JP6372800B2 - 複合粒子を含む腎機能診断用イメージング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、複合粒子を含む腎機能診断用イメージング剤に関する。
腎臓は、血液から老廃物等をろ過し、尿を生成後、膀胱に送り出す臓器である。腎臓は、他にも恒常性維持、血圧調節、ホルモン分泌等の機能を有し、生体にとって非常に重要である。そのため、腎臓の機能が低下すると体全体に悪影響を及ぼす。
腎機能が低下する原因としては、免疫系の異常や薬に対するアレルギー、高血圧、糖尿病など(以上、慢性腎不全)や、出血や急激な血圧低下、感染症、熱傷に伴う脱水(以上、急性腎不全)など複数の因子が挙げられ、疾患の種別も原因別に細かく分類される。慢性腎不全を含め最終的に透析治療が必要になる腎機能疾患全般を総称し、慢性腎臓病(CKD、chronic kidney disease)と呼ぶ。
腎臓病には、腎臓そのものに何らかの原因があって起こる一次性腎臓病と、糖尿病や高血圧、痛風など他の病気が原因で起きる二次性腎臓病がある。二次性腎臓病の糖尿病性腎症では、高血圧や高血糖値の影響で糸球体に硬化が生じて、糸球体のフィルター機能が低下し、腎機能の障害を起こす。腎機能障害としては、例えば、ネフローゼ症候群、吸収不良症候群、尿毒症が挙げられる。
一般的に、腎機能は、尿または血液を採取し、尿素窒素、クレアチニン、電解質(ナトリウム、カリウム、クロール)、蛋白アルブミン、糸球体濾過量等を指標にして検査する(例えば非特許文献1)。それら検査の多くは、簡便でスクリーニング検査としては有効ではあるものの、様々な要因(例えば、過激な運動、精神的ストレス、発熱など)により変動するため、腎機能を詳細に把握するためには、精密検査が必要となる。
精密検査の1つとして腎臓の画像診断があり、超音波やCT(コンピューター断層撮影)検査は、主に形態学的な診断に適用されている。腎臓の血流評価には、ヨード造影剤を用いた造影CT検査が実施されている。泌尿器領域の腫瘍の描出には、上記検査に加えて、造影または非造影MRI(磁気共鳴イメージング)も有効性が高いとされている。しかしながら、いずれの検査も腎機能の良悪を正確に診断することは困難である。
現在のところ、腎疾患の重症度の最終判定および治療方針決定には、腎生検による病理組織学的診断が不可欠とされている。しかしながら、腎生検は腎組織の一部を採取して顕微鏡で評価するものであり侵襲的検査であるため、出血、感染などの合併症の危険性が常に伴う。また腎生検を受けるためには、専門医と設備の整った施設に入院しなければならず、患者への肉体的・社会的負担は無視できない。
腎生検は主として、1)1日1.0g以上の尿蛋白がみられる場合、2)原因不明の腎障害があるが、画像検査で腎臓が萎縮していない場合、3)血尿が持続し進行する慢性腎炎が疑われる場合、または、4)急速に腎機能が低下している場合に適用される。一方、腎生検の禁忌の場合として、1)慢性的な腎機能障害のため画像検査ですでに腎臓が萎縮している場合、2)出血傾向やコントロール不全な高血圧のため止血困難な場合、3)多発性嚢胞腎の場合、4)腎生検の実施中および検査中および検査後の安静が守れない患者や指示に従えない場合などがある。腎生検を行えない症例は、実際の臨床では非常に多く、問題となっている(例えば非特許文献1)。
多くの体内診断薬において、正常な腎臓と、疾患を有した腎臓を見分けられないことが問題となっている。腫瘍や炎症の診断においては、FDG(フルオロデオキシグルコース)を用いた疾患部位のPET(陽電子放出断層撮影)検査が実施されている。しかしながら、特異性の低さから、FDGを用いる腎臓の診断は困難とされている(例えば非特許文献2)。つまり、腎臓を標的とするイメージング剤としては、正常な腎臓と疾患を有した腎臓を分けてターゲティングする機能を有することが求められている。これに対して、例えば腎線維症の診断においては、コラーゲン結合ペプチドを含む放射性医薬品(例えば特許文献1)が報告されているが、この医薬品は限定的な疾患にしか反応しない。その為、この医薬品は、著しく汎用性を欠くことから診断薬としても実用的ではない。
国際公開第O2007/138291号パンフレット
日本腎臓学会誌、第45巻、731−738(2003年) 映像情報メディア学会誌、第65巻、440−443(2011年)
本発明は、腎臓機能を診断するのに適した新規イメージング剤を提供する。
本発明は、複合粒子を含むイメージング剤であって、前記複合粒子は、高分子グラフト鎖が微粒子表面に結合した複合粒子であり、前記高分子グラフト鎖のグラフト密度が0.1本鎖/nm2以上であり、前記高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)が、30,000以上である腎機能診断用イメージング剤である。
リビングラジカル重合により、超高密度で、かつ、分子量の大きいグラフト鎖を結合させた本発明に係る複合粒子は、正常な機能を有する腎臓に集積する。一方で、機能障害のある腎臓には集積しないという驚くべき特徴を持つ。このような複合粒子を含むイメージング剤により、患者負担の大きい腎生検を実施せずに、高精度な腎臓の画像診断が可能となり、先端医療の発展に貢献できる。
図1(a)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run1)を投与する前、ならびに投与1.2ヶ月後の正常マウス腎臓周囲のMRI造影画像である。 図1(b)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run3)を投与する前、ならびに投与1時間、1日、1週間および1ヶ月後の正常マウス腎臓周囲のMRI造影画像である。 図1(c)は、リゾビストを投与する前、ならびに投与1時間、1日、1週間および1ヶ月後の正常マウス腎臓周囲のMRI造影画像である。 図2(a)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run3)を投与する前、ならびに投与1時間、1日、1週間および1ヶ月後の腎疾患モデルマウス腎臓周囲のMRI造影画像である。 図2(b)は、リゾビストを投与する前、ならびに投与1時間、1日、1週間および1ヶ月後の腎疾患モデルマウス腎臓周囲のMRI造影画像である。 