JP6418463B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
一般的なパチンコ遊技機は、始動口への入賞に基づく抽選にて大当たりに当選すると、大入賞口を開放させる大当たり遊技を行う。大当たり遊技の後は、通常よりも有利な条件で次の大当たり当選を狙える遊技状態に移行する。このような有利な遊技状態中に当選した大当たりは、所謂連荘として扱われる。そして、例えば下記特許文献1には、大当たりの連荘回数を大当たり遊技中に液晶表示装置に表示する技術が開示されている。
特開2013−066543号公報
しかしながら上記文献に記載の遊技機では、大当たりの連荘回数を単に数字で表示しているに過ぎず、特段、興趣を向上させるものではない。すなわち、何かの実行回数を表示する技術には、まだ改善の余地があると考えられる。
本発明の遊技機は、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口を含む1又は複数の入球口と、
前記入球口への入球に基づいて、当たりか否かの判定を行う当たり判定手段と、
前記当たり判定手段による判定の結果を示す図柄を変動表示を経て停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記図柄が当たりを示す特定の停止態様で停止表示された後、特別入賞口を開放させる特別遊技を実行する特別遊技状態に制御可能な特別遊技状態制御手段と、
前記特別遊技状態の後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、非入球容易状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態に制御可能な入球容易状態制御手段と、
複数の目盛りを有し、色、模様、又は、形の少なくともいずれかについて複数の態様をとり得る指標部と、
前記指標部を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記非入球容易状態での当たりに基づく前記特別遊技状態の開始から再び前記非入球容易状態に戻るまでを含む特定の遊技期間における前記特別遊技の実行回数を、前記指標部が何目盛りを示しているかと、前記指標部の色、模様、又は、形との組み合わせにて表す特定回数表示を、前記指標部に実行させることが可能なものである遊技機であって
記制御手段は、前記特定回数表示を、前記特定の遊技期間においては、前記特別遊技中の所定のタイミングで開始させ、当該特別遊技の終了後の前記入球容易状態が終了するまでは少なくとも継続させるものであり、
複数の演出面を形成可能な回転体を備え、
前記回転体は、
前記複数の演出面のうち所定の演出面を形成しているときに前記指標部を構成し、
前記複数の演出面のうち前記所定の演出面とは異なる他の演出面を形成しているときには、前記指標部とは異なる演出用の表示部を構成可能なものであることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、表したい回数を単に数字で表す場合とは異なる面白みを提供可能である。
本発明の実施形態に係る遊技機の斜視図である。 同遊技機が備える遊技機枠の分解斜視図である。 同遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 図4に示す遊技盤の縦断面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置を概略的に示す正面図である。 図4に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機が備える右側の発光演出体ユニットの斜視図である。 右側の発光演出体ユニットが備える発光演出体およびその駆動機構を右前方から見た斜視図である。 右側の発光演出体ユニットが備える発光演出体およびその駆動機構を左後方から見た斜視図である。 右側の発光演出体ユニットが備える発光演出体およびその駆動機構の分割斜視図である。 発光演出体が備える光源部の正面図である。 発光演出体が形成可能な演出面の正面図であり、(A)はデフォルト面、(B)はV字面、(C)は7セグ面、(D)は激アツ面である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 主制御基板が備えるRAMの詳細を説明する図である。 サブ制御基板が備えるRAMの詳細を説明する図である。 当たり種別判定テーブルである。 特図1の抽選で当選可能な各大当たりにおける大入賞口の開放制御、特定領域の開放制御、現在ラウンド数表示、および大当たり演出について説明するための表である。 特図2の抽選で当選可能な各大当たりにおける大入賞口の開放制御、特定領域の開放制御、現在ラウンド数表示、および大当たり演出について説明するための表である。 振分部材の作動パターンのうち通過困難パターンを示すタイミングチャートである。 振分部材の作動パターンのうち通過容易パターンを示すタイミングチャートである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)リーチ判定テーブルである。(C)普通図柄当たり判定テーブルである。(D)普図当たり種別判定テーブルである。(E)普通図柄変動パターン選択テーブルである。 特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 V大入賞口内処理のフローチャートである。 振分部材ソレノイド閉鎖処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 遊技状態リセット処理のフローチャートである。 大当たり開始処理のフローチャートである。 大入賞口動作設定処理のフローチャートである。 大当たり開放処理のフローチャートである。 第1大入賞口センサ検出処理のフローチャートである。 第2大入賞口センサ検出処理のフローチャートである。 大当たり閉鎖処理のフローチャートである。 大当たり終了処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 サブ側遊技状態設定処理のフローチャートである。 ラウンド演出選択処理のフローチャートである。 ラウンド演出選択処理のフローチャートである。 発光演出体設定処理のフローチャートである。 エンディング演出選択処理のフローチャートである。 (A)演出モードフラグを説明する表である。(B)背景フラグを説明する表である。 ランプ連荘数表示演出における発光演出体の発光態様を示す表である。 先読み演出判定処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 背景処理のフローチャートである。 変動演出パターン選択処理のフローチャートである。 変動演出終了処理のフローチャートである。 大当たり遊技中に表示されるV通過に関する画像を示す表示画面の図である。 大当たり図柄1に当選した場合の現在ラウンド数表示を説明するための遊技機上部の正面図である。 大当たり図柄2に当選した場合の現在ラウンド数表示を説明するための遊技機上部の正面図である。 大当たり図柄6に当選した場合の現在ラウンド数表示を説明するための遊技機上部の正面図である。 ランプ連荘数表示演出を説明するための遊技機上部の正面図である。 変更例に係る連荘数表示演出を説明するための表示画面の図である。 他の変更例に係る連荘数表示演出を説明するための表示画面の図である。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、第1形態のパチンコ遊技機1は、当該パチンコ遊技機1の外郭を構成する遊技機枠50と、遊技機枠50の内部に取付けられた遊技盤2(図4参照)と、を備えている。遊技機枠50は、外枠51と内枠52と前枠(ガラス扉枠)53とを備えている。外枠51は、遊技機枠50の外郭を構成する縦長方形状の枠体である。内枠52は、外枠51の内側に配置されていて、遊技盤2を取付ける縦長方形状の枠体である。前枠53は、内枠52の前方側に配置されていて、遊技盤2を保護する縦長方形状のものである。なお外枠51の下端の前面側には、左右方向に長い長方形状の幕板51aが配されている。外枠51を「基枠部」ともいい、内枠52及び前枠53を「開閉枠部」ともいう。前枠53は、「前枠部」に相当する。
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えている。図2に示すように、ヒンジ部54により、前枠53は外枠51及び内枠52に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠52は外枠51及び前枠53に対してそれぞれ回動自在になっている。前枠53の中央には開口部分53aが形成されていて、この開口部分53aに透明のガラス板55が取付けられる。これにより遊技者は、ガラス板55を通して、後述する遊技領域3を視認できるようになっている。
前枠53は、図2に示すように、後方側にベース枠56を備えている。また前枠53は、図3に示すように、前方側に上側装飾部200と左側装飾部210と右側装飾部220と操作機構部230とを備えている。ベース枠56は、前面側で上側装飾部200と左側装飾部210と右側装飾部220と操作機構部230とを着脱可能に取付ける枠体である。
上側装飾部(上部装飾部)200は、遊技機枠50(前枠53)の上部を装飾するものである。上側装飾部200は、図3に示すように、左右方向の中央に可動体ユニット201を備え、左右両側に発光演出体ユニット202L,202Rを備えている。可動体ユニット201は、パチンコ遊技機1のモチーフとなっている作品の主人公キャラクタに変形可能なものである。発光演出体ユニット202L,202Rは、内部に発光演出体320を備えたユニットであり、前方に向かって斜め上方に傾斜した状態でベース枠56に取付けられている(図2参照)。左右の発光演出体ユニット202L,202Rを総称する場合、発光演出体ユニット202と言う。発光演出体ユニット202については後述する。なお本形態のパチンコ遊技機1では、音声や楽曲、効果音等を出力するスピーカ67(図15参照)が、上側装飾部200の後方の下側に設けられているものとする。
左側装飾部210は、遊技機枠50(前枠53)の左側を装飾するものである。右側装飾部220は、遊技機枠50の右側を装飾するものであり、剣の形状を模した剣部材221と、鞘の形状を模した鞘部材222とを備えている。
操作機構部230(遊技媒体貯留部)は、遊技や演出を進行するための操作機構を備えるものである。操作機構部230は、図1に示すように、右側の下部に回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60を備え、上側の後部に遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61を備え、ハンドル60よりも左方に打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62を備えている。また操作機構部230のうち上皿61よりも前方には、遊技の進行に伴って実行される演出時等に遊技者が操作し得る演出ボタン63やセレクトボタン64が設けられている。
ところで図3に示すように、遊技場の島設備における鉛直方向に起立した垂直壁面SHのうちパチンコ遊技機1の上方には、データカウンタ160が配されている。データカウンタ160は、垂直壁面SHに固定されている固定部材161と、この固定部材161に対して前傾姿勢になるように傾動可能に取付けられているデータ表示装置162とを備えている。
データ表示装置162は、後述する大当たり遊技状態の発生回数や高確率状態の発生回数等を表示する略直方体形状のものである。またデータ表示装置162は、遊技者がホールの従業員を呼ぶための呼び出しボタン等を有している。このデータカウンタ160では、垂直壁面SHに対するデータ表示装置162の前傾角度を15度から25度まで可変できるようになっている。なお、上側装飾部200の後部は、データ表示装置162が25度の角度で前傾している場合であっても、データ表示装置162に当たらない形状となっている(図2参照)。
次に、図4を参照して遊技盤2について説明する。図4に示すように、遊技盤2の前面側には、鉛直方向に起立した遊技面2aが形成されている。この遊技面2aの前方に、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、様々な発光色で発光可能な盤ランプ5(図15参照)が多数設けられている。なお遊技盤2は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、第1画像表示装置7a、第2画像表示装置7b、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
遊技盤2の遊技面2aには、遊技球を誘導する複数の遊技釘(図示省略)が突設されている。また遊技面2aよりも後方には、液晶表示装置である第1画像表示装置(第1表示手段)7aが配されている。第1画像表示装置7aは、鉛直方向に起立した状態で固定されている。
また本形態のパチンコ遊技機1には、第1画像表示装置7aよりも上方に第2画像表示装置(第2表示手段)7bが設けられている。この第2画像表示装置7bは、図5に示すように、前方に向かって斜め上方に傾斜した状態で固定されている。そして、第2画像表示装置7bの表示画面17bの上部18は、遊技盤2の遊技面2aよりも前方に飛び出ている。これにより遊技者には、より近い位置で表示画面17bの上部18を見せることが可能である。
更に、第2画像表示装置7bの表示画面17bの上部18は、図4及び図5に示すように、遊技領域3の上端よりも上方に飛び出ている。これにより遊技者には、遊技領域3の外側でも表示画面17bの上部18を見せることが可能である。こうして本形態では、第1画像表示装置7aの表示画面17aと第2画像表示装置7bの表示画面17bとにより、斬新な表示画面が形成されていて、遊技者には広範囲且つ近い距離で演出画像を見せることが可能である。その結果、表示画面17a,17bで表示される演出画像のインパクトを高めることが可能である。なお本形態では、第1画像表示装置7aの表示画面17aと第2画像表示装置7bの表示画面17bとが連携してシームレスな画像を表示することもできるし(図70参照)、互いに独立して別々の画像を表示することもできる。以下では、第1画像表示装置7aと第2画像表示装置7bとを総称する場合、画像表示装置7と言う。また、第1画像表示装置7aの表示画面17aと第2画像表示装置7bの表示画面17bとを総称する場合、表示画面17と言う。
画像表示装置7の表示画面17には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う装飾図柄表示領域がある。装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「8」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図7参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「263」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような装飾図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出(「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面17に表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面17には、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリア9aと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリア9bとがある。演出保留画像9A,9Bの表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図7参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43b(図7参照)にて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
図4に示すように、遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左下方には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、画像表示装置7の表示画面17よりも前方で変位可能な盤可動体(装飾可動体)15が設けられている。盤可動体15は、前方からほとんど視認不可能な原点位置から、画像表示装置7の表示画面17の中央の前方に現われる駆動位置に移動可能である。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20は、遊技球の入球し易さが常に変わらない入賞口である。第1始動口20を、第1始動入賞口、第1入球口、固定始動口、固定入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄(特図1)の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の下方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な入賞口である。第2始動口21を、第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口、可変入球口ともいう。なお本形態の第2始動口21は、上下方向且つ前後方向に延びる平面で形成される開口部分である。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄(特図2)の抽選の契機となっている。
電チュー22は、前後方向に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図14参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が前方に進出しているとき(つまり開状態であるとき)だけ遊技球が入球可能となる。つまり、可動部材23が前方に進出しているときには、流下する遊技球が可動部材23の上側に当接すると、左方へ誘導される。これにより、遊技球が第2始動口21に入球可能となる。
一方、第2始動口21は、後方に退避しているとき(つまり閉状態であるとき)には遊技球が入球不可能となる。つまり、可動部材23が後方に退避しているときには、流下する遊技球が可動部材23に当接しない。これにより、遊技球は第2始動口21に入球することなく、後述するアウト口16へ向かう。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときには開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態であるときに完全に入球不可能となるものでなくても良い。
また第1始動口20の右斜め上方には、第1大入賞口(第1特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、第1特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図14参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態であるとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、第1大入賞装置31の右斜め上方には、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、第2特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第2特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図14参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態であるとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図6(A)に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。振分部材71は、左右方向に進退するものであり、右方に退避した退避状態(第1状態)又は左方に進出した進出状態(第2状態)をとる。
図6(A)は、振分部材ソレノイド73の通電時を示している。図6(A)に示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を許容する第1状態(通過許容状態)にある。振分部材71が第1状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
図6(B)は、振分部材ソレノイド73の非通電時を示している。図6(B)に示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を妨げる第2状態(通過阻止状態)にある。振分部材71が第2状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71の上面を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。また、第1大入賞装置31には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。すなわち非特定領域しか設けられていない。
図4に戻り、センター装飾体10の左側には、遊技球が通過可能な第1ゲート(第1通過領域)28が設けられており、第1大入賞口30の上方には、遊技球が通過可能な第2ゲート(第2通過領域)29が設けられている。第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
また、遊技領域3の左下部や右下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1ゲート28と、普通入賞口27と、第1始動口20と、第2始動口21と、アウト口16とが設けられている。遊技者は左打ちをすることで、第1始動口20への入賞を狙う。なお本形態では、左打ち時に第1ゲート28への通過が生じるため、これに基づく普通図柄抽選にて当選すれば、第2始動口21への入賞も発生することがある。
一方、第2流路R2上には、第2大入賞装置36と、第2ゲート29と、第1大入賞装置31と、普通入賞口27と、第2始動口21と、アウト口16とが設けられている。遊技者は右打ちをすることで、第2大入賞口35への入賞(特定領域39への通過)、第2ゲート29への通過、第1大入賞口30への入賞、又は第2始動口21への入賞を狙う。
