JP6413375B2 - Tilt-type steering device - Google Patents
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Description
本発明は、ステアリングホイールの上下位置を調節するためのチルト機構、ステアリングコラムに対して上方への押圧力を付与し、運転者によるチルト動作を補助する付勢ばね、および、衝突事故の際にステアリングホイールに衝突する運転者を保護するための衝撃吸収装置を備えた、チルト式ステアリング装置に関する。 The present invention relates to a tilt mechanism for adjusting the vertical position of the steering wheel, an urging spring that applies a pressing force upward to the steering column and assists the tilting operation by the driver, and a collision accident. The present invention relates to a tilt type steering apparatus including an impact absorbing device for protecting a driver colliding with a steering wheel.
図8に示されるように、ステアリング装置は、ステアリングホイール1の動きを、ステアリングシャフト2を介して、ステアリングギヤに伝達し、左右の操舵輪3に舵角を付与するように構成される。また、ステアリングホイール1と運転者との位置関係は、運転者の体格や運転姿勢により変化するため、ステアリングホイール1の前後位置および上下位置を調節する機能を備えたチルト・テレスコピック式ステアリング装置が広く使用されている。
As shown in FIG. 8, the steering device is configured to transmit the movement of the steering wheel 1 to the steering gear via the
図9および図10は、特開2011-218941号公報に記載されている、従来のチルト・テレスコピック式ステアリング装置を示している。このステアリング装置は、電動式パワーステアリング装置を備え、後端部にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2をその内側に回転自在に支持したステアリングコラム4と、このステアリングシャフト2に補助トルクを付与するための操舵力補助装置5と、このステアリングシャフト2の回転に基づきタイロッド6を変位させるためのステアリングギヤユニット7と、を備える。なお、前後方向は、車両の前後方向を意味する。
FIG. 9 and FIG. 10 show a conventional tilt / telescopic steering device described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2011-218941. This steering device includes an electric power steering device, a
ステアリングシャフト2は、インナシャフト8とアウタシャフト9とを、回転力の伝達可能に、かつ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせることにより構成される。インナシャフト8とアウタシャフト9との軸方向の変位により、ステアリングホイール1の前後位置の調節が可能となるほか、衝突事故の際には、ステアリングシャフト2の全長を縮めて、ステアリングホイール1に衝突する運転者への衝撃を緩和することが可能となっている。
The
ステアリングコラム4は、前側に配置されたインナコラム10の後端側部分に、後側に配置されたアウタコラム11の前端側部分を、軸方向の相対変位を可能に外嵌することにより、ステアリングシャフト2とともに軸方向の拡縮を可能に構成される。インナコラム10の前端部は、操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端面に結合固定される。また、インナシャフト8は、ギヤハウジング12内に挿入され、インナシャフト8の前端部は、操舵力補助装置5を構成する入力軸に結合される。この入力軸には、トーションバーを介して、操舵力補助装置5を構成する出力軸13が連結され、出力軸13の前端部は、ギヤハウジング12の前端面から突出し、中間軸および自在継手を介して、ステアリングギヤユニット7に連結される。
The steering column 4 is fitted to the rear end side portion of the
インナコラム10は、前側支持ブラケット14により、ギヤハウジング12を介して、車体15の一部に支持される。また、前側支持ブラケット14により、ギヤハウジング12は、枢軸16を中心として揺動自在に支持される。また、アウタコラム11の前端寄り部分は、後側支持ブラケット17により、車体15の一部に支持される。また、後側支持ブラケット17は、車体15に対して、前方に向いた強い衝撃が加わった場合に、前方に離脱可能に支持される。
The
後側支持ブラケット17の前方への離脱を可能にするため、図10に示すように、後側支持ブラケット17を構成する左右1対の支持板部18のそれぞれの上端部に、結合板部19が、ステアリングコラム4の側方に突出するように設けられている。それぞれの結合板部19には、切り欠き20が、結合板部19の後端縁に開口するように形成されている。そして、それぞれの切り欠き20には、図示しないボルトにより車体15に固定されたカプセル21が係止される。それぞれのカプセル21の左右側面には、結合板部19のうちの切り欠き20の左右側縁部を係合させるための係合溝22が形成され、その中間部には、前記ボルトを挿通させるための上下方向通孔23が形成されている。
In order to allow the
衝突事故の際には、運転者の身体からステアリングホイール1、ステアリングシャフト2を介して、ステアリングコラム4に、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わる。これにより、ステアリングシャフト2およびステアリングコラム4が、この衝撃のエネルギを吸収しつつ全長を縮める傾向となる。この際、後側支持ブラケット17は、アウタコラム11とともに前方に変位する傾向となるが、カプセル21はいずれも、前記ボルトともにそのままの位置に止まる。この結果、カプセル21がいずれも切り欠き20から後方に抜け出し、ステアリングホイール1の前方への変位が許容される。このように構成される衝撃吸収機構により、衝突事故の際に、運転者からステアリングホイール1に加わった衝撃エネルギを吸収して、運転者の保護が図られる。
In the event of a collision, a large impact load directed forward is applied to the steering column 4 from the driver's body via the steering wheel 1 and the
また、ステアリングホイール1の前後位置および上下位置を調節可能とするため、アウタコラム11は、後側支持ブラケット17に対して、前後方向および上下方向に変位可能に支持される。より具体的には、アウタコラム11の前端部下面に、幅方向に互いに離隔した1対の被挟持部24を有するコラム側ブラケット25が一体的に設けられている。また、これらの被挟持部24の互いに整合する位置に、それぞれ前後方向に伸長するコラム側通孔26が形成されている。また、後側支持ブラケット17のそれぞれの支持板部18のうち、互いに整合し、かつ、コラム側通孔26の前後方向の一部と整合する部分に、上下方向に伸長する車体側通孔27が形成されている。そして、被挟持部24が、支持ブラケット17の支持板部18により挟持された状態で、コラム側通孔26および車体側通孔27を、一方から他方に(図10の右側から左側に)挿通した杆状部材28の他端に、結合ナット29を螺合させている。結合ナット29は、調節レバー30により回転自在となっている。
Further, in order to make it possible to adjust the front-rear position and the vertical position of the steering wheel 1, the
調節レバー30の操作に基づいて、結合ナット29が回転し、結合ナット29と杆状部材28の頭部31との間隔を拡縮させることにより、支持板部18同士の間隔を拡縮させて、アウタコラム11を後側支持ブラケット17に対して、固定したり、あるいは、固定を解除したり、また、被挟持部24同士の間隔を拡縮させて、アウタコラム11をインナコラム10に対して、固定したり、あるいは、固定を解除したりすることが可能となる。このような構成により、結合ナット29と頭部31との間隔を拡げた状態では、杆状部材28がコラム側通孔26の内側で変位できる範囲(テレスコピック調節範囲)で、アウタコラム11をインナコラム10に対して前後方向に相対変位させて、ステアリングホイール1の前後位置の調節を行うことができる。また、杆状部材28が車体側通孔27の内側で変位できる範囲(チルト調節範囲)で、ステアリングコラム4を、枢軸16を中心として上下方向に揺動変位させて、ステアリングホイール1の上下位置の調節を行うことができる。
Based on the operation of the adjusting
一方、図11は、特開2006−159920号公報に記載されている、ステアリングコラム4aに対して上方への押圧力を付与する付勢ばね32を備えた、従来のチルト式ステアリング装置を示している。付勢ばね32は、いわゆるダブルトーションばねであって、ばね鋼製の1本の線材に折り曲げ加工などを施すことにより形成され、線材の両端寄り部分に設けられた1対のコイルばね部33を、後側支持ブラケット17aの前方に配置し、かつ、1対のコイルばね部33を捩ることにより、これらのコイルばね部33で捩り方向の弾力を発生させた状態で、付勢ばね32の両端部を、後側支持ブラケット17aの前端に設けられた前板部34の一部に係合させ、かつ、線材の中間部によって構成される押圧部35により、ステアリングコラム4aに上方への押圧力を作用させた状態で、組み付けられている。
