JP6383009B2 - 通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム - Google Patents

通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6383009B2
JP6383009B2 JP2016564908A JP2016564908A JP6383009B2 JP 6383009 B2 JP6383009 B2 JP 6383009B2 JP 2016564908 A JP2016564908 A JP 2016564908A JP 2016564908 A JP2016564908 A JP 2016564908A JP 6383009 B2 JP6383009 B2 JP 6383009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
information
throughput
network
server
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016564908A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016098866A1 (ja
Inventor
恵 竹下
恵 竹下
山本 浩司
浩司 山本
一道 佐藤
一道 佐藤
太一 河野
太一 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2016098866A1 publication Critical patent/JPWO2016098866A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6383009B2 publication Critical patent/JP6383009B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/50Network services
    • H04L67/535Tracking the activity of the user
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/50Network services
    • H04L67/60Scheduling or organising the servicing of application requests, e.g. requests for application data transmissions using the analysis and optimisation of the required network resources
    • H04L67/61Scheduling or organising the servicing of application requests, e.g. requests for application data transmissions using the analysis and optimisation of the required network resources taking into account QoS or priority requirements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/04Wireless resource allocation
    • H04W72/044Wireless resource allocation based on the type of the allocated resource
    • H04W72/0446Resources in time domain, e.g. slots or frames

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

この発明は、ネットワークの利用に際し、ネットワークの通信速度を推定する通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラムに関する。
近年、ネットワークを利用して様々なサービスが提供されるようになっている。一方で、ネットワークサービスのユーザは、モバイル通信などの普及により様々な通信速度のネットワーク環境からアクセスをするようになってきている。そのような状況においてサービス提供事業者は、通信速度によってユーザを区別することはできないため、多くのユーザが問題なく利用できる程度の帯域によりサービスを提供することが多い。しかしこのようにすると、広帯域のネットワーク環境を利用するユーザにとっては本来利用できるはずの品質でサービスを受けることができないという課題が発生する。また、狭帯域のネットワーク環境を利用するユーザにとっては、利用する際に品質劣化につながることになってしまうという課題が発生する。
そこで、特にネットワーク品質に影響を受けやすいサービスである、音声・映像通信サービスについては、サービスの提供中に、再生の停止が起こった、或いは音声の途切れが起こった等のユーザで測定可能な品質指標に応じて、サービスの提供品質を動的に変える取り組みがなされている。これは、近年MPEG-DASHなどで見られる制御方式である(例えば引用文献1を参照)。
また、CDN(Contents Delivery Network)のように、ユーザのIPアドレスなどから事前に最も近いサーバを選択し、なるべくユーザが快適に使えるサーバを選ぶ技術も普及している(例えば引用文献2を参照)。
平林光浩、次世代動画配信技術「MPEG-DASH」技術概要と標準化・関連技術動向"映像情報メディア学会誌:映像情報メディア 67(2), 109-115, 2013-02-01 小川晃通、"アカマイ 知られざるインターネットの巨人"第四章、角川出版
ところが、MPEG-DASHなどで定義された制御方式は、サービスの提供を開始した後のユーザ側の品質指標に応じてサービスの提供品質を変化させるものであるため、サービスの提供を開始してから暫くの期間は、依然として先に述べた課題を解決することができない。
また、現在のモバイルネットワークにおけるボトルネックの多くはネットワークにある。このため、ユーザ端末から最も近いサーバを選択する技術を採用したとしても、ネットワークに起因する品質劣化を避けることは困難である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、使用可能な通信速度を事前に推定できるようにした技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の手段と、
前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の手段と、
前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の手段とを具備し、
前記第2の手段は、前記通信履歴情報記憶部に複数の通信ログ情報が記憶されている場合に、同一のサーバ、同一のネットワークまたは同一のユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出する通信速度推定装置が提供される。
本発明の一実施形態によれば、使用可能な通信速度を事前に推定できるようにした技術が提供される。
