JP6378250B2 - 風力発電装置用の吊り荷昇降装置及び吊り荷昇降方法 - Google Patents

風力発電装置用の吊り荷昇降装置及び吊り荷昇降方法 Download PDF

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Description

本開示は、風力発電装置用の吊り荷昇降装置及び吊り荷昇降方法に関する。
風力発電装置のメンテナンス等の際に、風力発電装置のタワーの上部や、タワー上方に設けられたナセル又はハブ等から風力発電装置の部品等を吊った状態で、該部品等を昇降させることがある。このような高所から吊った状態で部品などの吊り荷を昇降させる場合、風等の影響を受けて吊り荷が揺動することがある。吊り荷が揺動すると、吊り荷がタワーに衝突して、吊り荷又はタワーの破損が生じる可能性がある。
特許文献1には、このような吊り荷の揺動を抑制するために揺動規制装置を用いることが記載されている。この揺動規制装置は、吊り荷とタワーとの間に配置されるフレームを有する。該フレームは、タワーの外周面に取付けられたガイドレールに係合部を介して係合されているとともに、フレームにはウィンチが取り付けられており、該ウィンチによるワイヤ巻取り量を調節することにより、フレームの上下方向位置を調節できるようになっている。そして、高所から吊られた吊り荷をフレームで囲い、昇降装置により昇降される吊り荷の動きに合わせて、ガイドレールに沿ってフレームが上下方向に移動するようになっている。
特開2014−208989号公報
特許文献1に記載の揺動規制装置によれば、吊り荷は、吊り荷とタワーとの間に配置されるフレームで囲われるとともに、該フレームのタワーに沿った動きに合わせて昇降されるので、風などによる吊り荷の揺動を抑制することができる。
このような吊り荷の昇降の際に、より簡素な構成で吊り荷の揺動を抑制することが望まれる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制可能な風力発電装置用の吊り荷昇降装置及び吊り荷昇降方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置用の吊り荷昇降装置は、
前記吊り荷を昇降させるための昇降機構と、
前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に接続される複数のガイドワイヤと、を備え、
前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
前記2本のガイドワイヤは、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成される。
上記(1)の構成では、昇降機構に吊り下げられた吊り荷は、該吊り荷に接続され、平面視にてタワーの中心と吊り荷の中心とを結ぶ直線の両側において該直線に対して斜めに延在する2本のガイドワイヤによって、タワーから離れる方向の張力を付与される。これにより、吊り荷のタワーに向かう方向への動きが規制されるため、吊り荷の水平方向における揺動を抑制することができる。よって、上記(1)の構成によれば、2本のガイドワイヤを含む簡素な構成で吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記風力発電装置は、平面視における仮想三角形の頂点に位置する3本のコラムを含む浮体によって洋上に支持されており、
前記3本のコラムのうち一のコラムに前記風力発電装置の前記タワーが立設されており、
前記2本のガイドワイヤは、一端側において前記吊り荷への接続端に接続されており、他端側において、前記浮体の前記3本のコラムのうち前記一のコラム以外の2本のコラムにそれぞれ固定されている。
上記(2)の構成によれば、洋上において風力発電装置が立設される浮体を構成するコラムを利用して、2本のガイドワイヤを設置することができる。これにより、浮体が揺動しやすい浮体式風力発電装置において、簡素な構成で吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記昇降機構は、
前記吊り荷を吊り下げるためのメインワイヤと、
前記メインワイヤを巻き取るためのウィンチと、
を含む。
上記(3)の構成によれば、ウィンチによるメインワイヤの巻取り量を調節することにより、簡素な構成で吊り荷を昇降させることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制するための少なくとも一本の規制ワイヤをさらに備える。
上記(4)の構成によれば、吊り荷のタワーからの最大距離が規制ワイヤにより規制されるので、例えばガイドワイヤによる張力が過剰に大きくなってしまった場合であっても、吊り荷が所定の距離を超えてタワーから離れない。よって、吊り荷をタワーに沿わせて効率的に昇降させることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記少なくとも一本の規制ワイヤは、
前記吊り荷に接続されるとともに、前記タワーを取り巻くように設けられる第1規制ワイヤを含む。
上記(5)の構成によれば、吊り荷に接続されるとともにタワーを取り巻くように設けられた第1規制ワイヤを用いた簡素な構成で、前記吊り荷の前記タワーからの最大距離を規制し、吊り荷のタワーからの距離を所定値以内に規制することができる。これにより、吊り荷をタワーに沿わせて効率的に昇降させることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(4)又は(5)の構成において、
前記少なくとも一本の規制ワイヤは、
