本発明は、そうでないと明示的に特定されている場合を除いて、様々な代替的方向性およびステップの順序を想定してよいことが理解されるべきである。添付される複数の図面に示され、以下の明細書にて記載される複数の具体的な装置およびプロセスは、本明細書にて定義される発明の複数の概念の単なる例示的な複数の実施形態であることもまた理解されるべきである。従って、開示される複数の実施形態に関連した、具体的な寸法、方向、または、その他の物理的な特性は、そうでないということが明示的に述べられていない限り、限定的であるとみなされるべきではない。
図1は静油圧式駆動系1000を示す。静油圧式駆動系1000は、第1静油圧ポンプ1004および直接駆動リンク1006と駆動係合している動力源1002を含む。第1静油圧ポンプ1004は、静油圧モータ1008と流体連通している。静油圧モータ1008は第1トランスミッション部1010と駆動係合し、第1トランスミッション部1010は車両出力1012と駆動係合している。直接駆動リンク1006は第2トランスミッション部1014と駆動係合し、第2トランスミッション部1014は車両出力1012と駆動係合している。静油圧式駆動系1000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源1002は、静油圧式駆動系1000の入力1016へと動力を加える。動力源1002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源1002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源1002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源1002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源1002は、静油圧式駆動系1000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
入力1016は、動力源1002、第1静油圧ポンプ1004、および直接駆動リンク1006と駆動係合している。入力1016は1つのギア、複数のギア、シャフト、または、別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ1004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ1004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ1004は、入力1016を介して動力源1002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ1004は、少なくとも2つの流体管1018を介して静油圧モータ1008と流体連通している。第1静油圧ポンプ1004は動力源1002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ1004の駆動部は、常に動力源1002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ1004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ1004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系1000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ1004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ1008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ1008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ1008は、第1トランスミッション部1010と駆動的に係合される。静油圧モータ1008は、少なくとも2つの流体管1018を介して第1静油圧ポンプ1004と流体連通している。
第1トランスミッション部1010は、静油圧モータ1008と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部1010はまた、第2トランスミッション部1014の一部およびレイシャフト1020を介して車両出力1012にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部1010は、第1係合装置1022および第1駆動比1024を含む。第1係合装置1022を係合することにより、静油圧モータ1008が、第1駆動比1024、第2トランスミッション部1014、およびレイシャフト1020を介して車両出力1012に駆動的に係合される。第1係合装置1022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ1004の斜板角度を調節することにより、第1トランスミッション部1010、故に、車両出力1012が、前進方向および後進方向に動作されてよい。
直接駆動リンク1006は、入力1016と第2トランスミッション部1014との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク1006はまた、第2静油圧ポンプ1026とも駆動係合している。
第2トランスミッション部1014は、直接駆動リンク1006、およびレイシャフト1020を介して車両出力1012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部1014は、第2係合装置1028、第3係合装置1030、第2駆動比1032、および第3駆動比1034を含む。係合装置1028、1030のうちの1つを係合することにより、駆動比1032、1034のうちの1つが選択される。係合装置1028、1030は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部1014の駆動比1032、1034は、2つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部1014は、他の複数の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
レイシャフト1020は、第2駆動比1032、第3駆動比1034、および車両出力1012と駆動係合している機械的連結である。レイシャフト1020は回転可能に取り付けられたシャフトである。しかしレイシャフト1020は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。レイシャフトの第1部分1036は、複数のギア歯を介して第2駆動比1032と駆動係合している。レイシャフトの第2部分1038は、複数のギア歯を介して第3駆動比1034および車両出力1012と駆動係合している。
第2静油圧ポンプ1026は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、第2静油圧ポンプ1026はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第2静油圧ポンプ1026は、入力1016および直接駆動リンク1006を介して動力源1002と駆動的に係合される。第2静油圧ポンプ1026は、少なくとも2つの流体管1040を介して静油圧モータ1008と流体連通してよい。あるいは、第2静油圧ポンプ1026は、補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系1000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置1022、1028、1030のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系1000は、第1駆動比1024を用いて、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ1004の斜板角度を調節することにより、第1駆動比1024に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系1000は、第2駆動比1032および第3駆動比1034のうちの1つを用いて、より高速で動作される。上記のように、第2トランスミッション部1014の駆動比1032、1034は、2つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系1000に追加することによって、静油圧式駆動系1000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図2は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系2000を示す。静油圧式駆動系2000は、直接駆動リンク2006を介して第1静油圧ポンプ2004と駆動係合している動力源2002を含む。第1静油圧ポンプ2004は、静油圧モータ2008と流体連通している。静油圧モータ2008は、第1トランスミッション部2010と駆動係合し、第1トランスミッション部2010は車両出力2012と駆動係合している。直接駆動リンク2006は第2トランスミッション部2014と駆動係合し、第2トランスミッション部2014は、第1トランスミッション部2010を介して車両出力2012と駆動係合している。静油圧式駆動系2000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源2002は、静油圧式駆動系2000の直接駆動リンク2006へと動力を加える。動力源2002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源2002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源2002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源2002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源2002は、静油圧式駆動系2000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
直接駆動リンク2006は、動力源2002と第1静油圧ポンプ2004との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク2006はまた、第2トランスミッション部2014およびパワーテイクオフ2016とも駆動係合している。直接駆動リンク2006は剛性シャフトである。しかしながら、直接駆動リンク2006はまた、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ2004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ2004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ2004は、直接駆動リンク2006を介して動力源2002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ2004は、少なくとも2つの流体管2018を介して静油圧モータ2008と流体連通している。第1静油圧ポンプ2004は動力源2002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ2004の駆動部は、常に動力源2002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ2004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ2004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系2000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ2004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ2008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ2008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ2008は、第1トランスミッション部2010と駆動的に係合される。静油圧モータ2008は、少なくとも2つの流体管2018を介して第1静油圧ポンプ2004と流体連通している。
第1トランスミッション部2010は、静油圧モータ2008および第2トランスミッション部2014と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部2010はまた、第2トランスミッション部2014の一部を介して車両出力2012にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部2010は、第1係合装置2020、第2係合装置2022、第1駆動比2024、第2駆動比2026、第3駆動比2028、および第4駆動比2030を含む。第1係合装置2020を係合することにより、静油圧モータ2008が、第1駆動比2024および第3駆動比2028を介して車両出力2012と駆動的に係合される。第1係合装置2020は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ2004の斜板角度を調節することにより、第1トランスミッション部2010、故に、車両出力2012が、前進方向および後進方向に動作されてよい。第2係合装置2022を係合することにより、第2トランスミッション部2014が、第2駆動比2026および第3駆動比2028を介して車両出力2012と駆動的に係合される。第2係合装置2022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3駆動比2028は、第2トランスミッション部2014の一部と駆動係合している。第4駆動比2030もまた、第2トランスミッション部2014の一部と駆動係合している。
