以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を不図示の遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置された不図示のカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を不図示の払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。
演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224(第1可動物224a、第2可動物224b)を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ所定の装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。
なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、制御状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、制御状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設している。一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242(242a、242b)およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、たとえば格子状や板状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、例えばステッピングモータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように(例えば視認不可能なように)遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bを格子状に構成し、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412と、プログラム処理の異常を監視するWDT414を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器415が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138や後述する発光部材703b)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430やチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。
特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か、低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップ1001では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップ1003では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップ1005では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップ1003に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップ1007に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップ1003に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップ1005は繰り返し実行される。
ステップ1007では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップ1009では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップ1013)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップ1013に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップ1013に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップ1011に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップ1013に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップ1013に進む。
ステップ1011では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップ1015内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップ1011では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップ2033において、第1副制御部400へ送信される。
ステップ1013では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップ1013)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップ2033において、第1副制御部400へ送信される。
ステップ1015では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップ2007でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップ1015の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップ2001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップ2003では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップ2005では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップ2005では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップ2005では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップ2005では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップ2007およびステップ2009では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップ1015で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップ2011では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップ2013では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップ2015では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップ2017では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップ2003における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップ2019では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップ2021では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)および外れ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップ2023に移行するようにしている。
ステップ2023では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップ2025)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(後述のステップ2033)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップ2027に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップ2027)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップ2025およびステップ2027における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップ2029)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップ2031)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップ2033では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド設定送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップ2033では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップ2035では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップ2037では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ2005において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、普通図柄表示装置210、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップ2019)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップ2039では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップ2043に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップ2041に進む。
