JP6389857B2 - マットレス装置及びベッド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボトムや床等の載置面上に載置して使用するマットレス装置及びそれを載置するベッド装置の構造に関する。
利用者が寝る場合にマットレス装置は、ベッド装置のボトムや床等の載置面上に載置して使用される。そのようなマットレスには、利用者の快適性や安全性を向上させる様々な提案がされている。
例えば特開2007−82861号公報(:特許文献1)開示のマットレスでは、マットレスの上下のエアセルの間に背部や腰部を支えるエアバッグを入れることで、寝心地を悪化させず、少ない体積で体の一部をリフトアップできる。
また、特開2011−160892号公報(:特許文献2)開示のマットレスでは、マットレスを長手方向に複数のエアセル郡に分け、背部と大腿部の圧力が高くなることで、人の臀部を安定的に支え、マットレスの厚みを抑えながら効率的に体圧を分散できるものとしている。
特開2007−082861号公報 特開2011−160892号公報
マットレスは厚みが厚いほど利用者を沈み込ませることができ、マットレスと体の接触面積を増やして体にかかる圧力を減少させることができる。
しかし、マットレスの厚みを増やすとベッド柵のマットレスに対する相対的な高さが失われベッド側部の柵(サイドレール)を乗り越えての転落のリスクが高くなるという問題がある。
また、特許文献1記載のマットレスでは、背部や腰部の下にエアバッグを入れると、ベッド利用者の体格によりエアバッグのサイズが合わなくなる問題があった。
特許文献2記載のマットレスでは、背部と大腿部の圧力を高くすることで、マットレスの厚みを抑えながら臀部を低圧に保ち、接触面積を増やすことができるが主にマットレスの長手方向に接触面積を増やしているが、短手方向の接触面積や安定感を増やすことができていない問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、ベッド利用者の体格によらずマットレスと体の接触面積を増加させ、支持力を増加させることができるマットレス装置及びベッド装置を提供しようとするものである。
本発明は、マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の所定部位に対応する領域を挟み込む位置に設け、
前記マットレスの前記領域を挟み込む位置のサポートセルを、流体の送給によって膨張させるようにしたことを特徴とするマットレス装置である。
本発明は、マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の左右を挟み込む位置に設け、
前記利用者の左右に位置するサポートセルを、流体の送給によって膨張させるようにしたことを特徴とするマットレス装置である。
本発明は、マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の所定部位に対応する領域を取り囲む位置に設け、
前記マットレスの前記領域を取り囲む位置のサポートセルを、流体の送給によって当該サポートセルを膨張させるようにしたことを特徴とするマットレス装置である。
本発明は、マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の背部と大腿部に対応する領域の左右位置に設け、
前記領域の左右位置のサポートセルを、流体の送給によって膨張させるようにしたことを特徴とするマットレス装置である。
本発明において、前記サポートセルを、流体の送給によって膨張させることにより、前記マットレスが盛り上がるように変形可能にしたことが好適である。
本発明において、マットレスの利用者の所定部位が、当該利用者の背部、背部から腰部、又は膝部から足部であり、前記サポートセルを当該所定部位に対応する領域の両側に配置したことが好適である。
本発明において、サポートセルは、前記両側に配したものの片側のみが膨張/収縮するようになっていることが好適である。
本発明は、ベッド装置のボトム上の載置面に、前記いずれかに記載のマットレス装置を備えたことを特徴とするベッド装置である。
本発明のマットレス装置によれば、マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルをマットレスの所定領域を取り囲む位置に設け、当該サポートセルへの流体の送給によってマットレスをその所定領域上を包み込むように変形させるようにしたので、マットレスの厚みを増やすことなく、前記サポートセルを膨張させることによってマットレスをその所定領域上を包み込むように変形させることができる。
したがって、マットレス上の利用者の体の所定領域上の部分、例えば腰部や背部等を包み込むことができ、マットレスの接触面積が増加するという優れた効果を奏し得る。