第2トランスミッション部2014は、直接駆動リンク2006、および第1トランスミッション部2010を介して車両出力2012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部2014は、第3係合装置2032、第4係合装置2034、第5駆動比2036、第6駆動比2038、および第7駆動比2040を含む。係合装置2032、2034のうちの1つを係合することにより、駆動比2036、2038のうちの1つが選択される。係合装置2032、2034は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部2014の駆動比2036、2038は、2つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部2014は、他の複数の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。第5駆動比2036は、第1トランスミッション部2010の第4駆動比2030と駆動係合している。第6駆動比2038は、第1トランスミッション部2010の第3駆動比2028と駆動係合している。第7駆動比2040は、直接駆動リンク2006および第1トランスミッション部2010の第2駆動比2026と駆動係合している。
パワーテイクオフ2016は、直接駆動リンク2006と駆動係合している機械的連結である。パワーテイクオフ2016は、補助的な装置(不図示)と駆動係合していてよい。
使用中には、静油圧式駆動系2000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置2020、2022、2032、2034のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系2000は、第1駆動比2024、第1係合装置2020、および第3駆動比2028を介して車両出力2012を駆動することにより、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ2004の斜板角度を調節することにより、第1駆動比2024に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系2000は、第4係合装置2034を用いて第6駆動比2038を介して駆動される第3駆動比2028、第2係合装置2022を用いて第7駆動比2040を介して駆動される第2駆動比2026、または、第3係合装置2032を用いて第5駆動比2036を介して駆動される第4駆動比2030のうちの1つを用いることにより、より高速で動作される。上記のように、トランスミッション部2010、2014の駆動比2026、2036、2038は、3つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系2000に追加することによって、静油圧式駆動系2000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図3、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系3000を示す。静油圧式駆動系3000は静油圧式駆動系2000の変形例であり、それと同様な複数の特徴を有する。図3に示される発明の変形例は、図2に示される静油圧式駆動系2000と同様な複数の構成要素を含む。図3に示される変形例の同様な複数の特徴は、連続して同様に番号が付けられている。図3に示される変形例の異なる特徴および付加的な特徴は、図3、および図2に示される静油圧式駆動系2000を考慮することで、当業者によって理解されることができる。さらに、複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系3000に追加することによって、静油圧式駆動系3000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが追加されてよいことが理解される。
静油圧式駆動系3000は、直接駆動リンク3044を介して第1静油圧ポンプ3042と駆動係合している動力源3002を含む。第1静油圧ポンプ3042は、静油圧モータ3008と流体連通している。静油圧モータ3008は、第1トランスミッション部3010と駆動係合し、第1トランスミッション部3010は車両出力3012と駆動係合している。直接駆動リンク3044は第2トランスミッション部3046と駆動係合し、第2トランスミッション部3046は、第1トランスミッション部3010を介して車両出力3012と駆動係合している。静油圧式駆動系3000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
直接駆動リンク3044は、第2トランスミッション部3046を介して、動力源3002と第1静油圧ポンプ3042との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク3044は剛性シャフトである。しかしながら、直接駆動リンク3044はまた、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよい。
第2トランスミッション部3046は、直接駆動リンク3044、および第1トランスミッション部3010を介して車両出力3012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部3046は、第3係合装置3048、第4係合装置3050、第5駆動比3052、第6駆動比3054、および第7駆動比3056を含む。係合装置3048、3050のうちの1つを係合することにより、駆動比3052、3054のうちの1つが選択される。係合装置3048、3050は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部3046の駆動比3052、3054は、2つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部3046は、他の複数の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。第5駆動比3052は、第1トランスミッション部3010の第4駆動比3030と駆動係合している。第6駆動比3054は、第1トランスミッション部3010の第3駆動比3028と駆動係合している。第7駆動比3056は、直接駆動リンク3044および第1トランスミッション部3010の第2駆動比3026と駆動係合している。
第1静油圧ポンプ3042は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ3042は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。第1静油圧ポンプ3042は、直接駆動リンク3044および第7駆動比3056を介して動力源3002に駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ3042は、少なくとも2つの流体管3018を介して静油圧モータ3008と流体連通している。第1静油圧ポンプ3042は動力源3002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ3042の駆動部は、常に動力源3002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ3042を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ3042の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系3000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ3042の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧式駆動系3000は補助ポンプ3058をさらに備える。補助ポンプ3058は、第1静油圧ポンプ3042と駆動係合している。補助ポンプ3058は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ3058は別の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ3058は、静油圧モータ3008または補助的な装置(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系3000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置3020、3022、3048、3050のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系3000は、第1駆動比3024、第1係合装置3020、および第3駆動比3028を介して車両出力3012を駆動することにより、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ3042の斜板角度を調節することにより、第1駆動比3024に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系3000は、第4係合装置3050を用いて第6駆動比3054を介して駆動される第3駆動比3028、第2係合装置3022を用いて第7駆動比3056を介して駆動される第2駆動比3026、または、第3係合装置3048を用いて第5駆動比3052を介して駆動される第4駆動比3030のうちの1つを用いることにより、より高速で動作される。上記のように、トランスミッション部3010、3046の駆動比3026、3052、3056は、3つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系3000に追加することによって、静油圧式駆動系3000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図4は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系4000を示す。静油圧式駆動系4000は、第1静油圧ポンプ4004および直接駆動リンク4006と駆動係合している動力源4002を含む。第1静油圧ポンプ4004は、第1静油圧モータ4008および第2静油圧モータ4010と流体連通している。第1静油圧モータ4008は、第1トランスミッション部4012と駆動係合し、第1トランスミッション部4012は車両出力4014と駆動係合している。第2静油圧モータ4010は、第2トランスミッション部4016と駆動係合し、第2トランスミッション部4016は車両出力4014と駆動係合している。直接駆動リンク4006は第3トランスミッション部4018と駆動係合し、第3トランスミッション部4018は車両出力4014と駆動係合している。静油圧式駆動系4000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源4002は、第1静油圧ポンプ4004を介して、静油圧式駆動系4000の直接駆動リンク4006へと動力を加える。動力源4002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源4002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源4002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源4002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源4002は、静油圧式駆動系4000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
直接駆動リンク4006は、第1静油圧ポンプ4004を介して動力源4002および第3トランスミッション部4018と駆動係合している。直接駆動リンク4006は1つのギア、複数のギア、シャフト、または、別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ4004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ4004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ4004は、動力源4002および直接駆動リンク4006と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ4004は、少なくとも2つの流体管4020を介して第1静油圧モータ4008および第2静油圧モータ4010と流体連通している。第1静油圧ポンプ4004は動力源4002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ4004の駆動部は、常に動力源4002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ4004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ4004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系4000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ4004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
第1静油圧モータ4008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら第1静油圧モータ4008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。第1静油圧モータ4008は、第1トランスミッション部4012と駆動的に係合される。第1静油圧モータ4008は、少なくとも2つの流体管4020を介して第1静油圧ポンプ4004と流体連通している。
第1トランスミッション部4012は、第1静油圧モータ4008と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部4012はまた、車両出力4014にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部4012は、第1係合装置4022および第1駆動比4024を含む。第1係合装置4022を係合することにより、第1静油圧モータ4008が、第1駆動比4024を介して車両出力4014と駆動的に係合される。第1係合装置4022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ4004の斜板角度を調節することにより、第1トランスミッション部4012、故に、車両出力4014が、前進方向および後進方向に動作されてよい。
第2静油圧モータ4010は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら第2静油圧モータ4010は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。第2静油圧モータ4010は、第2トランスミッション部4016と駆動的に係合される。第2静油圧モータ4010は、少なくとも2つの流体管4020を介して第1静油圧ポンプ4004と流体連通している。