前記タワーの下部に一端が固定され、前記2本のガイドワイヤとは逆に前記タワーに向かう方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成された第2規制ワイヤを含む。
上記(6)の構成によれば、タワーの下部に一端が固定された第2規制ワイヤを用いた構成により、2本のガイドワイヤとは逆にタワーに向かう方向の張力を吊り荷に与えることができる。これにより、吊り荷のタワーからの距離を所定値以内に規制することができ(すなわち、吊り荷のタワーからの最大距離を規制することができ)、吊り荷をタワーに沿わせて効率的に昇降させることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記吊り荷と前記タワーとの間に位置する少なくとも一つの弾性部材をさらに備える。
上記(7)の構成によれば、
弾性部材の変形に基づく弾性力により、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、上記(7)の構成によれば、吊り荷とタワーとの間に弾性部材が位置するので、吊り荷は、タワーからある程度離れて位置することとなる。よって、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分が得られやすくなり、これにより、吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力を作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、
前記少なくとも一つの弾性部材は、
前記吊り荷が搭載される台車に設けられ、前記タワーの外周面上を走行するための1以上のタイヤを含む。
上記(8)の構成によれば、タイヤを用いた簡素な構成により、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分が得られやすくなるため吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力を作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)の構成において、
前記少なくとも一つの弾性部材は、
平面視において前記直線を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第1弾性部材
を含む。
上記(9)の構成によれば、タワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線を挟んで両側に一対の第1弾性部材が設けられるので、より安定的に、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分がより安定的に得られるため吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力をより安定的に作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(7)乃至(9)の何れかの構成において、
各々の前記弾性部材は、前記吊り荷から前記タワーの前記中心に向かう方向の圧縮力を受けるように配置される。
上記(10)の構成によれば、各々の弾性部材は、吊り荷からタワーの中心に向かう方向の圧縮力を受けるので、効率的に、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分が効率的に得られるため吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力を効率的に作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(7)乃至(10)の何れかの構成において、
前記少なくとも一つの弾性部材は、
前記吊り荷の上下方向中央位置を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第2弾性部材を含む。
上記(11)の構成によれば、吊り荷の上下方向中央位置を挟んで両側に一対の第2弾性部材が設けられるので、より安定的に、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分がより安定的に得られるため吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力をより安定的に作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置用の吊り荷昇降方法は、
昇降機構に吊り荷を吊り下げる吊下げステップと、
前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に複数のガイドワイヤを接続するガイドワイヤ接続ステップと、
前記複数のガイドワイヤが接続された前記吊り荷を前記昇降機構によって昇降させる昇降ステップと、を備え、
前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
前記昇降ステップでは、前記2本のガイドワイヤによって、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えながら、前記吊り荷を昇降させる。
上記(12)の方法では、昇降機構に吊り下げられた吊り荷は、該吊り荷に接続され、平面視にてタワーの中心と吊り荷の中心とを結ぶ直線の両側において該直線に対して斜めに延在する2本のガイドワイヤによって、タワーから離れる方向の張力を付与される。これにより、吊り荷のタワーに向かう方向への動きが規制されるため、吊り荷の水平方向における揺動を抑制することができる。よって、上記(12)の方法によれば、2本のガイドワイヤを含む簡素な構成で吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(12)の方法において、
