[0004]このように、当業技術においては、設置すること及び1以上の光源を制御するために使用すべく構成(configure)することが簡単な照明制御装置に対する需要が存在する。また、小型であり且つ設置された場合に低い外形(プロファイル)を有し、かくして、光源の上又は近傍に目障りなく設置することができると共に必要な際に容易に見付けることができる照明制御装置に対する需要も存在する。
[0005]本発明は、照明制御のための発明的方法及び装置に関するものである。ここに記載される照明制御装置は小型であり、設置された場合に低い外形を有し、光源を制御するために使用するよう動作可能にさせる(コミッショニングする)のが簡単であり、且つ、自己給電型であり得る。
[0006]一態様において、取り付け可能な照明制御装置は、通常、1以上のタッチパッドと、当該取り付け可能な照明制御装置が前記光源の上又は近傍の表面に固定されたことを検出するための配置センサと、前記1以上のタッチパッドにおいて受けた接触入力に基づいて、前記光源に1以上の照明特性を持つ光を放出させる照明命令を発生するように構成されたマイクロコントローラと、前記照明命令を前記光源に無線で送信するよう構成された通信インターフェースと、を含むことができる。種々の実施態様において、このような装置は、上記光源の制御のために動作可能に(コミッショニング)することができ、一旦コミッショニングされたら、該光源により放出される光の1以上の特性を制御するために使用可能となる。
[0007]一態様において、取り付け可能な照明制御装置は、例えば容量型タッチパッド等の1以上のタッチパッド、並びに当該取り付け可能な照明制御装置が表面に固定されたことを検出するための配置センサ及びマイクロコントローラを含むことができる。上記マイクロコントローラは、上記1以上のタッチパッドにおいて受けた接触入力に基づいて、上記光源に1以上の照明特性を持つ光を放出させるための照明命令を発生するよう構成することができる。当該取り付け可能な照明制御装置は、更に、上記照明命令を上記光源に無線で送信するように構成された通信インターフェースを含むことができる。
[0008]種々の実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置は、前記1以上のタッチパッド、前記マイクロコントローラ及び前記通信インターフェースに給電するための電池を含むことができる。種々のバージョンにおいて、当該取り付け可能な照明制御装置は、前記電池を再充電するための光電池を更に含むことができる。種々のバージョンにおいて、前記電池は、少なくとも部分的に透明なリチウムイオン電池とすることができる。
[0009]種々の実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置は、該取り付け可能な照明制御装置と前記表面との間に接着的結合を生成するための接着材料を含むことができる。種々の実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置は、該取り付け可能な照明制御装置と前記表面との間に磁気的結合を生成するための磁気エレメントを含むことができる。種々の実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置は、該取り付け可能な照明制御装置と前記表面との間に吸引に基づく結合を生成するための吸引部を含むことができる。
[0010]前記マイクロコントローラは、更に、前記配置センサによる当該取り付け可能な照明制御装置が表面に固定されたことの検出に応答して、当該取り付け可能な照明制御装置を該取り付け可能な照明制御装置が第1量の電力を消費する第1状態から該取り付け可能な照明制御装置が前記第1量の電力より多い第2量の電力を消費する第2状態へ移行させるよう構成することができる。
[0011]種々の実施態様において、前記配置センサは、当該取り付け可能な照明制御装置に関連した抵抗値の変化を検出するよう構成された2以上の電極を含む。種々のバージョンにおいて、当該取り付け可能な照明制御装置は、所定の抵抗値を持つ剥離可能なカバーを含むことができ、該剥離可能なカバーの除去は、当該取り付け可能な照明制御装置に被着された接着材料を露出させると共に前記抵抗値の変化を生じさせる。
[0012]種々のバージョンにおいて、前記配置センサは当該取り付け可能な照明制御装置の向きを検出するための加速度計を含むことができる。前記マイクロコントローラは、前記加速度計の出力に基づく当該取り付け可能な照明制御装置が所定の時間間隔より長く安定状態に留まったとの判定に応答して前記移行を実行するよう構成することができる。種々のバージョンにおいて、前記マイクロコントローラは、ユーザの前記1以上のタッチパッドとの接触の検出に応答して前記移行を実行するように構成することができる。種々のバージョンにおいて、前記マイクロコントローラは、更に、前記1以上のタッチパッドにおいて接触入力を受けることなく所定の時間間隔が経過したことに応答して、当該取り付け可能な照明制御装置を前記第2状態から前記第1状態に戻るように移行させるよう構成することができる。
[0013]種々の実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置は前記光源との双方向無線通信を確立するように構成されたコミッショニング(動作可能化)モジュールを含むことができる。種々のバージョンにおいて、当該取り付け可能な照明制御装置は符号化光センサを含むことができる。前記コミッショニングモジュールは、前記符号化光センサにおいて前記光源から受信される符号化光信号から該光源に関連する識別子を抽出するように構成することができ、前記マイクロコントローラは、更に、前記照明命令の発生を該抽出された識別子に少なくとも部分的に基づかせるよう構成される。種々のバージョンにおいて、当該取り付け可能な照明制御装置は剥離可能なカバーを含むことができ、該剥離可能なカバーの除去は前記符号化光センサを露出させる。
[0014]種々の実施態様において、前記1以上のタッチパッドは2以上の同心的なリング状タッチパッドを有することができる。前記マイクロコントローラは、前記2以上の同心的なリング状タッチパッドの各々における第1及び第2タッチパッドにおいて受ける接触入力に基づいて前記光源に第1及び第2特性を持つ光を放出させる照明命令を発生するよう構成することができる。
[0015]他の態様において、光源を使用(徴用)及び制御する方法は、取り付け可能な照明制御装置を前記光源の上又は近傍の表面に固定するステップと;前記光源により放出される光の1以上の特性を無線で制御するために前記取り付け可能な照明制御装置の動作可能化(コミッショニング)処理を開始するステップと;前記取り付け可能な照明制御装置の1以上の接触感知センサに接触入力を供給して、前記取り付け可能な照明制御装置に、該接触入力に基づいて、前記光源に1以上の照明特性を持つ光を放出させるための、該光源に無線で送信する照明命令を発生させるステップと;を含むことができる。
