以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。
[1.ゲームシステムの全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1は、複数の端末10−1,10−2,・・・,10−Nと、サーバ30(ゲーム制御装置の一例)と、を含む。なお、以下では、端末10−1,10−2,10−Nに共通する内容については、「端末10」と表記して説明する場合がある。
端末10及びサーバ30は、ネットワークNに接続される。このため、端末10とサーバ30との間で相互にデータ通信が可能である。
端末10は、ユーザによって使用される端末装置(コンピュータ)である。本実施形態では、端末10は、ユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。例えば、端末10は携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、店舗等に設置される業務用ゲーム機、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等である。なお、以下では、タッチパネルを備えた携帯電話(スマートフォン)が端末10であり、サーバ30から供給されるプログラムが携帯電話(スマートフォン)において実行される場合について説明する。
図1に示すように、端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15を含む。
制御部11は、例えば少なくとも1つのマイクロプロセッサ等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えば不揮発性の半導体メモリ)を含み、プログラムやデータを記憶するためのものである。なお例えば、端末10が据置ゲーム機、業務用ゲーム機、ラップトップ型コンピュータ、又はデスクトップ型コンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。
通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行うためのものである。入力部14は、例えば、タッチパネル、ボタン等を含み、ユーザがゲーム操作等の入力操作を行うためのものである。入力部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのものであってもよい。端末10が据置ゲーム機、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、ラップトップ型コンピュータ、又はデスクトップ型コンピュータ等である場合、入力部14は、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウス、タッチパッド、又はキーボード等を含むようにしてもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画像を表示する。なお、入力部14及び表示部15は、端末10に内蔵されていなくともよく、端末10に接続された外部装置であってもよい。
サーバ30は、例えば、サーバコンピュータによって実現される。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。
制御部31及び通信部33は、端末10の制御部11及び通信部13と同様の機能を備える。記憶部32は、主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ)を含み、プログラムやデータを記憶するためのものである。
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介して端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、端末10又はサーバ30は、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介して端末10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームシステムが実行するゲームの概要]
ゲームシステム1は、複数のユーザの各々が操作する複数の第1オブジェクトと、対戦相手である1又は複数の第2オブジェクトと、の少なくとも一方が、複数の地点の各々と、当該地点と対応付けられた他の地点と、の間で移動可能なゲームを実行する。
本実施形態では、「複数のユーザ」は、協力してゲームをプレイするユーザである。「複数のユーザ」は、予めユーザグループに所属しているようにしてもよいし、特にユーザグループには所属しなくてもよい。ユーザグループは、例えば、仲間関係にあるユーザのグループである。同じユーザグループに属するユーザ同士でチャットなどのコミュニケーションをとることができる。また、所定のゲームイベントが開催される場合には、同じユーザグループのユーザ同士で協力することができる。ユーザグループは、チーム・ギルド・レギオンなどと称されるものである。本実施形態では、チームがユーザグループに相当する場合を説明する。
「オブジェクト」とは、ゲームにおいて使用され得る対象である。例えば、「オブジェクト」とは、ゲームにおいてユーザに付与されるものである。また例えば、「オブジェクト」とは、ユーザによる収集の対象となるものである。具体的には、例えば、ゲームカード、ゲームキャラクタ、又はゲームアイテム等が「オブジェクト」の一例に相当する。あるいは、複数のゲームカード、複数のゲームキャラクタ、又は複数のゲームアイテム等からなるデッキが「オブジェクト」に相当する。本実施形態では、「オブジェクト」としては、ユーザオブジェクトと対戦相手オブジェクトの2つがある。「ユーザオブジェクト」は、ユーザが操作するオブジェクトである。「対戦相手オブジェクト」は、ユーザオブジェクトの対戦相手である。本実施形態では、デッキが「オブジェクト」に相当し、各ユーザのデッキがユーザオブジェクトに相当する場合を説明する。以降、協力関係にある各ユーザのデッキからなるグループを味方軍という。
「対戦相手」とは、ゲーム内でユーザのデッキと戦うオブジェクトである。このオブジェクトは、コンピュータの制御下におかれてもよいし、対戦相手となるユーザが操作してもよい。本実施形態では、コンピュータの制御下におかれるデッキが「対戦相手」(対戦相手オブジェクト)に相当する場合を説明する。以降、ユーザのデッキを味方デッキと記載し、味方デッキの対戦相手を敵デッキと記載する。また、複数の敵デッキからなるグループを敵軍という。
「地点」とは、仮想世界内の拠点・建物・場所・位置である。「地点」は、仮想世界内に複数設定される。仮想世界は、3次元空間であってもよいし、2次元的な画像で示されてもよい。「地点」は、例えば、味方軍又は敵軍が制圧(占領・争奪)する対象となる。本実施形態では、2次元的なマップ内に複数の地点が設定されている場合を説明する。
[2−1.ゲーム全体の概要]
ここでは、チームに所属する複数のユーザの各々が協力して、味方デッキをマップ内で移動させながら敵デッキと戦うゲームを例に挙げる。図2は、ゲーム開始時点でのマップの一例を示す図である。図2のx−y軸は、2次元座標の座標軸である。図2に示すように、マップM内には、複数の地点P1〜P30が設定される。以降、図面を参照する必要があるときは、「地点P1」のように符号を付して説明し、特にその必要がないときは、「地点」のように符号を付さずに説明する。各地点の位置は、マップM内の2次元座標によって特定される。
各ユーザの味方デッキD1〜D5と、敵デッキE1〜E12と、は何れかの地点に配置される。なお、地点と同様、味方デッキと敵デッキについても、図面を参照する必要があるときは、「味方デッキD1」や「敵デッキE1」のように符号を付して説明し、特にその必要がないときは、単に「味方デッキ」や「敵デッキ」のように符号を付さずに説明する。各地点には、味方デッキ又は敵デッキが一体だけでなく複数体が配置可能であってよい。なお、図2のマップMは、ゲーム開始時点のものなので、味方デッキと敵デッキは、初期位置の地点に存在することになる。
なお、以降の説明で「デッキが存在する地点」のように記載するときは、データ上でデッキと関連付けられた地点を意味する。即ち、デッキの現在位置を示す情報として、何れかの地点を識別する情報が格納されていることを意味する。別の言い方をすれば、表示部15に表示された各地点を示す画像のうち、デッキを示す画像と同じ位置又は所定距離以内の位置に表示された画像が示す地点を意味する。
図2に示すように、マップMには、複数の道R1〜R38が設定される。地点と同様、道についても、図面を参照する必要があるときは、「道R1」のように符号を付して説明し、特にその必要がないときは、単に「道」のように符号を付さずに説明する。各地点は、1以上の他の地点と道で繋がれている。例えば、味方デッキは、後述するエネルギーポイントを消費することによって、現在の地点と道で繋がれた他の地点に移動することができる。例えば、地点P12にいる味方デッキD1は、道R12,R16,R17,R21で繋がれた地点P7,P11,P13,P18の何れかに移動することができる。同様に、他の味方デッキD2〜D5も、現在の地点と道で繋がれた他の地点に移動することができるようになっている。なお、敵デッキも移動可能であってよいが、本実施形態では、説明の簡略化のために、敵デッキは移動しない場合を説明する。
マップM内には、味方軍が制圧している地点と、敵軍が制圧している地点と、味方軍及び敵軍の何れも制圧していない中立の地点と、が存在する。図2では、味方軍が制圧している地点は斜線で示し、敵軍が制圧している地点は網点で示し、中立の地点は模様無しの白抜きで示している。ゲームの開始時点では、味方デッキは、味方軍が制圧している地点の何れかに存在している。一方、敵デッキは、敵軍が制圧している地点の何れかに存在する。なお、図2に示す例では、敵軍が制圧している地点の全てに敵デッキが配置されているが、敵軍が制圧している地点であっても敵デッキが配置されていなくてもよい。
また、味方軍が制圧している地点の何れかは、味方軍の本拠地に設定される。敵軍が制圧している地点の何れかは、敵軍の本拠地に設定される。図2では、地点P22が味方軍の本拠地であり、地点P9が敵軍の本拠地である。本拠地は、ゲームの勝敗を決定するために用いられる。例えば、敵軍の本拠地である地点P9を味方軍が制圧した場合、味方軍の勝利となり、味方軍の本拠地である地点P22を敵軍が制圧した場合、敵軍の勝利となる。
各地点は、原則として、その地点における味方デッキと敵デッキとの対戦結果に基づいて、制圧する軍が変わる。例えば、ユーザは、エネルギーポイントを消費して敵軍が制圧している地点に味方デッキを移動させると、後述するバトルポイントを消費して、その地点にいる敵デッキと対戦することができるようになる。
例えば、敵軍が制圧している地点における対戦で味方デッキが勝利することで、その地点を味方軍が制圧することができる。敵軍が制圧している地点の対戦で味方デッキが勝てなかった場合、その地点は敵軍が制圧したままとなる。なお、敵デッキに勝てなかったとしても、味方デッキは、対戦が行われた地点に留まるようにしてよい。このため、味方デッキは、敵デッキに再び挑むことができるようになっている。なお、敵デッキは、味方デッキと対戦するたびに弱くなっていくようにしてもよい。この場合の敵デッキが弱くなる程度は、味方デッキとの対戦内容に基づいて定まってもよい。
一方、味方が制圧している地点に、後述するように敵デッキが発生し、一定期間の間にこの敵デッキに勝利できないと、その地点は敵軍に制圧される。このため、ユーザは、敵デッキが発生した地点に味方デッキを移動させて対戦することになる。味方デッキが敵デッキに勝利できず、その地点が敵軍に制圧されてしまった場合は、味方デッキは、強制的に味方軍の本拠地である地点P22に戻るようにしてもよい。この場合、エネルギーポイントを所定値だけ消費するようにしてもよい。一定時間の間に味方デッキが敵デッキに勝利した場合は、敵デッキが発生した地点は味方軍が制圧したままとなる。
なお、味方デッキが中立の地点に移動すると、特に対戦をすることなく、その地点を味方軍が制圧することができる。同様に、敵デッキが中立の地点に発生すると、特に対戦をすることなく、その地点が敵軍に制圧される。
上記のように、ユーザは、自分の味方デッキをマップM内で移動させて各地点を制圧し、味方軍の本拠地を守りつつ、最終的に敵軍の本拠地を制圧して勝利することを目指す。ゲームが開始すると、実行中のゲームの現在の様子を示すゲーム画像が表示部15に表示される。以降、味方デッキD1を操作するユーザの端末10に表示される画像例を説明する。
図3は、ゲーム画像の一例を示す図である。図3に示すように、ゲーム画像G10には、味方デッキD1を移動させるためのエネルギーポイントの現在値及び最大値、敵デッキと対戦するためのバトルポイントの現在値及び最大値、チームが全体で獲得したスコア、及びユーザが個人で獲得したスコア等が表示される。
ユーザは、エネルギーポイントを消費して味方デッキをマップM内で移動させることができる。例えば、ユーザが、自分の味方デッキがいる地点と道で繋がった隣接する地点に移動させると、エネルギーポイントを2pt消費する。エネルギーポイントが一定値以上残っていなければ、味方デッキを移動させることはできない。エネルギーポイントは、時間経過とともに回復する。なお、エネルギーポイントは、所定のゲームアイテムを使用した場合やゲーム内通貨を使用した場合に回復するようにしてもよい。
また、ユーザは、バトルポイントを消費して味方デッキと敵デッキとの対戦をすることができる。例えば、ユーザが自分の味方デッキを使って敵デッキと対戦すると、バトルポイントを1pt消費する。バトルポイントが一定値以上残っていなければ、対戦することはできない。バトルポイントは、時間経過とともに回復する。なお、バトルポイントは、所定のゲームアイテムを使用した場合やゲーム内通貨を使用した場合に回復するようにしてもよい。
また、ゲーム画像G10のマップ表示領域A10には、マップM内の一部の様子が表示される。ユーザは、所定のスクロール操作をすることで、マップ表示領域A10に表示されるマップMをスクロールさせることができる。マップ表示領域A1に表示された地点をユーザが選択すると、その地点の詳細情報を示す詳細情報画像が表示部15に表示される。
図4は、詳細情報画像の一例を示す図である。図4に示すように、詳細情報画像G20には、ユーザが選択した地点の制圧状況や味方デッキや敵デッキの有無が表示される。ここでは、ユーザが地点P23を選択した場合の詳細情報画像G20を示している。図4に示すように、詳細情報画像G20には、地点P23は味方軍が制圧しており、味方デッキや敵デッキがいないことが表示される。
