JP6401554B2 - 植物におけるカリウム欠乏症を診断する方法 - Google Patents

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本発明は、植物におけるカリウム欠乏症を診断する方法に関する。
植物の主要な栄養成分は、窒素、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。これらの栄養成分の中でも、カリウムは三大栄養素のうちの一つであり、カリウムが不足すると、植物の生育、品質、収量などに影響を及ぼすことが知られている。植物の栄養成分欠乏の診断には、目視による診断が行われている。しかしながら、目視による診断は測定者の経験と勘が必要となるなどの問題がある。
植物の栄養成分の診断法としては、例えば、特許文献1に開示された方法がある。特許文献1には、生育中の植物体からは葉茎の道管部位を採取し、圃場の根圏域からは土壌の一定量を底孔を有する容器に採取し、前記葉茎の道管部位は、これを洗浄後細断してその細片の所定量宛てをフラスコに収納して全量10倍になる迄蒸留水を満たし振とう作用を加えて水溶性の無機成分を抽出させ、前記土壌を採取した容器は、その容器の底孔から吸水帯を介して毛細管現象により容器容水量に達するまで吸水したら吸水帯を取除き、点滴容器に純水を入れ且つ点滴チュ−ブ先端に不織布を装着した点滴装置の該点滴チュ−ブ先端を前記土壌の表面に静置して前記容器の底孔から土壌溶液を自然流出させ、それら無機質成分及び土壌溶液を診断項目別に試験官に分注して、それぞれ光反射反応試験紙を浸し、反応設定時間経過後の試験紙をLED反射型光度計で数値測定することを特徴とする生育中の植物体栄養のリアルタイム診断法が記載されている。
特開平11−289870号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、植物体に含まれる栄養成分が測定できるに留まり、植物の欠乏症を診断する指標を与えるものではない。栄養成分濃度の情報だけでは、結局、欠乏症の診断には測定者の経験と勘が必要になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、測定者の経験や勘を必要としない、赤外吸収スペクトルを利用した植物のカリウム欠乏症を診断する方法を提供することを目的とする。
上記問題を発明者らが検討した結果、植物の水抽出物の赤外吸収スペクトルを水(蒸留水)の赤外吸収スペクトルで差分した際に、9.16μm以上9.36μm以下及び9.57μm以上9.89μm以下という、二つの特定の波長領域におけるピークの面積比に着目することで、カリウム欠乏症を診断できることが判明した。
本発明は、植物におけるカリウム欠乏症を診断する方法であって、植物の葉の水抽出物を調製する工程と、水抽出物の赤外吸収スペクトルを測定する工程と、水抽出物の赤外吸収スペクトルと、水の赤外吸収スペクトルから、差分スペクトルを算出する工程と、差分スペクトルのベースラインを補正し、補正スペクトルを得る工程と、補正スペクトルにおいて、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在し、且つ、式(1)で表される面積比が、基準値以下のときに、前記植物をカリウム欠乏症と判定する工程と、を含む方法を提供する。
面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域にピークトップを有する第一のピークの面積)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有する第二のピークの面積) ・・・(1)
本発明は、発明者らが、植物の赤外吸収スペクトルを測定した際に、カリウム欠乏症の植物には、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが新たに表れるため、正常な植物とカリウム欠乏症の植物を、赤外吸収スペクトルの特定の波長領域におけるピークの面積比によって見分けられることを見出したことに基づいている。すなわち、本発明の診断方法によれば、特定の波長領域におけるピークの面積比を求め、基準値と比較するだけで、測定者の経験や勘によらず、簡単にカリウム欠乏症を診断することができる。また、本発明の診断方法は、植物の赤外吸収スペクトルに基づいているため、カリウム欠乏症の症状が目視では判別しにくい初期状態での診断が可能となる。
上記カリウム欠乏症を診断する方法において、植物の葉の水抽出物を調製する際の水としては蒸留水が好ましい。この場合、水抽出物に余計なイオンなどが含まれないため、より正確な赤外吸収スペクトルを得ることができる。
上記カリウム欠乏症と判定する工程は、式(2)で表される面積比が基準値以下のときに、植物をカリウム欠乏症と判定してもよい。これらの波長領域にある吸光度の積分値を標準値と比較することで、簡単にカリウム欠乏症を診断することができる。
面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域における吸光度の積分値)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域における吸光度の積分値) ・・・(2)
