JP6401671B2 - 位置検出装置及び位置検出方法 - Google Patents

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本発明は、位置検出装置及び位置検出方法に関する。
近年、スマートフォンや無線LAN(Local Area Network)の普及、並びに無線伝送される画像や動画等の高精細化により無線トラフィックが急増しており、利便性の高いマイクロ波帯の周波数逼迫が問題となっている。そのため、潤沢な周波数帯域を用いて超高速無線伝送が可能なミリ波帯の利用が検討されている。例えば60GHz帯は、日本国内においては9GHz幅の広帯域を無線局免許なしで利用可能であり、IEEE802.11adやWirelessHD等のミリ波無線規格の標準化が進められており、近年注目されている周波数帯である。
ミリ波通信のユースケースとして、情報端末(例えばキオスク端末)と携帯端末との間の非接触通信(通信距離数cm)などが検討されている。具体的には、街頭、駅、空港等の公共施設、コンビニエンスストア等の店舗などに設置された情報端末にユーザが携帯端末をタッチし、電子書籍、音楽、映画等の大容量コンテンツを瞬時にダウンロードするサービスが考えられている。
上記ユースケースに代表される非接触通信において、更なる通信速度の向上を目的とし、MIMO(Multiple−Input Multiple−Output)伝送技術の適用が検討されている。MIMO伝送では、複数の送信アンテナから同一時間、同一周波数で複数の信号を送信し、使用周波数帯域を広げることなく、送受アンテナ素子数に応じて通信速度を向上させることができる。移動体通信や無線LANにおけるMIMO伝送では、送信機と受信機との間がマルチパス環境であることを前提としている。マルチパス環境においては、各送受信アンテナ素子間の空間相関が低くなるため、高いチャネル容量を達成することができる。さらに、近年、非特許文献1に示されているように、送信機と受信機とが近接し、直接波が支配的な環境においてもMIMO伝送が適用可能であることが注目されている。以下、送信機と受信機とが近接した環境におけるMIMO伝送を近距離MIMO伝送と称する。
非特許文献1の技術によれば、近距離MIMO伝送において、送信機と受信機との間の距離に応じてアレーアンテナの素子間隔を適切に設定することにより、マルチパス環境でない場合においても各送受信アンテナ素子間の空間相関が低くなり、高いチャネル容量を達成することができる。
上述したように、近距離MIMO伝送では、送信機と受信機との間が直接波の支配的な環境である。そのため、各送受信アンテナ素子間の空間相関は送信アンテナ素子と受信アンテナ素子との位置関係に大きく依存する。すなわち、近距離MIMO伝送の特性は送信アンテナ素子と受信アンテナ素子との位置関係に依存する。
以下に、従来の近距離MIMO伝送におけるアンテナ素子の配置について説明する。
図15は、従来の近距離MIMO伝送におけるアンテナ素子の配置例を示す説明図である。図15に示すように、送信アレーアンテナTXAは、複数のアンテナ素子Txを備える。受信アレーアンテナRXAは、複数のアンテナ素子Rxを備える。
送信側のアンテナ素子Tx(jは、1≦j≦Mの自然数であり、Mは、M≧2の自然数である。)は平面PT上に配置されている。受信側のアンテナ素子Rx(iは、1≦i≦Nの自然数である。)は、平面PTと平行をなす平面PR上に、送信側のアンテナ素子Txと伝搬空間FSを挟んで対向するように配置されている。なお、送受信間距離Dは、平面PTと平面PRとの間の距離である。また、間隔dは、送信機側および受信機側の双方において、隣接する任意の二つのアンテナ素子の間隔である。
図16は、図15に示すアンテナ素子の配置におけるアンテナ素子の位置ずれとBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)との関係を示すグラフである。送信アンテナ素子と受信アンテナ素子とはそれぞれ16素子(M=N=16)とした。間隔dが7.2mm、送受信間距離Dが20mmとした。中心周波数が60.48GHz、サブキャリア間隔が5.16MHz、サブキャリア数が355としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を用い、一次変調は16QAMとした。受信SNR(Signal to Noise power Ratio)は、25dBとした。受信側でのMIMO信号を分離する方法としてZF(Zero Forcing)法を用いた。すなわち、各アンテナ位置においてZFウェイトを算出し、MIMO信号の分離を行った。なお、Δxは、送信アレーアンテナに対する受信アレーアンテナのx軸方向の位置ずれを示す。Δyは、送信アレーアンテナに対する受信アレーアンテナのy軸方向の位置ずれを表す。
本間、西森、関、溝口、"近傍MIMO通信における伝送容量の評価"、信学技報、AP2008-125、Nov.2008.
図16に示すように、アンテナ素子の位置ずれが大きくなるにつれてBERが増大する。すなわち、アンテナ素子の位置ずれが大きくなるにつれて伝送特性が劣化する。また、x軸方向やy軸方向の位置ずれだけでなく、受信アレーアンテナが送信アレーアンテナに対して回転した場合においても、送信アンテナ素子と受信アンテナ素子との位置が対向状態からずれるため、伝送特性が劣化する。
実際の利用シーンにおいては、ユーザが携帯端末を情報端末にタッチする際に、情報端末側のアレーアンテナと携帯端末側のアレーアンテナの間の空間がユーザから死角となる。そのため、ユーザは、互いのアレーアンテナの位置を目視で確認できないため、送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとを理想的な対向状態とすることは困難である。したがって、ユーザが携帯端末を情報端末にタッチする際に、アンテナ素子の位置ずれが生じ、伝送特性が劣化することが想定される。
アンテナ素子の位置ずれによる伝送特性の劣化を補償する手法として、送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとの位置関係を情報端末が映像や音声等によりユーザに通知することで、ユーザが行うアンテナ素子の位置合わせを補助する手法が考えられる。しかし、そのためには送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとの位置ずれを取得することが必要となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、近距離MIMO伝送を行うための送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとの位置が理想的な対向状態からずれた場合に、その位置ずれを補償するために必要となるアンテナ素子の位置ずれを取得することが可能な位置検出装置及び位置検出方法を提供することである。
本発明の一態様は、第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得部と、前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定部と、前記エリア設定部によって設定された前記領域内に位置する第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得部と、を備える位置検出装置である。
また、本発明の一態様は、上述の位置検出装置であって、前記エリア設定部は、前記品質情報取得部によって取得された複数の前記品質情報に基づいて、最も良い品質が得られた前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの前記第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する。
また、本発明の一態様は、上述の位置検出装置であって、前記エリア設定部は、前記品質情報取得部によって取得された複数の前記品質情報に基づいて、良い品質が得られた複数の前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する。
