JP6402755B2 - ドライブトレインの試験システム及びドライブトレインの試験方法 - Google Patents

ドライブトレインの試験システム及びドライブトレインの試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドライブトレインの試験システム及びドライブトレインの試験方法に関する。より詳しくは、車両のドライブトレインに接続されたモータでエンジンを模したトルクを発生させるドライブトレインの試験システムと、これを用いたドライブトレインの試験方法に関する。
ドライブトレインとは、エンジンで発生したエネルギーを駆動輪に伝達するための複数の装置の総称をいい、エンジン、クラッチ、フライホイール、トランスミッション、トルクコンバータ、ダンパ、ドライブシャフト、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ、及び駆動輪など、様々な装置で構成される。ドライブトレインの試験システムでは、上記のようなドライブトレイン又はその構成装置を供試体とし、この供試体に、実エンジンの代わりにモータで発生したトルクを入力することによって、その耐久性能や品質などを評価する。
実エンジンでは、各気筒内におけるピストンの往復運動はクランクシャフトの回転運動に変換されるが、この際、各気筒における燃焼工程に起因して周期的なトルク変動が生じる。このためドライブトレインの試験システムでは、所定の加減速度で駆動するための直流信号と所定の加振周波数及び加振振幅の交流信号とを合成することによってトルク指令信号を生成し、これをモータのインバータへ入力する(例えば、特許文献1参照)。これによりドライブトレインの試験システムでは、実エンジンを模した環境で供試体の試験を行う。
特開2014−215253号公報
ところで実際のエンジンにおけるトルク変動は、エンジンの機械的な位相、すなわちクランクシャフトの機械角やピストンの位置等と同期して発生する。このため実エンジンを精度良く再現するためには、モータで発生するトルクもエンジンの機械的な位相と同期して変動させることが好ましい。
しかしながら従来のドライブトレインの試験システムでは、トルク指令信号の周期を、モータに設けられる回転検出器によって得られるモータの回転速度に基づいて設定する。より具体的には、上記回転速度を積分することによってモータの位相を算出し、この位相に応じてトルク指令信号を周期的に変動させていた。したがって、回転速度の積分を開始する位置、すなわちモータの回し始めの位相によって、モータで発生するトルクの位相が本来の基準からずれてしまう場合がある。また回転速度を検出するセンサに誤差がある場合には、上述のような積分操作によって誤差が蓄積してしまい、これによってモータで発生するトルクの位相がずれてしまう場合もある。
またドライブトレインに用いられる部品には、エンジンの機械的な位相と同期して初めてその性能を発揮するように設計されるものが用いられる場合もある。このため、従来の試験システムでは、このようなドライブトレインの性能を適切に評価することが困難な場合もある。
本発明は、実エンジンにおけるトルク変動を精度良く再現できるドライブトレインの試験システム及びドライブトレインの試験方法を提供することを目的とする。
(1)ドライブトレインの試験システム(例えば、後述の試験システム1,1A,1B,1C,1D)は、車両のドライブトレインの入力軸(例えば、後述の入力軸WI)に接続されるモータ(例えば、後述の入力側動力計2)と、前記モータで前記車両のエンジンを模したトルクを発生させるためのトルク指令信号を生成するトルク指令生成装置(例えば、後述のトルク指令生成装置5,5A,5B,5C,5D)と、前記モータの回転軸(例えば、後述の回転軸21)の基準位置からの絶対位置に相当するモータ機械角を取得する機械角取得手段(例えば、後述の回転検出器4,4A、及びインバータ6A)と、を備え、前記トルク指令生成装置は、前記機械角取得手段によって取得された前記モータ機械角を用いることにより、当該モータ機械角の所定の次数倍の周期を有する信号と同期して変動するトルク指令信号を生成することを特徴とする。
(2)この場合、前記機械角取得手段は、前記モータ機械角に応じた信号を発生するアブソリュートエンコーダ(例えば、後述の回転検出器4)を備えることが好ましい。
(3)この場合、前記機械角取得手段は、前記回転軸が回転するとその回転変位量に応じたパルス信号を発生するインクリメンタルエンコーダ(例えば、後述の回転検出器4A)と、前記インクリメンタルエンコーダのパルス信号を用いて前記モータ機械角を算出し、当該モータ機械角を用いて前記トルク指令信号を実現するように前記モータに駆動電流を供給するインバータ(例えば、後述のインバータ6A)と、を備えることが好ましい。
(4)この場合、前記トルク指令生成装置は、前記次数と前記モータ機械角とを乗算することによって位相角を算出し、当該位相角に応じた正弦波又は余弦波と所定の加振振幅とを乗算したものを前記トルク指令信号の交流成分とすることが好ましい。
(5)この場合、前記トルク指令生成装置は、前記モータ機械角と前記エンジンの気筒数とを用いてピストンの位置に相当するシリンダ機械角を気筒毎に算出し、前記気筒毎のシリンダ機械角と前記モータ機械角を用いて算出される前記回転軸の回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、前記気筒毎の発生トルクを合算したものを前記トルク指令信号とすることが好ましい。
