一実施形態によるデプス映像(depth image)復号方法は、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー(contour)予測モードの使用に係わる情報である第1フラグをビットストリームから獲得し、第1フラグに基づいて、デプス映像の予測単位においてイントラコンツアー予測が行われるか否かということを決定する段階と、予測単位においてイントラコンツアー予測が行われると決定された場合、予測単位においてイントラコンツアー予測を行う段階と、予測を行った結果に基づいて、デプス映像を復号する段階と、を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像復号方法において、前記第1フラグは、前記デプス映像の復号のための付加的な情報をさらに含む拡張シーケンスパラメータセットに含まれることを特徴とする。
一実施形態によるデプス映像復号方法は、ビットストリームから獲得されたカラー映像に係わる符号化情報に基づいてカラー映像を復元する段階と、デプス映像の分割情報に基づいて、デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割する段階と、符号化単位においてイントラ予測が行われるか否かということを決定する段階と、符号化単位を、予測復号のための予測単位に分割する段階と、をさらに含み、前記イントラコンツアー予測が行われるか否かということを決定する段階は、符号化単位に対応するスライスタイプが、イントラスライスであるか否かということを決定する段階を含み、イントラスライスに該当するスライスタイプには、デプス映像において、イントラスライスのうちカラー映像を参照する予測を行うことができるスライスである向上イントラスライスが含まれることを特徴とする。
一実施形態によるデプス映像復号方法において、前記予測を行う段階は、向上イントラスライスに含まれる予測単位において、デプス映像と同一なアクセス単位に含まれるカラー映像上のブロックを参照して予測を行う段階を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像復号方法において、前記イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定する段階は、ビットストリームから、デプスイントラ予測モードの使用に係わる情報である第2フラグを獲得するか否かということを決定する情報である第3フラグを獲得する段階と、第3フラグが0である場合、デプスイントラ予測モードで予測が行われると決定する段階を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像復号方法において、前記予測を行う段階は、第3フラグが0である場合、第2フラグをビットストリームから獲得する段階と、第2フラグがイントラコンツアー予測モードに係わる情報と同一であるか否かということを決定する段階と、第2フラグがイントラコンツアー予測モードに該当する情報と同一である場合、予測単位でイントラコンツアー予測モードを遂行する段階と、を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像復号方法において、前記イントラコンツアー予測モードを遂行する段階は、デプス映像と同一なアクセス単位に含まれるカラー映像において、予測単位の位置に対応する位置のブロックを参照する段階と、参照結果に基づいて、予測単位で予測を行う段階と、を含んでもよい。
他の一実施形態によるデプス映像符号化方法は、イントラ予測モードにおいて、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報である第1フラグを生成する段階と、予測単位において、イントラコンツアー予測が行われるか、あるいは第1フラグに基づいて決定する段階と、予測単位がイントラコンツアー予測モードで予測が行われると決定された場合、予測単位においてイントラコンツアー予測を行う段階と、予測を行った結果に基づいて、デプス映像を符号化する段階と、を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像符号化方法において第1フラグは、デプス映像の復号のための付加的な情報をさらに含む拡張シーケンスパラメータセットに含まれることを特徴とする。
一実施形態によるデプス映像符号化方法は、カラー映像を符号化して生成された符号化情報を含むビットストリームを生成する段階と、前記デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割する段階と、前記符号化単位においてイントラ予測が行われるか否かということを決定する段階と、前記符号化単位を予測復号のための前記予測単位に分割する段階と、をさらに含んでもよく、前記イントラコンツアー予測が行われるか否かということを決定する段階は、予測単位に対応するスライスタイプが、イントラスライスであるか否かということを決定する段階を含み、イントラスライスに該当するスライスタイプには、カラー映像を参照する予測を行うことができるスライスである向上イントラスライスが含まれることを特徴とする。
一実施形態によるデプス映像符号化方法において、前記予測を行う段階は、デプス映像で向上イントラスライスに含まれる予測単位において、デプス映像と同一なアクセス単位に含まれるカラー映像上のブロックを参照して予測を行う段階を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像符号化方法において、前記イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定する段階は、デプスコンツアー予測モードが使用されるか否かということに係わる情報である第2フラグを獲得するか否かということを決定する情報である第3フラグを含むビットストリームを生成する段階と、第3フラグが0である場合、デプスイントラ予測モードで予測が行われると決定する段階と、を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像符号化方法において、前記予測を行う段階は、第3フラグが0である場合、第2フラグを含むビットストリームを生成する段階と、第2フラグがイントラコンツアー予測モードに係わる情報と同一であるか否かということを決定する段階と、第2フラグがイントラコンツアー予測モードに係わる情報と同一である場合、予測単位においてイントラコンツアー予測を行う段階と、を含んでもよい。
一実施形態によるデプス映像符号化方法において、前記イントラコンツアー予測を行う段階は、デプス映像と同一なアクセス単位に含まれるカラー映像上で、予測単位の位置に対応する位置のブロックを参照する段階と、参照結果に基づいて、予測単位においてイントラコンツアー予測を行う段階と、を含んでもよい。
さらに他の一実施形態によるデプス映像復号装置は、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報である第1フラグをビットストリームから獲得し、第1フラグに基づいて、予測単位がイントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定するデプス映像予測モード決定部;及び予測単位がイントラコンツアー予測モードで予測が行われると決定された場合、デプス映像でイントラコンツアー予測を行い、予測を行った結果に基づいて、デプス映像を復号するデプス映像復号部;を含んでもよい。
さらに他の一実施形態によるデプス映像符号化装置は、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報である第1フラグを生成し、第1フラグに基づいて、予測単位がイントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定するデプス映像予測モード決定部;及び予測単位がイントラコンツアー予測モードで予測が行われると決定された場合、予測単位においてイントラコンツアー予測を行い、予測を行った結果に基づいて、デプス映像を符号化するデプス映像符号化部;を含んでもよい。
さらに他の一実施形態によるデプス映像復号方法を具現するためのプログラムを保存するコンピュータ可読記録媒体が提供される。
さらに他の一実施形態によるデプス映像符号化方法を具現するためのプログラムを保存するコンピュータ可読記録媒体が提供される。
以下、図1ないし図6Cを参照し、多様な実施形態による、デプス映像復号技法、デプス映像符号化技法が提案される。また、図7ないし図19を参照し、先に提案したデプス映像復号技法及びデプス映像符号化技法に適用可能な多様な実施形態によるツリー構造の符号化単位に基づいたビデオ符号化技法及びビデオ復号技法が開示される。また、図20ないし図26を参照し、先に提案したビデオ符号化方法、ビデオ復号方法が適用可能な多様な実施形態が開示される。
以下、「映像」は、ビデオの静止映像や動画、すなわち、ビデオそのものを示す。
以下、「サンプル」は、映像のサンプリング位置に割り当てられたデータであり、プロセッシング対象になるデータを意味する。例えば、空間領域の映像において、ピクセルがサンプルでもある。
以下、「レイヤ(layer)映像」は、特定視点または同一類型の映像を示す。多視点ビデオにおいて1つのレイヤ映像は、特定視点に入力されたカラー映像またはデプス映像を示す。
図1は、一実施形態による多視点ビデオシステムを示す。
多視点ビデオシステム10は、2台以上の多視点カメラ11を介して獲得された多視点ビデオ映像、デプスカメラ14を介して獲得された多視点映像のデプス映像、多視点カメラ11に係わるカメラパラメータ情報を符号化してビットストリームを生成する多視点ビデオ符号化装置12、及びビットストリームを復号して復号された多視点ビデオフレームを、視聴者の要求によって多様な形態で提供する多視点ビデオ復号装置13を含む。
多視点カメラ11は、互いに異なる視点を有する複数個のカメラを結合して構成されながら、毎フレームごとに、多視点ビデオ映像を提供する。以下の説明において、YUV、YCbCrのように、所定カラーフォーマットによって、各視点別に獲得されたカラー映像は、テクスチャ(texture)映像とされる。
デプスカメラ14は、場面のデプス情報を、256段階の8ビット映像などで表現したデプス映像を提供する。デプス映像の1ピクセルを表現するためのビット数は、8ビットではなく、変更されてもよい。デプスカメラ14は、赤外線などを利用して、カメラから被写体及び背景までの距離を測定し、距離に比例または反比例する値を有するデプス映像を提供することができる。このように、1視点の映像は、テクスチャ映像及びデプス映像を含む。
多視点ビデオ符号化装置12において、多視点のテクスチャ映像と対応するデプス映像を符号化して伝送すれば、多視点ビデオ復号装置13は、ビットストリームに具備された多視点のテクスチャ映像及びデプス映像を利用して、既存のステレオ映像や三次元映像を介して立体感を提供するだけではなく、視聴者が所望する所定視点の三次元映像を合成して提供することができる。多視点ビデオデータのビットストリームヘッダには、データパケットに、デプス映像に係わる情報も含まれているか否かということを示すための情報、各データパケットがテクスチャ映像に係わるものであるか、あるいはデプス映像に係わるものであるか映像類型を示す情報が含まれてもよい。受信側のハードウェア性能により、多視点ビデオ復号装置13は、多視点ビデオ復元にデプス映像を利用する場合、受信されたデプス映像を利用して多視点ビデオを復号し、受信側のハードウェアが多視点ビデオを支援せず、デプス映像を活用することができない場合には、デプス映像に係わって受信されたデータパケットを廃棄することができる。そのように、受信側において、多視点ビデオ復号装置13が、多視点映像をディスプレイすることができない場合、多視点映像のうちいずれか1視点の映像を二次元映像(2D映像)にディスプレイすることができる。
多視点ビデオデータは、視点の個数に比例して符号化されるデータ量が増加し、また立体感を具現するためのデプス映像も符号化されなければならないために、図1に図示されているような多視点ビデオシステムを具現するためには、膨大な量の多視点ビデオデータが効率的に圧縮される必要がある。
図2は、多視点ビデオを構成する、テクスチャ映像及びデプス映像を例示した図面である。
図2では、第1視点(view 0)のテクスチャピクチャv0 21、第1視点(view 0)のテクスチャピクチャv0 21に対応するデプス映像ピクチャd0 24、第2視点(view 1)のテクスチャピクチャv1 22、第2視点(view 1)のテクスチャピクチャv1 22に対応するデプス映像ピクチャd1 25、第3視点(view 2)のテクスチャピクチャv2 23、及び第3視点(view 2)のテクスチャピクチャv2 23に対応するデプス映像ピクチャd2 26を図示している。図2では、3個の視点(view 0,view 1,view 2)での多視点のテクスチャピクチャv0 21,v1 22,v2 23、及び対応するデプス映像ピクチャd0 24,d1 25,d2 26を図示しているが、視点の個数は、それらに限定されるものではんく、変更されてもよい。多視点のテクスチャピクチャv0 21,v1 22,v2 23、及び対応するデプス映像ピクチャd0 24,d1 25,d2 26は、いずれも同一時間に獲得され、同一POC(picture order count)を有するピクチャである。以下の説明において、多視点のテクスチャピクチャv0 21,v1 22,v2 23、及び対応するデプス映像ピクチャd0 24,d1 25,d2 26のように、同一n(nは、整数)のPOC値を有するピクチャグループ1500を、nthピクチャグループとする。同一POCを有するピクチャグループは、1つのアクセス単位(access unit)を構成することができる。アクセス単位の符号化順序は、必ずしも映像のキャプチャ順序(獲得順序)やディスプレイ順序と同一である必要はなく、アクセス単位の符号化順序は、参照関係を考慮し、キャプチャ順序やディスプレイ順序と異なってもよい。
各視点のテクスチャ映像及びデプス映像の視点を特定するために、視点順序インデックス(view order index)である視点識別子(ViewId)が利用されてもよい。同一視点のテクスチャ映像及びデプス映像は、同一視点識別子を有する。視点識別子は、符号化順序の決定に利用されてもよい。例えば、多視点ビデオ符号化装置12は、視点識別子が小さい値から大きい値の順序に多視点ビデオを符号化することができる。すなわち、多視点ビデオ符号化装置12は、ViewIdが0であるテクスチャ映像及びデプス映像を符号化した後、ViewIdが1であるテクスチャ映像及びデプス映像を符号化することができる。このように、視点識別子を基準に符号化順序を決定する場合、エラーが発生しやすい環境において、視点識別子を利用して受信されたデータのエラー発生いかんを識別することができる。ただし、視点識別子の大きさ順序に依存せず、各視点映像の符号化/復号順序が変更されてもよい。
図3Aは、デプス映像復号装置30に係わるブロック図を図示したものである。図3Aのデプス映像復号装置30は、図1の多視点ビデオ復号装置10に対応するものでもある。
図3Aを参照すれば、デプス映像復号部36は、ビットストリームから獲得されたデプス映像の分割情報に基づいて、デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割する。デプス映像復号部36は、符号化単位を、予測復号のための少なくとも1つの予測単位に分割する。デプス映像復号部36は、現在予測単位のパーティション分割いかん、及び差分情報の利用いかんに基づいて、差分情報を利用して現在予測単位に対して復号する。このとき、デプス映像復号部36は、差分情報を利用して、現在予測単位に対してイントラ予測復号を行う。
デプス映像復号部36は、ビットストリームから差分情報を獲得し、それを利用してデプス映像を復号することができる。デプス映像復号部36は、差分情報を利用せずに復号すると決定されれば、ビットストリームから差分情報を獲得せず、現在予測単位に対して復号することができる。
一方、デプス映像予測モード決定部34は、ビットストリームから、現在予測単位のパーティション分割いかんを示す情報を獲得し、現在予測単位を少なくとも1つのパーティションに分割して復号するか否かということを決定する。また、デプス映像予測モード決定部34は、現在予測単位をパーティションに分割して復号すると決定されれば、前記ビットストリームから、予測単位についての予測情報を獲得し、原デプス映像に対応するパーティションのデプス値と、現在予測単位についての予測情報を獲得し、デプス映像に対応するパーティションのデプス値との差を示す差分情報を利用して復号するか否かということを決定する。一方、現在予測単位についての予測情報は、ビットストリームに含まれた差分情報を利用して復号を行うか否かということを示すフラグを含んでもよく、デプス映像予測モード決定部34は、ビットストリームに含まれたフラグを基に、差分情報を利用して復号を行うか否かということを決定することができる。
一方、現在予測単位のパーティション分割いかんを示す情報は、現在予測単位を少なくとも1つのパーティションに分割して復号する所定のイントラ予測モードであるか否かということを示すフラグを含んでもよく、デプス映像予測モード決定部34は、かようなフラグに基づいて、少なくとも1つのパーティションに分割して復号するか否かということを決定することができる。このとき、所定のイントラ予測モードは、DMM(depth modeling modes)を含んでもよい。DMMは、デプスイントラ予測モードであり、デプス映像の場合、客体と背景との境界区分が明確であるという点、及び客体内部の情報値の変化が少ないという点に基づいて、デプス映像に対して、画面内予測符号化を行う技術である。すなわち、デプスイントラ予測モードは、デプス映像に係わる画面内予測モードを意味する。一実施形態によるデプス映像復号方法によれば、従来、映像復号過程で支援する予測単位分割構造、及び35個の画面内予測モードに追加し、直線であるウェッジレット(wedgelet)、または曲線であるコンツアーを利用したブロックの分割が可能である。デプスイントラ予測モードでは、このように、ウェッジレットまたはコンツアーを利用した分割領域に含まれる情報を、任意の平均値を基準に区分することによって予測を行う。