[0016]種々の実施態様において、当該方法は、前記取り付け可能な照明制御装置の電池を再充電するために光電池を前記光源からの光に曝すステップを更に含むことができる。種々の実施態様において、前記開始するステップは、前記固定するステップを含むことができる。種々の実施態様において、前記開始するステップは、前記取り付け可能な照明制御装置の接着面から、例えば剥離可能な層又は膜等のカバーを除去するステップを含むことができる。種々の実施態様において、前記固定するステップは、前記取り付け可能な照明制御装置の接着面と前記光源の上又は近傍の前記表面との間に吸引力を生成するステップを含むことができる。
[0017]種々の実施態様において、前記開始するステップは、前記取り付け可能な照明制御装置の2以上の電極の間の抵抗値を変化させるステップを含むことができる。種々のバージョンにおいて、前記開始するステップは、前記取り付け可能な照明制御装置から剥離可能なカバーを除去して前記2以上の電極の間の前記抵抗値を変化させるステップを含むことができる。
[0018]種々の実施態様において、前記開始するステップは、前記取り付け可能な照明制御装置の符号化光センサを前記光源により放出される符号化光信号に曝して、該取り付け可能な照明制御装置が該符号化光信号から前記光源に関連する識別子を抽出することを可能にするステップを含むことができる。
[0019]他の態様において、光源の上又は近傍の表面に固定されるように構成された取り付け可能な照明制御装置は、1以上の接触感知センサと;当該取り付け可能な照明制御装置を前記光源の上又は近傍の前記表面に固定するための接着面と;前記接着面を露出させると共に当該取り付け可能な照明制御装置を始動するために除去可能な剥離可能なカバーと;始動に際して、前記光源との双方向無線通信を確立するコミッショニングモジュールと;前記1以上の接触感知センサに結合されると共に、該1以上の接触感知センサにおいて受ける接触入力に基づいて前記光源に1以上の照明特性を持つ光を放出させる照明命令を発生するように構成されたマイクロコントローラと;前記マイクロコントローラに結合されると共に、前記光源に前記照明命令を無線で送信するように構成された通信インターフェースと;前記1以上の接触感知センサ、前記コミッショニングモジュール、前記マイクロコントローラ及び前記通信インターフェースに給電するための電池と;前記電池を再充電するための光電池と;を含むことができる。種々の実施態様において、前記剥離可能なカバーは、除去の前には、前記電池と前記マイクロコントローラとの間の分離を行うことができ、該剥離可能なカバーの除去が、該分離を取り除いて当該取り付け可能な照明制御装置を始動させるようにする。
[0020]本開示の目的のために本明細書で使用される場合、“LED”なる用語は、電気信号に応答して放射を発生することが可能な如何なる発光(エレクトロルミネッセント)ダイオード又は他のタイプの電荷注入/接合型システムをも含むものと理解されるべきである。従って、LEDなる用語は、これらに限定されるものではないが、電流に応答して光を放出する種々の半導体型構造体、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネッセント・ストリップ等を含む。特に、LEDなる用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトルの種々の部分(通常、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)の1以上において放射を発生するように構成することができる全てのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。
[0021]例えば、実質的に白色光を発生するように構成されたLED(例えば、白色LED)の一構成例は、組み合わせで実質的に白色光を形成するように混ざり合うような、異なるスペクトルのエレクトロルミネッセンスを各々放出する複数のダイを含むことができる。他の構成例では、白色光LEDは、第1スペクトルを持つエレクトロルミネッセンスを別の第2のスペクトルに変換する蛍光体材料に関連され得る。この構成の一例において、相対的に短い波長及び狭い帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネッセンスは上記蛍光体材料を“ポンピング”し、該蛍光体材料は幾らか広いスペクトルを持つ一層長い波長の放射を放出する。
[0022]また、LEDなる用語はLEDの物理的及び/又は電気的パッケージのタイプを限定するものではないと理解されるべきである。例えば、LEDは、前述したように異なるスペクトルの放射を各々放出するように構成された複数のダイ(例えば、個別に制御することが可能であるか又は可能でない)を有する単一の発光デバイスを指し得る。また、LEDは、当該LEDの一体部分と見なされる蛍光体と関連され得る(例えば、幾つかのタイプの白色LED)。
[0023]“光源”なる用語は、これらに限定されるものではないが、LED型光源(先に定義したような1以上のLEDを含む)を含む種々の放射光源の何れか1以上を指すと理解されたい。所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外又はこれら両方の組み合わせで電磁放射を発生するように構成することができる。従って、“光”及び“放射”なる用語は、ここでは入れ替え可能に使用される。更に、光源は、一体部品として、1以上のフィルタ(例えば、カラーフィルタ)、レンズ又は他の光学部品を含むことができる。また、光源は、これらに限定されるものではないが指示、表示及び/又は照明を含む種々の用途のために構成することができると理解されるべきである。“照明光源”は、内部又は外部空間を効果的に照明するために十分な輝度(強度)を持つ放射を発生するように特別に構成された光源である。この点において、“十分な輝度”とは、周囲照明(即ち、間接的に知覚され得ると共に、例えば全体的に又は部分的に知覚される前に1以上の種々の介在表面から反射され得る光)を供給するために空間又は環境において発生される可視スペクトルにおける十分な放射パワーを指す(放射パワー又は“光束”に関しては、しばしば、“ルーメン”なる単位が光源から全方向への全光出力を表すために使用される)。
[0024]“照明固定具”及び“照明器具”なる用語は、ここでは、特定のフォームファクタ、アセンブリ若しくはパッケージでの1以上の照明ユニットの構成又は配置を指すために使用されている。“照明ユニット”なる用語は、ここでは、同一又は異なるタイプの1以上の光源を含む装置を指すために使用されている。所与の照明ユニットは、光源(又は複数の光源)のための種々の取付配置、エンクロージャ/ハウジング配置及び形状、並びに/又は電気的及び機械的接続構造の何れかを有することができる。更に、所与の照明ユニットは、オプションとして、当該光源(又は複数の光源)の動作に関係する種々の他の部品(例えば、制御回路)に関連され得る(例えば、含む、結合される及び/又は一緒にパッケージ化される)。“LED照明ユニット”とは、上述したような1以上のLED型光源を単独で又は他の非LED型光源との組み合わせで含む照明ユニットを指す。“多チャンネル”照明ユニットとは、異なるスペクトルの放射を各々発生するように構成された少なくとも2つの光源を含むLEDの又は非LEDの照明ユニットを指し、上記異なる光源スペクトルの各々を当該多チャンネル照明ユニットの“チャンネル”と称することができる。
