本明細書においては、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定するためのシステム及び方法について説明する。多くの場合においては、電子機器は、機器プロバイダによってワイヤレス通信に向けて構成設定され得る。機器プロバイダは、電子機器を機器のユーザに提供することができる。1つの例においては、機器プロバイダは、電子機器を消費者に販売する相手先商標製品製造会社(OEM)とすることができる。これらの状況においては、OEMは、工場においてワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定することができ、消費者は、ワイヤレス通信向けに予め構成設定されている電子機器を入手することができる。1つの例においては、OEMは、加入者識別モジュール(SIM)カードを電子機器内に挿入後、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定することができる。SIMカードは、特定の通信プロバイダを使用して、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するのに使用される情報を記憶することができる。いくつかの事例においては、SIMカードは、電子機器から取外し可能とすることができるが、他の状況においては、SIMカードは、取外し不可能である(すなわち、機器から取り外されることを意図していない)。
ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定することは、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するための電子機器の1つまたは複数のコンポーネントを設定することを含むことができる。ワイヤレス広域ネットワークには、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、またはそれらの組合せが含まれ得る。機器は、通信プロバイダの仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを介して通信することができる。通信プロバイダの仕様は、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するための、電子機器と通信プロバイダとの間で交換される情報を識別することができる。加えて、通信プロバイダの仕様は、電子機器とワイヤレス広域ネットワークのコンポーネントとの間で交換される情報を指定することができる。いくつかの場合においては、通信プロバイダの仕様は、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信に向けてのセキュリティ対策に関係し得る。さらには、通信プロバイダの仕様は、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信の効率性に関係し得る。通信プロバイダの仕様はまた、ワイヤレス広域ネットワークを経由する機器の認証に関係し得る。
電子機器が、機器プロバイダによって、及びユーザに対して流通される前に、通信に向けて構成設定されるシナリオにおいては、特定の通信プロバイダの設定は、電子機器のモデムに記憶され得る。多くの事例においては、電子機器が、異なる通信プロバイダを使用してワイヤレス広域ネットワークを介して適正に通信するように構成設定されるためには、モデムの設定は、機器プロバイダによって修正される。したがって、電子機器は、異なる通信プロバイダの仕様に従ってモデムの設定を修正するために、機器プロバイダに返送され得る。
本明細書に説明される実施態様によれば、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に向けて電子機器によって利用されるモデムの設定は、電子機器を機器プロバイダに返送することなく修正される。一実施態様においては、複数の通信プロバイダの仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを介して通信するのに電子機器によって使用されるべき設定を含む構成設定ファイルが、電子機器に提供される。電子機器は、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信を提供すべき通信プロバイダを確定し、その通信プロバイダについての構成設定ファイルの設定を実装することができる。いくつかの場合においては、電子機器に通信を提供する通信プロバイダは、電子機器に関連するSIMカードにおいて記憶される情報に従って識別され得る。いくつかの実施態様においては、電子機器は、SIMカードが電子機器内に挿入されるとき、特定の通信プロバイダの設定に従って構成設定され得る。
加えて、電子機器の構成設定は、電子機器によって記憶される構成設定ファイルを変更することによって修正され得る。一実施態様においては、機器プロバイダは、1つまたは複数の通信プロバイダがワイヤレス広域ネットワークを介して通信するためのそれらのそれぞれの仕様を変更するとき、構成設定ファイルを修正し、修正された構成設定ファイルを電子機器に送信することができる。1つの例においては、構成設定ファイルは、電子機器が、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信する通信プロバイダの仕様の変更を反映するように修正され得る。別の例においては、電子機器の構成設定は、異なる通信プロバイダが、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信との関連でサービスを電子機器に提供すべきであるとき、修正され得る。例示するように、電子機器のユーザは、ユーザによって利用される、以前の通信プロバイダとは異なる通信プロバイダの加入者になることができる。
ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するように電子機器を構成設定するのに構成設定ファイルを利用することによって、電子機器の構成設定に対する修正は、電子機器のソフトウェア及び/またはハードウェアを修正するのではなく、構成設定ファイルを変更することによって確立され得る。追加として、電子機器の構成設定は、電子機器をユーザに利用できるようにした機器プロバイダに電子機器を返送することなく行われ得る。代わりに、機器プロバイダは、更新された構成設定ファイルを電子機器に提供することができ、電子機器は、更新された構成設定ファイルに従って再構成設定され得る。このようにして、電子機器のユーザは、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するのに利用される通信プロバイダをより都合良く変更することができる。さらには、電子機器の構成設定は、ユーザ、機器プロバイダ、またはその両方が、電子機器のコンポーネントのソフトウェア及び/またはファームウェアに対して変更を行うことなく、最新の状態に保たれ得る。通信プロバイダの更新された仕様に従って電子機器の構成設定を維持することは、結果的には、ワイヤレス広域ネットワークを介して、電子機器がより効率的に動作すること、及び/または電子機器がよりセキュアな方式で通信することになり得る。このようにして、機器プロバイダ、通信プロバイダ、またはその両方に対する顧客満足度が、結果的には、もたらされ得る。
図1は、SIM104カード及び構成設定ファイル106を使用して、ワイヤレス通信に向けて電子機器102を構成設定するためのシステム100を示している。図1の例示的な実施態様においては、SIMカード104は、電子機器102内に挿入され、電子機器102の中のスロットを介して電子機器102から取り外され得る。電子機器102はまた、不揮発性メモリ110を有するモデム108を含むことができる。一実施態様においては、不揮発性メモリ110は、構成設定ファイル106に含まれている情報を実装するためのファームウェア、ソフトウェア、またはその両方を記憶することができる。
電子機器102は、機器プロバイダ112から構成設定ファイル106を取得することができる。いくつかの場合においては、機器プロバイダ112は、電子機器102の相手先商標製品製造会社(OEM)であってもよい。図1の例示的な実施態様においては、構成設定ファイル120は、通信プロバイダの仕様に従って電子機器によって実装され得る機構に関する情報を含む。通信プロバイダは、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するためのサービスを提供することができる。いくつかのシナリオにおいては、相異なる機構は、通信プロバイダによって提案される相異なるプランについて通信プロバイダによって指定され得る。たとえば、構成設定ファイル106は、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信に向けて、第1の通信プロバイダのプランAについての設定及び第1の通信プロバイダのプランBについての設定を含むことができる。構成設定ファイル106はまた、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信との関連で第2の通信プロバイダについての設定も含むことができる。
構成設定ファイル106の中の設定は、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に関係している機構が、イネーブルにされること、またはディスエーブルにされることを示すことができる。1つの例においては、構成設定ファイル106は、モデム108が第4世代(4G)ワイヤレスネットワークを介する通信から第3世代(3G)ワイヤレスネットワークに切り替わるとき、ハンドオーバー機構がイネーブルにされることを示すことができる。別の例においては、構成設定ファイル106は、支援型地理的測位システム(GPS)サポートがディスエーブルにされることを示すことができる。追加的な例においては、構成設定ファイル106は、LTEネットワーク、CDMAネットワーク、またはGSMネットワークを使用するための優先度など、ネットワークモード選好を示すことができる。
構成設定ファイル106は、第1の通信プロバイダのプランBの場合とは異なる機構が、第1の通信プロバイダのプランAの場合にイネーブルにされることを示すことができる。たとえば、機構2は、第1の通信プロバイダのプランAの場合にイネーブルにされるが、機構2は、第1の通信プロバイダのプランBの場合にはディスエーブルにされる。加えて、機構3は、第1の通信プロバイダのプランAの場合にディスエーブルにされ、機構3は、第1の通信プロバイダのプランBの場合にはイネーブルにされている。さらには、相異なる機構が、相異なる通信プロバイダについてイネーブルにされ得る。例示するように、機構4は、第1の通信プロバイダのプランA及びプランBの場合にイネーブルにされているが、第2の通信プロバイダの設定の場合にはディスエーブルにされる。
一実施態様においては、SIMカード104は、電子機器102内に挿入され得、SIMカード104において記憶される情報は、SIMカード104に関連する通信プロバイダを確定するために、電子機器102によってアクセスされ得る。1つの例においては、SIMカード104は、通信プロバイダ識別子114を含むことができる。いくつかの場合においては、SIMカード104はまた、電子機器102のユーザによって入手されるプランを示す情報を含むことができる。例示的な実施態様においては、電子機器102は、SIMカード104において記憶される情報に少なくとも一部基づいて、電子機器102が、第1の通信プロバイダのプランAに関連する設定によりワイヤレス広域ネットワークを介して通信すべきであることを確定することができる。これらの状況においては、モデム108は、第1の通信プロバイダプランA設定にアクセスし、その設定を通信プロバイダ設定116として不揮発性メモリ110に記憶することができる。モデム108が、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するように動作するとき、モデム108は、通信プロバイダ設定116を利用して、イネーブルまたはディスエーブルにする機構を確定することができる。例示するように、モデム108は、第1の通信プロバイダプランAの設定が不揮発性メモリ110に記憶されるとき、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信に向けて、機構1、機構2、及び機構4をイネーブルにすると同時に、機構3をディスエーブルにすることができる。
図2は、ワイヤレス広域ネットワークに向けて電子機器202を構成設定するためのシステム200を示している。電子機器202は、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するためのコンポーネントを含むことができる。電子機器202には、スマートフォン、タブレットコンピューティング機器、電子ブックリーダ機器、メディア再生機器、ポータブルゲーミング機器、ラップトップコンピューティング機器、ネットブックコンピューティング機器、ウェアラブルコンピューティング機器(たとえば、腕時計、眼鏡)、またはそれらの組合せなどのポータブル電子機器が含まれ得る。電子機器202にはまた、デスクトップコンピューティング機器、ゲーミングコンソール、セットトップボックス、電化製品、テレビ、またはそれらの組合せが含まれ得る。電子機器202は、個人204によって操作され得る。
システム200はまた、機器を個人に提供する機器プロバイダ206を含む。いくつかの場合においては、個人は、たとえば機器プロバイダ206の物理的な場所もしくは店舗、機器プロバイダ206のオンラインウェブサイト、またはその両方を介して、直接、機器プロバイダ206から機器を入手することができる。他の例においては、個人は、機器プロバイダ206によって供給される小売業者から電子機器を入手することができる。一実施態様においては、機器プロバイダ206は、相手先商標製品製造会社(OEM)とすることができる。
