JP6377596B2 - タンディッシュ - Google Patents

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本発明は、連続鋳造装置で用いられるタンディッシュに関する。
一般に、連続鋳造設備では、転炉や二次精錬設備等から出鋼された溶鋼を取鍋によってタンディッシュまで搬送し、搬送された取鍋内の溶鋼をタンディッシュへ注入後、このタンディッシュから鋳型へ溶鋼を供給することで、溶鋼を連続的に鋳造している。
このタンディッシュは、タンディッシュカー(溶鋼容器支持装置)に搭載されると共に、このタンディッシュカーに搬送されて取鍋の下方且つ鋳型の上方に設置される。また、タンディッシュは、定期的に整備を受けるために、クレーン装置などで吊下されて整備場などに搬送される。
タンディッシュカーにおけるタンディッシュの搭載方法や、クレーン装置におけるタンディッシュの吊下方法、言い換えれば、タンディッシュを支持する方法としては、例えば「本体部の左右方向の両端部を支持点として、タンディッシュを支持する方法」(第1の支持方法とする)や、「本体部の前側壁及び後側壁から突出状に設けられた張り出し部を用いて、タンディッシュを支持する方法」(第2の支持方法とする)などが挙げられる。
タンディッシュの本体部が左右に張り出していない、言い換えれば、注入口(ストランド)が1つ又は2つであって左右方向の長さが短いタンディッシュの場合、上述の第1の支持方法を採用することが多い。なお、前述の前後・左右の方向は、後述する「発明を実施するための形態」で定義している方向と一致する。
一方で、多くのストランドが備えられているタンディッシュは、左右方向に伸長し長尺なものとなるため、第1の支持方法を採用することは好ましくない。
理由としては、本体部の左右方向の両端部を支持点として、長尺とされたタンディッシュを支持すると、その支持状態が「両端単純支持はり」の状態となる。この支持状態では、タンディッシュの重量と、本体部内に注入されている溶鋼の重量により、タンディッシュ全体に大きな応力が付与されてしまい、左右方向に長いタンディッシュが湾曲状に変形する虞がある。このような変形状態で溶鋼を連続的に鋳造し続けると、タンディッシュの寿命を短くしてしまう虞がある。タンディッシュが湾曲状に変形することにより耐火物が変形して耐火物に亀裂が生じ漏鋼の虞もある。
このような変形を防ぐためには、タンディッシュの本体部の剛性アップを図ることが考えられる。
しかし、本体部の剛性を向上させようとすると、タンディッシュそのものが重厚なものになってしまうので、例えば溶鋼を連続的に鋳造する際に、タンディッシュをスムーズに搬送することが困難となる。また、タンディッシュカーなども、その重厚なタンディッシュに耐えうるものとする必要も生じる。つまり、タンディッシュ及び、そのタンディッシュに関連する設備の製造コスト、溶鋼の鋳造コストが嵩んでしまう虞がある。
さらに、例えば5ストランド以上といった、多ストランドのタンディッシュの場合においては、本体部の剛性アップを図ったとしても、元々かなり長いものであるので、第1の支持方法にて生じる変形を防ぐことができない。
上記の理由により、多ストランド用の左右に長尺なタンディッシュの場合では、第2の支持方法が採用されている。
第2の支持方法、すなわち、前側壁及び後側壁から突出状に設けられた張り出し部を用いて、タンディッシュを支持する方法としては、例えば、特許文献1、2などに示す方法が挙げられる。
特許文献1の図1を参照すると、タンディッシュの長辺側の両側面に、側方に突出するロッドをそれぞれ2本設けておいて、該ロッドを昇降フレームの支持ビームの両端部に設置されたロッド支承部に当接させている。すなわち、特許文献1では、本体に設けられたロッドを介して、タンディッシュを支持している。
特許文献2の第8図(b)を参照すると、タンディッシュ専用吊具を、タンディッシュの外壁から突出状に形成された部材(張り出し部材)に引っ掛けて、タンディッシュを吊り上げている。すなわち、特許文献2では、本体に設けられた突出状の部材を介して、タンディッシュを支持している。