[0025]“コントローラ”なる用語は、ここでは、1以上の光源の動作に関係する種々の装置を広く記述するために使用されている。コントローラは、ここで述べる種々の機能を果たすために、多数の形態で(例えば、専用のハードウェアによる等)実施化することができる。“プロセッサ”は、ここで述べる種々の機能を実行するために、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムすることができる1以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを使用するか又は使用しないで実施化することができ、幾つかの機能を実行するための専用のハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実施化することもできる。本開示の種々の実施態様で使用することが可能なコントローラ部品の例は、これらに限定されるものではないが、通常のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を含む。
[0026]種々の構成において、プロセッサ又はコントローラは1以上の記憶媒体(例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM等の揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク又は磁気テープ等であり、ここでは広く“メモリ”と称する)に関連され得る。幾つかの構成例において、上記記憶媒体は、1以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行された場合に本明細書で述べる機能の少なくとも幾つかを実行する1以上のプログラムによりコード化することができる。種々の記憶媒体は、当該記憶媒体上に記憶された1以上のプログラムをプロセッサ又はコントローラにロードして、ここで述べる本発明の種々の態様を実施することができるように、プロセッサ若しくはコントローラ内に固定され又は移送可能なものとすることができる。“プログラム”又は“コンピュータプログラム”なる用語は、ここでは、1以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用することが可能な如何なるタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)をも示すように汎用的な意味で使用されている。
[0027]ここで使用される“ユーザインターフェース”なる用語は、人間のユーザ又は操作者と1以上の装置との間のインターフェースであって、ユーザと装置との間の通信を可能にするインターフェースを指す。本開示の種々の実施態様において使用することができるユーザインターフェースの例は、これらに限定されるものではないが、スイッチ、ポテンショメータ、釦、ダイヤル、スライダ、マウス、キーボード、キーパッド、種々のタイプのゲームコントローラ(例えば、ジョイスティック)、トラックボール、表示スクリーン、種々のタイプのグラフィックユーザインターフェース(GUI)、タッチスクリーン、マイクロフォン及び何らかの形態の人により発生された刺激を受け、これに応答して信号を発生することができる他のタイプのセンサを含む。
[0028]上述した概念及び後に詳述する追加の概念の全ての組み合わせ(斯かる概念が互いに矛楯しない限り)は、ここに開示される本発明の主題の一部であると意図されることが理解されるべきである。特に、この開示の最後に現れる請求項に記載の主題の全ての組み合わせは、ここに開示される本発明の主題の一部であると意図される。また、参照により本明細書に組み込まれる何れかの文献にも現れる、ここで明示的に使用される用語は、ここに開示される特定の概念と最も一貫性のある意味が付与されるべきであると理解されるべきである。
[0029]尚、図面において同様の符号は、異なる図を通して、同様の部分を概して示している。また、各図は必ずしも寸法通りではなく、代わりに本発明の原理を解説するに当たり概して誇張されている。
[0036]光源により放出される光の1以上の特性の制御を容易にする照明制御装置は存在する。しかしながら、これら装置の多くは、嵩張り、設置するのが面倒であり及び/又は特定の光源の制御のために構成(configure)することが困難である。従って、出願人は、小型であり及び/又は設置された場合に低い形状(プロファイル)を有する照明制御装置を提供することが有益であると認識及び理解した。また、出願人は、設置するのが簡単であり、特定の光源と共に使用するために容易に且つ直感的に動作可能に(コミッショニング)され、且つ、必要な時に容易に見付けることができる照明制御装置を提供することが有益であると認識した。上記に鑑みて、本発明の種々の実施態様及び構成例は、小型であり、低い外形を有し、設置するのが容易であると共に、特定の光源の照明を制御するための使用のために直感的に動作可能にさせることができる照明制御装置に向けられたものである。
[0037]図1を参照すると、一実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は1以上の接触感知センサを含むことができ、これらセンサは図1では同心的なリング状容量型タッチパッド102及び104として図示されている。しかしながら、当業技術において既知の他のタイプの接触感知センサを使用することもできる。取り付け可能な照明制御装置100は、例えば容量型タッチパッド102及び104において受けた接触入力(“タッチ入力”とも称する)に基づいて、光源に1以上の選択された照明特性を有する光を放出させる照明命令を発生するよう構成することができる。後に詳細に説明するように、取り付け可能な照明制御装置100は上記光源の上又は近傍の表面に固定することができ、かくして、該装置は容易に見付けることができると共に、発生される照明命令を上記光源に無線で送信することができるようにする。
[0038]幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は、例えば製造者により、特定の光源により放出される光の1以上の特性を制御するよう事前にプログラムすることができる。このような場合、各取り付け可能な照明制御装置100は、最初は特定の光源に対して“専用”のものとなり得る。他の実施態様では、後述するように、取り付け可能な照明制御装置100は当該光源の光出力を制御すべく動作可能に(コミッショニング)され得る。幾つかの斯様な実施態様においては、取り付け可能な照明制御装置100を異なる光源のために“動作可能にし直す(再コミッショニングする)”ことができ、他のケースでは、一旦動作可能にされると、取り付け可能な照明制御装置100は、それ以降、自身の割り当てられた光源に対して専用となり得る。