ステップ2041では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップ2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップ2043では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。
なお、図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第1副制御部400のコマンド受信(ストローブ)割込み処理のフローチャートである。図8(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
図8(a)を参照すると、第1副制御部400では、電源投入が行われると、まず、ステップ3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップ3003では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップ3005の処理に移行する。
ステップ3005では、タイマ変数に0を代入する。
ステップ3007では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップ3009では、演出制御処理を行う。例えば、3007で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップ3011では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップ3009で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップ3013では、3009で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップ3015では、3009で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップ3017では、3009で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップ3019では、3009で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップ3021では、3009で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。
ステップ3021を実行した後、ステップ3003へ戻り、処理を繰り返す。
次に、図8(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップ4001では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、第1副制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップ5001では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップ3003において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップ3003において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップ5003では、ステップ3019で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
ステップ5005では、WDT414のカウント値が初期設定値を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、第1副制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
次に、図8(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップ3013の画像制御処理について説明する。図8(d)は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップ6001では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップ6003では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップ6005に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップ6005では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップ6001でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップ6007では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップ6009では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップ6011に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップ6011では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、第2副制御部500の処理について説明する。図9(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部第1割込処理の流れを示すフローチャートである。第2副制御部第1割込処理は、第1副制御部400から出力されるストローブ信号を検出した場合に実行される処理である。
まず、図9(a)のステップ1601では、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップ1603に進み、受信したコマンドをRAM508に設けたコマンド記憶領域に未処理コマンドとして格納して、第1割込処理を終了する。コマンドを受信していない場合(例えば、ノイズ等の場合)には、そのまま第1割込処理を終了する。
ここで、第1副制御部400から第2副制御部500に送信されるコマンドとしては、パチンコ機100の電源投入時に送信される電源投入時コマンドや、可動物(本例では第1可動物224aおよび第2可動物224b)を演出のために動作させる可動物動作コマンド、可動物を初期動作させる初期動作コマンド等が含まれる。これらのコマンドには、可動物移動データとして、不図示の制御データテーブルで選択すべきテーブル番号等の情報が含まれている。
図9(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図9(b)のステップ1701では、RAM508のコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判別する。未処理コマンドがあればステップ1703に進み、未処理コマンドがなければステップ1705に進む。
ステップ1703では、未処理コマンドの判定を行う。例えば、未処理コマンドに可動物移動データが含まれていれば、そのデータをRAM508の移動データ記憶領域に格納する。その後ステップ1705に進む。
ステップ1705では、RAM508の移動データ記憶領域に可動物移動データがあるか否かを判別する。可動物移動データがあればステップ1707に進み、可動物移動データがなければステップ1709に進む。本例の可動物移動データは、不図示の制御データテーブルのテーブル番号を特定する情報を含んでいる。
ステップ1707では、可動物移動データに基づき制御データテーブルのテーブル番号を特定し、第1可動物224aおよび第2可動物224bのそれぞれについて目標座標(パルス数)および移動時間(ms)を設定する。第1可動物224aおよび第2可動物224bのそれぞれについての目標座標および移動時間の各情報は、RAM508の所定領域に記憶される。その後、ステップ1709に進む。
ステップ1709では、第1可動物224aを駆動するステッピングモータ(以下、「第1ステッピングモータ」という場合がある)について、後述する駆動パラメータの設定処理を行う。
次に、ステップ1711では、第2可動物224bを駆動するステッピングモータ(以下、「第2ステッピングモータ」という場合がある)について、後述する駆動パラメータの設定処理を行う。
次に、ステップ1713では、その他のコマンド制御処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、割込処理を行っている間を除いて、ステップ1701〜1713の処理を繰り返し実行する(ステップ1715)。
図9(c)は、第2副制御部メイン処理のステップ1709およびステップ1711におけるステッピングモータの駆動パラメータの設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステッピングモータの駆動パラメータには、例えば、ステッピングモータの目標座標、ステッピングモータの回転方向、ステッピングモータの励磁位置切替えタイミング等が含まれる。ここでは、ステップ1709における第1ステッピングモータの駆動パラメータの設定処理を例に挙げて説明するが、ステップ1711における第2ステッピングモータの駆動パラメータの設定処理も同様の手順で行われる。まず、図9(c)のステップ1801では、第1ステッピングモータについて駆動パラメータの設定タイミングであるか否かを判定する。本例では、制御データテーブルに基づき設定される移動時間が終了した時点であれば駆動パラメータの設定タイミングであると判定される。
ステップ1801の次のステップ1803では、第1可動物224aの仮想位置の補正を行う。本例では、不図示の制御データテーブルのテーブル20〜22が選択される場合には、第1可動物224aの仮想位置の座標が30パルスに補正される。
ステップ1803の次のステップ1805では、RAM508にそれぞれ記憶されている第1可動物224aの目標座標と第1可動物224aの仮想位置の座標との差に基づいて、第1可動物224aの仮想位置を目標座標に一致させるための第1ステッピングモータの目標座標(相対座標)の設定を行う。例えば、第1可動物224aの目標座標が20パルスであり、第1可動物224aの仮想位置の座標が0パルスである場合、第1ステッピングモータの目標座標は+20パルスに設定される。また、第1可動物224aの目標座標が0パルスであり、第1可動物224aの仮想位置の座標が20パルスである場合、第1ステッピングモータの目標座標は−20パルスに設定される。
ステップ1805の次のステップ1807では、ステップ1805で設定した第1ステッピングモータの目標座標の正負に基づき、第1ステッピングモータの回転方向が正方向であるか逆方向であるかを設定する。例えば、第1ステッピングモータの目標座標が正である場合、第1ステッピングモータの回転方向は正方向に設定され、第1ステッピングモータの目標座標が負である場合、第1ステッピングモータの回転方向は逆方向に設定される。
