JP6370234B2 - 地図データ生成装置、地図データ生成方法及び地図データ生成用コンピュータプログラムならびに車両位置検出装置 - Google Patents

地図データ生成装置、地図データ生成方法及び地図データ生成用コンピュータプログラムならびに車両位置検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、地図データを生成する地図データ生成装置、地図データ生成方法及び地図データ生成用コンピュータプログラムならびに生成した地図データを利用して車両の位置を検出する車両位置検出装置に関する。
車両に搭載されたカメラにより撮影された画像を利用して、白線等の区画線、横断歩道及び停止線等の道路標示、並びに縁石等の段差等の地物を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
例えば、特許文献1に開示されたデジタルレーンマーク作成装置は、カメラ装置で撮影された航空機の外部のカメラ画像から検出される道路の白線情報、GPS座標取得部により取得されたGPS座標、及びジャイロセンサにより算出された航空機の傾き計測値を、内部タイマの同一基準の時刻情報によって関連付けて、線分、円弧及び/又はクロソイド曲線を用いて車両の走行軌道を示すデジタルレーンマークを作成する。
また、特許文献2に開示された白線モデル計測システムは、撮影を行い画像データを出力するカメラと、カメラ位置から路面までの距離を各方位について示す方位・距離データを算出するレーザレーダと、白線モデル計測装置とを有する。白線モデル計測装置は、方位・距離データとレーザレーダ位置姿勢とに基づいて車両が走行した路面の形状を示す路面形状モデルを生成する。白線モデル計測装置は、車両が走行した路面の形状を示す路面形状モデルをカメラの画像平面に投影変換し、路面形状モデルから白線位置における路面の形状を算出する。そして白線モデル計測装置は、カメラから白線に向けた視線方向の角度を示す白線見込み角に基づいて、路面の形状に対応した白線位置を計測する。
特開2006−047291号公報 特開2007−218705号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたデジタルレーンマーク作成装置では、カメラ装置のレンズの歪み及び取付位置のパラメータ、並びに白線位置を計測するために行われるステレオ処理等に起因して、白線位置の計測結果に大きな誤差が生じるおそれがあった。
また、特許文献2に開示された白線モデル計測装置でも、カメラのレンズの歪み及び取付位置のパラメータ、並びにカメラの画像平面に投影変換される路面形状モデルを生成するために利用されるレーザレーダ等に起因して、白線位置の計測結果に大きな誤差が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、地物を正確に検出して地物を正確に表す地図データを生成できる地図データ生成装置、地図データ生成方法及び地図データ生成用コンピュータプログラムならびに自車両の位置を正確に検出できる車両位置検出装置を提供することを目的とする。
請求項1の記載によれば、本発明の一つの形態として、地図データ生成装置が提供される。この地図データ生成装置は、所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された車両(10)の周囲の各点における位置とその点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により局所領域に含まれる各点の位置と特徴量との関係を表す関係式を求める関数近似部(432)と、複数の局所領域のそれぞれごとに、関係式から特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、所定の領域に含まれる各点の勾配強度を表す勾配強度画像と、所定の領域に含まれる各点の勾配方向を表す勾配方向画像とを生成する勾配画像生成部(433)と、勾配強度画像及び勾配方向画像から、複数の線分を抽出する線分抽出部(434)と、複数の線分の中から地物を表す線分を検出する地物検出部(436)と、地物検出部(435)により検出された線分で地物を表す地図データを生成する地図データ出力部(437)と、を有する。
本発明による地図データ生成装置は、上記の構成を有することにより、地物を正確に検出して地物を正確に表す地図データを生成できる。
また請求項2の記載によれば、点群データは、各点における特徴量として、基準面からの高さを含むことが好ましい。この場合において、地図データ生成装置は、複数の線分のそれぞれごとに、点群データに含まれる、線分との距離が第1の閾値未満となる複数の点を抽出し、抽出した複数の点に基づいて、関数近似により各点の位置と高さとの関係を表す第2の関係式を求める高さ算出部(435)をさらに有し、地物検出部(436)は、複数の線分のそれぞれごとに、第2の関係式に基づいて、線分が地物を表すか否かを判定することが好ましい。
係る構成を有することで、地図データ生成装置は、抽出された線分の中から、地物を表す線分を正確に検出して、地物をより正確に表す地図データを生成することができる。
また請求項3の記載によれば、地物検出部(436)は、複数の線分のそれぞれごとに、第2の関係式に基づいて、その線分の基準面に対する傾きを求め、傾きが第2の閾値未満の線分を、地物を表す線分として検出することが好ましい。
係る構成を有することで、地図データ生成装置は、抽出された線分の中から、地物とは異なると考えられる線分を除くことができる。
また請求項4の記載によれば、点群データは、各点における特徴量として、その点からの電磁波の反射強度を含むことが好ましい。この場合において、地物検出部(436)は、複数の線分のそれぞれごとに、その線分を挟んで反射強度が所定値以上異なっているか否かを判定し、線分を挟んで反射強度が所定値以上異なっている線分を、地物を表す線分として検出することが好ましい。
係る構成を有することで、地図データ生成装置は、地物を表す線分として、相対的に明るい地物の輪郭を表す線分を正確に検出できる。
また請求項5の記載によれば、点群データに含まれる各点の位置を、車両(10)の実空間上の位置及び方位を表す情報に基づいて実空間上の位置に変換する位置変換部(431)をさらに有することが好ましい。
係る構成を有することで、地図データ生成装置は、検出した地物を表す線分の世界座標系上での位置を特定できる。
また請求項6の記載によれば、本発明の他の形態として、地図データ生成方法が提供される。この地図データ生成方法は、所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された車両(10)の周囲の各点における位置とその点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により局所領域に含まれる各点の位置と特徴量との関係を表す関係式を求めるステップと、複数の局所領域のそれぞれごとに、関係式から特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、所定の領域における各点の勾配強度を表す勾配強度画像と、所定の領域における各点の勾配方向を表す勾配方向画像とを生成するステップと、勾配強度画像及び勾配方向画像から、複数の線分を抽出するステップと、複数の線分の中から地物を表す線分を検出するステップと、検出された線分で地物を表す地図データを生成するステップとを含む。
本発明による地図データ生成方法は、上記のステップを含むことにより、地物を正確に計測して地図データを生成することができる。