システム200はまた、第1の通信プロバイダ208及び第2の通信プロバイダ210を含む。第1の通信プロバイダ208及び第2の通信プロバイダ210は、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するための電子機器に対するサービスを提供することができる。いくつかの場合においては、第1の通信プロバイダ208及び第2の通信プロバイダ210は、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するための電子機器に対する仕様を提供することができる。一実施態様においては、第1の通信プロバイダ208及び第2の通信プロバイダ210は、ワイヤレス広域ネットワークを使用して通信するとき、特定の通信機構が実装すべきであることを指定することができる。通信プロバイダの仕様によって列挙される通信機構は、あるタイプの通信ネットワークから、異なるタイプの通信ネットワークに切り替えるための技法を含むことができる。たとえば、通信プロバイダの仕様に含まれる通信機構は、第3世代(3G)ネットワークと第4世代(4G)ネットワークとの間で切り替えるための手順を含むことができる。別の例においては、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方は、ワイヤレス広域ネットワークを使用して通信するとき、テキストメッセージ、フォトメッセージ、ビデオメッセージ、またはそれらの組合せなどの特定のメッセージング機構が、イネーブルにされること、またはディスエーブルにされることを指定することができる。さらには、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方は、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するとき、全地球測位システム(GPS)機構が、イネーブルにされること、またはディスエーブルにされることを指定することができる。
第1の通信プロバイダ208及び第2の通信プロバイダ210によって提供される仕様はまた、特定の認証情報が、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に含まれるべきであることを指定することができる。いくつかの場合においては、認証情報は、個人204の識別子など、電子機器202のユーザの識別子を含むことができる。他の場合においては、認証情報は、電子機器202の識別子を含むことができる。他の状況においては、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方は、電子機器によって使用されるべき暗号化アルゴリズムを示す仕様を提供することができる。さらなる別の例においては、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方は、LTEネットワーク、CDMAネットワーク、またはGSMネットワーク間で選定するための優先順位のような、ワイヤレス広域ネットワークの技術を選定するための優先順位を示す仕様を提供することができる。
システム200は、システム200の機器によって通信するのに利用され得る1つまたは複数のネットワーク212を含むことができる。1つまたは複数のネットワーク212は、WWAN214、ワイヤードのローカルエリアネットワーク、ワイヤレスのローカルエリアネットワーク、もしくは公衆交換電話網(PSTN)など、1つまたは複数のインターネット、ケーブルネットワーク、衛星ネットワーク、ワイヤレス広域ネットワークのうちの1つあるいは複数を含むことができる。1つまたは複数のネットワーク212を経由する通信は、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、もしくは他のタイプのプロトコルなどのパケットベース及び/またはデータグラムベースのプロトコルを含む、通信プロトコルを利用することができる。その上、1つまたは複数のネットワーク212はまた、スイッチ、ルータ、ゲートウェイ、アクセスポイント、ファイヤーウォール、基地局、リピータ、及びバックボーン機器など、1つまたは複数のネットワーク212のための通信を容易にする、及び/またはハードウェアの基礎を形成するいくつかの機器を含むことができる。
電子機器202は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して信号を伝達する電子機器202のためのワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216を含むことができる。例示的な実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して伝達される信号を変調及び復調するためのモデムを含むことができる。ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216はまた、SIMカード218を含むことができる。いくつかの場合においては、SIMカード218は、電子機器202から取外し可能とすることができる。たとえば、SIMカード218は、電子機器202の縁部に沿って形成されるスロットにより電子機器202に挿入、及び電子機器202から取外し可能とすることができる。他の事例においては、SIMカード218は、電子機器202から取外し不可能とすることができる。例示するように、SIMカード218は、埋込み式のSIMカードとすることができる。図2の例示的な実施態様は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の一部としてSIMカード218を示しているが、SIMカード218は、たとえばインターフェースによりワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216に結合されてもよい。
ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216はまた、コンピュータ可読命令、データ構造体、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意のタイプの技術で実装される揮発性及び不揮発性のメモリ及び/または取外し可能及び取外し不可能な媒体を含む1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体220を含むことができる。1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体220は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、固体ストレージ、磁気ディスクストレージ、または所望の情報を記憶するのに使用可能、及び電子機器202による使用のためにアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。一実施態様においては、コンピュータ可読ストレージ媒体220は、非一時的媒体を含むことができる。例示的な実施態様においては、コンピュータ可読ストレージ媒体220は、不揮発性メモリを含むことができる。
コンピュータ可読ストレージ媒体220は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定するための情報を含む構成ファイル222の少なくとも一部分を記憶することができる。電子機器202は、機器プロバイダ206から構成設定ファイル222を受信することができる。一実施態様においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を使用して通信するための1つまたは複数の通信プロバイダによって設定される仕様を実装するためのワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216についての設定を含むことができる。例示的な実施態様においては、構成設定ファイル222は、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方の仕様を実装するためのワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216についての設定を含むことができる。たとえば、いくつかの実施態様においては、構成設定ファイル222は、第1の通信プロバイダ208の仕様を実装する第1の設定224、及び第2の通信プロバイダ210の仕様を実装する第2の設定226を含むことができる。他の実施態様においては、コンピュータ可読ストレージ媒体220は、第1の設定224の少なくとも一部分、第2の設定226の少なくとも一部分、または第1の設定224の一部分と第2の設定226の一部分など、構成設定ファイル220の一部分を記憶することができる。
ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216のコンピュータ可読ストレージ媒体220はまた、電子機器202がワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための構成設定ファイル222に含められる情報を実装する構成設定モジュール228を含むことができる。たとえば、構成設定モジュール228は、電子機器202が3Gネットワークを使用する通信と4Gネットワークを使用する通信との間で切り替わるとき、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216が特定のハンドオーバー手順を実装すべきであることを構成設定ファイル222の第1の設定224が指定することを確定することができる。加えて、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216が3Gネットワークから4Gネットワークへの切り替えが行われるべきであることを確定するとき、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216に、特定のハンドオーバー手順を実装させることができる。いくつかの場合においては、構成設定モジュール228は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せを含むことができる。
構成設定ファイル222を生成し、記憶することに加えて、機器プロバイダ206は、アカウント情報230を記憶することができる。アカウント情報230は、機器プロバイダ206からそれぞれの電子機器を入手した、及び機器プロバイダ206とのアカウントを有する、個人についての情報を含むことができる。アカウント情報230は、個人の識別子、個人の連絡先情報、通信プロバイダに対する個人についての加入もしくはプラン情報、個人によって入手された電子機器の識別子、個人によって入手された電子機器のモデル、個人によって入手された電子機器の機構、機器プロバイダ206による入手に向けて提案された項目に関する個人の購入履歴、またはそれらの組合せを含むことができる。いくつかの場合においては、アカウント情報230は、機器プロバイダ206から電子機器を入手する個人から、通信プロバイダから、またはその両方から取得され得る。
例示的な実施態様においては、個人204は、機器プロバイダ206から電子機器202を入手することができる。追加として、個人204は、電子機器102がワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するためのプランを第1の通信プロバイダ208から入手することができる。機器プロバイダ206から電子機器202を、及び第1の通信プロバイダ208からプランを入手後、電子機器202は、第1の設定224に基づいた第1の通信プロバイダ208の仕様に従ってワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けて構成設定され得る。たとえば、構成設定モジュール228は、個人204が第1の通信プロバイダ208からプランを入手したことを示すSIMカード218からの情報にアクセスすることができる。次いで、第1の設定224は、個人204がワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するためのプランを入手した第1の通信プロバイダ208の仕様に対応するので、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222からの第1の設定224にアクセスすることができる。いくつかの場合においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して通信するための機構をイネーブルにすること、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して通信するための機構をディスエーブルにすること、またはその両方によって、第1の設定224を実装することができる。
いくつかの場合においては、構成設定ファイル222は、電子機器202が個人104によって入手される前に、電子機器202上に予めロードされ得る。他の事例においては、構成設定ファイル222は、個人が電子機器202を機器プロバイダ206から入手した後、機器プロバイダ206から取得され得る。たとえば、機器プロバイダ206は、個人204が電子機器202を機器プロバイダ206に登録するとき、構成設定ファイル222を電子機器202に送信することができる。例示するように、機器プロバイダ206は、個人204が電子機器202を機器プロバイダ206に登録するとき、電子機器202から、機器プロバイダ206との個人204のアカウントに関係している識別情報を受信することができる。個人204の情報を受信することに応答して、機器プロバイダ206は、受信した情報をアカウント情報230と比較し、適切な構成設定ファイルを識別して、電子機器202に送信することができる。様々な実施態様においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して電子機器202に送信され得る。他の実施態様においては、構成設定ファイル222は、ワイヤードのローカルエリアネットワークまたはワイヤレスのローカルエリアネットワークなど、ローカルエリアネットワークを介して電子機器202に送信されてもよい。