ステップ1807の次のステップ1809では、第1ステッピングモータの励磁位置切替えタイミングの設定を行う。励磁位置切替えタイミングは、第1可動物224aの移動時間の値を第1ステッピングモータの目標座標の絶対値で除することにより算出される。例えば、第1可動物224aの移動時間が100msであり、第1ステッピングモータの目標座標の絶対値が20パルスである場合、第1ステッピングモータの励磁位置切替えタイミングは5msに設定される。
次に、図9(d)乃至図10を用いて、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部第2割込処理について説明する。図9(d)は、第2副制御部第2割込処理の流れを示すフローチャートである。
第2副制御部500は、所定の周期(本例では約1msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ512を備えており、このタイマ割込信号を契機として第2副制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
図9(d)のステップ1901では、第1ステッピングモータの制御処理を行う。ステップ1901の次のステップ1903では、第2ステッピングモータの制御処理を行う。
図10は、第2副制御部第2割込処理のステップ1901およびステップ1903におけるステッピングモータの制御処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、ステップ1901における第1ステッピングモータの制御処理を例に挙げて説明するが、ステップ1903における第2ステッピングモータの制御処理も同様の手順で行われる。
まず、図10のステップ11101では、第1ステッピングモータの励磁位置切替えタイミングであるか否かを判定する。励磁位置切替えタイミングであればステップ11103に進み、励磁位置切替えタイミングでなければステップ11111に進む。
ステップ11103では、設定されている第1ステッピングモータの回転方向の情報に基づき、第1可動物224aの移動方向が原点(座標0)方向であるか否かを判定する。移動方向が原点方向であればステップ11105に進み、移動方向が原点方向でなければステップ11107に進む。
ステップ11105では、第1可動物224aの仮想位置を1パルス分減算し、その後ステップ11109に進む。ステップ11107では、第1可動物224aの仮想位置を1パルス分加算し、その後ステップ11109に進む。
ステップ11109では、第1ステッピングモータに対し、励磁位置を所定方向に1パルス分切り替える信号を出力する。これにより、第1ステッピングモータは所定方向に1パルス分だけ回転し、第1ステッピングモータの駆動力により第1可動物224aは所定方向に1パルス分だけ移動する。その後、ステップ11111に進む。
ステップ11111では、第1ステッピングモータの駆動パラメータに基づき、第1ステッピングモータが座標0で停止するか否かを判定する。第1ステッピングモータが座標0で停止すると判定した場合にはステップ11113に進み、第1ステッピングモータが座標0で停止しないと判定した場合にはモータ制御処理を終了する。
ステップ11113では、第1可動物224aの仮想位置の座標を0(原点)に設定する。
ステップ11113の次のステップ11115では、第1ステッピングモータの励磁位置切替えを停止し、第1ステッピングモータを非励磁または全相励磁にする制御(無制御状態の生成)を行う。これにより、第1ステッピングモータのロータの位置は固定されない状態になる。
<前面枠扉106乃至本体104の構成>
図11は、図1に示したパチンコ機100を分解して示す斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102や、本体104や、前面枠扉106などを備え、本体104と前面枠扉106との間には、ガラスユニット700および遊技盤200が設けられる。ガラスユニット700は、遊技盤200よりも遊技者側に設けられる。
<ガラスユニット>
次に、パチンコ機100のガラスユニット700について説明する。ガラスユニット700(透明板部材118)は、前面枠扉106と遊技盤200との間に備える。
図12は、パチンコ機100のガラスユニット700を分解して示す斜視図である。
ガラスユニット700は、前透明部材701と後透明部材704との間に中透明部材703を挟み込み、それを枠部材702に嵌め込んで一体化し、さらに、光透過性を有する透過部としての中透明部材703を側方から照らす発光部材703bを有してなる。ガラスユニット700は、遊技者側から見て、前透明部材701、中透明部材703、後透明部材704の順で配設する。前透明部材701、中透明部材703および後透明部材704の材質は、ガラスに限られるものではなく、透明樹脂等の光透過性を有するもの(例えば透明アクリル)であればいかなるものでも利用可能である。発光部材703bは、電球、LEDランプ、有機ELなどいかなる発光部材、発光手段であってもよい。以下の実施例では、発光部材703bがLEDである場合について説明する。
中透明部材703は装飾703aを有し、本実施例では、装飾703aおよび発光部材703bによって発光装飾部をなす。詳しくは後述するが、発光部材703bが発光すると、装飾703aによって光が反射され、中透明部材703に、所定の模様である装飾703aが視認可能に浮き出る。
前透明部材701、中透明部材703および後透明部材704は略同一形状であって、ガラスユニット700としてユニット化されている。
図13は、図12に示した中透明部材703の構成を示す正面図である。
本実施例では、中透明部材703の上に光源である発光部材703bを配置している。中透明部材703には、発光部材703bによる発光の照射対象である装飾703aを設けており、中透明部材703内の上側に設けた装飾703aの近傍から発光部材703bによって照射することによって、光源から照射対象までの距離が近く、良く光る。
図14は、図3に示した遊技盤200の斜視図である。また、図15は、図3に示した遊技盤200を分解して示す斜視図である。
遊技盤200は、セル盤706に、演出装置206や、遊技領域枠705や、一般入賞口226を有する役物707や、普図始動口228や、第1特図始動口230や、第2特図始動口232や、可変入賞口234などを取付け、固定してなる。
遊技盤200の演出装置206に設けた第1可動物224aは、詳しくは後述するように上下動可能に構成している。
図16は、演出装置206を構成するセンター役物250を正面から見た略示正面図である。
センター役物250は、図3に示した遮蔽装置246および装飾図柄表示装置208を遊技者側に露出させる開口部254を備えた枠体252を有している。枠体252の上部には、演出可動体224として第1可動物224aが所定の可動範囲で移動可能に取り付けられている。本例の第1可動物224aは、横長平板状のパネルであり、パチンコ機100の機種名等が表示されるようになっている。第1可動物224aは、ステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を表示画面に略平行な面内で上下方向に移動する。図16に示す第1可動物224aの位置は、可動範囲の下端である。
図16に示すように、第1可動物224aの背後には、背景224cを設けている。この背景224cは、例えば黒色のような発光色とのコントラストが際立つ色にしている。
センター役物250の手前側(遊技者側)には、上述のように中透明部材703が設けられ、この中透明部材703を例えばカットすることによって形成された装飾703aは、例えば第1可動物224aが可動範囲の上端(原点位置)にあるときには遊技者の視線上で第1可動物224aと重なる位置にあり、例えば第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときには遊技者の視線上で第1可動物224aが外れて周囲が背景224cとなり、例えば黒色の背景224cによって装飾703aの発光がより際立つ。
枠体252の右方には、演出可動体224として第2可動物224bが所定の可動範囲で移動可能に取り付けられている。本例の第2可動物224bは、外装を装飾したトラック(いわゆるデコトラ)の前部を模したデザインになっている。第2可動物224bは、ステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を表示画面に略平行な面内で左右方向に移動する。図16に示す第2可動物224bの位置は、原点位置かつ可動範囲の右端である。
また、枠体252の下方には、上述の普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220および高確中ランプ222が実装された基板256が取り付けられている。
次に、第1可動物224aの駆動機構について図17を用いて説明する。なお、第2可動物224bの駆動機構は第1可動物224aの駆動機構と同様であるため、図示および説明を省略する。
図17は第1可動物224aの駆動機構を背面側から見た構成を示す図であり、(a)は第1可動物224aが原点位置(可動範囲の上端)にある状態を示し、(b)は第1可動物224aが可動端位置(可動範囲の下端)にある状態を示している。
図17(a)、(b)に示すように、第1可動物224aの駆動機構は、第1可動物224aを挟んで左右に配置された一対のステッピングモータ(第1ステッピングモータ)802、804と、ステッピングモータ802、804の駆動力を第1可動物224aに伝達し、第1可動物224aを上下方向に動作させる一対の駆動アーム820、840とを主に備えている。
センター役物250の枠体252(図17では図示せず)には、ステッピングモータ802、804と、シャフト受部810と、演出可動物センサ812とが固定されている。
ステッピングモータ802、804のそれぞれの駆動軸は、平板状の第1可動物224aに対していずれもほぼ直交している。図中左側のステッピングモータ802の駆動軸には、ステッピングモータ802の駆動力を伝達するための駆動ギア806が接続されている。図中右側のステッピングモータ804の駆動軸には、ステッピングモータ804の駆動力を伝達するための駆動ギア808が接続されている。
シャフト受部810は、上下方向に延伸する筒状の挿通孔を有しており、後述する傾き防止シャフト2706が挿通されるようになっている。
演出可動物センサ812は、発光部812aおよび受光部812b(図17では図示せず)を有している。発光部812aおよび受光部812bは、左右方向において所定の間隙を介して互いに対向して配置されている。演出可動物センサ812は、発光部812aからの光を受光部812bで受光して、その受光強度に基づいて発光部812aおよび受光部812b間の間隙における物体の有無を検知するようになっている。