[0039]種々の実施態様において、容量型タッチパッド102は、光源により放出される光の第1特性を制御するためにユーザにより操作することができる。容量型タッチパッド102及び本明細書に記載される他の接触感知センサを用いて制御することができる放出される光の特性は、これらに限定されるものではないが、輝度、色調、彩度、温度、強度、アニメーション及び符号化光等を含む、放出光の如何なる特性を含むこともできる。
[0040]容量型タッチパッド102は、種々の方法で操作することができる。例えば、ユーザは光源により放出される光の輝度を増加させるために、自身の指を容量型タッチパッド102に沿って時計方向になぞることができる。同様に、ユーザは光源により放出される光の輝度を減少させるために、自身の指を容量型タッチパッド102に沿って反時計方向になぞることができる。図1において、該容量型タッチパッド102は“+”及び“−”記号を含んでいる。リング形状をなぞる代わりとして、ユーザは当該照明特性のレベルを所定の量だけ増加又は減少させるために、これらの記号を押すことができる。また、ユーザは輝度の漸進的増加/減少を行うために斯かる記号を押して保持することもできる。
[0041]容量型タッチパッド104は、当該光源により放出される光の第2特性を制御するためにユーザにより操作することができる。容量型タッチパッド102と同様に、ユーザは当該光源により放出される光の第2特性の種々の可能性のある状態の間を切り換えるために、自身の指を容量型タッチパッド104に沿って種々の方向(例えば、時計方向及び反時計方向)になぞることができる。単に上昇又は下降され得るようなレベルを持つ輝度等の照明特性とは異なり、該第2光特性は、種々の色調又はカラー等の複数の離散的な可能な状態を有し得る。かくして、例えば図1において、容量型タッチパッド104は複数の区域104a〜hを含んでいる。これら区域の各々は、当該カラースペクトル内のカラー又は或る範囲のカラーに対応し得る。図1では、区域104a〜hの間の境界は明確になっているが、これは限定することを意味するものではない。種々の実施態様において、区域104a〜hの間の境界は余り明確でないものとすることもできる。例えば、容量型タッチパッド104は虹のカラーをたどるために、例えばステッカを用いて又は取り付け可能な照明制御装置に組み込まれた光源を用いて有色のものとすることができ、カラー間の移行は階調に沿って徐々に生じるものとする。例えば、104cは一連の青のカラーを表すことができ、104dは一連の紫のカラーを表すことができ、104eは一連の赤のカラーを表すことができる。明らかなことに、他のカラーの配置も可能である。
[0042]照明制御装置100には種々の方法で給電することができる。幾つかの実施態様において、照明制御装置100は電池(図1には示されていない)を含むことができ、該電池は、例えば光を受けると共に該光をエネルギに変換するよう構成された光電池106により再充電することができる。種々の実施態様において、上記電池は相対的に小型及び/又は相対的に扁平にすることができ、かくして、当該照明制御装置100が光源の上又は近傍の表面に固定された場合に該装置が該表面に対して相対的に低い外形を有するようにする。例えば、種々の実施態様において、上記電池は少なくとも部分的に透明なリチウムイオン電池及び/又はリチウムポリマボタン電池とすることができる。
[0043]取り付け可能な照明制御装置100は光源の上又は近傍の表面に種々の方法で固定することができる。幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は、該取り付け可能な照明制御装置100と当該光源の上又は近傍の表面との間に接着的結合を生じさせるために、表面(例えば、図1に見られる表面とは反対側の底面)上に接着剤等の接着材料を含むことができる。幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100が表面に固定されるまで、該照明制御装置100を他の表面に誤って固定してしまうのを防止するために、上記接着材料はカバーにより(例えば、剥離可能な層又は膜により)保護することができる。後述するように、幾つかの実施態様において、このような剥離可能なカバーは配置センサの機能的部分を形成することができる。例えば、該剥離可能なカバーは、該カバーが当該取り付け可能な照明制御装置100のアクチュエータとして働くことを可能にするような電気的特性を含むことができる。幾つかの実施態様において、剥離可能なカバーが除去された場合、照明制御装置100は始動されて、該装置自身を近傍の光源により放出される光の1以上の特性を制御すべく自動的に動作可能にする(コミッショニングする)処理を開始することができる。他の実施態様において、照明制御装置100は製造の間において動作可能にされ、該装置はランプ/照明器具と共にキットとして供給することさえもできる。このような照明制御装置100は、ユーザにより自宅の何処かに配置することができる。製造コストを低く維持するために、幾つかの場合において、照明制御装置100は1回だけ配置される、又は相対的に少ない回数だけ配置及び移動される(例えば、安価な接着剤の効果がなくなる前に)ように設計することができる。
[0044]取り付け可能な照明制御装置100は、他の手段を用いて表面に固定することもできる。例えば、幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は、該取り付け可能な照明制御装置100と当該光源の上又は近傍の表面との間に磁気結合を生じさせるために磁気エレメント(例えば、内部磁石)を含むことができる。この構成は、取り付け可能な照明制御装置100が当該表面から取り外されて、例えば同じ光源の近くの又は新たな光源の近くの何処かに再配置されることを可能にし得る。
[0045]幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は底面に形成された吸引部を含むことができる。該吸引部は、取り付け可能な照明制御装置100と当該光源の上又は近傍の表面との間に吸引に基づく接着を生じさせることができる。磁気に基づく実施態様と同様に、吸引に基づく実施態様は取り外し可能であり、従って、何処かへ再配置可能である。
[0046]図2は照明制御装置100の例示的構成要素を示す。種々の実施態様において、照明制御装置100は少なくとも部分的にマイクロコントローラ210により制御することができる。マイクロコントローラ210は、種々の形態とすることができ、これらに限定されるものでないが、組み込まれたRAM、フラッシュ記憶部等を含む図2に示されていない種々の部品を含むことができる。幾つかの実施態様において、マイクロコントローラ210は、NXP半導体N.V.によるJN5147-001無線コントローラ(これに限定されるものではない)等のハードウェアを用いて実施化することができる。