第2トランスミッション部4016は、第2静油圧モータ4010と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部4016はまた、車両出力4014にも駆動的に係合される。第2トランスミッション部4016は、第2駆動比4026、第2係合装置4028、および第3駆動比4030を含む。第2係合装置4028を係合することにより、第2静油圧モータ4010が、第2駆動比4026および第3駆動比4030を介して車両出力4014と駆動的に係合される。第2係合装置4028は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ4004の斜板角度を調節することにより、第2トランスミッション部4016、故に、車両出力4014が、前進方向および後進方向に動作されてよい。
第3トランスミッション部4018は、直接駆動リンク4006を介して第1静油圧ポンプ4004に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第3トランスミッション部4018はまた、車両出力4014にも駆動的に係合される。第3トランスミッション部4018は、第3係合装置4032および第4駆動比4034を含む。第3係合装置4032を係合することにより、直接駆動リンク4006、故に動力源4002が、第4駆動比4034を介して車両出力4014に駆動的に係合される。第3係合装置4032は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
使用中には、静油圧式駆動系4000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置4022、4028、4032のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧式駆動系4000は、2つの静油圧モードおよび1つの直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの静油圧モードにおいて、第1駆動比4024を用いて、または第2駆動比4026と第3駆動比4030とを用いて、静油圧式駆動系4000がより低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ4004の斜板角度を調節することにより、第1駆動比4024または第2駆動比4026と第3駆動比4030のうち少なくとも1つに対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系4000は、第4駆動比4034を用いて、より高速で動作される。第3トランスミッション部4018の第4駆動比4034は、1つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系4000に追加することによって、静油圧式駆動系4000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図5は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系5000を示す。静油圧式駆動系5000は、静油圧ポンプ5004および直接駆動リンク5006と駆動係合している動力源5002を含む。静油圧ポンプ5004は、静油圧モータ5008と流体連通している。静油圧モータ5008は、第1トランスミッション部5010と駆動係合し、第1トランスミッション部5010は車両出力5012と駆動係合している。直接駆動リンク5006は第2トランスミッション部5014と駆動係合し、第2トランスミッション部5014は車両出力5012と駆動係合している。静油圧式駆動系5000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源5002は、静油圧式駆動系5000の入力5016へと動力を加える。動力源5002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源5002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源5002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源5002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源5002は、静油圧式駆動系5000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
入力5016は、動力源5002および静油圧ポンプ5004と駆動係合している。入力5016は1つのギア、複数のギア、シャフト、または、別の種類の機械的連結であってよい。
静油圧ポンプ5004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら静油圧ポンプ5004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、静油圧ポンプ5004は、入力5016を介して動力源5002と駆動的に係合される。静油圧ポンプ5004は、少なくとも2つの流体管5018を介して静油圧モータ5008と流体連通している。静油圧ポンプ5004は動力源5002と駆動的に係合されるので、静油圧ポンプ5004の駆動部は、常に動力源5002と同じ方向に回転する。静油圧ポンプ5004を通る流れの方向は、静油圧ポンプ5004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系5000が静油圧モードで動作されている場合、静油圧ポンプ5004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ5008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ5008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ5008は、第1トランスミッション部5010と駆動的に係合される。静油圧モータ5008は、少なくとも2つの流体管5018を介して静油圧ポンプ5004と流体連通している。
第1トランスミッション部5010は、静油圧モータ5008と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部5010はまた、車両出力5012にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部5010は、第1係合装置5020および第1駆動比5022を含む。第1係合装置5020を係合することにより、静油圧モータ5008が、第1駆動比5022を介して車両出力5012に駆動的に係合される。第1係合装置5020は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、静油圧ポンプ5004の斜板角度を調節することにより、第1トランスミッション部5010、故に、車両出力5012が、前進方向および後進方向に動作されてよい。
直接駆動リンク5006は、静油圧ポンプ5004と第2トランスミッション部5014との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。図5に示されるように、直接駆動リンク5006は、静油圧ポンプ5004と第2トランスミッション部5014との間の駆動比を調節するギアである。直接駆動リンク5006はまた、パワーテイクオフ5024とも駆動係合している。
第2トランスミッション部5014は、直接駆動リンク5006および車両出力5012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部5014は、第2係合装置5026および第2駆動比5028を含む。第2係合装置5026を係合することにより、静油圧ポンプ5004が、第2駆動比5028を介して車両出力5012と駆動的に係合される。第2係合装置5026は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部5014の第2駆動比5028は、1つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部5014は、別の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
パワーテイクオフ5024は、直接駆動リンク5006と駆動係合している機械的連結である。パワーテイクオフ5024は、補助的な装置(不図示)と駆動係合していてよい。
使用中には、静油圧式駆動系5000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置5020、5026のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系5000は、第1駆動比5022を用いて、より低速で動作される。上記のように、静油圧ポンプ5004の斜板角度を調節することにより、第1駆動比5024に対して、故に車両出力5012に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系5000は、第2駆動比5028を用い、第2係合装置5026を介して、より高速で動作される。上記のように、第2トランスミッション部5014の第2駆動比5028は、1つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系5000に追加することによって、静油圧式駆動系5000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図6は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系6000を示す。静油圧式駆動系6000は、静油圧ポンプ6004、補助ポンプ6006、および直接駆動リンク6008と駆動係合している動力源6002を含む。静油圧ポンプ6004は、静油圧モータ6010と流体連通している。静油圧モータ6010は、第1トランスミッション部6012と駆動係合し、第1トランスミッション部6012は車両出力6014と駆動係合している。直接駆動リンク6008は第2トランスミッション部6016と駆動係合し、第2トランスミッション部6016は車両出力6014と駆動係合している。静油圧式駆動系6000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源6002は、静油圧式駆動系6000の入力6018へと動力を加える。動力源6002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源6002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源6002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源6002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源6002は、静油圧式駆動系6000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
入力6018は、動力源6002および静油圧ポンプ6004と駆動係合している。入力6018は1つのギア、複数のギア、シャフト、または、別の種類の機械的連結であってよい。
静油圧ポンプ6004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら静油圧ポンプ6004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、静油圧ポンプ6004は、入力6018を介して動力源6002と駆動的に係合される。静油圧ポンプ6004は、少なくとも2つの流体管6020を介して静油圧モータ6010と流体連通している。静油圧ポンプ6004は動力源6002と駆動的に係合されるので、静油圧ポンプ6004の駆動部は、常に動力源6002と同じ方向に回転する。静油圧ポンプ6004を通る流れの方向は、静油圧ポンプ6004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系6000が静油圧モードで動作されている場合、静油圧ポンプ6004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ6010は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ6010は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ6010は、第1トランスミッション部6012と駆動的に係合される。静油圧モータ6010は、少なくとも2つの流体管6020を介して静油圧ポンプ6004と流体連通している。
第1トランスミッション部6012は、静油圧モータ6010と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部6012はまた、車両出力6014にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部6012は、第1係合装置6022および第1駆動比6024を含む。第1係合装置6022を係合することにより、静油圧モータ6010が、第1駆動比6024を介して車両出力6014に駆動的に係合される。第1係合装置6022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。上記のように、静油圧ポンプ6004の斜板角度を調節することにより、第1トランスミッション部6012、故に、車両出力6014が、前進方向および後進方向に動作されてよい。
直接駆動リンク6008は、補助ポンプ6006と第2トランスミッション部6016との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。図6に示されるように、直接駆動リンク6008は、補助ポンプ6006と第2トランスミッション部6016とを結合するシャフトである。
第2トランスミッション部6016は、直接駆動リンク6008および車両出力6014に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部6016は、第2係合装置6026および第2駆動比6028を含む。第2係合装置6026を係合することにより、静油圧ポンプ6004が、第2駆動比6028を介して車両出力6014と駆動的に係合される。第2係合装置6026は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部6016の第2駆動比6028は、1つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部6016は、別の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
