JP6362565B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来より、可動部材に備える同一基板に複数のLEDが実装されるとともに、複数のLEDを駆動する定電流ドライバが実装される遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2014−213083(段落[0180]、及び図30)
ところで、特許文献1に記載される遊技機においては、定電流ドライバが複数のLEDに電流を流すことにより発熱するため、この熱より定電流ドライバ自身に不具合が発生してLEDの駆動が困難となると、発光演出による演出補助が低下するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発光演出による演出補助の低下を防止することができる遊技機を提供することにある。
上述の目的を達成するための有効な解決手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等の説明を行う。また、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成等についても適宜示すが、何ら限定されるものではない。
(解決手段1)
遊技の進行を制御する遊技制御装置からのコマンドに基づいて演出の進行を制御することができる演出制御装置を備える遊技機であって、複数の抵抗と、直流電源を作成して供給する電源装置と、複数の発光系統に分けられる複数の発光素子が設けられる発光装置と、前記複数の発光系統とそれぞれ対応する複数の出力部を有すると共に、前記演出制御装置からの制御信号に基づいて、前記複数の出力部への電流を一定電流に制御して当該複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を駆動する定電流駆動部が設けられる駆動制御装置と、を備え、前記複数の抵抗は、前記発光装置に設けられ、前記複数の発光素子は、前記複数の発光系統のうち一の発光系統として一つの発光素子又は二つ以上の発光素子に分けられ、前記定電流駆動部は、前記複数の出力部への電流を前記一定電流に制御して当該複数の出力部と対応する前記複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を駆動することにより自身の温度が予め定めた温度に達すると、当該一定電流の出力停止の動作を行う出力停止部を備え、前記電源装置が作成する前記直流電源を供給する電源ラインが前記複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を介して当該複数の発光系統とそれぞれ対応する前記定電流駆動部の前記複数の出力部と電気的に接続され、当該複数の出力部が前記複数の抵抗と電気的に接続されて当該定電流駆動部が発する熱の一部を当該複数の抵抗で受け持つことにより当該定電流駆動部が発する熱を抑制して当該定電流駆動部に備える前記出力停止部による前記一定電流の出力停止の動作を回避することができることを特徴とする遊技機。
この遊技機では、遊技の進行を制御する遊技制御装置からのコマンドに基づいて演出の進行を制御することができる演出制御装置を備えている。
この遊技機では、複数の抵抗、電源装置、発光装置駆動制御装置を備えている。電源装置は、直流電源を作成して供給することができるものである。発光装置は、複数の発光系統に分けられる複数の発光素子が設けられているものである。駆動制御装置は、複数の発光系統とそれぞれ対応する複数の出力部を有すると共に、演出制御装置からの制御信号に基づいて、複数の出力部への電流を一定電流に制御して複数の発光系統に分けられる複数の発光素子を駆動することができる定電流駆動部が設けられているものである。
複数の抵抗は、発光装置に設けられている。複数の発光素子は、複数の発光系統のうち一の発光系統として一つの発光素子又は二つ以上の発光素子に分けられている。
電源装置が作成する直流電源を供給する電源ラインが複数の発光系統に分けられる複数の発光素子を介して複数の発光系統とそれぞれ対応する定電流駆動部の複数の出力部と電気的に接続され、複数の出力部が複数の抵抗と電気的に接続されて定電流駆動部が発する熱の一部を複数の抵抗で受け持つことにより定電流駆動部が発する熱を抑制して定電流駆動部に備える出力停止部による一定電流の出力停止の動作を回避することができるようになっている。
このように、複数の発光系統とそれぞれ対応する定電流駆動部の複数の出力部が複数の抵抗と電気的に接続されて定電流駆動部が発する熱の一部を複数の抵抗で受け持つことにより定電流駆動部が発する熱を抑制することができるため、定電流駆動部自身の発熱により不具合が発生する蓋然性を極めて小さくすることができるとともに、複数の発光素子の発光演出による演出補助を確実に行うことができる。したがって、発光演出による演出補助の低下を防止することができる。
本実施形態では、例えば、図13の主制御基板4100が遊技制御装置に相当し、図16の周辺制御基板4140が演出制御装置に相当し、図1のパチンコ遊技機1が遊技機に相当し、図24の電源基板851が電源装置に相当し、図40の遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板、及び図41の扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板が発光装置に相当し、図40の定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21、及び図41の定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31が定電流駆動部に相当し、図40のランプ駆動基板4170、ランプ駆動サブ基板4170’、図41の枠装飾駆動アンプ基板194、及び枠装飾駆動アンプサブ基板194’が駆動制御装置に相当し、図40の遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLED、及び図41の扉枠5の各装飾基板に設けた複数のLEDが複数の発光素子に相当し、図40の定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21におけるそれぞれの出力チャンネルCH1〜CH24、及び図41の定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31におけるそれぞれの出力チャンネルCH1〜CH24が複数の出力部に相当し、図40の定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21に備えるTSD回路、及び図41の定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31に備えるTSD回路が出力停止部に相当し、図40の遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に備える抵抗YILR0〜YILR503、及び図41の扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に備える抵抗TILR0〜TILR743が複数の抵抗に相当する。
本発明の遊技機においては、発光演出による演出補助の低下を防止することができる。
パチンコ遊技機の外枠に対して本体枠を開放し、本体枠に対して扉枠を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 外枠の正面斜視図である。 本体枠の正面斜視図である。 本体枠における基板ユニットの背面斜視図である。 扉枠の斜視図である。 扉枠側表示装置の概略構成図(側面図)である。 遊技盤の正面図である。 図9の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図である。 上皿側表示装置に備えるプロジェクタからの画像が投影される遊技盤の正面図である。 パチンコ遊技機に取り付けた状態で遊技盤における機能表示ユニットを拡大して示す正面図である。 主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板のブロック図である。 図13のつづきを示すブロック図である。 主基板を構成する払出制御基板とCRユニット及び度数表示板との電気的な接続を中継する遊技球等貸出装置接続端子板に入出力される各種検出信号の概略図である。 図13のつづきを示すブロック図である。 周辺制御MPUの概略を示すブロック図である。 液晶及び音制御部における音源内蔵VDP周辺のブロック図である。 磁気検出スイッチのブロック図(a)、磁気検出スイッチの端子を説明するためのテーブル(b)、磁気検出スイッチの検知距離を設定するためのテーブル(c)である。 磁気検出スイッチを上面から見たときにおける磁気検知範囲を示す概略図(a)、磁気検出スイッチを側面から見たときにおける磁気検知範囲を示す概略図(b)である。 磁気検出スイッチにより行われる磁気検出制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出制御側電源投入時処理において行われるオフセット調整処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出スイッチのOUT端子からの出力信号の内容を示すタイミングチャートである。 パチンコ遊技機の電源システムを示すブロック図である。 電源作成回路を示すブロック図(a)、電力消費量と電力消費量に伴う電力消費抑制レベルとの関係を示す図(b)である。 図24のつづきを示すブロック図である。 主制御基板の回路を示す回路図である。 停電監視回路を示す回路図である。 主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路を示す回路図である。 払出制御基板からの主枠扉開放信号を扉開放信号とDOOR信号とに分岐するための回路図である。 磁気検出スイッチへの電源供給と電源遮断と行うための回路図である。 払出制御部の回路等を示す回路図である。 払出制御入力回路を示す回路図である。 図33の続きを示す回路図である。 払出モータ駆動回路を示す回路図である。 CRユニット入出力回路を示す回路図である。 主制御基板との各種入出力信号、及び外部端子板への各種出力信号を示す入出力図である。 外部端子板の出力端子の配列を示す図である。 プロジェクタの概略構成図である。 ランプ駆動基板側の定電流LEDドライバの概略回路図である。 枠装飾駆動アンプ基板側の定電流LEDドライバの概略回路図である。 主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルである。 主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルである。 図43の主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドのつづきを示すテーブルである。 主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドの一例を示すテーブルである。 主制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 図46の主制御側電源投入時処理のつづきを示すフローチャートである。 主制御側タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出スイッチ起動開始処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理の一例を示すフローチャートである。 主枠扉開放確認処理の一例を示すフローチャートである。 DOOR信号整合性処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出用電源供給信号整合性処理の一例を示すフローチャートである。 磁気検出スイッチの起動及び再起動を行うタイミングチャートである。 払出制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 図55の払出制御部電源投入時処理のつづきを示すフローチャートである。 図56に続いて払出制御部電源投入時処理のつづきを示すフローチャートである。 払出制御部タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 回転角スイッチ履歴作成処理の一例を示すフローチャートである。 スプロケット定位置判定スキップ処理の一例を示すフローチャートである。 球がみ判定処理の一例を示すフローチャートである。 賞球用賞球ストック数加算処理の一例を示すフローチャートである。 貸球用賞球ストック数加算処理の一例を示すフローチャートである。 ストック監視処理の一例を示すフローチャートである。 払出球がみ動作判定設定処理の一例を示すフローチャートである。 払出設定処理の一例を示すフローチャートである。 球がみ動作設定処理の一例を示すフローチャートである。 リトライ動作監視処理の一例を示すフローチャートである。 不整合カウンタリセット判定処理の一例を示すフローチャートである。 エラー解除操作判定処理の一例を示すフローチャートである。 球貸しによる払出動作時の信号処理(ア)、CRユニットからの入力信号確認処理(イ)を示すタイミングチャートである。 周辺制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部Vブランク割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部1msタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部コマンド受信割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部停電予告信号割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 復電時節電モード移行判定処理の一例を示すフローチャートである。 電力消費量監視処理の一例を示すフローチャートである。 電力抑制用のマスターボリューム値として設定される値と電力消費抑制段階との関係を示す図(a)、電力抑制用の輝度として設定される輝度と電力消費抑制段階との関係を示す図(b)である。 遊技盤側液晶表示装置の表示領域に表示される変動表示等の演出の一例を示す図である。 上部装飾ユニットに備える上皿側表示装置による演出の一例(その1)を示す図である。 上部装飾ユニットに備える上皿側表示装置による演出の一例(その2)を示す図である。 左サイド装飾ユニットに備える扉枠側表示装置による演出の一例を示す図である。 上皿側表示装置と扉枠側表示装置とにそれぞれ備えるプロジェクタの光軸を調整するための調整画像の一例を示す図である。 右サイド装飾ユニットの内側壁に立体的な造形体が設けられる場合における演出の一例を示す図である。 皿ユニットの上皿上部パネルの正面視前後左右方向の略中央に立体的な造形体が設けられる場合における演出の一例を示す図である。 主制御基板に設ける磁気検出回路(a)と主制御MPUに内蔵される磁気検出監視部(b)との概略構成図である。 スロットマシンの概略斜視図である。
[1.パチンコ遊技機の全体構成]
以下、本発明の遊技機としてのパチンコ遊技機について図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照して実施形態に係るパチンコ遊技機の全体について説明する。図1は実施形態に係るパチンコ遊技機の外枠に対して本体枠を開放し、本体枠に対して扉枠を開放した状態を示す斜視図であり、図2はパチンコ遊技機の正面図であり、図3はパチンコ遊技機の背面図である。
パチンコ遊技機1は、図1〜図3に示すように、遊技島である遊技ホールの島設備(図示しない。「パチンコ島設備」と記載する場合もある。)に設置される外枠2と、外枠2に開閉自在に軸支され前側が開放された箱枠状の本体枠3と、本体枠3に前側から装着固定され遊技媒体としての遊技球が打ち込まれる遊技領域1100を有した遊技盤4と、本体枠3及び遊技盤4の前面を遊技者側から閉鎖するように本体枠3に対して開閉自在に軸支された扉枠5とを備えている。このパチンコ遊技機1の扉枠5には、遊技盤4の遊技領域1100が遊技者側から視認可能となるように形成された遊技窓101と、遊技窓101の下方に配置され遊技球を貯留する皿状の上皿301及び下皿302(図7を参照)と、上皿301に貯留された遊技球を遊技盤4の遊技領域1100内へ打ち込むために遊技者が操作するハンドル装置500と、を備えている。
また、パチンコ遊技機1は、正面視において、外枠2、本体枠3、及び扉枠5がそれぞれ上下方向へ延びた縦長の矩形状に形成されており、それぞれの左右方向の横幅が略同じ寸法とされているとともに、上下方向の縦幅の寸法が、外枠2に対して本体枠3及び扉枠5の寸法が若干短く形成されている。そして、本体枠3及び扉枠5よりも下側の位置において、外枠2の前面に装飾カバー23が取り付けられており、扉枠5及び装飾カバー23によって外枠2の前面が完全に閉鎖されるようになっている。また、外枠2、本体枠3、及び扉枠5は、上端が略揃うようにそれぞれが配置されるとともに、外枠2の左端前側の位置で本体枠3及び扉枠5が回転可能に軸支されており、外枠2に対して本体枠3及び扉枠5の右端が前側へ移動することで開状態となるようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、正面視において、略円形状の遊技窓101を介して遊技球が打ち込まれる遊技領域1100が臨むようになっており、その遊技窓101の下側に前方へ突出するように二つの上皿301及び下皿302が上下に配置されている。また、扉枠5の前面右下隅部には、遊技者が操作するためのハンドル装置500が配置されており、上皿301内に遊技球が貯留されている状態で遊技者がハンドル装置500を回転操作すると、その回転角度に応じた打球強さで上皿301内の遊技球が遊技盤4の遊技領域1100内へ打ち込まれて、遊技をすることができるようになっている。
扉枠5の遊技窓101は、透明なガラスユニット590によって閉鎖されており、遊技者から遊技領域1100内を視認することができるものの、遊技者が遊技領域1100内へ手等を挿入して遊技領域1100内の遊技球や障害釘、各種入賞口や役物等に触ることができないようになっている。
[2.外枠の全体構成]
次に、遊技ホールの島設備に設置される外枠2について、図4を参照して説明する。図4は外枠の正面斜視図である。外枠2は、図4に示すように、横方向へ延びる上下の上枠板10及び下枠板11と、縦(上下)方向へ延びる左右の側枠板12,13と、それぞれの枠板10,11,12,13の端部を連結する四つの連結部材14と、を備えており、連結部材14で各枠板10,11,12,13同士を連結することで縦長の矩形状(方形状)に組立てられている。外枠2における上枠板10及び下枠板11は、所定厚さの無垢材(例えば、木材、合板、等)により形成されている。なお、上枠板10における左側端部の上面及び前面には、後述する上支持金具20が取り付けられている。
一方、側枠板12,13は、一定断面形状の軽量金属型材(例えば、アルミ合金)とされている。なお、側枠板12,13の外側側面及び内側側面には、上下方向へ延びた複数の溝が形成されており、パチンコ遊技機1を遊技ホールのパチンコ島設備に設置する際等に、作業者の指掛りとなってパチンコ遊技機1を保持し易くすることができるようになっているとともに、外観の意匠性を高められるようになっている。
外枠2は、上枠板10の左端上面に固定される上支持金具20と、上支持金具20と対向するように配置され左側の側枠板12における下部内側の所定位置に固定される下支持金具21と、下支持金具21の下面を支持するように配置され左右の側枠板12,13を連結するように固定される補強金具22と、補強金具22の前面に固定される装飾カバー23と、を備えている。上支持金具20及び下支持金具21は、本体枠3及び扉枠5を開閉可能に軸支するためのものである。上支持金具20における支持鉤穴20cには、後述する本体枠3における上軸支金具630の軸支ピン633(図5を参照)が着脱自在に係合されるようになっている。下支持金具21における支持突起21dには、後述する本体枠3の本体枠軸支金具644に形成された本体枠軸支が挿入されるようになっており、下支持金具21の支持突起21dを、本体枠3における本体枠軸支金具644の支持穴に挿入した後に、本体枠3の上軸支金具630の軸支ピン633を支持鉤穴20cに係止することにより簡単に本体枠3を開閉自在に軸支することができるようになっている。
また、外枠2は、右側の側枠板13の内側に、上下方向に所定距離離反して配置される二つの閉鎖板24,25(図1を参照)が取り付け固定されている。これら閉鎖板24,25は、平面視で略L字状に形成されている。この閉鎖板24,25は、外枠2に対して本体枠3を閉じる際に、本体枠3の開放側辺に沿って取り付けられる錠装置1000(施錠装置)のフック部1054,1065(図1を参照)と係合するものであり、詳細は後述するが、錠装置1000のシリンダ錠1010に鍵を差し込んで一方に回動することにより、フック部1054,1065と閉鎖板24,25との係合が外れて外枠2に対する本体枠3の閉鎖状態を解除することができるものである。
[3.本体枠の全体構成]
次に、外枠2の前面側に開閉自在に設けられる本体枠3について、図5及び図6を参照して説明する。図5は本体枠の正面斜視図であり、図6は本体枠における基板ユニットの背面斜視図である。本体枠3は、図5に示すように、本体枠3の骨格を形成するとともに前後方向に貫通し遊技盤4を保持するための矩形状の遊技盤保持口601を有した本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側端部の上端及び下端にそれぞれ取り付けられ外枠2に軸支されるとともに扉枠5を軸支するための上軸支金具630及び下軸支金具640と、本体枠ベース600の下部前面に取り付けられ遊技盤4の遊技領域1100内へ遊技球を打ち込むための打球発射装置650と、本体枠ベース600の後側に取り付けられ皿ユニット300の上皿301へ遊技球を払い出すための賞球ユニット700と、本体枠ベース600の前面に取り付けられ本体枠3に対して扉枠5が開いた時に賞球ユニット700から扉枠5の皿ユニット300への遊技球の流れを遮断する球出口開閉ユニット790と、を備えている。
また、本体枠3は、本体枠ベース600の下部後面に取り付けられ遊技盤4を除く扉枠5や本体枠3に備えられた電気的部品を制御するための各種の制御基板や電源基板851等を一纏めにしてユニット化した基板ユニット800と、本体枠ベース600における遊技盤保持口601の後側開口を覆う裏カバー900と、本体枠ベース600の正面視左側端部を被覆する側面防犯板950と、本体枠ベースの正面視右側端部に取り付けられ外枠2に対する本体枠3の開閉施錠、及び本体枠3に対する扉枠5の開閉施錠をする錠装置1000と、を主に備えている。
[3−1.本体枠ベース]
次に、本体枠ベース600について説明する。本体枠ベース600は、合成樹脂によって一体成形されており、正面視の外形が扉枠5の外形と沿った縦長の矩形状とされているとともに、前後方向に所定量の奥行きを有するように形成されている。本体枠ベース600は、上部から下部へ向かって全体の約3/4の範囲内が前後方向へ矩形状に貫通し遊技盤4の外周を嵌合保持可能な遊技盤保持口601と、本体枠ベース600の正面視左辺を除く前端外周を形成するコ字状の前端枠部602と、前端枠部602の前面から後方へ向かって窪み、扉枠5における扉枠ベース本体110の下端から後方へ突出した扉枠突片110c(図1を参照)、扉枠5の補強ユニット150における上側補強板金151の後方へ突出した上側の屈曲突片167(図1を参照)及び開放側補強板金153の後方へ突出した開放側外折曲突片164(図1を参照)が挿入係合される係合溝603と、を備えている。
また、本体枠ベース600は、遊技盤保持口601の下側から本体枠ベース600下端まで延出し前端枠部602の前端から所定量後側へ窪み左右方向へ板状に広がった下部後壁部604と、前端枠部602よりも内側で後方へ突出し遊技盤保持口601の内周壁を形成する周壁部605と、を備えている。周壁部605によって、コ字状の前端枠部602の自由端部(正面視で上下の左側端部)同士が連結されるようになっており、本体枠ベース600の外形が枠状となるようになっている。
また、本体枠ベース600は、下部後壁部604の上端に遊技盤保持口601の下辺を形成すると共に遊技盤4が載置される遊技盤載置部606と、遊技盤載置部606の左右方向略中央から上方へ突出し遊技盤4における遊技パネル1150のアウト球排出溝と係合する位置決め突起607と、周壁部605における正面視右側内壁の所定位置に形成され遊技盤4の遊技盤止め具1120が止め付けられる遊技盤係止部と、周壁部605の上側内壁から下方へ垂下し下端が遊技盤4の上端と当接可能な板状で左右方向に複数配置された上端規制リブ609と、を備えている。本体枠ベース600の位置決め突起607は、遊技盤4のアウト球排出溝と嵌合することで、遊技盤4の下端が左右方向及び後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。また、遊技盤係止部は、遊技盤4の遊技盤止め具1120が係止されることで遊技盤4の正面視右辺が前後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。なお、遊技盤4の正面視左辺は、詳細は後述するが、側面防犯板950の位置決め部材956によって前後方向への移動が規制されるようになっている。
また、本体枠ベース600は、下部後壁部604が前端枠部602の前面よりも後側へ一段窪んだ位置に形成されており、下部後壁部604の正面視右側前面に、打球発射装置650の発射ソレノイド654がソレノイド収容凹部内に収容されるように前側から打球発射装置650が取り付けられるようになっている。この下部後壁部604の前面に打球発射装置650を取り付けた状態では、打球発射装置650における発射レール660の上端よりも正面視左側に、左方向及び下方へ広がったファール空間626が形成されるようになっている。本実施形態では、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、ファール空間626の下部にファールカバーユニット540におけるファール球入口542e(図1を参照)が位置するようになっており、ファール空間626を下降した遊技球が、ファールカバーユニット540のファール球入口542eに受けられて、皿ユニット300における下皿302(図7を参照)へ排出されるようになっている。
また、本体枠ベース600は、正面視で下部後壁部604の左右中央よりも左側に前後方向へ矩形状に貫通する開口部と、開口部の上側及び正面視左右両側に複数形成され前後方向に貫通した透孔615と、を備えている。この本体枠ベース600の開口部は、前側から中継端子板カバー692によって閉鎖されるようになっており、中継端子板カバー692の開口692aを通して、下部後壁部604の後面に取り付けられた基板ユニット800の主扉中継端子板880と周辺扉中継端子板882とが前側へ臨むようになっている。
また、本体枠ベース600は、正面視で下部後壁部604の右端上部に前後方向に貫通した略円形のシリンダ錠貫通穴611の下側前面に、本体枠3に対する扉枠5の開放を検出するための扉枠開放スイッチ618が取り付けられており、本体枠3に対して扉枠5が開かれる(開放される)と、その押圧が解除されて扉枠5の開放を検出することができるようになっている。また、本体枠ベース600は、扉枠開放スイッチ618が取り付けられた位置よりも下側後面に、外枠2に対する本体枠3の開放を検出するための本体枠開放スイッチ619が取り付けられており、外枠2に対して本体枠3が開かれる(開放される)と、その押圧が解除されて本体枠3の開放を検出することができるようになっている。
[3−2.上軸支金具及び下軸支金具]
次に、上軸支金具630及び下軸支金具640について説明する。上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600の正面視左端上下後面の金具取付部に、所定のビスを用いてそれぞれ取り付けることで、本体枠3に対して扉枠5を開閉可能に軸支することができるとともに、外枠2に対して本体枠3を開閉可能に軸支させることができるものである。
上軸支金具630は、本体枠ベース600の上側の金具取付部に取り付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部631と、取付部631の上端から前方へ延出する板状の前方延出部632と、前方延出部632の前端付近から上方へ延びだすように突設された軸支ピン633と、軸支ピン633の正面視左側に配置され扉枠5の軸ピン155(図7を参照)が挿入される上下方向に貫通した扉枠軸支穴634と、前方延出部632の正面視左側端部から下方へ垂下し扉枠5の開放側への回動端を規制するストッパと、を備えている。上軸支金具630は、取付部631、前方延出部632、及びストッパが、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
下軸支金具640は、扉枠5を軸支するための扉枠軸支金具642と、扉枠軸支金具642の下側に配置され外枠2に対して本体枠3を軸支するための本体枠軸支金具644と、を備えている。下軸支金具640における扉枠軸支金具642は、本体枠ベース600の下側の金具取付部に取り付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部と、取付部の下端から前方へ延出する板状の前方延出部642bと、前方延出部642bの前端付近に上下方向へ貫通し扉枠5の軸ピン157(図7を参照)が挿入される扉枠軸支穴642cと、前方延出部642bの正面視左側端部から上方へ立設され扉枠5の開放側への回動端を規制するストッパ642dと、を備えている。この扉枠軸支金具642は、取付部、前方延出部642b、及びストッパ642dが、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
また、下軸支金具640における本体枠軸支金具644は、本体枠ベース600の下側の金具取付部に取り付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部と、取付部の下端から前方へ延出する前方延出部644bと、前方延出部644b前端付近に上下方向へ貫通した本体枠軸支穴と、を備えている。本体枠軸支金具644もまた、取付部、及び前方延出部644bが、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
下軸支金具640は、扉枠軸支金具642の取付部と本体枠軸支金具644の取付部とが前後方向に重なった(接した)状態とされるとともに、扉枠軸支金具642の前方延出部642bと本体枠軸支金具644の前方延出部644bとが上下方向に所定距離離間した状態で、本体枠ベース600における下側の金具取付部に取り付けられるようになっている。
上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600に取り付けた状態で、上軸支金具630の軸支ピン633と、下軸支金具640の本体枠軸支穴とが同軸上に位置するようになっており、下軸支金具640における本体枠軸支金具644の本体枠軸支穴が、外枠2における下支持金具21の支持突起21d(図4を参照)に嵌合挿入されるように、本体枠軸支金具644の前方延出部644bを、下支持金具21の支持突出片21c(図4を参照)上に載置した上で、上軸支金具630の軸支ピン633を、外枠2における上支持金具20の支持鉤穴20c(図4を参照)内に挿入することで、本体枠3を外枠2に対して開閉可能に軸支させることができるようになっている。
また、上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600に取り付けた状態で、上軸支金具630の扉枠軸支穴634と、下軸支金具640の扉枠軸支穴642cとが同軸上に位置するようになっており、下軸支金具640における扉枠軸支金具642の扉枠軸支穴642cに、扉枠5の軸ピン157が挿入されるように扉枠5の下軸支部158(図7を参照)を扉枠軸支金具642の前方延出部642b上に載置した上で、扉枠5の軸ピン155を、上軸支金具630の扉枠軸支穴634に挿入することで、本体枠3に対して扉枠5を開閉可能に軸支することができるようになっている。なお、本実施形態では、扉枠5の上側の軸ピン155は、上下方向へ摺動可能とされており、上軸支金具630の扉枠軸支穴634へ挿入させる際に、軸ピン155を一旦、下方へスライドさせて、扉枠5の上軸支部156と上軸支金具630の前方延出部632とが上下に重なるようにした上で、軸ピン155を上方へスライドさせることで扉枠軸支穴634へ挿入することができるようになっている。
[3−3.打球発射装置]
次に、打球発射装置650について説明する。打球発射装置650は、本体枠ベース600における下部後壁部604の前面所定位置に取り付けられる金属板の発射ベース652と、発射ベース652の下部後面に前側へ回転駆動軸654aが突出するように取り付けられる発射ソレノイド654と、発射ソレノイド654の回転駆動軸654aに一体回転可能に固定される打球槌656と、打球槌656の先端に固定される槌先658と、槌先658の移動軌跡上における所定位置を基端として正面視斜め左上へ延出し発射ベース652の前面に取り付けられる発射レール660と、発射レール660の基端上部に発射レール660との間で打球槌656先端の槌先658が通過可能とされると同時に遊技球が通過不能な隙間を形成し発射レール660の基端に遊技球を保持する球止め片662と、球止め片662によって発射レール660の基端に保持された遊技球を打球可能な打球位置よりも打球槌656(槌先658)が発射レール660側へ回動するのを規制するストッパ664と、を備えている。
この打球発射装置650における発射ソレノイド654は、詳細な図示は省略するが、回転駆動軸654aがハンドル装置500の回転操作角度に応じた強さ(速さ)で往復回動するようになっている。また、打球発射装置650の打球槌656は、発射ソレノイド654の回転駆動軸654aに固定される固定部656aと、固定部656aから緩やかな円弧状に延出し先端が回転駆動軸654aの軸心に対して法線方向を向き先端に槌先658が固定される棹部656bと、棹部656bに対して固定部656aを挟んで反対側へ延出しストッパ664と当接可能なストッパ部656cと、を備えている。打球槌656のストッパ部656cがストッパ664と当接することで、先端の槌先658が打球位置(正面視で反時計周りの方向の回動端)よりも発射レール660側へ回動するのが規制されるようになっている。
打球発射装置650は、本体枠ベース600の下部後壁部604に取り付けた状態においては、発射レール660の上端が左右方向の略中央で下部後壁部604の上端、つまり、遊技盤載置部606(遊技盤保持口601の下辺)よりも下方に位置するようになっており、遊技盤保持口601に保持された遊技盤4における外レール1111の下端との間で、左右方向に所定幅で下方へ広がったファール空間626が形成されるようになっている。そして、打球発射装置650は、発射レール660よりも正面視左側のファール空間626を飛び越えるようにして遊技球を発射することで、遊技盤4の遊技領域1100内へ遊技球を打ち込むことができるようになっている。なお、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態においては、ファール空間626の下部に、扉枠5に取り付けられるファールカバーユニット540のファール球入口542eが位置するようになっており、遊技領域1100内へ打ち込まれずにファール球となった遊技球が、ファール空間626を落下してファール球入口542eへ受け入れられて、下皿302へ排出されるようになっている。
[3−4.賞球ユニット]
次に、賞球ユニット700について説明する。パチンコ遊技機1を設置するホールにおけるパチンコ島設備において、パチンコ島設備側からパチンコ遊技機1へ供給された遊技球を貯留した上で、所定の払出指示に基づいてパチンコ遊技機1の上皿301へ払い出すものである。この賞球ユニット700は、本体枠ベース600の後面に取り付けられる賞球ベース710と、賞球ベース710の後面上部に取り付けられパチンコ島設備側から供給される遊技球を受けると共に貯留する賞球タンク720と、賞球タンク720の下側に配置され賞球タンク720に貯留された遊技球を整列させて下流側へ送るタンクレールユニット730と、タンクレールユニット730によって整列された遊技球を所定の払出指示に基づいて払い出す賞球装置740と、賞球装置740によって払出された遊技球を皿ユニットの上皿301へ誘導することができると共に上皿301が遊技球で満タンになると払出された遊技球を下皿302側へ分岐誘導することができる満タン分岐ユニット770と、を主に備えている。
また、賞球ユニット700は、賞球ベース710の後面に取り付けられる外部端子板784と、外部端子板784の後側を覆う外部端子板カバー786と、を備えている。
[3−4−1.賞球タンク]
賞球タンク720は、底壁部721の外周が外周壁部722で囲まれており、底壁部721上に所定量の遊技球を貯留することができるようになっている。また、賞球タンク720は、底壁部721の上面が、排出口723へ向かって低くなるように傾斜しており、底壁部721上の遊技球が排出口723へ向かって転動するようになっている。
また、賞球タンク720は、軸部725に回動自在に軸支される二つの球ならし部材727を備えている。この球ならし部材727は、一端側が軸部725に軸支されるようになっていると共に内部に錘を保持しており、自重によって他端側が垂下するようになっている。この球ならし部材727は、後述するタンクレールユニット730内に垂下するようになっており、タンクレールユニット730内を流通する遊技球をならして整列させることができるものである。
[3−4−2.タンクレールユニット]
タンクレールユニット730は、賞球タンク720の下側に配置され左右方向へ長く延びたタンクレール731を備えている。このタンクレール731は、上方が開放された所定深さの樋状で前後方向に遊技球が二列で整列することが可能な幅(奥行)とされ、正面視左側(軸支側)端部が低くなるように底部が傾斜している。
また、タンクレールユニット730は、タンクレール731の排出口上部に回転可能に支持される整列歯車732と、整列歯車732の上部を覆う歯車カバー733と、歯車カバー733の正面視右端と連続しタンクレール731の上部を閉鎖する球押え板734と、タンクレール731内に進退可能とされタンクレール731内の遊技球が排出口側へ転動するのを停止させることが可能な球止片735と、を備えている。整列歯車732は、タンクレール731の仕切壁によって二列に仕切られた遊技球の二つの流路と対応するように、前後方向に並んで二つ備えられている。
[3−4−3.賞球装置]
賞球装置740は、タンクレールユニット730の排出口から排出供給された遊技球を、所定の払出指示に基づいて皿ユニット300の上皿301へ払い出すためのものである。賞球装置740は、上端に開口し遊技球の外形よりも若干広い幅で上下方向の中央よりもやや下側の位置まで延出する供給通路と、供給通路の下端と連通し所定広さの空間を有した振分空間と、振分空間の背面視左側(開放側)下端と連通し略く字状に曲がって背面視左側面に開口する賞球通路と、振分空間の背面視右側(軸支側)下端と連通し下方へ延出して下端に開口する球抜通路と、を備えている。この供給通路、振分空間、賞球通路、及び球抜通路は、後方へ開放された状態で形成されている。
賞球装置740は、払出モータ744の回転軸に一体回転可能に固定されモータ支持板の後側に配置される第1ギアと、第1ギアと噛合する第2ギアと、第2ギアと噛合する第3ギアと、第3ギアとともに一体回転し振分空間内に配置されるスプロケットとしての払出回転体と、払出回転体とは第3ギアを挟んで反対側に一体回転可能に固定され周方向に等間隔で複数(本実施形態では、3つ)の検出スリットが形成された回転検出盤と、を備えるとともに、供給通路内の遊技球の有無を検出するための球切れスイッチ750と、賞球通路内を流下する遊技球を検出するための計数スイッチ751と、払出回転体と一体回転する回転検出盤に形成された検出スリットを検出するための回転角スイッチ752と、回転角スイッチ752を保持する回転角スイッチ基板753と、払出モータ744、球切れスイッチ750、計数スイッチ751、及び回転角スイッチ752と後述する払出制御基板との接続を中継する賞球ケース内基板754と、を備えている。
スプロケットとしての払出回転体は、周方向に等間隔でそれぞれ1つの遊技球を収容可能な大きさの3つの凹部を備えており、払出回転体が回転することで、供給通路から供給された遊技球が1球ずつ凹部に収容されて、賞球通路又は球抜通路側へ払い出すことができるようになっている。また、払出回転体と一体回転する回転検出盤に形成された3つの検出スリットは、回転検出盤の外周に等分(120度ごと)に形成されるとともに、払出回転体の凹部間と対応する位置にそれぞれ設けられており、検出スリットを回転角スイッチ752によって検出することで、払出回転体の回転位置を検出することができるようになっている。なお、本実施形態では、回転検出盤(払出回転体)の各検出スリット間(120度)の回転は、払出モータ744の18ステップの回転に相当するように設計されている。
賞球装置740は、払出モータ744によって払出回転体が背面視反時計周りの方向へ回転させられると、供給通路内の遊技球が、賞球通路へ払出されるようになっており、払出回転体の回転によって賞球通路へ払出された遊技球は、計数スイッチ751によって1球ずつ数えられた上で賞球通路へ受け渡されるようになっている。一方、球抜き操作部材がホールの店員等により操作されると、供給通路内の遊技球が球抜通路へ払出されるようになっており、球抜通路へ払出された遊技球は、球抜通路の下端から後述する満タン分岐ユニット770を介してパチンコ遊技機1の後側外部へと排出することができるようになっている。
[3−4−4.満タン分岐ユニット]
満タン分岐ユニット770は、全体が後端から前端へ向かうに従って低くなるような箱状に形成されており、後端上部における左右方向の略中央に上方へ向かって開口し賞球装置740の賞球通路を流下してきた遊技球を受ける賞球受口と、賞球受口の下側に配置され左右方向へ広がった分岐空間と、分岐空間における賞球受口の直下から前側へ向かって遊技球を誘導する通常通路と、通常通路を流通した遊技球を前方へ放出し前端の正面視右端に開口した通常球出口774と、分岐空間における賞球受口の直下よりも背面視右側へ離れた位置から前側へ向かって遊技球を誘導する満タン通路と、満タン通路を流通した遊技球を前方へ放出し通常球出口774の正面視左側に開口した満タン球出口776と、を備えている。
また、満タン分岐ユニット770は、後端上部の正面視左側端部に上方へ向かって開口し賞球装置740の球抜通路を流下してきた遊技球を受ける球抜受口と、球抜受口に受けられた遊技球を前側へ誘導する球抜通路と、球抜通路を流通した遊技球を前方へ放出し正面視左端で通常球出口774及び満タン球出口776よりも後方の位置で開口した球抜出口と、を備えている。
満タン分岐ユニット770は、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、通常球出口774及び満タン球出口776が、それぞれ扉枠5におけるファールカバーユニット540の第一球入口542a及び第二球入口542c(図1を参照)と対向して連通するようになっており、通常球出口774から放出された遊技球は、ファールカバーユニット540の第一球入口542aを通って皿ユニット300の上皿301へ供給され、満タン球出口776から放出された遊技球は、ファールカバーユニット540の第二球入口542cを通って皿ユニット300の下皿302へ供給されるようになっている。また、球抜出口は、本体枠ベース600における本体枠ベース球抜通路の背面視右側上端と連通するように形成されており、球抜出口から放出された遊技球が本体枠ベース600の本体枠ベース球抜通路へ受け渡されるようになっている。
皿ユニット300の上皿301が遊技球で満タンとなった状態で、更に賞球ユニット700(賞球装置740)から遊技球が払出されると、ファールカバーユニット540の第一球出口から上皿301側へ出られなくなった遊技球が、ファールカバーユニット540の第一球通路内で滞り、やがて、満タン分岐ユニット770における通常球出口774を通して上流の通常通路内も一杯になる。この状態で、賞球受口から分岐空間内へ侵入した遊技球は、通常通路内へ侵入することができず、分岐空間内で横方向へ移動し始め、横方向へ移動した遊技球が満タン通路内へ侵入して、満タン球出口からファールカバーユニット540の第二球入口542c、第二球通路、そして第二球出口を介して皿ユニット300の下皿302へ供給されるようになっている。
[3−5.基板ユニット]
次に、基板ユニット800について説明する。基板ユニット800は、図6に示すように、本体枠ベース600の下部後壁部の後面に取り付けられる基板ユニットベース810と、基板ユニットベース810の正面視左側後面に取り付けられるスピーカボックス820と、基板ユニットベース810の後面に取り付けられる電源基板ボックスホルダ840と、電源基板ボックスホルダ840の後面に取り付けられ後端がスピーカボックス820の後端と略同一面状となる大きさに形成される電源基板ボックス850と、電源基板ボックス850及びスピーカボックス820の後面に取り付けられる払出制御基板ボックス860と、払出制御基板ボックス860の正面視左側端部を覆うようにスピーカボックス820の後面に取り付けられる端子基板ボックス870と、基板ユニットベース810の前面に取り付けられる主扉中継端子板880及び周辺扉中継端子板882と、を備えている。
電源基板ボックスホルダ840は、正面視で左右中央よりも左側前面に、上方へ開放され遊技盤4のアウト球排出部から排出された下方へ排出された遊技球を受ける排出球受部841と、排出球受部841で受けられた遊技球を下方へ誘導して排出する排出通路842と、排出通路842及び排出球受部841の横(正面視で右側)の前面に前方及び上方へ開放され電源基板ボックスホルダ840の後面全体が前側へ窪んだように形成され電源基板ボックス850の前端を収容可能なボックス収容部と、を備えている。
また、電源基板ボックスホルダ840は、排出通路842の開放された前端側が基板ユニットベース810の後面によって閉鎖されるようになっているとともに、基板ユニットベース810の開口部が排出通路842へ臨む位置に形成されており、本体枠ベース600における下部後壁部の後面に形成された本体枠ベース球抜通路を流通して基板ユニットベース810の開口部を通って基板ユニットベース810の後側へ流下した遊技球と、遊技盤4のアウト球排出部から排出されて排出球受部841で受けられた遊技球と、を排出通路842を通してパチンコ遊技機1の後側下方へ排出することができるようになっている。
電源基板ボックス850は、前方が開放された横長の箱状に形成されており、その前端開口を閉鎖するように取り付けられた電源基板851を備えている。この電源基板ボックス850は、電源基板851に取り付けられた各種電子部品が収容されるようになっており、上面及び下面に形成された複数のスリット850aを介して、電子部品等からの熱を外部へ放出することができるようになっている。なお、電源基板ボックス850の後面には、電源基板851に取り付けられた電源スイッチ852が臨むようになっている。
払出制御基板ボックス860は、横長で後方が開放された薄箱状のボックスベース861と、ボックスベース861内へ後側から嵌合し前方が開放された薄箱状のカバー862と、ボックスベース861の後面に取り付けられカバー862によって後面が覆われる払出制御基板4110と、を備えている。また、払出制御基板ボックス860は、背面視左端から外方へ突出しボックスベース861及びカバー862の双方に形成された複数の分離切断部863を備えており、複数の分離切断部863の一箇所でボックスベース861とカバー862とがカシメ固定されている。これによってボックスベース861とカバー862とを分離するためには、分離切断部863を切断しないと分離できないようになっており、払出制御基板ボックス860を開くと、その痕跡が残るようになっている。したがって、払出制御基板ボックス860が不正に開閉させられたか否かが判るようになっている。なお、本実施形態では、検査等のために払出制御基板ボックス860を一回だけ開閉することができるようになっている。
また、払出制御基板ボックス860は、払出制御基板4110に取り付けられた操作スイッチ860a、及び検査用出力端子860c等がカバー862を通して後方へ臨むようになっている。また、払出制御基板ボックス860は、主制御基板4100等と接続するための各種接続用の端子が、カバー862を通して後方へ臨むようになっている。なお、操作スイッチ860aは、電源投入時において払出制御基板4110のマイクロプロセッサに内蔵されるRAM、及び主制御基板4100のマイクロプロセッサに内蔵されるRAMをクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。この点についての詳細な説明を後述する。
端子基板ボックス870は、スピーカボックス820の後面に取り付けられる基板ベース871と、基板ベース871の後面に取り付けられ後方へ向かって周辺パネル中継端子872が固定された枠周辺中継端子板868と、基板ベース871の後面に取り付けられ後方へ向かってCRユニット中継端子873が固定された遊技球等貸出装置接続端子板869と、周辺パネル中継端子872とCRユニット中継端子873とが後側へ臨むように基板ベース871の後側を覆う基板カバー874と、を備えている。周辺パネル中継端子872は、パチンコ遊技機1を設置するパチンコ島設備側に備えられたパチンコ遊技機1の稼動状態等を表示するための度数表示器と接続するためのものであり、CRユニット中継端子873は、パチンコ遊技機1と隣接して設置されるCRユニットと接続するためのものである。
主扉中継端子板880及び周辺扉中継端子板882は、本体枠3に取り付けられる遊技盤4に備えられた周辺制御基板4140や基板ユニット800の払出制御基板4110等と、扉枠5に備えた各種ユニットや各種装置等との接続を中継するためのものである。これら主扉中継端子板880及び周辺扉中継端子板882は、基板ユニットベース810の前面に形成された基板取付部に取り付けることで、本体枠ベース600の前面から前側へ臨むようになっており、扉枠5から延びだした配線を接続することができるようになっている。
なお、主扉中継端子板880及び周辺扉中継端子板882は、本体枠ベース600の前面に取り付けられる中継端子板カバー692によってその前側が覆われるようになっているとともに、中継端子板カバー692の開口692aを通して、接続端子のみが前側へ臨むようになっており、本体枠3の前面がすっきりした外観となるようになっている。
また、主扉中継端子板880は、扉枠5側に配置される皿ユニット300における貸球ユニット360の貸球ボタン361、返却ボタン362、貸出残表示部363、ハンドル装置500のポテンショメータ512、タッチスイッチ516、発射停止スイッチ518、及びファールカバーユニット540の満タンスイッチ550と、本体枠3側に配置される払出制御基板4110との接続を中継するためのものである。なお、貸球ユニット360の貸球ボタン361、返却ボタン362、貸出残表示部363、ハンドル装置500のポテンショメータ512、タッチスイッチ516、発射停止スイッチ518、及びファールカバーユニット540の満タンスイッチ550についての説明を後述する。
また、周辺扉中継端子板882は、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板、及び操作ユニット400に備えられた、駆動モータ414や回転押圧操作部405の操作を各々検出する各種スイッチと、本体枠3側に配置される遊技盤4の周辺制御基板4140との接続を中継するためのものであり、扉枠5側から周辺扉中継端子板882と電気的に接続する各種配線は、扉枠5の閉塞側の背面下側に引き回されるとともに、周辺扉中継端子板882に設けられるコネクタまで扉枠5側から延びだした状態となっているものの、白色半透明のスパイラル状のケーブルチューブにより1つに束ねた状態で整理されている。このスパイラル状のケーブルチューブにより、扉枠5側から周辺扉中継端子板882と電気的に接続する各種配線を、手際よく1つに束ねた状態とすることができるし、この1つに束ねた状態を開放することで各種配線の状態をそれぞれ確認することができるようにもなっている。また、扉枠5側から周辺扉中継端子板882と電気的に接続する各種配線は、ケーブルチューブにより1つに束ねた状態となることで、ケーブルチューブの外径が1本の配線の外径より極めて大きくなるため、本体枠3と扉枠5との隙間に入り込むことが全くなくなるとともに、各種配線の一の配線が本体枠とパネル扉(扉枠)との隙間に入り込むことが全くなくなるため、本体枠に対してパネル扉(扉枠)を閉じる際に、その隙間が狭まって配線を断線させることがない。なお、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板、及び操作ユニット400に備えられた、駆動モータ414や回転押圧操作部405の操作を検出する各種スイッチについての説明は後述する。
[4.扉枠の全体構成]
次に、本体枠3の前面側に開閉自在に設けられる扉枠5について、図7を参照して説明する。図7は扉枠の斜視図である。扉枠5は、図7に示すように、外形が縦長の矩形状に形成され内周形状がやや縦長の円形状(楕円形状)とされた遊技窓101を有する扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット200と、右サイド装飾ユニット200と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の左外周に取り付けられる左サイド装飾ユニット240と、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280と、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240の下端下側に配置され扉枠ベースユニット100の前面に取り付けられる一対のサイドスピーカカバー290と、を備えている。なお、右サイド装飾ユニット200の前面は、上部装飾ユニット280の前面と、左サイド装飾ユニット240の前面と、を比べて前方へ突出しており、左サイド装飾ユニット240の前面と比べて約2倍の距離寸法を有して前方へ突出している。また右サイド装飾ユニット200の内側壁201は、遊技窓101の右外周に沿って前方に突出して形成されるため、遊技窓101に沿って弓状に湾曲する滑らかな面となっている。本実施形態では、少なくとも、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体が塗装されて黒色(灰色でもよい)とされている(換言すると、内側壁201全体に黒色や灰色が含まれる演出画像を鮮明に表示することができるようになっている)。なお、右サイド装飾ユニット200の内側壁201と反対側となる右サイド装飾ユニット200の外側壁202には、パチンコ遊技機1の宣伝用シールが貼り付けられている。パチンコ島設備には複数のパチンコ遊技機が列設されているため、パチンコ遊技機1がパチンコ島設備の何処に設置されているのかを、右サイド装飾ユニット200の外側壁202に貼り付けられた宣伝用シールが目印となるこにより、ホールのコンコースから特定することができる。
また、扉枠5は、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の下部に取り付けられる皿ユニット300と、皿ユニット300の上部中央に取り付けられる操作ユニット400と、皿ユニット300を貫通して扉枠ベースユニット100の右下隅部に取り付けられ遊技球の打込操作をするためのハンドル装置500と、扉枠ベースユニット100を挟んで皿ユニット300の後側に配置され扉枠ベースユニット100の後面に取り付けられるファールカバーユニット540(図1を参照)と、ファールカバーユニット540の右側で扉枠ベースユニット100の後面に取り付けられる球送ユニット580(図1を参照)と、扉枠ベースユニット100の後側に遊技窓101を閉鎖するように取り付けられるガラスユニット590と、を備えている。
[4−1.扉枠ベースユニット]
次に、扉枠ベースユニット100について説明する。扉枠ベースユニット100は、外形が縦長の矩形状に形成されるとともに、前後方向に貫通し内周が縦長の略楕円形状に形成された遊技窓101を有する扉枠ベース本体110と、扉枠ベース本体110の前面で遊技窓101の上部中央に取り付けられ上部装飾ユニットを固定するための上部ブラケット120と、扉枠ベース本体110の前面で遊技窓101の下端左右両外側に取り付けられる一対のサイドスピーカ130と、扉枠ベース本体110の前面で正面視右下隅部に取り付けられハンドル装置500を支持するためのハンドルブラケットと、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース本体110の後側に固定される金属製で枠状の補強ユニット150(図1を参照)と、扉枠ベース本体110の後面で遊技窓101の下部を被覆するように取り付けられる防犯カバー180(図1を参照)と、扉枠ベース本体110の後面で遊技窓101の外周の所定位置に回動可能に取り付けられるガラスユニット係止部材190(図1を参照)と、背面視で左右方向の中央より左側(開放側)に配置され遊技窓101の下端に沿って扉枠ベース本体110の後面に取り付けられる発射カバー191(図1を参照)と、発射カバー191の下側で扉枠ベース本体110の後面に取り付けられ後述するハンドル装置500のポテンショメータ512と後述する遊技盤4に備えられた主制御基板4100との接続を中継するハンドル中継端子板192(図1を参照)と、ハンドル中継端子板192の後側を被覆するハンドル中継端子板カバー193(図1を参照)と、左右方向の中央を挟んで発射カバー191やハンドル中継端子板192等とは反対側(背面視で左右方向中央よりも右側(軸支側))に配置され扉枠ベース本体110の後面に取り付けられる枠装飾駆動アンプ基板194(図1を参照)と、枠装飾駆動アンプ基板194の後側を被覆する枠装飾駆動アンプ基板カバー195(図1を参照)と、を備えている。
枠装飾駆動アンプ基板194は、サイドスピーカ130や左右のサイド装飾ユニット200,240の上部スピーカと電気的に接続されるとともに、後述する遊技盤4に備えられた周辺制御基板4140と電気的に接続されており、周辺制御基板4140から送られた音響信号を増幅して各スピーカ130へ出力する増幅回路を備えている。なお、具体的な図示は省略するが、本実施形態では、各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板、操作ユニット400に備えられた駆動モータ414や回転押圧操作部405の操作を各々検出する各種スイッチ、ハンドル中継端子板192、皿ユニット300の貸球ユニット360等と、払出制御基板4110や周辺制御基板4140等とを電気的に接続する配線が、枠装飾駆動アンプ基板194の背面視で右側(軸支側)の位置に集約して束ねられた上で後方へ延出して本体枠3の主扉中継端子板880や周辺扉中継端子板882に接続されるようになっている。
また、本実施形態は、各装飾ユニット200,240,280のうち、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280には、この上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の後述する上皿上部パネル314全体を投影面として演出画像を表示することができる上皿側表示装置1820を備え、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の左外周に取り付けられる左サイド装飾ユニット240には、この左サイド装飾ユニット240と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として演出画像を表示することができる扉枠側表示装置1821を備えている。上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820は、図2に示したパチンコ遊技機1を正面から見て上皿側表示装置1820の下方に向けて、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっており、左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821は、図2に示したパチンコ遊技機1を正面から見て右やや上方に向けて、右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっている。なお、上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820は、遊技盤4に形成される遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域においてU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の前面に貼り付けられている場合において、図2に示したパチンコ遊技機1を正面から見て上皿側表示装置1820の下方に向けて、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、後述する可変入賞口ユニット)の表面全体と、を投影面として演出画像を投射してそれぞれ表示することができるとともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっている。
ここで、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820と、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の左外周に取り付けられる左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821と、について、図8を参照して説明する。図8(a)は上皿側表示装置の概略構成図(正面図)であり、図8(b)は扉枠側表示装置の概略構成図(正面図)である。なお、図8(b)において、右サイド装飾ユニット200の内側壁201は、上述したように、遊技窓101の右外周に沿って前方に突出して形成されて遊技窓101に沿って弓状に湾曲する滑らかな面となっているものの、図面を見やすくするために、平面として記載するとともに、扉枠側表示装置1821は、上述したように、右やや上方に向けて、右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として演出画像を投射して表示しているものの、図面を見やすくするために、右方(水平方向)に向けて、右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として演出画像を投射して表示投射しているものとして記載した。
上皿側表示装置1820は、図8(a)に示すように、箱状の形状を有する筐体1825と、筐体1825の底面に取り付けられるプロジェクタ1850と、を備えている。上皿側表示装置1820は、プロジェクタ1850から出射される画像を、上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の上皿上部パネル314に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に鮮明に表示することができるようになっている。
なお、上皿側表示装置1820は、遊技盤4に形成される遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域においてU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の前面に貼り付けられている場合において、プロジェクタ1850から出射される画像を、上皿側表示装置1820の下方に配置される透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、後述する可変入賞口ユニット)の表面全体と、を投影面として演出画像を投射してそれぞれ表示することができるとともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっており、上皿側表示装置1820の下方に配置される透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、後述する可変入賞口ユニット)の表面全体と、に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、透明な投影シート1150Aの表面全体に鮮明に表示することができるとともに、上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の上皿上部パネル314に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に鮮明に表示することができるようになっている。
筐体1825の上面には、プロジェクタ1850を駆動制御するプロジェクタ駆動基板1800を収容するプロジェクタ駆動基板ボックス1906が取り付けられている。このように、枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280には、装飾ランプ(LED)等を駆動制御する装飾基板に加えて、プロジェクタ1850を駆動制御するプロジェクタ駆動基板1800を備えている。
筐体1825には、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に対して、プロジェクタ1850の光軸を前後方向に調整することができる回動式の前後方向調整つまみ1825aと、プロジェクタ1850の光軸を左右方向に調整することができる回動式の左右方向調整つまみ1825bと、が設けられている。前後方向調整つまみ1825aが手動により一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て前方へ徐々に向けられるようになっている一方、前後方向調整つまみ1825aが手動により一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て後方へ徐々に向けられるようになっている。左右方向調整つまみ1825bが手動により一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て左方へ徐々に向けられるようになっている一方、左右方向調整つまみ1825bが手動により一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て右方へ徐々に向けられるようになっている。
ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放した状態において、扉枠5の裏面側から(図1に示した扉枠5の補強ユニット150における上側補強板金151の中央真下に配置される)前後方向調整つまみ1825aと左右方向調整つまみ1825bとを正回転又は逆回転にそれぞれ手動により回動操作することができるようになっており、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されている状態では、前後方向調整つまみ1825aと左右方向調整つまみ1825bとを正回転又は逆回転にそれぞれ手動により回動操作することができないとともに、パチンコ遊技機1を正面から見て視認することができないようになっている。
また、上部装飾ユニット280は、測距センサ1822を備えている。この測距センサ1822は、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる位置(正確には、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法)を検出することができるものである。測距センサ1822からの検出信号は、各種基板や各種端子板等を介して、周辺制御基板4140に入力され、周辺制御基板4140は、この入力された測距センサ1822からの検出信号に基づいて、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法を取得して、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であるか否かを判別することができるとともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の移動速度を計測することができるようになっている。
扉枠側表示装置1821は、図8(b)に示すように、箱状の形状を有する筐体1826と、筐体1826の右内側面に取り付けられるプロジェクタ1851と、を備えている。扉枠側表示装置1821は、プロジェクタ1851から出射される画像を、左サイド装飾ユニット240と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に鮮明に表示することができるようになっている。
筐体1826の左外側面には、プロジェクタ1851を駆動制御するプロジェクタ駆動基板1801を収容するプロジェクタ駆動基板ボックス1907が取り付けられている。このように、枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の左外周に取り付けられる左サイド装飾ユニット240には、装飾ランプ(LED)等を駆動制御する装飾基板に加えて、プロジェクタ1851を駆動制御するプロジェクタ駆動基板1801を備えている。
筐体1826には、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に対して、プロジェクタ1851の光軸を前後方向に調整することができる回動式の前後方向調整つまみ1826aと、プロジェクタ1851の光軸を上下方向に調整することができる回動式の上下方向調整つまみ1826bと、が設けられている。前後方向調整つまみ1826aが手動により一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て前方へ徐々に向けられるようになっている一方、前後方向調整つまみ1826aが手動により一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て後方へ徐々に向けられるようになっている。上下方向調整つまみ1826bが手動により一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て上方へ徐々に向けられるようになっている一方、上下方向調整つまみ1826bが手動により一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て下方へ徐々に向けられるようになっている。
ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放した状態において、扉枠5の裏面側から(図1に示した扉枠5の閉塞側におけるサイドスピーカ130の上方に配置される)前後方向調整つまみ1826aと上下方向調整つまみ1826bとを正回転又は逆回転にそれぞれ手動により回動操作することができるようになっており、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されている状態では、前後方向調整つまみ1826aと上下方向調整つまみ1826bとを正回転又は逆回転にそれぞれ手動により回動操作することができないとともに、パチンコ遊技機1を正面から見て視認することができないようになっている。
[4−1−1.扉枠ベース本体]
扉枠ベース本体110は、合成樹脂によって縦長の額縁状に形成されており、前後方向に貫通し内形が縦長で略楕円形状の遊技窓101が全体的に上方へオフセットするような形態で形成されている。この遊技窓101は、左右側及び上側の内周縁が連続した滑らかな曲線状に形成されているのに対して、下側の内周縁は左右へ延びた直線状に形成されている。また、扉枠ベース本体110における遊技窓101の下側の内周縁には、軸支側(正面視で左側)にファールカバーユニット540の第一球出口を挿通可能な方形状の切欠部が形成され、遊技窓101の下辺の左右両外側に配置されサイドスピーカ130を取り付けて固定するためのスピーカ取付部、正面視で右下隅部に配置され前方へ膨出した前面の右側(開放側)端が後退するように斜めに傾斜しハンドルブラケットを取り付けるためのハンドル取付部、ハンドル取付部の所定位置で前後方向へ貫通しハンドル装置500からの配線が通過可能な配線通過口、ハンドル取付部の上側で前方へ向かって短く延びた筒状に形成され後述するシリンダ錠1010が挿通可能な錠穴116(図1を参照)が形成されている。この扉枠ベース本体110は、遊技窓101によって形成される上辺、及び左右の側辺の幅が、後述する補強ユニット150の上側補強板金151、軸支側補強板金152、及び開放側補強板金153の幅と略同じ幅とされており、正面視における扉枠ベース本体の大きさに対して、遊技窓101が可及的に大きく形成されている。
[4−1−2.補強ユニット]
補強ユニット150は、扉枠ベース本体110の上辺部裏面に沿って取り付けられる上側補強板金151(図1を参照)と、扉枠ベース本体110の軸支側辺部裏面に沿って取り付けられる軸支側補強板金152(図1を参照)と、扉枠ベース本体110の開放側辺部裏面に沿って取り付けられる開放側補強板金153(図1を参照)と、扉枠ベース本体110の遊技窓101の下辺裏面に沿って取り付けられる下側補強板金154(図1を参照)と、を備えており、それらが相互にビスやリベット等で締着されて方形状に形成されている。
軸支側補強板金152の上下端部に、その上面に上下方向に摺動自在に設けられる軸ピン155を有する上軸支部156と、その下面に軸ピン157を有する下軸支部158と、を一体的に備えている。そして、上下の軸ピン155,157が本体枠3の軸支側上下に形成される上軸支金具630及び下軸支金具640に軸支されることにより、扉枠5が本体枠3に対して開閉自在に軸支されるようになっている。
また、開放側補強板金153の後側下部には、錠装置1000の扉枠用フック部1041と当接するフックカバー165(図1を参照)が備えられている。このフックカバー165は、本体枠3に対して扉枠5を閉じる際に、本体枠3の開放側辺に沿って取り付けられる錠装置1000(施錠装置)の扉枠用フック部1041と係合するものであり、錠装置1000のシリンダ錠1010に鍵を差し込んで一方に回動する(本体枠3を外枠2に対して開放する方向と反対方向に回転する)ことにより、扉枠用フック部1041とフックカバー165との係合が外れて本体枠3に対する扉枠5の閉鎖状態を解除することができるものである。
[4−2.皿ユニット]
次に、皿ユニット300について説明する。皿ユニット300は、賞球装置740から払出された遊技球を貯留するための上皿301及び下皿302を備えているとともに、上皿301に貯留した遊技球を球送ユニットを介して打球発射装置650へ供給することができるものである。
皿ユニット300の上皿上部パネル314の形状は、正面視で左方向から右方向に向かって直線上に前方へ突出して形成されるとともに、上面視で略矩形状に形成されている。そして上皿上部パネル314は前方下り傾斜を有する面(前方下り傾斜面)となっている。本実施形態では、少なくとも、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体が塗装されて黒色(灰色でもよい)とされている(換言すると、上皿上部パネル314全体に黒色や灰色が含まれる演出画像を鮮明に表示することができるようになっている)とともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314が前方下り傾斜を有する面(前方下り傾斜面)となっていることにより、パチンコ遊技機1の前面に着座する遊技者に対して、上皿上部パネル314全体に表示される演出画像を見やすくすることができるようになっている。
上皿上部パネル314の内部空間が上皿301と連通されており、上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とによる大容量の空間として構成されている。このため、上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とによる空間に多量の遊技球を貯留することができる構造となっている。なお、上皿上部パネル314の内部空間のうち、操作ユニット400が取り付けられる操作ユニット取付部は、遊技球が接触しないように隔壁により区画されている。
上皿上部パネル314は、上述したように、前方下り傾斜を有する面(前方下り傾斜面)となっているものの、上皿上部パネル314の内部空間のうち、上皿301と連通する底面は、上皿301の下流側に向かって後方下り傾斜を有する面(後方下り傾斜面)となっている。つまり、上皿301の下流側で遊技球が貯留されると、後続の遊技球が上皿301から上皿上部パネル314の内部空間で受け入れられて貯留されようになっており、上皿301に貯留される遊技球の球数が少なくなると、上皿上部パネル314の内部空間に貯留された遊技球が後方下り傾斜を有する面(後方下り傾斜面)に沿って自然に上皿301の下流側に向かって転動するようになっている。
なお、本実施形態では、上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とにより300球の遊技球を貯留することができる構造となっている。遊技者は、持ち球を所持していないことを前提として、遊技を開始する場合には、まず後述するCRユニットを作動させる貸球ユニット360に備える貸球ボタン361を一度押圧操作することにより、例えば1000円分の遊技球を貸球として獲得することとなる。このとき、パチンコ遊技機1が1回の払出動作で所定の貸球数(本実施形態では、25球であり、金額として100円に相当する。)を払い出すように設定されている場合には、1000円分の遊技球の球数として、1回の払出動作を10回繰り返し行うことにより250球を払い出すこととなる。上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とにより貯留することできる遊技球の球数は、この250球に余剰の球数として50球を加えた300球となるように設計されている。上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とによる空間内を遊技球で満タンとなると、図示しないが、上皿301へ向かって流下する遊技球は、上皿301の上流側で溢れて下皿302へ向かって流下する構造となっている。
また、皿ユニット300は、上皿球抜きボタン341の操作に応じて上皿301に貯留された遊技球(つまり、上皿301と上皿上部パネル314の内部空間とに貯留された遊技球)を下皿302へ抜くための上皿球抜き機構340と、下皿球抜きボタン354の操作に応じて下皿302に貯留された遊技球を下皿球抜き孔324bを介して下方へ抜くための下皿球抜き機構350と、パチンコ遊技機1に隣接して設置された後述するCRユニットを作動させる貸球ユニット360と、を備えている。
[4−2−1.操作ユニット]
操作ユニット400は、上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に設けられる操作ユニット取付部に取り付けられており、上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置され、遊技者が回転操作可能であり、かつ、遊技者が押圧可能な回転押圧操作部405を備えており、遊技状態に応じて遊技者の操作を受付けたり、回転押圧操作部405が可動したりすることができ、遊技者に対して遊技球の打込操作だけでなく、遊技中の演出にも参加することができるようにするものである。回転押圧操作部405の回転(回転方向)は、操作ユニット400に備える回転検出スイッチにより検出され、回転押圧操作部405の押圧操作は、操作ユニット400に備える押圧検出スイッチにより検出されるようになっている。回転押圧操作部405の上面は、凹凸がない平らな面として形成され、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面から約3mm程度突出して遊技者が操作することができるようになっている。遊技者が回転押圧操作部405の上面を押圧操作して回転押圧操作部405が上皿上部パネル314の内部空間に向かって押圧方向限界位置に達するまで押し込まれると、回転押圧操作部405の上面と上皿上部パネル314の表面とが同一平面上に配置される状態となる。この状態から遊技者が回転押圧操作部405の押圧操作を解除すると(つまり、遊技者が回転押圧操作部405の上面を押圧操作して回転押圧操作部405が上皿上部パネル314の内部空間に向かって押圧方向限界位置に達するまで押し込んでいた指や手を回転押圧操作部405の上面から外すと)、操作ユニット400に備える図示しない圧縮バネの復元力により回転押圧操作部405の上面が皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面から再び約3mm程度突出した押圧操作待機位置に戻るようになっている。
また、操作ユニット400は、駆動モータ414の駆動力によって、回転押圧操作部405を時計回りや、反時計回りの方向へ回転させることができるようになっている。また、操作ユニット400は、ステッピングモータを用いた駆動モータ414の駆動力によって、回転押圧操作部405を、カクカクと段階的に回転させたり、遊技者が回転押圧操作部405を回転操作した時に、その回転を補助したり、わざと回らないようにしたり、回転にクリック感を付与したりすることができるようになっている。また、操作ユニット400は、駆動モータ414を小刻みに正転させる回転と逆転させる回転とを交互に繰返させることにより回転押圧操作部405を振動させるようにすることができるようになっている。なお、本実施形態では、回転押圧操作部405の上面と皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面とが平行な面となっているとともに、回転押圧操作部405の回転軸が上皿上部パネル314の表面の法線と一致するように構成されている。つまり、回転押圧操作部405が自身の回転軸に対して時計回りや、反時計回りの方向へ回転しても、回転押圧操作部405の上面と皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面とが平行な状態が維持されるようになっている。
[4−2−2.貸球ユニット]
貸球ユニット360は、後方へ押圧可能な貸球ボタン361及び返却ボタン362を備えているとともに、貸球ボタン361と返却ボタン362の間に貸出残表示部363を備えている。貸球ボタン361が操作されると、球貸スイッチ365aにより検出され、返却ボタン362が操作されると、返却スイッチ365bにより検出されるようになっている。残度数表示器365cの表示内容は貸出残表示部363を介して視認することができるようになっている。なお、残度数表示器365cに隣接してCRユニットランプ365dが配置されており、CRユニットランプ365dの発光態様が貸出残表示部363を介して視認することができるようになっている。球貸スイッチ365a、返却スイッチ365b、残度数表示器365c、及びCRユニットランプ365dは、度数表示板365に実装されており、この度数表示板365は、貸球ユニット360の内部に取り付けられている。この貸球ユニット360は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられた球貸機に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、貸球ボタン361を押すと、所定数の遊技球を皿ユニット300の上皿301内へ貸出す(払い出す)ことができるとともに、返却ボタン362を押すと貸出された分の残りを引いた上で投入した現金の残金やプリペイドカードが返却されるようになっている。また、貸出残表示部363には、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数が表示されるようになっている。
[4−3.球送ユニット]
次に、球送ユニット580について説明する。球送ユニット580は、皿ユニット300における上皿301から供給される遊技球を1球ずつ打球発射装置650へ供給することができるとともに、上皿301内に貯留された遊技球を、上皿球抜き機構340の上皿球抜きボタン341の操作によって下皿302へ抜くことができるものである。
球送ユニット580は、皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球が、上皿301の上皿球排出口、扉枠ベース本体110の球送開口を通して供給され前後方向に貫通した侵入口、及び侵入口の下側に開口する球抜口を有し後方が開放された箱状の前カバーと、前カバーの後端を閉鎖するとともに前方が開放された箱状で、前後方向に貫通し前カバーの侵入口から侵入した遊技球を打球発射装置650へ供給するための打球供給口582aを有した後カバーと、後カバー及び前カバーの間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支され前カバーの後側で侵入口と球抜口との間を仕切る仕切部を有した球抜き部材と、球抜き部材の仕切部上の遊技球を1球ずつ後カバーの打球供給口582aへ送り前カバーと後カバーとの間で上下方向へ延びた軸周りに回動可能に支持された球送部材と、球送部材を回動させる球送ソレノイド585と、を備えている。
球送ソレノイド585が駆動される(ONの状態)と、球送部材が遊技球を1球受け入れる一方、球送ソレノイド585の駆動が解除される(OFFの状態)と、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送る(供給する)ようになっている。
[4−4.ハンドル装置]
次に、ハンドル装置500について説明する。ハンドル装置500は、扉枠ベース本体110の前面に取り付けられたハンドルブラケットに固定され円筒状で前端が軸直角方向へ丸く膨出したハンドルベースと、ハンドルベースに対して相対回転可能にハンドルベースの前側に配置される環状の回転ハンドル本体後と、回転ハンドル本体後の前面に固定され回転ハンドル本体後と一体回転可能とされた回転ハンドル本体前506と、回転ハンドル本体前506の前面に配置されると共にハンドルベースに固定され、ハンドルベースと協働して回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後を回転可能に支持する前端カバー508と、を備えている。
また、ハンドル装置500は、回転ハンドル本体前の回転中心に前側から後側へ突出するように取り付けて固定され後端に非円形の軸受部を有した軸部材と、軸部材の軸受部と嵌合し回転可能とされた検出軸部を有しハンドルベースの前面に回転不能に嵌合されるポテンショメータ512と、ポテンショメータ512をハンドルベースとで挟むようにハンドルベースの前面に固定されポテンショメータ512の検出軸部が通過可能な貫通孔を有したスイッチ支持部材と、スイッチ支持部材の後面に取り付けられるタッチスイッチ516と、タッチスイッチ516とはスイッチ支持部材の後面の異なる位置に取り付けられる発射停止スイッチ518と、スイッチ支持部材に対して回転可能に軸支され発射停止スイッチ518を作動させる単発ボタンと、軸部材の外周を覆うように配置され回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後を原回転位置(正面視で反時計周りの方向への回転端)へ復帰するように付勢するハンドル復帰バネと、を備えている。なお、ポテンショメータ512は、回転ハンドル本体前506の回転位置に応じて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す強度を電気的に調節するためのものである。また、回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後は、原回転位置から正面視で時計周りの方向へ最大回転位置となる限界回転位置(正面視で時計周りの方向への回転端)まで回動する。
また、ハンドル装置500は、ポテンショメータ512が可変抵抗器とされており、回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後を回転させると、軸部材を介してポテンショメータ512の検出軸部が回転することとなる。そして、検出軸部の回転位置(回転角度)に応じてポテンショメータ512の内部抵抗が変化し、ポテンショメータ512の内部抵抗に応じて打球発射装置650における発射ソレノイド654の駆動力が変化して、回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後の回転角度、つまり回転ハンドル本体前506及び回転ハンドル本体後の回転位置に応じた(見合った)発射強度で遊技球が遊技領域1100内へ打ち込まれるようになっている。
[4−5.ファールカバーユニット]
次に、ファールカバーユニット540について説明する。ファールカバーユニット540は、扉枠ベースユニット100における遊技窓101よりも下側の後面に取り付けられ、賞球ユニット700から払出された遊技球や、打球発射装置650により発射されたにも関わらず遊技領域1100内へ到達しなかった遊技球(ファール球)を、皿ユニット300の上皿301や下皿302へ誘導するものである。ファールカバーユニット540は、前側が開放され複数の遊技球の流路を内部に有したカバーベースと、カバーベースの前端を閉鎖する前カバーと、を備えている。
ファールカバーユニット540のカバーベースは、背面視で右上隅に配置され前後方向に貫通する第一球入口542aと、第一球入口と連通しカバーベース542の前端に向かうに従って正面視右側へ広がる第一球通路と、第一球入口542aの外側(背面視でで右側)に配置され第一球入口542aよりも大口の第二球入口542cと、第二球通路と連通しカバーベースの内部で、下方へ延びた上で正面視右下隅へ向かって低くなるように傾斜した第二球入口542cと、を備えている。この第一球入口542a及び第二球入口542cは、扉枠5を本体枠3に対して閉じた状態で、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の通常球出口774及び満タン球出口776とそれぞれ対向する位置に形成されている。なお、カバーベースにおける第二球通路は、下端に沿って左右方向へ延びた部分の高さが、遊技球の外径に対して約3倍の高さとされており、所定量の遊技球を収容可能な収容空間が形成されている。
また、カバーベース542は、左右方向の略中央上部に配置され上方に開口したファール球入口542eと、ファール球入口542eと連通し第二球通路の下流付近の上部へ遊技球を誘導可能なファール球通路と、を備えている。また、カバーベースは、第二球入口の下側の後面に球出口開閉ユニット790の開閉シャッター792を作動させるための開閉作動片を、備えている。この開閉作動片は、扉枠5を本体枠3に対して閉じた時に、球出口開閉ユニット790における開閉クランクの球状の当接部と当接することで、開閉クランクを回転させて開閉シャッター792を開状態とすることができるものである。
ファールカバーユニット540の前カバーは、カバーベースの前面を閉鎖する略板状に形成されており、正面視左上隅に配置されカバーベースの第一球通路と連通し前後方向に貫通した第一球出口と、正面視右下隅に配置されカバーベース542の第二球通路の下流端と連通し前後方向に貫通した第二球出口と、を備えている。前カバーの第一球出口は、扉枠ベースユニット100の切欠部を通して皿ユニット300の上皿球供給口と接続されるようになっている。また、第二球出口は、扉枠ベース本体110の球通過口を通して皿ユニット300における下皿球供給樋の後端が接続されるようになっている。
ファールカバーユニット540は、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の通常球出口774から第一球入口542aへ供給された遊技球を、第一球通路を通って第一球出口から皿ユニット300の上皿球供給口を介して上皿301へ供給することができるようになっている。また、ファールカバーユニット540は、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の満タン球出口776から第二球入口542cへ供給された遊技球を、第二球通路を通って第二球出口から皿ユニット300の下皿球供給樋及び下皿球供給口を介して下皿302へ供給することができるようになっている。
また、ファールカバーユニット540は、扉枠5を本体枠3に対して閉じた状態とすると、ファール球入口542eが本体枠3のファール空間626の下部に位置するようになっており、打球発射装置650により発射された遊技球が遊技領域1100内へ到達せずにファール球となってファール空間626を落下すると、ファール球入口542eによって受けられるようになっている。そしてファールカバーユニット540は、ファール球入口542eに受けられた遊技球を、ファール球通路及び第二球通路を通って第二球出口から皿ユニット300の下皿302へ排出(供給)することができるようになっている。
また、ファールカバーユニット540は、第二球通路における収容空間の上流側(正面視左側)側面を形成し収容空間内に貯留された遊技球によって揺動可能にカバーベースに軸支された揺動部材と、揺動部材の揺動を検出する満タンスイッチ550と、揺動部材が満タンスイッチ550によって非検出状態となる方向へ付勢するバネと、を備えている。この揺動部材は、カバーベースに対して下端が回動可能に軸支されているとともに、上端が正面視左側へ回動するようになっており、略垂直な状態で収容空間の左側側壁を形成するようになっている。また、揺動部材は、バネによって略垂直状態となる位置へ付勢されている。また、揺動部材は、収容空間側とは反対側の側面に外側へ突出する検出片が形成されており、この検出片が満タンスイッチ550よって検出されるようになっている。つまり、満タンスイッチ550からの検出信号に基づいて、収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを判断することができるようになっている。
[5.遊技盤の全体構成]
次に、遊技盤4の全体構成について、図9及び図10を参照して説明する。図9は遊技盤の正面図であり、図10は図9の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図である。遊技盤4は、図9及び図10に示すように、外レール1111及び内レール1112を有し、遊技者がハンドル装置500を操作することで遊技媒体としての遊技球が打ち込まれる遊技領域1100の外周を区画形成する枠状の前構成部材1110と、前構成部材1110の正面視右下隅部でパチンコ遊技機1へ取り付けた時に扉枠5の遊技窓101から遊技者側へ視認可能となる位置に配置された機能表示ユニット1180と、前構成部材1110の後側に遊技領域1100を閉鎖するように取り付けられ遊技領域1100と対応する位置に所定形状で前後方向へ貫通した複数の開口部1158を有した板状の遊技パネル1150と、遊技パネル1150の開口部1158に対して前側から取り付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1150の後面に取り付けられる裏ユニット3000と、を備えている。
また、遊技盤4は、遊技パネル1150と裏ユニット3000との間に配置され、遊技パネル1150を貫通するように複数穿設された発光装飾孔に対して遊技パネル1150の後側から挿入されるパネルレンズ部材2500と、裏ユニット3000の後側に脱着可能に取り付けられ遊技状態に応じて遊技者側から視認可能とされた所定の演出画像を表示可能な液晶表示装置と、裏ユニット3000の下部を後側から覆うように遊技パネル1150の後面下部に取り付けられる基板ホルダ1160と、基板ホルダ1160の後面に取り付けられるとともに主制御基板4100が収容される主制御基板ボックス1170と、を備えている。なお、遊技パネル1150の表面には、図示しない所定のセル画(裏ユニット3000に備える後述するキャラクタユニット3400による世界観を表現した内容)が貼り付けられている。このセル画の裏面は、強力な接着剤が塗布された接着シールとなっている。また、主制御基板ボックス1170は、透明なケースにより封印された状態で基板ホルダ1160の後面に取り付けられており、主制御基板ボックス1170を破壊しなければ主制御基板4100を取り出すことができないようになっているため、主制御基板4100が不正改造(不正改変)され難くい構造となっている。
[5−1.前構成部材]
次に、前構成部材1110について説明する。前構成部材1110は、外形が本体枠3の遊技盤保持口601内へ挿入可能な略矩形状とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域1100の外周が区画されるようになっている。この前構成部材1110は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1111と、外レール1111に略沿って外レール1111の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1112と、内レール1112の下端から滑らかに連続するように正面視反時計回りの周方向へ沿って外レール1111の終端(上端)よりも下側の位置まで円弧状に延びた内周レール1113と、内周レール1113の終端(上端)と外レール1111の終端(上端)とを結び外レール1111に沿って転動してきた遊技球が当接可能とされた衝止部1114と、内レール1112と内周レール1113との境界部で遊技領域1100の最下端に配置され後方へ向かって低くなったアウト口誘導面1115と、内レール1112の上端に回動可能に軸支され、外レール1111との間を閉鎖するように内レール1112の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1111との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされるとともに閉鎖位置側へ復帰するようにバネによって付勢された逆流防止部材1116と、を備えている。
前構成部材1110は、遊技盤4を本体枠3に取り付けた状態とすると、外レール1111と内レール1112との間の下端開口が、本体枠3の打球発射装置650における発射レール660(図1を参照)の延長線上に位置するようになっている。この外レール1111の下端と、発射レール660の上端との間には、左右方向及び下方へ広がった空間が形成されており、打球発射装置650の発射レール660に沿って打ち出された遊技球が、その空間を飛び越えて、外レール1111と内レール1112との間の下端開口から外レール1111と内レール1112との間へ打ち込まれるようになっている。外レール1111と内レール1112との間に打ち込まれた遊技球は、その勢いに応じて外レール1111に沿って上方へ転動し、内レール1112の上端に軸支された逆流防止部材1116を、その付勢力に抗して開放位置側へ回動させることにより、遊技領域1100内へ侵入することができるようになっている。
また、打球発射装置650において遊技球を強く打球した場合、遊技領域1100内で外レール1111に沿って転動した遊技球が、外レール1111の終端に備えられた衝止部1114に当接するようになっており、この衝止部1114に遊技球が当接することで遊技球の転動方向を強制的に変化させることができ、外レール1111から内周レール1113へ連続して遊技球が転動するのを防止することができるようになっている。なお、遊技領域1100内へ侵入した(打ち込まれた)遊技球が、外レール1111と内レール1112との間へ戻ろうとしても、その前に逆流防止部材1116が付勢力によって閉鎖位置へ復帰することで、逆流防止部材1116によって遊技球の逆流が阻止されるようになっている。
また、遊技領域1100内へ打ち込まれた遊技球は、表ユニット2000の始動口2101,2102や入賞口2103,2104,2201等に受け入れられなかった場合は、遊技領域1100の下端へと流下し、内レール1112と内周レール1113との境界のアウト口誘導面1115によって、遊技パネル1150のアウト口1151へ誘導され、アウト口1151から遊技盤4の後側下方へ排出されるようになっている。
一方、打球発射装置650から発射された遊技球が、内レール1112先端の逆流防止部材1116を越えて遊技領域1100内へ侵入することができなかった場合は、外レール1111と内レール1112との間を逆方向の下方へ向かって転動し、外レール1111と内レール1112との間の下端開口から、発射レール660の上端と外レール1111の下端との間に形成されたファール空間626(図1を参照)を落下することとなり、ファール空間626の下部に位置する扉枠5に取り付けられたファールカバーユニット540のファール球入口542e(図1を参照)に受け入れられて、皿ユニット300における下皿302(図7を参照)へ排出されるようになっている。
なお、前構成部材1110における外レール1111は、その表面に金属板が取り付けられており、遊技球の転動による耐摩耗性が高められているとともに、遊技球が滑らかに転動するようになっている。また、衝止部1114は、表面にゴムや合成樹脂等の弾性体が配置されており、遊技球が外レール1111に沿って勢い良く転動してきて衝突しても、その衝撃を緩和させることができるようになっているとともに、遊技球を内側へ反発させることができるようになっている。
また、前構成部材1110は、正面視左端に上下方向へ離間して配置され前方から後方へ向かって窪むとともに左端に開放された一対の位置決め凹部1119と、正面視右端に上下方向へ離間して配置された一対の遊技盤止め具1120と、外レール1111の下端よりも正面視左側に配置され下方へ開放されるとともに上側が円弧状に形成され前側から窪んだ固定凹部1121と、正面視下端の左側端部付近に下端から上方へ左右方向へ長く延びた矩形状に切欠かれた球通路用切欠部1122と、を備えている。前構成部材1110の位置決め凹部1119は、本体枠3における側面防犯版950の内側に取り付けられた位置決め部材956(図5を参照)と嵌合させることで、遊技盤保持口601(図5を参照)に挿入された遊技盤4の正面視左端が、前後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。また、遊技盤止め具1120は、本体枠3における本体枠ベース600の遊技盤係止部に対して着脱可能に係止することができるようになっており、遊技盤止め具1120を遊技盤係止部に係止させることで、本体枠3の遊技盤保持口601に挿入された遊技盤4の正面視右端が、前後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。
また、前構成部材1110の固定凹部1121は、遊技盤4を本体枠3の遊技盤保持口601へ挿入した状態で、本体枠3の前面に軸支された遊技盤固定具690(図5を参照)を正面視で時計回りの方向へ回動させると、遊技盤固定具690の固定片690a(図5を参照)が挿入されるようになっており、遊技盤固定具690によって遊技盤4の下端が前方へ移動するのが規制されるようになっている。また、前構成部材1110の球通路用切欠部1122は、遊技パネル1150の同位置にも同様の球通路用切欠部1152が形成されており、遊技盤4を本体枠3の遊技盤保持口601へ挿入した状態では、球通路用切欠部1122,1152内に満タン分岐ユニット770(図5を参照)の前端が挿通されるようになっている。
なお、前構成部材1110の正面視右下には、後述する機能表示ユニット1180が配置されている。
[5−2.表ユニット]
次に、遊技盤4の表ユニット2000について説明する。表ユニット200は、遊技領域1100内の左右方向略中央下部でアウト口1151の上側に配置され遊技パネル1150の前面に支持されるアタッカユニット2100と、アタッカユニット2100の左方で遊技領域1100の外周に沿って配置され遊技パネル1150の前面に支持されるサイド入賞口部材2200と、遊技領域1100の略中央部分に配置され遊技パネル1150に支持される枠状のセンター役物2300と、を備えている。
アタッカユニット2100とセンター役物2300との間であって遊技パネル1150の上辺中点と遊技パネル1150の下辺中点とを通る直線上(つまり、遊技パネル1150の上下方向の中心線上)に、遊技パネル1150の表面から遊技パネル1150の裏面側へ向かって、磁気を検出することができる直方体の形状を有する磁気検出スイッチ3024を収容するための図示しない収容凹部が形成されるとともに、この収容凹部の底面側から遊技パネル1150の裏面側へ向かって磁気検出スイッチ3024の電気配線を通すための図示しない貫通穴が形成されている。収容凹部の開口側の形状は、縦方向の距離寸法と比べて横方向の距離寸法が長い矩形形状の磁気検出スイッチ3024の検出面よりプラス公差分(本実施形態では、10分の1mm〜10分の2mmまでに亘る範囲内の大きさに設定されている。)大きく形成されているとともに、収容凹部の開口から底面までに亘る前後方向の距離寸法(奥行き方向の距離寸法)は磁気検出スイッチ3024の奥行き方向の距離寸法よりプラス公差分(本実施形態では、10分の1mm〜10分の2mmまでに亘る範囲内の大きさに設定されている。)大きく形成されている。
磁気検出スイッチ3024の電気配線が接続されるコネクタ面側を遊技パネル1150の前方から収容凹部の開口側に挿入して収容凹部の底面側へ向かって押し込むと、遊技パネル1150の前方から見て、磁気検出スイッチ3024の上下左右方向への移動、時計方向への回転、及び反時計方向への回転が拘束されるとともに、縦方向の距離寸法と比べて横方向の距離寸法が長い矩形形状の磁気検出スイッチ3024の検出面と、遊技パネル1150の表面と、が同一平面上となる位置関係となり、遊技パネル1150の表面に図示しない所定のセル画が貼り付けられることによって、磁気検出スイッチ3024の検出面と遊技パネル1150の表面とがセル画の裏面を介して固定されることにより、磁気検出スイッチ3024の前後方向への移動が拘束されるようになっている。
つまり、磁気検出スイッチ3024が遊技パネル1150の収容凹部に収容されて遊技パネル1150の表面にセル画が貼り付けられると、磁気検出スイッチ3024が遊技パネル1150に対してガタツキなく固定されるようになっているため、遊技球が遊技領域1100を流下する際に発生する振動、電気的駆動源を駆動する際に発生する振動、電気的駆動源を駆動して可動体を作動するときに発生する振動等により微動だにもせず、このような振動の影響を受けて磁気検出スイッチ3024が固定された位置(地軸に対する位置関係)が変化することがなく、このような振動の影響による磁気検出スイッチ3024が検出する磁気の変動が生じないようになっている。なお、本実施形態では、磁石を用いた不正行為を検出するために磁気検出スイッチ3024を採用していおり、磁気検出スイッチ3024についての詳細な説明を後述する。
表ユニット2000は、遊技パネル1150における遊技領域1100と対応した位置に形成された開口部1158に対して、前側から挿入された上で、遊技パネル1150の前面に取り付けられるようになっており、遊技パネル1150よりも前側へ突出した部分は、遊技領域1100内に位置するようになっている。これにより、表ユニット2000は、遊技領域1100内へ打ち込まれた遊技球と適宜位置で当接するようになっており、遊技パネル1150の前面に植設された障害釘と共に、遊技球の動きに対して変化を付与することができるようになっているものである。また、表ユニット2000は、遊技領域1100内を装飾することができるようになっている。
[5−2−1.アタッカユニット]
次に、表ユニット2000のアタッカユニット2100について説明する。アタッカユニット2100は、遊技領域1100内へ打ち込まれた遊技球が受入可能とされた複数の受入口(入賞口)を有しており、具体的には、左右方向の略中央に配置された上始動口2101と、上始動口2101の下側に配置された下始動口2102と、下始動口2102の下側に配置され上始動口2101や下始動口2102よりも左右方向へ大きく延びた矩形状の大入賞口2103と、大入賞口2103の左右両側やや上寄りに配置された一般入賞口2104と、を備えている。これら上始動口2101、下始動口2102、大入賞口2103、及び一般入賞口2104に受け入れられた遊技球は、遊技パネル1150の前面側から後面側へ誘導されるようになっている。
このアタッカユニット2100の上始動口2101は、上側が開放されており遊技球が常時受入(入賞)可能となっている。一方、上始動口2101の下側に配置された下始動口2102は、上始動口2101との間に始動口ソレノイド2105(図13を参照)により拡開可能な一対の可動片2106が配置されており、一対の可動片2106が略垂直に立上った状態では上始動口2101と一対の可動片2106とによって下始動口2102へ遊技球が受入不能となるのに対して、一対の可動片2106が左右方向へ拡開した状態では下始動口2102へ遊技球が受入可能となるようになっている。つまり、一対の可動片2106により下始動口2102が可変入賞口となっている。なお、一対の可動片2106は、後述するセンター役物2300におけるゲート部2350のゲートスイッチ2352による遊技球の通過の検出に基づいて抽選される普通抽選結果に応じて(普通抽選の結果が「当り」の時に)始動口ソレノイド2105の駆動により開閉されるようになっている。
また、アタッカユニット2100の大入賞口2103は、その開口を閉鎖可能な横長矩形状の開閉部材2107によって開閉可能とされている。この開閉部材2107は、下辺が回動可能に軸支されており、略垂直な状態では大入賞口2103を閉鎖して遊技球を受け入れし難くすることができると共に、上辺が前側へ移動するように回動すると大入賞口2103を開放して遊技球を受け入れ易くすることができるようになっている。この開閉部材2107は、通常の遊技状態では大入賞口2103を閉鎖した状態となっており、上始動口2101や下始動口2102へ遊技球が受け入れられる(始動入賞する)ことで抽選される特別抽選結果に応じて(特別抽選の結果が「大当り」又は「小当り」の時に)アタッカソレノイド2108(図13を参照)の駆動により開閉するようになっている。
更に、アタッカユニット2100の一般入賞口2104は、上向きに開放されており、遊技球が常時受入(入賞)可能となっている。
また、アタッカユニット2100は、詳細な図示は省略するが、下始動口2102へ受け入れられた遊技球を検出する下始動口スイッチ2109と、大入賞口2103へ受け入れられた遊技球を検出するカウントスイッチ2110と、を更に備えており、下始動口スイッチ2109やカウントスイッチ2110により検出された遊技球は、基板ホルダ1160の底壁部上に排出されるようになっている。なお、上始動口2101へ受け入れられた遊技球を検出する上始動口スイッチ3022と、一般入賞口2104へ受け入れられた遊技球を検出する一般入賞口スイッチ3020は、裏ユニット3000に備えられている。
[5−2−2.サイド入賞口部材]
次に、表ユニット2000のサイド入賞口部材2200について説明する。サイド入賞口部材2200は、遊技パネル1150における左右方向中央から左寄りの下部で、アタッカユニット2100が挿入固定される開口部1158よりも左側に形成された開口部1158に対して、前側から挿入された上で、遊技パネル1150の前面に固定されるものであり、アタッカユニット2100における正面視左側の一般入賞口2104と並ぶように遊技領域1100の外周に沿って互いに背向するようにされた2つの一般入賞口2201を備えている。これら2つの一般入賞口2201は、上方に開放され遊技球が常時受入(入賞)可能となっており、一般入賞口2201へ受け入れられた遊技球は、遊技パネル1150の前面側から後面側へ誘導された後に、後述する裏ユニット3000に備えられた一般入賞口スイッチ3020によって検出されるようになっている。
また、サイド入賞口部材2200には、その左上端部に左側の端部が遊技領域1100の外周と略接するような位置に配置され、右側の端部へ向うに従って低くなるように傾斜した第一棚部2202と、第一棚部2202とは2つの一般入賞口2201を挟んで反対側且つ下側に配置され遊技領域1100の左右方向中央側(アタッカユニット2100の下始動口2102や大入賞口2103側)へ向かって低くなる第二棚部2203と、を備えており、第一棚部2202によって遊技領域1100の外周に沿って流下してきた遊技球を遊技領域1100の中央側へ寄せることができるようになっている。
なお、2つの一般入賞口2201は、第一棚部2202の右側の端部よりも右側へ配置されており、第一棚部2202により遊技球が遊技領域1100の中央側へ寄せられても、一般入賞口2201へ入賞する可能性があるようになっている。また、2つの一般入賞口2201の間の上側にも、遊技領域1100の中央側へ向って低くなるように傾斜した第三棚部2204が備えられている。
このサイド入賞口部材2200は、全体的に透光性を有するように形成されており、詳細な図示は省略するが、第二棚部2203の後側にサイド入賞口装飾基板が備えられていると共に、サイド入賞口部材2200の後側に後述する裏ユニット3000におけるサイドランプ装飾基板3014が配置されるようになっており、これらサイド入賞口装飾基板及びサイドランプ装飾基板3014によってサイド入賞口部材2200が発光装飾可能とされている。
[5−2−3.センター役物]
次に、表ユニット2000のセンター役物2300について説明する。センター役物2300は、遊技パネル1150の略中央を貫通するように大きく形成された開口部1158に対して、前側から挿入された上で、遊技パネル1150の前面に固定されるものであり、遊技領域1100の大半を占める大きさで枠状に形成され、正面視右側の外周面は遊技領域1100の外周との間で遊技球の外径よりも若干大きい隙間が形成されるように円弧状に形成されていると共に、左側の外周面は遊技領域1100の外周との間で所定幅の領域が形成されるように垂下した略直線上に形成されている。
このセンター役物2300は、遊技パネル1150の前面に位置する前壁部の上側の外周面における左右方向中央のやや右寄りの位置から左側に、左方向へ向うに従って低くなるように傾斜した上棚部2301を備えており、遊技領域1100内の上部へ打ち込まれた遊技球が、上棚部2301へ流下するとセンター役物2300の左方を通って流下するようになっていると共に、上棚部2301よりも右側へ流下(侵入)した遊技球はセンター役物2300の右方を通って一気に遊技領域1100の下部へ流下するようになっている。つまり、センター役物2300における上棚部2301よりも右側へ遊技球が侵入するように遊技球を打ち込むと、遊技球の流下を楽しむ機会が少なくなるようになっているので、遊技球の打込強さを適宜調整させることができ、緊張感を維持させて漫然とした遊技となるのを抑制することができるようになっている。
また、センター役物2300は、遊技パネル1150の前側に位置する前壁部の左側の外周面に遊技領域1100を流下する遊技球が侵入可能とされたワープ入口2302と、ワープ入口2302に侵入した遊技球を枠内へ放出するワープ出口(図示は省略)と、ワープ出口から放出された遊技球を左右方向へ転動させた後にアタッカユニット2100の上側の遊技領域1100内へ放出させセンター役物2300における枠内の下辺上面に形成されたステージ2310と、を主に備えている。
このセンター役物2300におけるステージ2310は、詳細な図示は省略するが、ワープ出口から放出された遊技球が供給される第一ステージと、第一ステージの前側に配置され第一ステージから遊技球が供給されると共に遊技領域1100内へ遊技球を放出可能とされた第二ステージと、を備えている。このステージ2310は、左右方向の略中央が低くなるような湾曲面状に形成されている。また、第一ステージの左右方向略中央の後側には、遊技球が侵入可能なチャンス入口2313が形成されており、チャンス入口2313へ侵入した遊技球はセンター役物2300における最下端前面のチャンス出口2314から遊技領域1100内へ放出されるようになっている。このチャンス出口2314は、アタッカユニット2100における上始動口2101の直上に配置されており、チャンス出口2314から放出された遊技球は、高い確率で上始動口2101へ受け入れられる(入賞する)ようになっている。
なお、センター役物2300におけるステージ2310は、透明な部材で形成されており、このステージ2310を通して、裏ユニット3000におけるステージ2310よりも下側に配置された装飾体が遊技者側から視認できるようになっている。
また、センター役物2300には、遊技パネル1150の前側に位置する前壁部の左側の外周面でワープ入口2302よりも上側に、内レール1112と略接するように左方向へ延出する透明なアーチ部2315を更に備えている。このアーチ部2315は、前壁部の略前端から薄板状の延びだしており、アーチ部2315と遊技パネル1150の前面との間に遊技球が通過可能な空間を形成している。これにより、遊技領域1100の上部に打ち込まれて上棚部2301によってセンター役物2300の左方へ誘導された遊技球が、アーチ部2315の後側を通って下流側へ流下するようになっている。
更に、センター役物2300には、遊技パネル1150の前側に位置する前壁部の左側の外周面でアーチ部2315付近に遊技球の通過を検出するゲート部2350を備えている。このゲート部2350は、前壁部の左側の外周面でアーチ部2315の上側に配置され遊技領域1100を流下する遊技球が侵入可能とされたゲート入口と、ゲート入口に侵入した遊技球を検出するゲートスイッチ2352と、ゲートスイッチ2352で検出された遊技球を前壁部の外周面から遊技領域1100へ放出するゲート出口とを備えている。なお、本実施形態では、詳細な図示は省略するが、ゲート部2350のゲート出口が、アーチ部2315と同じ高さの位置に形成されており、ゲートスイッチ2352で検出された遊技球が、アーチ部2315をあたかも潜ったかのように見えるようになっている。
[5−3.パネルレンズ部材]
次に、遊技盤4のパネルレンズ部材2500について説明する。パネルレンズ部材2500は、遊技パネル1150における遊技領域1100内でセンター役物2300が挿入される開口部1158よりも外側の位置に円形や×形状で前後方向へ貫通するように形成された複数の発光装飾孔を発光装飾させるものである。このパネルレンズ部材2500は、センター役物2300の外周で左上側に形成された複数の発光装飾孔と対応した透明な上パネルレンズ2510と、上パネルレンズ2510の後側に配置され表面に複数のLEDが実装された上パネルレンズ基板と、センター役物2300の外周で左下側に形成された複数の発光装飾孔と対応した透明な下パネルレンズ2520と、下パネルレンズ2520の後側に配置され表面に複数のLEDが実装された下パネルレンズ基板とを備えている。
このパネルレンズ部材2500における上パネルレンズ2510及び下パネルレンズ2520は、板状のレンズベース部から前方へ突出し、挿入される発光装飾孔の形状と略同形状とされた複数の棒状の挿入導光部を備えている。この挿入導光部を遊技パネル1150の発光装飾孔へ後側から挿入した状態では、その先端が遊技パネル1150の前面と略一致するように形成されており、遊技パネル1150の前面を流下する遊技球に対して可及的に影響を及ぼさないようになっている。
パネルレンズ部材2500は、上パネルレンズ基板及び下パネルレンズ基板のLEDを適宜発光させることで、ベニア合板等の不透明な遊技パネル1150を用いても遊技球が流下する領域を発光装飾させることができ、これまでにない遊技パネル1150の装飾を遊技者に見せることができると共に、パチンコ遊技機1を目立たせて他のパチンコ遊技機との差別化を計ることができるようになっている。
[5−4.裏ユニット]
次に、遊技盤4の裏ユニット3000について説明する。裏ユニット3000は、遊技パネル1150の後面に取り付けて固定されており、遊技パネル1150から所定距離後側へ離れた位置に液晶表示装置1900(以下、「遊技盤側液晶表示装置1900」と記載する場合がある。)を支持する裏箱3001と、裏箱3001内で液晶表示装置1900の上側に配置される上部ユニット3100と、裏箱3001内で液晶表示装置1900の右側に配置されるキャラクタユニット3400と、裏箱3001内で液晶表示装置1900の左側に配置される歯車装飾体ユニット3500と、を主に備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3001の左下前端付近で遊技パネル1150の前面に取り付けられた表ユニット2000におけるサイド入賞口部材2200と対応する位置に配置され、表面に複数のLEDが実装されたサイドランプ装飾基板3014と、裏箱3001の下部前端に取り付けられ、サイド入賞口部材2200の一般入賞口2201へ受け入れられた遊技球と、アタッカユニット2100における左側の一般入賞口2104へ受け入れられた遊技球とを下方へ誘導する左誘導部材3016と、左誘導部材3016の右側に配置され、アタッカユニット2100の上始動口2101及び右側の一般入賞口2104へ受け入れられた遊技球を下方へ誘導する右誘導部材3018と、を主に備えている。
更に、裏ユニット3000は、詳細な図示は省略するが、裏箱3001の後側下部に配置されランプ駆動基板4170を収容した横長矩形状のランプ駆動基板ボックス3423と、ランプ駆動基板ボックス3423の下側に配置されモータ駆動基板4180を収容した横長矩形状のモータ駆動基板ボックス3430と、裏箱3001の後側に固定されランプ駆動基板ボックス3423及びモータ駆動基板ボックス3430の背面視で左側に配置されたパネル中継端子板4161と、裏箱3001の後側上部に配置された横長矩形状の上部抵抗基板と、裏箱3001の後側に取り付けられ液晶表示装置1900を脱着可能に保持するロック部材と、を更に備えている。
この裏ユニット3000は、本実施形態では、表ユニット2000におけるセンター役物2300の枠内を通して遊技者側から視認することができるようになっており、所定の形状に造形された各ユニット3100,3400,3500等によってパチンコ遊技機1のコンセプトを特徴付けることができるようになっている。また、裏ユニット3000は、遊技状態に応じて各ユニット3100,3400,3500が、それぞれ独立、或いは、連係しながら可動するようになっており、その可動により遊技者に対して、遊技状態の変化やチャンスの到来等を示唆することができ、遊技者を楽しませることができるようになっている。
[5−4−1.裏箱]
次に、裏ユニット3000の裏箱3001について説明する。裏箱3001は、前側が開放された箱状に形成され、前端に外方へ突出するフランジ状の固定部3001aが複数備えられており、この固定部3001aを介して遊技パネル1150の後側に固定されるようになっている。また、裏箱3001は、後壁の略中央に矩形状の開口が形成されており、この開口を通して後側に支持される液晶表示装置1900が遊技者側から視認できるようになっている。更に、裏箱3001は、各ユニット3100,3400,3500や、各基板3014等を取り付けて固定するための取付部が適宜位置に形成されている。
また、裏箱3001は、図示は省略するが、背面視で開口の右側に、液晶表示装置1900の左右両辺から外方へ突出する一方(背面視で右辺)の固定片1902を挿入係止する液晶支持部を備えていると共に、開口の背面視で左側にロック部材が取り付けられており、ロック部材により液晶表示装置1900の他方(背面視で左辺)の固定片1902を支持することで、液晶表示装置1900が裏箱3001の後側に脱着可能に取り付けられるようになっている。
[5−4−2.誘導部材]
次に、左誘導部材3016及び右誘導部材3018について説明する。左誘導部材3016は、サイド入賞口部材2200の一般入賞口2201と、アタッカユニット2100の左側の一般入賞口2104へ受け入れられた遊技球を、それぞれ異なる流路を通って下方へ誘導排出するようになっており、それぞれの流路に遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ3020が備えられている。一方、右誘導部材3018は、アタッカユニット2100の上始動口2101と右側の一般入賞口2104へ受け入れられた遊技球を下端付近まではそれぞれ異なる流路を通って下方へ誘導排出されるようになっており、上始動口2101と対応した流路には上始動口スイッチ3022が、右側の一般入賞口2104と対応した流路には一般入賞口スイッチ3020が備えられている。
これら左誘導部材3016及び右誘導部材3018によって下方へ誘導された遊技球は、基板ホルダ1160の底壁部上に排出され、基板ホルダ1160のアウト球排出部1161から遊技盤4の下方へ排出されるようになっている。
[5−4−3.上部ユニット]
次に、上部ユニット3100について説明する。上部ユニット3100は、全体的に横長に形成され、裏箱3001内で液晶表示装置1900が臨む開口の上側に取り付け固定されるものである。この上部ユニット3100は、左右方向の略中央で前面に配置され正面視で円形状の回転装飾体ユニット3200と、回転装飾体ユニット3200の後側に配置され回転装飾体ユニット3200を昇降させる昇降機構3250と、昇降機構3250の後側で左右方向の略中央に配置された揺動装飾体ユニット3300と、揺動装飾体ユニット3300の左右両側に配置された可動天井ユニット3350と、を主に備えている。
回転装飾体ユニット3200は、昇降機構3250によって、液晶表示装置1900の上部に位置する上昇位置と、液晶表示装置1900の略中央に位置する下降位置との間で上下方向へ移動することができるようになっている。この回転装飾体ユニット3200は、前面に配置された手裏剣状に形成された回転装飾体が回転するようになっているとともに、回転することでその遠心力により回転装飾体の回転半径が拡径するようになっている。
また、回転装飾体ユニット3200は、端に回転装飾体が回転するだけでなく、半径方向外側へ突出するようになっているため、回転装飾体全体の回転半径が拡径して見た目を大きく変化させることができるようになっており、遊技者に強いインパクトを与えることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができるとともに、遊技者の関心を強く引付けることができ、他のパチンコ遊技機に対して大きく差別化して遊技するパチンコ遊技機としてパチンコ遊技機1を選択させ易くすることができるようになっている。
揺動装飾体ユニット3300は、上昇位置に位置した回転装飾体ユニット3200に隣接するようにその後側の左右に配置された揺動装飾体を備えており、遊技状態に応じて左右の揺動装飾体を一斉に左右方向へ揺動させることができるようになっている。
可動天井ユニット3350は、上部ユニット3100の左右両端に水平方向へ延びるような板状の天井装飾体を備えている。この天井装飾体は、前端側を中心として左右方向へ延びた軸周りに回動可能に形成されており、遊技状態に応じて、天井装飾体の後端側が下降する方向へ回動するようになっている。
[5−4−4.キャラクタユニット]
次に、裏ユニット3000のキャラクタユニット3400について説明する。キャラクタユニット3400は、忍者を模式化すると共に立体的に造形したキャラクタ体を備えており、遊技状態に応じて、キャラクタ体が右端の位置から、中央側へ寄った位置へ左右方向に移動することができるようになっている。また、キャラクタユニット3400のキャラクタ体は、左右方向へ移動する際に、その移動と共に上下方向へ延びた軸周りに所定角度回動するようになっている。
また、キャラクタユニット3400のキャラクタ体は、頭部が左右方向へ伸びた軸周りに往復回動することができるようになっていると共に、右腕が上下方向へ伸びた軸周りに往復回動することができるようになっている。これにより、頭部を往復回動させることで、あたかもキャラクタが頷いているような動作をさせることができるようになっている。また、右腕を水平方向へ往復回動させることで、あたかもキャラクタが手裏剣を投げているような動作をさせることができるようになっている。
[5−4−5.歯車装飾体ユニット]
次に、裏ユニット3000の歯車装飾体ユニット3500について説明する。歯車装飾体ユニット3500は、左右方向へ延びた軸周りに回転可能とされ上下方向に複数配置された歯車状の歯車装飾体を備えており、遊技状態に応じて、各歯車装飾体が一斉に回転するようになっている。
[5−4−6.液晶表示装置]
次に、遊技盤4の液晶表示装置1900について説明する。液晶表示装置1900は、裏ユニット3000の裏箱3001の後面に脱着可能に取り付けられるようになっており、遊技状態に応じて所定の演出画像を表示することができるようになっている。この液晶表示装置1900は、左右両側から外方へ突出した固定片1902を備えており、この固定片1902を介して裏箱3001に取り付けられるようになっている。
また、液晶表示装置1900は、詳細な図示は省略するが、その後側に周辺制御基板4140を収容した周辺基板ボックス1905を備えている。
[5−5.プロジェクタからの画像が投影される遊技盤]
次に、図8(a)に示した上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850からの画像が投影される遊技盤4(ここでは、「第2実施形態における遊技盤4」と記載する。)について、図11を参照して簡単に説明する。図11は上皿側表示装置に備えるプロジェクタからの画像が投影される遊技盤の正面図である。なお、図9及び図10における遊技盤4(ここでは、「第1実施形態における遊技盤4」と記載する。)と実質的に同じ部分については、図11において同一符号を付し、その説明を省略する。
まず、第1実施形態における遊技盤4と、第2実施形態における遊技盤4と、の大きな相違点について説明する。第1実施形態における遊技盤4のセンター役物2300と、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300と、の相違点は、第1実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の形状が左右対称の形状となっていないのに対して、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300が左右対称の形状となっている点と、第1実施形態における遊技盤4のセンター役物2300にキャラクタユニット3400が設けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300にキャラクタユニット3400が設けられていない点と、第1実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の左側のみにゲート部2350(ゲートスイッチ2352)とアーチ部2315とが設けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の右側のみにゲート部2350(ゲートスイッチ2352)とアーチ部2315とが設けられている点と、第1実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の左側のみにワープ入口2302が設けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の左側及び右側の両方にワープ入口2302が設けられている点と、である。
また、第1実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200と、第2実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200と、の相違点は、第1実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200に第二棚部2203が設けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200に第二棚部2203が設けられていない点と、第1実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200の前面に意匠が施されているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200の前面全体が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面(例えば、凹凸のない面であり、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と平行な面、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と反対方向に向かって膨らんだ湾曲面等を挙げることができる。)として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装されている点と、である。第2実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200の前面全体が黒色や灰色で塗装されていることにより、第2実施形態における遊技盤4のサイド入賞口部材2200の前面全体を投影面として黒色や灰色が含まれる演出画像を鮮明に表示することができるようになっている。
また、第1実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100と、第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100と、の相違点は、第1実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100に設けられる上始動口2101の下側に、下始動口2102と始動口ソレノイド2105により拡開可能な一対の可動片2106とから構成される可変入賞口が設けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100に設けられる上始動口2101の下側に、下始動口2102と始動口ソレノイド2105により拡開可能な一対の可動片2106とから構成される可変入賞口が設けられていない点と、第1実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100の前面に意匠が施されているのに対して、第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100の前面全体が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面(例えば、凹凸のない面であり、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と平行な面、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と反対方向に向かって膨らんだ湾曲面等を挙げることができる。)として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装されている点と、である。第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100の前面全体が黒色や灰色で塗装されていることにより、第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100の前面全体を投影面として黒色や灰色が含まれる演出画像を鮮明に表示することができるようになっている。
また、第1実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150と、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150と、の相違点は、第1実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面に所定のセル画(キャラクタユニット3400による世界観を表現した内容)が貼り付けられているのに対して、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面に海底のセル画が貼り付けられているとともに、第2実施形態における遊技盤4に形成される遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域においてU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の前面に貼り付けられている点と、第1実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100に設けられる上始動口2101の下側に設けられている可変入賞口(可変入賞口は、上述したように、下始動口2102と、始動口ソレノイド2105により拡開可能な一対の可動片2106と、から構成されるものである。)が第2実施形態における遊技盤4に形成される遊技領域1100において、第2実施形態における遊技盤4のセンター役物2300の右下方であって第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100の右上方に可変入賞口ユニット2100Aとして第2実施形態における遊技盤4のアタッカユニット2100と別体に配置されている点と、である。なお、可変入賞口ユニット2100Aの前面全体(可動片2106の前面全体を含む。)が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面(例えば、凹凸のない面であり、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と平行な面、第2実施形態における遊技盤4の遊技パネル1150の表面と反対方向に向かって膨らんだ湾曲面等を挙げることができる。)として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装されている。第2実施形態における遊技盤4の可変入賞口ユニット2100Aの前面全体(可動片2106の前面全体を含む。)が黒色や灰色で塗装されていることにより、第2実施形態における遊技盤4の可変入賞口ユニット2100Aの前面全体(可動片2106の前面全体を含む。)を投影面として黒色や灰色が含まれる演出画像を鮮明に表示することができるようになっている。
ここで、U字形状を有する透明な投影シート1150Aの構造について簡単に説明する。透明な投影シート1150Aは、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、光拡散性の微粒子を包含する透明な光拡散層が形成されており、その厚みが約120マイクロmを有し、その全光線透過率が約90%という性能を有している。透明な投影シート1150Aの表面全体は、上述した光拡散性の微粒子の光拡散により、上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820から投影される画像の視野角の高いスクリーン(投影面)を構成することができるようになっている。
[6.機能表示ユニット]
次に、遊技盤4における機能表示ユニット1180について図12を参照して説明する。この機能表示ユニット1180は、前構成部材1110の所定位置に取り付けて配置されるものである。図12はパチンコ遊技機に取り付けた状態で遊技盤における機能表示ユニットを拡大して示す正面図である。
機能表示ユニット1180は、図12に拡大して示すように、正面視左側端部に遊技領域1100内へ打ち込まれた遊技球によって変化する遊技状態を表示するための1つのLEDからなる遊技状態表示器1183と、遊技状態表示器1183の右側で上下方向へ並んだ2つのLEDからなり上始動口2101への遊技球の受け入れに関する保留数を表示するための上特別図柄記憶表示器1184と、上特別図柄記憶表示器1184の右側に配置され上始動口2101への遊技球の受け入れにより抽選された第一特別抽選結果を第一特別図柄として表示するための1つの7セグメントLEDからなる上特別図柄表示器1185と、上特別図柄表示器1185の右斜め上に配置され下始動口2102への遊技球の受け入れにより抽選された第二特別抽選結果を第二特別図柄として表示するための1つの7セグメントLEDからなる下特別図柄表示器1186と、下特別図柄表示器1186の右側で上下方向へ並んだ2つのLEDからなり下始動口2102への遊技球の受け入れに関する保留数を表示するための下特別図柄記憶表示器1187と、を備えている。
機能表示ユニット1180の表示部1181には、下特別図柄表示器1186の直上から内周レール1113に略沿った円弧状に並んで配置され遊技球によるゲート部2350の通過に関する保留数を表示するための4つのLEDからなる普通図柄記憶表示器1188と、普通図柄記憶表示器の下側に配置され遊技球がゲート部2350を通過することで抽選された普通抽選結果を普通図柄として表示するための1つのLEDからなる普通図柄表示器1189と、普通図柄記憶表示器1188の斜め右上側へ並んで配置され第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」の時に大入賞口2103の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示するための2つのLEDからなるラウンド表示器1190と、を備えている。
遊技状態表示器1183は、赤色・緑色・橙色と、その発光色を変化させることが可能なフルカラーLEDとされており、発光する発光色と、点灯・点滅との組合せにより、様々な遊技状態(例えば、通常時状態、確率変動状態、時間短縮状態、確変時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態、等)を表示することができるようになっている。
上特別図柄記憶表示器1184は、上特別図柄表示器1185において第一特別図柄を変動表示させることができない時に、上始動口2101へ遊技球が受け入れられた場合に、変動表示の開始が保留(記憶)された第一特別図柄の保留数(記憶数)を表示するものである。この上特別図柄記憶表示器1184は、所定のLEDからなる第一特別図柄記憶ランプ1184aと、第一特別図柄記憶ランプ1184bとを有しており、第一特別図柄記憶ランプ1184a,1184bの点灯・点滅パターンによって、保留数を表示することができるようになっている。具体的には、例えば、保留数が1つの時には第一特別図柄記憶ランプ1184aが点灯して第一特別図柄記憶ランプ1184bが消灯し、保留数が2つの時には第一特別図柄記憶ランプ1184a,1184bがともに点灯し、保留数が3つの時には第一特別図柄記憶ランプ1184aが点滅して第一特別図柄記憶ランプ1184bが点灯し、保留数が4つの時には第一特別図柄記憶ランプ1184a,1184bがともに点滅するようになっている。なお、本実施形態では、4つまで保留されるようになっている。
下特別図柄記憶表示器1187は、下特別図柄表示器1186において第二特別図柄を変動表示させることができない時に、下始動口2102へ遊技球が受け入れられた場合に、変動表示の開始が保留(記憶)された第二特別図柄の保留数(記憶数)を表示するものである。この下特別図柄記憶表示器1187は、所定のLEDからなる第二特別図柄記憶ランプ1187aと、第二特別図柄記憶ランプ1187bとを有しており、第二特別図柄記憶ランプ1187a,1187bの点灯・点滅パターンによって、保留数を表示することができるようになっている。具体的には、例えば、保留数が1つの時には第二特別図柄記憶ランプ1187aが点灯して第二特別図柄記憶ランプ1187bが消灯し、保留数が2つの時には第二特別図柄記憶表示ランプ1187a,1187bがともに点灯し、保留数が3つの時には第二特別図柄記憶ランプ1187aが点滅して第二特別図柄記憶ランプ1187bが点灯し、保留数が4つの時には第二特別図柄記憶ランプ1187a,1187bがともに点滅するようになっている。なお、本実施形態では、4つまで保留されるようになっている。
上特別図柄表示器1185及び下特別図柄表示器1186は、上始動口2101や下始動口2102への遊技球の受け入れにより、抽選された第一特別抽選結果や第二特別抽選結果を表示するものであり、7セグメントLEDが特別抽選結果に応じた所定の時間、変動した後に停止し、停止した7セグメントLEDの発光パターン(特別図柄)によって、第一特別抽選結果や第二特別抽選結果を遊技者側に認識させることができるようになっている。
普通図柄表示器1189は、赤色・緑色・橙色と、その発光色を変化させることが可能なフルカラーLEDとされており、発光する発光色と、点灯・点滅との組合せにより、ゲート部2350を遊技球が通過することで抽選される普通抽選結果を表示することができるようになっている。なお、普通図柄表示器1189による普通図柄の表示も、特別図柄と同様に、所定時間変動表示した後に、普通抽選結果に対応した発光パターンで停止表示するようになっている。
普通図柄記憶表示器1188は、普通図柄表示器1189において普通図柄を変動表示させることができない時に、ゲート部2350を遊技球が通過した場合に、変動表示の開始が保留(記憶)された普通図柄の保留数(記憶数)を表示するものである。この普通図柄記憶表示器1188は、下から並んで配置された4つの普通図柄記憶ランプ1188a〜1188dを備え、それぞれが所定のLEDとされており、保留数に応じて下から普通図柄記憶ランプ1188a〜1188dを順次点灯させることで普通図柄の保留数を表示させることができるようになっている。なお、本実施形態では、普通図柄の変動表示が4つまで保留(記憶)されるようになっている。
ラウンド表示器1190は、所定のLEDからなる2ラウンド表示ランプ1190aと、15ラウンド表示ランプ1190bとを備えており、それぞれのランプが点灯することで「大当り」遊技におけるラウンド数を表示することができるようになっている。
また、機能表示ユニット1180は、図12に示すように、遊技盤4をパチンコ遊技機1に取り付けた状態で、扉枠5の遊技窓101を通して遊技者側から視認することができるようになっている。遊技状態表示器1183、上特別図柄記憶表示器1184、上特別図柄表示器1185、下特別図柄表示器1186、下特別図柄記憶表示器1187、普通図柄記憶表示器1188、普通図柄表示器1189、及びラウンド表示器1190は、機能表示基板1191の前面に取り付けられている。なお、機能表示ユニット1180の後方突出部の後端には、機能表示基板1191と主制御基板4100とを接続するための接続端子が取り付けられている。
本実施形態では、機能表示ユニット1180を遊技盤4の前構成部材1110に備えるようにしているので、遊技パネル1150に取り付けられる表ユニット2000や裏ユニット3000に備えるようにした場合と比較して、機能表示ユニット1180を遊技盤4の基本構成として流用することができ、パチンコ遊技機1に係る構成を簡略化してコストが増加するのを防止することができるとともに、パチンコ遊技機1の機種(表ユニット2000や裏ユニット3000により具現化されパチンコ遊技機1の機種を特徴付けることが可能な遊技盤4の詳細構成)が異なっていても、機能表示ユニット1180の位置が変化しないので、遊技者や遊技ホールの店員等に対して、戸惑うことなく機能表示ユニット1180の位置を認識させることができるようになっている。
[7.主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板]
次に、パチンコ遊技機1の各種制御を行う制御基板について、図13〜図18を参照して説明する。図13は主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板のブロック図であり、図14は図13のつづきを示すブロック図であり、図15は主基板を構成する払出制御基板とCRユニット及び度数表示板との電気的な接続を中継する遊技球等貸出装置接続端子板に入出力される各種検出信号の概略図であり、図16は図13のつづきを示すブロック図であり、図17は周辺制御MPUの概略を示すブロック図であり、図18は液晶及び音制御部における音源内蔵VDP周辺のブロック図である。
パチンコ遊技機1の制御構成は、図13に示すように、主制御基板4100、払出制御基板4110及び周辺制御基板4140から主として構成されており、各種制御が分担されている。まず、主制御基板について説明し、続いて払出制御基板、電源基板、そして周辺制御基板について説明する。
[7−1.主制御基板]
遊技の進行を制御する主制御基板4100は、図13に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに遊技動作を制御するメイン制御プログラムなどの各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPU4100aと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路4100bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための主制御出力回路4100cと、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路4100dと、予め定めた電圧の停電又は瞬停の兆候を監視する停電監視回路4100eと、を主として備えている。
主制御MPU4100aには、その内蔵されているRAM(以下、「主制御内蔵RAM」と記載する。)や、その内蔵されているROM(以下、「主制御内蔵ROM」と記載する。)のほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマ4100af(以下、「主制御内蔵WDT4100af」と記載する。)や不正を防止するための機能等も内蔵されている。
また、主制御MPU4100aは、不揮発性のRAMが内蔵されている。この不揮発性のRAMには、主制御MPU4100aを製造したメーカによって個体を識別するためのユニークな符号(世界で1つしか存在しない符号)が付された固有のIDコードが予め記憶されている。この一度付されたIDコードは、不揮発性のRAMに記憶されるため、外部装置を用いても書き換えることができない。主制御MPU4100aは、不揮発性のRAMからIDコードを取り出して参照することができるようになっている。
また、主制御MPU4100aは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数をハードウェアにより更新するハード乱数回路4100an(以下、「主制御内蔵ハード乱数回路4100an」と記載する。)が内蔵されている。この主制御内蔵ハード乱数回路4100anは、予め定めた数値範囲(本実施形態では、最小値として値0〜最大値として値32767という数値範囲が予め設定されている。)内において乱数を生成し、初期値として予め定めた値が固定されておらず(つまり、初期値が固定されておらず)、主制御MPU4100aがリセットされるごとに異なる値がセットされるように回路構成されている。具体的には、主制御内蔵ハード乱数回路4100anは、主制御MPU4100aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号(後述する主制御水晶発振器から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路4100anが繰り返し行い、主制御MPU4100aは、主制御内蔵ハード乱数回路4100anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路4100anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
主制御入力回路4100bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、主制御入力回路4100bは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、主制御入力回路4100bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
主制御出力回路4100cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き主制御出力回路4100caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし主制御出力回路4100cbと、から構成されている。リセット機能付き主制御出力回路4100caは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き主制御出力回路4100caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし主制御出力回路4100cbは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし主制御出力回路4100cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
図9に示した、上始動口2101に入球した遊技球を検出する上始動口スイッチ3022、下始動口2102に入球した遊技球を検出する下始動口スイッチ2109、及び一般入賞口2104に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ3020からの検出信号や停電監視回路4100eからの信号は、主制御入力回路4100bを介して主制御MPU4100aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。また、図9に示した、ゲート部2350を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ2352、一般入賞口2201に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ3020、大入賞口2103に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ2110、及び遊技パネル1150に固定されて磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出スイッチ3024からの検出信号は、遊技盤4に取り付けられたパネル中継端子板4161、そして主制御入力回路4100bを介して主制御MPU4100aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
主制御MPU4100aは、これらの各スイッチからの検出信号に基づいて、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路4100caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路4100caから主制御ソレノイド駆動回路4100dに制御信号を出力し、主制御ソレノイド駆動回路4100dからパネル中継端子板4161を介して始動口ソレノイド2105及びアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路4100caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路4100caからパネル中継端子板4161、そして機能表示基板1191を介して上特別図柄表示器1185、下特別図柄表示器1186、上特別図柄記憶表示器1184、下特別図柄記憶表示器1187、普通図柄表示器1189、普通図柄記憶表示器1188、遊技状態表示器1183、及びラウンド表示器1190に駆動信号を出力したりする。
また、主制御MPU4100aは、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路4100caに遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路4100caから払出制御基板4110に遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路4100caに信号(停電クリア信号)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路4100caから停電監視回路4100eに信号(停電クリア信号)を出力したりする。
なお、本実施形態おいて、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、ゲートスイッチ2352、及びカウントスイッチ2110には、非接触タイプの電磁式の近接スイッチを用いているのに対して、一般入賞口スイッチ3020,3020には、接触タイプのON/OFF動作式のメカニカルスイッチを用いている。これは、遊技球が上始動口2101や下始動口2102に頻繁に入球するし、ゲート部2350を頻繁に通過するため、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、及びゲートスイッチ2352による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、及びゲートスイッチ2352には、寿命の長い近接スイッチを用いている。また、遊技者にとって有利となる大当り遊技状態が発生すると、大入賞口2103が開放されて遊技球が頻繁に入球するため、カウントスイッチ2110による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、カウントスイッチ2110にも、寿命の長い近接スイッチを用いている。これに対して、遊技球が頻繁に入球しない一般入賞口2104,2201には、一般入賞口スイッチ3020,3020による検出も頻繁に発生しない。このため、一般入賞口スイッチ3020,3020には、近接スイッチより寿命が短いメカニカルスイッチを用いている。
また、主制御MPU4100aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路4100cbに払い出しに関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路4100cbから払出制御基板4110に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。払出制御基板4110は、主制御基板4100からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を主制御基板4100に出力する。この信号(払主ACK信号)が主制御入力回路4100bを介して主制御MPU4100aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、主制御MPU4100aは、払出制御基板4110からのパチンコ遊技機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして主制御入力回路4100bで受信することにより、主制御入力回路4100bからその所定のシリアル入力ポートの入力端子で各種コマンドをシリアルデータとして受信する。主制御MPU4100aは、払出制御基板4110からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路4100caに出力し、リセット機能付き主制御出力回路4100caから払出制御基板4110に信号(主払ACK信号)を出力する。
また、主制御MPU4100aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路4100cbに遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ遊技機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路4100cbから周辺制御基板4140に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。
ここで、周辺制御基板4140へ各種コマンドをシリアルデータとして送信する主周シリアル送信ポートについて簡単に説明する。主制御MPU4100aは、主制御CPUコア4100aaを中心として構成されており、主制御内蔵RAMのほかに、主制御各種シリアルI/Oポートの1つである主周シリアル送信ポート4100ae等がバス4100ahを介して回路接続されている(図29を参照)。主周シリアル送信ポート4100aeは、周辺制御基板4140へ各種コマンドを主周シリアルデータとして送信するものであり、送信シフトレジスタ4100aea、送信バッファレジスタ4100aeb、シリアル管理部4100aec等を主として構成されている(図29を参照)。主制御CPUコア4100aaは、コマンドを送信バッファレジスタ4100aebにセットして送信開始信号をシリアル管理部4100aecに出力すると、このシリアル管理部4100aecが送信バッファレジスタ4100aebにセットされたコマンドを送信バッファレジスタ4100aebから送信シフトレジスタ4100aeaに転送して主周シリアルデータとして周辺制御基板4140に送信開始する。本実施形態では、送信バッファレジスタ4100aebの記憶容量として32バイトを有している。主制御CPUコア4100aaは、送信バッファレジスタ4100aebに複数のコマンドをセットした後にシリアル管理部4100aecに送信開始信号を出力することによって複数のコマンドを連続的に周辺制御基板4140に送信している。
なお、主制御基板4100に各種電圧を供給する電源基板851は、電源遮断時にでも所定時間(本実施形態では、3時間)、主制御基板4100に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)BC0(図24を参照)を備えている。このキャパシタBC0により主制御MPU4100aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を主制御内蔵RAMに記憶することができるようになっている。主制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に後述する払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されると、操作スイッチ860aからの操作信号(RAMクリア信号)が払出制御基板4110から出力され、主制御入力回路4100bを介して、主制御MPU4100aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、これを契機として、主制御MPU4100aによって主制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。
[7−2.払出制御基板]
遊技球の払出制御のほかに、遊技球の発射制御や球送制御等を行う払出制御基板4110は、図14に示すように、払い出しに関する各種制御を行うとともに遊技球の発射制御や球送制御を行う払出制御部4120と、各種機能を兼用する操作スイッチ860aと、パチンコ遊技機1の状態を表示するエラーLED表示器860bと、を備えている。また、RAMクリアスイッチとしての機能を兼ね備える操作スイッチ860aは、操作されることによって出力された検出信号に基づいて、主制御MPU4100aに内蔵されているRAM(上述した主制御内蔵RAM)に記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号を出力する。
[7−2−1.払出制御部]
払い出しに関する各種制御を行うとともに遊技球の発射制御や球送制御を行う払出制御部4120は、図14に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行される遊技媒体の払出動作を制御する払出制御プログラムを含む各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPU4120aと、払い出しに関する各種検出スイッチからの検出信号や遊技球の発射に関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路4120bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための払出制御出力回路4120cと、図5に示した賞球装置740の払出モータ744に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路4120dと、CRユニット6との各種信号をやり取りするためのCRユニット入出力回路4120eと、を備えている。払出制御MPU4120aには、図5に示した打球発射装置650の発射ソレノイド654による発射制御及び図1に示した球送ユニット580の球送ソレノイド585による球送制御を行う発射球送制御回路4120agと、この発射球送制御回路4120agに不具合が発生しているか否かを監視する発射球送不具合監視回路4120ahと、が内蔵されている。また、払出制御MPU4120aには、その内蔵されているRAM(以下、「払出制御内蔵RAM」と記載する。)、その内蔵されているROM(以下、「払出制御内蔵ROM」と記載する。)、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
発射ソレノイド654による発射制御と、球送ソレノイド585による球送制御と、を行う払出制御MPU4120aに内蔵される発射球送制御回路4120agは、図7に示した回転ハンドル本体前506の回転位置に応じて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す強度(発射強度)を電気的に調節するポテンショメータ512からの操作信号と、回転ハンドル本体前506に手のひらや指が触れているか否かを検出するタッチスイッチ516からの検出信号と、遊技者の意志によって遊技球の打ち出し(発射)を強制的に停止するか否かを検出する発射停止スイッチ518からの検出信号と、がハンドル中継端子板192、電源基板851、そして払出制御基板4110の払出制御入力回路4120bを介して、入力されている。また、発射球送制御回路4120agは、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続されると、その旨を伝えるCR接続信号が払出制御基板4110のCRユニット入出力回路4120eを介して入力されている。
発射球送制御回路4120agは、ポテンショメータ512からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整して払出制御出力回路4120c(後述するリセット機能付き払出制御出力回路4120ca)を介して電源基板851(後述する発射ソレノイド駆動回路858)に出力して発射ソレノイド654による発射制御を行っている一方、払出制御出力回路4120c(後述するリセット機能付き払出制御出力回路4120ca)を介して電源基板851(後述する球送ソレノイド駆動回路859)に出力してハンドル中継端子板192を介して球送ソレノイド585に一定電流を出力することにより球送ユニット580の球送部材が図7に示した皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送る制御を行っている。
発射球送制御回路4120agは、払出制御プログラムに従って動作するものであり、発射動作許可が設定されているときには、図7に示した回転ハンドル本体前506の回転位置に応じて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す強度(発射強度)を電気的に調節するポテンショメータ512からの操作信号と、回転ハンドル本体前506に手のひらや指が触れているか否かを検出するタッチスイッチ516からの検出信号と、遊技者の意志によって遊技球の打ち出し(発射)を強制的に停止するか否かを検出する発射停止スイッチ518からの検出信号と、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続される旨を伝えるCR接続信号と、に基づいて遊技球の発射制御を行う。これに対して、発射動作禁止が設定されているときには、上述した遊技球の発射制御を強制的に停止する。
なお、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御は、1分間当たりに遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ことができる遊技球の球数として99.93球〜99.95球となるように予め設定されており、100球を超えないようになっている。これは、払出制御MPU4120aに内蔵される図示しないPWM(Pulse Width Modulationの略)信号を発生するためのPWM回路(図示しない)により実現している。この回路から出力されるPWM信号のパルス幅は、1分間当たりに遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ことができる遊技球の球数が99.93球〜99.95球となるように予め設定されており、このPWM信号が発射球送制御回路4120agに入力されるように回路接続されている。発射球送制御回路4120agは、入力されるPWM信号に基づいて、遊技球の発射タイミングを計っている。
発射球送不具合監視回路4120ahは、上述したように、発射球送制御回路4120agに不具合が発生しているか否かを監視するものであり、監視結果(不具合の発生の有無)をステータス情報として記憶保持することができるようになっている。払出制御プログラムは、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生していると判別したときには、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を強制的に停止するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作禁止を設定する。
なお、払出制御プログラムは、電源投入時のほかに、瞬停や停電が発生してその後に復電する時において、初期状態(デフォルト)として発射球送制御回路4120agに対して発射動作禁止を設定した後に、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生していないと判別したときには発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を開始するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作許可を設定する一方、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生していると判別したときには発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御が停止された状態を維持するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作禁止を設定する。
ここで、発射球送制御回路4120agにおける不具合としては、ポテンショメータ512からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整することが困難となっている場合、ポテンショメータ512からの操作信号がノイズの影響を受けて極めて乱れた信号に化けて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を特定することができず駆動電流を調整することが困難となっている場合、タッチスイッチ516からの検出信号がノイズの影響を受けて極めて乱れた信号に化けて回転ハンドル本体前506に遊技者の手のひらや指が触れているか否かを特定することが困難となっている場合、発射停止スイッチ518からの検出信号がノイズの影響を受けて極めて乱れた信号に化けて遊技者の意志によって遊技球の打ち出し(発射)が強制的に停止されているか否かを特定することが困難となっている場合のほかに、発射球送制御回路4120ag自体が何らかの原因により破壊されて使用不能となっている場合や所定時間当たりに遊技領域1100に向かって打ち出した(発射した)遊技球の球数が所定個数を超えている場合(本実施形態では、1分間当たりに遊技領域1100に向かって打ち出した(発射した)遊技球の球数が100球を超えている場合)などを挙げることができる。
払出制御プログラムは、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生していないと判別したときには、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を開始するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作許可を設定する一方、発射球送制御回路4120agに不具合が発生していると判別したときには、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を強制的に停止するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作禁止を設定する。
払出制御入力回路4120bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、払出制御入力回路4120bは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、払出制御入力回路4120bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
払出制御出力回路4120cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き払出制御出力回路4120caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし払出制御出力回路4120cbと、から構成されている。リセット機能付き払出制御出力回路4120caは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き払出制御出力回路4120caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
賞球装置740の供給通路内に遊技球の有無を検出する球切れスイッチ750、及び賞球装置740の賞球通路内を流下する遊技球を検出する計数スイッチ751からの検出信号は、まず賞球装置740の賞球ケース内基板754、そして払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。賞球装置740の回転検出盤に形成された検出スリットを検出するための回転角スイッチ752からの検出信号は、まず賞球装置740の回転角スイッチ基板753、そして賞球ケース内基板754、そして払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
また、本体枠3に対する扉枠5の開放を検出する扉枠開放スイッチ618、及び外枠2に対する本体枠3の開放を検出する本体枠開放スイッチ619からの検出信号は、払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
また、図1に示したファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを検出する満タンスイッチ550からの検出信号は、まずハンドル中継端子板192、電源基板851、そして払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
払出制御MPU4120aは、主制御基板4100からの払い出しに関する各種コマンドを、払出制御入力回路4120bを介して、そのシリアル入力ポートの入力端子でシリアルデータ方式で受信したり、操作スイッチ860aの操作信号(検出信号)を払出制御入力回路4120bを介して主制御基板4100に対して出力する。払出制御MPU4120aは、主制御基板4100からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから主制御基板4100に信号(払主ACK信号)を出力する。
また、払出制御MPU4120aは、そのシリアル出力ポートの出力端子から、パチンコ遊技機1の状態を示すための各種コマンドをシリアルデータとしてリセット機能なし払出制御出力回路4120cbに送信することにより、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbから主制御基板4100に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。主制御基板4100は、払出制御基板4110からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を払出制御基板4110に出力する。この信号(主払ACK信号)が払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、払出制御MPU4120aは、その所定の出力ポートの出力端子から、払出モータ744を駆動するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから駆動信号を払出モータ駆動回路4120dに出力し、払出モータ駆動回路4120dから駆動信号を賞球ケース内基板754を介して払出モータ744に出力したり、その所定の出力ポートの出力端子から、パチンコ遊技機1の状態をエラーLED表示器860bに表示するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したりする。
エラーLED表示器860bは、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ遊技機1の状態を表示している。エラーLED表示器860bが表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「−」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間において電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切れスイッチ750からの検出信号に基づいて賞球装置740の供給通路内に遊技球がない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、回転角スイッチ752からの検出信号に基づいて賞球装置740の供給通路と連通する振分空間の入り口において払出回転体と遊技球とがその入り口近傍でかみ合って払出回転体が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「計数スイッチエラー」である旨(具体的には、計数スイッチ751からの検出信号に基づいて計数スイッチ751に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払い出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タンスイッチ550からの検出信号に基づいてファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(具体的には、払出制御基板4110からCRユニット6までに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中(賞球ストック(未払出)あり)」である旨(具体的には、まだ払い出していない遊技球の球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
また、払出制御MPU4120aは、その所定の出力ポートの出力端子から、賞球として実際に払い出した遊技球の球数等をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから図示しない抵抗を介して外部端子板784に賞球として実際に払い出した遊技球の球数等を出力したりする。
また、払出制御基板4110は、主制御基板4100からの遊技に関する各種情報(遊技情報)を図示しない抵抗を介して外部端子板784に出力している。外部端子板784には、払出制御基板4110のほかに周辺制御基板4140からの各種情報(賞球として払い出される予定の遊技球の球数等)も入力されている。外部端子板784は、図示しない複数のフォトカプラ(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)が設けられており、これらの複数のフォトカプラを介して、遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータに遊技球の球数等及び各種情報(遊技情報、遊技球の払出動作に関するエラー内容或いはエラーがあった旨)をそれぞれ伝えるようになっている。外部端子板784とホールコンピュータとは、複数のフォトカプラにより電気的に絶縁された状態となっており、パチンコ遊技機1の外部端子板784を経由してホールコンピュータへ異常な電圧が印加されてホールコンピュータが誤動作したり故障したりしないようになっているし、ホールコンピュータからパチンコ遊技機1の外部端子板784を経由して遊技を進行する主制御基板4100、払出等を制御する払出制御基板4110、及び演出の進行を制御する周辺制御基板4140に異常な電圧が印加されて誤動作したり故障したりしなしようになっている。ホールコンピュータは、パチンコ遊技機1が賞球として実際に払い出した遊技球の球数等、パチンコ遊技機1の遊技情報、及びパチンコ遊技機1が賞球として払い出される予定の遊技球の球数等を把握することにより、遊技者の遊技と、パチンコ遊技機1の払出動作による遊技球の払出情報(いわゆる、出玉情報)と、を監視している。
図2に示した貸球ユニット360の球貸スイッチ365aからの遊技球の球貸要求信号、及び返却スイッチ365bからのプリペイドカードの返却要求信号は、まず度数表示板365、主扉中継端子板880、そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。CRユニット6は、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球の球数を指定した信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板4110にシリアル方式で送信し、この信号がCRユニット入出力回路4120eを介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。また、CRユニット6は、貸し出した遊技球の球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度を残度数表示器365cに表示するための信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869、主扉中継端子板880、そして度数表示板365に出力し、この信号が残度数表示器365cに入力されるようになっている。また、残度数表示器365cに隣接するCRユニットランプ365dは、CRユニット6からの供給電圧が遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されるようになっている。
なお、払出制御基板4110に各種電圧を供給する電源基板851は、電源遮断時にでも所定時間(本実施形態では、1時間)、払出制御基板4110に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタBC1(図24を参照)を備えている。このキャパシタBC1により払出制御MPU4120aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御内蔵RAMに記憶することができるようになっている。払出制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ860aが操作されると、その操作信号が払出制御入力回路4120bを介して、払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、払出制御MPU4120aは払出制御内蔵RAMに記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号として判断し、これを契機として、払出制御MPU4120aによって払出制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。この操作信号(RAMクリア信号)は、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbから主制御基板4100に出力されるようにもなっている。
