以下に、各図面を参照して、本発明に係る遊技機の一具体例であるパチスロ機について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の主要な構成について説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1は、本実施形態におけるパチスロ機1の機能フローを示す図である。パチスロ機1では、図1に示した各手段が必要な処理を実行し、各々が担う機能が発揮されることにより、遊技者による遊技の実行を可能としている。
<投入操作検出手段>
投入操作検出手段は、遊技者によるメダルやコイン等の遊技媒体の投入操作を検出する。所定数の遊技媒体(例えば、3枚のメダル)の投入操作が検出されると、後述する開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。また、後述する図柄表示手段において、予め定められた入賞ラインが有効化される(以下、有効化された入賞ラインを「有効ライン」という。)。本実施形態において、遊技者によるメダルの投入を検出するセレクタ66、及び遊技者によるBETボタン22の操作を検出するBETスイッチ77は、投入操作検出手段を構成する。なお、検出可能な遊技媒体の種類は、メダルに限られるものはなく、コインやトークン、遊技球、若しくはこれらと同等の価値を有する電磁的遊技媒体等を含むものとする。
<開始操作検出手段>
開始操作検出手段は、遊技者による開始操作を検出する。開始操作が検出されると、後述する図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。また、後述する内部当選役決定手段が内部当選役を決定する際に用いられる乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。また、後述する演出制御手段が演出を決定する際に用いられる演出用乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜32767)から抽出される。本実施形態において、遊技者によるスタートレバー23の操作を検出するスタートスイッチ79は、開始操作検出手段を構成する。なお、抽出される乱数値の種類、個数、数値範囲については、これに限られるものではなく、遊技において必要となる個数の乱数値を、所定の数値範囲内から抽出することができるものとする。
<内部当選役決定手段>
内部当選役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽選を行い、予め定められた複数の役の中から内部当選役を決定する。すなわち、内部当選役の決定により、有効ライン上に表示されることが許可される図柄の組合せが決定される。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、抽出された乱数値に基づいて内部抽選処理を実行する主制御回路91は、内部当選役決定手段を構成する。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機1は、遊技の進行が停止(遊技者の遊技操作が無効化)される制御を行いうる。このような制御は、「ロック」(又は、「フリーズ」)と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバーが操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタンへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタンが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタンへの操作、若しくはスタートレバーへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバーが操作され、ストップボタンのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
ここで、内部当選役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽選を行い、内部当選役に替えて、あるいは内部当選役とともに、「ロック」を行うか否かを決定することができる。この場合、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当選役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
<図柄表示手段>
図柄表示手段は、複数の図柄を複数列に変動表示する。すなわち、開始操作検出手段により開始操作が検出されると、図柄の変動表示を開始し、後述する停止制御手段により停止制御が実行されると、図柄の変動表示を終了する。本実施形態において、複数のリール3L,3C,3R、及びリール表示窓4は、図柄表示手段を構成する。なお、図柄表示手段は、これに限られるものではなく、例えば、複数の図柄画像を複数列に変動表示する図柄画像表示手段(例えば、画像表示装置)等であってもよい。
<停止操作検出手段>
停止操作検出手段は、遊技者による停止操作を検出する。停止操作が検出されると、後述する停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止される。本実施形態において、遊技者によるストップボタン19L,19C,19Rの操作を検出するストップスイッチ基板80は、停止操作検出手段を構成する。
なお、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
<停止制御手段>
停止制御手段は、図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する。すなわち、停止操作検出手段により停止操作が検出されると、内部当選役決定手段により決定された内部当選役に応じて設定された停止制御情報に基づいて、図柄表示手段における図柄の変動表示を停止制御する。本実施形態において、遊技者によりストップボタン19L,19C,19Rが操作されると、各種の停止制御情報を参照し、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止制御するリール停止制御処理を実行する主制御回路91は、停止制御手段を構成する。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
停止制御手段は、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されている図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、停止制御手段は、決定されている内部当選役が、予め定められた停止操作順序(例えば、複数のストップボタンが操作される順番)に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
<入賞判定手段>
入賞判定手段は、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、入賞があるか否かの判定を行う。すなわち、停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。本実施形態において、図柄組合せテーブル等を参照し、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて入賞検索処理を実行する主制御回路91は、入賞判定手段を構成する。
<利益付与手段>
利益付与手段は、入賞判定手段により入賞があると判定されると、入賞した図柄の組合せに応じた利益を付与する。すなわち、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、対応する利益を遊技者に付与する。本実施形態において、入賞検索処理の結果に基づいてメダル払出処理等を実行する主制御回路91は、利益付与手段を構成する。なお、付与される利益が、副制御回路101の制御によって付与されるものである場合には、副制御回路101が、利益付与手段を構成する。
ここで、利益付与手段により付与される利益としては、メダルの払出、今回の遊技と同じ数量の遊技媒体が自動で投入され、再度遊技を行えることとなる再遊技の作動、再遊技に係る内部当選役の当選確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)の作動、メダルの払出に係る内部当選役の当選確率が高くなる特別遊技状態(ボーナス)の作動、遊技者に適切な停止操作の手順を報知することにより、メダルの払出に係る内部当選役の入賞確率が高くなる特定遊技状態(アシストタイム)の作動等を挙げることができる。なお、利益付与手段が付与する利益はこれに限られるものではない。
このように、パチスロ機1においては、投入操作検出手段によって遊技者の投入操作が検出され、開始操作検出手段によって遊技者の開始操作が検出されると、内部当選役決定手段によって内部当選役等が決定されるとともに、図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。そして、停止操作検出手段によって遊技者の停止操作が検出されると、停止制御手段によって図柄表示手段による図柄の変動表示が停止制御され、図柄表示手段に表示された図柄の組合せが、入賞判定手段によって入賞に係る図柄の組合せであると判定されると、利益付与手段によってその図柄の組合せに応じた利益が付与される。以上のような一連の流れがパチスロ機における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
<演出制御手段>
演出制御手段は、抽出された演出用乱数値と、その他の情報(例えば、内部当選役に関する情報)とに基づいて抽選を行い、複数種類の演出の中から今回実行するものを決定する。また、演出制御手段は、決定された演出が適切に実行されるように、後述する演出実行手段を制御する。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、少なくとも抽出された演出用乱数値に基づいて演出内容を決定するとともに、決定された演出内容にしたがった演出を実行させる副制御回路101は、演出制御手段を構成する。なお、上述の「ロック」も演出の一態様であるとすることができる。この場合には、主制御回路91が、演出制御手段を構成する。
また、演出制御手段は、所定の報知条件が満たされると、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出を決定する。この場合、演出制御手段は、報知制御手段とも言いうる。
<演出実行手段>
演出実行手段は、演出制御手段により決定された演出を実行する。すなわち、視覚に訴える演出を実行する表示装置やランプ、聴覚に訴える演出を実行するスピーカ、触覚に訴える演出を実行する演出ボタン等の演出に用いられる各種のデバイスを意味する。本実施形態において、液晶表示装置11、LED85、スピーカ42,58,64,65L,65Rは、演出実行手段を構成する。なお、演出実行手段は、これらに限られるものではなく、例えば、パチスロ機1の前面側から視認可能な位置に設けられる可動体(役物)であってもよいし、複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)を通常の図柄の変動表示態様とは異なる演出態様で変動表示させることによって演出を実行するものであってもよい。
また、演出実行手段は、演出制御手段によって、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出が決定された場合には、遊技者に対してその情報の報知を実行する。この場合、演出実行手段は、報知手段とも言いうる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2〜図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
<外観構造>
図2は、パチスロ機1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ機1の外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。また、キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている。この把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って等間隔に描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11が設けられている。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上部を形成している。この上パネルユニット10は、光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置されており、映像の表示による演出を実行する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。
図柄表示領域4は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rに対応して設けられている。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4ともいう。
リール表示窓4は、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、リール表示窓4の各リール3L,3C,3Rに対向する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる1又は複数のラインが有効ラインとして規定されることとなる。本実施形態では、各リール3L,3C,3Rに対向する中段の領域を組合せてなるライン(センターライン)を有効ラインとして規定する。
リール表示窓4は、台座部12に設けられた枠部材13により形成されている。この枠部材13は、リール表示窓4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15を有している。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられており、上方に向かって開口している。すなわち、リール表示窓4と情報表示窓14は、連続する1つの開口部として形成されている。この情報表示窓14及びリール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。
窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能になっている。また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の開口に対向するシート載置部17を有している。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置されている。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われている。
情報シートの取付部を構成する窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、凹凸や隙間の無い滑らかな表面であるため、情報シートの取付部を利用して、パチスロ機1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後で図4を参照して説明する。
本実施形態では、リール表示窓4と情報表示窓14を、連続する1つの開口部として形成した。しかし、本発明の遊技機に係る情報表示窓は、リール表示窓の下方に設けられていればよく、リール表示窓に連続していなくてもよい。すなわち、リール表示窓4と情報表示窓14は、上下方向に並ぶ2つの開口部として形成してもよい。
ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられており、正面を向いた平面に形成されている。このストップボタン取付部15には、ストップボタン19L,19C,19Rが貫通する貫通孔が設けられている。ストップボタン19L,19C,19Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応付けられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rともいう。
ストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者による操作の対象となる操作手段の一例を示す。また、台座部12には、遊技者による操作の対象となる操作手段として、メダル投入口21、BETボタン22、スタートレバー23が設けられている。
メダル投入口21は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口21に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ機1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
BETボタン22は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。スタートレバー23は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。
また、正面から見てリール表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられている。この7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
台座部12の両側には、サイドパネルユニット26L,26Rが設けられている。このサイドパネルユニット26L,26Rは、それぞれ光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。また、サイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられている。この精算ボタン27は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられている。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源を有している。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34が設けられている。メダル払出口32は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口32から排出されたメダルは、メダルトレイユニット34に貯められる。スピーカ用孔33L,33Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するために設けられている。
<内部構造>
図3及び図4は、パチスロ機1の内部構造を示す斜視図である。この図3では、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じた状態を示している。また、図4では、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開いた状態を示している。また、図5は、キャビネット2aの内部を示す説明図である。図6は、フロントドア2bの裏面側を示す説明図である。
キャビネット2aは、上面板20aと、底面板20bと、左右の側面板20c,20dと、背面板20eを有している(図5参照)。キャビネット2a内部の上側には、キャビネット側スピーカ42が配設されている。このキャビネット側スピーカ42は、取付ブラケット43L,43Rを介してキャビネット2aの背面板20eに取り付けられている。キャビネット側スピーカ42は、例えば、効果音を出力するためのスピーカである。
キャビネット2a内部を正面から見て、キャビネット側スピーカ42の左側方には、キャビネット側中継基板44が配設されている。このキャビネット側中継基板44は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述する主制御基板71(図7参照)と、ホッパー装置51、遊技メダル補助収納庫スイッチ(不図示)、メダル払出カウントスイッチ(不図示)とを接続する配線の中継を行う。
キャビネット2a内部の中央部には、キャビネット側スピーカ42による音の出力を制御するアンプ基板45が配設されている。このアンプ基板45は、左右の側面板20c,20dに固定された取付棚46に取り付けられている。
また、キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の右側には、外部集中端子板47が配設されている。この外部集中端子板47は、キャビネット2aの右側面板20dに取り付けられている。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の左側には、サブ電源装置48が配設されている。このサブ電源装置48は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。サブ電源装置48は、交流電圧100Vの電力を後述する電源装置53に供給する。また、交流電圧100Vの電力を直流電圧の電力に変換して、アンプ基板45に供給する。
キャビネット2aの内部の下側には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53が配設されている。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板20bの中央部に取り付けられている。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は精算ボタンが押圧されてメダルの精算を行うときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置されている。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板20bに係合されており、底面板20bに対して着脱可能に構成されている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bを有している(図7参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板20cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置48から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
図3,図4及び図6に示すように、ミドルドア41は、フロントドア2bの裏面における中央部に配置され、リール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア41の上部と下部には、ドアストッパ41a,41b,41cが設けられている。このドアストッパ41a,41b,41cは、リール表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア41の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア41を開くには、ドアストッパ41a,41b,41cを回転させてミドルドア41の固定を解除する必要がある。
ミドルドア41には、主制御基板71(図7参照)を収納した主制御基板ケース55と、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられている。3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータが接続されている。
図4に示すように、ミドルドア41を開くと、窓カバー16の裏面とシート載置部17が露出される。上述したように、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置されている。この情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面とシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間に形成された間隙に挿入される。また、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
主制御基板ケース55には、設定用鍵型スイッチ56が設けられている。この設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ機1における設定値の変更もしくはパチスロ機1における設定値の確認を行うときに使用する。本実施形態では、主制御基板ケース55と、この主制御基板ケース55に収納された主制御基板71により、主制御基板ユニットが構成されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路91(図8参照)を構成する。主制御回路91は、内部当選役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ機1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路91の具体的な構成は後述する。
ミドルドア41の上方には、副制御基板72(図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設されている。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(図9参照)を構成する。この副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路101の具体的な構成は後述する。
副制御基板ケース57の上方には、センタースピーカ58が配設されている。そして、フロントドア2bを裏面側から見て、センタースピーカ58の左側方には、ファン59が配設されている。つまり、ファン59は、フロントドア2bの裏面側における上部に配設されている。このファン59は、下向きに空気を送風し、パチスロ機1の内部を空冷する。
フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側方には、副中継基板61が配設されている。この副中継基板61は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板とを接続する配線を中継する基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述するLED基板62A,62Bが挙げられる。
LED基板62A,62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に配設されている。これらLED基板62A,62Bは、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED(Light Emitting Diode)85(図7参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施形態のパチスロ機1には、LED基板62A,62B以外に複数のLED基板を備えている。
副中継基板61の下方には、24hドア開閉監視ユニット63が配設されている。この24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴を保存する。また、ミドルドア41を開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L,65Rが配設されている。ボードスピーカ64は、腰部パネルユニット31(図2参照)に対向しており、下部スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔33L,33R(図2参照)に対向している。
下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67が配設されている。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口21に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左側方に配置されている。このドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ機1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方であってミドルドア41により開閉される領域には、ドア中継端子板68が配設されている(図4参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71(図7参照)と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72(図7参照)、セレクタ66及び遊技動作表示基板81(図7参照)との配線を中継する基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、BETボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、後述するBETスイッチ77、スタートスイッチ79等を挙げることができる。
[パチスロ機が備える制御系]
次に、パチスロ機1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ機1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ機1は、ミドルドア41に配設された主制御基板71と、フロントドア2bに配設された副制御基板72を有している。主制御基板71には、リール中継端子板74と、設定用鍵型スイッチ56と、外部集中端子板47と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、電源装置53の電源基板53bが接続されている。設定用鍵型スイッチ56、外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されている。外部集中端子板47及びホッパー装置51については、上述したため、説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52の後述するスイッチ貫通孔を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53の電源基板53bには、電源スイッチ53aが接続されている。この電源スイッチ53aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
また、主制御基板71には、ドア中継端子板68を介して、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61が接続されている。セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したため、説明を省略する。
BETスイッチ77は、BETボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押されたことを検出する。スタートスイッチ79は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板81には、7セグ表示器24とLED82が接続されている。LED82は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68と副中継基板61を介して主制御基板71に接続されている。この副制御基板72には、副中継基板61を介して、サウンドI/O基板84、LED基板62A,62B、24hドア開閉監視ユニット63が接続されている。これらLED基板62A,62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したため、説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、センタースピーカ58、ボードスピーカ64、下部スピーカ65L,65Rへの音声の出力を行う。また、サウンドI/O基板84は、アンプ基板45とともに、キャネット側スピーカ42への音声の出力を行う。
また、副制御基板72には、ロムカートリッジ基板86と、液晶中継基板87が接続されている。これらロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、LED基板62A,62B及びその他のLED基板(不図示)、通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。図8は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、例えば、左ストップボタン19Lが押されたときにリール表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、リール表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図6参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED85等の光源の点灯及び消灯を制御する。
[遊技状態の変移]
次に、図10を参照して、パチスロ機1の遊技状態について説明する。メインCPU93は、パチスロ機1の遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態又はRT4遊技状態)とBB遊技状態(PBB遊技状態、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態又はBB中RB遊技状態)の遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
<一般遊技状態の変移>
図10に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、一般遊技状態として、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態が規定される。なお、「RT」とは「リプレイタイム」の略称であり、RT0〜RT4遊技状態は、再遊技の作動役であるリプレイ役の当選確率が異なることを識別するための遊技状態である。
RT0遊技状態及びRT1遊技状態において、リプレイ役の当選確率は「8978/65536」に設定され(図16参照)、RT2遊技状態及びRT3遊技状態において、リプレイ役の当選確率は「41792/65536」に設定されている(図16参照)。また、RT4遊技状態において、リプレイ役の当選確率は「12000/65536」に設定されている。すなわち、RT0遊技状態及びRT1遊技状態は、RT2〜4遊技状態と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であり、RT2遊技状態及びRT3遊技状態は、RT0遊技状態、RT1遊技状態及びRT4遊技状態と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。また、RT4遊技状態は、RT0遊技状態及びRT1遊技状態と比較するとリプレイ役の当選確率が相対的に高いが、RT2遊技状態及びRT3遊技状態と比較するとリプレイ役の当選確率が相対的に低いリプレイ中確率状態(中RT遊技状態)である。
なお、各RT遊技状態(後述するPBB遊技状態、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態又はBB中RB遊技状態を含む)におけるリプレイ役の当選確率は、上述(あるいは後述)したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、RT3遊技状態におけるリプレイ役の当選確率を、RT2遊技状態におけるリプレイ役の当選確率よりも高くなるように設定し、RT1遊技状態からRT3遊技状態までリプレイ役の当選確率が段階的に高くなるように構成することとしてもよい。また、例えば、RT4遊技状態におけるリプレイ役の当選確率を、RT2遊技状態及びRT3遊技状態におけるリプレイ役の当選確率と同じ、あるいは同等の当選確率となるように設定することとしてもよい。
パチスロ機1が遊技場に最初に設置された状態、パチスロ機1においてメインRAM95のバックアップエラーが発生し、全記憶領域が初期化された状態(初期状態)、パチスロ機1の設定値が変更された場合(設定変更後)、又は後述するPBB遊技状態、BB中RT0遊技状態、若しくはBB中RB遊技状態が終了した場合には、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。
RT0遊技状態、RT2遊技状態、若しくはRT3遊技状態において、後述するRT1移行リプ1〜16のいずれかの図柄の組合せが入賞した場合、又はRT1移行図柄1〜8のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態をRT1遊技状態に移行させる。
RT1遊技状態において、後述するRT2移行リプ1又はRT2移行リプ2の図柄の組合せが入賞した場合には、遊技状態をRT2遊技状態に移行させる。また、RT2遊技状態において、後述するRT3移行リプ1又はRT3移行リプ2の図柄の組合せが入賞した場合には、遊技状態をRT3遊技状態に移行させる。
RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、又はRT3遊技状態において、ボーナスの作動役であるボーナス役(本実施形態においては、後述するPBB、若しくはBB1〜4のいずれか)に内部当選した場合には、遊技状態をRT4遊技状態に移行させる。なお、ボーナス役は、内部当選してから入賞するまでの間、その内部当選状態が保持される。これを「持ち越し」といい、ボーナス役は「持越役」とも呼ばれる。また、ボーナス役の内部当選状態であるRT4遊技状態は「フラグ間」とも呼ばれる。ボーナス役は、RT0〜RT3遊技状態でのみ抽選され、RT4遊技状態及び後述するBB遊技状態では抽選されない(BB中RT0遊技状態におけるBB中RBを除く)。
なお、各RT遊技状態の移行契機は、上述したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、一の移行契機が成立した後、予め定められた回数の遊技が行われたことを他の移行契機として、RT遊技状態を移行させることとしてもよい。また、上述した移行契機のうち、一部のみを採用することもできる。
<BB遊技状態の変移>
図10に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、BB遊技状態として、PBB遊技状態、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態又はBB中RB遊技状態が規定される。なお、「BB」とは「ビッグボーナス」の略称であり、「RB」とは「レギュラーボーナス」の略である。また、「BB」は「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とも呼ばれ、「RB」は「第1種特別役物」とも呼ばれる。なお、「BB」として「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」を採用し、「RB」として「第2種特別役物」を採用することとしてもよい。PBB遊技状態及びBB中RB遊技状態は、一般遊技状態と比較して小役の当選確率が相対的に高い遊技状態であることから、遊技者にとって有利な遊技状態である。BB遊技状態は、当該BB遊技状態中に規定枚数(PBB遊技状態においては297枚、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態及びBB中RB遊技状態においては44枚)を超えるメダルの払出があった場合に終了する。
RT4遊技状態において、後述するPBBの図柄の組合せが入賞した場合には、遊技状態をPBB遊技状態に移行させる。また、PBB遊技状態において、規定枚数(297枚)を超えるメダルの払出があった場合には、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。
RT4遊技状態において、後述するBB1〜4のいずれかの図柄の組合せが入賞した場合には、遊技状態をBB中RT0遊技状態に移行させる。また、BB中RT0遊技状態において、規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出があった場合には、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。また、BB中RT0遊技状態において、規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出がある前に、BB中RBに内部当選した場合には、遊技状態をBB中RT2遊技状態に移行させる。BB中RT2遊技状態は、BB中RT0遊技状態と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である(図17参照)。
BB中RT2遊技状態において、規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出があった場合には、遊技状態をRT2遊技状態に移行させる。すなわち、後述するBB1〜4のいずれかの図柄の組合せが入賞したことに基づいて移行するBB遊技状態においては、BB中RBが内部当選したことに基づいてリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)に移行し、そのままBB遊技状態が終了すると、BB遊技状態終了後の一般遊技状態においても、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)が引き継がれるようになっている。一方、BB中RT2遊技状態において、規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出がある前に、BB中RBに入賞した場合には、BB中RB遊技状態に移行し、BB中RB遊技状態において、規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出があった場合には、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。すなわち、BB中RBが内部当選したことに基づいてリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)に移行した場合であっても、BB中RBが入賞した場合には、BB遊技状態終了後の一般遊技状態がリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)となる。
なお、BB中RB遊技状態は、8回の小役の入賞、又は12回の遊技が行われたことに基づいて終了するものであるが、本実施形態においては、ほとんどの場合、これらのいずれかの終了条件を満たす前に、BB遊技状態の終了条件(規定枚数(44枚)を超えるメダルの払出があったこと)が満たされることとなるため、BB中RB遊技状態の終了後はRT0遊技状態に移行することとしている。したがって、BB中RB遊技状態の終了条件を満たした場合に、未だBB遊技状態の終了条件を満たさない場合には、BB中RB遊技状態の終了条件が満たされたことに基づいて、遊技状態をBB中RT0遊技状態に移行させることとなる。このように、BB中RT0遊技状態(BB中RT2遊技状態を含む)は、BB遊技状態においてBB中RB遊技状態に移行していない状態であることから、「BB一般遊技状態」とも呼ばれる。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図11〜図19を参照して、メインROM94に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
<図柄配置テーブル>
図11に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置データ「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「赤BAR」、「白BAR」、「黒BAR」、「ベル」、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「スイカ」、「チェリー」及び「ブランク」を含んでいる。
ここで、「リプレイ1」及び「リプレイ2」は、メインCPU93が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施形態においては、同一の図柄のように遊技者が認識できる図柄としている。以下、「リプレイ1」及び「リプレイ2」を総称して「リプレイ」ともいう。
<図柄コード表>
図12に示すように、各リール3L,3C,3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、本実施形態においては、2バイト(16ビット)のデータによって区別される。図12に示す図柄コード表は、3つのリール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を特定するためのデータとしての図柄コードを表している。
例えば、図11に示した図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表すものとして説明したが、実際にメインROM94に記憶されている図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄を特定する図柄コードの配列を表している。
本実施形態において、パチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「赤7」、「赤BAR」、「白BAR」、「黒BAR」、「ベル」、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「スイカ」、「チェリー」及び「ブランク」の10種類である。
図柄コード表では、「赤7」図柄に対する図柄コードとして「1」が割り当てられている。また、「白BAR」図柄に対する図柄コードとして「2」が割り当てられている。また、「黒BAR」図柄に対する図柄コードとして「3」が割り当てられている。
同様に、「ベル」、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「スイカ」、「チェリー」及び「ブランク」の図柄に対する図柄コードとして「4」から「10」がそれぞれ割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図13〜図15に示す図柄組合せテーブルは、16バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞した役(以下、「入賞役」という)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。1バイトデータは、複数の図柄の組合せに対応するデータを含んでいる。各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