また、詳細情報画像G20には、処理オブジェクトOB20,OB21が表示される。「処理オブジェクト」は、処理が関連づけられた画像、記号又はテキスト等である。処理オブジェクトOB20は、詳細情報画像G20に表示された地点にユーザの味方デッキD1を移動させるための処理が関連付けられている。このため、ユーザが処理オブジェクトOB20を選択すると、詳細情報画像G20に表示された地点に、自分の味方デッキD1を移動させることができる。また、処理オブジェクトOB21は、ゲーム画像G10に戻るための処理が関連付けられている。このため、ユーザが処理オブジェクトOB21を選択すると、ゲーム画像G10に戻る。
なお、先述のように、各味方デッキは、現在の地点と道で直接繋がった隣接する地点に移動することができるが、本実施形態では、味方軍が制圧した地点だけを通って行けるのであれば、1つずつ移動するのではなく、一度に移動することができるようになっている。例えば、味方デッキD1がいる地点P12から、ユーザが選択した地点P23には、味方軍が制圧した地点だけを通って行けるので(例えば、道R16→道R20→道R28)、味方デッキD1は、地点P23まで一度に移動することができる。この場合、1つ移動する場合に比べて多くのエネルギーポイント(例えば、10pt)を消費してもよいし、1つ移動する場合と同じエネルギーポイント(例えば、2pt)を消費してもよい。
図5は、敵軍が制圧している地点が選択された場合の詳細情報画像G20の一例を示す図である。図5では、ユーザが地点P13を選択した場合の詳細情報画像G20を示す。図5に示すように、詳細情報画像G20には、敵軍が地点P13を制圧していることを示す情報が表示される。また、この地点P13に敵デッキE9がいることが詳細情報画像G20に表示される。他にも、敵デッキE9を構成するゲームキャラクタの名前やパラメータが表示されるようにしてもよい。
処理オブジェクトOB22には、ユーザが選択した地点P13に味方デッキD1を移動させるための処理が関連付けられている。ユーザが処理オブジェクトOB22を選択すると、エネルギーポイントを消費することによって味方デッキD1が地点P13に移動し、ゲーム画像G10が表示部15に表示される。
図6は、味方デッキD1が地点P13に移動した場合のゲーム画像G10を示す図である。図6に示すように、味方デッキD1が地点P13に移動すると、マップ表示領域A10が更新される。図6に示すように、地点P13には、味方デッキD1と敵デッキE9がいるので、地点P13を制圧するための対戦することができるようになる。例えば、ユーザが地点P13を選択することによって表示部15に表示させた詳細情報画像G20から、対戦を指示することができる。
図7は、ユーザが地点P13を選択した場合の詳細情報画像G20の一例を示す図である。図7に示すように、詳細情報画像G20には、地点P13には、味方デッキD1と敵デッキE9がいる旨が表示され、ユーザのバトルポイントが表示される。処理オブジェクトOB23は、味方デッキD1と敵デッキE9との対戦をするための処理が関連付けられている。ユーザが処理オブジェクトOB23を選択すると、対戦準備画像が表示部15に表示される。
図8は、対戦準備画像の一例を示す図である。図8に示すように、対戦準備画像G30には、敵デッキE9を構成するゲームキャラクタやパラメータなどの詳細情報、対戦で発生する効果の有無、及び地点P13に関する情報等が表示される。ユーザが処理オブジェクトOB31を選択すると、ゲーム画像G10に戻るようにしてよい。処理オブジェクトOB30には、対戦を開始するための処理が関連付けられている。ユーザが処理オブジェクトOB30を選択すると対戦が開始し、対戦画像が表示部15に表示される。
図9は、対戦画像の一例を示す図である。図9に示すように、対戦画像G40には、味方デッキD1を構成するゲームキャラクタの画像と、敵デッキE9を構成するゲームキャラクタの画像と、が表示される。対戦自体は、公知の種々の処理で実行可能である。例えば、味方デッキD1と敵デッキE9とのうちの何れかが全滅するまで戦闘を実行して相手を全滅させた方が勝利となるようにしてもよいし、所定のターン数だけ戦闘を実行させるようにしてもよい。対戦が終了すると、対戦結果画像G50が表示部15に表示される。
図10は、対戦結果画像G50の一例を示す図である。図10に示すように、対戦結果画像G50には、敵デッキE9の詳細情報、対戦結果、及び対戦で獲得したゲームアイテムやスコアが表示される。ここでは、ユーザの味方デッキD1が勝利したので、対戦結果画像G50には、地点P13は、味方軍が制圧したことが表示される。なお、処理オブジェクトOB50には、ゲーム画像G10に戻る処理が関連付けられている。ユーザが処理オブジェクトを選択すると、ゲーム画像G10が表示部15に表示される。
図11は、ゲーム画像G10の一例を示す図である。図11のマップ表示領域A10に示すように、地点P13の対戦では、ユーザの味方デッキD1が勝利したので、地点P13は、敵軍が制圧した状態から味方軍が制圧した状態になっている。そして、地点P13の対戦で敗北した敵デッキE9は、マップMからいなくなっている。以降、ユーザは、次に制圧したい地点を選択して、自分の味方デッキD1を移動させて対戦をすることになる。
なお、本実施形態では、敵軍が制圧している地点は、道で繋がった地点を味方軍が制圧していなければ移動することができないものとする。例えば、図2に示す状態では、敵軍が制圧している地点のうち、道で繋がっている地点を味方軍が制圧しているのは、地点P13だけである。このため、味方軍の味方デッキは、敵軍が制圧している地点のうち、地点P13しか移動することができず、他の地点P8などには移動することができないようになっている。
図12は、ユーザが地点P15を選択した場合の詳細情報画像G20の一例を示す図である。図5と同様に、図12の詳細情報画像G20には、地点P15に関する情報が表示されるが、地点P15は、道で繋がった地点P10,地点P14,地点P21は、何れも敵軍が制圧しているので、移動することができない旨が表示されることになる。このため、処理オブジェクトOB22が表示されないようになっている。
本実施形態では、主に、このようなゲームに関する3つの技術を説明する。以降、これらを第1の技術〜第3の技術という。
[2−2.第1の技術の概要]
第1の技術では、味方デッキが敵デッキに囲まれて孤立した状態になると、当該味方デッキが対戦で不利になる効果が発生するようになっている。同様に、第1の技術では、敵デッキが味方デッキに囲まれて孤立した状態になると、当該敵デッキが対戦で不利になる効果が発生するようになっている。
図13は、味方デッキが孤立している状態を示す図である。図13に示すように、味方デッキD1がいる地点P18は、味方軍が制圧しているが、道R21,R25で繋がっている地点P12,P19は、何れも敵軍に制圧されている。このため、味方軍の本拠地である地点P22から地点P18に移動しようとしても、味方軍が制圧している地点だけを通って行くことができない。本実施形態では、このような状態を孤立状態という。
また、味方デッキD2がいる地点P7は、道R6で繋がっている地点P3は味方軍が制圧しているが、やはり、味方軍の本拠地である地点P22から地点P7に移動しようとしても、味方軍が制圧している地点だけを通って行くことができない。このため、味方デッキD2も孤立状態となっている。本実施形態では、味方デッキD1,D2のように孤立状態になると、味方デッキD1,D2の能力が低下したり、敵デッキの能力が向上したりすることによって、味方デッキD1,D2が不利になる効果が発生する。同様に、敵デッキが孤立状態になった場合も、当該敵デッキが不利になる効果が発生する。
図14は、敵デッキが孤立状態になった場合を示す図である。図14に示すように、敵デッキE10がいる地点P21は、敵軍が制圧しているが、敵軍の本拠地である地点P9から地点P21に移動しようとしても、敵軍が制圧している地点だけを通って行くことができない。敵デッキE11がいる地点P20と、敵デッキE12がいる地点P26と、も同様である。このため、敵デッキE10〜E12は、孤立状態となっている。敵デッキE10〜E12のように孤立状態になると、敵デッキE10〜E12の能力が低下したり、味方デッキD1,D2の能力が向上したりすることによって、敵デッキE10〜E12が不利になる効果が発生する。
[2−3.第2の技術の概要]
第2の技術では、敵軍の本拠地である地点P9の周囲を全て味方軍で制圧すると、敵軍の本拠地である地点P9にいる敵デッキE5が対戦で不利になる効果が発生するようになっている。同様に、第2の技術では、味方軍の本拠地である地点P22の周囲を全て敵軍で制圧すると、味方軍の本拠地である地点P22にいる味方デッキが対戦で不利になる効果が発生するようになっている。
図15は、敵軍の本拠地である地点P9の周囲を全て味方軍が制圧した状態を示す図である。図15に示すように、敵軍の本拠地である地点P9と道R8,R10,R11,R14で繋がった地点P5,P8,P10,P14の全てを味方軍が制圧している。以降、本実施形態では、このような状態を、本拠地を取り囲む状態という。敵軍の本拠地を取り囲む状態になると、例えば、地点P9にいる敵デッキE5の能力が低下したり、味方デッキD1,D2,D3,D4の能力が向上したりすることで、敵デッキE5が不利になる効果が発生する。
図16は、味方軍の本拠地である地点P22の周囲を全て敵軍が制圧した状態を示す図である。図16に示すように、味方軍の本拠地である地点P22と道R27,R31,R33で繋がった地点P16,P23,P27の全てを敵軍が制圧している。このように、味方軍の本拠地を取り囲む状態になると、例えば、地点P22にいる味方デッキD5の能力が低下したり、敵デッキE13,E14,E15の能力が向上したりすることで、味方デッキD5が不利になる効果が発生する。
[2−4.第3の技術の概要]
第3の技術では、味方軍の味方デッキが移動したり戦ったりすることでエネルギーポイントやバトルポイントの消費分が蓄積すると、マップM内に敵デッキが新たに発生するようになっている。
図17は、敵デッキが新たに発生する様子を示す図である。図17に示す例では、敵軍が制圧している地点P20と道R25で繋がった地点P19に、新たな敵デッキE13が発生している。地点P19は、元々は中立であったので、特に対戦が行われることなく、敵軍が制圧した状態に変わる。また、敵軍が制圧している地点P13にも、新たに敵デッキE14が発生している。このため、地点P13を制圧しようとすると、2つの敵デッキE9,E14に勝利しなければならないことになる。
更に、地点P7にも、新たに敵デッキE15が発生している。地点P7は、味方軍が制圧しているが、味方デッキがいない。この場合、ユーザは、所定時間(例えば、10分)以内に、味方デッキを地点P7に移動させて敵デッキE15と対戦して勝利しなければ、地点P7は、敵軍が制圧した状態に変わる。地点P7に発生した敵デッキE15と対戦するためには、ユーザは、味方デッキを地点P7に移動させた状態でゲーム画像G10から地点P7を選択する。
図18は、敵デッキがいる状態で味方軍が制圧している地点を選択した場合の詳細情報画像G20の一例を示す図である。図18に示すように、詳細情報画像G20には、味方軍が制圧している地点P7に敵デッキE15が発生している旨が表示される。処理オブジェクトOB24には、味方デッキD1と敵デッキE15との対戦をするための処理が関連付けられている。ユーザが処理オブジェクトOB24を選択すると、図8と同様の対戦準備画像が表示部15に表示され、対戦をすることができるようになる。
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図19は、ゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。本実施形態では、ゲームに関する主要な処理が、サーバ30で実行される場合を説明する。このため、サーバ30は、データ記憶部300、情報取得部310、特定部320、対戦実行部330、変更部340、効果発生部350、勝敗判定部360、行動制御部370、累計情報取得部380、パラメータ変化部390、達成判定部400、及び敵デッキ発生部410を含む。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現され、情報取得部310、特定部320、対戦実行部330、変更部340、効果発生部350、勝敗判定部360、行動制御部370、累計情報取得部380、パラメータ変化部390、達成判定部400、及び敵デッキ発生部410は、制御部31を主として実現される。なお、後述の変形例で説明するように、ゲームに関する主要な処理は、端末10で実行されるようにしてもよい。
まず、第1の技術〜第3の技術に共通する機能について説明し、その後に、第1の技術〜第3の技術のそれぞれに関する機能について説明する。ここでは、第1の技術〜第3の技術に共通する機能として、データ記憶部300を説明する。データ記憶部300は、ゲームを実行するために必要な各種データを記憶する。ここでは、データ記憶部300が記憶するデータの一例として、ユーザ情報テーブルTBL101、味方軍情報テーブルTBL102、敵軍情報テーブルTBL103、及びマップ状況テーブルTBL104を説明する。
図20は、ユーザ情報テーブルの一例を示す図である。ユーザ情報テーブルTBL101は、ユーザに関する各種情報を格納するデータテーブルである。例えば、ユーザ情報テーブルTBL101には、ユーザ識別情報の一例である「ユーザID」と関連付けて、ユーザの名前を示す「ユーザ名」、ユーザが所属するチームを識別する「チームID」、エネルギーポイントの現在値及び最大値を示す「エネルギーポイント」、バトルポイントの現在値及び最大値を示す「バトルポイント」等の情報が記憶される。なお、「ユーザ識別情報」とは、ユーザを一意に識別するための情報である。例えば、「ユーザ識別情報」は、ユーザID・ユーザの名前・ユーザアカウント・電子メールアドレスである。以降の説明では、ユーザIDが「ユーザ識別情報」に相当する場合を説明する。
図21は、味方軍情報テーブルの一例を示す図である。味方軍情報テーブルTBL102は、味方軍に関する各種情報を格納するデータテーブルである。例えば、味方軍情報テーブルTBL102には、味方デッキを一意に識別する「味方デッキID」、味方デッキを操作するユーザの「ユーザID」、味方デッキがいる「地点」、味方デッキを構成するゲームカードを識別する「カードID」及び「シリアル番号」、ゲームカードの「名称」、ゲームカードの「レア度」・「HP」・「攻撃力」・「防御力」・「コスト」などの各種パラメータ、後述する「敵発生ポイント」等の情報が記憶される。なお、ユーザが同じゲームカードを複数所有している場合、これらのゲームカードの「カードID」は同一であるが、「シリアル番号」は異なる。シリアル番号は、ユーザにゲームカードが付与される場合に、当該ゲームカードを識別可能な番号が発行される。
