JP6400697B2 - 液体金属冷却付きガスタービンエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、ガスタービンエンジンに関し、より具体的には、産業用ガスタービンエンジンのタービン用閉ループ液体金属冷却回路に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、「液体金属冷却システム」と題する2014年5月14日出願の米国特許出願第61/993,048号、「液体金属冷却付きガスタービンエンジン」と題する2012年10月18日出願の米国特許出願第61/715,364号、及び「液体金属冷却付きガスタービンエンジン」と題する2013年10月18日出願の米国特許出願第14/056,992号の優先権を主張するものであり、それら全ての全体が参照により本明細書に援用される。
ガスタービンエンジンは、一般に、空気を圧縮する圧縮機を含み、該空気を燃焼器に通して燃料とともに燃焼し、高温ガス流を発生する。この高温ガス流を、次いで、典型的には3段または4段の静翼及び動翼を含むタービンに通して、高温ガス流からエネルギーを抽出し、圧縮機や、産業用ガスタービン(IGT:Industrial Gas Turbine)の場合には発電機を駆動する。
エンジンの効率は、より高い温度のガス流をタービンに流すことにより向上することができる。エンジンの典型的なタービン入口温度は3000°Fであり、初段翼を融かすのに十分な高温である。タービン部品がこうした極端な温度環境に耐えられるようにするため、翼内に形成した複合冷却回路に冷却空気を流して翼を冷却することが行われている。冷却用に翼に流す圧縮空気は、圧縮機から抽気する。圧縮機出口の約20%が、様々なタービン翼の冷却に用いられる。しかし、該冷却空気は、エンジン内で何ら仕事を行うわけではないので、これは損失エネルギーである。
ガスタービンエンジンの圧縮機部で発生した圧縮空気の一部を抽気して、エンジンのタービン部の冷却媒体として用いることが知られている。圧縮空気を、燃焼ガスの流れに注入してタービン表面に断熱膜を形成してもよく、閉鎖冷却システムの高温タービン部品内に形成した内部冷却通路に流してもよい。こうした先行技術装置の一例が、参照により本明細書に援用される、1998年7月21日付けでHuberらに発行された米国特許第5,782,076号に示されている。
閉ループ冷却システムを用いてエンジンの冷却効果を向上することで、圧縮機からの圧縮空気が不要となる。2001年10月2日付けでBancalariに発行された米国特許第6,295,803号(参照により本明細書に援用される)では、高温タービン部から圧縮機で発生した圧縮空気へと熱を伝達するための閉ループ冷却回路を有するガスタービンエンジンが開示されている。閉ループ冷却回路は、圧縮機部出口と燃焼器入口の間の圧縮空気流路に配置された熱交換機を含む。エンジンケーシングの外側に配置したポンプ又はロータ軸に取り付けたポンプにより、冷却流体を駆動してもよい。冷却回路は、冷却流体を液体の状態から気体の状態に変化させるオリフィスを含むことにより、冷却回路の熱伝達容量を向上してもよい。Bancalariの特許では、冷却流体は、蒸気、空気、グリコール、液体金属、又は他の冷却媒体とし得ることが開示されている。
本発明の出願人らは、この種の閉ループタービン冷却システムの冷却流体としては液体金属が適しているものの、液体金属の多くは、タービンに使用されている金属材料、例えば翼を構成する金属等と激しく反応してしまうことを発見した。例えば、現代のエンジンは、鉄系、ニッケル系、コロンビウム系、及び/又はコバルト系合金からなるタービン動翼及び静翼を含むのが一般的である。ビスマスは、伝熱プロセスに適した液体金属であるが、ニッケル系又はコバルト系合金と急速に反応するため、どちらの材料も数分で消滅してしまう。こうした理由から、互いに反応しないタービン及び液体金属用の材料の組み合わせが求められている。
本発明は、タービン翼及び冷却回路部品が液体金属冷却流体と反応しない材料から構成されたガスタービンエンジン用閉ループ冷却回路を提供するという利点を有する。こうした組み合わせとしては、モリブデン(Mo)、モリブデン合金、又はタンタル(Ta)合金を翼金属として用いるとともに、ビスマス、鉛、又はその組み合わせ(ビスマス及び/又は鉛とインジウム(In)との組み合わせを含む)を液体金属冷却流体としてもよい。液体金属流体を、例えば静翼や燃焼器パネル等の、高温ガス流に曝されるエンジンの一部に流して、これらの部品を冷却してもよい。例えば、タービン静翼は、ニッケル系超合金で構成してもよく、タンタル(Ta)及び/又はモリブデンで内張りするか若しくはタンタル(Ta)及び/又はモリブデンからなるインサート又はライナで内表面を区画された冷却通路を含んでもよく、ビスマス(Bi)からなる液体金属冷却流体を用いて静翼を冷却してもよい。静翼は、標準的なニッケル(Ni)系合金又はモリブデン又は他の金属で形成することができる。液体ビスマスは、ガスタービンエンジンのタービン内で冷却流体が遭遇するような極高温においては、タンタルやモリブデンに対する反応性が限られている。例えば、モリブデンで内張りした流路により、液体金属をニッケル系合金から分離してもよい。すなわち、内張りした流路により、腐食性流体流を隔離して、翼の金属材料に対する腐食を防止してもよい。
