JP6419664B2 - 組織因子経路インヒビター(tfpi)に対するモノクローナル抗体 - Google Patents
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Description
本願と関連する配列表は、EFS−Webにより電子形式で出願されており、その全体を引用により本明細書の一部とする。配列表を含むテキストファイルの名称は、MSB7329PCT_Sequence_Listing_ST25である。
ヒト組織因子経路インヒビター(TFPI)に結合する単離されたモノクローナル抗体およびその断片ならびに関連する発明を提供する。
血液凝固は、血液が出血を止める安定した血栓を形成する過程である。該過程は、血中を循環している多くのプロ酵素(proenzymes)およびプロ補因子(procofactors)(または「凝固因子」)を含む。それらのプロ酵素およびプロ補因子は、いくつかの経路を介して相互作用し、その間にそれらは、連続してもしくは同時に活性化型に変換される。最終的に、該過程は、第Va因子、イオン化カルシウムおよび血小板の存在下で活性化第X因子(FXa)により、プロトロンビンのトロンビンへの活性化を生じる。活性化されたトロンビンは、順に、血小板凝集を誘導し、フィブリノーゲンをフィブリンに変換し、その後、活性化第XIII因子(FXIIIa)により架橋されて血栓を形成する。
ヒト組織因子経路インヒビター(TFPI)に対するモノクローナル抗体が提供される。さらに、該抗体をコードする単離された核酸分子が提供される。抗TFPIモノクローナル抗体を含む医薬組成物ならびに血友病AおよびBのような先天的および後天的な血液凝固欠乏もしくは欠損の処置法がまた提供される。抗TFPIモノクローナル抗体をそれを必要とする患者に投与することにより出血時間を短縮するための方法がまた提供される。本発明により、ヒトTFPIに結合するモノクローナル抗体を製造する方法がまた提供される。
本明細書で使用される「組織因子経路インヒビター」または「TFPI」なる用語は、天然において細胞で発現するヒトTFPIのすべての変異型、アイソフォームおよび種ホモログを意味する。本発明の好ましい態様において、本発明の抗体のTFPIへの結合は、血液凝固時間を減少させる。
ヒトTFPIに対するヒト抗体ライブラリーのパニングおよびスクリーニングから44個のTFPI結合抗体が同定された。各モノクローナル抗体の重鎖可変領域および軽鎖可変領域が塩基配列決定され、それらのCDR領域が同定された。各モノクローナル抗体のこれらの領域に相当する配列識別番号(「配列番号」)を表1に要約する。
(a)配列番号173、216および259を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号302、345および388を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(b)配列番号174、217および260を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号303、346および389を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(c)配列番号175、218および261を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号304、347および390を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(d)配列番号176、219および262を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号305、348および391を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(e)配列番号177、220および263を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号306、349および392を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(f)配列番号178、221および264を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号307、350および393を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(g)配列番号179、222および265を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号308、351および394を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(h)配列番号180、223および266を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号309、352および395を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(i)配列番号181、224および267を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号310、353および396を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(j)配列番号182、225および268を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号311、354および397を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(k)配列番号183、226および269を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号312、355および398を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(l)配列番号184、227および270を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号313、356および399を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(m)配列番号185、228および271を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号314、357および400を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(n)配列番号186、229および272を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号315、358および401を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(o)配列番号187、230および273を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号316、359および402を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(p)配列番号188、231および274を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号317、360および403を