デプスイントラ予測モードは、ウェッジレットまたはコンツアーの設定方法によって、2種のモードを支援する。そのうちモード1は、ウェッジレットを符号化するためのモードであり、モード4は、コンツアーを符号化するためのモードである。特に、モード1とは異なり、モード4(DMM4)は、曲線を予測する方法である。例えば、DMM4では、現在符号化するデプス映像のブロックに対応する位置のカラー映像のブロックの輝度平均を求め、それを基準にして、カラー映像を複数のパーティションに分割した後、かような分割情報に基づいて、デプス映像を分割することができる。
一実施形態によるデプス映像復号装置30は、DMM4のようなデプスイントラ予測モード(depth intra prediction)によって、デプス映像を画面内予測する場合、当該デプス映像のブロックに対応するカラー映像上のブロックを参照することができる。デプスイントラ予測モードとは、デプス映像に係わる情報及びカラー映像に係わる情報を利用して予測を行うモードでもある。デプス映像復号装置30は、デプス映像のブロックを含むスライスの種類に係わる情報(slice_type)をビットストリームから獲得することができる。かようなslice_typeは、slice_segment_headerに含まれている。既存の映像復号方法においては、I−type、P−type及びB−typeに該当するスライスタイプが提供される。I−typeに該当するスライスタイプに含まれるブロックでは、符号化後に復号された当該フレーム上のブロックを参照し、画面内予測が行われる。P−type及びB−typeでは、現在復号するブロックに該当するフレームと異なるPOCに該当するフレーム上のブロックの動き情報を利用して、画面間予測が行われる。すなわち、復号するブロックに係わるslice_typeがI−typeに該当する場合、現在復号するブロックに係わる映像が参照されず、当該ブロックが含まれるフレーム上で、他のブロックに係わる予測情報を利用して画面間予測が行われるのみである。しかし、一実施形態によるデプス映像復号方法においては、デプス映像を支援して、カラー映像と、POCが同一であるアクセス単位(access unit)にデプス映像が含まれてもよい。かようなデプス映像も、復号過程を経る。デプス映像復号装置30は、デプス映像に含まれたブロックの復号過程において、当該ブロックのslice_typeを検討し、当該ブロックがI−typeに該当する場合には、デプス映像の予測単位において画面内予測を行う。
さらには、一実施形態によるデプス映像復号方法においては、デプスイントラ予測モードを支援する。従って、復号するブロックに係わるスライスタイプがI−typeに該当するとしても、デプス映像を復号する過程において、同一アクセス単位に含まれる他のフレームインカラー映像に含まれるスライスを参照することができるスライス種類が提供される。図5は、一実施形態によるデプス映像復号方法において支援されるslice_typeを、種類によって分類したものである。図5を参照すれば、slice_typeが2に該当するI−type 50のスライスには、既存の映像符号化方法によって、画面内予測だけ遂行可能なI slice以外にも、向上イントラスライス(EI(enhanced intra) slice)52が含まれてもよい。かような向上イントラスライス52は、復号する予測単位において、画面内予測(intra prediction)だけではなく、イントラビュー予測(intra−view prediction)が行われる。イントラビュー予測は、現在のピクチャと同一な視点(view)及び同一アクセス単位にあるピクチャのデータ要素に基づいた予測でもある。それによれば、特定視点に係わるデプス映像上の予測単位は、同一アクセス単位に含まれる前記特定視点に係わるカラー映像上のブロックを参照することができ、かような予測方法は、デプスイントラ予測モード(depth intra mode)において、イントラコンツアー予測モード(INTRA_CONTOUR)に該当する。デプスイントラ予測モードとは、デプス映像の予測単位において遂行される画面内予測モードを意味する。かようなデプスイントラ予測モードは、カラー映像で行われる画面内予測と区別される別途の画面内予測モードでもある。また、イントラコンツアー予測モードとは、デプス映像の画面内予測に係わる予測モードであり、デプス映像復号部36は、デプス映像のブロックを少なくとも1つのパーティションに分割することができ、かような分割のために、デプス映像復号部36は、デプス映像のブロックに対応する位置上のカラー映像のブロックに係わる情報を利用することができる。従って、デプス映像予測モード決定部34は、かような予測単位に係わるスライスのslice_sequence_header()に含まれたslice_typeを参照し、予測単位でデプスイントラ予測が行われるか否かということを決定することができる。
一実施形態によって、デプス映像復号装置30は、デプス映像に対応するカラー映像に係わる符号化情報に基づいて、カラー映像を復元することができるカラー映像復号部(図示せず)をさらに含んでもよい。現在復号するデプス映像のブロックが、同一アクセス単位に含まれるカラー映像のブロックを参照しようとすれば、デプス映像より先にカラー映像が復号されなければならない。一実施形態によって、デプス映像復号装置30は、ビットストリームから獲得されたカラー映像の符号化情報を基に、カラー映像を復元するカラー映像復号部(図示せず)をさらに含んでもよい。さらには、デプス映像復号部36は、一実施形態によって、デプス映像の符号化情報、それに対応するカラー映像の符号化情報、及びカラー映像に対応するデプス映像の相関関係に係わる情報を含むビットストリームを受信することができる。それにより、デプス映像復号装置30は、ビットストリームからカラー映像を復元し、デプス映像復号部36は、符号化された後で復元されたカラー映像を利用して、カラー映像に対応するデプス映像を復号することができる。特に、一実施形態によるデプス映像復号部36は、デプス映像の符号化時、対応するカラー映像フレームとの相関関係を考慮し、相関関係を決定するために、以前に符号化された後で復元されたカラー映像のブロックを、ピクセル値に基づいて、パーティションに分割し、隣接した周辺ピクセル間の相関関係を考慮し、パーティションごとにカラー映像とデプス映像との相関関係を定義するパラメータを決定し、決定されたパラメータを利用して、以前に符号化された後で復元されたカラー映像のブロックを分割するパーティションに対応するデプス映像のブロックのパーティションを予測することができる。
一実施形態によって、デプス映像復号部36は、ビットストリームから獲得されたデプス映像の分割情報に基づいて、デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割することができる。かように分割された符号化単位ごとに、画面内予測(intra prediction)または画面間予測(inter prediction)のうちいずれの予測モードで予測が行われるかということが決定される。
一実施形態によって、デプス映像復号部36は、符号化単位を、予測復号のための少なくとも1つの予測単位に分割することができる。デプス映像予測モード決定部34は、決定された符号化単位において、画面内予測が行われるか否かということが決定される。すなわち、予測単位は、符号化単位に分割され、前記符号化単位で画面内予測が行われると決定される場合、前記符号化単位に分割された予測単位では、画面内予測が行われる。図6Aは、それと関連して一実施形態によって、現在の符号化単位で予測単位で遂行される予測モードを決定して復号するためのシンタックスを図示している。図6Aを参照すれば、現在符号化単位のためのシンタックスcoding_unit()60は、デプス映像の予測単位の画面内予測モードを決定するための条件文及び反復文などを含んでもよい。デプス映像予測モード決定部34は、現在符号化単位での予測モードに係わる情報であるCuPredMode[x0][y0]が、MODE_INTRAであるか否かということに基づいて予測モードを決定することができる。x0及びy0は、現在符号化単位の左上側座標に係わる情報でもある。現在デプス映像の符号化単位に係わるスライスのslice_typeがI−typeではない場合、条件文62を満足しないために、cu_skip_flag[x0][y0]がビットストリームから獲得されない。cu_skip_flag[x0][y0]がビットストリームから獲得されない場合、cu_skip_flag[x0][y0]は、0に該当するために、条件文63を満足することになる。また、現在デプス映像の符号化単位に係わるスライスのslice_typeがI−typeではない場合であるならば、条件文64を満足しないために、pred_mode_flagがビットストリームから獲得されない。その場合、CuPredMode[x0][y0]がMODE_INTRAと同一であると見られるので、条件文65を満足するので、条件文66が実行されてもよい。
以下、デプス映像復号装置30の詳細な動作について、図3Bを参照して詳細に説明する。
図3Bは、一実施形態によるデプス映像復号方法のフローチャートを図示している。
段階301において、デプス映像復号装置30は、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報である第1フラグをビットストリームから獲得することができる。一実施形態によれば、ビットストリームから獲得した第1フラグは、イントラコンツアー予測モードを遂行するか否かということを決定するのに利用される情報でもあり、intra_contour_flag[d]を含むフラグでもある。以下では、説明上の便宜のために、第1フラグは、intra_contour_flag[d]であるということを前提に説明する。
段階302において、デプス映像復号装置30は、第1フラグに基づいて、予測単位が、イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定することができる。図6Bは、一実施形態によるintra_contour_flag[d]67を含む拡張シーケンスパラメータセットを図示している。拡張シーケンスパラメータセットは、従来使用されていたシーケンスパラメータセットに、付加的な情報を含むシーケンスパラメータセットである。一実施形態によって、拡張シーケンスパラメータセットは、デプス映像の復号過程で利用される情報をさらに含むシーケンスパラメータセットであり、sps_3d_extension()61に対応するものでもある。以下では、説明上の便宜のために、拡張シーケンスパラメータセットは、sps_3d_extension()61であることを前提に説明する。
一実施形態によれば、イントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報は、sps_3d_extension()61に含まれるintra_contour_flag[d]67でもあり、dは、現在ビューに、デプス情報を含んでいるか否かということに係わる情報であるDepthFlagを意味する。デプス映像復号装置30は、現在符号化単位に含まれる予測単位ごとに、条件文66を満足するか否かということを判断することができる。条件文66は、現在の符号化単位において、デプスイントラ予測モードを遂行することができる場合、条件を満足する。すなわち、デプス映像予測モード決定部34は、予測単位でイントラコンツアー予測モードを遂行することができるか否かということを、当該符号化単位に係わるsps_3d_extension()61に含まれるintra_contour_flag[d]67を、ビットストリームから獲得したか否かということに基づいて決定することができる。一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部34は、デプスイントラ予測モード(depth intra mode)のうちイントラコンツアー予測モード(INTRA_DEP_CONTOUR)であるDMM4予測を行うか否かということに係わる情報であるintra_contour_flag[d]67をビットストリームから獲得することができる。数式(1)を参照すれば、intra_contour_flag[d]67が1である場合、他の所定の条件(nuh_layer_id>0、及びtextOfCurViewAvailFlagが0ではない場合)を満足すれば、イントラコンツアー予測モードに係わる情報の値が1にもなる。イントラコンツアー予測モードに係わる情報は、デプス映像の予測単位において遂行されるデプスイントラモードのうちイントラコンツアー予測モードを示す任意の情報でもあり、IntraContourFlagを含んでもよい。以下では、説明上の便宜のために、イントラコンツアー予測モードに係わる情報は、IntraContourFlagであるということを前提に説明する。
IntraContourFlag=(nuh_layer_id>0)&&intra_contour_flag[DepthFlag]&&textOfCurViewAvailFlag (1)
ここで、nuh_layer_idは、NAL(network abstraction layer) unit headerに含まれたシンタックス要素であり、既存の映像復号方法または映像符号化方法よりさらに拡張された情報を含む復号方法または符号化方法で使用されるシンタックス要素でもある。従って、従来の映像符号化過程または映像復号過程と異なり、一実施形態によるデプス映像復号方法においては、0ではないこともある。また、textOfCurViewAvailFlagは、現在のビュー(view)に係わるカラー映像を利用することができるか否かということに係わる情報でもある。すなわち、一実施形態によって、nuh_layer_idが0より大きく、当該ビュー(または、レイヤ)においてカラー映像を利用することができ、nuh_layer_idに該当するビュー(または、レイヤ)の予測単位において、イントラコンツアー予測モードが遂行されたことを示す情報であるintra_contour_flag[DepthFlag]値が1である場合には、イントラコンツアー予測モードに係わる情報であるIntraContourFlagは、1にもなり、その場合、条件文66の条件を満足する。従って、デプス映像予測モード決定部34は、intra_contour_flag[d]に基づいて、デプスイントラ予測モードで予測が行われるか否かということを決定することができ、かようなデプスイントラ予測モードは、イントラコンツアー予測モードでもある。
一実施形態によって、条件文66を満足する場合、デプス映像予測モード決定部34は、現在の符号化単位に含まれた予測単位に係わるデプスイントラ予測を行うための機能を遂行することができる。デプス映像に係わるデプスイントラ予測が行われるためには、従来のイントラ予測モードとは別個の拡張された予測モードを遂行する機能が必要である。一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部34は、現在の符号化単位に含まれた予測単位に係わるデプスイントラ予測を行うためのシンタックス要素として、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)を利用することができる。デプス映像予測モード決定部34は、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)を介して、現在位置の予測単位において、デプス映像でデプスイントラ予測が行われるか否かということ、及びデプスイントラ予測の種類に係わる情報を獲得することができる。図6Cは、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)において、ビットストリームから、第3フラグ及び第2フラグを獲得する過程について説明するためのシンタックスを図示している。ここで、第3フラグは、予測単位でデプスイントラ予測が行われるか否かということに係わる情報を意味し、第2フラグは、デプスイントラ予測モードの種類を意味する。すなわち、第3フラグを利用して、デプス映像の予測単位においてイントラ予測のうちデプスイントラ予測が行われるか否かということが決定され、第2フラグによって、デプス映像でのイントラ予測モードのうちデプスイントラ予測モードの種類が区分される。一実施形態によれば、第2フラグは、depth_intra_mode_flagでもあり、第3フラグは、dim_not_present_flagであることがある。以下では説明上の便宜のために第2フラグは、depth_intra_mode_flag、第3フラグは、dim_not_present_flagであるということを前提に説明する。表1は、depth intra modeの値によって、デプスイントラ予測モードの種類を分類した表である。
ここで、depth intra mode[x0][y0]は、depth intra mode[x0][y0]=dim_not_present_flag[x0][y0]?−1:depth_intra_mode_flag[x0][y0]のようである。すなわち、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が、0または1である場合には、デプスイントラ予測を行うが、−1である場合には、デプスイントラ予測を行わない。デプス映像予測モード決定部34は、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が0である場合、デプス映像のブロックを直線(wedgelet)で分割して予測するINTRA_DEP_WEDGEモードに予測モードを決定することができ、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が1である場合、デプス映像のブロックを曲線(contour)で分割して予測するINTRA_DEP_CONTOURモードに予測モードを決定することができる。すなわち、一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部34は、予測単位において、イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを、intra_controu_flag[d]が1である場合、条件文66を満足することにより、intra_mode_ext(x0+i,y0+j,log2PbSize)を実行し、実行されたintra_mode_ext(x0+i,y0+j,log2PbSize)において、ビットストリームから獲得したdim_not_present_flag[x0][y0]が0であるか否かということを確認することができる。デプス映像予測モード決定部34は、dim_not_present_flag[x0][y0]が0である場合、depth_intra_mode_flag[x0][y0]をビットストリームから獲得し、INTRA_DEP_CONTOURに対応する値であるか否かということ確認することができる。確認されたdepth_intra_mode_flag[x0][y0]値が、INTRA_DEP_CONTOURに対応する値である場合、デプス映像予測モード決定部34は、予測単位でイントラコンツアー予測モードが遂行されると決定することができる。