On the other hand, FIG. 11 shows a conventional tilt type steering apparatus described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2006-159920, which includes an
付勢ばね32を設けることにより、調節レバー30を操作した際に、重力によりステアリングコラム4aが下方に揺動してしまうことが防止され、かつ、ステアリングコラム4aの高さ位置を調節する際に必要となる力の軽減が図られる。ただし、付勢ばね32を、図9および図10に示した衝撃吸収機構を備えたチルト・テレスコピック式ステアリング装置におけるステアリングコラム4の支持機構として適用した場合、二次衝突の際に、付勢ばね32の両端部が係止された後側支持ブラケット17とアウタコラム11とともに、付勢ばね32も前方に変位して、コイルばね部33が、操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端部などの、付勢ばね32よりも前方に配置された部材に衝突して、付勢ばね32が、さらに前方へ変位することが阻止されてしまう可能性がある。
By providing the
付勢ばね32がさらに前方へ変位することを阻止された状態で、後側支持ブラケット17およびアウタコラム11が、さらに前方に変位しようとした場合、付勢ばね32の後側支持ブラケット17aへの係止状態が解除されない限り、付勢ばね32が、ギヤハウジング12の後端部と後側支持ブラケット17との間で突っ張り、後側支持ブラケット17およびアウタコラム11の前方への円滑な変位が妨げられてしまう可能性がある。
If the rear side support
また、二次衝突の際に、付勢ばね32の後側支持ブラケット17への係止状態が解除されたとしても、後側支持ブラケット17がさらに前方に変位すると、後側支持ブラケット17とコイルばね部33とが前後方向に干渉してしまい、後側支持ブラケット17aの前方への変位の障害となって、後側支持ブラケット17およびアウタコラム11の前方への円滑な変位が妨げられてしまう可能性がある。なお、このような事情は、図11に示したチルト式ステアリング装置に、二次衝突の際に、ステアリングコラム4aおよび後側支持ブラケット17aが前方に変位することを可能とする衝撃吸収機構を適用した場合も同様である。
Further, even when the latching state of the
本発明は、衝撃吸収機構を備えたチルト式ステアリング装置に、ステアリングコラムに対して上方への押圧力を作用させるための付勢ばねを適用した場合であっても、二次衝突の際に、付勢ばねが干渉することなく、ステアリングコラムおよび支持ブラケットが前方に円滑に変位することができる構造を提供することを目的とする。 Even when the biasing spring for applying an upward pressing force to the steering column is applied to the tilt type steering apparatus provided with the impact absorbing mechanism, the present invention can perform a secondary collision. An object is to provide a structure in which a steering column and a support bracket can be smoothly displaced forward without interference of an urging spring.
本発明は、ステアリングコラムと支持ブラケットとの間に掛け渡された状態で設けられ、該ステアリングコラムに対して上方への押圧力を作用させるための付勢ばねを備えるチルト式ステアリング装置において、二次衝突の際に、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットのストロークの途中で、これらの部材とともに前記付勢ばねが前方に変位して、該付勢ばねが、より前方に配置された部材と前後方向に関して干渉した場合に、該付勢ばねの前記支持ブラケットへの係止状態を解除して、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットがさらに前方に変位することを許容する構成に特徴がある。なお、本発明において、ストロークとは、テレスコピック機構を備えた構造の場合には、二次衝突の際における、ステアリングコラムの前後方向(軸方向)に関する収縮可能な長さを意味し、テレスコピック機構を備えていない構造の場合には、二次衝突の際における、ステアリングコラムの前方への変位可能な長さを意味する。 The present invention relates to a tilt type steering apparatus provided with a biasing spring provided between a steering column and a support bracket and for applying an upward pressing force to the steering column. During the next collision, during the stroke of the steering column and the support bracket, the biasing spring is displaced forward together with these members, and the biasing spring is moved forward and backward with respect to the member disposed further forward. In the case of interference, the latching state of the biasing spring to the support bracket is released, and the steering column and the support bracket are allowed to displace further forward. In the present invention, in the case of a structure having a telescopic mechanism, the stroke means a contractible length in the front-rear direction (axial direction) of the steering column at the time of a secondary collision. In the case of a structure that is not provided, it means the length that can be displaced forward of the steering column in the event of a secondary collision.
具体的には、本発明のチルト式ステアリング装置は、ステアリングコラムと、支持ブラケットと、付勢ばねとを備える。前記ステアリングコラムは、車体に固定の部分に対して、幅方向に設置された枢軸を介して、支持された前部を備え、該枢軸を中心として揺動変位可能であり、かつ、内側にステアリングシャフトを回転自在に支持する。このステアリングシャフトの後端部には、ステアリングホイールが支持固定される。また、前記支持ブラケットは、車体に対して、前方への変位可能に支持された結合板部と、該結合板部に下方に垂れ下がるように固定され、互いの間隔の拡縮により、前記ステアリングコラムを幅方向両側から挟んで保持する状態と、前記ステアリングコラムの前記揺動変位を可能とする状態とを可能にする、1対の支持板部とを備える。 Specifically, the tilt type steering apparatus of the present invention includes a steering column, a support bracket, and an urging spring. The steering column includes a front portion supported via a pivot that is installed in a width direction with respect to a portion fixed to the vehicle body, and can swing and displace around the pivot. The shaft is supported rotatably. A steering wheel is supported and fixed to the rear end portion of the steering shaft. The support bracket is fixed to the vehicle body so as to be able to displace forward with respect to the vehicle body, and is fixed to the connection plate part so as to hang downward. A pair of support plate portions that enable a state of being held from both sides in the width direction and a state of enabling the swing displacement of the steering column are provided.
