身頃)3と一体に形成されている(応用例4)。
図8(2)の弾性パッド2も金型成形体からなり、フラットな成形体にパイル状の裏布12をコーティングしたものである(応用例5)。
図8(3)の弾性パッド2は発泡体からなり、ポリウレタン等の発泡体の肌側に吸汗性布地13をコーティングしたものである(応用例6)。応用例6では弾性パッド2を基本構造体3(身頃)の外側面のみに配置したものを例示しているが、基本構造体3が表地3a及び裏地3bからなる二重構造であって、通気性のある弾性パッド2が表地3aと裏地3bとの中間部に配置する構成とすることもできる。
図8(4)の弾性パッド2は通気性のある発泡体単独で構成されている(応用例7)。この弾性パッド2を基本構造体(身頃)の内側面のみに配置したものとすることもできるが、基本構造体3(身頃)が表地3a及び裏地3bからなる二重構造であって、通気性のある弾性パッド2を表地3aと裏地3bとの中間部に配置する構成とすることもできる。
図8(5)の弾性パッド2は発泡体14とファイバーフィル(登録商標)等の不織布15との複合体から構成されている(応用例8)。図7(5)では弾性パッド2を基本構造体(身頃)の内側面のみに配置したものを例示しているが、基本構造体3(身頃)が表地3a及び裏地3bからなる二重構造であって、通気性のある弾性パッド2が表地3aと裏地3bとの中間部に配置する構成とこともできる。弾性パッド2の肌側には吸汗性布地をコーティングすることが好ましい。
図8(6)の弾性パッド2は、発泡体16と低反発発泡体17との複合体から構成されている(応用例9)。図7(6)では弾性パッド2を基本構造体(身頃)の内側面のみに配置したものを例示しているが、基本構造体3(身頃)が表地3a及び裏地3bからなる二重構造であって、通気性のある弾性パッド2が表地3aと裏地3bとの中間部に配置する構成とこともできる。弾性パッド2の肌側には吸汗性布地をコーティングすることが好ましい。
本発明のファンデーションガーメントにおける弾性パッドは、擬似乳房体(バストパッド)として構成されるか、擬似臀部体(ヒップパッド)等として構成されるかによって、適宜、その形状や伸び率(伸びやすさ)を選択できることはいうまでもない。例えば、擬似臀部体(ヒップパッド)として構成される弾性パッド5の伸び率(伸びやすさ)は、擬似乳房体(バストパッド)として構成される弾性パッド2の伸び率(伸びやすさ)よりも高いことが必要である。応用例4乃至9のその他の構成及び作用は、実施例2のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
応用例10〜13
本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)3の構成の例を挙げると、図9(1)〜図9(4)のようになる。
すなわち、応用例10として、図9(1)の基本構造体(身頃)3は、フルファッション編機による筒編(成形編)からなり、天竺編等の丸編とすることもできる。この場合において、基本構造体(身頃)3をフラット編及び成形編により形成することができる。更に説明すると、フルファッションは径が細いので編んだ筒状のまま使用することもあり、成形編み(耳を付けて一枚の布として半裁とすること)により形成する場合もある。基本構造体(身頃)3をフラット編により形成して弾性パッド2をその内側面にのみ配置したものとすることができ、弾性パッド2をその外側面のみに配置したものとすることもできる。また、基本構造体(身頃)3を成形編により形成して弾性パッド2をその内側面にのみ配置したものとすることができ、弾性パッド2をその外側面にのみ配置したものとすることもできる。なお、基本構造体(身頃)3を構成する編み組織は、フルファッション編、タテ編み、ヨコ編みのいずれから構成したものであっても良い。
応用例11として、図9(2)の基本構造体(身頃)3は、ラッシェル編機による無地又は成形編からなる。この場合において、基本構造体(身頃)3をメッシュ編により形成することができる。基本構造体(身頃)3をメッシュ編により形成して弾性パッド2をその内側面にのみ配置したものとすることができ、基本構造体(身頃)3をフラット編により形成して弾性パッド2をその外側面にのみ配置したものとすることができ、また、基本構造体(身頃)3を成形編により形成して弾性パッド2をその内側面のみに配置したものとすることができる。さらに、基本構造体3の体側部を部分的に二重及び三重構成とすることにより剛性を高め、基本構造体3によって体側部を押さえることが可能となる。
応用例12として、図9(3)の基本構造体(身頃)3は、ジャカード編機によるジャカード編(成形編)からなり、ヨコ編又は丸編とすることができる。この場合において、基本構造体(身頃)3をメッシュ編により形成することができる。基本構造体(身頃)3をメッシュ編により形成して弾性パッド2をその内側面にのみ配置したものとすることができ、弾性パッド2をその外側面のみに配置したものとすることもできる。また、基本構造体(身頃)3を成形編により形成して弾性パッド2をその内側面にのみ配置したものとすることができ、弾性パッド2をその外側面にのみ配置したものとすることもできる。
応用例13として、図9(4)の基本構造体(身頃)3は、ヨコ編又は丸編機による筒編(成形編)からなる。この場合において、基本構造体(身頃)3の表地をメッシュ編により形成し、基本構造体(身頃)3の裏地をフラット編により形成することができ、弾性パッドをこの基本構造体(身頃)3の内側面のみに配置する構成とすることができ、弾性パッド2をこの基本構造体(身頃)3の外側面のみに配置する構成とすることもできる。更に説明すると、ヨコ編機では筒状体でも、一枚の平面状態であっても形成が可能である。また、基本構造体(身頃)3の表地をメッシュ編により形成し、基本構造体(身頃)3の裏地を成形編により形成することができ、弾性パッド2をこの基本構造体(身頃)3の内側面のみに配置する構成とすることができ、弾性パッド2をこの基本構造体(身頃)3の外側面のみに配置する構成とすることもできる。更に、基本構造体(身頃)3の表地を成形編により形成し、基本構造体(身頃)3の裏地をメッシュ編により形成することができ、弾性パッド2をこの基本構造体(身頃)3の内側面のみに配置する構成とすることができる。