段階302において、予測単位がイントラコンツアー予測が行われると決定された場合、デプス映像復号装置30は、段階303において、デプス映像でイントラコンツアー予測を行うことができる。デプス映像復号装置30は、イントラコンツアー予測モードにおいて、デプス映像の現在の予測単位に係わるスライスタイプがI−typeであるととしても、同一アクセス単位に含まれるカラー映像を参照して予測を行うことができる。
段階304において、デプス映像復号装置30は、段階303において予測単位に対してイントラコンツアー予測を行った結果に基づいて、デプス映像を復号することができる。
以下では、本発明の他の側面での一実施形態によるデプス映像符号化装置40及びその方法について説明する。かようなデプス映像符号化装置40及びその方法は、前述のデプス映像復号装置30で遂行される動作に相応する動作に係わる内容にもなり、それに係わる実施形態は、当該技術分野の当業者によって容易に理解されるであろう。
一実施形態による、デプス映像復号装置30及びデプス映像復号方法においては、デプス映像の情報が輝度情報で構成される4:0:0のフォーマットで復号され、ディスパリティ(disparity)情報が、輝度情報で構成される4:0:0のフォーマットで復号される。さらには、デプス映像復号装置30及びデプス映像復号方法においては、三次元(3D:3−dimensional)映像具現のために、4:0:0のフォーマットで復号される輝度情報を利用することができる。
図4Aは、デプス映像符号化装置40に係わるブロック図を図示したものである。図4Aのデプス映像符号化装置40は、図1の多視点ビデオ符号化装置12に対応する。
図4Aを参照すれば、デプス映像符号化部46は、デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割する。デプス映像符号化部46は、符号化単位を、予測符号化のための少なくとも1つの予測単位に分割する。デプス映像符号化部46は、現在予測単位のパーティション分割いかん、及び差分情報の利用いかんに基づいて、差分情報を利用して、現在予測単位に対して符号化する。そのとき、デプス映像符号化部46は、差分情報を利用して、現在予測単位に対してイントラ予測符号化を行う。
デプス映像符号化部46は、ビットストリームから差分情報を獲得し、それを利用してデプス映像を符号化することができる。デプス映像符号化部46は、差分情報を利用せずに符号化すると決定されれば、ビットストリームから差分情報を獲得せず、現在予測単位に対して符号化することができる。
一方、デプス映像予測モード決定部34は、ビットストリームから、現在予測単位のパーティション分割いかんを示す情報を獲得し、現在予測単位を少なくとも1つのパーティションに分割して符号化するか否かということを決定する。また、デプス映像予測モード決定部34は、現在予測単位をパーティションに分割して符号化すると決定されれば、前記ビットストリームから、予測単位についての予測情報を獲得し、原デプス映像に対応するパーティションのデプス値、及び現在予測単位についての予測情報を獲得し、デプス映像に対応するパーティションのデプス値の差を示す差分情報を利用して、符号化するか否かということを決定する。一方、現在予測単位についての予測情報は、ビットストリームに含まれた差分情報を利用して符号化を行うか否かということを示すフラグを含んでもよく、デプス映像予測モード決定部34は、ビットストリームに含まれたフラグを基に、差分情報を利用して符号化を行うか否かということを決定することができる。
一方、現在予測単位のパーティション分割いかんを示す情報は、現在予測単位を少なくとも1つのパーティションに分割して符号化する所定のイントラ予測モードであるか否かということを示すフラグを含んでもよく、デプス映像予測モード決定部44は、かようなフラグに基づいて、少なくとも1つのパーティションに分割して符号化するか否かということを決定することができる。そのとき、所定のイントラ予測モードは、DMM(depth modeling modes)を含んでもよい。DMMは、デプスイントラ予測モードであり、デプス映像の場合、客体と背景との境界の区分が明確な点、及び客体内部の情報値の変化が少ない点に基づいて、デプス映像を画面内予測符号化を行う技術である。すなわち、デプスイントラ予測モードは、デプス映像に係わる画面内予測モードを意味する。一実施形態によるデプス映像符号化方法によれば、従来、映像復号過程で支援する予測単位分割構造、及び35個の画面内予測モードに追加し、直線であるウェッジレット(wedgelet)、または曲線であるコンツアー(contour)を利用したブロックの分割が可能である。デプスイントラ予測モードでは、そのように、ウェッジレットまたはコンツアーを利用した分割領域に含まれる情報を、任意の平均値を基準に区分することによって予測を行う。
デプスイントラ予測モードは、ウェッジレットまたはコンツアーの設定方法によって、2種のモードを支援する。そのうちモード1は、ウェッジレットを符号化するためのモードであり、モード4は、コンツアーを符号化するためのモードである。特に、モード1とは異なりモード4(DMM4)は、曲線を予測する方法である。例えば、DMM4においては、現在符号化するデプス映像のブロックに対応する位置のカラー映像のブロックの輝度平均を求め、それを基準にしてカラー映像を、複数のパーティションに分割した後、かような分割情報に基づいて、デプス映像を分割することができる。
一実施形態によるデプス映像符号化装置30は、DMM4のようなデプスイントラ予測モード(depth intra prediction)によって、デプス映像を画面内予測する場合、当該デプス映像のブロックに対応するカラー映像上のブロックを参照することができる。デプスイントラ予測モードとは、デプス映像に係わる情報、及びカラー映像に係わる情報を利用して予測を行うモードでもある。デプス映像符号化装置30は、デプス映像のブロックを含むスライスの種類に係わる情報(slice_type)を含むビットストリームを生成することができる。かようなslice_typeは、slice_segment_headerに含まれている。既存の映像符号化方法においては、I−type、P−type及びB−typeに該当するスライスタイプが提供される。I−typeに該当するスライスタイプに含まれるブロックにおいては、符号化後、符号化された当該映像のブロックを参照して画面内予測が行われる。P−type及びB−typeにおいては、現在符号化するブロックに該当する映像と異なるPOCに該当する映像のブロックの動き情報を利用して、画面間予測が行われる。すなわち、符号化するブロックに係わるslice_typeが、I−typeに該当する場合、現在符号化するブロックに係わる映像が参照されず、当該ブロックが含まれる映像において、他のブロックに係わる予測情報を利用して、画面間予測が行われるのみである。しかし、一実施形態によるデプス映像符号化方法においては、デプス映像を支援し、カラー映像、及びPOCが同一であるアクセス単位にデプス映像が含まれてもよい。かようなデプス映像も、符号化過程を経る。デプス映像符号化装置40は、デプス映像に含まれたブロックの符号化過程において、当該ブロックのslice_typeを検討し、当該ブロックがI−typeに該当する場合には、デプス映像の予測単位において画面内予測を行う。
さらには、一実施形態によるデプス映像符号化方法においては、デプスイントラ予測モードを支援する。従って、符号化するブロックに係わるスライスタイプがI−typeに該当するとしても、デプス映像を符号化する過程において、同一アクセス単位に含まれる他の映像であるカラー映像に含まれるスライスを参照することができるスライス種類が提供される。図5は、一実施形態によるデプス映像復号方法において支援されるslice_typeを、種類によって分類したものである。図5を参照すれば、slice_typeが2に該当するI−type 50のスライスには、既存の映像符号化方法によって、画面内予測だけ遂行可能なI slice以外にも、向上イントラスライス(EI(enhanced intra) slice)52が含まれてもよい。かような向上イントラスライス52は、符号化する予測単位において、画面内予測(intra prediction)だけではなく、イントラビュー予測(intra−view prediction)が行われる。イントラビュー予測は、現在のピクチャと同一な視点(view)及び同一アクセス単位にあるピクチャのデータ要素に基づいた予測でもある。それによれば、特定視点に係わるデプス映像上の予測単位は、同一アクセス単位に含まれる前記特定視点に係わるカラー映像上のブロックを参照することができ、かような予測方法は、デプスイントラ予測モード(depth intra mode)のうちイントラコンツアー予測モード(INTRA_CONTOUR)に該当する。デプスイントラ予測モードとは、デプス映像の予測単位において遂行される画面内予測モードを意味する。かようなデプスイントラ予測モードは、カラー映像で行われる画面内予測と区別される別途の画面内予測モードでもある。また、イントラコンツアー予測モードとは、デプス映像の画面内予測に係わる予測モードであり、デプス映像復号部36は、デプス映像のブロックを、少なくとも1つのパーティションに分割することができ、かような分割のために、デプス映像復号部36は、デプス映像のブロックに対応する位置上のカラー映像のブロックに係わる情報を利用することができる。従って、デプス映像予測モード決定部44は、かような予測単位に係わるスライスのslice_sequence_header()に含まれたslice_typeを参照し、予測単位でデプスイントラ予測が行われるか否かということが決定される。
一実施形態によって、デプス映像符号化装置40は、デプス映像に対応するカラー映像に係わる符号化情報に基づいて、カラー映像を復元することができるカラー映像復号部(図示せず)をさらに含んでもよい。デプス映像符号化部46は、デプス映像の符号化情報、それに対応するカラー映像の符号化情報、及びカラー映像に対応するデプス映像の相関関係に係わる情報を含むビットストリームを生成することができる。それにより、デプス映像符号化装置40は、カラー映像を符号化し、デプス映像符号化部46は、符号化された後で復元されたカラー映像を利用して、カラー映像に対応するデプス映像を符号化することができる。特に、一実施形態によるデプス映像符号化部46は、デプス映像の符号化時、対応するカラー映像との相関関係を考慮し、相関関係を決定するために、以前に符号化された後で復元されたカラー映像のブロックを、ピクセル値に基づいてパーティションに分割し、隣接した周辺ピクセル間の相関関係を考慮し、パーティションごとにカラー映像とデプス映像との相関関係を定義するパラメータを決定し、決定されたパラメータを利用して、以前に符号化された後で復元されたカラー映像のブロックを分割するパーティションに対応するデプス映像のブロックの少なくとも1つのパーティションを予測することができる。
一実施形態によって、デプス映像符号化部46は、デプス映像の最大符号化単位を、少なくとも1つの符号化単位に分割することができる。かように分割された符号化単位ごとに、画面内予測または画面間予測のうちいずれの予測モードで予測が行われるかということ決定される。
一実施形態によって、デプス映像符号化部46は、符号化単位を、予測符号化のための少なくとも1つの予測単位に分割することができる。デプス映像予測モード決定部44は、決定された符号化単位において画面内予測が行われるか否かということを決定することができる。すなわち、予測単位は、符号化単位に分割され、前記符号化単位において画面内予測が行われると決定される場合、前記符号化単位に分割された予測単位では、画面内予測が行われる。それに係わるシンタックスとして、図6Aを参照すれば、図6Aは、一実施形態によって、現在の符号化単位において、予測単位で遂行される予測モードを決定して符号化するためのシンタックスを図示している。現在符号化単位のためのシンタックスcoding_unit()60は、デプス映像の予測単位の画面内予測モードを決定するための条件文及び反復文などを含んでもよい。デプス映像予測モード決定部44は、現在符号化単位での予測モードに係わる情報であるCuPredMode[x0][y0]が、MODE_INTRAであるか否かということに基づいて、予測モードを決定することができる。x0及びy0は、現在符号化単位の左上側座標に係わる情報でもある。現在デプス映像の符号化単位に係わるスライスのslice_typeがI−typeではない場合、条件文62を満足しないために、cu_skip_flag[x0][y0]が生成されない。cu_skip_flag[x0][y0]が生成されない場合、cu_skip_flag[x0][y0]は、0に該当するために、条件文63を満足することになる。また、現在デプス映像の符号化単位に係わるスライスのslice_typeがI−typeではない場合であるならば、条件文64を満足しないために、pred_mode_flagが生成されない。その場合、CuPredMode[x0][y0]がMODE_INTRAと同一であると見ることができるので、条件文65を満足するので、条件文66が実行される。
以下、デプス映像符号化装置40の詳細な動作について、図4Bを参照して詳細に説明する。
図4Bは、一実施形態によるデプス映像符号化方法のフローチャートを図示している。
段階401において、デプス映像符号化装置30は、デプス映像の画面内予測に係わるイントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報である第1フラグを生成することができる。一実施形態によれば、第1フラグは、イントラコンツアー予測モードを遂行するか否かということを決定するのに利用される情報でもあり、intra_contour_flag[d]を含んでもよい。以下では、説明上の便宜のために、第1フラグは、intra_contour_flag[d]であるということを前提に説明する。
段階402において、デプス映像符号化装置40は、第1フラグに基づいて、予測単位が、イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを決定することができる。図6Bは、一実施形態によるintra_contour_flag[d]67を含む拡張シーケンスパラメータセットを図示している。拡張シーケンスパラメータセットは、従来使用されたシーケンスパラメータセットに付加的な情報を含むシーケンスパラメータセットである。一実施形態によって、拡張シーケンスパラメータセットは、デプス映像の符号化過程で利用される情報をさらに含むシーケンスパラメータセットであり、sps_3d_extension()61に対応するものでもある。以下では、説明上の便宜のために、拡張シーケンスパラメータセットは、sps_3d_extension()61であるということを前提に説明する。
一実施形態によれば、イントラコンツアー予測モードの使用に係わる情報は、sps_3d_extension()61に含まれるintra_contour_flag[d]67でもあり、dは、現在ビューにデプス情報を含んでいるか否かということに係わる情報であるDepthFlagを意味する。デプス映像符号化装置30は、現在符号化単位に含まれる予測単位ごとに、条件文66を満足するか否かということを判断することができる。条件文66は、現在の符号化単位において、デプスイントラ予測モードを遂行することができる場合、条件を満足する。すなわち、デプス映像予測モード決定部44は、予測単位において、イントラコンツアー予測モードを遂行することができるか否かということを、当該符号化単位に係わるsps_3d_extension()61に含まれるintra_contour_flag[d]67を生成したか否かということに基づいて決定することができる。一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部44は、デプスイントラ予測モード(depth intra mode)において、イントラコンツアー予測モード(INTRA_DEP_CONTOUR)であるDMM4予測を行うか否かということに係わる情報であるintra_contour_flag[d]67を生成することができる。デプス映像符号化方法においても、前記数式(1)を利用して、イントラコンツアー予測を行うか否かということに係わる情報を生成することができる。前記数式(1)を参照すればintra_contour_flag[d]67が1である場合、他の所定条件(nuh_layer_id>0、及びtextOfCurViewAvailFlagが0ではない場合)を満足すれば、イントラコンツアー予測モードに係わる情報の値が1にもなる。イントラコンツアー予測モードに係わる情報は、デプス映像の予測単位において遂行されるデプスイントラモードのうちイントラコンツアー予測モードを示す任意の情報でもあり、IntraContourFlagを含んでもよい。以下では、説明上の便宜のために、イントラコンツアー予測モードに係わる情報は、IntraContourFlagであるということを前提に説明する。ここで、nuh_layer_idは、NAL(network abstraction layer) unit headerに含まれたシンタックス要素であり、既存の映像復号方法または映像符号化方法よりさらに拡張された情報を含む復号方法または符号化方法において使用されるシンタックス要素でもある。従って、従来の映像符号化過程または映像復号過程と異なり、一実施形態によるデプス映像復号方法においては、0ではないこともある。また、textOfCurViewAvailFlagは、現在のビュー(view)に対するカラー映像を利用することができるか否かということに係わる情報でもある。すなわち、デプス映像符号化装置40が、デプス映像を符号化する過程において、現在ビュー(または、レイヤ)において、デプス映像のnuh_layer_idが0より大きく、当該ビューでカラー映像を利用することができ、nuh_layer_idに該当するビューの予測単位において、イントラコンツアー予測モードが遂行されることを示す情報であるintra_contour_flag[DepthFlag]値が1である場合には、イントラコンツアー予測モードに係わる情報であるIntraContourFlagは1にもなり、その場合、条件文66の条件を満足する。従って、デプス映像予測モード決定部44は、intra_contour_flag[d]に基づいて、デプスイントラ予測モードで予測が行われるか否かということを決定することができ、かようなデプスイントラ予測モードは、イントラコンツアー予測モードでもある。
