JP6389148B2 - ポンプ - Google Patents
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Description
メカニカルシールは、長期間にわたるポンプの運転によって、その固定環と回転環とが互いに摺動する部分等での摩耗が徐々に進むため、ポンプのメンテナンス時に交換されることがある。特許文献1のポンプにおいて、メカニカルシールを交換する際には、まず、カップリング及びモータを取り外し、シールカバー及びメカニカルシールをポンプ軸から抜き取る、としている。
流路を形成するとともに、上部が開放された、ケーシングと、
前記ケーシングより上側に配置されたモータと、
前記ケーシングと前記モータとの間に設けられ、前記ケーシングに対する前記モータの高さを保持する、フレームと、
前記フレームと一体又は別体に構成され、上下に貫通する穴部を有し、前記ケーシングの前記開放された上部を覆うように設けられた、環状カバー部と、
前記ケーシング内に収容された羽根車と、
前記環状カバー部の前記穴部よりも小径の貫通孔を有し、前記穴部を上から覆うように前記環状カバー部に取り外し可能に固定された、シールカバーと、
前記シールカバーの前記貫通孔を通り、下端部が前記羽根車の上部に取り外し可能に固定され、上端部が前記シールカバーを通すことができる隙間を空けて前記モータのモータ軸の下端部と対向する、ポンプ軸と、
前記モータ軸の前記下端部と前記ポンプ軸の前記上端部とを連結する、カップリングと、
前記シールカバーに対する下側で、前記シールカバーの前記貫通孔を区画する内周面と前記ポンプ軸との間の隙間をシールする、メカニカルシールと、
を備えたことを特徴とする。
本発明のポンプによれば、メカニカルシールの交換を簡単に行うことができる。
前記ポンプ軸の前記下端部には、該ポンプ軸の外周側に向けて延在するフランジ部が設けられ、
前記フランジ部が、前記羽根車の上部に、上から締結部材により締結されており、
前記環状カバー部の前記穴部は、前記フランジ部を通すことができるように形成されていると、好適である。
これによれば、ポンプ軸の取り外し及び取り付け作業が簡単となり、メカニカルシールの交換をより簡単に行うことができる。
前記モータ軸の前記下端部と前記ポンプ軸の前記上端部との間の前記隙間の間隔Lが、20〜30mmであると、好適である。
これによれば、ポンプの大型化を抑制できる。
本実施形態のポンプ1は、流路23を形成するケーシング20と、ケーシング20より上側に配置されたモータ10と、ケーシング20とモータ10との間に設けられたフレーム30と、を備えた、立形ポンプとして構成されており、例えば冷温水循環用、上水道加圧用、各種機械セット用、工業用水加圧用、一般給水用等に、好適に使用できるものである。
ポンプ1の回転軸線C1は、モータ10の下端部に位置するモータ軸11(モータ10の出力軸)の中心軸線と同じである。
ただし、本例のポンプ1は、インライン形に構成される必要はない。すなわち、吸込口20aの中心軸線C2と吐出口20bの中心軸線C3とは一致していなくてもよく、また、吸込口20aと吐出口bとはそれぞれ任意の方向へ向いていてもよい。
ケーシング20の上記開放された上部には、環状カバー部100が、上から覆うように設けられている。環状カバー部100は、回転軸線C1に沿って上下に貫通する穴部100aを有しており、ひいては、回転軸線C1の周りに環状に構成されている。後述するように、本例では、環状カバー部100は、フレーム30の下部においてフレーム30と一体に構成されており、環状カバー部100及びフレーム30が一体的に中間フレーム部材90を構成している。
本例では、羽根車40が、ケーシング20の内面及び環状カバー部100の下端部のそれぞれと、Oリング24を介して接触している。
例えば、本例では、環状カバー部100と、フレーム30とが、一体となって中間フレーム部材90を構成しており、これにより、環状カバー部100とフレーム30とを別体に構成する場合に比べて、ポンプ1の部品点数の削減ひいてはコストの削減が可能となる。しかし、環状カバー部100とフレーム30とは、それぞれ別体に構成されてもよい。
