JP6388847B2 - サイクロトロン - Google Patents

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Description

本発明は、サイクロトロンに関する。
従来のサイクロトロンとして、共振周波数を調整可能な共振器を備えたサイクロトロンが知られている(例えば特許文献1参照)。このような共振器は、内筒と、内筒の周囲に配置された外筒と、内筒と外筒とを電気的に短絡する環状のショート板と、を有している。共振器は、ショート板を内筒の軸方向に沿って移動させることにより、共振周波数を調整する。
特開昭61−277200号公報
上述したようなサイクロトロンでは、ショート部のストロークが長くなることによって接触部分に摩耗が生じる可能性があった。従って、ショート部と内筒及び外筒とを摺動させた際に生じる損耗を抑制することが求められている。
本発明は、ショート部と内筒及び外筒とを摺動させた際に生じる損耗を抑制することができるサイクロトロンを提供することを目的とする。
本発明のサイクロトロンは、真空空間を画成する真空部と、真空空間において、高周波電場を発生させるディ電極と、高周波を発生させるための共振器と、を備え、共振器は、ディ電極に接続されると共に所定方向に延伸する内筒と、内筒の周囲に配置された外筒と、内筒と外筒との間に配置され、内筒と外筒との接続位置を調整して共振周波数を調整するショート部と、内筒の延伸方向に沿ってショート部を移動させる駆動部と、を有し、ショート部は、駆動部によって移動させられる位置のいずれにおいても内筒と外筒とを導通させる第1接続部と、第1接続部よりも延伸方向におけるディ電極側に設けられ、駆動部によって移動させられることで導通及び非導通が切替え可能である第2接続部と、を有する。
このサイクロトロンでは、第1接続部は、駆動部によって移動させられる位置のいずれにおいても内筒と外筒とを導通させる。また、第2接続部は、第1接続部よりも延伸方向におけるディ電極側に設けられ、駆動部によって移動させられることで導通及び非導通を切替え可能である。第2接続部にて内筒と外筒とが導通している場合は、第2接続部を接続位置として共振周波数が設定される。一方、第2接続部にて内筒と外筒とが非導通となっている場合は、第1接続部を接続位置として共振周波数が設定される。このため、ショート部は、駆動部によって移動させられることで、共振周波数を設定する内筒と外筒との接続位置を、第1接続部及び第2接続部のいずれかに切り換えることができる。これにより、例えば一つの接続部でショート部が構成されている場合に比して、延伸方向におけるショート部のストロークを短くすることができる。この結果、ショート部と内筒及び外筒とを摺動させた際に生じる損耗を抑制することができる。
本発明のサイクロトロンでは、内筒は、幅狭部と、延伸方向と直交する方向の幅が幅狭部よりも広い幅広部とを有し、幅狭部は、少なくとも幅広部に対して、延伸方向におけるディ電極の反対側に形成され、第1接続部は、延伸方向と直交する方向において、幅狭部と接触する幅を有し、第2接続部は、延伸方向と直交する方向において、幅広部と接触し、且つ、幅狭部から離間する幅を有してもよい。ショート部がディ電極とは反対側に移動し、幅広部と接触していた第2接続部が幅狭部に対応する位置に配置されることで、第2接続部が導通から非導通に切り替わる。これにより、内筒に幅狭部と幅広部を設けるだけのシンプルな構成にて、第2接続部での導通及び非導通が切替え可能となる。
本発明のサイクロトロンでは、幅狭部は、幅広部に対して、延伸方向におけるディ電極側にも形成されてよい。これにより、ディ電極側へ移動させることによっても、第2接続部を非導通に切り替えることができる。ショート部における移動可能な範囲が増えるため、より細かい共振周波数の調整が可能となる。