図22は、敵軍情報テーブルの一例を示す図である。敵軍情報テーブルTBL103は、敵デッキに関する各種情報を格納するデータテーブルである。例えば、敵軍情報テーブルTBL103には、敵デッキを識別する「デッキID」、敵デッキがいる「地点」、敵デッキを構成するゲームカードを識別する「カードID」及び「シリアル番号」、ゲームカードの「名称」、ゲームカードの「レア度」・「HP」・「攻撃力」・「防御力」・「コスト」などの各種パラメータ、等の情報が記憶される。なお、敵デッキを構成するゲームカードについては、シリアル番号は付与されなくてもよい。
図23は、マップ状況テーブルの一例を示す図である。マップ状況テーブルTBL104は、マップMの現在の状況を格納するデータテーブルである。例えば、マップ状況テーブルTBL104には、マップMの「地点」、各地点と道で繋がれている他の地点を示す「隣接地点」、地点の制圧状況を示す「制圧状況」、味方軍の本拠地を示す「味方軍本拠地」、敵軍の本拠地を示す「敵軍本拠地」等の情報が格納される。「制圧状況」には、「味方軍」・「敵軍」・「中立」の何れかを識別する情報が格納される。本実施形態では、この情報は、それぞれ「1」・「2」・「0」とする。
なお、データ記憶部300に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部300は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部300は、ゲームカードの基本情報を格納したデータテーブルを記憶してもよいし、ユーザが所有するゲームカードを格納したデータテーブルを記憶してもよい。他にも例えば、データ記憶部300は、ユーザが所属するチームの基本情報を格納したデータテーブルを記憶してもよい。また例えば、データ記憶部300は、マップMに新たに発生する敵デッキに関するデータを記憶してもよい。
[3−1.第1の技術に関する機能]
第1の技術は、主に、データ記憶部300、情報取得部310、特定部320、対戦実行部330、変更部340、及び効果発生部350によって実現される。
[3−1−1.情報取得部]
情報取得部310は、複数の地点の各々と、複数の味方デッキを識別するための第1識別情報と1又は複数の敵デッキを識別するための第2識別情報とのうちの何れか一方と、の関連付け情報を取得する。
「第1識別情報」とは、ゲームにおいて複数の軍の中から味方軍を識別する情報である。別の言い方をすれば、「第1識別情報」とは、複数の味方デッキを全体として識別可能な情報であり、複数の味方デッキに共通の情報である。即ち、「第1識別情報」は、味方軍を識別するための情報である。本実施形態のようにチームに所属する複数のユーザが協力するゲームの場合は、チームIDが「第1識別情報」に相当してもよい。本実施形態では、味方軍を表す「1」の数値が「第1識別情報」に相当する場合を説明する。
「第2識別情報」とは、ゲームにおいて複数の軍の中から敵軍を識別する情報である。別の言い方をすれば、「第2識別情報」とは、敵デッキを全体として識別可能な情報であり、敵デッキに共通の情報である。即ち、「第2識別情報」は、敵軍を識別するための情報である。なお、対戦相手のオブジェクトが1体であれば、「第2識別情報」は、このオブジェクトそのものを識別する情報である。本実施形態では、敵軍を表す「2」の数値が「第2識別情報」に相当する場合を説明する。
「関連付け情報」は、各地点に、味方軍又は敵軍のどちらが関連付けられているかを識別するための情報である。「関連付ける」とは、データとデータを結び付けて記憶することである。また例えば、「関連付ける」とは、2つのデータのうち、一方のデータから他方のデータを参照可能な状態にすることである。本実施形態では、マップ状況テーブルTBL104における「地点」と「制圧状況」との対応関係が「関連付け情報」に相当する場合を説明する。格納された「制圧状況」が「関連付け情報」に相当する場合を説明する。このため、「関連付ける」とは、「地点」と「制圧状況」とを同じテーブルで管理することといえる。情報取得部310は、データ記憶部300を参照してマップ状況データを取得することになる。
[3−1−2.特定部]
特定部320は、複数の地点ごとに、デッキ(味方デッキ,敵デッキ)の位置情報に基づいて、対戦に参加可能な味方デッキ及び敵デッキを特定する。本実施形態では、味方デッキの位置情報は、味方軍情報テーブルTBL102に格納された「地点」であり、敵デッキの位置情報は、敵軍情報テーブルTBL103に格納された「地点」である。特定部320は、地点と、味方デッキ及び敵デッキの位置と、に基づいて、対戦に参加可能な味方デッキ及び敵デッキを特定する。本実施形態では、ある地点にいる味方デッキと敵デッキが戦うので、特定部320は、複数の地点ごとに、当該地点にいる味方デッキ及び敵デッキを、対戦に参加可能なデッキとして特定することになる。
なお、特定部320は、ある地点から所定距離以内にいる味方デッキ及び敵デッキを、対戦に参加可能なデッキとして特定するようにしてもよい。例えば、特定部320は、ある地点と道Rで繋がった地点にいる味方デッキや敵デッキを、対戦に参加可能なデッキとして特定する。なお、隣接する地点ではなく、2つ以上離れた地点にいる味方デッキや敵デッキを、対戦に参加可能なデッキとして特定するようにしてもよい。例えば、味方デッキや敵デッキが所定の攻撃範囲を有しており、隣接する地点よりも遠い地点に対しても攻撃可能な場合には、特定部320は当該攻撃範囲に基づいて、対戦に参加可能なデッキを特定する。
[3−1−3.対戦実行部]
対戦実行部330は、複数の地点ごとに対戦を実行する。例えば、対戦実行部330は、複数の地点ごとに、当該地点を味方軍が制圧するか敵軍が制圧するかを決めるための対戦を実行する。対戦は、所定条件のもとで勝敗が決定するものであればよく、種々の対戦を適用可能である。例えば、本実施形態のように、ユーザが所有する味方デッキに基づく対戦形式でなくてもよく、特にユーザが所有する味方デッキには基づかずに、ユーザの操作に基づいて対戦が行われるようにしてもよい。例えば、対戦は、くじ引きやじゃんけんのようなものであってもよい。
本実施形態では、対戦実行部330は、複数の地点ごとに、特定部320により特定された味方デッキ及び敵デッキに基づいて、対戦を実行する。例えば、対戦実行部330は、味方デッキを構成するゲームカードのパラメータと、敵デッキを構成するゲームカードのパラメータと、に基づいて対戦を実行する。この場合、対戦実行部330は、味方デッキを構成するゲームカードの攻撃力と敵デッキを構成するゲームカードの守備力に基づいて定まるダメージだけ、敵デッキを構成するゲームカードのHPを減少させる。また、対戦実行部330は、敵デッキを構成するゲームカードの攻撃力と味方デッキを構成するゲームカードの守備力に基づいて定まるダメージだけ、味方デッキを構成するゲームカードのHPを減少させる。
HPが0になったゲームカードは、対戦に参加できないようになる。このため、HPが0になったゲームカードは、相手を攻撃することができなくなる。対戦実行部330は、味方デッキ及び敵デッキの何れかが全滅するまで対戦を実行するようにしてもよいし、所定回数のターン又は一定時間だけ対戦を実行したら対戦を終了するようにしてもよい。
[3−1−4.変更部]
変更部340は、所定の条件に基づいて、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更する。所定の条件は、予め定められた条件であればよい。変更部340は、所定の条件が満たされた場合に、マップ状況テーブルTBL104を変更する。例えば、実行中のゲームが所定の状況になることが所定の条件が満たされることに相当する。
本実施形態では、変更部340は、対戦実行部330により実行される対戦の結果に基づいて、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更する。変更部340は、対戦が所定の結果であった場合は、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更し、対戦が所定の結果でなかった場合は、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更しない。
所定の結果とは、味方軍と敵軍のうち、地点を制圧していない方が対戦で勝利することである。別の言い方をすれば、所定の結果は、地点を制圧している方が対戦で敗北することである。即ち、地点を制圧している方が対戦で勝利又は引き分けた場合は、所定の結果とはならない。別の言い方をすれば、地点を制圧していない方が対戦で敗北又は引き分けた場合は、所定の結果とはならない。
本実施形態では、変更部340は、対戦実行部330により実行される対戦で勝利した方に基づいて、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更する。例えば、変更部340は、味方軍と敵軍のうち対戦で勝利した方と、地点と、が関連付くように、マップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」を変更することになる。
[3−1−5.効果発生部]
効果発生部350は、デッキ(味方デッキ,敵デッキ)が存在する地点と、特定の地点と、を結ぶ経路上における地点の関連付け情報に基づいて、当該デッキにゲーム上の不利な効果を発生させる。
「特定の地点」とは、マップM内の地点のうち、予め定められた地点である。例えば、ゲームの勝敗を決めるための地点やゲーム上の特定の効果を発生させるための地点が、特定の地点に相当する。本実施形態では、味方軍の本拠地又は敵軍の本拠地が、「特定の地点」に相当する。
「経路」とは、ある地点から他の地点へ移動するために通るルートである。「経路」は、1つだけであってもよいし、複数存在してもよい。
「不利な効果」とは、対戦で勝利しにくくなることである。例えば、デッキのパラメータを変化させることである。例えば、デッキの能力を低下させることである。例えば、デッキのゲームカードの能力を低下させることである。また、例えば、孤立状態のデッキに隣接した対戦相手のデッキを強化することであってもよい。また例えば、デッキが所定のスキルを発動できなくなることである。他にも例えば、デッキの行動を制限することである。例えば、デッキを移動させないこと対戦させないことが、デッキの行動を制限することに相当する。
本実施形態では、効果発生部350は、デッキ(味方デッキ,敵デッキ)と関連付けられたパラメータを変化させることによって、不利な効果を発生させる。例えば、効果発生部350は、味方デッキの能力を低下させたり、敵デッキの能力を向上させたりすることによって、味方デッキを不利にする。また例えば、効果発生部350は、敵デッキの能力を低下させたり、味方デッキの能力を向上させたりすることによって、敵デッキを不利にする。他にも例えば、効果発生部350は、味方デッキのHPを低下させたり、敵デッキのHPを増加させたりすることによって、味方デッキを不利にしてもよい。同様に、効果発生部350は、味方デッキのHPを増加させたり、敵デッキのHPを減少させたりすることによって、敵デッキを不利にしてもよい。
本実施形態では、効果発生部350は、経路上における地点の関連付け情報が所定の条件を満たす場合、不利な効果を発生させ、当該所定の条件が満たされなくなった場合、不利な効果の発生を解除する。「経路上における地点」とは、当該経路で移動した場合に通る地点である。
「所定の条件」とは、経路上における地点の制圧状況が所定の状況となることである。例えば、「所定の条件」は、味方軍が制圧している数又は割合が基準以上になること、敵軍が制圧している数又は割合が基準以上になること、である。本実施形態では、孤立状態になることが所定の条件である場合を説明する。
「不利な効果の発生を解除する」とは、不利な効果の発生をやめることであり、不利な効果が発生する前の状態に戻すことである。本実施形態では、効果発生部350は、味方デッキ又は敵デッキが孤立状態でなくなった場合に、味方デッキ又は敵デッキが不利になる効果の発生を停止することになる。
例えば、効果発生部350は、第1効果発生部351及び第2効果発生部352の少なくとも一方を含む。効果発生部350は、これら第1効果発生部351及び第2効果発生部352の何れか一方のみを含んでもよいし、両方を含んでいてもよい。
第1効果発生部351は、味方デッキが存在する地点と、味方軍の本拠地である地点P22と、を結ぶ経路に、味方軍と関連付けられた地点だけを通る経路が存在しない場合、当該味方デッキにゲーム上の不利な効果を発生させる。例えば、第1効果発生部351は、マップ状況テーブルTBL104を参照して、味方デッキが存在する地点と、味方軍の本拠地である地点P22と、を結ぶ経路を特定する。そして、第1効果発生部351は、特定した経路ごとに、経路上の全ての地点の制圧状況を参照することによって、味方軍と関連付けられた地点だけを通る経路が存在するか否かを判定する。
なお、第1効果発生部351が孤立状態を判定する方法は上記の例に限られない。例えば、マップ状況テーブルTBL104の各地点について、本拠地から味方軍が制圧した地点だけを通って行けるかを表すフラグを用意しておき、当該フラグを利用してもよい。この場合、第1効果発生部351は、まず、味方軍の本拠地である地点P22と繋がっており、かつ、味方軍が制圧している地点であるか否かを判定する。第1効果発生部351は、味方軍の本拠地である地点P22と繋がっており、かつ、味方軍が制圧している地点はフラグをオンにする。そして、第1効果発生部351は、味方軍が制圧しており、かつ、フラグがオンの地点に隣接しているかを判定する。第1効果発生部351は、味方軍が制圧しており、かつ、フラグがオンの地点に隣接している地点はフラグをオンにする。以降、第1効果発生部351は、フラグの変化がなくなるまで判定を繰り返す。フラグが変化しなくなった場合に、味方軍が制圧しており、かつ、フラグがオフの地点が孤立状態の地点となる。
第2効果発生部352は、敵デッキが存在する地点と、敵軍の本拠地である地点P9と、を結ぶ経路に、敵軍と関連付けられた地点だけを通る経路が存在しない場合、当該敵デッキにゲーム上の不利な効果を発生させる。例えば、第2効果発生部352は、マップ状況テーブルTBL104を参照して、敵デッキが存在する地点と、敵軍の本拠地である地点P9と、を結ぶ経路を特定する。そして、第2効果発生部352は、特定した経路ごとに、経路上の全ての地点の制圧状況を参照することによって、敵軍と関連付けられた地点だけを通る経路が存在するか否かを判定する。