より具体的には、前記ステアリングコラムの軸方向一部に、コラム側ブラケットが設けられる。また、前記1対の支持板部の互いに整合する部分には、上下方向に伸長する車体側通孔が設けられ、前記コラム側ブラケットのうち、前記車体側通孔と整合する部分には、コラム側通孔が幅方向に貫通するように設けられる。なお、テレスコピック機能を備えたステアリング装置の場合には、該コラム側通孔は、前後方向に伸長する。前記車体側通孔および前記コラム側通孔を幅方向に挿通するように、杆状部材が設けられ、該杆状部材には、前記1対の支持板部同士の間隔を拡縮する機構を備える。さらに、該杆状部材の端部には調節レバーが設けられ、該調節レバーの回動に伴って、前記1対の支持板部同士の間隔を拡縮する機構が作動する。 More specifically, a column side bracket is provided on a part of the steering column in the axial direction. The pair of support plate portions are aligned with each other at a vehicle body side through hole extending in the vertical direction, and the column side bracket of the portion aligned with the vehicle body side through hole is provided with a column. The side through holes are provided so as to penetrate in the width direction. In the case of a steering apparatus having a telescopic function, the column side through hole extends in the front-rear direction. A saddle-like member is provided so as to be inserted through the vehicle body side through hole and the column side through hole in the width direction, and the saddle-like member is provided with a mechanism for expanding and reducing the distance between the pair of support plate portions. . Further, an adjustment lever is provided at the end of the hook-shaped member, and a mechanism for expanding and reducing the distance between the pair of support plate portions is operated as the adjustment lever rotates.
前記付勢ばねは、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットとともに前方への変位が可能なように、該ステアリングコラムと該支持ブラケットとの間に組み付けられ、該ステアリングコラムに上方への押圧力を付与するように構成される。 The biasing spring is assembled between the steering column and the support bracket so as to be able to move forward together with the steering column and the support bracket, and applies an upward pressing force to the steering column. Configured as follows.
特に、本発明のチルト式ステアリング装置においては、前記付勢ばねは、1本のばね用ピアノ線材・SWP−B(JISG3502のピアノ線に規定のある材料)により構成され、かつ、1対のコイルばね部と、1対の係止腕部と、押圧部とを備える。前記押圧部は、前記線材の中間部に曲げ成形を施すことにより形成され、前記1対のコイルばね部は、前記線材の両端寄り部分を螺旋状に巻き回すことにより、かつ、互いに幅方向に離隔した状態で形成され、前記1対の係止腕部は、前記線材の両端部により、かつ、前記1対のコイルばね部の反対側の端部から、後方に延出する状態で形成され、および、前記ブラケット側係止部は、前記1対の支持板部の幅方向側面にそれぞれ設けられる。前記1対の係止腕部のそれぞれの一部には、ばね側係止部が形成されており、該ばね側係止部はいずれも、前記支持ブラケットに形成されたブラケット側係止部に係止されている。また、前記押圧部は、前記ステアリングコラムの一部に直接または間接的に係止され、該ステアリングコラムに対して、前記ばね側係止部を支点とした上方への押圧力を作用させている。本発明のチルト式ステアリング装置は、前記車体に前記枢軸を中心として揺動自在に支持され、前記付勢ばねよりも前方に配置され、かつ、前後方向に対して直交する受面を備える部材を備える。そして、本発明のチルト式ステアリング装置は、二次衝突の際に、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットが前方に変位する途中で、前記付勢ばねが、前記受面と前後方向に関して干渉した場合に、前記ばね側係止部と前記ブラケット側係止部との係止状態が解除されて、前記付勢ばねが前方に変位することなくその場に止まり、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットがさらに前方に変位することを許容するように構成されている。 In particular, in the tilt type steering device of the present invention, the biasing spring is composed of one spring piano wire SWP-B (a material defined in the piano wire of JISG3502), and a pair of coils. A spring portion , a pair of locking arm portions, and a pressing portion are provided. The pressing portion is formed by bending the intermediate portion of the wire, and the pair of coil spring portions are formed by spirally winding portions near both ends of the wire, and in the width direction. The pair of locking arm portions are formed in a state of being separated from each other, and are formed so as to extend rearward from both ends of the wire and from the opposite ends of the pair of coil spring portions. And the said bracket side latching | locking part is each provided in the width direction side surface of the said one pair of support plate part . Each part of the locking arm of the front Symbol pair, spring-side engaging portion is formed, said both spring-side engaging portion, the support bracket which is formed on the bracket side locking portion It is locked to. Further, the pressing portion is directly or indirectly locked to a part of the steering column, and an upward pressing force is applied to the steering column with the spring side locking portion as a fulcrum. . The tilt type steering apparatus according to the present invention includes a member that is supported by the vehicle body so as to be swingable about the pivot, is disposed in front of the biasing spring, and includes a receiving surface that is orthogonal to the front-rear direction. Prepare. The tilt steering apparatus of the present invention, when the secondary collision, in the middle of the steering column and the support bracket is displaced forward, when the biasing spring, which interferes with respect to the receiving surface and the longitudinal direction The latching state of the spring side latching portion and the bracket side latching portion is released, and the biasing spring stops in place without being displaced forward, and the steering column and the support bracket are further forwarded. It is configured to allow displacement.
本発明のチルト式ステアリング装置は、好ましくは、前記ばね側係止部の前記ブラケット側係止部への係止状態が解除されて、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットがさらに前方に変位する際に、前記付勢ばねと前記支持ブラケットとが、前後方向に関して干渉することがないように構成される。 In the tilt type steering device according to the present invention, preferably, when the locking state of the spring side locking portion to the bracket side locking portion is released, the steering column and the support bracket are further displaced forward. The biasing spring and the support bracket are configured so as not to interfere with each other in the front-rear direction.
