JP6410333B1 - Tdma方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびそのプログラム - Google Patents

Tdma方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】信号長が短い無線信号が送信されるような通信環境下であっても、該無線信号の検出が可能なキャリアセンス機能を備えたTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムを提供する。【解決手段】使用予定の周波数に該当する使用予定スロット40の前縁部41、後縁部43における前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2では、予め定めたフレーム数分の全ての測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、受信信号強度を測定し、中央部42における中央部キャリア測定ポイントRSSI1では、各前記測定フレームごとに、予め定めた時間間隔(例えば30ビット分の79μsec)ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させた第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の各時点において、それぞれにおける受信信号強度を測定する。【選択図】 図3

Description

本発明は、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムに関し、特に、同一周波数帯を使用するTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システムとの間の電波干渉を回避するTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムに関する。
1.9GHz周波数帯を用いる事業所用PHS(Personal Handy-Phone System)システム(すなわちTDMA(Time Division Multiple Access)方式狭帯域デジタルコードレス電話システム)とJ−DECT(Japanese-Digital Enhanced Cordless Telecommunications)システム(すなわちTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム)との2つのデジタルコードレス電話システムは、それぞれの使用周波数帯が1893.65〜1905.95MHzと1894.752〜1903.392MHzとであり、互いの使用周波数帯が重複している。図5は、事業所用PHSシステムとJ−DECTシステムとの使用周波数帯域を説明するための模式図である。
図5に示すように、1.9GHz周波数帯を用いる事業所用PHSシステムの使用周波数帯域は1893.65MHz〜1905.95MHzであるが、我が国において1.9GHz帯域のDECT方式のデジタルコードレス電話システムとして設置が許可されているJ−DECTシステムの使用周波数帯域は、前述したように、事業所用PHSシステムの1893.65MHz〜1905.95MHzと重複する1894.752〜1903.392MHzである。
そして、J−DECTシステムは、F1チャネル(1894.752MHz〜1896.480MHz、中心周波数1895.616MHz)、F2チャネル(1896.480MHz〜1898.208MHz、中心周波数1897.344MHz)、F3チャネル(1898.208MHz〜1899.936MHz、中心周波数1899.072MHz)、F4チャネル(1899.936MHz〜1901.664MHz、中心周波数1900.800MHz)およびF5チャネル(1901.664MHz〜1903.392MHz、中心周波数1902.528MHz)の5つのチャネルの使用が許可されている。
これに対して、事業所用PHSシステムは、図5に示すように、1893.65MHz〜1905.95MHzの使用周波数帯域を1ch〜10ch、14ch〜16ch、20ch〜37ch、251ch〜255chの合計22個のチャネルに分けて通信用チャネルとして使用することができる。それらの22個のチャネルのうち、図5に帯域0として示した29ch〜37chおよび251ch〜255chは、J−DECTシステムとの周波数の重複はないが、その他のチャネルについては、J−DECTシステムとの周波数の重複が生じている。
すなわち、図5に示すように、事業所用PHSシステムにおいて帯域1として示した1ch〜5chの5つのチャネルは、J−DECTシステムのF1チャネルと周波数帯が重複し、帯域2として示した6ch〜10chの5つのチャネルは、J−DECTシステムのF2チャネルと周波数帯が重複する。また、事業所用PHSシステムにおいて帯域3として示した14ch〜16chの3つのチャネルは、J−DECTシステムのF3チャネルと周波数帯が重複し、帯域4として示した20ch〜23chの4つのチャネルは、J−DECTシステムのF4チャネルと周波数帯が重複する。そして、事業所用PHSシステムにおいて帯域5として示した24ch〜28chの5つのチャネルは、J−DECTシステムのF5チャネルと周波数帯が重複する。
したがって、互いに重複する使用周波数帯を有する前記2つのデジタルコードレス電話システムが、同一サービスエリア内に存在している場合、使用する周波数帯が近接し、かつ、時分割方式のタイミングが重複した場合には、互いの電波干渉を引き起し、通話に使用する音声データや機能動作に必要とする制御データにエラーが発生する事態になる。
通常、かかる事態を回避する手段として、例えば、特許文献1の特開2015−23565号公報「事業所用デジタルコードレス電話システム、干渉回避方法および干渉回避プログラム」に記載されているように、キャリアとして使用する周波数を選択する際に、キャリアセンス動作を起動して、該周波数の信号の送信に先立って、該周波数の信号の受信動作を一定時間行うことにより、送信した場合に同時に複数のキャリア(搬送波)が存在することになり、干渉が発生しないか確認する。キャリアセンスを実行して、干渉源になる他の無線通信システムの電波(キャリア)を検知した場合には、当該電波(キャリア)の周波数帯以外の周波数を選択し直して使用することによって干渉を回避することができる。
特開2015−23565号公報
しかし、前記特許文献1に記載されているような本発明に関連する現状の技術においては、キャリアセンスの実行間隔よりも短い信号長の無線信号(つまり送出時間が短いキャリア)を、常に送出したり、状況に応じて送出したりするような他の無線通信システム例えばJ−DECTシステムに関しては、送出されている短い信号長の前記無線信号を、タイミングによっては、キャリアセンスにおいて検知することができない場合が生じてしまう。かかる現象が発生すると、他の無線通信システムとの間の電波干渉が発生して、通信障害を引き起こす可能性がある。具体的には、通話ノイズの発生だけでなく、制御データにエラーが発生して、通話切断、着信不可能、干渉回避動作が多発、あるいは、キー操作が効かない等の障害を引き起こし、通信サービスに重大な支障を与える可能性がある。
(本発明の目的)