図3(a)〜(c)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run1〜3)を投与して約1ヶ月後の正常マウス腎臓のex vivo MRI造影画像である。図3(d)は、リゾビストを投与して1ヶ月後の正常マウス腎臓のex vivo MRI造影画像である。 図4(a)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run3)を投与して1ヶ月後の腎疾患モデルマウス腎臓のex vivo MRI造影画像である。図4(b)は、リゾビストを投与して1ヶ月後の腎疾患モデルマウス腎臓のex vivo MRI造影画像である。 図5(a)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run2)を投与して1ヶ月後の正常マウスの蛍光顕微鏡写真である。図5(b)は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run3)を投与して1ヶ月後の腎疾患モデルマウスの蛍光顕微鏡写真である。円形から卵円形の白色はDAPIに染まった細胞核を表している。 図6は、本発明に係るイメージング剤の複合粒子(Run3)を投与したマウスの血中残存率を示す図である。
グラフト鎖間で立体反発が生じるまでに超高密度で所定の分子量の高分子グラフト鎖が微粒子表面に結合した複合粒子が、血液循環系を介して、正常な腎臓組織に集積を示すという特徴は知られていた(2013年日本磁気共鳴医学会大会)。しかしながら、本発明者らは、この複合粒子が、機能障害のある腎臓には集積しないという驚くべき特徴を見出した。この知見に基づき、本発明者らは、前記課題を解決するイメージング剤を完成した。
すなわち、本発明は、前記のとおり、複合粒子を含む腎機能診断用イメージング剤であって、前記複合粒子は、高分子グラフト鎖が微粒子表面に結合した複合粒子であり、前記高分子グラフト鎖のグラフト密度が0.1本鎖/nm2以上であり、前記高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)が、30,000以上である。
具体的には、被験動物に本発明のイメージング剤を投与したときに、イメージング装置で撮影した腎臓の画像上に特定シグナルやコントラスト変化が確認できる場合、腎機能は正常と判断される。また、前記腎臓画像上に特定シグナルやコントラスト変化が確認できない場合、腎機能は異常と判断される。これらの知見に基づき、被検動物に本発明のイメージング剤を投与して、イメージング装置を用いて腎臓の画像を確認することにより、腎機能を診断することが可能になった。
また、本発明は、本発明の腎機能診断用イメージング剤が投与された腎臓のイメージング図に基づき、前記イメージング剤が投与された腎臓中の前記複合粒子の集積量を算出する手段、および前記集積量に基づいて、前記腎臓の機能を評価する手段を備えた装置からなる腎機能診断システムである。このシステムは、前記のように、本発明のイメージング剤の複合粒子が、正常な腎臓組織に集積を示すという特徴を示し、一方で、機能障害のある腎臓には集積しないという知見に基づく。
本発明において、「イメージング」とは、生体内の形態や機能や代謝を様々な方法で画像化することを意味し、「イメージング剤」とは、それらを画像化するために用いられる薬剤または因子をいい、「体内診断薬」、「造影剤」、「プローブ」ともいわれる。イメージング剤は、CTやMRI、光イメージングなどの生態画像化装置とともに利用されることが多く、一方で蛍光検出機器を用いて直接目視で確認することもできる。イメージング剤は、例えば、生体内の腫瘍組織、炎症組織などを画像化するために用いられるものが挙げられる。
本発明において、「MRI造影剤」とは、臨床現場で利用されているMRI装置を利用した、体内画像診断法において投与される物質(薬剤)である。MRI測定対象中に当該物質が存在する場合、存在しなかった場合に比べて、測定画像上における測定対象の写り方が大きく変化したように見えるため、画像にコントラストをつけることが可能である。
本発明において、「光イメージングプローブ」とは、発光イメージングや近赤外蛍光イメージング装置などを利用した、体内画像診断法において投与される物質(薬剤)で、強い蛍光を発したり、蛍光の色調を変化させたりすることが可能である。
本発明において、「腎機能」または「腎臓機能」とは、腎臓が体の老廃物を排泄する能力を意味する。簡易的には、尿検査による尿中タンパク質量、血液検査によるBUN(尿素窒素)およびクレアチニン値によって数値的に確認できる。詳細には、「腎機能」または「腎臓機能」は、血中クレアチニン値等を用いて単位時間当たりに腎臓のすべての糸球体により濾過される血漿量である糸球体濾過量(GFR)や、血中および尿中クレアチニンを用いて算出するクレアチニンクリアランスによって数値的に確認できる。
本発明において、「高分子グラフト鎖」とは、微粒子表面から重合反応によってモノマーを2個以上伸長して形成されたポリマー鎖を意味する。また、「超高密度」とは、グラフト鎖間で立体反発が生じる程度までグラフト鎖が密集した場合のグラフト鎖の密度を意味し、この場合、グラフト鎖は、表面に垂直な方向にほぼ伸びきった形態をとる。また、「結合」とは、一般的な化学反応により形成される結合を意味し、例えば、共有結合、イオン結合等が挙げられる。
本発明のイメージング剤において、前記高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)は、30,000以上であり、30,000〜320,000であるのが好ましく、118,000〜200,000であるのがより好ましい。
本発明のイメージング剤がMRI造影剤の場合、前記微粒子は、超常磁性を示す無機微粒子が用いられる。このような無機微粒子としては、例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、合金(例えば、FePt、FeCo)、酸化鉄(例えばフェライト、マグネタイト)等が挙げられる。前記フェライトは、市販のMRI造影剤用鉄製剤において実績があり、好ましい。「フェライト」は酸化鉄を主成分とするセラミックスの総称であり、磁性材料として広く使用される。無機微粒子として、より好ましくは、スピネル型の結晶構造を有するフェライトであり、さらにより好ましくは、マグネタイト(Fe34)である。なお、SPIO(超常磁性酸化鉄)や、USPIO(Ultra−Small SPIO)、MION(単結晶型酸化鉄ナノ粒子)と呼ばれるものは、これらに含まれる。