図中左方の駆動アーム820の一端側には、駆動ギア806と噛合する従動ギア822が固定されている。従動ギア822の回転軸822aは、枠体252に回転可能に支持されている。駆動アーム820の他端側には、長孔824が開口されている。ステッピングモータ802が図中反時計回り方向に所定角度回転すると、ステッピングモータ802の駆動力が駆動ギア806を介して従動ギア822に伝達され、駆動アーム820は、従動ギア822の回転軸822aを中心として時計回り方向に所定角度回転するようになっている。
図中右方の駆動アーム840の一端側には、駆動ギア808と噛合する従動ギア842が固定されている。従動ギア842の回転軸842aは、枠体252に回動可能に支持されている。駆動アーム840の他端側には、長孔844が開口されている。ステッピングモータ804が図中時計回り方向に所定角度回転すると、ステッピングモータ804の駆動力が駆動ギア808を介して従動ギア842に伝達され、駆動アーム840は、従動ギア842の回転軸842aを中心として反時計回り方向に所定角度回転するようになっている。
第1可動物224aの背面における図中左寄りには、断面円形のピン2702が突出して設けられている。ピン2702は、駆動アーム820の長孔824内に摺動および回動可能に嵌め込まれている。また、第1可動物224aの背面における図中右寄りには、断面円形のピン2704が突出して設けられている。ピン2704は、駆動アーム840の長孔844に摺動および回動可能に嵌め込まれている。これにより、駆動アーム820が時計回り方向に回転し、駆動アーム840が反時計回り方向に回転すると、第1可動物224aは下方に移動するようになっている。
第1可動物224aの背面における概ね中央部には、上下方向に延伸する所定長さの傾き防止シャフト2706が取り付けられている。傾き防止シャフト2706は、枠体252に固定されたシャフト受部810の挿通孔に摺動可能に挿通されている。傾き防止シャフト2706およびシャフト受部810によって、第1可動物224aは、枠体252に対してほとんど傾くことなく上下方向に移動できるようになっている。図17(a)に示すように、第1可動物224aが原点位置にある状態では、シャフト受部810は、傾き防止シャフト2706の下端部に位置している。一方、図17(b)に示すように、第1可動物224aが可動端位置にある状態では、シャフト受部810は、傾き防止シャフト2706の上端部に位置している。
また、第1可動物224aの背面には、演出可動物センサ812で検知するための検知片708が取り付けられている。検知片708は上下方向に延伸しており、所定の長さを有している。第1可動物224aが原点位置にある状態では、検知片708は、演出可動物センサ812により検知される位置にある。一方、第1可動物224aが可動端位置にある状態では、検知片708は、演出可動物センサ812により検知されない位置にある。検知片708と演出可動物センサ812との位置関係の詳細については後述する。
駆動アーム820、840には、第1可動物224aを原点位置に維持する方向に付勢する原点位置維持用弾性部材として、例えば引張コイルばね830、850が取り付けられている。引張コイルばね830の一端830aは枠体252に接続され、他端830bは駆動アーム820のうち従動ギア822よりも長孔824寄りの部分に接続されている。また、引張コイルばね850の一端850aは枠体252に接続され、他端850bは駆動アーム840のうち従動ギア842よりも長孔844寄りの部分に接続されている。例えば引張コイルばね830、850は、第1可動物224aが原点位置にある状態においても弾性力を有している。本例では、第1可動物224aが原点位置にあるときの引張コイルばね830、850による上向きの弾性力は、第1可動物224aおよび駆動アーム820、840等の自重による下向きの力と同程度かそれより小さくなるように設定されている。
図18は、第1可動物224aに固定された検知片708と枠体252に固定された演出可動物センサ812との位置関係の詳細を示す図である。図18(a)は第1可動物224aが原点位置にある状態を示し、図18(b)は第1可動物224aが非検出位置にある状態(原点位置から30パルス分下方に移動した状態)を示し、図18(c)は第1可動物224aが可動端位置にある状態(原点位置から100パルス分下方に移動した状態)を示している。
図18(a)〜(c)に示すように、検知片708は上下方向において30パルス分の長さを有している。第1可動物224aが原点位置にある状態では、検知片708の下端が発光部812aと受光部812bとの間に位置する。第1可動物224aが原点位置から下方に移動すると検知片708も下方に移動し、例えば29パルス分下方に移動すると、検知片708の上端が発光部812aと受光部812bとの間に位置する。第1可動物224aが原点位置から下方に30パルス分以上移動すると、検知片708は演出可動物センサ812により検出されなくなる。
また本例では、枠体252に固定され、検知片708の下端に接して左右方向に延伸する当接片710が設けられている。第1可動物224aが原点位置よりも下方にある状態では、当接片710は、発光部812aおよび受光部812bよりも下方に位置している。第1可動物224aが原点位置にある状態では、当接片710の上面は、発光部812aの筐体下面および受光部812bの筐体下面の双方に当接する。当接片710と発光部812aおよび受光部812bとの当接により、第1可動物224aが原点位置よりも上方に移動することが規制されている。すなわち、本例の発光部812aおよび受光部812bは、第1可動物224aが原点位置よりも上方に移動することを規制する規制部材としても機能するようになっている。
図19は、装飾703aが発光したときの所定の模様を認識し易くする構成の詳細を説明する図であって、(a)は第1可動物224aが原点位置にあるときの装飾703a近傍を正面から見た略示正面図であり、(b)は(a)のA−A側断面図であり、(c)は第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときの装飾703a近傍を正面から見た略示正面図であり、(d)は(c)のB−B側断面図であり、(e)は第1可動物224aが原点位置にあるときの装飾703aと第1可動物224aとの位置関係を示す斜視図であり、(f)は第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときの装飾703aと第1可動物224aとの位置関係、および背景242cを示す斜視図である。
発光部材703bの消灯時には、図19(a)および(b)に示すように、第1可動物224aを原点位置に配置する。このとき、発光部材703bは発光していない上、装飾703aの奥側には第1可動物224aがあり(図19(e)参照)、第1可動物224aは装飾703aを引き立てる色ではなく、例えば白色であるため、遊技者は装飾703aを認識し難い。
一方、発光部材703bの点灯時には、図19(c)および(d)に示すように、第1可動物224aを可動範囲の下端に配置する。このとき、発光部材703bは発光し装飾703aにより反射し装飾703aが視認可能に浮き出る。その上、第1可動物224aが可動範囲の下端に移動したことにより、装飾703aの奥側には、発光時の装飾703aよりも暗い、例えば黒色の背景224cが現れ(図19(f)参照)、装飾703aでの反射光とのコントラストが際立ち、遊技者が装飾703aの発光による模様を認識し易い状態となる。
また、このとき、背景224cのうち、遊技者の視線上、装飾703aと重ならない周囲領域だけではなく、装飾703aと重なる領域224dも、発光時の装飾703aよりも暗くすることにより、装飾703aの発光による模様を認識し易い状態とすることができる場合がある。
また、通常時すなわち発光部材703bの消灯時には、第1可動物224aを原点位置に配置することで、発光時の装飾703aよりも暗い背景224cを隠すようにしている。
ここで、第1可動物224aが原点位置にあるときに、遊技者の視線上、装飾703aと重ならない第1可動物224aの領域の明度を(1)とし、重なる第1可動物224aの領域の明度を(2)とし、発光部材703b消灯時の装飾703aの明度を(3)とし、また、背景224cのうち、遊技者の視線上、装飾703aと重ならない領域の明度を(4)とし、装飾703aと重なる領域の明度を(5)とし、発光部材703b点灯時の装飾703aの明度を(6)としたとき、各明度の関係は、例えば、
(1)=(2)>(4)=(5)、
(6)>(4)=(5)、
とする。
この例では、第1可動物224aを上下に駆動する駆動手段が、第二の領域の明度(装飾703aの背後の明度)を、所定の模様(装飾703a)の非発光時と発光時とで変化させる明度変化手段に相当する。
次に、装飾703aの背面側の所定の領域を、発光時の装飾703aよりも暗くする構成の別の例について、図20を参照して説明する。
図20は、装飾703aの背面側の所定の領域を影によって暗くする例を説明する図であって、(a)は第1可動物224aが原点位置にあるときを示す側断面図であり、(b)は第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときを示す側断面図である。
この例では、センター役物250の上部に庇250aを設け、外光(例えば、遊技店の天井照明からの光)に対し、この庇250aによって生じる影により、装飾703aの背面側を暗くする構成としている。
第1可動物224aが原点位置にあるときには、図20(a)に示すように、第1可動物224aと庇250aとがほぼ面一であるため第1可動物224a上に庇250aの影は生じない。
一方、第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときには、図20(b)に示すように、庇250aの影224dが、装飾703aの背面側に生じ、発光部材703bによる発光時の装飾703aを際立たせることができる。
ここで、第1可動物224aが原点位置にあるときに、遊技者の視線上、装飾703aと重ならない第1可動物224aの領域の明度を(1)とし、重なる第1可動物224aの領域の明度を(2)とし、発光部材703b消灯時の装飾703aの明度を(3)とし、また、第1可動物224aが可動範囲の下端にあるときに、遊技者の視線上、装飾703aと重ならない背面側領域の明度を(4)とし、装飾703aと重なる背面側領域の明度を(5)とし、発光部材703b点灯時の装飾703aの明度を(6)としたとき、各明度の関係は、例えば、
(1)=(2)>(4)=(5)、
(6)>(4)=(5)、
とする。
なお、上述の例では、装飾703aによる所定の模様の全体を視認し易くする構成について説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、所定の模様の一部の形状のみを視認し易くする構成であってもよい。
図21は、所定の模様の一部の形状のみを視認し易くする構成を説明する図であって、(a)は所定の模様の消灯時の様子を示す正面図であり、(b)は所定の模様の点灯時の様子を示す正面図である。
