JP6422122B2 - 底質改善方法及び底質改善装置 - Google Patents

底質改善方法及び底質改善装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機物等が堆積した底質の改善方法及び改善装置に関する。
近年、生活排水や産業排水及びそれらの処理水の流入による河川、湖沼、海洋、内湾、港湾、水路等における水質の悪化、特に閉鎖性水域での水質の悪化が問題となっている。生活排水や産業排水及び処理水には有機物、窒素及びリンが含まれているため、湖沼や内湾等の閉鎖性の水域に流入すると、排水中に含まれる窒素やリンが水域の富栄養化を進行させて、植物プランクトンの過剰増殖をひきおこし、赤潮等を発生させる。発生した植物プランクトンの遺骸(有機物)が大量に水底に堆積し、堆積した有機物は水中の酸素を消費しながら分解されるため、水中の溶存酸素量が減少し、魚介類の生息生育に障害が生じる。また、水底付近は嫌気的環境となるため、堆積した有機物が嫌気性微生物により分解されて有害物質である硫化水素が発生し、底質中に固定化されたリンがリン酸として水中へ再放出される。このようにしてもたらされる水質の悪化を改善するために、底質の改善方法が検討され、浚渫により底泥を除去する方法、嫌気化した水底へ空気を送り込む方法等が提案されている。
しかしながら、底泥を浚渫する方法は、多大な費用がかかるだけでなく、浚渫時に底泥を巻き上げて汚染物質を拡散させるおそれがあり、水底へ空気を送り込む方法も、広範囲に空気を送り続ける必要があるので電力量が膨大となり、さらに送り込む空気により汚染物質を拡散させるおそれがあるなどの問題があった。また、近年、微生物燃料電池を利用して底泥を改質しようとする検討が行われている。微生物燃料電池とは、微生物を利用して有機物等を電気エネルギーに変換する装置である。微生物燃料電池では、嫌気性微生物が有機物を分解する際に電子と水素イオン(プロトン)が発生し、電子はアノード電極(負極)に受け渡されて外部回路を通ってカソード電極(正極)に移動し、カソード電極では、水中を移動してきた水素イオン、酸素及び外部回路を移動してきた電子が反応することで水が生成する。微生物燃料電池では、カソード電極での水生成反応(電子消費)とアノード電極での電子の受け取り反応の酸化還元電位の勾配に従って電子が流れ発電される。特許文献1には、この微生物燃料電池を利用して底泥を改質する方法が記載されているが、屋外の自然環境である原位置で、微生物燃料電池の仕組みを利用して簡易に効率的に底質を改善する方法は開発されていなかった。
特開2015−9210号公報
本発明の課題は、環境変化が大きく生じる原位置において、安定して効率的に底質を改善することができ、簡易でコストを抑制することができる底質の改善方法及び改善装置を提供することにある。
本発明者らは、原位置において底質を安定して効率的に改善する方法の開発に着手し、微生物燃料電池の仕組みに着目して検討を行ったところ、自然環境下で底質改善の効率を上げ、安定して運転を行うためには、カソード電極では、酸素の存在下での水生成反応の促進のみならず、アノード電極で生じる水素イオンを捕える能力を向上させることが重要であることを見いだした。微生物燃料電池では、カソード電極で水の生成反応を行うため酸素の存在が必要であり、カソード電極は、通常、特許文献1のように水面付近に設置される。しかし、アノード電極とカソード電極の距離が離れてしまう状態では、自然環境下において、底質に配置されたアノード電極で生じた水素イオンを効率よく捕えることは難しく、またカソード電極での反応が安定しない。そこで、更に検討を重ねたところ、本発明者らは、アノード電極の上方、水面までの間で、水深の異なる位置において水素イオンをカソード電極により捕えることにより、アノード電極で生じた水素イオンを効率よく捕捉でき、さらに水深や環境変化に応じて溶存量の異なる水中の溶存酸素の効率的な利用による水生成反応の促進ができるため、微生物燃料電池の仕組みによる底質改善能力を向上させ、安定した底質改善が行えることを見いだした。また、自然環境下では、水温、酸化還元電位、酸素濃度、塩分濃度等が常に変化しており、これらの条件が変化すると、底質を改善する能力も変動する。本発明者らは、アノード電極とカソード電極を電気的に接続する外部回路に抵抗を調整する手段を設け、両極間の抵抗を調整することにより、環境条件の変化に応じて底質改善能力を最適化できることを見いだした。
すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
(1)底質に第1の電極を配置して、嫌気性微生物による有機物の分解で生じる電子及び水素イオンのうちの電子を前記第1の電極で受け取り、前記第1の電極と外部回路で電気的に接続された第2の電極であって、水深の異なる位置に複数配置された第2の電極又は縦長の第2の電極により、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、水中を移動してきた前記水素イオン、前記外部回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせることを特徴とする底質改善方法。
(2)第2の電極が、シート状であることを特徴とする上記(1)記載の底質改善方法。
(3)第2の電極が、襞部を有することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の底質改善方法。
(4)外部回路に、抵抗を制御する手段を設けて外部回路の抵抗を制御することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の底質改善方法。
(5)底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された複数の第2の電極、及び前記第2の電極を前記第1の電極の上方の水深の異なる位置に配置するための固定手段を備えることを特徴とする底質改善装置。
(6)底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された縦長の形状を有する第2の電極、及び前記第2の電極を長手方向が縦方向となるように前記第1の電極の上方に配置するための固定手段を備えることを特徴とする底質改善装置。
本発明によると、環境変化が大きく生じる原位置において、水素イオンを効率よく捕捉でき、水中の溶存酸素の効率的な利用による水生成反応の促進ができるため、底質改善能力が高く、安定して底質を改善でき、簡易でコストを抑制することができる底質改善方法及び底質改善装置を提供することができる。また、環境条件の変化に応じて底質改善能力を最適化できる底質改善方法及び底質改善装置を提供することができる。
図1は、本発明の底質改善方法及び底質改善装置の一例を示す模式図である。 図2は、本発明におけるカソード電極の一例を示す図である。図2(a)は、実施例で使用したカソード電極を示す図であり、図2(b)は、他の一例を示す図である。 図3は、本発明におけるアノード電極の一例を示す図である。 図4は、実施例におけるカソード電極及びアノード電極の設置状況を示した図である。 図5は、実施例と自然環境における懸濁BOD(生物化学的酸素要求量)を求めた結果を示す図である。 図6は、実施例での浄化期間中における総電荷移動量と懸濁BODの除去量との関係を示す図である。 図7は、実施例、比較例及び対照系(自然環境)における原位置でのORP(酸化還元電位)を求めた結果を示す図である。 図8は、実施例、比較例及び対照系(自然環境)における底質中の硫化水素濃度を求めた結果を示す図である。 図9は、実施例における回路の抵抗値と出力との関係を示す図である。
本発明の底質改善方法は、底質に第1の電極を配置して、嫌気性微生物による有機物の分解で生じる電子及び水素イオンのうちの電子を前記第1の電極で受け取り、前記第1の電極と外部回路で電気的に接続された第2の電極であって、水深の異なる位置に複数配置された第2の電極又は縦長の第2の電極により、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、水中を移動してきた前記水素イオン、前記外部回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせることを特徴とする。本発明の底質改善方法における第1の電極は、底質に配置される。ここで、底質に第1の電極を配置するとは、第1の電極の少なくとも一部が、底質に接するように設置されることをいう。