特許第5139880号公報 実公平7−50044号公報
特許文献1、2などに開示されたタンディッシュの支持方法(第2の支持方法)においても、以下に述べる未解決の課題が存在する。
すなわち、タンディッシュは、本体部と、本体部内に注入された溶鋼を含めると、その本体部の自重は数十トンにもなることがある。さらに、多ストランドのタンディッシュにおいては、その自重が百トンを超えることもある。
ここで、図6は、従来例であって、第2の支持方法によりタンディッシュをタンディッシュカーなどに載置した場合を示す図である。また、図7は、従来例であって、第2の支持方法によりタンディッシュを吊具などで吊り上げた場合を示す図である。
図6に示すように、従来のタンディッシュを前側壁・後側壁に設けられた張り出し部を介して載置した場合、張り出し部を下方から支持するため、本体部には、耐火物を含む本体部の自重、カバー体の重さ、注入されている溶鋼の重さが合わさった重量によるモーメントが作用する。
また、図7に示すように、従来のタンディッシュを前側壁・後側壁に設けられた張り出し部を介して懸吊した場合、張り出し部を上方へ引っ張り上げるため、本体部には、上で述べた合計重量によるモーメントが作用する。
前述のモーメントにより、開口された上部、すなわち本体部を構成する薄い鉄皮に対して、内部側に押し潰す力が発生して、本体部の上部が変形する(例えば、紙コップが握り潰されるような変形)。特に、多ストランドのタンディッシュにおいては、左右方向に長尺であるため内部側に押し潰す力に対する剛性が低下し、大きく変形する虞がある。タンディッシュの本体部の上部が変形することにより耐火物が変形して耐火物に亀裂が生じ漏鋼の虞もある。
このような課題の解決策としては、例えば、開口された本体部の上部に棒材(バー)を前後方向に掛け渡すように配備することが考えられる。
しかしながら、本体部の上部に棒材を設けたタンディッシュの場合、溶鋼を注ぎ終えた後の残鋼処理や、耐火レンガの貼り替えなどの耐火物処理をする際には、掛け渡すように設けられた棒材が邪魔になり、容易にタンディッシュに対する処理を行うことができない。
すなわち、タンディッシュの本体部の上部において、片側の側壁と対向する他の側壁とを棒材などの強度部材で掛け渡すことは、現実的ではない。
また、上記した解決策の他に、タンディッシュの本体部の板厚を大きくする、すなわち鉄皮を厚くするなどの方法が挙げられるが、鉄皮の板厚を大きくしたとしても限度があるので、本体部に付与される応力を大幅に緩和することは困難である。
一方で、タンディッシュの本体部の外側、すなわち鉄皮の外側を補強する方法も挙げられるが、タンディッシュをタンディッシュカーに載置した際、タンディッシュカーを構成する部材がタンディッシュの本体部の外壁に接近するので、鉄皮の外側に、応力を大幅に緩和するための補強を施工することは難しい。
まとめると、タンディッシュの鉄皮(本体部)を厚くしたり、鉄皮の外側を補強したりしても、応力を大幅に緩和させることができないのが実情である。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、左右方向に長尺の本体部を載置したり、吊り上げたりしても、本体部に付与される応力を緩和して、タンディッシュの変形を防止することを可能とするタンディッシュを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明にかかるタンディッシュは、上部が開放状とされて内部に溶鋼を貯留可能とされると共に、外壁面から突出状に設けられた張り出し部を備える本体部と、前記本体部の上部を覆うように載置されるカバー体と、を有するタンディッシュであって、前記張り出し部は、左右方向に長尺とされている前記本体部の前側の長辺と後側の長辺にそれぞれ設けられ、且つ左右方向に少なくとも2箇所以上配備されていて、前記本体部の上部には、前記カバー体が挿入される嵌入部が備えられていて、前記嵌入部の一方側は、前記本体部の前側の長辺に配備され、且つ前記嵌入部の他方側は、前記本体部の後側の長辺に配備されていて、前記嵌入部の一方側と他方側との間に前記カバー体が挿入可能とされ、挿入されたカバー体の縁部が前記嵌入部に当接可能とされていることを特徴とする。