基本構造体3の仕上げ方式としては、筒状体の場合は、袋体を反転させ、原則樹脂を塗布した後、裏返しとする袋体内面への樹脂構成とすることができる。また、その他一枚構成の場合は、上述した成形編み以外は、かかる仕上げ部への処理としては、樹脂コーティングによるエッジ構成、基布編み組織によるエッジ構成(成形編みの場合)、トリミング用テープ構成並びに加え構成による超音波ミシン縫い止め構成、同じく接着構成、圧力によってパワーを高めるエッジ構成等のエッジ処理が施される。
本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)3の構成は、以上のように、編組織やパンスト方式の筒状体、ヨコ編による筒状態の二重構成を適用することができ、逆にここに提示していない表裏まったく独立した二重構成の展開を適用することもできる。なお、応用例10〜13(図9(1)〜図9(4))においては、ブラジャー(トップ)1の基本構造体3に即して説明したが、ガードル(ボトム)の基本構造体やボディスーツ(オールインワン)、ボディストッキング、ボディタイツ等の基本構造体8の場合についても同様である。応用例10乃至13のその他の構成及び作用は、実施例1のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。ボディストッキングやボディタイツ等の基本構造体の場合には、パンスト方式による筒状体を採用することができる。
応用例14〜17
本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)3を形成するための樹脂の塗布方法又は樹脂の加工方法を例示すると、図10(1)〜図10(4)のようになる。
すなわち、応用例14として、図10(1)の基本構造体(身頃)3は、平面塗布(噴霧)されたものであって、基本構造となる編地に伸び率(伸びやすさ)又は伸張力をデザインすることにより、ファンデーション機能を付加させたものである。
応用例15として、図10(2)の基本構造体(身頃)3は、捺染式によりデザイン的に塗布を施したものであって、捺染により塗布される樹脂量や樹脂の種類等を調製することにより、体側部(A)、体側部とバストカップ部との境界部(B)、バストカップ部(C)及び背面部(C)、背面部と体側部との境界部(B)等、部位毎に異なる伸び率(伸びやすさ:C>B>A)の少なくとも二以上の複数の部位を有する構成とすることによって、フィット感をもちながら、体を屈伸したときに窮屈な感じを与えることのないファンデーションガーメントを得ることができる。フラットな基本構造体3に上記のファンデーション機能を付加させることができる。捺染式に換えて、転写方式やフィルムコーティング方式を採用することもできる。
応用例16として、図10(3)の基本構造体(身頃)3は、樹脂フィルムにピンホール加工21を施したものである。基本構造体自体をモノフィルムで構成する場合、製品の成形前にピンホール加工21をする。
応用例17として、図10(4)の基本構造体(身頃)3は、樹脂鋳造式であってピンホール加工21を施したものである。基本構造体(身頃)3と弾性パッド部を同時成形し、成形型にピンホール等の貫通孔21をデザインすることができ、単位面積当たりのピンホールの数を調整することにより、体側部(A)、体側部とバストカップ部の境界部(B)、バストカップ部(C)及び背面部(C)、背面部と体側部の境界部(B)等、部位毎に異なる伸び率(伸びやすさ:C>B>A)の少なくとも二以上の複数の部位を有する構成とすることによって、フィット感をもちながら、体を屈伸したときに窮屈な感じを与えることのないファンデーションガーメントを得ることができる。フラットな基本構造体3に上記のファンデーション機能を付加させることができる。なお、この応用例では、ピンホール等の貫通孔21の大きさ及び配置密度を調整することにより、伸び率を複数段階に設定している。応用例14乃至17のその他の構成及び作用は、実施例1のブラジャー(トップ)1と同様であるので、その説明を省略する。
本発明のファンデーションガーメントにおける基本構造体(身頃)3を形成するための樹脂の塗布方式又は樹脂の加工方式は、人体の補正と人体の動きを考慮したファンデーションガーメント本来の機能を有するためのものであり、上記に示した例に限られないことはいうまでもない。なお、応用例14〜17(図10(1)〜図10(4))においても、ブラジャー(トップ)1の基本構造体3に即して説明したが、ガードル(ボトム)4の基本構造体6や、ボディスーツ(オールインワン)等の基本構造体8の場合についても同様である。
基本構造体3には、図11に示すように、体側部に対応した部位に伸張率が異なる第1の裏当部材31と、第1の裏当部材31よりも伸張率が低い第2の裏当部材32とを体側部に対応した領域に設けることにより、基本構造体3の体側部を伸び難く構成することにより、体側部を引き締める補正効果を発揮するように構成しても良い。また、裏当部材としては、伸び難い素材を用いることにより、体側部等の必要な部位の補正力を高めるように構成しても良い。
本発明のファンデーションガーメントにおいては、人体部分を支える、押さえる、引き上げる等の補正力の必要な部分に応じてそれぞれの部位の伸び率(伸びやすさ)を変えることで、フィット感に優れたファンデーションガーメントとすることができる。特に、人体のシルエットを変えるために押さえてはならない部分の補正力を弱めたり、人体の屈折や、人体の皮脂表面の移動の激しい部分には伸びやすい構成とすることで、ファンデーションガーメントのフィット感が極めて良くなる。