なお、図13〜図15に示す図柄組合せテーブルは、発明を理解しやすくするために、各図柄の組合せに対する入賞作動フラグに対して、入賞役の名称(内容)が対応付けられている。
払出枚数は、各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動によるメダルの払出、又は、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
図13は、ボーナス役(BB中RBを含む)に係る図柄組合せテーブルを示している。図13に示す図柄の組合せが、有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、ボーナスの作動役に入賞したこととなる。すなわち、ボーナス役が入賞した場合には、BB遊技状態(BB中RBの場合には、BB中RB遊技状態)に移行する。
図13において、「PBB」の入賞役を示す「赤7−赤7−赤7」の図柄の組合せが、一般遊技状態(RT4遊技状態)において有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、PBBに入賞したこととなり、PBB遊技状態に移行する。なお、「PBB」は、後述する通常遊技においてART遊技への移行を確定させ、ART遊技においてARTセット数やARTゲーム数の上乗せを確定させる「確定役」である。
「BB1」の入賞役を示す「赤7−赤7−赤BAR」の図柄の組合せ、「BB2」の入賞役を示す「赤7−赤7−白BAR」の図柄の組合せ、「BB3」の入賞役を示す「白BAR−白BAR−白BAR」の図柄の組合せ、又は「BB4」の入賞役を示す「白BAR−白BAR−赤BAR」の図柄の組合せのいずれかの図柄の組合せが、一般遊技状態(RT4遊技状態)において有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、BBに入賞したこととなり、BB遊技状態(BB中RT0遊技状態)に移行する。
ここで、「BB1」及び「BB3」の図柄の組合せは、「赤7」及び「赤BAR」、又は「白BAR」の図柄から構成されている。すなわち、同色の図柄から構成される図柄の組合せである。また、「BB2」及び「BB4」の図柄の組合せは、「赤7」及び「白BAR」、又は「白BAR」及び「赤BAR」から構成されている。すなわち、異色の図柄から構成される図柄の組合せである。以下、「BB1」及び「BB3」を総称して「同色ボーナス」ともいい、「BB2」及び「BB4」を総称して「異色ボーナス」ともいう。
「BB中RB」の入賞役を示す「白BAR−ブランク−ブランク」の図柄の組合せが、BB中RT2遊技状態において有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、BB中RBに入賞したこととなり、BB中RB遊技状態に移行する。なお、「BB中RB」は「JAC」とも呼ばれる。
図14は、リプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示している。図14に示す図柄の組合せが、有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、再遊技の作動役に入賞したこととなる。すなわち、リプレイ役が入賞した場合には、次回の遊技において再遊技を行えることとなる。
図14において、「通常リプ1」の入賞役を示す「リプレイ1−リプレイ1−リプレイ1」の図柄の組合せ、「通常リプ2」の入賞役を示す「リプレイ1−リプレイ2−リプレイ1」の図柄の組合せ、「通常リプ3」の入賞役を示す「リプレイ1−リプレイ1−リプレイ2」の図柄の組合せ、「通常リプ4」の入賞役を示す「リプレイ1−リプレイ2−リプレイ2」の図柄の組合せ、「通常リプ5」の入賞役を示す「リプレイ2−リプレイ2−リプレイ2」の図柄の組合せ、「通常リプ6」の入賞役を示す「リプレイ2−リプレイ1−リプレイ2」の図柄の組合せ、「通常リプ7」の入賞役を示す「リプレイ2−リプレイ2−リプレイ1」の図柄の組合せ、又は「通常リプ8」の入賞役を示す「リプレイ2−リプレイ1−リプレイ1」の図柄の組合せのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で中段に「リプレイ」の図柄が揃う。
「RT1移行リプ1」の入賞役を示す「ベル−ベル−赤7」の図柄の組合せ、「RT1移行リプ2」の入賞役を示す「ベル−ベル−スイカ」の図柄の組合せ、「RT1移行リプ3」の入賞役を示す「ベル−ベル−黒BAR」の図柄の組合せ、「RT1移行リプ4」の入賞役を示す「赤7−スイカ−ベル」の図柄の組合せ、又は「RT1移行リプ5」の入賞役を示す「白BAR−スイカ−ベル」の図柄の組合せのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で下段又は上段に「リプレイ」の図柄が揃う。なお、表示窓4内で下段又は上段に「リプレイ」の図柄は揃わないものの、同一の性能をもつ図柄の組合せとして「RT1移行リプ6」〜「RT1移行リプ16」の図柄の組合せが規定されている。「RT1移行リプ1」〜「RT1移行リプ16」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態がRT1遊技状態に移行する。
「RT2移行リプ1」の入賞役を示す「リプレイ1−スイカ−ベル」の図柄の組合せ、又は「RT2移行リプ2」の入賞役を示す「リプレイ2−スイカ−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技状態がRT2遊技状態に移行する。
「RT3移行リプ1」の入賞役を示す「ベル−リプレイ1−ベル」の図柄の組合せ、又は「RT3移行リプ2」の入賞役を示す「ベル−リプレイ2−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で右上がりに「リプレイ」の図柄が揃い、遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
このように、本実施形態においては、上述のセンターラインのみが有効ラインと規定されているが、リプレイ役に係る図柄の組合せ(例えば、RT1移行リプ1〜5、及びRT3移行リプ1,2)を図14に示したように構成し、また、図15の説明において後述する小役に係る図柄の組合せ(例えば、クロスダウンベル1〜4、上段ベル1〜4、及びクロスアップベル)も同様に構成することで、あたかも5つのライン(中段に揃うセンターライン、上段に揃うトップライン、下段に揃うボトムライン、右下がりに揃うクロスダウンライン、右上がりに揃うクロスアップライン)が有効ラインであるかのように遊技者に印象付けることができるようになっている。
「BAR揃いリプ」の入賞役を示す「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、後述する通常遊技においてART遊技への移行を確定させ、ART遊技においてARTセット数やARTゲーム数の上乗せを確定させる。すなわち、「BAR揃いリプ」は、「確定役」である。なお、「BAR揃いリプ」の図柄の組合せは、遊技者の停止操作のタイミングによっては有効ライン上に表示されない(後述する「取りこぼし」が発生する)場合があることから、「BAR揃いリプ」の図柄の組合せとともに有効ライン上に表示されることが許可される「BARフォローリプ1」〜「BARフォローリプ12」の図柄の組合せが規定されている。もっとも、後述するように、「BARフォローリプ1」〜「BARフォローリプ12」の図柄の組合せは、「BAR揃いリプ」の図柄の組合せとともにでなくとも、有効ライン上に表示されることが許可される場合がある(「BAR揃いフェイクリプ」)。この場合には、遊技者が「黒BAR」の図柄を狙って停止操作を行うことにより、「BAR揃いリプ」の図柄の組合せが揃うかもしれないという期待感を第3停止操作まで維持させることが可能となる。
図15は、メダルの払出がある小役等に係る図柄組合せテーブルを示している。「RT1移行図柄1」〜「RT1移行図柄8」を除き、図15に示す図柄の組合せが、有効ライン上に表示された場合には、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数のメダルが払い出される。もっとも、「RT1移行図柄1」〜「RT1移行図柄8」の図柄の組合せを、メダル(例えば、1枚)の払出がある小役に係る図柄の組合せとして規定することとしてもよい。
図15において、「クロスダウンベル1」の入賞役を示す「リプレイ1−ベル−リプレイ1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で右下がりに「ベル」の図柄が揃い、9枚のメダルが払い出される。「クロスダウンベル2」〜「クロスダウンベル4」についても、「クロスダウンベル1」と同様である。
「上段ベル1」の入賞役を示す「リプレイ1−リプレイ1−チェリー」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で上段に「ベル」の図柄が揃い、9枚のメダルが払い出される。「上段ベル2」〜「上段ベル4」についても、「上段ベル1」と同様である。
「クロスアップベル」の入賞役を示す「スイカ−ベル−チェリー」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で右上がりに「ベル」の図柄が揃い、9枚のメダルが払い出される。「中段ベル」の入賞役を示す「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、表示窓4内で中段に「ベル」の図柄が揃い、9枚のメダルが払い出される。
「左フォロー小役1」の入賞役を示す「リプレイ1−ブランク−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「左フォロー小役2」〜「左フォロー小役16」についても、「左フォロー小役1」と同様である。
「中フォロー小役1」の入賞役を示す「赤7−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「中フォロー小役2」〜「左フォロー小役12」についても、「中フォロー小役1」と同様である。
「右フォロー小役1」の入賞役を示す「赤7−チェリー−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「右フォロー小役2」〜「左フォロー小役4」についても、「右フォロー小役1」と同様である。
なお、「フォロー小役」とは、図20の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「左中右 ベル1」が内部当選役として決定された場合に、「左中右」の停止操作順序で停止操作された場合には、停止操作順序が正解となって「上段ベル1」〜「上段ベル4」のいずれかの図柄の組合せが優先的に表示されるように停止制御が行われ、9枚のメダルが払い出されることとなるが、その他の停止操作順序で停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるため、「上段ベル1」〜「上段ベル4」のいずれかを入賞させないように、「左フォロー小役1」、「左フォロー小役2」、「左フォロー小役5」、「左フォロー小役6」、「左フォロー小役9」、「左フォロー小役10」、「左フォロー小役13」及び「左フォロー小役14」のうち1又は複数の図柄の組合せが優先的に表示されるように停止制御が行われることとなる。なお、「フォロー小役」は、後述する「取りこぼし」が発生するため、この場合には、メダルが払い出されることがなく、後述する「RT1移行図柄1」〜「RT1移行図柄8」のいずれかの図柄の組合せが表示されることとなる。
「中段チェリー1」の入賞役を示す「チェリー−黒BAR−チェリー」の図柄の組合せ、又は「中段チェリー2」の入賞役を示す「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。
「強チェリー1」の入賞役を示す「黒BAR−黒BAR−赤BAR」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、2枚のメダルが払い出される。「強チェリー2」〜「強チェリー10」についても、「強チェリー1」と同様である。
「弱チェリー1」の入賞役を示す「黒BAR−黒BAR−チェリー」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、2枚のメダルが払い出される。「弱チェリー2」及び「弱チェリー3」についても、「弱チェリー1」と同様である。なお、「強チェリー」及び「弱チェリー」の図柄の組合せは、左リール3Lに対応する表示窓4の下段に「チェリー」の図柄が表示されるように構成されている。
「スイカ1」の入賞役を示す「赤BAR−スイカ−リプレイ2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、4枚のメダルが払い出される。「スイカ2」〜「スイカ4」についても、「スイカ1」と同様である。なお、「スイカ1」の図柄の組合せは、表示窓4内で右上がりに「スイカ」の図柄が揃い、「スイカ2」及び「スイカ3」の図柄の組合せは、表示窓4内で右下がりに「スイカ」の図柄が揃い、「スイカ4」の図柄の組合せは、表示窓4内で中段に「スイカ」の図柄が揃うように構成されている。
「特殊小役1」の入賞役を示す「赤BAR−黒BAR−ブランク」の図柄の組合せ、又は「特殊小役2」の入賞役を示す「白BAR−ブランク−黒BAR」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。
「RT1移行図柄1」の入賞役を示す「リプレイ1−チェリー−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、メダルが払い出されることがなく、遊技状態がRT1遊技状態に移行する。「RT1移行図柄2」〜「RT1移行図柄8」についても、「RT1移行図柄1」と同様である。なお、「RT1移行図柄」は、厳密には「入賞役」ではなく、「ハズレ」の図柄の組合せの一部であるが、メインCPU93によって「RT1移行図柄」が表示されたことを認識することができるようにするため、図15に示す図柄組合せテーブルに規定することとしている。
なお、本実施形態においては、ボーナス役に係る図柄の組合せ、リプレイ役に係る図柄の組合せ、及び小役等に係る図柄の組合せに関し、他と識別できるように上述した名称を付しているが、その名称が必ずしもその図柄の組合せの役割を限定するものではない。
また、図13〜図15に示した図柄組合せテーブルを設けることなく、例えば、図11に示した図柄コードを用いて、メインCPU93が有効ライン上に表示された図柄の組合せを識別する制御を行ってもよい。すなわち、メインCPU93が有効ライン上に表示された図柄の組合せを識別可能であればよく、その制御方法は図柄組合せテーブルを用いたものに限定されない。
<内部抽選テーブル>
図16及び図17に示す複数の内部抽選テーブルは、当選番号に対して、遊技状態ごとの抽選値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽選テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)ごとにメインROM94に格納されている。しかしながら、本実施形態においては、説明の便宜上、それぞれ1つの内部抽選テーブルを用いて説明する。
本実施形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽選用乱数値を、各当選番号に応じた抽選値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽選が行われる。
したがって、抽選値として規定されている数値が大きいほど、その当選番号に対応付けられたデータポインタ(すなわち、内部当選役)が決定される確率が高い。なお、抽選値として「0」が規定されている場合には、その遊技状態において、その当選番号に対応付けられたデータポインタ(すなわち、内部当選役)が決定されることがない(すなわち、抽選されない)こととなる。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当選番号の数を超えたときには、内部抽選処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当選番号の当選確率は、「各当選番号に対応する抽選値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施形態では、複数種類の内部抽選テーブルを使い分けることにより、決定される内部当選役の種類や当選確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽選テーブルを参照して行う抽選の結果として取得されるデータであり、後述する内部当選役決定テーブルにより規定されている内部当選役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図18に示す小役・リプレイ用当選役決定テーブル及び図19に示すボーナス用内部当選役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当選番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽選処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽選用乱数値に、各当選番号に応じた抽選値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当選番号ごとに予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽選を行うこととしてもよい。
また、図16及び図17に示した内部抽選テーブルを設けることなく、例えば、抽選用乱数値に対して、メインCPU93が所定の演算を行うことによって内部当選役を決定する制御を行ってもよい。すなわち、メインCPU93が抽出された抽選用乱数値に基づいて内部当選役を決定可能であればよく、その制御方法は内部抽選テーブルを用いたものに限定されない。
(一般遊技状態用内部抽選テーブル)
図16に示すように、一般遊技状態で参照される一般遊技状態用内部抽選テーブルは、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態における各当選番号の抽選値を規定している。一般遊技状態用内部抽選テーブルにおいて、当選番号「1」〜「38」では、ボーナス役(BB中RBを除く)が単独、又はリプレイ役若しくは小役と重複して当選し、当選番号「39」〜「63」では、リプレイ役が当選し、当選番号「64」〜「83」では、小役が当選し、当選番号「84」では、BB中RBが単独で当選するように構成されている。なお、本実施形態においては、一般遊技状態用内部抽選テーブルと後述するBB遊技状態用内部抽選テーブルの構成を同一としているが、異なる構成としてもよい。
一般遊技状態用内部抽選テーブルにおいて、当選番号「1」〜「38」に割り当てられた抽選値は、RT0〜RT3遊技状態で共通し、RT4遊技状態のみ異なる。これは、RT4遊技状態がボーナス役の内部当選状態であり、重ねてボーナス役が抽選されることがない遊技状態だからである。もっとも、当選番号「1」〜「38」において決定されうるはずであった小役の抽選値は、当選番号「76」〜「82」において加算して割り当てられているため、RT0〜RT4遊技状態において、小役の当選確率の変動はない。
一般遊技状態用内部抽選テーブルにおいて、当選番号「39」〜「63」に割り当てられた抽選値は、RT0〜RT4遊技状態の各々で異なる。すなわち、RT0〜RT4遊技状態の各々で抽選されるリプレイ役の種類及び当選確率が変動する。RT0遊技状態では、当選番号「39」に抽選値「8318」が割り当てられ、当選番号「40」に抽選値「655」が割り当てられ、当選番号「41」〜「63」には抽選値「0」が割り当てられている。
RT1遊技状態では、当選番号「39」に抽選値「33」が割り当てられ、当選番号「41」〜「46」に抽選値「1490」が割り当てられ、当選番号「40」及び「47」〜「63」に抽選値「0」が割り当てられている。RT2遊技状態では、当選番号「39」に抽選値「17」が割り当てられ、当選番号「40」に抽選値「64」が割り当てられ、当選番号「47」〜「52」に抽選値「4991」が割り当てられ、当選番号「53」〜「58」に抽選値「1960」が割り当てられ、当選番号「41」〜「46」及び「59」〜「63」に抽選値「0」が割り当てられている。RT3遊技状態では、当選番号「39」に抽選値「2188」が割り当てられ、当選番号「59」〜「61」に抽選値「13168」が割り当てられ、当選番号「62」に抽選値「63」が割り当てられ、当選番号「63」に抽選値「32」が割り当てられ、当選番号「40」〜「58」に抽選値「0」が割り当てられている。RT遊技状態では、当選番号「39」に抽選値「12000」が割り当てられ、当選番号「40」〜「63」に抽選値「0」が割り当てられている。
一般遊技状態用内部抽選テーブルにおいて、当選番号「64」〜「75」に割り当てられた抽選値は、RT0〜RT4遊技状態で共通する。また、当選番号「76」〜「82」に割り当てられた抽選値は、RT0〜RT3遊技状態で共通し、RT4遊技状態のみ異なる。また、当選番号「83」及び「84」に割り当てられた抽選値は、RT0〜RT4遊技状態で共通する。なお、当選番号「83」は、PBB遊技状態及びBB中RB遊技状態においてのみ当選する当選番号であり、当選番号「84」は、BB中RT0遊技状態においてのみ当選する当選番号である。
(BB遊技状態用内部抽選テーブル)
図17に示すように、BB遊技状態で参照されるBB遊技状態用内部抽選テーブルは、PBB遊技状態、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態及びBB中RB遊技状態における各当選番号の抽選値を規定している。ここで、当選番号「1」〜「84」の構成については、一般遊技状態用内部抽選テーブルのものと同一であるため、説明を省略する。
なお、図17に示すBB遊技状態用内部抽選テーブルでは、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態において、当選番号「2」、「4」〜「11」、「13」〜「20」、「22」〜「29」、「31」〜「38」には、RT0〜RT3遊技状態における抽選値と同一の抽選値が割り当てられているが、これは、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態において、ボーナス役(BB中RBを除く)が内部当選役として決定されうることを示すものではなく、RT0〜RT3遊技状態においてボーナス役(BB中RBを除く)と重複して決定されるリプレイ役若しくは小役については、同一の当選確率で抽選を行うことを示すものである。したがって、RT4遊技状態及びBB中RB遊技状態と同様に、当選番号「1」〜「38」に割り当てられた抽選値をすべて「0」とし、当選番号「1」〜「38」において決定されうるはずであった小役の抽選値を、当選番号「76」〜「82」において加算して割り当てることとしてもよい。
<小役・リプレイ用内部当選役決定テーブル>
図18に示す小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図18に示した小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルでは、便宜上、小役・リプレイ用データポインタに対する内部当選役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当選役の名称(備考)とが対応付けられている。
ここで、本実施形態においては、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)が複数対応付けることが可能である。これにより、1回の内部抽選処理で、複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の入賞を許可することを可能としている。これらの内部抽選方式は、「同時当選」方式、「重複当選」方式と呼ばれる。
なお、本実施形態においては、入賞が許可される一の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を「内部当選役」と定義することもできるし、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を1つのまとまりとして内部当選役と定義することもできるが、図18〜図20においては、後者を内部当選役と定義して説明する。
小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。すなわち、リプレイ役及び小役に関し、入賞に係るいずれの図柄の組合せについても有効ライン上に表示されることが許可されない。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当選役として、「通常リプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当選役として、「通常リプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「BAR揃いリプ」及び「BARフォローリプ1〜12」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「3」は、内部当選役として、「左中右 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、及び「RT2移行リプ1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「4」は、内部当選役として、「左右中 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT2移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「5」は、内部当選役として、「中左右 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ4〜6」及び「RT2移行リプ1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「6」は、内部当選役として、「中右左 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ4〜6」、「RT2移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「7」は、内部当選役として、「右左中 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ4〜6」、「RT2移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「8」は、内部当選役として、「右中左 RT2移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ4〜6」、「RT2移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「9」は、内部当選役として、「左中右 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」及び「RT1移行リプ1〜3,7〜12」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「10」は、内部当選役として、「左右中 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3,7〜12」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「11」は、内部当選役として、「中左右 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」及び「RT1移行リプ1〜3,7〜16」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「12」は、内部当選役として、「中右左 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3,7〜16」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「13」は、内部当選役として、「右左中 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3,7〜16」及び「BARフォローリプ2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、内部当選役として、「右中左 RT2維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3,7〜16」及び「BARフォローリプ3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「15」は、内部当選役として、「左中右 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜6」及び「RT3移行リプ1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「16」は、内部当選役として、「左右中 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜6」、「RT3移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「17」は、内部当選役として、「中左右 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「RT1移行リプ1〜3,7〜16」及び「RT3移行リプ1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「18」は、内部当選役として、「中右左 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「RT1移行リプ1〜3,7〜16」、「RT3移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「19」は、内部当選役として、「右左中 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「RT1移行リプ1〜12」及び「RT3移行リプ1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「20」は、内部当選役として、「右中左 RT3移行リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「RT1移行リプ1〜12」、「RT3移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「21」は、内部当選役として、「左 RT3維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」及び「RT1移行リプ1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「22」は、内部当選役として、「中 RT3維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3」及び「BARフォローリプ1」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「23」は、内部当選役として、「右 RT3維持リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT1移行リプ1〜3」及び「BARフォローリプ2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「24」は、内部当選役として、「BAR揃いフェイクリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT3移行リプ1,2」及び「BARフォローリプ1〜12」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「25」は、内部当選役として、「BAR揃いリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ1〜8」、「RT3移行リプ1,2」、「BAR揃いリプ」及び「BARフォローリプ1〜12」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「26」は、内部当選役として、「左中右 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜4」及び「左フォロー小役1,2,5,6,9,10,13,14」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「27」は、内部当選役として、「左中右 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜4」及び「左フォロー小役3,4,7,8,11,12,15,16」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「28」は、内部当選役として、「左右中 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜4」及び「左フォロー小役3,4,7〜10,13,14」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「29」は、内部当選役として、「左右中 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜4」及び「左フォロー小役1,2,5,6,11,12,15,16」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「30」は、内部当選役として、「中左右 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスアップベル」、「左フォロー小役1,2,5,6,9,10,13,14」、「中フォロー小役1,2」及び「右フォロー小役2,4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「31」は、内部当選役として、「中左右 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスアップベル」、「左フォロー小役3,4,7,8,11,12,15,16」及び「中フォロー小役3,4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「32」は、内部当選役として、「中右左 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスアップベル」、「左フォロー小役1,2,5,6」、「中フォロー小役5,6,9,10」及び「右フォロー小役2,4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「33」は、内部当選役として、「中右左 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスアップベル」、「左フォロー小役3,4,7,8」及び「中フォロー小役7,8,10,12」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「34」は、内部当選役として、「右左中 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」、「左フォロー小役1,2,5,6,9,10,13,14」及び「右フォロー小役1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「35」は、内部当選役として、「右左中 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」、「左フォロー小役3,4,7,8,11,12,15,16」及び「右フォロー小役3,4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「36」は、内部当選役として、「右中左 ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」及び「左フォロー小役1,2,5,6,9,10,13,14」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「37」は、内部当選役として、「右中左 ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」及び「左フォロー小役3,4,7,8,11,12,15,16」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「38」は、内部当選役として、「不問ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスダウンベル1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「39」は、内部当選役として、「弱チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「弱チェリー1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「40」は、内部当選役として、「強チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「強チェリー1〜10」及び「弱チェリー1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「41」は、内部当選役として、「中段チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段チェリー1,2」、「強チェリー1〜10」及び「弱チェリー1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「42」は、内部当選役として、「スイカ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「スイカ1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「43」は、内部当選役として、「チャンス目1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「特殊小役1」が対応付けられている。また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「44」は、内部当選役として、「チャンス目2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「特殊小役2」が対応付けられている。
ここで、「チャンス目」とは、メダルの払出はない「ハズレ」の図柄の組合せであるが、通常の「ハズレ」に係る図柄の組合せとは異なり、ボーナス役が当選しているかもしれないという期待感を与えることができる特殊な図柄の組合せであると定義することができる。「特殊小役1」及び「特殊小役2」は、一般遊技状態において内部当選役として決定された場合に、ともに104/256の確率でボーナス役も重複して当選している(図16参照)ことから、本実施形態においては、「特殊小役1」又は「特殊小役2」が内部当選役として決定され、かつ後述する「取りこぼし」が発生した場合には、特殊な図柄の組合せを表示窓4に表示させることとしている。なお、「特殊小役1」及び「特殊小役2」が入賞した場合にもボーナス役が重複当選している期待感は同様であるため、「特殊小役1」及び「特殊小役2」の図柄の組合せそのものも「チャンス目」であるといいうる。
また、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「45」は、内部当選役として、「全小役」を示すものであり、すべての小役に係る図柄の組合せ(図15参照)の入賞が許可される。
<ボーナス用内部当選役決定テーブル>
図19に示すボーナス用内部当選役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図19に示したボーナス用内部当選役決定テーブルは、便宜上、ボーナス用データポインタに対して、内部当選役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当選役の名称(備考)とが対応付けられている。
ボーナス用内部当選役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、ボーナス用データポインタ「1」は、内部当選役として、「PBB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「PBB」が対応付けられている。
また、ボーナス用内部当選役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「2」は、内部当選役として、「BB1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB1」が対応付けられている。また、ボーナス用データポインタ「3」は、内部当選役として、「BB2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB2」が対応付けられている。また、ボーナス用データポインタ「4」は、内部当選役として、「BB3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB3」が対応付けられている。また、ボーナス用データポインタ「5」は、内部当選役として、「BB4」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB4」が対応付けられている。また、ボーナス用データポインタ「6」は、内部当選役として、「JAC」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB中RB」が対応付けられている。
[内部当選役に対する停止操作順序と入賞役との関係]
次に、図20を参照して、内部当選役に対する停止操作順序と入賞役との関係について説明する。
図20においては、停止操作順序として、「左中右」は、ストップボタン19L、ストップボタン19C、ストップボタン19Rの順に停止操作がなされることを意味し、「左右中」は、ストップボタン19L、ストップボタン19R、ストップボタン19Cの順に停止操作がなされることを意味し、「中左右」は、ストップボタン19C、ストップボタン19L、ストップボタン19Rの順に停止操作がなされることを意味し、「中右左」は、ストップボタン19C、ストップボタン19R、ストップボタン19Lの順に停止操作がなされることを意味し、「右左中」は、ストップボタン19R、ストップボタン19L、ストップボタン19Cの順に停止操作がなされることを意味し、「右中左」は、ストップボタン19R、ストップボタン19C、ストップボタン19Lの順に停止操作がなされることを意味する。
<リール停止の概要>
本実施形態においては、1つの内部当選役に対して入賞が許可される図柄の組合せが複数対応付けられている場合があり、ストップボタン19L、19C、19Rが、どのようなタイミングで操作されたか(停止操作タイミング)、及びどのような順序で操作されたか(停止操作順序)によって、最終的に表示される入賞役も変動するように制御がなされる場合がある。
すなわち、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかに関して(換言すれば、メインCPU93がリールの停止制御を実行するに際し、基となる情報として)は、以下の3つの要素に基づいて定められる。
第1の要素は、内部抽選処理によって決定された内部当選役である。例えば、内部抽選処理の結果が「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「0」)であった場合、いずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せ、又は小役に係る図柄の組合せが最終的に有効ライン上に表示されることはない。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(換言すれば、遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置)である。例えば、本実施形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分が定められているため、内部抽選処理の結果、いずれかの内部当選役に当選していたとしても、それによって入賞が許可されている図柄の組合せを構成する図柄が図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては入賞が許可されている図柄の組合せが表示されない場合がある。これをいわゆる「取りこぼし」といい、図20において、「orハズレ」と表記されているのは、この「取りこぼし」があることを意味するものである。したがって、同図において、「orハズレ」と表記されていない場合には、表記された入賞役のうち、少なくともいずれかの図柄の組合せが表示され、「取りこぼし」がないことを意味するものである。
第3の要素は、遊技者の停止操作順序である。例えば、内部抽選処理の結果が「通常リプ1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合には、いずれの停止操作順序であったとしても、停止操作タイミングにかかわらず、図20に示すとおり「通常リプ1〜8」のいずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示される制御が行われる。