この図21の例では、装飾21703aによる所定の模様は、不図示の発光部材が点灯時の光を反射して視認可能に浮き出るものである。ここでは、例えばこの反射光が青色であるものとする。装飾21703aの背面側には、背景21224cおよび21224dを設けている。背景21224cは、例えば黄色であり、背景21224dは、例えば青色である。装飾21703aの形状は、その一部が背景21224cの一部に重なり、その他の一部が背景21224dの一部に重なっている。
発光部材が消灯時には、装飾21703aは、透明部材上で目立つことなく、背景21224cおよび21224dがそのまま視認される。これに対して、発光部材が点灯時には、装飾21703aは、例えば青色の反射光を生じ、その形状を視認可能に浮き立たせる。ところが、背景21224dは、装飾21703aと同色(さらに同明度の場合もある)であるため、発光部材が点灯時には背景21224dと装飾21703aとの境界が逆に目立たなくなる。一方、背景21224cと装飾21703aとの境界は発光部材の点灯により、際立つようになる。背景21224cの色と装飾21703aの色とは互いに補色であってもよい。補色にすることによってより際立たせることができる。
この例では、発光部材が点灯時には、装飾21703aの全体形状は明らかではないが、一部(背景21224cと重なる部分)の輪郭は判別できるため、遊技者の経験的に装飾21703aの形状を推測し、本例では装飾21703aが三角形であることが認識される。
次に、発光時の模様の色と背景色との違いによる見え易さについて図面を参照して説明する。
図22(a)および(b)は、発光時の模様の色と背景色との違いによる見え易さを説明する図であって、(a)は発光時の模様の色と背景色とのコントラストが高い場合の例であり、(b)は発光時の模様の色と背景色とのコントラストが低い場合の例である。
図22(a)のように、発光時の模様の色(発光色)と背景色とのコントラストが高い場合、模様の輪郭が判別し易い。例えば、発光色が白で背景色が黒の場合が挙げられる。また背景色が黒であれば、殆どの発光色とのコントラストを高くすることができる。
図22(b)のように、発光時の模様の色(発光色)と背景色とのコントラストが低い場合、輪郭が判別し難い。例えば、発光色と背景色とが同系色または同じ色の場合である。
図22(c)および(d)は、背景領域の表面形状の違いで光の反射率が異なることを説明する図であって、(c)は表面が平らな場合の例であり、(d)は表面が凸凹な場合の例である。
図22(c)のように、表面が平らだと反射率が高い。
一方、図22(d)のように、表面が凸凹だと乱反射するために反射率が低い。例えば、成型品面の研磨量が低い(未研磨でもよい)金型やシボ加工した金型で成型した場合、または表面につや消し(マット)塗装した場合には、この表面形状を得ることができる。背景領域の表面形状を凸凹にすることによって、反射率を低くし、暗くすることができ、コントラストを高めることができる。
<実施形態2>
次に、背景領域の明度を3段階に変化させる例について説明する。
図16等を参照して説明した実施形態1では、第1可動物224aが上下動し、原点位置にある場合と可動範囲の下端にある場合の2段階で、背景領域の明度を変化させる構成を開示したが、本発明はこれに限られるものではなく、3段階以上の複数段階あるいは、無段階で変化させるものでもよい場合がある。
図23は、背景領域の明度を3段階に変化させる例を説明する図であり、(a)は所定の模様をなす装飾の近傍を示す斜視図であり、(b)は(a)に示したA面が正面に来た場合を示す図であり、(c)は(a)に示したC面が正面に来た場合であって装飾23703a’を発光表示した状態を示す図であり、(d)は(a)に示したB面が正面に来た場合であって装飾23703aを発光表示した状態を示す図であり、(e)は(a)に示したC面が正面に来た場合であって装飾23703aを発光表示した状態を示す図である。
本例では、装飾23703aおよび装飾23703a’の装飾を設けており、たとえばそれぞれを異なる光源(発光部材)で発光表示することによって選択的に表示可能にしている。
また、第1可動物23224aは、A面、B面およびC面の3面を有する三角柱形状であり、モータ等の駆動手段23001によって回転可能に構成され、駆動手段23001は、A面、B面およびC面のいずれかが正面に来るように回転する。A面、B面およびC面の明度の関係は、たとえばA面>B面>C面である。A面の背景色は例えば白色であり、B面の背景色は例えば黒色であり、C面の背景色は例えば青色である。
図23(b)では、A面が正面に来たときに、例えば装飾23703aおよび装飾23703a’を消灯している。
図23(c)では、C面(青色)が正面に来たときに、例えば装飾23703a’のみを点灯している。装飾23703a’はたとえば黄色の光で発光表示することによって、装飾23703a’を際立たせて表示することができる。
図23(d)では、B面(黒色)が正面に来たときに、例えば装飾23703aのみを点灯している。装飾23703aはたとえば白色の光で発光表示することによって、装飾23703aを際立たせて表示することができる。
図23(e)では、C面(青色)が正面に来たときに、例えば装飾23703aのみを点灯している。装飾23703aはたとえば白色の光で発光表示しており、この場合、背景が黒色のときよりも視認しにくいので、遊技台の演出上、例えば変動遊技の当選確率に応じて、図23(d)と図23(e)とを使い分けるなどとする場合がある。すなわち、ハート(装飾23703a)を白色で発光させるときは、背景が青よりも黒の方が見やすく、演出の信頼度も高くなるように設定してもよい。
この例では、第1可動物23224aを回転駆動する駆動手段23001が、第二の領域の明度(装飾23703a、23703a’の背後の明度)を、所定の模様(装飾23703a、23703a’)の非発光時と発光時とで変化させる明度変化手段に相当する。
次に、複数の装飾のうちのいずれかを選択的に発光表示する場合について図面を参照しながら説明する。
図24(a)は、1枚の透明部材に複数の装飾を設けた場合を示す断面図であり、図24(b)および(c)は1枚のガラスに1つの装飾を設けそのガラスを複数枚設けた場合を示す断面図である。
装飾24703aや装飾24703a’は、透明部材24703に設けるカットによって形成される。装飾24703aのカットと装飾24703a’のカットとは、透明部材24703の面と略平行であって、この面と垂直な軸の周方向において異なる方向からの光を反射するように形成する。これによって、装飾24703a用の光源と装飾24703a’用の光源とで位置を異ならせて、どちらの光源を点灯させるかで、装飾24703aと装飾24703a’とを選択的に発光表示することができる。発光部材24703bは装飾24703a用の光源であり、装飾24703a’用の光源は図示を省略している。
図24(b)および(c)では、透明部材24703に装飾24703aを設け、その側方に装飾24703a用の光源である発光部材24703bを設けるとともに、透明部材24703’に装飾24703a’を設け、その側方に装飾24703a’用の光源である発光部材24703b’を設けている。これによって、発光部材24703bおよび発光部材24703b’のどちらの光源を点灯させるかで、装飾24703aと装飾24703a’とを選択的に発光表示することができる。
図25は、1枚の透明部材で複数の装飾のうちのいずれかを選択的に発光表示する場合の、透明部材に形成するカットの例を示す図であり、(a)は一方の装飾のみが設けられた領域を示す概略斜視図であり、(b)は他方の装飾のみが設けられた領域を示す概略斜視図であり、(c)は一方および他方の両方の装飾が設けられた領域を示す概略斜視図である。
図25(a)〜(c)に示すように、複数の装飾のそれぞれは、異なる向きからの光を反射するよう向きを異ならせて形成している。これにより、光に向きを調節することによって、所望の装飾のみを選択的に発光表示することができる。
<実施形態3>
次に、遊技者の視線上で画像表示装置208と重なる位置で、所定の模様を発光表示する例について説明する。
図26は、遊技者の視線上で画像表示装置208と重なる位置で、所定の模様を発光表示する例であって、(a)は所定の模様を形成する装飾25703aを消灯した状態を示す斜視図であり、(b)は所定の模様を形成する装飾25703aを点灯した状態を示す斜視図である。
この例では、装飾25703aの消灯時には、図26(a)に示すように、画像表示装置208には従来の表示を行い、装飾25703aの点灯時には、画像表示装置208の表示を例えば黒色などで暗くし、従来の表示は、図26(b)に示すように、右下隅に表示するなどすることができる。
<実施形態4>
次に、別に設けた光源の点灯、消灯で、所定の模様の背景の明るさを調節する例について説明する。
図27は、別に設けた光源の点灯、消灯で、所定の模様の背景の明るさを調節する例であって、(a)は装飾703aを発光表示する発光部材703bを消灯した状態の正面図であり、(b)は装飾703aを発光表示する発光部材703bを点灯した状態の正面図であり、(c)は(a)のA−A断面図であり、(d)は(b)のB−B断面図である。
本実施形態では、ランプカバー251aで覆われた光源(例えばLED)251を有し、図27(a)および(c)に示す発光部材703bの消灯状態では、光源251を点灯するようにしている。ランプカバー251aは光源251による光の進行方向を屈曲させ、遊技者の視線上、装飾703aと重なる背景領域を照らすことになる。これにより背景が明るくなる。
また、図27(b)および(d)に示す発光部材703bの点灯状態では、光源251を消灯するようにしている。これにより遊技者の視線上、装飾703aと重なる背景領域は、光源251で照らされなくなり暗くなる。
<実施形態5>
次に、第1可動物を手前側から奥側へと前後に駆動する例について説明する。
図28(a)は、第1可動物を手前側から奥側へと前後に駆動する例であって、第1可動物を奥側に配置した状態を示す斜視図であり、図28(b)は、図28(a)の側断面図である。
本実施形態では、センター役物28250は庇28250aを有し、庇28250aの下方に第1可動物28224aを設けている。第1可動物28224aは手前側から奥側へと前後に駆動し、手前側に配置しているときが原点位置である。
装飾703aを発光表示する発光部材703bを消灯しているときには、第1可動物28224aを原点位置に配置する。装飾703aは、遊技者の視線上、可動物28224aと重なっており、第1可動物28224aを原点位置にある場合には、庇28250aの影は第1可動物28224a上に生じず、外光により、装飾703aの背景は明るい状態になる。
一方、発光部材703bを点灯しているときには、第1可動物28224aを可動範囲の最奥位置に配置する。この場合、庇28250aの影28224dが第1可動物28224a上に生じ、装飾703aの背景が暗い状態になる。
<実施形態6>
次に、第1可動物を手前側から奥側へと前後に駆動する例であって、第1可動物の形状により影を生じる例について説明する。
図28(c)は、第1可動物を手前側から奥側へと前後に駆動する例であって、第1可動物の形状により影を生じる例における、第1可動物を示す斜視図であり、図28(d)は、第1可動物を手前側から奥側へと前後に駆動する例であって、第1可動物の形状により影を生じる例において、第1可動物を手前側に配置した状態の側断面図である。