本発明の別の実施形態では、タービン静翼は、例えば鉄系金属合金、ニッケル合金、又はコバルト(Co)合金等の典型的な金属材料からなるものであってよく、モリブデン又はタンタルからなるインサート又はライナを内部に配置して、外側の翼材料を、例えばビスマス、鉛(Pb)、インジウム、又はその合金混合物等の液体金属と反応しない様に保護してもよい。インサート又はライナにより、液体金属を主翼材料から隔離するとともに、主翼材料から、インサート内を流れる液体金属冷却液へと熱が伝導できるようにしてもよい。翼材料のその他のコーティングとしては、酸化物コーティングや、ガラス、炭化ケイ素又は窒化ケイ素の薄いコーティングが挙げられる。
液体金属輸送管を、翼に形成した開口部に接続して、液体金属冷却液を翼に搬入・搬出してもよい。接続部は、管及び翼に形成したモリブデンコート又はモリブデン層に対するモリブデンシートを有する圧縮コニカルフィッティング面を備えて、モリブデンが空気中の酸素に曝されるのを防止するようにしてもよい。フィッティングは、柔軟な白金(Pt)ディスクシールを備えて、フィッティングと翼開口部との間の熱膨張を許容することで、確実な気密嵌合を維持してモリブデンの酸素汚染を防止してもよい。
翼は、予備成形したモリブデン液体金属冷却流路の周囲にニッケル系合金を鋳造することにより形成してもよい。次いで、例えばコニカルフィッティング等のフィッティングを、翼内の液体金属通路の開口部に形成して、外部の液体金属管又はチューブと接続してもよい。別の実施形態では、翼をニッケル系合金で鋳造し、次いでねじ山付き通路を内部に形成して、液体金属を輸送するニッケル封止モリブデンチューブを挿入してもよい。
別の実施形態では、静翼は、液体金属を輸送するためのモリブデン冷却流路ライナの周囲に鋳造したニッケル系合金で形成してもよい。該翼は、液体金属冷却流路を備えるとともに、翼の肉薄後端部に冷却空気冷却流路と後端冷却空気放出孔とを備えることで、冷却空気を肉薄部の冷却に使用した後、翼から放出してもよい。翼と液体金属冷却液流路との間に配置されたナトリウム薄層は液体金属冷却液流に対する翼の熱膨張により間隔が変化する場合でも熱伝導媒体を維持する。
本発明のより完全な理解、ならびに付随する利点や特徴については、添付の図面とともに後述の詳細な説明を参照することでより容易に理解されるであり、添付の図面において:
図1は、本発明に係るガスタービンエンジン用閉ループ冷却回路の第1の実施形態の模式図を示す。 図2は、本発明に係るガスタービンエンジン用閉ループ冷却回路の第2の実施形態の模式図を示す。 図3は、本発明に係るガスタービンエンジン用閉ループ冷却回路の第3の実施形態の模式図を示す。 図4は、本発明に係る高温流体流に曝される熱交換機に用いる閉ループ液体金属冷却回路の模式図を示す。 図5は、液体金属を用いて翼を冷却するための金属インサートが内部に固定されたタービン静翼の断面図を示す。 図6は、液体金属冷却チューブの第1の実施形態の断面図を示す。 図7は、液体金属冷却チューブの第2の実施形態の断面図を示す。 図8は、液体金属冷却通路を有するタービン翼の斜視図を示す。 図9は、液体金属冷却チューブ接続部の設計の断面図を示す。 図10は、図9に示すチューブの断面の拡大図を示す。 図11は、冷却チューブに用いる2つの金属間のインターフェースの第1の実施形態の断面図を示す。 図12は、冷却チューブに用いる2つの金属間のインターフェースの第3の実施形態の断面図を示す。 図13は、液体金属冷却チューブに用いる材料の1つから突起を形成する方法の第1の実施形態を図示したものである。 図14は、液体金属冷却チューブに用いる材料の1つにより突起を形成する方法の第2の実施形態を図示したものである。 図15は、翼材料内に鋳造した液体金属冷却チューブを有する翼の断面図を示す。 図16は、外部管接続部を有する液体金属冷却チューブを備えた翼の断面図を示す。 図17は、液体金属冷却回路と圧縮空気冷却回路とを有する翼の斜視図を示す。 図18は、翼冷却回路の第1の実施形態の幅方向に沿った断面図を示す。 図19は、翼冷却回路の第2の実施形態の幅方向に沿った断面図を示す。 図20は、冷却翼を形成するのに用いる液体金属冷却部品の斜視図を示す。 図21は、冷却翼を形成するのに用いる個々の液体金属冷却通路部品を示す。 図22は、内部に液体金属冷却通路を有する翼の形成方法の第1工程を示す。 図23は、内部に液体金属冷却通路を有する翼の形成方法の第2工程を示す。 図24は、内部に液体金属冷却通路を有する翼の形成方法の第3工程を示す。 図25は、閉ループ液体金属冷却システムに使用し得るガスパージ流体接続部の断面図を示す。 図26は、液体ナトリウムチャンバで包囲した静翼及び液体金属冷却チューブの断面図を示す。
図1及び図2を参照して、ガスタービンエンジン用閉ループ冷却システムの断面図を示す。該閉ループシステムは、ロータ軸12によりタービン13に回動可能に接続された圧縮機11と、圧縮機11とタービン13の間に位置する燃焼器14と、2段の静翼15及び動翼16と、熱交換機17と、冷却流体ポンプ18と、冷却静翼15とともに閉ループ冷却流体通路を形成する冷却流体管路19とを含む。