前記風力発電装置は、平面視における仮想三角形の頂点に位置する3本のコラムを含む浮体によって洋上に支持されており、
前記3本のコラムのうち一のコラムに前記風力発電装置の前記タワーが立設されており、
前記2本のガイドワイヤは、一端側において前記吊り荷に接続されており、他端側において、前記浮体の前記3本のコラムのうち前記一のコラム以外の2本のコラムにそれぞれ固定されている。
上記(13)の方法によれば、洋上において風力発電装置が立設される浮体を構成するコラムを利用して、2本のガイドワイヤを設置することができる。これにより、浮体が揺動しやすい浮体式風力発電装置において、簡素な構成で吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(12)又は(13)の方法は、
前記吊り荷に少なくとも一本の規制ワイヤを接続する規制ワイヤ接続ステップをさらに備え、
前記昇降ステップでは、前記少なくとも一本の規制ワイヤによって前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制しながら、前記吊り荷を昇降させる。
上記(14)の方法によれば、吊り荷のタワーからの最大距離が規制ワイヤにより規制されるので、例えばガイドワイヤによる張力が過剰に大きくなってしまった場合であっても、吊り荷が所定の距離を超えてタワーから離れない。よって、吊り荷をタワーに沿わせて効率的に昇降させることができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(12)乃至(14)の何れかの方法において、
前記昇降ステップでは、少なくとも一つの弾性部材を介して前記吊り荷を前記タワーの外周面に押し付けた状態で、前記吊り荷を昇降させる。
上記(15)の方法によれば、弾性部材の変形に基づく弾性力により、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷とタワーとが衝突とする際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、上記(15)の方法によれば、吊り荷とタワーとの間に弾性部材が位置するので、吊り荷は、タワーからある程度離れて位置することとなる。よって、例えば昇降機構がメインワイヤ及びウィンチを含む構成の場合、メインワイヤの鉛直方向に対する傾き角度に応じた張力の水平方向成分が得られやすくなり、これにより、吊り荷に対して該吊り荷をタワーに押し付ける力を作用させることができる。よって、吊り荷の揺動を効果的に抑制することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、吊り荷を昇降させる際の吊り荷の揺動を抑制可能な風力発電装置用の吊り荷昇降装置及び吊り荷昇降方法が提供される。
一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された浮体式風力発電装置の構成例を示す斜視図である。 一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を側面から視た概略構成図である。 一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を平面視した概略構成図である。 一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を側面から視た概略構成図である。 一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を側面から視た概略構成図である。 図5に示す吊り荷昇降装置の平面図を、風力発電装置の横断面図とともに示す図である。 上述した吊り荷昇降装置を用いた吊り荷昇降方法の一例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず、図1及び図2を参照して、幾つかの実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用される風力発電装置の構成例について説明する。図1は、一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された浮体式風力発電装置の構成例を示す斜視図であり、図2は、一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を側面から視た概略構成図である。
なお、以下の説明では、風力発電装置の一例として浮体式風力発電装置について述べるが、幾つかの実施形態に係る吊り荷昇降装置は陸上に設置される風力発電装置にも適用できる。
図1及び図2に示す風力発電装置1は、水面に浮かぶ浮体2と、浮体2上に立設されたタワー4と、タワー4の上部に支持されたナセル6と、ナセル6に回転自在に取り付けられたハブ8と、ハブ8に対して放射状に取り付けられたブレード10とを有している。
ナセル6はタワー4に対してヨー旋回可能であってもよく、典型的なアップウィンド風車の場合、風向きに応じてブレード10が風上側へ配向されるようにナセル6が旋回するようになっている。そして、風を受けたブレード10及びハブ8が回転することで、発電機によって発電が行われる。ナセル6内の具体的な構成例については後述する。