この発明の一実施形態に係る通信速度推定装置の構成を示すブロック図。 図1に示した通信速度推定装置が備える通信履歴解析部の構成を示すブロック図。 図1に示した通信速度推定装置が備える通信速度計算部の構成を示すブロック図。 図1に示した通信速度推定装置が備える通信速度予測部の構成を示すブロック図。 図1に示した通信速度推定装置が備えるカレンダ情報データベースの記憶情報の一例を示す図。 図1に示した通信速度推定装置が備えるネットワークデータベースの記憶情報の一例を示す図。 図1に示した通信速度推定装置が備える品質データベースの記憶情報の一例を示すもので、ネットワーク品質を表す情報を示す図。 図1に示した通信速度推定装置が備える品質データベースの記憶情報の一例を示すもので、サーバ品質を表す情報を示す図。 通信速度推定装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(概要)
先ずこの発明の実施形態の概要について説明する。
この発明の第1の態様では、通信速度推定装置は、通信が行われるごとに、通信履歴を表す情報、例えば当該通信で使用されたユーザ端末、サーバ及びネットワークを識別する情報と、通信時刻を含む時間帯を表す情報を通信ログ情報として通信履歴情報記憶部に記憶すると共に、当該記憶された通信ログ情報をもとに、所定の粒度の時間帯別に、上記ユーザ端末、サーバ及びネットワークの各々についてスループット実績情報を算出して品質情報記憶部に記憶しておく。そして、通信速度推定装置は、ユーザが新たな通信を開始する前に、当該通信で使用されたユーザ端末、サーバ及びネットワークを使用して過去の同一時間帯に行われた通信のスループット実績情報を上記品質情報記憶部から検索し、このスループット実績情報をもとに上記新たな通信の通信速度を推定する。
この発明の第2の態様では、通信速度推定装置は、前記スループット実績情報を算出する際に、前記通信履歴情報記憶部に複数の通信ログ情報が記憶されている場合に、同一のサーバ、同一のネットワークまたは同一のユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出する。
この発明の第3の態様では、通信速度推定装置は、前記スループット実績情報を算出する際に、前記統合された複数の通信ログ情報の各々について、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット値を算出し、この算出された各スループット値のうち上位の予め設定した範囲に含まれるスループット値の平均を算出して、当該算出されたスループット平均値を前記スループット実績情報とする。
この発明の第4の態様では、通信速度推定装置は、前記通信速度を推定する際に、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯に対応し、かつユーザが使用する端末、利用しようとするサーバ及びネットワークの各々に対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出された各スループット実績情報のうち値が最小のものを選択し、この選択されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する。
この発明の第5の態様では、通信速度推定装置は、前記スループット実績情報を算出する際に、前記時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出された各スループット値の上位及び下位のそれぞれ予め設定した範囲に含まれる値の割合と、前記算出された各スループット値の分散を表す値の少なくとも一方を算出する。そして、通信速度を推定する際に、前記算出されたスループットの平均値と、前記算出された上位及び下位のそれぞれ予め設定した範囲に含まれるスループット値の割合と、前記算出されたスループット値の分散の度合いを表す値の少なくとも1つに基づいて、前記新たな通信における通信速度を推定する。
以下、上記各態様について詳しく説明する。すなわち、この発明の実施形態は、先ず時間帯によってネットワークに対するアクセス数が定常的に変動するという特性に着目して、日時や曜日等の時間帯により区切って通信速度を推定する。
上記特性は以下の文献に記載されている。すなわち、総務省"我が国のインターネットにおけるトラヒック総量の把握"、P5、総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課、平成26年3月14日、インターネット<URL: http://www.soumu.go.jp/main_content/000244628.pdf >に、曜日ごとの時間別インターネットトラヒックの推移について記載されている。これによれば、平日か休日かという区別をすると、例えば平日の同じ時刻では同じようなトラヒック量となる傾向がある。
また、インターネットで広く使われているプロトコルであるTCP(Transmission Control Protocol)は、帯域を公平に利用する仕組みである。このため、同じリンクを共有しているユーザは常に同程度のスループットとなる傾向がある。この発明はこの点も通信速度の推定に利用する。
通信速度の推定にスループット実績情報を用いる理由は、通信におけるエンドツーエンドのスループットは1点のボトルネックポイントにより律速されるというネットワークの性質があるからである。例えば、ユーザ端末が300Mbps、サーバが100Mbps、ネットワークが5Mbpsの処理能力を有している場合に、この経路のスループットは5Mbpsとなる。
しかし、過去の通信ログ情報として、日時と、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各識別情報が一致する組の通信ログは極めて少ない、このため、単純に通信履歴情報記憶部を検索するだけではエンドツーエンドの通信速度を推定することは困難である。例えば、サーバが200台、ネットワークが10万種類(基地局数を想定して設定)、ユーザ端末が10種類、時間帯が24種類あったとすると、その組み合わせは数10億通りとなり、通信ログ情報の必要量は収集が難しい規模となってしまう。
そこで、この発明の実施形態では、時間帯ごとにサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、これらのスループット実績情報をもとに通信速度を推定している。
また、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループットを算出する手法としては、第2の態様に記載したように、同一のサーバ、ネットワークまたはユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出するとよい。すなわち、過去に行われた複数の通信のうちサーバ、ネットワーク及びユーザ端末が同一のものについては、それぞれ共通のスループット実績情報を算出して記憶する。
このようにすると、すべての通信について個別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し記憶する場合に比べ、記憶するスループット実績情報の数を大幅に減らすことができ、これにより記憶部の容量の削減と、スループット実績情報の検索処理速度の短縮を図ることが可能となる。
さらに、第3の態様に記載したように、同一の時間帯で、かつ同一のサーバ、ネットワーク及びユーザ端末についてそれぞれ算出された複数のスループット値のうち、上位の予め設定した範囲に含まれるスループット値の平均値を算出し、このスループット平均値をスループット実績情報として記憶する。すなわち、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末を利用している通信ログ情報のスループットについて上位の分位値を取る手法を採用する。