[7−2−2.遊技球等貸出装置接続端子板との各種信号のやり取り]
ここで、払出制御部4120とCRユニット6とにおける各種信号のやり取り、及びCRユニット6と度数表示板365とにおける各種信号のやり取りについて、図15に基づいて説明する。遊技球等貸出装置接続端子板869は、図15に示すように、CRユニット6と払出制御基板4110との基板間の電気的な接続を中継するほかに、CRユニット6と度数表示板365との基板間の電気的な接続も中継している(正確には、遊技球等貸出装置接続端子板869は、主扉中継端子板880を介して度数表示板365と電気的に接続されており、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続され、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880とが電気的に接続され、そして主扉中継端子板880と度数表示板365とが電気的に接続されている)。CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と払出制御基板4110との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880との基板間、及び遊技球等貸出装置接続端子板869と度数表示板365との基板間は、各配線(ハーネス)によって電気的にそれぞれ接続されている。また、電源基板851からの後述するAC24Vが遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に供給されている。CRユニット6は、この供給されたAC24Vから所定電圧VL(本実施形態では、直流+12V(DC+12V、以下、「+12V」記載する。))を、内蔵する図示しない電圧作成回路により作成してグランドLGとともに、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板4110に供給する一方、遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して度数表示板365に供給している。
度数表示板365は、その部品面に、図2に示した、貸球ユニット360の貸球ボタン361と対応する位置に押ボタンスイッチである球貸スイッチ365aが実装され、貸球ユニット360の返却ボタン362と対応する位置に押ボタンスイッチである返却スイッチ365bが実装され、貸球ユニット360の貸出残表示部363と対応する位置にセグメント表示器である残度数表示器365cが実装されている。
球貸スイッチ365a及び返却スイッチ365bは、CRユニット6からのグランドLGが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して電気的に接続されている。球貸スイッチ365aは、貸球ボタン361が押圧操作されると、球貸スイッチ365aのスイッチが入り(ONし)、球貸スイッチ365aからの球貸操作信号TDSが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。返却スイッチ365bは、返却ボタン362が押圧操作されると、返却スイッチ365bのスイッチが入り(ONし)、返却スイッチ365bからの返却操作信号RESが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。
残度数表示器365cは、セグメント表示器が3個一列に並設されたものであり、これら3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器ずつ順次駆動する、いわゆるダイナミック点灯方式によって3桁のセグメント表示器が点灯制御されるようになっている。このような点灯制御によって、残度数表示器365cは、CRユニット6に挿入されたプリペイドカードの残額を表示したり、CRユニット6のエラーを表示したりする。残度数表示器365cは、3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器を指定するためのデジット信号DG0〜DG2(計3本の信号)と、この指定した1桁のセグメント表示器を点灯させて表示させる内容を指定するためのセグメント駆動信号SEG−A〜SEG−G(計7本の信号)と、がCRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されると、この入力された、デジット信号DG0〜DG2及びセグメント駆動信号SEG−A〜SEG−Gに従って1桁のセグメント表示器が順次発光され、これらの3桁のセグメント表示器の発光による内容が貸出残表示部363を通して視認することができるようになっている。
なお、残度数表示器365cに隣接してCRユニットランプ365dが度数表示板365に実装されている。このCRユニットランプ365dは、CRユニット6からの所定電圧VLが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されている。所定電圧VLは、CRユニットランプ365dを介して遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って球貸可能信号TDLとしてCRユニット6に入力されている。CRユニット6は、内蔵する電圧作成回路で電源基板851から供給されたAC24Vから所定電圧VLを作成しており、球貸スイッチ365a及び返却スイッチ365bが有効である球貸可能な状態である場合には球貸可能信号TDLの論理を制御してCRユニットランプ365dを発光させ、この発光が貸出残表示部363を通して視認することができるようになっている。また、セグメント駆動信号SEG−A〜SEG−Gは、遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って残度数表示器365cに入力されている。
CRユニット6は、貸球ボタン361が押圧操作されて球貸スイッチ365aからの球貸操作信号TDSが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、貸球要求信号であるBRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)に出力するようになっている。そしてCRユニット6は、1回の払出動作で所定の貸球数(本実施形態では、25球であり、金額として100円に相当する。)を払い出すための1回の払出動作開始要求信号であるBRQを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)に出力するようになっている。BRDY及びBRQが入力される払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)は、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるための信号であるEXSを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したり、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるための信号であるPRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したりする。なお、例えば、貸球ボタン361が押圧操作されると、200円分の遊技球が払い出されるように、ホールの店員等がCRユニット6に予め設定している場合には、1回の払出動作が連続して2回行われるようになっており、100円分の25球が払い出されると、続けて100円分の25球が払い出され、計200円分の50球が払い出されることとなる。
CRユニット6は、返却ボタン362が押圧操作されて返却スイッチ365bからの返却操作信号RESが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、プリペイドカードを図示しない挿入口から排出して返却するようになっている。この返却されたプリペイドカードは、貸球ボタン361が押圧操作された結果、払い出された遊技球の球数に相当する金額が減算された残額が記憶されている。
[7−3.電源基板]
次に、電源基板851について簡単に説明する。電源基板851は、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を電気的に接続したり、電気的に遮断したりすることができる電源スイッチ852と、各種電源を生成する電源制御部855と、図5に示した打球発射装置650の発射ソレノイド654を駆動するための発射ソレノイド駆動回路858と、図1に示した球送ユニット580の球送ソレノイド585を駆動するための球送ソレノイド駆動回路859と、を備えている。発射ソレノイド駆動回路858は、払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵される発射球送制御回路4120agにより制御されてポテンショメータ512からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ことができるように発射ソレノイド654への駆動電流が調整されるようになっている。球送ソレノイド駆動回路859は、払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵される発射球送制御回路4120agにより制御されて球送ユニット580の球送部材が図7に示した皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送ることができるように球送ソレノイド585への駆動電流が一定電流となるように調整されるようになっている。
[7−3−1.電源制御部]
電源制御部855は、電源スイッチ852が操作されてパチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)を整流する同期整流回路855aと、同期整流回路855aで整流された電力の力率を改善する力率改善回路855bと、力率改善回路855bで力率が改善された電力を平滑化する平滑化回路855cと、平滑化回路855cで平滑化された電力から各種基板に供給するための各種直流電源を作成する電源作成回路855dと、を備えている。
[7−4.周辺制御基板]
周辺制御基板4140は、図16に示すように、主制御基板4100からの各種コマンドに基づいて演出制御を行う周辺制御部4150と、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の描画制御を行う一方、本体枠3に設けた図5に示したスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の音制御を行う液晶及び音制御部4160と、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するリアルタイムクロック(以下、「RTC」と記載する。)制御部4165と、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節する音量調整ボリューム4140aと、を備えている。
[7−4−1.周辺制御部]
演出制御を行う周辺制御部4150は、図16に示すように、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPU4150aと、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに演出動作を制御する演出制御プログラムなどの各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータを記憶する周辺制御ROM4150bと、後述する液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理をまたいで継続される各種情報(例えば、遊技盤側液晶表示装置1900に描画する画面を規定するスケジュールデータや各種LED等の発光態様を規定するスケジュールデータなどを管理するための情報など)を記憶する周辺制御RAM4150cと、日をまたいで継続される各種情報(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)を記憶する周辺制御SRAM4150dと、周辺制御MPU4150aが正常に動作しているか否かを監視するための周辺制御外部ウォッチドックタイマ4150e(以下、「周辺制御外部WDT4150e」と記載する。)と、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(後述する電力消費抑制段階)を、枠周辺中継端子板868を介して、予め定めた周期でサンプリングして(後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における電力消費状況履歴情報作成処理において)電力消費状況履歴情報として逐次記憶保持する電力消費状況履歴RAM4150fと、電源断時おいて電力消費状況履歴RAM4150fに記憶した内容を保持するために電力消費状況履歴RAM4150fにバックアップ電源を供給する電池4150gと、を備えている。
周辺制御RAM4150cは、瞬停が発生して電力がすぐ復帰する程度の時間しか記憶された内容を保持することができず、電力が長時間遮断された状態(長時間の電断が発生した場合)ではその内容を失うのに対して、周辺制御SRAM4150dは、電源基板851に設けられた図示しない大容量の電解コンデンサ(以下、「SRAM用電解コンデンサ」と記載する。)によりバックアップ電源が供給されることにより、記憶された内容を50時間程度、保持することができるようになっている。電源基板851にSRAM用電解コンデンサが設けられることにより、遊技盤4をパチンコ遊技機1から取り外した場合には、周辺制御SRAM4150dにバックアップ電源が供給されなくなるため、周辺制御SRAM4150dは、記憶された内容を保持することができなくなってその内容を失う。
周辺制御外部WDT4150eは、周辺制御MPU4150aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御MPU4150aは、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)に周辺制御外部WDT4150eのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御外部WDT4150eに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御MPU4150aは、一定期間内にクリア信号を周辺制御外部WDT4150eに出力するときには、周辺制御外部WDT4150eのタイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御MPU4150aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板4100からの各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球に設定されている。)に達するごとにその旨を伝えるためのメイン賞球数情報出力信号をパラレルI/Oポートから図示しない周辺制御出力回路を介して外部端子板784に出力したり、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える後述する空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号がプロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして図示しない周辺制御入力回路を介して、パラレルI/Oポートに入力されて作動中信号を監視するとともに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える後述する空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号がプロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして図示しない周辺制御入力回路を介して、パラレルI/Oポートに入力されて作動中信号を監視し、これらの作動中信号のうち少なくとも一方が入力されなくなると、空冷装置が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、空冷装置を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号をパラレルI/Oポートから図示しない周辺制御出力回路を介して外部端子板784に出力したりする。
また、周辺制御MPU4150aは、上部装飾ユニット280に備える測距センサ1822からの検出信号が枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして図示しない周辺制御入力回路を介して、パラレルI/Oポートに入力され、この測距センサ1822からの検出信号に基づいて、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法を取得して、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であるか否かを判別したり、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の移動速度を計測したりする。
また、周辺制御MPU4150aは、遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートから遊技盤側発光クロック信号と同期して図示しない周辺制御出力回路を介してランプ駆動基板4170に送信したり、遊技盤4に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データをモータ駆動基板用シリアルI/Oポートから遊技盤側モータ駆動クロック信号と同期して周辺制御出力回路を介してモータ駆動基板4180に送信したり、扉枠5に設けた駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データを枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートから扉側モータ駆動クロック信号と同期して周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したり、扉枠5の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データを枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートから扉側発光クロック信号と同期して周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したりする。
主制御基板4100からの各種コマンドは、図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU4150aの主制御基板用シリアルI/Oポートに入力されている。また、操作ユニット400に設けられた、回転押圧操作部405の回転(回転方向)を検出するための回転検出スイッチからの検出信号、及び回転押圧操作部405の押圧操作を検出するための押圧検出スイッチからの検出信号は、枠装飾駆動アンプ基板194に設けた図示しない扉側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された操作ユニット情報取得データが扉側シリアル送信回路から、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU4150aの操作ユニット情報取得用シリアルI/Oポートに入力されている。
遊技盤4に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチ(例えば、フォトセンサなど。)からの検出信号は、モータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された可動体検出データが遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU4150aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートに入力されている。周辺制御MPU4150aは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの入出力を切り替えることにより周辺制御基板4140とモータ駆動基板4180との基板間における各種データのやり取りを行うようになっている。
なお、周辺制御MPU4150aは、ウォッチドックタイマを内蔵(以下、「周辺制御内蔵WDT」と記載する。)しており、周辺制御内蔵WDTと周辺制御外部WDT4150eとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
[7−4−1a.周辺制御MPU]
次に、マイクロコンピュータである周辺制御MPU4150aについて説明する。周辺制御MPU4150aは、図17に示すように、周辺制御CPUコア4150aaを中心として、周辺制御内蔵RAM4150ab、周辺制御DMA(Direct Memory Accessの略)コントローラ4150ac、周辺制御バスコントローラ4150ad、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御アナログ/デジタルコンバータ(以下、周辺制御A/Dコンバータと記載する)4150ak等から構成されている。
周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御内蔵RAM4150ab、周辺制御DMAコントローラ4150acに対して、内部バス4150ahを介して、各種データを読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150akに対して、内部バス4150ah、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、各種データを読み書きする。
また、周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御ROM4150bに対して、内部バス4150ah、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして外部バス4150hを介して、各種データを読み込む一方、周辺制御RAM4150c、周辺制御SRAM4150d、及び電力消費状況履歴RAM4150fに対して、内部バス4150ah、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして外部バス4150hを介して、各種データを読み書きする。
周辺制御DMAコントローラ4150acは、周辺制御内蔵RAM4150ab、周辺制御ROM4150b、周辺制御RAM4150c、及び周辺制御SRAM4150d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア4150aaを介すことなく、独立してデータ転送を行う専用のコントローラであり、DMA0〜DMA3という4つのチャンネルを有している。
具体的には、周辺制御DMAコントローラ4150acは、周辺制御MPU4150aに内蔵される周辺制御内蔵RAM4150abの記憶装置と、周辺制御MPU4150aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア4150aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御内蔵RAM4150abの記憶装置に対して、内部バス4150ahを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ4150ad及び周辺バス4150aiを介して、読み書きする。
また、周辺制御DMAコントローラ4150acは、周辺制御MPU4150aに外付けされる、周辺制御ROM4150b、周辺制御RAM4150c、及び周辺制御SRAM4150d等の記憶装置と、周辺制御MPU4150aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア4150aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御ROM4150b、周辺制御RAM4150c、及び周辺制御SRAM4150d等の記憶装置に対して、周辺制御バスコントローラ4150ad及び外部バス4150hを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ4150ad及び周辺バス4150aiを介して、読み書きする。
周辺制御バスコントローラ4150adは、内部バス4150ah、周辺バス4150ai、及び外部バス4150hをコントロールして周辺制御MPUコア4150aaの中央処理装置と、周辺制御内蔵RAM4150ab、周辺制御ROM4150b、周辺制御RAM4150c、及び周辺制御SRAM4150d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート4150ae、周辺制御内蔵WDT4150af、周辺制御各種パラレルI/Oポート4150ag、及び周辺制御A/Dコンバータ4150ak等の入出力装置と、の各種装置間において、各種データのやり取りを行う専用のコントローラである。
周辺制御各種シリアルI/Oポート4150aeは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポート、モータ駆動基板用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、主制御基板用シリアルI/Oポート、及び操作ユニット情報取得用シリアルI/Oポートを有している。
周辺制御内蔵ウォッチドックタイマ(周辺制御内蔵WDT)4150afは、周辺制御MPU4150aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御CPUコア4150aaは、ウォッチドックタイマをスタートさせた場合には、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)にそのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御内蔵WDT4150afに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御CPUコア4150aaは、ウォッチドックタイマをスタートさせて一定期間内にクリア信号を周辺制御内蔵WDT4150afに出力するときには、タイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御各種パラレルI/Oポート4150agは、遊技盤側モータ駆動ラッチ信号、扉側モータ駆動発光ラッチ信号等の各種ラッチ信号を出力するほかに、周辺制御外部WDT4150eにクリア信号を出力したり、遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球に設定されている。)に達するごとにその旨を伝えるためのメイン賞球数情報としてメイン賞球数情報出力信号を外部端子板784へ出力したり、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える後述する空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号を監視するとともに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える後述する空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号を監視し、これらの作動中信号のうち少なくとも一方が入力されなくなると、空冷装置が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、空冷装置を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号を外部端子板784に出力したり、遊技盤4に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチからの検出信号をモータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化して、このシリアル化された可動体検出データを遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御MPU4150aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートで受信するための可動体情報取得ラッチ信号を出力したり、扉枠5における上部装飾ユニット280の上部装飾基板に実装されたLEDの点灯信号を出力したりする。このLEDは、高輝度の白色LEDであり、大当り遊技状態の発生が確定している旨を伝えるための確定告知ランプとなっている。本実施形態では、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート4150agとが電気的に直接接続された構成を採用することにより、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート4150agとの経路を短くすることで遊技上重量な意味を持つLEDの点灯制御についてノイズ対策を講ずることができる。なお、メイン賞球数情報出力信号の出力制御、メンテナンス情報出力信号の出力制御、LEDの点灯制御については、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理において実行されるようになっている。また、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理において点灯制御されるLEDを除く他のLED等の点灯制御は、後述する周辺制御部定常処理において実行されるようになっている。
周辺制御A/Dコンバータ4150akは、音量調整ボリューム4140aと電気的に接続されており、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変し、つまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0〜値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0〜6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0〜6に設定された音量となるように液晶及び音制御部4160(後述する音源内蔵VDP4160a)を制御して本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音楽や効果音が流れるようになっている。このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音楽や効果音が流れるようになっている。
なお、本実施形態では、音楽や効果音のほかに、パチンコ遊技機1の不具合の発生やパチンコ遊技機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側液晶表示装置1900に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりする等。)ための告知音も本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶及び音制御部4160(後述する音源内蔵VDP4160a)を制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ遊技機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側液晶表示装置1900で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
[7−4−1b.周辺制御ROM]
周辺制御ROM4150bは、周辺制御部4150、液晶及び音制御部4160、RTC制御部4165等を制御する各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータを予め記憶されている。各種スケジュールデータには、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に描画する画面を生成する画面生成用スケジュールデータ、各種LEDの発光態様を生成する発光態様生成用スケジュールデータ、音楽や効果音等を生成する音生成用スケジュールデータ、モータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動態様を生成する電気的駆動源スケジュールデータ、及び賞球として払い出す予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球)に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるためのメイン賞球情報出力信号を生成するメイン賞球情報出力信号用スケジュールデータ等がある。画面生成用スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に描画する画面の順序が規定されている。発光態様生成用スケジュールデータは、各種LEDの発光態様を規定する発光データが時系列に配列されて構成されている。音生成用スケジュールデータは、音指令データが時系列に配列されて構成されており、音楽や効果音が流れる順番が規定されている。この音指令データには、後述する液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数の出力チャンネルのうち、どの出力チャンネルを使用するのかを指示するための出力チャンネル番号と、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数のトラックのうち、どのトラックに音楽及び効果音等の音データを組み込むのかを指示するためのトラック番号と、が規定されている。電気的駆動源スケジュールデータは、モータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データが時系列に配列されて構成されており、モータやソレノイド等の電気的駆動源の動作が規定されている。メイン賞球情報出力信号用スケジュールデータは、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球)に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるためのメイン賞球情報出力信号を生成するための出力波形データが時系列に配列されて構成されており、メイン賞球情報出力信号の出力波形が規定されている。
なお、周辺制御ROM4150bに記憶されている各種制御プログラムは、周辺制御ROM4150bから直接読み出されて実行されるものもあれば、後述する周辺制御RAM4150cの各種制御プログラムコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されて実行されるものもある。また周辺制御ROM4150bに記憶されている、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータも、周辺制御ROM4150bから直接読み出されるものもあれば、後述する周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されるものもある。
また、周辺制御ROM4150bには、RTC制御部4165を制御する各種制御プログラムの1つとして、遊技盤側液晶表示装置1900の使用時間に応じて遊技盤側液晶表示装置1900の輝度を補正するための輝度補正プログラムが含まれている。この輝度補正プログラムは、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側液晶表示装置1900の経年変化にともなう輝度低下を補正するものであり、後述するRTC制御部4165の内蔵RAMから遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時、現在の日時、輝度設定情報等を取得して、この取得した輝度設定情報を補正情報に基づいて補正する。この補正情報は、周辺制御ROM4150bに予め記憶されている。輝度設定情報は、後述するように、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度が100%〜70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものであり、例えば、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM4150bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM4150bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯する。
[7−4−1c.周辺制御RAM]
周辺制御MPU4150aに外付けされる周辺制御RAM4150cは、図17に示すように、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア4150caと、このバックアップ管理対象ワークエリア4150caに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccと、周辺制御ROM4150bに記憶されている各種制御プログラムがコピーされたものを専用に記憶する各種制御プログラムコピーエリア4150cdと、周辺制御ROM4150bに記憶されている、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータ等がコピーされたものを専用に記憶する各種制御データコピーエリア4150ceと、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっていないものを専用に記憶するバックアップ非管理対象ワークエリア4150cfと、が設けられている。
なお、パチンコ遊技機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)には、バックアップ非管理対象ワークエリア4150cfに対して値0が強制的に書き込まれてゼロクリアされる一方、バックアップ管理対象ワークエリア4150ca、バックアップ第1エリア4150cb、及びバックアップ第2エリア4150ccについては、パチンコ遊技機1の電源投入時に主制御基板4100からの電源投入時状態コマンド(図43を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図14に示した操作スイッチ860aが操作された時における演出の開始を指示したりするものである)であるときにはゼロクリアされる。
バックアップ管理対象ワークエリア4150caは、後述する液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理において更新される各種情報である演出情報(1fr)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1fr)と、後述する1msタイマ割り込みが発生するごとに実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理において更新される各種情報である演出情報(1ms)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1ms)と、から構成されている。ここで、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア4150cbからバックアップ第2エリア4150ccに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(1fr)」は、後述するように、音源内蔵VDP4160aが1画面分(1フレーム分)の描画データを遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に出力すると、周辺制御MPU4150aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU4150aに出力するようになっているため、Vブランク信号が入力されるごとに、換言すると、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1fr)や後述する演出バックアップ情報(1fr)についても、同一の意味で用いる)。「(1ms)」は、後述するように、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1ms)や後述する演出バックアップ情報(1ms)についても、同一の意味で用いる)。
Bank0(1fr)には、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cab、受信コマンド記憶領域4150cac、RTC情報取得記憶領域4150cad、及びスケジュールデータ記憶領域4150cae等が設けられている。ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaには、遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL−DATがセットされる記憶領域であり、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabには、扉枠5の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL−DATがセットされる記憶領域であり、受信コマンド記憶領域4150cacには、主制御基板4100から送信される各種コマンドを受信してその受信した各種コマンドがセットされる記憶領域であり、RTC情報取得記憶領域4150cadには、RTC制御部4165(後述するRTC41654aのRTC内蔵RAM4165aa)から取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、スケジュールデータ記憶領域4150caeには、主制御基板4100(主制御MPU4100a)から受信したコマンドに基づいて、この受信したコマンドと対応する各種スケジュールデータがセットされる記憶領域である。スケジュールデータ記憶領域4150caeには、周辺制御ROM4150bから各種制御データコピーエリア4150ceにコピーされた各種スケジュールデータが読み出されてセットされるものもあれば、周辺制御ROM4150bから各種スケジュールデータが直接読み出されてセットされるものもある。
Bank0(1ms)には、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cag、可動体情報取得記憶領域4150cah、操作ユニット情報取得記憶領域4150cai、及び測距センサ情報取得記憶領域4150cam等が設けられている。枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafには、扉枠5に設けた駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM−DATがセットされる記憶領域であり、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagには、遊技盤4に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM−DATがセットされる記憶領域であり、可動体情報取得記憶領域4150cahには、遊技盤4に設けた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて遊技盤4に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、操作ユニット情報取得記憶領域4150caiには、操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて回転押圧操作部405の回転(回転方向)及び回転押圧操作部405の押圧操作等を取得した各種情報(例えば、操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて作成する回転押圧操作部405の回転(回転方向)履歴情報、及び回転押圧操作部405の押圧操作履歴情報など。)がセットされる記憶領域であり、測距センサ情報取得記憶領域4150camには、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280に備える測距センサ1822からの検出信号に基づいて皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる位置(正確には、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法)の履歴情報がセットされる記憶領域である。
なお、Bank0(1fr)のランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caa及び枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabと、Bank0(1ms)の枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150caf及びモータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagとは、第1領域及び第2領域という2つの領域にそれぞれ分割されている。
ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaは、後述する周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの第1領域に、遊技盤側発光データSL−DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの第2領域に遊技盤側発光データSL−DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの第1領域、第2領域に遊技盤側発光データSL−DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理においてランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの第2領域に遊技盤側発光データSL−DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの第1領域にセットした遊技盤側発光データSL−DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabは、周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの第1領域に、扉側発光データSTL−DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの第2領域に扉側発光データSTL−DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの第1領域、第2領域に扉側発光データSTL−DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理において枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの第2領域に扉側発光データSTL−DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの第1領域にセットした扉側発光データSTL−DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafは、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの第1領域に、扉側モータ駆動データSTM−DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM−DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの第1領域、第2領域に扉側モータ駆動データSTM−DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理において枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM−DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの第1領域にセットした扉側モータ駆動データSTM−DATに基づいて処理を進行するようになっている。
モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagは、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの第1領域に、遊技盤側モータ駆動データSM−DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM−DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの第1領域、第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM−DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理においてモータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM−DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの第1領域にセットした遊技盤側モータ駆動データSM−DATに基づいて処理を進行するようになっている。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア4150caに記憶されている各種情報である演出情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccについて説明する。バックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccは、2つのバンクを1ペアとする2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccに周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccに周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア4150cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア4150ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア4150cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア4150ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
また、本実施形態では、通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccに周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア4150cb及びバックアップ第2エリア4150ccに周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされるようになっているが、これらの周辺制御DMAコントローラ4150acによる高速コピーを実行するプログラムは共通化されている。つまり本実施形態では、演出情報(1fr)、演出情報(1ms)を、共通の管理手法(共通のプログラムの実行)で情報を管理している。
[7−4−1d.周辺制御SRAM]
周辺制御MPU4150aに外付けされる周辺制御SRAM4150dは、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア4150daと、このバックアップ管理対象ワークエリア4150daに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア4150db及びバックアップ第2エリア4150dcと、が設けられている。なお、周辺制御SRAM4150dに記憶された内容は、パチンコ遊技機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)に主制御基板4100からの電源投入時状態コマンド(図43を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図14に示した操作スイッチ860aが操作された時における演出の開始を指示したりするものである)ときにおいても、ゼロクリアされない。この点については、上述した周辺制御RAM4150cのバックアップ管理対象ワークエリア4150ca、バックアップ第1エリア4150cb、及びバックアップ第2エリア4150ccがゼロクリアされる点と、全く異なる。また、パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで、周辺制御SRAM4150dに記憶されている内容(項目)ごとに(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴など。)クリアすることができる一方、周辺制御RAM4150cに記憶されている内容(項目)については、全く表示されず、設定モードにおいてクリアすることができないようになっている。この点についても、周辺制御RAM4150cと周辺制御SRAM4150dとで全く異なる。
バックアップ管理対象ワークエリア4150daは、日をまたいで継続される各種情報である演出情報(SRAM)(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(SRAM)から構成されている。ここで、Bank0(SRAM)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、上述したように、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア4150dbからバックアップ第2エリア4150dcに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(SRAM)」は、周辺制御MPU4150aに外付けされる周辺制御SRAM4150dに記憶されている各種情報がバックアップ対象となっていることから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(SRAM)や後述する演出バックアップ情報(SRAM)についても、同一の意味で用いる)。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア4150daに記憶されている各種情報である演出情報(SRAM)がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア4150db及びバックアップ第2エリア4150dcについて説明する。バックアップ第1エリア4150db及びバックアップ第2エリア4150dcは、2つのバンクを1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容である演出情報(SRAM)は、演出バックアップ情報(SRAM)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア4150db及びバックアップ第2エリア4150dcに周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア4150dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア4150dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ4150acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア4150dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア4150dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア4150db及びバックアップ第2エリア4150dcの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
[7−4−1e.電力消費状況履歴RAM]
周辺制御MPU4150aに外付けされる電力消費状況履歴RAM4150fは、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)を周辺制御MPU4150aが予め定めた周期でサンプリングして(後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における電力消費状況履歴情報作成処理において)電力消費状況履歴情報として記憶保持するものである。具体的には、周辺制御MPU4150aは、後述する1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理を実行し、この周辺制御部1msタイマ割り込み処理において、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)をサンプリングして電力消費状況履歴情報として電力消費状況履歴RAM4150fに逐次記憶する。この電力消費状況履歴情報は、本実施形態ではサンプリング回数として3000回分の電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)を記憶保持することができるものであり、今回サンプリングした電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が記憶保持されると、前回までにすでにサンプリングした電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が1つずつシフトされることにより時系列に配列されるように構成され、サンプリングされて電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が記憶保持されることにより、サンプリング回数として3000回に達すると、サンプリングして電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が記憶保持されるごとに、最も古くサンプリングした電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が順番に1つずつ破棄されるようになっている。つまり、電力消費状況履歴情報は、今回サンプリングした電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)を含めて直近の3000回分(換言すると、周辺制御MPU4150aは、周辺制御部1msタイマ割り込み処理を実行するごとに、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)をサンプリングして電力消費状況履歴情報として電力消費状況履歴RAM4150fに逐次記憶するため、周辺制御部1msタイマ割り込み処理を3000回実行することにより3秒間(=1ms×3000回))の電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)が時系列に配列されるように構成されている。
また、電力消費状況履歴RAM4150fには、周辺制御MPU4150aが後述する周辺制御部電源投入時処理における復電時節電モード移行判定処理において、電力消費状況履歴RAM4150fに記憶保持されている電力消費状況履歴情報に基づいて、電源断時(電源断直前)においてパチンコ遊技機1で消費していた電力状況を復電時において把握してパチンコ遊技機1で消費する電力を抑制する復電時節電モードへ移行するか否かを判定し、復電時節電モードへ移行した回数を計数して総和(積算結果の値)を求めて記憶保持することができる移行回数保持領域4150faが設けられている。具体的には、周辺制御MPU4150aは、後述する周辺制御部電源投入時処理における復電時節電モード移行判定処理において、電力消費状況履歴RAM4150fに記憶保持されている電力消費状況履歴情報に基づいて、復電時節電モードへ移行するごとに、電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)に値1を加える(インクリメントする)ことにより、復電時節電モードへ移行した回数を計数して総和(積算結果の値)を更新する。なお、電力消費状況履歴RAM4150fには、電源断時において、周辺制御部4150の電池4150gからバックアップ電源が供給されることにより電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faにカウンタ値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CT)が記憶保持されるようになっている。
ここで、電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)を取り出す方法について簡単に説明する。まず、製造元の作業者は、周辺制御基板4140の周辺制御部4150から周辺制御MPU4150aを取り外し、周辺制御MPU4150aに代えて、いわゆるICE(In−Circuit Emulatorの略。(登録商標))のプローブを電気的に接続して、このICE(In−Circuit Emulatorの略。(登録商標))を操作することにより電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)を取り出すためのプログラムを実行する。このように複数の遊技盤4に備える周辺制御基板4140からそれぞれ取り出した電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)等は、製造元の開発部へ送られて分析されるようになっている。
本実施形態では、周辺制御MPU4150aが電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)を更新することができるように構成されているものの、周辺制御MPU4150aがこの値を取り出して演出の進行に利用するように構成されていない。これは、電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)は、ホールに設置されているパチンコ遊技機1から遊技盤4を他の遊技盤へ交換して、製造元へ回収された際に(例えば、リサイクルするために製造元へ回収された際に)、今後のパチンコ遊技機や遊技盤を開発するための貴重な開発参考情報として取り出されるうちの1つの情報となっているからである。製造元では、電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されたカウンタの値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)を取り出して、この取り出した値(後述する復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTの値)から復電時節電モードへ移行した回数(つまり、復電時節電モードへ移行した回数を計数した総和(積算結果の値))を正確に把握することができるため、ホールに設置されたパチンコ遊技機1が実際に稼働した場合における復電時節電モードへ移行した回数と、製造元において開発段階において復電時節電モードへ移行すると想定していた回数と、を比較してパチンコ遊技機1で消費される電力を抑制するための改善点の有無の検討に寄与することができる。
[7−4−2.液晶及び音制御部]
遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の描画制御と本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の音制御とを行う液晶及び音制御部4160は、図16に示すように、音楽や効果音等の音制御を行うための音源が内蔵(以下、「内蔵音源」と記載する。)されるとともに遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の描画制御を行う音源内蔵VDP(Video Display Processorの略)4160aと、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に表示される画面の各種キャラクタデータに加えて音楽や効果音等の各種音データを記憶する液晶及び音制御ROM4160bと、シリアル化された音楽や効果音等をオーディオデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するオーディオデータ送信IC4160cと、を備えている。
周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、主制御基板4100からのコマンドと対応する画面生成用スケジュールデータを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた画面生成用スケジュールデータの先頭の画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力した後に、後述するVブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って先頭の画面データに続く次の画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。このように、周辺制御MPU4150aは、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って、この画面生成用スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の画面データから1つずつ音源内蔵VDP4160aに出力する。
また、周辺制御MPU4150aは、主制御基板4100からのコマンドと対応する音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力した後に、Vブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って先頭の音指令データに続く次の音指令データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。このように、周辺制御MPU4150aは、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って、この音生成用スケジュールデータに時系列に配列された音指令データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の音指令データから1つずつ音源内蔵VDP4160aに出力する。
[7−4−2a.音源内蔵VDP]
音源内蔵VDP4160aは、上述した内蔵音源のほかに、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて、図18に示すように、液晶及び音制御ROM4160bから遊技盤側キャラクタデータ、上皿側キャラクタデータ及び扉枠側キャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを生成するためのVRAMも内蔵(以下、「内蔵VRAM」と記載する。)している。音源内蔵VDP4160aは、内蔵VRAM上に生成した描画データのうち、遊技盤側液晶表示装置1900に対する描画データをチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力し、上皿側表示装置1820に対する描画データをチャンネルCH2から、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されるプロジェクタ駆動基板1800を介して、上皿側表示装置1820に出力し、扉枠側表示装置1821に対する描画データをチャンネルCH3から、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されるプロジェクタ駆動基板1801を介して、扉枠側表示装置1821に出力することで、遊技盤側液晶表示装置1900と上皿側表示装置1820と扉枠側表示装置1821との同期化を図っている。
チャンネルCH1から出力される描画データは、周辺制御基板4140から遊技盤側液晶表示装置1900に出力されるのに対して、チャンネルCH2から出力される描画データは、周辺制御基板4140から、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されるプロジェクタ駆動基板1800を介して、上皿側表示装置1820に出力され、チャンネルCH3から出力される描画データは、周辺制御基板4140から、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されるプロジェクタ駆動基板1801を介して、扉枠側表示装置1821に出力される。このように、チャンネルCH1から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板4140から遊技盤側液晶表示装置1900に出力されるため、周辺制御基板4140及び遊技盤側液晶表示装置1900は遊技盤4にそれぞれ取り付けられていることによりチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900までの経路に要する配線の長さが短いものの、チャンネルCH2から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板4140は遊技盤4に取り付けられているのに対して、上皿側表示装置1820は扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されていることによりチャンネルCH2から扉枠5の上皿側表示装置1820までの経路に要する配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるため、ノイズの影響を受け易い。またチャンネルCH3から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板4140は遊技盤4に取り付けられているのに対して、扉枠側表示装置1821は扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されていることによりチャンネルCH3から扉枠5の扉枠側表示装置1821までの経路に要する配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるため、ノイズの影響を受け易い。
本実施形態では、上皿側表示装置1820の表示による演出を、扉枠5の上部装飾ユニット280の備える装飾ランプ(LED)等の発光による装飾演出と同一のものとして扱っているとともに、扉枠側表示装置1821の表示による演出を、扉枠5の左サイド装飾ユニット240の備える装飾ランプ(LED)等の発光による装飾演出と同一のものとして扱っている。これは、仮に、チャンネルCH2から出力される描画データが上述したノイズの影響を受けて演出画像が乱れることで上皿側表示装置1820から鮮明な演出画像が図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として表示されなくても、又はチャンネルCH3から出力される描画データが上述したノイズの影響を受けて演出画像が乱れることで扉枠側表示装置1821から鮮明な演出画像が図7に示した右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として表示されなくても、上皿側表示装置1820からの装飾用の演出画像及び扉枠側表示装置1821からの装飾用の演出画像も次から次へと演出の進行に応じて変わることにより、次から次へ変わる装飾用の演出画像のうち、一の装飾用の演出画像がノイズの影響を受けて一瞬乱れたとしても、遊技者に違和感を与え難く、演出の進行(遊技の進行)に何ら支障が生じ難いからである。
チャンネルCH1〜CH3は、LVDS(Low Voltage Differential Signalingの略)というシリアル方式による差動インターフェースを使用している。
チャンネルCH1から出力される描画データは、シリアルデータであり、遊技盤側液晶表示装置1900のLVDSレシーバIC(図示しない)で受信されると、LVDSレシーバICにおいて、この受信したシリアルデータを、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されるパラレルデータに復元されて遊技盤側液晶表示装置1900の液晶モジュール回路(図示しない)へ出力され、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域で表示される。
チャンネルCH2から出力される画像データは、シリアルデータであり、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されるプロジェクタ駆動基板1800に送信され、プロジェクタ駆動基板1800のLVDSレシーバIC1800vで受信されると、LVDSレシーバIC1800vにおいて、この受信したシリアルデータを、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されるパラレルデータに復元されて、DLP(Digital Light Processingの略(登録商標))方式によるDMD(Digital Micromirror Deviceの略)を用いた映像表示システムを駆動するDMD駆動回路1800wに出力される。このDMD駆動回路1800wは、その詳細な説明を後述するが、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備えるDMD素子と各種LEDとから構成される光学エンジンを駆動制御するものであり、LVDSレシーバIC1800vから入力される、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成される描画データに従って上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備えるDMD素子と各種LEDとから構成される光学エンジンを駆動制御して1画面分の描画データを上皿側表示装置1820から図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として投射して表示する。
チャンネルCH3から出力される画像データは、シリアルデータであり、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されるプロジェクタ駆動基板1801に送信され、プロジェクタ駆動基板1801のLVDSレシーバIC1801vで受信されると、LVDSレシーバIC1801vにおいて、この受信したシリアルデータを、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されるパラレルデータに復元されて、DLP(Digital Light Processingの略(登録商標))方式によるDMD(Digital Micromirror Deviceの略)を用いた映像表示システムを駆動するDMD駆動回路1801wに出力される。このDMD駆動回路1801wは、その詳細な説明を後述するが、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備えるDMD素子と各種LEDとから構成される光学エンジンを駆動制御するものであり、LVDSレシーバIC1801vから入力される、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成される描画データに従って扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備えるDMD素子と各種LEDとから構成される光学エンジンを駆動制御して1画面分の描画データを扉枠側表示装置1821から図7に示した右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体を投影面として投射して表示する。
このように、周辺制御MPU4150aが遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に表示する1画面分(1フレーム分)の画面データを音源内蔵VDP4160aに出力すると、音源内蔵VDP4160aは、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成し、この生成した描画データうち、遊技盤側液晶表示装置1900に対する画像データをチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力し、上皿側表示装置1820に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されるプロジェクタ駆動基板1800を介して、上皿側表示装置1820に出力し、扉枠側表示装置1821に対する画像データをチャンネルCH3から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されるプロジェクタ駆動基板1801を介して、扉枠側表示装置1821に出力する。つまり、「1画面分(1フレーム分)の画面データ」とは、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成するためのデータのことである。
また、音源内蔵VDP4160aは、1画面分(1フレーム分)の描画データを、チャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力し、上皿側表示装置1820に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の上部装飾ユニット280に収容されるプロジェクタ駆動基板1800を介して、上皿側表示装置1820に出力し、扉枠側表示装置1821に対する画像データをチャンネルCH3から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、枠装飾駆動ランプ基板194、そして扉枠5の左サイド装飾ユニット240に収容されるプロジェクタ駆動基板1801を介して、扉枠側表示装置1821に出力すると、周辺制御MPU4150aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU4150aに出力する。本実施形態では、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が出力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。周辺制御MPU4150aは、このVブランク信号が入力されたことを契機として、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理を実行するようになっている。ここで、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側液晶表示装置1900の液晶サイズによって多少変化する。また、周辺制御MPU4150aと音源内蔵VDP4160aとが実装された周辺制御基板4140の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合がある。
なお、音源内蔵VDP4160aは、フレームバッファ方式が採用されている。この「フレームバッファ方式」とは、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の画面に描画する1画面分(1フレーム分)の描画データをフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持し、このフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持した1画面分(1フレーム分)の描画データを、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821に出力する方式である。
また、音源内蔵VDP4160aは、主制御基板4100からのコマンドに基づいて周辺制御MPU4150aから上述した音指令データが入力されると、図18に示すように、液晶及び音制御ROM4160bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データをトラックに組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定して本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力する。
なお、音指令データには、音データを組み込むトラックの音量を調節するためのサブボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数のトラックには、音楽や効果音等の演出音の音データとその音量を調節するサブボリューム値のほかに、パチンコ遊技機1の不具合の発生やパチンコ遊技機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音の音データとその音量を調節するサブボリューム値が組み込まれる。具体的には、演出音に対しては、上述した、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として設定され、報知音に対しては、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量がサブボリューム値として設定されるようになっている。演出音のサブボリューム値は、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで後述する設定モードへ移行して調節することができるようになっている。
また、音指令データには、出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数の出力チャンネルには、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数のトラックうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値と、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力するようになっている。
本実施形態では、マスターボリューム値は電力抑制用のマスターボリューム値を除いて一定値に設定されており、合成した演出音の音量が最大音量であるときに、マスターボリューム値まで増幅されることにより、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量が許容最大音量となるように設定されている。具体的には、演出音に対しては、複数のトラックのうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームと、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力し、報知音に対しては、使用するトラックに組み込まれた報知音の音データと、使用するトラックに組み込まれた報知音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量と、を合成して、この合成した報知音の音量を、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力する。
ここで、演出音が本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れている場合に、パチンコ遊技機1の不具合の発生やパチンコ遊技機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音を流す制御について簡単に説明すると、まず演出音が組み込まれているトラックのサブボリューム値を強制的に消音に設定し、この演出音が組み込まれたトラックの音データと、その消音に設定したサブボリューム値と、報知音が組み込まれたトラックの音データと、報知音の音量が最大音量に設定されたサブボリューム値と、を合成し、この合成した演出音の音量と報知音の音量とを、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音及び報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力する。
つまり、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音は、最大音量の報知音だけが流れることとなる。このとき、演出音は消音となっているため、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れないものの、演出音は、上述した音生成用スケジュールデータに従って進行している。本実施形態では、報知音は所定期間(例えば、90秒)だけ本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れるようになっており、この所定期間経過すると、これまで消音に強制的に設定された音生成用スケジュールデータに従って進行している演出音の音量が、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として再び設定され(このとき、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行して調節されている場合には、その調節された演出音のサブボリューム値に設定され)、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れるようになっている。
このように、演出音が本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れている場合に、パチンコ遊技機1の不具合の発生やパチンコ遊技機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音が流れるときには、演出音の音量が消音になって報知音が本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れるものの、この消音となった演出音は、音生成用スケジュールデータに従って進行しているため、報知音が所定期間経過して本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れなくなると、演出音は、報知音が流れ始めたところから再び流れ始めるのではなく、報知音が流れ始めて所定期間経過した時点まで音生成用スケジュールデータに従って進行したところから再び流れ始めるようになっている。
[7−4−2b.液晶及び音制御ROM]
液晶及び音制御ROM4160bは、図18に示すように、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に描画するための遊技盤側液晶表示装置1900に対する遊技盤側キャラクタデータと、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に投射して表示(描画)するための上皿側表示装置1820に対する上皿側キャラクタデータと、図7に示した右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体に投射して表示(描画)するための扉枠側表示装置1821に対する扉枠側キャラクタデータと、が予め記憶されるとともに、音楽、効果音、報知音、及び告知音等の各種の音データも予め記憶されている。
[7−4−2c.オーディオデータ送信IC]
オーディオデータ送信IC4160cは、音源内蔵VDP4160aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信するとともに、左側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信する。これにより、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されるようになっている。
なお、オーディオデータ送信IC4160cは、周辺制御基板4140から枠装飾駆動アンプ基板194に亘る基板間を、左右それぞれ差分方式のシリアルデータとしてオーディオデータを出力することにより、例えば、左側オーディオデータのプラス信号、マイナス信号にノイズの影響を受けても、プラス信号に乗ったノイズ成分と、マイナス信号に乗ったノイズ成分と、を枠装飾駆動アンプ基板194で合成して1つの左側オーディオデータにする際に、互いにキャンセルし合ってノイズ成分が除去されるようになっているため、ノイズ対策を講じることができる。
[7−4−3.RTC制御部]
年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するRTC制御部4165は、図16に示すように、RTC4165aを中心として構成されている。このRTC4165aには、カレンダー情報と時刻情報とが保持されるRAM4165aaが内蔵(以下、「RTC内蔵RAM4165aa」と記載する。)されている。RTC4165aは、駆動用電源及びRTC内蔵RAM4165aaのバックアップ用電源として電池4165b(本実施形態では、ボタン電池を採用している。)から電力が供給されるようになっている。つまりRTC4165aは、周辺制御基板4140(パチンコ遊技機1)からの電力が全く供給されずに、周辺制御基板4140(パチンコ遊技機1)と独立して電池4165bから電力が供給されている。これにより、RTC4165aは、パチンコ遊技機1の電力が遮断されても、電池4165bからの電力供給により、カレンダー情報や時刻情報を更新保持することができるようになっている。
周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、RTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報や時刻情報を取得して上述した周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadにセットし、この取得したカレンダー情報や時刻情報に基づく演出を遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821で繰り広げることができるようになっている。このような演出としては、例えば、12月25日であればクリスマスツリーやトナカイの画面が遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821で繰り広げられたり、大晦日であれば新年カウントダウンを実行する画面が遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821で繰り広げられたりする等を挙げることができる。カレンダー情報や時刻情報は、工場出荷時に設定される。
なお、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合にはLEDの輝度設定情報が記憶保持されている。周辺制御MPU4150aは、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、RTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得してバックライトの輝度調整をPWM制御により行う。輝度設定情報は、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度が100%〜70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれている。
また、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報、時刻情報や輝度設定情報のほかに、カレンダー情報、時刻情報、及び輝度設定情報をRTC内蔵RAM4165aaに最初に記憶した年月日及び時分秒の情報として入力日時情報も記憶されている。
周辺制御MPU4150aは、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトが冷陰極管タイプのものが装着されている場合には、バックライトのON/OFF制御もしくはONのみとするようになっている。
RTC内蔵RAM4165aaに記憶される、カレンダー情報、時刻情報、輝度設定情報、及び入力日時情報等の各種情報は、遊技機メーカの製造ラインにおいて設定される。製造ラインにおいては、例えば遊技盤側液晶表示装置1900の表示テスト等の各種テストを行うため、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時として入力日時情報が製造ラインで入力された年月日及び時分秒である製造日時に設定される。
このように、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合における輝度設定情報、及び入力日時情報等、パチンコ遊技機1の機種情報(例えば、低確率や高確率における大当り遊技状態が発生する確率など)とは独立して維持が必要な情報を記憶保持することができるようになっている。
また、RTC内蔵RAM4165aaに記憶保持される輝度設定情報等は、パチンコ遊技機1が設置されるホールの環境によっては製造日時に設定された遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度では明るすぎたり、暗すぎたりする場合もある。そこで、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行してバックライトの輝度を所定の輝度に調節することができるようになっている。パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することでカレンダー情報、時刻情報を再設定したり、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を所望の輝度に調節したりすることができる。この調節された遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの所望の輝度は、輝度設定情報に記憶されるLEDの輝度としてそれぞれ上書き(更新記憶)されるようになっている。
なお、設定モードでは、周辺制御MPU4150aは、上述した輝度補正プログラムを実行することにより、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側液晶表示装置1900の経年変化にともなう輝度低下を補正する。周辺制御MPU4150aは、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、入力日時情報を取得して遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時を特定し、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定し、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度が100%〜70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と現在設定されている遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度とを有する輝度設定情報を取得する。この取得した輝度設定情報を周辺制御ROM4150bに予め記憶されている補正情報に基づいて補正する。
例えば、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM4150bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側液晶表示装置1900を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM4150bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯する。
なお、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、直接、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定してもいいし、後述する周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1002の現在時刻情報取得処理において周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadにおける、カレンダー情報記憶部にセットされて周辺制御基板4140のシステムにより更新される現在のカレンダー情報と、時刻情報記憶部にセットされて周辺制御基板4140のシステムにより更新される現在の時刻情報と、を取得して現在の日時を特定してもいい。
[7−4−4.音量調整ボリューム]
音量調整ボリューム4140aは、上述したように、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節することができるようになっている。音量調整ボリューム4140aは、上述したように、そのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変するようになっており、電気的に接続された周辺制御A/Dコンバータ4150akがつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0〜値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、上述したように、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0〜6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0〜6に設定された音量となるように液晶及び音制御部4160(音源内蔵VDP4160a)を制御して本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音楽や効果音が流れるようになっている。
このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音楽や効果音が流れるようになっている。また、本実施形態では、上述したように、音楽や効果音のほかに、パチンコ遊技機1の不具合の発生やパチンコ遊技機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側液晶表示装置1900に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したり等。)ための告知音も本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶及び音制御部4160(音源内蔵VDP4160a)を制御して調整することができるようになっている。
このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ遊技機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。
また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
なお、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節するようになっていることに加えて、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行して音楽や効果音の音量を調節することができるようになっている。パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができる。具体的には、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、周辺制御A/Dコンバータ4150akがアナログ値からデジタル値に変換して、この変換した値に対して、操作ユニット400の回転押圧操作部405の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることができるようになっている。この調節された音量は、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数のトラックのうち、音楽や効果音等の演出音の音データが組み込まれたトラックに対して、サブボリューム値として設定更新されて演出音の音量の調節に反映されるものの、上述した報知音や告知音の音量に調節に反映されないようになっている。
このように、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、操作ユニット400の回転押圧操作部405の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、の2つの方法がある。音量調整ボリューム4140aは、周辺制御基板4140に実装されているため、本体枠3を外枠2から必ず開放した状態にする必要がある。そうすると、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することができるのは、ホールの店員となる。ところが、ホールの店員が調節した音量では、遊技者にとって小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合もあるし、遊技者にとって大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合もある。そこで、パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作したり、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作したりした場合には、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示され、この設定モードの画面に従って操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができるようになっている。これにより、遊技者は所望の音量に音楽や効果音の音量を調節することができるため、ホールの店員が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、ホールの店員が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
また、本実施形態では、パチンコ遊技機1において遊技が行われていない状態が所定時間継続され、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが繰り返し行われると(例えば、10回)、前回、パチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量がキャンセルされて、音量が初期化されるようになっている。この音量の初期化では、ホールの店員が調節した音量、つまりホールの店員が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作して調節した音量となるようになっている。これにより、前回、パチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、今回、パチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、前回、パチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、今回、パチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
[8.磁気検出スイッチ]
次に、アタッカユニット2100とセンター役物2300との間であって遊技パネル1150の上辺中点と遊技パネル1150の下辺中点とを通る直線上(つまり、遊技パネル1150の上下方向の中心線上)に形成される収容凹部に収容されるとともに、遊技パネル1150の表面に図示しない所定のセル画が貼り付けられることによって遊技パネル1150に固定される磁気検出スイッチ3024について、図19〜図22を参照して説明する。図19は磁気検出スイッチのブロック図(a)、磁気検出スイッチの端子を説明するためのテーブル(b)、磁気検出スイッチの検知距離を設定するためのテーブル(c)であり、図20は磁気検出スイッチを上面から見たときにおける磁気検知範囲を示す概略図(a)、磁気検出スイッチを側面から見たときにおける磁気検知範囲を示す概略図(b)であり、図21は磁気検出スイッチにより行われる磁気検出制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図22は磁気検出制御側電源投入時処理において行われるオフセット調整処理の一例を示すフローチャートであり、図23は磁気検出スイッチのOUT端子からの出力信号の内容を示すタイミングチャートである。まず、磁気検出スイッチの特徴について説明し、続いて磁気検出制御側電源投入時処理、オフセット調整処理、そして磁気検出スイッチからの出力信号の内容について説明する。
[8−1.磁気検出スイッチの特徴]
磁気検出スイッチ3024は、縦方向の距離寸法が9mm、横方向の距離寸法が22mm、奥行き方向の距離寸法が20mmにそれぞれ形成される直方体の形状を有している。縦方向の距離寸法と比べて横方向の距離寸法が長い矩形形状の磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)における磁気を検出することができる。
磁気検出スイッチ3024は、図19(a)に示すように、電源端子であるVcc端子が設けられてパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100の所定電源ライン(後述する磁気検出用+12V電源ライン)と電気的に接続されて所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(電源が供給)されるとともに、グランド端子(接地端子)であるGND端子が設けられてパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100のグランドと電気的に接続されて接地されている。そして、磁気検出スイッチ3024は、図19(a)に示すように、出力端子としてOUT端子が設けられてパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100と電気的に接続されて磁気検出スイッチ3024からの各種信号が主制御基板4100へ出力され、入力端子としてDOOR端子が設けられてパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100と電気的に接続され、図1に示した、本体枠3に対して扉枠5が開放されたり、又は外枠2に対して本体枠3が開放されたりすると、その旨を伝える後述する主枠扉開放信号が払出制御基板4110から主制御基板4100に入力されてDOOR信号としてDOOR端子に入力され、入力端子としてCTL0〜CTL2端子が設けられてパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100と電気的に接続されて上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)が主制御基板4100に設けられる後述する検知距離設定回路というハードウェアによる検知距離設定信号により設定されるようになっている。なお、主制御基板4100とパネル中継端子板4161とは図示しない配線(ハーネス)を介して電気的に接続されているとともに、パネル中継端子板4161と磁気検出スイッチ3024とは図示しない配線(ハーネス)を介して電気的に接続されている。
DOOR端子に入力されるDOOR信号は、その詳細な説明を後述するが、図1に示した、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が開放されている状態であるとして論理がHI(論理H)となる一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして論理がLOW(論理L)となる。
磁気検出スイッチ3024は、図19(a)に示すように、2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024b、磁気検出制御IC3024c、出力回路3024d、4つの入力回路3024e〜3024h、電源回路3024iを主として構成されている。2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bは、微少な磁気(磁界)を高精度に検出することができるものである。磁気検出制御IC3024cは、各種制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである磁気検出制御側MPUを主として構成されている。磁気検出制御IC3024cは、出力回路3024dを介して、各種信号をOUT端子から主制御基板4100に出力する。出力回路3024dは、トランジスタを中心として回路構成されたオープンコレクタ出力となっており、トランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子は、後述する主制御基板4100の主制御入力回路を介して主制御MPU4100aに入力されており、主制御入力回路において所定電圧ラインと電気的に接続されたプルアップ抵抗と電気的に接続されて所定電圧側に引き上げられている。入力回路3024eは、DOOR端子に入力されるDOOR信号を磁気検出制御IC3024cへ伝える回路であり、入力回路3024eとDOOR端子との間にプルアップ抵抗MSR0によりDOOR端子が内部回路において電源回路3024iで作成される制御電圧(+3.3V)側に引き上げられている。入力回路3024f〜3024hは、CTL0端子〜CTL2端子に入力される主制御基板4100に設けられる後述する検知距離設定回路というハードウェアにより設定される検知距離設定信号を磁気検出制御IC3024cへ伝える回路である。電源回路3024iは、Vcc端子に印加(電源が供給)される所定電圧(後述する磁気検出用+12V)から磁気検出スイッチ3024の各種回路において使用する制御電圧(+3.3V)を作成する回路である。
2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bは、上述したように、微少な磁気(磁界)を高精度に検出することができるため、電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)における位置である測定基準位置(電源投入時における磁気検出スイッチ3024の周囲環境における磁気状態を基準とするもの。)から移動すると、この移動した分だけ2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bから検出信号に影響が生ずる。そこで、測定基準位置から移動したときには、この移動した分による磁気(磁界)の影響が生じた2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を、測定基準位置における2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号から取り除くためにオフセット調整を行うことにより測定基準位置(ゼロ点、つまり、現時点における磁気検出スイッチ3024の周囲環境における磁気状態を新たな基準とするもの。)とし、キャリブレーションのゼロ調整を行うことができるようになっている。このようなオフセット調整は、磁気検出スイッチ3024のVcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(電源が供給)されると、磁気検出制御IC3024cが自動的に後述するオフセット調整処理を行うようにプログラムされている。
磁気検出制御IC3024cは、CTL0端子〜CTL2端子に入力されている検知距離設定信号の論理の状態に応じて、2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を設定することができるようになっている。CTL0端子〜CTL2端子は、上述したように、主制御基板4100と電気的に接続されており、後述する検知距離設定回路において、検知距離設定信号の論理を設定するために、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されるとともに、CTL2端子がプルアップ抵抗により所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられている。CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL2端子が所定電圧側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されると、磁気検出制御IC3024cは、2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を22cmに設定する。
ここで、磁気検出スイッチ3024の各種端子について簡単に説明すると、図19(b)に示すように、Vcc端子は、主制御基板4100から所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加される電源端子(つまり、主制御基板4100から電源が供給される電源端子)であり、GND端子は、主制御基板4100のグランドと接地される接地端子である。
CTL0端子〜CTL2端子は、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離を設定するための入力端子である。
DOOR端子は、後述する主枠扉開放信号が払出制御基板4110から主制御基板4100に入力されてDOOR信号として主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して入力され、このDOOR信号が入力される論理に基づいて、例えば、後述する磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検知処理において設定した磁石検出信号の論理を出力することができる状態を設定したりなどすることができる入力端子である。磁気検出制御IC3024cは、DOOR端子にDOOR信号の論理がHI(論理H)として入力されると、主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別してOUT端子から出力信号を出力することができない状態に設定制御する一方、DOOR端子にDOOR信号の論理がLOW(論理L)として入力されると、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であると判別してOUT端子からの出力信号を出力することができる状態に設定制御する。なお、上述したように、入力回路3024eとDOOR端子との間にプルアップ抵抗MSR0によりDOOR端子が内部回路において電源回路3024iで作成される制御電圧(+3.3V)側に引き上げられているため、DOOR端子へのDOOR信号を伝える配線(ハーネス)が断線したり、その配線(ハーネス)だけがDOOR端子から外されると、DOOR端子が内部回路においてプルアップ抵抗MSR0により制御電圧(+3.3V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)として磁気検出制御IC3024cに入力されることとなる。
OUT端子は、後述する磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、タイミングに応じて、出力信号の内容が変わるものである。磁気検出制御IC3024cは、後述する磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検知処理において、磁石検出信号を出力し、磁石検知状態であると判別したときには出力回路3024dにおけるトランジスタをOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子が後述する主制御基板4100の主制御入力回路におけるプルアップ抵抗によって所定電圧側に引き上げられて磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定する一方、磁石非検知状態であると判別したときには出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定する。また、磁気検出制御IC3024cは、後述する磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側起動処理と磁気検出制御側メイン処理とにそれぞれ実施されるオフセット調整処理において、オフセット調整不成功信号を出力し、上述したオフセット調整の実施中であるとき又は上述したオフセット調整を実施して成功したときには出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられてオフセット調整不成功信号の論理をLOW(論理L)に設定する一方、オフセット調整を実施して不成功したときには出力回路3024dにおけるトランジスタをOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子が後述する主制御基板4100の主制御入力回路におけるプルアップ抵抗によって所定電圧側に引き上げられてオフセット調整不成功信号の論理をHI(論理H)に設定する。また、磁気検出制御IC3024cは、後述する磁気検出制御側電源投入時処理における接続確認処理において、正常接続信号を出力し、正常接続状態であると判別したときには出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定する一方、異常接続状態であると判別したときには出力回路3024dにおけるトランジスタを30msだけONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて正常接続信号の論理をLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、出力回路3024dにおけるトランジスタを30msだけOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子が後述する主制御基板4100の主制御入力回路におけるプルアップ抵抗によって所定電圧側に引き上げられて正常接続信号の論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に所定周期分(本実施形態では、4周期分)設定する。
CTL0端子〜CTL2端子に設定される組み合わせは、図19(c)に示すように、CTL0端子〜CTL1端子すべてグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを24cmに設定することができ、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL2端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを22cmに設定することができ、CTL0端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定され、CTL1端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されるとともに、CTL2端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを20cmに設定することができ、CTL0端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL1端子及びCTL2端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを18cmに設定することができ、CTL0端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されるとともに、CTL1端子及びCTL2端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを16cmに設定することができ、CTL0端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定され、CTL1端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL2端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを14cmに設定することができ、CTL0端子及びCTL1端子が所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定されるとともに、CTL2端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されると、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRを12cmに設定することができ、CTL0端子〜CTL1端子すべて所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)とする設定は、磁気検出スイッチ3024側の予約された設定(Reserved)であるため、検知距離SRを設定することができない。この場合、OUT端子から出力される正常接続信号は、異常接続状態であるとして、その論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定されると、その論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返して所定周期分(本実施形態では、4周期分)維持設定されることとなる。
上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離SRは、図20(a),(b)に示すように、磁気検出スイッチ3024の検出面より前方側においては、CTL0端子〜CTL2端子に設定されたものとなっているのに対して、磁気検出スイッチ3024の検出面より後方側には、検知距離SRが12cmとほぼ一定となっている。
磁気検出スイッチ3024の検出面より後方側には、上述したように、検知距離SRが12cmとほぼ一定となっているが、この範囲内において、構造上の問題で、モーターやソレノイド等の電気的駆動源を配置せざるを得ない場合があるものの、磁気検出スイッチ3024の検出面(正面)、上面、下面、左右側面、及びコネクタ面(背面)から予め定めた距離寸法(本実施形態では、3cmに設定されている。)以上離れた位置に、電気的駆動源を配置するようにしている。磁気検出スイッチ3024の検出面(正面)、上面、下面、左右側面、及びコネクタ面(背面)から予め定めた距離寸法までに亘る範囲内に電気的駆動源が配置されると、電気的駆動源が駆動されることにより発生する磁気変化量は、磁気検出スイッチ3024が磁気検知状態として判別することができるレベルにまで達するおそれがある。そこで、本実施形態では、磁気検出スイッチ3024の検出面(正面)、上面、下面、左右側面、及びコネクタ面(背面)から予め定めた距離寸法までに亘る範囲を、電気的駆動源の配置を禁止する領域(電気的駆動源の配置禁止領域)とし、電気的駆動源が駆動されることにより発生する磁気変化量を、磁気検出スイッチ3024が磁気検知状態として判別することがないようになっている。
ここで、打球発射装置650によって発射されて遊技盤4の遊技領域1100を流下する遊技球を磁石により各種入賞口(図9に示した、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左右の一般入賞口2104,2104、アタッカユニット2100の上始動口2101及び下始動口2102、アタッカユニット2100の大入賞口2103)へ誘導する不正行為(「磁石ゴト」という。)について簡単に説明する。磁石ゴトを行う不正行為者は、図7に示した回転ハンドル本体前506を、その右手で回動操作しながら、その左手に磁石を持って図7に示した扉枠5の遊技窓101を閉鎖する透明なガラスユニット590の前面に近づけて遊技領域1100を流下する遊技球を捕らえて、例えば上始動口2101へ入球するように遊技球を誘導して上始動口2101の遊技球の入球率を高めようとする。
このような不正行為では、遊技領域1100を流下する遊技球を磁石で捕らえるごとに、不正行為者はその左手に磁石を持ってガラスユニット590の前面に近づけることとなり、ホールを巡回するホールの店員等の係員に発見されやすい。最近では、このような不正行為(従来型の不正行為)のほかに、遊技領域1100を流下(落下)する遊技球が障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐ状態を形成させて、この上に、流下(落下)する遊技球がつぎつぎと積み上がって遊技球のかたまりが形成される状態(「ぶどう」という。)として遊技球を上述した各種入賞口へ誘導するという新型の不正行為も行われている。このような新型の不正行為では、不正行為者がその左手に磁石を持ってガラスユニット590の前面に近づけるものの、障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐ状態を形成するまでという不正行為に費やす時間は、遊技領域1100を流下する遊技球を磁石で捕らえて各種入賞口へ誘導するという不正行為に費やす時間と比べて極めて短く、かつ、磁石をガラスユニット590の前面に近づけるという動作を1回で行うことができる。例えば、遊技領域1100の最下流側に形成されるアウト口1151の周辺にぶどうを形成するように、不正行為者がその左手で磁石を持ってガラスユニット590の前面に近づけても、アウト口1151の前方は、図7に示した皿ユニット300の上皿301や上皿上部パネル314が配置されているため、このような場所にその左手があっても、何ら不思議な点がない(ホールの店員等の係員に不正に思われない)。
しかし、アウト口1151の周囲にぶどうを形成するという不正行為が行われると、アウト口1151の周囲に遊技球がつぎつぎと積み上がるため、遊技球は、例えば、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左側の一般入賞口2104、アタッカユニット2100の上始動口2101に入球することとなり、不正な遊技球が賞球として払い出されて不正行為者に獲得されるとともに、上始動口2101の遊技球の入球率を高めることで抽選回数を増加させて大当り遊技状態が発生する確率を高めることができる。
そこで、本実施形態では、遊技領域1100を流下する遊技球を磁石で捕らえて各種入賞口へ誘導するという従来型の不正行為に加えて、アウト口1151の周囲にぶどうを形成するという新型の不正行為を検出することができるように、アタッカユニット2100とセンター役物2300との間であって遊技パネル1150の上辺中点と遊技パネル1150の下辺中点とを通る直線上(つまり、遊技パネル1150の上下方向の中心線上)に磁気検出スイッチ3024を配置するとともに、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmとすることで、この検知距離SR内に、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左右側の一般入賞口2104,2104、アタッカユニット2100の上始動口2101、アタッカユニット2100の下始動口2102、アタッカユニット2100の大入賞口2013等の各種入賞口、そしてアウト口1151が収まるようになっており、上述した各種入賞口及びアウト口1151へ近づく磁石を磁気検出スイッチ3024で検出することができるようになっている(図9を参照)。
[8−2.磁気検出制御側電源投入時処理]
次に、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが行う磁気検出制御側電源投入時処理について説明する。
図19(a)に示したように、主制御基板4100からの所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(電源が供給)されることにより、磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されると、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、磁気検出制御側電源投入時処理を行う。
この磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示すように、DOOR端子入力処理を行う(ステップSM2)。このDOOR端子入力処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の入力端子であるDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理を調べる。DOOR端子は、上述したように、後述する主枠扉開放信号が払出制御基板4110から主制御基板4100に入力されてDOOR信号として主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して入力されている。磁気検出制御IC3024cは、DOOR端子にDOOR信号の論理がHI(論理H)として入力されると、主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別する一方、DOOR端子にDOOR信号の論理がLOW(論理L)として入力されると、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であると判別する。
ステップSM2に続いて、主枠扉が開放されているか否かを判定する(ステップSM4)。この判定では、ステップSM2のDOOR端子入力処理において調べたDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理に基づいて行う。ステップSM4でDOOR信号の論理がHI(論理H)であるとき、つまり主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であるときには、ステップSM2に戻り、DOOR端子入力処理を再び行い、ステップSM4でDOOR信号の論理がLOW(論理L)となるまでステップSM2〜ステップSM4までを繰り返し行う。
一方、ステップSM4でDOOR信号の論理がLOW(論理L)であるとき、つまり主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であるときには、CTL端子入力処理を行う(ステップSM10)。このCTL端子入力処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の入力端子であるCTL0端子〜CTL2端子にそれぞれ入力されている論理の状態を調べる。CTL0端子〜CTL2端子は、上述したように、主制御基板4100と電気的に接続されており、主制御基板4100に設けられる後述する検知距離設定回路というハードウェアにおいて、検知距離設定信号の論理を設定するために、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されるとともに、CTL2端子がプルアップ抵抗により所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられている。このため、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL2端子が所定電圧側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定される。磁気検出制御IC3024cは、このCTL端子入力処理において、CTL0端子及びCTL1端子が論理Lに設定されるとともに、CTL2端子が論理Hに設定されていると判別する。
ステップSM10に続いて、磁気検出距離設定処理を行う(ステップSM15)。この磁気検出距離設定処理では、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理に基づいて、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を設定する。本実施形態では、CTL0端子〜CTL2端子は、上述したように、主制御基板4100と電気的に接続されており、主制御基板4100に設けられる後述する検知距離設定回路というハードウェアにおいて、検知距離設定信号の論理を設定するために、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されるとともに、CTL2端子がプルアップ抵抗により所定電圧(後述する磁気検出用+12V)側に引き上げられているため、CTL0端子及びCTL1端子がグランドに接地されて論理がLOW(論理L)に設定されるとともに、CTL2端子が所定電圧側に引き上げられて論理がHI(論理H)に設定される。磁気検出制御IC3024cは、この磁気検出距離設定処理において、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて、上述した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を22cmに設定する。
ステップSM15に続いて、オフセット調整処理を行う(ステップSM20)。このオフセット調整処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(電源が供給)されたときにおける磁気検出スイッチ3024の位置(磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bの位置)を測定基準位置として設定する処理を行う。このオフセット調整処理では、Vcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(電源が供給)されたときにおける磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を、測定基準位置(ゼロ点)とするために、その検出信号のレベルをゼロ点へ移動させるオフセット調整を行う。
ステップSM20に続いて、接続確認処理を行う(ステップSM25)。この接続確認処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理を図19(a)に示した主制御基板4100において判別することができるように接続状態判別期間CDT(本実施形態では、1000msに設定されている。)を計時するためのタイマとして、図示しない接続確認タイマを起動し、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化があったときには異常接続状態であると判別して、接続確認タイマに基づいて、出力準備期間(本実施形態では、20msに設定されている。)が経過すると、接続状態判別期間CDTにおいて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に繰り返して所定周期分(本実施形態では、4周期分)出力する一方、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化がなかったときには正常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定して出力する。そして、接続状態判別期間CDTが経過すると、接続確認タイマを停止し、次回の起動に備えて接続確認タイマを初期化する。なお、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL1端子の論理がすべてHI(論理H)であるときには磁気検出スイッチ3024側の予約された設定(Reserved)であるため、異常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に繰り返して所定周期分(本実施形態では、4周期分)出力する。
このように、ステップSM25の処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理がLOW(論理L)に維持設定されることによって正常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる一方、出力準備期間が経過すると、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定されると、論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返されて所定周期分(本実施形態では、4周期分)となることによって異常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる。
なお、ステップSM10〜ステップSM25の処理を「磁気検出制御側起動処理」という。
ステップSM25に続いて、磁気検出処理を行う(ステップSM30)。この磁気検出処理では、ステップSM15の磁気検出距離設定処理において設定した磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)に、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別し、磁石検知状態であると判別したときには図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定して出力する一方、磁石非検知状態であると判別したときには図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力する。
ステップSM30に続いて、DOOR端子入力処理を行う(ステップSM35)。このDOOR端子入力処理では、ステップSM2のDOOR端子入力処理と同一の処理であり、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の入力端子であるDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理を調べる。DOOR端子は、上述したように、後述する主枠扉開放信号が払出制御基板4110から主制御基板4100に入力されてDOOR信号として主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して入力されている。磁気検出制御IC3024cは、DOOR端子にDOOR信号の論理がHI(論理H)として入力されると、主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別する一方、DOOR端子にDOOR信号の論理がLOW(論理L)として入力されると、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であると判別する。
ステップSM35に続いて、主枠扉が開放されているか否かを判定する(ステップSM40)。この判定では、ステップSM4の判定と同一の判定を行い、ステップSM35のDOOR端子入力処理において調べたDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理に基づいて行う。
ステップSM40でDOOR信号の論理がLOW(論理L)であるとき、つまり主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であるときには、磁気検出結果有効化出力処理を行う(ステップSM45)。この磁気検出結果有効化出力処理では、ステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を出力することができる状態に設定する。
一方、ステップSM40でDOOR信号の論理がHI(論理H)であるとき、つまり主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であるときには、磁気検出結果無効化出力処理を行う(ステップSM50)。この磁気検出結果無効化出力処理では、ステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を無効化して、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力する。
ステップSM45、又はステップSM50に続いて、再びステップSM30へ戻り、ステップSM30の磁気検知処理、ステップSM35のDOOR端子入力処理、ステップSM40の判定、そして、この判定結果に基づいてステップSM45の磁気検出結果有効化出力処理、又はステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理を繰り返し行う。
なお、ステップSM30〜ステップSM50の処理を「磁気検出制御側メイン処理」という。
このように、ステップSM10〜ステップSM25の処理である磁気検出制御側起動処理は、磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されると、一度だけ行われるのに対して、ステップSM30〜ステップSM50の処理である磁気検出制御側メイン処理は、磁気検出スイッチ3024への電源供給が停止(遮断)されるまで繰り返し行われる点で大きく異なっている。
なお、本実施形態では、後述するように、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、主制御基板4100側において磁気検出スイッチ3024への電源供給を停止(遮断)する制御を行い、待機時間が経過すると、磁気検出スイッチ3024への電源供給を再び開始する制御を行うことにより、磁気検出制御IC3024cがこのルーチンである磁気検出制御側電源投入時処理を行うようになっている。このため、磁気検出制御IC3024cは、主枠扉が開放された状態から閉鎖される状態となるまでに亘る期間において、ステップSM40で主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であるとして、ステップSM50で磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力する状態を維持することとなる。
[8−3.オフセット調整処理]
次に、オフセット調整処理について説明する。このオフセット調整処理は、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理において行われる処理である。
このオフセット調整処理が開始されると、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図22に示すように、オフセット調整タイマOFTMRを初期化して起動する処理を行う(ステップSM100)。このステップSM100の処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理を図19(a)に示した主制御基板4100において判別することができるようにオフセット調整判別期間ODT(本実施形態では、600msに設定されている。)を計時するためのタイマとして、オフセット調整タイマOFTMRを起動する。
ステップSM100に続いて、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理をLOW(論理L)に設定する(ステップSM105)。このステップSM105の処理では、オフセット調整の実施中である旨を主制御基板4100へ伝えるために、オフセット調整不成功信号の論理がLOW(論理L)に設定される。
ステップSM105に続いて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を取得し(ステップSM110)、この取得した検出信号のレベルを測定基準位置に設定するためにオフセットする(ステップSM115)。このステップSM115の処理では、ステップSM110の処理において取得した時点における磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を、測定基準位置(ゼロ点)とするために、その検出信号のレベルをゼロ点へ移動させるオフセット調整を行う。
ステップSM115に続いて、オフセットによりゼロ調整できたか否かの判定を行う(ステップSM120)。この判定では、ステップSM115の処理において、オフセット調整により、磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号のレベルをゼロ点へ移動させることができたか否かの判定を行う。ステップSM120の判定でオフセット調整によりゼロ点へ移動することができたときにはオフセット調整が成功した旨を主制御基板4100に伝えるためにステップSM105で設定した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理をLOW(論理L)に維持する一方、ステップSM120の判定でオフセット調整によりゼロ点へ移動することができなかったときには磁気検出スイッチ3024に磁気の変動が生じて正常な検知が行うことができなかった場合、磁気検出スイッチ3024に強力な磁気の影響を受けている場合等であり、このような場合には、オフセット調整が不成功した旨を主制御基板4100に伝えるために磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理をHI(論理H)に設定する(ステップSM125)。
ステップSM120の判定でオフセット調整によりゼロ点へ移動することができて磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理をLOW(論理L)に維持設定すると、又は、ステップSM120の判定でオフセット調整によりゼロ点へ移動することができずステップSM125で磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理をHI(論理H)に設定すると、続いて、オフセット調整タイマOFTMRに基づいて、オフセット調整判別期間ODTが経過したか否かを判定する(ステップSM130)。この判定では、ステップSM100でオフセット調整タイマOFTMRが既に起動されているため、オフセット調整タイマOFTMRによる計時がオフセット調整判別期間ODTを経過するまで待っている。
このように、このステップSM130の判定では、オフセット調整判別期間ODTにおいて、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理がLOW(論理L)に維持設定されることによってオフセット調整の実施に成功した旨を主制御基板4100へ伝えることができる一方、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されることによってオフセット調整の実施に不成功した旨を主制御基板4100へ伝えることができる。
ステップSM130でオフセット調整タイマOFTMRによる計時がオフセット調整判別期間ODTを経過したときには、オフセット調整タイマOFTMRを停止し(ステップSM135)、そのままこのルーチンを終了する。
ここで、オフセット調整処理は、上述したように、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理において行われる理由について簡単に説明する。
図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bは、微少な磁気(磁界)を高精度に検出することができるものであり、図9に示した遊技盤4の遊技パネル1150に対してガタツキなく固定されるようになっている。遊技盤4は、図1に示した本体枠3に前側から装着固定されている。本体枠3は遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される図1に示した外枠2に開閉自在に軸支され、図1に示した扉枠5は、本体枠3及び遊技盤4の前面を遊技者側から閉鎖するように本体枠3に対して開閉自在に軸支されている。
本体枠3が外枠2に対して閉鎖されている状態と、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態と、において、遊技盤4の遊技パネル1150に対してガタツキなく固定される磁気検出スイッチ3024の位置が全く異なるため、本体枠3が外枠2に対して閉鎖されている状態における磁気検出スイッチ3024が検出する地磁気と、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態における磁気検出スイッチ3024が検出する地磁気と、が異なる。
本体枠3が外枠2に対して開放されている状態でパチンコ遊技機1の電源が投入される例としては、ホールの店員等の係員がパチンコ遊技機1のメンテナンスを行うために本体枠3を外枠2から開放して図3に示した電源スイッチ852をOFF操作し、メンテナンス終了後に、電源スイッチ852をON操作してパチンコ遊技機1の電源を投入し、パチンコ遊技機1の電源が投入された状態で本体枠3を外枠2に再び閉鎖して遊技が行える状態とする場合、ホールの営業中にパチンコ遊技機1に何らかのトラブルが発生してそのトラブルを解消するためにホールの店員等の係員が本体枠3を外枠2から開放して電源スイッチ852をOFF操作してパチンコ遊技機1の電源を遮断し、トラブル解消後に、電源スイッチ852をON操作してパチンコ遊技機1の電源を投入し、パチンコ遊技機1の電源が投入された状態で本体枠3を外枠2に再び閉鎖して遊技が行える状態とする場合等を挙げることができる。なお、上述した、メンテナンスやトラブル解消の作業をホールの店員等の係員が行っている場合に、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態で電源スイッチ852をON操作してパチンコ遊技機1の電源を投入したときに、たまたま瞬停や停電が発生して、その後、復電する場合もある。
そうすると、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態でパチンコ遊技機1の電源が投入されると、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態における磁気検出スイッチ3024が検出する地磁気を、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行うことによって測定基準位置に設定されることとなるため、本体枠3が外枠2に対して開放されている状態でパチンコ遊技機1の電源が投入されて、その後、本体枠3を外枠2に対して閉鎖して遊技を行うことができる状態とするときには、本体枠3が外枠2に対して閉鎖されている状態における磁気検出スイッチ3024が検出する地磁気により、測定基準位置がズレることとなる。このように、測定基準位置がズレた状態では、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしているか否かを正確に判別することができず、例えば、遊技者の左手首の巻いた健康用マグネット(遊技球の流下する方向に変化が加えることができないもの。)やアクセサリーの一部に装飾として取り付けられたマグネット(遊技球の流下する方向に変化が加えることができないもの。)等による磁気を、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしていると誤って判別するおそれがある。
そこで、本実施形態では、図1に示した、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態で扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、これを契機として、磁気検出スイッチ3024への電源が停止(遮断)されると、その後再び供給されることで、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行うことができる制御フローとなっている。
[8−4.磁気検出スイッチからの出力信号の内容]
次に、磁気検出スイッチ3024からの出力信号の内容について、図23を参照して説明する。磁気検出スイッチ3024に電源が供給されて図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号は、タイミングに応じて、上述した、オフセット調整不成功信号、正常接続信号、及び磁石検出信号のうち、いずれかに変化する。
まず、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子は、上述したように、後述する主枠扉開放信号が払出制御基板4110から主制御基板4100に入力されてDOOR信号として主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して入力されている。DOOR信号は、上述したように、その詳細な説明を後述するが、図1に示した、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が開放されている状態であるとして論理がHI(論理H)となる一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして論理がLOWとなる。
例えば、主枠扉が開放された状態において、パチンコ遊技機1が電源投入(瞬停や停電による復電も含む。)されると、図23(c)に示すように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がHI(論理H)となり(タイミングMST0)、その後に、図23(a)に示すように、主制御基板4100による制御により図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(つまり、電源が供給)されると(タイミングMST1)、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理を開始し、上述したように、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM2のDOOR端子入力処理、そしてステップSM4の判定を主枠扉が閉鎖されるまで繰り返し行う。なお、タイミングMST0からタイミングMST1までに亘る期間は、主制御基板4100の主制御MPU4100aが起動完了して磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に所定電圧を供給開始する制御を行うまでの期間であり、短い。
図23(c)に戻り、その後に、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となり、図23(a)に戻り、これを契機として、主制御基板4100による制御により磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に印加される所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が停止(遮断)され(タイミングMST2)、待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)が経過すると、主制御基板4100による制御により磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(つまり、電源が供給)され、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、磁気検出制御側電源投入時処理を再び開始する(タイミングMST3)。このとき、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、主枠扉が閉鎖されているため、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側起動処理(図23(a)中、「処理A」と記載。)を開始する。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、上述したように、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側起動処理を開始すると、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM10のCTL端子入力端子処理、そして図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM15の磁気検出距離設定処理を行うと、続いて図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行う(タイミングMST4)。このオフセット調整処理では、上述したように、オフセット調整タイマOFTMRに基づいて、オフセット調整判別期間ODT(本実施形態では、600msに設定されている。)において、図23(b)に示すように、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理がLOW(論理L)に維持設定されることによってオフセット調整の実施に成功した旨を主制御基板4100へ伝えることができる一方、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されることによってオフセット調整の実施に不成功した旨を主制御基板4100へ伝えることができる(タイミングMST5)。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、オフセット調整判別期間ODTが経過すると、続いて図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM25の接続確認処理を行う(タイミングMST6)。この接続確認処理では、上述したように、接続確認タイマに基づいて、接続状態判別期間CDT(本実施形態では、1000msに設定されている。)において、図23(b)に示すように、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理がLOW(論理L)に維持設定されることによって正常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる一方、出力準備期間(本実施形態では、20msに設定されている。)が経過すると(タイミングMST7)、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定されると、論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返されて所定周期分(本実施形態では、4周期分)となることによって異常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる。
接続状態判別期間CDTが経過すると、つまり、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM10〜SM25までの処理である磁気検出制御側起動処理(図23(a)中、処理A)を磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cがすべて行うと、続いて、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM30〜ステップSM50までの処理を繰り返し行う磁気検出制御側メイン処理を開始する(タイミングMST8、図23(a)中、「処理B」と記載)。
磁気検出制御側メイン処理を行っているときに、図23(c)に示すように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理がHI(論理H)であるとき、つまり主枠扉が開放されるときには図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理を行う(タイミングMST9)。この磁気検出結果無効化出力処理では、上述したように、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を無効化して、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理がLOW(論理L)に設定されて出力される。
その後に、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、図23(c)に示すように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となり、これを契機として、図23(a)に示すように、主制御基板4100による制御により磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に印加される所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が停止(遮断)される(タイミングMST10)。なお、主枠扉が閉鎖されると、これを契機として、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理におけるステップSM45の磁気検出結果有効化出力処理を行うものの、磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に印加される所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が停止(遮断)されるため、実際には、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号が出力されず、OUT端子の出力状態がデフォルトであるLOW(論理L)となる。
そして、待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)が経過すると、主制御基板4100による制御により磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に所定電圧(後述する磁気検出用+12V)が印加(つまり、電源が供給)され、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、磁気検出制御側電源投入時処理を再び開始する(タイミングMST11)。このとき、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、主枠扉が閉鎖されているため、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側起動処理(図23(a)中、処理A)を開始する。
図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側起動処理(図23(a)中、処理A)を磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cがすべて行うと、続いて、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側メイン処理(図23(a)中、処理B)を開始する(タイミングMST12)。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、磁気検出制御側メイン処理(図23(a)中、処理B)におけるステップSM30の磁気検知処理により、上述したように、磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)に、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別し、図23(c)に示すように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されているDOOR信号の論理がLOW(論理L)であるとき、つまり主枠扉が閉鎖されているときであって、磁石検知状態であると判別したときには、磁気検出制御側メイン処理(図23(a)中、処理B)におけるステップS45の磁気検出結果有効化出力処理により、図23(b)に示すように、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定して出力することによって磁石検知状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる(タイミングMST13)一方、主枠扉が閉鎖されているときであって、磁石非検知状態であると判別したときには、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力することによって磁石非検知状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができる。
[9.電源システム]
次に、パチンコ遊技機1の電源システムについて、図24〜図26を参照して説明する。図24はパチンコ遊技機の電源システムを示すブロック図であり、図25は電源作成回路を示すブロック図(a)、電力消費量と電力消費量に伴う電力消費抑制レベルとの関係を示す図(b)であり、図26は図24のつづきを示すブロック図である。まず、電源基板について説明し、続いて各制御基板等に供給される電源について説明する。なお、各種基板のグランド(GND)や各種端子板のグランド(GND)は、電源基板851のグランド(GND)と電気的に接続されており、同一グランド(GND)となっている。
[9−1.電源基板]
電源基板851は、電源コードと電気的に接続されており、この電源コードのプラグがパチンコ島設備の電源コンセントに差し込まれている。図3に示した電源スイッチ852がON操作されると、パチンコ島設備から供給されている電力が電源基板851に供給され、パチンコ遊技機1の電源投入を行うことができる一方、図3に示した電源スイッチ852がOFF操作されると、パチンコ島設備から供給されている電力が電源基板851に供給されなくなり、パチンコ遊技機1の電源遮断を行うことができる。電源スイッチ852は、通常、ON操作された状態が維持され、ホールの店員等の係員が営業開始するときに、ホールに設置されるブレーカーをON操作する(入れる)ことによりパチンコ島設備に複数列設されたパチンコ遊技機1の電源投入を一斉に行う。そして、ホールの店員等の係員が営業終了後に、ホールに設置されるブレーカーをOFF操作する(切る)ことによりパチンコ島設備に複数列設されたパチンコ遊技機1の電源遮断を一斉に行う。このため、パチンコ島設備に複数列設されたパチンコ遊技機1のうち、個別にパチンコ遊技機1の電源投入や電源遮断を行う場合としては、例えば、ホールの店員等の係員がメンテナンスを行うときに電源スイッチ852をOFF操作して、メンテナンスを終了したときに電源スイッチ852を再びON操作する場合、何らかのトラブルが発生したパチンコ遊技機1に対してそのトラブルを解消するためにホールの店員等の係員が電源スイッチ852をOFF操作し、そのトラブルを解消したときに電源スイッチ852を再びON操作する場合等を挙げることができる。
電源基板851は、図24に示すように、電源制御部855、発射ソレノイド駆動回路858、球送ソレノイド駆動回路859を備えている。電源制御部855は、パチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)から各種直流電圧を作成したり、主制御基板4100や払出制御基板4110へのバックアップ電源を供給する回路であり、発射ソレノイド駆動回路858は、図5に示した打球発射装置650の発射ソレノイド654を駆動する回路であり、球送ソレノイド駆動回路859は、図1に示した球送ユニット580の球送ソレノイド585を駆動する回路である。
電源制御部855は、同期整流回路855a、力率改善回路855b、平滑化回路855c、電源作成回路855d、キャパシタBC0,BC1を備えている。パチンコ島設備から供給されているAC24Vは、電源基板851を介して遊技球等貸出装置接続端子板869に供給されるとともに、同期整流回路855aに供給されている。この同期整流回路855aは、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を整流して力率改善回路855bに供給している。この力率改善回路855bは、整流された電力の力率を改善して直流+37V(DC+37V、以下、「+37V」と記載する。)を作成して平滑化回路855cに供給している。この平滑化回路855cは、供給される+37Vのリップルを除去して+37Vを平滑化させて発射ソレノイド駆動回路858、球送ソレノイド駆動回路859、及び電源作成回路855dにそれぞれ供給している。
キャパシタBC0は、主制御基板4100の主制御MPU4100aに内蔵されたRAM(主制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給し、キャパシタBC1は、払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aに内蔵されたRAM(払出制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給している。
発射ソレノイド駆動回路858は、平滑化回路855cから供給される+37Vを駆動電源として、図14に示した払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵される発射球送制御回路4120agにより制御されてポテンショメータ512からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ことができるように発射ソレノイド654への駆動電流を調整する。これにより、図7に示した回転ハンドル本体前506の回転位置に見合う打ち出し強度(発射強度)で遊技球を図1に示した遊技領域1100に向かって打ち出す(発射する)ことができる。一方、球送ソレノイド駆動回路859は、平滑化回路855cから供給される+37Vを駆動電源として、図14に示した払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵される発射球送制御回路4120agにより制御されて球送ソレノイド585への駆動電流を一定電流となるように調整する。これにより、球送ユニット580の球送部材が図7に示した皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送ることができる。
電源作成回路855dは、電力消費監視回路855da、+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、+24V電源作成回路855ddを備えている。平滑化回路855cから供給される+37Vは、電力消費監視回路855daを介して、+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddへそれぞれ供給されている。
電力消費監視回路855daは、平滑化回路855cから供給される+37Vの電力消費を監視している。電力消費監視回路855daは、平滑化回路855cから供給される+37Vの電力消費量を監視し、その電力消費量に基づいて、どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階を判定して、判定結果を電力消費抑制信号として枠周辺中継端子板868に出力するようになっている。電源作成回路855dの電力消費監視回路855daから出力される電力消費抑制信号は、3本の信号配線として構成されており(つまり、3本のパラレル信号として構成されており)、値0〜値7までの8通りの値を伝えることができるものであり、枠周辺中継端子板868を介して周辺制御基板4140へ入力される一方、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194へ入力されるようになっている(図26(b)を参照)。そして、電源作成回路855dの電力消費監視回路855daからの電力消費抑制信号は、枠装飾駆動アンプ基板194を介して、扉枠の装飾基板等にそれぞれ入力されるようになっている(図26(b)を参照)。
具体的には、電力消費監視回路855daは、図25(a)に示すように、電力計測回路855daa、電力消費抑制段階判定回路855dabを備えている。平滑化回路855cから供給される+37Vは、電力計測回路855daaを介して、+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddへそれぞれ供給されている。電力計測回路855daaは、平滑化回路855cから供給される+37Vの電力消費量をリアルタイムで計測して電力消費抑制段階判定回路855dabに出力する。電力消費抑制段階判定回路855dabは、電力計測回路855daaで計測した電力消費量に基づいて、どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階を判定して、この判定結果を、3本の信号配線として構成される電力消費抑制信号の値に設定して枠周辺中継端子板868に出力する。
どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階と、電力計測回路855daaで計測した電力消費量と、どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階と、の関係(つまり、電力消費量と電力消費量に伴う電力消費抑制レベルとの関係)について簡単に説明する。本実施形態では、パチンコ島設備に設けられる1つのトランス(最大許容容量:250VA)に対して1台のパチンコ遊技機1に電源(AC24V)を供給する場合を想定し、図25(b)に示すように、このトランスの最大許容容量に対しての電力消費量を横軸とし、電力消費抑制段階として段階0〜段階7を縦軸とすると、電力消費抑制段階判定回路855dabは、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が0%以上10%未満であるときには電力消費抑制段階として段階0である判定して電力消費抑制信号の値として値0を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が10%以上20%未満であるときには電力消費抑制段階として段階1である判定して電力消費抑制信号の値として値1を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が20%以上30%未満であるときには電力消費抑制段階として段階2である判定して電力消費抑制信号の値として値2を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が30%以上40%未満であるときには電力消費抑制段階として段階3である判定して電力消費抑制信号の値として値3を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が40%以上50%未満であるときには電力消費抑制段階として段階4である判定して電力消費抑制信号の値として値4を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が50%以上60%未満であるときには電力消費抑制段階として段階5である判定して電力消費抑制信号の値として値5を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が60%以上70%未満であるときには電力消費抑制段階として段階6である判定して電力消費抑制信号の値として値6を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が70%以上であるときには電力消費抑制段階として段階7である判定して電力消費抑制信号の値として値7を設定する。
なお、パチンコ島設備では、通常1つのトランスに対して、例えば4台のパチンコ遊技機1を1つのグループとして電源(AC24V)をそれぞれ供給するというシステムが採用されているため(例えば、1列に20台のパチンコ遊技機1が設置されるパチンコ島設備においては、4台のパチンコ遊技機1が5つのグループとして管理され、それぞれのグループ対して1つずつトランスが設けられ(合計5つのトランスにより)、電源(AC24V)がそれぞれ供給されるというシステムが採用されているため)、最大許容容量:1000VAという性能を有するトランスがパチンコ島設備に複数設けられている。
+5V電源作成回路855dbは、電力消費監視回路855daを介して、平滑化回路855cから供給される+37Vから直流+5V(DC+5V、以下、「+5V」と記載する。)を作成している。+12V電源作成回路855dcは、電力消費監視回路855daを介して、平滑化回路855cから供給される+37Vから直流+12V(DC+12V、以下、「+12V」と記載する。)を作成している。+24V電源作成回路855ddは、電力消費監視回路855daを介して、平滑化回路855cから供給される+37Vから直流+24V(DC+24V、以下、「+24V」と記載する。)を作成している。+5V、+12V、及び+24Vは、払出制御基板4110及び枠周辺中継端子板868にそれぞれ供給されている。+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ライン、+12Vが印加されて供給される電源系統が+12V電源ライン、そして+24Vが印加されて供給される電源系統が+24V電源ラインとなる。
電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5Vは、後述するように、払出制御基板4110に供給されている。払出制御基板4110に供給される+5Vは、払出制御フィルタ回路4110aを介して払出制御基板4110における+5V電源ラインとし、払出制御MPU4120aの電源端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して払出制御内蔵RAMの電源端子に印加されるようになっている。電源作成回路855dの+12V電源作成回路855dcで作成される+12Vは、払出制御基板4110を介して主制御基板4100の+5V作成回路4100gに供給されている。この+5V作成回路4100gは、払出制御基板4110からの+12Vから主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vを作成している。+5V作成回路4100gで作成される+5Vは、主制御フィルタ回路4100hを介して主制御基板4100における+5V電源ラインとし、主制御MPU4100aの電源端子に供給されるとともに、ダイオードMD0を介して主制御内蔵RAMの電源端子に供給されるようになっている。
電源基板851のキャパシタBC1のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC1のプラス端子は、払出制御基板4110の払出制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、払出制御基板4110のダイオードPD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5Vは、払出制御MPU4120aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードPD0により順方向である払出制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC1は、電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5Vが払出制御基板4110、そして再び払出制御基板4110から電源基板851に戻ってくるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5Vが払出制御基板4110に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板4110に供給されるようになっているため、払出制御MPU4120aの電源端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU4120aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMの電源端子には払VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
電源基板851のキャパシタBC0のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC0のプラス端子は、払出制御基板4110を介して主制御基板4100の主制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、主制御基板4100のダイオードMD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、+5V作成回路4100gで作成される+5Vは、主制御MPU4100aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードMD0により順方向である主制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC0は、+5V作成回路4100gで作成される+5Vが主制御基板4100、そして払出制御基板4110から電源基板851に供給されるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源基板851における電源作成回路855dの+12V電源作成回路855dcで作成される+12Vが払出制御基板4110を介して主制御基板4100の+5V作成回路4100gに供給されなくなって+5V作成回路4100gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして、払出制御基板4110を介して、主制御基板4100に供給されるようになっているため、主制御MPU4100aの電源端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU4100aが作動しないものの、主制御内蔵RAMの電源端子には主VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