また図4に示すように、遊技盤2の左下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図7に示すように、第1特別図柄(第1識別図柄)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(第2識別図柄)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留、特図1の保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留、特図2の保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(識別図柄)ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当たり遊技)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、特図保留記憶部85(図14参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図14参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図14参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ4個となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43は、例えば4個のLEDで構成されており(図7参照)、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示したあと停止表示することにより、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図7参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、普通当たり図柄を表示する。本形態の普通当たり図柄には、2種類ある。長開放図柄と、短開放図柄である。長開放図柄は、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように普通図柄表示器42の両LEDが点灯する図柄である。短開放図柄は、「○●」というように左のLEDのみが点灯する図柄である。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯する普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図14参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており(図7参照)、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.発光演出体ユニットの構成
次に図8〜図13に基づいて、発光演出体ユニット202の構成について説明する。ここでは右側の発光演出体ユニット202Rについて説明するが、左側の発光演出体ユニット202L(図3参照)も同様の構成を備えている。発光演出体ユニット202は、図8に示すように、ベース枠56に固定される固定部204と、固定部204の前方に取り付けられた演出用本体部206とを有している。演出用本体部206は、固定部204に対して移動可能に取り付けられている。
具体的には演出用本体部206は、上部が下部よりも前方に位置する前傾姿勢(図8に示す姿勢)と、鉛直方向に沿う起立姿勢(図示せず)とをとることができるようになっている。起立姿勢は、前枠53(図2参照)の開放時等に前傾姿勢のままでは演出用本体部206がホール設備や他の遊技機等にぶつかる事態を避けるための姿勢である。演出用本体部206は、通常は(つまり遊技中や客待ち中は)、図8に示す前傾姿勢に配置される。なお本形態では、演出用本体部206は、図示しないラチェット機構により起立姿勢が維持されるものとなっており、手動にて姿勢を変化させることができるものとなっている。演出用本体部206を変位させるための機構については公知の機構を適宜採用することができる。
演出用本体部206は、図8〜図12に示すように、外装体310(図8参照)と、外装体310の内部に配された発光演出体320(図9及び図10参照)と、発光演出体320を動作させるための駆動機構370(図11参照)とを備えている。外装体310は、発光演出体320が載置される下側部材311と、発光演出体320の上方を囲う上側部材312と、発光演出体320の後方側を主に囲う後側部材313と、発光演出体320の前方、左方、及び右方を囲う前側部材314とを備えている。前側部材314は、無色透明の合成樹脂部材からなる。そのため、前側部材314を通して発光演出体320を視認することが可能となっている。
発光演出体320は、光源部330(図11参照)と、光源部330の上側に配された上側演出体320Uと、光源部330の下側に配された下側演出体320Dとを備えている。
光源部330は、図11及び図12に示すように、複数のLED(発光体)331が実装されたLED基板332と、LED基板332の前方側に配置された光源側仕切り部材334と、これらを収容する中空の軸状ケース部材340とを備えている。LED331はフルカラーLEDである。光源側仕切り部材334は、有色非透明の合成樹脂部材からなり、LED331の前方が開口されている。また、光源側仕切り部材334の前面からはLED331の光の進路を区画するための仕切り部336が立設している。軸状ケース部材340は、略円柱形状であり、LED基板332と光源側仕切り部材334とを内部に収容している。軸状ケース部材340は、透光可能な無色透明の合成樹脂部材からなっている。したがって、軸状ケース部材340内のLED331の光は軸状ケース部材340を通過して前方に進むことが可能となっている。
図9及び図10に示すように、上側演出体320Uおよび下側演出体320Dはそれぞれ、周方向に沿う4面を形成する4つの演出部を備えている。上側演出体320Uの4つの演出部をそれぞれ、上側第1演出部321U、上側第2演出部322U、上側第3演出部323U、上側第4演出部324Uという。また、下側演出体320Dの4つの演出部をそれぞれ、下側第1演出部321D、下側第2演出部322D、下側第3演出部323D、下側第4演出部324Dという。
上側演出体320Uの各演出部321U,322U,323U,324Uと、下側演出体320Dの各演出部321D,322D,323D,324Dとは1対1で対応付けられており、対応関係にある演出部同士の組み合わせにより、特定のモチーフを形成することが可能となっている。具体的には、上側第1演出部321Uと下側第1演出部321Dとの組み合わせにより、図13(A)に示すデフォルト面321a(第1の演出面に相当)が形成される。また、上側第2演出部322Uと下側第2演出部322Dとの組み合わせにより、図13(B)に示すV字面322aが形成される。また、上側第3演出部323Uと下側第3演出部323Dとの組み合わせにより、図13(C)に示す7セグ面323a(第2の演出面に相当)が形成される。また、上側第4演出部324Uと下側第4演出部324Dとの組み合わせにより、図13(D)に示す激アツ面324aが形成される。
以下では、上側第1演出部321Uと下側第1演出部321Dとを総称して第1演出部321といい、上側第2演出部322Uと下側第2演出部322Dとを総称して第2演出部322といい、上側第3演出部323Uと下側第3演出部323Dとを総称して第3演出部323といい、上側第4演出部324Uと下側第4演出部324Dとを総称して第4演出部324というものとする。
各演出部321,322,323,324はそれぞれ、LED331の光を透過可能な無色透明の合成樹脂からなるレンズ部を備えており、レンズ部の形状により特定のモチーフが表現されている。なお各演出部321,322,323,324におけるレンズ部以外の個所は有色非透明の合成樹脂で形成されている。
具体的には、第1演出部321は、上下方向が左右方向よりも長い正面視長方形状の第1レンズ部351を、上下に1つずつ備えている。上側第1演出部321Uが備える第1レンズ部351の後方に位置する仕切り部336は、第1レンズ部351を上下に2等分する位置に左右方向に延びる横仕切り部336aを備えている。また、下側第1演出部321Dが備える第1レンズ部351の後方に位置する仕切り部336は、第1レンズ部351を上下に3等分する位置に左右方向に延びる横仕切り部336b,336cを備えている。これにより、第1演出部321を形成しているときの発光演出体320は、5目盛りのメーターとして機能することが可能となっている。言い換えれば、第1演出部321を形成しているときの発光演出体320は、複数の目盛りを有する指標部を構成する。
第2演出部322は、V字状の第2レンズ部(詳細にはV字の上側部分を形成する第2レンズ部352UとV字の下側部分を形成する第2レンズ部352D)を備えている。これにより、第2演出部322を形成しているときの発光演出体320は、V字を表す発光演出が可能な演出装置として機能する。
第3演出部323は、7セグメント表示器の各セグメントを構成する第3レンズ部353を備えている。詳細には上側第3演出部323Uには、7セグのうち上側の4つのセグメントを構成する第3レンズ部353が設けられており、下側第3演出部323Dには、7セグのうち下側の3つのセグメントを構成する第3レンズ部353が設けられている。これにより、第3演出部323を形成しているときの発光演出体320は、7セグメント表示器として機能することが可能となっている。なお後述するが、本形態では第3演出部323を形成しているときの発光演出体320により現在ラウンド数表示(現在のラウンド数を示す表示)がなされる。すなわち、第3演出部323を形成しているときの発光演出体320は、現在ラウンド数表示部を構成する。
第4演出部324は、激アツの文字を模った第4レンズ部(詳細には「激」の文字を模った第4レンズ部354Uと「アツ」の文字を模った第4レンズ部354D)を備えている。これにより、第4演出部324を形成しているときの発光演出体320は、激アツの文字を表す発光演出が可能な演出装置として機能する。
なお後に詳述するが、上側演出体320Uと下側演出体320Dとは、駆動機構370により互いに逆方向に回転駆動されるものである。したがって、上側演出体320Uでは、デフォルト面321aを形成する上側第1演出部321Uの右側に、V字面322aを形成する上側第2演出部322Uが位置し(図9参照)、上側第1演出部321Uの左側に、激アツ面324aを形成する上側第4演出部324Uが位置し(図10参照)、上側第1演出部321Uの反対側に、7セグ面323aを形成する上側第3演出部323Uが位置している(図10参照)。
これに対して、下側演出体320Dでは、デフォルト面321aを形成する下側第1演出部321Dの右側に、激アツ面324aを形成する下側第4演出部324Dが位置し(図9参照)、下側第1演出部321Dの左側に、V字面322aを形成する下側第2演出部322Dが位置し(図10参照)、下側第1演出部321Dの反対側に、7セグ面323aを形成する下側第3演出部323Dが位置している(図10参照)。
駆動機構370は、上側演出体320Uおよび下側演出体320Dを回転駆動させるものである。駆動機構370は、図11に示すように、ステッピングモータである駆動モータ371と、複数のギアからなるギア部380とを備えている。ギア部380は、駆動モータ371の回転軸に取り付けられた駆動ギア381を備えている。駆動ギア381は、第1従動ギア382および第2従動ギア383の両方とかみ合っている。第1従動ギア382は、第3従動ギア384とかみ合い、第3従動ギア384は第4従動ギア385とかみ合っている。
第4従動ギア385の上面側に設けられている嵌合孔385aには、軸状ケース部材340に設けられた下部突起340aが嵌合している。上側演出体320Uは、軸状ケース部材340の上部に固定されている。よって、駆動モータ371が回転駆動されると、駆動ギア381、第1従動ギア382、第3従動ギア384、第4従動ギア385の4つのギアが連動し、上側演出体320Uが軸状ケース部材340とともに回転する。なお、軸状ケース部材340が回転しても、光源側仕切り部材334およびLED基板332は回転しない。光源側仕切り部材334およびLED基板332が組み付けられている軸部材342の前側リブ342aが、外装体310の下側部材311に設けられた軸受け部318の切欠部318aに嵌められているからである。つまり本形態では、LED基板332に実装された各LED331の発光面は、常に前方を向いている。
また、第2従動ギア383は、第5従動ギア386とかみ合っている。第5従動ギア386の上面側に設けられている嵌合孔386aには、下側演出体320Dの下部突起328が嵌合している。このため、駆動モータ371が回転駆動されると、駆動ギア381、第2従動ギア383、第5従動ギア386の3つのギアが連動し、下側演出体320Dが上側演出体320Uの回転方向とは逆方向に回転する。このように上側演出体320Uおよび下側演出体320Dは、駆動モータ371を駆動源として互いに逆方向に回転するようになっている。
すなわち、駆動モータ371の正回転駆動により、上側演出体320Uは、時計方向(図9及び図10に矢印aで示す方向、第1方向、正方向)に回転駆動され、下側演出体320Dは、反時計方向(図9及び図10に矢印bで示す方向、第2方向、逆方向)に回転駆動される。また、駆動モータ371の逆回転駆動により、上側演出体320Uは、反時計方向(図9及び図10に矢印bで示す方向)に回転駆動され、下側演出体320Dは、時計方向(図9及び図10に矢印aで示す方向)に回転駆動される。このように本形態では、上側演出体320Uと下側演出体320Dとが互いに逆方向に回転することで、図13に示した各演出面(デフォルト面321a、V字面322a、7セグ面323a、激アツ面324a)が形成されるため、同じ方向に回転する構成よりも意外性のある演出が可能となっている。
ちなみに、上側演出体320Uが時計方向に90度回転すると、下側演出体320Dが反時計方向に90度回転するように構成されている。つまり、発光演出体320がデフォルト面321aを形成している状態から、90度回転するとV字面322aが形成され、さらに90度回転することにより7セグ面323aが形成され、さらに90度回転することにより激アツ面324aが形成され、さらに90度回転するとデフォルト面321aに戻るように構成されている。
3.遊技機の電気的構成
次に図14及び図15に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図14及び図15に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、サブ駆動基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や発光演出体320、盤ランプ5、盤可動体15、スピーカ67等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図14に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)が設けられている。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図16(a)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図16(b)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。各記憶領域は図16(c)に示すように、4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図14に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28内に設けられて第1ゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29内に設けられて第2ゲート29を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図15に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、図17(a)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図17(b)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。また第2特図保留演出記憶部95bは、図17(c)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。
各記憶領域は、図17(d)に示すように、始動入賞コマンド記憶領域を含む複数の記憶領域に分かれている。始動入賞コマンド記憶領域は、始動入賞コマンドを記憶する記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cも、同様の記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図15に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106、サブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107を介して発光演出体320のLED331や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、発光演出体320のLED331や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って発光演出体320のLED331や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107に発光演出体320の駆動機構370を動作させたり、中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させたりする。詳細には演出制御用マイコン91は、発光演出体320の駆動機構370や盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って発光演出体320の駆動機構370や盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、サブ駆動基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動物(発光演出体320の駆動機構370や盤可動体15)の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、サブ駆動基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「特別遊技」が実行される。大当たりに当選して実行される特別遊技を大当たり遊技という。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(ラウンド間インターバル)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別については図18に示す通りである。図18に示すように、本形態では大当たりの種別としては、大きく分けて2つある。V通過大当たり(特図1_大当たり図柄1〜3及び特図2_大当たり図柄5,6)と、V非通過大当たり(特図1_大当たり図柄4及び特図2_大当たり図柄7)である。なお、V非通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技は第1特別遊技に相当し、V通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技は第2特別遊技に相当する。
V通過大当たりは、その大当たりへの当選に基づく大当たり遊技中に特定領域39への通過が可能となる大当たりである。これに対して、V非通過大当たりは、その大当たりへの当選に基づく大当たり遊技中に特定領域39への通過が不可能又は困難な大当たりである。本形態のパチンコ遊技機1は、特定領域39への通過に基づいて高確率状態に制御される遊技機である。よって、V通過大当たりは、高確率状態に制御されることが予定される大当たりであり、V非通過大当たりは、高確率状態に制御されないことが予定される大当たりである。特定領域39の通過の可否を切り替える振分部材71の作動制御については後述する。
なお、特図1の抽選では、大当たり当選時に55%の割合でV通過大当たりに振り分けられ、残りの45%の割合でV非通過大当たりに振り分けられる。一方、特図2の抽選では、大当たり当選時に75%の割合でV通過大当たりに振り分けられ、残りの25%の割合でV非通過大当たりに振り分けられる。つまり本形態では、第1始動口20への入賞に基づく大当たり抽選(特図1の抽選)よりも、第2始動口21への入賞に基づく大当たり抽選(特図2の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
特図1の抽選で当選可能な大当たりには、3つの種類がある。16RのV通過大当たり(特図1_大当たり図柄1)と、実質13RのV通過大当たり(特図1_大当たり図柄2及び3)と、実質13RのV非通過大当たり(特図1_大当たり図柄4)である。また、特図2の抽選で当選可能な大当たりには、2つの種類がある。16RのV通過大当たり(特図2_大当たり図柄5及び6)と、16RのV非通過大当たり(特図2_大当たり図柄7)である。なお、実質的なラウンド数とは、1回のラウンド遊技における大入賞口への最大入賞球数(本形態では9個)に及ぶ入賞が可能なラウンド遊技の回数のことである。本形態では大当たりは全て形式的には16Rであるが、実質的には13Rの大当たりも含まれている。
[大入賞口の開放制御]図19および図20に示すように、本形態では各大当たりにおいて、1R目〜13R目及び15R目は第1大入賞口30を開放させ、14R目及び16R目は第2大入賞口35を開放させる。第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放態様には、ロング開放とショート開放とがある。ロング開放は、最長29000msにわたって第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する開放態様である。ショート開放は、120msにわたって第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する開放態様である。なお本形態では、ラウンド間インターバルの時間は2000msである。普通に遊技が行われていれば、ロング開放のラウンド遊技では29000msの開放期間が終わるまでの間に最大入賞球数に及ぶ入賞がなされる。また、ショート開放のラウンド遊技では遊技球が大入賞口に入球することは稀である。
図19に示すように、「特図1_大当たり図柄1」では、全てのラウンドでロング開放の開放制御が行われる。なお、「特図1_大当たり図柄1」は、大当たり当選の判定結果を報知する変動演出においてV通過大当たりであることが報知される大当たり図柄である。具体的には、図18に示すように、演出図柄の最終的な停止態様として金図柄(本形態では3又は7)のゾロ目が選択される大当たり図柄である。