加えて、機器プロバイダ206は、構成設定ファイル222を更新することができる。いくつかの実施態様においては、構成設定ファイル222に対する更新は、個人204が更新に向けて電子機器202を機器プロバイダ206に提供するとき、取得され得る。たとえば、個人204は、電子機器202を機器プロバイダ206に送信すること、または電子機器202を機器プロバイダ206の場所に個人的に配送することができる。他の実施態様においては、構成設定ファイル222に対する更新は、電子機器202を個人204に販売した小売業者に電子機器202を提供することによって取得され得る。さらなる他の実施態様においては、機器プロバイダ206は、更新された構成設定ファイル222を1つまたは複数のネットワーク212を介して電子機器202に送信することができる。1つの説明のための例においては、第1の通信プロバイダ208は、第1の設定224を更新することができる。この状況においては、機器プロバイダ206は、第1の通信プロバイダ208から新規通信設定を受信し、それに従って構成設定ファイル222を更新することができる。構成設定ファイル222に対する更新を機器プロバイダ206から受信後、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222に対する更新に基づいて、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216に対する変更を実装することができる。いくつかの場合においては、構成設定ファイル222に対する更新は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する電子機器202の通信の効率性を改善することができる。構成設定ファイル222に対する更新はまた、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する電子機器202の通信のセキュリティを改善することができる。
一実施態様においては、電子機器202は、コンピュータ可読ストレージ媒体220に記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、機器プロバイダ206によって記憶されている構成設定ファイルの現在のバージョンと一致するかどうかを確認することができる。いくつかの場合においては、構成設定モジュール228は、コンピュータ可読ストレージ媒体220に記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、機器プロバイダ206によって記憶されている構成設定ファイルの現在のバージョンと一致するかどうかを確定するために、クエリを機器プロバイダ206に送信することができる。コンピュータ可読ストレージ媒体220に記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、機器プロバイダ206によって記憶されている構成設定ファイルの現在のバージョンと一致しない状況においては、構成設定モジュール228は、機器プロバイダ206から構成設定ファイルの現在のバージョンを取得することができる。機器プロバイダ206から構成設定ファイルの現在のバージョンを受信することに少なくとも部分的に応答して、構成設定モジュール228は、構成設定ファイルの現在のバージョンに従ってワイヤレス広域ネットワーク214を経由して通信するようにワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216を構成設定することができる。
図3は、ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するための構成設定ファイル222を電子機器202に提供する機器プロバイダ206を含むシステム300を示している。機器プロバイダ206は、コンピューティング機器302など、1つまたは複数のコンピューティング機器を含むことができる。いくつかの場合においては、コンピューティング機器302は、サーバコンピューティング機器を含むことができる。一実施態様においては、コンピューティング機器302は、機器プロバイダ302のクラウドコンピューティングアーキテクチャの一部とすることができる。コンピューティング302はまた、分散型コンピューティングアーキテクチャの一部とすることもできる。
コンピューティング機器302は、プロセッサ306などの1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。1つまたは複数のプロセッサ306は、マイクロプロセッサなどの少なくとも1つのハードウェアプロセッサを含むことができる。いくつかの場合においては、1つまたは複数のプロセッサ306には、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、もしくはCPUとGPUの両方、または他の処理装置が含まれ得る。加えて、1つまたは複数のプロセッサ306は、プログラムモジュール、プログラムデータ、及び/または1つまたは複数のオペレーティングシステムを記憶することができるローカルメモリを含むことができる。
追加として、コンピューティング機器302は、コンピュータ可読ストレージ媒体306などの1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。コンピュータ可読ストレージ媒体306は、コンピュータ可読命令、データ構造体、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意のタイプの技術で実装される揮発性及び不揮発性のメモリ、及び/または取外し可能もしくは取外し不可能な媒体を含むことができる。そのようなコンピュータ可読ストレージ媒体306には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、固体ストレージ、磁気ディスクストレージ、RAIDストレージシステム、ストレージアレイ、ネットワークアタッチトストレージ、ストレージエリアネットワーク、クラウドストレージ、取外し可能ストレージ媒体、または所望の情報を記憶するのに使用可能、及びコンピューティング機器によってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。コンピューティング機器302の構成設定に応じて、コンピュータ可読ストレージ媒体306は、有形のコンピュータ可読ストレージ媒体タイプであっても、非一時的ストレージ媒体であってもよい。
コンピュータ可読ストレージ媒体306は、1つまたは複数のプロセッサ304によって実行可能な任意の数の機能コンポーネントを記憶するのに使用され得る。多くの実施態様においては、これらの機能コンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサ304によって実行可能な命令またはプログラムを含み、この命令またはプログラムは、実行されるとき、コンピューティング機器302に本明細書に属する動作を行うための動作ロジックを実装する。本明細書に説明するように、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定することに関係している様々な機能及び機構を実装するように、1つまたは複数のプロセッサ304において実行され得るコンピューティング機器302の機能コンポーネントは、電子機器登録モジュール310、構成設定ファイル生成モジュール312、及び構成設定ファイル更新モジュール314を含む。
コンピューティング機器302はまた、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、1つまたは複数のハードディスク、固体ドライブ、光学メモリ(たとえば、CD、DVD)、あるいは他の非一時的メモリ技術を含むことができるが、これらに限定されないデータストア316を含むことができる、またはこのデータストア316に結合される。一実施態様においては、データストア316によって記憶されるデータの少なくとも一部分は、コンピューティング機器302とは遠隔に位置付けされ得、機器プロバイダ302のいくつかのコンピューティング機器によってアクセスでき得る。いくつかの場合においては、データストア316は、サードパーティによってアクセスでき得る。
データストア316は、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定することに関係している動作を行うのにコンピューティング機器302によって利用される情報を維持することができる。たとえば、データストア316は、構成設定ファイル222など、1つまたは複数の構成設定ファイルを記憶することができる。構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するのに利用される機構を実装するのに使用される設定を含むことができる。いくつかの場合においては、構成設定ファイル222は、いくつかの通信プロバイダのそれぞれについて、それぞれの設定を含むことができる。加えて、構成設定ファイル222は、1つまたは複数の通信プロバイダによって提案される1つまたは複数のプランについて、設定を含むことができる。たとえば、通信プロバイダは、相異なるレベルのサービスを提案するいくつかのプランを提供すること、プランに加入している個人に使用される相異なるサービスを提供すること、またはその両方を行うことができる。例示するように、第1の通信プロバイダ108は、ワイヤレス広域ネットワークを経由するメッセージングサービスの使用を含むプランを提案することができる。別の例においては、第1の通信プロバイダ108は、電子機器が、3Gネットワークと4Gネットワークとの間で切り替わるとき、ハンドオーバー機構を利用するプランを提案することができる。
データストア316はまた、機器プロバイダ206とのアカウントを有する個人についてのアカウント情報230を記憶することができる。いくつかの場合においては、個人は、機器プロバイダ206から1つまたは複数の項目を入手後、機器プロバイダ206とのアカウントを取得することができる。他の場合においては、個人は、機器プロバイダ206から項目を入手することなく、ただし、機器プロバイダ206に情報を提供することによって、機器プロバイダ206とのアカウントを取得することができる。一実施態様においては、アカウント情報230は、機器プロバイダ206による個人の購入履歴、個人の1つまたは複数の識別子(たとえば、名前、姓、アカウント番号、ログイン識別子)、個人の連絡先情報(たとえば、電子メールアドレス、電話番号、住所など)、機器プロバイダ206から入手される電子機器についての情報(たとえば、電子機器のモデル番号、電子機器の一意の識別子(たとえば、最小在庫管理単位、万国製品コード、国際物品番号))、電子機器の1つまたは複数のコンポーネントの製造業者、及びそれらの組合せを含むことができる。
加えて、アカウント情報230は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けての認証情報など、1つまたは複数のネットワーク212を経由する通信に向けて電子機器によって使用される認証情報を含むことができる。例示的な実施態様においては、認証情報はまた、1つまたは複数のパスワードを含むことができる。1つまたは複数のパスワードは、機器プロバイダ206とのアカウントに関連する情報にアクセスするのに使用され得る。さらには、1つまたは複数のパスワードは、1つまたは複数のネットワーク212を経由する通信のセキュリティを改善するために、1つまたは複数のネットワーク212を経由する通信において使用され得る。
アカウント情報230はまた、個人が、通信プロバイダから入手した1つまたは複数のプランを示すことができる。通信プロバイダによって入手されるプランは、プランに関連する個人、または個人のグループによって利用される1つまたは複数の電子機器によるワイヤレス広域ネットワークの使用量を指定することができる。ワイヤレス広域ネットワークの使用量は、ワイヤレス広域ネットワークが、プランに関連する1つまたは複数の電子機器によって使用される時間の量、プランに関連する1つまたは複数の電子機器によってワイヤレス広域ネットワークを経由して伝達されるデータの量、またはその両方に関係し得る。追加として、プランは、個人または個人のグループが、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するのに特定の通信プロバイダを利用すべきである時間期間を指定することができる。
一実施態様においては、個人は、ワイヤレス広域ネットワーク214など、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するための通信プロバイダによって提供されるプランを入手することができる。いくつかの場合においては、個人は、週ベース、月ベース、年ベースなど、定期的ベースで通信プロバイダに定期契約料を支払うことによってプランを入手することができる。加えて、個人は、特定のワイヤレス広域ネットワークの使用量について支払うことによってプランを入手することができる。さらには、プランは、個人によって修正され得る。いくつかのシナリオにおいては、プランは、一時的な時間量の間、修正され得る。たとえば、個人は、個人の自国とは異なる1つまたは複数の国を旅行している間、通信プロバイダとのプランを変更することができる。他の状況においては、個人は、ワイヤレス広域ネットワークの使用量を修正することによって、電子機器がワイヤレス広域ネットワークを経由して使用するのに利用できる機構を修正することによって、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するのに使用されている電子機器を変更することによって、またはそれらの組合せによって、通信プロバイダとのプランを変更することができる。
アカウント情報230は、プランの識別子を使用する個人に関連するプランを示すことができる。追加として、アカウント情報230は、個人によって入手されるプランの機構を示すことができる。いくつかの場合においては、機器プロバイダ206は、通信プロバイダからアカウント情報230の少なくとも一部分を取得することができる。特定の実施態様においては、機器プロバイダ206は、通信プロバイダによって提供される1つまたは複数のサービスの使用量を示す使用量情報を通信プロバイダから取得することができる。例示的な実施態様においては、アカウント情報230は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して個人もしくは電子機器によって伝達されるデータの量、ワイヤレス広域ネットワーク214において個人もしくは電子機器によって消費される時間の量、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して個人もしくは電子機器によって伝達される多数のメッセージ、またはそれらの組合せを含むことができる。
ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に向けた電子機器の構成設定に関して、電子機器登録モジュール310は、電子機器202などの電子機器を機器プロバイダ206に登録するための、プロセッサ304によって実行可能な命令を含むことができる。たとえば、個人204が、機器プロバイダ206から電子機器202を入手した後、電子機器登録モジュール310は、電子機器202がアクティブ化されたことを示す情報を電子機器202から受信することができる。この情報は、インターネット、ワイヤレス広域ネットワーク、及びワイヤレスのローカルエリアネットワークなど1つまたは複数のネットワーク212を介して受信され得る。いくつかの場合においては、電子機器202から受信される情報は、電子機器202がワイヤレス広域ネットワーク、インターネット、またはその両方を経由して通信していることを示す、電子機器202からの信号を含むことができる。他の場合においては、この情報は、個人204の識別子など、機器プロバイダ206との個人204のアカウントに関係し得る。
電子機器登録モジュール310はまた、電子機器202に対応する機器識別子を受信することができる。いくつかの場合においては、個人204は、機器プロバイダ206から入手される複数の電子機器を有することができ、電子機器202は、その複数の電子機器のうちの1つである。様々な実施態様においては、電子機器登録モジュール310は、電子機器202についてイネーブルにされる、またはディスエーブルにされる電子機器202の機構を指定する情報を通信プロバイダに送信することができる。たとえば、相異なる機器プロバイダは、個人による入手に向けて、相異なる機構をイネーブルにした電子機器を製造し、及び/または電子機器を利用可能にすることができる。例示するように、第1の機器プロバイダは、3Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信から4Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信に変更するとき、ハンドオーバー機構を利用する電子機器を製造することができ、一方、第2の機器プロバイダは、この機構をイネーブルにしない。そのため、いくつかのシナリオにおいては、電子機器202から機器識別子を受信することに少なくとも部分的に応答して、電子機器登録モジュール310は、電子機器202の機構を確定し、電子機器202の機構に関する情報を通信プロバイダに送信することができる。このようにして、通信プロバイダは、イネーブルにされた、及び/またはディスエーブルにされた電子機器202の機構に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由する電子機器202による通信を管理することができる。例示的な実施態様においては、イネーブルにされる、及び/またはディスエーブルにされる電子機器202の機構は、通信プロバイダとの個人202のプラン、電子機器202のコンポーネント(たとえば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア)、またはその両方に少なくとも一部基づいていることができる。
特定の実施態様においては、電子機器登録モジュール310は、SIMカード216が電子機器202内に挿入された後、電子機器202から情報を受信することができる。SIMカード216がワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218の埋込み式コンポーネントであるときの他の実施態様においては、電子機器登録モジュール310は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218のアクティブ化後、情報を電子機器202から受信することができる。
アクティブ化情報を電子機器202から受信することに応答して、電子機器登録モジュール310は、構成設定ファイル222を電子機器202に送信することができる。構成設定ファイル222は、第1の設定224及び第2の設定226を含むことができる。一実施態様においては、第1の設定224は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための第1の通信プロバイダ208の仕様に対応することができ、第2の設定226は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための第2の通信プロバイダ210の仕様に対応することができる。別の実施態様においては、第1の設定224は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための第1の通信プロバイダ208の第1のプランの仕様に対応することができ、第2の設定226は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための第1の通信プロバイダプロバイダ208の第2のプランの仕様に対応することができる。
いくつかの実施態様においては、初期の構成設定ファイルは、入手に向けて電子機器202を提案する前に、機器プロバイダ206によって電子機器202上に予め記憶され得る。これらの状況においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、初期の構成設定ファイルからの設定を利用して、個人204による電子機器202の初期アクティブ化と同時に、機器プロバイダ206との通信を開始することができる。他の場合においては、電子機器202は、ワイヤードのローカルエリアネットワーク、またはワイヤレスのローカルエリアネットワークなどのローカルエリアネットワークを経由する機器プロバイダ206との通信を確立することができる。このような方式で機器プロバイダ206との通信を確立後、電子機器登録モジュール310は、構成設定ファイル222を電子機器202に送信することができる。これらの事例においては、初期の構成設定ファイルは、機器プロバイダ206と通信するための電子機器202について最小限の量の情報を含むことができ、一方、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信のための機構の全セットを構成設定するための追加の情報を含む。他の状況においては、構成設定ファイル222は、電子機器202において予め記憶される初期の構成設定ファイルの更新されたバージョンであってもよい。
一実施態様においては、構成設定ファイルは、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するための通信プロバイダの仕様を実装するのに通信プロバイダからの情報を使用して、構成設定ファイル生成モジュール312によって創出され得る。たとえば、構成設定ファイル生成モジュール312は、第1の通信プロバイダ208、第2の通信プロバイダ210、またはその両方から取得される情報を使用して、構成設定ファイル222を生成することができる。いくつかの場合においては、構成設定ファイル生成モジュール312は、1つまたは複数の通信プロバイダから仕様を取得し、1つまたは複数の通信プロバイダの仕様に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して通信するのに使用される機構についての設定を確定することができる。たとえば、構成設定ファイル生成モジュール312は、第1の通信プロバイダ208から仕様を受信して、3Gネットワークと4Gネットワークとの間で切り替えるときのハンドオーバー機構を利用することができる。この例を続けると、構成設定ファイル222についての設定を生成するとき、構成設定ファイル生成モジュール312は、ハンドオーバー機構がイネーブルにされる第1の設定224に関して示すことができる。
構成設定ファイル220を生成後、通信プロバイダの仕様に対する更新は、通信プロバイダから取得され得る。これらの事例においては、構成設定ファイル更新モジュール314は、構成設定ファイル222を更新して、構成設定ファイル222の更新されたバージョンを創出することができる。いくつかの状況においては、構成設定ファイル222に対する更新は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための、通信プロバイダによって公表される仕様に対する変更を示すことができる。たとえば、構成設定ファイル222に対する更新は、第1の通信プロバイダ208との関連でワイヤレス広域ネットワークを経由して送信される情報が、特定の認証技法を使用して伝達されるべきであることを示すことができる。この例を続けると、構成設定ファイル更新モジュール314は、特定の認証技法を実装することに対応する機構が第1の通信プロバイダ208に関連する通信についてイネーブルにされることを示すために、構成ファイル222を更新することができる。構成設定ファイルの更新されたバージョンはまた、通信プロバイダとの個人のプランに対して変更が行われるとき、電子機器202に送信され得る。いくつかの場合においては、プランに対する変更は、通信プロバイダによって開始され得、一方、他の実施態様においては、プランに対する変更は、個人204によって開始され得る。
追加として、構成設定ファイル222に対する更新は、構成設定ファイル222に以前は含まれていなかった仕様を有する追加の通信プロバイダから取得され得る。例示するように、構成設定ファイル更新モジュール314は、第3の通信プロバイダ318の仕様を取得することができる。これらの状況においては、構成設定ファイル更新モジュール314は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するのに使用される機構が、第3の通信プロバイダ318の仕様に従って、イネーブルにされること、またはディスエーブルにされることを示す設定を構成設定ファイル222に追加することができる。いくつの場合においては、構成設定ファイル222の更新されたバージョンの中の第3の通信プロバイダ318についての設定のうちの1つまたは複数は、第1の通信プロバイダ208の1つもしくは複数の設定、及び/または第2の通信プロバイダ210の1つもしくは複数の設定と同じであってもよい。他の事例においては、構成設定ファイル222の更新されたバージョンの中の第3の通信プロバイダ318についての1つまたは複数の設定は、第1の通信プロバイダ208の1つもしくは複数の設定、及び/または第2の通信プロバイダ210の1つもしくは複数の設定とは異なっていてもよい。
さらには、構成設定ファイル222の更新されたバージョンは、クエリを電子機器202から受信することに少なくとも部分的に応答して、構成設定ファイル更新モジュール314によって電子機器202に送信され得る。例示するように、構成設定更新モジュール314は、電子機器202において記憶されている構成設定ファイル222のバージョンがデータストア316に記憶されている構成設定ファイル222の現在のバージョンに一致するかどうかを確定するために、クエリを電子機器202から受信することができる。電子機器202において記憶されている構成設定ファイル222のバージョンが、構成設定ファイル222の現在のバージョンに一致しない場合においては、構成設定ファイル更新モジュール314は、構成設定ファイル222の更新されたバージョンとして、構成設定ファイル222の現在のバージョンを電子機器202に送信することができる。
図4は、ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するのに使用される構成設定ファイル222を受信する電子機器202を含むシステム400を示している。電子機器202は、電子機器202を使用するコンテンツにアクセスすること、データを記憶すること、及び1つまたは複数のネットワーク212を介して通信することに関係するいくつかのコンポーネントを含むことができる。たとえば、電子機器202は、代表的なプロセッサ402など、1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。プロセッサ402は、中央処理装置、グラフィックス処理装置、またはその両方など、ハードウェア処理装置を含むことができる。電子機器202はまた、入力/出力機器404を含むことができる。入力/出力機器404は、電子ペーパディスプレイ、液晶ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、別のタイプのディスプレイ技術を利用するディスプレイ、またはそれらの組合せなど、1つまたは複数のディスプレイ機器を含むことができる。入力/出力機器404はまた、キーパッド、キーボード、ポインタ機器、1つまたは複数のスピーカ、マイクロフォン、1つまたは複数のカメラ、及びそれらの組合せを含むことができる。
追加として、電子機器202は、ワイヤレスのローカルエリアネットワークを介して信号を伝達するワイヤレスのローカルエリアネットワークコンポーネント406を含むことができる。電子機器202はまた、ワイヤレスネットワークを経由して信号を伝達するための1つまたは複数のアンテナ408を含むことができる。たとえば、ワイヤレス場所エリアネットワークコンポーネント406は、1つまたは複数のアンテナ408を利用して、ワイヤレスのローカルエリアネットワークを介して信号を伝達することができる。別の例においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、1つまたは複数のアンテナ408を利用して、ワイヤレス広域ネットワーク214など、ワイヤレス広域ネットワークを介して信号を伝達することができる。さらには、電子機器202は、1つまたは複数のバッテリなど、1つまたは複数の電源410を含むことができる。