この手法を用いると以下のような効果が奏せられる。すなわち、例えばサーバを利用したある通信ログ情報は当該サーバを利用した時にそのスループットが得られたことを表す情報であるため、ネットワークやユーザ端末等の他の要素により律速されている可能性がある。このため、そのような可能性のある下位値を省いた上位値の分位値を使用することで、同一の条件で行われた複数の通信にスループットのばらつきがあっても、当該ばらつきの影響を低減してより信頼性の高い速度推定が可能となる。
さらに、第4の態様に記載したように、通信速度を推定する際に、ユーザ端末、サーバ及びネットワークの各々について算出されたスループット実績情報のうち、値が最小のものを選択して通信速度を推定するとよい。このようにすると、通信におけるエンドツーエンドのスループットは1点のボトルネックポイントにより律速されるというネットワークの性質に応じて、エンドツーエンドの通信速度を的確に推定することが可能となる。
さらに、第5の態様に記載したように、スループット実績情報を算出する際には、平均値だけでなく、分散値や上位または下位の所定範囲に含まれる値の割合(上位パーセント値または下位パーセント値)を求め、平均値に加え、これらの分散値、上位または下位の各パーセント値を参照して、新たな通信における通信速度を推定するとよい。
一般に、スループットは通信の中で大きく変動するため、瞬間的に見ると平均値を下回る区間が存在する。このため、常に一定値以上の通信速度を要求するサービス、例えば音声や映像のストリーミング配信に対しては、平均値のみでは正確な通信速度の推定が行えなくなることがある。しかし、上記したようにスループット実績情報として、平均値だけでなく、上位及び下位それぞれの割合と、分散値をさらに参照して通信速度の推定を行うと、より正確な推定が可能となる。
[一実施形態]
(構成)
図1は、この発明の一実施形態に係る通信速度推定装置の構成を示すブロック図である。
通信速度推定装置1は、CPU(Central Processing Unit)を備えた処理ユニットと、随時書き込み読み出しが可能な不揮発性メモリを用いた記憶ユニットを備える。記憶ユニットには、この一実施形態に係る記憶部として、通信履歴データベース40と、ネットワークデータベース50と、カレンダ情報データベース60と、品質データベース70が設けられている。
通信履歴データベース40は、後述する通信履歴解析部10により通信ごとに生成された通信ログ情報を記憶するために使用される。カレンダ情報データベース60には、日付に対応付けて当該日付が平日か休日かを識別するための休日平日フラグが記憶される。図5はその記憶結果の一例を示すものである。
ネットワークデータベース50には、ネットワークID(NW_ID)に対応付けて、ネットワークを識別するための情報が記憶される。具体的には、固定回線についてはインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider:IPS)ごとに定義されたIPアドレスが、また携帯電話回線(Public Land Mobile Network:PLMN)については基地局IDが携帯電話番号(PLMN番号)及びネットワーク種別を表す情報と共に記憶される。図6はその一例を示す図である。
品質データベース70は、ネットワーク品質データベース71と、サーバ品質データベース72と、端末品質データベース73を備えている。ネットワーク品質データベース71には、予め定めた粒度の時間帯、例えば1時間ごとに、当該時間帯に行われた通信で使用されたネットワークの識別情報(NWID)と、後述する通信速度計算部20により計算されたスループット平均値及びスループット偏差値が記憶される。図7Aにその記憶結果の一例を示す。サーバ品質データベース72には、上記ネットワーク品質データベース71と同様に、1時間ごとに、当該時間帯に行われた通信で使用されたサーバの識別情報(サーバID)と、後述する通信速度計算部20により計算されたスループット平均値及びスループット偏差値が記憶される。図7Bはその記憶結果の一例を示すものである。端末品質データベース73には、上記1時間ごとに、当該時間帯に行われた通信で使用されたユーザ端末の識別情報(ユーザID)と、後述する通信速度計算部20により計算されたスループット平均値及びスループット偏差値が記憶される。端末品質データベース73についても、図7A、図7Bに示したデータベースの形式と同様の形式でデータが格納される。
一方処理ユニットは、この実施形態に係る制御機能部として、通信履歴解析部10と、通信速度計算部20と、通信速度予測部30を備えている。これらの制御機能部はいずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。また、通信履歴解析部10と、通信速度計算部20と、通信速度予測部30のそれぞれが、対応する処理ロジックを有するハードウェア回路であってもよい。
通信履歴解析部10は、通信が行われるごとにその通信履歴をもとに通信ログ情報を生成して上記通信履歴データベース40に蓄積するもので、図2に示すように構文解析部11と、ネットワークID変換部12と、カレンダ情報変換部13と、ログ投入部14を備えている。
構文解析部11は、通信が行われるごとに通信管理装置から当該通信の通信履歴情報を受け取る。通信履歴情報には、通信日時、サーバID、ユーザID、ネットワーク情報及びスループット情報が含まれる。構文解析部11は、通信ログ情報のフォーマットに応じて必要なパラメータを上記通信履歴情報から抽出する。
ネットワークID変換部12は、前記ネットワークデータベース50を参照することで、上記通信履歴情報に含まれるネットワーク情報を、通信速度の推定に用いるネットワークの粒度に応じてネットワークIDに変換する。
カレンダ情報変換部13は、上記カレンダ情報データベース60を参照することで、上記通信履歴情報に含まれる通信日時が休日か平日かを判定すると共に、通信速度の推定に用いる時間の粒度に応じて上記通信日時を時間帯に変換する。
ログ投入部14は、上記構文解析部11により抽出されたパラメータ、つまりサーバID、ユーザID及びスループット情報と、上記ネットワークID変換部12により変換されたネットワークIDと、上記カレンダ情報変換部13により得られたカレンダ情報を、相互に関連付けて通信履歴データベース40に記憶させる。
通信速度計算部20は、定期的に、上記通信履歴データベース40に記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループットを算出するもので、図3に示すように更新判定部21と、速度更新部22を備えている。
更新判定部21は、図示しないタイマにより定期的に起動要求が入力されるごとに、上記ネットワークデータベース50、カレンダ情報データベース60及び通信履歴データベース40を検索することで、新たな通信ログ情報が追加されたか否かを判定する。そして、新たな通信ログ情報が追加されていた場合に当該通信ログ情報を速度更新部22に供給する。
速度更新部22は、上記更新判定部21から供給された通信ログ情報をもとに、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット平均値及びスループット偏差値をそれぞれ算出する。そして、このサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出されたスループット平均値及びスループット偏差値を、それぞれ品質データベース70のネットワーク品質データベース71、サーバ品質データベース72及び端末品質データベース73に記憶させる。