熱交換機17は、Bancalariの特許におけるようにエンジンコア内部に配置してもよく、例えば図1に示すように外部に配置してもよい。熱交換機17は、静翼15からの熱を、燃焼器14へ進入する圧縮空気に伝達してもよい。圧縮機11から吐出される圧縮空気を、熱交換機17に通した後、燃焼器14内に導入してもよい。閉ループ冷却回路は、ポンプ18から1段以上の静翼15の冷却回路へ入り、熱交換機17を介してポンプ18に戻る流体流路を含んでもよい。図1に示すシステムは、図2に示すシステムと略同一であってもよいが、図1では例示として追加の静翼15及び動翼16を示している。
内部冷却通路を有する静翼15は、液体金属冷却流体と反応しない材料で構成してもよい。一実施形態では、静翼15は、鉄合金、ニッケル合金、及び/又はコバルト合金からなるものであってよい。従って、液体金属冷却流体は、ビスマス、鉛、ビスマスと鉛の組み合わせ、若しくはビスマス及び/又は鉛とインジウムとの組み合わせであってよく、ライナ又は配管をモリブデン又はタンタルで形成して、液体金属冷却流体と翼材料の間の反応を防止してもよい。内部冷却流体通路を有する静翼15を、熱交換機と見なしてもよい。熱交換機、例えば、図1〜図3に示す熱交換機17又は内部冷却流体通路を有する静翼15は、液体冷却回路内の最高温度に曝される。例えば、外部高温ガス温度は約2500°F(約1371℃)であり、静翼15の金属温度は約1500°F(約816℃)、液体金属冷却流体の温度は約1000°F(約537℃)である。
エンジン停止に先立って、又はエンジン部品の冷却に先立って冷却流体を冷却システムからパージ可能である場合、モリブデンを使用するとともに、ビスマスを冷却流体としてもよい。液体ビスマスは冷えると凝固の際に膨張するため、液体金属が流れる中空部品の割れや破損が発生する場合がある。実験室での試験によると、液体ビスマスは、モリブデン及びその合金に対する反応性が限られており、特にガスタービンエンジンの運転に適した高温での反応性が低い。液体ビスマスは、液体金属冷却流体として用いるのに適しているが、ガスタービンエンジンの翼に現在用いられている材料(一般にニッケル、コバルト、又は鉄系の材料)に対して激しく反応する。モリブデンは無酸素下での耐熱性が高い材料であるが、融点温度が高く、翼形状に鋳造することができないため、翼には使用されない。
ビスマスを液体金属冷却流体として用いる一実施形態では、タービン静翼15を標準的なニッケル系合金又は超合金で形成するとともに、冷却流体通路をタンタル及び/又はモリブデンで内張り又はコーティングするか、タンタル及び/又はモリブデンからなるインサートを挿入してもよい。液体金属ビスマスは、タンタル及び/又はモリブデンとは反応せず、静翼15を十分に冷却する。液体ビスマスによる冷却能力の向上によって更に十分な冷却が行われるため、より高いガス流温度であっても標準的なニッケル系合金又は超合金を使用することが可能になる。
燃焼器14からの高温ガス流がタービンに進入して静翼15の周囲を流れる際に、ポンプを用いて閉ループ冷却回路に液体金属冷却流体を流し、翼15から冷却流体へ熱を移動してもよい。加熱された冷却流体を次に熱交換機17に通し、燃焼器14に進入する圧縮空気を更に加熱してもよい。こうしたシステムにより、初段静翼又は第2段静翼を液体金属冷却流体で冷却する場合、圧縮機11からの圧縮空気を用いてこれらを冷却する必要はない場合もある。初段動翼16については、先行技術の場合と同様に、圧縮機11からの圧縮空気を用いて冷却してもよい。圧縮機11から吐出される圧縮空気の温度は、一般に約1100°F(593℃)であり、これは冷却流体、特に初段翼の冷却流体としては高い温度である。従って、本発明の冷却回路では、圧縮機11からの圧縮空気を冷却に用いる必要はなく、圧縮機からの抽気圧縮空気を使用することによるシステム効率損失が無駄になることはない(すなわち、システム効率が向上する)。液体金属冷却流体管路19は、モリブデン又はタンタルで形成するか、モリブデン又はタンタルで内張りするかして、例えばビスマス等の液体金属冷却液と反応しない表面を形成してもよい。
図3を参照して、ガスタービンエンジン用閉ループ冷却回路の第3の実施形態の模式図を示す。閉ループ液体金属冷却回路は、圧縮機出口空気の一部を、燃焼器14に進入するのに先だって熱交換機17に通す構成を含んでもよい。図1及び図2に示すように、圧縮機出口空気を全て熱交換機17に通してもよいが、その場合、熱交換機の圧力降下により約4%の圧力損失(ΔP損失)が発生する。図3の実施形態では、圧縮機11の出口空気の一部を燃焼器14に直接流してもよく、残りの圧縮機出口空気を熱交換機17に通して、熱交換機17を流れる液体金属流体から熱を取り出してもよい。加熱された圧縮機出口空気は、次いで燃焼器14に流して、非加熱の圧縮機出口空気と合流させ、燃焼機内で燃焼させてもよい。熱交換機17を通る圧縮機出口空気の量(図3に「x」で示す)は、約15%〜約30%の間であってよい。モータ22で駆動する圧縮機21により、熱交換機17に流入する圧縮機11の出口空気の圧力をΔPの約5%だけ上昇させて、圧縮機11の吐出の大部分に対する圧縮機仕事を軽減してもよい。