一実施形態によって、条件文66を満足する場合、デプス映像予測モード決定部44は、現在の符号化単位に含まれた予測単位に係わるデプスイントラ予測を行うための機能を遂行することができる。デプス映像に係わるデプスイントラ予測が行われるためには、従来のイントラ予測モードとは別個の拡張された予測モードを遂行する機能が必要である。一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部34は、現在の符号化単位に含まれた予測単位に係わるデプスイントラ予測を行うためのシンタックス要素として、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)を利用することができる。デプス映像予測モード決定部44は、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)を介して、現在位置の予測単位において、デプス映像でデプスイントラ予測が行われるか否かということ、及びデプスイントラ予測の種類に係わる情報を生成することができる。図6Cは、intra_mode_ext(x0,y0,log2PbSize)において、ビットストリームから、第3フラグ及び第2フラグを獲得する過程について説明するためのシンタックスを図示している。第3フラグは、現在予測単位において、デプスイントラ予測が行われるか否かということに係わる情報を意味し、第2フラグは、デプスイントラ予測モードの種類を意味する。すなわち、第3フラグを利用して、デプス映像の予測単位において、イントラ予測のうちデプスイントラ予測が行われるか否かということが決定され、第2フラグによって、デプス映像でのイントラ予測モードのうちデプスイントラ予測モードの種類が区分されてもよい。一実施形態によれば、第2フラグは、depth_intra_mode_flagでもあり、第3フラグは、dim_not_present_flagでもある。以下では、説明上の便宜のために、第2フラグは、depth_intra_mode_flag、第3フラグは、dim_not_present_flagであるということを前提に説明する。前記表1を参照すれば、depth intra modeの値によって、デプスイントラ予測モードの種類が分類される。ここで、depth intra mode[x0][y0]は、depth intra mode[x0][y0]=dim_not_present_flag[x0][y0]?−1:depth_intra_mode_flag[x0][y0]のようである。すなわち、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が、0または1である場合には、デプスイントラ予測を行うが、−1である場合には、デプスイントラ予測を行わない。デプス映像予測モード決定部44は、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が0である場合、デプス映像のブロックを直線(wedgelet)に分割して予測するINTRA_DEP_WEDGEモードに予測モードを決定することができ、depth_intra_mode_flag[x0][y0]が1である場合、デプス映像のブロックを曲線(contour)で分割して予測するINTRA_DEP_CONTOURモードに予測モードを決定することができる。すなわち、一実施形態によって、デプス映像予測モード決定部44は、予測単位において、イントラコンツアー予測モードで予測が行われるか否かということを、intra_controu_flag[d]が1である場合、条件文66を満足することにより、intra_mode_ext(x0+i,y0+j,log2PbSize)を実行し、実行されたintra_mode_ext(x0+i,y0+j,log2PbSize)において、ビットストリームから獲得したdim_not_present_flag[x0][y0]が0であるか否かということを確認する。デプス映像予測モード決定部44は、dim_not_present_flag[x0][y0]が0である場合、depth_intra_mode_flag[x0][y0]を生成し、INTRA_DEP_CONTOURに対応する値であるか否かということを確認することができる。確認されたdepth_intra_mode_flag[x0][y0]値が、INTRA_DEP_CONTOURに対応する値である場合、デプス映像予測モード決定部44は、予測単位において、イントラコンツアー予測モードが遂行されると決定することができる。
段階402において、予測単位において、イントラコンツアー予測が行われると決定された場合、デプス映像符号化装置30は、段階403において、デプス映像でイントラコンツアー予測を行うことができる。デプス映像符号化装置30は、イントラコンツアー予測モードにおいて、デプス映像の予測単位に係わるスライスタイプがI−typeであるとしても、同一アクセス単位に含まれるカラー映像を参照して予測を行うことができる。
段階404において、デプス映像符号化装置30は、段階403において、予測単位に対してイントラコンツアー予測を行った結果に基づいて、デプス映像を符号化することができる。
一実施形態による、デプス映像符号化装置40及びデプス映像復号方法においては、デプス映像の情報が輝度情報で構成される4:0:0のフォーマットで復号され、ディスパリティ(disparity)情報が輝度情報で構成される4:0:0のフォーマットで復号されてもよい。さらには、デプス映像符号化装置40及びデプス映像復号方法においては、3D映像具現のために、4:0:0のフォーマットで復号される輝度情報を利用することができる。
図7は、一実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ符号化装置100のブロック図を図示している。
一実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ予測を伴うビデオ符号化装置100は、符号化単位決定部120及び出力部130を含む。以下、説明の便宜のために、一実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ予測を伴うビデオ符号化装置100は、「ビデオ符号化装置100」と縮約して呼ぶ。
符号化単位決定部120は、映像の現在ピクチャのための最大サイズの符号化単位である最大符号化単位に基づいて、現在ピクチャを区画することができる。現在ピクチャが最大符号化単位より大きければ、現在ピクチャの映像データは、少なくとも1つの最大符号化単位に分割されてもよい。一実施形態による最大符号化単位は、サイズ32x32,64x64,128x128,256x256のようなデータ単位であり、縦横に大きさが2の累乗である正方形のデータ単位でもある。
一実施形態による符号化単位は、最大サイズ及び深度で特徴づけられる。深度とは、最大符号化単位から、符号化単位が空間的に分割された回数を示し、深度が深くなるほど、深度別符号化単位は、最大符号化単位から最小符号化単位まで分割される。最大符号化単位の深度が最上位深度であり、最小符号化単位が最下位符号化単位であると定義される。最大符号化単位は、深度が深くなるにつれ、深度別符号化単位の大きさは小さくなるので、上位深度の符号化単位は、複数個の下位深度の符号化単位を含む。
前述のように、符号化単位の最大サイズによって、現在ピクチャの映像データを最大符号化単位に分割し、それぞれの最大符号化単位は、深度別に分割される符号化単位を含んでもよい。一実施形態による最大符号化単位は、深度別に分割されるので、最大符号化単位に含まれた空間領域(spatial domain)の映像データが、深度によって階層的に分類される。
最大符号化単位の高さ及び幅を階層的に分割することができる総回数を制限する最大深度及び符号化単位の最大サイズがあらかじめ設定されている。
符号化単位決定部120は、深度ごとに、最大符号化単位の領域が分割された少なくとも1つの分割領域を符号化し、少なくとも1つの分割領域別に最終符号化結果が出力される深度を決定する。すなわち、符号化単位決定部120は、現在ピクチャの最大符号化単位ごとに、深度別符号化単位で映像データを符号化し、最小の符号化誤差が発生する深度を選択し、最終深度と決定する。決定された最終深度及び最大符号化単位別映像データは、出力部130に出力される。
最大符号化単位内の映像データは、最大深度以下の少なくとも1つの深度によって、深度別符号化単位に基づいて符号化され、それぞれの深度別符号化単位に基づいた符号化結果が比較される。深度別符号化単位の符号化誤差の比較結果、符号化誤差が最小である深度が選択される。それぞれの最大化符号化単位ごとに、少なくとも1つの最終深度が決定される。
最大符号化単位の大きさは、深度が深くなるにつれ、符号化単位が階層的に分割されて分割され、符号化単位の個数は増加する。また、1つの最大符号化単位に含まれる同一深度の符号化単位であるとしても、それぞれのデータに対する符号化誤差を測定し、下位深度への分割いかんが決定される。従って、1つの最大符号化単位に含まれるデータであるとしても、位置によって、深度別符号化誤差が異なるので、位置によって、最終深度が異なっても決定される。従って、1つの最大符号化単位に対して、最終深度が少なくとも一つ設定され、最大符号化単位のデータは、少なくとも1つの最終深度の符号化単位によって区画される。
従って、一実施形態による符号化単位決定部120において、現在最大符号化単位に含まれる、ツリー構造による符号化単位が決定される。一実施形態による「ツリー構造による符号化単位」は、現在最大符号化単位に含まれる全ての深度別符号化単位において、最終深度と決定された深度の符号化単位を含む。最終深度の符号化単位は、最大符号化単位内において、同一領域では、深度によって階層的に決定され、他の領域については、独立して決定される。同様に、現在領域に係わる最終深度は、他の領域に係わる最終深度と独立して決定される。
一実施形態による最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの分割回数に係わる指標である。一実施形態による第1最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの総分割回数を示すことができる。一実施形態による第2最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの深度レベルの総個数を示すことができる。例えば、最大符号化単位の深度が0であるとするとき、最大符号化単位が1回分割された符号化単位の深度は、1に設定され、2回分割された符号化単位の深度は、2に設定される。その場合、最大符号化単位から4回分割された符号化単位が最小符号化単位であるならば、深度0,1,2,3及び4の深度レベルが存在するので、第1最大深度は、4に設定され、第2最大深度は、5に設定される。
最大符号化単位の予測符号化及び変換が行われもする。予測符号化及び変換も、同様に、最大符号化単位ごとに、最大深度以下の深度ごとに、深度別符号化単位を基に行われる。
最大符号化単位が深度別に分割されるたびに、深度別符号化単位の個数が増加するので、深度が深くなるにつれて生成される全ての深度別符号化単位に対して、予測符号化及び変換を含んだ符号化が行われなければならない。以下、説明の便宜のために、少なくとも1つの最大符号化単位のうち現在深度の符号化単位を基に予、測符号化及び変換について説明する。
一実施形態によるビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のためのデータ単位の大きさまたは形態を多様に選択することができる。映像データの符号化のためには、予測符号化、変換、エントロピー符号化などの段階を経るが、全ての段階にわたって同一データ単位が使用されもし、段階別にデータ単位が変更されもする。
例えば、ビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のための符号化単位だけではなく、符号化単位の映像データの予測符号化を行うために、符号化単位と異なるデータ単位を選択することができる。
最大符号化単位の予測符号化のためには、一実施形態による最終深度の符号化単位、すなわち、それ以上さらに分割されない符号化単位を基に予測符号化が行われる。符号化単位が分割されたパーティションは、符号化単位、並びに符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが分割されたデータ単位を含んでもよい。パーティションは、符号化単位が分割された形態のデータ単位、及び符号化単位と同一サイズのデータ単位を含んでもよい。予測の基盤になるパーティションは、「予測単位」とされる。
例えば、サイズ2Nx2N(ただし、Nは、正の整数)の符号化単位が、それ以上分割されない場合、サイズ2Nx2Nの予測単位になり、パーティションの大きさは、2Nx2N、2NxN、Nx2N、NxNなどでもある。一実施形態によるパーティションモードは、予測単位の高さまたは幅が対称的な比率に分割された対称的パーティションだけではなく、1:nまたはn:1のように、非対称的な比率に分割されたパーティション、幾何学的な形態に分割されたパーティション、任意的形態のパーティションなどを選択的に含んでもよい。
予測単位の予測モードは、イントラモード、インターモード及びスキップモードのうち少なくとも一つでもある。例えば、イントラモード及びインターモードは、2Nx2N,2NxN,Nx2N,NxNサイズのパーティションについて遂行される。また、スキップモードは、2Nx2Nサイズのパーティションについてのみ遂行される。符号化単位以内の1つの予測単位ごとに、独立して符号化が行われ、符号化誤差が最小である予測モードが選択される。
また、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、映像データの符号化のための符号化単位だけではなく、符号化単位と異なるデータ単位を基に、符号化単位の映像データの変換を行うことができる。符号化単位の変換のためには、符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ大きさの変換単位を基に変換が行われる。例えば、変換単位は、イントラモードのためのデータ単位、及びインターモードのための変換単位を含んでもよい。
一実施形態による、ツリー構造による符号化単位と類似した方式で、符号化単位内の変換単位も、再帰的にさらに小サイズの変換単位に分割されながら、符号化単位のレジデュアルデータが、変換深度によって、ツリー構造による変換単位によって区画される。
一実施形態による変換単位についても、符号化単位の高さ及び幅が分割され、変換単位に至るまでの分割回数を示す変換深度が設定される。例えば、サイズ2Nx2Nの現在符号化単位の変換単位の大きさが2Nx2Nであるならば、変換深度0に設定され、変換単位の大きさがNxNであるならば、変換深度1に設定され、変換単位の大きさがN/2xN/2であるならば、変換深度2に設定される。すなわち、変換単位についても、変換深度によって、ツリー構造による変換単位が設定される。
深度別分割情報は、深度だけではなく、予測関連情報及び変換関連情報が必要である。従って、符号化単位決定部120は、最小符号化誤差を発生させた深度だけではなく、予測単位をパーティションに分割したパーティションモード、予測単位別予測モード、変換のための変換単位の大きさなどを決定することができる。
一実施形態による、最大符号化単位のツリー構造による符号化単位及び予測単位/パーティション、及び変換単位の決定方式については、図9ないし図19を参照して詳細に説明する。
符号化単位決定部120は、深度別符号化単位の符号化誤差を、ラグランジュ乗数(Lagrangian multiplier)基盤の率・歪曲最適化技法(rate-distortion optimization)を利用して測定することができる。
出力部130は、符号化単位決定部120で決定された少なくとも1つの深度に基づいて符号化された最大符号化単位の映像データ、及び深度別分割情報をビットストリーム形態で出力する。
符号化された映像データは、映像のレジデュアルデータの符号化結果でもある。
深度別分割情報は、深度情報、予測単位のパーティションモード情報、予測モード情報、変換単位の分割情報などを含んでもよい。
最終深度情報は、現在深度で符号化せず、下位深度の符号化単位で符号化するか否かということを示す深度別分割情報を利用して定義される。現在符号化単位の現在深度が最終深度であるならば、現在符号化単位は、現在深度の符号化単位で符号化されるので、現在深度の分割情報は、それ以上下位深度に分割されないように定義される。反対に、現在符号化単位の現在深度が、最終深度ではないならば、下位深度の符号化単位を利用した符号化を試みなければならないので、現在深度の分割情報は、下位深度の符号化単位に分割されるように定義される。