好ましくは、前記嵌入部は、前記張り出し部に対応する位置に備えられているとよい。
好ましくは、前記嵌入部と前記カバー体との間には、前記嵌入部と前記カバー体との間の隙間を調整する隙間調整手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記嵌入部は、前記本体部の左右方向に少なくとも2箇所以上、配備されているとよい。
好ましくは、前記張り出し部は、前記本体部を吊り上げる吊り上げ部位有していて、当該張り出し部の基端側に、前記嵌入部が備えられているとよい。
好ましくは、前記カバー体には、耐圧縮部材が設けられ、前記耐圧縮部材の端部が前記嵌入部に対応する位置となるように配設されているとよい。
好ましくは、前記耐圧縮部材は、前記カバー体の内部に設けられ、且つ前後方向に延びる棒体であるとよい。
本発明のタンディッシュによれば、左右方向に長尺の本体部を載置したり、吊り上げたりしても、本体部に付与される応力を緩和して、タンディッシュの変形を防止することができる。
本発明にかかるタンディッシュの平面図であり、カバー体の一部を切断して示した図である。 本発明にかかるタンディッシュを前後方向に切断した側方断面図である(断面A−A)。 タンディッシュを前後方向に切断した側方断面を拡大した図である(拡大図B)。 本発明のタンディッシュをタンディッシュカー、あるいは整備場などに配備されているタンディッシュ専用架台などの載置台に載置した場合を示す図である。 本発明のタンディッシュを吊具などで吊り上げた場合を示す図である。 従来のタンディッシュを、例えばタンディッシュカー、あるいは整備場などに配備されているタンディッシュ専用架台などの載置台に載置した状態を示す図である。 従来のタンディッシュを吊具などで吊り上げた状態を示す図である。 連続鋳造装置の概要を示した模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
以下、本実施形態にかかるタンディッシュ2を説明する前に、本実施形態のタンディッシュ2が配備された連続鋳造設備1についての説明を行う。
図8に示すように、連続鋳造設備1は、溶鋼4を一時的に貯留するタンディッシュ2と、溶鋼4を鋳造する鋳型3と、鋳型3から出た鋳片5を支えつつ移送する複数のサポートロール6とを有している。このような構成の連続鋳造設備1では、取鍋7により運ばれてきた溶鋼4がタンディッシュ2に注がれ、注がれた溶鋼4はタンディッシュ2に設けた浸漬ノズル8を介して鋳型3に注入される。鋳型3では注入された溶鋼4が冷却され、その表面部が凝固した状態の鋳片5となって、サポートロール6に保持されながら鋳型3下部から引き抜かれて、下流側に搬送されるようになっている。
次に、本実施形態にかかるタンディッシュ2の構成について、詳しく説明する。
説明の便宜上、図1に示すように、タンディッシュ2を平面視した状態において、図1の下側をタンディッシュ2の前側とし、図1の上側をタンディッシュ2の後側とする。図1の左右方向をタンディッシュ2の右左方向乃至は幅方向とする。タンディッシュ2の前後方向を奥行き方向と呼ぶこともある。
また、図2に示すように、タンディッシュ2を側方断面視した状態において、図2の右側がタンディッシュ2の後側であり、図2の左側がタンディッシュ2の前側である。タンディッシュ2を側方断面視している、図3〜図5においても同様である。
図1に示すように、タンディッシュ2は、左右方向に長尺とされているものであって、上部が開放状とされて内部に溶鋼4を貯留可能とされると共に、外壁面から突出状に設けられた張り出し部25を備える本体部9と、本体部9の上部を覆うように載置されるカバー体21と、を有している。
この本体部9は、有底箱形に形成された容器であって、取鍋7からの溶鋼4が注入される注入室11と、注入室11の前側に備えられ、且つ溶鋼4を鋳型3に装入する分配室12と、を有している。