また、本発明の一態様は、上述の位置検出装置であって、アレーアンテナ面が平行になるように配置された前記受信アレーアンテナと複数の前記第1のアンテナ素子を備える送信アレーアンテナとの間の距離を取得する送受信間距離取得部と、前記送受信間距離取得部が取得した前記距離に基づいて前記トレーニング信号の信号帯域を決定する送信部と、をさらに有し、前記品質情報取得部は、前記第2のアンテナ素子で受信された前記トレーニング信号において、前記送信部が決定した前記信号帯域にわたって平均化した前記トレーニング信号の信号品質を品質情報とする。
また、本発明の一態様は、上述の位置検出装置であって、前記位置取得部によって取得された複数の前記第1のアンテナ素子の位置に基づいて、前記受信アレーアンテナに対する前記第1のアレーアンテナの回転角を推定する回転角推定部をさらに備える。
また、本発明の一態様は、上述の位置検出装置であって、前記回転角推定部は、前記位置取得部によって取得された複数の前記第1のアンテナ素子の位置の中で、より多くの前記品質情報を用いて取得された前記第1のアンテナ素子の位置を2つ用いて前記回転角を推定する。
また、本発明の一態様は、第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得ステップと、前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定ステップと、前記エリア設定ステップによって設定された前記領域内に位置する第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得ステップと、を備える位置検出方法である。
以上説明したように、本発明によれば、近距離MIMO伝送を行うための送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとの位置が理想的な対向状態からずれた場合に、その位置ずれを補償するために必要となるアンテナ素子の位置ずれを取得することが可能な位置検出装置及び位置検出方法を提供することができる。
第1の実施形態が適用できる無線通信システム1の概要構成の一例を示す図である。 第1の実施形態における無線通信システム1の概略構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるエリアjの設定方法を示す説明図である。 第1の実施形態におけるアンテナ素子11の位置の推定精度のシミュレーション結果を示す図である。 第1の実施形態における位置検出装置30のアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示す図である。 第2の実施形態における無線通信システム1Aの概略構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態におけるエリアjの設定方法を示す説明図である。 第1の実施形態における位置検出装置30Aのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示す図である。 第3の実施形態における無線通信システム1Bの概略構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるマルチパス環境を説明する図である。 マルチパス環境における第1の実施形態によるアンテナ位置推定精度を示す図である。 第3の実施形態における平均をとる周波数範囲の決め方について説明する図である。 第3の実施形態におけるマルチパス環境での位置推定精度を示す図である。 第3の実施形態における位置検出装置30Bのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示す図である。 従来の近距離MIMO伝送におけるアンテナ素子の配置例を示す説明図である。 図15に示すアンテナ素子の配置におけるアンテナ素子の位置ずれとBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)との関係を示す図である。
本発明の実施形態の位置検出装置は、第1のアンテナ素子から送信され、複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報に基づいて、第2のアレーアンテナ上の所定の領域を設定する。そして、位置検出装置は、設定した領域内に位置する第2のアンテナ素子が受信したトレーニング信号の品質情報とその第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて、トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する。
以下、本発明の実施形態について、具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態が適用できる無線通信システム1の概要構成の一例を示す図である。図1に示すように、無線通信システム1は、携帯端末2及び情報端末3を備える。
携帯端末2は、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを取得するためのトレーニング信号を情報端末3に無線送信する。
携帯端末2は、可搬型の無線通信装置である。携帯端末2は、第1のアレーアンテナ10を備える。例えば、第1のアレーアンテナ10は、携帯端末2の裏面に配置されている。例えば、携帯端末2は、携帯電話(スマートフォンを含む)、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、タブレット端末、携帯型音楽再生装置又は携帯型動画再生装置である。
情報端末3は、コンテンツを提供する無線通信装置である。情報端末3は、第2のアレーアンテナ20を備える。例えば、情報端末3は、街頭、駅、空港等の公共施設、コンビニエンスストア等の店舗等に設置されている。携帯端末2のユーザは、携帯端末2を情報端末3にタッチすることで、情報端末3に電子書籍や音楽、映画などの大容量のコンテンツを瞬時にダウンロードすることができる。例えば、情報端末3は、キオスク端末である。
図2は、第1の実施形態における無線通信システム1の概略構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、無線通信システム1は、携帯端末2(第1の無線通信装置)及び情報端末3(第2の無線通信装置)を備える。
携帯端末2は、第1のアレーアンテナ10及び送信部12−1〜12−4を備える。
第1のアレーアンテナ10は、アンテナ素子11(アンテナ素子11−1〜11−4)を備える。アンテナ素子11−1〜11−4は、同一平面上に正方配置され、それぞれのアンテナ素子の間隔は間隔dである。なお、本発明の実施形態では、アンテナ素子11が4つの場合について説明するが、本発明はアンテナ素子11の数に限定されない。なお、以下の説明において、第1のアレーアンテナ10を送信アレーアンテナ、第2のアレーアンテナ20を受信アレーアンテナと称する場合がある。また、アンテナ素子11(第1のアンテナ素子)を送信アンテナ、アンテナ素子21(第2のアンテナ素子)を受信アンテナと称する場合がある。
送信部12−1〜12−4は、トレーニング信号を生成し、生成したトレーニング信号をアンテナ素子11−1〜11−4から情報端末3に時分割多重伝送する。
情報端末3は、第2のアレーアンテナ20及び位置検出装置30を備える。なお、本実施形態において、位置検出装置30が情報端末3に含まれる構成としたが、これに限定されない。例えば、位置検出装置30は、情報端末3に含まれない構成としてもよい。
第2のアレーアンテナ20は、アンテナ素子21(アンテナ素子21−1〜21−4)を備える。なお、本実施形態では、アンテナ素子21が4つの場合について説明するが、本発明はアンテナ素子の数に限定されない。
アンテナ素子21−1〜21−Nは、同一平面上に正方配置され、それぞれのアンテナ素子の間隔はdである。また、第1のアレーアンテナ10の平面と第2のアレーアンテナ20の平面とは平行である。第1のアレーアンテナ10及び第2のアレーアンテナ20とは、互いにアレーアンテナ面の垂直方向に距離D(送受信間距離D)離れて配置されている。なお、第2のアレーアンテナ20の中心が第1のアレーアンテナ10の中心の正面に位置するときを対向状態とする。