「超常磁性」とは、磁性無機ナノ微粒子で起こる現象であり、外部から磁場をかけられた際に、全体として磁化を持つようになることを意味する。超常磁性体は、強磁性体が単一の磁区しか持たない大きさまでに微細化されたナノ粒子が示す特性であり、磁場を取り除いても磁化(磁気記憶)が残る強磁性体と異なり、超常磁性体は、磁場を取り除かれると磁化を失う。したがって、超常磁性を示す前記無機微粒子の粒径は、50nm以下であることが好ましい。この粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡法により測定することができる。本発明の複合粒子が超常磁性を示すかどうかは、例えば、SQUID(Superconducting Quantum Interference Device、超電導量子干渉素子)磁束計装置によって確認することができる(Macromolecules, 42(4), p1219-1228, 2009)。
超常磁性を示す無機微粒子は、MRI測定において、画像を作り出すために使用されるMR信号を出す原子核(臨床MRIでは概して水のプロトン)の緩和時間(T1、T2共に)に影響を与える。該無機微粒子を含む鉄製剤は、主にT2を短くする効果(厳密には、局所磁場の不均一性誘発によるT2*の短縮)によって、T2強調画像においてコントラストを強調する。
本発明のイメージング剤が光イメージングプローブの場合、前記微粒子は、前述した超常磁性を示す無機微粒子でも良く、超常磁性を持たない無機微粒子でも良く、また有機微粒子でも良い。本発明のイメージング剤が蛍光検出器用イメージングプローブの場合、前記複合粒子の微粒子に有機発色色素または発蛍光色素が封入または結合しているのが好ましい。「封入」とは、前記色素が微粒子内に保持された状態を意味する。別の形態としては、前記高分子グラフト鎖に有機発色色素または発蛍光色素が結合していることが好ましく、例えば、高分子グラフト鎖を重合する際に、全部または一部に当該色素を含むモノマーを利用することが好ましい。前記モノマーとしては、例えば、ローダミンメタクリレート、アミノニトロベンゾオキサジアゾールメタクリレート、フルオレセインイソチオシアネートメタクリレート等が挙げられる。
超常磁性を示さない無機微粒子としては、、例えばシリカ等のケイ素酸化物;金属;金属酸化物;金属硫化物等が挙げられ、ケイ素酸化物;金属;金属酸化物が好ましい。前記金属としては、例えば、Au、Ag、Pd等の貴金属;Ti、Zr、Ta、Sn、Zn、Cu、V、Sb、In、Hf、Y、Ce、Sc、La、Eu、Ni等の遷移金属等が挙げられる。有機微粒子としては、例えば、ポリスチレンなどの合成高分子、アガロースなどの多糖類などが挙げられる。これらの微粒子は、多層構造になっていても良い。
好ましい有機発色色素および発蛍光色素には、広範な非局在化電子系を有する群、例えばシアニン類、メロシアニン類、インドシアニン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、トリフェニルメチン類、ポルフィリン類、ピリリウム染料、チアピリリウム染料、スクアリリウム染料、クロコニウム染料、アズレニウム染料、インドアニリン類、ベンゾフェノキサジニウム染料、ベンゾチアフェノチアジニウム染料、アントラキノン類、ナフトキノン類、インダスレン類、フタロイルアクリドン類、トリスフェノキノン類、アゾ染料、分子内及び分子間電荷移動染料及び染料錯体、トロポン類、テトラジン類、ビス(ジチオレン)錯体、ビス(ベンゼン−ジチオレート)錯体、インドアニリン染料、ビス(S,O−ジチオレン)錯体が挙げられる。好ましい有機発色色素および発蛍光色素としては、緑色蛍光タンパク質(GFP)及び異なる吸収/発光特性を有するGFPの変種のような蛍光タンパク質も有用である。
特定の状況においては、好ましい有機発色色素および発蛍光色素として、ある種の希土類金属(例えば、ユウロピウム、サマリウム、テルビウム又はジスプロシウム)の錯体が使用され得、蛍光ナノ結晶(量子ドット)についても同様である。前記希土類金属(例えば、ユウロピウム、サマリウム、テルビウム又はジスプロシウム)の錯体の具体例としては、フルオレセイン、ローダミン(スルホローダミン101(Texas Red)、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン19)、インドシアニングリーン、ニトロベンゾオキサジアゾール(NBD)、Cy2、Cy3、Cy3B、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7、Cy7.5、Marina Blue、Pacific Blue、Oregon Green 88、Oregon Green 514、テトラメチルローダミン、Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700及びAlexa Fluor 750が挙げられる。
本イメージング剤の微粒子の大きさは、1000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、100nm以下がさらにより好ましく、50nm以下がさらにより好ましい。前記微粒子が超常磁性を有する場合は、50nm以下が好ましく、25nm以下がさらにより好ましい。
本発明のイメージング剤において、前記高分子グラフト鎖のグラフト密度は、0.1本鎖/nm2以上であり、0.1〜1.2本鎖/nm2であるのが好ましい。本発明において、「グラフト密度」または「密度」とは、微粒子表面の単位面積(nm2)あたりの表面に結合したグラフト鎖の本数を意味する。グラフト密度(s)は、元素分析により微粒子表面から伸長して形成された高分子グラフト鎖の量(グラフト量、w)を求め、その値とコア微粒子の表面積(S、nm2)、グラフトポリマーの数平均分子量Mnならびにアボガドロ数(Av)を用いて以下のようにして算出される。