しかしながら、例えば、内部抽選処理の結果が「左中右 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」)であった場合、停止操作順序が「左中右」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「上段ベル1〜4」のいずれかの図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示されるように制御が行われる一方、停止操作順序がその他の停止操作順序である場合には、「左フォロー役1,2,5,6,9,10,13,14」のいずれかの図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示されるように制御が行われる。そして、停止操作タイミングが「左フォロー役1,2,5,6,9,10,13,14」のいずれかの図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、「左フォロー役1,2,5,6,9,10,13,14」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作タイミングが「左フォロー役1,2,5,6,9,10,13,14」のいずれかの図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングでない場合には、「ハズレ」の図柄の組合せの一部である「RT1移行図柄1〜8」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されることとなっている。
ここで、内部当選役「左中右 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「3」)は、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、「RT2移行リプ1,2」のいずれかが入賞し、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT2遊技状態に移行する。したがって、内部当選役が「左中右 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「3」)の場合には、停止操作順序「左中右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
同様に、内部当選役が「左右中 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)の場合には、停止操作順序「左右中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中左右 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「5」)の場合には、停止操作順序「中左右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中右左 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「6」)の場合には、停止操作順序「中右左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右左中 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「7」)の場合には、停止操作順序「右左中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右中左 RT2移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「8」)の場合には、停止操作順序「右中左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「左中右 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「9」)は、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、「通常リプ1〜8」のいずれかが入賞し、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT2遊技状態が維持される。したがって、内部当選役が「左中右 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「9」)の場合には、停止操作順序「左中右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
同様に、内部当選役が「左右中 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「10」)の場合には、停止操作順序「左右中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中左右 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「11」)の場合には、停止操作順序「中左右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中右左 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「12」)の場合には、停止操作順序「中右左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右左中 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「13」)の場合には、停止操作順序「右左中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右中左 RT2維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「14」)の場合には、停止操作順序「右中左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「左中右 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「15」)は、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、「RT3移行リプ1,2」のいずれかが入賞し、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT3遊技状態に移行する。RT3遊技状態は、後述するART遊技が行われる遊技状態である。したがって、内部当選役が「左中右 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「15」)の場合には、停止操作順序「左中右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
同様に、内部当選役が「左右中 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「16」)の場合には、停止操作順序「左右中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中左右 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」)の場合には、停止操作順序「中左右」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「中右左 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「18」)の場合には、停止操作順序「中右左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右左中 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「19」)の場合には、停止操作順序「右左中」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右中左 RT3移行リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「20」)の場合には、停止操作順序「右中左」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「左 RT3維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「21」)は、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」(すなわち、「左第1停止」)である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、「通常リプ1〜8」のいずれかが入賞し、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT3遊技状態が維持される。したがって、内部当選役が「左 RT3維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「21」)の場合には、停止操作順序「左第1停止」が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
同様に、内部当選役が「中 RT3維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「22」)の場合には、停止操作順序「中左右」又は「中右左」(すなわち、「中第1停止」)が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となり、内部当選役が「右 RT3維持リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「23」)の場合には、停止操作順序「右左中」又は「右中左」(すなわち、「右第1停止」)が遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「左中右 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」)及び「左中右 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「27」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「左中右ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「左中右ベル」であった場合には、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「左中右ベル」の場合には、停止操作順序「左中右」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「左右中 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「28」)及び「左中右 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「左右中ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「左右中ベル」であった場合には、停止操作順序が「左右中」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「左右中ベル」の場合には、停止操作順序「左右中」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「中左右 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「30」)及び「中左右 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「31」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中左右ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「中左右ベル」であった場合には、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「中左右ベル」の場合には、停止操作順序「中左右」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「中右左 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」)及び「中右左 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「33」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中右左ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「中右左ベル」であった場合には、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「中右左ベル」の場合には、停止操作順序「中右左」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「右左中 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「34」)及び「右左中 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右左中ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「右左中ベル」であった場合には、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「右左中ベル」の場合には、停止操作順序「右左中」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
また、内部当選役「右中左 ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「36」)及び「右中左 ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「37」)は、その停止操作順序(図20参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右中左ベル」と総称することができる。ここで、内部抽選処理の結果が「右中左ベル」であった場合には、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、9枚のメダルが払い出される。したがって、内部当選役が「右中左ベル」の場合には、停止操作順序「右中左」が、遊技者にとって最も有利な停止操作の手順となる。
このように、上述した第3の要素に基づいて、遊技者の利益が変動する内部当選役をいわゆる「押し順役」といい、それがリプレイ役の場合には、「押し順リプレイ」と称されることがあり、小役の場合には、「押し順小役」と称されることがある。
本実施形態では、ART遊技において、「押し順役」が内部当選役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の手順である停止操作順序が報知されることとしている。
<リールの停止制御>
メインCPU93は、上述したリールの停止制御を実現するため、以下の処理を実行する。
まず、メインCPU93は、後述する内部抽選処理(図63のS14参照)において内部当選役が決定され、その内部当選役に関する情報がメインRAM95に格納されると、後述するリール停止初期設定処理(図63のS16参照)において、その内部当選役に基づいて、メインROM94に格納されている各種の停止制御情報を読み出してメインRAM95に格納する。
ここで、各種の停止制御情報として格納される情報を例示すると、上述した第2の要素に関連して、各リールにおいてどの図柄位置でストップボタンが操作されるとどの図柄位置で停止させるか(滑り駒数)を直接的に又は間接的に規定した情報や、上述した第3の要素に関連して、どの停止操作順序でストップボタンが操作されるとどの図柄の組合せを優先的に表示させるかを直接的に又は間接的に規定した情報などが挙げることができる。
次に、メインCPU93は、後述するリール停止制御処理(図63のS22参照)において、メインRAM95に格納した各種の停止制御情報に基づいて各リールを停止させる。特に、内部当選役が「押し順役」である場合には、停止操作順序に応じて、格納した停止制御情報の中から適切な停止制御情報を選択し、あるいは、1の停止操作が行われた後に、停止制御情報を生成(変更)して停止制御を行う。
なお、停止操作タイミングや停止操作順序によって、同一の内部当選役であっても、異なる停止制御を実行する場合があるが、あくまでも当該停止制御は予め一意に定められたものであって、同一の内部当選役、かつ同一の停止操作タイミングや停止操作順序である限り、同一の停止制御が実行される。
[メインRAMに割り当てられる格納領域の構成]
次に、図21〜図27を参照して、メインRAM95に割り当てられる各種の格納領域の構成について説明する。
<内部当選役格納領域>
図21に示す内部当選役格納領域は、内部当選役格納領域1〜16の16個の格納領域によって構成される。内部当選役格納領域は、図13〜図15に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せに応じたデータ(ビット)が格納可能に構成されており、内部抽選処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、入賞が許可されない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。なお、「RT1移行図柄1〜8」は、厳密には内部当選役ではなく、押し順小役の取りこぼしによって表示される図柄の組合せであるため、内部当選役格納領域には格納されないこととしてもよい。この場合には、内部当選役格納領域1〜15の15個の格納領域によって構成することとすればよい。
<表示役格納領域>
図22に示す表示役格納領域は、表示役格納領域1〜16の16個の格納領域によって構成される。表示役格納領域は、上述した内部当選役格納領域と同様に構成されており、内部抽選処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、表示役格納領域は、リール3L,3C,3Rの各リールが停止する度に、後述する図柄コード格納領域に格納されているデータ(ビット)に基づいて、そのデータ(ビット)が更新され、リール3L,3C,3Rの全てが停止した後においても「1」がセットされている図柄の組合せが入賞役となる。すなわち、表示役格納領域は、リール3L,3C,3Rの全てが停止した後に、メインCPU93が入賞役を識別するために用いられる。
<図柄コード格納領域>
図23に示す図柄コード格納領域は、図柄コード格納領域1〜16の16個の格納領域によって構成される。図柄コード格納領域は、上述した内部当選役格納領域及び表示役格納領域と同様に構成されており、図13〜図15に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、図柄コード格納領域は、リール3L,3C,3Rの各リールが停止する度に、そのデータ(ビット)が更新される。
<持越役格納領域>
図24に示す持越役格納領域は、持越役に係るデータが格納される。例えば、ボーナス役(BB中RBを含む)に内部当選した場合に、内部当選したボーナス役に対応する持越役格納領域のビット0が「1」にセットされ、ボーナス役に入賞してBB遊技状態(BB中RBの場合にはBB中RB遊技状態)に移行する場合に、該当ビットが「0」にリセットされる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図25に示す遊技状態フラグ格納領域は、BB遊技状態及びRT遊技状態の各遊技状態に係るデータが格納される。例えば、PBB遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされる。
また、例えば、RT遊技状態がRT1遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット4が「1」にセットされる。なお、遊技状態フラグ格納領域のビット0〜7がいずれも「0」であるとき、遊技状態はRT0遊技状態となる。
<作動ストップボタン格納領域>
図26に示す作動ストップボタン格納領域は、ストップボタン19L,19C,19Rの作動状態が格納される。ビット0は、ストップボタン19Lに対応し、ストップボタン19Lが操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は、ストップボタン19Cに対応し、ストップボタン19Cが操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。また、ビット2は、ストップボタン19Rに対応し、ストップボタン19Rが操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、ストップボタン19Lに対応し、ストップボタン19Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、ストップボタン19Cに対応し、ストップボタン19Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。また、ビット6は、ストップボタン19Rに対応し、ストップボタン19Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施形態において、有効なストップボタンとは、回転中のリール3L,3C,3Rに対応し、メインCPU93によって停止操作を検出することが可能なストップボタン19L,19C,19Rのことをいう。
<押下順序格納領域>
図27に示す押下順序格納領域は、3つのストップボタン19L,19C,19Rの押下順序(すなわち、押し順)を示す情報を格納するための領域である。ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は押下順序が「左→右→中」に対応し、ビット2は押下順序が「中→左→右」に対応し、ビット3は押下順序が「中→右→左」に対応し、ビット4は押下順序が「右→左→中」に対応し、ビット5は押下順序が「右→中→左」に対応する。
[演出等に用いられる各種の抽選テーブルの構成]
次に、図28〜図61を参照して、ロムカートリッジ基板86に記憶されている各種の抽選テーブルの構成について説明する。
<PBB中上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図28に示すPBB中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図80の説明において後述するスタートコマンド受信時処理において参照され、PBB遊技状態(図62においては「PBB」)中において、上乗せされるARTゲーム数を決定するために用いられる。
図28に示すように、PBB中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数5〜300ゲームのいずれかの上乗せARTゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図28において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
すなわち、PBB遊技状態では、単位遊技毎に、決定された内部当選役の種類に基づいて上乗せARTゲーム数が決定され、PBB遊技状態終了後に移行するART遊技におけるARTゲーム数が上乗せされる。
<バトルCZ中キャラクタ抽選テーブル>
図29に示すバトルCZ中キャラクタ抽選テーブルは、図88の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において参照され、「バトルCZ」中において、バトル演出が実行される場合の、敵キャラクタと対戦する味方キャラクタの種別を決定するために用いられる。ここで、「CZ」とは、「チャンスゾーン」の略であり、遊技者にとって有利な状態であるART遊技に移行する期待度が高い状態であることを意味する。なお、「バトルCZ」に関する遊技の流れについては、後述する。
図29に示すように、バトルCZ中キャラクタ抽選テーブルは、設定値に基づいて、味方キャラクタA、味方キャラクタB、又は味方キャラクタCのいずれかのキャラクタが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図29において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値毎に異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
図29に示すバトルCZ中キャラクタ抽選テーブルでは、例えば、設定値1〜5の場合には、4096/32768の確率で味方キャラクタCが決定されるのに対し、設定値6の場合には、6554/32768の確率で味方キャラクタCが決定される。したがって、味方キャラクタCが決定される回数が多い場合には、設定値6の可能性が高いことを認識させることができる。なお、設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利となる度合いが高い(出玉率が高い)ことを示す値である。本実施形態においては、例えば、設定値が高いほどボーナス役が内部当選役として決定される確率が高くなるように構成され、あるいは設定値が高いほどART遊技に移行する確率が高くなるように構成されているものとする。
<HP減算成否抽選テーブル>
図30に示すHP減算成否抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)と、内部当選役とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うか否かを決定するために用いられる。ここで、「HP」とは、「ヒットポイント」の略である。なお、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出が行われるのに伴い、敵キャラクタの「HP」が減算され、敵キャラクタの「HP」が「0」以下となると、ART遊技に移行することとなる。すなわち、図30及び後述する図31〜37において、「HP」は、遊技者にとって有利な状態であるART遊技に移行するという特典を付与するか否かを決定するための特定の数値である。
図30に示すように、HP減算成否抽選テーブルは、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、「HP」が減算されない)、又は当選(すなわち、「HP」が減算される)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図30において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<HP減算値抽選テーブル>
図31に示すキャラクタA用HP減算値抽選テーブル、図32に示すキャラクタB用HP減算値抽選テーブル、及び図33に示すキャラクタC用HP減算値抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)と、内部当選役とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うことが決定された場合に、それに伴って「HP」から減算される減算値(HP減算値)を決定するために用いられる。
図31〜33に示すように、HP減算値抽選テーブルは、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、HP減算値5〜60PのいずれかのHP減算値が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図31〜33において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、1又は複数の特定の役(例えば、「弱チェリー」や「スイカ」)において割り当てられる抽選値を異ならせることとしてもよい。
<リプ連時HP減算成否抽選テーブル>
図34に示すリプ連時HP減算成否抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)と、リプレイ連続回数とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うか否かを決定するために用いられる。ここで、「リプ連」とは、リプレイ連続回数と同義であり、リプレイ役が連続して内部当選役として決定された回数を示す。なお、リプレイ役は、遊技者の停止操作タイミングにかかわらず入賞する入賞役であるため、「リプ連」、及びリプレイ連続回数は、リプレイ役が連続して入賞した回数であるともいいうる。
図34に示すように、リプ連時HP減算成否抽選テーブルは、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、リプレイ連続回数に基づいて、非当選(すなわち、「HP」が減算されない)、又は当選(すなわち、「HP」が減算される)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図34において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<リプ連時HP減算値抽選テーブル>
図35に示すリプ連時キャラクタA用HP減算値抽選テーブル、図36に示すリプ連時キャラクタB用HP減算値抽選テーブル、及び図37に示すリプ連時キャラクタC用HP減算値抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)と、リプレイ連続回数とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うことが決定された場合に、それに伴って「HP」から減算される減算値(HP減算値)を決定するために用いられる。
図35〜37に示すように、リプ連時HP減算値抽選テーブルは、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、リプレイ連続回数に基づいて、HP減算値5〜60PのいずれかのHP減算値が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図35〜37において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、キャラクタ種別(味方キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、特定のリプレイ連続回数(例えば、「その他」)において割り当てられる抽選値を異ならせることとしてもよい。
<バトルCZ中ART当選時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブル>
図38に示すバトルCZ中ART当選時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、「HP」が「0」以下となった場合)に、抽選可能回数と、内部当選役とに基づいて、ARTゲーム数を上乗せするか否かを決定するために用いられる。ここで、「抽選可能回数」は、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行するための抽選(すなわち、「HP」の減算抽選)が行われる抽選期間を示す。
抽選可能回数は、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)、又はRB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)が内部当選役として決定された場合に「1」ずつ加算され、抽選可能回数が「5」以上となると、以後の「バトルCZ」中では、ART遊技に移行するための抽選(すなわち、「HP」の減算抽選)が行われない。すなわち、本実施形態においては、「バトルCZ」に移行すると、その後、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)、又はRB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)が累積して5回内部当選役として決定されるまでの期間を抽選期間として、ART遊技に移行するための抽選(すなわち、「HP」の減算抽選)が行われるように構成されている。
また、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)は、停止操作順序が正解である場合には、遊技者の停止操作タイミングにかかわらずベル(すなわち、上段ベル1〜4、クロスアップベル、又は中段ベルのいずれか)が入賞するものであり、RB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)は、遊技者の停止操作タイミングにかかわらずベル(すなわち、クロスダウンベル1〜4、上段ベル1〜4、クロスアップベル、又は中段ベルのいずれか)が入賞するものである。したがって、抽選可能回数は、BB遊技状態における特定の役(ベル)の入賞回数であるともいいうる。
図38に示すように、バトルCZ中ART当選時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、抽選可能回数毎に、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされない)、又は当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図38において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、さらに、「バトルCZ」中の遊技回数に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。具体的には、抽選可能回数が「4回」の場合に、遊技回数が「10回」未満であれば、図38に示したとおりの抽選値によって抽選を行い、遊技回数が「10回」以上であれば、図38に示したよりも高い確率で当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)が決定されるように抽選値を割り当てることとしてもよい。
<バトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図39に示すバトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、「HP」が「0」以下となった場合)であって、ARTゲーム数が上乗せされることが決定された場合に、抽選可能回数に基づいて、上乗せARTゲーム数(倍数)を決定するために用いられる。
図39に示すように、バトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、抽選可能回数に基づいて、上乗せARTゲーム数(倍数)2〜5倍のいずれかの上乗せARTゲーム数(倍数)が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、上乗せARTゲーム数(倍数)は、ARTゲーム数の初期値「50」を何倍にするかを決定するために用いられる。例えば、上乗せARTゲーム数(倍数)として「2倍」が決定された場合には、ARTゲーム数の初期値が「100(50×2)」となり、上乗せARTゲーム数(倍数)として「3倍」が決定された場合には、ARTゲーム数の初期値が「150(50×3)」となり、上乗せARTゲーム数(倍数)として「4倍」が決定された場合には、ARTゲーム数の初期値が「200(50×4)」となり、上乗せARTゲーム数(倍数)として「5倍」が決定された場合には、ARTゲーム数の初期値が「250(50×5)」となる。もっとも、図39において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、図41の説明において後述するバトルCZ中上乗せARTゲーム数抽選テーブルと同様に、抽選可能回数に基づいて、直接上乗せするARTゲーム数を決定することとしてもよい。
<バトルCZ中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブル>
図40に示すバトルCZ中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された(すなわち、「HP」が「0」以下となった)後、「バトルCZ」が終了するまで、内部当選役に基づいて、ARTゲーム数を上乗せするか否かを決定するために用いられる。
図40に示すように、バトルCZ中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされない)、又は当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図40において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、さらに、「バトルCZ」中の遊技回数に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。具体的には、遊技回数が「20回」未満であれば、図40に示したとおりの抽選値によって抽選を行い、遊技回数が「20回」以上であれば、図40に示したよりも高い確率で当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)が決定されるように抽選値を割り当てることとしてもよい。
<バトルCZ中上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図41に示すバトルCZ中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図84の説明において後述するバトルCZ中処理において参照され、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、「HP」が「0」以下となった場合)であって、ARTゲーム数が上乗せされることが決定された場合に、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数を決定するために用いられる。
図41に示すように、バトルCZ中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数5〜300ゲームのいずれかの上乗せARTゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図41において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、図39に示したバトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブルと同様に、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数(倍数)を決定することとしてもよい。
<カード獲得成否抽選テーブル>
図42に示すカード獲得成否抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、内部当選役に基づいて、後述する「アイテムCZ」中に使用されるアイテムを獲得させるか否かを決定するために用いられる。ここで、本実施形態においては、アイテムの一例として、「カード」を用いて説明するが、これに限られるものではなく、遊技者に複数のアイテムを認識させることができる態様すべてを含むものとする。例えば、味方キャラクタの装飾品(装備)を示すものであってもよいし、宝石を示すものであってもよい。なお、後述する「アイテムCZ」においては、「通常BB中」において獲得したアイテム数に応じた遊技回数にわたって、ART遊技に移行するか否かの抽選が行われ、この抽選に当選するとART遊技に移行することとなる。すなわち、図42及び後述する図42〜49において、「カード」は、遊技者にとって有利な状態であるART遊技に移行するか否かの抽選が行われるための抽選権利である。「通常BB」に関する遊技の流れについては、後述する。
図42に示すように、カード獲得成否抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、「カード」を獲得させない)、又は当選(すなわち、「カード」を獲得させる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図42において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<カード種別抽選テーブル>
図43に示すカード種別抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、内部当選役に基づいて、カード種別を決定するために用いられる。なお、本実施形態においては、カード種別として、「LV1カード」〜「LV7カード」の7種類が設けられており、獲得した場合に、液晶表示装置11に表示される表示内容、及び後述する「アイテムCZ」中にART遊技に移行するか否かの抽選に当選する期待度が異なるように構成されている。すなわち、「LV(レベル)」は、遊技者にとって有利な状態であるART遊技に移行するか否かの期待度を示すものである。
「LV1カード」は、ART遊技に移行するか否かの期待度が最も低く、獲得した場合にはそれに応じて、例えば、星が1つ記載されたカードが液晶表示装置11上に表示される。「LV7カード」がART遊技に移行するか否かの期待度が最も高く、獲得した場合にはそれに応じて、例えば、星が7つ記載されたカードが液晶表示装置11上に表示される。すなわち、「LV(レベル)」が高いほど、ART遊技に移行するか否かの期待度が順次高くなり、その期待度に応じた表示がなされることとなる。
図43に示すように、カード種別抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、「LV1カード」〜「LV7カード」のいずれかのカードが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図43において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、抽選可能回数に基づいて、割り当てられる抽選値を異ならせることとしてもよい。
<リプ連時カード獲得成否抽選テーブル>
図44に示すリプ連時カード獲得成否抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、リプレイ連続回数に基づいて、後述する「アイテムCZ」中に使用されるアイテムを獲得させるか否かを決定するために用いられる。なお、「リプ連」、及びリプレイ連続回数については、図34におけるものと同一であるため、説明を省略する。
図44に示すように、リプ連時カード獲得成否抽選テーブルは、リプレイ連続回数に基づいて、非当選(すなわち、「カード」を獲得させない)、又は当選(すなわち、「カード」を獲得させる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図44において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<リプ連時カード種別抽選テーブル>
図45に示すリプ連時カード種別抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、リプレイ連続回数に基づいて、カード種別を決定するために用いられる。
図45に示すように、リプ連時カード種別抽選テーブルは、リプレイ連続回数に基づいて、「LV1カード」〜「LV7カード」のいずれかのカードが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図45において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、抽選可能回数に基づいて、割り当てられる抽選値を異ならせることとしてもよい。
<通常BB中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブル>
図46に示す通常BB中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、ART遊技に移行することが決定された(すなわち、後述するように「カード枚数」が「8」枚以上となった)後、「通常BB」が終了するまで、内部当選役に基づいて、ARTゲーム数を上乗せするか否かを決定するために用いられる。
図46に示すように、通常BB中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされない)、又は当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図46において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、さらに、「通常BB」中の遊技回数に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。具体的には、遊技回数が「20回」未満であれば、図46に示したとおりの抽選値によって抽選を行い、遊技回数が「20回」以上であれば、図46に示したよりも高い確率で当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)が決定されるように抽選値を割り当てることとしてもよい。
<通常BB中上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図47に示す通常BB中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、後述するように「カード枚数」が「8」枚以上となった場合)であって、ARTゲーム数が上乗せされることが決定された場合に、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数を決定するために用いられる。
図47に示すように、通常BB中上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数5〜300ゲームのいずれかの上乗せARTゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図47において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、図39に示したバトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブルと同様に、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数(倍数)を決定することとしてもよい。
<カード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図48に示すカード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図85の説明において後述する通常BB中処理において参照され、「通常BB」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、後述するように「カード枚数」が「8」枚以上となった場合)に、後述する「アイテムCZ」中において使用されなかったカード(すなわち、この場合は「8」枚以上の余りカード)のカード種別に基づいて、その余りカードの枚数分抽選を行って上乗せARTゲーム数を決定するために用いられる。