アンテナ素子21−1〜21−Nは、アンテナ素子11−1〜11−4から送信されたトレーニング信号を受信する。アンテナ素子21−1〜21−Nは、それぞれが受信したトレーニング信号を位置検出装置30に出力する。
位置検出装置30は、携帯端末2から送信されたトレーニング信号に基づいて第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを取得する。位置検出装置30は、検出した位置ずれを映像や音声等を用いてユーザに通知することで、ユーザが行うアンテナ素子の位置合わせを補助する。
位置検出装置30は、品質情報取得部31、エリア設定部32、位置取得部33及び回転角推定部34を備える。
品質情報取得部31は、アンテナ素子21−1〜21−Nから出力されたN個のトレーニング信号に基づいて、各トレーニング信号の品質情報を取得する。すなわち、品質情報取得部31は、アンテナ素子21−1〜21−Nから出力されたN個のトレーニング信号に基づいて、N個の品質情報を取得する。品質情報とは、トレーニング信号の受信状態を示す情報である。例えば、品質情報は、RSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)、SNR(Signal to Noise power Ratio:信号対雑音電力比)、又は伝搬利得である。品質情報取得部31は、取得したN個の品質情報をエリア設定部32に出力する。
エリア設定部32は、品質情報取得部31から出力されたN個の品質情報を参照し、N個のトレーニング信号の中で、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21を決定する。例えば、品質が最も良いとは、RSSI、SNR又は伝搬利得が最大であることを意味する。エリア設定部32は、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21の位置を基準として、トレーニング信号を送信したアンテナ素子11の位置の算出に用いる第2のアレーアンテナ20上のアンテナ素子21のエリアjを設定する。エリアjは、左右と上下とがそれぞれ対称である。
位置取得部33は、アンテナ素子21−i(iは、1≦i≦Nの自然数)が受信したトレーニング信号の品質情報に基づく重みwと、アンテナ素子21−iのxy平面上における位置情報Pr(x,y)とに基づいて、アンテナ素子11−jの位置Pt(x,y)を取得する。以下の説明において、位置取得部33が取得するアンテナ素子11−jの位置Pt(x,y)を推定位置Pt(x,y)と称される場合がある。例えば、位置取得部33は、式(1)を用いてアンテナ素子11−jの推定位置Pt(x,y)を取得する。
ここで、重みwは、アンテナ素子21−iがエリアj内に位置する場合、RSSI、SNR、又は伝搬利得等の品質情報の真値である。一方、重みwは、アンテナ素子21−iがエリアj外に位置する場合、0とする。すなわち、エリアj内に位置するアンテナ素子21のみの品質情報と位置情報とを用いてアンテナ素子11−jの位置を取得する。
以下に、第1の実施形態におけるエリアjの設定方法について、図3を用いて具体的に説明する。
図3は、第1の実施形態におけるエリアjの設定方法を示す説明図である。図3に示すように、例えば第2のアレーアンテナ20は、100個のアンテナ素子21(N=100)を備える。なお、以下の説明において、第1のアレーアンテナ10のアンテナ素子11−1〜11−4の中心が第2のアレーアンテナ20の中心に対してx軸方向にΔx、y軸方向にΔyずれた場合を考える。
以下に、第1の実施形態におけるアンテナ素子11−1の位置の推定について説明する。例えば、アンテナ素子11−1から送信されたトレーニング信号を第2のアレーアンテナ20で受信した場合に、すべてのアンテナ素子21の中でアンテナ素子21―56の受信信号が最も品質が良いとする。その場合、エリア設定部32は、アンテナ素子21−56を基準にして第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。このとき、位置取得部33の推定位置Pt(x,y)の推定に用いられるアンテナ素子21−iの数が多くなるほど、推定位置Pt(x,y)の推定の推定精度が向上する。ただし、すべてのアンテナ素子21の位置情報を位置Pt(x,y)の推定に用いる場合、アンテナ素子2−56を基準にして他のアンテナ素子21の位置に偏りがあるため、アンテナ素子21の数が多い偏りの方向に推定結果に誤差が生じてしまう。したがって、図3に示すエリア1のように、エリア設定部32は、アンテナ素子2−56を基準にして、対称で且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する。本実施形態では、エリア設定部32がアンテナ素子2−56を基準にして対称な形状のエリアjとして四角形を描く場合について説明する。
エリア設定部32は、基準のアンテナ素子21からx軸の正の方向における端のアンテナ素子21までの距離(以下、「第1距離」という。)と基準のアンテナ素子21からx軸の負の方向における端のアンテナ素子21までの距離(以下、「第2距離」という。)とを比較する。エリア設定部32は、第1距離と第2距離とを比較した結果、短い方の距離(以下、「第3距離」という。)が上記四角形の中心から四角形のx軸方向(左右方向)の辺までの距離になるように、エリアjとして四角形を描く。すなわち、四角形の中心から四角形のx軸の正方向の辺までの距離と四角形の中心から四角形のx軸の負方向の辺までの距離とがそれぞれ第3距離になる。同様に、エリア設定部32は、四角形の中心から四角形のy軸方向(上下方向)の辺までの長さが、第3距離と一致するように四角形を描く。すなわち、四角形の中心から四角形のy軸の正方向の辺までの距離と四角形の中心から四角形のy軸の負方向の辺までの距離とがそれぞれ第3距離になる。本実施形態では、図3に示すように第3距離が第1距離となる。
以上により、位置取得部33は、エリア設定部32が描いた四角形のエリアj内のアンテナ素子21を推定位置Pt(x,y)の推定に使用する。同様に、位置取得部33は、アンテナ素子11−2の位置推定ではアンテナ素子2−57を基準に、アンテナ素子11−3の位置推定ではアンテナ素子2−66を基準に、アンテナ素子11−4の位置推定ではアンテナ素子2−67を基準にして、対称且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する。なお、上述の第1の実施形態において、エリア設定部32が対称な形状のエリアjとして四角形を描く場合について説明したが、描く形状については特に限定されない。すなわち、本発明におけるエリアjの形状は、四角形に限られることはなく、基準のアンテナ素子21を基準にして対称な形状であればよい。例えば、エリア設定部32は対称な形状のエリアjとして円を描いてもよい。エリア設定部32は、対称な形状のエリアjとして円を描く場合は、基準のアンテナ素子21からx軸の正と負との方向及びy軸の正と負との方向(上下左右方向)の端のうち、最短距離の端のアンテナ素子21までの距離を円の半径として円を描けばよい。
回転角推定部34は、位置取得部33から出力されるアンテナ素子11−1〜11−4の推定位置に基づいて、第1のアレーアンテナ10の回転角を推定する。なお、回転角推定部34は、4つの推定位置のうち、少なくとも2つの推定位置を用いることで第1のアレーアンテナ10の回転角を求めることができる。例えば、アンテナ素子11−1の推定位置Pt(x,y)=(x,y)とアンテナ素子11−2の推定位置Pt(x,y)=(x,y)とを用いる場合、式(2)により回転角θ[deg]を求めることができる。
ここで、位置取得部33から出力されるアンテナ素子11−1〜11−4の推定位置の誤差が大きいほど、第1のアレーアンテナ10の回転角の推定誤差も大きくなる。したがって、回転角推定部34は、アンテナ素子11−1〜11−4の推定位置のうち、アンテナ素子11の位置推定に用いた第2のアレーアンテナ20のアンテナ素子21の数がより多い推定位置を2つ用いて回転角を求めることにより、より高精度に第1のアレーアンテナ10の回転角を推定することができる。