現在深度が最終深度ではないならば、下位深度の符号化単位に分割された符号化単位に対して符号化が行われる。現在深度の符号化単位内に、下位深度の符号化単位が少なくとも一つ存在するので、それぞれの下位深度の符号化単位ごとに、反復的に符号化が行われ、同一深度の符号化単位ごとに、再帰的(recursive)符号化が行われる。
1つの最大符号化単位中において、ツリー構造の符号化単位が決定され、深度の符号化単位ごとに、少なくとも1つの分割情報が決定されなければならないので、1つの最大符号化単位については、少なくとも1つの分割情報が決定される。また、最大符号化単位のデータは、深度によって階層的に区画され、位置別に深度が異なるので、データに対して、深度及び分割情報が設定される。
従って、一実施形態による出力部130は、最大符号化単位に含まれている符号化単位、予測単位及び最小単位のうち少なくとも一つに対して、当該深度及び符号化モードに係わる符号化情報を割り当てられる。
一実施形態による最小単位は、最下位深度である最小符号化単位が4分割された大きさの正方形のデータ単位である。一実施形態による最小単位は、最大符号化単位に含まれる全ての符号化単位、予測単位、パーティション単位及び変換単位内に含まれる最大サイズの正方形データ単位でもある。
例えば、出力部130を介して出力される符号化情報は、深度別符号化単位別符号化情報と、予測単位別符号化情報とに分類される。深度別符号化単位別符号化情報は、予測モード情報、パーティションサイズ情報を含んでもよい。予測単位別に伝送される符号化情報は、インターモードの推定方向に係わる情報、インターモードの参照映像インデックスに係わる情報、動きベクトルに係わる情報、イントラモードのクロマ成分に係わる情報、イントラモードの補間方式に係わる情報などを含んでもよい。
ピクチャ別、スライス別またはGOP別に定義される符号化単位の最大サイズに係わる情報、及び最大深度に係わる情報は、ビットストリームのヘッダ、シーケンスパラメータセットまたはピクチャパラメータセットなどに挿入される。
また、現在ビデオに対して許容される変換単位の最大サイズに係わる情報、及び変換単位の最小サイズに係わる情報も、ビットストリームのヘッダ、シーケンスパラメータセットまたはピクチャパラメータセットなどを介して出力される。出力部130は、予測に係わる参照情報、予測情報、スライスタイプ情報などを符号化して出力することができる。
ビデオ符号化装置100の最も簡単な形態の実施形態によれば、深度別符号化単位は、1階層上位深度の符号化単位の高さ及び幅を半分にした大きさの符号化単位である。すなわち、現在深度の符号化単位の大きさが、2Nx2Nであるならば、下位深度の符号化単位の大きさは、NxNである。また、2Nx2Nサイズの現在符号化単位は、NxNサイズの下位深度符号化単位を最大4個含んでもよい。
従って、ビデオ符号化装置100は、現在ピクチャの特性を考慮して決定された最大符号化単位の大きさ及び最大深度を基に、それぞれの最大符号化単位ごとに、最適の形態及び大きさの符号化単位を決定し、ツリー構造による符号化単位を構成することができる。また、それぞれの最大符号化単位ごとに、多様な予測モード、変換方式などによって符号化することができるので、多様な映像サイズの符号化単位の映像特性を考慮し、最適の符号化モードが決定される。
従って、映像の解像度が非常に高いか、あるいはデータ量が非常に多い映像を既存メクロブロック単位に符号化するならば、ピクチャ当たりメクロブロックの数が過度に多くなる。それによって、メクロブロックごとに生成される圧縮情報も多くなるので、圧縮情報の伝送負担が大きくなり、データ圧縮効率の低下する傾向がある。従って、一実施形態によるビデオ符号化装置は、映像の大きさを考慮し、符号化単位の最大サイズを増大させながら、映像特性を考慮して符号化単位を調節することができるので、映像圧縮効率が上昇する。
図4Aを参照して説明したデプス映像符号化装置40は、マルチレイヤビデオのレイヤごとに、シングルレイヤ映像の符号化のために、レイヤ個数ほどのビデオ符号化装置100を含んでもよい。例えば、第1レイヤ符号化部12が、1つのビデオ符号化装置100を含み、デプス映像符号化部14が、第2レイヤの個数ほどのビデオ符号化装置100を含んでもよい。
ビデオ符号化装置100が第1レイヤ映像を符号化する場合、符号化単位決定部120は、最大符号化単位ごとに、ツリー構造による符号化単位別に、映像間予測のための予測単位を決定し、予測単位ごとに映像間予測を行うことができる。
ビデオ符号化装置100が第2レイヤ映像を符号化する場合にも、符号化単位決定部120は、最大符号化単位ごとに、ツリー構造による符号化単位及び予測単位を決定し、予測単位ごとにインター予測を行うことができる。
ビデオ符号化装置100は、第1レイヤ映像と第2レイヤ映像との輝度差を補償するために、輝度差を符号化することができる。ただし、符号化単位の符号化モードによって、輝度遂行いかんが決定される。例えば、サイズ2Nx2Nの予測単位についてのみ輝度補償が行われる。
図8は、多様な実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ復号装置200のブロック図を図示している。
一実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ予測を伴うビデオ復号装置200は、受信部210、映像データ及び符号化情報抽出部220、並びに映像データ復号部230を含む。以下、説明の便宜のために、一実施形態による、ツリー構造による符号化単位に基づいたビデオ予測を伴うビデオ復号装置200は、「ビデオ復号装置200」と縮約して呼ぶ。
一実施形態によるビデオ復号装置200の復号動作のための符号化単位、深度、予測単位、変換単位、各種分割情報など各種用語の定義は、図7及びビデオ符号化装置100を参照して説明したところと同一である。
受信部210は、符号化されたビデオに対するビットストリームを受信してパージングする。映像データ及び符号化情報抽出部220は、パージングされたビットストリームから、最大符号化単位別に、ツリー構造による符号化単位によって、符号化単位ごとに符号化された映像データを抽出し、映像データ復号部230に出力する。映像データ及び符号化情報抽出部220は、現在ピクチャに係わるヘッダ、シーケンスパラメータセットまたはピクチャパラメータセットから、現在ピクチャの符号化単位の最大サイズに係わる情報を抽出することができる。
また、映像データ及び符号化情報抽出部220は、パージングされたビットストリームから、最大符号化単位別に、ツリー構造による符号化単位に係わる最終深度、及び分割情報を抽出する。抽出された最終深度及び分割情報は、映像データ復号部230に出力される。すなわち、ビット列の映像データを最大符号化単位に分割し、映像データ復号部230が、最大符号化単位ごとに映像データを復号する。
最大符号化単位別深度及び分割情報は、少なくとも1つの深度情報について設定され、深度別分割情報は、当該符号化単位のパーティションモード情報、予測モード情報、及び変換単位の分割情報などを含んでもよい。また、深度情報として、深度別分割情報が抽出されもする。
映像データ及び符号化情報抽出部220が抽出した最大符号化単位別深度及び分割情報は、一実施形態によるビデオ符号化装置100のように、符号化端で、最大符号化単位別深度別符号化単位ごとに反復的に符号化を行い、最小符号化誤差を発生させると決定された深度及び分割情報である。従って、ビデオ復号装置200は、最小符号化誤差を発生させる符号化方式によってデータを復号して映像を復元することができる。
一実施形態による、深度及び符号化モードに係わる符号化情報は、当該符号化単位、予測単位及び最小単位のうち所定データ単位に対して割り当てられているので、映像データ及び符号化情報抽出部220は、所定データ単位別に、深度及び分割情報を抽出することができる。所定データ単位別に、当該最大符号化単位の深度及び分割情報が記録されているならば、同一深度及び分割情報を有している所定データ単位は、同一最大符号化単位に含まれるデータ単位と類推される。
映像データ復号部230は、最大符号化単位別深度及び分割情報に基づいて、それぞれの最大符号化単位の映像データを復号し、現在ピクチャを復元する。すなわち、映像データ復号部230は、最大符号化単位に含まれるツリー構造による符号化単位のうちそれぞれの符号化単位ごとに、判読されたパーティションモード、予測モード、変換単位に基づいて符号化された映像データを復号することができる。復号過程は、イントラ予測及び動き補償を含む予測過程、及び逆変換過程を含んでもよい。
映像データ復号部230は、深度別符号化単位の予測単位のパーティションモード情報及び予測モード情報に基づいて、符号化単位ごとに、それぞれのパーティション及び予測モードによって、イントラ予測または動き補償を行うことができる。
また、映像データ復号部230は、最大符号化単位別逆変換のために、符号化単位別に、ツリー構造による変換単位情報を判読し、符号化単位ごとに変換単位に基づいた逆変換を行うことができる。逆変換を介して、符号化単位の空間領域の画素値が復元される。
映像データ復号部230は、深度別分割情報を利用して、現在最大符号化単位の深度を決定することができる。もし分割情報が現在深度であり、それ以上分割されないということを示しているならば、現在深度が深度である。従って、映像データ復号部230は、現在最大符号化単位の映像データに対して、現在深度の符号化単位を、予測単位のパーティションモード、予測モード及び変換単位サイズ情報を利用して、復号することができる。
すなわち、符号化単位、予測単位及び最小単位のうち所定データ単位に対して設定されている符号化情報を観察し、同一分割情報を含んだ符号化情報を保有しているデータ単位が集まり、映像データ復号部230によって、同一符号化モードで復号する1つのデータ単位と見なされる。かように決定された符号化単位ごとに、符号化モードに係わる情報を獲得し、現在符号化単位の復号が行われる。
図3を参照して説明したデプス映像復号装置30は、受信された第1レイヤ映像ストリーム及び第2レイヤ映像ストリームを復号し、第1レイヤ映像及び第2レイヤ映像を復元するために、ビデオ復号装置200を視点数ほど含んでもよい。
第1レイヤ映像ストリームが受信された場合には、ビデオ復号装置200の映像データ復号部230は、抽出部220によって、第1レイヤ映像ストリームから抽出された第1レイヤ映像のサンプルを、最大符号化単位のツリー構造による符号化単位に分けることができる。映像データ復号部230は、第1レイヤ映像のサンプルのツリー構造による符号化単位ごとに、映像間予測のための予測単位別に動き補償を行い、第1レイヤ映像を復元することができる。
第2レイヤ映像ストリームが受信された場合には、ビデオ復号装置200の映像データ復号部230は、抽出部220によって、第2レイヤ映像ストリームから抽出された第2レイヤ映像のサンプルを、最大符号化単位のツリー構造による符号化単位に分けることができる。映像データ復号部230は、第2レイヤ映像のサンプルの符号化単位ごとに、映像間予測のための予測単位別に動き補償を行い、第2レイヤ映像を復元することができる。
抽出部220は、第1レイヤ映像と第2レイヤ映像との輝度差を補償するために、輝度誤差に係わる情報をビットストリームから獲得することができる。ただし、符号化単位の符号化モードによって輝度遂行いかんが決定される。例えば、サイズ2Nx2Nの予測単位についてのみ輝度補償が行われる。
結局、ビデオ復号装置200は、符号化過程において、最大符号化単位ごとに再帰的に符号化を行い、最小符号化誤差を発生させた符号化単位に係わる情報を獲得し、現在ピクチャに対する復号に利用することができる。すなわち、最大符号化単位ごとに、最適符号化単位に決定されたツリー構造による符号化単位の符号化された映像データの復号が可能になる。
従って、高い解像度の映像またはデータ量が過度に多い映像でも、符号化端から伝送された最適分割情報を利用して、映像の特性に適応的に決定された符号化単位の大きさ及び符号化モードによって、効率的に映像データを復号して復元することができる。
図9は、多様な実施形態による符号化単位の概念を図示している。
符号化単位の例は、符号化単位の大きさは、幅x高さで表現され、サイズ64x64である符号化単位から、サイズ32x32,16x16,8x8を含んでもよい。サイズ64x64の符号化単位は、サイズ64x64,64x32,32x64,32x32のパーティションに分割され、サイズ32x32の符号化単位は、サイズ32x32,32x16,16x32,16x16のパーティションに分割され、サイズ16x16の符号化単位は、サイズ16x16,16x8,8x16,8x8のパーティションに分割され、サイズ8x8の符号化単位は、サイズ8x8,8x4,4x8,4x4のパーティションに分割される。
ビデオデータ310については、解像度が、1920x1080に設定され、符号化単位の最大サイズが64に設定され、最大深度が2に設定されている。ビデオデータ320については、解像度が1920x1080に設定され、符号化単位の最大サイズが64に設定され、最大深度が3に設定されている。ビデオデータ330については、解像度が352x288に設定され、符号化単位の最大サイズが16に設定され、最大深度が1に設定されている。図9に図示された最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの総分割回数を示す。
解像度が高いか、あるいはデータ量が多い場合、符号化効率の向上だけではなく、映像特性を正確に反映するために、符号化サイズの最大サイズが相対的に大きいことが望ましい。従って、ビデオデータ330に比べ、解像度が高いビデオデータ310,320は、符号化サイズの最大サイズが64に選択される。
ビデオデータ310の最大深度が2であるので、ビデオデータ310の符号化単位315は、長軸サイズが64である最大符号化単位から、2回分割されて深度が2階層深くなり、長軸サイズが32,16である符号化単位まで含んでもよい。一方、ビデオデータ330の最大深度が1であるので、ビデオデータ330の符号化単位335は、長軸サイズが16である符号化単位から、1回分割されて深度が1階層深くなり、長軸サイズが8である符号化単位まで含んでもよい。
ビデオデータ320の最大深度が3であるので、ビデオデータ320の符号化単位325は、長軸サイズが64である最大符号化単位から、3回分割されて深度が3階層深くなり、長軸サイズが32,16,8である符号化単位まで含んでもよい。深度が深くなるほど、細部情報の表現能が向上する。
図10は、多様な実施形態による符号化単位に基づいた映像符号化部400のブロック図を図示している。
一実施形態による映像符号化部400は、ビデオ符号化装置100のピクチャ符号化部120において、映像データを符号化するのに経る作業を遂行する。すなわち、イントラ予測部420は、現在映像405において、イントラモードの符号化単位に対して、予測単位別にイントラ予測を行い、インター予測部415は、インターモードの符号化単位に対して、予測単位別に現在映像405及び復元ピクチャバッファ410で獲得された参照映像を利用してインター予測を行う。現在映像405は、最大符号化単位に分割された後、順次にエンコーディングが行われる。そのとき、最大符号化単位が、ツリー構造に分割される符号化単位に対してエンコーディングが行われる。
イントラ予測部420またはインター予測部415から出力された各モードの符号化単位に係わる予測データを、現在映像405のエンコーディングされる符号化単位に係わるデータから差し引くことによってレジデュデータを生成し、該レジデュデータは、変換部425及び量子化部430を経て変換単位別に量子化された変換係数として出力される。量子化された変換係数は、逆量子化部445、逆変換部450を介して、空間領域のレジデュデータに復元される。復元された空間領域のレジデュデータは、イントラ予測部420またはインター予測部415から出力された各モードの符号化単位に係わる予測データと加えられることにより、現在映像405の符号化単位に係わる空間領域のデータに復元される。復元された空間領域のデータは、デブロッキング部455及びSAO遂行部460を経て、復元映像に生成される。生成された復元映像は、復元ピクチュアバッファ410に保存される。復元ピクチャバッファ410に保存された復元映像は、他映像のインター予測のための参照映像に利用される。変換部425及び量子化部430で量子化された変換係数は、エントロピー符号化部435を経て、ビットストリーム440として出力される。
一実施形態による映像符号化部400が、ビデオ符号化装置100に適用されるために、映像符号化部400の構成要素である、インター予測部415、イントラ予測部420、変換部425、量子化部430、エントロピー符号化部435、逆量子化部445、逆変換部450、デブロッキング部455及びSAO遂行部460が、最大符号化単位ごとに、ツリー構造による符号化単位のうちそれぞれの符号化単位に基づいた作業を遂行することができる。
特に、イントラ予測部420及びインター予測部415は、現在最大符号化単位の最大サイズ及び最大深度を考慮し、ツリー構造による符号化単位のうち、それぞれの符号化単位のパーティションモード及び予測モードを決定し、変換部425は、ツリー構造による符号化単位のうち、それぞれの符号化単位内の四分木による変換単位の分割いかんを決定することができる。
図11は、多様な実施形態による符号化単位に基づいた映像復号部500のブロック図を図示している。
エントロピー復号部515は、ビットストリーム505から、復号対象である符号化された映像データ、及び復号のために必要な符号化情報をパージングする。符号化された映像データは、量子化された変換係数であり、逆量子化部520及び逆変換部525は、量子化された変換係数からレジデュデータを復元する。
イントラ予測部540は、イントラモードの符号化単位に対して、予測単位別にイントラ予測を行う。インター予測部535は、現在映像のうち、インターモードの符号化単位に対して、予測単位別に、復元ピクチャバッファ530で獲得された参照映像を利用してインター予測を行う。
イントラ予測部540またはインター予測部535を経た各モードの符号化単位に係わる予測データと、レジデュデータとが加えられることにより、現在映像405の符号化単位に係わる空間領域のデータが復元され、復元された空間領域のデータは、デブロッキング部545及びSAO遂行部550を経て、復元映像560として出力される。また、復元ピクチュアバッファ530に保存された復元映像は、参照映像として出力される。