(6)この場合、前記トルク指令生成装置は、前記次数と前記モータ機械角とを乗算することによって基準位相角を算出し、当該基準位相角から所定の補正位相角を減算することによって位相角を算出し、当該位相角に応じた正弦波又は余弦波と所定の加振振幅とを乗算したものを前記トルク指令信号の交流成分とすることが好ましい。
(7)この場合、前記トルク指令生成装置は、前記モータ機械角から所定の補正位相角を減算することによって位相角を算出し、当該位相角と前記エンジンの気筒数とを用いてピストンの位置に相当するシリンダ機械角を気筒毎に算出し、前記気筒毎のシリンダ機械角と前記モータ機械角を用いて算出される前記回転軸の回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、前記気筒毎の発生トルクを合算したものを前記トルク指令信号とすることが好ましい。
(8)ドライブトレインの試験方法は、供試体であるドライブトレインの入力軸に、(4)又は(5)に記載のドライブトレインの試験システムを用いて前記モータで発生させた駆動トルクを入力することにより前記供試体の性能を評価する方法であって、前記入力軸の基準位置と前記回転軸の基準位置とが一致するように、前記入力軸を前記回転軸に位置合わせしながら連結する供試体連結工程と、前記トルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いて前記モータを駆動しながら前記供試体の性能を評価する試験工程と、を備えることを特徴とする。
(9)ドライブトレインの試験方法は、供試体であるドライブトレインの入力軸に、(6)又は(7)に記載のドライブトレインの試験システムを用いて前記モータで発生させた駆動トルクを入力することにより前記供試体の性能を評価する方法であって、前記入力軸を前記回転軸に連結する供試体連結工程と、前記モータを回転させながら前記入力軸の回転位置がその基準位置になった時における前記モータ機械角を取得し、当該取得したモータ機械角を前記補正位相角として設定する補正位相角設定工程と、前記トルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いて前記モータを駆動しながら前記供試体の性能を評価する試験工程と、を備えることを特徴とする。
(1)本発明では、機械角取得手段によってモータの回転軸の基準位置からの絶対位置に相当するモータ機械角を取得し、このモータ機械角を用いて、モータ機械角の所定の次数倍の周期を有する信号と同期して変動するトルク指令信号を生成する。ドライブトレインの試験システムでは、このように生成したトルク指令信号を用いることによってモータで発生させた駆動トルクをドライブトレインの入力軸に入力する。これにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体に入力することができる。またモータ機械角を用いることにより、トルク指令信号の位相がモータの回し始めの位相によって変化したり、誤差が蓄積することによって変化したりすることもない。また実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体に入力することにより、上述のようにエンジンの機械的な位相と同期してその性能を発揮するように設計された供試体の性能を適切に評価できる。
(2)本発明では、機械角取得手段としてモータ機械角に応じた信号を発生するアブソリュートエンコーダを用いる。これにより、モータ機械角を高精度で取得することができる。
(3)本発明では、機械角取得手段として、回転軸が回転するとその回転変位量に応じたパルス信号を発生するインクリメンタルエンコーダと、このインクリメンタルエンコーダのパルス信号を用いてモータ機械角を算出し、これを用いてトルク指令信号を実現するようにモータに駆動電流を供給するインバータと、を用いる。すなわち、本発明ではインバータにおける演算によって得られるモータ機械角を用いることにより、アブソリュートエンコーダのように通常のドライブトレインの試験システムには搭載されていない特別な装置を設けることなく、モータ機械角を取得することができる。
(4)本発明では、次数とモータ機械角とを乗算することで位相角を算出し、この位相角に応じた正弦波又は余弦波と加振振幅とを乗算したものをトルク指令信号の交流成分とする。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ加振振幅に応じた振幅を有する正弦波又は余弦波であるトルク指令信号を簡易な演算で生成することができる。
(5)本発明では、モータ機械角と気筒数とを用いてシリンダ機械角を気筒毎に算出し、気筒毎のシリンダ機械角と回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、さらに気筒毎の発生トルクを合算したものをトルク指令信号とする。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ実エンジンのトルク変動に近い態様で変動するトルク指令信号を生成することができる。これにより、実エンジンに近い環境下でドライブトレインの試験を行うことができる。