本発明によれば、ショート部と内筒及び外筒とを摺動させた際に生じる損耗を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るサイクロトロンを示す斜視図である。 図1のサイクロトロンの平面図である。 図1のサイクロトロンの断面図である。 高周波レンジに共振周波数を調整した場合のショート部の位置を示す図である。 中間レンジに共振周波数を調整した場合のショート部の位置を示す図である。 低周波レンジに共振周波数を調整した場合のショート部の位置を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態のサイクロトロン1の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1のサイクロトロンの平面図である。図1及び図2に示されるように、サイクロトロン1は、イオン源(不図示)から入射される荷電粒子を加速して、加速した荷電粒子線(ビーム)を出射する加速器である。荷電粒子としては、例えば水素イオン、炭素イオン、電子などが挙げられる。サイクロトロン1は、荷電粒子を通過させ加速するための平面視円形の加速空間2を備えている。ここでは、加速空間2が水平に延在するようにサイクロトロン1が設置されているものとする。以下の説明で「上」、「下」の概念を含む語を用いる場合には、図1に示す状態のサイクロトロン1の上下に対応するものとする。
なお、本発明における「サイクロトロン」とは、等時性のサイクロトロンと、シンクロサイクロトロンの両方を含んでよいものとする。
サイクロトロン1は、加速空間2の下方及び上方に設けられた磁極3を備えている。なお、加速空間2の上方の磁極3は図示を省略している。磁極3は、加速空間2に、鉛直方向の磁場を発生させる。
サイクロトロン1は、平面視扇形のディ電極4を備えている。ディ電極4は、真空部5で画成された真空空間において、高周波電場を発生させる。ディ電極4は、周方向に貫通された空洞を有しており、当該空洞が上記の加速空間2の一部をなす。また、ディ電極4の周方向の端部と対向する位置にダミーディ電極(不図示)が設けられている。電流供給部6がディ電極4に高周波の交流電流を付与することで、ディ電極4とダミーディ電極は周方向の電場を加速空間2に発生させ、当該電場によって荷電粒子が加速される。加速空間2の略中央に導入された荷電粒子は、磁極3による磁場とディ電極4による電場との作用により、加速空間2内において水平な渦巻き状の周回軌道Kを描きながら加速される。加速された荷電粒子は、最終的には周回軌道Kの接線方向へ出射される。
図3に示されるように、サイクロトロン1は、高周波を発生させるための共振器10を更に備えている。共振器10は、内筒20と、外筒30と、ショート部40と、を有している。なお、内筒20、外筒30、及びショート部40は、導電性の材料によって形成されている。
内筒20は、ディ電極4に接続されると共に下方向に延伸している。なお、以下の説明においては、内筒20が延びる方向を「延伸方向Z」と称する。内筒20は、幅狭部21,22と、幅広部23と、を有している。幅狭部21,22及び幅広部23は、いずれも筒状を呈している。幅広部23の延伸方向Zと直交する方向における幅広部23の幅(外径)は、幅狭部21,22の延伸方向Zと直交する方向における幅狭部21,22の幅(外径)よりも広い。幅狭部21,22は、幅広部23の延伸方向Zの両側に位置している。幅狭部22は、幅広部23に対して、ディ電極4の反対側に形成される。幅狭部21は、幅広部23に対して、ディ電極4側に形成される。また、幅狭部21の上端部は、ディ電極4の下部に接続されている。なお、幅狭部21の幅は、幅狭部22と同一であってよいが、同一でなくともよい。幅狭部21,22及び幅広部23は、互いに同軸となるように接続されている。このように、内筒20は、異なる幅(外径)を有する段付きの筒部材として構成される。
外筒30は、筒状を呈している。外筒30は、内筒20に対して同軸となるように、内筒20の周囲に配置されている。内筒20と外筒との間には、空間が形成されている。外筒30の上端部は、真空部5を形成する容器に接続されている。
ショート部40は、内筒20と外筒30との間に配置され、延伸方向Zに移動することによって、内筒20と外筒30との接続位置を調整して共振周波数を調整する部材である。ショート部40は、内筒20と外筒30とを電気的に短絡すると共に、当該短絡位置(すなわち接続位置)を調整して回路長を調整することによって、共振周波数を調整することができる。ショート部40は、内筒20及び外筒30に対して同軸となるように、内筒20と外筒30との間に配置されている。
ショート部40は、第1接続部41と、連結部42と、第2接続部43と、を有している。延伸方向Zに沿って、ディ電極4側から第2接続部43、連結部42、第1接続部41の順に設けられている。すなわち、第2接続部43は、第1接続部41よりも内筒20の延伸方向Zにおけるディ電極4側に設けられている。