上記カリウム欠乏症を診断する方法に用いられる植物は、アブラナ科の植物であってもよい。また、アブラナ科の植物としてはコマツナであってもよい。
上記植物がコマツナである場合、上記カリウム欠乏症を診断する方法の基準値は2であってもよい。
本発明によれば、測定者の経験や勘を必要としない、赤外吸収スペクトルを利用した植物のカリウム欠乏症を診断する方法を提供することが可能となる。また、本発明は赤外吸収スペクトルによりカリウム欠乏症を診断するため、目視では判断しにくい初期状態での診断が可能となる。
図1は、カリウム欠乏症(左)及びコントロール(右)のコマツナの写真である。 図2中、(a)はコントロール株、(b)はカリウム欠乏症株の補正スペクトルであり、(c)はコントロール株及びカリウム欠乏症株の各補正スペクトルの平均値を示すスペクトルである。 図3中、(a)はコントロール株及びカリウム欠乏症株の各スペクトルから算出された面積比を示す図であり、(b)はコントロール株及びカリウム欠乏症株の各面積比の平均値を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の植物におけるカリウム欠乏症を診断する方法は、植物の葉の水抽出物を調製する工程と、水抽出物の赤外吸収スペクトルを測定する工程と、水抽出物の赤外吸収スペクトルと、水の赤外吸収スペクトルから、差分スペクトルを算出する工程と、差分スペクトルのベースラインを補正し、補正スペクトルを得る工程と、補正スペクトルにおいて、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在し、且つ、式(1)で表される面積比が、基準値以下のときに、前記植物をカリウム欠乏症と判定する工程と、を含む。なお、本明細書において、「ピークが存在する」とは、ある波長領域内において、補正スペクトルの吸光度が極大値を有することである。
面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域にピークトップを有する第一のピークの面積)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有する第二のピークの面積) ・・・(1)
本実施形態のカリウム欠乏症を診断する方法で用いられる試料としては、植物の葉が挙げられる。欠乏症の症状が表れやすいという観点から、上記試料として好適に用いられる部位は葉であるが、特に限定されるものではなく、茎であってもよいし、各部位の混合物であってもよい。
本実施形態に係る植物は、特に限定されるものではなく、草本でも木本でもよい。本実施形態に係る植物としては、中でも草本が好ましく、コマツナ、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、ダイコンなどのアブラナ科の植物がより好ましく、コマツナが更に好ましい。
本実施形態に係る水は、赤外吸収スペクトルの測定に影響を与えなければ特に限定されるものではない。水としては、例えば、蒸留水、脱イオン水、RO水、超純水などが好ましく、経済性及び赤外吸収スペクトルの正確性などの観点から、蒸留水がより好ましい。
(水抽出物の調製)
本実施形態に係る水抽出物の調製方法は、特に限定されるものではない。調製方法としては、例えば、植物の葉に蒸留水を加え、ホモジナイザーなどで破砕し、得られた破砕液を遠心分離し、その後、上清を水抽出物として回収する方法がある。
(測定方法)
本実施形態に係る赤外吸収スペクトルは、赤外分光法(IR)を利用した赤外分光光度計により測定することができる。赤外分光光度計としては、フーリエ変換を利用したフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)が好ましい。また、IRの測定方法としては、水分を多く含む試料の測定に適しているという観点から、減衰全反射(ATR)法が好ましい。
赤外吸収スペクトルの測定方法としてATR法によるFTIRを用いる場合、測定条件は、例えば以下のものが好ましい。波数分解能は、測定の精度、ノイズ、測定時間などの観点から、2〜8cm−1が好ましく、4〜8cm−1がより好ましい。測定波長は、2.5〜14μmが好ましく、6.6〜14μmがより好ましい。積算回数は、10〜50が好ましく、20〜50がより好ましい。走査速度は、2.0〜5.0mm/sが好ましく、2.0〜2.8mm/sがより好ましい。
FTIR−ATR法に用いられる試料の調製方法としては、特に限定されるものではないが、測定に用いる試料が液体であることから、溶液法が好ましい。
(スペクトルの処理)
以下に、本実施形態のカリウム欠乏症を診断する方法を行うためのスペクトルの処理方法について説明する。
植物から調製した水抽出物を、赤外分光光度計により、赤外吸収スペクトルを測定する。測定した水抽出物の赤外吸収スペクトル(吸光度)と、水抽出物を調製する際に用いた水の赤外吸収スペクトル(吸光度)から、差分スペクトルを算出する。このときの水の赤外吸収スペクトルは、事前に測定しておいたものでもよいし、水抽出物を調製する度に測定したものでもよい。差分スペクトルは、例えば、Excelなどの表計算ソフトなどによって算出することができる。