(6)上述のように、ドライブトレインに用いられる部品には、エンジンの機械的な位相と同期して初めてその性能を発揮するように設計されるものが用いられる場合があるが、このようなドライブトレインは、実エンジンに取り付ける際に各々の基準位置が一致するように位置合わせして取り付けられる。このため、このようなドライブトレインをドライブトレインの試験システムで試験する際には、ドライブトレインの入力軸の基準位置とモータの回転軸の基準位置とが一致するように位置合わせする必要がある。本発明では、次数とモータ機械角とを乗算することで基準位相角を算出し、さらにこの基準位相角から補正位相角を減算することによって位相角を算出し、この位相角に応じた正弦波又は余弦波と加振振幅とを乗算したものをトルク指令信号の交流成分とする。これにより、ドライブトレインの入力軸の基準位置とモータの回転軸の基準位置とがずれて接続された場合であっても、このずれを、補正位相角を介して事後的に補うことができる。
(7)本発明では、モータ機械角から補正位相角を減算することによって位相角を算出し、さらにこの位相角と気筒数とを用いてシリンダ機械角を気筒毎に算出し、気筒毎のシリンダ機械角と回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、さらに気筒毎の発生トルクを合算したものをトルク指令信号とする。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ実エンジンのトルク変動に近い態様で変動するトルク指令信号を生成できる。また、ドライブトレインの入力軸の基準位置とモータの回転軸の基準位置とがずれて接続された場合であっても、このずれを、補正位相角を介して事後的に補うことができる。
(8)本発明の試験方法では、供試体の入力軸の基準位置とモータの回転軸の基準位置とが一致するように入力軸を回転軸に位置合わせしながら連結し、さらに(4)又は(5)のトルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いてモータを駆動しながら供試体の性能を評価する。これにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体に入力し、その性能を適切に評価することができる。
(9)本発明の試験方法では、入力軸と回転軸とを連結した後、モータを回転させながら入力軸の回転位置がその基準位置になった時におけるモータの機械角を取得し、これを補正位相角として設定した後、(6)又は(7)のトルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いてモータを駆動しながら供試体の性能を評価する。これにより、入力軸を回転軸に連結する際にお互いの基準位置が一致するように位置合わせを行わずとも、連結した後に補正位相角を適切な大きさに設定することにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体に入力し、その性能を適切に評価することができる。
本発明の第1実施形態に係る試験システムの構成を示す図である。 上記実施形態に係るトルク指令生成装置においてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。 上記実施形態に係る試験システムにおける供試体の試験手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る試験システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る試験システムのトルク指令生成装置においてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る試験システムのトルク指令生成装置においてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。 上記実施形態に係る試験システムにおける供試体の試験手順を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る試験システムのトルク指令生成装置においてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る試験システム1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る試験システム1の構成を示す図である。
試験システム1は、車両のドライブトレインである供試体Wと、この供試体Wの入力軸WIとその回転軸21が同軸に連結された入力側動力計2と、供試体Wの出力軸WOとその回転軸31が同軸に連結された出力側動力計3と、回転軸21の回転を検出する回転検出器4と、回転検出器4の出力信号を用いて入力側動力計2で発生させるトルクに対する指令に相当するトルク指令信号を生成するトルク指令生成装置5と、トルク指令信号に応じた駆動電流を入力側動力計2に供給するインバータ6と、回転軸21の軸トルクを検出する軸トルクメータ7と、を備える。試験システム1では、供試体Wが搭載される車両のエンジンを模した駆動トルクを入力側動力計2で発生し、これを供試体Wの入力軸WIに入力しながら、供試体Wの出力を出力側動力計3によって吸収することにより、供試体Wの耐久性能や品質等を評価する試験が行われる。