また、図48に示すカード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図86の説明において後述するアイテムCZ中処理において参照され、「アイテムCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、後述するように、カード種別及び内部当選役に基づいて実行されるART抽選に当選した場合)に、「アイテムCZ」中において使用されなかったカード(例えば、「通常BB中」において、カードを5枚獲得しており、「アイテムCZ」中において、1枚目のカードに基づくART抽選に当選した場合には、「4」枚の余りカード)のカード種別に基づいて、その余りカードの枚数分抽選を行って上乗せARTゲーム数を決定するために用いられる。
図48に示すように、カード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、カード種別に基づいて、上乗せARTゲーム数5〜300ゲームのいずれかの上乗せARTゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。また、図48に示すように、カード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、余りカードの期待度(「LV(レベル)」)が高いほど、決定される上乗せARTゲーム数が多くなるように抽選値が割り当てられている。なお、図48において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、余りカードが発生した単位遊技における内部当選役、遊技回数、抽選可能回数などに応じて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<アイテムCZ中ART抽選テーブル>
図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブルは、図86の説明において後述するアイテムCZ中処理において参照され、「アイテムCZ」中において、「通常BB」中に獲得したカードのカード種別に基づいて、ART遊技に移行させるか否かを決定するために用いられる。このアイテムCZ中ART抽選テーブルは、上述したように、カードの「LV(レベル)」が高いほど、ART遊技に移行する確率が高くなるように構成されている。なお、「アイテムCZ」に関する遊技の流れについては、後述する。
図49に示すように、アイテムCZ中ART抽選テーブルは、カード種別(LV1〜LV7カードのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、ART遊技に移行しない)、又は当選(すなわち、ART遊技に移行する)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図49において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、後述するアイテムCZゲーム数(すなわち、カード枚数)に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
また、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブルは、内部当選役の種類として、「弱チェリー」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおける当選番号「77」に対応)、「強チェリー」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおける当選番号「78」に対応)、「スイカ」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおける当選番号「80」に対応)、「チャンス目1」及び「チャンス目2」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおける当選番号「81」及び「82」に対応)、「BAR揃いリプ」及び「ボーナス重複役」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおける当選番号「63」及び「2」,「4」〜「11」,「13」〜「20」,「22」〜「29」,「31」〜「38」に対応)、並びに「その他」(図16に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルにおけるその他の当選番号及び「ハズレ」に対応)が規定されている。
ここで、本実施形態においては、上述したように、BB遊技状態におけるリプレイ役の当選確率がBB遊技状態終了後の一般遊技状態に引き継がれるように構成されている。すなわち、「アイテムCZ」は、リプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であるRT0遊技状態(及び、このRT0遊技状態、若しくはRT2遊技状態から移行したRT1遊技状態)、又はリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT2遊技状態の双方において実行される場合がある。もっとも、「通常BB」中において、「JAC」に内部当選した場合には、その旨が報知されるため、遊技者が「JAC」を入賞させない停止操作タイミングで停止操作を行えば、基本的には、「アイテムCZ」はRT2遊技状態において実行されることとなる。しかしながら、遊技者が「JAC」を入賞させる停止操作タイミングで停止操作を行った場合には、「アイテムCZ」はRT0遊技状態、又はRT1遊技状態において実行されることとなる。
また、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT2遊技状態において実行される「アイテムCZ」中では、リプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であるRT1遊技状態へ移行させないための停止操作の手順が報知されるため、遊技者が報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行えば、基本的には、「アイテムCZ」中はRT2遊技状態が維持されることとなる。しかしながら、遊技者が報知された停止操作の手順にしたがって停止操作がを行わなかった場合には、「アイテムCZ」中に、RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行してしまう場合がある。
そこで、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブルでは、リプレイ高確率状態(高RT遊技状態)であるRT2遊技状態において高確率で決定される内部当選役(例えば、「RT2維持リプ」)と、リプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であるRT0遊技状態、又はRT1遊技状態において高確率で決定される内部当選役(例えば、「ハズレ」)を同じ内部当選役の種類として規定するとともに、ART遊技に移行する確率を他の内部当選役の種類に比べて最も低くなるように規定することとしている。
このように、本実施形態においては、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かの抽選が行われる所定の抽選状態(例えば、「アイテムCZ」中)は、リプレイ高確率状態(例えば、RT2遊技状態)及びリプレイ低確率状態(例えば、RT0遊技状態若しくはRT1遊技状態)のいずれの遊技状態においても移行する場合があるが、いずれの遊技状態においても共通の抽選テーブル(例えば、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブル)を用いて抽選を行うことが可能となっている。
このように構成することで、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かが決定される所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において用いられる抽選テーブルの数を減らすことができ、記憶領域(例えば、ロムカートリッジ基板86の記憶領域)が圧迫されてしまうことを防止することができる。また、遊技者が、意図的にリプレイ高確率状態からリプレイ低確率状態に移行させた場合であっても、それによって有利な抽選を受けられることはないため、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かを適正に抽選することができる。
<ART中HP減算成否抽選テーブル>
図50に示すART中HP減算成否抽選テーブルは、図82の説明において後述する上乗せBB中処理において参照され、「上乗せBB」中において、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)と、内部当選役とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うか否かを決定するために用いられる。なお、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出が行われるのに伴い、敵キャラクタの「HP」が減算され、敵キャラクタの「HP」が「0」以下となると、ARTゲーム数が上乗せされる特殊上乗せ状態に移行することとなる。すなわち、図50及び後述する図51〜54において、「HP」は、遊技者にとって有利な状態であるART遊技の遊技回数(ARTゲーム数)を上乗せするための特定の上乗せ状態(特殊上乗せ状態)に移行するという特典を付与するか否かを決定するための特定の数値である。
図50に示すように、ART中HP減算成否抽選テーブルは、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、非当選(すなわち、「HP」が減算されない)、又は当選(すなわち、「HP」が減算される)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図50において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<ART中HP減算値抽選テーブル>
図51に示すART中HP減算値抽選テーブルは、図82の説明において後述する上乗せBB中処理において参照され、「上乗せBB」中において、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)と、内部当選役とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うことが決定された場合に、それに伴って「HP」から減算される減算値(HP減算値)を決定するために用いられる。
図51に示すように、ART中HP減算値抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、HP減算値5〜60PのいずれかのHP減算値が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図51において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)毎に、少なくとも一部において異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<リプ連時ART中HP減算成否抽選テーブル>
図52に示すリプ連時ART中HP減算成否抽選テーブルは、図82の説明において後述する上乗せBB中処理において参照され、「上乗せBB」中において、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)と、リプレイ連続回数とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うか否かを決定するために用いられる。なお、「リプ連」、及びリプレイ連続回数については、図34におけるものと同一であるため、説明を省略する。
図52に示すように、リプ連時HP減算成否抽選テーブルは、敵種別(敵キャラクタA〜C、又は敵キャラクタDのいずれか)毎に、リプレイ連続回数に基づいて、非当選(すなわち、「HP」が減算されない)、又は当選(すなわち、「HP」が減算される)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図52において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<リプ連時ART中HP減算値抽選テーブル>
図53に示すリプ連時敵A〜C用ART中HP減算値抽選テーブル、及び図54に示すリプ連時敵D用ART中HP減算値抽選テーブルは、図82の説明において後述する上乗せBB中処理において参照され、「上乗せBB」中において、敵種別(敵キャラクタA〜Dのいずれか)と、リプレイ連続回数とに基づいて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃する演出を行うことが決定された場合に、それに伴って「HP」から減算される減算値(HP減算値)を決定するために用いられる。
図53及び図54に示すように、リプ連時ART中HP減算値抽選テーブルは、敵種別(敵キャラクタA〜C、又は敵キャラクタDのいずれか)毎に、リプレイ連続回数に基づいて、HP減算値5〜60PのいずれかのHP減算値が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図53及び図54において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、敵種別(敵キャラクタA〜Cのいずれか)毎に、特定のリプレイ連続回数(例えば、「その他」)において割り当てられる抽選値を異ならせることとしてもよい。
<ARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブル>
図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルは、図86の説明において後述するアイテムCZ中処理において参照され、「アイテムCZ」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(すなわち、カード種別及び内部当選役に基づくART移行抽選に当選した場合)に、ARTゲーム数を上乗せ抽選するための「ベル入賞回数」を決定するために用いられる。ここで、「ベル入賞回数」は、ART遊技におけるベル(すなわち、クロスダウンベル1〜4、上段ベル1〜4、クロスアップベル、又は中段ベルのいずれか)の入賞回数を示す。なお、図55〜57においては、「ベル入賞回数」に替えて、ベル(すなわち、クロスダウンベル1〜4、上段ベル1〜4、クロスアップベル、又は中段ベルのいずれか)の当選回数を示す「ベル当選回数」を用いることとしてもよい。
また、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルは、図87の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、「通常遊技」中において、ART遊技に移行することが決定された場合(例えば、確定役である「BAR揃いリプ」に当選した場合)に、ARTゲーム数を上乗せ抽選するためのベル入賞回数を決定するために用いられる。
また、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルは、図88の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において参照され、「ART遊技」中におけるベルの入賞回数が、決定されているベル入賞回数に到達した場合に、再度ベル入賞回数を決定するために用いられる。
また、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルは、図89の説明において後述するボーナス終了コマンド受信時処理において参照され、PBB遊技状態が終了した場合、「バトルCZ」の終了時においてARTに移行することが決定されている場合、及び「通常BB」の終了時においてARTに移行することが決定されている場合に、ARTゲーム数を上乗せ抽選するためのベル入賞回数を決定するために用いられる。
図55に示すように、ARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルは、ベル入賞回数1〜20回のいずれかのベル入賞回数が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図55において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、ARTに移行することが決定された移行契機毎に、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<ベル入賞回数到達時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブル>
図56に示すベル入賞回数到達時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、図88の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において参照され、「ART遊技」中におけるベルの入賞回数が、決定されているベル入賞回数に到達した場合に、ARTゲーム数を上乗せするか否かを決定するために用いられる。
図56に示すように、ベル入賞回数到達時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルは、非当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされない)、又は当選(すなわち、ARTゲーム数が上乗せされる)のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図56において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、さらに、「ART遊技」中の遊技回数に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。また、例えば、上述したように、ARTに移行することが決定された移行契機毎に、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<ベル入賞回数到達時上乗せARTゲーム数抽選テーブル>
図57に示すベル入賞回数到達時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、図88の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において参照され、「ART遊技」中におけるベルの入賞回数が、決定されているベル入賞回数に到達した場合であって、ARTゲーム数が上乗せされることが決定された場合に、上乗せARTゲーム数を決定するために用いられる。
図57に示すように、ベル入賞回数到達時上乗せARTゲーム数抽選テーブルは、上乗せARTゲーム数5〜300ゲームのいずれかの上乗せARTゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図57において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、決定されているベル入賞回数の何倍のARTゲーム数を上乗せするかを決定する上乗せARTゲーム数(倍数)を決定することとしてもよい。この場合、ベル入賞回数として「1回」が決定され、上乗せARTゲーム数(倍数)として「5倍」が決定された場合には、5ゲーム分のARTゲーム数が上乗せされるが、ベル入賞回数として「20回」が決定され、上乗せARTゲーム数(倍数)として「5倍」が決定された場合には、100ゲーム分のARTゲーム数が上乗せされることとなるため、より多いベル入賞回数が決定されている場合であっても、遊技者の期待感を維持させることが可能となる。
<ART中モード移行抽選テーブル>
図58に示すART中モード移行抽選テーブルは、図81の説明において後述するART遊技中処理において参照され、ART遊技中において、内部当選役に基づいて、ART遊技中におけるモード(通常モード、又は優遇モード)を決定するために用いられる。なお、「優遇モード」は、「通常モード」に比べて特殊上乗せ状態におけるARTゲーム数の上乗せ抽選が継続する(あるいは、当選する)確率が高い特定のモードである。
図58に示すように、ART中モード移行抽選テーブルは、現在のモード(通常モード、又は優遇モードのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、移行先のモード(通常モード、又は優遇モードのいずれか)が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図58において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、図59に示す通常中モード移行抽選テーブルと同様に、ベル(すなわち、クロスダウンベル1〜4、上段ベル1〜4、クロスアップベル、又は中段ベルのいずれか)以外の内部当選役が決定された場合にもモード移行抽選が行われることとしてもよい。
<通常中モード移行抽選テーブル>
図59に示す通常中モード移行抽選テーブルは、図87の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、通常遊技中において、内部当選役に基づいて、通常遊技中におけるモード(通常モード、又はバトルモード)を決定するために用いられる。なお、「バトルモード」は、通常遊技中に、BB1〜4に内部当選した場合に、BB遊技状態を「バトルCZ」に移行させるための特定のモードである。
図59に示すように、通常中モード移行抽選テーブルは、現在のモード(通常モード、又はバトルモードのいずれか)毎に、内部当選役に基づいて、移行先のモード(通常モード、又はバトルモードのいずれか)が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図59において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、現在の天井ゲーム数に応じて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<ART終了時モード移行抽選テーブル>
図60に示すART終了時モード移行抽選テーブルは、図83の説明において後述するART遊技終了チェック処理において参照され、ART遊技の終了時に、通常遊技中における最初のモード(通常モード、又はバトルモード)を決定するために用いられる。
図60に示すように、ART終了時モード移行抽選テーブルは、移行先のモード(通常モード、又はバトルモードのいずれか)が決定されるように抽選値が割り当てられている。なお、図60において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。
<BB当選時前兆ゲーム数抽選テーブル>
図61に示すBB当選時前兆ゲーム数抽選テーブルは、図87の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、通常遊技中において、BB1〜4に内部当選した場合に、その内部抽選結果が告知されるまでの前兆ゲーム数を決定するために用いられる。なお、図示は省略しているが、BB1〜4が内部当選してからその内部抽選結果が告知されるまでの間には、遊技者の期待感を継続させるように連続演出が実行される。すなわち、「前兆ゲーム数」は、連続演出が実行される遊技回数を示すものであるともいいうる。したがって、BB1〜4が内部当選していない場合であっても、BB1〜4と重複して内部当選役として決定される特定の内部当選役(例えば、通常リプ1、不問ベル、弱チェリー、強チェリー、チャンス目1、チャンス目2、中段チェリー、及びスイカのいずれか)が内部当選役として決定された場合には、前兆ゲーム数を決定し、決定された前兆ゲーム数に応じて連続演出を実行することとしてもよい。この場合、連続演出の最終ゲームにおいて、BB1〜4に内部当選していなかった旨が告知されることとなる。
図61に示すように、BB当選時前兆ゲーム数抽選テーブルは、内部当選役に基づいて、前兆ゲーム数0〜5ゲームのいずれかの前兆ゲーム数が決定されるように抽選値が割り当てられている。ここで、前兆ゲーム数が「0ゲーム」である場合には、連続演出は実行されず、BB1〜4が内部当選した遊技においてその内部抽選結果が告知されることとなる。なお、図60において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、現在の天井ゲーム数に応じて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。具体的には、天井ゲーム数が「496」であるときにBB1〜4が内部当選した場合には、天井ゲーム数が「500」以上となる前兆ゲーム数(例えば、4ゲーム、又は5ゲーム)が図61に示したよりも高い確率で決定されるように抽選値を割り当てることとしてもよい。すなわち、天井ゲーム数が規定ゲーム数(例えば、「500」)に到達する間際に、ボーナス役に内部当選した場合には、天井ゲーム数が規定ゲーム数以上となる前兆ゲーム数が決定されやすくすることとしてもよい。このように構成することで、天井機能の発動(本実施形態においては、「バトルCZ」の確定)の直前でボーナス役に内部当選した場合であっても、天井機能による利益を遊技者に付与しうることができるため、遊技者の遊技の興趣を維持させることが可能となる。
[パチスロ機の遊技の流れ]
次に、パチスロ機1の遊技の流れについて、図62を用いて説明する。図62は、本実施形態におけるパチスロ機1における遊技の流れを示す概要図である。
まず、本実施形態におけるパチスロ機1においては、遊技者により遊技が行われる状態として、遊技者にとって有利な有利遊技状態であるART遊技と、ART遊技よりも相対的に不利な通常遊技状態である通常遊技とに大別される。
<通常遊技>
通常遊技からART遊技への移行は、「PBB」に当選・入賞し、PBB遊技状態が終了したこと、「バトルCZ」中においてART遊技への移行条件を満たしたこと(CZ成功)、「アイテムCZ」中においてART遊技への移行条件を満たしたこと(CZ成功)、「BAR揃いリプ」に当選したことを契機として行われることとなる。また、図62において図示は省略しているが、「通常BB」中においてART遊技への移行条件を満たしたことを契機としてもART遊技に移行することとなる。また、上述したように、「PBB」及び「BAR揃いリプ」は、ART遊技への移行が確定する確定役である。
<PBB>
通常遊技において、ボーナス役である「PBB」が内部当選役として決定されると、ART遊技への移行が確定し、ARTゲーム数の初期値(50)が付与されるとともに、ARTセット数の抽選が行われる。その後、「PBB」が入賞し、PBB遊技状態に移行すると、このPBB遊技状態が終了するまで単位遊技毎にARTゲーム数の上乗せ抽選が行われる。そして、PBB遊技状態が終了すると、ARTゲーム数の初期値(50)に上乗せ抽選の結果を加算したARTゲーム数に基づいて、ART遊技が開始されることとなる。なお、図62において図示は省略しているが、ART遊技において「PBB」が内部当選役として決定された場合にも同様の制御がなされる。すなわち、ARTゲーム数の初期値(50)に上乗せ抽選の結果を加算したARTゲーム数が上乗せゲーム数として付与されることとなる。
<バトルCZ>
通常遊技において、ボーナス役である「BB1〜4」のいずれかが内部当選役として決定されると、特定条件が成立しているか否かが判断される。ここで、本実施形態においては、「特定条件」は、後述する「バトルモードロックフラグ」がオンであるか否かにより成立しているか否かが判断される。「バトルモードロックフラグ」は、天井ゲーム数(すなわち、遊技者にとって有利な遊技状態(ART遊技、BB遊技状態)に移行することなく通常遊技において行われた遊技の規定ゲーム数)が所定ゲーム数(500ゲーム)以上となった場合、又は通常遊技における「バトルモード」の滞在中に「BB1〜4」のいずれかが内部当選役として決定された場合にオンされるものである。「バトルモードロックフラグ」がオンである場合には、BB遊技状態(BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、又はBB中RB遊技状態)が「バトルCZ」に制御される。
バトルCZ中では、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うバトル演出が実行され、また、上述したように、敵キャラクタの「HP」の減算抽選が行われ、BB遊技状態が終了する前に敵キャラクタの「HP」が「0」以下となった場合には、CZ成功となり、BB遊技状態の終了後にART遊技に移行する。一方、敵キャラクタの「HP」が「0」以下となる前にBB遊技状態が終了した場合には、CZ失敗となり、天井ゲーム数の初期値(0)がセットされ、通常遊技に戻る。
<通常BB>
通常遊技において、ボーナス役である「BB1〜4」のいずれかが内部当選役として決定され、特定条件が成立していないと判断された場合(すなわち、「バトルモードロックフラグ」がオフである場合)には、BB遊技状態(BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、又はBB中RB遊技状態)が「通常BB」に制御される。
通常BBでは、味方キャラクタがカードを獲得するか否かのカード獲得演出が実行され、また、上述したように、カードの獲得抽選が行われる。BB遊技状態が終了する前に獲得したカードの枚数が「8」枚以上となった場合には、BB遊技状態の終了後にART遊技に移行する。一方、カードの枚数が「8」枚以上となる前にBB遊技状態が終了した場合には、BB遊技状態の終了後にアイテムCZに移行する。なお、通常BB(より詳細には、BB中RT0遊技状態)中においては、高確率で「JAC」が抽選され(図17参照)、「JAC」当選時には必ずカードが1枚獲得できることとしている(図42参照)。このように構成することで、カードの枚数が0枚の状態でアイテムCZに移行することを防止している。もっとも、可能性は極めて少ないが、カードの枚数が0枚の状態でBB遊技状態が終了した場合には、BB遊技状態の終了後にART遊技に移行することとしてもよい。
<アイテムCZ>
通常BBにおいて、カードの枚数が「8」枚以上となる前にBB遊技状態が終了した場合には、BB遊技状態終了後の一般遊技状態(RT2遊技状態、又はRT0遊技状態)が「アイテムCZ」に制御される。アイテムCZは、通常BBにおいて獲得したカードの枚数分(すなわち、アイテムCZゲーム数分)だけ行われ、カードの枚数が「0」枚(すなわち、アイテムCZゲーム数が「0」)となると終了する。
アイテムCZでは、獲得したカードの種別に応じた演出(例えば、「LV1カード」であれば、期待度の低い演出、「LV7カード」であれば、期待度の高い演出)が実行され、また、上述したように、カードの種別に応じた期待度でART遊技への移行抽選が行われる。獲得したすべてのカードが使用される前にARTへの移行抽選に当選した場合には、CZ成功となり、余ったカードに応じたARTゲーム数の上乗せ抽選が行われ、ARTゲーム数の初期値(50)に上乗せ抽選の結果を加算したARTゲーム数に基づいて、ART遊技が開始されることとなる。一方、ARTへの移行抽選に当選することなく獲得したすべてのカードが使用された場合には、CZ失敗となり、天井ゲーム数の初期値(0)がセットされ、通常遊技に戻る。
<ART遊技>
ART遊技に移行すると、ARTゲーム数及びARTセット数が「0」となるまで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知されることとなる。遊技者は、その報知にしたがって停止操作を行うことにより、メダルを増加させることができる。なお、ARTゲーム数及びARTセットが「0」となると、通常遊技におけるモード(通常モード、又はバトルモード)が決定されるとともに、天井ゲーム数の初期値(0)がセットされ、通常遊技に戻る。
(上乗せBB)
ART遊技において、ボーナス役である「BB1〜4」のいずれかが内部当選役として決定された場合、BB遊技状態(BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、又はBB中RB遊技状態)が「上乗せBB」に制御される。
上乗せBBでは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うバトル演出が実行され、また、上述したように、敵キャラクタの「HP」の減算抽選が行われ、BB遊技状態が終了する前に敵キャラクタの「HP」が「0」以下となった場合には、BB遊技状態の終了後に特殊上乗せ状態に移行する。一方、敵キャラクタの「HP」が「0」以下となる前にBB遊技状態が終了した場合には、BB遊技状態の終了後にART遊技に戻る。
(特殊上乗せ状態)
上乗せBBにおいて、BB遊技状態が終了する前に敵キャラクタの「HP」が「0」以下となった場合には、BB遊技状態終了後の一般遊技状態(RT0遊技状態〜RT3遊技状態)が「特殊上乗せ状態」に制御される。特殊上乗せ状態では、例えば、PBB遊技状態と同様に、特殊上乗せ状態が終了するまで単位遊技毎にARTゲーム数の上乗せ抽選が行われる。また、特殊上乗せ状態は、所定ゲーム数(例えば、4ゲーム)を1セットとし、1セットの開始時若しくは終了時に、次セットを継続させるか否かの継続抽選が行われ、この継続抽選の結果が当選であれば、次セットの間、再度ARTゲーム数の上乗せ抽選が行われる、一方、この継続抽選の結果が非当選であれば、特殊上乗せ状態が終了し、ART遊技に戻る。
本実施形態においては、ART遊技において内部当選したボーナス役がBB1、若しくはBB3(すなわち、同色ボーナス)である場合、又はBB2、若しくはBB4(すなわち、異色ボーナス)であるが、優遇モード中に内部当選した場合には、以降の上乗せBBにおいて、特殊上乗せ状態に移行することが決定されると、この特殊上乗せ状態における抽選が「優遇」される優遇状態に制御される。この優遇状態においては、例えば、特殊上乗せ状態におけるセットを継続させるか否かの継続抽選に当選する確率(「継続率」)が優遇される(すなわち、当選確率を高くする)こととなっている。なお、優遇状態の態様はこれに限られるものではない。例えば、ARTゲーム数の上乗せ抽選において、相対的に多い上乗せARTゲーム数が決定されやすくすることとしてもよいし、1セットあたりの継続ゲーム数を変動させる場合には、相対的に長い継続ゲーム数が決定されやすくすることとしてもよい。
また、「継続率」の態様もこれに限られるものではない。例えば、特殊上乗せ状態の移行時(あるいは、移行することが決定されたとき)に予め定められた複数の継続率(例えば、1%、10%、25%、50%、75%、90%)を決定し、決定された継続率にしたがって、何セット分特殊上乗せ状態を継続させるのかを決定することとしてもよい。この場合、優遇状態においては、複数の継続率のうち、相対的に高い継続率が決定されやすくすることとすれば、特殊上乗せ状態における抽選を優遇させることができる。
(ベル回数上乗せ)
ART遊技において、上述したベル入賞回数が予め決定されている回数に到達した場合には、ARTゲーム数の上乗せ抽選が行われる。なお、このベル回数上乗せによって上乗せされたARTゲーム数は、遊技者に対してすぐには報知されず(すなわち、ストックされ)、ARTゲーム数が「0」となったときに報知される。もっとも、このベル回数上乗せによって上乗せされたARTゲーム数を、遊技者に対してすぐに(例えば、予め決定されている回数に到達した遊技、あるいはその次遊技)に報知することとしてもよい。
なお、ART遊技における上乗せの態様は上述したものに限られない。例えば、上述した「特殊上乗せ状態」や「ベル回数上乗せ」において、ARTゲーム数の上乗せに替えて、あるいはこれとともに、ARTセット数を上乗せするか否かの抽選を行うこととしてもよい。
また、ART遊技においては、上述した上乗せの契機以外の契機によっても、ARTゲーム数(あるいは、ARTセット数)の上乗せを行うこととしてもよい。例えば、内部当選役に基づいて、上乗せの成否(当選するか否か)を抽選し、当選した場合に、ARTゲーム数の上乗せを行うこととしてもよい。この場合、上述した「ベル回数上乗せ」の対象となる「押し順小役」よりも内部当選役として決定される確率が低い特定役(例えば、図49に示したアイテムCZ中ART抽選テーブルにおける「ボーナス重複役」、あるいは「チャンス目1」及び「チャンス目2」)が内部当選役として決定された場合に、特定の抽選確率(例えば、10923/32768≒1/3)で上乗せされることが決定されるようにしてもよい。
また、上述した「ベル回数上乗せ」の対象となる「押し順小役」、及び上述した特定役(例えば、図49に示したアイテムCZ中ART抽選テーブルにおける「ボーナス重複役」、あるいは「チャンス目1」及び「チャンス目2」)を含む複数の内部当選役に基づいて、上乗せの成否(当選するか否か)を抽選することとしてもよい。もっとも、この場合には、少なくとも、上述した「ベル回数上乗せ」の対象となる「押し順小役」が内部当選役として決定された場合に上乗せされることが決定される抽選確率が、上述した特定の抽選確率よりも低い確率(例えば、32/32768=1/1024)となるようにすることが望ましい。あるいは、上述した「ベル回数上乗せ」の対象となる「押し順小役」が内部当選役として決定された場合には、内部当選役に基づく上乗せの成否(当選するか否か)が抽選されないこととしてもよい。
すなわち、本実施形態においては、複数の上乗せの契機によって、ARTゲーム数(あるいは、ARTセット数)を上乗せすることが可能となるように構成されている。このように構成することで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せに関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[主制御処理]
次に、図63〜図73を参照して、主制御回路91のメインCPU93により実行される各種処理について説明する。
<メイン制御処理>
図63は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、図64に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU93は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM95の内部当選役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU93は、図65に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、乱数値を抽出し、メインRAM95に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。本実施形態において乱数値は、0〜65535の中から抽出される。
次に、メインCPU93は、図66に示す内部抽選処理を実行する(S14)。この内部抽選処理を実行するメインCPU93は、内部当選役決定手段を構成する。
次に、メインCPU93は、ロック決定処理を実行する(S15)。このロック決定処理では、上述した「ロック」を行うか否かの決定等が行われる。
次に、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽選処理の結果(内部当選役)に基づいて、上述したリール3L,3C,3Rの各種の停止制御情報がメインRAM95の該当領域に格納される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。スタートコマンドデータは、例えば、内部当選役の種別、遊技状態の種別、ロックの種別及びその期間、並びにボーナス終了枚数カウンタ値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、遊技開始時ロック実行処理を実行する(S18)。この遊技開始時ロック実行処理では、S15におけるロック決定処理の決定結果に基づいて、遊技開始時ロックの実行及び当該ロック実行中のリールアクション(リールの変動態様による演出)の実行が行われる。例えば、内部当選役として「PBB」が単独当選(当選番号「1」に当選)した場合には、約30秒間(ロックタイマの値としては「26853」)の遊技開始時ロックが実行される。
次に、メインCPU93は、ウェイト処理を実行する(S19)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU93は、全てのリール3L,3C,3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図26参照)に「01110000」が格納される。なお、リールの回転開始制御は、図71に示す割込処理(より具体的には、S324に示すリール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)ごとに定期的に実行される処理である。
この割込処理によって、ステッピングモータの駆動が制御されることで、リール3L,3C,3Rの回転が開始され、リール3L,3C,3Rの回転が定速(例えば、80回転/1分間)に達するまで加速される。その後、リール3L,3C,3Rの回転が定速に達すると、この定速回転が維持される。なお、リール3L,3C,3Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン19L,19C,19Rへの停止操作が許可されるようになる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S21)。リール回転開始コマンドデータは、例えば、リール3L,3C,3Rの回転が開始されたことを、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路101は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU93は、リール停止制御処理を実行する(S22)。このリール停止制御処理によって、リール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。なお、図示は省略するが、このリール停止制御処理においては、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理を実行する(S23)。この入賞検索処理では、全てのリール3L,3C,3Rが停止した後に、有効ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、有効ラインに表示された図柄の組合せが識別される。
具体的には、図柄コード格納領域(図23参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図13〜図15参照)のデータとが照合され、その照合の結果、一致するものがあれば、一致した図柄の組合せ(表示役)に対応するデータを表示役格納領域(図22参照)に格納するとともに、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数(払出枚数カウンタ値)を取得する。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理の結果、取得された払出枚数カウンタ値に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S24)。このメダル払出処理では、払出枚数カウンタ値に基づいて、メダルの払出やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU93は、図67に示す状態管理処理を実行する(S25)。この状態管理処理では、主としてRT遊技状態の移行制御が実行されるとともに、外部集中端子板47からの外部信号の出力のオン又はオフが管理される。
次に、メインCPU93は、遊技終了時ロック実行処理を実行する(S26)。この遊技終了時ロック実行処理では、S15におけるロック決定処理の決定結果に基づいて、遊技終了時ロックの実行及び当該ロック実行中のリールアクション(リールの変動態様による演出)の実行が行われる。例えば、内部当選役として「PBB」と「BAR揃いフェイクリプ」が重複当選(当選番号「2」に当選)した場合には、約27秒間(ロックタイマの値としては「24167」)の遊技終了時ロックが実行される。また、「PBB」が入賞した場合、及びPBB遊技状態が終了する場合には、約2秒間(ロックタイマの値として「1790」)の遊技終了時ロックが実行され、「BB1〜4」が入賞した場合、及びBB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、若しくはBB中RB遊技状態が終了する場合には、約1秒間(ロックタイマの値として「895」)の遊技終了時ロックが実行され、BB中RT遊技状態において「BB中RB」が入賞した場合には、約0.3秒間(ロックタイマの値として「268」の遊技終了時ロックが実行される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別及び払出枚数カウンタ値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、図69に示すボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理では、BB遊技状態において規定された各終了条件(移行条件)が満たされた場合に、その終了条件(移行条件)に応じた処理が実行される。
次に、メインCPU93は、図70に示すボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理では、一般遊技状態においてBB遊技状態の各開始条件(移行条件)が満たされた場合、BB遊技状態においてBB中RB遊技状態の開始条件(移行条件)が満たされた場合、又は一般遊技状態及びBB遊技状態において再遊技の作動条件が満たされた場合に、その開始条件(移行条件)や作動条件に応じた処理が実行される。メインCPU93は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理に戻る。
<電源投入時処理>
図64は、図63に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S30)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU93は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM95に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S30)において、メインRAM95に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU93は、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、バックアップされていたチェックサムとを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU93は、バックアップが正常であると判断した場合(YES)には、バックアップされた設定値等をメインRAM95にセットする(S31)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM95にセットされることになる。