図1〜図3に示すシステムを用いて、エンジンのタービン13内の静翼15(初段若しくは初段及び第2段翼)を冷却してもよい。ただし、本発明の閉ループ液体金属冷却回路を用いて、高温ガス流に曝されるエンジンの他の部品を冷却してもよく、熱交換機17を液体金属冷却流体と反応しない材料で形成してもよい。例えば、燃焼器14は、高温ガス流に曝されるニッケル系又はコバルト系ライナを含んでもよく、該ライナは、例えばモリブデン等の材料からなるとともに液体金属流体冷却通路を有する内部熱交換機通路を含んでもよく、該液体金属流体冷却通路に液体金属(例えば、ビスマス、鉛、又はビスマスと、鉛と、オプションとしてのインジウムとの組み合わせ等)を流して燃焼器パネルを冷却してもよい。熱交換機17に接続される冷却流体管路19は、該材料の使用が妥当であるほど十分に液体金属冷却液温度が高い場合、同様の高い耐熱性を有する材料、例えばモリブデン又はタンタル等で形成してもよい。熱交換機17は、高温に曝される場合があるため、例えばビスマス又は鉛等の液体金属冷却流体と反応することのない例えばモリブデン又はタンタル等の材料で形成してもよい。液体金属冷却液管路19は、モリブデン又はタンタルで形成するか、モリブデン又はタンタルで内張りするかして、例えばビスマス又は鉛等の液体金属冷却液と反応しない表面を形成してもよい。例えばビスマス等の液体金属冷却液は熱伝達能力が高いので、液体金属冷却液の温度は、液体金属冷却チューブ路19全体で約200°F(約93℃)しか変化しないことがある。
ビスマスは、ガスタービンエンジンでの使用に必要とされる高温に最も適した液体金属冷却流体と考えられる。タンタルは、融点が5425°F(2996℃)と高く、耐腐食性が高い耐熱金属である。実験では、液体ビスマスは、1200°F(649℃)をはるかに上回る温度でもタンタルとあまり反応しなかった。
翼及び翼を熱交換機に接続する管又はチューブ内の液体金属冷却通路を、例えばモリブデン等の、高温に耐えるとともに液体金属冷却流体(例えばビスマス)と反応しない材料で構成する場合、モリブデンが空気に曝されることがないように保護する必要がある。その理由は、空気中の酸素成分がモリブデンと反応、すなわちモリブデンを酸化してしまうからである。そこで、モリブデンを、酸素と反応することがなく且つガスタービンエンジンで用いる高温に耐え得る材料でコーティングしてもよい。例えば、モリブデン液体金属冷却通路を、(例えばニッケル系超合金による)ニッケルめっきや、ステンレス鋼をはじめとする鋼系、ニッケル系又はコバルト系合金によるその他の耐酸化ボンドコーティング又は鋳造で覆ってもよい。更に、モリブデンのクラッディング又は熱間等方圧加圧(HIP:High Isostatic Pressure)ボンディングを用いてもよい。こうした構造により、モリブデン製通路は、腐食することなく(ガスタービンエンジンに比して)極高温で腐食性流体を輸送してもよい。
モリブデンと、例えばステンレス鋼又はニッケル系合金との間の結合は、割れの形成を防ぐため、強固に連結する必要がある。このことは、めっき、表面処理、又は鋳造封止をはじめとする様々な方法を用いて達成してもよい。図18において、ニッケル、アルミナイド、MCrAlY、又は他の好適な材料によるボンドコーティングによって初期モリブデン部品をめっきすることにより、筐体の濡れや更なるめっき封止を確実にしてもよい。更に、モリブデンの外表面を粗化剤で処理して、機械的接合界面を促進形成してもよい。
本発明の閉ループ液体金属冷却回路を有する熱交換機を使用可能な例示的なシステムとしては、太陽エネルギー集光受熱器があり、これを用いて太陽光から電力を産出することができる。こうしたシステムでは、太陽エネルギー光を鏡で反射して小領域に集中させ、流体に高温が加わるようにしてもよい。非限定的な実施形態として、こうしたシステムを図4に示す。太陽集光器は、内部に閉ループ冷却流体回路を有する第1の熱交換機31を備えて、集光した太陽光から熱を吸収し、その熱を液体金属冷却流体に伝達してもよい。加熱された液体金属冷却流体を、次いで第2の熱交換機32に通して、液体金属流体から空気又は水へ熱を伝達し、例えば加熱空気が加熱した水から蒸気を生成させ高温ガス流を発生させてもよい。この高温ガス流を次いでタービンに流して、発電機を駆動し、電気エネルギーを発生させる。図4に示すシステムでは、第1の熱交換機31は、液体金属冷却流体と反応しない材料、例えばモリブデン及び/又はタンタル等で内張りしてもよく、流体金属は、ビスマス、鉛、又はその組み合わせ(インジウムとの組み合わせを含む)であってもよい。第2の熱交換機32は、第1の熱交換機31におけるような高温に曝されることはないため、従来の鉄系材料で形成してもよい。更に、第2の熱交換機32を用いて、例えば水等の第2の流体を加熱し、蒸気タービンで使用する蒸気又は空気を発生させてもよい。液体金属冷却流体ポンプ18を、図4に示す実施形態に用いて、閉ループシステム内に冷却流体を送ってもよい。