次に、第1の実施形態におけるアンテナ素子11の位置の推定精度について、図4を用いて説明する。以下に、位置検出装置30のアンテナ素子11の位置の推定精度についてシミュレーションを行った。なお、第2のアレーアンテナ20は100個のアンテナ素子21で構成されている(N=100)。図4は、第1の実施形態におけるアンテナ素子11の位置の推定精度のシミュレーション結果を示す図である。図4に示すシミュレーション結果は、第1のアレーアンテナ10の中心を第2のアレーアンテナ20の中心に対してx軸方向とy軸方向とにそれぞれ0〜20mmずらしたときのアンテナ素子11−4の位置推定誤差を示す。なお、上記シミュレーションの条件として、周波数が60.48GHz、送受信間距離Dが40mm、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20の各アンテナ素子の間隔dが5.0mmとした。エリア設定部32が描くエリアjの形状は四角形とした。また、各送受信アンテナ間の直接波からなるシングルパスチャネルで上記シミュレーションを行った。
図4(a)は、エリアjを設定しない場合における、アンテナ素子11−4をx軸方向とy軸方向とにそれぞれ0〜20mmずらしたときのアンテナ素子11−4の位置の推定誤差(以下、「位置推定誤差」という。)のシミュレーション結果を示す。図4(b)は、エリアjを設定する場合における、アンテナ素子11−4をx軸方向とy軸方向とにそれぞれ0〜20mmずらしたときのアンテナ素子11−4の位置推定誤差のシミュレーション結果を示す。
図4(a)に示すように、エリアjを設定しない場合では、アンテナ素子11−4の位置におけるx軸方向への移動量Δx又はy軸方方向への移動量Δyが大きくなるにつれて、位置推定精度が大幅に劣化する。一方、図4(b)に示すように、エリアjを設定する場合では、移動量Δx又はy軸方方向への移動量Δyを大きくしてもエリアjを設定しない場合と比較して位置推定精度の劣化が少ない。
以下に、第1の実施形態における位置検出装置30のアンテナ素子11の位置の推定方法の流れについて、図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態における位置検出装置30のアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザが情報端末3に携帯端末2をタッチすると、携帯端末2はアンテナ素子11−jからトレーニング信号を送信する。なお、初期条件として、j=1である。情報端末3は、各アンテナ素子21でアンテナ素子11−jから送信されたトレーニング信号を取得する(ステップS101)。
品質情報取得部31は、各アンテナ素子21で受信したそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する(ステップS102)。
エリア設定部32は、品質情報取得部31で取得した品質情報に基づいて、アンテナ素子11の位置の算出に用いる情報端末3のアンテナ素子21のエリアjを設定する。例えば、エリア設定部32は、品質情報取得部31で取得した複数の品質情報に基づいて、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21の位置を決定する。エリア設定部32は、決定したアンテナ素子21の位置を基準として、対称且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する(ステップS103)。
位置取得部33は、式(1)を用いてアンテナ素子11−jの位置を取得する。すなわち、位置取得部33は、エリアj内に位置するアンテナ素子21のみの品質情報と位置情報とを用いてアンテナ素子11−jの位置を推定する(ステップS104)。
位置取得部33がアンテナ素子11−jの位置の推定を終了すると、位置検出装置30は、jがKであるか否かを判定する。ここで、Kは、第1のアレーアンテナ10に備えられたアンテナ素子11の数である。位置検出装置30は、jがKである場合、ステップS106の処理に移行する。一方、位置検出装置30は、jがKでない場合、ステップS107の処理に移行する(ステップS105)。
回転角推定部34は、jがKであると判定された場合、位置取得部33で推定した各アンテナ素子11の位置情報に基づいて携帯端末2側の第1のアレーアンテナ10の回転角を推定する(ステップS106)。
位置検出装置30は、jがKではないと判定した場合、jをインクリメントしてステップS101の処理に移行する(ステップS107)。
上述したように、第1の実施形態における位置検出装置30は、アンテナ素子11のいずれか1つから送信された信号を複数のアンテナ素子21で受信する。そして、位置検出装置30は、アンテナ素子21のそれぞれで受信したトレーニング信号の品質情報に基づいて第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。位置検出装置30は、設定したエリアj内に位置するアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質情報とアンテナ素子21の位置情報とに基づいてアンテナ素子11の位置を推定する。したがって、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを正確に取得することができる。
上述の第1の実施形態において、第2のアレーアンテナ20が100個のアンテナ素子21で構成される場合(N=100)について説明したが、第2のアレーアンテナ20は、最低限6個のアンテナ素子21(2素子×3素子)で構成されていれば(N≧6)、エリア設定部32が、異なる複数のエリアを設定することが可能となるため、本発明の効果を奏することができる。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態における位置検出装置30Aについて説明する。図6は、第2の実施形態における無線通信システム1Aの概略構成の一例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。第1の実施形態では、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21の位置を基準としてエリアjを設定する場合について説明したが、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21とその周辺の各アンテナ素子21とが受信するトレーニング信号の品質に有意な差が生じないことも想定される。そこで、第2の実施形態では、複数のアンテナ素子21の位置を基準としてエリアjを設定する場合について説明を行う。
図6に示すように、無線通信システム1Aは、携帯端末2及び情報端末3Aを備える。
情報端末3Aは、第2のアレーアンテナ20及び位置検出装置30Aを備える。なお、本実施形態において、位置検出装置30Aが情報端末3Aに含まれる構成としたが、これに限定されない。例えば、位置検出装置30Aは、情報端末3Aに含まれない構成としてもよい。
位置検出装置30Aは、品質情報取得部31、エリア設定部32A、位置取得部33及び回転角推定部34を備える。
アンテナ素子21−1〜21−Nは、アンテナ素子11−j(jは、1≦j≦4の自然数)から送信されたトレーニング信号を受信する。品質情報取得部31は、アンテナ素子21−1〜21−Nから出力されたN個のトレーニング信号に基づいて、各トレーニング信号の品質情報を取得する。
エリア設定部32Aは、品質情報取得部31が取得したN個の品質情報を参照し、品質が良いトレーニング信号を受信した複数のアンテナ素子21の位置を基準として、アンテナ素子11の位置の算出に用いる第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。
以下に、第2の実施形態におけるアンテナ素子11−1の位置の推定について説明する。なお、アンテナ素子11−2〜11−4の位置の推定方法は、アンテナ素子11−1と同様であるため、説明を省略する。
