JP6366367B2 - 被検体情報取得装置、被検体情報取得装置の制御方法、および、プログラム - Google Patents
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Description
被検体が生体である場合、グリューナイゼン定数は既知の一定値とみなせるため、吸収係数を得るためには、光強度分布を取得する必要がある。この光強度分布は、生体組織の光学特性から算出することができる。生体組織の光学特性とは、光が被検体に照射されてから光吸収体に到達するまでに通過する領域の、光に対する吸収特性(背景吸収係数と称する)と散乱特性(背景散乱係数と称する)の二つである。これら二つの係数をまとめて背景光学係数と呼ぶ。背景光学係数は、吸収係数の算出に大きく影響するため、正確な値を用いることが望ましい。
例えば、通常の光音響イメージングに用いる光源は、数十〜数百ナノ秒のパルス幅を持ったパルス光であるが、特許文献1に記載されたような時間分解測定を行う場合、数十〜数百ピコ秒のパルス幅を持った光を照射しなければならない。また、特許文献2に記載されたような位相変調測定を行う場合、パルス光ではなく強度変調光を照射しなければならない。このため、光音響イメージング装置において背景光学係数を測定しようとした場合、それぞれ別の光源を設けなければならず、装置の複雑化を招くという問題があった。
第一のパルス光および第二のパルス光を発生する光源と、前記光源から発生した前記第一のパルス光および前記第二のパルス光を被検体に照射する光照射手段と、前記光照射手
段から照射された前記第一のパルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を音響波信号に変換する音響波探触子と、前記光照射手段から照射され、被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を光信号に変換する光検出手段と、前記光信号から所定の周波数成分を抽出し、抽出した前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて被検体内の背景光学係数を取得する周波数解析手段と、前記背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された前記第一のパルス光の前記被検体内の光強度分布を取得する光強度取得手段と、前記音響波信号と前記光強度分布とに基づいて、前記被検体内における被検体情報を取得する情報取得手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の別形態に係る被検体情報取得装置は、
被検体内を伝搬した第二のパルス光に起因する時間波形を有する光信号を周波数領域に変換し、前記周波数領域における前記光信号から抽出した所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて、前記被検体の背景光学係数を取得する周波数解析手段と、前記被検体の背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された第一のパルス光の前記被検体内における光強度分布を取得する光強度取得手段と、前記光強度分布と、前記第一のパルス光の照射によって前記被検体で発生した音響波に基づいた音響波信号と、に基づいて、被検体情報を取得する情報取得手段と、を有することを特徴とする。
被検体に対してパルス光を照射し、当該パルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信し、解析することで、前記被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置の制御方法であって、前記被検体に第一のパルス光を照射するステップと、前記第一のパルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を音響波信号に変換するステップと、前記被検体に第二のパルス光を照射するステップと、前記被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を光信号に変換するステップと、前記光信号から所定の周波数成分を抽出し、抽出した前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて前記被検体内の背景光学係数を取得するステップと、前記背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された前記第一のパルス光の前記被検体内の光強度分布を取得するステップと、前記音響波信号と前記光強度分布とを用いて、前記被検体内における被検体情報を取得するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の別形態に係る被検体情報取得装置の制御方法は、
被検体内を伝搬した第二のパルス光に起因する時間波形を有する光信号を周波数領域に変換するステップと、前記周波数領域における前記光信号から抽出した所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて、前記被検体の背景光学係数を取得するステップと、前記被検体の背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された第一のパルス光の前記被検体内における光強度分布を取得するステップと、前記光強度分布と、前記第一のパルス光の照射によって前記被検体で発生した音響波に基づいた音響波信号と、に基づいて、被検体情報を取得するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本明細書における被検体情報とは、被検体内の吸収係数分布に基づく情報のことを指す。被検体情報としては、吸収係数分布、吸収係数から求められる酸素飽和度分布などの被検体を構成する物質の濃度分布などが挙げられる。