なお、第2効果発生部352が孤立状態を判定する方法は上記の例に限られない。例えば、第1効果発生部351で説明した方法と同様に、マップ状況テーブルTBL104の各地点について、本拠地から敵軍が制圧した地点だけを通って行けるかを表すフラグを用意しておき、当該フラグを利用してもよい。例えば、第2効果発生部352は、マップ状況テーブルTBL104の各地点について、敵軍の本拠地である地点P9と繋がっており、かつ、敵軍が制圧している地点であるか否かを判定する。第2効果発生部355は、敵軍の本拠地である地点P9と繋がっており、かつ、敵軍が制圧している地点はフラグをオンにする。そして、第2効果発生部352は、敵軍が制圧しており、かつ、フラグがオンの地点に隣接しているかを判定する。第2効果発生部352は、敵軍が制圧しており、かつ、フラグがオンの地点に隣接している地点はフラグをオンにする。以降、第2効果発生部351は、フラグの変化がなくなるまで判定を繰り返す。フラグが変化しなくなった場合に、味方軍が制圧しており、かつ、フラグがオフの地点が孤立状態の地点となる。
[3−2.第2の技術に関する機能]
第2の技術は、主に、情報取得部310、対戦実行部330、変更部340、効果発生部350、及び勝敗判定部360によって実現される。情報取得部310、対戦実行部330、及び変更部340は、それぞれ第1の技術で説明した内容と同じである。
[3−2−1.勝敗判定部]
本実施形態では、マップM内の複数の地点は、予め味方軍と関連付けられた本拠地の地点P22と、予め敵軍と関連付けられた本拠地の地点P9と、を含むので、勝敗判定部360は、地点P22と地点P9のマップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」に基づいて、ゲームの勝敗を判定する。勝敗判定部360は、味方軍の本拠地である地点P22が「敵軍」と関連付けられた場合、敵軍の勝利(味方軍の敗北)と判定し、敵軍の本拠地である地点P9が「味方軍」と関連付けられた場合、味方軍の勝利(敵軍の敗北)と判定することになる。
なお、本実施形態では、勝敗としては、デッキ同士の対戦(地点ごとに実行される対戦)の勝敗と、本拠地を制圧することによるゲーム全体(以降、一般的な「ゲーム」の意味と区別するために、マップゲームともいう。)としての勝敗と、の2つがある。デッキ同士の対戦は、デッキ単位又は地点単位で勝敗が決定されるものといえる。別の言い方をすれば、デッキ同士の対戦は、マップゲームで勝利するために行われるものであり、デッキ同士の対戦で勝利したからといって、必ずもマップゲームで勝利するわけではない。一方、マップゲームは、マップMごとに行われるものなので、マップM単位又は軍単位で勝敗が決定されるものといえる。
[3−2−2.効果発生部]
第2の技術における効果発生部350は、第1の技術で説明した内容と同じものもあるが、一部の処理は、第1の技術とは異なる。例えば、「特定の拠点」、「経路」、「不利な効果」の意味は、第1の技術で説明したものと同じである。以降、第1の技術における効果発生部350と異なる処理について説明する。効果発生部350は、デッキ(味方デッキ,敵デッキ)が存在する地点と対応付けられた他の地点のマップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」に基づいて、当該デッキにゲーム上の不利な効果を発生させる。
「対応付けられた他の地点」とは、ある地点と関連付けられた他の地点である。例えば、マップ状況テーブルTBL104の「隣接地点」に格納されている地点が、「対応付けられた他の地点」に相当する。本実施形態では、道で繋がれた地点が、「対応付けられた他の地点」に相当する。別の言い方をすれば、ある地点から、最低限の消費エネルギーポイントで行くことができる地点が、「対応付けられた他の地点」に相当するともいえる。
例えば、効果発生部350は、他の地点の制圧状況が所定の状況である場合に、不利な効果を発生させる。所定の状況は、予め定められた状況であればよく、例えば、味方軍が制圧している数又は割合が基準以上であること、敵軍が制圧している数又は割合が基準以上であることである。本実施形態では、本拠地を取り囲む状態になることが所定の状況になることに相当する。即ち、効果発生部350は、本拠地の地点に存在するデッキ(味方デッキ,敵デッキ)に、当該本拠地の地点と対応付けられた他の地点のマップ状況テーブルTBL104の「制圧状況」に基づいて、ゲーム上の不利な効果を発生させることになる。なお、第1の技術と同様に、他の地点の制圧状況が所定の状況ではなくなった場合に、不利な効果の発生を解除するようにしてもよい。「不利な効果の発生を解除する」の意味は、第1の技術で説明したものと同じである。
第2の技術では、第1効果発生部351は、味方デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点のうち、敵軍と関連付けられた地点の数に基づいて、当該味方デッキにゲーム上の不利な効果を発生させる。例えば、第1効果発生部351は、敵軍と関連付けられた地点の数や割合が基準以上になった場合に効果を発生させるようにしてもよいし、味方デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点が全て敵軍と関連付けられた場合に効果を発生させるようにしてもよい。
他にも例えば、第1効果発生部351は、敵軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど不利になる効果を発生させるようにしてもよい。この場合、第1効果発生部351は、敵軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど、味方軍の本拠地である地点P22にいる味方デッキの能力を低下させたり、敵デッキの能力を向上させたりする。他にも例えば、第1効果発生部351は、敵軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど、味方軍の本拠地である地点P22にいる味方デッキのHPを減少させたり、敵デッキのHPを増加させたりしてもよい。
第2効果発生部352は、敵デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点のうち、味方軍と関連付けられた地点の数に基づいて、当該敵デッキがにゲーム上の不利な効果を発生させる。例えば、第2効果発生部352は、味方軍と関連付けられた地点の数や割合が基準以上になった場合に効果を発生させるようにしてもよいし、敵デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点が全て味方軍と関連付けられた場合に効果を発生させるようにしてもよい。
他にも例えば、第2効果発生部352は、味方軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど不利になる効果を発生させるようにしてもよい。この場合、第2効果発生部352は、味方軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど、敵軍の本拠地である地点P9にいる敵デッキの能力を低下させたり、味方デッキの能力を向上させたりする。他にも例えば、第2効果発生部352は、味方軍と関連付けられた地点の数や割合が多くなるほど、敵軍の本拠地である地点P9にいる敵デッキのHPを減少させたり、味方デッキのHPを増加させたりしてもよい。
[3−3.第3の技術に関する機能]
第3の技術は、主に、情報取得部310、行動制御部370、累計情報取得部380、パラメータ変化部390、達成判定部400、及び敵デッキ発生部410によって実現される。第3の技術の情報取得部310は、第1の技術と同様であってよいが、ユーザIDと味方デッキとの関連付けを記憶するデータ記憶部300によって記憶された関連付けを取得する。本実施形態では、味方軍情報テーブルTBL102が当該関連付けに相当するので、情報取得部310は、味方軍情報テーブルTBL102を取得することになる。
[3−3−1.行動制御部]
行動制御部370は、ユーザIDにより識別されるユーザの操作に基づいて、ユーザIDと関連付けられたゲームパラメータ(エネルギーポイント,バトルポイント)を変化させることにより、ユーザIDと関連付けられた味方デッキを行動させる。「ゲームパラメータを変化させる」とは、ゲームパラメータを増加又は減少させることである。
味方デッキは、複数種類の行動をすることができるようにしてよい。この場合、データ記憶部300には、味方デッキの行動と、ゲームパラメータの変化量と、の関係を示すデータが予め記憶されているものとする。行動の種類によって、変化するゲームパラメータの種類や変化量は異なってよい。例えば、行動としては、味方デッキの移動や攻撃である。本実施形態では、行動制御部370は、ユーザIDと関連付けられたエネルギーポイントと引き換えに、味方デッキを移動させ、ユーザIDと関連付けられたバトルポイントと引き換えに、味方デッキを対戦させる。
例えば、行動制御部370は、ユーザIDと関連付けられたエネルギーポイントが、味方デッキを移動させるための必要量以上が残っているか否かを判定する。行動制御部370は、残っていると判定した場合は、エネルギーポイントを当該必要量だけ減少させることによって味方デッキを移動させ、残っていないと判定した場合は、味方デッキを移動させない。同様に、行動制御部370は、ユーザIDと関連付けられたバトルポイントが、味方デッキを対戦させるための必要量以上が残っているか否かを判定する。行動制御部370は、残っていると判定した場合は、バトルポイントを当該必要量だけ減少させることによって味方デッキを対戦させ、残っていないと判定した場合は、味方デッキを対戦させない。
なお、本実施形態では、味方デッキの行動の種類に応じて、異なる種類のパラメータが変化する場合を説明するが、複数種類の行動に共通するパラメータを1つのみ用意しておいてもよい。
[3−3−2.累計情報取得部]
累計情報取得部380は、行動制御部370により変化したゲームパラメータ(エネルギーポイント,バトルポイント)の変化量に基づく累計情報を取得する。「累計情報」とは、ゲームパラメータの増加量又は減少量の合計値であってもよいし、増加量又は減少量を所定の数式に代入することによって得られる値であってもよい。即ち、単なる累計でも良いし、重み付き累計でもよい。更に、単なる累計や重み付き累計に係数をかけたものでもよい。以降、累計情報のことを敵発生ポイントという。
本実施形態では、累計情報取得部380は、乱数によって発生させたランダム値により、敵発生ポイントを計算するようにしている。例えば、累計情報取得部380は、(「各ユーザが消費したエネルギーポイントの合計値」+「各ユーザが消費したバトルポイントの合計値」*15)*ランダム値(例えば、1〜1.5)を敵発生ポイントとして計算する。なお、敵発生ポイントの計算方法は、これに限られない。ランダム値を用いる場合であっても、ランダム値を係数として用いて敵発生ポイントを計算すればよい。敵発生ポイントは、エネルギーポイントやバトルポイントの変化量を所与の数式に代入して計算すればよい。
[3−3−3.パラメータ変化部]
パラメータ変化部390は、時間経過に基づいて、エネルギーパラメータやバトルパラメータを変化させる。例えば、パラメータ変化部390は、時間が経過するほど、エネルギーパラメータやバトルパラメータを回復させる。また例えば、パラメータ変化部390は、一定時間が経過するごとに、エネルギーパラメータやバトルパラメータを回復させる。この一定時間は、パラメータの種類に応じて異なってもよいし、各パラメータに共通であってもよい。また、パラメータの回復量は、パラメータの種類に応じてことなってもよいし、パラメータの種類に関係なく同じでもよい。
[3−3−4.達成判定部]
達成判定部400は、味方デッキの行動に基づいて、所与のゲーム課題が達成されたか否かを判定する。「ゲーム課題」とは、ゲームに設定された課題である。ゲーム課題の達成条件は、予め定められており、当該達成条件を満たした場合、ゲーム課題の達成となりゲームクリアとなる。達成判定部400は、実行中のゲームの状況を示すデータ(本実施形態では、マップ状況テーブルTBL104)と達成条件とを比較することによって、ゲーム課題が達成されたか否かを判定する。
本実施形態では、敵の本拠地である地点P9を味方軍が制圧することがゲーム課題に相当する。即ち、マップゲームで勝利する条件を満たすことがゲーム課題に相当する。このため、達成判定部400は、マップ状況テーブルTBL104を参照して、地点P9を味方軍が制圧したか否かを判定することになる。なお、ゲーム課題の達成条件は、本拠地の制圧に限られず、スコアを多く獲得することであってもよいし、より多くの対戦で勝利することであってもよい。
[3−3−5.敵デッキ発生部]
敵デッキ発生部410は、敵発生ポイントに基づいて、ユーザの対戦相手として敵デッキを発生させる。本実施形態では、敵デッキ発生部410は、ゲームが開始されてからゲーム課題が達成されるまでの間に、敵発生ポイントに基づいて、敵デッキを発生させることになる。
また、本実施形態では、敵発生ポイントは、各ユーザに共通のものであるので、複数のユーザIDとそれぞれ関連付けられた複数のゲームパラメータ(エネルギーポイント,バトルポイント)の各々の変化量に基づく情報といえる。敵デッキ発生部410は、複数のユーザIDの各々により識別される複数のユーザの対戦相手として敵デッキを発生させることになる。
例えば、敵デッキ発生部410は、判定部411を含む。判定部411は、敵発生ポイントが基準以上になったか否かを判定する。敵デッキ発生部410は、敵発生ポイントが閾値以上であるか否かを判定する。閾値は、予め定められた固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、実行中のゲームの状況に応じて変化するようにすればよい。敵デッキ発生部410は、敵発生ポイントが基準以上になったと判定された場合に敵デッキを発生させる。
敵デッキ発生部410は、任意の地点に任意の数の敵デッキを発生させてよい。例えば、敵デッキ発生部410は、敵軍が制圧している地点の何れかに敵デッキを発生させてもよいし、敵軍が制圧している地点のうち味方軍の本拠地に最も近いものに隣接する地点に敵デッキを発生させてもよい。また、敵デッキ発生部410は、1つの地点に敵デッキを発生させてもよいし、複数の地点に敵デッキを発生させてもよい。更に、敵デッキ発生部410は、1体の敵デッキを発生させてもよいし、複数体の敵デッキを発生させてもよい。敵デッキの発生数は、ランダムに決定されてもよいし、マップMのレベル等に応じて定まってもよい。
[3−4.端末において実現される機能]
次に、端末10において実現される機能について説明する。図19に示すように、端末10は、操作受付部100及び表示制御部110を含む。これらは、制御部11を主として実現される。
[3−4−1.操作受付部]
操作受付部100は、制御部11を主として実現される。操作受付部100は、入力部14から各種入力を受け付ける。例えば、操作受付部100は、地点を選択するための操作や処理オブジェクトOB20等を選択するための操作を受け付ける。