供試体Wは、例えば、入力軸WIと、入力軸WIに連結されたフライホイールW1と、フライホイールW1に連結されたダンパW2と、ダンパW2に連結された出力軸WOと、によって構成されるが、本発明はこれに限らない。供試体Wは、車両のドライブトレインを構成する部品であればどのようなものでもよい。
回転検出器4は、入力側動力計2の回転軸21の所定の基準位置からの絶対位置に相当するモータ機械角[°]を検出するアブソリュートエンコーダが用いられる。回転検出器4は、回転軸21の1回転を所定の分解能(例えば、20ビット)で検出し、モータ機械角に応じたコード信号を発生し、インバータ6及びトルク指令生成装置5へ送信する。
インバータ6は、回転検出器4によって検出されたモータ機械角及びトルク指令生成装置5によって後述の手順によって生成されるトルク指令信号を用いて、トルク指令信号に応じた駆動トルクが入力側動力計2で発生するよう、PWM制御やベクトル制御等の既知の方法によって入力側動力計2へ駆動電流を供給する。
トルク指令生成装置5は、回転検出器4によって検出されたモータ機械角及び軸トルクメータ7によって検出された軸トルクを用いることによって、入力側動力計2によって供試体Wが搭載される車両のエンジンを模した駆動トルクを発生させるためのトルク指令信号を生成し、インバータ6へ入力する。
図2は、トルク指令生成装置5においてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。
トルク指令生成装置5では、図示しない処理によって定められた直流のベーストルク指令信号に加振信号生成部51によって定められた交流の加振トルク信号を、加算部52によって重畳することによって、実エンジンにおける周期的なトルク変動を模したトルク指令信号を生成する。
加振信号生成部51では、供試体が搭載される車両のエンジンにおいてクランクシャフトが360°回転する間に発生する燃焼回数に相当する次数と、モータ機械角[°]と、加振トルク信号の振幅に相当する加振振幅[Nm]と、が入力されると、乗算部51aと、基本波生成部51bと、乗算部51cと、を用いることによって加振トルク信号を生成する。ここで、次数及び加振振幅は、それぞれ作業者によって設定された値が用いられ、モータ機械角は、図1を参照して説明したように回転検出器によって検出された値が用いられる。より具体的には、乗算部51aは、次数とモータ機械角とを乗算することによって位相角[°]を算出する。基本波生成部51bは、算出した位相角に応じた基本波(より具体的には、図2に示すように周期を360°とし振幅を1とした正弦波、又は余弦波)を算出する。また乗算部51cは、算出した基本波に予め設定された加振振幅を乗算したものを加振トルク信号とする。
次に、以上のような試験システム1を用いて供試体Wの試験を行う試験手順について説明する。
図3は、試験システム1における供試体Wの試験手順を示すフローチャートである。
始めにS1の供試体連結工程では、作業者は、供試体Wを入力側動力計2にセットする。より具体的には、作業者は、供試体Wの入力軸WIにおいて予め定められた基準位置と、入力側動力計2の回転軸21において予め定められた基準位置とが一致するように、軸の位置合わせをしながら入力軸WIを回転軸2に同軸で連結する。この位置合わせの作業は、例えば、図1に示すように入力軸WI及び回転軸21に各々の基準位置を示す目印W3,22を予め記しておき、これら目印W3,22が一致するように入力軸WI及び回転軸21を連結することによって行われる。
次に、S2の負荷連結工程では、作業者は供試体Wの出力軸WOに出力側動力計3の回転軸31を連結する。次に、S3の加振試験工程では、トルク指令生成装置5において上述のように加振トルク信号が重畳されたトルク指令信号をインバータ6へ入力し、入力側動力計2でトルク指令信号に応じた駆動トルクを発生させ、これを供試体Wの入力軸WIへ入力することにより、供試体Wの各種性能を評価する。
本実施形態の試験システム1及び試験方法によれば、以下の効果を奏する。
(1)試験システム1では、回転検出器4によってモータ機械角を取得し、このモータ機械角を用いて、モータ機械角の次数倍の周期を有する信号と同期して変動するトルク指令信号を生成し、これを用いることによって入力側動力計で発生させた駆動トルクを入力軸WIに入力する。これにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体Wに入力することができる。またモータ機械角を用いることにより、トルク指令信号の位相がモータの回し始めの位相によって変化したり、誤差が蓄積することによって変化したりすることもない。また実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体Wに入力することにより、上述のようにエンジンの機械的な位相と同期してその性能を発揮するように設計された供試体Wの性能を適切に評価できる。
(2)試験システム1では、回転検出器4としてモータ機械角に応じた信号を発生するアブソリュートエンコーダを用いることにより、モータ機械角を高精度で取得することができる。
(3)試験システム1では、次数とモータ機械角とを乗算することで位相角を算出し、この位相角に応じた正弦波と加振振幅とを乗算したものを加振トルク信号とし、これを用いてトルク指令信号を生成する。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ加振振幅に応じた振幅を有するトルク指令信号を簡易な演算で生成することができる。