図5を参照すると、静翼15は、例えば鉄合金、ニッケル合金、又はコバルト合金等の典型的なタービン翼材料からなるものであってよく、翼の冷却に用いられる液体金属冷却液との反応性が限られた材料からなるインサート又はライナ34を冷却流路内に含んでもよい。図5に、例えばニッケル合金等の材料からなる本体33を有する静翼15を示す。本体33は、インサート34を有するか、例えばモリブデン又はタンタル等の材料でコーティングすることにより、例えばビスマス等の液体冷却金属材料から本体33材料を保護している。インサート34は、例えば、モリブデン及び/又はタンタルからなるとともに、翼本体33に対して非接着的に固定されてよく、翼金属から液体金属冷却液にインサート34を介して熱を伝導できるものである。例えば、液体金属冷却液はビスマス、鉛、又はその混合物(インジウムとの混合物を含む)であってよい。ビスマスは、(水と同様)凝固すると膨張するレアメタルである。ビスマスに十分な量の鉛を添加することにより、液体金属冷却液合金が凝固する際の膨張を制限してもよい。モリブデン及び/又はタンタルをインサートに用いることで、タービン静翼15の冷却温度範囲における液体金属冷却液との反応性を制限してもよい。液体金属冷却インサートを有する静翼15は、例えば静翼15等のような回転しない翼に用いることができるが、動翼16に対しては、強い遠心力が加わるため、また回転部品の封止が困難なため、使用することができない。
インサート34を備える代わりに、翼33内の通路を、例えばタンタル及び/又はモリブデン等の材料でコーティングしてもよい。別法として、酸化物コーティング、炭化ケイ素コーティング、窒化ケイ素コーティング、又はガラス薄層を用いてもよい。例えば、ガラス薄層を備える構成により熱伝導率を最適化して、液体金属への効率的な熱伝達を可能にするとともに、卑金属を保護してもよい。
図6及び図7を参照して、液体金属冷却チューブを示す。液体金属通路部材同士は、一方のモリブデンが接続相手のモリブデンに着座するとともに、一方の封止材料(例えば、ニッケル系合金)が接続相手の同様の材料に着座する圧縮コニカルフィッティングインターフェースで接続してよい。両ニッケルシートの間に白金コニカルシールを配置して、比較的柔軟且つ耐熱性の高い白金シールでシートの凹凸を相殺してもよい。モリブデン−モリブデンシートで液体を封止するとともに、ニッケルインターフェース上の白金シールで同時に完全な気密封止を形成してもよい。
図6に、液体金属冷却液が流れる通路44を有するモリブデン内側部品42を備えた液体金属冷却チューブ40を示す。モリブデン内側部品42は、タービン静翼15及び動翼16の材料として用いられている例えばニッケル系合金等の耐酸化材料で封止してもよい。モリブデン部品42とニッケル系合金部品46とのインターフェースは、螺合接続であってもよい。例えば、翼15は、多数の通路44を有するように形成してもよく、各通路44の表面にねじ穴48を形成して、各モリブデン部品42を翼15内の所定の位置に螺着できるようにしてもよい。図8に、4つの独立したモリブデン部品42を内部に固定できる4つのねじ山付き通路48を有する翼15を示す。ただし、例えば蝋付け等、他の接合方法で両部品を十分強力に保持できる場合は、ねじ山なしのインターフェースとしてもよい。ニッケル系合金部品46は、翼構造を形成してもよい。
図7に示す別の実施形態では、モリブデン部品42は、外方に延出する突起50を備えて、ニッケル系合金部品46からモリブデン部品42内部へ熱を伝達する冷却フィンを形成してもよい。図7に示す実施形態では、ニッケル系合金部品46は、モリブデン部品42を覆って鋳造してもよい。
図9及び図10を参照して、液体金属冷却チューブ接続部の断面図を示す。具体的には、図9に、翼15と、液体金属を翼15に出し入れする外部管又はチューブ52との接続部を示す。モリブデン部品42をニッケル系合金部品46で封止して、翼15内に液体金属冷却通路44を形成してもよい。外部管又はチューブ52も、モリブデン内側部品54をニッケル系合金外側部品56で封止して形成してもよい。図9の円領域及び図10の対応する拡大図に示すように、コニカルシート58を底部に有するねじ山付き開口部を形成してもよい。これにより、外部管又はチューブ52が、翼液体金属通路44に対して確実に着座できるようにしてもよい。両部品のモリブデン42及び54は、互いに着座することにより、モリブデンで構成される閉通路を形成し、そこに液体金属を流すようにしてもよい。すなわち、外部管52が翼冷却チューブ40に着座すると、翼冷却チューブ40の通路44が外部管52内まで延びて、翼15から外部管52へ液体金属が容易に流れるようにしてもよい。例えば、外部管又はチューブ54は、翼15のねじ山付き開口部内に螺着してもよい。図10に、外部管52のコニカルシート58のニッケル−ニッケル界面と翼冷却チューブ44のモリブデン42との間に用いられる白金コニカルシール60を示す。白金コニカルシール60を用いて、ニッケル部品同士の間に空間が形成され、その空間を介して(酸素を含有する)空気がモリブデンに到達するのを防いでもよい。白金は、非常に高い融点温度を有するとともに、両シート間で圧縮することができ且つシート同士が移動してインターフェースに空気が入りそうな場合には膨張することができるほど十分に柔らかい。