通信速度予測部30は、新たな通信に先立ち通信速度情報の問い合わせ要求が入力された場合に、当該新たな通信における通信速度情報を応答する機能を有するもので、図4に示すように構文解析部31と、ネットワークID変換部32と、カレンダ情報変換部33と、スループット予測部34を備えている。
構文解析部31は、先に述べた通信履歴解析部10の構文解析部11と同様に、上記通信速度問い合わせ要求からサーバID及びユーザIDを抽出する。ネットワークID変換部32は、上記通信履歴解析部10のネットワークID変換部12と同様に、上記ネットワークデータベース50を参照することで、上記通信速度情報問い合わせ要求に含まれるネットワーク情報を、通信速度の推定に用いるネットワークの粒度に応じてネットワークIDに変換する。
カレンダ情報変換部33は、上記通信履歴解析部10のカレンダ情報変換部13と同様に、カレンダ情報データベース60を参照することで、上記通信速度情報問い合わせ要求に含まれる通信日時が休日か平日かを判定すると共に、通信速度の推定に用いる時間の粒度に応じて上記通信日時を時間帯に変換する。
スループット予測部34は、上記構文解析部31により抽出されたサーバID及びユーザIDと、上記ネットワークID変換部32により変換されたネットワークIDと、上記カレンダ情報変換部33により得られたカレンダ情報に基づいて、品質データベース70から同じ時間帯におけるサーバ、ネットワーク及びユーザ端末それぞれのスループット実績情報、つまりスループット平均値及びスループット偏差値を読み出す。そして、この読み出された各スループット情報に基づいて新たな通信の通信速度を予測し、この予測された通信速度を要求元へ返送する。要求元は、例えば、ユーザ端末、コンテンツ配信サービスを提供するサーバ等である。
前述したように、通信速度推定装置1は、CPUとメモリとを備えるコンピュータに、プログラムを実行させることで実現してもよいし、各機能部に対応するロジックを有するハードウェア回路を用いて実現することもできる。
図8に、通信速度推定装置1をコンピュータで実現した場合におけるハードウェア構成の例を示す。図8に示すように、通信速度推定装置1は、CPU101、メモリ102、HDD(ハードディスクドライブ)103、及び入出力部104を含む。メモリ102又はHDD103の中に、通信履歴解析部10と、通信速度計算部20と、通信速度予測部30の処理に対応するプログラムが格納されている。CPU101は、当該プログラムを読み出し、実行することで、通信履歴解析部10と、通信速度計算部20と、通信速度予測部30の処理を行う。また、各データベースはメモリ102又はHDD103の中に格納されており、プログラムに従って、CPU101は、当該データベースにアクセスし、データの読み書きを行う。また、入出力部104は、外部との間でデータの入出力を行う。
(動作)
次に、以上のように構成された装置の動作を説明する。
(1)通信ログ情報の記憶
通信が行われ、通信管理装置から当該通信の通信履歴情報が入力されると、先ず通信履歴解析部10の構文解析部11により上記通信履歴情報の構文解析処理が行われ、これにより通信ログ情報のフォーマットに合わせて、通信ログ情報の作成に必要なパラメータであるサーバID、ユーザID及びスループット情報が抽出される。なお、ここで通信管理装置から入力される通信履歴情報におけるスループット情報は、例えば、ユーザ端末がサーバからコンテンツをダウンロードした際に、当該ユーザ端末で測定されたスループットである。また、通信履歴情報におけるユーザID、及びサーバIDは、当該ユーザ端末と当該サーバに対応する。なお、スループットは単位時間あたりのデータ転送量であり、ネットワーク品質の一例である。ネットワーク品質として、スループットに代えて、他の指標を用いても良い。
また、同時にネットワークID変換部12では、ネットワークデータベース50を参照することで、上記通信履歴情報に含まれるネットワーク情報を、通信速度の推定に用いるネットワークの粒度に応じたネットワークIDに変換する処理が行われる。例えば、固定回線についてはISP単位の粒度とし、ISPごとに発行されるIPアドレスに変換される。また、携帯電話回線については基地局単位の粒度とし、ネットワーク情報に含まれる基地局IDが変換されずにそのまま出力される。
さらに、カレンダ情報変換部13では、カレンダ情報データベース60を参照することで、上記通信履歴情報に含まれる通信日時が休日であるか平日であるかが判定される。またそれと共に、予め設定された時間の粒度に応じて上記通信日時が例えば1時間単位の時間帯に変換される。
そして、上記構文解析部11により抽出されたサーバID、ユーザID及びスループット情報と、上記ネットワークID変換部12により変換されたネットワークIDと、上記カレンダ情報変換部13から出力されたカレンダ情報が、ログ投入部14で相互に関連付けられ、通信ログ情報として通信履歴データベース40に記憶される。
以後同様に、通信履歴情報が入力されるごとに通信履歴解析部10において上記処理が行われ、これにより通信ログ情報が作成された通信履歴データベース40に格納される。
(2)スループット実績情報の計算
通信速度計算部20では、タイマにより定期的に起動要求が入力されるごとに、上記通信履歴データベース40に記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループットが算出される。すなわち、先ず更新判定部21において、ネットワークデータベース50、カレンダ情報データベース60及び通信履歴データベース40がそれぞれ検索され、新たな通信ログ情報が追加されたか否かが判定される。そして、新たな通信ログ情報が追加されていると、当該通信ログ情報が更新対象リストとして速度更新部22に供給される。
次に速度更新部22では、上記更新判定部21から供給された通信ログ情報を含む更新対象リストをもとに、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット平均値及びスループット偏差値がそれぞれ算出される。
例えば、日時tにおけるサーバjのスループットTPSj(t)は、対象とする通信ログ情報から日時tを含む時間帯にサーバjを利用したユーザのデータのみが抽出され、その各スループット平均値の上位x%値の平均を取ることで求められる。これを数式で記述すると、以下の式(1)のようになる。なお、ここでの「スループット平均値」とは、例えば、当該時間帯において、ユーザAがサーバjを10回利用したとした場合(10個のスループットデータがある場合)、当該スループットデータを足して10で割った値である。このようなスループット平均値が、サーバjを利用した各ユーザに対して得られる。
TPSj(t)=ave(repx(Lm|SIm=j)) …(1)
ここで、関数ave は平均値を求める関数、関数repxは与えられた数値のうち、上位の所定範囲xに含まれる割合に該当する値(パーセント値)のみを取り出す関数である。また、「Lm|SIm=j」は、通信ログ情報の中で、サーバjを利用したログ情報を示す。上記の式で得られた値は、図7Bにおける「スループット平均値」に相当する。「スループット偏差値」については、サーバjを利用した時のスループットがどの程度ばらついているかを示す値として、サーバjを利用したログ情報の分散の平方根をとることで算出される。ネットワーク、ユーザ端末についても同様の方針でスループットTPNk(t)、TPUi(t)が計算される。