嫌気性微生物による有機物の分解を促進し、生じる電子を効率的に受容する観点から、第1の電極の半分以上又は全体が底質中に埋設されていることが好ましい。第1の電極の材質は、嫌気性微生物による有機物の分解で生じる電子を受け取ることができるものであれば特に限定されないが、例えば、金属材料、炭素材料等の導電材料を挙げることができる。金属材料としては、鉄、ステンレス、チタン、アルミニウム、銅、白金等を挙げることができ、炭素材料としては、グラファイト、炭素繊維、カーボンクロス、カーボンマット、カーボンフェルト、カーボンペーパー等を挙げることができる。第1の電極の形状は、特に限定されないが、シート状、板状、メッシュ状、格子状、ブロック状、多孔質状等を挙げることができる。第1の電極の表面積を増加させ、機械的強度を向上させる観点から、板状の金属材料又は炭素材料を格子状に組んだものを好適に例示できる。
本発明の底質改善方法における第2の電極は、第1の電極と外部回路により電気的に接続されている。このため、第1の電極に受け渡された電子は、外部回路を通じて第2の電極に移動する。そして、本発明における第2の電極は、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、水中を移動してきた水素イオン、外部回路を移動してきた電子及び第2の電極周辺の酸素の反応を行わせる。本発明において、第1の電極の上方とは、第1の電極の上面よりも上側(水面側)をいい、第2の電極は、必ずしも第1の電極の鉛直上方に配置されなくてもよいが、第2の電極の少なくとも一部は第1の電極の鉛直上方の範囲内にあるように配置される。本発明において、水深の異なる位置とは、第1の電極の上面から水面までの間で(水面も含む)、第2の電極が水深の異なる位置に複数配置された場合は、第2の電極が配置されたそれぞれの位置のことであり、縦長の第2の電極が配置された場合は、連続して水深が変化するそれぞれの位置又は領域のことである。
底質中の有機物が嫌気性微生物により分解されると、電子と水素イオンが発生する。本発明の底質改善方法では、第1の電極が、前記電子を受け取り、受け取られた電子は、外部回路を通って第2の電極へ移動する。一方、水素イオンは、水中を移動して第2の電極の表面付近に達する。第2の電極の表面付近では、水中を移動してきた水素イオンと、水中の溶存酸素と、外部回路を移動してきた電子とが反応して水を生じる。このように、微生物燃料電池の回路が形成され、第1の電極(アノード)と第2の電極(カソード)が電気的な回路で接続されることにより、底質中に存在して有機物分解に関わり、固体の物質に電子を受け渡すことのできる鉄還元細菌等の細菌が、第1の電極上又は第1の電極近傍で集約化される。第1の電極への電子の受け渡しは、鉄還元細菌等が直接第1の電極へ電子を受け渡す場合と、他の電子受容体を介して第1の電極へ受け渡される場合がある。電子受容体が電子を受容すると還元されてMn2+、Fe2+、HSが生じるが、これらは第1の電極に電子を受け渡すことにより、酸化されてMn4+、Fe3+、S、SO 2−となるため、底質中の還元化は抑制され、硫化水素等の発生も抑えることができる。有機物の分解及び第1の電極への電子の受け渡しを促進して、底質の改善効率を向上させるには、第2の電極付近での水素イオンと電子と酸素との反応を促進して電子の流れをよくする必要がある。本発明の底質改善方法においては、水中を移動してくる水素イオンを、第1の電極の上方で水深の異なる複数の位置や領域で捕えるので、第2の電極まで達せずに拡散してしまう水素イオンを減らして、発生した水素イオンを効率よく捕捉することができ、さらに水中の溶存酸素を効率よく利用できるので、第2の電極での反応を促進し、第1の電極への電子の受け渡しを促進して底質の改善効率を向上させることができる。また、本発明の底質改善方法では、有機物分解と第1の電極への電子の受け渡しに関わる微生物、例えば、Geobacter属細菌、Shewanella属細菌等の鉄還元細菌などをあらかじめ第1の電極へ担持してもよい。これらの細菌をあらかじめ担持すると、馴致期間を短縮して、あるいは馴致期間なしで底質の浄化を進め、底質を改善することができる。