本発明は、かかる事態に鑑みてなされたものであり、J−DECTシステム等のTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システムのように、同一周波数帯を使用して、キャリア送出時間が短い場合であっても、該キャリアを確実にキャリアセンスすることが可能な仕組み、すなわち、信号長が短い無線信号が送信されるような通信環境下であっても、該無線信号の検出が可能なキャリアセンスの仕組みを備えたTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムを提供することを、その目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明によるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明によるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムは、
同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおいて、
前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの測定時点における受信信号強度を測定する際に、
前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定し、
一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定する
ことを特徴とする。
(2)本発明によるキャリアセンス制御方法は、
同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおけるキャリアセンス制御方法であって、
前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの測定時点における受信信号強度を測定する際に、
前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定するステップと、
一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定するステップと
を有していることを特徴とする。
(3)本発明によるキャリアセンス制御プログラムは、
同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおける前記キャリアセンスの制御をコンピュータによって実行するキャリアセンス制御プログラムであって、
前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの時点における受信信号強度を測定する際に、
前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定する処理と、
一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定する処理と
を有していることを特徴とする。
本発明のTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムによれば、キャリア測定ポイントとして、時間軸上、3点測定の両側2点(前縁部キャリア測定ポイント、後縁部キャリア測定ポイント)のキャリア測定ポイント間の時間間隔は変えることなく固定し、中央1点のキャリア測定ポイント(中央部キャリア測定ポイント)の時間位置を測定回数の順番に応じて毎回少しずつシフトしながら、複数回の測定を行う仕組みを採用しているので、以下のような効果を奏することができる。
すなわち、本発明においては、現状の技術におけるキャリアセンス制御方法においては検出することができなかったTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム例えばJ−DECTシステム等の他の無線通信システムが送出する信号長が短い無線信号も検出することができるので、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム例えば事業所用PHSシステムとTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム例えばJ−DECTシステム等の他の無線通信システムとの互いの電波干渉を確実に回避することが可能となり、周波数利用効率の向上を図ることができる。
本発明に係るTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの一例として事業所用PHSシステムのシステム構成の概略を示すシステム構成図である。 現状の技術における事業所用PHSシステムのキャリアセンス動作を説明するための模式図である。 図1に示す本実施形態における事業所用PHSシステムのキャリアセンス動作の一例を説明するための模式図である。 図1に示す本実施形態における事業所用PHSシステムのキャリアセンス動作の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 事業所用PHSシステムとJ−DECTシステムとの使用周波数帯域を説明するための模式図である。
以下、本発明によるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム、キャリアセンス制御方法およびキャリアセンス制御プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明によるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムおよびキャリアセンス制御方法について説明するが、かかるキャリアセンス制御方法をコンピュータにより実行可能なキャリアセンス制御プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、キャリアセンス制御プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、他の無線通信システムと同一周波数帯域を共有するTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおいて、キャリアセンスの制御方法を改良することにより、前記他の無線通信システムが短時間の信号を送信している場合であっても、(現状の技術においては検出することが不可能であったが、)確実に検出し、電波干渉を回避することを可能にすることを主要な特徴としている。ここで、改良するキャリアセンスの制御方法は次の通りである。すなわち、現状の技術と同様に、使用予定の周波数帯のタイムスロットの前縁部、中央部、後縁部の3点におけるRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)レベルをセンスする際に、前縁部と後縁部とについては、測定の都度時間位置を変化させることなく固定した時間位置でキャリアセンスする動作を行う。しかし、中央部については、現状の技術とは異なり、前縁部と後縁部との中間位置に固定するのではなく、あらかじめ定めた短い時間間隔で少しずつシフトさせた時間位置でキャリアセンスする動作を複数回(あらかじめ定めた測定回数分)繰り返すことを主要な特徴としている。なお、かかるキャリアセンスの制御方法の改良は、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムのハードウェアに関する変更は全く不要であり、キャリアセンス機能のソフトウェア(すなわちキャリアセンス制御プログラム)を変更することにより実現することができる。
而して、例えば、同一周波数帯を使用するTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムとTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム例えばJ−DECTシステムとが共存する電波環境下においても、現状の技術では検出することができなかったTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システムの存在を、現状の技術と同様の3点測定方式のキャリアセンス機能を用いて検知して、適切な周波数帯域を選択することが可能になり、前述した課題を解決することができる。