また請求項7の記載によれば、本発明のさらに他の形態として、地図データ生成用コンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された車両(10)の周囲の各点における位置とその点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により局所領域に含まれる各点の位置と特徴量との関係を表す関係式を求めるステップと、複数の局所領域のそれぞれごとに、関係式から特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、所定の領域における各点の勾配強度を表す勾配強度画像と、所定の領域における各点の勾配方向を表す勾配方向画像とを生成するステップと、勾配強度画像及び勾配方向画像から、複数の線分を抽出するステップと、複数の線分の中から地物を表す線分を検出するステップと、検出された線分で地物を表す地図データを生成するステップとをプロセッサ(43)に実行させる命令を有する。
本発明による地図データ生成用コンピュータプログラムは、上記の命令を有することにより、地物を正確に計測して地図データを生成することができる。
また請求項8の記載によれば、本発明のさらに他の形態として、車両位置検出装置が提供される。この車両位置検出装置は、地物を表す複数の地図線分のそれぞれの位置を表す情報を含む地図情報を記憶する記憶部(42)と、車両(10)に搭載され、車両(10)の周囲の各点における位置とその点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データを生成するセンサ(2)と、所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、点群データに基づいて、関数近似により局所領域に含まれる各点の位置と特徴量との関係を表す関係式を求める関数近似部(534)と、複数の局所領域のそれぞれごとに、関係式から特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、所定の領域に含まれる各点の勾配強度を表す勾配強度画像と、所定の領域に含まれる各点の勾配方向を表す勾配方向画像とを生成する勾配画像生成部(535)と、勾配強度画像及び勾配方向画像から、複数の線分を抽出する線分抽出部(536)と、複数の線分の中から地物を表す線分を検出する地物検出部(538)と、検出された線分で地物を表す地図データを生成する地図データ出力部(539)と、地図情報に含まれる複数の地図線分に対して地図データに含まれる線分が最も一致する位置を特定し、特定された位置に基づいて車両(10)の位置を検出する車両位置検出部(541)とを有する。
本発明による車両位置検出装置は、上記の構成を有することにより、自車両の位置を正確に検出できる。
上記各部に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1の実施形態に係る地図データ生成システムの概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る地図データ生成システムの制御部の機能ブロック図である。 世界座標系と、車両座標系と、スキャナ座標系の関係を示す図である。 多項式近似が行われる所定範囲の一例を示す図である。 (a)は勾配強度画像の一例を表す図であり、(b)は勾配方向画像の一例を表す図である。 抽出された線分の一例を表す図である。 地図データの一例を表す図である。 地図データ生成処理の動作フローチャートである。 地図情報の一例を表す図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両位置検出システムの制御部の機能ブロック図である。 車両位置検出処理の動作フローチャートである。
以下、図を参照しつつ、第1の実施形態による、地図データ生成システムについて説明する。
この地図データ生成システムは、車両に搭載されたレーザスキャナといったセンサから取得した、位置ごとにその位置の地物の外観の特徴を表す特徴量(例えば、反射強度、地面からの高さ、あるいは色)を持つ点群データに基づいて、地図データを生成する。その際、この地図データ生成システムは、計測対象領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、点群データに基づいて、その局所領域に含まれる各位置と特徴量との関係を関数近似して、局所領域の各位置における特徴量を表す関係式を求める。地図データ生成システムは、この関係式を用いて求められる勾配強度画像及び勾配方向画像から、複数の線分を抽出する。そして、地図データ生成システムは、抽出された複数の線分の中から、地物を表す線分を検出し、検出した線分で地図データを生成する。
図1は、第1の実施形態による地図データ生成システムの概略構成図である。地図データ生成システム1は、例えば、車両10に搭載され、レーザスキャナ2と、コントローラ4とを有する。レーザスキャナ2とコントローラ4とは、コントロールエリアネットワーク(以下、CANという)3によって互いに接続されている。
本実施形態において、地図データ生成システム1は、レーザスキャナ2を用いて、縁石等による段差、白線、黄線等の区画線、及び、横断歩道、停止線等の道路標示などといった地物を検出して、地物を表す地図データを生成する。地図データ生成システム1は、車両10の走行中、地物の計測及び地図データの生成を、例えば、所定の周期で繰り返し実行する。
なお、図1では、説明の都合のため、地図データ生成システム1の各構成要素及び車両10の形状、サイズ及び配置は、実際のものとは異なっている。
レーザスキャナ2は、点群データを生成するセンサの一例であり、車両10の前方に向けてレーザ光を照射し、道路上の各点に反射して戻ってきたレーザ光に基づいて、レーザ光が反射した道路上の各点における位置と、レーザ光の反射強度等とを計測する。レーザスキャナ2は、例えば、車両10の天部に設けられた天板あるいは車室内に車両10の前方を向けて設置される。図1に示す例では、レーザスキャナ2は、車両10の前方に向けて設置されているが、レーザスキャナ2は、車両10の後方に向けて設置されてもよい。
レーザスキャナ2は、車両10の幅方向に、例えば、略180°〜240°の範囲を所定の周期で走査しながら、車両10の前方に向けてレーザ光を照射する。そしてレーザスキャナ2は、車両10の周囲にある道路などの地物で反射して戻ってきたレーザ光を受光する。レーザスキャナ2は、レーザ光の照射方向に基づいて、レーザ光を反射した点ごとに、その方位を計測する。またレーザスキャナ2は、レーザ光を反射した点ごとに、レーザ光を照射してからレーザ光を受光するまでの時間に基づいて、その点までの距離を計測する。レーザ光を反射した各点の位置は、例えば、レーザスキャナ2を原点とする座標系(以下、便宜上、スキャナ座標系と呼ぶ)にて、原点からの方位及び距離から計算され、地面からの高さを含む、3次元座標により表される。なお、地面は、基準面の一例である。さらにレーザスキャナ2は、レーザ光を反射した点ごとに、受光したレーザ光の強度も計測する。反射強度及び地面からの高さは、レーザ光を反射した位置にある地物の外観の特徴を表す特徴量の一例である。
なお、反射強度は、レーザ光が反射した道路上の各点における位置までの距離に影響されないように、補正されることが好ましい。
レーザスキャナ2は、所定の周期ごとに、レーザ光が反射された各点について、その位置と反射強度及び高さとを対応付けるレーザ点データを生成する。そしてレーザスキャナ2は、生成した複数のレーザ点データを含むレーザ点群データをコントローラ4へ送信する。
コントローラ4は、地図データ生成装置の一例であり、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを有する。
通信部41は、レーザスキャナ2、Global Positioning System(GPS)受信機(図示せず)、ジャイロセンサ(図示せず)、及びオドメトリ装置(図示せず)などの各種センサとCAN3を通じて通信する通信インターフェース及びその制御回路を有する。