「特図1_大当たり図柄2」および「特図1_大当たり図柄3」では、図19に示すように、13R目〜15R目のみショート開放の開放制御が行われ、残りの全てのラウンドでロング開放の開放制御が行われる。なお、「特図1_大当たり図柄2」および「特図1_大当たり図柄3」は、大当たり当選の判定結果を報知する変動演出においてV通過大当たりであることが報知されない大当たり図柄である。具体的には、図18に示すように、演出図柄の最終的な停止態様として銀図柄(本形態では1,2,4,5,6,又は8)のゾロ目が選択される大当たり図柄である。「特図1_大当たり図柄2」に当選した場合には、大当たり遊技中に勝利のバトル演出が実行されることでV通過大当たりであることが遊技者に報知される。また、「特図1_大当たり図柄3」に当選した場合には、大当たり遊技中に敗北のバトル演出が実行されるが、その後、復活演出が実行されることでV通過大当たりであることが遊技者に報知される。
「特図1_大当たり図柄4」では、図19に示すように、1R目〜13R目まではロング開放の開放制御が行われ、14R目〜16R目ではショート開放の開放制御が行われる。なお、「特図1_大当たり図柄4」は、図18に示すように、「特図1_大当たり図柄2」や「特図1_大当たり図柄3」と同様、演出図柄の最終的な停止態様として銀図柄のゾロ目が選択される大当たり図柄である。「特図1_大当たり図柄4」に当選した場合には、大当たり遊技中に敗北のバトル演出が実行される。
図20に示すように、「特図2_大当たり図柄5」、「特図2_大当たり図柄6」、および「特図2_大当たり図柄7」では、全てのラウンドでロング開放の開放制御が行われる。なお、図18に示すように、「特図2_大当たり図柄5」は、演出図柄の最終的な停止態様として金図柄のゾロ目が選択される大当たり図柄(つまりV通過大当たりであることが大当たり遊技前に報知される大当たり図柄)であるが、「特図2_大当たり図柄6」および「特図2_大当たり図柄7」は、演出図柄の最終的な停止態様として銀図柄のゾロ目が選択される大当たり図柄(つまりV通過大当たりであるか否かが大当たり遊技前に報知されない大当たり図柄)である。
[振分部材の作動制御]次に各大当たりにおける振分部材71の作動制御(特定領域39の開放制御)について説明する。本形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口への入賞球数に基づいて、振分部材71が第1状態(図6(A))と第2状態(図6(B))との間で切り替えられる。詳細には、図19及び図20に示すように振分部材71の作動パターンには2種類ある。通過困難パターン(第1作動パターン)と、通過容易パターン(第2作動パターン)である。
なお本形態では、各大当たりにおける14R及び16Rが、振分部材71の作動が予定されているラウンド(作動ラウンド)となっている。このように作動ラウンドの実行間隔を1ラウンド以上離しているのは、前のラウンド遊技における特定領域39の開放期間が次のラウンド遊技における特定領域39の開放期間に重ならないようにするためである。また本形態では、下記の作動タイミングを除いて、振分部材71は特定領域39への通過を妨げる第2状態に制御される。
通過困難パターンは、図21に示すように、振分部材71の作動契機となる入賞球数(作動契機入賞球数)が「1」の作動パターンである。具体的には、1回のラウンド遊技における第2大入賞口35への総入賞球数(第2大入賞口センサ35aによる入賞検知の総数)が1球になると、第2状態(通過阻止状態)の振分部材71を24msという極めて短時間にわたって第1状態(通過許容状態)に制御する作動パターンである。24ms経過後は再び通過阻止状態に戻される。つまり、通過困難パターンは、第2大入賞口35への1球目の入賞時に振分部材ソレノイド73を24msにわたってONする作動パターンである。なお、24msにわたる特定領域39の開放(通過許容状態への制御)をV短開放という。V短開放時に遊技球が特定領域39を通過することは極めて稀であり、基本的には特定領域39への通過(V通過)は生じない。
また、この通過困難パターンで振分部材71が作動された場合には、24msの開放期間と、その後の1000msの球ハケ期間(特定領域39に関する球ハケ期間)との合算期間が、特定領域39への通過(V通過)を有効なものとして扱うV有効期間となる(図21(C)参照)。球ハケ期間を設けているのは、振分部材71が通過阻止状態に戻る直前に通過した遊技球が特定領域39を通過することがあるのを考慮してのことである。
通過容易パターンは、図22に示すように、作動契機入賞球数が「1」及び「3」の作動パターンである。具体的には、1回のラウンド遊技における第2大入賞口35への総入賞球数が1球になると、上述のV短開放の作動制御を行い、その後に総入賞球数が3球になると、最長で31476msにわたって振分部材71を通過許容状態に制御する作動パターンである。最長で31476msにわたる特定領域39の開放(通過許容状態への制御)をV長開放という。正しく遊技している限り、V長開放時には遊技球が特定領域39を通過する。つまりV長開放時にはV通過は容易に可能である。なお、ラウンド間インターバルの時間(2000ms)が経過した時点でV長開放の残時間があったとしても、振分部材71は通過阻止状態に戻される。つまり、特定領域39の開放期間が次のラウンド遊技の実行期間に重なることはない。
この通過容易パターンで振分部材71が作動された場合には、V長開放の開放期間とその後の1000msの球ハケ期間との合算期間も、V有効期間となる(図22(C)参照)。
このように本形態では、振分部材71の作動パターンに2つのパターンがある。各種の大当たりにおいて、何ラウンド目にどの作動パターンが実行されるかは、図19及び図20に示す通りである。16RのV通過大当たり(特図1_大当たり図柄1,並びに特図2_大当たり図柄5及び特図2_大当たり図柄6)では、14Rと16Rにおいて通過容易パターンが実行される。実質13RのV通過大当たり(特図1_大当たり図柄2及び特図1_大当たり図柄3)では、16Rのみ通過容易パターンが実行され、14Rでは通過困難パターンが実行される。また、V非通過大当たり(特図1_大当たり図柄4及び特図2_大当たり図柄7)では、14Rと16Rにおいて通過困難パターンが実行され、通過容易パターンは実行されない。
なお本形態では、作動契機入賞球数が「1」となったときにV短開放の作動制御を実行するという通過困難パターンが設けられている。そのため、1R当たりの入賞上限数(最大入賞球数)に至る程度の入賞が見込めるロング開放の開放態様で第2大入賞口35を開放させつつも、V通過は発生させないというラウンド(特図2_大当たり図柄7の14R及び16R)を設けることが可能となっている。
なお本形態では、図19及び図20に示すように、各種の大当たり遊技の実行時に、現在のラウンド数の表示を、画像表示装置7と発光演出体320とを用いて行うようになっている。また、大当たりの種類毎に定められた大当たり演出を行うようになっている。大当たり演出には、振分部材71の作動パターンが通過容易パターンであるか否かを報知するバトル演出や復活演出が含まれている。これらの構成については後述する。
[各種乱数]ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図23(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面17b内で多少揺れているように表示されていたり拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、第1ゲート28又は第2ゲート29の通過に基づいて取得される乱数には、図23(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)と普図当たり種別乱数とがある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。普図当たり種別乱数は、普通当たり図柄の種別の抽選のための乱数である。普図当たり種別乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
5.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図24(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図25参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図24(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である(図24(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図26参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。加えて時短状態では、1回の補助遊技における電チュー22の開放時間の合計が、非時短状態よりも長くなっている(図26参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放回数増加機能と開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球サポート状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球サポート状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放回数増加機能、および電チュー22の開放時間延長機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、有効な特定領域39への通過がなされた大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では161回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、有効な特定領域39への通過がなされなかった大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となる第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
6.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、後述するように所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する大当たり期待度を示唆する演出である。図27に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりか否かの当否情報が含まれている。また本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報、通常確率状態と高確率状態とのどちらの遊技状態で入賞したのかの遊技状態情報が含まれている。始動入賞コマンドは、少なくとも大当たりか否かの当否情報を含むものであればよく、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
7.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図28〜図52に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図28に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス、カウンタ、及びタイマ等のリセット等を行う。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図23に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。この場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図29に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図14参照))が検知した検出信号を読み込む。また、入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次にセキュリティ制御処理(S103)を実行する。セキュリティ制御処理(S103)では、不正行為の有無を検知して、その検知結果に基づいて不正行為の発生を報知する等の処理を行う。不正行為としては、例えば、電チュー22(つまり普通電役)、第1大入賞口30、あるいは第2大入賞口35への不正な入賞、特定領域39への不正な通過、磁気を利用した不正行為(不図示の磁気検知センサによって検知される行為)、電波を利用した不正行為(不図示の電波検知センサによって検知される行為)、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為(不図示の振動検知センサによって検知される行為)等がある。またセキュリティ制御処理(S103)では、補助遊技における電チュー22に対する入排出球数の不一致や、ラウンド遊技における第1大入賞口30あるいは第2大入賞口35に対する入排出球数の不一致を確認し、不一致が生じればその旨を報知する。
次にタイマ更新処理(S104)を実行する。タイマ更新処理(S104)では、作動中の各種タイマの値の更新(減算)を行う。次いで賞球制御処理(S105)を行う。賞球制御処理(S105)では、入力処理(S102)で読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板110に対して出力されるコマンドである。
次に普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S106)を行う。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S106)は、図28の主制御メイン処理で行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図23に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S106)に次いで、後述する始動口センサ検出処理(S107)、普通動作処理(S108)、特別動作処理(S109)、および特定領域センサ検出処理(S110)を実行する。その後、大入賞口ソレノイド(第1大入賞口ソレノイド33又は第2大入賞口ソレノイド38)の駆動データを出力する処理を行う(S111)。つまり第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放したり閉塞したりする。それから、その他の処理(S112)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S112)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。また、後述の普図保留球数に基づいて普図保留表示器44をその数を示す表示態様に制御したりする。
そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図28参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検出処理]次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)で実行される始動口センサ検出処理(S107)について説明する。図30に示すように、始動口センサ検出処理(S107)ではまず、第1ゲート28又は第2ゲート29に遊技球が通過したか否か、即ち、第1ゲートセンサ28a又は第2ゲートセンサ29aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。第1ゲート28又は第2ゲート29を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球が第1ゲート28又は第2ゲート29を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図23(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図27に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンドを特定する。具体的には、現在の遊技状態が高確率状態であり、大当たり乱数が「65535」であれば、図27の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口且つ高確率状態の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H21H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば21H))からなっている。
図27に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図24(A)参照)における区分けと対応している。従って、特定された第2始動入賞コマンドには、大当たりの当否を示す当否情報が含まれている。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か)を指定する遊技状態情報である。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否を示す当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いて始動口センサ検出処理(S107)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図23(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図27に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンドを特定する。具体的には、現在の遊技状態が通常確率状態であり、大当たり乱数が「65535」であれば、図27の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口且つ通常確率状態の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H11H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、大当たりの当否を示す当否情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図31に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)、及び普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HS)を取得し(つまり図23(B)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S107)に次いで普通動作処理(S108)を行う。図32に示すように、普通動作処理(S108)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チュー22の作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理(S405)を行う。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出し、図24(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、図柄決定処理を行う(S406)。図柄決定処理(S406)では、当たり判定処理(S405)の結果が「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じた普図停止図柄データ(50H)をRAM84の所定の記憶領域にセットする。一方、当たり判定処理(S405)の結果が「当たり」であれば、普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HSの値)を読み出し、図24(D)に示す普図当たり種別判定テーブルに基づいて普通当たり図柄の種別を判定し、当選した「普通当たり図柄」の種別に応じた普図停止図柄データ(51H又は52H)をRAM84の所定の記憶領域にセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S407)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図24(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、長開放図柄に当選している場合も短開放図柄に当選している場合も、図26に示す時短中TBLの開放パターンをセットする。時短中TBLの開放パターンは、1.3秒の開放時間で電チュー22を3回開放する開放パターンである。
これに対して、非時短状態中であれば、長開放図柄に当選している場合には、図26に示す長開放TBLの開放パターンをセットし、短開放図柄に当選している場合には、図26に示す短開放TBLの開放パターンをセットする。長開放TBLの開放パターンは、3秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。このように本形態では、非時短状態中であっても長開放図柄に当選すれば第2特図保留を上限数である4つまで溜めることが可能となっている。また短開放TBLの開放パターンは、0.02秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。この開放パターンは、開放時間が0.02秒と極めて短いため、電チュー22への入賞はまず生じ得ない。つまりこの開放パターンは、電チュー22への入賞が困難な開放パターンである。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S108)に次いで特別動作処理(S109)を行う。特別動作処理(S109)は、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理である。特別動作処理(S109)ではまず、図33に示すように、後述するV大入賞口内処理(S1001)を行う。そして、特別動作ステータスの値を判定して(S1002)、この値に応じたいずれかの処理(S1003〜S1009のうちのいずれかの処理)を実行する。