算出方法:s=(w/Mn)Av/S
本発明のイメージング剤において、前記高分子グラフト鎖は、例えば微粒子表面上の重合開始基を基点としたモノマーのリビングラジカル重合によって得ることができる。上記モノマーの種類としては、アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体およびスチレン誘導体からなる群から選択される1以上が好ましいが、これらに限定されず、当業者の認識する範囲で適宜選択されてもよい。前記アクリル酸誘導体としては、ポリエチレングリコールアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。前記メタクリル酸誘導体としては、ポリエチレングリコールメタクリレート(PEGMA)、(4ーヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート(PEMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。前記アクリルアミド誘導体としては、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等が挙げられる。前記メタクリルアミド誘導体としては、メタアクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、イソプロピルメタアクリルアミド等が挙げられる。前記スチレン誘導体としては、ポリエチレングリコールスチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
この高分子グラフト鎖は、別の高分子グラフト鎖と結合していてもよい。具体的にはリビングラジカル重合において、モノマーの1種として架橋性モノマーを用いてブロック共重合体をグラフトし、導入した架橋性基を反応させてもよい。前記架橋性モノマーとしては、例えば、ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)、オキセタンメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。前記ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)を架橋性モノマーとして用いた場合、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン等を用いて架橋することができる。
また、この高分子グラフト鎖は、2段階以上の重合により製造されていてもよい。具体的には、ある種類のモノマー(混合物を含む)を用いてリビングラジカル重合を行い、次いで、別の種類のモノマー(混合物を含む)を用いてリビングラジカル重合を行うことにより、2段階の重合により高分子グラフト鎖を得ることができる。このような多段階の重合により得られた高分子グラフト鎖を有する複合粒子は、正常な機能を有する腎臓には集積するものの、機能障害のある腎臓には集積しないという特徴を種々設計する際に有用である。
またリビングラジカル重合は、ランダム重合、ブロック重合、組成傾斜型等であってもよい。高分子グラフト鎖は、その末端および末端近傍に特異的なリガンドを導入されていてもよい。そのようなリガンドを有する複合粒子を含むイメージング剤は、選択的にリガンドを標的臓器へ届けることができるので好ましい。特異的なリガンドとしては、当該分野で知られる特異的なリガンドであれば特に限定されない。
本発明のイメージング剤において、前記高分子グラフト鎖の分子量分布(Mw/Mn)は、1〜1.5であるのが好ましい。分子量分布が1〜1.5の範囲である場合、イメージング造影剤は均質なグラフト表面を有するからである。高分子グラフト鎖が、2段階以上の重合により製造されている場合、前記高分子グラフト鎖の分子量分布(Mw/Mn)は、それぞれの段階の重合により得られた高分子部分の分子量分布(Mw/Mn)が、1〜1.5であるのが好ましい。分子量分布が1〜1.5の範囲である場合、イメージング造影剤は均質なグラフト表面を有するからである。
本発明のイメージング剤において、複合粒子は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、重合開始基含有カップリング剤としての化合物を、化学吸着法により微粒子表面に固定する。そして、1種類以上のモノマーを供給してリビングラジカル・グラフト重合を行う。重合開始基含有カップリング剤を予め微粒子表面に固定することにより、微粒子表面上でグラフト密度を一定に保持しつつグラフト重合を進行させることができる。つまり、グラフト量はグラフト鎖のMn(数平均分子量)に比例して増大させることができ、重合をリビング的に進行させ、微粒子表面上のほぼすべてのグラフト鎖をほぼ均等に成長させることができる。すなわち、本発明の複合粒子においては、微粒子表面上の隣接グラフト鎖間の立体障害が軽減されているのである。なお、リビングラジカル・グラフト重合の間、微粒子の表面に固定していない重合開始剤を共存させてもよい。
重合開始基含有カップリング剤としての化合物は、微粒子との親和性等を考慮して選択することができる。具体的には、その重合開始基含有カップリング剤としては、下式(I)に示すシラン化合物が好ましい。
前記式中、nは整数であり、3〜10が好ましく、4〜8がより好ましい。R1は、C1〜C3アルキル基であり、C1またはC3アルキル基が好ましい。R2は、C1またはC2アルキル基である。Xはハロゲン原子であり、臭素または塩素原子が好ましい。式(I)で表わされる化合物としては、(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシプロピルトリエトキシシラン(BPE)、(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシヘキシルトリエトキシシラン(BHE)等が挙げられる。
微粒子が酸化鉄である場合、その重合開始基を含有しないカップリング剤としては、アルキルシランカップリング剤等が挙げられる。