本発明の第一の実施形態に係る光音響測定装置は、第一のパルス光としてのパルス光を被検体に照射し、当該パルス光に起因して被検体内で発生した光音響波を解析することで、被検体である生体内部の吸収係数の分布を画像化する装置である。また、吸収係数の算出に必要な光強度の分布を取得するため、第二のパルス光としてのパルス光を用いて被検体の背景光学係数を測定する機能を有している。まず、装置の構成要素について述べ、その後、処理方法を説明し、最後に効果について述べる。
まず、図1を参照しながら、第一の実施形態に係る光音響測定装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響測定装置は、光源103、導光部104、測定ユニット105、再構成部108、周波数解析部109、光強度取得部110、情報取得部111、表示部112から構成される。また、測定ユニット105は、音響波探触子106および光検出器107を内蔵している。なお、図1中、符号101は被検体である生体を表し、符号102は光音響測定を行う対象の領域(以下、関心領域)を表す。
光源103は、パルス光を発生させる装置である。光音響信号の強度は光強度に比例するため、光源の出力は高いことが好ましい。例えば、チタンサファイアレーザやアレキサンドライトレーザ等の大出力パルスレーザ光源を好適に用いることができる。また、光源103には、発光ダイオードやフラッシュランプ等のインコヒーレント光源を使用してもよい。また、光源103で生成される光のパルス幅は、400ピコ秒から650ナノ秒程度であることが好ましい。
また、光源103で生成される光のパルス幅は、光音響イメージングで一般的に用いられ、かつ時間分解測定に適していない10ナノ秒から650ナノ秒の範囲であってもよい。さらに、光源103で生成される光のパルス幅は、100ナノ秒から650ナノ秒の範囲であってもよい。
光源103は、光音響測定に用いる第一のパルス光と、背景光学係数の測定に用いる第二のパルス光を発生させる。同じ光源103で生成される、光音響測定用の第一のパルス光と、背景光学係数の測定用の第二のパルス光は、実質的に同じ波形である。パルス光の発光間隔は、それぞれにおいて異なる時間を設定できることが好ましい。
光音響測定を行う際のパルス光の発光間隔は、できるだけ短いことが好ましいが、少なくとも1回のパルス光照射で音響波探触子が音響波を検出する時間よりも長くする必要がある。また、背景光学係数を測定する際のパルス光の発光間隔は、同様にできるだけ短いことが好ましいが、少なくともパルス幅と被検体による時間波形の拡がりの合計よりも長くする必要がある。被検体101が生体である場合、時間波形の拡がりとして10ナノ秒程度を想定すると良い。
導光部104は、光源103で発生したパルス光を測定ユニット105に導く手段であり、光学素子や光ファイバ、ミラーやプリズムといった光学部材からなる。光ファイバを用いて導光する場合、大光強度の伝送と可撓性を両立できるバンドルファイバを用いることが好ましい。
測定ユニット105は、導光部104に接続され、音響波探触子と光検出器を内蔵したユニットである。測定ユニット105から照射されたパルス光によって、光音響測定、および被検体の背景光学係数の測定が行われる。測定ユニット105は、光音響測定を行う際は、音響波探触子106によって音響波を受信し、背景光学係数の測定を行う際は、光検出器107を用いて、被検体内を伝搬したパルス光を検出する。
なお、光照射部103、導光部104および測定ユニット105の一部が、本発明における光照射手段である。
図2中の符号201はビームエクスパンダであり、導光部104から出射した光を拡大する光学部材である。光音響測定を行う際は光学絞り202を開放し、背景光学係数の測定を行う際は光学絞り202を絞る。これにより、それぞれの測定に適した面積で被検体101にパルス光を照射することができる。なお、光学絞り202は、導光部104とビームエクスパンダ201の中間に配置してもよい。
とができる。このような構成をとることで、測定ユニット105を小型化することができる。
分岐した光の一方は、第一照射部402を経由し、大面積で被検体101に照射される。もう一方の光は、第二照射部403を経由し、小面積で被検体101に照射される。第一照射部402と第二照射部403は、それぞれ第一遮光部404と第二遮光部405を有しており、一方が開放しているとき、もう一方が閉じる構成となっている。これにより、互いの照射光が互いの測定に影響することを防ぐことができる。
音響波探触子106は、被検体の内部で発生した音響波をアナログの電気信号に変換する手段である。以降、音響波探触子によって変換されたアナログの電気信号を音響波信号と呼ぶ。音響波探触子は、単に探触子あるいは音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。なお、本発明における音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、光音響波、光超音波と呼ばれる弾性波を含む。音響波探触子106は、単一の音響波探触子からなってもよいし、複数の音響波探触子からなってもよい。また、音響波探触子106は、測定ユニット105の内部にあっても良いし、図2(C)のようにユニットの外部にあっても良い。