本実施形態では、第1可動物28224a’はハート型のリング形状である。装飾703aは、遊技者の視線上、可動物28224a’の穴の位置と重なっており、第1可動物28224a’は可動範囲の最奥位置を原点位置としている。
装飾703aを発光表示する発光部材703bを消灯しているときには、第1可動物28224a’を原点位置に配置している。このとき、装飾703aの背景は、画像表示装置208からの光により、明るい状態になる。
一方、発光部材703bを点灯しているときには、第1可動物28224a’を可動範囲の最手前位置に配置する。この場合、第1可動物28224a’の上側28224b’や下側28224c’により、外光や画像表示装置208からの光が遮られ、影28224d’が第1可動物28224a’の穴内に生じ、装飾703aの背景が暗い状態になる。
<実施形態7>
次に、画像表示装置と重なる位置に装飾を設け、上下駆動する第1可動物で画像表示装置からの光を遮蔽して背景領域の明度を下げる例について説明する。
図29は、画像表示装置と重なる位置に装飾を設け、上下駆動する第1可動物で画像表示装置からの光を遮蔽して背景領域の明度を下げる例を示す側断面図である。
装飾703aは、遊技者の視線上、画像表示装置208と重なっており、第1可動物29224aは画像表示装置208に重ならない上方位置を原点位置としている。
装飾703aを発光表示する発光部材703bを消灯しているときには、第1可動物29224aを原点位置に配置している。このとき、装飾703aの背景は、画像表示装置208からの光により、明るい状態になる。
一方、発光部材703bを点灯しているときには、第1可動物29224aを可動範囲の最下位置に配置する。この場合、遊技者の視線上、装飾703aと第1可動物29224aとが重なり、画像表示装置208からの光が遮られ、装飾703aの背景が暗い状態になる。
<実施形態8>
次に、背景領域に造形物(人形等)を配置し、この造形物の凹凸で影を生じさせる例について説明する。
図30(a)は、背景領域に造形物(人形等)を配置し、この造形物の凹凸で影を生じさせる例を示す側面図である。
造形物30250は扇子30250aを持っており、この扇子30250aによって凹凸が形成される。扇子30250aは、外光に対し影30224dを生じ、これによって所定の模様の背景領域が暗い状態を生じさせることができる。
<実施形態9>
次に、背景領域に画像表示装置を開閉させるシャッタを配置し、シャッタ表面の凹凸で影を生じさせる例について説明する。
図30(b)は、背景領域に画像表示装置を開閉させるシャッタを配置し、シャッタ表面の凹凸で影を生じさせる例を示す側面図である。
画像表示装置208を開閉させるシャッタは、左扉246aおよび右扉246bからなり、この左扉246aおよび右扉246bの表面には、四角錐形状の凹凸255を形成しており、この凹凸255は、例えば外光に対し影30224d’を生じ、これによって所定の模様である装飾703aの背景領域が暗い状態を生じさせることができる。
<実施形態10>
次に、遊技盤面に配置した遊技部材によって背景領域の明度を下げる例について説明する。
図31は、遊技盤面に配置した遊技部材によって背景領域の明度を下げる例を示す図であって、(a)、(b)、(c)、(d)は、遊技部材の一例として電チューによって背景領域の明度を下げる例を示す図であり、(e)、(f)、(g)は、遊技部材の一例としてアタッカによって背景領域の明度を下げる例を示す図であり、(h)、(i)は、遊技部材の一例として風車によって背景領域の明度を下げる例を示す図である。
図31(a)の例では、電チュー232自身によって、その下方に生じる影31224cによって装飾703aの背景領域の明度を下げることができる。
図31(b)は、電チュー232の羽根部材232aを閉鎖した状態であり、この図31(b)の状態では電チュー232による影が生じない位置に装飾703aを配置し背景領域が暗くない状態にしている。
図31(c)の例では、羽根部材232aを閉じたときの位置に相当する遊技盤面31224dを例えば黒色にしており、羽根部材232aを開くと、この位置の装飾703aの背景領域の明度を下げることができる。
図31(d)の例では、羽根部材232aを開いたときに羽根部材232aによって生じる影31224eによって、この位置の装飾703aの背景領域の明度を下げることができる。
図31(e)の例では、アタッカ234の扉部材234aを閉じた状態において、アタッカ234による影が生じない位置に装飾703aを配置し背景領域が暗くない状態にしている。
図31(f)の例では、扉部材234aを閉じたときの位置に相当する遊技盤面31224c’を例えば黒色にしており、扉部材234aを開くと、この位置の装飾703aの背景領域の明度を下げることができる。
図31(g)の例では、扉部材234aを開いたときに扉部材234aによって生じる影31224d’によって、この位置の装飾703aの背景領域の明度を下げることができる。
図31(h)および図31(i)の例では、風車236の表面が明るい色で、風車236の貫通孔を通して見える遊技盤面31224c’を例えば黒色にしており、風車236が回転することによって、装飾703aの背景領域が明るい状態と暗い状態とを作り出すことができる。この場合、風車236の表面が暗い色で、風車236の貫通孔を通して見える遊技盤面31224c’を明るい色にしてもよい。
<実施形態11>
次に、所定の模様をなす装飾を設ける部材や、背景領域を設ける部材のバリエーションについて説明する。
図32(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、所定の模様をなす装飾を設ける部材や、背景領域を設ける部材のバリエーションについて説明する側断面図である。
図32(a)では、装飾703aを中透明部材703に設け、遊技盤200のセルまたは遊技盤200上の遊技部材を、装飾703aの背景領域としている。
図32(b)では、装飾703aを中透明部材703に設け、また、透明遊技盤32200を設け、透明遊技盤32200の後方の遊技部材32200’を装飾703aの背景領域としている。
図32(c)では、透明遊技盤32200を設け、この透明遊技盤32200に装飾32703aを設け、透明遊技盤32200の後方の遊技部材32200’を装飾32703aの背景領域としている。
図32(d)では、透明遊技盤32200を設け、この透明遊技盤32200の後方の透明部材703に装飾703aを設け、透明部材703の後方の遊技部材32200’を装飾32703aの背景領域としている。
図32(e)では、装飾703aを透明部材703に設け、遊技盤200のセルまたは遊技盤200上の遊技部材を、装飾703aの背景領域としている。これとともに、透明部材703や遊技盤200は、遊技台の本体側の部材として設け、透明部材701や704は扉側部材として設けている。
<スロットマシンへの適用>
本発明はスロットマシンにも適用可能であり、以下に、本発明を適用したスロットマシンの一例を図33を参照して説明する。
図33に示すスロットマシン7100は、本体7101と、本体7101の正面に取り付けられ、本体7101に対して開閉可能な前面扉7102と、を備える。本体7101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール7110、中リール7111、右リール7112)収納され、スロットマシン7100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール7110乃至7112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール7110乃至7112が構成されている。リール7110乃至7112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓7113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール7110乃至7112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール7110乃至7112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン7100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール7110乃至7112の背面には、図柄表示窓7113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン7100内部において各々のリール7110乃至7112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール7110乃至7112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ7120は、有効となる入賞ライン7114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン7114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン7114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ7123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ7124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ7122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ7128は演出用のランプである。
ベットボタン7130乃至7132は、スロットマシン7100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン7130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン7131が押下されると2枚投入され、ベットボタン7132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン7132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ7129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ7121が点灯する。