記憶部42は、例えば、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ及び揮発性メモリなどの半導体メモリを有する。そして記憶部42は、地図データ生成システム1を制御するための各種プログラム、及び制御部43による一時的な演算結果などを記憶する。
制御部43は、一個もしくは複数個の図示していないプロセッサ及びその周辺回路を有する。そして制御部43は、地図データ生成システム1全体を制御する。
図2に、制御部43の機能ブロック図を示す。図2に示すように、制御部43は、位置変換部431と、関数近似部432と、勾配画像生成部433と、線分抽出部434と、高さ算出部435と、地物検出部436と、地図データ出力部437とを有する。
制御部43が有するこれらの各部は、例えば、制御部43が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される機能モジュールとして実装される。
位置変換部431は、レーザスキャナ2から通信部41を介して取得したレーザ点群データを受信する度に、そのレーザ点群データに含まれるレーザ光を反射した各点の位置を、世界座標系の三次元座標に変換する。
図3は、世界座標系と、車両座標系と、スキャナ座標系の関係を示す図である。本実施形態では、便宜上、実空間の任意の位置を原点とする世界座標系(Xw, Yw, Zw)と、車両10を原点とする車両座標系(Xv, Yv, Zv)と、レーザスキャナ2を原点とするスキャナ座標系(Xc, Yc, Zc)を利用する。本実施形態では、車両座標系(Xv, Yv, Zv)は、車両10の左右の後輪間の中点かつ地面上の点を原点とする。そして車両の進行方向をZv軸とし、Zv軸と直交し、かつ、地面に平行な方向をXv軸とし、鉛直方向をYv軸とする。また世界座標系(Xw, Yw, Zw)においても、地面に平行な面内にXw軸及びZw軸が設定され、鉛直方向にYw軸が設定される。また、スキャナ座標系(Xc, Yc, Zc)では、説明の簡単化のために、車両座標系の原点から鉛直方向に沿って上方かつレーザスキャナ2が設置される高さの位置に光源の中心があると仮定して、その光源の中心を原点とする。そして車両座標系と同様に、車両の進行方向をZc軸とし、Zc軸と直交し、かつ、地面に平行な方向をXc軸とし、鉛直方向をYc軸とする。
なお、実際にレーザスキャナ2が取り付けられる位置は、車両10の左右の後輪間の中点の上方からずれていることもあるが、このずれは、単純な平行移動によって補正すればよい。
位置変換部431は、例えば、GPS受信機(図示せず)からCAN3及び通信部41を介して取得した測位信号から、レーザ点群データを取得した時刻における世界座標系での車両10の位置を求める。また、位置変換部431は、CAN3及び通信部41を介してジャイロセンサなどから取得した車両10の方位を表す情報から、レーザ点群データを取得した時刻における世界座標系での車両10の方位を求める。
位置変換部431は、世界座標系での車両10の位置及び方位、並びにレーザスキャナ2の設置位置等に基づいて決定される、座標系間の原点の位置の差を表す平行移動ベクトルと、座標系間の方位の差を表す回転行列を用いて、アフィン変換を行うことにより、レーザ光を反射した各点の位置を、スキャナ座標系の座標から世界座標系での座標に変換する。そして位置変換部431は、レーザ光を反射した点ごとに、その点の世界座標系での三次元座標と、レーザ光の反射強度及び地面からの高さとを対応付ける三次元点データを生成する。そして位置変換部431は、各点における三次元点データを含む三次元点群データを記憶部42に記憶する。そして制御部43は、この三次元点群データに基づいて、地図データを生成する。
なお、以下では、一例として、XwYw平面上の30m×30mの領域を計測対象領域として説明する。
関数近似部432は、計測対象領域をXwYw平面上で複数のグリッド領域に分割し、分割した複数のグリッド領域ごとに、グリッド領域を中心とする所定範囲に含まれる道路上の各点のXwYw座標とレーザ光の反射強度との関係を関数近似することで、グリッド領域のXwYw座標における反射強度を表す関係式を求める。
関数近似部432は、例えば、30m×30mの計測対象領域を、25mm×25mmのグリッド領域に区切る。これにより、計測対象領域は、XwYw平面上で1200×1200個のグリッド領域に分割される。ここで、グリッド領域のX軸方向のインデックスをi(1≦i≦1200)とし、グリッド領域のY軸方向のインデックスをj(1≦j≦1200)とする。そして関数近似部432は、グリッド領域ごとに、着目するグリッド領域を中心とする所定範囲において多項式近似を行う。例えば、関数近似部432は、図4に示される、インデックス(i, j)のグリッド領域300においてレーザ光が反射した位置のXwYw座標(xi, yj)を中心とする一辺の長さが2R(R=250mm)の正方形401内に、XwYw座標を有する複数の三次元点データφk(kは自然数)を記憶部42から読み出す。これにより、関数近似部432は、以下の式に示す、複数の三次元点データφkを含む点群Ψi,jを取得する。
なお、正方形の一辺の長さ2Rは、点群Ψi,jにおける三次元点データφkの密度に応じて調整されればよい。例えば、点群Ψi,jに含まれる三次元点群データφkの個数が所定数(例えば100個)以上となるように、正方形の一辺の長さ2Rを調整すればよい。
そして関数近似部432は、以下の式に従って、点群Ψi,jにおける三次元点データφkのXwYw座標(xk, yk)と反射強度I(xk, yk)との関係を三次多項式で関数近似し、三次多項式の係数a1 i,j, a2 i,j, a3 i,j, ..., a10 i,jを算出する。
関数近似部432は、例えば、最小二乗法、M推定法、Random Sample Consensus(RANSAC)、及び最小メディアン法等のロバスト推定を用いて、アウトライアの影響を排除し、三次多項式の係数a1 i,j, a2 i,j, a3 i,j, ..., a10 i,jを算出することが好ましい。そして関数近似部432は、各グリッド領域の三次多項式の係数a1 i,j, a2 i,j, a3 i,j, ..., a10 i,jを記憶部42に記憶する。
なお、点群Ψi,jに含まれる三次元点データφkの密度が低い場合、関数近似に用いる多項式の係数の数が多いと、各係数を正確に求めることができなくなる。そこで、関数近似部432は、例えば、点群Ψi,jに含まれる三次元点データφkの個数が所定数(例えば100個)未満となる場合、求める係数の数を少なくするために、三次多項式ではなく一次多項式Ii,j(x, y)= a1 i,j+a2 i,jx+a3 i,jyで関数近似し、一次多項式の係数a1 i,j, a2 i,j, a3 i,jを算出してもよい。あるいは、関数近似部432は、多項式ではなく、例えばシグモイド関数等の非線形関数で関数近似してもよい。
勾配画像生成部433は、グリッド領域ごとに、輝度の勾配強度と輝度の勾配方向とを算出し、計測対象領域における輝度の勾配強度を表す勾配強度画像と、計測対象領域における輝度の勾配方向を表す勾配方向画像とを生成する。
勾配画像生成部433は、グリッド領域ごとに、関数近似部432により算出された三次多項式のXw軸方向の勾配を表す一次の係数a2 i,j、及びYw軸方向の勾配を表す一次の係数a3 i,jを用いて、以下の式に従って、輝度の勾配強度Pi,jと、輝度の勾配方向Θi,jとを算出する。
勾配画像生成部433は、グリッド領域ごとに算出した1200×1200個の勾配強度Pi,jを含む勾配強度画像を生成する。また、勾配画像生成部433は、グリッド領域ごとに算出した1200×1200個の勾配方向Θi,jを含む、図5(b)に示す勾配方向画像501を生成する。
図5(a)は、生成された勾配強度画像の一例を表し、図5(b)は、生成された勾配方向画像の一例を表す。図5(a)に示される勾配強度画像500では、勾配の強度が大きい画素ほど、明るい値となっている。また、図5(b)に示される勾配方向画像501では、水平方向に対する勾配の向きが大きい画素ほど、明るい値となっている。