また、音響波探触子106は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。具体的にはPZT(圧電セラミックス)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、CMUT(容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ)、ファブリペロー干渉計を用いたものなどが挙げられる。ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、探触子としての機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
また、音響波探触子106は、複数の受信素子が一次元、或いは二次元に配置されたものであってもよい。多次元配列素子を用いると、同時に複数の場所で音響波を受信することができるため、測定時間を短縮することができ、被検体の振動などの影響を低減することができる。なお、探触子が被検体よりも小さい場合は、探触子を走査させて複数の位置で音響波を受信するようにしても良い。
光検出器107は、測定ユニット105から照射され、被検体101内を伝搬したパルス光を検出(受光)し、光信号を生成する手段である。光信号とは、検出した光の強度の推移を時系列で表す電気信号である。以降、取得した信号そのものを光信号と称し、光信号が表す光の波形を時間波形と称する。
光検出器107には、フォトマルチプライヤチューブ(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)、フォトダイオード(PD)等を用いることができる。生成した光信号は、周波数解析部109に出力される。
再構成部108は、音響波探触子106が生成した音響波信号に基づいて画像再構成処理を行い、関心領域102における初期音圧分布を生成する手段である。
具体的には、音響波探触子106が生成した音響波信号を増幅し、デジタル信号に変換したのちに、画像再構成処理を行う。画像再構成処理には、タイムドメインでの逆投影法、タイムリバーサルによる再構成法、フーリエドメインでの再構成法、モデルベース再構成法など、既知の処理方法を採用することができる。生成された初期音圧分布は、情報取
得部111に出力される。
周波数解析部109は、光検出器107が生成した光信号を所定の周波数成分に変換し、当該周波数成分の振幅減衰と位相差を用いて、被検体の背景光学係数、すなわち背景吸収係数と背景散乱係数を演算する手段である。
具体的には、フーリエ変換を用いて光信号を周波数領域に変換し、所定の周波数成分を抽出する。なお、所定の周波数は、光源103で生成される光の時間波形をフーリエ変換した際に、振幅値またはパワーが極大値をとなるような周波数であることが望ましい。例えば、光源103で生成される光のパルス幅を基準とする周波数をとることができる。
例として、パルスの半値幅を半周期や4分の1周期とするような周波数や、その近傍の周波数、またはその高調波周波数を用いることができる。これらの周波数に限らず、十分なSN比を確保できる周波数であれば、いかなる周波数を用いても良い。また、背景光学係数の算出には、位相変調計測法における逆問題計算を用いる。詳細な方法については後述する。算出の結果は、光強度取得部110に出力される。
光強度取得部110は、算出した背景光学係数を用いて、光音響測定時の関心領域102における光強度の分布(光強度分布)を演算する手段である。光強度の算出には、光エネルギーの挙動を記述した方程式(例えば、拡散方程式や輸送方程式)を有限要素法や差分法等で解く方法や、光エネルギーの挙動を光子の統計的な挙動とみなして計算を行うモンテカルロ法等を用いることができる。詳細な方法については後述する。算出された光強度分布は、情報取得部111に出力される。
情報取得部111は、関心領域102における初期音圧分布と光強度分布から、当該関心領域における吸収係数分布を取得する手段である。詳細な方法については後述する。
再構成部108、周波数解析部109、光強度取得部110、情報取得部111には、典型的にはワークステーションなどを用いることができるが、専用に設計されたハードウェアを用いて実現してもよい。ワークステーションなどのコンピュータを用いる場合、前述した手段は、それぞれの処理があらかじめプログラムされたソフトウェアによって実行される。
表示部112は、吸収係数分布を測定者に対して提示する手段である。例えば、吸収係数を直接数値で表示しても良いし、二次元画像やボリュームレンダリング画像で表示しても良い。さらに、吸収係数に基づいて組織の成分比率や濃度などを演算し、それらを表示しても良い。例えば、酸素飽和度などを表示させてもよい。
被検体101は、本発明を構成するものではないが、ここで説明する。
被検体101は、測定を行う対象物である。被検体101は、典型的には生体であるが、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムであってもよい。光音響測定装置では、被検体101の内部に存在する光吸収係数の大きい光吸収体をイメージングできる。被検体が生体である場合、イメージングの対象はヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などである。