ステップS31の処理を実行した後、又はステップS30においてバックアップが正常でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられている設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンであるか否かを判断する(S32)。ここで、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンであると判断すると(YES)、設定変更時の初期化処理を実行する(S33)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM95の内部当選役格納領域、表示役格納領域、図柄コード格納領域及び遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。なお、持越役格納領域に格納されているデータはクリアされないこととしてもよく、クリアされることとしてもよい。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S34)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、設定値変更処理を実行する(S35)。この設定値変更処理では、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられているリセットスイッチ(図示せず)の操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて、スタートレバー23が操作されたときに選択されていた設定値が確定される。
次に、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオン状態であるか否かを判断し(S36)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS36の処理を繰り返し実行する。
ここで、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオン状態ではない判断結果が得られた場合(すなわち、設定変更スイッチがオンからオフとなった場合)には(NO)、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S37)、電源投入時処理を終了する。
ステップS32において、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンでないと判断した場合(NO)には、バックアップが正常であるか否かを判断する(S38)。ここで、バックアップが正常でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、電源投入時エラー処理を実行する(S39)。
電源投入時エラー処理において、メインCPU93は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU93は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ(図示せず)又はリセットスイッチ(図示せず)の操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS38において、バックアップが正常であると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メインRAM95に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S40)、電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図65は、図63に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、自動投入要求があるか否かを判断する(S50)。すなわち、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか否かを判断する。
ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合(YES)には、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S51)。具体的には、メインCPU93は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S52)。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、今回の単位遊技で再遊技を確実に作動させるためのリプレイ作動認識時間を設定するため、自動投入間隔待ち処理を実行する(S53)。この自動投入間隔待ち処理では、自動投入間隔待ち時間タイマとして「270」をセットする(270回割込×1.1172ms≒301.64ms)。このように、本実施形態においては、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、リプレイ作動認識時間を設けることとし、自動投入に係る処理が確実に行われるように構成されている。
なお、リプレイ作動認識時間は、上述したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、自動投入されるメダルの枚数(例えば、自動投入カウンタの値「1」〜「3」)に応じてリプレイ作動認識時間が異なるように構成することとしてもよい。具体的には、自動投入されるメダルの枚数が「1」枚である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「90」をセットし、自動投入されるメダルの枚数が「2」枚である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「180」をセットし、自動投入されるメダルの枚数が「3」枚である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「270」をセットすることとしてもよい。
また、このリプレイ作動認識時間を用いて演出を行うこととしてもよい。本実施形態においては、後述するように、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態において、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)に応じて特典が付与されることとなっている。したがって、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態では、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)に応じて、自動投入間隔待ち時間タイマの値をセットすることとすれば、単位遊技毎にロック決定処理(図63のS15参照)や遊技終了時ロック実行処理(図63のS26参照)を行うことなく、同様に遊技の進行を停止する(遊技者の操作を無効化する)演出を行うことが可能となる。
具体的には、例えば、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態において、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)が1〜4回である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「270」をセットし、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)が5〜9回である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「540」をセットし、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)が11〜14回である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「810」をセットし、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)が16〜19回である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「1080」をセットし、リプレイ役の連続入賞回数(当選回数)が10回、15回、20回以上である場合には、自動投入間隔待ち時間タイマとして「1350」をセットする。
このように構成することで、特定の遊技状態(例えば、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態)において、特定役(例えば、リプレイ役)の連続入賞回数に応じて、所定の特典(例えば、後述するカード獲得抽選)が付与される場合に、リプレイ作動認識時間を用いることによって、遊技毎にロック制御(例えば、ロック決定処理及び遊技終了時ロック実行処理)を行うことなく、同様のロック演出を行うことができるため、制御負担を増加させることなくロック演出を実行することが可能となる。
また、本実施形態においては、「BB中RB」が入賞した場合にセットされるロックタイマの値(例えば、「268」)は、リプレイ作動認識時間としてセットされる最小の値(例えば、「270」)よりも少ない。すなわち、「BB中RB」が入賞した場合にロック演出が実行される時間が、リプレイ作動認識時間よりも短くなるように構成されている。
このように構成することで、特定の遊技状態(例えば、BB中RT0遊技状態及びBB中RT2遊技状態)において、特定役(例えば、リプレイ役)の連続入賞回数によって特典(例えば、後述するカード獲得抽選が行われる特典)が付与される場合に、この特典が付与されにくくなることを、ロック演出の実行時間によって遊技者に認識させることが可能となる。
ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求がないと判断した場合(NO)には、メダルの受け付けを許可する(S54)。例えば、メインCPU93は、セレクタ66のソレノイド(図示せず)を駆動し、メダル投入口21に投入されたメダルがセレクタ66内を通過可能となるように径路を形成する。
なお、ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合(YES)には、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しないこととしているが、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞している場合であっても、メダルの受け付けを許可することとしてもよい。
ステップS53又はS54の処理が実行された後、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をメインRAM95にセットする(S55)。本実施形態においては、いずれの遊技状態においても、投入枚数の最大値として3がセットされる。
次に、メインCPU93は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S56)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メダルが適正に投入されたか、又はBETボタン22への操作が行われたかをチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S57)。このメダル投入チェック処理では、メダルが適正に投入された場合、又はクレジットからBETボタン22への操作によりメダルが投入された場合に、投入されたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値、又はクレジットカウンタの値が更新される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S58)。
次に、メインCPU93は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S59)。本実施形態において、メインCPU93は、投入枚数カウンタの値が3枚であり、かつ、クレジットカウンタの値が50となっていること、又は、ステップS51の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS59において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止する(S60)。例えば、メインCPU93は、セレクタ66のソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口21に投入されたメダルがメダル払出口32から排出されるように径路を形成する。
ステップS56において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS59において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS60の処理を実行した後、メインCPU93は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(S61)。すなわち、本実施形態においては、メインCPU93は、メダルの投入枚数が最大値である3であるか否かを判断する。
ここで、メダルの投入枚数が最大値でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS56の処理に戻る。一方、メダルの投入枚数が最大値であると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、スタートスイッチ79がオンであるか否かを判断する(S62)。
ここで、スタートスイッチ79がオンでないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS56の処理に戻る。一方、スタートスイッチ79がオンであると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止し(S63)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽選処理>
図66は、図63に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽選処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽選テーブルをメインRAM95にセットする(S70)。本実施形態においては、メインCPU93は、遊技状態に応じて、図16又は図17に示すいずれかの内部抽選テーブルをメインRAM95にセットする。
次に、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S71)。次に、メインCPU93は、ステップS70でセットされた内部抽選テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当選番号に対応付けられた抽選値を1つずつ取得し、乱数値から抽選値を減算する(S72)。すなわち、メインCPU93は、その当選番号に対応付けられた内部当選役が決定されるか否かを照合する。
次に、メインCPU93は、ステップS72の処理による減算結果が0未満か否かを判断する(S73)。ここで、メインCPU93は、減算結果が0未満ではないと判断した場合(NO)には、乱数値及び当選番号を更新する(S74)。
次に、メインCPU93は、使用している内部抽選テーブルの全ての当選番号をチェックしたか否かを判断し(S75)、全ての当選番号をチェックしていないと判断した場合(NO)には、ステップS72の処理に戻る。
一方、メインCPU93は、全ての当選番号をチェックしたと判断した場合(YES)には、データポインタの値として0をセットする(S76)。すなわち、メインCPU93は、内部当選役として「ハズレ」を決定する。
ステップS73において、メインCPU93は、減算結果が0未満であると判断した場合(YES)には、メインRAM95にセットされている内部抽選テーブルを参照して当選番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S77)。
ステップS76又はS77の処理を実行した後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブル(図18参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当選役を取得する(S78)。
このステップS78の処理では、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当選役を示す16バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS78で取得した内部当選役のデータを内部当選役格納領域(図21参照)に格納する(S79)。このステップS79の処理では、ステップS78の処理で決定された内部当選役を示す16バイトのデータ値が内部当選役格納領域1〜16に格納される。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図24参照)の値が0であるか否かを判断する(S80)。メインCPU51は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)には、ボーナス用内部当選役決定テーブル(図19参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当選役を取得する(S81)。
このステップS81の処理では、ボーナス用内部当選役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当選役を示す16バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS81で取得した内部当選役を持越役格納領域(図24参照)に格納する(S82)。このステップS82の処理では、例えば、ステップS81において内部当選役として「PBB」が取得されたときに、持越格納領域の「PBB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図24参照)の値が0であるか否かを判断する(S83)。このステップS83の処理では、ステップS82において持越役格納領域のビット0〜5のいずれかのビットに、「1」がセットされたか否かが判断される。
ステップS83において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、内部当選役が「PBB」又は「BB1〜4」であるか否かを判断する(S84)。ここで、メインCPU93は、内部当選役が「PBB」又は「BB1〜4」であると判断した場合(YES)には、遊技状態としてRT4遊技状態をセットする(S85)。具体的には、メインCPU93は、RT4遊技状態フラグに「1」をセットし、他のRT遊技状態フラグを「0」クリアする。
一方、メインCPU93は、内部当選役が「PBB」又は「BB1〜4」でない(すなわち、内部当選役が「BB中RB」である)と判断した場合(NO)には、遊技状態としてBB中RT2遊技状態をセットする(S86)。具体的には、メインCPU93は、BB中RT2遊技状態フラグに「1」をセットし、BB中RT0遊技状態フラグを「0」クリアする。
ステップS80において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS83において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、又はステップS85若しくはステップS86の処理を実行した後、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当選役に基づいて、内部当選役格納領域を更新し(S87)、内部抽選処理を終了する。すなわち、メインCPU93は、持越役格納領域に格納された内部当選役を内部当選役格納領域に反映させて、その単位遊技における内部当選役を決定する。
<状態管理処理>
図67は、図63に示したメイン制御処理のステップS25において実行される状態管理処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態(すなわち、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、若しくはBB中RB遊技状態のいずれかの遊技状態)であるか否かを判断する(S100)。メインCPU93は、PBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、ステップS108の処理に移る。
一方、メインCPU93は、PBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態がRT4遊技状態であるか否か、すなわち、ボーナス役(BB中RBを除く)の内部当選状態であるか否かを判断する(S101)。メインCPU93は、現在の遊技状態がRT4遊技状態であると判断した場合(YES)には、ステップS108の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS101の処理において、現在の遊技状態がRT4遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、「RT1移行リプ1〜16」、又は「RT1移行図柄1〜8」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S102)。メインCPU93は、「RT1移行リプ1〜16」、又は「RT1移行図柄1〜8」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、遊技状態としてRT1遊技状態をセットし(S103)、ステップS108の処理に移る。具体的には、RT1遊技状態フラグに「1」をセットし、他のRT遊技状態フラグを「0」クリアする。
メインCPU93は、ステップS102の処理において、「RT1移行リプ1〜16」、又は「RT1移行図柄1〜8」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、「RT2移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S104)。メインCPU93は、「RT2移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、遊技状態としてRT2遊技状態をセットし(S105)、ステップS108の処理に移る。具体的には、RT2遊技状態フラグに「1」をセットし、他のRT遊技状態フラグを「0」クリアする。
メインCPU93は、ステップS104の処理において、「RT2移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、「RT3移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S106)。メインCPU93は、「RT3移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、遊技状態としてRT3遊技状態をセットし(S107)、ステップS108の処理に移る。具体的には、RT3遊技状態フラグに「1」をセットし、他のRT遊技状態フラグを「0」クリアする。
メインCPU93は、ステップS106の処理において、「RT3移行リプ1,2」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)、又はステップS107の処理の後、図68の説明において後述する外部信号出力管理処理を実行し(S108)、状態管理処理を終了する。
<外部信号出力管理処理>
図68は、図67に示した状態管理処理のステップS108において実行される外部信号出力管理処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態において、外部信号1は、「PBB」の入賞回数(当選回数)及びPBB遊技状態が実行されていることを外部表示器等に表示するための信号として機能し、外部信号2は、「BB1〜4」の入賞回数(当選回数)及び通常のBB遊技状態が実行されていることを外部表示器等に表示するための信号として機能し、外部信号3は、ART遊技の実行回数及びART遊技が実行されていることを外部機器等に表示するための信号として機能する。
まず、メインCPU93は、「PBB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S120)。メインCPU93は、「PBB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、外部信号1をオンにセットし(S121)、外部信号出力管理処理を終了する。
一方、メインCPU93は、「PBB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S122)。メインCPU93は、「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、外部信号2をオンにセットし(S123)、外部信号出力管理処理を終了する。
メインCPU93は、ステップS122の処理において、「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、「PBB」、又は「BB1〜4」が内部当選役として決定されたか否かを判断する(S124)。「PBB」、又は「BB1〜4」が内部当選役として決定されたと判断した場合(YES)には、ステップS125の処理に移り、「PBB」、又は「BB1〜4」が内部当選役として決定されていないと判断した場合(NO)には、ステップS128の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS125の処理において、ART開始チェックカウンタに初期値である「0」をセットする。ART開始チェックカウンタは、サブCPU102の制御によってART遊技が実行されているか否かを、メインCPU93側で認識可能とするためのデータである。続いて、メインCPU93は、外部信号3がオンであるか否かを判断する(S126)。外部信号3がオンであると判断した場合(YES)には、外部信号3をオフし(S127)、外部信号出力管理処理を終了する。また、外部信号3がオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)にも、外部信号出力管理処理を終了する。すなわち、ART遊技中にボーナス役に内部当選した場合には、外部信号3がオフとなる。
メインCPU93は、ステップS128の処理において、現在の遊技状態がRT3遊技状態であるか否かを判断する。現在の遊技状態がRT3遊技状態であると判断した場合(YES)には、続いて、「左 RT3維持リプ」、「中 RT3維持リプ」、又は「右 RT3維持リプ」のいずれかに内部当選したか否かを判断する(S129)。「左 RT3維持リプ」、「中 RT3維持リプ」、又は「右 RT3維持リプ」のいずれにも内部当選していないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。一方、「左 RT3維持リプ」、「中 RT3維持リプ」、又は「右 RT3維持リプ」のいずれかに内部当選したと判断した場合(YES)には、続いて、遊技者の停止操作順序が予め定められた特定の押し順であるか否かを判断する(S130)。
ここで、「予め定められた特定の押し順」とは、RT3遊技状態が維持される停止操作順序のうちの特定の停止操作順序を意味する。例えば、「左 RT3維持リプ」が内部当選役として決定された場合に、第1停止操作が左第1停止であれば、第2停止操作及び第3停止操作の順序にかかわらずRT3遊技状態が維持されることとなる(図20参照)が、本実施形態では、このうちの「左右中」を特定の押し順として予め定めることとしている。同様に、「中 RT3維持リプ」が内部当選役として決定される場合には、「中左右」を特定の押し順として予め定め、「右 RT3維持リプ」が内部当選役として決定される場合には、「右左中」を特定の押し順として予め定めることしている。
メインCPU93は、ステップS130の処理において、遊技者の停止操作順序が予め定められた特定の押し順でないと判断した場合(NO)には、ART開始チェックカウンタに初期値である「0」をセットし(S131)、外部信号出力管理処理を終了する。一方、メインCPU93は、遊技者の停止操作順序が予め定められた特定の押し順であると判断した場合(YES)には、ART開始チェックカウンタを1加算し(S132)、続いて、ART開始チェックカウンタが「2」であるか否かを判断する(S133)。ART開始チェックカウンタが「2」であると判断した場合(YES)には、外部信号3をオンにセットし(S121)、外部信号出力管理処理を終了する。また、ART開始チェックカウンタが「2」でないと判断した場合(NO)にも、外部信号出力管理処理を終了する。
このように、本実施形態においては、特定のリプレイ高確率状態(例えば、RT3遊技状態)において、特定役(例えば、「左 RT3維持リプ」、「中 RT3維持リプ」、又は「右 RT3維持リプ」)が内部当選役として決定された場合に、特定のリプレイ高確率状態(例えば、RT3遊技状態)が維持される停止操作順序のうち特定の停止操作順序(例えば、予め定められた特定の押し順)で停止操作された回数が特定回数(例えば、2回)となったことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述のART遊技)が実行されていることを示す特定の信号(例えば、外部信号3)の出力を開始するように構成されている。
また、本実施形態においては、サブCPU102の制御によってART遊技が開始されたときに、特定の停止操作順序(例えば、予め定められた特定の押し順)が特定回数(例えば、2回)報知されるように構成されている。このように構成することで、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述のART遊技)の開始を適切に外部に出力することができる。
メインCPU93は、ステップS128の処理において、現在の遊技状態がRT3遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、外部信号3がオンであるか否かを判断する(S135)。外部信号3がオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。一方、外部信号3がオンであると判断した場合(YES)には、続いて、押し順小役に内部当選したか否かを判断する(S136)。押し順小役に内部当選していないと判断した場合(NO)には、外部信号出力管理処理を終了する。一方、押し順小役に内部当選したと判断した場合(YES)には、続いて、メダルの払出があったか否かを判断する(S137)。すなわち、メインCPU93は、押し順小役に内部当選した場合に、「取りこぼし」が発生したか否かを判断する。
メインCPU93は、ステップS137の処理において、メダルの払出があったと判断した場合(YES)には、外部信号出力管理処理を終了する。一方、メダルの払出がないと判断した場合(NO)には、外部信号3をオフし(S138)、外部信号出力管理処理を終了する。すなわち、ART遊技中(あるいは、ART遊技の終了後)に、押し順小役に当選し、かつ「取りこぼし」が発生した場合には、外部信号3がオフとなる。
このように、本実施形態においては、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述のART遊技)が実行されていることを示す特定の信号(例えば、外部信号3)が出力されている場合に、押し順小役に内部当選したが、メダルの払出がなかった場合には、この特定の信号の出力を終了するように構成されている。このように構成することで、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述のART遊技)の終了を適切に外部に出力することができる。
<ボーナス終了チェック処理>
図69は、図63に示したメイン制御処理のステップS28において実行されるボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態(すなわち、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、若しくはBB中RB遊技状態のいずれかの遊技状態)であるか否かを判断する(S150)。メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態、又は通常のBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、払出枚数カウンタの値に基づいてボーナス終了枚数カウンタの値を更新する(S151)。具体的には、ボーナス終了枚数カウンタから今回の遊技において払い出されたメダルの枚数を減算する。次に、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判断する(S152)。すなわち、ステップS151の処理による更新結果(減算結果)が0未満となったか否かを判断する。ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満でないと判断した場合(NO)には、ステップS158の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS152の処理において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判断した場合(YES)には、PBB・BB終了時処理を実行する(S153)。このPBB・BB終了時処理では、PBB遊技状態の終了時であれば、PBB遊技状態フラグを「0」クリアし、通常のBB遊技状態の終了時であれば、終了時の状態に応じて、BB中RT0遊技状態フラグ、BB中RT2遊技状態フラグ、又はBB中RB遊技状態フラグを「0」クリアする。また、BB中RT2遊技状態の終了時であれば、持越役格納領域のビット5を「0」クリアする(「BB中RB」の内部当選状態を終了させる)。また、外部信号1又は外部信号2をオフにする。
次に、メインCPU93は、BB中RT2遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S154)。メインCPU93は、BB中RT2遊技状態の終了時であると判断した場合(YES)には、遊技状態としてRT2遊技状態をセットする(S155)。すなわち、BB遊技状態において移行したリプレイ高確率状態が、BB遊技状態終了後の一般遊技状態に引き継がれることとなる。一方、メインCPU93は、BB中RT2遊技状態の終了時でないと判断した場合(NO)には、遊技状態としてRT0遊技状態をセットする(S156)。
次に、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を実行し(S157)、ボーナス終了チェック処理を終了する。このボーナス終了コマンド送信処理では、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス終了コマンドデータは、例えば、BB遊技状態が終了したこと等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
メインCPU93は、ステップS152の処理において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態がBB中RB遊技状態であるか否かを判断する(S158)。現在の遊技状態がBB中RB遊技状態であると判断した場合(YES)、その単位遊技において小役が入賞している場合(すなわち、メダルの払出があった場合)には、BB中RB遊技状態における小役の入賞回数を計数する入賞回数カウンタ、及びBB中RB遊技状態における遊技回数を計数する遊技回数カウンタを1ずつ減算し、その単位遊技において小役が入賞していない場合(すなわち、メダルの払出がなかった場合)には、遊技回数カウンタを1減算する(S159)。
次に、メインCPU93は、入賞回数カウンタ又は遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判断する(S160)。入賞回数カウンタ及び遊技回数カウンタのいずれもが「0」でないと判断した場合(NO)には、ボーナス終了チェック処理を終了する。また、入賞回数カウンタ又は遊技回数カウンタが「0」であると判断した場合(YES)には、BB中RB終了時処理を実行し(S161)、ボーナス終了チェック処理を終了する。このBB中RB終了時処理では、BB中RB遊技状態フラグを「0」クリアし、BB中RT0遊技状態フラグに「1」をセットする。
メインCPU93は、ステップS158の処理において、現在の遊技状態がBB中RB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態がPBB遊技状態であるか否かを判断する(S162)。メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ボーナス終了チェック処理を終了する。また、現在の遊技状態がPBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、PBB遊技状態中処理を実行し(S163)、ボーナス終了チェック処理を終了する。このPBB遊技状態中処理では、PBB遊技状態中が常に特定RB遊技状態(すなわち、図17に示すBB遊技状態用内部抽選テーブルにおいて規定されるPBB遊技状態の各抽選値によって抽選される状態)となるように制御される。
なお、本実施形態においては、ステップS154〜156の処理を行って(すなわち、BB遊技状態の終了時の遊技状態を判断して)、BB遊技状態におけるリプレイ役の当選確率が一般遊技状態において引き継がれるように構成しているが、これに限られるものではない。例えば、メインCPU93は、BB遊技状態の終了時にセットされているリプレイ役の抽選値を、そのまま一般遊技状態において引き継ぐように構成することとしてもよい。この場合、BB中RB遊技状態の終了時(あるいは、「BB中RB」の入賞時)に、BB中RT0遊技状態におけるリプレイ役の抽選値をセットしておけば、上述したステップS154〜156の処理を省略することができる。
<ボーナス作動チェック処理>
図70は、図63に示したメイン制御処理のステップS29において実行されるボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態であるか否かを判断する(S170)。メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、ボーナス作動チェック処理を終了する。
一方、メインCPU93は、現在の遊技状態がPBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態が通常のBB遊技状態(すなわち、BB中RT0遊技状態、BB中RT2遊技状態、若しくはBB中RB遊技状態のいずれかの遊技状態)であるか否かを判断する(S171)。メインCPU93は、現在の遊技状態が通常のBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ステップS176の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS171の処理において、現在の遊技状態が通常のBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、続いて、現在の遊技状態がBB中RB遊技状態であるか否かを判断する(S172)。メインCPU93は、現在の遊技状態がBB中RB遊技状態であると判断した場合(YES)には、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU93は、ステップS172の処理において、現在の遊技状態がBB中RB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、「BB中RB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S173)。メインCPU93は、「BB中RB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU93は、ステップS173の処理において、「BB中RB」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、BB中RB作動時処理を実行する(S174)。このBB中RB作動時処理では、BB中RB遊技状態フラグに「1」をセットし、BB中RT2遊技状態フラグを「0」クリアする。また、入賞回数カウンタに「8」をセットし、遊技回数カウンタに「12」をセットする。次に、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアし(S175)、ボーナス作動チェック処理を終了する。すなわち、メインCPU93は、持越役格納領域のビット5を「0」クリアする。
メインCPU93は、ステップS171の処理において、現在の遊技状態が通常のBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、「PBB」、又は「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S176)。メインCPU93は、「PBB」、又は「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、ステップS180の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS176の処理において、「PBB」、又は「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、PBB・BB作動時処理を実行する(S177)。このPBB・BB作動時処理では、有効ライン上に表示された図柄の組合せが「PBB」の図柄の組合せであれば、PBB遊技状態フラグに「1」をセットし、他の遊技状態フラグ(例えば、RT4遊技状態フラグ)を「0」クリアし、ボーナス終了枚数カウンタに「297」をセットする。また、有効ライン上に表示された図柄の組合せが「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せであれば、BB中RT0遊技状態フラグに「1」をセットし、他の遊技状態フラグ(例えば、RT4遊技状態フラグ)を「0」クリアし、ボーナス終了枚数カウンタに「44」をセットする。
次に、メインCPU93は、入賞したボーナス役に対応する持越役格納領域の値をクリアし(S178)、ボーナス開始コマンド送信処理を実行し(S179)、ボーナス作動チェック処理を終了する。このボーナス開始コマンド送信処理では、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス開始コマンドデータは、例えば、BB遊技状態が開始したこと等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
メインCPU93は、ステップS176の処理において、「PBB」、又は「BB1〜4」のいずれの図柄の組合せも有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、図14に示したいずれかのリプレイ役の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S180)。メインCPU93は、いずれかのリプレイ役の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、自動投入要求(すなわち、次回の単位遊技において再遊技を作動させる要求処理)を行い(S181)、ボーナス作動チェック処理を終了する。また、いずれのリプレイ役の図柄の組合せも有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)にも、ボーナス作動チェック処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図71は、メインCPU93の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172msごとに定期的に実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S320)。次に、メインCPU93は、図72の説明において後述する入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この入力ポートチェック処理では、例えば、メインCPU93に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79、ストップスイッチ(不図示)等の各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ(不図示)等の各種センサのオン、オフの情報をメインRAM95に格納する。
次に、メインCPU93は、タイマ更新処理を実行する(S322)。このタイマ更新処理では、例えば、ロックタイマや自動投入間隔待ち時間タイマ等の値が1以上である場合に、当該タイマの値を1割り込み毎に「1」ずつ減算する処理が実行される。次に、メインCPU93は、図73の説明において後述する通信データ送信処理を実行する(S323)。次に、メインCPU93は、リール制御処理を実行する(S324)。このリール制御処理では、例えば、リール回転開始処理(図63のS20)における各リールの回転開始要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を加速させる加速処理を実行し、各リールが所定の速度(例えば、80回転/1分間)となったことに基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、その所定の速度を維持する定速処理を実行し、停止制御処理(図63のS22)における各リールの回転停止要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を停止させる停止処理を実行する。