[3−4−2.表示制御部]
表示制御部110は、表示部15に各種画像を表示させる。例えば、表示制御部110は、サーバ30から受信したデータに基づいて、表示部15に各種画像を表示させる。本実施形態では、表示制御部110は、ゲーム画像G10は、詳細情報画像G20、対戦準備画像G30、対戦画像G40、及び対戦結果画像G50を表示部15に表示させる。
[4.ゲームシステム1において実行される処理]
図24〜図31は、ゲームシステム1において実行される処理の一例を示すフロー図である。図24〜図31に示す処理は、制御部11が、記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作し、制御部31が、記憶部32に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。実施形態では、下記に説明する処理が実行されることにより、図19に示す機能ブロックが実現される。
図24に示すように、端末10においては、制御部11は、ゲーム画像G10の表示要求をサーバ30に送信する(S101)。表示要求は、表示対象の画像を識別する情報を含む所定形式のデータにより行われるようにすればよい。なお、端末10からサーバ30に対してデータが送信される場合には、ユーザIDや端末10のIPアドレス等も送信されており、サーバ30は、どの端末10からデータを受信したかを特定可能になっている。
サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、記憶部32に記憶された各テーブル(図20〜図23)に基づいて、ゲーム画像G10の表示データを生成して送信する(S301)。表示データは、端末10によって判読可能な予め定められた形式であればよく、例えば、HTML等の所定形式あってもよい。表示データは、ゲーム画像G10に含まれる各画像の画像データを含んでいる。この点は、以降の説明における表示データについても同じである。また、表示データを生成する場合に図20〜図23のテーブルが参照される点も、以降の説明でも同じである。なお、ゲーム画像G10の表示データとともに、マップ状況テーブルTBL104の内容も送信されるようにしてよい。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、ゲーム画像G10(図3)を表示部15に表示させる(S103)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S105)。ここでは、マップ表示領域A10のスクロール操作、又は、マップ表示領域A10に表示された地点を選択する操作の何れかをすることができるものとする。
ユーザがスクロール操作をした場合(S105;スクロール操作)、制御部11は、スクロール操作に応じてマップ表示領域A10に表示される範囲を変更する(S107)。スクロール制御自体は公知の処理が実行されてよいが、例えば、マップMのうちマップ表示領域A10に表示される範囲を示す表示範囲情報が記憶部12に記憶されているものとする。S107においては、制御部11は、スクロール操作に応じて表示範囲情報を変化させることによって、マップ表示領域A10に表示される範囲を変更することになる。
一方、ユーザが何れかの地点を選択した場合(S107;地点選択操作)、制御部11は、ユーザが選択した地点に対応する詳細情報画像G20の表示要求をサーバ30に送信する(S109)。S109においては、制御部11は、表示要求とともに、ユーザが選択した地点を識別するための情報(例えば、座標情報)を送信するものとする。
サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、味方軍情報テーブルTBL102に基づいて、ユーザが自分の味方デッキ(即ち、表示要求とともに受信したユーザIDと関連付けられた味方デッキ。以降も同様である。)がいる地点を選択したかを判定する(S303)。S303においては、制御部31は、味方軍情報テーブルTBL102に格納されたユーザのデッキがいる地点と、ユーザが選択した地点と、を比較することになる。
ユーザが自分の味方デッキがいない地点を選択した場合(S303;N)、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104に基づいて、ユーザが選択した地点の制圧状況を参照する(S305)。ユーザが選択した地点を味方軍が制圧している場合(S305;味方軍)、制御部31は、処理オブジェクトOB20,OB21を含む詳細情報画像G20(図4)の表示データを生成して送信する(S307)。
図25に移り、端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、詳細情報画像G20を表示部15に表示させる(S111)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S113)。ここでは、マップ表示領域A10の処理オブジェクトOB20,21の何れかを選択する操作をすることができるものとする。
ユーザが処理オブジェクトOB20を選択した場合(S113;OB20)、制御部11は、味方デッキの移動要求を送信する(S115)。この移動要求は、ユーザが選択した地点に、自分の味方デッキを移動させるための要求といえる。制御部11は、移動要求とともに、移動先の地点を識別するための情報(例えば、座標情報)を送信するものとする。
サーバ30においては、移動要求を受信すると、制御部31は、移動要求に基づいて、移動するためのエネルギーポイントの必要量を決定する(S309)。S309においては、制御部31は、味方デッキがいる地点と、移動先の地点と、が道で繋がれていれば2ptとし、繋がれていなければ、10ptとする。なお、移動先の地点と、エネルギーポイントの必要量と、の関連付けは記憶部32に記憶されているものとする。この関連付けは、数式形式であってもよいし、テーブル形式であってもよい。
制御部31は、ユーザ情報テーブルTBL101を参照し、ユーザのエネルギーポイントの現在値がS309で決定した必要量以上であるか否かを判定する(S311)。必要量以上でないと判定された場合(S311;N)、制御部31は、所定のエラーメッセージを端末10に送信し(S313)、S301の処理に戻る。この場合、ユーザのエネルギーポイントが足りないので、味方デッキの移動は実行されないことになる。
一方、必要量以上であると判定された場合(S311;N)、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104を参照し、味方デッキを移動させる(S315)。S315においては、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104のうち、移動要求をしたユーザの味方デッキの「地点」をS315でユーザが選択した地点に更新することになる。制御部31は、ユーザ情報テーブルTBL101を参照し、ユーザのエネルギーポイントを必要量だけ減少させ(S317)、後述するS351の処理に移行し、S317におけるエネルギーポイントの減少量に基づいて、敵発生ポイントの計算が実行される。なお、制御部31は、エネルギーポイントを減少させた場合には、その減少量を履歴として記憶部32に記録しておいてもよい。
なお、S113において、ユーザが処理オブジェクトOB21を選択した場合(S113;OB21)、S101の処理に戻る。この場合、最新のマップ状況テーブルTBL104に基づくゲーム画像G10が表示部15に表示されることになる。
一方、図24のS305において、ユーザが選択した地点を敵軍が制圧している場合(S305;敵軍)、図26に移り、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104に基づいて、道で繋がった地点を味方軍が制圧しているかを判定する(S319)。道Rで繋がった地点を味方軍が制圧している場合(S319;Y)、制御部31は、処理オブジェクトOB21,OB22を含む詳細情報画像G20(図5)の表示データを生成して送信する(S321)。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、詳細情報画像G20を表示部15に表示させる(S117)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S119)。ここでは、マップ表示領域A10の処理オブジェクトOB21,22の何れかを選択する操作をすることができるものとする。図26に示すように、続くS121及びS323〜S331は、それぞれS115及びS309〜S317と同様である。
一方、図26のS319において、道で繋がった地点を味方軍が制圧していない場合(S;Y)、図27に移り、制御部31は、処理オブジェクトOB21を含む詳細情報画像G20(図12)の表示データを生成して送信する(S333)。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、詳細情報画像G20を表示部15に表示させる(S123)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、処理オブジェクトOB21が選択されたか否かを判定する(S125)。処理オブジェクトOB21が選択されたと判定された場合(S125;Y)、S101の処理に戻る。
一方、図24のS303において、ユーザが自分の味方デッキがいる地点を選択した場合(S303;Y)、図28に移り、制御部31は、敵軍情報テーブルTBL103を参照し、ユーザが選択した地点に敵デッキがいるか否かを判定する(S335)。ユーザが選択した地点に敵デッキがいると判定された場合(S335;Y)、制御部31は、処理オブジェクトOB21,OB23を含む詳細情報画像G20(図7)の表示データを生成して送信する(S337)。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、詳細情報画像G20を表示部15に表示させる(S127)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S129)。ここでは、処理オブジェクトOB21,23の何れかを選択する操作をすることができるものとする。ユーザが処理オブジェクトOB21を選択した場合(S129;OB21)、S101の処理に戻る。この場合、対戦は実行されない。
一方、ユーザが処理オブジェクトOB23を選択した場合(S129;OB23)、制御部11は、対戦実行要求を送信する(S131)。この対戦実行要求は、ユーザのデッキと、同じ地点にいる敵デッキと、の対戦を開始するための要求といえる。なお、ここでは、処理を省略したが、サーバ30から端末10に対して対戦準備画像G30の表示データが送信され、その後、端末10において、処理オブジェクトOB30の選択を受け付けるようにしてもよい。
サーバ30においては、対戦実行要求を受信すると、制御部31は、対戦実行要求に基づいて、対戦を実行するためのバトルポイントの必要量を取得する(S339)。バトルポイントの必要量は、予め記憶部32に記憶されているものとする。ここでは、1ptとするが、対戦が行われる地点を味方軍が制圧しているか敵軍が制圧しているかによって、必要量が異なってもよい。
制御部31は、ユーザ情報テーブルTBL101を参照し、ユーザのバトルポイントの現在値がS339で取得した必要量以上であるか否かを判定する(S341)。必要量以上でないと判定された場合(S341;N)、制御部31は、所定のエラーメッセージを端末10に送信する(S343)。この場合、ユーザのバトルポイントが足りないので、味方デッキの対戦は実行されないことになる。一方、必要量以上であると判定された場合(S341;N)、図29に移り、制御部31は、味方デッキと敵デッキとの対戦処理を実行する(S345)。
図30は、S345で実行される対戦処理の詳細を示す図である。図30に示すように、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104を参照し、対戦が行われる地点が味方軍又は敵軍の本拠地であるか判定する(S3451)。本拠地ではないと判定された場合(S3451;N)、制御部31は、対戦が行われる地点の制圧状況を参照する(S3453)。対戦が行われる地点を敵軍が制圧している場合(S3453;敵軍)、制御部31は、敵軍の本拠地である地点P9から、対戦が行われる地点まで、敵軍が制圧している地点だけを通って移動できるかを判定する(S3455)。S3455における判定方法は、先述した通りである。即ち、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104を参照して、敵軍の本拠地である地点P9から、対戦が行われる地点までの各経路上の地点を特定し、特定した地点の制圧状況を参照することになる。
移動できない場合(S3455;N)、制御部31は、敵デッキの能力を低下させる(S3457)。S3457においては、制御部31は、対戦相手である敵デッキの攻撃力や防御力を所定値だけ低下させる。なお、敵デッキの能力の低下量は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。一方、移動できる場合(S3455;Y)、S3457の処理は実行されない。この場合、敵デッキは不利にならないことになる。
一方、S3453において、対戦が行われる地点を味方軍が制圧している場合(S3453;味方軍)、制御部31は、味方軍の本拠地である地点P22から、対戦が行われる地点まで、味方軍が制圧している地点だけ通って移動できるかを判定する(S3459)。
移動できない場合(S3459;N)、制御部31は、味方デッキの能力を低下させる(S3461)。S3461においては、制御部31は、味方デッキの攻撃力や防御力を所定値だけ低下させる。なお、味方デッキの能力の低下量は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。一方、移動できる場合(S3459;N)、S3461の処理は実行されない。この場合、味方デッキは不利にならないことになる。
一方、S3451において、敵軍の本拠地である場合(S3451;敵本拠地)、図31に移り、制御部31は、敵軍の本拠地と道で繋がった地点の制圧状況を参照する(S3463)。S3463においては、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104を参照し、地点P5,P8,P10,P14の制圧状況を参照することになる。