次に、関心領域の吸収係数分布を求める方法について説明する。被検体内の吸収係数は、数式1によって表すことができる。P0は被検体内で発生した音響波の初期音圧であり
、Γはグリューナイゼン定数である。また、Φは被検体内の対象領域に到達する光の強度であり、μa_iは吸収係数である。
グリューナイゼン定数は、被検体の体積膨張係数と音速の二乗の積を定圧比熱で割ったものであり、前述したように、被検体が生体である場合は一定値とみなすことができる。すなわち、関心領域における初期音圧分布と、光強度分布が取得できれば、目的の吸収係数分布を得ることができる。
数式2において、rは被検体内での位置を表す位置ベクトルであり、φ(r)はrにおける光強度である。また、μs’_b(r)は被検体の背景散乱係数であり、μa_b(r)は被検体の背景吸収係数である。q(r)は光源項である。関心領域に到達する光の
強度を得るためには、被検体の背景散乱係数および背景吸収係数を得る必要がある。数式2は、μs’_bのみを含む第一項、μa_bのみを含む第二項、いずれも含まない第三項の和で記述されているため、数式2を解くためには、背景散乱係数μs’_bおよび背景吸収係数μa_bをそれぞれ取得する必要がある。
二つの背景光学係数をそれぞれ取得するためには、被検体内を透過した光の強度を測定し、時間分解計測法または位相変調計測法を用いて推定する必要がある。
まず、時間分解計測法について説明する。時間分解計測法では、数100ピコ秒以下といった短いパルス幅の光を照射して、被検体内を伝搬した光を検出し、光強度の時間波形を取得する。そして、取得した時間波形に対して、光散乱体での光強度を示す解析解(拡散方程式の解析解等)や数値計算(拡散方程式数値解法やモンテカルロ法)で計算した時間波形を、背景光学係数μa_bとμs’_bを変数としてフィッティングする。最終的に、両者の波形が十分一致した際の背景光学係数を、被検体の背景光学係数とする。すなわち逆問題の求解である。
このため、数100ピコ秒以下といった短いパルス幅の光源を用いて時間分解計測法を実施すると、測定した時間波形からμa_bとμs’_bとが一意に定まり、二つの背景光学係数を高い精度でそれぞれ取得することができる。
μa_bとμs’_bに対して一つの情報(光の強度)しか得られないため、検出した光の強度を満たすμa_bとμs’_bの組み合わせは無数に存在することになり、μa_bとμs’_bを特定することが困難となる。
ここで、非特許文献1に記載の実施例を参照して、30個のμa_bおよびμs’_bのうち、最も生体による時間波形の拡がりが短くなる光学係数の組み合わせを用いて、パルス幅0の理想パルス光源に対する検出時間波形を計算した。
ここで用いた背景光学係数は、μa_bの最大値である0.0078[/mm]と、μs’_bの最小値である0.63[/mm]である。時間波形の遅い時間に検出される光は、多く散乱された光であるため光路長が長く、より多くの吸収を受け強度が減衰している。背景吸収係数が大きい程、時間波形前半の光に対する後半の光の減衰が大きいため、時間波形の拡がりは短くなる。また、散乱係数が小さい程、光が様々な散乱経路をとる確率が低下するので、光路長の違いによって生じている時間波形の拡がりは短くなる。
このように、時間分解計測では、被検体による時間波形の拡がりよりも短いパルス幅の光源を用いることで、μa_bとμs’_bを独立かつ高精度に測定することができる。
位相変調計測法では、測定した振幅減衰と位相差に対し、解析解や数値計算で計算した振幅減衰と位相差が一致するようにμa_bとμs’_bを変数として最適化する。そして、一致した時の背景光学係数を被検体の背景光学係数とする。この方法も、時間分解計測法と同様の逆問題計算である。
光音響イメージングで用いられる光のパルス幅は、関心領域にある光吸収体から音響波を効率的に生じさせる条件(応力閉じ込め条件)を満足する必要がある。応力閉じ込め条件は、数式3で表わされる。
光音響イメージングに用いる光のパルス幅は、上述した時間分解計測法に適したパルス幅(数100ピコ秒以下)と定常光との中間であるため、測定時間波形と計算時間波形が複数のμa_bとμs’_bの組み合わせをとってしまい、一意に定まらない。これは、μa_bとμs’_bの組み合わせが、一般的な時間分解計測法では一意、定常光では無数に存在することからも類推される。すなわち、ナノ秒オーダーのパルス光を用いて時間分解計測を行うと、背景光学係数が特定できず、測定の精度が低下してしまう。
図6の二つの横軸はそれぞれμa_bとμs’_bを、縦軸は二乗平均残差を示す。図6では、破線矢印で示した、μa_b=0.005[/mm]、μs’_b=0.995[/mm]以外にも、実線矢印で示したような残差の極小値が複数存在する。すなわち、μa_bとμs’_bの組み合わせが複数あることが分かる。
ここで試しに、μa_bを0.005[/mm]、μs’_bを0.995[/mm]として、計算した時間波形を目標として逆問題計算を行ったところ、μa_b=0.011[/mm]、μs’_b=0.639[/mm]となり、大きな誤差が発生した。なお、当該逆問題の計算は図6の領域全体を大域探索する方法を用いているので、局所解に陥ることはない。
以上より、光音響イメージングに用いる光源を用いて被検体の背景光学係数を測定すると、実際の背景光学係数とは異なるμa_bとμs’_bの組み合わせが選択される場合があり、測定の精度が低下してしまうことがわかる。
これに対し本発明では、光音響イメージングで一般的に用いられる光源を用いて背景光学係数を測定できる方法を提案する。