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(q)配列番号189、232および275を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号318、361および404を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(r)配列番号190、233および276を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号319、362および405を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(s)配列番号191、234および277を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号320、363および406を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(t)配列番号192、235および278を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号321、364および407を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(u)配列番号193、236および279を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号322、365および408を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(v)配列番号194、237および280を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号323、366および409を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(w)配列番号195、238および281を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号324、367および410を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(x)配列番号196、239および282を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号325、368および411を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(y)配列番号197、240および283を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号326、369および412を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(z)配列番号198、241および284を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号327、370および413を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(aa)配列番号199、242および285を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号328、371および414を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(bb)配列番号200、243および286を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号329、372および415を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(cc)配列番号201、244および287を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号330、373および416を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(dd)配列番号202、245および288を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号331、374および417を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(ee)配列番号203、246および289を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号332、375および418を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(ff)配列番号204、247および290を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号333、376および419を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(gg)配列番号205、248および291を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号334、377および420を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(hh)配列番号206、249および292を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号335、378および421を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(ii)配列番号207、250および293を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号336、379および422を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(jj)配列番号208、251および294を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号337、380および423を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(kk)配列番号209、252および295を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号338、381および424を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(ll)配列番号210、253および296を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号339、382および425を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(mm)配列番号211、254および297を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号340、383および426を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(nn)配列番号212、255および298を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号341、384および427を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(oo)配列番号213、256および299を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号342、385および428を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(pp)配列番号214、257および300を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号343、386および429を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;