シールカバー50の貫通孔50aの内径は、ポンプ軸60のフランジ部62の外径よりも小さく、かつ、ポンプ軸60の本体部61の外径よりも若干大きくされている。
なお、モータ軸11の下端部とポンプ軸60の上端部との間の隙間の間隔Lは、シールカバー50を該隙間に通すことができるのに必要最低限の長さを約5mm以上超えないことが好ましく、例えば、20〜30mmであると好適である。これにより、ポンプ1の高さが無駄に高くなること、ひいてはポンプ1の大型化を、抑制できる。また、モータ軸11の上端からポンプ軸60の下端までの距離が過度に長いと、ポンプ1の回転中に軸の振れ回りが生じるおそれがある。よって、モータ軸11とポンプ軸60との間の間隔Lをなるべく狭くすることで、ポンプ1の軸の振れ回りを抑制できる。
また、同様の観点から、シールカバー50のうち、ポンプ軸60とモータ軸11との間の隙間に通すことができる部分の厚みTの最大値を、上記間隔Lから差し引いた長さが、5mm以下であると、好適である。
仮に、メカニカルシール80とポンプ軸60との間にスリーブを介在させる場合、スリーブ自体のコストアップに繋がるのに加えて、スリーブの寸法分、メカニカルシール80が大型化する点でも、コストアップに繋がる。また、その場合、スリーブと合わせてOリングも設ける必要があるが、Oリングの組み付け作業が適切でないと、水漏れの原因となったり、Oリングとスリーブとの間にゴミや異物が入る可能性がある。また、Oリングは消耗品であるため、Oリングの交換の必要がでてくる。
また、本例では、羽根車40の上部に、上下に貫通する細流路40aが形成されている。羽根車40の細流路40aによれば、羽根車40の上下位置に生じる圧力差を軽減し、ひいては、該圧力差により生じる下向きのスラスト荷重を抑制できる。
まず、カップリング70を固定しているボルトを取り外し、カップリング70をポンプ軸60及びモータ軸11から取り外して、フレーム30の窓30aの外へ出す。その後、ピン71をポンプ軸60から抜いて、フレーム30の窓30aの外へ出す。図3は、ポンプ1から、カップリング70及びピン71が取り外された状態を示している。
つぎに、シールカバー50を環状カバー部100に固定している締結部材52を、上側から取り外し、図4に示すように、シールカバー50を、ポンプ軸60の本体部61に沿って上側へ滑らせ、ポンプ軸60とモータ軸11との間の隙間から抜き取り、フレーム30の窓30aの外へ出す。
つぎに、ポンプ軸60のフランジ部62を羽根車40の上部に固定している締結部材63を、上側から取り外し、図5に示すように、ポンプ軸60を、羽根車40から外して、フレーム30の窓30aの外へ出す。
そして、シールカバー50に装着されたメカニカルシール80の固定環81を新品と交換し、ポンプ軸60に装着されたメカニカルシール80の回転環82を新品と交換する。
その後、上記の分解手順と逆の順番でポンプ1を組み立てることにより、交換作業が完了する。
例えば、シールカバー50及びポンプ軸60は、それぞれ環状カバー部100及び羽根車40の上部に、上側から取り外し可能に固定されていればよく、そのような取り外し可能な固定方法として、上記の例のようなボルトによる締結は必須ではない。
例えば、図6に示す変形例のように、ポンプ軸60のフランジ部62を羽根車40の上部に固定するための締結部材63は、予め一端部が羽根車40の上部に固定された植え込みボルトと、ナットとから構成されてもよい。この場合、ポンプ軸60のフランジ部62を羽根車40の上部に固定する際には、植え込みボルトをポンプ軸60のフランジ部62に貫通させ、上側からナットを植え込みボルトの周りで締め付ける。なお、図示は省略するが、同様にして、シールカバー50を環状カバー部100に固定するための締結部材52も、予め一端部が環状カバー部100の上部に固定された植え込みボルトと、ナットとから構成されてもよい。