[9−2.各制御基板等に供給される電圧]
次に、各制御基板等に供給される電圧についての概要を説明し、続いて、主として払出制御基板に供給される電圧、そして主制御基板に供給される電圧について説明する。
電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddでそれぞれ作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図24に示すように、払出制御基板4110に供給され、これら3種類の電圧のうち、+12V及び+24Vという2種類の電圧は、払出制御基板4110を介して主制御基板4100に供給されている。また電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddでそれぞれ作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、枠周辺中継端子板868に供給されるとともに、この枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板4140及び周辺扉中継端子板882にそれぞれ供給されている。
周辺制御基板4140に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図26(a)に示すように、ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170a及びモータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aにそれぞれ供給されている。ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170aは、後述する定電流LEDドライバ等を備え、遊技盤4の各装飾基板に点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号を出力し、モータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aは、遊技盤4のモータやソレノイド等の電気的駆動源に駆動信号を出力する。
周辺制御基板4140は、枠周辺中継端子板868から供給される+5Vから直流3.3V(DC+3.3V、以下、「+3.3V」と記載する。)を作成する+3.3V作成回路4140bを備えている。+3.3V作成回路4140bが作成する+3.3Vは、遊技盤側液晶表示装置1900の液晶モジュール1900aに供給されている。また、周辺制御基板4140に供給される+12Vは、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライト電源1900bに供給されている。
これに対して、周辺扉中継端子板882に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図26(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に供給されている。枠装飾駆動アンプ基板194は、周辺扉中継端子板882から供給される+12Vから直流+9V(DC+9V、以下、「+9V」と記載する。)を作成する+9V作成回路194aを備えている。+9V作成回路194aが作成する+9Vとともに、周辺扉中継端子板882から供給される+5V、+12V、及び+24Vという計4種類の電圧が扉枠5の各装飾基板等に供給されている。枠装飾駆動アンプ基板194は、+9V作成回路194aのほかに、後述する定電流LEDドライバ等も備え、扉枠5の各装飾基板に点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号を出力する。
また、枠装飾駆動アンプ基板194に供給される+12Vという電圧は、図26(b)に示すように、プロジェクタ駆動基板1800,1801に供給されるものの、プロジェクト駆動基板1800,1801で利用されず、そのまま上皿側表示装置1820と扉枠側表示装置1821とにそれぞれ供給されている。枠装飾駆動アンプ基板194に供給される+24Vという電圧は、図26(b)に示すように、プロジェクタ駆動基板1800の電圧作成回路1800aとプロジェクタ駆動基板1801の電圧作成回路1801aとにそれぞれ供給されている。プロジェクタ駆動基板1800の電圧作成回路1800aは、複数種類の電圧を作成して上皿側表示装置1820へ供給している。プロジェクタ駆動基板1801の電圧作成回路1801aは、複数種類の電圧を作成して扉枠側表示装置1821へ供給している。
[9−2−1.払出制御基板に供給される電圧]
払出制御基板4110は、図24に示すように、払出制御MPU4120a等のほかに、払出制御フィルタ回路4110a等を備えている。この払出制御フィルタ回路4110aは、電源基板851からの+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードPD0を介して電源基板851のキャパシタBC1に供給されるほかに、例えば、払出制御部4120の払出制御MPU4120a等に供給されている。電源基板851からの+12Vは、例えば、払出制御部4120の払出制御入力回路4120b等に供給されるとともに、払出制御基板4110を介して、外部端子板784の外部通信回路784aに供給されている。この外部端子板784の外部通信回路784aは、パチンコ遊技機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ遊技機1の遊技情報等を伝える信号を遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータへ出力する回路である。ホールコンピュータは、外部通信回路784aから出力される信号から、パチンコ遊技機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ遊技機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。なお、電源基板851からの+24は、払出制御基板4110において何ら使用されずに、払出制御基板4110を介して、主制御基板4100に供給されている。
[9−2−2.主制御基板に供給される電圧]
主制御基板4100は、図24に示すように、主制御MPU4100a等のほかに、+5V作成回路4100g、主制御フィルタ回路4100h、停電監視回路4100e等を備えている。+5V作成回路4100gは、電源基板851からの+12Vが払出制御基板4110を介して供給され、この+12Vから主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vを作成している。主制御基板4100において、+5V作成回路4100gが作成する+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ラインとなる。本実施形態では、電源基板85における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5V電源ラインと、主制御基板4100の+5V作成回路4100gで作成される+5V電源ラインと、が電気的に接続されることがないように回路構成されているため、電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5V電源ラインが主制御基板4100の各種電子部品と電気的に接続されることがないし、主制御基板4100の+5V作成回路4100gで作成される+5V電源ラインが主制御基板4100を除く他の基板等の各種電子部品と電気的に接続されることもない。
主制御フィルタ回路4100hは、+5V作成回路4100gで作成される+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードMD0を介して電源基板851のキャパシタBC0に供給されるほかに、例えば、主制御MPU4100a等に供給されている。払出制御基板4110からの+12Vは、例えば、主制御入力回路4100b等に供給され、払出制御基板4110からの+24Vは、例えば、主制御ソレノイド駆動回路4100d等に供給されている。
停電監視回路4100eは、電源基板851からの+12V及び+24Vが払出制御基板4110を介して供給されており、これら+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視している。停電監視回路4100eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を主制御MPU4100aに出力する。停電予告信号は、主制御基板4100、そして払出制御基板4110の払出制御入力回路4120bを介して払出制御MPU4120aに入力される。また、停電予告信号は、主制御基板4100を介して周辺制御基板4140に入力される。また、停電予告信号は、周辺制御基板4140、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、図26(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に入力されるとともに、この枠装飾駆動アンプ基板194を介して、扉枠の装飾基板等にそれぞれ入力されるようになっている。
本実施形態では、停電監視回路4100eは、+12V電源ラインと+24V電源ラインとの2つの電源ラインに印加される電圧をそれぞれ監視することによって、+12V電源ライン又は+24V電源ラインの一方の電源ラインに印加される電圧を監視する場合と比べて、停電又は瞬停等の電源断の兆候をより正確に把握することができる。
[10.主制御基板の回路]
次に、図13に示した主制御基板4100の回路等について、図27〜図31を参照して説明する。図27は主制御基板の回路を示す回路図であり、図28は停電監視回路を示す回路図であり、図29は主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路を示す回路図であり、図30は払出制御基板からの主枠扉開放信号を扉開放信号とDOOR信号とに分岐するための回路図であり、図31は磁気検出スイッチへの電源供給と電源遮断と行うための回路図である。まず、図24に示した主制御フィルタ回路4100hについて説明し、続いて主制御基板4100で作成された電源、主制御システムリセット、主制御水晶発振器、主制御入力回路、停電監視回路、主制御MPUへの各種入出力信号、主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間の通信用インターフェース回路、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を扉開放信号とDOOR信号とに分岐する回路、そして磁気検出スイッチ3024への電源供給及び電源遮断について説明する。
主制御基板4100は、図13及び図24に示した、主制御MPU4100a、主制御入力回路4100b、主制御出力回路4100c、主制御ソレノイド駆動回路4100d、停電監視回路4100e、+5V作成回路4100g、及び主制御フィルタ回路4100hのほかに、周辺回路として、図27に示すように、リセット信号を出力する主制御システムリセットMIC1、クロック信号を出力する主制御水晶発振器MX0(本実施形態では、24メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。
[10−1.主制御フィルタ回路]
主制御フィルタ回路4100hは、図27に示すように、主制御3端子フィルタMIC0を主として構成されている。この主制御3端子フィルタMIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。主制御3端子フィルタMIC0は、その1番端子に、+5V作成回路4100gで作成される+5Vが印加され、その2番端子がグランド(GND)と接地され、その3番端子からノイズ成分を除去した+5Vが出力されている。1番端子に印加される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC0の他端と電気的に接続されることにより、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。
3番端子から出力される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサMC1及び電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、さらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、主制御基板4100における+5V電源ラインとなって、主制御システムリセットMIC1の電源端子、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
主制御MPU4100aのVDD端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。主制御MPU4100aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、主制御MPU4100aのVDD端子は、コンデンサMC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードMD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードMD0のカソード端子は、主制御MPU4100aに内蔵されているRAM(主制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC4の他端と電気的に接続されている。この主制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードMD0のカソード端子及びコンデンサMC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗MR0を介して、図24に示した電源基板851のキャパシタBC0のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、主制御フィルタ回路4100hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、主制御MPU4100aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードMD0を介して、主制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図24に示した電源基板851における電源作成回路855dの+12V電源作成回路855dcで作成される+12Vが払出制御基板4110を介して主制御基板4100の+5V作成回路4100gに供給されなくなって+5V作成回路4100gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして主制御基板4100に供給されるようになっているため、主制御MPU4100aのVDD端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU4100aが作動しないものの、主制御内蔵RAMのVBB端子には主VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
[10−2.主制御システムリセット]
主制御フィルタ回路4100hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図27に示すように、主制御システムリセットMIC1の電源端子に印加されている。主制御システムリセットMIC1は、主制御MPU4100a及びリセット機能付き主制御出力回路4100caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。主制御システムリセットMIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサMC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、主制御システムリセットMIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
主制御システムリセットMIC1の出力端子は、主制御MPU4100aのリセット端子であるSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路4100caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサMC6によりリップルが除去されて平滑化されている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗MR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が主制御MPU4100aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路4100caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が主制御MPU4100aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路4100caのリセット端子にそれぞれ入力される。主制御MPU4100aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路4100caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、主制御MPU4100a及びリセット機能付き主制御出力回路4100caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグラント(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[10−3.主制御水晶発振器]
主制御フィルタ回路4100hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図27に示すように、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子に印加されている。このVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC8の他端と電気的に接続されており、VDD端子に入力される+5Vは、さらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VDD端子のほかに、出力周波数選択端子であるA端子、B端子、C端子及びST端子にもそれぞれ印加されている。主制御水晶発振器MX0は、これらのA端子、B端子、C端子及びST端子に+5Vがそれぞれ印加されることにより、24MHzのクロック信号を出力端子であるF端子から出力する。
主制御水晶発振器MX0のF端子は、主制御MPU4100aのクロック端子であるCLK端子と電気的に接続されており、24MHzのクロック信号が入力されている。なお、主制御水晶発振器MX0の接地端子であるGND端子はグランド(GND)と接地されており、主制御水晶発振器MX0のF端子の分周波を出力するD端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[10−4.主制御入力回路]
主制御入力回路4100bは、図13に示した、一般入賞口スイッチ3020,3020、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、磁気検出スイッチ304、カウントスイッチ2110、ゲートスイッチ2352からの検出信号のほかに、図14に示した払出制御基板4110に備える操作スイッチ860aからの操作信号(RAMクリア信号)等が入力される回路である。各スイッチからの検出信号が入力される回路構成は、同一であるため、ここでは、主として、操作スイッチ860aからの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路、磁気検出スイッチ3024からの検出信号が入力される回路について説明する。
[10−4−1.操作スイッチからの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路]
まず、操作スイッチ860aは、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板4100の主制御MPU4100aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。主制御基板4100には、払出制御基板4110が有するエラー解除を行う機能を有していないため、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ860aからの操作信号が入力されると、主制御内蔵RAMをクリアするためのRAMクリア信号として判断して主制御内蔵RAMをクリアする処理を行う。
主制御基板4100には、操作スイッチ860aが操作されていないときには払出制御基板4110から論理がLOWとなった操作信号が入力される一方、操作スイッチ860aが操作されているときには払出制御基板4110から論理がHIとなった操作信号が払出制御基板4110から入力されるようになっている(この点の詳細な説明について後述する)。
電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板4110に備える操作スイッチ860aからの操作信号を伝える伝送ラインは、図27に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR3を介してトランジスタMTR0のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のベース端子は、抵抗MR3と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR4の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR0のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR5の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。
払出制御基板4110における操作スイッチ860aからの操作信号を出力する回路は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、操作スイッチ860aからの操作信号を伝える伝送ラインがプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。主制御基板4100は、操作スイッチ860aが操作されていないときには払出制御基板4110からの操作信号がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなって入力される一方、操作スイッチ860aが操作されているときには払出制御基板4110からの操作信号がプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなって入力される。
抵抗MR3,MR4、及びトランジスタMTR0から構成される回路は、操作スイッチ860aからの操作信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
操作スイッチ860aが操作されていないときには、論理がLOWとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作スイッチ860aからの操作信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU4100aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものでないと判断する。
一方、操作スイッチ860aが操作されているときには、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった操作スイッチ860aからの操作信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU4100aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
なお、操作スイッチ860aからの操作信号は、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。これは、操作スイッチ860aからの操作信号が払出制御基板4110を介して入力されているためである。つまり、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて信号の信頼性を高めている。そこで、本実施形態では、主制御基板4100に直接入力される、一般入賞口スイッチ3020、上始動口スイッチ3022、及び下始動口スイッチ2109からの検出信号は、プルアップ抵抗により+5V側に引き上げられる一方、図13に示したパネル中継端子板4161を介して入力される、磁気検出スイッチ3024、カウントスイッチ2110、一般入賞口スイッチ3020、及びゲートスイッチ2352からの検出信号は、主制御基板4100に直接入力されないため、操作スイッチ860aからの操作信号と同様に、プルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[10−4−2.磁気検出スイッチからの信号が入力される回路]
磁気検出スイッチ3024は、上述したように、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、タイミングに応じて、図19(a)に示したOUT端子から出力される出力信号の内容が変わるものである。図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理において、上述したオフセット調整の実施中であるとき又は上述したオフセット調整を実施して成功したときにはオフセット調整不成功信号の論理をLOW(論理L)に設定する一方、オフセット調整を実施して不成功したときにはオフセット調整不成功信号の論理をHI(論理H)に設定する。また、磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理において、正常接続状態であると判別したときには正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定する一方、異常接続状態であると判別したときには正常接続信号の論理をLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、続いて正常接続信号の論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に所定周期分(本実施形態では、4周期分)設定する。また、磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石検知状態であると判別したときには磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定する一方、磁石非検知状態であると判別したときには磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定する。
磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの検出信号を伝える伝送ラインは、図27に示すように、一端が後述する磁気検出用+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR6の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR7を介してトランジスタMTR1のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR1のベース端子は、抵抗MR7と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR8の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR1のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR1のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR9の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPBの入力端子PB0と電気的に接続されている。
磁気検出スイッチ3024のOUT端子は、上述したように、オープンコレクタ出力となっており、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの検出信号を伝える伝送ラインがプルアップ抵抗MR6により+12V側に引き上げられている。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理において、上述したオフセット調整の実施中であるとき又は上述したオフセット調整を実施して成功したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられてオフセット調整不成功信号の論理がLOW(論理L)に設定されて主制御基板4100へ入力される一方、オフセット調整を実施して不成功したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタをOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がプルアップ抵抗MR6によって+12V側に引き上げられてオフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されて主制御基板4100へ入力される。
また、磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理において、正常接続状態であると判別したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて正常接続信号の論理がLOW(論理L)に維持設定されて主制御基板4100へ入力される一方、異常接続状態であると判別したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタを30msだけONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて正常接続信号の論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定されて主制御基板4100へ入力されると、続いて磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタを30msだけOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がプルアップ抵抗MR6によって+12V側に引き上げられて正常接続信号の論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定されて主制御基板4100へ入力され、論理Lと論理Hとが交互に所定周期分(本実施形態では、4周期分)設定されて主制御基板4100へ入力される。
また、磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石検知状態であると判別したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタをOFFすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がプルアップ抵抗MR6によって+12V側に引き上げられて磁石検出信号の論理がHI(論理H)に設定されて主制御基板4100へ入力される一方、磁石非検知状態であると判別したときには磁気検出スイッチ3024の出力回路3024dにおけるトランジスタをONすることにより、このトランジスタのコレクタ端子と電気的に接続されたOUT端子がグランド側へ引き下げられて磁石検出信号の論理がLOW(論理L)に設定されて主制御基板4100へ入力される。
抵抗MR6,MR7、及びトランジスタMTR1から構成される回路は、磁気検出スイッチ3024からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される信号の論理がLOW(論理L)に設定されてトランジスタMTR1のベース端子に入力されることでトランジスタMTR1がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR1のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR9により+5V側に引き上げられて論理がHI(論理H)となって主制御MPU4100aの入力ポートPBの入力端子PB0に入力される。
一方、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される信号の論理がHI(論理H)に設定されているときには(つまり、プルアップ抵抗MR6により+12V側に引き上げられて論理がHI(論理H)であるときには)、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される信号がトランジスタMTR1のベース端子に入力されることでトランジスタMTR1がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR1のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となって主制御MPU4100aの入力ポートPBの入力端子PB0に入力される。
なお、主制御基板4100には、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを設定するための検知距離設定回路4100zが設けられている。この検知距離設定回路4100zは、後述する磁気検出用+12V電源ライン、グランド、プルアップ抵抗MR10を主として構成されており、一端が後述する磁気検出用+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR10の他端が図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL2端子と電気的に接続されており、磁気検出スイッチ3024のCTL2端子が主制御基板4100側において+12V側に引き上げられているとともに、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子、CTL1端子は、グランドに接地されており、磁気検出スイッチ3024のCTL0端子、CTL1端子が主制御基板4100側においてグランド側へ引き下げられている。なお、遊技盤4に取り付けられる電気的駆動源の数や位置により、磁気検出スイッチ3024の固定位置が変わる場合もあるため、遊技盤の設計者が設計した磁気検出スイッチ3024の固定位置に対して、検知距離SRをどの程度に設定するかを実験により絞り込み、採用した検知距離SRを、検知距離設定回路4100zにおいて設定することができるようになっている。つまり、機種ごとに遊技盤の仕様(電気的駆動源の数や位置)が異なる場合でも、機種ごとに個別に、検知距離SRを検知距離設定回路4100zにおいて設定することができるようになっている。
磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される信号は、プルアップ抵抗MR6により+12V側に引き上げられるように回路構成されている。これは、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される信号を伝送する配線が主制御基板4100側へ入力されないように切断するという不正な改変が行われたとしても、(つまり、上述した磁石ゴトが検出されないように出力信号を伝送する配線を切断するという不正な改変が行われたとしても)、主制御基板4100側において、プルアップ抵抗MR6により+12V側に引き上げられた状態が維持されることでトランジスタMTR1がONし、スイッチ回路もONすることとなり、トランジスタMTR1のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となって主制御MPU4100aの入力ポートPBの入力端子PB0に入力される状態が維持されることとなる。なお、主制御MUP4100aの入力ポートPBの入力端子PB0に入力される論理がLOW(論理L)の場合には、オフセット調整不成功の状態、又は磁石検知状態のうち、いずれかの状態となっている場合であるため、主制御MPU4100aは、磁気検出スイッチ3024に異常が生じたと判別して図13に示した周辺制御基板4140へ伝えるようになっている。
[10−5.停電監視回路]
主制御基板4100は、図24に示したように、電源基板851から+12V及び+24Vという2種類の電圧が払出制御基板4110を介して供給されており、+12V及び+24Vが停電監視回路4100eに入力されている。停電監視回路4100eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を、主制御MPU4100aのほかに、払出制御基板4110の払出制御MPU4120aや周辺制御基板4140に出力する。ここでは、まず停電監視回路の構成について説明し、続いて+24Vの停電又は瞬停の監視、+12Vの停電又は瞬停の監視、そして停電予告信号の出力について説明する。
[10−5−1.停電監視回路の構成]
停電監視回路4100eは、図28に示すように、シャント式安定化電源回路MIC20、オープンコレクタ出力タイプのコンパレータMIC21、DタイプフリップフロップMIC22、トランジスタMTR20〜MTR23を主として構成されている。
シャント式安定化電源回路MIC20の基準電圧入力端子であるREF端子、及びカソード端子であるK端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR20の他端と電気的に接続されて+5Vが印加されており、REF端子に入力される電流が抵抗MR20により制限されている。K端子は、コンパレータMIC21の比較基準電圧となるリファレンス電圧Vref(本実施形態では、2.495Vが設定されている。)を出力する。K端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC20の他端と電気的に接続されており、K端子から出力されるリファレンス電圧Vrefは、コンデンサMC20によりリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。なお、シャント式安定化電源回路MIC20のアノード端子であるA端子はグランド(GND)と接地されている。
コンパレータMIC21は、2つの電圧比較回路を備えており、その1つ(MIC21A)を、+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いているとともに、残りの1つ(MIC21B)を、+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いている。MIC21Aのプラス端子である3番端子は、+24Vの監視電圧V1が印加され、MIC21Aのマイナス端子である2番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。MIC21Bのプラス端子である5番端子は、+12Vの監視電圧V2が印加され、MIC21Bのマイナス端子である6番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。これらの比較結果は、DタイプフリップフロップMIC22に入力されている。このDタイプフリップフロップMIC22は、2つのDタイプフリップフロップ回路を備えており、その1つ(MIC22A)を本実施形態に用いている。コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC21の他端と電気的に接続されており、コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC21によりリップルが除去されて平滑化され、コンパレータMIC21のグランド端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地されている。
[10−5−2.+24Vの停電又は瞬停の監視]
+24Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Aが+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+24Vの監視電圧V1が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子は、図28に示すように、一端が+24V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR21の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR22の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR21,MR22の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC23の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子に印加される+24Vの監視電圧V1は、抵抗MR21,MR22による抵抗比によって+24Vが分圧され、コンデンサMC23によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR21,MR22の値は、+24Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+24Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V1pf(本実施形態では、21.40Vに設定されている。)となったときに、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子は、オープンコレクタ出力となっており、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[10−5−3.+12Vの停電又は瞬停の監視]
+12Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Bが+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+12Vの監視電圧V2が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子は、図28に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR24の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR25の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR24,MR25の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC25の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子に印加される+12Vの監視電圧V2は、抵抗MR24,MR25による抵抗比によって+12Vが分圧され、コンデンサMC25によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR24,MR25の値は、+12Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+12Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V2pf(本実施形態では、10.47Vに設定されている。)となったときに、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子は、オープンコレクタ出力となっており、上述したMIC21Aの出力端子である1番端子と電気的に接続されているため、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、上述したように、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[10−5−4.停電予告信号の出力]
DタイプフリップフロップMIC22は、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化により、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶し、この記憶値(論理)を、出力端子である1Q端子から出力するとともに、その記憶値(論理)を反転させた値を、出力端子である負論理1Q端子から出力する。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、ラッチ状態を解除してプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理を反転させた信号を出力端子である1Q端子から出力する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号、つまりプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理と同一の論理となった信号を負論理1Q端子から出力する)一方、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されると、ラッチ状態をセットする。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されてラッチ状態をセットするようになっている際に、プリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、論理をHIとする信号を出力端子である1Q端子から出力する状態を維持する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号を負論理1Q端子から出力する状態を維持する)。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、D入力端子である1D端子、及びクロック入力端子である1CK端子は、グランド(GND)とそれぞれ接地されているため、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化がなく、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶して出力端子である1Q端子から出力することがないように回路構成されている。DタイプフリップフロップMIC22は、プリセット端子であるPR端子に、上述したように、+24Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子からの信号と、+12Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子からの信号と、が入力され、これらの信号に基づいて、出力端子である1Q端子から信号を出力する。なお、電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC22の他端と電気的に接続されており、DタイプフリップフロップMIC22の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC22によりリップルが除去されて平滑化され、接地端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地され、出力端子である1Q端子の論理を反転する負論理1Q端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、クリア端子であるCLR端子に主制御MPU4100aからの停電クリア信号がリセット機能付き主制御出力回路4100caを介して入力されている。この停電クリア信号は、主制御MPU4100aが行う後述する主制御側電源投入時処理において、出力開始されて所定時間経過後に停止されるようになっている。CLR端子は負論理入力であるため、主制御MPU4100aからの停電クリア信号は、リセット機能付き主制御出力回路4100caを介してその論理がLOWとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されると、ラッチ状態を解除するようになっており、このとき、プリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する。
一方、主制御MPU4100aからの停電クリア信号の出力が停止されると、リセット機能付き主制御出力回路4100caを介してその論理がHIとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されないときには、ラッチ状態をセットするようになっており、PR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチする。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、主制御入力回路4100bを介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号が停電予告信号として主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、リセット機能なし主制御出力回路4100cbと電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号をリセット機能なし主制御出力回路4100cbから払出制御基板4110に払出停電予告信号として出力するとともに、周辺制御基板4140に周辺停電予告信号として出力する。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子と、主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1と、を電気的に接続する主制御入力回路4100bは、図28に示すように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR26の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR27を介してトランジスタMTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のベース端子は、抵抗MR27と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR28の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23(非反転バッファICMIC23は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC23A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。
抵抗MR27,MR28、及びトランジスタMTR20から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がOFFする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR29により+5V側に引き上げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がONする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がLOWとなった停電予告信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板4110に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路4100cbは、図28に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路4100bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR30を介して前段のトランジスタMTR21のベース端子と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のベース端子は、抵抗MR30と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR31の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR32の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR33を介して後段のトランジスタMTR22のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のベース端子は、抵抗MR33と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR34の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC26の他端と電気的に接続され、そして配線(ハーネス)を介して払出制御基板4110と電気的に接続されている。なお、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板4110と電気的に接続されると、払出制御基板4110における図14に示した払出制御部4120の払出制御入力回路4120bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図14に示した払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR30,MR31、及び前段のトランジスタMTR21から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗MR33,MR34、及び後段のトランジスタMTR22から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするものである。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、前段のトランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて前段のトランジスタMTR21がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタMTR22がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR21がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタMTR22がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がOFFする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がONする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がONする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)に引き下げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がOFFする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御入力回路4120bにおいてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板4140に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路4100cbは、図28に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路4100bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR35を介してトランジスタMTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のベース端子は、抵抗MR35と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR36の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板4140と電気的に接続されている。なお、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板4140と電気的に接続されると、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の図示しない周辺制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図16に示した周辺制御MPU4150aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR35,MR36、及びトランジスタMTR23から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がOFFする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板4140における周辺制御部4150の払出制御入力回路においてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板4140に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がONする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板4140においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板4140に入力される。
このように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を主制御MPU4100aに停電予告信号として伝える主制御入力回路4100bと、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板4140に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路4100cbと、にはトランジスタがそれぞれ1つであり、主制御MPU4100aに入力される停電予告信号と周辺制御基板4140に入力される周辺停電予告信号との論理が同一論理となっているのに対して、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板4110に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路4100cbにはトランジスタが前段と後段との2つであり、払出停電予告信号の論理は、主制御MPU4100aに入力される停電予告信号の論理と周辺制御基板4140に入力される周辺停電予告信号の論理とを反転させた論理となっており、停電予告信号の論理及び周辺停電予告信号の論理と異なっている。
また、主制御入力回路4100bのトランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されているのに対して、リセット機能なし主制御出力回路4100cbの後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御入力回路4120bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されているとともに、リセット機能なし主制御出力回路4100cbのトランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板4140における周辺制御部4150の払出制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗と電気的に接続されている。これは、主制御入力回路4100bのトランジスタMTR20のコレクタ端子と主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1との端子間においては、主制御入力回路4100bのトランジスタMTR20と主制御MPU4100aとが主制御基板4100に実装されているため、主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行うのに対して、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間、及び主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU4100a、払出制御MPU4120a、及び周辺制御MPU4150aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行っている。
[10−6.主制御MPUへの各種入出力信号]
次に、主制御MPU4100aへの各種入出力信号について、図27を参照して説明する。主制御MPU4100aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXA端子は、図13に示した払出制御基板4110からのシリアルデータが主制御入力回路4100bを介して払主シリアルデータ受信信号として受信される。一方、主制御MPU4100aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXA端子及びTXB端子は、TXA端子から、払出制御基板4110に送信するシリアルデータを主払シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路4100cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路4100cbから払出制御基板4110に主払シリアルデータ送信信号を送信し、TXB端子から、図13に示した周辺制御基板4140に送信するシリアルデータを主周シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路4100cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路4100cbから周辺制御基板4140に主周シリアルデータ送信信号を送信する。
主制御MPU4100aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した操作信号(RAMクリア信号)が入力されるほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払出制御基板4110からの払主ACK信号が主制御入力回路4100bを介して入力されたり、図13に示した上始動口スイッチ3022等の各種スイッチからの検出信号が主制御入力回路4100bを介してそれぞれ入力されたり、図1に示した扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合に払出制御基板4110からの後述する主枠扉開放信号が主制御入力回路4100bを介して入力されたり、払出制御基板4110からの後述する主枠扉開放信号を分岐して図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力される後述するDOOR信号の論理を監視するための後述するDOOR監視信号が入力されたり、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視するための磁気検出用電源供給監視信号が入力されたり等する。
一方、主制御MPU4100aの所定の出力ポートの各出力端子からは、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主払ACK信号をリセット機能付き主制御出力回路4100caに出力してリセット機能付き主制御出力回路4100caから主払ACK信号を払出制御基板4110に出力したり、図13に示した、始動口ソレノイド2105に対して、リセット機能付き主制御出力回路4100caに駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路4100caから主制御ソレノイド駆動回路4100dを介して始動口ソレノイド2105に駆動信号を出力したり、図13に示した上特別図柄表示器1185等の各種表示器に対して、リセット機能付き主制御出力回路4100caにそれぞれ駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路4100caから各種表示器に駆動信号をそれぞれ出力したり、遊技に関する各種情報(遊技情報)をリセット機能付き主制御出力回路4100caに出力してリセット機能付き主制御出力回路4100caから遊技に関する各種情報(遊技情報)を払出制御基板4110に出力したり、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vを後述する磁気検出用電源回路4100y(図31を参照。)で作成して電源供給と電源遮断とを行うことができる磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して磁気検出用電源供給信号を出力したり等する。
[10−7.主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路]
次に、主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間の通信用インターフェース回路について、図29を参照して説明する。主制御基板4100は、図24に示した電源基板851からの+12Vが払出制御基板4110を介して供給され、+5V作成回路4100gは、この+12Vから主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vを作成し、主制御フィルタ回路4100hを介して主制御基板4100における+5V電源ラインとしている。主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
具体的には、主制御基板4100は、リセット機能なし主制御出力回路4100cbを通信用インターフェース回路として機能させており、通信用インターフェース回路は、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50を主として構成されている。これに対して、周辺制御基板4140には、通信用インターフェース回路として、ダイオードAD10、電解コンデンサAC10(本実施形態では、静電容量:47μF)、フォトカプラAIC10(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)を主として構成されている。
主制御基板4100のダイオードMD50のアノード端子には、電源基板851から供給される+12Vが払出制御基板4110を介して印加され、ダイオードMD50のカソード端子には、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサMC50(本実施形態では、静電容量:220マイクロファラッド(μF))のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードMD50のカソード端子は、電解コンデンサMC50のプラス端子と電気的に接続されるほかに、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板4140のフォトカプラAIC10のアノード端子(1番端子)と電気的に接続されている。これにより、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板851からの電力が払出制御基板4110を介して主制御基板4100に供給されなくなった場合には、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板4100から周辺制御基板4140のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加し続けることができるようになっている。
このように、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生した場合に、図27に示した電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470μF)に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ4100aebに主制御CPUコア4100aaがセットしたコマンドをシリアル管理部4100aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ4100aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができる。
主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、上述したように、主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
そこで、本実施形態では、停電又は瞬停が発生した場合に、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板4100から周辺制御基板4140のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加されるようになっているため、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeは、その送信バッファレジスタ4100aebに主制御CPUコア4100aaがセットしたコマンドをシリアル管理部4100aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ4100aeaから主周シリアルデータとして送信すると、トランジスタMTR50のコレクタ端子から+12Vにより論理をHIとする主周シリアルデータ送信信号を送信することができるようになっている。
なお、本実施形態では、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeの送信バッファレジスタ4100aebの記憶容量が32バイトを有しており、また1パケットが3バイトのデータから構成されているため、送信バッファレジスタ4100aebに最大で10パケット分のデータが記憶されるようになっている。また、本実施形態では、主制御MPU4100aから送信される主周シリアルデータの転送ビットレートが19200bpsに設定されている。
フォトカプラAIC10のカソード端子(3番端子)は、抵抗AR10、そしてその配線(ハーネス)を介して、主制御基板4100のトランジスタMTR50のコレクタ端子と電気的に接続されている。周辺制御基板4140の抵抗AR10は、フォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。
図27に示した主制御MPU4100aから主周シリアルデータ送信信号を出力するTXB端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR50の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR51を介してトランジスタMTR50のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のベース端子は、抵抗MR51と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR52の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地されている。
抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成される回路はスイッチ回路であり、主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、周辺制御基板4140のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れないため、フォトカプラAIC10がOFFする。一方、主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、周辺制御基板4140のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れるため、フォトカプラAIC10がONする。
周辺制御基板4140のダイオードAD10のアノード端子には、電源基板851から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して印加されて、ダイオードAD10のカソード端子が、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードAD10のカソード端子は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるほかに、フォトカプラAIC10の電源端子であるVcc端子(6番端子)と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10のエミッタ端子(4番端子)は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラAIC10のコレクタ端子(5番端子)は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて周辺制御MPU4150aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10がON/OFFすることによりフォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主周シリアルデータ送信信号として周辺制御MPU4150aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。
これにより、上述したように、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板851から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して周辺制御基板4140に供給されなくなった場合には、電解コンデンサAC10に充電された電荷が+5VとしてフォトカプラAIC10のVcc端子に印加し続けることができるようになっている。電又は瞬停が発生した際に、電解コンデンサAC10からの+5Vが印加されることにより、主制御MPU4100aのTXB端子から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeの送信バッファレジスタ4100aebにセットされたデータが送信完了することができるようになっており、送信途中の主周シリアルデータ送信信号、つまり主周シリアルデータが寸断されることなく、また欠落されることなく周辺制御基板4140で確実に受信されるようになっている。
主制御MPU4100aのTXB端子から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFすることでフォトカプラAIC10がOFFするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU4150aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される一方、主制御MPU4100aのTXB端子から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONすることでフォトカプラAIC10がONするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU4150aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される主周シリアルデータ送信信号の論理は、主制御MPU4100aのTXB端子から周辺制御基板4140へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理と、同一の論理となっている。
このように、本実施形態では、主制御MPU4100aの制御基準電圧である+5Vが印加される+5V電源ラインと、ダイオードMD50を介して印加される通信用電圧である+12Vが印加される+12V電源ラインと、が停電又は瞬停が発生して制御基準電圧及び通信用電圧が低下した際の対策が施されている。つまり、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeに対しては、+5V電源ラインと、主制御フィルタ回路4100hの電解コンデンサMC2を第1の補助電源とする電解コンデンサMC2のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+5V電源ラインから印加される制御基準電圧が低下しても、第1の補助電源である主制御フィルタ回路4100hの電解コンデンサMC2のプラス端子からの制御基準電圧が印加されることによって、制御基準電圧が印加された状態を維持することができるようになっているし、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路4100cbに対しては、+12V電源ラインに印加される+12Vが通信用電圧としてダイオードMD50のアノード端子に印加され、このダイオードMD50のカソード端子と、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+12V電源ラインからダイオードMD50を介して印加される通信用電圧が低下しても、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子からの通信用電圧が印加されることによって、通信用電圧が印加された状態を維持することができるようになっている。これにより、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信中のコマンドの寸断を防止することができ、また欠落を防止することができるため、周辺制御基板4140は、送信中のコマンドを確実に受信することができる。したがって、停電の発生直後や瞬停時におけるコマンドの取りこぼしを解消することができる。
また、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeの送信バッファレジスタ4100aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべて、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路4100cbを介して、周辺制御基板4140へ送信完了することができるように、主制御フィルタ回路4100hの電解コンデンサMC2の静電容量として470μFが設定され、電解コンデンサMC50の静電容量として220μFが設定されている。これにより、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信中に停電又は瞬停が発生しても、送信バッファレジスタ4100aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべてインターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路4100cbを介して周辺制御基板4140へ送信完了することができるため、周辺制御基板4140は、送信バッファレジスタ4100aebにセットされた複数のコマンドを寸断することなく、また欠落することなく確実に受信することができる。
[10−8.払出制御基板からの主枠扉開放信号を扉開放信号とDOOR信号とに分岐する回路]
次に、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を扉開放信号とDOOR信号とに分岐する回路について、図30を参照して説明する。まず、扉開放信号について説明し、続いてDOOR信号、DOOR信号を監視するDOOR監視信号、DOOR信号の不正対策について説明する。
[10−8−1.扉開放信号]
主制御基板4100は、図1に示した扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合に払出制御基板4110から後述する主枠扉開放信号が入力される。払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を伝える伝送ラインは、図示しない配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されると、主制御入力回路4100bに入力され、図30に示すように、プルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられて抵抗MR71を介してトランジスタMTR70のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR70のベース端子は、抵抗MR71と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR72の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR70のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR70のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR73の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA2と電気的に接続されている。トランジスタMTR70がON/OFFすることによりトランジスタMTR70のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が扉開放信号として主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
抵抗MR71,MR72、及びトランジスタMTR70から構成される回路は、スイッチ回路であり、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号によりON/OFFするものである。
扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合には、主枠扉が開放されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおけるプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられて論理がHI(論理H)となることで、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおけるトランジスタMTR70のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられることでトランジスタMTR70がONし、スイッチ回路がONすることとなる。これにより、トランジスタMTR70のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となった扉開放信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であり、かつ、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態である場合には、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となることで、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおけるトランジスタMTR70のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR70がOFFし、スイッチ回路がOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR70のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR73により+5V側に引き上げられて論理がHI(論理H)となった扉開放信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。このように、主枠扉が開放されている状態では、扉開放信号の論理がLOW(論理L)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、扉開放信号の論理がHI(論理H)となる。
[10−8−2.DOOR信号]
払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を伝える伝送ラインは、図示しない配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されると、主制御入力回路4100bに入力されるほかに、リセット機能なし主制御出力回路4100cbに入力され、図30に示すように、抵抗MR74を介して前段のトランジスタMTR71のベース端子と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR71のベース端子は、抵抗MR74と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR75の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR71のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタMTR71のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR76の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR77を介して後段のトランジスタMTR72のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR72のベース端子は、抵抗MR77と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR78の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR72のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子は、一端がグランド(GND)と接地されたコンデンサMC70の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子は、パネル中継端子板4161と図示しない配線(ハーネス)を介して電気的に接続されるとともに、パネル中継端子板4161と磁気検出スイッチ3024のDOOR端子とが図示しない配線(ハーネス)を介して電気的に接続され、前段及び後段のトランジスタMTR71,MTR72がON/OFFすることにより後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がDOOR信号として磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力される。なお、コンデンサMC70は、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号の論理が急激に変化することに応じて前段及び後段のトランジスタMTR71,MTR72が短時間にON/OFFすることで後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧の変動を吸収することで急激な信号の論理変化を抑えて波形を整形している。
抵抗MR74,MR75、及び前段のトランジスタMTR71から構成される回路は、前段のスイッチ回路であり、抵抗MR77,MR78、及び後段のトランジスタMTR72から構成される回路は、後段のスイッチ回路であり、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号によりON/OFFするものである。
扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合には、主枠扉が開放されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおけるプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられて論理がHIとなることで、主制御基板4100のリセット機能なし主制御出力回路4100cbにおける前段のトランジスタMTR71のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられることで前段のトランジスタMTR71がONし、前段のスイッチ回路がONすることにより、前段のトランジスタMTR71のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタMTR72がOFFし、後段のスイッチ回路がOFFすることとなる。これにより、後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧がパネル中継端子板4161を介して図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子が内部回路においてプルアップ抵抗MSR0により制御電圧(+3.3V)側に引き上げられて論理がHI(論理H)となったDOOR信号が磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力される。
一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であり、かつ、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態である場合には、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなることで、主制御基板4100のリセット機能なし主制御出力回路4100cbにおける前段のトランジスタMTR71のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR71がOFFし、スイッチ回路がOFFすることにより、前段のトランジスタMTR71のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR76により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタMTR72がONし、後段のスイッチ回路がONすることとなる。これにより、後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となったDOOR信号がパネル中継端子板4161を介して磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力される。このように、主枠扉が開放されている状態では、DOOR信号の論理がHI(論理H)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、DOOR信号の論理がLOW(論理L)となる。
[10−8−3.DOOR信号を監視するDOOR監視信号]
後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子は、一端がグランド(GND)と接地されたコンデンサMC70の他端と電気的に接続されるほかに、DOOR監視回路4100vに入力され、図30に示すように、抵抗MR79を介してトランジスタMTR73のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR73のベース端子は、抵抗MR79と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR80の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR73のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR73のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR81の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10D)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA3と電気的に接続されている。
抵抗MR79,MR80、及びトランジスタMTR73から構成される回路は、スイッチ回路であり、上述したリセット機能なし主制御出力回路4100cbを構成する後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧がパネル中継端子板4161を介して磁気検出スイッチ3024のDOOR端子と電気的に接続されていることを前提として、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号によりON/OFFするものである。
扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合には、主枠扉が開放されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおけるプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられて論理がHIとなることで、主制御基板4100のリセット機能なし主制御出力回路4100cbにおける前段のトランジスタMTR71のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗MR70により+12V側に引き上げられることで前段のトランジスタMTR71がONし、前段のスイッチ回路がONすることにより、前段のトランジスタMTR71のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタMTR72がOFFし、後段のスイッチ回路がOFFすることにより、後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧がパネル中継端子板4161を介して図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子が内部回路においてプルアップ抵抗MSR0により制御電圧(+3.3V)側に引き上げられることでDOOR監視回路4100vにおけるトランジスタMTR73がONし、スイッチ回路がONすることとなる。これにより、トランジスタMTR73のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となったDOOR監視信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。
一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であり、かつ、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態である場合には、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号は、後述するように、払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなることで、主制御基板4100のリセット機能なし主制御出力回路4100cbにおける前段のトランジスタMTR71のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR71がOFFし、スイッチ回路がOFFすることにより、前段のトランジスタMTR71のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR76により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタMTR72がONし、後段のスイッチ回路がONすることにより、後段のトランジスタMTR72のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでDOOR監視回路4100vにおけるトランジスタMTR73がOFFし、スイッチ回路がOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR73のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR81により+5V側に引き上げられて論理がHI(論理H)となったDOOR監視信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。このように、主枠扉が開放されている状態では、DOOR監視信号の論理がLOW(論理L)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、DOOR監視信号の論理がHI(論理H)となる。なお、主制御MPU4100aは、入力されるDOOR監視信号の論理に基づいて、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視している。
[10−8−4.DOOR信号の不正対策]
次に、DOOR信号の不正対策について説明する。DOOR信号は、上述したように、主枠扉が開放されている状態ではその論理がHI(論理H)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態ではその論理がLOW(論理L)となる。また、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、上述したように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM35のDOOR端子入力処理において、調べ、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM40の判定でDOOR信号の論理がLOW(論理L)であるとき、つまり主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であるときには、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM45の磁気検出結果有効化出力処理を行うことで、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を出力することができる状態に設定する。一方、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM40の判定でDOOR信号の論理がHI(論理H)であるとき、つまり主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であるときには、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理を行うことで、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を無効化して、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力する。
換言すると、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であるときにおいて、磁気検出スイッチ3024の内部回路においてプルアップ抵抗MSR0により制御電圧(+3.3V)側に引き上げて磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を常にHI(論理H)とする不正な改変が行われると、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM40の判定でDOOR信号の論理がHI(論理H)となって主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別することにより、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理を行うことで、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を無効化して、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力することとなる。
そうすると、このような磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を利用した不正な改変が行われた状態で遊技者が磁石ゴトを行って磁気検出スイッチ3024がその行為を検出したとしても、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定して出力することができず、磁石ゴトが行われていることを報知することができないという問題がある。
そこで、本実施形態では、DOOR信号の論理状態を監視することができるDOOR監視信号の論理と上述した扉開放信号の論理とを、主制御MPU4100aが行う後述する主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105DのDOOR信号整合性処理において比較することにより、このような磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を利用した不正な改変による不正行為を検出することができるようになっている。
[10−9.磁気検出スイッチへの電源供給及び電源遮断]
次に、磁気検出スイッチ3024への電源供給及び電源遮断について、図31を参照して説明する。主制御基板4100には、上述した各種回路のほかに、図31に示すように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vを作成することができる磁気検出用電源回路4100yと、磁気検出用電源回路4100yによる磁気検出用+12Vを電源として磁気検出スイッチ3024対して電源供給と電源遮断との切り替えを行うことができる磁気検出用電源ドライブ回路4100xと、を備えている。
磁気検出用電源ドライブ回路4100xは、抵抗MR60〜MR62、トランジスタMTR60を主として構成されている。主制御MPU4100aからの磁気検出用電源供給信号を伝える伝送ラインは、抵抗MR60を介して、トランジスタMTR60のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR60のベース端子は、抵抗MR60と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR61の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR60のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR60のコレクタ端子は、磁気検出用電源回路4100yを構成する後述する電界効果トランジスタMFET0のゲート端子と電気的に接続されるとともに、一端が+12V電源ラインと電気的に接続された磁気検出用電源回路4100yを構成する後述する抵抗MR63の他端と電気的に接続されている。
抵抗MR60,MR61、及びトランジスタMTR60から構成される回路はスイッチ回路であり、主制御MPU4100aからの磁気検出用電源供給信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR60のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR60がONし、スイッチ回路もONすることとなる。一方、主制御MPU4100aからの磁気検出用電源供給信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR60のベース端子に印加される電圧が抵抗MR61によりグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR60がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。
磁気検出用電源回路4100yは、抵抗MR63、電界効果トランジスタMFET0、コンデンサMC60を主として構成されている。一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR63の他端は、電界効果トランジスタMFET0のゲート端子と電気的に接続されるとともに、磁気検出用電源ドライブ回路4100xを構成するトランジスタMTR60のコレクタ端子と一端が電気的に接続される抵抗62の他端と電気的に接続されている。電界効果トランジスタMFET0のソース端子は、+12V電源ラインと電気的に接続され、電界効果トランジスタMFET0のドレイン端子は、一端がグランド(GND)と接地されたコンデンサMC60の他端と電気的に接続されるとともに、磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子と配線(ハーネス)介して電気的に接続されている。なお、本実施形態では、コンデンサMC60は、電界効果トランジスタMFET0を介して供給される磁気検出用+12Vのリップルを除去して平滑化するためのものであり、その静電容量として1マイクロファラッド(μF)〜10マイクロファラッド(μF)を有するものが採用されている。コンデンサMC60によりリップルが除去されて平滑化された磁気検出用+12Vという電源は、図27に示した検知距離設定回路4100zを構成する抵抗MR10に供給され、図27に示した磁気検出スイッチ3024からの検出信号を伝える伝送ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR6に供給され、配線(ハーネス)介して磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に供給されている。
主制御MPU4100aからの磁気検出用電源供給信号の論理がHIであるときには、上述したように、磁気検出用電源ドライブ回路4100xを構成するトランジスタMTR60のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR60がONし、スイッチ回路もONすることとなるため、トランジスタMTR60のコレクタ端子に印加される電圧がトランジスタMTR60のエミッタ端子と同電位となることでグランド(GND)側へ引き下げられることにより磁気検出用電源回路4100yを構成する電界効果トランジスタMFET0のゲート端子に印加される電圧もグランド(GND)側へ引き下げられる。これにより、電界効果トランジスタMFET0のドレイン端子は、電界効果トランジスタMFET0のソース端子と同電位となり+12V側に引き上げられ、コンデンサMC60によりリップルが除去されて平滑化された磁気検出用+12Vとしてパネル中継端子板4161を介して磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に印加されて磁気検出用+12V側に引き上げられ、磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を供給することができる。
一方、主制御MPU4100aからの磁気検出用電源供給信号の論理がLOWであるときには、上述したように、磁気検出用電源ドライブ回路4100xを構成するトランジスタMTR60のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR60がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなるため、トランジスタMTR60のコレクタ端子に印加される電圧が磁気検出用電源回路4100yを構成する抵抗63を介して+12V側に引き上げられることにより磁気検出用電源回路4100yを構成する電界効果トランジスタMFET0のゲート端子に印加される電圧も+12V側へ引き上げられる。これにより、電界効果トランジスタMFET0のドレイン端子は、コンデンサMC60による放電が終了すると、グランド(GND)側へ引き下げられて磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子もパネル中継端子板4161を介してグランド(GND)側に引き下げられ、磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を遮断することができる。
主制御基板4100から供給される磁気検出用+12Vという電源ラインは、パネル中継端子板4161において、磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に印加するための第1の電源ラインと、磁気検出用+12Vを監視するために主制御基板4100側へ戻すための第2の電源ラインと、に分岐されるように配線パターンが形成されている。第2の電源ラインは、抵抗MR64を介して、再び主制御基板4100へ戻り、磁気検出用電源供給監視回路4100wに入力され、抵抗MR65を介してトランジスタMTR61のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR61のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR61のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR66の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10E)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA4と電気的に接続されている。なお、抵抗MR64は、制限抵抗であるとともに、ノイズ防止(ショート対策)も兼ねているものである。また抵抗MR65は、制限抵抗であるとともにノイズ防止も兼ねているものである。
抵抗MR65、及びトランジスタMTR61から構成される回路は、スイッチ回路であり、主制御基板4100から供給される磁気検出用+12Vという電源ラインがパネル中継端子板4161に電源が供給されたり、電源が遮断されたりすることによりON/OFFするものである。
主制御基板4100から供給される磁気検出用+12Vという電源ラインがパネル中継端子板4161に電源が供給されると、パネル中継端子板4161において第2の電源ラインを介して主制御基板4100側へ戻り、主制御基板4100の磁気検出用電源供給監視回路4100wにおけるトランジスタMTR61のベース端子に印加される電圧が磁気検出用+12V側に引き上げられることでトランジスタMTR61がONし、スイッチ回路がONすることとなる。これにより、トランジスタMT61のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOW(論理L)となった磁気検出用電源供給監視信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA4に入力される。
一方、主制御基板4100から供給される磁気検出用+12Vという電源ラインがパネル中継端子板4161に電源が遮断されると、主制御基板4100の磁気検出用電源回路4100yにおける電界効果トランジスタMFET0のドレイン端子がコンデンサMC60による放電が終了すると、グランド(GND)側へ引き下げられることにより、パネル中継端子板4161において第2の電源ラインを介して主制御基板4100側へ戻り、主制御基板4100の磁気検出用電源供給監視回路4100wにおけるトランジスタMTR61のベース端子に印加される電圧もグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタMTR61がOFFし、スイッチ回路がOFFすることとなる。これにより、トランジスタMT61のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR66により+5V側に引き上げられて論理がHI(論理H)となった磁気検出用電源供給監視信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA4に入力される。このように、主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが電源供給されている状態では、磁気検出用電源供給監視信号の論理がLOW(論理L)となるのに対して、主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが電源遮断されている状態では、磁気検出用電源供給監視信号の論理がHI(論理H)となる。なお、主制御MPU4100aは、入力される磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて、磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視している。
このように、本実施形態においては、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される出力信号が入力されるための(この出力信号を監視するための)、図27に示したプルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、そしてMIC10Bから構成される主制御入力回路4100bと、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するための図30に示したDOOR監視回路4100vと、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視するための磁気検出用電源供給監視回路4100wと、により、磁気検出スイッチ3024の入出力を監視するための磁気検出監視回路4100uが主制御基板4100に主制御MPU4100aの外部回路として設けられており、上述した主制御入力回路4100bは、監視結果として磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号を主制御MPU4100aに出力し、上述したDOOR監視回路4100vは、監視結果として磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するDOOR監視信号を主制御MPU4100aに出力し、上述した磁気検出用電源供給監視回路4100wは、監視結果として磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視する磁気検出用電源供給監視信号を主制御MPU4100aに出力するように構成されている。
[11.払出制御基板の回路]
次に、図14に示した払出制御基板4110の回路等について、図32〜図37を参照して説明する。図32は払出制御部の回路等を示す回路図であり、図33は払出制御入力回路を示す回路図であり、図34は図33の続きを示す回路図であり、図35は払出モータ駆動回路を示す回路図であり、図36はCRユニット入出力回路を示す回路図であり、図37は主制御基板との各種入出力信号、及び外部端子板への各種出力信号を示す入出力図である。まず、払出制御フィルタ回路について説明し、続いて払出制御部の回路、そして主制御基板との各種入出力信号及び外部端子板への各種出力信号について説明する。
[11−1.払出制御フィルタ回路]
払出制御フィルタ回路4110aは、図32に示すように、払出制御3端子フィルタPIC0を主として構成されている。この払出制御3端子フィルタPIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。払出制御3端子フィルタPIC0の1番端子は、図24に示した電源基板851からの+5Vが印加されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC0の他端と電気的に接続されており、電源基板851からの+5VがコンデンサPC0により、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。払出制御3端子フィルタPIC0の2番端子は、グランド(GND)と接地され、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、ノイズ成分を除去した+5Vを出力している。
払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサPC1、及び電解コンデンサPC2(本実施形態では、静電容量:180マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子から出力される+5Vからさらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、後述する、払出制御システムリセットPIC1の電源端子、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子、払出制御MPU4120aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、払出制御MPU4120aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサPC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
払出制御MPU4120aのVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5VはコンデンサPC3によりさらにリップルが除去されて平滑化されている。払出制御MPU4120aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、払出制御MPU4120aのVDD端子は、コンデンサPC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードPD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードPD0のカソード端子は、払出制御MPU4120aに内蔵されているRAM(払出制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC4の他端と電気的に接続されている。この払出制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードPD0のカソード端子及びコンデンサPC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗PR0を介して、図24に示した電源基板851のキャパシタBC1のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、払出制御フィルタ回路4110aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、払出制御MPU4120aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して、払出制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図24に示した電源基板851における電源作成回路855dの+5V電源作成回路855dbで作成される+5Vが払出制御基板4110に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板4110に供給されるようになっているため、払出制御MPU4120aのVDD端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU4120aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMのVBB端子には払VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
[11−2.払出制御部の回路]
払出制御部4120は、払出制御MPU4120a、払出制御入力回路4120b、払出制御出力回路4120c、払出モータ駆動回路4120d、CRユニット入出力回路4120eのほかに、周辺回路として、図32に示すように、リセット信号を出力する払出制御システムリセットPIC1、クロック信号を出力する払出制御水晶発振器PX0(本実施形態では、8メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。ここでは、まず払出制御システムリセットについて説明し、続いて払出制御水晶発振器、払出制御入力回路、払出モータ駆動回路、CRユニット入出力回路、そして払出制御MPUへの各種入出力信号について説明する。
[11−2−1.払出制御システムリセット]
払出制御フィルタ回路4110aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図32に示すように、払出制御システムリセットPIC1の電源端子に印加されている。払出制御システムリセットPIC1は、払出制御MPU4120a及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。払出制御システムリセットPIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサPC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、払出制御システムリセットPIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
払出制御システムリセットPIC1の出力端子は、払出制御MPU4120aのリセット端子であるSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサPC6は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗PR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が払出制御MPU4120aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が払出制御MPU4120aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caのリセット端子にそれぞれ入力される。払出制御MPU4120aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、払出制御MPU4120a及びリセット機能付き払出制御出力回路4120caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグラント(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[11−2−2.払出制御水晶発振器]
払出制御フィルタ回路4110aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図32に示すように、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子に入力されている。このVCC端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC8の他端と電気的に接続されており、VCC端子に入力される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VCC端子のほかに、払出制御水晶発振器PX0の出力許可(Output Enable)端子であるOE端子にも印加されている。払出制御水晶発振器PX0は、そのOE端子に+5Vが印加されることにより、8MHzのクロック信号を出力端子であるOUT端子から出力する。
払出制御水晶発振器PX0のOUT端子は、払出制御MPU4120aのクロック端子であるMCLK端子と電気的に接続されており、8MHzのクロック信号が払出制御MPU4120aに入力されている。なお、払出制御水晶発振器PX0の接地端子であるGND端子はグラント(GND)と接地されている。
[11−2−3.払出制御入力回路]
払出制御入力回路4120bは、図14に示した、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619、図24に示した主制御基板4100に備える停電監視回路4100eからの払出停電予告信号が入力される回路、図14に示したハンドル中継端子板192、そして電源基板851を介して満タンスイッチ550からの検出信号が入力される回路、操作スイッチ860aからの操作信号が入力される回路等である。まず、扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路について説明し、続いて本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路、停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路、満タンスイッチからの検出信号が入力される回路、そして操作スイッチからの操作信号が入力される回路について説明する。なお、満タンスイッチ550や、図14に示した、球切れスイッチ750、計数スイッチ751、及び回転角スイッチ752等の各種検出スイッチは、出力端子がオープンコレクタ出力タイプであるため、各種検出スイッチからの検出信号が入力される回路構成はほぼ同一であるため、ここでは、満タンスイッチからの検出信号が入力される回路について説明する。
[11−2−3(a).扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
扉枠開放スイッチ618は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、図1に示した、扉枠5が本体枠3から開放された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。扉枠開放スイッチ618の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR20の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のベース端子は抵抗PR21と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR22の他端と電気的に接続されている。また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC20の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR23の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC20(非反転バッファICPIC20は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC20A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。トランジスタPTR20がON/OFFすることによりトランジスタPTR20のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が扉開放信号として払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のベース端子は抵抗PR24と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR25の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR21がON/OFFすることによりトランジスタPTR21のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
更に、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるとともに、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR26を介してトランジスタPTR22のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のベース端子は抵抗PR26と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR27の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して図13に示した主制御基板4100と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されると、図13に示した主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR22がON/OFFすることによりトランジスタPTR22のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板4100に入力される。
プルアップ抵抗PR20及びコンデンサPC20から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、扉枠5が本体枠3から開放される際に、又は扉枠5が本体枠3に対して閉鎖される際に、扉枠開放スイッチ618を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による扉枠開放スイッチ618からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR21,PR22、及びトランジスタPTR20から構成される回路と、抵抗PR24,PR25、及びトランジスタPTR21から構成される回路と、抵抗PR26,PR27、及びトランジスタPTR22から構成される回路と、は扉枠開放スイッチ618からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
扉枠5が本体枠3から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR23により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠5が本体枠3から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR21がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠5が本体枠3から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR22がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板4100の主制御入力回路4100bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR21がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR22がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
このように、扉枠5が本体枠3から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONすることにより、論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFすることにより、論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
[11−2−3(b).本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
本体枠開放スイッチ619は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、図1に示した、本体枠3が外枠2から開放された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。本体枠開放スイッチ619の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR28の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のベース端子は抵抗PR29と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR30の他端と電気的に接続されている。また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC21の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR21のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR23がON/OFFすることによりトランジスタPTR23のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR31を介してトランジスタPTR24のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のベース端子は抵抗PR31と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR32の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR22のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して図13に示した主制御基板4100と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されると、図13に示した主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR24がON/OFFすることによりトランジスタPTR24のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板4100に入力される。
プルアップ抵抗PR28及びコンデンサPC21から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、本体枠3が外枠2から開放される際に、又は本体枠3が外枠2に対して閉鎖される際に、本体枠開放スイッチ619を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による本体枠開放スイッチ619からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR29,PR30、及びトランジスタPTR23から構成される回路と、抵抗PR31,PR32、及びトランジスタPTR24から構成される回路と、は本体枠開放スイッチ619からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
本体枠3が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠3が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR24がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板4100の主制御入力回路4100bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
一方、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR24がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板4100においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
このように、本体枠3が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONすることにより、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される一方、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFすることにより、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力される。
本実施形態では、上述したように、扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合でも、主制御基板4100に対しては主枠扉開放信号が入力されるようになっているため、図13に示した主制御基板4100の主制御MPU4100aは、主枠扉開放信号に基づいて、扉枠5が本体枠3から開放された状態であるか、それとも本体枠3が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠5及び/又は本体枠3が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができるし、外部端子板784に対しては外端枠扉開放情報出力信号が入力されるようになっているため、この外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784を介してホールコンピュータに伝わり、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号に基づいて、扉枠5が本体枠3から開放された状態であるか、それとも本体枠3が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠5及び/又は本体枠3が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができる。
また、本実施形態では、上述したように、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用したことにより、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、扉枠5が本体枠3から開放された状態となり、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、本体枠3が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用することにより、短絡時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板4100に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
なお、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチから、常開形(ノーマルオープン(NO))のスイッチ(扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’)に替えると、扉枠開放スイッチ618’は、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠5が本体枠3から開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。本体枠開放スイッチ619’は、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠3が外枠2から開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。そうすると、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、扉枠5が本体枠3から開放された状態となるし、また、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、本体枠3が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’をノーマルオープンのスイッチを採用しても、断線時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板4100に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
[11−2−3(c).停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路]
主制御基板4100に備える停電監視回路4100eからの払出停電予告信号を伝える伝送ラインは、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR40の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR41を介してトランジスタPTR40のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のベース端子は抵抗PR41と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR42の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR40のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR43の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。トランジスタPTR40がON/OFFすることによりトランジスタPTR40のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が払出停電予告信号として払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
抵抗PR41,PR42、及びトランジスタPTR40から構成される回路は、主制御基板4100に備える停電監視回路4100eからの払出停電予告信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
停電監視回路4100eは、上述したように、電源基板851からの+12V及び+24Vという2種類の電圧の停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、リセット機能なし主制御出力回路4100cbを介して停電予告として払出停電予告信号を払出制御基板4110に出力する。停電監視回路4100eは、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候を監視し、上述したように、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力される一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して上述したプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力される。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、つまり+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力されるため、トランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR40がOFFし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR43により+5V側に引き上げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子から論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、つまり+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板4110に入力されるため、停電監視回路4100eからの払出停電予告信号によりトランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることでトランジスタPTR40がONし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子の論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
このように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。これは、上述したように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、停電予告信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっているため、停電監視回路4100eからの停電予告による、払出制御MPU4120aに入力される払出停電予告信号の論理と、主制御MPU4100aに入力される停電予告信号の論理と、が同一論理となっている。
[11−2−3(d).満タンスイッチからの検出信号が入力される回路]
図1に示したファールカバーユニット540に備える満タンスイッチ550からの検出信号は、図1に示したハンドル中継端子板192、そして図6に示した電源基板851を介して、払出制御基板4110に入力されている。この満タンスイッチ550の出力端子は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、払出制御基板4110において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR44aの他端と電気的に接続されるとともに満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されている。この満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。
満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50の2番端子は、グランド(GND)と接地され、満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50の3番端子は、抵抗PR44bを介して、満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されるとともに、抵抗PR45を介してトランジスタPTR41のベース端子と電気的に接続されている。これにより、満タンスイッチ550の検出信号は、満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去されてトランジスタPTR41のベース端子に入力される。トランジスタPTR41のベース端子は、抵抗PR45が電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)に接地される抵抗PR46の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と電気的に接続されるコンデンサPC40の他端と電気的に接続されている。コンデンサPC40は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。トランジスタPTR41のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR41のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR47の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA2と電気的に接続されている。トランジスタPTR41がON/OFFすることによりトランジスタPTR41のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が満タン信号として払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
抵抗PR45,PR46、及びトランジスタPTR41から構成される回路は、満タンスイッチ550からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
満タンスイッチ550は、上述したように、ファールカバーユニット540の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものである。本実施形態では、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タンスイッチ550の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板192、そして電源基板851を介して、払出制御基板4110においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が払出制御基板4110に入力される一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タンスイッチ550の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板192、そして電源基板851を介して、払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が払出制御基板4110に入力される。
収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タンスイッチ550の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板192、そして電源基板851を介して、払出制御基板4110においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった満タン信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タンスイッチ550の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板192、そして電源基板851を介して、払出制御基板4110においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR47により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった満タン信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
なお、本実施形態では、満タンスイッチ550からの検出信号は、満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50を介して、抵抗PR45、抵抗PR46、及びトランジスタPTR41から構成されるスイッチ回路に入力される回路構成としていたが、図14に示した、球切れスイッチ750、計数スイッチ751、及び回転角スイッチ752等の各種検出スイッチからの検出信号は、満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50のようなT型フィルタ回路を介さずに各スイッチ回路に直接入力される回路構成となっている。満タンスイッチ550は、扉枠5に取り付けられるファールカバーユニット540に設けられているため、本体枠3に取り付けられる賞球装置740に設けられる球切れスイッチ750、計数スイッチ751、及び回転角スイッチ752等と比べると、検出信号を伝送する経路が極めて長くなり、ノイズの影響を極めて受けやすい。
満タンスイッチ550は、ファールカバーユニット540の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものであり、払出制御MPU4120aは、満タンスイッチ550からの検出信号に基づいて、収容空間が貯留された遊技球で満タンであると判断すると、払出モータ744の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止する制御を行うようになっている。つまり、満タンスイッチ550からの検出信号を伝える伝送経路(伝送ライン)にノイズが侵入すると、払出制御MPU4120aは、収容空間が貯留された遊技球で満タンでもないのに、払出モータ744の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止するという場合もあるし、収容空間が貯留された遊技球で満タンであるにもかからず、払出モータ744を駆動制御して払出回転体を回転させて遊技球の払い出しを継続することにより上述した賞球通路の上流側まで遊技球で満たされると、払出回転体そのものが回転することができなくなって払出モータ744に負荷が異常にかかり、払出モータ744が過負荷となって異常発熱して故障したり、払出モータ744の回転軸を払出回転体の回転運動に伝達する機構等が故障したりするという場合もある。そこで、本実施形態では、このような問題が発生しないように、満タンスイッチ550からの検出信号を、まず満タンスイッチ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去するように回路構成を採用した。
[11−2−3(e).操作スイッチからの操作信号が入力される回路]
操作スイッチ860aの出力端子である1番端子及び2番端子は、グランド(GND)に接地され、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されている。前段のトランジスタPTR42のベース端子は、抵抗PR49と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR50の他端と電気的に接続されている。また、操作スイッチ860aの出力端子である4番端子は、プルアップ抵抗PR48と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC41の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタPTR42のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR51の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR52を介して後段のトランジスタPTR43のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のベース端子は、抵抗PR52と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR53の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR54の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA3と電気的に接続されている。前段及び後段のトランジスタPTR42,PTR43がON/OFFすることにより後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRWMCLR信号として払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。
また、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されるほか、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR55を介してトランジスタPTR44のベース端子と電気に接続されている。トランジスタPTR44のベース端子は、抵抗PR55と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR56の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR44のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板4100と電気的に接続されると、図27に示した、主制御基板4100の主制御入力回路4100bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR44がON/OFFすることによりトランジスタPTR44のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRAMクリア信号として主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
プルアップ抵抗PR48及びコンデンサPC41から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、操作スイッチ860aが押圧操作される際に、操作スイッチ860aを構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による操作スイッチ860aからの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR49,PR50、及びトランジスタPTR42から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗PR52,PR53、及びトランジスタPTR43から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、抵抗PR55,PR56、及びトランジスタPTR44から構成される回路はスイッチ回路であり、操作スイッチ860aからの操作信号によりON/OFFするものである。
操作スイッチ860aは、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板4110の払出制御MPU4120aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板4100の主制御MPU4100aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。操作スイッチ860aからの操作信号は、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能においては、RAMクリア信号となる一方、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能においては、エラー解除信号となる。
操作スイッチ860aが操作されていないときには、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられることで論理がHIとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタPTR43がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR54により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRWMCLR信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU4120aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときにはエラー解除を行うことを指示するものではないと判断する。
また、操作スイッチ860aが操作されていないときには、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板4100においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御基板4100に入力される。主制御基板4100の主制御MPU4100aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がLOWであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図27に示した、この論理がLOWであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU4100aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断する。
一方、操作スイッチ860aが操作されているときには、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子がグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR51により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタPTR43がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRWMCLR信号が払出制御MPU4120aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU4120aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときにはエラー解除を行うことを指示するものであると判断する。
また、操作スイッチ860aが操作されているときには、操作スイッチ860aの出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48によりグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板4100の主制御入力回路4100bのプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御基板4100に入力される。主制御基板4100の主制御MPU4100aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がHIであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図27に示した、この論理がHIであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御MPU4100aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU4100aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
[11−2−4.払出モータ駆動回路]
次に、図5に示した賞球装置740の払出モータ744に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路4120dについて説明する。払出モータ駆動回路4120dは、図35に示すように、電圧切替回路4120da、ドライブICPIC60を主として構成されている。電圧切替回路4120daの電源入力端子1,2は、+12V電源ライン及び+5V電源ラインとそれぞれ電気的に接続されて+12及び+5Vがそれぞれ印加され、電圧切替回路4120daの接地端子は、グランド(GND)と接地されている。電圧切替回路4120daの電源切替入力端子は、電圧切替信号が入力される。この電圧切替信号は、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから電圧切替回路4120daの電源切替入力端子に出力されるようになっている。電圧切替回路4120daの電源出力端子は、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子とそれぞれ電気的に接続されるとともに、払出モータ744の電源端子と電気的に接続され、電圧切替回路4120daの電圧切替入端子に入力される電圧切替信号に基づいて、+12V又は+5Vを、モータ駆動電圧として、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子にそれぞれ供給するとともに、払出モータ744に供給する。
ドライブICPIC60は、4つのダーリントンパワートランジスタを備えており、本実施形態では、ドライブICPIC60のエミッタ端子である6番端子及び7番端子は、それぞれグランド(GND)と接地され、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子は、払出モータ駆動信号が抵抗PR60〜PR63を介してそれぞれ入力される。ドライブICPIC60のコレクタ端子である2番端子、4番端子、9番端子、そして11番端子は、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子とそれぞれ対応しており、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子に払出モータ駆動信号が抵抗PR60〜PR63を介してそれぞれ入力されると、励磁信号である駆動パルスを払出モータ744と対応する各相(/B相、B相、A相、/A相)にそれぞれ出力する。この払出モータ駆動信号は、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路4120caから抵抗PR60〜PR63を介してドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子にそれぞれ出力されるようになっている。これらの駆動パルスは、払出モータ744の各相(/B相、B相、A相、/A相)に流す励磁電流のスイッチングにより行われ、払出モータ744を回転させる。なお、このスイッチングにより各相(/B相、B相、A相、/A相)の駆動パルス(励磁信号)を遮断したときには逆起電力が発生する。この逆起電力がドライブICPIC60の耐圧を超えると、ドライブICPIC60が破損するため、保護として、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子の前段に上述したツェナーダイオードPZD0を電気的に接続する回路構成を採用した。
[11−2−5.CRユニット入出力回路]
次に、図15に示したCRユニット6との各種信号を入出力するためのCRユニット入出力回路4120eについて説明する。払出制御基板4110は、CRユニット6から、上述したように、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、貸球要求信号であるBRDYと、1回の払出動作開始要求信号であるBRQと、が入力され、また図15に示した電源基板851から供給されるAC24Vから作成した、所定電圧VL(+12V)及びグランドLGが供給される一方、払出制御基板4110から、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号と、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号と、を出力する。これらの各種信号等を入出力する入出力回路は、図36に示すように、フォトカプラPIC70〜PIC74(赤外LEDとフォトトランジスタとが内蔵されている。)を主として構成されている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、抵抗PR70を介して、フォトカプラPIC70のアノード端子に印加されている。フォトカプラPIC70のカソード端子は、CRユニット6からのグランドLGと電気的に接続されている。抵抗PR60は、フォトカプラPIC70の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときには、フォトカプラPIC70がONする一方、フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFするようになっている。フォトカプラPIC70のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71を介してトランジスタPTR70のベース端子と電気的に接続されるほかに、抵抗PR72を介してトランジスタPTR71のベース端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR73の他端と電気的に接続されている。
トランジスタPTR70のベース端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR74の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR70のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR70のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR75の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して図32に示した払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR70がON/OFFすることによりトランジスタPTR70のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号1として払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、トランジスタPTR71のベース端子は、抵抗PR72と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR76の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR71のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板851と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板851と電気的に接続されると、電源基板851において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR71がON/OFFすることによりトランジスタPTR71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号として電源基板851に入力される。
抵抗PR71,PR74、及びトランジスタPTR70から構成される回路は、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR70がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号1が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR70のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR70がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PTR75により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号1が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
抵抗PR72,PR76、及びトランジスタPTR71から構成される回路も、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR71がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板851においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号が電源基板851に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR71のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR71がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板851のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号が電源基板851に入力される。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子のほかに、抵抗PR77を介して、フォトカプラPIC71のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC71のカソード端子は、CRユニット6からのBRDYが入力されている。抵抗PR77は、フォトカプラPIC71の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONする一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするようになっている。フォトカプラPIC71のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC71のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR78の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC71がON/OFFすることによりフォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRDY信号として払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRDY信号が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR78により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRDY信号が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力されるBRDY信号の論理は、CRユニット6からのBRDYの論理と同一の論理となっている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子、及びフォトカプラPIC71のアノード端子のほかに、抵抗PR79を介して、フォトカプラPIC72のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC72のカソード端子は、CRユニット6からのBRQが入力されている。抵抗PR79は、フォトカプラPIC72の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONする一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするようになっている。フォトカプラPIC72のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC72のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR80の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC72がON/OFFすることによりフォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRQ信号として払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRQ信号が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR80により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRQ信号が払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力されるBRQ信号の論理は、CRユニット6からのBRQの論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号は、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路4120cbから抵抗PR81を介してフォトカプラPIC73のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC73のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR82の他端と電気的に接続されている。抵抗PR82は、フォトカプラPIC73の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONする一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするようになっている。フォトカプラPIC73のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC73のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR83により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC73がON/OFFすることによりフォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がEXSとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR83により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力されるEXSの論理は、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるEXS信号の論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号は、抵抗PR84を介して、フォトカプラPIC74のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC74のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR85の他端と電気的に接続されている。抵抗PR85は、フォトカプラPIC74の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONする一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするようになっている。フォトカプラPIC74のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC74のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR86により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC74がON/OFFすることによりフォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がPRDYとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR86により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力されるPRDYの論理は、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路4120cbを介して出力されるPRDY信号の論理と同一の論理となっている。
[11−2−6.払出制御MPUへの各種入出力信号]
次に、払出制御MPU4120aの各種入出力ポートの入出力端子から入出力される各種入出力信号について説明する。