言い換えると、本発明は、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム例えば事業所用PHSシステムにおけるキャリア測定ポイントとして、時間軸上、3点測定の両側2点のキャリア測定ポイント間の時間間隔(例えば228ビット分の297μsec×2=594μsec)は変えることなく固定し、中央1点のキャリア測定ポイントを測定回数の順番に応じて毎回少し(例えば30ビット分の79μsec)ずつシフトさせながら、複数回(例えば7回:79μsec×7回=553μsec)の測定を行う仕組みを採用していることを主要な特徴としている。
而して、現状の技術においては、同一周波数帯の短時間間隔の信号が送出されるTDMA方式デジタルコードレス電話システムが同一エリア内に存在している場合であっても、その存在を確実に検知することができ、電波干渉を確実に回避することができるので、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの動作および通信品質を安定させることができる。
なお、現状のキャリアセンス制御方法においては、本発明の場合と同様に、使用予定の周波数帯のタイムスロットの前縁部、中央部、後縁部の3点を複数回センスする動作を行うものの、本発明とは異なり、3点の位置があらかじめ定めた一定の等間隔の時間間隔に固定されている状態でキャリアセンスを行っているので、課題として前述したように、同一周波数帯域であっても同一エリア内にキャリアセンスの時間間隔よりも短い時間間隔で信号を出力するTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム等の他の無線通信システムが存在している場合には、該他の無線通信システムが送出する短時間間隔の信号を、確実には検知することができない可能性が生じ、電波干渉を引き起こす可能性があった。
(本発明の実施形態の構成例)
次に、本発明に係るTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの実施形態の構成例について、図面を参照しながら説明する。なお、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの一例として、以下の実施形態においては、事業所用PHSシステム(Personal Handy-Phone System)を用いる場合について説明する。そして、該事業所用PHSシステムの近傍のエリアにはほぼ同一の周波数帯を使用するJ−DECTシステム(Japanese-Digital Enhanced Cordless Telecommunicationsシステム:すなわちTDMA方式広帯域デジタルコードレス電話システム)が存在している場合について説明する。
図1は、本発明に係るTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの一例として事業所用PHSシステムのシステム構成の概略を示すシステム構成図である。なお、図1には、事業所用PHSシステム10のサービスエリアと一部重複するサービスエリアを有し、ほぼ同一の周波数帯を使用するJ−DECTシステム20が存在している場合について示している。ここで、図1に示すように、事業所用PHSシステム10の使用周波数は、1893.65〜1905.95MHzであり、J−DECTシステム20の使用周波数は、1894.752〜1903.392MHzであり、互いにほぼ同一の周波数帯を通信チャネルとして使用している。
図1に示すように、事業所用PHSシステム10は、外線30と接続する主装置(ME)13と、該主装置13に接続されて、事業所用PHSシステム10のエリア15内に存在する1ないし複数のPHS子機(PS:Personal Station)と無線接続するPHS基地局(CS:Cell Station)14とから構成されている。図1には、エリア15内に存在する複数のPHS子機として、第1PHS子機11、第2PHS子機12があり、第1PHS子機11は、J−DECTシステム20のエリア25と重複していないエリア15内に存在しているが、第2PHS子機12は、エリア15内であるが、J−DECTシステム20のエリア25と重複する重複エリア16内に存在している例を示している。
また、J−DECTシステム20は、図1に示すように、外線30と接続されて、J−DECTシステム20のエリア25内に存在する複数のDECT子機(PS)と無線接続するDECT親局(CS)23から構成されている。図1には、エリア25内に存在する複数のDECT子機として、第1DECT子機21、第2DECT子機22があり、第1DECT子機21は、事業所用PHSシステム10のエリア15と重複していないエリア25内に存在しているが、第2DECT子機22は、エリア25内であるが、事業所用PHSシステム10のエリア15と重複する重複エリア16内に存在している例を示している。
図1に破線で示している重複エリア16内に存在する第2PHS子機12や第2DECT子機22が無線接続される場合には、使用周波数が同一になっていると、電波干渉が発生する可能性がある。
なお、PHS基地局(CS)14、DECT親局(CS)23は、それぞれ、TDMA狭帯域コードレス電話システムのデジタルコードレス電話基地局、TDMA広帯域コードレス電話システムのデジタルコードレス電話親機の一例を示すものであり、PHS子機(PS)、DECT子機(PS)は、それぞれ、TDMA狭帯域コードレス電話システムのデジタルコードレス電話子機、TDMA広帯域コードレス電話システムのデジタルコードレス電話子機の一例を示すものである。
ここで、PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、電波干渉の可能性を監視するために、以下に記載するような機能を有している。なお、DECT親局(CS)23、および、第1DECT子機21、第2DECT子機22の各DECT子機(PS)についても、類似の機能を備えているが、ここでは、事業所用PHSシステム10における電波干渉対策として実施するキャリアセンス制御方法について説明するので、以下には、DECTシステム20側の説明については割愛する。
(1)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、キャリア測定ポイントすなわちRSSI測定ポイント(RSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)を測定する測定時点)の時間軸上の時間位置を、キャリアセンス制御プログラムまたはレジスタ値によって変更することを可能にする機能を有している。
(2)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、信号を送信するための1スロット当たりM点(M:正整数)のRSSI測定ポイントを設定し、設定した各RSSI測定ポイントにおいて測定したRSSI値(レジスタ値)を、記憶することが可能なM個以上のメモリエリアを備えている。以下の説明においては、一例として、M個のRSSI測定ポイントとして、使用予定の周波数帯のスロットの前縁部、後縁部それぞれに1個、中央部に7個の測定ポイントを設定する例について、説明することとし、合計9個のRSSI値をあらかじめ設定した回数分記憶することが可能なメモリエリアを備えているものとする。