点群Ψi,jにおける三次元点データφkの密度は、カメラの撮影により得られる画像データの画素の密度に比べて低くなる。このため、点群Ψi,jから生成される勾配強度画像及び勾配方向画像は、画像データから生成される勾配強度画像及び勾配方向画像よりも精度が低くなる問題があった。そこで、本実施形態では、上記のように、計測対象領域をXwYw平面上で複数のグリッド領域に分割し、分割したグリッド領域ごとに多項式近似を行ってから、勾配強度画像及び勾配方向画像を生成する。これにより、制御部43は、点群Ψi,jから正確な勾配強度画像及び勾配方向画像を生成することができる。
勾配画像生成部433は、勾配強度画像及び勾配方向画像を記憶部42に記憶する。
線分抽出部434は、勾配強度画像及び勾配方向画像から複数の線分を抽出し、各線分の始点の座標と終点の座標とをそれぞれ求める。その際、線分抽出部434は、Line Segment Detector(LSD)と呼ばれる検出器を勾配方向画像に適用することで線分を抽出する。なお、LSDについては、例えば、Rafael Grompone von Gioi他、「LSD: A Fast Line Segment Detector with a False Detection Control」、Pattern Analysis and Machine Intelligence、IEEE Transactions、vo. 32、no. 4、pp.722-732、2010年4月を参照されたい。
なお、線分抽出部434は、画像から線分を抽出するための他の様々な手法のうちの何れかを勾配強度画像及び勾配方向画像に適用して、線分を抽出してもよい。
図6は、勾配強度画像及び勾配方向画像から抽出された線分の一例を示す図である。画像600において、線分601が線分抽出部434により抽出された線分である。図6に示されるように、線分601は、例えば、区間線の輪郭、道路標示の輪郭あるいは段差など、輝度が変化する境界に沿って抽出される。
このように輝度が変化する境界に沿って線分が抽出されるため、抽出された線分を横切る方向に沿って輝度が変化することがある。そこで線分抽出部434は、抽出された線分が、輝度の明るい白線及び白色の道路標示等といった相対的に明るい地物のどちら側に隣接する輪郭線であるかが分かるように、抽出された線分の向きを設定する。すなわち、線分抽出部434は、抽出された線分の両端点の一方を始点とし、他方を終点とする。その際、線分抽出部434は、例えば、勾配方向画像を用いて、線分上の各画素の輝度の勾配方向のメディアン値を算出する。そして線分抽出部434は、そのメディアン値により、線分の左側及び右側のうちの輝度の高い方を特定すればよい。
なお、線分上の各画素についての輝度の勾配強度の平均値が所定の閾値よりも小さい場合には、線分抽出部434は、その線分の両端のうちの何れを始点としてもよい。そして線分抽出部434は、その線分に、向きが設定されていないことを表すフラグを関連付ける。
線分抽出部434は、抽出した各線分の始点のXwYw座標及び終点のXwYw座標をそれぞれ記憶部42に記憶する。
高さ算出部435は、線分抽出部434により抽出された複数の線分の高さをそれぞれ算出し、各線分の始点の三次元座標と終点の三次元座標とをそれぞれ求める。
高さ算出部435は、複数の線分のそれぞれごとに、線分との距離が第1の閾値T1(例えば300mm)未満となる三次元座標を有する三次元点データを記憶部42から読み出す。そして高さ算出部435は、以下の式に従って、読み出した三次元座標を一次多項式で関数近似する。
ここで、Hm(x, y)は、線分抽出部434により抽出された線分のうち、m番目(m=1,2,...,M、Mは抽出された線分の総数)の線分上の点(x, y)における高さを表す。高さ算出部435は、(2)式と同様に、最小二乗法、M推定法、Random Sample Consensus(RANSAC)、及び最小メディアン法等のロバスト推定を用いて各線分の高さの関係式を算出することが好ましい。そして高さ算出部435は、(4)式に線分の始点のXwYw座標(xs m, ys m)を代入することにより、線分の始点の高さzs mを算出する。同様に、高さ算出部435は、(4)式に線分の終点のXwYw座標(xe m, ye m)を代入することにより、線分の終点の高さze mを算出する。そして高さ算出部435は、各線分の始点の三次元座標(xs m, ys m, zs m)及び終点の三次元座標(xe m, ye m, ze m)をそれぞれ記憶部42に記憶する。
地物検出部436は、所定の閾値処理を行って、始点及び終点の三次元座標が求められた複数の線分の中から、地物を表す線分を検出する。
縁石等による段差、白線、黄線等の区画線、及び、横断歩道、停止線等の道路標示などといった地物は、XwYw平面に対して略平行であると推定される。そこで地物検出部436は、抽出された各線分について、線分の傾きを第2の閾値T2 mと比較する。第2の閾値T2 mは、例えば、高さ算出部435により算出された一次多項式のXw軸方向の一次の勾配を表す係数b2 m、及びYw軸方向の一次の勾配を表す係数b3 mを用いて、以下の式に従って、算出される。
地物検出部436は、線分の傾きが第2の閾値T2 m以下である場合、線分がXwYw平面に対して略平行であると判定して、その線分を地物の輪郭を表す線分として検出する。これにより、地物検出部436は、線分抽出部434により抽出された複数の線分の中から、地物を表す線分を適切に検出することができる。
また、レーザ光の反射強度は、白線の輪郭及び白色の道路標示等といった相対的に明るい地物の輪郭に沿って抽出される線分を境に大きく変化する。そこで、地物検出部436は、レーザ光の反射強度が線分を境に異なっていることを、例えばt検定を行って判定し、レーザ光の反射強度が線分を境に異なっていれば、相対的に明るい地物の輪郭を表す線分として検出してもよい。地物検出部436は、線分を境とし、かつ線分に近接する二つの領域をそれぞれ母集団とする。そして地物検出部436は、二つの母集団のそれぞれから複数の反射強度を標本として検出する。地物検出部436は、二つの母集団のそれぞれにおいて、反射強度の平均値を算出する。そして地物検出部436は、有意水準を例えば1%とし、二つの母集団における反射強度の平均値に有意差があれば、反射強度が線分を境に異なっていると判定して、その線分を相対的に明るい地物の輪郭を表す線分として検出すればよい。
地物検出部436は、地物を表すとして検出した各線分の始点の三次元座標及び終点の三次元座標を、それぞれ記憶部42に記憶する。
地図データ出力部437は、地物検出部436により検出された線分で地物を表す地図データを生成する。
図7は、生成された地図データの一例を表すである。図7に示されるように、地図データ700では、地物を表すものとして検出された各線分701が世界座標系で表される。なお、地図データには、必要に応じて、線分ごとに、対応する三次元座標における勾配強度及び勾配方向等の情報が付与されてもよい。
図8は、地図データ生成処理の動作フローチャートである。
位置変換部431は、レーザスキャナ2から通信部41を介して取得したレーザ点群データに含まれるレーザ光を反射した各点の位置を、世界座標系の三次元座標に変換して、レーザ光を反射した各点における三次元座標と反射強度及び高さなどの関係を表す三次元点データを生成する(ステップS101)。
関数近似部432は、計測対象領域をXwYw平面上で複数のグリッド領域に分割し、分割したグリッド領域ごとに、グリッド領域を中心とする所定範囲に含まれる三次元点データφkのXwYw座標(xk, yk)と、レーザ光の反射強度I(xk, yk)との関係を三次多項式で関数近似する(ステップS102)。
勾配画像生成部433は、グリッド領域ごとに、関数近似部432により算出された三次多項式から、勾配強度及び勾配方向を算出し、計測対象領域における勾配強度を示す勾配強度画像と、計測対象領域における勾配方向を示す勾配方向画像とを生成する(ステップS103)。