第1接続部41は、延伸方向Zにおけるディ電極4とは反対側の位置にて、内筒20と外筒30とを接続可能な部材である。第1接続部41は、厚肉の環状を呈している。第1接続部41の内周面には、コンタクトフィンガー51が略全周に渡って取り付けられている。コンタクトフィンガー51は、第1接続部41の延伸方向Zの一端側(図3の上側)に位置している。ただし、コンタクトフィンガー51の延伸方向Zにおける位置は特に限定されない。コンタクトフィンガー51は、例えば板バネで構成され、内筒20と接触した際に、当該内筒20を第1接続部41の中心軸に向けて押圧する力を発生させることが可能である。本実施形態では、他のコンタクトフィンガー52,53も同様の構成とする。
第1接続部41は、延伸方向Zと直交する方向(すなわち径方向)において、幅狭部22と接触する幅を有する。すなわち、第1接続部41が延伸方向Zにおいて幅狭部22に対応する位置に配置された場合、第1接続部41がコンタクトフィンガー51にて幅狭部22の外周面と接触するように、内径が設定される。
連結部42は、第1接続部41及び第2接続部43を構造的及び電気的に連結する部材である。連結部42は、延伸方向Zに延びる薄肉の筒状を呈している。連結部42の延伸方向Zの一端部(図3の下側の端部)は、第1接続部41の延伸方向Zの一端部(図3の上側の端部)と連結している。連結部42は、第1接続部41と略同軸である。連結部42の外周面は、第1接続部41の外周面と略面一である。連結部42の内周面は、第1接続部41の内周面及び幅広部23の外周面よりも中心軸から離間して位置している。
第2接続部43は、延伸方向Zにおけるディ電極4側の位置にて、内筒20と外筒30とを接続可能な部材である。第2接続部43は、環状を呈している。第2接続部43の延伸方向Zの一端部(図3の下側の端部)は、連結部42の延伸方向Zの他端部(図3の上側の端部)と連結している。第2接続部43は、第1接続部41及び連結部42と略同軸である。第2接続部43の外周面は、第1接続部41及び連結部42の外周面と略面一である。第2接続部43の内周面は、第1接続部41の内周面よりも中心軸から離間して位置している。第2接続部43の内周面には、コンタクトフィンガー52が略全周に渡って取り付けられている。第2接続部43の外周面には、コンタクトフィンガー53が略全周に渡って取り付けられている。
第2接続部43は、延伸方向と直交する方向において、幅広部23と接触し、且つ、幅狭部21,22から離間する幅を有する。すなわち、第2接続部43が延伸方向Zにおいて幅広部23に対応する位置に配置された場合、第2接続部43がコンタクトフィンガー52にて幅広部23の外周面と接触するように、内径が設定される。また、第2接続部43が延伸方向Zにおいて幅狭部21,22に対応する位置に配置された場合、第2接続部43のコンタクトフィンガー52が幅狭部21,22の外周面から外周側へ離間するように、内径が設定される。また、第2接続部43の外径は、コンタクトフィンガー53が外筒30の内周面と接触するように設定される。
延伸方向Zにおける幅広部23の長さL1は、第1接続部41と第2接続部43との距離L2(第1接続部41の上端面と第2接続部43の下端面との距離)よりも短い。
駆動部7は、延伸方向Zに沿って移動するための駆動力をショート部40に付与する。駆動部7は、例えば、ボールネジと、当該ボールネジを回転させるモータとで構成されている。ただし、駆動部7は、ショート部40を延伸方向Zに移動させることができるものであれば、特に構造は限定されない。
続いて、図4〜図6を用いて、ショート部40による共振周波数の調整の詳細について説明する。なお、図4〜図6において、駆動部7の図示は省略している。本実施形態においては、ショート部40は、内筒20と外筒30とによって形成される回路長を短くすることによって設定される高周波レンジ、回路長を長くすることによって設定される低周波レンジ、それらの中間の中間レンジの3段階で共振周波数を調整可能である。
図4は、高周波レンジに共振周波数を調整した場合のショート部40の位置を示す図である。この場合、第1接続部41は、延伸方向Zにおいて、幅狭部22と重なるように位置している。第1接続部41の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー51は、幅狭部22の外周面に対して、全周に渡って接触している。このため、第1接続部41の位置において、内筒20の幅狭部22と外筒30とが導通している。