(3)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、キャリアセンスとして各RSSI値を測定する測定フレーム数すなわち各RSSI値の測定回数を、キャリアセンス制御プログラムまたはレジスタ値によって変更することを可能にする機能を有している。
(本発明の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明に係るTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムの一例として図1に例示した事業所用PHSシステム10の動作として、電波干渉対策として実施されるキャリアセンスの動作を制御する際の動作例について説明する。
PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、リンクチャネル確立要求時、および、リンクチャネル割当実行時に、キャリア干渉(電波干渉)の発生の有無を確認するために、まず、信号の送信動作に先立って、キャリアセンスを実施し、当該信号に割り当てたリンクチャネルの受信スロット区間(1スロット長の区間)におけるキャリアのRSSI(受信信号強度)レベルを監視する。そして、該キャリアセンスの実施結果として、次に示した「キャリア使用可能判定条件」が成立した場合には、電波干渉が発生していなく、当該リンクチャネルのキャリアを使用することが可能であるものと判定して、該キャリアの周波数を用いて、信号の送受信動作を開始する。
「キャリア使用可能判定条件」
:「信号の送信に先立つ2秒以内に実施したキャリアセンスとして、連続する複数フレーム(例えば、フルレートの場合は4フレーム、ハーフレート(公衆用のみ)の場合は2有意フレーム)以上に亘って、当該信号に割り当てた受信スロット区間において、あらかじめ定めた閾値レベルよりも少ないキャリアレベルの受信信号が継続し、受信信号がないと見做すことが可能な空きの状態が継続していること。」
次に、本実施形態の動作を理解し易くするために、まず、現状の技術の事業所用PHSシステムにおけるキャリアセンス実施時の問題点について、図2の模式図を用いて説明する。
なお、現状の技術における事業所用PHSシステムにおいても、本実施形態の場合と同様に、通常、前記「キャリア使用可能判定条件」を満たしているか否かを確認するために、信号の送信に先立つ2秒以内に、該信号に割り当てたリンクチャネルの1受信スロット区間の前縁部、中央部、後縁部の3点におけるRSSI(受信信号強度、言い換えると、受信電界強度)を、連続する4フレーム以上に亘って測定して、測定したRSSIの最大値が、キャリアレベル閾値としてあらかじめ定めた閾値レベルよりも低かった場合には、電波干渉が生じることがない空きのリンクチャネルであると判定して、当該リンクチャネルの周波数を使用して、信号を送受信する動作を開始する。
図2は、現状の技術における事業所用PHSシステムのキャリアセンス動作を説明するための模式図である。例えば、PHS基地局においてリンクチャネル確立要求が発生した際に、リンクチャネルの確立に先立って、現状の技術においては、図2に示すように、該PHS基地局が送信しようとするリンクチャネルの使用予定スロット40の前縁部41、中央部42、後縁部43の3点のキャリア測定ポイントRSSI0、RSSI1、RSSI2それぞれにおいて受信信号強度(RSSI)を、連続するあらかじめ定めたフレーム数(例えば4フレーム)以上に亘って測定する。そして、例えば、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、中央部キャリア測定ポイントRSSI1、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2のそれぞれにおける第N番目(RSSI値を測定した第Nフレーム目)の測定結果として、図2に示すように、それぞれ、RSSI0(N)、RSSI1(N)、RSSI2(N)の受信信号強度(RSSI)を得る(例えば、あらかじめ定めた測定回数が4回の場合は、N=1,2,3,4)。
あらかじめ定めたN回(例えばN=4)の測定が終了すると、第1回から第4回までの測定結果の中から、受信信号強度RSSIの最大値を取り出し、該最大値があらかじめ定めたキャリアセンス閾値よりも低いことを確認すると、当該リンクチャネルの周波数は、空きの状態にあるものと判断して、当該リンクチャネルの周波数を無線通信用として割り当て、当該リンクチャネルの周波数を用いた無線通信を確立する。
ここで、事業所用PHSシステムの1フレームは5msecであって、8スロットから構成されており、各スロットの信号長は、図2に示すように、ランプビット(R)、ガードタイム(G)を含め625μsec(240ビット)に固定されている。そして、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0の時点を、スロットのランプビット(R)の先頭の時点とし、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2を、当該スロットの後ろ側に位置するガードタイム(G)先頭から4ビット目の時点(すなわち、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0の時点から228ビット(594μsec)の時点に固定している。そして、中央部キャリア測定ポイントRSSI1の時点は、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0の時点と後縁部キャリア測定ポイントRSSI2の時点との丁度中間の時点(すなわち、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0の時点と後縁部キャリア測定ポイントRSSI2の時点とのそれぞれから114ビット(297μsec)の時点)に固定している。
したがって、現状の技術におけるキャリアセンスにおいては、図2に示すように、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、中央部キャリア測定ポイントRSSI1、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2のそれぞれの時点が、297μsecずつ離れた時点に固定されているので、297μsec以上の信号長を有する信号については、確実に検出することが可能である。しかし、297μsec未満の信号長を有する信号については、たとえ、複数回(例えば4回)以上繰り返してキャリアセンスを実施したとしても、検出することができない可能性があるという問題がある。
例えば、1.9GHz帯の事業所用PHSシステムとほぼ同一の周波数帯を使用するJ−DECTシステム20において使用される制御スロットや通話スロットの各スロットの信号長は、通信用途に応じて、83.3μsec〜368.1μsecのいずれかの信号長に可変しており、事業所用PHSシステムの場合のように固定の信号長ではない。つまり、J−DECTシステム20においては、非通信時において定期的に送出するDB(ダムベアラ)のスロットは、83.3μsec、118.1μsec、152,8μsecのいずれかの信号長であり、また、通信時に送出するTB(トラフィックベアラ)のスロットについては、368.1μsecの信号長である。なお、J−DECTシステム20においては、1フレームが10msecである。