線分抽出部434は、勾配強度画像及び勾配方向画像から複数の線分を抽出し、抽出した各線分の始点のXwYw座標(xs m, ys m)及び終点のXwYw座標(xe m, ye m)をそれぞれ記憶部42に記憶する(ステップS104)。
高さ算出部435は、線分抽出部434により検出された複数の線分の高さHm(x, y)をそれぞれ算出し、各線分の始点の三次元座標(xs m, ys m, zs m)及び終点の三次元座標(xe m, ye m, ze m)をそれぞれ記憶部42に記憶する(ステップS105)。
地物検出部436は、始点及び終点の三次元座標が求められた複数の線分の中から地物を表す線分を検出する(ステップS106)。
地図データ出力部437は、地物検出部436により検出された線分で地物を表す地図データを出力する(ステップS107)。
以上に説明してきたように、本発明の第1の実施形態である地図データ生成システムは、計測対象領域内の3次元点群データに基づいて、局所領域ごとに各点における位置と地物の外観の特徴量との関係を関数近似することで、正確な勾配強度画像及び勾配方向画像を生成できる。このように正確に生成された勾配強度画像及び勾配方向画像から、地図データ生成システムは、複数の線分を抽出し、抽出した複数の線分の中から、地物を表す線分を正確に検出できる。これにより、地図データ生成システムは、地物を正確に表す地図データを生成できる。
次に、第2の実施形態による、車両位置検出システムについて説明する。
車両の近くに、高層建築物など、GPSの測位衛星からの測位信号を遮る構造物が存在する場合、車両において測位信号を受信することが困難となり、自車両の位置を正確に検出できない。そこで、第2の実施形態による車両位置検出システムは、予め記憶された地図において、上記の地図データ出力部から出力される地図データが最も一致する位置を求めることで、自車両の現在位置を検出する。
第2の実施形態による車両位置検出システムは、第1の実施形態による地図データ生成システムと比較して、記憶部42に予め地図情報を記憶する点と、制御部43により行われる処理の一部とが異なる。そこで以下では、記憶部42に予め記憶される地図情報と、制御部43について説明する。車両位置検出システムのその他の構成要素については、第1の実施形態による地図データ生成システムの対応する構成要素の説明を参照されたい。
本実施形態において、コントローラ4は、車両位置検出装置の一例であり、第1の実施形態によるコントローラ4と同様に、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを有する。記憶部42は、地図情報を予め記憶する。
図9は、地図情報の一例を示す図である。地図情報900は、その地図情報で表された領域の位置を表す緯度経度情報、すなわち、世界座標系での座標値と関連付けられている。そして地図情報900は、縁石などによる段差、白線、黄線といった区画線、及び、横断歩道、停止線などの道路標示に関する情報を含む。具体的には、線分901で示されるように、段差、各区画線及び道路表示のそれぞれの輪郭が線分で近似され、各線分の始点の座標or sと終点の座標or e(世界座標系で表される)が地図情報900に含まれる。さらに、各線分には、その線分が表している地物の種別(例えば、段差、白線、黄線、横断歩道など)を表すラベルが関連付けられる。なお、以下では、地図情報に含まれる線分を地図線分と呼ぶ。
区画線などの輪郭を表す各線分には、その線分を横切る方向の輝度の勾配方向に応じた向きが設定されてもよい。線分の向きを参照することで、その線分が区画線などのどちら側の輪郭を表しているかが分かる。
なお、段差またはマンホールの輪郭のように、線分と直交する方向の輝度の勾配強度が所定値よりも小さい線分については、向きは設定されなくてもよい。この場合には、例えば、線分に向きが設定されていないことを表すフラグが対応付けられる。そしてその線分の両端点の何れが始点であってもよい。
図10に、第2の実施形態による、制御部43の機能ブロック図を示す。図10に示すように、制御部43は、初期値設定部531と、予測位置算出部532と、位置変換部533と、関数近似部534と、勾配画像生成部535と、線分抽出部536と、高さ算出部537と、地物検出部538と、地図データ出力部539と、対応付け部540と、車両位置更新部541とを有する。制御部43が有するこれらの各部は、例えば、制御部43が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される機能モジュールとして実装される。
第1の実施形態による制御部43と比較して、第2の実施形態による制御部43は、初期値設定部531、予測位置算出部532、対応付け部540、及び車両位置更新部541を有する点と、位置変換部533により行われる処理が異なる。そこで以下では、初期値設定部531、予測位置算出部532、位置変換部533、対応付け部540、及び車両位置更新部541について説明する。
初期値設定部531は、本実施形態による自車両の位置の検出を開始する際の自車両の位置の初期値を設定する。例えば、初期値設定部531は、GPSの測位信号が最後に受信できたときのその測位信号から求められる位置を、例えば、ナビゲーションシステムから取得し、その位置に基づいて、自車両の位置の初期値を設定する。
本実施形態では、自車両の位置の初期値は、ガウス分布に従って、次式で表される。
ここで、(xt, yt)は、初期値を算出する時刻をtとしたときの、測位信号などから求められた世界座標系での車両10の位置、すなわち、自車両の位置を表す。またθtは、時刻tにおける、車両10の方位を表す。なお、車両10の方位は、例えば、車両10が有する、車両10の進行方向の方位を測定するセンサ(図示せず)からの信号をCAN3及び通信部41を介して制御部43が受信することにより得られる。あるいは、制御部43は、自車両の位置の検出を開始する直前において異なる時刻に受信したGPSの測位信号から求めた自車両の位置の変化から算出された自車両の方位を、例えば、ナビゲーションシステムから受信してもよい。また、(6)式において、Σtは、共分散行列である。
なお、初期値設定部531により設定される初期値は、本実施形態による自車両の位置の検出精度よりも低い検出精度で得られる値であってもよい。
初期値設定部531により設定された自車両の位置の初期値は、予測位置算出部532に通知される。
予測位置算出部532は、自車両の位置の初期値、あるいは、車両位置更新部541により求められた直前の自車両の位置と、車両10の車輪速に基づいて、現時刻における自車両の予測位置を算出する。
本実施形態では、現時刻tにおける自車両の予測位置は、ガウス分布N(μt|μpt,Σpt)として表される。そこで予測位置算出部532は、次式に従って、現時刻tにおける自車両の位置と方位の平均値μpt=(xpt,ypt,θpt)と共分散行列Σptを算出する。
ここで、N(μt-1t-1t-1)は、時刻(t-1)における、自車両の位置を表す。現時刻tが制御部43が自車両位置の検出を行う最初の時刻である場合、N(xt-1,yt-1t-1t-1t-1)は、初期値設定部531により設定された自車両の位置の初期値である。また、時刻(t-1)において、制御部43が自車両位置を検出している場合、N(xt-1,yt-1t-1t-1t-1)は、時刻(t-1)において、制御部43により検出された自車両位置である。
(7)式において、ut=(vt, ωt)tは、車輪速から定められる制御入力を表す。vtは、現時刻tにおける車両10の速度であり、左右の後輪に取り付けられた車輪速センサから通信部41を介して受信した、最新の右後輪の車輪速vR tと左後輪の車輪速vL tの平均値(vR t+vL t)/2として算出される。またωtは、現時刻tにおける車両10の角速度であり、ωt=(vR t-vL t)/2daである。daは、左右の後輪間の距離である。
