JP6360031B2 - 分散処理システム、分散処理方法、および分散処理システムのプログラム - Google Patents

分散処理システム、分散処理方法、および分散処理システムのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、分散処理システム、分散処理方法、および分散処理システムのプログラムに関するものである。
複数の電源装置、および情報処理装置(情報処理部、コンピュータ;computer)から構成される分散処理システムの省電力化構成の一例が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に示される分散処理システムは、複数の電源部と、電源部から電力を供給される情報処理部と制御部により構成される。そして、制御部はクライアントからジョブ(job)処理の要求を受けると、各電源部の現在の消費電力を検知する。更に、制御部は予め記憶する電源部の変換効率を参照して、ジョブ処理に想定される消費電力を追加した場合に、電源部の合計の消費電力が最小になる様に、ジョブ処理を実行する情報処理部を割り当てる。
特開2011−48548号公報
ところが、特許文献1による分散処理システムは、クライアントが新たなジョブ処理を要求する度に、電源部の消費電力を検知し、情報処理部の割り当てをし直す。そのため、クライアントが新たなジョブ処理を要求する度に、分散処理システムの処理速度が低下してしまう。
本発明の分散処理システム、分散処理方法、および分散処理システムのプログラムは、ジョブ処理を情報処理部に割り当てる際に、分散処理システムの処理速度の低下を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の分散処理システムは、複数の電源部と、ジョブ処理を要求する少なくとも1つのクライアントと、前記複数の電源部のそれぞれに少なくとも1つが接続され複数のジョブ処理が可能な情報処理部と、前記情報処理部の全てと前記クライアントの全てに接続され、直前にジョブ処理が割り当てられた前記情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定する制御部とを備える。
上記の目的を達成するために、本発明の分散方法は、直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定する。
上記の目的を達成するために、本発明の分散処理システムのプログラムは、直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定する。
本発明の分散処理システム、分散処理方法、および分散処理システムのプログラムによれば、ジョブ処理を情報処理部に割り当てる際に、分散処理システムの処理速度の低下を抑制することを可能にする。
第1の実施形態の構成例を示す図である。 第1の実施形態の動作を示す図である。 第2の実施形態の動作を示す図である。 第3の実施形態の構成例を示す図である。 第2の実施形態の動作の説明を補足する図である。 第1の実施形態の動作の変形例を示す図である。
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について図1および図2を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図1に本実施形態の分散処理システム10の構成を示す。
分散処理システム10は、電源部、情報処理部、クライアント、共通制御部、によって構成される。
電源部は電源回路であり、図1では複数(n台)の電源部1〜nとして示されている。この電源部1〜nは、それぞれ電力変換効率が異なるものとするが、n台の電源部の内、一部または全部が同一の電力変換効率であっても良い。
情報処理部はコンピュータ(computer;情報処理装置)であり、同時に複数のジョブ処理を行うことが可能である。この情報処理部は、電源部1〜nに接続されて、電源部から電力を供給される。図1では、電源部1に複数(i台)の情報処理部11〜1iが接続され、電源部nに複数(j台)の情報処理部n1〜njが接続されている。尚、各電源部が電力を供給する情報処理部の台数は、電源部が出力可能な電力範囲内で任意であり、電源部1〜nの各々に対して接続される情報処理部の台数は、1台であっても良い。
クライアントは、ジョブ処理を要求する装置或いは端末である。
共通制御部100は、ジョブ制御部101、電力算出/記憶部102、および消費電力監視部103、制御部110によって構成される。
ジョブ制御部101は、クライアントの発するジョブ処理要求を制御部110に伝え、ジョブ処理を制御部110から指示された情報処理部に割り当てる回路である。
そして、図1に示す様に、ジョブ制御部101には前記の情報処理部11〜1n、・・・、n1〜njと、複数(m台)のクライアント1001〜100mが接続されている。尚、ジョブ制御部101に接続されるクライアントの数は、1台であっても良い。