この場合、好ましくは、前記1対のコイルばね部は、前記1対の支持板部よりも前方で、該1対の支持板部とは前後方向に関して重畳せず、かつ、前記1対の係止腕部と幅方向に関して整合する位置に配置される。 In this case, preferably, the pair of coil spring portions are forward of the pair of support plate portions, do not overlap with the pair of support plate portions in the front-rear direction, and the pair of engagement spring portions. It arrange | positions in the position aligned with a stop arm part regarding the width direction.
また、好ましくは、前記1対のコイルばね部および前記1対の係止腕部は、幅方向に関して前記1対の支持板部よりも外側に配置され、前記ブラケット側係止部は、前記1対の支持板部の幅方向外側面に設けられる。 Preferably, the pair of coil spring portions and the pair of locking arm portions are disposed outside the pair of support plate portions in the width direction, and the bracket side locking portion is the first It is provided on the outer side surface in the width direction of the pair of support plate portions.
本発明のチルト式ステアリング装置は、好ましくは、前記車体に固定の部分に支持されて、二次衝突の際に、前記支持ブラケットの落下を防止しつつ、該支持ブラケットの前方への変位を案内する案内部材をさらに備える。この場合、前記1対の係止腕部のうち、二次衝突時に、前記ブラケット側係止部と摺接する部分に、前記案内部材が前記支持ブラケットを案内する方向に対して上下平行または上下略平行な、ばね側ガイド部が設けられていることがさらに好ましい。 The tilt type steering apparatus of the present invention is preferably supported by a portion fixed to the vehicle body, and guides the forward displacement of the support bracket while preventing the support bracket from falling during a secondary collision. And a guide member. In this case, of the pair of locking arm portions, a portion that is in sliding contact with the bracket-side locking portion at the time of a secondary collision is vertically parallel or substantially vertical with respect to the direction in which the guide member guides the support bracket. More preferably, a parallel spring-side guide portion is provided.
本発明のチルト式ステアリング装置において、前記ばね側係止部に、低摩擦材製のコーティング層が形成されていることが好ましい。あるいは、前記ばね側係止部と前記ブラケット側係止部との係止部分に、グリースが塗布されていることが好ましい。 In the tilt type steering apparatus of the present invention, it is preferable that a coating layer made of a low friction material is formed on the spring side locking portion. Alternatively, it is preferable that grease is applied to a locking portion between the spring side locking portion and the bracket side locking portion.
本発明のチルト式ステアリング装置によれば、二次衝突の際に、ステアリングコラムおよび支持ブラケットを前方に円滑に変位させることができる。すなわち、本発明においては、二次衝突の際に、ステアリングコラムおよび支持ブラケットとともに前方に変位する付勢ばねが、別の部材と前後方向に関して干渉してしまった場合に、該付勢ばねのばね側係止部の前記支持ブラケットのブラケット側係止部への係止状態が解除される。このため、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットが前方に変位可能なストロークの途中で、前記付勢ばねが、前記別の部材と前記支持ブラケットとの間で突っ張ってしまうことがない。この結果、二次衝突の際に、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットが前方に円滑に変位することが許容される。 According to the tilt type steering device of the present invention, the steering column and the support bracket can be smoothly displaced forward in the event of a secondary collision. In other words, in the present invention, when a biasing spring that is displaced forward together with the steering column and the support bracket interferes with another member in the front-rear direction during a secondary collision, the spring of the biasing spring is used. The locking state of the side locking portion to the bracket side locking portion of the support bracket is released. For this reason, the biasing spring does not stretch between the another member and the support bracket in the middle of a stroke in which the steering column and the support bracket can be displaced forward. As a result, during the secondary collision, the steering column and the support bracket are allowed to smoothly move forward.
また、本発明のチルト式ステアリング装置において、前記付勢ばねの前記支持ブラケットへの係止状態が解除されて、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットがさらに前方に変位する際に、前記付勢ばねと前記支持ブラケットとが、前後方向に関して干渉することがない構成を採用することにより、二次衝突の際に大きなストロークを確保できるとともに、該ストロークの全長にわたって、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットを前方に円滑に変位させることが可能となる。 Further, in the tilt type steering apparatus of the present invention, when the biasing state of the biasing spring to the support bracket is released and the steering column and the support bracket are further displaced forward, the biasing spring and By adopting a configuration in which the support bracket does not interfere with the front-rear direction, a large stroke can be secured in the case of a secondary collision, and the steering column and the support bracket are moved forward over the entire length of the stroke. It can be displaced smoothly.