一実施形態において、浮体2は、平面視において仮想三角形の頂点位置に配置された柱状の3つのコラム21,22,23を有する。また、浮体2は、第1コラム21及び第2コラム22を接続する長尺状の第1ロワーハル25と、第1コラム21及び第3コラム23を接続する長尺状の第2ロワーハル26とを有する。そして、これら3つのコラム21,22,23と2つのロワーハル25,26とによって、平面視において浮体2は略V字状に形成されている。そして、平面視略V字状の真ん中に位置する第1コラム21の上面にはプラットホーム28が設けられ、プラットホーム28上に、上述した風力発電装置1が設置されている。
第1ロワーハル25と第2ロワーハル26とは直角に交わっていてもよく、また、第1ロワーハル25と第2ロワーハル26との交角の二等分線に対して左右対称をなす仮想直角二等辺三角形の頂点位置に、上述した3つのコラム21,22,23が配置されていてもよい。さらに、特に図示しないが、第2コラム22と第3コラム23とを接続する第3のロワーハルを更に有してもよい。さらにまた、第1ロワーハル25と第2ロワーハル26とが、補強用の梁部材によって連結されていてもよい。
なお、上記実施形態では、第1コラム21及び第2コラム22、第1コラム21及び第3コラム23をそれぞれ接続する連結部としてロワーハル25,26を例示したが、連結部はこれに限定されるものではない。
また、図1に示すように、浮体2は、その上面にタワー4が設置される第1コラム21が主風向Wに対して風上側に位置するように配置されてもよい。その場合、第2コラム22及び第3コラム23は、第1コラム21よりも主風向Wの風下側に位置するように配置される。このように、タワー4が設置されている第1コラム21を主風向Wの風上側に位置するように配置することで、風荷重を受けて背面側に傾倒しようとするタワー4の安定性を高めることが出来る。
図2に示すように、一実施形態において、風力発電装置1は、ハブ8に連結された回転シャフト11と、電力を生成する発電機12と、回転シャフト11の回転エネルギーを発電機12に伝えるドライブトレイン13とを含んでいる。なお、同図では一例としてドライブトレイン13及び発電機12がナセル6内に配置される場合を示しているが、これらの少なくとも何れかがタワー4側に配置されてもよい。
回転シャフト11は、ブレード10及びハブ8から構成されるロータ7と共に回転する。なお、ハブ8はハブカバー(スピナー)で覆われていてもよい。また、回転シャフト11は、一対の軸受(不図示)を介して回転自在にナセル6に支持されている。
ドライブトレイン13は、回転シャフト11に取り付けられた油圧ポンプ14と、高圧油ライン16及び低圧油ライン17を介して油圧ポンプ14に接続される油圧モータ15とを含んで構成される。油圧ポンプ14は、回転シャフト11によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ14で生成された圧油は高圧油ライン16を介して油圧モータ15に供給され、この圧油によって油圧モータ15が駆動される。油圧モータ15で仕事をした後の低圧の作動油は、低圧油ライン17を経由して油圧ポンプ14に再び戻される。また、油圧モータ15の出力軸は発電機12の入力軸に接続されており、油圧モータ15の回転が発電機12に入力されるようになっている。
なお、同図ではドライブトレイン13として油圧トランスミッションを用いた構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、ギヤ式増速機等の他のドライブトレインを用いてもよいし、ドライブトレイン13を設けずに、ハブ8又は回転シャフト11と発電機12とを直結させた構成であってもよい。
以下、幾つかの実施形態に係る吊り荷昇降装置、及び、該吊り荷昇降装置を用いた風力発電装置の吊り荷昇降方法について説明する。
ここで、図3は、一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を平面視した概略構成図である。図4及び図5は、それぞれ、一実施形態に係る吊り荷昇降装置が適用された風力発電装置を側面から視た概略構成図である。
幾つかの実施形態に係る吊り荷昇降装置100は、風力発電装置1のメンテナンス時や据え付け・解体時等において、例えば上述した風力発電装置1の種々の構成部品を吊り荷3として、タワー4に沿って上下方向に移動させるための昇降装置である。
図1〜図3、図4及び図5に示す吊り荷昇降装置100は、吊り荷3を昇降させるための昇降機構30と、昇降機構30に吊り下げられた吊り荷3に接続される複数(図1〜図3、図4及び図5に示す例では2本)のガイドワイヤ40A,40Bと、を備える。
昇降機構30は、吊り荷3を吊り下げるためのメインワイヤ32と、メインワイヤ32を巻き取るためのウィンチ34と、を含む。メインワイヤ32で吊り荷3を吊り下げた状態で、ウィンチ34によりメインワイヤ32の巻取り量を調節することにより、吊り荷3を昇降させることができる。
ウィンチ34は、不図示のモータに駆動されて、メインワイヤ32を巻き取るように構成されていてもよい。
また、ウィンチ34は、図2、図4又は図5に示すようにナセル6の内部に設けられていてもよいし、あるいは、タワー4の内部に設けられていてもよい。
2本のガイドワイヤ40A,40Bは、平面視にて、風力発電装置1のタワー4の中心Oと吊り荷3の中心Cとを結ぶ直線Lを挟んだ両側において、直線Lに対して斜めにそれぞれ延在する。そして、2本のガイドワイヤ40A,40Bは、それぞれ、タワー4から離れる方向の張力Tを吊り荷3に与えるように構成されている。
ここで、張力Tは、ガイドワイヤ40Aによる張力T1Aと、ガイドワイヤ40Bによる張力T1B(図3参照)との合力であってもよい。