そして、以上のようにサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出されたスループットTPSj(t)、TPNk(t)、TPUi(t)は、それぞれ品質データベース70のサーバ品質データベース72、ネットワーク品質データベース71、及び端末品質データベース73に記憶される。
(3)通信速度の予測
新たな通信の開始に先立ち、通信速度情報問い合わせ要求が入力されると、通信速度予測部30では上記品質データベース70に記憶されたスループット実績情報をもとに、上記新たな通信の通信速度を推定するための処理が以下のように行われる。
すなわち、先ず構文解析部31において、上記通信速度問い合わせ情報要求からサーバID及びユーザIDが抽出される。また同時に、ネットワークID変換部32では、ネットワークデータベース50を参照することで、上記通信速度情報問い合わせ要求に含まれるネットワーク情報が、通信速度の推定に用いるネットワークの粒度に応じてネットワークIDに変換される。さらに、カレンダ情報変換部33において、カレンダ情報データベース60を参照することで、上記通信速度情報問い合わせ要求に含まれる通信日時が休日であるか平日であるかが判定されると共に、通信速度の推定に用いる時間の粒度に応じて上記通信日時が時間帯に変換される。なお、これらの変換処理は先に述べた通信履歴解析部10による処理と同じである。
次にスループット予測部34では、上記構文解析部31により抽出されたサーバID及びユーザIDと、上記ネットワークID変換部32により変換された値とIDと、上記カレンダ情報変換部33により得られたカレンダ情報に基づいて、品質データベース70から過去の同一時間帯に行われた通信におけるサーバ、ネットワーク及びユーザ端末それぞれのスループットTPSj(t)、TPNk(t)、TPUi(t)が読み出され。そして、この読み出された各スループット情報に基づいて新たな通信の通信速度が予測される。
以上のスループットの計算に用いる数式を以下に例示する。すなわち、通信履歴データベースLに記憶されている通信ログ情報をLm∈Lとする。ここでLmは、通信した日、曜日及び時刻を示す値であるTIm、ユーザを一意に示す値であるUIm、サーバを一意に示す値であるSIm、使用したネットワークを一意に示す値であるNIm、スループットを示す値であるTPmにより構成される。なお、ネットワークを一意に示す値としては、先に述べたようにISP単位にまとめたIPアドレス群や、携帯電話回線の基地局IDが用いられる。
このとき、あるユーザiがネットワークサービスを日時tに利用しようとする際に期待されるスループットTP(i,t)は、
TP(i,t)=min(TPSj(t),TPNk(t),TPUi(t)) …(2)
により求められる。ただし、j,kはそれぞれ、ユーザiが利用しようとするサーバ、及び、ネットワークの識別子である。なお、上記のTP(i,t)をTP(i,j,k,t)と表記してもよい。
すなわち、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各スループットTPSj(t),TPNk(t),TPUi(t)のうち値が最小のものが選択される。なお、上記TPSj(t),TPNk(t),TPUi(t)のうちのいずれかの値が得られていない場合には、当該値は除外され、残っている要素のスループットのみにより計算される。
また、上記TPSj(t),TPNk(t),TPUi(t)の全ての値が存在する場合でも、式(2)のようにしてTP(i,t)を算出する代わりに、TPSj(t),TPNk(t),TPUi(t))のうちのいずれか1つの値をTP(i,t)としてもよいし、いずれか2つのうちの小さいほうをTP(i,t)としてもよい。
また、通信速度計算部20においてスループットを算出する際に、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出された各スループット値の上位及び下位のそれぞれ予め設定した範囲に含まれる値の割合(パーセント値)と、上記算出された各スループット値の分散値の少なくとも一方を算出しておく。そして、新たに通信で期待される通信速度を推定する際に、上記算出されたスループットの平均値と、上記算出された上位のパーセント値及び下位のパーセント値と、上記算出されたスループット値の分散値を選択的に用いて、上記新たな通信における通信速度を推定するようにしてもよい。
より具体的な例を説明する。例えば、ある時間帯において、通信速度計算部20により、複数のサーバ、複数のネットワーク、複数のユーザ端末について、合計で100個のスループット値(図7A、図7Bで示すスループット平均値に相当)が得られたとする。また、上位の値としてスループット値Aを定め、下位の値としてスループット値Bを定めたとする。そして、100個の値のうちのスループット値A以上の値の個数の割合と、100個の値のうちのスループット値B以下の値の個数の割合を算出しておく。もしくは、100個の値の分散値を算出しておく。また、スループット値A以上の値の個数の割合、スループット値B以下の値の個数の割合、及び100個の値の分散値の全てを算出してもよい。
一例として、上記(2)の式により、当該時間帯でのユーザiに対して期待されるスループットTP(i,t)が得られたとする。そして、例えば、スループット値A以上の値の個数の割合が所定値よりも大きい場合には、当該時間帯では大きなスループットを期待できるので、TP(i,t)を増加させる調整を行う。また、例えば、スループット値B以下の値の個数の割合が所定値よりも大きい場合には、当該時間帯では小さなスループットになる可能性が高いので、TP(i,t)を減少させる調整を行う。また、例えば、分散値が大きい場合、当該時間帯ではネットワーク品質等のばらつきが大きいことが予測できるので、安全を考えてTP(i,t)を減少させる調整を行う。
以上のようにして計算されたスループットTP(i,j,k,t)は、上記新たな通信で期待される通信速度の推定情報として要求元へ返送される。
(実施形態の効果)
以上詳述したように一実施形態では、通信速度推定装置は、通信が行われるごとに、通信履歴を表す情報、例えば当該通信で使用されたユーザ端末、サーバ及びネットワークを識別する情報と、通信時刻を含む時間帯を表す情報を通信ログ情報として通信履歴データベース40に記憶すると共に、当該通信ログ情報をもとに、所定の粒度の時間帯別に、上記ユーザ端末、サーバ及びネットワークの各々についてスループット実績情報を算出して品質データベース70に記憶する。そして、通信速度推定装置は、ユーザが新たな通信を開始する前に、当該通信に利用しようとする端末、サーバ及びネットワークを使用して過去の同一時間帯に行われた通信のスループット実績情報を上記品質データベース70から検索し、このスループット実績情報をもとに上記新たな通信の通信速度を推定するようにしている。
したがって、ユーザまたはサービス事業者が新たな通信を行おうとする際に、過去の同一の条件で行われた通信で使用されたサーバ、ネットワーク及びユーザ端末のそれぞれによる時間帯別のスループット実績情報を参照して、通信速度が推定される。したがって、エンドツーエンドの通信速度を通信に先立ち推定することが可能となる。