[0047]種々の実施態様において、マイクロコントローラ210は通信インターフェース212に動作的に結合することができる。種々の実施態様において、通信インターフェース212は、1以上のアンテナ又は他の通信メカニズムを含むことができると共に、マイクロコントローラ210により発生される照明命令を光源(図2には図示されていない)に無線で送信するように構成することができる。通信インターフェース212は光源又は他の遠隔装置へ/から、種々の技術を用いて、データを送信及び/又は受信することができる。幾つかの実施態様において、通信インターフェース212は、z-wave及び/又はZigbee等の低電力無線通信技術、又は符号化光、近距離無線通信(NFC)及び(当該取り付け可能な照明制御装置100が自身に対応するランプ/照明器具の相対的に近くに(例えば、数センチメートル内)配置されるべき場合)無線IDタグ(RFID)を用いて光源にデータを送信することができる。
[0048]前述したように、取り付け可能な照明制御装置100は、図1の容量型タッチパッド102及び104、マイクロコントローラ210及び通信インターフェース212等の種々の構成部品に給電するために電池214を含むことができる。種々の実施態様において、電池214は、光源の上又は近傍の表面に固定された場合に当該照明制御装置100に相対的に低い外形を有させるために十分なほど小型なものとすることができる。前述したように、種々の実施態様において、電池214は少なくとも部分的に透明なリチウムイオン電池とすることができる。前述したように、種々の実施態様において、照明制御装置100は光電池106又は電池214を再充電するための他の同様の手段を備えることができる。
[0049]取り付け可能な照明制御装置100は、図1の容量型タッチパッド102及び104等の1以上の接触感知センサ216を含むこともできる。接触感知センサ216は、これらに限定されるものではないが、図1に示されるような容量型タッチパッド及び抵抗型タッチパッド等を含む種々の技術を用いて実施化することができる。幾つかの実施態様において、接触感知センサ216は、NXP半導体N.V.による低電力消費のPCF8885TS容量型8チャンネル近接スイッチ等の別個の容量型感知モジュールを用いて実施化することもできる。
[0050]取り付け可能な照明制御装置100の外形を相対的に小さく維持するために、電池214(及び他の部品)は小型になり得、従って大量の電力は蓄積することはできないであろう。従って、取り付け可能な照明制御装置100は、なかでも、電力を節約するために種々の状態で動作することができる。例えば、種々の実施態様において、マイクロコントローラ210は、電力を節約しながら種々の仕事を達成するために、当該取り付け可能な照明制御装置100を種々のイベントに応答して種々の状態の間で移行させるよう構成することができる。
[0051]例えば、幾つかの実施態様において、マイクロコントローラ210は取り付け可能な照明制御装置100を第1状態(例えば、該取り付け可能な照明制御装置100が殆ど〜全く電力を消費しない不活性状態)から、第2状態(例えば、該取り付け可能な照明制御装置100が一層大量の電力を消費する活性状態)へ移行させるように構成することができる。種々の実施態様において、上記不活性状態の間に、マイクロコントローラ210、通信インターフェース212及び他の構成部品は、マイクロアンペアの範囲内等の非常に僅かな電力を消費し得るのみである。種々の実施態様において、活性状態の間では、使用される電流は数十ミリアンペアに増加し得る。これらの少ない量の電流は、当該取り付け可能な照明制御装置100が非常に小さな電池214を有することを可能にすることができる。
[0052]幾つかの実施態様においては、活性状態の間において、当該取り付け可能な照明制御装置100は近傍の光源のために自身を動作可能にするよう試みる種々の動作を実行することができる。例えば、取り付け可能な照明制御装置100は、近傍の“傾聴中の(listening)”光源により検出され及び/又は応答されるべく構成された1以上の信号を、例えば通信インターフェース212を介して、周期的にブロードキャストすることができる。当該取り付け可能な照明制御装置が複数の光源から応答信号を受信した場合、マイクロコントローラ210は最強の応答信号を決定することができると共に、当該光源の制御を奪取しようと試みることができる。
[0053]種々の実施態様において、マイクロコントローラ210は、取り付け可能な照明制御装置100が制御されるべき光源の上又は近傍の表面に固定されたとの判定等の種々のイベントに応答して、非活性状態から活性状態への移行を開始することができる。
[0054]この目的のために、種々の実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は配置センサ218を含むことができる。該配置センサ218は種々の電気的及び物理的部品を含むことができ、これら部品は一緒になって当該取り付け可能な照明制御装置100が光源の上又は近傍の表面に固定されたことの検出を容易にすることができる。例えば、幾つかの実施態様において、配置センサ218は当該取り付け可能な照明制御装置100に関連する抵抗値の変化を検出するように構成された2以上の電極(図示略)を含むことができる。幾つかの実施態様においては、前述した剥離可能なカバーが自身の所定の抵抗値を有することができ、該抵抗値は当該配置センサ218の上記2以上の電極により検出される。他の実施態様では、前記接着剤の取り外しが前記電池と当該電子回路との間のプラスチック片を除去し、このことは、当該取り付け可能な照明制御装置100に動作可能化(コミッショニング)処理を開始させ得、又は既に動作可能にされているなら(例えば、製造者により)、対応する動作可能にされた光源により放出される光を制御するために使用可能となるべく動作を開始させることができる。
[0055]幾つかの実施態様においては、抵抗値を持つ剥離可能なカバーに加えて又は斯かるカバーの代わりに、配置センサ218は当該取り付け可能な照明制御装置100の向きを検出するための加速度計及び/又はジャイロスコープを含むことができる。幾つかの場合においては、当該取り付け可能な照明制御装置100が十分な時間にわたり静止状態であったなら(例えば、上記加速度計の出力が安定であることから決定される)、該取り付け可能な照明制御装置100は光源の上又は近傍の表面に固定されたと推測することができる。従って、マイクロコントローラ210は、上記加速度計又はジャイロスコープの出力に基づいて当該取り付け可能な照明制御装置100が所定の時間間隔(例えば、3秒、5秒、5分等)より長く安定状態にあったと判定すると共に、該取り付け可能な照明制御装置100を非活性状態から活性状態へ移行させるよう構成することができる。
[0056]幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は更なる状態を含むことができる。例えば、取り付け可能な照明制御装置100は、第3の“動作”状態にある場合に、前記非活性又は活性状態よりも更に多くの電力を消費することができる。マイクロコントローラ210は当該取り付け可能な照明制御装置100を該動作状態に種々のイベントに応答して移行させることができる。幾つかの実施態様において、マイクロコントローラ210は当該取り付け可能な照明制御装置100を該動作状態に、1以上の接触感知センサ216において受ける接触入力を検出することに応答して(例えば、ハードウェア割り込みにより)移行させることができる。