以下、背景光学係数の具体的な測定方法について説明する。
時間分解計測法における時間波形をフーリエ変換した結果の振幅減衰と位相差は、位相変調計測法における振幅減衰と位相差と一致する。すなわち、位相変調計測法と時間分解計測法は等価な関係にある。このため、位相変調計測法で測定した振幅減衰と位相差があれば、時間分解計測法と同様に(すなわち等価に)μa_bとμs’_bとを一意に特定することができる。
照射光のパルス幅は、例えば、光音響イメージングで一般的に用いられ、かつ時間分解測定に適していない10ナノ秒から650ナノ秒の範囲とすることができる。さらに、照射光のパルス幅は、100ナノ秒から650ナノ秒の範囲とすることができる。
計測においては、周波数解析部109が、取得した周波数成分の振幅減衰と位相差を取得して、位相変調計測における逆問題計算を行い、被検体のμa_bとμs’_bとを独立に取得する。時間分解計測と位相変調計測は等価性を有するため、取得したμa_bとμs’_bは一意な値となる。
次に、図8を参照しながら、本実施形態に係る被検体情報取得装置の処理方法を説明する。
ステップS101は、光音響測定に用いるパルス光を被検体に照射する工程である。光音響測定に用いるパルス光を、以降、第一のパルス光と称する。
本工程では、まず、測定ユニット105を、関心領域102の測定に適した位置に移動させ、被検体101に対するパルス光の照射面積が大きくなるように光学系を設定する。また、パルス光の発光間隔を、光音響波の受信に適した時間に設定する。これらの設定は装置により自動で行われることが望ましいが、測定者が行っても良い。
次に、光源103からパルス光を発生させ、測定ユニット105を介して被検体101にパルス光を照射する。
本工程では、第一のパルス光照射によって関心領域102で発生した光音響波を、音響波探触子106で受信し、音響波信号に変換する。ここでは、信号のSN比が十分な値となるまで、音響波を繰り返し受信して信号を積算する(ステップS102A)。
本工程では、ステップS102で取得した信号を、再構成部108で再構成することで、関心領域102における初期音圧分布を取得する。
本工程では、被検体101に対するパルス光の照射面積が小さくなるように光学系を設定する。また、パルス光の発光間隔を、伝搬光の検出に適した時間に設定する。これらの設定は装置により自動で行われることが望ましいが、測定者が行っても良い。
次に、光源103からパルス光を発生させ、測定ユニット105を介して被検体101にパルス光を照射する。
本工程では、被検体101に照射され、被検体の内部を伝搬した光を、光検出器107が検出し、検出光の強度推移を表す光信号を生成する。ここでは、光信号のSN比が十分な値となるまで、パルス光を繰り返し検出して光信号を積算する(ステップS105A)。
本工程では、周波数解析部109が光信号を周波数領域に変換し、所定の周波数成分を
取得する。そして、取得した周波数成分における振幅と、予め取得したパルス光の周波数成分の振幅とを用いて振幅減衰を取得する。また、取得した周波数成分における位相と、パルス光の周波数成分の位相とを用いて位相差を取得する。
本工程では、周波数解析部109が、ステップS106で取得した振幅減衰と位相差を用いて、位相変調計測法によって被検体101の背景光学係数を算出する。
本工程では、光強度取得部110が、ステップS107で取得した背景光学係数を用いて、関心領域102内における光強度分布を取得する。
本工程では、情報取得部111が、ステップS103で取得した初期音圧分布と、ステップS109で取得した光強度分布とを用いて、関心領域における吸収係数分布を取得する。取得した吸収係数分布は、表示部112を通して測定者に提示される。
なお、ステップS103と、ステップS104〜S108は、並列に実行することが望ましい。時間のかかる画像再構成処理(ステップS103)を行っている間に、ステップS104〜S108の工程を行うことで、これらを逐次に行う場合よりも全体の測定時間を短縮することができる。
本発明の効果を、図9を参照して説明する。まず、図7に示したような、光源103の波形を周波数領域に変換し、パルス光の半値幅である100[ns]を半周期とみなして、1/(100[ns]×2)=5[MHz]の周波数成分の振幅と位相を取得した。次に、背景光学係数がμa_b=0.005[/mm]、μs’_b=0.995[/mm]である被検体を用意し、図7に示した波形の光を入射させた際に検出される光信号を取得した。そして、当該光信号を周波数領域に変換し、5[MHz]成分の振幅と位相を算出した。
このようにして求めた、光源に対する光信号の振幅の比を振幅減衰とし、光源に対する光信号の位相遅れを位相差とした。以上の計算を、μa_bとμs’_bを変えながら行い、μa_b=0.005[/mm]、μs’_b=0.995[/mm]での振幅減衰と位相遅れに対する二乗平均残差を計算した。図9は、二つの横軸がそれぞれμa_bとμs’_bを示し、縦軸が二乗平均残差を示す。
前述したように、光源103で発生したパルス光をそのまま用いて時間分解計測法を行った場合、図6のように逆問題の解が一意に定まらない。これに対して、本実施形態に係る光音響測定装置では、逆問題の解が一意に定まり、被検体の背景光学係数を高い精度で取得できることが確認できた。
り、また、被検体全体に対して腫瘍は十分小さいので、被検体全体の光学特性を均一であるとみなしても問題ない。
また、光源103のパルス幅は前述した時間波形の拡がりより十分大きいため、拡散方程式ではCW(連続発振)光として扱うことができる。このため、時間に依存しない拡散方程式を用いることができる。