(4)本実施形態に係る試験方法の供試体連結工程(S2)では、供試体Wの入力軸WIの基準位置と入力側動力計2の回転軸21の基準位置とが一致するように入力軸WIを回転軸21に位置合わせしながら連結し、さらにトルク指令生成装置5によって生成したトルク指令信号を用いて入力側動力計2を駆動しながら供試体Wの性能を評価する。これにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体Wに入力し、その性能を適切に評価することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る試験システム1Aについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の試験システム1Aの説明において、第1実施形態の試験システム1と同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態に係る試験システム1Aの構成を示す図である。試験システム1Aは、回転検出器4A、インバータ6A、及びトルク指令生成装置5Aの構成が、図1の試験システム1と異なる。
回転検出器4Aは、回転軸21が回転するとその回転変位量に応じたA相、B相、Z相のパルス信号を発生し、インバータ6Aへ送信するインクリメンタルエンコーダが用いられる。A相とは、基準出力であり、回転軸21の1回転で分解能の数だけパルスを発生する。B相とは、A相に対し所定の位相差(例えば、90°)でA相と同じ数のパルスを発生する。これらA相とB相のパルス信号を用いることにより、回転軸21の回転方向を検出することができる。またZ相とは、原点基準出力となるものであり、回転軸21が予め定められた基準位置になるとパルスを発生する。インクリメンタルエンコーダは、第1実施形態において回転検出器4として用いられたアブソリュートエンコーダと比較して、安価であるという利点があるが、回転軸21のモータ機械角を直接検出することはできないという欠点がある。
インバータ6Aは、回転検出器4Aから送信されるパルス信号を用いることにより回転軸21のモータ機械角を算出する機械角算出装置61Aを備えており、この機械角算出装置61Aによって算出したモータ機械角及びトルク指令信号を用いて、トルク指令信号に応じた駆動トルクが入力側動力計2で発生するよう、PWM制御やベクトル制御等の既知の方法によって入力側動力計2へ駆動電流を供給する。ここで、機械角算出装置61Aは、回転検出器4Aで発生するA相のパルス信号を計数するカウンタを備えており、さらにこのカウンタの計数値を回転検出器4Aで発生するZ相のパルス信号を受信する度に0にリセットすることによって、回転検出器4Aのパルス信号からモータ機械角を算出する。
トルク指令生成装置5Aは、インバータ6Aの機械角算出装置61Aによって算出されたモータ機械角及び軸トルクメータ7によって検出された軸トルクを用いることによって、入力側動力計2によって供試体Wが搭載される車両のエンジンを模した駆動トルクを発生させるためのトルク指令信号を生成し、インバータ6Aへ入力する。なお、モータ機械角として回転検出器4A及び機械角算出装置61Aによって取得されたものを用いる点を除き、トルク指令信号を生成する具体的な手順は、図2に示す手順と同じであるので、詳細な説明は省略する。また、試験システム1Aを用いて供試体Wの試験を行う試験手順も図3に示す手順と同じであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態の試験システム1A及び試験方法によれば、以下の効果を奏する。
(5)試験システム1Aでは、回転軸21が回転するとその回転変位量に応じたパルス信号を発生するインクリメンタルエンコーダである回転検出器4Aと、この回転検出器4Aのパルス信号を用いてモータ機械角を算出し、これを用いてトルク指令信号を実現するように入力側動力計2に駆動電流を供給するインバータ6Aと、を用いる。すなわち、試験システム1Aではインバータ6Aにおける演算によって得られるモータ機械角を用いることにより、アブソリュートエンコーダのように通常の試験システムには搭載されていない特別な装置を設けることなく、モータ機械角を取得することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る試験システム1Bについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の試験システム1Bの説明において、第1実施形態の試験システム1と同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る試験システム1Bのトルク指令生成装置5Bにおいてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。
トルク指令生成装置5Bは、シリンダ機械角算出部53Bと、ガス圧トルク演算部54Bと、慣性トルク演算部55Bと、加算部56Bと、トルク合算部57Bと、を備え、これらを用いることによって、実エンジンにおける周期的なトルク変動を模したトルク指令信号を生成する。