[0057]取り付け可能な照明制御装置100が該動作状態にある間において、マイクロコントローラ210は、1以上の接触感知センサ216において受ける接触入力に基づいて照明制御命令を発生すると共に該照明制御命令を通信インターフェース212に供給する等の種々のタスクを実行することができる。同様に、通信インターフェース212は、当該取り付け可能な照明制御装置100が該動作状態にある間において、照明命令等のデータを光源へ/から送信及び/又は受信するよう構成することができる。
[0058]他のエネルギ節約対策として、種々の実施態様において、マイクロコントローラ210は当該取り付け可能な照明制御装置100を、接触感知センサ216において接触入力を受けることなく所定時間間隔が経過したことに応答して、動作状態から活性若しくはアイドル状態に戻る、又は活性状態からアイドル状態に戻るよう移行させることができる。
[0059]種々の実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100はコミッショニングモジュール220を含むことができる。コミッショニングモジュール220は、ハードウェア及びソフトウェア(例えば、マイクロコントローラ210により実行される)の如何なる組み合わせでも実施化することができる。種々の実施態様において、コミッショニングモジュール220は、近傍の光源を制御するために自身を動作可能にする(コミッショニングする)ことにより、該光源により放出される光の1以上の特性の制御を奪取するように構成することができる。幾つかの実施態様において、例えば、コミッショニングモジュール220は近傍の光源との双方向無線通信を確立する(例えば、通信インターフェース212により)ことができる。
[0060]コミッショニングモジュール220は、光源を制御するために当該取り付け可能な照明制御装置100を種々のイベントに応答して動作可能にすることができる。幾つかの実施態様において、コミッショニングモジュール220は取り付け可能な照明制御装置100を、該取り付け可能な照明制御装置100が光源の上又は近傍の表面に固定されたとの前記配置センサ218による判定に応答して動作可能にすることができる。例えば、配置センサ218が、当該取り付け可能な照明制御装置100の2つの電極間の抵抗値が変化した(例えば、剥離可能なカバーの除去により)ことを検出したと仮定する。マイクロコントローラ210は、これに応答して、コミッショニングモジュール220に、近傍の光源に無線で通信すると共に斯かる光源の1つにより放出される光の1以上の特性の制御を奪取する処理を開始させることができる。
[0061]幾つかの実施態様において、コミッショニングモジュール220は符号化光センサ222を含むことができる。コミッショニングモジュール220は、符号化光センサ222において近傍の光源から受信される符号化光信号から、該近傍の光源に関連する識別子を抽出するよう構成することができる。マイクロコントローラ210は、照明命令の発生を、更に、該抽出された識別子に少なくとも部分的に基づくものとするよう構成することができる。例えば、符号化光センサ222により上記近傍の光源から受信された符号化光信号が“123456”なる光源識別子を示す場合、マイクロコントローラ210は、この識別子を自身が送信する照明命令に組み込むことができ、かくして、適切な光源は動作を行うことができる一方、他の光源は斯かる命令を検出したとしても該命令を無視することができるようにする。
[0062]幾つかの実施態様において、当該取り付け可能な照明制御装置100からの剥離可能なカバーの除去は符号化光センサ222を露出させ得、該センサが視線内の符号化光信号を検出することができるようにする。幾つかの実施態様において、該符号化光センサ222の露出は、前記電極間の抵抗値の変化に加えて又は斯かる変化の代わりに、光源による光出力の制御を奪取しようと試みるためにコミッショニングモジュール222を起動させるものとなる。
[0063]幾つかの実施態様において、コミッショニングモジュール222は手動で始動することができる。例えば、取り付け可能な照明制御装置100が光源の上又は近傍の表面に固定されたなら、ユーザは1以上の接触感知センサ216の一部を押して、マイクロコントローラ210に、当該取り付け可能な照明制御装置100のネットワークパラメータが当該光源に伝送される“タッチリンク”処理を開始させることができる。この処理は、当該取り付け可能な照明制御装置100と当該光源との間の双方向通信を設定することができる。幾つかの実施態様において、このタッチリンク処理は、当該取り付け可能な照明制御装置100が光源から所定の距離(例えば、飛行時間エレメントにより検出することができるような、20〜50cm)内に移動された場合に開始させることができる。幾つかの実施態様において、通信インターフェース212がZigbeeを使用する場合、当該光源をブリッジ等の他の装置を介して制御することも可能である。幾つかの場合において、このことは当該取り付け可能な照明制御装置100のネットワークパラメータが該ブリッジに伝送されることを必要とし得、斯かる伝送は上記パラメータが例えば上述した“タッチリンク”処理により光源に送信される場合と同様の態様で実施することができる。
[0064]図1の例示的な取り付け可能な照明制御装置100は円形の形状を有しているが、これは限定することを意味するものではない。種々の実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100、更に特定的には、該装置の接触感知センサ216(例えば、容量型タッチパッド102及び104)は如何なる形状を有することもできる。図3は、このような2つの例を示す。左側の長尺形状の取り付け可能な照明制御装置100及び/又は接触感知センサ216は、光特性のレベルを上下に調整するために使用することができる。例えば、指を下方にスライドさせることは輝度を下方に調整させ得る一方、指を上方にスライドさせることは輝度を上方に調整させ得る。加えて又は代わりに、指を下方にスライドさせることは虹のカラーを或る順序で切り換え得る一方、指を上方にスライドさせることは虹のカラーを逆の順序で切り換え得る。
[0065]図3に示された他の形状(単純な四角形状)は、光源により放出される光の簡単な調整のみが可能である又は望ましい場合に採用することができる。例えば、四角形状の取り付け可能な照明制御装置をタッピングすることは、光源をオン又はオフに切り換えることができる。四角形状の取り付け可能な照明制御装置100を押して保持することは、当該光源により放出される光の特性を、該取り付け可能な照明制御装置100が押されている時間量に比例した量だけ調整することができる。