第2接続部43は、延伸方向Zにおいて、幅広部23と重なるように位置している。第2接続部43の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー52は、幅広部23の外周面に対して、全周に渡って接触している。第2接続部43の外周面に取り付けられたコンタクトフィンガー53は、外筒30の内周面に対して、全周に渡って接触している。このため、第2接続部43の位置において、内筒20の幅広部23と外筒30とが導通している。
ここで、内筒20と外筒30とは、第1接続部41及び第2接続部43の何れの位置においても導通している。この場合、ディ電極4に近い第2接続部43によって形成される回路長に基づいて、共振周波数が調整される。ディ電極4に電流Aが供給されると、当該電流Aは、幅狭部21、幅広部23、コンタクトフィンガー52、第2接続部43、及びコンタクトフィンガー53、外筒30の順に流れる。このように、ディ電極4に近い位置である第2接続部43を内筒20と外筒30の接続位置(短絡位置)にすることにより、回路長を短くすることが可能となり、共振周波数を高周波レンジに設定することができる。
図5は、中間レンジに共振周波数を調整した場合のショート部40の位置を示す図である。この場合、ショート部40は、高周波レンジに共振周波数を調整した場合よりも、延伸方向Zのディ電極4側に距離S1移動している。第1接続部41は、延伸方向Zにおいて、幅狭部22と重なるように位置している。第1接続部41の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー51は、幅狭部22の外周面に対して、全周に渡って接触している。このため、第1接続部41の位置において、内筒20の幅狭部22と外筒30とが導通している。
第2接続部43は、延伸方向Zにおいて、幅狭部21と重なるように位置している。第2接続部43の外周面に取り付けられたコンタクトフィンガー53は、外筒30の内周面に対して、全周に渡って接触している。その一方で、第2接続部43の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー52は、幅狭部21に対して接触していない。このため、第2接続部43の位置において、内筒20の幅狭部21と外筒30とは導通していない。
したがって、内筒20と外筒30とは、第1接続部41の位置において導通している。このため、ディ電極4に電流Aが供給されると、当該電流Aは、幅狭部21、幅広部23、幅狭部22、コンタクトフィンガー51、第1接続部41、連結部42、第2接続部43、コンタクトフィンガー53、外筒30の順に流れる。このように、ディ電極4から遠い位置である第1接続部41を内筒20と外筒30の接続位置(短絡位置)にすることにより、高周波レンジに比して、回路長を長くすることが可能となり、共振周波数を中間レンジに設定することができる。
図6は、低周波レンジに共振周波数を調整した場合のショート部40の位置を示す図である。この場合、ショート部40は、高周波レンジに共振周波数を調整した場合よりも、延伸方向Zにおけるディ電極4の反対側に距離S2移動している。第1接続部41は、延伸方向Zにおいて、幅狭部22と重なるように位置している。第1接続部41の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー51は、幅狭部22の外周面に対して、全周に渡って接触している。このため、第1接続部41の位置において、内筒20の幅狭部22と外筒30とが導通している。
第2接続部43は、延伸方向Zにおいて、幅狭部22と重なるように位置している。第2接続部43の外周面に取り付けられたコンタクトフィンガー53は、外筒30の内周面に対して、全周に渡って接触している。その一方で、第2接続部43の内周面に取り付けられたコンタクトフィンガー52は、幅狭部22と接触していない。このため、第2接続部43の位置において、内筒20の幅狭部22と外筒30とは導通していない。