図1〜図7は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例では、本発明を、チルト式ステアリング装置のうち、ステアリングホイールの高さ位置と前後位置の両方を調節可能としたチルト・テレスコピック式ステアリング装置に適用している。具体的には、本例のチルト・テレスコピック式ステアリング装置は、前側に配置されたインナコラム10と後側に配置されたアウタコラム11aとを組み合わせることにより構成されたステアリングコラム4bと、車体15に対して、前方への変位可能に支持され、ステアリングコラム4bを幅方向両側から挟むように構成された1対の支持板部18aを有する支持ブラケット17bと、ステアリングコラム4bおよび支持ブラケット17bとともに前方に変位可能な状態で、ステアリングコラム4bと支持ブラケット17bとの間に組み付けられ、ステアリングコラム4bに上方への押圧力を付与する付勢ばね32aと、を備える。
1 to 7 show an example of an embodiment of the present invention. In this example, the present invention is applied to a tilt / telescopic steering device in which both the height position and the front / rear position of the steering wheel can be adjusted among the tilt type steering devices. Specifically, tilt teres copy click type steering apparatus of this embodiment, a
ステアリングコラム4bは、車体に固定の部分に対して、幅方向に設置された枢軸16を介して支持された前部を備え、枢軸16を中心として揺動変位可能であり、かつ、内側にステアリングホイール1をその後端部に支持固定するステアリングシャフト2を回転自在に支持する。なお、ステアリングコラム4bの前部を、前側支持ブラケット14を介して、揺動変位可能に車体に固定の部分に支持される構造においては、支持ブラケット17bは、いわゆる後側支持ブラケットに相当する。
The
ステアリングコラム4bを構成するアウタコラム11aの軸方向一部に、コラム側ブラケット25aが設けられる。また、1対の支持板部18aの互いに整合する部分に、上下方向に伸長する車体側通孔27が設けられ、コラム側ブラケット25aのうち、車体側通孔27と整合する部分に、前後方向に伸長するコラム側通孔26が幅方向に貫通するように設けられる。車体側通孔27およびコラム側通孔26を幅方向に挿通するように、杆状部材28が設けられ、杆状部材28には、1対の支持板部18a同士の間隔を拡縮する機構が備えられる。このような機構としては、杆状部材28の頭部と杆状部材28の先端部に螺合されたナットからなる機構のほか、カム装置を用いた機構なども採用可能である。杆状部材18aの端部には調節レバー30が設けられ、調節レバー30の回動に伴って、前記1対の支持板部18a同士の間隔を拡縮する機構が作動することにより、ステアリングコラム4bを構成するアウタコラム11aを幅方向両側から挟んで保持する状態と、ステアリングコラム4bの揺動変位を可能とする状態とが切り換えられる。
A column side bracket 25a is provided on a part of the
本例の特徴は、ステアリングコラム4bに対して上方への押圧力を作用させるための付勢ばね32aを備えた、衝撃吸収機構付きのチルト・テレスコピック式ステアリング装置において、付勢ばね32aの形状およびその支持構造を工夫した点にある。本例の特徴部分以外のチルト・テレスコピック式ステアリング装置の構造は、従来の構造と同様であるから、その説明は省略もしくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
A feature of this example is that in the tilt / telescopic steering device with an impact absorbing mechanism provided with an urging
本例のチルト・テレスコピック式ステアリング装置を構成する支持ブラケット17bは、上方ブラケット43と、上方ブラケット43の下方に設けられた左右1対の支持板部18aとにより構成される。上方ブラケット43は、幅方向に伸長する1枚の板状部材であり、左右1対の結合板部19aと、幅方向に関して結合板部19aの間に設けられた連続板部44とにより構成される。連続板部44は、両側にある結合板部19aよりも上方に突出した状態で、結合板部19aの幅方向内端同士を連結させている。また、連続板部44の幅方向中央部の後端寄り部分には、連続板部44を上下方向に貫通した被案内側通孔45が形成されている。
The
1対の支持板部18aは、その上端部を、1対の結合板部19aと連続板部44との連続部の下面に溶接などの手段により結合固定されている。支持板部18aの上下方向中間部の前端寄り部分に、その一部を幅方向外方へ折り曲げることにより形成された係止片41が設けられる。なお、係止片41は、本発明におけるブラケット側係止部に相当する。ブラケット側係止部の構造は、係止片41に限定されることなく、ブラケット側係止部として突起などの他の任意の係止構造を採用することも可能である。また、本例では、支持ブラケット17bを構成する1対の前板部34aの上下方向に関する長さ寸法を小さくして、前板部34aの下端縁位置を、従来構造よりも上方に位置させている。このようにして、二次衝突の際に、これらの前板部34aと付勢ばね32aとの前後方向に関する干渉を防止するとともに、付勢ばね32aの支持ブラケット17bに対する組み付け性の向上を図っている。
The pair of
本例の場合、車体15と、支持ブラケット17bを構成する上方ブラケット43の上面との間に、二次衝突の際に、支持ブラケット17bの落下を防止しつつ、支持ブラケット17bの前方への変位を案内する案内部材46が設けられる。案内部材46は、幅方向に長い一枚の板状部材であり、左右1対の固定板部47と、幅方向中央部に設けられた案内板部48とにより構成される。固定板部47の中央部には、固定板部47を上下方向に貫通する固定用通孔49が形成される。また、これらの固定板部47の前端部の幅方向両側には、幅方向外方に突出するように、1対の固定フランジ部50が形成されている。それぞれの固定フランジ部50には、固定フランジ部50を上下方向に貫通した固定側小通孔51が形成される。
In this example, the
案内板部48は、両側の固定板部47よりも上方に突出した状態で、固定板部47の幅方向内端同士を連結している。すなわち、案内部材46は、上方ブラケット43の上面に沿う形状を有している。また、案内板部48の幅方向中央部で、組み付け状態において、上方ブラケット43を構成する連続板部44の被案内側通孔45と幅方向および前後方向に整合する位置に、前後方向に伸長し、その幅方向寸法が、被案内側通孔45の直径よりも少しだけ大きい案内側長孔52が形成されている。
The
案内部材46は、カプセル21が組み付けられた上方ブラケット43の上方に配置され、かつ、固定板部47の固定用通孔49と、カプセル21の上下方向通孔23とを整合させた状態で、カプセル21を車体に固定するための図示しないボルトにより、車体15に結合固定される。また、案内部材46の前端部は、固定フランジ部50の固定側小通孔51を下方から挿通した図示しないボルトにより、車体15に対して結合固定される。したがって、案内部材46は、二次衝突の際には、車体15に対する前後方向の変位を阻止される。このように、案内部材46を車体15に結合固定した状態では、連続板部44の被案内側通孔45と案内部材46の案内側長孔52の前後方向後端部とが整合する。
The