[0066]取り付け可能な照明制御装置100の形状とは無関係に、種々の実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は、自身の制御下の光源により放出される光の1以上の照明特性の一番最近の設定をメモリ(図示略)に記憶することができる。このようにして、ユーザが光源をオフするために当該取り付け可能な照明制御装置100をタップした場合において、該取り付け可能な照明制御装置が当該光源をオンに戻すために後にタップされたなら、該取り付け可能な照明制御装置100は、該光源に前と同一の照明特性を回復させる照明命令を発生して該光源に送信することができる。
[0067]図4〜図5は、種々の光制御能力を達成するために採用することが可能な容量型タッチパッドの例示的構成を示す。図4において、該容量型タッチパッドは概ね円形のパターンに配置されている。別々の各パッドは異なるカラー又は異なる範囲のカラーを表すことができ、かくして、当該容量型タッチパッド内の特定の位置を押すことは、対応するカラーが放出されるようにする。図5は、2つの別個の容量型タッチパッドをどの様に配置することができるかの他の例を示す。
[0068]図6は、卓上等の表面632上にランプ装置の形態の光源630を含む例示的環境を示している。この環境は解説目的のためのみのものであり、ここに記載する光源は、他のタイプの照明器具、壁又は天井照明器具及び周辺照明装置等を含む、卓上ランプ以外の種々の形態をとることができる。本例において、光源630は表面632上に照明効果634を付与する。尚、照明効果634は、必ずしも、この領域に限定されるものではなく、代わりに、単に該領域において最も強いものとすることもできる(該照明効果は図示のランプシェードを通過する一方、該ランプシェードの上部を通過することもできる)と理解されるべきである。
[0069]取り付け可能な照明制御装置100は、照明効果部634内の表面632に固定されている。取り付け可能な照明制御装置100を照明効果部634内に配置することは、該照明効果部の外側とは逆に、種々の利点を有し得る。一例をあげると、照明効果部634内であることは、当該取り付け可能な照明制御装置100が無線的に通信するために当該光源に十分に近くなることを保証し得る。他の例として、光源630が点灯された場合、該光源が放出する光は光電池106により電池214のためのエネルギに変換され得る。従って、光源630が点灯されている間において、取り付け可能な照明制御装置100は、該光源630により放出される光から電力を受け続けるので、所望ならば動作モードに維持することができる。加えて又は代わりに、幾つかの実施態様において、取り付け可能な照明制御装置100は光源630が点灯されている間に活性状態に留まることができ、かくして、例えば光源630から、例えば該光源により放出される光の種々の特性に関する通知(例えば、符号化光での)を受信することができるようになる。
[0070]図7は、光源630等の光源により放出される光の1以上の特性を制御するために、取り付け可能な照明制御装置100を設置及び利用する例示的方法700を示す。ブロック702において、取り付け可能な照明制御装置100を光源の上又は近傍の表面に固定することができる。幾つかの実施態様において、配置センサ218は、当該取り付け可能な照明制御装置100の配置を検出すると共に該装置を始動させることができる。
[0071]ブロック704において、光源により放出される光の1以上の特性を無線で制御するための当該取り付け可能な照明制御装置100の動作可能化(コミッショニング)処理を開始することができる。幾つかの実施態様において、該コミッショニングの開始は、当該取り付け可能な照明制御装置100の始動と同時に行い得る。幾つかの実施態様において、ブロック704におけるコミッショニングの開始は、自動的に、例えばブロック702における当該取り付け可能な照明制御装置100の表面への固定に応答して生じ得る。例えば、配置センサ218は取り付け可能な照明制御装置100が光源の上又は近傍の表面に固定されたことを検出し、マイクロコントローラ210及び/又はコミッショニングモジュール220に通知することができる。他の実施態様において、ブロック704の開始は、上記固定及び/又は始動と関係する又は関係しない他のイベントに応答して生じ得る。例えば、幾つかの実施態様において、ブロック704におけるコミッショニングの開始は、接着剤を露出させる(ブロック706)又は符号化光センサ222を露出させる(ブロック708)ために剥離可能なカバーが除去されることに応答して生じ得る。
[0072]幾つかの実施態様において、ブロック704における開始は、ブロック710における1以上の接触感知センサ216のユーザによる操作に応答して生じ得る。例えば、ユーザが当該取り付け可能な照明制御装置100を表面に固定した後、該ユーザは1以上の容量型タッチパッド(例えば、102又は104)を押して該取り付け可能な照明制御装置100を始動することができる。始動に際して、当該取り付け可能な照明制御装置100は、例えばマイクロコントローラ210及び/又はコミッショニングモジュール220により、光源により放出される光の1以上の特性を制御するために自身を動作可能にすることができる。
[0073]幾つかの実施態様において、ブロック704における開始は、ブロック712における当該取り付け可能な照明制御装置100と表面との間の吸引に基づく接着の形成に応答して生じ得る。例えば、取り付け可能な照明制御装置100は、該取り付け可能な照明制御装置100と表面との間に吸引力が形成された場合を検出するように構成された圧力センサ又は歪センサ等のセンサを含むことができる。
[0074]幾つかの実施態様において、ブロック704における開始は、ブロック714において検出される当該取り付け可能な照明制御装置100の安定化に応答して生じ得、斯かる安定化は、該取り付け可能な照明制御装置100が表面に固定されると共に少なくとも所定の時間間隔にわたり安定に留まる(例えば、加速度計により測定される)ことに応答して生じ得る。
[0075]前述したように、取り付け可能な照明制御装置100の動作可能化(コミッショニング)処理は、該取り付け可能な照明制御装置100が、近傍の光源に対して通信を試み及び/又は斯かる光源によりブロードキャスト(例えば、符号化光として)されたデータを読み取り、並びに、多くの場合には、最も近い光源との双方向通信を確立することを含み得る。複数の光源のうちの何れを制御するかを決定するために、取り付け可能な照明制御装置100は、例えばマイクロコントローラ210により、到来する光源信号を比較して、何の光源が最も近いかを判定することができる。次いで、取り付け可能な照明制御装置100は該光源を制御するために自身を動作可能にすることができる。例えば、マイクロコントローラ210は、上記の識別された光源の識別子を記憶することができると共に、該識別子(又は該識別子を示す他のデータ)を当該取り付け可能な照明制御装置100により送信される出側の照明命令に含めることができる。このようにして、最も近い光源は上記出側の照明命令に応答することができる一方、他の光源は該命令を、これら他の光源の識別子を含まない故に無視することができる。幾つかの実施態様において、前述したように、取り付け可能な照明制御装置100は、制御されるべき光源とのZigbee“タッチリンク”処理を開始することができる。