一実施態様においては、電子機器202は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218に含まれている第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412、及び第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414を含む。第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412、第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414、またはその両方は、コンピュータ可読命令、データ構造体、プログラムモジュール、または他のデータなど、情報を記憶するための任意のタイプの技術で実装される揮発性及び不揮発性のメモリ、及び/または取外し可能及び取外し不可能な媒体を含むことができる。第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412、第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414、またはその両方は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、もしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学ストレージ、固体ストレージ、磁気ディスクストレージ、取外し可能ストレージ媒体、または所望の情報を記憶するのに使用可能、及び電子機器404によってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。電子機器102の構成設定に応じて、第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412、第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414、またはその両方は、有形のコンピュータ可読ストレージ媒体タイプであっても、非一時的ストレージ媒体であってもよい。
ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、電子機器202が、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて構成設定すべきであるという情報を機器プロバイダ206に送信することに少なくとも部分的に応答して、構成設定ファイル222を機器プロバイダ206から取得することができる。一実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、電子機器202が登録情報を機器プロバイダ206に送信することに少なくとも部分的に応答して、構成設定ファイル222を機器プロバイダ206から取得することができる。登録情報は、個人204が電子機器202を機器プロバイダ206から入手した後、電子機器202から機器プロバイダ206に送信され得る。いくつかの場合においては、登録情報は、機器プロバイダ206との個人の204のアカウント情報、電子機器202の識別子、またはその両方を含むことができる。加えて、登録情報は、電子機器202に関連する保証を有効にし、電子機器202に対して機器プロバイダ206によって提供される他のサービスを有効にし、電子機器202についての通信サービスを有効にし、またはそれらの組合せを行うように機器プロバイダ206に提供され得る。別の実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、構成設定ファイル222を取得するように、要求を機器プロバイダ206に送信することができる。
様々な実施態様においては、電子機器202が、ローカルネットワークを介するインターネットへの接続を使用して、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に向けて構成設定すべきであることを示す情報を機器プロバイダ206に送信することができる。たとえば、いくつかの場合においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、ディスエーブルにされ得、インターネットに対するワイヤードのローカルエリアネットワーク接続は、電子機器202がワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けて構成設定すべきであることを示す情報を機器プロバイダ206に伝達するのに使用され得る。他の状況においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218は、ディスエーブルにされ得、ワイヤレスのローカルエリアネットワークコンポーネント406によって確立されるワイヤレスのローカルエリアネットワーク接続は、電子機器202がワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて構成設定すべきであることを示す情報を機器プロバイダ206に伝達するのに使用され得る。
加えて、いくつかの実施態様においては、第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412は、ワイヤレス広域ネットワーク414を介する通信に向けての設定を含む初期の構成設定ファイルを記憶することができる。いくつかの場合においては、初期の構成設定ファイルは、個人204による電子機器202の入手前に、機器プロバイダ206によって電子機器202において予め記憶され得る。初期の構成設定ファイルは、いくつかの場合に、構成設定ファイル222の設定のサブセットを含むことができる。たとえば、初期の構成設定ファイルは、電子機器202が、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するための最小限の数の設定を含むことができる。第1のコンピュータ可読ストレージ媒体412が、初期の構成設定ファイルを記憶している状況においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定して、構成設定ファイル222を機器プロバイダ206から取得することができる。例示するように、電子機器202についての登録情報、構成設定ファイル222を求める要求、またはその両方は、構成設定モジュール228が、初期の構成設定ファイルに従ってワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定した後、機器プロバイダ206に送信され得る。初期の構成設定ファイルを使用して、構成設定ファイル222を取得した後には、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222の設定に従って電子機器202を構成設定することができる。いくつかの実施態様においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けて増加した数の設定、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けて更新された設定、またはその両方を含むことができる。
一実施態様においては、構成設定モジュール228は、電子機器202において記憶されている構成設定ファイル222のバージョンが機器プロバイダ206よって記憶されている構成設定ファイル222の現在のバージョンに一致するかどうかを確定するために、クエリを機器プロバイダ206に送信することができる。いくつかの場合においては、クエリは、電子機器202の初始動と同時に機器プロバイダ206に送信されて、個人204によって入手される前の電子機器202において記憶されている構成設定ファイル222のバージョンが、構成設定ファイル222の現在のバージョンに一致するかどうかを確定することができる。他の状況においては、構成設定モジュール228は、以前のクエリが機器プロバイダ206に送信されてから指定された時間期間が経過した後、クエリを機器プロバイダ206に送信することができる。さらなる追加的な事例においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に関する電子機器202の性能が、閾値性能を下回って落ちるとき、クエリを機器206に送信することができる。たとえば、指定された数の落ちた呼、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由して伝達されたデータ速度、及び他の基準は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に関する電子機器202の性能が、閾値性能を下回って落ちることを確定するのに使用され得る。
いくつかの場合においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドを受信することに少なくとも部分的に応答して、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けてワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218を構成設定することができる。一実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドは、機器プロバイダ206から個人204によって入手された後、電子機器202の初期のアクティブ化に少なくとも部分的に応答して、構成設定モジュール228によって受信され得る。別の実施態様においては、ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドは、SIMカード216が、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218によって初めて検出されることに少なくとも部分的に応答して、構成設定モジュール228によって受信され得る。特定の実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドは、新規SIMカードが、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218によって検出されるたびに、構成設定モジュール228によって受信され得る。SIMカード216が取外し可能である状況においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218を構成設定するための信号は、SIMカード216が、電子機器202のスロット内に挿入され、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218のインターフェースに接触するとき、創出され得る。SIMカード216が取外し不可能であるである場合においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218を構成設定するための信号は、SIMカード216が、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するための相異なる仕様に従って再プログラミングされるとき、創出され得る。
ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドはまた、電子機器202と機器プロバイダ206との間の登録処理中に、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218によって検出され得る。別の説明のための例においては、ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドは、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するのに電子機器202によって利用される通信プロバイダが変更するとき、通信プロバイダとの個人204のプランが変更するとき、またはその両方のとき、検出され得る。別の実施態様においては、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222の初期のバージョンを機器プロバイダ206から取得することに少なくとも部分的に応答して、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドを受信することができる。さらには、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222の更新されたバージョンを機器プロバイダ206から取得することに少なくとも部分的に応答して、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に向けて電子機器202を構成設定するためのコマンドを受信することができる。
構成設定モジュール228は、ワイヤレス通信に向けて電子機器202を構成設定するために、1つまたは複数のプロセッサ402によって実行可能なコンピュータ可読命令を含むことができる。一実施態様においては、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222からの情報にアクセスし、構成設定ファイル222の中の設定に従ってワイヤレス広域ネットワーク214を経由して信号を伝達するようにワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218を構成設定することができる。一実施態様においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信を提供するための通信プロバイダを確定することができる。たとえば、構成設定モジュール228は、SIMカード216において記憶されている情報にアクセスして、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信を提供するための通信プロバイダを識別することができる。例示するように、SIMカード216は、第1の通信プロバイダ208の識別子、または第2の通信プロバイダ210の識別子など、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信を提供するための通信プロバイダの識別子を記憶することができる。
ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信を提供するための通信プロバイダを確定することに少なくとも部分的に応答して、構成設定モジュール228は、確定された通信プロバイダの設定に対応する構成設定ファイル222の中の情報にアクセスし、識別された設定に従って電子機器202を構成設定することができる。例示するように、SIMカード216から第1の通信プロバイダ208の識別子を取得後、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222の第1の設定224にアクセスすることができる。次いで、構成設定モジュール228は、第1の設定224に従って電子機器202を構成設定することができる。例示的な実施態様においては、構成設定モジュール228は、第1の設定224にアクセスし、第1の設定224のコピーを作成して、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント218のキャッシュに記憶することができる。