図7は、第2の実施形態におけるエリアjの設定方法を示す説明図である。例えば、図7(a)に示すように、アンテナ素子11−1がアンテナ素子21−56とアンテナ素子21−57とアンテナ素子21−66とアンテナ素子21−67とで囲まれた領域の中心付近に位置する場合、それら4つのアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質は互いに近い値を示す。また、上記4つのアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質は、それぞれ他のアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質より良い値を示す。したがって、位置検出装置30Aは、品質情報取得部31が取得したN個の品質情報に基づいて、トレーニング信号の品質が互いに近い値を示し、且つ他のアンテナ素子21と比較してトレーニング信号の品質がより良い値を示す複数のアンテナ素子21を選択することで、選択したアンテナ素子21で囲まれた領域の中心付近にアンテナ素子11−1が位置することを大まかに検出できる。したがって、エリア設定部32Aは、それら4つのアンテナ素子21の中心位置を基準として、対称且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する。
また、例えば、図7(b)に示すように、アンテナ素子11−1がアンテナ素子21−57付近に位置する場合、アンテナ素子21−57が受信したトレーニング信号の品質は最も良い値を示す。そして、アンテナ素子21−47とアンテナ素子21−56とアンテナ素子21−58とアンテナ素子21−67とが受信したそれぞれのトレーニング信号の品質は互いに近い値を示す。したがって、位置検出装置30Aは、品質情報取得部31が取得したN個の品質情報に基づいて、トレーニング信号の品質が互いに近い値を示すアンテナ素子21を選択する。そして、位置検出装置30Aは、他のアンテナ素子21と比較してトレーニング信号の品質が最も良い値を示すアンテナ素子21を選択する。これにより、位置検出装置30Aは、アンテナ素子11−1が上記4つのアンテナ素子21で囲まれた領域にあり、且つアンテナ素子21−57付近に位置することを大まかに検出できる。したがって、エリア設定部32A、上記4つのアンテナ素子21の中心位置を基準として、対称且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する。
以下に、第1の実施形態における位置検出装置30Aのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れについて、図8を用いて説明する。図8は、第1の実施形態における位置検出装置30Aのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザが情報端末3Aに携帯端末2をタッチすると、携帯端末2はアンテナ素子11−jからトレーニング信号を送信する。なお、初期条件として、j=1である。情報端末3Aは、各アンテナ素子21でアンテナ素子11−jから送信されたトレーニング信号を取得する(ステップS201)。
品質情報取得部31は、各アンテナ素子21で受信したそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する(ステップS202)。
エリア設定部32Aは、品質情報取得部31で取得した品質情報に基づいて、アンテナ素子11の位置の算出に用いる情報端末3Aのアンテナ素子21のエリアjを設定する。例えば、エリア設定部32Aは、品質情報取得部31で取得した複数の品質情報に基づいて、品質が良いトレーニング信号を受信した複数のアンテナ素子21の位置を決定する。エリア設定部32Aは、決定した複数のアンテナ素子21の位置を基準として、対称且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する(ステップS203)。
位置取得部33は、式(1)を用いてアンテナ素子11−jの位置を取得する。すなわち、位置取得部33は、エリアj内に位置するアンテナ素子21のみの品質情報と位置情報とを用いてアンテナ素子11−jの位置を推定する(ステップS204)。
位置取得部33がアンテナ素子11−jの位置の推定を終了すると、位置検出装置30Aは、jがKであるか否かを判定する。ここで、Kは、第1のアレーアンテナ10に備えられたアンテナ素子11の数である。位置検出装置30Aは、jがKである場合、ステップS206の処理に移行する。一方、位置検出装置30Aは、jがKでない場合、ステップS207の処理に移行する(ステップS205)。
回転角推定部34は、jがKであると判定された場合、位置取得部33で推定した各アンテナ素子11の位置情報に基づいて携帯端末2側の第1のアレーアンテナ10の回転角を推定する(ステップS206)。
位置検出装置30Aは、jがKではないと判定した場合、jをインクリメントしてステップS201の処理に移行する(ステップS207)。
上述したように、第2の実施形態における位置検出装置30Aは、アンテナ素子11のいずれか1つから送信された信号を複数のアンテナ素子21で受信する。そして、位置検出装置30Aは、アンテナ素子21のそれぞれで受信したトレーニング信号の品質情報に基づいて第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。位置検出装置30Aは、設定したエリアj内に位置するアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質情報とアンテナ素子21の位置情報とに基づいてアンテナ素子11の位置を推定する。したがって、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを正確に取得することができる。
また、第2の実施形態における位置検出装置30Aは、アンテナ素子21のそれぞれで受信したトレーニング信号の品質情報に基づいて複数のアンテナ素子21の位置を選定する。位置検出装置30Aは、複数のアンテナ素子21の位置を基準としてエリアjを設定する。これにより、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21とその周辺の各アンテナ素子21とが受信するトレーニング信号の品質に有意な差が生じない場合でも第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを正確に取得することができる。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態における無線通信システム1Bについて説明する。図9は、第3の実施形態における無線通信システム1Bの概略構成の一例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。第1の実施形態では、図4を参照してシングルパス環境における本発明の有効性を示したが、第3の実施形態では、マルチパス環境においても高精度な位置推定を実現する構成について説明を行う。
図9に示すように、無線通信システム1Bは、携帯端末2B及び情報端末3Bを備える。
携帯端末2Bは、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを取得するためのトレーニング信号を情報端末3に無線送信する。
携帯端末2Bは、第1のアレーアンテナ10、送信部12B−1〜12B−4及び送受信間距離取得部13を備える。
送受信間距離取得部13は、ユーザが情報端末3にタッチした携帯端末2Bの第1のアレーアンテナ10と情報端末3の第2のアレーアンテナ20との間の送受信間距離Dを取得する。送受信間距離取得部13は、取得した送受信間距離Dを送信部12B−1〜12B−4に出力する。以下に、第3の実施形態における送受信間距離取得部13の送受信間距離Dの検出方法の一例を説明する。