シリンダ機械角算出部53Bは、供試体Wが搭載される車両のエンジンの気筒数と、モータ機械角[°]と、が入力されると、エンジンの気筒内を摺動するピストンの位置に相当するシリンダ機械角[°]を気筒毎に、気筒数分だけ算出する。ここで、エンジンが、クランクシャフトの2回転(すなわち、720°)を1燃焼サイクルとする4ストロークエンジンであり、かつ各ピストンの位相が720°/気筒数nずつずれている場合について説明する。この場合、シリンダ機械角算出部53Bは、1番目の気筒の第1シリンダ機械角はモータ機械角と等しいものとし、2番目の気筒の第2シリンダ機械角はモータ機械角に720°/nを加算したものとし、n番目の気筒の第nシリンダ機械角はモータ機械角に(n−1)×(720°/n)を加算したものとする。
ガス圧トルク演算部54Bは、気筒内におけるガス圧に起因して発生するトルクであるガス圧トルクTg[Nm]を、例えば下記式(1)を用いることによって、気筒毎に算出する。下記式(1)において、“Pg”は、気筒内のガス圧に相当し、例えば、図示しないテーブルを検索することによって算出された値が用いられる。“D”はピストンの外径に相当し、“r”はクランク半径に相当し、“ρ”は効率に相当し、これらはそれぞれ作業者によって予め設定された値が用いられる。また“θ”はシリンダ機械角に相当し、シリンダ機械角算出部53Bによって算出された値が用いられる。
Figure 0006402755
慣性トルク演算部55Bは、気筒内を往復運動するピストンの慣性に起因して発生するトルクである慣性トルクTi[Nm]を、例えば下記式(2)を用いることによって、気筒毎に算出する。下記式(2)において、“M”はピストン及びコンロッドの質量に相当し、作業者によって予め設定された値が用いられる。また“ω”は、入力側動力計の回転軸の回転速度[rpm]に相当し、例えば、モータ機械角を時間微分することによって算出された値が用いられる。
Figure 0006402755
加算部56Bは、n個の気筒のうちの1つについて、ガス圧トルク演算部54Bによって算出されたガス圧トルクTgと慣性トルク演算部55Bによって算出された慣性トルクTiとを合算することにより、対象とする気筒における発生トルクを算出する。トルク合算部57Bは、加算部56Bによって気筒毎に算出された発生トルクを、n個の全気筒にわたり足し合わせたものを、トルク指令信号とする。これにより、図5に示すように、モータ機械角の次数倍の周期で変動するトルク指令信号が生成される。
なお、以上のような試験システム1Bを用いて供試体Wの試験を行う試験手順は、図3に示す手順と同じであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態の試験システム1B及び試験方法によれば、以下の効果を奏する。
(6)試験システム1Bでは、モータ機械角と気筒数とを用いてシリンダ機械角を気筒毎に算出し、気筒毎のシリンダ機械角と回転速度とを用いてガス圧トルクTg及び慣性トルクTiを気筒毎に算出し、さらに気筒毎のガス圧トルク及び慣性トルクを合算したものをトルク指令信号とする。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ実エンジンのトルク変動に近い態様で変動するトルク指令信号を生成することができる。これにより、実エンジンに近い環境下で供試体Wの試験を行うことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る試験システム1Cについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の試験システム1Cの説明において、第1実施形態の試験システム1と同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る試験システム1Cのトルク指令生成装置5Cにおいてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。
トルク指令生成装置5Cでは、図示しない処理によって定められた直流のベーストルク指令信号に加振信号生成部58Cによって定められた加振トルク信号を、加算部52によって重畳することによって、実エンジンにおける周期的なトルク変動を模したトルク指令信号を生成する。
トルク指令生成装置5Cの加振信号生成部58Cでは、次数とモータ機械角と加振振幅と補正位相角[°]と、が入力されると、乗算部58aと、位相補正部58bと、基本波生成部58cと、乗算部58dと、を用いることによって加振トルク信号を生成する。ここで、補正位相角は、後述の図7のS12において設定された値が用いられる。より具体的には、乗算部58aは、次数とモータ機械角とを乗算することによって基準位相角[°]を算出する。位相補正部58bは、基準位相角から補正位相角を減算することによって位相角[°]を算出する。基本波生成部58cは、図2の基本波生成部51bと同様の手順によって位相角に応じた基本波を算出する。また乗算部58dは、算出した基本波に予め設定された加振振幅を乗算したものを加振トルク信号とする。
次に、以上のような試験システム1Cを用いて供試体Wの試験を行う試験手順について説明する。
図7は、試験システム1Cにおける供試体Wの試験手順を示すフローチャートである。
