JP6387225B2 - 航空機用配電システム - Google Patents

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Description

本発明は、航空機用配電システムに関する。
航空機は、複数の翼を有しており、これらの翼を動作させることで、当該航空機の飛行を制御する(たとえば、特許文献1参照)。上記の翼の一種としての動翼は、補助翼(エルロン)、方向舵(ラダー)、昇降舵(エレベータ)などの舵面として構成される主操縦翼面と、フラップ、スポイラなどとして構成される二次操縦翼面と、を含んでいる。これらの動翼は、アクチュエータを用いて動作される。また、航空機は、上記の機器の他に、たとえば、ランディングギア(降着装置)などの脚(航空機の機体を地上で支持する機構)、を有している。
上記の動翼および脚は、油圧によって動作される。具体的には、航空機には、油圧回路が設けられており、当該油圧回路からの圧油は、アクチュエータに供給される。アクチュエータは、たとえば、油圧シリンダであり、上記の動翼または脚に連結されている。油圧シリンダのピストンが変位することで、上記の動翼または脚が動作する。
特開2007−46790号公報
ところで、動翼を駆動するアクチュエータとして、電気式アクチュエータも知られている。電気式アクチュエータは、たとえば、ねじ機構を有しており、電動モータの駆動力によって、ねじ機構のロッドが変位する。このロッドの変位によって、動翼が変位される。
電気式アクチュエータは、航空機に備えられる中央配電盤から電力を供給されることで、動作する。中央配電盤は、たとえば、航空機の胴体に設置され、電気式アクチュエータは、航空機の主翼および尾翼に設置される。そして、電気式アクチュエータ毎に異なる配線を用いて、電気式アクチュエータと中央配電盤とが互いに接続される。このため、電気式アクチュエータ毎に、中央配電盤につながる配線を設置する必要があり、航空機に必要な配線の長さが長くなってしまう。
また、航空機は、電気式アクチュエータ以外にも、多数の電気機器を備えている。このため、電気機器毎に、中央配電盤につながる配線を設けることは、航空機における配線の全長が極めて長くなり、航空機の重量が大きくなってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、航空機の重量に占める配線の重量の割合をより小さくすることのできる、航空機用配電システムを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係る航空機用配電システムは、航空機の発電機から電力を受け取る中央配電盤と、前記中央配電盤とは離隔して設けられ、前記中央配電盤からの電力を前記航空機に設置されている複数の電気機器に配分するための遠隔配電盤と、を備え、前記電気機器は、電力の供給を受けて動作する電気式アクチュエータを含み、前記遠隔配電盤は、前記電気式アクチュエータの異常の有無又は動作状態を監視する監視制御部を備え、前記主監視制御部は、前記遠隔配電盤から前記電気式アクチュエータに与えられた電力量と、前記電気式アクチュエータの可動部の機械的動作量との関係に基づいて、前記電気式アクチュエータの動作状態を診断するヘルスモニタリング部を有し、前記電気式アクチュエータは、前記電力量と前記機械的動作量を示すデータを前記主監視制御部に出力する副監視制御部を備え、前記主監視制御部は、前記副監制御部から出力された前記データに基づいて前記電気式アクチュエータの異常の有無又は動作状態を監視する
この構成によると、遠隔配電盤は、中央配電盤から離隔して航空機に設置されている。そして、この遠隔配電盤から配線などを介して電気機器へ電力を供給できる。よって、航空機に備えられる多数の電気機器の少なくとも一部について、当該電気機器から延びる配線を直接、中央配電盤まで延ばさなくて済む。これにより、航空機における配線の全長をより短くできる。すなわち、航空機の重量に占める配線の重量の割合をより小さくすることのできる、航空機用配電システムを実現できる。
(2)好ましくは、前記中央配電盤と前記遠隔配電盤とは、少なくとも1本の配線を用いて電気的に接続される。
この構成によると、中央配電盤と遠隔配電盤とが1本の配線で接続されている場合、航空機の重量に占める配線の重量の割合を、より小さくできる。また、中央配電盤と遠隔配電盤とが2本以上の配線で接続されている場合、仮に一部の配線が導通不良などを生じても、中央配電盤から遠隔配電盤への電力供給を、より確実に行える。
(3)好ましくは、前記遠隔配電盤は、前記中央配電盤から直流電力を供給されるように構成されている。
この構成によると、航空機に設置される中央配電盤と遠隔配電盤との距離は、比較的短い。このため、中央配電盤から遠隔配電盤へ直流電力を供給する際の送電ロスは、小さい。また、中央配電盤から遠隔配電盤への電力供給に際して、電気機器で多用される直流電力のままで、中央配電盤から遠隔配電盤へ電力を供給できる。このため、遠隔配電盤において、中央配電盤からの電力を交流から直流に変換する処理が不要である。これにより、電力ロスの低減を通じて、航空機用配電システムにおける電力の利用効率を、より高くできる。また、中央配電盤から遠隔配電盤へ供給される電力について、交流電力と直流電力とを変換するコンバータが不要であり、航空機用配電システムを、より簡素な構成にすることができる。
(4)好ましくは、前記遠隔配電盤は、複数の前記電気機器としての複数の電気式アクチュエータに電気的に接続可能に構成されている。
この構成によると、電気式アクチュエータは、動翼などを駆動させるために、大電力を必要とする。このため、電気式アクチュエータに接続される配線の直径は太く、当該配線の重量は、重くなり易い。よって、電気式アクチュエータに接続される配線を、遠隔配電盤に接続することで、当該配線を短くでき、その結果、当該配線の重量をより少なくできる。これにより、航空機の重量に占める配線の重量の割合を、より一層少なくできる。
(5)好ましくは、前記中央配電盤は、前記航空機の胴体内に配置可能に構成されており、前記遠隔配電盤は、前記航空機の翼内に配置可能に構成されている。
この構成によると、中央配電盤は、胴体内の客室などで使用される電気機器に電力を供給するために、長さの短い配線を用いて、当該電気機器に電力を供給できる。また、遠隔配電盤は、翼内に設置される電気式アクチュエータ、翼用照明装置などの電気機器に電力を供給するために、長さの短い配線を用いて、当該電気機器に電力を供給できる。よって、航空機の重量に占める配線の重量の割合を、より一層少なくできる。
前記遠隔配電盤は、前記主監視制御部に接続され、前記中央配電盤と前記電気式アクチュエータとの間に流れる電流を遮断可能に設けられた継電器を備え、前記主監視制御部は、前記電気式アクチュエータに異常が発生した場合、前記継電器を遮断してもよい。
前記監視制御部は、前記電気式アクチュエータの動作試験を行って異常の有無を出力する試験処理部を有していてもよい。
前記遠隔配電盤は、前記電気機器によって生成された回生電力を受け取ってもよい。
本発明によると、航空機の重量に占める配線の重量の割合をより小さくすることのできる、航空機用配電システムを実現できる。