図1〜図3、図4及び図5に示す例では、2本のガイドワイヤ40A,40Bは、一端側において吊り荷3に接続されており、他端側において、浮体2のコラム21,22,23のうち、風力発電装置1のタワー4が立設された第1コラム21以外のコラムである第2コラム22及び第3コラム23にそれぞれ固定されている。
第2コラム22及び第3コラム23の上面には、ウィンチ42A,42Bがそれぞれ設けられており、ガイドワイヤ40A,40Bの吊り荷3に接続されている一端側とは反対側の他端側において、ガイドワイヤ40A,40Bをそれぞれ巻取るように構成されていてもよい。そして、ウィンチ42A,42Bによるガイドワイヤ40A,40Bの巻取り量を調節することにより、ガイドワイヤ40A,40Bから吊り荷3に与える張力Tを適度に生じさせるようになっていてもよい。
上述した吊り荷昇降装置100によれば、昇降機構30に吊り下げられた吊り荷3は、一端側において該吊り荷3に接続され、平面視にてタワー4の中心Oと吊り荷3の中心Cを結ぶ直線Lの両側において該直線Lに対して斜めに延在する2本のガイドワイヤ40A,40Bによって、タワー4から離れる方向の張力Tを付与される。これにより、吊り荷3のタワー4に向かう方向への動きが規制されるため、吊り荷3の水平方向における揺動を抑制することができる。よって、上述した吊り荷昇降装置100によれば、2本のガイドワイヤ40A,40Bを含む簡素な構成で吊り荷3を昇降させる際の吊り荷3の揺動を抑制することができる。
また、風力発電装置1として浮体式風力発電装置に上述した吊り荷昇降装置100を適用することによって、波浪や潮流などの影響によって浮体2が揺動しやすい浮体式風力発電装置において、安定して吊り荷3を昇降させることができる。
また、風力発電装置1のタワー4は、通常、下方に向かうにしたがって大径となる形状を有する。したがって、仮に、吊り荷昇降装置100がガイドワイヤ40A,40Bを有しない場合、ナセル6の開閉部6aから吊り荷3を下降させていくと、図2中に二点鎖線で示すように、吊り荷3’がタワー4と接触してしまい、吊り荷3’又はタワー4が破損する可能性がある。
この点、上述した吊り荷昇降装置100によれば、昇降機構30に吊り下げられた吊り荷3は、2本のガイドワイヤ40A,40Bによって、タワー4から離れる方向の張力Tを付与される。これにより、吊り荷3のタワー4に向かう方向への動きが規制されて、吊り荷3とタワー4との接触を抑制することができる。
本実施形態における昇降機構30によって昇降される吊り荷3としては、例えば、上記したようにナセル6内空間に配置されるドライブトレイン13の各部品(油圧ポンプ14、油圧モータ15等)や発電機12の他に、ブレード10、ナセル6を構成する各部品、変圧器、制御盤等の電気機器などの各種の部品が挙げられる。あるいは、吊り荷3は、タワー4の上方空間に配置される各種の部品であってもよい。また、吊り荷3は、メンテナンス時に用いられる部品であってもよい。
なお、図2、図4及び図5に示す例では、ナセル6の内部空間と外部との間で吊り荷3を移動させるために、ナセル6の底面に開閉部6aが設けられている。幾つかの実施形態では、ナセル6の内部空間又はハブ8の内部空間と外部との間で吊り荷3を移動させるために、ナセル6又はハブ8の底面、側面又は上面に、開閉部が設けられていてもよい。
幾つかの実施形態では、吊り荷昇降装置100は、吊り荷3のタワー4からの距離を所定値以内に規制するための少なくとも一本の規制ワイヤ(すなわち、吊り荷3のタワー4からの最大距離を規制するための少なくとも一本の規制ワイヤ)をさらに備える。
例えば、図1〜図3に示す実施形態では、吊り荷昇降装置100は、規制ワイヤとして、吊り荷3に接続されるとともに、タワー4を取り巻くように設けられる第1規制ワイヤ44を有する。
また、例えば、図4に示す例示的な実施形態では、吊り荷昇降装置100は、規制ワイヤとして、タワー4の下部に一端が固定された第2規制ワイヤ46を有する。第2規制ワイヤ46は、例えばタワー4の下部に設けられたウィンチ48によって巻き取り可能となっており、これにより、第2規制ワイヤ46は、2本のガイドワイヤ40A,40Bとは逆にタワー4に向かう方向の張力Tを吊り荷3に付与可能となっている。
このように、第1規制ワイヤ44又は第2規制ワイヤ46を有する吊り荷昇降装置100によれば、吊り荷3のタワー4からの最大距離が第1規制ワイヤ44又は第2規制ワイヤ46により規制される。よって、例えばガイドワイヤ40A,40Bによる張力Tが過剰に大きくなってしまった場合であっても、吊り荷3が所定の距離を超えてタワー4から離れないので、吊り荷3をタワー4に沿わせて効率的に昇降させることができる。
図6は図5に示す吊り荷昇降装置100の平面図を、風力発電装置1の横断面図とともに示す図である。
幾つかの実施形態では、吊り荷昇降装置100は、吊り荷3とタワー4との間に位置する少なくとも一つの弾性部材をさらに備える。
図5及び図6に示す例示的な実施形態では、吊り荷昇降装置100は、弾性部材として、吊り荷3が搭載される台車52に設けられ、タワー4の外周面上を走行するための1以上(図5及び図6に示す例では4つ)のタイヤ50(50A〜50D)を有する。
吊り荷昇降装置100が、吊り荷3とタワー4との間に、例えば図5及び図6に示すタイヤ50(50A〜50D)等の弾性部材を有する場合、該弾性部材の変形に基づく弾性力により、風等に起因する吊り荷3の揺れを吸収したり、吊り荷3とタワー4とが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、この場合、吊り荷3とタワー4との間に弾性部材が位置するので、吊り荷3は、タワー4からある程度離れて位置することとなる。よって、例えば昇降機構30がメインワイヤ32及びウィンチ34を含む構成の場合、メインワイヤ32の鉛直方向(図5に示す直線Lvの方向)に対する傾き角度αに応じた張力Tの水平方向成分(T×sinα)が得られやすくなり、これにより、吊り荷3に対して該吊り荷3をタワー4に押し付ける力を作用させることができる。よって、吊り荷3の揺動を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、各々の弾性部材は、吊り荷3からタワー4の中心Oに向かう方向の圧縮力Fを受けるように配置される。