さらに、本発明のファンデーションガーメントの所要部分については、立体的モールド成形を加えることにより、人体形状に適合する三次元形状に成形することができ、人体脂質の移動を抑え、目的とするシルエットとすることができる。特に、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずヒップやバストを支える機能を持つ伸び率(伸びやすさ)の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することで、モールドによる体形補正効果を一層高めることができる。
一般的に使用されている仕上げ用ストレッチテープ、ストレッチレース、スパンデックス(ポリウレタン系弾性体)や天然ゴム等のエラスティック体からなるフィルム、あるいはシリコン樹脂のコーティング等を利用し、下着の所定箇所に縫製、接着、熱溶着等により取り付ける仕上げ加工を行うことで体型補正機能をより効果的に実現することができ、さらに所望の伸張率を持った同質のエラスティックヤーンを使用することにより一層の効果が得られる。
現状の編機では目減らしを自動化することは経済的ではないが、目減らしの技術を採用することで、編み工程の中で人体の基本体型に近づけた下着を編み上げることでよりフィット性のよいファンデーションガーメントとすることができる。
基本となる編み組織に別布や芯体を当てることにより、補正能力を高めることができる。基本構造体又はパッド体にボーン構成を付与することにより、より一層補正効果を高めることも可能である。その際、ボーン構成としては、金属製ボーンのように矯正力が高いものである必要はなく、樹脂ボーンや面状に形成された面状芯体などを用いるのが望ましい。
さらに、上記のように構成された本発明のファンデーションガーメントに必要に応じて装飾性を持たせるために柄をデザイン化して織り込んでもよく、また後加工によりプリント、またはミシン、モールド加工により装飾を付加することもできる。
編み組織に所定の伸張率を持ったエラスティックヤーンを使用し、さらに所定の伸張領域にて着用領域をデザインすることにより、着用感に優れた上に体を屈伸させたりした時の胴囲等の拡大に窮屈な感じを与えることのないファンデーションガーメントを構成することができる。
なお、上記ファンデーションガーメントは、人体の皮脂と視覚的に一体化することが望ましいが、これとは別にファンデーション機能の視点から見てアウターと視覚的に一体化するように構成しても良い。
また、上記ファンデーションガーメントは、上述した以外にファンデーション技術として使用するテクニックは有効に適用することができることは勿論である。
1:ブラッジャー(トップ)、2:弾性パッド、3:基本構造体

Claims (11)

  1. 人体の所望部位に人体皮脂に一体化した状態で着用され、人体の皮脂機能を補うとともに前記人体の膨出部を補正する基本構造体を備えた第二の皮脂的ファンデーションガーメントにおいて、
    伸縮性を有する素材からなり、かつ通気性を有し、前記人体表面の所望部位に密着した状態で装着されて人体と一体を成し、人体の膨出部と異なる真皮の機能を補助的に果たす基本構造体と、
    前記基本構造体に一体的に設けられ、かつ通気性を有し、人体の膨出部を構成する疑似乳房体及び/又は疑似臀部体と、
    を備え
    前記基本構造体は、フィルム体、シート状体、編み組織体又はこれらの複合体のいずれかに樹脂をノズルをもって噴き付け接着又は噴霧状態に塗布することにより構成されていることを特徴とする第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  2. 前記基本構造体は、ピンホール加工又は発泡処理が施された伸縮性のフィルム状体及びシート状体、編み組織体、並びにこれらの複合体のいずれか1つからなることを特徴とする請求項1に記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  3. 前記基本構造体は、当該基本構造体の伸張率又は補正力を部分的に異ならせる裏当部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  4. 前記基本構造体は、仕上部への処理として伸縮性を有するフィルム又はシリコン樹脂を被覆したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  5. 前記疑似乳房体及び疑似臀部体又は基本構造体の少なくとも一方は、芯体を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  6. 前記基本構造体は、透明性の高い網状体からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  7. 前記基本構造体は、編み組織に合成樹脂を付着させ多数の孔を有する網状体からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  8. 前記基本構造体は、孔の分布を設定することにより部分的に伸張率を異ならせたことを特徴とする請求項7記載の第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似乳房体を有することを特徴とするトップ。
  10. 請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似臀部体を有することを特徴とするボトム。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載された第二の皮脂的ファンデーションガーメントであって、前記擬似乳房体及び前記擬似臀部体の双方を備えていることを特徴とする第二の皮脂的ファンデーションガーメント。