本発明の底質改善方法における第2の電極の材質は、特に限定されず、例えば、金属材料、炭素材料等の導電材料を挙げることができるが、比表面積が大きく、電気伝導度が高くかつ腐食しにくいことから、炭素材料が好ましい。金属材料としては、鉄、ステンレス、チタン、アルミニウム、銅、白金等を挙げることができ、炭素材料としては、グラファイト、炭素繊維、カーボンクロス、カーボンマット、カーボンフェルト、カーボンペーパー等を挙げることができる。第2の電極の形状は、特に限定されないが、シート状、板状、棒状、紐状、メッシュ状、格子状、蛇腹状、ブロック状、多孔質状等を挙げることができ、さらにこれらの形状にひだをつけた形状、これらの形状を屈曲又は湾曲させた形状を挙げることができる。また、四角形、三角形、円形、へら形のシート状、板状等であってもよい。本発明の底質改善方法においては、複数の第2の電極を水深の異なる位置に配置する、又は縦長の形状を有する第2の電極を配置することにより、水深の異なる複数の位置や領域において、水中を移動してきた前記水素イオン、前記外部回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせることができる。第2の電極を水深の異なる位置に複数配置する場合は、電極の個数は特に限定されず、電極の材質、形状等は全て同じであってもよく、また、第1の電極からの距離、その水深における溶存酸素量等に応じて、各位置で、電極の材質、形状等を変えてもよい。電極の向きは、各位置において電極の長手方向が縦方向となるように配置してもよく、長手方向が横方向となるように配置してもよく、また第1の電極側から水面方向を見たときに、お互いが重ならないように配置してもよい。縦長の形状を有する第2の電極を配置する場合は、第2の電極の長手方向が縦方向となるように配置する。このように配置することにより、複数の電極を使用しなくても水深の異なる連続的領域において水素イオンを捕捉して反応を行うことができる。ここで、縦方向とは、鉛直方向のみに限られず、底質改善効果を損なわない範囲で斜め方向であってもよい。第2の電極を鉛直方向ではなく、斜め方向に配置すると、水素イオンが横方向にも拡散して移動する場合は、横方向に移動する水素イオンも捕えることができる。
第2の電極の大きさは、特に限定されないが、第2の電極(カソード電極)での反応律速が生じにくいように、複数の電極を用いる場合は、その表面積の合計がアノード電極と同等以上の表面積となるように、縦長の形状を有する第2の電極を用いる場合は、その表面積がアノード電極と同等以上の表面積となるようにすることが好ましい。第2の電極を設置する位置は、水素イオンを捕える観点からは、可能な限り第1の電極(アノード電極)に近い方が好ましいが、第1の電極の近傍は、底質に近く貧酸素状態になりやすいため、第2の電極を設置しても酸素との反応を行うことが難しい。したがって、複数の電極を使用する場合の最下部の電極の水深、及び縦長の電極を使用する場合の電極の下端部の水深は、設置する場所での水中の溶存酸素量を考慮して決定することが望ましいが、可能な限り第1の電極に近く、酸素欠乏が生じにくい位置、例えば、溶存酸素量が0.5mg/L以上となる位置に設置することが好ましい。また、複数の電極を使用する場合の最上部の電極、及び縦長の電極を使用する場合の電極の上端部は、酸素を多く利用できる観点から、水面付近にあることが好ましい。電極の一部が空気中に露出していても良い。本発明の底質改善方法は、水深の異なる複数の位置や領域において、第2の電極(カソード電極)での反応が行われるので、水面付近でのみ反応が行われる場合に比べて、環境に左右されずに安定して底質改善を行うことができる。
本発明の底質改善方法において用いる第2の電極は、シート状であることが好ましい。ここで、シート状とは、フェルト状、マット状及びペーパー状を含み、多孔質状であってもよい。シート状の電極は、表面積を大きくできるので、水素イオンを捕捉する能力が高く、水中の溶存酸素の利用効率を高く維持できる。また、シート状の電極は柔軟性があるため、加工がしやすく、自然環境下の原位置に適した形状とすることができる。また、本発明における第2の電極は、襞部を有することが好ましい。襞部を有する電極は、電極の表面積が増加し、水素イオンを捕捉する効率、及び溶存酸素を利用する効率が向上するので、本発明のように水中でカソード電極での反応をおこさせる方法においては好ましい電極である。襞部は電極自体を折り曲げたり、切り込みをいれたりして形成してもよく、襞形状のものを取り付けることにより形成してもよい。