払出制御MPU4120aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXD端子は、図32に示すように、主制御基板4100からのシリアルデータが払出制御入力回路4120bを介して主払シリアルデータ受信信号として受信される。一方、払出制御MPU4120aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXD端子からは、主制御基板4100に送信するシリアルデータを払主シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし払出制御出力回路4120cbに送信してリセット機能なし払出制御出力回路4120cbから主制御基板4100に払主シリアルデータ送信信号を送信する。
払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した、RWMCLR信号、払出停電予告信号、扉開放信号、満タン信号、CRユニット6からの各種信号(BRQ信号、BRDY信号、CR接続信号1等)等がそれぞれ入力されるほかに、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主制御基板4100からの主払ACK信号が払出制御入力回路4120bを介して入力されたり、図14に示した、球切れスイッチ750、計数スイッチ751、及び回転角スイッチ752等からの検出信号が払出制御入力回路4120bを介してそれぞれ入力されたり、図14に示したポテンションメータ512からの操作信号、図14に示した、タッチスイッチ516、発射停止スイッチ518、及び満タンスイッチ550等からの検出信号が電源基板851、そして払出制御基板4100の払出制御入力回路4120bを介してそれぞれ入力されたり等する。
一方、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの各出力端子からは、上述したEXS信号及びPRDY信号をリセット機能なし払出制御出力回路4120cbにそれぞれ出力してリセット機能なし払出制御出力回路4120cbからEXS信号及びPRDY信号をCRユニット入出力回路4120eに出力したり、上述した電圧切替信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから電圧切替信号を電圧切替回路4120daに出力したり、払出モータ駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから払出モータ駆動信号を払出モータ駆動回路4120dを介して払出モータ744に出力したりするほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払主ACK信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから払主ACK信号を主制御基板4100に出力したり、図14に示したエラーLED表示器860bの駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したり、図14に示した発射ソレノイド駆動回路858への駆動電流を調整する制御信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから駆動電流を発射ソレノイド654に出力したり、図14に示した球送ソレノイド駆動回路859への駆動電流を調整する制御信号をリセット機能付き払出制御出力回路4120caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路4120caから駆動電流を球送ソレノイド585に出力したり等する。
[11−3.主制御基板との各種入出力信号及び外部端子板への各種出力信号]
次に、払出制御基板4110と主制御基板4100との各種入出力信号と、払出制御基板4110から外部端子板784への各種出力信号について、図37を参照して説明する。
[11−3−1.主制御基板との各種入出力信号]
払出制御基板4110は、主制御基板4100と各種入出力信号のやり取りを行う。具体的には、図37(a)に示すように、払出制御基板4110は、上述した、払主シリアルデータ送信信号、払主ACK信号、操作信号(RAMクリア信号)、主枠扉開放信号等を、主制御基板4100に出力する。これらの出力される信号は、主制御基板4100の主制御入力回路4100bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
一方、払出制御基板4110は、上述した、主払シリアルデータ受信信号、主払ACK信号、及び操作信号(RAMクリア信号)のほかに、15ラウンド大当り情報出力信号、及び2ラウンド大当り情報出力信号等の大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する遊技情報信号や払出停電予告信号等が主制御基板4100から入力される。これらの入力される信号は、払出制御基板4110の払出制御部4120の払出制御入力回路4120bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[11−3−2.外部端子板への各種出力信号]
払出制御基板4110は、外部端子板784に各種信号を出力する。具体的には、図37(b)に示すように、上述した外端枠扉開放情報出力信号のほかに、払出モータ744が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとに出力される賞球数情報出力信号、主制御基板4100から払出制御基板4110を介して、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号等の遊技情報信号を、外部端子板784に出力する。これらの出力される信号は、外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
また、外部端子板784には、上述した各種信号が入力されるほかに、図37(b)に示すように、周辺制御基板4140からのメイン賞球数情報出力信号、及びメンテナンス情報出力信号が入力されている。このメイン賞球数情報出力信号について、簡単に説明すると、主制御基板4100は、遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球に設定されている。)に達するごとにその旨を伝えるために、後述するメイン賞球数情報出力コマンドを周辺制御基板4140へ送信し、周辺制御基板4140は、この受信したメイン賞球数情報出力コマンドに基づいて、上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が予め定めた球数(本実施形態では、10球に設定されている。)に達するごとにその旨をメイン賞球数情報としてメイン賞球数情報出力信号を外部端子板784に出力してホールコンピュータへ伝えている。このメイン賞球数情報出力信号は、外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
続いて、メンテナンス情報出力信号について、簡単に説明すると、周辺制御基板4140は、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える後述する空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号を、プロジェクタ駆動基板1800,1801を介して、それぞれ監視し、プロジェクタ1850からの作動中信号とプロジェクタ1851からの作動中信号とのうち、いずれか一方又は両方が入力されなくなると、空冷装置が作動してないとして空冷装置を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号を外部端子板784に出力してホールコンピュータへ伝える。このメンテナンス情報出力信号は、外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
つまり、外部端子板784には、払出制御基板4110側からの外端枠扉開放情報出力信号、及び賞球数情報出力信号という2つの信号が出力され、主制御基板4100側からの15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号という7つの信号が払出制御基板4110を介して(通過して)出力され、周辺制御基板4140側からのメイン賞球数情報出力信号、及びメンテナンス情報出力信号という2つの信号が出力されるようになっている。
外部端子板784から出力される信号は、図示しない遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータに伝わるようになっており、ホールコンピュータは、遊技者の遊技等を監視している。なお、15ラウンド大当り情報出力信号又は2ラウンド大当り情報出力信号を1つの大当り情報出力信号としてホールコンピュータに出力する場合には、ホールコンピュータは、ラウンドが2回となった大当りの回数(2ラウンド大当りの発生回数)と、ラウンドが15回となった大当りの回数(15ラウンド大当りの発生回数)と、が合算されたものがパチンコ遊技機1の大当りの回数となる。このため、ホールコンピュータは、その合算された大当り回数から、2ラウンド大当りの発生回数や15ランド大当りの発生回数を把握することができないので、実際にパチンコ遊技機1で発生した大当り回数が多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができない。またパチンコ遊技機1の上方に図示しないデータカウンタが配置されており、遊技者の中には、このデータカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数等を参考にして遊技を行うか否かを選択する者もいる。
ところが、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、実際には2ラウンド大当りの発生回数に偏っている場合もあるので、遊技者が遊技を開始しても、2ラウンド大当りばかり発生して15ラウンド大当りがなかなか発生しないこともある。このように、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、遊技者に期待感を与えることはできるものの、必要以上に遊技者の射幸心をあおりかねない。
そこで、本実施形態では、大当り情報出力信号として、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号とを別々にホールコンピュータに出力することにより、ホールコンピュータは、2ラウンド大当りの発生回数と、15ラウンド大当り発生回数と、を正確に把握することができるようになっている。したがって、ホールコンピュータは、実際にパチンコ遊技機1で発生した大当り回数の多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができるし、データカウンタには15ラウンド大当りの発生回数と2ラウンド大当りの発生回数とを別々に又は15ラウンド大当りの発生回数のみを大当り遊技状態の発生回数として表示することができるので、必要以上に遊技者の射幸心をあおることもない。
なお、本実施形態では、2ラウンド大当り情報出力信号は2ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっており、15ラウンド大当り情報出力信号も15ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっている。本実施形態のように、2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号をホールコンピュータに出力する方法のほかに、例えば、2ラウンド大当りが発生すると、2ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とし、15ラウンド大当りが発生すると、15ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とする、このような2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号を同一の所定期間だけホールコンピュータに出力する方法も挙げることができる。
[12.外部端子板の出力端子の配列]
次に、遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータへ各種信号を出力する外部端子板784の出力端子の配列について、図38を参照して説明する。外部端子板784は、図3に示した、本体枠ベース600の後面に取り付けられる賞球ベース710の後面に取り付けられるとともに、その後側が外部端子板カバー786により覆われている。図38は外部端子板の出力端子の配列を示す図である。
外部端子板784は、上述したように、外端枠扉開放情報出力信号、賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号が払出制御基板4110から入力されるとともに、メイン賞球数情報出力信号が周辺制御基板4140から入力されており、これらの各種信号を、パチンコ遊技機1の外部へ出力するものである。ホールコンピュータは、外部端子板784と電気的に接続されており、最小検出信号幅(例えば、60msという信号幅)より大きいものを、外部端子板784からの各種信号として検出することができるようになっている。
これらの各種信号について、簡単に説明すると、外端枠扉開放情報出力信号は、図1に示した扉枠5及び/又は本体枠3が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、賞球数情報出力信号は、図5に示した払出モータ744が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、メイン賞球数情報出力信号は、図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、15ラウンド大当り情報出力信号は、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、2ラウンド大当り情報出力信号は、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、確率変動中情報出力信号は、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、特別図柄表示情報出力信号は、図12に示した機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185や下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、普通図柄表示情報出力信号は、図12に示した機能表示基板1191の普通図柄表示器1189で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、時短中情報出力信号は、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、始動口入賞情報出力信号は、図9に示した上始動口2101又は下始動口2102に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号である。
外部端子板784には、図38に示すように、出力端子PT1〜PT11が一列に水平に並んで配置されている。出力端子PT1は、白色に施されて賞球数情報出力信号が出力されるものである。賞球数情報出力信号は、上述したように、図5に示した払出モータ744が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT1から0.106秒間(後述する払出制御部タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期として本実施形態では2msに設定されているため、0.106秒間という出力期間(つまり出力端子PT1から出力される賞球数情報出力信号の信号幅)は、2msという割り込み周期に基づいて、払出制御部タイマ割り込み処理を53回繰り返し行われている期間)、出力されるようになっている。外部端子板784からの賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ遊技機1の払出モータ744が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出したことを把握することができるとともに、その払い出した遊技球の球数をカウントしてパチンコ遊技機1が払い出した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT2は、緑色に施されて外端枠扉開放情報出力信号が出力されるものである。外端枠扉開放情報出力信号は、上述したように、図1に示した扉枠5及び/又は本体枠3が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT2から扉枠5及び/又は本体枠3が開放されている間、出力されるようになっている。外部端子板784からの外端枠扉開放情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号が入力されている間、パチンコ遊技機1の扉枠5及び/又は本体枠3が開放されていることを把握することができる。
出力端子PT3は、灰色に施されて特別図柄表示情報出力信号が出力されるものである。特別図柄表示情報出力信号は、上述したように、図12に示した機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185や下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT3から機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185や下特別図柄表示器1186における特別図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの特別図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、特別図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ遊技機1の機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185や下特別図柄表示器1186において特別図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ遊技機1の機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185や下特別図柄表示器1186において特別図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT4は、黄色に施されて始動口入賞情報出力信号が出力されるものである。始動口入賞情報出力信号は、上述したように、図9に示した上始動口2101又は下始動口2102に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT4から上始動口2101又は下始動口2102に遊技球が入球するごとに0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの始動口入賞情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、始動口入賞情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ遊技機1の上始動口2101又は下始動口2102に遊技球が入球したことを把握することができるとともに、始動口入賞情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ遊技機1の上始動口2101又は下始動口2102に入球した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT5は、黒色に施されて15ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。15ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT5から15ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの15ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、15ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ遊技機1に15ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、15ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ遊技機1に15ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT6は、桃色に施されて2ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。2ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT6から2ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの2ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、2ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ遊技機1に2ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、2ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ遊技機1に2ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT7は、青色に施されて普通図柄表示情報出力信号が出力されるものである。普通図柄表示情報出力信号は、上述したように、図12に示した機能表示基板1191の普通図柄表示器1189で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT7から機能表示基板1191の普通図柄表示器1189における普通図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの普通図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、普通図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ遊技機1の機能表示基板1191の普通図柄表示器1189において普通図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ遊技機1の機能表示基板1191の普通図柄表示器1189において普通図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT8は、赤色に施されて時短中情報出力信号が出力されるものである。時短中情報出力信号は、上述したように、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT8から時短状態が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの時短中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、時短中情報出力信号が入力されると、パチンコ遊技機1に時短状態が発生していることを把握することができるとともに、時短中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ遊技機1に時短状態が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT9は、橙色に施されて確率変動中情報出力信号が出力されるものである。確率変動中情報出力信号は、上述したように、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT9から確率変動が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの確率変動中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、確率変動中情報出力信号が入力されると、パチンコ遊技機1に確率変動が発生している状態であることを把握することができるとともに、確率変動中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ遊技機1に確率変動が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT10は、水色に施されてメイン賞球数情報出力信号が出力されるものである。メイン賞球数情報出力信号は、上述したように、主制御基板4100からのコマンド(後述するメイン賞球数情報出力コマンド)に基づいて、図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を出力する信号であり、本実施形態では、出力端子PT10から0.128秒間(後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期として本実施形態では後述する払出制御部タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期(2ms)と異なり1msに設定されているため、0.128秒間という出力期間(つまり出力端子PT10から出力されるメイン賞球数情報出力信号の信号幅)は、1msという割り込み周期に基づいて、周辺制御部1msタイマ割り込み処理を128回繰り返し行われている期間)、出力されるようになっている。外部端子板784からのメイン賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、メイン賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ遊技機1が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出す予定であることを把握することができるとともに、その払い出す予定の遊技球の球数をカウントしてパチンコ遊技機1が払い出す予定の遊技球の総球数を把握することができる。なお、主制御基板4100からのコマンド(後述するメイン賞球数情報出力コマンド)に基づいて、例えば上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が20球以上に達してメイン賞球数情報出力信号を複数回出力する場合には、メイン賞球数情報出力信号が0.256(=0.128秒間×2回)秒間、1つの連続した信号とならにように、0.128秒間という間隔をあけて周辺制御基板4140から外部端子板784に出力されるようになっている。
出力端子PT11は、黄緑色に施されてメンテナンス情報出力信号が出力されるものである。メンテナンス情報出力信号は、上述したように、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号に基づいて、プロジェクタ1850からの作動中信号とプロジェクタ1851からの作動中信号とのうち、いずれか一方又は両方が入力されなくなると、空冷装置が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置を点検する旨を伝える信号である。外部端子板784からのメンテナンス情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、パチンコ遊技機1における上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置のいずれか一方又は両方が作動してない状態であること、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線している状態であること、のいずれかの不具合が発生している状態であること、を把握することができる。そして、ホールコンピュータが設置されるホールの管理室では、ホールの管理者は、ホールコンピュータのディスプレイに表示される内容を見て、パチンコ遊技機1における上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置を点検するように、ホール内を巡回するホールの店員等の係員に対して、無線機を用いて連絡することができる。
なお、上述したように、周辺扉中継端子板882は、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板、及び操作ユニット400に備えられた、駆動モータ414や回転押圧操作部405の操作を各々検出する各種スイッチと、本体枠3側に配置される遊技盤4の周辺制御基板4140との接続を中継するためのものであり、扉枠5側から周辺扉中継端子板882と電気的に接続する各種配線は、扉枠5の閉塞側の背面下側に引き回されるとともに、周辺扉中継端子板882に設けられるコネクタまで扉枠5側から延びだした状態となっているものの、白色半透明のスパイラル状のケーブルチューブにより1つに束ねて纏められた状態で整理されている。
本体枠3に取り付けられる遊技盤4の遊技領域1100にぶどう(遊技領域100を落下する遊技球が障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐと、落下する遊技球がつぎつぎと積み上がって遊技球のかたまりが形成される状態)が形成されると、これを除去するために、ホールの店員等の係員は、錠装置1000のシリンダ錠1010に鍵を差し込んで回動操作するこにより、本体枠3に対して扉枠5を開いたり、また、定期的に遊技盤4のメンテナンス(埃、タバコによるヤニ等の掃除)を行うために本体枠3に対して扉枠5を開いたりする場合があるため、本体枠3に対して扉枠5を開いたりする際や本体枠3に対して扉枠5を閉じたりする際に1つのケーブルチューブに纏められた各種配線に負荷がかかって断線するおそれがある。
そこで、本実施形態では、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置が作動している旨を伝える作動中信号の配線も1つのケーブルチューブ内に纏められているため、この作動中信号を、本体枠3に対して扉枠5を開いたりする際や本体枠3に対して扉枠5を閉じた入りする際による負荷により、1つのケーブルチューブ内に纏められた各種配線に断線したおそれがある配線が含まれている旨も伝えるものとして流用している。つまり、本実施形態では、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置からの作動中信号の配線により、1つのケーブルチューブ内に纏められた他の配線の断線状態を確認する旨を伝える信号としても機能を兼ねている。これにより、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板を駆動制御する配線の断線、及び操作ユニット400に備えられた、駆動モータ414や回転押圧操作部405の操作を各々検出する各種スイッチからの配線の断線、をそれぞれ確認するための専用配線を設ける必要がなくなるため、1つのケーブルチューブ内に纏められる配線の数の増大を抑制することができるとともに、これに伴うケーブルチューブの外径が大きくなることを防止することができることによって、本体枠3に対して扉枠5を開いたりする際や本体枠3に対して扉枠5を閉じたりする際による配線へ負荷を抑制することができることで配線の断線を防止することに寄与することができる。
外部端子板784の出力端子PT1〜PT11のうち、出力端子PT1,PT2は、払出制御基板4110側において出力される各種信号が出力され、出力端子PT3〜PT9は、主制御基板4100側において出力される各種信号が払出制御基板4110を介して(通過して)出力され、そして出力端子PT10,PT11は、周辺制御基板4140側において出力される信号が出力されるように配置されている。出力端子PT1〜PT11は、それぞれ色が施され、これらの色と同一色に施されたコネクタを有する配線を出力端子PT1〜PT11にそれぞれ電気的に接続することにより、他の配線を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。そして、払出制御基板4110側において出力される各種信号と、主制御基板4100側において出力される各種信号と、周辺制御基板4140側において出力される信号と、を混在しないように、払出制御基板4110側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT1,PT2を外部端子板784の左側に一列に配置し、主制御基板4100側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT3〜PT9を外部端子板784の中央左寄りから右側に向かって一列に配置し、そして周辺制御基板4140側において出力される信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT10,PT11を外部端子板784の右側に配置することによって出力端子PT1〜PT11を一列に整列させて配置することにより、この点においても、払出制御基板4110側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、主制御基板4100側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、周辺制御基板4140側において出力される信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。
なお、本実施形態では、払出制御基板4110側において出力される賞球数情報出力信号と、周辺制御基板4140側において出力されるメイン賞球数情報出力信号と、がそれぞれ外部端子板784からホールコンピュータへ伝えるように構成されている。これは、例えば、パチンコ島設備に何らかのトラブルにより図1に示した賞球タンク720にパチンコ島設備側からの遊技球が供給されなくなっている状態において、賞球タンク720に貯留されている遊技球が残り少なくなった時点において、たまたまパチンコ遊技機1に15ラウンド大当りが発生すると、遊技球を賞球として払い出すための賞球タンク720に貯留されている遊技球の球数が不足するため、払い出すことができなくなる(また、例えば賞球装置740内において球詰まりや球がみが発生すると、これを解消することができないと、遊技球を払い出すことができない)。そうすると、払出制御基板4110側において出力される賞球数情報出力信号は、上述したように、図5に示した払出モータ744が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であるため、遊技球を払い出すことができなくなることにより払出制御基板4110は賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることができなくなる。遊技球が払い出されない状態となると、遊技者がホールの店員等を呼び出す。ホールの店員などは、例えば、パチンコ島設備から賞球タンク720へ遊技球を供給するためのホース状の補給ノズル等をチェックして球詰まりの位置を特定(また、例えば賞球装置740内において発生した、球詰まりの位置や球がみの位置を特定)して解消することにより、遊技球が払い出される状態に復帰することとなる。
しかし、ホールの店員等が作業をすすめている状況であっても、主制御基板4100による遊技は進行しているため、15ラウンド大当り終了したのちに、ホールの店員等の作業により遊技球が払い出される状態に復帰すると、払出制御基板4110は未払い出しの遊技球を次々と払い出すこととなり、15ラウンド大当り終了して15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、払出制御基板4110は、払出モータ744が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることとなる。そうすると、15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、極めて多くの遊技球を払い出すこととなるため、パチンコ遊技機1の遊技状態と、パチンコ遊技機1が払い出した遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができないという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、払出制御基板4110により払出モータ744が駆動制御されて賞球として実際に払い出したか否かに関係なく、つまり払出制御基板4110が出力する賞球数情報出力信号とは別の信号として、主制御基板4100は、図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝えるコマンド(後述するメイン賞球数情報出力コマンド)を周辺制御基板4140へ送信し、周辺制御基板4140は、この受信したコマンド(後述するメイン賞球数情報出力コマンド)に基づいて、上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球にに達するごとにその旨をメイン賞球数情報としてメイン賞球数情報出力信号を外部端子板784に出力してホールコンピュータへ伝えるという仕組みを採用した。これにより、仮に、上述したトラブル(補給ノズル等における球詰まり、賞球装置740内における球詰まりや球がみ等のトラブル)が発生したとしても、パチンコ遊技機1の遊技状態と、この遊技状態における払い出す予定の遊技球の球数と、の関係を正確にホールコンピュータへ伝えることができる。したがって、パチンコ遊技機1の遊技状態と、遊技状態における払い出される遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができる。
[13.プロジェクタの駆動]
次に、図8に示した上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850の駆動制御と、扉枠側表示装置1821に備えるプロジェクタ1851の駆動制御と、について、図39を参照して説明する。図39は、プロジェクタ1850,1851の概略構成図である。プロジェクタ駆動基板1800,1801は、同一の機能を有する基板であるため、ここでは、プロジェクタ駆動基板1800について説明するとともに、プロジェクタ1850,1851については、同一の構造であるため、ここでは、プロジェクタ1850について説明し、プロジェクタ駆動基板1801とプロジェクタ1851とに関する符号については、プロジェクタ駆動基板1800とプロジェクタ1850とに関する符号に続いて括弧書きとしてそれぞれ記載した。まず、プロジェクタ1850(1851)を駆動するプロジェクタ駆動基板1800について説明し、続いてプロジェクタ1850(1851)の光学エンジン、プロジェクタの駆動方法について説明する。
[13−1.プロジェクタ駆動基板の回路]
プロジェクタ駆動基板1800(1801)は、図39に示すように、LVDSレシーバIC1800v(1801v)、DMD駆動回路1800w(1801w)を主として構成されている。
LVDSレシーバIC1800v(1801v)は、周辺制御基板4140における周辺制御部4150の音源内蔵VDP4160aのチャンネルCH2(チャネルCH3)からシリアルデータとして出力される描画データを、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして枠装飾駆動ランプ基板194を介して、受信すると、この受信したシリアルデータを、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されるパラレルデータに復元してDMD駆動回路1800w(1801w)に出力する。
DMD駆動回路1800w(1801w)は、LVDSレシーバIC1800v(1801v)から入力される、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成される描画データに従って、プロジェクタ1850(1851)に備えるDMDである光学素子1850n(1851n)を駆動制御するとともに、プロジェクタ1850(1851)に備える赤色LED1850a(1851a)をR−LED駆動回路1800x(1801x)を介して(R−LED駆動回路1800x(1801x)に制御信号を出力することにより)駆動制御し、プロジェクタ1850(1851)に備える緑色LED1850b(1851b)をG−LED駆動回路1800y(1801y)を介して(G−LED駆動回路1800y(1801y)に制御信号を出力することにより)駆動制御し、プロジェクタ1850(1851)に備える青色LED1850c(1851c)をB−LED駆動回路1800z(1801z)を介して(B−LED駆動回路1800z(1801z)に制御信号を出力することにより)駆動制御する。
[13−2.プロジェクタの光学エンジン]
プロジェクタ1850(1851)は、光源として、赤色LED1850a(1851a)、緑色LED1850b(1851b)、青色LED1850c(1851c)により構成されている。赤色LED1850a(1851a)が発した赤色光は、集光レンズ1850d(1851d)で集光され、緑色LED1850b(1851b)が発した緑色光は、集光レンズ1850e(1851e)で集光され、青色LED1850c(1851c)が発した青色光は、集光レンズ1850f(1851f)で集光されるようになっている。赤色LED1850a(1851a)が発して集光レンズ1850d(1851d)で集光された赤色光は、ミラー1850g(1851g)により反射され、緑色LED1850b(1851b)が発して集光レンズ1850e(1851e)で集光された緑色光は、ミラー1850h(1851h)により反射され、青色LED1850c(1851c)が発して集光レンズ1850f(1851f)で集光された青色光は、ミラー1850i(1851i)により反射されるようになっている。ミラー1850g(1851g)は、赤色光を反射するとともに、緑色光と青色光を透過するものであり、ミラー1850h(1851h)は、緑色光を反射するとともに、青色光を透過するものである。ミラー1850g(1851g)〜1850i(1851i)で反射や透過した各色光の光路は、同一光軸上に沿って、コンデンサレンズ1850k(1851k)を介して(つまり、コンデンサレンズ1850k(1851k)で集光して)偏光ビームスピリッタ1850m(1851m)へ入射されるようになっている。
偏光ビームスピリッタ1850m(1851m)の偏光分離部で反射した各色光は、DMDである光学素子1850n(1851n)へ折り曲げられて光学素子1850n(1851n)で反射して再び偏光ビームスピリッタ1850m(1851m)へ折り曲げられて偏光ビームスピリッタ1850m(1851m)を透過して投射レンズ1850p(1851p)から出射される。この投射レンズ1850p(1851p)は、複数枚のレンズにより構成された超広角単焦点レンズとして機能するものである。
本実施形態において、各色LED1850a(1851a)〜1850c(1851c)、集光レンズ1850d(1851d)〜1850f(1851f)、ミラー1850g(1851g)〜1850i(1851i)、コンデンサレンズ1850k(1851k)、偏光ビームスピリッタ1850m(1851m)、DMDである光学素子1850n(1851n)、及び投射レンズ1850p(1851p)から構成される光学エンジンは、安定な配置を維持するために、プロジェクタ1850(1851)の筐体に実装されている。また、プロジェクタ1850(1851)の内部は、上述した光学エンジンによる発熱により温度が上昇するため、この熱を外部へ放出するために空冷装置FAN0(FAN1)が設けられている。この空冷装置FAN0(FAN1)は、プロジェクタ駆動基板1800(1801)からの+12Vという電圧により電源が供給されることで駆動されるようになっている。空冷装置FAN0(FAN1)は、+12Vという電圧が供給されると、図示しないファンが回転し、作動している旨を伝える作動中信号を、出力する。空冷装置FAN0(FAN1)から出力される作動中信号は、プロジェクタ駆動基板1800(1801)、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板4140に入力され、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aにおいて、空冷装置FAN0(FAN1)の作動状態が監視されるようになっている。そして、周辺制御MPU4150aは、空冷装置FAN0(又はFAN1)からの作動中信号が入力されなくなると、空冷装置FAN0(FAN1)が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800(1801)、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路のうち、プロジェクタ駆動基板1800(1801)と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、空冷装置FAN0(FAN1)を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号を外部端子板784に出力するようになっている。
なお、周辺制御基板4140からプロジェクタ駆動基板1800(1801)に供給される+24Vは、上述したように、電圧作成回路1800a(1801a)に供給されている。この電圧作成回路1800a(1801a)で作成される複数種類の電圧は、LVDSレシーバIC1800v(1801v)、DMD駆動回路1800w(1801w)、R−LED駆動回路1800x(1801w)、G−LED駆動回路1800y(1801y)、そしてB−LED駆動回路1800z(1801z)と対応する電圧がそれぞれ供給されるとともに、プロジェクタ1850(1851)の光学エンジンと対応する電圧がそれぞれ供給される。
[13−3.プロジェクタの駆動方法]
次に、プロジェクタ1850(1851)の駆動方法について、簡単に説明すると、プロジェクタ駆動基板1800(1801)のLVDSレシーバ1800v(1801v)は、上述したように、周辺制御基板4140における周辺制御部4150の音源内蔵VDP4160aのチャンネルCH2(チャンネルCH3)からシリアルデータとして出力される描画データを、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして枠装飾駆動ランプ基板194を介して、受信すると、この受信したシリアルデータを、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されるパラレルデータに復元してDMD駆動回路1800w(1801w)に出力する。そして、DMD駆動回路1800w(1801w)は、LVDSレシーバIC1800v(1801v)から入力される、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成される描画データに従って、プロジェクタ1850(1851)に備える赤色LED1850a(1851a)、緑色LED1850b(1851b)、そして青色LED1850c(1851c)を1色ずつ順番に発光させるために、R−LED駆動回路1800x(1801x)、G−LED駆動回路1800y(1801y)、そしてB−LED駆動回路1800z(1801z)への制御信号をそれぞれ出力して駆動制御するとともに、赤色LED1850a(1851a)、緑色LED1850b(1851b)、そして青色LED1850c(1851c)の発光に応じてDMDである光学素子1850n(1851n)の駆動制御を行う。これにより、投射レンズ1850p(1851p)から出射される各色光が図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(図7に示した右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体)へ投射されると、皿ユニット300の上皿上部パネル314(右サイド装飾ユニット200の内側壁201)の表面全体で赤色の画面、緑色の画面、そして青色の画面という順番に高速に次々と切り換わることにより、遊技者の目に残像として映って各色が混ざり合ってフルカラーの画面として遊技者に鮮明に認識される。
なお、本実施形態では、後述する周辺制御部電源投入時処理における周辺制御部定常処理が約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっており、この約33.3msの期間を、時分割して、赤色、緑色、そして青色という1色ずつ順番に発光させている。つまり、本実施形態では、皿ユニット300の上皿上部パネル314(右サイド装飾ユニット200の内側壁201)の表面全体に、約33.3msという期間において、時分割されて、赤色の画面、緑色の画面、そして青色の画面という順番に高速に次々と切り換わることにより、約33.3msで1つのフルカラー画面、換言すると、約33.3msごとに1つのフルカラー画面が遊技者に鮮明に認識されることとなる。
[14.ランプ駆動基板、枠装飾駆動アンプ基板]
次に、ランプ駆動基板4170、枠装飾駆動アンプ基板194の回路について、図40及び図41を参照して説明する。図40はランプ駆動基板側の定電流LEDドライバの概略回路図であり、図41は枠装飾駆動アンプ基板側の定電流LEDドライバの概略回路図である。まず、ランプ駆動基板の回路について説明し、続いて枠装飾駆動アンプ基板の回路について説明し、ランプ駆動基板と枠装飾駆動アンプ基板とに実装される定電流LEDドライバについて説明する。
[14−1.ランプ駆動基板の回路]
ランプ駆動基板4170は、上述したように、図10に示した遊技盤4の裏ユニット3000における遊技盤側液晶表示装置1900を支持する裏箱3001の後側下部に配置される横長矩形状のランプ駆動基板ボックス3423に収容されており、遊技盤4の各装飾基板に点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号を出力するランプ駆動回路4170aが設けられている。
ランプ駆動回路4170aは、上述した、周辺制御基板4140からの遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLED(装飾ランプ)への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL−DATが遊技盤側発光クロック信号SL−CLKと同期して入力されている。遊技盤4の各装飾基板は、上述した表ユニット2000に備えられた各装飾基板等であり、表ユニット2000に後述する遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板が備えられている。
ランプ駆動回路4170aは、図40に示すように、遊技盤4の各装飾基板に実装されるLEDに流す電流を可変することができるとともに、一定電流に制御することができる定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20(合計20個)を備えて構成されている。定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20は、それぞれ個体を識別することができるIDが図示しないID設定回路(例えば、複数の外付け抵抗から構成されている。)により設定されている。このID設定回路は、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20と別体にそれぞれ設けられている。定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20の電源端子は、周辺制御基板4140からの+5Vが供給されるとともに、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20のグランド(GND)端子は、グランド(GND)に接地されて周辺制御基板4140のグランドと同一グランドとなっている。
定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20は、遊技盤4の各装飾基板である、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板にそれぞれ実装されるLEDに対して点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号をそれぞれ出力する。
周辺制御基板4140からの遊技盤側発光データSL−DATと遊技盤側発光クロック信号SL−CLKとがランプ駆動基板4170に入力されると、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されている。周辺制御基板4140からの遊技盤側発光データSL−DATは、その詳細な説明を後述するが、IDと発光データとが対応付けて構成されているため、周辺制御基板4140からの遊技盤側発光データSL−DATと遊技盤側発光クロック信号SL−CLKとがランプ駆動基板4170において定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されていても、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20のそれぞれが遊技盤側発光データSL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができる。
ランプ駆動基板4170と遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板との基板間は、平型導体を幅方向に所定間隔だけ離間して並列に配置するとともにフィルム状の絶縁体で上下方向から挟持して形成される配線(いわゆる、「FFC(Flexible Flat Cable)」)により電気的に接続されている。
定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20は、出力チャンネルCH1〜CH24という合計24チャンネルを有しており、遊技盤4の各装飾基板として遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板に備えるLEDをそれぞれ駆動する。
本実施形態では、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。定電流LEDドライバYCCLD2〜YCCLD19の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第2装飾基板〜遊技盤側第19装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているものもあれば、1つのLEDが遊技盤側第2装飾基板〜遊技盤側第19装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているものもある。定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH1〜CH24は、奇数の出力チャンネルである出力チャンネルCH1,CH3,CH5,CH7,CH9,CH11,CH13,CH15,CH17,CH19,CH21,CH23が2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第20装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているとともに、偶数の出力チャンネルである出力チャンネルCH2,CH4,CH6,CH8,CH10,CH12,CH14,CH16,CH18,CH20,CH22,CH24が1つのLEDが遊技盤側第20装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。
周辺制御基板4140からの+12V電源ラインは、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続され、遊技盤側第1装飾基板用FFC〜遊技盤側第20装飾基板用FFCをそれぞれ介して、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタ〜遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続される。
ここで、例えば、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20のうち、定電流LEDドライバYCCLD1,YCCLD20の出力チャンネルについて説明する。本実施形態における定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、上述したように、2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。例えば、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1について説明すると、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗YILR0を介して遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第1装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2について説明すると、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH2用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH2用LEDのカソード端子が後段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH2用LEDのカソード端子が抵抗YILR1を介して遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第1装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH24について説明すると、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH24用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH24用LEDのカソード端子が後段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH24用LEDのカソード端子が抵抗YILR23を介して遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第1装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第1装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
次に、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルについて説明する。本実施形態における定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH1〜CH24は、上述したように、奇数の出力チャンネルである出力チャンネルCH1,CH3,CH5,CH7,CH9,CH11,CH13,CH15,CH17,CH19,CH21,CH23が2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第20装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているとともに、偶数の出力チャンネルである出力チャンネルCH2,CH4,CH6,CH8,CH10,CH12,CH14,CH16,CH18,CH20,CH22,CH24が1つのLEDが遊技盤側第20装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。例えば、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH1について説明すると、遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗YILR456を介して遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第20装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2について説明すると、遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続された1つのLEDであるCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることによりCH2用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。CH2用LEDのカソード端子が抵抗YILR457を介して遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第20装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH24について説明すると、遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続された1つのLEDであるCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることによりCH24用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。CH24用LEDのカソード端子が抵抗YILR479を介して遊技盤側第20装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第20装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動基板4170に設けられる遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第20装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
ランプ駆動基板4170には、従属基板としてランプ駆動サブ基板4170’が遊技盤4の裏面側に図示しないランプ駆動サブ基板ボックスに収容されて配置されている。ランプ駆動サブ基板4170’は、周辺制御基板4140からの+24、+5V、グランドがランプ駆動基板4170を介して供給されている。また、ランプ駆動サブ基板4170’は、周辺制御基板4140からの遊技盤側発光データSL−DATと遊技盤側発光クロック信号SL−CLKとがランプ駆動基板4170において分岐されてランプ駆動基板4170を介して入力されており、遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL−DATが遊技盤側発光クロック信号SL−CLKと同期して入力されている。
ランプ駆動サブ基板4170’は、ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170aに備える定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20と同一の性能を有する定電流LEDドライバYCCLD21を備えて構成されている。この定電流LEDドライバYCCLD21は、ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170aに備える定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20と同様に、遊技盤4の各装飾基板に実装されるLEDに流す電流を可変することができるとともに、一定電流に制御することができるものであり、個体を識別することができるIDが図示しないID設定回路(例えば、複数の外付け抵抗から構成されている。)により設定されている。このID設定回路は、定電流LEDドライバYCCLD21と別体に設けられている。定電流LEDドライバYCCLD21の電源端子は、ランプ駆動基板4170を介して周辺制御基板4140からの+5Vが供給されるとともに、定電流LEDドライバYCCLD21のグランド(GND)端子は、グランド(GND)に接地されてランプ駆動基板4170を介して周辺制御基板4140のグランドと同一グランドとなっている。
周辺制御基板4140からの遊技盤側発光データSL−DATと遊技盤側発光クロック信号SL−CLKとがランプ駆動基板4170に入力されると、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されるとともに、ランプ駆動基板4170を介してランプ駆動サブ基板4170’にも入力されるように回路構成されている。つまりランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21と、が1つのシリアル接続として電気的に接続された回路構成となっている。このように1つのシリアル接続として電気的に接続された回路構成となっていても、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20のそれぞれが遊技盤側発光データSL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができるとともに、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21が遊技盤側発光データSL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができる。
ランプ駆動サブ基板4170’と遊技盤側第21装飾基板との基板間は、平型導体を幅方向に所定間隔だけ離間して並列に配置するとともにフィルム状の絶縁体で上下方向から挟持して形成される配線(いわゆる、「FFC(Flexible Flat Cable)」)により電気的に接続されている。
定電流LEDドライバYCCLD21は、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20と同様に、出力チャンネルCH1〜CH24という合計24チャンネルを有しており、遊技盤4の各装飾基板として遊技盤側第21装飾基板に備えるLEDをそれぞれ駆動する。
本実施形態では、定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24は、6つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第21装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。
ランプ駆動基板4170を介して周辺制御基板4140からの+24V電源ラインは、ランプ駆動サブ基板4170’に設けられる遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続され、遊技盤側第21装飾基板用FFCを介して、遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続される。
例えば、定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1について説明すると、遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が第2段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH1用LEDのカソード端子が第3段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH1用LEDのカソード端子が第4段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第4段のCH1用LEDのカソード端子が第5段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第5段のCH1用LEDのカソード端子が最終段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗YILR480を介して遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第21装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動サブ基板4170’に設けられる遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH2について説明すると、遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH2用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH2用LEDのカソード端子が第2段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH2用LEDのカソード端子が第3段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH2用LEDのカソード端子が第4段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第4段のCH2用LEDのカソード端子が第5段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第5段のCH2用LEDのカソード端子が最終段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH2用LEDのカソード端子が抵抗YILR481を介して遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第21装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動サブ基板4170’に設けられる遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH24について説明すると、遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH24用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH24用LEDのカソード端子が第2段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH24用LEDのカソード端子が第3段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH24用LEDのカソード端子が最終段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH24用LEDのカソード端子が抵抗YILR503を介して遊技盤側第21装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、遊技盤側第21装飾基板用FFCを介して、ランプ駆動サブ基板4170’に設けられる遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。遊技盤側第21装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
なお、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に実装されるLEDと、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に実装される抵抗YILR0〜YILR503と、の配置ついて簡単に説明すると、本実施形態では、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面という同一面において、LEDと抵抗YILR0〜YILR503とがそれぞれ実装されているものの、抵抗YILR0〜YILR503は、LEDと所定距離寸法離れて配置されている。これは、抵抗YILR0〜YILR503による発熱にともないLEDをハンダ付けしたハンダが緩むことを防止するためである。遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面と反対側の裏面側に、仮に、抵抗YILR0〜YILR503を配置する場合においても、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面に実装されるLEDと対応する位置に抵抗YILR0〜YILR503を配置せず、所定距離寸法離れて配置する。これは、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面と反対側の裏面側に実装される抵抗YILR0〜YILR503による熱が遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板を介して遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面に実装されるLEDのハンダ付けした部分に伝わってそのハンダが緩むことを防止するためである。
ここで、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に実装されるLEDについて簡単に説明する。LEDの順方向電圧(いわゆる、「VF」)は、赤色、橙色、黄色、そして緑色のタイプでは、2.1V程度であり、青色、そして白色のタイプでは、3.2V程度となる。本実施形態では、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24は、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21に図示しない3つの外付け抵抗がそれぞれ電気的に接続されることにより、これらの3つの抵抗の抵抗値が選定されてLEDに流れる電流を15ミリアンペア(mA)という一定電流となるように制御されている。このように、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21は、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっている。
例えば、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1において、遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより4.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから4.2Vを引いた+7.8Vとなる。この+7.8Vを抵抗YILR0で分圧すると、抵抗YILR0の抵抗値として320オーム(Ω)を選定したときには、抵抗YILR0が2つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR0を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR0において4.8V(=15mA×320Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから4.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR0の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、320Ωに最も近く、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1に印加される電圧を低くすることができる330Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗YILR0において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから5Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。
また、例えば、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2において、遊技盤側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより6.4Vの電位差が生ずることで、+12Vから6.4Vを引いた+5.6Vとなる。この+5.6Vを抵抗YILR1で分圧すると、抵抗YILR1の抵抗値として173Ωを選定したときには、抵抗YILR1が2つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR1を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR1において約2.6V(=15mA×173Ω)の電位差が生ずることとなり、+5.6Vから2.6Vを引いた約+3Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR1の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、173Ωに最も近く、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2に印加される電圧を低くすることができる180Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗YILR1において2.7V(=15mA×180Ω)の電位差が生ずることとなり、+5.6Vから2.7Vを引いた+2.9Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2において、遊技盤側第20装飾基板においてVFが2.1V程度を有する1つのLEDが電気的に接続されている場合には、1つのLEDにより2.1Vの電位差が生ずることで、+12Vから2.1Vを引いた+9.9Vとなる。この+9.9Vを抵抗YILR457で分圧すると、抵抗YILR457の抵抗値として460Ωを選定したときには、抵抗YILR457が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR457を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR457において6.9V(=15mA×460Ω)の電位差が生ずることとなり、+9.9Vから6.9Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR457の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、460Ωに最も近く、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2に印加される電圧を低くすることができる470Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗YILR457において約7.1V(=15mA×470Ω)の電位差が生ずることとなり、+9.9Vから7.1Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH24において、遊技盤側第20装飾基板においてVFが3.2V程度を有する1つのLEDが電気的に接続されている場合には、1つのLEDにより3.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから3.2Vを引いた+8.8Vとなる。この+8.8Vを抵抗YILR479で分圧すると、抵抗YILR479の抵抗値として約387Ωに選定したときには、抵抗YILR479が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR479を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR479において約5.8V(=15mA×387Ω)の電位差が生ずることとなり、+8.8Vから5.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH24に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR479の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、387Ωに最も近く、定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH24に印加される電圧を低くすることができる390Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗YILR479において約5.9V(=15mA×390Ω)の電位差が生ずることとなり、+8.8Vから5.9Vを引いた約+2.9Vが定電流LEDドライバYCCLD20の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1において、遊技盤側第21装飾基板においてVFが2.1V程度を有する6つのLEDが電気的に接続されている場合には、6つのLEDにより12.6Vの電位差が生ずることで、+24Vから12.6Vを引いた+11.4Vとなる。この+11.4Vを抵抗YILR480で分圧すると、抵抗YILR480の抵抗値として560Ωを選定したときには、抵抗YILR480が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR480を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR480において8.4V(=15mA×560Ω)の電位差が生ずることとなり、+11.4Vから8.4Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR480の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるが、560Ωはどちらの系列にも存在する。この場合には、抵抗YILR457において8.4V(=15mA×560Ω)の電位差が生ずることとなり、+11.4Vから8.4Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。
また、例えば、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH2において、遊技盤側第21装飾基板においてVFが3.2V程度を有する6つのLEDが電気的に接続されている場合には、6つのLEDにより19.2Vの電位差が生ずることで、+24Vから19.2Vを引いた+4.8Vとなる。この+4.8Vを抵抗YILR481で分圧すると、抵抗YILR481の抵抗値として120Ωに選定したときには、抵抗YILR481が6つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗YILR481を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗YILR481において1.8V(=15mA×120Ω)の電位差が生ずることとなり、+4.8Vから1.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗YILR481の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるが、120Ωはどちらの系列にも存在する。この場合には、抵抗YILR481において1.8V(=15mA×120Ω)の電位差が生ずることとなり、+4.8Vから1.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
なお、本実施形態では、例えば、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて遊技盤側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。(1)遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合、(2)遊技盤側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合、(3)遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有するLEDとVFが3.2V程度を有するLEDとが電気的に直列接続されている場合がある。このような場合には、抵抗YILR0〜YILR23の抵抗値として1つの抵抗値に固定してもよい。例えば、遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合に選定される抵抗値330Ωを選定することとする。
この抵抗値330Ωを選定することにより、(1)遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合においては、上述したように、2つのLEDにより4.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから4.2Vを引いた+7.8Vとなる。この+7.8Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから5Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。(2)遊技盤側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、上述したように、2つのLEDにより6.4Vの電位差が生ずることで、+12Vから6.4Vを引いた+5.6Vとなる。この+5.6Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+6.4Vから5Vを引いた約+1.4Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。(3)遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有するLEDとVFが3.2V程度を有するLEDとが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより5.3Vの電位差が生ずることで、+12Vから5.3Vを引いた+6.7Vとなる。この+6.7Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+6.7Vから5Vを引いた約+1.7Vが定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。このように、抵抗YILR0〜YILR23の抵抗値として遊技盤側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合に選定される抵抗値330Ωを選定して固定にすることにより、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24に印加される電圧を約+2.8V〜約+1.7Vという小さい電圧に抑えることで定電流LEDドライバYCCLD1の発熱の抑制に寄与することができるとともに、電気部品を共通化して電気部品の種類の数を軽減することでパチンコ遊技機の価格抑制に寄与することもできる。
また、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503、LED、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタがそれぞれ実装される実装面と、この実装面の反対側の裏面側である非実装面と、は、抵抗YILR0〜YILR503、LED、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタを電気的に接続するための配線パターンがそれぞれ形成され、実装面に形成される配線パターンから非実装面に形成される配線パターンへの電気的な接続はスルーホールにより実現するとともに、非実装面に形成される配線パターンから実装面に形成される配線パターンへの電気的な接続もスルーホールにより実現している。これらの配線パターンのうち、抵抗YILR0〜YILR503とLEDとをそれぞれ電気的に接続する配線パターンと、抵抗YILR0〜YILR503と遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタとをそれぞれ電気的に接続する配線パターンと、は、他の配線パターンの幅と比べてその幅がそれぞれ大きくなるように形成されるとともに、他の配線パターンの全長と比べてその全長がそれぞれ長くなるように形成されることによって、配線パターンの表面積が大きく形成されるようになっている。これにより、抵抗YILR0〜YILR503により発する熱を、表面積が大きく形成される配線パターンで奪うことにより、抵抗YILR0〜YILR503の冷却効果を期待することができる。また、本実施形態では、実装面に形成される配線パターンが実装面全体を占有する率と、非実装面に形成される配線パターンが非実装面全体を占有する率と、が等しくなるようにそれぞれの配線パターンが形成されている。これにより、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板が温度の影響を受けて反り返りを防止することができるため、LED、抵抗YILR0〜YILR503、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタをハンダ付けした部分にハンダクラック(亀裂)の発生による電気的な接続の不具合を防止することができる。
本実施形態では、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20の出力チャンネルCH1〜CH24と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、には、約+3Vという電圧が印加されるように遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503の抵抗値が選定されている。そして、本実施形態では、上述したように、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20の出力チャンネルCH1〜CH24と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、には、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板におけるLEDに流れる電流を15ミリアンペア(mA)という一定電流となるように制御されている。これにより、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20による消費電力と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21による消費電力と、は、1チャンネルあたり45ミリワット(mW、=15mA×3V)となり、24チャンネルで合計1080mW(=45mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失(定電流LEDドライバの性能を維持することができる温度を超えない最大の消費電力)として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されている。このように、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503の抵抗値が選定されることによって、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失(約4.2W)の約4分の1という極めて小さく抑えることで定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21による発熱を抑制することができるようになっている。
定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21は、上述したように、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっており、本実施形態では、15mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定されている。ここで、例えば、VFが2.1V程度を有する1つのLEDが遊技盤側第2装飾基板に実装された系統として形成されるとともに、抵抗YILR24〜YILR47が遊技盤側第2装飾基板に実装されていない場合について検討する。定電流LEDドライバYCCLD2の出力チャンネルCH1〜CH24は、1つのLEDが遊技盤側第2装飾基板に実装された系統として形成される。1つのLEDにより2.1Vの電位差が生ずることで、+12Vから2.1Vを引いた+9.9Vとなり、この+9.9Vが定電流LEDドライバYCCLD2の出力チャンネルCH1〜CH24にそれぞれ印加されることとなる。そうすると、定電流LEDドライバYCCLD2による消費電力は、1チャンネルあたり148.5ミリワット(mW、=15mA×9.9V)となり、24チャンネルで合計3564mW(=148.5mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、上述したように、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されているため、抵抗YILR24〜YILR47が遊技盤側第2装飾基板に実装されていない場合には、定電流LEDドライバYCCLD2の最大許容損失(約4.2W)の約85%までに達することとなって定電流LEDドライバYCCLD2による発熱を全く抑制することができないこととなる。これに対して、本実施形態では、上述したように、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503の抵抗値が選定されることによって、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失(約4.2W)の約4分の1という極めて小さく抑えることで定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21による発熱を抑制することができる。
定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21は、上述したように、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっており、本実施形態では、15mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定されている。ここで、仮に、30mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定される場合について検討すると、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20による消費電力と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21による消費電力と、は、1チャンネルあたり90ミリワット(mW、=30mA×3V)となり、24チャンネルで合計2160mW(=90mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、上述したように、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されている。このように、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503の抵抗値が選定されることによって、30mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定される場合においても、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21の最大許容損失(約4.2W)の約2分の1に小さく抑えることで定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21による発熱を抑制することができる。
なお、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503、LED、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタがそれぞれ実装される実装面は、抵抗YILR0〜YILR503、LED、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタを電気的に接続するための配線パターンが形成されとともに、この配線パターンと電気的に絶縁され配線パターンが形成されない実装面側ベタパターンが形成されていてもよい。この実装面側ベタパターンは、基板取付貫通孔より一回り大きい領域を除いて実装面に形成されていない。配線パターンには、抵抗YILR0〜YILR503、LED、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタをハンダ付けするための領域と、抵抗YILR0〜YILR503の真下の領域と、を除いて、実装面側ベタパターンとともに、保護膜として実装面全体にレジスト印刷されている。また、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面の反対側の裏面側には非実装面側ベタパターンが全体に形成されており、非実装面側ベタパターンとともに、保護膜として非実装面全体にレジスト印刷されている。この非実装面側ベタパターンは、基板取付貫通孔より一回り大きい領域を除いて非実装面である遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面の反対側の裏面側に形成されていない。実装面側ベタパターンと非実装面側ベタパターンとは複数のスルーホールにより電気的に接続されている。遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板の実装面に抵抗YILR0〜YILR503がそれぞれ実装されると、抵抗YILR0〜YILR503の電極(ハンダ付けされる電極)を除く部分である本体部分が実装面側ベタパターンと当接する状態となる。これにより、抵抗YILR0〜YILR503により発する熱を、実装面側ベタパターン全体へ伝えるとともに、実装面側ベタパターンへ伝わった熱をスルーホールを介して非実装面側ベタパターンへ伝えることによって、抵抗YILR0〜YILR503により発する熱を、実装面側ベタパターン全体と非実装面側ベタパターン全体とで奪うことにより、抵抗YILR0〜YILR503の冷却効果を期待することができる。実装面側ベタパターンと非実装面側ベタパターンとにより、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板が温度の影響を受けて反り返りを防止することができるため、LED、抵抗YILR0〜YILR503、そして遊技盤側第1装飾基板用コネクタ〜遊技盤側第21装飾基板用コネクタをハンダ付けした部分にハンダクラック(亀裂)の発生による電気的な接続の不具合を防止することができる。
また、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板における抵抗YILR0〜YILR503とLEDとのそれぞれの電気的な接続順番は、図40に示した接続順番に限らず、抵抗YILR0〜YILR503とLEDとがそれぞれ電気的に直列接続されていればどのような接続順番でもよい。例えば、定電流LEDドライバYCCLD1の出力チャンネルCH1について説明すると、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続され、初段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗YILR0を介して後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続されるように接続順番としてもよいし、遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子が抵抗YILR0を介して初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続され、初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続されるように接続順番としてもよい。
[14−2.枠装飾駆動アンプ基板の回路]
枠装飾駆動アンプ基板194は、上述したように、図1に示した扉枠5の扉枠ベース本体110の後面に取り付けられる枠装飾駆動アンプ基板カバー195により被覆されている。
枠装飾駆動アンプ基板194は、上述した、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉枠5の各装飾基板に設けた複数のLED(装飾ランプ)への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL−DATが扉側発光クロック信号STL−CLKと同期して入力されている。扉枠5の各装飾基板は、上述した、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板等であり、各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に後述する扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板が備えられている。
枠装飾駆動アンプ基板194は、図41に示すように、扉枠5の各装飾基板に実装されるLEDに流す電流を可変することができるとともに、一定電流に制御することができる定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30(合計20個)を備えて構成されている。定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30は、それぞれ個体を識別することができるIDが図示しないID設定回路(例えば、複数の外付け抵抗から構成されている。)により設定されている。このID設定回路は、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30と別体にそれぞれ設けられている。定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の電源端子は、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して図24に示した電源基板851からの+5Vが供給されるとともに、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30のグランド(GND)端子は、グランド(GND)に接地されて枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851のグランドと同一グランドとなっている。
定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30は、扉枠5の各装飾基板である、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板にそれぞれ実装されるLEDに対して点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号をそれぞれ出力する。
枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉側発光データSTL−DATと扉側発光クロック信号STL−CLKとが枠装飾駆動アンプ基板194に入力されると、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されている。枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉側発光データSTL−DATは、その詳細な説明を後述するが、IDと発光データとが対応付けて構成されているため、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉側発光データSTL−DATと扉側発光クロック信号STL−CLKとが枠装飾駆動アンプ基板194において定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されていても、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30のそれぞれが扉側発光データSTL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができる。
枠装飾駆動アンプ基板194と扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板との基板間は、平型導体を幅方向に所定間隔だけ離間して並列に配置するとともにフィルム状の絶縁体で上下方向から挟持して形成される配線(いわゆる、「FFC(Flexible Flat Cable)」)により電気的に接続されている。
定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30は、出力チャンネルCH1〜CH24という合計24チャンネルを有しており、扉枠5の各装飾基板として扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板に備えるLEDをそれぞれ駆動する。
本実施形態では、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。定電流LEDドライバTCCLD2〜TCCLD29の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第2装飾基板〜扉枠側第29装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているものもあれば、1つのLEDが扉枠側第2装飾基板〜扉枠側第29装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているものもある。定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24は、奇数の出力チャンネルである出力チャンネルCH1,CH3,CH5,CH7,CH9,CH11,CH13,CH15,CH17,CH19,CH21,CH23が2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第30装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているとともに、偶数の出力チャンネルである出力チャンネルCH2,CH4,CH6,CH8,CH10,CH12,CH14,CH16,CH18,CH20,CH22,CH24が1つのLEDが扉枠側第30装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。
枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851からの+12V電源ラインは、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第30装飾基板用コネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続され、扉枠側第1装飾基板用FFC〜扉枠側第30装飾基板用FFCをそれぞれ介して、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタ〜扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続される。
ここで、例えば、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30のうち、定電流LEDドライバTCCLD1,TCCLD30の出力チャンネルについて説明する。本実施形態における定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、上述したように、2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。例えば、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1について説明すると、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗TILR0を介して扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第1装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2について説明すると、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH2用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH2用LEDのカソード端子が後段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH2用LEDのカソード端子が抵抗TILR1を介して扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第1装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH24について説明すると、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH24用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH24用LEDのカソード端子が後段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH24用LEDのカソード端子が抵抗TILR23を介して扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第1装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第1装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
次に、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルについて説明する。本実施形態における定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24は、上述したように、奇数の出力チャンネルである出力チャンネルCH1,CH3,CH5,CH7,CH9,CH11,CH13,CH15,CH17,CH19,CH21,CH23が2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第30装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されているとともに、偶数の出力チャンネルである出力チャンネルCH2,CH4,CH6,CH8,CH10,CH12,CH14,CH16,CH18,CH20,CH22,CH24が1つのLEDが扉枠側第30装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。例えば、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH1について説明すると、扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗TILR696を介して扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第30装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2について説明すると、扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続された1つのLEDであるCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることによりCH2用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。CH2用LEDのカソード端子が抵抗TILR697を介して扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第30装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH24について説明すると、扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続された1つのLEDであるCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることによりCH24用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続される。CH24用LEDのカソード端子が抵抗TILR719を介して扉枠側第30装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第30装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプ基板194に設けられる扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第30装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
枠装飾駆動アンプ基板194には、従属基板として枠装飾駆動アンプサブ基板194’が扉枠5の扉枠ベース本体110の後面側に取り付けた図示しない枠装飾駆動アンプ基板カバーにより被覆されている。枠装飾駆動アンプサブ基板194’は、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851からの+24、+5V、グランドが枠装飾駆動アンプ基板194を介して供給されている。また、枠装飾駆動アンプサブ基板194’は、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉側発光データSTL−DATと扉側発光クロック信号STL−CLKとが枠装飾駆動アンプ基板194において分岐されて枠装飾駆動アンプ基板194を介して入力されており、扉枠5の各装飾基板に設けた複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL−DATが扉側発光クロック信号STL−CLKと同期して入力されている。
枠装飾駆動アンプサブ基板194’は、枠装飾駆動アンプ基板194に備える定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30と同一の性能を有する定電流LEDドライバTCCLD31を備えて構成されている。この定電流LEDドライバTCCLD31は、枠装飾駆動アンプ基板194に備える定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30と同様に、扉枠5の各装飾基板に実装されるLEDに流す電流を可変することができるとともに、一定電流に制御することができるものであり、個体を識別することができるIDが図示しないID設定回路(例えば、複数の外付け抵抗から構成されている。)により設定されている。このID設定回路は、定電流LEDドライバTCCLD31と別体に設けられている。定電流LEDドライバTCCLD31の電源端子は、枠装飾駆動アンプ基板194を介して、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851からの+5Vが供給されるとともに、定電流LEDドライバTCCLD31のグランド(GND)端子は、グランド(GND)に接地されて枠装飾駆動アンプ基板194を介して、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851のグランドと同一グランドとなっている。
枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して周辺制御基板4140からの扉側発光データSTL−DATと扉側発光クロック信号STL−CLKとが枠装飾駆動アンプ基板194に入力されると、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30にそれぞれ分岐して入力されるように回路構成されるとともに、枠装飾駆動アンプ基板194を介して枠装飾駆動アンプサブ基板194’にも入力されるように回路構成されている。つまり枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31と、が1つのシリアル接続として電気的に接続された回路構成となっている。このように1つのシリアル接続として電気的に接続された回路構成となっていても、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30のそれぞれが扉側発光データSTL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができるとともに、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31が扉側発光データSTL−DATに含まれる自分のIDと対応する発光データを取り込むことができる。
枠装飾駆動アンプサブ基板194’と扉枠側第31装飾基板との基板間は、平型導体を幅方向に所定間隔だけ離間して並列に配置するとともにフィルム状の絶縁体で上下方向から挟持して形成される配線(いわゆる、「FFC(Flexible Flat Cable)」)により電気的に接続されている。
定電流LEDドライバTCCLD31は、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30と同様に、出力チャンネルCH1〜CH24という合計24チャンネルを有しており、扉枠5の各装飾基板として扉枠側第31装飾基板に備えるLEDをそれぞれ駆動する。
本実施形態では、定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24は、6つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第31装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。
枠装飾駆動アンプ基板194を介して、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電源基板851からの+24V電源ラインは、枠装飾駆動アンプサブ基板194’に設けられる扉枠側第31装飾基板用コネクタにおける電源供給用端子と電気的に接続され、扉枠側第31装飾基板用FFCを介して、扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子とそれぞれ電気的に接続される。
例えば、定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1について説明すると、扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH1用LEDのカソード端子が第2段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH1用LEDのカソード端子が第3段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH1用LEDのカソード端子が第4段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第4段のCH1用LEDのカソード端子が第5段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第5段のCH1用LEDのカソード端子が最終段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗TILR720を介して扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第31装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプサブ基板194’に設けられる扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH1用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH2について説明すると、扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH2用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH2用LEDのカソード端子が第2段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH2用LEDのカソード端子が第3段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH2用LEDのカソード端子が第4段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第4段のCH2用LEDのカソード端子が第5段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第5段のCH2用LEDのカソード端子が最終段のCH2用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH2用LEDのカソード端子が抵抗TILR721を介して扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH2用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第31装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプサブ基板194’に設けられる扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH2用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH2と電気的に接続される。
また、例えば定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH24について説明すると、扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された6つのLEDのうち、初段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH24用LEDのアノード端子が+24V電源ラインと電気的に接続される。初段のCH24用LEDのカソード端子が第2段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第2段のCH24用LEDのカソード端子が第3段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、第3段のCH24用LEDのカソード端子が最終段のCH24用LEDのアノード端子と電気的に接続され、最終段のCH24用LEDのカソード端子が抵抗TILR743を介して扉枠側第31装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH24用出力端子と電気的に接続され、扉枠側第31装飾基板用FFCを介して、枠装飾駆動アンプサブ基板194’に設けられる扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子と電気的に接続される。扉枠側第31装飾基板用コネクタにおけるCH24用入力端子は、定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH24と電気的に接続される。
なお、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に実装されるLEDと、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に実装される抵抗TILR0〜TILR743と、の配置ついて簡単に説明すると、本実施形態では、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面という同一面において、LEDと抵抗TILR0〜TILR743とがそれぞれ実装されているものの、抵抗TILR0〜TILR743は、LEDと所定距離寸法離れて配置されている。これは、抵抗TILR0〜TILR743による発熱にともないLEDをハンダ付けしたハンダが緩むことを防止するためである。扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面と反対側の裏面側に、仮に、抵抗TILR0〜TILR743を配置する場合においても、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面に実装されるLEDと対応する位置に抵抗TILR0〜TILR743を配置せず、所定距離寸法離れて配置する。これは、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面と反対側の裏面側に実装される抵抗TILR0〜TILR743による熱が扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板を介して扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面に実装されるLEDのハンダ付けした部分に伝わってそのハンダが緩むことを防止するためである。
ここで、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に実装されるLEDについて簡単に説明する。LEDの順方向電圧(いわゆる、「VF」)は、赤色、橙色、黄色、そして緑色のタイプでは、2.1V程度であり、青色、そして白色のタイプでは、3.2V程度となる。本実施形態では、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24は、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31に図示しない3つの外付け抵抗がそれぞれ電気的に接続されることにより、これらの3つの抵抗の抵抗値が選定されてLEDに流れる電流を15ミリアンペア(mA)という一定電流となるように制御されている。このように、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31は、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっている。
例えば、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1において、扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより4.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから4.2Vを引いた+7.8Vとなる。この+7.8Vを抵抗TILR0で分圧すると、抵抗TILR0の抵抗値として320オーム(Ω)を選定したときには、抵抗TILR0が2つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR0を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR0において4.8V(=15mA×320Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから4.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR0の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、320Ωに最も近く、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1に印加される電圧を低くすることができる330Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗TILR0において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから5Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。
また、例えば、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2において、扉枠側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより6.4Vの電位差が生ずることで、+12Vから6.4Vを引いた+5.6Vとなる。この+5.6Vを抵抗TILR1で分圧すると、抵抗TILR1の抵抗値として173Ωを選定したときには、抵抗TILR1が2つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR1を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR1において約2.6V(=15mA×173Ω)の電位差が生ずることとなり、+5.6Vから2.6Vを引いた約+3Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR1の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、173Ωに最も近く、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2に印加される電圧を低くすることができる180Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗TILR1において2.7V(=15mA×180Ω)の電位差が生ずることとなり、+5.6Vから2.7Vを引いた+2.9Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2において、扉枠側第30装飾基板においてVFが2.1V程度を有する1つのLEDが電気的に接続されている場合には、1つのLEDにより2.1Vの電位差が生ずることで、+12Vから2.1Vを引いた+9.9Vとなる。この+9.9Vを抵抗TILR697で分圧すると、抵抗TILR697の抵抗値として460Ωを選定したときには、抵抗TILR697が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR697を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR697において6.9V(=15mA×460Ω)の電位差が生ずることとなり、+9.9Vから6.9Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR697の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、460Ωに最も近く、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2に印加される電圧を低くすることができる470Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗TILR697において約7.1V(=15mA×470Ω)の電位差が生ずることとなり、+9.9Vから7.1Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH24において、扉枠側第30装飾基板においてVFが3.2V程度を有する1つのLEDが電気的に接続されている場合には、1つのLEDにより3.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから3.2Vを引いた+8.8Vとなる。この+8.8Vを抵抗TILR719で分圧すると、抵抗TILR719の抵抗値として約387Ωに選定したときには、抵抗TILR719が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR719を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR719において約5.8V(=15mA×387Ω)の電位差が生ずることとなり、+8.8Vから5.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH24に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR719の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるため、387Ωに最も近く、定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH24に印加される電圧を低くすることができる390Ωを選定することとなる。この場合には、抵抗TILR719において約5.9V(=15mA×390Ω)の電位差が生ずることとなり、+8.8Vから5.9Vを引いた約+2.9Vが定電流LEDドライバTCCLD30の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
また、例えば、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1において、扉枠側第31装飾基板においてVFが2.1V程度を有する6つのLEDが電気的に接続されている場合には、6つのLEDにより12.6Vの電位差が生ずることで、+24Vから12.6Vを引いた+11.4Vとなる。この+11.4Vを抵抗TILR720で分圧すると、抵抗TILR720の抵抗値として560Ωを選定したときには、抵抗TILR720が1つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR720を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR720において8.4V(=15mA×560Ω)の電位差が生ずることとなり、+11.4Vから8.4Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR720の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるが、560Ωはどちらの系列にも存在する。この場合には、抵抗TILR697において8.4V(=15mA×560Ω)の電位差が生ずることとなり、+11.4Vから8.4Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1に印加されることとなる。
また、例えば、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH2において、扉枠側第31装飾基板においてVFが3.2V程度を有する6つのLEDが電気的に接続されている場合には、6つのLEDにより19.2Vの電位差が生ずることで、+24Vから19.2Vを引いた+4.8Vとなる。この+4.8Vを抵抗TILR721で分圧すると、抵抗TILR721の抵抗値として120Ωに選定したときには、抵抗TILR721が6つのLEDと電気的に直列接続されているため、抵抗TILR721を15mAの一定電流が流れるため、オームの法則に従って抵抗TILR721において1.8V(=15mA×120Ω)の電位差が生ずることとなり、+4.8Vから1.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。実際には、抵抗TILR721の抵抗値は、E12系列又はE24系列から選定されるが、120Ωはどちらの系列にも存在する。この場合には、抵抗TILR721において1.8V(=15mA×120Ω)の電位差が生ずることとなり、+4.8Vから1.8Vを引いた+3Vが定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH2に印加されることとなる。
なお、本実施形態では、例えば、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24は、2つのLEDが電気的に直列接続されて扉枠側第1装飾基板に実装された系統としてそれぞれ形成されている。(1)扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合、(2)扉枠側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合、(3)扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有するLEDとVFが3.2V程度を有するLEDとが電気的に直列接続されている場合がある。このような場合には、抵抗TILR0〜TILR23の抵抗値として1つの抵抗値に固定してもよい。例えば、扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合に選定される抵抗値330Ωを選定することとする。
この抵抗値330Ωを選定することにより、(1)扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合においては、上述したように、2つのLEDにより4.2Vの電位差が生ずることで、+12Vから4.2Vを引いた+7.8Vとなる。この+7.8Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+7.8Vから5Vを引いた約+2.8Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。(2)扉枠側第1装飾基板においてVFが3.2V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合には、上述したように、2つのLEDにより6.4Vの電位差が生ずることで、+12Vから6.4Vを引いた+5.6Vとなる。この+5.6Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+6.4Vから5Vを引いた約+1.4Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。(3)扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有するLEDとVFが3.2V程度を有するLEDとが電気的に直列接続されている場合には、2つのLEDにより5.3Vの電位差が生ずることで、+12Vから5.3Vを引いた+6.7Vとなる。この+6.7Vを抵抗値330Ωの抵抗において約5V(=15mA×330Ω)の電位差が生ずることとなり、+6.7Vから5Vを引いた約+1.7Vが定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルに印加されることとなる。このように、抵抗TILR0〜TILR23の抵抗値として扉枠側第1装飾基板においてVFが2.1V程度を有する2つのLEDが電気的に直列接続されている場合に選定される抵抗値330Ωを選定して固定にすることにより、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1〜CH24に印加される電圧を約+2.8V〜約+1.7Vという小さい電圧に抑えることで定電流LEDドライバTCCLD1の発熱の抑制に寄与することができるとともに、電気部品を共通化して電気部品の種類の数を軽減することでパチンコ遊技機の価格抑制に寄与することもできる。
また、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743、LED、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタがそれぞれ実装される実装面と、この実装面の反対側の裏面側である非実装面と、は、抵抗TILR0〜TILR743、LED、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタを電気的に接続するための配線パターンがそれぞれ形成され、実装面に形成される配線パターンから非実装面に形成される配線パターンへの電気的な接続はスルーホールにより実現するとともに、非実装面に形成される配線パターンから実装面に形成される配線パターンへの電気的な接続もスルーホールにより実現している。これらの配線パターンのうち、抵抗TILR0〜TILR743とLEDとをそれぞれ電気的に接続する配線パターンと、抵抗TILR0〜TILR743と扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタとをそれぞれ電気的に接続する配線パターンと、は、他の配線パターンの幅と比べてその幅がそれぞれ大きくなるように形成されるとともに、他の配線パターンの全長と比べてその全長がそれぞれ長くなるように形成されることによって、配線パターンの表面積が大きく形成されるようになっている。これにより、抵抗TILR0〜TILR743により発する熱を、表面積が大きく形成される配線パターンで奪うことにより、抵抗TILR0〜TILR743の冷却効果を期待することができる。また、本実施形態では、実装面に形成される配線パターンが実装面全体を占有する率と、非実装面に形成される配線パターンが非実装面全体を占有する率と、が等しくなるようにそれぞれの配線パターンが形成されている。これにより、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板が温度の影響を受けて反り返りを防止することができるため、LED、抵抗TILR0〜TILR743、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタをハンダ付けした部分にハンダクラック(亀裂)の発生による電気的な接続の不具合を防止することができる。
本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24と、には、約+3Vという電圧が印加されるように扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743の抵抗値が選定されている。そして、本実施形態では、上述したように、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24と、には、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板におけるLEDに流れる電流を15ミリアンペア(mA)という一定電流となるように制御されている。これにより、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30による消費電力と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31による消費電力と、は、1チャンネルあたり45ミリワット(mW、=15mA×3V)となり、24チャンネルで合計1080mW(=45mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失(定電流LEDドライバの性能を維持することができる温度を超えない最大の消費電力)として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されており、上述した、ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21とランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21とが有する性能と同一である。このように、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743の抵抗値が選定されることによって、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失(約4.2W)の約4分の1という極めて小さく抑えることで定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31による発熱を抑制することができるようになっている。
定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31は、上述したように、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっており、本実施形態では、15mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定されている。ここで、例えば、VFが2.1V程度を有する1つのLEDが扉枠側第2装飾基板に実装された系統として形成されるとともに、抵抗TILR24〜TILR47が扉枠側第2装飾基板に実装されていない場合について検討する。定電流LEDドライバTCCLD2の出力チャンネルCH1〜CH24は、1つのLEDが扉枠側第2装飾基板に実装された系統として形成される。1つのLEDにより2.1Vの電位差が生ずることで、+12Vから2.1Vを引いた+9.9Vとなり、この+9.9Vが定電流LEDドライバTCCLD2の出力チャンネルCH1〜CH24にそれぞれ印加されることとなる。そうすると、定電流LEDドライバTCCLD2による消費電力は、1チャンネルあたり148.5ミリワット(mW、=15mA×9.9V)となり、24チャンネルで合計3564mW(=148.5mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、上述したように、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されているため、抵抗TILR24〜TILR47が扉枠側第2装飾基板に実装されていない場合には、定電流LEDドライバTCCLD2の最大許容損失(約4.2W)の約85%までに達することとなって定電流LEDドライバTCCLD2による発熱を全く抑制することができないこととなる。これに対して、本実施形態では、上述したように、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743の抵抗値が選定されることによって、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失(約4.2W)の約4分の1という極めて小さく抑えることで定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31による発熱を抑制することができる。
定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31は、上述したように、電気的に接続される図示しない3つの抵抗の抵抗値によってLEDに流れる一定電流をそれぞれ設定することができるようになっており、本実施形態では、15mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定されている。ここで、仮に、30mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定される場合について検討すると、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30による消費電力と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31による消費電力と、は、1チャンネルあたり90ミリワット(mW、=30mA×3V)となり、24チャンネルで合計2160mW(=90mW×24チャンネル)となる。本実施形態では、上述したように、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失として約4.2W(=4200mW)という性能を有するものが採用されている。このように、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30の出力チャンネルCH1〜CH24と、枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31の出力チャンネルCH1〜CH24と、に約+3Vという電圧が印加されるように扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743の抵抗値が選定されることによって、30mAとなるように3つの抵抗の抵抗値が選定される場合においても、定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31の最大許容損失(約4.2W)の約2分の1に小さく抑えることで定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31による発熱を抑制することができる。
なお、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743、LED、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタがそれぞれ実装される実装面は、抵抗TILR0〜TILR743、LED、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタを電気的に接続するための配線パターンが形成されるとともに、この配線パターンと電気的に絶縁され配線パターンが形成されない実装面側ベタパターンが形成されていてもよい。この実装面側ベタパターンは、基板取付貫通孔より一回り大きい領域を除いて実装面に形成されていない。配線パターンには、抵抗TILR0〜TILR743、LED、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタをハンダ付けするための領域と、抵抗TILR0〜TILR743の真下の領域と、を除いて、実装面側ベタパターンとともに、保護膜として実装面全体にレジスト印刷されている。また、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面の反対側の裏面側には非実装面側ベタパターンが全体に形成されており、非実装面側ベタパターンとともに、保護膜として非実装面全体にレジスト印刷されている。この非実装面側ベタパターンは、基板取付貫通孔より一回り大きい領域を除いて非実装面である扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面の反対側の裏面側に形成されていない。実装面側ベタパターンと非実装面側ベタパターンとは複数のスルーホールにより電気的に接続されている。扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板の実装面に抵抗TILR0〜TILR743がそれぞれ実装されると、抵抗TILR0〜TILR743の電極(ハンダ付けされる電極)を除く部分である本体部分が実装面側ベタパターンと当接する状態となる。これにより、抵抗TILR0〜TILR743により発する熱を、実装面側ベタパターン全体へ伝えるとともに、実装面側ベタパターンへ伝わった熱をスルーホールを介して非実装面側ベタパターンへ伝えることによって、抵抗TILR0〜TILR743により発する熱を、実装面側ベタパターン全体と非実装面側ベタパターン全体とで奪うことにより、抵抗TILR0〜TILR743の冷却効果を期待することができる。実装面側ベタパターンと非実装面側ベタパターンとにより、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板が温度の影響を受けて反り返りを防止することができるため、LED、抵抗TILR0〜TILR743、そして扉枠側第1装飾基板用コネクタ〜扉枠側第31装飾基板用コネクタをハンダ付けした部分にハンダクラック(亀裂)の発生による電気的な接続の不具合を防止することができる。
また、扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板における抵抗TILR0〜TILR743とLEDとのそれぞれの電気的な接続順番は、図41に示した接続順番に限らず、抵抗TILR0〜TILR743とLEDとがそれぞれ電気的に直列接続されていればどのような接続順番でもよい。例えば、定電流LEDドライバTCCLD1の出力チャンネルCH1について説明すると、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子と電気的に直列接続された2つのLEDのうち、初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続され、初段のCH1用LEDのカソード端子が抵抗TILR0を介して後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が遊技盤側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続されるように接続順番としてもよいし、扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおける電源供給用端子が抵抗TILR0を介して初段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続されることにより初段のCH1用LEDのアノード端子が+12V電源ラインと電気的に接続され、初段のCH1用LEDのカソード端子が後段のCH1用LEDのアノード端子と電気的に接続され、後段のCH1用LEDのカソード端子が扉枠側第1装飾基板に設けられるコネクタにおけるCH1用出力端子と電気的に接続されるように接続順番としてもよい。
[14−3.ランプ駆動基板と枠装飾駆動アンプ基板とに実装される定電流LEDドライバ]
次に、ランプ駆動基板4170(ランプ駆動サブ基板4170’も含む。)と枠装飾駆動アンプ基板194(枠装飾駆動アンプサブ基板194’)とに実装される定電流LEDドライバについて説明する。ランプ駆動基板4170側における定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20、ランプ駆動サブ基板4170’側における定電流LEDドライバYCCLD21、枠装飾駆動アンプ基板194側における定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30、及び枠装飾駆動アンプサブ基板194’側における定電流LEDドライバTCCLD31は、同一の性能を有するものであるため、ここでは、単に定電流LEDドライバと記載して説明する。
定電流LEDドライバは、上述したように、個体を識別することができるIDが図示しないID設定回路(例えば、複数の外付け抵抗から構成されている。)により重複しないように設定する回路を備えている。定電流LEDドライバは、自身の温度が予め定めた温度(本実施形態では、TSD動作温度として150℃〜180℃が設定されている。)に達すると、出力チャンネルCH1〜CH24をすべてOFF(つまり、定電流出力を停止)し、温度が予め定めた温度まで(本実施形態では、TSD解除温度としてTSD動作温度よりマイナス30℃が設定されている。)下がると再び設定されている定電流出力を開始するサーマルシャットダウン(TSD)回路を備えている。
定電流LEDドライバに入力される、遊技盤側発光データSL−DATと扉側発光データSTL−DATとは、スタートデータ、IDデータ、発光データ、そしてピリオドデータという順番に構成されており、周辺制御基板4140からスタートデータに続いて、IDデータ、発光データ、そしてピリオドデータを遊技盤側発光クロック信号SL−CLK、扉側発光クロック信号STL−CLKと同期してとそれぞれ送信する。
定電流LEDドライバは、スタートデータを受信すると、続いてIDデータを受信し、この受信したIDデータが自身に設定されたIDと同一であると判別したときには、続いて発光データを受け入れて、ピリオドデータを受信すると、受け入れた発光データに基づいて、出力チャンネルCH1〜CH24へ流れる電流を可変して一定電流に制御する一方、この受信したIDデータが自身に設定されたIDと異なると判別したときには、その後の、発光データ、そしてピリオドデータを受け入れず、前回受け入れた発光データに基づいて制御した、出力チャンネルCH1〜CH24へ流れる一定電流を維持する。なお、定電流LEDドライバは、発光データに基づいてPWM制御を行うことにより127段階の階調レベルに調整することができ、消灯、点灯、点滅、そして調光点灯を行うことができる。
定電流LEDドライバの出力チャンネルCH1〜CH24には、一定電流が流れるように制御されているため、定電流LEDドライバが発熱体となる。このため、定電流LEDドライバの熱対策を講ずる必要がある。定電流LEDドライバは上述したTSD回路を備えているものの、TSDが動作すると、上述したように、力チャンネルCH1〜CH24をすべてOFF(つまり、定電流出力を停止)することとなり、LEDがすべて消灯することとなり、点灯、点滅、そして階調点灯することが全くできなくなるという問題がある。そこで、本実施形態では、定電流LEDドライバの出力チャンネルCH1〜CH24に印加される電圧を低く抑えることで定電流LEDドライバの発熱対策を講ずるとともに、定電流LEDドライバが実装される他の基板である各装飾基板(遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板や扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)に抵抗を設けることでこの抵抗による発熱によって定電流LEDドライバの発熱の一部分を受け持つという仕組みを採用した。各装飾基板の実装面に実装される抵抗は、上述したように、抵抗が発した熱が実装面に形成される実装面側ベタパターンへ伝わり、複数のスルーホールを介して、装飾基板の実装面の反対側の裏面側に形成される非実装面側ベタパターンへ伝わり、外気に放熱されるようになっている。
[15.主制御基板の送受信に関する各種コマンド]
次に、主制御基板4100から払出制御基板4110へ送信される各種コマンドと、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信される各種コマンドについて、図42〜図45を参照して説明する。図42は主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図43は主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図44は図43の主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドのつづきを示すテーブルであり、図45は主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドの一例を示すテーブルである。まず、主制御基板から払出制御基板へ送信される払い出しに関するコマンドである賞球コマンドについて説明し、続いて主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドについて説明し、主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドについて説明する。
[15−1.主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンド]
主制御基板4100の主制御MPU4100aは、図13に示した、一般入賞口スイッチ3020,3020、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、及びカウントスイッチ2110等の各種入賞スイッチからの検出信号が入力されると、これらの検出信号に基づいて、予め定めた球数の遊技球を賞球として払い出すための賞球コマンドを払出制御基板へ送信する。この賞球コマンドは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドである。本実施形態では、パチンコ遊技機1とCRユニット6(パチンコ遊技機1と通信して、パチンコ遊技機1(賞球装置740)の払出モータ744を駆動して貯留皿である、上皿301や下皿302に貸球として遊技球を払い出す装置)とが電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ遊技機を「CR機」という。)、図42(a)に示すように、主制御基板4100から払出制御基板4110に送信する賞球コマンドには、コマンド10H〜コマンド1EH(「H」は16進数を表す。)が用意されており、コマンド10Hでは賞球1個が指定され、コマンド11Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド1EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板4110は、払出モータ744を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
また、パチンコ遊技機1と球貸し機(遊技球を貯留皿である、上皿301や下皿302に貸球として直接払い出す装置)とが遊技場(ホール)に隣接して設置され、パチンコ遊技機1と球貸し機が電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ遊技機を「一般機」という。)、図42(b)に示すように、主制御基板4100から払出制御基板4110に送信する賞球コマンドには、コマンド20H〜コマンド2EHが用意されており、コマンド20Hでは賞球1個が指定され、コマンド21Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド2EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板4110は、払出モータ744を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
なお、CR機及び一般機の共通のコマンドとして、図42(c)に示すように、コマンド30Hが用意されており、このコマンド30Hではセルフチェックが指定されている。送信側は、コマンド送信後、所定期間、受信側からコマンドの受け取り確認として出力するACK信号が入力されない場合に、コマンド30Hを送信して、ACK信号が入力されるか否かをチェックすることで接続状態を確認する。本実施形態におけるCR機の場合では、払出制御基板4110がCRユニット6との接続状態を確認する。
[15−2.主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンド]
次に、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信される各種コマンドについて説明する。主制御基板4100の主制御MPU4100aは、遊技の進行に基づいて周辺制御基板4140に各種コマンドを送信する。これらの各種コマンドは、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、図43及び図44に示すように、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、から構成されている。
各種コマンドは、図43及び図44に示すように、特図1同調演出関連、特図2同調演出関連、大当り関連、電源投入、普図同調演出関連、普通電役演出関連、報知表示、状態表示、及びその他に区分されている。
[15−2−1.特図1同調演出関連]
特図1同調演出関連は、図13に示した上始動口スイッチ3022からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図43に示すように、図13に示した機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185に関する、特図1同調演出開始、特別図柄1指定、特図1同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「A*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図1同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄1指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図1同調演出終了コマンドは、特図1同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であるを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。ここで、高確率状態は、大当りする確率が低確率状態(通常遊技状態)と比べて高く設定されるという状態であり、時短状態は、例えば、図12に示した普通図柄表示器1189による普通図柄を変動表示する時間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、短くして普通抽選結果に対応した発光パターンで停止表示することにより、所定時間における後述する普通抽選による普通抽選結果の停止表示回数を非時短状態と比べて多くするとともに、さらに、図9に示した一対の可動片2106を開閉動作させる期間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、長くして図9に示した下始動口2102への遊技球の受入率(入球率)を高めることにより持ち球を減らさず特別図柄の抽選機会を得ることができるという状態(換言すると、非時短状態と比べて、一対の可動片2106を開閉動作させるか否かの決定を多くするとともに、一対の可動片2106を開閉動作させる場合には一対の可動片2106の開閉動作の期間を長くすることにより、下始動口2102への遊技球の受入率(入球率)を高めるという状態)である。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図1同調演出開始コマンドは、特別図柄1変動開始時に送信され、特別図柄1指定コマンドは、特図1同調演出開始の直後に送信され、特図1同調演出終了コマンドは、特別図柄1変動時間経過時(特別図柄1確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、特図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−2.特図2同調演出関連]
特図2同調演出関連は、図13に示した下始動口スイッチ2109からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図43に示すように、図13に示した機能表示基板1191の下特別図柄表示器1186に関する、特図2同調演出開始、特別図柄2指定、及び特図2同調演出終了という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「B*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図2同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄2指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図2同調演出終了は、特図2同調演出終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図2同調演出開始コマンドは、特別図柄2変動開始時に送信され、特別図柄2指定コマンドは、特図2同調演出開始の直後に送信され、特図2同調演出終了コマンドは、特別図柄2変動時間経過時(特別図柄2確定時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−3.大当り関連]
大当り関連という区分には、図43に示すように、大当りオープニング、大入賞口1開放N回目表示、大入賞口1閉鎖表示、大入賞口1カウント表示、大当りエンディング、大当り図柄表示、小当りオープニング、小当り開放表示、小当りカウント表示、及び小当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「C*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始を指示するものであり、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1〜16ラウンド目の大入賞口1開放中開始(図9に示した、アタッカユニット2100の大入賞口2103のN回目のラウンドの開放中又は開放開始)を指示するものであり、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、ラウンド間の大入賞口1閉鎖中開始(アタッカユニット2100の大入賞口2103のラウンド間の閉鎖中又は閉鎖開始)を指示するものであり、大入賞口1カウント表示コマンドは、カウント0〜10個の遊技球の球数をカウントした旨(図13に示したカウントスイッチ2110によって検出された、大入賞口2103に入球した遊技球の球数)を伝えるものであり、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始を指示するものであり、大当り図柄表示コマンドは、大当り図柄情報表示を指示するものである。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始を指示するものであり、小当り開放表示コマンドは、小当り開放中開始(小当り時における、アタッカユニット2100の大入賞口2103の開放中又は開放開始)を指示するものであり、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞演出(小当り中における、大入賞口2103に入球した遊技球がカウントスイッチ2110によって検出された場合における演出)を指示するものであり、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始時に送信され、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1〜16ラウンド目の大入賞口1開放時(アタッカユニット2100の大入賞口2103のN回目のラウンドの開放時)に送信され、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、大入賞口1閉鎖時(アタッカユニット2100の大入賞口2103の閉鎖開始)に送信され、大入賞口1カウント表示コマンドは、大入賞口1開放時及び大入賞口1へのカウント変化時(アタッカユニット2100の大入賞口2103の開放時、及び大入賞口2103に入球した遊技球がカウントスイッチ2110によって検出された時)に送信され、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始時に送信され、大当り図柄表示コマンドは、大入賞口開放時(アタッカユニット2100の大入賞口2103の開放時)に送信される。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始時に送信され、小当り開放表示コマンドは、小当り開放時(小当り時における、アタッカユニット2100の大入賞口2103の開放時)に送信され、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞時(小当り中における、大入賞口2103に入球した遊技球がカウントスイッチ2110によって検出された時)に送信され、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−4.電源投入]
電源投入という区分には、図43に示すように、電源投入時状態、電源投入時主制御復帰先、及び電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「D*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
電源投入時状態コマンドは、RAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである。電源投入時状態コマンドは、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ遊技機の機種コードを示す情報と、から構成されている。このパチンコ遊技機の機種コードは、例えば、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など)であるのか、を特定するものである。つまり、パチンコ遊技機の機種コードの情報は、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、から主として構成されている。
電源投入時主制御復帰先コマンドは、主制御基板4100自体の復帰先を指示するものである。電源投入時主制御復帰先コマンドは、図13に示した始動口ソレノイド2105の駆動状態を指示する情報と、図13に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、を主としてから構成されている。
電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドは、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を指示するものであり、主制御内蔵RAMに遊技バックアップ情報の1つとして記憶保持(バックアップ)されるものである。電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドは、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、主制御内蔵RAMに記憶保持(バックアップ)された遊技バックアップ情報からメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を読み出して作成されるようになっている。なお、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されてRAMクリアを行う場合には、主制御内蔵RAMに記憶保持(バックアップ)された遊技バックアップ情報が初期化されることによりメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値が初期値である値0(ゼロ)に設定される(つまり、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されてRAMクリアを行う場合には、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が強制的にゼロ個に設定される)。
電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、及び電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に送信される。具体的には、パチンコ遊技機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、及び電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが送信される。
[15−2−5.普図同調演出関連]
普図同調演出関連は、図13に示したゲートスイッチ2352からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図43に示すように、図13に示した機能表示基板1191の普通図柄表示器1189に関する、普図同調演出開始、普図柄指定、普図同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「E*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで普図同調演出開始を指示するものであり、普図柄指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、普図同調演出終了コマンドは、普図同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、上述したように、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であるを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図同調演出開始コマンドは、普通図柄1変動開始時に送信され、普図柄指定コマンドは、普図同調演出開始の直後に送信され、普図同調演出終了コマンドは、普通図柄変動時間経過時(普通図柄確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、普図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−6.普通電役演出関連]
普通電役演出関連は、図13に示した始動口ソレノイド2105の駆動により開閉される図9に示した一対の可動片2106に関するものであり、その区分には、図43に示すように、普図当りオープニング、普電開放表示、及び普図当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「F*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始を指示するものであり、普電開放表示コマンドは、普電開放中開始(一対の可動片2106が始動口ソレノイド2105の駆動により左右方向へ拡開した状態、又は拡開する時)を指示するものであり、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始時に送信され、普電開放表示コマンドは、普電開放時(一対の可動片2106が始動口ソレノイド2105の駆動により左右方向へ拡開する時)に送信され、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−7.報知表示]
報知表示の区分には、図44に示すように、入賞異常表示、接続異常表示、断線・短絡異常表示、磁気検出スイッチ異常表示、不正磁気検出表示、伝送経路不具合表示、伝送経路不正改変表示、扉開放、及び扉閉鎖という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「6*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時(大当り中でもないのに、アタッカユニット2100の大入賞口2103に遊技球が入球してその遊技球をカウントスイッチ2110が検出した時)に入賞異常報知の開始を指示するものであり、接続異常表示コマンドは、例えば、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間に亘る経路において電気的な接続異常がある場合に接続異常報知の開始を指示するものであり、断線・短絡異常表示コマンドは、例えば、主制御基板4100と、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、カウントスイッチ2110等との電気的な接続の断線・短絡が生じた場合に断線・短絡異常表示の開始を指示するものである。
磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、図13に示した磁気検出スイッチ3024が異常を検出した場合(図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子からのオフセット調整不成功の状態や異常接続の状態である旨が伝わった場合、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子への電源経路に問題がある場合)に磁気検出スイッチ異常報知の開始を指示するものであり、不正磁気検出表示コマンドは、磁気検出スイッチ3024が不正な磁気を検知した場合(磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの磁石検知状態である旨が伝わった場合)に不正磁気検知報知の開始を指示するものであり、伝送経路不具合表示コマンドは、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路において不具合を検知した場合に磁気検出スイッチ伝送経路不具合報知の開始を指示するものであり、伝送経路不正改変表示コマンドは、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変を検知した場合に磁気検出スイッチ伝送経路不正改変報知の開始を指示するものである。