詳しくは、タンディッシュ2の本体部9(鉄皮10)は、平面視で略T形状とされた底壁14と、この底壁14の前縁側から立ち上がる前壁15と、この前壁15の幅方向の両端側に位置し且つ底壁14の縁から立ち上がる左右一対の第1側壁16と、前壁15の後側であって左右方向に伸びる底壁14の縁から立ち上がって第1側壁16に連結する左右一対の第1後壁17と、第1後壁17の左右方向内側の端部側であって底壁14の縁から立ち上がる左右一対の第2側壁18と、各第2側壁18の間に配置され底壁14の後側の縁から立ち上がる第2後壁19とで、構成されている。この鉄皮10の上面、すなわち本体部9の内部には、耐火物(耐火レンガ)20が敷き詰められている。
図1に示すように、タンディッシュ2の平面視において、前壁15と第2後壁19とは左右方向に平行となっていて、第1後壁17は前壁15と対面する位置であって、前壁15に対して左右方向に傾斜状となっている。また、第2側壁18も前壁15に対して左右方向に傾斜状となっている。
具体的には、各第1後壁17は、内側の端部から外側の端部に行くにしたがって徐々に前側に近づいており、各第2側壁18は内側の端部から外側の端部に行くにしたがって急激に前側に近づいている。
注入室11は、左右一対の第2側壁18と、第2後壁19と、底壁14とで囲まれた領域とされている。この注入室11の前側には、分配室12が備えられている。
分配室12は、前壁15と、左右一対の第1側壁16と、第1後壁17と、底壁14とで囲まれた領域とされていて、鋳型3に溶鋼4を装入する注入口(ストランド)13が複数設けられている。
なお、本実施形態においては、分配室12に注入口が4つ設けられたタンディッシュ2を例示して説明する。具体的には、分配室12の中央から左側には、2つの注入口が幅方向に均等に設けられていて、中央から右側にも、2つの注入口が幅方向に均等に設けられている。つまり、分配室12には、注入口が幅方向に均等且つほぼ同一直線上に4つ設けられている。
それ故、本実施形態のタンディッシュ2は、注入室11に対して左右方向に長尺とされた分配室12を有するものとなっている。なお、本実施形態では、4つ以上といった数多くの注入口が分配室12に設けられた、左右方向に長尺のタンディッシュ2を対象としている。
このような左右方向に長尺のタンディッシュ2の上部には、カバー体21が載置されている。
カバー体21は、一方が開放状とされてなる皿形状に形成された部材であって、開放側を下方に向けて、その下方を向いた状態で本体部9の上部に対面させてタンディッシュ2全体を覆うものである。
具体的には、カバー体21は、平面視で略T形状とされたカバー体21と、そのカバー体21の各縁から垂下状に設けられた側壁とで構成されものである。垂下状の側壁としては、例えば、カバー体21の前縁側から垂れ下がるカバー前壁23、カバー前壁23の後側であって左右方向に伸びるカバー体21の縁から垂れ下がる左右一対のカバー後壁24などがある。
ところで、左右方向に長尺のタンディッシュ2の本体部9には、外壁面から突出状に設けられた張り出し部25が備えられている。
図1、図4、図5に示すように、張り出し部25は、タンディッシュカー、あるいは整備場などに配備されているタンディッシュ専用架台などの載置台38に載置する場合や、吊具37などで吊り上げる場合に用いられる部材であって、分配室12の前壁15と後壁(第1後壁)17との対面する位置に一対設けられ、且つ左右方向に少なくとも2箇所以上配備されている。
本実施形態においては、一対の張り出し部25を、本体部9(分配室12)の中央から左側に1つ配備すると共に、中央から右側に1つ配備している。つまり、張り出し部25は、本体部9の左右方向に2つ、配備されている。前後一対とされた張り出し部25を本体部9の左右方向に2つ、配備することで、安定した状態で吊り下げたり、載置したりすることができる。すなわち、タンディッシュ2を安全に搬送することができる。
この張り出し部25には、本体部9をタンディッシュカーなどの載置台38に載置する際に当接する載置部位28,33と、本体部9を吊り上げる際にロープ体などの索体が掛け止めされる吊り上げ部位27,32とが備えられている。