敵軍の本拠地と道で繋がった全ての地点を味方軍が制圧している場合(S3463;全て味方軍)、制御部31は、本拠地にいる敵デッキの能力を低下させる(S3465)。S3465の処理は、S3457と同様である。能力の低下量は、S3457と同じであってもよいし、異なっていてもよい。一方、敵軍の本拠地と道Rで繋がった地点に敵軍が制圧しているものがある場合(S3463;敵軍)、S3465の処理は実行されない。この場合、敵デッキは不利にならないことになる。
一方、図30のS3451において、味方軍の本拠地である場合(S3451;味方本拠地)、図31に移り、制御部31は、味方軍の本拠地と道で繋がった地点の制圧状況を参照する(S3467)。S3467においては、制御部31は、マップ状況テーブルTBL104を参照し、地点P16,P23,P27の制圧状況を参照することになる。
味方軍の本拠地と道で繋がった全ての地点を敵軍が制圧している場合(S3467;全て敵軍)、制御部31は、本拠地にいる味方デッキの能力を低下させる(S3469)。S3469の処理は、S3461と同様である。能力の低下量は、S3461と同じであってもよいし、異なっていてもよい。一方、味方軍の本拠地と道で繋がった地点に味方軍が制圧しているものがある場合(S3467;味方軍)、S3469の処理は実行されない。
制御部31は、味方デッキと敵デッキとに基づいて、対戦を開始して、対戦結果を決定する(S3471)。S3471においては、制御部31は、S3457,S3461,S3465,S3469の何れかで能力が低下した場合には、当該低下した能力に基づいて対戦を実行する。対戦処理自体は先述した通りであり、例えば、制御部31は、味方デッキのパラメータと、敵デッキのパラメータと、に基づいて何れかが全滅するまで戦闘を実行する。S3471においては、制御部31は、対戦結果に基づいて、対戦が行われた地点を制圧する軍を変更することになる。
制御部31は、ユーザ情報テーブルTBL101を参照し、ユーザのバトルポイントを必要量だけ減少させる(S3473)。S3473においては、制御部31は、ユーザのバトルポイントを、S339で取得した必要量だけ減少させる。なお、ここでは、対戦処理の最後にバトルポイントを減少させているが、対戦処理の最初又は実行前にバトルポイントを減少させてもよい。また、S317やS331におけるエネルギーポイントの減少と同様、制御部31は、S3473におけるバトルポイントの減少量を履歴として記憶部32に記録してもよい。
図29に戻り、制御部31は、S3471で決定した対戦結果を参照し、本拠地が制圧されたか否かを判定する(S347)。本拠地が制圧されたと判定されない場合(S347;N)、制御部31は、対戦結果画像G50(図10)の表示データを生成して、端末10に送信する(S349)。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、対戦結果画像G50を表示部15に表示させる(S135)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、処理オブジェクトOB50が選択されたか否かを判定する(S137)。処理オブジェクトOB50が選択されたと判定された場合(S137;Y)、S101の処理に戻る。
一方、サーバ30においては、制御部31は、味方軍情報テーブルTBL102を参照し、チームに属する各ユーザの合計値である敵発生ポイントを計算する(S351)。なお、先述したように、各ユーザが消費したエネルギーポイントとバトルポイントの履歴が記憶部32に記録されているため、制御部31は、過去にチームの各メンバーが消費したエネルギーポイント及びバトルポイントと、S317,S331,S3473において消費したエネルギーポイント又はバトルポイントと、を所与の数式に代入することによって、敵発生ポイントを計算することになる。
制御部31は、敵発生ポイントが閾値以上になったか否かを判定する(S353)。閾値は、予め記憶部32に記憶されているようにすればよい。敵発生ポイントの閾値は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、マップMのレベル、又は、地点や道の数に応じて計算されるようにすればよい。例えば、マップMのレベルが高いほど閾値が高く設定されるようにしてもよいし、地点や道の数が多いほど閾値が高く設定されるようにしてもよい。また、ゲームに参加しているユーザの数やチームに属するユーザの数などによって閾値を設定してもよい。この場合、ゲームに参加しているユーザの数やチームに属するユーザの数が多いほど閾値が高く設定されるようにしてもよい。
敵発生ポイントが閾値以上になったと判定された場合(S353;Y)、制御部31は、敵軍情報テーブルTBL103を参照し、マップM内に敵デッキを発生させ(S355)、敵発生ポイントを0に戻す(S357)。S355においては、制御部31は、敵デッキの発生数と発生位置を決定する。発生数は、ランダムに決まってもよいし、マップMのレベル、又は、地点や道の数に応じて計算されるようにしてもよい。発生位置は、敵軍が制圧している地点のうち、味方軍の本拠地である地点P22に最も近い所に発生させてもよいし、敵軍が制圧している地点と道で繋がれている中立又は味方軍が制圧している地点に発生させてもよい。
一方、S347において、本拠地が制圧されたと判定されたと判定された場合(S347;Y)、本処理は終了する。敵軍の本拠地である地点P9を味方軍が制圧した場合はユーザ側の勝利となり、味方軍の本拠地である地点P22を敵軍が制圧した場合はユーザ側の敗北となる。
なお、上記の処理フローでは説明を省略しているが、S355において、味方軍が制圧している地点に敵デッキが発生している場合は、制御部31は、敵デッキが発生した時点を記憶部32に記録しておき、その時点から一定期間内(例えば、10分)に、味方デッキが敵デッキに勝利したか否かを判定する。この場合の対戦処理は、S345と同様であってよい。一定期間内に味方デッキが敵デッキに勝利した場合は、制御部31は、敵軍情報テーブルTBL103から当該敵デッキに対応するデータを削除する。一方、一定期間内に味方デッキが敵デッキに勝利することができなかった場合は、制御部31は、敵デッキが発生した地点を敵軍が制圧したものとして、マップ状況テーブルTBL104を更新する。その後、S347の処理が実行されて、本拠地が制圧されたか否かが判定されるようにすればよい。
[第1の技術のまとめ]
以上説明したゲームシステム1の第1の技術によれば、味方デッキや敵デッキが存在する地点と、特定の地点と、を結ぶ経路上の地点の制圧状況に基づいて、味方デッキや敵デッキが不利になるので、各ユーザは、自分達が不利にならないように又は敵が不利になるように、味方デッキや敵デッキが存在している位置だけではなく、経路上の地点の制圧状況を意識するので、ゲームの戦略性を高めることができる。また、例えば、複数のユーザの中に、味方デッキが弱いユーザがいたとしても、経路上の地点の関連付け情報によって敵が不利になるので、ユーザは、味方デッキの強さだけに頼らずにゲームを戦略的に考えられるようになり、弱いユーザであっても活躍することが可能になる。
また、複数の地点ごとに実行される対戦の結果に基づいて、当該地点の制圧状況が変更されることで、ある地点の制圧状況を変更することに対して、その地点の対戦の結果を影響させることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、地点ごとに実行される対戦に参加可能な味方デッキや敵デッキを、各味方デッキや敵デッキがいる地点に基づいて特定するので、どのような配置にして対戦をすればよいかを考えさせることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、各地点が対戦で勝利した方に関連付けられるので、各地点に関わる対戦で勝利する動機づけを与えることができる。また、各地点を関連付けるための条件が対戦の勝利であるため、各地点を関連付けるための条件をユーザが把握しやすくなる。
また、ユーザが操作する味方デッキがいる地点と、味方軍の本拠地のような特定の地点と、の経路に、味方軍が制圧した地点だけを通る経路がない場合に、当該味方デッキが不利になる効果を発生させることで、例えば、その味方デッキへの補給が断たれたために不利になるような状況をゲームで表現することができる。同様に、敵デッキがいる地点と、敵軍の本拠地のような特定の地点と、の経路に、敵軍が制圧した地点だけを通る経路がない場合に、当該敵デッキが不利になる効果を発生させることで、例えば、その敵デッキへの補給が断たれたために不利になるような状況をゲームで表現することができる。
また、味方デッキや敵デッキのパラメータを変化させることによって、例えば、その味方デッキや敵デッキへの補給が断たれたために不利になったような表現をすることができる。
また、孤立状態が解消すれば不利ではなくなるので、ユーザは、自分達が不利になる状況をなるべく早く解消するためにゲームをプレイしたり、対戦相手が不利になる状況をなるべく継続するようにゲームをプレイしたりするので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
[第2の技術のまとめ]
以上説明したゲームシステム1の第2の技術によれば、味方デッキや敵デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点の制圧状況に基づいて、味方デッキや敵デッキが不利になるので、各ユーザは、自分達が不利にならないように又は敵が不利になるように、味方デッキや敵デッキが存在している地点だけではなく、他の地点の制圧状況を意識するので、ゲームの戦略性を高めることができる。また例えば、複数のユーザの中に、味方デッキや敵デッキが弱いユーザがいたとしても、対戦相手の味方デッキや敵デッキが存在する地点と対応付けられた他の地点の制圧状況によって敵が不利になるので、ユーザは、味方デッキの強さだけに頼らずにゲームを戦略的に考えられるようになり、弱いユーザであっても活躍することが可能になる。
また、特定の地点に隣接する地点の制圧状況によって、特定の地点に存在する味方デッキや敵デッキが不利になったりするので、各地点に重要度の変化を持たせることができるため、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、ゲームの勝敗が決定する要因となる特定の地点だけでなく、当該特定の地点と対応付けられた他の地点を意識させることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。更に、例えば、複数のユーザの中に味方デッキが弱いユーザがいたとしても、敵を不利にさせることで活躍できるので、ゲームの勝敗を左右するような重要な場面でも弱いユーザが活躍することができる。
また、複数の地点ごとに実行される対戦の結果に基づいて、当該地点の制圧状況を変更するので、ある地点の制圧状況を変更することに対して、その地点の対戦の結果を影響させることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
また、各地点が対戦で勝利した方に関連付けられるので、各地点に関わる対戦で勝利する動機づけを与えることができる。また、各地点を関連付けるための条件が対戦の勝利であるため、各地点を関連付けるための条件をユーザが把握しやすくなる。
また、ユーザ側又は対戦相手側と関連付けられている地点の数に基づいて不利な効果が発生するので、当該地点の数が多いほど不利にする等の処理を実行することができる。このようにすれば、ゲームオブジェクトが孤立しているほど不利になるような状況を表現することができる。
また、味方デッキや敵デッキのパラメータを変化させることによって、例えば、その味方デッキや敵デッキが孤立しているために不利になったような表現をすることができる。
[第3の技術のまとめ]
以上説明したゲームシステム1の第3の技術によれば、味方デッキや敵デッキの行動によって変化するエネルギーポイントやバトルポイントから計算した敵発生ポイントに基づいて敵デッキを発生させるので、味方デッキが行動しておらずエネルギーポイントやバトルポイントが変化していないような場合に敵デッキを発生させないようにするなどできるので、敵デッキを発生させる場合のゲームバランスを保つことが可能となる。即ち、味方デッキが行動していないにもかかわらず、敵デッキが次々と発生するような場合には、大量に発生した敵デッキによって味方デッキがなすすべもなくやられてしまうことがありうるが、敵発生ポイントは、味方デッキの行動に基づいて取得されるものなので、ユーザの活動量や活動時間に合わせて敵デッキを発生させることが可能となり、ゲームバランスを保つことができる。
また、ゲーム開始からゲーム課題の達成までに、ユーザに長い期間断続的にプレイする必要がある場合であっても、適切なタイミングで敵デッキを発生させることができる。
また、複数のユーザに共通の敵発生ポイントを用意しておき、各味方デッキの行動を共通の敵発生ポイントに影響させて敵デッキを発生させることができるので、ユーザ同士のゲームプレイに互いに影響を与えやすくすることができる。その結果、より変化に富んだゲームを提供することができる。また、複数のユーザによるゲームプレイであっても、複数の味方デッキの各々の行動により変化した変化量に基づく敵発生ポイントを用いるため、より適切に敵デッキを発生させることができる。
また、チームに属する複数のユーザと対戦相手とが対戦するゲームにおいて、敵発生ポイントに基づいて敵デッキを発生させて、ユーザ同士のゲームプレイに互いに影響を与えることによって、同じチームに属するユーザ同士でよりコミュニケーションを取るきっかけを与えることができる。また、お互いに知っているユーザ同士でゲームに参加できるため、事前に戦略等を相談しながらゲームを進めることができる。
また、敵発生ポイントが基準以上になったと判定された場合に敵デッキを発生させるようにすると、敵デッキを発生させる基準を予め設定することができるので、ゲームバランスを保ちやすくなる。
また、時間経過に基づいてエネルギーポイントやバトルポイントを変化させることによって、ゲームの戦略性を高めることができる。例えば、時間経過に基づいてエネルギーポイントやバトルポイントを変化させると、ゲームが開始されてからゲーム課題が達成されるまでの間が比較的長くなりやすいので、このような場合であっても、適切なタイミングで敵デッキを発生させることができる。
[5.変形例]
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
[5−1.第1の技術に関する変形例]
例えば、実施形態では、チームに属する複数のユーザ対コンピュータのゲームを例に挙げたが、複数のユーザ対複数のユーザのゲームであってもよい。更に、複数のユーザは、同じチームに所属している必要はなく、同じマップMのゲームに参加していればよい。このため、ゲームを実行するたびに、ゲームに参加するユーザ同士をマッチングするようにしてもよい。