本発明の第1実施形態に係るマットレス装置を上面視した説明図である。 第1実施形態に係るマットレス装置のマットレスをボトム上に乗せる状態の説明図である。 同マットレス装置のマットレスを縦断した作動説明図であり、(a)がサポートセルを収縮させたとき、(b)がサポートセルを膨張させたときの各説明図である。 同マットレス装置を背上げしてサポートセルを膨張させた状態の説明図であり、(a)が側方から見た図、(b)が正面から見た図、(c)が正面から見たサポート状態の説明図である。 同マットレス装置の体圧値分布の説明図であり、(a)がサイドアップする前、(b)がサイドアップした後の体圧値分布の説明図である。 本発明の第2実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第3実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第4実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第5実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第6実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第7実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第8実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第9実施形態に係るマットレス装置の説明図である。 本発明の第10実施形態に係るマットレス装置の説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1、図2は、本発明の第1実施形態に係るマットレスを搭載したマットレス装置の説明図、図3は、第1実施形態のマットレス装置の作動説明図であり、(a)がサポートセルを収縮させたとき、(b)がサポートセルを膨張させたときの各説明図である。図4は、同マットレス装置を背上げしてサポートセルを膨張させたときの説明図、図5は同マットレス装置の体圧値分布の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態のマットレス装置は、ボトム10上にマットレス12を搭載して当該マットレス12上に利用者(符号「u」で示す)が乗るようにしたものである。このボトム10において、ヘッド側からフット側に、マットレス12上に乗る利用者の背、腰、脚を支持する部分が背部ボトム10a、腰部ボトム10b、膝部ボトム10c、足部ボトム10dと称する。
ボトム10は、背部ボトム10aが腰部ボトム10b近辺を中心に回転して起伏する(背上げ・背下げする)構造である。ボトム10にマットレス12が載置された状態で背部ボトム10aが起伏する。そのマットレス12上に利用者が乗った状態で、背部ボトム10aを背上げしたときには、後記するサポートセル18が膨張して、利用者uの腰部u1の保持を確実にすることができる。
マットレス12は、中空柱状のエアセル12aを複数配列し、その表面から裏面にかけてカバー14で覆ったエアマットレスである。各エアセル12aはその長さ方向がマットレス12の短手方向(幅方向ともいう)に沿った状態で、マットレス12の長手方向に複数が配列・固定されている。なお、図1、図2に示すように、マットレス12はヘッド側・フット側(符号「H」・「F」で示す)に長い長手方向(符号「L]で示す)であり、幅方向が短い短手方向(符号「W」で示す)である。エアセル12aはマットレス12の短手方向と同じ長さのものをヘッド側端からポンプ本体16の設置場所手前の箇所まで配置している。
マットレス12において、各エアセル12aには、ポンプ本体16からホース16aを経由して圧縮した空気(流体の例)が送り込まれて各エアセル12aが膨張し、一方、内部の空気が抜かれてエアセル12aが収縮する。
また、ポンプ本体16は、エアコンプレッサーやバルブで構成されたものであり、フット側端部の短手方向一側に配置され、そのポンプ本体16に隣接するエアセル12aは、ポンプ本体16の幅分がマットレス12の短手方向よりも短く形成されている。
また、エアセル12aは、樹脂製袋状のものであって、カバー14の内側に図視しないループやホックによって固定されている。
ここで、図2、図3に示すように、マットレス装置は、ボトム10とマットレス12との間(マットレス下部に相当)には、前記ポンプ本体16から圧縮空気(流体の例)の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセル18をマットレス12の所定領域を取り囲む位置に設けられている。
当該サポートセル18への圧縮空気の送給によってマットレス12をその所定領域の周囲が突出するように変形可能にさせたものである。
詳しくは、第1実施形態では、図1〜図3に示すように、マットレス12の所定領域を、利用者の腰部(上半身を起こした場合、利用者の臀部)u1が乗る領域(対応する領域の例)12bとし、腰部ボトム10b上になる当該領域12bを取り囲む位置にサポートセル18をマットレス短手方向(W)に間隔を置いて一対配置したものである。
背上げした状態で、圧縮空気を送り込む前には、図3(a)に示すように、サポートセル18が平坦な収縮した状態である。サポートセル18はマットレス12を持ち上げていない。利用者の腰部u1が体重によりマットレス12にやや沈み込んでいるが、この状態では、腰部u1の下側で包み込んでおらずホールド性が低い。
一方、サポートセル18に圧縮空気を送り込んでサポートセル18を膨張させると、図3(b)や図4(a)に示すように、利用者の腰の両側の位置のマットレス12が持ち上がり(サイドアップ)、腰部u1の接触面積がマットレス12の短手方向に増加する。