電力算出/記憶部102は、ジョブ制御部101と後述の消費電力監視部103に接続されていて、記憶部104と、ジョブ電力管理部105を有する。
電力算出/記憶部102の記憶部104はメモリ(memory;記憶媒体)であり、電源部1〜nのそれぞれの電力変換効率を記憶している。
電力算出/記憶部102のジョブ電力管理部105はメモリであり、ジョブ処理に要する想定消費電力値である「ジョブ電力値」、ジョブの種別毎に要する想定消費電力値である「ジョブ種別電力値」、および後述の「ジョブ電力閾値」を予め記憶している。
ジョブ電力管理部105は更に、制御部110の指示により、消費電力監視部103が情報処理部11〜njごとに検知する「検知消費電力値」を保存する。更に、ジョブ電力管理部105は、検知消費電力値とジョブ電力値を加算した「個別判断電力値」と、次に述べる「追加電力値」を保存する。
追加電力値は、直前のジョブ処理が割り当てられた情報処理部に割り当てられている、全部のジョブ処理に要する想定消費電力値の合計値である。追加電力値は、ジョブ処理の割り当て先の情報処理部が変更されるまで、直前のジョブ処理が割り当てられた1つの情報処理部についてだけ保存されれば良い。
この追加電力値、および情報処理部11〜njごとの検知消費電力値は、制御部110の指示でゼロにリセットされるまで保持される。
また、制御部110はCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)とその周辺回路によって構成され、共通制御部100の構成要素であるジョブ電力制御部101、電力算出/記憶部102、および消費電力監視部103を制御する。
消費電力監視部103は情報処理部11〜njに接続され、情報処理部11〜njの消費電力を監視する検知回路である。
[動作の説明]
次に本実施形態の動作の説明を、図1および図2を参照して説明する。
はじめに、分散処理システム10が起動した時点では、ジョブ電力管理部105が保存する検知消費電力値、追加電力値、および個別判断電力値はゼロにリセットされている。
ステップS101で、ジョブ制御部101は、クライアント1001〜100mからジョブ処理要求を受け、制御部110に対してジョブを処理する為の情報処理部11〜njの割り当てを要求する(S101)。
次にステップS102で、制御部110は、ジョブ制御部101からのジョブ処理の割り当て要求が初めてである(以下、初期状態)かどうかを判断する。ここで、制御部110は、ジョブ消費電力管理部105が保存する検知消費電力値がゼロであれば初期状態と判断し、検知消費電力値がゼロでなければ初期状態でないと判断する(S102)。
ステップS102で、初期状態であると判断されると(S102でY)、ステップS106に進む。
ステップS106で制御部110は、ジョブ電力管理部105に保存する情報処理部11〜njの各検知消費電力値に、現在割り当てようとしているジョブ処理の想定消費電力値(=ジョブ電力値)を加算して「個別判断電力値」を求める。個別判断電力値は、情報処理部11〜njのそれぞれについて求められる。尚、ジョブ電力値は、予めジョブ電力管理部105に記憶されている。また、初期状態では、情報処理部11〜njの各検知消費電力値はゼロである。そして、制御部110は、情報処理部11〜njごとの個別判断電力値をジョブ電力管理部105に保存する(S106)。
ステップS106に続いて、制御部110は、情報処理部11〜njそれぞれの個別判断電力値について、記憶部104に記憶されている情報処理部11〜njが接続される電源部1〜nの電力変換効率を参照する(S107)。
次に、ステップS108では、制御部110はステップS107における参照結果に基づいて、ジョブ処理を情報処理部11〜njの何れに割り当てるかを決定する。
この割り当ては、分散処理システム10の全体の電力変換効率が最大(消費電力が最小)となるように行うものであり、特許文献1に示される方法などによって行うことが出来るが、本発明の本題ではないので説明を省略する。
そして、制御部110はジョブ制御部101に対して、制御部110が決定した割り当て先の情報処理部に、ジョブ処理を割り当てる様に指示する。また、ジョブ制御部101は、情報処理部11〜njの内、制御部110から指示された情報処理部にジョブ処理を割り当てる(S108)。
ステップS108に続き、制御部110は、ジョブ制御部101から今割り当てたジョブのジョブ種別を受信する(S109)。
続いてステップS110で、制御部110は、ジョブ電力管理部105を参照して、ステップS108で受信したジョブ種別に対応する想定消費電力値であるジョブ種別電力値を得る。更に、制御部110は、この想定消費電力値をジョブ電力管理部105に保存している追加電力値(初期状態ではゼロ)に加算することで、追加電力値を更新する(S110)。
ステップS110の後、ステップS101に戻る。