ビデオ復号装置200のピクチャ復号部230において映像データを復号するために、一実施形態による映像復号部500のエントロピー復号部515以後の段階別作業が遂行される。
映像復号部500が、一実施形態によるビデオ復号装置200に適用されるために、映像復号部500の構成要素である、エントロピー復号部515、逆量子化部520、逆変換部525、イントラ予測部540、インター予測部535、デブロッキング部545及びSAO遂行部550が、最大符号化単位ごとにツリー構造による符号化単位のうちそれぞれの符号化単位に基づいて作業を遂行することができる。
特に、イントラ予測部540及びインター予測部535は、ツリー構造による符号化単位のうちそれぞれの符号化単位ごとに、パーティションモード及び予測モードを決定し、逆変換部525は、符号化単位ごとに四分木構造による変換単位の分割いかんを決定することができる。
図10の符号化動作及び図11の復号動作は、それぞれ単一レイヤでのビデオストリーム符号化動作及び復号動作について説明したものである。従って、図3Aの符号化部12が2以上のレイヤのビデオストリームを符号化するならば、レイヤ別に映像符号化部400を含んでもよい。類似して、、図4Aの復号部26が2以上のレイヤのビデオストリームを復号するならば、レイヤ別に映像復号部500を含んでもよい。
図12は、多様な実施形態による、深度別符号化単位及びパーティションを図示している。
一実施形態による、ビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号装置200は、映像特性を考慮するために、階層的な符号化単位を使用する。符号化単位の最大高及び最大幅、最大深度は、映像の特性によって適応的に決定されもし、ユーザの要求によって、多様に設定されもする。既設定符号化単位の最大サイズによって、深度別符号化単位の大きさが決定されてもよい。
一実施形態による符号化単位の階層構造600は、符号化単位の最大高及び幅が64であり、最大深度が3である場合を図示している。そのとき、最大深度は、最大符号化単位から最小符号化単位までの総分割回数を示す。一実施形態による符号化単位の階層構造600の縦軸に沿って深度が深くなるので、深度別符号化単位の高さ及び幅がそれぞれ分割される。また、符号化単位の階層構造600の横軸に沿って、それぞれの深度別符号化単位の予測符号化の基になる予測単位及びパーティションが図示されている。
すなわち、符号化単位610は、符号化単位の階層構造600において、最大符号化単位として深度が0であり、符号化単位の大きさ、すなわち、高さ及び幅が64x64である。縦軸に沿って深度が深くなり、サイズ32x32である深度1の符号化単位620、サイズ16x16である深度2の符号化単位630、サイズ8x8である深度3の符号化単位640が存在する。サイズ8x8である深度3の符号化単位640は、最小符号化単位である。
それぞれの深度別に横軸に沿って、符号化単位の予測単位及びパーティションが配列される。すなわち、深度0のサイズ64x64の符号化単位610が予測単位であるならば、予測単位は、サイズ64x64の符号化単位610に含まれるサイズ64x64のパーティション610、サイズ64x32のパーティション612、サイズ32x64のパーティション614、サイズ32x32のパーティション616に分割される。
同様に、深度1のサイズ32x32の符号化単位620の予測単位は、サイズ32x32の符号化単位620に含まれるサイズ32x32のパーティション620、サイズ32x16のパーティション622、サイズ16x32のパーティション624、サイズ16x16のパーティション626に分割される。
同様に、深度2のサイズ16x16の符号化単位630の予測単位は、サイズ16x16の符号化単位630に含まれるサイズ16x16のパーティション630、サイズ16x8のパーティション632、サイズ8x16のパーティション634、サイズ8x8のパーティション636に分割される。
同様に、深度3のサイズ8x8の符号化単位640の予測単位は、サイズ8x8の符号化単位640に含まれるサイズ8x8のパーティション640、サイズ8x4のパーティション642、サイズ4x8のパーティション644、サイズ4x4のパーティション646に分割される。
一実施形態によるビデオ符号化装置100の符号化単位決定部120は、最大符号化単位610の深度を決定するために、最大符号化単位610に含まれるそれぞれの深度の符号化単位ごとに、符号化を行わなければならない。
同一範囲及び同一サイズのデータを含むための深度別符号化単位の個数は、深度が深くなるほど、深度別符号化単位の個数も増加する。例えば、深度1の符号化単位一つを含むデータに対して、深度2の符号化単位は、四つが必要である。従って、同一データの符号化結果を深度別に比較するために、1つの深度1の符号化単位、及び4つの深度2の符号化単位を利用して、それぞれ符号化されなければならない。
それぞれの深度別符号化のためには、符号化単位の階層構造600の横軸に沿って、深度別符号化単位の予測単位ごとに符号化を行い、当該深度において、最小の符号化誤差である代表符号化誤差が選択される。また、符号化単位の階層構造600の縦軸に沿って深度が深くなり、それぞれの深度ごとに符号化を行い、深度別代表符号化誤差を比較し、最小符号化誤差が検索される。最大符号化単位610において、最小符号化誤差が発生する深度及びパーティションが、最大符号化単位610の深度及びパーティションモードに選択される。
図13は、多様な実施形態による、符号化単位及び変換単位の関係を図示している。
一実施形態によるビデオ符号化装置100、または一実施形態によるビデオ復号装置200は、最大符号化単位ごとに、最大符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ大きさの符号化単位で映像を符号化したり復号したりする。符号化過程において、変換のための変換単位の大きさは、それぞれの符号化単位ほど大きくないデータ単位を基に選択される。
例えば、一実施形態によるビデオ符号化装置100、または一実施形態によるビデオ復号装置200において、現在符号化単位710が64x64サイズであるとき、32x32サイズの変換単位720を利用して変換が行われる。
また、64x64サイズの符号化単位710のデータを、64x64サイズ以下の32x32,16x16,8x8,4x4サイズの変換単位でそれぞれ変換を行って符号化した後、原本との誤差が最小である変換単位が選択される。
図14は、多様な実施形態による深度別符号化情報を図示している。
一実施形態によるビデオ符号化装置100の出力部130は、分割情報として、それぞれの深度の符号化単位ごとに、パーティションモードに係わる情報800、予測モードに係わる情報810、変換単位サイズに係わる情報820を符号化して伝送することができる。
パーティションモードに係わる情報800は、現在符号化単位の予測符号化のためのデータ単位であり、現在符号化単位の予測単位が分割されたパーティション形態に係わる情報を示す。例えば、サイズ2Nx2Nの現在符号化単位CU_0は、サイズ2Nx2Nのパーティション802、サイズ2NxNのパーティション804、サイズNx2Nのパーティション806、サイズNxNのパーティション808のうちいずれか1つのタイプに分割されて利用される。その場合、現在符号化単位のパーティションモードに係わる情報800は、サイズ2Nx2Nのパーティション802、サイズ2NxNのパーティション804、サイズNx2Nのパーティション806、及びサイズNxNのパーティション808のうち一つを示すように設定される。
予測モードに係わる情報810は、それぞれのパーティションの予測モードを示す。例えば、予測モードに係わる情報810を介して、パーティションモードに係わる情報800が示すパーティションが、イントラモード812、インターモード814及びスキップモード816のうち一つで予測符号化が行われるかということが設定される。
また、変換単位サイズに係わる情報820は、現在符号化単位をいかなる変換単位を基に変換を行うかということを示す。例えば、該変換単位は、第1イントラ変換単位サイズ822、第2イントラ変換単位サイズ824、第1インター変換単位サイズ826、第2インター変換単位サイズ828のうちいずれか一つである。
一実施形態によるビデオ復号装置200の映像データ及び符号化情報抽出部210は、それぞれの深度別符号化単位ごとに、パーティションモードに係わる情報800、予測モードに係わる情報810、変換単位サイズに係わる情報820を抽出し、復号に利用することができる。
図15は、多様な実施形態による深度別符号化単位を図示している。
深度の変化を示すために、分割情報が利用される。該分割情報は、現在深度の符号化単位が下位深度の符号化単位に分割されるか否かということを示す。
深度0及び2N_0x2N_0サイズの符号化単位900の予測符号化のための予測単位910は、2N_0x2N_0サイズのパーティションモード912、2N_0xN_0サイズのパーティションモード914、N_0x2N_0サイズのパーティションモード916、N_0xN_0サイズのパーティションモード918を含んでもよい。予測単位が対称的な比率に分割されたパーティション912,914,916,918のみが例示されているが、前述のように、パーティションモードは、それらに限定されるものではなく、非対称的パーティション、任意的形態のパーティション、幾何学的形態のパーティションなどを含んでもよい。
パーティションモードごとに、1つの2N_0x2N_0サイズのパーティション、2つの2N_0xN_0サイズのパーティション、2つのN_0x2N_0サイズのパーティション、4つのN_0xN_0サイズのパーティションごとに反復的に予測符号化が行われなければならない。サイズ2N_0x2N_0、サイズN_0x2N_0、サイズ2N_0xN_0及びサイズN_0xN_0のパーティションについては、イントラモード及びインターモードで予測符号化が行われる。スキップモードは、サイズ2N_0x2N_0のパーティションについてのみ予測符号化が行われる。
サイズ2N_0x2N_0,2N_0xN_0及びN_0x2N_0のパーティションモード912,914,916のうち一つによる符号化誤差が最小であるならば、それ以上下位深度に分割される必要はない。
サイズN_0xN_0のパーティションモード918による符号化誤差が最小であるならば、深度0を1に変更しながら分割し(920)、深度2及びサイズN_0xN_0のパーティションモードの符号化単位930に対して反復的に符号化を行い、最小符号化誤差を検索して行く。
深度1及びサイズ2N_1x2N_1(=N_0xN_0)の符号化単位930の予測符号化のための予測単位940は、サイズ2N_1x2N_1のパーティションモード942、サイズ2N_1xN_1のパーティションモード944、サイズN_1x2N_1のパーティションモード946、サイズN_1xN_1のパーティションモード948を含んでもよい。
また、サイズN_1xN_1のパーティションモード948による符号化誤差が最小であるならば、深度1を深度2に変更しながら分割し(950)、深度2及びサイズN_2xN_2の符号化単位960に対して反復的に符号化を行い、最小符号化誤差を検索して行く。
最大深度がdである場合、深度別符号化単位は、深度d−1になるまで設定され、分割情報は、深度d−2まで設定される。すなわち、深度d−2から分割され(970)、深度d−1まで符号化が行われる場合、深度d−1及びサイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)の符号化単位980の予測符号化のための予測単位990は、サイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションモード992、サイズ2N_(d−1)xN_(d−1)のパーティションモード994、サイズN_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションモード996、サイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションモード998を含んでもよい。
パーティションモードにおいて、1つのサイズ2N_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションごとに、2つのサイズ2N_(d−1)xN_(d−1)のパーティションごとに、2つのサイズN_(d−1)x2N_(d−1)のパーティションごとに、4つのサイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションごとに反復的に予測符号化を介した符号化が行われ、最小符号化誤差が発生するパーティションモードが検索される。
サイズN_(d−1)xN_(d−1)のパーティションモード998による符号化誤差が最小であるとしても、最大深度がdであるので、深度d−1の符号化単位CU_(d−1)は、それ以上下位深度への分割過程を経ず、現在最大符号化単位900に係わる深度が深度d−1に決定され、パーティションモードは、N_(d−1)xN_(d−1)に決定される。また、最大深度がdであるので、深度d−1の符号化単位980に対して分割情報が設定されない。
データ単位999は、現在最大符号化単位に係わる「最小単位」とされる。一実施形態による最小単位は、最下位深度である最小符号化単位が4分割された大きさの正方形のデータ単位でもある。かような反復的符号化過程を介して、一実施形態によるビデオ符号化装置100は、符号化単位900の深度別符号化誤差を比較し、最小の符号化誤差が発生する深度を選択して深度を決定し、当該パーティションモード及び予測モードが、深度の符号化モードに設定される。
かように深度0,1,…,d−1,dの全ての深度別最小符号化誤差を比較し、誤差が最小である深度が選択され、深度と決定される。深度、並びに予測単位のパーティションモード及び予測モードは、分割情報として符号化されて伝送される。また、深度0から深度に至るまで符号化単位が分割されなければならないので、深度の分割情報だけが「0」に設定され、深度を除いた深度別分割情報は、「1」に設定されなければならない。
一実施形態によるビデオ復号装置200の映像データ及び符号化情報抽出部220は、符号化単位900に係わる深度、及び予測単位に係わる情報を抽出し、符号化単位912を復号するのに利用することができる。一実施形態によるビデオ復号装置200は、深度別分割情報を利用して、分割情報が「0」である深度を深度と把握し、当該深度についての分割情報を利用して、復号に利用することができる。
図16、図17及び図18は、多様な実施形態による、符号化単位、予測単位及び変換単位の関係を図示している。
符号化単位1010は、最大符号化単位について、一実施形態によるビデオ符号化装置100が決定した深度別符号化単位である。予測単位1060は、符号化単位1010のうちそれぞれの深度別符号化単位の予測単位のパーティションであり、変換単位1070は、それぞれの深度別符号化単位の変換単位である。
深度別符号化単位1010は、最大符号化単位の深度が0であるとすれば、符号化単位1012,1054は、深度が1であり、符号化単位1014,1016,1018、1028,1050,1052は、深度が2であり、符号化単位1020,1022,1024,1026,1030,1032,1048は、深度が3であり、符号化単位1040,1042,1044,1046は、深度が4である。
予測単位1060のうち一部パーティション1014,1016,1022,1032,1048,1050,1052,1054は、符号化単位が分割された形態である。すなわち、パーティション1014,1022,1050,1054は、2NxNのパーティションモードであり、パーティション1016,1048,1052は、Nx2Nのパーティションモードであり、パーティション1032は、NxNのパーティションモードである。深度別符号化単位1010の予測単位及びパーティションは、それぞれの符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じである。
変換単位1070のうち一部変換単位1052の映像データについては、符号化単位に比べ、小サイズのデータ単位において、変換または逆変換が行われる。また、変換単位1014,1016,1022,1032,1048,1050,1052,1054は、予測単位1060のうち当該予測単位及びパーティションと比較すれば、互いに異なる大きさまたは形態のデータ単位である。すなわち、一実施形態によるビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号装置200は、同一符号化単位に係わるイントラ予測/動き推定/動き補償作業、及び変換/逆変換作業であるとしても、それぞれ別個のデータ単位を基に遂行することができる。
それにより、最大符号化単位ごとに、領域別に階層的な構造の符号化単位ごとに再帰的に符号化が行われ、最適符号化単位が決定されることにより、再帰的ツリー構造による符号化単位が構成される。符号化情報は、符号化単位に係わる分割情報、パーティションモード情報、予測モード情報、変換単位サイズ情報を含んでもよい。下記表2は、一実施形態によるビデオ符号化装置100、及び一実施形態によるビデオ復号装置200で設定することができる一例を示している。
一実施形態によるビデオ符号化装置100の出力部130は、ツリー構造による符号化単位に係わる符号化情報を出力し、一実施形態によるビデオ復号装置200の符号化情報抽出部220は、受信されたビットストリームから、ツリー構造による符号化単位に係わる符号化情報を抽出することができる。
分割情報は、現在符号化単位が、下位深度の符号化単位に分割されるか否かということを示す。現在深度dの分割情報が0であるならば、現在符号化単位が、現在符号化単位が下位符号化単位にそれ以上分割されない深度が深度であるので、深度に対して、パーティションモード情報、予測モード、変換単位サイズ情報が定義される。分割情報によって、1段階さらに分割されなければならない場合には、分割された4個の下位深度の符号化単位ごとに、独立して符号化が行われなければならない。