シート状の電極は、そのまま固定具に取り付けて用いてもよく、ロープや棒状のものに巻き付けて用いてもよい。ロープや棒状のものに巻き付けることにより、シート状の電極をそのまま水中に浮遊させるよりも耐久性を高くすることができ、シートにより襞部を形成することにより、表面積を増加させることができる。また、ロープや棒状のものに巻き付けて用いることにより、運搬、設置等の取り扱いも容易となる。このように形成される電極は、作製が簡易であり、耐久性に優れ、原位置への運搬、設置も簡易となるため、自然環境下で用いる電極として好適である。なかでも、導電性及び機械的強度が高く、表面積の大きな炭素材料であるカーボンフェルトをロープや棒状のものに巻き付けて、襞部を形成したものが好ましい。また、外力(風、波など)から電極を保護するために、電極に樹脂製等のメッシュをかぶせてもよい。
本発明の底質改善方法では、外部回路に、抵抗を制御する手段を設けて外部回路の抵抗を制御することが好ましい。第1の電極(アノード電極)から第2の電極(カソード電極)への電子の流れは、外部回路の抵抗の大きさにも影響される。自然環境下では、水温、酸化還元電位、酸素濃度、塩分濃度等が常に変化しており、これらの条件が変化すると、第1の電極で発生する水素イオンの水中での移動度、酸素との反応状態等が変化する。それにより、第2の電極での反応状態が変動し、第1の電極から第2の電極への電子の流れが変化するため、底質改善能力にも変動が生じる。本発明の底質改善方法では、外部回路に、抵抗を制御する手段を設けて外部回路の抵抗を制御することにより、電子の流れ(回路の出力)を制御することができるので、環境条件の変化に応じて回路から得られる出力を最大化するように抵抗値を設定することで底質改善能力を最適化することができる。本発明においては、可変抵抗器等の抵抗制御手段又は抵抗制御装置を設ける他に、計算機等により発電出力を解析する出力解析手段、解析結果や抵抗値の記録や表示をする記録/表示手段などを設けることができる。出力を解析することにより、底質の浄化状況を把握して抵抗を制御することができるので、底質の浄化性能をリアルタイムで最適化して、底質改善を行うことができる。
本発明の底質改善装置は、底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された複数の第2の電極、及び前記第2の電極を前記第1の電極の上方の水深の異なる位置に配置するための固定手段を備えることを特徴とする。また、本発明の底質改善装置は、底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された縦長の形状を有する第2の電極、及び前記第2の電極を長手方向が縦方向となるように前記第1の電極の上方に配置するための固定手段を備えることを特徴とする。本発明の底質改善装置における第1の電極及び第2の電極は、本発明の底質改善方法について上記で述べたものと同じものを用いることができる。本発明の底質改善装置において、第1の電極と第2の電極を電気的に接続する手段は、導電性を有するもので接続されていれば特に限定されず、例えば、チタン、鉄等の金属製のワイヤーなどを用いて接続することができる。複数の第2の電極を備える場合は、各電極を第1の電極につながる一本のワイヤーに接続してもよく、各電極をそれぞれ別の第1の電極につながるワイヤーで接続してもよく、第1の電極につながるワイヤーと接続した電極と接することにより、電気的に接続されてもよい。また、複数の第2の電極を備える場合及び縦長の形状を有する第2の電極を備える場合、各電極の1箇所がワイヤーと接続していてもよく、各電極の複数箇所がワイヤーと接続していてもよい。本発明の底質改善方法における固定手段は、特に限定されるものではないが、例えば、ロープ、棒、板等の支持体に第2の電極を固定具により取り付けて固定することができる。あらかじめ原位置で第2の電極を設置する水深、ロープ、棒、板等の支持体の下端を固定する水底の位置、支持体の上端を固定する位置を決めておき、それに合わせて第2の電極を支持体に取り付け、原位置では、第2の電極を取り付けた支持体を所定の位置に固定することにより、第2の電極を第1の電極の上方に配置することができる。複数の電極を使用する場合は、支持体の所定の位置に複数の電極を取り付け、縦長の電極を使用する場合は、支持体の所定の範囲に、原位置に設置したとき、電極の長手方向が縦方向となるように取り付ける。