一方、ステップS102で初期状態でないと判断されると(S102でN)、ステップS103に進む。
ステップS103では、制御部110は、ジョブ電力管理部105が保存する追加電力値に今回のジョブ処理の想定消費電力値(ステップS106で述べたジョブ電力値)を合算した値を求める。そして、制御部110は、この合算値がジョブ電力管理部105に保存しているジョブ電力閾値を超えるかどうかを判断する(S103)。
このジョブ電力閾値は、新たにジョブ処理を割り当てられた情報処理部が最初に処理するジョブ処理の想定消費電力値(前述のジョブ電力値)と、同じ情報処理部が続いて処理する1つ以上の所定の件数のジョブ処理の想定消費電力との合計値である。そして、所定の件数を1件とすればジョブ電力閾値はジョブ電力値の2倍であり、所定の件数をN件とすればジョブ電力閾値はジョブ電力値の(N+1)倍である。また、ジョブ電力閾値は、前記所定の件数とジョブ電力値を乗じた値以上の、ジョブ電力値の整数倍でない値でも良い。このように決められたジョブ電力閾値は、予めジョブ電力管理部105に記憶されている。
ジョブ電力閾値を大きく設定すると、制御部110がジョブ処理のために情報処理部を割り当てる回数が少なくなるので、分散処理システム10の速度が低下する回数が少なくなる。しかし、ジョブ電力閾値を大きく設定すると、実際に処理をしているジョブが少なくてジョブ処理の消費電力がジョブ電力閾値よりずっと小さい間は、最適な電力変換効率ではない。
逆に、ジョブ電力閾値を小さく設定すると、制御部110がジョブ処理のために情報処理部を割り当てる回数が多くなるので、分散処理システム10の速度が低下する回数が多くなる。しかし、ジョブ電力閾値を小さく設定すると、実際に処理をしているジョブの消費電力はジョブ電力閾値に近いので、電力変換効率は最適に近くなる。
従って、ジョブ電力閾値は、分散処理システム10の速度低下と、電力変換効率との均衡に配慮して予め決定しておく。
尚、ステップS103では、ジョブ電力管理部105が保存する追加電力値は書き換えられない。
ステップS103でジョブ電力閾値を超えると判断されると(ステップS103でY)、ステップS104に進む。
ステップS104では、制御部110は、記憶部104に保存する追加電力値をゼロにリセットする(S104)。
次に、ステップS105で、制御部110は、消費電力監視部103に情報処理部11〜njそれぞれの消費電力の情報を要求する。消費電力監視部103は、情報処理部11〜njの各消費電力値を検知する。そして、消費電力監視部103は、検知した各消費電力値をジョブ電力管理部105に送信する。続いて、ジョブ電力管理部105は、電力監視部103から受信した各情報処理部11〜njの検知消費電力値を上書き保存する(S105)。
ステップS105に続いて、前述のステップS106にすすむ。
一方、ステップS103でジョブ電力閾値を超えないと判断されると(ステップS103でN)、ステップS111へ進む。
ステップS111で、制御部110は、ジョブ電力監視部105に記憶する情報処理部11〜njごとの個別判断電力値と、記憶部104に記憶する電源部1〜nの情報を参照する。そして、制御部110は、直前のジョブ処理を割り当てた情報処理部に、新たなジョブ処理の想定消費電力値(ジョブ電力値)を割り当てられるかどうかを判断する(S111)。
ステップS111で新たなジョブ処理を割り当てられないと判断されると(S111でN)、ステップS104にすすむ。また、ステップS111で新たなジョブを割り当てられると判断されるとステップS112にすすむ。
ステップS112では、まず、制御部110は、直前のジョブ処理を割り当てた情報処理部を新たなジョブ処理の割り当て先に決める。
そして、制御部110はジョブ制御部101に対して、制御部110が決定した割り当て先の情報処理部に、ジョブ処理を割り当てる様に指示する。また、ジョブ制御部101は、情報処理部11〜njの内、制御部110から指示された情報処理部にジョブ処理を割り当てる(S112)。
ステップS112に続いて、ステップS109に進む。
以上が、本実施形態の動作の説明である。
特許文献1に示される分散処理システムでは、クライアントが新たなジョブ処理を要求する度に、毎回、制御部110が消費電力監視部103から各情報処理部の消費電力の情報を受信する過程と情報処理部を選択する過程があった。これらの過程で分散処理システムは、処理速度を低下させていた。
しかし、本実施形態の分散処理システム10は、新たなジョブ処理に対する情報処理部の割り当てに際し、次の特徴を有する。
即ち、分散処理システム10は、直前に割り当てた情報処理部の消費電力に新たなジョブ処理の想定消費電力を加算した値が、ジョブ電力閾値を越えなければ、直前にジョブ処理を割り当てた情報処理部に新たなジョブ処理を割り当てる。この場合、制御部110が消費電力監視部103から各情報処理部の消費電力の情報を受信する過程と、制御部110が情報処理部を選択する過程が無い。これらの過程が無い分、特許文献1に示される分散処理システムと比べて、処理速度の低下を抑制することが可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図1、図3、図2、および図5を参照して説明する。