また例えば、敵デッキとの対戦を実行するために、敵デッキがいる地点まで味方デッキを移動させる場合を説明したが、敵デッキがいる地点と道で繋がっている地点から攻撃できてもよいし、2つ以上離れた地点から遠距離攻撃できるようにしてもよい。この場合、味方デッキや敵デッキごとに攻撃可能な範囲が異なってもよい。
また例えば、1つの地点に複数の味方デッキ又は敵デッキを配置するようにしてもよい。敵軍が制圧している地点に複数の敵デッキがいる場合、これら複数の敵デッキの全てに勝利した場合に、当該地点を味方軍が制圧することができる。同様に、味方軍が制圧している地点に複数の味方デッキがいる場合、これら複数の味方デッキの全てが敗北した場合に、当該地点は敵軍に制圧される。
また例えば、対戦の勝利条件は、本拠地を制圧することでなくてもよい。例えば、所定の時間内に対戦等でより多くのスコアを獲得した方を勝利とするようにしてもよい。
また例えば、味方デッキと、味方軍の本拠地である地点P22と、を結ぶ経路に、敵軍が制圧した地点を通らずに行くことができない状態が味方デッキの孤立状態に相当してもよい。即ち、敵デッキと、敵軍の本拠地である地点P9と、を結ぶ経路に、味方が制圧した地点を通らずに行くことができない状態が敵デッキの孤立状態に相当してもよい。
また例えば、効果発生部350が発生させる不利な効果として、味方デッキや敵デッキの行動を制限することであってもよい。例えば、効果発生部350は、味方デッキや敵デッキに所定の行動(移動や対戦など)をさせないように制限する。例えば、効果発生部350は、所定期間において対戦可能な回数を制限してもよい。他にも例えば、行動制限は、味方デッキや敵デッキが行動する場合に消費するパラメータを多くすることで行動を制限してもよい。
[5−2.第2の技術に関する変形例]
また例えば、第2の技術において、第1効果発生部351は、敵軍の本拠地である地点P9と道で繋がれた地点P5,地点P8,地点P10,地点P14のうち、味方軍が制圧している数と敵軍が制圧している数との割合に基づいて、敵デッキに不利な効果が発生するようにしてもよい。同様に、第2効果発生部352は、味方軍の本拠地である地点P22と道で繋がれた地点P16,地点P23,地点P27のうち、味方軍が制圧している数と敵軍が制圧している数との割合に基づいて、味方デッキに不利な効果が発生するようにしてもよい。
また、特定の地点は、味方軍や敵軍の本拠地に限られない。例えば、味方デッキが移動することによってスコアが獲得できる地点や味方デッキのパラメータが回復する地点が存在する場合は、これらの地点が特定の地点に相当してもよい。
[5−3.第3の技術に関する変形例]
図32は、第3の技術に関する変形例の機能ブロック図である。図32に示すように、本変形例では、サーバ30は、累計情報通知部420を含む。累計情報通知部420は、制御部31を主として実現される。
(3−1)例えば、累計情報通知部420は、累計情報取得部380により取得された敵発生ポイントをユーザに対して通知する。累計情報通知部420は、敵発生ポイントの数値を示す画像を表示させたり、敵発生ポイントの大小を示す画像を表示させたりする。敵発生ポイントの大小を示す画像としては、敵発生ポイントが高いほど大きくなる画像であってもよいし、敵発生ポイントが高いほど輝度が高くなる画像であってもよい。他にも、敵発生ポイントの大小と画像の色との関連付けをデータ記憶部300に記憶させておき、画像の色によって敵発生ポイントを通知するようにしてもよい。累計情報通知部420は、任意の画像で敵発生ポイントを通知すればよく、例えば、ゲーム画像G10や詳細情報画像G20において敵発生ポイントを通知すればよい。
変形例(3−1)によれば、敵デッキが発生する条件となる敵発生ポイントをユーザに通知することにより、例えば、あとどのくらい味方デッキを行動させたら敵デッキが発生するかを考えさせながらゲームをプレイさせることができるので、より戦略的なゲームを提供することができる。
(3−2)また例えば、実施形態では、敵発生ポイントが閾値以上になった場合に敵デッキを発生させるようにしたが、敵デッキ発生部410は、敵発生ポイントに関わらず、最後に敵デッキが発生してから所定時間が経過した場合に、敵デッキを新たに発生させるようにしてもよい。
また例えば、敵発生ポイントが閾値以上になって敵デッキが発生した場合、敵デッキ発生部410は、一定時間は新たに敵デッキを発生させないようにしてもよい。この場合、一定時間の間に敵発生ポイントが再び閾値以上になったとしても、敵デッキ発生部410は、敵デッキを発生させず、一定時間の経過後に発生させる。
また例えば、実施形態では、複数のユーザに共通の敵発生ポイントが存在する場合を説明したが、ユーザごとに敵発生ポイントを用意してもよい。この場合、あるユーザの敵発生ポイントは、当該ユーザの味方デッキの行動によって変化する。敵デッキ発生部410は、何れかのユーザの敵発生ポイントが閾値以上になった場合に敵デッキを新たに発生させるようにすればよい。
[5−4.その他の変形例]
また例えば、図2等に示すように、各地点が格子状に配置されている場合を説明したが、格子状以外の配置であってもよい。各地点は、2次元的な平面上又は3次元空間内の任意の位置に配置されるようにすればよい。例えば、図2等のように各地点のX座標やY座標がそろっておらず、各地点のX座標やY座標がばらばらであってもよい。同様に、各地点を繋ぐ道は直線でなくてもよく、曲線の道であってもよい。
また例えば、味方デッキが移動する場合に消費するエネルギーポイントは、移動先の地点の制圧状況によって変化させてもよい。例えば、味方軍が制圧している地点に味方デッキが移動する場合は、敵軍が制圧している地点に味方デッキが移動する場合又は中立の地点に味方デッキが移動する場合よりも、消費するエネルギーポイントを少なくしてもよい。
また例えば、実施形態では、敵デッキが移動しない場合を説明したが、敵デッキは、所定条件のもとで移動してもよい。また例えば、地点は、エネルギーポイントの消費量が少なくなるための地点、より多くのスコアを付与するための地点が存在してもよい。これらの地点が、実施形態で説明した特定の地点に相当してもよい。
また例えば、ゲームシステム1では、主要な機能がサーバ30で実現される場合を説明したが、端末10側で実現されてもよい。この場合、端末10が、ゲーム制御装置に相当し、データ記憶部300は、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現される。更に、この場合、サーバ30が存在せずに、各端末10がP2Pによりデータを送受信するようにしてもよい。更に、上記説明した各機能が端末10とサーバ30とで分担するようにしてもよい。
例えば、データ記憶部300がサーバ30で実現され、他の各機能が端末10で実現される場合、端末10により取得された敵発生ポイントなどの各データがサーバ30に送信され、当該データがサーバ30のデータ記憶部300に格納されることになる。また例えば、データ記憶部300が端末10で実現される場合には、端末10間でデータ記憶部300に記憶されたデータの送受信が行われて整合性が取られるものとする。
また例えば、ゲームカードからなるデッキに基づいて対戦が実行される例に挙げたが、ゲームアイテムやゲームキャラクタなどの種々のゲームオブジェクトに基づいて対戦が実行されるゲームを実行するゲームシステムに、本発明を適用することができる。
[6.発明のまとめ]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
[6−1.第1の技術に係る発明]
1−1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、複数のユーザの各々が操作する複数の第1オブジェクトと、対戦相手である1又は複数の第2オブジェクトと、の少なくとも一方が、複数の地点の各々と、当該地点と対応付けられた他の前記地点と、の間で移動可能なゲームを実行するゲームシステム(1)であって、前記複数の地点の各々と、前記複数の第1オブジェクトを識別するための第1識別情報と前記1又は複数の第2オブジェクトを識別するための第2識別情報とのうちの何れか一方と、の関連付け情報を取得する情報取得手段(310)と、所定の条件に基づいて、前記関連付け情報を変更する変更手段(340)と、オブジェクトが存在する前記地点と、特定の前記地点と、を結ぶ経路上における前記地点の前記関連付け情報に基づいて、当該オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる効果発生手段(350)と、を含むことを特徴とする。
1−8)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、複数のユーザの各々が操作する複数の第1オブジェクトと、対戦相手である1又は複数の第2オブジェクトと、の少なくとも一方が、複数の地点の各々と、当該地点と対応付けられた他の前記地点と、の間で移動可能なゲームを実行するゲーム制御装置(10,30)であって、前記複数の地点の各々と、前記複数の第1オブジェクトを識別するための第1識別情報と前記1又は複数の第2オブジェクトを識別するための第2識別情報とのうちの何れか一方と、の関連付け情報を取得する情報取得手段(310)と、所定の条件に基づいて、前記関連付け情報を変更する変更手段(340)と、オブジェクトが存在する前記地点と、特定の前記地点と、を結ぶ経路上における前記地点の前記関連付け情報に基づいて、当該オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる効果発生手段(350)と、を含むことを特徴とする。
1−9)本発明の一態様に係るプログラムは、上記1−1)〜下記1−7)の何れかに記載のゲームシステム(1)又は上記1−8)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
1−10)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
本発明によれば、各ゲームオブジェクトが存在する地点と、特定の地点と、の移動可能な経路上の地点の関連付け情報に基づいて、当該ゲームオブジェクトが不利になるので、各ユーザは、自分達が不利にならないように又は敵が不利になるように、ゲームオブジェクトが存在している位置だけではなく、経路上の地点の関連付け情報を意識するので、ゲームの戦略性を高めることができる。また、例えば、複数のユーザの中に、ゲームオブジェクトが弱いユーザがいたとしても、経路上の地点の関連付け情報によって敵が不利になるので、ユーザは、ゲームオブジェクトの強さだけに頼らずにゲームを戦略的に考えられるようになり、弱いユーザであっても活躍することが可能になる。
1−2)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記複数の地点ごとに対戦を実行する対戦実行手段(330)を更に含み、前記変更手段(340)は、前記対戦実行手段(330)により実行される前記対戦の結果に基づいて、前記関連付け情報を変更する、ことを特徴とする。
1−2)に記載の発明によれば、複数の地点ごとに実行される対戦の結果に基づいて、当該地点の関連付け情報を変更するので、ある地点の関連付け情報を変更することに対して、その地点の対戦の結果を影響させることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
1−3)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記複数の地点ごとに、前記対戦に参加可能な前記第1オブジェクト及び前記第2オブジェクトを特定する特定手段(320)を更に含み、前記対戦実行手段(330)は、前記複数の地点ごとに、前記特定手段(320)により特定された前記第1オブジェクト及び前記第2オブジェクトに基づいて、前記対戦を実行する、ことを特徴とする。
1−3)に記載の発明によれば、ゲーム空間内の地点ごとに実行される対戦に参加可能なオブジェクトを各オブジェクトの地点に基づいて特定するので、どのような配置にして対戦をすればよいかを考えさせることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
1−4)本発明の一態様では、前記変更手段(340)は、前記対戦実行手段(330)により実行される前記対戦で勝利した方に基づいて、前記関連付け情報を変更する、ことを特徴とする。
1−4)に記載の発明によれば、各地点が対戦で勝利した方に関連付けられるので、各地点に関わる対戦で勝利する動機づけを与えることができる。また、各地点を関連付けるための条件が対戦の勝利であるため、各地点を関連付けるための条件をユーザが把握しやすくなる。
1−5)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、前記第1オブジェクトが存在する前記地点と、前記特定の地点と、を結ぶ経路に、前記第1識別情報と関連付けられた前記地点だけを通る経路が存在しない場合、当該第1オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる手段(351)と、前記第2オブジェクトが存在する前記地点と、前記特定の地点と、を結ぶ経路に、前記2識別情報と関連付けられた前記地点だけを通る経路が存在しない場合、当該第2オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる手段(352)と、の少なくとも一方を含むことを特徴とする。
1−5)に記載の発明によれば、ユーザが操作するゲームオブジェクトがいる地点と、特定の地点と、の経路上に、第1識別情報と関連付けられた地点がない場合に、当該ゲームオブジェクトが不利になる効果を発生させることで、例えば、そのゲームオブジェクトへの補給が断たれたために不利になるような状況をゲームで表現することができる。対戦相手のゲームオブジェクトがいる地点と、特定の地点と、の経路上に、第2識別情報と関連付けられた地点がない場合に、当該ゲームオブジェクトが不利になる効果を発生させることで、例えば、そのゲームオブジェクトへの補給が断たれたために不利になるような状況をゲームで表現することができる。
1−6)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、前記オブジェクトと関連付けられたパラメータを変化させることによって、前記不利な効果を発生させる、ことを特徴とする。
1−6)に記載の発明によれば、オブジェクトのパラメータを変化させることによって、例えば、そのオブジェクトへの補給が断たれたために不利になったような表現をすることができる。