補助ポンプ6006は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ6006はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。上記のように、補助ポンプ6006は、直接駆動リンク6008、および静油圧ポンプ6004を介して動力源6002と駆動的に係合される。補助ポンプ6006は、少なくとも2つの流体管6030を介して静油圧モータ6010と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ6006は補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系6000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置6022、6026のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系6000は、第1駆動比6024を用いて、より低速で動作される。上記のように、静油圧ポンプ6004の斜板角度を調節することにより、第1駆動比6024に対して、故に車両出力6014に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系6000は、第2駆動比6028を用い、第2係合装置6026を介して、より高速で動作される。上記のように、第2トランスミッション部6016の第2駆動比6028は、1つの前進駆動速度として構成される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系6000に追加することによって、静油圧式駆動系6000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図7は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系7000を示す。静油圧式駆動系7000は、直接駆動リンク7006を介して第1静油圧ポンプ7004と駆動係合している動力源7002を含む。第1静油圧ポンプ7004は、静油圧モータ7008と流体連通している。静油圧モータ7008は第1トランスミッション部7010と駆動係合している。第1トランスミッション部7010は、レイシャフト7014を介して車両出力7012と駆動係合している。直接駆動リンク7006は第2トランスミッション部7016と駆動係合している。第2トランスミッション部7016は、第1トランスミッション部7010およびレイシャフト7014を介して車両出力7012と駆動係合している。静油圧式駆動系7000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源7002は、静油圧式駆動系7000の直接駆動リンク7006へと動力を加える。動力源7002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源7002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源7002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。図7に示されるように、動力源7002は、静油圧式駆動系7000の任意選択要素であるトルクコンバータ7018を含む。さらに、動力源7002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源7002は、静油圧式駆動系7000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
直接駆動リンク7006は、動力源7002と、第2トランスミッション部7016を介した第1静油圧ポンプ7004との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク7006はまた、補助ポンプ7020とも駆動係合している。直接駆動リンク7006は1つのギアである。しかしながら、直接駆動リンク7006はまた、シャフト、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ7004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ7004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。第1静油圧ポンプ7004は、直接駆動リンク7006および第2トランスミッション部7016を介して動力源7002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ7004は、少なくとも2つの流体管7022を介して静油圧モータ7008と流体連通している。第1静油圧ポンプ7004は動力源7002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ7004の駆動部は、常に動力源7002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ7004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ7004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系7000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ7004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ7008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ7008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ7008は、第1トランスミッション部7010と駆動的に係合される。静油圧モータ7008は、少なくとも2つの流体管7022を介して第1静油圧ポンプ7004と流体連通している。
第1トランスミッション部7010は、レイシャフト7014および第2トランスミッション部7016に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部7010は、レイシャフト7014を介して車両出力7012に駆動的に係合される。第1トランスミッション部7010は、第1係合装置7024、第2係合装置7026、第3係合装置7028、第1駆動比7030、第2駆動比7032、および第3駆動比7034を含む。第1係合装置7024を係合することにより、静油圧モータ7008が第1トランスミッション部7010と駆動的に係合される。第1係合装置7024は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2係合装置7026を係合することにより、第3駆動比7034が第1駆動比7030と駆動的に係合され、第1駆動比7030を介して、第2トランスミッション部7016および静油圧モータ7008の一方と車両出力7012との間の駆動係合を容易にする。第2係合装置7026は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3係合装置7028を係合することにより、第3駆動比7034が第2駆動比7032と駆動的に係合され、第2駆動比7032を介して、第2トランスミッション部7016および静油圧モータ7008の一方と車両出力7012との間の駆動係合を容易にする。第3係合装置7028は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
第2トランスミッション部7016は、直接駆動リンク7006、および第1トランスミッション部7010とレイシャフト7014とを介して車両出力7012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部7016は、第4係合装置7036、第4駆動比7038、および第5駆動比7040を含む。第4係合装置7036を係合することにより、直接駆動リンク7006が、第4駆動比7038および第5駆動比7040を介して第3駆動比7034と駆動係合している状態に置かれる。第4係合装置7036は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
レイシャフト7014は、第1駆動比7030、第2駆動比7032、および車両出力7012と駆動係合している機械的連結である。レイシャフト7014は回転可能に取り付けられたシャフトである。しかしレイシャフト7014は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。レイシャフトの第1部分7042は、複数のギア歯を介して第1駆動比7030と駆動係合している。レイシャフトの第2部分7044は、複数のギア歯を介して第2駆動比7032と駆動係合している。レイシャフトの第3部分7046は、複数のギア歯を介して車両出力7012と駆動係合している。
補助ポンプ7020は直接駆動リンク7006と駆動係合している。補助ポンプ7020は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ7020は別の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ7020は、静油圧モータ7008または補助的な装置(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系7000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置7026、7028のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいては、第1係合装置7024が係合され、静油圧式駆動系7000は、第2係合装置7026と第1駆動比7030、または、第3係合装置7028と第2駆動比7032のいずれかを介して、車両出力7012を駆動することにより、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ7004の斜板角度を調節することにより、レイシャフト7014および係合装置7026、7028の一方を介して、車両出力7012に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいては、第4係合装置7036が係合され、静油圧式駆動系7000は、第2係合装置7026と第1駆動比7030、または、第3係合装置7028と第2駆動比7032のいずれかを介して、車両出力7012を駆動することにより、より高速で動作される。第2トランスミッション部7016の駆動比7030、7032は異なる2つの駆動速度として構成され、静油圧モードまたは直接駆動モードのいずれかにおいて使用されてよい。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系7000に追加することによって、静油圧式駆動系7000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図8は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系8000を示す。静油圧式駆動系8000は、第1静油圧ポンプ8004および直接駆動リンク8006と駆動係合している動力源8002を含む。第1静油圧ポンプ8004は、静油圧モータ8008と流体連通している。静油圧モータ8008は第3トランスミッション部8016と駆動係合し、第3トランスミッション部8016は第1トランスミッション部8010と駆動係合し、第1トランスミッション部8010は車両出力8012と駆動係合している。直接駆動リンク8006は第2トランスミッション部8014と駆動係合し、第2トランスミッション部8014は第1トランスミッション部8010と駆動係合している。静油圧式駆動系8000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源8002は、静油圧式駆動系8000の第1静油圧ポンプ8004へと動力を加える。動力源8002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源8002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源8002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源8002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源8002は、静油圧式駆動系8000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
第1静油圧ポンプ8004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ8004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ8004は動力源8002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ8004は、少なくとも2つの流体管8018を介して静油圧モータ8008と流体連通している。第1静油圧ポンプ8004は動力源8002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ8004の駆動部は、常に動力源8002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ8004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ8004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系8000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ8004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ8008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ8008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ8008は、第3トランスミッション部8016と駆動的に係合される。静油圧モータ8008は、少なくとも2つの流体管8018を介して第1静油圧ポンプ8004と流体連通している。