一実施態様においては、構成設定モジュール228はまた、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の機構に関する情報を第1の通信プロバイダ208に提供することができる。いくつかの場合においては、構成設定モジュール228は、イネーブルにされるワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の機構、ディスエーブルにされるワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の機構、またはその両方を示すビットマップを創出することができる。たとえば、ビットマップの各ビットは、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の特定の機構に対応することができ、ビットは、機構がイネーブルにされるのか否か、またはディスエーブルにされるのか否かに応じて、1または0に設定され得る。例示するように、ビットマップは、支援型GPSサポート機構について1つのビットを含むことができ、そのビットは、支援型GPSサポート機構がイネーブルにされるときは、1に設定され得、支援型GPSサポート機構がディスエーブルにされるときは、0に設定され得る。このようにして、第1の通信プロバイダ208は、ワイヤレス広域ネットワーク204を経由する電子機器202の通信を管理するとき、ビットマップに含まれている情報を利用することができる。様々な実施態様においては、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216は、ビットマップに含まれている情報に基づいて、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信に関する機構をイネーブルにする、またはディスエーブルにするためのコマンドを通信プロバイダから受信することができる。
いくつかの実施態様においては、構成設定モジュール228は、構成設定ファイル222によって指定される機構を実装するために、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する電子機器202による通信に特定の情報を含むことができる。いくつかの場合においては、構成設定ファイル222の中の情報に従って、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する電子機器202による通信に関して認証技法を実装するために、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に特定のデータを含むことができる。他の状況においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する電子機器202による通信の効率性を改善するために、通信技法を実装することができる。例示するように、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する電子機器202による通信における情報量を減らすこと、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する電子機器202による通信に特定の経路指定情報を含むこと、またはその両方を行うことができる。加えて、構成設定モジュール228は、電子機器202の電力消費を改善させる方式でワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信するように構成設定ファイル222の中の情報に従って電子機器202を構成設定することができる。
例示的な実施態様においては、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に関係している指定された条件を検出することに少なくとも部分的に応答して、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216のキャッシュからの、またはワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の不揮発性メモリからの構成設定ファイル222の情報にアクセスすることができる。たとえば、構成設定モジュール228は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216の通信に向けて特定の機構を実装すべきであるか否かを確定することに関係している条件を検出することができる。例示するように、構成設定モジュール228は、ハンドオーバー機構が、3Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信から4Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信に変更するとき、実装すべきであるかどうかを確定するために、構成設定ファイル222の設定のキャッシュされたコピーにアクセスすることができる。この状況においては、構成設定モジュール228は、4Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信が利用可能な領域内に電子機器202が移動したことを示す情報を受信することができ、それに応答して、構成設定モジュール228は、ハンドオーバー機構を実装すべきであるか否かを確定するために、構成設定ファイル222のキャッシュされた設定にアクセスすることができる。別の例示においては、構成設定モジュール228は、音声呼が起動していることを示す情報を受信することができ、それに応答して、構成設定モジュール228は、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)呼がサポートされるかどうかを確定するために、構成設定ファイル222のキャッシュされた設定にアクセスすることができる。
いくつかの実施態様においては、構成設定ファイル222の設定は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に使用される機構が、イネーブルにされること、またはディスエーブルにされることを示すことができる。これらの場合においては、構成設定モジュール228は、特定の機構を実装すべきであるか否かを、機構が実装され得る条件を検出するときに確定するために、構成設定ファイル222の設定にアクセスすることができる。1つの例においては、構成設定ファイル222の設定は、電子機器202が3Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信から4Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信に変更するとき、電子機器202が4Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信から3Gワイヤレス広域ネットワークを介する通信に変更するとき、またはその両方のとき、ハンドオーバー機構が、イネーブルにされるかどうかを示すことができる。別の例においては、構成設定ファイル222は、VoIP呼び出しがイネーブルにされるかどうかを示すことができる。追加的な例においては、構成設定ファイル222は、支援型GPSサポートが、電子機器202の場所を確定するために、ワイヤレス広域ネットワークデータ、ならびにGPSデータを利用するようにイネーブルにされるかどうかを示すことができる。さらなる例においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して情報を伝達するために、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSPDA)がワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216についてイネーブルにされるかどうか、及び/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)がワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216についてイネーブルにされるかどうかを示すことができる。さらに別の例においては、構成設定ファイル222は、デュアルキャリアHSDPA、デュアルキャリアHSUPA、またはその両方が、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して情報を伝達するためにイネーブルにされるかどうかを示すことができる。他の例においては、構成設定ファイル222は、持続的なパケット接続性が、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して情報を伝達するために、及び/または電子機器202の電力消費を調節するために、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216によってサポートされるかどうかを示すことができる。様々な例においては、構成設定ファイル222は、自動応答機構が、電子機器202との通信においてワイヤレスのローカルエリアネットワーク機器による呼の自動応答に関してイネーブルにされるかどうかを示すことができる。
他の状況においては、構成設定ファイル222の設定は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介する通信においてワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216によって使用されるデータを含むことができる。これらの事例においては、構成設定モジュール228は、適切な環境においてデータを利用することができる。一例においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワークコンポーネント216によってサポートされる暗号化アルゴリズムを示すことができる。別の例においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を介して通信すべきショートメッセージサービス(SMS)再試行期間、SMS再試行間隔、SMSの最大数、またはそれらの組合せなど、メッセージング情報を示すことができる。メッセージング情報に関しては、構成設定ファイル222はまた、回線交換方式メッセージ、パケット交換方式メッセージ、及び/またはインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)メッセージングについての選好を示すことができる。追加的な例においては、構成設定ファイル222は、LTEワイヤレス広域ネットワークの使用法、CDMAワイヤレス広域ネットワークの使用法、及び/またはGSMワイヤレス広域ネットワークの使用法に対する優先度など、ネットワーク使用法についての優先度を示すことができる。構成設定ファイル222はまた、たとえばLTE、CDMA、及び/またはGSMによってサポートされる無線アクセス技術を示すことができる。さらなる例においては、構成設定ファイル222は、汎用パケット無線サービス(GPRS)ネットワークに向けたマルチスロットクラス、GSM進化型高速データレート(EDGE)ネットワークに向けたマルチスロットクラス、またはワイヤレス広域ネットワーク214を介するデータ通信に向けたその両方を示すことができる。さらなる別の例においては、構成設定ファイル222は、リリース99、リリース6、及びリリース7などの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)仕様バージョンを示すことができる。いくつかの例においては、構成設定ファイル222はまた、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に向けた音声またはデータのサービスドメイン選好を示すことができる。他の例においては、構成設定ファイル222は、ワイヤレス広域ネットワーク214を経由する通信に向けた好ましい周波数バンドサポートスペクトルを示すことができる。
信号変調/復調コンポーネント416は、ワイヤレスで信号を伝達するための、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令を含むことができる。信号変調/復調コンポーネント416は、ソフトウェア、ファームウェア、またはその両方を含むことができる。いくつかの実施態様においては、信号変調/復調コンポーネント416は、構成設定ファイル222に含まれている情報に従って構成設定モジュール228によって構成設定され得る。たとえば、信号変調/復調コンポーネント416は、1つまたは複数の通信プロバイダによって指定される機構を実装するために、ワイヤレス広域ネットワークを経由して信号を送信する、及び/または受信するように、構成設定モジュール228によって構成設定され得る。例示的な実施態様においては、信号変調/復調コンポーネント416は、モデムを含む。
第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414は、オペレーティングシステム418及び1つまたは複数のアプリケーション420など、1つまたは複数のプロセッサ402において実行可能な任意の数の機能コンポーネントを記憶するのに使用され得る。第2のコンピュータ可読ストレージ媒体414はまた、電子書籍、オーディオ書籍、音楽ビデオ、及び静止画像などのコンテンツ項目422を記憶することができる。いくつかの場合においては、1つまたは複数のアプリケーション420は、電子機器102のディスプレイ機器における表示に向けて、コンテンツ項目422のうちのいくつかをレンダリングすることができる。例としては、1つまたは複数のアプリケーションは、テキストの電子書籍をレンダリングするための電子書籍リーダアプリケーションを含むことができる。他の場合においては、1つまたは複数のアプリケーション420は、オーディオ書籍または歌曲を再生するためのオーディオプレイヤ、及びビデオを再生するためのビデオプレイヤなどを含むことができる。