予測モードは、イントラモード、インターモード及びスキップモードのうち一つで示すことができる。イントラモード及びインターモードは、全てのパーティションモードで定義され、スキップモードは、パーティションモード2Nx2Nでのみ定義される。
パーティションモード情報は、予測単位の高さまたは幅が対称的な比率に分割された対称的パーティションモード2Nx2N,2NxN,Nx2N及びNxNと、非対称的な比率に分割された非対称的パーティションモード2NxnU,2NxnD,nLx2N,nRx2Nを示すことができる。非対称的パーティションモード2NxnU及び2NxnDは、それぞれ高さが1:3及び3:1に分割された形態であり、非対称的パーティションモードnLx2N及びnRx2Nは、それぞれ幅が1:3及び3:1に分割された形態を示す。
変換単位サイズは、イントラモードで二種の大きさに設定され、インターモードで二種の大きさに設定される。すなわち、変換単位分割情報が0であるならば、変換単位の大きさが、現在符号化単位のサイズ2Nx2Nに設定される。変換単位分割情報が1であるならば、現在符号化単位が分割された大きさの変換単位が設定される。また、サイズ2Nx2Nである現在符号化単位に係わるパーティションモードが対称形パーティションモードであるならば、変換単位の大きさは、NxNに設定され、非対称形パーティションモードであるならば、N/2xN/2に設定される。
一実施形態によるツリー構造による符号化単位の符号化情報は、深度の符号化単位、予測単位及び最小単位単位のうち少なくとも一つに対して割り当てられる。深度の符号化単位は、同一符号化情報を保有している予測単位及び最小単位を少なくとも一つ含んでもよい。
従って、隣接したデータ単位同士それぞれ保有している符号化情報を確認すれば、同一深度の符号化単位に含まれるか否かということが確認される。また、データ単位が保有している符号化情報を利用すれば、当該深度の符号化単位を確認することができるので、最大符号化単位内の深度の分布が類推される。
従って、その場合、現在符号化単位が周辺データ単位を参照して予測する場合、現在符号化単位に隣接する深度別符号化単位内のデータ単位の符号化情報が直接参照されて利用される。
他の実施形態において、現在符号化単位が、周辺符号化単位を参照して予測符号化が行われる場合、隣接する深度別符号化単位の符号化情報を利用して、深度別符号化単位内において、現在符号化単位に隣接するデータが検索されることにより、周辺符号化単位が参照されもする。
図19は、表2の符号化モード情報による、符号化単位、予測単位及び変換単位の関係を図示している。
最大符号化単位1300は、深度の符号化単位1302,1304,1306,1312,1314,1316,1318を含む。そのうち1つの符号化単位1318は、深度の符号化単位であるので、分割情報が0に設定される。サイズ2Nx2Nの符号化単位1318のパーティションモード情報は、パーティションモード2Nx2N 1322,2NxN 1324,Nx2N 1326,NxN 1328,2NxnU 1332,2NxnD 1334,nLx2N 1336及びnRx2N 1338のうち一つに設定される。
変換単位分割情報(TU size flag)は、変換インデックスの一種であり、変換インデックスに対応する変換単位の大きさは、符号化単位の予測単位タイプまたはパーティションモードによって変更される。
例えば、パーティションモード情報が、対称形パーティションモード2Nx2N 1322,2NxN 1324,Nx2N 1326及びNxN 1328のうち一つに設定されている場合、変換単位分割情報が0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1342が設定され、変換単位分割情報が1であるならば、サイズNxNの変換単位1344が設定される。
パーティションモード情報が、非対称形パーティションモード2NxnU 1332,2NxnD 1334,nLx2N 1336及びnRx2N 1338のうち一つに設定された場合、変換単位分割情報(TU size flag)が0であるならば、サイズ2Nx2Nの変換単位1352が設定され、変換単位分割情報が1であるならば、サイズN/2xN/2の変換単位1354が設定される。
図19を参照して説明した変換単位分割情報(TU size flag)は、0または1の値を有するフラグであるが、一実施形態による変換単位分割情報は、1ビットのフラグに限定されるものではなく、設定によって、0、1、2、3、…などに増加し、変換単位が階層的に分割されもする。変換単位分割情報は、変換インデックスの一実施形態として利用される。
その場合、一実施形態による変換単位分割情報を、変換単位の最大サイズ、変換単位の最小サイズと共に利用すれば、実際に利用された変換単位の大きさが表現される。一実施形態によるビデオ符号化装置100は、最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報を符号化することができる。符号化された最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報は、SPSに挿入される。一実施形態によるビデオ復号装置200は、最大変換単位サイズ情報、最小変換単位サイズ情報及び最大変換単位分割情報を利用して、ビデオ復号に利用することができる。
例えば、(a)現在符号化単位がサイズ64x64であり、最大変換単位サイズが32x32であるならば、(a−1)変換単位分割情報が0であるとき、変換単位の大きさは、32x32に設定され、(a−2)変換単位分割情報が1であるとき、変換単位の大きさは、16x16に設定され、(a−3)変換単位分割情報が2であるとき、変換単位の大きさは、8x8に設定される。
他の例として、(b)現在符号化単位がサイズ32x32であり、最小変換単位サイズが32x32であるならば、(b−1)変換単位分割情報が0であるとき、変換単位の大きさは、32x32に設定され、変換単位の大きさが32x32より小さいことがないので、それ以上の変換単位分割情報が設定されることがない。
さらに他の例として、(c)現在符号化単位がサイズ64x64であり、最大変換単位分割情報が1であるならば、変換単位分割情報は、0または1であり、他の変換単位分割情報が設定されることがない。
従って、最大変換単位分割情報を「MaxTransformSizeIndex」と定義し、最小変換単位サイズを「MinTransformSize」と定義し、変換単位分割情報が0である場合の変換単位サイズを「RootTuSize」と定義するとき、現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」は、下記数式(2)のように定義される。
CurrMinTuSize
=max(MinTransformSize,RootTuSize/(2^MaxTransformSizeIndex)) (2)
現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」と比較し、変換単位分割情報が0である場合の変換単位サイズである「RootTuSize」は、システム上採択可能な最大変換単位サイズを示すことができる。すなわち、数式(2)によれば、「RootTuSize/(2^MaxTransformSizeIndex)」は、変換単位分割情報が0である場合の変換単位サイズである「RootTuSize」を最大変換単位分割情報に相応する回数ほど分割した変換単位サイズであり、「MinTransformSize」は、最小変換単位サイズであるので、それらのうち小さい値が、現在符号化単位で可能な最小変換単位サイズ「CurrMinTuSize」でもある。
一実施形態による最大変換単位サイズ「RootTuSize」は、予測モードによっても異なる。
例えば、現在予測モードがインターモードであるならば、「RootTuSize」は、下記数式(3)によって決定される。数式(3)において、「MaxTransformSize」は、最大変換単位サイズを示し、「PUSize」、は現在予測単位サイズを示す。
「RootTuSize」=min(MaxTransformSize,PUSize) (3)
すなわち、現在予測モードがインターモードであるならば、変換単位分割情報が0である場合の変換単位サイズである「RootTuSize」は、最大変換単位サイズ及び現在予測単位サイズのうち小さい値に設定される。
現在パーティション単位の予測モードがイントラモードであるならば、「RootTuSize」は、下記数式(4)によって決定される。「PartitionSize」は、現在パーティション単位の大きさを示す。
RootTuSize=min(MaxTransformSize,PartitionSize) (4)
すなわち、現在予測モードがイントラモードであるならば、変換単位分割情報が0である場合の変換単位サイズである「RootTuSize」は、最大変換単位サイズ及び現在パーティション単位サイズのうち小さい値に設定される。
ただし、パーティション単位の予測モードによって変動する一実施形態による現在最大変換単位サイズ「RootTuSize」は、一実施形態であるのみ、現在最大変換単位サイズを決定する要因は、それらに限定されるものではないということに留意しなければならない。
図7ないし図19を参照して説明したツリー構造の符号化単位に基づいたビデオ符号化技法によって、ツリー構造の符号化単位ごとに、空間領域の映像データが符号化され、ツリー構造の符号化単位に基づいたビデオ復号技法によって、最大符号化単位ごとに復号が行われながら、空間領域の映像データが復元され、ピクチャ、及びピクチャシーケンスであるビデオが復元される。復元されたビデオは、再生装置によって再生されるか、記録媒体に保存されるか、あるいはネットワークを介して伝送される。
一方、前述の本発明の実施形態は、コンピュータで実行されるプログラムに作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用して、前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現される。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read only memory)、フロッピー(登録商標)「ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD(compact disc)−ROM、DVD(digital versatile disc)など)のような記録媒体を含む。
説明の便宜のために、先に図1ないし図19を参照して説明したデプス映像符号化方法及び/またはビデオ符号化方法は、「本発明のビデオ符号化方法」と総称する。また、先に図1ないし図19を参照して説明したデプス映像復号方法及び/またはビデオ復号方法は、「本発明のビデオ復号方法」と総称する。
また、先に図1ないし図19を参照して説明したデプス映像符号化装置40、ビデオ符号化装置100または映像符号化部400で構成されたビデオ符号化装置は、「本発明のビデオ符号化装置」と総称する。また、先に図1ないし図19を参照して説明したデプス映像復号装置30、ビデオ復号装置200または映像復号部500で構成されたビデオ復号装置は、「本発明のビデオ復号装置」と総称する。
一実施形態によるプログラムが保存される、コンピュータで判読可能な記録媒体がディスク26000である実施形態について、以下で詳細に説明する。
図20は、多様な実施形態による、プログラムが保存されたディスク26000の物理的構造を例示している。記録媒体として説明されたディスク26000は、ハードドライブ、CD−ROMディスク、ブルーレイ(登録商標(Blu-ray))ディスク、DVD(digital versatile disc)ディスクでもある。ディスク26000は、多数の同心円のトラックTrから構成され、トラックは、円周方向に沿って、所定個数のセクタSeに分割される。前述の一実施形態によるプログラムを保存するディスク26000内の特定領域に、前述の量子化パラメータ決定方法、ビデオ符号化方法及びビデオ復号方法を具現するためのプログラムが割り当てられて保存される。
前述のビデオ符号化方法及びビデオ復号方法を具現するためのプログラムを保存する記録媒体を利用して達成されたコンピュータグシステムについて、図21を参照して説明する。
図21は、ディスク26000を利用して、プログラムを記録して判読するためのディスクドライブ26800を図示している。コンピュータシステム26700は、ディスクドライブ26800を利用して、本発明のビデオ符号化方法及びビデオ復号方法のうち少なくとも一つを具現するためのプログラム、をディスク26000に保存することができる。ディスク26000に保存されたプログラムを、コンピュータシステム26700上で実行するために、ディスクドライブ26800によって、ディスク26000からプログラムが判読され、該プログラムがコンピュータシステム26700に伝送される。
図20及び図21に例示されたディスク26000だけではなく、メモリカード、ROMカセット、SSD(solid state drive)にも、本発明のビデオ符号化方法及びビデオ復号方法のうち少なくとも一つを具現するためのプログラムが保存される。
前述の実施形態によるビデオ符号化方法及びビデオ復号方法が適用されたシステムについて説明する。
図22は、コンテンツ流通サービス(content distribution service)を提供するためのコンテンツ供給システム(content supply system)11000の全体的構造を図示している。通信システムのサービス領域は、所定サイズのセルに分割され、各セルに、ベースステーションになる無線基地局11700,11800,11900,12000が設置される。
コンテンツ供給システム11000は、多数の独立デバイスを含む。例えば、コンピュータ12100、PDA(personal digital assistant)12200、ビデオカメラ12300及び携帯電話12500のような独立デバイスが、インターネットサービス・プロバイダ11200、通信網11400、及び無線基地局11700,11800,11900,12000を経て、インターネット11100に連結される。
しかし、コンテンツ供給システム11000は、図22に図示された構造にのみ限定されるものではなく、デバイスが選択的に連結される。独立デバイスは、無線基地局11700,11800,11900,12000を経ず、通信網11400に直接連結されもする。
ビデオカメラ12300は、デジタルビデオカメラのように、ビデオ映像を撮影することができる撮像デバイスである。携帯電話12500は、PDC(personal digital communications)方式、CDMA(code division multiple access)方式、W−CDMA(wideband code division multiple access)方式、GSM(登録商標(global system for mobile communications))方式及びPHS(personal handyphone system)方式のような多様なプロトコルのうち少なくとも1つの通信方式を採択することができる。
ビデオカメラ12300は、無線基地局11900及び通信網11400を経て、ストリーミングサーバ11300に連結される。ストリーミングサーバ11300は、ユーザが、ビデオカメラ12300を使用して伝送したコンテンツを、リアルタイム放送でストリーミング伝送することができる。ビデオカメラ12300から受信されたコンテンツは、ビデオカメラ12300またはストリーミングサーバ11300によって符号化される。ビデオカメラ12300に撮影されたビデオデータは、コンピュータ12100を経て、ストリーミングサーバ11300に伝送されもする。
カメラ12600に撮影されたビデオデータも、コンピュータ12100を経て、ストリーミングサーバ11300に伝送されもする。カメラ12600は、デジタルカメラのように、静止映像及びビデオ映像をいずれも撮影することができる撮像装置である。カメラ12600から受信されたビデオデータは、カメラ12600またはコンピュータ12100によって符号化される。ビデオ符号化及びビデオ復号のためのソフトウェアは、コンピュータ12100がアクセスすることができるCD−ROMディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、SSD、メモリカードのようなコンピュータで判読可能な記録媒体に保存される。
また、携帯電話12500に搭載されたカメラによってビデオが撮影された場合、ビデオデータが携帯電話12500から受信される。
該ビデオデータは、ビデオカメラ12300、携帯電話12500またはカメラ12600に搭載されたLSI(large scale integrated circuit)システムによって符号化される。
一実施形態によるコンテンツ供給システム11000において、例えば、コンサートの現場録画コンテンツのように、ユーザが、ビデオカメラ12300、カメラ12600、携帯電話12500、または他の撮像デバイスを利用して録画されたコンテンツが符号化され、ストリーミングサーバ11300に伝送される。ストリーミングサーバ11300は、コンテンツデータを要請した他のクライアントに、コンテンツデータをストリーミング伝送することができる。
該クライアントは、符号化されたコンテンツデータを復号することができるデバイスであり、例えば、コンピュータ12100、PDA 12200、ビデオカメラ12300または携帯電話12500でもある。従って、コンテンツ供給システム11000は、クライアントが、符号化されたコンテンツデータを受信して再生する。また、コンテンツ供給システム11000は、クライアントが、符号化されたコンテンツデータを受信し、リアルタイムで復号して再生するようにし、個人放送(personal broadcasting)を可能にする。
コンテンツ供給システム11000に含まれた独立デバイスの符号化動作及び復号動作に、本発明のビデオ符号化装置及びビデオ復号装置が適用される。
図23及び図24を参照し、コンテンツ供給システム11000において、携帯電話12500の一実施形態について詳細に説明する。