具体的には、特別動作ステータスの値が「1」である場合には、特別図柄待機処理(S1003)を行う。また、特別動作ステータスの値が「2」である場合には、特別図柄変動中処理(S1004)を行う。また、特別動作ステータスの値が「3」である場合には、特別図柄確定処理(S1005)を行う。また、特別動作ステータスの値が「4」である場合には、大当たり開始処理(S1006)を行う。また、特別動作ステータスの値が「5」である場合には、大当たり開放処理(S1007)を行う。また、特別動作ステータスの値が「6」である場合には、大当たり閉鎖処理(S1008)を行う。また、特別動作ステータスの値が「7」である場合には、大当たり終了処理(S1009)を行う。これらの各処理(S1003〜S1009)については後述する。なお、特別動作ステータスの初期値は「1」である。
[V大入賞口内処理]図34に示すように、V大入賞口内処理(S1001)ではまず、後述する振分部材ソレノイド閉鎖処理(S1101)を行う。振分部材ソレノイド閉鎖処理(S1101)は、開放中の特定領域39を閉鎖する処理(図6(A)の第1状態に制御中の振分部材71を図6(B)の第2状態に制御する処理)である。この処理に続いて、特定領域タイマが「0」でないか否かを判定する(S1102)。特定領域タイマは、特定領域39の開放制御(振分部材71の作動制御)に関する時間を計測するためのタイマである。
特定領域タイマの値が「0」であれば(S1102でNO)、続いて、振分部材ソレノイド73が開放中(つまり通電中)か否かを判定する(S1103)。振分部材ソレノイド73が通電中でなければ(つまり特定領域39が閉鎖中であれば(S1103でNO))、続いて、特定領域39が有効中(つまりV有効期間中)か否かを判定する(S1104)。V有効期間中であれば(S1104でYES)、特定領域39の開放後の球ハケ期間(図21及び図22参照)が経過したタイミングであるため、特定領域39の状態を通過無効にする、つまりV無効期間に設定する(S1105)。これにより、球ハケ期間後は、V通過があっても高確率状態に制御しない期間に設定される。これに対して、ステップS1102でYESの場合、ステップS1103でYESの場合、およびステップS1104でNOの場合には、ステップS1105の処理を実行することなく本処理を終える。
[振分部材ソレノイド閉鎖処理]図35に示すように、振分部材ソレノイド閉鎖処理(S1101)ではまず、振分部材ソレノイド73が閉鎖中(つまり非通電中)か否かを判定する(S1201)。振分部材ソレノイド73が閉鎖中でなければ(S1201でNO)、つまり開放中であれば、続いて、特定領域タイマの値が「0」でないか否かを判定する(S1202)。特定領域タイマの値が「0」であれば(S1202でNO)、振分部材ソレノイド73を閉鎖する(S1203)、つまり非通電にする。これにより、図6(A)の第1状態に制御されている振分部材71は図6(B)の第2状態に制御される、つまり開放中の特定領域39は閉鎖される。
そして、特定領域39の閉鎖後の球ハケ期間(図21及び図22参照)を設定するため、特定領域タイマの値を「250」にセットする(S1204)。なお、特定領域タイマにセットされた値は、タイマ更新処理(図29のステップS104)が実行される度に1減算される。すなわち、4ms毎に1減算される。よって、「250」にセットされた特定領域タイマの値が「0」になれば、1000msが経過していることとなる。上記のステップS1201でYESの場合、及びステップS1202でYESの場合には、ステップS1203及びS1204を実行することなく本処理を終了する。
[特別図柄待機処理]図36に示すように、特別図柄待機処理(S1003)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面17を待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1413)、そうであれば(S1413でYES)処理を終え、そうでなければ(S1413でNO)、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする(S1414)。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行する。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行する。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過大当たり)に当選しやすくなっている(図18参照)。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図37に基づいてまとめて説明する。図37に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1408)では、RAM84の第1特図保留記憶部85aの第1記憶領域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図24(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図24(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「65320」〜「65535」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図24(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「64900」〜「65535」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図18に示す当たり種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄の種別を判定する(S1506)。大当たり図柄の種別を判定した後は、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、大当たり図柄の種別に応じた特図停止図柄データ(図18参照)を、RAM84に設けた特図バッファにセットして(S1508)、本処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)を特図バッファにセットして(S1508)、本処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1403)と特図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため図38及び図39に基づいてまとめて説明する。図38に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図25に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。図25に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
ステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。なお、図24(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「0」〜「27」であり、時短状態であれば「0」〜「11」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図25に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図25に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図39に示すように、参照する変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図25に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602〜S1606と同様の流れで処理(S1607〜S1611)を行う。
すなわち大当たりであれば(S1607でYES)、図25の時短状態中且つ大当たりに該当する部分に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。またリーチ有りハズレであれば(S1607でNO且つS1609でYES)、図25の時短状態中且つリーチ有りハズレに該当する部分に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。またリーチ無しハズレであれば(S1607及びS1609でNO)、図25の時短状態中且つリーチ無しハズレに該当する部分に基づいて、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。
なお、時短状態中の変動パターン判定テーブル(図25に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、短縮変動としての変動時間は、時短状態中の方が非時短状態中よりも短くなっている。つまり、時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図38に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1003)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
[特別図柄変動中処理]図40に示すように、特別図柄変動中処理(S1004)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図25参照)が経過したか否かを判定する(S1701)。経過していなければ(S1701でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1701でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1702)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1703)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1704)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図41に示すように、特別図柄確定処理(S1005)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図25参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1801でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1802)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1803)。大当たりフラグがONであれば(S1803でYES)、後述の遊技状態リセット処理を行う(S1804)。その後、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1805)。そして大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニング設定を行うとともに(S1806)、大当たりのオープニングコマンド(図18参照)をセットする(S1807)。オープニング設定では大当たり遊技のオープニングの時間が所定のタイマにセットされる。
続いて、特別電役作動有効カウンタの値を「16」にセットして、本処理を終える。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド遊技の残回数を示すカウンタである。このカウンタを残ラウンド数カウンタともいう。
また、ステップS1803において大当たりフラグがONでなければ(S1803でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1809)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図42に示すように、遊技状態管理処理(S1802)ではまず、確変フラグがONか否かを判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動表示の実行回数を減算方式でカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、確変フラグをOFFする(S2004)。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、ステップS2005に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、高確率状態への移行時には確変カウンタの値が「161」にセットされるようになっている。この点については後述する。
続いて、時短フラグがONか否か判定する(S2005)。ONであれば(S2005でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示の実行回数を減算方式でカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2006)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2007)。「0」であれば(S2007でYES)、時短フラグをOFFする(S2008)。ステップS2005又はS2007の判定結果がNOであれば、ステップ2009に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には低確高ベース状態であれば時短カウンタの値が「100」にセットされ、高確高ベース状態であれば時短カウンタの値が「161」にセットされるようになっている。この点については後述する。
ステップS2009では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報(高確率状態か否かの情報、時短状態か否かの情報等)を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[遊技状態リセット処理]図43に示すように、遊技状態リセット処理(S1804)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONであれば確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONであれば時短フラグをOFFする(S2104)。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
[大当たり開始処理]図44に示すように、大当たり開始処理(S1006)ではまず、大当たりのオープニングの時間が経過したか否かを判定する(S2301)。経過していなければ、直ちに本処理を終える。経過していれば、大入賞口動作設定処理(S2302)を行う。
[大入賞口動作設定処理]図45に示すように、大入賞口動作設定処理(S2302又はS2809)ではまず、特別動作ステータスの値を「5」にセットする(S2401)。次いで、1R分の大入賞口の動作設定を行う(S2402)。つまり、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図19及び図20参照)で大入賞口が開放されるように、これから実行するラウンドに応じた開放態様をセットする。具体的には例えば、特図1_大当たり図柄1に当選しており、これから1ラウンド目を開始する場合には、第1大入賞口30のロング開放を開始するための駆動データを設定する。また例えば、特図1_大当たり図柄2に当選しており、これから14ラウンド目を開始する場合には、第2大入賞口35のショート開放を開始するための駆動データを設定する。ステップS2402の実行後に、図29のステップS111の処理(大入賞口ソレノイドの駆動データ出力処理)が実行されると、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)が開放される。
続いて、特別電役作動有効カウンタ(残ラウンド数カウンタ)の値を1減算する(S2403)。そして、これから実行するラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技かを示す情報を含むラウンド指定コマンド(図18参照)を、RAM84の出力バッファにセットする(S2404)。次いで、特別電役作動回数カウンタの値を1加算する(S2405)。特別電役作動回数カウンタは、実行したラウンド遊技の回数をカウントするカウンタである。このカウンタを、実行ラウンド数カウンタともいう。
続いて遊技制御用マイコン81は、特定領域動作フラグの値を、これから実行するラウンド遊技の振分部材71の作動パターンに対応する値に設定して(S2406)、本処理を終える。ここで、特定領域動作フラグは、特定領域39の開放パターン(振分部材71の作動パターン)を示すフラグである。図45中の表に示すように、特定領域動作フラグの値「1」は、通過容易パターンに対応している。また、特定領域動作フラグの値「2」は、通過困難パターンに対応している。なお、特定領域動作フラグの初期値は「0」であり、特定領域39(振分部材71)の作動期間でなければ特定領域動作フラグの値は「0」に設定される。
ステップS2406では、例えば、特図1_大当たり図柄2に当選している場合には、これから実行するラウンド遊技が1ラウンド目であれば特定領域動作フラグの値を動作なしに対応する「0」に設定し、14ラウンド目であれば通過困難パターンに対応する「2」に設定し、16ラウンド目であれば通過容易パターンに対応する「1」に設定するといった具合である(図19参照)。
[大当たり開放処理]図46に示すように、大当たり開放処理(S1007)ではまず、第1大入賞口30の開放中か否かを判定する(S2501)。第1大入賞口30の開放中であれば(S2501でYES)、後述する第1大入賞口センサ検出処理(S2502)を行ってステップS2504に進む。一方、第1大入賞口30の開放中でなければ(S2501でNO)、つまり第2大入賞口35の開放中又はいずれの大入賞口も閉鎖中であれば、第2大入賞口センサ検出処理(S2503)を行ってステップS2504に進む。
ステップS2504では、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上であるか否かを判定する。大入賞口入賞カウンタは、1回のラウンド遊技における大入賞口への総入賞球数を加算方式にてカウントするカウンタである。このカウンタのカウントアップは、ステップS2502やS2503で行われる。
ステップS2504の判定結果がNOであれば、続いて、大入賞口動作タイマの値が「0」でないか否かを判定する(S2505)。大入賞口動作タイマは、大入賞口の動作時間(開放時間や閉鎖時間、図19及び図20参照)を計測するためのタイマであり、ステップS2402等において設定されるものとする。ステップS2505において大入賞口動作タイマの値が「0」でなければ(S2505でYES)、まだ大入賞口の開放時間が経過していないため、本処理を終える。
これに対して、大入賞口動作タイマの値が「0」である場合(S2505でNO)、又は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上である場合(S2504でYES)には、つまり大入賞口の閉鎖条件が満たされた場合には、ステップS2509に進む。ステップS2509では、第1大入賞口30の開放中か否かを判定し、判定結果がYESであれば、第1大入賞口30の閉鎖設定を行う(S2510)。この処理により第1大入賞口30は閉鎖される。また、ステップS2509の判定結果がNOであれば、第2大入賞口35の閉鎖設定を行う(S2511)。この処理により第2大入賞口35は閉鎖される。
続くステップS2512では、特別動作ステータスの値を「6」にセットする。そして、大入賞口の球ハケ時間(つまりラウンド間インターバルの時間、本形態では2000ms)を、大入賞口動作タイマにセットして(S2513)、本処理を終える。
[第1大入賞口センサ検出処理]図47に示すように、第1大入賞口センサ検出処理(S2502又はS2802)ではまず、第1大入賞口30への通過があったか否か(つまり第1大入賞口センサ30aによる遊技球の通過検知があったか否か)を判定する(S2601)。通過検知がなければ(S2601でNO)、直ちに本処理を終える。一方、通過検知があれば(S2601でYES)、第1大入賞口30への入賞があったことをサブ制御基板90に通知するための第1大入賞口入賞コマンドを出力バッファにセットする(S2602)。
続いて、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上か否かを判定する(S2603)。9以上であれば(S2603でYES)、オーバー入賞であるため直ちに本処理を終える。これに対して、9未満であれば(S2603でNO)、大入賞口入賞カウンタの値を1加算する(S2604)。そして、実行中のラウンド遊技が特定領域39の開放制御(振分部材71の作動制御)が行われる作動ラウンドであるか否か、つまり特定領域動作フラグの値が1又は2のいずれか(図45中の表参照)であるか否かを判定する(S2605)。作動ラウンドでなければ(S2605でNO)、直ちに本処理を終える。
これに対して、作動ラウンドであれば(S2605でYES)、続いて、大入賞口入賞カウンタの値が「1」であるか否か、つまり1球目の入賞であるか否かを判定する(S2606)。判定結果がYESであれば、V短開放の作動制御を行うため、特定領域タイマに24msをセットして(S2607)、振分部材ソレノイド73を通電する、つまり振分部材71を図6(A)の第1状態に制御する(S2608)。そして、特定領域39を有効に設定して(S2609)、つまりV有効期間に設定して、本処理を終える。なお、ここで開放された特定領域39は、上述した振分部材ソレノイド閉鎖処理(図35)において閉鎖される。
また、ステップS2606でNOと判定した場合には、続いて、大入賞口入賞カウンタの値が「3」であるか否か、つまり3球目の入賞であるか否かを判定する(S2610)。判定結果がNOであれば本処理を終えるが、判定結果がYESであれば続いて、特定領域動作フラグの値が通過容易パターンを示す「1」であるか否かを判定する(S2611)。この判定結果がNOであれば直ちに処理を終えるが、YESであれば、V長開放の作動制御を行うため、特定領域タイマに31476msをセットして(S2607)、振分部材ソレノイド73を通電するとともに(S2608)、特定領域39を有効に設定する(S2609)。かくして、図21及び図22に示した特定領域39の開放制御が実現される。
[第2大入賞口センサ検出処理]図48に示すように、第2大入賞口センサ検出処理(S2503又はS2803)ではまず、第2大入賞口35への通過があったか否か(つまり第2大入賞口センサ35aによる遊技球の通過検知があったか否か)を判定する(S2701)。通過検知がなければ(S2701でNO)、直ちに本処理を終える。一方、通過検知があれば(S2701でYES)、第2大入賞口35への入賞があったことをサブ制御基板90に通知するための第2大入賞口入賞コマンドを出力バッファにセットする(S2702)。