したがって、図2に示したような現状の技術のキャリアセンスを用いる限り、事業所用PHSシステムは、J−DECTシステム20が使用する可能性がある297μsec未満の信号長を有する信号を検出することができない場合が生じる。而して、事業所用PHSシステムの近傍にほぼ同一周波数帯を使用するJ−DECTシステム20が設置されている環境下においては、事業所用PHSシステムのリンクチャネルとして割り当てを許可した周波数帯が、J−DECTシステム20が使用する信号の周波数と重複する周波数になってしまう場合が生じて、互いの電波干渉を引き起こす結果を招いてしまう可能性がある。
本実施形態における事業所用PHSシステム10は、かくのごとき電波干渉を確実に回避することを可能にする機能を新たに追加して有している。次に、本実施形態における事業所用PHSシステム10のキャリアセンス動作例について、図3の模式図を用いて説明する。図3は、図1に示す本実施形態における事業所用PHSシステム10のキャリアセンス動作の一例を説明するための模式図であり、PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、前述したように、以下の機能を追加して有している。
(1)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、キャリア測定ポイントすなわちRSSI測定ポイント(RSSI(受信信号強度)を測定する時間軸上の測定時点)を、受信スロットの無線信号を制御するプログラムにてあらかじめ指定された測定のトリガポイントにおいて、キャリアセンス制御プログラムまたはレジスタ値によってその時間位置を変更することを可能にする機能を有している。なお、1フレーム当たりに測定するRSSI測定ポイントの個数は、現状の技術の場合と同様、3点であるが、RSSI測定ポイントの時間位置を変更することを可能にしており、その変更を行う制御方法に関しては、構成するハードウェアによって様々であり、以下の説明においては、例えばキャリアセンス制御プログラムによってその時間位置を決定するものとする。
(2)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、M個(M:正整数)の各RSSI測定ポイントそれぞれにおいて測定したRSSI値(レジスタ値)を、記憶することが可能なM個以上のメモリエリアを備えている。以下の説明においては、M個のRSSI測定ポイントとして、使用予定スロット40の前縁部41に、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0を、使用予定スロット40の後縁部43に、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2を、それぞれ、1個ずつ設定し、また、使用予定スロット40の中央部42には、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の7個の測定ポイントを設定する場合について、説明することとし、合計9個のRSSI値をあらかじめめ定めた測定回数(N回)分記憶することが可能なメモリエリアを備えているものとする。
(3)PHS基地局(CS)14、および、第1PHS子機11、第2PHS子機12の各PHS子機(PS)は、キャリアレベルすなわちRSSI値を測定する測定回数すなわち測定フレーム数を、キャリアセンス制御プログラムまたはレジスタ値によって変更することを可能にする機能を有している。
図3の模式図に示すように、例えば、PHS基地局14においてリンクチャネル確立要求が発生した際に、リンクチャネルの確立に先立って、図2に示した現状の技術の場合と同様、PHS基地局14が送信しようとするリンクチャネルの使用予定スロット40の前縁部41、中央部42、後縁部43の3点のキャリア測定ポイントRSSI0、RSSI1、RSSI2それぞれにおいて受信電界強度(RSSI)を測定する。しかし、図3に示す本実施形態においては、図2の場合とは異なり、使用予定スロット40の中央部42に設定する中央部キャリア測定ポイントRSSI1に関しては、連続して測定する測定回数の順番に応じて、あらかじめ定めた時間間隔ずつ移動させて、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の7個の測定ポイントに順次設定していく。そして、移動させたそれぞれの時間位置でRSSI値を測定するようにしている。さらに、図2の場合とは異なり、図3に示すように、測定回数Nを7回とし、キャリア測定を行う測定フレームとして連続する測定フレーム数Nを7個としている。なお、本発明においては、測定回数Nは7回に限るものではなく、2秒以内にキャリアセンスの動作を終了する回数であれば、7回以上の任意の回数であっても構わない(なお、TDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話規格においては4回以上と規定されている)。
その結果、図3においては、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2のそれぞれにおける第N番目(測定した第Nフレーム目)の測定結果としてそれぞれ、RSSI0(N)、RSSI1(N)、RSSI2(N)の受信信号強度(RSSI)を得る(例えばN=1,2,3,4,5,6,7)。
ここで、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>それぞれの間の各時間間隔、すなわち、キャリアセンスとして受信信号強度RSSIを測定するフレームごとに時間軸上を移動させていくあらかじめ定めた時間間隔を、次のように定めている。すなわち、例えば、図3に示すように、240ビットのスロット長の使用予定スロット40のランプビット(R)、ガードタイム(G)および有意スロットの前後の4ビットずつを削除した残りの212ビット分を中央部42としている。そして、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2との時間位置関係を考慮して、該中央部42の前後にさらに16ビットずつ非測定部を設け、該非測定部を除いた残りの180ビット分における測定時間位置が等間隔になるように、30ビット(79μsec)ずつ移動させるようにしている。
つまり、中央部42の前縁部から16ビット目の時点をスタート位置として30ビットずつシフトさせていく第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の各時点は、中央部42の前縁部を基点とした場合、次の通りである。
(a)RSSI1<1>:0+16 =16ビット目
(b)RSSI1<2>:16+30 =46ビット目
(c)RSSI1<3>:46+30 =76ビット目
(d)RSSI1<4>:76+30 =106ビット目
(e)RSSI1<5>:106+30=136ビット目
(g)RSSI1<7>:166+30=196ビット目
なお、測定回数Nとして定めた7回のいずれも固定した時点で測定する前縁部キャリア測定ポイントRSSI0および後縁部キャリア測定ポイントRSSI2のそれぞれの中央部42の前縁部からの時点は、図3に示すように、中央部42の前縁部を基点として、次の通りである。
(h)RSSI0:0−4−4=−8ビット目(固定)
(i)RSSI2:196+16+4+4=220ビット目(固定)
つまり、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0と第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>との間の時間間隔、および、第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>と後縁部キャリア測定ポイントRSSI2との間の時間間隔は、いずれも、24ビット分(63μsec)である。