また、同一の時間帯で、かつ同一のサーバ、ネットワーク及びユーザ端末についてそれぞれ算出された複数のスループット値のうち、上位の予め設定した範囲に含まれるスループット値の平均値を算出し、このスループット平均値をスループット実績情報として記憶している。すなわち、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末を利用している通信の通信ログ情報のスループットについて上位の分位値を取る手法を採用している。この手法により、着目している要因以外による律速である可能性が高い下位値を省くことができ、同一の条件で行われた複数の通信にスループットのばらつきがあっても、当該ばらつきの影響を低減してより信頼性の高い通信速度の推定が可能となる。
さらに、ユーザ端末、サーバ及びネットワークの各々について算出されたスループット実績情報のうち、値が最小のものを選択して通信速度を推定している。このため、通信におけるエンドツーエンドのスループットは1点のボトルネックポイントにより律速されるというネットワークの性質を考慮して、エンドツーエンドの通信速度を的確に推定することが可能となる。
(実施の形態のまとめ)
本発明の実施の形態により、ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の手段と、前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の手段と、前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の手段とを具備する通信速度推定装置が提供される。
本実施の形態の通信履歴解析部10は、上記第1の手段の例である。また、通信速度計算部20は、上記第2の手段の例である。また、通信速度予測部30は、上記第3の手段の例である。
上記のように本発明の実施の形態では、ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報が算出され記憶される。そして、ユーザが新たな通信を行おうとする場合に、事前に、当該ユーザが使用する端末、利用しようとするサーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯に対応するスループット実績情報が読み出され、上記新たな通信の通信速度が推定される。すなわち、新たな通信を行おうとする際に、過去の同一の条件で行われた通信で使用されたサーバ、ネットワーク及び端末のそれぞれによる時間帯別のスループット実績情報を参照して、通信速度が推定される。したがって、エンドツーエンド通信速度を通信に先立ちより的確に推定することが可能となる。
すなわちこの実施の形態によれば、使用可能な通信速度を事前に推定することが可能な通信速度推定装置、方法及びプログラムを提供することができる。
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、この発明に係る通信速度推定装置の設置場所は、サービス事業者側のサーバ、ユーザ端末、プロバイダが運用するサーバ、第三者が運用するサーバのいずれであってもよい。
その他、通信速度推定装置、通信履歴解析部、通信速度計算部及び通信速度予測部の各構成、通信ログ情報のフォーマットやスループットの計算処理手順とその処理内容、通信速度の推定に用いる処理手順と処理内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
(第1項)
ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の手段と、
前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の手段と、
前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の手段と
を具備することを特徴とする通信速度推定装置。
(第2項)
前記第2の手段は、前記通信履歴情報記憶部に複数の通信ログ情報が記憶されている場合に、同一のサーバ、同一のネットワークまたは同一のユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出することを特徴とする第1項記載の通信速度推定装置。
(第3項)
前記第2の手段は、前記統合された複数の通信ログ情報の各々について、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット値を算出し、この算出された各スループット値のうち上位の予め設定した範囲内に含まれるスループット値の平均を算出して、当該算出されたスループット平均値を前記スループット実績情報とすることを特徴とする第2項記載の通信速度推定装置。
(第4項)
前記第3の手段は、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯に対応し、かつユーザが利用する端末、サーバ及びネットワークの各々に対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出された各スループット実績情報のうちスループット値が最小のものを選択し、この選択されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定することを特徴とする第3項記載の通信速度推定装置。
(第5項)
前記第2の手段は、前記時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出された各スループット値の上位及び下位の予め設定した範囲に含まれる値の割合と、前記算出された各スループット値の分散の度合いを表す値との少なくとも一方を算出する手段を、さらに備え、
前記第3の手段は、前記算出されたスループット平均値と、前記算出された上位及び下位の予め設定した範囲に含まれる値の割合と、前記算出されたスループット値の分散の度合いを表す値の少なくとも1つに基づいて、前記新たな通信における通信速度を推定することを特徴とする第4項記載の通信速度推定装置。
(第6項)
コンピュータと記憶部を備えた通信速度推定装置が実行する通信速度推定方法であって、
ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の過程と、
前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の過程と、
前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の過程と
を具備することを特徴とする通信速度推定方法。
(第7項)
第1項乃至第5項のいずれかに記載の通信速度推定装置が具備する各手段が行う処理を、前記通信速度推定装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。
本特許出願は2014年12月18日に出願した日本国特許出願第2014−256412号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2014−256412号の全内容を本願に援用する。

1…通信速度推定装置
10…通信履歴解析部
11、31…構文解析部
12、32…ネットワークID変換部
13、33…カレンダ情報変換部
14…ログ投入部
20…通信速度計算部
21…更新判定部
22…速度更新部
30…通信速度予測部
34…スループット予測部
40…通信履歴データベース
50…ネットワークデータベース
60…カレンダ情報データベース
70…品質データベース
71…ネットワーク品質データベース
72…サーバ品質データベース
73…端末品質データベース
101…CPU
102…メモリ
103…HDD
104…入出力部

Claims (7)