携帯端末2Bは、ユーザにより自装置が情報端末3のタッチ部(不図示)にタッチされると、携帯端末2Bが内蔵するスピーカーから情報端末3に向けて超音波を発信する。携帯端末2Bから発信された超音波は、情報端末に内蔵された第2のアレーアンテナ20で反射される。携帯端末2Bは、情報端末3に内蔵された第2のアレーアンテナ20から反射された超音波を受信する。携帯端末2Bは、情報端末3に内蔵された第2のアレーアンテナ20から反射された超音波に基づいて、自装置から第2のアレーアンテナ20までの距離Hを取得する。携帯端末2Bは、取得した距離Hに基づいて、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との間の送受信間距離Dを求める。
送信部12B−1〜12B−4は、送受信間距離取得部13から出力された送受信間距離検出Dに基づいてトレーニング信号の信号帯域幅を決定する。なお、OFDM伝送の場合において、信号帯域幅とはサブキャリア数である、送信部12B−1〜12B−4は、決定したトレーニング信号の信号帯域幅に基づいてトレーニング信号を生成し、生成したトレーニング信号をアンテナ素子11−1〜11−4から情報端末3に時分割多重伝送する。
情報端末3Bは、第2のアレーアンテナ20及び位置検出装置30Bを備える。なお、本実施形態において、位置検出装置30Bが情報端末3Bに含まれる構成としたが、これに限定されない。例えば、位置検出装置30Bは、情報端末3Bに含まれない構成としてもよい。
位置検出装置30Bは、品質情報取得部31B、エリア設定部32、位置取得部33及び回転角推定部34を備える。また、位置検出装置30Bは、送受信間距離取得部13及び送信部12B−1〜12B−4を含んでもよい。
品質情報取得部31Bは、アンテナ素子21−iからトレーニング信号を取得する。そして、品質情報取得部31Bは、Ns個の周波数(サブキャリア周波数)におけるトレーニング信号の信号品質を取得する。信号品質は、トレーニング信号の受信状態を示す情報である。例えば、信号品質は、RSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)、SNR(Signal to Noise power Ratio:信号対雑音電力比)、又は伝搬利得である。そして、品質情報取得部31Bは、取得したNs個の周波数(サブキャリア周波数)における信号品質の平均値を品質情報としてエリア設定部32に出力する。
以下に、マルチパスが第1の実施形態による位置推定精度に与える影響と、位置推定精度の劣化を防ぐことが可能な第3の実施形態の原理について説明する。
図10は、第1の実施形態におけるマルチパス環境を説明する図である。図10に示すように、例えば、第1のアレーアンテナ10及び第2のアレーアンテナ20の各々が平面アレーアンテナで構成され、電波吸収体等による遅延波対策を行わない場合、シングルパスチャネルを構成する各送受信アンテナ間の直接波以外にも、送受信アレーアンテナ面で反射して送受信間を往復して到来する第1遅延波及び第2遅延波が受信されるマルチパス環境となる。
図11は、マルチパス環境における第1の実施形態によるアンテナ位置推定精度を示す図である。なお、チャネルは、図10に示すように直接波に加えて第1遅延波と第2遅延波とからなるマルチパス環境として評価を行った。なお、第2のアレーアンテナ20は、100個のアンテナ素子21で構成されている。周波数が61.56GHz、送受信間距離Dが40mm、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との各アンテナ素子の間隔dが5.0mmとした。エリアjの形状は四角形とし第1の実施形態で上述したように、1点の周波数における品質情報を用いて位置推定を行った。
図4と図11とを比較するとわかるように、1点の周波数における品質情報を用いて位置推定を行う第1の実施形態では、シングルパス環境においては高精度で位置推定ができるが、マルチパス環境では位置推定精度が大きく劣化する。第1の実施形態では、まず品質が最も良い信号を受信した情報端末3のアンテナ素子21の位置を基準として、第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。しかし、直接波の位相に対して逆相に近い遅延波が直接波に足し合わされた場合、直接波と遅延波とが打ち消し合うことによって、アンテナ素子21の受信信号の品質が低下する。それにより、適切なアンテナ素子21がエリアjの設定に必要な基準のアンテナ素子21として選ばれず、適切なエリアjが設定されなくなる。したがって、第1の実施形態の位置検出装置30によるアンテナ素子11の位置推定精度が劣化する。この遅延波の影響を抑え高精度な位置推定を可能とするために、第3の実施形態では複数の周波数(サブキャリア周波数)におけるトレーニング信号の信号品質の平均値を品質情報として位置推定に用いる。なお、第3の実施形態において、単に複数の周波数(サブキャリア周波数)における品質の平均をとればよいわけではなく、平均をとる周波数の範囲を適切に設定する必要がある。以下に、第3の実施形態における平均をとる周波数範囲の決め方について説明する。
自由空間を受信間距離D伝搬した電波の振幅及び位相の変化hは周波数に依存し、式(3)で表される。
ここで、電波の波長λはλ=c/f、電波の速度cは、c=3.0×10m/sで表される。周波数fは、電波の周波数を表す。以下では、直接波と第1遅延波とについて説明する。直接波の伝搬距離Dは送受信間距離Dであり、第1遅延波の伝搬距離Dは送受信間をさらに一往復するため3Dである。受信点では直接波と第1遅延波とが足し合わされて受信されるため、送信アンテナj(アンテナ素子11−j)から受信アンテナi(アンテナ素子21−i)へのチャネルhijは式(4)で表され、伝搬利得は式(5)で表される。
図12は、第3の実施形態における平均をとる周波数範囲の決め方について説明する図である。図12は、式(5)の第2項の周波数fに依存する部分を縦軸としたグラフである。図12に示すとおり、式(5)の第2項は周波数によって正又は負の値となる。式(5)の第2項が負の値となる領域は、直接波と第1遅延波とが打ち消し合い、受信アンテナの受信信号の品質が低下する周波数である。したがって、第1の実施形態に示すように、所定の1点の周波数の品質情報のみを位置推定に用いる場合では、式(5)の第2項が負の値になる周波数を使用すると、適切なアンテナ素子21がエリアjの設定の基準のアンテナ素子21として選択されない。したがって、アンテナ素子11の位置の推定精度の劣化を招く。上記遅延波によって生じるアンテナ素子21における受信信号の電力の周波数依存性の影響を抑えるために、第3の実施形態では図12に示す式(5)の第2項のうねりの1周期よりも広い周波数範囲で取得したトレーニング信号の信号品質の平均値を品質情報として位置推定に用いる。理想的に1周期分の周波数の範囲において品質の平均値を取得した場合、式(5)の第2項はほぼ0となる。そのため、適切なアンテナ素子21がエリアjの設定の基準のアンテナ素子21として選択される。なお、式(5)の第2項からわかるように、うねりの周期は直接波と第1遅延波との伝搬距離の差によって変動する。したがって、送受信間距離取得部13で検出した送受信間距離Dに基づいて平均をとる周波数範囲を設定することで、アンテナ素子21の遅延波による受信信号の周波数依存性の影響を抑えることができる。ここで、うねりの周期は1000c/(D−D)で表される。したがって、送受信間距離D=40mmである場合、D=40mm、D=120mmとなり、うねりの周期は3.75GHzとなる。したがって、3.75GHz以上広い周波数範囲で取得した品質の平均をとればよい。また、エリアjの設定のときだけでなく、エリアjの設定後の位置取得部33での式(1)によるアンテナ素子11の位置の算出においても、複数の周波数(サブキャリア周波数)で平均した品質情報を用いることで、遅延波の影響を抑え、高精度な位置推定が可能となる。
上述したように、第1遅延波のみの影響を考えてきたが、実際には第2遅延波、第3遅延波、…第n遅延波と複数の遅延波がアンテナ素子21で受信される。そして、アンテナ素子21で受信される受信信号の電力は周波数依存性を持つことになる。しかしながら、第1遅延波以降の遅延波(すなわち、第2遅延波、第3遅延波、…第n遅延波)は、第1遅延波に比べて伝搬距離が長く電力が小さい。そのため、遅延波が直接波に与える影響は、第1遅延波が支配的となる。したがって、第1遅延波の影響を抑えるために直接波と第1遅延波との伝搬距離の差に着目して、平均をとる周波数範囲を設定すればよい。