第1トランスミッション部8010は、静油圧モータ8008、第2トランスミッション部8014、車両出力8012、および補助ポンプ8020に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部8010は、第1係合装置8022、第2係合装置8024、第1駆動比8026、第2駆動比8028、および第3駆動比8030を含む。第1係合装置8022を係合することにより、第1トランスミッション部8010が、第1駆動比8026を介して車両出力8012に駆動的に係合される。第1係合装置8022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2係合装置8024を係合することにより、第1トランスミッション部8010が、第2駆動比8028を介して車両出力8012に駆動的に係合される。第2係合装置8024は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3駆動比8030は第3トランスミッション部8016の一部と駆動係合している。
直接駆動リンク8006は、第1静油圧ポンプ8004と第2トランスミッション部8014との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク8006はシャフトである。しかしながら、直接駆動リンク8006はまた、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。
第2トランスミッション部8014は、直接駆動リンク8006、および第1トランスミッション部8010を介して車両出力8012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部8014は、第3係合装置8032および第4駆動比8034を含む。第3係合装置8032を係合することにより、第1トランスミッション部8010が、第4駆動比8034を介して直接駆動リンク8006に駆動的に係合される。第3係合装置8032は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2トランスミッション部8014の第4駆動比8034は、1つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第2トランスミッション部8014は、他の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
第3トランスミッション部8016は、静油圧モータ8008、および第1トランスミッション部8010を介して車両出力8012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第3トランスミッション部8016は、第4係合装置8036および第5駆動比8038を含む。第4係合装置8036を係合することにより、第1トランスミッション部8010が、第5駆動比8038および第3駆動比8030を介して静油圧モータ8008に駆動的に係合される。第4係合装置8036は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3トランスミッション部8016の第5駆動比8038は、静油圧モータ8008の回転に応じて、1つの前進駆動速度または後進駆動速度のいずれかとして構成される。しかしながら、第3トランスミッション部8016は、他の複数の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
補助ポンプ8020は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ8020はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ8020は、直接駆動リンク8006および第2トランスミッション部8014を介して動力源8002と駆動的に係合される。補助ポンプ8020は、少なくとも2つの流体管8040を介して静油圧モータ8008と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ8020は、補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系8000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置8022、8024のうちの1つおよび残りの係合装置8032、3036のうちの1つが、任意の所与の瞬間において係合される。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系8000は、第5駆動比8038と、第1駆動比8026および第2駆動比8028のうちの1つとを用いて、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ8004の斜板角度を調節することにより、静油圧モータ8008を介して第5駆動比8038に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系8000は、第4駆動比8034と、第1駆動比8026および第2駆動比8028のうちの1つとを用いて、より高速で動作される。第1トランスミッション部8010の駆動比8026、8028は、前進または後進駆動速度のいずれかとして構成される。
図9は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系9000を示す。静油圧式駆動系9000は、第1静油圧ポンプ9004および直接駆動リンク9006と駆動係合している動力源9002を含む。第1静油圧ポンプ9004は、第1静油圧モータ9008と流体連通している。第1静油圧モータ9008は、第1トランスミッション部9010と駆動係合し、第1トランスミッション部9010は車両出力9012と駆動係合している。第1静油圧ポンプ9004は、第2静油圧モータ9014と流体連通している。第2静油圧モータ9014は、第2トランスミッション部9016と駆動係合し、第2トランスミッション部9016は車両出力9012と駆動係合している。直接駆動リンク9006は第3トランスミッション部9018と駆動係合し、第3トランスミッション部9018は第1トランスミッション部9010と駆動係合している。補助ポンプ9020は直接駆動リンク9006と駆動係合している。静油圧式駆動系9000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源9002は、静油圧式駆動系9000の第1静油圧ポンプ9004へと動力を加える。動力源9002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源9002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源9002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源9002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源9002は、静油圧式駆動系9000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
第1静油圧ポンプ9004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ9004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ9004は動力源9002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ9004は、少なくとも2つの流体管9022を介して第1静油圧モータ9008および第2静油圧モータ9014と流体連通している。第1静油圧ポンプ9004は動力源9002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ9004の駆動部は、常に動力源9002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ9004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ9004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系9000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ9004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
第1静油圧モータ9008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら第1静油圧モータ9008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。第1静油圧モータ9008は、第1トランスミッション部9010と駆動的に係合される。第1静油圧モータ9008は、少なくとも2つの流体管9022を介して第1静油圧ポンプ9004と流体連通している。
第1トランスミッション部9010は、第1静油圧モータ9008、第2トランスミッション部9016、および第3トランスミッション部9018に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部9010は、第1係合装置9024および第1駆動比9026を含む。第1係合装置9024を係合することにより、第1静油圧モータ9008が、第1駆動比9026および第2トランスミッション部9016の一部を介して車両出力9012に駆動的に係合される。第1係合装置9024は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
第2静油圧モータ9014は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら第2静油圧モータ9014は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。第2静油圧モータ9014は、第2トランスミッション部9016と駆動的に係合される。第2静油圧モータ9014は、少なくとも2つの流体管9022を介して第1静油圧ポンプ9004と流体連通している。
第2トランスミッション部9016は、第2静油圧モータ9014、第1トランスミッション部9010、および車両出力9012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部9016は、第2係合装置9028および第2駆動比9030を含む。第2係合装置9028を係合することにより、第2静油圧モータ9014が、第2駆動比9030を介して車両出力9012に駆動的に係合される。第2係合装置9028は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
直接駆動リンク9006は、第1静油圧ポンプ9004と第3トランスミッション部9018との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク9006は、補助ポンプ9020と駆動係合しているギア部分9032を含む。直接駆動リンク9006はシャフトである。しかし直接駆動リンク9006は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。
第3トランスミッション部9018は、第1静油圧ポンプ9004、および第1駆動比9026と第2駆動比9030とを介して車両出力9012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第3トランスミッション部9016は第3係合装置9034および第3駆動比9036を含む。第3係合装置9034を係合することにより、第3駆動比9036が、第1静油圧ポンプ9004と駆動的に係合される。さらに、直接駆動リンク9006は、第3駆動比9036、第1駆動比9026、および第2駆動比9030を介して車両出力9012と駆動的に係合されるようになる。第3係合装置9034は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3トランスミッション部9018の第3駆動比9036は1つの前進駆動速度として構成される。しかしながら、第3トランスミッション部9018は、他の複数の駆動速度の配列を有してよいことが理解される。
補助ポンプ9020は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ9020はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ9020は、直接駆動リンク9006のギア部分9032を介して動力源9002に駆動的に係合される。補助ポンプ9020は、少なくとも2つの流体管9038を介して第1静油圧モータ9008および第2静油圧モータ9014と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ9020は補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系9000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置9024、9028、9034のうちの1つが、任意の所与の瞬間において係合される。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系9000は、第1係合装置9024を介した第1駆動比9026および第2係合装置9028を介した第2駆動比9030のうちの1つを用いることにより、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ9004の斜板角度を調節することにより、第1静油圧モータ9008または第2静油圧モータ9014を介して、車両出力9012に対して前進方向および後進方向が提供される。駆動比9026、9030は、前進または後進駆動速度のいずれかとして構成される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系9000は、第3駆動比9036を用い、第1駆動比9026および第2駆動比9030を介して、より高速で動作される。