微粒子表面のグラフト密度は、重合開始基含有カップリング剤と重合開始基を含有しないカップリング剤との割合を調整することで、変更することができる。具体的には、微粒子が酸化鉄ナノ粒子である場合、重合開始基含有カップリング剤と重合開始基を含有しないカップリング剤との割合が1:0であれば、グラフト密度は0.1本鎖/nm2以上である。
重合終了後、目的とする複合粒子は、反応液から当該分野で通常用いられる方法、例えば抽出、蒸留、洗浄、濃縮、沈殿、ろ過、乾燥、吸着、析出、クロマトグラフィーなどの方法を単独または組み合わせることにより、単離することができる。
本発明のイメージング剤は、正常な腎臓に集積し、障害のある腎臓には集積しないため、その集積性が正常腎臓と疾患腎臓の間で差を有することを特徴とする。腎臓の疾患としては例えば、糸球体腎炎、IgA腎症、糖尿病性腎症、膜性腎症、水腎症、造影剤腎症、腎盂腎炎、腎不全、急性腎炎、慢性腎炎、間質性腎炎、腎障害、ネフローゼ症候群、吸収不良症候群、尿毒症、高血圧性腎硬化症、糖尿病性糸球体硬化症、腎結石、アミロイド腎、腎静脈血栓症、Alport症候群、又は腎腫瘍などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のイメージング剤は、経口および非経口のいずれの方式でも投与可能である。すなわち、本発明は、投与方法が経口または非経口投与であるイメージング剤である。経口投与の場合、本発明のイメージング剤は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤またはシロップ剤等の形態で投与できる。非経口投与の場合、本発明のイメージング剤は、例えば、注射剤、座剤、点眼剤、経肺剤、経鼻投与剤、軟膏、クリーム剤等の形態で投与できる。注射剤の場合、例えば、静脈投与、筋肉内投与、腹腔内投与等により、投与される。すなわち、本発明は、投与方法が、静脈投与、筋肉内投与、腹腔内投与、好ましくは静脈投与であるイメージング剤である。これらの製剤は、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、希釈剤などの医薬上許容される添加剤を用いて従来周知の方法により製造することができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、以下の実施例により限定されない。
本明細書の記載において、以下の略語を使用する。
THF:テトラヒドロフラン
BPE:(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシプロピルトリエトキシシラン
BPP:1−(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシ−2−プロペン
PEGMA:ポリエチレングリコールメタクリレート
PEMA:(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート
dN−biby:Cu(I)Cl、ジノニルビピリジン
EBIB:エチル2−ブロモイソブチレート
MEONP:ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート
RHOMA:ローダミンメタクリレート
NBDMA:アミノニトロベンゾオキサジアゾールメタクリレート
GPC:ゲル濾過クロマトグラフィー
TGA:熱重量分析
MRI:磁気共鳴イメージング
CKD:慢性腎臓病
CT:コンピューター断層撮影
FDG:フルオロデオキシグルコース
PET:陽電子放出断層撮影
SPECT:単一光子放射断層撮影
BUN:尿素窒素
GFR:糸球体濾過量
SPIO:超常磁性酸化鉄
USPIO:極小超常磁性酸化鉄
MION:単結晶型酸化鉄ナノ粒子
SQUID:超電導量子干渉素子
<複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の製造例>
(1)重合開始基含有カップリング剤(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシプロピルトリエトキシシラン(BPE)の合成
BPEの合成は、2段階反応により行った。第1段階として、アリルアルコール(170g)、トリエチルアミン(237g)およびジクロロメタン(2L)の混合溶液を氷冷し、その中へ2−ブロモイソブチリルブロマイド(450g)を滴下した。その後、反応液を0℃で3時間攪拌し、さらに室温で10時間攪拌した。反応液を濃縮し、THFを加え、塩を析出させ、濾過し、濾液を濃縮した後、得られたものをクロロホルム(1L)により希釈し、それを1N塩酸水溶液(2×1L)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×1L)、純水(2×1L)の順で洗浄した。有機相を乾燥し、濃縮後、減圧蒸留により精製し、1−(2−ブロモ−2−メチル)プロピオニルオキシ−2−プロペン(BPP)を収率90%で得た。
第2段階として、フラスコの中へBPP(100g)、トリエトキシシラン(170g)およびカルステッド触媒(600μL)を順次入れ、その混合液をアルゴン雰囲気下、室温で12時間攪拌した。反応後減圧蒸留により精製し、BPEを収率70%で合成した。
(2)オレイン酸被覆酸化鉄ナノ粒子の合成
Hyeonらの報告(Nature Materials, Vol.3, p891-895, 2004)に従い、オレイン酸被覆酸化鉄ナノ粒子を合成した。先ず、オレイン酸鉄錯体を合成した。塩化鉄(FeCl36H2O、10.8g)とオレイン酸ナトリウム(36.5g)を、エタノール(80mL)、水(60mL)およびヘキサン(140mL)の混合溶媒に溶解し、その溶液を70℃で4時間攪拌した。反応終了後、上層の有機層を回収し、前記有機層を純水で3回洗浄した。その後、前記有機層をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、溶媒を除去した。得られた残渣を70℃で1晩、真空乾燥してオレイン酸鉄錯体を得た。このオレイン酸鉄錯体(36g)とオレイン酸(5.7g)をトリオクチルアミン(200g)に溶かし、その溶液を、5℃/minの昇温速度で370℃まで加熱した。370℃に達した後、さらに、同温度で30分間、還流下で加熱を続けた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、THFで希釈した後、遠心分離(12,000rpm)でオレイン酸被覆酸化鉄ナノ粒子を回収した。透過型電子顕微鏡法により前記酸化鉄ナノ粒子の投影面積円相当径(平均粒径)を測定したところ、20nmであった。この酸化鉄は、X線回折法により、マグネタイト(Fe34)であることを確認した。