1−7)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、前記経路上における前記地点の前記関連付け情報が所定の条件を満たす場合、前記不利な効果を発生させ、当該所定の条件が満たされなくなった場合、前記不利な効果の発生を解除する、ことを特徴とする。
1−7)に記載の発明によれば、ユーザは、自分達が不利になる状況をなるべく早く解消するためにゲームをプレイしたり、対戦相手が不利になる状況をなるべく継続するようにゲームをプレイしたりするので、するので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
[6−2.第2の技術に係る発明]
2−1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、複数のユーザの各々が操作する複数の第1オブジェクトと、対戦相手である1又は複数の第2オブジェクトと、の少なくとも一方が、複数の地点の各々と、当該地点と対応付けられた他の前記地点と、の間で移動可能なゲームを実行するゲームシステム(1)であって、前記複数の地点の各々と、前記複数の第1オブジェクトを識別するための第1識別情報と前記1又は複数の第2オブジェクトを識別するための第2識別情報とのうちの何れか一方と、の関連付け情報を取得する情報取得手段(310)と、所定の条件に基づいて、前記関連付け情報を変更する変更手段(340)と、オブジェクトが存在する前記地点と対応付けられた他の前記地点の前記関連付け情報に基づいて、当該オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる効果発生手段(350)と、を含むことを特徴とする。
2−8)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、複数のユーザの各々が操作する複数の第1オブジェクトと、対戦相手である1又は複数の第2オブジェクトと、の少なくとも一方が、複数の地点の各々と、当該地点と対応付けられた他の前記地点と、の間で移動可能なゲームを実行するゲーム制御装置(10,30)であって、前記複数の地点の各々と、前記複数の第1オブジェクトを識別するための第1識別情報と前記1又は複数の第2オブジェクトを識別するための第2識別情報とのうちの何れか一方と、の関連付け情報を取得する情報取得手段(310)と、所定の条件に基づいて、前記関連付け情報を変更する変更手段(340)と、オブジェクトが存在する前記地点と対応付けられた他の前記地点の前記関連付け情報に基づいて、当該オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる効果発生手段(350)と、を含むことを特徴とする。
2−9)本発明の一態様に係るプログラムは、上記2−1)〜下記2−7)の何れかに記載のゲームシステム(1)又は上記2−8)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
2−10)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
本発明によれば、各ゲームオブジェクトが存在する地点と対応付けられた他の地点の関連付け情報に基づいて、当該ゲームオブジェクトが不利になるので、各ユーザは、自分達が不利にならないように又は敵が不利になるように、ゲームオブジェクトが存在している地点だけではなく、他の地点の関連付け情報を意識するので、ゲームの戦略性を高めることができる。また、例えば、複数のユーザの中に、ゲームオブジェクトが弱いユーザがいたとしても、対戦相手のゲームオブジェクトが存在する地点と対応付けられた他の地点の関連付け情報によって敵が不利になるので、ユーザは、ゲームオブジェクトの強さだけに頼らずにゲームを戦略的に考えられるようになり、弱いユーザであっても活躍することが可能になる。
2−2)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、特定の前記地点に存在するオブジェクトに、当該特定の地点と対応付けられた他の前記地点の関連付け情報に基づいて、前記ゲーム上の不利な効果を発生させる、ことを特徴とする。
2−2)に記載の発明によれば、特定の地点に隣接する地点の関連付け状況によって、特定の地点に存在するユーザオブジェクトや対戦相手オブジェクトが不利になったりするので、各地点に重要度の変化を持たせることができるため、ゲームの戦略性をより高めることができる。
2−3)本発明の一態様では、前記複数の地点は、予め前記第1識別情報と関連付けられた第1の前記特定の地点と、予め前記第2識別情報と関連付けられた第2の前記特定の地点と、を含み、前記ゲームシステム(1)は、前記第1の特定の地点と前記第2の特定の地点の前記関連付け情報に基づいて、ゲームの勝敗を判定する手段(360)、を更に含むことを特徴とする。
2−3)に記載の発明によれば、ゲームの勝敗が決定する要因となる特定の地点だけでなく、当該特定の地点と対応付けられた他の地点を意識させることで、ゲームの戦略性をより高めることができる。更に、例えば、複数のユーザの中にゲームオブジェクトが弱いユーザがいたとしても、敵を不利にさせることで活躍できるので、ゲームの勝敗を左右するような重要な場面でも弱いユーザが活躍することができる。
2−4)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記複数の地点ごとに対戦を実行する対戦実行手段(330)を更に含み、前記変更手段(340)は、前記対戦実行手段(330)により実行される前記対戦の結果に基づいて、前記関連付け情報を変更する、ことを特徴とする。
2−4)に記載の発明によれば、複数の地点ごとに実行される対戦の結果に基づいて、当該地点の関連付け情報を変更するので、ある地点の関連付け情報を変更することに対して、その地点の対戦の結果を影響させることができるので、ゲームの戦略性をより高めることができる。
2−5)本発明の一態様では、前記変更手段(340)は、前記対戦実行手段(330)により実行される前記対戦で勝利した方に基づいて、前記関連付け情報を変更する、ことを特徴とする。
2−5)に記載の発明によれば、各地点が対戦で勝利した方に関連付けられるので、各地点に関わる対戦で勝利する動機づけを与えることができる。また、各地点を関連付けるための条件が対戦の勝利であるため、各地点を関連付けるための条件をユーザが把握しやすくなる。
2−6)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、前記第1オブジェクトが存在する前記地点と対応付けられた他の前記地点のうち、前記第2識別情報と関連付けられた前記地点の数に基づいて、当該第1オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる手段(351)と、前記第2オブジェクトが存在する前記地点と対応付けられた他の前記地点のうち、前記第1識別情報と関連付けられた前記地点の数に基づいて、当該第2オブジェクトに前記ゲーム上の不利な効果を発生させる手段(352)と、の少なくとも一方を含むことを特徴とする。
2−6)に記載の発明によれば、ユーザ側又は対戦相手側と関連付けられている地点の数に基づいて不利な効果が発生するので、当該地点の数が多いほど不利にする等の処理を実行することができる。このようにすれば、ゲームオブジェクトが孤立しているほど不利になるような状況を表現することができる。
2−7)本発明の一態様では、前記効果発生手段(350)は、前記オブジェクトと関連付けられたパラメータを変化させることによって、前記不利な効果を発生させる、ことを特徴とする。
2−7)に記載の発明によれば、オブジェクトのパラメータを変化させることによって、例えば、そのオブジェクトが孤立しているために不利になったような表現をすることができる。
[6−3.第3の技術に係る発明]
3−1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、ユーザ識別情報とユーザオブジェクトとの関連付けを記憶する記憶手段(300)によって記憶された前記関連付けを取得する手段(310)と、前記ユーザ識別情報により識別されるユーザの操作に基づいて、前記ユーザ識別情報と関連付けられたゲームパラメータを変化させることにより、前記ユーザ識別情報と関連付けられたユーザオブジェクトを行動させる行動制御手段(370)と、前記行動制御手段(370)により変化した前記ゲームパラメータの変化量に基づく累計情報を取得する累計情報取得手段(310)と、前記累計情報に基づいて、前記ユーザの対戦相手として対戦相手オブジェクトを発生させる対戦相手オブジェクト発生手段(410)と、を含むことを特徴とする。
3−8)本発明の一態様に係るユーザの操作に基づいて、当該ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けられたゲームパラメータを変化させることにより、当該ユーザ識別情報と関連付けられたユーザオブジェクトを行動させる行動制御手段(370)と、前記行動制御手段(370)により変化した前記ゲームパラメータの変化量に基づく累計情報を取得する累計情報取得手段(310)と、前記累計情報に基づいて、前記ユーザの対戦相手として対戦相手オブジェクトを発生させる対戦相手オブジェクト発生手段(410)と、を含むことを特徴とする。
3−9)本発明の一態様に係るプログラムは、上記3−1)〜下記3−7)の何れかに記載のゲームシステム(1)又は上記3−8)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
3−10)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
本発明によれば、ユーザオブジェクトの行動によって変化するゲームパラメータの累計情報に基づいて対戦相手オブジェクトを発生させるので、ユーザオブジェクトが行動しておらずゲームパラメータが変化していないような場合に対戦相手オブジェクトを発生させないようにするなどできるので、対戦相手のオブジェクトを発生させる場合のゲームバランスを保つことが可能となる。即ち、ユーザオブジェクトが行動していないにもかかわらず、対戦相手オブジェクトが次々と発生するような場合には、大量に発生した対戦相手オブジェクトによってユーザオブジェクトがなすすべもなくやられてしまうことがありうるが、累計情報は、ユーザオブジェクトの行動に基づいて取得されるものなので、ユーザの活動量や活動時間に合わせて対戦相手オブジェクトを発生させることが可能となり、ゲームバランスを保つことができる。
3−2)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記ユーザオブジェクトの行動に基づいて、所与のゲーム課題が達成されたか否かを判定する手段(400)を更に含み、前記対戦相手オブジェクト発生手段(410)は、前記ゲームが開始されてから前記ゲーム課題が達成されるまでの間に、前記累計情報に基づいて、前記対戦相手オブジェクトを発生させる、ことを特徴とする。
3−2)に記載の発明によれば、ゲーム開始からゲーム課題の達成までに、ユーザに長い期間断続的にプレイする必要がある場合であっても、適切なタイミングで対戦相手オブジェクトを発生させることができる。
3−3)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記累計情報取得手段(310)により取得された前記累計情報を前記ユーザに対して通知する手段(420)、を更に含むことを特徴とする。
3−3)に記載の発明によれば、対戦相手オブジェクトが発生する条件となる累計情報をユーザに通知することにより、例えば、あとどのくらいユーザキャラクタを行動させたら対戦相手オブジェクトが発生するかを考えさせながらゲームをプレイさせることができるので、より戦略的なゲームを提供することができる。
3−4)本発明の一態様では、前記累計情報は、複数の前記ユーザ識別情報とそれぞれ関連付けられた複数の前記ゲームパラメータの各々の変化量に基づく情報であり、前記対戦相手オブジェクト発生手段(410)は、前記複数のユーザ識別情報の各々により識別される複数の前記ユーザの対戦相手として前記対戦相手オブジェクトを発生させる、ことを特徴とする。
3−4)に記載の発明によれば、複数のユーザに共通の累計情報を用意しておき、各ユーザキャラクタの行動を共通の累計情報に影響させて対戦相手オブジェクトを発生させることができるので、ユーザ同士のゲームプレイに互いに影響を与えやすくすることができる。その結果、より変化に富んだゲームを提供することができる。また、複数のユーザによるゲームプレイであっても、複数のユーザオブジェクトの各々の行動により変化した変化量に基づく累計情報を用いるため、より適切に対戦オブジェクトを発生させることができる。
3−5)本発明の一態様では、前記対戦相手オブジェクト発生手段(410)は、複数の前記ユーザ識別情報の各々により識別される複数の前記ユーザの対戦相手として前記対戦相手オブジェクトを発生させ、前記複数のユーザ識別情報の各々と、前記複数のユーザのグループを識別するためのグループ識別情報と、は予め関連付けられている、ことを特徴とする。
3−5)に記載の発明によれば、グループに属する複数のユーザと対戦相手とが対戦するゲームにおいて、累計情報に基づいて対戦相手オブジェクトを発生させて、ユーザ同士のゲームプレイに互いに影響を与えることによって、同じユーザグループに属するユーザ同士でよりコミュニケーションを取るきっかけを与えることができる。また、お互いに知っているユーザ同士でゲームに参加できるため、事前に戦略等を相談しながらゲームを進めることができる。
3−6)本発明の一態様では、前記対戦相手オブジェクト発生手段(410)は、前記累計情報が基準以上になったか否かを判定する手段(411)を含み、前記累計情報が前記基準以上になったと判定された場合に前記対戦相手オブジェクトを発生させる、ことを特徴とする。
3−6)に記載の発明によれば、累計情報が基準以上になったと判定された場合に対戦相手オブジェクトを発生させるようにすると、対戦相手オブジェクトを発生させる基準を予め設定することができるので、ゲームバランスを保ちやすくなる。
3−7)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、時間経過に基づいて、前記ゲームパラメータを変化させる手段(390)を更に含む、ことを特徴とする。
3−7)に記載の発明によれば、時間経過に基づいてゲームパラメータを変化させることによって、ゲームの戦略性を高めることができる。例えば、時間経過に基づいてゲームパラメータを変化させると、ゲームが開始されてからゲーム課題が達成されるまでの間が比較的長くなりやすいので、このような場合であっても、適切なタイミングで対戦相手オブジェクトを発生させることができる。