第一の実施形態では、測定ユニット内の光学系を個別に切り替えることで、被検体に対するパルス光の照射面積を切り替えた。これに対し、第二の実施形態は、複数の測定ユニットを設け、光音響測定と背景光学係数の測定を並行して行う実施形態である。
本実施形態では、光音響測定に用いる第一の測定ユニット1001と、背景光学係数の測定を行う第二の測定ユニット1002とを設ける。互いの測定ユニットは独立しており、一方の照射光がもう一方の測定に影響しない位置に配置されている。例えば、図10のように被検体を挟んで互いに反対の面に配置される。
このような配置にすると、一方の測定ユニットから照射されたパルス光が、被検体内での光の吸収および散乱によって大きく減衰した後に他方の測定ユニットに到達するため、互いの測定への影響を低減することができる。
第二の導光部1004は、ビームスプリッタ1003で分割されたパルス光の一部を、測定ユニット1001に導く手段である。第二の導光部1004は、導光部104と同様に、ミラーやプリズム等の光学部材や、光ファイバ等を用いることができる。光ファイバを用いる場合、光を効率的に伝達するため、ビームスプリッタ1003と第二の導光部1004との間に結合光学系を配置するとよい。
また、第二の測定ユニット1002は、第二の導光部1004から出射したパルス光を被検体101に照射し、被検体内を伝搬した光を検出する手段である。第二の測定ユニット1002を経由したパルス光は、小面積で被検体に照射される。例えば、第二の導光部1004が光ファイバである場合、光ファイバの射出端を被検体に接触させるようにして
もよい。また、第二の導光部1004と被検体101の間に適当な光学系を設けてもよい。
本工程では、まず、第一の測定ユニット1001を、関心領域102の測定に適した位置に移動させ、第二の測定ユニット1002を、第一の測定ユニット1001から照射されるパルス光が十分減衰する位置に配置する。好ましくは、第二の測定ユニット1002に内蔵された光検出器を、第一の測定ユニット1001が光を照射する位置から直線距離で7cm以上離れた位置に配置するとよい。
次に、光源103で生成されるパルス光の発光間隔を、光音響波の受信に適した時間と、伝搬光の検出に適した時間のうち長い方に設定する。これらの設定は装置により自動で行われることが望ましいが、測定者が行っても良い。そして、光源103からパルス光を発生させ、各測定ユニットから被検体101にパルス光を照射する。
本工程では、第一のパルス光照射によって関心領域102で発生した光音響波を、音響波探触子106で受信し、音響波信号に変換する。ここでは、信号のSN比が十分な値となるまで、音響波を繰り返し受信して信号を積算する(ステップS202A)。
本工程では、被検体101に照射され、被検体の内部を伝搬した光を、光検出器107で検出し、検出光の強度推移を表す光信号を生成する。ここでは、光信号のSN比が十分な値となるまで、パルス光を繰り返し検出して光信号を積算する(ステップS203A)。
なお、ステップS202およびS203は同期して行われるが、必要な積算回数に先に達した工程は、他方が処理中であっても次の工程に進むことができる。
説明した工程以外の工程は、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態によると、このように、光音響測定と背景光学係数の測定を同時に行うことができ、測定にかかる時間を短縮することができる。
第一および第二の実施形態では、被検体の背景光学係数が略均一であるものとして、単一の値を算出した。これに対して第三の実施形態は、被検体上の複数の位置で背景光学係数を測定し、背景光学係数の分布を生成する実施形態である。
本実施形態では、被検体上の複数の位置でパルス光を検出して、取得した複数の光信号を用いて、背景光学係数の空間分布(背景光学係数分布)を算出する。背景光学係数の分布を用いて光強度分布を算出することで、関心領域における吸収係数分布を、より高い精度で取得することができる。
部104、測定ユニット105、情報取得部111、表示部112を有している。また、測定ユニット105は、音響波探触子106および光検出器107を内蔵している。
また、第三の実施形態特有の構成として、移動部1202、光検出器1201、周波数解析部1203、光強度取得部1204、再構成部1205を有している。
移動部1202は、測定ユニット105を移動させる手段である。図12(A)、(B)、(C)は、移動部1202によって測定ユニット105をそれぞれ三つの異なる位置に移動させた場合を示している。
まず、図12(A)における光照射位置をS(r)に設定し、光検出器107と光検出器1201それぞれのA(r)とexp(ik|r|)を計算する。同様の計算を、図12(B)および図12(C)の位置に対しても行い、全ての振幅減衰と位相差が、計算と測定とで一致するように、背景吸収係数分布μa_b(r)および背景散乱係数分布μs’_b(r)を最適化する。
以上の計算により求めた背景吸収係数分布μa_b(r)および背景散乱係数分布μs’_b(r)を、被検体101の背景光学係数分布とする。
本工程では、第一のパルス光照射によって関心領域102で発生した光音響波を、音響波探触子106で受信し、音響波信号に変換する。ここでは、信号のSN比が十分な値となるまで、音響波を繰り返し受信して信号を積算する(ステップS302A)。
積算が完了した信号は、測定した位置と対応付けられて再構成部1205に送られる。