[構成の説明]
第2の実施形態の分散処理システムの構成は、第1の実施形態の分散処理システムの構成と比べて、電力算出/記憶部102のジョブ電力管理部105の機能に変更がある。
即ち、本実施形態では、ジョブ電力管理部105は、第1の実施形態でジョブ管理部105が保存する個別判断電力値に換わって、後述の複数判断電力値を保存する。
[動作の説明]
次に本実施形態の動作の説明を、図1、図3および図2を参照して説明する。
本実施形態の動作を図3に示す。
図3のステップS201〜ステップS202は、第1の実施形態の動作を示す図2のステップS101〜ステップS102と同じであるので説明を省略する。
ステップS202で、初期状態であると判断されると(S202でY)、ステップS206に進む。
ステップS206で制御部110はジョブ電力管理部105に保存する情報処理部11〜njの各消費電力の値それぞれにジョブ電力閾値を加算して、情報処理部11〜njごとの複数判断電力値を求める。ジョブ電力閾値については、第1の実施形態の動作の説明におけるステップS103で説明したので説明を省略する。
そして、制御部110は、情報処理部11〜njごとの複数判断電力値をジョブ電力管理部105に保存する(S206)。
次に、ステップS207では、制御部110は、記憶部104に記憶されている各電源部の能力を参照して、ジョブ電力閾値に相当するジョブ処理を割り当て可能な情報処理部があるかどうかを判断する(S207)。
ステップS207で、ジョブ電力閾値に相当するジョブ処理を割り当てられる情報処理部があると判断されると(S207でY)、ステップS208へ進む。
一方、ステップS207で、ジョブ電力閾値に相当するジョブ処理を割り当てられる情報処理部が無いと判断されると(S207でN)、ステップS213へ進む。
ステップS213では、制御部110は、ジョブ電力管理部に保存された情報処理部11〜njごとの検知消費電力値(初期値では全てゼロ)とジョブ電力値との加算値を求める。そして、制御部110は、これらの加算値を情報処理部11〜njごとの複数判断電力値と置き換える(S213)。
ステップS213は、ジョブ電力閾値に相当する一塊のジョブでは、ジョブの規模が大きくて処理出来る情報処理部が無い場合、1つのジョブ処理(ジョブ電力値)であれば処理可能な情報処理部を探すためのステップである。
ステップS213を終えるとステップS208に進む。
ステップS208では、制御部110は、情報処理部11〜njそれぞれの複数判断電力値について、記憶部104に記憶されている情報処理部11〜njが接続される電源部1〜nの電力変換効率を参照する(S208)。
ステップS208に続いてステップS209では、制御部110はステップS208における参照結果に基づいて、ジョブ処理を情報処理部11〜njの何れに割り当てるかを決定する(S209)。
この割り当ては、第1の実施形態の動作のS108と同じであるので説明を省略する。
ステップS209に続き、制御部110は、ジョブ制御部101から今割り当てたジョブのジョブ種別を受信する(S210)。
続いて、制御部110は、ジョブ電力管理部105を参照して、ステップS209で受信したジョブ種別に対応するジョブ種別電力値を、追加電力値に加算して、追加電力の値を更新する(S211)。
ステップS211の後、ステップS201に戻る。
一方、ステップS202で初期状態でないと判断されると(S202でN)、ステップS203に進む。
ステップS203は、第1の実施形態の動作のステップS103と同じであるので、説明を省略する。
ステップS203でジョブ電力閾値を超えると判断されると(ステップS203でY)、ステップS204に進む。
ステップS204〜ステップS205は、第1の実施形態の動作のステップS104〜ステップS105と同じであるので説明を省略する。
ステップS205に続いて、前述のステップS206にすすむ。
一方、ステップS203でジョブ電力閾値を超えないと判断されると(ステップS203でN)、ステップS212へ進む。
ステップS212では、まず、制御部110は、直前のジョブ処理を割り当てた情報処理部を新たなジョブ処理の割り当て先に決める。
そして、制御部110はジョブ制御部101に対して、制御部110が決定した割り当て先の情報処理部に、ジョブ処理を割り当てる様に指示する。また、ジョブ制御部101は、情報処理部11〜njの内、制御部110から指示された情報処理部にジョブ処理を割り当てる(S212)。
ステップS212に続いて、ステップS210に進む。
以上が、本実施形態の動作の説明である。