したがって、内筒20と外筒30とは、第1接続部41の位置において導通している。このため、ディ電極4に電流Aが供給されると、当該電流Aは、幅狭部21、幅広部23、幅狭部22、コンタクトフィンガー51、第1接続部41、連結部42、第2接続部43、コンタクトフィンガー53、外筒30の順に流れる。このように、ディ電極4から遠い位置である第1接続部41を内筒20と外筒30の接続位置(短絡位置)にすることにより、高周波レンジに比して、回路長を長くすることが可能となる。加えて、ショート部40が、中間レンジに共振周波数を調整した場合の位置よりも、延伸方向Zにおけるディ電極4の反対側に移動している。このため、中間レンジに比しても、回路長を長くすることが可能となり、共振周波数を低周波レンジに設定することができる。
このように、第1接続部41は、駆動部7によって移動させられる位置のいずれにおいても、内筒20と外筒30とを導通させる。すなわち、第1接続部41は、駆動部7によって移動させられる位置のいずれにおいても、常に幅狭部22接触することができるため、常に第1接続部41が内筒20の幅狭部22と外筒30とを導通させることができる。
その一方で、第2接続部43は、駆動部7によって移動させられることで導通及び非導通が切替え可能である。すなわち、第2接続部43は、高周波レンジに共振周波数を調整した場合、内筒20と外筒30とを導通させる。第2接続部43は、中間レンジ及び低周波レンジに共振周波数を調整した場合、内筒20と外筒30とを非導通とすることができる。すなわち、第2接続部43は、駆動部7によって移動させられることで、幅広部23と接触している時は、内筒20の幅広部23と外筒30とを導通させることができる。一方、第2接続部43は、駆動部7によって移動させられることで、幅狭部21,22から離間することによって、内筒20の幅狭部21,22と外筒30とを非導通とすることができる。
以上、説明したように、サイクロトロン1では、第1接続部41は、駆動部7によって移動させられる位置のいずれにおいても内筒20と外筒30とを導通させる。また、第2接続部43は、第1接続部41よりも延伸方向Zにおけるディ電極4側に設けられ、駆動部7によって移動させられることで導通及び非導通を切替え可能である。第2接続部43にて内筒20と外筒30が導通している場合は、第2接続部43を接続位置として共振周波数が設定される。一方、第2接続部43にて内筒20と外筒30が非導通となっている場合は、第1接続部41を接続位置として共振周波数が設定される。このため、ショート部40は、駆動部7によって移動させられることで、共振周波数を設定する内筒20と外筒30との接続位置を、第1接続部41及び第2接続部43のいずれかに切り換えることができる。これにより、例えば一つの接続部でショート部が構成されている場合に比して、延伸方向Zにおけるショート部40のストロークを短くすることができる。この結果、ショート部40と内筒20及び外筒30とを摺動させた際に生じる損耗を抑制することができる。
ショート部40のストロークに関して、より具体的には、図6は示されるように、低周波レンジに共振周波数を調整する場合、ショート部40は、高周波レンジに共振周波数を調整する位置よりも、延伸方向Zにおけるディ電極4の反対側に距離S2移動している。一方で、例えば一つの接続部でショート部が構成されている場合、低周波レンジに共振周波数を調整する場合、ショート部40を、高周波レンジに共振周波数を調整する位置よりも、延伸方向Zにおけるディ電極4の反対側に距離S3移動させなければならない。距離S3は、第1接続部41と第2接続部43との距離L2(図3参照)を距離S2に加えた長さである。このように、サイクロトロン1では、一つの接続部でショート部が構成されている場合に比べて、延伸方向Zにおけるショート部40のストロークを短くすることができる。
また、内筒20は、幅狭部22と、幅広部23とを有している。幅狭部22は、幅広部23に対して、延伸方向Zにおけるディ電極4の反対側に形成されている。第1接続部41は、延伸方向Zと直交する方向において、幅狭部22と接触する幅を有している。第2接続部43は、延伸方向Zと直交する方向において、幅広部23と接触し、且つ、幅狭部22から離間する幅を有している。これにより、ショート部40がディ電極4とは反対側に移動し、幅広部23と接触していた第2接続部43が幅狭部22に対応する位置に配置されることで、第2接続部43が導通から非導通に切り替わる。これにより、高周波レンジから低周波レンジに共振周波数を調整することができる。このように、内筒20に幅狭部22と幅広部23を設けるだけのシンプルな構成にて、第2接続部43での導通及び非導通が切替え可能となる。