被案内側通孔45と案内側長孔52とに、その頭部を連続板部44の下方に配置したボルト53の軸部を挿通するとともに、該軸部のうち、案内板部48よりも上方に突出した部分に形成された雄ねじ部に、ナット54が螺合される。この状態において、連続板部44および案内板部48は、ボルト53の頭部とナット54との間に、強く挟持されることなく、案内部材46に対する上方ブラケット43の前後方向の変位を可能に結合される。すなわち、案内部材46と支持ブラケット17bが結合した状態で、支持ブラケット17bは、案内部材46に吊り下げ支持された状態で、案内部材46により前後方向の変位を案内される。なお、本例では、支持ブラケット17bの連続板部44の上面と、ナット54の下面との間に、滑り板55が、その中央に形成された通孔に、ボルト53の軸部のうち、案内板部48よりも上方に突出した部分を挿通した状態で、設けられる。これにより、支持ブラケット17bが、案内部材48により前後方向により円滑に案内されることになる。なお、案内部材48により支持ブラケット17bを案内する構造は、本例の構造に限定されるものではなく、車体に固定された案内部材と、支持ブラケットとの直接または間接的な係合により、該支持ブラケットが、前記案内部材により案内される、公知の各種構造も採用することができる。
A shaft portion of a
本例のチルト・テレスコピック式ステアリング装置を構成する付勢ばね32aは、ステアリングコラム4bを構成するアウタコラム11aと支持ブラケット17bとの間に掛け渡され、組み付け状態において、ステアリングコラム4bのアウタコラム11aに上方への押圧力を付与し、ステアリングコラム4bおよびステアリングコラム4bとともに昇降する部材の重量とバランスする。本例における付勢ばね32aは、いわゆるダブルトーションばねの構造を有し、ばね鋼製の1本の線材により構成され、1対のコイルばね部33aと、コイルばね部33a同士の幅方向に関する間部分に設けられた押圧部35aと、1対の係止腕部36とを備える。また、ばね鋼の材質については、JISG3502・ピアノ線に規定のある材料・SWP−Bを用いる。SWP−Bは、ばね用鋼線の冷間加工線中の炭素鋼線のピアノ線であり、鋼の線としては特に強度の高い仕様を持つ線材です。炭素含有量が0.60%〜0.95%で、化学成分が均一であること、偏析がないこと、不純物や非金属介在物が少ないことが要求されており、冷間加工の炭素鋼線としては優れた鋼線とされている。JISではSWP−A種、SWP−B種、SWP−V種とあるが、V種は弁ばね用として利用を想定したもので、A種とB種とではB種のほうが許容応力が高く、金属疲労にも強いのが特徴であり、SWP−BはSWP−Aよりも、引張り強度で10%アップされており、自動車部品向けとして適している。ただし、本発明の付勢ばねは、本例の構造に限定されることなく、2つの捩りばねなどのステアリングコラム4bと支持ブラケット17bとの間に掛け渡され、かつ、本発明の特徴を実現できる任意の構造のばねを採用することができる。
The biasing
コイルばね部33aはそれぞれ、前記線材の両端寄り部分を螺旋状に巻き回すことにより、互いに同心にかつ幅方向に離隔した状態で形成されている。押圧部35aは、前記線材の中間部に曲げ成形を施して、該中間部をU字形に折り返すことにより形成され、互いに平行な1対の直線部37と、これらの直線部37の後端部同士を連結する円弧状の第一の連結部38とを備える。1対の直線部37の前端部と両側のコイルばね部33aの互いに対向する側の端部とを、第二の連結部39により連結している。なお、第二の連結部39のうち、組付け状態で、支持板部18aの前方に配置される部分(幅方向外端寄り部分)は、可能な限り前方に配置されることが好ましい。このようにして、二次衝突の際に、第二の連結部39が支持ブラケット17bの前方への変位の障害とならないようにしている。
The
また、1対の係止腕部36はそれぞれ、前記線材の両端部により、全体を前後方向に長く、上下方向から見ると略直線形状を有し、側方から見るとジグザグに屈曲した形状(三角波形状)を有する。また、係止腕部36の後端寄り部分に、前記線材を少しだけ上方に突出するように(折れ曲がり角度が鈍角となるように)折り曲げることにより、略L字形のばね側係止部40が形成される。
Each of the pair of locking
また、本例の場合、1対の係止腕部36のうちの、二次衝突時に、係止片41と摺接する部分、すなわち、ばね側係止部40の前端から、ステアリングコラム4bおよび支持ブラケット17bが前方に変位し切った状態(図5に示す状態)で、係止片41と前後方向と整合する位置にある部分(図1にαで示す部分)を、案内部材46が支持ブラケット17bを案内する方向(前後方向)に対して上下平行または上下略平行である、ばね側ガイド部56としている。言い換えると、ばね側ガイド部56は、案内板部48の上面に対して、上下平行または上下略平行な状態で設けられる。本例のように、ばね側ガイド部56が、案内板部48の上面に対して、わずかに傾斜した複数(本例の場合2本)の直線部により、ジグザグ形状に構成されている場合には、これらの直線部の傾きの平均値が、案内部材46が支持ブラケット17bを案内する方向に対して、上下平行または上下略平行となるように、1対の係止腕部36は配置される。代替的に、ばね側ガイド部56が、緩やかな曲線により全体が波形となるように構成されている場合には、直線近似により求めた仮想線が、案内部材46が支持ブラケット17bを案内する方向に対して、上下平行または上下略平行となるように、1対の係止腕部36は配置される。これらの係止腕部36の前端部は、1対のコイルばね部33aの反対側の端部から係止腕部36が後方に延出されるように、これらの端部に連結される。また、これらのコイルばね部33aと係止腕部36とは、幅方向に関してほぼ整合した位置に形成される。言い換えれば、コイルばね部33aと係止腕部36とは、前後方向に関してほぼ重畳した状態で設けられる。なお、これらの係止腕部36を、コイルばね部33aよりも幅方向外方に設けることも可能である。
In the case of this example, the
また、本例の場合、付勢ばね32aは、全体的に低摩擦材製のコーティング層により覆われている。この低摩擦材製のコーティング層は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コーティング、フッ素コーティング、二硫化モリブデンコーティング、リン酸亜鉛皮膜処理などの各種表面処理により形成される。このようなコーティング層を、本例のように、付勢ばね32aの全体に形成することもできるし、付勢ばね32aのうち、支持ブラケット17b、ステアリングコラム4bを構成するアウタコラム11a、あるいは、杆状部材28などの周辺部材と当接する部分にのみ形成することもできる。このように、コーティング層を形成する部分を限定すれば、このコーティング層を形成するための処理コストを抑えることができる。
In the case of this example, the urging
このような付勢ばね32aは、コイルばね部33aを支持ブラケット17bよりも前側に配置するとともに、これらのコイルばね部33aを捩ることにより、それぞれのコイルばね部33aで捩り方向の弾力を発生させた状態で、係止腕部36のばね側係止部40の後側半部を、支持ブラケット17bの係止片41の上面に係止させ、かつ、押圧部35aを杆状部材28の軸方向中央部の下面に設けた受面42に係合させている。この状態で、付勢ばね32aは、杆状部材28を介して、アウタコラム11aに対し、上方に向う弾力を付与する。なお、押圧部35aは、受面42との間に作用する摩擦力によってのみ前後方向へ相対変位を阻止されており、それ以外の押圧部35aが前後方向に相対変位することを規制するための構造は設けられていない。また、受面42は、アウタコラム11aの下端に設けることも可能である。
Such an urging
また、本例の場合、1対の係止腕部36のばね側係止部40と、支持ブラケット17bの係止片41との係止部分と、押圧部35aと杆状部材28の受面42との当接部との両方に、グリースが塗布されている。このグリースとしては、潤滑性、粘性を考慮したうえで、任意の種類のグリースを適宜採用することができるが、滴下および飛散が僅少であり、防錆性を有し、長期使用可能であって、使用温度の範囲が広域であるといった特性を有するグリースを採用することが好ましい。
Further, in the case of this example, the locking portion between the spring
組み付けられた状態で、付勢ばね32aのうちの両側に配置された係止腕部36およびコイルばね部33aは、幅方向に関して、支持ブラケット17bの1対の支持板部18aの外側にそれぞれ配置される。すなわち、係止腕部36とコイルばね部33aは、支持板部18aと前後方向に関して重畳しない位置に配置される。また、付勢ばね32aの押圧部35aは、幅方向に関して、支持板部18a同士の間部分に配置される。したがって、支持板部18aの前方には、付勢ばね32aのうち第二の連結部39の幅方向外端寄り部分のみが配置される。
In the assembled state, the locking