本工程では、被検体101に照射され、被検体の内部を伝搬した光を、光検出器107および光検出器1201で検出し、検出光の強度推移を表す光信号を生成する。ここでは、光信号のSN比が十分な値となるまで、パルス光を繰り返し検出して光信号を積算する(ステップS304A)。
積算が完了した光信号は、測定した位置および光検出手段を識別する情報と対応付けられて周波数解析部1203に送られる。
本工程では、周波数解析部1203が光信号を周波数領域に変換し、所定の周波数成分を取得する。そして、取得した周波数成分における振幅と、予め取得したパルス光の周波数成分の振幅とを用いて振幅減衰を取得する。また、取得した周波数成分における位相と、パルス光の周波数成分の位相とを用いて位相差を取得する。
また、周波数解析部は、取得した振幅減衰と位相差を、測定した位置および光検出手段を識別する情報と対応付けて保存する。振幅減衰と位相を保存することで、時間波形そのものを保存するよりも記憶容量を節約することができる。
本工程では、移動部1202が、測定ユニット105を次の測定位置に移動させる。そして、全ての測定位置において、ステップS301〜S305の処理を行う(ステップS306A)。
本工程では、周波数解析部1203が、ステップS305で取得した各測定位置と、光検出手段ごとの振幅減衰と位相差を用いて、位相変調計測法によって被検体101の背景光学係数分布を取得する。
本工程では、光強度取得部1204が、ステップS307で取得した背景光学係数分布を用いて、関心領域102内における光強度分布を取得する。
本工程では、ステップS302で取得した、各測定位置での信号を、再構成部1205で再構成することで、関心領域102における初期音圧分布を取得する。
説明した工程以外の工程は、第一の実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、光検出手段が二つ、測定位置が三箇所である場合を示したが、これらに限定する必要はなく、光検出手段を増やしたり、測定位置を増やしたりしてもよい。このようにすることで、背景光学係数分布を(特に空間分解能について)より高い精度で得ることができる。また、光検出器を増やして測定位置を一箇所としても良いし、光
検出器を一つにして測定位置を増やしてもよい。
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、取得した光信号から所定の周波数成分を抽出することができれば、例示したフーリエ変換以外の方法を用いてもよい。
また本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置として実施することもできる。また、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置の制御方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
Claims (20)
- 第一のパルス光および第二のパルス光を発生する光源と、
前記光源から発生した前記第一のパルス光および前記第二のパルス光を被検体に照射する光照射手段と、
前記光照射手段から照射された前記第一のパルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を音響波信号に変換する音響波探触子と、
前記光照射手段から照射され、被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を光信号に変換する光検出手段と、
前記光信号から所定の周波数成分を抽出し、抽出した前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて被検体内の背景光学係数を取得する周波数解析手段と、
前記背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された前記第一のパルス光の前記被検体内の光強度分布を取得する光強度取得手段と、
前記音響波信号と前記光強度分布とに基づいて、前記被検体内における被検体情報を取得する情報取得手段と、
を有することを特徴とする、被検体情報取得装置。 - 前記光検出手段は、前記被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を、前記被検体上の複数の異なる位置で受光し、複数の光信号に変換する
ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記光照射手段は、前記第一のパルス光よりも照射面積が小さい前記第二のパルス光を前記被検体に照射する
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記光照射手段は複数の光学部材を有し、前記複数の光学部材を切り替えることにより、前記第一のパルス光および前記第二のパルス光を個別に前記被検体に照射する
ことを特徴とする、請求項3に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響波探触子が受信した音響波に基づいて、前記音響波の初期音圧分布を取得する再構成手段を更に有し、
前記情報取得手段は、前記初期音圧分布と前記光強度分布とを用いて、前記被検体内における被検体情報を取得する
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のパルス光と前記第二のパルス光は、単一の光源から発生した光である