(qq)配列番号215、258および301を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号344、387および430を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;または
(rr)配列番号194、237および280を含むアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域ならびに配列番号335、378および421を含むアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む重鎖および軽鎖可変領域を含む。
(a)配列番号2のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号4のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(b)配列番号6のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号8のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(c)配列番号10のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号12のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(d)配列番号14のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号16のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(e)配列番号18のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号20のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(f)配列番号22のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号24のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(g)配列番号26のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号28のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(h)配列番号30のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号32のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(i)配列番号34のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号36のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(j)配列番号38のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号40のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(k)配列番号42のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号44のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(l)配列番号46のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号48のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(m)配列番号50のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号52のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(n)配列番号54のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号56のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(o)配列番号58のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号60のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(p)配列番号62のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号64のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(q)配列番号66のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号68のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(r)配列番号70のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号72のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(s)配列番号74のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号76のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(t)配列番号78のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号80のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(u)配列番号82のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号84のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(v)配列番号86のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号88のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(w)配列番号90のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号92のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(x)配列番号94のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号96のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(y)配列番号98のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号100のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(z)配列番号102のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号104のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(aa)配列番号106のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号108のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(bb)配列番号110のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号112のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(cc)配列番号114のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号116のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(dd)配列番号118のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号120のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(ee)配列番号122のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号124のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(ff)配列番号126のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号128のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(gg)配列番号130のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号132のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(hh)配列番号134のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号136のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(ii)配列番号138のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号140のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(jj)配列番号142のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号144のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(kk)配列番号146のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号148のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(ll)配列番号150のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号152のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(mm)配列番号154のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号156のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(nn)配列番号158のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号160のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(oo)配列番号162のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号164のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(pp)配列番号166のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号168のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;
(qq)配列番号170のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号172のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域;または
(rr)配列番号86のポリペプチド配列を有する軽鎖可変領域および配列番号136のポリペプチド配列を有する重鎖可変領域
を含む抗体に向けられる。
上記のモノクローナル抗体のいずれかをコードする単離核酸分子がまた提供される。
モノクローナル抗体は、宿主細胞において本発明の態様によるモノクローナル抗体の可変領域をコードするヌクレオチド配列を発現させることにより組み換え的に産生され得る。ヌクレオチド配列を含む核酸は、発現ベクターの助けを得て、製造のために適当な宿主細胞に導入され、発現され得る。したがって、ヒトTFPIに結合するモノクローナル抗体を製造する方法であって、下記工程:
(a)本発明のモノクローナル抗体をコードする核酸分子を宿主細胞に導入する工程;
(b)該宿主細胞を培養して、宿主細胞内においてモノクローナル抗体を発現させる工程;(c)産生されたモノクローナル抗体を単離および精製する工程
を含み、ここで、該核酸分子が本発明のモノクローナル抗体をコードするヌクレオチド配列を含む、方法がまた提供される。