あらかじめ定めたN回(例えばN=7)の測定が終了すると、第1回から第7回までの測定結果の中から、受信信号強度RSSIの最大値を取り出し、該最大値が、当該使用予定スロット40に該当するリンクチャネルが空き状態か否かを判別するための閾値としてあらかじめ定めたキャリアセンス閾値未満であることを確認すると、当該リンクチャネルの周波数は、空きの状態にあるものと判断して、当該リンクチャネルの周波数を割り当てるリンクチャネル割り当てを実施し、当該リンクチャネルの周波数を用いた無線通信を確立する。ここで、あらかじめ定めた前記キャリアセンス閾値としては、例えば、電界強度44dBμV/mに設定しても良い。
以上のように、使用予定スロット40の中央部42に設定する中央部キャリア測定ポイントRSSI1の時点を、図3に示すように、中央部42の中心に固定するのではなく、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>と、連続する7個の測定フレームのうちの何番目のフレームかに応じて、時間軸上を例えば30ビット(79μsec)ずつシフトさせていくことにより、79μsec以上の信号長を有する信号であれば、如何なる短時間の信号であっても、確実に検出することが可能になる。
したがって、信号の信号長が83.3μsec〜368.1μsecのいずれかの信号長に可変するJ−DECTシステム20の信号についても確実に検出することができる。なお、さらに、短い信号長の信号を検出したい場合には、中央部キャリア測定ポイントRSSI1の時点を(さらには、場合によっては、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2の時点もさらに含めて)、前述したように、測定フレームの回数の順番に応じて適宜変更するようにすれば良い。
また、現状の技術として図2に示したように、固定した時点でキャリアセンスを行う場合において、中央部42における中央部キャリア測定ポイントRSSI1を中央部42の中心位置の1点のみではなく、例えば、図3と同様に、30ビット(79μsec)間隔の7個に固定して設定すれば、図3の場合と同様に、J−DECTシステム20の信号についても確実に検出することができる。しかし、キャリアセンス動作が、3点測定から9点測定の動作に変更されてしまうため、例えば、通常は余り性能が高くないPHS子機(PS)に対しても、多大な負荷の増加になって、より高い処理能力が要求されてしまい、既存のPHS子機(PS)を改造しない限り、適用することができなくなる。これに対して、図3に示す本実施形態においては、キャリアセンス動作として既存の技術と同様の3点測定の動作を行う仕組みを採用しているので、既存のPHS子機(PS)に対しても、ハードウェア構成に何ら変更を行うこともなく、容易に適用することができる。
次に、以上のような本実施形態におけるキャリアセンス制御方法について、図4のフローチャートを用いて、さらに説明する。図4は、図1に示す本実施形態における事業所用PHSシステム10のキャリアセンス動作の流れの一例を説明するためのフローチャートであり、図3の模式図に示したキャリアセンスの具体的な動作例を、本発明に係るキャリアセンス制御方法の一例として説明している。
図4のフローチャートにおいて、キャリアセンス動作を開始するに当たって、まず、連続する測定フレームのフレーム数を計数する測定回数Nを初期化して‘0’に設定する(ステップS1)。また、測定したRSSI値のうち最大値を保存するための最大受信信号強度RSSIxMAXのメモリエリアも初期化して‘0’に設定する。次に、測定回数Nを‘1’加算して、初めて実行する場合は第1回目のキャリアセンス回数に設定する(ステップS2)。
そして、使用しようとする周波数のチャネルを選択して、信号の実際の送信動作に先立つ少なくとも2秒前から、使用しようとする当該チャネルに該当する使用予定スロット40の前縁部41、中央部42、後縁部43の3点それぞれの前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、中央部キャリア測定ポイントRSSI1、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2において、キャリアセンスを開始し、それぞれの時点における受信信号強度(RSSI)を、RSSI0(N)、RSSI1(N)、RSSI2(N)として取得する(ステップS3)。ここで、RSSI0(N)、RSSI1(N)、RSSI2(N)のNは、測定回数Nを示す。そして、3点のキャリア測定ポイントそれぞれで測定した受信信号強度RSSIx(N)(ここで、x=0,1,2のいずれか)をメモリエリアに順次記憶していく。
なお、前述したように、また、図4のステップS3の右側に「キャリア測定ポイントRSSI1<N>」として付記したように、使用予定スロット40当たり3点のキャリア測定ポイントのうち、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0および後縁部キャリア測定ポイントRSSI2の時点は、中央部42の前縁部から、それぞれ、−8ビット目、220ビット目の時点に固定されるが、中央部キャリア測定ポイントRSSI1については、測定回数Nに応じて、中央部42の前縁部から16ビット目の時点をスタート位置として、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の各時点が時間軸上を30ビット分ずつシフトさせた移動時点になっている。
しかる後、測定した受信信号強度RSSIx(N)それぞれの絶対値(x=0,1,2)と今までに測定した受信信号強度RSSIの最大値としてメモリエリア内に保存している最大受信信号強度RSSIxMAXの絶対値とを比較する(ステップS4)。比較結果として、測定した受信信号強度RSSIx(N)それぞれの絶対値のいずれも、最大受信信号強度RSSIxMAXの絶対値以下であった場合には(ステップS4のNO)、ステップS6の処理に移行する。
これに対して、測定した受信信号強度RSSIx(N)それぞれの絶対値のいずれかが、最大受信信号強度RSSIxMAXの絶対値よりも大きい値であった場合には(ステップS4のYES)、今回測定した受信信号強度RSSIx(N)のうち最大値となる値をメモリエリア内の最大受信信号強度RSSIxMAXに上書き保存する(ステップS5)。なお、第1回目の測定の場合は、メモリエリア内の最大受信信号強度RSSIxMAXは‘0’に初期化されているので、今回測定した受信信号強度RSSIx(N)のうち最大値となる値が最大受信信号強度RSSIxMAXとして保存される。
しかる後、測定回数Nが最後の第7回目に達しているか否かを確認し(ステップS6)、最後の測定回数(N=7)ではなかった場合には(ステップS6のNO)、ステップS2の処理に復帰して、前述した動作を繰り返す。一方、測定回数Nが最後の第7回目の測定回数(N=7)に達していた場合には(ステップS6のYES)、次に、最大受信信号強度RSSIxMAXと、電波干渉が生じない空きチャネルであることを示す受信信号強度値としてあらかじめ定めたキャリアセンス閾値例えば44dBμV/mと比較する(ステップS7)。
比較結果、最大受信信号強度RSSIxMAXがキャリアセンス閾値例えば44dBμV/m以上に大きい値であった場合には(ステップS7のNO)、使用予定していた当該チャネルは、空きチャネルではなく、当該チャネルの周波数は、他の無線通信システムにおいて使用中の状態にあり、電波干渉が発生する可能性があるものと判定する(ステップS9)。しかる後、使用予定のチャネルをキャンセルして、他の空きチャネルの検索動作に移行するか、あるいは、今回の通信開始動作を放棄する。一方、最大受信信号強度RSSIxMAXがキャリアセンス閾値例えば44dBμV/m未満であった場合には(ステップS7のYES)、使用予定していた当該チャネルは、空きチャネルであると判定して、キャリアセンスを終了する(ステップS8)。しかる後、当該チャネルの割り当てを確定し、通信動作を開始する。