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 被検体内を伝搬した第二のパルス光に起因する時間波形を有する光信号を周波数領域に変換し、前記周波数領域における前記光信号から抽出した所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて、前記被検体の背景光学係数を取得する周波数解析手段と、
前記被検体の背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された第一のパルス光の前記被検体内における光強度分布を取得する光強度取得手段と、
前記光強度分布と、前記第一のパルス光の照射によって前記被検体で発生した音響波に基づいた音響波信号と、に基づいて、被検体情報を取得する情報取得手段と、
を有することを特徴とする、被検体情報取得装置。 - 前記所定の周波数成分は、前記第二のパルス光を構成する周波数成分の振幅またはパワーが最大となる周波数に基づいた周波数成分である
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記所定の周波数成分は、前記第二のパルス光のパルス幅の逆数に対応する周波数に基づいた周波数成分である
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記周波数解析手段は、前記被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を、前記被検体上の複数の異なる位置で受光して変換された複数の光信号に基づいて被検体の背景光学係数の空間分布を取得し、
前記光強度取得手段は、前記背景光学係数の空間分布に基づいて前記光強度分布を取得する
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のパルス光と前記第二のパルス光とは、単一のパルス光である
ことを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において400ピコ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において10ナノ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において100ナノ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 被検体に対してパルス光を照射し、当該パルス光に起因して前記被検体内で発生した音
響波を受信し、解析することで、前記被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置の制御方法であって、
前記被検体に第一のパルス光を照射するステップと、
前記第一のパルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を音響波信号に変換するステップと、
前記被検体に第二のパルス光を照射するステップと、
前記被検体内を伝搬した前記第二のパルス光を光信号に変換するステップと、
前記光信号から所定の周波数成分を抽出し、抽出した前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて前記被検体内の背景光学係数を取得するステップと、
前記背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された前記第一のパルス光の前記被検体内の光強度分布を取得するステップと、
前記音響波信号と前記光強度分布とを用いて、前記被検体内における被検体情報を取得するステップと、
を含むことを特徴とする、被検体情報取得装置の制御方法。 - 被検体内を伝搬した第二のパルス光に起因する時間波形を有する光信号を周波数領域に変換するステップと、
前記周波数領域における前記光信号から抽出した所定の周波数成分と前記第二のパルス光との振幅比、および、前記所定の周波数成分と前記第二のパルス光との位相差に基づいて、前記被検体の背景光学係数を取得するステップと、
前記被検体の背景光学係数に基づいて、前記被検体に照射された第一のパルス光の前記被検体内における光強度分布を取得するステップと、
前記光強度分布と、前記第一のパルス光の照射によって前記被検体で発生した音響波に基づいた音響波信号と、に基づいて、被検体情報を取得するステップと、
を含むことを特徴とする、被検体情報取得装置の制御方法。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において400ピコ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項15または16に記載の被検体情報取得装置の制御方法。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において10ナノ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項15または16に記載の被検体情報取得装置の制御方法。 - 前記第一のパルス光および前記第二のパルス光のパルス幅は、半値全幅において100ナノ秒から650ナノ秒の範囲である
ことを特徴とする、請求項15または16に記載の被検体情報取得装置の制御方法。 - 請求項15から19のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
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