参考として図5に、前記動作の説明で述べた、ジョブ電力値、ジョブ電力閾値、検知消費電力値、複数判断電力値、および追加電力値の関係を示した。尚、図5の下に記されたS205、S209などの符号は、動作の説明で用いた図3のステップ番号である。
第1の実施形態の分散処理システムは、1つのジョブを処理する情報処理部を割り当てて、続くジョブ処理はジョブ電力閾値を超えるまで同じ情報処理部に割り当てていた。このようにすると、ジョブ電力閾値以下のジョブしか割当てられない情報処理部であっても、分散処理システムはジョブ処理を割り当ててしまう。そのため、分散処理システムが、ジョブ処理を前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当ててジョブ処理が増加していくと、ジョブ電力閾値に達する前に、情報処理部の接続される電源部の電力容量の限界に達する場合がある(図2のS111でN)。この場合は、ジョブ処理の再割当てが必要となる。この場合は、ジョブ処理の再割当てが必要となる。
一方、本実施形態の分散処理システムは、連続する複数のジョブを同時に処理する場合の消費電力(=ジョブ電力閾値)を供給可能な電源に接続される情報処理部の中から、電力変換効率に基づいてジョブを処理する情報処理部を割り当てる。そして、分散処理システムは、最初のジョブ処理の後続のジョブ処理を、ジョブ電力閾値を超えるまで同じ情報処理部に割り当てる。このようにすると、消費電力がジョブ電力閾値以下のジョブしか割当てられない情報処理部には、ジョブ処理を割り当てない。そのため、前のジョブ処理と同じ情報処理部に後のジョブ処理が割り当てられて消費電力が増加しても、ジョブ電力閾値に達せずに情報処理部の接続される電源部の電力容量の限界に達することはない。
従って、第1の実施形態の分散処理システムに比べて本実施形態の分散処理システムは、ジョブ処理の再割当ての回数が少ない。
一般的に分散処理システムは、ジョブ処理の割当ての度に処理速度が遅くなる。そのため、第1の実施形態の分散処理システムに比べて、ジョブ処理の再割当ての回数が少ない本実施形態の分散処理システムは、第1の実施形態の分散処理システムに比べて処理速度の低下が抑制される。
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態について、図4を参照して説明する。
本実施形態の分散処理システム60は、電源部61および電源部62と、ジョブ処理を要求するクライアント6001を備える。更に、分散処理システム60は、前記電源部61に接続される情報処理部601および前記電源部62に接続される情報処理部602とを備える。情報処理部601および情報処理部602は、複数のジョブ処理が可能である。また、分散処理システム60は、前記情報処理部601〜602と前記クライアント6001に接続される制御部651を備える。
制御部651は、直前にジョブ処理が割り当てられた前記情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値を求める。そして、制御部651は、前記加算値が複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定する。また、制御部651は、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てる。この割り当ては、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に行われる。更に、制御部651は、前記追加電力値をゼロに設定する。
以上の様にして、本実施形態の分散処理システム60は、新たなジョブ処理に対する情報処理部の割り当てに際し、特許文献1に示される分散処理システムと比べて、処理速度の低下を抑制することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、次のように拡張または変形できる。
第1の実施形態の動作の変形例を図6に示す。
第1の実施形態の動作を示す図2では、ステップS109で、制御部110は、ジョブ制御部101から今割り当てたジョブのジョブ種別を受信する。本変形例では、このステップS109の動作をステップS101の直後に行う。
即ち、本変形例の動作を示す図6では、初めにジョブ制御部101は制御部101に対してステップS301でジョブ処理の要求を行う(S301)。続いて、ステップS302では、ジョブ制御部101は、ステップS301で制御部110に対して要求したジョブ処理のジョブ種別を制御部110に伝え、制御部110はジョブ処理のジョブ種別を受信する(S302)。ステップS301とステップS302は同時に行われても良い。
ステップS303で制御部110は初期状態か否かを判断し(S303)、初期状態でないと判断されると(S303でN)、ステップS304にすすむ。