算出した差分スペクトルは、赤外吸収スペクトルのスムージング処理を行うことが好ましい。スムージング処理の方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、Savitzky−Golay法などを用いることができる。
算出した差分スペクトルのベースラインを補正し、補正スペクトルを得る。ベースラインの補正方法としては、例えば、標準化処理やソフトウェアを用いたベースライン補正が挙げられる。標準化処理は、各サンプルの吸光度スペクトルデータのj(J=285)に対し、波長毎の吸光度値をxij(i:波長のチャンネル数)とすると、(3)式の左式より求められる。すなわち、平均値を減算し、標準偏差で除算するという処理を行っている。ベースライン補正を行うことができるソフトウェアとしては、例えば、IGOR Pro、などが挙げられる。
(診断方法)
上記補正スペクトルにおいて、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在する場合、9.16μm以上9.36μm以下の波長領域にピークトップを有する第一のピークの面積及び9.57μm以上9.89μm以下の領域にピークトップを有する第二のピークの面積をそれぞれ算出し、式(1)を用いて面積比を求めたときに、該面積比が基準値以下の場合、測定に用いられた植物はカリウム欠乏症であると判定することができる。9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在しない場合は、カリウム欠乏症ではないと判定することができる。
ピークの面積は、例えば、第一のピーク及び第二のピークの吸光度の積分値により求めることができる。面積を求める波長領域としては、例えば、第一のピークの始点から第一のピークと第二のピークの交点である補正スペクトルの吸光度の極小値までの波長領域及び第一のピークと第二のピークの交点である補正スペクトルの吸光度の極小値から第二のピークの終点までの波長領域が好ましい。明細書において、ピークの「始点」又は「終点」とは、補正スペクトルにおけるピークの吸光度が0.000001以上になるときの波長(μm)を示す。
別の実施形態の診断方法では、式(2)を用いて面積比を求めたときに、該面積比が基準値以下の場合、測定に用いられた植物はカリウム欠乏症であると判定することができる。この実施形態の診断方法を用いるときには、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在しない場合であっても、面積比からカリウム欠乏症であるかを判定することができる。
面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域における吸光度の積分値)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域における吸光度の積分値) ・・・(2)
基準値としては、判定対象となる植物種について、予め正常な植物及びカリウム欠乏症の植物の赤外吸収スペクトルを測定し、上述した面積比を比較して、両者を明確に区別できる面積比の値を基準値として、決めておくことができる。基準値は、例えば、測定する植物がコマツナの場合には2とすることができる。
本発明の方法は、カリウム濃度に直接着目するのではなく、新たに表れるピークの存在及び特定の2つのピークの面積比に着目することで、植物がカリウム欠乏症かどうかを診断するものである。本発明の方法によれば、植物の赤外吸収スペクトルを測定し、特定の2つピークの面積比を算出し、基準値と比較するだけでカリウム欠乏症であるかを判定することができる。そのため、測定者が特別な経験や勘を有する必要はなく、簡便に植物のカリウム欠乏症を診断することができる。また、本発明の診断方法は、植物の赤外吸収スペクトルに基づいているため、カリウム欠乏症の症状が目視では判別しにくい初期状態での診断も可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(試料調製)
播種土には、バーミキュライトを使用した。コマツナの種を播種後、覆土し、底面給水により、プランターを管理した。プランターは、発芽までは水道水のみを処方し、発芽後は園試処方で管理した。播種後2週間経過したら、発芽したコマツナの苗を、キューブウレタンに1苗ずつ移植した。園試処方用(コントロール)及びカリウム欠乏処方用(カリウム欠乏症、園試処方用からカリウムのみを除いたもの)の2種類の養液を調整した。コマツナの苗を15〜17苗ずつプランターに定植し、それぞれの養液で5日間栽培した(図1、右がコントロール株、左がカリウム欠乏症株)。
それぞれの養液で栽培したコマツナの葉を約3g採取し、質量の4倍量の蒸留水と共にホモジナイズした。その後、ホモジナイズして得られた破砕液を遠心分離(6000rpm、5分)して、上清を回収し、これを測定用試料(水抽出物)とした。
(赤外吸収スペクトルの測定)