抗体は、主に、6個の重鎖および軽鎖CDRに位置するアミノ酸残基を介して標的抗原と相互作用する。このために、CDR内のアミノ酸配列は、CDRの外側の配列よりも個々の抗体間で多様性がある。例えば、本発明によるモノクローナル抗体の軽鎖および重鎖可変部の各々におけるCDR領域が同定されている、図6および7を参照のこと。CDR配列は、多くの抗体−抗原相互作用に関与しているので、異なる特性を有する異なる抗体に由来するフレームワーク配列に移植された特定の天然で生じる抗体に由来するCDR配列を含む発現ベクターを構築することにより、特定の天然で生じる抗体の特性を模倣した組み換え抗体を発現させることが可能である(例えば、Riechmann, L. et al., 1998, Nature 332:323−327;Jones, P. et al., 1986, Nature 321:522−525;およびQueen, C. et al., 1989, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 86:10029−10033を参照のこと)。そのようなフレームワーク配列は、生殖細胞系列抗体遺伝子配列を含む公のDNAデータベースから取得され得る。これらの生殖細胞系列配列は、それらが完全に集合した可変遺伝子を含んでいない(B細胞成熟の間にV(D)J連結(joining)により形成される)ために、成熟した抗体遺伝子配列とは異なる。元の抗体と同様の結合特性を有するインタクト組み換え抗体を再構築するために、特定の抗体の全DNA配列を取得することは必要ではない(WO 99/45962を参照)。CDR領域にわたる部分的な重鎖および軽鎖配列は、一般にこの目的のために十分である。部分的配列は、どの生殖細胞系列可変および連結遺伝子断片が組み換え抗体可変遺伝子に関与するかを決定するために使用される。次いで、生殖細胞系列配列は、可変領域の欠損部分を埋めるために使用される。重鎖および軽鎖リーダー配列は、タンパク質成熟の間に切断され、最終的な抗体の特性に関与しない。したがって、発現構築体のために対応する生殖細胞系列リーダー配列を使用する必要がある。欠損配列を付加するために、クローン化cDNA配列が、連結またはPCR増幅により合成オリゴヌクレオチドと組み合わされ得る。あるいは、全可変領域は、一組の短い重複オリゴヌクレオチドとして合成され、PCR増幅により組み合わされ、全体の合成可変領域クローンが作製され得る。この工程は、特定の制限酵素部位の排除もしくは包含、または特定のコドンの最適化のような特定の利点を有する。
治療上有効量の抗TFPIモノクローナル抗体および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物がまた提供される。「薬学的に許容される担体」は、製剤化を補助するか、もしくは製剤を安定させるために有効成分に加えられ得て、患者に対して顕著な副作用毒性効果を生じない物質である。そのような担体の例は、当業者に既知であり、水、糖、例えば、マルトースもしくはスクロース、アルブミン、塩、例えば、塩化ナトリウムなどを含む。他の担体は、例えば、E. W. MartinによるRemington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されている。そのような組成物は、治療上有効量の少なくとも1個の抗TFPIモノクローナル抗体を含み得る。
モノクローナル抗体は、先天的および後天的な血液凝固欠乏もしくは欠損を処置するための治療目的で使用され得る。例えば、上記の態様におけるモノクローナル抗体は、TFPIとFXaの相互作用を妨害するか、またはTF/FVIIa活性のTFPI依存的阻害を妨害するために使用され得る。さらに、モノクローナル抗体はまた、FXaのTF/FVIIa誘導産生を回復させ、FXaのFVIIIもしくはFIX依存的増幅の不十分性をバイパスするために使用され得る。
一般的な材料および方法
実施例1. ヒトTFPIに対するヒト抗体ライブラリーのパニングおよびスクリーニング
TFPIに対するヒト抗体ライブラリーのパニング
ヒトTFPI(American Diagnostica)に対するファージディスプレイコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーHuCal Gold(Rothe et al., J. Mol. Biol., 2008, 376:1182−1200)をパニングすることにより、抗TFPI抗体を選択した。要約すると、96ウェルMaxisorpプレートを、4℃で一晩、200 μlのTFPI(5 μg/ml)で被覆し、次いで、プレートを、5% ミルクを含むPBSバッファーでブロックした。0.01% Tween−20を含むPBS(PBST)でプレートを洗浄した後、コンビナトリアルヒト抗体ライブラリーのアリコートをTFPIで被覆されたウェルに加え、2時間インキュベートした。非結合ファージをPBSTで洗い流し、抗原結合ファージをジチオスレイトールで溶出し、E. coli株TG1に感染させ、増幅させた。次回のパニングのために、ヘルパーファージによりファージをレスキューした。全3回のパニングを行い、ELISAアッセイにおいて、最後の2回からのクローンをヒトTFPIに対してスクリーニングした。
ヒトTFPIに結合する抗体クローンを選択するために、2回目および3回目のパニングからのファージクローンのFab遺伝子を細菌発現ベクターにサブクローン化し、E. coli株TG1において発現させた。細菌溶解物をヒトTFPI被覆化Maxisorpプレートのウェルに加えた。洗浄後、HRP結合ヤギ抗ヒトFabを検出抗体として使用し、過酸化水素を含むAmplexRed(Invitrogen)を加えることにより、プレートを発現させた。バックグラウンドよりも少なくとも5倍以上高いシグナルを陽性として考えた。抗ヒトTFPI抗体のマウスTFPIに対する交差反応を、同様のマウスTFPI結合ELISAにより決定した。プレートをマウスTFPI(R&D System)、BSAおよびリゾチームで被覆した。最後の2個の抗原(BSAおよびリゾチーム)をネガティブコントロールとして使用した。代表的な一組のデータを図1に示す。
TFPIに対するHuCal Goldヒト抗体ライブラリーのパニングおよびスクリーニング後、DNA塩基配列決定を陽性抗体クローンについて行い、44個の特定の抗体配列を生じた(表2)。これらの抗体配列の内、29個がλ軽鎖であり、15個がκ軽鎖であった。重鎖可変領域の我々の解析は、28個のVH3、14個のVH6、1個のVH1および1個のVH5を示す。
上記44個のヒトTFPI結合クローンをまた、ELISAによりマウスTFPIへの結合について試験した。19個の抗体について、マウスTFPIに対する交差反応が見出された。マウス血友病モデルを用いた試験を容易にするために、我々はさらに、これらの19個の抗体およびヒトTFPIに特異的な5個の抗体を特徴づけた。代表的な一組のデータを図1に示す。これらの抗体のいずれもがELISAにおいてBSAまたはリゾチームに結合しなかった。
抗TFPI抗体(Fab断片として)を細菌株TG1において発現させ、精製した。要約すると、抗体発現プラスミドを含む細菌株TG1の単一コロニーを取り出し、34 μg/ml クロラムフェニコールおよび1% グルコースの存在下、8 mlの2xYT培地で一晩増殖させた。7 ml容量の培養物を、34 μg/ml クロラムフェニコールおよび0.1% グルコースを含む250 mlの新鮮な2xYT培地に移した。インキュベーションの3時間後、Fab発現を誘導するために、0.5 mM IPTGを加えた。培養を、25℃で一晩、継続した。培養物を遠心分離し、細菌細胞を沈殿させた。次いで、沈殿物をBug Buster溶解バッファー(Novagen)に再懸濁した。遠心分離後、細菌溶解物の上清をろ過した。製造者の指示にしたがって、Ni−NTAカラム(Qiagen)を介して、Fab断片を親和性精製した。
精製化Fab抗体を用いて、抗TFPI抗体のヒトもしくはマウスTFPIに対するEC50を決定した。上記と同様に、EC50をELISAにより評価した。SoftMaxを用いて、結果を解析した。抗TFPI抗体の結合親和性をBiacoreアッセイにおいて決定した。要約すると、抗原(すなわち、ヒトもしくはマウスTFPI)を、製造者の指示にしたがって、アミンカップリングキット(GE HealthCare)を用いてCM5−チップに固定した。固定化TFPIの量を、約300 RUを提供する抗原量に調整した。抗体Fabを移動相において解析し、精製化抗体の少なくとも5個の異なる濃度(0.1、0.4、1.6、6.4および25 nM)をBiacoreアッセイにおいて使用した。Biacore T100 Evaluationソフトウェアを用いて、動力学および結合親和性を計算した。