続いて、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上か否かを判定する(S2703)。9以上であれば(S2703でYES)、オーバー入賞であるため直ちに本処理を終える。これに対して、9未満であれば(S2703でNO)、大入賞口入賞カウンタの値を1加算して(S2704)、本処理を終える。
[大当たり閉鎖処理]図49に示すように、大当たり閉鎖処理(S1008)ではまず、第1大入賞口30を開放させていたラウンド遊技の球ハケ期間(つまりラウンド間インターバル)であるか否かを判定する(S2801)。判定結果がYESであれば、図47に示した第1大入賞口センサ検出処理を行って(S2802)、ステップS2804に進む。一方、ステップS2801の判定結果がNOであれば、図48に示した第2大入賞口センサ検出処理を行って(S2803)、ステップS2804に進む。このようにしているのは、球ハケ期間に第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aに遊技球が検知されることがあるのを考慮してのことである。
続いてステップS2804では、大入賞口の球ハケ時間が経過したか否かを判定する。経過していなければ(S2804でNO)、直ちに本処理を終える。一方、経過していれば(S2804でYES)、続いて、特定領域39の開放制御(振分部材71の開放制御)が行われていたか否か、つまり特定領域動作フラグの値が1又は2のいずれか(図45中の表参照)であるか否かを判定する(S2805)。この判定結果がNOであれば直ちにステップS2807に進むが、判定結果がYESであれば、特定領域39の動作終了の設定を行ってから(S2806)、ステップS2807に進む。ステップS2806の処理では、振分部材ソレノイド73が通電状態にあれば非通電状態に切り替える。これにより、複数のラウンド遊技にわたって、特定領域39が開放され続ける(振分部材71が第1状態に制御され続ける)のが防止される。
ステップS2807では、大入賞口入賞カウンタの値を「0」にクリアする。そして遊技制御用マイコン81は、特別電役作動有効カウンタ(残ラウンド数カウンタ)の値が「0」であるか否かを判定する(S2808)。「0」でなければ(S2808でNO)、まだ未実行のラウンド遊技が残っているため、既に図45に基づいて説明した大入賞口動作設定処理を行って(S2809)、本処理を終える。
一方、ステップS2808で「0」であると判定した場合には、実行中の大当たり遊技における全てのラウンド遊技が終わっているため、特別動作ステータスを「7」にセットする(S2810)。そして、この大当たり遊技の実行中に特定領域39への通過があったか否かを判定する(S2811)。この判定は、後述するVフラグの値を参照して行う。
ステップS2811の判定結果がYESであれば、V通過時の大当たりエンディング設定を行うとともに(S2812)、V通過時のエンディングコマンド(図18参照)を出力バッファにセットする(S2813)。一方、ステップS2811の判定結果がNOであれば、V未通過時の大当たりエンディング設定を行うとともに(S2814)、V未通過時のエンディングコマンド(図18参照)を出力バッファにセットする(S2815)。なお、大当たりエンディング設定では、大当たり遊技のエンディングの時間が所定のタイマにセットされる。
[大当たり終了処理]図50に示すように、大当たり終了処理(S1009)ではまず、大当たり遊技のエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S3001)、エンディング時間が経過していなければ(S3001でNO)、直ちに本処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S3001でYES)、大当たりフラグをOFFし(S3002)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S3003)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別動作処理(図33)として再び特別図柄待機処理(S1003)が実行されることになる。その後、遊技状態設定処理(S3004)を行って本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図51に示すように、遊技状態設定処理(S3004)ではまず、VフラグがONか否かを判定する(S3101)。Vフラグは特定領域39への有効な通過があったことを示すフラグであり、後述する特定領域センサ検出処理(図52)でONされるフラグである。VフラグがONでなければ(S3101でNO)、時短フラグをONするとともに(S3102)、時短カウンタに「100」をセットして(S3103)、ステップS3109に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が非高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、ステップS3101においてVフラグがONであれば、確変フラグをONするとともに(S3104)、確変カウンタに「161」をセットする(S3105)。その後、VフラグをOFFする(S3106)。続いて、時短フラグをONするとともに(S3107)、時短カウンタに「161」をセットして(S3108)、ステップS3109に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が161回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
ステップS3109では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。そして、遊技状態設定処理を終える。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S109)に次いで特定領域センサ検出処理(S110)を行う。特定領域センサ検出処理(S110)では図52に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S3201)。ステップS3201にて検知なしと判定した場合には(S3201でNO)、直ちに本処理を終了する。一方、検知ありと判定した場合には(S3201でYES)、続いて、V有効期間中か否かを判定する(S3202)。V有効期間中でなければ(S3202でNO)、直ちに本処理を終える。これに対して、V有効期間中であれば(S3202でYES)、VフラグをONするとともに(S3203)、V通過コマンドをセットして(S3204)、本処理を終える。V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過があったことを通知するためのコマンドである。
8.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図53〜図69に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図53に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数更新処理を実行する(S4005)。乱数更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(演出図柄変動演出や、大当たり遊技に伴う大当たり演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、サブ駆動基板107を介して盤ランプ5、発光演出体320、盤可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、ストローブ信号(STB信号)がONになると、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されると、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。図54に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図55に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や発光演出体320のLED331を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるランプ処理(S4304)や他の処理で作成したランプデータをサブ駆動基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や発光演出体320のLED331を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで盤可動体15や発光演出体320の駆動機構370等の演出用可動物を駆動させるべく、駆動データ(演出用可動物の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体15や発光演出体320の駆動機構370を所定の動作態様で動作させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図56に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4301)を行う。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面17bの表示内容等を設定するスイッチ処理(S4303)を行う。
その後、ランプ処理(S4304)を行う。ランプ処理(S4304)では、ランプデータ(盤ランプ5や発光演出体320のLED331の発光を制御するデータ)の作成や発光演出の時間管理等を行う。続いて、音声制御処理(S4305)を行う。音声制御処理(S4305)では、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ67から出力される。
そして、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4306)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理]図57に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述するサブ側遊技状態設定処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンド(図18参照)を受信したか否か判定する(S4403)。オープニングコマンドを受信していなければ、ステップS4407に進む。これに対して、オープニングコマンドを受信していれば(S4403でYES)、連荘数をカウントする連荘数カウンタを1インクリメントする(S4404-1)。連荘数とは、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの特定の遊技期間に当選した大当たりの合計回数である。連荘数には、通常遊技状態において当選した最初の大当たり(いわゆる初当たり)もカウントされる。
続いて演出制御用マイコン91は、連荘数カウンタの値に応じた液晶連荘数表示演出を画像制御基板100に行わせるための演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4404-2)。液晶連荘数表示演出は、画像表示装置7の表示画面17に連荘数を表示する演出である。本形態では、例えば初当たり時であれば「BONUS1回目」の表示を行い(図71参照)、10連荘目であれば「BONUS10回目」の表示を行う。
続いて演出制御用マイコン91は、オープニング演出選択処理(S4405)を行う。オープニング演出選択処理(S4405)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始させるためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて演出制御用マイコン91は、発光演出体初期設定処理(S4406)を行って、ステップS4407に進む。発光演出体初期設定処理(S4406)では、デフォルト面321aを形成している状態に発光演出体320を制御するとともに、全てのLED331を白色で点灯させるための初期設定データをセットする。この処理で初期設定データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)において発光演出体320がデフォルト面321aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)にて全てのLED331を白色で点灯させるランプデータが生成され、このランプデータがランプデータ出力処理(S4202)にて出力される。
ステップS4407では演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンド(図18参照)を受信したか否か判定し、受信していれば後述するラウンド演出選択処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンド(図18参照)を受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理(S4410)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する先読み演出判定処理(S4412)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4413)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4414)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4415)、受信していれば後述する変動演出終了処理(S4416)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4417)、受信していれば、V通過報知演出開始処理(S4418)を行うとともに、V通過の発生を示すV通過フラグをONにする(S4419)。V通過報知演出開始処理(S4418)では、V通過報知演出を開始させるためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、「V」の文字をデザインしたV通過報知画像(図70(D)参照)を表示画面17に表示する演出である。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4420)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンドに基づく処理等)を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[サブ側遊技状態設定処理]図58に示すように、サブ側遊技状態設定処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、受信した遊技状態指定コマンドを解析する(S4501)。そして遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。図58中の表に示すように、遊技状態フラグが「1」であれば、非高確率状態且つ非時短状態(通常遊技状態)を示し、遊技状態フラグが「2」であれば、非高確率状態且つ時短状態(低確高ベース状態)を示し、遊技状態フラグが「3」であれば、高確率状態且つ時短状態(高確高ベース状態)を示している。
ステップS4502で遊技状態が時短状態でないと判定すれば(S4502でNO)、通常遊技状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットして(S4503)、本処理を終える。一方、遊技状態が時短状態であると判定すれば(S4502でYES)、次に高確率状態か否かを判定する(S4504)。高確率状態でなければ(S4504でNO)、低確高ベース状態であるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットして(S4505)、本処理を終える。これに対して、高確率状態であれば(S4504でYES)、高確高ベース状態であるため、遊技状態フラグの値を「3」にセットして(S4506)、本処理を終える。
[ラウンド演出選択処理]図59及び図60に示すラウンド演出選択処理(S4408)では、当選した大当たり図柄の種別に応じたラウンド演出を選択する等の処理を行う。当選した大当たり図柄の種別の情報はラウンド指定コマンドに含まれている(図18参照)。
図59中のステップS5001〜S5008は、「特図1_大当たり図柄1」又は「特図2_大当たり図柄5」に当選した場合の処理である。これらの図柄は、大当たり遊技前の変動演出において金図柄のゾロ目が停止表示され、そのことによりV通過大当たりであることが報知される図柄である。これらの図柄に当選した場合には(S5001でYES)、1R目から12R目までであれば(S5002及びS5004でNO、S5007でYES)、楽曲演出を選択する(S5008)。楽曲演出は、予め定められた楽曲又は遊技者が任意に選択した楽曲を所定の演出画像とともに出力する演出である。
また、13R目又は14R目であれば(S5002でYES)、「XX チャンス」の文字画像を含む演出画像を表示画面17に表示する特殊演出を選択する(S5003)。特殊演出は、図70(A)〜(C)に示す演出である。詳細には、13R目であれば図70(A)及び(B)に示す一連の演出を行い、14R目であれば図70(C)に示す演出を行う。本形態では、第2大入賞口35の配置箇所には「XX チャンス」の文字をデザインした特殊装飾が施されているものとする。よって、この特殊演出の実行により、遊技者に特殊装飾を想起させることが可能であり、第2大入賞口35への入賞を狙って遊技球を打ち込むべき旨を指示することが可能となっている。このため、図70(A)及び(B)に示す一連の演出を、Vアタッカー開放事前アナウンス(図19及び図20参照)といい、図70(C)に示す演出をVアタッカー打込アナウンス(図19及び図20参照)という。なお14Rにおいて遊技球が特定領域39を通過した場合には、既に述べたように図70(D)に示す「V」の演出画像が表示される(ステップS4418参照)。
また、15R目又は16R目である場合には(S5004でYES)、V通過フラグがONか否かを判定する(S5005)。V通過フラグがONでなければ、14RにおいてV通過が発生していないため、13R目及び14R目と同様、「XX チャンス」の特殊演出を選択する(S5006)。一方、V通過フラグがONであれば、V通過が既に生じているため、図70(D)に示す演出を継続するべく、新たな演出を選択しない。
図59中のステップS5009〜S5015は、「特図1_大当たり図柄2」に当選した場合の処理である。この図柄は、大当たり遊技中にバトル演出を行って、その結果でV通過大当たりであることを報知する図柄である。バトル演出とは、本パチンコ遊技機1のモチーフとなっている原作に登場する味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う演出である。味方キャラクタが勝利するバトル演出が実行されると、V通過大当たりであることが報知される。これに対して、V非通過大当たりに当選した場合には、味方キャラクタが敗北するバトル演出が実行される。
「特図1_大当たり図柄2」に当選した場合(S5009でYES)、バトルラウンド(本形態では1R〜6R)であれば(S5010でYES)、ラウンド毎に定められているバトル演出を選択する(S5011)。バトル結果が味方キャラクタの勝利又は敗北に分岐する分岐ラウンド(本形態では6R)では、味方キャラクタが勝利する演出を選択する。これにより、1Rから6Rまでの全体で味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するようにバトル演出が実行される(図19の特図1_大当たり図柄2の欄参照)。
また、7R目から12R目までであれば(S5010,及びS5012でNO、S5014でYES)、楽曲演出を選択する(S5015)。また、13R目又は16R目であれば(S5012でYES)、「XX チャンス」の特殊演出を選択する(S5013)。詳細には、13R目であれば図70(A)及び(B)に示すVアタッカー開放事前アナウンスの演出を選択する。14R目及び15R目は、この演出を継続するため、新たな演出は選択しない。そして、16R目には、図70(C)に示すVアタッカー打込アナウンス演出を選択する。これにより、13R〜15Rのショート開放のラウンド遊技中にVアタッカー開放事前アナウンスがなされ、16Rのロング開放のラウンド遊技中にVアタッカー打込アナウンスがなされることとなる(図19の特図1_大当たり図柄2の欄参照)。
図59中のステップS5016〜S5024は、「特図1_大当たり図柄3」に当選した場合の処理である。この図柄は、大当たり遊技中に敗北のバトル演出をまず行い、その後復活演出を行うことでV通過大当たりであることを報知する図柄である。復活演出とは、例えば敗北した味方キャラクタの仲間が助けに来る演出である。
「特図1_大当たり図柄3」に当選した場合(S5016でYES)、バトルラウンド(1R〜6R)であれば(S5017でYES)、ラウンド毎に定められているバトル演出を選択する(S5018)。このとき、分岐ラウンド(6R)では味方キャラクタが敗北する演出を選択する。これにより、1Rから6Rまでの全体で味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するようにバトル演出が実行される。
また、7R目から11R目までであれば(S5017,S5019及びS5021でNO、S5023でYES)、楽曲演出を選択する(S5024)。また、12R目であれば(S5019でYES)、復活演出を選択する(S5020)。また、13R目又は16R目であれば(S5021でYES)、特図1_大当たり図柄2の場合と同様、「XX チャンス」の特殊演出を選択する(S5013)。これにより、13R〜15Rのショート開放のラウンド遊技中にVアタッカー開放事前アナウンスがなされ、16Rのロング開放のラウンド遊技中にVアタッカー打込アナウンスがなされることとなる(図19の特図1_大当たり図柄3の欄参照)。
図60中のステップS5030〜S5039は、「特図2_大当たり図柄6」に当選した場合の処理である。この図柄は、大当たり遊技前の変動演出において銀図柄のゾロ目が停止表示される図柄である。この図柄に当選した場合には、13Rの途中まで楽曲演出が実行され、13Rの途中で復活演出が実行される(図20の特図2_大当たり図柄6の欄参照)。よって遊技者は、復活演出が実行されるまでV通過大当たりであるか否かわからずに遊技を進行し、復活演出が実行されることで、V通過大当たりであると認識することができるようになっている。