本発明の一実施形態にかかる電力システムを有する航空機の一部を示す模式図である。 電力システムの主要部の模式図である。 主監視制御部の試験処理部における制御の一例を示すフローチャートである。 主監視制御部における、継電器の制御の一例を示すフローチャートである。 主監視制御部のヘルスモニタリング部における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の変形例について説明するための図である。 本発明の別の変形例について説明するための図である。 本発明の別の変形例について説明するための図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる電力システム1を有する航空機100の一部を示す模式図である。なお、図1は、航空機100の機体101の前部および中間部を図示しており、機体101の後部についての図示を省略している。図2は、電力システム1の主要部の模式図である。
なお、図2において、実線で示す配線は、電気式アクチュエータ15aなどの電気機器10を動作させるための電力を供給する電源線(高電圧線)である。一方、図2において、破線で示す配線は、電気式アクチュエータ15aなどの電気機器10を制御するための信号線(低電圧線)である。
図1を参照して、航空機100は、たとえば、旅客機である。航空機100は、機体101と、左右一対のエンジン103L,103Rと、電力システム1とを備えている。
機体101は、胴体104と、胴体104に連結された左右一対の主翼102L,102Rと、を有している。
主翼102L,102Rには、舵面として、エルロン105L,106L,105R,106R、および、スポイラ107L,108L,107R,108Rが設けられている。これらエルロン105L,106L,105R,106R、および、スポイラ107L,108L,107R,108Rは、後述する電気式アクチュエータ15などによって動作される。
エンジン103L,103Rは、たとえば、機体101に推進力を与えるためのジェットエンジンであり、本実施形態では、ターボファンエンジンである。エンジン103L,103Rは、主翼102L,102Rに取り付けられている。エンジン103L,103Rは、図示しない回転軸を有している。エンジン103L,103Rは、電力システム1で消費される電力を発生させるためにも用いられる。
図1および図2を参照して、電力システム1は、本発明の「航空機用配電システム」の一例である。電力システム1は、航空機100に備えられる電気機器10に電力を供給するように構成されている。
なお、電力システム1は、機体101の左舷部に関連する構成と、機体101の右舷部に関連する構成とが同様である。したがって、本実施形態では、電力システム1のうち機体101の右舷部に関連する構成を主に説明し、電力システム1のうち機体101の左舷部に関連する構成の説明の一部は省略する。
本実施形態の電力システム1の特徴の一つは、航空機100が、中央配電盤3と、遠隔配電盤5とを有している点にある。そして、遠隔配電盤5は、中央配電盤3とは離隔して航空機100に設けられ、中央配電盤3からの電力を航空機100に設置されている電気機器10に配分する。本実施形態では、機体101が電気機器10への電力の供給経路の一部を構成する、ボディーアース構造が採用されている。以下、電力システム1の構成を、より詳細に説明する。
電力システム1は、主発電機2と、中央配電盤3と、第1電源配線4と、遠隔配電盤5と、遠隔配電盤5に設けられた第2電源配線6と、副発電機7と、主バッテリ8と、複数の電気機器10と、を有している。
主発電機2は、主電源装置として設けられており、電力システム1で消費される電力を供給可能に構成されている。主発電機2は、本実施形態では、直流発電機である。主発電機2は、航空機100に推力を付与するためのエンジン103Rによって駆動される。
副発電機7は、副電源装置として設けられており、たとえば、主発電機2の停止時に発電動作を行う。副発電機7は、たとえば、ガスタービンエンジンおよび発電機を含んでおり、このガスタービンエンジンの動作によって発電機が駆動されることで、電力が発生する。副発電機7は、本実施形態では、直流発電機である。副発電機7からの電力は、中央配電盤3へ出力される。
主バッテリ8は、たとえば、リチウムイオン蓄電池などの二次電池であり、中央配電盤3へ電力を供給可能に構成されている。また、主バッテリ8は、主発電機2または副発電機7からの電力を貯めることが可能に構成されている。
本実施形態では、主発電機2からの電力、副発電機7からの電力、および、主バッテリ8からの電力が、最適配分されるように構成されている。
本実施形態では、電力システム1は、直流電力を用いるシステムである。なお、電力システム1に交流電力を用いてもよい。この場合、直流電力と交流電力とを変換するコンバータが、電力システム1に設けられる。たとえば、主発電機2および副発電機7が交流発電機である場合、発電された交流電力は、中央配電盤3でAC/DCコンバータによって直流電力に変換される。主発電機2で発電された直流電力は、中央配電盤3に供給される。
中央配電盤3は、航空機100における主たる配電盤として設けられており、主発電機2からの電力、副発電機7からの電力、および、主バッテリ8からの電力を遠隔配電盤5などに配分するように構成されている。本実施形態では、主発電機2からの電力、副発電機7からの電力、および、主バッテリ8からの電力は、全て、中央配電盤3に送信される。中央配電盤3は、たとえば、DC/DCコンバータを有しており、主発電機2などからの電力の電圧を変換可能に構成されている。
中央配電盤3は、胴体104に設置されている。本実施形態では、中央配電盤3は、胴体104内において、主翼102L,102R間に配置されている。中央配電盤3は、第1電源配線4に接続されている。第1電源配線4は、胴体104および主翼102R内に延びており、遠隔配電盤5に接続されている。
遠隔配電盤5は、中央配電盤3から供給された直流電力を、電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)、および、翼用照明装置18に配分するために設けられている。なお、中央配電盤3から遠隔配電盤5へは、交流電力が供給されてもよい。遠隔配電盤5は、第1電源配線4を介して中央配電盤3と電気的に接続されており、中央配電盤3から電力を供給される。このように、中央配電盤3に加えて遠隔配電盤5が設けられていることにより、各電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15d、および、翼用照明装置18から中央配電盤3まで個別に配線を設置する必要が無い。よって、航空機100における電気配線の重量をより少なくできる。その上、航空機100における配線のためのスペースは、少なくてすむ。
本実施形態では、第1電源配線4は、1本設けられている。当該1本の第1電源配線4は、単一の導線を被覆した構成の被覆電線であってもよいし、複数本の導線を束ねて形成された1本の導線体を被覆した構成の被覆電線であってもよいし、多芯ケーブルであってもよい。
なお、第1電源配線4は、複数本設けられてもよい。この場合、各第1電源配線4が、中央配電盤3および遠隔配電盤5に接続される。たとえば、第1電源配線4の電圧が、±270Vである場合、第1電源配線4は、2本設けられる。この場合、機体101のボディアース電圧が、0Vとなる。本実施形態では、遠隔配電盤5は、主翼102R内に配置されており、中央配電盤3とは離隔して配置されている。遠隔配電盤5の詳細な構成は、後述する。
電気機器10は、複数設けられており、各電気機器10は、もっぱら、主発電機2で発生した電力によって動作する。航空機100には、複数の電気機器10として、たとえば、エアコンディショナ11と、照明装置12と、テレビシステム13と、フライトコントロールコンピュータ(FCC:Flight Control Computer)14と、電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)と、主翼照明装置18と、が設けられている。