例えば、図6に示す例では、タイヤ50A〜40Dの各々は、該タイヤ50A〜40Dの中心とタワー4の中心Oとを結ぶ直線上で、タイヤ50の回転面(外周面)とタワー4とが接するように、台車52に取付けられている。これにより、各タイヤ50A〜40Dは、吊り荷3からタワー4の中心Oに向かう方向の圧縮力Fを受けて圧縮される。
このように、各々の弾性部材が、吊り荷3からタワー4の中心に向かう方向の圧縮力を受けるようになっている場合、効率的に、風等に起因する吊り荷3の揺れを吸収したり、吊り荷3とタワー4とが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、図5に示すように昇降機構30がメインワイヤ32及びウィンチ34を含む構成の場合、メインワイヤ32の鉛直方向(図5の直線Lvの方向)に対する傾き角度αに応じた張力Tの水平方向成分が効率的に得られるため、吊り荷3に対して該吊り荷3をタワー4に押し付ける力を効率的に作用させることができる。よって、吊り荷3の揺動を効果的に抑制することができる。
図5及び図6に示す吊り荷昇降装置100のタイヤ50(50A〜50D)のうち、タイヤ50Aとタイヤ50B、及び、タイヤ50Cとタイヤ50Dは、それぞれ、平面視においてタワー4の中心Oと吊り荷3の中心Cとを結ぶ直線L(図6参照)を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第1弾性部材である。
また、図5及び図6に示す吊り荷昇降装置100のタイヤ50(50A〜50D)のうち、タイヤ50Aとタイヤ50C、及び、タイヤ50Bとタイヤ50Dは、それぞれ、吊り荷3の上下方向中央位置を通る直線L(図5参照)を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第2弾性部材である。
このように、複数の弾性部材(図5及び図6に示す例ではタイヤ50A〜50D)が、タワー4の中心Oと吊り荷3の中心Cとを結ぶ直線L(図6参照)を挟んで両側に設けられる一対の第1弾性部材、又は、吊り荷3の上下方向中央位置(例えば図5の直線L)を挟んで両側に設けられる一対の第2弾性部材を含む場合、より安定的に、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷3とタワー4とが衝突する際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、例えば昇降機構30がメインワイヤ32及びウィンチ34を含む構成の場合、メインワイヤ32の鉛直方向(図5の直線Lvの向き)に対する傾き角度αに応じた張力Tの水平方向成分がより安定的に得られるため、吊り荷3に対して該吊り荷3をタワー4に押し付ける力をより安定的に作用させることができる。よって、吊り荷3の揺動を効果的に抑制することができる。
図7は、上述した吊り荷昇降装置100を用いた吊り荷昇降方法の一例を説明するための図である。
一実施形態に係る吊り荷昇降方法では、まず、図7(A)に示すように、昇降機構30に吊り荷3を吊り下げて(吊下げステップ)、昇降機構30に吊り下げられた吊り荷3にガイドワイヤ40A,40Bを接続する(ガイドワイヤ接続ステップ)。
吊り下げステップでは、ナセル6の内部空間に設置されたクレーン等の装置を用いて、昇降機構30に吊り荷3を吊り下げてもよい。
また、ガイドワイヤ接続ステップでは、吊り荷3に接続されるガイドワイヤ40A,40Bを、一端側において吊り荷3に接続し、他端側において、第2コラム22及び第3コラム23に固定してもよい。また、ガイドワイヤ40A,40Bは、吊り荷3に接続される一端側とは反対側の他端側において、第2コラム22及び第3コラム23に設置されたウィンチ42A,42Bにより巻き取り可能になっていてもよい。
一実施形態では、ここで、吊り荷3に少なくとも一本の規制ワイヤを接続してもよい(規制ワイヤ接続ステップ)。図7に示す例では、第1規制ワイヤ44でタワー4を取り巻くようにして、該第1規制ワイヤ44を吊り荷3に接続する。
次に、図7(B)に示すように、ガイドワイヤ40A,40Bが接続されたに対し、2本のガイドワイヤ40A,40Bによって、それぞれ、タワー4から離れる方向の張力Tを与えながら、吊り荷3を昇降機構30によって昇降させる(昇降ステップ)。
昇降ステップでは、例えば、図7(B)に示すように、ガイドワイヤ40A,40Bの吊り荷3側の接続端(一端側)と反対側の端部(他端側)において、ウィンチ42A,42Bによるガイドワイヤ40A,40Bの巻取り量を調節することによって、タワー4から離れる方向の張力Tを吊り荷3に付与してもよい。
また、昇降ステップでは、例えば、昇降機構30のウィンチ34からメインワイヤ32を繰出すことによって、タワー4の上部からタワー4の下部に向かって、吊り荷3を降下させてもよい。
また、昇降ステップの前に、上述の規制ワイヤ接続ステップを行った場合には、昇降ステップでは、規制ワイヤ(図7に示す例では第1規制ワイヤ44)によって吊り荷3のタワー4からの距離を所定値以内に規制しながら(すなわち、吊り荷3のタワー4からの最大距離を規制しながら)、吊り荷3を昇降させる。