組み付けられた状態で、付勢ばね32aは、ばね側係止部40により、係止片41を下方に押圧する。また、付勢ばね32aは、押圧部35aにより、ステアリングコラム4bのアウタコラム11aに、両側のばね側係止部40と係止片41との係止部分を支点とする上方への押圧力を作用させる。そして、この押圧力(ステアリングコラム4bを、枢軸16を中心として上方に揺動させようとする力)と、重力(ステアリングコラム4bを下方に揺動させようとする力=モーメント)とをバランスさせて、ステアリングホイール1の高さ位置の調節時に、ステアリングコラム4bを、枢軸16を中心として揺動させるために必要な力を軽減できるようにしている。なお、ばね側係止部40と係止片41は、ステアリングホイール1の高さ位置および前後位置を調節するための操作の際に、付勢ばね32aが前後方向にずれない程度の係止力で係合している。
In the assembled state, the biasing
本例のチルト式ステアリング装置は、衝突事故に伴う二次衝突の際に、運転者の身体がステアリングホイール1に衝突すると、図1および図2に示す通常状態から、案内部材46および左右1対のカプセル21を車体15に固定された位置に止めたまま、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bを前方に変位させる。この際、支持ブラケット17bは、案内部材46により、その脱落を阻止された状態で、前方への変位を案内される。したがって、二次衝突の際に、支持ブラケット17bは、案内部材46に沿って、前方に変位するが、二次衝突が進行した状態でも、落下してしまうことはない。このため、二次衝突の際に、運転手からステアリングホイール1に加わる力の方向に拘わらず、支持ブラケット17bは安定して前方に変位させられる。また、支持ブラケット17bの落下による衝撃で付勢ばね32aが外れてしまうことがないため、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bとともに、付勢ばね32aも前方に円滑に変位する。
When the driver's body collides with the steering wheel 1 in the case of a secondary collision resulting from a collision accident, the tilt type steering device of this example starts from the normal state shown in FIG. 1 and FIG. The
アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bが前方に変位可能なストロークの中盤において、図3および図4に示すように、付勢ばね32aの第二の連結部39のうちの一方(図4の下方にある第二の連結部39)の幅方向外端寄り部分が、付勢ばね32よりも前方に配置された部材である、操舵力補助装置5を構成するギヤハウジング12の後端部に設けた受面57に当接して、付勢ばね32aがさらに前方へ変位することが阻止される。
As shown in FIGS. 3 and 4, in the middle of the stroke in which the
なお、本例の場合、ギヤハウジング12の後端部のうち、第二の連結部39の前記一方と当接する受面57は、支持ブラケット17bの変位方向(前後方向)に対して直交する仮想平面上に設けられる。このように、受面57を設けることで、二次衝突の際に、付勢ばね32aの前端部(第二の連結部39の前記一方の前端部)が、受面57に当接した後における、付勢ばね32aの姿勢を安定させることができる。また、本例の場合、ギヤハウジング12の受面57を、第二の連結部39の前記一方とのみ当接するように設けているが、ギヤハウジングの受面を、両方の第二の連結部39と当接するように設けることもできる。このような構成により、二次衝突の際に、付勢ばね32の前端部(両方の第二の連結部39の前端部)が受面に当接した後の、付勢ばね32の姿勢を、さらに安定させることができる。
In the case of this example, of the rear end portion of the
一方、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bには、これらをさらに前方に変位させようとする力が作用する。そして、付勢ばね32aのばね側係止部40と支持ブラケット17bの係止片41との係合が外れて、付勢ばね32aがその場に止まった状態で、アウタコラム11aと支持ブラケット17bはさらに前方に変位して、図5および図6に示す、前方に変位し切った状態となる。このように、本例の場合、付勢ばね32aが、より前方に存在する別の部材であるギヤハウジング12の後端部に設けた受面57と、前後方向に関して干渉した場合に、付勢ばね32aのばね側係止部40の支持ブラケット17bのブラケット側係止部である係止片41への係止状態が解除される。このため、ステアリングコラム4bのアウタコラム11aおよび支持ブラケット17bが前方に変位可能なストロークの途中で、付勢ばね32aが、ギヤハウジング12の受面57と支持ブラケット17bとの間で突っ張ってしまうことがない。この結果、二次衝突の際に、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bが前方に円滑に変位することが許容される。
On the other hand, a force is applied to the
また、図3および図4に示す状態から、図5および図6に示す状態に移行する際に、支持ブラケット17bと付勢ばね32aとが前後方向に干渉することがない。このため、二次衝突の際に大きなストロークを確保できるとともに、このストロークの全長にわたって、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bを前方に円滑に変位させることが可能となる。なお、アウタコラム11aと支持ブラケット17bの前方への変位に伴い、係止片41が、付勢ばね32aの係止腕部36を上方に弾性変形させた状態で、これらの係止腕部36の下端と摺接しながら前方に変位するが、このような摺接による干渉は、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bの前方への円滑な変位を妨げるものではない。また、付勢ばね32aの押圧部35aとステアリングコラム4bの受面42との当接部も、アウタコラム11aおよび支持ブラケット17bの前方への円滑な変位を妨げるものではない。
Further, when shifting from the state shown in FIGS. 3 and 4 to the state shown in FIGS. 5 and 6, the
本例の場合、付勢ばね32aの係止腕部36のうち、少なくともばね側係止部40の前端から、ステアリングコラム4bおよび支持ブラケット17bが前方に変位し切った状態で、係止片41と前後方向に整合する位置にある部分(図1にαで示す部分)に、案内部材46が支持ブラケット17bを案内する方向(案内板部48の上面)に対して上下平行または上下略平行な、ばね側ガイド部55が設けられている。このため、二次衝突の際に、付勢ばね32aが、ギヤハウジング12の後端部と干渉して、付勢ばね32aが前方に変位することなくその場に止まった後、付勢ばね32aに対する支持ブラケット17bの前方への変位をスムーズに行わせることが可能となっている。
In the case of this example, the locking
また、本例の場合、付勢ばね32aの全体に、低摩擦材製のコーティング層が形成されており、かつ、付勢ばね32aのばね側係止部40と支持ブラケット17bの係止片41との係合部分、および、押圧部35aと杆状部材28の受面42との当接部に、グリースが塗布されている。このため、二次衝突の際に、付勢ばね32aが、ギヤハウジング12の後端部に当接して、付勢ばね32aの前方への変位が阻止された後、付勢ばね32aに対するアウタコラム11aおよび支持ブラケット17bの前方への変位を円滑に行わせることができる。また、これらの係止部分および当接部における、擦れ合い、きしみ、振動などに基づく、異音の発生を防止することもできる。なお、低摩擦材製のコーティング層は、付勢ばね32aのうち、少なくともばね側係止部40に形成されていればよい。また、グリースは、ばね側係止部40と支持ブラケット17bの係止片41との係合部分にのみ塗布されていてもよい。
In the case of this example, a coating layer made of a low friction material is formed on the
本発明は、チルト・テレスコピック式ステアリング装置のみならず、テレスコピック機構の有無にかかわらず、衝撃吸収機構を備えたチルト式ステアリング装置に広く適用することが可能である。 The present invention can be widely applied not only to a tilt / telescopic steering device but also to a tilt type steering device having an impact absorbing mechanism regardless of the presence or absence of a telescopic mechanism.