なお、載置部位28,33と吊り上げ部位27,32に関しては、本実施形態のように、1つの張り出し部25に共に設けられていてもよいし、別々の位置に設けていていてもよい。例えば、載置部位28,33のみの張り出し部25と、吊り上げ部位27,32のみの張り出し部25とを、本体部9にそれぞれ個別に設けられていてもよい。
具体的には、図2に示すように、張り出し部25は、前壁15(前側の長辺)から突出状に設けられた第1張出部材26と、第1後壁17(後側の長辺)から突出状に設けられた第2張出部材30とを有している。
第1張出部材26は、鋼材などの平板材で形成された部材であって、側方断面視で鉤形状に形成されている。
この第1張出部材26は、まず本体部9の前壁15から前方へ突出して、そして本体部9の上部を超えるまで立ち上がり、その後後方へ突出し、さらにその先端から下方へ突出している形状である。つまり、第1張出部材26は、側方断面視で、上方に回り込んだ鉤形状とされた部材である。
なお、第1張出部材26における上方に回り込んだ鉤形状の部位が、吊り上げ部位27とされている。また、第1張出部材26の下部には、下方へ突出した、側方断面視で矩形状の載置部位28が形成されている。
また、本体部9の前壁15から前方へ突出した第1張出部材26の部位、すなわち第1張出部材26の基端側には、上方に突出した矩形状の突出片29が形成されている。この突出片29は、第1張出部材26の基端側の上部であって、その基端から前方に一定間隔離れた位置から上方に突出した部材である。
本実施形態においては、カバー体21が本体部9の上部に載置された際、突出片29の後側端面と、対面するカバー体21のカバー前壁23は、一定の間隔を有するものとなっている。つまり、突出片29とカバー体21は、所定距離離れた位置に配設されているともいえる。
また、第2張出部材30も、鋼材などの平板材で形成された部材であって、側方断面視で鉤形状に形成されている。
第2張出部材30は、まず本体部9の後壁(分配室12の第1後壁17)から後方へ突出して、そして本体部9の上部を超えるまで立ち上がり(立上部位31)、その後後方へ突出し、さらにその先端から下方へ突出している形状である。つまり、第2張出部材30は、側方断面視で、下方に回り込んだ鉤形状とされた部材である。
なお、第2張出部材30における下方に回り込んだ鉤形状の部位が、吊り上げ部位32とされている。また、第2張出部材30の下部には、下方へ突出した、側方断面視で矩形状の載置部位33が形成されている。
ところで、本実施形態においては、カバー体21が本体部9の上部に載置された際、第2張出部材30における立上部位31の前縁面と、対面するカバー体21のカバー後壁24は、一定の間隔を有するものとなっている。つまり、第2張出部材30の立上部位31とカバー体21は、所定距離離れた位置に配設されているともいえる。
なお、第2張出部材30における立上部位31とカバー体21との間隔(隙間)は、突出片29とカバー体21との間隔とほぼ同じ距離とされている。
次に、本実施形態のタンディッシュ2の特徴的な構成について、図を基に詳しく説明する。
本実施形態のタンディッシュ2には、本体部9の上部にカバー体21を載置する際に、そのカバー体21の一部が嵌め込まれるようにして挿入される嵌入部34が備えられている。本実施形態における嵌入部34は、第1張出部材26の突出片29(嵌入部の一方側)と、第2張出部材30における立上部位31(嵌入部の他方側)とで構成されるものである。
この嵌入部34は、挿入されたカバー体21の縁部と、隙間調整手段35(詳細は後述)を介して当接するようになっていて、その当接によりカバー体21は本体部9の上部で固定されるように載置される。
図1〜図3に示すように、本実施形態における嵌入部34は、張り出し部25に対応する位置に備えられている。すなわち本実施形態においては、張り出し部25が嵌入部34の役割を有していて、張り出し部25の基端側に嵌入部34が備えられている。