また、扉開放コマンドは、図14に示した、払出制御基板4110を介して入力される扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号(開放信号)に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して開放された状態と、本体枠3が外枠2に対して開放された状態と、のうちいずれか一方の状態又は両方の状態である場合に、扉開放報知を指示するものであり、扉枠閉鎖コマンドは、扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であり、かつ、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態である場合に扉開放報知終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時に送信され、接続異常表示コマンドは、主制御基板4100から払出制御基板4110へのコマンド送信時に払出制御基板4110からのACK返信(ACK信号)がなかった時に送信され、断線・短絡異常表示コマンドは、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、カウントスイッチ2110等のうち、いずれが断線または短絡状態となった時に送信され、磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、磁気検出スイッチ3024が異常を検知した時に送信され、不正磁気検出表示コマンドは、磁気検出スイッチ3024が不正な磁気を検知した時に送信され、伝送経路不具合表示コマンドは、磁気検出スイッチ3024への伝送経路(主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路)の不具合を検知した時に送信され、伝送経路不正改変表示コマンドは、磁気検出スイッチ3024への伝送経路(主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路)の不正改変を検知した時に送信される。また、扉開放コマンドは、扉開放を検知した時(扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して開放された状態と、本体枠3が外枠2に対して開放された状態と、のうちいずれか一方の状態又は両方の状態である場合)に送信され、扉枠閉鎖コマンドは、扉閉鎖を検知した時(扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であり、かつ、本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態である場合)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−8.状態表示]
状態表示の区分には、図44に示すように、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンドという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「7*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンドは、それぞれ、払出制御基板4110から送信された1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、これらの詳細な説明は、後述する。なお、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、払出制御基板4110からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、図44に示すように、「7*H」をステータスとして設定するとともに、その受信したコマンドをそのままモードとして設定する。つまり、主制御MPU4100aは、払出制御基板4110からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、これら受信したコマンドに付加情報である「7*H」を付加することにより、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドに整形する。
整形された、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これら整形された、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[15−2−9.テスト関連]
テスト関連の区分には、図44に示すように、テストという名称の各種コマンドから構成されている。このテストコマンドには、ステータスとして「8*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
テストコマンドは、周辺制御基板4140の各種検査を指示するものである(例えば、図16に示した、周辺制御部4150、液晶及び音制御部4160、ランプ駆動基板4170、モータ駆動基板4180、及び枠装飾駆動アンプ基板194等の各種基板の検査を行うものである)。
テストコマンドの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時RAMクリア及びRAMクリア以外の時に送信される。具体的には、パチンコ遊技機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときであって、払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されたときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理でテストコマンドが送信される。
[15−2−10.その他]
その他の区分には、図44に示すように、始動口入賞、変動短縮作動終了指定、高確率終了指定、特別図柄1記憶、特別図柄2記憶、普通図柄記憶、特別図柄1記憶先読み演出、特別図柄2記憶先読み演出、及びメイン賞球数情報出力という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「9*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ遊技機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
始動口入賞コマンドは、始動口入賞演出開始を指示するものであって、上始動口スイッチ3022からの検出信号に基づいて上始動口2101に遊技球が入球した場合における演出の開始と、下始動口スイッチ2109からの検出信号に基づいて下始動口2102に遊技球が入球した場合における演出の開始と、をそれぞれ指示するものであり、変動短縮作動終了指定コマンドは、変動短縮作動状態から変動短縮非作動状態への状態移行を指示するものであり、高確率終了指定コマンドは、高確率状態から低確率状態への状態移行を指示するものであり、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1保留0〜4個(図9に示した上始動口2101に遊技球が入球して機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2保留0〜4個(図9に示した下始動口2102に遊技球が入球して機能表示基板1191の下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1保留0〜4個(図9に示したゲート部2350を遊技球が通過して機能表示基板1191の普通図柄表示器1189で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1保留が機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄1保留に基づく上特別図柄表示器1185による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものであり、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2保留が機能表示基板1191の下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄2保留に基づく下特別図柄表示器1186による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものであり、メイン賞球数情報出力コマンドは、主制御基板4100が上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨をメイン賞球数情報としてメイン賞球数情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることを指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、始動口入賞コマンドは、始動口入賞時(上始動口スイッチ3022からの検出信号に基づいて上始動口2101に遊技球が入球した時や、下始動口スイッチ2109からの検出信号に基づいて下始動口2102に遊技球が入球した時)に、図5に示した本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び図2に示した扉枠5に設けたスピーカ130から主に音声でその旨を報知するために送信され、変動短縮作動終了指定コマンドは、規定回数の変動短縮を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、高確率終了指定コマンドは、「高確率N回」の場合の高確率回数を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1作動保留球数変化時(上始動口2101に遊技球が入球して機能表示基板1191の上特別図柄表示器1185で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに上始動口2101に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から上特別図柄表示器1185で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2作動保留球数変化時(下始動口2102に遊技球が入球して機能表示基板1191の下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに下始動口2102に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から下特別図柄表示器1186で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1作動保留球数変化時(ゲート部2350を遊技球が通過して機能表示基板1191の普通図柄表示器1189で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらにゲート部2350を遊技球が通過して保留数が増加した時や、その保留数から普通図柄表示器1189で普通図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1作動保留球数増加時(上始動口2101に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信され、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2作動保留球数増加時(下始動口2102に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信され、メイン賞球数情報出力コマンドは、各種入賞口入賞時(上始動口スイッチ3022からの検出信号に基づいて上始動口2101に遊技球が入球した時、下始動口スイッチ2109からの検出信号に基づいて下始動口2102に遊技球が入球した時、一般入賞口スイッチ3020,3020からの検出信号に基づいて一般入賞口2104,2201に遊技球が入球した時、及びカウントスイッチ2110からの検出信号に基づいて大入賞口2103に遊技球が入球した時等の各種入賞口に遊技球が入球した時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
ところで、始動口入賞コマンドは、上述したように、始動口入賞時(上始動口スイッチ3022からの検出信号に基づいて上始動口2101に遊技球が入球した時や、下始動口スイッチ2109からの検出信号に基づいて下始動口2102に遊技球が入球した時)に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から主に音声でその旨を報知するために送信されるが、図16に示した周辺制御基板4140が始動口入賞コマンドをどのように利用するかについては、パチンコ遊技機の仕様によって異なる場合もある。例えば、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音声で報知するほかに、不正行為の有無を監視するためにも利用するという仕様のものである。これに対して、他のパチンコ遊技機では、周辺制御基板4140が始動口入賞コマンドを単に受信するだけで、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音声で報知しない仕様のものもある。
[15−3.主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンド]
次に、主制御基板4100が受信する払出制御基板4110からの各種コマンドについて説明する。
払出制御基板4110からの各種コマンドの区分には、図45に示すように、枠状態1、エラー解除ナビ及び枠状態2という名称のコマンドから構成されており、枠状態1、エラー解除ナビ、そして枠状態2の順で優先順位が設定されている。
枠状態1コマンドには、球切れ、満タン、50個以上のストック中、接続異常及びCR未接続が用意されており、球切れではビット0(B0、「B」はビットを表す。)に値1がセットされ、満タンではビット1(B1)に値1がセットされ、50個以上のストック中ではビット2(B2)に値1がセットされ、接続異常ではビット3(B3)に値1がセットされ、CR未接続ではビット4(B4)に値1がセットされる。枠状態1コマンドのビット5(B5)〜ビット7(B7)には、B5に値1、B6に値0、そしてB7に値0がセットされている。
エラー解除ナビコマンドには、球がみ、計数スイッチエラー及びリトライエラーが用意されており、球がみではビット2(B2)に値1がセットされ、計数スイッチエラーではビット3(B3)に値1がセットされ、リトライエラーではビット4(B4)に値1がセットされる。ここで、「計数スイッチエラー」とは、図14に示した計数スイッチ751の不具合が生じているか否かを示すものである。「リトライエラー」とは、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球の払い出しが繰り返し行われたことを示すものである。エラー解除ナビコマンドのビット(B0)、ビット(B1)、及びビット5(B5)〜ビット7(B7)には、B0に値0、B1に値0、B5に値0、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
枠状態2コマンドには、発射球送制御回路エラーが用意されており、発射球送制御回路エラーではビット0(B0)に値1がセットされる。枠状態2コマンドのビット1(B1)〜ビット7(B7)には、B1に値0、B2に値0、B3に値0、B4に値0、B5に値1、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS558のコマンド送信処理で送信される。
[16.主制御基板の各種制御処理]
次に、パチンコ遊技機1の遊技の進行に応じて、図13に示した主制御基板4100が行う各種制御処理について、図46〜図54を参照して説明する。図46は主制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図47は図46の主制御側電源投入時処理のつづきを示すフローチャートであり、図48は主制御側タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図49は磁気検出スイッチ起動開始処理の一例を示すフローチャートであり、図50は磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理の一例を示すフローチャートであり、図51は主枠扉開放確認処理の一例を示すフローチャートであり、図52はDOOR信号整合性処理の一例を示すフローチャートであり、図53は磁気検出用電源供給信号整合性処理の一例を示すフローチャートであり、図54は磁気検出スイッチの起動及び再起動を行うタイミングチャートである。まず、遊技制御に用いられる各種乱数について説明し、続いて初期値更新型のカウンタの動き、主制御側電源投入時処理、主制御側タイマ割り込み処理、磁気検出スイッチ起動開始処理、磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理、主枠扉開放確認処理、DOOR信号整合性処理、磁気検出用電源供給信号整合性処理、磁気検出スイッチの起動及び再起動について説明する。
[16−1.各種乱数]
遊技制御に用いられる各種乱数として、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数と、大当り遊技状態を発生させないときにリーチ(リーチはずれ)を発生させるか否かの決定に用いるためのリーチ判定用乱数と、図13に示した、上特別図柄表示器1185及び下特別図柄表示器1186で変動表示される特別図柄の変動表示パターンの決定に用いるための変動表示パターン用乱数と、大当り遊技状態を発生させるときに上特別図柄表示器1185及び下特別図柄表示器1186で導出表示される大当り図柄の決定に用いるための大当り図柄用乱数と、この大当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための大当り図柄用初期値決定用乱数、小当り遊技状態を発生させるときに上特別図柄表示器1185及び下特別図柄表示器1186で導出表示される小当り図柄の決定に用いるための小当り図柄用乱数、この小当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための小当り図柄用初期値決定用乱数等が用意されている。またこれらの乱数に加えて、図9に示した可動片2106を開閉動作させるか否かの決定に用いるための普通図柄当り判定用乱数と、この普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数と、図13に示した普通図柄表示器1189で変動表示される普通図柄の変動表示パターンの決定に用いるための普通図柄変動表示パターン用乱数等が用意されている。
このような遊技制御に用いられる各種乱数のうち、大当り判定用乱数はハードウェアにより更新されるものに対して、他の各種乱数はソフトウェアにより更新されるようになっている。
例えば、大当り判定用乱数は、図13に示した主制御MPU4100aに内蔵される主制御内蔵ハード乱数回路4100anによりハードウェアにより直接更新されるようになっている。この主制御内蔵ハード乱数回路4100anは、上述したように、主制御MPU4100aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号(図27に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路4100anが繰り返し行い、主制御MPU4100aは、主制御内蔵ハード乱数回路4100anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路4100anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
これに対して、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。このカウンタは、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は更新される。このようなカウンタの更新方法を「初期値更新型のカウンタ」という。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
なお、本実施形態では、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが電源投入時に操作された場合や、後述する、主制御側電源投入時処理において図13に示した主制御MPU4100aの主制御内蔵RAMに記憶されている各種情報を数値とみなしてその合計を算出して得たチェックサムの値(サム値)が主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致していない場合など、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合には、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、図13に示した主制御MPU4100aがその内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を実行し、この導出した固定値がセットされる仕組みとなっている。つまり、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、初期値導出処理の実行によりIDコードに基づいて導出された同一の固定値が常に上書き更新されるようになっている。このように、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットされる値は、IDコードを利用して導出されており、主制御MPU4100aを製造したメーカによって主制御MPU4100aに内蔵する不揮発性のRAMにIDコードを記憶させるとIDコードが外部装置を用いても書き換えられないという第1のセキュリティー対策と、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合に初期値導出処理を実行することによってIDコードに基づいて同一の固定値を導出するという第2のセキュリティー対策と、による2段階のセキュリティー対策が講じられることよって解析されるのを防止している。
ここで、主制御MPU4100aに内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードを普通図柄当り判定用初期値決定用乱数として用いる利点について説明する。例えば、賞球として払い出される遊技球を不正に獲得しようとする者が何らかの方法で遊技盤4を入手して分解し、主制御MPU4100aに内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードを不正に取得し、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングを把握することができたとしても、そのIDコードが個体を識別するためのユニークな符号が付されたものであるため、他の遊技盤4’に備える主制御MPU4100a’に内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードとまったく異なるものとなる。つまり他の遊技盤4’においては、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングも、入手した遊技盤4のものとまったく異なる。換言すると、入手した遊技盤4を分解して解析して得たIDコードは、他の遊技盤4’、つまり他のパチンコ遊技機1’において、まったく役に立たないものであるため、分解して解析した得た所定間隔ごとに瞬停を発生させ、その所定間隔ごとに、図9に示したゲート部2350に遊技球を通過させたとしても、図9に示した可動片2106を開閉動作させて下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態を発生させることができない。
[16−2.主制御側電源投入時処理]
次に、主制御側電源投入時処理について、図46及び図47を参照して説明する。パチンコ遊技機1に電源が投入されると、デフォルトとして予め定めたアドレスにスタックポインタが設定されるように主制御MPU4100aが回路構成されている。このスタックポインタは、例えば、使用中の記憶素子(レジスタ)の内容を一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したり、サブルーチンを終了して本ルーチンに復帰するときの本ルーチンの復帰アドレスを一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したりするものであり、スタックが積まれるごとにスタックポインタが進む。
そして上述したメイン制御プログラムが、主制御基板4100の主制御MPU4100aによる制御の下、図46及び図47に示すように、主制御側電源投入時処理を行う。この主制御側電源投入時処理が開始されると、メイン制御プログラムは、主制御MPU4100aの制御の下、RAMアクセス許可の設定を行う(ステップS10)。このRAMアクセス許可の設定により主制御内蔵RAMに対する更新を行うことができる。
ステップS10に続いて、メイン制御プログラムは、図13に示した主制御内蔵WDT4100afの初期値設定及び起動設定を行う(ステップS12)。ここでは、主制御MPU4100aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視する主制御内蔵WDT4100afに初期値を設定するために主制御MPU4100aに内蔵されるウォッチドックタイマコントロールレジスタ(以下、「WDTコントロールレジスタ」と記載する。)にタイマ設定値を設定して主制御内蔵WDT4100afを起動させて主制御MPU4100aをリセットするまでの計時を開始する。主制御内蔵WDT4100afが起動すると、主制御内蔵WDT4100afによる計時が開始され、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでに、主制御MPU4100aに内蔵されるウォッチドックタイマクリアレジスタ(以下、「WDTクリアレジスタ」と記載する。)にタイマクリア設定値をセットしないと、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットされるようになっている。これに対して、主制御内蔵WDT4100afが起動して計時が開始されると、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでにWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすると、主制御内蔵WDT4100afによる計時がクリアされて、再び計時が開始されるようになっている。このように、主制御内蔵WDT4100afによる計時をタイマ設定値で設定された時間に達するまでにクリアして再び計時を開始するという処理を繰り返し行うことにより主制御MPU4100aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視することができる。
ステップS12に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア処理を行う(ステップS14)。この停電クリア処理では、まず、図28に示した停電監視回路4100eに停電クリア信号の出力を開始する。この停電監視回路4100eは、電圧比較回路であるコンパレータMIC21と、DタイプフリップフロップMIC22と、から構成されている。電圧比較回路であるコンパレータMIC21は、+24Vとリファレンス電圧との電圧を比較したり、+12Vとリファレンス電圧との電圧を比較したりすることで、その比較結果を出力する。この比較結果は、停電又は瞬停が発生していない場合ではその論理がHIとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される一方、停電又は瞬停が発生した場合ではその論理がLOWとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるようになっている。
停電クリア処理では、まず停電監視回路4100eに停電クリア信号の出力を開始することにより、このDタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を開始する。この停電クリア信号は、主制御MPU4100aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をLOWとして、リセット機能付き主制御出力回路4100caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU4100aは、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができ、ラッチ状態をセットするまでの間、DタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する状態とすることができ、その1Q端子からの信号を監視することができる。
続いて、停電クリア処理では、ウェイトタイマ処理を行い、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。電源投入時から所定電圧となるまでの間では電圧がすぐに上がらない。一方、停電又は瞬停(電力の供給が一時停止する現象)となるときでは電圧が下がり、停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路4100eから停電予告として停電予告信号が入力される。電源投入時から所定電圧に上がるまでの間では同様に電圧が停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路4100eから停電予告信号が入力される。そこで、ウェイトタイマ処理では、電源投入後、電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待つための処理であり、本実施形態では、待ち時間(ウェイトタイマ)として200ミリ秒(ms)が設定されている。停電予告信号が入力されているか否かの判定では、停電予告信号として、上述したDタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力されている信号に基づいて行う。
電源投入後に電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待っても停電予告信号の入力がなかったときには、メイン制御プログラムは、DタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を停止する。ここでは、停電クリア信号は、主制御MPU4100aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をHIとして、リセット機能付き主制御出力回路4100caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU4100aは、DタイプフリップフロップMIC22をラッチ状態にセットすることができる。DタイプフリップフロップMIC22は、そのプリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチすると、出力端子である1Q端子から停電予告信号を出力する。
ステップS14に続いて、メイン制御プログラムは、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されているか否かを判定する(ステップS16)。この判定では、メイン制御プログラムが、払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されたことに伴う操作信号(検出信号)が主制御MPU4100aに入力されているか否かにより行う。メイン制御プログラムは、その操作信号の論理値に基づいて、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がHIであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断して操作スイッチ860aが操作されていないと判定する一方、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がLOWであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものであると判断して操作スイッチ860aが操作されていると判定する。
ステップS16において、メイン制御プログラムは、操作スイッチ860aが操作されているときには、RAMクリア報知フラグRCL−FLGに値1をセットする(ステップS18)。一方、メイン制御プログラムは、ステップS16で操作スイッチ860aが操作されていないときには、RAMクリア報知フラグRCL−FLGに値0をセットする(ステップS20)。このRAMクリア報知フラグRCL−FLGは、主制御MPU4100aの主制御内蔵RAMに記憶されている、確率変動、未払い出し賞球等の遊技に関する遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報を消去するか否かを示すフラグであり、各種情報を消去するとき値1、各種情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。なお、ステップS18及びステップS20でセットされたRAMクリア報知フラグRCL−FLGの値は、主制御MPU4100aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶される。
ステップS18又はステップS20に続いて、メイン制御プログラムは、ウェイト時間待機処理を行う(ステップS22)。このウェイト時間待機処理では、図16に示した、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160による遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)まで待っている。本実施形態では、ブートするまでの待機時間(ブートタイマ)として2.5秒(s)が設定されている。
ステップS22に続いて、メイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS24)。上述したように、パチンコ遊技機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路4100eから入力される。ステップS24の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。ステップS24の判定で停電予告信号の入力があるときには、メイン制御プログラムは、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行う。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT4100afに対して主制御MPU4100aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT4100afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板4100の主制御MPU4100aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS24の判定がステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS24の判定で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは、RAMクリア報知フラグRCL−FLGが値0である否かを判定する(ステップS26)。上述したように、RAMクリア報知フラグRCL−FLGは、各種情報を消去するとき値1、各種情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL−FLGが値0であるとき、つまり各種情報を消去しないときには、チェックサムの算出を行う(ステップS28)。このチェックサムは、主制御内蔵RAMに記憶されている各種情報を数値とみなしてその合計を算出するものである。
ステップS28に続いて、メイン制御プログラムは、算出したチェックサムの値(サム値)が後述する主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致しているか否かを判定する(ステップS30)。一致しているときには、このメイン制御プログラムは、バックアップフラグBK−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS32)。このバックアップフラグBK−FLGは、各種情報、チェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK−FLGの値等の遊技バックアップ情報を後述する主制御側電源断時処理において主制御内蔵RAMに記憶保持したか否かを示すフラグであり、主制御側電源断時処理を正常に終了したとき値1、主制御側電源断時処理を正常に終了していないとき値0にそれぞれ設定される。なお、主制御基板4100の製造ラインの検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板4100が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、についての詳細な説明を後述する。
ステップS32でバックアップフラグBK−FLGが値1であるとき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了したときには、メイン制御プログラムは、復電時として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS34)。この設定は、主制御MPU4100aに内蔵されたROM(つまり、主制御内蔵ROM)から復電時情報を読み出し、この復電時情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットする。これにより、遊技バックアップ情報から各種情報を読み出してこの各種情報に応じた各種コマンドを主制御内蔵RAMの所定記憶領域に記憶する。なお、「復電」とは、電源を遮断した状態から電源を投入した状態のほかに、停電又は瞬停からその後の電力の復旧した状態、不正手段(例えば、不正行為者が腕の裾に隠した高周波出力装置)からの高周波が主制御基板4100に照射されて主制御MPU4100a自体がリセットし、その後に復帰した状態も含める。
ステップS34に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK−FLGに値0をセットする(ステップS36)。これにより、これ以後の各種処理が行われることにより各種情報、チェックサムの値(サム値)等が変更されるため、後述する主制御側電源断時処理を正常に終了してバックアップフラグBK−FLGに値1がセットされないと、後述するように、主制御内蔵RAMの全領域がクリアされることとなる。
一方、ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL−FLGが値0でない(値1である)とき、つまり各種情報を消去するときには、或いはステップS30でチェックサムの値(サム値)が一致していないときには、又はステップS32でバックアップフラグBK−FLGが値1でない(値0である)とき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、メイン制御プログラムは、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする(ステップS38)。具体的には、メイン制御プログラムは、値0を主制御内蔵RAMに書き込むことよって行う。なお、その代わりに、メイン制御プログラムは、初期値として主制御内蔵ROMから所定値を読み出して、セットしてもよい。また、主制御MPU4100aは、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がRAMクリアを指示するもので各種情報を消去するとき、サム値が一致していないとき、又は主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、主制御MPU4100aの不揮発性のRAMに予め記憶された固有のIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を行い、この固定値を、上述した普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットする。
ステップS38に続いて、メイン制御プログラムは、初期設定として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS40)。この設定は、主制御内蔵ROMから初期情報を読み出してこの初期情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットされることにより実施される。これにより、遊技バックアップ情報が初期化され、例えばメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値は、初期値である値0(ゼロ)に設定(セット)される。
ステップS36又はステップS40に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み初期設定を行う(ステップS42)。この設定は、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期を設定するものである。本実施形態では、4ミリ秒(ms)に設定されている。
ステップS42に続いて、メイン制御プログラムは、シリアル通信初期設定を行う(ステップS44)。ここでは、主制御MPU4100aに内蔵される各種シリアル入出力ポート(例えば、払出制御基板4110に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)、周辺制御基板4140に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)に対応する、送信シリアルポートプリスケーラに通信速度の設定やパリティ有無の設定等を行うとともに、送信シリアルポートコントロールレジスタに送信回路の初期化の設定や送信許可の設定等を行う。
ステップS44に続いて、メイン制御プログラムは、試験信号出力ポート初期化設定を行う(ステップS46)。ここでは、遊技機の試験機関において、各種検査情報を出力するための図示しない試験信号出力ポートを、電源投入時に初期化設定(OFFデータ出力に設定)等を行う。
ステップS46に続いて、メイン制御プログラムは、図13に示した主制御内蔵ハード乱数回路4100anの起動設定を行う(ステップS48)。ここでは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数を、ハードウェアにより更新するために主制御MPU4100aに内蔵される、ハード乱数コントロールレジスタに乱数をラッチして取得するという設定等を行うとともに、ハード乱数設定レジスタに主制御内蔵ハード乱数回路4100anの起動等を設定する。これらの設定により主制御内蔵ハード乱数回路4100anが起動すると、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号(図27に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU4100aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。なお、主制御MPU4100aは、主制御内蔵ハード乱数回路4100anから乱数(乱数値)を取得するときには、主制御内蔵ハード乱数回路4100anにラッチ信号を出力し、このラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路4100anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御MPU4100aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得するようになっている。主制御MPU4100aは、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。
ステップS48に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時に送信するコマンドの予約設定を行う(ステップS50)。ここでは、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から各種情報を読み出してこの各種情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず各種情報のうち遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが送信されることとなる。これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。なお、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS50に続いて、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットする(ステップS51)。この磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGは、図9に示した磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動する制御を行うか否かを示すフラグであり、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動開始するとき値1、磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されて磁気検出スイッチ3024が起動中であるとき値0にそれぞれ設定される。なお、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGは、初期値として値1がセットされており、復電時において初期化され、このステップS51の処理において、再び値1がセットされるようになっている。
ステップS51に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み許可設定を行う(ステップS52)。この設定によりステップS42で設定した割り込み周期、つまり4msごとに後述する主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる。
ステップS52に続いて、メイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS54)。上述したように、パチンコ遊技機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路4100eから入力される。ステップS54の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。
ステップS54で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは非当落乱数更新処理を行う(ステップS56)。この非当落乱数更新処理では、上述した、リーチ判定用乱数、変動表示パターン用乱数、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数等を更新する。このように、非当落乱数更新処理では、当落判定(大当り判定)にかかわらない乱数をソフトウェアにより更新する。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数及び普通図柄変動表示パターン用乱数等もこの非当落乱数更新処理により更新される。
ステップS56に続いて、再びステップS54に戻り、メイン制御プログラムは、停電予告信号の入力があるか否かを判定し、この停電予告信号の入力がなければ、ステップS56で非当落乱数更新処理を行い、ステップS54〜ステップS56を繰り返し行う。なお、このステップS54〜ステップS56の処理を「主制御側メイン処理」という。
一方、ステップS54で停電予告信号の入力があったときには、メイン制御プログラムは、割り込み禁止設定を行う(ステップS58)。この設定により後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われなくなり、主制御内蔵RAMへの書き込みを防ぎ、上述した、遊技情報、及びその他の情報を含む各種情報の書き換えを保護している。
ステップS58に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア信号を出力開始する(ステップS60)。ここでは、ステップS14の停電クリア処理において停電クリア信号を出力開始した処理と同一の処理を行う。これにより、メイン制御プログラムは、主制御MPU4100aの制御の下、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができる。
ステップS60に続いて、メイン制御プログラムは、図13に示した、始動口ソレノイド2105、アタッカソレノイド2108、上特別図柄表示器1185、下特別図柄表示器1186、上特別図柄記憶表示器1184、下特別図柄記憶表示器1187、普通図柄表示器1189、普通図柄記憶表示器1188、遊技状態表示器1183、ラウンド表示器1190等に出力している駆動信号を停止する(ステップS62)。
ステップS62に続いて、メイン制御プログラムは、チェックサムの算出を行ってこの算出した値を記憶する(ステップS64)。このチェックサムは、上述したチェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK−FLGの値の記憶領域を除く、主制御内蔵RAMの作業領域の遊技情報を数値とみなしてその合計を算出する。
ステップS64に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK−FLGに値1をセットする(ステップS66)。これにより、遊技バックアップ情報の記憶が完了する。
ステップS66に続いて、メイン制御プログラムは、RAMアクセス禁止の設定を行う(ステップS68)。このRAMアクセス禁止の設定により主制御内蔵RAMに対するアクセスが行うことができなくなることよって主制御内蔵RAMの内容の更新を防止することができる。
ステップS68に続いて、無限ループに入る。この無限ループでは、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT4100afに対して主制御MPU4100aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT4100afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板4100の主制御MPU4100aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS58〜ステップS68の処理及び無限ループを「主制御側電源断時処理」という。
パチンコ遊技機1(主制御MPU4100a)は、停電したとき又は瞬停したときにはリセットがかかり、その後の電力の復旧により主制御側電源投入時処理を行う。
なお、ステップS30では主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報が正常なものであるか否かを検査し、続いてステップS32では主制御側電源断時処理が正常に終了された否かを検査している。このように、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報を2重にチェックすることにより遊技バックアップ情報が不正行為により記憶されたものであるか否かを検査している。
ここで、ステップS24の停電予告信号の有無の判定をステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行う点について説明する。まず、ステップS24の停電予告信号の有無の判定がない場合における問題点について、つまりステップS22のウェイト時間待機処理に続いてステップS26のRAMクリアフラグの値の判定を行ってその後の処理をすすめる場合における問題点について説明する。
主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、図27に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。つまり、瞬停や停電によりパチンコ島設備からの電源が遮断された状態であっても、電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されることにより、パチンコ島設備からの電源が遮断されてから約7msという時間が経過するまでの期間内に、主制御側電源断時処理を完了することができるようになっている。これは、遊技者が遊技を行っている際に、つまり、主制御側メイン処理又は後述する主制御側タイマ割り込み処理を行っている際に、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合において、主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。
ところが、極めて稀な現象として、復電時にステップS22のウェイト時間待機処理において、図16に示した、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160による遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)までの待機時間(ブートタイマ:本実施形態では、2.5秒が設定されている。)を計時開始し、その待機時間に達する直前で、仮に瞬停又は停電が発生すると、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子に電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されるものの、約7msという期間内に、ステップS42で割り込み初期設定が行われ、その後、ステップS52で割り込み許可設定が行われることにより、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われて、主制御内蔵RAMの内容が更新されても、主制御側電源投入時処理における主制御側電源断時処理を完了することができなくなる場合がある。このため、主制御内蔵RAMの内容に基づく、チェックサムを算出した値が記憶されることなく再び復電時に主制御側電源投入時処理を開始することとなる。
そうすると、今回の復電時において主制御側電源投入時処理を開始して、瞬停や停電が発生することなく、ステップS22のウェイト時間待機処理を完了し、その後、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出した値と、瞬停又は停電が発生した直前における主制御内蔵RAMに記憶されている値と、をステップS30で比較判定すると、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域をクリアすることなる。換言すると、復電時に操作スイッチ860aがホールの店員等により操作されてRAMクリアというホールの店員等による意思表示がなくても、強制的に主制御内蔵RAMに記憶されている上述した遊技バックアップ情報を消去(クリア)することとなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うようになっている。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT4100afに対して主制御MPU4100aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT4100afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットさせることができるようになっている。ステップS22のウェイト時間待機処理を行う前に、ステップS18又はステップS20においてRAMクリア報知フラグRCL−FLGに値が設定されるものの、RAMクリア報知フラグRCL−FLGの値は、上述したように、主制御MPU4100aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶されるため、ステップS10でRAMアクセス許可の設定が行われていても、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されない。
このように、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されているときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ遊技機1への電源が遮断されるとステップS24の判定により判定されたときには)、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、主制御基板4100の主制御MPU4100aを強制的にリセットして主制御基板4100を再起動することができるようになっているため、遊技の進行を行うことができず、遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報が更新されることを防止することができ、チェックサムの算出結果に変動が生ずることがないようになっている。これにより、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。したがって、復電時において、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報が初期化されることを防止することができる。
また、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されていないときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ遊技機1への電源が遮断されないとステップS24の判定により判別されたときには)、主制御基板4100の主制御MPU4100aが遊技の進行を行っている際に、パチンコ遊技機1への電源が遮断されても、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子に、図27に示した電解コンデンサMC2による電源の供給により、この遊技の進行による遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報を記憶するためのバックアップ処理であるステップS58〜ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板4100の主制御MPU4100aが完了することができるようになっているため、主制御MPU4100aの主制御MPU4100aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、バックアップ処理においてチェックサムの算出結果(つまり、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値)と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。つまり、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報に復元されて主制御基板4100を起動することができるようになっている。
更に、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていると判定したときには主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットさせることで主制御内蔵RAMの内容を全く更新することなく再び主制御側電源断時処理を開始することができる一方、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていないと判定したときにはこれまで通りハードウェアによる約7msという「瞬停又は停電時電源確保期間」以内に主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。つまり、本実施形態では、復電時に主制御側電源投入時処理を行っている際に瞬停や停電が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合であって、主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子に、図27に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっているため、電解コンデンサMC2というハードウェアによる約7msという「瞬停又は電源確保期間」内において主制御側電源断時処理を完了することができない場合においては、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後におけるステップ24で停電予告信号が入力されているか否かの判定を行い、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT4100afに対して主制御MPU4100aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT4100afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットさせることができるようになっている。このようなソフトウェアによる主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットされることでステップS24より後のステップ(具体的には、ステップS42で割り込み初期設定を行って、その後に、ステップS52で割り込み許可を設定して後述する主制御側タイマ割り込み処理を開始するという制御フロー)への進行を阻止することで主制御内蔵RAMの内容(遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報)が更新されることを回避することができるという仕組みを採用した。このように停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された際に、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報)が全く変更されないようにソフトウェアで賄う部分と、主制御側電源断時処理を確実に完了して主制御内蔵RAMの内容(遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報)が全く変更されないようにハードウェアで賄う部分と、に2つに分けて構成することにより、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報、及びその他の情報(例えば、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を示す情報等)を含む各種情報)が変更されることを確実に防止することができるようになっている。
次に、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点について説明する。ステップS50では、上述したように、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。この電源投入時主制御復帰先コマンドは、上述したように、始動口ソレノイド2105の駆動状態を指示する情報と、図13に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、主として構成されている。ここでは、まず電源投入時主制御復帰先コマンドに、始動口ソレノイド2105の駆動状態を指示する情報と、図13に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、が含まれていない場合における問題点、つまり、ステップS50において電源投入時主制御復帰先コマンドが電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われない場合における問題点について説明する。
例えば、周辺制御基板4140が大当り遊技状態の画面(例えば、大当り遊技演出の画面)を図9に示した遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示制御している際に、主制御基板4100がアタッカソレノイド2108を駆動して図9に示した大入賞口2103が開閉部材2107により開放されているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板4100は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2103が開閉部材2107により閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板4140は、復電時において、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板4140は、復電時において主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板4100が遊技状態として大当り遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板4140は、復電時において主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示して復帰することができても、大当り遊技状態のどのラウンドであるか全く表示することができない。つまり、例えば大入賞口2103に遊技球が入球して図13に示したカウントスイッチ2110によって検出され、大入賞口2103に入球した遊技球の球数を伝える大入賞口1カウント表示コマンドを主制御基板4100が周辺制御基板4140に送信して周辺制御基板4140が受信したとしても、周辺制御基板4140は、確率及び時短状態に応じて画面に大入賞口2103に入球した遊技球の球数が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示することができても、大当り遊技状態のどのラウンド(つまり、何回目のラウンド)であるか全く表示することができない。
このような状況において、主制御基板4100は、例えば大当り遊技状態の4ラウンド(4回目のラウンド)を終了するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を停止して大入賞口2103が開閉部材2107により開放されている状態から閉鎖されている状態へ移行する旨(つまり、アタッカユニット2100の大入賞口2103のラウンド間の閉鎖開始)を指示する大入賞口1閉鎖表示コマンドを主制御基板4100から周辺制御基板4140に送信し、主制御基板4100が大当り遊技状態の5ラウンド(5回目のラウンド)を開始するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2103が開閉部材2107により閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨(つまり、大入賞口2103の5回目のラウンドの開放開始)を指示する大入賞口開放5回目表示コマンドを主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、大当り遊技状態の5ラウンドの開始という画面を、上述した確率及び時短状態に応じた画面からようやく切り替えて遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示することとなる。
また、例えば、下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面(例えば、可動片が拡開されている旨を遊技者に伝える画面)を周辺制御基板4140が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示制御している際に、主制御基板4100が始動口ソレノイド2105を駆動して図9に示した一対の可動片2106を左右方向へ拡開させた状態となっているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板4100は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、始動口ソレノイド2105の駆動を開始して一対の可動片2106が略垂直に立上った状態から左右方向へ拡開させた状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板4140は、復電時において、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板4140は、復電時において主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドに基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板4100が遊技状態として下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板4140は、復電時において主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示して復帰することができても、下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面を周辺制御基板4140が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に全く表示することができない。このため、パチンコ遊技機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生したことに驚いて、復電時において、瞬停や停電が発生する直前における下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態であることを忘れている場合もあり、このような場合には、復電時における遊技状態として下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態に復帰されているにもかかわらず、復電時に遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に遊技を指示する画面(つまり、下始動口2102へ遊技球を入球させるという遊技を指示する画面)が表示されないことにより、遊技者がどのような遊技を行えば分からなくなるという問題もあった。
このように、上述した2つの例においては、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができないという問題があった。換言すると、パチンコ遊技機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ遊技機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いするという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板4100が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを周辺制御基板4140に送信するために、ステップS50において、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、周辺制御基板4140は、主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとに基づいて、例えば、上述した例では、大当り遊技状態の4ラウンドにおいて、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板4100の復帰先として、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2103が開閉部材2107により閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨を周辺制御基板4140に伝えることができるため、周辺制御基板4140は、大当り遊技状態の4ラウンドである旨を特定した画面(つまり、何回目のラウンドであるかを示す画面)を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示することができないものの、大当り遊技状態であってアタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2103が開閉部材2107により開放されている状態である旨を伝える画面(例えば、「大当りです。大入賞口が開放されています。大入賞口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示してパチンコ遊技機の前面に着座する遊技者に復電後において大入賞口2103に遊技球を入球させるという遊技を指示することができるし、また例えば、上述した例では、下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている状態において、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板4100の復帰先として、始動口ソレノイド2105の駆動を開始して一対の可動片2106を左右方向へ拡開させた状態となっている旨を伝える画面(例えば、「可動片を拡開させています。下始動口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を周辺制御基板4140が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示してパチンコ遊技機の前面に着座する遊技者に復電後において下始動口2102へ遊技球を入球させるという遊技を指示することができる。これにより、瞬停や停電が発して、その後に復電する際に、周辺制御基板4140の復帰先を主制御基板4100側で細かく指示することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができる。換言すると、パチンコ遊技機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ遊技機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いすることを防止することができる。
次に、主制御基板4100の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板4100が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、について説明する。主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板4100が電源投入されると、上述した、バックアップ処理であるステップS58〜ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板4100の主制御MPU4100aは、一度も実行していない状態であるため、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出しても、ステップS30で比較判定において、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドという3つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となる。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において、まず電源投入時状態コマンドが送信され、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドが送信され、続いて電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが送信されるようになっている。これを利用して、主制御基板検査工程においては、検査のために製造してから最初に主制御基板4100が電源投入されると、主制御基板4100から最初のコマンドとして電源投入時状態コマンドが主制御基板検査工程の検査装置へ送信されることとなる。
ところで、電源投入時状態コマンドは、上述したように、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図14に示した払出制御基板4110の操作スイッチ860aが操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ遊技機の機種コードを示す情報と、から構成されている。ここでは、電源投入時状態コマンドにパチンコ遊技機の機種コードを示す情報が含まれていない場合における問題点について説明する。
パチンコ遊技機の機種コードは、上述したように、パチンコ遊技機1(正確には、主制御基板4100)として、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など))であるのか、を特定することができるものである。
パチンコ遊技機1を製造するメーカの製造ラインにおいては、主制御基板4100を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板4100が混在する場合がある。そうすると、製造ラインの作業者は、複数種類の作品の版権(例えば、映画A、映画B、ドラマC、映画D、漫画E、及び漫画Fという作品の版権)のうち、どの作品の版権に対する主制御基板4100を製造するために主制御基板4100が製造ラインに流れているのか分からなくなったり、複数種類の作品の版権のうち、一の版権(例えば、映画Dという作品の版権)に対する主制御基板4100を製造するために主制御基板4100が製造ラインに流れているにもかかわらず、他の版権(例えば、漫画Fという作品の版権)に対する主制御基板4100を製造するために主制御基板4100が製造ラインに流れているという思い込みや勘違いもある。このため、パチンコ遊技機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板4100を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板4100が混在すると、製造ラインの作業者は、製造ラインで製造した主制御基板4100がどの作品の版権に対するものなのかを確認することができないし、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを確認することもできない。これにより、パチンコ遊技機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板4100を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板4100が混在すると、複数種類の作品の版権に対する主制御基板4100が混在したまま、遊技盤4に主制御基板4100を取り付けるための遊技盤組立ラインへ送られることとなる。このため、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤4と対応しない主制御基板4100を遊技盤4に取り付ける場合もあった。これにより、結果として、遊技盤4の生産効率が低下するという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板4100が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、パチンコ遊技機の機種コードを示す情報を含む電源投入時状態コマンドを周辺制御基板4140に送信するために、ステップS50において、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、パチンコ遊技機1を製造するメーカの製造ラインの作業者は、製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、主制御基板4100を電源投入することにより、検査装置が主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ遊技機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ遊技機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、検査モニタに表示する詳細な機種情報を目視することにより、主制御基板4100がどの作品の版権に対するものなのかを判別することができるとともに、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを判別することもできるようになっている。これにより、パチンコ遊技機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板4100を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板4100が混在しても、製造ラインの主制御基板検査工程の作業者は、検査モニタを目視して主制御基板4100の機種タイプ、作品の版権、及び遊技仕様を正確に判別することができることによって、作品の版権に対する主制御基板4100ごとに分別して後続の遊技盤組立ラインへ送ることができる。そして、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤4と対応する主制御基板4100を遊技盤4に確実に取り付けることができ、作品の版権に対する遊技盤4と対応しない主制御基板4100を遊技盤4に取り付けるという作業によって生ずる遊技盤4の生産効率の低下を防止することができる。したがって、遊技盤4の生産効率の向上に寄与することができる。
[16−3.主制御側タイマ割り込み処理]
次に、主制御側タイマ割り込み処理について、図48を参照して説明する。この主制御側タイマ割り込み処理は、図46及び図47に示した主制御側電源投入時処理において設定された割り込み周期(本実施形態では、4ms)ごとに繰り返し行われる。
主制御側タイマ割り込み処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図48に示すように、レジスタバンクの切替を行う(ステップS100)。主制御MPU4100aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)には、第1のレジスタバンクと第2のレジスタバンクとから構成される2つのレジスタバンクがある。第1のレジスタバンクは上述した主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用される一方、第2のレジスタバンクは本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において使用される。ステップS100では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において第2のレジスタバンクを使用するため、主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用されている第1のレジスタバンクから第2のレジスタタンクへのレジスタバンクの切り替えを行う。なお、本実施形態では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理が開始されるときに、各レジスタをスタックに退避する処理は必要ないようになっている。
ステップS100に続いて、メイン制御プログラムは、タイマ減算処理を行う(ステップS102)。このタイマ減算処理では、例えば、後述する特別図柄及び特別電動役物制御処理で決定される変動表示パターンに従って上特別図柄表示器1185及び下特別図柄表示器1186が点灯する時間、後述する普通図柄及び普通電動役物制御処理で決定される普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1189が点灯する時間のほかに、主制御基板4100(主制御MPU4100a)が送信した各種コマンドを払出制御基板4110が正常に受信した旨を伝える払主ACK信号が入力されているか否かを判定する際にその判定条件として設定されているACK信号入力判定時間等の時間管理を行う。具体的には、変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間が5秒間であるときには、タイマ割り込み周期が4msに設定されているので、このタイマ減算処理を行うごとに変動時間を4msずつ減算し、その減算結果が値0になることで変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間を正確に計っている。
本実施形態では、ACK信号入力判定時間が100msに設定されている。このタイマ減算処理を行うごとにACK信号入力判定時間が4msずつ減算し、その減算結果が値0になることでACK信号入力判定時間を正確に計っている。なお、これらの各種時間及びACK信号入力判定時間は、時間管理情報として主制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶される。
ステップS102に続いて、メイン制御プログラムは、スイッチ入力処理を行う(ステップS104)。このスイッチ入力処理では、主制御MPU4100aの各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶する。具体的には、このメイン制御プログラムは、例えば、図9に示した一般入賞口2104,2201に入球した遊技球を検出する図13に示した一般入賞口スイッチ3020,3020からの検出信号、図9に示した大入賞口2103に入球した遊技球を検出する図13に示したカウントスイッチ2110からの検出信号、図9に示した上始動口2101に入球した遊技球を検出する図13に示した上始動口スイッチ3022からの検出信号、図9に示した下始動口2102に入球した遊技球を検出する図13に示した下始動口スイッチ2109からの検出信号、図9に示したゲート部2350を通過した遊技球を検出する図13に示したゲートスイッチ2352からの検出信号、図9に示した磁気検出スイッチ3024からの検出信号、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するためのDOOR監視信号、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視するための磁気検出用電源供給監視信号、図1に示した扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった旨を伝える払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号や後述する賞球制御処理で送信した賞球コマンドを図13に示した払出制御基板4110が正常に受信した旨を伝える払出制御基板4110からの払主ACK信号をそれぞれ読み取り、入力情報として入力情報記憶領域に記憶する。また、上始動口2101に入球した遊技球を検出する上始動口スイッチ3022からの検出信号、下始動口2102に入球した遊技球を検出する下始動口スイッチ2109からの検出信号をそれぞれ読み取ると、これと対応する図44に示したその他に区分される始動口入賞コマンドを送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。つまり、上始動口スイッチ3022からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるし、下始動口スイッチ2109からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるようになっている。
なお、本実施形態では、一般入賞口2104,2201に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ3020,3020からの検出信号、大入賞口2103に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ2110からの検出信号、上始動口2101に入球した遊技球を検出する上始動口スイッチ3022からの検出信号、下始動口2102に入球した遊技球を検出する下始動口スイッチ2109からの検出信号、及びゲート部2350を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ2352からの検出信号は、このスイッチ入力処理が開始されると、まず1回目としてそれぞれ読み取られ、所定時間(例えば、10μs)経過した後、2回目としてそれぞれ再び読み取られる。そして、この2回目に読み取られた結果と、1回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを判定する。同結果でないものについては、さらに、3回目として再び読み取られ、この3回目に読み取られた結果と、2回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果でないものについては、さらに、4回目として再び読み取られ、この4回目に読み取られた結果と、3回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果とならいものについては、遊技球の入球がないものとして扱う。
このように、スイッチ入力処理では、メイン制御プログラムが、一般入賞口スイッチ3020,3020、カウントスイッチ2110、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、及びゲートスイッチ2352からの検出信号を、1回目〜3回目に亘って比較する2度読み取りと、2回目〜4回目に亘って比較する2度読み込みと、による計2回の2度読み取りを行うことによって、チャタリングやノイズ等の影響による誤検出を回避することができるようになっているため、一般入賞口スイッチ3020,3020、カウントスイッチ2110、上始動口スイッチ3022、下始動口スイッチ2109、及びゲートスイッチ2352からの検出信号の信頼性を高めることができる。
ステップS104に続いて、メイン制御プログラムは、磁気検出スイッチ起動開始処理を行う(ステップS105A)。この磁気検出スイッチ起動開始処理では、図9に示した磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始するために、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定して出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶して磁気検出スイッチ3024を起動開始する処理を行う。なお、磁気検出スイッチ起動開始処理についての詳細な説明を後述する。
ステップS105Aに続いて、メイン制御プログラムは、磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理を行う(ステップS105B)。図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容は、上述したように、タイミングに応じて、(1)オフセット調整の実施に成功したか否かを伝えるオフセット調整不成功信号、(2)図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の電気的な接続に異常が発生しているか否かを伝える正常接続信号、(3)磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)に、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしているか否かを伝える磁石検出信号のうち、いずれかに変化する。そこで、この磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理では、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容が(1)〜(3)のうち、(1)のオフセット調整不成功信号と(2)の正常接続信号とのいずれかであることを判別して不具合を特定する処理を行う。なお、磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理についての詳細な説明を後述する。
ステップS105Bに続いて、メイン制御プログラムは、主枠扉開放確認処理を行う(ステップS105C)。この主枠扉開放確認処理では、ステップS104のスイッチ入力処理において入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理を取得して、扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となっているときには主枠扉が開放されている状態であると確認する一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態であるときには主枠扉が閉鎖されている状態であると確認する処理を行い、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、磁気検出スイッチ3024への電源供給を遮断する処理を行う。なお、主枠扉開放確認処理についての詳細な説明を後述する。
ステップS105Cに続いて、メイン制御プログラムは、DOOR信号整合性処理を行う(ステップS105D)。このDOOR信号整合性処理では、ステップS104のスイッチ入力処理において入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理と、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するためのDOOR監視信号の論理と、を取得して、DOOR信号の整合性を扉開放信号に基づいて確認することにより、DOOR信号の伝送経路に問題の発生の有無やDOOR信号の伝送経路の不正改変の有無を判別する処理を行う。なお、DOOR信号整合性処理についての詳細な説明を後述する。
ステップS105Dに続いて、メイン制御プログラムは、磁気検出用電源供給信号整合性処理を行う(ステップS105E)。この磁気検出用電源供給信号整合性処理では、ステップS104のスイッチ入力処理において入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図31に示した主制御基板4100の磁気検出用電源供給監視回路4100wからの磁気検出用電源供給監視信号の論理を取得し、この取得した磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて、ステップS105Aの磁気検出スイッチ起動開始処理において磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始するために、出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶した図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理の整合性を確認することにより、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題の発生の有無を判別する処理を行う。なお、磁気検出用電源供給信号整合性処理についての詳細な説明を後述する。
ステップS105Eに続いて、メイン制御プログラムは、当落乱数更新処理を行う(ステップS106)。この当落乱数更新処理では、上述した、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数を更新する。またこれらの乱数に加えて、図47に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理で更新される、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数も更新する。これらの大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数は、主制御側メイン処理及びこの主制御側タイマ割り込み処理においてそれぞれ更新されることでランダム性をより高めている。これに対して、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数は、当落判定(大当り判定)にかかわる乱数であるためこの当落乱数更新処理が行われるごとにのみ、それぞれのカウンタがカウントアップする。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数もこの当落乱数更新処理により更新される。
例えば、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、上述したように、初期値更新型のカウンタであり、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、この主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、この当落乱数更新処理により大当り判定用初期値決定用乱数は更新される。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
本実施形態では、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数を、図47に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理、及び本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS106の当落乱数更新処理でそれぞれ更新しているが、割り込みタイマが発生するごとに本ルーチンの処理時間にムラが生じて次の割り込みタイマが発生するまでの残り時間内において主制御側メイン処理を繰り返し実行することによりステップS56の非当落乱数更新処理の実行回数がランダムとなる場合には、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数をステップS56の非当落乱数更新処理においてのみ更新する仕組みとしてもよい。
ステップS106に続いて、メイン制御プログラムは、賞球制御処理を行う(ステップS108)。この賞球制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて遊技球を払い出すための図42に示した賞球コマンドを作成したり、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間の接続状態を確認するための図42に示したセルフチェックコマンドを作成したりする。そして作成した賞球コマンドやセルフチェックコマンドを主払シリアルデータとして払出制御基板4110に送信する。例えば、図9に示した大入賞口2103に遊技球が1球、入球すると、賞球として15球を払い出す賞球コマンドを作成するとともに、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達しているため、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶し、賞球コマンドを払出制御基板4110に送信したり、この賞球コマンドを払出制御基板4110が正常に受信完了した旨を伝える払主ACK信号が所定時間内に入力されないときには主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間の接続状態を確認するセルフチェックコマンドを作成して払出制御基板4110に送信したりする。
また、ステップS108の賞球制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している場合には、その旨を伝えるために図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶する。メイン賞球数情報出力コマンドは、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて作成されるようになっている。このメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値は、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、つまり遊技盤4に設けられる上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントするものであり、ステップS108の賞球制御処理において、主制御内蔵RAMの賞球予定情報記憶領域に記憶更新されるようになっている。ステップS108の賞球制御処理では、主制御内蔵RAMの賞球予定情報記憶領域に記憶されるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を読み出し、この読み出したメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数を加算し、この加算した球数を示す値が値10を超えているときには(つまり、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達しているときには)、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力コマンドを作成し、送信情報として出力情報記憶領域に記憶するとともに、その超えた球数を示す値を、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値として、上述した主制御内蔵RAMの賞球予定情報記憶領域に記憶更新するようになっている。
ステップS108に続いて、メイン制御プログラムは、枠コマンド受信処理を行う(ステップS110)。払出制御基板4110では、払出制御プログラムが、図45に示した状態表示に区分される1バイト(8ビット)の各種コマンド(例えば、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド)を送信する。一方、後述するように払出制御プログラムは、払出動作にエラーが発生した場合にエラー発生コマンドを出力したり、操作スイッチ860aの検出信号に基づいてエラー解除ナビコマンドを出力する。上述した枠コマンド受信処理では、メイン制御プログラムが、この各種コマンドを払主シリアルデータとして正常に受信すると、その旨を払出制御基板4110に伝える情報を、出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。また、メイン制御プログラムは、その正常に払主シリアルデータとして受信したコマンドを2バイト(16ビット)のコマンドに整形し(図44の状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド))、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。
ステップS110に続いて、メイン制御プログラムは、不正行為検出処理を行う(ステップS112)。この不正行為検出処理では、磁石ゴトが行われようとしているか否かを確認するほかに、賞球に関する異常状態を確認したりする。例えば、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出し、磁気検出スイッチ3024からの磁石検出信号に基づいて不正な磁気を検知して磁石ゴトが行われようとしているときには、異常状態として図44に示した報知表示に区分される不正磁気検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶したり、大当り遊技状態でない場合にカウントスイッチ2110からの検出信号が入力されているとき(大入賞口2103に遊技球が入球するとき)等には、異常状態として図44に示した報知表示に区分される入賞異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶したりする。
ステップS112に続いて、メイン制御プログラムは、特別図柄及び特別電動役物制御処理を行う(ステップS114)。この特別図柄及び特別電動役物制御処理では、図13に示した主制御内蔵ハード乱数回路4100anにラッチ信号を出力し、ラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路4100anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御MPU4100aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得し、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。そして大当り判定用乱数(つまり、主制御MPU4100aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定(大当り遊技状態を発生させるか否かを判定(「特別抽選」という。))したり、大当り図柄用乱数を更新するカウンタの値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている確変当り判定値と一致するか否かを判定(確率変動を発生させるか否かの判定)したりする。ここで、「確率変動」とは、大当りする確率が通常時(低確率)にくらべて高く設定された高確率(確変時)に変化することである。本実施形態では、上述した大当り判定値の範囲(大当り判定範囲)として、低確率では値32668〜値32767が設定されており、通常時判定テーブルから読み出されるのに対して、高確率では値31768〜値32767が設定されており、確変時判定テーブルから読み出される。このように、ステップS114の特別図柄及び特別電動役物制御処理では、大当り判定用乱数(つまり、主制御MPU4100aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定するときには、大当り判定用乱数(つまり、主制御MPU4100aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)が大当り判定範囲に含まれているか否かにより行う。
これらの判定結果が上始動口スイッチ3022によるものである場合には図43に示した特図1同調演出関連の各種コマンドを作成する一方、その抽選結果が下始動口スイッチ2109によるものである場合には図43に示した特図2同調演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した特別図柄の変動表示パターンに従って上特別図柄表示器1185又は下特別図柄表示器1186を点灯させるよう上特別図柄表示器1185又は下特別図柄表示器1186への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、発生させる遊技状態に応じて、例えば大当り遊技状態となるときには、図43に示した大当り関連に区分される各種コマンド(大当りオープニングコマンド、大入賞口1開放N回目表示コマンド、大入賞口1閉鎖表示コマンド、大入賞口1カウント表示コマンド、大当りエンディングコマンド、及び大当り図柄表示コマンド)を作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶したり、図9に示した開閉部材2107を開閉動作させるようアタッカソレノイド2108への駆動信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、大入賞口2103が閉鎖状態から開放状態となる回数(ラウンド)が2回であるときには、図12に示したラウンド表示器1190の2ラウンド表示ランプ1190aを点灯させるよう2ラウンド表示ランプ1190aへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、ラウンドが15回であるときには、図12に示したラウンド表示器1190の15ラウンド表示ランプ1190bを点灯させるよう15ラウンド表示ランプ1190bへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、確率変動の発生の有無を所定の色で点灯させるよう遊技状態表示器1183への点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したりする。
ステップS114に続いて、メイン制御プログラムは、普通図柄及び普通電動役物制御処理を行う(ステップS116)。この普通図柄及び普通電動役物制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいてゲート入賞処理を行う。このゲート入賞処理では、入力情報からゲートスイッチ2352からの検出信号が入力端子に入力されていたか否かを判定する。この判定結果に基づいて、検出信号が入力端子に入力されていたときには、上述した普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値等を抽出してゲート情報として主制御内蔵RAMのゲート情報記憶領域に記憶する。
このゲート情報記憶領域には、第0区画〜第3区画(4つの区画)が設けられており、第0区画、第1区画、第2区画、そして第3区画の順にゲート情報が格納されるようになっている。例えばゲート情報がゲート情報記憶の第0区画〜第2区画に格納されている場合、ゲートスイッチ2352からの検出信号が入力端子に入力されていたときにはゲート情報をゲート情報記憶の第3区画に格納する。
ゲート情報はゲート情報記憶の第0区画に格納されているものが主制御内蔵RAMの作業領域にセットされる。このゲート情報がセットされると、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画に、ゲート情報記憶の第3区画のゲート情報がゲート情報記憶の第2区画に、それぞれシフトされてゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。例えば、ゲート情報記憶の第1区画〜第2区画にゲート情報が記憶されている場合には、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画にそれぞれシフトされてゲート情報記憶の第2区画及びゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。ここで、ゲート情報記憶の第1区画〜第3区画にゲート情報が格納されていると、格納されたゲート情報の総数を保留球として普通図柄記憶表示器1188を点灯させるよう、上述したゲート情報に基づいて普通図柄記憶表示器1188の点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ゲート入賞処理に続いて、主制御内蔵RAMの作業領域にセットされたゲート情報を読み出し、この読み出したゲート情報から普通図柄当り判定用乱数の値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定する(「普通抽選」という)。この判定結果(普通抽選による抽選結果)により可動片2106を開閉動作させるか否かが決定する。この決定で開閉動作をさせる場合には、一対の可動片2106が左右方向へ拡開した状態となることで下始動口2102へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態なる。この決定と対応する普通図柄の変動表示パターンを上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて決定し、図43に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄の変動表示パターンに従って普通図柄表示器1189を点灯させるよう普通図柄表示器1189への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、例えばその取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致しているときには、図43に示した普通電役演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するとともに、可動片2106を開閉動作させるよう始動口ソレノイド2105への駆動信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する一方、その取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致していないときには、上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて普通図柄変動表示パターンを決定し、図43に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1189を点灯させるよう普通図柄表示器1189への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS116に続いて、メイン制御プログラムは、ポート出力処理を行う(ステップS118)。このポート出力処理では、主制御MPU4100aの各種出力ポートの出力端子から、上述した出力情報記憶領域から出力情報を読み出してこの出力情報に基づいて各種信号を出力する。このメイン制御プログラムは、例えば、出力情報に基づいて主制御MPU4100aの所定の出力ポートの出力端子から、払出制御基板4110からの各種コマンドを正常に受信完了したときには主払ACK信号を払出制御基板4110に出力したり、大当り遊技状態であるときには大入賞口2103の開閉部材2107の開閉動作を行うアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、可動片2106の開閉動作を行う始動口ソレノイド2105に駆動信号を出力したりするほかに、15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する各種情報(遊技情報)信号を払出制御基板4110に出力したりする。
ステップS118に続いて、メイン制御プログラムは、周辺制御基板コマンド送信処理を行う(ステップS120)。この周辺制御基板コマンド送信処理では、このメイン制御プログラムが、上述した送信情報記憶領域から送信情報を読み出してこの送信情報を主周シリアルデータとして周辺制御基板4140に送信する。この送信情報には、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理で作成した、図43に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図44に示した、報知表示に区分される各種コマンド、状態表示に区分される各種コマンド、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンド(例えば、主制御基板4100が上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨をメイン賞球数情報としてメイン賞球数情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることを指示するメイン賞球数情報出力コマンドなど)が記憶されている。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されている。具体的には、主周シリアルデータは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、ステータス及びモードを数値とみなしてその合計を算出したサム値と、から構成されており、このサム値は、送信時に作成されている。
この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、主周シリアルデータとして各種コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信する。主制御MPU4100aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生した場合に、図27に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、図29に示した、主制御MPU4100aに内蔵される主周シリアル送信ポート4100aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ4100aebに主制御CPUコア4100aaがセットしたコマンドをシリアル管理部4100aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ4100aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができるようになっている。パチンコ遊技機1への電源投入するときや、電源投入後に停電又は瞬停が発生して電力が回復する復電時には、図47に示した主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、復電した旨を伝えるために、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶しているため、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信し、続いて電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信する。なお、主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、主制御側電源投入時処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から各種情報を読み出してこの各種情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず各種情報のうち遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが送信されることとなる。
ステップS120に続いて、メイン制御プログラムは、図13に示した主制御内蔵WDT4100afのクリアを行い(ステップS122)、このルーチンを終了する。ステップS22の主制御内蔵WDT4100afのクリアは、主制御MPU4100aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすることにより行う。これにより、主制御内蔵WDT4100afによる計時がクリアされる。そして、主制御内蔵WDT4100afによる計時が再び開始されることによって、主制御内蔵WDT4100afにより主制御MPU4100aが強制的にリセットされずに済む。
なお、主制御基板4100は、上述したように、遊技の進行を行っている際に、パチンコ遊技機1への電源が遮断される前に、遊技の進行による遊技情報を記憶するための上述したバックアップ処理を実行して完了することができるとともに、復電時において、主制御基板4100による遊技の進行の復帰先として、バックアップ処理を実行した遊技情報に基づいて、パチンコ遊技機1への電源が遮断される際における、本ルーチンにおけるステップS118のポート出力処理による電気的駆動源である始動口ソレノイド2105やアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する図43の電源投入時主制御復帰先コマンドを周辺制御基板4140へ出力することができるようになっている。つまり、主制御基板4100は、図47の主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、同処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図43の電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信し、続いて電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板4140に送信する。このため、周辺制御基板4140は、主制御基板4100からの電源投入時主制御復帰先コマンドに基づいて、復電時における主制御基板4100による遊技の進行の復帰先を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域において演出表示することができる。これにより、遊技者が遊技を行っている際に、瞬停や停電が発生して、その後に復電するときに、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができるとともに、主制御基板4100による遊技の進行の復帰先を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域において演出表示して報知することができるため、パチンコ遊技機1のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に遊技者に見えて故障したと勘違いされることを防止することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することにより、遊技者に故障したと勘違いされることを防止することができる。
また、主制御基板4100の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板4100が電源投入されると、上述したように、図46の主制御側電源投入時処理におけるステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、同処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図43に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンド、電源投入時主制御復帰先コマンド、そして電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドという3つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となり、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信し、続いて電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信する。主制御基板検査工程の検査装置は、主制御基板4100から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ遊技機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ遊技機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、主制御基板検査工程の検査モニタに詳細な機種情報を表示するようになっている。
[16−4.磁気検出スイッチ起動開始処理]
次に、図9に示した磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動開始することができる磁気検出スイッチ起動開始処理について、図49を参照して説明する。この磁気検出スイッチ起動開始処理は、4msごとに繰り返し行われる図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Aにおいて行われる。
磁気検出スイッチ起動開始処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図49に示すように、再起動待機タイマRBTTMRが起動しているか否かを判定する(ステップS140)。この再起動待機タイマRBTTMRは、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断してから供給開始して磁気検出スイッチ3024が再起動開始するまでの待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)を計時するためのタイマであり、再起動待機タイマRBTTMRが起動すると、4msごとに繰り返し行われる図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS102のタイマ減算処理において減算されるようになっている。
ステップS140の判定で再起動待機タイマRBTTMRが起動していたとき、つまり磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断して供給開始するまで待機している状態であるときには、再起動待機タイマRBTTMRに基づいて、待機期間RBTに達したか否かを判定する(ステップS142)。ステップS142の判定で再起動待機タイマRBTTMRが待機期間RBTに達したとき、つまり磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断してから供給開始して磁気検出スイッチ3024が再起動開始する状態となったときには再起動待機タイマRBTTMRを停止し(ステップS144)、次回の再起動待機タイマRBTTMRの起動により再起動待機タイマRBTTMRに基づいて待機期間RBTを再び正確に計時することができるように再起動待機タイマRBTTMRを初期化する(ステップS146)。
ステップS146に続いて、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をする(ステップS148)。この磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGは、上述したように、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動する制御を行うか否かを示すフラグであり、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動開始するとき値1、磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されて磁気検出スイッチ3024が起動中であるとき値0にそれぞれ設定される。ステップS148では、磁気検出スイッチ3024を再起動するために、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動開始する旨を指示するために、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットする。
一方、ステップS140の判定で再起動待機タイマRBTTMRが起動していないとき、つまり磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を供給して磁気検出スイッチ3024がすでに起動している状態(又は起動途中の状態)であるとき、又は、ステップS142の判定で再起動待機タイマRBTTMRが待機期間RBTに達していないとき、つまり磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断して供給開始して再起動開始する状態となっていないとき、又はステップS148に続いて、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGが値1か否かを判定する(ステップS150)。
ステップS150の判定で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGが値0であるとき、つまり磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されて磁気検出スイッチ3024が起動中であるときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS150の判定で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGが値1であるとき、つまり磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始して磁気検出スイッチ3024を起動開始(又は再起動開始)するときには、磁気検出スイッチ3024への電源供給の開始設定を行う(ステップS152)。ここでは、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定して出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。これにより、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がHI(論理H)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を供給開始する。
ステップS152に続いて、起動時状態判別タイマSDTMRを起動する(ステップS154)。この起動時状態判別タイマSDTMRは、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる図21に示した磁気検出制御側電源投入時理におけるステップSM10〜SM25までの磁気検出制御側起動処理の実行期間を主制御MPU4100aで計時するためのタイマであり、ステップS152において磁気検出スイッチ3024への電源供給の開始設定を行って磁気検出スイッチ3024を起動開始してからの経過時間を計時することによって、図23に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる磁気検出制御側起動処理の実行期間(つまり、図23に示したタイミングMST3からタイミングMST8までに亘る期間)を主制御基板4100における主制御MPU4100aで正確に計時して、主制御MPU4100aと磁気検出スイッチ3024との同期化を図る。これにより、主制御MPU4100aは、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容を判別して不具合を特定することができる。
ステップS154に続いて、磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値0をセットし、つまり磁気検出スイッチ3024への電源供給が開始されて磁気検出スイッチ3024が起動中であるとし(ステップS156)、そのままこのルーチンを終了する。
[16−5.磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理]
次に、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容を判別して不具合を特定することができる磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理について、図50を参照して説明する。この磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理は、4msごとに繰り返し行われる図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Bにおいて行われる。
磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容は、上述したように、タイミングに応じて、(1)オフセット調整の実施に成功したか否かを伝えるオフセット調整不成功信号、(2)図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の電気的な接続に異常が発生しているか否かを伝える正常接続信号、(3)磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)に、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしているか否かを伝える磁石検出信号のうち、いずれかに変化する。そこで、磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理では、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容が(1)〜(3)のうち、(1)のオフセット調整不成功信号と(2)の正常接続信号とのいずれかであることを判別して不具合を特定する処理を行う。
磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図50に示すように、起動時状態判別タイマSDTMRが起動しているか否かを判定する(ステップS160)。この起動時状態判別タイマSDTMRは、上述したように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる図21に示した磁気検出制御側電源投入時理におけるステップSM10〜SM25までの磁気検出制御側起動処理の実行期間を主制御MPU4100aで計時するためのタイマであり、図23に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる磁気検出制御側起動処理の実行期間(つまり、図23に示したタイミングMST3からタイミングMST8までに亘る期間)を主制御基板4100の主制御MPU4100aで正確に計時して、主制御基板4100の主制御MPU4100aと磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cとの同期化を図っている。
ステップS160の判定で起動時状態判別タイマSDTMRが起動していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS160の判定で起動時状態判別タイマSDTMRが起動しているときには、この起動時状態判別タイマSDTMRに基づいてオフセット調整判別期間ODT内であるか否かを判定する(ステップS162)。このオフセット調整判別期間ODTは、上述したように、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力するオフセット調整不成功信号の論理を主制御基板4100の主制御MPU4100aにおいて判別することができるように設定されている期間である。つまり、上述したように、主制御基板4100の主制御MPU4100aと磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cとの同期化が図られていることにより、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からオフセット調整不成功信号を磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが出力することができるオフセット調整判別期間ODTと、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容がオフセット調整不成功信号であることを主制御基板4100の主制御MPU4100aが判別することができるオフセット調整判別期間ODTと、が合致するようになっている。これにより、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容から、図22に示したオフセット調整処理において、オフセット調整による不具合が発生しているか否かを特定することができる。なお、本実施形態では、600msに設定されている。
ステップS162の判定で起動時状態判別タイマSDTMRに基づいてオフセット調整判別期間ODT内であるときには、オフセット調整不成功信号チェック処理を行う(ステップS164)。このオフセット調整不成功信号チェック処理では、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容がオフセット調整不成功信号であると判別されたことにより、オフセット調整不成功信号の論理を取得して、オフセット調整不成功信号チェック処理を行うごとに(つまり、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる4msごとに)、オフセット調整不成功信号の論理の履歴情報を作成する処理を行う。
ステップS164に続いて、オフセット調整不成功であるか否かの判定を行う(ステップS166)。この判定では、ステップS164のオフセット調整不成功信号チェック処理で作成したオフセット調整不成功信号の論理の履歴情報に基づいて、直近の連続する予め定めた回数において(本実施形態では、5回に設定されており、換言すると、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる4msごとに連続して5回である20ms(=5回×4ms)の期間が設定されている。)オフセット調整が成功した旨を伝える論理が連続しているときには磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによるオフセット調整が成功したと判定する一方、オフセット調整が成功した旨を伝える論理が連続していないときには(つまり、オフセット調整中であるとき又はオフセット調整に不成功(失敗)したときには)磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによるオフセット調整が不成功したと判定する。
ステップS166の判定で磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによるオフセット調整が成功したときには、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS166の判定で磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによるオフセット調整が不成功(オフセット調整中であるとき又はオフセット調整に不成功(失敗)したとき)ときには、異常状態として図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する(ステップS172)。この送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
ステップS172に続いて、磁気検出スイッチ3024への電源供給の停止設定を行う(ステップS176)。このステップS176の処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して図31に示した磁気検出用電源回路4100yで作成される磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vという電源を遮断するために、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して磁気検出用電源供給信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。これにより、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がLOW(論理L)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断する。
ステップS176に続いて、再起動待機タイマRBTTMRを起動する(ステップS178)。この再起動待機タイマRBTTMRは、上述したように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断してから供給開始して磁気検出スイッチ3024が再起動開始するまでの待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)を計時するためのタイマである。
ステップS178に続いて、起動時状態判別タイマSDTMRを停止し(ステップS180)、次回の起動時状態判別タイマSDTMRの起動により起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて図23に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる磁気検出制御側起動処理の実行期間(つまり、図23に示したタイミングMST3からタイミングMST8までに亘る期間)を再び正確に計時することができるように起動時状態判別タイマSDTMRを初期化し(ステップS182)、このルーチンを終了する。
一方、ステップS162の判定で起動時状態判別タイマSDTMRに基づいてオフセット調整判別期間ODT内でないとき、つまりオフセット調整判別期間ODTが経過したときには、起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて接続状態判別期間CDT内であるか否かを判定する(ステップS184)。この接続状態判別期間CDTは、上述したように、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理を主制御基板4100の主制御MPU4100aにおいて判別することができるように設定されている期間である。つまり、上述したように、主制御基板4100の主制御MPU4100aと磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cとの同期化が図られていることにより、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から正常接続信号を磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが出力することができる接続状態判別期間CDTと、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容が正常接続信号であることを主制御基板4100の主制御MPU4100aが判別することができる接続状態判別期間CDTと、が合致するようになっている。これにより、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容から、図21に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cが行う磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理において、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理に変化があったという不具合が発生しているか否かを特定することができる。なお、接続状態判別期間CDTは、本実施形態では、1000msに設定されている。
ステップS184の判定で起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて接続状態判別期間CDT内でないとき、つまりオフセット調整判別期間ODT、そして接続状態判別期間CDTも経過したときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS184の判定で起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて接続状態判別期間CDT内であるときには、正常接続信号チェック処理を行う(ステップS186)。この正常接続信号チェック処理では、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号の内容が正常接続信号であると判別されたことにより、正常接続信号の論理を取得して、正常接続信号チェック処理を行うごとに(つまり、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる4msごとに)、正常接続信号の論理の履歴情報を作成する処理を行う。
ステップS186に続いて、正常接続状態であるか否かを判定する(ステップS188)。磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの正常接続信号は、上述したように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理に変化がなかったときには正常接続状態であるとして、その論理がLOW(論理L)に維持設定される一方、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理に変化があったときには異常接続状態であるとして、その論理がLOW(論理L)に30msだけ維持設定されると、その論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に所定周期分(本実施形態では、4周期分)設定される。このステップS188の判定では、ステップS186の正常接続信号チェック処理で作成した正常接続信号の論理の履歴情報に基づいて、直近の連続する予め定めた回数において(本実施形態では、70回に設定されており、換言すると、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる4msごとに連続して70回である280ms(=70回×4ms)の期間が設定されている。)、異常接続状態である旨を伝える論理Lと論理Hとが交互に所定周期分のうち、その半周期分(本実施形態では、2周期分)であると判別できない時点で磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理に変化がなかったとして正常接続状態であると判定する一方、異常接続状態である旨を伝える論理Lと論理Hとが交互に所定周期分のうち、その半周期分(本実施形態では、2周期分)であると判別できた時点で磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理に変化があったとして異常接続状態であると判定する。
ステップS188の判定で正常接続状態でないとき、つまり異常接続状態であるときには、異常状態として図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する(ステップS192)。この送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
ステップS188の判定で正常接続状態であるとき、又はステップS192に続いて、上述した、ステップS180で起動時状態判別タイマSDTMRを停止し、ステップS182で次回の起動時状態判別タイマSDTMRの起動により起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて図23に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cによる磁気検出制御側起動処理の実行期間(つまり、図23に示したタイミングMST3からタイミングMST8までに亘る期間)を再び正確に計時することができるように起動時状態判別タイマSDTMRを初期化し、このルーチンを終了する。
[16−6.主枠扉開放確認処理]
次に、図1に示した扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となっているときには主枠扉が開放されている状態であると確認する一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態であるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態であるときには主枠扉が閉鎖されている状態であると確認する処理を行い、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、図13に示した磁気検出スイッチ3024への電源供給を遮断する処理を行う主枠扉開放確認処理について、図51を参照して説明する。この主枠扉開放確認処理は、4msごとに繰り返し行われる図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Cにおいて行われる。
主枠扉開放確認処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図51に示すように、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において上述した主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図30に示した払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理を取得して、主枠扉が開放されている状態であるか、それとも主枠扉が閉鎖されている状態であるかを判定する(ステップS200)。扉開放信号は、上述したように、主枠扉が開放されている状態では、その論理がLOW(論理L)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、その論理がHI(論理H)となる。ステップS200の判定では、扉開放信号の論理に基づいて、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態で扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が閉鎖されている状態であると判定する一方、(4)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、(5)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放された状態となったとき、(6)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が開放されている状態であると判定する。
ステップS200の判定で主枠扉が開放されている状態であるときには、主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGに値0をセットし(ステップS202)、そのままこのルーチンを終了する。この主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGは、主枠扉が閉鎖されている状態を示すフラグであり、主枠扉が閉鎖されている状態であるとき値1、主枠扉が閉鎖されている状態でない(つまり主枠扉が開放されている状態である)とき値0にそれぞれ設定される。なお、主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGは、電源投入時(復電時)において初期化されて初期値として値1がセットされるようになっている。
ステップS200の判定で主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS204)。
ステップS204の判定で主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGが値1であるとき、つまり主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS204の判定で主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGが値0であるとき、主枠扉が閉鎖されている状態でない(つまり主枠扉が開放されている状態である)ときには、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGに値1をセットする(ステップS206)。
ステップS206に続いて、図13に示した磁気検出スイッチ3024への電源供給の停止設定を行う(ステップS208)。このステップS208の処理では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して図31に示した磁気検出用電源回路4100yで作成される磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vという電源を遮断するために、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して磁気検出用電源供給信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。これにより、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がLOW(論理L)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断する。
ステップS208に続いて、再起動待機タイマRBTTMRを起動し(ステップS210)、そのままこのルーチンを終了する。この再起動待機タイマRBTTMRは、上述したように、磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断してから供給開始して磁気検出スイッチ3024が再起動開始するまでの待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)を計時するためのタイマである。
このように、ステップS200の判定、そしてステップS204の判定により、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となったと判定されたときには、ステップS208の処理で磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源が遮断され、そしてステップS210の処理で磁気検出用+12Vという電源が遮断されてから供給開始されるまでの磁気検出スイッチ3024が再起動開始するまでの待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)が計時されるようになっている。そして、ステップS200の判定、そしてステップS204の判定により、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となったと判定されて、一度、磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源が遮断され、待機期間RBTが計時されると、ステップS206の処理で主枠扉が閉鎖されている状態であるとして主枠扉閉鎖フラグCLS−FLGに値1がセットされることにより、主枠扉が閉鎖された状態となると、そのままこのルーチンを終了するようになっている。
[16−7.DOOR信号整合性処理]
次に、図30に示した払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理と、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するためのDOOR監視信号の論理と、を取得して、DOOR信号の整合性を扉開放信号に基づいて確認することにより、DOOR信号の伝送経路に問題の発生の有無やDOOR信号の伝送経路の不正改変の有無を判別する処理を行うDOOR信号整合性処理について、図52を参照して説明する。このDOOR信号整合性処理は、4msごとに繰り返し行われる図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Dにおいて行われる。本実施形態では、DOOR信号の論理を直接監視するのではなく、DOOR信号の論理を監視するDOOR監視信号の論理から、DOOR信号の整合性を扉開放信号に基づいて確認する仕組みを採用している。
DOOR信号整合性処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図52に示すように、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において上述した主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図30に示したDOOR信号の論理を監視するためのDOOR監視信号の論理を取得して、主枠扉が開放されている状態であるか、それとも主枠扉が閉鎖されている状態であるかを判定する(ステップS300)。DOOR監視信号は、上述したように、主枠扉が開放されている状態では、その論理がLOW(論理L)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、その論理がHI(論理H)となる。なお、DOOR信号は、上述したように、主枠扉が開放されている状態では、その論理がHI(論理H)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、その論理がLOW(論理L)となるため、主枠扉が開放されている状態及び開放されている状態では、DOOR監視信号の論理とDOOR信号の論理とが逆転している。
ステップS300の判定でDOOR監視信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において上述した主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図30に示した払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理を取得して、主枠扉が開放されている状態であるか、それとも主枠扉が閉鎖されている状態であるかを判定する(ステップS302)。扉開放信号は、上述したように、主枠扉が開放されている状態では、その論理がLOW(論理L)となるのに対して、主枠扉が閉鎖されている状態では、その論理がHI(論理H)となる。ステップS200の判定では、扉開放信号の論理に基づいて、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態で扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が閉鎖されている状態であると判定する一方、(4)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、(5)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放された状態となったとき、(6)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が開放されている状態であると判定する。
ステップS302の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、不具合判別カウンタDCNTに値0をセットし(ステップS304)、不正改変判別カウンタECNTに値0をセットし(ステップS306)、そのままこのルーチンを終了する。不具合判別カウンタDCNTは、DOOR信号の伝送経路に問題の発生の有無を判別するための指標となるカウンタであり、不正改変判別カウンタECNTは、DOOR信号の伝送経路の不正改変の有無を判別するための指標となるカウンタである。ステップS300の判定、そしてステップS302の判定において、どちらも主枠扉が閉鎖されている状態であるときと判定されることでDOOR信号の整合性がとれているため、ステップS304の処理では、DOOR信号の伝送経路に問題が発生していないとして不具合判別カウンタDCNTに値0をセットし、ステップS306の処理では、DOOR信号の伝送経路の不正改変がないとして不正改変判別カウンタECNTに値0をセットしている。なお、不具合判別カウンタDCNT、不正改変判別カウンタECNTは、パチンコ遊技機1に電源投入されると、初期値として値0がそれぞれセットされるようになっている。
一方、ステップS302の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が開放されている状態であるときには、ステップS300の判定と異なり、DOOR信号の整合性がとれていないため、不具合判別カウンタDCNTに値1を加える(インクリメントする、ステップS310)。
ステップS310に続いて、不具合判別カウンタDCNTが不具合判別値DLVに達したか否かを判定する(ステップS312)。この不具合判別値DLVは、本実施形態では、値10に設定されている。ステップS312の判定で不具合判別カウンタDCNTが不具合判別値DLVに達していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS312の判定で不具合判別カウンタDCNTが不具合判別値DLVに達したときには、DOOR信号の伝送経路に問題(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不具合)が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される伝送経路不具合表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し(ステップS314)、そのままこのルーチンを終了する。この送信情報記憶領域に記憶される伝送経路不具合表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
一方、ステップS300の判定でDOOR監視信号の論理に基づいて主枠扉が開放されている状態であるときには、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において上述した主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図30に示した払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100の主制御入力回路4100bを介して伝わる扉開放信号の論理を取得して、主枠扉が開放されている状態であるか、それとも主枠扉が閉鎖されている状態であるかを判定する(ステップS318)。このステップS318の判定は、上述したステップS302の判定と同一の判定を行う。
ステップS318の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が開放されている状態であるときには、不具合判別カウンタDCNTに値0をセットし(ステップS320)、不正改変判別カウンタECNTに値0をセットし(ステップS322)、そのままこのルーチンを終了する。ステップS300の判定、そしてステップS318の判定において、どちらも主枠扉が開放されている状態であるときと判定されることでDOOR信号の整合性がとれているため、ステップS320の処理では、ステップS304の処理と同様に、DOOR信号の伝送経路に問題が発生していないとして不具合判別カウンタDCNTに値0をセットし、ステップS322の処理では、ステップS306の処理と同様に、DOOR信号の伝送経路の不正改変がないとして不正改変判別カウンタECNTに値0をセットしている。
一方、ステップS318の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、ステップS300の判定と異なり、DOOR信号の整合性がとれていないため、不正改変判別カウンタECNTに値1を加える(インクリメントする、ステップS326)。
ステップS326に続いて、不正改変判別カウンタECNTが不正改変判別値ELVに達したか否かを判定する(ステップS328)。この不正改変判別値ELVは、本実施形態では、値10に設定されている。ステップS328の判定で不正改変判別カウンタECNTが不正改変判別値ELVに達していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS328の判定で不正改変判別カウンタECNTが不正改変判別値ELVに達したときには、DOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、又はDOOR信号の伝送経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良の疑いが高まったとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し(ステップS330)、そのままこのルーチンを終了する。この送信情報記憶領域に記憶される伝送経路不正改変表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
ここで、上述したように、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であるときにおいて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の内部回路においてプルアップ抵抗MSR0により制御電圧(+3.3V)側に引き上げて磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を常にHI(論理H)とする不正な改変が行われると、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM40の判定でDOOR信号の論理がHI(論理H)となって主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別することにより、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理を行うことで、磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁石ゴトが行われようとしているか否かを判別した結果に基づいて設定された図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理を無効化して、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力することとなる。
そうすると、このような磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を利用した不正な改変が行われた状態で遊技者が磁石ゴトを行って磁気検出スイッチ3024がその行為を検出したとしても、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をHI(論理H)に設定して出力することができず、磁石ゴトが行われていることを報知することができないという問題がある。
そこで、本実施形態では、上述したように、DOOR信号の論理状態を監視することができるDOOR監視信号の論理と上述した扉開放信号の論理とを、DOOR信号整合性処理において比較することにより、このような磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を利用した不正な改変による不正行為を検出することができるようになっている。
ステップS300の判定でDOOR監視信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態であると判別されている場合には、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となっているため、DOOR信号の論理を常にHI(論理H)とする不正な改変が行われていない。しかし、ステップS302の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が開放されている状態であるときには、ステップS310の処理で不具合判別カウンタDCNTがインクリメントされてステップS312の判定で不具合判別カウンタDCNTが不具合判別値DLVに達したときには、ステップS314の処理でDOOR信号の伝送経路に問題(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不具合)が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される伝送経路不具合表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶して、主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信されるようになっている。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動してDOOR信号の伝送経路に問題が発生している旨をホールの店員等の係員へ報知することとなる。
これに対して、ステップS300の判定でDOOR監視信号の論理に基づいて主枠扉が開放されている状態であると判別され、そしてステップS318の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態である場合には、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となっているため、DOOR信号の論理を常にHI(論理H)とする不正な改変が行われている蓋然性が高い。そこで、ステップS318の判定で扉開放信号の論理に基づいて主枠扉が閉鎖されている状態であるときには、ステップS326の処理で不正改変判別カウンタECNTがインクリメントされてステップS328の判定で不正改変判別カウンタECNTが不正改変判別値ELVに達したときには、ステップS330の処理でDOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、又はDOOR信号の伝送経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良の疑いが高まったとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶して、主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信されるようになっている。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動してDOOR信号の伝送経路の不正改変の疑いがある旨をホールの店員等の係員へ報知することとなる。
[16−8.磁気検出用電源供給信号整合性処理]
次に、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図31に示した主制御基板4100の磁気検出用電源供給監視回路4100wからの磁気検出用電源供給監視信号の論理を取得し、この取得した磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて、主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Aの磁気検出スイッチ起動開始処理(図49に示した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152の処理)において磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始するために、出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶した図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理の整合性を確認することにより、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題の発生の有無を判別する処理を行う磁気検出用電源供給信号整合性処理について、図53を参照して説明する。この磁気検出用電源供給信号整合性処理は、4msごとに繰り返し行われる主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS105Eにおいて行われる。
磁気検出用電源供給信号整合性処理が開始されると、主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、主制御MPU4100aの制御の下、図53に示すように、上述した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において入力情報記憶領域に記憶した入力情報に基づいて、図31に示した主制御基板4100の磁気検出用電源供給監視回路4100wからの磁気検出用電源供給監視信号の論理を取得し、この取得した磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが供給されている状態であるか否かを判定する(ステップS350)。磁気検出用電源供給監視信号は、上述したように、主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが電源供給されている状態では、その論理がLOW(論理L)となるのに対して、主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが電源遮断されている状態では、その論理がHI(論理H)となる。
ステップS350の判定で磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが電源供給されている状態であるときには、上述した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152の処理において出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶した図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理を確認して、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始している状態か否かを判定する(ステップS352)。磁気検出用電源供給信号は、上述したように、その論理がHI(論理H)であるときには、磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を供給することができる一方、その論理がLOW(論理L)であるときには、磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を遮断することができる。
ステップS352の判定で磁気検出用電源供給信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を供給している状態であるときには、電源不具合判別カウンタBCNTに値0をセットし(ステップS354)、そのままこのルーチンを終了する。電源不具合判別カウンタBCNTは、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題の発生の有無を判別するための指標となるカウンタである。ステップS350の判定、そしてステップS352の判定において、どちらも磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を供給している状態であると判定されることで磁気検出用電源供給監視信号の整合性がとれているため、ステップS354の処理では、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題が発生していないとして電源不具合判別カウンタBCNTに値0をセットしている。
一方、ステップS352の判定で磁気検出用電源供給信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を停止(遮断)している状態であるときには、ステップS350の判定と異なり、磁気検出用電源供給監視信号の整合性がとれていないため、電源不具合判別カウンタBCNTに値1を加える(インクリメントする、ステップS356)。
ステップS356に続いて、電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達したか否かを判定する(ステップS358)。この電源不具合判別値BLVは、本実施形態では、値10に設定されている。ステップS358の判定で電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS358の判定で電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達したときには、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る電源経路の不具合(この不具合には、例えば、磁気検出スイッチ3024への電源経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良による不具合も含まれる。))が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し(ステップS360)、そのままこのルーチンを終了する。この送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
一方、ステップS350の判定で磁気検出用電源供給監視信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して磁気検出用+12Vが停止(電源遮断)されている状態であるときには、上述した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152の処理において出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶した図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理を確認して、磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始している状態か否かを判定する(ステップS362)。このステップS362の判定は、上述したステップS352の判定と同一の判定を行う。
ステップS362の判定で磁気検出用電源供給信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を停止(遮断)している状態であるときには、電源不具合判別カウンタBCNTに値0をセットし(ステップS364)、そのままこのルーチンを終了する。ステップS350の判定、そしてステップS352の判定において、どちらも磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を停止(遮断)している状態であると判定されることで磁気検出用電源供給監視信号の整合性がとれているため、ステップS364の処理では、ステップS354の処理と同様に、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題が発生していないとして電源不具合判別カウンタBCNTに値0をセットしている。
一方、ステップS362の判定で磁気検出用電源供給信号の論理に基づいて磁気検出スイッチ3024に対して主制御基板4100からの磁気検出用+12Vという電源を供給している状態であるときには、ステップS350の判定と異なり、磁気検出用電源供給監視信号の整合性がとれていないため、電源不具合判別カウンタBCNTに値1を加える(インクリメントする、ステップS366)。
ステップS366に続いて、電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達したか否かを判定する(ステップS368)。このステップS368の判定は、上述したステップS358の判定と同一の判定を行う。ステップS368の判定で電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS368の判定で電源不具合判別カウンタBCNTが電源不具合判別値BLVに達したときには、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る電源経路の不具合(この不具合には、例えば、磁気検出スイッチ3024への電源経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良による不具合も含まれる。))が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し(ステップS370)、そのままこのルーチンを終了する。このステップS370の処理は、上述したステップS360の処理と同一の処理を行う。この送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
[16−9.磁気検出スイッチの起動及び再起動]
次に、磁気検出スイッチ3024の起動及び再起動について、図54を参照して簡単に説明する。まず、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子は、上述したように、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100に入力されてDOOR信号として主制御基板4100からパネル中継端子板4161を介して入力されている。DOOR信号は、上述したように、図1に示した、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、主枠扉が開放されている状態であるとして論理がHI(論理H)となる一方、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、主枠扉が閉鎖されている状態であるとして論理がLOWとなる。
例えば、主枠扉が開放された状態において、パチンコ遊技機1が電源投入(瞬停や停電による復電も含む。)されると、図54(d)に示すように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がHI(論理H)となり(タイミングST0)、その後に、図54(b),(c)に示すように、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、上述したように、図47に示した主制御側電源投入時処理におけるステップS51の処理で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットすることにより、図49に示した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始設定する。これにより、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がHI(論理H)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を供給開始して磁気検出スイッチ3024を起動する(タイミングST1)。なお、タイミングST0からタイミングST1までに亘る期間は、主制御基板4100の主制御MPU4100aが起動完了して磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子への電源供給を開始する制御を行うまでの期間であり、短い。
図54(d)に戻り、その後に、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となると、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となり、これを契機として、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、図51に示した主枠扉開放確認処理におけるステップS208の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を停止設定する。これにより、図54(b),(c)に戻って、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をLOW(論理L)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がLOW(論理L)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断する(タイミングST2)。