(3)オレイン酸被覆酸化鉄ナノ粒子表面への開始基の導入
(2)で得た前記酸化鉄ナノ粒子をTHFに分散させ、分散液(1wt%)を作成した。前記分散液へアンモニア水(1wt%)を加え、しばらく攪拌した後、(1)で得たBPE(2wt%)を加え、3日間、室温で攪拌した。この溶液を攪拌中、定期的に、超音波照射した。その後、粒子を遠心分離(12,000rpm)で回収し、THFによる再分散、遠心分離をくりかえすことにより、開始基を有する酸化鉄ナノ粒子を得た。
(4)酸化鉄ナノ粒子を用いた表面開始リビングラジカル重合
(i)Run1の合成
(3)で得た開始基を有する酸化鉄ナノ粒子(0.3g)、ポリエチレングリコールメタクリレート(PEGMA)(9.85g)、ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)(2.15g)、Cu(I)Br(16mg)、ジノニルビピリジン(dN−biby)(94mg)およびエチル2−ブロモイソブチレート(EBIB)(2.2mg)、THF(17.58g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で15時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロック)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第1ブロックのフリーポリマーの分子量(Mn)および分子量分布指数(Mw/Mn)は、それぞれ30,000および1.27であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりアセトン、THFへの再分散を繰り返すことにより行った。
さらに、得られた複合粒子(200mg)、PEGMA(15g)、(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート(PEMA)(33mg)、Cu(I)Cl(31mg)、dN−biby(259mg)およびEBIB(0.6mg)、THF(14.51g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で15時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロックおよび第2ブロックの結合体)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第2ブロックのフリーポリマーのMnおよびMw/Mnは、それぞれ120,000および1.17であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりTHFへの再分散を繰り返すことにより行った。
MEONP由来の活性エステル基を用いてポリマー鎖を架橋するために、複合粒子(300mg)、ヘキサメチレンジアミン(2.6mg)、トリエチルアミン(1mg)、THF(60mL)を混合し24時間室温にて撹拌した。架橋した粒子の精製は、遠心分離によりTHF、アセトン、水への再分散を繰り返すことにより行った。
最終的に得られたRun1の複合粒子の高分子グラフト鎖は、数平均分子量(Mn)が150,000であった。複合粒子は、純水に分散させ室温保存した。高分子グラフト鎖の分子量及び分子量分布は、複合粒子をフッ化水素で処理することにより、高分子グラフト鎖を酸化鉄ナノ粒子から切り出し、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)により求めた。熱重量分析(TGA)により求めたグラフト量から、グラフト密度を算出した結果、0.125鎖/nm2であった。
(ii)Run2の合成
(3)で得た開始基を有する酸化鉄ナノ粒子(0.2g)、PEGMA(6.78g)、MEONP(1.22g)、Cu(I)Br(11mg)、dN−biby(65mg)およびEBIB(1.5mg)、THF(11.7g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で15時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロック)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第1ブロックのフリーポリマーのMnおよびMw/Mnは、それぞれ20,000および1.11であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりアセトン、THFへの再分散を繰り返すことにより行った。
さらに、得られた複合粒子(200mg)、PEGMA(9.96g)、PEMA(22mg)、ローダミンメタクリレート(RHOMA)(13mg)、Cu(I)Br(30mg)、dN−biby(172mg)およびEBIB(0.4mg)、THF(8.6g)、ジメチルスルホキシド(1g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で15時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロックおよび第2ブロックの結合体)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第2ブロックのフリーポリマーのMnおよびMw/Mnは、それぞれ180,000および1.40であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりTHFへの再分散を繰り返すことにより行った。
ポリマー鎖の架橋および高分子グラフト鎖の分子量及び分子量分布の算出は、Run1と同様の方法で行った。