JP2013265272A 2013-12-24 2013-12-24 第二の皮脂的ファンデーションガーメント Active JP6434695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265272A JP6434695B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 第二の皮脂的ファンデーションガーメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265272A JP6434695B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 第二の皮脂的ファンデーションガーメント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015120991A JP2015120991A (ja) 2015-07-02
JP6434695B2 true JP6434695B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=53532853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013265272A Active JP6434695B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 第二の皮脂的ファンデーションガーメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6434695B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG10201902006WA (en) * 2019-03-06 2020-10-29 Sadhira Wimalasekere A strap for an undergarment
KR200490494Y1 (ko) * 2019-08-07 2019-11-21 코웰패션 주식회사 여성용 상의
KR102186728B1 (ko) * 2020-05-13 2020-12-04 손정현 브래지어
JP2024021373A (ja) * 2022-08-03 2024-02-16 株式会社ワコール 衣料用部材

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50135322U (ja) * 1974-04-26 1975-11-07
JP2005023459A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Duchess:Kk 女性用パット
JP4439925B2 (ja) * 2004-01-06 2010-03-24 グンゼ株式会社 ブラジャー類
US7442110B2 (en) * 2004-05-17 2008-10-28 Saucony Inc. Brassiere, brassiere components, and materials for use thereof
JP2011026740A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Wacoal Corp テープ状織物、それを用いた肩紐、カップ部を有する衣類、及び、織物の製造方法
JP6144457B2 (ja) * 2012-03-05 2017-06-07 株式会社Mic バスト構造体及びこれを用いた衣料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015120991A (ja) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210084993A1 (en) Flocked shapewear garments
JP6434695B2 (ja) 第二の皮脂的ファンデーションガーメント
US11647797B2 (en) Body shape enhancing apparatus and method
JP3792204B2 (ja) 無縫製ブラジャー
JP2008121153A (ja) ファンデーション等の衣料及びその製造方法
JP4606689B2 (ja) 装身用成形体
JP4628642B2 (ja) ファンデーション等の衣料及びその製造方法
WO1999058007A1 (fr) Structure de soutien/correction de forme pour le corps humain et element vestimentaire comportant ladite structure
CN103707563A (zh) 可重复塑型透气织物结构及其制成品
JP2005023459A (ja) 女性用パット
JP4866070B2 (ja) 装身用パット及びその製造方法
JP2007009345A (ja) 体型補整機能を具備する下着類
CN211021022U (zh) 一种模塑杯
JP4053859B2 (ja) 滑り止め組織布
JP2001073203A (ja) ブラジャ−等のシームレスカップ
JP5081282B2 (ja) ファンデーション等の衣料
CN2701275Y (zh) 具按摩效果的隐形胸罩
AU2021396468B2 (en) Body shape enhancing apparatus and method
JP4374169B2 (ja) 衣料
US11779061B1 (en) Dynamic function fashion tape and methodology
JP3536034B2 (ja) 乳房矯正用パッド
CN211091971U (zh) 一种舒适型泳装
CN206005984U (zh) 一种穿着舒适的文胸
EP4267265A2 (en) Body shape enhancing apparatus and method
CN2798629Y (zh) 高运动量竹炭三明治胸罩结构

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6434695

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250