あるいは、例えば、ポンプ軸60の下端部にフランジ部62を設けずに、ポンプ軸60の下端部の外周面にネジ(雄ネジ)を形成するとともに、羽根車40の上部に凹部を形成し、その凹部の内周面にネジ(雌ネジ)を形成しておき、ポンプ軸60を、羽根車40にネジ止めすることによって取り外し可能に固定してもよい。
10 モータ
11 モータ軸
20 ケーシング
20a 吸込口
20b 吐出口
23 流路
24 Oリング
30 フレーム
30a 窓
31 フレームの周壁部
32 フレームの上壁部
40 羽根車
40a 羽根車の細流路
50 シールカバー
50a 貫通孔
50b 空気孔
51 空気抜き用バルブ
52、63 締結部材
60 ポンプ軸
61 ポンプ軸の本体部
62 ポンプ軸のフランジ部
70 カップリング
71 ピン
80 メカニカルシール
81 固定環
82 回転環
90 中間フレーム部材
90a ドレン孔
100 環状カバー部
100a 環状カバー部の穴部
100b 環状カバー部の細流路
C1 回転軸線
C2 吸込口の中心軸線
C3 吐出口の中心軸線
Claims (3)
- 流路を形成するとともに、上部が開放された、ケーシングと、
前記ケーシングより上側に配置されたモータと、
前記ケーシングと前記モータとの間に設けられ、前記ケーシングに対する前記モータの高さを保持する、フレームと、
前記フレームと一体又は別体に構成され、上下に貫通する穴部を有し、前記ケーシングの前記開放された上部を覆うように設けられた、環状カバー部と、
前記ケーシング内に収容された羽根車と、
前記環状カバー部の前記穴部よりも小径の貫通孔を有し、前記穴部を上から覆うように前記環状カバー部に取り外し可能に固定された、シールカバーと、
前記シールカバーの前記貫通孔を通り、下端部が前記羽根車の上部に取り外し可能に固定され、上端部が、前記シールカバーを通すことができる隙間を空けて前記モータのモータ軸の下端部と対向する、ポンプ軸と、
前記モータ軸の前記下端部と前記ポンプ軸の前記上端部とを連結する、カップリングと、
前記シールカバーに対する下側で、前記シールカバーの前記貫通孔を区画する内周面と前記ポンプ軸との間の隙間をシールする、メカニカルシールと、
を備え、
前記メカニカルシールは、
前記シールカバーの前記貫通孔を区画する内周面の下端部分に装着された固定環と、
前記固定環の下側で、前記ポンプ軸の外周面に装着された回転環と、
を有し、
前記モータ軸の前記下端部と前記ポンプ軸の前記上端部との間の前記隙間の間隔Lから、前記シールカバーのうち前記隙間に通すことができる部分の厚みTの最大値を差し引いた長さが、5mm以下であることを特徴とする、ポンプ。 - 前記ポンプ軸の前記下端部には、該ポンプ軸の外周側に向けて延在するフランジ部が設けられ、
前記フランジ部が、前記羽根車の上部に、上から締結部材により締結されており、
前記環状カバー部の前記穴部は、前記フランジ部を通すことができるように形成されている、請求項1に記載のポンプ。 - 前記モータ軸の前記下端部と前記ポンプ軸の前記上端部との間の前記隙間の間隔Lが、20〜30mmである、請求項1又は2に記載のポンプ。
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JP2015155334A JP6389148B2 (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | ポンプ |
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JP2015155334A Active JP6389148B2 (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | ポンプ |
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2015
- 2015-08-05 JP JP2015155334A patent/JP6389148B2/ja active Active
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