最終的に得られたRun2の複合粒子の高分子グラフト鎖は、数平均分子量(Mn)が200,000であった。TGAにより求めたグラフト量から、グラフト密度を算出した結果、0.152鎖/nm2であった。
(iii)Run3の合成
3)で得た開始基を有する酸化鉄ナノ粒子(0.5g)、PEGMA(17g)、MEONP(3g)、Cu(I)Br(28mg)、dN−biby(162mg)およびEBIB(3.9mg)、THF(29.2g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で15時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロック)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第1ブロックのフリーポリマーのMnおよびMw/Mnは、それぞれ19,000および1.15であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりアセトン、THFへの再分散を繰り返すことにより行った。
さらに、得られた複合粒子(80mg)、PEGMA(4.77g)、PEMA(10mg)、アミノニトロベンゾオキサジアゾールメタクリレート(NBDMA)(16mg)、Cu(I)Br(14mg)、dN−biby(83mg)およびEBIB(0.2mg)、THF(11g)をパイレックス製ガラス管に入れ凍結融解法により脱気し真空下で封管した後、60℃で10時間重合して、高分子グラフト鎖(第1ブロックおよび第2ブロックの結合体)が酸化鉄ナノ粒子表面に結合した複合粒子を得た。得られた第2ブロックのフリーポリマーのMnおよびMw/Mnは、それぞれ99,000および1.34であった。複合粒子(微粒子が酸化鉄ナノ粒子)の精製は、遠心分離によりTHFへの再分散を繰り返すことにより行った。
ポリマー鎖の架橋および高分子グラフト鎖の分子量及び分子量分布の算出は、Run1および2と同様の方法で行った。
最終的に得られたRun3の複合粒子の高分子グラフト鎖は、数平均分子量(Mn)が118,000であった。TGAにより求めたグラフト量から、グラフト密度を算出した結果、0.132鎖/nm2であった。
Run1〜3で得られた複合粒子の高分子グラフト鎖の物性を、以下の表1にまとめる。
<イメージング剤のMRI装置による評価>
実施例Run1〜3の複合粒子を含むイメージング剤を用いてMRI実験を行った。比較対照として、既存酸化鉄型MRI造影剤であるリゾビスト(富士フイルムRIファーマ株式会社)を用いた。動物は、正常マウス(8週齢、C57BL/6J雄マウス)および腎疾患モデルマウス(8週齢、HIGA雄マウス、IgA腎症モデル)をそれぞれ用いた。
麻酔下のマウスをMRI装置(11.7T超高磁場MRI 装置 (Bruker、AVANCE II 500WB))にセットし、腹部領域の投与前(プレ)MRI撮影を行った後、前記イメージング剤またはリゾビストの生理食塩水による分散液(200μmol Fe/kg)を尾よりそれぞれ静脈投与した。MRI撮影は、投与前、投与1時間、1日、1週間、1または1.2ヶ月後にそれぞれ行った。撮像条件は、2D−FLASH(TR/TE=400ms/3msまたは200ms/1.7ms、FA=30 degree、 FOV=25.6mm、matrix=256x256、thickness=0.5mm、NS=8または4)で行った。投与1または1.2ヶ月後のMRI撮影後、各マウスは4%パラホルムアルデヒドで灌流固定し、腎臓摘出後、ex vivo で高精細画像をMRI撮影した(TR/TE=500ms/6ms、FA=30 degree、FOV=10mm、matrix=512x512、thickness=0.12mm、NS=128)。
正常マウスに本発明のイメージング剤(Run1および3の複合粒子を含む)を投与した場合のMRI画像を図1(aおよびb)に、正常マウスに比較対照であるリゾビストを投与した場合のMRI画像を図1(c)に示す。図1(c)に示すように、正常マウスに比較対照であるリゾビストを投与した場合、投与前に白色画像として撮影された腎臓(円内)が、投与1時間後に全体が暗くなり、1日後以降は投与前の腎臓の色調に戻った。一方で、図1(a)および(b)に示すように、本発明のイメージング剤(Run1および3の複合粒子を含む)を投与した正常マウスでは、投与前に白色画像として撮影された腎臓が、投与1時間後から若干暗くなり、1日後には腎髄質領域が明らかに暗くなり、その陰影は投与1ヶ月後まで継続された。これらの結果から、本発明のイメージング剤における複合粒子は、正常マウスの腎臓へ集積することにより、T2短縮効果を発揮し、信号強度を長期間低下させることが示された。
腎疾患モデルマウスに本発明のイメージング剤(Run3の複合粒子を含む)を投与した場合のMRI画像を図2(a)に、腎疾患モデルマウスに比較対照であるリゾビストを投与した場合のMRI画像を図2(b)に示す。図2(b)に示すように、腎疾患モデルマウスでは、リゾビストを投与した場合、投与前に白色画像として撮影された腎臓(円内)が、投与1時間後に全体が暗くなり、1日後以降は投与前の腎臓の色調に戻る傾向が認められた。この変化は正常マウスの変化と同様であった。一方で、図2(a)に示すように、本発明のイメージング剤(Run3の複合粒子を含む)を投与した腎疾患モデルマウスでは、投与前に白色画像として撮影された腎臓は、投与1時間から1ヶ月が経過しても腎臓への集積は認められなかった。これらの結果から、比較対照であるリゾビストとは異なり、本発明のイメージング剤における複合粒子は腎疾患を有する腎臓には集積せず、正常な腎臓にだけ集積するため、コントラストを強調させる腎機能診断用MRI造影剤として実用的に機能することが確認できた。
正常マウスに本発明のイメージング剤(Run1〜3の複合粒子を含む)を投与して約1ヶ月後の高精細MRI画像(ex vivoMRI撮影)を図3(a〜c)に、正常マウスに比較対照であるリゾビストを投与して1ヶ月後の高精細MRI画像(ex vivoMRI撮影)を図3(d)に示す。
腎疾患モデルマウスに本発明のイメージング剤(Run3の複合粒子を含む)を投与して1ヶ月後の高精細MRI画像(ex vivoMRI撮影)を図4(a)に、腎疾患モデルマウスに比較対照であるリゾビストを投与して1ヶ月後の高精細MRI画像(ex vivoMRI撮影)を図4(b)に示す。