図11〜図14を参照して、冷却チューブ内の両金属間のインターフェース、及び該インターフェースの形成方法を示す。モリブデン層42をニッケル系合金下地層46に固定するには、多くの方法がある。例えば、図11に示す方法では、両部品に形成したねじ山インターフェース48により、モリブデン部品42をニッケル系合金部品46内に螺着してもよい。この実施形態では、ニッケル系合金部品46は、モリブデン部品42を固定する前に鋳造することができる。図12に、多数の蟻溝62をモリブデン部品42の外表面に形成するとともに、モリブデン部品42を覆ってニッケル系合金部品46を鋳造したものを示す。
モリブデン部品42に形成する溝としては、例えば図13に示すように、表面に斜めの溝を切削するのであってもよい。図14に示す別の方法では、平坦な上面及び平坦な側面を有する直溝を(EDM法のように)切削形成して段差64を形成することにより溝を形成してもよい。次いで、例えばローラ等のデバイスを用いて段差64の平坦な上面を伸ばして、より背の低い幅広の突起66を形成し、伸ばした突起66の間に蟻溝66を形成してもよい。蟻溝62により、モリブデン表面に対してニッケル系合金をより強く保持する結合構造を提供してもよい。
図15及び図16を参照して、翼材料内に鋳造した液体金属冷却チューブの断面図を示す。液体金属冷却流路を有する静翼15は、モリブデン液体金属冷却管又はチューブ42を覆ってニッケル系合金の翼構造46を鋳造することにより形成してもよい。図15に、外表面に歯又は他の稜線部を形成して、鋳造されたニッケル系合金46に対する結合構造を形成したU字状モリブデン液体金属冷却チューブ42を示す。モリブデンチューブ42を覆う蝋型を形成し、インベストメント鋳造プロセスに用いる翼15の形状をとってもよい。次に、蝋型を用いてモリブデンチューブ42の周囲にニッケル系合金46をインベストメント鋳造して、翼15を形成してもよい。次に、モリブデンチューブ42の端部68を切断して、図9〜図16に示すように外部モリブデンチューブ52を翼15に固定するためのねじ山付き取付端部を形成するねじ山用の広い開口部を形成してもよい。外部チューブ52は、モリブデン内側部品54を覆って鋳造したニッケル系合金部品56を含んでもよい。外部チューブ52により、冷却回路及び熱交換機17を通る液体金属閉流路に液体金属冷却液を流してもよい。モリブデンシートのインターフェースは、図9及び図10で図示・説明したものと同様であってよく、白金コニカルシールを含むことで、酸素がモリブデンと反応するのを防止してもよい。
図17〜図19を参照して、液体金属冷却回路と圧縮空気冷却回路とを有する翼を示す。図17に、液体金属冷却液用の第1の冷却回路と、例えば空気等の第2の冷却流体用の第2の冷却回路とを有する静翼15を示す。第1及び第2の冷却回路は離れていてもよい。翼15は、液体金属冷却液を流して翼15を冷却するための液体金属冷却通路40を含んでよく、該通路は、翼構造15を形成するニッケル系合金により封止されたモリブデンで形成してもよい。液体金属冷却通路40は、通路40を収容するのに十分な厚さ又は幅を有する翼の内部に形成してもよい。図18に、4つの液体金属冷却通路40を有する翼15の翼の断面図を示す。冷却通路40は、翼15の先端領域70から、翼15の狭くなっている後端領域72に向かって離隔配置されている。第1の冷却回路は、液体金属冷却通路40を備えてよく、第2の冷却回路は、冷却空気供給路74と、複数の出口孔76とを備えてよい。冷却空気供給路74は、後端領域72に沿って延びるとともに、後端72に開口して冷却空気を翼から吐出し、後端領域72を冷却する一列の出口孔76に冷却空気を供給してもよい。冷却空気回路は、より大きな液体金属冷却通路40を取り付けるには狭すぎる翼部分に用いてもよい。図19に、冷却空気回路を先端領域70にも用いた翼を示す。第2の冷却空気供給路74を用いて、先端領域70に沿って離隔配置したシャワーヘッド型構成のフィルム冷却孔76に冷却空気を供給し、フィルム冷却空気の層を放出して翼15の先端70を冷却してもよい。
図20及び図21を参照して、液体金属冷却通路部品を示す。図20に示す一実施形態では、翼15は、ニッケル系合金46を周囲に鋳造したモリブデン液体金属冷却流路42で形成してもよい。例えば、モリブデン部品42は、内側に4つの液体金属冷却通路40を含むとともに、外表面から翼に沿って弦方向に延出した一連の稜線部又は冷却フィン78を含んでもよい。フィン78は、フィン78の周囲に鋳造したニッケル系合金46から、冷却通路44を通る液体金属冷却液への熱伝達率を向上してもよい。図20に示す実施形態では、冷却チューブ40のモリブデン部品42は、合わせて1つの部品として形成してもよい。
図21に示す翼15の別の形成方法では、各液体金属冷却通路40は、外方に延びるフィン78を有する独立したモリブデン部品42で形成してもよい。各部品42を型の中で積み重ねて、図20に示すモリブデン部品の完成品を形成してもよい。ニッケル系合金46を多数のモリブデン部品42の周囲に鋳造して、ニッケル系合金翼15内部にモリブデン冷却通路44が形成された複合翼15を形成してもよい。次に、ねじ山を有するより広い開口部を形成して、外部液体金属冷却チューブ52を翼通路44に固定できるようにしてもよい。