  1. ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の手段と、
    前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の手段と、
    前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の手段とを具備し、
    前記第2の手段は、前記通信履歴情報記憶部に複数の通信ログ情報が記憶されている場合に、同一のサーバ、同一のネットワークまたは同一のユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出する
    ことを特徴とする通信速度推定装置。
  2. 前記第2の手段は、前記統合された複数の通信ログ情報の各々について、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット値を算出し、この算出された各スループット値のうち上位の予め設定した範囲内に含まれるスループット値の平均を算出して、当該算出されたスループット平均値を前記スループット実績情報とすることを特徴とする請求項記載の通信速度推定装置。
  3. ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の手段と、
    前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の手段と、
    前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の手段とを具備し、
    前記第3の手段は、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯に対応し、かつユーザが利用する端末、サーバ及びネットワークの各々に対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出された各スループット実績情報のうちスループット値が最小のものを選択し、この選択されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する
    ことを特徴とする通信速度推定装置。
  4. 前記第2の手段は、前記時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々について算出された各スループット値の上位及び下位の予め設定した範囲に含まれる値の割合と、前記算出された各スループット値の分散の度合いを表す値との少なくとも一方を算出する手段を、さらに備え、
    前記第3の手段は、前記算出されたスループット平均値と、前記算出された上位及び下位の予め設定した範囲に含まれる値の割合と、前記算出されたスループット値の分散の度合いを表す値の少なくとも1つに基づいて、前記新たな通信における通信速度を推定することを特徴とする請求項記載の通信速度推定装置。
  5. コンピュータと記憶部を備えた通信速度推定装置が実行する通信速度推定方法であって、
    ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の過程と、
    前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の過程と、
    前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の過程とを具備し、
    前記第2の過程において、前記通信速度推定装置は、前記通信履歴情報記憶部に複数の通信ログ情報が記憶されている場合に、同一のサーバ、同一のネットワークまたは同一のユーザ端末を使用した通信に係る通信ログ情報を統合し、この統合された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、サーバ、ネットワーク及びユーザ端末各々のスループット実績情報を算出する
    ことを特徴とする通信速度推定方法。
  6. コンピュータと記憶部を備えた通信速度推定装置が実行する通信速度推定方法であって、
    ユーザが実行した通信の履歴を表す通信ログ情報を生成して通信履歴情報記憶部に記憶させる第1の過程と、
    前記記憶された通信ログ情報に基づいて、時間帯別に、前記通信に使用したサーバ、ネットワーク及びユーザ端末の各々についてスループット実績情報を算出し、当該算出されたスループット実績情報を品質情報記憶部に記憶させる第2の過程と、
    前記ユーザが新たな通信を行う場合に、事前に、当該ユーザが利用しようとする端末、サーバ及びネットワークのうちの少なくとも1つと、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯とに基づいて、対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する第3の過程とを具備し、
    前記第3の過程において、前記通信速度推定装置は、通信を行おうとする時刻が含まれる時間帯に対応し、かつユーザが利用する端末、サーバ及びネットワークの各々に対応するスループット実績情報を前記品質情報記憶部から読み出し、当該読み出された各スループット実績情報のうちスループット値が最小のものを選択し、この選択されたスループット実績情報をもとに前記新たな通信における通信速度を推定する
    ことを特徴とする通信速度推定方法。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の通信速度推定装置が具備する各手段が行う処理を、前記通信速度推定装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。
JP2016564908A 2014-12-18 2015-12-17 通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム Active JP6383009B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014256412 2014-12-18
JP2014256412 2014-12-18
PCT/JP2015/085405 WO2016098866A1 (ja) 2014-12-18 2015-12-17 通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016098866A1 JPWO2016098866A1 (ja) 2017-09-21
JP6383009B2 true JP6383009B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=56126749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016564908A Active JP6383009B2 (ja) 2014-12-18 2015-12-17 通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10412182B2 (ja)
JP (1) JP6383009B2 (ja)