そして、図51に示した主枠扉開放確認処理におけるステップS210の処理で再起動待機タイマRBTTMRを起動して、図49に示した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS142の判定で再起動待機タイマRBTTMRに基づいて待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)に達したときには、同処理におけるステップS148の処理で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットすることにより、同処理におけるステップS152の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始設定する。これにより、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がHI(論理H)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を供給開始して磁気検出スイッチ3024を再起動する(タイミングST3)。
磁気検出スイッチ3024が再起動して、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、同処理の磁気検出制御側起動処理(図54中、「処理A」と記載。)におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22に示したオフセット調整処理)を行ってオフセット調整に不成功(失敗)したときには、図54(a)に示すように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子からその旨を伝える論理を設定したオフセット調整不成功信号を主制御基板4100へ出力する(タイミングST4)。このオフセット調整不成功信号が入力される主制御基板4100の主制御MPU4100aは、オフセット調整不成功信号の論理に基づいて、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cがオフセット調整に不成功(失敗)したときには、図50に示した磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS176の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を停止設定する。これにより、図54(b),(c)に戻って、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をLOW(論理L)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がLOW(論理L)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断する(タイミングST5)。
そして、図50に示した磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS178の処理で再起動待機タイマRBTTMRを起動して、図49に示した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS142の判定で再起動待機タイマRBTTMRに基づいて待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)に達したときには、同処理におけるステップS148の処理で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットすることにより、同処理におけるステップS152の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始設定する。これにより、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がHI(論理H)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を供給開始して磁気検出スイッチ3024を再起動する(タイミングST6)。
磁気検出スイッチ3024が再起動して、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、同処理の磁気検出制御側起動処理(図54中、「処理A」と記載。)におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22に示したオフセット調整処理)を行ってオフセット調整に不成功しなかった(成功した)ときには、同処理の磁気検出制御側起動処理(処理A)に続いて、同処理における磁気検出制御側メイン処理(図54中、「処理B」と記載。)を繰り返し行う。このとき、主枠扉が閉鎖されている状態であるため、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、この磁気検出制御側メイン処理(処理B)におけるステップSM45の磁気検出結果有効化処理において、磁気検出制御側メイン処理(処理B)におけるステップSM30の磁気検知処理で磁石ゴトが行われようとしていると判別した結果を、図54(a)に戻って、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から磁石検出信号を出力すると(タイミングST7)、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、磁気検出スイッチ3024からの磁石検出信号に基づいて不正な磁気を検知して磁石ゴトが行われようとしているときには、異常状態として図44に示した報知表示に区分される不正磁気検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で図16に示した周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して磁石ゴトの有無をホールの店員等の係員へ報知することとなる。ホールの店員等の係員は、原因を確かめるために、遊技者の所持品を確認するとともに、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりすることで主枠扉を開放した状態とすると、これを契機として、図54(d)に戻って、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がHI(論理H)となり、図54(a)に戻って、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理における磁気検出制御側メイン処理(処理B)を繰り返し行っている際に、主枠扉が開放されている状態であるため、この磁気検出制御側メイン処理(処理B)におけるステップSM50の磁気検出結果無効化出力処理において、常に、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって磁石検出信号の論理をLOW(論理L)に設定して出力する(タイミングST8)。
そして、ホールの店員等の係員が扉枠5を本体枠3に対して閉鎖するとともに、本体枠3を外枠に対して閉鎖して主枠扉を閉鎖した状態とすると、主枠扉が開放された状態から閉鎖された状態となることにより、図54(d)に戻って、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理がLOW(論理L)となり、これを契機として、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、図51に示した主枠扉開放確認処理におけるステップS208の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を停止設定する。これにより、図54(b),(c)に戻って、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をLOW(論理L)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がLOW(論理L)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を遮断する(タイミングST9)。
そして、図50に示した磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS178の処理で再起動待機タイマRBTTMRを起動して、図49に示した磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS142の判定で再起動待機タイマRBTTMRに基づいて待機期間RBT(本実施形態では、300msに設定されている。)に達したときには、同処理におけるステップS148の処理で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGに値1をセットすることにより、同処理におけるステップS152の処理で磁気検出スイッチ3024への電源供給を開始設定する。これにより、図54(b),(c)に戻って、図31に示した磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力する磁気検出用電源供給信号の論理をHI(論理H)に設定し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS118のポート出力処理において磁気検出用電源供給信号の論理がHI(論理H)となって磁気検出用電源ドライブ回路4100xに出力されることで、磁気検出用電源ドライブ回路4100xが磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024に対して磁気検出用+12Vという電源を供給開始して磁気検出スイッチ3024を再起動する(タイミングST10)。
磁気検出スイッチ3024が再起動して、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理が開始されると、同処理の磁気検出制御側起動処理(処理A)におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22に示したオフセット調整処理)を行ってオフセット調整に不成功しなかった(成功した)ときには、同処理の磁気検出制御側起動処理(処理A)に続いて、同処理における磁気検出制御側メイン処理(処理B)を繰り返し行う。
[17.払出制御基板の各種制御処理]
次に、図14に示した払出制御基板4110が行う各種制御処理について、図55〜図71を参照して説明する。図55は払出制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図56は図55の払出制御部電源投入時処理のつづきを示すフローチャートであり、図57は図56に続いて払出制御部電源投入時処理のつづきを示すフローチャートであり、図58は払出制御部タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図59は回転角スイッチ履歴作成処理の一例を示すフローチャートであり、図60はスプロケット定位置判定スキップ処理の一例を示すフローチャートであり、図61は球がみ判定処理の一例を示すフローチャートであり、図62は賞球用賞球ストック数加算処理の一例を示すフローチャートであり、図63は貸球用賞球ストック数加算処理の一例を示すフローチャートであり、図64はストック監視処理の一例を示すフローチャートであり、図65は払出球がみ動作判定設定処理の一例を示すフローチャートであり、図66は払出設定処理の一例を示すフローチャートであり、図67は球がみ動作設定処理の一例を示すフローチャートであり、図68はリトライ動作監視処理の一例を示すフローチャートであり、図69は不整合カウンタリセット判定処理の一例を示すフローチャートであり、図70はエラー解除操作判定処理の一例を示すフローチャートであり、図71は球貸しによる払出動作時の信号処理(ア)、CRユニットからの入力信号確認処理(イ)を示すタイミングチャートである。
まず、払出制御部電源投入時処理について説明し、続いて払出制御部タイマ割り込み処理、回転角スイッチ履歴作成処理、スプロケット定位置判定スキップ処理、球がみ判定処理、賞球用賞球ストック数加算処理、貸球用賞球ストック数加算処理、ストック監視処理、払出球がみ動作判定設定処理、払出設定処理、球がみ動作設定処理、リトライ動作監視処理、不整合カウンタリセット判定処理、エラー解除操作判定処理について説明する。なお、回転角スイッチ履歴作成処理、スプロケット定位置判定スキップ処理、球がみ判定処理、賞球用賞球ストック数加算処理、貸球用賞球ストック数加算処理、ストック監視処理、払出球がみ動作判定設定処理、リトライ動作監視処理、不整合カウンタリセット判定処理、エラー解除操作判定処理は、後述する払出制御部電源投入時処理におけるステップS562の主要動作設定処理の一処理として行われ、回転角スイッチ履歴作成処理、スプロケット定位置判定スキップ処理、球がみ判定処理、リトライ動作監視処理、不整合カウンタリセット判定処理、エラー解除操作判定処理、賞球用賞球ストック数加算処理、貸球用賞球ストック数加算処理、ストック監視処理、そして払出球がみ動作判定設定処理の順番で優先順位が設定されている。
[17−1.払出制御部電源投入時処理]
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図55〜図57に示すように、払出制御部電源投入時処理を行う。この払出制御部電源投入時処理が開始されると、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aは、割り込みモードの設定を行う(ステップS500)。この割り込みモードは、払出制御MPU4120aの割り込みの優先順位を設定するものである。本実施形態では、後述する払出制御部タイマ割り込み処理が優先順位として最も高く設定されており、この払出制御部タイマ割り込み処理の割り込みが発生すると、優先的にその処理を行う。
ステップS500に続いて、払出制御プログラムは、入出力設定(I/Oの入出力設定)を行う(ステップS502)。このI/Oの入出力設定では、払出制御MPU4120aの各種入力ポート及び各種出力ポートの設定等を行う。
ステップS502に続いて、払出制御プログラムは、ウェイトタイマ処理1を行い(ステップS506)、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS508)。電源投入時から所定電圧となるまでの間では電圧がすぐに上がらない。一方、停電又は瞬停(電力の供給が一時停止する現象)となるときでは電圧が下がり、停電予告電圧より小さくなると、図13に示した主制御基板4100の停電監視回路4100eから停電予告として停電予告信号(払出停電予告信号)が入力される。電源投入時から所定電圧に上がるまでの間では同様に電圧が停電予告電圧より小さくなると主制御基板4100の停電監視回路4100eから停電予告信号(払出停電予告信号)が入力される。そこで、ステップS506のウェイトタイマ処理1は、電源投入後、電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待つための処理であり、本実施形態では、待ち時間(ウェイトタイマ)として200ミリ秒(ms)が設定されている。ステップS508の判定では、主制御基板4100の停電監視回路4100eからの停電予告信号(払出停電予告信号)に基づいて行う。
ステップS508に続いて、払出制御プログラムは、操作スイッチ860aが操作されているか否かを判定する(ステップS512)。この判定は、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値に基づいて、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がHIであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断して操作スイッチ860aが操作されていないと判定する一方、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がLOWであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものであると判断して操作スイッチ860aが操作されていると判定する。
ステップS512で操作スイッチ860aが操作されているときには、払出制御プログラムは、払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGに値1をセットする(ステップS514)。即ち、払出制御プログラムは、電源投入時から所定時間に亘って、払出制御MPU4120aに内蔵されたRAM(払出制御内蔵RAM)の初期化を行うRAMクリア処理を実行可能な状態とする。一方、ステップS512で操作スイッチ860aが操作されていないときには、払出制御プログラムは、払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGに値0をセットする(ステップS516)。この払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGは、払出制御MPU4120aの払出制御内蔵RAMに記憶されている、例えば、各種フラグ、各種情報記憶領域に記憶されている各種情報等(例えば、賞球情報記憶領域に記憶されている、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等や、CR通信情報記憶領域に記憶されている、PRDY信号の論理の状態が設定されているPRDY信号出力設定情報等)の払い出しに関する払出情報を消去するか否かを示すフラグであり、払出情報を消去するとき値1、払出情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。なお、ステップS514及びステップS516でセットされた払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGは、払出制御MPU4120aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶される。
ステップS514又はステップS516に続いて、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMへのアクセスを許可する設定を行う(ステップS518)。この設定により払出制御内蔵RAMへのアクセスができ、例えば払出情報の書き込み(記憶)又は読み出しを行うことができる。
ステップS518に続いて、払出制御プログラムは、スタックポインタの設定を行う(ステップS520)。スタックポインタは、例えば、使用中の記憶素子(レジスタ)の内容を一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したり、サブルーチンを終了して本ルーチンに復帰するときの本ルーチンの復帰アドレスを一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したりするものであり、スタックが積まれるごとにスタックポインタが進む。ステップS520では、スタックポインタに初期アドレスをセットし、この初期アドレスから、レジスタの内容、復帰アドレス等をスタックに積んで行く。そして最後に積まれたスタックから最初に積まれたスタックまで、順に読み出すことによりスタックポインタが初期アドレスに戻る。
ステップS520に続いて、払出制御プログラムは、払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGが値0である否かを判定する(ステップS522)。上述したように、払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGは、払出情報を消去するとき値1、払出情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS522で払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGが値0であるとき、つまり払出情報を消去しないときには、払出制御プログラムは、チェックサムの算出を行う(ステップS524)。このチェックサムは、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出情報を数値とみなしてその合計を算出するものである。
ステップS524に続いて、払出制御プログラムは、算出したチェックサムの値が後述する払出制御部電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値と一致しているか否かを判定する(ステップS526)。一致しているときには、払出制御プログラムは、払出バックアップフラグHBK−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS528)。この払出バックアップフラグHBK−FLGは、払出情報、チェックサムの値等の払出バックアップ情報を後述する払出制御部電源断時処理において払出制御内蔵RAMに記憶保持したか否かを示すフラグであり、払出制御部電源断時処理を正常に終了したとき値1、払出制御部電源断時処理を正常に終了していないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS528で払出バックアップフラグHBK−FLGが値1であるとき、つまり払出制御部電源断時処理を正常に終了したときには、払出制御プログラムは、復電時として払出制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS530)。この設定では、払出バックアップフラグHBK−FLGに値0がセットされる他に、払出制御MPU4120aに内蔵されたROM(以下、「払出制御内蔵ROM」と記載する。)から復電時情報が読み出され、この復電時情報が払出制御内蔵RAMの作業領域にセットされる。これにより、払出制御内蔵RAMに記憶されている上述した払出バックアップ情報である、各種フラグ、各種情報記憶領域に記憶されている各種情報等(例えば、賞球情報記憶領域に記憶されている、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等や、CR通信情報記憶領域に記憶されている、PRDY信号の論理の状態が設定されているPRDY信号出力設定情報、時間管理情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタリセット判定時間等)の払い出しに関する払出情報に基づいて各種処理に使用する情報が設定される。なお、「復電」とは、電源を遮断した状態から電源を投入した状態のほかに、停電又は瞬停からその後の電力の復旧した状態も含める。
一方、ステップS522で払出RAMクリア報知フラグHRCL−FLGが値0でない(値1である)とき、つまり払出情報を消去するときには、又はステップS526でチェックサムの値が一致していないときには、又はステップS528で払出バックアップフラグHBK−FLGが値1でない(値0である)とき、つまり払出制御部電源断時処理を正常に終了していないときには、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMの全領域をクリアする(ステップS532)。即ち、払出制御プログラムは、操作スイッチ860aの操作信号の検出を契機として払出制御側RAMクリア処理を実行する。これにより、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報がクリアされる。
ステップS532に続いて、払出制御プログラムは、初期設定として払出制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS534)。この設定は、払出制御内蔵ROMから初期情報を読み出してこの初期情報を払出制御内蔵RAMの作業領域にセットする。
ステップS530又はステップS534に続いて、払出制御プログラムは、割り込み初期設定を行う(ステップS536)。この設定は、後述する払出制御部タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期を設定するものである。本実施形態では、2msに設定されている。
ステップS536に続いて、払出制御プログラムは、割り込み許可設定を行う(ステップS538)。この設定によりステップS536で設定した割り込み周期、つまり2msごとに払出制御部タイマ割り込み処理が繰り返し行われる。
ステップS538に続いて、払出制御プログラムは、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Aをセットする(ステップS539)。このウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに、値A、値Bそして値Cを順にセットすることによりウォッチドックタイマがクリア設定される。
ステップS539に続いて、払出制御プログラムは、停電予告信号(払出停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS540)。上述したように、パチンコ遊技機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号(払出停電予告信号)が主制御基板4100の停電監視回路4100eから入力される。ステップS540の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。
ステップS540で停電予告信号の入力がないときには、払出制御プログラムは、2ms経過フラグHT−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS542)。この2ms経過フラグHT−FLGは、後述する、2msごとに処理される払出制御部タイマ割り込み処理で2msを計時するフラグであり、2ms経過したとき値1、2ms経過していないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS542で2ms経過フラグHT−FLGが値0であるとき、つまり2ms経過していないときには、ステップS540に戻り、払出制御プログラムは、停電予告信号(払出停電予告信号)が入力されているか否かを判定する。
一方、ステップS542で2ms経過フラグHT−FLGが値1であるとき、つまり2ms経過したときには、払出制御プログラムは、2ms経過フラグHT−FLGに値0をセットする(ステップS544)。
ステップS544に続いて、払出制御プログラムは、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Bをセットする(ステップS546)。このとき、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLには、ステップS539においてセットされた値Aに続いて値Bがセットされる。
ステップS546に続いて、払出制御プログラムは、ポート出力処理を行う(ステップS548)。このポート出力処理では、払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域から各種情報を読み出してこの各種情報に基づいて各種信号を払出制御MPU4120aの各種出力ポートの出力端子から出力する。出力情報記憶領域には、例えば、主制御基板4100からの払い出しに関する各種コマンド(図42に示した、賞球コマンドやセルフチェックコマンド)を正常に受信した旨を伝える払主ACK情報、払出モータ744への駆動制御を行う駆動情報、払出モータ744が実際に遊技球を払い出した球数の賞球数情報、エラーLED表示器860bに表示するLED表示情報等の各種情報が記憶されており、この出力情報に基づいて払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から、主制御基板4100からの払い出しに関する各種コマンドを正常に受信したときには払主ACK信号を主制御基板4100に出力したり、払出モータ744に駆動信号を出力したり、払出モータ744が実際に遊技球を払い出した球数を賞球数情報出力信号として外部端子板784に出力したり(本実施形態では、払出モータ744が実際に10個の遊技球を払い出すごとに外部端子板784に賞球数情報出力信号を出力している。具体的には、賞球数情報を出力するか否かを判定するための賞球数情報出力判定用カウンタが設けられており、この賞球数情報出力判定用カウンタは、払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数を、後述するステップS550のポート入力処理で図14に示した計数スイッチ751からの検出信号に基づいて、カウントするものであり、払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数を監視するための図示しない処理(プログラム)により払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶更新されるようになっている。この払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数を監視するための図示しない処理(プログラム)では、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶される賞球数情報出力判定用カウンタの値に、後述するステップS550のポート入力処理で図14に示した計数スイッチ751からの検出信号に基づいて、払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数を加算して記憶更新する。ステップS548のポート出力処理では、この賞球情報記憶領域から賞球数情報出力判定用カウンタの値を読み出し、この読み出した賞球数情報出力判定用カウンタの値が値10を超えているときには(つまり、払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数が10球に達しているときには)、外部端子板784に賞球数情報出力信号を出力するとともに、その超えた球数を示す値を、賞球数情報出力判定用カウンタの値として、上述した払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶更新するようになっている。)、エラーLED表示器860bに表示信号を出力したりする。
ステップS548に続いて、払出制御プログラムは、ポート入力処理を行う(ステップS550)。このポート入力処理では、払出制御MPU4120aの各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶する。例えば、操作スイッチ860aの操作信号、回転角スイッチ752からの検出信号、計数スイッチ751からの検出信号、満タンスイッチ550からの検出信号、CRユニット6からのBRQ信号、BRDY信号及びCR接続信号、後述するコマンド送信処理で送信した各種コマンドを主制御基板4100が正常に受信した旨を伝える主制御基板4100からの主払ACK信号等、をそれぞれ読み取り、入力情報として入力情報記憶領域に記憶する。
ステップS550に続いて、払出制御プログラムは、タイマ更新処理を行う(ステップS552)。このタイマ更新処理では、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体による球がみ状態が生じているか否かの判定を行う際にその判定条件として設定されている球がみ判定時間、払出回転体の定位置判定を行わない際に設定されているスキップ判定時間、図1に示したファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かの判定を行う際にその判定条件として設定されている満タン判定時間、球切れスイッチ750からの検出信号により賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上となっているか否かの判定を行う際にその判定条件として設定されている球切れ判定時間等の時間管理を行うほかに、払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、実際に計数スイッチ751で検出された球数と、の不一致によるつじつまの合わない遊技球の払い出しを、繰り返し行っているか否かを監視するための不整合カウンタINCCをリセットするか否かの判定を行う際にその判定条件と設定されている不整合カウンタリセット判定時間の時間管理を行う。例えば、球がみ判定時間が5005msに設定されているときには、タイマ割り込み周期が2msに設定されているので、このタイマ更新処理を行うごとに球がみ判定時間を2msずつ減算し、その減算結果が値0になることで球がみ判定時間を正確に計っている。
本実施形態では、スキップ判定時間が22.75ms、満タン判定時間が504ms、球切れ判定時間が119ms、不整合カウンタリセット判定時間が7000s(約2時間)にそれぞれ設定されており、このタイマ更新処理を行うごとに満タン判定時間、球切れ判定時間及び不整合カウンタリセット判定時間を2msずつ減算し、その減算結果が値0になること満タン判定時間、球切れ判定時間及び不整合カウンタリセット判定時間を正確に計っている。なお、これらの各種判定時間は、時間管理情報として払出制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶される。
ステップS552に続いて、払出制御プログラムは、CR通信処理を行う(ステップS554)。このCR通信処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、CRユニット6からの各種信号(BRQ信号、BRDY信号及びCR接続信号)が入力されているか否かを判定する。CRユニット6からの各種信号に基づいて、払出制御MPU4120aは、CRユニット6と各種信号のやり取りを行う。ステップS530の払出制御内蔵RAMの作業領域を設定する処理において、上述したように、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報である、各種フラグ、各種情報記憶領域に記憶されている各種情報等(例えば、賞球情報記憶領域に記憶されている、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等や、CR通信情報記憶領域に記憶されている、PRDY信号の論理の状態が設定されているPRDY信号出力設定情報等)の払い出しに関する払出情報に基づいて各種処理に使用する情報が設定される。
この処理によって、例えば、瞬停又は停電しても、復電時における、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等の値を、払出バックアップ情報として記憶した、瞬停又は停電する直前における、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等の値に復元することができる。これにより、賞球装置740による遊技球の払出動作を実行している際に、瞬停又は停電して払出動作を続行することができなくなっても、復電時に、その払出動作を続行することができるため、過不足なく遊技球を上皿301や下皿302に払い出すことができる。換言すれば、払出制御MPU4120aは、CR通信処理において、CRユニット6と各種信号のやり取りを行いながら、遊技球を上皿301や下皿302に払い出している際に、瞬停又は停電してCRユニット6と各種信号のやり取りが遮断され、遊技球の払い出しを続行することができなくなっても、復電時における、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等の値が、払出バックアップ情報として記憶された、瞬停又は停電する直前における、賞球ストック数PBS、実球計数PB、駆動指令数DRV、不整合カウンタINCC等の値に復元されることによって、瞬停又は停電する直前における、パチンコ遊技機1(払出制御MPU4120a)とCRユニット6とによる各種信号のやり取りを、復電時から継続することができるとともに、遊技球の払い出しを引き続き行うことができるようになっている。
このように、パチンコ遊技機1(払出制御MPU4120a)とCRユニット6とによる各種信号のやり取りは、瞬停又は停止しても、復電時に、瞬停又は停止する直前の状態に復元されるようになっており、瞬停又は停止による影響によってパチンコ遊技機1(払出制御MPU4120a)とCRユニット6とによる各種信号が変化しないようになっている。したがって、パチンコ遊技機1(払出制御MPU4120a)とCRユニット6とによる各種信号のやり取りの信頼性を高めることができる。
また、CR通信情報記憶領域に記憶される各種情報は、上述したように、払出バックアップ情報に含まれている。CR通信処理では、復電時に、ステップS530の払出制御内蔵RAMの作業領域を設定する処理において設定された、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からPRDY信号出力設定情報を読み出してこの読み出したPRDY信号出力設定情報が、例えば貸球を払い出すための払出動作が不可能である旨を伝えるPRDY信号の論理の状態に設定されている場合には、そのPRDY信号を払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からCRユニット6へ出力する。そして、主要動作設定処理の一処理として行われる、例えばリトライ動作監視処理において、払出バックアップ情報に含まれている、払出制御内蔵RAMに記憶されている賞球情報記憶領域の不整合カウンタINCCの値に基づいて、この不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さいか否かを判定し、不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さくないときには、リトライ動作が異常動作していると判断して、つまり賞球装置740による遊技球の払出動作が異常状態であると判断して、リトライエラーフラグRTERR−FLGに値1をセットし、払出球がみ動作判定設定処理において、CRユニット6へのエラー状態の出力の設定として、例えばCRユニット6と通信中でないときには貸球を払い出すための払出動作が不可能である旨を伝えるPRDY信号の論理の状態(LOW)をPRDY信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。
これにより、CR通信処理では、復電時から次のタイマ割り込みで、このPRDY信号の論理の状態を、CR通信情報記憶領域から読み出してそのPRDY信号を払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からCRユニット6へ出力する。このように、例えば、瞬停する直前において、賞球装置740による遊技球の払出動作が異常状態であった場合には、復電時に、その状態が復元されるため、復電してから極めて早い段階で、貸球を払い出すための払出動作が不可能である旨を伝えるPRDY信号を払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からCRユニット6へ出力することができ、CRユニット6に賞球装置740による遊技球の払出動作が異常状態である旨を伝えることができる。これにより、復電時から極めて早い段階で、CRユニット6からの無駄な貸球要求信号であるBRDYが出力されるのを防止することができる。
また、CR通信処理では、ステップS550のポート入力処理で、払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域からCR接続信号を読み出してこのCR接続信号に基づいて、その論理がHIであるとき、つまりパチンコ遊技機1が電源投入されているときであって、払出制御基板4110とCRユニット6とが遊技球等貸出装置接続端子板869を介して電気的に接続されているときには、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨を伝えるために、PRDY信号の論理の状態をHIとして払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からCRユニット6へ出力する一方、その論理がLOWであるとき、つまりパチンコ遊技機1が電源投入されているときであって、払出制御基板4110とCRユニット6とが遊技球等貸出装置接続端子板869を介して電気的に接続されていないときには、貸球を払い出すための払出動作が不可能である旨を伝えるために、PRDY信号の論理の状態をLOWとして払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子からCRユニット6へ出力する。なお、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号の論理の状態は、EXS信号出力設定情報として払出制御内蔵RAMのCR通信情報記憶領域に記憶され、払出制御基板4110とCRユニット6とが電気的に接続されているか否かを伝えるCR接続信号は、CR接続情報として状態情報記憶領域に記憶されるようになっている。
ステップS554に続いて、払出制御プログラムは、満タン及び球切れチェック処理を行う(ステップS556)。この満タン及び球切れチェック処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、満タンスイッチ550からの検出信号により上述したファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを判定したり、球切れスイッチ750からの検出信号により上述した賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上となっているか否かを判定したりする。例えば、ファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かの判定は、タイマ割り込み周期2msを利用して、今回の満タン及び球切れチェック処理で満タンスイッチ550からの検出信号がON、前回(2ms前)の満タン及び球切れチェック処理で満タンスイッチ550からの検出信号がOFFとなったとき、つまり満タンスイッチ550からの検出信号がOFFからONに遷移したときには、ステップS552のタイマ更新処理で上述した満タン判定時間(504ms)の計時を開始する。そしてタイマ更新処理で満タン判定時間が値0となったとき、つまり満タン判定時間となったときには、この満タン及び球切れチェック処理で満タンスイッチ550からの検出信号がONであるか否かを判定する。この判定では、満タンスイッチ550からの検出信号がONであるときには、ファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるとしてその旨を伝える満タン情報を上述した状態情報記憶領域に記憶する。一方、満タンスイッチ550からの検出信号がOFFであるときには、ファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンでないとしてその旨を伝える満タン情報を状態情報記憶領域域に記憶する。
賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上となっているか否かの判定も、タイマ割り込み周期2msを利用して、今回の満タン及び球切れチェック処理で球切れスイッチからの検出信号がON、前回(2ms前)の満タン及び球切れチェック処理で球切れスイッチからの検出信号がOFFとなったとき、つまり球切れスイッチ750からの検出信号がOFFからONに遷移したときには、ステップS552のタイマ更新処理で上述した球切れ判定時間(119ms)の計時を開始する。そしてタイマ更新処理で球切れ判定時間が値0となったとき、つまり球切れ判定時間となったときには、この満タン及び球切れチェック処理で球切れスイッチ750からの検出信号がONであるか否かを判定する。この判定では、球切れスイッチ750からの検出信号がONであるときには、賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上であるとしてその旨を伝える球切れ情報を状態情報記憶領域に記憶する一方、球切れスイッチ750からの検出信号がOFFであるときには、賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上でないとしてその旨を伝える球切れ情報を状態情報記憶領域に記憶する。
ステップS556に続いて、払出制御プログラムは、発射球送制御回路エラーチェック処理を行う(ステップS557)。この発射球送制御回路エラーチェック処理では、図14に示した、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生しているか否かを判別する。発射球送不具合監視回路4120ahは、上述したように、発射ソレノイド654による発射制御と、球送ソレノイド585による球送制御と、を行う発射球送制御回路4120agに不具合が発生しているか否かを監視するものであり、監視結果(不具合の発生の有無)をステータス情報として記憶保持することができるようになっている。払出制御プログラムは、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生しているかを判別する。払出制御プログラムは、発射球送不具合監視回路4120ahからステータス情報を取得して発射球送制御回路4120agに不具合が発生していないと判別したときには、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を開始するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作許可を設定するとともに、発射動作許可状態である旨を伝える発射動作許可情報を状態情報記憶領域に記憶する一方、発射球送制御回路4120agに不具合が発生していると判別したときには、発射球送制御回路4120agによる遊技球の発射制御を強制的に停止するために発射球送制御回路4120agに対して発射動作禁止を設定するとともに、発射動作禁止状態である旨を伝える発射動作禁止情報を状態情報記憶領域に記憶する。
ステップS557に続いて、払出制御プログラムは、コマンド受信処理を行う(ステップS558)。このコマンド受信処理では、主制御基板4100からの払い出しに関する各種コマンド(図42に示した、賞球コマンドやセルフチェックコマンド)を受信する。この各種コマンドを正常に受信したときには、その旨を伝える払主ACK情報を上述した出力情報記憶領域に記憶する。一方、各種コマンドを正常に受信できなかったときには、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間の接続に異常が生じている(各種コマンド信号に異常が生じている)旨を伝える接続異常情報を上述した状態情報記憶領域に記憶する。
ステップS558に続いて、払出制御プログラムは、コマンド解析処理を行う(ステップS560)。このコマンド解析処理では、ステップS558で受信したコマンドの解析を行い、その解析したコマンドを受信コマンド情報として払出制御内蔵RAMの受信コマンド情報記憶領域に記憶する。
ステップS560に続いて、払出制御プログラムは、主要動作設定処理を行う(ステップS562)。この主要動作設定処理では、賞球、貸球、球抜き及び球がみ等の動作設定を行ったり、リトライ動作の判定を行ったり、未払い出しの球数(賞球ストック数)を監視したりする。
ステップS562に続いて、払出制御プログラムは、LED表示データ作成処理を行う(ステップS564)。このLED表示データ作成処理では、上述した状態情報記憶領域から各種情報を読み出し、払出制御基板4110のエラーLED表示器860bに表示する表示データを作成してLED表示情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。例えば、状態情報記憶領域から上述した球切れ情報を読み出し、この球切れ情報に基づいて、賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上でないときには、対応する表示データ(本実施形態では、表示値1(数字「1」))を作成してLED表示情報を出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS564に続いて、払出制御プログラムは、コマンド送信処理を行う(ステップS566)。このコマンド送信処理では、上述した状態情報記憶領域から各種情報を読み出し、この各種情報に基づいて図45に示した状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンド)を作成して主制御基板4100に送信する。例えば、状態情報記憶領域から球切れ情報を読み出すと、この球切れ情報に基づいて、賞球装置740の供給通路に取り込まれた遊技球の球数が所定数以上でないときには、枠状態1コマンドを作成して主制御基板4100に送信したり、状態情報記憶領域から発射動作許可情報を読み出すと、この発射動作許可情報に基づいて、枠状態2コマンド(発射球送制御回路エラーでない旨を伝えるためにB0に値0をセットする。)を作成して主制御基板4100に送信したり、状態情報記憶領域から発射動作禁止情報を読み出すと、この発射動作禁止情報に基づいて、枠状態2コマンド(発射球送制御回路エラーである旨を伝えるためにB0に値1をセットする。)を作成して主制御基板4100に送信したりする。
ステップS566に続いて、払出制御プログラムは、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Cをセットする(ステップS568)。ステップS568でウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Cがセットされることにより、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLには、ステップS546においてセットされた値Bに続いて値Cがセットされる。これにより、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLには、値A、値Bそして値Cが順にセットされ、ウォッチドックタイマがクリア設定される。
ステップS568に続いて、再びステップS539に戻り、払出制御プログラムは、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Aをセットし、ステップS540で停電予告信号(払出停電予告信号)が入力されているか否かを判定し、この停電予告信号(払出停電予告信号)の入力がなければ、ステップS542で2ms経過フラグHT−FLGが値1であるか否かを判定し、この2ms経過フラグHT−FLGが値1であるとき、つまり2ms経過したときには、ステップS544で2ms経過フラグHT−FLGに値0をセットし、ステップS546でウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Bをセットし、ステップS548でポート出力処理を行い、ステップS550でポート入力処理を行い、ステップS552でタイマ更新処理を行い、ステップS554でCR通信処理を行い、ステップS556で満タン及び球切れチェック処理を行い、ステップS558でコマンド受信処理を行い、ステップS560でコマンド解析処理を行い、ステップS562で主要動作設定処理を行い、ステップS564でLED表示データ作成処理を行い、ステップS566でコマンド送信処理を行い、ステップS568でウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値Cをセットし、ステップS539〜ステップS568を繰り返し行う。なお、このステップS539〜ステップS568の処理を「払出制御部メイン処理」という。
主制御基板4100による遊技の進行に応じて払出制御部メイン処理の処理内容が異なってくる。このため、払出制御MPU4120aの処理に要する時間が変動することとなる。そこで、払出制御MPU4120aは、ステップS548のポート出力処理において、主制御基板4100からの払い出しに関する各種コマンドを正常に受信した旨を伝える払主ACK信号を、優先して主制御基板4100に出力している。これにより、払出制御MPU4120aは、変動する他の処理を十分に行えるよう、その処理時間を確保している。
一方、ステップS540で停電予告信号(払出停電予告信号)の入力があったときには、割り込み禁止設定を行う(ステップS570)。この設定により後述する払出制御部タイマ割り込み処理が行われなくなり、払出制御内蔵RAMへの書き込みを防ぎ、上述した払出情報の書き換えを保護している。
ステップS570に続いて、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の出力を停止する(ステップS574)。これにより、遊技球の払い出しを停止する。
ステップS574に続いて、払出制御プログラムは、ウォッチドックタイマのクリア設定を行う(ステップS576)。このクリア設定は、上述したように、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値A、値Bそして値Cを順にセットすることにより行われる。
ステップS576に続いて、払出制御プログラムは、チェックサムの算出を行ってこの算出した値を記憶する(ステップS578)。このチェックサムは、ステップS524で算出したチェックサムの値及び払出バックアップフラグHBK−FLGの値の記憶領域を除く、払出制御内蔵RAMの作業領域の払出情報を数値とみなしてその合計を算出する。
ステップS578に続いて、払出制御プログラムは、払出バックアップフラグHBK−FLGに値1をセットする(ステップS580)。これにより、払出バックアップ情報の記憶が完了する。
ステップS580に続いて、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMへのアクセスの禁止設定を行う(ステップS582)。この設定により払出制御内蔵RAMへのアクセスが禁止され書き込み及び読み出しができなくなり、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報が保護される。
ステップS582に続いて、払出制御プログラムは、無限ループに入る。この無限ループでは、ウォッチドックタイマクリアレジスタHWCLに値A、値Bそして値Cを順にセットしないためウォッチドックタイマがクリア設定されなくなる。このため、払出制御MPU4120aにリセットがかかり、その後、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、この払出制御部電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS570〜ステップS582の処理及び無限ループを「払出制御部電源断時処理」という。
パチンコ遊技機1(払出制御MPU4120a)は、停電したとき又は瞬停したときにはリセットがかかり、その後の電力の復旧により払出制御部電源投入時処理を行う。
なお、ステップS526では払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報が正常なものであるか否かを検査し、続いてステップS528では払出制御部電源断時処理が正常に終了されたか否かを検査している。このように、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報を2重にチェックすることにより払出バックアップ情報が不正行為により記憶されたものであるか否かを検査している。
[17−2.払出制御部タイマ割り込み処理]
次に、払出制御部タイマ割り込み処理について説明する。この払出制御部タイマ割り込み処理は、図55〜図57に示した払出制御部電源投入時処理において設定された割り込み周期(本実施形態では、2ms)ごとに繰り返し行われる。
払出制御部タイマ割り込み処理が開始されると、払出制御基板4110の払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図58に示すように、タイマ割り込みを禁止に設定してレジスタの切替(退避)を行う(ステップS590)。ここでは、上述した払出制御部メイン処理で使用していた汎用記憶素子(汎用レジスタ)から補助レジスタに切り替える。この補助レジスタを払出制御部タイマ割り込み処理で使用することにより汎用レジスタの値が上書きされなくなる。これにより、払出制御部メイン処理で使用していた汎用レジスタの内容の破壊を防いでいる。
ステップS590に続いて、払出制御プログラムは、2ms経過フラグHT−FLGに値1をセットする(ステップS592)。この2ms経過フラグHT−FLGは、この払出制御部タイマ割り込み処理が行われるごとに、つまり2msごとに2msを計時するフラグであり、2ms経過したとき値1、2ms経過していないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS592に続いて、払出制御プログラムは、レジスタの切替(復帰)を行う(ステップS594)。この復帰は、払出制御部タイマ割り込み処理で使用していた補助レジスタから汎用記憶素子(汎用レジスタ)に切り替える。この汎用レジスタを払出制御部メイン処理で使用することにより補助レジスタの値が上書きされなくなる。これにより、払出制御部タイマ割り込み処理で使用していた補助レジスタの内容の破壊を防いでいる。
ステップS594に続いて、払出制御プログラムは、割り込み許可の設定を行い(ステップS596)、このルーチンを終了する。
[17−3.回転角スイッチ履歴作成処理]
次に、回転角スイッチ履歴作成処理について説明する。この回転角スイッチ履歴作成処理では、図14に示した回転角スイッチ752からの検出信号の履歴を作成する。
回転角スイッチ履歴作成処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図59に示すように、払出制御内蔵RAMから回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出す(ステップS610)。この回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTは、1バイト(8ビット:最上位ビットB7、B6、B5、B4、B3、B2、B1、最下位ビットB0、「B」はビットを表す。)の記憶容量を有しており、回転角スイッチ752からの検出信号の履歴を回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTとして払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域に記憶されている。ステップS610では、この回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出している。
ステップS610に続いて、払出制御プログラムは、回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS612)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理において回転角スイッチ752からの検出信号に基づいて行われる。具体的には、その検出信号は、入力情報として払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶されている。ステップS612では、この入力情報記憶領域から入力情報を読み出して回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かの判定を行う。入力情報に回転角スイッチ752からの検出信号があるときには、払出制御プログラムは、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の回転位置を把握する検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移した状態であると判定する。一方、入力情報に回転角スイッチ752からの検出信号がないときには、払出制御プログラムは、検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態と判定する。
ステップS612で検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移した状態であるときには、払出制御プログラムは、回転角スイッチ検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS614)。この回転角スイッチ検出履歴情報のシフト処理では、ステップS610で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS614に続いて、払出制御プログラムは、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの最下位ビットB0に値1をセットし(ステップS616)、このルーチンを終了する。
一方、ステップS612で検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態であるときには、払出制御プログラムは、回転角スイッチ検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS618)。この回転角スイッチ検出履歴情報のシフト処理では、払出制御プログラムは、ステップS614の回転角スイッチ検出履歴情報のシフト処理と同一の処理を行い、ステップS610で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS618に続いて、払出制御プログラムは、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの最下位ビットB0に値0をセットし(ステップS620)、このルーチンを終了する。
このように、この回転角スイッチ履歴作成処理が行われるごとに、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトしたのち、検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移した状態又は検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態に応じて最下位ビットB0に値1又は値0がセットされるため、回転角スイッチ752からの検出信号の履歴を作成することができる。
[17−4.スプロケット定位置判定スキップ処理]
次に、スプロケット定位置判定スキップ処理について説明する。このスプロケット定位置判定スキップ処理は、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体が定位置にあるか否かの判定を、所定の条件が成立しているときにスキップする。なお、払出回転体の定位置判定は、賞球装置740による遊技球の払い出しが終了した際に行われるようにもなっている。これにより、球がみが発生していない状態で払出モータ744の回転軸の回転を確実に開始することができる。
スプロケット定位置判定スキップ処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図60に示すように、定位置判定スキップフラグSKP−FLGが値0であるか否かを判定する(ステップS630)。この定位置判定スキップフラグSKP−FLGは、払出回転体の定位置判定を行うか否かを示すフラグであり、払出回転体の定位置判定を行わないとき(スキップするとき)値1、払出回転体の定位置判定を行うとき(スキップしないとき)値0にそれぞれ設定される。
ステップS630で定位置判定スキップフラグSKP−FLGが値0であるとき(スキップしないとき)、つまり払出回転体の定位置判定を行うときには、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出し(ステップS632)、定位置判定値と一致しているか否かを判定する(ステップS634)。この定位置判定値は、払出内蔵ROMに記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7〜B4が値0、下位4ビットのB3〜B0が値1となっている。ステップS634の判定では、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ここで、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0が値1となる場合は、4回のタイマ割り込み周期で続けて、上述した、検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移した状態であることを意味している。この4回のタイマ割り込み周期の発生では、図14に示した払出モータ744が4ステップ回転している。払出モータ744の回転は、第1ギア、第2ギア、第3ギアを介して回転検出盤の払出回転体の回転となる。これらの第1ギア、第2ギア、第3ギアには遊び(バックラッシュ)があるため、払出回転体が時計方向又は反時計方向に回転することとなるものの、このバックラッシュによる払出回転体の回転は、払出モータ744の約2ステップの回転に相当する程度となるように設計されているため、本実施形態では、払出回転体の定位置判定を行う場合には、回転角スイッチ752からの検出信号の履歴、図59で示した回転角スイッチ履歴作成処理で回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを作成し、作成した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0、つまり最新の4回のタイマ割り込み周期の発生による回転角スイッチ752からの検出信号に基づいて行っている。これにより、4回のタイマ割り込み周期では、払出モータ744が4ステップ回転しているため、バックラッシュによる払出回転体の回転より多く回転しており、バックラッシュによる払出回転体の回転を吸収することができる。したがって、バックラッシュによる払出回転体の定位置の誤検出を防ぐことができるため、払出回転体の回転位置を払出モータ744の回転位置で正しく管理することができる。なお、本実施形態では、4回のタイマ割り込み周期は8ms(=2ms×4回)であり、バックラッシュ吸収時間として設定されている。
ステップS634で、ステップS632で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているときには、払出制御プログラムは、定位置判定スキップフラグSKP−FLGに値1をセットする(ステップS636)。これにより、払出回転体の定位置判定を行わない(スキップする)ように設定することができる。なお、払出制御MPU4120aは、ステップS636における払出回転体の回転位置を払出回転体の定位置に設定する。
ステップS636に続いて、払出制御プログラムは、スキップ判定時間を有効に設定し(ステップS638)、このルーチンを終了する。ここで、検出スリットは、払出回転体の凹部と同じ数の3個であり、回転検出盤の外周に等分(120度ごと)に形成されている。また、払出モータ744の回転は、上述したように、第1ギア、第2ギア、第3ギアを介して回転検出盤の払出回転体の回転となる。本実施形態では、回転検出盤(払出回転体)の各検出スリット間(120度)の回転は、払出モータ744の18ステップの回転に相当するように設計されている。
払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、払出回転体の回転位置を払出モータ744のステップ数に基づいて管理している。具体的には、(1)検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移し出す過渡状態(「エッジ検出状態」という。)と、(2)検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を遮断状態から非遮断状態に遷移した状態(「定位置確定状態」という。)と、(3)検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態(「定位置判定スキップ状態」)と、の3つの状態で管理している。(1)のエッジ検出状態では払出モータ744の1ステップの回転に相当し、(2)の定位置確定状態では払出モータ744の4ステップの回転に相当し、(3)の定位置判定スキップ状態では払出モータ744の13ステップの回転に相当し、計18ステップの回転で回転検出盤の各検出スリット間(120度)の回転位置、つまり払出回転体の回転位置を管理している。
(3)の定位置判定スキップ状態では、検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態であるため、スキップ判定時間は、払出モータ744の13ステップ回転する時間が設定されている。上述したように、タイマ割り込み周期が2msに設定されているので、スキップ判定時間が26ms(=2ms×13ステップ)となる。
ステップS638でスキップ判定時間が有効になることによって、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理でスキップ判定時間の減算が行われる。なお、払出制御MPU4120aは、スキップ判定時間を減算し、その減算結果が値0になると、定位置判定スキップフラグSKP−FLGに初期値0をセットする。
一方、ステップS630で定位置判定スキップフラグSKP−FLGが値0でない(値1である)とき(スキップするとき)、つまり払出回転体の定位置判定を行わないときには、又はステップS634で、ステップS632で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致していないときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する。なお、ステップS636でセットされた定位置判定スキップフラグSKP−FLGは、払出制御MPU4120aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶される。
パチンコ島設備から供給された遊技球は、賞球タンク720及びタンクレール731に貯留され、賞球装置740の供給通路に取り込まれ、賞球装置740に導かれる。遊技球は、互いにこすれ合って帯電すると、静電放電してノイズを発生する。このため、賞球装置740はノイズの影響を受けやすり環境下にある。図3に示した賞球装置740の回転角スイッチ基板753には、回転角スイッチ752が設けられており、この回転角スイッチ752からの検出信号は遊技球の静電放電によるノイズの影響を受けやすい。また、払出制御基板4110と、図3に示した賞球装置740内の賞球ケース内基板754と、の基板間を接続する配線(ハーネス)も遊技球の静電放電によるノイズの影響を受けやすい。
そこで、本実施形態では、ノイズの影響による誤検出を抑制するために、上述した(3)の定位置判定スキップ状態、つまり検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態では、払出回転体の定位置判定を行わないようにしている。これにより、払出回転体の定位置判定の精度を高めている。なお、払出回転体の定位置を検出するために必要な周期や期間は、上述したように、予め計算によって求めることができるため、スキップ判定時間を簡単に設定及び調整するこができる。
[17−5.球がみ判定処理]
次に、球がみ判定処理について説明する。この球がみ判定処理は、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体による球がみ状態が生じているか否かを判定する。
球がみ判定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aは、図61に示すように、上述した払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出す(ステップS640)。
ステップS640に続いて、払出制御プログラムは、上述した回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS642)。この判定は、ステップS640で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTが定位置判定値と一致しているか否かを判定する。この定位置判定値は、上述したように、払出内蔵ROMに記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7〜B4が値0、下位4ビットのB3〜B0が値1となっている。ステップS642の判定では、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS642で、ステップS640で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているときには、払出制御プログラムは、検出スリットが回転角スイッチ752の光軸を非遮断状態から遮断状態に遷移した状態、つまり払出回転体が回転している状態であり、球がみ状態が生じていないとして、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS642で、ステップS640で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致していないときには、球がみ中フラグPBE−FLGに値1をセットする(ステップS644)。この球がみ中フラグPBE−FLGは、払出回転体による球がみ状態が生じているか否かを示すフラグであり、払出モータ744が球がみ動作を行っているとき値1、球がみ動作を行っていないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS644に続いて、払出制御プログラムは、球がみ判定時間を有効に設定し(ステップS646)、このルーチンを終了する。この球がみ判定時間が有効になることによって、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理で球がみ判定時間の減算が行われる。
[17−6.各種賞球ストック数加算処理]
次に、各種賞球ストック数加算処理について説明する。この各種賞球ストック数加算処理には、賞球用賞球ストック数加算処理と貸球用賞球ストック数加算処理とがあり、賞球用賞球ストック数加算処理は主制御基板4100からの後述する賞球コマンドに基づいて払い出す球数を加算する処理であり、貸球用賞球ストック数加算処理はCRユニット6からの貸球要求信号に基づいて払い出す球数を加算する処理である。まず、賞球用賞球ストック数加算処理について説明し、続いて貸球用賞球ストック数加算処理について説明する。なお、本実施形態では、賞球用賞球ストック数加算処理が優先的に行われるように設定されており、この賞球用賞球ストック数加算処理で加算された賞球ストック数に応じた遊技球が賞球装置740で払い出されたあと、貸球用賞球ストック数加算処理を行うように設定されている。
[17−6−1.賞球用賞球ストック数加算処理]
賞球用賞球ストック数加算処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図62に示すように、賞球コマンドがあるか否かを判定する(ステップS650)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS560のコマンド解析処理で解析したコマンドに基づいて行う。具体的には、その解析したコマンドは受信コマンド情報として払出制御内蔵RAMの受信コマンド情報記憶領域に記憶されている。ステップS650では、払出制御プログラムが、この受信コマンド情報記憶領域から受信コマンド情報を読み出して賞球コマンドであるか否かの判定を行う。
ステップS650で受信コマンド情報が賞球コマンドでないときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS650で受信コマンド情報が賞球コマンドであるときには、払出制御プログラムは、この賞球コマンドに対応する賞球数PBVを、賞球数情報テーブルから読み出す(ステップS652)。この賞球数情報テーブルは、その詳細な説明を後述するが、賞球コマンドと賞球数PBVとを対応付けて払出内蔵ROMに予め記憶されている情報テーブルである。
ステップS652に続いて、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMから賞球ストック数PBSを読み出す(ステップS654)。この賞球ストック数PBSは、賞球装置740で遊技球を未だ払い出していない数、つまり未払い出しの球数を表しており、本実施形態では、2バイト(16ビット)の記憶容量を有している。これにより、賞球ストック数PBSは、値0〜値32767個までの未払い出しの球数を記憶することができるようになっている。なお、賞球ストック数PBSは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている。ステップS652では、この賞球情報記憶領域から賞球ストック数PBSを読み出している。
払出制御プログラムは、ステップS654で読み出した賞球ストック数PBSにステップS652で読み出した賞球数PBVを加算し(ステップS656)、このルーチンを終了する。なお、ステップS656で加算したあと、ステップS650で読み出した賞球コマンドを受信コマンド情報記憶領域から消去する。
[17−6−2.貸球用賞球ストック数加算処理]
次に、貸球用賞球ストック数加算処理について説明する。この貸球用賞球ストック数加算処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図63に示すように、貸球要求信号があるか否かを判定する(ステップS660)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理でCRユニット6からの貸球要求信号に基づいて行われる。具体的には、その貸球要求信号は入力情報として払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶されている。ステップS660では、払出制御プログラムは、この入力情報記憶領域から入力情報を読み出して貸球要求信号があるか否かの判定を行う。
ステップS660で貸球要求信号がないときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS660で貸球要求信号があるときには、払出制御プログラムは、上述した払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域から賞球ストック数PBSを読み出し(ステップS662)、この賞球ストック数PBSに貸球数RBVを加算し(ステップS664)、このルーチンを終了する。貸球数RBVは固定値であり、払出内蔵ROMに予め記憶されている。本実施形態では、貸球数RBVとして値25が設定されている。なお、ステップS664で加算したあと、払出制御プログラムは、ステップS660で読み出した貸球要求信号を入力情報記憶領域から消去する。また、本実施形態では、賞球を優先している(賞球と貸球とを区別して管理している)ため、貸球要求信号があるときであっても、貸球要求信号を保持し、賞球の払い出しの完了をもって貸球の払い出しを行う。したがって、本実施形態では、賞球ストック数PBSが値0になってから貸球の払い出しを行うようになっている。
[17−7.ストック監視処理]
次に、ストック監視処理について説明する。このストック監視処理は、遊技者が遊技中に、図1に示したファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンにした状態(ストックした状態)で遊技を続けていないか監視する処理である。
ストック監視処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図64に示すように、上述した払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域から賞球ストック数PBSを読み出し(ステップS670)、読み出した賞球ストック数PBSが注意的しきい値TH以上であるか否かを判定する(ステップS672)。注意的しきい値THは、固定値であり、払出内蔵ROMに予め記憶されている。本実施形態では、注意的しきい値THとして値50が設定されている。
ステップS672で賞球ストック数PBSが注意的しきい値TH以上であるときには、払出制御プログラムは、注意フラグCA−FLGに値1をセットし(ステップS674)、このルーチンを終了する。この注意フラグCA−FLGは、遊技者がファールカバーユニット540の収容空間に遊技球のストックを開始し、遊技球の未払い出し数(上述した賞球ストック数)が注意的しきい値TH以上に達している旨を示すフラグであり、注意的しきい値TH以上に達しているとき値1、注意的しきい値TH以上に達していないとき値0にそれぞれ設定される。
一方、ステップS672で賞球ストック数PBSが注意的しきい値TH未満であるときには、払出制御プログラムは、注意フラグCA−FLGに値0をセットし(ステップS676)、このルーチンを終了する。
遊技状態が大当りとなり、遊技者がリラックスして図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821で繰り広げられる演出に見入ったりしていると、遊技者は、うっかりして1ラウンドの間、賞球として払い出された遊技球を、図7に示した、下皿302から下皿球抜きボタン354を操作して抜かないことがある。この状態で遊技を続けると、下皿302が遊技球で満タンとなり、そしてファールカバーユニット540の収容空間に遊技球が溜まり出す。ファールカバーユニット540の収容空間が遊技球で満タンになると、上述したように、賞球ストック数PBSの値が増加して注意的しきい値TH以上となり、注意演出として扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDが点滅する。この点滅によって、例えばホールの店員に対して遊技者の遊技を注意する旨を伝えることができる。これにより、ホールの店員は遊技者に下皿302から遊技球を抜く旨を伝えることができ、遊技者は下皿302(ファールカバーユニット540の収容空間)に遊技球を満タンにした状態で遊技を継続することを防止することができる。
なお、本実施形態では、注意的しきい値THは、1バイト(8ビット)で表せる上限値255の約5分の1に相当する値50に設定されている。これにより、ホールの店員に対してできるだけ早い段階で遊技者の遊技に注意を促す旨を伝えることができるようになっている。
[17−8.払出球がみ動作判定設定処理]
次に、払出球がみ動作判定設定処理について説明する。この払出球がみ動作判定設定処理は、払出モータ744で遊技球を、図7に示した、上皿301や下皿302に払い出すか、球がみ動作を行うか、又はこのような払い出しや排出等を行わないか、いずれかに設定する処理である。
払出球がみ動作判定設定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図65に示すように、上述した払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出す(ステップS680)。
ステップS680に続いて、払出制御プログラムは、図14に示した回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS682)。この判定は、ステップS680で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTが定位置判定値と一致しているか否かを判定する。この定位置判定値は、上述したように、払出内蔵ROMに記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7〜B4が値0、下位4ビットのB3〜B0が値1となっている。ステップS682の判定では、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS682で、払出制御プログラムは、ステップS680で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているときには、リトライエラーフラグRTERR−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS684)。このリトライエラーフラグRTERR−FLGは、後述するリトライ動作が異常動作しているか否かを示すフラグであり、リトライ動作が異常動作しているとき値1、リトライ動作が異常動作していないとき(リトライ動作が正常動作している)とき値0にそれぞれ設定される。
ステップS682で、ステップS680で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致していないときには、又は、ステップS684で、リトライエラーフラグRTERR−FLGが値1でない(値0である)とき、つまりリトライ動作が異常動作していないときには、払出制御プログラムは、球がみ中フラグPBE−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS686)。この球がみ中フラグPBE−FLGは、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体による球がみ状態が生じているか否かを示すフラグであり、払出モータ744が球がみ動作を行っているとき値1、球がみ動作を行っていないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS686で球がみ中フラグPEB−FLGが値1でない(値0である)とき、つまり球がみ動作を行っていないときには、払出制御プログラムは、上述した払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域から賞球ストック数PBSを読み出し(ステップS688)、読み出した賞球ストック数PBSが値0より大きいか否かを判定する(ステップS690)。この判定では、払出モータ744による遊技球の払い出しにおいて未払い出しの球数があるか否かが判定されている。
ステップS690で賞球ストック数PBSが値0より大きいとき、つまり未払い出しの球数があるときには、払出制御プログラムは、ファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを判定する(ステップS692)。この判定では、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS556の満タン及び球切れチェック処理で記憶された満タン情報に基づいて行われる。具体的には、満タン情報は上述した払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域に記憶されている。ステップS692では、この状態情報記憶領域から満タン情報を読み出してファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを判定する。
ステップS692でファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンでないときには、払出制御プログラムが後述する払出設定処理を行い(ステップS694)、このルーチンを終了する。この払出設定処理では、上皿301や下皿302に遊技球を払い出す払出動作を行う。
一方、ステップS692でファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、ファールカバーユニット540の収容空間が貯留された遊技球で満タンになると、払出モータ744を強制停止する。この払出モータ744が強制停止中に賞球が発生すると、払出モータ744による未払い出しの球数が増え、図62に示した賞球用賞球ストック数加算処理によって賞球ストック数PBSが加算されて増加することとなる。
一方、ステップS690で賞球ストック数PBSが値0より大きくない(値0である)とき、つまり未払い出しの球数がないときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する。これにより、遊技球の払い出しを行わない。
一方、ステップS686で球がみ中フラグPBE−FLGが値1、つまり球がみ動作を行っているときには、払出制御プログラムが、後述する球がみ動作設定処理を行い(ステップS700)、このルーチンを終了する。この球がみ動作設定処理では、賞球装置740の払出回転体による球がみ状態を解消する球がみ動作を行う。
一方、ステップS684で、リトライエラーフラグRTERR−FLGが値1であるとき、つまりリトライ動作が異常動作しているときには、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の出力停止(停止)を設定する(ステップS702)。この設定では、払出モータ744に駆動信号を停止する駆動情報を設定して上述した払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS702に続いて、払出制御プログラムは、CRユニット6へのエラー状態の出力を設定し(ステップS704)、このルーチンを終了する。ステップS704では、現在、球貸しができない状態となっている旨をCRユニット6に伝えるために、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、CRユニット6と通信中でないとき(CRユニット6からのBRDYの論理がLOW、つまり立ち下がって保持されているとき)にはPRDY信号の論理をLOW、つまり立ち下げた状態を保持し、PRDY信号の論理の状態をPRDY信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。これにより、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理で、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からPRDY信号出力設定情報を読み出してこの読み出したPRDY信号出力設定情報、つまり論理がLOWであるPRDY信号を、払出制御部4120の払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。一方、CRユニット6と通信中であるとき(CRユニット6からのBRDYの論理がHI、つまり立ち上がって保持されているとき)にはEXS信号の論理の状態を維持し、EXS信号の論理の状態をEXS信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。これにより、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理で、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からEXS信号出力設定情報を読み出してこの読み出したEXS信号出力設定情報、つまり論理が維持されたEXS信号を、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。なお、「EXS信号の論理の状態を維持」とは、EXS信号の論理がLOWである(EXS信号が立ち下がって保持されている)ときにはその論理LOWを維持し、EXS信号の論理がHIである(EXS信号が立ち上がっている保持されている)ときにはその論理HIを維持することである。
[17−8−1.払出設定処理]
次に、払出設定処理について説明する。この払出設定処理では、払出モータ744を駆動して遊技球を払い出す設定を行う処理である。
払出設定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図66に示すように、払出制御内蔵RAMから駆動指令数DRVを読み出す(ステップS710)。この駆動指令数DRVは、払出モータ744で払い出す遊技球の球数を指令するものであり、賞球ストック数PBSと同値である。なお、駆動指令数DRVは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている。ステップS710では、この賞球情報記憶領域から駆動指令数DRVを読み出している。
ステップS710に続いて、払出制御プログラムは、駆動指令数DRVが値0であるか否かを判定する(ステップS712)。この判定は、払出モータ744で払い出す遊技球の球数が残っているか否かを駆動指令数DRVに基づいて判定される。
ステップS712で駆動指令数DRVが値0であるとき、つまり払出モータ744で払い出す遊技球の球数がゼロ個であるときには、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の出力停止(停止)を設定する(ステップS714)。この設定では、払出モータ744に駆動信号を停止する駆動情報が設定されて、上述した払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶される。
ステップS714に続いて、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域から賞球ストック数PBSを読み出し(ステップS716)、実球計数PBを読み出す(ステップS718)。この実球計数PBは、払出モータ744が実際に払い出した遊技球の球数をカウントしたものである。このカウントは、その詳細な説明を後述するが、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理で図14に示した計数スイッチ751からの検出信号に基づいて行う。なお、実球計数PBは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている。ステップS718では、この賞球情報記憶領域から実球計数PBを読み出している。
ステップS718に続いて、払出制御プログラムは、ステップS716で読み出した賞球ストック数PBSからステップS718で読み出した実球計数PBを引いた値を、賞球ストック数PBS及び駆動指令数DRVにセットし(ステップS720)、実球計数PBに値0をセットし(ステップS722)、このルーチンを終了する。なお、駆動指令数DRV及び実球計数PBが値0であるときには、ステップS722では、ステップS716で読み出した賞球ストック数PBSの値がそのまま駆動指令数DRVにセットされる。
一方、ステップS712で駆動指令数DRVが値0でないとき、つまり払出モータ744で払い出す遊技球の球数があるときには、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の出力を設定する。(ステップS724)。この設定では、払出モータ744に駆動信号を停止する駆動情報が設定されて払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶される。
ステップS724に続いて、払出制御プログラムは、駆動指令数DRVから値1だけ引き(デクリメントし、ステップS726)、計数スイッチ751からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS728)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理において計数スイッチ751からの検出信号に基づいて行われる。具体的には、その検出信号は入力情報として払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶されている。ステップS728では、払出制御プログラムが、この入力情報記憶領域から入力情報を読み出して計数スイッチ751からの検出信号があるか否かの判定を行う。
ステップS728で計数スイッチ751からの検出信号があるときには、払出制御プログラムが、実球計数PBに値1だけ足し(インクリメントし、ステップS730)、このルーチンを終了する。ステップS730で実球計数PBをインクリメントすることで実球計数PBをカウントアップすることとなる。
一方、ステップS728で計数スイッチ751からの検出信号がないときには、払出制御プログラムが、そのままこのルーチンを終了する。このように、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、ステップS726で駆動指令数DRVをデクリメントする場合であって、ステップS728の判定で計数スイッチ751からの検出信号がないとき、つまり実球計数PBにインクリメントしない場合には、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に遊技球が受け止められていなかったために遊技球を1球が払い出すことができなかったと判断する。そこで、払出制御プログラムは、その払い出されるはずの1球をもう一度払い出すために、上述したステップS720で、賞球ストック数PBSから実球計数PBを引いた値を駆動指令数DRVにセットする。これにより、ステップS728の判定で計数スイッチ751からの検出信号がないとき、つまり実球計数PBにインクリメントしないときには、その払い出されるはずの1球である値1を賞球ストック数PBSに含めることができ、換言すれば、その払い出されるはずの1球である値1を賞球ストック数PBSにまるめ込むことができるため、その払い出されるはずの1球を再び払い出すリトライ動作を行うことができる。このリトライ動作を行うことによって、遊技者への遊技球の未払い出しが生ずるおそれを極めて小さくすることができ、遊技球の未払い出しによる遊技者の不利益を防止することができる。
[17−8−2.球がみ動作設定処理]
次に、球がみ動作設定処理について説明する。この球がみ動作設定処理では、賞球装置740の払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体による球がみ状態を解消する設定を行う処理である。
球がみ動作設定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図67に示すように、球がみ判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS750)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理で減算された球がみ判定時間に基づいて行われる。具体的には、その球がみ判定時間は、時間管理情報として上述した払出制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶されている。ステップS750では、この時間管理情報記憶領域から時間管理情報を読み出して球がみ判定時間が経過したか否かを判定する。
ステップS750で球がみ判定時間が経過していないときには、払出制御プログラムは、上述した払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出す(ステップS752)。
ステップS752に続いて、払出制御プログラムは、上述した回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS754)。この判定は、ステップS752で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTが定位置判定値と一致しているか否かが判定される。この定位置判定値は、上述したように、払出内蔵ROMに記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7〜B4が値0、下位4ビットのB3〜B0が値1となっている。ステップS754の判定では、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS754で、ステップS752で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致していないときには、払出制御プログラムは、球がみ動作を行うよう払出モータ744への駆動信号の出力を設定し(ステップS756)、このルーチンを終了する。この設定では、払出モータ744に駆動信号を出力する駆動情報が設定されて上述した払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶される。
一方、ステップS754で、ステップS752で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているときには、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の停止を設定する(ステップS758)。この設定では、払出モータ744に駆動信号を停止する駆動情報が設定されて払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶される。
ステップS758に続いて、払出制御プログラムは、球がみ動作の終了として球がみ中フラグPBE−FLGに値0をセットし(ステップS760)、このルーチンを終了する。この球がみ中フラグPBE−FLGは、払出回転体による球がみ状態が生じているか否かを示すフラグであり、払出モータ744が球がみ動作を行っているとき値1、球がみ動作を行っていないとき(球がみ動作の終了)値0にそれぞれ設定される。
一方、ステップS750で球がみ判定時間が経過したときには、払出制御プログラムは、払出モータ744への駆動信号の停止を設定する(ステップS762)。この設定では、払出モータ744に駆動信号を停止する駆動情報を設定して払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS762に続いて、払出制御プログラムは、CRユニット6へのエラー状態の出力を設定する(ステップS764)。ここでは、現在、球貸しができない状態となっている旨をCRユニット6に伝えるために、払出制御MPU4120aは、CRユニット6と通信中でないとき(CRユニット6からのBRDYの論理がLOW、つまり立ち下がって保持されているとき)にはPRDY信号の論理をLOW、つまり立ち下げた状態を保持し、PRDY信号の論理の状態をPRDY信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。これにより、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理で、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からPRDY信号出力設定情報を読み出してこの読み出したPRDY信号出力設定情報、つまり論理がLOWであるPRDY信号を、払出制御部4120の払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。一方、CRユニット6と通信中であるとき(CRユニット6からのBRDYの論理がHI、つまり立ち上がって保持されているとき)にはEXS信号の論理の状態を維持し、EXS信号の論理の状態をEXS信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。これにより、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理で、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からEXS信号出力設定情報を読み出してこの読み出したEXS信号出力設定情報、つまり論理が維持されたEXS信号を、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。なお、「EXS信号の論理の状態を維持」とは、上述したように、EXS信号の論理がLOWである(EXS信号が立ち下がって保持されている)ときにはその論理LOWを維持し、EXS信号の論理がHIである(EXS信号が立ち上がっている保持されている)ときにはその論理HIを維持することである。
ステップS764に続いて、払出制御プログラムは、球がみ動作の終了として球がみ中フラグPBE−FLGに値0をセットし(ステップS766)、このルーチンを終了する。
[17−9.リトライ動作監視処理]
次に、リトライ動作監視処理について説明する。このリトライ動作監視処理では、払い出されるはずの遊技球を再び払い出すリトライ動作が正常に行われているか否かを監視する処理である。
リトライ動作監視処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図68に示すように、上述した払出制御内蔵RAMの回転角スイッチ履歴情報記憶領域から回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTを読み出す(ステップS770)。
ステップS770に続いて、払出制御プログラムは、上述した回転角スイッチ752からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS772)。この判定は、ステップS770で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTが定位置判定値と一致しているか否かを判定する。この定位置判定値は、上述したように、払出制御内蔵ROMに記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7〜B4が値0、下位4ビットのB3〜B0が値1となっている。ステップS772の判定では、回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS772において、ステップS770で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致しているときには、払出制御プログラムは、不整合カウンタINCCに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS774)。この不整合カウンタINCCは、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、計数スイッチ751で検出された球数と、の差を算出するためのカウンタであり、通常、払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、計数スイッチ751で検出された球数と、が一致しているため、値0となる。払出制御プログラムは、図66に示した払出設置処理において、リトライ動作を行うため、このリトライ動作によって、払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、実際に計数スイッチ751で検出された球数と、の不一致によるつじつまの合わない遊技球の払い出しを、繰り返し行っているか否かを不整合カウンタINCCで監視して判断している。なお、不整合カウンタINCCは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている。ステップS774では、払出制御プログラムは、この賞球情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタINCCをインクリメントしている。
ステップS774に続いて、又はステップS772で、ステップS770で読み出した回転角スイッチ検出履歴情報RSW−HISTの下位4ビットB3〜B0と定位置判定値の下位4ビットB3〜B0とが一致していないときには、払出制御プログラムは、計数スイッチ751からの検出信号があるか否かを判定する(ステップS776)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理で計数スイッチ751からの検出信号に基づいて行う。具体的には、その検出信号は、上述したように、入力情報として上述した払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶されている。ステップS776では、払出制御プログラムが、この入力情報記憶領域から入力情報を読み出して計数スイッチ751からの検出信号があるか否かの判定を行う。
ステップS776で計数スイッチ751からの検出信号があるときには、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタINCCから値1だけ引く(デクリメントし、ステップS778)。
ステップS778に続いて、又はステップS776で計数スイッチ751からの検出信号がないときには、払出制御プログラムは、不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さいか否かの判定する(ステップS780)。パチンコ遊技機1では、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球が1球払い出される確率が数百万分の1程度であることが実験によって得られており、本実施形態では、不整合しきい値INCTHとして値5が設定されている。
図57の払出制御部電源投入時処理におけるステップS530の払出制御内蔵RAMの作業領域を設定する処理において、上述したように、復電時に、払出制御内蔵RAMに記憶されている払出バックアップ情報である、賞球情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタINCCに基づいてこのリトライ動作監視処理に使用する情報が設定される。この処理によって、例えば、瞬停又は停電しても、復電時における不整合カウンタINCC等の値を、払出バックアップ情報として記憶した、瞬停又は停電する直前における不整合カウンタINCC等の値に復元することができるようになっている。これにより、ステップS780の判定では、瞬停又は停電する直前まで行っていた、賞球装置740による遊技球の払出動作(リトライ動作)の監視を、復電時から継続することができるようになっている。このため、例えば、瞬停又は停電する直前において、ステップS780の判定で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さいときには、リトライ動作が正常動作していると判断し、つまり賞球装置740による遊技球の払出動作が正常状態であると判断し、復電時においても、ステップS780の判定で賞球装置740による遊技球の払出動作が正常状態であると判断することができる。一方、ステップS780の判定で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さくないときには、リトライ動作が異常動作していると判断し、つまり賞球装置740による遊技球の払出動作が異常状態であると判断し、復電時においても、ステップS780の判定で賞球装置740による遊技球の払出動作が異常状態であると判断することができる。
ステップS780で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さいときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS780で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さくないとき、つまり不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上であるときには、払出制御プログラムは、「リトライエラー」である旨を報知するために、払出制御基板4110に実装されているセグメント表示器であるエラーLED表示器860bに数字「5」を表示するリトライエラー情報を設定して上述した払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)する(ステップS782)。一方、「賞球ストック中」である旨を報知する場合には、払出制御プログラムは、エラーLED表示器860bに数字「9」を表示する賞球ストック中情報を設定して上述した払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)する(ステップS782)。
ステップS782に続いて、払出制御プログラムは、払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタINCCに値0(初期値0)をセットする(ステップS784)。ステップS784では、不整合カウンタINCCは、ステップS780で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さくないとき、つまり不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上であるときには、この内的要因が発生したことを契機として初期化されるようになっている。なお、不整合カウンタINCCは、電源投入時において操作スイッチ860aがRAMクリアするために操作されると、この外的要因が発生したことを契機として初期化されるようになっている。操作スイッチ860aが電源投入時に操作されると、上述したように、その操作に対応した操作信号がRAMクリア信号として図13に示した主制御基板4100の主制御MPU4100aに入力される。上述したメイン制御プログラムは、主制御MPU4100aの制御の下、上述したように、主制御内蔵RAMに記憶されている各種情報をすべて消去し、RAMクリア報知コマンドを、図13に示した周辺制御基板4140に出力する。これにより、図5に示した本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び図2に示した扉枠5に設けたスピーカ130からRAMクリア報知音が流れるようになっている。
ステップS784に続いて、リトライエラーフラグRTERR−FLGに値1をセットし(ステップS786)、このルーチンを終了する。このリトライエラーフラグRTERR−FLGは、リトライ動作が異常動作しているか否かを示すフラグであり、リトライ動作が異常動作しているとき値1、リトライ動作が異常動作していないとき(リトライ動作が正常動作している)とき値0にそれぞれ設定される。
なお、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、ステップS782で払出制御内蔵RAMの出力情報記憶領域にセット(記憶)したリトライエラー情報(或いは賞球ストック中情報)を、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS566のコマンド送信処理でリトライエラーの状態コマンドを作成して主制御基板4100に送信し、同処理におけるステップS564のLED表示データ作成処理でエラーLED表示器860bに表示する表示データを作成してLED表示情報として出力情報記憶領域に記憶し、同処理におけるステップS548のポート出力処理で出力情報記憶領域に記憶されたLED表示情報に基づいてエラーLED表示器860bに駆動信号を出力し、このエラーLED表示器860bに数字「5」を表示する。状態コマンドを受信した主制御基板4100では、メイン制御プログラムが、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140に送信する。この周辺制御基板4140は、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDを所定の色(本実施形態では、赤色)で発光させる、点灯信号を出力する扉枠側点灯点滅コマンドを図16に示した枠装飾駆動アンプ基板194に出力し、複数のLEDを所定の色で発光させる。この複数のLEDの発光に気付いたホールの店員等は、上述したように、本体枠3を外枠2に対して開放することで払出制御基板4110に実装されたエラーLED表示器860bに数字「5」が表示されることを目視することによって「リトライエラー」が発生していることを確認することができる。これにより、ホールの店員等は、その発生原因を調べるために、計数スイッチ751の不具合や、計数スイッチ751からの払出制御基板4110まで亘る各種ハーネスの断線、各種コネクタの接触不良等の確認作業を、複数のLEDの発光とエラーLED表示器860bの表示内容とが報知されない場合と比べると、極めて早く行うことができる。
また、計数スイッチ751を意図的に非作動状態とすることによって、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球を検出困難として上述したリトライ動作を強制的に発生させて、このリトライ動作によって払い出される遊技球を不正に獲得する不正行為が行われたとしても、上述した不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上となると、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDが発光するため、ホールの店員等がパチンコ遊技機1の状態を確認するために駆け付けることとなる。そうすると、不正行為を行う遊技者は、その行為が発見されないように中断せざるを得なくなり、不正行為による不正な遊技球を継続して獲得することができない。不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHと一致しても、不正行為を行う遊技者が獲得できる遊技球の球数は不整合しきい値INCTHと同一となるため、つまり5球であるため、計数スイッチ751を意図的に非作動状態とする行為によるホールの損害を極めて小さく抑えることができる。
更に、不整合カウンタINCCは、上述したように、ステップS780で不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTHより小さくないとき、つまり不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上となったという内的要因が発生したことを契機として初期化されるようになっている。これにより、不整合カウンタINCCは、例えば、エラー解除するために操作スイッチ860aを操作したという外的要因が発生したことを契機として初期化されないようになっている。したがって、操作スイッチ860a等を不正に改造して、その操作信号が払出制御MPU4120aに入力されるようにしても、このような不正行為によって、不整合カウンタINCCが強制的に初期化されることがない。
[17−10.不整合カウンタリセット判定処理]
次に、不整合カウンタリセット処理について説明する。この不整合カウンタリセット処理では、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、計数スイッチ751で検出された球数と、の差を算出する不整合カウンタINCCを、リセットするか否かを判定する処理である。
不整合カウンタリセット判定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図69に示すように、不整合カウンタリセット判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS790)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理で更新された不整合カウンタリセット判定時間に基づいて行われる。具体的には、その不整合カウンタリセット判定時間は、時間管理情報として上述した払出制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶されている。ステップS790では、この時間管理情報記憶領域から時間管理情報を読み出して不整合カウンタリセット判定時間が経過したか否かを判定する。
ステップS790で不整合カウンタリセット判定時間が経過していないときには、払出制御プログラムが、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS790で不整合カウンタリセット判定時間が経過したときには、払出制御プログラムが不整合カウンタリセット判定時間の初期化を行う(ステップS792)。この初期化によって、不整合カウンタリセット判定時間に初期値である7000s(約2時間)がセットされる。
ステップS792に続いて、払出制御プログラムは、上述した払出制御内蔵RAMの賞球情報記憶領域に記憶されている不整合カウンタINCCに値0(初期値0)をセットし(ステップS794)、このルーチンを終了する。不整合カウンタINCCは、上述したように、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、計数スイッチ751で検出された球数と、の差を算出するためのカウンタであり、通常、払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、計数スイッチ751で検出された球数と、が一致しているため、値0となる。払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御によって、図66に示した払出設置処理において、リトライ動作を行うため、このリトライ動作によって、払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球の球数と、実際に計数スイッチ751で検出された球数と、の不一致によるつじつまの合わない遊技球の払い出しを、繰り返し行っているか否かを不整合カウンタINCCで監視して判断している。本発明のパチンコ遊技機1では、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球が1球払い出される確率が数百万分の1程度であることが実験によって得られている。
ここで、パチンコ遊技機1は、上述したように、遊技盤4と、遊技盤4が装着される本体枠3等の枠体と、からなり、遊技盤4を交換(新台入替)することにより遊技仕様を変更できるように構成されているため、賞球装置740を制御する払出制御基板4110、賞球装置740の駆動電源や払出制御基板4110の制御電源を生成する電源基板851は、共通の機能として枠体側に装備されている。払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、上述したように、不整合カウンタINCCを監視することによって、リトライ動作を繰り返し行っているか否かの異常動作を判定することができるようになっており、図57に示した払出制御部電源投入時処理における払出制御部電源断時処理では電源遮断時に遮断直前の不整合カウンタINCCを記憶する一方、図56に示した払出制御部電源投入時処理におけるステップS530の処理(RAM作業領域の復電時設定)では電源投入時にその記憶した不整合カウンタINCCから再び処理を開始するようになっている。
そうすると、電源を遮断してパチンコ遊技機1に装着されている遊技盤4から、この遊技盤4と異なる他の遊技仕様の遊技盤4’に交換して電源を投入する場合には、払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aは、遊技盤4がパチンコ遊技機1に装着されたときに記憶された不整合カウンタINCCから再び処理を開始することとなる。つまり、遊技盤4’が装着されたパチンコ遊技機1を遊技者が遊技すると、交換前の遊技盤4が装着されたパチンコ遊技機1における不整合カウンタINCCをそのまま受け継ぐこととなる。このため、遊技盤4’が装着されたパチンコ遊技機1を遊技者が遊技して、たまたま数百万分の1という確率で、つじつまの合わない遊技球の球数が生じて不整合カウンタINCCが増加し、この不整合カウンタINCCが上述した不整合しき値INCTH以上となると、遊技盤4から遊技盤4’に交換して短い期間で、払出制御MPU4120aによって、リトライ動作の異常動作として判定されるおそれがある。つまり、遊技盤4から遊技盤4’に交換されてから間もない期間で、計数スイッチ751の不具合や、計数スイッチ751からの払出制御基板4110まで亘る各種ハーネスの断線、各種コネクタの接触不良等が生じていないにもかかわらず、突然、リトライ動作の異常動作として判定されるおそれがある。
このように、遊技盤4から遊技盤4’に交換して短い期間でリトライ動作の異常動作として判定されると、交換された遊技盤4’は新しいにもかかわらず、故障しやすいという印象を遊技者に与えかねない。リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球が1球払い出される数百万分の1という確率は、パチンコ遊技機1をホールに設置して、1週間、ホールの営業時間中、連続稼働させた場合における、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球が1球払い出される確率と同一であるため、図68に示したリトライ動作監視処理におけるステップS778の処理で不整合カウンタINCCから数百万分の1の確率で値1だけ引かれない状態となる。そうすると、1週間では不整合カウンタINCCに値1がインクリメントされて不整合カウンタINCCが値1となり、2週間では不整合カウンタINCCにさらに値1がインクリメントされて不整合カウンタINCCが値2となり、3週間では不整合カウンタINCCにさらに値1がインクリメントされて不整合カウンタINCCが値3となり、4週間では不整合カウンタINCCにさらに値1がインクリメントされて不整合カウンタINCCが値4となり、5週間では不整合カウンタINCCにさらに値1がインクリメントされて不整合カウンタINCCが値5となって上述した不整合しきい値INCTHと一致することとなる。つまり5週間が経過すると、不整合カウンタINCCが不整合しきい値INCTHと一致するために、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、図68に示したリトライ動作監視処理におけるステップS776の判定で、計数スイッチ751からの検出信号がないものとして判定することとなり、計数スイッチ751の不具合や、計数スイッチ751からの払出制御基板4110まで亘る各種ハーネスの断線、各種コネクタの接触不良等が生じていると判断して、図68に示したリトライ動作監視処理におけるステップS782の処理で、「リトライエラー」である旨を報知するために、払出制御基板4110に実装されているセグメント表示器であるエラーLED表示器860bに数字「5」を表示するリトライエラー情報を設定して払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)することとなる。
そこで、払出制御MPU4120aは、この不整合カウンタリセット判定処理におけるステップS790の判定で不整合カウンタリセット判定時間が経過したと判定したときには、つまり7000s(約2時間)ごとに、繰り返し、不整合カウンタリセット判定処理におけるステップS794の処理で不整合カウンタINCCに値0を強制的にセット、つまり強制的にリセットすることによって、上述した数百万分の1という確率で発生する不整合カウンタINCCのインクリメントを無効化している。これにより、計数スイッチ751の不具合や、計数スイッチ751からの払出制御基板4110まで亘る各種ハーネスの断線、各種コネクタの接触不良等が生じていないにもかかわらず、リトライ動作にエラーが生じている旨を伝えるリトライエラー情報を払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)することを防止することができる。
なお、計数スイッチ751を意図的に非作動状態とすることによって、払出モータ744の回転軸の回転が伝達される払出回転体の凹部に受け止められて払い出された遊技球を検出困難として上述したリトライ動作を強制的に発生させ、このリトライ動作によって払い出される遊技球を不正に獲得する不正行為が行われても、計数スイッチ751を意図的に短時間繰り返し非作動状態とする場合では、上述したように、不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上となると、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDが発光するため、ホールの店員等がパチンコ遊技機1の状態を確認するために駆け付けることとなる。そうすると、不正行為を行う遊技者は、その行為が発見されないように中断せざるを得なくなり、不正行為による不正な遊技球を継続して獲得することができない。一方、不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上とならないよう計数スイッチ751を意図的に長時間繰り返し非作動状態する場合では、7000s(約2時間)ごとに、不整合カウンタINCCがリセットされるものの、この間に、不正行為を行う遊技者が獲得できる遊技球の球数は、上述したように、不整合カウンタINCCが不整合しきい値INCTHまでであり、計数スイッチ751を意図的に長時間繰り返し非作動状態としても、不正行為を行う遊技者が獲得できる遊技球の球数を極めて少なくすることができる。
[17−11.エラー解除操作判定処理]
次に、エラー解除操作判定処理について説明する。このエラー解除操作判定処理では、図14に示した操作スイッチ860aが操作されているか否かを判定する。
エラー解除操作判定処理が開始されると、払出制御基板4110における払出制御部4120では、払出制御プログラムが、払出制御MPU4120aの制御の下、図70に示すように、操作スイッチ860aがエラー解除するために操作されているか否かを判定する(ステップS800)。この判定は、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS550のポート入力処理で操作スイッチ860aからの操作信号に基づいて行われる。具体的には、その操作信号は入力情報として上述した払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶されている。ステップS800では、払出制御プログラムが、この入力情報記憶領域から入力情報を読み出して、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がHIであるときにはエラー解除を行うことを指示するものではないと判断して操作スイッチ860aが操作されていないと判定する一方、操作スイッチ860aからの操作信号の論理値がLOWであるときにはエラー解除を行うことを指示するものであると判断して操作スイッチ860aが操作されていると判定する。
ステップS800で操作スイッチ860aが操作されていないときには、払出制御プログラムは、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS800で操作スイッチ860aが操作されているときには、払出制御プログラムは、エラーフラグ状態確認処理を行う(ステップS802)。このエラーフラグ状態判定処理では、賞球装置740に関する各種エラー情報に対応するエラーフラグの状態を確認する。例えば、リトライ動作が異常動作しているか否かを示すリトライエラーフラグRTERR−FLGの状態を確認する。このリトライエラーフラグRTERR−FLGは、上述したように、リトライ動作が異常動作しているとき値1、リトライ動作が異常動作していないとき(リトライ動作が正常動作している)とき値0にそれぞれ設定されるため、払出制御プログラムは、払出制御MPU4120aの制御の下、リトライエラーフラグRTERR−FLGの値が値0であるか、又は値1であるか、を確認している。
ステップS802に続いて、払出制御プログラムが状態情報設定処理を行う(ステップS804)。この状態情報設定処理では、ステップS802で確認したエラーフラグに基づいて、エラーフラグの状態が、エラーが生じている旨を示すものである場合には、そのエラーフラグに対応する状態情報を、上述した払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)する。これにより、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS566のコマンド送信処理で、上記状態情報記憶領域から各種情報(状態情報)を読み出し、この読み出した状態情報に基づいて状態コマンドを作成して主制御基板4100に送信することとなる。例えば、上述したリトライ動作が異常動作しているか否かを示すリトライエラーフラグRTERR−FLGが値1であるとき、つまりリトライ動作が異常動作しているときには、リトライ動作にエラーが生じている旨を伝えるリトライエラー情報を、払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域にセット(記憶)すると、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS566のコマンド送信処理で、リトライエラーの状態コマンドを作成して主制御基板4100に送信することとなる。
なお、リトライエラー情報を受信した主制御基板4100は、メイン制御プログラムが、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140に送信し、周辺制御基板4140では、演出制御プログラムが、リトライ動作にエラーが生じている旨を伝えるリトライ動作エラー報知処理を行う。このリトライ動作エラー報知処理では、「賞球ユニットを確認してください。」、そして「払出制御基板のハーネスを確認してください。」のリトライ動作のエラー報知アナウンスを、所定回数(本実施形態では、2回。)繰り返し図5に示した本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び図2に示した扉枠5に設けたスピーカ130から流れることによって、ホールの店員等に報知するようになっている。このリトライ動作のエラー報知アナウンスを聞いたホールの店員等は、図14に示した計数スイッチ751の不具合や、計数スイッチ751からの払出制御基板4110まで亘る各種ハーネスの断線、各種コネクタの接触不良等を、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130からリトライ動作のエラー報知アナウンスが流れない場合と比べると、極めて早く確認することができる。またリトライ動作エラー報知処理では、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDを所定の色(本実施形態では、赤色)で発光させている。
ステップS804に続いて、払出制御プログラムが解除設定処理を行う(ステップS806)。この解除設定処理では、ステップS802で確認した各種エラー情報に対応するエラーフラグに基づいて、エラーフラグの状態が、エラーが生じている旨を示すものである場合には、そのエラーフラグに対応するエラーがすでに払出制御基板4110に実装されているセグメント表示器であるエラーLED表示器860bによって表示されている内容を強制的に停止したり、球貸しができる状態となっている旨をCRユニット6に伝えるために、上述したPRDY信号の論理をHI、つまり立ち上げた状態を保持し、払出制御部4120の払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力したりする。例えば、上述したリトライ動作が異常動作しているか否かを示すリトライエラーフラグRTERR−FLGが値1であるとき、つまりリトライ動作が異常動作しているときには、すでにエラーLED表示器860bによって表示されている「リトライエラー」である旨を報知する数字「5」を強制的に停止するために、上述した払出制御内蔵RAMの状態情報記憶領域に記憶されているリトライエラー情報を、「正常」である旨を報知する図形「−」が表示される情報に強制的に上書きする。また、球貸しができる状態となっている旨をCRユニット6に伝えるために、PRDY信号の論理をHI、つまり立ち上がった状態を保持し、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。
ステップS806に続いて、払出制御プログラムがエラーフラグ初期化処理を行い(ステップS808)、このルーチンを終了する。このエラーフラグ初期化処理では、ステップS802で確認した各種エラー情報に対応するエラーフラグに基づいて、エラーフラグの状態が、エラーが生じている旨を示すものである場合には、そのエラーフラグを初期化する。例えば、上述したリトライ動作が異常動作しているか否かを示すリトライエラーフラグRTERR−FLGが値1であるとき、つまりリトライ動作が異常動作しているときには、リトライエラーフラグRTERR−FLGに値0をセットして初期化する。このとき、上述した、PRDY信号の論理をHI、つまり立ち上がった状態を保持し、このPRDY信号の論理の状態をPRDY信号出力設定情報に設定してCR通信情報記憶領域に記憶する。これにより、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理で、払出制御内蔵RAMに記憶されているCR通信情報記憶領域からPRDY信号出力設定情報を読み出してこの読み出したPRDY信号出力設定情報、つまり論理がLOWであるPRDY信号を、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に出力する。
このように、リトライエラーフラグRTERR−FLGは、図68に示したリトライ動作監視処理におけるステップS780の判定で、不整合カウンタINCCの値が不整合しきい値INCTH以上であるときには、この内的要因が発生したことを契機として同処理のステップS786の処理でリトライエラーフラグRTERR−FLGに値1がセットされる一方、操作スイッチ860aが操作されると、これを契機として、つまりこの外的要因が発生したことを契機としてリトライエラーフラグRTERR−FLGに値0がセットされて初期化されるようになっている。なお、リトライエラーフラグRTERR−FLGは、電源投入時において操作スイッチ860aがRAMクリアするために操作されると、これを契機として、つまり操作スイッチ860aがエラーを解除するためにRAMクリアするために操作スイッチ860aが操作された場合と同様に、この外的要因が発生したことを契機として初期化されるようになっている。
[17−12.CRユニットとの各種信号のやり取り]
次に、図57の払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS554のCR通信処理についてタイミングチャートを用いて説明する。このCR通信処理では、図15に示した、払出制御基板4110とCRユニット6との各種信号のやり取りを行う。まず、球貸しによる払出動作時の信号処理について説明し、続けてCRユニット6からの入力信号確認処理について説明する。ここでは、金額として200円分の遊技球の球数(本実施形態では、50球であり、金額として100円分の25球の払出動作を2回行っている。)を貸球数として、図7に示した、上皿301や下皿302に払い出す場合について説明する。なお、CRユニット6からのBRQ信号、BRDY信号及びCR接続信号は、払出制御内蔵RAMの入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの読み出した入力情報に記憶されているものであり、CR通信処理は、割り込みタイマ周期である2msごとに、入力情報からBRQ信号、BRDY信号及びCR接続信号の論理の状態を確認している。
[17−12−1.球貸しによる払出動作時の信号処理]
払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aは、払出制御内蔵RAMのCR通信情報記憶領域からPRDY信号出力設定情報を読み出してこの読み出したPRDY信号出力設定情報が、貸球を払い出すための払出動作が可能状である旨を伝えるPRDY信号の論理の状態に設定されている場合には、図71(d)に示すように、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨を伝えるために、PRDY信号の論理をHIとして、つまり立ち上げて保持して払出制御部4120の払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングH0)。この状態で、例えば遊技者によって図2に示した貸球ユニット360の貸球ボタン361が押圧操作されると、球貸スイッチ365bのスイッチが入る(ONする)ようになっており、この球貸操作信号が図15に示したTDSとして度数表示板365から遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力される。このTDSが入力されたCRユニット6は、金額として200円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すため、図71(a)に示すように、貸球要求信号であるBRDYを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)に出力し、その信号を立ち上げて保持する(タイミングH1)。このBRDYは、BRDY信号として払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
このBRDY信号が入力された払出制御MPU4120aは、払出制御プログラムが、図71(b)に示すように、タイミングH1から貸出要望監視時間HA(本実施形態では、20ミリ秒(ms)〜58msに設定されている。)が経過するまでに、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、1回の払出動作で所定の貸球数(本実施形態では、25球であり、金額として100円に相当する。)を払い出すための1回の払出動作開始要求信号であるBRQが立ち上がるか否かを監視する。
CRユニット6は、金額として200円分の遊技球の球数のうち、まず100円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すため、図71(b)に示すように、タイミングH1から貸出要望監視時間HAが経過するまでに、BRQを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力し、その信号を立ち上げて保持する(タイミングH2)。このBRQは、BRQ信号として払出制御MPU4120aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
払出制御MPU4120aは、図71(c)に示すように、タイミングH1から貸出要望監視時間HAが経過するまでにBRQ信号が立ち上がると、タイミングH2からBRQ要望了解ACK監視時間HB(本実施形態では、20ms±1msに設定されている。)が経過するまでに、1回の払出動作を開始した旨を伝えるために、EXS信号の論理をHIとして、つまり立ち上げた状態を保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、EXSとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングH3)。
このEXSが入力されたCRユニット6は、図71(b)に示すように、タイミングH3から貸出指示監視時間HC(本実施形態では、20ms〜58msに設定されている。)が経過するまでに、タイミングH2から立ち上げて保持したBRQを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110に出力し、その信号を立ち下げて保持する(タイミングH4)。
払出制御MPU4120aは、図71(c)に示すように、タイミングH4から払出監視時間HD(本実施形態では、球払出時間に設定されている。)が経過するまでに、1回の払出動作を行って所定の貸球数だけ、つまり100円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出す。そして払出監視時間HDが経過すると、タイミングH3から立ち上げて保持したEXS信号を、その論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、EXSとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングH5)。
CRユニット6は、金額として200円分の遊技球の球数のうち、残り100円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すため、図71(b)に示すように、タイミングH5から次要求確認タイミングHE(本実施形態では、最大268msに設定されている。)が経過するまでに、BRQを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)に出力し、その信号を立ち上げて保持する(タイミングH6)。
払出制御MPU4120aは、上述した方法を用いて同様に、残り100円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すと、図71(c)に示すように、立ち上げて保持したEXS信号を、その論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、EXSとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングH7)。
CRユニット6は、タイミングH7からCRユニット貸出完了監視時間HF(本実施形態では、最大268msに設定されている。)が経過するまでに、図71(a)に示すように、タイミングH1から立ち上げて保持したBRDYを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110(払出制御MPU4120a)に出力し、その信号を立ち下げて保持する(タイミングH8)。
上述した、貸出要望監視時間HA、BRQ要望了解ACK監視時間HB、貸出指示監視時間HC、払出監視時間HD、次要求確認タイミングHE、CRユニット貸出完了監視時間HFは、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理で計時されている。
なお、払出制御MPU4120aは、球切れ、球がみ、計数スイッチエラー、リトライエラー、満タン等が生じているとき場合には、CRユニット6と通信中でないとき(CRユニット6からのBRDYの論理がLOW、つまり立ち下がって保持されているとき)には、図71(d)に示すように、タイミングH1から立ち上げて保持したPRDY信号を、その論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングH9)。一方、CRユニット6と通信中であるとき(CRユニット6からのBRDYの論理がHI、つまり立ち上がって保持されているとき)には、図示しないが、EXS信号の論理の状態を維持し、払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、EXSとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する。「EXS信号の論理の状態を維持」とは、EXS信号の論理がLOWである(EXS信号が立ち下がって保持されている)ときにはその論理LOWを維持し、EXS信号の論理がHIである(EXS信号が立ち上がっている保持されている)ときにはその論理HIを維持することである。
このように、CRユニット6は、払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aと各種信号のやり取りを行い、払出制御MPU4120aが金額として200円分の遊技球の球数を、金額として100円分の25球の払出動作を2回行うことによって、貸球数が50球となる遊技球を上皿301や下皿302に払い出している。なお、CRユニット6の正面側に設けられている、図示しない設定部をホールの店員等が操作して、例えば、金額として100円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すように設定した場合には、払出制御MPU4120aが金額として100円分の25球の払出動作を1回行い、金額として500円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すように設定した場合には、払出制御MPU4120aが金額として100円分の25球の払出動作を5回行い、金額として1000円分の遊技球の球数を貸球数として上皿301や下皿302に払い出すように設定した場合には払出制御MPU4120aが金額として100円分の25球の払出動作を10回行うこととなる。
[17−12−2.CRユニットからの入力信号確認処理]
払出制御基板4110における払出制御部4120の払出制御MPU4120aは、上述した貸出要望監視時間HAが経過しても、CRユニット6がBRQを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110に出力し、その信号を立ち上げていない場合や、上述した貸出指示監視時間HCが経過しても、CRユニット6がBRDYを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110に出力し、その信号を立ち下げていない場合や、上述した次要求確認タイミングHEが経過しても、CRユニット6がBRQを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110に出力し、その信号を立ち上げていない場合や、上述したCRユニット貸出完了監視時間HFが経過しても、CRユニット6がBRDYを、CRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板4110に出力し、その信号を立ち下げていない場合には、上述した、PRDY及びEXSを用いて、BRQ及びBRDYが正常であるか否かの確認を行う。具体的には、払出制御MPU4120aは、図71(e),(f)に示すように、BRQ及びBRDYが正常でないと判断すると(タイミングJ0)、このタイミングJ0から所定期間JA(本実施形態では、200ms±1msに設定されている。)の経過後に、PRDY信号の論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態を保持して払出制御部4120の払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力し、EXS信号の論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態を保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、EXSとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ1)。
続いて払出制御MPU4120aは、タイミングJ1から所定期間JB(本実施形態では、200ms±1msに設定されている。)の経過後に、タイミングJ1から立ち下げて保持したPRDY信号を、その論理をHIとして、つまり立ち上げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ2)。
続いて払出制御MPU4120aは、タイミングJ2から所定期間JC(本実施形態では、100ms±1msに設定されている。)の経過後に、タイミングJ2から立ち上げて保持したPRDY信号を、その論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ3)。
続いて払出制御MPU4120aは、タイミングJ3から所定期間JD(本実施形態では、100ms±1msに設定されている。)の経過後に、タイミングJ3から立ち下げて保持したPRDY信号を、その論理をHIとして、つまり立ち上げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ4)。
続いて払出制御MPU4120aは、タイミングJ4から所定期間JE(本実施形態では、100ms±1msに設定されている。)の経過後に、タイミングJ4から立ち上げて保持したPRDY信号を、その論理をLOWとして、つまり立ち下げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ5)。
続いて払出制御MPU4120aは、タイミングJ5から所定期間JF(本実施形態では、10000ms±1msに設定されている。)の経過後に、タイミングJ5から立ち下げて保持したPRDY信号を、その論理をHIとして、つまり立ち上げた状態に保持して払出制御MPU4120aの所定の出力ポートの出力端子から出力し、PRDYとして、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力する(タイミングJ6)。
上述した、所定期間JA〜所定期間JFは、図57に示した払出制御部電源投入時処理(払出制御部メイン処理)におけるステップS552のタイマ更新処理で計時されている。
[18.周辺制御基板の各種制御処理]
次に、図13に示した、主制御基板4100(主制御MPU4100a)から各種コマンドを受信する周辺制御基板4140の各種処理について、図72〜図79を参照して説明する。図72は周辺制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図73は周辺制御部Vブランク割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図74は周辺制御部1msタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図75は周辺制御部コマンド受信割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図76は周辺制御部停電予告信号割り込み処理の一例を示すフローチャートであり、図77は復電時節電モード移行判定処理の一例を示すフローチャートであり、図78は電力消費量監視処理の一例を示すフローチャートであり、図79は電力抑制用のマスターボリューム値として設定される値と電力消費抑制段階との関係を示す図(a)、電力抑制用の輝度として設定される輝度と電力消費抑制段階との関係を示す図(b)である。
周辺制御基板4140は、図16に示したように、周辺制御部4150と液晶及び音制御部4160とから構成されており、ここでは、周辺制御部4150の各種制御処理について説明する。まず、周辺制御部電源投入時処理について説明し、続いて周辺制御部Vブランク割り込み処理、周辺制御部1msタイマ割り込み処理、周辺制御部コマンド受信割り込み処理、周辺制御部停電予告信号割り込み処理、復電時節電モード移行判定処理、電力消費量監視処理、LOCKN信号履歴作成処理、接続不具合判定処理、接続回復処理について説明する。復電時節電モード移行判定処理は、後述する周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1004の処理であり、電力消費量監視処理は、後述する周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1027の処理である。なお、本実施形態では、割り込み処理の優先順位として、周辺制御部停電予告信号割り込み処理が最も高く設定され、続いて電力消費抑制信号割り込み処理、周辺制御部1msタイマ割り込み処理、周辺制御部コマンド受信割り込み処理、そして周辺制御部Vブランク割り込み処理という順番に設定されている。
[18−1.周辺制御部の各種制御処理]
[18−1−1.周辺制御部電源投入時処理]
まず、周辺制御部電源投入時処理について、図72を参照して説明する。パチンコ遊技機1に電源が投入されると、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図72に示すように、周辺制御部電源投入時処理を行う。この周辺制御部電源投入時処理が開始されると、演出制御プログラムが周辺制御MPU4150aの制御の下、初期設定処理を行う(ステップS1000)。この初期設定処理では、演出制御プログラムが、周辺制御MPU4150a自身を初期化する処理と、ホットスタート/コールドスタートの判定処理と、リセット後のウェイトタイマを設定する処理等を行う。周辺制御MPU4150aは、まず自身を初期化する処理を行うが、この周辺制御MPU4150aを初期化する処理にかかる時間は、マイクロ秒(μs)オーダーであり、極めて短い時間で周辺制御MPU4150aを初期化することができる。これにより、周辺制御MPU4150aは、割り込み許可が設定された状態となることによって、例えば、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、主制御基板4100から出力される、図43及び図44に示した、遊技演出の制御に関するコマンドやパチンコ遊技機1の状態に関するコマンド等の各種コマンドを受信することができる状態となる。
ホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図17に示した周辺制御RAM4150cついては、そのバックアップ第1エリア4150cbにおける、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、そのバックアップ第2エリア4150ccにおける、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、この比較した内容が一致しているときには図17に示した周辺制御RAM4150cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)に対してBank1(1fr)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1fr)と、Bank0(1ms)に対してBank1(1ms)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1ms)と、をそれぞれコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御RAM4150cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)に対してそれぞれ値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。
またホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図17に示した周辺制御SRAM4150dについても、そのバックアップ第1エリア4150dbにおける、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較するとともに、そのバックアップ第2エリア4150dcにおける、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較する。この比較した内容が一致しているときには図17に示した周辺制御SRAM4150dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対してBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(SRAM)をコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御SRAM4150dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対して値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。このようなホットスタート又はコールドスタートに続いて、図17に示した周辺制御RAM4150cのバックアップ非管理対象ワークエリア4150cfに対して値0を強制的に書き込んでゼロクリアする。そして周辺制御MPU4150aは、この初期化設定処理を行った後に、図17に示した周辺制御内蔵WDT4150afと、図16に示した周辺制御外部WDT4150eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1000に続いて、演出制御プログラムは現在時刻情報取得処理を行う(ステップS1002)。この現在時刻情報取得処理では、図16に示したRTC制御部4165のRTC41654aのRTC内蔵RAM4165aaから、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して、図17に示した周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadに、現在のカレンダー情報としてカレンダー情報記憶部にセットするとともに、現在の時刻情報として時刻情報記憶部にセットする。また、現在時刻情報取得処理では、液晶表示装置の輝度設定処理も行う。この液晶表示装置の輝度設定処理では、周辺制御MPU4150aがRTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得して、この取得した輝度設定情報に含まれるLEDの輝度となるように、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯する処理を行う。輝度設定情報は、上述したように、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度が100%〜70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものである。
液晶表示装置の輝度設定処理では、具体的には、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯し、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が80%で遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの輝度を調節して点灯する。なお、この液晶表示装置の輝度設定処理では、上述した、遊技盤側液晶表示装置1900の使用時間に応じて遊技盤側液晶表示装置1900の輝度を補正するための輝度補正プログラムと同様な補正が全く行われないようになっている。これは、この液晶表示装置の輝度設定処理に輝度補正プログラムと同様な補正プログラムが組み込まれることにより、液晶表示装置の輝度設定処理が実行されるごとに、LEDの輝度が100%に向かって補正されるのを防止するためである。
本実施形態では、周辺制御MPU4150aがRTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報と時刻情報とを取得するのは、電源投入時の1回のみとなっている。また周辺制御MPU4150aは、この現在時刻情報取得処理を行った後に、周辺制御内蔵WDT4150afと周辺制御外部WDT4150eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1002に続いて、復電時節電モード移行判定処理を行う(ステップS1004)。この復電時節電モード移行判定処理では、その詳細な説明を後述するが、図16に示した電力消費状況履歴RAM4150fに記憶保持されている電力消費状況履歴情報に基づいて、電源断時(電源断直前)においてパチンコ遊技機1で消費していた電力状況を復電時において把握してパチンコ遊技機1で消費する電力を抑制する復電時節電モードへ移行するか否かを判定し、復電時節電モードへ移行する場合には、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う。
ステップS1004に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットする(ステップS1006)。このVブランク信号検出フラグVB−FLGは、後述する周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。Vブランク信号検出フラグVB−FLGは、周辺制御MPU4150aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP4160aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。このステップS1006では、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットすることによりVブランク信号検出フラグVB−FLGを一度初期化している。また周辺制御MPU4150aは、このVブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットした後に、周辺制御内蔵WDT4150afと周辺制御外部WDT4150eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1006に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS1008)。このVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1でない(値0である)ときには、再びステップS1008に戻ってVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるか否かを繰り返し判定する。このような判定を繰り返すことにより、周辺制御部定常処理を実行するまで待機する状態となる。また周辺制御MPU4150aは、このVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるか否かを判定した後に、周辺制御内蔵WDT4150afと周辺制御外部WDT4150eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行するときには、まず定常処理中フラグSP−FLGに値1をセットする(ステップS1009)。この定常処理中フラグSP−FLGは、周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1009に続いて、演出制御プログラムは1ms割り込みタイマ起動処理を行う(ステップS1010)。この1ms割り込みタイマ起動処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理を実行するための1ms割り込みタイマを起動するとともに、この1ms割り込みタイマが起動して周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするための1msタイマ割り込み実行回数STNに値1をセットして1msタイマ割り込み実行回数STNの初期化も行う。この1msタイマ割り込み実行回数STNは周辺制御部1msタイマ割り込み処理で更新される。
ステップS1010に続いて、演出制御プログラムは、ランプデータ出力処理を行う(ステップS1012)。このランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが図16に示したランプ駆動基板4170へのDMAシリアル連続送信を行う。ここでは、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御DMAコントローラ4150acを利用してランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図17に示した周辺制御MPU4150aに外付けされる周辺制御RAM4150cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaに、図9に示した遊技盤4に設けた各装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL−DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaの先頭アドレスに格納された遊技盤側発光データSL−DATのうちの最初の1バイトを、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ4150acは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア4150aaがバスを使用していない場合に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaに格納された残りの遊技盤側発光データSL−DATを1バイトずつ、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが、図16に示した枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、周辺制御MPU4150aの周辺制御DMAコントローラ4150acを利用して枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図17に示した周辺制御MPU4150aに外付けされる周辺制御RAM4150cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabに、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL−DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
周辺制御MPU4150aの周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabの先頭アドレスに格納された扉側発光データSTL−DATのうちの最初の1バイトを、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ4150acは、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア4150aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabに格納された残りの扉側発光データSTL−DATを1バイトずつ、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1012に続いて、演出制御プログラムは、操作ユニット監視処理を行う(ステップS1014)。この操作ユニット監視処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における操作ユニット情報取得処理において、図7に示した操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて回転押圧操作部405の回転(回転方向)及び回転押圧操作部405の押圧操作等を取得した各種情報(例えば、操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて作成する回転押圧操作部405の回転(回転方向)履歴情報、及び回転押圧操作部405の押圧操作履歴情報など。)がセットされる図17に示した周辺制御RAM4150cの操作ユニット情報取得記憶領域4150caiに基づいて、回転押圧操作部405の回転方向や回転押圧操作部405の押圧操作有無を監視し、回転押圧操作部405の回転方向や回転押圧操作部405の押圧操作の状態を遊技演出に反映するか否かを適宜決定する。
ステップS1014に続いて、演出制御プログラムは、プロジェクタ監視処理を行う(ステップS1015)。このプロジェクタ監視処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるプロジェクタ情報取得処理において、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの非バックアップ非管理対象ワークエリア4150cfにおける図示しない空冷装置監視情報取得記憶領域にセットされる、図39に示した上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える空冷装置FAN0からの作動中信号が入力されているか否かの情報と、図39に示した扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える空冷装置FAN1からの作動中信号が入力されているか否かの情報と、に基づいて、これらの作動中信号のうち少なくとも一方が入力されなくなると、プロジェクタ1850,1851にそれぞれ備える空冷装置FAN0,FAN1が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、プロジェクタ1850,1851にそれぞれ備える空冷装置FAN0,FAN1を点検する旨を伝えるメンテナンス情報出力信号を図38に示した外部端子板784を介してホールコンピュータへ出力する。
ステップS1015に続いて、演出制御プログラムは、表示データ出力処理を行う(ステップS1016)。この表示データ出力処理では、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH1〜CH3から遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821にそれぞれ出力する。これにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域、上皿側表示装置1820から投射される上皿上部パネル314全体、及び扉枠側表示装置1821から投射される右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体にさまざまな画面がそれぞれ描画される。
また、表示データ出力処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における測距センサ情報取得処理において図17に示した測距センサ情報取得記憶領域4150camにセットされる測距センサ1822からの検出信号の履歴情報から測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法を抽出して、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であるか否かを判別したり、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の移動速度を計測したりすることにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の動作状態を取得すると、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときには、上皿側表示装置1820から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、上皿側表示装置1820に出力される描画データを、音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力しないように制御する処理を行う。このとき、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときであって、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らない位置に遊技者の指や手が位置していると判別したときには、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、扉枠側表示装置1821に出力される描画データを、音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力するように制御する処理を行う一方、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映る位置に遊技者の指や手が位置していると判別したときには、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、扉枠側表示装置1821に出力される描画データを、音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力しないように制御する処理を行う。
なお、表示データ出力処理では、音源内蔵VDP4160aの描画能力を超える描画を行った場合には、生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH1〜CH3から遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821にそれぞれ出力することをキャンセルするようになっている。これにより、処理時間の遅れを防止することができるが、いわゆるコマ落ちが発生することとなるものの、ステップS1012のランプデータ出力処理による、図9に示した遊技盤4に設けた各装飾基板の複数のLED、及び扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDによる演出と、後述する音データ出力処理による、図5に示した本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び図2に示した扉枠5に設けたスピーカ130から各種演出に合わせた音楽や効果音等による演出と、の同期を優先することができる仕組みとなっている。
ステップS1016に続いて、演出制御プログラムは、音データ出力処理を行う(ステップS1018)。この音データ出力処理では、演出制御プログラムが、後述する音データ作成処理で音源内蔵VDP4160aに設定された音楽及び効果音等の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力したり、音楽及び効果音のほかに報知音や告知音の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力したりする。このオーディオデータ送信IC4160cは、音源内蔵VDP4160aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するとともに、左側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信する。これにより、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されたりするほかに報知音や告知音もステレオ再生されたりする。
ステップS1018に続いて、演出制御プログラムはスケジューラ更新処理を行う(ステップS1020)。このスケジューラ更新処理では、演出制御プログラムが図17に示した周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた各種スケジュールデータを更新する。例えば、スケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP4160aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、先頭の発光データから何番目の発光データを各種LEDの発光態様とするのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された、音楽や効果音等の音データ、報知音や告知音の音データを指示する音指令データのうち、先頭の音指令データから何番目の音指令データを音源内蔵VDP4160aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、先頭の駆動データから何番目の駆動データを出力対象とするのかを指示するために、ポインタを更新する。電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データは、後述する、1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるモータ及びソレノイド駆動処理で更新される。この1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行されるモータ及びソレノイド駆動処理では、ポインタが指示する駆動データに従ってモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、自身の処理を実行するごとに、ポインタを更新する。つまり、モータ及びソレノイド駆動処理において更新したポインタの指示する駆動データは、スケジューラ更新処理において強制的に更新される仕組みとなっているため、仮に、モータ及びソレノイド駆動処理においてポインタが何らかの原因で本来指示するはずの駆動データから他の駆動データを指示することとなっても、スケジューラ更新処理において本来指示するはずの駆動データに指示するように強制的に更新されるようになっている。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされたメイン賞球情報出力信号用スケジュールデータを構成する時系列に配列された、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を生成するための出力波形データのうち、先頭の出力波形データから何番目の出力波形データを出力対象とするのかを指示するために、ポインタを更新する。メイン賞球情報出力信号用スケジュールデータを構成する時系列に配列された出力波形データは、後述する、1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるメイン賞球数情報出力処理で更新される。この1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行されるメイン賞球数情報出力処理では、ポインタが指示する出力波形データに従ってメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するとともに、時系列に規定された次の出力波形データにポインタを更新し、自身の処理を実行するごとに、ポインタを更新する。つまり、メイン賞球数情報出力処理において更新したポインタの指示する出力波形データは、スケジューラ更新処理において強制的に更新される仕組みとなっているため、仮に、メイン賞球数情報出力処理においてポインタが何らかの原因で本来指示するはずの出力波形データから他の出力波形データを指示することとなっても、スケジューラ更新処理において本来指示するはずの出力波形データに指示するように強制的に更新されるようになっている。
ステップS1020に続いて、演出制御プログラムは、受信コマンド解析処理を行う(ステップS1022)。この受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、主制御基板4100から送信された各種コマンドを、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。主制御基板4100からの各種コマンドは、周辺制御部コマンド受信割り込み処理で受信されて図17に示した周辺制御RAM4150cの受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されるようになっており、受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、受信コマンド記憶領域4150cacに記憶された各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、例えば、始動口入賞演出の開始を指示するための始動口入賞コマンド、普通図柄の保留数(0〜4個)を識別するための普通図柄記憶コマンド、図柄同調演出の開始を指示するための図柄同調演出開始コマンド、始動保留数が変化すると出力される図柄記憶コマンド、大入賞口2103に遊技球が受け入れられる度に出力された大入賞口1カウント表示コマンド(大入賞口カウントコマンド)であるか否かを解析し、現在、どの遊技状態であるかを認識する。各種コマンドには、図43に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図44に示した、報知表示に区分される各種コマンド、状態表示に区分される各種コマンド、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンドがある。演出制御プログラムは、解析した各種コマンドに基づいて演出を進行するための各種スケジュールデータを設定するために、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。なお、演出制御プログラムは、受信コマンド解析処理において、各種演出に関して乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて演出内容を決定して各種スケジュールデータを設定する場合がある。