次に、メインCPU93は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU93は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数等を各種表示部に表示する。次に、メインCPU93は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図72は、図71に示したメインCPU93の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。次に、メインCPU93は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM95に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM95に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することで、メインCPU93は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、BETボタン22、スタートレバー23等が操作されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU93は、オンエッジの状態をメインRAM95に格納する(S333)。例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79に割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオフを示すデータであったが、現在はオンを示すデータであった場合に、オンエッジに変移したことを示すオンエッジの情報をメインRAM95に格納し、また、スタートスイッチ79に割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオンを示すデータであったが、現在はオフを示すデータであった場合に、オフエッジに変移したことを示すオフエッジの情報をメインRAM95に格納する。
<通信データ送信処理>
図73は、図71に示したメインCPU93の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、通信データ送信タイマを1減算する(S340)。次に、メインCPU93は、通信データ送信タイマが0であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが0であると判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
なお、無操作コマンドデータは、上述した入力ポートチェック処理において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフの情報等が各パラメータとしてセットされる。これにより、コマンドが送信されない割込処理を発生しないようにして、コマンド送信に対する不正行為を防止することができるとともに、サブCPU102にこれらの情報を認識させることで、本来操作が無効である期間の操作(例えば、リール回転中におけるBETボタン22への操作)に基づいて、演出を変化させることが可能となる。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又はステップS343の処理を実行した後、メインCPU51は、通信データ送信タイマに初期値(例えば、14)をセットする(S344)。
次に、メインCPU51は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路101に送信する(S345)。次に、メインCPU51は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS345の処理に戻る。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合(YES)には、メインCPU93は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、通信データ送信処理を終了する。
[副制御処理]
次に、図74〜図89を参照して、副制御回路101のサブCPU102により実行される各種処理について説明する。
<電源投入処理>
図74は、電源投入時におけるサブCPU102の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化処理を実行する(S350)。この初期化処理では、サブCPU102は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、及びサウンド制御タスクを含む。
次に、サブCPU102は、図75に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU102が、サブCPU102に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU102は、図76に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。サウンド制御タスクでは、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音状態がサブCPU102によって制御される。次に、サブCPU102は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を終了する。なお、マザータスクでは、図77に示す主基板通信タスクや液晶表示装置11に表示される表示内容を制御する表示制御タスク(図示せず)が起動される。
<ランプ制御タスク>
図75は、図74に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、タイマ割込初期化処理を実行する(S360)。次に、サブCPU102は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S361)。
次に、サブCPU102は、タイマ割込待ちを実行する(S362)。この処理では、サブCPU102が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU102は、図76に示すサウンド制御タスクを実行する(S363)。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS363では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS363では、図76に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS372及びS373の処理が実行される。
次に、サブCPU102は、決定されている演出データに含まれるLED85の発光態様を定めるランプデータの解析処理を実行し(S364)、ランプデータに基づくランプ演出実行処理を実行し(S365)、ステップS362の処理に戻る。
<サウンド制御タスク>
図76は、図74に示した電源投入処理のステップS352において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S370)。次に、サブCPU102は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S371)。
次に、サブCPU102は、決定されている演出データに含まれるスピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音態様を定めるサウンドデータの解析処理を実行し(S372)、サウンドデータに基づくサウンド演出実行処理を行い(S373)、ステップS371の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図77は、図74に示したステップS353で起動されたマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S380)、受信コマンドのチェックを実行する(S381)。
次に、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S382)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、ステップS381の処理に戻る。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM103に格納する(S383)。次に、サブCPU102は、図78に示すコマンド解析処理を実行し(S384)、ステップS381の処理に戻る。
<コマンド解析処理>
図78は、図77に示した主基板通信タスクのステップS384において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
サブCPU102は、受信したコマンドの種別及びコマンドデータに含まれる情報に基づいて、図79に示す演出内容決定処理を実行し(S390)、ランプデータ決定処理を実行し(S391)、サウンドデータ決定処理を実行し(S392)、決定された各データを登録し(S393)、コマンド解析処理を終了する。
<演出内容決定処理>
図79は、図78に示したコマンド解析処理のステップS390において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、設定変更の有無に基づいて、演出状態を復帰させ、あるいは演出状態を初期化する。また、例えば、設定変更時であれば、通常遊技におけるモードを抽選により決定する。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、メダルの投入の有無に基づいて、メダル投入音を出力するための演出データがセットされる。また、モードや遊技状態に応じた背景画像を表示するための演出データがセットされる。
また、メダル投入コマンド受信時処理では、自動投入処理(図65のS51参照)がなされたこと(すなわち、再遊技を作動させること)に基づいて送信されたメダル投入コマンド(図65のS52参照)を受信した場合、再遊技が作動することを報知する自動投入音を出力するための演出データがセットされる。ここで、本実施形態において、再遊技の作動時には、所定の待機時間(リプレイ作動認識時間)が設定されているが、自動投入音は、この所定の待機時間(リプレイ作動認識時間)中であっても出力されるように構成されている。
このように構成することで、再遊技の作動を認識するための待機時間(例えば、リプレイ作動認識時間)が設定されている場合であっても、再遊技が作動することを遅滞なく遊技者に認識させることができる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、図80の説明において後述するスタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、ART遊技中において、内部当選役が押し順役であれば、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知するための演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール回転開始音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、リール停止コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール停止音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、ロックコマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、ロックコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、ロックコマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。ロックコマンド受信時処理では、ロックコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、ロックの種別に応じた映像を表示するための演出データがセットされる。
一方、ロックコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、図88の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、入賞役に応じた払出枚数に応じた払出音を出力するための演出データがセットされる。また、例えば、遊技状態が移行する場合には、その旨を示す映像を表示するための演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、開始するボーナスの種別に応じたボーナス終了枚数カウンタの初期値を表示するための演出データがセットされる。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、図89の説明において後述するボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、ボーナス終了後に移行する遊技状態を示唆するための演出データがセットされる。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、無操作コマンドを受信したか否かを判断する(S418)。ここで、無操作コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を実行し(S419)、演出内容決定処理を終了する。
無操作コマンド受信時処理では、無操作コマンドとして送信された情報に基づいて演出データを変動させる場合がある。例えば、スタートコマンド受信時処理において決定された演出データが、BETボタン22の連打を要求する演出データである場合に、無操作コマンドとして受信した、BETボタン22がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態の情報に基づいて、演出データを変動させる。一方、S418において、無操作コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図80は、図79に示した演出内容決定処理のステップS405において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、PBB遊技状態中であるか否かを判断する(S430)。サブCPU102は、PBB遊技状態中であると判断した場合(YES)には、図28に示すPBB中上乗せARTゲーム数を参照し、内部当選役に基づいて上乗せARTゲーム数を決定し(S431)、決定された上乗せARTゲーム数をARTゲーム数に加算し(S432)、ステップS442の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS430の処理において、PBB遊技状態中でないと判断した場合(NO)には、続いて、ART遊技中であるか否かを判断する(S433)。サブCPU102は、ART遊技中であると判断した場合(YES)には、図81の説明において後述するART遊技中処理を実行し(S434)、ステップS442の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS433の処理において、ART遊技中でないと判断した場合(NO)には、続いて、バトルCZ中であるか否かを判断する(S435)。サブCPU102は、バトルCZ中であると判断した場合(YES)には、図84の説明において後述するバトルCZ中処理を実行し(S436)、ステップS442の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS435の処理において、バトルCZ中でないと判断した場合(NO)には、続いて、通常BB中であるか否かを判断する(S437)。サブCPU102は、通常BB中であると判断した場合(YES)には、図85の説明において後述する通常BB中処理を実行し(S438)、ステップS442の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS437の処理において、通常BB中でないと判断した場合(NO)には、続いて、アイテムCZ中であるか否かを判断する(S439)。サブCPU102は、アイテムCZ中であると判断した場合(YES)には、図86の説明において後述するアイテムCZ中処理を実行し(S440)、ステップS442の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS439の処理において、アイテムCZ中でないと判断した場合(NO)には、図87の説明において後述する通常遊技中処理を実行し(S441)、ステップS442の処理に移る。
次に、サブCPU102は、演出データが未だセットされていない場合には、内部当選役等に応じた開始時演出データをセットし(S442)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ステップS442の処理では、例えば、上乗せBB中、又はバトルCZ中であれば、HP減算成否とHP減算値に応じた開始時演出データがセットされ、通常BB中であれば、カード獲得成否とカード種別に応じた開始時演出データがセットされ、アイテムCZ中であれば、使用するカード種別とART抽選の結果に応じた開始時演出データがセットされ、通常遊技中であれば、現在のモードと内部当選役に応じた開始時演出データがセットされる。
<ART遊技中処理>
図81は、図80に示したスタートコマンド受信時処理のステップS434において実行されるART遊技中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、内部当選役に応じたART遊技中ナビデータをセットする(S450)。ステップS450の処理では、例えば、RT0遊技状態において、「押し順小役」が内部当選役として決定された場合、「RT移行図柄1〜8」を表示させてRT1遊技状態に移行させるため、停止操作順序が報知されないART遊技中ナビデータがセットされる。また、RT1遊技状態において、「RT2移行リプ」が内部当選役として決定された場合、RT2遊技状態に移行させるため、「RT2移行リプ1,2」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされる。
また、RT2遊技状態において、「RT2維持リプ」が内部当選役として決定された場合、RT2遊技状態を維持させるため、「通常リプ1〜8」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされるとともに、「RT3移行リプ」が内部当選役として決定された場合、RT3遊技状態に移行させるため、「RT3移行リプ1,2」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされる。また、RT3遊技状態において、「RT3維持リプ」が内部当選役として決定された場合、RT3遊技状態を維持させるため、「通常リプ1〜8」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされる。また、RT1〜3遊技状態において、「押し順小役」が内部当選役として決定された場合、メダルを増加させ、また、RT2及びRT3遊技状態においてはRT遊技状態を維持させるため、「上段ベル1〜4」、「クロスアップベル」、又は「中段ベル」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされる。なお、ボーナス役が内部当選役として決定され、決定されたボーナス役の図柄の組合せを表示させることができる単位遊技においては、決定されたボーナス役の図柄の組合せが報知されるART遊技中ナビデータがセットされることとしてもよい。
また、本実施形態においては、現在のRT遊技状態がリプレイ低確率状態(例えば、RT0遊技状態若しくはRT1遊技状態)、及びリプレイ高確率状態であってART遊技が行われるRT遊技状態(RT3遊技状態)とは異なるRT遊技状態(RT2遊技状態)であっても、「ART遊技」中であるとして管理することとしているが、ART遊技に移行することが決定されている場合であって、RT3遊技状態に移行していない場合には、異なる管理状態である、「ART準備状態」中として管理することとしてもよい。すなわち、ART遊技が行われるRT遊技状態(RT3遊技状態)と、その他のRT遊技状態(例えば、RT0〜RT2遊技状態)とを異なる管理状態によって管理することとしてもよい。
次に、サブCPU102は、上乗せBB中であるか否かを判断する(S451)。サブCPU102は、上乗せBB中であると判断した場合(YES)には、図82の説明において後述する上乗せBB中処理を実行し(S452)、ART遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS451の処理において、上乗せBB中でないと判断した場合(NO)には、続いて、特殊上乗せ状態中であるか否かを判断する(S453)。サブCPU102は、特殊上乗せ状態中であると判断した場合(YES)には、特殊上乗せ状態中処理を実行し(S454)、ART遊技中処理を終了する。この特殊上乗せ状態中処理では、上述したように、特殊上乗せ状態におけるセットの継続抽選、及び上乗せARTゲーム数の抽選が行われる。
サブCPU102は、ステップS453の処理において、特殊上乗せ状態中でないと判断した場合(NO)には、続いて、優遇モードロックフラグがオンであるか否かを判断する(S455)。すなわち、サブCPU102は、ART遊技中において、上述した優遇状態となっているか否かを判断する。サブCPU102は、優遇モードロックフラグがオンであると判断した場合(YES)には、ステップS460の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS455の処理において、優遇モードロックフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、続いて、同色ボーナス(すなわち、BB1、又はBB3)に内部当選したか否かを判断する(S456)。同色ボーナスに内部当選したと判断した場合(YES)には、ステップS458の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS456の処理において、同色ボーナスに内部当選していないと判断した場合(NO)には、続いて、優遇モード中に異色ボーナス(すなわち、BB2、又はBB4)に内部当選したか否かを判断する(S457)。サブCPU102は、優遇モード中に異色ボーナスに内部当選したと判断した場合(YES)には、優遇モードロックフラグをオンし(S458)、ステップS460の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS457の処理において、優遇モード中に異色ボーナスに内部当選していないと判断した場合(NO)には、図58に示すART中モード移行抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいてモード移行抽選を実行し(S459)、抽選結果に基づいてART遊技中のモードをセットする。
次に、サブCPU102は、ARTゲーム数更新(減算)処理を実行する(S460)。このARTゲーム数更新(減算)処理では、上乗せBB中、特殊上乗せ状態中以外のART遊技中であって、RT3遊技状態にある場合、単位遊技毎に、セットされているARTゲーム数を「1」ずつ減算更新する。したがって、例えば、PBB遊技状態の終了後にART遊技に移行する場合には、RT0〜2遊技状態においてはARTゲーム数が減算されず、RT3遊技状態に移行してからARTゲーム数の減算が開始されることとなる。なお、ART遊技中に、遊技者が報知された停止操作の手順とは異なる停止操作の手順によって停止操作を行い、RT3遊技状態からRT1遊技状態に移行した場合には、再度RT3遊技状態に移行するまでの間であってもARTゲーム数の減算が行われる。また、ボーナス役の内部当選状態であるRT4遊技状態においては、ARTゲーム数を減算更新しないこととしてもよいし、その内部抽選結果が告知されるまでARTゲーム数を減算更新することとしてもよい。
次に、サブCPU102は、図83の説明において後述するART遊技終了チェック処理を実行し(S461)、ART遊技中処理を終了する。
<上乗せBB中処理>
図82は、図81に示したART遊技中処理のステップS452において実行される上乗せBB中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)、又はRB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)に内部当選したか否かを判断する(S470)。サブCPU102は、押し順小役、又はRB中小役に内部当選したと判断した場合(YES)には、上述した抽選可能回数を「1」加算する(S471)。なお、「不問ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」)に内部当選した場合にも抽選可能回数を「1」加算することとしてもよい。
サブCPU102は、ステップS470の処理において、押し順小役、又はRB中小役に内部当選していないと判断した場合(NO)、又はステップS471の処理を行った場合には、続いて、抽選可能回数が「5」以上であるか否かを判断する(S472)。サブCPU102は、抽選可能回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、上乗せBB中処理を終了する。すなわち、押し順小役、又はRB中小役の当選回数が5回となった場合には、「上乗せBB」中において、特殊上乗せ状態に移行するための抽選(すなわち、「HP」の減算抽選)が行われる抽選期間が終了することとなる。
サブCPU102は、ステップS472の処理において、抽選可能回数が「5」以上でないと判断した場合(NO)には、図50に示すART中HP減算成否抽選テーブルを参照し、敵種別及び内部当選役に基づいて、HP減算成否抽選を実行する(S473)。次に、サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したか否かを判断する(S474)。サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図51に示すART中HP減算値抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいてHP減算値を決定し、現在のHPの値から決定されたHP減算値を減算する(S475)。
サブCPU102は、ステップS474の処理において、HP減算成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS475の処理を行った場合には、続いて、上述したリプレイ連続回数が「5」以上であるか否かを判断する(S476)。サブCPU102は、リプレイ連続回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、図52に示すリプ連時ART中HP減算成否抽選テーブルを参照し、敵種別及びリプレイ連続回数に基づいて、HP減算成否抽選を実行する(S477)。次に、サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したか否かを判断する(S478)。サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図53に示すリプ連時敵A〜C用ART中HP減算値抽選テーブル、又は図54に示すリプ連時敵D用ART中HP減算値抽選テーブルを参照し、リプレイ連続回数に基づいてHP減算値を決定し、現在のHPの値から決定されたHP減算値を減算する(S479)。
サブCPU102は、ステップS478の処理において、HP減算成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS479の処理を行った場合には、続いて、現在のHPの値が「0」以下であるか否かを判断する(S480)。サブCPU102は、現在のHPの値が「0」以下であると判断した場合(YES)には、上乗せBBの終了後に特殊上乗せ状態に移行させるための情報である特殊上乗せ状態フラグをオンし(S481)、上乗せBB中処理を終了する。また、現在のHPの値が「0」以下でない(すなわち、「1」以上である)と判断した場合(NO)にも、上乗せBB中処理を終了する。
<ART遊技終了チェック処理>
図83は、図81に示したART遊技中処理のステップS461において実行される上乗せBB中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ARTゲーム数が「0」であるか否かを判断する(S490)。ARTゲーム数が「0」でない(すなわち、「1」以上である)と判断した場合(NO)には、ART遊技終了チェック処理を終了する。一方、サブCPU102は、ARTゲーム数が「0」であると判断した場合(YES)には、続いて、ARTゲーム数のストックがあるか否かを判断する(S491)。すなわち、サブCPU102は、上述したベル回数上乗せにより上乗せされたARTゲーム数があるか否かを判断する。サブCPU102は、ARTゲーム数のストックがあると判断した場合(YES)には、ストックされているARTゲーム数をARTゲーム数に加算し(S492)、ART遊技終了チェック処理を終了する。なお、図示は省略しているが、このステップS492の処理に伴って、ストックされていたARTゲーム数がある旨、及びそのストックされていたARTゲーム数が何ゲームであったのかを示す演出データがセットされる。
サブCPU102は、ステップS491の処理において、ARTゲーム数のストックがないと判断した場合(NO)には、続いて、ARTセット数が「1」以上であるか否かを判断する(S493)。サブCPU102は、ARTセット数が「1」以上であると判断した場合(YES)には、ARTゲーム数に初期値(50)をセットし(S494)、ARTセット数を「1」減算し(S495)、ART遊技終了チェック処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS493の処理において、ARTセット数が「1」以上でない(すなわち、「0」である)と判断した場合(NO)には、図60に示すART終了時モード移行抽選テーブルを参照し、モード移行抽選を実行し(S496)、抽選結果に基づいて通常遊技中のモードをセットする。次に、サブCPU102は、次回遊技から通常遊技をセットし(S497)、天井ゲーム数に初期値(0)をセットし(S498)、ART遊技終了チェック処理を終了する。なお、図示は省略しているが、サブCPU102は、ステップS493の処理において、ARTセット数が「1」以上でない(すなわち、「0」である)と判断した場合(NO)であって、優遇モードロックフラグがオンである場合には、優遇モードロックフラグをオフにする。
<バトルCZ中処理>
図84は、図80に示したスタートコマンド受信時処理のステップS436において実行されるバトルCZ中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ART当選済フラグがオンであるか否かを判断する(S500)。すなわち、サブCPU102は、バトルCZ中において、すでにART遊技に移行することが決定されているか否かを判断する。サブCPU102は、ART当選済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、続いて、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)、又はRB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)に内部当選したか否かを判断する(S501)。サブCPU102は、押し順小役、又はRB中小役に内部当選したと判断した場合(YES)には、上述した抽選可能回数を「1」加算する(S502)。なお、「不問ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」)に内部当選した場合にも抽選可能回数を「1」加算することとしてもよい。
サブCPU102は、ステップS501の処理において、押し順小役、又はRB中小役に内部当選していないと判断した場合(NO)、又はステップS502の処理を行った場合には、続いて、抽選可能回数が「5」以上であるか否かを判断する(S503)。サブCPU102は、抽選可能回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、バトルCZ中処理を終了する。すなわち、押し順小役、又はRB中小役の当選回数が5回となった場合には、「バトルCZ」中において、ART遊技に移行するための抽選(すなわち、「HP」の減算抽選)が行われる抽選期間が終了することとなる。
サブCPU102は、ステップS503の処理において、抽選可能回数が「5」以上でないと判断した場合(NO)には、図30に示すHP減算成否抽選テーブルを参照し、キャラクタ種別及び内部当選役に基づいて、HP減算成否抽選を実行する(S504)。次に、サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したか否かを判断する(S505)。サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図31に示すキャラクタA用HP減算値抽選テーブル、図32に示すキャラクタB用HP減算値抽選テーブル、又は図33に示すキャラクタC用HP減算値抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいてHP減算値を決定し、現在のHPの値から決定されたHP減算値を減算する(S506)。
サブCPU102は、ステップS505の処理において、HP減算成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS506の処理を行った場合には、続いて、上述したリプレイ連続回数が「5」以上であるか否かを判断する(S507)。サブCPU102は、リプレイ連続回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、図34に示すリプ連時HP減算成否抽選テーブルを参照し、リプレイ連続回数に基づいて、HP減算成否抽選を実行する(S508)。次に、サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したか否かを判断する(S509)。サブCPU102は、HP減算成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図35に示すリプ連時キャラクタA用HP減算値抽選テーブル、図36に示すリプ連時キャラクタB用HP減算値抽選テーブル、又は図37に示すリプ連時キャラクタC用HP減算値抽選テーブルを参照し、リプレイ連続回数に基づいてHP減算値を決定し、現在のHPの値から決定されたHP減算値を減算する(S510)。
サブCPU102は、ステップS509の処理において、HP減算成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS510の処理を行った場合には、続いて、現在のHPの値が「0」以下であるか否かを判断する(S511)。サブCPU102は、現在のHPの値が「0」以下でない(すなわち、「1」以上である)と判断した場合(NO)には、バトルCZ中処理を終了する。一方、サブCPU102は、現在のHPの値が「0」以下であると判断した場合(YES)には、ART当選済フラグをオンし(S512)、ARTゲーム数に初期値(50)をセットする(S513)。
次に、サブCPU102は、図38に示すバトルCZ中ART当選時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルを参照し、抽選可能回数及び内部当選役に基づいて、ARTゲーム数の上乗せ抽選を実行する(S514)。次に、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かを判断する(S515)。サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図39に示すバトルCZ中ART当選時上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、抽選可能回数に基づいて、上乗せARTゲーム数(倍数)を決定し、決定結果に応じてARTゲーム数を加算し(S519)、バトルCZ中処理を終了する。また、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)にも、バトルCZ中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS500の処理において、ART当選済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、図40に示すバトルCZ中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、ARTゲーム数の上乗せ抽選を実行する(S516)。
次に、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かを判断する(S517)。ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図41に示すバトルCZ中上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数を決定し、決定結果に応じてARTゲーム数を加算し(S518)、バトルCZ中処理を終了する。また、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)にも、バトルCZ中処理を終了する。
このように、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、バトルCZ)中に、内部当選役に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否か抽選(例えば、HP減算値の抽選)が行われ、この特定の数値が特定の更新結果(例えば、「0」以下)となった場合に、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行することが決定されるように構成されている。
また、本実施形態においては、さらに、特定役(例えば、リプレイ役)の連続入賞回数に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否か抽選(例えば、HP減算値の抽選)が行われるように構成されている。
また、本実施形態においては、さらに、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否かの抽選(例えば、HP減算値の抽選)に当選するか否かが、決定されているキャラクタの種別によって変動するように構成されている。
また、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、バトルCZ)中に、所定の条件の成立(例えば、「JAC」に内部当選したこと)を移行契機として、特定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が高くなる(例えば、BB中RT2遊技状態に移行する)ように構成されている。
また、本実施形態においては、特定の数値(例えば、HP)が特定の更新結果(例えば、「0」以下)となった場合の、押し順小役を含む所定の小役の当選回数(例えば、抽選可能回数)に基づいて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せ可能に構成されている。
このように構成することで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
また、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、バトルCZ)中に、上述した特定の数値(例えば、HP)を更新するか否かが抽選される抽選期間(例えば、抽選可能回数が5回となるまでの期間)が規定されており、この抽選期間は、所定の特別遊技状態(例えば、バトルCZ)における、押し順小役を含む所定の小役の当選回数が所定回数(例えば、5回)となると終了するように構成されている。
このように構成することで、遊技者が押し順小役を意図的に取りこぼした場合であっても、抽選期間が増加することがないため、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができる。すなわち、遊技者と遊技店の利益を適切に衡量しつつ、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
<通常BB中処理>
図85は、図80に示したスタートコマンド受信時処理のステップS438において実行される通常BB中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ART当選済フラグがオンであるか否かを判断する(S530)。すなわち、サブCPU102は、通常BB中において、すでにART遊技に移行することが決定されているか否かを判断する。サブCPU102は、ART当選済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、続いて、押し順小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「37」)、又はRB中小役(小役・リプレイ用データポインタの値が「45」)に内部当選したか否かを判断する(S531)。サブCPU102は、押し順小役、又はRB中小役に内部当選したと判断した場合(YES)には、上述した抽選可能回数を「1」加算する(S532)。なお、「不問ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」)に内部当選した場合にも抽選可能回数を「1」加算することとしてもよい。
サブCPU102は、ステップS531の処理において、押し順小役、又はRB中小役に内部当選していないと判断した場合(NO)、又はステップS532の処理を行った場合には、続いて、抽選可能回数が「5」以上であるか否かを判断する(S533)。サブCPU102は、抽選可能回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、通常BB中処理を終了する。すなわち、押し順小役、又はRB中小役の当選回数が5回となった場合には、「通常BB」中において、ART遊技に移行するための抽選をうけうる抽選権利の抽選(すなわち、「カード」の獲得抽選)が行われる抽選期間が終了することとなる。
サブCPU102は、ステップS533の処理において、抽選可能回数が「5」以上でないと判断した場合(NO)には、図42に示すカード獲得成否抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、カード獲得成否抽選を実行する(S534)。次に、サブCPU102は、カード獲得成否抽選に当選したか否かを判断する(S535)。サブCPU102は、カード獲得成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図43に示すカード種別抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいてカード種別を決定し、決定されたカード種別を記憶し、カード枚数を更新する(S536)。
サブCPU102は、ステップS535の処理において、カード獲得成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS536の処理を行った場合には、続いて、上述したリプレイ連続回数が「5」以上であるか否かを判断する(S507)。サブCPU102は、リプレイ連続回数が「5」以上であると判断した場合(YES)には、図44に示すリプ連時カード獲得成否抽選テーブルを参照し、リプレイ連続回数に基づいて、カード獲得成否抽選を実行する(S538)。次に、サブCPU102は、カード獲得成否抽選に当選したか否かを判断する(S539)。サブCPU102は、カード獲得成否抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図45に示すカード種別抽選テーブルを参照し、リプレイ連続回数に基づいてカード種別を決定し、決定されたカード種別を記憶し、カード枚数を更新する(S540)。
サブCPU102は、ステップS539の処理において、カード獲得成否抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS540の処理を行った場合には、続いて、現在のカード枚数が「8」以上であるか否かを判断する(S541)。サブCPU102は、現在のカード枚数が「8」以上でない(すなわち、「7」以下である)と判断した場合(NO)には、通常BB中処理を終了する。一方、サブCPU102は、現在のカード枚数が「8」以上であると判断した場合(YES)には、ART当選済フラグをオンし(S542)、ARTゲーム数に初期値(50)をセットする(S543)。
次に、サブCPU102は、図48に示すカード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、余りのカード種別毎に上乗せARTゲーム数の抽選を実行し、抽選結果に応じてARTゲーム数を加算し(S544)、通常BB中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS530の処理において、ART当選済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、図46に示す通常BB中ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、ARTゲーム数の上乗せ抽選を実行する(S545)。
次に、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かを判断する(S546)。サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したと判断した場合(YES)には、通常BB中上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、上乗せARTゲーム数を決定し、決定結果に応じてARTゲーム数を加算し(S518)、通常BB中処理を終了する。また、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)にも、通常BB中処理を終了する。