この図柄に当選した場合には(S5030でYES)、1R目から12R目までであれば(S5031,S5033,及びS5035でNO、S5038でYES)、楽曲演出を選択する(S5039)。また、13R目であれば(S5031でYES)、13Rの途中で(例えばラウンド遊技の開始から3秒経過後に)復活演出を実行する演出パターンを選択する(S5032)。また、14R目であれば(S5033でYES)、図70(C)に示すVアタッカー打込アナウンスの演出を選択する(S5034)。また、15R目又は16R目であれば(S5035でYES)、V通過フラグがONか否かを判定し(S5036)、V通過フラグがONでなければ14RにおいてV通過が発生していないため、「XX チャンス」の特殊演出を選択する(S5037)。具体的には、15R目に図70(A)及び(B)に示すVアタッカー事前開放アナウンスの演出を選択し、16R目に図70(C)に示すVアタッカー打込アナウンスの演出を選択する。なおステップS5036においてV通過フラグがONであれば、V通過が既に生じているため、図70(D)に示す演出を継続するべく、新たな演出を選択しない。
図60中のステップS5041〜S5045は、「特図1_大当たり図柄4」に当選した場合の処理である。この図柄は、大当たり遊技中に敗北のバトル演出を行う図柄である。「特図1_大当たり図柄4」に当選した場合(S5041でYES)、バトルラウンド(1R〜6R)であれば(S5042でYES)、1Rから6Rまでの全体で味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するように、ラウンド毎のバトル演出を選択する(S5043)。また、7R目から16R目までであれば(S5042でNO、S5044でYES)、楽曲演出を選択する(S5045)。なお、14R〜16Rはショート開放のラウンドであるため、これらのラウンドのラウンド遊技の実行時間は非常に短い。
また図60中のステップS5046〜S5047は、「特図2_大当たり図柄7」に当選した場合の処理である。この図柄は、「特図2_大当たり図柄6」と同様、大当たり遊技前の変動演出において銀図柄のゾロ目が停止表示される図柄である。この図柄に当選した場合には(S5046でYES)、いずれのラウンドであっても、楽曲演出を選択する(S5047)。つまりこの図柄に当選した場合には、全てのラウンドにおいて楽曲演出が実行され、復活演出は行われない(図20の特図2_大当たり図柄7の欄参照)。13R目において復活演出が行われないことにより遊技者はV非通過大当たりであると認識することとなる。
以上のように演出制御用マイコン91はラウンド演出を選択する。その後、演出制御用マイコン91は、ステップS5048〜S5055に示す液晶R数表示に関する処理を行う。液晶R数表示とは、画像表示装置7の表示画面17にてなされる現在ラウンド数表示(現在のラウンド数を示す表示)のこと(例えば図71(A)参照)である。本形態では、図19及び図20に示すようにどの大当たり図柄に当選した場合であっても1R〜12Rであれば、画像表示装置7による現在ラウンド数表示(液晶R数表示)を行い、14R〜16Rであれば、液晶R数表示を行わない。13Rについては、大当たり図柄2〜4以外であれば、液晶R数表示を行うが、大当たり図柄2〜4であれば、液晶R数表示を行わない。大当たり図柄2および3の13Rにおいて液晶R数表示を行わないのは、ショート開放のラウンドであり、賞球の獲得を期待できないからであり、大当たり図柄4の13Rにおいて液晶R数表示を行わないのは、大当たり図柄2および3に合わせるためである。
このような液晶R数表示を行うため、図60に示すステップS5048〜S5055の処理を行う。すなわち、1R目から12R目までであれば(S5048でYES)、ステップS5049に進み、液晶R数表示に関する設定を有りに設定する(具体的には液晶R数表示の有無を示すフラグを有りに対応する値に設定する)。また、13R目であれば(S5050でYES)、続いて大当たり図柄2〜4のいずれかであるかを判定し(S5051)、いずれでもなければステップS5052に進み、液晶R数表示に関する設定を有りに設定し、いずれかであればステップS5053に進み、液晶R数表示に関する設定を無しに設定する(具体的には液晶R数表示の有無を示すフラグを無しに対応する値に設定する)。また、14R目から16R目までであれば(S5054でYES)、ステップS5055に進み、液晶R数表示に関する設定を無しに設定する。
続いて演出制御用マイコン91は、上述の処理で選択したラウンド演出と液晶R数表示を実行させるためのラウンド演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5056)。ステップS5056でセットされたラウンド演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、ラウンド演出開始コマンドに応じた演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面17に表示する。これにより、ラウンド演出と液晶R数表示とが表示画面17に表示される。
続いて演出制御用マイコン91は、発光演出体設定処理(S5057)を実行して、ラウンド演出選択処理を終える。
[発光演出体設定処理]発光演出体設定処理(S5057)は、ラウンド遊技に伴って発光演出体320を利用した演出を行うための処理である。本形態では、図19及び図20に示すように、発光演出体320に現在ラウンド数表示(単位開放遊技回数表示に相当)を行わせることがある。具体的には、発光演出体320による現在ラウンド数表示では、左右両側の発光演出体ユニット202L,202Rの各発光演出体320を7セグ面323aに制御するとともに、これら2つの7セグ面323a(2桁分の7セグ)を使って「01」〜「16」までの数字のうち現在のラウンド数に応じた数となるようにLED331を発光させる。
例えば図71(A)では、左側の発光演出体ユニット202Lの発光演出体320に「0」を表示させ、右側の発光演出体ユニット202Rの発光演出体320に「1」を表示させることで、現在のラウンド数が1Rであることを表示している。また、図71(B)では、左側の発光演出体ユニット202Lの発光演出体320に「1」を表示させ、右側の発光演出体ユニット202Rの発光演出体320に「4」を表示させることで、現在のラウンド数が14Rであることを表示している。
また本形態では、発光演出体320にV発光演出を行わせることがある。V発光演出は、バトル演出で勝利するタイミングや復活演出のタイミングで実行される。つまりV発光演出は、V通過大当たりであることを遊技者に報知するための演出である。具体的には、発光演出体320によるV発光演出は、左右両側の発光演出体ユニット202L,202Rの各発光演出体320をV字面322aに制御するとともに、LED331を発光させて、「V」を表現する演出である(図72(B)参照)。
図19及び図20に示すように発光演出体320による現在ラウンド数表示は、大当たり図柄1、大当たり図柄5、及び、大当たり図柄7においては全てのラウンドで実行される。これにより、画像表示装置7による現在ラウンド数表示がなされない場合にも、遊技者に現在ラウンド数を報知することが可能となっている。また、遊技機枠50に設けられている発光演出体320によって現在ラウンド数が表示されるため、遊技者以外のホール来店者に対しても現在ラウンド数を報知することが可能となっている。
これに対して、大当たり図柄2、大当たり図柄3、及び、大当たり図柄4においては、発光演出体320による現在ラウンド数表示は全てのラウンドで実行されない。大当たり図柄2や大当たり図柄3では、発光演出体320を6Rや12RでV発光演出に利用するため、現在ラウンド数表示が実行できないラウンドが一定にならず、遊技者を困惑させるおそれがあるからである。また、一旦実行されなくなった現在ラウンド数表示をV発光演出の後で再開すると、遊技者を困惑させるおそれがあるからである。よって、これらの大当たり図柄に当選した場合には、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行わないようにしている。また、大当たり図柄4は、12Rになるまでは大当たり図柄3に当選しているのか区別できないように演出が実行されるため、大当たり図柄3に合わせて、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行わないようにしている。
また大当たり図柄6においては、発光演出体320による現在ラウンド数表示は、1Rから13Rの復活演出の開始前まで(つまりV発光演出の実行前)は実行されるが、13Rの復活演出の開始から16Rまで(つまりV発光演出の実行後)は実行されない。このように、V発光演出の実行前までは発光演出体320による現在ラウンド数表示を行うように構成しても、特図2の抽選で当選可能な大当たりにはV発光演出の実行タイミングが1つしかないため、遊技者を困惑させるおそれは小さい。それどころか、13Rの復活演出の開始までは、大当たり図柄7に当選したときと演出上区別がつかないため、大当たり図柄6の13Rにおいて現在ラウンド数表示からV発光演出に切り替わったときには、遊技者に大きな驚きと喜びを与えることが可能となっている。
このような発光演出体320による演出を行うための処理が、図61に示す発光演出体設定処理(S5057)である。発光演出体設定処理(S5057)ではまず、演出制御用マイコン91は、当選した大当たり図柄が大当たり図柄1、大当たり図柄5、又は大当たり図柄7のいずれかであるか否かを判定する(S5101)。判定結果がNOであればステップS5103に進む。一方、判定結果がYESであれば、現在のラウンド数を示す発光態様で発光演出体320のLED331を発光させるためのランプデータをセットする(S5102)。このランプデータがランプデータ出力処理(S4202)にて出力されると、発光演出体320が現在のラウンド数を示す発光態様で発光する(図71参照)。
なお1R目であれば、ランプデータのセットとともに、発光演出体320を7セグ面323aに変形させるための駆動データ(駆動モータ371の駆動データ)もセットするものとする。この駆動データが駆動制御処理(S4203)にて出力されると、発光演出体320が7セグ面323aを形成するように駆動される。7セグ面323aを形成するように発光演出体320を駆動する処理は、大当たり図柄6の1R目にも実行されるものとする。
ステップS5103では、当選した大当たり図柄が大当たり図柄6であるか否かを判定する。判定結果がNOであればステップS5108に進む。一方、判定結果がYESであれば、続いて、1R目〜13R目のいずれかであるか否かを判定する(S5104)。1R目〜13R目であれば、現在のラウンド数を示す発光態様で発光演出体320のLED331を発光させるためのランプデータをセットする(S5105)。
さらに13R目であれば(S5106でYES)、発光演出体320によるV発光演出を行うための演出データをセットする(S5107)。この処理でV発光演出の演出データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)により、13R中の所定のタイミング(復活演出の開始タイミング)で発光演出体320がV字面322aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)により、「V」の文字を表現する発光態様でLED331を発光させるためのランプデータが生成され、ランプデータ出力処理(S4202)により、このランプデータが13R中の所定のタイミング(復活演出の開始タイミング)で出力される。
これにより、大当たり図柄6の13Rにおいて、楽曲演出と発光演出体320による現在ラウンド数表示がなされている状態から、復活演出と発光演出体320によるV発光演出がなされている状態への切り替えが実現される(図73(A)(B)参照)。なお発光演出体320によるV発光演出はエンディングの開始前まで継続される。これは大当たり図柄2や大当たり図柄3に当選した場合も同様である。ちなみに大当たり図柄6では13Rまでは液晶R数表示(画像表示装置7による現在ラウンド数表示)も実行されるが、14Rからは液晶R数表示が実行されない(図73(B)(C)、図20参照)。
ステップS5108では、当選した大当たり図柄が大当たり図柄2であるか否かを判定する。判定結果がNOであればステップS5111に進む。一方、判定結果がYESであれば、続いて、6R目であるか否かを判定する(S5109)。6R目であれば、発光演出体320によるV発光演出を行うための演出データをセットする(S5110)。この処理でV発光演出の演出データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)により、6Rの開始タイミングで発光演出体320がV字面322aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)により、「V」の文字を表現する発光態様でLED331を発光させるためのランプデータが生成され、ランプデータ出力処理(S4202)により、このランプデータが6Rの開始タイミングで出力される。これにより、大当たり図柄2の6Rにおいて、バトル演出の勝利の演出とともに、発光演出体320がデフォルト面321aからV字面322aに切り替わってV発光演出がなされ、遊技者にV通過大当たりであることが報知される(図72(A)(B)参照)。
ステップS5111では、当選した大当たり図柄が大当たり図柄3であるか否かを判定する。判定結果がNOであれば本処理を終える。一方、判定結果がYESであれば、続いて、12R目であるか否かを判定する(S5112)。12R目であれば、発光演出体320によるV発光演出を行うための演出データをセットする(S5113)。この処理でV発光演出の演出データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)により、12Rの開始タイミングで発光演出体320がV字面322aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)により、「V」の文字を表現する発光態様でLED331を発光させるためのランプデータが生成され、ランプデータ出力処理(S4202)により、このランプデータが12Rの開始タイミングで出力される。これにより、大当たり図柄3の12Rにおいて、復活演出とともに、発光演出体320がデフォルト面321aからV字面322aに切り替わってV発光演出がなされ、遊技者にV通過大当たりであることが報知される。
[エンディング演出選択処理]図62に示すように、エンディング演出選択処理(S4410)ではまず、演出制御用マイコン91は、実行中の大当たり遊技においてV通過があったか否かを判定する(S5201)。V通過の有無の情報はエンディングコマンドに含まれている(図18参照)。V通過があれば(S5201でYES)、「YY RUSH」(高確高ベース状態に対応する演出モード)に制御される旨を報知するエンディング演出(YYラッシュ移行演出)を設定する(S5202)。YYラッシュ移行演出は、「YY RUSH」の文字画像を含む演出画像を表示画面17に表示する演出である。なお、本形態ではV非通過大当たりにおいて有効なV通過があった場合(イレギュラーな場合)でも、演出モードを「YY RUSH」に制御することとしている。
続いて演出制御用マイコン91は、演出モードフラグの値を「YY RUSH」に対応する値「3」にセットする(S5203)。演出モードフラグは、実行中の演出モードを示すフラグである。図63(A)に示すように、演出モードフラグは、通常演出モードに制御されているときは「1」に設定され、「ZZ RUSH」に制御されているときは「2」に設定され、「YY RUSH」に制御されているときは「3」に設定される。なお、通常演出モードは通常遊技状態に対応する演出モードである。
続いて演出制御用マイコン91は、背景フラグの値をST開始直後背景に対応する値「3」にセットするとともに(S5204)、背景移行のタイミングを計るための背景カウンタの値を「61」にセットして(S5205)、ステップS5210に進む。背景フラグは、現時点の滞在背景を示すフラグである。本形態では、図63(B)に示すように滞在背景には、「通常背景」と、「時短共通背景」と、「ST開始直後背景」とがある。
通常背景は、通常遊技状態における滞在背景である。時短共通背景、及びST開始直後背景は、高ベース状態における滞在背景である。詳細には、演出モードが「YY RUSH」に制御された場合、大当たり遊技後に実行された特図変動(特別図柄の変動表示)の回数が61回以下の時にはST開始直後背景に設定され、62回以上161回以下の時(高ベース状態の残回数が100回以下の時)には時短共通背景に設定される。また、演出モードが「ZZ RUSH」に制御された場合には、時短共通背景に設定される。
図63(B)に示すように、滞在背景を通常背景に制御するときには、背景フラグの値を「1」にセットする。また、滞在背景を時短共通背景に制御するときには、背景フラグの値を「2」にセットする。また、滞在背景をST開始直後背景に制御するときには、背景フラグの値を「3」にセットする。
ステップS5201でV通過なしと判定した場合には(S5201でNO)、「ZZ RUSH」(低確高ベース状態に対応する演出モード)に制御される旨を報知するエンディング演出(ZZラッシュ移行演出)を設定する(S5206)。ZZラッシュ移行演出は、「ZZ RUSH」の文字画像を含む演出画像を表示画面17に表示する演出である。
ステップS5206に続いて演出制御用マイコン91は、演出モードフラグの値を「ZZ RUSH」に対応する値「2」にセットする(S5207)。次に演出制御用マイコン91は、背景フラグの値を時短共通背景に対応する値「2」にセットするとともに(S5208)、背景カウンタの値を「100」にセットして(S5209)、ステップS5210に進む。
ステップS5210では、上記の処理により設定されたエンディング演出の実行開始を指示するためのエンディング演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。ステップS5210でセットされたエンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、エンディング演出開始コマンドに応じた演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面17に表示する。
ステップS5210に続いて演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONであればOFFする(S5211及びS5212)。そして、連荘数カウンタの値を参照し(S5213)、連荘数カウンタの値に応じたランプ連荘数表示演出(特定回数表示の一例)を発光演出体320に行わせるための演出データをセットして(S5214)、エンディング演出選択処理を終える。
ランプ連荘数表示演出とは、デフォルト面321aを形成している発光演出体320を利用して行う連荘数表示のことである。上述したようにデフォルト面321aを形成している発光演出体320は、5目盛りのメーターとして機能する(図13(A)参照)。この5目盛りのメーターを利用して、発光演出体320を図64に示す発光態様で発光させる。すなわち図64に示すように、連荘数1回〜5回までは、連荘数に応じた数の目盛りを緑色で発光させ、残りの目盛りを黄色で発光させる。例えば、連荘数が2回であれば、図74(A)に示すように、下から2目盛りに対応するLED331を緑色で発光させ、残りの目盛りに対応するLED331を黄色で発光させる。これにより、2回を表現する。
また、連荘数6回〜10回までは、連荘数に応じた数の目盛りを赤色で発光させ、残りの目盛りを緑色で発光させる。例えば、連荘数が8回であれば、図74(B)に示すように、下から3目盛りに対応するLED331を赤色で発光させ、残りの目盛りに対応するLED331を緑色で発光させる。これにより、8回を表現する。また、連荘数11回以上は、5目盛り全てを虹色で発光させる。例えば、連荘数が11回であれば、図74(C)に示すように、全目盛りに対応するLED331を虹色で発光させる。これにより、11回以上を表現する。
ステップS5214でランプ連荘数表示演出の演出データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)において発光演出体320がデフォルト面321aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)にて連荘数に応じた発光態様でLED331を発光させるランプデータが生成され、このランプデータがランプデータ出力処理(S4202)にて出力される。これにより、ランプ連荘数表示演出(図74参照)が実現される。なお、ランプ連荘数表示演出は、エンディング演出とともに実行され、その後の高ベース状態中も継続される。ランプ連荘数表示演出が終了するのは、高ベース状態が終了して通常遊技状態に戻ったときである。このようなランプ連荘数表示演出により、大当たり遊技のエンディングから高ベース状態が終了するまでの期間中、遊技者およびその他のホール来店者に対して連荘数を示すことが可能となっている。
[先読み演出判定処理]図65に示すように、先読み演出判定処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン91は、RAM94の受信バッファに格納されている始動入賞コマンドをRAM94の特図保留演出記憶部(図17に示す第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶する(S5301)。詳細には、受信したのが第1始動入賞コマンドであれば、第1特図保留演出記憶部95a(図17(b)参照)に記憶し、第2始動入賞コマンドであれば、第2特図保留演出記憶部95b(図17(c)参照)に記憶する。なお、始動入賞コマンドは、各特図保留演出記憶部において第1〜第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されていくことになる。
続くステップS5302では、ステップS5301で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数を計数するサブ側(サブ制御基板90側)のカウンタである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数を計数するサブ側のカウンタである。
続いて演出制御用マイコン91は、先読み演出の実行抽選処理(S5303)を行う。先読み演出の実行抽選処理(S5303)では、ステップS5301で格納した始動入賞コマンドに基づいて、所謂連続予告や保留変化予告などの先読み演出を行うか否かを決定し、行う場合には、先読み演出に関する各種の設定を行う。なお、連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。具体的には例えば、演出図柄8L,8C,8Rの確定停止時に所定のエフェクト画像を表示する演出等が挙げられる。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像9A,9Bに代えて、通常表示態様よりも大当たり当選期待度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。