またΔtは、現時刻tと直前の時刻(t-1)の時間間隔、すなわち、制御部43が自車両位置の検出処理を行う時間間隔である。行列Qtは、後輪車輪速による自車両の位置の予測に含まれる誤差の度合いを表している。行列Qtの各要素σx、σy、σθは、それぞれ、世界座標系におけるXw方向の位置の誤差の標準偏差、Yw方向の位置の誤差の標準偏差、及び方位の誤差の標準偏差に相当し、例えば、σxy=1(m)、σθ=10(°)に設定される。
予測位置算出部532は、μpt及びΣptを記憶部42に記憶する。
位置変換部533は、現時刻tの自車両の予測位置、あるいは、自車両の位置の初期値、並びにレーザスキャナ2の設置位置等に基づいて決定される、座標系間の原点の位置の差を表す平行移動ベクトルと、座標系間の方位の差を表す回転行列を用いて、アフィン変換を行うことにより、レーザ光を反射した各点における座標を、世界座標系での三次元座標に変換する。そして位置変換部533は、レーザ光を反射した点ごとに、変換した世界座標系での三次元座標と、レーザ光の反射強度及び高さなどの特徴量とを対応付ける三次元点データを生成する。そして位置変換部533は、各点における三次元点データを含む三次元点群データを記憶部42に記憶する。
対応付け部540は、記憶部42に記憶されている地図情報に表された地図のうちで、地図データ出力部539から出力された地図データと最も一致する位置を求める。そして対応付け部540、その最も一致する位置における、地図データ上の任意の線分から車両10までの位置関係に基づいて、車両10の現在位置を特定する。
その際、対応付け部540は、例えば、下記の処理により、その最も一致する位置を検出する。
対応付け部540は、地図データ出力部539から出力された地図データに表される各線分を、地図情報に含まれる複数の地図線分のうち、距離及び角度差が許容範囲内となる地図線分と対応付ける。そこで対応付け部540は、現時刻tの自車両の予測位置、あるいは、自車両の位置の初期値と最も近い緯度経度情報を持つ地図情報を記憶部42から読み込む。
なお、以下では、説明の便宜上、地図データ出力部539から出力された地図データに表される各線分を出力線分と呼ぶ。
対応付け部540は、各出力線分の始点gn stから各地図線分(or s,or e)までの距離ds n,rと、各出力線分の終点gn etから各地図線分(or s,or e)までの距離de n,rを算出する。ただし、gn st及びgn etは、それぞれ、n番目(r=1,2,...,N、Nは出力線分の総数)の出力線分の始点と終点の座標である。またor s及びor eは、それぞれ、r番目(r=1,2,...,R、Rは地図線分の総数)の地図線分の始点と終点の座標である。
本実施形態では、対応付け部540は、始点gn stから線分(or s, or e)まで下した垂線の足が線分の始点or sと終点or eの間に位置している場合、その垂線の長さを距離ds n,rとする。一方、その垂線の足が、始点or sと終点or eの間に無い場合には、対応付け部540は、始点or sと終点or eのうち、始点gn stに近い方の端点と始点gn st間の距離を距離ds n,rとする。対応付け部540は、距離de n,rについても同様に算出する。
また、対応付け部540は、各出力線分(gn st, gn et)と各地図線分(or s,or e)間の角度差θn,rも算出する。
対応付け部540は、N個の出力線分(gn st, gn et)から選択された線分とR個の地図線分(or s, or e)から選択された線分の組のうち、距離ds n,r、距離de n,r及び角度差θn,rが下記の許容範囲に含まれる線分の組を選択する。
なお、Cad、Catは、それぞれ、閾値であり、二つの線分が同一の地物の同じ側の輪郭に対応する可能性のある距離及び角度差の上限値に設定される。例えば、Cadは1mに設定され、Catは30°に設定される。
なお、閾値Cad及びCatは、現時刻tにおける、自車両の位置の予測分布を表す共分散Σpに応じて変更されてもよい。例えば、対応付け部540は、共分散Σpが大きいほど、閾値Cad及びCatを大きくしてもよい。このように閾値Cad及びCatを設定することで、自車両の予測位置が不明りょうな場合に選択される線分の組の条件が緩和されるので、対応付け部540は、自車両位置の検出のロバスト性を向上できる。
以下の説明では、(8)式に示された許容範囲に含まれるL個の線分の組のうち、l番目(l=1,2,...,L)の線分の組をΦl=(nl, rl)で表す。ただし、nlは、l番目の線分の組に含まれる、出力線分の番号を表し、rlは、l番目の線分の組に含まれる、地図線分の番号を表す。
車両位置更新部541は、線分の組Φl=(nl,rl)の集合に基づいて、各線分の組に含まれる二つの線分が一致するように、現時刻tにおける予測された自車両の位置を更新し、その更新された予測位置を、現時刻tにおける自車両の位置とする。
本実施形態では、車両位置更新部541は、Extended Kalman Filterに従って自車両の予測位置を更新する。そのために、車両位置更新部541は、線分の組Φl=(nl,rl)のそれぞれについて、次式に従って、出力線分の始点及び終点から対応する地図線分までの距離δl st及びδl etを算出する。
ここで、直線arnxw+brnyw+crn=0は、rl番目の出力線分を表す式である。
車両位置更新部541は、各線分の組について算出された距離δl st及びδl etの集合δst=[δ1 st, δ2 st, ..., δL st]及びδet=[δ1 et, δ2 et, ..., δL et]を、誤差とする。そして車両位置更新部541は、Extended Kalman Filterに従って、この誤差を最小化するように、次式に従って更新された自車両の予測位置、すなわち、現時刻tにおける自車両の位置μt=(xt, yt, θt)を求める。
行列Htはヤコビ行列である。また観測誤差の程度を表す行列Rtの要素σl(l=1,2,...,L)は、線分の組Φlに含まれる地図線分rlについての想定される観測誤差の標準偏差を表す。したがって、行列Rtよりも、自車両の位置の予測分布の共分散の方が小さい場合には、μtの補正量が小さくなり、逆に、行列Rtよりも、自車両の位置の予測分布の共分散の方が大きい場合には、μtの補正量が大きくなる。
σlは、例えば、全て同一の値σcに設定される。この場合、σcは、例えば、1mとすることができる。
あるいは、σlは、観測誤差が小さくなると想定される地図線分ほど、小さな値に設定されてもよい。なお、σlが小さくなるほど、(10)式におけるσlによる拘束条件が厳しくなるので、そのσlに対応する組についての自車両の予測位置の更新への寄与が大きくなる。したがって、想定される観測誤差に応じてσlの値を変えることで、自車両の位置をより正確に求めることができる。
図11は、車両位置検出処理の動作フローチャートである。車両位置検出システム1は、例えば、ナビゲーションシステムから、GPSに基づいて自車両の位置が検出可能になったことを通知されるまで、所定の周期ごとに、例えば、地図データが生成されるごとに、以下に示す動作フローチャートに従って自車両の位置を検出する。
予測位置算出部532は、前時刻(t-1)における自車両の位置と車輪速に基づいて、現時刻tにおける自車両の予測位置を算出する(ステップS201)。なお、前時刻(t-1)における自車両の位置は、現時刻tにおいて行われる車両位置検出処理が初回であれば、初期値設定部531により設定された自車両の位置の初期値である。一方、前時刻(t-1)において、既に車両位置検出処理が行われている場合には、前時刻(t-1)において車両位置更新部541により求められた自車両の位置である。
位置変換部533は、レーザスキャナ2から通信部41を介して取得したレーザ点群データに含まれるレーザ光を反射した各点における位置の座標を、世界座標系の三次元座標に変換して、レーザ光を反射した各点における三次元座標と反射強度及び高さなどの関係を表す三次元点データを生成する(ステップS202)。