上述した吊り荷昇降方法では、2本のガイドワイヤ40A,40Bによって、タワー4から離れる方向の張力Tを付与され、吊り荷3のタワー4に向かう方向への動きが規制されるため、吊り荷3の水平方向における揺動を抑制することができる。したがって、2本のガイドワイヤ40A,40Bを含む簡素な構成で吊り荷3を昇降させる際の吊り荷3の揺動を抑制することができる。
また、図7(A)(B)に示すように、規制ワイヤ(図7に示す例では第1規制ワイヤ44)を用いた場合、吊り荷3のタワー4からの最大距離が規制ワイヤにより規制されるので、例えばガイドワイヤ40A,40Bによる張力Tが過剰に大きくなってしまった場合であっても、吊り荷3が所定の距離を超えてタワー4から離れない。よって、吊り荷3をタワー4に沿わせて効率的に昇降させることができる。
なお、上述の昇降ステップでは、例えば図5及び図6に示すように、少なくとも一つの弾性部材(図5及び図6に示す例ではタイヤ50)を介して吊り荷3をタワー4の外周面に押し付けた状態で、吊り荷3を昇降させてもよい。
この場合、弾性部材の変形に基づく弾性力により、風等に起因する吊り荷の揺れを吸収したり、吊り荷3とタワー4とが衝突とする際の衝撃を緩衝したりすることができる。また、この場合、吊り荷3とタワー4との間に弾性部材が位置するので、吊り荷3は、タワー4からある程度離れて位置することとなる。よって、例えば昇降機構30がメインワイヤ32及びウィンチ34を含む構成の場合、メインワイヤ32の鉛直方向に対する傾き角度αに応じた張力Tの水平方向成分が得られやすくなり(図5参照)、これにより、吊り荷3に対して該吊り荷3をタワー4に押し付ける力を作用させることができる。よって、吊り荷3の揺動を効果的に抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 風力発電装置
2 浮体
3 吊り荷
4 タワー
6 ナセル
6a 開閉部
7 ロータ
8 ハブ
10 ブレード
11 回転シャフト
12 発電機
13 ドライブトレイン
14 油圧ポンプ
15 油圧モータ
16 高圧油ライン
17 低圧油ライン
21 第1コラム
22 第2コラム
23 第3コラム
25 第1ロワーハル
26 第2ロワーハル
28 プラットホーム
30 昇降機構
32 メインワイヤ
34 ウィンチ
40A,40B ガイドワイヤ
42A,42B ウィンチ
44 第1規制ワイヤ
46 第2規制ワイヤ
48 ウィンチ
50(50A〜50D) タイヤ
52 台車
100 吊り荷昇降装置

Claims (13)

  1. 風力発電装置用の吊り荷昇降装置であって、
    吊り荷を昇降させるための昇降機構と、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に接続される複数のガイドワイヤと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記2本のガイドワイヤは、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成され
    前記風力発電装置は、平面視における仮想三角形の頂点に位置する3本のコラムを含む浮体によって洋上に支持されており、
    前記3本のコラムのうち一のコラムに前記風力発電装置の前記タワーが立設されており、
    前記2本のガイドワイヤは、一端側において前記吊り荷に接続されており、他端側において、前記浮体の前記3本のコラムのうち前記一のコラム以外の2本のコラムにそれぞれ固定されている
    ことを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  2. 前記昇降機構は、
    前記吊り荷を吊り下げるためのメインワイヤと、
    前記メインワイヤを巻き取るためのウィンチと、
    を含むことを特徴とする請求項に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  3. 前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制するための少なくとも一本の規制ワイヤをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  4. 風力発電装置用の吊り荷昇降装置であって、
    吊り荷を昇降させるための昇降機構と、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に接続される複数のガイドワイヤと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記2本のガイドワイヤは、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成され、
    前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制するための少なくとも一本の規制ワイヤをさらに備え、
    前記少なくとも一本の規制ワイヤは、
    前記吊り荷に接続されるとともに、前記タワーを取り巻くように設けられる第1規制ワイヤ
    を含むことを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  5. 風力発電装置用の吊り荷昇降装置であって、
    吊り荷を昇降させるための昇降機構と、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に接続される複数のガイドワイヤと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記2本のガイドワイヤは、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成され、