図23は、多様な実施形態による本発明のビデオ符号化方法及びビデオ復号方法が適用される携帯電話12500の外部構造を図示している。携帯電話12500は、機能が制限されておらず、応用プログラムを介して、相当部分の機能を変更したり拡張したりすることができるスマートフォンでもある。
携帯電話12500は、無線基地局12000とRF信号を交換するための内蔵アンテナ12510を含み、カメラ12530によって撮影された映像、またはアンテナ12510によって受信されて復号された映像をディスプレイするためのLCD(liquid crystal display)画面、OLED(organic light emitting diode)画面のようなディスプレイ画面12520を含む。スマートフォン12510は、制御ボタン、タッチパネルを含む動作パネル12540を含む。ディスプレイ画面12520がタッチスクリーンである場合、動作パネル12540は、ディスプレイ画面12520のタッチ感知パネルをさらに含む。スマートフォン12510は、音声、音響を出力するためのスピーカ12580、または他の形態の音響出力部と、音声、音響が入力されるマイクロフォン12550、または他の形態の音響入力部と、を含む。スマートフォン12510は、ビデオ及び静止映像を撮影するためのCCDカメラのようなカメラ12530をさらに含む。また、スマートフォン12510は、カメラ12530によって撮影されたり、電子メール(E−mail)によって受信されたり、他の形態によって獲得されたりするビデオや静止映像のように、符号化されるか復号されたデータを保存するための記録媒体12570;及び記録媒体12570を携帯電話12500に装着するためのスロット12560;を含んでもよい。記録媒体12570は、SDカード、またはプラスチックケースに内蔵されたEEPROM(electrically erasable and programmable read only memory)のような他の形態のフラッシュメモリでもある。
図24は、携帯電話12500の内部構造を図示している。ディスプレイ画面12520及び動作パネル12540で構成された携帯電話12500の各パートを組織的に制御するために、電力供給回路12700、動作入力制御部12640、映像符号化部12720、カメラ・インターフェース12630、LCD制御部12620、映像復号部12690、マルチプレクサ/デマルチプレクサ(MUX/DEMUX:multiplexer/demultiplexer)12680、記録/判読部12670、変調/復調(modulation/demodulation)部12660及び音響処理部12650が、同期化バス12730を介して中央制御部12710に連結される。
ユーザが電源ボタンを動作し、「電源OFF」状態から「電源ON」状態に設定すれば、電力供給回路12700は、バッテリパックから、携帯電話12500の各パートに電力を供給することにより、携帯電話12500が動作モードにセッティングされる。
中央制御部12710は、CPU(central processing unit)、ROM及びRAM(random access memory)を含む。
携帯電話12500が、外部に通信データを送信する過程としては、中央制御部12710の制御によって、携帯電話12500でデジタル信号が生成される、例えば、音響処理部12650においては、デジタル音響信号が生成され、映像符号化部12720では、デジタル映像信号が生成され、動作パネル12540及び動作入力制御部12640を介して、メッセージのテキストデータが生成される。中央制御部12710の制御によって、デジタル信号が変調/復調部12660に伝達されれば、変調/復調部12660は、デジタル信号の周波数帯域を変調し、通信回路12610は、帯域変調されたデジタル音響信号に対して、D/A変換(digital-analog conversion)処理及び周波数変換(frequency conversion)処理を行う。通信回路12610から出力された送信信号は、アンテナ12510を介して、音声通信基地局または無線基地局12000に送出される。
例えば、携帯電話12500が通話モードであるとき、マイクロフォン12550によって獲得された音響信号は、中央制御部12710の制御によって、音響処理部12650でデジタル音響信号に変換される。生成されたデジタル音響信号は、変調/復調部12660及び通信回路12610を経て送信信号に変換され、アンテナ12510を介して送出される。
データ通信モードにおいて、電子メールのようなテキストメッセージが伝送される場合、動作パネル12540を利用して、メッセージのテキストデータが入力され、テキストデータが、動作入力制御部12640を介して中央制御部12610に伝送される。中央制御部12610の制御によって、テキストデータは、変調/復調部12660及び通信回路12610を介して送信信号に変換され、アンテナ12510を介して無線基地局12000に送出される。
データ通信モードで映像データを伝送するために、カメラ12530によって撮影された映像データが、カメラ・インターフェース12630を介して、映像符号化部12720に提供される。カメラ12530によって撮影された映像データは、カメラ・インターフェース12630及びLCD制御部12620を介して、ディスプレイ画面12520に直ちにディスプレイされる。
映像符号化部12720の構造は、前述の本発明のビデオ符号化装置の構造と相応する。映像符号化部12720は、カメラ12530から提供された映像データを、前述の本発明のビデオ符号化方式によって符号化し、圧縮符号化された映像データに変換し、符号化された映像データを、多重化/逆多重化部12680に出力することができる。カメラ12530の録画中、携帯電話12500のマイクロフォン12550によって獲得された音響信号も、音響処理部12650を経てデジタル音響データに変換され、デジタル音響データは、多重化/逆多重化部12680に伝達される。
多重化/逆多重化部12680は、音響処理部12650から提供された音響データと共に、映像符号化部12720から提供された符号化された映像データを多重化する。多重化されたデータは、変調/復調部12660及び通信回路12610を介して送信信号に変換され、アンテナ12510を介して送出される。
携帯電話12500が外部から通信データを受信する過程においては、アンテナ12510を介して受信された信号を周波数復元(frequency recovery)処理及びA/D変換(analog-digital conversion)処理を介してデジタル信号を変換する。変調/復調部12660は、デジタル信号の周波数帯域を復調する。帯域復調されたデジタル信号は、種類によって、ビデオ復号部12690、音響処理部12650またはLCD制御部12620に伝達される。
携帯電話12500は、通話モードであるとき、アンテナ12510を介して受信された信号を増幅し、周波数変換処理及びA/D変換(analog-digital conversion)処理を介して、デジタル音響信号を生成する。受信されたデジタル音響信号は、中央制御部12710の制御によって、変調/復調部12660及び音響処理部12650を経てアナログ音響信号に変換され、アナログ音響信号が、スピーカ12580を介して出力される。
データ通信モードにおいて、インターネットのウェブサイトからアクセスされたビデオファイルのデータが受信される場合、アンテナ12510を介して無線基地局12000から受信された信号は、変調/復調部12660の処理結果として多重化されたデータを出力し、多重化されたデータは、多重化/逆多重化部12680に伝達される。
アンテナ12510を介して受信した多重化されたデータを復号するために、多重化/逆多重化部12680は、多重化されたデータを逆多重化し、符号化されたビデオデータストリームと、符号化されたオーディオデータストリームとを分離する。同期化バス12730によって、符号化されたビデオデータストリームは、ビデオ復号部12690に提供され、符号化されたオーディオデータストリームは、音響処理部12650に提供される。
映像復号部12690の構造は、前述の本発明のビデオ復号装置の構造と相応する。映像復号部12690は、前述の本発明のビデオ復号方法を利用して、符号化されたビデオデータを復号して復元されたビデオデータを生成し、復元されたビデオデータを、LCD制御部12620を経て、ディスプレイ画面12520に、復元されたビデオデータを提供することができる。
それにより、インターネットのウェブサイトからアクセスされたビデオファイルのビデオデータが、ディスプレイ画面12520にディスプレイされる。それと同時に、音響処理部12650も、オーディオデータをアナログ音響信号に変換し、アナログ音響信号をスピーカ12580に提供することができる。それにより、インターネットのウェブサイトからアクセスされたビデオファイルに含まれたオーディオデータも、スピーカ12580で再生される。
携帯電話12500、または他の形態の通信端末機は、本発明のビデオ符号化装置及びビデオ復号装置をいずれも含む送受信端末機であるか、前述の本発明のビデオ符号化装置のみを含む送信端末機であるか、あるいは本発明のビデオ復号装置のみを含む受信端末機でもある。
本発明の通信システムは、図24を参照して説明した構造に限定されるものではない。例えば、図25は、多様な実施形態による通信システムが適用されたデジタル放送システムを図示している。図25の一実施形態によるデジタル放送システムは、本発明のビデオ符号化装置及びビデオ復号装置を利用して、衛星ネットワークまたは地上波ネットワークを介して伝送されるデジタル放送を受信することができる。
具体的に見れば、放送局12890は、電波を介して、ビデオデータストリームを、通信衛星または放送衛星12900に伝送する。放送衛星12900は、放送信号を伝送し、該放送信号は、家庭にあるアンテナ12860によって、衛星放送受信機に受信される。各家庭において、符号化されたビデオストリームは、TV(television)受信機12810、セットトップボックス(set-top box)12870、または他のデバイスによって復号されて再生される。
再生装置12830において、本発明のビデオ復号装置が具現されることにより、再生装置12830が、ディスク及びメモリカードのような記録媒体12820に記録された符号化されたビデオストリームを判読して復号することができる。それによって、復元されたビデオ信号は、例えば、モニタ12840で再生される。
衛星/地上波放送のためのアンテナ12860、またはケーブルTV受信のためのケーブルアンテナ12850に連結されたセットトップボックス12870にも、本発明のビデオ復号装置が搭載される。セットトップボックス12870の出力データも、TVモニタ12880で再生される。
他の例として、セットトップボックス12870の代わりに、TV受信機12810自体に本発明のビデオ復号装置が搭載されもする。
適切なアンテナ12910を具備した自動車12920が、衛星12900または無線基地局11700(図22)から送出される信号を受信することもできる。自動車12920に搭載された自動車ナビゲーションシステム12930のディスプレイ画面に、復号されたビデオが再生される。
ビデオ信号は、本発明のビデオ符号化装置によって符号化されて記録媒体に記録されて保存される。具体的に見れば、DVDレコーダによって、映像信号がDVDディスク12960に保存されるか、あるいはハードディスクレコーダ12950によってハ、ードディスクに映像信号が保存される。他の例として、ビデオ信号は、SDカード12970に保存されもする。ハードディスクレコーダ12950が、一実施形態による本発明のビデオ復号装置を具備すれば、DVDディスク12960、SDカード12970、または他の形態の記録媒体に記録されたビデオ信号がモニタ12880で再生される。
自動車ナビゲーションシステム12930は、図24のカメラ12530、カメラ・インターフェース12630及び映像符号化部12720を含まないこともある。例えば、コンピュータ12100(図22)及びTV受信機12810も、図24のカメラ12530、カメラ・インターフェース12630及び映像符号化部12720を含まないこともある。
図26は、多様な実施形態による、ビデオ符号化装置及びビデオ復号装置を利用するクラウドコンピューティングシステムのネットワーク構造を図示している。
本発明のクラウドコンピューティングシステムは、クラウドコンピューティングサーバ14100、ユーザDB(database)14100、コンピューディング資源14200及びユーザ端末機を含んでなる。
クラウドコンピューティングシステムは、ユーザ端末機の要請により、インターネットのような情報通信網を介して、コンピューディング資源のオンデマンド・アウトソーシングサービスを提供する。クラウドコンピューティング環境において、サービスプロバイダは、互いに異なる物理的な位置に存在するデータセンターのコンピューてぃんう資源を仮想化技術で統合し、ユーザが必要とするサービスを提供する。サービスユーザは、アプリケーション(application)、ストレージ(storage)、運用体制(OS)、保安(security)などのコンピューディング資源を、各ユーザ所有の端末にインストールして使用するのではなく、仮想化技術を介して生成された仮想空間上のサービスを、所望時点に所望するほど選んで使用することができる。
特定サービスユーザのユーザ端末機は、インターネット及び移動通信網を含む情報通信網を介して、クラウドコンピューティングサーバ14100に接続する。ユーザ端末機は、クラウドコンピューティングサーバ14100から、クラウドコンピューティングサービス、特に、動画再生サービスを提供される。ユーザ端末機は、デスクトップPC(personal computer)14300、スマートTV 14400、スマートフォン14500、ノート型パソコン14600、PMP(portable multimedia player)14700、テブレットPC 14800など、インターネット接続が可能な全ての電子機器にもなる。
クラウドコンピューティングサーバ14100は、クラウド網に分散している多数のコンピューディング資源14200を統合し、ユーザ端末機に提供することができる。多数のコンピューディング資源14200は、さまざまなデータサービスを含み、ユーザ端末機からアップロードされたデータを含んでもよい。かように、クラウドコンピューティングサーバ14100は、多くのところに分散している動画データベースを仮想化技術で統合し、ユーザ端末機が要求するサービスを提供する。
ユーザDB 14100には、クラウドコンピューティングサービスに加入しているユーザ情報が保存される。ここで、ユーザ情報は、ログイン情報と、住所、氏名など個人信用情報と、を含んでもよい。また、ユーザ情報は、動画のインデックス(index)を含んでもよい。ここで、該インデックスは、再生を完了した動画リスト、再生中の動画リスト、再生中の動画の停止時点などを含んでもよい。
ユーザDB 14100に保存された動画に係わる情報は、ユーザデバイス間に共有される。従って、例えば、ノート型パソコン14600から再生要請され、ノート型パソコン14600に所定動画サービスを提供した場合、ユーザDB 14100に、所定動画サービスの再生ヒストリーが保存される。スマートフォン14500から、同一動画サービスの再生要請が受信される場合、クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザDB 14100を参照して所定動画サービスを探して再生する。スマートフォン14500が、クラウドコンピューティングサーバ14100を介して、動画データストリームを受信する場合、動画データストリームを復号してビデオを再生する動作は、先に図24を参照して説明した携帯電話12500の動作と類似している。
クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザDB 14100に保存された所定動画サービスの再生ヒストリーを参照することもできる。例えば、クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザ端末機から、ユーザDB 14100に保存された動画についての再生要請を受信する。動画が、それ以前に再生中であったのであるならば、クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザ端末機への選択によって、最初から再生するか、あるいは以前停止時点から再生するかということにより、ストリーミング方法が異なる。例えば、ユーザ端末機が最初から再生するように要請した場合には、クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザ端末機に当該動画を最初のフレームからストリーミング伝送する。一方、端末機が、以前停止時点から続けて再生するように要請した場合には、クラウドコンピューティングサーバ14100は、ユーザ端末機に当該動画を、停止時点のフレームからストリーミング伝送する。
そのとき、ユーザ端末機は、図1ないし図19を参照して説明した本発明のビデオ復号装置を含んでもよい。他の例として、ユーザ端末機は、図1ないし図19を参照して説明した本発明のビデオ符号化装置を含んでもよい。また、ユーザ端末機は、図1ないし図19を参照して説明した、本発明のビデオ符号化装置及びビデオ復号装置をいずれも含んでもよい。
図1ないし図19を参照して説明した、ビデオ符号化方法及びビデオ復号方法、ビデオ符号化装置及びビデオ復号装置が活用される多様な実施形態について、図20ないし図26で説明した。しかし、図1ないし図19を参照して説明した、ビデオ符号化方法及びビデオ復号方法が、記録媒体に保存されたり、ビデオ符号化装置及びビデオ復号装置がデバイスで具現されたりする多様な実施形態は、図20ないし図26の実施形態に限定されるものではない。
以上で開示された多様な実施形態が属する技術分野で当業者であるならば、本明細書で開示された実施形態の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本明細書の開示範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本明細書の開示範囲に含まれたものであると解釈されなければならないのである。