関数近似部534は、計測対象領域をXwYw平面上で複数のグリッド領域に分割し、分割したグリッド領域ごとに、グリッド領域を中心とする所定範囲に含まれる三次元点データφkのXwYw座標(xk, yk)と、レーザ光の反射強度I(xk, yk)との関係を三次多項式で関数近似する(ステップS203)。
勾配画像生成部535は、グリッド領域ごとに、関数近似部534により算出された三次多項式から、勾配強度及び勾配方向を算出し、計測対象領域における勾配強度を示す勾配強度画像と、計測対象領域における勾配方向を示す勾配方向画像とを生成する(ステップS204)。
線分抽出部536は、勾配強度画像及び勾配方向画像から複数の線分を抽出し、抽出した各線分の始点のXwYw座標(xs m, ys m)及び終点のXwYw座標(xe m, ye m)をそれぞれ記憶部42に記憶する(ステップS205)。
高さ算出部537は、線分抽出部536により検出された複数の線分の高さHm(x, y)をそれぞれ算出し、各線分の始点の三次元座標(xs m, ys m, zs m)及び終点の三次元座標(xe m, ye m, ze m)をそれぞれ記憶部42に記憶する(ステップS206)。
地物検出部538は、始点及び終点の三次元座標が求められた複数の線分の中から地物を表す線分を検出する(ステップS207)。
地図データ出力部539は、地物検出部538により検出された線分で地物の輪郭を表す地図データを出力する(ステップS208)。
対応付け部540は、地図データに表される各出力線分と各地図線分間の距離と角度差を算出し、その距離と角度差が許容範囲となる出力線分と地図線分の組を求める(ステップS209)。そして車両位置更新部541は、その線分の組の集合に基づいて、各線分の組に含まれる出力線分と地図線分が一致するように、自車両の予測位置を更新する(ステップS210)。そして車両位置更新部541は、更新された自車両の予測位置を、現時刻tにおける自車両の位置として検出する。そして制御部43は、車両位置検出処理を終了する。
以上説明してきたように、本発明の第2の実施形態である車両位置検出システムは、予め記憶された地図と、レーザスキャナにより計測したデータから生成された地図データとの間で最も一致する位置を求めることで、自車両の位置を正確に検出できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、3次元点群データを生成するために利用されるセンサとして、レーザスキャナの代わりにレーダが用いられてもよい。
また、変形例によれば、地図データ生成システム1及び車両位置検出システムは、計測対象の地物を、白線及び白色の道路標示等といった相対的に明るい地物の代わりに、高さに特徴がある縁石などによる段差としてもよい。この場合、関数近似部432及び544は、複数のグリッド領域ごとに、グリッド領域を中心とする所定範囲に含まれる各点におけるXwYw座標と、レーザ光が反射した道路上の点における高さを示すZw座標との関係を関数近似すればよい。
また、地図データ生成システム1及び車両位置検出システムは、計測対象の地物を、RGB色形式で表される色情報のR値に特徴がある黄線及び黄色の道路標示等といった黄色の地物としてもよい。この場合、地図データ生成システム1及び車両位置検出システムは、例えば、3次元点群データを生成するためのセンサとして、カメラを利用すればよい。カメラは、計測対象地域を撮影して、計測対象地域のカラー画像データを生成し、コントローラ4へ送信する。位置変換部431及び533は、カラー画像データから、レーザ光が反射した道路上の各点における色情報を取得する。そして位置変換部431及び533は、レーザ光が反射した道路上の点ごとに、レーザ光が反射した道路上の点の位置を示す三次元座標と、レーザ光の反射強度と、レーザ光が反射した道路上の点における色情報とを対応付ける三次元点群データを生成する。この場合、関数近似部432及び544は、複数のグリッド領域ごとに、グリッド領域を中心とする所定範囲に含まれる各点におけるXwYw座標と、色情報に含まれるR値との関係を関数近似すればよい。
また、位置変換部431及び533は、レーザ光が反射した道路上の各点における位置を世界座標系の三次元座標に変換しなくてもよい。この場合、関数近似部432及び534、並びに勾配画像生成部433及び535は、レーザ点群データに示される位置のまま、関数近似、並びに勾配強度画像及び勾配方向画像の生成を行えばよい。この場合、制御部43は、線分抽出部434及び536により抽出された複数の線分の位置、あるいは地物検出部436及び538により検出された線分の位置を世界座標系の三次元座標に変換すればよい。
また、白線及び黄線等の区画線、並びに横断歩道及び停止線等の道路標示といった道路上の地物の高さは、略0であると考えられる。このため、地物検出部436及び538は、高さ算出部435及び537により算出された線分の高さが所定の閾値未満の線分を、地物の輪郭を示す線分として検出してもよい。
また、計測対象領域は、30m×30mよりも広い領域であってもよいし、30m×30mよりも狭い領域であってもよい。記憶部42の記憶容量が小さい場合には、計測対象領域を狭い領域とし、計測対象領域ごとに生成された地図データを繋げて、広い領域での地図データを生成するようにすればよい。
また、地図線分及び線分抽出部434及び536が勾配方向画像から検出した線分を横切る方向の輝度の勾配方向に関する情報を、その線分の向きで表す代わりに、他の形式で表してもよい。例えば、線分を横切る方向の輝度の勾配方向は、その線分と関連付けられたフラグによって表されてもよい。例えば、その線分を左から右へ、あるいは上から下へ横切る方向に沿って輝度が低下する場合には、そのフラグの値を'0'とし、その線分を右から左へ、あるいは下から上へ横切る方向に沿って輝度が低下する場合には、そのフラグの値を'1'としてもよい。そして第2の実施形態による対応付け部540は、出力線分と地図線分の対応付けを行う際に、フラグの値が互いに異なる出力線分と地図線分の組の角度差は許容範囲に含まれないと判定してもよい。
上記の第2の実施形態または変形例による車両位置検出システムから出力された自車両の位置は、例えば、CAN3を介して運転支援システムの制御回路(図示せず)へ送信される。運転支援システムの制御回路は、例えば、自車両の位置とその周囲の情報とを比較して、自車両から所定距離範囲内に特定の構造物(例えば、高速道路の料金所、ナビゲーション中の経路において左折または右折が必要な交差点など)が有れば、車内に設置されたディスプレイまたはスピーカを介して、その構造物が近いことをドライバに通知する。あるいは、運転支援システムの制御回路は、ECU(図示せず)に、速度を落とす命令を出力してもよい。
以上のように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 地図データ生成システム
2 レーザスキャナ
3 コントロールエリアネットワーク(CAN)
4 コントローラ(地図データ生成装置、車両位置検出部)
10 車両
41 通信部
42 記憶部
43 制御部
431、533 位置変換部
432、534 関数近似部
433、535 勾配画像生成部
434、536 線分抽出部
435、537 高さ算出部
436、538 地物検出部
437、539 地図データ出力部
531 初期値設定部
532 予測位置算出部
540 対応付け部
541 車両位置更新部

Claims (8)

  1. 所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された前記車両(10)の周囲の各点における位置と当該点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により前記局所領域に含まれる各点の位置と前記特徴量との関係を表す関係式を求め、前記特徴量は、当該点における前記センサから発した測定信号の反射強度、当該点の色、及び、当該点における基準面からの高さのうちの少なくとも一つを含む関数近似部(432)と、