    前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制するための少なくとも一本の規制ワイヤをさらに備え、
    前記少なくとも一本の規制ワイヤは、
    前記タワーの下部に一端が固定され、前記2本のガイドワイヤとは逆に前記タワーに向かう方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成された第2規制ワイヤ
    を含むことを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  6. 風力発電装置用の吊り荷昇降装置であって、
    吊り荷を昇降させるための昇降機構と、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に接続される複数のガイドワイヤと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記2本のガイドワイヤは、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えるように構成され、
    前記吊り荷と前記タワーとの間に位置する少なくとも一つの弾性部材をさらに備えることを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  7. 前記少なくとも一つの弾性部材は、
    前記吊り荷が搭載される台車に設けられ、前記タワーの外周面上を走行するための1以上のタイヤ
    を含むことを特徴とする請求項に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  8. 前記少なくとも一つの弾性部材は、
    平面視において前記直線を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第1弾性部材
    を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  9. 各々の前記弾性部材は、前記吊り荷から前記タワーの前記中心に向かう方向の圧縮力を受けるように配置されたことを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  10. 前記少なくとも一つの弾性部材は、
    前記吊り荷の上下方向中央位置を挟んで両側にそれぞれ設けられる一対の第2弾性部材
    を含むことを特徴とする請求項6乃至9の何れか一項に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降装置。
  11. 風力発電装置用の吊り荷昇降方法であって、
    昇降機構に吊り荷を吊り下げる吊下げステップと、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に複数のガイドワイヤを接続するガイドワイヤ接続ステップと、
    前記複数のガイドワイヤが接続された前記吊り荷を前記昇降機構によって昇降させる昇降ステップと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記昇降ステップでは、前記2本のガイドワイヤによって、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えながら、前記吊り荷を昇降させるとともに、
    前記風力発電装置は、平面視における仮想三角形の頂点に位置する3本のコラムを含む浮体によって洋上に支持されており、
    前記3本のコラムのうち一のコラムに前記風力発電装置の前記タワーが立設されており、
    前記2本のガイドワイヤは、一端側において前記吊り荷に接続されており、他端側において、前記浮体の前記3本のコラムのうち前記一のコラム以外の2本のコラムにそれぞれ固定されている
    ことを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降方法。
  12. 前記吊り荷に少なくとも一本の規制ワイヤを接続する規制ワイヤ接続ステップをさらに備え、
    前記昇降ステップでは、前記少なくとも一本の規制ワイヤによって前記吊り荷の前記タワーからの距離を所定値以内に規制しながら、前記吊り荷を昇降させることを特徴とする請求項11に記載の風力発電装置用の吊り荷昇降方法。
  13. 風力発電装置用の吊り荷昇降方法であって、
    昇降機構に吊り荷を吊り下げる吊下げステップと、
    前記昇降機構に吊り下げられた前記吊り荷に複数のガイドワイヤを接続するガイドワイヤ接続ステップと、
    前記複数のガイドワイヤが接続された前記吊り荷を前記昇降機構によって昇降させる昇降ステップと、を備え、
    前記複数のガイドワイヤは、平面視にて、前記風力発電装置のタワーの中心と前記吊り荷の中心とを結ぶ直線に対して両側において、前記直線に対して斜めにそれぞれ延在する2本のガイドワイヤを含み、
    前記昇降ステップでは、前記2本のガイドワイヤによって、それぞれ、前記タワーから離れる方向の張力を前記吊り荷に与えながら、前記吊り荷を昇降させるとともに、
    前記昇降ステップでは、少なくとも一つの弾性部材を介して前記吊り荷を前記タワーの外周面に押し付けた状態で、前記吊り荷を昇降させることを特徴とする風力発電装置用の吊り荷昇降方法。
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