図22〜図24を参照して、内部に液体金属冷却通路を有する翼の形成方法を示す。例えば、図22〜図24に、ニッケル系合金46でモリブデン42を封止した複合静翼15の形成方法を示す。冷却通路の無いモリブデン部品42を型の内部に固定し、その周囲にニッケル系合金46を図22に示すように鋳造してもよい。凝固したら、図23に示すように、例えば放電加工(EDM:Electric Discharge Machining)等の方法によりモリブデン部品42内に液体金属冷却通路44を形成してもよい。次いで、より幅の広いねじ山付き開口部を冷却通路44の端部に(図24に示すように)形成して、外部冷却チューブ52を翼冷却通路44に螺入できるようにしてもよい。モリブデン冷却通路44の端部にシートを形成して、酸素がモリブデン材料に触れないようにしっかりと封止してもよい。上述の通り、白金コニカルシールを用いて、シートがわずかにずれたり移動したりして酸素がモリブデンに触れる隙間が形成されそうな場合であっても封止を維持するようにしてもよい。
また、上述の通り、液体金属冷却通路44にモリブデンを用いるとともに、モリブデンを覆ってニッケル系合金46を鋳造することでモリブデンを封止して、翼形状を形成してもよい。ただし、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で、ニッケル系合金の代わりに別の材料を用いてもよい。モリブデンを用いてよいのは、耐熱性が高いからである。ただし、モリブデンは、酸素により酸化することがあるため、酸素と反応せず且つガスタービンエンジンのタービン内で直面する高温に対しても耐性のある他の材料で封止する必要がある。別法としては、モリブデンの代わりに、例えばタングステンやコロンビウム(columnbium)等の他の耐熱材料を用いてもよい。
図25を参照して、閉ループ金属冷却システムで使用できるガスパージ流体接続部の断面図を示す。具体的には、図25は、例えばビスマス等の液体金属冷却液を通すことができる2つのモリブデンチューブ42及び54の接続部を示す。接続部の周囲にはパージチャンバ80を形成してもよい。例えば、該接続部は、冷却チューブのモリブデン内層42と、外部チューブ52のモリブデン内層54との接続部であってよい。パージチャンバ80には、例えばアルゴン(Ar)又は窒素(N)等のガスを充填して、酸素がモリブデンと反応するのを防止してもよい。チューブ40及び52のモリブデン(又は、例えばタンタル又はタングステン)内層42及び54を、例えばステンレス鋼又はニッケル系合金からなる外側耐酸化部分46及び56で包囲して、酸素がモリブデン配管と反応するのを防止してもよい。冷却チューブ40及び外部チューブ52は、それぞれ傾斜した又は角度を付けた端部を有して、締まり嵌めを形成してもよい。管40及び52両方の端部にねじ山48を用いて、端部同士を接続してもよい。上部フランジ82及び下部フランジ84をニッケル系合金部品46及び56に固定し、蛇腹シールアセンブリ86とともにパージチャンバ80を包囲して、例えばアルゴン又は窒素等のモリブデンと反応しない不活性パージガスを充填してもよい。加圧パージガス源を、不活性ガス注入口88を介してパージチャンバ80に接続してもよい。圧力検出口90を外部へ開口して、不活性パージガスの圧力を感知する圧力センサを接続してもよい。可撓性蛇腹アセンブリ86は、例えば、ステンレス鋼又はニッケル系合金で形成してもよく、チャンバ80内のパージガス圧を適当に維持しつつ、モリブデンチューブ42及び54に対するステンレス鋼又はニッケル系合金チューブ46及び56の熱膨張を許容してもよい。
図26を参照して、液体ナトリウムチャンバで囲まれた静翼及び液体金属冷却チューブの断面図を示す。液体金属冷却チューブ40のモリブデン内側部分42及び外部チューブ52のモリブデン内側部分54を(例えば、ステンレス鋼又はニッケル系合金からなる)耐酸化部分46及び56で包むことにより、モリブデンを酸化から保護してもよい。例えば、図16に、翼15を出入りする冷却液チューブ40を有する静翼15を示す。液体金属冷却チューブ40及び外部チューブ52の端部に角度を付けて、螺合した際に締まり嵌めとなるようにしてもよい。コネクタ92及び蛇腹アセンブリ94により、蛇腹チャンバ96を形成して、高温の翼壁46からモリブデンチューブ42に熱を伝達するのに用いられる例えばナトリウム等の液体金属を保持してもよい。図26に、翼壁46とモリブデンチューブ42の間に形成される、液体ナトリウムを充填できる小隙間98を示す。付勢バネ106を有するハウジング104に収められた第2の蛇腹アセンブリ102により、第2の蛇腹チャンバ100を形成してもよい。付勢バネ106は、隙間98を満たす液体ナトリウムを加圧して、翼15がエンジン運転中に高温ガスに曝された際に翼壁材料46がモリブデンチューブ42よりも大きく膨張した場合にボイドが形成されない様にするものである。翼15の端部壁110と蛇腹アセンブリ94とに止め輪108を溶接して、蛇腹アセンブリ94の一端を端部壁110に固定してもよい。別の溶接112により、蛇腹アセンブリ94の上端をコネクタ92に固定してもよい。コネクタ92内に通路114を形成して、蛇腹チャンバ96内を液体ナトリウムで満たしてもよい。モリブデンチューブを有する産業用ガスタービンエンジンの静翼用液体金属冷却回路のこの実施形態において、液体金属はビスマスであってよい。