このようにマットレス12の短手方向の支持力が増加するため、利用者の体(臀部等)の底着きにも強くなり、マットレス12全体を低圧にして、接触面積を増やすことができるようになる。したがって、サポートセル18のない場合に比較してより深く支持(サポート)できるようになる。
上記の作用効果によりさらに次の作用効果を奏する。
具体的には、図3(b)に示すように、サポートセル18を膨張させるとマットレス12が厚さD=150mmであり、サポートセル18がh1=100mm高くなる。
マットレス12には、サポートセル18に圧縮空気を供給していないときでも、図3(a)に示すように、腰部u1がある程度沈み込んでいるが、サポートセル18にさらに圧縮空気を供給することによって図3(b)、図4(a)に示すように、マットレス12がサイドアップして、腰部u1を包むようにサポートできる。
また、図5によって、仰臥位や背上げにおいて、サイドアップによって接触面積が増え、体圧値(体に掛かる圧力の大きさ)が低下した検出結果を説明する。例えば、サイドアップしていないときに接触面積が29.3dmでありピーク体圧値が36.4mmHgであったのが、接触面積が32.8dmとなり13%増加し、ピーク体圧値が29.8mmHgとなり16%減少した。体圧値の分布で見ると、サイドアップしていないときは図5(a)に示すように臀部から背中の範囲で圧力分布していたが、サイドアップによって図5(b)に示すように、臀部の乗る範囲が広い範囲に圧力分布した。
また、サイドアップにより、臀部の両側が包み込まれることにより、背上げ時の安定性が増し、体を支持できる角度が増加した。具体的に、サポートセルによるサイドアップによって、図4(b)、(c)に示すように、利用者の体が倒れずに保持される鉛直法方向からの最大の角度を測定したところ、サイドアップしていないときに22°であったのが、サイドアップにより29°に増加した。
また、マットレス12に対して、沈み込み方式ではなく体の周囲がサポートセル18の膨張で盛り上がる方式であるため、背上げ時の沈み込みによるズレが発生しにくい。
また、仰臥位や背上げにおいてポジショニングで臀部の両脇に必要な、マットレス上に置く、従来のポジショニングピローが不要になる。
仰臥位や背上げにおいてマットレス12とボトム10との間に組み込まれたサポートセル18なので、上記従来のポジショニングピローのようにズレが生じない。
なお、ベッドの角度情報を読み込むことで、角度に応じた硬さや大きさにサポートセル18を膨らませ、最適な姿勢にすることができる。
また、ベッドの高さ情報を読み込むことで、高さに応じた硬さや大きさにサポートセル18を膨らませ、床高が低いときは低く、床高が高いときには高く包み込ませることができる。
マットレス12の下面でサポートセル18を膨らませるため、利用者の体格を問わずに接触面積を増やすことができる。
さらには、サポートセル18を硬く膨らませることで端座位の安定性を高めることができる。
従来はベッドの長手方向のみに利用者の体とマットレス12の接触箇所を変化させていたが、サポートセル18の膨張・収縮により短手方向にも接触箇所を変化させることができる。
したがって、腰部(臀部等)の接触面積が広がり、体圧値も低くなり、体圧が分散したことが理解される。
なお、サポートセル18は、下肢拘縮などの利用者の身体状況や、食事介助などの状況に応じて片側のみを膨張させることも可能である。
サポートセル18の大きさ、硬さはベッドの角度情報・高さ情報のみならず、体圧値や拘縮の有無などの身体情報や時間などの情報に基づいて変化させることも可能である。
次に、第2実施形態に係るマットレス装置を図6の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図6に示すように、サポートセル18を、マットレス12の利用者の腰部u1に対応する領域を取り囲む位置に概略コ字形状を形成するように配置したものである。
具体的には、サポートセル18を利用者uの腰部u1を挟んでマットレス短手方向両側に配置する部分18aと当該部分18aのフット側端同士を繋ぐように大腿部に配置する部分18bとからなっている。これらの部分は空気通路が連通しているが、それぞれを独立させてホース16aで繋ぎ、ホース16aから圧縮空気を供給するようにしてもよい。
第2実施形態によれば、サポートセル18が大腿部の部分18bまで配置しているので、背上げした際に大腿部の部分18bが腰部のストッパーの役目を果たし、利用者がフット方向にずれることを一層防止できる。
その他は、第1実施形態と同様である。
次に、第3実施形態に係るマットレス装置を図7の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図7に示すように、サポートセル18を、マットレス12の利用者の腰部u1に対応する領域を取り囲む位置に概略ロ字形状を形成するように配置したものである。
具体的には、サポートセル18を利用者uの腰部u1を挟んでマットレス短手方向両側に配置する部分18aと当該部分18aのフット側端及びヘッド側端同士を繋ぐように大腿部及び腰部背側に配置する部分18b及び18cとからなっている。