エアコンディショナ11、客室照明装置12、テレビシステム13、および、フライトコントロールコンピュータ14は、胴体104内に設置された胴体内電気機器であり、それぞれ、中央配電盤3に第3電源配線16を介して直接的に接続されている。エアコンディショナ11、客室照明装置12、テレビシステム13、および、フライトコントロールコンピュータ14は、中央配電盤3から供給された電力によって動作する。
エアコンディショナ11は、胴体104の客室内の温度調整に用いられる。客室照明装置12は、胴体104の客室内に設置された複数の照明を含んでおり、客室内の空間を照らすように構成されている。テレビシステム13は、胴体104の客室内に設置された複数のテレビ受像器を含んでおり、各テレビ受像器に種々の映像を表示するように構成されている。
フライトコントロールコンピュータ14は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などを有しており、航空機100の飛行に関する統合制御部として設けられている。フライトコントロールコンピュータ14は、図示しない操縦桿などから出力された信号に基づいて、所定の制御信号を出力するように構成されている。
たとえば、エルロン105Rを操作する指令が操縦桿からフライトコントロールコンピュータ14に与えられた場合、フライトコントロールコンピュータ14は、エルロン105Rを動作させるための制御信号を、遠隔配電盤5へ出力する。
電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)は、フライトコントロールシステム用電気式アクチュエータであり、フライトコントロールコンピュータ14の制御信号に基づいて動作する。電気式アクチュエータ15は、主翼102R内に配置されている。
電気式アクチュエータ15a,15bは、可動翼としてのエルロン105R,106Rを動作するために設けられている。電気式アクチュエータ15c,15dは、動翼としてのスポイラ107R,108Rを動作するために設けられている。なお、各電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15dは、互いに同様の構成を有しているので、本実施形態では、電気式アクチュエータ15aの構成について詳細に説明し、電気式アクチュエータ15b,15c,15dについての詳細な説明は省略する。
本実施形態では、電気式アクチュエータ15aは、DC(直流)サーボモータであり、直流電力によって動作する。なお、電気式アクチュエータ15aは、AC(交流)サーボモータであってもよい。この場合、遠隔配電盤5には直流電力と交流電力とを変換するコンバータが設けられ、このコンバータから電気式アクチュエータ15aへ交流電力を与えられる。
電気式アクチュエータ15aは、モータドライバ21と、電動モータ22と、アクチュエータ23と、位置センサ24と、副監視制御部25と、を有している。
モータドライバ21は、モータ駆動回路である。このモータドライバ21は、遠隔配電盤5の後述するアクチュエータ制御部41からの速度指令信号に基づいて、電動モータ22へ所定の電力を出力する。モータドライバ21は、遠隔配電盤5の後述する電流センサ44を通過した電流(第2電源配線6からの電流)を供給される。
電動モータ22は、モータドライバ21から与えられた電力によって駆動するように構成されている。本実施形態では、電動モータ22は、DCモータである。電動モータ22の回転軸の回転運動は、アクチュエータ23に出力される。
アクチュエータ23は、運動変換機構として設けられており、回転運動を直線運動に変換可能であり、且つ、直線運動を回転運動に変換可能である。本実施形態では、アクチュエータ23は、電動モータ22の回転軸の回転運動を、直線運動に変換する。また、アクチュエータ23は、エルロン105Rの変位に伴って生じる直線運動を、電動モータ22の回転軸の回転運動に変換する。
本実施形態では、アクチュエータ23は、ボールねじ機構を含んでいる。このボールねじ機構は、雄ねじ部材を含む可動部26を有している。電動モータ22の回転軸の回転に伴い、可動部26は、直線方向に変位する。可動部26は、エルロン105Rの作用点部に連結されており、可動部26の変位に伴って、エルロン105Rが所定の支点軸回りに変位する。
また、たとえば、エルロン105Rが主翼102Rの固定部に対して傾斜した姿勢の状態のときに、電動モータ22への電力供給が停止される場合がある。この場合、エルロン105は、空気抵抗を受けて支点軸回りを回転することで、主翼102Rの固定部側へ変位する。この際、エルロン105の作用点部は、可動部26を、エルロン105Rの変位に伴って直線方向に変位させる。そして、可動部26のこの直線運動は、アクチュエータ23において回転運動に変換され、電動モータ22の回転軸を回転させる。
電動モータ22の回転軸の回転によって、電動モータ22は、直流発電機として機能し、直流電力を発生する。すなわち、電動モータ22は、回生電力を発生する。この回生電力は、モータドライバ21、後述する電流センサ44、および、継電器43を介して、蓄電器27に供給される。電動モータ22がDCモータであることにより、直流の回生電力は、交流から直流に変換される手間無く、蓄電器27に供給される。上記の電動モータ22の回転軸の変位(可動部26の変位)、すなわち、エルロン105Rの舵面角度は、位置センサ24によって測定される。
位置センサ24は、電気式アクチュエータ15aの可動部26の位置を検出するように構成されている。本実施形態では、位置センサ24からの位置信号は、後述するアクチュエータ制御部41および副監視制御部25へ出力される。
副監視制御部25は、電気式アクチュエータ15aに異常が生じているか否かを判定するために設けられている。また、副監視制御部25は、モータドライバ21から出力される電力量を特定する信号と、位置センサ24からの位置信号とを、遠隔配電盤5の主監視制御部45へ出力するために設けられている。
副監視制御部25は、たとえば、CPU、RAM、および、ROMを有している。副監視制御部25は、位置センサ24から出力された位置信号を読み込む。そして、副監視制御部25は、この位置信号を、デジタルデータとして記憶する。また、副監視制御部25は、モータドライバ21から電動モータ22へ出力される電力量を特定するデータをモータドライバ21から受信し、当該データをデジタルデータとして記憶する。副監視制御部25は、各上記デジタルデータを、主監視制御部45へ出力する。また、副監視制御部25は、アクチュエータ制御部41からモータドライバ21に与えられた速度指令信号を読み込む。
副監視制御部25は、前述したように、電気式アクチュエータ15aに異常が生じたか否かを監視する。具体的には、たとえば、副監視制御部25は、アクチュエータ制御部41から速度指令信号が発せられてから所定時間経過の後、速度指令信号で特定される、可動部26の目標位置と、位置センサ24で検出される、当該可動部26の実際の位置との差が所定範囲内であるか否かを判定する。
この差が所定の範囲内である場合、副監視制御部25は、電気式アクチュエータ15aが正常であると判定する。この場合、副監視制御部25は、電気式アクチュエータ15aが正常に動作していることを示す異常無し通知信号を、主監視制御部45を介してフライトコントロールコンピュータ14へ出力する。
一方、たとえば、アクチュエータ23に異物が挟まるなどによって、アクチュエータ23がロックされた場合、速度指令信号がモータドライバ21に与えられているにもかかわらず、電動モータ22およびアクチュエータ23は動作せず、その結果、可動部26の位置を示す位置信号も変化しない場合がある。この場合、可動部26の目標位置と、当該可動部26の実際の位置との差が所定範囲を超える。