本発明のイメージング剤またはリゾビストを投与して1ヶ月後の腎臓の高精細画像(ex vivoMRI撮影)を比較すると、比較対照であるリゾビストは、いずれのマウスにおいても腎皮質領域に陰影像が確認された(図3(d)および図4(b)参照)。一方、本発明のイメージング剤では、正常マウスにおいては、腎皮質領域だけでなく、髄質の外層領域にも陰影像が確認されたものの、腎疾患マウスの腎臓には陰影像が認められなかった(図3(a)〜(c)および図4(a)参照)。これらの結果から、比較対照であるリゾビストとは異なり、本発明のイメージング剤における複合粒子は腎疾患を有する腎臓には集積せず、正常な腎臓にだけ集積するため、コントラストを強調させる腎機能診断用MRI造影剤として実用的に機能することが確認できた。
<イメージング剤の光イメージング装置による評価>
実施例2において、本発明のイメージング剤の投与1ヶ月後のMRI撮影後、各マウスは4%パラホルムアルデヒドで灌流固定し、腎臓摘出後、腎臓はパラフィン包埋後、組織切片を作成し、蛍光顕微鏡を使用して組織レベルでの評価を行った。なお、正常マウスおよび腎疾患モデルマウス蛍光イメージング実験にはRun2および3を用いた。
正常マウスに本発明のイメージング剤(Run2の複合粒子を含む)を投与して1ヶ月後の蛍光顕微鏡写真の画像を図5(a)に、腎疾患モデルマウスに本発明のイメージング剤(Run3の複合粒子を含む)を投与して1ヶ月後の蛍光顕微鏡写真の画像を図5(b)に示す。正常マウスの図5(a)において、本発明のイメージング剤に含まれる複合粒子に含まれる蛍光物質(ローダミン)は、糸球体や周囲の尿細管内に赤色点(図5(a)の写真では、明るい微細顆粒点)として認められた。一方、腎疾患モデルマウスの図5(b)において、蛍光が認められず、すなわち、本発明のイメージング剤に含まれる複合粒子に含まれる蛍光物質(NBD)の蓄積は確認できなかった。これらの結果から、本発明のイメージング剤の複合粒子は、腎疾患を有する腎臓には集積せず、正常な腎臓にだけ集積するため、蛍光イメージング剤として実用的に機能することが確認できた。
<複合粒子の血中滞留評価>
(i)複合粒子の放射性同位元素(RI)による標識
複合粒子(Run3)の分散液(複合粒子濃度として1wt%、溶媒=純水、100μL)をマイクロ遠心チューブに入れ、さらにNa125I(5μL、Perkinelmer NEZ033)、次いでクロラミンT溶液(濃度=0.2mg/m1、溶媒=0.5Mリン酸緩衝水溶液(pH7.5、0.5M NaCl含有、100μL)を加え、ボルテックスミキサーで2分間攪拌した。そこへメタ重亜硫酸ナトリウム溶液(濃度=4mg/mL、溶媒=純粋、100μL)をさらに加え、ボルテックスミキサーで2分間攪拌した。得られた混合物をPD−10カラム(GEヘルスケア・ジャパン株式会社)で分離精製(溶出液;生理食塩水)し、微粒子(125I標識複合粒子)含有留出を125I標識複合粒子分散液として回収した。
(ii)RI標識複合粒子の体内動態評価
(i)で製造した125I標識複合粒子分散液(Run3)を、6週齢雌性BALB/cマウスの尾より静脈内投与した。所定時間経過後にマウス尾より採血しガンマカウンター(ARC−301B、アロカ株式会社)により放射活性を測定し、複合粒子の血中残存率を求めた(図6)。
その結果、複合粒子(Run3)は投与24時間後まで高い血中残存率(22%)を維持し、血中滞留性が高いことを示した。
本発明のイメージング剤は、CTやMRI、光イメージングなどの生態画像化装置、ならびに蛍光検出機器を用いた、腎機能診断に用いることができる。

Claims (5)

  1. 複合粒子を含むイメージング剤であって、
    前記複合粒子は、高分子グラフト鎖が微粒子表面に結合した複合粒子であり、
    前記高分子グラフト鎖のグラフト密度が0.1本鎖/nm2以上であり、
    前記高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)が、30,000以上であり、
    前記高分子グラフト鎖が、前記微粒子表面上の重合開始基を基点としたアクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体およびスチレン誘導体からなる群から選択される1以上のリビングラジカル重合によって得られ、
    前記高分子グラフト鎖は、前記微粒子により近い第1ブロックと、前記微粒子から遠い第2ブロックからなり、
    前記第1ブロックにおける高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)が、19,000〜30,000であり、
    前記第2ブロックにおける高分子グラフト鎖の数平均分子量(Mn)が、99,000〜180,000であり、
    前記微粒子が、鉄(Fe)、コバルト(Co)、合金、および酸化鉄からなる群から選択される1以上の微粒子であり、
    集積性の差により腎臓の機能を診断するための、腎機能診断用イメージング剤。
  2. 前記高分子グラフト鎖の分子量分布が、1〜1.5である請求項1に記載の腎機能診断用イメージング剤。
  3. 前記高分子グラフト鎖は、前記微粒子により近い第1ブロックと、前記微粒子から遠い第2ブロックからなり、
    前記第1ブロックにおける高分子グラフト鎖および前記第2ブロックにおける高分子グラフト鎖の分子量分布(Mw/Mn)が、それぞれ1〜1.5である請求項1または2に記載の腎機能診断用イメージング剤。
  4. 投与方法が、静脈投与である請求項1〜3のいずれかに記載の腎機能診断用イメージング剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の腎機能診断用イメージング剤が投与された腎臓のイメージング図に基づき、前記イメージング剤が投与された腎臓中の前記複合粒子の集積量を算出する手段、および
    前記集積量に基づいて、前記腎臓の機能を評価する手段を備えた装置からなる腎機能診断システム。
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