本発明の液体金属冷却回路は、ガスタービンエンジンでの使用に加えて、他の装置で使用してもよい。例えば、蒸気発電機を有する原子力発電所でも、液体金属冷却回路を利用することができる。更に、太陽集熱器や発電所でも、液体金属冷却回路を利用して、冷却を行ったり、システム内の別の場所で使用する熱を取り出したりすることができる。
本発明は、特に図示するとともに本明細書に上述した内容に限定されるものではないことは、当業者には明らかであろう。また、上に特に断りのない限り、添付の図面の全てが寸法通りであるわけではないことに留意されたい。上の教示に照らして本発明の範囲及び精神から逸脱することなく種々の変更及び変形が可能であり、本発明は以下の請求項にのみ限定されるものである。

Claims (12)

  1. 電力発電のための産業用ガスタービンエンジンであって、
    燃焼器に圧縮空気を供給する圧縮機と、
    前記圧縮機に回動可能に接続されるとともに、前記燃焼内で発生した高温ガス流を受けるように配置されたタービンと、
    前記タービン内の、卑金属で形成された第1段の静翼と、
    前記第1段の静翼内に形成された冷却流体通路と、
    前記第1段の静翼の冷却流体通路を流れて前記第1段の静翼を冷却する液体金属冷却液であって、前記第1段の静翼の卑金属に対して反応性を有する液体金属冷却液と、
    前記金属冷却液が前記第1段の静翼の卑金属と反応するのを防止する前記第1段の静翼の冷却流体通路内のライナであって、前記1段の静翼の卑金属及び前記液体金属冷却液と反応しない材料で形成されたライナと
    を含む産業用ガスタービンエンジン。
  2. 請求項1の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマス又は鉛であることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  3. 請求項1の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマスと鉛との組み合わせであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  4. 請求項1の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマスと、鉛と、インジウムとの組み合わせであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  5. 請求項1の産業用ガスタービンエンジンであって、前記第1段の静翼の卑金属は、鉄系金属合金、ニッケル合金、及びコバルト合金のいずれかであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  6. 請求項1の産業用ガスタービンエンジンであって、前記ライナ材料は、モリブデン又はタンタルであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  7. 電力発電のための産業用ガスタービンエンジンであって、
    卑金属で形成されるとともに内部に冷却液通路を有する静翼を有し、発電機を駆動して電力を発電するタービンと、
    前記静翼内に形成された冷却液通路を通る液体金属冷却液であって、前記液体金属冷却液は前記静翼の卑金属に対して反応性を有する液体金属冷却液と、
    前記静翼の冷却通路内に固定されて、前記液体金属冷却液が前記静翼の卑金属と反応するのを防止するライナであって、前記静翼の卑金属及び前記液体金属冷却液と反応しない材料で形成されたライナと
    を含む産業用ガスタービンエンジン。
  8. 請求項7の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマス又は鉛であることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  9. 請求項7の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマスと鉛との組み合わせであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  10. 請求項7の産業用ガスタービンエンジンであって、前記液体金属冷却液は、ビスマスと、鉛と、インジウムとの組み合わせであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  11. 請求項7の産業用ガスタービンエンジンであって、前記静翼の卑金属は、合金鉄、ニッケル合金、及びコバルト合金のいずれかであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
  12. 請求項7の産業用ガスタービンエンジンであって、前記ライナ材料は、モリブデン又はタンタルであることを特徴とする産業用ガスタービンエンジン。
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