ステップS1022に続いて、演出制御プログラムが警告処理を行う(ステップS1024)。この警告処理では、演出制御プログラムが、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析したコマンドに、図44に示した報知表示に区分される各種コマンドが含まれているときには、各種異常報知を実行するための異常表示態様に設定されている、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。なお、警告処理では、複数の異常が同時に発生した場合には、予め登録した優先度の高い順から異常報知から行われ、その異常が解決して残っている他の異常報知に自動的に遷移するようになっている。これにより、一の異常が発生した後であってその異常を解決する前に他の異常が発生して一の異常が発生しているという情報を失うことなく、複数の異常を同時に監視することができる。
ステップS1024に続いて、演出制御プログラムはメイン賞球数情報出力判定処理を行う(ステップS1025)。このメイン賞球数情報出力判定処理では、演出制御プログラムが、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドであるときには、周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するか否かの判定を行う。この周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタは、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析された図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドに基づいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントするものであり、周辺制御RAM4150cの図示しない賞球予定情報記憶領域に記憶更新されるようになっている。図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドは、上述したように、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨を伝えるものであるため、このメイン賞球数情報出力コマンドを受信すると、周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に値10が加算されて周辺制御RAM4150cの図示しない賞球予定情報記憶領域に記憶更新されるようになっている。
メイン賞球数情報出力判定処理では、演出制御プログラムが、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであるときには、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが指示する内容に基づいて、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットする一方、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドであるときには、このメイン賞球数情報出力コマンドは賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨を伝えるものであるため、周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値に値10を加算する。
またメイン賞球数情報出力判定処理では、演出制御プログラムが、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであるときには、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが指示する内容に基づいて、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットするときにおいて、ステップS1002の現在時刻情報取得処理において取得して図17に示した周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadにおける時刻情報記憶部にセットした時刻情報に基づいて、ホールの営業を開始するためにパチンコ遊技機1への電源が投入された状態(又はパチンコ遊技機1が設置されているパチンコ島設備への電源が投入された状態)であると判別したときには周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値として値0(ゼロ)に戻して周辺制御RAM4150cの図示しない賞球予定情報記憶領域に記憶更新する(例えば、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであり、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドがメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値が値9であることを示す内容である場合には、この値9が周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットされても、リセットされて初期値としてデフォルト値である値0(ゼロ)に戻される。これにより、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドである場合には、このメイン賞球数情報出力コマンドを受信するごとに周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に値10が加算されることとなる。つまり、主制御基板4100側において更新されるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値と、周辺制御基板4140側において更新される周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値と、が同値となる。)一方、ホールの営業を開始するためにパチンコ遊技機1への電源が投入されたものではなく、ホールの営業中に停電や瞬停が発生して電力が回復した状態であると判別したときには周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値として値0(ゼロ)に戻さず、周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値をそのまま維持する(例えば、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであり、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドがメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値が値9であることを示す内容である場合には、この値9が周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットされる。これにより、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドである場合には、このメイン賞球数情報出力コマンドを受信するごとに周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値であるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値としてセットされた値9に値10が加算されることとなる。つまり、主制御基板4100側において更新されるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値と、周辺制御基板4140側において更新される周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値と、が同値とならない)。
そしてメイン賞球数情報出力判定処理では、演出制御プログラムが、加算された周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値に基づいて、この周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値が値10を超えているときには(つまり、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達しているときには)、その旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するためのメイン賞球情報出力信号用スケジュールデータを、図17に示した周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットするとともに、その超えた球数を示す値を、周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値として、周辺制御RAM4150cの図示しない賞球予定情報記憶領域に記憶更新するようになっている。
ここで、メイン賞球数情報出力判定処理において、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するか否かを判定するための周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を復電時において維持又はリセットする点について説明する。まず、電源を遮断した状態から電源を投入した状態であるのか、それとも、停電又は瞬停からその後の電力の復旧した状態であるのかを判断せずに、復電時において、常に、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであるときには、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが指示する内容に基づいて、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてそのままセットする場合における問題点について説明する。
まず、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、上述したように、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において、図9に示した一般入賞口2104,2201に入球した遊技球を検出する図13に示した一般入賞口スイッチ3020,3020からの検出信号、図9に示した大入賞口2103に入球した遊技球を検出する図13に示したカウントスイッチ2110からの検出信号、図9に示した上始動口2101に入球した遊技球を検出する図13に示した上始動口スイッチ3022からの検出信号、図9に示した下始動口2102に入球した遊技球を検出する図13に示した下始動口スイッチ2109からの検出信号等をそれぞれ読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶するようになっており、主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて、同処理におけるステップS108の賞球制御処理において、賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしてメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を更新記憶し、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて、メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値が値10に達している場合(つまり、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している場合)には、その旨を伝えるために図44に示したその他に区分されるメイン賞球数情報出力コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶する。そして、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、同処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、メイン賞球数情報出力コマンドを周辺制御基板4140へ送信する。
ホールの店員等の係員は、ホールの営業が終了した後に、日をまたいで深夜遅くまでパチンコ遊技機1の電源を入れたままメンテナンスを行う場合もあり、このような場合、そのメンテナンスの終了後に、パチンコ遊技機1が設置されるパチンコ島設備への電源を遮断しても、図24に示した電源基板851に備えるバックアップ電源としてのキャパシタBC0に蓄えられた電源(電力)によって、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板4100に電源(電力)が供給されるようになっている。これにより、パチンコ島設備への電源を遮断してからホールの営業を開始するために再びパチンコ島設備への電源を投入するまでの間、キャパシタBC0に蓄えられた電源(電力)が完全に放電されない場合には、このキャパシタBC0により主制御MPU4100aは、主制御内蔵RAMに各種情報が記憶保持された状態となる。そうすると、ホールの店員等の係員が電源投入時から所定時間に亘って主制御内蔵RAMの初期化を行うために払出制御基板4110の操作スイッチ860aを操作しいない場合には、図46に示した主制御側電源投入時処理におけるステップS34で遊技バックアップ情報から各種情報を読み出してこの各種情報に応じた各種コマンドを主制御内蔵RAMの所定記憶領域に記憶することによって昨日の遊技状態が復元されることなり、昨日のメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値がそのまま引き継がれることにより、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、メイン賞球数情報出力コマンドを周辺制御基板4140へ送信するという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、演出制御プログラムは、ステップS1025のメイン賞球数情報出力判定処理において、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析されたコマンドが図43に示した電源投入に区分される電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドであるときには、この電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが指示する内容に基づいて、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットするときにおいて、ステップS1002の現在時刻情報取得処理において取得して図17に示した周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadにおける時刻情報記憶部にセットした時刻情報に基づいて、この時刻情報がホールの営業を開始するため(又はパチンコ遊技機1のメンテナンスを開始するため)の営業開始前期間(本実施形態では、午前0時〜午前9時までに亘る期間に設定されており、周辺制御ROM4150bに予め記憶されている。)内である場合には、ホールの営業を開始するためにパチンコ遊技機1への電源が投入された状態(又はパチンコ遊技機1が設置されているパチンコ島設備への電源が投入された状態)であると判別したときには周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値である値0(ゼロ)に戻して周辺制御RAM4150cの図示しない賞球予定情報記憶領域に記憶更新する一方、この時刻情報がホールの営業を開始するため(又はパチンコ遊技機1のメンテナンスを開始するため)の営業開始前期間でない期間(本実施形態では、ホールの営業中期間)内である場合には、ホールの営業を開始するためにパチンコ遊技機1への電源が投入されたものではなく、ホールの営業中に停電や瞬停が発生して電力が回復した状態であると判別したときには周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値として値0(ゼロ)に戻さず、周辺制御側メイン賞球数情報管理カウンタの値をそのまま維持するという仕組みを採用した。
これにより、ホールの営業を開始して終了するまでに、実際に停電や瞬停が発生する確率は極めて低いものの、仮に停電や瞬停が発生したときには、ホールの営業がすでに開始されているため、復電時において、主制御基板4100からの電源投入時メイン賞球数情報出力判定用カウンタ通知コマンドが指示する内容に基づいて、主制御基板4100が遊技盤4に設けられる図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数をカウントしたメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの初期値としてセットするときにおいて、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するか否かを判定するための周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を強制的にリセットすることなく、その値を維持することにより、停電や瞬停が発生する直前におけるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を、停電又は瞬停からその後の電力の復旧(回復)による復電時において、そのまま引き継いで周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値としてセットするようになっている。
これに対して、ホールの営業を終了して再びホールの営業を開始するときには、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を外部端子板784へ出力するか否かを判定するための周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値である値0(ゼロ)に戻し、ホールの営業が終了してパチンコ遊技機1の電源が遮断された時点(又はパチンコ遊技機1が設置されるパチンコ島設備の電源が遮断された時点)におけるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を、ホールの営業を開始するためにパチンコ遊技機1への電源の投入による復電時(又はパチンコ遊技機1が設置されるパチンコ島設備の電源の投入による復電時)において、周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値としてセットしても、そのまま引き継がず、この周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を強制的にリセットしてデフォルト値にセットすることにより初期値である値0(ゼロ)に戻すようになっているため、ホールの営業が開始されて終了するまでに亘って更新記憶されるメイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて送信される主制御基板4100からのメイン賞球数情報出力コマンドに基づいて、周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値を更新することにより、この周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて、メイン賞球数情報を外部端子板784へ出力するか否かを判定することができるようになっている。これにより、周辺制御側メイン賞球数情報出力判定用カウンタの値に基づいて、正確なメイン賞球情報を周辺制御基板4140から外部端子板784を介してホールコンピュータへ出力することができる。このメイン賞球数情報は、上述したように、外部端子板784における水色に施された出力端子PT10から、図9に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝えるメイン賞球数情報出力信号としてホールコンピュータへ出力される。したがって、ホールの営業が開始されて終了されるまでに亘って払い出される遊技球の球数をホールコンピュータが正確に把握することができる。
ステップS1025に続いて、演出制御プログラムはRCT取得情報更新処理を行う(ステップS1026)。このRTC取得情報更新処理では、演出制御プログラムが、ステップS1002の現在時刻情報取得処理で取得して図17に示した周辺制御RAM4150cのRTC情報取得記憶領域4150cadにセットした、カレンダー情報記憶部に記憶されたカレンダー情報と時刻情報記憶部に記憶された時刻情報とを更新する。このRCT取得情報更新処理により、時刻情報記憶部に記憶される時刻情報である時分秒が更新され、この更新される時刻情報に基づいてカレンダー情報記憶部に記憶されるカレンダー情報である年月日が更新される。
ステップS1026に続いて、演出制御プログラムは電力消費量監視処理を行う(ステップS1027)。この電力消費量監視処理では、パチンコ遊技機1における電力消費量に応じて、この電力消費量を抑制するために音量や各種LEDの輝度を調整するための処理であり、その詳細な説明を後述する。
ステップS1027に続いて、演出制御プログラムはランプデータ作成処理を行う(ステップS1028)。このランプデータ作成処理では、この演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、そのポインタが指示する発光データに基づいて、図9に示した遊技盤4に設けた各装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL−DATを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して作成するとともに、図17に示した周辺制御RAM4150cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caaにセットするとともに、扉枠5に設けた各装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL−DATを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して作成して、図17に示した周辺制御RAM4150cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cabにセットする。
ステップS1028に続いて、演出制御プログラムは表示データ作成処理を行う(ステップS1030)。この表示データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域、上皿側表示装置1820から投射される上皿上部パネル314全体、及び扉枠側表示装置1821から投射される右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体にそれぞれ表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。
ステップS1030に続いて、演出制御プログラムは音データ作成処理を行う(ステップS1032)。この音データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された音指令データのうち、そのポインタが指示する音指令データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから音指令データが入力されると、液晶及び音制御ROM4160bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データを組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定する。
なお、音データ作成処理では、この音データ作成処理を行うごとに(つまり、周辺制御部定常処理を行うごとに)、図17に示した周辺制御A/Dコンバータ4150akを起動し、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、値0〜値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0〜6として管理しており、基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0〜6に設定された音量となるように液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aを制御して、上述したステップS1018の音データ出力処理で音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力することにより、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から音楽や効果音が流れるようになっている。
また、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aを制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ遊技機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側液晶表示装置1900で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
ステップS1032に続いて、演出制御プログラムはバックアップ処理を行う(ステップS1034)。このバックアップ処理では、演出制御プログラムが、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbと、バックアップ第2エリア4150ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御SRAM4150dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150dbと、バックアップ第2エリア4150dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM4150cについて、図17に示した、バックアップ対象ワークエリア4150caにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1fr)に含まれる、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域4150caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域4150cab、受信コマンド記憶領域4150cac、RTC情報取得記憶領域4150cad、及びスケジュールデータ記憶領域4150caeに記憶されている内容である演出情報(1fr)を、演出バックアップ情報(1fr)として、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ4150acによるBank0(1fr)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank2(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank2(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank4(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank4(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
またバックアップ処理では、周辺制御SRAM4150dについて、図17に示した、バックアップ対象ワークエリア4150daにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出情報(SRAM)を、演出バックアップ情報(SRAM)として、バックアップ第1エリア4150dbのBank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア4150dcのBank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ4150acによるBank0(SRAM)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150dbのBank1(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150dbのBank1(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150dbのBank2(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150dbのBank2(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150dcのBank3(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150dcのBank3(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150dcのBank4(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150dcのBank4(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1034に続いて、WDTクリア処理を行う(ステップS1036)。このWDTクリア処理では、周辺制御内蔵WDT4150afと、周辺制御外部WDT4150eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1036に続いて、演出制御プログラムが、周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP−FLGに値0をセットし(ステップS1038)、再びステップS1006に戻り、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットして初期化し、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理においてVブランク信号検出フラグVB−FLGに値1がセットされるまで、ステップS1008の判定を繰り返し行う。つまりステップS1008では、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値1がセットされるまで待機し、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であると判定されると、ステップS1009〜ステップS1038の処理を行い、再びステップS1006に戻る。このように、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であると判定されると、ステップS1009〜ステップS1038の処理を行うようになっている。ステップS1009〜ステップS1038の処理を「周辺制御部定常処理」という。
この周辺制御部定常処理は、演出制御プログラムが、まずステップS1009で周辺制御部定常処理を実行中であるとして定常処理中フラグSP−FLGに値1をセットすることから開始し、ステップS1010で1ms割り込みタイマ起動処理を行い、ステップS1012、ステップS1014、・・・、そしてステップS1036の各処理を行って最後にステップS1038において周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP−FLGに値0をセットすると、完了することとなる。周辺制御部定常処理は、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるときに実行される。このVブランク信号検出フラグVB−FLGは、上述したように、周辺制御MPU4150aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP4160aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。本実施形態では、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっている。
[18−1−2.周辺制御部Vブランク信号割り込み処理]
次に、図16に示した、周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が液晶及び音制御部4160の音源内蔵VDP4160aから入力されたことを契機として実行する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部Vブランク信号割り込み処理が開始されると、周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図73に示すように、定常処理中フラグSP−FLGが値0であるかを判定する(ステップS1045)。この定常処理中フラグSP−FLGは、上述したように、図72の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1009〜ステップS1038の周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1045で定常処理中フラグSP−FLGが値0でない(値1である)とき、つまり周辺制御部定常処理を実行中であるときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS1045で定常処理中フラグSP−FLGが値0であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したときには、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値1をセットし(ステップS1050)、このルーチンを終了する。このVブランク信号検出フラグVB−FLGは、上述したように、周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。
本実施形態では、ステップS1045で定常処理中フラグSP−FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定し、周辺制御部定常処理を実行完了したときにはステップS1050でVブランク信号検出フラグVB−FLGに値1をセットするようになっているが、これは、周辺制御部定常処理を実行中であるときに、Vブランク信号が入力されてVブランク信号検出フラグVB−FLGに値1をセットすると、図72の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で周辺制御部定常処理を実行するものとして、現在実行中の周辺制御部定常処理を途中で強制的にキャンセルして周辺制御部定常処理を最初から実行開始するため、これを防止する目的で、図72の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1009で定常処理中フラグSP−FLGに値1をセットすることで周辺制御部定常処理を実行中である旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えるとともに、図72の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1038で定常処理中フラグSP−FLGに値0をセットすることで周辺制御部定常処理を実行完了した旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えることにより、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理におけるステップS1045の判定で定常処理中フラグSP−FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定するようになっている。換言すると、Vブランク信号が入力されて次のVブランク信号が入力されるまでに周辺制御部定常処理を実行完了することができず、いわゆる処理落ちした場合の処置である。
これにより、今回の周辺制御部定常処理においては、約33.3msという時間でその処理を完了できず処理落ちした場合には、図72の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で次回のVブランク信号が入力されるまで待機する状態となる。つまり、処理落ちした今回の周辺制御部定常処理を実行するための時間が約66.6msとなる。通常、図72の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理は1回の周辺制御部定常処理に対して32回だけ実行されるものの、上述した処理落ちした今回の周辺制御部定常処理が存在する場合には、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が64回ではなく、32回だけ実行されるようになっている。つまり、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても演出の進行状態を確実に整合させることができる。
[18−1−3.周辺制御部1msタイマ割り込み処理]
次に、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する周辺制御部1msタイマ割り込み処理について説明する。この周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されると、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図74に示すように、1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいか否かを判定する(ステップS1100)。この1msタイマ割り込み実行回数STNは、上述したように、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするカウンターである。本実施形態では、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっているため、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを起動した後、次の周辺制御部定常処理が実行されるまでに、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が32回だけ実行されるようになっている。具体的には、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマが起動されると、まず1回目の1msタイマ割り込みが発生し、2回目、・・・、そして32回目の1msタイマ割り込みが順次発生することとなる。
ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了する。33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、本実施形態では、割り込み処理の優先順位として、周辺制御部1msタイマ割り込み処理の方が周辺制御部Vブランク割り込み処理と比べて高く設定されているものの、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルするようになっている。換言すると、本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板4140のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。そして、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。
一方、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいときには、1msタイマ割り込み実行回数STNに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS1102)。この1msタイマ割り込み実行回数STNに値1が足されることにより、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数が1回分だけ増えることとなる。
ステップS1102に続いて、モータ及びソレノイド駆動処理を行う(ステップS1104)。このモータ及びソレノイド駆動処理では、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに従って、図16に示した、枠装飾駆動アンプ基板194及びモータ駆動基板4180のモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、このモータ及びソレノイド駆動処理を実行するごとに、ポインタを更新する。
具体的には、モータ及びソレノイド駆動処理では、枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでは、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御DMAコントローラ4150acを利用して枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、図7に示した操作ユニット400の駆動モータ414への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM−DATを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して作成するとともに、図17に示した周辺制御RAM4150cの枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafにセットする。そして周辺制御MPU4150aの周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafの先頭アドレスに格納された扉側モータ駆動データSTM−DATのうちの最初の1バイトを、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ4150acは、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア4150aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150cafに格納された残りの扉側モータ駆動データSTM−DATを1バイトずつ、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またモータ及びソレノイド駆動処理では、モータ駆動基板4180へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御DMAコントローラ4150acを利用してモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、図9に示した遊技盤4に設けられる各種可動体を可動させるためのモータやソレノイドへの駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM−DATを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して作成するとともに、図17に示した周辺制御RAM4150cのモータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagにセットする。そして周辺制御MPU4150aの周辺制御CPUコア4150aaは、周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にモータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagの先頭アドレスに格納された遊技盤側モータ駆動データSM−DATのうちの最初の1バイトを、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ4150acは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア4150aaがバスを使用していない場合に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cagに格納された残りの遊技盤側モータ駆動データSM−DATを1バイトずつ、外部バス4150h、周辺制御バスコントローラ4150ad、そして周辺バス4150aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM−CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1104に続いて、可動体情報取得処理を行う(ステップS1106)。この可動体情報取得処理では、遊技盤4に設けた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、原位置履歴情報、可動位置履歴情報など。)を作成し、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの可動体情報取得記憶領域4150cahにセットする。この可動体情報取得記憶領域4150cahにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から遊技盤4に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得することができる。
ステップS1106に続いて、操作ユニット情報取得処理を行う(ステップS1108)。この操作ユニット情報取得処理では、操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、回転押圧操作部405の回転(回転方向)履歴情報、及び回転押圧操作部405の押圧操作履歴情報など。)を作成し、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの操作ユニット情報取得記憶領域4150caiにセットする。この操作ユニット情報取得記憶領域4150caiにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から回転押圧操作部405の回転方向や回転押圧操作部405の押圧操作有無を取得することができる。
ステップS1108に続いて、プロジェクタ情報取得処理を行う(ステップS1109)。このプロジェクタ情報取得処理では、図39に示した上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える空冷装置FAN0からの作動中信号と、図39に示した扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える空冷装置FAN1からの作動中信号と、に基づいて、これらの作動中信号のうち、いずれか一方又は両方が入力されなくなっていなかを監視し、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの非バックアップ非管理対象ワークエリア4150cfにおける図示しない空冷装置監視情報取得記憶領域にセットする。この図示しない空冷装置監視情報取得記憶領域にセットされる、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える空冷装置FAN0からの作動中信号が入力されているか否かの情報と、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える空冷装置FAN1からの作動中信号が入力されているか否かの情報と、に基づいて、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える空冷装置FAN0の作動状態と、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える空冷装置FAN1の作動状態と、をそれぞれ取得することができる。
ステップS1109に続いて、測距センサ情報取得処理を行う(ステップS1110)。この測距センサ情報取得処理では、図7に示した、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット280に備える測距センサ1822からの検出信号の履歴情報を作成し、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの測距センサ情報取得記憶領域4150camにセットする。測距センサ1822は、上述したように、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる位置(正確には、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法)を検出することができるものである。測距センサ情報取得記憶領域4150camにセットされる測距センサ1822からの検出信号の履歴情報から皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であるか否かを判別したり、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の移動速度を計測したりすることにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内における遊技者の指や手の動作状態を取得することができる。
ステップS1110に続いて、メイン賞球数情報出力処理を行う(ステップS1112)。このメイン賞球数情報出力処理では、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域4150caeにセットされたメイン賞球情報出力信号用スケジュールデータを構成する時系列に配列された、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している旨をメイン賞球情報としてホールコンピュータへ伝えるメイン賞球情報出力信号を生成するための出力波形データのうち、ポインタが指示する出力波形データに従ってメイン賞球情報出力信号を図38に示した外部端子板784へ出力するとともに、時系列に規定された次の出力波形データにポインタを更新し、このメイン賞球数情報出力処理を実行するごとに、ポインタを更新する。
ステップS1112に続いて、電力消費状況履歴情報作成処理を行う(ステップS1113)。この電力消費状況履歴情報作成処理では、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(電力消費抑制段階)をサンプリングして電力消費状況履歴情報として図16に示した周辺制御部4150の電力消費状況履歴RAM4150fに逐次記憶する。電力消費抑制信号は、上述したように、電力消費監視回路855daから出力されるものである。この電力消費監視回路855daは、図25(a)に示したように、電力計測回路855daa、電力消費抑制段階判定回路855dabを備えている。平滑化回路855cから供給される+37Vは、電力計測回路855daaを介して、+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddへそれぞれ供給されている。電力計測回路855daaは、平滑化回路855cから供給される+37Vの電力消費量をリアルタイムで計測して電力消費抑制段階判定回路855dabに出力する。電力消費抑制段階判定回路855dabは、電力計測回路855daaで計測した電力消費量に基づいて、どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階を判定して、この判定結果を、3本の信号配線として構成される電力消費抑制信号の値に設定して枠周辺中継端子板868に出力することにより、この枠周辺中継端子板868を介して、電力消費抑制信号が周辺制御部4150に入力されるようになっている。電力消費抑制信号は、上述したように、3本の信号配線として構成されており(つまり、3本のパラレル信号として構成されており)、値0〜値7までの8通りの値を伝えることができるようになっている。
電力消費抑制段階判定回路855dabは、上述したように、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が0%以上10%未満であるときには電力消費抑制段階として段階0である判定して電力消費抑制信号の値として値0を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が10%以上20%未満であるときには電力消費抑制段階として段階1である判定して電力消費抑制信号の値として値1を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が20%以上30%未満であるときには電力消費抑制段階として段階2である判定して電力消費抑制信号の値として値2を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が30%以上40%未満であるときには電力消費抑制段階として段階3である判定して電力消費抑制信号の値として値3を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が40%以上50%未満であるときには電力消費抑制段階として段階4である判定して電力消費抑制信号の値として値4を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が50%以上60%未満であるときには電力消費抑制段階として段階5である判定して電力消費抑制信号の値として値5を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が60%以上70%未満であるときには電力消費抑制段階として段階6である判定して電力消費抑制信号の値として値6を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が70%以上であるときには電力消費抑制段階として段階7である判定して電力消費抑制信号の値として値7を設定するようになっている。
このように、電力消費状況履歴情報作成処理では、本ルーチンが実行されるごとに、つまり1msごとに、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(値0〜値7)をサンプリングして電力消費抑制段階(段階0〜段階7)として周辺制御部4150の電力消費状況履歴RAM4150fに逐次記憶することにより、電力消費抑制段階を時系列に電力消費状況履歴情報として配列する。
ステップS1113に続いて、バックアップ処理を行い(ステップS1114)、このルーチンを終了する。このバックアップ処理では、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbと、バックアップ第2エリア4150ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御SRAM4150dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150dbと、バックアップ第2エリア4150dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM4150cについて、図17に示した、バックアップ対象ワークエリア4150caにおける、1ms割り込みタイマが発生するごとに、つまり本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1ms)に含まれる、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域4150caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域4150cag、可動体情報取得記憶領域4150cah、及び操作ユニット情報取得記憶領域4150caiに記憶されている内容である演出情報(1ms)を、演出バックアップ情報(1ms)として、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ4150acによるBank0(1ms)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank1(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank2(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank2(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank3(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank4(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank4(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
このように、周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、1msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1104〜ステップS1108の演出に関する各種処理を実行している。これに対して、図72の周辺制御部電源投入時処理における周辺制御部定常処理では、約33.3msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1012〜ステップS1032の演出に関する各種処理を実行している。周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが値33より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了するようになっているため、仮に、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合でも、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルし、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。つまり、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、演出の進行状態を確実に整合させることができる。
また、上述したように、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側液晶表示装置1900の液晶サイズによって多少変化するし、周辺制御MPU4150aと音源内蔵VDP4160aとが実装された周辺制御基板4140の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合もある。本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板4140のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。つまり本実施形態では、Vブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合であっても、33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルすることによって、このVブランク信号が出力される間隔が多少変化することによる時間ズレを吸収することができるようになっている。
[18−1−4.周辺制御部コマンド受信割り込み処理]
次に、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する周辺制御部コマンド受信割り込み処理について説明する。図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、主制御基板4100からの各種コマンドがシリアルデータとして送信開始されると、これを契機として主周シリアルデータを周辺制御MPU4150aに内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートで1バイト(8ビット)の情報を受信バッファに取り込み、この取り込みが完了すると、これを契機として割り込みが発生し、周辺制御部コマンド受信割り込み処理を行う。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されており、1バイト目としてステータスが割り振られ、2バイト目としてモードが割り振られ、3バイト目としてステータスとモードとを数値とみなしてその合計を算出したサム値が割り振られている。
周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されると、周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図75に示すように、1バイト受信期間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS1200)。この1バイト受信期間タイマは、主制御基板4100から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を設定するものである。
ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板4100から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間内であるときには、周辺制御MPU4150aの内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートの受信バッファから受信した1バイトの情報を取り込み(ステップS1202)、受信カウンタSRXCに値1を加える(インクリメントする、ステップS1204)。この受信カウンタSRXCは、受信バッファから取り出した回数を示すカウンタであり、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスを受信バッファから取り出すと値1、主周シリアルデータの2バイト目であるモードを受信バッファから取り出すと値2、主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出すと値3となる。なお、受信カウンタSRXCは、電源投入時等に初期値0がセットされる。
ステップS1204に続いて、受信カウンタSRXCが値3であるか否か、つまり主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出したか否かを判定する(ステップS1206)。この判定では、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したか否かを判定している。
ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3でないとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、まだ主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出していないときには、1バイト受信期間タイマのセットを行い(ステップS1208)、このルーチンを終了する。ステップS1208で1バイト受信期間タイマがセットされることで、主周シリアルデータの2バイト目であるモード又は主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信し得る期間が設定される。
一方、ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3であるとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したときには、受信カウンタSRXCに初期値0をセットし(ステップS1210)、サム値を算出する(ステップS1212)。この算出は、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスと、主周シリアルデータの2バイト目であるモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出する。
ステップS1212に続いて、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているか否かを判定する(ステップS1214)。ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値は、主制御基板4100からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値であるため、ステップS1212で算出したサム値と一致しているはずである。ところが、パチンコ遊技機1は、パチンコ島設備から遊技球が供給されており、遊技球は、互いにこすれ合って帯電すると、静電放電してノイズを発生するため、パチンコ遊技機1はノイズの影響を受けやすり環境下にある。そこで、本実施形態では、周辺制御部4150側において、受信した主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出し、この算出したサム値が、主制御基板4100からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値と一致しているか否かを判定している。これにより、周辺制御MPU4150aは、主制御基板4100と周辺制御基板4140との基板間において、主周シリアルデータがノイズの影響を受けて正規と異なる主周シリアルデータに変化したか否かを判定することができる。
ステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているときには、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとを、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの受信コマンド記憶領域4150cacに記憶し(ステップS1216)、このルーチンを終了する。この受信コマンド記憶領域4150cacは、リングバッファとして用いており、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとは、受信コマンド記憶領域4150cacの周辺制御部受信リングバッファに記憶される。この「周辺制御部受信リングバッファ」とは、バッファの最後と先頭が繋がっているように使われるバッファのことであり、バッファの先頭から順次データを記憶し、バッファの最後まできたら最初に戻って記憶する。なお、周辺制御MPU4150aは、ステップS1216で周辺制御部受信リングバッファに記憶する際に、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を対応付けて記憶しており、3バイト目として割り振られたサム値を破棄する。
一方、ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板4100から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を超えているときには、又はステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致していないときには、そのままこのルーチンを終了する。
[18−1−5.周辺制御部停電予告信号割り込み処理]
次に、図24に示した、主制御基板4100の停電監視回路4100eからの停電予告信号(周辺停電予告信号)が主制御基板4100から入力されたことを契機として実行する周辺制御部停電予告信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されると、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、まず2マイクロ秒タイマを起動し(ステップS1300)、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1302)。この判定で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS1302で停電予告信号が入力されているときには、2マイクロ秒経過したか否かを判定する(ステップS1304)。この判定では、ステップS1300で起動したタイマが2マイクロ秒経過した否かを判定している。ステップS1304で2マクロ秒経過していないときには、ステップS1302に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定し、停電予告信号が入力されていないときにはそのままこのルーチンを終了する一方、停電予告信号が入力されているときには、再びステップS1304で2マイクロ秒経過したか否かを判定する。つまりステップS1304の判定では、本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているか否かを判定している。
ステップS1304で本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているときには、節電処理を行う(ステップS1306)。この節電処理では、遊技盤側液晶表示装置1900のバックライトの消灯、上皿側表示装置1820による皿ユニット300の上皿上部パネル314全体への投射中止(上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850に備える光学エンジンの停止)、扉枠側表示装置1821による右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体への投射中止(扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851に備える光学エンジンの停止)、遊技盤4に設けられるモータやソレノイドへの励磁OFF、各種LEDの消灯等を順次実行することによりパチンコ遊技機1のシステム全体の消費電力を抑えることによって、パチンコ遊技機1の電力が遮断されても周辺制御MPU4150aが動作可能な時間である20ミリ秒の期間だけ安定動作を確保している。
ステップS1306に続いて、コマンド受信待機処理を行う(ステップS1308)。このコマンド受信待機処理では、主制御基板4100が送信中の各種コマンドがある場合を想定して、送信中のコマンドを周辺制御MPU4150aが受信することができるように、少なくとも、17ミリ秒の期間だけ待機するようになっている。コマンドを受信すると、上述した、周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されて、図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの受信コマンド記憶領域4150cac(周辺制御部受信リングバッファ)に受信したコマンドが記憶される。
ステップS1308に続いて、コマンドのバックアップ処理を行う(ステップS1310)。このコマンドのバックアップ処理では、図17に示した、バックアップ対象ワークエリア4150caにおけるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ4150acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ4150acによるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図17に示した周辺制御MPU4150aの周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア4150cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア4150cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア4150aaが周辺制御DMAコントローラ4150acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア4150ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域4150cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア4150ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1310に続いて、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1312)。この判定で停電予告信号が入力されているときには、WDTクリア処理を行う(ステップS1314)。このWDTクリア処理では、周辺制御MPU4150aは、図17に示した周辺制御内蔵WDT4150afと、図16に示した周辺制御外部WDT4150eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようにする。
一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されていないとき、又はステップS1314に続いて、再びステップS1312に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。つまり、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを無限に判定し続けることとなる。このように無限に判定し続けることにより、ステップS1312で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、周辺制御MPU4150aは、周辺制御内蔵WDT4150afと、周辺制御外部WDT4150eと、にクリア信号を出力することができなくなり、周辺制御MPU4150aにリセットがかかる一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されているときには、ステップS1314でWDTクリア処理を行い、周辺制御MPU4150aにリセットがかからない。なお、周辺制御MPU4150aにリセットがかかると、図72に示した周辺制御部電源投入時処理が再び開始されることとなる。
このように、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続する場合には、ステップS1314でWDTクリア処理が実行されることによって停電状態になる直前で周辺制御MPU4150aにリセットがかからないようになっている。これに対して、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号の入力が継続されず解除された場合には、WDTクリア処理が実行されないため、周辺制御内蔵WDT4150afと、周辺制御外部WDT4150eと、にクリア信号を出力が中断されるようになっている。これにより、ノイズなどで本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が誤って開始され、そのノイズが2マイクロ秒の期間を超えて発生することでステップS1302の判定を通過したとしても、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続されず解除された場合には、ステップS1314のWDTクリア処理が実行されないことにより周辺制御MPU4150aにリセットがかかるようになっているため、そのようなノイズに対して自動的にリセット復帰することで対応することができるようになっている。
[18−1−6.復電時節電モード移行判定処理]
次に、電源断時(電源断直前)においてパチンコ遊技機1で消費していた電力状況を復電時において把握してパチンコ遊技機1で消費する電力を抑制する復電時節電モードへ移行するか否かを判定し、復電時節電モードへ移行する場合には、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う復電時節電モード移行判定処理について説明する。この復電時節電モード移行判定処理は、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1004の処理において行われる。
復電時節電モード移行判定処理が開始されると、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図77に示すように、電力消費状況履歴情報に基づいて電力消費抑制段階を特定する(ステップS1350)。電力消費状況履歴情報は、上述したように、図74に示した周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1113の電力消費状況履歴情報作成処理において、電源基板851からの電力消費抑制信号が伝える値(値0〜値7)をサンプリングして電力消費抑制段階(段階0〜段階7)として図16に示した周辺制御部4150の電力消費状況履歴RAM4150fに逐次記憶することにより、電力消費抑制段階が時系列に配列されている。電力消費状況履歴RAM4150fには、電源断時において、図16に示した周辺制御部4150の電池4150gからバックアップ電源が供給されることにより電力消費状況履歴RAM4150fの電力消費状況履歴情報が記憶保持されるようになっている。
ステップS1350では、周辺制御MPU4150aがサンプリングして記憶保持した値が時系列に配列された電力消費状況履歴情報のうち、パチンコ遊技機1の電源断(パチンコ遊技機1の電力消費による停電や瞬停を含まず、例えば、落雷による停電や落雷による瞬停のほかに、ホールに供給される電力の停電やホールに供給される電力の不安定による瞬停、ホールの店員等の係員によるパチンコ遊技機1への電源遮断等を含む。)直前においてサンプリングして記憶保持した値を抽出して、電源断直前における電力消費抑制段階を特定する。これにより、パチンコ遊技機1の電源断直前における電力消費抑制段階を把握することができる。
ステップS1350に続いて、電力消費抑制段階がしきい値に達しているか否かを判定する(ステップS1352)。この判定では、ステップS1350で特定したパチンコ遊技機1の電源断直前における電力消費抑制段階がしきい値に達しているか否かを判定する。本実施形態では、しきい値として段階7が設定されている。
ステップS1352で電力消費抑制段階がしきい値に達していないときには、復電時節電モード移行フラグECO−FLGに値0をセットし(ステップS1354)、このルーチンを終了する一方、ステップS1352で電力消費抑制段階がしきい値に達しているときには、復電時節電モード移行フラグECO−FLGに値1をセットし(ステップS1356)、復電時節電モードタイマ起動処理を行う(ステップS1358)。
復電時節電モード移行フラグECO−FLGは、パチンコ遊技機1の復電時において、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う復電時節電モードへ移行するか否かを設定するものであり、復電時節電モードへ移行しないとき値0、復電時節電モードへ移行するとき値1にそれぞれ設定される。
ステップS1358において起動される復電時節電モードタイマは、パチンコ遊技機1が復電時節電モードとして起動された状態が維持される復電時節電モード状態維持期間を計時するものであり、本実施形態では、復電時節電モード状態維持期間として5分が設定されている。この復電時節電モードタイマが起動して復電時節電モード状態維持期間の計時が開始されて復電時節電モード状態維持期間が経過すると、復電時節電モードタイマが停止され、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1027の電力処理量監視処理によって、パチンコ遊技機1における電力消費量に応じて、この電力消費量を抑制するために、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度が調整されるようになっている。
ステップS1358に続いて、復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTに値1を加え(インクリメントし、ステップS1360)、このルーチンを終了する。復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTは、復電時節電モードへ移行した回数を計数して総和(積算結果の値)を求めるものであり、換言すると、パチンコ遊技機1が復電時節電モードとして起動した回数をカウントするものである。復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTは、図16に示した周辺制御部4150の電力消費状況履歴RAM4150fの移行回数保持領域4150faに記憶保持されるようになっている。なお、復電時節電モード移行回数カウンタECO−CTは、製造元において出荷時に値0(初期値)がセットされるようになっており、その後、ホーチにパチンコ遊技機1が設置されて稼働されると、パチンコ遊技機1が復電時節電モードとして起動するごとに、値1がインクリメントされて更新されるものの、初期化されることがない。
[18−1−7.電力消費量監視処理]
次に、パチンコ遊技機1における電力消費量に応じて、この電力消費量を抑制するために音量や各種LEDの輝度を調整するための電力消費量監視処理について説明する。この電力消費量監視処理は、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1027の処理において行われる。
電力消費量監視処理が開始されると、図16に示した周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aは、図78に示すように、電力消費抑制信号に基づいて電力消費抑制段階を特定する(ステップS1400)。電力消費抑制信号は、上述したように、電力消費監視回路855daから出力されるものである。この電力消費監視回路855daは、図25(a)に示したように、電力計測回路855daa、電力消費抑制段階判定回路855dabを備えている。平滑化回路855cから供給される+37Vは、電力計測回路855daaを介して、+5V電源作成回路855db、+12V電源作成回路855dc、及び+24V電源作成回路855ddへそれぞれ供給されている。電力計測回路855daaは、平滑化回路855cから供給される+37Vの電力消費量をリアルタイムで計測して電力消費抑制段階判定回路855dabに出力する。電力消費抑制段階判定回路855dabは、電力計測回路855daaで計測した電力消費量に基づいて、どの程度電力消費を抑制すべきかを示す電力消費抑制段階を判定して、この判定結果を、3本の信号配線として構成される電力消費抑制信号の値に設定して枠周辺中継端子板868に出力することにより、この枠周辺中継端子板868を介して、電力消費抑制信号が周辺制御部4150に入力されるようになっている。電力消費抑制信号は、上述したように、3本の信号配線として構成されており(つまり、3本のパラレル信号として構成されており)、値0〜値7までの8通りの値を伝えることができるようになっている。
電力消費抑制段階判定回路855dabは、上述したように、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が0%以上10%未満であるときには電力消費抑制段階として段階0である判定して電力消費抑制信号の値として値0を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が10%以上20%未満であるときには電力消費抑制段階として段階1である判定して電力消費抑制信号の値として値1を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が20%以上30%未満であるときには電力消費抑制段階として段階2である判定して電力消費抑制信号の値として値2を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が30%以上40%未満であるときには電力消費抑制段階として段階3である判定して電力消費抑制信号の値として値3を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が40%以上50%未満であるときには電力消費抑制段階として段階4である判定して電力消費抑制信号の値として値4を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が50%以上60%未満であるときには電力消費抑制段階として段階5である判定して電力消費抑制信号の値として値5を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が60%以上70%未満であるときには電力消費抑制段階として段階6である判定して電力消費抑制信号の値として値6を設定し、電力計測回路855daaで計測した+37Vの電力消費量が70%以上であるときには電力消費抑制段階として段階7である判定して電力消費抑制信号の値として値7を設定するようになっている。
ステップS1400で電力消費抑制段階判定回路855dabが設定した電力消費抑制信号の値を取得して、この取得した値から電力消費抑制段階を特定することができる。
ステップS1400に続いて、復電時節電モード移行フラグECO−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS1402)。この復電時節電モード移行フラグECO−FLGは、上述したように、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1004の復電時節電モード移行判定処理において、パチンコ遊技機1の復電時において、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う復電時節電モードへ移行するか否かを設定するものであり、復電時節電モードへ移行しないとき値0、復電時節電モードへ移行するとき値1にそれぞれ設定される。
ステップS1402で復電時節電モード移行フラグECO−FLGが値1でない(値0である)とき、つまり復電時節電モードへ移行しないときには、通常時電力抑制用音量設定処理を行う(ステップS1404)。この通常時電力抑制用音量設定処理では、音生成用スケジュールデータを構成する音指令データに規定される出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値から電力抑制用のマスターボリューム値へ強制的に変更設定する。
この電力抑制用のマスターボリューム値として設定される値について簡単に説明すると、周辺制御MPU4150aは、図79(a)に示すように、電力消費抑制段階として段階0〜段階7を横軸とし、音指令データに規定される出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値(以下、「音指令データ規定のマスターボリューム値」と記載する。)に対する割合(つまり、電力抑制用のマスターボリューム値として設定される値)を縦軸とすると、電力消費抑制段階が段階0又は段階1であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階0又は段階1であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して100%の音量(換言すると、電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値の音量そのもの)を設定し、電力消費抑制段階が段階2又は段階3であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階2又は段階3であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して90%の音量を設定し、電力消費抑制段階が段階4であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階4であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して80%の音量を設定し、電力消費抑制段階が段階5であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階5であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して70%の音量を設定し、電力消費抑制段階が段階6であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階6であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して60%の音量を設定し、電力消費抑制段階が段階7であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階7であるときには電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して50%の音量を設定する。
音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数の出力チャンネルには、音源内蔵VDP4160aの内蔵音源における複数のトラックうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値と、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる音量となる電力抑制用のマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC4160cに出力するようになっている。つまり、通常時電力抑制用音量設定処理が行われると、演出音による演出内容は変わらないものの、演出音の音量は、電力消費抑制段階が段階0から段階1までにおいて音指令データ規定のマスターボリューム値そのものの音量となる一方、電力消費抑制段階が段階2から段階7へ向かってすすむに従って電力抑制用のマスターボリューム値として設定される音量がほぼ小さくなるようになっているため、演出音の音量が小さくなるようになっている。
図78に戻り、ステップS1404に続いて、通常時電力抑制用輝度設定処理を行い(ステップS1406)、このルーチンを終了する。この通常時電力抑制用輝度設定処理では、発光態様生成用スケジュールデータを構成する発光データに規定される各種LEDの発光態様における各種LEDの輝度から電力抑制用の輝度へ強制的に変更設定する。
この電力抑制用の輝度として設定される輝度について簡単に説明すると、周辺制御MPU4150aは、図79(b)に示すように、電力消費抑制段階として段階0〜段階7を横軸とし、発光データに規定される各種LEDの発光態様における各種LEDの輝度(以下、「発光データ規定の輝度」と記載する。)に対する割合(つまり、電力抑制用の輝度として設定される輝度)を縦軸とすると、電力消費抑制段階が段階0、段階1、段階2、段階3、及び段階4のうち、一の段階であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階0、段階1、段階2、段階3、及び段階4のうち、一の段階であるときには電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度に対して100%の輝度(換言すると、電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度そのもの)を設定し、電力消費抑制段階が段階5であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階5であるときには電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度に対して70%の輝度を設定し、電力消費抑制段階が段階6であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階6であるときには電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度に対して60%の輝度を設定し、電力消費抑制段階が段階7であるとき、つまりステップS1400で取得した電力消費抑制段階が段階7であるときには電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度に対して50%の輝度を設定する。
通常時電力抑制用輝度設定処理が行われると、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの発光態様による演出内容は変わらないものの、各種LEDの輝度は、電力消費抑制段階が段階0から段階4までにおいて発光データ規定の輝度となる一方、電力消費抑制段階が段階5から段階7へ向かってすすむに従って電力抑制用の輝度として設定される輝度が小さくなるようになっているため、各種LEDの輝度が小さくなるようになっている。
一方、ステップS1402で復電時節電モード移行フラグECO−FLGが値1である(値0でない)とき、つまり復電時節電モードへ移行するときには、復電時節電モードタイマが上限時間に達したか否かを判定する(ステップS1408)。復電時節電モードタイマは、上述したように、パチンコ遊技機1が復電時節電モードとして起動された状態が維持される復電時節電モード状態維持期間を計時するものであり、本実施形態では、復電時節電モード状態維持期間として5分が設定されている。判定に使用される上限時間は、復電時節電モード状態維持期間の5分である。
ステップS1408で復電時節電モードタイマが上限時間に達していないとき、つまり復電時節電モードタイマが復電時節電モード状態維持期間の5分に達していないときには、復電時電力抑制用音量設定処理を行う(ステップS1410)。この復電時電力抑制用音量設定処理では、上述したステップS1404の通常時電力抑制用音量設定処理と同様に、音生成用スケジュールデータを構成する音指令データに規定される出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値から電力抑制用のマスターボリューム値へ強制的に変更設定するものの、電力抑制用のマスターボリューム値として音指令データ規定のマスターボリューム値に対して50%の音量を常に設定する点で異なる。つまり復電時電力抑制用音量設定処理では、通常時電力抑制用音量設定処理で電力消費抑制段階が段階7であるときに設定される電力抑制用のマスターボリューム値が常に設定されるようになっている。
復電時電力抑制用音量設定処理が行われると、演出音による演出内容は変わらないものの、演出音の音量は電力消費抑制段階が段階7という最も小さく設定されたものとなるようになっている(換言すると、演出音の音量は電力消費抑制段階が段階7という最も電力消費量が小さくなるものが設定されるようになっている)。
ステップS1410に続いて、復電時電力抑制用輝度設定処理を行い(ステップS1412)、このルーチンを終了する。この復電時電力抑制用輝度設定処理では、上述したステップS1406の通常時電力抑制用輝度設定処理と同様に、発光態様生成用スケジュールデータを構成する発光データに規定される各種LEDの発光態様における各種LEDの輝度から電力抑制用の輝度へ強制的に変更設定するものの、電力抑制用の輝度として発光データ規定の輝度に対して50%の輝度を常に設定する点で異なる。つまり復電用電力抑制用輝度設定処理では、通常時電力抑制用輝度設定処理で電力消費抑制段階が段階7であるときに設定される電力抑制用の輝度が常に設定されるようになっている。
復電時電力抑制用輝度設定処理が行われると、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの発光態様による演出内容は変わらないものの、各種LEDの輝度は電力消費抑制段階が段階7という最も小さく設定されたものとなるようになっている(換言すると、各種LEDの輝度は電力消費抑制段階が段階7という最も電力消費量が小さくなるものが設定されるようになっている)。
一方、ステップS1408で復電時節電モードタイマが上限時間に達しているとき、つまり復電時節電モードタイマが復電時節電モード状態維持期間の5分に達しているときには、復電時節電モータの移行を終了するために、復電時節電モード移行フラグECO−FLGに値0をセットし(ステップS1414)、復電時節電モードタイマ停止処理を行い(ステップS1416)、このルーチンを終了する。復電時節電モードタイマ停止処理では、単に復電時節電モードタイマを停止する処理のみ行うものであり、復電時節電モードタイマを初期化(リセット)する処理が含まれていない。これは、何らかの原因により(例えば、ノイズの影響を受けて)復電時節電モード移行フラグECO−FLGの値が値0から値1へ変化してステップS1402の判定でステップS1408へ進んだとしても、すでに復電時節電モードタイマ停止処理において、復電時節電モードタイマが上限時間である復電時節電モード状態維持期間の5分に停止されていることにより復電時節電モードタイマが上限時間である復電時節電モード状態維持期間の5分に達した状態が維持されることで、ステップS1408の判定で必ずステップS1414の処理へ進み、ステップS1414の処理おいて復電時節電モード移行フラグECO−FLGの値を正規な値である値0へ強制的に戻すことができるようにするためである。なお、図72に示した周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1000の初期設定処理において、復電時節電モードタイマが初期化(リセット)されるようになっている。
このように、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1004の復電時節電モード移行判定処理において、パチンコ遊技機1の復電時において、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う復電時節電モードへ移行するか否かが判定され、この判定結果が復電時節電モードへ移行しないというものである場合には、上述したステップS1400において、電力消費抑制段階判定回路855dabが設定した電力消費抑制信号の値を取得して、この取得した値から電力消費抑制段階を特定することができるようになっているため、パチンコ遊技機1における電力消費量に応じて、電力消費抑制段階を段階0〜段階7のうち、どの段階であるかを特定し、各段階と対応する上述したステップS1404の通常時電力抑制用音量設定処理で強制的に変更設定した電力抑制用のマスターボリューム値と、各段階と対応する上述したステップS1406の通常時電力抑制用輝度設定処理で強制的に変更設定した電力抑制用の輝度と、による少ない消費電力によって演出の進行を制御することができるようになっている。したがって、パチンコ遊技機1自身の電力消費によって停電が発生することを防止することができる。また、パチンコ遊技機1自身の電力消費による停電により遊技が中断されることを防止することができる。
一方、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1004の復電時節電モード移行判定処理において、パチンコ遊技機1の復電時において、本体枠3に設けたスピーカボックス820に収容されるスピーカ及び扉枠5に設けたスピーカ130から流れる演出音の音量を小さくする設定、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの輝度を小さくする設定等を行う復電時節電モードへ移行するか否かが判定され、この判定結果が復電時節電モードへ移行するというものである場合には、上述したステップS1410の復電時電力抑制用音量設定処理で強制的に変更設定した電力抑制用のマスターボリューム値(つまり、通常時電力抑制用音量設定処理で電力消費抑制段階が段階7であるときに設定される電力抑制用のマスターボリューム値)と、上述したステップS1412の復電時電力抑制用輝度設定処理で強制的に変更設定した電力抑制用の輝度(つまり、通常時電力抑制用輝度設定処理で電力消費抑制段階が段階7であるときに設定される電力抑制用の輝度)と、による最も小さい消費電力によって演出の進行を、復電時節電モードタイマが上限時間である復電時節電モード状態維持期間の5分に達するまでに亘って、制御することができるようになっている。これにより、パチンコ遊技機1の電力消費による停電や瞬停が発生して電源断するのではなく、例えば、落雷による停電や落雷による瞬停が発生してパチンコ遊技機1が電源断する場合のほか、ホールに供給される電力の停電やホールに供給される電力の不安定による瞬停が発生してパチンコ遊技機1が電源断する場合、そしてホールの店員等の係員によりパチンコ遊技機1への電源が遮断されて電源断する場合であっても、電源断時(電源断直前)にパチンコ遊技機1で消費していた電力状況を復電時において把握することができるため、復電時において段階7という最も小さい消費電力によって演出の進行することができる状態でパチンコ遊技機1を起動することができる。したがって、復電時においても、パチンコ遊技機1自身の電力消費によって停電が発生することを防止することができる。また、パチンコ遊技機1自身の電力消費による停電により遊技が中断されることを防止することができる。
また、本実施形態では、上述したステップS1404の通常時電力抑制用音量設定処理が行われると、演出音による演出内容は変わらないものの、演出音の音量は、電力消費抑制段階が段階0から段階1までにおいて音指令データ規定のマスターボリューム値そのものの音量となる一方、電力消費抑制段階が段階2から段階7へ向かってすすむに従って電力抑制用のマスターボリューム値として設定される音量がほぼ小さくなるようになっているため、演出音の音量が小さくなり、上述したステップS1406の通常時電力抑制用輝度設定処理が行われると、扉枠5に備える発光装飾用のLEDや遊技盤4に備える各装飾基板に実装される各種LEDの発光態様による演出内容は変わらないものの、各種LEDの輝度は、電力消費抑制段階が段階0から段階4までにおいて発光データ規定の輝度となる一方、電力消費抑制段階が段階5から段階7へ向かってすすむに従って電力抑制用の輝度として設定される輝度が小さくなるようになっているため、各種LEDの輝度が小さくなるようになっている。本実施形態では、電力消費抑制段階が段階2へすすむと、各種LEDの輝度と比べて演出音の音量を先に小さく制御を行っている。これは、複数種類のパチンコ遊技機がホールに設置されてさまざまな演出音を大音量でそれぞれ発しているため、演出音の音量を小さくしても遊技者に気付かれないためであり、演出音の音量が小さくなったことによる遊技者の遊技意欲の低下を招くことがなく、かつ、演出音の音量を小さくすることでパチンコ遊技機1が消費する電力を抑制することができる。
[19.各種表示装置による演出例]
次に、図9に示した遊技盤4に備える遊技盤側液晶表示装置1900による演出、図7に示した上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820による演出、及び図7に示した左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821による演出について、図80〜図83を参照して説明し、続いて上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸とを調整するための調整画像について、図84を参照して説明する。図80は遊技盤側液晶表示装置の表示領域に表示される変動表示等の演出の一例を示す図であり、図81は上部装飾ユニットに備える上皿側表示装置による演出の一例(その1)を示す図であり、図82は上部装飾ユニットに備える上皿側表示装置による演出の一例(その2)を示す図であり、図83は左サイド装飾ユニットに備える扉枠側表示装置による演出の一例を示す図であり、図84は上皿側表示装置と扉枠側表示装置とにそれぞれ備えるプロジェクタの光軸を調整するための調整画像の一例を示す図である。なお、右サイド装飾ユニット200の内側壁201は、上述したように、遊技窓101の右外周に沿って前方に突出して形成されて遊技窓101に沿って弓状に湾曲する滑らかな面となっているものの、図面を見やすくするために、図83及び図84(c),(d)を平面として記載した。まず、遊技盤側液晶表示装置による演出について説明し、続いて上皿側表示装置による演出、扉枠側表示装置による演出、プロジェクタの光軸調整について説明する。
[19−1.遊技盤側液晶表示装置による演出]
遊技盤側液晶表示装置1900による演出は、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aが図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等を実行することにより遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示されて進行するようになっている。これにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域においてさまざまな演出が進行されるようになっている。ここでは、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示される変動表示等の演出について説明する。
図13に示した主制御基板4100の主制御MPU4100aよる図47に示した主制御側電源投入時処理の主制御側メイン処理や図48に示した主制御側タイマ割り込み処理等により図9に示した上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は図9に示した下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果が「大当り」となると、図9に示した大入賞口2103の開閉動作の繰返し回数(ラウンド数)が1ラウンド〜15ラウンドまでの計15ラウンドとなり、各ラウンドでは、所定時間(例えば、30秒間)内において、大入賞口2103に遊技球が入球して、その球数が所定個数(例えば、9球)となると、そのラウンドを消化するようになっており、大入賞口2103に遊技球が1球入球するごとに、所定個数(例えば、15球)の遊技球が払い出されるようになっている。
上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果は、主制御基板4100からの図43に示した各種コマンドである遊技演出に関する演出コマンドに基づいて、図16に示した周辺制御基板4140の周辺制御部4150が液晶及び音制御部4160を制御することにより、図80(a)に示すように、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側には装飾図柄1950a、中央には装飾図柄1950b、そして右側には装飾図柄1950cの変動表示が開始され、所定時間経過した後に装飾図柄1950a〜1950cの変動表示が停止されて第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を遊技者が認識することができるようになっており、このとき、図12に示した機能表示ユニット1180の上特別図柄表示器1185又は下特別図柄表示器1186で表示された第一特別図柄又は第二特別図柄においても第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を確認することができるようになっている。装飾図柄1950a〜1950cが変動表示されているときには背景画像が視認できる程度に装飾図柄1950a〜1950cが半透明な態様となり、装飾図柄1950aは表示領域の左上側から左下側に向かって、装飾図柄1950bは表示領域の中央上側から中央下側に向かって、装飾図柄1950cは表示領域の右上側から右下側に向かってそれぞれリールが回転しているかのような態様で変動表示されるようになっている。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが例えば図43に示した特図1同調演出関連に区分される特図1同調演出開始コマンドである場合にはこのコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに基づいて図80(a)に示した装飾図柄1950a〜1950bの変動表示態様に設定されている、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、装飾図柄1950a〜1950bの変動表示態様に設定されている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した遊技盤側液晶表示装置1900の1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力する。これにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に図80(a)に示す遊技演出として装飾図柄1950a〜1950bの変動表示の画面が表示されることとなる。
装飾図柄1950a〜1950cの変動表示が、図80(a)に示すように、開始されて所定時間経過した後に、装飾図柄1950a〜1950cの停止図柄が同一の装飾図柄で停止表示されると、上述した「大当り」となる。一方、装飾図柄1950a〜1950cの変動表示が、図80(a)に示すように、開始されて所定時間経過した後に、図80(b)に示すように、装飾図柄1950a〜1950cの停止図柄が同一の装飾図柄で停止表示されないと、「はずれ」となる。
なお、遊技球が上始動口2101や下始動口2102に入球しない状態が続いて保留球が消化されてゼロ個となった状態が所定時間継続された場合(例えば、本実施形態では、60秒間)には、図80(c)に示す客待ち状態となるデモンストレーションの演出を遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示するようになっている。このとき、効果音や音楽は、消音に設定されるようになっている。そして、デモンストレーションの演出が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に所定回数(例えば、本実施形態では、15回)だけ進行されて表示されると、省電力モードへ移行し、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に何も表示されない状態(つまり、真っ黒の画面となる状態)となるようになっている。このとき、図2に示した扉枠5に設けられた各種ランプや遊技盤4に設けられた各種ランプも消灯する状態となる。
[19−2.上皿側表示装置による演出]
上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820による演出は、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aが図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等を実行することにより図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に表示されて進行されるようになっている。これにより、上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果、あるいは、遊技状態に応じて、上皿側表示装置1820によるさまざまな演出が進行されるようになっている。ここでは、上皿側表示装置1820による演出の一例として、第一特別抽選結果または第二特別抽選結果を遊技者に示唆するために、皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405の押圧操作を特別な態様で遊技者に促す演出について説明する。
[19−2−1.上皿上部パネルにおける演出]
上皿側表示装置1820は、上述したように、図8(a)に示したプロジェクタ1850から出射される画像を、上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の上皿上部パネル314に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に鮮明に表示することができるようになっている。
周辺制御基板4140の周辺制御部4150は、図43に示した各種コマンドである遊技演出に関する演出コマンドを主制御基板4100から受けて、上皿上部パネル314を用いた回転押圧操作部405の押圧操作を促す演出の実行時期が到来すると、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160を制御することにより、先ず、図81(a)に示すように、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に「暗雲がたちこめて稲妻が四方八方に放たれる画像(動作画像)」を投射して演出を進行する。なお、「動作画像」とは、時間の経過とともに連続的に画像を変化させる画像であり、これに対して、「静止画像」とは、時間の経過とともに画像を変化させない画像である。
そして、その後、図81(b)に示すように、回転押圧操作部405の上面に「静止するテントウムシの画像(つまり、回転押圧操作部405の輪郭に合わせた画像としてテントウムシの画像(静止画像))」を投射して表示するとともに、回転押圧操作部405の上面を中心として、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体において、「四方八方に向かって閃光が放たれる画像(動作画像)」を投射して演出を進行する。そして、その後、図81(c)に示すように、回転押圧操作部405の上面に投射して表示する画像を「テントウムシの画像が時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像(動作画像)」に変化させるとともに、回転押圧操作部405の上面を中心として、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体において、「四方八方に向かって閃光がその色を次々に変化させて放たれる態様の画像」を投射して演出を進行する。さらに、これらの画像を投射する演出進行過程で、回転押圧操作部405と、皿ユニット300の上皿上部パネル314の下辺(手前側辺)と、の間における皿ユニット300の上皿上部パネル314表面に、回転押圧操作部405を押圧操作する旨を遊技者に伝えるための「回転するボタンを押して!」というメッセージが表示されるようになっている。
なお、本実施形態では、このような上皿上部パネル314を用いた回転押圧操作部405の押圧操作を促す演出には、「テントウムシが時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像」の投射に合わせて実際に回転押圧操作部405を回転させる演出が進行される場合と、「テントウムシが時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像」が投射されて表示されるだけで実際には全く回転押圧操作部405が回転しない演出が進行される場合と、が設けられている。換言すると、「テントウムシが時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像」が投射されて表示されることにより、回転押圧操作部405が実際に回転しているか否かにかかわらず、回転押圧操作部405がテントウムシの画像とともに時計方向に回転している状態にあることを遊技者に伝えることができる。つまり、「テントウムシが時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像」が投射されて表示されることにより、回転押圧操作部405が実際に回転していなくても、回転押圧操作部405がテントウムシの画像とともに時計方向に回転している状態として遊技者に見せることができる(錯覚させることができる)。
また、本実施形態では、「テントウムシが時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像」が投射されて表示されるという投射回転画像と、回転押圧操作部405がテントウムシの画像とともに時計方向に回転している回転駆動状態と、による組み合わせを大当り遊技状態が発生する期待度と関連付けて設定している。例えば、大当り遊技状態が発生する期待度として5つの星で示すと、上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果、あるいは、遊技状態に応じて、大当り遊技状態が発生する期待度が高い場合(期待度:4つ〜5つの星である場合)には、投射回転画像による演出に加えて、回転駆動状態に制御される組み合わせに設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が高くもなく低くもない場合(期待度:2つ〜3つ半の星である場合)には、投射回転画像による演出のみであり、回転駆動状態に制御されない組み合わせに設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が低い場合(期待度:1つ〜1つ半の星である場合)には、投射回転画像による演出がなく、そして回転駆動状態に制御されない組み合わせに設定される。このような構成によれば、投射回転画像と回転駆動状態との組み合わせにより遊技者を注目させる斬新な演出を行うことができるため、従来に比して遊技興趣を向上させることができる。また、本実施形態では、図示しないが、投射回転画像の「テントウムシの画像」に替えて他の「投射される画像の種類」と回転駆動状態との組み合わせとすることができるようにもなっている。これらの組み合わせは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従う場合と、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムが乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて決定する場合と、がある。なお、大当り遊技状態が発生する期待度を示すものとして、上述した投射回転画像と回転駆動状態との組み合わせに限定されず、投射回転画像と回転駆動状態を間欠的に行う状態(つまり、回転押圧操作部405がテントウムシの画像とともに時計方向に回転したり、その回転が停止して、再び回転が開始したりする状態)との組み合わせ、投射回転画像と回転駆動状態における回転速度を可変させる状態(つまり、回転押圧操作部405がテントウムシの画像とともに時計方向に回転している速度を可変させる状態)、その他の組み合わせでもよい。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが例えば図43に示した特図1同調演出関連に区分される特図1同調演出開始コマンドである場合には、このコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに基づいて、図81(a)〜(c)に示した演出態様(回転押圧操作部405の押圧操作を遊技者に促す演出態様)を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図81(a)〜(c)に示した演出態様が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して上皿側表示装置1820から皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力する。これにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に図81(a)〜(c)に示した回転押圧操作部405の押圧操作を遊技者に促す演出が表示されることとなる。回転押圧操作部405を遊技者が押圧操作すると、これを契機として、遊技盤4に設けた各種可動体が作動開始したり、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域にそれぞれ変動表示される装飾図柄1950a〜1950cが遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の右片隅の矩形領域に変動表示しながら装飾図柄1950a〜1950cの大きさがそれぞれ縮小された態様で移動して変動表示を継続するとともに、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の右片隅の矩形領域を除く他の領域全体を使って、例えば遊技盤4に設けた各種可動体と関連する演出に発展させる発展演出が進行するようになっている。
なお、演出制御プログラムは、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に図81(a)〜(c)に示した回転押圧操作部405の押圧操作を遊技者に促す演出を表示している際に、遊技者が回転押圧操作部405を押圧操作するために、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときには、上皿側表示装置1820から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、上皿側表示装置1820に出力される描画データを、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理で音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力しないように制御するようになっているため、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に何も表示されない。
[19−2−2.透明シート等における演出]
上皿側表示装置1820は、上述したように、遊技盤4に形成される遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域においてU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の前面に貼り付けられている場合において、図8(a)に示したプロジェクタ1850から出射される画像を、上皿側表示装置1820の下方に配置される透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、可変入賞口ユニット2100A)の表面全体と、を投影面として演出画像を投射してそれぞれ表示することができるとともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっており、上皿側表示装置1820の下方に配置される透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、可変入賞口ユニット2100A)の表面全体と、に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、透明な投影シート1150Aの表面全体に鮮明に表示することができるとともに、そして、上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の上皿上部パネル314に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に鮮明に表示することができるようになっている。
ここでは、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、可変入賞口ユニット2100A)の表面全体と、に向かって投射される演出画像について簡単に説明する。周辺制御基板4140の周辺制御部4150は、図43に示した各種コマンドである遊技演出に関する演出コマンドを主制御基板4100から受けて、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160を制御することにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側に装飾図柄1950a、中央に装飾図柄1950b、そして右側に装飾図柄1950cの変動表示を開始し、上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850からの画像を、透明な投影シート1150A、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、可変入賞口ユニット2100A)に向かって投射して演出を進行する。
例えば、上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850からの画像を、透明な投影シート1150Aの表面全体(正確には、透明な投影シート1150Aの表面全体のうち、各種ユニットが配置されていない領域)に、「魚が泳ぐ画像(動作画像)」を投射したり、「エビやカニが歩く画像(動作画像)」を投射したり等することにより、海底のセル画上に生物が動いている態様を表現することができるようになっている。また、上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850からの画像を、各種ユニットのうち、アタッカユニット2100の前面全体とサイド入賞口部材2200前面全体と、に岩肌の画像(静止画像)をそれぞれ投射することによって、アタッカユニット2100の前面全体とサイド入賞口部材2200の前面全体とをプロジェクションマッピングによる立体な岩として表現することができるようになっている。このとき、アタッカユニット2100の右側におけるやや上寄りに配置される一般入賞口2104からタコが出現してアタッカユニット2100の前面に飛び出してその前面上を登りだし、アタッカユニット2100の開閉部材2107が実際には閉鎖されている状態であるものの、上述したプロジェクションマッピングにより開閉部材2107が開放されている態様を表現することができるため、タコが大入賞口2103へ向かって進んで入り込んで開閉部材2107が閉鎖されるという態様を表現することができるし、アタッカユニット2100の右側におけるやや上寄りに配置される一般入賞口2104からタコが出現して海底のセル画に飛び出して泳ぎだし、再びアタッカユニット2100の上始動口2101に入り込むという態様を表現することができる。また、サイド入賞口部材2200における2つの一般入賞口2201のうち、いずれか1つの一般入賞口2201からアナゴが出現して海底のセル画に飛び出して泳ぎだし、再びサイド入賞口部材2200における他の一般入賞口2201に入り込むという態様を表現することができるし、サイド入賞口部材2200における2つの一般入賞口2201のうち、いずれか1つの一般入賞口2201からアナゴが出現して海底のセル画に飛び出して泳ぎだし、アタッカユニット2100の左側におけるやや上寄りに配置される一般入賞口2104に入り込むという態様を表現することができる。
また、上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850からの画像を、各種ユニットのうち、可変入賞口ユニット2100Aの前面全体を「カニの甲羅の画像(静止画像)」を投射するとともに、一対の可動片2106の表面全体を「カニのはさみの画像(静止画像)」を投射し、そして海底のセル画であって可変入賞口ユニット2100Aの周囲に「カニの足と眼の画像」を投射することにより、可変入賞口ユニット2100Aを立体的なカニとして表現することができる。このとき、カニの眼や足の画像を静止画像とすることもできるし、カニの眼がキョロキョロと動く画像(動作画像)、カニの足が動く(動作画像)とすることもできる。なお、一対の可動片2106の開閉動作と対応して、一対の可動片2106の表面全体を「カニのはさみの画像(静止画像)」を投射することができるようになっている。
ここで、遊技者にとって有利な遊技状態が発生する可能性を示唆する演出(つまり、大当り遊技状態が発生する期待度を示唆する演出)として海底を泳ぐ魚群演出について簡単に説明する。遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域には、背景画像として海底の画像が表示されている。この海底の画像は、遊技パネル1150の表面に貼り付けられているセル画に描かれているものと同一又は類似するものであってもよいし、海底を連想させるものであれば何でもよい。
アタッカユニット2100の開閉部材2107が実際には閉鎖されている状態において、上述したプロジェクションマッピングにより開閉部材2107が開閉動作される態様に表現されると、開閉部材2107が開閉動作されるごとに、大入賞口2103の奥から魚群が出現してアタッカユニット2100の前面から海底のセル画上に飛び出し、センター役物2300とサイド入賞口部材2200との領域において海底のセル画上の上側に向かって勢いよく泳ぎだし、センター役物2300の左外側から内側へ入り込んで遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側から右側へ向かって進む。そして、この魚群は、センター役物2300の右内側から右外側へ向かって勢いよく海底のセル画上に飛び出して、そのまま右方向へ進み、図7に示した右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面の上側から下側に向かって進むことにより、その姿が消える態様に進行するようになっている。なお、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201全体による演出は、左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821により進行されるようになっている。
本実施形態では、魚群演出における魚群の大きさに応じて大当り遊技状態が発生する期待度と関連付けて設定している。例えば、大当り遊技状態が発生する期待度として5つの星で示すと、上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果、あるいは、遊技状態に応じて、大当り遊技状態が発生する期待度が高い場合(期待度:4つ〜5つの星である場合)には、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域全体に魚群が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側から右側へ向かって勢いよく泳ぐ演出が設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が高くもなく低くもない場合(期待度:2つ〜3つ半の星である場合)には、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域全体のうち約50%程度の大きさに形成される魚群(図82の遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示されている魚群を参照。)が遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側から右側へ向かって勢いよく泳ぐ演出が設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が低い場合(期待度:1つ〜1つ半の星である場合)には、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に数匹ずつの魚の群れがまばらに形成されて遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の左側から右側へ向かって勢いよく泳ぐ演出が設定される。このような構成によれば、上述したプロジェクションマッピングにより開閉部材2107が開閉動作される態様に表現されると、開閉部材2107が開閉動作されるごとに、大入賞口2103の奥から魚群が出現して海底のセル画上に飛び出し、センター役物2300とサイド入賞口部材2200との領域において海底のセル画上の上側に向かって勢いよく泳ぎだし、センター役物2300の左外側から内側へ入り込み、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に形成される魚群の大きさに応じて大当り遊技状態が発生する期待度を示唆することができるという魚群演出により、遊技者を注目させる斬新な演出を行うことができるため、従来に比して遊技興趣を向上させることができる。また、本実施形態では、投射される画像には上述したカニや岩などに限られず、図示しないさまざまな海中生物、木片、ブロック等があり、投射される画像の種類やこれらの組み合わせは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従う場合と、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムが乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて決定する場合と、がある。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが例えば図43に示した特図1同調演出関連に区分される特図1同調演出開始コマンドである場合には、このコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに基づいて、図82に示した魚群演出の演出態様を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図82に示した魚群演出の演出態様(遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の約50%程度の大きさに形成される魚群)が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成し、上皿側表示装置1820から、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニットの前面全体と、にそれぞれ投射して表示するとともに、上皿側表示装置1820から皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力する。これにより、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニットの前面全体と、に魚群演出の進行具合に応じた画像が投射される。このとき、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に、魚群演出に関連する図示しない演出を並行して進める場合には、その演出が表示されることとなる。
また、音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力する。これにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に魚群演出の進行具合に応じた画像が表示される。
また、音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して扉枠側表示装置1821から右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力する。これにより、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面の上側から下側に向かって魚群演出の進行具合に応じた画像が投射される。
なお、演出制御プログラムは、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に、魚群演出に関連する図示しない演出を並行して進めている場合(つまり、魚群演出に関連する図示しない演出画像を投射している場合)に、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときには、上皿側表示装置1820から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、上皿側表示装置1820に出力される描画データを、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理で音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力しないように制御するようになっているため、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に何も表示されない。また、演出制御プログラムは、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面の上側から下側に向かって魚群演出の進行具合に応じた画像を投射している場合に、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときであって、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映る位置に遊技者の指や手が位置していると判別したときには、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、扉枠側表示装置1821に出力される描画データを、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理で音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力しないように制御するようになっているため、右サイド装飾ユニット200の内側壁201に何も表示されない。
[19−3.扉枠側表示装置による演出]
左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821による演出は、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aが図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等を実行することにより図7に示した右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201全体に表示されて進行されるようになっている。これにより、上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果、あるいは、遊技状態に応じて、扉枠側表示装置1821によるさまざまな演出が進行されるようになっている。ここでは、扉枠側表示装置1821による演出の一例として、第一特別抽選結果または第二特別抽選結果を遊技者に示唆するために、特別な態様でキャラクタを導出表示する演出について説明する。
扉枠側表示装置1821は、上述したように、図8(b)に示したプロジェクタ1851から出射される画像を、左サイド装飾ユニット240と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に鮮明に表示することができるようになっている。
周辺制御基板4140の周辺制御部4150は、図43に示した各種コマンドである遊技演出に関する演出コマンドを主制御基板4100から受けて、上皿上部パネル314を用いた回転押圧操作部405の押圧操作を促す演出の実行時期が到来すると、周辺制御基板4140の周辺制御部4150が液晶及び音制御部4160を制御することにより、先ず、図83(a)に示すように、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央に向かって、「複数の小さな破片が時計方向に矩形状の内側壁201の領域全体に亘る大きさを有する渦としてぐるぐると回転する態様の画像(動作画像)」を投射して演出を進行する。
そして、その後、図83(b),(c)に示すように、時間が経過するにつれて、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央に小さいな破片が集まってねじ曲がった像が徐々に形成されるとともに、渦の大きさが小さくなる態様の画像(動作画像)」を投射して演出を進行する。そして、その後、図83(c)に示すように、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央に小さいな破片が集まって形成されるキャラクタが導出表示される態様の画像(動作画像)」を投射して演出を進行するようになっている。
また、本実施形態では、キャラクタを導出表示するための画像を大当り遊技状態が発生する期待度と関連付けて設定している。例えば、大当り遊技状態が発生する期待度として5つの星で示すと、上始動口2101への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、下始動口2102への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果、あるいは、遊技状態に応じて、大当り遊技状態が発生する期待度が高い場合(期待度:4つ〜5つの星である場合)には、図83(a)〜(d)に示した態様の画像(動作画像)を、時間の経過に伴って順番に進行する演出が設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が高くもなく低くもない場合(期待度:2つ〜3つ半の星である場合)には、図83(a),(b)に示した態様の画像(動作画像)、又は図83(a)〜(c)に示した態様の画像(動作画像)を、時間の経過に伴って順番に進行する演出が設定され、大当り遊技状態が発生する期待度が低い場合(期待度:1つ〜1つ半の星である場合)には、図83(a)に示した態様の画像(動作画像)を、時間の経過に伴って維持することにより、図83(b)〜(d)に示した態様の画像(動作画像)に全く進行しない演出が設定される。このような構成によれば、キャラクタを導出表示するための画像による演出の進行具合により遊技者を注目させる斬新な演出を行うことができるため、従来に比して遊技興趣を向上させることができる。また、本実施形態では、図示しないが、上述したキャラクタに替えて他の「投射される画像の種類」とすることができるようになっているし、これらを組み合わせたものとすることができるようにもなっている。投射される画像の種類やこれらの組み合わせは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従う場合と、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムが乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて決定する場合と、がある。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが例えば図43に示した特図1同調演出関連に区分される特図1同調演出開始コマンドである場合には、このコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに基づいて、図83(a)〜(d)に示した演出態様(キャラクタを導出表示する演出態様)を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図83(a)〜(d)に示した演出態様が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して扉枠側表示装置1821から右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力する。これにより、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に図83(a)〜(d)に示したキャラクタを導出表示する演出が表示されることとなる。
なお、演出制御プログラムは、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に図83(a)〜(d)に示したキャラクタを導出表示する演出を表示している際に、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときであって、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映る位置に遊技者の指や手が位置していると判別ときには、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、扉枠側表示装置1821に出力される描画データを、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理で音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力しないように制御するようになっているため、右サイド装飾ユニット200の内側壁201に何も表示されない。
[19−4.プロジェクタの光軸調整]
本体枠3に取り付けられる遊技盤4の遊技領域1100にぶどう(遊技領域100を落下する遊技球が障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐと、落下する遊技球がつぎつぎと積み上がって遊技球のかたまりが形成される状態)が形成されると、これを除去するために、ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放したり、定期的に遊技盤4のメンテナンス(埃、タバコによるヤニ等の掃除)を行うために扉枠5を本体枠3から開放したりする場合がある。また、パチンコ島設備から供給された遊技球は、賞球タンク720及びタンクレール731に貯留され、賞球装置740の供給通路に取り込まれ、賞球装置740に導かれる際に、球詰まりが発生すると、これを解消するために、ホールの店員等の係員は、本体枠3を外枠2から開放したりする場合がある。このような、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりすることによる発生する振動により、上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸からズレたり、左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が基準軸からズレたりする。そこで、本実施形態では、このようなズレを修正するために、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整を行うとともに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整を行うことができるようになっている。まず、上皿側表示装置のプロジェクタの光軸調整について説明し、続いて扉枠側表示装置のプロジェクタの光軸調整について説明する。
[19−4−1.上皿側表示装置のプロジェクタの光軸調整]
上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を調整するための調整画像は、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aが図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等を実行することにより図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に表示されて進行されるようになっている。
上皿側表示装置1820は、上述したように、図8(a)に示したプロジェクタ1850から出射される画像を、上部装飾ユニット280の下方に配置される皿ユニット300の上皿上部パネル314に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に鮮明に表示することができるようになっている。
扉枠5が本体枠3から開放されると、扉枠開放スイッチ618により検出されて、払出制御基板4110を介して、主制御基板4100に入力され、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、図44に示した扉開放コマンドを周辺制御基板4140へ送信する。周辺制御基板4140の周辺制御部4150は、扉開放コマンドを主制御基板4100から受けて、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160を制御することにより、図84(a)に示すように、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を調整するための調整画像として、「回転押圧操作部405の上面より大きい円と、回転押圧操作部405の上面より小さい円と、から構成される光軸調整基準円画像CALA」を投射する。図84(a)では、投射される光軸調整基準円画像CALAが回転押圧操作部405の上面から左下方にズレた状態となっており、投射される光軸調整基準円画像CALAの中心位置と、回転押圧操作部405の上面の中心位置と、がズレた状態となっている。このようなズレた状態では、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸からズレている状態であることを示し、このズレを、図8(a)に示した、回動式の前後方向調整つまみ1825aと回動式の左右方向調整つまみ1825bとを手動による回動操作することにより修正することができる。
前後方向調整つまみ1825aは、上述したように、一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て前方へ徐々に向けられるようになっている一方、一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て後方へ徐々に向けられるようになっている。左右方向調整つまみ1825bは、上述したように、一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て左方へ徐々に向けられるようになっている一方、一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て右方へ徐々に向けられるようになっている。
図84(a)では投射される光軸調整基準円画像CALAが回転押圧操作部405の上面から左下方にズレた状態となっているため、ホールの店員等の係員は、前後方向調整つまみ1825aを逆回転に回動操作することにより、この回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸を、パチンコ遊技機1を正面から見て、後方へ徐々に向けて、光軸調整基準円画像CALAの中心位置を通る左右方向の直線と、回転押圧操作部405の上面の中心位置を通る左右方向の直線と、を同一直線上に並ぶように調整すると(つまり、光軸調整基準円画像CALAの中心位置における水平位置と、回転押圧操作部405の上面の中心位置における水平位置と、が同一直線上に並ぶように調整すると)、続いて、左右方向調整つまみ1825bを逆回転に回動操作することにより、この回転操作にともないプロジェクタ1850の光軸を、パチンコ遊技機1を正面から見て右方へ徐々に向けて、光軸調整基準円画像CALAの中心位置を通る前後方向の直線と、回転押圧操作部405の上面の中心位置を通る前後方向の直線と、を同一直線上に並ぶように調整することにより(つまり、光軸調整基準円画像CALAの中心位置における垂直位置と、回転押圧操作部405の上面の中心位置における垂直位置と、が同一直線上に並ぶように調整することにより)、図84(b)に示すように、光軸調整基準円画像CALAの中心位置と回転押圧操作部405の上面の中心位置とが合致することにより(つまり、回転押圧操作部405の上面より小さい円と、回転押圧操作部405の上面による円と、回転押圧操作部405の上面より大きい円と、が同心円状に配置された状態となることにより)、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸と合致することとなる。
このように、上皿側表示装置1820に備えるプロジェクタ1850の光軸調整を確実に行えることができるようになっているため、回転押圧操作部405の輪郭に合わせた画像(図81(a)〜(c)に示したテントウムシの画像)が上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820から回転押圧操作部405の上面に正確に投射されることにより、回転押圧操作部405により従来にない全く新しい遊技機外面による装飾を実現することができることにより、従来に比して遊技機外面の装飾効果を高め、結果、遊技興趣を高めることができる。したがって、遊技機外面の装飾効果を高めて遊技興趣を高めることができる。
なお、扉枠5及び/又は本体枠3が開放されている間、上述したように、図38に示した外部端子板784に設けた緑色の出力端子PT2から外端枠扉開放情報出力信号がホールコンピュータへ出力されることにより、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号が入力されている間、パチンコ遊技機1の扉枠5及び/又は本体枠3が開放されていることを把握することができるとともに、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を調整するための調整画像として光軸調整基準円画像CALAが投射されていることを把握することができる。
光軸調整基準円画像CALAは、扉枠5が本体枠3から開放される場合に上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850から照射されるほかに、本体枠3が外枠2から開放される場合においても上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850から照射されるようになっている。これは、扉開放コマンドは、上述したように、図14に示した、払出制御基板4110を介して入力される扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号(開放信号)に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して開放された状態と、本体枠3が外枠2に対して開放された状態と、のうちいずれか一方の状態又は両方の状態である場合に、扉開放報知を指示するものとして、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信されるからである。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが図44に示した扉開放コマンドである場合には、図84(a),(b)に示した光軸調整基準円画像CALAを投射する演出態様を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図84(a),(b)に示した光軸調整基準円画像CALAを投射する演出態様が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して上皿側表示装置1820から皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力する。これにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に図84(a),(b)に示した光軸調整基準円画像CALAが表示されることとなる。
このように、光軸にズレが生ずる蓋然性が高くなるという、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりする場合に、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に図84(a),(b)に示した光軸調整基準円画像CALAが表示されるようになっている。これに加えて、本実施形態において、ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放することなく、遊技盤側液晶表示装置1900に表示される上述した設定モードの画面に従って、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850から光軸調整基準円画像CALAを皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体に照射することができるようにもなっている。これにより、ホールの店員等の係員は、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸と合致しているか否かの検査を行うことができる。設定モードは、上述したように、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっているし、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっている。また、設定モードにおいて、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内と、において、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850から光軸調整基準円画像CALAを照射する時間をそれぞれ設定することができ、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850からの光軸調整基準円画像CALAの照射を全く行わないようにそれぞれ設定することができるようになっている。
上述したように、本体枠3に取り付けられる遊技盤4の遊技領域1100にぶどう(遊技領域100を落下する遊技球が障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐと、落下する遊技球がつぎつぎと積み上がって遊技球のかたまりが形成される状態)が形成されると、これを除去するために、ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放したり、定期的に遊技盤4のメンテナンス(埃、タバコによるヤニ等の掃除)を行うために扉枠5を本体枠3から開放したりする場合がある。また、上述したように、パチンコ島設備から供給された遊技球は、賞球タンク720及びタンクレール731に貯留され、賞球装置740の供給通路に取り込まれ、賞球装置740に導かれる際に、球詰まりが発生すると、これを解消するために、ホールの店員等の係員は、本体枠3を外枠2から開放したりする場合がある。このように、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりするごとに、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850からの光軸調整基準円画像CALAの照射が行われると、遊技者やホールの店員等の係員は、光軸調整基準円画像CALAを煩わしく感じる場合がある。そこで、本実施形態では、設定モードにおいて、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりしたときに、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850からの光軸調整基準円画像CALAの照射を全く行わないように設定することができるようになっている。
[19−4−2.扉枠側表示装置のプロジェクタの光軸調整]
左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を調整するための調整画像は、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150aが図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等を実行することにより図7に示した右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201全体に表示されて進行されるようになっている。
扉枠側表示装置1821は、上述したように、図8(b)に示したプロジェクタ1851から出射される画像を、左サイド装飾ユニット240と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201に向かって投射することにより、遊技状態に応じた所定の演出画像を、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に鮮明に表示することができるようになっている。
扉枠5が本体枠3から開放されると、扉枠開放スイッチ618により検出されて、払出制御基板4110を介して、主制御基板4100に入力され、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、図44に示した扉開放コマンドを周辺制御基板4140へ送信する。周辺制御基板4140の周辺制御部4150は、扉開放コマンドを主制御基板4100から受けて、周辺制御基板4140の液晶及び音制御部4160を制御することにより、図84(c)に示すように、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を調整するための調整画像として、「内側壁201の表面全体より一回り小さい矩形状の光軸調整基準矩形画像CALB」を投射する。図84(c)では、投射される光軸調整基準矩形画像CALBが内側壁201の表面全体から右上方にズレた状態となっており、投射される光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置と、内側壁201の表面全体の中心位置と、がズレた状態となっている。このようなズレた状態では、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が基準軸からズレている状態であることを示し、このズレを、図8(b)に示した、回動式の前後方向調整つまみ1826aと回動式の上下方向調整つまみ1826bとを手動による回動操作することにより修正することができる。
前後方向調整つまみ1826aは、上述したように、一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て前方へ徐々に向けられるようになっている一方、一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て後方へ徐々に向けられるようになっている。上下方向調整つまみ1826bは、上述したように、一の方向へ回転(正回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て上方へ徐々に向けられるようになっている一方、一の方向と反対の方向へ回転(逆回転)されることにより、その回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸がパチンコ遊技機1を正面から見て下方へ徐々に向けられるようになっている。
図84(c)では投射される光軸調整基準矩形画像CALBが内側壁201の表面全体から右上方にズレた状態となっているため、ホールの店員等の係員は、前後方向調整つまみ1826aを逆回転に回動操作することにより、この回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸を、パチンコ遊技機1を正面から見て、後方へ徐々に向けて、光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置を通る上下方向の直線と、内側壁201の表面全体の中心位置を通る上下方向の直線と、を同一直線上に並ぶように調整すると(つまり、光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置における垂直位置と、内側壁201の表面全体の中心位置における垂直位置と、が同一直線上に並ぶように調整すると)、続いて、上下方向調整つまみ1826bを逆回転に回動操作することにより、この回転操作にともないプロジェクタ1851の光軸を、パチンコ遊技機1を正面から見て下方へ徐々に向けて、光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置を通る前後方向の直線と、内側壁201の表面全体の中心位置を通る前後方向の直線と、を同一直線上に並ぶように調整することにより(つまり、光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置における水平位置と、内側壁201の表面全体の中心位置における水平位置と、が同一直線上に並ぶように調整することにより)、図84(d)に示すように、光軸調整基準矩形画像CALBの中心位置と内側壁201の表面全体の中心位置とが合致することにより(つまり、内側壁201の表面全体より一回り小さい矩形状の光軸調整基準矩形画像CALBと、内側壁201の表面全体による矩形と、が同心円状に配置された状態となることにより)、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が基準軸と合致することとなる。
このように、扉枠側表示装置1821に備えるプロジェクタ1851の光軸調整を確実に行えることができるようになっているため、内側壁201の表面全体に合わせた画像(図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像)が左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821から右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に正確に投射されることにより、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201により従来にない全く新しい遊技機外面による装飾を実現することができることにより、従来に比して遊技機外面の装飾効果を高め、結果、遊技興趣を高めることができる。したがって、遊技機外面の装飾効果を高めて遊技興趣を高めることができる。
なお、扉枠5及び/又は本体枠3が開放されている間、上述したように、図38に示した外部端子板784に設けた緑色の出力端子PT2から外端枠扉開放情報出力信号がホールコンピュータへ出力されることにより、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号が入力されている間、パチンコ遊技機1の扉枠5及び/又は本体枠3が開放されていることを把握することができるとともに、上述した、皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を調整するための調整画像として光軸調整基準円画像CALAが投射されていることに加えて、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を調整するための調整画像として光軸調整基準矩形画像CALBが投射されていることも把握することができる。
光軸調整基準矩形画像CALBは、扉枠5が本体枠3から開放される場合に扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851から照射されるほかに、本体枠3が外枠2から開放される場合においても扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851から照射されるようになっている。これは、扉開放コマンドは、上述したように、図14に示した、払出制御基板4110を介して入力される扉枠開放スイッチ618と本体枠開放スイッチ619とによる検出信号(開放信号)に基づいて、扉枠5が本体枠3に対して開放された状態と、本体枠3が外枠2に対して開放された状態と、のうちいずれか一方の状態又は両方の状態である場合に、扉開放報知を指示するものとして、主制御基板4100から周辺制御基板4140へ送信されるからである。
具体的には、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、主制御基板4100からの各種コマンドを受信する。そして、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、演出制御プログラムは、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが図44に示した扉開放コマンドである場合には、図84(c),(d)に示した光軸調整基準矩形画像CALBを投射する演出態様を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図84(c),(d)に示した光軸調整基準矩形画像CALBを投射する演出態様が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して扉枠側表示装置1821から右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH3から扉枠側表示装置1821に出力する。これにより、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に図84(c),(d)に示した光軸調整基準矩形画像CALBが表示されることとなる。
このように、光軸にズレが生ずる蓋然性が高くなるという、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりする場合に、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に図84(c),(d)に示した光軸調整基準矩形画像CALBが表示されるようになっている。これに加えて、本実施形態において、ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放することなく、遊技盤側液晶表示装置1900に表示される上述した設定モードの画面に従って、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851から光軸調整基準矩形画像CALBを右サイド装飾ユニット200の内側壁201の表面全体に照射することができるようにもなっている。これにより、ホールの店員等の係員は、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸と合致しているか否かの検査を行うことができる。設定モードは、上述したように、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっているし、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっている。また、設定モードにおいて、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内と、において、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851から光軸調整基準矩形画像CALBを照射する時間をそれぞれ設定することができるし、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851からの光軸調整基準矩形画像CALBの照射を全く行わないようにそれぞれ設定することもできるようになっている。
上述したように、本体枠3に取り付けられる遊技盤4の遊技領域1100にぶどう(遊技領域100を落下する遊技球が障害釘と障害釘との間を後続する遊技球とともに塞ぐと、落下する遊技球がつぎつぎと積み上がって遊技球のかたまりが形成される状態)が形成されると、これを除去するために、ホールの店員等の係員は、扉枠5を本体枠3から開放したり、定期的に遊技盤4のメンテナンス(埃、タバコによるヤニ等の掃除)を行うために扉枠5を本体枠3から開放したりする場合がある。また、上述したように、パチンコ島設備から供給された遊技球は、賞球タンク720及びタンクレール731に貯留され、賞球装置740の供給通路に取り込まれ、賞球装置740に導かれる際に、球詰まりが発生すると、これを解消するために、ホールの店員等の係員は、本体枠3を外枠2から開放したりする場合がある。このように、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりするごとに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851からの光軸調整基準矩形画像CALBの照射が行われると、遊技者やホールの店員等の係員は、光軸調整基準矩形画像CALBを煩わしく感じる場合がある。そこで、本実施形態では、設定モードにおいて、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりしたときに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851からの光軸調整基準矩形画像CALBの照射を全く行わないように設定することができるようになっている。
因みに、従来の遊技機として、島設備に設置される機枠(外枠)に対して開閉自在に取り付けられる本体枠の内側に遊技盤が装着され、本体枠に対して開閉自在に取り付けられるパネル扉(扉枠)の中央に遊技領域を視認可能な窓が設けられる遊技機が提案されている(例えば、特開2014−004129号公報(段落[0009]、及び図1)。この文献に記載される遊技機においては、パネル扉(扉枠)に装飾用ランプ等を設けて、外観を華やかにし、遊技機外面の装飾効果を高めている。しかしながら、こうした構成は、近年の遊技機に多く採用されているため、他の遊技機との差別化を図ることが難しく、遊技機外面の装飾効果による遊技興趣の更なる向上を図ることが困難であった。
また、従来の遊技機として、島設備に設置される機枠(外枠)に対して開閉自在に取り付けられる本体枠の内側に遊技盤が装着され、本体枠に対して開閉自在に取り付けられるパネル扉(扉枠)の中央に遊技領域を視認可能な窓が設けられる遊技機が提案されている(例えば、特開2014−004129号公報(段落[0029]、及び図3))。この文献に記載される遊技機においては、複数の演出図柄を変動表示して演出表示を行うことができる演出表示装置が遊技盤の略中央に設けられている。しかしながら、こうした構成は、近年の遊技機に多く採用されているため、他の遊技機との差別化を図ることが難しく、演出表示装置による遊技興趣の更なる向上を図ることが困難であった。
また、従来の遊技機として、磁石の使用による不正な行為を判別する不正行為検知回路を備える遊技機が提案されている(例えば、特開2002−282505号公報(段落[0013]、段落[0018]、及び図1))。この文献に記載される遊技機においては、セル盤の前面側に前面ガラスと裏面ガラスとから構成される二層保護ガラス体が配置されるとともに、前面ガラスと裏面ガラスとの間に磁気センサーが配置されている。この磁気センサーは、透明な導電性フィルムシート等から構成されており、導電性フィルムシートの両端電極が不正行為検知回路と電気的に接続されている。不正行為検知回路は、導電性フィルムシートに近づく磁石による誘導電流の大きさを測定して不正磁気である場合には警報ブザー等を作動するようになっている。ところで、磁気センサーには、微少な磁気を高精度に検出する素子を利用するものもある。ところが、このような高精度な磁気センサーは、地磁気の影響を敏感に受けるものであるため、例えば、遊技者の健康用マグネットによる磁気を誤って磁石による不正な行為であると検出するおそれがあった。
また、従来の遊技機として、磁石の使用による不正な行為を判別する不正行為検知回路を備える遊技機が提案されている(例えば、特開2002−282505号公報(段落[0013]、段落[0018]、及び図1))。この文献に記載される遊技機においては、セル盤の前面側に前面ガラスと裏面ガラスとから構成される二層保護ガラス体が配置されるとともに、前面ガラスと裏面ガラスとの間に不正行為検出手段として磁気センサーが配置されている。この磁気センサーは、透明な導電性フィルムシート等から構成されており、導電性フィルムシートの両端電極が不正行為検知回路と電気的に接続されている。不正行為検知回路は、導電性フィルムシートに近づく磁石による誘導電流の大きさを測定して不正磁気である場合には警報ブザー等を作動するようになっている。ところで、不正行為検出手段に対して、例えば、何らかの方法により不正に改変されたり、配線(ハーネス)抜けなどの整備不良があったりすると、不正な行為を検出することができないという問題があった。
以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、遊技の進行を制御する遊技制御装置としての図13の主制御基板4100からのコマンドに基づいて演出の進行を制御することができる演出制御装置としての図16の周辺制御基板4140を備えている。
このパチンコ遊技機1では、さらに、電源装置としての図24の電源基板851、発光装置としての図40の遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(図41の扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)、駆動制御装置としての図40のランプ駆動基板4170、及びランプ駆動サブ基板4170’(図41の枠装飾駆動アンプ基板194、及び枠装飾駆動アンプサブ基板194’)を備えている。電源基板851は、直流電源として+12Vや+24V等を作成して供給することができるものである。遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)は、発光素子としてLEDを備えるものである。ランプ駆動基板4170、及びランプ駆動サブ基板4170’(枠装飾駆動アンプ基板194、及び枠装飾駆動アンプサブ基板194’)は、周辺制御基板4140からの制御信号である、遊技盤側発光データSL−DATと遊技盤側発光クロック信号SL−CLKとに基づいて(扉側発光データSTL−DATと扉側発光クロック信号STL−CLKとに基づいて)、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(図41の扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)に備えるLEDに流す電流を一定電流として15mAに制御してLEDを駆動することができる定電流駆動部として図40の定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(図41の定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)が設けられているものである。
定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)は、出力停止部としてTSD回路を備えている。この定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)は、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)に備えるLEDに流す電流を一定電流として15mAに制御してLEDを駆動することにより自身の温度が予め定めた温度であるTSD動作温度に達すると、一定電流の出力停止の動作を行うことができるものである。
遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)は、さらに、発熱抑制素子として図40の抵抗YILR0〜YILR503(図41の抵抗TILR0〜TILR743)を備えている。この遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に備える抵抗YILR0〜YILR503(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に備える抵抗TILR0〜TILR743)は、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)に印加される電圧を抑制することで定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)が発する熱を抑制して定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)に備えるTSD回路による一定電流の出力停止の動作を回避することができるものである。
遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に備えるLED(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に備えるLED)と、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に備える抵抗YILR0〜YILR503(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に備える抵抗TILR0〜TILR743)と、は、電気的に直列接続された回路として構成されている。
電源基板851が作成する直流電源として+12Vを供給する+12電源ラインは、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板)における電気的に直列接続された回路(つまり、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板に備えるLED(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板に備えるLED)と、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板に備える抵抗YILR0〜YILR479(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板に備える抵抗TILR0〜TILR719)と、が電気的に直列接続された回路)を介してランプ駆動基板4170に備える定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20(枠装飾駆動アンプ基板194に備える定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30)と電気的に接続されている。そして、電源基板851が作成する直流電源として+24Vを供給する+24電源ラインは、遊技盤側第21装飾基板(扉枠側第31装飾基板)における電気的に直列接続された回路(つまり、遊技盤側第21装飾基板に備えるLED(扉枠側第31装飾基板に備えるLED)と、遊技盤側第21装飾基板に備える抵抗YILR480〜YILR503(扉枠側第31装飾基板に備える抵抗TILR720〜TILR743)と、が電気的に直列接続された回路)を介してランプ駆動サブ基板4170’に備える定電流LEDドライバYCCLD21(枠装飾駆動アンプサブ基板194’に備える定電流LEDドライバTCCLD31)と電気的に接続されている。