[0076]ブロック716において、例えば容量型タッチパッド102及び/又は104等の1以上の接触感知センサ216において接触入力がなされ得る。ブロック718において、マイクロコントローラ210は、ブロック716で受けた接触入力及び/又はコミッショニング処理の間に得た光源固有の情報に基づいて照明命令を発生することができる。ブロック720において、マイクロコントローラ210は、例えば通信インターフェース212を介して、該発生された照明命令を当該制御されるべき光源に送信することができる。該光源は、自身が放出する光の1以上の特性を該照明命令に従って調整することにより、これに応答することができる。
[0077]以上、本発明の幾つかの実施態様を本明細書において説明及び図示したが、当業者であれば、ここに説明した機能を実行し、及び/又はここで述べた結果及び/又は利点の1以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成に容易に想到するであろう。このような変更及び/又は修正の各々は、ここに述べた本発明の実施態様の範囲内であると見なされる。もっと一般的に言うと、当業者であれば、ここに述べた全てのパラメータ、寸法、材料及び構成は例示的なものであることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構成は、本発明の教示が用いられる特定の用途に依存するであろうことを容易に理解するであろう。当業者であれば、ここで述べた本発明の特定の実施態様に対する多くの均等物を認識し、又は通例の実験を用いるだけで確認することができるであろう。従って、上述した実施態様は例示としてのみ提示されたものであり、添付請求項及びその均等物の範囲内で、本発明の実施態様は、特定的に説明及び請求項に記載したもの以外で実施することができると理解されるべきである。本開示の発明的実施態様は、ここで述べた各フィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に向けられたものである。更に、2以上の斯様なフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の如何なる組み合わせも、このようなフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛楯しないならば、本開示の発明の範囲内に含まれるものである。
[0078]ここで定められ及び使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれた文献における定義及び/又は定義された用語の通常の意味を規制すると理解されるべきである。
[0079]本明細書及び請求項で使用される単数形は、そうでないと明示しない限り、“少なくとも1つの”を意味すると理解されるべきである。
[0080]本明細書及び請求項において使用される“及び/又は”なる語句は、そのように結合されたエレメントの“何れか又は両方”、即ち或る場合には連接的に存在し、他の場合には離接的に存在するエレメントを意味すると理解されるべきである。“及び/又は”で列挙された複数のエレメントは、同様に、即ちそのように結合されたエレメントの“1以上”であると見なされたい。“及び/又は”なる文により固有に識別されたエレメント以外の他のエレメントも、これらの固有に識別されたエレメントに関係するか関係しないかによらず、オプションとして存在することもできる。
[0081]本明細書及び請求項で使用される場合、“又は”は上記に定義した“及び/又は”と同じ意味を持つと理解されたい。例えば、リスト内の項目を分ける場合、“又は”又は“及び/又は”は、包含的であると、即ち、少なくとも1つの包含のみならず、複数の又は一連のエレメントのうちの2以上及びオプションとして追加の非掲載項目も含むと解釈されるべきである。“のうちの1つのみ”又は“のうちの正確に1つ”のように、そうでないと明確に示された用語のみ、又は請求項で使用される場合の“からなる”は、複数の又は一連のエレメントのうちの正確に1つのエレメントの包含を指す。一般的に、ここで使用される“又は”なる用語は、“何れか”、“のうちの1つ”、“のうちの1つのみ”又は“のうちの正確に1つ”等の排他性の用語により先行された場合にのみ、排他的な代替物(即ち、“一方又は他方であるが、両方ではない”)を示すと解釈されるべきである。“から本質的になる”は、請求項において使用される場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものである。
[0082]本明細書及び請求項で使用される場合、1以上のエレメントのリストを参照する“少なくとも1つの”なる語句は、該エレメントのリストにおけるエレメントの何れか1以上から選択された少なくとも1つのエレメントを意味するものであり、該エレメントのリスト内の各及び全エレメントの少なくとも1つを必ずしも含むものではなく、該エレメントのリスト内のエレメントの如何なる組み合わせをも除くものではないと理解されるべきである。この定義は、上記“少なくとも1つの”なる語句が参照する上記エレメントのリスト内で識別されるエレメント以外のエレメント(上記の識別されたエレメントに関係するか又は関係しないかに拘わらず)がオプションとして存在することも可能にする。このように、限定するものではない例として、“A及びBの少なくとも1つ”(又は等価的に“A又はBの少なくとも1つ”若しくは等価的に“A及び/又はBの少なくとも1つ”)は、一実施態様では、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Aで、Bは存在しない(オプションとしてB以外のエレメントを含む)場合、他の実施態様では、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Bで、Aは存在しない(オプションとしてA以外のエレメントを含む)場合、更に他の実施態様では、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)A及び少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)B(オプションとして他のエレメントを含む)の場合等を指すことができる。
[0083]明確にそうでないと示さない限り、請求項に記載された2以上のステップ又は動作を含む如何なる方法においても、該方法のステップ又は動作の順序は、これらステップ又は動作が記載された順序に必ずしも限定されるものではないと理解されるべきである。
[0084]また、請求項における括弧内の符号は、便宜のためにのみ設けられたものであり、当該請求項を如何なる形でも限定するものと見なしてはならない。
[0085]請求項及び上記明細書において、“有する”、“含む”、“担持する”、“持つ”、“収容する”、“伴う”、“保持する”及び“からなる”等の全ての移行句は非制限的であると、即ち含むが限定されるものではないことを意味すると理解されるべきである。“からなる”及び“から本質的になる”なる移行句のみが、各々、制限的又は半制限的移行句である(米国特許庁の特許審査手順マニュアル、第2111.03節に記載されているように)。