メダル投入口7141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン7130乃至7132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口7141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器7125は、スロットマシン7100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器7126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器7127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器7125、遊技情報表示器7126、および、払出枚数表示器7127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー7135は、リール7110乃至7112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口7141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン7130乃至7132を操作して、スタートレバー7135を操作すると、リール7110乃至7112が回転を開始することとなる。スタートレバー7135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット7136には、ストップボタン7137乃至7139が設けられている。ストップボタン7137乃至7139は、スタートレバー7135の操作によって回転を開始したリール7110乃至7112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール7110乃至7112に対応づけられている。以下、ストップボタン7137乃至7139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン7137乃至7139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン7137乃至7139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン7133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン7134は、スロットマシン7100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口7155から排出するためのボタンである。ドアキー孔7140は、スロットマシン7100の前面扉7102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット7136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル7162が設けられている。タイトルパネル7162の下部には、メダル払出口7155、メダルの受け皿7161が設けられている。
音孔7180はスロットマシン7100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉7102の左右各部に設けられたサイドランプ7144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉7102の上部には演出装置7160が配設されており、演出装置7160の上部には音孔7143が設けられている。この演出装置7160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ7163a、左シャッタ7163bからなるシャッタ(遮蔽装置)7163と、このシャッタ7163の奥側に配設された液晶表示装置7157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ7163a、左シャッタ7163bが液晶表示装置7157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置7157の表示画面がスロットマシン7100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
シャッタ7163の手前側(遊技者側)には、透明部材7703を設けており、この透明部材7703は装飾7703aを有する。不図示の発光部材が発光すると、装飾7703aによって光が反射され、透明部材7703に、所定の模様である装飾7703aが視認可能に浮き出る。このとき、装飾7703aの背景である液晶表示装置7157に、装飾7703aを際立たせる表示をすることによって、装飾7703aによる演出をより効果的にできる場合がある。
<付記1>
なお、以上説明した本発明は、
1. 本体と、
前記本体に設置される遊技部材と、
前記本体の前面側で開閉可能に配置される扉体と、
前記遊技部材が視認可能となるように該遊技部材の前面側に配置される透過部と、
前記透過部の一部に所定の模様を発光表示可能な発光装飾部と、
を備えた遊技台であって、
特定部材の影部の手前側で前記所定の模様を発光表示する
ことを特徴とする遊技台、としたので、
発光時の模様を認識し易くすることができる。
また、第二の領域への入射光を低減させることで第二の領域の反射光を低減させ、所定の模様と第二の領域のコントラストを高めることができ発光時の所定の模様の形状を認識し易くすることができる場合がある。
2. 1.に記載の遊技台であって、
前記遊技部材は、前記所定の模様と重なる所定の第一の領域と該第一の領域と隣接する所定の第二の領域を有し、
前記第一の領域は前記第二の領域と同じ明度である
ことを特徴とする遊技台、としたので、
前記第一の領域の明度で所定の模様の非発光時に所定の模様の形状が判別されることを防止することができる場合がある。
3. 2.に記載の遊技台であって、
前記第二の領域の明度を、前記所定の模様の非発光時と発光時とで変化させる明度変化手段を備え、
前記明度変化手段は、前記所定の模様が発光時に前記第二の領域の明度を第一の明度とし、前記所定の模様が非発光時に前記第二の領域の明度を前記第一の明度よりも明るい第二の明度とする
ことを特徴とする遊技台、としたので、
所定の模様の非発光時に第二の領域が地味になることを防止することができる場合がある。
4. 3.に記載の遊技台であって、
前記明度変化手段は、前記第一の領域の明度を前記所定の模様の非発光時と発光時とで変化させ、前記第一の領域と前記第二の領域の明度を同時に変化させる
ことを特徴とする遊技台、としたので、
前記第一の領域の明度で所定の模様の非発光時に所定の模様の形状が判別されることを防止することができる場合がある。
5. 3.または4.に記載の遊技台であって、
可動物を移動させる可動物移動手段を前記明度変化手段は備え、
前記可動物移動手段は、前記第二の領域の明度を、前記可動物を移動させて変化させる
ことを特徴とする遊技台、としたので、
第二の領域の明度を可動物の動作で変化させることができ、演出効果を高めることができる場合がある。
<他の構成>
また本発明は、
前記発光装飾部は複数色発光可能であり、
前記明度変化手段は、前記所定の模様の発光色に応じて前記第二の領域の明度を変化させる
ことを特徴とする場合があり、
この場合、発光色に応じた最適な背景を選択することができる。
また本発明は、
画像表示部に画像を表示する画像表示手段を前記明度変化手段は備え、
前記第二の領域は、前記画像表示部の少なくとも一部を含み、
前記画像表示手段は、前記所定の模様の発光時に前記第二の領域に対応する前記画像表示部に単一色画像を表示する
ことを特徴とする場合があり、
この場合、画像表示部の印象を低下させることで所定の模様に遊技者の意識を集中させることができる。
また本発明は、
前記第二の領域を照らす発光部を前記明度変化手段は備え、
前記発光部は、前記所定の模様の発光時には発光しない
ことを特徴とする場合があり、
この場合、第二の領域の明度を低下させることで所定の模様の形状が認識し易くなる。また、所定の模様の非発光時に発光部で第二の領域を照らすことで第二の領域が地味になることを防止することができる。
また本発明は、
前記第二の領域の色は、前記所定の模様の発光色とは異なる色である
ことを特徴とする場合があり、
この場合、所定の模様と第二の領域のコントラストを高めることで所定の模様の形状が認識し易くなる。
また本発明は、
前記第二の領域の色は黒色である
ことを特徴とする場合があり、
この場合、所定の模様と第二の領域のコントラストを十分に高めることで所定の模様の形状が認識し易くなる。
また本発明は、
前記第二の領域の色が黒色であり、前記所定の模様の発光色は白色である
ことを特徴とする場合があり、
この場合、所定の模様と第二の領域のコントラストを最大限に高めることで所定の模様の形状が認識し易くなる。
また本発明は、
前記第二の領域の色は、前記所定の模様の発光色の補色である
ことを特徴とする場合があり、
この場合、所定の模様と第二の領域のコントラストを最大限に高めることで所定の模様の形状が認識し易くなる。
また本発明は、遊技領域前方のガラスで発光するものであってもよい。
また本発明は、透明遊技盤の背面領域で導光板発光するものであってもよい。
また本発明は、透明遊技盤を発光するものであってもよい。
<付記2>
なお、以上説明した本発明は、
1. 本体と、
前記本体に取り付け可能な遊技盤と、
前記本体に取り付け可能な扉体と、
前記扉体に設けられた透過部と、
少なくとも模様の発光表示が可能な発光表示手段と、
前記遊技盤に設けられた発光手段と、
を備えた遊技台であって、
前記発光表示手段は、前記透過部に設けられたものであり、
前記発光手段によって発せられる光は、前記透過部を通して遊技者に視認されるように構成されたものであり、
前記発光表示手段は、第一の条件の成立があった場合に、前記模様を発光表示しないものであり、
前記発光表示手段は、第二の条件の成立があった場合に、前記模様を発光表示するものであり、
前記発光手段は、第一の発光状態よりも該発光手段によって発せられる光が遊技者に視認しにくくなる第二の発光状態となり得るものであり、
前記発光表示手段は、前記第二の発光状態において、前記模様の発光表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記扉体は、第一の透過体を有するものであり、
前記扉体は、第二の透過体を有するものであり、
前記第一の透過体の位置は、少なくとも前記透過部の前方であり、
前記第二の透過体の位置は、少なくとも前記透過部と前記遊技盤の間である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
2. 1.に記載の遊技台であって、
前記透過部には溝が形成されており、
前記発光表示手段は、前記溝を含むものであり、
前記模様の非発光表示中は、前記透過部の前記模様を遊技者が視認困難であり、
前記模様の発光表示中は、前記模様の非発光表示中よりも前記透過部の前記模様を遊技者が視認容易である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3. 1.または2.に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、第一の発光手段であり、