この場合、副監視制御部25は、電気式アクチュエータ15aに異常が生じているとして、異常通知信号を、主監視制御部45を介してフライトコントロールコンピュータ14へ出力する。主監視制御部45は、遠隔配電盤5に備えられている。
本実施形態では、遠隔配電盤5は、もっぱら、フライトコントロールシステム用遠隔配電盤として設けられており、航空機100の飛行制御に関連する電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)および翼用照明装置18に電力を供給する。この遠隔配電盤5は、航空機100の主発電機2、副発電機7、または主バッテリ8などからの電力を、中央配電盤3経由で与えられ、当該電力を、各電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)、および、翼用照明装置18に出力する。また、遠隔配電盤5は、蓄電器27からの電力を各電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15d、および、翼用照明装置18へ出力可能に構成されている。このように、遠隔配電盤5は、フライトコントロールシステム用機器以外の機器(翼用照明装置18)が接続されていてもよい。
翼用照明装置18は、主翼102Rに設けられた照明装置であり、翼内電気機器である。翼用照明装置18は、航空機100の左右方向における主翼102Rのたとえば先端に配置されており、航空機100の外部に向けて光を発する照明を有している。本実施形態では、この照明は、直流電力を用いて点灯する。前述したように、翼用照明装置18は、遠隔配電盤5から電力を供給される。
遠隔配電盤5は、第2電源配線6と、蓄電器27と、複数のチャンネル31,32,33,34と、DC/DCコンバータ35と、照明用継電器36と、を有している。
第2電源配線6は、第1電源配線4にたとえば電気コネクタ(図示せず)を用いて接続されている。
第2電源配線6は、第1部分601と、第2部分602と、第3部分603と、第4部分604と、第5部分605と、第6部分606と、を有している。
第1部分601は、第1電源配線4と、チャンネル31の後述する継電器43とを接続している。第2部分602は、チャンネル31の後述する電流センサ44と、第4電源配線51とを接続している。第4電源配線51は、電気式アクチュエータ15a内の電源配線52を介して、モータドライバ21に接続されている。第3部分603は、第1部分601の分岐部6aから分岐している。第4部分604は、第3部分603に設けられた分岐部6bから分岐しており、チャンネル32に接続されている。第5部分605は、第3部分603に設けられた分岐部6cから分岐しており、チャンネル33に接続されている。第6部分606は、第3部分603に設けられた分岐部6dから分岐しており、チャンネル34に接続されている。第3部分603は、DC/DCコンバータ35に接続されている。
DC/DCコンバータ35は、中央配電盤3から分岐部6aなどを介してDC/DCコンバータ35に供給される電力の電圧を変換するために設けられている。本実施形態では、DC/DCコンバータ35は、中央配電盤5または蓄電器27からの高圧の電力を、より低い電圧に変換するように構成されている。DC/DCコンバータ35と翼用照明装置18との間に、照明用継電器36が設けられている。
照明用継電器36は、遠隔配電盤5と翼用照明装置18との間における、電力の供給および遮断を択一的に設定するために設けられている。すなわち、照明用継電器36は、遠隔配電盤5と翼用照明装置18との間に流れる電流を遮断可能である。照明用継電器36は、電磁リレーを含んでおり、第2電源配線6において、DC/DCコンバータ35と、翼用照明装置18との間に設けられている。また、照明用継電器36は、図示しない操縦室のスイッチに接続されており、パイロットなどが当該スイッチを操作することで、オン/オフ動作を指示される。たとえば、航空機100が夜間飛行しているときに翼用照明装置18へ電力を供給するよう、上記のスイッチが操作される。照明用継電器36は、翼用照明装置18に接続されている。
第2電源配線6の第1部分601のうち、第1電源配線4との接続部と分岐部6aとの間に、蓄電器27が接続されている。
蓄電器27は、各電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15dで発生した回生電力を貯めるために設けられている。蓄電器27は、たとえば、リチウムイオン蓄電池などの二次電池、フライホイールバッテリ、または、キャパシタなどであり、蓄電および放電可能に構成されている。蓄電器27は、第2電源配線6を介して第1電源配線4に接続されており、中央配電盤3からの電力を貯めることも可能である。蓄電器27は、たとえば、中央配電盤3から供給される電力が低下した場合に、各チャンネル31,32,33,34(各電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15d)、および、翼用照明装置18へ電力を供給する。
各チャンネル31,32,33,34は、対応する電気式アクチュエータ15a,15b,15c,15dを制御する単位制御装置として設けられている。各チャンネル31,32,33,34の構成は、互いに同様である。したがって、以下では、電気式アクチュエータ15aを制御するためのチャンネル31の構成を主に説明し、チャンネル32,33,34の詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態では、各チャンネル31,32,33,34の構成が互いに同様である形態を説明するけれども、この通りでなくてもよい。たとえば、各チャンネル31,32,33,34において、構成の少なくとも一部が相違していてもよい。
チャンネル31は、アクチュエータ制御部41と、雷サージ保護部42a,42bと、継電器43と、電流センサ44と、主監視制御部45と、を有している。
アクチュエータ制御部41は、電気式アクチュエータ15aを制御するために設けられている。アクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14、主監視制御部45、および、電気式アクチュエータ15aのモータドライバ21に接続されている。アクチュエータ制御部41は、CPU、RAM、およびROMなどを用いて形成されている。このアクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14からの制御信号に応じた動作を電気式アクチュエータ15aに行わせるための信号を生成するように構成されている。
アクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14から出力された制御信号と、位置センサ24からの位置信号とを読み込む。アクチュエータ制御部41は、これらの信号に基づいて、速度指令信号を生成する。
アクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14からの制御信号と、位置センサ24で検出された、可動部26の位置信号とを用いたフィードバック制御により、可動部26の目標位置を算出する。そして、アクチュエータ制御部41は、この目標位置に可動部26を変位させるための速度指令信号を生成し、当該速度指令信号を、電気式アクチュエータ15aのモータドライバ21へ出力する。