図13は、マルチパス環境における第3の実施形態の位置推定精度を示す図である。図13(a)は、サブキャリア間隔5.15625MHzでサブキャリア数355、すなわち帯域幅1.84GHzのOFDM信号でパイロット信号を送信し、送信された355のサブキャリア周波数から100のサブキャリア周波数を選択し、選択した100サブキャリア周波数で平均をとった品質情報を用いて位置推定を行ったときの位置推定誤差を示す。図13(b)は、サブキャリア間隔5.15625MHzでサブキャリア数837、すなわち帯域幅4.32GHzのOFDM信号でパイロット信号を送信し、送信された837のサブキャリア周波数から100のサブキャリア周波数を選択し、選択した100サブキャリア周波数で平均をとった品質情報を用いて位置推定を行ったときの位置推定誤差を示す。その他の送受信間距離Dやアンテナ素子数等のパラメータは、図11に示す評価時と同じである。なお、100のサブキャリア周波数の選択方法としては、例えば、下端のサブキャリア周波数から上端のサブキャリア周波数までを100等分し、100等分して得られた周波数のそれぞれにおいて、隣接する両側のサブキャリアのうちの周波数差が少ない方のサブキャリア周波数を選択すればよい。但し、選択するサブキャリア周波数は等間隔でなくても構わない。
上述したように送受信間距離D=40mmの場合のうねりの周期は3.75GHzであるため、図13(a)に示す帯域幅1.84GHzの場合の位置推定では精度が悪いが、図13(b)に示す帯域幅4.32GHzの場合の位置推定では位置推定誤差が数mm程度と高い精度を達成できていることがわかる。
次に、図14を参照して、第3の実施形態における位置検出装置30Bのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れについて、図14を用いて説明する。図14は、第3の実施形態における位置検出装置30Bのアンテナ素子11の位置の推定方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザが情報端末3Bに携帯端末2Bをタッチすると、携帯端末2Bの送受信間距離取得部13は、送受信間距離Dを取得する。そして、送受信間距離取得部13は、取得した送受信間距離Dに応じてトレーニング信号の信号帯域幅(サブキャリア数)を決定する。そして、携帯端末2Bは、送受信間距離取得部13が決定した信号帯域幅(サブキャリア数)でアンテナ素子11−jからトレーニング信号を送信する。なお、初期条件として、j=1である。情報端末3Bは、各アンテナ素子21でアンテナ素子11−jから送信されたトレーニング信号を取得する(ステップS301)。
品質情報取得部31Bは、各アンテナ素子21で受信したそれぞれのトレーニング信号の信号品質を取得する(ステップS302)。
品質情報取得部31Bは、複数の周波数(サブキャリア周波数)におけるトレーニング信号の信号品質の平均値を品質情報として取得する(ステップS303)。
エリア設定部32は、品質情報取得部31Bで取得した品質情報に基づいて、アンテナ素子11の位置の算出に用いる情報端末3Bのアンテナ素子21のエリアjを設定する。例えば、エリア設定部32は、品質情報取得部31Bで取得した複数の品質情報に基づいて、品質が最も良いトレーニング信号を受信したアンテナ素子21の位置を決定する。エリア設定部32は、決定したアンテナ素子21の位置を基準として、対称で且つできるだけ多くのアンテナ素子21が含まれるようにエリアjを設定する(ステップS304)。
位置取得部33は、式(1)を用いてアンテナ素子11−jの位置を取得する。すなわち、位置取得部33は、エリアj内に位置するアンテナ素子21のみの品質情報と位置情報とを用いてアンテナ素子11−jの位置を推定する(ステップS305)。
位置取得部33がアンテナ素子11−jの位置の推定を終了すると、位置検出装置30は、jがKであるか否かを判定する。ここで、Kは、第1のアレーアンテナ10に備えられたアンテナ素子11の数である。位置検出装置30は、jがKである場合、ステップS306の処理に移行する。一方、位置検出装置30は、jがKでない場合、ステップS307の処理に移行する(ステップS306)。
回転角推定部34は、jがKであると判定された場合、位置取得部33で推定した各アンテナ素子11の位置情報に基づいて携帯端末2B側の第1のアレーアンテナ10の回転角を推定する(ステップS307)。
位置検出装置30は、jがKではないと判定した場合、jをインクリメントしてステップS301の処理に移行する(ステップS308)。
上述したように、第3の実施形態における位置検出装置30Bは、アンテナ素子11のいずれか1つから送信された信号を複数のアンテナ素子21で受信する。そして、位置検出装置30Bは、アンテナ素子21のそれぞれで受信したトレーニング信号の品質情報に基づいて第2のアレーアンテナ20上のエリアjを設定する。位置検出装置30Bは、設定したエリアj内に位置するアンテナ素子21が受信したトレーニング信号の品質情報とアンテナ素子21の位置情報とに基づいてアンテナ素子11の位置を推定する。したがって、第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との位置ずれを正確に取得することができる。
また、第3の実施形態における位置検出装置30Bは、複数の周波数におけるトレーニング信号の信号品質の平均値を品質情報とする。これにより、マルチパス環境においても高精度な位置推定を実現することができる。なお、複数の周波数は、送受信間距離Dに基づいて決定される。
第3の実施形態の無線通信システム1Bは、超音波を用いて送受信間距離Dを取得したが、これに限定されない。例えば、無線伝送においてミリ波帯が利用される場合、損失を低減するため、携帯端末2Bの筐体に透明なアクリル樹脂製の窓を設け、その透明なアクリル樹脂製の窓にアンテナを配置することが想定される。その場合、情報端末3Bは、携帯端末2Bが自装置のタッチ部にタッチされた場合に、情報端末3Bが内蔵するカメラで携帯端末2Bのアクリル樹脂製の窓を介して携帯端末2Bに内蔵された第1のアレーアンテナ10を撮像する。情報端末3Bは、撮像した第1のアレーアンテナ10の画像に基づいて自装置から第1のアレーアンテナ10までの距離Lを取得する。情報端末3Bは、取得した距離Lに基づいて第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との間の送受信間距離Dを求める。情報端末3Bは、求めた送受信間距離Dを携帯端末2Bに無線信号等で通知する。
また、携帯端末2Bは、自装置の筐体表面から第1のアレーアンテナ10までの距離Vの情報を予め記憶している。情報端末3Bは、自装置のタッチ部の表面から第2のアレーアンテナ20までの距離Wの情報を記憶している。携帯端末2Bが情報端末3Bのタッチ部にタッチされた際に、情報端末3Bは、自装置のタッチ部の表面から第2のアレーアンテナ20までの距離Wの情報を携帯端末2Bに無線信号等により通知する。携帯端末2Bは、情報端末3Bから通知された距離Wの情報と距離Vの情報とに基づいて第1のアレーアンテナ10と第2のアレーアンテナ20との間の送受信間距離Dを求めるようにしてもよい。
また、第3の実施形態の無線通信システム1Bにおいて、エリア設定部32をエリア設定部32Aとしてもよい。すなわち、情報端末3Bは、アンテナ素子21のそれぞれで受信したトレーニング信号の品質情報に基づいて複数のアンテナ素子21の位置を決定してもよい。その場合、情報端末3Bは、複数のアンテナ素子21の位置を基準としてエリアjを設定する。
上述の実施形態において、品質情報を取得するための信号としてトレーニング信号を用いる場合について説明したが、トレーニング信号を用いないブラインド推定により品質情報を取得してもよい。