    前記複数の局所領域のそれぞれごとに、前記関係式から前記特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配強度を表す勾配強度画像と、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配方向を表す勾配方向画像とを生成する勾配画像生成部(433)と、
    前記勾配強度画像及び前記勾配方向画像から、複数の線分を抽出する線分抽出部(434)と、
    前記複数の線分のそれぞれについての、当該線分の基準面からの高さまたは当該線分を横切る方向の前記反射強度または色の変化に基づいて前記複数の線分の中から前記地物を表す線分を検出する地物検出部(436)と、
    前記地物検出部(435)により検出された前記線分で前記地物を表す地図データを生成する地図データ出力部(437)と、
    を有する地図データ生成装置。
  2. 前記点群データは、各点における前記特徴量として、基準面からの高さを含み、
    前記複数の線分のそれぞれごとに、前記点群データに含まれる、前記線分との距離が第1の閾値未満となる複数の前記点を抽出し、抽出した前記複数の点に基づいて、関数近似により各点の位置と前記高さとの関係を表す第2の関係式を求める高さ算出部(435)をさらに有し、
    前記地物検出部(436)は、前記複数の線分のそれぞれごとに、前記第2の関係式に基づいて、前記線分が前記地物を表すか否かを判定する、
    請求項1に記載の地図データ生成装置。
  3. 前記地物検出部(436)は、前記複数の線分のそれぞれごとに、前記第2の関係式に基づいて、前記線分の前記基準面に対する傾きを求め、前記傾きが第2の閾値未満の前記線分を、前記地物を表す線分として検出する、
    請求項2に記載の地図データ生成装置。
  4. 前記点群データは、各点における前記特徴量として、当該点における前記測定信号の反射強度を含み、
    前記地物検出部(436)は、前記複数の線分のそれぞれごとに、前記線分を挟んで前記反射強度が所定値以上異なっているか否かを判定し、前記線分を挟んで前記反射強度が前記所定値以上異なっている前記線分を、前記地物を表す線分として検出する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の地図データ生成装置。
  5. 前記点群データに含まれる各点の位置を、前記車両(10)の実空間上の位置及び方位を表す情報に基づいて実空間上の位置に変換する位置変換部(431)をさらに有する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の地図データ生成装置。
  6. 所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された前記車両(10)の周囲の各点における位置と当該位置における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により前記局所領域に含まれる各点の位置と前記特徴量との関係を表す関係式を求め、前記特徴量は、当該点における前記センサから発した測定信号の反射強度、当該点の色、及び、当該点における基準面からの高さのうちの少なくとも一つを含むステップと、
    前記複数の局所領域のそれぞれごとに、前記関係式から前記特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配強度を表す勾配強度画像と、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配方向を表す勾配方向画像とを生成するステップと、
    前記勾配強度画像及び前記勾配方向画像から、複数の線分を抽出するステップと、
    前記複数の線分のそれぞれについての、当該線分の基準面からの高さまたは当該線分を横切る方向の前記反射強度または色の変化に基づいて前記複数の線分の中から前記地物を表す線分を検出するステップと、
    検出された前記線分で前記地物を表す地図データを生成するステップと、
    を含む地図データ生成方法。
  7. 所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、車両(10)に搭載されたセンサ(2)により生成された前記車両(10)の周囲の各点における位置と当該位置における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データに基づいて、関数近似により前記局所領域に含まれる各点の位置と前記特徴量との関係を表す関係式を求め、前記特徴量は、当該点における前記センサから発した測定信号の反射強度、当該点の色、及び、当該点における基準面からの高さのうちの少なくとも一つを含むステップと、
    前記複数の局所領域のそれぞれごとに、前記関係式から前記特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配強度を表す勾配強度画像と、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配方向を表す勾配方向画像とを生成するステップと、
    前記勾配強度画像及び前記勾配方向画像から、複数の線分を抽出するステップと、
    前記複数の線分のそれぞれについての、当該線分の基準面からの高さまたは当該線分を横切る方向の前記反射強度または色の変化に基づいて前記複数の線分の中から前記地物を表す線分を検出するステップと、
    前記地物検出部(435)により検出された前記線分で前記地物を表す地図データを生成するステップと、
    をプロセッサ(43)に実行させるための地図データ生成用コンピュータプログラム。
  8. 地物を表す複数の地図線分のそれぞれの位置を表す情報を含む地図情報を記憶する記憶部(42)と、
    車両(10)に搭載され、測定信号を発し、前記測定信号に基づいて前記車両(10)の周囲の各点における位置と当該点における地物の外観の特徴量とを対応付ける点群データを生成し、前記特徴量は、当該点における前記測定信号の反射強度、当該点の色、及び、当該点における基準面からの高さのうちの少なくとも一つを含むセンサ(2)と、
    所定の領域を分割した複数の局所領域のそれぞれごとに、前記点群データに基づいて、関数近似により前記局所領域に含まれる各点の位置と前記特徴量との関係を表す関係式を求める関数近似部(534)と、
    前記複数の局所領域のそれぞれごとに、前記関係式から前記特徴量の勾配強度及び勾配方向を算出し、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配強度を表す勾配強度画像と、前記所定の領域に含まれる各点の前記勾配方向を表す勾配方向画像とを生成する勾配画像生成部(535)と、
    前記勾配強度画像及び前記勾配方向画像から、複数の線分を抽出する線分抽出部(536)と、
    前記複数の線分のそれぞれについての、当該線分の基準面からの高さまたは当該線分を横切る方向の前記反射強度または色の変化に基づいて前記複数の線分の中から前記地物を表す線分を検出する地物検出部(538)と、
    検出された前記線分で前記地物を表す地図データを生成する地図データ出力部(539)と、
    前記地図情報に含まれる前記複数の地図線分に対して前記地図データに含まれる前記線分が最も一致する位置を特定し、当該特定された位置に基づいて前記車両(10)の位置を検出する車両位置検出部(541)と、
    を有する車両位置検出装置。
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