雷サージ保護部42a,42bは、電気式アクチュエータ15aなどから第2電源配線6の第1部分601、第2部分602へ入力された雷電流などの大電流を、航空機100の外部に逃がすために設けられている。雷サージ保護部42a,42bが設けられていることで、雷サージ電流などの大電流が中央配電盤3へ流れることは、抑制される。雷サージ保護部42a,42bは、たとえば、バリスタ48a,48bを有している。
バリスタ48aの一端は、第2電源配線6の第1部分601のうち分岐部6aと継電器43との間に接続されている。バリスタ48aの他端は、たとえば、放電索(図示せず)に接続されている。バリスタ48bの一端は、第2部分602に接続されている。バリスタ48bの他端は、たとえば、放電索(図示せず)に接続されている。上記の構成により、雷サージ保護部42a,42bは、第2電源配線6の第1部分601および第2部分602などを介して、電気式アクチュエータ15aの電動モータ22と電気的に接続されている。
なお、雷サージ保護部42b(バリスタ48b)は、チャンネル31の内部に配置されていなくてもよい。たとえば、バリスタ48bは、遠隔配電盤5内において、チャンネル31の外部に配置されていてもよい。
また、本実施形態では、雷サージ保護部42a,42bに加えて、雷サージ保護部55が設けられている。雷サージ保護部55は、たとえば、バリスタである。雷サージ保護部55の一端は、電気式アクチュエータ15a内の電源配線52に接続されている。雷サージ保護部55の他端は、放電索(図示せず)に接続されている。
なお、本実施形態では、雷サージ対策のためのバリスタとして、バリスタ42a,42b,55を例示している。しかしながら、上記例示のバリスタに限らず、雷サージ対策のためのバリスタは、遠隔配電盤5に接続される全ての信号線および電源線と、電気式アクチュエータ15に接続される全ての信号線および電源線とに設けられていることが、より好ましい。
継電器43は、中央配電盤3と電気式アクチュエータ15aとの間における、電気式アクチュエータ15aの電動モータ22駆動用電力の接続および遮断を択一的に設定するために設けられている。すなわち、継電器43は、中央配電盤3と電気式アクチュエータ15aとの間に流れる電流を遮断可能である。継電器43は、電磁リレーを含んでおり、第2電源配線6において、雷サージ保護部42aと電流センサ44との間(第1部分601と第2部分602との間)に設けられている。また、継電器43は、第2電源配線6において、蓄電器27と電気式アクチュエータ15aとの間に設けられている。また、継電器43は、主監視制御部45に接続されており、当該主監視制御部45によって制御される。
継電器43が主監視制御部45によってオン状態に制御されることにより、中央配電盤3からの電力は、第2電源配線6の第2部分602などを介して電気式アクチュエータ15aへ供給可能となる。このとき、電動モータ22の回生電力は、蓄電器27へ供給可能である。一方、継電器43が主監視制御部45によってオフ状態に制御されることにより、中央配電盤3からチャンネル31における第2電源配線6への電力供給が遮断される。すなわち、遠隔配電盤5と電気式アクチュエータ15aとの間に第2電源配線6から流れる電流が遮断され、遠隔配電盤5から電気式アクチュエータ15aのモータドライバ21および電動モータ22への電力供給が遮断される。
このとき、電気式アクチュエータ15aから第2電源配線6への電力供給が遮断される。すなわち、電気式アクチュエータ15aから蓄電器27への電力供給が遮断される。継電器43は、電流センサ44と隣接している。
電流センサ44は、チャンネル31において第2電源配線6に流れる電流(電流値)を検出するために設けられている。電流センサ44による電流検出信号は、主監視制御部45へ出力される。
主監視制御部45は、電気式アクチュエータ15aの異常の有無を監視するために設けられている。本実施形態では、主監視制御部45は、アクチュエータ制御部41が行う制御とは異なる制御を行うために設けられている。主監視制御部45は、主監視制御部45に接続されている継電器43(スイッチ)の開閉動作を制御する。
主監視制御部45は、CPU、RAM、および、ROMなどを用いて形成されている。本実施形態では、主監視制御部45とアクチュエータ制御部41とは、異なるCPU(演算処理部)を用いて構成されている。主監視制御部45は、アクチュエータ制御部41からの情報、電気式アクチュエータ15aからの情報、および、電流センサ44からの情報を基に、電気式アクチュエータ15aの運用に関する制御を行うように構成されている。
より具体的には、主監視制御部45は、電気式アクチュエータ15aの副監視制御部25から、モータドライバ21(電動モータ22)への速度指令信号と、モータドライバ21から電動モータ22に出力される電力量を特定するデータとを、受信する。また、主監視制御部45は、チャンネル31における第2電源配線6の第1部分601、第2部分602間の電流値の信号を、電流センサ44から受信する。また、主監視制御部45は、アクチュエータ制御部41から、位置センサ24からの位置信号を受信する。
主監視制御部45は、ヘルスモニタリング部49と、試験処理部50とを有している。
ヘルスモニタリング部49は、電気式アクチュエータ15aの動作状態を監視および診断可能である。具体的には、ヘルスモニタリング部49は、遠隔配電盤5から電気式アクチュエータ15aに与えられた電力量と、電気式アクチュエータ15aの可動部26の機械的動作量との関係に基づいて、電気式アクチュエータ15aの動作状態(効率)を診断する。ヘルスモニタリング部49の処理のより具体的な説明は、後述する。
主監視制御部45の試験処理部50は、たとえば、電力システム1の起動時に、電気式アクチュエータ15aの動作試験を行うために設けられている。すなわち、試験処理部50は、航空機100が駐機しているときに使用される。試験処理部50は、航空機100に組み込まれた組み込み試験装置であるともいえる。
本実施形態では、試験処理部50は、電気式アクチュエータ15aを試験するように構成されている。なお、試験処理部50は、電気式アクチュエータ15aの試験に限らず、継電器43の動作試験を行うように構成されていてもよい。試験処理部50の処理のより詳細な説明は、後述する。
主監視制御部45は、フライトコントロールコンピュータ14に接続されており、主監視制御部45の処理内容は、フライトコントロールコンピュータ14に出力される。
次に、主監視制御部45の処理の流れの一例を説明する。図3は、主監視制御部45の試験処理部50の制御の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、フローチャートを参照して説明する場合、フローチャート以外の図も適宜参照する。
図3を参照して、試験処理部50は、まず、試験用信号を、アクチュエータ制御部41に出力する(ステップS11)。この試験用信号は、電気式アクチュエータ15aに、エルロン105Rの舵面角度をたとえば数度変化させることを指令する信号であり、フライトコントロールコンピュータ14の制御信号を模した模擬信号である。
この試験用信号を受信したアクチュエータ制御部41は、エルロン105Rの舵面角度を数度変化させるための速度指令信号を生成し、当該速度指令信号をモータドライバ21に出力する。そして、電気式アクチュエータ15aに異常が生じていない場合、電気式アクチュエータ15aの電動モータ22の回転軸は、速度指令信号で指示された回転量だけ、回転する。その結果、可動部26が所定量変位され、エルロン105Rの舵面角度は、数度変化される。
次に、試験処理部50は、副監視制御部25から出力される信号を読み込む(ステップS12)。そして、試験処理部50は、副監視制御部25から出力された信号で特定される可動部26(電動モータ22の回転軸)の実駆動量と、試験用信号から特定される目標駆動量との差を判定する(ステップS13)。