以上のように、本実施形態においては、各キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された受信信号強度(RSSI)のいずれも、前記キャリアセンス閾値例えば44dBμV/m未満のレベルになっている場合は、当該チャネルは空き状態であり、当該チャネルに該当する周波数は使用可能であるものと判定する。一方、各キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された受信信号強度(RSSI)のいずれかが、前記キャリアセンス閾値例えば44dBμV/m以上のレベルになっている場合には、当該チャネルに該当する周波数が他の無線通信システムにおいて使用中の状態にあって、電波干渉が発生する可能性があるものと判定して、当該周波数の使用を抑止している。
なお、以上の説明においては、中央部キャリア測定ポイントRSSI1について、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の各時点が、測定回数Nの順番に応じて、中央部42の前縁部から16ビット目の時点をスタート位置として、時間軸上を30ビット分(79μsec)ずつシフトさせた移動時点としている場合について示した。しかし、J−DECTシステムのみに限らず、同一周波数帯を用いて電波干渉の発生の恐れがある他の無線通信システムが送出する信号の信号長が、J−DECTシステムの場合よりもさらに短い信号長になっている場合に備えて、時間軸上を移動する時間間隔を30ビット分(79μsec)以下の時間間隔に設定し、測定回数を7回以上の回数に設定するようにすることも可能である。
つまり、測定フレームごとに時間軸上をシフトさせる前記時間間隔として79μsec以下の間隔とし、中央部42におけるキャリア測定を行う測定時点(第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第N中央部キャリア測定ポイントRSSI1<N>)として7点以上の個数に設定し、かつ、前記測定回数として前記測定時点の個数と同数以上の回数に設定することも可能である。さらには、場合によっては、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0、後縁部キャリア測定ポイントRSSI2の位置も、適宜移動させるようにしても良い。
また、図3の前述の説明においては、第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>〜第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>の各中央部キャリア測定ポイントRSSI1間の時間間隔は30ビット(79μsec)であったが、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0と第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>との間の時間間隔、および、第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>と後縁部キャリア測定ポイントRSSI2との間の時間間隔は、30ビットとは異なり、24ビット(62.5μsec)であった。しかし、場合によっては、前縁部キャリア測定ポイントRSSI0と第1中央部キャリア測定ポイントRSSI1<1>との間の時間間隔、第7中央部キャリア測定ポイントRSSI1<7>と後縁部キャリア測定ポイントRSSI2との間の時間間隔も含め、全てのキャリア測定ポイント間の時間間隔をほぼ同じ値に設定しても構わない。
(本実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、キャリア測定ポイントとして、時間軸上、3点測定の両側2点のキャリア測定ポイント間の時間間隔(例えば297μsec×2=594μsec)は変えることなく、中央1点のキャリア測定ポイントを測定回数の順番に応じて毎回少し(例えば79μsec)ずつシフトさせながら、複数回(例えば7回:79μsec×7回=553μsec)の測定を行う仕組みを採用しているので、以下のような効果を奏することができる。
第1に、本実施形態に係る事業所用PHSシステム10においては、現状の技術におけるキャリアセンスとは異なり、J−DECTシステム20の信号長が短い如何なる無線信号も検出することができるので、事業所用PHSシステム10とJ−DECTシステム20との互いの電波干渉を確実に回避することが可能となり、周波数利用効率の向上を図ることができる。
第2に、本実施形態に係る事業所用PHSシステム10においては、J−DECTシステム20の信号長が短い如何なる無線信号も検出することができるので、現状の技術における事業所用PHSシステムに比して、制御および通話品質の向上を図ることができる。
第3に、本実施形態に係る事業所用PHSシステム10においては、ハードウェアを一切変更することなく、キャリアセンス制御プログラム(ソフトウェア)の変更のみにより、DECTシステム20の信号長が短い無線信号も検出することができるので、既存システムの設置環境のまま、ソフトウェアのダウンロードを実施するだけで、対処することが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
10 事業所用PHSシステム
11 第1PHS子機(PS)
12 第2PHS子機(PS)
13 主装置(ME)
14 PHS基地局(CS)
15 エリア
16 重複エリア
20 J−DECTシステム
(DECT方式のデジタルコードレス電話システム)
21 第1DECT子機(PS)
22 第2DECT子機(PS)
23 DECT親局(CS)
25 エリア
30 外線
40 使用予定スロット
41 前縁部
42 中央部
43 後縁部
RSSI0 前縁部キャリア測定ポイント
RSSI1 中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<1> 第1中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<2> 第2中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<3> 第3中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<4> 第4中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<5> 第5中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<6> 第6中央部キャリア測定ポイント
RSSI1<7> 第7中央部キャリア測定ポイント
RSSI2 後縁部キャリア測定ポイント

Claims (9)

  1. 同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおいて、
    前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
    あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの測定時点における受信信号強度を測定する際に、
    前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定し、