図10は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系10000を示す。静油圧式駆動系10000は、第1静油圧ポンプ10004および直接駆動リンク10006と駆動係合している動力源10002を含む。第1静油圧ポンプ10004は、静油圧モータ10008と流体連通している。静油圧モータ10008は第1トランスミッション部10010と駆動係合し、第1トランスミッション部10010は、第2トランスミッション部10014を介して車両出力10012と駆動係合している。直接駆動リンク10006は、第3トランスミッション部10016および第1トランスミッション部10010を介して第2トランスミッション部10014と駆動係合している。静油圧式駆動系10000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源10002は、静油圧式駆動系10000の第1静油圧ポンプ10004へと動力を加える。動力源10002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源10002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源10002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源10002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源10002は、静油圧式駆動系10000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
第1静油圧ポンプ10004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ10004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ10004は動力源10002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ10004は、少なくとも2つの流体管10018を介して静油圧モータ10008と流体連通している。第1静油圧ポンプ10004は動力源10002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ10004の駆動部は、常に動力源10002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ10004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ10004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系10000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ10004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。第1静油圧ポンプ10004は補助ポンプ10020と駆動係合している。
静油圧モータ10008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ10008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ10008は、第1トランスミッション部10010、および第1トランスミッション部10010の一部を介して第2トランスミッション部10014に駆動的に係合される。静油圧モータ10008は、少なくとも2つの流体管10018を介して第1静油圧ポンプ10004と流体連通している。
第1トランスミッション部10010は、静油圧モータ10008、第2トランスミッション部10014、および第3トランスミッション部10016に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部10010は、第1係合装置10022、第2係合装置10024、第1駆動比10026、第2駆動比10028、および第3駆動比10030を含む。第1係合装置10022を係合することにより、第1トランスミッション部10010が、第3駆動比10030を介して第2トランスミッション部10014の一部に駆動的に係合される。第1係合装置10022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2係合装置10024を係合することにより、第1トランスミッション部10010が、第2トランスミッション部10014の一部、および第2駆動比10028を介して第3トランスミッション部10016に駆動的に係合される。第2係合装置10024は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第3駆動比10030は、第2トランスミッション部10014の一部と駆動係合している。
第2トランスミッション部10014は、第1トランスミッション部10010および車両出力10012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部10014は、第3係合装置10032、第4駆動比10034、第5駆動比10036、第6駆動比10038、およびギア部分10040を含む。第3係合装置10032を係合することにより、第2トランスミッション部10014が、第1駆動比10026および第4駆動比10034を介して静油圧モータ10008に駆動的に係合される。第3係合装置10032は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第5駆動比10036は、第1トランスミッション部10010の第3駆動比10030に駆動的に係合される。第6駆動比10038は、第1トランスミッション部10010の第2駆動比10028に駆動的に係合される。第2トランスミッション部10014のギア部分10040は、車両出力10012と駆動係合している。
直接駆動リンク10006は、補助ポンプ10020を介して、第1静油圧ポンプ10004と第3トランスミッション部10016との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク10006はシャフトである。しかし直接駆動リンク10006は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。
第3トランスミッション部10016は、直接駆動リンク10006および第1トランスミッション部10010に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第3トランスミッション部10016は、第4係合装置10042および第7駆動比10044を含む。第4係合装置10042を係合することにより、第2トランスミッション部10014が、第7駆動比10044および第2駆動比10028を介して直接駆動リンク10006と駆動的に係合される。第4係合装置10042は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
補助ポンプ10020は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ10020はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ10020は、直接駆動リンク10006、および第1静油圧ポンプ10004を介して動力源10002に駆動的に係合される。補助ポンプ10020は、少なくとも2つの流体管10046を介して静油圧モータ10008と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ10020は補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系10000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置10022、10032、10042のうちの1つが、任意の所与の瞬間において係合される。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系10000は、第1係合装置10022を係合することにより、第1駆動比10026、第3駆動比10030、および第5駆動比10036を用いて、より低速で動作される。さらに、静油圧式駆動系10000は、第3係合装置10032を係合することにより、第1駆動比10026および第4駆動比10034を用いて静油圧モードで動作されてよい。第1静油圧ポンプ10004の斜板角度を調節することにより、静油圧モータ10008を介して第1駆動比10026に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系10000は、第2駆動比10028および第6駆動比10038を用いて、より高速で動作される。さらに、静油圧式駆動系10000は、第2係合装置10024を係合することにより、第2駆動比10028および第3駆動比10030を用いて直接駆動モードで動作されてよい。
図11は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系11000を示す。静油圧式駆動系11000は、直接駆動リンク11006を介して第1静油圧ポンプ11004と駆動係合している動力源11002を含む。第1静油圧ポンプ11004は、静油圧モータ11008と流体連通している。静油圧モータ11008は第1トランスミッション部11010と駆動係合し、第1トランスミッション部11010は、第2トランスミッション部11014およびレイシャフト11016を介して車両出力11012と駆動係合している。直接駆動リンク11006は第1トランスミッション部11010と駆動係合し、第1トランスミッション部11010は、第2トランスミッション部11014およびレイシャフト11016を介して車両出力11012と駆動係合している。静油圧式駆動系11000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源11002は、静油圧式駆動系11000の直接駆動リンク11006へと動力を加える。動力源11002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源11002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源11002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。図11に示されるように、動力源11002は、静油圧式駆動系11000の任意選択要素であるトルクコンバータ11018を含む。さらに、動力源11002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源11002は、静油圧式駆動系11000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
直接駆動リンク11006は、動力源11002と第1静油圧ポンプ11004との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク11006はまた、補助ポンプ11020および第1トランスミッション部11010とも駆動係合している。直接駆動リンク11006はギア部分11022を有するシャフトである。しかしながら、直接駆動リンク11006はまた、シャフト、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ11004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ11004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。第1静油圧ポンプ11004は、直接駆動リンク11006を介して動力源11002に駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ11004は、少なくとも2つの流体管11024を介して静油圧モータ11008と流体連通している。第1静油圧ポンプ11004は動力源11002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ11004の駆動部は、常に動力源11002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ11004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ11004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系11000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ11004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ11008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ11008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ11008は、第1トランスミッション部11010と駆動的に係合される。静油圧モータ11008は、少なくとも2つの流体管11024を介して第1静油圧ポンプ11004と流体連通している。
第1トランスミッション部11010は、第2トランスミッション部11014、直接駆動リンク11006、および静油圧モータ11008に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部11010は、第2トランスミッション部11014およびレイシャフト11016を介して車両出力11012に駆動的に係合される。第1トランスミッション部11010は、第1係合装置11026、第2係合装置11028、第1駆動比11030、第2駆動比11032、および第3駆動比11034を含む。第1係合装置11026を係合することにより、静油圧モータ11008が、第1駆動比11030を介して第1トランスミッション部11010および第3駆動比11034に駆動的に係合される。第1係合装置11026は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2係合装置11028を係合することにより、第2駆動比11032が第3駆動比11034と駆動的に係合され、第2駆動比11032および第3駆動比11034を介して、直接駆動リンク11006と第2トランスミッション部11014の一部との間の駆動係合を容易にする。第2係合装置11028は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