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a、4b ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8 インナシャフト
9 アウタシャフト
10 インナコラム
11、11a アウタコラム
12 ギヤハウジング
13 出力軸
14 前側支持ブラケット
15 車体
16 枢軸
17、17a 支持ブラケット(後側支持ブラケット)
18、18a 支持板部
19、19a 結合板部
20 切り欠き
21 カプセル
22 係合溝
23 上下方向通孔
24 被挟持部
25、25a コラム側ブラケット
26 コラム側通孔
27 車体側通孔
28 杆状部材
29 結合ナット
30 調節レバー
31 頭部
32、32a 付勢ばね
33、33a コイルばね部
34、34a 前板部
35、35a 押圧部
36 係止腕部
37 直線部
38 第一の連結部
39 第二の連結部
40 ばね側係止部
41 係止片
42 受面
43 上方ブラケット
44 連続板部
45 被案内側通孔
46 案内部材
47 固定板部
48 案内板部
49 固定用通孔
50 固定フランジ部
51 固定用小通孔
52 案内側長孔
53 ボルト
54 ナット
55 滑り板
56 ばね側ガイド部
57 受面
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
18, 18a
Claims (8)
車体に対して、前方への変位が可能となるように支持された結合板部と、該結合板部に下方に垂れ下がるように固定され、互いの間隔の拡縮により、前記ステアリングコラムを幅方向両側から挟んで保持する状態と、前記ステアリングコラムの前記揺動変位を可能とする状態とを可能にする、1対の支持板部とを備える、支持ブラケットと、
前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットとともに前方に変位可能な状態で、該ステアリングコラムと該支持ブラケットとの間に組み付けられ、前記前部よりも後方に配置され、該ステアリングコラムに上方への押圧力を付与する付勢ばねと、
を備え、
前記付勢ばねは、1本のばね用ピアノ線材・SWP−Bにより構成されており、かつ、1対のコイルばね部と、1対の係止腕部と、押圧部とを備え、
前記押圧部は、前記線材の中間部に曲げ成形を施すことにより形成され、
前記1対のコイルばね部は、前記線材の両端寄り部分を螺旋状に巻き回すことにより、かつ、互いに幅方向に離隔した状態で形成され、
前記1対の係止腕部は、前記線材の両端部に配置され、かつ、前記1対のコイルばね部における前記押圧部がある側とは反対側の端部から、後方に延出する状態で形成され、
前記支持板部は、ブラケット側係止部を幅方向側面に備え、
前記1対の係止腕部のそれぞれの一部には、ばね側係止部が形成されており、該ばね側係止部はいずれも、前記ブラケット側係止部に係止されており、前記押圧部は、前記ステアリングコラムの一部に直接または間接的に接し、前記付勢ばねは、該ステアリングコラムに対して、前記ばね側係止部を支点とした上方への押圧力を作用させており、
二次衝突の際に、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットが前方に変位する途中で、前記付勢ばねが、前記前部における前後方向に対して直交する受面と前後方向に関して干渉した場合に、前記ばね側係止部と前記ブラケット側係止部との係止状態が解除されて、前記付勢ばねが前方に変位することなくその場に止まり、前記ステアリングコラムおよび前記支持ブラケットがさらに前方に変位することを許容するように構成されている、
チルト式ステアリング装置。 A steering column that includes a front portion that is swingably supported by the vehicle body about the pivot axis, and that can be swung and displaced as a whole around the pivot axis, and that supports the steering shaft rotatably inside;
With respect to the vehicle body, and supported coupling plate portion so as to allow displacement of the forward, fixed as hanging downward in said binding plate portions, the scaling of the mutual distance, the width direction on both sides of the steering column A support bracket comprising a pair of support plate portions that enable a state of being held between and a state of enabling the swing displacement of the steering column;
The steering column and the support bracket, together with the steering column and the support bracket, are assembled between the steering column and the support bracket and are arranged rearward of the front portion, so that an upward pressing force is applied to the steering column. A biasing spring to be applied ;
With
The biasing spring is composed of one spring piano wire SWP-B, and includes a pair of coil spring portions, a pair of locking arm portions, and a pressing portion,
The pressing part is formed by bending the intermediate part of the wire,
The pair of coil spring portions are formed by spirally winding portions near both ends of the wire, and being separated from each other in the width direction,
The pair of locking arm portions are disposed at both ends of the wire and extend rearward from an end portion of the pair of coil spring portions opposite to the side where the pressing portion is located. Formed with
The support plate portion includes a bracket side locking portion on a side surface in the width direction,
A spring-side locking portion is formed on a part of each of the pair of locking arm portions, and each of the spring-side locking portions is locked to the bracket-side locking portion, The pressing portion directly or indirectly contacts a part of the steering column , and the biasing spring applies an upward pressing force with the spring side locking portion as a fulcrum to the steering column. And
During the secondary collision, when the steering column and the support bracket are displaced forward, the biasing spring interferes with the receiving surface orthogonal to the front-rear direction at the front part with respect to the front-rear direction . The latched state of the spring side latching portion and the bracket side latching portion is released, and the biasing spring stops in place without being displaced forward, and the steering column and the support bracket are further forwarded. Configured to allow displacement,
Tilt-type steering device.
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