同定されたすべての抗TFPI抗体は完全ヒトFabであり、それは、治療剤としてヒトIgGに適当に変換され得る。しかしながら、この実施例にいて、選択されたFabを、マウスモデルにおける試験のためにより適当なマウスIgG定常領域を含むキメラ抗体に変換した。選択された抗体の可変領域を、マウス定常領域を含む哺乳類発現ベクターに移植した。次いで、完全集合IgG分子をHKB11細胞に導入して、発現させた(Mei et al., Mol. Biotechnol., 2006, 34:165−178)。培養物上清を回収して、濃縮した。製造者の指示にしたがって、Hitrap Protein Gカラム(GE Healthcare)を介して、抗TFPI IgG分子を親和性精製した。
抗TFPI中和抗体を、3個の実験条件下でのTFPI活性の阻害に基づいて選択した。TFPIの活性を、ACTICHROME(登録商標)TFPI活性アッセイ(American Diagnostica Inc., Stamford, CT)(すなわち、第X因子を活性化して第Xa因子にするTF/FVIIa複合体の触媒活性を阻害するTFPIの能力を測定するための三段階発色アッセイ)を用いて測定した。抗TFPI抗体の中和活性は、回復したFXa産生量に比例する。最初の設定において、精製化抗TFPI抗体を、示された濃度でヒトもしくはマウス組み換えTFPI(R&D System)と共にインキュベートした。インキュベーション後、サンプルをTF/FVIIaおよびFXと混合し、次いで、TF/FVIIa複合体の残余活性を、高度に特異的なfXa発色基質であるSPECTROZYME(登録商標)FXaを用いて測定した。この基質は、該アッセイにおいて産生されるFXaによってのみ切断され、p−ニトロアニリン(pNA)発色団を放出し、それを405 nmで測定した。サンプル中に存在するTFPI活性を、既知のTFPI活性レベルを用いて構築された標準曲線から補間した。アッセイをエンドポイント様式で行った。他の2個の設定において、抗TFPI抗体を正常なヒト血漿もしくは血友病A血漿にスパイクし、回復したFXa産生を測定した。
本質的にWelsch et al., Thrombosis Res., 1991, 64(2):213−222に記載されたとおり、dPTアッセイを行った。要約すると、ヒト正常血漿(FACT, George King Biomedical)、ヒトTFPI欠損血漿(American Diagnostica)または血友病A血漿(George King Biomedical)を、血漿と0.1当量のコントロールバッファーまたは抗TFPI抗体を混合することにより調整した。25℃で30分間のインキュベーション後、血漿サンプル(100 μl)を、トロンボプラスチンの起源として200 μlの適当に希釈された(1:500希釈)Simplastin(Biometieux)と組み合わせて、fibrometer STA4(Stago)を用いて血液凝固時間を決定した。PBSまたは0.1 M 塩化ナトリウム、0.1% ウシ血清アルブミンおよび20 μM 塩化カルシウムを含む0.05 M Trisに基づくバッファー(pH 7.5)で、トロンボプラスチンを希釈した。
ROTEMシステム(Pentapharm GmbH)は、4チャンネル装置、コンピューター、血漿標準物、アクチベーターならびに使い捨てカップおよびピン(cups and pins)を含んでいた。ROTEM止血システムのトロンボエラストグラフィパラメーターは、下記を含んでいた:血液凝固を開始するための反応時間を反映する血液凝固時間(CT)(データ収集の開始後、2 mmの振幅を得るために必要とされる時間);血液凝固増幅を反映する血栓形成時間(CFT)およびα角、ならびに血栓の硬度を反映する最大振幅および最大弾性係数。ROTEMアッセイにおいて、300 μlの新鮮なクエン酸全血もしくは血漿を評価した。製造者の指示にしたがって、すべての構成要素を再構成し、混合しつつ、各システムのために必要とされる期間の間、データを収集した。要約すると、20 μlのCaCl2(200 mmol)を加えながら、300 μlの血液もしくは血漿を、自動ピペットを用いてROTEMカップ内で回収/分配する(withdrawing/dispensing)ことにより、サンプルを混合し、その直後にサンプルを混合し、データ収集を開始した。コンピューター制御(ソフトウェア2.96版)ROTEMシステムを用いて、データを2時間収集した。
TFPIの機能妨害についてTFPI抗体を調べるために、発色アッセイACTICHROMEおよび希釈プロトロンビン時間(dPT)を用いて、パニングおよびスクリーニングから得られた抗体の機能活性を試験した。両アッセイにおいて、モノクローナルラット抗TFPI抗体(R&D System)をポジティブコントロールとして用い、ヒトポリクローナルFabをネガティブコントロールとして用いた。発色アッセイにおいて、8個の抗体は、ラットモノクローナル抗体と比較して50%以上TFPI活性を阻害した(表4)。dPTアッセイにおいて、これらの8個の抗TFPI Fabのすべては、高い阻害活性(80秒未満まで血液凝固時間を短縮する)を示し、8個中4個のFabは、70秒未満のdPTを示した。dPTの短縮における4個の代表的なクローンの用量依存性を図2に示す。しかしながら、低いTFPI阻害活性を示すか、またはTFPI阻害活性を示さない他のヒト抗TFPI Fabはまた、dPTにおける血液凝固時間を短縮した。例えば、TP−3B4およびTP−2C7は、25%未満の阻害活性を示すのみであったが、70秒未満までdPTを短縮し得た。阻害性活性およびdPTの単純な線形回帰解析は、有意な相関を示す(p=0.0095)が、大きな分散を有する(決定係数(R square)=0.258)。
第Xa因子産生および希釈プロトロンビン時間のインビトロアッセイは、24個の抗TFPI Fab、TP−2A8、TP−2B3、TP−2G6、TP−3C2、TP−3G1およびTP−4B7のうちの少なくとも6個がTFPI機能を妨害し得ることを示す。血友病Aマウスを用いたインビボ試験を容易にするために、我々は、マウスIgG1アイソタイプを用いてこれらの6個の抗TFPIヒトFabキメラIgGに変換した。IgG発現ベクターをHKB11細胞に導入し、発現した抗体を培養上清において回収し、Protein Gカラムで精製した。代表的なクローンである2G6−FabをIgGに変換すると、2G6−IgGは、ヒトTFPIに結合するEC50の2倍の増加(0.48 nMから0.22 nM)およびマウスTFPIに結合するEC50のの10倍の増加(5.18 nMから0.51 nM)を示した。ヒトおよびマウスTFPIに結合するIgG−2G6の結果を図4に示す。
薬理学的評価のために、マウス尾静脈切断モデルを確立した。このモデルは、正常な個体と重篤な血友病の間で観察される広範囲にわたる出血表現型をシュミレートする。これらの試験のために、血友病A雄マウス(8週齢、20から26 g)を用いた。尾静脈投与により、損傷前に、抗TFPIモノクローナル抗体(40 μg/マウス)を単独で、または血液凝固因子、例えば、FVIII(0.1 IU/マウス)と共にマウスに投与した。投与の24時間後に、先端から2.7 mmの位置で(直径で)、左尾静脈を切断した。切断後24時間にわたって、生存を観察した。組み換えFVIIIと共に提供されると、生存率は、用量依存的であることが示された(データは示していない)。図8で示されるデータは、別々の試験からのものであった(各々、n=15およびn=10)。結果は、TP−2A8−IgGが、コントロールマウスIgGと比較して血友病Aマウスの生存率を有意に延長させ、組み換えFVIIIと組み合わされた場合には、薬剤単独の場合と比較して改善された生存率を示すことを示した。