第2トランスミッション部11014は、それぞれ第1トランスミッション部11010およびレイシャフト11016を介して直接駆動リンク11006および車両出力11012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部11014は、第3係合装置11036、第4係合装置11038、第4駆動比11040、第5駆動比11042、および第6駆動比11044を含む。第3係合装置11036を係合することにより、第3駆動比11034が、第6駆動比11044および第4駆動比11040を介して車両出力11012と駆動係合している状態に置かれる。第3係合装置11036は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第4係合装置11038を係合することにより、第3駆動比11034が、第6駆動比11044および第5駆動比11042を介して車両出力11012と駆動係合している状態に置かれる。第4係合装置11038は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
レイシャフト11016は、第4駆動比11040、第5駆動比11042、および車両出力11012と駆動係合している機械的連結である。レイシャフト11016は回転可能に取り付けられたシャフトである。しかしレイシャフト11016は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。レイシャフト11016の第1部分11046は、複数のギア歯を介して第4駆動比11040と駆動係合している。レイシャフト11016の第2部分11048は、複数のギア歯を介して第5駆動比11042と駆動係合している。レイシャフト11016の第3部分11050は、複数のギア歯を介して車両出力11012と駆動係合している。
補助ポンプ11020は直接駆動リンク11006と駆動係合している。補助ポンプ11020は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ11020は別の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ11020は、静油圧モータ11008または補助的な装置(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系11000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置11026、11028のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいては、第1係合装置11026が係合され、静油圧式駆動系11000は、第3係合装置11036と第4駆動比11040、または第4係合装置11038と第5駆動比11042のいずれかを介して、車両出力11012を駆動することにより、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ11004の斜板角度を調節することにより、レイシャフト11016および係合装置11036、11038の一方を介して、車両出力11012に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいては、第2係合装置11028が係合され、静油圧式駆動系11000は、第3係合装置11036と第4駆動比11040、または、第4係合装置11038と第5駆動比11042のいずれかを介して、車両出力11012を駆動することにより、より高速で動作される。第2トランスミッション部11014の駆動比11040、11042は、異なる2つの駆動速度として構成され、静油圧モードまたは直接駆動モードのいずれかにおいて使用されてよい。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系11000に追加することによって、静油圧式駆動系11000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図12は、静油圧式駆動系12000を示す。静油圧式駆動系12000は、第1静油圧ポンプ12004および直接駆動リンク12006と駆動係合している動力源12002を含む。第1静油圧ポンプ12004は、静油圧モータ12008と流体連通している。静油圧モータ12008は第1トランスミッション部12010と駆動係合し、第1トランスミッション部12010は、第2トランスミッション部12014を介して車両出力12012と駆動係合している。直接駆動リンク12006もまた、第1トランスミッション部12010と駆動係合している。静油圧式駆動系12000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源12002は、静油圧式駆動系12000の入力12016へと動力を加える。動力源12002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源12002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源12002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源12002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源12002は、静油圧式駆動系12000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
入力12016は、動力源12002および第1静油圧ポンプ12004と駆動係合している。入力12016は1つのギア、複数のギア、シャフト、または、別の種類の機械的連結であってよい。
第1静油圧ポンプ12004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ12004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ12004は、入力12016を介して動力源12002と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ12004は、少なくとも2つの流体管12018を介して静油圧モータ12008と流体連通している。第1静油圧ポンプ12004は動力源12002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ12004の駆動部は、常に動力源12002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ12004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ12004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系12000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ12004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ12008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ12008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ12008は、第1トランスミッション部12010と駆動的に係合される。静油圧モータ12008は、少なくとも2つの流体管12018を介して第1静油圧ポンプ12004と流体連通している。
第1トランスミッション部12010は、静油圧モータ12008、直接駆動リンク12006、および第2トランスミッション部12014に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部12010はまた、第2トランスミッション部12014の一部を介して車両出力12012にも駆動的に係合される。第1トランスミッション部12010は、第1係合装置12020、第2係合装置12022、第1駆動比12024、第2駆動比12026、および第3駆動比12028を含む。第1係合装置12020を係合することにより、静油圧モータ12008が、第1駆動比12024、第3駆動比12028、および第2トランスミッション部12014を介して車両出力12012に駆動的に係合される。第1係合装置12020は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第2係合装置12022を係合することにより、直接駆動リンク12006が、第2駆動比12026、第3駆動比12028、および第2トランスミッション部12014を介して車両出力12012に駆動的に係合される。第2係合装置12022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
直接駆動リンク12006は、第1静油圧ポンプ12004および補助ポンプ12030を介して、動力源12002と第1トランスミッション部12010との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。
第2トランスミッション部12014は、第1トランスミッション部12010および車両出力12012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部12014は、第3係合装置12032、第4係合装置12034、第4駆動比12036、第5駆動比12038、および第6駆動比12040を含む。係合装置12032、12034のうちの1つを係合することにより、駆動比12036、12038が、それぞれ駆動比12024、12026と駆動的に係合される。係合装置12032、12034は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。第6駆動比12040は第3駆動比12028と駆動的に係合される。第2トランスミッション部12014のギア部分12042は車両出力12012と駆動的に係合される。
補助ポンプ12030は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ12030はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。上記のように、補助ポンプ12030は、第1静油圧ポンプ12004を介して動力源12002に駆動的に係合される。補助ポンプ12030は静油圧モータ12008と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ12030は補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系12000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置12020、12022、12032、12034のうちの1つだけが、任意の所与の瞬間において完全に係合されてよい。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系12000は、第3係合装置12032が係合される場合に第1駆動比12024を介して駆動される第4駆動比12036、または、第1係合装置12020が係合される場合に第3駆動比12028を介して駆動される第6駆動比12040のいずれかを用いて、より低速で動作される。上記のように、第1静油圧ポンプ12004の斜板角度を調節することにより、車両出力12012に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系12000は、第4係合装置12034が係合される場合に第2駆動比12026を介して駆動される第5駆動比12038、または、第2係合装置12022が係合される場合に第3駆動比12028を介して駆動される第6駆動比12040のいずれかを用いて、より高速で動作される。さらに、追加のギアのような複数のさらなる構成要素を静油圧式駆動系12000に追加することによって、静油圧式駆動系12000の直接駆動モードに対し、後進駆動オプションが加えられてよいことが理解される。
図13は、本発明の別の実施形態に従った静油圧式駆動系13000を示す。静油圧式駆動系13000は、第1静油圧ポンプ13004および直接駆動リンク13006と駆動係合している動力源13002を含む。第1静油圧ポンプ13004は、静油圧モータ13008と流体連通している。静油圧モータ13008は第1トランスミッション部13010と駆動係合し、第1トランスミッション部13010は、第2トランスミッション部13014および第3トランスミッション部13016を介して車両出力13012と駆動係合している。直接駆動リンク13006は、第2トランスミッション部13014および補助ポンプ13018と駆動係合している。静油圧式駆動系13000は、静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。
動力源13002は、静油圧式駆動系13000の第1静油圧ポンプ13004へと動力を加える。動力源13002は、例えば内燃エンジンである。しかしながら動力源13002は、電気モータまたは別の回転出力源を含んでよいことが理解される。動力源13002は、内燃エンジンおよび電気モータの両者を含んだハイブリッド動力源であってよいことが理解される。さらに、動力源13002は、当分野において知られているような出力比調節装置を含んでよいことが理解される。さらに、動力源13002は、静油圧式駆動系13000へと伝えられる回転力を低減すること、および中断することのうちの1つを行うためであり、当分野において知られているような係合装置(不図示)を含んでよいことが理解される。
第1静油圧ポンプ13004は、可動式斜板(不図示)を有する油圧式アキシャルピストンポンプである。可動式斜板は、その容量を変化させる。しかしながら第1静油圧ポンプ13004は、その他任意の種類の可変容量形ポンプであってよいことが理解される。上記のように、第1静油圧ポンプ13004は動力源13002および直接駆動リンク13006と駆動的に係合される。第1静油圧ポンプ13004は、少なくとも2つの流体管13020を介して静油圧モータ13008と流体連通している。第1静油圧ポンプ13004は動力源13002と駆動的に係合されるので、第1静油圧ポンプ13004の駆動部は、常に動力源13002と同じ方向に回転する。第1静油圧ポンプ13004を通る流れの方向は、第1静油圧ポンプ13004の斜板角度を調節することにより変更される。静油圧式駆動系13000が静油圧モードで動作されている場合、第1静油圧ポンプ13004の斜板角度を調節することにより、前進方向および後進方向が提供される。
静油圧モータ13008は、容量、故にこれらの回転速度を変化させる可動式斜板(不図示)を有する可変容量形油圧モータである。しかしながら静油圧モータ13008は、別の種類の油圧モータであってよいことが理解される。静油圧モータ13008は、第1トランスミッション部13010と駆動的に係合される。静油圧モータ13008は、少なくとも2つの流体管13020を介して第1静油圧ポンプ13004と流体連通している。