WO (1) WO2016098866A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10681416B2 (en) * 2015-02-04 2020-06-09 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Quality-of-experience optimization system, quality-of-experience optimization apparatus, recommend request apparatus, quality-of-experience optimization method, recommend request method, and program
US10498615B2 (en) * 2017-07-10 2019-12-03 Google Llc Method, apparatus and system for providing wireless network speed information
JP6827890B2 (ja) * 2017-07-21 2021-02-10 日本電信電話株式会社 品質制御装置、通信品質予測方法、及びプログラム
JP7003705B2 (ja) * 2018-02-06 2022-01-21 日本電信電話株式会社 サーバ選択装置、サーバ選択方法及びプログラム
JP7131394B2 (ja) * 2019-01-04 2022-09-06 日本電信電話株式会社 品質推定システム、品質推定方法、及びプログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5913041A (en) 1996-12-09 1999-06-15 Hewlett-Packard Company System for determining data transfer rates in accordance with log information relates to history of data transfer activities that independently stored in content servers
JP5193073B2 (ja) 2009-01-13 2013-05-08 日立アイ・エヌ・エス・ソフトウェア株式会社 マルチパス通信端末、その制御方法及びシステム
US8417811B1 (en) * 2009-12-17 2013-04-09 Amazon Technologies, Inc. Predicting hardware usage in a computing system
JP5861523B2 (ja) 2012-03-23 2016-02-16 富士ゼロックス株式会社 サーバ、端末、プログラム
US9450839B2 (en) * 2012-11-09 2016-09-20 Lenovo Enterprise Solutions (Singapore) Pte. Ltd. Efficient network bandwidth utilization in a distributed processing system
US10491754B2 (en) * 2016-07-22 2019-11-26 Level 3 Communications, Llc Visualizing predicted customer bandwidth utilization based on utilization history

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016098866A1 (ja) 2016-06-23
US20170374167A1 (en) 2017-12-28
US10412182B2 (en) 2019-09-10
JPWO2016098866A1 (ja) 2017-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6383009B2 (ja) 通信速度推定装置、通信速度推定方法及びプログラム
US10880226B2 (en) Scheduled transmission of data
US10601698B2 (en) Techniques for managing telemetry data for content delivery and/or data transfer networks
CA2911597C (en) Selecting a content providing server in a content delivery network
US9609052B2 (en) Distributing application traffic to servers based on dynamic service response time
CN110830564B (zh) Cdn调度方法、装置、系统及计算机可读存储介质
US20190132422A1 (en) Method and system for server assignment using predicted network metrics
US20110276718A1 (en) Decreasing latency in anonymity networks
US11743148B2 (en) Method for measuring end-to-end internet application performance
WO2011008145A1 (en) Providing content by using a social network
US20180077217A1 (en) Method and apparatus for controlling multi-connection for data transmission rate improvement
Aguayo et al. DASH adaptation algorithm based on adaptive forgetting factor estimation
CN110771122A (zh) 使内容传送网络能够处理非预期流量激增的方法和网络节点
JP6660283B2 (ja) トラヒック需要予測装置、トラヒック需要予測方法、及びプログラム
CN108632680B (zh) 一种直播内容的调度方法、调度服务器及终端
Zeng et al. Towards secure and network state aware bitrate adaptation at IoT edge
Timmerer et al. Quality of experience of commercially deployed adaptive media players
US11470145B2 (en) Server selection apparatus, server selection method and program
US9307000B2 (en) Content distribution system, content distribution device, content distribution method and program
Suzuki et al. Overlay Optimization for Cost Efficient P2P Streaming Service
CN117750049A (zh) 推流地址的调度方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6383009

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150