ロープの場合は下端を水底に固定し、上端は浮等で水面に浮かべることもでき、棒、板等の自立性のある支持体の場合は、上端の固定をしないこともできる。第2の電極の支持体への取り付け方法は、特に限定されず、一般に用いられる取り付け方法を用いることができる。電極がシート状や紐状の場合は、支持体に巻きつけることにより取り付けることができる。また、本発明の底質改善装置には、第1の電極と第2の電極の間に、可変抵抗器等の抵抗を制御する手段を設けることが好ましく、さらに発電出力を解析する計算機等の出力解析手段や解析結果や抵抗値の記録や表示をする記録/表示手段などを設けることができる。これにより、底質の浄化性能をリアルタイムで最適化して、底質改善を行うことができる。
東京湾運河部において、本発明の底質改善方法を次のように実施した。水深2〜3m(潮汐によって変動)の水底に、カーボンペーパー(90×400mm)を格子状(4枚×4枚)に組み、側面をPVC板で囲ったアノード電極(第1の電極)を、アノード電極の上面が底質の上部とほぼ同じになるように埋設し、アノード電極の埋設位置から護岸と反対側に1〜2m離れた水底と、護岸とに係留器具を設置した。長方形のカーボンフェルト(長さ50cm、幅10cm)をカソード電極(第2の電極)として使用し、20枚のカーボンフェルト電極を、その長さ方向をロープの長さ方向にあわせて、カーボンフェルト電極同士が一部重ね合わされるようにロープに巻き付けて、ロープ上に5mの範囲で固定した。カーボンフェルト電極を固定した前記ロープを、護岸と水底の係留器具に取り付けることにより、カーボンフェルト電極の上端部が水面の位置となるように、アノード電極の上方に水面から水底に向かって斜め方向にカーボンフェルト電極を配置した。また、アノード電極とカーボンフェルト電極(カソード電極)とは、チタンのワイヤーで連結した。アノード電極の中心部上方でのアノード電極とカーボンフェルト電極との距離は30〜50cmであった。試験期間は60日とした。図2(a)は、使用したカソード電極の形状を示す模式図であり、カーボンフェルトの固定されていない端部付近がめくれることにより襞部を形成している。アノード電極の形状を示す模式図を図3に示す。また、図4は、実施例におけるカソード電極及びアノード電極の設置状況を示した図である。図4ではカソード電極の細かな形状は省略している。
[比較例]
実施例でアノード電極を埋設した位置の近くの水底に、実施例と同様にアノード電極を埋設した。カソード電極としてカーボンフェルト(長さ50cm、幅10cm)20枚を実施例と同様にロープに巻き付けたものを、ブイを取り付けて水面に浮かべ、アノード電極とカソード電極の間をロープでつなぐことにより、アノード電極のほぼ上方の水面付近にカソード電極を配置した。アノード電極とカソード電極は、チタンのワイヤーで連結した。実施例と同じ日に試験を開始し、実施例と同様60日間試験した。
試験終了後、実施例でのアノード電極埋設位置の底泥コア試料、及びアノード電極を埋設していない位置(自然環境)の底泥コア試料を採取し、懸濁BOD(生物化学的酸素要求量)を求めた。測定は、各位置で3つのコア試料を採取して行った。懸濁BODは、酸素飽和させた海水中に底質を添加、懸濁させ、底質由来有機物による酸素消費量を求め、その汚染の程度を表したものである。結果を図5に示す。実施例の底質改善方法を適用した場合、底質の懸濁BODの値は平均で0.19mg−O/g−SS/hrであり、適用しなかった場合の0.25mg−O/g−SS/hrと比較して、76%程度にまで低下しており、底質の浄化(酸素消費を引き起こす物質の浄化)が促進されていた。また、図6に、実施例での浄化期間中における総電荷移動量と懸濁BODの除去量との関係を示す。総電荷移動量と除去された懸濁BOD量とに正の相関が見られ、総電荷移動量が多いほど発電が多く行われた事を示すことから、微生物燃料電池の作用により底質浄化が促進されることが分かる。