ステップS304は、図2のステップS103に対応する動作である。図2のステップS103では、制御部110が追加電力値に合算した値はジョブ電力値であった。しかし、図6のステップS304では、制御部110が追加電力値に合算する値はジョブ電力値ではなく、制御部がジョブ電力管理部を参照して得た、ジョブ種別に対応した想定消費電力値であるジョブ種別電力値とする(S304)。
第1の実施形態では、ステップS103でジョブ電力閾値を超えるか否かの判断に使用する、これから割り当てるジョブ処理の想定消費電力値は、ジョブの種別に依らず一律のジョブ電力値であった。しかし、本変形例のステップS304では、これから割り当てるジョブ処理の想定消費電力値は、ジョブ種別に対応した値とするため、第1の実施形態に比べて実際の消費電力に近い値に基づいた判断が可能となる。
ただし、本変形例の場合、ステップS304で、制御部110はジョブ種別に対応した想定消費電力値を得るためにジョブ電力管理部を参照するため、第1の実施形態のステップS303の制御部の動作と比べて複雑な動作となる。そのため、本変形例の分散処理システムは第1の実施形態の分散処理システムより、処理動作が遅くなる問題がある。
従って、分散処理システムの動作を、本変形例に示す動作とするか、第1の実施形態に示す動作とするかは、分散処理システムが要求される処理速度に応じて選択される。
以上が変形例の説明である。
尚、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給される場合にも適用可能である。
1、n 電源部
10 分散処理システム
11、1i、n1、nj 情報処理部
20 分散処理システム
60 分散処理システム
61、62 電源部
100 共通制御部
101 ジョブ制御部
102 電力算出/記憶部
103 消費電力監視部
104 記憶部
105 ジョブ電力管理部
106 カウンタ
601、602 情報処理部
651 制御部
1001、100m クライアント
6001 クライアント

Claims (6)

  1. 複数の電源部と、
    ジョブ処理を要求する少なくとも1つのクライアントと、
    前記複数の電源部のそれぞれに少なくとも1つが接続され複数のジョブ処理が可能な情報処理部と、
    前記情報処理部の全てと前記クライアントの全てに接続され、
    直前にジョブ処理が割り当てられた前記情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定する制御部とを備えることを特徴とする、分散処理システム。
  2. 複数の電源部と、
    ジョブ処理を要求する少なくとも1つのクライアントと、
    前記複数の電源部のそれぞれに少なくとも1つが接続され複数のジョブ処理が可能な情報処理部と、
    前記情報処理部の全てと前記クライアントの全てに接続され、
    直前にジョブ処理が割り当てられた前記情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記ジョブ電力閾値と、前記電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定する制御部とを備えることを特徴とする、分散処理システム。
  3. 直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、複数の電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定することを特徴とする、分散処理方法。
  4. 直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記ジョブ電力閾値と、複数の電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定することを特徴とする、分散処理方法。
  5. 直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記1つのジョブ処理に想定される消費電力値と、複数の電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定することを特徴とする、分散処理システムのプログラム。
  6. 直前にジョブ処理が割り当てられた情報処理部の追加電力値と1つのジョブ処理に想定される消費電力値との加算値が、複数のジョブ処理の想定消費電力値の合計以上であるジョブ電力閾値を超えなければ、前記1つのジョブ処理を直前のジョブ処理と同じ情報処理部に割り当て、前記加算値を前記追加電力値として設定し、前記加算値が前記ジョブ電力閾値を超えれば、前記情報処理部の消費電力と、前記ジョブ電力閾値と、複数の電源部の電力変換効率とに基づいて、前記電源部の消費電力の合計が最小になる様に前記1つのジョブ処理を前記情報処理部の1つに割り当てて、前記追加電力値をゼロに設定することを特徴とする、分散処理システムのプログラム。
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