このように、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)中に、特定役(例えば、リプレイ役)の連続入賞回数に基づいて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行する期待度が異なる複数種類の抽選権利(例えば、カード)のうちから抽選権利が付与され、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)終了後に移行する所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において、付与された抽選権利に応じた特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の移行抽選が行われるように構成されている。
このように構成することで、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)においては、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かの抽選が間接的に(すなわち、抽選権利の抽選として)行われることとなるため、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かの抽選が直接的にのみ行われる場合と比べて、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)における抽選(すなわち、抽選権利の抽選)に当選する確率を高めることができる。
また、本実施形態においては、さらに、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)中に、内部当選役に基づいて、上述した抽選権利(例えば、カード)が付与されるように構成されている。
また、本実施形態においては、付与された抽選権利の数(例えば、カード枚数)が所定数(例えば、8枚)以上となると、所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行することなく、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するように構成されている。
このように構成することで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
また、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)中に、所定の条件の成立(例えば、「JAC」に内部当選したこと)を移行契機として、特定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が低い特定役低確率状態(例えば、BB中RT0遊技状態)から、特定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が高い特定役高確率状態(例えば、BB中RT2遊技状態)に移行させ、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)が終了するときに、特定役高確率状態(例えば、BB中RT2遊技状態)に移行している場合には、少なくとも所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において、特定役高確率状態が引き継がれる(RT遊技状態がセットされる)ように構成されている。
このように構成することで、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)中に、特定役(例えば、リプレイ役)が高確率で抽選される状態(例えば、BB中RT2遊技状態)に移行した場合であっても、遊技が単調となることなく、さらに遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態においては、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)中に、上述した抽選権利(例えば、カード)が抽選される抽選期間(例えば、抽選可能回数が5回となるまでの期間)が規定されており、この抽選期間は、所定の特別遊技状態(例えば、通常BB)における、押し順小役を含む所定の小役の当選回数が所定回数(例えば、5回)となると終了するように構成されている。
このように構成することで、遊技者が押し順小役を意図的に取りこぼした場合であっても、抽選期間が増加することがないため、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができる。すなわち、遊技者と遊技店の利益を適切に衡量しつつ、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
<アイテムCZ中処理>
図86は、図80に示したスタートコマンド受信時処理のステップS440において実行されるアイテムCZ中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、内部当選役に応じたアイテムCZ中ナビデータをセットする(S560)。ステップS560の処理では、RT2遊技状態において、「RT2維持リプ」が内部当選役として決定された場合、RT2遊技状態を維持させるため、「通常リプ1〜8」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるART遊技中ナビデータがセットされるとともに、「RT3移行リプ」が内部当選役として決定された場合、RT1遊技状態に移行させないため、「RT3移行リプ1,2」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるアイテムCZ中ナビデータがセットされる。また、RT3遊技状態において、「RT3維持リプ」が内部当選役として決定された場合、RT1遊技状態に移行させないため、「通常リプ1〜8」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるアイテムCZ中ナビデータがセットされる。また、RT0、RT2又はRT3遊技状態において、「押し順小役」が内部当選役として決定された場合、メダルを増加させ、また、RT2及びRT3遊技状態においてはRT1遊技状態に移行させないため、「上段ベル1〜4」、「クロスアップベル」、又は「中段ベル」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるアイテムCZ中ナビデータがセットされる。なお、ボーナス役が内部当選役として決定され、決定されたボーナス役の図柄の組合せを表示させることができる単位遊技においては、決定されたボーナス役の図柄の組合せが報知されるアイテムCZ中ナビデータがセットされることとしてもよい。
また、アイテムCZ開始時のRT遊技状態がRT0遊技状態であるときには、「押し順小役」が内部当選役として決定された場合、「RT移行図柄1〜8」を表示させてRT1遊技状態に移行させるため、停止操作順序が報知されないアイテムCZ中ナビデータがセットされることとしてもよい。また、移行したRT1遊技状態において、「RT2移行リプ」が内部当選役として決定された場合、RT2遊技状態に移行させるため、「RT2移行リプ1,2」が表示されることとなる停止操作順序が報知されるアイテムCZ中ナビデータがセットされることとしてもよい。
次に、サブCPU102は、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブルを参照し、カード種別及び内部当選役に基づいて、ART移行抽選を実行する(S561)。次に、サブCPU102は、ART移行抽選に当選したか否かを判断する(S561)。ART移行抽選に当選したと判断した場合(YES)には、次回遊技からART遊技をセットし(S563)、ARTゲーム数に初期値(50)をセットする(S564)。
次に、サブCPU102は、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルを参照し、ベル入賞回数を決定する(S566)。次に、サブCPU102は、図48に示すカード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、余りのカード種別毎に上乗せARTゲーム数の抽選を実行し、抽選結果に応じてARTゲーム数を加算し(S567)、アイテムCZ中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS562の処理において、ART移行抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)には、アイテムCZゲーム数を「1」減算し(S568)、続いて、アイテムCZゲーム数は「0」であるか否かを判断する(S569)。アイテムCZゲーム数は「0」であると判断した場合(YES)には、次回遊技から通常遊技をセットし(S570)、天井ゲーム数に初期値(0)をセットし(S571)、アイテムCZ中処理を終了する。また、サブCPU102は、アイテムCZゲーム数は「0」でない(すなわち、「1」以上である)と判断した場合(NO)にも、アイテムCZ中処理を終了する。
なお、本実施形態においては、ステップS561の処理において、通常BBにおけるカードの獲得順に応じて、獲得した枚数分、順次期待度(「LV(レベル)」)に応じたART移行抽選が行われることとなるが、ART移行抽選の態様はこれに限られるものではない。例えば、アイテムCZ移行時に、獲得されたカードが複数枚ある場合であって、これらのカードの期待度が異なる場合には、より期待度の高いカードを優先してART移行抽選が行われるように、カードの順番を並べ替える抽選権利抽選順変更処理が行われることとしてもよい。あるいは、より期待度の低いカードを優先してART移行抽選が行われるように、カードの順番を並べ替える抽選権利抽選順変更処理が行われることとしてもよい。このように構成することで、アイテムCZ中における所定の期間(すなわち、アイテムCZの前半の期間、あるいは後半の期間)における遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
また、例えば、アイテムCZ移行時に、獲得されたカードが複数枚ある場合には、カードの順番を並べ替える抽選を行う抽選権利抽選順変更処理を行うこととしてもよい。このように構成することで、アイテムCZ中において期待感の高い期間を変動させることができる。
このように、本実施形態においては、抽選権利付与遊技状態(例えば、通常BB)中に、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行する期待度が異なる複数種類の抽選権利(例えば、カード)のうちから複数の抽選権利が付与可能に構成されるとともに、所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において、付与された抽選権利に対応する期待度に応じて、順次特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の移行抽選が行われるように構成されている。
このように構成することで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
また、本実施形態においては、所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の移行抽選に当選した場合、付与された抽選権利に余りが発生した場合には、この余りの抽選権利に基づいて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せ可能に構成されている。
また、本実施形態においては、抽選権利付与遊技状態(例えば、通常BB)において、付与された抽選権利の数(例えば、カード枚数)が所定数(例えば、8枚)となると、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するように構成されるとともに、この場合、所定数の抽選権利をすべて余りの抽選権利として、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せ可能に構成されている。
このように構成することで、所定の抽選状態において抽選に用いられなかった抽選権利が生じた場合であっても、その抽選権利が無駄とはならず、しかも、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数が増加することとなるため、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より興趣を高めることができる。
<通常遊技中処理>
図87は、図80に示したスタートコマンド受信時処理のステップS441において実行される通常遊技中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、PBBフラグ間であるか否かを判断する(S580)。すなわち、サブCPU102は、「PBB」の内部当選状態であるか否かを判断する。PBBフラグ間であると判断した場合(YES)には、通常遊技中処理を終了する。一方、サブCPU102は、PBBフラグ間でないと判断した場合(NO)には、続いて、PBBに内部当選したか否かを判断する(S581)。すなわち、サブCPU102は、今回の単位遊技において「PBB」が内部当選役として決定されたか否かを判断する。PBBに内部当選したと判断した場合(YES)には、ARTゲーム数に初期値(50)をセットし(S582)、ARTセット数(例えば、ARTセット数「3」,「4」,「5」のいずれか)を抽選により決定し(S583)、PBBが内部当選した旨を報知するPBB告知用演出データをセットし(S584)、通常遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS581の処理において、PBBに内部当選していないと判断した場合(NO)には、続いて、BBフラグ間であるか否かを判断する(S585)。すなわち、サブCPU102は、「BB1〜4」の内部当選状態であるか否かを判断する。BBフラグ間であると判断した場合(YES)には、続いて、告知済フラグがオンであるか否かを判断する(S586)。すなわち、サブCPU102は、すでにボーナス役(BB1〜4)に内部当選した旨、及びその種別が報知されているか否かを判断する。告知済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、通常遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS586の処理において、告知済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、前兆ゲーム数を「1」減算し(S587)、続いて、前兆ゲーム数が「0」であるか否かを判断する(S588)。前兆ゲーム数が「0」であると判断した場合(YES)には、告知済フラグをオンし(S589)、ボーナス役(BB1〜4)に内部当選した旨、及びその種別を報知するBB告知用演出データをセットし(S590)、通常遊技中処理を終了する。また、サブCPU102は、前兆ゲーム数が「0」でない(すなわち、「1」以上である)と判断した場合(NO)には、ステップS601の処理に移る。
サブCPU102は、ステップS585の処理において、BBフラグ間でないと判断した場合(NO)には、続いて、BBに内部当選したか否かを判断する(S591)。すなわち、サブCPU102は、今回の単位遊技において「BB1〜4」のいずれかが内部当選役として決定されたか否かを判断する。BBに内部当選したと判断した場合(YES)には、図61に示すBB当選時前兆ゲーム数抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいて、前兆ゲーム数を決定する(S592)。なお、図示は省略しているが、このステップS592の処理に伴って、決定された前兆ゲーム数に応じた連続演出を実行するための演出データがセットされる。
次に、サブCPU102は、現在のモードがバトルモード中であるか否かを判断する(S593)。現在のモードがバトルモード中であると判断した場合(YES)には、バトルモードロックフラグをオンし(S594)、ステップS588の処理に移る。また、現在のモードがバトルモード中でない(すなわち、通常モード中である)と判断した場合(NO)にも、ステップS588の処理に移る。なお、内部当選したボーナス役が同色ボーナス(すなわち、BB1、又はBB3)である場合には、ステップS593の処理を行うことなく、ステップS594の処理を行うこととしてもよい。
サブCPU102は、ステップS591の処理において、BBに内部当選していないと判断した場合(NO)には、続いて、確定役に内部当選したか否かを判断する(S595)。すなわち、サブCPU102は、「BAR揃いリプ」が内部当選役として決定されたか否かを判断する。確定役に内部当選したと判断した場合(YES)には、次回遊技からART遊技をセットし(S596)、ARTゲーム数に初期値(50)をセットし(S597)、ARTセット数(例えば、ARTセット数「2」,「3」,「4」,「5」のいずれか)を抽選により決定する(S598)。
次に、サブCPU102は、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルを参照し、ベル入賞回数を決定し(S599)、確定役が内部当選した旨を報知する確定役告知用演出データをセットし(S600)、通常遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS595の処理において、確定役に内部当選していないと判断した場合(NO)には、続いて、バトルモードロックフラグがオンであるか否かを判断する(S601)。バトルモードロックフラグがオンであると判断した場合(YES)には、通常遊技中処理を終了する。一方、サブCPU102は、バトルモードロックフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、続いて、告知済フラグがオンであるか否かを判断する(S602)。告知済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、通常遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS602の処理において、告知済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、天井ゲーム数を「1」加算する(S603)。次に、サブCPU102は、天井ゲーム数が「500」であるか否かを判断する(S604)。天井ゲーム数が「500」であると判断した場合(YES)には、バトルモードロックフラグをオンし(S605)、通常遊技中処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS604の処理において、天井ゲーム数が「500」でないと判断した場合(NO)には、続いて、BBフラグ間であるか否かを判断する(S585)。すなわち、サブCPU102は、「BB1〜4」の内部当選状態(内部当選した単位遊技を含む)であるか否かを判断する。BBフラグ間でないと判断した場合(NO)には、図59に示す通常中モード移行抽選テーブルを参照し、内部当選役に基づいてモード移行抽選を実行し(S607)、抽選結果に基づいて通常遊技中のモードをセットし、通常遊技中処理を終了する。また、BBフラグ間であると判断した場合(YES)にも、通常遊技中処理を終了する。
なお、本実施形態においては、ステップS595の処理において、確定役として、特定のリプレイ役である「BAR揃いリプ」に内部当選したか否かを判断することとしているが、確定役の種類はこれに限られるものではない。例えば、特定の小役(例えば、チャンス目2)についても確定役であるとし、この特定の小役に内部当選したか否かを判断することとしてもよい。また、所定の役(例えば、通常リプ2)に内部当選した場合に、特定の停止操作の手順(例えば、右中左)について報知するか否かを抽選により決定し、報知されることが決定された場合に、確定役に内部当選したと判断することとしてもよい。この場合、所定の役(例えば、通常リプ2)に内部当選した場合であって、特定の停止操作の手順(例えば、右中左)で停止操作がなされた場合には、確定役に係る図柄の組合せ(例えば、「BAR揃いリプ」)が有効ライン上に表示されることとすればよい。
また、本実施形態においては、ステップS591の処理において、BBに内部当選したと判断した場合(YES)であって、ステップS593の処理において、現在のモードがバトルモード中であると判断した場合(YES)に、ステップS594の処理において、バトルモードロックフラグをオンすることとしているが、ステップS589の処理において、告知済フラグをオンとするときに、現在のモードがバトルモード中であれば、バトルモードロックフラグをオンすることとしてもよい。この場合、ステップS606の処理を行うことなく、前兆ゲーム数が「0」となるまで、ステップS607の処理において、モード移行抽選を行うこととすればよい。
また、この場合、前兆ゲーム数が「0」となった後においても、現在のモードが通常モード中であれば、ステップS607の処理において、モード移行抽選を行うこととしてもよい。このように構成することで、目押しに不慣れな遊技者を救済することができる。もっとも、目押しによりBBの入賞を意図的に回避して、バトルモードに移行させようとする行為を抑止するために、前兆ゲーム数が「0」となった後におけるモード移行抽選は、図59に示す通常中モード移行抽選テーブルに規定する抽選値よりも当選確率の低い抽選値に基づいて抽選されるようにすることが望ましい。さらに、前兆ゲーム数が「0」となった後におけるモード移行抽選の結果は、遊技者に報知されないようにすることが望ましい。
このように、本実施形態においては、特別役(例えば、BB1〜4)が内部当選役として決定された場合に、この特別役に内部当選した旨が告知されるまでの前兆ゲーム数を決定し、この前兆ゲーム数を含めて天井ゲーム数に到達したか否かを判定し、天井ゲーム数に到達していると判定した場合には、特別役(例えば、BB1〜4)の入賞によって移行する特別遊技状態を第1特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に制御し、天井ゲーム数に到達していないと判定した場合には、特別役(例えば、BB1〜4)の入賞によって移行する特別遊技状態を第2特別遊技状態(例えば、通常BB)に制御するように構成されている。
このように構成することで、天井機能を有する場合であっても、遊技者に前兆演出の興趣を十分に享受させることができる。
また、本実施形態においては、所定の移行条件に基づいてモード移行抽選を行い、特別役(例えば、BB1〜4)が内部当選役して決定された場合、特定のモード(例えば、バトルモード)である場合には、特別役(例えば、BB1〜4)の入賞によって移行する特別遊技状態を第1特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に制御するように構成されている。
また、本実施形態においては、特別役(例えば、BB1〜4)が内部当選役して決定された場合に、この特別役に内部当選した旨が告知されるまでの前兆ゲーム数を決定し、この前兆ゲーム数が消化されるまでは、特定のモード(例えば、バトルモード)へのモード移行抽選が行われるように構成することとしてもよい。
また、本実施形態においては、特別役(例えば、BB1〜4)が内部当選役として決定された場合に、この特別役に内部当選した旨が告知されるまでの前兆ゲーム数を決定し、この前兆ゲーム数が消化されるまでは、第1の移行確率(例えば、図59に示す通常中モード移行抽選テーブルに規定された抽選値に基づく確率)で特定のモード(例えば、バトルモード)へのモード移行抽選が行われるように構成するとともに、この前兆ゲーム数が消化された後は、第1の移行確率よりも低い第2の移行確率で特定のモード(例えば、バトルモード)へのモード移行抽選が行われるように構成することとしてもよい。
このように構成することで、特別役に内部当選した旨が告知されるまで、あるいは特別役が入賞するまで、相対的に有利な特別遊技状態である第1特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に移行する期待感を与えることができる。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図88は、図79に示した演出内容決定処理のステップS413において実行される入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、「BB1〜4」が表示されたか否かを判断する(S610)。すなわち、サブPU102は、「BB1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する。「BB1〜4」が表示されたと判断した場合(YES)には、続いて、ART遊技中であるか否かを判断する(S611)。ART遊技中であると判断した場合(YES)には、次回遊技から上乗せBBをセットし(S612)、敵種別の初期値(敵A)、及びHPの初期値(60)をセットする(S613)。
次に、サブCPU102は、記憶されている敵種別、又は残HPがあるか否かを判断する(S614)。すなわち、サブCPU102は、前回以前の上乗せBBにおいて敵キャラクタ(敵種別)の更新がされているか、又は前回以前の上乗せBBにおいて減算された状態のHP(残HP)が保持されているかを判断する。記憶されている敵種別、又は残HPがあると判断した場合(YES)には、ステップS613でセットされた敵種別の初期値(敵A)、及びHPの初期値(60)に替えて、記憶されている敵種別、又は残HPをセットし(S615)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、サブCPU102は、記憶されている敵種別、又は残HPがないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS611の処理において、ART遊技中でないと判断した場合(NO)には、続いて、バトルモードロックフラグがオンであるか否かを判断する(S616)。バトルモードロックフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、次回遊技から通常BBをセットし(S617)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS616の処理において、バトルモードロックフラグがオンであると判断した場合(YES)には、次回遊技からバトルCZをセットし(S618)、HPの初期値(60)をセットし(S619)、図29に示すバトルCZ中キャラクタ抽選テーブルを参照し、設定値に基づいて、味方キャラクタを決定し、決定された味方キャラクタの種別をセットし(S620)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS610の処理において、「BB1〜4」が表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、ベルが表示された否かを判断する(S621)。すなわち、サブCPU102は、押し順小役に内部当選し、報知された停止操作の手順にしたがって停止操作がなされ、「上段ベル1〜4」、「クロスアップベル」、又は「中段ベル」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する。なお、このステップS621の処理においては、さらに、不問ベルに内部当選し、「クロスダウンベル1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断することとしてもよい。ベルが表示されていないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS621の処理において、ベルが表示されたと判断した場合(YES)には、続いて、ART遊技中であるか否かを判断する(S622)。ART遊技中でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS622の処理において、ART遊技中であると判断した場合(YES)には、続いて、ベル入賞回数が決定されている回数に到達したか否かを判断する(S623)。ベル入賞回数が決定されている回数に到達していないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS623の処理において、ベル入賞回数が決定されている回数に到達したと判断した場合(YES)には、図56に示すベル入賞回数到達時ARTゲーム数上乗せ成否抽選テーブルを参照し、ARTゲーム数の上乗せ抽選を実行する(S624)。次に、サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かを判断する(S625)。サブCPU102は、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選したと判断した場合(YES)には、図57に示すベル入賞回数到達時上乗せARTゲーム数抽選テーブルを参照し、上乗せARTゲーム数を決定し、決定結果に応じてARTゲーム数をストックして記憶する(S626)。
サブCPU102は、ステップS625の処理において、ARTゲーム数の上乗せ抽選に当選していない(すなわち、非当選)と判断した場合(NO)、又はステップS626の処理を行った場合には、続いて、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルを参照し、再度ベル入賞回数を決定し(S627)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
このように、本実施形態においては、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)において、停止操作の手順が報知される対象となる所定の小役(例えば、ベル)の入賞回数に応じて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せ可能に構成されている。
また、本実施形態においては、少なくとも特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に移行することが決定された場合に、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せ抽選が行われることとなる所定の小役(例えば、ベル)の入賞回数が決定されるように構成されている。
また、本実施形態においては、所定の小役(例えば、ベル)の入賞回数に応じて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せ抽選が行われた場合に、再度特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せ抽選が行われることとなる所定の小役(例えば、ベル)の入賞回数が決定されるように構成されている。
このように構成することで、「レア役」と称される特定の小役に当選しなくとも、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数の上乗せの期待感を与えることができる。
また、本実施形態においては、さらに、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)において、内部当選役に基づいて、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せ可能に構成されることとしてもよい。
もっとも、この場合、特定役(すなわち、「レア役」であり、例えば、図49に示したアイテムCZ中ART抽選テーブルにおける「ボーナス重複役」、あるいは「チャンス目1」及び「チャンス目2」)が内部当選役として決定された場合に、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せされる確率が、少なくとも、所定の小役(例えば、ベル)が内部当選役として決定された場合に、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)が上乗せされる確率よりも高くなるように構成されることが望ましい。
このように構成することで、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せに関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができるとともに、上乗せの契機を偏らせないようにすることで、特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)においては、常に上乗せの期待感を与えることができる。
<ボーナス終了コマンド受信時処理>
図89は、図79に示した演出内容決定処理のステップS417において実行されるボーナス終了コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、PBB遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S640)。PBB遊技状態の終了時であると判断した場合(YES)には、ステップS660の処理に移る。一方、サブCPU102は、PBB遊技状態の終了時でないと判断した場合(NO)には、続いて、上乗せBBの終了時であるか否かを判断する(S641)。上乗せBBの終了時であると判断した場合(YES)には、続いて、特殊上乗せ状態フラグがオンであるか否かを判断する(S642)。特殊上乗せ状態フラグがオンであると判断した場合(YES)には、特殊上乗せ状態フラグをオフし(S643)、敵種別を更新して記憶する(S644)。ここで、敵種別は、上乗せBB中において、HPが「0」以下となった(すなわち、味方キャラクタが敵キャラクタを倒す演出が実行された)ことに基づいて、敵A,敵B,敵C,敵Dの順に順次更新される。
次に、サブCPU102は、優遇モードロックフラグがオンであるか否かを判断する(S645)。優遇モードロックフラグがオンであると判断した場合(YES)には、優遇モードロックフラグをオフし(S646)、次回遊技から特殊上乗せ状態(優遇)をセットし(S647)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。一方、優遇モードロックフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、次回遊技から特殊上乗せ状態(通常)をセットし(S648)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。すなわち、サブCPU102は、優遇モードロックフラグがオンであるか否かに基づいて、特殊上乗せ状態中を優遇状態とするか否かを決定する。
サブCPU102は、ステップS642の処理において、特殊上乗せ状態フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、現在の敵種別、及び残HPを記憶する(S649)。例えば、上乗せBB中において、敵Bが決定されていた場合、次回の上乗せBB中において再度的敵Bが決定されるように、敵種別として敵Bを記憶する。また、上乗せBB中の抽選期間において決定されたHP減算値の累計が「20」であった場合、次回の上乗せBBにおけるHPの初期値が「40(60―20)」となるように、残HPとして「40」を記憶する。次に、サブCPU102は、次回遊技からART遊技をセットし(S650)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS641の処理において、上乗せBBの終了時でないと判断した場合(NO)には、続いて、バトルCZの終了時であるか否かを判断する(S651)。バトルCZの終了時であると判断した場合(YES)には、バトルモードロックフラグをオフし(S652)、続いて、ART当選済フラグがオンであるか否かを判断する(S653)。ART当選済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、次回遊技からART遊技をセットし(S654)、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルを参照し、ベル入賞回数を決定し(S655)、上乗せARTゲーム数表示制御処理を実行し(S656)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
この上乗せARTゲーム数表示制御処理では、図84に示したバトルCZ中処理のステップS518の処理において決定された上乗せARTゲーム数と、図84に示したバトルCZ中処理のステップS519の処理において決定された上乗せARTゲーム数が、同様の演出によって示されることとなっている。例えば、図84に示したバトルCZ中処理のステップS518の処理において、上乗せARTゲーム数が「50」と決定されており、図84に示したバトルCZ中処理のステップS519の処理において、上乗せARTゲーム数(倍数)が「2倍」と決定されている場合、ARTゲーム数は、初期値の「50」を含めて「150」となる。この場合に、例えば、ARTゲーム数の初期値「50」を示した後に、「+50」の表示を2回行ったり、「+100」の表示を行ったりして上乗せARTゲーム数が示されることとなる。また、例えば、ARTゲーム数合計値「150」を示すこととしてもよい。すなわち、本実施形態においては、特定の遊技状態(例えば、バトルCZ中)において、抽選契機(ART遊技の移行抽選の当選時、又はART遊技当選後)及び抽選方法(上乗せARTゲーム数を何倍とするかの抽選、又は上乗せARTゲーム数を何ゲームとするかの抽選)が異なる複数の上乗せ抽選がなされる場合であっても、特定の遊技状態(例えば、バトルCZ中)の終了時においては、同様の表示がなされるように構成されている。
このように構成し、いずれの上乗せ抽選によって上乗せされたかを明示しないようにすることで、抽選結果の報知に関する興趣を向上させることができる。
サブCPU102は、ステップS653の処理において、ART当選済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、次回遊技から通常遊技をセットし(S657)、天井ゲーム数に初期値(0)をセットし(S658)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS651の処理において、バトルCZの終了時でないと判断した場合(NO)には、通常BBの終了時であるとし、続いて、ART当選済フラグがオンであるか否かを判断する(S659)。ART当選済フラグがオンであると判断した場合(YES)には、次回遊技からART遊技をセットし(S660)、図55に示すARTゲーム数上乗せ抽選用ベル入賞回数抽選テーブルを参照し、ベル入賞回数を決定し(S661)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU102は、ステップS659の処理において、ART当選済フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、次回遊技からアイテムCZをセットし(S662)、カード枚数をアイテムCZゲーム数としてをセットし(S663)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
このように、本実施形態においては、所定の遊技期間(例えば、上乗せBB)において、内部当選役に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否か抽選(例えば、HP減算値の抽選)が行われ、この特定の数値が特定の更新結果(例えば、「0」以下)となった場合に、所定の特典(例えば、特殊有利遊技状態である、特殊上乗せ状態への移行)が付与されるように構成されている。
また、本実施形態においては、特定の数値(例えば、HP)が特定の更新結果(例えば、「0」以下)とならなかった場合、その中途の更新結果である所定の更新結果(例えば、残HP)が保持され、次回の所定の遊技期間においては、保持された所定の更新結果に対して、特定の更新結果となるか否かが抽選されるように構成されている。
このように構成することで、仮に特典が付与されなかったとしても、所定の遊技期間中の特定の数値の更新結果が無駄とはならないため、遊技の興趣が低下することを防止することができる。
また、本実施形態においては、所定の遊技期間(例えば、上乗せBB)に移行することが決定された場合(例えば、BB1〜4のいずれかが内部当選役として決定された場合)に、特定の優遇条件(例えば、優遇モードロックフラグがオンであること)を満たしていれば、特典の付与が優遇される優遇状態となり、この優遇状態は、特典が付与されるまで維持されるように構成されている。
このように構成することで、仮に特典が付与されなかったとしても、次回以降の所定の遊技期間において特典が付与される場合は優遇状態が維持されることとなるため、遊技の興趣が低下することを防止することができる。
また、本実施形態においては、さらに、特定役(例えば、リプレイ役)の連続入賞回数に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否か抽選(例えば、HP減算値の抽選)が行われるように構成されている。
また、本実施形態においては、さらに、所定の特別遊技状態(例えば、上乗せBB)中に、所定の条件の成立(例えば、「JAC」に内部当選したこと)を移行契機として、特定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が高くなる(例えば、BB中RT2遊技状態に移行する)ように構成されている。
このように構成することで、所定の特典(例えば、特殊有利遊技状態である、特殊上乗せ状態への移行)の付与に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態のパチスロ機1によれば、少なくとも以下に示す第1乃至第10の発明に係る遊技機を提供することができる。
[第1の発明に係る遊技機]
近年、ボーナス(例えば、BB)作動中にポイント選択テーブルを参照し、内部当選役に基づく抽選によってポイントを積算し、積算したポイントに応じて、ボーナス終了後に遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2008−79698号公報)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かを示すポイントが、単に内部当選役に基づく抽選によって決定されるだけであるため、ボーナス作動中の遊技が単調となってしまうという問題があった。
第1の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第1の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、通常BB)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により特定役(例えば、リプレイ役)が所定回数(例えば、5回)以上連続して決定された場合に、前記特定の有利遊技状態に移行する期待度が異なる複数種類の抽選権利(例えば、LV1〜LV7カード)のうちから抽選権利を付与し、前記特別遊技状態の終了後に所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行させ、前記所定の抽選状態において、付与された前記抽選権利に基づいて、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選することを特徴とする遊技機である。
また、第1の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、さらに、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記抽選権利を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第1の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において付与された前記抽選権利の数(例えば、カード枚数)が所定数(例えば、「8枚」)以上となった場合には、前記特別遊技状態の終了後に前記所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行させることなく、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第1の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の条件が成立したこと(例えば、「JAC」に内部当選したこと)に基づいて、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率が低い特定役低確率状態(例えば、BB中RT0遊技状態)から、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率が高い特定役高確率状態(例えば、BB中RT2遊技状態)に移行させ、前記特別遊技状態が終了するときに、前記特定役高確率状態に移行している場合には、少なくとも前記所定の抽選状態において、前記特定役高確率状態が引き継がれる(例えば、図69のステップS155において、RT2遊技状態がセットされる)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第1の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[第2の発明に係る遊技機]
近年、ボーナス(例えば、BB)作動中にポイント選択テーブルを参照し、内部当選役に基づく抽選によってポイントを積算し、積算したポイントに応じて、ボーナス終了後に遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2008−79698号公報)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かを示すポイントが、単に内部当選役に基づく抽選によって決定されるだけであるため、ボーナス作動中の遊技が単調となってしまうという問題があった。
また、先行技術文献1に示す遊技機では、ボーナスは、予め定められた枚数のメダルが払い出されると、その作動が終了するように構成されている。したがって、例えば、ボーナス作動中に所定の小役に当選したが、この所定の小役を入賞させないように停止操作を行うことが可能である場合には、意図的にポイント抽選の回数を多くすることが可能となってしまい、遊技店が不測の不利益を被る可能性があるという問題があった。