また、上述の実施形態において、携帯端末に備えられた各アンテナ素子11が時分割多重伝送により順にトレーニング信号を情報端末に送信する場合について説明したが、直交符号を用いて携帯端末の各アンテナ素子11が同時にトレーニング信号を送信してもよい。
また、上述の実施形態において、携帯端末の4つのアンテナ素子11からトレーニングを情報端末に送信し、得られた4つのアンテナ素子11の推定位置のうちの2つを用いて携帯端末の第1のアレーアンテナ10の回転角を推定する場合について説明してきたが、携帯端末の第1のアレーアンテナ10の回転角を推定するには、少なくともアンテナ素子11の推定位置のうち2つ以上であればよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 無線通信システム
2 携帯端末
3 情報端末
10 第1のアレーアンテナ(送信アレーアンテナ)
11、21 アンテナ素子
12 送信部
20 第2のアレーアンテナ(受信アレーアンテナ)
30 位置検出装置

Claims (8)

  1. 第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得部と、
    前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定部と、
    前記エリア設定部によって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得部と、
    を備え
    前記エリア設定部は、
    前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、最も良い品質が得られた前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの前記第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する位置検出装置。
  2. 第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得部と、
    前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定部と、
    前記エリア設定部によって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得部と、
    を備え
    前記エリア設定部は、
    前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、他のいずれよりも良い品質が得られた複数の前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する位置検出装置。
  3. アレーアンテナ面が平行になるように配置された、複数の第1のアンテナ素子を備える送信アレーアンテナと複数の第2のアンテナ素子を備える受信アレーアンテナとの間の距離を取得する送受信間距離取得部と、
    前記送受信間距離取得部が取得した前記距離に基づいて決定した信号帯域幅を有するトレーニング信号を生成し、前記第1のアンテナ素子から送信する送信部と、
    複数の前記第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれの前記トレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得部と、
    前記品質情報取得部が取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定部と、
    前記エリア設定部によって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得部と、
    を備え
    前記品質情報取得部は、前記第2のアンテナ素子で受信された前記トレーニング信号において、前記送信部が決定した前記信号帯域にわたって平均化した前記トレーニング信号の信号品質を前記品質情報とする位置検出装置。
  4. 前記位置取得部によって取得された複数の前記第1のアンテナ素子の位置に基づいて、前記受信アレーアンテナに対する複数の前記第1のアンテナ素子を備える送信アレーアンテナの回転角を推定する回転角推定部をさらに備える請求項1から請求項のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記回転角推定部は、
    前記位置取得部によって取得された複数の前記第1のアンテナ素子の位置の中で、より多くの前記品質情報を用いて取得された前記第1のアンテナ素子の位置を2つ用いて前記回転角を推定する請求項に記載の位置検出装置。
  6. 第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得ステップと、
    前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定ステップと、
    前記エリア設定ステップによって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得ステップと、
    を備え
    前記エリア設定ステップでは、
    前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、最も良い品質が得られた前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの前記第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する位置検出方法。
  7. 第1のアンテナ素子から送信され、受信アレーアンテナに備えられた複数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれのトレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得ステップと、
    前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定ステップと、
    前記エリア設定ステップによって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得ステップと、
    を備え
    前記エリア設定ステップでは、
    前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、他のいずれよりも良い品質が得られた複数の前記第2のアンテナ素子の位置を基準として左右と上下とがそれぞれ対称で且つできるだけ多くの第2のアンテナ素子が前記領域に含まれるように前記領域を設定する位置検出方法。
  8. アレーアンテナ面が平行になるように配置された、複数の第1のアンテナ素子を備える送信アレーアンテナと複数の第2のアンテナ素子を備える受信アレーアンテナとの間の距離を取得する送受信間距離取得ステップと、
    前記送受信間距離取得ステップで取得した前記距離に基づいて決定した信号帯域幅を有するトレーニング信号を生成し、前記第1のアンテナ素子から送信する送信ステップと、
    数の第2のアンテナ素子で受信されたそれぞれの前記トレーニング信号の品質情報を取得する品質情報取得ステップと、
    前記品質情報取得ステップで取得した複数の前記品質情報に基づいて、前記受信アレーアンテナ上の所定の領域を設定するエリア設定ステップと、
    前記エリア設定ステップによって設定された前記領域内に位置する前記第2のアンテナ素子が受信した前記トレーニング信号の品質情報と前記第2のアンテナ素子の位置情報とに基づいて前記トレーニング信号を送信した第1のアンテナ素子の位置を取得する位置取得ステップと、
    を備え
    前記品質情報取得ステップでは、前記第2のアンテナ素子で受信された前記トレーニング信号において、前記送信ステップで決定した前記信号帯域幅にわたって平均化した前記トレーニング信号の信号品質を前記品質情報とする位置検出方法。
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