第1トランスミッション部13010は、静油圧モータ13008および第2トランスミッション部13014と駆動的に係合されるクラッチ装置である。第1トランスミッション部13010は、第1係合装置13022および第1駆動比13024を含む。第1係合装置13022を係合することにより、第1トランスミッション部13010が、第1駆動比13024を介して第2トランスミッション部13014の一部に駆動的に係合される。第1係合装置13022は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
第2トランスミッション部13014は、第1トランスミッション部13010、直接駆動リンク13006、および第3トランスミッション部13016に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第2トランスミッション部13014は、第2係合装置13026、第2駆動比13028、および第3駆動比13030を含む。第2係合装置13026を係合することにより、第2トランスミッション部13014の第3駆動比13030が、第2駆動比13028および第3トランスミッション部13016を介して車両出力13012と駆動的に係合される。第2係合装置13026は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
第3トランスミッション部13016は、第2トランスミッション部13014および車両出力13012に駆動的に係合されるクラッチ装置である。第3トランスミッション部13016は、第3係合装置13032、第4駆動比13034、および第5駆動比13036を含む。第3係合装置13032を係合することにより、第3トランスミッション部13016の第5駆動比13036が、第4駆動比13034を介して車両出力13012と駆動的に係合される。第3係合装置13032は、可変的に係合されてよいクラッチである。しかしながら、複数の他の種類の複数の係合装置が使用されてよいことが理解される。
直接駆動リンク13006は、第1静油圧ポンプ13004と第2トランスミッション部13014との間の駆動係合を容易にする機械的連結である。直接駆動リンク13006はギア付きのシャフトである。しかし直接駆動リンク13006は、1つのギア、複数のギア、または別の種類の機械的連結であってよいことが理解される。
補助ポンプ13018は固定容量形油圧ポンプである。しかしながら、補助ポンプ13018はその他任意の種類の油圧ポンプであってよいことが理解される。補助ポンプ13018は、第1静油圧ポンプ13004および直接駆動リンク13006を介して動力源13002に駆動的に係合される。補助ポンプ13018は静油圧モータ13008と流体連通してよい。あるいは、補助ポンプ13018は補助回路(不図示)と流体連通してよい。
使用中には、静油圧式駆動系13000は静油圧モードまたは直接駆動モードで動作されてよい。どちらかの駆動モードにおいて、係合装置13022、13026、13032のうちの1つが、任意の所与の瞬間において係合される。静油圧モードにおいて静油圧式駆動系13000は、第1係合装置13022を係合することにより、第1駆動比13024、第2駆動比13028、および第4駆動比13034を用いて、より低速で動作される。第1静油圧ポンプ13004の斜板角度を調節することにより、静油圧モータ13008を介して、車両出力13012に対して前進方向および後進方向が提供される。直接駆動モードにおいて静油圧式駆動系13000は、第2係合装置13026を係合することにより、第3駆動比13030、第2駆動比13028、および第4駆動比13034を用いて、より高速で動作される。さらに、静油圧式駆動系13000はまた、第3係合装置13032を係合することにより、第5駆動比13036および第4駆動比13034を用いて直接駆動モードで動作されてもよい。
上記の静油圧式駆動系の設計に加えて、本発明はまた、上述した複数の係合装置のような、トルク変調のための複数のマルチパス摩擦クラッチにも関係する。
複数の摩擦クラッチは、回転する1つのシャフトから別のものへとトルクを伝えるための、よく知られた複数の装置であり、2つのシャフトが異なる速度で回転している場合を含む。それらは当分野において、通常はパワーシフト摩擦クラッチと呼ばれるものであるが、これらは、入力から出力へと伝えられているトルクの遮断を必要とせずに、トランスミッション入力から、トランスミッション出力にある1つよりも多くの速度比へとトルクを伝えるために使用される。トルクを遮断せずに速度比を変更することの非限定的な例は、乗用車の自動変速装置であろう。これは、駆動トルクを遮断せずに、車両が速度を増すに連れて速度比を変更する。この挙動は、乗用車における手動変速装置による動作とよい対照を成すであろう。手動変速装置は、複数のギア比の間でシフトするために、駆動トルクを遮断しなくてはならない。
パワーシフト技術は、1つの摩擦クラッチに係合された第1動力経路および速度比から始まる。これに対して第2動力経路および速度比は、解放された第2摩擦クラッチを介して利用可能である。その後第2摩擦クラッチが低トルクレベルにおいて係合され、第2動力経路および速度比を介して、動力源から出力へとトルクを伝え始める。この間、第1摩擦クラッチもまた、第1速度比を介して、動力源から出力へとトルクを伝えている。第1摩擦クラッチからのトルクを適切に低減し、同時に第2摩擦クラッチからのトルクを適切に増大することにより、動力源から出力へと連続的にトルクが伝えられることができる。この間に、動力源から出力への速度比は、第1動力経路中の値から第2動力経路中の値へと変更されている。移行の間、複数のすべり摩擦面に渡って両方のクラッチがトルクを伝えているので、クラッチトルク値は、摩擦界面に加えられる圧力(および摩擦係数)の関数である。
複数の無段変速機(CVT)もまた、入力にある動力源から出力にある1つよりも多くの速度比へとトルクを伝える。しかし、これらは通常、複数の回転速度差に渡ってトルクを伝えることからくる動力の損失を最小限にするために、変速機中の複数の回転接触点の配置を変更することによってこれを行っている。複数の可変容量形静油圧ポンプおよびモータもまた、入力から出力へとトルクを伝えている間に、複数の無段可変速度比を生成するために使用されてよい。可変容量形機構は、トルクと速度の複数の異なる組み合わせを生成するために、複数の油圧流体圧力と流れを交換することによって摩擦損失を回避する。
本発明は、複数のパワーシフトクラッチおよび複数のトルクコンバータ(効率性のための、ステータの複数のワンウェイクラッチおよび複数のロックアップクラッチを含む)を有する"動油圧トランスミッション"、および、1またはそれよりも多くの可変容量形静油圧ポンプおよびモータの複数の組み合わせを有する"静油圧トランスミッション"による、従来の複数のアプローチに限定されないことが理解される。
本発明はまた、複数のパワーシフトクラッチの個々の精密な閉ループトルク制御を備える。これは、目標とされるシステムの挙動を適合させるために、監視用コントローラがクラッチ係合の挙動を調節することを可能とする。できる限り短い時間で、そして実際的な最低のトルクで複数のクラッチを係合するおよび解放するという目的を考慮して、動作中での車両特性の学習が、トランスミッション入力および出力の所望される挙動をコントローラに特定させることを可能とする。
静油圧トランスミッションのシフト制御は、より高いレベルの車両システム特性および制御を必要とする。そのため、エンジントルクおよび静油圧トランスミッション速度比が追加の制御変数であり、全ての接合点における複数のトルクおよび速度を制御することが重要である。このモデルベースのシステムレベル制御の結果、複数のパワーシフトクラッチがすべり摩擦の適切な状態に保たれ、過渡状態が完了して複数のクラッチが完全に係合されるまで、または解放されるまで、システムの複数の目的に適合させるようにクラッチトルクが管理される。
本発明は、静油圧ポンプとモータの同期した係合および解放を操作することが可能なように開発されてきた。しかしまた、車両データバス上で利用可能なオーバーライド機能を介しての、個々のクラッチ係合トルクおよびエンジン出力管理も有する。
本発明はまた、2つの速度車軸の使用も含む。1つの比変更機能をトランスミッションから車軸へと移すことにより、残りの複数の機能がより多くの空間を占め、大きな複数のギア減速を有していたトランスミッションの一部は、容積が低減され得る。2つの速度車軸アプローチは、これを可能にする比変更を提供する。
車軸シフトとトランスミッションシフトとを1つの制御構造のもとに調和させることにより、車両の動作は、操作者の意図に従って管理されることができる。そして、複数の構成要素は、それらの特性を最も良く利用するような様式で動作されることができる。故に、例えばトルク遮断車軸シフトは、トランスミッションの変速比無限大変速機能が多用されている場合には抑えられ得るだろうが、1つの場所から別の場所へと車両が平地上で駆動されていることを複数の車両パラメータが示す場合には許可され得るだろう。さらに、静油圧にとって静油圧シフトが特に困難である複数の条件の組を予測することで、複数の構成要素の動作を要求することを避けるために、早期の比変更を促すことができるであろう。
本発明はまた、複数の静油圧クラッチと使用するための、かみ合いクラッチ、同期装置、および低エネルギー摩擦クラッチの使用も含む。さらに、(たとえ静油圧制御が同期速度に到達するための時間が無かったとしても)新たな静油圧比を接続するためにかみ合いクラッチを迅速に同期および係合させる"シフトオンザフライ"技術もまた、本発明に組み込まれてよい。参照文献は通常、係合および解放に対する複数の摩擦クラッチを示しているのであるが、静油圧および直接トランスミッションに対する複数のシフト比の複数の要求は、複数の構成要素の多くの異なる組み合わせが考慮されるべき原因となってきた。本発明はまた、直接駆動を有する静油圧トランスミッションのいくつか複数の応用において、低い熱容量を持つ複数の摩擦クラッチの使用を含む。なぜならば、複数の機構が、その他複数の装置による同期を可能とし、それにより摩擦係合が単純にトルクを伝え得るからである。
本発明はまた、ギア比、車両重量、道路勾配、および転がり抵抗に応じて、パワートレインの複数の異なる動的挙動を特性評価するための、複数のシステム同定アルゴリズムの使用を含む。複数の構成要素(過渡状態の間のサブシステム制御、シフトの決定、性能較正、等)のシステムレベル制御においては、駆動系の複数の特性から情報を抽出するための能力が重要である。速度センサおよび圧力センサのような複数の既存のセンサから情報が得られる場合には、特にそうである。
本発明はまた、改良された速度範囲、より高い効率、または複数の動力経路といった複数の恩恵を提供するために、直接バイパスおよび多重比構成に向けての機械的な無段且つ変速比無限大の変速機の使用を含む。さらに、機械的な無段且つ変速比無限大の変速機は、すべるための適合性または能力をあまり持たない。そのため、これら複数の装置にとっては、複数の動油圧装置または複数の適合する構成要素を有する複数のシステムに対する場合に比べて、複数の小さな速度差がもっとはるかに重要である。
本発明はまた、ギア比、車両重量、道路勾配、および転がり抵抗に応じて、パワートレインの複数の異なる動的挙動を特性評価するために、複数の機械的な無段且つ変速比無限大の変速機との使用に向けた複数のシステム同定アルゴリズムの使用を含む。複数の構成要素(例えば、過渡状態の間のサブシステム制御、シフトの決定、性能較正)のシステムレベル制御においては、駆動系の複数の特性から情報を抽出するための能力が重要である。速度センサおよび圧力センサのような複数の既存のセンサから情報が得られる場合には、特にそうである。
本発明はまた、複数のそのような概念を油圧ハイブリッド駆動系に使用することも含む。油圧ハイブリッド駆動系は、車両の動作を改善するために、特に燃費および最大出力を改良するために、油圧圧力および流れの形でエネルギーを使用する。
油圧ハイブリッド駆動系は静油圧動力を制御することにより動作するので、静油圧駆動系との、または複数の補助的負荷を動作させる静油圧システムさえとの、考慮され得る多くの相互作用がある。直接ギア経路へと切替えることによって、あるいは比を変更してエンジンまたは静油圧装置をより効率的な動作点へと移すことによって静油圧の非効率性が改良され得る時はいつでも、この開示の複数の原理が使用され得るだろう。油圧ハイブリッド駆動系において実施されるシステムレベル制御の同一の考え方が、直接機構を有する静油圧駆動の複数の構成要素を管理するために使用され得る。そして、その複数の組み合わせは新規なものであろう。例えば、静油圧駆動が、ひとたび滑らかな比の移行を確実にするために複数の構成要素を操作する能力を持つと、または2つのモータとは対照的に単一のモータを持つと、もしもシステムレベルの視点から望ましいと油圧ハイブリッド駆動系が決定する場合には、単に、駆動系に必要な分を超えた過剰な静油圧圧力および流れを生成すればよいだけのことである。
本発明の一実施形態に従った直接駆動静油圧トランスミッションは、動作の低速モードおよび動作の高速モードで動作されてよい。動作の低速モードにおいて直接駆動静油圧トランスミッションは、完全に静油圧式無段変速様式で動作する。動作の高速モードにおいて直接駆動静油圧トランスミッションは、複数のギアを有するトランスミッションを用いた直接駆動様式で動作する。動作の高速モードは、車両を高速で移動させるために使用されてよく、直接駆動静油圧トランスミッションが高い効率で動作することを可能とする。動作の低速モードは、車両を(作業モードのような)低速で動作させるために使用されてよく、直接駆動静油圧トランスミッションが無段変速様式で動作されることを可能とする。動作の低速モードはまた、往復機能および後進速度モード用に使用されてもよい。直接駆動静油圧トランスミッションは、パワーシフト変速機よりも少ない数のクラッチを使用し、ドラグトルクの量を大きく減少させるために、複数のクラッチのそれぞれの複数の部分間の速度差を減少させる。非限定的な例として、直接駆動静油圧トランスミッションは、動作の低速モードにおいて約18−20km/hの速度範囲、動作の高速モードにおいて約20から40km/hの速度範囲を可能とする。
図14は、図4および9に示される静油圧式駆動系を組み込んだ車両における例示的な効率およびけん引力を速度の関数として示すグラフである。
図15は、図7、8、10、11および12に示される静油圧式駆動系を組み込んだ車両における例示的な効率およびけん引力を速度の関数として示すグラフである。
図16は、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12および13に示される静油圧式駆動系を組み込んだ車両における例示的な効率を速度の関数として示すグラフである。
特許法の規定に従って、本発明は、その複数の好ましい実施形態を表すと考えられるものにおいて記載されてきた。しかしながら、本発明は、その精神または範囲から逸脱することなく、具体的に示され、記載されたものではないように実施され得ることに留意されるべきである。