実駆動量と目標駆動量との差が所定のしきい値以下である場合、試験処理部50は、実駆動量と目標駆動量との差が小さいと判定する(ステップS13でYES)。この場合、試験処理部50は、試験結果に異常がないことを示す試験結果信号を記録する(ステップS14)とともに、当該試験結果信号を中央配電盤3およびフライトコントロールコンピュータ14に出力する(ステップS15)。
一方、実駆動量と目標駆動量との差が所定のしきい値を超えている場合、試験処理部50は、実駆動量と目標駆動量との差が大きいと判定する(ステップS13でNO)。この場合、試験処理部50は、試験結果に異常があることを示す試験結果信号を記録する(ステップS16)とともに、当該試験結果信号を中央配電盤3およびフライトコントロールコンピュータ14に出力する(ステップS15)。
次に、主監視制御部45における、継電器43の制御の一例を説明する。図4は、主監視制御部45における、継電器43の制御の一例を示すフローチャートである。図4を参照して、継電器43は、航空機100の運航時において、通常は、オン状態にされており、中央配電盤3から第2電源配線6に供給される電力を電気式アクチュエータ15aへ伝達可能としている。この状態において、主監視制御部45は、フライトコントロールコンピュータ14からの信号と、電流センサ44からの信号とを読み込む(ステップS21)。
次に、主監視制御部45は、フライトコントロールコンピュータ14から異常通知信号が出力されたか否かを判定する(ステップS22)。フライトコントロールコンピュータ14から異常通知信号が出力された場合(ステップS22でYES)、主監視制御部45は、継電器43をオフ状態にすることで、継電器43を遮断する(ステップS24)。これにより、中央配電盤3から第2電源配線6を介した電気式アクチュエータ15aへの通電が遮断される。すなわち、電気式アクチュエータ15aのモータ駆動用電源が遮断される。
一方、フライトコントロールコンピュータ14から異常通知信号が出力されていない場合(ステップS22でNO)、主監視制御部45は、電流センサ44で検出された、第2電源配線6の電流値が過大(異常)であるか否かを判定する(ステップS23)。具体的には、電気式アクチュエータ15aに異常が生じておらず、上記の電流計測値が所定のしきい値以下である場合、主監視制御部45は、上記の電流値が過大ではないと判定する(ステップS23でNO)。この場合、主監視制御部45は、再びステップS21の処理を繰り返す。
一方、たとえば、電気式アクチュエータ15aが故障することで、電動モータ22が短絡し、その結果、たとえば、第2電源配線6の第2部分602に異常電流が流れる場合がある。また、たとえば、第4電源配線51が地絡する結果、第2電源配線6の第2部分602に異常電流が流れる場合がある。
これらの場合、第2電源配線6の第2部分602の電流値は、所定のしきい値を超えている(ステップS23でYES)。この場合、主監視制御部45は、前述したのと同様に、継電器43を遮断する(ステップS24)。
主監視制御部45は、継電器43を遮断した場合、継電器遮断通知信号を生成して当該主監視制御部45に記憶する(ステップS25)。また、主監視制御部45は、継電器遮断通知信号を、中央配電盤3、および、フライトコントロールコンピュータ14へ出力する(ステップS26)。
次に、主監視制御部45のヘルスモニタリング部49における処理の一例を説明する。図5は、主監視制御部45のヘルスモニタリング部49における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5を参照して、ヘルスモニタリング部49は、たとえば、航空機100の駐機時および運航中に動作する。ヘルスモニタリング部49は、電気式アクチュエータ15aの副監視制御部25からの信号を読み込む(ステップS31)。
次に、ヘルスモニタリング部49は、アクチュエータ23の機械的出力量と、電動モータ22の消費電力量とを算出する(ステップS32)。この場合、アクチュエータ23の機械的出力量とは、アクチュエータ23の可動部26の変位量をいう。また、電動モータ22の消費電力量とは、モータドライバ21から電動モータ22へ与えられた電力量をいう。
次に、ヘルスモニタリング部49は、アクチュエータ23の機械的出力量と電動モータ22の消費電力量との差を比較する(ステップS33)。たとえば、アクチュエータ23の機械的出力量と、電動モータ22の消費電力量との差が、所定の範囲内にある場合(ステップS33でYES)、ヘルスモニタリング部49は、電動モータ22の消費電力量とアクチュエータ23の機械的出力量との差が小さいと判定する。
この場合、電気式アクチュエータ15aにおける電力(電気エネルギー)と運動エネルギーとの間の変換効率が高く、電気式アクチュエータ15aは、メンテナンス時期に達していないと考えられる。よって、ヘルスモニタリング部49は、電気式アクチュエータ15aが未だメンテナンス不要の正常状態にある旨の記録データを生成する(ステップS34)。そして、ヘルスモニタリング部49は、この記録データをフライトコントロールコンピュータ14へ出力する(ステップS35)。
一方、アクチュエータ23の機械的出力量と、電動モータ22の消費電力量との差が、所定の範囲を超えている場合(ステップS33でNO)、ヘルスモニタリング部49は、電動モータ22の消費電力量とアクチュエータ23の機械的出力量との差が大きいと判断する。この場合、たとえば、アクチュエータ23の可動部26に塗布された潤滑油などが減少することで、電気式アクチュエータ15aにおける電力(電気エネルギー)と運動エネルギーとの変換効率が低くなったことが考えられる。
この場合、電気式アクチュエータ15aは、メンテナンス時期に達していると判断される。よって、ヘルスモニタリング部49は、電気式アクチュエータ15aがメンテナンス時期に達している旨の記録データを生成する(ステップS36)。そして、ヘルスモニタリング部49は、この記録データをフライトコントロールコンピュータ14へ出力する(ステップS35)。
以上説明したように、本実施形態の電力システム1によると、遠隔配電盤5は、中央配電盤3から離隔して航空機100に設置されている。そして、この遠隔配電盤5から第2電源配線6を介して電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18へ電力を供給できる。よって、航空機100に備えられる電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18について、当該電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18から延びる配線を直接、中央配電盤3まで延ばさなくて済む。これにより、航空機100における配線の全長をより短くできる。すなわち、航空機100の重量に占める配線の重量の割合をより小さくすることのできる、電力システム1を実現できる。
また、電力システム1によると、中央配電盤3と遠隔配電盤5とは、少なくとも1本の第1電源配線4を用いて電気的に接続される。この構成によると、中央配電盤3と遠隔配電盤5とが1本の第1電源配線4で接続されている場合、航空機100の重量に占める配線の重量の割合を、より小さくできる。また、中央配電盤3と遠隔配電盤5とが2本以上の第1電源配線4で接続されている場合、仮に一部の第1電源配線4が導通不良などを生じても、中央配電盤3から遠隔配電盤5への電力供給を、より確実に行える。