このように、遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に備える抵抗YILR0〜YILR503(扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に備える抵抗TILR0〜TILR743)は、ランプ駆動基板4170に備える定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD20(枠装飾駆動アンプ基板194に備える定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD30)と、ランプ駆動サブ基板4170’に備える定電流LEDドライバYCCLD21(枠装飾駆動アンプサブ基板194’に備える定電流LEDドライバTCCLD31)と、に印加される電圧を抑制することで定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)が発する熱を抑制することができるため、定電流LEDドライバYCCLD1〜YCCLD21(定電流LEDドライバTCCLD1〜TCCLD31)自身の発熱により不具合が発生する蓋然性を極めて小さくすることができるとともに、LEDの発光演出による演出補助を確実に行うことができる。したがって、発光演出による演出補助の低下を防止することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図1の本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠、図9の磁気検出スイッチ3024(不正行為検出手段)を備えている。前面枠を構成する本体枠3は、遊技島であるパチンコ島設備に設置される図1の外枠2に開閉自在に軸支されることができるものである。磁気検出スイッチ3024は、遊技者による不正な行為が行われているか否かを検出することができるものであり、異常な磁気の発生を検出することができるものである。
磁気検出スイッチ3024は、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のOUT端子(信号出力部)、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のDOOR端子(信号入力部)を備えている。磁気検出スイッチ3024のOUT端子は、不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することができるものである。磁気検出スイッチ3024のDOOR端子は、前面枠が外枠2に対して開放又は閉鎖されている状態を伝える外部信号であるDOOR信号が入力されるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、さらに、図27のプルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100b(不正行為監視手段)、図30のDOOR監視回路4100v(前面枠監視手段)を備えている。プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bは、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を監視することができるものである。DOOR監視回路4100vは、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を監視して前面枠の開閉状態を監視することができるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、さらに、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bによる監視結果が不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝えるものであるときには不正行為報知を行うことができるという不正行為報知制御手段を備えている。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの磁石検出信号に基づいて不正な磁気を検知して磁石ゴトが行われようとしているときには、不正行為報知として、不正磁気検知報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される不正磁気検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、不正行為報知を行い、磁石ゴトが行われようとしている旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。不正行為報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正行為を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点灯し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正行為を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、さらに、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS330の処理において、DOOR監視回路4100vによる監視結果が前面枠が外枠2に対して開放されている状態である旨を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ3024がOUT端子から不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっている旨を伝える出力困難報知を行うことができるという出力困難報知制御手段を備えている。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS300の判定、続いてステップS318の判定、そしてステップS328の判定によりステップS330の処理へすすみ、DOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、又はDOOR信号の伝送経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良の疑いが高まったとして、出力困難報知として、磁気検出スイッチ伝送経路不正改変報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、出力困難報知を行い、DOOR信号の伝送経路に問題が発生している旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。出力困難報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正改変を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点滅し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正改変を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
このように、磁気検出スイッチ3024に対して、そのDOOR端子を何らかの方法で前面枠が外枠2に対して開放された状態とする不正な改変が行われたり、配線(ハーネス)抜け(例えば、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)が外れている))などの整備不良があったりすると、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、磁気検出スイッチ3024がOUT端子から不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっているか否かを監視することにより磁気検出スイッチ3024に対する不正な改変や配線(ハーネス)抜けなどの整備不良を検出して伝送経路不正改変表示コマンドに基づく出力困難報知を行うことができるとともに、磁気検出スイッチ3024による監視結果が不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ異常表示コマンドに基づく異常磁気発生報知を行うことができるようになっているため、不正な行為を確実に検出することができるようになっている。したがって、不正な行為を検出することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図1の本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠、図13の主制御基板4100(遊技制御手段)、図9の磁気検出スイッチ3024(不正行為検出手段)を備えている。前面枠を構成する本体枠3は、遊技島であるパチンコ島設備に設置される図1の外枠2に開閉自在に軸支されることができるものである。主制御基板4100は、遊技の進行を制御することができるものである。磁気検出スイッチ3024は、遊技者による不正な行為が行われているか否かを検出することができるものであり、異常な磁気の発生を検出することができるものである。
磁気検出スイッチ3024は、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のOUT端子(信号出力部)、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のDOOR端子(信号入力部)を備えている。磁気検出スイッチ3024のOUT端子は、不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することができるものである。磁気検出スイッチ3024のDOOR端子は、前面枠が外枠2に対して開放又は閉鎖されている状態を伝える外部信号であるDOOR信号が入力されるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、さらに、図27のプルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100b(不正行為監視手段)、図30のDOOR監視回路4100v(前面枠監視手段)を備えている。プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bは、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を監視することができるものである。DOOR監視回路4100vは、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を監視して前面枠の開閉状態を監視することができるものである。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bによる監視結果が不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝えるものであるときには不正行為報知を行うことができるようになっている(不正行為報知制御手段)。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの磁石検出信号に基づいて不正な磁気を検知して磁石ゴトが行われようとしているときには、不正行為報知として、不正磁気検知報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される不正磁気検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、不正行為報知を行い、磁石ゴトが行われようとしている旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。不正行為報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正行為を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点灯し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正行為を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS330の処理において、DOOR監視回路4100vによる監視結果が前面枠が外枠2に対して開放されている状態である旨を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ3024がOUT端子から不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっている旨を伝える出力困難報知を行うことができるようになっている(出力困難報知制御手段)。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS300の判定、続いてステップS318の判定、そしてステップS328の判定によりステップS330の処理へすすみ、DOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、又はDOOR信号の伝送経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良の疑いが高まったとして、出力困難報知として、磁気検出スイッチ伝送経路不正改変報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、出力困難報知を行い、DOOR信号の伝送経路に問題が発生している旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。出力困難報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正改変を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点滅し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正改変を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
このように、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子を何らかの方法で前面枠が外枠2に対して開放された状態とする不正な改変が行われたり、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)抜け(例えば、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)が外れている))などの整備不良があったりする場合において、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、磁気検出スイッチ3024がOUT端子から不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっているか否かを監視することができるようになっているため、磁気検出スイッチ3024に対する不正な改変や配線(ハーネス)抜けなどの整備不良を検出することにより伝送経路不正改変表示コマンドに基づく出力困難報知を行うことができるとともに、磁気検出スイッチ3024による監視結果が不正な行為が行われている旨(異常な磁気の発生)を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ異常表示コマンドに基づく異常磁気発生報知を行うこともできるようになっている。したがって、不正な改変、整備不良、不正な行為を検出することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図1の本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠、図13の主制御基板4100(遊技制御手段)を備えている。前面枠を構成する本体枠3は、遊技島であるパチンコ島設備に設置される図1の外枠2に開閉自在に軸支されるとともに、図9の遊技盤4が装着されることができるものである。主制御基板4100は、遊技の進行を制御することができるものである。
遊技盤4は、図9の磁気検出スイッチ3024(異常磁気検出手段)を備えている。磁気検出スイッチ3024は、異常な磁気の発生を検出することができるものである。磁気検出スイッチ3024は、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のVcc端子(電源供給部)、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のOUT端子(信号出力部)、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のDOOR端子(信号入力部)を備えている。磁気検出スイッチ3024のVcc端子は、電源である磁気検出用+12Vが供給されるものであり、磁気検出スイッチ3024のOUT端子は、異常な磁気の発生を伝える信号である磁石検出信号を出力することができるものであり、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子は、前面枠が外枠2に対して開放又は閉鎖されている状態を伝える外部信号であるDOOR信号が入力されるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、さらに、図31の磁気検出用電源供給監視回路4100w(電源供給監視手段)、図27のプルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100b(異常磁気監視手段)、図30のDOOR監視回路4100v(前面枠監視手段)を備えている。磁気検出用電源供給監視回路4100wは、磁気検出スイッチ3024のVcc端子への磁気検出用+12Vの供給状態に不具合が発生しているか否かを監視することができるものである。プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bは、磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される異常な磁気の発生を伝える信号である磁石検出信号を監視することができるものである。DOOR監視回路4100vは、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号を監視して前面枠の開閉状態を監視することができるものである。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図53の磁気検出用電源供給信号整合性処理におけるステップS360の処理、及びステップS370の処理において、磁気検出用電源供給監視回路4100wによる監視結果が磁気検出スイッチ3024のVcc端子への磁気検出用+12Vの供給状態に不具合が発生している旨を伝えるものであるときには不具合報知を行うことができるようになっている(不具合報知制御手段)。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図53の磁気検出用電源供給信号整合性処理におけるステップS350の判定に続いてステップS352の判定によりステップS360の処理へすすみ、又はステップS350の判定に続いてステップS362の判定によりステップS370の処理へすすみ、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る電源経路の不具合(この不具合には、例えば、磁気検出スイッチ3024への電源経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良による不具合も含まれる。))が発生しているとして、不具合報知として、磁気検出スイッチ異常報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、不具合報知を行い、磁気検出スイッチ3024への電源経路に問題が発生している旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。不具合報知の一例としては、画像表示として演出画像を維持するとともに、この演出画像の妨げとならないように「不具合を検出しました。係員をお呼びください。」というメッセージをあわせて表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はその演出画像に対応した発光態様が維持され、スピーカ130からその演出画像に対応した音楽や効果音に加えて「不具合を検出しました。係員をお呼びください。」というアナウンスが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、プルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、MIC10Bから構成される主制御入力回路4100bによる監視結果が異常な磁気の発生を伝えるものであるときには異常磁気発生報知を行うことができるようになっている(異常磁気発生報知制御手段)。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの磁石検出信号に基づいて不正な磁気を検知して磁石ゴトが行われようとしているときには、異常磁気発生報知として、不正磁気検知報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される不正磁気検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、異常磁気発生報知を行い、磁石ゴトが行われようとしている旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。異常磁気発生報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正行為を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点灯し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正行為を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS330の処理において、DOOR監視回路4100vによる監視結果が前面枠が外枠2に対して開放されている状態である旨を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ3024がOUT端子から異常な磁気の発生を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっている旨を伝える異常磁気検出困難報知を行うことができるようになっている(異常磁気検出困難報知制御手段)。具体的には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS300の判定、続いてステップS318の判定、そしてステップS328の判定によりステップS330の処理へすすみ、DOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から磁気検出スイッチ3024までに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、又はDOOR信号の伝送経路の配線(ハーネス)が断線している(又はその配線(ハーネス)だけが外れている)という整備不良の疑いが高まったとして、異常磁気検出困難報知として、磁気検出スイッチ伝送経路不正改変報知の開始を指示する図44に示した報知表示に区分される伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶すると、その後に、送信情報記憶領域に記憶される磁気検出スイッチ異常表示コマンドを、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信する。これにより、周辺制御基板4140は、図16に示した遊技盤側液晶表示装置1900による画像表示(上皿側表示装置1820や扉枠側表示装置1821による画像表示でもよく、遊技盤側液晶表示装置1900、上皿側表示装置1820、及び扉枠側表示装置1821を組み合わせた画像表示でもよい。)、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)やスピーカ130を駆動して、異常磁気検出困難報知を行い、DOOR信号の伝送経路に問題が発生している旨をホールの店員等の係員へ報知することができる。異常磁気検出困難報知の一例としては、画像表示として演出画像から背景を黒色とするとともに白字で「不正改変を検出しました。」というメッセージを表示し、扉枠5に備える装飾ランプ(LED)はすべて高輝度で点滅し、スピーカ130から演出に関する音楽や効果音が消音設定されて「不正改変を検出しました。」というアナウンスのみが繰り返し流れる態様を挙げることができる。このアナウンスは、遊技者が操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作して音楽や効果音の音量を小さく設定した場合であっても最大音量でスピーカ130から流れるようになっている。
このように、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、磁気検出スイッチ3024のVcc端子への磁気検出用+12Vの供給状態に不具合(この不具合には、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)抜け(例えば、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)が外れている)などの整備不良による不具合も含まれる。)を監視することができるとともに、磁気検出スイッチ3024のDOOR端子を何らかの方法で前面枠が外枠2に対して開放された状態とする不正な改変が行われたり、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)抜け(例えば、磁気検出スイッチ3024への配線(ハーネス)が外れている)などの整備不良があったりする場合において、磁気検出スイッチ3024がOUT端子から異常な磁気の発生を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっているか否かを監視することもできるようになっているため、磁気検出スイッチ3024に対する不正な改変や配線(ハーネス)抜けなどの整備不良を検出することにより磁気検出スイッチ異常表示コマンドに基づく不具合報知や伝送経路不正改変表示コマンドに基づく異常磁気検出困難報知を行うことができるとともに、磁気検出スイッチ3024による監視結果が異常な磁気の発生を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ異常表示コマンドに基づく異常磁気発生報知を行うこともできるようになっている。したがって、不正な改変、整備不良、不正な行為を検出することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図13の主制御基板4100(遊技制御手段)を備えている。主制御基板4100は、遊技の進行を制御することができるものである。このパチンコ遊技機1では、さらに、図9の磁気検出スイッチ3024(異常磁気検出手段)、図31の磁気検出用電源ドライブ回路4100xと磁気検出用電源回路4100yとから構成される回路(電源供給遮断手段)を備えている。磁気検出スイッチ3024は、異常な磁気の発生を検出することができるものである。磁気検出用電源ドライブ回路4100xと磁気検出用電源回路4100yとから構成される回路は、磁気検出スイッチ3024への磁気検出用+12Vの電源供給と電源遮断とを行うことができるものである。
磁気検出スイッチ3024(磁気検出制御IC3024c)は、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22のオフセット調整処理におけるステップSM115の処理)において、磁気検出用電源回路4100yからの磁気検出用+12の電源供給により起動開始した時点における磁気検出スイッチ3024の周囲環境における磁気状態を基準に設定する処理を実行して成功することができたか否かの判定結果を主制御基板4100へ出力することができる(基準設定成功判定結果出力制御手段)。磁気検出スイッチ3024(磁気検出制御IC3024c)は、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理において、磁気検出スイッチ3024の電気的な接続状態を確認する処理を実行して異常接続状態であるか否かの判定結果を主制御基板4100へ出力することができる(異常接続状態判定結果出力制御手段)。磁気検出スイッチ3024(磁気検出制御IC3024c)は、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理において、磁気検出スイッチ3024の周辺環境に図19(a)示した2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて異常な磁気の発生を検出したか否かの判定結果を主制御基板4100へ出力することができる(異常磁気検出判定結果出力制御手段)。
磁気検出スイッチ3024(磁気検出制御IC3024c)は、起動開始すると、予め定めた順番として、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理、そして図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知という順番に処理が進行することに基づいて(従って)、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22のオフセット調整処理におけるステップSM115の処理)による判定結果と、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による判定結果と、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理による判定結果と、を主制御基板4100へ出力することができるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図49の磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152で磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して制御信号である磁気検出用電源供給信号の論理を電源供給である論理Hに設定して出力することにより磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024への磁気検出用+12Vの電源供給を行うことができる(電源供給制御手段)。主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、上述した予め定めた順番に基づいて(従って)出力される磁気検出スイッチ3024からの判定結果を、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS166の判定において、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22のオフセット調整処理におけるステップSM115の処理)による判定結果を判別することができるようになっているし、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS184の判定において、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による判定結果を判別することができるようになっているし、そして図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理による判定結果を判別することができるようになっている(判定結果判別制御手段)。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、予め定めた条件として、図47の主制御側電源投入時処理におけるステップS51の処理や図49の磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS148の処理で磁気検出スイッチ起動設定フラグMISW−FLGが値1にセットされると(復電時(電源投入時に加えて、停電や瞬停が発生して電力が回復した時)又は、主枠扉が開放されている状態から主枠扉が閉鎖されている状態へ変化したときに)、図49の磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152で磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して制御信号である磁気検出用電源供給信号の論理を電源供給である論理Hに設定して出力することで磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024への磁気検出用+12Vの電源供給を行って磁気検出スイッチ3024が起動開始すると、上述した予め定めた順番に基づいて(従って)出力される磁気検出スイッチ3024からの判定結果が、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS166の判定及びステップS188の判定、そして図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理により、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22のオフセット調整処理におけるステップSM115の処理)による判定結果と、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS184の判定において、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による判定結果と、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理による判定結果と、のうち、いずれであるかを判別することができるようになっている。
このように、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、上述した予め定めた条件が成立すると、図49の磁気検出スイッチ起動開始処理におけるステップS152で磁気検出用電源ドライブ回路4100xに対して制御信号である磁気検出用電源供給信号の論理を電源供給である論理Hに設定して出力することで磁気検出用電源回路4100yから磁気検出スイッチ3024への磁気検出用+12Vの電源供給を行うことにより磁気検出スイッチ3024が起動開始すると、上述した予め定めた順番に基づいて(従って)出力される磁気検出スイッチ3024からの判定結果が、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS166の判定及びステップS188の判定、そして図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理により、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理(図22のオフセット調整処理におけるステップSM115の処理)による判定結果と、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS184の判定において、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による判定結果と、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理による判定結果と、のうち、いずれであるかを判別することができるようになっている。これにより、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、磁気検出スイッチ3024からの判定結果が図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知処理による判定結果であるか否かを正確に判別することができるため、不正行為による磁石の異常な磁気の発生を正確に把握することができる。したがって、磁石による不正な行為を正確に検出することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図1の本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠、図13の主制御基板4100(遊技制御手段)を備えている。前面枠を構成する本体枠3は、遊技島であるパチンコ島設備に設置される図1の外枠2に開閉自在に軸支されるとともに、図9の遊技盤4を装着することができるものである。主制御基板4100は、遊技の進行を制御することができるものである。
遊技盤4は、図9の磁気検出スイッチ3024(異常磁気検出手段)を備えている。磁気検出スイッチ3024は、異常な磁気の発生を検出することができるものであり、電源投入時に磁気検出スイッチ3024の周囲環境における磁気状態を基準(測定基準位置)に設定することができるようになっている。具体的には、磁気検出スイッチ3024は、微少な磁気を高精度に検出することができる図19(a)の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を測定基準位置に設定する処理として、電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)において図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を自動的に行うことができるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される、異常な磁気の発生を検出したか否か(つまり、磁石による不正な行為(磁石ゴト)が行われているか否か)を伝える信号である磁石検出信号が入力されているか否かを監視することができるようになっており(監視制御手段)、図49の磁気検出スイッチ起動開始処理において、本体枠3が外枠2から開放された後に本体枠3が外枠2へ閉鎖されたことに基づいて、磁気検出スイッチ3024を再起動することができるようになっている(再起動制御手段)。
このように、遊技盤4に備える異常な磁気の発生を検出することができる磁気検出スイッチ3024は、本体枠3が外枠2から開放された状態と、本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態と、において地磁気が変化することにより異常な磁気の発生の検出に対して影響を受けることとなる(つまり、2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号が影響されることとなる)。例えば、パチンコ遊技機1に何らかのトラブルが発生すると、遊技場(ホール)の店員等の係員は、本体枠3を外枠2から開放してパチンコ遊技機1の電源遮断を行って、そのトラブルを解消した後にパチンコ遊技機1の電源投入を行って再び本体枠3を外枠2へ閉鎖すると、遊技の進行を制御する主制御基板4100が磁気検出スイッチ3024を再起動することにより、磁気検出スイッチ3024は、遊技者が遊技を行う状態である本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態における自身の周囲環境における磁気状態を基準(測定基準位置)に設定するために、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行うことができるようになっている。これにより、遊技者が遊技を行う状態である本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態において、磁気検出スイッチ3024自身の周囲環境における磁気状態を基準(測定基準位置)とする設定を確実に行うことができるようになっている。したがって、磁石による不正な行為を正確に検出することができる。
また、以上説明した本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、図1の本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠、図13の主制御基板4100(遊技制御手段)を備えている。前面枠を構成する本体枠3は、遊技島であるパチンコ島設備に設置される図1の外枠2に開閉自在に軸支されるとともに、図9の遊技盤4を装着することができるものである。主制御基板4100は、遊技の進行を制御することができるものである。
遊技盤4は、図9の磁気検出スイッチ3024(磁気検出手段)を備えている。磁気検出スイッチ3024は、微少な磁気を高精度に検出することができる図19(a)の2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて、磁石による不正な行為が行われている(つまり、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしている)か否かを判別することができるものである。
磁気検出スイッチ3024は、2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を測定基準である測定基準位置に設定する処理として、電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)において図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を自動的に行うことができるようになっている。
主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、図19(a)の磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される、磁石による不正な行為が行われているか否か(つまり、磁石による不正な行為が行われているか否かの判別結果)を伝える信号である磁石検出信号が入力されているか否かを監視することができるようになっており(監視制御手段)、図49の磁気検出スイッチ起動開始処理において、本体枠3が外枠2から開放された後に本体枠3が外枠2へ閉鎖されたことに基づいて、磁気検出スイッチ3024を再起動することができるようになっている(再起動制御手段)。
このように、遊技盤4は、微少な磁気を高精度に検出することができる2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号に基づいて、磁石による不正な行為が行われている(つまり、遊技球の流下する方向に変化が加えることができる能力を有する磁石の存在を検出して磁石ゴトが行われようとしている)か否かを判別することができる磁気検出スイッチ3024を備えているため、本体枠3が外枠2から開放された状態と、本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態と、において地磁気が変化することにより2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号が影響されることとなる。例えば、パチンコ遊技機1に何らかのトラブルが発生すると、遊技場(ホール)の店員等の係員は、本体枠3を外枠2から開放してパチンコ遊技機1の電源遮断を行って、そのトラブルを解消した後にパチンコ遊技機1の電源投入を行って再び本体枠3を外枠2へ閉鎖すると、遊技の進行を制御する主制御基板4100が磁気検出スイッチ3024を再起動することにより、磁気検出スイッチ3024は、遊技者が遊技を行う状態である本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態における2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を測定基準である測定基準位置に設定する処理として、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行うことができるようになっている。これにより、遊技者が遊技を行う状態である本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態において、測定基準である測定基準位置に設定する処理として、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を確実に行うことができるようになっている。したがって、磁石による不正な行為を正確に検出することができる。
なお、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024から配線がパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100と電気的に接続されている。このため、例えば、複数の磁気検出スイッチ3024を遊技盤4に設ける場合、複数の磁気検出スイッチ3024を遊技盤4と扉枠5とにそれぞれ設ける場合等においては、複数の磁気検出スイッチ3024からの配線をパネル中継端子板4161において1つにまとめることができるとともに、パネル中継端子板4161と主制御基板4100とを、複数の配線が平面上に束ねられた帯状ケーブル(いわゆる、フラットケーブル)1つによって電気的に接続することができる。
更に、本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、遊技球(遊技媒体)を用いた遊技を行うことができるとともに、遊技の結果に基づいて所定の利益(様々な遊技状態(例えば、通常時状態、確率変動状態、時間短縮状態、確変時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態、等))を付与することができるものであり、図11の遊技盤4(遊技盤)、図11の遊技盤4の遊技盤側液晶表示装置1900(演出表示装置)、図11のU字形状を有する透明な投影シート1150A(投影面)、図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850(投影手段)、図16に示した周辺制御基板4140における周辺制御部4150の周辺制御MPU4150a(演出制御手段)を備えている。図11の遊技盤4は、遊技領域1100が形成されるものである。図11の遊技盤4の遊技盤側液晶表示装置1900は、図11の遊技盤4の所定部位から表示面を視認することができるものであり、具体的には、遊技領域1100の略中央に配置されるセンター役物装置2300の枠内を通して遊技者側から遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域(つまり、表示面)を視認することができるようになっている。図11のU字形状を有する透明な投影シート1150Aは、図11の遊技盤4のうち、図11の遊技盤4の遊技盤側液晶表示装置1900が設けられる所定部位とは異なる部位に設けられるものであり、具体的には、遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域に設けられている。図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820は、透明な投影シート1150Aの外方より所定の画像を投影して透明な投影シート1150Aに映し出すことができるものである。周辺制御MPU4150aは、遊技の進行に基づいて、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、演出を制御することができるものである。
具体的には、扉枠5の遊技窓101は、上述したように、透明なガラスユニット590によって閉鎖されており、遊技者から遊技領域1100内を視認することができるものの、遊技者が遊技領域1100内へ手等を挿入して遊技領域1100内の遊技球や障害釘、各種入賞口や役物等に触ることができないようになっている。
また、遊技盤4の遊技パネル1150の表面には、図11に示したように、海底のセル画が貼り付けられているとともに、遊技盤4に形成される遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域においては、図11に示したように、U字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の前面に貼り付けられている。
周辺制御MPU4150aは、遊技の進行に基づいて、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、図11の遊技盤側液晶表示装置1900による演出表示を制御するとともに、予め定めた条件が成立したことに基づいて、上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を制御して透明な投影シート1150Aに装飾演出の画像を投影することができるようになっている。
具体的には、遊技者にとって有利な遊技状態が発生する可能性を示唆する演出(つまり、大当り遊技状態が発生する期待度を示唆する演出)として海底を泳ぐ魚群演出を行う。
このような演出制御が周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムについて簡単に説明すると、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、例えば、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において主制御基板4100からの各種コマンドを受信し、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1022の受信コマンド解析処理において、図75の周辺制御部コマンド受信割り込み処理において受信した各種コマンドの解析を行う。演出制御プログラムは、解析したコマンドが例えば図43に示した特図1同調演出関連に区分される特図1同調演出開始コマンドである場合には、このコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに基づいて(この演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従うことにより、予め定めた条件が成立したことに基づくこととなる。)、図82に示した魚群演出を行うように、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットする。
例えば、図82に示した魚群演出の演出態様(遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域の約50%程度の大きさに形成される魚群)が対応付けられている画面生成用スケジュールデータが周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出されて周辺制御RAM4150cのスケジュールデータ記憶領域に4150caeにセットされると、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新され、同処理におけるステップS1030の表示データ作成処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部4150の周辺制御ROM4150b又は周辺制御RAM4150cの各種制御データコピーエリア4150ceから抽出して音源内蔵VDP4160aに出力する。音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成し、上皿側表示装置1820から、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニットの前面全体と、にそれぞれ投射して表示するとともに、上皿側表示装置1820から皿ユニット300の上皿上部パネル314全体に投射して表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力する。これにより、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニットの前面全体と、に魚群演出の進行具合に応じた画像が投射される。このとき、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に、魚群演出に関連する図示しない演出を並行して進める場合には、その演出が表示されることとなる。
また、音源内蔵VDP4160aは、周辺制御MPU4150aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM4160bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。そして、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理において、演出制御プログラムは、上述した表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP4160aが図18に示したチャンネルCH1から遊技盤側液晶表示装置1900に出力する。これにより、遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域に魚群演出の進行具合に応じた画像が表示される。
このように、図11に示した遊技盤4の所定部位に遊技盤側液晶表示装置1900が設けられるとともに、図11に示した遊技盤側液晶表示装置1900が設けられる所定部位とは異なる遊技盤4の部位にU字形状を有する透明な投影シート1150Aが設けられている。そして、所定の画像として装飾演出の画像として、透明な投影シート1150Aの表面全体と、各種ユニット(アタッカユニット2100、サイド入賞口部材2200、可変入賞口ユニット2100A)の表面全体と、に向かって投射される演出画像が透明な投影シート1150Aの外方となる図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820より透明な投影シート1150Aの表面全体等に投影されるようになっているため、U字形状を有する透明な投影シート1150Aの表面全体等により従来にない全く新しい装飾演出を実現することができることにより、従来に比して装飾効果を高め、結果、遊技興趣を高めることができる。したがって、装飾効果を高めて遊技興趣を高めることができる。
また、装飾体としての図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405は、遊技者が操作することができる操作部であり、周辺制御MPU4150aは、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従うことで予め定めた条件が成立して、この予め定めた条件が成立したことに基づいて、図81(b),(c)に示したテントウムシの画像(つまり、回転押圧操作部405の輪郭に合わせた画像)を、回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すように図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820(投影手段)を制御することができるようになっているため、回転押圧操作部405に映し出す画像(つまり、上述した投射回転画像の「テントウムシの画像」や「テントウムシの画像」に替えて他の「投射される画像の種類」)によって遊技の結果(大当り遊技状態が発生する期待度)等を遊技者に示唆することができる。
更に、周辺制御MPU4150aは、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、操作部としての回転押圧操作部405の輪郭に合わせた画像として、図81(b)に示した回転押圧操作部405の上面に「静止するテントウムシの画像(つまり、回転押圧操作部405の輪郭に合わせた画像としてテントウムシの画像(静止画像))」と、図81(c)に示した回転押圧操作部405の上面に「テントウムシの画像が時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像(動作画像)」と、を選択的に表示する(つまり、静止画像を投射して演出を進行し、その後に動作画像を選択して(換言すると、静止画像から動作画像に切り替えて)演出を進行する)ことができるようになっているため、回転押圧操作部405に映し出される静止画像による装飾効果、そして動作画像による装飾効果を奏することができるため、演出のバリエーションを増やすことができる。なお、静止画像、そして動作画像という組み合わせのほかに、静止画像、動作画像、そして静止画像という組み合わせや、動作画像、静止画像、そして動作画像という組み合わせ等の静止画像と動作画像とを組み合わせたものによっても装飾効果を奏することができるため、演出のバリエーションをさらに増やすこともできる。
更にまた、周辺制御MPU4150aは、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理(駆動制御手段)において、操作部としての回転押圧操作部405を図7の操作ユニット400に備える駆動モータ414(電気的駆動源)により駆動することができる。周辺制御MPU4150aは、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820(投影手段)が制御されて回転押圧操作部405に映し出される画像の表示態様と、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理により操作ユニット400に備える駆動モータ414が駆動される回転押圧操作部405の駆動態様と、の組み合わせにより、遊技の結果を遊技者に示唆することができるようになっているため、回転押圧操作部405に映し出される画像の表示態様と、回転押圧操作部405の駆動態様と、の組み合わせにより遊技の結果(大当り遊技状態が発生する期待度)を遊技者に示唆することができるため、このような組み合わせと遊技の結果(大当り遊技状態が発生する期待度)との関連を遊技者自身の発想で見いだすことができることにより遊技者の遊技低下の抑制に寄与することができる。
そして、図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820(投影手段)が、装飾体として、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405に投影している領域に物体が入り込んでいるか否かを非接触で検出することができる測距センサ1822(物体検出手段)を上部装飾ユニット280に備えている。この測距センサ1822は、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手(物体)が入り込んでいる位置(正確には、測距センサ1822と遊技者の指や手とにおける距離寸法)を検出することができるものである。周辺制御MPU4150aは、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、回転押圧操作部405に投影している領域に遊技者の指や手が入り込んでいないと判別したときには、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従うことで予め定めた条件が成立して、この予め定めた条件が成立したことに基づいて、回転押圧操作部405に映し出す画像を変化させる一方、回転押圧操作部405に投影している領域に遊技者の指や手が入り込んでいると判別したときには、回転押圧操作部405に画像を映し出すことを停止することができるようになっている。これにより、回転押圧操作部405に投影している領域に入り込んだ遊技者の指や手に、回転押圧操作部405に投影している画像が映って表示されることを防止することができるため、遊技者の指や手による陰が回転押圧操作部405(そして上皿上部パネル314の表面)に映らないようすることができる。なお、周辺制御MPU4150aは、図72に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域内に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときであって、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らない位置に遊技者の指や手が位置していると判別したときには、扉枠側表示装置1821による右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体への投射を継続する一方、扉枠側表示装置1821から投射される演出画像が遊技者の指や手に映る位置に遊技者の指や手が位置していると判別したときには、扉枠側表示装置1821による右サイド装飾ユニット200の内側壁201全体への投射を中止するようになっている。
[20.別例]
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、図40に示した遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板(図41に示した扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板)に、発熱抑制素子として抵抗YILR0〜YILR503(抵抗TILR0〜TILR743)を備えていたが、抵抗に代えて、定電流ダイオード、サーミスタ、ポリスイッチ、ペルシャ素子等を用いてもよい。この場合、上述うした抵抗を用いた場合と同一の効果を奏することができる。
また、上述した実施形態では、図40に示した遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第21装飾基板に発熱抑制素子として抵抗YILR0〜YILR503を備えていたが、図40に示したランプ駆動基板4170と遊技盤側第1装飾基板〜遊技盤側第20装飾基板との基板間、及び図40に示したランプ駆動サブ基板4170’と遊技盤側第21装飾基板との基板間において、遊技盤側発熱抑制素子用基板を1つ又は複数設けて、この遊技盤側発熱抑制素子用基板に抵抗YILR0〜YILR503を備えるようにしてもよい。こうすれば、図10に示した遊技盤4には熱の影響を受けやすい電子部品(例えば、主制御基板4100や周辺制御基板4140に備えるRAMやマイクロプロセッサ)も存在するため、このような電子部品の周囲温度に影響を与え難い位置に遊技盤側発熱抑制素子用基板を遊技盤4側に配置することができる。また図41に示した扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第31装飾基板に発熱抑制素子として抵抗TILR0〜TILR743を備えていたが、図41に示した枠装飾駆動アンプ基板194と扉枠側第1装飾基板〜扉枠側第30装飾基板との基板間、及び図41に示した枠装飾駆動アンプサブ基板194’と扉枠側第31装飾基板との基板間において、扉側発熱抑制素子用基板を1つ又は複数設けて、この扉枠側発熱抑制素子用基板に抵抗TILR0〜TILR743を備えるようにしてもよい。通常、図1に示した、扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態である。本体枠3に取り付けられる遊技盤4には熱の影響を受けやすい電子部品も存在するため、このような電子部品の周囲温度に影響を与え難い位置に扉枠側発熱抑制素子用基板を扉枠5側に配置することができる。
更に、上述した実施形態では、図9に示した、アタッカユニット2100とセンター役物2300との間であって遊技パネル1150の上辺中点と遊技パネル1150の下辺中点とを通る直線上(つまり、遊技パネル1150の上下方向の中心線上)に、遊技パネル1150の表面から遊技パネル1150の裏面側へ向かって、形成される図示しない収容凹部に磁気検出スイッチ3024が収容されていたが、磁気検出スイッチ3024が表面に実装される磁気検出スイッチ基板を収容するように構成してもよい。この場合、図31に示したパネル中継端子板4161の第2の電源ラインと抵抗MR64とが磁気検出スイッチ基板に設けられることとなる。
更にまた、上述した実施形態では、主制御基板4100に磁気検出監視回路4100uを主制御MPU4100aの外部回路として設けていたが、主制御MPU4100aに磁気検出監視回路4100uと同一の機能を有する磁気検出監視部を内蔵するように構成してもよい。図87は主制御基板に設ける磁気検出回路(a)と主制御MPUに内蔵される磁気検出監視部(b)との概略構成図である。具体的には、図87(a)に示すように、本実施形態においては、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力される出力信号が入力されるための(この出力信号を監視するための)、図27に示したプルアップ抵抗MR6、抵抗MR7,MR8,MR9、トランジスタMTR1、そしてMIC10Bから構成される主制御入力回路4100bと、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するための図30に示したDOOR監視回路4100vと、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視するための図31に示した磁気検出用電源供給監視回路4100wと、により、磁気検出スイッチ3024の入出力を監視するための磁気検出監視回路4100uが主制御MPU4100aの外部回路として主制御基板4100に設けられており、上述した主制御入力回路4100bは、監視結果として磁気検出スイッチ3024のOUT端子からの出力信号を主制御MPU4100aに出力し、上述したDOOR監視回路4100vは、監視結果として磁気検出スイッチ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号の論理を監視するDOOR監視信号を主制御MPU4100aに出力し、上述した磁気検出用電源供給監視回路4100wは、監視結果として磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出用+12Vが供給されているか否かを監視する磁気検出用電源供給監視信号を主制御MPU4100aに出力するように構成されていた。このような主制御基板4100に主制御MPU4100aの外部回路として設けられる磁気検出監視回路4100uを、図87(b)に示すように、主制御MPU4100aに、磁気検出監視回路4100uと同一の機能を有する磁気検出監視部4100auとして内蔵して構成することもできる。
この場合、主制御MPU4100aの外部回路として設けられる磁気検出監視回路4100uの磁気検出用電源供給監視回路4100wが磁気検出用電源供給監視部4100auwとして主制御MPU4100aの磁気検出監視部4100auに内蔵されて磁気検出用電源供給監視部4100auwからの磁気検出用電源供給信号(磁気検出用電源供給データ)が主制御CPUコア4100aaに入力され、主制御MPU4100aの外部回路として設けられる主制御入力回路4100bが出力信号入力部4100aubとして主制御MPU4100aの磁気検出監視部4100auに内蔵されて出力信号入力部4100aubからの出力信号(出力データ)が主制御CPUコア4100aaに入力され、主制御MPU4100aの外部回路として設けられるDOOR監視回路4100vがDOOR監視部4100auvとして主制御MPU4100aの磁気検出監視部4100auに内蔵されてDOOR監視部4100auvからのDOOR監視信号(DOOR監視データ)が主制御CPUコア4100aaに入力されることとなる。
そして、上述した実施形態では、ホールの営業開始時において、ホールの店員等の係員がパチンコ遊技機1への電源投入を行うことで磁気検出スイッチ3024を電源投入して起動することができるようになっていたが、ホールの営業開始時において、例えば、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図53の磁気検出用電源供給信号整合性処理におけるステップS360の処理、及びステップS370の処理において、磁気検出用電源供給監視回路4100wによる監視結果が磁気検出スイッチ3024のVcc端子への磁気検出用+12Vの供給状態に不具合が発生している旨を伝えるものであるときには不具合報知を行う場合、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS330の処理において、DOOR監視回路4100vによる監視結果が前面枠が外枠2に対して開放されている状態である旨を伝えるものであるときには磁気検出スイッチ3024がOUTから異常な磁気の発生を伝える信号である磁石検出信号を出力することが困難となっている旨を伝える異常磁気検出困難報知を行う場合には、ホールの店員等の係員がホールの営業開始時に早期に発見することができるように、遊技者がパチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行っている場合における不具合報知や異常磁気検出困難報知の音量を最大音量と比べて小さい音量に予め設定されているときには、こられの報知音の音量より大きい音量(最大音量)とすることが好ましい。一方、遊技者がパチンコ遊技機1の前面に着座して遊技を行っている場合に不具合報知や異常磁気検出困難報知を行う場合には、ホールを巡回する店員等の係員に気付く程度の報知音の音量としてもよいし、遊技者ではなくホールの店員等の係員にこっそり伝えるような特殊な報知音や音量としてもよい。特殊な報知音の一例としては、「トュートュートュー、ポン。ポンポンポン。」を挙げることができる。このような特殊な報知音は、進行する演出に合わせた音楽や効果音に加えて繰り返し流れる。
また、上述した実施形態では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024には、出力端子としてOUT端子、電源端子としてVcc端子、接地端子としてGND端子、そして入力端子としてDOOR端子を有し、磁気検出監視回路4100uで磁気検出用+12V、DOOR信号、出力信号をそれぞれ監視して監視結果を主制御基板4100の主制御4100aに入力されていたが、これらの各端子と同一の機能を備える振動センサについても、主制御基板4100に備える各種監視回路において監視しその監視結果が主制御MPU4100aに入力されるように構成することもできる。
例えば、振動センサは、遊技者による不正な行為が行われているか否かを検出することができるものであり、パチンコ遊技機1の前面に着座する遊技者が図1に示した扉枠5や扉枠5の遊技窓101をドンドン叩いたりして遊技盤4の遊技領域1100を流下する遊技球の進路を変更させて例えば図11に示した上始動口2101、下始動口2102、センター役物2300におけるゲート部2350等に不正に侵入(入球)させる叩きゴトという不正な行為を検出することができるものである。この振動センサは、扉枠3の内部や遊技盤4の内部の所定位置に配置される。振動センサのVcc端子は、+12Vが供給され、振動センサのGND端子は、主制御基板4100のグランド(GND)に接地されている。振動センサのVcc端子に供給される+12Vは、磁気検出監視回路4100uを構成する磁気検出用電源供給監視回路4100wに相当する振動検出監視回路を構成する振動検出用電源供給監視回路において、この+12Vが振動センサのVcc端子に供給されているか否かを監視する振動検出用電源供給監視信号として主制御MPU4100aに入力される。振動センサのOUT端子は、磁気検出監視回路4100uを構成する主制御入力回路4100bに相当する振動検出監視回路を構成する主制御入力回路4100bを介して出力信号(振動監視信号)として主制御MPU4100aに入力される。振動センサのDOOR端子は、磁気検出センサ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号が分岐されて入力されている。このDOOR信号の論理は、上述したように、磁気検出監視回路4100uを構成するDOOR監視回路4100vでDOOR監視信号として主制御MPU4100aに入力されている。つまり、磁気検出監視回路4100uを構成するDOOR監視回路4100vは、振動検出監視回路を構成するDOOR監視回路としても機能している。なお、振動センサのDOOR端子は、磁気検出センサ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号が分岐されて入力されるように構成してもよいし、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を磁気検出スイッチ3024のDOOR端子へ出力するための図30に示したリセット機能なし主制御出力回路4100cbと同一回路を、振動センサのDOOR端子に出力するためのリセット機能なし主制御出力回路4100cb’を設けて振動センサ用DOOR信号を作成するとともに、図30に示したDOOR監視回路4100vを振動センサ用DOOR信号が入力される振動センサ用DOOR監視回路4100v’を設けて振動センサ用DOOR監視信号を主制御MPU4100aに出力するように構成してもよい。
振動センサに備える振動検出制御ICは、振動センサのVcc端子に電源(+12V)が供給されている状態において、振動センサのDOOR端子にDOOR信号の論理がHI(論理H)として入力されると、主枠扉が開放されている状態(主枠扉の開放)であると判別してOUT端子から出力信号を出力することができない状態に設定制御する一方、振動センサのDOOR端子にDOOR信号の論理がLOW(論理L)として入力されると、主枠扉が閉鎖されている状態(主枠扉の閉鎖)であると判別してOUT端子からの出力信号を出力することができる状態に設定制御する。
このように構成することで、図44に示した報知表示として不正な振動を検知した旨を伝える不正振動検出表示コマンド、図44に示した報知表示として振動センサの異常報知の開始を指示する振動センサ異常表示コマンドが用意されるとともに、図53に示した磁気検出用電源供給信号整合性処理も振動センサ電源供給整合性処理として用意される。主制御MPU4100aは、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において、各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶し、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS112の不正行為検出処理において、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出し、振動センサからの振動監視信号に基づいて不正な振動を検知して叩きゴトが行われようとしているときには、異常状態として図44に示した報知表示に区分される不正振動検出表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、上述した送信情報記憶領域から送信情報を読み出してこの送信情報を主周シリアルデータとして周辺制御基板4140に送信する。
また、主制御MPU4100aは、図53の磁気検出用電源供給信号整合性処理と類似する処理として振動センサ電源供給整合性処理を行う。この振動センサ電源供給整合性処理について、簡単に説明する。主制御MPU4100aは、振動センサ電源供給整合性処理が開始されると、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において、各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報を主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶しているため、この入力情報から、振動検出監視回路を構成する振動検出用電源供給監視回路から+12Vが振動センサのVcc端子に供給されているか否かを監視する振動検出用電源供給監視信号が入力されているか否かを判定し(ステップS350’)、+12Vが電源供給されている状態であるときには、振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’に値0をセットし(ステップS354’)、そのままこのルーチンを終了する。この振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’は、振動センサへの電源経路に問題の発生の有無を判別するための指標となるカウンタである。一方、ステップS350’の判定で振動センサの電源端子であるVcc端子に+12Vが停止(電源遮断)されている状態であるときには、このルーチンが実行されているときにはすでにパチンコ遊技機1に電源投入された状態であるため、振動センサのVcc端子には+12Vが自動的に供給された状態であり、パチンコ遊技機1の電源が遮断されない限り電源供給が維持されるため、振動検出用電源供給監視信号の整合性がとれいないため、振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’に値1を加える(インクリメントする、ステップS366’)。続いて、振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’が振動センサ用電源不具合判別値BLV’に達したか否かを判定する(ステップS368’)。このステップS368’の判定で振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’が振動センサ用電源不具合判別値BLV’に達していないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS368’の判定で振動センサ用電源不具合判別カウンタBCNT’が振動センサ用電源不具合判別値BLV’に達したときには、振動センサへの電源経路に問題(具体的には、主制御基板4100から振動センサまでに亘る電源経路の不具合)が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される振動センサ異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶し(ステップS370)、そのままこのルーチンを終了する。この送信情報記憶領域に記憶される振動センサ異常表示コマンドは、その後図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140へ送信される。
ここで、磁気検出監視回路4100uを構成するDOOR監視回路4100vは、振動検出監視回路を構成するDOOR監視回路としても機能している場合には、図44の報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常報知の開始を指示する磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、振動センサの異常報知の開始を指示するものとしても同時に機能し、図44の報知表示に区分される磁気検出スイッチ伝送経路不正改変報知の開始を指示する伝送経路不正改変表示コマンドは、振動センサ伝送経路不正改変報知の開始を指示するものとしても同時に機能することとなる。
払出制御基板4110からの主枠扉開放信号を磁気検出スイッチ3024のDOOR端子へ出力するための図30に示したリセット機能なし主制御出力回路4100cbと同一回路を、振動センサのDOOR端子に出力するためのリセット機能なし主制御出力回路4100cb’を設けて振動センサ用DOOR信号を作成するとともに、図30に示したDOOR監視回路4100vを振動センサ用DOOR信号が入力される振動センサ用DOOR監視回路4100v’を設けて振動センサ用DOOR監視信号を主制御MPU4100aに出力するように構成する場合には、図44に示した報知表示として振動センサ伝送経路不具合報知の開始を指示する振動センサ伝送経路不具合表示コマンドが用意されるとともに、図44に示した報知表示として振動センサ伝送経路不正改変報知の開始を指示する振動センサ伝送経路不正改変表示コマンドも用意されることとなる。
また、主制御MPU4100aは、図52のDOOR信号整合性処理と同一の処理として振動センサ用DOOR信号整合性処理を行う。この振動センサ用DOOR信号整合性処理について、簡単に説明として、図52のDOOR信号整合性処理と振動センサ用DOOR信号整合性処理との相違する点について説明する。図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS300の判定は、振動センサ用DOOR信号整合性処理において、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS104のスイッチ入力処理において、各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報を主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶しているため、この入力情報から、振動センサ用DOOR信号が入力される振動センサ用DOOR監視回路4100v’から振動センサ用DOOR監視信号が入力されているか否かを判定する(ステップS300’)。図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS304、ステップS310、ステップS312、ステップS320の処理は、振動センサ用DOOR信号整合性処理において、振動センサ用不具合判別カウンタDCNT’、振動センサ用不具合判別値DLV’(例えば、値10)に対して行い(ステップS304’、ステップS310’、ステップS312’、ステップS320’)、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS314の処理は、振動センサ用DOOR信号整合性処理において、振動センサ用DOOR信号の伝送経路に問題が(具体的には、主制御基板4100から振動センサまでに亘る伝送経路の不具合)が発生しているとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される振動センサ伝送経路不具合表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する(ステップS314’)。図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS306、ステップS322、ステップS326、ステップS328の処理は、振動センサ用DOOR信号整合性処理において、振動センサ用不正改変判別カウンタECNT’、振動センサ用不具合判別値DLV’(例えば、値10)に対して行い(ステップS306’、ステップS322’、ステップS326’、ステップS328’)、図52のDOOR信号整合性処理におけるステップS330の処理は、振動センサ用DOOR信号整合性処理において、振動センサ用DOOR信号の伝送経路の不正改変(具体的には、主制御基板4100から振動センサまでに亘る伝送経路の不正改変)の疑いが高まったとして、異常状態として図44に示した報知表示に区分される振動センサ伝送経路不正改変表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する(ステップS330’)。
なお、主制御MPU4100aに、上述したように、磁気検出監視回路4100uと同様に、磁気検出監視回路4100uと同一の機能を有する磁気検出監視部4100auとともに、振動検出監視回路と同一の機能を有する振動検出検査部を内蔵して構成してもよい。この場合、主制御MPU4100aの外部回路として設けられる振動検出監視回路の振動検出用電源供給監視回路が振動検出用電源供給監視部として主制御MPU4100aの振動検出監視部に内蔵されて振動検出用電源供給監視部からの振動検出用電源供給信号(振動検出用電源供給データ)が主制御CPUコア4100aaに入力され、主制御MPU4100aの外部回路として設けられる主制御入力回路4100bが出力信号入力部として主制御MPU4100aの振動検出監視部に内蔵されて出力信号入力部からの出力信号である振動監視信号(振動監視データ)が主制御CPUコア4100aaに入力され、主制御MPU4100aの外部回路として設けられるDOOR監視回路4100vがDOOR監視部として主制御MPU4100aの振動検出監視部に内蔵されてDOOR監視部からのDOOR監視信号(DOOR監視データ)が主制御CPUコア4100aaに入力されることとなる。
また、扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合でも、主制御基板4100に対しては主枠扉開放信号が入力されるようになっているため、図13に示した主制御基板4100の主制御MPU4100aは、主枠扉開放信号に基づいて、扉枠5が本体枠3から開放された状態であるか、それとも本体枠3が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないように構成されていたが、扉枠開放スイッチ618からの検出信号が主制御MPU4100aに伝送されるように構成されることで扉枠5が本体枠3から開放された状態を主制御MPU4100aが判別するとともに、本体枠開放スイッチ619からの検出信号が主制御MPU4100aに伝送されるように構成されることで本体枠3が外枠2から開放された状態を主制御MPU4100aが判別するように構成する場合には、振動センサのDOOR端子に入力されるDOOR信号は、扉枠5が本体枠3から開放されても、本体枠3が外枠2から開放されても、これに伴う振動が振動センサに伝わることとなるため、本実施形態と同様に、上述した主枠扉開放信号を分岐して作成されることとなる。
更に、上述した実施形態では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の出力端子であるOUT端子からの出力信号は、タイミングに応じて、上述した、オフセット調整不成功信号、正常接続信号、及び磁石検出信号のうち、いずれかに変化する。オフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されることによってオフセット調整の実施に不成功(失敗)した旨を主制御基板4100へ伝えることができ、正常接続信号の論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返されて所定周期分(本実施形態では、4周期分)となることによって異常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができ、磁石検出信号の論理がHI(論理H)に設定されることによって磁石検知状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができるようになっていた。そして、オフセット調整不成功信号、そして正常接続信号については、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、異常状態として図44に示した報知表示に区分される磁気検出スイッチ異常表示コマンドという同一のコマンドを作成し、送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140に送信していたが、同一のコマンドではなく、個別のコマンドとしてもよい。
例えば、オフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されることによってオフセット調整の実施に不成功(失敗)したときには、異常状態として報知表示に区分されるオフセット調整不成功表示コマンドを作成し、送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、図48の主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140に送信することができる。また正常接続信号の論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返されて所定周期分(本実施形態では、4周期分)となることによって異常接続状態であるときには、異常状態として報知表示に区分される異常接続表示コマンドを作成し、送信情報として上述した主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、図48に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で周辺制御基板4140に送信することができる。
更にまた、上述した実施形態では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の出力端子であるOUT端子からの出力信号は、タイミングに応じて、上述した、オフセット調整不成功信号、正常接続信号、及び磁石検出信号のうち、いずれかに変化する。オフセット調整不成功信号の論理がHI(論理H)に設定されることによってオフセット調整の実施に不成功(失敗)した旨を主制御基板4100へ伝えることができ、正常接続信号の論理がHI(論理H)に30msだけ維持設定され、論理Lと論理Hとが交互に繰り返されて所定周期分(本実施形態では、4周期分)となることによって異常接続状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができ、磁石検出信号の論理がHI(論理H)に設定されることによって磁石検知状態である旨を主制御基板4100へ伝えることができるようになっていた。そこで、これらの場合には、主制御基板4100(主制御MPU4100a)は、図38に示した外部端子板784から磁気検出スイッチに関する各種情報を伝える磁気検出スイッチ関連情報出力信号という1つの信号として出力するように構成するとともに、オフセット調整の実施に不成功(失敗)、異常接続状態、及び磁石検知状態のうち、いずれであるかをホールコンピュータにおいて判別することができるように、磁気検出スイッチ関連情報出力信号の波形を異なる(例えば、ON/OFF信号の波形として、ON信号とOFF信号との比(デューティー比)を変える。)ように構成するようにしてもよい。こうすれば、外部端子板786と電気的に接続されるホールコンピュータにおいて磁気検出スイッチ関連情報出力信号の波形に基づいて、オフセット調整の実施に不成功(失敗)や異常接続状態を判別したときには磁気検出スイッチ3024に異常が発生している状態を把握することができるし、磁石検知状態を判別したときには磁石ゴトの存在を把握することができる。
そして、上述した実施形態では、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に対して磁気検出スイッチ専用電源である磁気検出用+12Vを作成する磁気検出用電源回路4100yと、磁気検出用電源回路4100yによる磁気検出用+12Vの電源供給と電源遮断とを行うことができる磁気検出用電源ドライブ回路4100xと、を主制御基板4100にそれぞれ設けていたが、パネル中継端子板4161に設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための検知距離設定回路4100zを主制御基板4100に1つだけ設けたが、主制御基板4100の主制御MPU4100aが磁気検出スイッチ3024の検知距離SRとして予め複数設定した中から選択することができるように回路構成してもよい。例えば、主制御基板4100の検知距離設定回路4100zとして、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを24cmに設定するための24cm検知距離設定回路4100za、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための22cm検知距離設定回路4100zb、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを20cmに設定するための20cm検知距離設定回路4100zc、及び磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを18cmに設定するための18cm検知距離設定回路4100zdを備えて構成されていてもよいし、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための22cm検知距離設定回路4100zb、及び磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを20cmに設定するための20cm検知距離設定回路4100zcを備えて構成されていてもよいし、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを24cmに設定するための24cm検知距離設定回路4100za、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための22cm検知距離設定回路4100zb、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを20cmに設定するための20cm検知距離設定回路4100zc、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを18cmに設定するための18cm検知距離設定回路4100zd、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを16cmに設定するための16cm検知距離設定回路4100ze、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを14cmに設定するための14cm検知距離設定回路4100zf、及び磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを12cmに設定するための12cm検知距離設定回路4100zgを備えて構成されていてもよい。
更に、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための検知距離設定回路4100zを主制御基板4100に設けたが、パネル中継端子板4161に設けるようにしてもよい。上述したように、遊技盤の設計者が設計した磁気検出スイッチ3024の固定位置に対して、検知距離SRをどの程度に設定するかを実験により絞り込み、採用した検知距離SRを、検知距離設定回路4100zにおいて設定するものの、ホールにパチンコ遊技機1が設置された環境によって実験により絞り込んだ検知距離SRでは、不正な磁石の接近を正確に判別することができない場合を想定して、検知距離SRを24cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、検知距離SRを22cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、検知距離SRを20cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、検知距離SRを18cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、検知距離SRを16cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、検知距離SRを14cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161、及び検知距離SRを12cmに設定するための検知距離設定回路4100zが設けられたパネル中継端子板4161のうち、1つずつホールに設置されたパチンコ遊技機1に取り付けて不正な磁石の接近を正確に判別することができるものだけを採用することができる。
更にまた、上述した実施形態では、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理、そして図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知という順番に処理が進行していたが、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理と、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理と、の順番を逆転して、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20’として接続確認処理、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理においてステップSM25’としてステップSM20のオフセット調整処理、そして図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側メイン処理におけるステップSM30の磁気検知という順番に処理が進行するようにしてもよい。
このような場合には、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理において、オフセット調整判別基板ODTの判定と、接続状態判別期間CDTの判定と、の順番を逆転する必要があり、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS162の判定からステップS182の処理までに亘る制御フローと、図50の磁気検出スイッチ起動時不具合判別処理におけるステップS184の判定からステップS192の処理(ステップS190の処理又はステップS192の処理に続いてステップS180の処理、そしてステップS182の処理へ進む制御フローを含む。)までに亘る制御フローと、の順番も逆転する。つまり、ステップS160の判定でNOである(起動時状態判別タイマSDTMRが起動していない)場合には、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS160の判定でYESの(起動時状態判別タイマSDTMRが起動している)場合には、続いてステップS184で起動時状態判別タイマSDTMRに基づいて接続状態判別期間CDT内であるか否かを判定する。ステップS184の判定でYESである(接続状態判別期間CDT内である)場合には、ステップS186の処理からステップS192の処理までに亘る制御フロー(ステップS190の処理又はステップS192の処理に続いてステップS180の処理、そしてステップS182の処理へ進む制御フローを含む。)として処理が進み、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS184の判定でNOである(接続状態判別期間CDT内でない)場合には、ステップS162の判定で起動時状態判別処理タイマSDTMRに基づいてオフセット調整判別期間ODT内であるか否かを判定する。ステップS162の判定でYESである(オフセット調整判別期間ODT内である)場合には、ステップS164の処理からステップS182の処理までに亘る制御フローとして処理が進み、このルーチンを終了する一方、ステップS162の判定でNOである(オフセット調整判別期間ODT内でない)場合には、そのままこのルーチンを終了する。
そして、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための検知距離設定回路4100zを主制御基板4100に設けて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子に印加する電圧を設定することができるようになっていたが、これらのCTL0端子〜CTL2端子のうち、特定端子(例えば、CTL端子0)について、磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を設定することができる機能に加えて、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気得検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による異常接続状態であるか否かの判定結果を出力するか否かの指示を設定することができる機能を有する場合には、この特定端子に印加する電圧を主制御基板4100の主制御MPU4100aからの接続確認判定結果要求信号により設定することができるようにしてもよい。
具体的には、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に磁気検出用+12Vの電源供給が開始されると、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM10のCTL端子入力処理で磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理をそれぞれ調べる。このため、この処理が開始される前に、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、磁気検出スイッチ3024のCTL0端子に印加される電圧を(接続確認判定結果要求信号の論理をLOW(論理L)とすることにより)グランド側に引き下げることで、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM10のCTL端子入力処理において、主制御基板4100に設けられる検知距離設定回路4100zというハードウェアによりCTL1端子がグランドに接地されるとともに、CTL2端子がプルアップ抵抗MR10により磁気検出用+12V側に引き上げられることで、CTL0端子及びCTL1端子の論理がLOW(論理L)、CTL2端子の論理がHI(論理H)にそれぞれ設定されていると判別する。そして、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM15の磁気検出距離設定処理を行った後に、ステップSM20のオフセット調整処理を行い、続いてステップSM25の接続確認処理を行う。このステップSM25の接続処理では、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、上述したように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理を図19(a)に示した主制御基板4100において判別することができるように接続状態判別期間CDT(本実施形態では、1000msに設定されている。)を計時するためのタイマとして、図示しない接続確認タイマを起動する。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、接続確認タイマに基づいて、出力準備期間(本実施形態では、20msに設定されている。)が経過するまでに、主制御基板4100の主制御MPU4100aからの接続確認判定結果要求信号の論理に基づいて、CTL0端子に設定された論理が逆転した論理に設定されて再び元の論理に戻され(この例では、CTL0端子に設定された論理Lが逆転した論理Hに設定されて再び元の論理Lに設定され)、出力準備期間が経過すると、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化があったときには異常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に繰り返して所定周期分(本実施形態では、4周期分)出力する一方、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化がなかったときには正常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定して出力する。そして、接続状態判別期間CDTが経過すると、接続確認タイマを停止し、次回の起動に備えて接続確認タイマを初期化する。なお、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、接続確認タイマに基づいて、出力準備期間が経過するまでに、主制御基板4100の主制御MPU4100aからの接続確認判定結果要求信号の論理に基づいて、CTL0端子に設定した論理に変化がないときには(この例では、CTL0端子に設定された論理Lが維持されたままの状態であるときには)、出力準備期間が経過すると、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化があったときには異常接続状態であると判別したとしても、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定して出力する。
また、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定するための検知距離設定回路4100zを主制御基板4100に設けて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子に印加する電圧を設定することができるようになっていたが、これらのCTL0端子〜CTL2端子に印加する電圧を主制御基板4100の主制御MPU4100aからの検知距離設定信号により設定することができるようにしてもよい。
具体的には、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に磁気検出用+12Vの電源供給が開始されると、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM10のCTL端子入力処理で磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理をそれぞれ調べる。このため、この処理が開始される前に、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子に印加される電圧として、CTL0端子及びCTL1端子に対してグランド側に引き下げるとともに、CTL2端子に対して磁気検出用+12V側に引き上げることができる検知距離設定信号の論理を設定して出力することにより、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを22cmに設定することができる。なお、これらのCTL0端子〜CTL2端子のうち、特定端子(例えば、CTL端子0)について、磁気検出スイッチ3024の検出面の中央位置を基準点として、この基準点から磁気を検出することができる検知距離までに亘る範囲(基準点から球の半径SRまでに亘る領域)を設定することができる機能に加えて、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気得検出制御側起動処理におけるステップSM25の接続確認処理による異常接続状態であるか否かの判定結果を出力するか否かの指示を設定することができる機能を有する場合には、この特定端子に印加する電圧を主制御基板4100の主制御MPU4100aからの接続確認判定結果要求信号により設定することができるようにしてもよい。
具体的には、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の電源端子であるVcc端子に磁気検出用+12Vの電源供給が開始されると、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM10のCTL端子入力処理で磁気検出スイッチ3024のCTL0端子〜CTL2端子の論理をそれぞれ調べる。このとき、主制御基板4100の主制御MPU4100aが設定して出力された検知距離設定信号の論理により、CTL0端子及びCTL1端子に印加される電圧がグランド側に引き下げられているとともに、CTL2端子に印加される電圧が磁気検出用+12V側に引き上げらているため、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、CTL0端子及びCTL1端子の論理がLOW(論理L)、CTL2端子の論理がHI(論理H)にそれぞれ設定されていると判別する。そして、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、図21の磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM15の磁気検出距離設定処理を行った後に、ステップSM20のオフセット調整処理を行い、続いてステップSM25の接続確認処理を行う。このステップSM25の接続処理では、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、上述したように、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から出力する正常接続信号の論理を図19(a)に示した主制御基板4100において判別することができるように接続状態判別期間CDT(本実施形態では、1000msに設定されている。)を計時するためのタイマとして、図示しない接続確認タイマを起動する。
磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、接続確認タイマに基づいて、出力準備期間(本実施形態では、20msに設定されている。)が経過するまでに、CTR0端子への制御信号が検知距離設定信号から接続確認判定結果要求信号へ切り換わる際に、CTL0端子に設定された論理が逆転した論理に設定され、再びCTR0端子への制御信号が接続確認判定結果要求信号から検知距離設定信号切り換わって戻る際に、元の論理に戻され(この例では、主制御基板4100の主制御MPU4100aが設定して出力された検知距離設定信号の論理によりCTL0端子に論理Lが設定されているため、接続確認判定結果要求信号の論理として論理Lが逆転した論理Hに設定され、この接続確認判定結果要求信号の論理から主制御基板4100の主制御MPU4100aが設定して出力された検知距離設定信号の論理へ戻ることによりCTL0端子に元の論理Lに設定され)、出力準備期間が経過すると、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化があったときには異常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に30msだけ維持設定すると、論理をHI(論理H)に30msだけ維持設定し、論理Lと論理Hとを交互に繰り返して所定周期分(本実施形態では、4周期分)出力する一方、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化がなかったときには正常接続状態であると判別して、接続状態判別期間CDTにおいて図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定して出力する。そして、接続状態判別期間CDTが経過すると、接続確認タイマを停止し、次回の起動に備えて接続確認タイマを初期化する。なお、磁気検出スイッチ3024の磁気検出制御IC3024cは、接続確認タイマに基づいて、出力準備期間が経過するまでに、主制御基板4100の主制御MPU4100aからのCTR0端子への制御信号が検知距離設定信号から接続確認判定結果要求信号へ切り換わらず、CTL0端子の論理に変化がないときには(この例では、CTL0端子に設定された論理Lが維持されたままの状態であるときには)、出力準備期間が経過すると、ステップSM10のCTL端子入力処理において調べたCTL0端子〜CTL2端子の論理をもう一度調べて、CTL0端子〜CTL2端子の論理のうち、1つでも論理に変化があったときには異常接続状態であると判別したとしても、図19(a)に示した磁気検出スイッチ3024のOUT端子から主制御基板4100へ向かって正常接続信号の論理をLOW(論理L)に維持設定して出力する。
更に、上述した実施形態では、払出制御基板4110からの主枠扉開放信号が主制御基板4100へ入力され、主枠扉開放信号の論理に基づいて、(1)扉枠5が本体枠3に対して閉鎖された状態で本体枠3が外枠2に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(2)本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態で扉枠5が本体枠3に対して開放されて閉鎖された状態となったとき、(3)扉枠5が本体枠3に対して開放されるとともに本体枠3が外枠2に対して開放された状態で扉枠5が本体枠3に対して閉鎖されるとともに本体枠3が外枠2に対して閉鎖された状態となったとき、のうち、いずれかの状態となったときには、遊技の進行を制御する主制御基板4100が磁気検出スイッチ3024を再起動することにより、磁気検出スイッチ3024は、遊技者が遊技を行う状態である本体枠3が外枠2へ閉鎖された状態における2つの磁気インピーダンスセンサ素子3024a,3024bからの検出信号を測定基準である測定基準位置に設定する処理として、図21に示した磁気検出制御側電源投入時処理の磁気検出制御側起動処理におけるステップSM20のオフセット調整処理を行うことができるようになっているため、遊技盤4に、図9の磁気検出スイッチ3024(磁気検出手段)を備えていたが、本体枠3と扉枠5とから構成される前面枠のうち、扉枠5に磁気検出スイッチ3024を備えてもよい。扉枠5に磁気検出スイッチ3024を配置する場合として、図7に示した皿ユニット300の上皿上部パネル314の裏面側であって、皿ユニット300の上皿301と操作ユニット400の回転押圧操作部405との間に配置することが好ましい。こうすれば、磁気検出スイッチ3024の検知距離SRを設定する(例えば、22cmとする)ことで、この検知距離SR内に、図9に示した、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左右側の一般入賞口2104,2104、アタッカユニット2100の上始動口2101、アタッカユニット2100の下始動口2102、アタッカユニット2100の大入賞口2013、そしてアウト口1151を収めることができる。
更にまた、上述した実施形態では、磁気検出スイッチ3024から配線がパネル中継端子板4161を介して主制御基板4100と電気的に接続されていたが、磁気検出スイッチ3024から配線を主制御基板4100と電気的に直接接続されるようにしてもよい。
そして、上述した実施形態では、図9に示した、アタッカユニット2100とセンター役物2300との間であって遊技パネル1150の上辺中点と遊技パネル1150の下辺中点とを通る直線上(つまり、遊技パネル1150の上下方向の中心線上)に磁気検出スイッチ3024を配置するとともに、検知距離SRを22cmに設定することにより、図9に示した、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左右側の一般入賞口2104,2104、アタッカユニット2100の上始動口2101、アタッカユニット2100の下始動口2102、アタッカユニット2100の大入賞口2013、そしてアウト口1151を収めることができるようになっていたが、サイド入賞口部材2200の2つの一般入賞口2201,2201、アタッカユニット2100における左右側の一般入賞口2104,2104、アタッカユニット2100の上始動口2101、アタッカユニット2100の下始動口2102、アタッカユニット2100の大入賞口2013、そしてアウト口1151に加えて、さらにセンター役物2300のワープ入口2302を収めるように、磁気検出スイッチ3024の配置と検知距離SRとを設定してもよい。例えば、磁気検出スイッチ3024を、図9に示したサイド入賞口部材2200の第二棚部2203上方に配置するとともに、磁気検出SRを24cmに設定する。
また、上述した実施形態では、扉枠5が本体枠3から開放された状態と、本体枠3が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合でも、主制御基板4100に対しては主枠扉開放信号が入力されるようになっているため、図13に示した主制御基板4100の主制御MPU4100aは、主枠扉開放信号に基づいて、扉枠5が本体枠3から開放された状態であるか、それとも本体枠3が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないように構成されていたが、扉枠開放スイッチ618からの検出信号が主制御MPU4100aに伝送されるように構成されることで扉枠5が本体枠3から開放された状態を主制御MPU4100aが判別するとともに、本体枠開放スイッチ619からの検出信号が主制御MPU4100aに伝送されるように構成されることで本体枠3が外枠2から開放された状態を主制御MPU4100aが判別するように構成してもよい。このような場合には、磁気検出センサ3024のDOOR端子に入力されるDOOR信号は、磁気検出センサ3024が遊技盤4に取り付けられて、遊技盤4が本体枠3側に装着される場合には、扉枠5が本体枠3から開放されても、磁気検出センサ3024の位置が変化しないため、扉枠開放スイッチ618からの検出信号を分岐して作成される一方、磁気検出センサ3024が遊技盤4に取り付けられて、遊技盤4が扉枠5側に装着される場合には、扉枠5が本体枠3から開放されても、本体枠3が外枠2から開放されても、磁気検出スイッチ3024の位置が変化することとなるため、本実施形態と同様に、上述した主枠扉開放信号を分岐して作成されることとなる。
更に、上述した実施形態では、図11のU字形状を有する透明な投影シート1150Aが1枚の投影シートとして形成されるとともに、透明な投影シート1150AがU字形状であるため左右対称の形状を有していたが、透明な左側投影シート1150ALと、透明な右側投影シート1150ARと、に2つに分割して形成してもよい。
更にまた、上述した実施形態では、図11のU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域に設けられていたが、透明な投影シート1150Aを遊技領域1100の大きさと対応する大きさに形成して遊技パネル1150の表面に設けるようにしてもよい。このとき、透明な投影シート1150Aを複数枚に分割して遊技領域1100の大きさを形成するようにしてもよい。
そして、上述した実施形態では、図11のU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技領域1100とセンター役物2300の中央から下側までに亘る外周との領域に設けられていたが、透明な投影シート1150Aを、遊技領域1100の左側領域のみ(遊技領域1100の中央で左右分割した場合)に、その大きさと対応する形状に形成して遊技パネル1150の表面に設けるようにしてもよいし、遊技領域1100の右側領域のみ(遊技領域1100の中央で左右分割した場合)に、その大きさと対応する形状に形成して遊技パネル1150の表面に設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、図11のU字形状を有する透明な投影シート1150Aが遊技パネル1150のセル画の表面に貼り付けられていたが、セル画が貼り付けられていない面であって遊技球が転動することができる面(転動面)に設けてもよい。
更に、上述した実施形態では、図11の遊技盤4のサイド入賞口部材2200の前面全体が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装され、図11の遊技盤4のアタッカユニット2100の前面全体が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装され、そして図11の可変入賞口ユニット2100Aの前面全体(可動片2106の前面全体を含む。)が投影面として演出画像を表示することができるように滑らかな面として形成されて黒色(灰色でもよい)で塗装されていたが、他の単色でもよい。黒色(灰色)と比べると、他の単色を、サイド入賞口部材2200の前面全体、アタッカユニット2100の前面全体、そして可変入賞口ユニット2100Aの前面全体に塗装した方が図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820より投影される演出画像に用いられる色合いを鮮明に表示することができる場合もあるからである。
更にまた、上述した実施形態では、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従うことで予め定めた条件が成立して、この予め定めた条件が成立したことに基づいて、回転押圧操作部405の上面に映し出される(表示される)テントウムシの画像が時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像に変化されるとともに、回転押圧操作部405の上面を中心として、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体において、四方八方に向かって閃光がその色を次々に変化させて放たれる態様の画像で演出が進行されるようになっていたが、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方により、図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820による演出を進行するように設定することができるようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内において、操作ユニット400の回転押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側液晶表示装置1900に表示されるようになっているため、この設定モードにおいて、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方を設定することができる設定画面を表示して、パチンコ遊技機1の電源投入後、所定時間内であれば、ホールの店員等の係員が回転押圧操作部405を操作して、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方により上皿側表示装置1820による演出を進行するように設定することができるし、遊技盤側液晶表示装置1900によるデモンストレーションが行われている期間内であれば、ホールの店員等の係員や遊技者が回転押圧操作部405を操作して、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方により上皿側表示装置1820による演出を進行するように設定することができる。
そして、上述した実施形態では、主制御基板4100からの各種コマンドを受信して解析したコマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードに指定された演出パターンに従うことで予め定めた条件が成立して、この予め定めた条件が成立したことに基づいて、回転押圧操作部405の上面に映し出される(表示される)テントウムシの画像が時計方向に回転押圧操作部405の上面をぐるぐると回転する態様の画像に変化されるとともに、回転押圧操作部405の上面を中心として、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体において、四方八方に向かって閃光がその色を次々に変化させて放たれる態様の画像で演出が進行されるようになっていたが、コマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードとして、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方により上皿側表示装置1820による演出を進行するという組み合わせを持たせた演出パターンを指定するように予め設計してもよいし、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムが乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて、回転押圧操作部405の上面と、回転押圧操作部405の上面を除く皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体と、のうち、いずれか一方又は両方により上皿側表示装置1820による演出を進行するという組み合わせを決定してもよい。こうすれば、演出のバリエーションを増やすことができる。
また、上述した実施形態では、装飾体として、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405が設けられていたが、皿ユニット300の上皿上部パネル314に複数の装飾体として、回転押圧操作部を複数設けるように構成してもよい。例えば、複数の装飾体として、皿ユニット300の上皿上部パネル314に回転押圧操作部405A,405B,405Cを互いに離間して配置して、回転押圧操作部405A,405B,405Cのそれぞれの上面において静止するテントウムシの画像を投射して表示してテントウムシの画像がぐるぐると回転する態様の画像に変化させるようにしてもよいし、回転押圧操作部405Aの上面に静止するテントウムシの画像を投射して表示してテントウムシの画像がぐるぐると回転する態様の画像に変化させるようにし、回転押圧操作部405Bの上面に静止するカブトムシの画像を表示してカブトムシの画像がぐるぐると回転する態様の画像に変化させるようにし、そして回転押圧操作部405Cの上面に静止するチョウチョの画像を表示してチョウチョの画像がぐるぐると回転する態様の画像に変化させるようにしてもよい。この場合、回転押圧操作部405A,405B,405Cのうち、いずれか1つを選択して演出を進行することができるように構成してもよいし、いずれか2つを選択して演出を進行することができるように構成してもよいし、3つすべて選択して演出を進行することができるように構成してもよい。なお、このような選択については、主制御基板4100からの各種コマンドを構成する演出のバリエーションを示すモードとして、組み合わせを持たせた演出パターンを指定するように予め設計してもよいし、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムが乱数抽選により抽出した乱数値に基づいて、組み合わせを決定してもよい。
更に、上述した実施形態では、演出制御プログラムは、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に図81(a)〜(c)に示した回転押圧操作部405の押圧操作を遊技者に促す演出を表示している際に、遊技者が回転押圧操作部405を押圧操作するために、皿ユニット300の上皿上部パネル314の上方領域に遊技者の指や手が入り込んでいる状態であると判別したときには、上皿側表示装置1820から投射される演出画像が遊技者の指や手に映らないようにするために、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1030の表示データ作成処理で音源内蔵VDP4160aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データのうち、上皿側表示装置1820に出力される描画データを、同処理におけるステップS1016の表示データ出力処理で音源内蔵VDP4160aがチャンネルCH2から上皿側表示装置1820に出力しないように制御するようになっているため、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)に何も表示されないように構成されていたため、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)において進行する演出が最終的にどのように展開されるのかがわからなくなる。遊技者は、回転押圧操作部405を押圧操作しないことにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)において進行する演出が最終的にどのように展開されるのかを確認することができるものの、これでは、回転押圧操作部405を押圧操作したことによる特典を遊技者が得ることができなくなるという問題が生ずる。
そこで、例えば、回転押圧操作部405の押圧操作に替えて、他の部材に押圧操作部を設けるように構成することにより、皿ユニット300の上皿上部パネル314全体(回転押圧操作部405の上面を含める。)において進行する演出が最終的にどのように展開されるのかを遊技者が確認することができるとともに、他の部材に設けた押圧操作部を遊技者が押圧操作することで回転押圧操作部405が押圧操作されたとみなして、回転押圧操作部405の押圧操作による特典を遊技者が得ることができる。他の部材に押圧操作部を設ける構成としては、例えば、図7に示したハンドル装置500に上述した単発ボタンの近傍に押圧操作部を設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手親指で押圧操作部を押圧操作することができるように設計してもよいし、上述した単発ボタンから時計方向に約120度回転させた位置に押圧操作部を設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手人差し指で押圧操作部を押圧操作することができるように設計してもよい。なお、このように構成することにより、回転押圧操作部405に指や手を差し伸べて押圧操作を面倒に感じる遊技者も、ハンドル装置500に押圧操作部設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手で押圧操作部を操作することができ、面倒に感じ難くすることができる。
更にまた、上述した実施形態では、装飾体として、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405が設けられていたが、所定の画像が投射される立体的な造形体を設けるように構成してもよい。例えば、立体的な造形体を図7に示した右サイド装飾ユニット200の内側壁201に設けた場合について図85を参照して簡単に説明する。図85は右サイド装飾ユニットの内側壁に立体的な造形体が設けられる場合における演出の一例を示す図である。図85(a),(b)に示すように、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央から上側にまで亘る領域に立体的な造形体としてキャラクタ体205が遊技窓101に向かって突出した状態で設けられている。図85(a)に示すように、キャラクタ体205の輪郭に合わせた画像(前後方向の縞模様(横縞模様)を有するユニフォームの画像)がキャラクタ体205の外方となる図7の扉枠5に備える左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影され、図85(b)に示すように、キャラクタ体205の輪郭に合わせた画像(上下方向の縞模様(縦縞模様)を有するユニフォームの画像)がキャラクタ体205の外方となる図7の扉枠5に備える左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影されるようになっている。このように、右サイド装飾ユニット200の内側壁201に設けたキャラクタ体205の着せ替えを左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影することによりキャラクタ体205の着せ替えという従来に全くない斬新な枠装飾を実現することができる。なお、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央から上側にまで亘る領域に立体的な造形体としてキャラクタ体205が遊技窓101に向かって突出した状態で設けられているため、右サイド装飾ユニット200の内側壁201に設けたキャラクタ体205の着せ替えを左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影することによりキャラクタ体205の着せ替えを行うとともに、右サイド装飾ユニット200の内側壁201の略中央から下側にまで亘る領域に、遊技や演出に関する内容を伝えるメッセージのほかに、遊技結果を示唆する画像等を、左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影することによりキャラクタ体205の下方に表示することができる。
そして、上述した実施形態では、装飾体として、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405が設けられていたが、所定の画像が投射される立体的な造形体を設けるように構成してもよい。例えば、立体的な造形体を、回転押圧操作部405に替えて設けた場合について図86を参照して簡単に説明する。図86は皿ユニットの上皿上部パネルの正面視前後左右方向の略中央に立体的な造形体が設けられる場合における演出の一例を示す図である。図86(a),(b)に示すように、上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に回転押圧操作部405に替えて立体的な造形体として上皿上部パネル314の表面から上方に向かって突出した状態で半球体406が設けられている。図9に示した遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域においてサッカーをモチーフとしたサッカーリーチ演出が展開されているときには、図86(a)に示すように、半球体406の輪郭に合わせた画像として、半球体406の外方となる図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820より投影されて静止するサッカーボールの画像が静止画像として表示されたり、くるくる回転するサッカーボールの画像が動作画像(サッカーボールが蹴られた状態に変形して上下左右方向へ移動しながら飛んでいる態様の画像を含む動作画像)として表示されたりする。また、図9に示した遊技盤側液晶表示装置1900の表示領域において野球をモチーフとした野球リーチ演出が展開されているときには、図86(b)に示すように、半球体406の輪郭に合わせた画像として、半球体406の外方となる図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820より投影されて静止する野球ボールの画像が静止画像として表示されたり、くるくる回転する野球ボールの画像が動作画像(野球ボールが変形して上下左右方向に移動しながら高速で飛んでいる態様の画像を含む動作画像)として表示されたりするようになっている。このように、上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に設けた半球体406の着せ替えを左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821より投影することによりキャラクタ体205の着せ替えという従来に全くない斬新な枠装飾を実現することができる。
また、上述した実施形態では、装飾体として、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の正面視前後左右方向の略中央に配置される回転押圧操作部405が設けられていたが、扉枠5の皿ユニット300の上部中央に取り付けられる操作ユニット400の回転押圧操作部405を他の部材に取り付けるように構成していもよい。こうすれば、上皿上部パネル314の表面前を1つの平らな演出領域として使用することができる。ここで、操作ユニット400の機能である回転押圧操作部405を他の部材に取り付ける構成としては、例えば、図7に示したハンドル装置500に上述した単発ボタンの近傍に押圧操作部を設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手親指で押圧操作部を押圧操作することができるように設計してもよいし、上述した単発ボタンから時計方向に約120度回転させた位置に押圧操作部を設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手人差し指で押圧操作部を押圧操作することができるように設計してもよい。なお、このように構成することにより、回転押圧操作部405に指や手を差し伸べて押圧操作を面倒に感じる遊技者も、ハンドル装置500に押圧操作部設けることにより、遊技者が回転ハンドル本体前506を回動操作している右手で押圧操作部を操作することができ、面倒に感じ難くすることができる。
更に、上述した実施形態では、図7の皿ユニット300の上皿上部パネル314の表面全体が黒色(灰色でもよい)に塗装されていたが、他の単色でもよい。黒色(灰色)と比べると、他の単色を上皿上部パネル314の表面全体に塗装した方が図7の扉枠5に備える上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820より投影される演出画像に用いられる色合いを鮮明に表示することができる場合もあるからである。
更にまた、上述した実施形態では、図38に示した外部端子板784に設けた水色の出力端子PT10は、主制御基板4100からのコマンド(メイン賞球数情報出力コマンド)に基づいて、図8に示した上始動口2101、下始動口2102、一般入賞口2104,2201、及び大入賞口2103等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を出力するメイン賞球数情報出力信号が0.128秒間出力されていた。また、外部端子板784に設けた黄緑色の出力端子PT11は、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置FAN0,FAN1のいずれか一方又は両方が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、空冷装置FAN0,FAN1を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号が出力されていた。このように、出力端子PT10と出力端子PT11とは、それぞれ別々の信号を出力することができるように構成されていたが、出力端子PT10と出力端子PT11とを1つの出力端子(例えば、出力端子PT10)に共通化するように構成してもよい。メイン賞球数情報出力信号は、賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとに出力されるのに対して、メンテナンス情報出力信号は、空冷装置FAN0,FAN1のいずれか一方又は両方が作動してないときに出力された状態となる。そこで、メンテナンス情報出力信号が出力されていないときには、賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにメイン賞球数情報出力信号の0.128秒間という期間だけ凸型の矩形波形によって、空冷装置FAN0,FAN1のいずれも作動していている旨と、予定の遊技球の球数が10球に達した旨と、をホールコンピュータへ伝えることができるし、メンテナンス情報出力信号が出力されているときには、賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにメイン賞球数情報出力信号の0.128秒間という期間だけ凹型の矩形波形となる(換言すると、メンテナンス情報出力信号の出力をメイン賞球数情報出力信号の0.128秒間という期間だけ停止することにより、メイン賞球数情報出力信号の0.128秒間の前後で凹型の矩形波形(反転矩形波形)とする)ことによって、空冷装置FAN0,FAN1のいずれか一方又は両方が作動してない旨と、予定の遊技球の球数が10球に達した旨と、をホールコンピュータへ伝えることができる。ホールコンピュータは、1つの出力端子(例えば、出力端子PT10)から出力されるメンテナンス情報出力信号とメイン賞球数情報出力信号とが混在した状態であっても、正確に識別することができる制御プログラムが組み込まれている。
そして、上述した実施形態では、周辺制御MPU4150aは、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1015のプロジェクタ監視処理において、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置FAN0,FAN1からの作動中信号のいずれか一方又は両方が入力されなくなると、空冷装置FAN0,FAN1のいずれか一方又は両方が作動してないとして、又は、プロジェクタ駆動基板1800、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、プロジェクタ駆動基板1801、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御基板4140までに亘る経路と、のうち、プロジェクタ駆動基板1800と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、プロジェクタ駆動基板1801と枠装飾駆動アンプ基板194とを電気的に接続する配線、枠装飾駆動アンプ基板194と周辺扉中継端子板882とを電気的に接続する配線、周辺扉中継端子板882と枠周辺中継端子板868とを電気的に接続する配線、そして枠周辺中継端子板868と周辺制御基板4140とを電気的に接続する配線のうち、1つの配線若しくは複数の配線が断線しているとして、空冷装置FAN0,FAN1を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号を外部端子板784に設けた黄緑色の出力端子PT11からパチンコ遊技機1の外部であるホールコンピュータへ出力するように構成していたが、出力端子PT11からホールコンピュータへ出力する配線系統と、パチンコ遊技機1の上方に配置されるデータカウンタへ出力する配線系と、にそれぞれ分岐するように構成してもよい。こうすれば、データカウンタは、出力端子PT11から出力されるメンテナンス情報出力信号が入力されている期間において、空冷装置FAN0,FAN1を点検する旨を空冷装置点検発光態様として、例えば青色に発光した状態が維持されることで、ホール内を巡回するホールの店員等の係員に報知することができる。
また、上述した実施形態では、周辺制御MPU4150aは、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1015のプロジェクタ監視処理において、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850と扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851とにそれぞれ備える空冷装置FAN0,FAN1からの作動中信号のいずれか一方又は両方が入力されなくなると、空冷装置FAN0,FAN1のいずれか一方又は両方が作動してないとして空冷装置FAN0,FAN1を点検する旨を伝えるためのメンテナンス情報出力信号を外部端子板784に設けた黄緑色の出力端子PT11からパチンコ遊技機1の外部であるホールコンピュータへ出力するように構成していたが、空冷装置FAN0,FAN1からの作動中信号を、外部端子板784を介して、パチンコ遊技機1の外部であるホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力するように構成してもよい。この場合、外部端子板784に出力端子PT12を新たに設けて、空冷装置FAN0からの作動中信号を出力端子PT11からホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力するとともに、空冷装置FAN1からの作動中信号を出力端子PT12からホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力する。ホールコンピュータは、出力端子PT11,PT12から出力されるメンテナンス情報出力信号に基づいて、空冷装置FAN0,FAN1の作動状態を識別して監視することができる制御プログラムが組み込まれている。なお、空冷装置FAN0が作動していないときには上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850から作動不可信号を、外部端子板784を介して、パチンコ遊技機1の外部であるホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力するとともに、空冷装置FAN1が作動してないときには扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851から作動不可信号を、外部端子板784を介して、パチンコ遊技機1の外部であるホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力するように構成してもよい。この場合、プロジェクタ1850からの作動不可信号を出力端子PT11からホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力するとともに、プロジェクタ1851からの作動不可信号を出力端子PT12からホールコンピュータへメンテナンス情報出力信号として出力する。ホールコンピュータは、出力端子PT11,PT12から出力されるメンテナンス情報出力信号に基づいて、空冷装置FAN0,FAN1の作動状態を監視することができる制御プログラムが組み込まれている。
更に、上述した実施形態では、図8(a)に示した、回動式の前後方向調整つまみ1825aと回動式の左右方向調整つまみ1825bとを手動による回動操作することにより、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸からズレている状態を修正することができるようになっていたが、前後方向調整つまみ1825aを電気的に回動することができる前後方向調整つまみ回動モータ1825a’(光軸調整用電気的駆動源)を設けるとともに、左右方向調整つまみ1825bを電気的に回動することができる左右方向調整つまみ回動モータ1825b’(光軸調整用電気的駆動源)を設けるように構成し、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理(光軸調整用駆動制御手段)において、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1825aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して左右方向調整つまみ1825bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、パチンコ遊技機1が電源投入状態にあるときには、常時、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が自動的に調整されることとなり、ホールにパチンコ遊技機1を設置してパチンコ遊技機1の各種動作検査を行う際に、設置作業者による上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整という作業がなくなることで設置作業に要する時間を短縮することに寄与することができる。また、ホールの店員等の係員による、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整というメンテナンス作業を介することなく、パチンコ遊技機1自身による自動化により上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整を行うことができる。また、前後方向調整つまみ1825aと左右方向調整つまみ1825bとを手動により回動操作することに加えて、前後方向調整つまみ1825aと左右方向調整つまみ1825bとを電気的駆動源により回動操作することができるため、手動による回動操作と電気的駆動源による回動操作とのうち、どちらの回動操作でも上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整を行うことができる。なお、プロジェクタ1850の光軸が自動的に調整される時期としては、上述したように、所定時期であり、例えば、ホールのパチンコ島設備に設置される外枠2に開閉自在に軸支される本体枠3(つまり、枠部材である外枠2と本体枠3と)から扉枠5を開放したとき(又は、外枠2から本体枠3を開放したとき)、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となってデモンストレーションが行われている期間内である。扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりすることによる発生する振動により、上部装飾ユニット280に備える上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸が基準軸からズレたりするため、このような光軸にズレが生ずる蓋然性が高くなるという、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりする場合に、パチンコ遊技機1自身による自動化により上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整を行うことができる。そして、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となってデモンストレーションが行われている期間内においても、パチンコ遊技機1自身による自動化により上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸調整を行うことができる。
このように構成した場合において、前後方向調整つまみ1825aを電気的に回動することができる前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の現在位置が前後方向の原位置と合致しているか否かを検出することができる前後方向用フォトセンサ1825aa’(原位置待機検出手段)と、左右方向調整つまみ1825bを電気的に回動することができる左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して上部装飾ユニット280の上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の現在位置が左右方向の原位置と合致しているか否かを検出することができる左右方向用フォトセンサ1825ba’(原位置待機検出手段)と、を備えるように構成し、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理において、前後方向用フォトセンサ1825aa’及び左右方向用フォトセンサ1825ba’からの検出信号に基づいて(例えば、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1106の可動体情報取得処理において、作成して図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの可動体情報取得記憶領域4150cahにセットされる前後方向用フォトセンサ1825aa’及び左右方向用フォトセンサ1825ba’からの検出信号の履歴情報に基づいて)、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850が前後方向の原位置及び左右方向の原位置に待機していない状態であると判別したときには、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1825aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して左右方向調整つまみ1825bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を前後方向の原位置及び左右方向の原位置に移動させて上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を行う一方、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850が前後方向の原位置及び左右方向の原位置に待機している状態であると判別したときには、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1825aを可動させず(正回転又は逆回転に回動操作させず)、かつ、左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して左右方向調整つまみ1825bを可動させず(正回転又は逆回転に回動操作させず)、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を前後方向の原位置及び左右方向の原位置に待機させて上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致する状態を維持する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1825aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して左右方向調整つまみ1825bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を前後方向の原位置及び左右方向の原位置に復帰させると、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸と、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸と、を自動的に合致させることができるとともに、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850が前後方向の原位置及び左右方向の原位置に待機している状態であるか否かを判別することにより、この判別結果を、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸と、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸と、が合致している状態であるか否かという判別結果として取り扱うことができる。
このように構成した場合において、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理において、前後方向用フォトセンサ1825aa’及び左右方向用フォトセンサ1825ba’からの検出信号に基づいて(例えば、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1106の可動体情報取得処理において、作成して図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの可動体情報取得記憶領域4150cahにセットされる前後方向用フォトセンサ1825aa’及び左右方向用フォトセンサ1825ba’からの検出信号の履歴情報に基づいて)、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850が前後方向の原位置及び左右方向の原位置に待機していない状態であると判別したときであって、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1825aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、左右方向調整つまみ回動モータ1825b’を駆動制御して左右方向調整つまみ1825bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を前後方向の原位置及び左右方向の原位置に移動させて上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を、予め定めた時間(例えば、3分間)が経過しても、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850を前後方向の原位置及び左右方向の原位置に移動させることができないときには、前後方向調整つまみ回動モータ1825a’及び左右方向調整つまみ回動モータ1825b’への駆動制御を停止するように構成し、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理(報知制御手段)において、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理による前後方向調整つまみ回動モータ1825a’及び左右方向調整つまみ回動モータ1825b’への駆動制御を停止したときには上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致させることができない困難な状態となっている旨を、図1のサイドスピーカ130(報知手段)から「上皿側表示装置に備えるプロジェクタの光軸調整を行うことができない状態となっています。係員をお呼びください。」という音声を流して報知する制御を行うことができるように構成してもよいし、図9の遊技盤側液晶表示装置1900(報知手段)の表示領域に「上皿側表示装置に備えるプロジェクタの光軸調整を行うことができない状態となっています。係員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、上皿側表示装置1820のプロジェクタ1850の光軸を、回転押圧操作部405の輪郭に合わせたテントウムシの画像を回転押圧操作部405の外方より投影して回転押圧操作部405に映し出すことができる基準軸に合致させることができない困難な状態となっている旨を、サイドスピーカ130や技盤側液晶表示装置1900により、遊技を行っている遊技者に伝えることができるし、ホール内を巡回する店員等の係員に伝えることもできる。
なお、図8(b)に示した、回動式の前後方向調整つまみ1826aと回動式の上下方向調整つまみ1826bとを手動による回動操作することにより、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が基準軸からズレている状態を修正することができるようになっていたが、前後方向調整つまみ1826aを電気的に回動することができる前後方向調整つまみ回動モータ1826a’(光軸調整用電気的駆動源)を設けるとともに、上下方向調整つまみ1826bを電気的に回動することができる上下方向調整つまみ回動モータ1826b’(光軸調整用電気的駆動源)を設けるように構成し、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理(光軸調整用駆動制御手段)において、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1826aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して上下方向調整つまみ1826bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、パチンコ遊技機1が電源投入状態にあるときには、常時、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が自動的に調整されることとなり、ホールにパチンコ遊技機1を設置してパチンコ遊技機1の各種動作検査を行う際に、設置作業者による扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整という作業がなくなることで設置作業に要する時間を短縮することに寄与することができる。また、ホールの店員等の係員による、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整というメンテナンス作業を介することなく、パチンコ遊技機1自身による自動化により扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整を行うことができる。また、前後方向調整つまみ1826aと上下方向調整つまみ1826bとを手動により回動操作することに加えて、前後方向調整つまみ1826aと上下方向調整つまみ1826bとを電気的駆動源により回動操作することができるため、手動による回動操作と電気的駆動源による回動操作とのうち、どちらの回動操作でも扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整を行うことができる。なお、プロジェクタ1851の光軸が自動的に調整される時期としては、上述したように、所定時期であり、例えば、ホールのパチンコ島設備に設置される外枠2に開閉自在に軸支される本体枠3(つまり、枠部材である外枠2と本体枠3と)から扉枠5を開放したとき(又は、外枠2から本体枠3を開放したとき)、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となってデモンストレーションが行われている期間内である。扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりすることによる発生する振動により、左サイド装飾ユニット240に備える扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸が基準軸からズレたりするため、このような光軸にズレが生ずる蓋然性が高くなるという、扉枠5を本体枠3から開放したり、本体枠3を外枠2から開放したりする場合に、パチンコ遊技機1自身による自動化により扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整を行うことができる。そして、パチンコ遊技機1の電源投入後における所定時間内と、客待ち状態となってデモンストレーションが行われている期間内においても、パチンコ遊技機1自身による自動化により扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸調整を行うことができる。
このように構成した場合において、前後方向調整つまみ1826aを電気的に回動することができる前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の現在位置が前後方向の原位置と合致しているか否かを検出することができる前後方向用フォトセンサ1826aa’(原位置待機検出手段)と、上下方向調整つまみ1826bを電気的に回動することができる上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して左サイド装飾ユニット240の扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の現在位置が上下方向の原位置と合致しているか否かを検出することができる上下方向用フォトセンサ1826ba’(原位置待機検出手段)と、を備えるように構成し、周辺制御MPU4150aにより実行される演出制御プログラムは、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理において、前後方向用フォトセンサ1826aa’及び上下方向用フォトセンサ1826ba’からの検出信号に基づいて(例えば、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1106の可動体情報取得処理において、作成して図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの可動体情報取得記憶領域4150cahにセットされる前後方向用フォトセンサ1826aa’及び上下方向用フォトセンサ1826ba’からの検出信号の履歴情報に基づいて)、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851が前後方向の原位置及び上下方向の原位置に待機していない状態であると判別したときには、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1826aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して上下方向調整つまみ1826bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851を前後方向の原位置及び上下方向の原位置に移動させて扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を行う一方、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851が前後方向の原位置及び上下方向の原位置に待機している状態であると判別したときには、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1826aを可動させず(正回転又は逆回転に回動操作させず)、かつ、上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して上下方向調整つまみ1826bを可動させず(正回転又は逆回転に回動操作させず)、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851を前後方向の原位置及び上下方向の原位置に待機させて扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致する状態を維持する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1826aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して上下方向調整つまみ1826bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851を前後方向の原位置及び上下方向の原位置に復帰させると、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸と、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸と、を自動的に合致させることができるとともに、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851が前後方向の原位置及び上下方向の原位置に待機している状態であるか否かを判別することにより、この判別結果を、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸と、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸と、が合致している状態であるか否かという判別結果として取り扱うことができる。
このように構成した場合において、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理において、前後方向用フォトセンサ1826aa’及び上下方向用フォトセンサ1826ba’からの検出信号に基づいて(例えば、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1106の可動体情報取得処理において、作成して図17に示した、周辺制御MPU4150aと外付けされる周辺制御RAM4150cの可動体情報取得記憶領域4150cahにセットされる前後方向用フォトセンサ1826aa’及び上下方向用フォトセンサ1826ba’からの検出信号の履歴情報に基づいて)、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851が前後方向の原位置及び上下方向の原位置に待機していない状態であると判別したときであって、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’を駆動制御して前後方向調整つまみ1826aを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)とともに、上下方向調整つまみ回動モータ1826b’を駆動制御して上下方向調整つまみ1826bを可動させる(正回転又は逆回転に回動操作させる)ことにより、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851を前後方向の原位置及び上下方向の原位置に移動させて扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致する状態に調整する制御を、予め定めた時間(例えば、3分間)が経過しても、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851を前後方向の原位置及び上下方向の原位置に移動させることができないときには、前後方向調整つまみ回動モータ1826a’及び上下方向調整つまみ回動モータ1826b’への駆動制御を停止するように構成し、図72の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理(報知制御手段)において、図74の周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1104のモータ及びソレノイド駆動処理による前後方向調整つまみ回動モータ1826a’及び上下方向調整つまみ回動モータ1826b’への駆動制御を停止したときには扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致させることができない困難な状態となっている旨を、図1のサイドスピーカ130(報知手段)から「扉枠側表示装置に備えるプロジェクタの光軸調整を行うことができない状態となっています。係員をお呼びください。」という音声を流して報知する制御を行うことができるように構成してもよいし、図9の遊技盤側液晶表示装置1900(報知手段)の表示領域に「扉枠側表示装置に備えるプロジェクタの光軸調整を行うことができない状態となっています。係員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する制御を行うことができるように構成してもよい。こうすれば、扉枠側表示装置1821のプロジェクタ1851の光軸を、右サイド装飾ユニット200に形成される内側壁201の表面全体に合わせた図83(a)〜(d)に示したキャラクタの画像を内側壁201の外方より投影して内側壁201の表面全体に映し出すことができる基準軸に合致させることができない困難な状態となっている旨を、サイドスピーカ130や技盤側液晶表示装置1900により、遊技を行っている遊技者に伝えることができるし、ホール内を巡回する店員等の係員に伝えることもできる。
更にまた、上述した実施形態では、パチンコ遊技機1を例にとって説明したが、本発明が適用できる遊技機はパチンコ遊技機に限定されるものではなく、パチンコ遊技機以外の遊技機、例えばスロットマシン(回胴式遊技機)又はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させた融合遊技機(遊技球を用いてスロット遊技を行うもの。)などにも適用することができる。このいずれ場合でも、既述の作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
そのような回動式遊技機または当該融合させてなる遊技機の基本構成としては、例えば、複数種類の図柄が付されたリール(回転体)を複数備える回転表示体(回転表示手段)と、この回転表示体を備える筐体と、この記筐体の外部に設けられた操作レバー(第1の操作手段)と、上記複数のリールに各々対応して上記筐体の外部に設けられた複数の停止ボタン(第2の操作手段)と、を備える遊技機において、上記操作レバーが操作されたこと(始動条件の成立に相当)を契機として上記複数のリールをそれぞれ回転させ、上記複数の停止ボタンの操作順序に応じて、対応する各上記リールの回転を停止させる回転体制御手段と、上記始動レバーが操作されたことを契機として所定の当選条件が成立したか否かを判定する内部抽選を実行する抽選手段と、上記所定の当選条件が成立している場合、その後通常遊技状態から遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、を有する遊技制御手段(既述の主制御基板4100の機能にほぼ相当)と、この遊技制御手段の制御によって上記所定の当選条件の成立状況に応じた演出動作を制御する演出制御手段(既述の周辺制御基板4140の機能にほぼ相当)と、上記演出制御手段によって上記演出動作の一部として表示動作を実行する表示手段(既述の液晶表示装置1900の機能にほぼ相当)と、上記遊技制御手段の制御によって、上記複数のリールに付された上記複数の図柄の変動態様が視認可能な図柄表示領域内に停止した複数の図柄の組み合わせ態様に応じた遊技媒体の払出動作を実行する払出装置(払出手段)と、を備える。
より具体的には、回胴式遊技機の一例としてのスロットマシンについて図88を参照して説明する。図88はスロットマシンの概略斜視図である。スロットマシン6000は、図88に示すように、前面扉6002、本体部分6004(図1に示したパチンコ遊技機1における外枠2に相当する。)を備えて構成されている。前面扉6002と本体部分6004とは、図示しない蝶番を介して相互に連結されている。この蝶番を回転中心として、前面扉6002の右側端に設けた鍵穴6005に鍵を挿入して時計回りに回すことで、前面扉6002を本体部分6004から開放することができるようになっている。なお、本体部分6004は、遊技島である遊技ホールの島設備に設置されている。
前面扉6002の上半分は遊技パネル6006が設けられており、前面扉6002の下半分は遊技パネル6006から前方に突出した突出部が形成されている。この突出部にはメダル投入口6008やベットボタン6010,6012、始動レバー6014、左停止ボタン6016、中停止ボタン6018、右停止ボタン6020等が遊技パネル6006の下縁に沿って配置されている。また前面扉6002の下半分には貯留精算ボタン6022や化粧板6024が配置されており、化粧板6024の下方には受け皿6026が設けられている。これらのベットボタン6010,6012、始動レバー6014、左停止ボタン6016、中停止ボタン6018、右停止ボタン6020、そして貯留精算ボタン6022等は、図示しない遊技の進行を制御する主制御基板(主制御MPU)に電気的に接続されている。なお、メダル投入口6008やベットボタン6010,601が配置される突出部の上面は、前方下り傾斜を有する面(前方下り傾斜面)となっている。この突出部の上面の正面視前後左右方向の略中央には、図7に示した操作ユニット400の回転押圧操作部405に相当する回転押圧操作部6405が配置されている。
前面扉6002には、遊技パネル6006の右外周に取り付けられる右サイド装飾ユニット6200(図7に示した右サイド装飾ユニット200に相当する。)と、右サイド装飾ユニット6200と対向し遊技パネル6006の左外周に取り付けられる左サイド装飾ユニット6240(図7に示した左サイド装飾ユニット240に相当する。)と、遊技パネル6006の上部外周に取り付けられる上部装飾ユニット6280(図7に示した上部装飾ユニット280に相当する。)と、を備えている。上部装飾ユニット6280には、図8(a)に示した上皿側表示装置1820に相当する突出部側表示装置61820を備えている。突出部側表示装置61820は、スロットマシン6000を正面から見て突出部側表示装置61820の下方に向けて、突出部の上面全体を投影面として演出画像を投射して表示することができるようになっている。なお、突出部の上面は、前方下り傾斜を有する面(前方下り傾斜面)となっている。スロットマシン6000の前面に着座する遊技者に対して、突出部の上面全体に表示される演出画像を見やすくすることができるようになっている。
遊技パネル6006のほぼ中央位置には図示しない矩形の表示窓が形成されており、この表示窓を通してスロットマシン6000の内部に設置された、図示しない3つの可変回転体と、複数の液晶表示装置等を透視することができるようになっている。遊技パネル6006の前面のうち、その略中央から下側までに亘る領域には、矩形の表示窓が形成されている部分を除いて、図示しない凹形状を有する透明な投影シート(図11に示した、U字形状を有する透明な投影シート1150Aに相当する。)が貼り付けられている。この図示しない透明な投影シートは、上部装飾ユニット6280に備える突出部側表示装置61820から投射される演出画像を表示することができるようになっている。
これらの可変回転体には、図柄情報として複数種類の図柄(例えば、ベル、スイカ、チェリー、7、V等)が印刷された透光性を有する図柄帯がそれぞれの筒型の骨組みに貼られている。このような筒型の可変回転体は、スロットマシン等の遊技機においてリール又はドラムと呼ばれており、図示しないステッピングモータの出力軸と、各可変回転体と、が接続されている。これらのステッピングモータは、主制御基板(主制御MPU)により駆動制御されており、ステッピングモータの出力軸が回転することにより、上述した表示窓から複数種類の図柄が上から下に向かって連続的に変化するように見えるようになっている。複数の液晶表示装置は、図示しない演出の進行を制御する演出制御基板(1つの音源内蔵VDP)により表示制御されており、これらの表示制御は、主制御基板からの各種コマンドに基づいて行われている。また、演出制御基板は、主制御基板からの各種コマンドに基づいて、突出部側表示装置61820による演出の進行を制御している。また、演出制御基板は、回転押圧操作部6405の操作を検出する各種スイッチ(図7に示した回転押圧操作部405の操作を検出する図示しない各種スイッチに相当する。)からの信号が入力されるようになっている。また、演出制御基板は、回転押圧操作部6405を時計方向又は反時計方向に回転することできる図示しない駆動モータ(図7に示した駆動モータ414に相当する。)を駆動制御することができるようになっている。これにより、上述したパチンコ遊技機1における図81(a)〜(c)に示した演出に相当する演出を、スロットマシン6000において実現することができるようになっている。なお、主制御基板と演出制御基板とは、スロットマシン6000の内部に設置されている。
主制御基板(主制御MPU)は、遊技媒体として所定数のメダルがメダル投入口6008に投入され、始動レバー6014の操作に基づいて図柄情報の変動表示を開始し、左停止ボタン6016、中停止ボタン6018、右停止ボタン6020の操作あるいは所定時間の経過に基づいて図柄情報の変動表示を停止させる。そして、主制御基板(主制御MPU)は、図柄情報が予め定めた特定表示態様となることを条件として利益付与状態(大当り遊技状態)を発生させて遊技媒体としてのメダルを受け皿6026に多量に払い出す。
なお、融合遊技機においては、メダル投入口6008が球投入口6008’となり、主制御基板(主制御MPU)は、遊技媒体として所定数の遊技球が球投入口6008’に投入され、始動レバー6014の操作に基づいて図柄情報の変動表示を開始し、左停止ボタン6016、中停止ボタン6018、右停止ボタン6020の操作あるいは所定時間の経過に基づいて図柄情報の変動表示を停止させる。そして、主制御基板(主制御MPU)は、図柄情報が予め定めた特定表示態様となることを条件として利益付与状態(大当り遊技状態)を発生させて遊技媒体としての遊技球を受け皿6026に多量に払い出す。
1…パチンコ遊技機(遊技機)、2…外枠、3…本体枠、4…遊技盤、5…扉枠、192…ハンドル中継端子板、194…枠装飾駆動アンプ基板(駆動制御装置)、194’…枠装飾駆動アンプサブ基板(駆動制御装置)、200…右サイド装飾ユニット、201…内側壁、240…左サイド装飾ユニット、280…上部装飾ユニット、300…皿ユニット、314…上皿上部パネル、405…回転押圧操作部、650…打球発射装置、740…賞球装置、744…払出モータ、751…計数スイッチ、784…外部端子板、851…電源基板、855…電源制御部、855d…電源作成回路、855da…電力消費監視回路、855daa…電力計測回路、855dab…電力消費抑制段階判定回路、860a…操作スイッチ、860b…エラーLED表示器、1100…遊技領域、1150…遊技パネル、1150A…投影シート、1800…プロジェクタ駆動基板、1801…プロジェクタ駆動基板、1820…上皿側表示装置、1821…扉枠側表示装置、1825…筐体、1825a…前後方向調整つまみ、1825b…左右方向調整つまみ、1826…筐体、1850…プロジェクタ、1851…プロジェクタ、1900…遊技盤側液晶表示装置、2100…アタッカユニット、2105…始動口ソレノイド、2108…アタッカソレノイド、3024…磁気検出スイッチ、3024a,3024b…磁気インピーダンスセンサ素子、4100…主制御基板(遊技制御装置)、4100a…主制御MPU、4100x…磁気検出用電源ドライブ回路、4100y…磁気検出用電源回路、4110…払出制御基板、4120…払出制御部、4120a…払出制御MPU、4120ag…発射球送制御回路、4120ah…発射球送不具合監視回路、4140…周辺制御基板(演出制御装置)、4150…周辺制御部、4150a…周辺制御MPU、4150f…電力消費状況履歴RAM、4150fa…移行回数保持領域、4150g…電池、4160…液晶及び音制御部、4160a…音源内蔵VDP、4165…RTC制御部、4165a…RTC、4165b…電池、4170…ランプ駆動基板(駆動制御装置)、4170’…ランプ駆動サブ基板(駆動制御装置)、4180…モータ駆動基板、BC0…キャパシタ、MC2…電解コンデンサ、YCCLD1〜YCCLD21…定電流LEDドライバ(定電流駆動部)、YILR0〜YILR503…抵抗(複数の抵抗)、TCCLD1〜TCCLD31…定電流LEDドライバ(定電流駆動部)、TILR0〜TILR743…抵抗(複数の抵抗)。

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する遊技制御装置からのコマンドに基づいて演出の進行を制御することができる演出制御装置を備える遊技機であって、
    複数の抵抗と、
    直流電源を作成して供給する電源装置と、
    複数の発光系統に分けられる複数の発光素子が設けられる発光装置と、
    前記複数の発光系統とそれぞれ対応する複数の出力部を有すると共に、前記演出制御装置からの制御信号に基づいて、前記複数の出力部への電流を一定電流に制御して当該複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を駆動する定電流駆動部が設けられる駆動制御装置と、
    を備え、
    前記複数の抵抗は、前記発光装置に設けられ、
    前記複数の発光素子は、前記複数の発光系統のうち一の発光系統として一つの発光素子又は二つ以上の発光素子に分けられ、
    前記定電流駆動部は、
    前記複数の出力部への電流を前記一定電流に制御して当該複数の出力部と対応する前記複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を駆動することにより自身の温度が予め定めた温度に達すると、当該一定電流の出力停止の動作を行う出力停止部
    を備え、
    前記電源装置が作成する前記直流電源を供給する電源ラインが前記複数の発光系統に分けられる前記複数の発光素子を介して当該複数の発光系統とそれぞれ対応する前記定電流駆動部の前記複数の出力部と電気的に接続され、当該複数の出力部が前記複数の抵抗と電気的に接続されて当該定電流駆動部が発する熱の一部を当該複数の抵抗で受け持つことにより当該定電流駆動部が発する熱を抑制して当該定電流駆動部に備える前記出力停止部による前記一定電流の出力停止の動作を回避することができることを特徴とする遊技機。
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