抗TFPI抗体および組み換えFVIIa(Novo Nordisk)の組み合わせ効果を、EXTEM(1:1000希釈)およびマウス血友病A全血を用いて、ROTEMシステムにより評価した。示された量の抗TFPI抗体、TP−2A8−IgG(「2A8」)、および組み換えFVIIa(「FVIIa」)を300 μlのクエン酸マウス血友病A全血に加えて、EXTEMシステムにより血液凝固を開始させた。図9は、TP−2A8−IgGまたは組み換えFVIIaのマウス血友病A全血への添加が、それぞれ血液凝固時間および血栓形成時間を短縮させることを示す。TP−2A8−IgGおよび組み換えFVIIa(「2A8 + FVIIa」)の組み合わせはさらに、血液凝固時間および血栓形成時間を短縮させ、これは、抗TFPI抗体と組み換えFVIIaの組み合わせがインヒビターを有するか、もしくは有さない血友病患者の処置において有用であることを示す。
非血友病患者から採取された全血において血友病を誘導する中和FVIII抗体を用いたROTEMアッセイで、選択された抗TFPI抗体である2A8および4B7をまた試験した。図10は、正常なヒト血液が約1000秒の血液凝固時間を有することを示す。FVIII中和抗体(PAH, 100 μg/mL)の存在下において、血液凝固時間は、約5200秒まで延長された。延長された血液凝固時間は、抗TFPI抗体である2A8または4B7の添加により有意に短縮され、これは、抗TFPI抗体がインヒビターを有する血友病患者の処置において有用であることを示す。
ウエスタンブロットおよびELISAを用いて、阻害性抗体がTFPIのどのドメインに結合するかを決定した。組み換え全長ヒトTFPIもしくはTFPIドメインをこれらの試験のために使用した。実施例3と同様の方法でELISAを行った。ウエスタンブロットにおいて、ヒトTFPIもしくはドメインを、4−12% Bis−Tris SDS PAGEランニングバッファーMES(Invitrogen, Carlsbad, CA)に流し、次いで、セルロース膜に移した。阻害性抗体と共に10分間インキュベーションした後、SNAPidシステム(Millipore, Billerica, MA)を用いて膜を3回洗浄した。1から10,000希釈でのHRP結合ロバ抗マウス抗体(Pierce, Rockford, IL)を膜と共に10分間インキュベートした。同様の洗浄工程後、SuperSignal基質(Pierce, Rockford, IL )を用いて、膜を発現させた。コントロール抗Kunitzドメイン1抗体は、全長TFPI、切断型TFPIおよびドメインに結合するが、阻害性抗TFPI抗体は、Kunitzドメイン2を含むTFPIにのみ結合する。これは、Kunitzドメイン2への結合が抗体の阻害性作用のために必要であることを示す。
Claims (18)
- ヒト組織因子経路インヒビター(TFPI)のKunitzドメイン1およびKunitzドメイン2を含む結合部位に特異的に結合する、単離されたヒトモノクローナルIgG抗体を含む、治療組成物であって、抗体重鎖が配列番号16と少なくとも89%の同一性を有するアミノ酸配列から構成され、抗体軽鎖が配列番号14と少なくとも93%の同一性を有するアミノ酸配列から構成され、前記重鎖が配列番号305に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−1領域、配列番号348に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−2領域、および配列番号391に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−3領域を有し、前記軽鎖が配列番号176に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−1領域、配列番号219に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−2領域、および配列番号262に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−3領域を有し、かつ該ヒトモノクローナルIgGがTFPI活性の50%以上の阻害を示す、組成物。
- 第VIII因子または第IX因子をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
- 第VII因子が存在しない、請求項2に記載の組成物。
- 抗体が表面プラズモン共鳴分析法により、1.25から1140nMのヒトTFPIへの結合親和性を有する、請求項1に記載の組成物。
- 抗体が皮下注射用の薬学的に許容される担体中に製剤化される、請求項1に記載の組成物。
- 抗体が一本鎖の断片である、請求項1に記載の組成物。
- 抗体重鎖が配列番号16に示されるアミノ酸配列から構成される、請求項1に記載の組成物。
- 抗体軽鎖が配列番号14に示されるアミノ酸配列から構成される、請求項1に記載の組成物。
- 抗体が表面プラズモン共鳴分析法により、1.25nMのヒトTFPIへの結合親和性を有する、請求項1に記載の組成物。
- 抗体が注射用の薬学的に許容される担体中に10から100mgの用量で製剤化される、請求項1に記載の組成物。
- ヒト組織因子経路インヒビター(TFPI)のKunitzドメイン1およびKunitzドメイン2を含む結合部位に特異的に結合する、単離されたヒトモノクローナルIgG抗体を含む、治療組成物であって、抗体重鎖が配列番号160と少なくとも89%の同一性を有するアミノ酸配列から構成され、抗体軽鎖が配列番号158と少なくとも93%の同一性を有するアミノ酸配列から構成され、前記重鎖が配列番号341に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−1領域、配列番号384に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−2領域、および配列番号427に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−3領域を有し、前記軽鎖が配列番号212に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−1領域、配列番号255に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−2領域、および配列番号298に示されるアミノ酸配列から構成されるCDR−3領域を有し、かつ該ヒトモノクローナルIgGがTFPI活性の50%以上の阻害を示す、組成物。
- 第VIII因子または第IX因子をさらに含む、請求項11に記載の組成物。
- 第VII因子が存在しない、請求項12に記載の組成物。
- 抗体が表面プラズモン共鳴分析法により、15.8nMのヒトTFPIへの結合親和性を有する、請求項11に記載の組成物。
- 抗体が注射用の薬学的に許容される担体中に10から100mgの用量で製剤化される、請求項11に記載の組成物。
- 抗体が一本鎖の断片である、請求項11に記載の組成物。
- 抗体重鎖が配列番号160に示されるアミノ酸配列から構成される、請求項11に記載の組成物。
- 抗体重鎖が配列番号160に示されるアミノ酸配列から構成され、かつ抗体軽鎖が配列番号158に示されるアミノ酸配列から構成される、請求項11に記載の組成物。
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