前記遊技盤は、前記第一の発光手段とは別に、第二の発光手段が少なくとも設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
4. 3.に記載の遊技台であって、
前記第一の発光手段は、画像の表示を少なくとも実行可能な画像表示手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
5. 4.に記載の遊技台であって、
前記画像表示手段の位置は、前記模様の少なくとも一部と前後方向に重なる後方位置であり、
前記画像表示手段は、前記模様の非発光表示中に第一の表示を表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記模様の発光表示中に第二の表示を表示可能なものであり、
前記第二の表示の少なくとも一部は、前記第一の表示よりも暗色である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
6. 1.乃至5.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光手段によって発せられる光は、第一の光を少なくとも含むものであり、
前記第一の光は、前記模様の後方から該模様へ向かう光を少なくとも含むものであり、
前記第二の発光状態における前記第一の光は、前記第一の発光状態における該第一の光よりも遊技者が視認しにくいものである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
7. 1.乃至6.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光手段によって発せられる光は、第二の光を少なくとも含むものであり、
前記第二の光は、前記模様の後方から該模様へ向かう光を含まないものであり、
前記第二の発光状態における前記第二の光は、前記第二の発光状態における前記第一の光よりも遊技者が視認しやすいものである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
8. 1.乃至7.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
光を出射可能な第三の発光手段と、
前記第三の発光手段によって発せられる光の少なくとも一部の方向を前方側へ変化させることが可能な変化手段と、を備え、
前記第三の発光手段の位置は、前記模様と前後方向に重ならない位置であり、
前記変化手段の位置は、前記模様の少なくとも一部と前後方向に重なる後方位置であり、
前記変化手段は、第一の状態よりも該変化手段によって変化させられる光が遊技者に視認しにくくなる第二の状態となり得るものであり、
前記発光表示手段は、前記第二の状態において、前記模様の発光表示を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
<付記3>
なお、以上説明した本発明は、
1.
第一の図柄表示手段と、
第二の図柄表示手段と、
光透過性を少なくとも有する光透過手段と、
前記光透過手段に光を照射可能な発光手段と、
可動手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の図柄表示手段は、装飾図柄の変動を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第二の図柄表示手段は、特別図柄の変動を少なくとも表示可能な手段であり、
前記光透過手段は、前記第一の図柄表示手段よりも手前側に設けられた手段であり、
前記光透過手段は、発光部を有する手段であり、
前記発光部は、前記発光手段が発光した場合に、模様を表示可能な発光部であり、
前記発光部の位置は、前記第一の図柄表示手段の手前となる位置であり、
前記発光部の位置は、前記第二の図柄表示手段の手前とは異なる位置であり、
前記可動手段の一部は、前記第二の図柄表示手段が前記特別図柄の変動を表示している状態で、前記発光部と前後方向に重なる位置まで移動可能である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
2.
1.に記載の遊技台であって、
前記可動手段の一部は、前記発光部と重ならない位置にも移動可能である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3.
1.または2.に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記可動手段が初期位置に存在している状態で、発光可能な手段であり、
前記発光手段は、前記可動手段が前記初期位置以外の位置に存在している状態であっても、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
4.
1.乃至3.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記第一の図柄表示手段が前記装飾図柄の変動を表示している状態で、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
5.
1.乃至4.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光部によって、前記光透過手段に意匠が形成される、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
6.
1.乃至5.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
<付記4>
なお、以上説明した本発明は、
1.
表示手段と、
光透過性を少なくとも有する光透過手段と、
前記光透過手段に光を照射可能な発光手段と、
可動手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、図柄の変動表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記光透過手段は、前記表示手段よりも手前側に設けられた手段であり、
前記光透過手段は、発光部を有する手段であり、
前記発光部は、前記発光手段が発光した場合に、模様を表示可能な発光部であり、
前記発光部の位置は、前記表示手段の手前となる位置であり、
前記図柄の変動表示が表示されている状態において、前記発光部の一部と前記可動手段の一部が前後方向に重なる場合がある、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
2.
1.に記載の遊技台であって、
前記可動手段は、前記発光部と重ならない位置にも移動可能である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3.
1.または2.に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記可動手段が初期位置に存在している状態で、発光可能な手段であり、
前記発光手段は、前記可動手段が前記初期位置以外の位置に存在している状態であっても、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
4.
1.乃至3.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記表示手段が前記図柄の変動表示を表示している状態で、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
5.
1.乃至4.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光部によって、前記光透過手段に意匠が形成される、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
6.
1.乃至5.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
<付記5>
なお、以上説明した本発明は、
1.
表示手段と、
光透過性を少なくとも有する光透過手段と、
前記光透過手段に光を照射可能な発光手段と、
可動手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、図柄の変動表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記光透過手段は、前記表示手段よりも手前側に設けられた手段であり、
前記光透過手段は、第一の表示部を有する手段であり、
前記光透過手段は、第二の表示部を有する手段であり、
前記第一の表示部は、前記発光手段が発光した場合に、第一の模様を表示可能な表示部であり、
前記第一の表示部の位置は、前記表示手段の手前となる位置であり、
前記図柄の変動表示が表示されている状態において、前記第一の表示部の一部と前記可動手段の一部が前後方向に重なる場合があり、
前記第二の表示部は、前記第一の模様とは異なる第二の模様を表示可能な表示部であり、
前記第一の表示部の外端部で囲まれる領域内に前記第二の表示部の少なくとも一部が位置する、
ことを特徴とする遊技台、としたので、
・導光板に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また本発明は、
2.
1.に記載の遊技台であって、
前記可動手段は、前記第一の表示部と重ならない位置にも移動可能である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3.
1.または2.に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記可動手段が初期位置に存在している状態で、発光可能な手段であり、
前記発光手段は、前記可動手段が前記初期位置以外の位置に存在している状態であっても、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
4.
1.乃至3.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記発光手段は、前記表示手段が前記図柄の変動表示を表示している状態で、発光可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
5.
1.乃至4.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示部によって、前記光透過手段に意匠が形成される、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
6.
1.乃至5.のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
本発明の態様は、上述した個々の実施例に限定されるものではなく、個々の実施例の各要素のいかなる組合せも本発明に含み、また、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。