図5、図6、及び図7は、いくつかの実施態様に従って、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定するための例示的な方法を示す流れ図である。方法は、一連の動作を表す論理的流れ図におけるブロックの集合として示されており、そのうちの一部またはすべてが、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ソフトウェアの文脈においては、ブロックは、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体において記憶されているコンピュータ実行可能命令を表し、このコンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、列挙した動作を行う。概して、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を行う、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、及びデータ構造体などを含む。動作が説明される順序は、限定と解釈すべきではない。任意の数の説明のブロックは、方法、または代替の方法を実装するために、任意の順序及び/または並行して組合せ可能であり、必ずしもすべてのブロックが、実行される必要はない。論じる目的として、本明細書における方法を、本明細書における諸例において説明されるフレームワーク、アーキテクチャ、及び環境に関して説明しているが、方法は、幅広い多様な他のフレームワーク、アーキテクチャ、または環境において実装され得る。
図5は、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定するための例示的な方法500の流れ図を示している。502においては、方法500は、電子機器が、通信プロバイダの1つまたは複数の仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信すべきであることを確定することを含む。いくつかの場合においては、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信は、通信プロバイダを用いるものとすることができる。通信はまた、電話呼、電子メッセージ(たとえば、SMSメッセージ)、ならびにコンテンツ(たとえば、ビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ、画像コンテンツ、及びアプリケーションコンテンツなど)などに関係し得る。
一実施態様においては、通信プロバイダは、加入者識別モジュール(SIM)カードにおいて記憶されている情報に基づいて、確定され得る。たとえば、SIMカードは、通信プロバイダの識別子を含むことができ、電子機器は、ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信が、SIMカードにおいて記憶されている通信プロバイダの識別子に基づいて、通信プロバイダに関連する機構を使用して行われるべきであることを確定することができる。様々な実施態様においては、電子機器は、SIMカードが電子機器内に挿入されたことを確定することに少なくとも部分的に応答して、SIMカードにおいて記憶されている情報から通信プロバイダを識別することができる。
いくつかの場合においては、SIMカードは、追加の情報を記憶することができる。例示するように、SIMカードは、SIMカードを識別する一意のシリアル番号(ICCID)を記憶することができる。SIMカードはまた、ワイヤレス広域ネットワーク上の電子機器のユーザを識別するために、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を記憶することができる。SIMカードはまた、セキュリティ認証及び暗号化情報(たとえば、電子機器を使用する個人の個人識別番号(PIN)、PINをロック解除またはリセットするためのコードなど)、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信に関係している一時的な情報、電子機器がアクセスすることができるサービスのリスト、またはそれらの組合せを記憶することができる。
504においては、方法500は、電子機器において記憶されている構成設定ファイルから電子機器のモデムについての設定を確定することを含む。設定は、通信プロバイダの仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するのにモデムによって使用される設定とすることができる。一実施態様においては、設定は、第1の機構がワイヤレス広域ネットワークを経由して通信する際にモデムによってイネーブルにされ、利用されるべきであることを示すことができる。加えて、設定は、第2の機構がワイヤレス広域ネットワークを経由して通信する際にモデムによってディスエーブルにされるべきであることを示すことができる。例示的な実施態様においては、第1の機構は、ワイヤレス広域ネットワークを経由するモデムの通信を認証するための認証機構とすることができ、第2の機構は、第4世代(4G)ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信から、第3世代(3G)ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信に切り替えるのにモデムによって使用されるハンドオーバー手順とすることができる。
電子機器は、機器プロバイダへの登録方法の一部として機器プロバイダに個人のアカウント情報を送信後、機器プロバイダから構成設定ファイルを取得することができる。アカウント情報は、個人が、機器プロバイダから電子機器を入手したことを示すことができる。アカウント情報はまた、機器プロバイダとの個人の識別子、電子機器の識別子、電子機器に関係している追加の情報、またはそれらの組合せを示すことができる。
506においては、方法500は、構成設定ファイルの設定に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するようにモデムを構成設定することを含む。設定に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するようにモデムを構成設定することは、1つまたは複数の機構を使用して通信するようにモデムをイネーブルにすること、1つまたは複数の追加の機構を使用してワイヤレス広域ネットワークを経由した通信をしないようにモデムをディスエーブルにすること、またはその両方を含むことができる。一実施態様においては、モデムは、構成設定ファイルの設定に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するようにモデムを構成設定後、リブートされ得る。
いくつかの場合においては、モデムは、機器プロバイダから受信した更新された構成設定ファイルに従って構成設定され得る。更新された構成設定ファイルは、通信プロバイダの更新された仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するようにモデムを構成設定するために、更新された設定を含むことができる。いくつかの場合においては、更新された構成設定ファイルは、複数の通信プロバイダについての更新された設定を含むことができる。他の状況においては、更新された構成設定ファイルは、新規に追加された通信プロバイダについての設定を含むことができる。
図6は、構成設定ファイルを取得する、及び構成設定ファイルを使用してワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定するための例示的な方法600の流れ図を示している。602においては、方法600は、電子機器において記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、構成設定ファイルの現在のバージョンに一致することを確定することを含む。構成設定ファイルは、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するように電子機器のモデムを構成設定するのに使用され得る。他の実施態様においては、電子機器は、電子機器において記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、構成設定ファイルの現在のバージョンに一致しないことを確定することができる。いくつかの場合においては、電子機器は、電子機器によって記憶されている構成設定ファイルのバージョンが、個人に電子機器を提供した機器プロバイダにクエリを送信することによって、構成設定ファイルの現在のバージョンに一致するか否かに関する確定を行うことができる。
構成設定ファイルは、第1の通信プロバイダの第1の仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを介して通信するようにモデムを構成設定するための第1の設定、及び第2の通信プロバイダの第2の仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを介して通信するようにモデムを構成設定するための第2の設定を含むことができる。一実施態様においては、第2の設定のうちの少なくとも1つは、第1の設定のうちの少なくとも1つとは異なっていてよい。一実施態様においては、電子機器は、個人が電子機器を入手した機器プロバイダから構成設定ファイルを取得することができる。様々な状況においては、機器プロバイダは、相手先商標製品製造会社(OEM)であってよい。いくつかの場合においては、構成設定ファイルは、ワイヤレスのローカルエリアネットワークとの接続を確立後、機器プロバイダから取得され得る。加えて、構成設定ファイルは、ログイン情報及び機器識別子を機器プロバイダに送信後、取得され得る。ログイン情報は、機器プロバイダとの個人のアカウントに関連していることができ、機器識別子は、電子機器を一意に識別することができる。
604においては、方法600は、SIMカードが電子機器内に挿入されたことを確定することを含む。いくつかの実施態様においては、SIMカードは、ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信することに関するサービスを提供する通信プロバイダに関連し得る。様々な実施態様においては、SIMカードは、電子機器が機器プロバイダから入手された後、電子機器内に挿入されてもよい。例示的な実施態様においては、電子機器は、電子機器に初めて電源投入すると同時に、電子機器内にSIMカードを挿入するよう個人に促すように、1つまたは複数のユーザインターフェースを提供することができる。
606においては、方法600は、モデムが、SIMカードの識別子に少なくとも一部基づいて、第1の通信プロバイダの第1の仕様に従ってワイヤレス広域ネットワークを介して通信すべきであることを確定することを含む。一実施態様においては、電子機器は、SIMカードにおいて記憶されている識別子に従って複数の通信プロバイダの中から通信プロバイダを識別することができる。特定の実施態様においては、電子機器は、SIMカードにおいて記憶されている識別子を、電子機器の別のファイルに記憶されている通信プロバイダの識別子に一致させることができる。
608においては、方法600は、モデムの不揮発性メモリに構成設定ファイルからの特定の通信プロバイダの仕様に関係している設定を記憶することを含む。いくつかの場合においては、設定は、構成設定ファイルにおいて識別され、次いで、構成設定ファイルから取り出され得る。例示的な実施態様においては、特定の通信プロバイダの設定は、構成設定ファイルに含まれている設定の一部分を表すことができる。特定の実施態様においては、通信プロバイダに関連する設定は、モデムの不揮発性メモリの、設定集まりとも呼ばれる、設定データ構造体に記憶され得る。いくつかのシナリオにおいては、データ構造体に記憶されている設定は、モデムのキャッシュにコピーされ得る。加えて、設定は、電子機器がオンにされるときなど、電子機器の電源が入れられることに応答して、不揮発性メモリのキャッシュにコピーされ得る。
610においては、方法600は、モデムの不揮発性メモリに記憶されている設定に従ってモデルを構成設定することを含む。一実施態様においては、不揮発性メモリに記憶されている設定に従って通信するようにモデムを構成設定することは、通信技法を使用しないようにモデムをディスエーブルにすることを含むことができる。加えて、不揮発性メモリに記憶されている設定に従って通信するようにモデムを構成設定することは、指定された通信技法を使用するようにモデムをイネーブルにすることを含むことができる。特定の実施態様においては、モデムは、モデムのキャッシュされた設定にアクセスすること、及び1つまたは複数の機構が、キャッシュされた設定に従ってイネーブルにされるか、それともディスエーブルにされるかを確定することよって、設定に従って通信するように構成設定され得る。
いくつかの場合においては、通信プロバイダの設定に従ってモデムを構成設定後、SIMカードは、電子機器から取り外され得、別のSIMカードが電子機器内に挿入され得る。一実施態様においては、新規SIMカードは、追加の通信プロバイダに関連し得る。例示的な実施態様においては、新規SIMカードは、追加の通信プロバイダの識別子を含むことができる。加えて、追加の通信プロバイダは、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するための相異なる仕様を有することができる。したがって、構成設定ファイルは、初期の通信プロバイダについての設定とは異なる追加の通信プロバイダについての設定を含むことができる。追加の通信プロバイダの設定は、電子機器の不揮発性メモリに記憶され得、電子機器は、続けて、追加の通信プロバイダの設定に従って電子機器のモデムを構成設定することができる。いくつかの実施態様においては、追加の通信プロバイダの設定を使用する通信に向けて電子機器を構成設定することによって、初期の通信プロバイダの設定を使用して通信するときにイネーブルにされたいくつかの機構が、ディスエーブルにされ得る。他の実施態様においては、初期の通信プロバイダの設定を使用して通信するときに以前、ディスエーブルにされた機構が、追加の通信プロバイダの設定を使用して通信するとき、イネーブルにされ得る。さらには、いくつかの事例においては、新規SIMカードは、電子機器から取り外され得、初期のSIMカードは、電子機器内に再挿入され得る。これらの状況においては、モデムは、初期の通信プロバイダに関連する設定に従って再構成設定され得る。