次に、試験終了後、東京湾運河部の原位置において、実施例、比較例及び底質改善を行っていない系(対照系)について、ORP(酸化還元電位)を測定した。その結果を図7に示す(図7及び8では、実施例を本発明、比較例を従来型、対照系を自然環境と記載している)。ORPが低い(−100mV以下)と嫌気性細菌の活性が高まる還元的な環境であることを示し、硫化水素(悪臭、底生生物の死滅の原因物質)などの有害物質の生成やリン酸の水中への溶出が生じやすい。実施例では、比較例及び対照系に比べて大幅にORPが上昇していることから、原位置の試験においても底質環境が改善されていることが示されており、本発明の底質改善方法が優れた底質改善能力を有することが分かる。
さらに、試験終了後、底質中の硫化水素濃度を測定した。その結果を図8に示す。底質中の硫化水素は底生生物への悪影響が非常に大きく、対照系では非常に高い濃度の硫化水素が検出されたが、実施例では、底質中に含まれる硫化水素が大きく減少していた。また、比較例の結果と比べても、実施例では、硫化水素濃度は3.04mgS/Lと、比較例の硫化水素濃度6.75mgS/Lに対して半分程度にまで減少しており、本発明の底質改善方法が、優れた底質改善能力を有することが示された。
実施例の試験期間中に、アノード電極とカソード電極の間の抵抗を変えて出力を測定した結果を図9に示す。回路の抵抗値の変更により出力は大きく変化しており、制御装置の作用により抵抗値を適切に制御することでリアルタイムに出力(浄化能力)を最適化できる。
本発明の底質改善方法及び底質改善装置は、底質改善能力が高く、自然環境下でも安定して運転でき、簡易でコストが抑制できることから、河川、湖沼、海洋、内湾、港湾、水路等における水質の悪化を防止又は改善するための、底質の改善に利用できる。
1 水面
2 水底
3 底泥
4 第1の電極(アノード電極)
5 第2の電極(カソード電極)
6 電線(ワイヤー)
7 制御装置
8 ブイ
9 係留ロープ
10 抵抗制御手段
11 出力解析手段
12 記録手段

Claims (6)

  1. 底質に第1の電極を配置して、嫌気性微生物による有機物の分解で生じる電子及び水素イオンのうちの電子を前記第1の電極で受け取り、前記第1の電極と外部回路で電気的に接続された第2の電極であって、溶存酸素量が0.5mg/L以上の水深の異なる位置に複数配置された第2の電極又は溶存酸素量が0.5mg/L以上の水深の位置に長手方向が縦方向となるように配置された縦長の第2の電極により、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、水中を移動してきた前記水素イオン、前記外部回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせることを特徴とする底質改善方法。
  2. 第2の電極が、シート状であることを特徴とする請求項1記載の底質改善方法。
  3. 第2の電極が、襞部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の底質改善方法。
  4. 外部回路に、抵抗を制御する手段を設けて外部回路の抵抗を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の底質改善方法。
  5. 底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された複数の第2の電極、及び前記第2の電極を前記第1の電極の上方の溶存酸素量が0.5mg/L以上の水深の異なる位置に配置して、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、前記第2の電極により水中を移動してきた水素イオン、前記第1の電極と接続された回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせるための固定手段を備えることを特徴とする底質改善装置。
  6. 底質に配置するための第1の電極、前記第1の電極と電気的に接続された縦長の形状を有する第2の電極、及び前記第2の電極を溶存酸素量が0.5mg/L以上の水深の位置に長手方向が縦方向となるように前記第1の電極の上方に配置して、前記第1の電極の上方の水深の異なる位置において、前記第2の電極により水中を移動してきた水素イオン、前記第1の電極と接続された回路を移動してきた電子及び酸素の反応を行わせるための固定手段を備えることを特徴とする底質改善装置。
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