    一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定する
    ことを特徴とするTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム。
  2. 前記測定回数分のキャリアセンスを実行して前記前縁部キャリア測定ポイント、前記中央部キャリア測定ポイントおよび前記後縁部キャリア測定ポイントの各キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれかが、使用しようとする前記チャネルが空き状態か否かを判別するための閾値としてあらかじめ定めたキャリアセンス閾値以上のレベルになっている場合は、当該チャネルに該当する周波数が前記他の無線通信システムにおいて使用中の状態にあって、電波干渉が発生する可能性があるものと判定し、
    一方、各前記キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれも、前記キャリアセンス閾値未満のレベルになっている場合は、当該チャネルは空き状態であり、当該チャネルに該当する周波数は使用可能であるものと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム。
  3. 前記他の無線通信システムが、1.9GHz帯を使用するJ−DECT(Japanese-Digital Enhanced Cordless Telecommunications)システムであった場合、
    前記中央部キャリア測定ポイントは、各前記測定フレームごとにシフトさせる前記時間間隔として79μsec以下の間隔として、前記中央部における前記測定時点として7点以上の個数に設定し、かつ、前記測定回数として前記測定時点の個数と同数以上の回数に設定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システム。
  4. 同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおけるキャリアセンス制御方法であって、
    前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
    あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの測定時点における受信信号強度を測定する際に、
    前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定するステップと、
    一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定するステップと
    を有していることを特徴とするキャリアセンス制御方法。
  5. 前記測定回数分のキャリアセンスを実行して前記前縁部キャリア測定ポイント、前記中央部キャリア測定ポイントおよび前記後縁部キャリア測定ポイントの各キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれかが、使用しようとする前記チャネルが空き状態か否かを判別するための閾値としてあらかじめ定めたキャリアセンス閾値以上のレベルになっている場合は、当該チャネルに該当する周波数が前記他の無線通信システムにおいて使用中の状態にあって、電波干渉が発生する可能性があるものと判定するステップと、
    一方、各前記キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれも、前記キャリアセンス閾値未満のレベルになっている場合は、当該チャネルは空き状態であり、当該チャネルに該当する周波数は使用可能であるものと判定するステップと
    を有していることを特徴とする請求項4に記載のキャリアセンス制御方法。
  6. 前記他の無線通信システムが、1.9GHz帯を使用するJ−DECT(Japanese-Digital Enhanced Cordless Telecommunications)システムであった場合、
    前記中央部キャリア測定ポイントは、各前記測定フレームごとにシフトさせる前記時間間隔として79μsec以下の間隔として、前記中央部における前記測定時点として7点以上の個数に設定し、かつ、前記測定回数として前記測定時点の個数と同数以上の回数に設定する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のキャリアセンス制御方法。
  7. 同一周波数帯を使用する他の無線通信システムとの電波干渉を回避するためのキャリアセンス機能を備えたデジタルコードレス基地局およびデジタルコードレス子機から構成されるTDMA方式狭帯域デジタルコードレス電話システムにおける前記キャリアセンスの制御をコンピュータによって実行するキャリアセンス制御プログラムであって、
    前記デジタルコードレス基地局および前記デジタルコードレス子機は、
    あらかじめ定めた測定回数に相当するフレーム数からなる連続する測定フレームごとに、使用しようとする周波数に該当するスロットの前縁部、中央部および後縁部に関する測定時点をそれぞれ前縁部キャリア測定ポイント、中央部キャリア測定ポイントおよび後縁部キャリア測定ポイントとして、それぞれの時点における受信信号強度を測定する際に、
    前記前縁部キャリア測定ポイントと前記後縁部キャリア測定ポイントとでは、全ての前記測定フレームに亘り、時間軸上の固定した時点において、前記受信信号強度を前記測定回数分測定する処理と、
    一方、前記中央部キャリア測定ポイントでは、前記測定回数分の各前記測定フレームごとに、あらかじめ定めた時間間隔ずつ時間軸上をシフトさせた測定時点に移動させ、移動させた該測定時点を前記中央部キャリア測定ポイントとして、前記受信信号強度を測定する処理と
    を有していることを特徴とするキャリアセンス制御プログラム。
  8. 前記測定回数分のキャリアセンスを実行して前記前縁部キャリア測定ポイント、前記中央部キャリア測定ポイントおよび前記後縁部キャリア測定ポイントの各キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれかが、使用しようとする前記チャネルが空き状態か否かを判別するための閾値としてあらかじめ定めたキャリアセンス閾値以上のレベルになっている場合は、当該チャネルに該当する周波数が前記他の無線通信システムにおいて使用中の状態にあって、電波干渉が発生する可能性があるものと判定する処理と、
    一方、各前記キャリア測定ポイントそれぞれにおいて測定された前記受信信号強度のいずれも、前記キャリアセンス閾値未満のレベルになっている場合は、当該チャネルは空き状態であり、当該チャネルに該当する周波数は使用可能であるものと判定する処理と
    を有していることを特徴とする請求項7に記載のキャリアセンス制御プログラム。
  9. 前記他の無線通信システムが、1.9GHz帯を使用するJ−DECT(Japanese-Digital Enhanced Cordless Telecommunications)システムであった場合、
    前記中央部キャリア測定ポイントは、各前記測定フレームごとにシフトさせる前記時間間隔として79μsec以下の間隔として、前記中央部における前記測定時点として7点以上の個数に設定し、かつ、前記測定回数として前記測定時点の個数と同数以上の回数に設定する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のキャリアセンス制御プログラム。
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