第2の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者と遊技店の利益を適切に衡量しつつ、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第2の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、通常BB)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の小役(例えば、「押し順小役」及び「RB中小役」)に対応する図柄の組合せ(例えば、「ベル」に係る図柄の組合せ)が前記図柄表示手段に所定回数(例えば、5回)表示された場合に、前記特別遊技状態を終了させ、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において、所定の抽選期間(例えば、抽選可能回数が「5」未満である期間)中に、前記内部当選役決定手段により特定役(例えば、リプレイ役)が特定回数(例えば、5回)以上連続して決定された場合に、前記特定の有利遊技状態に移行する期待度が異なる複数種類の抽選権利(例えば、LV1〜LV7カード)のうちから抽選権利を付与し、前記特別遊技状態の終了後に所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行させ、前記所定の抽選状態において、付与された前記抽選権利に基づいて、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選し、前記所定の抽選期間は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された回数が前記所定回数となったことに基づいて終了し、前記所定の小役は、遊技者の停止操作の手順に応じて前記所定の小役に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されない特定の小役(例えば、「押し順小役」)を含むことを特徴とする遊技機である。
また、第2の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、さらに、前記特別遊技状態において、前記所定の抽選期間中に、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記抽選権利を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第2の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において付与された前記抽選権利の数(例えば、カード枚数)が所定数(例えば、「8枚」)以上となった場合には、前記特別遊技状態の終了後に前記所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行させることなく、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第2の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の条件が成立したこと(例えば、「JAC」に内部当選したこと)に基づいて、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率を高くすることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第2の発明に係る遊技機によれば、遊技者と遊技店の利益を適切に衡量しつつ、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[第3の発明に係る遊技機]
近年、所定の遊技状態中(例えば、BB作動中)にポイント選択テーブルを参照し、内部当選役に基づく抽選によってポイントを積算し、積算したポイントに応じて、所定の遊技状態の終了後に遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2008−79698号公報)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、上述したポイントが、単に内部当選役に基づく抽選によって決定されるだけであるため、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選が単調となってしまうという問題があった。
第3の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第3の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記有利遊技状態抽選手段は、所定の抽選権利付与遊技状態(例えば、通常BB)において、前記特定の有利遊技状態に移行する期待度が異なる複数種類の抽選権利(例えば、LV1〜LV7カード)のうちから複数の抽選権利を付与可能であり、前記所定の抽選権利付与遊技状態の終了後に所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)に移行させ、前記所定の抽選状態において、付与された前記複数の抽選権利に基づいて、順次前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選し、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定した場合に、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かの抽選において使用されなかった前記抽選権利を余りの抽選権利とし、当該余りの抽選権利に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せする(例えば、図86のステップS567に示す上乗せARTゲーム数の抽選を実行する)ことを特徴とする遊技機である。
また、第3の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、前記所定の抽選権利付与遊技状態において付与された前記抽選権利の数(例えば、カード枚数)が所定数(例えば、「8枚」)以上となった場合には、前記特定の移行条件を成立させるとともに、前記所定数以上の前記抽選権利を前記余りの抽選権利として、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せする(例えば、図85のステップS544に示す上乗せARTゲーム数の抽選を実行する)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、前記余りの抽選権利の前記期待度に応じて、上乗せされる前記特定の有利遊技状態の遊技回数を決定し、前記期待度が高いほど、上乗せされる前記特定の有利遊技状態の遊技回数が多くなる(例えば、図48に示すカード余り時上乗せARTゲーム数抽選テーブルにおいて規定された抽選値とする)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第3の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
また、第3の発明に係る遊技機によれば、所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において抽選に用いられなかった抽選権利が生じた場合であっても、その抽選権利が無駄とはならず、しかも、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)の遊技回数が増加することとなるため、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より興趣を高めることができる。
[第4の発明に係る遊技機]
近年、ボーナス(例えば、BB)作動中にポイント選択テーブルを参照し、内部当選役に基づく抽選によってポイントを積算し、積算したポイントに応じて、ボーナス終了後に遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2008−79698号公報)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かを示すポイントが、単に内部当選役に基づく抽選によって決定されるだけであるため、ボーナス作動中の遊技が単調となってしまうという問題があった。
第4の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第4の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において、複数のキャラクタ(例えば、キャラクタA〜C)のうちからキャラクタを決定し、前記特別遊技状態において、所定の抽選期間(例えば、抽選可能回数が「5」未満である期間)中に、決定された前記キャラクタと前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否かの第1の抽選(例えば、図84のステップS504の抽選)を行うとともに、前記特別遊技状態において、前記所定の抽選期間中に、決定された前記キャラクタと特定役(例えば、リプレイ役)が連続して決定された回数(例えば、リプレイ連続回数)に基づいて、前記特定の数値を更新するか否かの第2の抽選(例えば、図84のステップS508の抽選)を行い、前記特別遊技状態において、前記第1の抽選及び前記第2の抽選の結果、前記特定の数値が特定の更新結果(例えば、HPが「0」以下)となった場合、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定することを特徴とする遊技機である。
また、第4の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の小役(例えば、「押し順小役」及び「RB中小役」)に対応する図柄の組合せ(例えば、「ベル」に係る図柄の組合せ)が前記図柄表示手段に所定回数(例えば、5回)表示された場合に、前記特別遊技状態を終了させ、前記所定の抽選期間は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された回数が前記所定回数となったことに基づいて終了し、前記所定の小役は、遊技者の停止操作の手順に応じて前記所定の小役に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されない特定の小役(例えば、「押し順小役」)を含むことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第4の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の条件が成立したこと(例えば、「JAC」に内部当選したこと)に基づいて、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率を高くすることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第4の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[第5の発明に係る遊技機]
近年、ボーナス(例えば、BB)作動中にポイント選択テーブルを参照し、内部当選役に基づく抽選によってポイントを積算し、積算したポイントに応じて、ボーナス終了後に遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2008−79698号公報)。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かを示すポイントが、単に内部当選役に基づく抽選によって決定されるだけであるため、ボーナス作動中の遊技が単調となってしまうという問題があった。
第5の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第5の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記有利遊技状態抽選手段は、所定の抽選期間(例えば、抽選可能回数が「5」未満である期間)中に、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否かの抽選(例えば、図84のステップS504の抽選)を行い、当該抽選の結果、前記特定の数値が特定の更新結果(例えば、HPが「0」以下)となった場合、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定するとともに、前記所定の抽選期間における前記内部当選役決定手段により所定の小役が決定された回数(例えば、抽選可能回数)に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを決定(例えば、図84のステップS519の決定)し、前記所定の抽選期間は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された回数が所定回数(例えば、5回)となったことに基づいて終了することを特徴とする遊技機である。
また、第5の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の終了条件が成立したこと(例えば、ボーナス終了枚数カウンタが「0」未満となったこと)に基づいて、前記特別遊技状態を終了し、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定してから、前記特別遊技状態制御手段により前記特別遊技状態が終了されるまで、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを決定(例えば、図84のステップS518の決定)することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第5の発明は、前記有利遊技状態抽選手段により、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された回数に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数が上乗せされた場合(例えば、図84のステップS519の決定により、上乗せARTゲーム数が加算される場合)と、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数が上乗せされた場合(例えば、図84のステップS518の決定により、上乗せARTゲーム数が加算される場合)とで、同様の表示を行って、前記特定の有利遊技状態の遊技回数が上乗せされたことを報知する報知手段(例えば、液晶表示装置11)をさらに備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第5の発明は、前記有利遊技状態抽選手段は、さらに、前記特別遊技状態において、前記所定の抽選期間中に、前記内部当選役決定手段により特定役(例えば、リプレイ役)が連続して決定された回数(例えば、リプレイ連続回数)に基づいて、前記特定の数値を更新するか否かの抽選を行うことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第5の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知するか否かの抽選(例えば、ART遊技への移行抽選)に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[第6の発明に係る遊技機]
近年、内部当選役に基づいて、遊技者による操作を所定期間無効とする(以下、「ロック」という。)制御を行うか否かを決定し、ロック制御が行われる場合には、その種別に応じて遊技者にとって有利な遊技状態に移行するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献2:特開2009−201820号公報)。
また、先行技術文献2に示す遊技機では、RT1作動状態(以下、「リプレイ低確率状態」という。)であるか、RT2作動状態(以下、「リプレイ高確率状態」という。)であるかに応じて、異なる抽選テーブルを用いてロック制御の種別が決定されるように構成されている。
ところで、先行技術文献2に示すような遊技機では、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かが決定される所定の抽選状態が設けられている場合がある。
このような所定の抽選状態を設ける場合、所定の抽選状態中に、リプレイ低確率状態からリプレイ高確率状態、あるいはリプレイ高確率状態からリプレイ低確率状態に移行する可能性がある場合には、移行する可能性がある遊技状態の分だけ上述したような抽選テーブルを記憶しておく必要が生じることとなる。
すなわち、所定の抽選状態中に特定役(例えば、リプレイ役)の当選確率が変動する場合には、抽選テーブルの数が多くなり、記憶領域を圧迫してしまうという問題があった。
第6の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するか否かが決定される所定の抽選状態において、特定役の当選確率が変動する可能性がある場合であっても、記憶領域を圧迫することなく適正な抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第6の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記内部当選役決定手段により特定役(例えば、リプレイ役である「RT2維持リプ」)が決定される確率が高確率である高確率状態(例えば、RT2遊技状態)と、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率が低確率である低確率状態(例えば、RT0遊技状態若しくはRT1遊技状態)と、を有し、所定の移行条件が成立したことに基づいて、前記高確率状態と前記低確率状態との間を移行制御する確率状態制御手段(例えば、メインCPU93による状態管理処理及びボーナス終了チェック処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選する有利遊技状態抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記有利遊技状態抽選手段は、前記確率状態制御手段により前記高確率状態又は前記低確率状態のいずれの状態に制御されている場合にも、所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)を実行可能であり、前記所定の抽選状態において、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役と特定の抽選テーブル(例えば、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブル)とに基づいて、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かを抽選し、前記特定の抽選テーブルは、少なくとも、前記特定役、及び前記低確率状態において高確率で決定される所定役(例えば、「ハズレ」)が前記内部当選役として決定された場合に、前記特定の有利遊技状態に移行させると決定される確率を最も低く規定する(例えば、図49に示すアイテムCZ中ART抽選テーブルにおける「その他」の列に規定された抽選値とする)ことを特徴とする遊技機である。
第6の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かが決定される所定の抽選状態(例えば、アイテムCZ)において用いられる抽選テーブルの数を減らすことができ、記憶領域が圧迫されてしまうことを防止することができる。
また、第6の発明に係る遊技機によれば、遊技者が、意図的に特定役(例えば、リプレイ役)が決定される確率が高確率である高確率状態(例えば、RT2遊技状態)から特定役が決定される確率が低確率である低確率状態(例えば、RT0遊技状態若しくはRT1遊技状態)に移行させた場合であっても、それによって有利な抽選を受けられることはないため、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ART遊技)に移行するか否かを適正に抽選することができる。
すなわち、第6の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するか否かが決定される所定の抽選状態において、特定役の当選確率が変動する可能性がある場合であっても、記憶領域を圧迫することなく適正な抽選を行うことができる。
[第7の発明に係る遊技機]
近年、主人公キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う所定の遊技期間(例えば、バトル演出)中に、主人公キャラクタの行動形態を決定し、決定された行動形態に応じて、特定の数値(例えば、体力ポイント)を更新し、更新結果が特定の更新結果となったこと(例えば、「0」となったこと)に基づいて、所定の特典を付与する(例えば、特定遊技を発生させる)遊技機が知られている(例えば、先行技術文献3:特開2004−97564号公報)。
しかしながら、先行技術文献3に示す遊技機では、所定の遊技期間において、特定の数値が特定の更新結果とならない場合には、その中途の更新結果は、その後の遊技において何ら反映されることがなく、無駄となってしまうため、所定の遊技期間の終了後の遊技の興趣が低下してしまう可能性があるという問題があった。
また、先行技術文献3に示す遊技機では、特定の数値が特定の更新結果となった場合であっても、一律に所定の特典が付与されるだけであるため、特典の付与に関し、多様性に欠けるという問題があった。
第7の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、所定の遊技期間において、特定の数値を更新し、更新結果が特定の更新結果となった場合に、所定の特典を付与する遊技機において、更新結果が特定の更新結果とならない場合であっても、遊技の興趣が低下することを防止し、かつ、特典の付与に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第7の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、所定の移行条件が成立したことに基づいて、所定の有利遊技状態(例えば、上乗せBB)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、所定の特典(例えば、特殊上乗せ状態への移行)を付与するか否かを抽選する特典付与抽選手段(例えば、サブCPU102)と、前記特典付与手段により前記所定の特典が付与される場合に、前記所定の特典により付与される利益を高くするか否か(例えば、優遇モードロックフラグをオンとするか否か)を決定する優遇決定手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記特典付与抽選手段は、前記所定の有利遊技状態において、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、特定の数値(例えば、HP)を更新するか否かの抽選(例えば、図82のステップS473の抽選)を行い、当該抽選の結果、前記所定の有利遊技状態が終了する前に、前記特定の数値が特定の更新結果(例えば、HPが「0」以下)となった場合、前記所定の特典を付与する一方、前記特定の数値が前記特定の更新結果とならずに前記所定の有利遊技状態が終了する場合、その中途の更新結果である所定の更新結果(例えば、残HP)を保持し、前記所定の更新結果が保持されている場合、前記所定の有利遊技状態において、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記所定の更新結果に対して、前記特定の更新結果となるか否かを抽選し、前記優遇決定手段は、前記所定の移行条件が成立した場合に、特定の優遇条件が成立していれば(例えば、優遇モードロックフラグがオンであれば)、前記特典付与手段により前記所定の特典が付与されるまで、前記所定の特典により付与される利益を高くすると決定することを特徴とする遊技機である。
また、第7の発明は、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、所定の終了条件が成立したこと(例えば、ボーナス終了枚数カウンタが「0」未満となったこと)に基づいて、前記特別遊技状態を終了し、前記有利遊技状態抽選手段は、前記特別遊技状態において、前記特定の移行条件を成立させてから、前記特別遊技状態制御手段により前記特別遊技状態が終了されるまで、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを決定(例えば、図84のステップS518の決定)することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第7の発明は、前記有利遊技制御手段は、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、第1の図柄の組合せ(例えば、同色ボーナスに係る図柄の組合せ)が前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、第1の有利遊技状態に制御し、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、第2の図柄の組合せ(例えば、異色ボーナスに係る図柄の組合せ)が前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、第2の有利遊技状態に制御し、前記優遇決定手段は、前記図柄変動停止制御手段により前記第1の有利遊技状態に制御されること(例えば、同色ボーナスに内部当選したこと)に基づいて、前記特定の優遇条件を成立させることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第7の発明は、前記特典付与抽選手段は、さらに、前記所定の有利遊技状態において、前記内部当選役決定手段により特定役(例えば、リプレイ役)が連続して決定された回数(例えば、リプレイ連続回数)に基づいて、前記特定の数値を更新するか否かの抽選を行うことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第7の発明に係る遊技機によれば、所定の遊技期間(例えば、上乗せBB)において、特定の数値(例えば、HP)を更新し、更新結果が特定の更新結果(例えば、HPが「0」以下)となった場合に、所定の特典(例えば、特殊上乗せ状態への移行)を付与する遊技機において、更新結果が特定の更新結果とならない場合であっても、遊技の興趣が低下すること防止し、かつ、特典の付与に関し、より多様性に富んだ抽選を行うことができる。
[第8の発明に係る遊技機]
近年、いわゆる「レア役」と称される相対的に当選確率の低い特定の小役が内部当選役として決定された場合に、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態の遊技回数(例えば、ARTゲーム数)を上乗せする遊技機が知られている(例えば、先行技術文献4:特開2013−220271号公報)。
ところで、先行技術文献4に示す遊技機では、相対的に当選確率が高く、特定の有利遊技状態においてメダルを増加させるための通常の小役が内部当選役として決定された場合には、特定有利遊技状態の遊技回数は上乗せされないこととなっている。
また、適正な出玉率を維持するという観点から、一般的に、先行技術文献4に示すような遊技機では、上述した特定の小役は、その当選確率が極めて低く設定されていることが多い。
したがって、上述した特定の小役が一度も内部当選役として決定されることなく特定の有利遊技状態が終了する場合も多いこととなる、このような場合、遊技者は、特定有利遊技状態において遊技回数の上乗せの期待感を持つことができず、かえって遊技の興趣を低下させてしまう可能性があるという問題があった。
第8の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される有利遊技状態において、特定の小役に当選しなくとも遊技回数の上乗せの期待感を与えることができる遊技機を提供することを目的とする。
第8の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを抽選する上乗せ抽選手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記上乗せ抽選手段は、前記特定の有利遊技状態に制御することが決定された場合に、所定の小役(例えば、押し順小役)の特定入賞回数(例えば、ベル入賞回数)を決定し、前記特定の有利遊技状態において、前記所定の小役の入賞回数が、決定された前記特定入賞回数となったことに基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを抽選し(例えば、図88のステップS624に示す抽選を行い)、前記所定の小役は、前記停止操作の手順が報知される対象となる小役であることを特徴とする遊技機である。
また、第8の発明は、前記上乗せ抽選手段は、前記特定の有利遊技状態において、前記所定の小役の入賞回数が、決定された前記特定入賞回数となったことに基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを抽選した場合に、再度前記特定入賞回数を決定する(例えば、図88のステップS627に示す抽選を行う)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第8の発明は、前記上乗せ抽選手段は、さらに、前記特定の有利遊技状態において、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役に基づいて、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せするか否かを抽選し、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役とは異なる特定役(例えば、「チャンス目1」及び「チャンス目2」)が内部当選役として決定された場合に、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せすると決定される確率は、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が内部当選役として決定された場合に、前記特定の有利遊技状態の遊技回数を上乗せすると決定される確率よりも高く、前記内部当選役決定手段により前記特定役が内部当選役として決定される確率は、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が内部当選役として決定される確率よりも低いことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
第8の発明に係る遊技機によれば、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知される有利遊技状態(例えば、ART遊技)において、特定の小役(例えば、いわゆる「レア役」)に当選しなくとも遊技回数(例えば、ARTゲーム数)の上乗せの期待感を与えることができる。
[第9の発明に係る遊技機]
近年、ボーナスが内部当選しなかった期間において、所定の条件が満たされた場合、天井フラグをオンにし、天井フラグがオンである場合に入賞したボーナス中をより有利なボーナス遊技とする、いわゆる天井機能を有する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献5:特開2004−215990号公報)。
また、このような遊技機では、ボーナスが内部当選すると、ボーナスが入賞するまで、ボーナスの内部当選を示唆する前兆演出が複数ゲームにわたって実行されることが一般的である。
ところで、このような遊技機では、例えば、所定の条件が満たされる直前でボーナスに内部当選した場合、所定の条件が満たされる直前で前兆演出が開始されてしまうこととなる。このような場合、本来遊技者の期待感を高めるものであるはずの前兆演出の開始が、かえって遊技者を落胆させてしまう可能性がある。
すなわち、このような遊技機では、遊技者が前兆演出の興趣を十分に享受しえない可能性があるという問題があった。
第9の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、天井機能を有する場合であっても、遊技者が前兆演出の興趣を十分に享受することができる遊技機を提供することを目的とする。
第9の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、バトルCZ、又は通常BB)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)と、前記内部当選役決定手段により前記特別役が内部当選役として決定された場合に、前兆ゲーム数を決定する前兆ゲーム数決定手段(例えば、図87のステップS592の決定)と、前記前兆ゲーム数決定手段により決定された前記前兆ゲーム数に基づいて、連続演出を実行するとともに、当該連続演出の最終ゲームにおいて、前記内部当選役決定手段により前記特別役が内部当選役として決定された旨を告知する演出実行手段と、(例えば、液晶表示装置11)と、前記特別遊技状態の終了後の遊技回数が、天井ゲーム数(例えば、「500」)に到達したか否かを判定する判定手段(例えば、図87のステップS604の判断)と、を備え、前記特別遊技状態制御手段は、前記判定手段により前記天井ゲーム数に到達したと判定された場合には、前記特別遊技状態を第1特別遊技状態(例えば、バトルCZ)に制御し、前記判定手段により前記天井ゲーム数に到達していないと判定された場合には、前記特別遊技状態を第2特別遊技状態(例えば、通常BB)に制御し、前記判定手段は、前記特別遊技状態の終了後から、前記告知手段により前記特別役が内部当選役として決定された旨が告知されるまでの遊技回数に基づいて、前記天井ゲーム数に到達したか否かを判定することを特徴とする遊技機である。
また、第9の発明は、所定の移行条件が成立したか否かに基づいて、複数のモードのうちからモードを決定するモード決定手段(例えば、図87のステップS607の抽選)をさらに備え、前記特別遊技状態制御手段は、前記内部当選役決定手段により前記特別役が内部当選役として決定された遊技において、前記モード決定手段により決定されたモードが特定のモード(例えば、バトルモード)である場合には、前記判定手段による判定結果にかかわらず、前記特別遊技状態を第1特別遊技状態に制御することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第9の発明は、前記モード決定手段は、前記演出実行手段により前記特別役が内部当選役として決定された旨が告知されるまでの遊技においては、第1の移行確率(例えば、図59に示す通常中モード移行抽選テーブルに規定された抽選値に基づく確率)に基づいて、前記特定のモードに移行するか否かを決定し、前記演出実行手段により前記特別役が内部当選役として決定された旨が告知された後の遊技においては、前記第1の移行確率よりも前記特定のモードに移行することが決定される確率が低い第2の移行確率に基づいて、前記特定のモードに移行するか否かを決定することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第9の発明は、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)をさらに備え、前記第1特別遊技状態は、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる遊技状態であり、前記第2特別遊技状態は、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われるための抽選権利(例えば、カード)の抽選が行われる遊技状態であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
本発明に係る遊技機によれば、天井機能を有する場合であっても、遊技者が前兆演出の興趣を十分に享受することができる。
[第10の発明に係る遊技機]
近年、リプレイ役が所定回数連続で入賞したことに基づいて、所定の特典が付与される遊技機が知られている(例えば、先行技術文献6:特開2010−51510号公報)。
また、近年、特定のリプレイが当選した場合に、遊技者による操作を所定期間無効とする(以下、「ロック」という。)制御を行うか否かを決定し、ロック制御が行われる場合には、所定の特典が付与される遊技機が知られている(例えば、先行技術文献2:特開2009−201820号公報)。
ところで、例えば、先行技術文献6に示す遊技機において、先行技術文献2に示すようなロック制御を行うことで、遊技者による操作を所定期間無効とする演出を行うように構成することも考えられる。
しかしながら、このように構成した場合、リプレイ役が入賞するごとに、あるいはその連続入賞回数に応じてロック制御を行うか否かが決定されるため、制御負担が著しく増加してしまうという問題があった。
第10の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、特定役が連続して入賞したことに基づいて特典を付与する遊技機において、特典の付与に関し、制御負担を増加させることなく遊技者による操作を所定期間無効とする演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
第10の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特定役(例えば、リプレイ役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、次回遊技において再遊技を作動させる再遊技作動手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理及びメダル受付・スタートチェック処理)と、前記図柄表示手段に前記特定役に対応する図柄の組合せが表示されてから前記図柄変動開始制御手段により図柄の変動が開始可能となるまでの間に、前記再遊技を作動させるための再遊技作動待ち時間(例えば、リプレイ作動認識時間)を設定する再遊技作動待ち時間設定手段(例えば、図65のステップS53の処理)と、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数(例えば、リプレイ連続回数)に基づいて、所定の特典を付与する特典付与手段(例えば、サブCPU102)と、を備え、前記再遊技作動待ち時間設定手段は、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数に応じた前記再遊技作動待ち時間を設定することを特徴とする遊技機である。
また、第10の発明は、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特定の有利遊技状態(例えば、ART遊技)に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、サブCPU102)と、前記再遊技作動手段により前記再遊技が作動されることを報知する報知手段(例えば、スピーカ)と、をさらに備え、前記報知手段は、前記再遊技作動待ち時間中に、前記再遊技作動手段により前記再遊技が作動されることを報知可能であり(例えば、自動投入音の出力が可能であり)、前記特典付与手段は、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数に基づいて、前記所定の特典として、前記特定の有利遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われるための抽選権利(例えば、カード)を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
これらの発明に係る遊技機によれば、特典の付与に関し、制御負担を増加させることなく遊技者による操作を所定期間無効とする演出(例えば、ロック演出)を行うことができる。
また、第10の発明は、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、特別役(例えば、ボーナス役)に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、特別遊技状態(例えば、通常BB)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU93によるボーナス作動チェック処理、及びサブCPU102による入賞作動コマンド受信時処理)を備え、前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により移行役(例えば、BB中RB)が内部当選役として決定されたことに基づいて、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率が高い特定役高確率状態(例えば、BB中RT2遊技状態)に移行させ、前記特定役高確率状態において、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、前記移行役に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、前記内部当選役決定手段により前記特定役が決定される確率が低い特定役低確率状態(例えば、BB中RB遊技状態)に移行させ、前記特典付与手段は、前記特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数が所定回数(例えば、5回)以上である場合に、前記所定の特典を付与し、前記再遊技作動待ち時間設定手段は、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数が前記所定回数未満である場合には、第1の再遊技作動待ち時間(例えば、自動投入間隔待ち時間タイマの値として「270」)を設定し、前記内部当選役決定手段により前記特定役が連続して決定された回数が前記所定回数以上である場合には、前記第1の再遊技作動待ち時間よりも長い第2の再遊技作動待ち時間(例えば、自動投入間隔待ち時間タイマの値として「540」)を設定し、前記特定役高確率状態において、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止され、前記移行役に対応する図柄の組合せが前記図柄表示手段に表示されたことに基づいて、前記第1の再遊技作動待ち時間よりも短い特定の時間(例えば、ロックタイマの値として「268」)、ロック制御を行うロック制御手段(例えば、メインCPU93による遊技終了時ロック実行処理)をさらに備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この発明に係る遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、通常BB)において、所定の特典が付与されにくくなることを、遊技者による操作を所定期間無効とする演出(例えば、ロック演出)の実行時間によって遊技者に認識させることができる。
第10の発明に係る遊技機によれば、特定役(例えば、リプレイ役)が連続して入賞したことに基づいて特典を付与する遊技機において、特典の付与に関し、制御負担を増加させることなく遊技者による操作を所定期間無効とする演出(例えば、ロック演出)を行うことができる。
以上、本発明について、本実施形態を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明が備える各手段などの具体的構成については上述した本実施形態において採用した例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
例えば、本実施形態においては、図柄表示手段として、リール3L,3C,3R及び表示窓4を採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、液晶表示装置を用いる構成としてもよい。すなわち、液晶表示装置に表示される図柄の画像を変動表示させることとしてもよい。また、表示窓4をリール3L,3C,3Rに応じた複数の表示窓4L,4C,4Rとして構成し、この表示窓4L,4C,4Rにより、リール3L,3C,3Rの周面に配された図柄の一部を表示するようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、内部当選役決定手段として、乱数発生器98により発生させた乱数値をメインCPU93が取得して内部抽選処理を行うこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、メインCPU93内に内蔵された乱数発生回路(図示せず)を用いて乱数値を取得することとしてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、遊技者の開始操作を検出する開始操作検出手段として、スタートレバー23への操作を検出するスタートスイッチ79を採用し、遊技者の停止操作を検出する停止操作検出手段として、ストップボタン19L,19C,19Rへの操作を検出するストップスイッチ基板80を採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、タッチパネルスイッチを用いる構成としてもよい。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93、又はサブCPU102の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その管理態様を適宜変更することができる。例えば、「加算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「減算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以上」であるか否かの判断は、「〜以下」であるか否かの判断と読み替え、「〜を超える」か否かの判断は、「〜未満」か否かの判断と読み替えるものとする。また、例えば、「減算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「加算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以下」であるか否かの判断は、「〜以上」であるか否かの判断と読み替え、「〜未満」か否かの判断は、「〜を超える」か否かの判断と読み替えるものとする。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU102の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU102の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU93の制御により管理されることとしてもよい。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93の制御により管理される各種の遊技状態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU102の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU102の制御により管理される各種の遊技状態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU93の制御により管理されることとしてもよい。
なお、本実施形態に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。