また、電力システム1によると、遠隔配電盤5は、中央配電盤3から直流電力を供給される。この構成によると、航空機100に設置される中央配電盤3と遠隔配電盤5との距離は、比較的短い。このため、中央配電盤3から遠隔配電盤5へ直流電力を供給する際の送電ロスは、小さい。また、中央配電盤3から遠隔配電盤5への電力供給に際して、電気機器10で多用される直流電力のままで、中央配電盤3から遠隔配電盤5へ電力を供給できる。このため、遠隔配電盤5において、中央配電盤3からの電力を交流から直流に変換する処理が不要である。これにより、電力ロスの低減を通じて、電力システム1における電力の利用効率を、より高くできる。また、中央配電盤3から遠隔配電盤5へ供給される電力について、交流電力と直流電力とを変換するコンバータが不要であり、電力システム1を、より簡素な構成にすることができる。
また、電力システム1によると、遠隔配電盤5は、複数の電気式アクチュエータ15(15a,15b,15c,15d)に電気的に接続されている。この構成によると、各電気式アクチュエータ15は、対応するエルロン105R,106R、および、スポイラ107R,108Rを駆動させるために、大電力を必要とする。このため、各電気式アクチュエータ15に接続される第2電源配線6の直径は太く、当該第2電源配線6の重量は、重くなり易い。よって、電気式アクチュエータ15に接続される第2電源配線6を、遠隔配電盤5に接続することで、当該第2電源配線6を短くでき、その結果、当該第2配線6の重量をより少なくできる。これにより、航空機100の重量に占める配線の重量の割合を、より一層少なくできる。
また、電力システム1によると、中央配電盤3は、航空機100の胴体104内に配置されており、遠隔配電盤5は、航空機100の主翼102R内に配置されている。この構成によると、中央配電盤3は、胴体104内の客室などで使用されるエアコンディショナ11、照明装置12、および、テレビシステム13などに電力を供給するために、長さの短い第3電源配線16を用いて、これらエアコンディショナ11、照明装置12、および、テレビシステム13などに電力を供給できる。また、遠隔配電盤5は、主翼102R内に設置される電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18に電力を供給するために、長さの短い第2電源配線6を用いて、当該電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18に電力を供給できる。よって、航空機100の重量に占める配線の重量の割合を、より一層少なくできる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施の形態に限られず、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。たとえば、次のように変更して実施することができる。
(1)上述の実施形態では、各チャンネル31,32,33,34に雷サージ保護部42a,42bが設けられる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、雷サージ保護部42a,42bが設けられていなくてもよい。また、遠隔配電盤5に設けられる雷サージ保護部の数は、1つのみでもよい。この場合、雷サージ保護部は、たとえば、第2電源配線6の第1部分601において、蓄電器27と分岐部6aとの間に設けられる。
(2)また、上述の実施形態では、遠隔配電盤5に電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18が接続される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、遠隔配電盤5に、電気式アクチュエータ15、および、翼用照明装置18以外の電気機器が接続されてもよい。
(3)また、上述の実施形態では、電気式アクチュエータ15毎にチャンネルが設けられる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、1つのチャンネル31が複数の電気式アクチュエータ15を一括して制御してもよい。
(4)また、上述の実施形態では、副監視制御部25からの信号が、遠隔配電盤5を介してフライトコントロールコンピュータ14に出力される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、副監視制御部25からの信号は、遠隔配電盤5を介することなく、直接、フライトコントロールコンピュータ14に出力されてもよい。
(5)また、上述の実施形態では、遠隔配電盤5に主監視制御部45が配置され、電気式アクチュエータ15aに副監視制御部25が設けられる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、主監視制御部45が電気式アクチュエータ15aに配置されてもよいし、副監視制御部25が遠隔配電盤5に配置されてもよい。
(6)また、上述の実施形態では、アクチュエータ制御部41が、遠隔配電盤5に配置される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、アクチュエータ制御部41は、遠隔配電盤5の外部に配置されてもよい。たとえば、図6に示すように、アクチュエータ制御部41は、遠隔配電盤5の外部において、電気式アクチュエータ15aとは別置きで、且つ、電気式アクチュエータ15aに隣接して配置されてもよい。この場合も、アクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14と、モータドライバ21と、位置センサ24と、副監視制御部25と、主監視制御部45に接続されている。
(7)また、アクチュエータ制御部41が遠隔配電盤5の外部に配置される場合の構成として、たとえば、アクチュエータ制御部41は、図7に示すように、電気式アクチュエータ15aに一体に設けられてもよい。この場合も、アクチュエータ制御部41は、フライトコントロールコンピュータ14と、モータドライバ21と、位置センサ24と、副監視制御部25と、主監視制御部45に接続されている。この場合、図7に示すように、フライトコントロールコンピュータ14からアクチュエータ制御部41への制御信号は、遠隔配電盤5を経由しなくてもよいし、遠隔配電盤5を経由していてもよい。図7に示す例では、アクチュエータ制御部41は、直接的には、フライトコントロールコンピュータ14と、主監視制御部45に接続されている。また、位置センサ24は、直接的には、副監視制御部25と、主監視制御部45に接続されている。
(8)また、たとえば、電力システム1に何らかの異常が生じた場合に、電気式アクチュエータ15aのアクチュエータ23が、フリー状態(電動モータ22の回転軸が自由回転できる状態)もしくはロック状態、もしくはダンピング状態となるような制御が行われてもよい。この場合、たとえば、電動モータ22の回転軸とアクチュエータ23との間に、クラッチ機構およびブレーキ機構が設けられていることが好ましい。このような構成であれば、クラッチ機構が回転軸とアクチュエータ23との連結を遮断することで、可動部26(動翼)を変位自在にできる。また、ブレーキ機構によって、可動部26(動翼)の変位を規制できる。
(9)また、上述の実施形態では、電気式アクチュエータ15がボールねじ機構を有する形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、電気式アクチュエータ15は、ボールねじ機構に代えて、EHA(Electro Hydrostatic Actuator)を備えていてもよい。