嵌入部34と張り出し部25を同じ位置にすることで、「タンディッシュ2の本体部9を変形させようとする作用点」と「本体部9の変形を阻止する作用点」が一致することとなり、本体部9とカバー体21に対して、せん断力や曲げ力が作用されなくなる。
嵌入部34は、本体部9の上部であって、分配室12を構成する前壁15(前側の長辺)と第1後壁17(後側の長辺)との対面する位置に一対備えられ、且つ左右方向に少なくとも2箇所以上配備されている。嵌入部34は、第1張出部材26の突出片29と、第2張出部材30における立上部位31とで構成されるものであり、カバー体21は突出片29の後側面と立上部位31の前側面との空間に嵌め込まれる。
図2、図3に示すように、本実施形態においては、嵌入部34を構成する突出片29の配備位置が、載置されたカバー体21のカバー前壁23から一定の間隔離れた位置とされている。また、第2張出部材30の立上部位31の配備位置は、載置されたカバー体21のカバー後壁24から一定の間隔離れた位置とされている。
すなわち、挿入されたカバー体21と嵌入部34との間には、一定の隙間が存在していることとなる。カバー体21の熱膨張量が大きい場合を鑑みて、カバー体21と嵌入部34との間に若干の隙間を設けている。
上記した隙間には、嵌入部34とカバー体21との間における嵌合の程度を調整する隙間調整手段35が設けられている。
本実施形態においては、隙間調整手段35として、嵌入部34とカバー体21との間における嵌合の程度を、薄板状のシム(スペーサ)を嵌入部34に挿入して、そのシムの挿入量で隙間を調整する方法を採用している。なお、隙間調整手段35としては、例えば、嵌入部34またはカバー体21のいずれかに、回転自在としたネジを備えておいて、回転によりネジを伸縮させて、伸縮量で隙間を調整する方法であってもよい。すなわち、隙間調整手段35は、嵌入部34とカバー体21との間の隙間を調整することができる手段であれば、特に限定はしない。
この隙間調整手段35により、長期の使用によって生じる、タンディッシュ2を構成する本体部9およびカバー体21の変形の影響による、隙間の調整(修正)が可能となる。すなわち、隙間調整手段35を用いることで、タンディッシュ2が経年変形して生じる、嵌入部34の隙間の変動を最適に調整することができる。
一方で、カバー体21の内部には、カバー体21の変形を防止する耐圧縮部材36が設けられている。
図3に示すように、耐圧縮部材(変形防止部材)36は、カバー体21の内部に設けられ、且つ前後方向に延びる棒体であり、端部が嵌入部34に対応する位置となるように配設されている。この耐圧縮部材36は、本体部9を張り出し部25を介して、載置又は吊り上げたときに、第1張出部材26の突出片29と、第2張出部材30における立上部位31とから、カバー体21にかかる圧縮荷重を受け止めて、カバー体21の変形を防止するものである。
すなわち、嵌入部34(張り出し部25)がカバー体21を挟んで対峙した状態で、その間で挟まれたカバー体21の内部に棒体とされた耐圧縮部材36を、嵌入部34と前後方向でほぼ同一直線上となるように設けている。
なお、耐圧縮部材36としては、カバー体21の変形を防止するものであれば、例示した棒体でもよいし、板材であってもパイプ材であってもよい。すなわち、圧縮荷重を受け止めることのできる部材であれば、特に限定はしない。
以上述べた本発明のタンディッシュ2によれば、左右方向に長尺の本体部9を載置したり、吊り上げたりしても、本体部9に付与される応力を緩和して、タンディッシュ2の変形を防止することができる。
例えば、図4に示すように、タンディッシュ2をタンディッシュカー、あるいは、整備場などに配備されているタンディッシュ専用架台などの載置台38に載置した状態であっても、本発明の特徴である本体部9の上部に設けられた嵌入部34、カバー体21内部に備えられた耐圧縮部材36により、本体部9及びカバー体21の変形を防止すると共に、大きな応力も発生しなくなる。本体部9及びカバー体21の変形を防止することにより、耐火物が変形して耐火物に亀裂が生じることもなくなる。