赤外吸収スペクトルの測定には、FTIR(FTIR−8400S、島津製作所社製)を用いた。測定方法にはATR法を採用し、FTIRにZnSe製液体用セル(ATR)を取り付けて、測定を行った。コントロール試料及びカリウム欠乏症試料、並びに蒸留水の赤外吸収スペクトルの測定条件は以下のとおりである。試料は15〜17苗を用いて、測定された。
波数分解能:4cm−1
測定波長:2.5〜15μm
積算回数:20回
走査速度:2.8mm/s
(スペクトルの処理)
試料の赤外吸収スペクトル(吸光度)から、蒸留水の赤外吸収スペクトル(吸光度)を引き、差分スペクトルを算出した。算出した差分スペクトルを、Savitzky−Golay法により、スムージング処理した。IGOR−Proを用いて、ピークフィッティングでよく用いられているベースライン補正を行い(Smooth Factor:1、データ点数:285、ベースライン:Linear)、補正スペクトルを得た。
(結果)
コントロール株及びカリウム欠乏株の補正スペクトルをそれぞれ図2(a)及び(b)に示す。また、コントロール株及びカリウム欠乏症株の各補正スペクトルの平均をとったスペクトルを比較したものを図2(c)に示す。図2(c)によれば、カリウム欠乏株の赤外吸収スペクトルはコントロール株の赤外吸収スペクトルと比較して、9.16μm以上9.36μm以下の波長領域にピークトップを有するピークの面積は変化しないものの、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが新たに表れ、その波長領域における面積は増加した。
9.16μm以上9.36μm以下の波長領域と、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域における吸光度の面積比を式(2)により算出し、その結果を表1及び2に示す。
面積比=(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域における吸光度の積分値)/(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域における吸光度の積分値) ・・・(2)
コントロール株及びカリウム欠乏症株の補正スペクトルから算出した面積比(表1及び2)をそれぞれグラフ化したものを図3(a)に示し、コントロール株及びカリウム欠乏症株の面積比の平均値をグラフ化したものを図3(b)に示す(エラーバーは標準偏差)。
式(2)により算出した面積比に着目すると、コントロール株ではいずれも2を上回るのに対し、カリウム欠乏症株ではいずれも2以下であった。したがって、コマツナにおいて、式(1)により算出される面積比が2以下の場合には、その個体はカリウム欠乏症であると診断することができた。
また、カリウム欠乏処理5日目という、目視での診断が困難なカリウム欠乏症の初期状態であっても(図1)、赤外吸収スペクトルでは顕著な赤外吸収スペクトルパターンの変化を観測することができた。そのため、赤外吸収スペクトルの測定を利用することで、初期状態のカリウム欠乏症を診断することができるため、植物の迅速な栽培管理ができるようになると考えられる。

Claims (5)

  1. 植物におけるカリウム欠乏症を診断する方法であって、
    前記植物の葉の水抽出物を調製する工程と、
    前記水抽出物の赤外吸収スペクトルを測定する工程と、
    前記水抽出物の赤外吸収スペクトルと、前記水抽出物を調製する際に用いた水の赤外吸収スペクトルから、差分スペクトルを算出する工程と、
    前記差分スペクトルのベースラインを補正し、補正スペクトルを得る工程と、
    前記補正スペクトルにおいて、9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有するピークが存在し、且つ、式(1)で表される面積比が、基準値以下のときに、前記植物をカリウム欠乏症と判定する工程と、を含み、
    前記植物がアブラナ科の植物である、方法。
    面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域にピークトップを有する第一のピークの面積)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域にピークトップを有する第二のピークの面積) ・・・(1)
  2. 前記水が蒸留水である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カリウム欠乏症と判定する工程が、式(2)で表される面積比が基準値以下のときに、前記植物をカリウム欠乏症と判定する工程である、請求項1又は2に記載の方法。
    面積比=(9.16μm以上9.36μm以下の波長領域における吸光度の積分値)/(9.57μm以上9.89μm以下の波長領域における吸光度の積分値) ・・・(2)
  4. 前記アブラナ科の植物がコマツナである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記基準値が2である、請求項に記載の方法。
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