(10)また、上述の実施形態では、中央配電盤3が、1つの配電盤を用いて形成された形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、中央配電盤3に代えて、図8に示すように、3つの配電盤P100,P150,P200を有する中央配電盤3’が用いられてもよい。
中央配電盤3’は、左舷側配電盤P100と、中間配電盤P150と、右舷側配電盤P200とを有している。中央配電盤3’は、これら3つの配電盤P100,P150,P200を有する中央配電盤群であるともいえる。
左舷側配電盤P100は、1本または複数本(本変形例では、2本)の第1電源配線4を用いて、左舷側の遠隔配電盤5Lに接続されている。左舷側配電盤P100は、左舷エンジン103Lによって動作される主発電機2からの電力を与えられる。
中間配電盤P150は、副発電機7および主バッテリ8に接続されており、これら副発電機7および主バッテリ8からの電力を与えられる。中間配電盤P150は、電源配線を用いて、左舷側配電盤P100および右舷側配電盤P200に接続されている。
右舷側配電盤P200は、1本または複数本(本変形例では、2本)の第1電源配線4を用いて、右舷側の遠隔配電盤5Rに接続されている。右舷側配電盤P200は、右舷エンジン103Rによって動作される主発電機2からの電力を与えられる。
上記の構成により、左舷側の主発電機2からの電力は、左舷側配電盤P100を介して左舷側の遠隔配電盤5Lに供給される。また、右舷側の主発電機2からの電力は、右舷側配電盤P200を介して右舷側の遠隔配電盤5Rに供給される。また、副発電機7からの電力、および、主バッテリ8からの電力は、中間配電盤P150へ伝達され、その後、左舷側配電盤P100を介して遠隔配電盤5Lへ供給され、また、右舷側配電盤P200を介して遠隔配電盤5Rへ供給される。
たとえば、左舷エンジン103Lの故障により、左舷側の主発電機2が発電できなくなった場合、右舷側の主発電機2からの電力が、右舷側配電盤P200、中間配電盤P150、および、左舷側配電盤P100を介して、遠隔配電盤5Lに与えられる。同様に、たとえば、右舷エンジン103Rの故障により、右舷側の主発電機2が発電できなくなった場合、左舷側の主発電機2からの電力が、左舷側配電盤P100、中間配電盤P150、および、右舷側配電盤P200を介して、遠隔配電盤5Rに与えられる。
なお、中央配電盤の構成は、上記した中央配電盤3,3’の構成に限らず、2つまたは4つ以上の配電盤などを用いて構成されていてもよい。
(11)また、上述の実施形態では、中央配電盤3から遠隔配電盤5へ直流電力が供給される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、中央配電盤3から遠隔配電盤5へ交流電力が供給されてもよい。この場合、たとえば、遠隔配電盤5などにおいて、適宜交流電力が直流電力に変換される。
(12)また、上述の実施形態では、遠隔配電盤5が、主翼102R内に配置される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、遠隔配電盤5は、胴体104内に配置されてもよいし、尾翼内に配置されてもよい。また、中央配電盤3は、主翼102R内に配置されてもよいし、尾翼内に配置されてもよい。
(13)また、上述の実施形態において、電気式アクチュエータによって動作される舵面として、エルロンおよびスポイラを例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、エレベータ(昇降舵)、方向舵(ラダー)、フラップなどの他の舵面に関して本発明が適用されてもよい。また、航空機に設置される機器としてのランディングギアの脚などを駆動する電気式アクチュエータに関して本発明が適用されてもよい。
本発明は、航空機用配電システムとして、広く適用することができる。
1 電力システム(航空機用配電システム)
3 中央配電盤
5 遠隔配電盤
15 電気式アクチュエータ(電気機器)
18 翼用照明装置(電気機器)
100 航空機

Claims (8)

  1. 航空機の発電機から電力を受け取る中央配電盤と、
    前記中央配電盤とは離隔して設けられ、前記中央配電盤からの電力を前記航空機に設置されている複数の電気機器に配分するための遠隔配電盤と、を備え、
    前記電気機器は、電力の供給を受けて動作する電気式アクチュエータを含み、
    前記遠隔配電盤は、前記電気式アクチュエータの異常の有無又は動作状態を監視する主監視制御部を備え、
    前記主監視制御部は、前記遠隔配電盤から前記電気式アクチュエータに与えられた電力量と、前記電気式アクチュエータの可動部の機械的動作量との関係に基づいて、前記電気式アクチュエータの動作状態を診断するヘルスモニタリング部を有し
    前記電気式アクチュエータは、前記電力量と前記機械的動作量を示すデータを前記主監視制御部に出力する副監視制御部を備え、
    前記主監視制御部は、前記副監制御部から出力された前記データに基づいて前記電気式アクチュエータの異常の有無又は動作状態を監視することを特徴とする、航空機用配電システム。
  2. 請求項1に記載の航空機用配電システムであって、
    前記遠隔配電盤は、前記主監視制御部に接続され、前記中央配電盤と前記電気式アクチュエータとの間に流れる電流を遮断可能に設けられた継電器を備え、
    前記主監視制御部は、前記電気式アクチュエータに異常が発生した場合、前記継電器を遮断することを特徴とする、航空機用配電システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の航空機用配電システムであって、
    前記中央配電盤と前記遠隔配電盤とは、少なくとも1本の配線を用いて電気的に接続されることを特徴とする、航空機用配電システム。
  4. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の航空機用配電システムであって、
    前記遠隔配電盤は、前記中央配電盤から直流電力を供給されるように構成されていることを特徴とする、航空機用配電システム。
  5. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の航空機用配電システムであって、
    前記遠隔配電盤は、複数の前記電気機器としての複数の電気式アクチュエータに電気的に接続可能に構成されていることを特徴とする、航空機用配電システム。
  6. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の航空機用配電システムであって、
    前記中央配電盤は、前記航空機の胴体内に配置可能に構成されており、
    前記遠隔配電盤は、前記航空機の翼内に配置可能に構成されていることを特徴とする、航空機用配電システム。
  7. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の航空機用配電システムであって、
    前記監視制御部は、前記電気式アクチュエータの動作試験を行って異常の有無を出力する試験処理部を有していることを特徴とする、航空機用配電システム。
  8. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載の航空機用配電システムであって、
    前記遠隔配電盤は、前記電気機器によって生成された回生電力を受け取ることを特徴とする、航空機用配電システム。
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