始めにS11の供試体連結工程では、作業者は、供試体Wの入力軸WIを、入力側動力計2の回転軸21に同軸で連結する。なお、図3を参照して説明したように、試験システム1では、入力軸WIを回転軸21に連結する際、互いの基準位置を一致させる位置合わせの作業が必要であったが、本実施形態の試験システム1Cでは、連結時にはこのような位置合わせの作業は不要である。
次に、S12の補正位相角設定工程では、入力側動力計2の回転軸21を低速度で回転させながら、入力軸WIの回転位置がその基準位置になった時におけるモータ機械角を記録し、この記録したモータ機械角を補正位相角として設定する。ここで、入力軸WIの回転位置が基準位置になった時とは、例えば、入力軸WIに記しておいた目印W3(図1参照)が、頂点に到達した時とすることができる。なお、S13の負荷連結工程及びS14の加振試験工程は、それぞれ図3のS2及びS3の工程と同じであるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態の試験システム1C及び試験方法によれば、以下の効果を奏する。
(7)上述のように、ドライブトレインに用いられる部品には、エンジンの機械的な位相と同期して初めてその性能を発揮するように設計されるものが用いられる場合があるが、このようなドライブトレインは、実エンジンに取り付ける際に各々の基準位置が一致するように位置合わせして取り付けられる。このため、このようなドライブトレインをドライブトレインの試験システムで試験する際には、供試体Wの入力軸WIの基準位置と入力側動力計2の回転軸21の基準位置とが一致するように位置合わせする必要がある。試験システム1Cでは、次数とモータ機械角とを乗算することで基準位相角を算出し、さらにこの基準位相角から補正位相角を減算することによって位相角を算出し、この位相角に応じた正弦波と加振振幅とを乗算したものをトルク指令信号の交流成分とする。これにより、供試体Wの入力軸WIの基準位置と入力側動力計2の回転軸21の基準位置とがずれて接続された場合であっても、このずれを、補正位相角を介して事後的に補うことができる。
(8)本実施形態の試験方法では、入力軸WIと回転軸21とを連結した後、入力側動力計2を回転させながら入力軸WIの回転位置がその基準位置になった時におけるモータの機械角を取得し、これを補正位相角として設定した後、トルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いて入力側動力計2を駆動しながら供試体Wの性能を評価する。これにより、入力軸WIを回転軸21に連結する際にお互いの基準位置が一致するように位置合わせを行わずとも、連結した後に補正位相角を適切な大きさに設定することにより、実エンジンの機械的な位相と同期して変動する駆動トルクを供試体に入力し、その性能を適切に評価することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る試験システム1Dについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の試験システム1Dの説明において、第3実施形態の試験システム1Bと同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る試験システム1Dのトルク指令生成装置5Dにおいてトルク指令信号を生成する具体的な演算手順を示すブロック図である。
トルク指令生成装置5Dは、位相補正部59Dと、シリンダ機械角算出部53Bと、ガス圧トルク演算部54Bと、慣性トルク演算部55Bと、加算部56Bと、トルク合算部57Bと、を備え、これらを用いることによって、実エンジンにおける周期的なトルク変動を模したトルク指令信号を生成する。すなわち、トルク指令生成装置5Dは、図5に示すトルク指令生成装置5Bに、位相補正部59Dを加えたものである。
位相補正部59Dは、モータ機械角から所定の補正位相角を減算することによって位相角を算出する。ここで補正位相角は、第4実施形態の試験システム1Cと同様に、図7のS12における補正位相角設定工程において作業者によって設定された値が用いられる。シリンダ機械角算出部53Bは、位相補正部59Dによって算出された位相角とエンジンの気筒数とが入力されると、図5のシリンダ機械算出部53Bと同様の手順によってシリンダ機械角[°]を気筒毎に、気筒数分だけ算出する。また、ガス圧トルク演算部54B、慣性トルク演算部55B、加算部56B、及びトルク合算部57Bにおける具体的な演算手順は、図5と同じであるので詳細な説明を省略する。また、試験システム1Dを用いて供試体Wの試験を行う試験手順も図7と同じであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態の試験システム1D及び試験方法によれば、以下の効果を奏する。
(9)試験システム1Dでは、モータ機械角から補正位相角を減算することによって位相角を算出し、さらにこの位相角と気筒数とを用いてシリンダ機械角を気筒毎に算出し、気筒毎のシリンダ機械角と回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、さらに気筒毎の発生トルクを合算したものをトルク指令信号とする。これにより、モータ機械角の次数倍の周期を有しかつ実エンジンのトルク変動に近い態様で変動するトルク指令信号を生成できる。また、供試体Wの入力軸WIの基準位置とモータの回転軸の基準位置とがずれて接続された場合であっても、このずれを、補正位相角を介して事後的に補うことができる。