一方、図5に示すように、タンディッシュ2を吊具37などで吊り上げた状態であっても、本発明の構成により、本体部9及びカバー体21の変形を防止すると共に、大きな応力も発生しなくなる。本体部9及びカバー体21の変形を防止することにより、耐火物が変形して耐火物に亀裂が生じることもなくなる。
また、本発明は、簡単な構成であるので、任意場所に設置することができ、且つタンディッシュ2の製造コストも低減することができる。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
本実施形態においては、カバー体21と嵌入部34との間に一定の隙間を設けて、その隙間に隙間調整手段35を挿入して、カバー体21を嵌入部34に嵌め込んでいるが、一定の隙間を設けずに、カバー体21が嵌入部34に嵌合するようになっていてもよい。すなわち、図2に示す断面A−Aにおいて、カバー体21の前後方向の長さと、嵌入部34の前後方向の長さとがほぼ同じ長さとしていてもよい。
また、注入口(ストランド)が1つ又は2つであって、本体部(分配室)の左右方向の長さが短いタンディッシュにも、本発明の技術は適用可能である。
1 連続鋳造設備
2 タンディッシュ
3 鋳型
4 溶鋼
5 鋳片
6 サポートロール
7 取鍋
8 浸漬ノズル
9 本体部
10 鉄皮
11 注入室
12 分配室
13 注入口(ストランド)
14 底壁
15 前壁
16 第1側壁
17 第1後壁
18 第2側壁
19 第2後壁
20 耐火物(耐火レンガ)
21 カバー体
23 カバー前壁
24 カバー後壁
25 張り出し部
26 第1張出部材
27 吊り上げ部位
28 載置部位
29 突出片
30 第2張出部材
31 立上部位
32 吊り上げ部位
33 載置部位
34 嵌入部
35 隙間調整手段
36 耐圧縮部材
37 吊具
38 載置台

Claims (7)

  1. 上部が開放状とされて内部に溶鋼を貯留可能とされると共に、外壁面から突出状に設けられた張り出し部を備える本体部と、前記本体部の上部を覆うように載置されるカバー体と、を有するタンディッシュであって、
    前記張り出し部は、左右方向に長尺とされている前記本体部の前側の長辺と後側の長辺にそれぞれ設けられ、且つ左右方向に少なくとも2箇所以上配備されていて、
    前記本体部の上部には、前記カバー体が挿入される嵌入部が備えられていて、
    前記嵌入部の一方側は、前記本体部の前側の長辺に配備され、且つ前記嵌入部の他方側は、前記本体部の後側の長辺に配備されていて、
    前記嵌入部の一方側と他方側との間に前記カバー体が挿入可能とされ、挿入されたカバー体の縁部が前記嵌入部に当接可能とされている
    ことを特徴とするタンディッシュ。
  2. 前記嵌入部は、前記張り出し部に対応する位置に備えられていることを特徴とする請求項1に記載のタンディッシュ。
  3. 前記嵌入部と前記カバー体との間には、前記嵌入部と前記カバー体との間の隙間を調整する隙間調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタンディッシュ。
  4. 前記嵌入部は、前記本体部の左右方向に少なくとも2箇所以上、配備されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタンディッシュ。
  5. 前記張り出し部は、前記本体部を吊り上げる吊り上げ部位有していて、当該張り出し部の基端側に、前記嵌入部が備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタンディッシュ。
  6. 前記カバー体には、耐圧縮部材が設けられ、前記耐圧縮部材の端部が前記嵌入部に対応する位置となるように配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタンディッシュ。
  7. 前記耐圧縮部材は、前記カバー体の内部に設けられ、且つ前後方向に延びる棒体であることを特徴とする請求項6に記載のタンディッシュ。
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