[変動演出開始処理]図66に示すように、変動演出開始処理(S4414)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5401)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報、又は、特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。
続くステップS5402では、ステップS5401で解析した変動開始コマンドが特図1変動開始コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特図2変動開始コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算する。そして、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶されているデータのシフト処理を行う(S5403)。
シフト処理では、第1記憶領域〜第4記憶領域に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第4記憶領域をクリアする。例えば、第1特図保留演出記憶部95aの第4記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aの第3記憶領域にシフトされ、第4記憶領域はクリアされる。また、第1特図保留演出記憶部95aの第1記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aおよび第2特図保留演出記憶部95bに共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95c(図17(a))にシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。
次に、変動演出において最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせを選択する(S5404)。具体的には、「特図1_大当たり図柄1」や「特図2_大当たり図柄5」に当選していれば、金図柄である「3」又は「7」のゾロ目を選択する。また、「特図1_大当たり図柄2」や「特図1_大当たり図柄3」、「特図1_大当たり図柄4」、「特図2_大当たり図柄6」、「特図2_大当たり図柄7」に当選していれば、銀図柄である「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、又は「8」のゾロ目を選択する。
続いて、後述する背景処理(S5405)を行って、予告演出選択処理(S5406)を行う。なお背景処理(S5405)は、滞在背景(現在の背景画像)に関する処理である。予告演出選択処理(S5406)では、変動演出に伴って行う予告演出(例えば所謂ステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出など)を、滞在背景や変動パターンに応じて選択する。また先読み演出としての予告演出のうち変動演出に伴って行うもの(例えば連続予告)があれば選択する。なお本パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出には、変動演出中の所定のタイミングで、発光演出体320に激アツ面324a(図13(D)参照)を形成させるとともに、LED331を所定の発光態様で発光させる激アツ予告演出があるものとする。この演出は、大当たりの当選期待度が高いことを報知する演出として実行されるものとする。
続いて演出制御用マイコン91は、後述する変動演出パターン選択処理(S5407)を行う。なお変動演出パターン選択処理(S5407)は、変動演出の演出パターンを選択する処理である。その後、演出制御用マイコン91は、ステップS5407で選択した演出パターンの変動演出を画像制御基板100に開始させるための変動演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5408)、変動演出開始処理を終える。
ステップS5408でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて画像表示装置7の表示画面17にて変動演出を行う。この変動演出は、ステップS5404で選択した演出図柄を最終的な停止図柄とし、ステップS5406で選択した予告演出を伴う演出となる。
[背景処理]図67に示すように、背景処理(S5405)ではまず、演出制御用マイコン91は、背景フラグを参照し(S5501)、参照した背景フラグの値が通常背景を示す「1」であるか否か、すなわち現在の滞在背景が通常背景であるか否かを判定する(S5502)。通常背景であれば、ステップS5512に進む。
これに対して、通常背景でなければ(S5502でNO)、RAM94に設けた背景カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S5503)。背景カウンタとは、特定の背景(通常背景以外の背景)における特別図柄の変動表示の実行回数をカウントするためのカウンタである。本形態では、背景カウンタを用いたカウントにより、特定の背景への滞在期間を管理している。なお、背景カウンタの値は、「ST開始直後背景」への制御開始時に「61」にセットされ、「時短共通背景」への制御開始時に「100」にセットされる。
ステップS5503において背景カウンタの値が「0」でなければ、ステップS5512に進む。これに対して、背景カウンタの値が「0」であれば(S5503でYES)、滞在背景の変更タイミングであるため、現在の滞在背景が時短共通背景であるか否か、即ち、背景フラグの値が時短共通背景を示す「2」であるか否かを判定する(S5504)。滞在背景が時短共通背景であれば(S5504でYES)、滞在背景を通常背景にセットする、すなわち、背景フラグの値を通常背景を示す値「1」にセットする(S5505)。そして、演出モードフラグの値を通常演出モードに対応する「1」にセットする(S5506)。
ステップS5506に続いて演出制御用マイコン91は、連荘数カウンタをクリアする(S5507)。そして、発光演出体初期設定処理(S5508)を行って、ステップS5512に進む。発光演出体初期設定処理(S5508)では、デフォルト面321aを形成している状態に発光演出体320を制御するとともに、全てのLED331を白色で点灯させるための初期設定データをセットする。この処理で初期設定データがセットされると、その後に実行される駆動制御処理(S4203)において発光演出体320がデフォルト面321aを形成するように駆動される。また、ランプ処理(S4304)にて全てのLED331を白色で点灯させるランプデータが生成され、このランプデータがランプデータ出力処理(S4202)にて出力される。これにより、発光演出体320によるランプ連荘数表示演出が終了する。
ステップS5504でNOであれば、続いて、現在の滞在背景がST開始直後背景であるか否か、即ち、背景フラグの値がST開始直後背景を示す「3」であるか否かを判定する(S5509)。判定結果がNOであればステップS5512に進むが、判定結果がYESであれば、滞在背景を時短共通背景にセットする、すなわち、背景フラグの値を時短共通背景を示す値「2」にセットする(S5510)。そして、背景カウンタの値を「100」にセットして(S5511)、ステップS5512に進む。
ステップS5512では、背景フラグの値に対応する滞在背景を表示画面17に表示するための背景指定コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。セットした背景指定コマンドがコマンド送信処理(S4006)によって画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、指定された背景画像が表示画面17に表示されるように表示制御を実行する。
[変動演出パターン選択処理]変動演出パターン選択処理(S5407)では、変動開始コマンドに示されている変動パターンの情報に基づいて、変動演出パターンを選択する。図68に示すように、変動演出パターン選択処理(S5407)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動パターンが特図2の大当たりに係るものであるかを判定する(S5601)。
判定結果がNOであればステップS5605に進む。一方、判定結果がYESであれば、当選した大当たり図柄が「特図2_大当たり図柄5」であるか否かを判定する(S5602)。なお変動開始コマンドには、特図停止図柄データの情報や変動パターンの情報が含まれている。ステップS5602の判定結果がYESであれば、特図2V通過大当たり専用変動演出を選択する(S5603)。一方、ステップS5602の判定結果がNOであれば、特図2大当たり共通変動演出を選択する(S5604)。
特図2V通過大当たり専用変動演出は、V通過大当たりであることを報知する演出であり、本形態では主人公キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利する演出である。また、特図2大当たり共通変動演出は、V通過大当たりであるかV非通過大当たりであるかを遊技者に示さない演出であり、本形態では主人公キャラクタが敵キャラクタとのバトルに敗北する演出である。これにより本パチンコ遊技機1のゲームの流れは、特図2大当たり共通変動演出が実行された場合には、大当たり遊技中に復活演出が実行されればV通過大当たりであり、実行されなければV非通過大当たりである、というものとなる(図20参照)。
ステップS5605では、変動パターンが特図1の大当たりに係るものであるかを判定する。この判定結果がNOであればステップS5607に進む。一方、判定結果がYESであれば、特図1大当たり用変動演出を選択する(S5606)。特図1大当たり用変動演出は、主人公キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利する演出である。
ステップS5607では、変動パターンが特図1又は特図2のハズレに係るものであるかを判定する。この判定結果がNOであれば本処理を終える。一方、判定結果がYESであれば、滞在背景および変動パターンに応じたハズレ用変動演出を選択する(S5608)。
[変動演出終了処理]図69に示すように、変動演出終了処理(S4416)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析するとともに(S5901)、背景フラグを参照する(S5902)。そして、背景フラグの値が「1」か否か、即ち滞在背景が通常背景か否かを判定する(S5903)。そして、滞在背景が通常背景であれば(S5903でYES)、ステップS5905に進む。
一方、滞在背景が通常背景でなければ(S5903でNO)、背景カウンタの値を1ディクリメントしてから(S5904)、ステップS5905に進む。ステップS5905では、演出制御用マイコン91は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)によって画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、表示画面17にて演出図柄8L,8C,8Rを所定の停止態様で確定的に停止表示する。
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機1では、現在何ラウンド目であるかが画像表示装置7だけでなく発光演出体320によっても示されるため、一方の表示を見落とされた場合でも、残りの表示によって現在何ラウンド目であるかを遊技者に認識させることが可能となっている(図71(A)参照)。
また本形態のパチンコ遊技機1では、例えば大当たり図柄1への当選に基づく大当たり遊技の14R目〜16R目までのように、画像表示装置7による現在ラウンド数表示を行わないが、発光演出体320による現在ラウンド数表示は行うときがある(図19、図71(B)参照)。これによれば、画像表示装置7による現在ラウンド数表示を行わないことによりV通過に関する画像(図70の各図に示す画像、すなわちXXチャンスに関する画像やVの画像。特定の画像に相当)に対する注目を高めつつ、発光演出体320による現在ラウンド数表示によって現在何ラウンド目であるかを遊技者に認識させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1では、発光演出体320をV発光演出(図72(B)参照、特別演出に相当)に利用する大当たり遊技では、発光演出体320に現在ラウンド数表示を行わせないため(図19参照)、大当たり遊技の途中で現在ラウンド数表示が消えたり、再表示されたりするといったことがない。よって、現在何ラウンド目であるかを遊技者に誤認させるのを防ぐことが可能となっている。
また本形態では、V発光演出は、大当たり図柄2に当選した場合には6R目に実行され、大当たり図柄3に当選した場合には12R目に実行されるが、V発光演出を行う大当たり遊技では、発光演出体320に現在ラウンド数表示を行わせない。そのため、発光演出体320に現在ラウンド数表示を行わせることで、現在ラウンド数表示が消えるタイミングが複数できてしまう場合と比べて、現在何ラウンド目であるかを遊技者に誤認させ難くすることが可能となっている。
また本形態では、V非通過大当たり(例えば大当たり図柄4)に当選した場合には大当たり遊技中にV発光演出は実行されないところ(図19参照)、この種の大当たりに当選した場合には発光演出体320に現在ラウンド数表示を行わせない。このように本形態では、大当たり図柄2〜4において一律に発光演出体320による現在ラウンド数表示を行わないこととしている。そのため、V発光演出の実行のために発光演出体320による現在ラウンド数表示が消える場合と、V発光演出を実行しないために発光演出体320による現在ラウンド数表示が消えない場合とが混在するということがなく、現在何ラウンド目であるかを遊技者に誤認させ難くすることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり図柄6に当選した場合には、13Rにおいて発光演出体320をV発光演出に利用するまでは、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行う(図73参照)。そのため、発光演出体320による現在ラウンド数表示によって、現在何ラウンド目であるかを遊技者が認識することが期待できる。
また本形態では、発光演出体320は前枠53に取り付けられているため、発光演出体320による現在ラウンド数表示によって、遊技者以外のホール来店者に対しても現在何ラウンド目であるかを認識させることが可能となっている。
また本形態では、発光演出体320は、複数の演出面(デフォルト面321a、V字面322a、7セグ面323a、激アツ面324a)を有するリール(ドラム・回転体)であり、そのうちの7セグ面323aを利用して、現在ラウンド数表示を行うものである。そのため、画像による現在ラウンド数表示とは異なった趣の表示演出を行うことが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1では、発光演出体320の第1演出部321(デフォルト面321aを形成する第1演出部321)の目盛りの数だけでなく、これに発光演出体320の第1演出部321の発光色を組み合わせて、連荘数を表している(図64参照)。そのため、発光演出体320の第1演出部321の目盛りの数よりも大きい回数を表現することが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1では、前枠53に設けられた発光演出体320を利用したランプ連荘数表示演出(特定回数表示)が、大当たり遊技後の高ベース状態においても行われる。よって、連荘中であることとその回数とを、遊技者以外のホール来店者に対してもアピールすることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技におけるエンディングまでは発光演出体320による現在ラウンド数表示が実行されており(図19及び図20参照)、エンディングから発光演出体320が連荘数を表示する装置として機能する。よって、遊技の進行に伴って発光演出体320の役割が変わる面白さを提供しつつ、発光演出体320によるランプ連荘数表示演出を行うことが可能となっている。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、2つの液晶表示装置(第1画像表示装置7a、第2画像表示装置7b)が第1の演出手段としての画像表示装置7を構成しているが、第1の演出手段は、1つの画像表示装置であってもよい。若しくは、3つ以上の画像表示装置からなるものであってもよい。また、第1の演出手段を、7セグメント表示装置等の発光体(LED)の点灯態様にて数字を表す装置としてもよい。また、第1の演出手段は、遊技機枠50に設けられていてもよい。また第2の演出手段を発光演出体320としたが、液晶表示装置等の画像表示装置であってもよい。また、第2の演出手段は、遊技盤2に設けられていてもよい。
また上記形態では、画像表示装置7による現在ラウンド数表示と、発光演出体320による現在ラウンド数表示の実行パターン(図19及び図20参照)が、どの大当たり図柄に当選した場合であっても、当選時の遊技状態が時短状態か非時短状態かに応じて変わることがない構成とした。しかしながら、一部または全部の大当たり図柄について、当選時の遊技状態が時短状態か非時短状態かに応じて、現在ラウンド数表示の実行パターンが変わる構成としてもよい。例えば、特図1の抽選にて当選可能な大当たり図柄(大当たり図柄1〜4)については、非時短状態中の当選であれば、図19に示したパターンで現在ラウンド数表示を行う構成とするが、時短状態中の当選であれば、次のようなパターンで現在ラウンド数表示を行う構成としてもよい。
すなわち、時短状態中に大当たり図柄2に当選した場合には、1R〜12R(Vアタッカー開放事前アナウンスやVアタッカー打込アナウンスがなされないラウンド)のラウンド遊技において、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行う構成としてもよい。この場合、1R〜12Rのラウンド遊技では、バトル演出ではなく楽曲演出を行うようにするとよい。また、6Rでは、V発光演出を実行しないようにするとよい。
また、時短状態中に大当たり図柄3に当選した場合には、12R目に復活演出とともにV発光演出を行うまでは、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行う構成としてもよい。この場合、復活演出の実行までは楽曲演出を行う構成とするとよい。12R目では、まったく発光演出体320による現在ラウンド数表示がなされない構成としてもよいし、V発光演出の実行前のわずかな期間だけ発光演出体320による現在ラウンド数表示がなされる構成としてもよい。
また、時短状態中に大当たり図柄4に当選した場合には、1R〜13Rのラウンド遊技において、発光演出体320による現在ラウンド数表示を行う構成としてもよい。
また上記形態では、V通過に関する画像(図70に示す各画像)を特定の画像としたが、特定の画像として何を表示するかは任意に変更可能である。例えば、通常の大当たり演出よりも出現頻度の低いプレミア演出の画像であってもよいし、大当たり遊技後の遊技状態を報知する画像であってもよい。
また上記形態では、V発光演出を特別演出としたが、第2の演出手段を画像表示装置とする場合には、特別演出は画像表示演出となる。特別演出としての画像表示演出においてどのような画像を表示するかは任意に決めることができる。例えば、通常の大当たり演出よりも出現頻度の低いプレミア演出の画像であってもよいし、大当たり遊技後の遊技状態を報知する画像であってもよい。
また上記形態では、第1演出部321を形成している発光演出体320が指標部を構成したが、画像表示装置7が複数の目盛りを有するメーターの画像を表示する構成とし、このメーターの画像を指標部としてもよい。この場合、メーターの画像における各目盛りの表示色を変えることで、目盛りの数よりも大きい数を表現するようにしてもよいし、メーターの画像における各目盛りの模様を変えることで、目盛りの数よりも大きい数を表現するようにしてもよい。例えば、図75(A)では、5目盛りのメーターの画像G1における下から2目盛りを市松模様で表示し、残りの目盛りを水玉模様で表示することにより、連荘数が2回であることを表現している。そして図75(B)では、5目盛りのメーターの画像G1における下から2目盛りを唐草模様で表示し、残りの目盛りを市松模様で表示することにより、連荘数が7回であることを表現している。
また、メーターの画像における各目盛りの形を変えることで、目盛りの数よりも大きい数を表現するようにしてもよい。例えば、図76(A)では、各目盛りが長方形のメーターの画像G3の下から2目盛りを緑色で表示し、残りの3目盛りを黄色で表示することにより、連荘数が2回であることを表現している。そして図76(B)では、各目盛りが横長の六角形のメーターの画像G4の下から2目盛りを緑色で表示し、残りの3目盛りを黄色で表示することにより、連荘数が7回であることを表現している。なお、指標部の色、模様、及び形のうち2以上の要素を組み合わせて目盛りの数よりも大きい数を表現するようにしてもよい。
また上記形態では、第1演出部321を形成している発光演出体320により大当たりの連荘数を表す構成としたが、別の回数を表す構成としてもよい。例えば、特図変動(同種の遊技の一例)の実行回数、言い換えれば、変動演出の実行回数を表すようにしてもよい。また、連続予告の連続回数を表すようにしてもよい。また、ステップアップ予告のステップアップ回数を表すようにしてもよい。また、疑似連演出を行う構成とし、疑似連回数を表すようにしてもよい。なお、疑似連演出とは、仮停止表示させた3つの演出図柄8L,8C,8Rを再び変動表示させる再変動表示を1又は複数回含む演出である。再変動表示の回数が1回であれば疑似連2回とカウントし、再変動表示の回数が2回であれば疑似連3回とカウントし、再変動表示の回数が3回であれば疑似連4回とカウントする。なお、再変動表示の回数を(つまり疑似連回数よりも1回少ない回数を)、第1演出部321を形成している発光演出体320により表すようにしてもよい。
また上記形態では、連荘数のカウント対象となる特定の遊技期間を、初当たりから通常遊技状態に戻るまでの遊技期間としたが、時短状態から通常遊技状態への復帰時に存在している第2特図保留に基づく特図変動が終了するまでの期間を特定の遊技期間に含めるようにしてもよい。すなわち連荘数に、時短状態から通常遊技状態への復帰時に存在している第2特図保留に基づいて当選した大当たりも含めるようにしてもよい。