図7は、ワイヤレス通信に向けて電子機器を構成設定するための構成設定ファイルを生成して電子機器に提供するための例示的な方法700の流れ図を示している。702においては、方法700は、機器プロバイダがワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するように電子機器を構成設定するための設定を通信プロバイダから取得することを含む。いくつかの場合においては、機器プロバイダは、各通信プロバイダに、それぞれの通信プロバイダの仕様を実装するのに使用される設定を求める要求を送信することができる。他の状況においては、機器プロバイダは、要求を送信することなく、設定を通信プロバイダから受信することができる。
704においては、方法700は、設定を含む構成設定ファイルを生成することを含む。様々な実施態様においては、機器プロバイダは、複数の通信プロバイダの設定を含む単一の構成設定ファイルを生成することができる。いくつのシナリオにおいては、機器プロバイダは、いくつかの通信プロバイダのうちのそれぞれの通信プロバイダごとの設定を含む単一の構成設定ファイルを生成することができる。
706においては、方法700は、電子機器が、個人によって入手されたことを確定することを含む。たとえば、機器プロバイダは、個人が登録情報を電子機器から受信することに少なくとも部分的に応答して、電子機器を入手したことを確定することができる。いくつかの場合においては、登録情報は、機器プロバイダとの個人のアカウントに関連する情報を含むことができる。
708においては、方法700は、電子機器のモデムがアクティブ化されたという指示を受信することを含む。モデムがアクティブ化される前、電子機器は、ワイヤレス広域ネットワークを介して通信することは不可能とすることができる。モデムをアクティブ化することによって、電子機器は、モデムを構成設定し、ワイヤレス広域ネットワークを介する通信をイネーブルにするための手順を開始することができる。いくつかの場合においては、モデムは、電子機器に初めて電源投入することによってアクティブ化され得る。
710においては、方法700は、構成設定ファイルを電子機器に送信することを含む。一実施態様においては、機器プロバイダは、全構成設定ファイルを電子機器に送信することができる。他の実施態様においては、機器プロバイダは、構成設定ファイルの一部分を電子機器に送信することができる。なおも他の実施態様においては、機器プロバイダは、構成設定ファイルの遠隔に記憶されたバージョンにアクセスするのに利用され得る情報を電子機器に送信することができる。たとえば、機器プロバイダは、構成設定ファイルの少なくとも一部分についてのストレージ場所を電子機器に送信することができる。別の例においては、機器プロバイダは、電子機器が構成設定ファイルの少なくとも一部分にアクセスするのに利用され得るキーなどの認証情報を電子機器に送信することができる。
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して説明され得る。
1. 1つまたは複数のプロセッサと、
第1の通信プロバイダの識別子を含む加入者識別モジュール(SIM)カードと、
ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するためのモデムであって、不揮発性メモリを含む、前記モデムと、
1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体と
を含む、ポータブル電子機器であって、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体が、
前記第1の通信プロバイダの第1の仕様に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するように前記モデムを構成設定するための第1の設定、及び第2の通信プロバイダの第2の仕様に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するように前記モデムを構成設定するための第2の設定を含む構成設定ファイルであって、前記第2の設定のうちの少なくとも1つが、前記第1の設定のうちの少なくとも1つとは異なる、前記構成設定ファイル、ならびに
動作を行うように前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令
を記憶し、
前記動作が、
前記構成設定ファイルのバージョンが前記構成設定ファイルの現在のバージョンに一致することを確定すること、
前記SIMカードが当該ポータブル電子機器内に挿入されたことを確定すること、
前記第1の通信プロバイダの前記識別子に少なくとも一部基づいて、前記モデムが、前記第1の通信プロバイダの前記第1の仕様に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信すべきであることを確定すること、
前記第1の設定を前記モデムの前記不揮発性メモリに記憶すること、及び
前記第1の設定に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するように前記モデムを構成設定すること
を含む、
前記ポータブル電子機器。
2. 前記動作が、
ワイヤレスのローカルエリアネットワークに接続されること、
前記ワイヤレスのローカルエリアネットワークを介して当該ポータブル電子機器の相手先商標製品製造会社(OEM)にログイン情報及び機器識別子を送信することであって、前記ログイン情報が、前記OEMとの個人のアカウントに関連しており、前記機器識別子が、当該ポータブル電子機器を一意に識別する、前記送信すること
をさらに含む、条項1に記載のポータブル電子機器。
3. 前記第1の設定を前記不揮発性メモリに記憶することが、前記第1の設定を前記不揮発性メモリの設定データ構造体に記憶することを含み、前記動作が、
当該ポータブル電子機器がオンにされたことを確定すること、
前記第1の設定を前記設定データ構造体から前記モデムのキャッシュにコピーすること、
前記モデムの前記キャッシュに記憶される情報にアクセスすること、
前記第1の仕様の機構が、前記アクセスされた情報に少なくとも一部基づいて、イネーブルにされることを確定すること、及び
前記機構に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信するように前記モデムを構成設定すること
をさらに含む、条項1または2に記載のポータブル電子機器。
4. 前記動作が、
前記モデムの第1の機構がイネーブルにされ、前記モデルの第2の機構がディスエーブルにされること示すビットマップを生成すること、
前記ビットマップを前記第1の通信プロバイダに送信すること、及び
前記モデムに、前記第1の機構に従って前記ワイヤレス広域ネットワークを介して通信させるためのコマンドを前記第1の通信プロバイダから受信すること
をさらに含む、条項1から3のいずれか一項に記載のポータブル電子機器。
5. 電子機器に記憶される構成設定ファイルのバージョンが前記構成設定ファイルの現在のバージョンに一致することを確定することであって、前記記憶された構成設定ファイルが、ワイヤレス広域ネットワークを経由して複数の通信プロバイダのうちの1つと通信するように前記電子機器のモデムを構成設定するための設定を含む、前記確定することと、
加入者識別モジュール(SIM)カードが前記電子機器に結合されることを確定することと、
前記複数の通信プロバイダから第1の通信プロバイダを識別する情報を、前記SIMカードから取得することと、
前記第1の通信プロバイダに対応する第1の設定を前記記憶された構成ファイルから確定することと、
前記第1の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定することと
を含む方法。
6. 前記第1の設定は、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信する際に、第1の機構が前記モデムによって利用されるべきであることを示し、
前記第1の設定は、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信する際に、第2の機構が前記モデムによってディスエーブルにされるべきであることを示す、
条項5に記載の方法。
7. 前記第1の機構が、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由する前記モデムの通信を認証するための認証機構であり、
前記第2の機構が、第4世代(4G)ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信から、第3世代(3G)ワイヤレス広域ネットワークを経由する通信に切り替えるのに前記モデムによって使用されるハンドオーバー手順である、
条項6に記載の方法。
8. 前記動作が、
前記第1の通信プロバイダに対応する更新された設定を含む更新された構成設定ファイルを受信すること、及び
前記更新された設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定すること
をさらに含む、条項5から7のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記動作が、
前記SIMカードが前記電子機器内に挿入されたことを確定すること、
アカウント情報を機器プロバイダに送信することであって、前記アカウント情報が、個人が前記電子機器を前記機器プロバイダから入手したことを示す、前記送信すること、
前記構成設定ファイルを前記機器プロバイダから受信すること、及び
前記構成設定ファイルを前記モデムの不揮発性メモリに記憶すること
をさらに含む、条項5から8のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記構成設定ファイルが、第2の通信プロバイダの第2の設定を含み、前記第2の設定が、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第2の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定するためのものである、
条項5から9のいずれか一項に記載の方法。
11. 更新された第1の設定及び更新された第2の設定を含む更新された構成設定ファイルを受信することと、
前記更新された第1の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定することと
をさらに含む、条項10に記載の方法。
12. 前記更新された構成設定ファイルが、第3の通信プロバイダの第3の設定を含み、前記第3の設定が、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第3の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定するためのものである、条項11に記載の方法。
13. 前記第1の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定後、前記モデムをリブートすることをさらに含む、条項5から12のいずれか一項に記載の方法。
14. モデムと、
1つまたは複数のプロセッサと、
加入者識別モジュール(SIM)カードに、及び動作を行うように前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令に結合されるワイヤレス広域ネットワークコンポーネントと
を含む電子機器であって、前記動作が、
構成設定ファイルを記憶することであって、前記構成設定ファイルが、ワイヤレス広域ネットワークを介して複数の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定するための設定を含む、前記記憶すること、
前記SIMカードにおいて記憶される識別子に従って、前記複数の通信プロバイダの中から第1の通信プロバイダを識別すること、
前記構成設定ファイルから、前記第1の通信プロバイダに対応する第1の設定を取得すること、及び
前記第1の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを介して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定すること
を含む、前記電子機器。
15. 前記SIMカードが、第1のSIMカードであり、
前記動作が、
第2のSIMカードが前記電子機器内に挿入されたことを確定すること、
前記第2のSIMカードにおいて記憶される追加の識別子に従って前記複数の通信プロバイダの中から第2の通信プロバイダを識別すること、
前記構成設定ファイルから、前記第2の通信プロバイダに対応する第2の設定を取得すること、及び
前記第2の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを介して前記第2の通信プロバイダと通信するように前記モデムを構成設定すること
をさらに含む、
条項14に記載の電子機器。
16. 前記動作が、
前記第2のSIMカードが前記電子機器から取り外されたことを確定すること、及び
前記第1のSIMカードが前記電子機器内に挿入されたことを確定すること
をさらに含む、条項15に記載の電子機器。
17. 前記動作が、前記第1の設定を使用して、前記ワイヤレス広域ネットワークを介して前記第1の通信プロバイダと通信するように前記モデムを再構成設定することをさらに含む、条項16に記載の電子機器。
18. 前記動作が、
ディスエーブルにされる前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するための前記電子機器の機構、及びイネーブルにされる前記ワイヤレス広域ネットワークを経由して通信するための前記電子機器の機構を示すビットマップを生成すること、ならびに
前記ビットマップを前記第1の通信プロバイダに送信すること
をさらに含む、条項14から17のいずれか一項に記載の電子機器。
19. 前記動作が、
前記構成設定ファイルが前記構成設定ファイルの現在のバージョンに一致しないことを確定すること、及び
前記構成設定ファイルの更新されたバージョンを機器プロバイダから取得すること
をさらに含む、条項14から18のいずれか一項に記載の電子機器。
20. ワイヤレスのローカルエリアネットワークコンポーネントをさらに含み、前記動作が、前記ワイヤレスのローカルエリアネットワークコンポーネントを介して、前記構成設定ファイルを受信することをさらに含む、条項14から19のいずれかに記載の電子機器。
諸技法について構造的特徴及び/または方法論的行為に特有の文言で説明してきたが、添付の特許請求の範囲が、説明される特徴または行為に必ずしも限定されないことを理解されたい。そうではなく、特徴及び行為は、そのような技法の例示的な実施態様として説明されている。