また、幅狭部21は、幅広部23に対して、延伸方向Zにおけるディ電極4側に形成されている。これにより、ディ電極4側へ移動させることによっても、第2接続部43を非導通に切り替えることができる。これにより、高周波レンジから中間レンジに共振周波数を調整することができる。このように、ショート部40における移動可能な範囲が増えるため、より細かい共振周波数の調整が可能となる。
また、サイクロトロン1では、一つの接続部でショート部が構成されている場合に比べて、ショート部40のストロークが短いため、運転準備時間の短縮化を図ることができる。
また、ショート部のストロークが広範囲に渡ると、運転準備時間の短縮化の要請等から駆動部に対して、所定以上の速度で円滑にショート部を駆動させることが求められる。これを満たす駆動力を出力するために、駆動部は大型化されやすく、この結果、装置全体の大型化を招きやすい。しかしながら、サイクロトロン1では、一つの接続部でショート部が構成されている場合に比べて、ショート部40のストロークが短いため、装置全体の大型化を抑制することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第1接続部41は、厚肉の環状を呈しているが、これに限られず、延伸方向Zと直交する方向において、幅狭部21,22と接触する幅を有していればよい。また、上記実施形態では、第2接続部43は、環状を呈しているが、これに限られず、延伸方向Zと直交する方向において、幅広部23と接触し、且つ、幅狭部21,22から離間する幅を有していればよい。
また、上記実施形態では、ショート部40が移動させられる位置は、高周波レンジ、中間レンジ、及び低周波レンジに共振周波数を調整するための3つの位置としたが、これに限られず、当該位置は、4つ以上であってもよいし、2つであってもよい。例えば、ディ電極4側の幅狭部21が形成されておらず、幅広部21がディ電極4側へ更に延びていてもよい。この場合、高周波レンジと低周波レンジの2つの位置で切り替え可能である。なお、この場合は、幅広部21の延伸方向Zにおける長さは、第1接続部41と第2接続部43との距離より長くてもよい。
1…サイクロトロン、4…ディ電極、5…真空部、7…駆動部、10…共振器、20…内筒、21,22…幅狭部、23…幅広部、30…外筒、40…ショート部、41…第1接続部、43…第2接続部、Z…延伸方向。

Claims (3)

  1. 真空空間を画成する真空部と、
    前記真空空間において、高周波電場を発生させるディ電極と、
    高周波を発生させるための共振器と、を備え、
    前記共振器は、
    前記ディ電極に接続されると共に所定方向に延伸する内筒と、
    前記内筒の周囲に配置された外筒と、
    前記内筒と前記外筒との間に配置され、前記内筒と前記外筒との接続位置を調整して共振周波数を調整するショート部と、
    前記内筒の延伸方向に沿って前記ショート部を移動させる駆動部と、を有し、
    前記ショート部は、
    前記駆動部によって移動させられる位置のいずれにおいても前記内筒と前記外筒とを導通させる第1接続部と、
    前記第1接続部よりも前記延伸方向における前記ディ電極側に設けられ、前記駆動部によって移動させられることで導通及び非導通が切替え可能である第2接続部と、を有する、サイクロトロン。
  2. 前記内筒は、幅狭部と、前記延伸方向と直交する方向の幅が前記幅狭部よりも広い幅広部とを有し、
    前記幅狭部は、少なくとも前記幅広部に対して、前記延伸方向における前記ディ電極の反対側に形成され、
    前記第1接続部は、前記延伸方向と直交する方向において、前記幅狭部と接触する幅を有し、
    前記第2接続部は、前記延伸方向と直交する方向において、前記幅広部と接触し、且つ、前記幅狭部から離間する幅を有する、請求項1記載のサイクロトロン。
  3. 前記幅狭部は、前記幅広部に対して、前記延伸方向における前記ディ電極側にも形成される、請求項2記載のサイクロトロン。
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