1,1A,1B,1C,1D…試験システム
W…供試体
WI…入力軸
2…入力側動力計(モータ)
21…回転軸
4,4A…回転検出器(機械角取得手段)
5,5A,5B,5C,5D…トルク指令生成装置
6,6A…インバータ(機械角取得手段)

Claims (9)

  1. 車両のドライブトレインの入力軸に接続されるモータと、
    前記モータで前記車両のエンジンを模したトルクを発生させるためのトルク指令信号を生成するトルク指令生成装置と、を備えるドライブトレインの試験システムであって、
    前記モータの回転軸の基準位置からの絶対位置に相当するモータ機械角を取得する機械角取得手段を備え、
    前記トルク指令生成装置は、前記機械角取得手段によって取得された前記モータ機械角を用いることにより、当該モータ機械角の所定の次数倍の周期を有する信号と同期して変動するトルク指令信号を生成することを特徴とするドライブトレインの試験システム。
  2. 前記機械角取得手段は、前記モータ機械角に応じた信号を発生するアブソリュートエンコーダを備えることを特徴とする請求項1に記載のドライブトレインの試験システム。
  3. 前記機械角取得手段は、前記回転軸が回転するとその回転変位量に応じたパルス信号を発生するインクリメンタルエンコーダと、前記インクリメンタルエンコーダのパルス信号を用いて前記モータ機械角を算出し、当該モータ機械角を用いて前記トルク指令信号を実現するように前記モータに駆動電流を供給するインバータと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のドライブトレインの試験システム。
  4. 前記トルク指令生成装置は、前記次数と前記モータ機械角とを乗算することによって位相角を算出し、当該位相角に応じた正弦波又は余弦波と所定の加振振幅とを乗算したものを前記トルク指令信号の交流成分とすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のドライブトレインの試験システム。
  5. 前記トルク指令生成装置は、前記モータ機械角と前記エンジンの気筒数とを用いてピストンの位置に相当するシリンダ機械角を気筒毎に算出し、前記気筒毎のシリンダ機械角と前記モータ機械角を用いて算出される前記回転軸の回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、前記気筒毎の発生トルクを合算したものを前記トルク指令信号とすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のドライブトレインの試験システム。
  6. 前記トルク指令生成装置は、前記次数と前記モータ機械角とを乗算することによって基準位相角を算出し、当該基準位相角から所定の補正位相角を減算することによって位相角を算出し、当該位相角に応じた正弦波又は余弦波と所定の加振振幅とを乗算したものを前記トルク指令信号の交流成分とすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のドライブトレインの試験システム。
  7. 前記トルク指令生成装置は、前記モータ機械角から所定の補正位相角を減算することによって位相角を算出し、当該位相角と前記エンジンの気筒数とを用いてピストンの位置に相当するシリンダ機械角を気筒毎に算出し、前記気筒毎のシリンダ機械角と前記モータ機械角を用いて算出される前記回転軸の回転速度とを用いて発生トルクを気筒毎に算出し、前記気筒毎の発生トルクを合算したものを前記トルク指令信号とすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のドライブトレインの試験システム。
  8. 供試体であるドライブトレインの入力軸に、請求項4又は5に記載のドライブトレインの試験システムを用いて前記モータで発生させた駆動トルクを入力することにより前記供試体の性能を評価するドライブトレインの試験方法であって、
    前記入力軸の基準位置と前記回転軸の基準位置とが一致するように、前記入力軸を前記回転軸に位置合わせしながら連結する供試体連結工程と、
    前記トルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いて前記モータを駆動しながら前記供試体の性能を評価する試験工程と、を備えることを特徴とするドライブトレインの試験方法。
  9. 供試体であるドライブトレインの入力軸に、請求項6又は7に記載のドライブトレインの試験システムを用いて前記モータで発生させた駆動トルクを入力することにより前記供試体の性能を評価するドライブトレインの試験方法であって、
    前記入力軸を前記回転軸に連結する供試体連結工程と、
    前記モータを回転させながら前記入力軸の回転位置がその基準位置になった時における前記モータ機械角を取得し、当該取得したモータ機械角を前記補正位相角として設定する補正位相角設定工程と、
    前記トルク指令生成装置によって生成したトルク指令信号を用いて前記モータを駆動しながら前記供試体の性能を評価する試験工程と、を備えることを特徴とするドライブトレインの試験方法。
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