第3実施形態によれば、サポートセル18が大腿部の部分18b及び臀部背側まで配置しているので、背上げした際に腰部を四方から囲むストッパーの役目を果たし、利用者がずれることを一層防止できる。
その他は、第2実施形態と同様である。
次に、第4実施形態に係るマットレス装置を図8の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図8に示すように、サポートセル18を、マットレス12の利用者の腰部u1に対応する領域を取り囲む位置であってマットレス12の短手方向両端部に概略ハの字形状を形成するように配置したものである。
具体的には、サポートセル18を利用者uの腰部u1を挟んでマットレス短手方向両側に対で配置し、それぞれがマットレス12の長手方向に対してハの字になるように傾斜して配置したものである。
第4実施形態によれば、サポートセル18がフット側で臀部に近づいているので背上げした際に腰部が設置するストッパーの役目を果たし、利用者がずれることを防止できる。
その他は、第1実施形態と同様である。
次に、第5実施形態に係るマットレス装置を図9の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図9に示すように、サポートセル18を、マットレス12の利用者の背部u2から腰部u1に対応する領域を取り囲む位置であってマットレス12の短手方向両端部に対にして平行して配置したものである。
第5実施形態によれば、サポートセル18がヘッド側に近づいているので使用者が寝ているとき背部を左右から支持するストッパーの役目を果たし、利用者の上半身がずれることを防止できる。
その他は、第1実施形態と同様である。
次に、第6実施形態に係るマットレス装置を図10によって説明する。
このマットレス装置は、図10に示すように、マットレス12がウレタン等のクッション材(例えば軟質ポリウレタンフォーム)を用いてそのクッション材の外面をカバーで覆ったものである。サポートセル18は、第1実施形態と同様に、マットレス12の利用者の腰部に対応する領域を取り囲む位置であってマットレス12の短手方向両端部に配置したものである。
第6実施形態によれば、マットレス12が第1実施形態のようなエアセルを複数配列したものとは異なりクッション材の一体的なものであり、ポンプ本体やホースも不要になるなど構造が簡単にできる。
その他は、第1実施形態と同様である。
次に、第7実施形態に係るマットレス装置を図11の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図11に示すように、マットレス12が中央部に矩形の穴12c1の開いたウレタン枠12cを用い、その穴12c1内に対のサポートセル18をマットレス12短手方向端に間隔を置いて配置しそれに特殊ウレタン(例えば軟質ポリウレタンフォーム)からなる覆い体12dを被せたものである。
ウレタン枠12cの中に組み込んだサポートセル18によって特殊ウレタンからなる覆い体12dを変形させてサポート能力を持たせる。覆い体12dの特殊ウレタンの硬さを変えることにより、足側へのズレなどを防ぐことができる。
その他は、第1実施形態と同様である。
次に、第8実施形態に係るマットレス装置を図12の参照によって説明する。
このマットレス装置は、図12に示すように、マットレス12が中央部に矩形の穴12c1の開いたウレタン枠12cにおいて、その穴12c1に対のサポートセル18をマットレス12短手方向端に間隔を置いて配置し、その対のサポートセル18に上方から複数のエアセルを複数配列した覆い体20を被せる(覆う)。
ウレタン枠12cの中に組み込んだサポートセル18によって覆い体20のエアセルを変形させてサポート能力を持たせる。覆い体20のエアセルの内圧を変化させることにより、足側へのズレなどを防ぐことができる。
その他は、第1実施形態と同様である。
ここで、上記第1実施形態〜第6実施形態では、マットレス12が単層の構造で、マットレス12下部にサポートセルを設け、第7実施形態〜第8実施形態では、マットレス12が単層の構造で、穴12c1にサポートセルを設けていたが、本発明はこれらの構成に限定されない。
すなわち、マットレスは一層又は多層の構造とすることも本発明の範囲内である。
また、一層又は多層の各クッション材を、ウレタン、ポリエステル、ゴム、エラストマー等の弾性材、又はエアセルからなるものに適宜に選択使用できる。
これらの観点から構成した本発明の実施形態9〜10を以下に説明する。
本発明の第9実施形態、第10実施形態に係るマットレス装置を図13、図14によって説明する。
第9実施形態〜第10実施形態に係るマットレス装置は、マットレスが、それぞれがクッション材から形成された複数の層を有し、載置面にマットレスの下の層が接し、マットレスの上の層と下の層との間には、サポートセルをマットレスの所定領域を取り囲む位置に設けたものである。
具体的には、第9実施形態に係るマットレス装置は、図13に示すように、マットレス12が下の層としてベースマット22を設け、上の層にエアセル体24を設け、これらベースマット22とエアセル体24との間にサポートセル18を設けたものである。図示しない前記のポンプ本体16から圧縮空気(流体の例)の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセル18をマットレス12の所定領域を取り囲む位置に設けられている。