言い換えれば、可変入球口(第2始動口21)への入球により取得した判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)を所定の上限数(4)まで記憶する記憶手段(第2特図保留記憶部85b)を備え、当たり判定手段(ステップS1402を実行する遊技制御用マイコン81)は、その記憶手段に記憶された判定用情報に基づいて当たりか否かの判定を行うものであり、入球容易状態(高ベース状態)から非入球容易状態(低ベース状態)に戻ったときに記憶手段に記憶されている判定用情報に基づいて実行された特別遊技(大当たり遊技)を、ランプ連荘数表示演出のカウント対象に含めてもよい。この構成によれば、高ベース状態に制御されたことによって得られた利益の分を漏れなくランプ連荘数表示演出にて表示可能となるため、遊技者の実感する連荘回数とランプ連荘数表示演出による表示回数とがずれるのを防止可能となる。
また、時短状態から通常遊技状態に復帰してから規定回数(例えば10回)の特図変動が実行されるまでの期間を特定の遊技期間に含めるようにしてもよい。
また上記形態では、ランプ連荘数表示演出を大当たり遊技のエンディングにて開始する構成としたが、大当たり遊技のオープニングから開始したり、所定のラウンド数のラウンド遊技から開始したりしてもよい。また、大当たり遊技の終了直後から開始したりしてもよい。また上記形態では、ランプ連荘数表示演出を高ベース状態中も実行するように構成したが、高ベース状態中は実行しない構成としてもよい。
また上記形態では、発光演出体320は4つの演出面(デフォルト面321a、V字面322a、7セグ面323a、激アツ面324a)を形成可能なものであったが、これら全ての演出面を形成可能なものでなくてもよい。例えば、激アツ面324aを形成できないものであってもよい。また、デフォルト面321aだけを形成できるものであってもよい。この場合、発光演出体320は、上側演出体320Uと下側演出体320Dとに分かれているものでなくてもよい。
また上記形態では、第2大入賞口35への入賞個数に応じて振分部材71が通過阻止状態から通過許容状態に切り替えられる構成としたが、ラウンド遊技の開始から所定の時間が経過したタイミングで通過阻止状態から通過許容状態に切り替えられる構成としてもよい。すなわち大入賞口への入賞個数に基づいて振分部材71を制御する構成ではなく、時間によって振分部材71を制御する構成としてもよい。
また上記形態では、所謂V確機(特定領域39への通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)としたが、図柄確変機(当選した大当たり図柄の種類に応じて高確率状態に移行するか否かが確定する遊技機)であってもよい。図柄確変機とした場合、大当たり遊技中のV発光演出は、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態であることを報知する所謂昇格演出として利用できる。また、所謂ST機(確変の回数切りの遊技機)として構成したが、所謂確変ループ機として構成してもよい。また、所謂1種2種混合機やハネモノなどの2種大当たりが可能な遊技機(1.8秒以下の比較的短い開放時間で大入賞口が開放される小当たり遊技が実行され、その小当たり遊技において大入賞口内の特定領域に遊技球が通過したことに基づいて大当たり遊技が実行される遊技機)としてもよい。この場合、特定領域への通過が実行条件に相当する。
また上記形態では、遊技球の入球し易さが変化しない第1始動口20と、遊技球の入球し易さが変化可能な第2始動口21とを設けたが、第1始動口20又は第2始動口21の一方を備えていない構成としてもよい。第1始動口20を備えていない構成とする場合、電チュー22が閉状態にあるときでも、電チュー22に係る第2始動口21へ遊技球が入球するように構成する。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈A〉
手段1Aに係る発明は、
所定の実行条件の成立に基づいて、入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる単位開放遊技(ラウンド遊技)を複数回含む特別遊技(大当たり遊技)を実行する遊技機(パチンコ遊技機1)において、
第1の演出手段(画像表示装置7)と、
第2の演出手段(発光演出体320)と、
前記第1の演出手段と前記第2の演出手段とを制御可能な演出制御手段(サブ制御部99)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中、前記第1の演出手段又は前記第2の演出手段に、現在の単位開放遊技が当該特別遊技における何回目の単位開放遊技であるかを示す単位開放遊技回数表示(現在ラウンド数表示)を行わせることがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、現在の単位開放遊技の回数が第1の演出手段又は第2の演出手段によって示されるため、現在の単位開放遊技の回数を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
手段2Aに係る発明は、
手段1Aに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中、前記第1の演出手段と前記第2の演出手段との両方に、前記単位開放遊技回数表示を行わせることがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、現在の単位開放遊技の回数が複数の演出手段によって示されるため、一方の演出手段による表示を見落とされた場合でも、残りの演出手段による表示によって現在の単位開放遊技の回数を遊技者に認識させることが可能となる。
手段3Aに係る発明は、
手段2Aに記載の遊技機であって、
前記第1の演出手段は、画像表示装置(7)であり、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技の実行中、前記画像表示装置に特定の画像(V通過に関する画像、図70(A)〜(D)に示す画像)を表示させることがあり、
前記特定の画像が表示される単位開放遊技(例えば図19に示す大当たり図柄1の14R目のラウンド遊技)では、前記画像表示装置に前記単位開放遊技回数表示を行わせず、前記第2の演出手段に前記単位開放遊技回数表示を行わせる(図71(B)参照)ことがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、画像表示装置において単位開放遊技回数表示を行わないことにより特定の画像に対する注目を高めつつ、第2の演出手段による単位開放遊技回数表示によって現在の単位開放遊技の回数を遊技者に認識させることが可能となる。
手段4Aに係る発明は、
手段2A又は手段3Aに記載の遊技機であって、
前記特別遊技には、遊技者に付与される特典が予め定められた第1の特典(大当たり図柄に応じた大入賞口の開放と通過困難パターンでの振分部材71の作動)である第1特別遊技(V非通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技)と、前記第1の特典よりも有利な第2の特典(大当たり図柄に応じた大入賞口の開放と通過容易パターンでの振分部材71の作動)である第2特別遊技(V通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技)とがあり、
前記演出制御手段は、
前記第2特別遊技における特定の単位開放遊技(例えば図19に示す大当たり図柄2の6R目のラウンド遊技)において、前記第2の特典が付与されることを示す特別演出(V発光演出)を、前記第2の演出手段に実行させることがあり、
前記特別演出が実行される前記第2特別遊技(例えば大当たり図柄2に当選したことに基づく大当たり遊技)では、前記第2の演出手段に前記単位開放遊技回数表示を行わせず、前記第1の演出手段に前記単位開放遊技回数表示を行わせる(図72(B)参照)ことがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2の演出手段を特別演出に利用する第2特別遊技では、第2の演出手段に単位開放遊技回数表示を行わせないため、第2特別遊技の途中で単位開放遊技回数表示が消えたり、再表示されたりするといったことがない。よって、現在の単位開放遊技の回数を遊技者に誤認させるのを防ぐことが可能となる。
手段5Aに係る発明は、
手段2A又は手段3Aに記載の遊技機であって、
前記特別遊技には、遊技者に付与される特典が予め定められた第1の特典(大当たり図柄に応じた大入賞口の開放と通過困難パターンでの振分部材71の作動)である第1特別遊技(V非通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技)と、前記第1の特典よりも有利な第2の特典(大当たり図柄に応じた大入賞口の開放と通過容易パターンでの振分部材71の作動)である第2特別遊技(V通過大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技)とがあり、
前記演出制御手段は、
前記第2特別遊技における特定の単位開放遊技(例えば図20に示す大当たり図柄6の13R目のラウンド遊技)において、前記第2の特典が付与されることを示す特別演出(V発光演出)を、前記第2の演出手段に実行させることがあり、
前記特別演出が実行される前記第2特別遊技(例えば大当たり図柄6に当選したことに基づく大当たり遊技)では、前記特別演出の実行までは前記第2の演出手段に前記単位開放遊技回数表示を行わせ、前記特別演出の実行からは前記第2の演出手段に前記単位開放遊技回数表示を行わせない(図73(A)(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2の演出手段を特別演出に利用するまでは、第2の演出手段による単位開放遊技回数表示を行うため、これによって現在の単位開放遊技の回数を遊技者が認識することが期待できる。
手段6Aに係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球口(第1始動口20又は第2始動口21)と、
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)、及び、前記特別入賞口に入賞した遊技球が通過可能な特定領域(39)を有する特別入賞手段(第2大入賞装置36)と、
前記入球口への入球に基づいて、当たりか否かの判定を行う当たり判定手段(ステップS1402又はS1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定の結果を示す図柄(特別図柄)を変動表示を経て停止表示させる図柄表示制御手段(ステップS1406,S1412,S1704を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記図柄が当たりを示す特定の停止態様(大当たり図柄)で停止表示された後、前記特別入賞口(第2大入賞口35)または当該特別入賞口とは異なる他の特別入賞口(第1大入賞口30)を開放させる単位開放遊技(ラウンド遊技)を複数回含む特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な特別遊技実行手段(ステップS1007等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特定領域に遊技球が通過したことに基づいて特典(高確率状態への移行)を付与可能な特典付与手段(ステップS3104を実行する遊技制御用マイコン81)と、
第1の演出手段(画像表示装置7)と、
第2の演出手段(発光演出体320)と、
前記第1の演出手段と前記第2の演出手段とを制御可能な演出制御手段(サブ制御部99)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中、前記第1の演出手段と前記第2の演出手段との両方に、現在の単位開放遊技が当該特別遊技における何回目の単位開放遊技であるかを示す単位開放遊技回数表示(現在ラウンド数表示)を行わせることがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特別入賞口内の特定領域に遊技球が通過すると特典を付与する遊技機において、現在の単位開放遊技の回数が複数の演出手段によって示される。よって、特定領域に注意が向いているなどによって一方の演出手段による表示を見落とされた場合でも、残りの演出手段による表示によって現在の単位開放遊技の回数を遊技者に認識させることが可能となる。
〈B〉
手段1Bに係る発明は、
複数の目盛りを有する指標部(第1演出部321を形成している発光演出体320)と、
前記指標部を制御する制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記制御手段は、特定の遊技期間において同種の遊技又は演出が実行された回数を、前記指標部が何目盛りを示しているかにて表す特定回数表示(ランプ連荘数表示演出)を、前記指標部に実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機1)である。
この構成の遊技機によれば、表したい回数を、指標部の目盛りの数によって表すため、数字で表す場合とは異なる面白みを提供することが可能である。
手段2Bに係る発明は、
手段1Bに記載の遊技機であって、
前記指標部は、色、模様、又は、形の少なくともいずれかは複数の態様をとり得るものであり(実施形態では第1演出部321を形成している発光演出体320は様々な色で発光可能なものであり)、
前記特定回数表示は、前記指標部が何目盛りを示しているかと、前記指標部の色、模様、又は、形との組み合わせにて前記回数を表す(実施形態では例えば緑色発光の2目盛りで2回を表し、赤色発光の3目盛りで8回を表す。図64参照)表示であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、表したい回数を、指標部の目盛りの数だけでなく、これに指標部の色、模様、又は形の変化を組み合わせて表すため、指標部の目盛りの数よりも大きい回数を表現することが可能となる。
手段3Bに係る発明は、
手段2Bに記載の遊技機であって、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)を含む1又は複数の入球口(第1始動口20および第2始動口21)と、
前記入球口への入球に基づいて、当たりか否かの判定を行う当たり判定手段(ステップS1402又はS1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段によって当たりと判定されると、特別入賞口(第2大入賞口35)を開放させる特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(ステップS1007等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特別遊技状態の後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、非入球容易状態(低ベース状態)よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態(高ベース状態)に制御可能な入球容易状態制御手段(ステップS3102,S3107を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記特定の遊技期間は、前記非入球容易状態での当たりに基づく前記特別遊技状態の開始から再び前記非入球容易状態に戻るまでを含む期間であり、
前記特定回数表示は、前記特定の遊技期間における前記特別遊技の実行回数(大当たりの連荘数)を表す表示であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、指標部を利用した特定回数表示によって、特定の遊技期間における特別遊技の実行回数(所謂連荘回数)を示すことが可能である。
手段4Bに係る発明は、
手段3Bに記載の遊技機であって、
前記指標部は、当該遊技機の前側を装飾する前枠部(前枠53)に設けられており、
前記制御手段は、前記特定回数表示を、前記特別遊技中の所定のタイミング(大当たり遊技のエンディング)で開始させ、前記入球容易状態に制御されている間も行わせ得るものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、前枠部に設けられた指標部を利用した特定回数表示が、特別遊技状態の後の入球容易状態においても行われる。よって、所謂連荘中であることとその回数とを、遊技者以外のホール来店者に対してもアピールすることが可能である。
手段5Bに係る発明は、
手段4Bに記載の遊技機であって、
複数の演出面(デフォルト面321a、V字面322a、7セグ面323a、激アツ面324a)を形成可能な回転体(発光演出体320)を備え、
前記回転体は、
前記複数の演出面のうち第1の演出面(デフォルト面321a)を形成しているときに前記指標部(第1演出部321)を構成し、
前記複数の演出面のうち第2の演出面(7セグ面323a)を形成しているときには、前記特別遊技における現在のラウンド数を示す現在ラウンド数表示部(第3演出部323)を構成可能なものであり、
前記所定のタイミングは、前記特別遊技におけるエンディングであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特別遊技におけるエンディングまでは回転体が現在ラウンド数表示部として機能し、エンディングからは回転体が指標部として機能する。よって、遊技の進行に伴って回転体の役割が変わる面白さを提供しつつ、指標部による特定回数表示を行うことが可能となる。
手段6Bに係る発明は、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)を含む1又は複数の入球口(第1始動口20又は第2始動口21)と、
前記入球口への入球に基づいて、当たりか否かの判定を行う当たり判定手段(ステップS1402又はS1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定の結果を示す図柄(特別図柄)を変動表示を経て停止表示させる図柄表示制御手段(ステップS1406,S1412,S1704を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記図柄が当たりを示す特定の停止態様(大当たり図柄)で停止表示された後、特別入賞口(第2大入賞口35)を開放させる特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(ステップS1007等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特別遊技状態の後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、非入球容易状態(低ベース状態)よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態(高ベース状態)に制御可能な入球容易状態制御手段(ステップS3102,S3107を実行する遊技制御用マイコン81)と、
複数の目盛りを有し、複数の色を表示可能な指標部(第1演出部321を形成している発光演出体320)と、
前記指標部を制御する制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記制御手段は、前記非入球容易状態での当たりに基づく前記特別遊技状態の開始から再び前記非入球容易状態に戻るまでを含む特定の遊技期間における前記特別遊技の実行回数を、前記指標部が何目盛りを示しているかと、前記指標部の色との組み合わせにて表す特定回数表示(ランプ連荘数表示演出)を、前記指標部に実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定の遊技期間における特別遊技の実行回数(所謂連荘回数)を、指標部の目盛りの数だけでなく、これに指標部の色、模様、又は形の変化を組み合わせて表すため、指標部の目盛りの数よりも大きい回数を表現することが可能となる。
なお、上記した発明における「実行条件」とは、実施形態では、大当たり図柄が停止表示されることである。
また、上記した発明における「終了条件」とは、実施形態では、特別遊技状態に制御されること、又は、入球容易状態における特別図柄の変動表示の実行回数が所定の上限実行回数に至ることである。
1…パチンコ遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置(第1の演出手段)
17…表示画面
20…第1始動口(固定入球口)
21…第2始動口(可変入球口)
30…第1大入賞口(他の特別入賞口)
31…第1大入賞装置
35…第2大入賞口(特別入賞口)
36…第2大入賞装置(特別入賞手段)
39…特定領域
53…前枠(前枠部)
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
99…サブ制御部
100…画像制御基板
320…発光演出体(第2の演出手段、回転体)
321…第1演出部(指標部)
321a…デフォルト面(第1の演出面)
322a…V字面
323…第3演出部(現在ラウンド数表示部)
323a…7セグ面(第2の演出面)
324a…激アツ面

Claims (1)

  1. 遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口を含む1又は複数の入球口と、
    前記入球口への入球に基づいて、当たりか否かの判定を行う当たり判定手段と、
    前記当たり判定手段による判定の結果を示す図柄を変動表示を経て停止表示させる図柄表示制御手段と、
    前記図柄が当たりを示す特定の停止態様で停止表示された後、特別入賞口を開放させる特別遊技を実行する特別遊技状態に制御可能な特別遊技状態制御手段と、
    前記特別遊技状態の後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、非入球容易状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態に制御可能な入球容易状態制御手段と、
    複数の目盛りを有し、色、模様、又は、形の少なくともいずれかについて複数の態様をとり得る指標部と、
    前記指標部を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記非入球容易状態での当たりに基づく前記特別遊技状態の開始から再び前記非入球容易状態に戻るまでを含む特定の遊技期間における前記特別遊技の実行回数を、前記指標部が何目盛りを示しているかと、前記指標部の色、模様、又は、形との組み合わせにて表す特定回数表示を、前記指標部に実行させることが可能なものである遊技機であって
    記制御手段は、前記特定回数表示を、前記特定の遊技期間においては、前記特別遊技中の所定のタイミングで開始させ、当該特別遊技の終了後の前記入球容易状態が終了するまでは少なくとも継続させるものであり、
    複数の演出面を形成可能な回転体を備え、
    前記回転体は、
    前記複数の演出面のうち所定の演出面を形成しているときに前記指標部を構成し、
    前記複数の演出面のうち前記所定の演出面とは異なる他の演出面を形成しているときには、前記指標部とは異なる演出用の表示部を構成可能なものであることを特徴とする遊技機。
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