下の層のベースマット22は、クッション材が、ウレタン、ポリエステル、ゴム、エラストマー等の弾性材、又はエアセルからなるものにできる。下面をベッドのボトムや床面に接しさせて支持させるものである。
上の層のエアセル体24は、上述の第1実施形態におけるエアセル12aを敷き並べたエアマットレスと同様構成のものである。
その他、サポートセル18の配置等、前述の第1実施形態〜第6実施形態(図1〜図9)と同様に適用できる。第1実施形態〜第6実施形態と同様部分に同一符号を付している。
第10実施形態に係るマットレス装置は、図14に示すように、マットレス12が複数のクッション材層26a〜26cからなる積層マットレス体26を設け、この積層マットレス体26の適宜の層間にサポートセル18を設けたものである。図示しない前記のポンプ本体16から圧縮空気(流体の例)の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセル18をマットレス12の所定領域を取り囲む位置に設けられている。
積層マットレス体26は、複数のクッション材層26a〜26cが積層したものであり、各層のクッション材層26a〜26cに用いるクッション材は、前記第9実施形態と同様に、ウレタン、ポリエステル、ゴム、エラストマー等の弾性材、又はエアセル(エアセル体24等)からなるものにできる。
そして、クッション材層間、例えば下層のクッション材層26aと中層のクッション材層26bとの間にサポートセル18を介装している。積層マットレス体のクッション材層の数や、サポートセル18の配置(下層の下面側、上層と中層の間等)は、適宜に選択できる。
その他、サポートセル18の配置等、前述の第1実施形態〜第6実施形態(図1〜図9)と同様に適用できる。第1実施形態〜第6実施形態と同様部分に同一符号を付している。
上記各実施形態は、本発明の好適な例であるが、その他、本発明の範囲内で変形実施できる。例えばサポートセルに供給・排出する流体の例では圧縮空気としていたが、本発明においては、液体や各種流動体を用いることができる。
本発明のマットレス装置は、医療用、介護用等の各種のベッド装置のマットレスに利用したり、床上等適宜の平坦面上に設置して用いたりすることができる。
10 ボトム
10a 背部ボトム
10b 腰部ボトム
10c 膝部ボトム
10d 足部ボトム
12 マットレス
12a エアセル
12c ウレタン枠
12d 特殊ウレタンからなる覆い体
16 ポンプ本体
18 サポートセル
20 エアセルからなる覆い体
22 ベースマット
24 エアセル体
26 積層マットレス体

Claims (9)

  1. マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の所定部位に対応する領域を挟み込む位置に設け、
    前記マットレスの前記領域を挟み込む位置のサポートセルを、流体の送給によって膨張させて利用者との接触面積を増やすことを特徴とするマットレス装置。
  2. マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の左右を挟み込む位置に設け、
    前記利用者の左右に位置するサポートセルを、流体の送給によって膨張させて利用者との接触面積を増やすようにしたことを特徴とするマットレス装置。
  3. マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の所定部位に対応する領域を取り囲む位置に設け、
    前記マットレスの前記領域を取り囲む位置のサポートセルを、流体の送給によって当該サポートセルを膨張させて利用者との接触面積を増やすようにしたことを特徴とするマットレス装置。
  4. マットレス内又はマットレス下部には、流体の送給・排出によって膨張・収縮が可能なサポートセルを、当該マットレスの利用者の背部と大腿部に対応する領域の左右位置に設け、
    前記領域の左右位置のサポートセルを、流体の送給によって膨張させて利用者との接触面積を増やすようにしたことを特徴とするマットレス装置。
  5. 前記サポートセルを、流体の送給によって膨張させることにより、前記マットレスが盛り上がるように変形可能にしたことを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載のマットレス装置。
  6. マットレスの利用者の所定部位が、当該利用者の背部、背部から腰部、又は膝部から足部であり、前記サポートセルを当該所定部位に対応する領域の両側に配置したことを特徴とする請求項1又は3に記載のマットレス装置。
  7. サポートセルは、前記左右の位置のサポートセルの片側のみが膨張/収縮するようになっていることを特徴とする請求項2又は4に記載のマットレス装置。
  8. 背上げ後に、サポートセルを、流体の送給によって膨張させた際に、マットレスを低圧にすることを特徴とする請求項1から7のうちの1項に記載のマットレス装置。
  9. ベッド装置のボトム上の載置面に、請求項1から8のうちのいずれか1項に記載のマットレス装置を備えたことを特徴とするベッド装置。
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